1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 10:23:49.30 ID:OkAi21QG0
総督府

コーネリア「……抜けている。惚けている。堕落している」

ギルフォード「姫様」

コーネリア「これで何度目だ。我々がゼロに泥を塗られたのは」

ギルフォード「二度目です」

コーネリア「二度だぞ!!二度も辛酸を舐めさせられるとは……!!」

ダールトン「姫様、大変です」

コーネリア「どうした」

ダールトン「我々の敗北という情報がネットを通じて広まっているようで、総督の支持率が低下傾向にあります」

コーネリア「なんだと?!おのれ!!おのれ、ゼロめ!!」

ギルフォード(なんとかせねば……)

引用元: コーネリア「私はブリタニア公認、魔法皇女コーネリアだ!!!」 




4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 10:30:22.90 ID:OkAi21QG0
会議室

ギルフォード「ダールトン卿、このままでは民衆はゼロを支持し続けてしまいますね」

ダールトン「名誉ブリタニア人の兵士から離反者もできるやもしれんな」

ギルフォード「なんとか姫様に関心を向けさせないといけませんね」

ダールトン「我らは勝鬨を上げて得てきた。戦以外に方法などあるか」

ギルフォード「しかし、戦争ばかりでは兵も疲弊してしまいますし、それこそ支持の低下を加速させてしまう」

ダールトン「ふむ……」

ギルフォード「……ダールトン卿、ここは文化的な面を押し出してみるのは如何でしょうか?」

ダールトン「姫様に絵でも描かせるのか?」

ギルフォード「ええ。いい考えだと思うのですが」

ダールトン「前総督、クロヴィス殿下と同じ方法か。やってみる価値はあるかもしれないな」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 10:37:27.41 ID:OkAi21QG0
コーネリア「絵?」

ギルフォード「はい。クロヴィス殿下と同じ方法で民衆の心を掴もうと思うのですが」

コーネリア「……」

ギルフォード「姫様?何か問題でも?」

コーネリア「いや。いいだろう。で、何を書けばいい?」

ギルフォード「やはりここは皇帝陛下の絵がよろしいかと」

コーネリア「シャルル皇帝陛下か……」

ギルフォード「どうぞ、画材道具にございます」

コーネリア「ああ」

ギルフォード「では、後ほど」

コーネリア「……」ピッ

コーネリア「……ユフィ?」

ユフィ『はい、お姉様。なんですか?』

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 10:41:08.04 ID:OkAi21QG0
ユフィ「お父様はもう少し、クルクルーってなってませんか?」

コーネリア「そうだったか?」

ユフィ「確か、十五段ぐらいカールさせていたような」

コーネリア「そうか」カキカキ

ユフィ「にしても、お姉様の人物画って目が大きいですよね」

コーネリア「う、うるさい」

ユフィ「昔から日本のコミックだけはお好きでしたものね」

コーネリア「うるさいといっている!!怒るぞ!!」

ユフィ「ごめんなさい」

コーネリア「全く」

ユフィ「最近はどんなものを集めているのですか?」

コーネリア「言う必要はない」

ユフィ「知りたいのに……」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 10:45:17.28 ID:OkAi21QG0
コーネリア「できたぞ」

ユフィ「わー、お上手です。目は大きいですけど」

コーネリア「……ダメだな」ビリビリ

ユフィ「ああ、勿体無い」

コーネリア「こんな少女マンガチックな絵柄では、駄目だ。クロヴィスとギャップがありすぎる」

ユフィ「まぁ、そうですけど」

コーネリア「はぁ……」

ユフィ「文化的な一面を見せて、親近感を出そうという試みは面白いと思いますけど」

コーネリア「私にはそちらの才能がないのだよ」

ユフィ「……そうだ!」

コーネリア「どうした?」

ユフィ「なら、お姉様のご趣味を全面に押し出せばいいのではありませんか?」

コーネリア「私の趣味だと?」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 10:52:13.92 ID:OkAi21QG0
ユフィ「最近、日本で放映した魔法少女のアニメーションなんですけどぉ」

コーネリア「お、おい、ユフィ。私は別に……」

ユフィ「まぁ、まぁ、見てください」

コーネリア「もう……」

モニター『受けてみて、ディバインバスターのバリエーション!』

モニター『Starlight Breaker』

モニター『これがわたしの全力全開!!スターライトッ!ブレイカァァッ!!』

コーネリア「……ほう?」

ユフィ「どうですか?」

コーネリア「面白い作品だが、これをどうする?」

ユフィ「お姉様が成りきるのです」

コーネリア「なに?いや、どうやって……」

ユフィ「まずは発声練習からしましょう」

コーネリア「あ、ああ……。―――スターライト!ブレイカー!!」

ユフィ「……」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 11:04:56.70 ID:OkAi21QG0
ギルフォード(そろそろ絵は完成した頃だろうか)

ギルフォード「姫様。絵は―――」

コーネリア「ジュエルシードを封印!」

ユフィ「えーと……Sealing mode set up. Stand by ready. Sealing. 」

コーネリア「リリカル、マジカル、ジュエルシード、シリアル―――」

ギルフォード「姫様!!何をされているのですか?!」

コーネリア「ギルフォード?!ぶ、無礼者!!勝手に入ってくるやつがあるか!!」

ギルフォード「絵のほうはどうなったのですか?!」

ユフィ「それが絵は上手くできなかったので、お姉様自身で芸術を表現できればと思いまして」

ギルフォード「はぁ……姫様が納得されているのでしたらいいのですが」

コーネリア「好きでやっているわけではない!!私は武人だぞ、ギルフォードよ」

ギルフォード「心得ております」

ユフィ「さあ、お姉様、続きを」

コーネリア「雪広あやか流合気柔術!!雪中花!!」

ギルフォード「……」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 11:10:55.70 ID:OkAi21QG0
ダールトン(姫様は一体、どんな絵をお書きになったのだろうか。息子たちにもみせてやりたいな……)

ダールトン「姫さ―――」

コーネリア「リリカル、トカレフ、キルゼムオール!!」

ギルフォード「魔法は封じましたぞ!!魔法皇女!!」

コーネリア「ならば……肉体言語にて語るまで!!」

ユフィ「パヤ」

コーネリア「プリンセス、チョークスリーパー!」ググッ

ギルフォード「おぉぉ……!!」

ダールトン「何をしている!!ギル!!貴様ぁ!!代われ!!!」

コーネリア「ダールトン、どうした?」

ダールトン「どうしたもありません。これは一体なんの騒ぎです!?」

コーネリア「これは……その……」ググッ

ユフィ「お姉様!!緩めないと!!」

コーネリア「あ、ああ!ギルフォードよ、すまない!!」

ギルフォード「い、いえ……私は幸せです」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 11:20:24.67 ID:OkAi21QG0
ダールトン「―――なるほど、サブカルチャーを好んでいることを民衆に周知させると」

コーネリア「そういう流れになった」

ユフィ「絵画等ではクロヴィス兄様がお披露目していましたから」

ダールトン「確かに新たしいブリタニア皇族の一面を出さなければ新鮮味に欠けますな」

ユフィ「そこでコーネリア姉様にブリタニア皇族も伊達ではないところを見せてほしいなと思いまして」

ダールトン「分かりました。そこまでの決意と熱意があるのでしたら協力いたしましょう」

コーネリア「私は別に……」

ギルフォード「しかし、ジャンルは魔法少女モノですか」

ユフィ「そうです。凛々しいお姉様とキュートな魔法少女の組み合わせはいいと思うのですけど」

ダールトン「姫様は確かにお美しい。だが、少女というには些か失礼では?」

ユフィ「そんなことありません。女性の心はいつでも乙女なのです。ね?お姉様?」

コーネリア「私はもう27歳だから、表立ってこういうことは恥ずかしいのだが」

ギルフォード「魔法少女となると、やはり空を飛んだり、とてつもない火力の銃器を持つべきでしょうね」

ダールトン「空を飛ぶか……。姫様、私にいい考えがあります」

コーネリア「なんだ?」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 11:25:43.53 ID:OkAi21QG0
技術部

ロイド「はい~?」

ダールトン「特派は既にフロートユニットによるナイトメアの単独飛行を成功させているな?」

ロイド「ええ。一押しの技術ですけど」

ギルフォード「では、姫様をランスロットの背中に乗せて飛ぶこともできるな?」

ロイド「死んじゃってもいいならできますけど」

ギルフォード「死なないようにするのがお前の仕事だろう!!」

ロイド「無茶苦茶なぁ」

セシル「あの、コーネリア総督にお考えがあることはわかりましたが、非常に危険ですよ?」

ダールトン「なんとかシミュレーションしてみてくれ」

ロイド「まぁ、やるだけやってみますけどぉ」

ギルフォード「これは特派にとっても悪い話ではない。今後の作戦において優遇されることになる」

ロイド「え~!ホントですかぁ~?!じゃあ、がんばりま~す!!」

セシル「はぁ……どうするんですか?」

ロイド「ランスロットの背中に椅子でも付けて乗っけとけばいいでしょ」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 11:30:53.93 ID:OkAi21QG0
スザク「え?コーネリア総督を乗せるのですか?」

ロイド「あは~、スザクくん。これは昇進のチャンスだよぉ?」

スザク「しかし、危険では?」

ロイド「残念でした~、どうしても乗せろって言ってるんだよ」

セシル「総督のお考えもあるのよ。最近、黒の騎士団に負け続けているから」

スザク「僕の力が及ばないばかりに……」

ロイド「とにかくぅ。今からランスロットの背中に椅子をつけるから」

スザク「椅子ですか?!」

ロイド「うん。もちろんシートベルトもつけちゃうよ~」

スザク「一緒に乗ればいいのでは?」

セシル「違うの。外に出ていることが大事らしいわ」

スザク「意味がわかりませんが」

ロイド「ともかく、やってみようか。セシルくん」

セシル「は、はい」

スザク「……」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 11:35:20.97 ID:OkAi21QG0
総督室

コーネリア「―――というわけなのですが」

シャルル『……』

コーネリア「そのような催しを行っても問題はないかと」

シャルル『うむ……よぉし、コーネリアよ』

コーネリア「はい」

シャルル『ブリタニアの名誉を守るために、身を削るというのだなぁ?』

コーネリア「勿論です」

シャルル『わかぁったぁ!!!その生き様ぁ!!!見届けてくぅれるぅわぁぁ!!!』

コーネリア「感謝します」

シャルル『ぬぁっはっはっはっは!!!オール・ハイル・ブリタァァ―――』

コーネリア「……」ピッ

ユフィ「お姉様、お父様の許可は出たのですか?」

コーネリア「好きにやれと言ってきた。あまり、関心がないのだろう」

ユフィ「そうですか。きっとカッコイイ魔法皇女が見ることができると思いますのに」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 11:40:17.35 ID:OkAi21QG0
数日後

ロイド「おめでとぉ~!!できたよ~!!」

スザク「本当に座席を取り付けただけなんですね」

セシル「でも、風除けもあるし、気圧の変化にも耐えられるようになっているから」

ロイド「うん。これでまず死ぬことはないね」

スザク「しかしGは……」

セシル「そこは……我慢してもらうしか」

スザク「あとで責任問題になりませんか?」

ロイド「ならないよ~。クライアントが無茶なこと言ってきたんだし」

セシル「いざとなったらシュナイゼル殿下に守ってもらえるから」

スザク「はぁ……」

ロイド「じゃあ、早速皇女殿下を呼んでみよっか」

セシル「はい」

スザク「大丈夫なんだろうか……」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 11:47:21.61 ID:OkAi21QG0
コーネリア「ここに座るのか」

ロイド「はぁい。お願いしま~す」

コーネリア「これで魔法少―――いや、民衆の心は掴めるのだな?」

ユフィ「もうばっちりです。決め台詞、ちゃんと覚えましたか?」

コーネリア「ああ」

ユフィ「では、行ってみましょう」

スザク『総督、準備ができましたら発進します』

コーネリア「分かっている」

ギルフォード「シートベルトは忘れずに」

コーネリア「……よし、枢木。いつでもいいぞ」

ダールトン「姫様の晴れ姿、地上からみていますから!!」

コーネリア「ああ!!」

セシル「枢木准尉。いつでもどうぞ」

スザク『ランスロット・エアキャヴァルリー!!発進!!!』ゴォォ

コーネリア「ひゃ―――」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 11:52:54.03 ID:OkAi21QG0
黒の騎士団アジト

ゼロ「ブリタニアに動きは?」

藤堂「今のところは何もないようだな」

カレン「やはり、二回連続で勝利したのが効いているんですよ」

ゼロ「カレン。敵は世界だ。たった二度の勝利で浮かれ、油断しては死ぬだけだぞ」

カレン「も、申し訳ありません」

藤堂「ゼロの言うとおりだな。勝って兜の緒を締めよというやつだ」

ゼロ「それにこのままコーネリアが何も手を打たないとか考えにくいからな」

藤堂「ああ。今後の動向が気になる」

ディートハルト「ゼロ、エリア11上空にランスロットが単機で現れました」

ゼロ「ん?どういうことだ?」

藤堂「戦か?」

ディートハルト「いえ、コーネリアの演説を空中で行うそうです」

ゼロ「空中演説?何の為に……」

藤堂「モニターに出せ」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 12:00:01.94 ID:OkAi21QG0
上空

スザク『総督、この当たりでよろしいですか?』

コーネリア「ああ」

コーネリア「―――皆の者!!よくきけ!!!」

コーネリア「私はコーネリア・リ・ブリタニアである!!」

コーネリア「しかし!!これは仮初の名!!本日はエリア11に住む者たちに私の正体を告げる!!」

コーネリア「私はブリタニア公認、魔法皇女コーネリア!!」

コーネリア「本当の名は、コーネリア・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール・ブリタニアだ!!!」

コーネリア「もう一度言う!!コーネリア・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール・ブリタニアだ!!!」

コーネリア「だが、急に言っても信じてもらえないだろう。そこで、魔法をお披露目する」

コーネリア「さぁ、私のマジックナイトメア!!起動しろ!!」

スザク『イエス、ユア・ハイネス!!』

コーネリア「いっけー!!リリカルぅぅ……ヴァリース!!!」

スザク『発射!!』バキュゥゥン

コーネリア「どうだ!!これが、コーネリア・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール・ブリタニアの魔力だ!!」

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 12:06:34.23 ID:OkAi21QG0
黒の騎士団アジト

ゼロ「なんだ……あれは……」

ラクシャータ「プリン伯爵も無駄なことするねぇ」

藤堂「魔法皇女だと……ふざけているのか!!あのれ、ブリタニアめ!!我々日本人をどこまで馬鹿にする!!」ダンッ!!

カレン「コーネリア、スザク……日本の空でなにしてんだぁ……!!」

ゼロ「ランスロット単機なのだな?」

扇「ああ、それは間違いない。どうする?」

ゼロ「ああして総督が無防備に出てきてくれたのだ。我々への挑発も兼ねているのだろう」

カレン「撃ちますか」

ゼロ「そうだな。カレン、紅蓮で出撃しろ。C.C.!!」

C.C.「ガウェインはいつでもいけるぞ」

ゼロ「私が先行し、地上へ逃げたところをカレンが仕留めろ」

カレン「はいっ!!」

ゼロ「敵機の位置情報は逐一送ってくれ」

扇「分かった」

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 12:13:29.54 ID:OkAi21QG0
上空

コーネリア「こんなものか」

スザク『民衆に総督の覚悟は十分伝わったはずです』

コーネリア「ならば、満足だ。帰還するぞ」

スザク『イエス、ユア・ハイネス』

セシル『枢木准尉!!5時の方向から熱源接近中!!ナイトメアだと思われます!!注意して!!』

スザク『ナイトメア?!』

コーネリア「まさか―――」

ゼロ『ふはははは!!!コーネリア総督。民衆の支持票集めですか?涙ぐましい努力をする』

スザク『ゼロ!!』

コーネリア「これはいい。コーネリア・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール・ブリタニアの初陣には持って来いの相手だな」

ゼロ『一騎討ちはあまり得意じゃないのですけどね』

コーネリア「黒の魔王!!ゼロよ!!エリア11の平和はこの魔法皇女コーネリア・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール・ブリタニアが守る!!」

ゼロ『やってみろ!!』

スザク『いっくぞぉぉぉ!!!』

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 12:17:36.15 ID:OkAi21QG0
C.C.『ハドロン砲発射』ゴォォォ

スザク『くっ!!ゼロ!!どうして―――』

コーネリア「枢木。お前はマスコットだ。勝手に喋るな」

スザク『も、申し訳ありません』

コーネリア「お前は私が技名を叫んだときだけ、喋れといっただろ」

スザク『は、はい』

ゼロ『コーネリア。本当に単機で来たようだな』

コーネリア「当然だ。正義の魔法少女―――いや、魔法皇女は正々堂々と戦う」

ゼロ『いい心がけだ。武人だな』

コーネリア「違うな。間違っているぞ。ゼロよ」

ゼロ『なに?』

コーネリア「今の私は魔法皇女コーネリア・フランソワーズ・ル・ブラン・ド―――」

ゼロ『ハドロン砲、発射!!』ゴォォ

スザク『うわぁ!?』

コーネリア「おのれ、魔王ゼロ!!卑怯な!!」

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 12:23:08.42 ID:OkAi21QG0
ゼロ『戦争とは卑怯で臆病なほうが勝つのですよ』

コーネリア「これは聖戦である。戦争ではない!!」

ゼロ『何を―――』

コーネリア「リリカルゥ……マジカルぅ……」

スザク『ヴァリスセット』

コーネリア「ヴェリース!!!」

ゼロ『ええい!!いちいち、使用兵器を叫ぶとは!!恥ずかしくないのか?!』

C.C.『私たちもだな』

ゼロ『……』

コーネリア「技名は叫んでこそだ!!何も恥じることは―――」

セシル『枢木准尉!!真後ろから高速接近する機影が!!』

スザク『なに?!あれは、カレンか?!』

カレン『―――もらったぁ!!!スラッシュハーケン!!!』バシュッ

スザク『しまった!!受けるしかない!!』

コーネリア「しまった!!触 か?!」

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 12:27:49.98 ID:OkAi21QG0
スザク『くっ!!』

ゼロ『カレン!!よくやった!!C.C.、ハドロン砲を使え』

C.C.『言われずとも』ゴォォォ

スザク『くそ!!』

コーネリア「魔法剣マジカルソードだ!!枢木!!」

スザク『イエス、ユア・ハイネス!!』シャキン

コーネリア「リリカル・サイキック・ざぁぁぁん!!!」

スザク『うおぉぉぉ!!!』

ゼロ『撃て!!』

C.C.『ハドロン砲、発射』ゴォォォ

スザク『つっ!!』

カレン『もう一撃!!!』

コーネリア「触 か!!このままでは魔法少女の●●が死んでしまう!!」

スザク『死ぬ……』キュィィン

スザク『僕は生きる!!!』

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 12:33:29.19 ID:OkAi21QG0
ゼロ『なんだ!?』

C.C.『坊やのかけたギアスだろ?』

スザク『俺は生きなければならないんだぁぁぁぁ!!!!』

コーネリア「こら!枢木!!どうした?!」

スザク『うおぉぉぉぉ!!!!』ガキィィン

カレン『うわぁぁぁ!!!』

スザク『俺は生きる!!死ねないんだぁぁぁぁ!!!』

ゼロ『まずい!!』

コーネリア「これが覚醒か……」

C.C.『退却するぞ。単機だからと甘くみてしまったな』

ゼロ『まあいい。この勝ち星でコーネリアがどうなるものでもない』

C.C.『よし』

スザク『うわぁぁぁぁぁ!!!!』

コーネリア「魔王を退けたか」

コーネリア「見たか!!民衆よ!!これがコーネリア・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール・ブリタニアの力だぁ!!」

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 12:41:11.30 ID:OkAi21QG0
総督府

ギルフォード「姫様!!ご無事ですか!?」

コーネリア「ああ。何とも無い」

ユフィ「まさか、ゼロが現れるとは思ってもみませんでしたね」

コーネリア「そうだな。枢木はよくやってくれたよ」

ダールトン「姫様ぁ!!」

コーネリア「どうした?」

ダールトン「既にネット界隈は姫様の話題で持ちきりです」

コーネリア「ほう?」

ギルフォード「マジ萌え~。総督タンキタコレ。コーネリア様に●●れたい。魔法の国のお姫様は実在したんや。などなど、様々な賛美が飛び交っていますね」

ユフィ「やりましたね、お姉様!!」

ダールトン「無論、全ての人間がいいと思っているわけではないようですが」

コーネリア「そういう輩はどこにでも沸く。好きに言わせておけ」

ギルフォード「ユーフェミア様にさせろカス。という意見もありますね」

ユフィ「わ、私ですか?!そんな恐れ多い……」

78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 12:49:29.20 ID:OkAi21QG0
黒の騎士団アジト

ゼロ「あれで民衆の支持を得たのか?」

ディートハルト「ネットを見る限り、ではありますがね。あの武人コーネリアがしたということが大きいでしょう。人は意外な一面に弱いものですから」

ゼロ「くそ……折角、黒の騎士団に傾きかけていた風が……!!」

カレン「ゼロ、早く手を打ったほうが」

ゼロ「分かっている」

ディートハルト「コーネリアは恐らく、我々との戦いと全てショーにしてしまうつもりなのでしょう」

ゼロ「ショー?」

ディートハルト「ええ。ゼロのことを魔王と呼称し、さらには民衆に対し何度も呼びかけていましたから」

ゼロ「つまり、黒の騎士団が悪だと明確に印象付けたいということか」

ディートハルト「はい。戦えば戦うほど、黒の騎士団に対する民の心象は悪くなるでしょうね」

ゼロ「ちぃ……やってくれる……コーネリア……」

藤堂「ゼロよ。どうする?」

ゼロ「藤堂……」

藤堂「このままでいいのか?!私は許せない!!日本を……日本人を……侮辱するあの行為には!!!」

81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 12:56:14.14 ID:OkAi21QG0
カレン「そうですよ!!あたしだって我慢できません!!」

ゼロ「そうだな……。しかし、どうする。コーネリアが戦いをショーにする限り、我々は常に悪役を演じなければならない」

ゼロ「恐らく、この戦いにどんな論理も通用しない。コーネリアに歯向かうもの全てが悪となる」

ディートハルト「ですが、コーネリアは結局武力での解決しか行っておりません。そこを理論的に説明すれば……」

藤堂「無駄だな」

ディートハルト「なんですって?」

ゼロ「どういうことだ?」

藤堂「既にコーネリアは正義の魔法皇女として認知されている。しかも、ネット掲示板でもスレが乱立するほどに」

ゼロ「それがどうした」

藤堂「植え付けられた種子は既に根を生やしている。それらを取り除くことなどどんな言葉を持ってしてもできん」

ゼロ「なるほどな。人は奇跡に弱いものだからな」

藤堂「魔法もまた然り」

ディートハルト「ですが、あれは魔法ではない。科学力だ」

藤堂「人が理解できない力は魔法と同じだ!!!何も知らぬブリタニア人め!!口を挟むな!!!」

ディートハルト「は、はい」

88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 13:05:42.89 ID:OkAi21QG0
ゼロ「藤堂、何か策でもあるのか?」

藤堂「ああ。同じことをする」

ゼロ「目には目をか」

藤堂「その通り。こちらも魔法少女を輩出するべきだ」

ゼロ「魔法少女か。こちらにもガウェインがあるし、やれないことは―――」

藤堂「まて、ゼロ。それではダメだ。二番煎じといわれ叩かれるに決まっている」

ゼロ「だが、それしか……」

藤堂「元来、魔法少女は大きく分けて3種類ある。変身ヒロイン、戦闘美少女、邪道魔法少女だ」

ゼロ「ふむ」

藤堂「コーネリアはどう見ても邪道魔法少女として正義を語っている。ならばこそ、こちらは正統派戦闘系魔法少女として立ち向かうべきだろう」

ゼロ「それで我々が正義だと思わせることができる?」

藤堂「無理だな。我々は後から出てきた。それに攻撃もしてしまっている。何をどう取り繕っても悪役から抜けだせん」

ゼロ「なんだと?」

藤堂「だが、正統派魔法少女が悪役を演じる。そのギャップは人心掌握を可能にする!!」

ゼロ「それは本当か!!藤堂?!」

90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 13:11:14.50 ID:OkAi21QG0
藤堂「間違いない。悪が清純派なんてあまり聞かない展開だからな」

ゼロ「なるほどな。だが、ガウェインに乗せないことには活動圏も狭まるぞ?そもそもランスロットに対抗できない」

藤堂「それは心配しなくてもいい。ゼロが出撃している間にラクシャータに頼んでおいた」

ゼロ「ラクシャータに?」

藤堂「小型フロートユニットだ」

ゼロ「小型……?」

藤堂「背中に付けるタイプが理想的だが、それではインパクトがなく、また可愛くも無い」

ゼロ「どこに装着するというのだ?」

藤堂「足だ」

ゼロ「足?」

藤堂「両足にフロートユニットを付けて、空を自由に飛ぶ。安全性が極まれば玩具として商品化もできる」

ゼロ「お前、もうそんなことまで」

藤堂「黒の騎士団は資金難だからな」

ゼロ「奇跡の藤堂……流石だな」

藤堂「日本人の常識だ」

99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 13:15:56.48 ID:OkAi21QG0
数週間後

モニター『見てください!!魔法皇女コーネリアのグッズ専門店ができました!!すごい行列です!!』

ディートハルト「広報活動の賜物ですね。コーネリアの支持率は78%。イレヴンの中でも支持する声は増えつつあります」

ゼロ「小型フロートユニットの完成は急務か」

ラクシャータ「ゼロォ。いいかい?」

ゼロ「……できたのか?」

ラクシャータ「できたよぉ。ラクシャータ特製小型フロートユニット『ストライカーユニット』だ」

ゼロ「これが」

ラクシャータ「まだ、実験はしてないけどね」

ゼロ「テストパイロットなら適任者がいる」

ラクシャータ「誰だい?」

ゼロ「……」

C.C.「なんだ?」

ゼロ「付けろ」

C.C.「断る」

103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 13:21:27.58 ID:OkAi21QG0
ゼロ「しかし、お前なら万が一のことがあっても大丈夫だろう?!」

C.C.「空中で爆発なんて考えるだけでも恐ろしいことをこの私にさせるのか?お前、外道すぎるぞ」

ゼロ「しかし……」

ラクシャータ「小型輻射波動機構も作ったんだけど」

ゼロ「それは……」

ラクシャータ「右腕に装着して使う。マジカルウェポンも必要だろぉ?」

ゼロ「尚更、C.C.だな。つけろ、魔女」

C.C.「断る!!そんなのはもう卒業したんだ!!」

ゼロ「ええい!!取り押さえろ!!」

藤堂「すまん!!」

カレン「みんなのためだから!!」

千葉「協力しろ!!」

玉城「やっほー」

C.C.「こ、こら!!どこを触っている?!玉城ぃ!!」ゲシッ

ゼロ(よし。この実験が成功すれば……くっくっくっく……コーネリア、お前の最後だ……!!!)

111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 13:27:52.15 ID:OkAi21QG0
上空

C.C.「……」ブゥゥン

ゼロ『調子はどうだ?』

C.C.「快適なのが腹立つな」

ゼロ『ふははは……さて、主賓が着たぞ』

C.C.「なに?」

コーネリア「民よ!!私はコーネリア・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール・ブリタニアである!!今日もエリア11の平和は私が守る!!」

スザク『ヴァリヴァリ』

コーネリア「よしよし、今日もいい子だな、ランスロット?」ナデナデ

スザク(除隊したい)

C.C.「お、おい!!こんな話、聞いてないぞ!!」

ゼロ『前回と同じシチュエーション。ここで勝てば我々は魔法皇女コーネリアの正統なライバルとして認知させることができる』

C.C.「あのなぁ?!」

ゼロ『台詞は頭に入っているな?お前は正統派戦闘美少女だ。ぬかるな』

C.C.「くそ……この状況では逃げることも……ルルーシュめ……あとでお尻パンチだ」

122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 13:38:54.87 ID:OkAi21QG0
C.C.「ま、待て!!魔法皇女コーネリア!!」

コーネリア「なんだ?」

スザク『あれはC.C.……なんで空中にいるんだ?あの足に装着しているのは……』

ロイド『あれは!!小型のフロートユニットォ?!ラクシャータぁぁ……!!』

セシル『黒の騎士団はもうそんなものを……!?』

コーネリア「貴様ぁ!!何者だ!!」

C.C.「わ、私は光の国からやってきた、ギアスの姫!!プリンセスC.C.!!」

コーネリア「光のの国だと?そのような場所からなんの用だ?観光かな?」

C.C.「違う。コーネリア、お前……じゃない、あなたを魔法の世界に連れ戻しに来た……のよ」

コーネリア「なに?!刺客か?!」

C.C.「魔法の世界の姫が人間界に居続けることはできないことは知っているはず!!」

コーネリア「私には民を守る義務がある」

C.C.「それでも魔法の世界の秩序を乱していることには変わりがないだろう……ないわ」

コーネリア「ふふふ。面白い!!プリンセスC.C.!!そこまで言うなら魔法で勝負だ!!お前が勝てば大人しく魔法の世界に帰ってやろう」

C.C.「よ、よーし。負けないんだからぁ。―――ルルーシュ、絶対にあとでお尻キックだからな……」

131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 13:46:59.37 ID:OkAi21QG0
コーネリア「行くぞ、ランスロット!!」

スザク『イエス、ユア・ハイネス!!』

C.C.「くっ……!!」

コーネリア「そのような小さな体ではこのランスロットに敵うまい!!」

C.C.「きゃ、きゃあ……やだぁ……こわいぃ……」

コーネリア「私の魔法のすごさを見せてやろう。―――リリカルぅ……マジカルゥ……」

スザク『ヴァリス、セット』

C.C.「……!」

コーネリア「ヴェィリース!!!」

スザク『発射!!』バキュゥゥン

C.C.「ストライカーユニット、ターボ!!」ギュゥゥゥン!!!

コーネリア「なんだと!?」

スザク『なんて早さだ!!』

C.C.「甘いな、コーネリア。見かけに騙されてはお終いだぞ?次はこちらの番だ」

C.C.「―――とっておきぃ、ギアスマジック!!輻射波動……じゃなかったか……。もういい。面倒だ。輻射波動でいいか」

136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 13:54:40.52 ID:OkAi21QG0
スザク『取り付かれたか!?』

コーネリア「おのれ……C.C.……」

C.C.「コーネリア、どうしても魔法の国に戻ってきてほしいの」

コーネリア「だが、私には愛すべき人たちが……!!」

ゼロ『C.C.、技名は『マーブルスクリュー』だからな』

C.C.「ああ、思い出したよ。ありがとう。―――ひっさつ!!マーブルスク―――」

ゼロ『C.C.!!気をつけろ!!何かが接近してくる!!』

C.C.「なに?!」

ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ~♪ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ~♪

スザク『この歌は!?』

セシル『回線をジャックされているわ。強制的に流れてくるみたい』

スザク『この声……どこかで……』

C.C.「誰だ!?」

『お姉様、助けに来ました!!』

コーネリア「その声は……!」

141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 13:58:19.03 ID:OkAi21QG0
ユフィ「虐殺天使、ユーフェミアです!!」

スザク『ユフィ?!』

コーネリア「おまえ……その姿は……!!」

ユフィ「背中の翼は小型フロートユニットです」

C.C.「なんだと……もう一人……?」

ゼロ『ブリタニアも開発に成功していたのか?!』

ラクシャータ『プリン伯爵……』

ロイド『ラクシャータ、君のほうが若干小さい。僕は悔しいよ……』

C.C.「おい、どうする!?このままでは……」

ゼロ『くそ……』

スザク『ユフィ?!その頭の猫の耳は?!』

ユフィ「妹だから耳がいるらしいです」

スザク『はぁ……』

コーネリア「よし、ユフィ!!今こそ、私たち姉妹の力をみせるときだ」

ユフィ「はいっ!お姉様!!」

151: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 14:03:09.61 ID:OkAi21QG0
ユフィ「いきます!!マジカル・マシンガン!!」ダダダダダ!!!

C.C.「この!!邪道にもほどがあるだろう!!」

コーネリア「ランスロット、仕掛けるぞ!」

スザク『イエス、ユア・ハイネス!!』

C.C.「ええい、このままでは!!」

コーネリア「マジカルぅ……リリカルぅ……」

ゼロ『後退だ!!C.C.!!』

C.C.「言われなくてもそうする、よ!!」ギュィィィン

コーネリア「ヴァェィス!!!」

スザク『ヴァリス、発射!!』

ユフィ「マジカル・RPG!」

C.C.「な―――」

ドォォォォン!!!!

コーネリア「よし。危機は去った」

ユフィ「やりましたね、お姉様」

156: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 14:05:20.76 ID:OkAi21QG0

162: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 14:22:49.33 ID:OkAi21QG0
黒の騎士団アジト

藤堂「C.C.は?」

ゼロ「心配するな。重症ではあるが命に別状はない」

藤堂「不覚だった。ピンチになれば颯爽と現れる妹……。向こうにも軍師がいる」

ゼロ「これでは我らの存在意義が」

ディートハルト「ゼロ。そうでもありません」

ゼロ「どうした?」

ディートハルト「プリンセスC.C.は圧倒的な人気を得ています」

ゼロ「なんだと?」

ディートハルト「恐らく、小動物的な仕草をしたのが良かったのでしょう。嗜虐欲を刺激されたと思います」

ゼロ「そうか……。あれだけでも民衆の心を惹くことはできるのか」

藤堂「ゼロ、こちらも対抗手段を用意したほうがいい。また後手に回る可能性もある」

ゼロ「……そうだな。対抗手段と切り札を用意しておくべくか」

藤堂「では、紅月カレンで早速テストしてみよう」

ゼロ「ああ……頼むぞ……」

167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 14:30:34.68 ID:OkAi21QG0
総督府

スザク「ユーフェミア様!!危ないではないですか?!」

ユフィ「ごめんなさい。でも、どうしてもお姉様をお助けしたくて」

スザク「ユフィ……」

コーネリア「本当に助かった。まさか、ここで登場するとは思わなかったがな」

ギルフォード「黒の騎士団が同様の方法で戦場に来ることは想定していましたから」

コーネリア「ありがとう、ギルフォード」

ロイド「でも、まだ小型フロートユニットは一つしかできてないんだよね」

セシル「ええ。急いで量産しないと。次に戦うときは恐らく、向こうも……」

ロイド「ラクシャータぁ……」

セシル「ロイドさん……」

コーネリア「ふむ。こちらももう一人ぐらい魔法戦士が欲しいところだな」

スザク「誰かいるでしょうか……」

コーネリア「枢木。できれば年下がいい。私とユフィだけでは平均年齢がすこしだけ高いからな」

スザク「年下……ですか……」

172: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 14:36:39.55 ID:OkAi21QG0
ルルーシュの自室

ルルーシュ(急いで戦力を補強しなくては……)

ナナリー「お兄様、お帰りなさい」

ルルーシュ「ただいま。ナナリー」

咲世子「ルルーシュ様、では私はこれで失礼させていただきます」

ルルーシュ「ありがとうございます。また、明日もお願いしますね」

咲世子「はい」

ナナリー「お兄様、聞きましたか?ユフィ姉様のご活躍を」

ルルーシュ「虐殺天使だろ?どうしてあんなネーミングにしたのかわからないな」

ナナリー「でも、いいと思いますよ?天使のように優しいユフィ姉様と不釣合いな虐殺という単語をつけることによってそこから生まれる懸隔は人の耳に残りますしインパクトだって―――」

ルルーシュ「ナナリー、ご飯にするか」

ナナリー「あ、ごめんなさい。私ばかり話してしまって」

ルルーシュ「気にするな。今日はゆっくりできる」

ナナリー「本当ですか?やったぁ。嬉しいです」

ルルーシュ(ナナリーのためにも……コーネリア……!!)

177: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 14:43:47.36 ID:OkAi21QG0
翌日 アッシュフォード学園 生徒会室

ニーナ「ぴぴるぴるぴるぴぴるぴー」

シャーリー「会長、ニーナは何をやってるんですか?」

ミレイ「ああ。虐殺天使ユーフィミアのテーマソングの別バージョン作ってるって」

シャーリー「あのときの歌ってニーナが?!」

ミレイ「そうそう。テーマソングを公募してたからね、ユーフェミア様」

シャーリー「知らなかった……」

ニーナ「ふふふ……ユーフェミアさまぁ……魔法の擬音で~……」

スザク「シャーリー、よかった」

シャーリー「どうしたの?」

スザク「魔法少女に興味はないかな?」

シャーリー「ない」

スザク「そうか……」

ミレイ「どうしたの?魔法少女なんて」

スザク「それが魔法少女になってくれる人材を探しているんです。でも、中々見つからなくて」

182: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 14:50:17.70 ID:OkAi21QG0
リヴァル「魔法少女ってさぁ、つまりコーネリア総督と一緒に戦うのか?」

スザク「そうなる」

シャーリー「それって一般人でもいいの?」

スザク「武装を身に着けてこちらの指示通りに動いてくれればいいからね。特別な訓練はいらない。魔法少女だし」

ミレイ「私じゃだめ?楽しそう」

スザク「すいません。年齢制限が……」

ミレイ「えー?」

シャーリー「私ならいいの?」

スザク「17歳以下らしいから」

ミレイ「じゃあ……」

シャーリー「ですねえ……」

スザク「え?」

ナナリー「マジカル・ダーッシュ」ウィィィン

スザク「ナナリー……」

ナナリー「スザクさん?どうかしたのですか?」

188: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 14:57:44.88 ID:OkAi21QG0
ルルーシュの部屋

ルルーシュ「……」

C.C.「よし。完全回復だ」

ルルーシュ「魔法少女も驚きの回復力だな。お前、悲惨な状態だったのに」

C.C.「悲惨な飛散をしたか?」

ルルーシュ「魔法少女失格だな」

C.C.「それは嬉しい。もうあんなことは御免だ。千葉あたりにやらせればいい」

ルルーシュ「お前でなければならない。既にお前は民衆にとっての偶像だからな」

C.C.「また、あんな恥ずかしい格好をしろというのか?!」

ルルーシュ「今度はセーラー服にスクール水着だ。衣装チェンジはパワーアップしたことを一目でわかるようするためだ。文句は言うな」

C.C.「なんのパワーアップだ……」

ルルーシュ「それにカレンにも同じ格好をさせる。問題はないだろ?」

C.C.「そういう問題じゃない!!」

ルルーシュ「切り札……あと一人……誰かいないか……」

C.C.「話をきけ」

191: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 15:05:23.67 ID:OkAi21QG0
黒の騎士団アジト

カレン「爪弾くは荒ぶる調べ!!紅月カレンっ!!」

藤堂「違うな、却下だ」

カレン「はぁ……」

ゼロ「藤堂、調子はどうだ?」

藤堂「まずまずと言ったところだな。しかし、紅月くんの名乗りと決め台詞が中々決まらなくてな」

ゼロ「本名のままでいくのか?」

藤堂「迷っている」

ゼロ「折角月という言葉があるのだから、それを利用してみればいいだろう」

藤堂「そうか。では、プリンセスムーンメイクアップで頼む」

カレン「……プリンセスムーン!!メイクッ!!アップ!!!」

ゼロ「……違うな」

藤堂「何故かしっくり来ない」

カレン「それって私が可愛くないってことですか?」

ゼロ「そうだな。カレンはどちらかと言うと美人だ」

194: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 15:09:54.15 ID:OkAi21QG0
カレン「そ、そんなゼロ……美人だなんて……」モジモジ

ゼロ「藤堂、任せたぞ」

藤堂「ゼロよ。見つかったのか?」

ゼロ「いや。まだだ」

藤堂「早くしたほうがいい。胸騒ぎがする」

ゼロ「藤堂……」

藤堂「……忘れてくれ」

ゼロ「……」

藤堂「ゼロ。これは独り言だ」

ゼロ「……」

藤堂「三人目は……神楽耶様を推す」

ゼロ「……!!」

藤堂「独り言だ」

ゼロ「分かっている」

カレン「フルアーマー・カレン!!!けん、ざんっ!!」

198: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 15:16:45.09 ID:OkAi21QG0
総督府

スザク(とてもじゃないがナナリーに協力を頼むなんてできない……)

スザク「でも、三人目は……」

コーネリア「枢木」

スザク「総督?!あの、すいません。まだ、三人目は……」

コーネリア「いや、よい。三人目は見つかった」

スザク「誰なのですか?」

コーネリア「中華連邦は日頃からブリタニアに媚を売ってきていたからな、利用してやろうと思う。やつらも自国の発展とパイプ作りに余念がないのだろう」

スザク「中華連邦に年下の女の子がいるのですか?」

コーネリア「お飾りのトップだよ。いい政治の玩具にされている」

スザク「それって……」

コーネリア「天子だ。知っているだろ」

スザク「ええ……ですが……」

コーネリア「これは聖戦。マジカルでリリカルの奴だけが参加できる。お前は……違う。お前はランスロットというマスコットの動力にすぎない。いいな?」

スザク「イエス……ユア・ハイネス……」

203: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 15:23:19.69 ID:OkAi21QG0
数週間後 ブリタニア本国 ペンドラゴン

シャルル「ほう……。その情報に嘘偽りはあるまいなぁ……?」

側近「はい」

シャルル「そうか。下がってよい」

シャルル「……」

アーニャ「どうするの?やるなら、やるけど」

シャルル「ふふ……ふはははははは……ぬぁっはっはっはっはっはっは!!!!」

シャルル「よぉい!!よぉい催しだぁ、コォォネリアァ。ワシはいまぁ!!!心の底から打ち震えておぉぉぉるぅ!!!」

アーニャ「……」

シャルル「魔法皇女!!魔法少女!!これこそ正義!!!その肩書きは嘘などつかなぁぁぁい!!!!」

アーニャ「行くの?」

シャルル「この余興に参加せずしてどぉぉぉするぅ!!!」

アーニャ「じゃあ、行きましょう」

シャルル「魔法皇女コォォォネリアァァ!!!時はきたぁぁぁ!!!!」

シャルル「オール・ハイル・ブリタァァァニア!!!!」

206: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 15:28:50.66 ID:OkAi21QG0
ルルーシュの部屋

ナナリー「ユフィ姉様、また演説を行うようですね」

咲世子「ナナリー様。折角ですし、現地に行ってみませんか?」

ナナリー「いいのですか?」

咲世子「はい」

ナナリー「でも、お兄様に……出るなって」

咲世子「このことは内緒ですよ」

ナナリー「咲世子さん……」

咲世子「では、お出かけの準備をいたしましょう」

ナナリー「はい」

咲世子「ふふ……よかったです」

ナナリー「え?」

咲世子「最近、少し元気がないようでしたので」

ナナリー「いえ。これは、あの……コーネリア姉様がどうしていつまでもマスコットと称してナイトメアに乗っているのかを思考していたのですそもそも魔法少女は自力ないし小物を用いて空を飛翔するべきで―――」

咲世子「わかりました。そのお話はあとでゆっくりと聞きます」

211: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 15:35:36.84 ID:OkAi21QG0
黒の騎士団アジト

ゼロ「時は来た。憎きブリタニアは挑発ともとれるイベントを行う」

藤堂「コーネリア姉妹による演説か」

ゼロ「その通り。またランスロット単機。護衛はなし。これは我々に対する挑戦状を受け取った」

C.C.「で、また擬似魔法合戦をやるのか?勘弁してくれ」

カレン「戦いに代わりないでしょ?」

神楽耶「あのぉ……私なんかでよろしいのですか?」

ゼロ「神楽耶様に期待しているのはその魅力溢れるカリスマ性です。比較的安全圏で戦えるように配慮します」

神楽耶「はい」

C.C.「で、この服はなんだ?」

ゼロ「下着じゃないから恥ずかしくないだろ?」

C.C.「下着のほうが恥ずかしくないな。そもそも、カレンの衣装がまるで違うじゃないか。どうして体操着に犬の耳と尻尾なんだ?」

藤堂「私の趣味だ!!」

C.C.「……」

カレン「わんわんカレン!!いつでもいけます!!」

219: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 15:41:01.26 ID:OkAi21QG0
総督府

コーネリア「よし。ユフィ、準備はいいか?」

ユフィ「本当にゼロはくるのでしょうか?」

コーネリア「ここまで挑発してやったのだ。来ないわけがない」

ロイド「じゃあ、動かし方覚えた?」

天子「は、はい……でも……あの……私、戦いなんて……」

星刻「天子様。大丈夫。私の指示を信じてください」

天子「しんくぅ……」

星刻「そのミニスカート、最高です」

天子「しんくー!!」ギュッ

星刻「がはっ?!くそ……こんなときにぃ……!!」

スザク「総督、自分は反対です!!あのような小さな女の子を……」

コーネリア「ゼロも同年代以下を用意している。何も問題はない」

スザク「しかし!!」

コーネリア「くどいぞ。枢木、お前は黙って動力になっていればいいのだよ」

223: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 15:47:19.37 ID:OkAi21QG0
上空

コーネリア「よし。このあたりでいい」

スザク『イエス、ユア・ハイネス』

コーネリア「ユフィ」

ユフィ「はーい」ブゥゥゥン

コーネリア「民よ!!私は魔法皇女コーネリア・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール・ブリタニアである!!」

ユフィ「虐殺天使、ユーフェミア・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール・ブリタニアです!!」

コーネリア「今日はいい天気だ。実はこれも私の魔法のおかげだったりする」

ユフィ「素敵です。お姉様」

コーネリア「でも、お前の花を咲かせる魔法には劣るよ」

ユフィ「お姉様……」

セシル『枢木准尉!!熱源反応を確認!!このサイズは……人間よ!!』

スザク『来たか……カレン!!C.C.!!』

C.C.「……」ブゥゥゥン

カレン「わんわんわんわんわんわん!!!!」ブゥゥゥン

227: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 15:53:28.88 ID:OkAi21QG0
コーネリア「来たか。光の国のプリンセスC.C.」

C.C.「ああ。またきてった」

ゼロ『やる気を出さなければピザ抜きだ』

C.C.「ぐっ……。―――いつまで、人間界にいるつもりなの?私だってパパに怒られちゃうんだよ!?」

ユフィ「そちらのかたは……?」

カレン「あたし?あたしは―――ワンワン王国の姫君、わんわんカレン!!」

ユフィ「どこの国ですか?」

カレン「犬の妖精がいっぱいいる国よ。名前でわかるでしょ」

ユフィ「ごめんなさい」

カレン「プリンセスC.C.の頼みで貴方達を魔法の世界に連れて帰るお手伝いにきたの。覚悟してよね」

ゼロ『カレン。語尾にワンだ』

カレン「ワン!」

ゼロ『よし』

コーネリア「面白い。だがな、こちらにも帰る訳にはいかない。人間たちを守りたいから」

ユフィ「そうです。魔法の国だけが平和じゃだめなんです。この争いの絶えない人間界を救ってこその魔法だと思いませんか?!」

230: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 16:00:09.96 ID:OkAi21QG0
C.C.「わんわんカレン、あっちにニャーニャープリンセスはまかせるね?」

カレン「よっしゃぁ!!やってやるわよ!!ワン!!」

ユフィ「そんなどうしてわかってくれないのですか……私は……私は……戦いたくありません!!」

カレン「綺麗事で戦場に立つなぁぁ!!!」

ユフィ「―――リリカル・ショットガン!!」

カレン「え?!」

ユフィ「くだけてください♪」バァァン

カレン「あぶなっ!?」ギュィィン

ユフィ「おしい」

コーネリア「わんわんはユフィに任せる」

ユフィ「わかりました」

カレン「わんわんじゃない!!わんわんカレンだ!!」

ユフィ「マジカル・マグナム!!」バァァン

カレン「やめてぇ!?」

C.C.「大丈夫か、カレンの奴」

235: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 16:09:55.55 ID:OkAi21QG0
コーネリア「プリンセスC.C.。負けに来たのなら大人しく帰ったほうがいい。今なら見逃してやろう」

C.C.「それをしちゃうとパパに怒られちゃうもん。コーネリアこそ、早く帰ってきてよぉ。また一緒にケーキとかつくろ?ね?」

コーネリア「悪いが……それだけはできない!!マジック・ハーケン!!!」

スザク『イエス、ユア・ハイネス!!スラッシュハーケン!!』バシュッ

C.C.「触 、やだぁぁー!うぇぇぇん……!!」ブゥゥン

C.C.(ルルーシュ……末代まで祟ってやる……!!)

スザク『やはり、機動力は向こうが上か』

コーネリア「小回りが利くだけだ。魔法剣ヴァルキュリアソード!!」

スザク『イエス、ユア・ハイネス!!』シャキン

コーネリア「超・重・ざぁぁん!!」

スザク『うおぉぉ!!』

C.C.「くっ……」ギュィィィン

C.C.「―――掴まえたっ!」ガキィィン

コーネリア「しまった!」

C.C.「マーブル・スクリュぅぅぅ!!」

239: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 16:18:21.78 ID:OkAi21QG0
コーネリア「させるか!!」バッ!!

C.C.「なに?!お前……正気か!?ユニットもなしにシートから動くなんて!?」

コーネリア「接近戦ならば肉体言語で語るまでだ!!」

C.C.「くそ!!させるかぁ!」

コーネリア「遅いぞ!!―――プリンセス・アルゼンチンバックブリーカー!!!」グイッ

C.C.「あぁぁ!??!?」

コーネリア「どうだ……皇の必殺技は?」ググッ

C.C.「あぁぁぅぅう……ひゃぁ……!!」バンバン

コーネリア「降参か?」

C.C.「……!!」コクコク

コーネリア「ならば、その足のフロートユニットをよこしてもらおうか」

C.C.「それは……でき……」

コーネリア「……ふんっ」ゴキッ

C.C.「あがぁ?!」

コーネリア「早く渡せ。私も辛いのだからな」

243: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 16:25:19.60 ID:OkAi21QG0
カレン「C.C.?!」

ゼロ『カレン!C.C.の援護に回れ!!』

カレン「わんわん!!」ギュィィン

ユフィ「待ってください。あなたの相手はこの私です」

カレン「この……温室育ちの皇女がぁ!!」

ユフィ「カチーンです!今の言葉、撤回してください。でないと……マジカル・RPGですよ!!」バシュ!!!

カレン「ふん。いつまでも逃げてると思ったら、大間違いよ!!」

カレン「わんわんマジックぅぅ……わんわんハドロン!!!」ゴォォォォ

ユフィ「きゃぁ?!な、なんですか?!」

カレン「ハドロンバズーカ砲。どう?びっくりした?」

ユフィ「リリカル・手榴弾!!」ポイッ

カレン「空中で投げるな!!」バシッ

ユフィ「そう、優しい貴方は掴むしかない……」

カレン「ちっ!!こんなもの!!ランスロットぶつければぁ!!わんわんカウンター!!」ポイッ

ユフィ「ああ!!なんてことを?!」

245: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 16:30:33.59 ID:OkAi21QG0
スザク『まずい!!総督!!危険です!!』

コーネリア「なんだと?」

カンッ……コロコロ……

C.C.「これ、手榴弾か……」

コーネリア「なに―――」

ドォォォォン!!!!

スザク『総督!!!』

セシル『枢木准尉!!報告を!!』

スザク『ランスロットのダメージは軽微です』

セシル『違う!!そうじゃなくて!!総督が落ちたんじゃないの?!』

神楽耶「―――心配はいりませんわ」ブゥゥン

C.C.「おお……神楽耶……きてくれたか」

天子「ふーん……ふーん……」ブゥゥゥン

コーネリア「がんばれ……天子……」

天子「お、おもい……」

249: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 16:38:50.07 ID:OkAi21QG0
カレン「あれは……!?」

ユフィ「中華連邦の天子様です」

カレン「天子……様……」

天子「うー……よいしょっと。だ、大丈夫、ですか?」

コーネリア「ああ。すまなかったな」

スザク『お怪我はありませんか?』

コーネリア「掠り傷だ」

ゼロ『やはり向こうも切り札を用意していたか。だが、見るからに後方支援タイプだな。問題はなさそうだ』

コーネリア「予定よりも少しばかり早い投入となったが、構わない。天子よ。己が力、見せてみよ!!」

天子「は、はい」

神楽耶「天子様、何を……」

天子「ごめんね、かぐやぁ……。―――愛よ!勇気よ!希望よ!!愛と勇気と希望の名のもとに!!マジカルエンジェル、テーンシ!!」

天子「スカートだから……見えてしまいます……」モジモジ

C.C.「神楽耶、気をつけろ」

神楽耶「わ、分かっていますわ」

253: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 16:52:04.14 ID:OkAi21QG0
ゼロ『神楽耶様!!あなたも戦場に立っている以上!!己の力を見せなければならない!!』

神楽耶「は、はい!」

神楽耶「ファンファン、ファイン。ランラン、レイン。プロミネンス ドレスアップ!!かーぐやっ☆」

コーネリア「ほう……。天子、奴はお前に任せるぞ」

天子「は、はい」

神楽耶「天子様……」

天子「かぐやぁ……ごめんなさい。ビューティーセレインアロー……」ガシャン

カレン「なにあれ?!」

ユフィ「開発途中の4連ハドロン砲。シュタルケハドロン砲です」

カレン「はぁ?!あんな小さな子になんてものを……!?」

天子「マジカルシュー!!」カチッ

C.C.「神楽耶!!逃げろ!!」

神楽耶「そうはいきませんわ」

神楽耶「―――絶対守護領域!!乙女の心!!」キュィィン

天子「え……効かない……のですか……?」

257: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 16:57:30.07 ID:OkAi21QG0
ラクシャータ『ふふん。まだまだ改良の余地はありそうだねえ』

ロイド『またラクシャータ……』

天子「そんな……練習したのに……」

スザク『いまだ!!』

コーネリア「枢木!?」

スザク『やはり間違っています!!こんな子を戦場に出すなんて!!』

コーネリア「まて?!何をするつもりだ?!」

スザク『天子様!!申し訳ありませんが、落とさせてもらいます!!』

天子「え?!」

星刻『なにをしているぅぅぅ!!!やめさせろぉ!!!!』

神楽耶「C.C.さん!!」

C.C.「巻き込まれる。逃げるぞ」ブゥゥン

神楽耶「はい」ブゥゥン

スザク『ヴァリスを使う!!』

天子「ひっ……」

259: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 17:03:32.70 ID:OkAi21QG0
スザク『大丈夫です。飛べないようにするだけですから』

天子「で、でも……」

カレン「させるかぁ!!」

ユフィ「相転移エンジン。出力安定。いつでもいけます」

カレン「まだ、そんなものを……!?」

ユフィ「グラビティ・ブラスト、発射」

カレン「ただのRPGじゃ―――」

ドォォォン!!!

ゼロ『カレン!!応答しろ!!わんわんカレン!!』

カレン「わぁぁん……」

ゼロ『C.C.!!神楽耶様!!カレンの救出を!!』

C.C.「分かっている!!」

ユフィ「ふふ……させませんよ」

C.C.「……!!」

ユフィ「マジカル・ナパーム弾」ポイッ

264: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 17:08:07.08 ID:OkAi21QG0
スザク『天子様!!動かないでください!!』

天子「やだぁー!!しんくー!!」ブゥゥン

スザク『くそ!!』

セシル『枢木准尉!!うしろ!!』

スザク『え?』

コーネリア「どうし―――」

ユフィ「えーい」バラバラ

セシル『ナパーム弾を受け止めて!!』

スザク『イエス、マイロード!!!』

コーネリア「ユフィ!!やめろ!!何をしている!!」

ユフィ「あれ?お姉様?」

スザク『くそぉぉ!!!』

ドォォォン!!!

ゼロ『ランスロットは落ちたか!!天子様も離脱!!ふはははは!!あとはユーフェミアを残すのみか!!』

C.C.「何もしてないが、いいのか……」

269: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 17:15:22.39 ID:OkAi21QG0
ユフィ「酷い……どうして、こんなことができるのですか?」

C.C.「神楽耶、カレンを!!」

神楽耶「はい!カレンさーん!!」ブゥゥゥン

ゼロ『ちぃ……C.C.、カレンと神楽耶様が戻ってくるまで、時間を稼げるか?』

C.C.「そう容易い相手じゃないと思うがな」

ユフィ「ひどい……お姉様とスザクを……私は……私は……許しません!!」

C.C.「そっちが酷いことしてるんでしょ?ぷんぷん」

ユフィ「リリカル・LRAD」ドンッ

C.C.「は?」

ゼロ『それは音響兵器だ!!逃げろ!!』

ユフィ「マジカルスイッチ、オン」カチッ

C.C.「がぁ……ぁ……!!」

ユフィ「ふふふ……」

C.C.「こんな……ものまでぇ……」

ユフィ「では、魔法のスタンロッドで最後にします」

275: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 17:25:43.92 ID:OkAi21QG0
ゼロ『ユーフェミア……!!』

藤堂『時も止められぬ輩が現代兵器を用いて魔法少女を語るとは……!!!』

ユフィ「さぁ……いきます!!」ブゥゥゥン

C.C.「……私の右腕は電子レンジだぞっ」ガシッ

ユフィ「その輻射波動とこの魔法のスタンロッド『ドゥリンダルテ』はどっちが強いのでしょうか」バチバチバチ

C.C.「このぉ……!!」

ユフィ「ふふふ……出力最大です!」

C.C.「うっ!?」

『そぉこまでにしてもらおうかぁ、ユゥフェミアァ……』

ユフィ「え……」

C.C.「だ、誰だ……」

シャルル「ワシが!!!魔法皇帝!!シャルル・ジ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール・ブリタァァニア!!!」ブゥゥゥゥン!!!!

アーニャ「……」ブゥゥゥン

ゼロ『あれはシャルル!!』

藤堂『しかも、あれは……ストライカーユニット!!』

286: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 17:41:21.16 ID:OkAi21QG0
市街地

ズゥゥゥン!!!

咲世子「な、なんの音でしょうか」

ナナリー「咲世子さん行きましょう」

ナナリー(今、とても大変なことが起こっている……私にもできることを……)

咲世子「これは……」

ナナリー「なんですか?」

咲世子「ランスロットですね。怪我人もいるようですね。―――スザクさん!!コーネリア皇女殿下!!」

ナナリー「え?!」

咲世子「大丈夫ですか?!」

スザク「あ……ぅ……」

ナナリー「スザクさん!!コーネリア姉様!!しっかりしてください!!」

スザク「ナナリー……僕は……もう……だ……め……」

ナナリー「スザクさん!!スザクさん!!」

コーネリア「ナ、ナナリーか……ふふ……因果なものだな……再会の場所がこんな戦場とは……」

287: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 17:47:14.57 ID:OkAi21QG0
空中

シャルル「ぬぁっはっはっはっはっはっは!!!!!ユーフェミア、随分とやりおってぇ……!!」

ユフィ「お、お父様……」

シャルル「これはぁ……躾が必要かぁ……」

ユフィ「い、いや……」

アーニャ「逃がさない」ブゥゥン

ユフィ「なっ?!何をするのですか?!無礼者!!」

C.C.「シャルル……何が目的だ……」

シャルル「コーネリアが考案したイベントに実のぉ父親がぁ参加せずしてどぉぉするぅ」

C.C.「お前……まさか……」

ゼロ『C.C.!!シャルルを殺せ!!』

C.C.「無理だ。先ほどのスタンロッドの所為で輻射波動機構が死んだ」

ゼロ『なんだと』

C.C.「もう一つ、残念なお知らせだ。フロートユニットのエナジーフィラーがもう尽きる」

ゼロ『なに……!!カレンと神楽耶様はどうなっている?!』

292: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 17:53:00.77 ID:OkAi21QG0
シャルル「コーネリアは既に墜ちたか……まぁ、よし。ユーフェミアが残っている」

ユフィ「な、なにを……」

シャルル「遊ぶぞぉぉ!!!ユーフェミアァァ!!!!」

ユフィ「ひっ?!」

アーニャ「だめ、逃げないで」

ユフィ「な、なんで?!」

アーニャ「たまには遊んであげて」

ユフィ「い、いやです!!」

シャルル「魔法皇帝!!シャルル・ジ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール・ブリタァァニア!!!が相手になってやるぅぅ!!!」

ユフィ「お父様!!これはあくまでも支持集めの一環で皇帝陛下が来ても―――」

シャルル「もぉんどう!!むよぉぉう!!!」ブゥゥゥン!!!!

ユフィ「いやぁ!!―――スザクー!!」

ランスロット「……」ゴォォォ!!!!

シャルル「ぬぁった?!」

C.C.「あれはランスロット……。こんなときに……!!」

296: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 17:58:39.18 ID:OkAi21QG0
ゼロ『スザクか?!C.C.!!退却しろ!!今、神楽耶様が―――』

コーネリア「無事か!!ユフィ!!」

ユフィ「お姉様ぁ!!」

シャルル「ほう……中々、しぶといやぁぁつぁあ!!」

コーネリア「……」

シャルル「でぇはぁ……さっそくぅ……」

ランスロット「お父様!!」

シャルル「なんだ!?貴様のようなデカ物を産ませたおぼえはぬぁぁい!!」

ランスロット「私です。ナナリーです」

シャルル「なに……」

ゼロ『ナナリーだと……?!』

C.C.「何をするつもりだ?」

シャルル「ふふふ……はははは……ぬぁっはっはっはっはっはっは!!!貴様かぁ!!!ナァァナリィィ!!!」

ナナリー『お父様……今年でおいくつになられたのですか?』

シャルル「へぇ?」

303: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 18:04:27.46 ID:OkAi21QG0
アーニャ「なに……?」

ユフィ「ナナリー?」

ナナリー『答えてください』

シャルル「62歳だが?」

ナナリー『もう少し落ち着いてください。魔法皇帝なんて恥ずかしくないのですか?!』

シャルル「ぬ……!!ぬぁんたるおろかしさぁぁぁ!!!ナナリィィィ!!!!ワシは!!ワシはぁぁぁ!!!!」

ナナリー『皇帝としての威厳も何もあったものではありませんね』

シャルル「ぬぁ?!」

ナナリー『あなたのような人が私の父親なんて、恥ずかしいです!!もう学校に行けません!!!』

シャルル「そこまでいうのかぁぁ!!!」

ナナリー『咲世子さん!!ヴァリスを!』

咲世子『了解』

シャルル「おのれぇぇぇ!!!!」ブゥゥゥン

ナナリー『お父様はもう少し立場というものを考えてください!!』

シャルル「ヌァナリィィィ!!!!」

309: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 18:11:22.69 ID:OkAi21QG0
ドォォォン!!!!

コーネリア「魔法皇帝……滅びたり……」

ナナリー『コーネリア姉様?』

コーネリア「な、なんだ……」

ナナリー『今年でおいくつになられたのですか?』

コーネリア「……」

ナナリー『魔法皇女だの虐殺天使だの……どうしてそんなことが臆面もなくできるのですか?』

ナナリー『それも魔法少女のまの字もわかっていらっしゃらないし』

コーネリア「あの……」

ナナリー『名乗りも振舞いも咲世子さんから聞き及ぶ限りでは、ただの痛い大人ではないですか!!』

コーネリア「ぐっ……」

ナナリー『とくに長い名前を作っているあたりが……もう……ダメ……です……』

コーネリア「な、ナナリー……」

ナナリー『もっと真面目に生きてもらえませんか?』

コーネリア「……ああ……すまなかった……」

313: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 18:18:31.25 ID:OkAi21QG0
ドォォォン!!!

ナナリー『ユーフェミア姉様?』

ユフィ「は、はいぃ」

ナナリー『なんでもマジカルとかリリカルとか付ければ可愛くなるとでも思っているのですか?それで何をやっても許されると?』

ユフィ「だってぇ……ダールトン将軍が色々と渡してくれるから、使いたくなって……」

ナナリー『その所為で地上の人たちに被害がでるとは思わなかったのですか?!』

ユフィ「お、思ったけど!!命の危険を感じたら使うようにってギルフォード―――」

ナナリー『いいわけは結構です!!』

ユフィ「ご、ごめんなさい……」

ナナリー『ユフィ姉様の年齢ではまだギリギリセーフだと思いますけど、今後は自重してください』

ユフィ「善処します」

ナナリー『私のお兄様なんて、そんな恥ずかしいこと一切していませんよ?!』

ユフィ「え……」

ナナリー『大勢の人たちの前で高笑いしたり、必死になって考えたような煽りをさもかっこよく言ったりしていません!!』

ユフィ「あ、うん……そう、だね……」

318: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 18:25:36.23 ID:OkAi21QG0
C.C.「大丈夫か?」

ゼロ『……』

C.C.「おい」

ユフィ「ナナリー、わかったから、とりあえず落ち着こう、ね?」

ナナリー『お兄様はいつも私の見本になろうとしてくれています』

カレン「あー……つかれた……」

神楽耶「大丈夫ですか?」

カレン「で、何事?途中でゼロと通信できなくなるし、エナジーフィラーは尽きるし……」

神楽耶「あれは……」

ナナリー『挑発されてわざわざ戦地に赴くような自意識過剰な人でもないですし、可笑しなキメポースをして呪文を唱えたりもしません!!』

ユフィ「ええ……そうね……そうよね……ルルーシュ、かっこいいもんね」

ナナリー『はい。だから、ユフィ姉様も目を覚ましてください。もうこんな恥ずかしいことはやめてください』

ユフィ「うん。やめる。目が覚めたわ」

ナナリー『よかったぁ……』

セシル『あの、今乗っているは……?』

322: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 18:31:22.12 ID:OkAi21QG0
ナナリー『ごめんなさい、勝手に……』

咲世子『緊急事態だったため、拝借しました』

ロイド『君!!どこのだぁれ?!』

咲世子『篠崎咲世子ですけど』

ロイド『すばらしぃ~!!スザクくん並にランスロットを扱える人がいるなんて~!!』

咲世子『よくわかりませんが、すぐにお返しします』

ロイド『残念でした~。君、すぐには返さないよぉ』

咲世子『何故でしょうか?』

ロイド『僕は欲しいから。君のことを』

咲世子『嬉しいお誘いですが、お断りさせていただきます。私には……既に……』

ロイド『あ、いや、そんな話じゃなくて~』

咲世子『ナナリー様、そろそろ降りましょう。エナジーフィラーも限界ですし』

ナナリー『わかりました』

ロイド『あ、ちょっと!!まってよ!!!』

咲世子『知りません』

323: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 18:35:34.62 ID:OkAi21QG0
市街地

スザク「ナナリー……戦いは……?」

ナナリー「終わりました」

咲世子「さあ、スザクさん。病院に行きましょう」

スザク「僕は大丈夫ですから」

ナナリー「でも……」

スザク「ナナリー、ありがとう。僕では言葉の解決なんてできなかったと思う」

ナナリー「そんなことありません。ここだって思うところを撃てばいいだけですから」

アーニャ「ちょっと」

ナナリー「はい?」

アーニャ「……あなた、名前は?」

ナナリー「ナナリー……ですけど」

アーニャ「私はアーニャ。よろしく。そして、ありがとう」

ナナリー「え?」

アーニャ「これで私、皇帝陛下のごっこ遊びに付き合わなくて済む」

326: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 18:41:31.92 ID:OkAi21QG0
ナナリー「そうなのですか……。娘の私は謝ります」

アーニャ「ありがとう。もう衝撃のなんとかって喰らわなくて済むかと思うと、嬉しい」

ナナリー「よかったです。貴方を助けることができて」

アーニャ「何かお礼を……そうだ」

ナナリー「そんないいですから」

アーニャ「これあげる」

ナナリー「これは……?」

アーニャ「皇帝陛下からもらったフロートユニット。足に装着したら、空を飛べるようになる」

ナナリー「ほ、本当ですか!?」

アーニャ「ばいばい」

ナナリー「ありがとうございます!!」

咲世子「よかったですね、ナナリー様」

ナナリー「よいしょ……よいしょ……」

咲世子「な、ナナリー様……あの……」

ナナリー「咲世子さん、ごめんなさい。装着するの手伝ってもらえませんか?」

328: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 18:47:52.04 ID:OkAi21QG0
黒の騎士団アジト

藤堂「……千葉」

千葉「は、はい」

藤堂「私の私物を全て処分する。手伝ってくれるか……?」

千葉「でも……あれは藤堂さんが13歳のときから集めに集めたコレクションだって……」

藤堂「もう……私も……いい大人だ……卒業……しないとな……」

千葉「と、藤堂さぁん……うぅぅ……お、お手伝い……します……」

藤堂「すまない……すまない……」

ゼロ「……」

C.C.『指示をくれー』

ゼロ「撤退しろ……」

神楽耶『分かりましたわ』

ゼロ「フロートユニットは好きにしろ。廃棄するもよし、飾っておくもよし。もうそれが使われることなどないだろう。以上」

カレン『ゼロ?』

ゼロ「くっ……うぅぅ……」

332: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 18:56:29.48 ID:OkAi21QG0
市街地

カレン「C.C.、何があったの?ゼロ、涙声だった気がするけど」

C.C.「気にするな。やっと魔法少女とはおさらばだな」ポイッ

神楽耶「ちょっと残念ですわね」

カレン「折角、作ったのに……」

C.C.「なら、お前はソレをつけて戦場を駆ければいいさ。目立つぞ?」

カレン「死ぬでしょ!?」

神楽耶「……勿体無いですわ」


天子「しんくー!!!」ブゥゥゥン!!

星刻「天子さまぁ!!!お怪我はありませんか?!」

天子「うん……」

星刻「おのれブリタニアめ……天子さまを泣かせるなどとは……。いつか必ず、この恨み……我が剣を持って晴らす!!!」

天子「しんくぅ」ギュッ

星刻「がはっ?!もう少し……もう少しだけもってくれ……少しでも長く、この時間を……!!」

天子「しんくー」スリスリ

338: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 19:02:26.51 ID:OkAi21QG0
ルルーシュの部屋

ルルーシュ「ただいま……」

ナナリー「あ、お兄様。おかえりなさい」

ルルーシュ「……ナナリー……」

ナナリー「なんでしょうか?」

ルルーシュ「ナナリー……あれは全部理由があるんだ……」

ナナリー「え?」

ルルーシュ「ああすることで……相手に……反論させないように……」

ナナリー「お兄様?何を言っているのですか?」

ルルーシュ「……」

ナナリー「お兄様……辛いことがあったのですね……私でよければ……」ギュッ

ルルーシュ「ナナリー……わざとなのか……?」

ナナリー「違います」

ルルーシュ「……ナナリー!!」ギュッ

ナナリー「お兄様ぁ!」ギュッ

343: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 19:09:57.09 ID:OkAi21QG0
総督府

ギルフォード「え?魔法皇女コーネリアは引退ですか?!」

コーネリア「ああ……。やはりそんな歳じゃなかったんだのだ……私は……」

ユフィ「私も……反省しています……」

ダールトン「しかし、もうグッズ販売も市場が拡大し過ぎていて……」

コーネリア「これ以上、私に恥をかかせる気か!!!」バンッ!!

ユフィ「ひっ」

ギルフォード「わ、分かりました。魔法皇女関連のものは全て撤退させます」

コーネリア「頼むぞ……。ああ、それから」

ギルフォード「はい」

コーネリア「私の部屋にある魔法少女関連のモノを全部処分しておいてくれ」

ギルフォード「いいのですか?あれは姫様が将来の夢は魔法少女になることと言っていた6歳から集めて―――」

コーネリア「もう言うな!!」バンッ!!!

ユフィ「ひっ」

ダールトン「姫様……うぅぅ……」

348: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 19:16:11.53 ID:OkAi21QG0
ロイド「あーあー、結局小型フロートユニットは開発中止だよ」

セシル「仕方ありませんね」

ロイド「まーねえ。いいパーツも逃しちゃったし……今回は骨折り損だねぇ」

セシル「あはは……」

スザク「ロイドさん、セシルさん」

ロイド「んー?どうしたの?」

スザク「暇のときでいいので、小型フロートユニットの開発続けてもらえませんか?」

ロイド「でも……」

セシル「予算のこともあるし。中々進まないと思うけど、いいの?」

スザク「ええ」

ロイド「何かあるの~?」

スザク「プレゼントしたい相手がいるんです」

セシル「そう……」

ロイド「じゃあ、暇なときに少しずつやってみるよ。期待しないでね」

スザク「ありがとうございます」

352: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 19:23:59.21 ID:OkAi21QG0
翌日 アッシュフォード学園

ニーナ「あぁ!!どうしてぇ?!ユーフェミア様?!何故虐殺天使を引退されるのですかぁ?!新しい虐殺音頭って曲もつくったのにぃぃ……!!」

ナナリー「ガシーン!ガシーン!―――ジャジャーン!!」

ミレイ「ナナリー、それどうしたの?」

ナナリー「これですか?マジカルアイテムです!」

シャーリー「それって……ユーフェミア様が付けてたのと一緒なの?」

ナナリー「これで……シャーリーさん。右足の側面にあるスイッチ押してください」

シャーリー「うん」カチッ

ナナリー「マジカル・フロート!!」ブゥゥゥン

ミレイ「すごいすごい」

ナナリー「これで自由にどこにでもいけます」ブゥゥゥン

リヴァル「ナナリー!!あんまり無茶するなよ!!」

ナナリー「マジカル・ターボォ」ブゥゥゥン!!!

ミレイ「おーい!!ナナリー!!!危ないから遠くにいかないでー!!」

ナナリー「はーい」

357: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 19:28:20.92 ID:OkAi21QG0
上空

ナナリー「ああ……気持ちいい……。これが魔法少女なのですね……」

ナナリー「この世に魔法少女は私だけで―――」

ブゥゥゥゥン

ナナリー(この音は……フロートユニット……)

神楽耶「あら、ごめんなさい。ちょっと通りますわ」

ナナリー「貴方は……」

神楽耶「通りすがりの魔法少女ですわ」

ナナリー「私も魔法少女です」

神楽耶「そうですか。お友達ですわね」

ナナリー「いえ。ライバルです」

神楽耶「え……」

天子「かぐやー!!まってー!!」ブゥゥゥン!!!

ナナリー「そんなまだ……」

カレン「神楽耶様!!一人で行ったらダメですってば!!」ブゥゥゥン!!!

361: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 19:32:47.81 ID:OkAi21QG0
ナナリー「カレンさん!?」

カレン「やば……」

神楽耶「お知り合いですか?」

カレン「いえ……しらない人です……。早く、行きましょう」

神楽耶「では、またごきげんよう」

天子「かぐやぁー」

ナナリー「……」

ナナリー「まだ完全にフロートユニットは廃棄されていなかったのですね……」

ナナリー「でも……魔法少女は私一人で……」


カレン「あーびっくりした」

神楽耶「ふふ。あの方、魔法少女だって言ってましたわ」

カレン「へー。そうですか」

神楽耶「この世に魔法少女なんておりませんに、ねー?」

天子「う、うん……いないと思う」

カレン「とにかくテスト飛行はこれぐらいにして、帰りましょう」

364: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 19:38:46.68 ID:OkAi21QG0
数ヵ月後

スザク「ナナリー!!」

ナナリー「はーい」ブゥゥゥン

スザク「やっと完成したんだ!!ナナリー専用の小型フロートユニット!!エンジェルウィングだ!!」

ナナリー「素敵ですね」

スザク「飛ぶたびに天使の羽が空中を舞うんだ。きっとナナリーにぴったりだと思う」

ナナリー「付けてくださいますか?」

スザク「ああ。これは本当にすごいよ。時速は最高で400キロ。目の見えないナナリーのために障害物を感知したら自動的に目標を破壊するスラッシュハーケンもついているんだ!!」

ナナリー「そんなものを……いいのですか?!」

スザク「もちろんだよ。飛んでみてくれ」

ナナリー「はい!!」

スザク「いってらっしゃい、ナナリー」カチッ

ナナリー「これで私は誰にも負けない魔法少女にまた一歩近づい―――」

ビュゥゥゥン!!!!

スザク「すごい……もう見えなくなった……」

376: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 19:52:25.55 ID:OkAi21QG0
黒の騎士団アジト

カレン「この小型フロートユニット商品化しませんか?移動とかすごく便利ですけど」ブゥゥン

神楽耶「ですわ」ブゥゥン

C.C.「おいおい。もう魔法少女はやめてくれ」

カレン「いやいや、次世代の乗り物としてはいいと思うんだけど」

神楽耶「ええ。これさえあれば、海も個人で越えられますのよ?」

C.C.「遭難したらどうする?海は広いぞ?それにエナジーフィラーの消費も激しい。燃費が悪い。個人が持つには高価な玩具だよ」

カレン「そっか……難しいのね……」

神楽耶「でも、これをもっているのは世界で4人だけですから、自慢できますわね」

ゼロ「4人?」

カレン「ええ。あたしと神楽耶様、天子様。あとはあたしの知り合いの妹が」

ゼロ(そうかナナリーか。確かにあれを手に入れてから、ナナリーはすごく明るくなったな)

ゼロ(だが、ナナリーの幸せのためにはまだ俺は戦わねばならない……。たとえ、ナナリーに蔑まされる未来が待っていたにしても……!!!俺は戦い続ける!!!)

モニター『次のニュースです。エリア11上空を航行中だった皇族専用ヘリが墜落しました。シュナイゼル殿下も乗っていたとみられ、現在安否の確認を急いでいるとのことです』

モニター『墜落の原因は不明。目撃情報によりますと、天使が触 を伸ばしたという不可解な証言が―――』
                                                                     FIN