まどか「太陽の子?」 前編

302: ◆E91gIPDjV6 2012/09/02(日) 03:54:14.63 ID:BgPwHdmu0



                  「「「ライダーブレイクッッッ!!!!」」」

開かなかったはずの結界の壁が破れ、謎の3人が結界へ侵入する。

オクタヴィア「!?おかしい、開くはずなんて…… ……あ、あれ、何処行ったんだい!?」

魔女が少し目を離した隙に、光太郎はどこかへ消え去っていた。


「大丈夫か、光太郎」

光太郎「あ……貴方は……」


「マイクロチェーンッ!」

鎖が飛び出し、魔女の体に巻き付く。

「チェンジッ!エレキハンド!エレキ光線発射ッ!」

さらにその鎖を伝って強力な電撃が魔女を襲う。

オクタヴィア「ギャアアアアアァァァッ!?」

303: ◆E91gIPDjV6 2012/09/02(日) 03:55:29.21 ID:BgPwHdmu0
「さぁ、もう大丈夫だ。後は俺たちに任せてくれ。」

光太郎「先輩……スカイライダー先輩……!」

スカイライダーは光太郎を魔女から少し離れた地面へ下ろし、魔女の元へ飛ぶ。



「スカイライダーッ!」

「仮面ライダースーパー1ッ!」

「仮面ライダーZXッ!」

ジョー「皆……助けに来てくれたぜ!」

マミ「あれが、光太郎さんの、先輩……!?」


オクタヴィア「何故だっ!?もう結界は開かないはず……」

スーパー1「光太郎のライドロンが結界の入り口を出現させてくれたんだ!」

スカイライダー「そして、後は俺たちのライダーブレイクで扉を突破した!」

ZX「入り口にショッカーライダーまで見張らせていたようだが、残念だったな。」


304: ◆E91gIPDjV6 2012/09/02(日) 03:56:26.74 ID:BgPwHdmu0
ゆま「お兄ちゃん!」

光太郎「……ゆまちゃん……?」

魔女との直接の戦闘を行っていない上、ほむらのように特殊な魔法を持たないゆまは、まだ魔力が他に比べて残っていた。
その魔力で治癒魔法、光太郎の体を少しだけ癒す。

光太郎「ありがとう…… ……ッ!!!」

僅かにキングストーンにエネルギーが戻る。そしてそれを蓄えられた太陽のエネルギーが何倍にも増幅させる。
たちまち光太郎の体は全快。

ゆま「はやくあの魔女をやっつけて!キョーコも、皆も助けて!」

光太郎「あぁ!」

光太郎は魔女へ駆け出す。

305: ◆E91gIPDjV6 2012/09/02(日) 03:57:35.86 ID:BgPwHdmu0
光太郎「待たせたな!」

体の傷を癒した光太郎が魔女へ向かう。

スカイライダー「光太郎……大丈夫なようだな。」

光太郎「……変身ッ!」

その目に正義の火花を散らし、その体は再びRXとなる。

RX「俺は太陽の子!仮面ライダーBLACK!R!X!」

オクタヴィア「おのれ……全員ひねり潰してくれる!」

横に並んだ4人のライダーへ魔女が剣をたたきつける。

スーパー1「トォッ!」

スカイライダー「セイリング・ジャンプッ!」

ZXとRXは横へ避け、スカイライダーとスーパー1は高く跳ぶ。

スーパー1「赤心拳・諸手打ち!」

魔女の顔へ向かって跳んだスーパー1が魔女の首へ両手を打ち付ける。
そして顎を殴り上げ、宙返りで離脱。

スカイライダー「行くぞ!」

スーパー1が離脱した合間を縫ってスカイライダーが迫る。
がら空きになった魔女の首めがけて一直線。

スカイライダー「たぁぁぁっー!」

オクタヴィア「ウゲェッ!?」

魔女の喉元へ急接近、そして跳び蹴り。

306: ◆E91gIPDjV6 2012/09/02(日) 03:58:44.67 ID:BgPwHdmu0
オクタヴィア「おのれ……なら、この小娘から始末してやるわ……!」

ほむら「……!?」

魔力が尽き、まともに動けないほむらへ手を伸ばす。

オクタヴィア「死ねぇぇぇぇ!」

だが突然、魔女の豪腕が爆発し、消滅。

オクタヴィア「ググ……な、何故……!?」

ZX「衝撃集中爆弾……!」

ほんのコンマ数秒の隙にZXが魔女の腕に爆弾を装着していた。

RX「トァッ!」

そして、魔女の顔へRXが飛びかかる。

RX「百目婆ァ!貴様の弱点は本物の目!そしてその場所は……」

RX「ここだッ!!!」

魔女の顔に並ぶ三つの目のような楕円。
その真ん中にRXは鉄拳をたたき込む。
魔女はそこから火花を散らす

307: ◆E91gIPDjV6 2012/09/02(日) 03:59:15.00 ID:BgPwHdmu0
オクタヴィア「ギャアアアアアア!!!!!何故、何故こんな事が……」

スカイライダー「皆、行くぞッ!」

スーパー1・ZX「「おう!」」

三人のライダーが飛び上がる。

スカイライダー「スカイキィィィックッッッ!!!」

スーパー1「スーパーライダー閃光キィィィック!」

ZX「ZX!キィィィックッッ!」

三つの矢のような必殺技が魔女の胴体を貫く。


RX「リボルケインッ!」

RXはリボルケインを引き抜き、魔女を串刺し。

RX「ッッッ!」

オクタヴィア「ギャアアアッ……おのれ……おのれええええええええええ!!!!」

リボルケインを引き抜く。4人のライダーの背後で大爆発。結界も消滅。


308: ◆E91gIPDjV6 2012/09/02(日) 04:00:34.13 ID:BgPwHdmu0
~廃工場~

杏子「やった……アタシ達はやったんだぁぁぁ!!!」

マミ「美樹さんも取り戻した……もう何も失わなかった……!」

仁美「これで、やっと……」

ジョー「お、俺は、最初っから信じてたぜ!」

ゆま「ゆまもー!」


恭介「さやか……ありがとう!」

まどか「早く、これをさやかちゃんの元へ……」


光太郎「あぁ!洞窟から……ん?」

ライドロン「……!」

光太郎「どうしたんだ?ライドロン?」

近づいてきたライドロンはその扉を開ける。
その中にはさやかの体。

まどか「さやかちゃん!」

光太郎「ライドロン、洞窟から連れてきてくれたのか!」

杏子「……よし!」

杏子がさやかの手にソウルジェムを戻す。

309: ◆E91gIPDjV6 2012/09/02(日) 04:01:09.39 ID:BgPwHdmu0
さやか「……」

さやか「…………」

マミ「……あら?」

ジョー「おかしいな……」

杏子「お、おい、さやか、起きろよ、早く……」

ソウルジェムを戻したものの、さやかはいっこうに意識を取り戻さない。


恭介「……起きて、さやか!」

ゆま「なんで、なんで??」

ほむら「ソウルジェムが確かに戻ったのに……?」


さやか「……zzz……」

杏子「……あ?」

まどか「いびき……?」

仁美「……ふふっ……」

困惑した中に響いた間抜けないびき。

杏子「~~~!!!」

杏子「こんっっのバカ野郎!!!さっさと起きろ!!!」

杏子がさやかの肩を掴みグラグラ揺らす。

さやか「……え? ……あんこ?」

杏子「きょうこだ!」

310: ◆E91gIPDjV6 2012/09/02(日) 04:03:52.71 ID:BgPwHdmu0
ジョー「ハハハ!なんだ、寝てただけだったのかよ」

杏子「ど、どれだけアタシが心配したと思って……」

さやか「え……?え……?」

さやか「確か、あたし、駅で皆に会って、急に苦しくなって……」









洋「……この姿で会うのは初めてだな、光太郎。俺は筑波洋だ。」

一也「俺は沖一也。普段は宇宙で活動している。」

良「村雨良だ。」

光太郎「はい、……久しぶりです!」

人間の姿へと戻った3人が再び光太郎と出会う。

洋「しかし驚いた、魔法少女に魔女なんて奴が俺たちの知らない所にいただなんて。」

一也「もうすぐこの街に訪れるスーパーセルとも、何か関係があるかもしれないですね。」

光太郎「もしかしてワルプルギスの夜の事では……」

良「……ワルプルギス?」

光太郎「ええ、そのスーパーセルが強大な魔女の集合体だと。」


洋「……まぁ、この話はまた今度にしよう。光太郎、君はあの子達と一緒に戦って来たんだろう?なら、今はあの子達と一緒に居た方が良いだろう。」

光太郎「……はい!」

311: ◆E91gIPDjV6 2012/09/02(日) 04:04:44.82 ID:BgPwHdmu0
まどか「さやかちゃん!」

仁美「さやかさん!」

マミ「美樹さん!」

恭介「さやか!」

ゆま「~~!」

さやか「ちょっと、離れてよ、苦しい、苦しい!」

杏子に加え、さらに五人に抱きつかれる。

光太郎「皆無事で、本当に良かった。」

ほむら「……本当に奇跡を起こすだなんてね。」

光太郎「奇跡なんかじゃないよ。」

光太郎「魔女になる直前、さやかちゃんは自分の心にもう一度勝ったんだ。」

光太郎「だから、魔女になっても魔女の心に抗う事が出来た。」

光太郎「これも、皆がさやかちゃんの為にしてくれたから。」

光太郎「皆がいなくちゃ、さやかちゃんが元に戻る事も無かった。……だから、君たち、仲間達のおかげさ。」

ほむら「……」


さやか「……ごめん!そんな事があったなんて……」

さやか「謝りたい事はいっぱいあるけど、けどその前に、仁美、恭介!」

恭介「……ああ!」

仁美「いいですわ、かかってきなさい!」

まどか「……遂に、決着がつくんだね……」

杏子「……マジか」

312: ◆E91gIPDjV6 2012/09/02(日) 04:06:38.89 ID:BgPwHdmu0
~さやかの家~

さやか「……うっ……ぐぅっ……」

さやか「うっ……」

「さやか……?ご飯出来たわよ……?」

さやか「……今は良い……」


つづく


323: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:28:38.17 ID:vh+IZcQE0
キリカ「ねぇ、織莉子。どうしてあの時あれを消すのを止めたの?」

キリカ「あれを消すにはこれ以上無い程のチャンスだったよ」

織莉子「……確かにそう、ね……」

織莉子「でも、あのまま行ってたら貴女はあの魔法少女に殺されていたわ。」

キリカ「そんな、織莉子の為だったら私の命なんて……ッ!」

織莉子「……良いのよ。貴女を失うくらいなら」

織莉子「……でも、このままだとあれよりも大きな災厄が私たちの世界を壊す事になるかもしれない」

織莉子「……だけど……たとえ暗雲に包まれてたって、太陽は輝くもの。」

キリカ「……?」

324: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:29:42.05 ID:vh+IZcQE0
~ほむらの家~

まどか「あれれ……」

マミ「……結局、フラれちゃったのね……」

杏子「……」

さやか「うん……なんか、ずっとヒーローで、僕の側にいてくれ、って……」

杏子「それってようはお前に女としての魅力が無かっただけじゃねーの?」

さやか「う、うるさい!」

ゆま「キョーコも同じくらいじゃないの?」

杏子「良いんだよ、アタシはそーゆーの興味ねーから!」

ほむら「……悪いけど、早くワルプルギスを倒す作戦を立てましょう。」

ワルプルギスの襲来もあと3日と無い程までに近づいていた。
それに伴う異常気象。外は大嵐の気配が現れ、街は活動を停止し始めている。


325: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:30:42.10 ID:vh+IZcQE0
ほむら「とりあえず、これが私が計算した、兵器の設置箇所とワルプルギスの軌道。」

ほむら「設置はもう済ませてあるわ。あとはこの軌道に合わせてあなた達に立ち回って貰う事になる。」

ジョー「……すげぇ」

さやか「……なにこれ、中学生のする計算じゃないよ……」

杏子「なんだ、殆ど決まってんじゃねぇかよ。」

マミ「暁美さん……格好いい……」

ほむら「この計算に沿って、修正しつつあなた達の魔法の特性を考慮して作戦を立てるわ。」

ほむら「これは何度も戦ってきて弾き出した計算。普通に行けば狂いは無い。ただ……」

光太郎「……クライシスの奴らがワルプルギスの夜に手を加えている可能性は高い……。」

さやか「やっぱりね……あいつらがこんな強い魔女を放っておくはずが無いし……」

ゆま「どんなつよくなっても、キョーコとゆまが居れば大丈夫だよ!」

杏子「……」

マミ「だけど、作戦は練るに越した事は無いわ。」

ジョー「あぁ……そうだな。街を守る為にも大体の作戦は必要だ。」

まどか「……街の人の避難は任せて。私が案内するから。」

まどか「私、戦うことは出来ないけど、でも自分で出来る事はやるよ。」

光太郎「ありがとう。じゃあ、任せたよ」

ほむら「……じゃあ、話を再開するわ。ここで、爆雷が発動してワルプルギスが吹っ飛ぶ。その軌道の先に……」

326: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:31:30.03 ID:vh+IZcQE0



ほむら「……以上ね。」

一通りの配置と作戦が決定した。

マミ「……けど、この通り行くとは限らないわ。予想外の事が起きたら、作戦を中止する事も考えて。」

さやか「……はい。」

杏子「わったよ」

ゆま「うん!」


光太郎「よし、作戦が決まったから、後は皆当日までゆっくり休もう!」

光太郎「俺たち全員で戦えば、ワルプルギスの夜だって、きっと倒せる!」


ほむら(しかし気掛かりなのはあの二人……美国織莉子と呉キリカね。)

ほむら(あの二人はまどかを殺そうとする……今度の騒動に紛れて……って事も考えられるわ。)

327: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:33:08.19 ID:vh+IZcQE0
QB「……君達だったのかい。僕の体に何かを乗っ取らせていたのは」

ダスマダー「そうだ。皇帝陛下の魂の器として貴様の体を利用させて貰った。」

QB「やれやれ、妙な事をするものだね。」

QB「それより、気になるのは君が持っている緑色の石だよ。何やら不思議な力を持っているようだけど」

ダスマダー「……影の王子の骸から奪い取った。だが皇帝陛下を復活させるにはこれだけでは足りん。」

QB「その皇帝ってのを復活させるのが目的で僕の邪魔をしてきたんだね。まどかを契約させないように。」

QB「でもワルプルギスの夜がここに来るのは明日。そこでまどかと契約する。」

QB「彼らが束になってかかった所であの最強の魔女を倒せるはずがない。僕の勝ちさ。」

ダスマダー「成る程。あの魔女が貴様の頼みの綱という訳か。」

ダスマダー「あの魔女の戦闘力は解析済みだ。確かにとてつもない能力を持っている。」

ダスマダー「RXにとっても相当厄介な敵だろう。」

QB「厄介?その言い方だと、いかにもあの仮面ライダーというのがワルプルギスの夜を倒す事は出来なくは無いという事のように思えるけど」

ダスマダー「あぁ、そうだ。確かにRXとて苦戦は免れないだろうが、その程度だ」

ダスマダー「あの小娘達がいくら束になっても勝てないだろうがな。」

ダスマダー「だが今度の魔女は我々にとってもまたと無いチャンスだ。逃す訳には行かん。」

328: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:34:19.44 ID:vh+IZcQE0
~避難所~

決戦の当日だ。
まどか達のおかげで早めに住民達の避難は完了した。
これならどう戦っても損害は出るが人の命は失われない。


タツヤ「きょうきゃんぷなの?」

吾郎「ほら、これ食べて、元気出して!」

タツヤ「わー!かれーらいすだ!」

ジョー「こんな嵐、すぐ止んじまうからな!大丈夫、ほら、笑えって!」

タツヤ「えへへ!」

詢子「あら……わざわざどうも。」


ジョー(ほむらちゃんがまどかちゃんが危険だからって言って避難所を任されたが……)

ジョー(何か明確な心当たりでもあるのか……?)

ジョー(でもここを狙ってクライシスの連中が皆を皆殺しにしようって事もあり得るからな……)

329: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:35:21.45 ID:vh+IZcQE0
~街~

ほむら「……来るわ。」

どんどん強まる嵐。
普通の人間ならまともに立つ事すら出来ないだろう。
その嵐の中で佇む巨大な魔女。

「「ウフフフフ……アハハハハハ!」」

破壊を楽しむかのような笑い声を上げ、ワルプルギスの夜は姿を現す。


ほむら「行くわよ、皆。」

ほむらが先陣を切って変身。

光太郎「変身ッッッ!!!」

杏子「よし!」

ゆま「いくよ!」

さやか「っ!」

後を追う用に3人が変身。

マミ「覚悟なさい、ワルプルギスの夜……私たちが倒してみせるわ!変身っっ!!」

最後に自分で考えたであろうポーズを付け、マミが変身。


ほむら「急いで、皆定位置に!」

そう言い皆が移動しようとした所に黒い煙が降りる。

ダスマダー「……フンッ」

RX「ダスマダー!やはりワルプルギスの夜を利用していたか!」

ダスマダー「そうだ。流石だな、察しが良い。」

330: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:36:24.04 ID:vh+IZcQE0
RX「貴様らの目的は何だ!」

ダスマダー「……この決戦が互いの命運を大きく左右するのは間違いないだろう。」

ダスマダー「だから私も、全力をかけて貴様の相手をしよう。」

そう言うとダスマダーは緑色に輝く石を掲げる。

RX「!?それは、まさか……!」

ダスマダー「そうだ。月の石だ。シャドームーンの骸から奪い取った物だ。」

ダスマダー「宿敵の亡骸を放置するとは、間抜けな物だな。」

RX「貴様……信彦の体をよくも……!」

シャドームーンは最後の最後、少しだけ信彦の心を取り戻した。
そうして息絶えた彼の亡骸はもう二度と戦いの業火に晒されないよう、静かに眠らせたはずだった。
せめて、救えなかった友の魂を癒す為に。

RX「許さんッ……貴様だけは絶対に許さん……ッ!」

だがその思いは無惨にも踏みにじられた。
その亡骸はクライシスに利用された。
静かに眠るはずだった彼の魂は、邪悪に操られているのだ。


ダスマダー「バカめ。こんな便利な物を自分の物としないなんてな。」

そう言うとダスマダーは月の石を輝かせる。
その放たれた光が物体を形作る。

「……お、俺は……」

「……何だ、何があったってんだ」

「……何故私が再び……」

331: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:38:03.24 ID:vh+IZcQE0
RX「……!ゲドリアン!ガテゾーン!ボスガン!」

その光が形作ったのはかつての宿敵達。

ゲドリアン「……ダスマダー!貴様良くもあの時は邪魔してくれたな!」

ゲドリアンがダスマダーに突っかかろうとするも、ダスマダーは煙となって消滅。

RX「……奴の作戦はこれか!」

ガテゾーン「……へっ!どういう訳か知らんが、ここであったが百年目。貴様の首、頂くぜ!」

ボスガン「RX……よくも私のクライシス人の誇りを踏みにじってくれたな……!」

巨大な魔女の下で3人とRXの戦いも始まろうとしていた。

ゲドリアン「……ん!?」

ガテゾーン「……?」

ボスガン「……ほう。」

ゲドリアンの体を鎖が、ガテゾーンの体をリボンが、ボスガンの足下に剣が刺さる。

マミ「あなた達の相手は私たちよ。」

杏子「アイツと勝負してぇってんならアタシらを倒してからいきな!」

ボスガン「バカバカしい。貴様らのような小娘を何故わざわざ相手をしなければいけないのだ。」

そう言い立ち去ろうとするボスガンにさやかが剣を向ける

さやか「……へぇ、逃げるんだ。」

ボスガン「おのれ……小娘……ッッ!」

自分より遙かに下等と見下した相手から言われる挑発は、ボスガンのプライドをこれ以上無い程傷つけた。

マミ「暁美さん、光太郎さん、ここは私たちに任せて。」

杏子「さっさとワルプルギス、倒して来い!」

ゆま「まかせて!」

さやか「負けたら、承知しないよ!」

332: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:39:09.17 ID:vh+IZcQE0
RX「あぁ……ありがとう! アクロバッター!ライドロン!」

かつての宿敵だったこの3人は強敵だ。
だが光太郎は少女達を信じ、その場を任せた。
彼女たちならきっとこの強敵を打ち倒すだろう、と。

RX「アクロバッターは俺と、ライドロンはほむらちゃんの援護を頼む!」

ほむら「ええ!」

マシンと協力し、魔女の元へ向かう。

ゲドリアン「お前達をぶっ倒してRXの首を討ち取ってやる!手加減なんてしないぞ!」

ガテゾーン「そうだな。生憎、俺も手加減なんて言葉しらねぇんだ。」

ボスガン「私に弓引いた事をあの世で後悔するんだな。」

杏子「上等じゃねーかよ!やれるもんならやってみな!」

ゆま「やってみな!」

マミ「手加減だなんて、そんなことされちゃそれこそ失礼よ」

さやか「その言葉、そっくりそのまま返してやる!」

333: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:40:18.07 ID:vh+IZcQE0
~ワルプルギスの夜~

ほむら「……今ので大きく計画が狂ったわ。でも、兵器の配置に合わせて、臨機応変に動いて。」

RX「あぁ!解った!」

アクロバッターとRX、ライドロンとほむらが魔女へ走る。
魔女は不気味な笑い声を上げ、ただその場に浮遊するだけだ。

ほむら「まずはミサイルを使って被害の少ない所まで押し出す。」

ほむら「進行方向は今まで通り。このまま暫く行けばあそこに到達する。」

ワルプルギスは今のところ、ほむらの計算通りに動いている。
そして、ついにその場所まで辿りついた。

ほむら「……今よ!」

どこからともなく現れる大量の戦車に爆雷。さらに自分も盾から出した兵器で応戦。
その爆発がワルプルギスを襲い、一帯が煙りに覆われる。
そして最後に巨大なミサイルが魔女の体を突く。

ほむら「よし……これなら……!」




「「ハハハハハ……」」
だが計算通りにワルプルギスは街の外まで押し出されはしなかった。
傷一つつかない体で依然としてそこに浮遊している。

ほむら「……どうして!?いくらあの魔女でもこの攻撃に微動だにしないなんて……」

ワルプルギスがほむらを発見する。
逆さの頭から放たれる火炎。
それはほむらとライドロンへ一直線。

ほむら「まずい!」

ほむらが時間を停止させる。
その隙にライドロンが火炎から遠のく。

334: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:41:45.67 ID:vh+IZcQE0
ほむら「う……嘘……?」

時間停止 を解除し、炎の行く先を見て、驚愕する。
普段ならその火炎はビルを破壊する程度の物だったが、この魔女の火炎はビルを燃やすのではなく、一瞬にして消滅した。
すなわち、余りの高熱に蒸発したのだ。

ほむら「……!」

魔女は完全にほむらに狙いを定めた。
その当たれば即死の炎を吐き続ける。

ライドロン「!!!」

時間停止を使って、ライドロンとその火炎の中を縫うように逃げる。
だがただでさえ魔力を消費する時間停止を酷使すると言うのは当然ながらほむらの寿命を縮める物。
それにこの戦い、早く終わらせなければ時間停止が使えなくなってしまう。

「「ハハハハハハ!!」」

その火炎が作った悪路にライドロンの動きが一瞬だけ鈍る。
その隙を狙って魔女が火炎を吐く。
火炎はほむらを囲うように放たれ、時間停止で逃れようとするも、時間停止は使えない。
いつも敗北する時間に来てしまったのだ。

ほむら「そんな……もう、ここで……」

ほむら「どうして?…どうしてなの?何度やっても、アイツに勝てない……」

ほむら「あんなに……信頼出来る仲間が出来たって……結局……」

335: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:42:54.03 ID:vh+IZcQE0
~街~

ゲドリアン「こんな子供が俺の相手だって?笑わせるなぁ!」

杏子「っせーよ、アタシだってこんなチビの化けモンの相手させられるなんてな!」

互いに獣のように跳びあがる。
空中で爪と槍が交錯する。

杏子「あぁっ!」

それを制したのはゲドリアンだ。

ゆま「キョーコ!」

ゲドリアン「うるさいっ!」

頬に傷を貰った杏子の元へゆまが駆け寄る。
だがゲドリアンの放つビームに吹き飛ばされる。

ゆま「わあっ!」

杏子「おい!ゆま、お前は下がってろって言ったろ!」

ゆま「ゆまだって戦えるよ、だから一緒に……」

杏子「うるせぇ!!すっこんでろ!」

そう言うと杏子はゆまを結界に閉じこめる。

ゆま「そんな、どうして……」

杏子「お前には怪我した奴治すって役目があるだろ……それに、こんな奴、アタシ一人で十分だっつの!」

ゲドリアン「へ!口だけは達者だなぁ!」

336: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:45:38.13 ID:vh+IZcQE0
マミ「私はマギア・ゴールデン・メイデン!巴マミよ!」

ガテゾーン「……なんだそりゃ。RXの真似事か?」

ガテゾーンと向かい合い、威勢良く名乗りを上げる。

ガテゾーン「その勢いが最後まで続くと良いなぁ!」

ガテゾーンは最高傑作のマシン、「ネオストームダガー」を従え爆走する。

マミ「!!」

ギリギリの所でリボンを近くにあったビルに伸ばし、突進を避ける。
そして、ビルの谷間に逃げ込んだ。

ガテゾーン「その狭い路地なら思うように走れねぇだろってか?へっ、甘いぜ小娘!」

ガテゾーンはビルの合間につっこみ、壁を削り爆走する。

マミ「結構やるようね、でも、この先には……」

ビルの壁を飛び移るように逃げるマミを追う。
だが道を曲がった途端壁と壁の間に張り巡らされたリボンがガテゾーンを襲う。

マミ「……舐めて掛かったのがマズかったわね。これで終わり……え!?」

だがその何重にも掛かったリボンを構わず突き破る。

ガテゾーン「俺の事を舐めて掛かってんのはてめぇの方だったな!」

驚き動きの鈍ったマミを拳銃で撃つ。
その銃弾は壁を破壊、その破片がマミを襲う。

マミ「きゃあっ!?」

337: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:46:27.19 ID:vh+IZcQE0
ボスガン「フン、キサマのような弱者を直接いたぶるのは私は好まないのでな。」

ボスガン「特別に一瞬で楽にしてやろう……怪魔稲妻剣……!」

ボスガンが手にしたのはロボライダーをも切り伏せた最強の剣。

さやか「たぁぁぁー!!!」

勢いよく上空からボスガンに斬りかかる。
だがその剣は怪魔稲妻剣に受け止められ、さやかの剣はいとも簡単に折られてしまった。

さやか「うそ……?」

ボスガン「解ったか?これが私と貴様の差だ。」

ボスガンは怪魔稲妻剣を振るう。
さやかはバックステップで回避、直撃は何とか避けた。

さやか「う……ぐぅぅっあぁっ!!」

その剣の一撃は直撃せずとも、風圧だけでさやかの肩から脇腹を斜めに切り裂く。

ボスガン「フハハハ……無様だなぁ!」

さやか「う……まずい……!」

少しずつ迫るボスガンから一度逃げるため、傷を魔法で癒し、魔法で足場を作り、逃げる。

ボスガン「逃げるつもりか……!」

二段、三段と足場を作って逃げるも、ボスガンの放つナイフが足場を破壊する。
当然、さやかは落下するしかない。

さやか「うぅ……」

ボスガン「私に刃向かった事を後悔するんだな……あの世で!」

338: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:47:32.94 ID:vh+IZcQE0
ほむら「うぅっ!」

ほむら「こんな所で終わりだなんて……!」


ロボライダー「……大丈夫か……!ほむらちゃん!」

ほむら「……光太郎……」

どこからか飛び込んできたロボライダーが魔女の高熱火炎をその身に受ける。
否、受けるだけではなく、その火炎を自分の体に吸収する。

ロボライダー「炎の力は……俺のエネルギーだ!ボルテックシューター!」

ロボライダー「……トォァッ!!!」

その吸収したパワーを全てその銃撃に乗せ、ワルプルギスに放つ。

ロボライダー「……!」

だがその攻撃を食らってもまだ傷一つつかない。
そして逆さだった魔女は体を回転させる。

ほむら「……!何を……!」

「「ハハハハハハハハハハ!!!アハハハハハハハハ!」」

逆さだった体を元に戻した魔女は突然、暴風のようなスピードで暴れ出した。
頭部から緑色の稲妻を放ち街を壊し、暴れ進む。

ほむら「うぅ……な、何なの、あれは……!?」

ロボライダー「これが、あの魔女の全力か……!!」

ほむら「まずい、このままじゃ避難所が……」

ロボライダー「急ごう!ロボイザー!」

魔女を追い、ロボライダー、ほむら、ロボイザー、ライドロンは走り出す。

339: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:48:36.03 ID:vh+IZcQE0
ロボライダー「奴のあの頑丈な体……それに、あの攻撃。」

ロボライダー「恐らく奴に融合している怪人は……最強怪人、グランザイラスにジャークミドラに違いない。」

グランザイラス、ジャークミドラ。その2体はRXにとってこれ以上無い程の強敵だった。
11人のライダーで掛かってもまともに歯が立たない。再び戦っても、勝てる保証など無い。

ロボライダー「……何より厄介なのは、グランザイラスだ。奴を倒せば、つまり……」

グランザイラスの武器は頑強な体と攻撃だけではない。
もし体が破壊されれば、原爆並の爆弾が炸裂する。

ロボライダー「もしそんな事が起これば、この街一帯は壊滅だ……!」

暴れ回る魔女を倒さなければ当然街は壊滅。だが倒せば壊滅。

ロボライダー「……まずはあの魔女の動きを止めなければ!ほむらちゃん、ライドロン!」

ほむら「解ったわ!」

魔女に近づいた二人と二つのマシンは魔女へ向かって跳ぶ。

ロボライダー「トアッ!」

ほむら「ッッ!!!」

ロボイザーとライドロンの体当たりが魔女の頭に炸裂。
魔女の体はバランスを崩し、勢い余って地面に激突。その体は地面に埋まる。

340: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:49:55.86 ID:vh+IZcQE0
ロボライダー「ほむらちゃん、恐らく奴を倒せば巨大な爆発がこの街を焼き払う。」

ほむら「……え!?」

ロボライダー「……奴を倒すにはもう方法が一つしか無い。奴の体内に侵入して、体内から倒す。」

ロボライダー「そうすれば爆発は最小限に収まる。ここなら、爆発しても人への被害は無い。」

ほむら「……でも、そんな事したら、貴方は……」

ロボライダー「……もう俺がやるしか無いんだ。ほむらちゃん、君は援護を頼む。」

ロボライダー「俺が奴の体の中に侵入したら、ライドロンと一緒に被害の無い所まで逃げてくれ。」

そう言ってロボライダーはほむらにボルテックシューターを渡す。

ほむら「……そんな事をして、貴方は無事でいられるの!?」

ほむらが止めようとするが、その瞬間魔女の体から大量の使い魔が生み出される。
そして、魔女の体が少しずつ動く。

ロボライダー「今しか無いんだ!頼んだぞ!」

RX「トアッ!」

そう言いRXへと戻り、魔女へ向かって大きくジャンプ。

ほむら「……!」

ロボイザー「!!!」

もうあと戻りは出来ない。
跳んだRXに襲いかかろうとする使い魔達をほむらはボルテックシューターで、ロボイザーは弾丸で打ち落とす。

「「アハハハハ!!!」」

跳び上がったRXを魔女の火炎が襲う。
火炎が過ぎ去った後、もうRXの姿は無い。

ほむら「……光太郎!光太郎は無事なの!?」

ライドロン「……」

341: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:50:24.08 ID:vh+IZcQE0
QB「……全く、間抜けなのはそっちの方だよ。足止めしてくれるだなんてね。」

QB「今の内にまどかと契約を……きゅっぷ!?」

避難所へ歩くインキュベーターを突然何かが消した。

「「「ウォォォォアァァァ!!!」」」


342: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:51:03.07 ID:vh+IZcQE0
~避難所~

ジョー「……皆は無事なのか……」

まどか「……」

吾郎「……嵐、止みませんね」

荒れる空を見上げ、嘆く。

「わぁぁぁああああああ!!!大変だぁああ!!!」

何かを見て怯えたような男が避難所へ入ってくる。

ジョー「……どうしたんだってんだ、いったい!」

「そこに……そこに、沢山の怪人が……あぁああ!!!」

ジョー「怪人……!?」

ジョーが窓から見ると、避難所のすぐ近くまで大量のチャップと、10体の怪人が迫っていた。

ジョー「あいつら……!クソッ!」

吾郎「む、無茶だよジョーさん!あんな大勢に一人で戦うだなんて!」

ジョー「でも、こんな状況で俺が行かなきゃ皆死んじまうだろ!」

吾郎「……でも!」

343: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:52:36.97 ID:vh+IZcQE0
~避難所前~

「「ウォアアアアア!!!」」

10体の怪人の内5体はゴルゴムの怪人だ。
だがその体は黒に染め上げられている。
ダスマダーが反旗を翻さないよう、魂を奪ったのだ。
その怪人は大怪人ダロム、バラオム、ビシュム、剣聖ビルゲニア、コウモリ怪人。

「「怪魔妖族!岩魔!」」

「「怪魔異星獣!ムサラビサラーッ!」」

「「怪魔ロボット!エレギトロン!」」

「「怪魔ロボット!シュライジン!」」

「「怪魔獣人!ガイナニンポー!」」

大勢のチャップを従え、避難所へ進む。
狙いは、鹿目まどか。


「「「待てッ!」」」

その大軍団の前に3人が立ちはだかる。

「スカイライダー!」

「仮面ライダースーパー1!」

「仮面ライダーZX!」

スカイライダー「出たな!再生怪人軍団!」

スーパー1「ここから先には、一歩も通さんぞ!」

ZX「貴様の思い通りに行くと思うな!」



~避難所~

まどか「あ……あの時の……」

吾郎「先輩ライダーだ!来てくれたんだ!……でもたった三人で大丈夫かな……」

ジョー「……」


344: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:53:15.55 ID:vh+IZcQE0
~ワルプルギスの体内~

バイオライダー「……」

すんでの所で体を液化させ、歯車の間を通り体内に侵入した。

バイオライダー「これが……魔女の体内……」

その体の中はいくつもの歯車がひしめき合い、その名の通り舞台装置の中のようだ。

RX「……あの方向から、強力なエネルギーが!」

エネルギーの強い方向へRXは動き出す。


345: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:54:24.09 ID:vh+IZcQE0
~避難所前~

スカイライダー「セイリングジャンプッ!……ぐあぁっ!」

大空へと飛び、空中から攻撃する。
だが空中で構えていたビシュムとムサラビサラに襲われ、地上からエレギトロンとダロムに打ち落とされる


スーパー1「チェンジ!パワーハンド!トォッ!」

岩魔「ガァッ!!」

メガトンの鉄拳が岩魔を粉々に砕く。

スーパー1「!チェンジ!レーダーハンド!レーダーアイ・発射!」

空中で苦戦するスカイライダーを援護するため、レーダーミサイルを発射。
だがその直後、粉々になった岩魔がスーパー1の背後で再び体を再構成、動きを押さえる。

ビルゲニア「ウォアアア!!!」

シュライジン「フンッ!」

スーパー1「ぐあぁっ!」

その隙を狙い、ビルゲニアの剣とシュライジンの腕がスーパー1を攻撃。


ZX「……電磁ナイフ!」

電磁ナイフを使い、ガイナニンポーの棍棒を捌く。
だが背後からバラオムとコウモリ怪人がZXを吹き飛ばす。

ZX「くっ……」

吹き飛ばされたZXは体制を立て直そうとするも、バラオムが放つ巨大な牙に打たれ、さらに吹き飛ばされる。

ZX「ぐあっ……」

346: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:54:56.27 ID:vh+IZcQE0
~ワルプルギス体内~
RX「これが魔女の心臓……!?」

恐らく胸の辺りだろう、という所がエネルギー反応の場所だ。
そこには心臓の用に脈打つ巨大なグリーフシードがあった。

RX「あれを破壊すれば……!リボルケイ……!?」

リボルケインを引き抜こうとした途端、一帯に広がる黒い煙。
その煙はRXのキングストーンを包み込む。

RX「これは……まさか……!?」

347: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:55:48.09 ID:vh+IZcQE0
~何処か~

ダスマダー「……引っかかったな、RX。貴様がその魔女の融合させた怪人が解らんはずはあるまい。」

ダスマダー「そしてやはり体内に侵入して倒す事にしたか。だがな、俺の方が一枚上手だ。」

ダスマダー「その魔女には怪魔ロボットヘルガデムの持つデススモークも搭載してある。以前とは比べ物にならない程強力にしてな。」

ダスマダー「もう貴様はそこから逃げる事は出来ん……ワルプルギスの夜、それはすなわち貴様を閉じこめる牢獄だったという訳だ!」

348: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:56:37.98 ID:vh+IZcQE0
~ワルプルギス体内~

RX「ぐっ……キングストーンが封じ込められて……!?」

RX「ぐああぁっ!!キングストーンのエネルギーが吸収されて行く………ッ!?」

RX「間違い無い……これはゲドルリドルの……」

ただでさえ動けないRXのエネルギーがワルプルギスに吸い取られる。

RX「まずい、このままでは……!」

だがRXにはなすすべは無い。

349: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:57:09.01 ID:vh+IZcQE0
~ワルプルギスの夜周辺~

ほむら「……!」

ワルプルギスの動きが停止する。
これは体内で何か動きがあったに違いない、とは推測できた。

ほむら「……やったの?」

だが、そう思った矢先ワルプルギスの体が再び動き出し、空へと浮遊して行く。

ほむら「……!?何が起きて……!?」

ワルプルギスの夜はどんどん空へと高度を上げる。

350: ◆E91gIPDjV6 2012/09/09(日) 00:58:05.98 ID:vh+IZcQE0
~何処か~

ダスマダー「フハハハハハハ!!!RX、残念だったな!貴様ももうこれで終わりだ!」

ダスマダー「エネルギーを吸い取られ、キングストーンも封じられ、まともに立つことすら出来ないだろう!」

ダスマダー「ククク……貴様をこのまま宇宙へ運び出して、ワルプルギスの夜毎爆破してやる!そうすれば貴様も木っ端微塵だ!」

ダスマダー「RX……宇宙の塵となれッ!フハハハハ!!!」


つづく

363: ◆E91gIPDjV6 2012/09/14(金) 23:58:12.74 ID:5b2tF2Ba0
~何処か~

ダスマダー「RX……随分我々の手を焼かせてくれたな。だが貴様ももう終わりだ。」

『ダスマダーよ……あれの回収は済んだのか……?』

ダスマダー「はっ……もうしばらくお待ち下さい。」

ダスマダー「必ず、ヤツが鹿目まどかを連れてきます。」

364: ◆E91gIPDjV6 2012/09/14(金) 23:58:53.16 ID:5b2tF2Ba0
~避難所前~

「「ウォアアアアア!!!」」

怪人達が一斉に放つ光線は、避難所を破壊すべく放たれる。

スカイライダー「ぐぁぁっ……」

スーパー1「ぐっ……」

ZX「うぉぁっ……」

3人のライダーはそれの盾となり、その光線を全てその体で受け止める。
まともに食らったライダー達は吹き飛ばされた。

洋「……まずい、このままでは……」

一也「奴らの思い通りにさせる訳には行かない……」

良「俺たちがやらなければ……」

365: ◆E91gIPDjV6 2012/09/14(金) 23:59:48.32 ID:5b2tF2Ba0
~ワルプルギスの夜~

ほむら「一体、どうなってるの……?どうして、あんな事を……」

「残念だったな、RXはもう死ぬ。貴様の希望もここまでだ。」

ほむら「!?貴方は……」

ダスマダー「……」

ほむらの元にダスマダーが詰め寄る。

ほむら「それよりどういう事!?どうして光太郎が死ぬって……」

ダスマダー「じきに解る。俺たちの方が上手だった、というだけだ。」

ダスマダー「だがヤツを一人地獄に送ってやるのは寂しいだろう。貴様もついて行かせてやる。」

ダスマダー「何、心配する事はない。他のライダーも小娘も霞のジョーもその内行く事になるからな。」

ほむら「……バカ言わないで!絶対に、あの男は死んだりしない!」

366: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:04:28.73 ID:TjioFozM0
~街~

杏子「……ぐっ……体がもたねぇ……」

ゲドリアン「ばかめ、自分の実力も弁えず俺様に挑むからこうなるのだ!」

杏子「うっせぇ……アタシの命に代えてでもぶっ潰してやんよ……」

ゲドリアン「いつまでも減らない口だなぁ!」

そう言いゲドリアンは最後の一撃を放つべく飛び出す。


ゆま「キョーコ!危ない!キョーコ!キョー……コっっ!!!」

結界に閉じこめられたゆまがハンマーで結界を破壊する。
その事に少し驚いたゲドリアンは攻撃の手を止める。



杏子「……今だ!」

その隙に槍を放ち、ゲドリアンの肩を貫く。

ゲドリアン「うぎゃぁ!くそ、小娘の分際で……」

肩に刺さった槍を抜き、投げ捨てた。
その肩からは僅かに鮮血が漏れたが、恐るべき再生能力であっという間に塞がった。



杏子「おい、ゆま、出てくるなって行ったろ、お前はほむら達の治癒をだな……」

ゆま「ゆまだって戦えるよ!ゆまだって……」

杏子「だから……」

ゆま「それに……ゆまはキョーコを守る為にけいやくしたんだよ。だから……」

ゆま「守られてばっかりじゃいや……ゆまとキョーコの二人で戦いたい……」

ゆまの言葉にまっすぐな瞳。
その覚悟に杏子は、根負けした。



杏子「……んだよ、仕方ねぇな……」

杏子「解ったよ。ただし、そう言ったならとことん付き合って貰うからな。」

ゆま「おっけー!」

ゲドリアン「ぐぅ……一人増えた程度じゃ変わらん!」


杏子「へっ!いつまでも減らない口だなぁ!」

ゆま「だな!」

杏子「自分の実力を弁えた方がいいぜ!」

ゆま「いいぜ!」

杏子の言葉を真似し、第2ラウンド開始と言わんばかりの二人。

367: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:05:18.71 ID:TjioFozM0
マミ「うっ……」

ビルの谷間でガテゾーンに撃墜され、その顔に銃を突きつけられる。

ガテゾーン「ジ・エンドだな。終わりだ。」

ガテゾーンがトリガーに指をかけ、マミの顔に銃弾をお見舞いしようとしたが、
突然球体がいくつもガテゾーンの手に命中、銃を破壊する。

ガテゾーン「……誰だッ!?」

マミ(今の……って……)

素早く後ろへ下がり、体制を立て直す。

(後ろへ向かって思い切り走って。)

マミ「えっ……え?」

突然頭の中に響く念話。

(早くして!)

言われた通りに従うマミ。

ガテゾーン「逃がすか!」

それを追うガテゾーン。

368: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:06:04.35 ID:TjioFozM0
(左に避けて!)

マミ「っ!」

ガテゾーン「何!?」

(次は跳んで!)

まるで次の攻撃を予測するように話しかけられる。

マミ(間違い無い……あの時の……)

(振り返って、銃を二発。そしたらすぐ右へ曲がって)

マミ「えぇ……。」

ガテゾーン「あたらねぇよ!」

言うとおりにしたが、攻撃は当たらない。

ガテゾーン「チッ……またチョコマカと……」

369: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:06:46.47 ID:TjioFozM0
ボスガン「随分逃げたなぁ。そこだけは褒めてやろう。」

さやか「うぅ……」

ボスガン「だが、終わりだ。」

足に傷を負い、動けないさやか。
そこにボスガンが怪魔稲妻剣を振り下ろす。

さやか「っっ……!」


さやか「……え?」

だがボスガンの剣はさやかの元へは来なかった。
動いてはいるものの、その速度が異常なまでに低下している。

さやか「どういう事……?」

「早くどけてくれ、君だけこの結界の効果から外しているんだ、こういう魔法は得意じゃないんだ!」

さやか「……誰!?」

素早くその場から退く。
ボスガンの剣は地面を抉るだけだ。

370: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:07:46.42 ID:TjioFozM0
ボスガン「何ッ……?」

「君はともかく、あの、……ジェイソンは魔女でも魔法少女でも無いみたいだね。」

さやか「……え?ジェイソン?全然似てないじゃん」

「似てるよ、変なマスクだし、刃物持ってるし」

さやか「それだけ……?」

「織莉子から離れるだなんて、織莉子が言うなら仕方ないけどさ、なら早く終わらせよう。」

さやか「……誰?」

キリカ「キリカだよ」

ボスガン「貴様……よくも私の事を侮辱してくれたな……!」

371: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:08:35.96 ID:TjioFozM0
~避難所前~

洋「待てッ……」

体が傷だらけでも、なお立ちふさがる英雄達。

エレギトロン「無駄だ、早くどけ。今なら見逃してやってもいい。」

良「どけ……?冗談じゃない」

一也「例えこの体が滅びてもお前達にこれ以上進ませはせん。」

シュライジン「いいだろう。なら死ね」

怪人達の攻撃が3人に向かおうとした。
だが、そこに突然響く何者かの口笛の声。


ムサラビサラ「誰だっ……!?」

岩魔「出てこい!」

372: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:10:17.34 ID:TjioFozM0
「へっ、随分と群れているじゃねぇか。団体さんか?」

そう言い真っ先に現れた男。名は城茂。

「お前達、ここに居る人たちを殺そうとした!お前達、許さない!」

続けて現れた野生児のような男。山本大介、またの名をアマゾン。

「怪人軍団!お前達の進撃もこれ以上はさせん!」

神敬介。

「やはりあのスーパーセル、お前達の仕業か!」

そして、結城丈二

「お前達の企みも最早ここまでだ!」

風見志郎。

「俺たちがいる限りお前達の野望、果たされる事は無い!」

声を高らかに上げ、一文字隼人が現れる。


洋「来てくれたんですね……」

一也「……!」


本郷「大丈夫か。遅れてスマン。」

良「……はい。」


「「7人ライダー!お前達が来た所で俺たちは止められん!」」

10体の怪人と10人ライダーが向かい合う。

本郷「行くぞ!」

「「おう!」」

373: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:11:28.46 ID:TjioFozM0
~街~

杏子「おらっ!おらよっ!」

ゆま「えい!えい!」

二人の攻撃がゲドリアンを襲うも、ゲドリアンは素早くそれを回避する。

杏子「らああああっっ!!!」

思い切り槍を振り下ろすが、ゲドリアンは跳び、避ける。

ゲドリアン「もう一人増えた所で変わらないなぁ!」

杏子「残念だったね、それは違うっての!」

杏子の槍がいくつにも分かれ、タイミングをずらしゲドリアンの足に絡みつく。

杏子「らああああ!!!!!」

ゲドリアン「ぐぉっ……うっ……」

思い切り振り回され、投げ飛ばされ、ゲドリアンは吹き飛ばされる。

杏子「さぁて、そろそろ終わりにしてやんよ!」

杏子が手を合わせると地中から巨大な槍が現れる。

杏子「行っけえええええ!!!!」

その槍はゲドリアンへ一直線。

374: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:12:19.95 ID:TjioFozM0
ゲドリアン「この俺を……ナメるなよおおおお!!!!」

その槍の突進を腕で受け止める。

ゲドリアン「分かったか!もうお前達の攻撃が俺には通用しないってなあああ!!!」

杏子「お前達?まだ、アタシしか攻撃してないんだけどな。やれ!ゆま!」

ゆま「行くよ!ええええーーーーいっっっ!!!」

ゲドリアンが受け止めた槍を杭を打つようにハンマーで叩く。

ゲドリアン「あああっ……何ぃ……!?……うぎゃああああ!!!!!????」

それはゲドリアンの体を貫き、吹き飛ばす。

ゲドリアン「バカな……こんな……こんな……!?」

杏子「バカはそっちだぜ。アタシらの力、ナメてんじゃねぇよ!」

ゆま「うん!」

ゲドリアンは大爆発を起こし、消滅。

375: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:13:31.37 ID:TjioFozM0
(そこで3発。打ったらすぐ逃げて)

マミ「え、えぇ!」

さっきから何度も念話の言う通りに事を進める。
ガテゾーンの攻撃も当たらないが、こちらの攻撃も当たらない。

ガテゾーン「こんな消耗戦、そっちの方が不利じゃねぇか!」

マミ(……ソウルジェムも危ないわ……)

(……そこで止まって。)

マミ「え!?でもここで止まったら……」

(2秒後。リボンを作動させて。)

マミ「リボン……!?あ!」

さっきから逃げているように思えたがそれは違った。
迷路のようなビルの中で、一つの区間でのみ銃を撃っていたのだ。
その弾丸はガテゾーンに当たる事は無かったが、すべて地面や壁に埋め込まれていた。

マミ「ここにだけ撃っていたのね……確かに、これだけあれば動きを止められるかも」

376: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:14:22.34 ID:TjioFozM0
(今!)

マミ「はぁぁぁっ!」

ガテゾーン「またその攻撃か、それは俺に通用しねぇってさっき……!?」

壁や地面から伸びる大量のリボンがガテゾーンとネオストームダガーを襲う。
その強靱な何本ものリボンは壊される事はなく、ガテゾーンを宙につり下げる。

ガテゾーン「クソッ……こいつが狙いで……」

マミ「これで終わりね。行くわよ!ティロ・フィナーレ!!」

ガテゾーン「うぅっ……くっ……ぐあああああッ!!!」

その攻撃を受けガテゾーンは爆死。



マミ「……助かったわ。一体誰?出てきて、お礼が言いたいの。」

織莉子「……」

空中からゆっくり降りてくる、銀色のドレスを纏った少女。

マミ「貴方、ね……。」

377: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:16:42.35 ID:TjioFozM0
ボスガン「厄介な真似を!」

キリカ「うわっ!」

ボスガンが放つ光の速度を持つナイフ。
いくらキリカが速度低下をしていても、光の速さは軽減出来ない。
ギリギリの所で爪で防ぎ、直撃は免れたが、防戦になるだけだ。

ボスガン「終わりだぁぁぁ!!!」

キリカへ向けて剣を振り下ろす。


ボスガン「ぐっ……!?な、何故……!?」

だがその瞬間、さやかが飛び出しボスガンの胸を剣で貫いていた。

さやか「……!!!」

さやか「何事にも立ち向かう勇気……光太郎さんが教えてくれた事!」

さやか「これが、あたしの勇気だぁぁぁ!!!!」

ボスガン「おのれ……!」

剣が刺さった状態で、さやかへ剣を突き刺そうとするボスガン。

キリカ「もーらい!」

だが胸に剣の刺さった激痛で手が緩み、その隙にキリカに奪われる。

378: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:17:31.99 ID:TjioFozM0
さやか「これで、最期ね!」

キリカ「あとは君がやりなよ」

そう言い、さやかへ怪魔稲妻剣を渡す。

さやか「ありがと。行くよ……!!!」

怪魔稲妻剣を構え、ボスガンへ跳ぶ。

さやか「スパークッッ……エッジッッ!!!!」

ボスガン「がぁっ……ぐぁぁぁあああッ………!!!」

額の顔に苦悶の表情を浮かべ、ボスガンは縦に真っ二つに斬られた。
その体は爆発、断末魔に顔を浮かべ、消滅した。

379: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:18:50.00 ID:TjioFozM0
~避難所前~

本郷「トォッ!」

チャップの大群を蹴散らし、怪人の元へ進む。
敵は、ダロムだ。

本郷「ライダー……変身ッ!」

その体は姿を変える。

「仮面ライダー1号!」

ダロム「ガァァァ!!!」

1号「ッ……! ……トォッ!!」

ダロムが放つビームを避け、そして高く跳ぶ。
ビームを避け、ダロムに攻撃するには、光のような速さの攻撃しかない。

1号「電光ライダーキィィィックッ!!!!」

ダロム「グアアアアア!!!」

380: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:19:53.80 ID:TjioFozM0
隼人「ッ!タァッ!」

チャップを蹴散らし、上げる雄叫び勇ましく。

隼人「変身……!トォッ!」

「仮面ライダー2号!」

岩魔「かかってこい!」

2号「ライダーパァァァンチッ!!!」

その超パワーが炸裂する。

岩魔「ぐおお……」

岩魔の体はバラバラになる。
だがその体を2号の背後で再構成、2号を拘束する。

2号「!? ……トォォッ!!」

捕まれた手を勢いよく降り、岩魔の手を引きちぎる。

2号「お前の本体はそこだな!行くぞ!」

再構成される一瞬、核となった箇所を見抜いた。

2号「ライダー……卍キィィィック!!!」

そのきりもみ回転が岩魔の放つ攻撃をはね除け、岩魔の本体に直撃。

381: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:20:53.60 ID:TjioFozM0
志郎「ッ!」

戦闘員を打ち倒しバラオムへ向かって走る。

志郎「変身……V3ァァァァ!!!」

赤い仮面のライダー、V3だ。

「仮面ライダーV3ッ!」

バラオム「グオオオ!!!」

その牙をV3へ向けて放つ。

V3「フンッ!無駄だ!」

その牙を手刀で打ち砕く。
力と技の二つを持つV3のみがなせる技だ。

V3「ここまでだ、トォッ!」

勢いよく跳び上がり、バラオムへ急降下。

V3「V3ッ!反転キィィィック!」

二度のキックがバラオムに炸裂する。

バラオム「ガアアア!!!」

382: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:21:40.40 ID:TjioFozM0
コウモリ怪人「キキィー!」

結城「……ヤァー!」

ヘルメットを装着、その体を強化スーツで包む。

「ライダーマンッ!」

ライダーマン「ロープアーム!」

宙を旋回するコウモリ怪人の足を絡め取り、地へ落とす。

ライダーマン「ドリルアーム!ヤァァー!」

迫るチャップをドリルアームで貫き、コウモリ怪人へ走る。

ライダーマン「トォッ!ヤァーッ!」

その体を貫く。

コウモリ怪人「グゥ……ギギィ……!」


383: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:22:42.82 ID:TjioFozM0
敬介「とぉぁっ!」

チャップを撃退し、この男も怪人へ駆ける。

敬介「大変身……ッ!!!トァーッ!」

「仮面ライダーX!」

銀の仮面に黒マフラー。その名もXライダー。

ビルゲニア「グゥゥゥ……」

盾から攻撃を放つ。ダークストームだ。

X「ライドルバリア!」

ライドルを振り回し、それをかき消す。

X「ライドルロングポールッ!」

そしてさらに長くなったライドルでビルゲニアの盾を吹き飛ばす。

X「X!キィィィィックッ!!!」

無防備になったビルゲニアへ、ライドルを中心に高速回転。
山をも崩す程の威力を秘めた一撃だ。


384: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:23:34.96 ID:TjioFozM0
アマゾン「ケケーッ!!!」

縦横無尽な暴れるような動きでチャップを吹き飛ばす。

アマゾン「アァー……マァー……ゾォォォォン!!!」

「仮面ライダーアマゾン!」

アマゾンライダー、ここにあり。

ムサラビサラ「俺が相手だ!」

滑空し迫るムサラビサラに飛びかかる。

アマゾン「……ケーッ!」

ムサラビサラ「なっ……やめろっ!」

その羽を根本に噛みつき、ムサラビサラは地へ伏す。

アマゾン「……ガアアアッッ!!!」

力任せにその羽を千切る。
そこから、鮮血が飛び散る。

アマゾン「大ッ………切断ッッ!!!」

そして勢いよく跳び上がり、ムサラビサラの体を真っ二つに切り裂く。

ムサラビサラ「ガァァー!!!」

385: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:24:25.14 ID:TjioFozM0
茂「おらよ、トォッ!」

その黒い手袋を外し、コイルの腕でチャップを殴る。
たちまちチャップはショートする。

エレギトロン「誰だお前は!」

茂「アンタんとこのお偉いさんには前に会った事あるんだがな……名前で呼んで欲しいもんだぜ!」

茂「変身ッ……ストロンガーッッ!!!!」

その手をスパークさせる。そして赤いプロテクターにSの文字が刻まれた体。

「天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ。悪を倒せと俺を呼ぶ。」

「聞け!悪人共……俺は正義の戦士……」

「仮面ライダーストロンガーッ!!!!」

ストロンガー「どいたどいた、エレクトロファイヤーッ!」

地に走る電撃がチャップを吹き飛ばす。

エレギトロン「おのれ!」

エレギトロンも負けじと角をスパークさせ、電撃を放つ。

ストロンガー「へっ!……トォッ!」

その電撃を腕で受け止め、跳ぶ。

ストロンガー「ストロンガー!電!キィィィック!!!」

エレギトロン「ぐああああ!!!」

386: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:25:28.47 ID:TjioFozM0
洋「タァッ!とぉっ!」

ビシュム「グゥゥ……」

洋「スカイ!変身……!」

チャップを倒し、空へと飛んだビシュムを追うべく、変身する。

「スカイライダー!」

スカイライダー「セイリングジャンプッ!」

ビシュム「ガァァァ!」

ビシュムを追い、空へと飛ぶ。だがビシュムは空中からビームを放つ。

スカイライダー「…ッ!トォッ!」

それを避け、一瞬の隙を突きビシュムへ急接近。
すれ違いざまにビシュムの羽を切り裂く。

ビシュム「ガァ……!?」

羽を壊され、一瞬だけ動きが鈍る。
その隙を見逃すはずは無い。スカイライダーがビシュムを組み伏せる。

スカイライダー「三点ッ!ドロォーップッ!!!」

勢いよく組み伏せたまま急降下する。
その勢いのまま、地面に激突。

ビシュム「ッガァッ……」

387: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:26:41.69 ID:TjioFozM0
一也「タァッ!トオッッ!」

一也「……変身ッッ!」

赤心小林拳の格闘術でチャップを打ち倒す。
そして、そのままその構えを、スーパー1へ変身する。

「仮面ライダースーパー1!」

シュライジン「これでも喰らえ!」

シュライジンが3対の腕を使いスーパー1に襲いかかる。

スーパー1「赤心少林拳ッ!梅花の型ッ!」

その3対の腕の猛攻を難なく凌ぎきる。

スーパー1「とぁーっ!」

シュライジンの体を蹴り、後方へ離脱。

スーパー1「チェンジッ!冷熱ハンド!」

スーパー1「超低温ガス、発射!」

シュライジン「うおお……」

その手から放たれる冷凍ガスがシュライジンの体を凍てつかせる。

スーパー1「行くぞ!スーパーライダー月面キィィィック!!!」

空中で構えを取り、大きく旋回、凍てついたシュライジンの体を砕く。

388: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:27:58.49 ID:TjioFozM0
良「フンッ!トォッ!」

まるで忍者のような身のこなしでチャップを倒し、村雨良がガイナニンポーと向かい合う。

良「変身……ゼークーロースッッ!」

「仮面ライダーZX!」

赤いボディに秘められた炎と燃えるそのハートを止められる者はもういない。

ガイナニンポー「行けー!」

ガイナニンポーが叫ぶとどこからともなく獣人忍者隊が現れる。

ZX「電磁ナイフ!」

獣人忍者隊と電磁ナイフで戦うも、その隙を見てガイナニンポーが跳ぶ。

ガイナニンポー「終わりだー!」

空中からその如意棒を伸ばし、ZXへ放つ。

ガイナニンポー「……!?」

それはZXを貫いたかと思うと、そのZXは消える。

ZX「……俺はここだ!」

ガイナニンポーのさらに上、そこに本物のZXが現れた。
さっきのは幻影だったのだ。

ZX「ZX……キィィック!!」

宙でZXがガイナニンポーにZXキックを命中させる。

ガイナニンポー「があぁぁ……」

そのまま地に落ち、獣人忍者隊を巻き込み、大爆発。

389: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:29:10.59 ID:TjioFozM0
10人のライダーの背後で10体の怪人が大爆発を起こす。

V3「大方片づいたようだな。」

スーパー1「早くスーパーセルへ急ぎましょう。あれは巨大な怪物だったんです。」

2号「そうだったのか!」

1号「俺たちも急ごう。」

390: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:30:04.38 ID:TjioFozM0
~避難所~

ジョー「っらよ!おらぁ!」

吾郎「こんにゃろ!こんにゃろ!」

ライダーの手から逃れた数体のチャップが避難所へ侵入する。
それをジョーが、吾郎はフライパンで応戦。

ジョー「……これで最後か……?」

吾郎「あ、あれ……」

ジョーが振り返ると見覚えのある怪人。
その顔は黒く塗りつぶされていたが、それは間違い無い。

ジョー「お前は……マリバロン!」

まどか「いや……やめて……」

マリバロンはまどかをさらおうとし、少しずつ詰め寄る。

詢子「ウチの娘に手出すなー!」

まどかを助けようとするも、マリバロンに吹き飛ばされる。

ジョー「まどかちゃんを離せ!」

ジョーも走るがマリバロンのビームのムチに首を締め付けられる。

ジョー「がっ……あぁっ……」

そして投げ飛ばされ、気絶する。

吾郎「あわわ……どうしよう……ジョーさん、しっかりして……」

詢子「まどか……まどか……!」

まどか「ママ!」

マリバロン「……」

マリバロンがまどかを攫い、その場から消滅する。

391: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:32:10.38 ID:TjioFozM0
~街~

ゆま「やったね、キョーコ!」

杏子「おう! ……早くさやかとマミのとこ行かないとな」

マミ「佐倉さん!」

織莉子「……あの時以来ですね。」

そこに、ネオストームダガーに乗り、マミと織莉子がそこにやってくる。

杏子「あ!お前あんときの……」

キリカ「織莉子ー!」

さやか「やっつけてきたよ!」

杏子「さやか!お前なかなかやるじゃねぇか!一人でやったのか!?」

さやか「キリカさんが助けに来てくれたんだよ」

キリカ「いや、礼には及ばない。早く片づいて織莉子に会えただけで十分。」

マミ「今は言っている暇は無いわ、早く暁美さんと光太郎さんの元へ向かいましょう。」

マミ「これ、便利だわ。」

杏子「……は!?いや、早いのは分かるけど、全員で行くって、6人乗りじゃねぇかよ……」

ゆま「……このバイク大きいから多分大丈夫だよ」

杏子「い、いや、そういう問題じゃ……」

392: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:32:58.32 ID:TjioFozM0
~ワルプルギスの夜~

ダスマダー「……ッ!」

ダスマダーがほむらへサーベルを構え、走る。

ほむら「うっ……!」

苦し紛れにボルテックシューターを放つ。

ダスマダー「ほう……RXの武器か。」

ギリギリで剣で防いだダスマダー。ボルテックシューターを避け、ほむらへ近づく。

ダスマダー「これで終わりだ。」

サーベルを振り下ろす。


ほむら「……?」

ダスマダー「……貴様……!」

そのサーベルは何者かの手によって受け止められていた。
銀色に輝く手。

393: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:34:10.44 ID:TjioFozM0
「トォッ!」

ダスマダー「ぐっ……」

1号「……」

ほむら「仮面……ライダー……?」

1号「この子に手出しはさせん!」

ダスマダー「……貴様から始末してくれる!」

ダスマダーが1号へサーベルで攻撃する。
だが1号はそれを避ける。

1号「……トオッ!」

ダスマダー「がぁぁっ!?」

一瞬の隙を突き、ダスマダーの腹へ蹴りを入れる。

1号「ライダーチョップッ!」

そして、ダスマダーの肩へ必殺のライダーチョップ。

ダスマダー「ぐあっ……おのれ1号ライダー……覚えていろ、お前達がいくら足掻こうと……」

そう言い残しダスマダーは消滅。

1号「君、大丈夫かい?」

ほむら「貴方は……?」

1号から少し遅れて、2号からZXまでがそこに到着する。

2号「あれがワルプルギスの夜という奴か!」

アマゾン「あれから、すごい怨念を感じる……」

394: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:36:40.37 ID:TjioFozM0


杏子「あぁ、織莉子!お前の衣装凄く幅取るんだよ!」

織莉子「仕方ないわ、こういう物ですもの」

キリカ「織莉子の事を悪く言うな!」

さやか「ちょ、キリカさん動かないで下さい!落ちます!」

マミ「ゆまちゃん、大丈夫?」

ゆま「うん、ゆまはへーき!」

ネオストームダガーを運転するマミの胸元にゆまがしがみつき、その後ろに杏子、織莉子、キリカ、さやかの順で乗っている。
今にも倒れそうだが、何とかほむらの場所までたどり着いた。

さやか「あ、あれってジョーさんが言ってた仮面ライダー!?」

杏子「すっげー!」

マミ「……!」

395: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:37:34.30 ID:TjioFozM0
ほむら「……皆、大変なの。ワルプルギスの夜の体内に光太郎が侵入したら、突然、上昇し始めて……」

ストロンガー「何!?光太郎が!?」

ライダーマン「……あぁ、間違いない。奴の体内からキングストーンのエネルギーの波長が読み取れる。」

ライダーマン「だが相当まずい状況だ。あのワルプルギスの夜のエネルギーが急速に上昇している。あと少しで大爆発、この一面は焼け野原になるぞ!」

X「……本当ですか!?」

ほむら「……体内から破壊すれば被害を最小限に抑えられると言っていたわ。」

2号「……まるでグランザイラスとそっくりだな。」

V3「もしかしたら、奴の体内に罠を張っていたのかもしれん。早急に助けにいかなければ。」

ストロンガー「……あれだ!あれなら奴の体内に!」

1号「……だが奴の強大なエネルギーをくぐり抜けなければならない。送り込めるのは一人だけだ。」

ほむら「……私が行く。光太郎を助けるわ。」

396: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:39:17.17 ID:TjioFozM0
そう言うと1号とX、V3とライダーマン、2号とアマゾンがそれぞれ手をつなぐ。
かつて岩石大首領の体内へ侵入したのと同じように、体を一時的にエネルギー状態にし、敵の体内へ送り込むのだ。

ストロンガー「さぁ、君の手をこの上に……」

さやか「……待って!」

さやか「ほむら、これ持って行ってよ。役に立つかもしれないよ。」

そういうとほむらは怪魔稲妻剣をほむらに渡す。

ほむら「……ありがとう。」

ほむら「……行くわ。」

ライダー達と手を合わせ、ほむらの体がその場から消滅する。

397: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:40:25.26 ID:TjioFozM0
~ワルプルギスの夜・体内~

ほむら「……」

体内へ侵入に成功した。

ほむら「……こっちから強い反応がある。光太郎はきっとこっちに……」


RX「ぐぁっ…… ほむらちゃん……!?」

ほむら「助けに来たわ……!?」

ほむらがRXに近づいた途端、ほむらの魔力も吸い取られる。

ほむら「……魔力が……」

RX「まずい……このままじゃ、ほむらちゃんまで……」

RX「……あそこだ!あそこを破壊してくれ……!」

RXはデススモークの噴出口のファンを指さす。

ほむら「あそこね……使わせて貰うわ!……ッ!」

そこ目掛けて怪魔稲妻剣を投げつける。
ファンを壊され、RXのキングストーンを蝕んでいた煙は消える。

398: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:41:31.14 ID:TjioFozM0
RX「……ぐっ……これで、戦える……」

RXは再び立ち上がる。

RX「……ッ!リボルケイン!」

ほむらの魔力も吸い取られている今、迷っている暇はない。一目さんにリボルケインを引き抜き、ワルプルギスの心臓へ突き刺す。

RX「……ッ!……ぐっ……」

心臓へエネルギーを送り込む。だが、ワルプルギスはそのエネルギーを吸収する。
ほむらのエネルギーを吸収するのをやめ、RXのエネルギーのみを吸収する。

RX「……ッ!!トアッ!」

だが最後はRXのエネルギーがワルプルギスの許容量を超える。
心臓は火花を散らす。そして、魔女の体全体が大きく揺れる。

RX「……魔女の体が崩壊し始めた!早く脱出しよう!」

ほむら「えぇ!」

399: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:42:19.67 ID:TjioFozM0
~街~

「「!!」」

大きな爆発音と共に強い閃光が街を襲う。

スカイライダー「ワルプルギスの夜が……爆発した……」

ライダーマン「だが、今の様子なら……街に被害は無い。光太郎、成功したのか……?」


杏子「オイ、ほむらは!?光太郎は!?」

マミ「……あ、あれ見て!」

マミがビルの屋上を指さす。
そこにはほむらを抱えたRXが立っていた。

さやか「……はぁ~良かったぁ……」

ゆま「ほむらおねえちゃん!」

織莉子「とりあえず、ワルプルギスの夜は退けたようだわ。」

キリカ「……なら、織莉子、早くあっちも何とかしないと」

400: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:43:53.43 ID:TjioFozM0
光太郎「良かった、皆無事だったんだね!」

ほむら「……!?」

キリカ「あ!あの時の!」

織莉子「……」

安堵の空気が流れていた場が一瞬で豹変する。

ほむら「貴方達……この期に及んで……」

織莉子「……ワルプルギスの夜を退けたとしても、鹿目まどかの途方もない魔力はまだ残っている。」

織莉子「たとえ彼女がインキュベーターと契約をしなくても、それを狙う物達がいるもの。何があっても排除しなくてはいけないわ。」

ほむら「黙りなさい!貴方をまどかと会わせる訳にはいかない……おとなしく諦めるか、ここで死ぬか……」

キリカ「相手なら私がするよ?私を倒せるんならかかってきなよ」

杏子「お、お前らちょっと待てよ!」

光太郎「ちょっと、君、一体それはどういう……まどかちゃんの魔力を狙う……?」

光太郎(狙うとすればそれはもうクライシスしかいない……)

光太郎(あの時ダスマダーはまどかちゃんとインキュベーターの契約を阻止しようとした……そうか、そうすれば辻褄が……)

光太郎「皆、避難所へ急ごう!まどかちゃんが危ない!」

風見「……避難所!?まさかあの怪人軍団は囮か……!?」

良「まさかその少女を攫う為に……あの怪人軍団やワルプルギスの夜で俺たちを引きつけて……」

ほむら「貴方達は来ないで……!」

光太郎の言葉に焦るも、織莉子達を連れて行く訳にはいかない。
銃を向け、必死に脅す。

光太郎「今はそんなことしている場合じゃない!万が一の時は俺に任せてくれ!」

ほむら「……っ!」

401: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:44:43.75 ID:TjioFozM0
~避難所~

光太郎「……これは……!?」

避難所の中は酷く荒らされていた。
滅茶苦茶になった部屋に、酷く怯えている人たち。

吾郎「しっかりして下さい!ジョーさん!」

光太郎「……ジョー!?」

そしてそこに気を失い倒れているジョー。

光太郎「ジョー!?しっかりしろ!」

ジョーに駆け寄り、呼びかける。

ジョー「……兄……貴……まず……い……まどかちゃんが……さらわれ……た……」

光太郎「何!?ぐっ……手遅れだったか……」

ゆま「まどかおねーちゃんが攫われた……って……?」

マミ「そんな……」

さやか「まどか……まどか!?」

402: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:45:58.39 ID:TjioFozM0
ほむら「………?」

織莉子「……間に合わなかった……?」

ほむらと織莉子がその場で膝を付く。
この世界の終末を知っている二人だからこそ、その絶望は果てしない。

ほむらは大声を挙げて無く。
織莉子は目の輝きを失いその場へへたり込む。

皆がその二人を心配し、駆け寄るも、二人はもう戻らない。

ほむら「まどか……まどか……」

ほむらが枯れ果てた声で嘆く。

織莉子「私たちの世界が……壊れる……」

織莉子「うぅっ……あの時……躊躇さえしてなければ……」

403: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 00:47:49.41 ID:TjioFozM0
~何処か~

QB「まさか、ワルプルギスを捨て石にするなんてね。」

ダスマダー「これさえ手に入れば我々の勝ちは決まったような物だ。」

QB「……鹿目まどか……」

ダスマダーの目の前に、銀色の杭が作り出した三角柱に閉じこめられたまどかの姿。

QB「……僕たちとしては、まどかと契約させて欲しいんだけど。」

ダスマダー「……それは無理だな。皇帝陛下再生のチャンスをみすみす手放すことは出来ん。」

ダスマダー「……もし余計な事をすれば、皇帝陛下復活の際に貴様の母性を消滅させてやる事も出来るのだぞ」

QB「……それは困るなぁ。僕たちインキュベーターが消えるのは不本意だよ。」

ダスマダー「……そうだろうな。だが皇帝陛下がこの宇宙の支配者になれば貴様の問題視するエントロピーとやらも解決する。」

ダスマダー「貴様達は用済みという訳だ。」

QB「……」

ダスマダー「……だが、貴様達にチャンスをやっても良い。貴様達の星の科学は確かに捨てるには惜しい代物だ。」

ダスマダー「……これを復元させて貰おう。貴様達の軍事力の全てをつぎ込んで極限まで強化させてな。」

ダスマダー「……断る選択など出来はしないのだぞ。だが、もし成功すればインキュベーターにサーの位を授けても良い。」

ダスマダー「そうすれば貴様達はこの宇宙のあらゆる種族の上に立つ事が出来る。得になる契約のはずだが。」

QB「……断れば消されるんだろう?そんなの、契約とは言わないよ。でも、仕方ないね。」

                                          つづく

405: ◆E91gIPDjV6 2012/09/15(土) 01:06:00.18 ID:TjioFozM0
攫われた少女の行方を追って走るライダー達……

しかしライダー達の奮闘虚しく手がかりすら見つける事は出来ない。

そして時を同じくして始まったインキュベーターとの決戦!

走れ南光太郎!戦えRX!

次回!仮面ライダーBLACK RX!「インキュベーターの特攻」ぶっちぎるぜぇ!





終盤に差し掛かって今更ですが予告作りました。
あと数話で終わりだけど……

409: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:15:27.90 ID:DPgPgms50
ワルプルギスの夜撃破から数日。
街を覆っていた暗雲はあっという間に晴れ、街は活動を再開した。
だがそんな空とは裏腹に、ほむら達の心は曇っていた。

~マミの家~

ほむら「まどか……どうして……」

マミ「しっかりして、暁美さん!」

さやか「まどかは絶対助かるって!」

ジョー「あぁ……で……」

ジョー「……君たちは……」

織莉子「……鹿目まどかがさらわれたんですもの。今は貴方達と目的は同じです。」

織莉子「目的が同じなら、協力しましょう。」

キリカ「協力してあげるよー!ありがたく思ってね!」

ジョー「お、おう……」

いつの間にか居座っている織莉子とキリカ。
まどかをクライシスの手から引き離す、という所では目的は同じだ。

ほむら「……っ……」

ゆま「あ!やめて!」

ワルプルギスの夜を打ち倒したと思った矢先に絶望した。
その絶望の苦しみはほむらを諦めさせるに十分だった。
盾に手をかけ、時間を戻そうとする。

光太郎「……待って!」

光太郎がほむらの手を止める。

光太郎「まどかちゃんはクライシスの元にいるんだろう……今、俺の先輩達がクライシスを探している……」

光太郎「まだ、希望を捨てちゃいけない……俺たち、今までそうやってどんな困難も乗り越えてきたじゃないか!」

ほむら「……」

410: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:17:03.30 ID:DPgPgms50
~何処か~

本郷『……メキシコを探ってみたが、痕跡は見つからない。』

隼人『……こっちもだ。』

風見『……ギリシャにも、奴らの足跡は見つかりません。』

ライダー達が通信で状況報告をするも、クライシスの情報は一切見つからない。

敬介『……今、エジプトにいる。海も探ってみたがここにはいないようだ。』

アマゾン『……ペルーには、怪しい匂い、見つからない』

茂『あぁ……俺も日本……それからアジアの国をいくつか探ったがどこにもいねぇ』

洋『今、世界のおよそ3分の1の空を調べました。今のところ手がかりは掴めません』

良『……こっちも駄目だ。』

様々な国を回り、クライシスの尻尾を掴もうとしても、手がかりすら見つからない。


411: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:18:03.46 ID:DPgPgms50
~宇宙~


QB「……どうだい。僕たちの科学力は。」

ダスマダー「……これは想像以上だ。クライス要塞を復元、さらにここまで強化させるとはな。」

宇宙空間に浮遊する要塞。
それはかつて地球侵略の拠点となったクライス要塞その物だ。
だがそれはかつての物と見た目こそ同じでも、明かな強化が図られていた。

まどか『……あれ……?ここ、……!?』

杭で作られた三角柱に閉じこめられたまどか。

ダスマダー「これでようやく皇帝陛下復活の材料が全て揃った。」

そう言うとダスマダーは手に持った月の石の光を浴びせる。

まどか『うぅ……!?っあぁ……ぐぅっ……!?』

その光に照らされ、まどかの体から桃色の光が抜かれ、三角柱の頂点へ集まる。

412: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:21:27.77 ID:DPgPgms50
QB「……どうかな。僕たちの科学力を全てつぎ込んだ。……もうこれ以上は無理だよ。」

ダスマダー「成る程。貴様らにはこれ以上の兵器を作り出すのは不可能という事か。」

QB「まさか。僕たちを消そうだなんて言わないよね?それは契約を反故する事になるよ。」

ダスマダー「安心しろ。貴様の地位は最早安泰だ。だがな……」

ダスマダー「下の者を統率するには力も必要だ。貴様らはあまりにも非力すぎる。」

QB「別に非力でも何でも、僕たちは沢山存在して一つの意識を共有してるんだ。少し潰されても何とも無いよ。」

ダスマダー「それでは支配も何も出来ないだろう。貴様は今後我々の部隊に入る。……貴様に力を与えてやっても良い。」

QB「……もし出来るなら、やって欲しいな。」

ダスマダーは懐から二つのグリーフシードを取り出す。

ダスマダー「……忘却の魔女と針の魔女のグリーフシードだ。どちらも宇宙空間で確保した物だ。」

QB「成る程ね。何か拠点を設けるなら地球の地下にでも作れば良いのにって思ってたけど。」

QB「……宇宙に拠点を作ろうとしてたのは、それを探してたからだったんだね。」

QB「そっちは僕が契約した覚えがあるけど、もう片方は僕は契約した覚えが無い……暁美ほむらと同じかな?」

ダスマダー「……いや、忘却の魔女は時間遡行などしていない。これは魔法少女から生まれた物ではない。」

ダスマダー「だがこれは不思議なまでに皇帝陛下の魂の器としては相応しいものだ。恐らくこれは……」

QB「……暁美ほむらが時間遡行?どうしてそんな事が解るんだい?」

ダスマダー「奴の魔法は時間停止だ。それに魔女を見張らせていたチャップ達によると、まるで未来を知っているかのように先回りするそうだ。」

ダスマダー「……ここまで予測する要素が揃っていて気付かないとはな。」

QB「……うっかりしてたよ。所でそっちのグリーフシードはどうするんだい?」

ダスマダー「貴様の体を調べた所、この魔女と融合にこれ以上無い程適している。」

QB「……まぁ、それの元は僕の宇宙を救う義務に協力してくれたからね。」

ダスマダー「……この魔女と融合させてやろう。だが一体だけでは融合に耐えられん。」

ダスマダー「複数の体と一つの意思を持つ貴様なら融合に耐えうる器となるだろう。」

QB「……良いね。」

413: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:23:27.24 ID:DPgPgms50
~何処か~

一也「……駄目です。レーダーハンドや衛星を通して探ってみたものの、奴らは見つかりません。」

結城「……そうか。」

一也「しかし一体ここは何処なんですか……?」

何処か解らない地下神殿のような場所に連れてこられた一也。

結城「……デストロンのアジトだ。もう誰もいない。」

結城丈二はかつてデストロンの科学者だった。
二人は沢山の機械が設置された部屋に入る。
だがもうそこは酷く荒れ、機械もほぼ故障している。

結城「……奴らは見つからなかったが、宇宙にいる可能性は高い。宇宙からなら地球を安全に攻撃できる。」

結城「恐らく迷彩を使っているのだろう。沖、レーダーハンドを貸してくれ。」

一也「……えぇ、勿論です。」

一也がレーダーハンドを渡す。

結城「ここなら機材は揃っている。壊れているのも治せば使えるのもいくつかあるだろう。」

結城「レーダーハンドを強化し、迷彩を見破る位の改造なら、出来るはずだ。」

結城「……それに、ここにはあれの設計図が……、これだ」

結城が部屋の中を探ると、何かの設計図が見つかった。
それは半分程しか現存していなかった。

一也「……でも、これ、半分しか……」

結城「いや、もう半分は俺の頭の中に入っている。これから脱出する時、これの内部を探ったんだ。」

結城「これを使えば地上から宇宙へ迎撃できる。沖、お前にも協力して欲しい。お前の知識も必要だ。」

414: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:24:51.32 ID:DPgPgms50
~橋の下~

さやか「……マミさん、行きますよ!」

マミ「かかってきなさい!」

来るべき戦いに向けて、マミとさやかが特訓を始める。

ほむら「……」

杏子「ほむら、落ち込むなって、あいつらがいるから絶対まどかも助かるに決まってんだろ!」

ゆま「これ食べて元気出して!」

まどかを失い、途方に暮れるほむらをはげます杏子。

キリカ「織莉子、私たちもコンビネーションの特訓しよう!」

織莉子「えぇ……行きましょう!」

そう良い、さやかとマミに飛び込む二人。

マミ「!?」

さやか「えっ!?いきなり何するんですか、織莉子さん、キリカさん!」

キリカ「あまーい!いきなり敵から攻撃してくる事もあるんだよ!」

織莉子「そう。油断は大敵です。」

415: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:25:35.69 ID:DPgPgms50
杏子「……な、アタシらも特訓に混ざろうぜ?光太郎から貰った武器だって全然使いこなせて無いだろ?」

ほむら「……。」

ほむらの頭の中はまどかと絶望感でいっぱいだった。


「「「……っ!?」」」

そこにいる全員が突然今までに無い程の強さの魔女反応に戦慄する。

マミ「……今の……」

さやか「す、すごいのがドクンッって……」

キリカ「ねー、織莉子、こんなの今まであった?」

織莉子「いえ……無かったわ。」

杏子「……ヤバそうだぞ、今回のは……」

反応は街の方からだ。
急いで街へ向かって走り出す。

416: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:27:12.47 ID:DPgPgms50
~街~

「あぁ!誰かー!」

「助けて!」

街の人々が一斉に逃げ出す。

キトリー「……やれやれ。融合は一体じゃ無理だとは覚悟してたけど……」

キトリー「まさか他の星で動いてる個体や母星の個体全てを動員しないと融合できないだなんて、思ってもしなかったよ。」

キトリー「でもおかげで、ここまで強大な力をこの身に宿す事が出来た。」

その魔女の姿はインキュベーターの顔が大きく付いている。
そして、その声はインキュベーターの声そのものだ。

キトリー「……RXを倒せ、だなんて言うもんだから驚いたけど、この分なら倒しても余りあるね。」

体中から針を放ち、街を破壊する。
体から生まれたインキュベーターとうり二つの使い魔は人々に食らいつき、むさぼり食っていく。

光太郎「待て!人々を襲うなど、許さんッ!」

人々の悲鳴を聞き、光太郎とジョーが駆けつける。
二人に使い魔が襲いかかる

ジョー「おらっ!」

光太郎「ッ!」

持ち前の身体能力で使い魔を吹き飛ばす。

417: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:28:45.28 ID:DPgPgms50
光太郎「変身ッ!」

太陽の力をその体に宿し、正義の火花を散らす。

RX「俺は太陽の子!仮面ライダーBLACK!R!X!」

キトリー「やっと来てくれた。倒させて貰うよ。」

RX「その声……インキュベーターか!」

ジョー「インキュベーター?……そんな顔してたのかよ!」

キトリー「そうだよ。魔女と僕を融合させ、そして僕の星の科学力で極限まで強化させた。」

RX「魔女との融合!?クライシスと手を組んだのか!」

キトリー「僕は君を倒してこの宇宙の支配者になるのさ。」

RX「……この俺がいる限りそうはさせん!トアッ!」

RXがインキュベーターへ飛びかかる。

キトリー「無駄だよ!」

RX「ぐあっ!?」

しかし針に打ち落とされる。

418: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:29:51.19 ID:DPgPgms50
キトリー「僕がいる限り君たちに邪魔はさせないよ。」

マミ「光太郎さん、助けに来たわ!……キュゥべえ!?」

ほむら「……!?」

さやか「……アンタ何やってんのよ!」

魔法少女達が駆けつける。

キリカ「織莉子、あれ、しろまるだ!」

織莉子「……!」

キトリー「なんだい。君たちかい。君たちは別にどうでも良いんだ。使い魔の相手でもしててよ。」

そう言うと使い魔を大量に召還し、魔法少女へ向かわせる。


さやか「……多い!」

マミ「ここで魔力を使ってる場合じゃ無いのに……」

大量の使い魔相手に手こずる。

キリカ「ほい!織莉子、今の内に!」

織莉子「えぇ!」

キリカが時間を延滞させ、織莉子の球体が使い魔を始末する。

ジョー「っらぁ!」

ジョーが飛び込み、使い魔を蹴散らす。

ジョー「ここは、俺とゆまちゃん、織莉子ちゃんとキリカちゃんに任せて、君たちは先に行ってくれ!」

ゆま「うん!」

キリカ「え、勝手に決めな」

織莉子「そうね、任せて。」

キリカ「任せてくれよ!!!」

マミ「ありがとう!」

杏子「っしゃぁ、ぶっ倒してくるぜ!」

4人が魔女へ駆ける。

419: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:31:34.45 ID:DPgPgms50
RX「ッ!トゥアッ!」

針の攻撃を避け、魔女へ蹴りを見舞う。

キトリー「無駄だよ。」

だがそれを動じもせず受け止め、耳から垂れる腕でRXを殴り飛ばす。

RX「ッ……」

キトリー「この体には僕が全て融合しているんだ。一カ所にダメージを受けてもそこにいる個体が消滅するだけさ。」

そう話す魔女の後頭部にマミの弾丸が炸裂する。

キトリー「……」

マミ「キュゥべぇ、お仕置きの時間だわ!」

ほむら「インキュベーター!答えなさい!まどかは、何処にいるの!?無事なの!?」

キトリー「暁美ほむら。まどかならまだ生きてるよ。契約もしていない。契約する必要すら無くなった。」

ボルテックシューターを構え、魔女に脅しをかける。

キトリー「……まぁ、君たちがまどかに会う事はもう無いだろうね。ここで死ぬんだから!」

4人へ針を放つ。
マミとほむらは避け、さやかと杏子が魔女へ跳ぶ。

さやか「たあああ!!!」

杏子「っらああ!!」

剣と槍が魔女の眉間へ突き刺さる。

420: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:32:23.60 ID:DPgPgms50
杏子「……へっ!」

さやか「どうだ!」

キトリー「……意味は無いんだけどな。いくら融合してるからって無駄に潰さないでくれよ。」

さやか「……!?」

杏子「効いてねぇ!?」

魔女はさやかと杏子を吹き飛ばし、その腕をRXへ向ける。

RX「ぐぁっ……」

キトリー「ここまでだよ。死んでくれるかい?」

RXの首を締め上げ持ち上げる。
魔女の胸が紫色に輝く。

キトリー「!!!」

至近距離でRXの体へ針を放つ。

421: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:33:42.67 ID:DPgPgms50
ロボライダー「……ッ!!!」

だがその針はロボライダーの鋼鉄の体を貫くことは出来なかった。

ロボライダー「……トァッ!!!」

ロボライダーは捕まれていた魔女の腕を逆に掴み、力任せに引きちぎる。
魔女はその耳から生えた腕を両方とも失う。

ロボライダー「ボルテックシューター!」

ボルテックシューターを生成し、魔女の顔を打ち抜く。その耳の辺りは消し飛ぶ。

マミ「暁美さん、いくわ!ティロ・フィナーレ!」

ほむら「っ!」

マミが巨大な大砲から弾丸を放ち、ほむらがボルテックシューターでねらい打つ。
ロボライダーが打ち抜いた傷跡をさらに広げ、魔女は顔の半分以上を失う。

キトリー「……やれやれ、一体いまのでどれほどの個体が消滅したか……」

キトリー「いい加減諦めてくれないかな!」

だが魔女は失った部分を再生させる。

ロボライダー「……これでも駄目か!」

キトリー「……君の装甲は厄介だね。……なら!」

魔女が空へ向け針の群れを放つ。
その針の群れは5つに分かれ、街の上空で制止する。

422: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:34:39.95 ID:DPgPgms50
ロボライダー「……!?何をする気だ!?」

キトリー「さぁ、RX。今この針の下には五カ所合わせて48人もの人々がいる。」

キトリー「僕の意思一つで皆死んでしまうんだ。いわば人質さ。」

ロボライダー「……何!?」

ロボライダーが針の群れへ光弾を放つ。
マミやほむらも狙い打つ。だが、それで落としきれる量ではない。

さやか「……やばい、杏子、あれ何とかしなきゃ!」

杏子「……おう!」

キトリー「待つんだ、さやか、杏子。ついでに君たちもここで始末しよう、君たちが動いてもあの針を落とす。」

キトリー「……さぁ、RX。今すぐ変身を解いて人間の姿に戻って降伏するんだ。そうすれば合理的に楽な死に方で殺してあげるよ」

ロボライダー「……ッ!卑怯な……!」

マミ「……やめなさい!」

キトリー「……マミ、余計な事をしないでって言ったはずだが。まぁ、君たちがどう足掻いたって別にどうでもいい」

キトリー「RX、僕の言うとおりにするのかい?」

ロボライダー「……」

キトリー「はぁ。まだ打開策を考えているのか。そんな物無いよ。手始めにその48人を殺して見せないとわからないようだね。」

ロボライダー「……待て、やめろッッ!!」

マミ「やめて、キュゥべえ!」

キトリー「……手遅れだよ。」

針が街へ向け発射される。

423: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:35:39.25 ID:DPgPgms50
キトリー「……さぁ、第二群の準備だ。早く決心しないと……」

ロボライダー「よせ!解った、だからもう……」

ロボライダーは変身を解こうとする。

キトリー「やっとかい。でも、始末できるなら何でも良い。」

魔女が殺す為に針を作り出す。


ストロンガー「待て、その必要は無い。」

ロボライダー「……先輩!?」

2号「トォーッ!」

スカイライダー「トォッ!」

ロボライダーの元に駆けつける2号、ストロンガー、スカイライダー。

スカイライダー「日本に帰ってくれば、インキュベーター、貴様か。」

ストロンガー「人質をとるなんて随分卑怯な真似するじゃねぇか。だがお前の作戦は失敗した。」

424: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:36:35.71 ID:DPgPgms50
~街~

「ああ!何か降ってくる!」

「ヤバイって、逃げろ……わああ!!!」

向かってくる針に怯え、逃げまどう人々。





1号「トォッ!」

1号が逃げる人々の前に立ち、向かってくる針を全て叩き落とす。

1号「俺だ、全て打ち落とした。」

アマゾン『大丈夫だ。』

V3『こっちもです、誰も傷ついていません。』

X『俺も全て迎撃した。』

ZX『早くRXの元に行きましょう。』

425: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:38:27.22 ID:DPgPgms50
キトリー「成る程。でもたかが5人、ならもっと広範囲に広げれば落とせないだろう?」

魔女が空を覆う事が出来る程の針を展開する。

ストロンガー「二度も同じ手を食らうかよ!おい、光太郎、体借りるぜ!」

ロボライダー「はい!」

ストロンガーがロボライダーの体に電流を流す。
たちまちロボライダーの鋼鉄の体が磁力を帯び、巨大な電磁石となる。
魔女が打ち出した針は全て吸い寄せられ、ロボライダーの体に吸着する。

キトリー「……まさか。こんな事が起こるなんて。」

2号「ッ!そこか!」

魔女が動揺した一瞬の隙を突き、針を放つために開いた胸元の穴に2号が飛びかかる。

2号「……トォッ!!」

キトリー「あぁっ……っぐぅ……」

針を発射する装置が破壊される。

キトリー「バカな……こんな事、僕の計算上じゃありえないのに、僕の計算じゃ僕の力はRXを凌駕しているはずなのに……。」

尽く作戦が妨害され、魔女、インキュベーターは混乱する。
明かに計算とはかけ離れた結果だ。

キトリー「おかしい。おかしいよ。」

その体から四方八方にレーザーを放つ。
狙いを定めてないが、街を滅茶苦茶にする程の量を超えている。

426: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:39:27.26 ID:DPgPgms50
ロボライダー「ッッ!」

バイオライダー「……トォアッ!」

バイオライダーが液化し、レーザーの着弾点に先回りし、レーザーを全てバイオブレードで吸収する。

バイオライダー「インキュベーター……貴様の企みは、ここで終わりだ!」

そのエネルギーを帯びた剣がキトリーの顔を真っ二つに切り裂く。

さやか「……スパークエッジッ!」

杏子「っらぁ!!!」

マミ「はっ!」

ほむら「っ!!」

そして飛び出してきたさやかの剣がさらに横一直線に切り裂き、杏子が巨大な槍を召還、
魔女の頭を完全に潰す。そしてマミとほむらが銃弾で体を攻撃する。

キトリー「……何度も言ってるだろう。僕を殺すのは君たちには不可能なんだって。」

キトリー「どうして不可能だと解っている事をいつまでも続けるのかな。君たちは本当に訳がわからない。」

キトリー「無限とも言える程の個体を持つ僕たちを殺すなんて……ありえない。僕たちがこの宇宙から消滅するなんて、ありえないんだ!」

キトリー「……それに、僕が消滅すれば君たちの文明の発展だって止まるんだよ。君たちにとっても不合理じゃないか!」

体を再生させ、魔女が叫ぶ。

427: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:40:45.50 ID:DPgPgms50
ストロンガー「……光太郎、トドメだ。」

バイオライダー「……ッ!」

バイオライダーが高く舞い跳び、その体をRXへと戻す。
地面へ着地し、魔女へ走り出す。

キトリー「無駄だって……無駄なんだって……!!!」

迫るRXへ魔女はレーザーを放つ。

RX「……トァッ!」

レーザーの起こす爆煙の中からリボルケインを構えたRXが飛び出す。

RX「……ッ!数え切れない程の少女の願いを踏みにじり、魔女へと変貌させるなど……断じて許さんッッ!」

リボルケインが魔女の胴体を貫く。

キトリー「……ハハハッ……無駄だって……そんな攻撃じゃ……いくら僕を潰したって再生すれば……!?」

リボルケインから放たれる無限のエネルギーが無限ともいえるインキュベーターの体を次々消滅させてゆく。

キトリー「……あぁっ!?僕が……僕が消えて行く……こんな事起こるはずじゃ……起こる訳無いのに……」

キトリー「君たち……いいのかい!?君たちの世界は……もう……!!!」

インキュベーターは合理的な判断で、計算をし尽くし、体を極限まで強化させた。
そして、その合理的な判断で言葉を放つ。

RX「この世界の未来は……俺たちが作る!誰かの犠牲の為に作られた世界など、俺たちには必要は無いッ!」

キトリー「あぁっ……あっちゃいけない……僕がこの宇宙から消えるなんて……消えるなんてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

リボルケインを引き抜き、火花を散らしたインキュベーターがRXの背後で大爆発。
インキュベーターの作り出した呪いの連鎖はこうして幕を閉じることとなった。

428: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:41:28.12 ID:DPgPgms50
~クライス要塞~

ダスマダー「……奴は全力をもってしてもRXに及ばないのか。」

ダスマダー「……やはり奴では支配者になる事は出来ない。この宇宙に支配者は二つと必要無いのだ。」

ダスマダー「必要なのは……皇帝と奴隷だけだ。この宇宙に、皇帝陛下の世界を作り上げる!」

429: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:42:27.31 ID:DPgPgms50
~空き地~

ほむら「……巴さん、まどかが生きていると解った今、グズグズしている暇は無いわ。特訓を始めましょう。」

まどかが生きていると知り、ほむらの心に希望が灯った。

ほむら「この銃も今まで扱ってきた物とは使い勝手も随分違うもの。」

さやか「そういえばさ、光太郎さんその銃の他にも色々使ってなかった?あの剣とか光ってる奴とか。」

ほむら「……そうね。もしかしたら、他にも何かできるかもしれない。」

ほむらがボルテックシューターに念じる。そして魔力を送ると、その形状が変化する。

ほむら「……!」

バイオブレードだ。

さやか「やっぱり!ほむら、剣の使い方ならあたしに任せてよ、教えてあげるよ!」

杏子「へー、アタシと会った時はヘナチョコだった癖に良く言うじゃん。」

さやか「う、うるさいよ、そこ!」

杏子「あと、マミは今アタシと特訓すんだからな!ちょっと待ってろよ!」

430: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:43:33.17 ID:DPgPgms50
織莉子「まぁ、暁美さん。今は私と特訓しましょう。」

今まで敵と思っていた織莉子に声を掛けられる。
少なからず驚く。

キリカ「えー、私と特訓すんじゃないの?」

さやか「キリカさん、同じ相手とばっかり特訓してちゃ意味無いですよ、あたしとしましょう」

杏子「……そういや、ゆまと光太郎とジョー、どこ行ったんだ?」

マミ「光太郎さんはパトロールに行ったわ。キュゥべぇの跡を探れば何か見つかるかもしれないって。」

マミ「ジョーさんとゆまちゃんは、吾郎さんが今晩料理作ってくれるっていうからそれのお手伝い。」

431: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:44:57.33 ID:DPgPgms50
~街~

光太郎「……何も出てきませんね。」

魔女に壊され、傷だらけの街を調査したが、何一つ手がかりは無い。

志郎「……何の手がかりすら無いとはな。」

光太郎と風見志郎がそこで調査をしていた。

志郎「俺たちも世界中を探し回ってはみたが、攫われた女の子の気配も、クライシスの気配も感じられなかった。」

光太郎「……そういえば、結城さんと沖さんはまだ日本へは帰って来て無いんですか?」

志郎「……宇宙を探索出来るのは沖だけだからな。おそらく二人で宇宙を調査してるんだろう。」

そう話す志郎の元に通信が届く。

志郎「……! 通信が入った!光太郎、俺に周波数を合わせてみろ。これで互いに離れていても通信が出来る。」

光太郎「……はい!」

432: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:46:33.29 ID:DPgPgms50
~空き地~

ほむら「……貴方が誘うなんて。予想外ね。」

織莉子「そう……。敵がどんな能力を持っているか解らない以上、色んな相手と戦ってみるのが得策でしょう?」

ほむら「……言うとおりね。」

二人は互いに訓練を始めた。

ほむら「……不思議ね。まさかこうやって貴方と特訓する事になるなんて、考えられなかったわ。」

織莉子「不思議な事を言うのね。私は、貴方と出会う事を予測していたけれど、貴方は私と出会うのを予測してないはずでしょう?」

ほむら「別に。こっちの話よ。」

織莉子と特訓している内、ほむらは何かに気付いた。

ほむら「……一つ聞きたいわ。どうして貴方はあの時、避難所に行けばまどかを殺せたのに、悠長に巴さんを助けたりしたの?」

織莉子「やっぱり、私があの少女を殺そうとしてたの、気付いてたのね。」

織莉子「貴方の言うとおりだった。確かにあの時迷わず行けば良かった。けれども。」

織莉子「私の魔法は未来予知。あの少女を放っておけば災厄が降りかかる事になる。地球なんて目じゃない程のね。」

織莉子「……でも、その魔法とは別に、何か、希望のような、そんなのも感じたわ。だから……」

織莉子「父が一人でも幸せになる世界にしようって、言ってたから、それに影響されたんでしょう。あの少女も幸せになってほしいもの。」

織莉子「その父は、もう死んだ。死んだって事は間違ってたって、気付くべきだったのに。」

織莉子「……今となっては都市伝説だと思っていた方々が助けに来てくれたから、当たっていたのかもしれない。」

織莉子「でも、敵の方が上手だったわ。今更悔やんでも遅いでしょう。だから、同じ目的の貴方達と一緒に戦うことにしたの。」

織莉子の心の内を聞いて、ほむらは沈黙する。
自分とは決して相成れないと思っていた相手に、共感してしまったからだ。

ほむら「まさか、貴方がそんな風に思っていたなんてね。」

ほむら「……私たちで、まどかも世界も救ってみせましょう。出来るわ。私たちなら。」

433: ◆E91gIPDjV6 2012/09/20(木) 20:48:11.74 ID:DPgPgms50
~マミの家~

吾郎「ほら、これが今日の夕飯だよ、沢山食べて!」

ゆま「ほら、このじゃがいもね、ゆまが洗ったんだよ!」

杏子「なかなかやるじゃねぇか、ゆま!」

マミの家のテーブルに料理が沢山並べられる。

ジョー「絶対、兄貴達がまどかちゃんを見つけるから。その時に備えて、元気になれるよう、な!」

皆が料理を食べようとした途端、ドアが勢いよく開く。

光太郎「皆!クライシスの居場所が解った!恐らくそこにまどかちゃんもいる!」

光太郎が部屋に入ってくる。

ほむら「……!」

さやか「ホントですか!何処に!?」

志郎「……説明は、向こうからしてもらおう。」

光太郎と一緒に、風見志郎が部屋に入る。

志郎「……すまないね。突然押し入ってしまって。」

マミ「いえ、別にいいですよ。それより、鹿目さんは……」

志郎「あぁ。それを今から説明してもらう。」

そう言うと志郎はテーブルにラジオのような物を置く。
改造人間の発信する電波を受け取り、再生する物だ。

『……俺だ。聞こえるか?』

ラジオから発せられた声の主は、結城丈二。

結城『クライシスは今宇宙にいる。そして、それを迎撃する準備を今整えている。』

結城『その作戦は……』



つづく

440: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:00:02.08 ID:wbekLXuK0
~クライス要塞~

まどか「あぁっ……うっ……」

ダスマダー「……ようやく魔力の抽出が終わったな。」

まどかを閉じこめていた三角柱が、エネルギーの抽出を終えた。
三角柱の頂点には、桃色の石。

ダスマダー「宇宙の法則をねじ曲げる事すら可能なこの力。キングストーンに勝るとも劣らない。」

ダスマダー「あとはこれと月の石を皇帝陛下の魂と融合させ、最後にこのグリーフシードを受肉する器とすれば……」


441: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:01:56.30 ID:wbekLXuK0
~マミの家~

結城『……奴は今宇宙にいる。だが、幸い地球の引力圏にいる。』

結城『要塞の動力源を破壊すれば要塞は地球の引力に引かれ、落ちて行く。』

光太郎「つまり、地上から宇宙へ攻撃すれば良いという事か!」

ほむら「でも、出来るの?そんな事。」

結城『……俺たちは今デストロンの跡地にいる。そこで、プルトンロケットの設計図を見つけた。』

結城『これを使えば地上から宇宙を迎撃する事も可能だ。』

結城『沖のおかげで急速に完成へ近づいている。明日の昼間までには完成させられるだろう。』

光太郎「……!」

結城『破壊され、地上に落ちていくまでの軌道計算、その到達点、そして何より捕らえられた少女を救う方法。』

結城『これらは俺たちが計算し、追って連絡する。』

志郎「……つまりこういう事だ。君たちの力も借りることになるだろう。」

風見志郎が少女達に言う。

マミ「そんな、力を借りてるのはこちらの方ですよ。」

さやか「はい!どんな事でも手伝います!」

志郎「……頼もしいな。」

光太郎「皆!この作戦、俺たちで絶対成功させて、まどかちゃんを救いだそう!」

ほむら「……!!」

織莉子「勿論です。」

442: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:03:19.63 ID:wbekLXuK0
志郎「……光太郎。要塞を迎撃すれば、確実にクライシスと戦う事になるだろう。」

志郎「相手が月の石を持っている以上、奴らと互角に戦えるのは同じキングストーンを持つお前だけだ。」

光太郎「……」

志郎「光太郎、俺に着いて来い。俺たちの全てをお前にたたき込む。」

光太郎「望むところです!」


443: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:05:09.14 ID:wbekLXuK0
~空き地~

マミ「皆、今日は連携の特訓をしましょう。」

杏子「あー……あれの特訓か。」

キリカ「別に私は織莉子と連携できるから別に良いんだけど……」

織莉子「それだけじゃダメよ。誰と戦う事になるかなんて解らないんだから。」

さやか「あれって?杏子知ってるの?」

ゆま「……?」

マミ「そういえば、美樹さんとゆまちゃん、呉さんと美国さんは初めてだったわね。」

マミ「あれっていうのは、皆で魔力を一つにさせて放つ、名付けて、スーパーティロフィナーレ……」

マミ「いや、7人だから……ハイパー……ハイパーティロフィナーレね!」

杏子「えー、結局その系統で行くのかよ。ダサいとか言ってた癖に」

マミ「それが、声に出してみると意外にハマっちゃって。この凝った名前に、解りやすい前置きが付くってギャップが良いじゃない?」

さやか(うっ……ダサッ……)

ほむら「……名前は叫ばなければダメなの?」

マミ「当然よ!」

キリカ「ねー、織莉子、面白そだからやろうよ!」

織莉子「そうね!」

444: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:06:41.41 ID:wbekLXuK0
~採石場~

本郷「……来たか。」

広い採石場に、志郎に連れられやってきた光太郎。

隼人「……察しの良いお前ならもう気付いているだろ?俺たちが戦う相手は月の石に加え、あの少女の膨大な魔力も利用しようとしている。」

敬介「……あの少女の魔力は神すらも凌駕するそうだ。それにダスマダーも存在するという事は、だ。」

光太郎「えぇ、クライシス皇帝が復活しているという事……!」

茂「そうだ、その通りで間違い無いだろう。そして、今お前はすべき事は……」

洋「自分の命を鍛える。そうすれば、何倍にもパワーアップ出来る。」

アマゾン「でも、それは死ぬより辛いかもしれない。光太郎、耐えられるか?」

光太郎「はい……!俺は、人々を守れるなら、命を掛けたって構わん!」

良「……そうか。なら、今から俺たちの全てをお前に賭ける。」

志郎「……覚悟は出来てるな。行くぞ!皆!」

風見の呼びかけに応じ、そこにいる8人がライダーへ変身する。

V3「行くぞ!トォッ!」

手始めにV3が光太郎へパンチ。光太郎を吹き飛ばす。

445: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:08:26.21 ID:wbekLXuK0
光太郎「ッ……!」

アマゾン「ケケーッ!!」

X「行くぞッ!」

吹き飛ばされ、倒れた光太郎だが、その体を立たせる。
するとそこへ、アマゾンとXが飛び込む。

光太郎「ッ!トァッ!」

アマゾンの猛スピードの乱撃とXのライドルの攻撃をすんでの所でかいくぐり、二人の攻撃から離脱する。

1号「ッ!」

2号「俺たちも行くぞ!」

1号と2号がサイクロンで光太郎へ向かう。

光太郎「ッ!」

二つのマシンをギリギリまでひきつけ、大きく跳ぶ。
その二つを飛び越え、ダブルライダーの背後で着地。

ストロンガー「なかなかやるじゃないか!伊達に長く戦い続けてないなぁ!」

ストロンガーが鎖鉄球を振り回し、それを光太郎へなげつける。

光太郎「ぐぁっ……!!!」

それを真正面から受け止め、投げ返す。

ストロンガー「なら、これでどうだ!エレクトロファイヤーッ!」

光太郎「今だッ!変身ッ!」

ストロンガーが電撃を放つ一瞬の隙を見抜き、RXへ変身する。
電撃が生み出す薄い煙の中から、RXが跳ぶ。

446: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:09:44.46 ID:wbekLXuK0
RX「今度はこっちから行くぞ!トォアッ!」

ストロンガー「よし!どっからでも来い!」

V3「望む所だ!」

RXをストロンガーとV3の二人の格闘戦だ。

V3「トォッ!」

ストロンガー「ッ!」

二人の鉄拳がRXへ炸裂する。

RX「ッ……トアッ!」

V3「何ッ!?」

RXはその攻撃に耐えながら、一瞬のチャンスを見計らっていた。
V3がRXの脇腹を狙って放ったキックをRXは逆に掴み、宙へ投げ飛ばす。

RX「ッ!」

ストロンガー「ぐぁっ!」

そして、ストロンガーの肩へ蹴りを見舞う。
ストロンガーは3,4歩後ずさり、そして離脱。

スカイライダー「今度は俺が相手だ!」

RXの上空からスカイライダーが急降下し、迫る。

447: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:11:19.66 ID:wbekLXuK0
RX「!次は空か!」

迎え撃つようにRXはその場から跳ぶ。

スカイライダー「トォッ!ハッ!」

RX「ッ!トォアッ!」

その空中で繰り広げられる勝負。

スカイライダー「くっ……!」

RX「ぐぁっ……!」

それは互いに放った蹴りが互いの胸に炸裂。スカイライダーは空へ、RXは地面へ落ち幕を閉じた。
だがまだ特訓は終わらない。

RX「!後ろか!」

ZX「何ッ!?」

背後から近づいたZXの鉄拳を受け止める。

ZX「気配を消して近づいた敵をも迎撃できる程の実力か……!」

受け止められた手を引き寄せ、RXに組み付き、そのまま地面へ倒れるように反動をつけRXを投げ飛ばす。

RX「……!」

宙で体制を整え、地面へ着地。

448: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:12:46.48 ID:wbekLXuK0
ストロンガー「へっ、8人も相手にして随分やるじゃねぇか。これなら鍛えがいもあるってもんだぜ!」

ストロンガー「ストロンガー!チャージアップッ!」

ストロンガーが叫ぶと共に、胸に刻まれたSの字が高速回転し、体に稲妻のような輝く銀の光沢が走る。

ストロンガー「行くぜ!超電ドリルキィィィックッッ!!!」

RX「ッ!RXキィィィックッ!」

眩い稲妻を纏ったキックへ、RXはRXキックで対抗する。
激しい爆発と閃光がその場を包む。

ストロンガー「……ぐっ……」

RX「ぐぁっ……」

爆発の中から二人が落下。必殺キックの威力は互角だ。

1号「まだだ!」

2号「トォッ!」

膝をついたRXを挟むようにしてダブルライダーが立ちはだかる。

2号「ライダー……パンチッ!」

2号の必殺鉄拳がRXの胸に炸裂。
RXは数歩後ずさる。

1号「……!トォッ!」

数歩下がったRXを捕らえ、1号が高く跳ぶ。

1号「ライダー……きりもみシュートッ!」

猛スピードで回転し、RXを投げ飛ばす。

449: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:13:58.86 ID:wbekLXuK0
スカイライダー「スカイキィィィックッ!」

ZX「ZXキィィィックッ!」

空中でRXを迎え撃つべく、スカイライダーとZXが急降下、必殺キックだ。

RX「ぐぁっ…………ッ!!」

投げ飛ばされた空中で体制を何とか持ち直す。
空から迫るキックを、腕を交差し、耐え、ダメージを可能な限り減らす。

RX「っ……!」

X「ライドルホイップッ!」

地面へたたき落とされたRXへ、その武器を剣へと変化させ、Xが飛びかかる。

RX「……リボルケインッ!」

リボルケインを引き抜き、迎え撃つ。

RX「トァッ!」

X「ッ!」

互いの猛攻を互いに捌く。
そして、Xが後方へ跳ぶ。入れ替わるように、アマゾン。

アマゾン「大ッッ切断ッッ!!!」

RX「ッッ!トァッ!」

その斬撃をリボルケインで受け止め、受け流す。

450: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:14:58.04 ID:wbekLXuK0
X「トオッ!受けてみろ!真空!地獄車ッ!」

隙を突き、RXを組み伏せ、超回転の必殺技。
RXを巻き込み、爆走する。

RX「ぐぁっ……ぐっ……! ライダー……きりもみ……!シュートッ!」

X「……!?ぐぁっ!」

だがRXは1号ライダーから受けたきりもみシュートを応用し、真空地獄車を打ち破る。

V3「まさか、あの短時間できりもみシュートを会得するとはな!RX、最後だ、行くぞッ!」

V3「V3ッ!きりもみ反転!」

RX「ッ……」

V3はRXへ跳び蹴り。そしてさらにその反動でもう一度跳び、空中できりもみ回転。

V3「キィィィックッ!」

RX「……ッ!!!!」

V3「ッ! くっ……!」

もう一度放ったキックはRXの胸にはじき返される。

451: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:15:32.88 ID:wbekLXuK0
1号「……よくやった。RX。これで特訓は終わりだ。」

V3「まさか俺の反転キックを跳ね返すとはな。これでお前は数十倍も強くなっているはずだ。」

RX「はい……!ありがとうございます!」

スカイライダー「あぁ。さぁ、結城さんと沖がミサイルを完成させるのもあと少しだ。ゆっくり休んでおいてくれ。」

452: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:17:09.32 ID:wbekLXuK0
~マミの家~

光太郎「特訓も終わったし、皆、今日はゆっくり休もう!きっとそろそろ作戦の連絡もくるはず……」

さやか「うわぁ……光太郎さん、ボロボロ……」

マミ(相当過酷だったのね……)

ゆま「……治すよ?」

光太郎「平気平気!一日休めばこのくらい、大丈夫さ!」

そうこうしていると、風見が置いていった通信機が反応する。

ほむら「!!」

光太郎「遂に完成したのか!」

一也『皆、俺です、沖です。プルトンロケットが完成しました。』

一也『プルトンロケットは、俺が衛星を通して操作します。』

一也『計算の結果、落下地点と時間が割り出せました。時刻は明日の……』

453: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:18:43.48 ID:wbekLXuK0
~山の奥~

ほむら「ここに落ちてくるのね。」

織莉子「……失敗は許されないわ。」

杏子「なんだ、ビビってんのか?」

キリカ「失礼なっ!」

ジョー「まぁまぁ……、絶対、まどかちゃん、救おうぜ!」

光太郎「……あぁ!」

人里から遠く離れた採石場。そこがクライス要塞の落下地点。
たとえクライス要塞が落下しても、被害の少ないように、と選ばれた場所。

本郷「作戦の確認だ。プルトンロケットに迎撃されたクライス要塞はここに落下してくる。」

本郷「……光太郎とほむらちゃんは落下してくる隙にクライス要塞に侵入。捕らえられた少女を救って脱出してくれ。」

本郷「残った俺たちは要塞を破壊する。だが不足の事態は起こる物と考えよう。万が一の事が起こるかもしれない。」

作戦の開始時刻が近づく。

隼人「……そろそろだな。」

454: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:19:55.48 ID:wbekLXuK0
~クライス要塞~

ダスマダー「……皇帝陛下の魂と、二つのキングストーンの融合がもうすぐ完了する。」

ダスマダー「もう我々の天下は手の届く位置に……!?」

クライス要塞が大きく揺れる。

ダスマダー「どうした、何が起きた!? 何……!動力部に被弾!?まさか、人間の兵器が……!?」

ダスマダー「……くそっ、動力30%ダウン……地球の引力に引っ張られる……!」






~地上~

杏子「……そろそろ落ちてくるのか……」

さやか「でも、全然見えない……」

洋「……いや、今地球の成層圏まで引っ張られて……!?成層圏で下降が止まった!?」






~クライス要塞~

ダスマダー「……バカめ……地球人如きの科学力で……クライシスとインキュベーターの科学が合わさって作られたこのスーパークライス要塞を落とせるはずもない!」

破損し不安定となった動力源が安定し、地球の成層圏で降下が止まる。

ダスマダー「クライシスに牙を剥いた事を後悔させてやる……このまま地上を破壊しつくしてやるわ……!」

455: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:20:49.44 ID:wbekLXuK0
~地上~

キリカ「えー!あんな高いとこどうやって攻撃するのさ!」

ゆま「高い高い?」

光太郎「……!なら俺が!」

洋「いや、君は最後まで力を残しておいてくれ。あの空の敵を迎え撃つ方法はまだある!皆、力を貸してくれ!」

敬介「……そうか、あれだな!」

洋の呼びかけに、1号からZXまでの8人ライダーが変身。
そして互いに手をつなぎ、円となる。

スカイライダー「行くぞ!」

「「「「セイリング!ジャンプッ!!!!」」」」

8人が勢いよく飛ぶ。

456: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:21:47.02 ID:wbekLXuK0
~クライス要塞~

ダスマダー「……ここからならライダーも攻撃できまい。……!?」

絶対優位なはずの上空で、要塞へ向かってくる反応を捕らえる。

~空~

スカイライダー「あそこだ!トォッ!」

クライス要塞を飛び越え、その少し上空で制止。

V3「皆、行くぞ!」

8人のライダーがクライス要塞へ体当たりを仕掛ける。

~クライス要塞~

ダスマダー「こんなバカな事が……!?クソッ、迎撃システム作動!蚊トンボどもめ、打ち落としてくれる!」

ダスマダー「……落ちろ!ライダー共!」

ダスマダーが操作盤に手を掛けると、クライス要塞がまるで節のある昆虫のように動き出す。
それは獣のように咆吼を挙げ、要塞とは言えないような姿だ。


「「「ガァァァァッ……!」」」

体当たりを仕掛けた8人のライダー達。
体当たりは命中と同時に咆吼と共に放たれたビーム砲に打ち落とされた。

ダスマダー「クソッ……おのれ……」

457: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:23:31.58 ID:wbekLXuK0
~地上~

光太郎「! 先輩!?」

空高くから8人のライダーが落下。

さやか「……あ!」

同時にクライス要塞が頭上数十メートルという所まで高度を下げた。

本郷「……手はず通りにはいかなかったか……だが、ここまで来れば……!」

煙の中から8人が立ち上がる。

一也「……!」

結城「破壊しきれなかったか……!」

少し遅れ、結城丈二と沖一也がそこへ駆けつける。

458: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:24:44.08 ID:wbekLXuK0
光太郎「……行くぞ……ダスマダー!」

ほむら「まどかを返して貰うわ。最後の勝負よ!」

空を見上げ、二人が叫ぶ。
クライシスとの決着が遂につくのだ。

ダスマダー『RX。それに10人ライダー!そして小娘共!』

ジョー「おいダスマダー!この霞のジョー様を忘れんな!」

クライス要塞から響くダスマダーの声。

ダスマダー「……ここが貴様ら全員の墓場となるのだ。ここで死ねッ!」

クライス要塞から放たれる赤黒い光。
それは辺り一帯を包む。

「「オォアアアッ!!!」」

「「ガァァァッ!」」

「「ギィィィィィッッ!」」

光が止むと、怪人軍団。
見渡す限りの怪人達。クライシスやゴルゴムだけではない。ショッカーからバダンまでの怪人達もだ。


ダスマダー『これが二つのキングストーンと皇帝陛下の力だ!』

まるで勝ち誇ったように叫ぶダスマダー。

459: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:26:01.56 ID:wbekLXuK0
マミ「随分と敵が多いわね。」

杏子「こうでもしなきゃ勝てないんだろ、多分。」

さやか「……まぁ、勝たせる気なんて、さらさら無いけどね。」

キリカ「織莉子、行こう。」

織莉子「行きましょう。私たちの世界を、守るために。」

ゆま「絶対、負けないから!」

ほむら「行くわよ!私たちの力を合わせて……つかみとるのよ、未来を!」

さやか「……え?ほむら、アンタ……」

杏子「……アンタが力を合わせるだなんて、らしくねぇじゃん。ま、行くぜッ!」

「「「変身!」」」

声を合わせ、一斉に全員が変身する。
沢山の色が混じった光を放つ。怪人達はその光に怯む。

460: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:27:02.01 ID:wbekLXuK0
光太郎「ダスマダー……クライシス!最後の勝負だ!」

「ライダー……変身ッ!」

「……変身ッ!」

「変身……V3ァァァ!」

「ヤァーッ!」

「大変身……!」

「アァァァマァァゾォォォン!」

「変身……ストロンガーッッッ!」

「スカイ……変身ッ!」

「変身ッ!」

「変身ッ……ゼークーロースッ!」

「……変身ッッ!!!」

11人のライダーが魔法少女に負けまいと、叫び変身。
11人の英雄が一列に並ぶ。

461: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:28:13.69 ID:wbekLXuK0
「仮面ライダー1号ッ!」

「仮面ライダー、2号!」

「仮面ライダーV3ィィッ!」

「ライダーマンッ!」

「仮面ライダーX!」

「仮面ライダーアマゾンッ!!」

「仮面ライダーストロンガー!」

「スカイライダーッ!」

「仮面ライダー、スーパー1ッ!」

「仮面ライダーZX!」

「霞のジョー!」

「巴マミ!」

「美樹さやか!」

「佐倉杏子!」

「ゆま!」

「呉キリカ!」

「美国織莉子。」

「……暁美ほむら。」

18人の戦士が名乗り挙げる。

「……俺は太陽の子!仮面ライダーBLACK!R!X!」


462: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:29:44.78 ID:wbekLXuK0
1号「最後の勝負だな!」

RX「この星をお前達の勝手にはさせん!」

ほむら「どんな事があっても、私たちは最高の物語を作り出してみせるわ。」

RXが最後に名乗り、19人の戦士は怪人軍団に走って行く。

ダスマダー「やってみれる物ならやってみろ!」

ダスマダーがクライス要塞からビーム砲で妨害する。
だがそんな事では怯む事は無い。

RX「ほむらちゃん!要塞の中へ突入するぞ!」

ほむら「行きましょう!」

遂に最後の決戦の火蓋が斬って落とされた。

つづく

463: ◆E91gIPDjV6 2012/09/24(月) 00:32:25.81 ID:wbekLXuK0
幕を開けたクライシスとの最終決戦!

仮面ライダーと魔法少女は少女を救う為、命を賭け戦う!

クライシスとの戦いの行方は!

戦え仮面ライダー!負けるな魔法少女!

次回!仮面ライダーBLACK RX!「無明の闇の大皇帝」ぶっちぎるぜぇ!

468: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 01:45:43.54 ID:z8j94wkU0
~クライス要塞内~

RX「ッ!」

壁を打ち破り、要塞の中へ二人が侵入する。

ほむら「まどかは……まどか、どこ!?」

RX「あっちだ、あっちから人間の生命反応が!」


少し歩いた所にある牢屋。
そこに気を失ったまどかが閉じこめられていた。

RX「まどかちゃん!今助けるぞ!」

RXが牢を破壊する。

ほむら「まどか、しっかりして……!」

まどか「……ほむらちゃん……助けに来てくれたの……?」

RX「ほむらちゃん、君はまどかちゃんを連れてここから脱出してくれ。」

RX「……俺は奴と決着をつけてくる。」

ほむら「えぇ。解ったわ。行きましょう、まどか。」

469: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 01:47:53.30 ID:z8j94wkU0
ダスマダー「ほう。あの小娘を連れ出したか。魔力の無い抜け殻などどうでも良いがな。」

要塞の最深部。4大隊長の集合場所として備えられた場。

RX「……ダスマダー。いや、クライシス皇帝!地球の平和を守る為……お前との決着を付けるぞ!」

ゆっくりそこへ歩み寄って行くRX。

ダスマダー「フン、良いだろう。あと少しでこの二つのキングストーンと皇帝陛下の魂の融合が完了する。」

ダスマダー「皇帝陛下再生の時だ!」

RX「まどかちゃんの魔力を使って、キングストーンを作り出したのか!」

ダスマダー「そうだ。神をも凌駕するこの力、皇帝陛下に相応しい。邪魔は……させん!」

腰からサーベルを抜き、RXへ斬りかかる。

RX「リボルケインッ!」

RXもリボルケインを引き抜き応戦。

RX「クライシス皇帝復活……そんな事は俺が阻止してみせる!」

ダスマダー「出来る物ならやってみろ!皇帝陛下が再生し、そしてこの宇宙を新たなクライシスの天下とするのだ!」

RX「怪魔界を滅ぼし、次はこの世界の支配をも目論むなど、俺達がいる限りさせん!」

ダスマダー「黙れ!皇帝陛下の理想の世界を作る……その計画はもう貴様如きには変えられん!」

リボルケインとサーベルが互いに攻撃、互いに防ぐ。
ほぼ互角の戦いが繰り広げられる。

470: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 01:48:32.88 ID:z8j94wkU0
~地上~

(巴さん、脱出するわ!)

マミ「! 解ったわ!」

ほむらがまどかを抱き、要塞から飛び降りる。
マミがリボンを使い、二人を受け止め、地面へ下ろす。

ほむら「さ、まどか、安全な所まで逃げて。」

まどか「うん。ありがとう、ほむらちゃん!」

471: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 01:50:09.04 ID:z8j94wkU0
1号「隼人、行くぞ!」

2号「おう!」

怪人軍団の一部を切り離し、円を描くように疾走する二人

「「ライダー車輪!!」」

絶妙なコンビネーションを持つダブルライダーだけが可能とする技。
上空へ跳んだ二人を追い、怪人達も跳ぶが互いに激突。
そして爆発。

「「ライダーダブルキィィィックッッ!」」

さらに跳んだ高度を逆に利用し、急降下の勢いで必殺のキックだ。
それは怪人十数体をまとめて吹き飛ばし、さらにその爆発で周囲の怪人をも吹き飛ばす。

スカイライダー「トォッ!トォーッ!」

怪人達の頭を蹴り、飛び移るように舞う。

スカイライダー「大反転スカイキィィーックッ!」

その猛スピードで迫るキックを怪人達は避ける事は出来ず、まともに受ける。

「「ガァァァ………!!!」」

472: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 01:51:47.31 ID:z8j94wkU0
ライダーマン「マシンガンアーム!」

その手をマシンガンに変え、怪人軍団に放つ。
前列の数体はそれを受け倒れ、後方の怪人達は足止めを食らう。

V3「V3マッハキィィィックッ!」

かつて特訓であみだした必殺技。
高速旋回するその体で一瞬隙を見せた怪人達を次々破壊して行く。

ストロンガー「ストロンガー・チャージアップッ!」

ストロンガー「超電大車輪キィィックッ!」

負けじとストロンガーも体を高速回転させ、超電子の破壊力を秘めた必殺技を放つ。
その超大な破壊力に怪人軍団はなすすべもない。

スーパー1「スーパーライダー天空連続キィィィック!!!」

その連続攻撃で次々怪人を打ち砕く。

ZX「ZXキィィックッ!」

体を真っ赤に発光させ、怪人達に飛び込む。
その強大な爆風に巻き込まれ、次々怪人は消滅して行く。


アマゾン「キキーッ!」

怪人達に飛び込み、暴れ回る。

アマゾン「ガガの腕輪よ!ギギの腕輪に、力をくれ!」

ギギの腕輪にガガの腕輪を連結。アマゾンのその体が古代の神秘の力で満ちあふれた。

アマゾン「ガウウウッッ!」

その力は凄まじく、ほんの腕の一振りで怪人の首が跳ね飛ぶ。

アマゾン「スーパー……大切断ッッッ!!!」

そして究極の一撃。怪人達の体は数十体まとめて真っ二つだ。

X「行くぞ!真空地獄車!」

怪人を一体捕らえ、怪人軍団に飛び込むように回転する。
その回転に飲み込まれ、怪人達はバラバラになってゆく。

X「トォォーッ!」

最後に怪人を地面へ打ち落とす。
それに巻き込まれ、巨大な爆発。

473: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 01:54:25.52 ID:z8j94wkU0
ジョー「おらよっ!どっからでもかかってこい!」

戦闘員軍団に囲まれるがそれをものともせずジョーが戦う。

ジョー「らぁっ!とぉっ!」

華麗な回し蹴りで戦闘員を吹き飛ばし、さらに向かってくる敵へ武器での一撃。

織莉子「行くわ、キリカ!」

キリカ「いつでもOK!」

怪人数体の中へ数十個の球を浮かべる。
それが炸裂、怪人達の動きが止まった瞬間、キリカが結界を張る。

キリカ「はい!はい!えい!これで、おしまい!」

動きの遅くなった怪人達をキリカの爪が何度も何度も切り裂く。
加えて球がさらに炸裂、怪人達は消滅する。

さやか「……逃がさないよ!えーい!」

持ち前の猛スピードで怪人達の中へ回転しながら突っ込む。

さやか「行くよ……スパークエッジッ!」

魔力を極限まで秘めた剣が、その回転の勢いのまま怪人達を切り裂く。

さやか「どうだ!」

さやかの背後で大爆発。

杏子「行け!ゆま!」

ゆま「ええーい!!!」

杏子に抱えられ、高く投げ挙げられたゆまがその勢いを利用し、地面を叩く。
すると怪人達はその衝撃にたたき上げられ、数体、宙を舞い、身動きが取れない状態となる。

杏子「行くぜ、らあああっ!!!」

地中から巨大な槍が出現。それは龍のように怪人達を貫いて行く。

マミ「行くわよ……ティロ・フィナーレッ!」

そして、迫り来る軍団を黄金の一撃が吹き飛ばす。

ほむら「私も!ボルテックシューター!」

盾からRXより授かった武器を引き抜き、怪人達を次々打ち抜いて行く。

ほむら「バイオブレード!……っ!」

接近してきた敵を切り裂く。

474: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 01:55:23.23 ID:z8j94wkU0
マミ「数が多いわ。あれ、行きましょう!皆!」

マミの呼びかけに魔法少女全員が一カ所に集まる。
マミの肩に二人が手を添え、その二人にさらに二人が手を添え……、7人がマミに魔力を送り込む。

マミ「行くわ!皆!」

「「「ハイパーティロ・フィナーレッッ!!!」」」

凄まじい破壊力を秘めた魔弾が怪人軍団を消滅、大爆発。

475: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 01:56:47.28 ID:z8j94wkU0
~クライス要塞~

RX「トアッ!」

ダスマダー「ッ!……ぐっ……」

二人の戦いは続いていた。
互角のように思えた勝負も、少しずつRXが優勢になっていく。

ダスマダー「くっ……だがRX、貴様の仲間もそろそろ怪人軍団によって塵になっているだろう……!」

RX「トォァッ!」

RXのキックがダスマダーに炸裂する。

ダスマダー「俺を倒した所で貴様らに勝ち目など……!?」

ダスマダーがそう言いかけた途端、クライス要塞全体が大きく揺れる。

ダスマダー「何だ、何が起きている!?」

ダスマダー「……!?バカな、あれほどいた怪人軍団が何故一体も居なくなっているのだ!?」

RX「……俺の仲間の力を見くびっていたようだな!」

476: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 01:58:51.07 ID:z8j94wkU0
~地上~

マミ「ティロ・フィナーレ!」

ほむら「ッ!!」

杏子「へっ……!」

ゆま「えーい!」

怪人軍団を殲滅し、地上から要塞へ向け攻撃を放つ。
要塞も自動迎撃システムで地上を攻撃するが、戦士達はそれをものともしない。
マミとほむらが狙撃、杏子が作り出した槍をゆまが打ち放つ。

織莉子「今よ、あそこを狙って!」

織莉子の操る球体が要塞の装甲が薄い節に炸裂。
全ての魔法少女達が一点に攻撃を集中する。

キリカ「OK!」

さやか「えいっ!」

そこへキリカとさやかが斬撃を放つ。

ライダーマン「……!攻撃が止まった! あの少女達がサーチシステムを破壊してくれたようだな!」

さやか「え?ホントですか!やったー!」

織莉子(……運が良いわ。)

スカイライダー「スカイキィィィックッ!」

スーパー1「パワーハンドッ!」

さらに要塞の上空から二人が要塞の頭部目掛け合体技を炸裂。
装甲は破壊され、機械がむき出しとなる。

ストロンガー「でかしたぜッ! トォーッ!」

その機械の中に手を突っ込み、超強力な電撃を流す。
要塞は完全に動きを止めた。

アマゾン「今だッ!スーパー……大ッッッ切断ッッ!!!」

アマゾンの一撃が要塞の首を切り落とした。

477: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 02:01:20.96 ID:z8j94wkU0
~クライス要塞~

ダスマダー「バ、バカな!何故こんな事が……!!」

RX「これが俺たちの力だ!……ダスマダー、貴様との決着の時だ!トァッ!」

大きく揺れ、墜落して行く要塞の中、動揺し一瞬の隙を見せたダスマダー目掛けRXは跳ぶ。
両足から放つ必殺技。RXキックだ。

ダスマダー「クッ……この程度で……この程度の攻撃で私は負けん……!!!」

腕を交差し、RXキックを耐え、さらに跳ね返す。
ダスマダーの意地。だがRXはその反動を利用、再度跳ぶ。
そして空中で旋回。足にエネルギーを集中、それは電撃を生み出した。

RX「RXッ!反転ッ!電キィィィック!!!」


特訓で受けた技を合わせて編み出した、新必殺技「RX反転電キック」

ダスマダー「な……にぃ……!? ……がっ……ああああああっっ!!!!」

その一撃に耐えきれず、ダスマダーは倒れる。
吹き飛ばされたダスマダーは皇帝の魂と二つのキングストーンを融合させるマシンに激突、それを破壊する。
そして、それと同時にクライス要塞は勢いよく地へ落ちて行く。

478: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 02:03:35.38 ID:z8j94wkU0
~地上~

1号「……墜落するぞ!皆、離れろ!」

数十メートル上空から落下する要塞。
地面と激突。半壊していたそのボディが完全にバラバラになる。 

RX「トァッ!」

瓦礫の中から飛び出すRX。

ほむら「……終わった……これで……全部……」

まどか「うん……ほむらちゃん。」

杏子「なんだ……最後はあっけないのな。」

さやか「……良かった。」

ほむら「これで……もう……私の……戦いも……」

あっけない終わりに、安堵し、その場に座り込む。
もう全て終わった。まどかも無事救えた。もう望む物は何も無い。








479: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 02:04:29.42 ID:z8j94wkU0




織莉子「……待って。」

気の緩んだ皆へ織莉子の一言。
一瞬、呆気にとられたような表情だったが、戦いはまだ終わってない事に気付くのはすぐだった。

RX「……!馬鹿な……あの機械は確かに破壊したはず……!」

巨大な地響き。

RX「なのに何故……強大なエネルギーが……!?」

ほむら「……!?」

ダスマダー「ククク……手遅れだったようだな……RX……もうあの時既に皇帝陛下の魂は完成していた……」

要塞の瓦礫の中からダスマダーが立ち上がる。

ダスマダー「随分足掻いたようだが……ここで貴様らの運命も終わりだ……」

ダスマダー「ッ! クハハハ……ハハハ………ハハハハハハハ!!!……。」

空中に浮かび上がる二つの石と魂。
それは既に一つとなり、そこへダスマダーがグリーフシードを投げ込む。
同時にダスマダーの体は大爆発を起こし消える。

『よくやってくれたぞ……ダスマダー……これで余は再び体を持つ事が出来る……!』

RX「クライシス皇帝! まずい、皆、結界が……」

グリーフシードと融合したクライシス皇帝が少しずつ具現化して行く。
そして結界が広がる。

さやか「何これ、やばいんじゃない!?」

杏子「クッソ、しぶてぇヤロウだぜ……」

ゆま「……?」

あっという間に広がった結界は全員を飲み込んだ。

480: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 02:05:56.48 ID:z8j94wkU0
『久しぶりだな。RXよ。』

結界の中で覚えのある声が響き渡る。
その体は以前とは違い、巨大な脳髄の姿。


織莉子「あ……あぁ……」

キリカ「あれって……」

それはまさしく織莉子が未来を予知して見た姿。

2号「巨大な脳……!」

1号「大首領か……!」

かつて岩石大首領として7人の仮面ライダーに立ちはだかった黒幕。
それはライダーに破れ、一度は宇宙へ逃走したものの、その後も新たな組織を作り地球の侵略を狙う。
仮面ライダーとの激闘で力を使い果たした大首領はその体を一度グリーフシードの形に納め、再生の時を待っていた。
その体はクライシス皇帝の器として使われたのだ。

『RXよ。怪魔界では随分邪魔してくれたな。だが今の余の体には以前を遙かに超える力が宿っているのだ。』

『ここで貴様を塵として、全ての宇宙を支配してやる!』

そう叫ぶと同時にまるで目のように配置された緑と桃と石から発せられる稲妻。

RX「ぐぁぁっ!!」

「「きゃああっ!」」

その稲妻はRXを打つ。そしてその爆風で少女達は吹き飛ばされる。

481: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 02:07:13.45 ID:z8j94wkU0
V3「おのれ……!」

10人のライダーが突撃する。

X「ぐぁっ……」

アマゾン「ガァッ……」

しかし体から触手を生み出し、10人のライダーを寄せ付けない。

マミ「……強い……!」

さやか「で、でも負けない……!」

杏子「そうだよ!ここまで来て引き下がるかよ!」

マミが銃を放つ。さやかも剣を放ち、杏子から地から巨大な槍を召還する。
それはクライシス皇帝の体へ直撃するが、クライシス皇帝に傷は与えられない。

『小うるさい虫ケラどもめ!』

体から生えた触手がその3人を吹き飛ばすべく振り回される。

スーパー1「危ないッ……がぁっ……」

ZX「ぐっ……」

スーパー1とZXが3人と触手の間に割って入り、身代わりとなる。

ゆま「っ!」

傷ついた二人の体を癒す。

ZX「……!まずい!」

だが、そこへ向け触手が振り下ろされる。

482: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 02:08:11.67 ID:z8j94wkU0
その触手は千切れ跳んだ。

ほむら「……私たちの力でここまで来たもの……!負ける訳にはいかないわ!」

ほむらのボルテックシューターが触手を狙っていたのだ。

ほむら「この銃なら、まともなダメージを与えられるはず!」

巨大な体目掛けて銃を放つ。

『……ぬぅっ……その程度の攻撃……余には通用せんわ!』

RX「!今だ、アクロバッター!ライドロンッ!」

ほむらの銃撃を受け、一瞬の隙を見せたのを、RXは見逃さなかった。
稲妻に焼かれた体を起こして、リストビットに呼びかけた。
マシンスクランブルと共に2大マシンが結界を破り駆けつけ、クライシス皇帝に体当たり。

『ぐぅぅっ……』

RX「今だ!RXキィィィックッッ!!!」

畳みかけるように必殺キック。

483: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 02:09:29.59 ID:z8j94wkU0
『ククク……ぬぅぅぅぅんッッ!!!』

だがRXキックはクライシス皇帝の体に炸裂しなかった。
クライシス皇帝は2つのキングストーンを輝かせ、その黒い光に身を包む。





RX「!? ……ぐぁっ……その体は……!」

『ククク……』

その巨大な体は一瞬の内に消えた。
そしてRXキックを避け、RXは何者かに首を捕まれ地に叩きつけられる。





RX「その体は……シャドームーン……!」

『二つの石の力だ……この二つの力を使えばこの体をも自在に使えるのだよ……!』

クライシス皇帝の体はシャドームーンを強化させた、いわばシャドームーンRXとでも言うべき体。

『ククク……これで終わりだな……!ここで……死ぬのだ……!』

RX「がぁっ……」

首を掴んだ手に力を強める。
RXの体に稲妻が走る。

484: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 02:11:17.30 ID:z8j94wkU0
1号「待てッ!」

2号「トォッ!」

RXを救出しようと二人のライダーがクライシス皇帝へ飛びかかる。

『……!』

1号「何ッ……!?」

2号「消えた……!? ぐぁっ!?」

その体はその場から消え、二人のライダーの背後へと瞬間移動した。

『フフ……あの人間の魔力とこの月の石のおかげで因果律をもねじ曲げる程の力を手に入れたのだよ……!』

『余は全知全能をも超えた……!余に不可能な事など何も存在せぬ!』





まどか「……私の……魔力……?」

ジョー「まどかちゃん、ここは危険だ!ここは兄貴達に任せて……!」





ライダーマン「……パワーアームッ!ヤァッ!」

神をも超越したその怪物。そこへライダーマンがかかって行く。
それも瞬間移動で避けられ、背後へ現れたクライシス皇帝の攻撃を食らい、吹き飛ばされる。

スーパー1「チェンジッ!パワーハンドッ!トォォーッ!」

スカイライダー「ーッ!」

現れたコンマ数秒の隙を狙い、スーパー1がパワーハンドの一撃を食らわせようとする。
それと同時に遙か天空からスカイライダーも急降下。

『ッッッ!!!』

瞬時に二人のライダーを狙い緑色の稲妻を放つ。

「「ぐぁぁぁっ!」」

スーパー1は吹き飛ばされ、スカイライダーは墜落した。

485: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 02:12:32.05 ID:z8j94wkU0
X「ライドルロープ!」

ZX「マイクロチェーンッ!」

『何ッ!?』

二方向から放たれたロープとチェーンがクライシス皇帝の体に絡みつく。

『この程度、すぐに引き裂いてくれるわ!』

ストロンガー「狙いはそっちじゃねぇよ!」

『な……ガァッ……』

二人に気を取られた隙に背後からストロンガーがしがみつき、電撃を浴びせる。

ストロンガー「覚悟しろよ……超電子……ウルトラサイクロンッッッ!!!」

ストロンガー「どうだ……この電撃の中じゃ……思うように動けねぇだろ……ッ!」

『おのれ……』

放つは、最強の自爆技。超電子ウルトラサイクロン。
一度放てば命を失う事すらあり得る大技だ。

V3「行くぞ……俺も……命を賭ける……!」

アマゾン「ガァァァッ!!!ケケーッ!」

動きの取れないクライシス皇帝へアマゾンとV3が跳ぶ。

X「今だ……ッ!」




V3「コンバーター……フルパワーッ!……トォォオッ!」

V3はその全ての力を解放。

アマゾン「ケケーッ!」

雄叫びを上げ二人が同時に飛び立つ。

V3「V3……火柱……キィィィックッッッ!!!」

アマゾン「スーパーッ……大ッ!切ッ!断ッッッ!!!」

486: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 02:13:47.78 ID:z8j94wkU0
『フン……この程度の電撃、余には通用せん!』

ZX「な……ぐあぁぁぁっ!!」

体からエネルギーを放ち、動きを止めていた3人を吹き飛ばす。

『ぬぅん!』

腕を左右に伸ばし、稲妻を放つ。

X「がぁっ……!」

ZX「ぐっ……!」

その稲妻は二人の体を貫く。

『……!! ぬぅぅぅぅん!!!』

ストロンガー「!? がぁぁ……ぐぁっ……」

クライシス皇帝は手を赤く輝かせ、シャドーセイバーを召還する。
振り向き、ストロンガーの自爆し、破損した体を切り裂く。
ストロンガーは胸から火花を散らし吹き飛ぶ。




『フンッ!』

V3「何!?」

そしてその場から瞬間移動、V3とアマゾンの背後へ移動する。

『終わりだ!』

V3「!? ぐあぁっ!」

アマゾン「グアァァッ……!!」

そして背後から二つの剣を背から胸へ突き刺す。
その剣は背から胸を貫く。
剣の突き刺さった二人のライダーは地に伏す。

487: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 02:14:29.26 ID:z8j94wkU0
『ヌゥッ!』

宙に浮遊し、空からライダー達へ稲妻を放つ。
その稲妻の大爆発にライダーはなすすべ無く、吹き飛ばされるしか無い。

『この程度か!仮面ライダーよ!』

倒れた11人のライダー達へ見下すように言い放った。
もうクライシス皇帝はライダー達が全力で挑んでも打ち負かす事は出来ないのだ。


488: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 02:15:23.54 ID:z8j94wkU0
キリカ「ええいっ!」

キリカが時間の流れを延滞させる結界を幾重にも張る。

キリカ「織莉子ッッッ!!!」

織莉子の作り出した球体と共に走る。
強力な結界を張ったなら、相手からはキリカは超高速で動いているように見えるはずだった。

『効かぬ!』

だが時間を操る魔法はキングストーンに打ち消されてしまう。

『……ッ!』

キリカ「あっ……あ……!?」

織莉子「きゃっ!」

念動力でキリカは捕らえられ、投げ飛ばされ、織莉子と衝突。




マミ「……皆、せーっの!」

マミにキリカと織莉子以外の少女が魔力を送る。
合体攻撃だ。

『ヌゥンッ!』

その弾丸はクライシス皇帝の手によって握りつぶされる。

489: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 02:16:43.89 ID:z8j94wkU0
『無駄な足掻きはよせ……安心しろ、貴様らは殺さないでおく。』

ゆっくりと少女達に歩み寄る。静かに手をかざし、衝撃波でマミ達を吹き飛ばす。

ほむら「くっ……一体……どういう事!?」

『貴様らは余の直属の部下にしてやろう。……魔女の姿でなぁ!』

さやか「うぅっ!?」

キリカ「あぁっ……う……」

『まずは手始めに貴様ら二人から……』

さやかとキリカの首を掴む。

さやか「う……あぁぁぁっ!!」

二人の体へ電流を流す。
そうして、少しずつソウルジェムに穢れが溜まって行く。

キリカ「あっ……ああああっ!」

織莉子「キリカー!!」

杏子「バ、バカ!やめろってんだよ!」

『動くな。』

杏子が槍を構え、走ろうとするもその瞬間、念動力で体の自由を奪われる。

杏子「あぁ……クッソ……!」

『一人ずつ魔女に変化させてやろう……!』

全ての少女達の体の自由が念動力によって奪われた。
最早魔法少女は動くことが出来ない。

490: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 02:17:53.35 ID:z8j94wkU0
バイオライダー「……二人を離せッ!」

バイオライダーが背後から斬りかかる。

『……RX……』

クライシス皇帝はさやかとキリカを放り投げる。

『貴様を倒せば……余の世界が始まるのだ!』

バイオライダー「ッ!」

クライシス皇帝がシャドーセイバーを生成、さらに瞬間移動し、バイオライダーの背後に現れる。
だがバイオライダーは体を液化させ、斬撃を透過させ再び体を個体とし、斬りかかる。

バイオライダー「……ッ!トアッ!」

『何処まで足掻けるか、試してやろうではないか!』

クライシス皇帝は瞬間移動を連続させる。
バイオライダーも液化を巧みに使い、瞬間移動を物ともしないほぼ互角の勝負を繰り広げる。


491: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 02:18:56.92 ID:z8j94wkU0
バイオライダー「……くっ……ぐぁっ……!」

『その程度か!』

だがバイオライダーが互角なのは速度のみだ。
徐々に劣勢になり、最後にはその剣の一太刀を浴び、吹き飛ばされる。

『ぬぉぉぉ!!!』

バイオライダー「ぐっ……トァッ!」

吹き飛ばされ、さらにそこへトドメの一撃を浴びせようと飛びかかる。
バイオライダーはその一撃を受け止め、瞬時に体をロボライダーへ変化させる。

『何!?』

ロボライダー「ッ!ボルテックシューター!」

剣の一太刀を受け止めクライシス皇帝の体を掴み、ゼロ距離で銃を突きつけ、必殺のハードショットを炸裂させる。

『ぐぉお……… ………!!!』

492: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 02:20:41.22 ID:z8j94wkU0
ロボライダー「ッ!?」

しかしそのシャドームーンの体からいくつもの触手を生み出しロボライダーを捕らえる。
そして体を再び最初の巨大な脳髄の姿へ戻す。

『RX……この一撃で……貴様とも最後だな!』

身動きのとれないロボライダー目掛け、巨大なエネルギー弾を作り打ち出す。
それはクライシス皇帝が体にあるエネルギーをほぼ全て結集に作り出した。
怪魔界を道連れにする程のエネルギーを秘めた皇帝の全力の一撃。

ロボライダー「ぐぁぁぁぁッッッ!!!!」

その爆風は結界を包み込む。
塞がれた視界から聞こえるのはクライシス皇帝の高笑いのみだ。

RX「…… ……。」

爆煙の中、遂にRXが倒れた。
結界の中に散らばる倒れた仮面ライダーの姿に、動けない魔法少女。

493: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 02:21:53.37 ID:z8j94wkU0
ほむら「そんな……そんな……負ける訳には……いかないのに……」

ほむら「……何度やっても……結局……私は……何も……」

動けない体でかつてない絶望に飲み込まれる。
最早どうしようも出来ない状況。敵を倒す術などもう無いのではないだろう。

『フハハハハ……ハハハハッ!!!』

『貴様らの頼みの綱のRXは死んだ!もう貴様らには絶望しか無い……!!』

『絶対的な力にひれ伏さなかった者……仮面ライダーの最期だ!』

『絶望し、魔女として余の作る世界で……永遠に呪いを振りまけ!ハハハ!』

つづく


502: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 22:45:48.03 ID:cLabaO6K0
『クハハ……仮面ライダーは死んだ!もう貴様らを救う者は何も無い……』

『ここで生まれ変わり、余に仕える魔女となれ!』

荒廃した結界に響くクライシス皇帝の声。
そして辺りに散らばる仮面ライダーの姿。

ほむら「……諦めない……奇跡なんか無くても……絶対、諦めたりしない……!」

『諦めろ。絶望しろ。』

この絶望しかない状況でも決して諦めない少女。
それはほむらだけでは無い。そこに居る全ての少女。
苛立つように体をシャドームーンの姿へ変え、少女達に詰め寄る。




ジョー「この野郎……いい加減皆を離せ!」

ジョーがクライシス皇帝に跳び蹴りをする。
当然、通用するはずが無い。

『……そのような脆い体で余に挑もうとはな。』

だが、一瞬だけ気が逸れた。

さやか「……今だ!」

力を振り絞り、念動力から抜け出す少女達。

ほむら「今なら……! ……まどか?」

まどか「ねぇ、ほむらちゃん。あの魔女の力の半分は私の力で出来てるの。」

自由の身となったほむらへゆっくりと歩み寄るまどか。
ほむらの耳に小さい声で何かを言い、ほむらから離れる。

503: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 22:46:48.41 ID:cLabaO6K0
さやか「はぁぁっ!」

杏子「らぁぁぁ!!!」

『無駄な足掻きだと言ってるだろう!』

念動力に捕らえられないよう、周囲を高速で移動し、少しずつ攻撃を加える。


『何故だ、何故意味の無い事を……!何故絶望せんのだ!?』

クライシス皇帝の強大な力から見ればちっぽけな力。
その強大な力を前にしても希望を失わない少女達。

キリカ「君を倒せば織莉子との幸せな世界が待っているんだ!」

織莉子「私たちの世界、貴方に邪魔はさせない!」

クライシス皇帝のビームを潜りながら少しずつ攻撃して行く。

さやか「あたし達は、ヒーローだから!」

マミ「ヒーローは、絶対諦めたりしない!」

四方八方からの攻撃。

杏子「後はなー、なんつーかテメェが気にくわねぇんだよ!」

ゆま「キョーコを傷つけるなんて、許さないんだから!」

『効かぬわぁ!』

稲妻を周囲に放つ。

「「きゃぁっ!」」

爆風に吹き飛ばされる。

504: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 22:47:53.15 ID:cLabaO6K0
『良いだろう……どこまで正気を保てるか……』


『余が見届けてや……がぁっ……!?あぁっ……ぐぅぅぅ!?』


突如としてクライシス皇帝が苦しみ出す。


『何故だ……!?キングストーンが……余の制御を……』

さやか「動きが……?」

腰に埋め込まれたキングストーンから桃色の稲妻がクライシス皇帝の体を蝕んで行く。

『ぐぁぁぁ……! ぐぅっ……あぁっ……!』


505: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 22:48:41.27 ID:cLabaO6K0
まどか「……っ!」

結界の奥で手を合わせ念じ続けていたまどか。

まどか「あの石は……私の力……なら、私の願いを聞いてくれるはず……!」

『おのれ……小娘ェ……!』

苦しみながら、まどかを消そうと歩いて行く。

杏子「まどか……よくやるじゃねぇかよ!」

マミ「皆、鹿目さんの援護!邪魔は絶対させない事!」

「「ハイ!」」

魔法少女達がクライシス皇帝の元へ飛び出す。

506: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 22:50:05.59 ID:cLabaO6K0
『ぬぉぉ……ぬぅぅぅッ!!!』

まどかへ向けて緑色の稲妻。

さやか「はぁぁ!!!」

マミ「っ!」

杏子「させっかよ!」

その間に割って入り、さやかが魔法の壁を作る。
そこへマミと杏子が入り稲妻を防ぐ。

キリカ「っ!」

織莉子「協力するわ!」

ゆま「ゆまも!」

6人が壁に魔力を送る。
屈強な壁を作り出す。

『余の邪魔を……するなぁぁぁ!!!』

苦しみながらも、稲妻を強める。

さやか「ぐぅぅっ……」

杏子「さやか、もう少し、頑張れ!」

『ぬぉぉぉ!!!』

「「「っっ!!!」」」

しかし壁は少しずつ亀裂を広げ、決壊した。
6人の少女達は吹き飛ばされる。

507: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 22:51:05.21 ID:cLabaO6K0
『ぬあぁぁっ!!!』

しかしその煙の中、光弾がクライシス皇帝の肩を撃つ。

ほむら「まだよ。私がいる限り通さないわ。」

ボルテックシューターを放ち、クライシス皇帝を妨害する。

『どけ……どかんかぁ!』

ほむら「ッ……!」

少しずつ歩いてくる敵へ銃を放つ。
だが、クライシス皇帝はそれに耐えながらも進んでくる。

ほむら「あぁっ……!」

『ぬぅぅ……!!!』

衝撃波を放ちほむらを吹き飛ばす。

『邪魔をするな……魔力の尽きた抜け殻の分際で……!!』

ほむら「まどか……!!」

その手に稲妻を貯める。

『消えてしまえ!』

508: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 22:52:06.03 ID:cLabaO6K0
『ぬぅっ……!?誰だ!?離せ!』

RX「ッ……!!」

しかし背後から倒されたと思われていたRXがクライシス皇帝を押さえ込む。

『RX!?貴様は余が殺したハズ……!』

RX「貴様のような悪がいる限り……この俺は何度でも蘇るッ!!!」

『なら何度でも消すのみだ!ぬぁぁぁっ!!!』

RXを振り切り、稲妻を再び拳に集める。

『終わりだぁぁぁっ!!!』

まどか「……っ!」

稲妻をまどかへ向けて放つ。

509: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 22:53:11.20 ID:cLabaO6K0
『……な、何ィ!?ぐぁぉっ!』

杏子「……ビームが曲がった?」

織莉子「まるで、あれに抗うように……」

その稲妻はまどかへの進路を曲げ、うねり、クライシス皇帝へと湾曲し炸裂した。

『ぐぁっ……余の中にある二つの石が……余に反旗を……!?』

桃色の光と共にクライシス皇帝の体を蝕む緑色の稲妻。

RX「……まさか!?」

510: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 22:54:36.12 ID:cLabaO6K0
(RX……南……光太郎……!!)

RX「……シャドームーン……信彦なのか!?」

RXの頭に響く声。
それはかつての親友であり宿敵の声。

RX「そうか……キングストーンは俺たちの魂も同然……!」

RX「体を失っても、心までは失われなかったか……!」


(……桃色の石の力だ。この力が俺に少しだけ力を分け与えてくれた。)

その声は、記憶を失い、闘うことに執着していた友の声。
最期に人間の心を取り戻し、命がけで小さな命を助けた宿敵の声。

(こうして話していられるのも僅かだ……RXよ……)

今にもかき消えそうな声で続ける。

(恐らく……ここでこいつを倒しても……再び魂となって再生するだろう……)

(そして、死の間際、エネルギーを解き放ってこの世界ごと消滅させるつもりだ……)

RX「……何!? この宇宙までも……!」

(俺が……魂を具現化する。月のキングストーンなら可能だ。)

(最期に俺の力でこいつを次元の狭間へ封じ込める……こうすれば自爆しても……)

511: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 22:55:32.50 ID:cLabaO6K0
RX「……だが、そんな事をすればお前のキングストーンが……耐えられるハズが……!」

ただでさえ弱っているシャドームーンとしての自我。
そんな無茶な事をすれば、シャドームーンとしての魂は消滅する。
それは即ちキングストーンの消滅を意味する。

(もうこれしか無い……グズグズするな!)

(それに……俺はもう貴様に負けたのだ。これは……せめて、俺としての)

(シャドームーンとしての最期の矜持……!こんな奴に自分の魂を奪われた事への……!)

(構うな……やれ……!)

RX「……ッ……」

RX「……解った!」

シャドームーンの声が途切れた。
RXは拳を固め、決意を決めた。

512: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 22:56:29.93 ID:cLabaO6K0
『ガァ……アァァっ!!!』

苦しみ抜いた末、クライシス皇帝はまどかへ走り出す。

「「ライダーダブルパンチッッ!!!」」

しかしそれを吹き飛ばしたのは二人の仮面ライダー。

『何故……何故……殺したはずの貴様らが生きて……生きて……!!』

V3「簡単な事だ。俺たちは不死身だ。」

2号「この世に悪のある限り。」

1号「そして、この世に俺たちを望む声ある限り……!」

RX「仮面ライダーは永遠に不滅だッ!!!」

倒れていた不死身の男達が立ち上がる。

ストロンガー「どうやら、俺たちは何があっても死に損なう運命にあるらしい……な!」

ZX「貴様のようなヤツを目の前にしておめおめ死んでいられるか!」


513: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 22:57:41.15 ID:cLabaO6K0
『ウガァ……アァァァァ!!!』

クライシス皇帝の苦しみが最高潮に達する。




――その時、不思議な事が起こった!




桃色の石からまどかへ一直線に光が放たれる。
それはまどかの体を包み込んだ。

514: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 22:59:05.21 ID:cLabaO6K0
さやか「まどか……!」

杏子「あいつ、やりやがった!」

ほむら「まどかが……魔法少女に……!」

まどか「……っ!」

桃色の光から現れたまどか。
それは桃色の衣装に身を纏った魔法少女。

『バカな……たかが一匹増えた程度で……!!!』

クライシス皇帝の体に眠る因果をもねじ曲げる力を持った魔力からすれば
ほんの僅かな程度の魔力。

まどか「……今の私には、皆と一緒に戦える、力がある!」

ほむら「……行きましょう!私たちで、この悪魔を……倒すわ!」

キリカ「随分張り切ってるね」

織莉子「そうね。平和な世界を。」

まどか「皆、ありがとう。そして、これからも!」

515: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:00:17.25 ID:cLabaO6K0
1号「皆、俺たちの力を全てRXに集めるぞ!ライダーシンドロームだ!」

1号のかけ声と共にRXを10人のライダーが囲う。

「「「「「ライダーッ!!!シンドロォォォームッッッ!!!」」」」」

RX「うぉぉぉぉッ!!!」

中心から放たれる火花がRXのキングストーンへ吸い込まれて行く。


「「俺は太陽の子ッッッ!!!仮面ライダーッッッ!!!BLACKッッッ!!!RXッッッ!!!」」

体が光り輝く。
そこに立つのは仲間達の思いを体へ受け継いだRXだ。

516: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:01:08.76 ID:cLabaO6K0
『貴様らが群れた所で……余には絶対に勝てぬぅうううう!!!』

RX「行くぞッ!トアッ!」

キングストーンの反逆を押さえ込み、再び力を取り戻したクライシス皇帝。
そしてリボルケインを構えたRXが激突する。

マミ「鹿目さん、私たちも光太郎さんの援護よ!」

ゆま「あれをやるんだね!」

ほむら「でも、まどかは今魔法少女になったばかりよ。魔力の扱い方なんて」

マミ「だから、私たちが鹿目さんに魔力を送るの。」

マミ「撃つタイミングは私が指示する。だから、お願い!」

まどか「……解りました!」

そう言い、まどかにそれぞれが魔力を送る。
まどかに集まった魔力で、巨大な弓を作り出す。

517: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:03:25.47 ID:cLabaO6K0
『ぬおおおお!!!』

RX「ッ!トォアッ!」

シャドーセイバーの一撃。
だがRXはそれを片腕で受け止め、リボルケインでクライシス皇帝の胸を切り裂く。

『バカな……こんな事がァァ!!!』

その場から瞬間移動し、RXの背後から斬りかかる。



RX「その手は見切った!」

動きは読まれ、RXの手刀に吹き飛ばされる。

『ならば……貴様のキングストーンを封じ込めるまで……!!!』

手から紫色の稲妻を放つ。
本来ならそれはワルプルギスに搭載したデススモークを凌駕する毒性を持つ物。




RX「そんな物が通じるか!」


何度も稲妻を放つが、リボルケインに切り裂かれる。

RX「行くぞ!トァッ! RXキィィィィックッッッ!!!」

地面を叩き、空中で宙返りし、必殺キックをたたき込む。

『ガアアアアアアアッッッ!!!』

クライシス皇帝は吹き飛ばされた。

518: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:04:47.21 ID:cLabaO6K0
『ならば、貴様達から先に……!』



魔力を貯め、身動きできない魔法少女達に指を向ける。
その指にエネルギーを貯め、ビームを放つべく狙いを定める。

『……死ねェ!!!』



指先から放たれるビーム。
それはまどかを貫く事は無く、まどか達の遙か頭上を通り過ぎただけだった。





ジョー「バカ!霞のジョー様を忘れていたな!」

『貴様……!』

放たれる瞬間、ジョーが腕にしがみつき、ビームの向きを変えたのだ。

マミ「今よ!鹿目さん!」

まどか「ハイ!っっっ!!!」

まどか「この一撃で……貫いてっ!シューティングスターッッッ!!!」

弓にかかった巨大な矢。
それを力一杯引き、狙いを定め、放す。

『グガァァァァァァアアアアアアッッッ!!!』

ジョーが離脱し、その巨大な矢はクライシス皇帝を貫く。
貫かれたクライシス皇帝の体は吹き飛ばされて行く。

519: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:05:59.15 ID:cLabaO6K0
『おのれ……おのれええええ!!!』

再び巨大な脳髄の姿となる。

RX「クライシス皇帝……これで、最期だッ!トアッ!」

『ぬおおおッッッ!!!』

走り向かうRXへクライシス皇帝は己の全力を掛けたビームを放つ。
その超巨大なビームをRXはリボルケインで受け止める。

RX「ッッッ!!!トアァッ!」

『グアッ!』

RXはそのビームを跳ね返す。
そして跳び、クライシス皇帝へ、リボルケインを突き刺した。

520: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:07:29.25 ID:cLabaO6K0
RX「ッッッ!!!」

『バカな……どうして……何故貴様ら如きが余に……!!!』

RX「クライシス皇帝……自分だけの世界を作ろうとしていたお前には解るハズが無いッ!」

RX「俺たちは、仲間同士、手を取り合って、強くなって行く……」

RX「仲間がいれば、どんな強敵だって、必ず打ち倒せるッ!」

RX「仲間の思いを受け継いだ俺の力……受けてみろッッッ!!!」

巨大な脳髄から散る火花。それは少しずつ大きくなって行く。

『バカな……余が完全に消滅して行く……余の魂が……!!!』

月の石がクライシス皇帝の魂を具現化する。

RX「ッッッ!!!」

リボルケインを引き抜く。
その背後で火花を散らして行くクライシス皇帝。
そして、その体と魂が崩壊して行く。

『こんな……こんな……事がァァー!!!』

521: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:08:12.16 ID:cLabaO6K0
背後で起こる大爆発。消滅するクライシス皇帝の魂、そして体。

桃色の石と月の石は力を使い果たし砕け散る。

そして共に次元に亀裂が走り、その中へクライシス皇帝の体は吸い込まれて行く。

522: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:08:56.92 ID:cLabaO6K0
結界が消滅し、元の世界へ戻った。

ほむら「終わった……のね……今度こそ。」

RX「……あぁ。もう、君たちの戦いは、終わったんだ。」

さやか「……!」

杏子「やったぜ!アタシら、勝ったんだよ!」

ゆま「わーい!」

マミ「皆無事で……良かった!」

キリカ「織莉子っ!!織莉子ーっ!!!」

織莉子「ふふ……そうね。私たちの世界、守れたもの。」


まどか「やったよ!ほむらちゃん!やったね!」

ほむら「そうね……。 やったわっ!!!まどかっ!!!」

喜び、抱き合う二人。

523: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:10:32.72 ID:cLabaO6K0
RX「……。」

信彦、シャドームーンは消えていった。
だが、あの時、心を取り戻したのは決して幻などでは無かった。

RX「……信彦。」

足下に落ちた月の石の破片。
それはもう輝きを無くしていた。

最期に、本当に人間の、正義の心を取り戻した。
確かに、命は救えなかった。けれども、心だけは救ってやれたのか。

RX「……さようなら。」

仲間のジョー、そして少女達も無事だ。

524: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:11:32.40 ID:cLabaO6K0
「「ありがとう……!RX!霞のジョー!そして……魔法少女の諸君!」」

紅蓮に染まる夕日を背に、遠くの崖に立った10人のライダー達がこちらを向いて手を振っていた。

ジョー「何だ、もう行っちまうのか……」

「「これからも、共に平和の為、闘おう!」」

そう言い残し、何処かへ去って行く。


マミ「ありがとうございました!」

杏子「またなー!」

525: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:13:30.54 ID:cLabaO6K0
RX「……。」

10人ライダーを見送ったあと、RXは少女達に振り返る。

ほむら「……?急にどうし……わっ!?」

さやか「うおっ!?まぶしっ!?」

RXのキングストーンから放たれる光。

杏子「……いきなり、どうしたんだよ……あれ?」

織莉子「変……ね。 っ!? ソウルジェムの光が弱まって……」

少女達のソウルジェムから光が消えて行く。

マミ「……ソウルジェムの光が……」

キリカ「うわっ!?」

全員のソウルジェムの光が消えたかと思うとソウルジェムは砕け散る。

ほむら「……ソウルジェムが……!?でも、私たちの体……」

RX「……君たちの魂は、君たちの体に戻ったんだ。」

RX「もう、君たちは……呪いに怯える事もない。絶望したって、立ち直れる。」

RX「普通の人間として、暮らして行けるんだ。」

さやか「ホント……ですか!?」

まどか「やった……やったね、さやかちゃん!」

マミ「……!!」

526: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:14:43.94 ID:cLabaO6K0






~街~

ほむら「……もう、行ってしまうのね。」

クライシス皇帝との最後の戦いから二日後。
街のある所に、光太郎とその仲間達。

光太郎「あぁ。今でも世界中で呪いに苦しんでいる少女達が居るんだ。」

光太郎「俺は、その子達を救ってあげたい。」

光太郎「だから、俺はもう一度、旅に出るよ。」

ジョー「そうそう。俺だってまだ旅の途中だしな。」

ジョー「それに、そんな話聞いたら、ほっとけねぇだろ?俺だって手助けくらい出来るさ。」

マミ「そう……もう……。」



527: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:16:17.54 ID:cLabaO6K0
さやか「二人とも……感謝してます。あたしがこうやって今ここに居られるのも……光太郎さんとジョーさんが大切な事を教えてくれたから。」

杏子「そうそう、さやかの奴を元に戻してくれて、ありがとな!」

織莉子「貴方達のする事は私の能力でも予測出来なかったわ。……だからこそ貴方達はヒーローなのね。」

キリカ「私たちの世界をありがとう!おかげでずっと織莉子と暮らせるよ!」

ゆま「元気でね!お兄ちゃん!」

涙を堪えて言う少女達。


吾郎「……よしっ!今度会う時は、世界一……じゃなくて、宇宙一のコックになってやる!」

吾郎「そして……二人がもう一回ここに戻ってきた時に……宇宙一の料理を振る舞ってやる……だから……」

吾郎「だから……絶対……絶対……帰って……来て……」



528: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:17:05.23 ID:cLabaO6K0
光太郎「泣く事は無いさ。絶対俺たち、また会えるよ」

ジョー「なんせ、俺たち、離れてたって……」

まどか「仲間……ですよね!」

ほむら「……そうよ!」

光太郎が差し出した手に、仲間達が手を重ねる。

光太郎「じゃあ、また!」

ジョー「元気でな!」

街から去って行く二人の後ろ姿。

529: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:17:47.10 ID:cLabaO6K0
ジョー「兄貴。俺たちもここでお別れだな。」

光太郎「あぁ……。ジョー、また会えて嬉しかったよ。」

ジョー「また、世界のどっかで会えると良いな! ……そして、あの街で!」

光太郎「おう!」

そう言い二人は別れていった。
再び会う約束を交わして。

530: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:18:53.84 ID:cLabaO6K0
~数日後、見滝原~

杏子「オイ!マミ!がっこう、行くぞ!がっこう!」

ゆま「ゆまもがっこう行きたい!」

マミ「ん……?早いわ、まだ五時よ……」

その後暫くして、杏子とゆまはマミの家に住み着く事になった。
そして、マミが役所に無理を言って、学校に通えるようにしたのだ。
今日が二人の初の登校日。


さやか「マミさんと杏子、遅いなぁ……杏子、初日から遅刻する気?」

まどか「……あ!」

マミ「皆、ごめん、待たせたわ!」

ほむら「……遅かったわね。」

杏子「悪ぃ、ゆまの奴を小学校に送ってたらよぉ……」

仁美「久しぶりです、杏子さん。」

杏子「おう。久々に会ったんだ、記念に、食うかい?」

ほむら「まぁいいわ。皆、行きましょう。」

まどか「あれ?キリカさんは?」

ほむら「あの子なら、美国さんの転校の手続きを手伝ってるわ。」

ほむら「どうせ美国さんが転校して来るまで学校には来られないでしょう。」

さやか「うわっ一途だねー」

仁美「まぁ……」

531: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:19:43.36 ID:cLabaO6K0
さやか「はぁ~、今日も一日大変だったぁ……先生何言ってるかわかんないだもん。」

杏子「はぁ?お前あんなの解らなかったのかぁ?」

まどか「えっ杏子ちゃん本当は凄い頭良いんじゃないの?」

杏子「へへっ」

ゆま「キョーコ!」

放課後、ゆまを迎えに小学校までやって来た。

ゆま「ケーキ、買ってきたの?」

杏子「どうだ、美味そうだろぉ?」

532: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:21:05.26 ID:cLabaO6K0
~マミの家~

ほむら「所で、巴さん。今日の本題って……」

マミ「えぇ。昨日、街を歩いていたら、怪物が現れたの。」

さやか「えぇ!?それって、まさか魔女……」

マミ「それは無いわ。この街や周辺の魔法少女は光太郎さんが助けたはずだもの」

ほむら「恐らく……この世界の呪いがそのまま具現化したものね。」

ほむら「とりあえず……名前は魔獣、とでも呼びましょう。」

インキュベーターの作ったシステムの名残か、エントロピーを危惧した宇宙の防衛策か……
魔女が居なくなってもこの街から呪いが消える事は無い。
そして、ソウルジェムという受け皿が無くなり、呪いはそのまま具現化する事となった。

杏子「なんだ、丁度晩飯前に腹減らしておきたかった所だ!」

ゆま「うん!きょうもごろうさんとこでただめしするのー!」

マミ「二人とも、晩ご飯はちゃんと作ってあげるから。」

さやか「よーし、じゃあ、久しぶりに正義の味方するかな!」

ソウルジェムは無くなっても彼女たちの体に残る魔法の力。
彼女たちはもう、絶望する事などない、この街の守護者となった。

533: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:22:17.85 ID:cLabaO6K0
~街~

キリカ「魔獣ってのも大したこと無いんだね。」

織莉子「そうね。」

マミ「私たち8人でかかれば、なんて事無いわ。」

魔獣退治を終えた8人の魔法少女。

さやか「それにしても、まどか、随分弓矢使うの上手くなったじゃん?」

まどか「えへへ……隣に引っ越してきた人に教えて貰ったんだ。名前は……的場さん、だったかな?」

さやか「いつの間に強くなってー!あたしも知り合いに空手の上手なカメラマンの人いるから色々教わろうかなー」

杏子「えー、アタシじゃ不満かよ」


ほむら「……。」

まどか「ほむらちゃん、光太郎さんから貰ったそれ、凄かったね。」

ほむら「えぇ。」

ほむらの手には、太陽の力を封じ込めた光の杖、リボルケイン。
かつて一緒に闘った仲間が授けてくれた物。

ほむら(貴方は今も……何処かで戦っているのね。)

534: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:23:56.62 ID:cLabaO6K0

「助けて……誰か……」



何処かの国。
数体の魔獣に囲まれ、地に伏す少女。
世界に漂う呪いをその身に溜め込んだ少女。
その魂、ソウルジェムは黒く染まり、その体は呪いを振りまく魔女へと変貌しようとしている。

「うぅっ……助けて、誰か……誰か……」

『グォアアアア!!!』

その少女へ魔獣が爪を振り下ろす。

『ア……ガァ……』

しかし魔獣は突然胸から火花を散らし、消滅した。

「っ!?」

少女を包み込む太陽のような暖かな光。
ソウルジェムが消滅し、彼女の魂は彼女自身に帰った。

眩い光が止む中、一瞬だけ見えた黒いボディ、胸に刻まれた黄金の刻印。
そして、太陽の如く輝く真っ赤な目。

「誰……?誰なの……?」

彼女が問いかけた時、既にそれはそこから去っていた。

535: ◆E91gIPDjV6 2012/09/29(土) 23:24:47.09 ID:cLabaO6K0
この世界の未来は、彼女たち、地球人の手に託された。
きっと、彼女たちなら自らの手で未来をつかみ取れるだろう。

RXは地球の未来を信じ、旅に出た。

だが、世界に望む声ある限り、仮面ライダーBLACK RX戦いは終わらない!

走れ!南光太郎!

――――仮面ライダーは、永遠に不滅だ!



おわり