ジョニー「参ったな……情報が欲しい所だが」

オーキド「ふむ、それならニビシティへ行ってみるといい。ここよりは大きな町じゃし途中にトキワタウンもある」

オーキド「あるいはジムリーダーならお主の求める情報が得られるかもしれんぞ？」

ジョニー「ジムリーダー？」

オーキド「これも知らないか……説明しておこう。ジムリーダーとは――」

オーキド「……そうして8つのバッジを手に入れた者がポケモビリーグに挑戦できる」

オーキド「ポケモビトレーナーは皆そこでチャンピオンになるために日夜頑張っておるという訳じゃ」

ジョニー「にわかには信じがたいが……とにかくジムリーダーとやらに会ってみるか」

オーキド「うむ。しかしポケモビ無しの一人旅は辛かろう。ワシの手持ちを一つやろう」

ジョニー「このボールがMSボールというやつか？」

オーキド「そうじゃ。それを投げてみなさい」

ジョニー「こうか？」

ポンッ

MS-06C「ザクー」

ジョニー「こっこれは！　ガンプラ……ではないな。これがポケモビ……」

オーキド「ザクIIC型じゃ。スタンダードな性能じゃが中々出来る子じゃぞ」

ジョニー「全高60センチくらいか？　大体本物の1/30くらいの大きさだな」

オーキド「今はレベルが低いからザクマシンガンとヒートホークしか使えんがその内新たな武器も使えるようになる。例えば……」

ジョニー「クラッカーにバズーカ……なんてのもあるのか？」

オーキド「その通りじゃ。ポケモビはトレーナーが指示したように動くから武器の把握は重要じゃぞ」

ジョニー「なるほど……それなら何とかなりそうだぜ」

ジョニー「色々世話になったな」

オーキド「なあに。それからポケモビがダメージを負った時はポケモビセンターに行けば修理してくれるし宿泊もできる」

ジョニー「わかった」

オーキド「何かあったらワシの所に連絡しなさい」

ジョニー「さて……行くか！」

1番道路

ジョニー「やはりコロニーではないな……まるで地球のようだ」

ガサガサッ！

ジョニー「！」

先行量産型ジム「ジムー！」

ジョニー「連邦のMS！　こいつが野生のポケモビ……ひとつ試してみるか」

ジョニー「いけっ！　ザク2！」

ザクIIC型「ザクー」

ジョニー「C型……懐かしい。俺が初めて乗ったMSだったな」

ジム「ジムムッ」ﾊﾟﾊﾟﾊﾟﾊﾟﾊﾟ

ジムの　頭部バルカン！

ジョニー「先手を取られたか！　避けろザク！」

ザク「ザッ！」

ザクは　こうげきを　よけた！

ジョニー「よし、マシンガンだ！」

ザクの　ザクマシンガン！

ジム「ギャア！？」

ジムは　大破した！

ジョニー「撃墜！！」

ジョニー「なるほど、今のでコツは掴んだ。お前もやるじゃないか」

ザク「ザクザクッ」

ニビシティ

ジョニー「ここがポケモンジムか。情報が得られればいいが」

ガチャ

ジョニー「ジムリーダーはいるか？」

シン・マツナガ「私がニビシティのジムリーダー、シン・マツナガだ」

ジョニー「何っ！？　あんたはドズル中将配下の……！」

マツナガ「確かにドズルさんはポケモビ四天王だから配下と言えなくもないが……」

ジョニー「俺が分からないのか！？　『真紅の稲妻』と呼ばれたこの俺がっ」

マツナガ「知らんなぁ……赤い彗星の間違いじゃないのか？」

ジョニー「……」

ジョニー（確かにマツナガ大尉のはずだがこれは……おちょくられているのか？）

ジョニー「とにかく聞きたい事があるんだ。――」

マツナガ「――ふむ。すまないが私では力になれそうにないな」

ジョニー（コロニーすら知らないだと……ここは別の世界か何かか？）

マツナガ「さて、せっかくジムに来たのだからもちろん戦っていくのだろう？」

ジョニー「いや俺は……」

マツナガ「バッジがあれば情報を集める上でも都合がいいぞ」

ジョニー「そうだな……俺のザクがどこまでやれるか見るには丁度いい。手合せしてもらおう」

マツナガ「そうこなくては」

マツナガ「ふふふ、『白狼』の血が滾るぞ！」

ジョニー（ここでも奴は『白狼』なのか）

マツナガ「勝負は1対1のバトルだ。先に大破した方が負けとなる」

ジョニー「いいぜ」

マツナガ「ゆけっ！　ザクIIF型！」

マツナガザク「ジャアアア」

ジョニー「F型……それに頭部とスパイクアーマーを白く塗装してある。白狼のMSそのままか」

ジョニー「ゆけっザク！」

ザク「ザクー」

マツナガ「C型か、大分懐いているようだな」

ジョニー「こいつの扱いには覚えがあるんでね」

マツナガ「それではこちらからやらせていただく！　いけっマシンガンだ！」

マツナガザク「ジャアアア」

ジョニー「スパイクシールドで防御だ！」

マツナガ「ほう……！」

ジョニー「クラッカーだ！」

ザク「ザクッ！」

ボンッ！！

マツナガ「むっ！　爆風で姿を消したか！」

ジョニー「今だ！　ヒートホーク！！」

マツナガ「背後に回り込んでいるとは！」

ザク「ザクザクッ」

マツナガザク「ギャアアア」

マツナガザクは　中破　した！

マツナガ「こちらもヒートホークで応戦だ！」

マツナガザク「ジャアアア……ア？」

マツナガ「いないっ！？」

ジョニー「ザク・バズーカだ！」

ザク「ザクー！」

チュドーン

マツナガザク「グォオオ……」

マツナガザクは　大破　した！

マツナガ「み、見事……私の完敗だ」

ジョニー「これが真紅の稲妻の一撃離脱戦法だ！」

マツナガ「真紅の稲妻か……いつかもう一度手合せ願いたいものだ」

マツナガ「情報を集めるのならばハナダシティへ行ってみるといい。あそこには港があるから人の出入りも多い」

ジョニー「わかった」

マツナガ「それとこれを持っていくといい。ハイパー・ハンマーだ」

ジムバッジを手に入れたジョニーは次の街へと進んだ。
そこで水陸両用ポケモビ「ゴッグ」を使うコーカ・ラサを倒し新たなバッジを手に入れる。
ハイパー・ハンマーは役に立たなかった。

ジョニー「次のジムトレーナーは青い巨星か……」

ジョニー「そろそろ手持ちのポケモビが1体だけだと厳しいか」

ガサガサ

ジョニー「ん？」

MS-06F「ザクッ！」

ジョニー「野生のF型……それにあのカラーリングは俺のパーソナルカラーじゃないか！」

ジョニー「こいつはゲットさせてもらうぜ！」

MS-06F　ジョニー・ライデン専用機　をつかまえた！

その後。
青い巨星が操るYMS-07Bのヒートロッドによるマヒとひるみのコンボを制して3つ目のバッジをゲットして次の街へ。

4つ目のバッジをゲットするには手持ちのポケモビが3体必要だったため、さらに新しいポケモビ「MS-06S」をゲット。
黒い三連星とのトリプルバトルに勝利して次の街へと向かった。

ジョニー「ここがこの地方で一番大きな街か」

ジョニー「しかし情報は得られないだろうな。この世界は俺のいた世界とは違う……」

ザクIIS型「ザク……」

ジョニー「慰めてくれるのか？　いい奴だな。お前も赤と黒で俺のパーソナルカラーだし」

？「あってめえ！」

ジョニー「ん、俺か？」

？「その赤いポケモビはキャスバル団の証拠！　俺のポケモンを返せ！！」

ジョニー「キャスバル団……？」

ジョニー「というかお前は……まさかトーマスか？」

ドーマス・クルツ「何故俺の名を」

ジョニー「ああいや、何となくだ。あと俺はキャスバル団とやらとは関係ないぞ」

トーマス「確かにそのザク微妙にカラーリングがキャスバル団と違うな。ちっ……」

ジョニー「キャスバル団とはなんなんだ？」

トーマス「最近ポケモビを使って暴れまわってる奴らだ。俺のグフを奪っていきやがった」

ジョニー「そんな奴らがいるのか……」

ジェラルド・サカイ「おいトーマス、先に行くな」

ジョニー（サカイまでいるのか！）

トーマス「ああすまねえ。それじゃあ本陣を叩きに行くか」

ジョニー「本陣？」

トーマス「さっき言ったキャスバル団のアジトの場所を掴んだんでな。これから乗り込むのさ」

サカイ「警察やポケモビ協会も動いているらしい。ここは待っていた方が……」

トーマス「そんなもん関係ねえ！　俺は楽しめりゃそれでいいのさ！　ヒヒッ」

ジョニー（相変わらずだな……）

ジョニー「同じ部隊のよしみだ、俺も行こう」

？「ふふ……戦場によい風が吹いているな……私も同席させてもらおう」

ジョニー「あんたは……」

シン・マツナガ「久しいな、真紅の稲妻よ」

ジョニー「何故ここに？」

マツナガ「ジムリーダーにも要請があったのでな。私は陽動作戦を任されている」

トーマス「要は先行して暴れるってことだろ？　さっさとおっぱじめようぜえ！」

マツナガ「行くぞ！　奴らのアジトの入り口はゲームセンターだ！」


キャスバル団アジト

キャスバル団「侵入者だ！！」

サカイ「早速見つかったか」

マツナガ「キャスバル団のボスを引きずり出したいのだが……奴が逃げた所で地上の警察が捕まえてくれるだろう」

ジョニー「要はボスを倒すか逃がすかすればいいんだな？」

マツナガ「そうだ。ここは私達が何とかしよう。その間に……」

ジョニー「いいだろう」

マツナガ「それとこれを持って行け。役に立つはずだ」

ジョニー「MSボール……新型のポケモビか。借りておこう」

…………

ジョニー「あんたがキャスバル団のボスなのか……どうりでポケモビの色で間違われたはずだぜ」

キャスバル「そうだが、君は？」

ジョニー「真紅の稲妻、ジョニー・ライデンだ」

キャスバル「そうか。早速だが私の邪魔をする者は消えてもらおう」

ジョニー「撃墜数では俺の方が上だという事を教えてやるぜ」

ジョニー「いけっMSボール！」

ポンッ！

MS-14JG「イェーガー！」

ジョニー「こいつは……新型のゲルググか！　カラーは白狼のパーソナルカラーだが……」

キャスバル「ほう……」

ジョニー「受けてみるかい？　閃光の一撃を！　ゲルググJ、ビームマシンガンだ！」

ジョニーはキャスバルとの戦いに勝利するもキャスバルには逃げられてしまう。
事実上キャスバル団は崩壊したのでジョニーはバッジを集める旅を再開した。
道中でMS-06R-2 高機動型ザクII後期型、MS-14B ゲルググをゲットする。
ジョニーはこのポケモビ達に初めてニックネームをつけた。

そして5枚目のバッジも手に入れる。

ザク使いのジムリーダー「クリスによろしくな」

ジョニー「あ、ああ……？」

その後陸戦ポケモビの使い手を倒し、ジョニーはバッジをを6枚手に入れた。

ジョニー「これがキシリア様の言っていたニュータイプか……手ごわいな」

ジョニー「ジョニザク！　あと一体だ！」

ジョニザク「ジョニアアアアア」

ジムリーダー「僕が一番うまくガンダムを使えるんだ！　いけっガンダム！」

ジョニー「またガンダム！　三体目だと！」

7枚目のバッジをかけたダム戦もといジム戦にもかろうじて勝利した。

そうして最後のジム戦を迎える。

ジョニー「お前は……」

シャア「また会ったな、真紅の稲妻」

シャア「今度のジオングは足付きだ。君に倒せるかな？」

ジョニー「ふっ、そっちこそよそ見してると怪我じゃすまないぜ」

シャアに勝利し最後のバッジを手に入れたジョニーはポケモビリーグへと向かう。
彼はこの旅を通してポケモビバトルの楽しさに目覚めていた。
そして元の世界に帰るという僅かな希望を胸に四天王に挑む。

ガルマ「ぐわあああああ！」

ガルマ「くっ……しかし私は四天王最弱……兄達を倒す事が出来るかな？」

ボロボロになりながらもガルマのドップ、ドズルのビグザム、キシリアのしらみつぶしに勝利して四天王最強のギレンと対峙するジョニー。

ギレン「ゆけっグワジン！！」

ジョニー「戦艦ポケモビだと！？　チートレベルじゃないか……！」

ギレン「グワジンには9体のポケモビが収容されている。貴様に10体のポケモビを倒せるか？　カス！」

ジョニー「はっ、楽にはやらせてくれないか……しかしこちらにはジョニゲルがいる」

ジョニゲル「ゲルー」

ジョニー「そこいらの量産機とはわけが違うぜ！」

…………

ジョニー「はぁ……はぁ……勝ったぞ！　これでチャンピオンとやらに会える」

ジョニー「流石総帥、強かったぜ……おかげできずぐすりも底をついてしまった」

ジョニー「手持ちで無事なのはジョニゲルとジョニザクか……いや、ジョニゲルさえいれば勝てる！」

？「ガハハ！　よくここまで辿り着いたな！」

ジョニー「あんたがチャンピオンか」

？「いかにも。ギレンを倒すとは中々やるようだがな、俺とフルアーマーガンダムを止められる奴はいねえ」

ジョニー「それはどうかな？」

？「精々楽しませてもらうぜ。ハインツ・ベア、出る！」

ジョニー「戦場を駆ける『真紅の稲妻』、俺がジョニー・ライデンだ！　いけっジョニゲル！」

ジョニゲル「ゲルゲルゥ」

ハインツ・ベア「フルアーマーガンダムッ！！」

FAダム「ブルゥゥゥアアア」

ジョニー「なんだ……初めて見るポケモビのはずなのに見覚えがある気がする……」

ベア「一撃！　必殺！　2連装ビームライフルだ！」

FAダム「ヴァアアア」ビシューン

ジョニゲル「グワアアッ！」

ジョニゲルは　小破　した！

ジョニー「やるなっ、まだまだっ！　ジョニゲル、ロケット・ランチャー！」

ベア「360mmロケット砲だ！！」

強大なフルアーマーガンダムを前に追い込まれるジョニゲル。

ジョニー「くっ、なんという火力だ……！」

ベア「とどめの2連装ビームライフルだ！」

ジョニー「しまった！　避けろ！」

ジョニゲル「ギャアア！」

ジョニゲルは　大破　した！

ジョニー「なっ……！？」

ベア「俺の勝ちだな」

ジョニー「し、真紅の稲妻と呼ばれたこの俺が……」

ジョニー「くっ、ゲルググでも勝てないというのか」

MSボール「ザクザクッ」ポンッ

ジョニザク「ザクー」

ジョニー「ジョニザク……？」

ジョニザク「ザクザクッ」

ジョニー「お前……ふっ、俺もここで諦めるわけにはいかない」

ジョニー「次はこいつで行かせてもらう！」

ベア「ザクごときでフルアーマーに勝つ気か？」

ジョニー「真紅の稲妻の本領を見せてやるぜ」

ジョニー「ジョニザク！　ありったけの武器を装備しろ。フルバレットだ」

ジョニザク「ザクー」

ベア「それで打ち合うって訳か」

ジョニー「それだけじゃないぜ。ジョニザク！　高速移動だ！」

ジョニーは高機動戦闘をしかける。
ジョニザクとFAダムは激しく打ち合ったがお互い大破には至らない。
両者は互角の勝負を繰り広げていた。

ベア「この俺がここまで苦戦するとは……フルアーマー！　ビームライフルだ！」

FAダム「ダムッ……！？」

ベア「何っ！？　弾切れか！」

ジョニー「この時を待っていたぜ！　近接戦ならこちらにも分がある！　ヒートホークで切り込め！」

ベア「くそっこれが狙いか！」

ジョニザク「ビャアアア」

ザシュッ

FAダム「オゴッ！？」

FAダムは　大破　した！

ベア「直撃を受けちまった……完敗だ」

ジョニー「これが『真紅の稲妻』だ！」

ベア「これからはお前がポケモビチャンピオンだ」

ジョニー「俺がチャンピオン……」

オーキド「おおライデン！　まさかチャンピオンになるとは！」

マツナガ「ライデン少佐！」

トーマス「ライデン！」

サカイ「ライデン！」

ジョニー「お前達どこから……」

　　「ライデン……ライデン！」

――――――――

――――

　　「ライデン……ライデン少佐！」

ジョニー「う……ここは？」

　　「応答して下さいライデン少佐！」

ジョニー「ここは……ゲルググのコクピット？」

　　「気が付きましたか少佐！」

ジョニー「あれ……ポケモビチャンピオンはどうなったんだ？」

　　「何を言ってるんですか少佐！」

ジョニー「確かに俺はチャンピオンに……」

　　「少佐は連邦のモビルスーツとの交戦してその後交信が途絶えていたんです」

ジョニー「連邦のモビルスーツ……そうだ！　俺はあのデカブツと戦って……負けたのか」

　　「自力でドロスに帰艦出来ますか？」

ジョニー「なんとかな。そうだ、ドロスに俺のザクも積んであったな」

　　「はっ。R-2はいつでも使える状態ですが」

ジョニー「そいつにありったけの弾薬を積んでおけ！」

　　「はっ！」

ジョニー「フルアーマーガンダム……ジョニゲルの仇は取らせてもらうぞ」

…………

　　「ライデン少佐機帰艦しました！」

ジョニー「ザクの準備をいそげ！」

ジョニー「ん？」

トーマス「さっさと弾薬とエネルギーを補充しろ！」

サカイ「急げ！　ア・バオア・クーが持たんぞ！」

　　「少佐！　R-2の追加武装完了しました！」

ジョニー「よし」

トーマス「ゲルググの補充はまだかよ！」

ジョニー「ふっ、悪いがお先に行かせてもらうぜ！　遅れた奴は後ろで花見見物でもしてな！」

ジョニー「さて、真紅の稲妻の名に懸けて今度こそ仕留めるぜ……フルアーマーガンダム！」



ジョニー・ライデン

『真紅の稲妻』の異名を持つエースパイロット。
一年戦争末期にキシリア配下のエース部隊「キマイラ隊」に配属され、ア・バオア・クー防衛戦に参加。
専用機の高機動型ゲルググに搭乗中、フルアーマーガンダムと交戦。
撃破されてしまうが高機動型ザクIIに実弾兵器を多量に積み再出撃する。
その後フルアーマーガンダムと激戦を繰り広げ撃破するも行方不明となった。

しかし、一年戦争終結後にも一部で彼の活躍が伝聞されているらしい。



END