1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 18:16:01.35 ID:/BEU59nQ0
 黒子は考えました。お姉さまが欲しいと。

 お姉さまがたくさんいれば、一人くらいは自分を愛してくれるお姉さまもいるはずだと。

 だから黒子は願いました。たくさんのお姉さまが黒子のまわりに来てくれますように。

「うふふふ、分裂して黒子に優しいお姉さまになあれ!」

「私はアメーバか」

 翌日、御坂美琴が分裂しました。

 アメーバでした。

引用元: 美琴「一足先の、クリスマスプレゼントなんてどうかしら?」 




2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 18:18:52.01 ID:/BEU59nQ0
 幸福とは、まさにこういうことを言うのだろう。
 
 愛する人に蔑まれていた白井黒子も、今では御坂美琴と寝床をともにする幸せ者の一人だ。

 黒子が願ったあの日から、御坂美琴の供給が果てしない需要に追いついた。

 オリジナルの御坂美琴から分裂した多種多様な御坂美琴たちが、学園都市にあふれた。

 その中でも特に人気なのが、ツンデレビリビリ中学生の御坂美琴。橋の上で激しい喧嘩をした後は、膝枕で安眠させてくれる。

 このツンとデレのギャップが大人気らしく、大きな子供たちの間で「戦わ、ない」と言って美琴の前に立ちふさがる遊びが流行った。

 少数派だが、子供の御坂美琴も人気だ。

 ツンやビリは無いものの、その愛くるしさは筆舌に尽くしがたく、毛布を与えれば喜んでくるまって遊ぶ。

 色素の抜けた白い髪が好きで、一方通行な人によくなつくが、ハンバーグを食べさせると熱を出して倒れるので大きな御坂美琴よりも扱いが大変である。

「ミサカはミサカはハンバーグが食べたいと思ってみたり!」

「だめだ。お前それ食ったらいつもぶっ倒れるだろうが」

 恥じらいの無い御坂美琴も人気であり、時折覗かせるしましまの三角地帯に住人は狂喜乱舞する。

「どこを見ているのですか?とミサカはこぼれた缶ジュースを拾いながら尋ねます」

「え、あ、いや、その……幸福だ」

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 18:21:08.99 ID:/BEU59nQ0
「黒子、大好きよ」

「私もですわ、お姉さま」

 御坂美琴の腕の中で、白井黒子は極上の幸せに酔いしれていた。

 夢にまで見た、御坂美琴との相思相愛。百合百合。

 一時は本気で嫌われ、泣いたこともあったのに。

 分裂した御坂美琴は、見事に黒子の願いを叶えた。

「ねえ、黒子…」

「お姉さまは出ていってくださいな。今黒子はお姉さまとラブラブ中ですの!」

「……黒子…」

「黒子、愛してる」

「ああっ、私も、私もですわお姉さまっ!」

「……黒子の馬鹿!もう知らないっ!」ガチャ バタン!

「いいの?追いかけなくて」

「いいんですのよ、私を愛してくれないオリジナルのお姉さまなんか、いりませんの」

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 18:24:03.60 ID:/BEU59nQ0
「はぁ…」

 御坂美琴は、途方にくれていた。

 外を歩くと目に映るのは、自分。自分。自分。

 どこに行っても自分がいる。

 複製の御坂美琴。

 オリジナルが考えるのは、自らの存在意義。

「ようねーちゃん、今から俺らと遊ばねーか?」

「…あ?」

「げっ…こいつオリジナルだぜ」

「なんだ、凶暴なオリジナルかよ」

「…お、あっちにいい感じの御坂がいるぜ!」

「マジ?じゃああっち行こうぜ」

「ぎゃははは」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 18:27:13.02 ID:/BEU59nQ0
「…はぁ」

 上条当麻は、困惑していた。
 
 外を歩くと目に映るのは、御坂、御坂、御坂。

 どこに行っても御坂のコピーがいる。

 複製の御坂美琴。
 
 上条当麻が考えるのは、彼女たちが何者なのかということ。
 
 体細胞クローンの妹達とは違う、御坂美琴。
 
 なんとなくだが、右手で触れると、この御坂たちは消えてしまうような気がする。

「ようねーちゃん、今から俺らと遊ばねーか?」

「いいよー。何して遊ぶ?」

「じゃあホテル行こうぜホテル」

「わかった」

「ひゃっほう!こいつは最高の御坂だぜ!」

 目の前にいる御坂は不良たちに絡まれても電撃を発することも無く、嫌がる素振りもみせない。

「なんだよこれ…」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 18:30:18.39 ID:/BEU59nQ0
 御坂美琴は、泣いていた。
 
 橋の上で、声を殺しながら。

 とめどなく流れてくる涙を拭いながら、一人静かに泣いていた。

「……よう」

「っ…?うっ…な、なによ…私はオリジナルなんだから…あっち行きなさいよっ…」

「何言ってんだ」

「っ?」

「こんな場所で泣くくらいなら、なんで相談しないんだ」

「…っ…うっさい!どうせアンタも変な私を使って遊んでるんでしょ!なんでも言うことを聞く便利な御坂美琴で遊んでるんでしょ!!」

「しねえよ、そんなこと」

「……ッ!」

「…お前を見て確信した。これは悲劇だ」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 18:34:13.61 ID:/BEU59nQ0
「…はっ!悲劇ですって!?都市中の人間が私と」

「御坂」

「…!」

「もう、終わらせてやる」

「え…」

「だから、もう泣くな」

「…無理よ。…どうやって終わらせるっているのよ…!あのわけのわからない私があちこちに何万人もいるっていうのに!!」

「絶対に大丈夫だ。俺に任せろ」

「……ッ…あんたは…そうやっていつも…!」

「ま、見てろ」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 18:38:25.85 ID:/BEU59nQ0
 ポン、と優しく美琴の肩に幻想殺しの右手を置く。

 そしてゆっくりと、ある方向へその視線を向けた。

 美琴もつられて、その視線を追う。


 二人の視線の先には、猫耳に純白のウエディングドレスを着た御坂美琴がいた。

 
 猫耳に純白のウエディングドレスを着た御坂美琴は、上条当麻を挟んで反対側にいるリュックを背負う眼鏡の男の元へと歩いている。

「こっちだよぉー俺の可愛い美琴―」

「まってーだーりーん」

 美琴はドレスの御坂よりも肩の手が気になってしょうがない。

 そして猫耳ドレスの御坂が上条当麻の目の前を通り過ぎようとした、その時。

「悪いが、御坂。お前のその幻想をぶち殺す!」

 上条当麻は美琴の肩から手を離し、猫耳ドレスの御坂の肩にそっと…その右手を置いた。

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 18:43:34.80 ID:/BEU59nQ0




パキィィン



 瞬間。御坂は光となり、猫耳と純白のドレスがぱさりと音を立て、地面に落ちた。



パキィン パキィン
パキィン パキィン



 上条当麻の右手が猫耳御坂に触れた時刻と同時期に、街中の御坂達が光となって消えた。
 
 人々の悲鳴が、学園都市に木霊した。

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 18:46:10.13 ID:/BEU59nQ0
パキィン
「あれ…美琴ちゃん…?俺の美琴ちゃんはどこに…?」

パキィン
「うおっ!?なんだいきなり!!どこ行きやがったあいつ!!」

パキィン
「ちくしょう!!まだ本番じゃねえのに!!さっさとやればよかった!!」

パキィン
「みことぉーー!!みことぉおおおおおお!!!」

パキィン
「ン…なんだァ…?」
「まわりの御坂、消えちゃいましたね。と、この隙にミサカはミサカはハンバーグを注文しちゃいます!」
「だめだ。…しかしまァ…これはアイツがやったのか…?」
「ウエイトレスさん!デミグラスハンバー」
「だめだっつってんだろうがッ!!」

パキィン
「幻想のお姉さまが消えた…とミサカはほっと胸を撫で下ろします」

パキィン
「おおおお姉さま!!!どこに行ってしまわれたのですか!!!お姉さまあああああ!!!」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 18:48:46.16 ID:/BEU59nQ0
「……またあんたに助けられたわね」

「…ん」

「…借りが溜まっていくばっかりだから、そろそろ返したいんだけど」

「いや、いいよ。気にすんな」

「いいのよ。これは私のケジメ。勝手にやらさせてもらうわ」

「そうかい」

「…一足先の、クリスマスプレゼントなんてどうかしら?」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 18:51:03.28 ID:/BEU59nQ0
「プレゼント?お前が?…むぐっ」

「………はい、おしまい。これでチャラね」

「…お……お…お……!」

「…………ありがと。それじゃまたっ!」

「あ……」



 上条当麻は空を見上げる。

 
 一足早いクリスマスプレゼント。 

 
 去り際に見せた、美琴の笑顔。

 
 世界に一つだけの、とびきりの笑顔

 
 澄み切った冬の空には、オリオン座がきらめいていた。

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 18:55:05.84 ID:/BEU59nQ0
no title

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 19:18:50.62 ID:/BEU59nQ0
 インデックスは考えました。出番が欲しいと。

 私がたくさんいれば、より出番が増えるはずだと。

 だからインデックスは願いました。たくさんの私が物語に絡んできますように。

「ふふふ、私は増えるんだよ、トウマ!」

「お前は水で増えるワカメか」

 翌日、インデックスが増えました。

 水で増えるワカメでした。

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 19:25:50.01 ID:/BEU59nQ0
 不幸とは、まさにこういうことを言うのだろう。
 
 一人の大食いシスターを抱え貧窮していた高校生、上条当麻も、今では2人の大食いシスターを抱え、餓死寸前だ。

 インデックスが願ったあの日から、上条家の冷蔵庫は底を突き、とうとう通帳の貯金も底を突いた。

 そして余計な食費を食うことになったもう一人のインデックスが、上条家からあふれた。



      ☆☆☆ マッチ売りの禁書 ☆☆☆

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 19:32:04.60 ID:/BEU59nQ0
no title

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 19:36:17.02 ID:/BEU59nQ0
その頃。

冬の寒空の下。


インデックス「お腹いっぱい食べさせてくれるとうれしいな!」

「…」スタスタ

「…」スタスタ

インデックス「あの、お腹いっぱい食べさせてくれるとうれしいな!」

「…」スタスタ

「…」スタスタ

インデックス「あの、お腹いっぱい…」

「…」スタスタ

「…」スタスタ

インデックス「……トウマ…お腹すいたよ……」グゥゥゥ

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 19:41:05.97 ID:/BEU59nQ0
インデックス「…」

「…シスターさん、これどうぞ」

インデックス「はー!ありがとう!!…んー?これなあに?」

「マッチですけど…よかったら使ってくださいな…」

インデックス「食べ物じゃないの…?」

「マッチです。では、私はこれで」スタスタ

インデックス「…」

インデックス「マッチかあ…」


チッ  ボウッ


インデックス「わあ…暖かい…!」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 19:45:41.47 ID:/BEU59nQ0
インデックス「はぁ…暖かいなあ…」

インデックス「……あ、燃え尽きちゃった…」

インデックス「次のマッチは……」

インデックス「あれ…?」

インデックス「もうない…今ので使い切っちゃったんだ…」

インデックス「…はぁ……お腹すいたな…」

「お姉ちゃん、大丈夫?」

インデックス「え?あっ、君は…!」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 19:47:05.43 ID:/BEU59nQ0
no title

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 19:51:05.23 ID:/BEU59nQ0
インデックス「……あれ?こんなにちっちゃかったっけ?」

「む…ミサカはミサカは小さくたって元気いっぱい!」

「おい、浮浪者に話しかけるな。行くぞ」

「あ、うん。待ってー!」

インデックス「…あれ…?」

インデックス「…」

インデックス「…」

インデックス「…」ギュルルルルル

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 19:59:15.68 ID:/BEU59nQ0
インデックス「……あ」

インデックス「もうだめ……かも」フラッ

インデックス「…トウマ……」

バタッ

「おい、人が倒れたぞ!」

「何あの服…シスターさん?」

「救急車呼ばないと!」


「何か騒がしいわね……」

「一体何が……ん?」

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 20:03:21.90 ID:/BEU59nQ0
no title

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 20:09:26.23 ID:/BEU59nQ0
美琴「ただいまー…っと」

黒子「お姉さま!!ああお姉さま!!黒子はもう二度と……ってあら?その子はどうしたんですの?」

美琴「拾ったのよ。お腹すかせて倒れてたの」

黒子「はぁ…で、どうする気ですの?まさかこの部屋にかくまうとかそんな」

美琴「あ、この子、私の新しいパートナーだから」

黒子「…はい?」

美琴「この部屋はこの子と私の二人で使うことになったから、黒子」

黒子「……はい?」

美琴「あんたは出てってね」

黒子「………はい?」

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 20:16:21.41 ID:/BEU59nQ0
黒子「お姉さまは何をおっしゃっているんですの…?」

美琴「あんたを愛さないお姉さまなんか、いらないのよね?」

黒子「え゛」

美琴「今の私は黒子を愛せないからー、一緒にいられないのよねー?」

黒子「あ……あはは?はは……え?」

美琴「出てけ」

バタンッ

「おおお姉さま!!お姉さまーー!!!開けてくださいまし!!!黒子が悪か」

「白井ーー!!静かにしろーー!!」

「りょりょりょ、寮長!!少々お待ちを、これにはやんごとなき事情が…お゛う゛ッ」

………

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 20:21:04.78 ID:/BEU59nQ0
美琴「さて……と」

インデックス「お腹すいたよ…トウマー…トウマー…」

美琴「…」

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 20:22:05.59 ID:/BEU59nQ0
no title

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 20:26:31.15 ID:/BEU59nQ0
no title

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 20:30:10.53 ID:/BEU59nQ0
no title

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 20:34:25.23 ID:/BEU59nQ0
no title

71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 20:42:36.61 ID:/BEU59nQ0
インデックス「はー、プリンとかないかな?」

美琴「ないです。図々しいわね…」

美琴「…あのさ」

インデックス「ん?」

美琴「あんた、アイツとどういう関係なの?」

インデックス「私にはインデックスっていう名前があるんだよ!」

美琴「禁書目録…で、どんな関係?」

インデックス「トウマ?トウマは命の恩人?」

美琴「はあ…?」

インデックス「さっき家を追い出されたんだよ」

美琴「はぁ、追い出された…え?」

インデックス「え、何?」

美琴「追い出されたって…アイツん家にいたの?」

インデックス「そうだよ?一緒に住んでるもん。いや、住んでた…過去形」

美琴「なっ…なんですってぇ…?」

95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 21:14:41.92 ID:/BEU59nQ0
no title

98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 21:20:24.00 ID:/BEU59nQ0
no title

100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 21:27:00.37 ID:/BEU59nQ0
no title

101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 21:33:55.56 ID:/BEU59nQ0
no title

108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 21:41:17.03 ID:/BEU59nQ0
no title

110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 21:50:03.54 ID:/BEU59nQ0
no title

115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 21:59:37.80 ID:/BEU59nQ0
no title

116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 22:10:02.31 ID:/BEU59nQ0
no title

117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 22:20:00.22 ID:/BEU59nQ0
no title

119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 22:28:22.94 ID:/BEU59nQ0
no title

120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 22:31:49.67 ID:/BEU59nQ0
no title

127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 22:41:28.76 ID:/BEU59nQ0
no title

130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 22:47:53.91 ID:/BEU59nQ0
no title

137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 22:57:44.76 ID:/BEU59nQ0
no title

143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 23:13:24.03 ID:/BEU59nQ0
no title

147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 23:26:00.11 ID:/BEU59nQ0
no title

149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/13(日) 23:35:29.33 ID:/BEU59nQ0
no title

155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 00:04:06.39 ID:CNSG/MAu0
no title

158: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 00:13:59.65 ID:CNSG/MAu0
no title

164: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 00:27:53.60 ID:CNSG/MAu0
no title

170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 00:39:12.56 ID:CNSG/MAu0
no title

171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 00:43:13.77 ID:CNSG/MAu0
no title

175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 00:48:23.18 ID:CNSG/MAu0
no title

178: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 00:54:58.27 ID:CNSG/MAu0
no title

180: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 00:59:00.20 ID:CNSG/MAu0
no title

183: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 01:00:15.72 ID:CNSG/MAu0
no title

185: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 01:02:37.92 ID:CNSG/MAu0
no title

190: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 01:18:04.94 ID:CNSG/MAu0
no title

194: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 01:23:26.70 ID:CNSG/MAu0
no title

249: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 16:54:27.43 ID:CNSG/MAu0
 両手を頭に添え、不運を嘆く運動。

「不幸だー!」

☆ ☆ ☆

 上条当麻は考えました。幸福が欲しいと。

 幸福さえあれば、もっと楽な人生が送れるはずだと。

 だから当麻は願いました。幻想殺しの右手を無視して能力が宿りますように。

「うおおおお、幸福を呼ぶ能力が欲しいいいい!」

「幻想殺しがあるから無理だと思うんだよ?」

 翌日、左手に能力が宿りました。

 人間に触れると、その者の心が読める能力でした。

253: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 17:27:41.15 ID:CNSG/MAu0
 能力に気づいたのは早朝、当麻が何気なくインデックスに触れた瞬間だった。

「お腹へった…」

「俺もだ…」

「トウマは昨日食べてるじゃん…ここままだと私、空腹で死んじゃうかも…」

「そしたら食費が浮くな…」

「トウマ…」

ピンポーン

「ん…誰…?こんな朝早く…」

「さあ……新聞勧誘かな…」ヨッコラセッ…ト

ピッ

「…どちら様でしょうか?」



『・・・み、御坂・・・ですけど』

257: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 17:38:06.69 ID:CNSG/MAu0
「……御坂?」

『・・・あ、朝ご飯、作りにきたよ』

「…朝ごはん…?……あっ!そういや昨日味噌汁作りに来るって言ってたっけ」

『・・・そう、いや・・・ですって・・・?』

「あ、いや、待ってたんだぜ!!御坂が来るのを寝ないでずっと待ってた!!」

『・・・・・・』

「いい、今鍵開けるから!!」

ガチャッ

美琴「………」ジトッ…

当麻「お、おはようございます、御坂さんっ」

美琴「…はぁー…浮かれてたのは私だけだったってワケだ…ははっ」ボソッ

当麻「え、何?」

美琴「何でもないわよ。じゃ、上がわせてもらうわね。おじゃましまーす」

当麻「い、いらっしゃーい…」

258: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 17:47:05.89 ID:CNSG/MAu0
美琴「…へー、結構いい家じゃない」

当麻「ああ、ありがとう…?」

美琴「……あ」

イン「……あ」


美琴「……」

イン「……」

259: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 17:48:05.49 ID:CNSG/MAu0
no title

262: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 17:53:32.43 ID:CNSG/MAu0
no title

263: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 18:03:56.74 ID:CNSG/MAu0
美琴「え?」

当麻「あ、いや…俺もコンビニ弁当、かと思った…から、さ」

美琴「……あのさぁ…アンタ私のこと何だと…」

当麻「本当に作りに来てくれたんだなぁ…って」

美琴「…っ…ふ、ふん!私が男にご飯作ってあげるなんてあんたが始めてなんだから」

美琴「ありがたく思いなさいよ」

当麻「ああ、ありがとうな」

美琴「っ…」

インデックス「んんーーーー!!何コレ美味ーーー!!!」

当麻「……アイツ超空腹だったからな。そりゃ何食ってもうまいだろうな」

美琴「…いつもああなの?」

当麻「…残念ながら、その通りだ…」

美琴「…アンタも大変なのねぇ…」

当麻「…まあな……グゥゥゥ…あっ」

美琴「…ぷっ。それじゃちゃちゃっと作りますか!」

265: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 18:17:59.22 ID:CNSG/MAu0
 トントントントン・・・・・・

当麻「ほー…手つきいいな…プロの料理人みてえ」

美琴『っ…ジロジロ見ないでよっ…』


インデックス「~♪」モグモグ

当麻「…で、お前は何食ってても幸せそうだな」

インデックス「そんな目で見てもあげないんだよ!」

当麻「いりませんよ。俺には新妻の朝食が待ってるからな。なんつって」

 ガシャアアン!!

当麻「お、おい、何の音だ!?」

美琴『なっ、なんでもないっ!』

当麻「……大丈夫かアイツ…」

インデックス「~♪」モグモグ

当麻「…手が止まらねえな、そんなに美味いか」

インデックス「~~♪~~♪…あっ」ポロッ

当麻「あ、落っ…床が汚れるっ!」バッ

268: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 18:25:18.10 ID:CNSG/MAu0
no title

270: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 18:30:17.84 ID:CNSG/MAu0
当麻「……なんだったんだ今の…」

当麻「まるでインデックスの心の声が聞こえたような…」

インデックス「~♪」モグモグ

当麻「…」

インデックス「~♪」

当麻「…」

当麻「手持ち無沙汰だ…」

当麻「料理でも手伝ってくるか…」

274: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 18:35:49.15 ID:CNSG/MAu0
 トントントントン・・・

当麻「よう、何か手伝うよ」

美琴「ん、いいわよ、向こうで待ってて」トントントン

当麻「暇なんだ、手伝わせてくれよ」

美琴「…じゃあ、タマネギの皮剥いてくれる?」

当麻「任せろ!」

当麻「…あっ」ポロッ


美琴「あっ、もう何やってんのよ」

当麻「悪い、落としちまった…」テヘッ


美琴「ったくもう……」スッ

当麻「悪い悪い、すぐ洗うからさ…」スッ

276: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 18:41:36.91 ID:CNSG/MAu0
no title

277: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 18:47:59.67 ID:CNSG/MAu0
美琴「っ……!!」ドキドキ

当麻「……やっぱり…この左手…」

美琴「なっ…なんで…手、握ってきたの…?」ドキドキ

当麻「……もう一回試してみるか」

美琴「へ…試す…?」ドキドキ

当麻「御坂」

美琴「なっ、なにっ!?」ドキンッ

当麻「もう一回、手、握っていいか?」

美琴「は、はぁ!?」ドキッ

当麻「手、出してくれ」

美琴「……な、何なのよ…ドキドキ」スッ

当麻「…」スッ

279: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 18:52:58.55 ID:CNSG/MAu0
no title

282: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 19:01:06.56 ID:CNSG/MAu0
no title

286: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 19:07:00.73 ID:CNSG/MAu0
no title

297: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 20:12:26.85 ID:CNSG/MAu0
当麻「……」

美琴「…っ…!」ドキドキ

『はー!おいしかった!!ごちそうさまー!!』

美琴「っ!」ビクッ

パシッ

当麻「…」

美琴「も、もういいでしょ…?」ドキドキ

当麻「…ああ、ありがとな」

美琴「う、うん……」ドキドキ

当麻「じゃ、タマネギの皮でも…」

『あれ、トウマどこー?』

美琴「…も、もう戻ってもいいわよっ」

当麻「え?いやまだタマネギ…」

美琴「いいからっ!タマネギは私が剥くから、アンタはもう戻れっ!」

当麻「お、おう」

299: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 20:18:40.87 ID:CNSG/MAu0
美琴「…」ドキドキ

美琴「…」ドキドキ

美琴「ふぅ…」

美琴「いきなり手握られて…」

美琴「…隣に居られたら集中できないっての…」

 トントントントン・・・

300: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 20:24:02.56 ID:CNSG/MAu0
当麻「……(この左手…)」

インデックス「…どうしたの?トウマ」

当麻「……(手と手が接触した状況に限られるのか…?)」

インデックス「……トウマ?」

当麻「……(それとも…)」

インデックス「トウマ!」

当麻「うわっ、何」

インデックス「どうしたのさ、ボーっとして」

当麻「…いや、なんでもないよ」

インデックス「…そう?そうれならいいけど…」

当麻「……(もう一度試してみたいけど…)」

301: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 20:30:51.92 ID:CNSG/MAu0
インデックス「…」

インデックス「トウマ、さっきから左手を気にしてるね」

インデックス「何か隠してるでしょ」

インデックス「ちょっと見せて」

ズイッ

当麻「…やめろ!!」

インデックス「えっ」

当麻「(もしこの左手が、手を握った相手の心の声が聞こえる能力なら)」

当麻「(インデックスの手だけは触っちゃいけない)」

当麻「(俺の中に10万3000冊が逃れこんでくる可能性がある…!」」

インデックス「…トウ、マ…?」

303: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 20:35:56.71 ID:CNSG/MAu0
インデックス「…トウマ……」

インデックス「私に見せたくないくらい美味しい飴とか隠し持ってるんでしょ!!」

当麻「はぁ!?うわっ…こら、やめろって!!」

インデックス「独り占めは駄目なんだよ!!」

当麻「おいっ…馬鹿…よせっ!!」

ガシッ

当麻「あっ…!」

306: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 20:44:30.47 ID:CNSG/MAu0
no title

308: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 20:48:29.67 ID:CNSG/MAu0
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313: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 20:57:22.69 ID:CNSG/MAu0
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315: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 21:07:02.46 ID:CNSG/MAu0
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316: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 21:11:18.42 ID:CNSG/MAu0
no title

321: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 21:28:22.12 ID:CNSG/MAu0
当麻「いやー、ご馳走様っ!」

美琴「ん」

当麻「すげー美味かったよ。ありがとな」

美琴「…うん」テレッ

当麻「…ほら、お前も礼くらい言えっ」

インデックス「はひはとー、ひほほ」バリバリ

美琴「…うん」クスッ

当麻「はー……でもなぁ…」

インデックス「んー…そうだねー…」

美琴「…何、どうしたの?」

当麻「昼と夜、どうしようかなーって…」

インデックス「ねー…」

美琴「…ああ、もう1食分も食べるお金ないんだっけ…」

323: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 21:38:55.45 ID:CNSG/MAu0
美琴「……じゃあ、さ」

当麻「ん?」

美琴「…昼の分は朝作り置きして、夜はまた作りに来てあげよっか?」

当麻「え?」

インデックス「うんうん!!」

当麻「いいのか?さすがにそこまでしてもらうのは悪いような…」

インデックス「トウマ!!美琴が作ってくれるって言ってるんだか……ん…?」

インデックス「…美琴、もしかして」

美琴「何、文句があるならあんたの分」

インデックス「何でもないんだヨー」

美琴「そうよね」ニコッ

当麻「……なあ」

美琴「ん?」

当麻「なんでそこまでしてくれるんだ?」

美琴「え?」

355: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 22:55:00.00 ID:CNSG/MAu0
美琴「なんでって…」

美琴「それは…」

美琴「k」

<<待った!>>

美琴「りっ!?」

当麻「理由を当ててみる」

美琴「…はぁ?」

当麻「お前がどうしてこんなに世話やいてくれるのか」

当麻「一字一句違わず当ててみせる」

美琴「…はぁ……まあ、どうぞお好きに…」

当麻「…いくぞ」

美琴「なんでそんな真剣なのよ…」

364: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 23:02:21.87 ID:CNSG/MAu0
当麻「その前にお手を拝借」グイッ

美琴「ひゃっ!?」

当麻「えーっと……?」

………

……



パッ

当麻「……」

美琴「…な、なによ」

当麻「……」

美琴「アンタ、私の手握るために変な占いみたいな真似したんじゃないでしょうね…?」

当麻「…あ、いや……うん、そう、それ!」

美琴「…それ、って」

当麻「占い!これ占いでさ!!ズバリわかったぜ!お前の考えが!」

美琴「…な、何よ…言ってごらんなさいよ」

367: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 23:09:36.50 ID:CNSG/MAu0
当麻「借りを返すついでに、ひそかに貸しも作っておく!」

当麻「コレだろ!」

美琴「……」

美琴「よ、よくわかったわねー」

美琴「そうよ、そのとおりよ」

当麻「だろー!はっはっは!」

美琴「ま、毎日来てたくさん貸し作ってあげるから」

美琴「今からでも返す準備しときなさいよね」

当麻「お、おう」

美琴「…」

当麻「…」

美琴「…どうしたの?」

当麻「あ、いや…別に…」

373: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/14(月) 23:24:26.94 ID:CNSG/MAu0
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452: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 16:46:50.03 ID:M5vAZHdY0
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455: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 16:56:03.91 ID:M5vAZHdY0
美琴「…ねえ」

当麻「ん?」

美琴「ちょっと手、借りるわよ」

当麻「は?お、おいっ」

ガシッ

美琴(何でかはわからないけど)
美琴(コイツの手を握れば、思考が読める)
美琴(たぶんそんな感じだと思う…)

当麻(なんだよ、いきなり手握ってきやがって)
当麻(さっき俺が握ったからその仕返しか?)
当麻(占いくらい私にだってできるのよー!とか?)

美琴(能力かしら?でも相手に思考を伝える能力なんて)
美琴(テレパシー…?ううん、でもコイツ、たしか無能力者だって…)

当麻(テレパシーねぇ、ああ、これテレパシーなのか)
当麻(相手の心を読める能力ってことか?いやでもレベル0の俺が能力なんて…)

美琴(そうよね、レベル0のあんたに能力が発現するわけ…)

当麻(そうさ、レベル0の俺に能力なんか…)

当麻・美琴((………え?))

457: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 16:59:05.89 ID:M5vAZHdY0
当麻(あれ…)

美琴(これって…)

当麻(相手の心の声が聞こえる)

美琴(だけじゃなくて…)



当麻・美琴((こっちの声も相手に聞かれてる!?))

458: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 17:02:45.66 ID:M5vAZHdY0
バッ!



美琴「……ねぇ」

当麻「……おう」

美琴「もう一回……手握ってもいいかしら?」

当麻「……おう」


ソー……

ガシッ

美琴(…)

当麻(…)

美琴(…聞こえてる?)

当麻(…ああ)

美琴(…本当に?)

当麻(…本当に)

当麻・美琴(……)

461: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 17:07:41.42 ID:M5vAZHdY0
美琴(…まだわからないから、じゃんけんしましょう)

当麻(…じゃんけん?)

美琴(私、グーだすから)

当麻(…じゃあ俺はパー出す)

美琴(あんたはチョキ出しなさいよ)

当麻(なんでだよ。別にパーでいいじゃねえか)

美琴(よくないわよ。いいからチョキ出しなさいよ)

当麻(だから別にパーでもいいだろ)

美琴(いやいや)

当麻(いやいや)


美琴「この負けず嫌い!」

当麻「そりゃこっちの台詞だ!」


当麻・美琴「「………!!」」

467: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 17:17:56.68 ID:M5vAZHdY0
当麻「お、おい…これって、やっぱり…」

美琴「やっぱり…!」

インデックス「…ねえ、君たち」

当麻「!」

美琴「!」

インデックス「さっきから君達は二人で何をしているのかな?」

当麻「いい、インデックス…いや、これはだな…」

美琴「あ、これはね、コイツの能力が…いや、うん」

インデックス「仲良く手繋いでおしゃべりしてるのは見てればわかるんだよ!!」

当麻「うわっ」

美琴「ひゃっ」

インデックス「そんなに二人で手繋いでいたいなら…」

インデックス「もうずっと繋いでいればいいよ」

インデックス「二度と離れないようにね」

473: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 17:28:49.79 ID:M5vAZHdY0
ビチャビチャッ

当麻「えっ…」

美琴「何これ?」

インデックス「はい、手繋いで」グイッ

当麻「お、おいっ」ガシッ

美琴「ちょっと!」ガシッ

インデックス「よかったね、これでもう二人の手は二度と離れないよ。ふーんだ!」スタスタ

当麻「お、おい、インデックス!」

美琴「…何なのよ……ってあれ?」

当麻「お、おい…引っ張るなって」グイッ

美琴「あんたこそ、さっさと手離しなさいよ」グイグイ

当麻「いや、お前が強く握ってて離せな…い……」

美琴「強く握ってんのはアンタ…でしょ…う…」

当麻・美琴「……」


当麻・美琴「……瞬間…接着剤……?」

484: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 17:40:58.27 ID:M5vAZHdY0
当麻「お、おい、冗談だろ!?」

美琴「え、ちょっと、ホントに離れないんだけど…!」

当麻「あの馬鹿…!」

美琴「…」


当麻(なんだよインデックスのやつ、妬いてんのか…?)

美琴(…この状況、瞬間接着剤が手についてあわてる状況とは違う…)

当麻(…ん、あれ、これって…)

美琴(アンチ接着剤を使えば簡単に手は離れる…でも)

当麻(アンチ接着剤って…そんなもんうちにはねーぞ)
             ・ ・ ・
美琴(そう…問題は、今すぐにコイツと手を離さないとマズイということ…!)


当麻「げっ」

美琴「冗談キツイってーの…!」

486: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 17:49:32.91 ID:M5vAZHdY0
(れれれ冷静になるのよ美琴)
(ここここの常態で変なこと考えたらららら)
(コイツに全部伝わっちゃちゃちゃちゃyたyた)

(おいおい、これじゃお互いの考えが丸聞こえじゃねーか)
(早くアンチ接着剤用意しねーと)

(ああああ何も考えちゃだめと何も考えちゃ駄目何も考えちゃ駄目何m)

(…落ち着けよ御坂、別に変なこと考えなきゃ大丈夫…って、そういやさっき…)

(さっき?さっきって何?さっき何かやったけ私。さっき、さっき…さっき……)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

当麻「理由を当ててみる」

美琴「…はぁ?」

当麻「お前がどうしてこんなに世話やいてくれるのか」

当麻「一字一句違わず当ててみせる」

美琴「…はぁ……まあ、どうぞお好きに…」

当麻「…いくぞ」

美琴「なんでそんな真剣なのよ…」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

489: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 17:54:21.44 ID:M5vAZHdY0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

美琴「…な、なによ」

当麻「……」

美琴「アンタ、私の手握るために変な占いみたいな真似したんじゃないでしょうね…?」

当麻「…あ、いや……うん、そう、それ!」

美琴「…それ、って」

当麻「占い!これ占いでさ!!ズバリわかったぜ!お前の考えが!」

美琴「…な、何よ…言ってごらんなさいよ」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

美琴(………ッ!!)ゾワッ

当麻(あ……いや、あれは、その…)

美琴(………まさか…あの時……私の心……読んだ……?)

当麻「いや、読んでねえ」

当麻(読んだ)

美琴(~~~~~ッッ!!)

500: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 18:09:25.64 ID:M5vAZHdY0
美琴「じ、じゃあ、あんた、私の、気持、ち、」

当麻「いや、俺は何も知らない」 
当麻(世話をやくのは、御坂は、俺のことが……)

御坂「は、はは……!あはは……あははは…!!」
御坂(もう駄目だコイツを殺して私も死ぬ)

当麻「お、おい、何考えてんだよ!!」

美琴「電撃が効かないなら首絞めて死ねえええええ!!」

当麻「うわっ!おい、やめろって!」グラッ

美琴「あーもう片手じゃ首絞めれないよう!!」ジタバタ

当麻「うぐっ、おいっ、危なっ、バランスがっ!」グラッ

美琴「うわああああああああん!!」ジタバタ

503: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 18:17:37.83 ID:M5vAZHdY0
当麻「ぐっ…!」
当麻(転ぶっ…なんとかベッドに着地を…!)

御坂「うわああああああああん!!」

当麻「っ………うおおおっ!」グイッ

美琴「きゃっ!」


ボフッ・・・


当麻「…ふぅ…危ねえ…」

美琴「…」


当麻「…」

美琴「…///」ボッ


当麻(こ、この状況は…)

美琴(●されるっ!)ヒィッ

509: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 18:23:06.65 ID:M5vAZHdY0
当麻「ねえよ!!」

美琴「…」

当麻「…」
当麻(●すって…まぁ、たしかにこの馬乗りの状態じゃありえなくは…)

美琴「な、何考えてんのよっ!!」

当麻「おっ、お前が変なこと言…考えるからだろうがっ!!」

美琴「…」

当麻「…」

美琴「ちょ、ちょっと、どこ見て何妄想してんのよっ!!」

当麻「お前が『でも…今日の下着地味かも…』とか考えるからっ!!」

美琴「…っ」

当麻「…っ」

519: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 18:35:44.02 ID:M5vAZHdY0
美琴(マズいマズいマズい!)
美琴(何か別のことに思考を逸らさないと!)
美琴(えーっと、えーっと…そうだ!)

美琴「ねえ、今日の朝食何食べたー?」

当麻「え…」

美琴「……あ」

美琴(なに墓穴掘ってんのよ私ぃぃいいいい!!)

当麻(今日の飯は美味かったな…御坂が作ってくれたご飯…御坂ご飯…食べる…御坂…っておい!)

美琴(いやああああああああああああああ!!)

当麻(うおおおおおおおおおおおおおおお!!)

522: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 18:45:01.45 ID:M5vAZHdY0
当麻「はぁ…!はぁ…!」

美琴「はぁ…!はぁ…!」


当麻・美琴「「この変 !!」」


当麻「ぐっ…!」

美琴「うっ…!」

当麻(ていうかコイツの中の俺はなんでそんなに勇…獰猛なんだよ!)

美琴(コイツいつまで馬乗りのままなのよ…ひょっとして本気で!)

当麻(まあ実際にそんなことができたら俺としてはラッキー…)

美琴(私はまだ準備っていうか…成り行きでこういうことするっていうのは…)


当麻・美琴「「待って今の無し!!」」


美琴「うわあああああああああああああ!!」

当麻「ぬおおおおおおおおおおおおおお!!」

535: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 19:38:57.38 ID:M5vAZHdY0
 (好き)         (嫌い)
                   (好き)
      (好き)    (変 )
                       (バカ)
   (好き)      (好き)      
                   (嫌い)    
  (アホ)              
          (大好き)

当麻「…っ」




 (下着)               (中学生)
     (犯罪)                (短パン)
        (スカート)      (髪留め)
   (白)         (可愛いな)     (馬乗り)
       (御坂)                     (制服)
 (ミサカ)           (妹は短パン穿いてないんだっけ)     
           (ビリビリ)

美琴「……」

538: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 19:50:23.98 ID:M5vAZHdY0
美琴「………あーあ、何なのかしらね、これ」

当麻「…」


美琴「…もう、最悪」

当麻「……ごめん」


美琴「ホント、何なのかしら」

当麻「……ごめん」


美琴「アンタはいつも通りで…私は隠してたもの全部出ちゃった」

当麻「……ごめん」


美琴「…」

当麻「…」


美琴「…ごめんなさい、気まずいわよね、これじゃ」

当麻「あ……いや…俺は…」

540: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 19:58:09.60 ID:M5vAZHdY0
美琴「…」

当麻「……あ、あのs」

美琴「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

当麻「っ!?」ビクッ

美琴「はぁ、スッキリしたっ!」

当麻「……御坂」

美琴「何かもう吹っ切れちゃったっ!」

美琴「ふふふ、今ならこんなことも考えちゃうわ!くらえっ!!」

当麻「…うわっ!?うわわ!おい!何考えてんだよ!!」

美琴「あはははは!どう、興奮した?」

当麻「興奮って…お前なあ!!」

美琴「ふふっ」スクスク

542: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 19:59:28.50 ID:M5vAZHdY0
スクスク→クスクス

549: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 20:10:33.48 ID:M5vAZHdY0
美琴「…ま、アレよね」

当麻「ん?」

美琴「まだ答え聞いてないのよね」イッテモイナイケド

当麻「ギクッ」

美琴「あんたってば、私が好きだ、って言ってんのに答え出さないし」イッテナイケド

当麻「む…むむむ……」


美琴「ねえ、とうま」

当麻「はいっ!?」


美琴「私のこと、好き?」

562: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 20:24:31.10 ID:M5vAZHdY0
当麻「…っ!」

……



美琴「……そっ、か」

美琴「…なんて言うか」

美琴「…アンタらしいっていうか」

美琴「…はぁ」

当麻「なっ、なんだよ…」

美琴「…」

美琴『好きかどうかはわからない』

美琴『でも、どうでもいい奴ってわけでもない』

美琴「…これってどうリアクションとればいいわけ?」

当麻「い、いや、俺に言われても…」アセアセ

564: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 20:29:40.65 ID:M5vAZHdY0
美琴「…あんたはいないの?」

当麻「え、何が」

美琴(好きな人)

当麻(なぜ念話にした)

美琴「好・き・な・人」

当麻「ぐっ…」

美琴「さあ、考えてっ!」

当麻「お、俺は…」

568: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 20:36:27.78 ID:M5vAZHdY0
………

……



当麻「……っ」

美琴「……あんた」

当麻「……なんだよ」


美琴「好きな人いないのね!」

当麻「ううっ!」グサッ


美琴「やったーー!!」ヒャッホイ!

当麻「お、俺にだって好きな人ぐらい…!」


美琴『…そ、そういえば、彼女の前に…俺…好きだって思える女の子がいねぇ…!』

美琴「ですって!!ひゃっひゃっひゃ!!」

当麻「ううっ…中学生に馬鹿にされたっ…!」

573: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 20:48:24.33 ID:M5vAZHdY0
美琴「ふう…ちょっと元気出たかもっ」テカテカ

当麻「俺は中学生に馬鹿にされて落ち込みまくりだよ…」ズーン…

美琴「まあ、いいじゃない」

当麻「何がいいんだよ…」

美琴「好きな人は、これから作ればさ!」

当麻「……お前」

575: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 20:57:17.17 ID:M5vAZHdY0
美琴「…アンタの場合、好きな人ってより」

美琴「大切な人、とかなのかしら?」

当麻「…大切な人…ねえ」

(御坂)   (御坂妹)   (   )
  (父さん) (母さん) (   ) (   )  
(あれや) (   ) (これや)  (なんや)
  (かんや) (   ) (あーでもない)  (こーでもない)
(あの人)  (この人)  (どの人)  (その人)
  (  )  (  ) (   )  (    ) (   )
(   ) (   )   (   )  (   )

etc…

美琴「な、なるほど…」

582: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 21:05:44.90 ID:M5vAZHdY0
美琴「…好きな人っ」

当麻(……)

美琴「…大切な人っ」

当麻:(御坂)   (御坂妹)   (   )
  (父さん) (母さん) (   ) (   )  
(あれや) (   ) (これや)  (なんや)
  (かんや) (   ) (あーでもない)  (こーでもない)
(あの人)  (この人)  (どの人)  (その人)
  (  )  (  ) (   )  (    ) (   )
(   ) (   )   (   )  (   )

美琴「好きな人っ」

当麻(……)

美琴「大切な人っ」

当麻:(御坂)   (御坂妹)   (   )
  (父さん) (母さん) (   ) (   )  
(あれや) (   ) (これや)  (なんや)
  (かんや) (   ) (あーでもない)  (こーでもない)
(あの人)  (この人)  (どの人)  (その人)
  (  )  (  ) (   )  (    ) (   )

583: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 21:10:44.26 ID:M5vAZHdY0
美琴「…好きな人っ」

当麻(……・)

美琴「…大…好きな人ッ!」

当麻:(美琴…) (あっ…)

美琴「わーい、引っかかったー!」キャッキャッ

当麻(が、ガキだ…ガキがここにいる…)

美琴「何ですって…?」イラッ

当麻「……ガキンチョ」

美琴「…っ…好きな人もいない奴にガキだなんて言われたくないってーの!」ビリビリビリ

当麻「お゛お゛お゛お゛お゛っ!?!?」ビリビリビリ

美琴「………えっ?」

585: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 21:18:52.59 ID:M5vAZHdY0
当麻「お゛……お゛お゛……!」シュゥゥゥ…

美琴「な、なんでアンタに電撃が…」


ズルッ…


美琴「あっ?」

美琴「手……取れた…」

当麻「…」

美琴「…そっか、今の電撃で接着剤が飛んだんだ…」

当麻「…」

美琴「……おーい」

当麻「……っぇ」

美琴「っぇ?」

当麻「痛ってえええええええ!!!」

美琴「わっ!」

591: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 21:33:21.62 ID:M5vAZHdY0
当麻「何すんだよおおおおおおおお!!!」

美琴「い、いやあ、電撃効かないと思って、つい…」

当麻「ついって何だよ!?お前のついで俺の心臓が……あれ?手が」

美琴「うん。今ので取れたみたい」ブラブラ

当麻「…そっか」

美琴「…」

当麻「…」

美琴(…)

当麻(…)

美琴「もう聞こえない…ね」

当麻「…そうみたいだな」

593: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 21:41:47.85 ID:M5vAZHdY0
美琴「……ねえ」

当麻「…ん」

美琴「じゃんけんしましょう」

当麻「…いいぜ」


美琴「いくわよ」

当麻「ああ」


じゃーん!


けーん!


……



597: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 21:50:16.08 ID:M5vAZHdY0
インデックス「じゃじゃーん!インデックスだよー!」

インデックス「……ん、あれ?なんで手取れてるの」

美琴「ん?」

当麻「ああ…俺の左手の痛みと引き換えに、な」

インデックス「ふーん…」

インデックス「……なんか、二人とも前より仲良くなった?」

当麻「ん?」

美琴「…もう左手がなくても、お互いのことがわかる程度に、ね」

インデックス「?」

当麻「……不幸だ」

美琴「んふふー」ニコニコ

600: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 21:58:09.49 ID:M5vAZHdY0
no title

616: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 22:10:38.16 ID:M5vAZHdY0
no title

638: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 22:40:47.10 ID:Tj15VZwR0
 

美琴(31)の話


美琴(31)「クリスマスのイルミネーションがまぶしいなあ・・」

美琴(31)「やっぱこの時期はカップルが多いわね」

美琴(31)「ケーキでも買っていって一人で食べるか」

639: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 22:41:43.61 ID:Tj15VZwR0
美琴(31)「ポストに何か入ってる」

美琴(31)「披露宴の招待状・・ しかも佐天さんの」

美琴(31)「はぁー」ビリビリ


美琴(31)「ただいま・・」

美琴(31)「ただいまを言う相手もいない」

640: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 22:42:32.94 ID:Tj15VZwR0
美琴(31)「結局私だけ残っちゃったな」

美琴(31)「まさかあの黒子まで結婚しちゃうとは思わなかったわ。はは」

美琴(31)「別にいいんだけどさ・・」


美琴(31)「結婚かー やっぱアイツとは無理だろうなー」

641: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 22:43:23.60 ID:Tj15VZwR0
美琴(31)「インデックスって子もいつかはアイツの所から離れていくと思ってたけど、
      同棲がここまで続いちゃうなんて・・」

美琴(31)「いっそのこと付き合ってるってハッキリと言ってくれれば
      諦めもつくんだけどな」

美琴(31)「あれ?なんで私泣いてるんだろ・・」

643: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 22:44:14.75 ID:Tj15VZwR0
ピンポーン
美琴(31)「いけない、誰か来た」ゴシゴシ

美琴(31)「はーい」

ガチャ
黒子(30)「お姉さまー♪
      愛しの黒子がクリスマスプレゼントをお持ちしまたわ」

美琴(31)「黒子!?あんた旦那ほっぽり出して何してんの」

黒子(30)「旦那さまは今夜は忘年会ですわ。上らせてもらますわね」

644: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 22:45:06.34 ID:Tj15VZwR0
黒子(30)「あらあら、部屋をまたこんなに散らかして」

美琴(31)「うるさいなー それよりプレゼントって何よ?」

黒子(30)「ふふ、黒子が特選した
      お姉さまにふさわしい殿方たちのお見合い写真ですわ」

美琴(31)「げっ、あんたおばさん臭さに磨きがかかったわね」

黒子(30)「30超えておばさん臭さも何もありませんわ
      さあ今日こそお姉さまを独り身の呪縛から解放させていただきます」

652: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 22:54:56.08 ID:Tj15VZwR0
おまえらどんだけ上条さんのことが好きなんだよ・・


黒子(30)「この上条という方なんていかがです?」

美琴(31)「えっあいつなの?」

黒子(30)「いえ同姓の別人ですわ・・
      というかお姉さまは未だにあの男のことが忘れられないのですね」

      それはともかく、さっそくこの殿方とのお見合いの段取りを・・」

美琴(31)「ちょっと!ちょっと!」

美琴(31)「行っちゃった・・」

美琴(31)「でも、もう私もそういう年齢なんだよね」

美琴(31)「美容院でも予約しとくか」

653: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 22:55:53.93 ID:Tj15VZwR0
no title

659: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 23:03:50.26 ID:Tj15VZwR0
黒子(30)「そうですの。子供たちを人質に取られたうえに
      ビルに爆薬を仕掛けたと脅されて・・」

上条(33)「許せねえ、そんな結婚俺がぶち壊す!」

黒子(30)「できるだけ派手にぶち壊してくださいね
      これが現在お見合いが行われている場所です」

上条(33)「わかった!」タッタ

黒子(30)「それにしてもあの男何も変わっていませんわね」

インデックス(30)「トーマーご飯はー?」

661: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 23:05:24.58 ID:Tj15VZwR0
美琴(31)「こっくりこっくり・・」

上条(別人)「・・・・」


黒子(30)「あれですわ」

上条(33)「ぶち壊す!!」ガッ

上条(別人)「グハッ!」

美琴(31)「って!?何やってんのよ!あんたは!!」

663: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 23:06:28.52 ID:Tj15VZwR0
上条(33)「何って?白井から話を聞いて・・」

美琴(31)「えっ?それってつまり、わ、私のことが気になって」

上条(33)「当たり前だろ」

美琴(31)「///(ちょっと何真顔で恥ずかしいこと言ってんのよコイツは)

黒子(30)「ほほほ、こちらの殿方はわたくしが責任をもって連れていくので
      お二人はどうぞご歓談を」

黒子(30)「(本当に世話のかかる二人ですこと)」

664: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/15(火) 23:07:51.79 ID:Tj15VZwR0
美琴(31)「あんた人のお見合いこんなんにしといて責任はとってくれるんでしょうね」

上条(33)「責任?ああ子供たちなら黒子が既に解放し・・
      ってなんで抱きついているんですかぁ!」

美琴(31)「馬鹿ぁああ!もう一生離さない!」



おわり 正直すまんかった

682: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/16(水) 00:18:56.25 ID:s56G7KoE0
佐天 涙子は頭を悩ませていました。

せっかくの休みの日なのに宿題が溜まっていると。

佐天「うう~、体がたくさんあればいいのに」

初春「いくらここが学園都市でも無理ですよ。夢じゃないんですから」

翌日、佐天 涙子は増殖していました。

夢オチ疑惑でした。

685: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/16(水) 00:27:50.73 ID:s56G7KoE0
初春「さ、サテンサン?」

佐天「「「「どうしよう?初春?」」」」

とは言うものの、こんな非日常的な事を相談できる人など限られています。

佐天「「「「ど、どうしよう」」」」

そういいながら4人になった佐天さんは頭を抱えながら、初春の方へと向かいます。

そして、4人で初春のスカートを●●●ます。青の縞  が見えます。

初春「って! 何してるんですか!」

佐天「「「「いや~、夢なら初春がいつもとは違う   を穿いてるかと」」」」

686: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/16(水) 00:35:34.86 ID:s56G7KoE0
初春「とりあえず、現実逃避はここまでにして、誰かに相談を」

しかし、そこで佐天さんは待ったをかけます。

佐天「「「「ちょっと待った! これだけのあたしが居れば宿題が早く終わるかも」

初春「何言ってるんですか! もし、大変なことだったら」

そういって止めようとしますが、一人の佐天さんが初春を取り押さえます。

初春「さ、佐天さん!」

佐天×3「「「よくやった! えらいぞ、あたし!」」」

そういいながら、他の三人はイソイソと宿題を取り出します」

佐天×3「「「3人集まれば文殊の知恵。こんな宿題……」」」

687: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/16(水) 00:45:07.81 ID:s56G7KoE0
結果は全滅でした。解けない問題は解けないのです

ゼロは何を掛けてもゼロなのです。

佐天×4「というわけで、どうしよう。初春」

初春「いきなり、掌を返さないでください」

さすがの初春も少しお怒りです。

初春「さすがに他に人に相談しないといけないと思います」

佐天「だよねぇ」

佐天「う~ん。とはいっても、頼りになりそうな人って」

初春「う~ん」

5人で頭を悩ませます。そして、最初に思いついたのは。

1.御坂 美琴
2.白井 黒子
3.脱ぎ女

安価>>690

695: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/16(水) 00:57:48.75 ID:s56G7KoE0
ぴきーんと某ニュータイプのように頭にある噂がよみがえります。

佐天×4「「「「そういえば、都市伝説で面白いのがあったよね」」」」

初春「え?」

佐天×4「「「「ほら、何でも能力が打ち消せるって能力ってやつ」」」」

いつかどこかで見たような都市伝説

初春「ええ! もしかして、それを探すんですか?」

佐天「御坂さんや白井さんに聞いても分からないだけでしょ?」

初春「まぁ、そうですけど」

佐天×4「というわけで、しゅっぱーつ」

でも、とりあえず全員一緒で居ると怪しまれるので、とりあえず、手分けして探すことにしたようです。

697: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/16(水) 01:11:02.43 ID:s56G7KoE0
便宜上、増えた3人の佐天さんにはABCDとつけました。そして、変装した後、二人ずつに分かれて捜索するそうです。

佐天A「う~ん、とはいってもどこに居るんだろ?」

佐天B「その内、見つかるよね」

とりあえず、初春のハッキング、もとい調査によって怪しい場所を探します。

彼女達が探したのは路地裏でした。

佐天A「でも、一体、どんな人なんだろ?」

そういいながら、配られた似顔絵を頼りに探します。

その時です。後ろからトン佐天さんたちにぶつかる子が居ました。

佐天×2「「え?」」

振り返ると、そこには……

704: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/16(水) 01:31:24.94 ID:s56G7KoE0
佐天A「?毛布」

なにやら、お化けみたいな毛布が二人に当たってます。

チビ毛布「うわ! ごめんなさいとミサカはミサカは誠心誠意謝ってみたり」

佐天B「御坂?」佐天A「御坂さんって……」

二人は、聞き覚えのある名前に反応します。

そういって、その毛布お化けの毛布を少しだけ取ります。

その中には、おね……ゲフンゲフン……御坂さんに良く似た可愛い小さい子が居ます。

ちなみに、下には服を着ています。あの下が裸だったらうpと思った人は腹筋の刑です。

毛布お化け「追われてたから、前を見てなくてとミサカはミサカは言い訳してみたり」

佐天×2「追われて……」

705: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/16(水) 01:48:39.55 ID:s56G7KoE0

no title

706: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/16(水) 01:50:46.69 ID:s56G7KoE0
でも、そんなことは心配は不要でした。だって、その後、同じ顔が20も30も出てきたのですから。

佐天「「え?ええええええ?」

毛布お化け「見つかったとミサカはミサカは現状を把握しつつ逃げてみたり」

ミサカ「逃がさず捕らえますとミサカは共に宣言します」

そして、一目散に逃げる毛布お化け。そして近づいてくる、クローン集団。

そこには、佐天さんたちも居るわけで……

佐天A「え?ちょっと」佐天B「ちょっと……うわぁぁぁぁぁ」

雪崩に巻き込まれていきました。どうやら、上には上が居るようです。

最近は増えるのがはやりなのでしょうか?

707: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/16(水) 02:02:12.98 ID:s56G7KoE0
no title

708: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/16(水) 02:10:10.39 ID:s56G7KoE0

no title

711: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/16(水) 02:23:54.18 ID:s56G7KoE0
シリアスな顔をしながら、玄関の前に立っています。

上条「ん? ビリビリ。何でお前がここに居るんだ?」

美琴「あたしの名前は御坂 美琴だっていってるでしょうが!」

とりあえず、レールガンが一撃。もう日常茶飯事です。

というわけで、事情を話しています。

佐天C「よ、よろしくお願いします」

上条「それはいいけど、後の2人はどこに居るんだ?」

佐天D「それは……と、今見たらちょうどこっちに向かってるはずです」

初春「はぁ、良かったです。もう、体がいくつも欲しいとか言わないでください」

佐天C「え?ああ……ごめんね。ついさ……」

佐天D「あたしなんかが増えても意味なかったね」

少し陰りを出しながら佐天さんが言います。

713: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/16(水) 02:35:32.52 ID:s56G7KoE0
初春「佐天さん?」

佐天D「あたしってさ、あんまり特技とかないから、うん」

初春「そんな考えは駄目だって言ったはずです」

佐天D「あはは、ごめんごめん」

佐天C「あ、そろそろ後の二人がこっち……に……」

そのまま、彼女は黙ってしまいます。彼女達に向かって土ほこりが立ちそうな集団が向かってくるからです。

毛布お化けを先頭に御坂シスターズの集団。そして、それは上条さんへと向かって生きます。

上条「って! 何でこっちに来る……のわぁぁぁ、不幸だぁぁぁぁ」

そのまま、部屋の前で押しつぶされる上条さん。

そして、おきる混乱。今にも手すりからはみ出しそうなくらいぎゅうぎゅうになる廊下。

案の定、一人小柄な少女が押し出されます。そして、その花飾りをつけた子は、手すりの……外へ?

ここは、地上階ではありません。マンションの廊下です。その子、初春は手すりの外、すなわち……。

714: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/16(水) 02:52:47.32 ID:s56G7KoE0
初春「えっ?」 佐天CD「初春!」美琴「初春さん!」

初春の体が重力に引かれます。とっさに上条さんが手を伸ばして初春を捕まえますが、その瞬間に手すりが外れます。

そのまま、落ちそうになったので御坂さんが手を伸ばします。

御坂シスターズが通り去り、ようやく混乱が収まった中の状況は最悪でした。

重力に引かれる初春の手を握る上条さん、そして、その上条さんの足を必死に押さえる御坂さん。

佐天C「初春! 御坂さん! 上条さん!」

美琴「佐天さん!手を貸して!」

(このままだと落ちてしまう。助けなければ。でも)

「あたしなんかが……」

(怖気づく。一歩を踏み出せない)

でも、そんな彼女に声が響きました

716: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/16(水) 03:02:52.09 ID:s56G7KoE0
上条「そんな言葉で諦めるな!」

佐天「!」

上条「やっても見ないことで諦めるな!お前はまだ何もやってないだろ!」

佐天「……(そうだ、あたしは、まだ何もやってない。今なら出来ることがある……だって)」

そうして、彼女、いえ、彼女達が立ち上がります。

佐天A「ゼロはいくら足してもゼロだけど」
佐天B「0.1は足せば」
佐天C「自分を無力と感じなければ」
そして四人は……
佐天D「プラスになる!」

717: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/16(水) 03:11:08.47 ID:s56G7KoE0
そのおかげで、初春は無事に引っ張りあげられました。

佐天×4「はぁ……はぁ……やった」

上条「意味……」

佐天×4「え?」

上条「意味。あっただろ? 駄目だって思ってたお前でも、意味が」

佐天×4「あ、は、はい」

初春「さ、さてんさ~ん」

瞬間に初春が佐天さんたちの胸に飛び込んできます。

美琴「やったじゃん」

お姉…じゃなくて御坂さんも親指を立てます。

佐天「はい!」

それに彼女は4つとも同じ笑みで答えました。

718: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/16(水) 03:14:47.95 ID:s56G7KoE0
その後、上条さんの右手に触れると、彼女は一人に戻りました。

そして、別れ際に。

佐天「か、上条さん」

上条「ん?なんだ?」

佐天「さっきは一押ししてくれてありがとうございました」

上条「最後の一歩を踏み出したのはお前だろ?」

佐天「でも、やっぱりお礼は必要だし、その、ありがとうございました!」

そういって、彼女は頭を下げます。夕日に照らされた彼女の顔は少しうれしそうでした。

719: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/16(水) 03:19:16.86 ID:s56G7KoE0
                                                        ___
                                                   , -, 'ニ二:::::::::::\
                                            ///__>::::::`ヽ:::::}
                        , -――-(^ヽ、_    ____, -,-rriY^ハ</{\ : :::::,:イ_>イー、
          ヽ r ァ         /: : : : : : : : :ヽ リi^Yi^X´V iヘ リ i ヘ V .}:.:.`K  Y´Y、::::\ノーく
        , --、_}}/イ-―――-、_/_, --、: : : : : : : ヽ! .| ! iヘ V! ヘV.! i.ヘ| !:.:.:>-/Y i!  彡ァ::::::::::\
    , '⌒/: : : : /i イ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ii !.| N iヘ| ト! ヘV.|i.リi .l/  /  } i| !手:::::: : ::::}
  r'    {: : : : /i i |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :} ト|iト リ ! V.!リ ヘVリi iイ`ー‐ヘ  ' 川   -=三:::::〈
  r ヽ-‐ '7ヽ____{ l i |:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_, ------ ' ̄{ リ.!ノノトハ|ノ !|リ| ト リ イ: .:.:./ ハ,ノ .ノ 。/´/,イ:: ::::ノ
  ヽ、__.〈: : : :.:.| !i イ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :_:_:ノ--、_i_i_, -'-'-、_i_i ノノ_!--く_/┘`┴-ァ '彡:::::::: ::::{
      `ー-┴‐┴―――――---------― '´                ` ̄          ̄彡-イノヾヽ
以上が私が縛られてる間に起こった出来事ですの。

まぁ、今回、薬を間違って佐天さんの飲み物に入れてしまったことは不覚でしたわ。

今後はちゃんと確認しようと思いますの

                         ~終われ~

駄文失礼

842: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 06:43:04.96 ID:cXS/XHEz0
           ,..:-――-- 、
         ,ィ'´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
           .':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:'.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ.
.        .':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:i:.:.:.:、:.:i、
          .':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;イ:.i:.:ィ:i:_|、:i:._!:」
       l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.j `¨`ミ   イ7¨
         !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;ィ:.:.| 代fテ   fオ
       ':.:.:.:.:.:.:.:.:.;イ(!:.:.! ''     ''!
       j:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`r,!:.:|      ' ノ
        !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./!:.ト、    ´,ィ′□□は黙って
      l!:.:.:.:.:.:.:,ィ:/j、 l:.:|  / 辷':.|
     j|:.:.:.:,ィ"j:!'/ `!.:| ,イ|  ! Y:.{
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     !:.:.:i_ _,.ノ∧   !:.| Ⅵ|  | |!Y!
    j!:.:.:ト-イ/  ',   |:.{ ヽ|  ! l j:|
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    j|:.:.:';/  .:.  | }j    j   !.  い、
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    jl.!:.:.i:l、     Y{     !   } ,イ!∧
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880: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 17:31:02.18 ID:cXS/XHEz0
美琴「ねえ」

当麻「ん?」

美琴「アンタのその左手」

美琴「一方通行に使ったら面白そうじゃない?」

当麻「……はぁ?」

美琴「ほら、アイツって普段何考えてんのかわかんないじゃない」

当麻「…人の思考をむやみに詮索するんじゃありません」

美琴「アンタも気になるでしょ?あの一方通行が何考えてるのか」

885: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 17:37:24.58 ID:cXS/XHEz0
当麻「気になりません」

美琴「本当に~?」

ガシッ

当麻(めっちゃ気になるけど左手だと殺される可能性が…)

美琴「ほら、あんたも気になるんじゃない」

当麻「…」

美琴「それじゃ、行きましょ!」

当麻「…駄目だ」

美琴「はぁ?なんでよ」

当麻「他人に心を読まれるっていうのは、相当嫌なことだぞ」

美琴「タマネギ拾う振りして私の心覗いてきた奴がよく言うわね」

当麻「あ、いや…あれは……っ、とにかく駄目なのっ!人様に迷惑をかけるんじゃありません!」

美琴「…むぅ~」

886: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 17:46:37.95 ID:cXS/XHEz0
当麻「お前だって、俺に心覗かれるの嫌だったんだろ?」

美琴(あれのおかげで、今の関係があるし…)

当麻「…」

美琴「…もう心読まれても動揺しないし」

当麻「…」

美琴「…なによ」

当麻「すっごい恥ずかしい質問されてもか?」

美琴「…った、例えば…?」

当麻「…美琴さんの今夜の●●●」

バッ!

美琴「…ッ!」

当麻「んー、まだ恥ずかしい質問してないんだけどなぁ」

美琴「!」

887: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 17:51:52.45 ID:cXS/XHEz0
当麻「御坂が作ってくれる晩御飯の予定を聞いただけなんだけど?」

美琴「くっ……」

当麻「…な、もう諦めろ」

美琴「………じゃあ」

当麻「ん?」

ガシッ

美琴「…今晩、何食べたい?」

当麻「…」

バッ!

当麻「…ッ!」

美琴「ん~?どうしたのかしら~?」

当麻「お前…!」

美琴「私は『今日の晩御飯、何が食べたい?』って聞いただけなんだけど~?」

890: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 17:58:09.22 ID:cXS/XHEz0
当麻「……参りました、上条さんの負けです」

美琴「んんー、素直でよろしいっ」

美琴「それじゃ、さっさと一方通行…」

当麻「でも、いや、だからこそ駄目なんだ」

美琴「何が?」

当麻「今俺たちは、お互いが心を読まれることを拒否した」

美琴「…」

当麻「自分が嫌なことを、人にしてはいけません」

美琴「……はぁ」

当麻「わかってくれたか」

美琴「わかったわ…」

当麻「うむ。素直でよろしい」

美琴「…じゃ、やることもなくなったし」

美琴「晩御飯でも食べましょうか」

当麻「!」

895: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 18:07:02.47 ID:cXS/XHEz0
美琴「えーっと、上条さんは今日の晩ご飯、何が食べたいんだっけ?」

当麻「お…俺、ハ・・・」

美琴「…手を握って、確かめてもいいかしら?」

当麻「…っ!……っ!」

美琴「今日のオ・カ・ズ」

美琴「何が食べたい?」

当麻「いっ…」

美琴「…い?」

当麻「行きましょう……一方通行のところへ……」

美琴「あらまあ!」

美琴「思い直してくれたのね、嬉しいっ!帰ってきたら、晩ご飯、大盤振る舞いしてあげる!」

当麻「大盤振る舞い……」

美琴「……それじゃ、行きましょうか」

当麻「…はい」

900: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 18:14:49.05 ID:cXS/XHEz0
当麻「…で、出てきたはいいけど」

美琴「うーん…一方通行ってどこに住んでるのかしら」

当麻「さあ…」

美琴「こういうときはタウンページで…」


御坂妹「…ニャー」


当麻「あ、御坂妹」

美琴「ん?アイツあんなとこで座り込んで何して……そうだ!」

当麻「どうした」

美琴「ミサカネットワークで探してもらいましょう!」

当麻「…タウンページは?」

美琴「今思えば私一方通行の本名知らなかったわ!」

当麻「…そっか」

904: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 18:23:44.88 ID:cXS/XHEz0
当麻「おーい!」

御坂妹「………あ」

当麻「よう、こんなとこに座り込んで何してんだ?」

御坂妹「まずは挨拶、とミサカはこんばんはの礼をします」ペコリ

当麻「こんばんは」ペコリ

美琴「アンタこんなとこに座り込んで何してるの?」

御坂妹「………猫の国に」

当麻「…猫の」

美琴「国…?」

909: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 18:32:08.48 ID:cXS/XHEz0
猫「ニ゛ャー」

御坂妹「……このデブネコが猫の国に連れて行ってくれる、とミサカは期待に胸踊らせています」

当麻「…たしかにデカいな…」

美琴「っていうか猫の国って何よ…」

御坂妹「ニャーニャー…」

当麻「相変わらず何考えてんだかわからない奴だな……」

当麻「…ちょっと覗かせてもらうぜ」

ガシッ

美琴「あっ」

御坂妹「……いきなり手を握られると少し照れます、とミサカは少し動揺しながら手を握り返します」

御坂妹(……お姉さまの前で……フフ…)

当麻「…」

美琴「…どう?コイツ何考えてた?」

当麻「…いや、なんでもなかったよ」

910: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 18:41:14.71 ID:cXS/XHEz0
御坂妹(…猫の国に行ったら)
御坂妹(ううん、まずはマタタビを用意してから…)
御坂妹(私も猫になって…猫たちと一緒に…)
御坂妹(ネコじゃらしで…ニャー…ニャー…)

当麻「……可愛いな」ボソッ

美琴「ああ!?」

ガッ

当麻「痛っ!」

御坂妹「…」

美琴「いつまで手握ってんのよ!さっさと用件済ませるわよ!」

当麻「…なんだよいきなり…」

御坂妹「……嫉妬ですね?とミサカはお姉さまに心地よい優越感を感じながら聞いてみます」

美琴「…イラッ」パリッ パリパリッ

当麻「やば…っなあ、御坂妹、ちょっと聞きたいことがあるんだが!」

御坂妹「…?なんでしょう、とミサカは手を握ってくれたお礼に何でも答えるつもりで言ってみます」

当麻「あの、実はさ…」

912: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 18:52:32.78 ID:cXS/XHEz0
御坂妹「……」

当麻「…どうだ、わかるか?」

御坂妹「一方通行……」

当麻(な、なあ、御坂妹に一方通行の話するのって…)ヒソヒソ

美琴(…ちょっと酷だったかも…)ヒソヒソ

御坂妹「一方通行は…」

当麻「む、無理しなくていいんだ、悪かった、変なこと聞いちまって」

御坂妹「打ち止めと一緒にあそこにいますが、とミサカは対象に指をさして答えます」

当麻「え?」

美琴「え?」


一方通行「今日の晩飯何食う?」

打ち止め「いつものハンバーグがいい!ってミサカはミサカは即答してみたり!」


当麻「いたよ…」

美琴「いたわね…」

913: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 19:01:11.82 ID:cXS/XHEz0
……

美琴「おーい、一方通行ー!」

一方「…あァ?」



美琴「やっほっ、元気してた?」

一方「…」

美琴「無視しないでよ」

一方「…なンだよ」

美琴「あのさ、ちょっと頼みがあるんだけどっ!」

一方「…だからなンだよ」

美琴「ちょっとコイツ(上条当麻)と、手、繋いでくれない?」

一方「……」

一方「……BLか?そういうのはコイツ(打ち止め)の前では…」

美琴「ちょっとだけでいいからっ、お願いっ!」

一方「……」

920: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 19:14:08.03 ID:cXS/XHEz0
一方「断る」

当麻「よし」

美琴「……どうしても駄目?」

一方「駄目だ」

美琴「ふーん……そう……じゃあ手を握らざるを得ない状況ならどうかしらっ!」バッ

打ち止め「うわあ!捕まった!ってミサカはミサカは人質に取られちゃったり!」

一方「なっ…!?てめェ…!」

美琴「ふふ…!さあどうする…?そいつと手を握ればこの子は解放してあげるわ…」

922: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 19:26:50.40 ID:cXS/XHEz0
一方「…はっ!そんなチビがどうなろうと俺の知ったこっちゃねェ」

打ち止め「…そんなあ…」シュン

一方「…」

美琴「…はぁ。わかったわ。それじゃこの子は連れて帰るから」

一方「…っ」

美琴「なに、やっぱり返してほしい?」

一方「…いらねェよ、ンな奴ァ」

美琴「…そ。じゃ、帰ってこの子で遊ぶとしますか。私そっくりのこの子なら黒子も喜ぶでしょ」スタスタ

一方「……待てよ」

美琴「ん?何?まだ何か用?」

一方「コイツの手を握りゃあいいンだろ。やってやるよ。だからそいつを離しやがれ」

打ち止め「!」

美琴「へえ、案外優しいじゃない」

一方(…GLも教育に悪ィからな…しかたねェ)

924: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 19:34:43.84 ID:cXS/XHEz0
当麻「…絶対に能力使うなよ。いいか、絶対にだ」スッ

一方「効かねェじゃねえかよ…てめえには」スッ

ガシッ

美琴「やった!」

打ち止め「ねえ、なんで二人の手を繋がせるの?ってミサカはミサカは当たり前の疑問をぶつけてみる」

美琴「ああ、あのツンツン頭の奴はね、手を握った相手の心が読めるのよ」

一方「なンだと!?」

美琴「おっと!駄目よ、手を離しちゃ。離したらこの子は黒子に汚されることになるから」

一方「ぐっ…!」

当麻「…悪いな…。なんていうかさ…」

当麻「オマエ本当についてねーよな」

928: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 19:43:39.19 ID:cXS/XHEz0
美琴「それじゃあ、一方通行の心の底からの本音を引きずり出してみましょうか!」

美琴「質問その1!」

一方「…っ」


美琴「好きな食べ物は?」


一方(……)

当麻(しょうもねえ……)

一方「…缶コーヒーだよ」

一方(…チビと一緒に食べるハンバーグ)

当麻「ブフォッ!!?」

935: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 19:52:06.42 ID:cXS/XHEz0
一方「あァ!?きったねェな!!」

美琴「!?何!?心の中で何て答えたのコイツ!?」

一方「いっ…言ったら殺す!」

美琴「駄目よ。能力使った瞬間黒子呼ぶから」

一方「…っ!」

当麻「…チビと」

打ち止め「!」

一方「てっ、てめェ!」

当麻「チビと一緒に食べる…ハンバーグ」

美琴「ブフォッ!!?」

打ち止め「はあああ…!」パァァァ

一方「っ!?」

一方(本当に心を読みやがった!?)

当麻「能力使うなよ。マジで。あの子のためにもさ」

940: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 20:04:49.37 ID:cXS/XHEz0
美琴「あっはっはっはっは!!!!!ひーーーー!!!」ゲラゲラ!

一方「ッ…!」

打ち止め「本当に…?本当ならすっごく嬉しいって、ミサカはミサカは今すぐ抱きつきたいのに…!」

一方「っ…本当なワケねェだろうが!何言ってやがる」

一方(あの女がいるせいで抱きついてこれねェのか…)

当麻「……一方通行、お前」

一方「うるせェ!勝手に人の心読んでんじゃねェ!!」

一方(殺す!!)

当麻「ひっ…!!み、御坂さんっ!!」

美琴「あー、もしもし黒子?あのさー、今から言うところに大至急…」

一方「わかったよ!!能力を使わなきゃいいんだろォ…!」

美琴「よし。」

当麻「…ホッ」

一方「くそがッ…!」

951: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 20:18:09.92 ID:cXS/XHEz0
美琴「ヤバい…お腹いたい…!!」プルプル

打ち止め「~♪」ウキウキ

一方「…っ」

一方(どうにかしてあの女からチビを取り返さねェと…)

当麻「……がんばれよ」ボソッ

一方「あァ?」

当麻「なんでもない。俺も早く帰りたいからがんばれよ」

一方「…」

美琴「はぁー、笑った。爆笑しちゃった…」

美琴「さて、気を取り直してまだまだいくわよ!」

美琴「第二問!」

一方「…っ!」


美琴「妹達のこと、どう思ってる?」

一方「…!」

当麻「…好きな人とか聞かねえの?」

955: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 20:32:55.04 ID:cXS/XHEz0
一方「……」

一方「……シスターズには」

打ち止め「う……」フラ…

ドサッ・・・

美琴「…え?」

一方「おい!!」バシッ ダッ

当麻「…」

一方「おい、どうした!!」

打ち止め「……あんまり嬉しくて…立っていられなくなっちゃったって…ミサカはミサカは…」

一方「もう喋ンな!!病院いくぞ!!」グッ

打ち止め「あっ……お姫様だっこなんて初めてかも…ってミサカはミサカはちょっと恥ずかしい…」

一方「喋ンなっつってんだろ!!邪魔だ、どけェ!!」

ダッダッダッダ…


当麻「…」

美琴「…」

959: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 20:35:40.90 ID:cXS/XHEz0





968: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 20:44:45.38 ID:cXS/XHEz0
美琴「…」

当麻「…」

美琴「…目的もなくなったし」

美琴「…帰ろっか」

当麻「…ああ」


美琴「…あ、今日の晩ご飯どうしよっか?せっかくだし外で食べてく?」

当麻「…ハンバーグがいいな」

美琴「…!」

美琴「……そうね、たまには外食でも」

当麻「デザートは、帰ってからにしよう」

美琴「……馬鹿っ///」




とある左手と双方通行


      完

988: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 21:21:26.79 ID:cXS/XHEz0
一方通行「おい、コイツは大丈夫なのか!」

冥土返し「……」

一方通行「お、おい…!」

冥土返し「この子が犯されている病気……病名は…」

冥土返し「アイジョウブソク」

一方通行「なンだァ…そりゃ…?」

冥土返し「もっと話しかけたり、笑ってあげると、すぐに元気になるだろう」

一方通行「…そうかい。アンタが言うなら、そうなンだろうな」

冥土返し「ふふ。それでは、失礼するよ」

ガチャ・・・  バタン

打ち止め「…えへへ…」

一方通行「…ったく…今日は散々だった…」

打ち止め「…はい」スッ

一方通行「あァ…?」

990: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 21:32:48.74 ID:cXS/XHEz0
打ち止め「手を握って以心伝心!ってミサカはミサカは今日の出来事を振り返ってみる」

一方通行「はっ、握らねェよ、オマエの手なンざ」

打ち止め「どうして?今なら以心伝心できるかも!ってミサカはミサカは一人で手をニギニギしてみる」ニギニギ

一方通行「…」

打ち止め「…」ニギニギ

一方通行「…」

打ち止め「…」ニギニギ

一方通行「…手を握らなくても」

打ち止め「…?」

一方通行「…以心伝心できるかもなァ。今日に限っては」

打ち止め「!」パァァァ

キュッ

一方通行「あァ?だから握らなくていいって…」

打ち止め「…あれれ?以心伝心できてない?ってミサカはミサカはさっそく疑ってみる」

991: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/17(木) 21:38:56.54 ID:cXS/XHEz0
一方通行「……ったく…本当に」

一方通行「今日はツイてねェ」


ギュッ…


   おまけ  ~fin~