1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:00:34.69 ID:SwqLjaPJ0
メリー『私メリーさん。今あなたの部屋の前にいるの』

男「メ、メリーさん!?あの有名な!?」

メリー『うん』

男「ご、五分待って!!今部屋片付けるから」

メリー『気を遣わなくていいの。じゃ、入るね』

男「えっ、えっ!!」

引用元: 男「メリークリスマス、メリー」 



 
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:02:49.22 ID:SwqLjaPJ0
メリー「……」ガチャ

メリー「私メリーさん。今あなたの」

男「!」バッ

メリー「……前にいるの。こっち向かないで欲しかったの」

男「うわぁ本当にメリーさんだ!可愛い!」

メリー「……今日は失敗したからまた来るの」

男「えっ、もう行っちゃうの!?」

メリー「またね」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:05:03.01 ID:SwqLjaPJ0
男「……行っちゃった」

男「……玄関開けるんだな、メリーさん」

男「明日もまた来てくれるかなぁ……」

男「失敗すれば再チャレンジしてくれるのかな……?」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:07:49.59 ID:SwqLjaPJ0
──
───
────

メリー『私メリーさん。今あなたの部屋の前にいるの』

男「待ってました!!」ガチャ

メリー「……今は目の前にいるの」

男「お茶でも飲んでかない!?」

メリー「出迎えないで欲しいの。今日は失敗したから帰る」

男「ええー……。じゃあちょっとそかで待ってて!」

メリー「?」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:10:56.87 ID:SwqLjaPJ0
男「はい!おみやげ」

メリー「……これはなーに?」

男「カステラ。ちょうどいっぱいあったんだ」

メリー「本当?」

男「カステラは好き?」

メリー「うん」

男「それはよかった。持って帰って食べてね」

メリー「うん、ありがとう。また来るの」

男「待ってるよ」

メリー「今度は出迎えないでね」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:15:14.64 ID:SwqLjaPJ0
──
───
────

メリー『私メリーさん。今あなたの部屋の前にいるの』

男「お、また来たね」

メリー「……」ガチャ

男「はっはっは!これで後ろは取れまい!!」

メリー「……仰向けは卑怯なの」

男「そっか、寝ちゃいけないか……なら次は……」

メリー「壁に背をつけるのも駄目なの」

男「ぐ……読まれてたか」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:18:10.73 ID:SwqLjaPJ0
男「ところでせっかく来たんだしお茶でも飲んでく?」

メリー「ううん。今日は用事があるから帰るの」

男「そっかー残念。何があるの?」

メリー「今日はお肉が安いの」

男「家庭的だね。うちで晩御飯食べてってもいいんだよ?」

メリー「そ、それはまだちょっと早いと思うの……」

男「メリーさん意外と人間っぽい」

メリー「また来るの」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:21:45.21 ID:SwqLjaPJ0
──
───
────

男「……よし」

男「さ、来い!メリーさん!」


チャラチャラチャラーン♪


男「来た!メールだ!」


『私メリーさん。着信拒否にしてるの?
あの……もしかして迷惑なの……?』


男「いやあーメリーさん可愛いっ!!」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:26:30.00 ID:SwqLjaPJ0
ガチャ


男「いらっしゃい!」

メリー「……ごめんなさい、私迷惑かけてたの」

男「いやそんなことないよ!ごめん!ちょっとしたイタズラで」

メリー「イ、イタズラ……?どうしてそんなことするの……?」

男「あ、あのえっと」

メリー「わ、私……め、迷惑かけてたと思って……」グス…

男「ごめん泣かないで!!全然迷惑じゃない!むしろ毎日メリーさんが来てくれて嬉しいんだ」

メリー「本当……?また来ていいの……?」

男「も、もちろんっ!」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:28:27.09 ID:SwqLjaPJ0
男「あの……お茶、飲んでかない?」

メリー「……うん」

男「え、本当?じゃあ上がって上がって!」

メリー「……お邪魔します」

男「こたつで温まってて!すぐ行くから!」

メリー「……うん」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:30:11.93 ID:SwqLjaPJ0
男「コーヒーでいいかな?」

メリー「うん。ありがとう」

男「砂糖とミルクは?」

メリー「お願いします」





男「はい、どーぞ!」

メリー「いただきます……」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:33:36.30 ID:SwqLjaPJ0
男「……メリーさんってどこに住んでるの?」

メリー「駅付近のアパート」

男「意外と近所だ!」

メリー「穴場だったの」

男「メリーさん綺麗な金髪だよね……むしろ銀?どこの人?」

メリー「日本」

男「え?染めてるの?」

メリー「ううん地毛。妖怪だから」

男「あぁ……」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:36:17.10 ID:SwqLjaPJ0
男「あの……女の子に聞いちゃ失礼かもしれないけど、歳っていくつ?」

メリー「わからないの」

男「わからない?」

メリー「妖怪だから」

男「あぁ……」




男「ま、いくつになっても若いっていいことだよね」

メリー「永遠の17歳なの」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:38:43.85 ID:SwqLjaPJ0
メリー「ごちそうさまでした。また明日」

男「もう帰っちゃうの?まだお茶菓子あるよ?」

メリー「もうお腹いっぱいなの」

男「……ダイエット中?」

メリー「……うん」

男「メリーさん充分スラッとしてるのに」

メリー「……ありがとう。お邪魔しました」

男「また明日ー!」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:42:24.60 ID:SwqLjaPJ0
──
───
────

メリー「……」ガチャ…



メリー「……それっ!とうとう後ろを取ったのっ!!」

男「フフフフフ……」

メリー「何が可笑しいのっ!?」

男「残念だったな!メリーさんっ!!そいつは偽物だっ!!」

メリー「!?」

男友「やぁ、初めまして」

男「ふはははは!残念だったな!」

メリー「くっ……屈辱なの……!」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:46:01.77 ID:SwqLjaPJ0
 
男「まぁ座ってよ、メリーさん」

メリー「……」

男友「この人があのメリーさん?可愛い!」

男「手を出すなよ。俺のだ」

メリー「別に貴方のじゃないの」

男「じゃ、スマブラでもやろーぜ!」

男友「DXの方な」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 00:05:10.16 ID:WIViKugO0
男「俺ピカチュウ」

男友「俺マリオ」

メリー「私ゼルダ」

男「ゼルダ好きなの?」

メリー「私の理想の女性像なの」

男「いや、是非今のままでいてください」

メリー「?」

男友「アイテム無しの終点な」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 00:08:34.29 ID:WIViKugO0
男「ぐっ……」

男友「ぬぉっ……」

メリー「止まって見えるの」

男「つえぇ……」

男友「くそっ!今A押しただろ!!反応悪いな!!」

メリー「私メリーさん。今あなたの後ろにいるの」

男友「くっ……そっ!!」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 00:14:28.90 ID:WIViKugO0
男友「あぁー久しぶりだから調子でねぇわ……次俺の本気キャラ使うから」

メリー「なら私もマルスで……」

男「あっあのさ!マリカにしない!?」

メリー「どうして?今この人の本気キャラをこてんぱ……」

男「ちょっとメリーさんこっち来て!」

メリー「?」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 00:17:38.77 ID:WIViKugO0
男「ごめん……あいつのプライドを折らないでやってくれないか」ボソボソ

メリー「どうして?あの人は身の程を知った方がいいの」ボソボソ

男「あいつがああなのはスマブラだけなんだ……頼む、マリカならこてんぱんにしていいから!」ボソボソ

メリー「……わかったの」ボソボソ



男友「何話してたの?」

男「何でもない!マリカやろうぜ!」

メリー「私もマリカやりたいの」

男友「じゃ、じゃあマリカにするか」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 00:22:25.17 ID:WIViKugO0
──
───
────

メリー「じゃ、そろそろ帰るの」

男「お、そう?でももうすぐこのダンジョンクリアするぞ?」

男友「メリーさんなかなか勘がいいな……サクサク進めたよ」

メリー「夕飯の支度があるから。今日は楽しかったの」

男「こちらこそ!」

男友「また遊ぼうね、メリーちゃん!」

男「馴れ馴れしいな、お前」

メリー「それじゃ、お邪魔しました」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 00:26:35.65 ID:WIViKugO0
──
───
────

メリー「……」ガチャガチャ

メリー「……?」ガチャガチャ

メリー「……」プルルルルル

男『もしもしメリーさん?』

メリー「私メリーさん。今あなたの部屋の前にいるの」

男『あ、ごめん!今駅前にいるんだ!』

メリー「そっちに行ってもいい?」

男『あ、来る?じゃあロータリーの所で待ってるから!』

メリー「うん」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 00:31:03.29 ID:WIViKugO0
──
───
────

男「……おーい!こっちこっち!」

メリー「……先に見つけられてしまったの」

男「こんだけ開けてると忍び寄るのは無理だね」

メリー「今日はどうして出掛けてたの?」

男「うん?ちょっと買い物。ところでメリーさんもう晩御飯食べた?」

メリー「まだなの」

男「じゃあご飯一緒に食べない?」

メリー「ほ、本当……?う、うん。そうするの」

男「決まりっ!」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 00:34:18.19 ID:WIViKugO0
メリー「どこにするの?」

男「メリーさんイタリアンは好き?」

メリー「うん」

男「じゃあ俺が店を用意してあ……ちょうど良い店知ってるんだけどそこでいいかな?」

メリー「うん。どこにあるの?」

男「ここのてっぺんだ!!」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 00:36:44.01 ID:WIViKugO0
──
───
────

メリー「……すごく綺麗なの…………」

男「ここらで一番高いビルだからな!気に入ってくれた?」

メリー「う、うん……でも……」

男「何?」

メリー「……こんなところ、ちょっと持ち合わせが足りないかも…………」

男「それなら心配ご無用!今日は俺の奢りです!」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 00:39:54.29 ID:WIViKugO0
メリー「そ、そんな……悪いの」

男「いいのいいの!俺が誘ったんだから!」

メリー「で、でも……すごく高そうなの……」

男「用意してあります」

メリー「……でも」

男「任せてください」

メリー「……じゃあ、ご馳走になるの」

男「うん!」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 00:42:51.06 ID:WIViKugO0
メリー「ところで……」

男「ん?」

メリー「ここ、完全予約制って書いてあったの」

男「えっ!?み、見間違いじゃないかな?」

メリー「さっき店員さんとこそこそ話してたの。あれは予約の確認をしてたの?」

男「うっ……」

メリー「……周りはカップルだけなの」

男「……」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 00:44:27.90 ID:WIViKugO0
メリー「用意してくれたの?」

男「う、うん……」

メリー「どうして?」

男「え、えっと……」

メリー「……」

男「……」





メリー「……ありがとう。すごく嬉しいの」

男「……うん」

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 00:47:53.10 ID:WIViKugO0
──
───
────

メリー「ごちそうさまでした。すごく美味しかったの!」

男「喜んでもらえて何よりです!」

メリー「……この後予定があるなら付き合うの」

男「いや、今日はもう無いよ。送ってくよ、メリーさん」

メリー「そうなの……」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 00:49:44.97 ID:WIViKugO0
男「あ……」

メリー「雪なの……」

男「……」

メリー「……明日はホワイトクリスマスかな」

男「イブだけどな」

メリー「……」

男「あのさ、メリーさん」

メリー「?」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 00:54:20.19 ID:WIViKugO0
男「明日も……うちに来てくれる?」

メリー「……うん。後ろを取るまで何度でも」

男「じゃあさ……うちでクリスマスパーティーしない?」

メリー「えっ、ほ、本当!?」

男「うん。実はさっきケーキ買ってきたんだ」

メリー「う、うん!あ……でも私あなたの友達と面識が無いから……浮かないかな?」

男「大丈夫。こないだの男友しか呼ばないから」

メリー「そ、それなら……楽しみにしてるの!」

男「うん。俺も楽しみにしてる」

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 00:58:46.53 ID:WIViKugO0
男「……ここがメリーさんのアパート?」

メリー「そうなの」

男「古和荘……でも怖そうじゃないな」

メリー「割りとおしゃれなの」

男「じゃ、また明日ね!」

メリー「……上がってかないの?」

男「うん。さっきもう予定は無いって言ったけど今ちょっと用事を思い出しちゃった!」

メリー「そう……じゃあ、また明日」

男「うん、また明日な!」

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:00:46.54 ID:WIViKugO0
──
───
────

メリー「……私メリーさん。今あなたの部屋の前にいるの」

男「私男さん。今あなたの後ろにいるの」

メリー「む……外で待っていたとは」

男「さ、上がって上がって!」

メリー「お邪魔します」

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:04:23.28 ID:WIViKugO0
メリー「……男友さんはまだ?」

男「あーあいつ風邪引いちゃって来れないってさ」

メリー「ほ、本当?……大丈夫なの?」

男友「ま、あいつは妹が看病してくれるさ。こっちはあいつのことは気にしないで楽しもう!」

メリー「う、うん……」

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:07:40.91 ID:WIViKugO0
男「さて、料理まだ出来てないんだ。座っててよ」

メリー「私も手伝うの」

男「本当?」

メリー「何を作ってるの?」

男「ビーフシチューとグラタンとサラダ」

メリー「じゃあグラタンは私がやるの」

男「本当?グラタンにはまだ丸っきり手をつけてないよ?」

メリー「私の腕の見せどころなの」

男「じゃあおねがいしまーす!」

61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:10:50.74 ID:WIViKugO0
──
───
────

男「できた!」

メリー「こっちもできたの」

男「良い匂い!早く並べよう!」

メリー「お腹ぺこぺこなの」

男「今日は昼飯を抜きました!」

メリー「私は朝も抜いたの」

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:13:23.34 ID:WIViKugO0
男「いただきまーす!」

メリー「いただきます!」


男「! グラタン超うめぇ!!」

メリー「ビーフシチューもすごく美味しいの」

男「ビーフシチューはちょっと良い肉を買ってきたからだけど……グラタンはどうなってんだこれ」

メリー「私料理得意なの」

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:15:38.61 ID:WIViKugO0
男「……メリーさんてさぁ」モグモグ

メリー「なに?」

男「……戸籍とかあるの?」

メリー「ある」

男「あんの!?妖怪なのに!?」

メリー「今週のジャンプ読まなかったの?妖怪だって戸籍くらい持ってるの」

男「あの読みきりか……市役所があるんだもんなぁ」

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:18:35.72 ID:WIViKugO0
男「……戸籍上の名前は何ていうの?」

メリー「後田メリー」

男「後ろ取られてる側じゃないかメリーさん」

メリー「後ろを取るってなかなか難しいの」

男「後ろだ、メリー」

メリー「なっ……!」

男「今俺が殺る気ならお前は死んでいた」

メリー「……っ!」

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:21:15.18 ID:WIViKugO0
男「ふぅー!ごちそうさまでした!」

メリー「ごちそうさまでした」

男「さ、ケーキ出そうケーキ!!」

メリー「私ちょっと台所を借りたいの」

男「何するの?」

メリー「私もちょっとクリスマスっぽいのを作るの」

男「本当!?」

メリー「本当にちょっとしたものだから期待しないでほしいの」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:24:54.64 ID:WIViKugO0
──
───
────

メリー「できたの」

男「何これ可愛い!サンタ!?」

メリー「うん。イチゴと生クリームでちょちょっと」

男「はぁー……たくさんいるね」

メリー「一人でプレゼントを配りきるのは無理なの」

男「サンタ募集とかやってるんだろうか」

メリー「これみんなサンタ一族なの」

男「じゃあ女サンタもいるのかな」

メリー「多分」

男「メリーさんサンタコスやってよ」

メリー「衣装持ってないの」

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:28:43.56 ID:WIViKugO0
男「ロウソク立てる?」

メリー「別に誰かの誕生日ではないの」

男「雰囲気いいじゃん。ケーキにじゃなくて机の上で点けよう」

メリー「じゃあ電気消してくるの」

男「頼んだ」



メリー「うわぁ……綺麗」

男「ちゃんとしたキャンドルも買ってきとけばよかったな」

メリー「火なんてどれも同じなの」

男「そうだな」

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:32:46.23 ID:WIViKugO0
──
───
────

男「4!5!6!はい終わり!!」

メリー「う……速すぎるの……」

男「スピードキングと呼ばれたこの俺に勝とうなんざ100年早い!」

メリー「悔しいの……」




男「お、もうこんな時間か……」

メリー「……今日は楽しかったの」

男「うん、俺もだ」

メリー「……じゃあ、今日はこの辺で失礼するの」

男「……うん、送ってくよ」

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:34:19.04 ID:WIViKugO0
男「……」

メリー「……」

男「……すげぇな」

メリー「ものっすごい吹雪いてるの……」

男「……外出たら一瞬で雪男になれそうだ」

メリー「どうしよう……」

男「……」

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:37:36.50 ID:WIViKugO0
メリー「……あの」

男「……ん?」

メリー「今日……」

男「何?」

メリー「……泊まっていってもいい?」

男「えっ、そっ、それは!」

メリー「私はソファーでもいいの……」

男「ふ、布団ならもう一つあるから!ってそういうことじゃなくて」

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:42:48.96 ID:WIViKugO0
メリー「この吹雪の中じゃ帰れないから……」

男「……」

メリー「……お願いします」

男「……わかった。俺も気合い入れるよ」

メリー「ありがとう!……気合い?」

男「今日は己の自制心を試される日だ。負けるわけにはいかない」


メリー「……別に…………そんなに……」

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:44:44.79 ID:WIViKugO0
──
───
────

男「じゃ、電気消すね」

メリー「うん」




男「おやすみメリーさん」

メリー「おやすみなさい」

81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:46:20.28 ID:WIViKugO0
メリー「……」



メリー「……もう寝たの?」

メリー「……寒い」



メリー「……」モゾモゾ


メリー「……えへへ」

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:48:06.51 ID:WIViKugO0
メリー「……私メリーさん。やっとあなたの後ろをとれたの」


メリー「……」


メリー「……あのね」


メリー「私は……」

メリー「本当はあなたの横にいたいの」




メリー「私は……あなたのことが……」



メリー「好きなの」

84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:49:34.36 ID:WIViKugO0
メリー「……今とっても幸せなの」



メリー「……おやすみ、男さん」



────
───
──

85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:51:08.15 ID:WIViKugO0
──
───
────

メリー「ん……」ガサッ

メリー「……ガサッ?」

メリー「……何これ」

メリー「……可愛い包装」

メリー「ねぇ、起きて、起きて」ユサユサ

男「ん……」

86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:53:26.01 ID:WIViKugO0
男「ふぁ……おはようメリーさん」

メリー「おはよう。ねぇ、これ何?」

男「おぉ!サンタさんからプレゼントが来たのか!?」

メリー「こんなの用意してくれたの?」

男「……昨日ね。本当はメリーさんを送ったときに渡そうと思って」

メリー「開けていい?開けていい?」

男「うん」

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:55:00.92 ID:WIViKugO0
メリー「うわぁ!可愛いぬいぐるみ!!」

メリー「これは羊!?」

男「うん。メリーさんの羊」

メリー「……なるほど」

男「笑ってよ」

メリー「ん……?」

男「どうしたの?」

メリー「……」

88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 01:57:15.79 ID:WIViKugO0
メリー「……これいつ置いたの?」

男「……」

メリー「……私が寝るときにはまだ無かったの」

男「……」

メリー「……ねぇ、いつ置いたの?」

男「……メリーさんが寝てから」

メリー「……起きてたの!!?///」

男「……うん」

メリー「うわあああああ!!!!」

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 02:00:52.86 ID:WIViKugO0
男「ちょっ!メリーさんやめて!!メリメリいってる!!」メリメリ

メリー「なんで起きてること言ってくれなかったの!!」

男「うわああ!!メリーさん!!メリ込んでる!!メリ込んでる!!」メリメリ

メリー「わああああ!!!!」

男「ちょ、ギブギブ!!」メリメリ

メリー「このやろうっ!!」

男「メリーさん!!ぬいぐるみの首のとこ見てっ!!」メリメリ

メリー「首のところっ!!?」

91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 02:03:22.39 ID:WIViKugO0
男「はぁ……はぁ……」

メリー「……何か小包が付いてるの」

男「はぁ……はぁ…………開けてみて」

メリー「……」




メリー「! 指輪だっ!!」



男「……そっちが本命。」

男「メリークリスマス、メリー」

メリー「うわぁ!!メリークリスマス!!」

93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 02:06:29.12 ID:WIViKugO0
メリー「うわぁ……すごく綺麗……」

男「えぇーそして……ゴホン」



男「Marry me. メリー」



メリー「えっ?」

男「……」

メリー「えっ?」

94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 02:09:03.55 ID:WIViKugO0
男「もちろんいきなりというわけではなく……」

男「結婚を前提として、お付き合いしてください!」


メリー「えええええ!!?」


男「大好きです!メリーさん!!」

メリー「えっ、えっ、えっ!?」

男「俺もずっとメリーさんの横にいたいんです!」

96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 02:13:01.12 ID:WIViKugO0
メリー「ほ、本当なの……?」

男「本当です」

メリー「わ、わぁ……すごい……の」

男「何がすごいの?」

メリー「いやあの……」





メリー「あの……私も……あなたの横にいたいの」

男「それは昨晩聞いた」

メリー「……あの、こちらこそお願いしますっ!///」

97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 02:15:40.26 ID:WIViKugO0
男「……」

メリー「……//」

男「メリーさん、こっち向いて」

メリー「?」




チュッ



メリー「……!////」


男「私男さん。今あなたの前にいるの」

メリー「……私メリーさん。今あなたの前にいるの///」

99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25(火) 02:21:28.94 ID:WIViKugO0
男「……」

メリー「……」



男「さー!今日はクリスマスだ!デートしよう!」

メリー「う、うん!」

男「まずは朝飯食って!それから!」

メリー「それから!?」

男「雪だるま作ろう!雪いっぱい降ったし!」

メリー「作るの!」

男「とびっきりでかいのをな!」

メリー「頑張るのっ!!」



男「……これからいろいろ忙しくなるぞ!!」

メリー「……うんっ!!」


fin