27: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 19:12:58 ID:DQ9zVoaS
prrr!prrr!

スネーク「――こちらスネーク。北高正門前に到着した」

???『そう』

スネーク「さあ、聞かせてもらうぞ。……お前は、一体何者だ?」

???『対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェース』

スネーク「おいおい待ってくれ! 何を言ってるのかサッパリだ」

???『そう』

スネーク「ああ、そうだ。……とりあえず、お前さんの事をどう呼べば良いか位は聞きたいもんだ」

???『通称なが……』

スネーク「なが……なんだって? 悪いが聞き取れなかった」

ナガモン『……通称ナガモン。そう呼んで欲しい』

引用元: スネーク「涼宮・・・ハルヒ?」 




28: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 19:18:01 ID:DQ9zVoaS
スネーク「ナガモン、か。変わった名前だな」

ナガモン『今の言葉は訂正して欲しい』

スネーク「どうしてだ? コードネームにしちゃ変わってると思うが」

ナガモン『ナガモンという響きは可愛いと私は判断する』

スネーク「……そいつは悪かったな、ナガモン」

ナガモン『わかってもらえたのならば良い』

スネーク「それでナガモン。俺はここで何をすれば良いんだ?」

ナガモン『この学校には、涼宮ハルヒという生徒が在籍している』


スネーク「涼宮・・・ハルヒ?」

29: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 19:22:01 ID:DQ9zVoaS
スネーク「その涼宮ハルヒって子供がどうかしたのか?」

ナガモン『この名前に聞き覚えは?』

スネーク「悪いが無いな」

ナガモン『そう。なら良い』

スネーク「まさか、日本の有名人なのか?」

ナガモン『ある意味では、その推測は正しい。けれど、それは今は関係ない』

スネーク「そうか。まあ、その涼宮ハルヒが誰であろうと俺は任務を遂行するだけだ」

ナガモン『期待している』

30: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 19:25:12 ID:DQ9zVoaS
スネーク「そろそろ本題に入ってくれ」

ナガモン『わかった』

スネーク「さすがに朝だから人通りが多い。
     今はダンボールの中に居るとはいえ、気づかれるかもしれないからな」

ナガモン『……』

スネーク「……? どうしたナガモン」

ナガモン『……何でもない』

スネーク「それでナガモン……俺は、その涼宮ハルヒって子供をどうすれば良いんだ?」

ナガモン『貴方の任務は――』


ナガモン『涼宮ハルヒのパ  を奪取すること』

31: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 19:28:57 ID:DQ9zVoaS
スネーク「待て。……待ってくれナガモン」

ナガモン『何』

スネーク「通信機の調子が悪いみたいだ」

ナガモン『……』

スネーク「でなきゃ、俺の耳がイカレちまったらしい」

ナガモン『任務への支障があるようならば、撤退しても構わない』

スネーク「その任務についてなんだがな……パ  、って単語が聞こえたんだが」

ナガモン『通信機にも貴方の耳にも障害は無い。私はパ  と言った』

スネーク「……」

32: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 19:32:31 ID:DQ9zVoaS
スネーク「おいおい、冗談だろう!?」

ナガモン『信じて欲しい』

スネーク「俺が、日本の高校生のパ  を盗んで来なきゃあいけないってのか!?」

ナガモン『それは正確ではない』

スネーク「ん?」

ナガモン『涼宮ハルヒに察知されぬよう、今身につけているパ  を奪取する』

スネーク「……ナガモン、それは本気で言ってるのか?」

ナガモン『これは貴方にしか達成出来ないミッション』

スネーク「……」

33: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 19:37:45 ID:DQ9zVoaS
スネーク「……その涼宮ハルヒって子は、女子なのか?」

ナガモン『そう』

スネーク「……」

ナガモン『お願い』

スネーク「……こういったミッションはこれっきりにしてくれよ」

ナガモン『……感謝する。今、そちらの端末にデータを転送する』

スネーク「了解」

ナガモン『スネーク。私に、涼宮ハルヒのパ  を届けて』

スネーク「……改めて言わないでくれ」

スネーク「――通信を終了する」

34: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 19:42:01 ID:DQ9zVoaS
prrr!prrr!

スネーク「――こちらスネーク。聞こえるか、ナガモン」

ナガモン『聞こえている』

スネーク「日本のハイスクールは可愛い女子しかいないのか?」

ナガモン『そのような事実は無い』

スネーク「そうか。……いや、それにしても驚きだ」

ナガモン『そう』

スネーク「ナガモン……その、だな」

ナガモン『何』

スネーク「涼宮ハルヒって子は……どうなんだ?」

ナガモン『……』

35: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 19:46:42 ID:DQ9zVoaS
ナガモン『貴方の質問の意図がわからない』

スネーク「そりゃあ……話の流れ的にわかるだろう?」

ナガモン『説明して』

スネーク「……その、涼宮ハルヒって子は可愛いのか?」

ナガモン『……』

スネーク「おいナガモン、黙らないでくれ。呆れなくても良いじゃないか」

ナガモン『顔は良い。しかし、人格に関しては――』

スネーク「いや、それが聞ければ十分だ」

ナガモン『……そう』

スネーク「通信終了」

36: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 19:52:40 ID:DQ9zVoaS
prrr!prrr!

ナガモン『何』

スネーク「ナガモン、緊急事態だ!」

ナガモン『――状況の報告を』

スネーク「女子が俺の前を歩いていて……風が吹いたんだ!」

ナガモン『続けて』

スネーク「何せ突然のことだったからな……スカートが――●●れたんだ」

ナガモン『……そう』

スネーク「まさか、いきなり奇襲を受けるとはな。っ! まさか待ち伏せ……!?」

ナガモン『その可能性は限りなくゼロに近い。安心して欲しい』

37: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 19:56:50 ID:DQ9zVoaS
スネーク「いや、どこかで情報が漏れていたのかもしれない」

ナガモン『情報操作は完璧』

スネーク「そう思っていてもな、どこかに穴はあるものなんだよ」

ナガモン『……』

スネーク「じゃなけりゃ、黒い下着はないだろう?」

ナガモン『……私には、その判断をする経験がない』

スネーク「ナガモン、まさかお前……いや、今のは失言だった」

ナガモン『いい』

スネーク「敵は黒の下着で奇襲をかける輩だ。慎重にミッションを進める」

ナガモン『……そう』

40: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 20:02:30 ID:DQ9zVoaS
prrr!prrr!

スネーク「――ナガモン……聞こえるか」

ナガモン『聞こえている』

スネーク「どうやら……悪い予感が当たったようだ」

ナガモン『何があったか教えて欲しい』

スネーク「敵は武装している。それも、非常に強力な装備でだ」

ナガモン『……武装?』

スネーク「ああ。俺も資料でしか見たことが無かったんだが……」

ナガモン『……』

スネーク「実際に見てみると、なんて破壊力だ……! これが……ブルマー……!」

ナガモン「……」

41: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 20:06:50 ID:DQ9zVoaS
ナガモン『この学校では、ブルマーは標準的なもの』

スネーク「ブルマーが標準武装だって!?」

ナガモン『だから、警戒する必要は無い』

スネーク「何を暢気なことを言ってるんだ!」

ナガモン『……』

スネーク「……すまない、ナガモン。少し取り乱した」

ナガモン『いい』

スネーク「しかし、敵の武装が校舎内に侵入するまでにわかって幸いだった」

ナガモン『……スネーク。現在位置の報告を』

スネーク「今、正門から丁度10メートルの位置に居る」

ナガモン『……』

42: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 20:12:48 ID:DQ9zVoaS
スネーク「どうやら生徒達はトレーニングをしているようだ」

ナガモン『一般的な体育の授業。問題無い』

スネーク「いや、大有りだ」

ナガモン『何かが起こった?』

スネーク「ああ、とんでもないことがな。……あれは、明らかにこちらへの牽制だ」

ナガモン『そう』

スネーク「あの女子生徒達……今にもこちらへ向かって走ってきそうだ」

ナガモン『……』

スネーク「あの人数にいっせいに胸の揺れを見せられたら……ひとたまりもない」

ナガモン『……スネーク』

スネーク「安心しろナガモン。そうならないように注意するさ」

ナガモン『……そう』

43: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 20:16:35 ID:DQ9zVoaS
prrr!prrr!

ナガモン『スネーク』

スネーク「どうしたナガモン」

ナガモン『現在位置の報告を』

スネーク「どうにかブルマーの網を突破したところだ」

ナガモン『そう』

スネーク「だが……次の関門は中々厄介そうだ」

ナガモン『今度は何が』

スネーク「訓練を終えた生徒達が、水飲み場で水を飲んでいるんだ……!」

ナガモン『?』

44: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 20:20:48 ID:DQ9zVoaS
ナガモン『貴方が何を危険視しているかわからない』

スネーク「わからないだって? 訓練後の水飲み場だぞ?」

ナガモン『教えて欲しい』

スネーク「やれやれ。お前は実戦経験がないようだな」

ナガモン『……』

スネーク「良いかナガモン。訓練をしたら汗をかく、すると訓練着はどうなる?」

ナガモン『……恐らく、83%の確率で体に張り付く』

スネーク「なんだ、わかってるじゃないか。……ナガモン、まさかとは思うが俺を試したのか?」

ナガモン『違う』

45: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 20:27:54 ID:DQ9zVoaS
スネーク「……だと良いんだがな」

ナガモン『スネーク。先ほどの答えと、水飲み場の関係について説明を』

スネーク「……そうだな。余計な事を考えている余裕はない」

ナガモン『……』

スネーク「水飲み場で水を飲む時、上体を傾ける」

ナガモン『それはわかる』

スネーク「加えて、貼りついた訓練着に……そして、この日の光」

ナガモン『……』

スネーク「――奴らの透けブラは、
     ブルマー装備のアングルもあって威嚇とは思えないほど凶悪だ」

ナガモン『……そう』

スネーク「ナガモン、そちらも情報を掴み次第俺に教えてくれ」

48: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 20:47:51 ID:DQ9zVoaS
prrr!prrr!

スネーク「こちらスネーク」

ナガモン『何』

スネーク「校舎内に侵入した」

ナガモン『そう』

スネーク「しかし……この北高というのは恐ろしいな」

ナガモン『何故』

スネーク「校舎に入ったらすぐに下駄箱――武器庫があった」

ナガモン『通常の校舎でもそう』

スネーク「いや、ブルマーを標準装備するような連中だ。間違いなく、ここは武器庫だ」

ナガモン『……そう』

49: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 20:52:50 ID:DQ9zVoaS
スネーク「恐らく、外的を排除する場合に
     短時間で武器を携行するためにこういった造りにしたんだろう」

ナガモン『……』

スネーク「北高……一筋縄じゃいきそうにない厄介な奴らだ」

ナガモン『……しかし、貴方はそこへ侵入した』

スネーク「ヒヨっこだったら、今頃蜂の巣になっている所だぞ」

ナガモン『その可能性は無い』

スネーク「――跡形も無く消す、か」

ナガモン『……スネーク。校舎に入ったなら、十分に警戒を』

スネーク「言われなくてもわかってるさ」

51: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 20:56:55 ID:DQ9zVoaS
prrr!prrr!

スネーク「スネークだ。ナガモン?」

ナガモン『何』

スネーク「少し判断に迷ってな。意見が聞きたい」

ナガモン『何について?』

スネーク「……聞けば、ナガモンの思考が鈍るかもしれないぞ」

ナガモン『問題無い。言って』

スネーク「……外来用のスリッパは……靴箱に入っているらしい」

ナガモン『それが、何?』

53: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 21:01:13 ID:DQ9zVoaS
スネーク「外来用のスリッパが入っている可能性がある靴箱は全部で30……」

ナガモン『……』

スネーク「その内のいくつかはトラップが仕掛けられている可能性が高い」

ナガモン『その可能性は無い』

スネーク「おいおいナガモン!? 警戒すると言ったばかりじゃないか!」

ナガモン『……それで、私にどんな意見を?』

スネーク「判断材料が無いに等しい。それに、中身を解析する機材もない」

ナガモン『そう』

スネーク「ナガモン……好きな数字はいくつだ?」

54: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 21:06:28 ID:DQ9zVoaS
prrr!prrr!

スネーク「やったぞナガモン!」

ナガモン『貴方の声の調子から察するに、成功したと推測する』

スネーク「その通り! 外来用のスリッパは手に入れた!」

ナガモン『そう』

スネーク「これがあれば、いざという時の保険になるからな」

ナガモン『保険、とは?』

スネーク「決まってるだろう? 見つかった時、来客だと言えるってことだ」

ナガモン『……』

スネーク「しかし、潜入ミッションだから来客名簿に記入は出来ないがな」

ナガモン『わかっている』

スネーク「……今のは冗談だったんだがな。通信終了」

55: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 21:14:07 ID:DQ9zVoaS
prrr!prrr!

ナガモン『何』

スネーク「ナガモン、お前は日本には詳しいのか?」

ナガモン『私は三年間日本で過ごしてきた』

スネーク「おおっ、そうか! それならこの暗号が解読出来るかもしれないな」

ナガモン『暗号?』

スネーク「さっき通りかかった北高生が口にしていたんだが、これは恐らく特殊な暗号だ」

ナガモン『貴方は何を聞いたの』

スネーク「俺にはサッパリ意味がわからないんだが。その女子は“にょろ~ん”と口にしていた」

ナガモン『……そう』

56: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 21:19:49 ID:DQ9zVoaS
スネーク「ナガモン、何か心当たりは無いか?」

ナガモン『スネーク。それを口にしていた女子の身体的特徴を』

スネーク「? 何か関係があるのか?」

ナガモン『そう』

スネーク「……わかった。髪は腰よりも長い黒、額が出るような髪形だった」

ナガモン『……』

スネーク「身体能力は高そうだったな。胸が控えめの、空気抵抗が少ない体型だった」

ナガモン『……そう』

スネーク「? 沈んだような声に聞こえたんだが、気のせいか?」

ナガモン『……気にしないで欲しい』

57: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 21:25:41 ID:DQ9zVoaS
スネーク「そして八重歯。可愛らしく見せて油断させ、あれでのど笛を掻っ切るんだろう」

ナガモン『……そう』

スネーク「正直、今思い出しても冷や汗が出る」

ナガモン『スネーク。その女子生徒は、特徴的な口調をしていた?』

スネーク「よくわかったな。正解だ」

ナガモン『……』

スネーク「“にょろ~ん”の他に、“にょろよ”や“~っさ”とも言っていた」

ナガモン『特定した』

スネーク「もうわかったのか!?」

ナガモン『わかった』

58: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 21:30:29 ID:DQ9zVoaS
スネーク「驚いたな。たったこれだけでわかったのか」

ナガモン『これだけあれば十分』

スネーク「それで……暗号の中身は何なんだ?」

ナガモン『貴方が暗号と思っているのは、その女子生徒のただの口調』

スネーク「あれが口調だって!? そんなまさか!」

ナガモン『事実』

スネーク「ナガモン……日本の女子高生ってやつは、そういうものなのか?」

ナガモン『彼女が特殊なだけ』

スネーク「それを聞いて安心した。いや……安心したにょろ――と言うべきかな」

ナガモン『貴方にはその口調は似合っていない』

スネーク「俺もそう思うよ」

59: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 21:37:21 ID:DQ9zVoaS
prrr!prrr!

スネーク「――すまないナガモン。トラブルが発生した」

ナガモン『至急、状況の報告を』

スネーク「現在、女子更衣室にて生徒を一人拘束している」

ナガモン『スネーク。現在、私は貴方に失望という感情を抱いた』

スネーク「待て、勘違いしないでくれナガモン!」

ナガモン『今すぐお縄につくべき』

スネーク「だから違うと言っているだろう! 拘束している奴は男だ!」

ナガモン『それは関係が無い。女子更衣室に侵入したことが問題』

スネーク「? それのどこが悪いんだ?」

ナガモン『……』

60: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 21:43:31 ID:DQ9zVoaS
スネーク「……とにかく、これで俺が侵入したとバレるのも時間の問題になった」

ナガモン『貴方が存在を隠しきれなかったのは何故?』

スネーク「いや、信じられないことにだな……」

ナガモン『?』

スネーク「この男子生徒の気配が全く感じられなかった」

ナガモン『……信じられない』

スネーク「俺だって信じられなかったさ。“WAWAWA”と聞くまで気づかなかったんだから」

ナガモン『……そう』

スネーク「どうしたナガモン。声が震えていないか?」

ナガモン『気のせい』

62: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 21:49:58 ID:DQ9zVoaS
スネーク「ここからは時間との勝負になる」

ナガモン『そう。……ひとまず、その男子生徒の存在を隠すことを推奨する』

スネーク「勿論だ」

ナガモン『貴方が気配を感じられなかったのなら、
     その生徒自身が騒がなければ長時間隠蔽しておくことも可能と判断する』

スネーク「いや、しかしだな。クラスメイトが急にいなくなったら騒ぎになるんじゃないか?」

ナガモン『騒ぎにならない生徒というのも存在する』

スネーク「……悲しい現実だな」

ナガモン『縛り上げて、女子更衣室のロッカーに閉じ込めておくべき』

スネーク「随分過激じゃないか。まるで個人的な恨みがあるみたいだな」

ナガモン『……』

64: 創る名無しに見る名無し 2009/05/14(木) 21:56:56 ID:DQ9zVoaS
prrr!prrr!

ナガモン『拘束した男子生徒は?』

スネーク「ナガモンの指示通り、変 と張り紙をしてロッカーに閉じ込めたぞ」

ナガモン『そう』

スネーク「しかしナガモン、あそこまでする必要があったのか?」

ナガモン『男子生徒を発見するのは高確率で女子。ほぼ確実に騒ぎになる』

スネーク「その混乱に乗じろ、という訳か」

ナガモン『そう』

スネーク「しかし作戦とは言え……敵だとしても同じ男として少し同情するな」

ナガモン『そのような感情は必要ない』

スネーク「……そうだな。そして、ナガモンは敵に回したくない奴だとわかったよ」

78: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 18:17:20 ID:gk7SWgYL
prrr!prrr!

スネーク「ナガモン。聞こえているか、ナガモン」

ナガモン『聞こえている』

スネーク「良い知らせだ。北高の急所を見つけたぞ」

ナガモン『何?』

スネーク「おいおい、ちょっとは喜んだらどうだ?」

ナガモン『私が喜ぶのは、貴方が任務を達成したとき』

スネーク「……融通がきかないな」

79: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 18:21:20 ID:gk7SWgYL
スネーク「とにかくだ。これから話すことを聞き逃さないでくれよ」

ナガモン『スネーク、先に聞いておきたいことがある』

スネーク「ん? どうしたナガモン」

ナガモン『貴方の現在位置』

スネーク「職員室脇のトイレの個室内だ」

ナガモン『……そう』

スネーク「ちょっと声が響くが、大声を出さなければ問題はないさ」

ナガモン『……』

スネーク「ナガモン。誤解のないように言っておくが、男子トイレだからな」

80: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 18:25:47 ID:gk7SWgYL
ナガモン『スネ-ク……北高の急所、とは?』

スネーク「ああ、俺もまさかとは思ったんだがな……」

ナガモン『……』

スネーク「北高の構成員は美少女揃い……一見、とても恐ろしい組織だ」

ナガモン『……そう』

スネーク「だがな、どうやら奴さん達も人材が不足してる部署があるらしい」

ナガモン『そう』

スネーク「ああ、そうだ。北高の急所……そいつは――美人女教師の不在だ」

ナガモン『……そう』

82: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 18:31:33 ID:gk7SWgYL
スネーク「生徒名簿を確認しようとしただけなんだが、収穫だった」

ナガモン『スネーク』

スネーク「どうしたナガモン」

ナガモン『北高に美人女教師がいない……それがどう欠点になるのか説明を』

スネーク「わかりきってることを聞くんだな」

ナガモン『……』

スネーク「――美人女教師は、学校に一人でも配属されていれば十分な戦果を期待出来る」

ナガモン『……そう』

スネーク「いや、むしろ単機の方が手ごわいだろうな。それがどうしてかわかるか?」

ナガモン『説明して欲しい』

スネーク「――マドンナ先生だよ、ナガモン」

ナガモン『……』

84: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 18:34:44 ID:gk7SWgYL
スネーク「いくら可愛い生徒とはいえ、そいつらはまだ若いヒヨっこだ」

ナガモン『戦闘経験の差という意味?』

スネーク「んなっ!?」

ナガモン『? スネーク?』

スネーク「……ナガモン、いくらなんでも俺に奇襲をかけるのはやめてくれ」

ナガモン『そのようなことをしたつもりはない』

スネーク「しただろう!……今後気をつけてくれよ」

ナガモン『わかった』

85: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 18:39:24 ID:gk7SWgYL
スネーク「ゴホン! とにかく、北高に美人女教師がいないとなると少し楽になるな」

ナガモン『それは何故』

スネーク「もしもの話だが、敵と鉢合わせた時に相手が美人女教師だった場合――」

ナガモン『……』

スネーク「――緊張するからだ」

ナガモン『……そう』

スネーク「だが、相手が中年の男教師だったら躊躇うことなく引き金が引ける」

ナガモン『スネーク。このミッションは――』

スネーク「わかってるさ。俺がそんなヘマをすると思うか?」

ナガモン『……』

スネーク「……何か、言ってくれると嬉しいんだがな」

86: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 18:43:53 ID:gk7SWgYL
prrr!prrr!

スネーク「ナガモン!」

ナガモン『何』

スネーク「話が違うぞナガモン!」

ナガモン『違う、とは?』

スネーク「ナガモン、お前は北高が学校を装った組織だと言ったな」

ナガモン『言っていない』

スネーク「……そうだったか?」

ナガモン『そう』

87: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 18:47:15 ID:gk7SWgYL
スネーク「それじゃあ……俺が見たものの説明がつかない」

ナガモン『スネーク。貴方が何を見たのか教えて欲しい』

スネーク「……恐ろしい相手だった。
     まさか、こんな所に配備されていたとはな……!」

ナガモン『貴方は何を見たの』

スネーク「……メイドだよ……!」

ナガモン『……』

スネーク「しかも巨 だ! 冗談じゃない!」

ナガモン『特定した』

88: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 18:52:50 ID:gk7SWgYL
スネーク「何!? 奴について何か知ってるのか!?」

ナガモン『説明する』

スネーク「是非とも頼む」

ナガモン『スネーク。貴方が見たものには未来の技術が搭載されている』

スネーク「何ッ?……いや、確かにあの二つの物体の破壊力は……」

ナガモン『恐らく、現在の科学技術よりも一歩先の技術で威力を増していると思われる』

スネーク「ナガモン……そいつはつまり……」

ナガモン『その固体は肉体改造を施されている可能性が非常に高い。
     でなければ、あの破壊力は説明がつかない』

スネーク「なんてこった……!」

89: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 18:57:49 ID:gk7SWgYL
ナガモン『その技術は、流出させるべきではない』

スネーク「確かにな。もしもナガモンが言っていることが本当なら、
     全ての平原が焼き払われちまうことになる」

ナガモン『そう』

スネーク「だが……どうする、ナガモン」

ナガモン『どう、とは?』

スネーク「奴を止めるには、多少騒ぎになるのはやむを得ないだろう」

ナガモン『……構わない』

スネーク「本当に良いんだな?」

ナガモン『良い。……スネーク、危険度の高い敵性対象の排除を』

スネーク「了解!」

90: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 18:58:29 ID:gk7SWgYL
ゴハン

92: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 19:41:59 ID:gk7SWgYL
prrr!prrr!

ナガモン『結果を聞きたい』

スネーク「……すまない、ナガモン」

ナガモン『?』

スネーク「奴は俺の手には負えない。
     少なくとも、今の装備じゃあ返り討ちにされるだけだ」

ナガモン『何故』

スネーク「奴は外装だけがメイドなのかと思ったんだが……違ったんだ」

ナガモン『……』

スネーク「あのメイドの煎れたお茶は美味かったんだよ、ナガモン!」

ナガモン『……そう』

93: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 19:45:41 ID:gk7SWgYL
ナガモン『それは、貴方の存在がメイドに知られたということ?』

スネーク「いや、さすがにその前に撤退した」

ナガモン『そう』

スネーク「正確には、撤退せざるを得なかったって所だな」

ナガモン『スネーク。今、貴方はどこに?』

スネーク「今は、メイドが居る部屋の、一つ隣の部屋に居る」

ナガモン『!?』

スネーク「ん? どうしたナガモン」

ナガモン『……なんでもない』

94: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 19:51:30 ID:gk7SWgYL
スネーク「とにかく、メイドを倒すには何か策を練らなきゃならない」

ナガモン『……そう』

スネーク「さっきからどうしたんだナガモン。
     何かあったのか?」

ナガモン『……何もない』

スネーク「やれやれ。……本当に平気なんだな?」

ナガモン『……スネーク、今貴方が目にしているものを教えて欲しい』

スネーク「女子高生だ」

ナガモン『!?…………そう』

スネーク「だが、安心してくれ。
     相手の戦力はさほどでもない」

ナガモン『……』

95: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 19:57:23 ID:gk7SWgYL
prrr!prrr!

スネーク「ナガモン」

ナガモン『何』

スネーク「文学少女についてのお前の考えを聞きたい」

ナガモン『……ユニーク』

スネーク「ユニーク? 変わった答えだな」

ナガモン『何故』

スネーク「いやなに、さっきから俺が見ている女子高生がずっと本を読んでるんでな」

ナガモン『そう』

スネーク「しかし、いくら本を読んでるとはいえ眼鏡をかけてないんじゃ駄目だ。
     戦力がガタ落ちだな」

ナガモン『……』

97: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 20:00:04 ID:gk7SWgYL
prrr!prrr!

スネーク「……ナガモン、この通信が盗聴されている可能性がある」

ナガモン『有り得ない』

スネーク「いや、見過ごせない事態が起こった」

ナガモン『何』

スネーク「さっき、俺が見ている女子高生は眼鏡をかけていないと言ったな?」

ナガモン『……』

スネーク「その女子高生が突然……眼鏡をかけだしたんだ」

ナガモン『……そう』

98: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 20:04:59 ID:gk7SWgYL
スネーク「俺は退避するつもりだったが、
     とんでもない所に飛び込んじまったらしい……」

ナガモン『そう』

スネーク「さっきのメイドに文学少女……
     北高は戦争でもおっぱじめるつもりなのか?」

ナガモン『そのような情報は入っていない』

スネーク「そうか」

ナガモン『スネーク。メイドと、文学少女の戦闘力はどちらが上?』

スネーク「甲乙つけがたいな」

ナガモン『そう。……そう』

スネーク「どうしたナガモン。なんだが嬉しそうじゃないか」

ナガモン『……気のせい』

99: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 20:09:39 ID:gk7SWgYL
prrr!prrr!

ナガモン『スネーク』

スネーク「すまないナガモン! 今は話している暇はない!」

ナガモン『貴方の状況はこちらでも確認している』

スネーク「だったら話は早い! 通信をきるぞ!」

ナガモン『メイドと可愛い文学少女の包囲網を突破する策がある』

スネーク「何ッ!? それは本当か?」

ナガモン『信じて欲しい』

スネーク「……ああ、わかった。
     ところでナガモン、どうして文学少女にだけ“可愛い”とつけたんだ」

ナガモン『気のせい』

100: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 20:17:20 ID:gk7SWgYL
prrr!prrr!

スネーク「やったぞナガモン! 脱出に成功した!」

ナガモン『そう』

スネーク「ついでと言っちゃなんだが、
     二人の名前も知ることが出来たぞ」

ナガモン『……』

スネ-ク「? どうしたナガモン。知りたくはないのか?」

ナガモン『……教えて』

スネーク「メイドの方がアサヒナ・ミクル。
     そして、文学少女の方がナガト・シャンだ」

ナガモン『……』

スネーク「なあ、ナガモン。
     日本人の名前で、シャンっていうのは珍しいんじゃないか?」

ナガモン『……私には判断しかねる』

102: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 20:25:47 ID:gk7SWgYL
prrr!prrr!

スネーク「……ナガモン」

ナガモン『何』

スネーク「――涼宮ハルヒを補足した」

ナガモン『!……そう』

スネーク「装備しているのは、セーラー服に黄色いリボン。
     リボンはカチューシャのようにして頭部を守っている」

ナガモン『……』

スネーク「恐らく、装備を外しての格闘戦も得意だろう。
     ……俺が戦ってきた中でも、かなり手強い部類に入りそうだ」

ナガモン『……そう』

103: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 20:31:37 ID:gk7SWgYL
スネーク「窓際の最後尾に座り、侵入者を警戒中のようだ」

ナガモン『そう』

スネーク「あの鋭い視線から逃れられたのは幸いだったな」

ナガモン『……』

スネーク「――これから接触を試みる。
     その間、通信は切ることにする」

ナガモン『スネーク。その少女が涼宮ハルヒという確証は?』

スネーク「前に座っている一般人の男子学生が“ハルヒ”と呼んでいた。
     まず、間違いないだろう」

ナガモン『……』

104: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 20:37:45 ID:gk7SWgYL
ナガモン『スネーク』

スネーク「どうしたナガモン。まさか、不安なのか?」

ナガモン『違う』

スネーク「なら、どうしたっていうんだ」

ナガモン『涼宮ハルヒは、前の席の男子生徒と会話をしている』

スネーク「そうだ」

ナガモン『なら、現時点でのパ  の奪取はやめるべき』

スネーク「……ナガモン?」

ナガモン『恐らく、大変なことになる』

105: 創る名無しに見る名無し 2009/05/22(金) 20:44:07 ID:gk7SWgYL
スネーク「そりゃあそうだろう。気付かれずにパ  を奪取するとはいえ、
     いつかは装備がなくなっていることには気付くだろうからな」

ナガモン『……』

スネーク「しかし、その前に退避することは十分可能だ」

ナガモン『……』

スネーク「まあ、今話してる男子生徒には勘付かれるかもしれんがね」

ナガモン『……』

スネーク「そういう訳だ。通信を終了する」

ナガモン『……』

122: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 15:28:26 ID:oWLSZLre
prrr!prrr!

ナガモン『……』

スネーク「どうしたナガモン」

ナガモン『首尾は』

スネーク「おいおい、さっき通信を終えたばかりじゃないか」

ナガモン『そう』

スネーク「そうだとも。いくら俺でも、そんなすぐには無理だ」

ナガモン『……』

スネーク「ナガモン……まさか、今すぐに涼宮ハルヒのパ  を奪取するのはまずいのか?」

123: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 15:31:16 ID:oWLSZLre
スネーク「さっき話した通り、いつかは気付かれるもんだ」

ナガモン『……』

スネーク「やるなら今だ。幸い、対象は机に突っ伏して居眠りをしているしな」

ナガモン『スネーク』

スネーク「任せろ。必ず手に入れてみせ――」

ナガモン『罠の危険性がある』

スネーク「……何?」

ナガモン『居眠りをしていると見せかけての待ち伏せ。危険』

スネーク「!?」

124: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 15:35:17 ID:oWLSZLre
スネーク「ナガモン、俺にはどう見ても本当に眠っているようにしか見えないぞ」

ナガモン『信じてもらえなくても良い。ただ、知って欲しかった』

スネーク「……確かに、前の席の男子生徒と会話をうちきっての居眠りは不自然だった」

ナガモン『そう』

スネーク「それまで親しげだったのに、急に言い争いをしたのもひっかかる」

ナガモン『……』

スネーク「これは、ナガモンの言うとおり罠だな。すまない、助かった」

ナガモン『良い』

スネーク「しかし、油断する瞬間は必ずある。そこを狙うことにする」

ナガモン『健闘を』

126: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 15:39:26 ID:oWLSZLre
prrr!prrr!

スネーク「チャンスだナガモン」

ナガモン『状況を』

スネーク「授業の終了と同時に、涼宮ハルヒが単独行動をはじめた」

ナガモン『そう』

スネーク「目的地は……くっ、こいつは厄介な場所に……!」

ナガモン『?』

スネーク「……ナガモン、心して聞いてくれ」

ナガモン『何』

スネーク「涼宮ハルヒの目的地はどうやら――女子トイレみたいだ」

ナガモン『貴方には失望した』

127: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 15:43:05 ID:oWLSZLre
スネーク「? どうしてだナガモン、これはまたとない機会じゃないか!」

ナガモン『何故』

スネーク「何故ってそりゃあ、トイレに行ったらパ  はその……わかるだろう?」

ナガモン『……』

スネーク「しかもだ、ある筋からの情報によると、女子トイレは全て個室らしいんだ」

ナガモン『その情報は正しい』

スネーク「何っ!? ナガモン、お前まさか……女子トイレに入ったことがあるのか!?」

ナガモン『……』

スネーク「はっはっは、なんだナガモン! お前さんも中々やるじゃないか!」

ナガモン『……そう』

128: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 15:46:41 ID:oWLSZLre
prrr!prrr!

スネーク「ナガモン……ナガモン……!」

ナガモン『……何』

スネーク「女子トイレってのは……こういうものなのか?」

ナガモン『貴方は女子トイレ侵入したと推測する。お縄につくべき』

スネーク「待て待て、俺は別にやましいことは何一つしちゃいない」

ナガモン『……そう』

スネーク「女子トイレってのは……どうして甘い匂いがするんだ?」

ナガモン『通信を終了する』

スネーク「おい、質問に答えてくれナガモン! ナガモン! ナg」

129: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 15:51:37 ID:oWLSZLre
prrr!prrr!

ナガモン『何』

スネーク「涼宮ハルヒが居る個室の、隣の個室を確保した」

ナガモン『……そう』

スネーク「またとないチャンスだ。しかし……すまない、ナガモン」

ナガモン『スネーク、何があったかの説明をして欲しい』

スネーク「どうやら、この女子トイレにはトラップが仕掛けられていたみたいなんだ……」

ナガモン『トラップ、とは』

スネーク「恐ろしいトラップだ。何故か前かがみになっちまって……行動が著しく制限されている」

ナガモン『……そう』

130: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 15:55:25 ID:oWLSZLre
スネーク「トラップの正体がわからない状態で行動するのは得策じゃあない」

ナガモン『……』

スネーク「機会を逃す事になるが、ミッションの成否に関わるからな」

ナガモン『そう』

スネーク「だが、チャンスはまた巡って来る。期待しててくれ」

ナガモン『了解した』

スネーク「!? ナガモン、静かにしてくれ!」

ナガモン『……』

スネーク「女子の三人組だと!? まさか、トイレまでスリーマンセルを徹底してるのか!?」

ナガモン『……』

131: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 15:59:51 ID:oWLSZLre
prrr!prrr!

ナガモン『スネーク』

スネーク「どうしたナガモン。対象に動きは無いぞ」

ナガモン『涼宮ハルヒの行動予定に関する情報を得た』

スネーク「何だって!? そいつは本当か!?」

ナガモン『本当』

スネーク「でかしたぞナガモン!」

ナガモン『データを端末に送る。確認して』

スネーク「ああ、了解した!」

132: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 16:05:14 ID:oWLSZLre
prrr!prrr!

ナガモン『何』

スネーク「送って貰った情報の中に、気になることがいくつかあった」

ナガモン『気になること、とは』

スネーク「涼宮ハルヒは……SOS団という集団を率いているらしいな」

ナガモン『そう』

スネーク「くそっ!……これは厄介だぞ、ナガモン。
     SOS団の構成メンバーは精鋭揃いだ……!」

ナガモン『……』

スネーク「一名だけやけに平凡そうな奴が居るが、恐らくこいつも重要な人物なんだろう。
     いや、もしかしたらSOS団の鍵になっているのかもしれない」

ナガモン『……』

133: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 16:10:30 ID:oWLSZLre
スネーク「でなけりゃ、浮いているにも程があるからな」

ナガモン『そう』

スネーク「他にも男の構成員は居るが、もう一人の男は中々の好青年に見える。
     ……まあ、見えるだけでこの表情も演技だがな」

ナガモン『何故』

スネーク「言い切れるのかって?……長年人を見ていると、
     そういうことは自然とわかるようになるもんさ」

ナガモン『……そう』

スネーク「しかし……この少年に加え、まさかあのメイドと文学少女もSOS団の
     構成メンバーだったとは……!」

ナガモン『スネーク、貴方ならやれる』

スネーク「……こいつは驚いた! まさか、ナガモンに激励されるなんてな!」

134: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 16:17:11 ID:oWLSZLre
prrr!prrr!

スネーク「……涼宮ハルヒが、構成員と共にベースへ向かった」

ナガモン『そう』

スネーク「いや、この場合だと待機所になるか。
     なにせ、SOS団は北高に属する特殊部隊だからな」

ナガモン『特殊部隊という情報は渡していない』

スネーク「ナガモン、俺はお前に送って貰った資料を見て確信したんだ。
     SOS団は、紛れも無く北高のエリートをそろえた特殊部隊だ」

ナガモン『……何故』

スネーク「活動的な美少女、巨 のメイド、眼鏡の文学少女、転校してきた美男子……」

ナガモン『……』

スネーク「ここまで揃ってるのに特殊部隊じゃないってのはおかしすぎる。
     普通の学生のクラブ活動じゃないんだからな」

ナガモン『……そう』

スネーク「……今のは冗談だったんだが、わかりにくかったか?」

135: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 16:23:33 ID:oWLSZLre
prrr!prrr!

ナガモン『スネーク、現在位置の報告を』

スネーク「どうした、何かあったのか?」

ナガモン『涼宮ハルヒが、SOS団の部室に到着した』

スネーク「わかっているさ。それにしても“部室”とは……な。
     さすがに最低限のカモフラージュはしているようだ」

ナガモン『スネーク』

スネーク「だが、わかる人間が見ればその程度の偽装は無意味――っと、
     すまないナガモン、俺の現在地だったな」

ナガモン『……』

スネーク「俺は今、北高の音楽室に居る」

ナガモン『何故。説明を』

136: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 16:29:05 ID:oWLSZLre
スネーク「聞き捨てなら無い単語を耳にしたもんでね」

ナガモン『聞き捨てるべき』

スネーク「いや、そいつは聞けない。何せ、この北高には複数の
     特殊部隊があるって可能性があるからだ」

ナガモン『……』

スネーク「部隊名は――“ENOZ”。SOS団に比べると構成メンバーの能力は落ちるが、
     集団戦闘になったならばENOZの方に軍配が上がりそうだ」

ナガモン『……そう』

スネーク「個人戦闘に特化した部隊に、集団戦闘に特化した部隊……。
     北高は……一体どれだけの戦力を保有してるっていうんだ……!」

ナガモン『戦力に該当する集団は無い』

137: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 16:32:41 ID:oWLSZLre
ナガモン『スネーク、貴方の任務は涼宮ハルヒのパ  の奪取』

スネーク「そいつはわかっちゃいるが……」

ナガモン『貴方のミッション終了を確認した後、
     こちらがしかるべき処置を取る』

スネーク「!? どういうことだナガモン!?」

ナガモン『黙秘する』

スネーク「……成る程。こいつはお前さんの組織にとっては禁則にあたるのか」

ナガモン『そう』

スネーク「悪かったなナガモン。困らせる事を言った」

ナガモン『良い。貴方は涼宮ハルヒのパ  の奪取を優先して』

スネーク「了解だ! 通信終了!」

139: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 16:36:47 ID:oWLSZLre
prrr!prrr!

スネーク「こちらスネーク。SOS団の部室に潜入した」

ナガモン『っ!?……そう』

スネーク「? どうしたナガモン、何を驚いている」

ナガモン『……何でもない』

スネーク「幸い、こちらの動きはまだ奴らに気付かれないようだ」

ナガモン『……』

スネーク「――いや、待て。文学少女の様子がおかしい。
     あたりを警戒するような素振りをしだしたぞ」

ナガモン『……気のせい』

スネーク「……どうやらそうみたいだな。今まで通り本を読み出した」

ナガモン『……』

140: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 16:45:01 ID:oWLSZLre
prrr!prrr!

スネーク「ナガモン……そろそろ行動に移るぞ」

ナガモン『!……そう』

スネーク「一見平凡な男子学生と、転校してきた美男子は
     ボードゲームに偽装した戦術確認に集中している」

スネーク「巨 のメイドも、その様子を観察しているようだ。
     ……ズズッ……うん、お茶も美味いな」

ナガモン『!? いつの間にお茶を』

スネーク「おっと、さすがにそれは依頼人のナガモンにも教えられないな」

ナガモン『……』

スネーク「涼宮ハルヒも、情報端末へ視線を向けていて気付く心配はない」

ナガモン『……そう』

スネーク「しかし……眼鏡の文学少女の挙動が気になる」

141: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 16:48:21 ID:oWLSZLre
ナガモン『何故』

スネーク「気のせいだと思いたいんだが……こちらに気付いているかもしれない」

ナガモン『……』

スネーク「まるで、俺の行動に反応しているかのようは素振りを見せるんだ」

ナガモン『……心配ない。自信を持つべき』

スネーク「――いや、ここは一度確認してみるべきだろう」

ナガモン『確認?』

スネーク「少し待っててくれ。すぐに済む」

ナガモン『そう』

スネーク「一旦通信を終了する」

142: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 16:53:07 ID:oWLSZLre
prrr!prrr!

ナガモン『……』

スネーク「ナガモン、どうやらさっき言ったことは杞憂だったみたいだ」

ナガモン『スネーク、貴方は確認のために何をしたのか教えて欲しい』

スネーク「なに、大したことじゃないさ」

ナガモン『そう』

スネーク「眼鏡の文学少女が読んでいる本の重要な所に、
     マーカーでチェックを入れておいた」

ナガモン『!!?…………そう』

スネーク「後で気付くだろうが……その時には、
     俺は涼宮ハルヒのパ  を奪取して撤退しているから問題はないさ」

ナガモン『………そう』

144: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 17:00:33 ID:oWLSZLre
prrr!prrr!

スネーク「……聞いてもいいか、ナガモン」

ナガモン『何』

スネーク「涼宮ハルヒのパ  を奪取して、それを何に使用するつもりだ?」

ナガモン『……』

スネーク「答えてくれ。まさか……クローンの精製を行うんじゃあないだろうな」

ナガモン『違う』

スネーク「信じても良いんだな? そうだとしたら、俺はこれ以上は……」

ナガモン『そのような意図は無い。安心して欲しい』

145: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 17:05:50 ID:oWLSZLre
スネーク「だったらどうして……」

ナガモン『スネーク。パ  の使用方法は?』

スネーク「そりゃあ、パ  は穿くもの――って、ナガモン!?
     お前まさか、涼宮ハルヒのパ  を穿くつもりなのか!?」

ナガモン『……そう。貴方の言い方にあわせるなら、涼宮ハルヒは一流の戦士。
     その装備を手に入れることは、戦力の増強につながる』

スネーク「だからって女子の、しかもパ  を穿くのか!?
     それじゃあ変 じゃないか!」

ナガモン『……まさか、貴方にそういわれるとは思っていなかった』

スネーク「考え直せナガモン! 女子のパ  は、
     男が穿くには小さすぎるし圧迫されるぞ!」

ナガモン『貴方はどうして詳細に知っているのか』

146: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 17:09:59 ID:oWLSZLre
スネーク「そんな事はどうだって良い!」

ナガモン『スネーク。ミッションの遂行を』

スネーク「……考えを変えるつもりはないんだな?」

ナガモン『ない』

スネーク「どうやら、決心は相当固いみたいだ。
     ……わかったよ、ナガモン」

ナガモン『……』

スネーク「この――涼宮ハルヒの水色パ  の受け渡し方法を教えてくれ」

ナガモン『!? スネーク、貴方まさか』

スネーク「そのまさか、さ。……今俺の手の中には――」


スネーク「――涼宮ハルヒのパ  がある。どうしようもない位人肌の、な」

147: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 17:16:18 ID:oWLSZLre
ナガモン『……』

スネーク「ナガモン、俺はお前さんがコイツを何に使うのかはもう聞かない」

ナガモン『……そう』

スネーク「だがな。決して悪用はしないで欲しい。
     こいつは俺の――個人的な頼みだ」

ナガモン『……』

スネーク「聞いてくれると嬉しいんだが、ね」

ナガモン『……了解した。決して悪用はしない』

スネーク「! ありがとう……ナガモン」

ナガモン『……スネーク』


ナガモン『受け渡し方法と同時に、私の正体も明かす』

148: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 17:19:46 ID:oWLSZLre
スネーク「ナガモン!?」

ナガモン『貴方はとても優秀。正体を明かすに値すると判断した』

スネーク「……そいつは光栄だ。だが、本当に良いのか?」

ナガモン『良い』

スネーク「……そうか。なら、聞かせてもらおうか。
     ナガモン――お前は一体何者なんだ?」


ナガモン『……私は、SOS団に所属している団員の一人』


スネーク「……何……だって……?」

150: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 17:23:27 ID:oWLSZLre
スネーク「ナガモンっ! まさか、俺を罠にはめるために――!?」

ナガモン『違う』

スネーク「それじゃあ何故……まさか、スパイなのか!?」

ナガモン『…………そう』

スネーク「だが、それじゃあ説明がつかないぞ。
     SOS団の構成員だったら、わざわざ外部の人間を頼る必要が無い」

ナガモン『涼宮ハルヒはとても優秀。
     恐らく、私がパ  を狙っているのに気付いている』

スネーク「だから、自分に注意をひきつけて俺にパ  を奪取させたっていうのか」

ナガモン『そう』

151: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 17:27:59 ID:oWLSZLre
スネーク「しかし、俺が見ていた限りじゃ部室内に通信をしているような
     人間はいなかったぞ」

ナガモン『それに関しては特殊な訓練を受けているとしか説明出来ない。
     必要なら詳細に説明する』

スネーク「いや……時間もあまり残されていない。
     ソイツに関しては、後でゆっくり聞かせてもらうことにしよう」

ナガモン『涼宮ハルヒがノー  でいるのに気付く、という意味?』

スネーク「その通りだ。応急処置でオムツを穿かせたが、そろそろ限界だろう」

ナガモン『……スネーク。あなたは恐ろしい位優秀』

スネーク「おいおい、急にどうしたんだ?」

ナガモン『私は今、有機生命体というものに“驚愕”している』

152: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 17:31:48 ID:oWLSZLre
スネーク「おかしな言い方をするんだな。
     ……まあ良い、ここで正体を明かすっていうことは――」

ナガモン『そう。受け渡しは、直接行う』

スネーク「パ  の持ち主が同じ部屋に居るっていうのに、
     なんとも大胆な受け渡し方法じゃないか」

ナガモン『……貴方の行動ほどではない』

スネーク「そうかい? それで……お前さんは、
    SOS団の中の、一体誰なんだ?」

ナガモン『今、戦術確認をしている内の――』


ナガモン『――チェックメイトをうけた方』

153: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 17:37:12 ID:oWLSZLre
prrr!prrr!

スネーク「――ナガモン。言われたとおり、
     お前の手にパ  を掴ませて置いたぞ」

ナガモン『感謝する』

スネーク「しかし、人間ってのはわからないもんだな」

ナガモン『?』

スネーク「まさか、お前みたいに女関係に不自由していなさそうな奴が、
     女子のパ  を欲しがるなんて思わないぞ」

ナガモン『そう』

スネーク「だが、バレないようにしろよ。こいつがバレたら、
     SOS団に潜入を続けることは難しくなるだろうからな」

ナガモン『わかっている』

155: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 17:43:45 ID:oWLSZLre
prrr!prrr!

スネーク「? どうしたナガモン」

ナガモン『バレた』

スネーク「……何だって!?」

ナガモン『しかし、安心して欲しい。私に被害は無い』

スネーク「おいおい、そりゃあどういうことだ!?」

ナガモン『私には目的があった。
     それは、彼と不思議探索で一緒になる確率を上げるということ』

スネーク「待て! 待ってくれナガモン! ちゃんと説明してくれ!」

ナガモン『本来では考えることのない目的。エラー。
     しかし、私はそれに向けて行動を開始した』

スネーク「まさか……!」

ナガモン『そう。他の団員を除名することが手段』

156: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 18:00:45 ID:oWLSZLre
ナガモン『しかし、古泉一樹は今まで協力関係にあった。
     今までの協力に対して、報酬を与えるのが妥当と判断した』

ナガモン『古泉一樹は、涼宮ハルヒに対して好意を抱いている。
     だから、報酬としては涼宮ハルヒのパ  が適切』

スネーク「餞別代わりに、ってことか」

ナガモン『そう。気付かれなければ問題なく終了した。
     しかし、彼は鈴宮ハルヒ他、全団員に気付かれるというミスを犯した』

スネーク「そのフォローはしてやらないのか?」

ナガモン『古泉一樹のミスは、彼自身の責任。私の関与するところではない。
     それに、古泉一樹をかばうことによって私が疑われる可能性もある。危険』

スネーク「……」

157: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 18:06:26 ID:oWLSZLre
スネーク「……ナガモン、お前は古泉一樹という少年になんて言ったんだ」

ナガモン『死ぬべき、と』

スネーク「なんて奴だ……!」

ナガモン『スネーク、貴方のおかげで次回の不思議探索が良いものになった。
     ……感謝する』

スネーク「ナガモン! いや、平凡な男子高校生の――」

ナガモン『……違う』

スネーク「何? それじゃあ、まさかメイドの方か!?」

ナガモン『…………』


ナガモン『そう。私は朝比奈みくる……貴方が排除するべき存在』

159: 創る名無しに見る名無し 2009/06/20(土) 18:12:59 ID:oWLSZLre
スネーク「アサヒナ・ミクル! お前は、俺にとんでもない事の片棒を担がせてくれたな」

ナガモン『……』

スネーク「……良いか、よく覚えておけ。
     お前さんがしたことは断じて許しちゃあおけない」

ナガモン『……』

スネーク「今度のミッションは依頼を受けてのことじゃない。
     俺が、俺自身の意思で行うものだ」

ナガモン『そう』

スネーク「アサヒナ・ミクル……俺は、お前のパ  も脱がす事に決めた。
     悪いが、オムツのサービスは無しでな」

ナガモン『そう』


ナガモン『……スネーク、貴方には期待している』


テンッテッテッレレ♪ テンッテンッテン♪


おわり