1: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 01:30:10.18 ID:kyavB9Kui
しんのすけ「あいちゃん…」


あい「どうしました?」


しんのすけ「俺達さ、その、付き合わない…?」


あい「えっ」

引用元: しんのすけ「あいちゃん…」 



2: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 01:33:49.75 ID:kyavB9Kui
誰もいないか…しばらくしても人来なかったらやめるわ




野原しんのすけ
大学4年生。


東京で一人暮しを初めてもう随分たった。

大学生活も充実してた。
そこそこの企業の内定ももらって、バイトをしながらたまに大学に行く日々を送っていた。


----プルルルルル-----プルルル



携帯が鳴った

5: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 01:37:29.60 ID:kyavB9Kui
しんのすけ「もしもし」


あい「しんさま、こんにちは。」


あいちゃんだ。
あいちゃんとは幼稚園で別れてからずっと会ってなくて、中学生の時に偶然再会した。


それから連絡先を交換してたまに会っていた。


幼稚園の時から変わらず、オラ…いや、俺を好きでいるみたいだ。


なんでこんなに俺だけを慕っているんだろう…相当美人になったあいちゃんはモテるに違いない。




見てくれてる人ありがとう!

8: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 01:43:44.00 ID:kyavB9Kui
しんのすけ「おう、どうしたの?」


あい「あのっ、しんさまは、年末はご実家に帰りませんの?」


しんのすけ「ん、あぁ、1日の夕方からバイトあるし今年は帰らないよ」


あい「そうですの…」


しんのすけは悟っていた。大体電話をする時は俺の家に遊びに行きたいっていう時だ。

今日は大晦日。
友達との予定も特にないし、、、


あいちゃんを初詣にでも誘ってみようかな…1人で過ごすのも少し寂しい…

10: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 01:54:24.70 ID:kyavB9Kui
しんのすけ「あいちゃん、暇だったら初詣行かない?」


あい「本当ですの?!嬉しいですわ!あいも、お誘いしようと思っていたのです」


しんのすけ「本当?よかった。じゃあ、いつでもいいから俺の家来て。ついでに夕飯も一緒に食べよう」


あい「分かりましたわ。じゃあ夕飯の買い物をしてから、しんさまの家に行きますわ」


しんのすけ「ごめんね、ありがとう」


あい「16時過ぎ頃にお伺いしますわ」


しんのすけ「わかった、じゃあまたね」


あい「では、また」

ピッ

11: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 01:56:04.64 ID:kyavB9Kui
連続ですみません。



そうと決まれば、部屋でも掃除するか…


----プルルルルル----プルルルルル


また電話が鳴る


ピッ

しんのすけ「なに」


ひまわり「あっ、兄ちゃん!?電話したのに話し中だから!またあいさんと電話してたでしょー!」


妹のひまわりだ。

17: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 02:06:01.77 ID:kyavB9Kui
しんのすけ「あー、うんまぁね」


ひまわり「本当に仲いいね~。早く付き合えばいいのに」


しんのすけ「別にそんなんじゃないから…用それだけなら切るけど」


ひまわり「あっ!待って待って!用はある!父さんと母さんがね、お正月くらい帰ってこないのかって!」


しんのすけ「んー、1日は夕方から深夜までバイトあるからなー。帰るなら2日の夕方かな」
 

ひまわり「本当?!じゃあそう伝えておくね!絶対帰ってくるんだゾ!」


しんのすけ「はいはい」

20: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 02:07:32.30 ID:kyavB9Kui
げっ、もう13時だ。
さっさと片付けないと…


年末のあんまり面白くない特番を見ながら片付けはじめた。


しんのすけ「ローラの写真集どこに隠そう…」

21: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 02:13:25.81 ID:kyavB9Kui
見てくれてる人ありがとうございます!がんばる!




そして16時をまわった頃

ピンポーン

インターホンがなった

ガチャ…



あい「失礼しますわ」


しんのすけ「わざわざありがと、入って」


今日は晴れているが、北風がとても冷たい。あいちゃんは鼻とほっぺたを真っ赤にして来てくれた。


しんのすけ「座って、温かいカフェオレでもいれるよ。」


あい「ありがとうございます、しんさま。」


しんのすけ「あぁ…」

しんさまって呼ばれるの恥ずかしいんだよなぁ。
でもそう言ったら傷つきそう。



カフェオレをいれて、テレビを見ながら2人でぐだぐだした。

22: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 02:21:18.18 ID:kyavB9Kui


あい「そろそろ夕飯の支度しますね」


しんのすけ「おー何作ってくれるの?」


あい「やっぱり大晦日なのでお蕎麦にしようかなって…あ、黒磯に頼んでとっておきのシャンパンも用意しましたの!」


しんのすけ「えーお蕎麦とシャンパンって合わないゾ」


あい「確かにそうですわね…ごめんなさい、、、すぐ買い物してきますわ!他の物も作ります!」


しんのすけ「あ…ごめん。じゃあ俺も何か作るよ」


しんのすけは大学に入ってからカフェバーのキッチンでアルバイトをしている。


ありあわせの食材でシャンパンに合いそうなメニューを作った。

23: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 02:29:34.27 ID:kyavB9Kui
 

あい「流石しんさまですわ!すごく美味しそう!」


しんのすけ「こんなものしか作れなかったけど、とりあえず乾杯するゾ」

………
……


しんのすけ「あれ?あいちゃん?大丈夫?」


あい「…」


しんのすけ「あいちゃんってば!」


あい「ん…あ、すみません…少し、酔ってしまいました…」


そう言ったあいちゃんはほっぺたがピンク色で、目がとろっとしてた。


しんのすけ(あいちゃんって少しネコ目だから、いつもと違うゾ…////)


あい「少し、お水を頂きますわ…」


しんのすけ「……え!あ!水なら冷蔵庫…じゃなくて、それならオラが取ってくるゾ!!」


あい「しんさま…(子どもの頃みたい…)」


しんのすけ「ほい。これ飲んで少しベッドで横になりな」


あい「ありがとうございます…少しの間だけそうさせて頂きますわ…」

26: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 02:39:14.94 ID:kyavB9Kui
あいちゃんは結構酔ってたみたいで、すぐに眠りについた。

すやすやと寝息をたてる姿は、まるで、お姫様みたいだ。

しんのすけ(まつ毛長………なんか、あれ、顔が熱い)

しんのすけ(オラも少し酔ったみたいだゾ。こたつで少し寝るか…)

そうして2人とも眠った。

29: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 02:45:31.24 ID:kyavB9Kui
………カチャ

…カチャカチャ
……

…チャ

しんのすけ(んー……なんの音…)

………
……


しんのすけ「(…んー?)あっ!あれ?あ、寝てたのか…」

ベッドに目をやるとあいちゃんがいない。



あい「しんさま、目が覚めましたのね」


しんのすけ「んあ、あれ、あいちゃんもう大丈夫?」


あい「ええ、おかげさまで。すっかりよくなりましたわ」


しんのすけ「それなら良かった」


あい「あの、寝起きで召し上がれるか分かりませんが…お蕎麦作ったのですが…」


しんのすけ「ほんと!?やったー!食べるゾー!」


あい「ふふ…それならよかった。では、食べましょう」


しんのすけ(あいちゃんいつの間に起きたんだろ。それに洗い物までしてくれてたんだー)

31: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 02:47:22.43 ID:kyavB9Kui
しんのすけ「ふーっ。おいしかったゾ!やっぱ年越しそば食べなきゃダメだよね~」


あい「そうですわね。あい、しんさまと食べられて、幸せですわ//」

しんのすけ「…あいちゃんって本当物好き。」




時刻は23:40


しんのすけ「お、白組が優勝か~堀北真希ちゃん、悲しんでるゾ…」


あい「しんさま!あいの事も見てくれなきゃ悲しいです!」


しんのすけ「あーうんうん。」



あい(しんさま…やっぱり…もう…)


しんのすけ「ほら!あいちゃん!年明けるよ!」


あい「へっ…?」


しんのすけ「あけましておめでとー!」


あい「あっあけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いいたしますわ」


しんのすけ「おー」

32: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 02:54:31.62 ID:kyavB9Kui
あい(しんさまは、もう…振り向…)
しんのすけ「よし!初詣行こ!!」


そう言って素早く支度を始めるしんのすけ。

しんのすけ「お参りするまで並ぶから厚着しなきゃだゾ」


あいちゃんも急いで支度をする。


しんのすけ「あいちゃんマフラー無いの?」


あい「あっ、それが家を出る時少し急いでたので忘れてしまって…」


しんのすけ「ふーん。それじゃ、これ使いなよ、安物だけど。」

35: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 03:01:31.95 ID:kyavB9Kui
あい「えっ、でも…しんさまが…」


しんのすけ「いいの。風邪ひかせちゃったら黒磯さんに怒られそうだし」


あい(なんで、そんなに優しくしてくれるの……こんなんじゃいつまでも…)



しんのすけ「じゃー、出発!」


あい「おしんこ~っ♪」


しんのすけ「きゅうりのぬか漬 ……って!言わすなよ…」


あい「ふふっ。やっぱり、しんさまは変わりませんわ」




あい(私への気持ちも、いつまでも、変わらないのでしょうか…)

37: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 03:11:14.14 ID:kyavB9Kui
しんのすけ「少し歩かせちゃうけど、大きい神社言ってみようか」


あい「はい!なんだかわくわくしますわ!」


しんのすけ「あいちゃんも子供っぽいなー」


あい「あら、そんなことありませんわよ?私だって今年からは社会人ですもの!」


しんのすけ「(あいちゃんは早々に大手の銀行に内定貰ってたっけ…)あー確かになぁ。俺たちもう社会人か…」

38: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 03:12:06.74 ID:kyavB9Kui
あい「そうですわね…ふたば幼稚園にいる時は、こんな時が来るなんて思いませんでした」


しんのすけ「おれもー。」


あい「そういえば、かすかべ防衛隊のみんなはどうしているのかしら?」


しんのすけ「みんなはね、風間くんは相変わらず頭良いから、一流企業の内定もらってる。ボーちゃんは院生になるって。石の研究してるらしい」


あい「ネネちゃんとマサオも相変わらずかしら?」


しんのすけ「ひまわり曰く仲良くやってるみたい。それに二人目できたらしい!」


あい「まぁ!今年最初の良いニュースが聞けましたわ」


しんのすけ「高校卒業してすぐ結婚したからなー。もう二人目かぁ」


他愛の無い話で盛り上がっているうちに、神社に着いた。

39: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 03:17:20.31 ID:kyavB9Kui
しんのすけ「うわっ。すごい並んでる…」


あい「2時間くらい並ぶ覚悟はしてましたが…この多さは予想以上ですわ…」


あい「はぐれてしまったら大変ですわ…」


あいちゃんの言葉を聞いたしんのすけは、あいちゃんの手を掴んだ。


しんのすけ「これで安心?」

40: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 03:19:15.70 ID:kyavB9Kui
あいちゃんの顔が赤くなる

あい「しっ…しんさま…?!//」


しんのすけ「ひまわりの手を繋いであけてた頃を思い出すゾ!」


あい「あ、あはは…そうですの…(子守感覚なのでしょうか…期待してばかみたいです…)」


しんのすけ「あいちゃん…指細くてきれいだね」


あい「あっ、あんまり見られると少し恥ずかしいですわ…//」


あい(ずっと…今がいいですわ…でも…)

41: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 03:31:05.72 ID:kyavB9Kui
………
……


しんのすけ「もーすぐで順番くるな」

あい「やっと、ですわね!」


しんのすけ「…お?あ、あいちゃんすぐ戻る!並んでて!!」

繋いでいた手をパッと離し、列を抜け人混みに紛れていってしまった


あい「しっ、しんさま?!」


あい(…なんだか…いつもそうなのよね。ようやくつかみかけても、離れてしまう)


5分程たっただろうか、しんのすけが息を切らして戻ってきた。

43: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 03:32:29.85 ID:kyavB9Kui
しんのすけ「はあっ…はあっ…ごめん待たせて…!」


あい「大丈夫ですが…急にどうしたんですの?」


しんのすけ「あ…あいちゃんに、寒い思いさせちゃったから、これ、飲んで」


そう言って差し出したのは、屋台で買ってきた甘酒だった。


あい「しんさま…私のために…」


しんのすけ「苦手だった?嫌なら他の…」
あい「これがいいですわ!!」


しんのすけ「あいちゃんがそんなに甘酒好きだったとは…」


あい「しんさま、ありがとうございます。あい、嬉しいです」


しんのすけ「…あれ?あいちゃん泣いてる?無理して飲まないで?」


あい「グスッ…ちっ、違いますの!ちょっと熱かっただけですわ」


あい(しんさま…もう、けじめつけなきゃ。)

44: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 03:34:09.15 ID:kyavB9Kui
しんのすけ(あいちゃん…俯いてる。


オラなんか悪いことしたかな



寝ちゃったからかな…



寒いから??


付き合って無いのに手繋ぐのダメだったかな。


あいちゃんを、笑顔にしなきゃ…


………あっ!甘酒!
もー、これしか方法思い浮かばないゾ!)

45: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 03:39:41.46 ID:kyavB9Kui
あい「しんさま、ごちそうさまです。とっても温まりました」

にこっとあいちゃんが笑った


しんのすけ「(ドキッ…ななな、やっぱりあいちゃんって可愛い…)あ、あぁどういたしまして」


あい(しんさま、なんだかいつもと違う…)


しんのすけ(なんか今日はいつもよりあいちゃんが可愛いく見える…///)

46: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 03:41:04.54 ID:kyavB9Kui
そしてやっと順番が来た

しんのすけ「あいちゃんは何をお願いするの?」

あい「それは言えませんわ。言ってはいけませんのよ?」

しんのすけ「そっかぁ…きになる…」


しんのすけ(きれいな女の人と付き合えますよーに!)



あい(しんさまを、諦め…いや…でも…どうしよう。でもいい加減しなきゃ…)

47: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 03:42:19.01 ID:kyavB9Kui
…ちゃん!あいちゃん!」


あい「えっ?」

しんのすけ「あいちゃん!もう次の人待ってるから行くゾ!」


あい「あぁっ…ごめんなさいっ!」



あい(結局決められなかった…)


しんのすけ「おみくじ引く?」

あい「そ、そうですわね!」




連続すみません

49: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 03:49:03.87 ID:kyavB9Kui
しんのすけ「やっぱおみくじ引かないとね~!オラこれ!」

あい「しんさまったら、楽しそうですわね♪私も引きましたわ」

しんのすけ「…カサカサ……お!大吉ー!やったー!

(恋愛は、、、『素直になれ』?オラ素直だと思うけど…)」


あい「私は中吉でしたわ…

(恋愛、恋愛、、『待て』って…何年待ってると思ってるのよ神様…グスッ)」

51: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 03:54:17.19 ID:kyavB9Kui
しんのすけ「さ、もうすぐ明け方になっちゃう、帰ろっか」


あい「そうですわね」



しんのすけ(素直になれって、どーゆー事だろ。きれいなお姉さんがいたらすぐ声かけてるんだけどなぁ…)


しんのすけはそんな事を考えながら家路についていた。


(きれいなお姉さん、、まぁ、あいちゃんもすごくきれいなお姉さんだよな…チラッ)


しんのすけ「え?あいちゃん泣いてる?」

52: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 03:59:55.84 ID:kyavB9Kui
あい「ぇ…?」


(やだ…わたしったら何泣いて…っ…え、どうしよう…涙が止まりませんわ…)


あい「グスッ…ズズ…ごめんなさ…っ…」


しんのすけ「どうしたの?!どこか痛いの?!あいちゃん?!


(オラが、あいちゃんをお守りしなきゃ…!!!)」

53: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 04:05:15.55 ID:kyavB9Kui
しんのすけ(まだ朝の4時…病院なんかやってないし…あー!もー!)

しんのすけはあいちゃんを抱き抱えた。お姫様だっこだ。


しんのすけ「すぐオラの家着くからね!!」

あいちゃんを抱き抱えたまま家まで走った。



あい(しんさま…なんでいつも優しいの…あいは、いつまで待てばいいんですの…)

55: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 04:15:45.82 ID:kyavB9Kui
走って、走って、やっと家に着いた。

あいちゃんは泣きすぎたのか、よくわからないけど過呼吸になってた。

あい「し…ん…」

しんのすけ「あいちゃん!喋らないでいいから!ね?」

背中をさすってあげても、なかなか落ち着かない。

水も飲めない。

こんなあいちゃん見たこと無い。

しんのすけの手をぎゅっと握って、必死に息を整えようとしている。


しんのすけ「あいちゃん…」


あいちゃんを抱きしめた

56: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 04:22:48.69 ID:kyavB9Kui
あい(こんなに必死なしんさま見たこと無いですわ…

あいは、また迷惑をかけているのですか…

しんさま、ごめんなさい…あいはもう、しんさまを諦め………

え…抱きしめて…)






通ってる大学が23区外とでも思って下さい
八王子とか

58: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 04:32:30.33 ID:kyavB9Kui
しんのすけ「あいちゃんごめん…これしか出来ない。子供の頃母ちゃんに抱きしめてもらってすごく安心したんだ…だから…大丈夫だから、ここにいるから…」




どのくらいの時間がたっただろうか。ずっと抱きしめていたら、あいちゃんも落ち着いてきたようだ。


あい「しんさま」


しんのすけ「大丈夫?落ち着いた?」


あい「はい…ありがとうございます…」

微笑みながら言った。

59: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 04:39:13.19 ID:kyavB9Kui
あい「ごめんなさい、新年早々…」

しんのすけ「いや、大丈夫。でもオラがいてよかったな!」

冗談混じりに言う。

あい「えぇ、本当に。しんさまがいて良かった…」

しんのすけ「(ドキッ…)じ、冗談だゾ!?あ、ああっ!ほら!外見て!初日の出!」

あい「初日の出ですけど…もう6時ですわ…しんさまったら…」

61: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 04:42:42.26 ID:kyavB9Kui
あい「でも、しんさまとこうして初詣行ったり、初日の出見られたり…あいは幸せ者ですわ…」


しんのすけ「それ、本当の気持ち?」

あい「あたりまえですわ。何年かかったら伝わるんですの?」



しんのすけ「………今?とか?」

62: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 04:50:37.84 ID:kyavB9Kui
しんのすけ「なーんて!」

あい「しんさまったら、意地悪いですわ」






しんのすけ「あいちゃん…」

あい「どうしました?」

しんのすけ「俺達さ、その、付き合わない…?」

あい「えっ」



しんのすけ「いや、だからさ、俺、あいちゃんのこと、好きだ…」

「今まで俺なんか、俺なんか、って遠慮してたから、あいちゃんに俺は勿体無いと思ってたから、こういう気持ち気付けなかったのかな…」




ちゅっ

63: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 04:57:18.22 ID:kyavB9Kui
不器用だけど、あいちゃんのほっぺにキスをしてみた


しんのすけ「やっと素直になれた。あいちゃんのおかげ」


あい「しんさま…グス…」


しんのすけ「あいちゃんまだ泣くの?!」

あい「だって、嬉しいんですもの…しんさま…大好きですわ」

しんのすけ「なんか改めて言われると恥ずかしいゾ」

あい「ふふ…いつものしんさまに戻りましたわね。格好つけて俺って言わなくなっていいんですよ?」

しんのすけ「だ…///だって、シュチュエーションとか、雰囲気とかあるし!」

65: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 05:08:32.09 ID:kyavB9Kui
あい「しんさ
しんのすけ「あのさ!オラ眠いからもう寝るぞ!バイトあるし!」

あい「話をそらさないでください!」   





しんのすけ「……あのさ、明日の夕方に春我部に帰るんだけど、一緒に帰らない?オラん家泊まってきなよ」

「それとさ、かすかべ防衛隊の皆にも会いに行くゾ。近況報告しに」


あい「あの、ご、ご実家にお邪魔してよろしいのですか…?」

しんのすけ「父ちゃんも母ちゃんも喜ぶし、ひまわりが1番歓迎してくれるゾ。大丈夫」

あい「…じゃあ、お言葉に甘えて」





「これからよろしくね」




end

79: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 13:45:15.42 ID:kyavB9Kui
しんのすけ「じゃあ16時に新宿でね」

あい「わかりました、ではまた」


ピッ…

元旦のバイトも終わり、しんのすけは一人家路についた。


しんのすけ(あー…オラあいちゃんと付き合ってるのか…実感わかないゾ…)

(あの時はよく考えずに春我部の家来てって言ったけど、今ちゃんと考えると恥ずかしいゾ)


「でもまぁ何とかなるかぁ…」

80: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 13:57:41.33 ID:kyavB9Kui
ガチャ…

家に着いて、すぐシャワーを浴びた

しんのすけ「あいちゃん…」


(あ~あんな可愛い子がオラの彼女かぁ//神様にお願いしたらすぐに彼女できたゾ!やっぱりオラって運いいよなぁ~///)


頭の中はあいちゃんでいっぱい。

浴び終えたしんのすけは素早く服を着るとベッドに倒れ込んだ


「あー今日は疲れたゾ。お店も忙しかったし…」

枕に顔をうずめた。

(あ…、あいちゃんの匂い…)

「えへ…えへえへ///あいちゃんいい匂いだよな~///あいちゃ
プルルルルルル----プルルルルルル

「もー!誰だゾ!!」

81: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 14:11:31.21 ID:kyavB9Kui
携帯を見るとひまわりからだった

しんのすけ「あっ、ひまか…出ないとうるさいから出なきゃ…」

ピッ

しんのすけ「なんだよ」

ひまわり「なんだよって何よー!可愛い妹が電話してあげてるのに!」

しんのすけ「それ本気で言ってるの?で、なに?」

ひまわり「は?!なにって…もー、明日何時頃向かうか聞きたくて連絡したの!」

しんのすけ「あー。17時頃に大宮着く感じで、そっから春我部だから…まぁ夕飯前には家つくよ」

ひまわり「17時大宮?!ラッキー!あたし大宮行くからさ、その時間に待ち合わせよー」

しんのすけ「え、なんでだゾ」

ひまわり「え?もちろん福袋やセールがあるから♪帰り荷物持つの手伝って欲しいし~」

しんのすけ「はいはい…(ほんと母ちゃんに似てるゾ)」

83: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 14:30:26.82 ID:kyavB9Kui
しんのすけ「まー分かったから今日はもう遅いから寝ろ。わかった?」

ひまわり「はーい!兄ちゃんお年玉楽しみにしてるね~っ!じゃ!」

ブツッ…ツーツーツー…

しんのすけ「貪欲な所とか、母ちゃんそっくり…」


(ふわ……オラももう寝よ……)

86: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 14:57:45.90 ID:kyavB9Kui
~♪~♪~


しんのすけ「う…」

(何時………あ、もう起きなきゃ…)

顔を洗い寝癖を直し、ワックスで整える。
可愛い彼女と一緒となるとおしゃれにも自然と気合いが入る。

(こんなんでいいか…)

「あ、お年玉…」

(お金入れるポチ袋なんで無いゾ…代わりの封筒無いかな…)

棚に適当に押し込まれたプリント類などの中を物色する

カサ…

(昔の給料袋の封筒…お金入ってた封筒だからいいか!)

もう一枚探して、一万円ずつ入れた


ひまわりと、マサオくんとネネちゃんの子供の分だ。


(少し早いけどもう新宿向かおう)

87: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 15:06:07.11 ID:kyavB9Kui
電車内…


しんのすけ(あっ!あの和服着てる子たち、可愛いゾ~)

(あっ、あの子も…!今日は可愛い子たくさん見られて幸せだゾ//)


次はー新宿ー新宿ー…


(あっ、可愛い子見てたら時間が経つの早いぞ。もう着いた)


(まだ時間まで30分以上ある…スタバでも行くか)

89: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 15:16:45.10 ID:kyavB9Kui
宛先:酢乙女あい
件名:
本文:東南口近くのスタバにいるから、着いたら連絡して


しんのすけ(…こんなんで、いいか)


(送信っと)


「ご注文お決まりでしょうか?」

しんのすけ「あっ、カフェモカで。お姉さんの愛たっぷりで」

「かっ、カフェモカですね。かしこまりました!///」

しんのすけは幼稚園の時のは容姿から考えられないくらいかっこよくなっていた。眉は相変わらず濃いめだけど、坊主も辞めたし。
いわゆるイケメンってやつだ。

この歳になってこういった言動が許されるのも顔のおかげかもしれない。

(ここのスタバ、可愛い人多いんだよな~///)

91: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 15:26:05.61 ID:kyavB9Kui
しんのすけ(小さな幸せに浸りながらカフェで過ごすひと時…オラってなんかかっこいい?)


「お隣いいかしら?」

しんのすけ「えっ?」

声の主を見ると


あいちゃんだった。

あい「しんさま、随分ごきげんですわね」

しんのすけ「あいちゃん!だっ、だだだだって、それはきれいな…!」

あい「きれいな?」

しんのすけ「きっきれいな、お、あ、あいちゃんに会えるからだゾ!!」

あい「まぁ…!しんさま、嘘はいけませんわよ?」

しんのすけ「ええっ?嘘なんて…」

あい「きれいなお姉さんを見られたからではありません?」

94: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 15:37:05.74 ID:kyavB9Kui
これ以上嘘をつくのはいい気分じゃない…
しんのすけ「…うん、ごめん…

でも!あいちゃんが1番きれいだゾ!」

あい「…しんさま、声が少し、大きいですわ…///」

しんのすけ(あっ、照れた)

あい「そんな事言われたら怒るにおこれませんし…しんさまは………~~~~………~~~~ブツブツ…」

(よくわかんないけど機嫌よくなったみたいだ。ブツブツ呟いてるあいちゃんも可愛いな…)

それから話に夢中になって、時刻は16時過ぎ…

あい「あっ!しんさま、そろそろ向かいませんと!」 

しんのすけ「ほんとだ!ひまわりに怒られる!」

95: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 15:41:33.73 ID:kyavB9Kui
すみません少し席をはずします!

自分としては将来しんのすけはイケメンになりそうだなって思ったので…

あいちゃんは1人だけ赤い制服着てた子です!
ボディーガードの黒磯と一緒にいるお金持ちの子ですね。


支援してくださってる方々、ありがとうございます。励みになります!

102: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 22:06:31.75 ID:kyavB9Kui
しんのすけ「うわっ、すごい人…

湘南新宿ラインって本当に混みすぎ…」

あい「しんさま…あの…」

しんのすけ「大丈夫、手繋いでるから」




少しずつですが書いていきます!

107: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 22:57:11.61 ID:kyavB9Kui
----車内中ほどまでおつめください!ドア締まります!ドア締まります!----


しんのすけ「うー…あいちゃん、大丈夫?」

あい「だ、大丈夫、ですわ…」


しんのすけ(やっぱり交通手段変えた方がよかったかも…満員電車なんてあいちゃん慣れてないよなぁ…)

あい(苦しい…それに、足がつきません、わ…)



---次はー池袋ー池袋ー----

人が降りた所を見計らってあいちゃんをドア脇の隅まで誘導する。
しんのすけが覆いかぶさるようにして、あいちゃんを楽にしてあげた。

しんのすけ「(うおー!マンガみたいだゾ!なんか守ってるって感じするゾ!)あいちゃん、少しは楽?」

あい「(しんさま、優しい///…)はい!ありがとうございます///」

しんのすけ「あと20分くらいだから、ごめん、もうちょっとだけこのままでいて」

109: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 23:11:20.76 ID:kyavB9Kui
しんのすけ(あと一駅…ひまわりにメールしとくか。)


あい(しんさまとこんなに密着して恥ずかしいですわ…車内が暑いから少し汗ばんできましたし…汗臭いって思われたらどうしよう…)

----ガタガタッ!!!

あい「わっ!」
しんのすけ「おおっ!」
電車が大きく揺れた

むぎゅ

あい(あ…しんさま、丁度私の頭に顔が……絶対汗臭いって思われてしまいましたわ…ショック…)

しんのすけ(あ、あ、さっきの衝動であいちゃんの胸が…腕に…///それにあいちゃん…髪やっぱりいい匂いするゾ///)



あい「…ん?しっ!しんさま、鼻血でてますわ!」

しんのすけ「え?あ………(興奮しすぎた…)」

タイミング良く電車が大宮に着いてくれた。

あいちゃんがとっさに出してくれたハンカチで何とかその場を凌ぐ。

あい「暑くて、のぼせてしまったのでしょうか…」

しんのすけ「そうかも(すごい興奮しちゃったなんて言えない…)」

112: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 23:21:48.41 ID:kyavB9Kui
トイレに行き、顔を洗った。
あいちゃんがくれたテイッシュを押さえてひまわりとの待ち合わせ場所に向かう

しんのすけ「ころへん、いへば、ひま、来るゾ」

あい「ひまわりちゃんに心配かけてしまいますわね…」

しんのすけ「あいひゃん、らんか、かっこわるくて、ごめんらゾ…」

あい「元がかっこいいので、なにしても大丈夫ですわよ」

しんのすけ「うへ、へへへ//いや~///」





「え?に、兄ちゃん…?」

114: 名も無き被検体774号+ 2013/01/01(火) 23:44:30.85 ID:kyavB9Kui
しんのしすけ「うぉ!ひまはいぃ~ひはひふり」

ひまわり「何言ってるかわからないし…な、なに?鼻血?恥ずっ!」

あい「しんさま、電車内が暑くて、のぼせてしまったみたいですの…」

ひまわり「あっ、そうだったんですね~兄がご迷惑おかけしまして…って……………え?あい…さん?」

あい「ひまわりちゃん、お久しぶりです。今日はお世話になりますわ」

ひまわり「え?!なんであいさん??お世話にって…家来るんですか?!兄ちゃんどゆこと?!」

あい「え…しんさま!お家の方々に確認してないのですか?!」 

しんのすけ「あー、うん」

ひまわり「なんで大事な事言わないの?!もー!」

ひまわりはブツブツ言いながらみさえに電話をかけていた。

あい「しんさま…事前に言ってあるものと思っていましたわ…」

しんのすけ「ごめん…」

138: 名も無き被検体774号+ 2013/01/02(水) 06:30:28.02 ID:+bBrzrEhi
 

しんのすけ「らってさ…なんか、恥ずかひくなっら」

あい「もう…それではいけませんわよ…」

しんのすけ「う…ごめ
ひまわり「いつまで鼻血出してんの?もう止まったでしょ?!母さん大丈夫だって!兄ちゃん後で怒られるけど」

139: 名も無き被検体774号+ 2013/01/02(水) 06:52:04.50 ID:+bBrzrEhi
 

しんのすけの鼻血も止まり、やっと春我部に向かうことができた。
しんのすけは、今度はテイッシュではなく、大量のショップ袋を持って…


しんのすけ「ひまわり…なんでこんなに買ったんだゾ」

ひまわり「え~だって~、普段の高い値段の時買うより安い今買った方がお得じゃん?えへへへ」

しんのすけ「(みさえの子はみさえ…)ひまわり、母ちゃんを見て育ってきて何も学ばなかったのか…」

ひまわり「え?!あたしと母さんは違うのー、母さんは買ってもすぐ飽きて溜め込むけど、あたしはちゃんと全部使うもん!」

怒るとほっぺをプクッと膨らます。
赤ん坊の時から変わらない仕草。
そんな妹を見ると、なんだかすごく安心した。

140: 名も無き被検体774号+ 2013/01/02(水) 07:16:44.62 ID:+bBrzrEhi
あい「本当に仲が良いのですね…微笑ましいですわ」

ひまわり「そそそんなこと無いですよ!兄ちゃんが勝手に」
しんのすけ「いや、オラたち仲良いもんな、ひま」

ひまわり「…んなっ///」

ひまわりはしたを向いて黙りこんでしまった。
いつもならギャーギャー騒ぐのに。

しんのすけ(高校生になると何考えてるのか分からなくなっちゃうもんだな…)


-----次はー春我部ー春我部ー----


しんのすけ「うーっ…久しぶりだー!帰ってきたゾ春我部ー!」

あい「本当ですわ!懐かしい…」

しんのすけ「やっぱ春我部、最高だゾ」

3人並んで談笑しながら野原家に向かう。

しんのすけ「…あっ!ちょっと、先行ってて、買うものある」

そう言ってしんのすけが向かったのは、商店街の精肉店。

しんのすけ「おばさん!久しぶり!」

おばさん「ん…あら、しんちゃんかい?!久しぶり~!」

しんのすけ「お久しぶりです。あ、あとあけましておめでとうございます」

おばさん「あらあら、あけましておめでとう。しんちゃんももう大人ねぇ…」

しんのすけ「今年から社会人です。それで…あの」

おばさん「いつものだろう?ちょっと待って!」

そういっておばさんはコロッケを2つ、袋に入れた。

おばさん「はい!お金はいらないから!もってきな!」

しんのすけ「えっ、でも」

おばさん「いいんだよ。おばさんからの最後のお年玉だよ」

しんのすけ「最後?」

141: 名も無き被検体774号+ 2013/01/02(水) 07:27:47.93 ID:+bBrzrEhi
おばさん「そう。最後。実は、今月いっぱいで店を閉めるんだよ…」

しんのすけ「えっ、そんな…」

おばさん「旦那も私も、もう歳だからね…辛くなる事も多くなってね…体がついていかないのよ」

しんのすけ「そ、そうなんですね…。あ…あの、明日も来ます!」

おばさん「本当かい?嬉しいよ。じゃ、またねしんちゃん」

142: 名も無き被検体774号+ 2013/01/02(水) 07:32:51.58 ID:+bBrzrEhi
ひまわり「兄ちゃん」

しんのすけ「うおっ!先行ってなかったのか?」

ひまわり「あいさんが待ってるって言うからさ」

あい「一緒歩きたいのですわ//」

しんのすけ「はは//ま、じゃあ行くか!」

再び野原家に向かった。



ひまわり(あれ…そういえば、なんであいさん来たんだろ。まさか付き合ってるの?あれ?まさか…)

145: 名も無き被検体774号+ 2013/01/02(水) 11:41:21.00 ID:+bBrzrEhi
そして

ガチャッ

しんのすけ「ただいまーっ」

あい「おじゃまします」

ひろし「おっ!しんのすけ~!久しぶり!あいちゃんもよく来てくれたね~」

みさえ「おかえり~、待ってたわ!あいちゃん、狭い家けど、上がって、ね」

あい「押しかけてしまったようで、申し訳ありません…あの、これ、少しですが… 」

そう言ってあいが差し出したのは超高級チョコレート。

みさえ「やだっ!いいのに~!お気遣いありがとうね」

いいと言いながら素早く受け取り中身を確認するみさえ…

しんのすけ(母ちゃん…恥ずかしいゾ…)

ひろし「よし!じゃあ酒とか用意してるから、お前ら2階に荷物置いてこい!」

しんのすけ「ほーい。行くぞあいちゃん」



ひまわり「…兄ちゃん…ボソッ」

146: 名も無き被検体774号+ 2013/01/02(水) 11:46:53.50 ID:+bBrzrEhi
みさえ「ひまわりも随分買い込んだのね~そんな所つっ立ってないで、あんたも荷物おいてきなさい」

ひまわり「んぇ、あ、うん…」

(父さんと母さんは気にならないの?それとも2人がどういう関係かもう知ってるの?なんで兄ちゃんあたしに何も言ってくれないのよ…)


………
……





----……かんぱーい!!!

149: 名も無き被検体774号+ 2013/01/02(水) 13:15:07.52 ID:+bBrzrEhi
みさえ「んもーしんのすけ早く言わないから…こんなものしか作れなかったわよ…」

ひろし「ご飯に味噌汁…煮物と焼き魚…あいちゃん、なんかごめんな…ハハ」

あい「いや、謝るのは私ですわ…」

しんのすけ「まーまー!ご飯くらい楽しく食べようよー」

みさえ・ひろし・ひまわり
「「「おまえのせいだろ!!」」」

しんのすけ「いやーそれほどでも//」


いつまで経っても変わらない野原家


ひまわり「あたしもお酒のみたーい!」

ひろし「ひまわりはまだだめだ!二十歳になってからだ!」

ひまわり「でも友達みんな飲んでるって言うよ~!」

みさえ「バカねぇ、それはかっこつけて言ってるだけよ…」

ひろし「うっ…ひまわりも、いつかは二十歳になるのか…嫁に行っちまうのか…ううーっ!!ひまわりぃー!!!」

ひまわり「やだ…父さんもう酔ってる…」

みさえ「あなたやめてよーあいちゃんの前で!…んもー最近お酒も弱くなっちゃって…」

あい「そんな、娘さん思いの素敵なお父様ですわ」

ひろし「おっ!あいちゃんは分かってくれるぅ!?流石だよ~よし!しんのすけの嫁になれっ!」

あい「よっ、嫁…////」

みさえ「もーやめてー!あなた、もう飲んじゃダメー!」

しんのすけ「やれやれ」





ひまわり「……………なんで」

 

151: 名も無き被検体774号+ 2013/01/02(水) 14:53:26.49 ID:+bBrzrEhi
みさえ「ふぅ…食べたぁ…あいちゃんのチョコレートも美味しかったわ~♪」

ひまわり「ほんとー!こんな美味しいの初めて///」

あい「喜んで頂けて良かったです」

みさえ「そうだ、あいちゃん先にお風呂入っちゃって!」

ひろし「おいっ!まだまだ…飲む…んが…グー…グー……」

しんのすけ「やれやれ、父ちゃん布団に連れて行くゾ」


あい「では、お先にお風呂頂きますわ…ひまわりちゃん、もし良かったら一緒に入りませんか?」

ひまわり「えっ?!あいさんと??」

みさえ「あらー若いっていいわねぇ…一緒にはいっちゃえば?」

152: 名も無き被検体774号+ 2013/01/02(水) 15:16:00.68 ID:+bBrzrEhi
ひまわり「(わ…!あいさん肌きれい…ってかスタイルめっちゃいい…! でかっ!!)な、なんか恥ずかしいですね」

あい「そうかしら?やめる?」

ひまわり「いやいやいや!せっかくなんで入ります!」

あい「よかった」

155: 名も無き被検体774号+ 2013/01/02(水) 17:25:55.06 ID:+bBrzrEhi
あい「ふぅ、やっぱりお風呂は気持ちいいですわ…」

ひまわり「そうですね…」


…………
……



ひまわり「あの…どうしてお風呂入ろうって…」

あい「それはですね、なんだか、ひまわりちゃん元気無かったから…」

ひまわり「えっ」

あい「理由は、しんさまと私のことかなって思うのですが…違います?」

……
ひまわりは小さく頷いた

159: 名も無き被検体774号+ 2013/01/02(水) 20:34:16.21 ID:+bBrzrEhi
あい「そうですの…しんさまから何も聞いてませんよね?」

ひまわりはまた頷く

あい「昨日から、しんさまとお付き合いする事になりました」

「ひまわりちゃんも知っていると思うけど、幼稚園の頃からずっとお慕いしていました」

ひまわりはただ俯いて聞いていた

「こうして、しんさまへの思いが伝わって、受け入れてもらったこと、感謝しています」

「私、しんさまに一生添い遂げますわ。一生愛します。しんさまを傷付けたりもしませんわ」

「だから、そんなに私たちを見て、不安な顔をしないでくださいね」


ひまわりが小さく深呼吸をした

ひまわり「あいさん…」

161: 名も無き被検体774号+ 2013/01/02(水) 20:49:57.10 ID:+bBrzrEhi
ひまわり「あいさん、あたし…兄ちゃん取られちゃった様な感じがしてすごく嫌だったんだ」

「大好きな兄ちゃんがもし傷ついたり、悲しんだらどうしようって…」

「あたし…嫉妬なんかして、馬鹿みたいですね…へへ…」

「でも今のあいさんの言葉聞いたら安心しました!」

「これから兄ちゃんをよろしくお願いします!」

あいちゃんはにこっと笑った
あい「ありがとう」

「さ!ここからはガールズトークですわ♪」

ひまわり「そうですね!あたしあいさんに聞きたいことあって………」


美容やファッション、異性の話で盛り上がった。

162: 名も無き被検体774号+ 2013/01/02(水) 21:02:49.12 ID:+bBrzrEhi
あい「いいお湯でした。ついつい長湯してしまいましたわ…」

「あれ?しんさまは…」

みさえ「しんのすけなら、庭じゃないかしら…行くならちゃんと上着着なきゃだめよ」

あい「わかりましたわ…」

ガチャ…

……ズッ………グズ………

誰か泣いているような音が聞こえる

………ロ………ズズッ

あい「しん、さま?」

しんのすけ「あ…あいちゃん!どうしたんだゾ!」

しんのすけは目が少し赤かった

あい「姿が見当たらなかったので…そしたらお母様がお庭にいると…」

しんのすけ「もう。こんなに寒いのに…風邪ひいたら大変だゾ…」

あい「しんさま…もしかして…」

しんのすけ「ん?あ、シロに挨拶してた…」

そこにはシロの小屋があった。もう古くてボロボロだか、ちゃんと掃除がしてある。
小屋の中にはきれいな花もあった。

その前には、シロがいつも使っていた青いエサいれ。そこには精肉店のコロッケが入っていた。

163: 名も無き被検体774号+ 2013/01/02(水) 21:15:25.69 ID:+bBrzrEhi
しんのすけ「シロはこのコロッケ大好きだったんだゾ。だからたまに買ってあげるんだ」

あい「そうでしたの。シロ、きっと喜んでいますわね」

シロは数年前死んだ。
散歩の途中、車に轢かれそうな子供を助けようとして、それに巻き込まれてしまったのだ。

しんのすけ「シロ…まだどこかにいるんじゃないかな…でも呼んでも来ないんだよねー…当たり前だけど…」

あいは言葉が出なかった。
何と言えばいいか分からない。

しんのすけ「シロに会いたいゾ…」

しんのすけの目から今にも涙が溢れそうだった。




あいはしんのすけを後ろからそっと抱き締めた。

164: 名も無き被検体774号+ 2013/01/02(水) 21:21:42.41 ID:+bBrzrEhi
あい「しんちゃん!僕はずっとしんちゃんを見てるよ。見えなくてもそばにいるから安心して!」

しんのすけ「あいちゃん…」

あい「あいちゃんじゃないよ!シロだよ。しんちゃん大好き!」

しんのすけは振り返って、正面からあいちゃんを抱き締めた。

しんのすけ「ありがとう…オラも大好きだゾ…」

165: 名も無き被検体774号+ 2013/01/02(水) 21:44:50.64 ID:+bBrzrEhi
………
……



しんのすけ「寒い…戻ろっか」

あい「そうですわね…(もうちょっとこのままでもよかったですわ…)」


みさえ「しんのすけーお風呂はー?」

しんのすけ「今入るー!」

みさえ「私もうそろそろ寝るわ~ひまわりも明日は朝から友達とネズミーランドに行くっていうからもう寝てると思うし…」

しんのしけ「わかったゾ」

みさえ「寝る前に戸締りと火元の確認だけおねがーい…ふぁ…眠…じゃあおやすみー」

しんのすけ「おやすみ母ちゃん」

あい「おやすみなさいませ」


あい「へくちっ!」

外に出て湯冷めしたのか、くしゃみをするあいちゃん

しんのすけ「冷えちゃったね、ごめん…」

あい「大丈夫ですわ。部屋を暖かくして待っていますわね」

しんのすけ「あ!まって!」

あいちゃんの手を引いて耳元で囁く

しんのすけ「あのさ…一緒にお風呂はいる?//」

167: 名も無き被検体774号+ 2013/01/02(水) 22:32:14.04 ID:+bBrzrEhi
あいちゃんの顔が一気に赤くなる

あい「なななな…!!//だっ、だめですわ!恥ずかしい!へっ、部屋に戻っていますね!///」

しんのすけ「ちぇっ」

結局一人で風呂に入った。

あい「しんさま急にあんな事言い出すなんて…びっくりしましたわまったく!」

まんざらでもないあいちゃん。 



この後は普通に寝た。

しんのすけ「おやすみあいちゃん」

あい「しんさま、おやすみなさい」



しんのすけ(明日はかすかべ防衛隊の皆に会いに行くゾ…)

168: 名も無き被検体774号+ 2013/01/02(水) 22:53:19.11 ID:+bBrzrEhi
そして早朝…
なんだか一階が騒がしい


しんのすけ「なんか…うるさい…」

隣で寝ているはずのあいちゃんがいない。

「あれ…?」

眠い目をこすり一階に降りる

ひまわり「あーん!髪まとまんないし!化粧も終わらないー!!」

みさえ「ちょっと!あと10分で友達来ちゃうわよ!」

ひまわり「わかってるー!でもこんなんじゃ外出られないよぉ」

ひろし「お前ら…朝ぐらい静かにできないのかよ…うっぷ…!」

トイレに駆け込むひろし。どうやら二日酔のようだ。

しんのすけ「なんだこの家…」

あい「ひまわりちゃん、髪は私にまかせて、お化粧続けて?」

ひまわり「えっ、いいんですか?!じゃあお願いします~!!」

あい「すぐ終わりますわ」

そう言ってひまわりの髪を編み込み始めた。

あい「まとまらないなら、癖がついてるところを編み込んでしまいますわね。」

あっという間に終わった。
仕上げと言ってあいちゃんの綺麗なヘアピンを付けてくれた。

ひまわり「えーっ!すごいかわいい!!あいさんすごい!!帰ったらこのやり方教えて下さい!!」

みさえ「あら!ほんと!美容師さんみたい!」

169: 名も無き被検体774号+ 2013/01/02(水) 22:57:48.69 ID:+bBrzrEhi
…………ピンポーン…

ひまわりの友達が来たようだ

ひまわり「あっ!もう行くね!あいさんありがと!」

ドタドタドタ…

しんのすけ「あっ!ひまわり!」

ひまわり「急いでるのっ!!」

しんのすけ「お年玉」

ひまわり「えっ!お兄ちゃん大好きー!…でもなんでこの袋…」

しんのすけ「いいのが無くて…ってか行かなくていいの?」

ひまわり「きゃー!!今行く!お土産買ってくるから!じゃ!」

バダン!!!

急に静かになる家。






ひろし「うっおええぇぇぇっ」

173: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 00:00:16.53 ID:+bBrzrEhi
みさえ「ちょっとぉ~あなた大丈夫?」

ひろし「…おれ今日はトイレと友達だわ…とりあえず寝る…」

訳のわからないことを話すひろし。

しんのすけ「父ちゃんほんと酒弱くなっちゃったな…白髪も増えたし…」

みさえ「そうねぇ…私の引き締まってた体も少しだけたるんできたわぁ…」

しんのすけ・あい((えっ?))

あい「わ、私、朝食の準備の途中でしたわ!」

しんのすけ「…!そういえば朝ご飯あいちゃんが作ってるの?」

みさえ「それなのー!もうすぐ出来上がるみたいよー」

「それにあいちゃんのお家から高級ホテルのパンと、松坂牛届いたの!」ボソッ


しんのすけ「さ、さすがあいちゃんだゾ…でもこんな時間に宅配便くるの?」

みさえ「黒磯さんが直接来てくれたわ…」

しんのすけ「お…おぉ…(黒磯さん安む暇ないゾ…)」





支援等等ありがとうございます!

176: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 00:09:49.84 ID:+JG31//gi
 

朝ごはんも食べ終わり、出掛ける準備も整った。

しんのすけ「じゃ、そろそろ行ってくるゾ!」

みさえ「いってらっしゃい。帰りにピーマンと玉ねぎだけ買ってきて~」

しんのすけ「げっ…ピーマン…」





あい「では、行きましょうか!」

しんのすけ「まずは>>180に会いにいくゾ!!」


①風間くん
②ボーちゃん
③マサオとネネちゃん
 

180: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 00:17:16.62 ID:4PWDb2ep0

181: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 00:31:15.04 ID:+JG31//gi
しんのすけ「まずは風間くんに会いに行くゾ!!」


あい「風間くんは春我部に住んでいるんですよね?」

しんのすけ「うん。風間くんのお父さんって海外に単身赴任してるし、お母さん1人にできないって…」

あい「まぁ…そうでしたの!頭の良いただのロリコンだとばっかり…」

しんのすけ(あいちゃんってたまに毒舌だゾ…でも言ってる事は間違ってないんだよなぁ)

あい「この道、なんだか懐かしいですわ…」

しんのすけ「何だか子供に戻った気分だゾ…!」

182: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 00:48:17.50 ID:+JG31//gi
風間くんのマンションの前に着いた

しんのすけ「着いたら電話してって言われてたんだ」

----プルルルルル----プル

風間「もしもし」

しんのすけ「あっ、トオルちゃん?いい子にしてたかしら~ん」

風間「しんのすけ!ママの真似は辞めろって何回言えば…!!」

しんのすけ「ママって言った…」

風間「っ////そんなことより着いたのかよ?!」

しんのすけ「着いたゾ!マンションの前にいるゾ!手振ってる!」

外に目を向ける風間

風間「え…しんのすけ、隣にいるのって…あいちゃん??」

しんのすけ「そうだゾ?」

風間「なんでお前と一緒にいるんだよ!」

しんのすけ「まーまー、詳しい事は直接話すゾ!早く降りて来て!」

風間「あぁ…うん。すぐ行く!」

185: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 01:18:19.76 ID:+JG31//gi
しんのすけ「風間くん!久しぶり!!」

風間「久しぶり!あいちゃんも…久しぶり…///(わ…すごくきれいになったな…//)」

あい「風間くん。お久しぶりです。」

風間「(わ~っ!お人形さんみたいだぁ//)どっ、どうしてあいちゃんが?」

しんのすけ「実はオラたち、遂に結ばれまして…」

風間「はぁ?」


…………
……



風間「そういう事だったのかー!!それにしたって、あいちゃんは本当に一途だね…しんのすけが羨ましいよ」

あい「しんさまほど素敵な男性いませんもの」

しんのすか「いやぁ~照れるゾ//」

風間「(ノロケるなよ…)そっ、そういえば、次は>>192に行くんだよな?」

安価です
①ボーちゃんとの待ち合わせ場所
②マサオとネネちゃんとの待ち合わせ場所

まったり書いててすみません…

192: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 01:30:59.42 ID:884f8b1N0
1

193: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 02:12:26.85 ID:+JG31//gi
風間「次はボーちゃんとの待ち合わせ場所に行くんだよな!」

しんのすけ「あっ!そうだゾ!ぼーちゃん、川原て研究用の石拾ってるって!」

あい「もう12時前…そろそろ行かないと遅れてしまいますわね」




あい「あっ!この公園!懐かしいですわ…!」

風間「この公園でいつも遊んでたもんな。」

しんのすけ「ここであいちゃん家のおままごとセットでリアルおままごとしたゾ」

風間「あーっ!それ懐かしい!衣装まで用意されてたよね…」

あい「懐かしいですわね、でもこの公園がもう少し広ければもっと大きなセットが作れたんですの。あれは小さかったの…」

風間「そっ、そうなんだ…」

しんのすけ(性格とかは十分知ってるけど…オラあいちゃんと付き合っていけるのかな…はは)

202: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 12:57:15.39 ID:+JG31//gi
風間「着いたのはいいけど…」

あい「どこでしょうか…」

しんのすけ「んーこっち!」

1人でその方向に歩くしんのすけ。

風間「根拠も無いのに…仕方ないなぁ…」

あい「野生の勘でしょうか…しんさま…素敵///」

しんのすけを見つめうっとりするあいちゃん。

風間(あいちゃんも変わってるな…)

2~3分程歩くと、前方に見覚えのある姿が見えた。

しんのすけ「おっ!ボーちゃん!!!」

風間「おいおいマジかよ…」

あい「しんさま流石ですわ///」

204: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 13:09:43.82 ID:+JG31//gi
ボー「あ…みんな…」

風間「ボーちゃん久しぶり!…でも無いか…よく駅で会うもんね」

ボー「みんな、あけまして、おめでとう。しんちゃんあいちゃん久しぶり」

あい「お久しぶりですわ。院に行かれるんですってね。凄いですわ」

しんのすけ「ボーちゃん!会いたかったゾ!!」

しんのすけはボーちゃんを抱きしめた。

ボー「しんちゃん、変わってない…嬉しい//」

「そういえば、しんちゃんとあいちゃん、付き合ってるの?」 

しんのすけ「え!なんで分かったの?!」

ボー「そろそろ2人は、付き合うって、前から思ってた」

しんのすけ「ボーちゃん、よくわからないけどすごいゾ…」

205: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 13:25:07.94 ID:pjp1JO7e0
風間「じゃあ、そろそろ行こうか」

しんのすけ「やっとマサオくん達に会えるゾ!」

………



マサオくんとネネちゃんの住むアパートに行く途中、見覚えのある三人組がいた…

しんのすけ「あ、あれって…師匠ーーー!!」

竜子「あ?」

マリー「なんかこっちに手振ってせん?」

お銀「ほんとだ…なんか見たことあるような人達だな…」

206: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 13:31:28.79 ID:pjp1JO7e0
 
しんのすけ「師匠!シカトは良くないゾ!」

竜子「あの…人違いじゃ…」

お銀「いや、リーダーこいつ、あたしら高校生の時よく絡まれてたじゃがいも小僧じゃ…」

竜子「はぁ?まさか…」

しんのすけ「お銀さんの言う通りだゾ」

竜子「まじかよ??!!でも確かにあの眉毛はじゃがいも小僧だ…」

207: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 13:43:30.43 ID:pjp1JO7e0
竜子「へー。じゃがいも小僧も人の子なんだな。結構男前になったじゃねぇか!」

しんのすけ「失礼な!オラは5歳の時からすでに男前だゾ」

あい「そうですわ。あのときからずっと素敵な方でしたわ!」

竜子・お銀・マリー
(((あ、あの子、お金持ちの変わった子だ)))

風間「でも本当にお久しぶりですね!マリーさんとお銀さんはお子さんもいらっしゃるんですね!」

マリー「あ、あぁ…あたしとお銀は結婚してな、ホラ、お前ら、挨拶は?」

子マリー「こんにちは!」
子お銀「…こ…ちは…」

お銀「家の子は人見知りでよぉ…悪いな」

ボー「でも、可愛い」

風間「本当だぁ…///お名前何て言うの?//」

竜子「ちょっとまってくれ、じゃがいも小僧と、金持ちの子とボーちゃんは分かる。お前誰だっけ?」

しんのすけ「あらトオルちゃん忘れられちゃってかわいそうねぇん」

風間「黙れしんのすけ!僕の事覚えてないんですが?!竜子さんとは一緒に本まで買いに行ったのに…」

208: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 13:49:45.46 ID:pjp1JO7e0
竜子「本…?……あぁ!思い出した!魔女っ子マ…いや何でもない」

しんのすけ「魔女っ子…なに師匠??」ニヤニヤ

マリー「リーダー」ニヤニヤ

お銀「そういえば、リーダーって」ニヤニヤ

ボー「ボッ…」ニヤニヤ

あい(趣味が合う二人でしたのね)ニヤニヤ

竜子「お、お前らニヤニヤすんじゃねー!!////」

風間(僕としたことが…墓穴掘った…)

210: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 14:09:48.10 ID:pjp1JO7e0
風間「そそそそそういえば、竜子さんはまだ結婚してないんですね!!」

竜子「あ゙?!あ、あぁ…あたいはまだいいんだよ…///」

あい「何かありそうですわね」

マリー「リーダー、この際言っちゃえば?じゃがいも小僧とは無関係でも無いんだし」

お銀「そうそう。実はな、リーダーはあのむさ」
竜子「武蔵野さんの事はいうなーーーーーーっ!!!!//////」

211: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 14:15:45.17 ID:pjp1JO7e0
竜子「あ…」


……………
………


しんのすけ「えーっ!先生と付き合ってるのーっ!!?」

風間「武蔵野剣太先生って、しんのすけの剣道の先生だよな?」

ボー「僕たちも、少し、習った」

マリー「リーダーって武蔵野さんの事ずっと好きだったろ?去年な、やっと告白したんだよ!」

竜子「////////」

お銀「武蔵野さんも最近道場が上手くいってるみたいでさ、四月に結婚すんだよ!」

竜子「この話はやめだーーーっ!!!終わり終わり!!!/////」

222: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 22:40:06.17 ID:pjp1JO7e0
しんのすけ「えーいいじゃん師匠ーもっと聞きたいゾ!」

あい「あっ、でもそろそろ行きませんと時間が…」

風間「本当だ…行くぞしんのすけ」

ボー「今度、ちゃんと聞かせて下さい」

竜子「お前らに話す事なんかねぇんだよ!じゃあな!/////」

竜子は一人でその場を後にした。

マリー「リーダー言い過ぎ」

お銀「はは…まぁ皆もリーダーの性格分かってるっしょ?許してやってくれ」

「じゃあな」とお銀達も竜子の後を追った。

223: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 22:47:19.13 ID:pjp1JO7e0
風間「にしたってさ、あの二人がまさか今になって付き合うなんてビックリだよね」

ボー「僕は、こうなると思ってた」


…………
……



風間「あれ、マサオくんのアパートってどっちだっけ…」

ボー「僕、最後に行ったの結構前だから、覚えてない」

しんのすけ「んもー、皆ちゃんと覚えてなきゃダメだゾ!こっちだゾ!」

あい「ところで、何号室ですの?」

しんのすけ「分からない!でも外から呼べば大丈夫!」

風間「えっ、近所迷惑に
しんのすけ「マーサーオーくん!!」

風間「恥ずかしいからやめろよ…」

しんのすけ「マーサーオーくん!!」

「マーサーオーくん!!!!」

すると何故か後ろから声がした


マサオ「しんちゃん…」

224: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 23:04:29.74 ID:pjp1JO7e0
一同「「「「え、なんで?」」」」

マサオ「んもー!みんな僕の家覚えてないの?!僕の家は向かい側だよ!!」

しんのすけ「そうだっけ?」

マサオ「しんちゃんは子供の頃から僕の家間違うからなんとなく分かるけど…みんなひどいよぉ~…」

風間「ま、まぁ人は誰しも間違いを犯すからね!それよりネネちゃんは家で待ってるの?」

マサオ「あっ、それなんだけど…実は…いないんだ…」

……………

しんのすけ「まさか、離婚したのか?」

風間「本当かい?!」

ボー「大丈夫、みんな、味方」

あい「そうですの…話は聞きますわ…」

マサオ「ちょっとぉ~!離婚じゃないよ!!…でも、聞いて欲しいんだ。とりあえず家に入ってよ…」

226: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 23:44:22.59 ID:pjp1JO7e0
マサオ「片付けの途中なんだけど…適当に避けて座ってよ、お茶いれてくるね」

リビングに入ると物が散乱していた。

風間「そういう事か…」

あい「まぁ!ずいぶん派手にケンカいたしましたのね」

ボー「僕の予想だと、全部ネネちゃんが物を投げた」




しんのすけ「マサオくんお茶まだ?」

227: 名も無き被検体774号+ 2013/01/03(木) 23:54:09.81 ID:pjp1JO7e0
マサオがお茶とお煎餅を持ってきた。

しんのすけ「え~お煎餅しかないの?」

風間「贅沢言うなよ!マサオくん家だろ?」

ボー「僕、甘いものの気分だった」

あい「…たまには、いいですわね…はぁ…」

マサオ「もー!みんなして何だよ!」

しんのすけ「まぁまぁ、とりあえず話してよ」ボリッボリボリボリ

マサオ「あ…うん。皆の言う通り、ケンカしちゃったんだ」


ボリボリボリボリボリボリ

「その理由はね、テレビのチャンネル争いなんだけどね」

ボリボリボリボリボリボリボリボリ

「僕はお笑い見たいって言ったんだけど、ネネちゃんは箱根駅伝見るって聞かないんだ…」

ボリボリボリボリボリボリ

「それでね、渋々箱根駅伝にしたんだけどさ、ネネちゃんてば順位がどうこうとか駅伝を楽しんでる感じじゃないんだ」

ボリボリボリボリボリボリボリボリ

「…っ…なんかね、走ってる男の子達を見てずっとカッコいいカッコいい言ってるからさ…」

ボリボリボリボリボリボリボリ

「僕ついイラっとしちゃって」

ボリボリボリボリボリボリ

「んもー!!みんなでお煎餅に夢中になってない?!話聞いてる?!」

しんのすけ「んあぁ…ボリボリ…大丈夫…」

風間「ボリボリ…続けて…ボリボリ」

231: 名も無き被検体774号+ 2013/01/04(金) 00:30:19.12 ID:AXpC4t7M0
 

マサオ「う、うん…それでさ、イラっとしたからつい…」


マサオ『もー。僕の方がかっこいいのに。ネネちゃん目がおかしいよ』

ネネ『はぁ?今時のオニギリはそんなこと言うの?』

マサオ『子供の前でオニギリっていうなよ!真似するだろ!』

ネネ『いやー、オニギリさんは怖いでちゅねー、ののちゃーん(二人の子供)』

マサオ『僕の話を聞けー!!』



「とまぁ、そこから日頃の愚痴の言い合いになっちゃってさ…出ていっちゃったんだ…皆が来る五分前くらいに…」

風間「すごいタイミングだな…」


マサオ「はぁ…どうしよう…僕は明日から仕事だからさ、明日になったらなかなか構ってられないから今日中に仲直りしたいんだ。

朝ののちゃんに行ってらっしゃい言ってもらわないと…

僕…働けないんだよおおおお」

233: 名も無き被検体774号+ 2013/01/04(金) 00:49:16.59 ID:AXpC4t7M0
ボー「なんか…またかって、感じ」

しんのすけ「二人とも相変わらずだゾ」

風間「とにかくネネちゃんがいなきゃ始まらないよな…」

あい「マサオ、ネネちゃんはどこにいるか分かりますの?」

マサオ「うーん…多分サトーココノカドーに行ったと思う。いつもそうなんだ。」

あい「ではサトーココノカドーへ行きましょう!」

しんのすけ「お煎餅食べてからねボリボリボリボリボリボリ」

風間「あっそうだね」

ボリボリボリボリボリボリ



マサオ「………」

241: 名も無き被検体774号+ 2013/01/04(金) 11:50:17.44 ID:AXpC4t7M0
~その頃、野原家~

ひろし「んが…あれ…しんのすけは…?ひまわりも…あいちゃんもいねぇ…」

「みさえーっ!みさえーっ!」

みさえ「もー何よー!起きたの?」

ひろし「しんのすけたちはどこに行った…」

みさえ「あなたが寝てる間にみんな出掛けたわよ」

ひろし「えっ」

みさえ「体調よくなったなら起きなさい。もう昼過ぎよ!」

ひろし「あぁ…なぁみさえ」

みさえ「今度はなに?」

ひろし「昼飯まだか?まだなら久々に二人で食いに行こうぜ」

みさえ「あら珍しい!まだ酔ってるの?」

ひろし「ちげーよ!最近バタバタしてたからな、たまには連れてってやらないとお前機嫌悪くなるし…」

みさえ「あなた…ありがとう」

ちゅっ

ひろし「~~~~!みさえーっ!」

がばっ!!

みさえに勢いよく抱きつくひろし

ひろし「んーちゅっ!んーちゅっ!みさえー!お前は世界一、いや宇宙一の妻だーっ!」

みさえ「やだもー離しなさいって…」

ひろし「いや、俺はもう離さないぞ!みさえー!」




みさえ「離しなさい」

ひろし「はい」

242: 名も無き被検体774号+ 2013/01/04(金) 12:25:06.94 ID:AXpC4t7M0
風間「さて…着いたけど、ネネちゃん探すの結構大変だよ」

あい「マサオ、ネネちゃんはよくどこの売り場に行くの?」

マサオ「うーん…地下一階の食料品売り場で試食してるか…あとは三階の子供服売り場かな…」

しんのすけ「じゃあまずは地下一階で試食に行くゾ!」

ボー「なにが、食べられるかな// 」


マサオ「試食じゃなくてネネちゃんとののちゃんを探しに行くの!」

~地下一階~

ボー「すごい、人」

風間「今日まで三が日だもんな…前に進むのも大変だよ…」

しんのすけ「これじゃあはぐれちゃうゾ…あいちゃん、ほい」

そう言うとしんのすけはあいちゃんの手を握る

あい「しんさま…///」

しんのすけ「みんなには見えないから恥ずかしがらなくていいゾ」

あい(ドキドキが止まりませんわ…/////)

243: 名も無き被検体774号+ 2013/01/04(金) 12:41:10.39 ID:AXpC4t7M0
マサオ「あー!人多すぎて人探しどころじゃないよ!!」

しんのすけ「ほんと…モグモグ困っちゃうよね~モグモグ」

ボー「モグモグ…ボッ…」

風間「あっこの生ハム美味しいですね~!」

あい「こちらのワインと合いますわね」

マサオ「僕みんなのこと信用していいのかな…」

しんのすけ「あっ!あれ!パン屋さんの方にいるのネネちゃんじゃない?!」

マサオ「あ!ほんとうだ!ネネちゃ…うわあっ!!」

ドンっ!!

マサオくんは他のお客さんにぶつかってしまった。

?「…ってーな…なんだこのオニギリ野郎!!」

マサオ「ひいいぃぃい!ごめんなさいいぃぃいい!!!」

?「まぁまぁ、竜子さんよさないか…」

しんのすけ「師匠!」

244: 名も無き被検体774号+ 2013/01/04(金) 13:35:13.35 ID:AXpC4t7M0
?「あ?あれ?!じゃがいも小僧じゃねえか!」

?「しんのすけ君かい?!」

しんのすけ「師匠に先生!おデート中だったのか!!」


武蔵野「久しぶりだねぇしんのすけ君!それにみんな…今日は一体どうしたんだい?」

しんのすけ「それが…」

風間「ここだと通行のじゃまなので、人気の無いところに移動しましょう!」



………
……



風間「という事なんです…」

マサオ「お願いです!僕のネネちゃんを…ネネちゃんを…」

武蔵野「そういう事ならてつだわない訳にはいかない!なぁ竜子さん!」

竜子「あ…あ、そうですね武蔵野さん!///」

253: 名も無き被検体774号+ 2013/01/04(金) 19:15:14.19 ID:AXpC4t7M0
武蔵野「じゃあ子供服売り場に行こう!」

あい「今度は見つかると良いですわ」

マサオ「うぅ~あぅ~」

しんのすけ「マサオくん大丈夫。もしもの時は女の子紹介できるから」

マサオ「んも~やめてよ~」

風間「僕のゼミの子も紹介できるよ」

マサオ「…うん…//」






しんのすけのしゃべり方が戻ったのは、昔からしんのすけを知る人達の前だからです。
大学やバイト先では普通の人みたく振る舞ってるっていう設定にしてます

262: 名も無き被検体774号+ 2013/01/04(金) 23:31:50.93 ID:AXpC4t7M0
~子供服売り場~

風間「わぁ!今時の子供服って、すごくかわいいね!!//」

あい(やっぱりロリコンですわ)

竜子「地下一階よりは人少ないけど…ちょっとやそっとじゃ見つかりそうもねぇな」

武蔵野「別れて探そうか。僕たちはあっちの方見てくるよ」

しんのすけ「じゃーあいちゃん一緒にあっち行こう」

風間「じゃあ僕たちはあっち」


………
……


数分後

マサオ「ど、どうだった?」

あい「だめですわ…」

竜子「こっちもだ」

ボー「おもちゃ売り場も、いない」

マサオ「あ~ん!もうどうしよおおおお」

しんのすけ「ちょっと疲れたから休みたいゾ…小腹空いたし」

風間「あっ、じゃあ屋上の売店行かない?!知り合いの子がバイトしてるんだ!」

しんのすけ「あの売店のソフトクリーム美味しいよねぇ~よし!行くゾ!」

264: 名も無き被検体774号+ 2013/01/04(金) 23:34:57.79 ID:AXpC4t7M0
ぞろぞろとエスカレーターへ向かう一行

マサオ「待ってよぉ~」

そして屋上に着いた。

その瞬間

しんのすけ「あっネネちゃんいた」

風間「…マジか…」

あい「これは修羅場になりそうですわね」

武蔵野「(これは面倒になるパターンだ…)じゃっ、じゃあ!ネネちゃんも見つかったし、僕たちはこのへんで!」

竜子「よかったな!またな!」

ボー(僕も逃げたい)




マサオ「嘘だ……」

265: 名も無き被検体774号+ 2013/01/04(金) 23:40:08.52 ID:AXpC4t7M0
屋上の入り口。真正面の奥にベンチがある。

そこにネネちゃんは座ってた。

マサオ「嘘だ…なんで…」

あい「さわやかな男性が一緒ですわね」

風間「しかも楽しそうに会話してる…」

しんのすけ「こ、これって、まさか!」

ボー「……不倫…」ボソッ

ネネちゃんの隣にはさわやかなイケメンが座っていて、二人で会話を楽しんでいた。
心なしかネネちゃんの顔も赤い。

マサオ「はは…ぼく…帰るね」

267: 名も無き被検体774号+ 2013/01/04(金) 23:57:11.02 ID:AXpC4t7M0
風間「それはだめだよ!ちゃんと確かめなきゃ!」

あい「そうですわ!まだ不倫と確定していませんわ!」

マサオ「だってぇ~だってぇ~僕確める勇気ないよぉ~」

ボー「それなら、大丈夫、しんちゃんが…」

前方を指差すボーちゃん

その先にはネネちゃんと話すしんのすけの姿があった。

風間「………」

あい「まぁ」

マサオ「ああああああああ!!!しんちゃんだええええ!!!ああああああああふじこ」

マサオは無我夢中でベンチまで走りだした
 

269: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 00:47:06.55 ID:U8HYQpwj0
風間「あー……」

ボー「ボ…」

あい「言葉が出ませんわね」



風間「おっ、ついにマサオくんの反撃開始か?!」

あい「子供も来ましたわ。ののちゃんと、お友達かしら…」

ボー「すごい言い合いになってる…」

風間「あっネネちゃんの平手打ち」

あい「しんさまったら、ちゃんとののちゃん達に目隠ししてあげていますわ///」

ボー「子供に暴力見せちゃだめ」

あい「ネネちゃん…どうやらマサオくんに対する怒りは収まったようね」

風間「でも変だな…マサオくん以外はみんな笑ってるぞ」

ボー「こっち、来た」

271: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 00:53:28.84 ID:U8HYQpwj0
ネネ「みんなーっ久しぶりー♪」

風間「やっ、やあ!」

あい「お久しぶりです」

ボー「ネネちゃん、仲直りした?」

ネネ「あはは!いやーうちのオニギリがご迷惑おかけしまして…」

しんのすけ「マサオくんたらせっかくオラが確めてあげてたのに、早とちりするから…」

マサオ「うっ…う…」

ネネ「いつまでも泣くなオニギリ!ふやけてお粥になるよっ!」

しんのすけ・風間・あい・ボー
((((うわぁ…きっつ…))))


風間「と、ところでさ、そちらの男性は?」

ネネ「あぁ、河村くんよ!」

273: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 01:02:40.37 ID:U8HYQpwj0
風間「河村……?…もしかして!チータ?!」

あい「豹柄の人ね」

ボー「ずいぶん、雰囲気変わった」

チータ「お前ら、久しぶりだな!」

ネネ「河村くん雰囲気変わったわよね!あたし最初分からなかったもの!」

チータ「はは…まぁ俺も親父になったしな」

あい「じゃあ隣の子は…」

チータ「あぁ!俺の子だ!」

風間「へぇ…!昔のチータそっくりじゃないか!!」

しんのすけ「性格も似てるゾ! 」

子チータ「うるせー!眉毛!」

しんのすけ「なにー!オラ怒るぞ!」

子チータ「へへん!こっち来てみろ! 」

しんのすけ「まてーっ!」

のの「ののも!ののもー!!」

しんのすけと子供たちは走って遊びに行ってしまった。

275: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 01:11:44.52 ID:U8HYQpwj0
チータ「しんのすけ本当に昔から変わんねーな…お前らも…最近どうだ?」

風間「僕としんのすけは4月から社会人だよ」

ボー「僕は、大学院生になる」

あい「わたしくしも、風間くん達と同じく4月から社会人ですわ。あとしんさまとお付き合いする事にもなりましたの///」

チータ「それまじかよ?!!本当にずっとしんのすけの事好きだったんだな…すげぇよ」

ネネ「えーっ!いつの間に!」

マサオ「ひっく…ズズ…(うらやましい…)」

あい「えへへ///しんさまが皆さまにお伝えしたいからって、春我部にお招きしてくださったの///」

280: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 08:26:13.90 ID:U8HYQpwj0
チータ「へー…なんかみんなそれぞれ頑張ってんだな。」

風間「チータこそ、最近どうなんだい?」

チータ「あ?俺か?俺は高校卒業してすぐ結婚したんだ。まぁ…いわゆる出来婚なんだけどよ。

んで今は俺と嫁と子供で越谷に住んでる。高卒だけど、仕事もそれなりに頑張って、今じゃ結構頼りにされてるんだぜ!」

ボー「すごい」

ネネ「本当!その話しをさっきまでしてたのよ!うちのオニギリももちょっと頑張ってほしいわ!」

マサオ「ごめんなさいいいい」

281: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 08:45:50.50 ID:U8HYQpwj0
チータ「まぁまぁ、本当にマサオの前ではきっつい性格してんだな」

ネネ「ちょっとお!やめなさいよー!///」

チータ「いやこいつさ、マサオの前だと別にそんなにムカついてないけど怒ったり、言い過ぎちゃうんだって、俺に相談してきたんだよ」

「いつも自己嫌悪になっちまうんだとよ」

マサオ「ネネちゃん…そうなの…?」

ネネ「んもー!何で言っちゃうのよ!////」

チータ「いいじゃねえか。これが一番早い解決法だよ」


「じゃ、俺そろそろ行くわ!また会おうぜ」

風間「あぁ!またな!」

あい「ごきげんよう」

チータは子供を連れて帰っていった。




おはようございます
徹夜して書くぞと思ってもすぐ寝落ちしてしまいます…

このSSの終わりは、この話の日付の1月4日の昼です。

ちなみに今は1月3日の昼過ぎです。

282: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 08:56:41.83 ID:U8HYQpwj0
しんのすけがののちゃんを連れて戻ってきた。

しんのすけ「どう?仲直りできた?」

マサオ「えへへ…ネネちゃんはやっぱり可愛い性格してるよ…へへ//」

風間「でも、もう少し素直になった方がいいんじゃないか?」

あい「そうですわ!」

マサオ「いや、いいんだ。そのままで。無理しなくていいよ」

「今は僕の為に何か頑張るより、お腹の赤ちゃんの為に頑張ってほしい。

子供達はいずれ自立するだろ?そしたら僕の為に頑張ってほしいな。

まぁ、僕は今のネネちゃんも大好きなんだけどね…」

ネネ「マサオ…」

ボー「マサオくん、語るね」

しんのすけ「マサオくん、男前~///」

284: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 09:06:35.33 ID:U8HYQpwj0
仲直りもできた。
ソフトクリームを食べながら、思い出話で盛り上がった。

どうやら風間くんは売店の女の子が好きみたいで、今頑張ってるところらしい。
本当曰くもうちょっとでいける!だそうだ。

のの「ママ、パパ、おなかすいた」

ネネ「あら、ずいぶん話込んじゃったわ」

あい「もう夕方ですわ…」

風間「じゃあ、お開きか」

しんのすけ「また集まろ!」

ボー「最後に、あれ…」

マサオ「あ!僕も考えてた!!」

しんのすけ「もちろんやるゾ!あいちゃんも分かるよね?」

あい「もちろんですわ!」

しんのすけ「せーの」




「かすかべ防衛隊!!」

「「「「「「ファイヤー!!」」」」」」

285: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 09:13:29.64 ID:U8HYQpwj0
風間「ボーちゃん、途中まで一緒帰ろう」

ボー「うん」

ネネ「今度はちゃんと家にいるから、また皆で来てちょうだい!」

マサオ「今日はありがとう。やっぱり、かすかべ防衛隊のみんなが一番だね!」

しんのすけ「当たり前だゾ!じゃ!またね~」

あい「また、会いましょう」

皆で子供のように手を振りながら帰っていった。

286: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 09:33:09.05 ID:U8HYQpwj0
しんのすけとあいは、みさえに頼まれた買い物をするためサトーココノカドーに戻った。

しんのすけ「ピーマンなんか買いたくないなー」

あい「しんさま、ピーマン食べられるようになったのでは?」

しんのすけ「食べられるけど…出来るなら一生食べたくない」

……………
……



しんのすけ「あっ、お肉屋さんにも寄らなきゃ!」

商店街を歩いていると、しんのすけを呼ぶ声が聞こえた。

「~~~~ちゃん!兄ちゃん!」

しんのすけ「ん?ひまわり!」

ひまわり「えへへ…ただいま!」

ひまわりは両手にいっぱいのお土産を持っていた 。

しんのすけ「今帰ってきたのか?」

ひまわり「そうだよ、あとね、ほら!」

287: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 09:34:01.60 ID:U8HYQpwj0
ひまわりが後ろを向く。
その目線の先には、仲良く腕を組んで歩く夫婦がいた。

ひろし「おっ!みんな揃って、奇遇だな~」

みさえ「ほんとねぇ」

しんのすけ「おお!父ちゃん母ちゃん!」

あい「お出かけしましたの?」

ひろし「あぁ、たまにはな」

みさえ「ソラマチ行ってきたの!お昼ご飯食べて~…バッグ買ってもらっちゃった♪」

ひまわり「えっ!いいなー!あたしにも買ってよー!!」

ひろし「…んぉ………コロッケか?!コロッケならいくらでも買ってやるぞ?!ははははは」

足早に精肉店に向かうひろし

ひまわり「もー!違うよー!!」

ひろしの後を追うひまわり

しんのすけ「オラもーっ!」



……………
……


みさえ「まったく…いつまでも変わらないわね…」

あい「無邪気でいいですわ」

みさえ「あいちゃん…しんのすけが迷惑かけるけど、、よろしくね」

あい「お母様…もちろんですわ。しんさま、二人でいるときはとっても頼もしいんです」

みさえ「あら!しんのすけも良いとこあるじゃない…知らない間に成長したのね…」

288: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 09:45:45.04 ID:U8HYQpwj0
それから皆で家に帰って、母ちゃんとあいちゃんが夕飯を作ってくれた。

夕飯を食べながら皆で今日あったことを話した。笑いが絶えない食卓だった。


…………



ひまわり「兄ちゃん、あいさん、これ、お土産」

ひまわりが差し出したのはミキーとミッニーのペアストラップ

あい「まぁ!可愛いですわ///」

しんのすけ「おー!ひまわりありがとう!」

ひまわり「あとあいさん、ヘアピン、ありがとうございました」

あい「ひまわりちゃんに差し上げますわ」

ひまわり「え…でも…」

あい「私より、ひまわりちゃんの方が似合っていましたもの。似合う人がつけるべきです。お土産のお返しということで、ね」

ひまわり「あいさん…ありがとうございます(あいさんって、本当にすてきな人…)」

289: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 09:53:57.84 ID:U8HYQpwj0
お風呂にも入り、部屋に戻って明日の帰り支度をしていた。


しんのすけ「うーん」

あい「どうしました?」

しんのすけ「あいちゃん…」

あい「なん…ん!」

あいが振り向いた瞬間、しんのすけはキスをした

しんのすけ(あいちゃんの唇…ふわふわ…)

あい「ん…しん…さ…ま」

しんのすけはそのまま舌を絡め、あいちゃんを優しく押し倒した

あい「あ…ん…」

290: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 09:59:08.84 ID:U8HYQpwj0
しんのすけ「今日はここまでね」

あい「ふぇ…」

あいちゃんは目をとろんとさせていた。

しんのすけ「ここじゃ、声出せないしね」

あい「や…!しんさま/////!!」

あいちゃんの顔が一気に赤くなる

しんのすけ(か、かわいい…)

思わずあいちゃんを抱き締めた

ぎゅぅ…

耳元で囁いた

「あいちゃん、だいすき」

292: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 10:04:47.58 ID:U8HYQpwj0
~そして翌朝~

ひろし「じゃ、会社行ってくるわ!しんのすけ、あいちゃん、また二人で来いよ!」

しんのすけ「また来るゾ、父ちゃん行ってらっしゃい」

あい「お世話になりました。ありがとうございます」


みさえ「ほら、あんたたちもご飯食べちゃわないと…」

しんのすけ「お!あんまりゆっくりしていられないゾ」

あい「そうですわね」



みさえ「あら、ひまわり元気ないじゃない、どうかした?」

ひまわり「いや…別に」

293: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 10:16:13.01 ID:U8HYQpwj0
しんのすけ「じゃー母ちゃん!行ってくる!」

みさえ「あーはいはい、気をつけて帰るのよ!あいちゃん、食事の準備とか手伝ってくれてありがとうね」

あい「いえ、ほんの少しですわ」

みさえ「そんなことないわ、とっても助かっちゃった」

あい「それなら良かったですわ」

しんのすけ「あれ、ひまは?」

みさえ「わかんなーい。なんか元気無いのよね」

トン、トン、トン

階段を降りる足音。ひまわりだ。

ひまわり「兄ちゃん…」

みさえ「あれ?ひまわり、コートとマフラーして…出掛けるの?」

ひまわり「違う」

「駅まで行く。兄ちゃんたちと」

294: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 10:20:24.15 ID:U8HYQpwj0
しんのすけ「お見送りしてくれるのか!ひま優しいな!」

あい「嬉しいですわ」

みさえ「そ、気をつけて行ってくるのよ」

しんのすけ「じゃ、いってきまーす!」

あい「おじゃましました」

バタン



みさえ「あーあ、寂しくなっちゃうなぁ…」

295: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 10:29:02.30 ID:U8HYQpwj0
駅までの道中はあまり会話が無かった。

寒いねとか、雪降りそうだねとか、そんなことしか話さなかった。

そうこうしている内に駅に着いた。


しんのすけ「ひま、わざわざありがとう」

ひまわり「うん」

あい「今度は私の家に遊びに来てください」

ひまわり「はい」



しんのすけ「じゃあ、電車来るから、またな」

あいちゃんは軽くお辞儀をした。



ひまわり「兄ちゃん!!」

しんのすけ「うおっ!なんだひまわり」

ひまわり「…あいさんのこと、泣かせたら怒るから」

しんのすけ「なんだ…分かってるよ」

しんのすけはひまわりの頭を撫でた

しんのすけ「じゃあな」

…………
……


ひまわり「兄ちゃん…」

296: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 10:33:20.91 ID:U8HYQpwj0
しんのすけ「ひまのやつ、あいちゃんに嫉妬してたな」

あい「ふふ…お兄ちゃんは何でもお見通しですわね…」

しんのすけ「メールしてやろ…携帯…携帯…」

鞄の中を漁る
ガサガサ…カサッ…

しんのすけ「ん?」

封筒が入っていた

『給料袋』

しんのすけ「え…?あ、ののちゃんのお年玉あげるの忘れたゾ…」

297: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 10:54:07.89 ID:U8HYQpwj0
あい「バタバタしてましたからね…仕方ないですわ…」

しんのすけ「まー今度でいっか」

あい「またすぐに会いに行きましょう」

しんのすけ「そだね」

…………
……


あい「もう新宿ですわ…では、しんさまここで…」

しんのすけ「いや、送るよ」

298: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 10:57:28.05 ID:U8HYQpwj0
あい「…じゃあ、駅までお願いしますわ。家までは黒磯に頼んであるの」

しんのすけ「わかった」


----~まもなく、急行小田原行きが…-----

しんのすけ「あっ!あいちゃん走って!」


プシュー…

299: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 11:06:06.80 ID:U8HYQpwj0
あい「はぁ…なんとか、間に合いましたわ…」

しんのすけ「ふぅ…ギリギリだったゾ…」

あい「…なんだか、年明けから充実してましたわ…」

しんのすけ「ん?確かにね~」

あい「しんさまと、こうしていられるのはとても幸せです」

「久しぶりに春我部のみんなとも会えて、本当に良かった」

「私、とっても幸せ者ですわ」

しんのすけ「…あいちゃん…」

「まぁ、オラ…俺と一緒にいれば、毎日楽しいと思うよ」

あい「しんさま…//」

しんのすけ「…あいちゃん、しんさまって呼ばれるの…恥ずかしい…///」

あい「まぁ、じゃあ何とお呼びすれば?」

しんのすけ「えぇ…うーん…しんのすけで良いんじゃないかな?」

あい「わかりました!しんさま!頑張ってしんのすけって呼びます!」

しんのすけ(もうしんさまって言った…)

300: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 11:10:23.06 ID:U8HYQpwj0
-----次はー成城学園前ー成城学園前ー-----


しんのすけ「もう着いちゃったね」

あい「早いですわね…」

しんのすけ「改札口まで行くよ」

………
……


あい「じゃあ、本当にありがとうございました」

しんのすけ「どういたしまして」

あい「あっ、まつ毛にホコリが付いてますわ!ちょっと目をつむって?」

しんのすけ「ん…ありがと」


ちゅっ

301: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 11:13:10.16 ID:U8HYQpwj0
しんのすけ「あ…あいちゃん、こんな所で…」

あい「ふふっ…続きはまた今度ですわ///しんさま、またね」

そう言って黒磯さんの車まで走っていった

しんのすけ(しんさまって言った…)

302: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 11:15:09.13 ID:U8HYQpwj0
しんのすけ(まぁ、いっか…)

(早く帰ってバイトの準備しよ!)



今度こそend

308: 名も無き被検体774号+ 2013/01/05(土) 11:25:59.95 ID:U8HYQpwj0
~車内~

黒磯「お嬢様はこの時間の急行で帰るはず…そろそろ来てもいいのだが…」

(あっ!お嬢様…と、しんのすけくん…お嬢様をここまで見送ってくれたのですね…)

(んんんんん!?!?!い、今…お嬢様が…ききききききききキスを?!?!?!)

(あああああああああああああ!!いやいやお嬢様ももう大人だ…落ち着け!落ち着け!)

(お嬢様キター!おおおおおあああ!!)

「お、お帰りなさいませおじょしょ嬢様」

あい「黒磯なんか変ね?どうかした?」

黒磯「いえっ!キスはなに味だったのかと!!!」

(…あ…………)

あい「黒磯…」ゴゴゴゴゴ

340: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 00:18:09.33 ID:s5Wn4qSZi
僕の名前は風間トオル。
ふたつ橋大学在学、テニスサークルに入ってる。
幼い頃から勉学に力を入れていた僕だけど、中でも英語には自信がある。

将来は父の様な、世界に出て仕事をこなす人になることかな。



風間「えっ、親戚の子の子守り?」

343: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 00:25:52.36 ID:s5Wn4qSZi
母「そうなの。どうしても面倒見る人がいなくてね…トオルちゃんしか頼れないのよ…」

風間「そっか…でもその日なら予定も特に無いし、大丈夫だよ」

母「本当?じゃあそう伝えておくわ。まぁ18時くらいまでだから、よろしくね」

風間「任せてよ、ママ」

どうやら遠い親戚のおじさんが亡くなったらしい。僕はあまり面識が無いので、葬儀には出なくても大丈夫だそうだ。

しかし、その親戚の家にはまだ2歳の小さな子がいる。
葬儀の当日はどうしても忙しいのでその日だけ面倒を見て欲しいそうだ。

347: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 00:39:39.09 ID:s5Wn4qSZi
~そして当日~

母「トオルちゃん!そろそろ出るわよ!」

風間「うん!今行く」

母「今日はお願いね。泣かしちゃだめよ」

風間「大丈夫だよ!中学生の時に職場体験で保育園に行ったことあるし、経験が無い訳じゃないからね」

少し長い前髪をかきあげながら自慢気に話す。

母「うーん…ま、トオルちゃんなら大丈夫ね」

348: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 00:45:29.11 ID:s5Wn4qSZi
風間「そういえば、その子の名前何て言うの?」

母「ユウキちゃん、だったかしら…ほら、昔ハガキが来てたじゃない」

風間「あ~あったあった!目が大きくてまん丸だった子だね」

母「よく覚えてるわね…記憶力が良いのね。流石だわ」

風間「あっ…う、うん!そうだね!ママ!!」

(どうしても小さい子は気になっちゃうんだよな…まぁ、ユウキちゃんって、男の子だな)

349: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 01:03:28.59 ID:s5Wn4qSZi
葬儀の会場も親戚の家。
僕もママと一緒に行って、ユウキちゃんを引き取る。

母「着いたわ」

玄関先にはすでに親戚の人が立って待っていた。

親戚のおばさん「風間さん、こんにちは!トオルくんも大きくなったわねぇ…」

風間「こんにちは、今日はしっかりとユウキくんの面倒を見させて頂きます」

おばさん「まぁ…頼もしいわ♪でも、男の子じゃなくて、ごめんなさい…ほら…」

「え?」と風間くんと母は首を傾げた

ユウキ「こんに…ちは…」

350: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 01:15:39.85 ID:s5Wn4qSZi
おばさんの陰からひょこっと顔を出した子がユウキ。
ハガキの写真通り、目は大きくてまん丸だ。

しかし、髪は長くツインテール。
可愛らしい水色のワンピースを着ていた。

おばさん「夕日の夕に、希望の希で、夕希よ。よろしくね。」

母「あらやだ、ごめんなさい…勘違いしてましたわ…」

風間「僕も…勝手に男の子と決め付けてしまいました…ごめんなさい」

おばさん「いいのよ!よくあるもの…ユウキなんて男の子の方が多い名前だし。ま!とにかく今日はよろしくね♪」

風間「はっ、はい!」

母「じゃあ、18時からここで皆で夕食も頂くから、それまでに帰ってくるのよ」

おばさん「お願いね~助かるわ~♪」

風間「夕希ちゃん、行こっか」

351: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 01:19:33.11 ID:s5Wn4qSZi
夕希「いや…」

おばさんの服をぎゅっと掴んで離さない。

おばさん「こら!ママはこれから忙しいの!今日はお兄ちゃんに遊んでもらうのよ?」

夕希「やぁの…」

おばさん「まいったわ…もぅ…」

風間「あっ、ちょっと待ってください!」

風間はポケットから一枚のカードを出した。

354: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 01:28:26.01 ID:s5Wn4qSZi
キュアプリのキラキラレアカードだ。

夕希「あっ!きゅあぷりぃー!」

風間「これあげるから、お兄ちゃんと遊ばない?」

夕希「うん!いーよ」

おばさん「いいの?高いんじゃない?」

母「あら、いつ買ったの?」

風間「い、いや!これ貰い物なんだ!今日もしかしたら使えるかなって思ってさ!」

おばさん「なんだか気を遣わせちゃったかしら…ありがとうね」

風間「いえ、そんな事は…」

母「トオルも考えててくれたのね、よかったわ」

風間「はは…じゃ、夕希ちゃん行こっか!」

(ロリコンって思われちゃうとこだった…このカード3枚持ってるからあげてもいいなんて言えない…)

356: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 01:37:21.00 ID:s5Wn4qSZi
夕希「ママまたねー!!」

………
……


風間「ふぅ…なんとかなりそうだな」

(それにしたって…可愛いなぁ…////昔好きだった魔法少女もえPのはづはづにちょっぴり雰囲気が似てるなぁ////)

風間「夕希ちゃん、キュアプリ好きなの?」

夕希「うん!しゅき~」

風間「どのキュアプリが一番好き?」

夕希「ぴーすきゅあぷり!」

そう言ってピースキュアプリの変身ポーズを真似て見せてくれた。

358: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 01:45:00.19 ID:s5Wn4qSZi
風間「すごい!上手だね~!」パチパチ

夕希「えへへ…///ゆーきは大きくなったらね、きゅあぷりになるんだよお!」

風間(うおおおおおおお////可愛いよ!可愛いすぎる!!!!///)

「そっ、そうだ、夕希ちゃんは今何歳?」

夕希「あした!あした3さい!」

風間「明日?!それはおめでたいね~…お兄ちゃんからプレゼントあげようか?」

夕希「ほんと?!やったぁ!お兄ちゃんやさしい!」

風間(あー本当に可愛い///明日は7月7日…七夕か。だから夕の字を名前に使ったのか…)

359: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 01:56:21.24 ID:s5Wn4qSZi
風間「えへへ…じゃあサトーココノカドーでも行こうか」

夕希「うん!いくー!」

「…お兄ちゃん…?」

風間「どうしたの?歩くの疲れた?」

夕希「お兄ちゃんはお手て、にぎってくれないの?」


ズキュゥゥゥウウウウン!

風間「あっ、ごめんね、忘れちゃってたね。はい」

夕希ちゃんの手を優しく握った。
少しだけかがまないと繋げないのが辛い…

でも、なんだかすごく嬉しい。夕希ちゃんの手はとっても小さくて…あったかかった。

367: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 15:50:07.44 ID:s5Wn4qSZi
風間「さ!ついたよ!」

夕希「やったーやったー!」

さっそくおもちゃ売り場に向かう

風間「どれが欲しいのかな?」

夕希「うーんとねー、これ!」

そう言って指差したのは

風間「キュアプリなりきりセット?」

(服だけじゃなくて、道具とか小物とか全部そろってるんだぁ…すごいや///)

「そっか、どれどれ…値段は…」

(げっ!一万六千円??!ちょっとこれは買えないな…)

夕希「お兄ちゃん…だめ?」

(ああああ…そんな眼差して見られたら…///)

風間「えーっとね、うーんと…あっ、夕希ちゃん、このお洋服はもう少し大きくならないと着られないよ?だからさ、こっちにしたら?!」

とっさに近くにあった、ピースキュアプリのカチューシャを取った。

夕希「あ!こっちでもいいよぉ~!」

風間「よかった…」

368: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 16:04:09.04 ID:s5Wn4qSZi
さっそくレジに持っていって、一応ラッピングしてもらった。

風間「はい、お誕生日おめでとう」

夕希「ありがと!あけていい?!」

風間「えっ、あ、いいよ!」

(ラッピング無駄だったかな…)

夕希「じゃあこっち!こっち!」

夕希ちゃんにグイグイと腕を引っ張られ、エスカレーターに乗った。

風間「どっどこ行くの?」

夕希「こっちなのー!上だよー!」

風間(上…?)

371: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 18:01:52.25 ID:s5Wn4qSZi
着いたのは屋上だつた。

風間「上って屋上の事かぁ…」

夕希「こっち!こっち!」

近くのベンチに誘導された

夕希「えへへ…ここゆーきのイス!」

風間「そうなんだね」

ベンチに座り、さっそくカチューシャを出す夕希ちゃん。

包装紙をベリベリと剥がすと思っていたが、きれいに包装紙から取り出して、折り畳んだ。

風間「わぁ…夕希ちゃん偉いね!きれいに畳めてすごいなぁ」

夕希「そうでしょ!ママが教えてくれた!」

風間(なんて良い子なんだろう…//)

372: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 18:05:47.95 ID:s5Wn4qSZi
なんか日本語変ですみません。


夕希「ねーねー!これ、つけて!」

カチューシャを風間に渡す

風間「いいよ」

夕希ちゃんにカチューシャをつけて、髪型を少し整えてあげた。

風間「はい、できたよ」

夕希「ありがとー!お兄ちゃん!」

ぎゅっ

風間(だ…抱き付かれた…////可愛いよおお!)

「えへへ…あは…どういたしまして…//」

373: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 18:09:51.02 ID:s5Wn4qSZi
夕希「お兄ちゃん、お顔がまっかだよ?」

風間「えっ?!うそ…はは…あ、暑くなってきたのかな!……あ!夕希ちゃんソフトクリーム食べようか?!」

夕希「えっ、いいのー?!たべる!たべたい!」

風間「(なに小さい子に動揺してるんだ僕…)じゃ、買ってくるからそこに座っててね」

夕希「はーい!」

ベンチから数歩程離れた売買に向かった。

374: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 18:14:29.89 ID:s5Wn4qSZi
「いらっしゃいませ!」

風間「えっと…ソフトクリームが1つと、オレンジジュース下さい。氷抜きで」

「かしこまりました!」

風間(もう13時か…これ食べたら軽くご飯食べに行こう)

「お待たせしました、またお待ちしております」

風間「どうも…」

「夕希ちゃーん!買ってきたよ!!」

夕希「やったあ!ママに自慢できる!」

「ママー!…ママ?あれ?」

375: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 20:43:08.95 ID:s5Wn4qSZi
夕希「ママいないよー?なんで?」

風間「ママはお家だよ?」

夕希「なんで?なんで?ママ…うっ…ママぁ…うわあぁぁぁん!」

夕希ちゃんは泣き出してしまった。

風間「ええっ?!うそ…どうしよう…」

夕希ちゃんの頭を撫でてみたりしても「嫌だ」と手を跳ね返されてしまう。

それと同時に手に持っていたソフトクリームを落としてしまった。

夕希「うわあぁぁぁん!ぞぶどぐりーむ゙ううううう!!あーん!!」

風間「うそ…どうすればいいんだよぉ…」

382: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 21:25:53.06 ID:s5Wn4qSZi
投下!


夕希「びえぇぇぇええええ!!」

どんどん鳴き声が大きくなってきた

風間「うわあ…泣きたいのは僕だよぉ…」

(あれを出すしかない…)

「夕希ちゃん!見て!ピースキュアプリの激レアカードだよ!!(これは僕が四回目の大人買いをしてやっと手に入れた特別なカード!これで大丈夫だ!)」

夕希「うっ…ぴーす…あ…ママあああああ!!ママー!!!あーーー!!」

風間「ええっ!?このカードがダメならどのカードならいいんだよぉ!」

大きくなる泣き声は周りの人の注目を集めた。

『ちょっと…なにあれ…』
『誘拐…?』

風間「これじゃあ誤解されちゃう…」




「ちょっと!なにしてるの??!!」

384: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 22:53:05.32 ID:s5Wn4qSZi
 

風間(あ…僕は…終わった…)

?「んもー!なんでこんなに泣いてるのに放っておくの?」

風間「いや…僕は…」

いきなり来たその人は、夕希ちゃんの手を握りしめて、「大丈夫、大丈夫だよ…」と慰めた。

夕希「うぅ~…ぐすっ…」

?「落ち着いたかな?鼻かむ?」

夕希「ん…」コク

?「はい、ちーん!」

夕希「ちーん!ふわ…ひっく…」

どうやら泣き止んだようだ。

?「ジュース、ください」

風間「へっ?あ、これ?」

オレンジジュースをその人に手渡した。

385: 名も無き被検体774号+ 2013/01/07(月) 22:56:40.03 ID:s5Wn4qSZi
ぽかーんと二人を眺める事しか出来ない自分が恥ずかしかった。

風間「あっ、あの…!」

?「なんですか?」

風間「ありっ、ありがとうございます」

?「これくらい、大丈夫です…それより、誘拐とかじゃないですよね…?」

風間「違います!!親戚の子なんです!!」

?「そう…ならいいんですけど…泣き止んだし、私そろそろ」

夕希ちゃんに「ばいばい」と言ってその人は歩き出した。

391: 名も無き被検体774号+ 2013/01/08(火) 12:43:37.85 ID:emecvGGUi
風間「あ、あの!!」

?「今度はなんですか?」

風間「(やばい…ちょっと怒ってる)お礼したいんですけど…!あの、お昼ご飯ごちそうさせてください!!」

?「いや、そういうのいいんで…」

夕希「お姉ちゃんとご飯食べたい…」

風間「あ、あの!夕希ちゃんもそう言ってるんで…」

夕希ちゃんはその人に駆け寄り抱きついた。

392: 名も無き被検体774号+ 2013/01/08(火) 12:50:31.19 ID:emecvGGUi
?「な、ちょ…(か、可愛い~///)」

風間「あの…」

?「仕方ないですね…お昼だけですからね」

風間「わぁ!ありがとうございます!」

夕希「ありがとーござます!」

風間「あ、あの、あなた売店の方ですよね?」

?「そうです。まだ制服なんで…ちょっと着替えなきゃいけないので、ここで待っていてもらえませんか?」

その人は深くかぶった帽子を取った。

393: 名も無き被検体774号+ 2013/01/08(火) 12:57:39.94 ID:emecvGGUi
その人はショートカットがとても似合ってた。
目鼻立ちがよくて、色白だった。

風間「…きれい……」

?「じゃあ、すぐ戻るので…」

夕希「きれいなお姉ちゃんだったね!」

風間「んあ…え、あ、うん、そうだね!」

(あんなにきれいな人初めて見た…)

10分くらいしたらその人は戻ってきた。

395: 名も無き被検体774号+ 2013/01/08(火) 13:22:45.63 ID:emecvGGUi
?「お待たせしました」

風間「あ、いや!」

夕希「おねーちゃん!」

また抱きついた

?「あらあら、どうしたの?(この子めっちゃ可愛い…////)」

風間「そういえば…お名前伺ってなかったですね…僕は風間トオルです。今は大学四年生です。」

?「あ、そうですね。私はユウキです。専門学校通ってます。2年生です。」

夕希「ゆーきはゆーきだよ?」

ユウキ「え?」

風間「あ、その子も夕希って名前なんです!」

ユウキ「そうなんだ!お名前一緒だねぇ」

「なんだか嬉しいな♪」

にこにこ笑うユウキさん。

風間(笑うと、もっときれいだな…///)

396: 名も無き被検体774号+ 2013/01/08(火) 13:34:23.90 ID:emecvGGUi
ユウキ「この子の名前はどういう漢字で書くんですか?」

風間「あ、夕日の夕と、希望の希です!七夕が誕生日だから…多分…」

ユウキ「じゃあ明日誕生日なんだぁ…おめでとー♪」

風間「あの、あなたは…」

ユウキ「私?私はそのまま…勇気だよ。」

風間「courage?ですか?」

勇気「英語…発音良すぎてちょっと分からないですけど…多分合ってますよ(なんだこいつ…頭いいのかな?)」

397: 名も無き被検体774号+ 2013/01/08(火) 14:40:10.81 ID:emecvGGUi
風間「(発音褒められた///やっぱ僕って優秀なんだなぁ…)はは、そっか!」

「そうだ、なに食べに行こうか?この辺りで夕希ちゃんも行けそうなのは…、ファミレスか、回転寿司か、中華料理かな…?」

夕希「ゆーき何でも食べられる!」

風間「じゃあ、勇気さん決めてください」

勇気「あ…じゃ、じゃあ…>>207でいいですか?」

安価します!
ちょっと消えるので、戻ってくる頃にはレスついてるといいなぁ…

①ファミレス
②回転寿司
③中華料理

おながいします

407: 名も無き被検体774号+ 2013/01/08(火) 18:35:22.72 ID:r9J++xdY0
1

409: 名も無き被検体774号+ 2013/01/08(火) 21:41:13.31 ID:emecvGGUi
勇気「あ…じゃ、じゃあ…ファミレスでいいですか?」

風間「わかりました。じゃあ行きましょう」

夕希「おこさまらんちー!」

三人で手を繋ぎながらファミレスに向かった。

勇気「夕希ちゃん、スキップして…楽しそう」

風間「そうだねぇ…でも本当、勇気さんがいて良かったです」

勇気「はは…でも、あたし夕希ちゃんが可愛くてついてきちゃった感じです…えへへ…」

勇気は苦笑いをした。

410: 名も無き被検体774号+ 2013/01/08(火) 21:46:45.88 ID:emecvGGUi
「いらっしゃいませ!デニズーへようこそ!」

風間「三人なんですけど…出来ればボックス席がいいのですが…」

「では、こちらへどうぞ!」

窓際のボックス席に誘導された。

夕希「ちっちゃいいす…ない…」

風間「あ!借りるの忘れちゃった…」

勇気「わたし借りてきますねっ!」

風間「ああっ!僕が…」

(行っちゃった…なんか僕、男らしくないっていうか…頼りないっていうか…)

411: 名も無き被検体774号+ 2013/01/08(火) 22:09:44.83 ID:emecvGGUi
夕希「ありがとー!」

風間「ごめんね、なんか色々と…」

勇気「いいですよ、大丈夫」

風間「う、うん…じゃ、じゃあ、なに食べようか?好きなの頼んで!」

夕希「おこさまらんちー!ぱふぇー!」

勇気「なんでもいいんですか?」

風間「もちろん!」

勇気「いっぱいでもいいんですか?」

風間「…?たくさん食べていいよ?」

(こんな華奢な子だし、少食なんだろうなぁ…)

419: 名も無き被検体774号+ 2013/01/09(水) 16:21:28.32 ID:MzWguFL7i
勇気「じゃあ…決まりました!」

ピンポーーン…

「お待たせしました、ご注文お決まりですか?」

風間「お子さまランチと、カルボナーラのサラダセットと…」

勇気「私は、ハンバーグのAセットで、あと季節のサラダと、たらこパスタとミニドリアで…」チラッ

風間の方を見た。

風間「へ?あ、あ、あとドリンクバー2つで!」

「か、かしこまりました!お子さまのドリンクバーは無料ですので、ご自由にどうぞ!」

420: 名も無き被検体774号+ 2013/01/09(水) 16:41:59.24 ID:MzWguFL7i
勇気「ドリンクバーいってきますねー、なに飲まれます?」

風間「あ…コーラで…」

勇気「わかりました。夕希ちゃん、一緒に行こうか♪」

夕希「いくー!」

風間「勇気さんって…よく食べるんだなぁ…すごいや…」

(痩せの大食いってやつ?…本当にいるんだー…)

窓からの景色を眺めながらぼーっとしていた。

(ん…?あ…短冊だ…)

すぐ近くの商店街の文房具屋では、明日の七夕に向け、竹に短冊をつけられるイベントを行っていた。

(結構大きい竹を使ってるなー!すごくきれいだし…後で行ってみようかな…)

422: 名も無き被検体774号+ 2013/01/09(水) 18:01:55.43 ID:MzWguFL7i
 

勇気「お待たせしました~っ」

風間「あ、ありがとうございます」

勇気「あの、私、年下ですし、敬語じゃなくても大丈夫ですよ?」

風間「あぁ…そっか!専門の二年生ってことは、二十歳?」

勇気「そうです。風間さんは、二個上ですよね」

風間「そうだよ。ふたつ橋大学の四年生さ」

勇気「(そこまで聞いてねーよw)わぁ!ふたつ橋大学なんて、すごいですね!」

424: 名も無き被検体774号+ 2013/01/09(水) 19:21:43.76 ID:MzWguFL7i
風間「ははっ、まぁ、幼い頃から母にしつけられてきたからね…」

勇気「そうなんですねぇ~(やばい変な人かも…)」

「失礼します。こちら、お子さまランチのおもちゃ、お一つお選びください」

勇気「あ、夕希ちゃんどれにする?」

夕希「んーとね、んーとね、これ!」

プラスチックのパズルを選んだ。
無言でもくもくと遊び始めた。

風間「すごいなぁ…」

勇気「熱心で、可愛いなぁ」

風間「あ、そういえば、勇気さんって名前…女の子でその漢字使う人初めて見たなー」

425: 名も無き被検体774号+ 2013/01/09(水) 19:34:39.65 ID:MzWguFL7i
勇気「あー…そうですよね!私も会ったことないです」

風間「なにか理由あるの?」

勇気「深い理由は無いんですよ!ただ、親が愛と勇気って言葉が好きなだけで…ははは」

風間「じゃあ愛にすればいいのにね」

勇気「そうなんですけど、姉がいて、愛っていう名前なんです。次は男の子!って思ってたらしいんですけど…女の子だったんで…」

「まー結局、そのまま勇気になったんですよ」

風間「そうなんだね~…でもさ、ステキな名前だよね」

勇気「(えっ…ドキッ…)いや…」

「お待たせしました!セットのサラダとスープです!」

426: 名も無き被検体774号+ 2013/01/09(水) 19:40:40.03 ID:MzWguFL7i
風間「あっ、どうも…」

勇気(なんでこんな変な人にドキドキしたんだろ…)

風間「夕希ちゃん、僕のサラダ少し食べる?」

夕希「………」

風間「ははは、パズルに夢中だ…」

ニコニコ笑う風間。

勇気(……あ……///)

428: 名も無き被検体774号+ 2013/01/09(水) 19:45:53.79 ID:MzWguFL7i
風間「どうしたの?暑い?こっち暖房あんまり当たらないから席交換しようか?」

勇気「へ…あ…いや!なんでもないです!大丈夫です」

風間「気を使わなくていいからね、交換したいとき言ってね」

勇気「ありがとうございます…」



「お待たせしましたー!」

頼んでいた料理が次々ときた。

429: 名も無き被検体774号+ 2013/01/09(水) 19:53:07.12 ID:MzWguFL7i
風間「夕希ちゃん、ご飯きたよ?」

夕希「うん…まだ…」

風間「ご飯の時はパズルだめだよ?」

夕希「いまはご飯いらない…」

風間「だめっ!」

夕希ちゃんのパズルを取り上げた。

夕希「ゆーきの…返して!」

風間「ご飯食べたら返します」

「ご飯の時は遊びながらはダメなの!夕希ちゃんなら分かってくれるよね?」

夕希「うぅ…」

430: 名も無き被検体774号+ 2013/01/09(水) 20:05:33.64 ID:MzWguFL7i
勇気「風間さんちょっと言い過…」
夕希「わかったぁ…」

風間「いい子だね」

夕希ちゃんの頭を撫でた

夕希「えへへ…///」

風間「じゃあ食べようか」

勇気「へぁ、あ、はい!いただきます!」

(良いとこあるじゃん、ただのナルシストかな?)

431: 名も無き被検体774号+ 2013/01/09(水) 20:31:14.13 ID:MzWguFL7i
風間「勇気さん…かなり食べますよね…」

勇気「えっ、あ…へへへ…よく言われます…」

風間「いつもそのくらいは食べちゃうの?」

勇気「うーん…今食べてる量と、あとパスタ二皿ならいけますね…モグモグ」

風間「(うわっ…すごいな…いけますって…)へ、へぇそうなんだぁ~」

勇気「食べるの好きなんですよねぇ~」

………



風間「ふぅ、ごちそうさま」

夕希「ゆーきも全部食べた!」

勇気「ごちそうさまでした。風間さんありがとうございます」

風間「(えっ!もうあの量たべちゃったの??!!)あ、うん!どういたしまして!」

夕希「甘いの食べたい…」

勇気「あっ!それなら、美味しいクレープ屋さん、すぐそこにあるんですけど行きませんか?」

夕希「くれーぷ!食べるー!」

風間「じゃあ、行こっか(すごい胃袋だ…)」

会計を済ませて店を出た。

436: 名も無き被検体774号+ 2013/01/09(水) 22:24:09.15 ID:MzWguFL7i
勇気に着いていく。クレープ屋さんは文房具屋の向かいにあった。

風間「あれ?こんなお店あったっけ?」

勇気「先週できたばっかりです!すーごく美味しいですよ!生地がモチモチしててぇ~…」

風間「そうなんだぁ!」

お腹はいっぱいだが、美味しそうな甘い匂いを嗅ぐと食欲がわいた。

風間「あ…でも、僕らは夕希ちゃんと半分こしますね。18時には夕飯なので…」

勇気「そっかぁ…じゃ!私のオススメ買っちゃうので、ちょっと待っててください」

437: 名も無き被検体774号+ 2013/01/09(水) 22:33:24.30 ID:MzWguFL7i
勇気「どうぞ!」

イチゴがたくさん入ったクレープを2つ買ってきた

夕希「わーい!おいしそうー!」

風間「本当だぁ…!」

さっそく夕希ちゃんに一口食べさせた

夕希「んー!!おいひぃ!」

風間「僕も食べよ!」モグモグ

「本当だ!すごく美味しい!」

勇気「えへへ…あたしもう三回も来てるんです…」

風間「でも、こんなに美味しいなら通っちゃうよ…また行きたいな」

夕希「ゆーきもー!食べたい!」モグモグ

勇気「あっ、夕希ちゃん、クリーム付いてるよ?」

441: 名も無き被検体774号+ 2013/01/10(木) 00:33:50.85 ID:IG9k/Srwi
勇気「今ふいてあげるからね」

そう言ってハンカチで夕希ちゃんのクリームをふいた。

風間(わぁ…///なんか絵になるなぁ///)

勇気「私にもクリームついてますか?」

風間「(見すぎた!)いや、ついてないよ!大丈夫!」

「あ、そうだ!食べ終わったらさ、そこで短冊書いていかない?!」

勇気「あ、実は私も気になってたんです♪」

夕希「ゆーきもー!」

風間「じゃあ、行こっか!」

442: 名も無き被検体774号+ 2013/01/10(木) 00:43:00.67 ID:IG9k/Srwi
食べ終えた三人は文房具屋まで歩く。

風間「近くで見ると迫力あるっていうか…結構大きいなぁ…!」

勇気「本当ですね!それに飾りもきれい…」

夕希ちゃんは笹に触れようとぴょんぴょんとジャンプして楽しそうだ。

勇気の言う通り、飾りもきれいだ。
流石文房具屋さんはきれいな折り紙などを使っている…

店員のおじいさん「おやおや、お嬢ちゃん書いていくかい?」

夕希「かく!かく!」

勇気「私たちも書いていいですか?」

おじいさん「いいよ、好きな短冊を選びなさい」

短冊はきれいな千代紙でできていた。

夕希「きれい!ゆーきこれ!」

ピンク色の短冊を選んだ。

勇気「じゃあ、私はこれ…」

風間「僕はこれにしよ」

勇気は黄色、風間は青い短冊を選らんだ

444: 名も無き被検体774号+ 2013/01/10(木) 00:49:17.18 ID:IG9k/Srwi
風間「夕希ちゃん、文字書けるの?」

夕希「ゆうきだけ書ける!でも、あとは分からない…」

風間「じゃあ、書けないところは僕が書くね、お願い事教えてくれるかな?」

夕希「んーとね、んーとね!おじいちゃんといっぱいあそべるように!! 」

「おじいちゃん、ずっと病院いたからあそべなかったの…」

風間「えっ…」

夕希ちゃんの言うおじいちゃんとは、先日亡くなったおじさんの事だ。

 

451: 名も無き被検体774号+ 2013/01/10(木) 14:08:24.96 ID:IG9k/Srwi
 

風間「夕希ちゃん…>>461。」

①「おじいちゃんは、少し遠い所に行ったよ」

②「わかった!そう書くね」


またまた安価です!
幼女に好かれるか嫌われるか決まるおおおお!

461: 名も無き被検体774号+ 2013/01/10(木) 19:36:52.60 ID:RxP5dZYX0
2!!

466: 名も無き被検体774号+ 2013/01/10(木) 21:58:35.70 ID:IG9k/Srwi
風間「夕希ちゃん…わかった!そう書くね」

(本当にこれでいいのかな…)

勇気「浮かない顔してますよ?」

風間「あ…いや、ははは…」

夕希「おにーちゃーん!はやくー!」

風間「あっ、あ…の…あ…」

勇気「…夕希ちゃん、夕希ちゃんは大きくなったらなにになりたいの?」

夕希「え~?ん~?キュアプリだよ?」

勇気「そっかぁ…それならキュアプリになりたいって書かない?おじいちゃんと遊べないならさ、お姉ちゃんとお兄ちゃんが遊んであげるよ?」

夕希「うぅ~ほんと~?」

467: 名も無き被検体774号+ 2013/01/10(木) 22:12:03.58 ID:IG9k/Srwi
勇気「本当だよ…指切りげんまん」

「「うーそついたらはりせんぼんのーます!」」

夕希「えへへ…キュアプリにする~!」

風間「そうだね!今書くね!」

(よかったぁ~!救われたよ…あのまま書いていたら嘘ついてるみたいで、いい気しないし…)

早速書いて夕希ちゃんに名前を書かせた。

勇気「風間さんはなんて書くんですか?」

風間「僕は…これ!」

『父の様な人間になる』

勇気「わぁ…なんかすごいですね!!」

風間「僕は父を本当に尊敬しているんだ。勇気さんは?」

勇気「私ですか…?私は…」

468: 名も無き被検体774号+ 2013/01/10(木) 22:22:59.36 ID:IG9k/Srwi
『日本一のエステティシャンになる!!』

風間「エステティシャンになりたいんだね!すごいよ!」

勇気「いやぁ…そんな…」

夕希「えすてししゃん?」

勇気「エステティシャン…夕希ちゃんが大きくなったら、してあげるね♪」

夕希「うん!うん!」

風間「エステが分かってるのかなぁ…はは」

勇気「わかんない…ふふ。でも、私こんな笑顔が見たくて、エステティシャンになりたいなって…」

風間「ついでに僕のママもきれいにしてあげてよ」

勇気「えへへ、安くしますよ~♪」

風間(なんか、楽しいなぁ~…落ち着くし…)

勇気(さっきママって言ったような…いや、絶対言った。風間さんてナルシストでマザコン?w)

469: 名も無き被検体774号+ 2013/01/10(木) 22:33:47.06 ID:IG9k/Srwi
短冊を付けて、時計を見た。

風間(やば…もうそろそろ帰らないと…少し早めに帰った方がいいよね…)


女「あ、あの~」

女性に声をかけられた

風間「はい?」

女「もしよかったら、写真とってくれませんか?」

風間「もちろん。いいですよ」

女「よかったぁ!」

男「嬉しいね!」

夫らしき人からデジカメを受け取った。男女は竹の前に並びピースをした。

風間「はいチーズ」

女「ありがとうございます!…見て見て!笹の飾りもこんなにきれいに写ってるわ!」

男「本当だぁ~!七夕のいい思い出ができたね!」

470: 名も無き被検体774号+ 2013/01/10(木) 22:40:41.39 ID:IG9k/Srwi
勇気「あっ…もしよかったら、私たちも撮ってくれませんか?」

夕希「しゃしんとるー!」

風間「写真なら僕が…」

勇気「三人写らなきゃ意味無いですよ!」

勇気は女性にスマホを渡した。

女「ほらほら、撮りますよ~っ!」

勇気「風間さん、ピース!」

風間「あっ、うん」

カシャッ

風間(女の子って本当に写真好きだなぁ…)

勇気「ありがとうございます!」

女「こちらこそありがとう♪写真撮ってもらえてよかったね、ヨシリン♪」

男「優しい人たちでよかったね、ミッチー♪」

501: マジよしこ 2013/01/11(金) 21:29:23.35 ID:Nn+En1vWi
ヨシリン「あっ、そろそろ帰って夕飯の用意しよ!ミッチー」

ミッチー「そうね、今日もヨシリンに喜んでもらうために頑張るわ!」

ヨシリン「ミッチー…愛してるよぉ~」

二人は帰っていった。


勇気「なんかすごい人てした…」

風間「うん…まぁ、いい人達みたいだったから…はは」

夕希「ねぇねぇ、まだママに会えない?」

風間「しまった!そろそろ帰らなくちゃ!」

勇気「えっ!本当ですか?!あの!写メ送ります!」

風間「えっと…じゃあ、僕のアドレス簡単だから口頭で言っちゃうね」

「kazama…………」

勇気「おっけーです!じゃあ後で送りますんで!」

風間「今日は色々とありがとう」

勇気「こちらこそ…なんだかんだ楽しんじゃいました!」

夕希「お姉ちゃんまたねぇ!!」

風間「じゃ!」


風間たちは夕希ちゃんの家に帰っていった。

502: マジよしこ 2013/01/11(金) 21:39:15.30 ID:Nn+En1vWi
風間「なんとか間に合いそう…夕希ちゃん、今日は楽しかった?」

夕希「すーーごくたのしかった!きゅあぷりもかってもらったし…お姉ちゃんともあそべたし…」

風間「よかった。また遊ぼうね♪」

夕希「うん!ぜったいだよぉ~!」

風間「うん」にこにこ

(あー本当に小さい子は無垢で可愛いなぁ…)

503: マジよしこ 2013/01/11(金) 21:47:40.62 ID:Nn+En1vWi
……………
……


夕希「ただいまーっ!!」

おばさん「おかえり。トオルくん、ありがとうねぇ」

「あらっ!なにこの頭の!?買ってもらったの?!」

夕希「うん!お兄ちゃんがくれたの~」

おばさん「んもー…何から何までありがとうねぇ」

風間「いえ、ほんの気持ちですよ」

おばさん「本当ありがと。あ!ご飯できてるから、手洗ってらっしゃい!洗面所あっちだから!」

風間「はい、お借りします…」





チャララーーン♪

504: マジよしこ 2013/01/11(金) 21:51:32.52 ID:Nn+En1vWi
風間「あ、メール…」


件名:勇気です

本文:今日はありがとうございました。夕希ちゃんにもよろしく伝えておいて下さい!

またクレープ食べましょうね!


風間「また、クレープ…食べましょうね…////」

(これってデートのお誘い?!やっぱ僕モテるなぁ~////)

風間は添付されている写メを見た。

(よく撮れてるや………////勇気さん…やっぱりきれいな子だなぁ…///)


母「トオルー!まだなのー?!早くいらっしゃーい!!」

風間「わっ!!!(ま、ママか…)い、今行くよー!!」

(へへへ…今日は楽しかったな…)


風間はその写メを待ち受けにした。


(また、会えますように。)

505: マジよしこ 2013/01/11(金) 21:58:56.00 ID:Nn+En1vWi
勇気「ふー…」

(バイト終わって、こがん時間まで遊ぶなんて思わんかった…)

(あたしも帰ろ…)

勇気も自宅に向かった。

(…でも久々に楽しかった…初対面の人とあがん仲良くなるのなんか無いけんねぇ)

(真面目な人やったなぁ…マザコンぽいけど…)


----プルルルルル----プルルルル

506: マジよしこ 2013/01/11(金) 22:05:58.84 ID:Nn+En1vWi
勇気「もしもし?なん?」

愛「おー!勇気!元気でやっとっと?!」

勇気「まぁ、ぼちぼちー」

愛「あれー?なんか今日機嫌いいんじゃなか?なんばしよっと?」

勇気「なーんもなか!バイト帰り!」

愛「えー?なんか嘘くさ~!あ、もしかして好きな人でも出来たと??」

勇気「そがんこと無か!!もー
!姉ちゃんこそ何で電話してきたと!」

愛「あ、夏休みとか帰ってくるかなー??って!いつ帰る?」

勇気「それならお母さんにメールしたばい。知らんと?」

愛「知らん!まぁ、帰ってくるっちゃけんね、好きな人の話せろな!」

勇気「だからー!」愛「じゃ!」

ツー…ツー…ツー…

勇気「切りよった…」

507: マジよしこ 2013/01/11(金) 22:14:52.82 ID:Nn+En1vWi
勇気(姉ちゃんは…まったく…)

自宅に着いた勇気。

ガチャ

(ふー…疲れたぁ…明日の実習の準備せんば…)

(…メールもせんば!忘れんうちにしよ!)

(今日は…ありがとう…ございます………………うーん……また、クレープ…食べましょう…って書いとくか。社交辞令、社交辞令)

(写メ添付…)

「よしっ!完了」


メールを送り終えた勇気は、ピクチャーフォルダを開き、さっきの写メを見た。

(お!きれいに写ってるやん!…夕希ちゃん、マジ可愛い~////)

(…風間さん…………よく見たらかっこいいかも…ちょっと)

(長崎帰って戻ってきたらお土産でもあげようかね…)

勇気はその写メを待ち受けに設定した。

「さ!明日の準備しよ!」




end

520: マジよしこ 2013/01/12(土) 12:57:16.23 ID:dBDAag+W0
みさえ「ねぇ!あなたコレ見て!」

ひろし「んだよ~服なら買わねぇぞ~この前バッグ買ったろ~」

みさえ「違うわよ!!ここ!コレ!」

みさえは女性誌をひろしに見せた

ひろし「あん?かすかべ…ベーカリー…パン屋か?」

みさえ「そうよ~♪ここ新しく出来たんだって!雑誌に載るくらいだからきっと美味しいわぁ~」

521: マジよしこ 2013/01/12(土) 13:03:24.95 ID:dBDAag+W0
ひろし「でもここのパン屋、家からちょっと遠いぜ…車で行かないと…」

みさえ「えー…でも駐車場無いみたいよ…」

ひろし「おっ!じゃあ行けないな!せっかくの休みだしゴロゴロさせてくれ」

みさえ「なに喜んでるのよ!もー!散歩がてら行きましょうよ~」

ひろし「え~お前勝手に行けよ~ひまわりでも誘えばいいだろ?」

みさえ「ひまわりには友達と遊び行くって言われてもうフラれたの…だからお願いあなた~ん」

522: マジよしこ 2013/01/12(土) 13:09:33.61 ID:dBDAag+W0
ひろし「いーやーだ!俺はゴロゴロする!」

みさえ「(くそっ…)じゃー!いいわよ!今日はビール無しよ!」

ひろし「は?汚いぞみさえ!」

みさえ「じゃあ一緒にパン屋さん行きましょう♪」

ひろし「あーもー…わーったよ!行きゃあいいんだろ!行きゃあ!」

みさえ「やったー!あなた大好き!」

ひろし(ゲンキンなやつ…)

524: マジよしこ 2013/01/12(土) 13:29:17.53 ID:dBDAag+W0
ひろし「うーっ!寒い!」

みさえ「ふふふ…このパン屋と家往復したら結構歩けるわね…」ニヤリ

ひろし「お前…ダイエッ」
みさえ「出発おしんこー!きゅうりのぬか漬けー!!」

ひろし(やれやれ…歩いてもパン食ったら意味無いんじゃないか?)

のろのろと歩き始める二人。

みさえ「こっちの方って車でしか行かないわよね~」

ひろし「あーそう言われてみればそうだな~…ま、たまにはこうして散歩もいいな!」

525: マジよしこ 2013/01/12(土) 13:32:39.52 ID:dBDAag+W0
みさえ「ねーっ?!やっぱりそうよ!家でずっとゴロゴロしてるなんて良くないわぁ!!」

ひろし(みさえにだけは言われたくねぇ…)

「あ…あぁ…」

「でもよー、昔はしんのすけもひまわりも行く行く!って…一緒行くと大変な事ばっかりでよぉ…」

みさえ「本当!何回頭下げたことか…」

ひろし「ははっ………なんか、寂しいな。今になると…」

526: マジよしこ 2013/01/12(土) 13:40:14.88 ID:dBDAag+W0
みさえ「そうよねー唯一のシロもいなくなっちゃったし…」

ひろし「あぁ…シロが死んだときは、年甲斐も無く泣いちゃったよなぁ」

みさえ「ね…でも、シロ程愛されてる犬はいないわよね」

ひろし「そうそう!みーんな線香あげに来てくれたよな…ふたば幼稚園の先生たち…またずれ荘のみんな…」

みさえ「ご近所さんも、しんのすけやひまわりの友達も、みんな…商店街の会長さんまで来てくれたわね…!」

ひろし「そうそう!シロの奴俺達よりはるかに顔広いもんな!」

527: マジよしこ 2013/01/12(土) 13:46:39.86 ID:dBDAag+W0
みさえ「そうねぇ…」

「「はぁ……」」

ひろし「…おっと!いけねぇ!しんみりしちまったな!」

みさえ「あらやだ…楽しくいきましょ!」

…………
………


ひろし「それにしてもよぉ、しんのすけの奴、あいちゃん連れて帰ってくるとはなぁ~」

みさえ「ほんとよねぇ!あんな美人さん捕まえて…しんのすけのどこがいいんだか…」

ひろし「そうだよなぁ…あいちゃんは幼稚園の頃からずっと好きだったみたいだろ?すげぇよ…」

528: マジよしこ 2013/01/12(土) 13:52:34.27 ID:dBDAag+W0
みさえ「でも、しんのすけ、昔っからいざというときは誰よりも優しくて、頑張る子だったから…」

ひろし「あいちゃんはしんのすけのそういう所ちゃんと分かってくれてるんだろうな…」

みさえ「いい子と付き合えてよかったわねぇ…」

ひろし「羨ましいぜ!容姿端麗!しかもお金持ち!かーっ!いいなぁしんのすけ!」

みさえ「あら私がいるじゃない」

ひろし「そうだな(俺はメタボまっしぐらの妻…)」

537: マジよしこ 2013/01/12(土) 22:33:21.75 ID:vrXD/sKSi
家を出て30分くらい歩いた。

ひろし「こんだけ歩くと体も暖まってくるな」

みさえ「そうねー500gくらい痩せたかしら?」

ひろし「んな訳…」
みさえ「あー!見てあなた!このカフェいい感じね~」

ひろし(また話を遮りやがって)

「んあ、そうだな~この辺にしちゃあオシャレな感じのカフェだな」

みさえ「車に乗ってたら見落としちゃう発見があっていいわ~♪帰りここでお茶していかない?」

ひろし「え~…」チラッ

店内をガラス越しに覗くひろし。

「(おっ!可愛い子ちゃん発見!)ま、まぁたまにはいいな!よし、帰り寄るか!」

みさえ「やったー!」

539: マジよしこ 2013/01/12(土) 22:39:36.96 ID:vrXD/sKSi
 
あのカフェからまたさらに30分後

みさえ「やっと着いたわー!」

ひろし「遠かったー!これで美味くなかったら悲しいぜ」

みさえ「きっと美味しいわよ!」

「いらっしゃいませー!」

540: マジよしこ 2013/01/12(土) 23:08:48.16 ID:vrXD/sKSi
ひろし「おっ!いい匂いだな!」

みさえ「本当ねぇ♪」

ひろし「このパン美味そうだぜ」

みさえ「このあんパンもいいわね!」

ひろし「このチーズ入ってるの食いてぇな」

みさえ(ふふ…結構はしゃいじゃってるじゃない…よかったぁ♪)

……………
………


「合計で1980円でございまーす!」

ひろし「おい、財布出さないのか?」

みさえ「えっ、あなた買ってくれないの?」

ひろし「おいおい俺はついてきてやったんだぜ?そりゃ変だろ?」


 

547: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/13(日) 06:11:03.41 ID:y/CiOXMSi
みさえ「だってあたし今千円しか持ってないわよ~」

ひろし「えーっ!なんだよそれ!」

みさえ「おねが~い♪」

ひろし「ったくよぉ…」

(結局こうなるのかよ…)




「ありがとうございました~っ」

548: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/13(日) 06:18:35.35 ID:y/CiOXMSi
みさえ「あなたーっありがとう♪」

ひろし「ほんとだよ…コーヒー代はみさえが出せよな!」

みさえ「あーはいはい」

「それよりさー!このパン一つ食べてみない?」

ひろし「おっ、そうだな!俺あんパンがいいな」

みさえ「嫌よ~!あんパンは家でゆっくり食べたいの!」

ひろし「けっ!じゃあ好きなのにしろぃ」

みさえ「うーん。じゃあこのよくわかんないチーズので」

ひろし(俺が一番食べたかったやつか…なんか…むなしいって言うか…)

549: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/13(日) 06:23:29.92 ID:y/CiOXMSi
モグモグ…

二人でパンを半分こして歩きながら食べた。

ひろし「このパン美味いぜ!」

みさえ「うん!来て正解だったわぁ!」

ひろし「そうだな」

(今日は天気もいいし…たまにはいいな。)

チラッ

(みさえは本当に美味そうに食うな~…)

(なんだかんだ、みさえと一緒だと飽きないよな…結婚してよかったな…)

561: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 00:33:50.93 ID:8WKLCo7Di
 

みさえ「美味しかったわぁ~♪あとは家に帰って緑茶と一緒にあんパンを…////」

ひろし「おい、お茶して帰るって言ったのはどこのどいつだ?」

みさえ「いっけなーい☆忘れてたわん」

ひろし(ほんとドジだなぁ…まぁ嫌いじゃないんだけどな)

15分くらい歩いて、さっきのカフェに着いた。

563: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 00:38:29.43 ID:8WKLCo7Di
カランカラン…

「いらっしゃいませ」

みさえ「二人です」

「お好きな席にどうぞ」

みさえ「えーっと…あっ、窓際の奥!あそこいいじゃない♪」

ひろし「おう、そこにしようぜ」

席につく二人。

ひろし「俺、ホットコーヒーで」

みさえ「じゃあ…私は温かいミルクティーを…」

「かしこまりました」ニコッ

566: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 00:50:30.58 ID:8WKLCo7Di
 

ひろし「なぁ…あの子可愛いな///」ヒソヒソ

みさえ「私も思ってた!あんな可愛い子なかなかいないわね!」ヒソヒソ

みさえ「ふーっ…それに、落ち着くお店ねぇ…」

ひろし「そうだな…外国にいるみたいだな」

そのカフェは大きくはないが席数が少なく、広々としている。
アンティークの調度品で揃えられた店内はどこか懐かしい感じがした。

567: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 00:56:19.16 ID:8WKLCo7Di
ひろし「なんかよ、不思議と緊張しないな!」

みさえ「そうねぇ~…こういうお店って普段は緊張しちゃうんだけど…」

「お待たせしました。ホットコーヒーと、ミルクティーでございます」

みさえ「あら!カップも素敵!」

ひろし「本当だ…俺のコペンハーゲンだぜ…」

「全て違う種類のカップを使用しております。あと、こちらはサービスのクッキーです」

みさえ「すごいわぁ~!こんなお店なかなか無いわよ」

「ごゆっくりどうぞ」

568: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 01:04:50.31 ID:8WKLCo7Di
ひろしはコーヒーを一口飲んだ。

ひろし「…これ…美味いなぁ…!」

みさえ「ミルクティーもすごく美味しいわ!紅茶の香りが鼻に抜けていくって言うか…」

ひろし「雰囲気よし、味よし、本当にいい店見つけたな!」

みさえ「また来ましょうよ!ひまわり誘って!」

二人はゆっくりとコーヒーや紅茶の味を楽しんだ。

しんのすけの話。ひまわりの進路の話。他愛もない話…。

569: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 01:12:13.55 ID:8WKLCo7Di
みさえ「なんだか久々ねぇ…こうしてあなたとゆっくり話すのも」

ひろし「あー…確かに。こんな感じで話すのは滅多にないな…」

「…ありがとよ。みさえ」

みさえ「ななななによ急に…!」

ひろし「みさえが誘ってくれたから、こうして話できてんだ。ありがとよ!」

みさえ「やっ、やぁねぇ~…////」

ひろし(照れてやがる…まだ可愛いとこもあんだな)

ひろしはふと窓の外を見る。

休日の昼間とあって、手を繋いで歩く親子、犬の散歩をする人、デートするカップル…みんなそれぞれの休日を楽しんでいるようだ。

570: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 01:17:11.56 ID:8WKLCo7Di
ひろし(みんな笑顔で、楽しそうだな…なんかこっちまで幸せな気持ちになる………ん??)

「……あ…あ…お…!」

みさえ「あなたどうしたの?変よ?」

ひろし「ああああれあれあれ…!あれ!」

窓の外を指すひろし。

みさえ「あれじゃわからないわよ…どこ?」

ひろし「あの!横断歩道渡って!向かいの!歩道!見ろ!」

みさえ「なによ~………えっ…!!??!」

二人は目を疑った。

581: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 09:15:08.20 ID:8WKLCo7Di
ひろし「あれ、いや、でも…」


「「親父・お父さん」」


みさえ「なんでいるの~!こっち来るなんて聞いてないわ~!」

ひろし「親父の事だからなぁ…参ったな…」

みさえ「とにかく、追いかけなきゃ!あのまま家に行っちゃうわ!」

ひろし「そうだな!会計するから、お前先に行け!」

みさえ「わかったわ!」

583: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 09:35:40.91 ID:8WKLCo7Di
ひろし「ごめん!会計お願い!」

「かしこまりました!お急ぎだったのですね………1150円でございます…」

ひろし「あっ、気にしないで、お嬢さん」

お金を手渡すひろし。

「丁度お預かりします。またお待ちしています」にこにこ

ひろし「(かーっ!可愛いなぁ!////)お嬢さん、また来ますね、ハハハッ」

ひろしは歯とおデコをキラリと光らせた。

ひろし「ハッハッハ…!お嬢さん、お名前聞いていいかな?」

「あ、大原です…でも…あの、奧さまが…」

ひろし「奧さま?いやぁ、妻は先に…」クルッ

後ろを向くと、店の外で鬼の形相でこちらを見ているみさえがいた。

ひろし「あっ…ハハッ、ハハ…じゃ、おっ大原さん、また来るよぉっ…!」ガクガク

「ありがとうございましたぁ…」

584: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 09:43:07.10 ID:8WKLCo7Di
キィ…

ひろし「どどどどうしたみさえ~親父は見失っちまったか?仕方ないなぁ…!」

みさえ「…あ?」

ひろし「ごめんなさい」

みさえ「調子に乗るんじゃないわよ?あんな若い子相手にね…」

ひろし「ひいっ!勘弁してくれよ…」

みさえ「まぁ、今日はお父さん追いかけないといけないし…仕方ないわね」

ひろし(ホっ…)

二人は銀之助らしき人物の向かった方へ向かった。

594: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 15:51:43.10 ID:8WKLCo7Di
ひろし「あれ~?いねぇな…」

みさえ「変ねぇ…一直線の道だから遠くからでも見えていいはずなんだけど…」

ひろし「でも親父はなんでこんな所歩いてるんだ?そんなに土地勘あったっけ?」

みさえ「お父さんは相変わらず元気だから…散歩でもしてるのかしら?」

一直線の道を歩いていると前方に銀之助らしき人物がいた。

595: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 15:56:36.20 ID:8WKLCo7Di
 

ひろし「あっ!いた!おーい!親父ー!」

走り出すひろし。

みさえ「あっ、あなた待って!」

追いかけるみさえ。

ひろし「あれ…聞こえねぇのか?」

みさえ「人違いかしら…でも…似てるわよねぇ」

銀之助らしき人物は、右に曲がってしまった。

598: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 16:19:52.53 ID:8WKLCo7Di
ひろし「やべっ!見失っちまう!」

………



走るスピードを上げて二人も右に曲がる。

ひろし「はあっ…あれ…?」

みさえ「やだぁ… 」

銀之助らしき人物が民間に入って行くのが見えた。

ひろし「あれ~…人ん家に入っていったぜ!?」

みさえ「人違いだったみたい…」

ひろし「なんだよぉ~…ここまで来たのに最悪だぜ」

みさえ「元はと言えばあなたが悪いのよ!勘違いするから!」

ひろし「あ?お前だって親父だと思ってたじゃねぇか!」

みさえ「だってあなたがそう言うんだもん!もー!あなたが悪い!もっとあのカフェにいたかったわ!」

ひろし「んだよー!そんな言い方ねぇだろ?!」

ケンカになってしまった。

607: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 20:40:14.15 ID:8WKLCo7Di
みさえ「なーにーよー!本当のことでしょ??!!」

ひろし「あん?!なんだよお前ー!」

いつしか二人の周りには人が集まっていたが、そんな事は全く眼中に無かった。

みさえ「あーやだやだ。すぐ怒っちゃうんだもん!子供みたい!」

ひろし「なんだよー!お前はいちいち一言多いんだよ!」




「うるせー!!!人の家の前でなにしてんだー!!!」

608: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 20:45:43.30 ID:8WKLCo7Di
ビクッ…!!

ひろし・みさえ「「あ、やば…」」


「いい大人がなにしてんだー!」


先ほど銀之助のそっくりさんが入っていった民間から誰か出てきた。

ひろし・みさえ「「ごめんなさーい!!」」

頭を下げる二人。

「おめぇら!うるせーべ!!こんな住宅街でなにを…………あれ?」

「あんたら…ひろしとみさえさんかい?」

「えっ?」と二人は頭を上げ、恐る恐るその人を見た。

610: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 20:52:25.53 ID:8WKLCo7Di
「なーにしてんだーおめぇら~」

ひろし・みさえ「「親父?!・お父さん?!」」

そこにいたのは銀之助のそっくりさんでは無く、正真正銘の銀之助だった。

ひろし「おっ、親父こそなにしてんだよ!!」

みさえ「そうですよ~!こっちに来るなら来ると…」

銀之助「はっはっは!いや~今回だけは秘密にしておきたかったんじゃ!」

「でも…もう隠せなさそうじゃな…」

ひろし「どういうことだ?」


ガララ…

?「野原さん、どうしました?大丈夫ですか?」

民家からまた別の人が来た。
銀之助よりは少し若い、おじいさんとおばあさんだ。

611: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 20:58:35.70 ID:8WKLCo7Di
銀之助「いやー!大原さん!悪いなぁ、大丈夫ですよ!」

おじいさん「そりゃあ良かった。…で、そちらは?」

銀之助「あ、この二人な、例の息子夫婦だ。なんか偶然会っちまったみてぇだ~」

おばあさん「あらあら、こりゃサプライズも失敗じゃないかい?」

みさえ「一体どういうことなの…?」

ひろし「いやぁ…さっぱり…」

おばあさん「立ち話もなんですから、皆さんお上がりくださいな」ニコッ

おじいさん「寒いからな、ほら、早く」ニコッ

おじいさんとおばあさんは笑顔が素敵な人だった。

612: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 21:05:11.21 ID:8WKLCo7Di
いそいそと家に上がる二人。

おばあさん「お茶淹れるんで、座ってて」

みさえ「あっ、お気遣い無く…!」

客室に着いた。

おじいさん「さ、お座りください…」

ひろし「失礼します…」

みさえ「なんか…まったく状況が掴めないわ」ヒソヒソ

ひろし「俺だって…なにが何がなんだか…」ヒソヒソ



おばあさん「お茶、お持ちしました…」

お茶を置き、おばあさんも座った。

614: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 21:40:09.11 ID:8WKLCo7Di
ひろし「あの…これは一体…」

銀之助「うーん…どこから話そうかの…」

みさえ「えっと…まず、大原さん?とお父さんはどこてお知り合いになったのですか?」

銀之助「大原さんとはネットで知り合ったんだ~」

おじいさん「そうなんです。SNSを通じてね」

相違っておじいさんはノートパソコンを持ってきた。

おじいさん「これです」

ひろし「…これ…フェイスブックですか?」

おじいさん「そう。最初は趣味が合うので友達になったんですよ」

銀之助「それに春我部にお住まいっちゅーことでな!いつか会えるんじゃねーかと思ったんだべ!」

おじいさん「そう。それで…これが私のブログです…日々の思うことや、植物の写真なんかを載せているんです」

みさえ「すごいわぁ~!本格的…!」

ひろし「でも…俺たちは関係無いんじゃあ…」

615: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 21:55:13.17 ID:8WKLCo7Di
銀之助「いや!それがなぁ~大いにあるんじゃ」

おじいさん「この日のブログです。読んでみてください」

ノートパソコンをひろしとみさえが見やすい位置に移す。

20○○年○月○日

また産まれました。


我が家で長年飼っている雑種の犬。
また新しい家族が増えました。

元を辿れば、一代目のメスが脱走して、どこかの犬との子を妊娠したのが始まり…

その時は五匹授かりました。

無事に産まれ、三匹は貰ってもらいました。

そして、残りの二匹との間に、子が出来ました。

今回も五匹授かりました。

また貰い手を探しています。

気になりましたらご連絡下さい。




記事の最後には犬達の写真が貼ってあった。

616: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 22:03:06.19 ID:8WKLCo7Di
その写真には真っ白で、ふわふわの小型犬がたくさん写っていた。

写真がを見るなりひろしとみさえは絶句した。

銀之助「どうじゃ!オラもたまには役に立つべ!」

おじいさん「野原さんは直ぐに連絡を下さってね…」

おばあさん「でも…何とも不思議な事があるもんだねぇ…」



ひろし「あ…あ…これ…」

みさえ「し、シロだわ…!シロ!シロよ!」


銀之助「本当はオラが連れて、ひろしの家にいきなり行って驚かそうと思ってたんじゃ…」

おじいさん「まぁ…でも、十分驚いているじゃないですか」ニコニコ

617: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 22:11:06.66 ID:8WKLCo7Di
ひろし「おっ…親父ぃいい!!」

ガシッ!

銀之助「なんだべ!きもちわりぃ!抱きつくな!お前はホ か!!」

ひろし「親父っ!親父っ!最高の親父だよぉお!」

みさえ「あっ、あのぉ…!」

おじいさん「早速会うかい?」

ひろし・みさえ「「もちろん!!」」

おばあさん「犬たちは二階にいるよ…どうぞ…」

ひろし「こっちですね?!行くぞみさえ!!」

みさえ「えぇ!」

ドタドタドタドタ…

二人は勝手に二階に上がって行ってしまった。

銀之助「はは…こりゃお恥ずかしい…」

おじいさん「おやおや…ははは」

おばあさん「よっぽど忘れられなかったんだねぇ…」

三人も二階に向かった。

619: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 22:22:24.64 ID:8WKLCo7Di
ドタドタドタドタ…

足音に反応し犬たちは吠えた。

ワンッ!ワン!

ひろし「ここか?!」

キィ…

ドアを開けるとそのには犬達が集まってこちらを見ていた。

ひろし「あ…は…本当かよ…」

みさえ「嘘みたい…」

二人は犬達に駆け寄り抱き締めた。

ひろし「うおおお…シロっ…シロぉ……うぅ…」

みさえ「シロよ…グスッ…絶対、絶対シロの子だわぁっ!ズズッ…」

二人は大粒の涙を流していた。

ひろし「こんな事ってあるのかよぉ…うおお…ズズッ…」

みさえ「奇跡だわ…ひっく…えっ…うあぁん…」

620: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 22:33:46.17 ID:8WKLCo7Di
銀之助「子供みたいに泣きよって…」

おばあさん「でも、本当に奇跡かもねぇ…」

おじいさん「この人たちなら…子犬を幸せにしてくれそうだ…」

ひろしとみさえは、わんわん泣いて喜んだ。

………
……


おばあさん「どれ、落ち着いたかい?」

ひろし「すいません…あんまりにも嬉しくて…」

みさえ「ほんと…恥ずかしいです…へへ…」

おじいさん「じゃあ、どの子犬にするかね?」

622: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 22:38:28.38 ID:8WKLCo7Di
ひろし「うーん…やっぱり…この子かな…シロに一番似てる!」

みさえ「私も同じ事考えていたわ!」

おじいさん「おぉ…シロ次郎を選んだか…」

ひろし「あっ、だめでしたか? 」

おじいさん「いやぁ…どの子でも良いんだが…」

おばあさん「シロ次郎はシロ子と仲が良くてねぇ…」

おじいさん「できるならその二匹は引き離したく無いんだ…」

623: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 22:44:04.88 ID:8WKLCo7Di
クーン…クーン…

シロ次郎にすり寄る犬。

ひろし「この子がシロ子か…」

みさえ「二匹…かぁ…」

ひろし「………よし!二匹とも引き取ろうぜ!」

みさえ「えっ、でも…」

ひろし「家計ならなんとかなる!しんのすけも社会人になるんだし、大丈夫だ!」

みさえ「ん…そ…そうね、二匹とも迎え入れましょう!」

銀之助「おっ、それでこそオラの息子だべ~っ!」

おじいさん「よかった…」

おばあさん「本当にね…よろしくね…」

624: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 22:52:10.71 ID:8WKLCo7Di
引き取る犬も決まったので、一階の客室に戻り、役所への手続きの話などをした。

………



おじいさん「…ということで、よろしくお願いします」

ひろし「こちらこそ、ありがとうございます!!」



ガララ…

「ただいまぁ~!あれ~?誰か来てるの~?」

おばあさん「おや、孫だ…すいませんねぇ…大声で…」

おばあさんは部屋を出て孫の所に向かった。

おばあさん「こら!今お客さんが来てるんだよ!」

?「あっ、ごめん!…もしかして、犬貰ってくれる人?」

おばあさん「そうだよ…お前も挨拶しておくかい?」

?「うん!どんな人か確かめなきゃ!」

部屋の外からそんな会話が聞こえてきた。

おじいさん「いやぁ…みんな声が大きくて…お恥ずかしい…」

625: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 22:56:17.36 ID:8WKLCo7Di
みさえ「いやぁ…私たちも大声でしたし…あははは…」

おばあさんが戻ってきた。

おばあさん「悪いねぇ…孫がどうしても挨拶したいっていうから…ほら!」

?「失礼します……あれ?」

ひろし「ん?あーっ!」

みさえ「あら!さっきの…!」

銀之助「可愛い子じゃあ…////」

627: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 23:27:59.97 ID:8WKLCo7Di
おじいさん「あれ?顔見知りでしたか?」

みさえ「顔見知りというか…なんというか…」

?「さっき私のバイト先に来てくれたお客さんだよ~!」

ひろし「なんか今日はすごい日だなぁ…」

みさえ「偶然が重なるわね…」

?「あっ…さっきはありがとうございます…私、大原ももこって言います」

ももこ「さっき急いでた理由はこの事だったんですか?」

ひろし「いやぁ…それが…」


さっきあったことを話した。

628: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 23:32:32.43 ID:8WKLCo7Di
ももこ「へぇ~そうだったんですね!」

「ふふ…でも、子犬たちも野原さんなら安心して任せられます♪」

銀之助「そんなことより、ももこちゃん可愛いのぉ…///そのバイト先とやらはどこだべ?///」

ひろし「親父…辞めてくれよ…」


あはははは…


そのあとは少し談笑していた。
あと、銀之助は子犬の為に首輪とリードを買っておいてくれていた。

629: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 23:37:07.14 ID:8WKLCo7Di
カチッ…

ひろし「よし!これで大丈夫だな!」

みさえ「シロ子の首輪も付けたわ!」

銀之助「じゃあ、大原さん、世話になりました」

おじいさん「いえいえ、こちらこそ良かったよ…」

おばあさん「たまに遊びにいらっしゃいな…」

ももこ「待ってます!」

おじいさん達は犬たちを抱え、犬の腕を持ちバイバイと手を動かした。

ひろし「失礼します…」

三人は家路についた。

630: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 23:40:30.60 ID:8WKLCo7Di
ひろし「それにしても…親父…本当びっくりしたよ…」

みさえ「本当…!まさかこうなるなんて…」

銀之助「はっはっは!お前達の喜ぶ顔が見たくてな!」

ひろし「粋なことしてくれるぜ!……シロ次郎!シロ子!これからよろしくな!」

ワンッ!ワンッ!

みさえ「あら、シロに似て賢いのね…」

631: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 23:44:55.89 ID:8WKLCo7Di
ひろし「あ、そういや、こいつらの小屋どうしよう…」

みさえ「いけない!忘れてたわ…」

銀之助「まだ小さいししばらくは家の中で飼うじゃろ?」

ひろし「そうだな…ま、後々考えればいいか!」

みさえ「そうね…」


ガチャガチャ

ひろし「ただいまー!ひまわりー!?いるか?!」

ひまわり「父さん?やっと帰ってきたぁ~!」

トントントン…

二階からひまわりが降りてきた。

ひまわり「んもぉ~お腹すいた……え?」

632: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 23:49:56.17 ID:8WKLCo7Di
ひまわり「おじいちゃん?!」

銀之助「ひまわりちゃん!元気しとったかの?」

ひまわり「またいきなり来…て………」

「シロ…シロがいる…二匹…どどどぉうしよぉ!シロの霊がぁ!」

みさえ「もー!霊じゃないわよ!本物!」

ひろし「そうだ!新しい家族だ!」

ワンッ!

ひまわり「あ…あは…可愛い…!!なんで?どうして?!」

銀之助「じいちゃんからのサプライズだべ!」

銀之助はピースサインをした。

633: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 23:55:26.47 ID:8WKLCo7Di
ひまわり「えぇ?よくわかんないけど…可愛い~!もふもふだぁ~///」

みさえ「黄色の首輪がシロ次郎。ピンクの首輪がシロ子よ」

ひまわり「えへへ…本当に可愛いゾ////」

銀之助「そうじゃ!写メ撮ってやるべ!玄関に並べ!ほら!」

言われるがまま並ぶ三人と二匹。

銀之助「はい、チーズ!」

カシャッ

ひまわり「おじいちゃん、あたしの携帯でも撮って!」

銀之助「任せろ~………はい、チーズ!」

635: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/14(月) 23:59:34.47 ID:8WKLCo7Di
ひまわり「えへへ…兄ちゃんにメールする…///」

みさえ「きっと喜ぶわよ!ふふふ」

ひろし「よし!今日は親父も、新しい家族も来てくれた事だし、パーっとやろうぜ!」

みさえ「出前でも取りましょうか!」

ひまわり「やったぁ~!」

銀之助「酒な用意してある!」

ワンッ!

ワンッ!

シロ次郎もシロ子も嬉しそうだ。

636: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/15(火) 00:04:19.02 ID:thvRTsm9i
~~~♪~~~♪

しんのすけん「メール…」

(ひまわりか…)

件名:速報!!
本文:家族が増えたよ!
兄ちゃん絶対喜ぶよ!


しんちゃん?
早く帰ってらっしゃい!
美人のママより


添付ファイル有り


(ま、まさか、母ちゃん妊娠したとかじゃないよな…取り敢えずこのファイル開こう…)

「…あ………」

638: マジよしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/15(火) 00:10:16.10 ID:thvRTsm9i
ひろし「やっぱ寿司か?!それともウナギか?!」

みさえ「あーんピザも食べたいわ~」

銀之助「若いお姉ちゃんも電話で呼ぼう!」

ひろし「はっはっは!親父!ちょっと違うぜ!飯の後に呼ぶもんだ!そりゃデリ」
みさえ「二人ともやめなさい」




~~♪~~♪~~♪

ひまわり「あっ!兄ちゃんから返事来たぁ」



件名:Re:速報!!
本文:今から帰る



end

767: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 06:11:19.81 ID:drJq4N43i
みさえ「やだっ!すごい雪…」

ひろし「今年の新成人は大変だなー」

ひまわり「あ~これじゃあ遊び行けなーい」

ひろし「おっ!じゃあ父ちゃんと庭で遊ぶか?!ん?!」

ひまわり「うーん、いいや…」

ひろし「堅いこと言うなよ~ひまわりぃ~」

ひまわり「シロ子とシロ次郎と遊べば?」

ひろし「えー冷たいなぁ…」

みさえ「も~、ひまわりだって高校生よ?」

ひろし「わーったよ!シロ子!シロ次郎!遊ぶか!」

ワン!ワンッ!

768: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 06:19:28.65 ID:drJq4N43i
ーーーおはようございます今日は全国各地で成人式が行われておりますが広い範囲で大雪に…ーーーー

しんのすけ「うわぁ…まさかこんな雪になるとは…」

「あいちゃん来られないだろうなぁ…」

(でも連絡きてない…まだ寝てるのかな?)

コタツでテレビを観ながらボーッとしていた。




ピンポーーーン…


しんのすけ「えっ?!」

慌てて玄関に向かう。

ガチャガチャ…キィ…

あい「しんさま…寒いですわ…」

769: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 06:26:21.51 ID:drJq4N43i
しんのすけ「あいちゃん!早く!入って!」

あい「おじゃまします…」

コートについた雪を払い、家に入った。

しんのすけ「適当にハンガー使って!なんか温かい飲み物いれる!」

あい「ありがとうございます」

素早くハンガーにコートを掛けてコタツに入る。

あい「あったか~い///おコタは最高ですわ///」

しんのすけ(あいちゃんもだんだん庶民的になってきた気がするゾ)

770: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 06:35:29.10 ID:drJq4N43i
ココアを2つ作った。

しんのすけ「お待たせしました」

あい「ありがとう、しんさま」

しんのすけもコタツに入る

あい「それにしてもすごい雪でしたわ…」

しんのすけ「電車ちゃんと動いてた?」

あい「いいえ?動いてませんわ」

しんのすけ「黒磯さんの車で来たの?」

あい「いや、今日はヘリできましたわ」

しんのすけ「こんな天気でヘリ?!」

あい「元空軍の腕利きパイロットがいますの。だから大丈夫ですわ。近くのビルのヘリポートからはさすがに歩きましたけど…」

しんのすけ「お、おぉ…(やっぱり庶民的じゃない…)」

771: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 06:43:34.37 ID:drJq4N43i
ひろし「防寒はバッチリ!それ!行け!」

シロ子とシロ次郎を庭に放す。

ワンッ!

ひろし「よーし!年甲斐もなくはしゃぐぜ~!」

ワン!

ワン!

ひろし「…あれ、シロ次郎ー?!」

ワンッ!

ひろし「おかしいな…いない…」

ワン!

ひろし「おーい、みさえー!」

居間のガラス戸を叩く

みさえ「なにー」

ひろし「シロ子とシロ次郎、家の中戻ったか?」

みさえ「やぁね~あなたと外出たじゃない…」

ひろし「おっかしいな~…」

ワン!

772: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 06:51:23.56 ID:drJq4N43i
ひまわり「ねぇ父さん、あれシロ子じゃない?」

物干し竿の方を指差す

ワンッ!ワンッ!

ひろし「あ…本当だ!こいつら毛が真っ白だから雪と同化しちまってる…」

ひろしは老眼気味の目をこすった。

みさえ「もー、遊ぶのも程々にね!」

ひまわり「兄ちゃんいればさ、遊んでたのにね!」

みさえ「そうね…」

(…しんのすけ…成人の日になると思い出すなぁ…)

774: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 06:56:54.32 ID:drJq4N43i
あい「今年の新成人は大変ですね」

しんのすけ「本当だゾ…こんな雪で…」

あい「今日の映画は中止ですね…」

しんのすけ「そうだねぇ…ま、たまには二人でグダグダするゾ!」

あい「そうですね!///」

しんのすけ(成人の日…もうあれから2年経ったのかぁ…)
 

778: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 14:29:57.33 ID:drJq4N43i
~二年前~


みさえ「しんのすけー!!風間くん達来たわよー!!!」

しんのすけ「おー!もうちょっとで出る…!!」



みさえ「ごめんねぇ~…まだトイレから出てこなくて…」

風間「いやいや、大丈夫ですよ」

ボー「まだまだ、時間あります」

みさえ「本当にごめんね~…寒いから、中入って待ってて!?」

風間「はは…じゃあ、お言葉に甘えて…」

ボー「おじゃまします」

779: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 14:46:24.03 ID:drJq4N43i
風間「おじゃましま~す…」

ひろし「おっ!風間くん!ボーちゃん!かっこいいなぁ!!」

ひまわり「ほんとだぁ~!スーツ似合う~!」

風間「いやぁ…///」

ボー「ぼっ///」

みさえ「ほんとねぇ…それにしても、もう成人式かぁ~」

ひろし「早いもんだよ…あんなにちっちゃかったのによぉ」

しんのすけ「オラもこんなに大きくなっちゃった…///」

風間「わっ!しんのすけ!」

みさえ「ちょっと!なんて格好してるの!」

トイレに入っていたしんのすけは、ワイシャツ一枚で戻ってきた。

しんのすけ「だって~スーツにうんちの臭いがついたら女の子にモテないゾ~」

みさえ「だからってもー!早く着なさい!」

ひまわり「兄ちゃんサイテー」

ひろし「ははは…ごめんな、二人とも…」

783: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 18:52:28.57 ID:drJq4N43i
 
みさえ「さっさと着替えなさい!」

しんのすけ「ほーい」

しんのすけは居間を出ていった。

ひろし「いやぁ…しんのすけはいつまで経っても子供だな…」

風間「でも、いつまでも素直な所はいいと思います」

ボー「僕、しんちゃんと一緒にいると楽しいです」

ひろし「二人とも…」

みさえ「なんだか嬉しいわね//」

ひろし「幼稚園から、ずっと仲良くしてくれて、ありがとうな」

風間とボーちゃんは照れながら笑った。

784: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 18:57:30.94 ID:drJq4N43i
しんのすけ「おまたせーっ!行こー!」

風間「じゃあ、行こうか」

ボー「ボッ」

みさえ「ちょっとーハガキ持ったー?」

しんのすけ「持った持った!大丈夫だゾ!」

ひろし「気を付けろよ!飲みすぎるなよー!」

しんのすけ「んもー父ちゃんじゃあるまいし大丈夫!」

みさえ「今日は夜まで帰って来ないの?」

しんのすけ「うん。マサオくんたちとも遊んでそのまま同窓会行く」

みさえ「あ、そう、いってらっしゃーい」

しんのすけ「ほーい!」



バタン

785: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 19:13:18.39 ID:drJq4N43i
~成人式会場~

風間「うーん。この辺にマサオくんたちいるハズ…」

「おーい!みんなー!」

しんのすけ「あっ!マサオくん!ネネちゃん!」

ボー「ボー!」

マサオ「ごめん!待った?!」

ネネ「オニギリが髪形決まらないとか言って遅くなったのよ~」

しんのすけ「ネネちゃんは振り袖着ないの?」

ネネ「ん?まぁ、既婚者だしね…」

ボー「でも、スーツ似合ってる」

風間「うん!ステキな女性って感じだよ!」

ネネ「ありがとー!あなたもこれくらい言えなきゃね…」チラッ

マサオ「えぇ~…」

787: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 19:26:18.84 ID:drJq4N43i
風間「ま、まぁ…ほら!早く入場しないと!」

マサオ「そ、そうだね!行こう!早く行こう!」

しんのすけ「マサオくん大変ですなぁ…」

ボー「ボッ」


ーーーー次の方、どうぞー!ーーー

「成人おめでとう」

しんのすけ「やったー!記念品!」

風間「記念品くらいではしゃぐなよ…」

ボー「でも、中身気になる」

マサオ「ぼく開けちゃおうかな!」

ガサガサ…

マサオ「これ…」

ネネ「写真立てね」

風間「写真立てだ」

ボー「ボー…」

しんのすけ「ちょっと期待外れだゾ…」

風間「まぁこんなもんだよな」

ボー「あ、そろそろ始まる…」

788: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 19:40:42.40 ID:drJq4N43i
…………




しんのすけ「あーーー長かったゾー」

マサオ「ねぇねぇ!皆で写真撮ろうよ!」

風間「いいね!誰かに撮ってもらうか」

キョロキョロと周りを見渡す

ネネ「みんなそれぞれ写真撮ってて頼めないわね…」

ボー「あ、あの人たち、暇そう」

風間「お、新成人の保護者とかかな?…すみませーん!」

「はい…?」

風間「あの…写真を…」

「写真ね、わかったわ…あれ…」

「風間くん?!ボーちゃんに…しんちゃんよね?!ネネちゃんとマサオくんじゃない!!!」

しんのす「おー!その声は!」

風間「よ、よしなが先生ですか…?」

「なぁに~騒がしい…」

ネネ「あっ、まつざか先生よ!」

ボー「隣は、上尾先生…」

上尾「ひいっ!なんで覚えてるのよぉ~…」

789: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 19:56:32.74 ID:drJq4N43i
まつざか「まっ、まさかあのひまわり組…?!」

石坂「そうみたい…会えて嬉しいわ~!」

上尾「なんで私なんかなんで私なんか…」

しんのすけ「先生たち!お久し振りだゾー!」

ネネ「変わってないですね~」

風間「あの…僕たちのこと覚えてるんですか…?」

石坂「もちろんよ~問題児…いや、インパクトが強いっていうか…」

まつざか「あなた達を忘れる方が無理よ~」

ボー「でも、なんで、成人式に来てるんですか?」

石坂「ん?だって、もしかしたらこんなふうに皆に会えるんじゃないかなって…」

まつざか「先生ったら急に呼び出すんですもの、困っちゃうわぁ」

石坂「いいじゃない!どうせ暇でしょう?」

まつざか「う、うるさいわね…」

上尾「もう今期も逃して暇ですよね…へへっ」

まつざか「あ?なんか言ったか?」

上尾「いえ」

790: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 19:57:50.30 ID:drJq4N43i
上尾先生の台詞の
今期→婚期です

誤字多くてすみません

791: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 20:17:26.22 ID:drJq4N43i
石坂「ま、まぁ…あ!写真撮らなくちゃね!」

風間「そうですね!お願いします!」

五人は寄り添ってピースをした

石坂「はい、チーズ!」

………



先生たちとは少し雑談をして別れた。

よしなが(石坂)先生はもう幼稚園の先生を退職して専業主婦になってた。

まつざか先生と上尾先生はまだ幼稚園の先生だった。

792: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 20:24:56.86 ID:drJq4N43i
マサオ「ねぇねぇ!僕の家行ってゲームしようよ~!」

風間「こんな日にゲームかい?!」

マサオ「あ…なんか…皆で集まったの久々だし…昔を思い出したって言うか…」

しんのすけ「オラもゲームしたいゾ」

ボー「ぼくも!」

ネネ「あ、ちょうど昨日クッキー焼いたの!家で食べながらやりましょうよ!」

風間「そっか…そうだね、行こうか!」

五人はコンビニでお昼ご飯を買ってマサオくんとネネちゃんのアパートに向かった。

793: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 20:37:39.33 ID:drJq4N43i
ガチャ…

マサオ「狭いけど上がって!」

しんのすけ「おじゃましまーす」

風間「あれ?そういえばののちゃんは…」

ネネ「あ、今日だけ実家に預けてるの」

風間「そっか…」

ボー「風間くん、残念そう」




皆でコンビニ弁当を食べながらゲームをした。



しんのすけ「うーっそろそろ目が疲れた…」

風間「久々にこんなにやったなぁ…」

ボー「ボー…」

マサオ「ねぇねぇ!みんな、これ見て!」

そういってマサオはアルバムを持ってきた

794: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 20:54:28.85 ID:drJq4N43i
風間「それ…ふたば幼稚園のアルバム?」

しんのすけ「なつかしーい!」

ボー「久しぶりに見たい//」

ネネ「マサオったら昨日からずっとアルバム眺めてて、みんなに早く会いたい~ってうるさかったのよ~」

マサオ「ネネちゃん…///」

しんのすけ「オラも昨日は楽しみで全然寝られなかったゾ~」

ボー「へへ…ぼくも//」

風間「みんなはまだまだ子供だなぁ…」

マサオ「でも風間くんも今日はしょっちゅう欠伸してるよね」

風間「んな…///ちょっと寝る時間遅かっただけさ…」

795: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 21:05:49.52 ID:drJq4N43i
………



マサオ「これ懐かしくない?!みんなでサツマイモ堀りしたの!」

風間「たしかに!しんのすけが大きいの見つけてさ」

ボー「みんなで引っ張った…」

しんのすけ「幼稚園の記憶だけどすぐ思い出せるゾ」

ネネ「あ…しいぞう先生…///」

風間「これは縄跳び大会だね」

ボー「みんなで頑張った」



マサオ「あー…なんか…もう十五年経ったのかぁ…」

ネネ「早いわね…」

風間「幼稚園からずっと仲良くしてるのって珍しいよな」

しんのすけ「オラたちは切っても切れない仲…ふぅっ」

風間「あひぃぃいああ////…し、しんのすけ!耳に息を吹き掛けるな!///」

796: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 21:16:31.22 ID:drJq4N43i
マサオ「ははは!二人とも変わらないよねぇ~!」

風間「そんなこと…!」

しんのすけ「ふぅっ」

風間「あひぃぃいああ…/////」

………
……


ボー「そろそろ、同窓会の時間…」

風間「あっ、本当だ…」

ネネ「またしばらく会えないわね…」

マサオ「…あれやる?」

風間「あたりまえだろ!」

しんのすけ「かすかべ防衛隊!」

「「「「「ファイヤー!」」」」」

797: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 21:23:52.33 ID:drJq4N43i
しんのすけとマサオは中学三年生の時は同じクラスだった。

そのため向かう場所も一緒だ。

マサオ「駅前の肉民だよね?」

しんのすけ「そうだゾー」

ガヤガヤ…

「おっ!野原ー!オニギリー!」

「久々じゃーん!」

「うぇーい」



みんな羽目を外して飲んだ


「野原っ!いっちゃう?!いっちゃう?!」

「なーんで持ってんの!なーんで持ってんの!」

しんのすけ「野原しんのすけ!いきまーす!」

マサオ「ああ…しんちゃん程々に…」


同窓会もお開きになった。

798: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 21:29:32.35 ID:drJq4N43i
しんのすけ「うげぇ…」

マサオ「しんちゃん飲みすぎだよぉ~」

しんのすけ「まだ…飲めるゾ…」

しんのすけと肩を組むようにして歩く。

…………
……


マサオ「しんちゃん…ぼくたち大人になっちゃったね…」

しんのすけ「おぉ…」

マサオ「ぼく、しんちゃんには感謝してるんだ。幼稚園の時から」

「ぼくがいじめれられてるとき、いつもしんちゃんが助けてくれた」

しんのすけ「当たり前だゾっ…友達…だ…おえっ…」

799: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 21:34:05.00 ID:drJq4N43i
マサオ「しんちゃん大丈夫?!お家の人呼ぼうか?!」

しんのすけ「あ…母ちゃん…約束…」

マサオ「え?お母さん?お母さん呼べばいいの?」

しんのすけ「歩道橋行く…」

そう言ってしんのすけはおぼつかない足取りで歩道橋の方へ向かった

しんのすけ「母ちゃん…んぐぅ…」

マサオ「えっ?しんちゃん?!寝ちゃだめだよ!」

ペチペチ!

しんのすけの頬を軽く叩く

マサオ「寝ちゃった…参ったな…とりあえずしんちゃんのお母さん呼ぼう…」

800: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 21:40:20.79 ID:drJq4N43i
マサオ「しんちゃん携帯借りるよ…」

(えーと…………うーん…自宅…これかな!)


ーーーーープルルルルループルルルルーガチャ

みさえ「はい、野原ですぅ」

マサオ「あっ、おばさんですか?お久しぶりです、マサオです!」

みさえ「あらっ、マサオくん?!…まさか…しんのすけがご迷惑を…」

マサオ「えへへ…ちょっと飲みすぎちゃったみたいです…」

みさえ「いやだわ…!今すぐ旦那に迎えに行かせます!」

マサオ「あっ!いや!おばさんが来てください!」

みさえ「??どうして?」

マサオ「しんちゃんはおばさんに来てほしいみたいで…」

みさえ「うーん…わかったわ!今どこにいるの?」

マサオ「えっと…」

今いる歩道橋の場所を教えて電話を切った。

801: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 21:45:11.34 ID:drJq4N43i
しんのすけ「んーあー…マサオくん…」

マサオ「なにしんちゃん…」

しんのすけ「そろそろ…アクション仮面が…」

マサオ「寝言かなぁ…幼稚園の頃みたい…ふふ」

しんのすけ「マサオくん…ずっと…」

マサオ「ん?」

しんのすけ「ずっと友達…だゾ…」

マサオ「しんちゃん…グスッ…」

「ありがとうしんちゃん…」

802: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 21:49:24.61 ID:drJq4N43i
それから十五分くらい経ってみさえが来た。

みさえ「ごめんねー!」

マサオ「あ、いや、全然大丈夫です!」

みさえは走って来た様で息を切らしていた。

みさえ「もう、大丈夫だから…マサオくん、帰っていいわ…」

マサオ「いやいや、家まで行きましょうか…?」

みさえ「大丈夫よ!重いでしょ!?今起こすわ!」

「こら!しんのすけ!起きなさい!!!」

803: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 21:54:46.54 ID:drJq4N43i
しんのすけ「んが…母ちゃん…」

マサオ「あっ起きた…」

みさえ「ほら!帰るわよ!」

しんのすけの腕を肩に回す

みさえ「マサオくん、ありがとうね~」

マサオ「いやっ、これくらい//」



マサオはアパートに帰って行った


みさえ「んもー…なんでこんなに飲んじゃうのかしら…」

しんのすけ「母ちゃん…うぅ…」

「吐きそう…」

804: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 22:06:00.71 ID:drJq4N43i
みさえ「げっ」

思わず肩に回していたしんのすけの腕を話してしまった


ドサッ

しんのすけ「うおえっ…」

みさえ「んもー…」

しんのすけの背中をさする

みさえ(…あっという間に、大きくなっちゃったなぁ…)

(たくましい背中…)

しんのすけ「母ちゃん…」

みさえ「ん?どうしたの?」

しんのすけ「十五年前…覚えてる?」

みさえ「しんのすけが五歳の時?」

しんのすけ「母ちゃん…成人式のハガキ拾ったじゃん…」

みさえ「いやっ///なんでこと覚えてるのよぉ…」

みさえは十五年前の成人の日に、新成人が落としたハガキを拾った。

そのまま成り行きでしんのすけと式に出席し、二十歳と偽って新成人たちとカラオケまで行ったのだ。

805: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 22:19:31.20 ID:drJq4N43i
みさえが二十歳とき、下痢で式に出席できず、成人式の記念品をもらえなかったため、未練があったのだ。

(結局罪悪感で…十五年前にもらった記念品…市役所に返しに行ったっけ…)

みさえ(嫌なこと思い出したわ…)

しんのすけ「カラオケの帰り…ここでした約束覚えてる…?」

みさえ「え…」

『オラが記念品もらったら、母ちゃんにあげるゾ!』

しんのすけは口を拭い、少しシワができた紙袋をみさえに渡した。

しんのすけ「母ちゃんこれ…」

みさえ「しんのすけ…そんなこと覚えてたの…」

みさえは紙袋を受け取り抱き締めた

しんのすけ「母ちゃん今までありがとう…」

「オラ、母ちゃんの子供でよかった」

みさえ「なに言ってんのよ…」

しんのすけ「おえっ…」

みさえ「帰るわよ…」

806: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 22:27:28.00 ID:drJq4N43i
また肩を組んで家路についた

みさえ「しんのすけ…」

「ありがとう…」


…………
……


みさえ「なんてことあったなぁ…」

棚の上の写真を見つめた。

(しんちゃん…自慢の息子ね…)

ひまわり「母さん?泣いてるの?」

みさえ「やっ、やぁね!違うわよ…」


ひろし「おーい!見てくれー!」

庭からひろしの声が聞こえた

807: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 22:33:04.38 ID:drJq4N43i
庭を見ると大きなかまくらがあった

ひろし「すごいだろ!庭と家の周りの雪全部かき集めたんだぜ!」

ひまわり「すごーい!あたしも入るー!!」

ひろし「みさえも来いよ!」

みさえ「ええ!」



ひろし「やっぱ三人入ると狭いな…」

ひまわり「父さん汗臭い…」

みさえ「あはは…そうだ、しんのすけに写真送ろーっと」

カシャ


みさえ「かまくら…なう…」

ピッ

808: よしこ ◆FyfepCcm6E 2013/01/27(日) 22:39:43.76 ID:drJq4N43i
しんのすけ(あー…あれから二年かぁ…)

あい「しんさま、今日はずいぶんボーッとしてますわね?」

しんのすけ「んー?そうかな…」


ーーーー~♪~♪ーー


しんのすけ「あっメール…」

「母ちゃん…」

「へへっ…//」

あい「どうしました?」

しんのすけ「いや…なんでもなーい!」

ガバッ

しんのすけはあいちゃんに抱き付いた。

しんのすけ「オラたちも幸せな家庭築くゾ~///」


end