1: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:32:02 ID:A8e
あけましておめでとうございます!
今年2本目のアイドルマスターシャイニーカラーズのSSです。

三峰が誕生日にプロデューサーとどんな風に過ごしてたのかの妄想です。
日付またがなくてよかったです。
ソロ曲ルナの中だと「プラスチック・アンブレラ」が一番好き

誤字脱字ご指摘ご感想等あると嬉しいです。

引用元: 【シャニマスSS】三峰結華「付き合ってくれる? プロデューサー・・・」 




2: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:36:12 ID:A8e
 1月16日、今日は三峰の誕生日。

 プロデューサーから仕事の資料を渡すから取りに来てくれって、言われたから事務所に行ってみると、プロデューサーからのサプライズプレゼント。

素直に嬉しかった。

3: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:36:55 ID:A8e
毎年もらえるものだとは思っていても、もらえなかったらどうしようって考えちゃうのって本当に怖がりだなって笑っちゃう。


いつもはプレゼントをもらうだけで満足しちゃうけど、今年は少しプロデューサーとの距離をつめようと思いました。

4: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:37:34 ID:A8e
「あぁ、幸い予定が空いててな。今日は一日かけて結華をお祝いしてやろうと思ってな」

「───ありがとうプロデューサー。 今更ドッキリですって言ってもダメだからね?」

5: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:38:05 ID:A8e
 こんな事を言っているけど、本当はプロデューサーの予定が空いてるのを分かってて誘っているんだからズルい女。


だけど、誕生日くらいプロデューサーを独り占めしたっていいよね?

6: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:38:51 ID:A8e
「ははっ、本当に嬉しそうだな」

「当たり前だよ、今日は一日プロデューサーを自由にできるんだよ? プロデューサーに荷物持ってもらったり、服選んでもらったり・・・」

「おいおい・・・・・・、それ全部やるつもりか?」

7: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:39:32 ID:A8e
「三峰的には全部やりたいけど、もしかして嫌だったりする?」

「今日はとことん結華に付き合うって行ったんじゃないか、結華が行きたいのなら例え海の中、山の中だ」

「───プロデューサーならそう行ってくれると思ってた! なので今日のデートコースは三峰プロデュースでお願いします」

8: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:40:11 ID:A8e
 今日のために空いている時間をフルに使って作り上げたデートコース。無駄にならずにすんで、ほっと胸を撫で下ろす。

9: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:41:12 ID:A8e
「ははっ、デートならしっかりエスコートしないとな」

「よし! 結華には今日のエスコート内容に点数をつけてもらいたい。きちんと結華をサポート出来ていたのか、見てきたのか、きちんとプロデュース出来たのかを見てもらいたい」

「───もう・・・、今日は三峰の誕生日なんだから普通に祝ってよ」

「ははっ、すまん」

10: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:42:03 ID:A8e
「でも面白そうだから採用! 開始は今から一時間後、コースについては三峰がリードするので、三峰を全力で満足させること」

「高得点をとって、結華のプロデューサーは他でもない俺だってところをちゃんと証明しないとな」

「・・・・・・スカウトされたときから、三峰のプロデューサーはプロデューサーだけなんだけどな」

11: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:42:59 ID:A8e
 相変わらず、プロデューサーの一言は三峰の心を惑わせていく。少し前の三峰ならショックをうけていただろうけど、今はもう大丈夫。プロデューサーとはもう長い付き合いだからね。

12: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:44:01 ID:A8e
「なにか言ったか結華」

「ううん、ただちょっとそんなこと言って後で後悔しないかなって思っただけ~」

「うっ!? ま、任せておけ、最高のプロデュースで結華に俺がプロデューサーで良かったって思えるようなエスコートを心掛けるよ」

「───ほほう・・・、それは楽しみですなあ、プロデューサー」

13: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:44:39 ID:A8e
なんだか変な方向に向かって行っちゃったけど、結果オーライ。さっきから心臓の音がうるさい、あーもー何でこんなにドキドキしてるんだろう。

14: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:45:15 ID:A8e
【最高峰の味を求めて】

「プロデューサーここだよ、さくやんに教えてもらったお店」

 プロデューサーを連れてやってきたのは1軒の喫茶店。前にさくやんに教えてもらった紅茶の美味しいお店。前々から行きたいと思ってたけどとある理由で行きづらかったお店。

15: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:45:52 ID:A8e
「ゆ、結華本当にこのお店なのか? 別のお店なんじゃないか」

「いやだな~、三峰が間違えるわけないじゃない」

「もしかしたら咲耶が間違えてるかもしれないし、確認してからでも遅くないと思うぞ」

「はいはい、大人しく観念してプロデューサー、店名も住所も写真も確認してるんでここで間違いありませーん!」

「ほ、本当に入るのか・・・・・・」

16: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:46:24 ID:A8e
 さくやんに教えてもらった喫茶店、もといカフェは今SNSで人気のお店で、当然店内はカップルだらけ。幸い店内は平日ってこともあって人は少なめ。

「ほらほら、入り口を塞いでたら他のお客さんの邪魔になっちゃうよ。いい加減観念しなさーい」

「わ、わかったから押さないでくれ」

17: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:47:54 ID:A8e
お店の中はさらにファンシーな内装になっていた。

ピンクを基調とした店内にあちらこちらにハートが散りばめられた家具に壁紙に見ているだけで甘くなってきた。

お店の雰囲気に圧倒されていると店員さんが話しかけてくれた。

18: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:48:34 ID:A8e
「2名様ですか? 今丁度テラス席が空いていますのでご案内致します。テラス席からバラ園を眺めるのがうちの自慢なんです」

「すみません、あまりひと目に触れたくないので奥の席に案内してもらってもいいですか?」

「わかりました。それではご案内いたします」

19: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:49:04 ID:A8e
 奥のソファー席に案内された。これならお店に入ってきたお客さんにも三峰の背中しか見えない。

プロデューサーは三峰の対面に座ったが、顔がこわばらせていた。

20: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:49:45 ID:A8e
「ありがとうプロデューサー」

「ん? なんのことだ」

「席を変えてもらったこと。それと、三峰が入り口から見えないように席取りしてくれたこと」

「ははっ、なんだそんなことかプロデューサーとして当然だろ。
今日の支払いは俺が持つから遠慮せずに頼んでくれ」

21: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:50:49 ID:A8e
「もう頼もしいなあプロデューサー、それじゃあ三峰お言葉に甘えさせてもらいましょう!」

「ついでに店員さんへの注文もお願いしてもいい、プロデューサー?」

「なんだそんなことか、それぐらいなんともないぞ」

「やーん、たのもしー! それじゃ三峰これとこれをお願いしたいなあって」

22: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:51:28 ID:A8e
「もう決まったのか、流石に早い・・・な・・・・・・」

「流れ星を閉じ込めたクリームパイにハッピー*ブルーミング*ショートケーキってなんだこの名前!?」

 メニューを見て絶句している。
引っかかったねプロデューサー、このお店のコンセプトは「いつまでも少女でいたいあなたのためのお時間をおとどけ!」で、メニューも歯が浮くような可愛らしい名前で有名な店なんだよ。

23: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:52:16 ID:A8e
「可愛い名前だよね、プロデューサーは何を頼む?」

「ちょ、ちょっと待ってくれ他にまともな名前はないのか! そ、そうだカレーなら大丈夫だろう!」

『妖精さんの自信作♪1日寝坊させた、とろとろカレー・・・・・・・・・』

「一日寝坊させたって言い方三峰好きだな、なんだか詩みたいで」

「詩といえば、この前作詞の方とお話する機会があったんだが、やっぱり考えるのが大変だって言ってたな」

24: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:52:43 ID:A8e
 プロデューサーはちょっとした会話の中でもすぐ仕事の話にしちゃうくせがある。仕事熱心なのはいいことだけど、お休みのときぐらい仕事のこと忘れられないのかなあって思う。

25: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:53:26 ID:A8e
「───あー・・・、やっぱりそうなんだね、素敵な歌詞だけど三峰には無理だなって思いました」

「そのうち結華も自分の歌に歌詞をつけるかもしれないぞ?」

「えー、無理だよ。三峰この前歌わせてもらった『プラスチック・アンブレラ』凄く好きなんだけど、あんな風に絶対書けないよ」

「確かに良かったな、結華らしさとアイドルソングが上手く融合してたもんな。日本語ってあんな表現も出来るんだなって勉強になったよ」

「そ・れ・で? そろそろ注文は決まりました?」

26: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:54:03 ID:A8e
「・・・・・・結華と話してて、覚悟は決まったよ。すみませ~ん」

「なんか、プロデューサー戦場に向かう兵士みたいな顔してるよ・・・」

「ご注文はお決まりになりましたか?」

「え・・・・・・っと、この妖精さんの・・・カレーに、・・・・・・おめかしオムライスと、片思いレモネード・・・」

27: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:54:44 ID:A8e
 たどたどしく注文していくプロデューサー。店員さんも慣れているのか凛とした表情で真剣に耳を傾けていた。これがプロなんだなって感心しました。

「復唱します。ダージリンホット2つにチョコタルトとチーズケーキにオムライスとカレーライスでよろしいですか?」

「・・・・・・・・・・・・・はい」

「かしこまりました。少々お待ち下さい」

28: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:55:16 ID:A8e
 プロデューサーが鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしていた。その顔が面白くて吹き出してしまった。
恥ずかしそうに顔が赤くなっているプロデューサーのこと、後でまみみんに話してあげよう。

29: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:56:37 ID:A8e
「し、知ってたのか結華・・・・・・」

「うん、ごめんねプロデューサー。この店のことはさくやんに聞いてたんだ」

「だから動じてなかったのか・・・・・・、やられたよ」

「味は保証するよ。前にさくやんとまみみんがこのお店来たみたいでね」

「へ~意外だな。摩美々はこういう店嫌がりそうなもんだが」

30: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:57:20 ID:A8e
「そう! まみみん嫌がりそうでしょ? でも違ったんだ」

「まみみんが寧ろ積極的でさくやんが誘ったその日の内に行ったんだって」

「なんとなく情景は浮かぶな、摩美々の笑顔が」

「さくやんも紅茶が美味しいって話しか知らなかったみたいで、お店についてからまみみんずっと笑ってたってさ」

「あははっ・・・、ご愁傷さま」

「貴重な情報と尊い犠牲となったさくやんのためにも茶葉を買っていってあげましょう」

31: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:57:59 ID:A8e
【気になる結果は・・・】

「やっぱりここだったか、懐かしいな」

「ありゃざんねーん、ビックリさせようと思ったのに。もしかして途中から気づいちゃった?」

「前に結華に連れてきてもらったからよく覚えてるよ」

32: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)20:58:44 ID:A8e
 カフェを出たあとに向かったのは昔、プロデューサーがファッションの勉強したいって連れてきた雑貨屋さん。

珍しくプロデューサーのほうからお願いしてきてくれたからよく覚えてる。

あのころは三峰も283プロに所属したばっかりだからお互いのことをよく知ることができてよかったと思う。

 仕事が多いことは嬉しいんだけど、最近はこんな風にプロデューサーとも出かける機会が減って寂しい気持ち。

33: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:00:18 ID:A8e
「覚えてるプロデューサー? あの時次に来るときまでに三峰に似合う眼鏡を選んでくれるってはなし。さて、Pくんは答えられるかな~」

「うっ! 確かにそんなはなしをした記憶はあるな・・・。結華が気に入りそうな眼鏡か」


店内にある眼鏡の種類も前に来たときとは変わっていた。猫ちゃん眼鏡も買われてしまったのか、もう置いてなかったのは残念。

34: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:03:08 ID:A8e
「プロデューサー当てることが出来るかな~」

「結華なら・・・・・・これかな」

「Pくん正解、よく出来ました! さっすがプロデューサー、もう三峰のことならなんでもお見通しってこと?」

「正解してよかったけど、実は言うと結華が気にいるかどうか自信なかったんだ」

プロデューサーは申し訳無さそうに頭を?いた。

35: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:03:38 ID:A8e
「え~、そこは俺の自慢のアイドルなんだから当然だろ、くらい言ってほしかったよPたん」

「すまんすまん、ただ、この眼鏡を掛けた結華がステージに立った姿が見たいと思ってな」

「結華も同じ気持ちだったら嬉しいよ」

36: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:04:56 ID:A8e
プロデューサーのそういうところズルいと思う。

どんなに装っても、上手に隠しても心の中を覗かれているみたいに、すべて見透かされてしまう。

この眼鏡もそう、次のステージ衣装に合いそうだなって考えてたところにカウンターを食らったみたいに心に突き刺さってくる。

そういう悪いプロデューサーには悔しいから言わない。

37: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:07:05 ID:A8e
「も~、今日はデートなんだから仕事の話は禁止!」

「ははっ、そうだったな」

「お仕事といえばね、この前きりりんが今度病院の子どもたちに読み聞かせをやりたいって話になって」

「じゃあ、みんなで絵本探しに行こうってなったんだけど、さくやんとまみみんが仕事で遅くなるって」

「だから、3人で買い物にいったんだけど、そしたらファンの子にサインを求められちゃって」

「なんだいいことじゃないか」

38: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:07:48 ID:A8e
「うん、ファンの子も喜んでもらえたみたいで良かったんだけど」

「こがたんがアイドルなんだから変装しなきゃー、って眼鏡とマスクを買うことなって」

「お店で選んでたら、さくやんとまみみんが合流してきたから、こんど眼鏡とマスクしたら帽子やコートはって話になって、そのまま変装コーデの話に発展しちゃってさ」

「その後はまみみんと一緒になって、こがたんをマネキンになってもらったの」

39: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:08:43 ID:A8e
「それで、絵本はどうなったんだ?」

「いや~、変装が思ってた以上に盛り上がっちゃって忘れちゃってて、みんなできりりんにごめんなさいっしたオチ」

 急いでお店に行ったけど既にお店が閉まってて、きりりんには本当に申し訳ないことをしたと思ってる。

40: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:09:11 ID:A8e
「来週、またみんなで絵本を買いに行くことになったんだ」

「ははっ、アンティーカは本当に仲がいいな」

「プロデューサーも中に入ってもいいんだよ?」

「───摩美々と結華にイジられ続けられそうだから遠慮するよ」

「あはは、ざんね~ん」

41: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:10:43 ID:A8e
「結華すまないが、お手洗いに行ってきてもいいか?」

「どうぞどうぞ、三峰は少しお店を覗いてるね」

「す、すまん」

 そう言うとプロデューサーはトイレを探して、人混みに消えていった。

「さてと、プロデューサーが戻ってくる前にちゃっちゃと終わらせますか」

42: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:13:22 ID:A8e
【勝者には豪華賞品を】

「ここの眺めは何回見ても飽きないね」

「百万ドルの夜景にかんぱ~いってね」

 プロデューサーと一緒に展望台に来てた。ここは前に仕事の下見で来た関係でその後もちょくちょくくる。ちょっとトラブルもあったけど、私に道を教えてくれた場所。

43: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:14:23 ID:A8e
「でも百万ドルの夜景って百万ドルの勝ちがあるわけじゃなくて、電気代が100万ドルくらいかかるって話だぞ」

「ぶっぶー! Pくん不正解!」

「え?」

「もう・・・、女の子とデートしている時にそんな話をしてちゃ嫌われちゃうぞ」

「す、すまん」

44: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:14:51 ID:A8e
本当に女の子をエスコートするのがへただなプロデューサー。
そこがいいところなんだけどね。

45: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:15:45 ID:A8e
「まぁ、それでこそ三峰のプロデューサーって感じだね」

「ねえ、プロデューサー覚えてる?」

「あぁ、ドラマの下見でここには何度か来てたからな」

「ううん、それも三峰にとっては大切な思い出、だけどここは大切な場所なんだ」

「プロデューサー、三峰じゃないみたいだって言ったの覚えてる」

46: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:16:09 ID:A8e
「ああ、あの時は髪も眼鏡もかけてなくて俺の隣に見知らぬ美人がいたからな」

「ほんと、プロデューサーってバカだよね」

そんなふうに思ったことを馬鹿正直に話せるプロデューサーが羨ましく思う。

47: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:17:28 ID:A8e
「あのときね、三峰怖かったんだ」

「プロデューサーに三峰の隠していたものが少しずつだけど、見られていってプロデューサーとの関係が変わっちゃうんじゃないかって」

「まあ今思えば、三峰はなんでこんなに臆病だったんだろう、信じられなかったんだろうって思うよ」

「でも結華は自分で答えを見つけられたじゃないか」

「ちがうのプロデューサー、答えを見つけてくれたのは私じゃなくてプロデューサーなんだよ」

48: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:18:18 ID:A8e
 プロデューサーは私の知らない私を見つけてくれる。アイドルの世界に連れてきてくれたのも、締め切ってた私の心を開けてくれたのも、そして、自慢のアイドルだって教えてくれたのもプロデューサーなんだよ。

49: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:19:31 ID:A8e
「だから私は一歩また一歩ずつ進んでいくことが出来たの」

「それは結華が今まで頑張ってきたからだ。俺は結華がどんなに頑張ってきたのか、どんなに悔しい思いをしてきたのかを一番近くで見てきた。そんな結華だからこそ、ここまでこれたんだ。俺はただその手助けをしただけだ」

「───ううん、プロデューサーが、三峰の一番のファンが支えてきてくれたからこそ、あなたのアイドルはこんなにすごいんだよって知ってほしいから頑張れたんだよ」

50: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:20:22 ID:A8e
「だからね、これは感謝の気持」

「ありがとうプロデューサー、今日のデートは100点満点です。これからも三峰のことよろしくおねがいします」

 プロデューサーがお手洗いに言っている間に買ってきたネクタイ。

今日デートに行くって決まった日からデートコースを決めるのと一緒に決めていた一品。喜んでくれるかな

51: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:21:18 ID:A8e
「ははっ・・・、これは弱ったなぁ」

「・・・・・・プレゼントまずかった?」

「え? あ!? い、いや違うんだ! プレゼントはすごく嬉しかったぞ!」

「ただ、渡すタイミングが被っちゃったなって」

52: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:21:52 ID:A8e
 そういうとスーツの内ポケットから包み紙に包まれた小箱を取り出した。きちんと贈答用のリボンがくっついている。

「改めてだけど、誕生日おめでとう結華」

「さっきお店で見てた眼鏡なんだけど、やっぱりどうしても忘れられなくて、ぜひ結華にと思ってな」

53: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:22:36 ID:A8e
 プロデューサーが変なタイミングでお手洗いに行ってて変だなって思ったけどプレゼントを買いに行ってたみたい。まぁ、ちょっと時間がかかりすぎてたので、また三峰のためになにかしてるなとは思ってたけど。

54: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:23:23 ID:A8e
「つけてもいいプロデューサー?」

「あぁ! つけてくれ」

「どう、似合ってるプロデューサー?」

「ああ、どこに出しても自慢できる最高のアイドルだ」

「───もう・・・、そんなに褒めたってなんにも出せないよ?」

55: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:23:59 ID:A8e
「ははっ、ならその分ステージでファンに見せてあげてくれ」

「ダ~メ! この眼鏡はつけてステージには立ちません!」

「き、気に入らなかったか?」

「ふふっ、ちがうよプロデューサー」

「この眼鏡は世界でたった一人のファンのためだけにつけてあげるの」

56: 名無しさん@おーぷん 21/01/16(土)21:25:00 ID:A8e
以上となります。
最後までお付き合いいただきありがとうございます。

三峰誕生日おめでとう!

プラスチック・アンブレラ凄く良かったよ。