翠「いや無免許て！色々とマズくないですか！？」


椿芽「最初は皆さん無免許ですよ」


翠「でも自動車とか無免許で運転してたら捕まりますよね！？」


椿芽「自動車だって私有地なら無免許で運転しても法的に大丈夫ですから」


翠「わたし普通にオブリと戦ってますけど！？私有地出ちゃってますけど！？」


椿芽「隼坂さん」


翠「はい」


椿芽「オブリと戦う分には無免許でも大丈夫なのであまり気にしないで下さい」


翠「それもう何の為の免許なんですか！？」

～


小春「という訳でここが教習所だよ」


翠「行間で入所を決められてしまった」


翠「っていうかここエテルノの教室じゃん」


小春「わたしもそろそろ限定解除したいし、一緒に教習受けておこうかな」


翠「それは心強い！助かるよ！」


翠「で、限定解除ってなに？」


小春「あぁ、それはね…」


ｷｰﾝｺｰﾝ ｶｰﾝｺｰﾝ


小春「あ、教習始まるから席に着かないと」


翠「はーいよっ」ｽﾄﾝ


ｶﾞﾗﾗﾗｯ


悠水「はーい、席に着いてくださいねー」


翠「既に不安しかない」

悠水「えー、今回皆さんの教習を担当させていただきます、教官のインストラクター・サジマです」


悠水「皆さんね、ストライカーとして活動してる時に怖いなー、困ったなーって事があると思います」


悠水「翠ちゃんも何かあるでしょ？」


翠「えっあっ、ええっと…」


悠水「そう！ボケの放置！ボケの大渋滞！ボケの多重事故！ストライカーの活動は常に大スベリとの隣り合わせです！」


悠水「そんな目に会わない様にね！ここでは皆さんにしっかりとストライカーとしてのボケとツッコミのやり方を学んでいただきます！」


翠「どゆことー！？」

悠水「…あれ？小春ちゃんはボケ限定免許取得済みだよね？」


小春「あ、そろそろ限定解除してツッコミもしてみたいので復習しようかなぁと」


翠「限定ってボケの事だったの！？」


翠「どうりでエテルノ来てからボケてばっかりだと思ったわけだよ！」


悠水「じゃあツッコミは椿芽ちゃんに教えてもらうとしてね、まずは正しいボケ方についてやっていきますからね」


悠水「とりあえずわたしがボケるところを見ててください、あわよくば笑ってください」


翠「これネタ見せ番組か何かですか？」

悠水「えー、まずは出会い頭でのボケ」


悠水「…おっ！翠ちゃん今日も元気だね！」


悠水「人生ポイントポンポポーン！」


翠「…」


小春「…」


悠水「はい、えー、今のがボケの死亡事故ですね」


翠「なんかわたしもスベったみたいになってるんですけど！？巻き込み事故起きてるんですけど！？」


悠水「ではどうすれば良かったのでしょう？」


悠水「そうですね、勢いに任せた危険なボケをするべきではありませんでした」


翠「口調どうしました！？」

悠水「このようにね、エテルノでボケるというのはとても危険です」


悠水「なぜなら皆さんボケに慣れすぎてボケのハードルが現実世界の何倍も高いんです」


小春「そうなんですよねぇ」


翠「すっかりボケ側の立場に」


悠水「ではどうすれば良かったのでしょう？」


悠水「そうですね、ツッコミが居る時にボケるべきでした」


翠「さっきからその口調なんなんですか！？」

悠水「という訳でね、とりあえず最初はツッコミの居る所でボケてみる事が大事です」


悠水「特にリョウコちゃんは、どんなくっだらないボケでも拾ってくれるんで練習にオススメだよ！」


翠「くっだらないと思うボケするの辞めません！？」


悠水「あと椿芽ちゃんと天音ちゃんもオススメね！」


小春「いわゆるエテルノツッコミ御三家ですね！」


翠「そうなの！？」


小春「ツッコミ三銃士でも可だよ」


翠「そこはどうでもいい！」

悠水「はい、じゃあテスト始めまーす」


翠「いやいやいやいや！？講習は！？殆ど何も教えてもらってないんですけど！？」


悠水「習うより慣れろ、だよ！」


小春「don't think feel…！」


翠「小春のはちょっと違うよね！？」


悠水「はいこれ、マークシート式だから良いと思ったら◯、ダメだと思ったらＸを塗り潰してね！」


翠「えぇ…いや、やりますけど…」


小春「あ、カンニングしたらダメだからね？」


翠「しないよ！」


悠水「よし、テスト開始！」


悠水「…って言ったら始めてくださいね」


翠「ここにきて古典的なボケとかいらないですって！」


悠水「テスト開始！」

～

問１、夜木沼伊緒を笑わせる事は簡単である


翠(初っぱなからどゆこと)


翠(◯…でいいのかな？)


問２、ボケる時はツッコミが居る事を確認してからボケる方がより安全である


翠(まさかのさっき聞いたやつだよ)


翠(これも◯と)


問３、リズムネタは大事故や大火傷の危険があるのでなるべく避けた方が良い


翠(このテスト今作ったの！？なんかデジャヴ凄いんだけど！？)


翠(ま、◯と…)


問４、今何問目？


翠(マークシートで聞くやつじゃないし！)


翠(てか聞くの早いわ！)


翠(どうすんのさこれ！？Ｘでいいの！？)


問５、エテルノツッコミ御三家は美山椿芽・東雲リョウコ・沙島悠水の３人である


翠(異物混入しちゃった！)


翠(これはＸです！と)


翠(というか大体さっき聞いた事で分かるようになってるの何なの！？そういう配慮なの！？)

悠水「２人とも書き終わったかな？」


翠「あっはい」


小春「出来ました！」


悠水「よし！じゃあ採点しますね～」


悠水「ふむふむ…ふむふむ…」


翠「ふむふむって口に出して言ってる人初めて見たよ」


悠水「まずは…小春ちゃん！満点！」


小春「ふふん」ﾄﾞﾔｧ


翠(可愛い)

悠水「翠ちゃんは…残念！３問も間違えちゃったね！」


翠「ええっ！？」


翠「ど、どこですか！？どこ間違えたんですか！？」


悠水「えー、まずは第１問だね」


悠水「伊緒ちゃんは笑いのツボがズレてるせいでたまに大スベりさせられるからＸです」


翠「私怨入ってませんか！？」


悠水「あと第２問もＸだね」


悠水「ダブルボケなどツッコミが居なくても成立する場合があるからね」


悠水「これを笑い飯現象と呼びます」


翠「勝手に現象にしたら怒られますよ！？」

悠水「で、第３問もＸだね」


悠水「芸人たるものスベる事を恐れてはいけません」


悠水「特にリズムネタは当たればそれだけで食っていけるようになるからね」


悠水「積極的に挑戦しましょう」


翠「さっきリズムネタやって大火傷したのに良く言えますね！？」


悠水「人生ポイントポンポ


翠「やめぇい！」


小春「ふふ、人生ポイント…ふふ…」


翠「前々から思ってたけど小春は人生ポイントの事を軽くバカにしてるよね！？」

悠水「３問も間違えた翠ちゃんは残念だけどね」


悠水「ボケ限定免許テストは不合格です」


翠「別に不合格でも良いですけど」


悠水「代わりにこのツッコミ限定免許を進呈します」


翠「テストの意味は！？っていうかここ教習所でしょ！？何で免許渡せちゃうの！？あとツッコミ限定免許ってなに！？せめて美山ちゃんに貰いたいよ！いや別に欲しくもないけどさ！」


小春「これからもツッコミの相方として宜しくね！翠！」


翠「わたし、ボケの相方になる為にキラルになったんじゃないからね！？」


END