1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 17:40:32.01 ID:JvGyvRqF0
とあるあんま知らんけど書くよ

コブラ「学園都市ねえ……確かにどこを向いてもオシメ取りたてって感じ」

コブラ「さてと、とりあえずその辺の奴ふんずかまえて」

不良A「あぁん? てめーぶっ飛ばすぞオラァ!}

コブラ「そーそーぶっ飛ばす、ん?」

佐天「ひっ……」

コブラ「あーらら」

引用元: 黒子「ジャッジメントですの」コブラ「んー?」 




3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 17:49:42.99 ID:JvGyvRqF0
不良A「てめー、あのジャッジメントの仲間だなァ?
    あいつにゃ散々酷い目にあったからなァ! まずてめーから……」

コブラ「その辺にしときな。みっともないのは顔だけにしとけ」

不良B「あぁ? なんだテメーはよオォォォ!」

コブラ「見てわからんか? サンタクロースさ」

不良A「……プッ! ギャハハハ! オッサン冗談うめえなあオイ」

不良A「俺を誰だかわかってンのか? 学園都市の能力者だぜ?」

不良A「能力者ってのはな……」

ドゴッ

不良A「こーんなこともできるんだぜエエエエェェ!」

コブラ「そりゃすごいな。サーカスに行ったらウケるぜ」

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 17:54:47.34 ID:JvGyvRqF0
不良A「て、めえ……」ビギビギ

佐天「ダメッ、逃げ……」

不良A[ぶっ殺し樽ああああああああああああああああああああああ!!!!」

バギィッ!!

佐天「ッ!」

不良A「ヘヘヘ……」

コブラ「そんなんじゃ蚊も潰せないぜ?」

不良A「なっ!?」

佐天「!?」

不良A「バカな……確かに俺のパンチは、顎に直撃したハズ……」

コブラ「本当のパンチってのはな……」

コブラ「こうするんだよ!」

ボゴォ!!

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 17:59:42.31 ID:JvGyvRqF0
不良A「うげあっ」ドサッ

コブラ「次はマイクタイソンのビデオでも見て練習するんだな」

不良B「あ、あの不良Aさんが10mくらい飛ばされちまった」

不良C「バ、バ、バケモンだ」

その他不良「ヒ、ヒイイイイイイイイイイイイイイイ」スタコラ

コブラ「おーおー、ちょいと大人気なかったかな~今のは」

佐天「あ、あ……」

コブラ「ちょうどいいお嬢ちゃん。さっきレベルアッパーって……」

???「そこを動かないでくださいまし?」

コブラ「なんだあ?」

黒子「ジャッジメントですの」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 18:05:37.95 ID:JvGyvRqF0
 

コブラ「この子の友達かい? いやぁさっきこのラリったガキがね……」

ビュン!

コブラ「ん? 消え……」

ビュン、ビシィッ!

コブラ「おおっと……驚いたな。
    ここの子供は、あいさつの変わりに瞬間移動して蹴りをかますように教えられてるのか?」

黒子「貴方、学園都市の者じゃないようですね。佐天に手を出したわけじゃないようですが、
   いずれにせよ話を聞かないわけにはいかないみたいですの」

コブラ「おいおいおい、警察ごっこならよそで……」

黒子「あいにく、こっちは本業ですの。ここにくるならルールくらい知っておくべきでしたね」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 18:11:41.83 ID:JvGyvRqF0
ゾロゾロゾロ(武装した大人たちもやってくる)

コブラ(こりゃあこのジャリの言ってる事は本当らしいな。しかし今のは……噂の超能力ってヤツか)

コブラ「わかった、わかったよ嬢ちゃん」

黒子「私の名前は白井黒子ですの。貴方のような不審者から嬢ちゃんと呼ばれては非常に不快ですの」

コブラ「そりゃあすまなかった。ところで嬢……クロコさん」

黒子「話は後でじっくり聞きますの」

コブラ「いんやあ。もうできなくなっちまった」

黒子「!」

ピカッ!

武装した人ら「うわああああっ、ま、眩しい!」

黒子「くっ、閃光弾!! あの葉巻が……ですの」

黒子「はっ、あの人は!?」

コブラ「フラッシュシガー。試作品だが上々の出来だな。さて」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 18:22:27.67 ID:JvGyvRqF0
回想シーン


シークレット「久しぶりねコブラ」

コブラ「そうかい? つい最近会ったって気がするぜ。なにせ毎日キミのことを考えてたからなあ~」

シークレット「コブラったら。まったく、もう酔ったの?」

コブラ「オレはしらふさあ。で、依頼ってのは……」

シークレット「『異次元レース』……覚えているかしら、コブラ」

コブラ「ああ、そんなこともあったようななかったような……もう一杯飲んだら思い出す、かも」

シークレット「資料によると、あの時あなたはあの事件の首謀者ジェイソンの謀に巻き込まれ、
       異次元を何度か超えていった」

コブラ「ウーン、思い出してきたぞぉ! あの世界にはボインがたくさんいたなあ~」

シークレット「その異次元をつなぐ穴が、今開かれているのよ」

コブラ「どこにぃ~」

シークレット「今向かう星よ。それよりも重要なのはコブラ……その穴が今もすごい速度で広がっているということ」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 18:34:05.53 ID:JvGyvRqF0
シークレット「このままでは二つの世界は完全に同一のものになるわ。そうなったら……」

コブラ「一杯のオンザロックに氷は二つも入れられない……二つの世界が一つになったとき、
    どちらの世界も消滅するってわけか」

シークレット「そう、これは全銀河を揺るがす、とてつもない自体なのよ」

コブラ「で、俺にどうしろってんだ? 針と糸を持って時空の穴にアップリケでも縫い付けるかい?」

シークレット「銀河パトロールの調査の結果、原因はあちらの世界、それも地球にあるとわかったわ。
       それだけじゃないわ、さらに調査すると、向こうの地球のとある都市、『学園都市』と呼ばれる
       科学機関から強い時空破壊エネルギーが観測されたわ」

コブラ「さすが銀河パトロール。そこまでわかって、どうして俺なんかに頼むんだ?」

シークレット「この時空の穴は一方通行なのよ。向こうからこちらには入れるけど、こちらからは無理。
       それが可能になるのは、先の異次元レースの事件で使われた異次元転移装置、そしてそこから
       無事に戻ってきた唯一の男。コブラ、あなたしかいないのよ」

コブラ「そんなこといっても、オレがちゃんとそこに行くと決まったわけじゃないぜ?
    それに報酬のほうもな」

シークレット「銀河パトロールはこの仕事が成功したら現予算の四分の一を貴方に献上するわ。
       これはその前金」

コブラ「さすがの銀河パトロールも宇宙の危機にはなりふりかまわないってのか。いいでしょ、引き受けましょ」

シークレット「コブラ!」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 18:42:03.19 ID:JvGyvRqF0
コブラ「モチロン、キミ自身のお礼も頼むぜ。金星にいいリゾート地があるんだ」

シークレット「まったく、ま、悪い気はしないけどね」

シークレット「コブラ、繰り返すけど、銀河はあなたの手にかかっているのよ。もし失敗したら……」

コブラ「なーに。キミは金星リゾートホテルの予約の心配をしていればいいのさ」


回想終わり


コブラ「さて、銀河のためにも原因を調べるとしましょう」

コブラ(シークレットによると、この世界の太陽系の発達率は俺たちの世界の
    100000分の1程度……ただし地球に限ってはかなりの発達で、さらにこの学園都市に
    限っては俺たちの世界のそれと謙遜がないらしいが……)

タッタッタッタ

コブラ「ん?」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 18:46:26.78 ID:JvGyvRqF0
???「はぁ……はぁ……確かこっちに……」

???「!」

???(真っ赤なピチピチの服……間違いない、あの人影)タタタタッ

???「あ、あのっ」

コブラ「動くな」

???「ひっ」

コブラ「さっきからオレを追ってたな。さっきのでまいたと思っていたが……ってあら?」

佐天「あ、あああああああのっ。先ほどその助けて、えっと」

コブラ「あーキミか! ん、まてよ……」

コブラ「ヤツらの仲間には違いなかったな」

佐天「ひゃあああああああ。な、仲間というか、友達ですけど、でも、あの、違いますからッ!?」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 18:59:06.24 ID:JvGyvRqF0
※佐天さんがコブラだと思ったのはコブラが事前にしかけたカカシみたいなものです
(コブラ自体は背後から登場)


コブラ「ヤレヤレ、落ち着きな。なぁに、とって食うわけじゃないさ」

佐天「あ、はい……すぅーはぁー。私、佐天っていいます。黒子さんとは、その、友達ですけど、
   いいませんから! だって、悪者じゃなかったし……私を助けてくれたんですから」

コブラ「そいつはありがたいね。基本的に俺は悪者扱いだからな」

佐天「そんなことないです。あの、助けていただいて、本当にありがとうございました。
   よかったら、その、お礼でも……」

コブラ「気にするこたぁない。しつけのなってないガキに仕置きをするのは大人の義務さ」

コブラ「ところでサテン、キミはなぜ奴らに襲われていたんだ? ナンパにしちゃあずいぶんだったが」

佐天「それは……その……巻き込まれたって言うか、自分から突っ込んだっていうか……」

コブラ「まあいいさ。そうだサテン、最近キミの周りでおかしなことは起きなかったか?」

佐天「おかしなこと?」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 19:06:51.50 ID:JvGyvRqF0
コブラ「そうさ。例えば、そうだな……この辺で時空に関する研究をしているとか」

佐天「んー……すみません、聞かないです。学園都市は研究を公開してないところも多いですから」

コブラ「なるほどね。ありがとう、じゃあなサテン。学校に遅れないようにな」

佐天「あ、まって……」

コブラ「どうした? 悪いが家までは送れないぜ? 顔がバレちまったからな」

佐天「そ、そうじゃないんです。あの、名前だけでも、よかったら……」

コブラ「名前か……色々な連中が色々な名前でオレを呼ぶが、まあ大抵の連中はコブラって呼ぶな」

佐天「コブラ……さん」

コブラ「じゃあな」スッ

佐天「……いなくなっちゃった」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 19:08:59.37 ID:JvGyvRqF0
佐天「コブラ、さんかあ……カッコよかったなあ」

佐天「あの人、部外者だから多分無能力者だよね」

佐天「なのに能力者を一発でのしちゃうなんて……」

佐天「すごいなあ」

佐天(それに比べて、私は……)

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 19:19:07.23 ID:JvGyvRqF0
コブラ「どの星にもジャンクフード屋があるってのはいいもんだな」バクバク

コブラ「さてと、どうしたもんかね」

コブラ(この学園都市ってのは、研究機関と教育機関を巨大な敷地に一緒くたにした巨大複合施設ってわけだ)

コブラ(そしてその中で行われている研究のいずれかに、今回の騒動を起こした要因があるはずだ)

コブラ「ん?」

キャーアレミテーハリウッドノハイユウサンミターイ エードコドコー

コブラ「ハァーイ」

キャーテフッテクレタワー シブクテステキーダカレターイ

コブラ(当事者が悪意を持ってるか、あるいは偶然かどうかは知らないが)

コブラいずれにせよおいそれと教えてくれはしないだろうな」

???「あ、あの~」

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 19:29:44.61 ID:JvGyvRqF0
ちょっとメシ食ってきます。

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 20:05:17.74 ID:JvGyvRqF0
コブラ「ん」

上条「すいません。相席いいですか? 連れがうるさくて……」

コブラ「ああ~かまわんよ。俺もそろそろ出て行くところでね」

禁書「とーまー、シェイクが当たったよー! 神のご加護だねっ!」

上条「お、おい人前であんまり騒ぐなよインデックス。嬉しいのはわかるけど」

青髪「おおおおおおおおおおおおおおおおおカ、カミヤン!
   筋肉モリモリマッチョマンやで!
   スタローン!? シュワちゃん!? うらやましーわーそら女の子たちも腰振って
   じゃなかった手振ってくるわけやね! なに食ったらあーなるんやろうらやましーわー」

上条「おいおいおいおい。なに失礼なこと言ってんだよ怒らせたらどーするんだと上条さんはっ」

土御門「ヒュー、イカしたファッションだねオジサン。そのベルトどこで売ってんのかニャー?」

上条「土御門ーッ! あああすみませんすみませんこいつらにはしっかり言って聞かせ……あれ?」

禁書「どうしたのとーまー?」

上条「き、消えた?」


コブラ「なーんか作為すら感じるほど騒がしいな今日は」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 20:13:36.69 ID:JvGyvRqF0
その夜

コブラ「色々探って見た結果、とりあえずここだ」

コブラ「反重力研究施設。実際どういう研究してるかはわからんが、とりあえずためしに入って見るとするか。
    他の研究所のネットワークも見つかるかもしれないしな」

ピシュッ

コブラ「よっと。久々の海賊家業って感じがするぜ。泥棒って意味でな」

研究所内

コツコツコツ

コブラ「ふーん。この時間は人がいないとはあったが、それにしても人の、いや何かをしていたって気配がない」

コブラ「ここはハズレだったか?」

ビーッビーッビーッ

コブラ「あららっ」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 20:24:18.01 ID:JvGyvRqF0
シンニュウシャアリ、シンニュウシャアリ、ビーッビーッ

コブラ「なーるほど。こりゃ一杯食わされたな」

バタン

黒子「ジャッジメントですの。また会いましたわね」

コブラ「悪いなあ。気持ちはありがたいがあと10年待ってくれないかな。
    そしたらこっちから向かいに行くからさ」

黒子「貴方が学園都市をコソコソ嗅ぎまわってるのはすべて筒抜けですのよ。
   海外サーバーを何十も経由したのが逆にアダになりましたわね」

コブラ「(そりゃあワザとやったからなあ)こりゃあ一本とられたね。降参だ。
    どうやら本当にママゴトしてるわけじゃなかったらしい」

黒子「ウフフフ、素直なのはいいことですの。あとはアンチスキルのみなさんに従ってもらうですの」

コブラ(ジャッジメント……学園都市の情報が何一つ入らないこの状態で、懐に入るにはここしかない)

コブラ(おそらく護送のどこかで学園内のどこか進入できそうな場所にいくはずだ。
    通常逮捕者は身動きできない状態でな……)

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 20:30:41.88 ID:JvGyvRqF0
コブラ「わかったよ、今……」

ドゴオオオオオオオオオオオン

アンチスキル「宇和あああああああああああああああああああ」

黒子「きゃあっ」

コブラ「な、なんだぁ!?」

黒子「くっ……不覚ですの。まさか研究所を爆発するなんて」

コブラ「えっ、いやいやいや誤解だぁ! これは俺も不足の……」

ドガアアアアアアアアアアアアアアアアアン

アンチスキル「ウワアアアア、待避、待避ーッ!」

コブラ「そのほうがよさそうだぜ。えーとクロコだったっけ? こんな場所はオサラバだ」

黒子「ええ、そうしますの」ゴゴゴゴゴ

黒子「貴方を動けなくした状態で!」ヒュッ

コブラ「おっと」

コブラ「おいおいおいおい、子供が針なんてなげちゃあ……グッ!?」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 20:38:45.88 ID:JvGyvRqF0
 
コブラ「こ、これは……ガハッ」

黒子「この白井黒子。同じ相手に二度も逃げられるような過ちはおかしませんの。
   貴方は予想以上に危険人物と判断したので、少し手荒な方法を選択しましたの」

コブラ「確か……キミは瞬間移動を……そうか、針を……」

黒子「ええ、内臓に移動させましたの。本当は人間相手に使うのは忍びないものでしたが、
   ここまで被害を出してしまってはいたし方ないですの」

コブラ「……」

黒子「煙も回ってきましたの。早いところこの大男と一緒に転移……」

ガバッ

コブラ「おいたはここまでだぜお嬢ちゃん」

黒子「なっ」

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 20:45:51.92 ID:JvGyvRqF0
黒子「あ、ありえませんの……体内に異物の入った状態で、立てるなんて……ッ」

コブラ「お仕置きはお尻ペンペンで許してやるぜ」

黒子「くっ」シュン

コブラ「それがいやなら……」

黒子「――!」ゾクッ

黒子「なんですの……あの構え。いえ、それよりこの殺気は」

コブラ「そこかぁー!」

ズキュウウウウウウウウウウウウウウン

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 20:47:19.51 ID:JvGyvRqF0
黒子「きゃあああああああああああああ!!!!」

ジジジジッ

黒子「あ……ああ……(なんて威力……もし直撃していたら……)」

コブラ「かくれんぼは終わりだぜ」

黒子「――――ッ」カクン

コブラ「お、おい」

バリバリバリ

コブラ「しまった。二階ごと崩れる!」

コブラ「最近の女の子は軽いなぁー。    もオシリも小さいこと」

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 20:50:23.36 ID:JvGyvRqF0
アンチスキル「なんてこった……白井黒子はまだ戻らないのか!?」

コブラ「今戻るぜーっ!」

アンチスキル「!?」

アンチスキル2「上から来るぞ!? 気をつけろ!」

ヒューンドシャーン

アンチスキル「これは、白井黒子!」

アンチスキル3「な、何があった!?」

アンチスキル「空から少女と筋肉モリモリマッチョマンの変 が落ちてきた」

アンチスキル3「はぁ?」

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 20:58:49.54 ID:JvGyvRqF0
初春「結局、反重力研究施設は全焼。もっとも、研究所および周辺に人気がなかったので、
   アンチスキルが数人と白井さんが軽傷を負いましたが、それ以上の被害はなかったわけですね」

黒子「よく出来ましたの。初春」

初春「ところで黒子さんを助け出した……」

黒子「私はあんなデカブツに助けられてはいませんの!」

初春「はひっ、ごめんなさい。その、外国人風の男性は、白井さんとともに脱出した後どうしたんですか?」

黒子「なんでも、その場にいて彼を運ぼうとしたアンチスキルの隊員3人を投げ飛ばして、暗闇に消えたそうですの。
   まったく、あれで能力者じゃないっていうから、始末に終えないですの」

初春「ほえーすごいですねー。昨日見た映画の主人公みたいです。頭がはげてるけどかっこよくてー」

黒子「……そういえば、声もどことなく似ていて……いや、なんでもないですの」

初春「とにかく黒子さんが無事でよかったです」

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 21:08:38.09 ID:JvGyvRqF0
黒子「とにかく! 次こそはあの筋肉マンをコナゴナのケチョンケチョンに――」

御坂「黒子ー入るわよー」

佐天「どもー」

黒子「お姉さまアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン。
   黒子を心配してくださったのですね。でももう大丈夫、さあお姉さま、
   黒子と一緒に夜のお医者さんごっこを」

御坂「するかっつの。アンタまだ例の薬抜けてないんじゃないの?」

黒子「す、すみませんですの。黒子、まだ昨日の屈辱が忘れられず、取り乱してしまいましたの」

御坂「(多分関係ねえ)ああ、黒子、そのことだけどね」

黒子「?」

御坂「見つかったらしいよ。その外国人」

黒子・佐天「「ええええええええええええええええええええええ!?」」

御坂「ビックリしたあ。黒子はわかるけど佐天なんでアンタまで」

佐天「え? う、ううん。なーんでも」

黒子「そうとわかったら早速フルボッコですの! お姉さま、場所はどこですの!?」

御坂「……その必要は多分ないと思う」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 21:21:45.90 ID:JvGyvRqF0
今回の中の人も結構好き。しかし黄金の鍵から六人の勇士までちゃんとやれるのだろうか。


医師「いやーこれまで何度か重症のケガ人が担ぎ込まれたことはあったけど、
   今回のケースを超えるのはもうないだろうね」

佐天「それでコブ……その外国人の容態は?」

医師「まずケガの具合から話そうか。まず彼は、内臓に長さ12cmもの刃物が突き刺さっていた。
   この時点でまず致命傷だね、普通は」

黒子「し、仕方がなかったんですの! それにあの男は……」

医師「続けるよ。それから体表の30%、主に背中に第四度の火傷。そして頭蓋骨骨折、
   鍼が落ちてきたのか両肩を複雑骨折。肋骨も何本かやられたね。それから20mの高さを
   飛び降りたときにアキレス腱の切断と大腿部の骨折、その他細かい捻挫打ち身をあわせて……
   ああすまない。女の子に聞かせる話じゃなかったね」

医師「とにかく僕がいいたいのはね。普通の人間なら、いや鍛えていてもだよ、5回は死んでないとおかしい
   くらいのケガをして、彼の命に別状はないってこと。それどころか、今この瞬間も驚異的なスピードで
   回復している。ねえ白井君。彼はいったいなんなんだい?」

黒子「それがわかったら苦労しないですの」

佐天「……(よかった。とにかく助かったんだ)」

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 21:29:12.27 ID:JvGyvRqF0
医師「あの調子なら、多分誰かと話すくらいはわけないだろうね。会うかい?」

黒子「当然ですの! 引き渡される前に、色々言いたいことがありますからね」

御坂「そんなムチャクチャなヤツでしかも無能力者、一度会って見たいわね」

初春「あ、あのー。その人、包帯でグルグル巻きとか、そういう状態じゃないですよね?」

佐天(また会えるんだ……コブラと。でもなんていえばいいんだろ。ひょっとしたら、もう忘れてるかも)

黒子「とにかく行くですの。ゲコ太医師、病室を」



初春「ド、ドキドキするね!」

御坂「うん……」

佐天「……」ドキドキドキドキ

黒子「ついに見つけたですの! 大男!」バァーン

黒子「あ、あれ?」


タタタタタ
コブラ「冗談じゃねえ。あの医者、俺を解剖して標本にするつもりだぜ」

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 21:34:01.34 ID:JvGyvRqF0
ガラーン

黒子「ま、また……」

御坂「だ、脱走したの?この階から? うっそぉ!?」

初春「……」ポカーン

佐天(あの時と一緒だ、あの人は、いつも唐突に現れては、風のように去っていくんだ)

黒子「うがーっ!」

佐天「」ビクッ

黒子「次こそは、次こそは逃がしませんのよ。大男……この白井黒子のなにかけてええええ!」

初春「白井さん……どっかの刑事さんみたい」

御坂「誰の心を盗んだのかしらね彼は」

佐天「……」ドキドキ

75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 21:41:45.84 ID:JvGyvRqF0
シュボッ 

コブラ「フーッ。病室は禁煙だから辛かったぜ」

コブラ「やれやれ、昨日はとんだ無駄骨だったぜ」

コブラ(だが……あの爆発。あの目的は恐らく、俺自身の殺害)

コブラ(うかつだったぜ。俺はてっきり、この世界の人間は時空の拡張を知らず、
    ましてやそれ自身を目的にするなんて考えてもいなかった)

コブラ(だが、あの時間あの場所に俺が来るというのは、学園都市のより内部の人間しか知らないこと)

コブラ(そして、例え俺を追う連中を巻き添えにしてでも俺を消そうとした理由。それは恐らく……)

コブラ「そこまで隠されると余計知りたくなるのが人間のサガってね」

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 21:45:32.98 ID:JvGyvRqF0
コブラ(そして気になるのはもう一つ)

コブラ(向こうからこちらはつながるのに、こちらからはいけないこと)

コブラ(確かに一杯のオンザロックに氷は二つも入れられない)

コブラ(だが、どちらか一方を取り除く方法があったら?)

コブラ「いずれにせよ、確実なことは……」

コブラ「なーんにも手がかりがないってことよねーっ!」

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 22:03:32.86 ID:JvGyvRqF0
とある研究所にて

???「なにィ!? 男が脱走したあ! それで居場所は? わからないだとォ~~~。
    全力を挙げて見つけろ! そうだヤツを、アイテムの『能力追跡』を使え!!」

???「ムダだ、ヤツは能力者じゃあない。それは能力者限定だろう?」

???「くっ」

???「言ったはずだ。ヤツをあなどるなと。ヤツは不死身だ。不死身の男……それがコブラだ」

???「フン、あんた、ずいぶんとあの男を買ってるみたいだがね、所詮はただの男よ。
    この学園都市の科学力をもってすればヤツなどケシズミに変えてくれる!」

???「そうしてもらうとありがたい。まあ貴様の持ち駒を見て見るとするか」

???「クククク、そうさせてもらいますよ――――――――――クリスタル・ボーイ」

84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 22:20:24.98 ID:JvGyvRqF0
 
翌日

コブラ「……情報を集めるには、この世界の仲間が必要だ」

コブラ「恐らく、俺のように何かしらの異変に気づいて行動する者がいるはずだ」

コブラ「問題はどうやって見つけるかだが……」

???「……」パタン

コブラ「……」

???「……」

姫神「人殺し」

コブラ「驚いたな。ここじゃあボーっとするだけで犯罪者か」

85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 22:24:04.81 ID:JvGyvRqF0
姫神「」パクパクモグモグ

コブラ「……」ポカーン

姫神「」パクパクモグモグ

姫神「……」チラッ

姫神「」パクパクモグモグ

コブラ「いやしかし……よく食う娘だこと」

コブラ(あの格好。確かこの国で神と交信するシャーマンの格好だったはず)

姫神「」ゲプッ

姫神「助かった。命の恩人」

コブラ「どうやら極刑は逃れたようだな。その分犠牲は多かったが」スッカラカーン

86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 22:29:24.53 ID:JvGyvRqF0
実は禁書は4巻までの知識しかない。あとギリギリ打ち止め


姫神「お礼をしたいけど、何も持ってない」

コブラ「なに、子供に請うほど不自由しちゃいないさ」

姫神「(ムカッ 子供じゃない。立派な大人」

コブラ「わかったわかった。神様に外出届でも出してきなよ。じゃあな」

姫神「電車代」

コブラ「……この年代の女の子ってえのは、謎だな」

姫神「出さないと泣き喚く」

コブラ「やれやれ。世界の前に俺が終わりそうだ」

ゾロゾロゾロゾロ

コブラ「ん」

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 22:35:01.49 ID:JvGyvRqF0
黒服の男たち「……」

姫神「わかった。今行く」

コブラ「おい、なんなんだお前たち?」

姫神「なんでもない。塾の迎え?」

コブラ「塾?」

姫神「そう、電車代もいらない」

コブラ「そいつぁよかった。達者でいろよ」

姫神「うん。さよなら」

コブラ「ああ、さよな――――――らッ!」ドゴォ

黒服ズ「グホォ!」

姫神「!?」

コブラ「あらよっと」ドガバクボグ

マックの店員「キ、キャアアアアアアアアア」

コブラ「おおっと失礼。釣りはいらんぜキミへのチップだ」ポイッ ダダダダッ


91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 22:42:00.19 ID:JvGyvRqF0
コブラ「ヒューッ、ここまでくれば大丈夫だな」

姫神「……どうして?」

コブラ「んー?」

姫神「どうして私を連れていきなり逃げ出したの?」

コブラ「知りたいか?」

姫神「……」コクリ

コブラ「キミがそう願っていたから」

姫神「――ッ」ドキリ

コブラ「女心はわからんが、それでも助けを求めるサインくらいはわかるさ。
    特に本人が無意識に出しているのはな」

姫神「――んなさい」

コブラ「なに?」

姫神「ごめんなさい。あなたに余計なことをさせてしまった。私は――」


???「それで、今回助けるのがこの少女だ。覚えておけ」

???「……姫神秋沙、か。あーもうこんなことに巻き込まれるなんて不幸だ」

95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 22:47:25.85 ID:JvGyvRqF0
ステイル「ん?」

上条「あれ、おいステイル、一般人がここに……ってええ!? マッチョマンに写真の!?」

ステイル「どういうことだ……だがッ!」

上条「あ、おいまてステイル。その人は違――」

ステイル「人よけの魔術をよけるとは、只者ではないようだが……その子を渡してもらおうか」

コブラ「なんだあ? あいつらもさっきの仲間か?」

姫神「違う……この人たちは……」

コブラ「よくわからんが君達に渡すわけには行かないな。そこまで殺気バラ巻かれちゃあね」

ステイル「やはりか……上条、気を引き締めておけ、ヤツにはな」

上条「だからステイル! 違うんだって!」

ステイル「インノケンティウス!」

97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 22:52:36.65 ID:JvGyvRqF0
コブラ「おーお、こりゃあライターいらずだな。俺の葉巻にも頼むぜ」

ステイル「戯言を! インノケンティウス! あの赤い男だけ焼き尽くせ!」

インノケンティウス「ゴオオオオオオオオオオオオオオオ」

上条「やめろオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ」

ズキュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウン!!!!!

インノケンティウス「ガ、ガ」バシュウン

ステイル「な――――に――――馬鹿な……インノケンティウスが」

コブラ「ずいぶん面白い出し物だったぜ手品師」チャキッ

コブラ「次は俺の番だ」

姫神「待って」

コブラ「おっと!」

姫神「彼らは敵じゃない」

98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 22:59:57.07 ID:JvGyvRqF0
関係ないけどジャンプ連載時とそれ以降のコブラは明らかにキャラが違う。どっちも好きだ。


コブラ「おいおいおいおい。何をしたか知らんが、あの手品師、俺たちを殺そうとしたぜ?」

姫神「それは多分勘違い。あの人たちも私を助けに来た」

コブラ「そりゃあまた……」

上条「あの、俺覚えてますか? 昨日マックで会った」

コブラ「んー? 女はともかく男は……ああ思い出した。騒がしい一団にいたな」

以下事情を説明するくだりを省略


ステイル「そうだったのか……だが、しかし、こんなことが……」

コブラ「事実は受け入れるべきだぜ手品師」

ステイル「うるさい! 焼き殺すぞ!」

コブラ「で、これからどうすんだ? アイサは見つかったしこのまま帰っていいだろ」

ステイル「それは出来ない。我々の目的はもう一つ、錬金術師を倒すことだ」

103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 23:11:44.75 ID:JvGyvRqF0
コブラ「錬金術師? オイオイここは学園都市だろう? なんでそんなオカルトが入ってくるだ?」

上条「あー、彼らはですね。学園の人間じゃなくて、その」

ステイル「説明はいらん」

コブラ「そうだな。どうも俺の探してることとは関係がないみたいだ」

ステイル「フン」

コブラ「要はそのアウレなんたらをぶっ飛ばせばあの子を開放できるんだろう?」

ステイル「まあ端的に言えばそうだが」

コブラ「なるほど、じゃあ早速行くぞ。俺には時間がなくてね」

上条「え? え?」

ステイル「お前の助けなどいらん! とっとと去れ!」

108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 23:23:28.89 ID:JvGyvRqF0
コブラ「そう冷たいこと言うなよステイル。なーにキミたちのじゃまはせんさ」

上条「でも……」

ステイル「死にたいのか? 貴様……どれだけ危険な場所かわかってるのか?」

コブラ「いーねえ。そういう場所ほど俺は居心地がいいのさ」

上条「もしかして、理由は……姫神……ですか?」

コブラ「まあね。成り行き上、彼女を助けることになっちまった。ただそれだけさ」

上条「それだけのことでッ!?」

コブラ「君たちだって覚えはあるだろう?」

コブラ「女の子の前でカッコつけたがることがさ」

上条・ステイル「!?」

上条(……インデックス)

ステイル「……いいだろう。勝手にしろ。邪魔をしたらすぐ殺す。敵としてな」

コブラ「オーケイ。それじゃあ時代遅れのニュートンの目を覚まさせてあげましょ」

111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/05(火) 23:29:15.13 ID:JvGyvRqF0
姫神「その必要はない」

コブラ「オイオイそりゃあないぜ。せっかく盛り上がったとこにさあ」

姫神「私は自分の意思であの場所にいた」

コブラ「なんだって?」

姫神「外出は……そうしろと命じられたから。吸血鬼をおびき出すため」

姫神「確かにあの時逃げようと思った。でもそれは自分への甘え」

姫神「だからもういい。みんな。後は大丈夫」

ステイル「フン、どうやらあんたの独りよがりみたいだったな。
     いずれにせよ、姫神。お前の言うことは通らない。君の意思だとしても、
     我々は任務を遂行するだけだ。いくぞ」

125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 00:10:37.34 ID:50z4ibUv0
この後錬金術師の部屋に行くまで色々あったがめんどくさいので省略。
ちなみにその間インデックスがさらわれ姫神がアウレオルス側に戻り
アウレオルスが実はインデックスを助けるために一連のこと(外道なこと含む)をしていた
ことが判明したり上条の幻想殺しでアウレオルスの能力(思い描いたことを現実にする:意訳)
を看破しアウレオルスの部屋の前までたどりつく。


ズキューン、バリバリバリバリ、バターン

コブラ「ここが錬金術師の部屋か。アイサもおそろいで月夜のデートかい?」

上条「――ッ! インデックス!?」

アウレオルス「来たか……だが無駄だ。私の邪魔はしないでもらおう」

ステイル「その必要はないね、アウレオルス。君は知らなかっただろうが……」

コブラ「そこのお嬢ちゃんはもう記憶を失うことはない。この少年の能力でな」シュボッ

アウレオウルス「な……に……?」

ステイル「君は僕と同様、最後までヒーローになれなかったってことさ」

アウレオウルス「馬鹿な……ならば……私の……今まで捨ててきたものは、一体!?」


129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 00:15:17.40 ID:50z4ibUv0
インデックス「……ん……」

上条「インデックス!」

インデックス「とー、ま。きて、くれたの」

コブラ(今のあの少女が見る先を)

コブラ(アウレオウルスは手に入れたかったってワケか)

コブラ(そしてステイルもまた……)


アウレオウルス「ク、クク、ハハハハハハハハハハハハハハハハ」

アウレオウルス「なんという、なんという道化! この私は、貴様らの物語の裏方に過ぎなかったというわけか!
        殺す! 貴様ら全員! ただでは殺さん! 『ひれ伏せ』」

三人「ぐううっ!?」

134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 00:22:48.18 ID:50z4ibUv0
コブラ「上条、ステイル……朝飯ちゃんととってんのかあ?」

アウレオウルス「ほう、我が思考を凌駕する筋力で立ち上がるか。興味深い男だ」

アウレオウルス「だが」

コブラ「グハァ!」ビダン

アウレオウルス「いくら怪力であろうと貴様を握りつぶすことなど造作もなきことよ」

コブラ「グ……グ……」

アウレオウルス「赤い男よ。まずは貴様から、死――」

姫神「待って」

136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 00:34:04.95 ID:50z4ibUv0
この話し終わったら多分寝ます。二巻は個人的に結構好きだったりします

コブラ「!」

姫神「もうやめて」

上条「ひめ……がみ」

姫神「私にはわかる。あなたの夢も、絶望も」

コブラ「よせ……アイサ……そいつはもう」

姫神「私もそうだった。あなたのように、かなわない夢にすがって生きてきた」

アウレオウルス「……」

姫神「でも、もう終わったの。あなたは主人公じゃなかった。でも、大切な人は助けられた」

アウレオウルス「……まれ」

姫神「だから、もう」

上条(俺の幻想殺しならッ! まだ間に合う)ガキン

上条(封印が解けた!)「姫神ーッ!」

アウレオウルス「死ね」パシュン

137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 00:43:01.39 ID:50z4ibUv0
上条「な――」

コブラ「……なんてこった」

上条「姫神ィ――――ッ!!!!」ダダダダッ

上条「おい、起きろよ……起きてくれよ、姫神……」

アウレオウルス「ハーハハハハハハハハハハハハ。フハハハハハハハハハハハ。
        貴様らにもわかったろう。大切なものが目の前で失われる絶望!
        だがこれだけではない、お前たちには――」

上条「て、めえ!!」

コブラ「……」バキバキバキバキ

コブラ「……」スック カツカツカツ

アウレオウルス「……私は何を見ている?」

アウレオウルス「ありえん……無能力者が、自力で我が魔法を、破壊するなど……」

139: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 00:52:00.56 ID:50z4ibUv0
錬金術師の口調は実は違うが再現できないのでテキトー

コブラ「何が不死身の男だ」

コブラ「何がサイゴガンを持つ男だ」カチッ

アウレオウルス「その左腕……拳銃か」

コブラ「アウレオウルスーイザード。俺もお前と一緒だ。サイコガンとともに血塗られた運命しか
    歩むことが出来ない。だが――――」

アウレオウルス「――――!!」

アウレオウルス(なんだ……この殺気は……まるで、勝てな――いかん。考えるな!)

コブラ「サイコガン……この左腕で、貴様を葬り去ることならできる」

アウレオウルス「ひ……ひっ……」

ステイル「なんだ……左腕に、魔力ともつかないエネルギーが、溜まっていく。すさまじい量で……」

アウレオウルス(落ち着け……ただのこけおどし、我が死ねと命じたら……命じたら!)

アウレオウルス「ッ!」

アウレオウルス(こ、声が、で、ない――――しまっ、殺され、殺される)

コブラ「地獄で会おうぜ……アウレオウルス=イザード!」

141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 00:58:26.48 ID:50z4ibUv0
上条「――ッ!」

上条「……」

上条「……あれ?」

コブラ「……失神しちまったぜ、こいつ。殺る気も萎えちまった」

上条「ええっ!?」

コブラ「後は任せたぜステイル」シュバッ

コブラ「……」

上条「……」

姫神「う、けほっ、けほっ」

上条「ひ、姫神!?」

144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 01:07:49.62 ID:50z4ibUv0
コブラ「そうか……上条、君の能力がギリギリのところでアイサの死を打ち消したんだ」

上条「俺は……てっきりもう間に合わなかったと……」

コブラ「間に合ったからこうして生きてるのさ……よかったなアイサ」

コブラ「さて、帰るとするか。ジャンクフードをたらふく食いたくなったぜ」

姫神「今度は、おごる」

コブラ「やれやれ」

147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 01:13:20.81 ID:50z4ibUv0
しまった。禁書とステイルさん空気だった。色々考えてたのにまあいいや。


翌日

上条「もう行くんですか、えーと」

コブラ「俺はコブラさ」

上条「コブラさん」

コブラ「さんはいらないぜ。俺たちはもう仲間だからな」

上条「そ、そうだな」

コブラ「……近い内にお前の力が必要になるかもしれない」

上条「えっ?」

コブラ「俺には元々用事があってね。今回はちょいとした寄り道だったが、
   そろそろ本腰入れないとヤバそうだ」

コブラ「今はなんにも話せないが、もしよかったら、いつか力を貸してくれ」

上条「いつだっていいぜコブラ」

コブラ「言うじゃないか上条」

149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 01:16:51.48 ID:50z4ibUv0
コブラ「さてと。次はどこに行きましょうかね」

コブラ「美人のいる方向にするとしますかあ」


おわり

197: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 17:23:24.03 ID:50z4ibUv0
ゾロゾロゾロ

コブラ「おんやあ、クロコじゃないか」

黒子「やっと見つけましたの。初春には感謝しないといけませんわね」

コブラ「場所も知らせてないのに俺にわざわざ会いに来るとはね。おまけに美女二人のプレゼントかい?」

黄泉川「この男で間違いないんじゃん?」

黒子「ええ、悪趣味な服装、気取った言動、臭う葉巻、だらしないニヤケ面、見間違えるはずありませんわ」

コブラ「j酷い言い分だな。女が好きっていうタイプか?」

黒子「」ギクッ

鉄装「そ、その、率直に言います。我々ジャッジメントに協力してください、ミスターコブラ」

コブラ「俺は聖人じゃないぜ。ボランティアなら他をあたりな……それより」

コブラ「なぜ俺の名前を知っている? まあ、誰にも言ってないわけじゃないがね」

黄泉川「とある情報網から。ご心配なく、貴方の知り合いから聞いたわけではないので安心するじゃん」

コブラ「(ダダ漏れってわけね)ま、いずれにせよ俺になにかしらの利益がないとな」

198: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 17:28:07.11 ID:50z4ibUv0
鉄装「学園都市はこの仕事の成功のあかつきに、あなたに20億円の支払いをすると……」

黒子「20億円!?」

黄泉川「ここで言うなバカ」

コブラ「あいにく俺にとってここの金は紙クズ同然でね。ないに越したことはないがありすぎても困る」

黄泉川「とにかく、あんたに会いたいってお人がいてね、連れて行かないと私たちの命が危ないじゃん」

コブラ「住所教えるからこっちこいって伝えろ」

黄泉川「それが学園都市でもっとも偉い人なんじゃん」

コブラ「ほぉ~」

199: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 17:31:22.74 ID:50z4ibUv0
とある建物内

アレイスター「はじめまして、というべきかな、ミスター・コブラ」

コブラ「ずいぶんとまた殺風景な部屋だな。照明くらい用意したらどうだ?」

アレイスター「我々には君を殺す手段が257用意してあるといっても、君は驚かないだろうな」

コブラ「ああ、俺はてっきり2010はあると思ってたぜ」

コブラ(まあ、ヤツの言ってることはウソじゃなさそうだがな)

アレイスター「君が別の世界……現在繋がりつつある宇宙からやってきたことは、すでに判明している」

コブラ「そこまで調べてくれるとはありがたいね。サインやろうか」

アレイスター「そして君がそれを止めにきたということもだ。だからこそ君は部外者でありながら学園都市で今まで無事でいられた」

コブラ「無事じゃなかったさ。それで、あんたらは俺になにをさせたいんだ?」

アレイスター「なに、君の目的遂行のための手伝いをしようという話だ」

コブラ「ほお。そいつは願ったり適叶ったりだな」

アレイスター「この世界が消えてなくなるのは我々としても困るからな」

コブラ「本当にそうかな?」

204: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 17:48:26.13 ID:50z4ibUv0
アレイスター「……」

コブラ「俺の予想じゃ、このまま次元の穴が広がっても、消えるのは俺たちのいた宇宙だけ。
    あんたらの宇宙は俺たちのいた次元に居座って何一つ変わらず存在するはずだ」

コブラ「あんた個人は俺たちの宇宙がなくなろうとどうでもいいはずだ。それよりも、あんた自身を脅かす何かのために、
    俺を使って次元の穴を止めたいんじゃないのか?」

アレイスター「……なるほど。『連中』が魅了され欲しがるのも道理が行く。その通りだコブラ。実直に言えば、私の計画の邪魔をする連中が、
        『たまたま別世界の宇宙を破壊しようとしている』というだけだ。だが、だからといって君のすることは変わらないはずだ」

コブラ「そうだな、あんたらがしっている情報を教えてくれればそれでかまわん」

アレイスター「教えるさ。それと、君だけに任せるのは忍びない。こちらからも微力だが君の手助けになる人材を派遣しよう」

コブラ「いらないね。俺はワンマンプレーを身の上にしてるんだ」

アレイスター「こちらとしても建前は『学園都市が学園都市の問題を処理した』ということにしたいのでね。無理やりにもついていかせる」

コブラ「やれやれ、勝手にしな」

アレイスター「それと、一つ言い忘れいた。君にとってはこれがもっとも重要なことだろうが」

コブラ「なんだ?」

アレイスター「君同様、次元の穴からこちらに来た人間がもう一人いる。まあ、人間と呼んでいいのか我々には判断しかねるが」

コブラ「もったいぶらずに教えろ」

アレイスター「彼は次元の穴が誕生したほぼ同時期にここへ現れたようだ。私自身会っているわけではないが……その名は、クリスタル・ボーイ」

205: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 17:51:25.66 ID:50z4ibUv0
 

そのころ別の建物

ボーイ「……計画は進んでいるのか」

科学者「もちろんです。フフフ、あなたの教えてくれた科学力のおかげで、我々は『レベル6』を手に入れるのも夢ではない!」

ボーイ「なに、お互い様さ。君たちの技術のおかげでオレは新しい身体を手に入れたのだからな」

科学者「……クリスタル・ボーイ。飲んでいるのは、ウオッカですか?」

ボーイ「肉体を持っていたころの名残さ。元々酒というものは雰囲気で飲むものだ」

科学者「あとはコブラ……ヤツと『サイコガン』さえ手に入れれば、我々は……ククククク」

ボーイ(そしてオレのいた宇宙は消え去る……真の混沌へと戻るのだ。こいつらには関係のない話だがな)

206: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 18:04:27.26 ID:50z4ibUv0
書き溜め終了、なんという短さ。


コブラ「ここで待っていれば集まるわけか」

黒子「もう集まっているですの」ヒュン

コブラ「お前とその連れはな。コソコソしてないで出てこいよ。楽しくやろうぜ」

御坂「この人が……コブラ」スッ

黒子「言っておきますけど、お姉さまに手を出したら今度こそ」

コブラ「安心しろ、こう見えて女には困らないんだ」

トボトボ

上条「うう……インデックスを人質にまたよくわからないことに参加させられるなんて不幸だ」

一方通行「クソッ、まさか理事が直接来るとは……うかつだったぜ。打ち止め……ここか」

上条「なっ!?」

一方「にっ!?」

御坂「!?」

コブラ「これでキャストは揃ったようだな……どうした? 変なもんでも食ったか?」

208: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 18:11:21.25 ID:50z4ibUv0
車内(コブラが運転)

コブラ「なるほど……因縁の組み合わせって奴か。仲間はいらないと言ったんだがな」

コブラ「学園都市でもっともレベルの高い5を二人もね。あの瓶詰めもクールに見えて手段を選ぶヒマがないらしい」

黒子「独り言言うのはかまいませんけどね」

黒子「この空気、どうにかしてもらえません?」

三人「……」ドヨーン

コブラ「無理だな。俺は司会者でもカウンセラーでもない。おっとついたぜ、ここだ」キキッ バタン

コブラ「なるべく離れずに行動するんだ。俺も出来る限りはするが、自分の身は自分で守れ」

一方「おいオッサン」

コブラ「あん」

210: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 18:27:24.68 ID:50z4ibUv0
コブラ「どうした一方通行。目的を忘れたか? 『ここの研究所で違法研究を行っている
    研究者たちを確保しろ』だぜ」

一方「そういうこといってンじゃあねえんだよ。任務には従ってやるが、アンタに従うとは一言もいってねェぜ?」

上条「一方通行……」

コブラ「なるほど、君の言うことももっともだ。だが勝手な行動は許さないぜ」

一方「あァ?」

コブラ「俺の予想が正しけりゃ、向こうの連中は『君たちの世界とは違うルート』の科学兵器を使ってくるはずだ。
    ここの世界より上とは言わんが、成り立ちは恐らく違うだろう。例えるなら、恐竜が地上の支配者でいたまま、
    知性を得て人間の変わりに地表に君臨してる……というとこかな」

御坂「つまり……私たちの想像もつかないモノが待ち構えてるってこと? でもなんでそんな……」

一方「そんなことァどうでもいいんだよ……そんなに仕切りてェなら……それだけの実力しめせってんだよ」

コブラ「最近のガキは血気盛んでいかんね。しっかり教育しないとな」

一方「面白ェ……これでもレベル5だぜ? 俺ァよ?」

コブラ「それがどうした? 高級レストランを顔パスできるのか?」

御坂「ちょ……やめなさい!」

214: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 18:36:33.71 ID:50z4ibUv0
実際この三人が一同に介したら共闘どころじゃないだろうな。


コブラ「……」カチッ

一方「なんだァ、その左腕。ハハッ面白ェ! サイボーグってやつだな!」

上条「や、やめろコブラ! 一方通行の能力は……」

コブラ「面白いじゃないか。サイコガンのエネルギーを果たして反射するかどうか」

御坂「アンタもっ! ミサカをそんなことに使わないで!」

一方「別に殺すワケじゃねえよ。ちょっとしたケンカさァ!」

コブラ「ワクワクするねえ……」キュイーン

一方(!? チッ、なんだァあのエネルギーは。どっからエネルギーが集まってんだ!?
   別エネルギーを変換してるみてェだが……大気か? 太陽光か? いやまさか……)

一方(ありえねえ……精神をエネルギーに変えるて絵空事、あるわけ……)

コブラ「精神エネルギーの演算方法は知ってるか? 知らないんなら……くらいな」

ズキュウウウウウウウン

218: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 18:56:32.05 ID:50z4ibUv0
一方「ぐ、はっ――――」

一方(なんなんだァこれはァ!? だがっ!」)バキィン

上条「サイコガンを弾いた!?」

一方「ハッ、確かに威力はヤバかったが、たいしたことねェな! 次はこっち――」ズギュゥーン

一方「なっ……」

御坂「背後から、もう一発!?」

コブラ「さすがに不意打ちのものは処理しきれなかったか。ああ、言い忘れていたが、サイコガンは自由に曲げられるのさ」

一方「……手加減したのか、テメエ」

コブラ「仲間はいらんと言ったが、手負いの仲間はもっと邪魔だからな。行くぜ」

コブラ(普通ならどてっぱらに風穴が出来るぐらいだがな)

一方「……チッ」

221: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 19:03:10.90 ID:50z4ibUv0
研究所内

コツコツコツ

上条「案外簡単に入れるのな」

黒子「わざわざ招いてくださったんでしょう。キッチリ消すために、ですの」

コブラ「それもあるが……俺と会いたがってる奴もいるようだ」

御坂「あんた……敵の正体知ってるの?」

コブラ「ああ、よく知ってるヤツさ。死んだはずなんだがな」

上条「お、おいっ。なんか来るぞ!」

御坂「5体くらい……人間っぽいけど」

一方「ハッ、早速お出ましってワケかァ!」

222: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 19:14:33.71 ID:50z4ibUv0
女1「ホホホホホホ」

女2「ゲッゲゲゲゲゲゲゲ」

女3「グッグッグッグ」

上条「研究所の警備兵? ……でも様子が」

黒子「目が正気じゃないですの。それにみんな  リッパーみたいな連中ですのね。  狂ですの?」

御坂「みんな も  もおっきい。うわっ  なんてもう丸出し」

一方「ババアには興味ねえ」

223: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 19:18:58.41 ID:50z4ibUv0
コブラ「一通り感想は終わったか? どうやら手加減する必要もなさそうだぜ」ズギューン

上条「!」

御坂「く、首が……!?」

黒子「フェミニストと思いきやけっこう残虐ですのね」

コブラ「よく見ろ。こいつは生き物じゃない」

一方「あァ!?」

上条「マジだ……内側からよくわからない機械とか詰まってる」

黒子「……生きてる人間にしか見えなかったですの。こんな技術、学園都市にだってないはず……」

コブラ「俺の世界じゃ当たり前だったぜ」

一方「コブラ……アンタ一体……」

御坂「また来たわよ!」

225: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 19:23:56.20 ID:50z4ibUv0
ゾロゾロゾロワラワラワラワラ

黒子「貴方の『世界』でもこんな状況が当たり前でしたの?」

コブラ「いんやあ。気持ち悪くなるくらい女に囲まれるのは数えるくらいしかないなあ」

御坂「このぉ!」バリバリバリ

一方「オラァ!」バキッ

上条「よしっ幻影殺し! その幻想をブチ――」バキッ

上条「いってえーっ! き、効かない!?」

コブラ「こいつらは一応技術の産物ってワケさ。穴が閉じてりゃ冗談扱いだっただろうがね!」ズキューン

黒子「貴方は下がっていてくださいまし」

上条「くっ……」

228: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 19:38:06.44 ID:50z4ibUv0
御坂「収まった、の?」

一方「ハッ、大したことねェなァ!」

コブラ「今のは小手調べってとこだろうな。行くぜ」

一方「命令すんじゃねェよコブラ!」

黒子「……案外仲良くなってるみたいですのあの二人」


研究所3階にて

科学者「ボーイ! 貴様の人形ども、見てくれだけでなんの役にも立たないじゃないか!」

ボーイ「フッ、あれはただの前座さ。元々  リップ用のアンドロイドだったからな」

科学者「クソッ! 相手は学園都市一位と三位だ。『アレ』は連中にも対抗できるんだろうな!?」

ボーイ「……オレの技術を使っているだけで偉そうにするんじゃあない」グググ

研究員「ヒィッ!」

230: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 19:43:07.20 ID:50z4ibUv0
ボーイ「忘れるな……貴様のところのジャリがどれだけ能力をもっていようとそんなことはどうでもいい」

ボーイ「最大の脅威は『コブラ』だ。どれだけ能力を持ったガキどもがいようと、
    ヤツに手を抜くことだけはするな。わかったな!」

研究者「あ、ああ、わかったよ……離してくれ、クリスタル・ボーイ」プルルルプルルル

研究者「ああ、そうだ、連中に装備させろ。ああ、『サイコガン』だ」ガチャ

研究者(チッ、俺があんたの身体を作らなきゃなにも出来なかったくせに。偉そうなのはアンタだ)

研究者(どいつもこいつも俺を無能と蔑みやがって。俺が認められなかったのは俺の才能にみんなが嫉妬したからだ!)

研究者(だが、クリスタル・ボーイ……別次元からやってきたコイツの技術、そしてコブラの肉体を手に入れて解析すれば、
    レベル6誕生も夢じゃない! 学園都市を俺のものにすることだってできる!)

研究者(クックック、そのためにもお前たちには犠牲になってもらうぞ)

231: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 19:47:39.88 ID:50z4ibUv0
二階

御坂「静かね……」

黒子「でも気配はビンビン感じるですの」

一方「チッ、隠れてないで出てきやがれ三下ァ!」

ゥゥゥウウウウウウン

黒子「何か聞こえるですの」

上条「うなり声みたいな……どっかで聞いたことあるぞ」

コブラ「そりゃあるだろうさ、なにせ……今さっき聞いたばっかだからな」

一方「おい、まさか……」

コブラ「伏せろっ!」

ズキュウゥーン

御坂「!」

上条「あ、あれはッ!?」

黒子「サイコガン!!」

232: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 19:57:12.73 ID:50z4ibUv0
コブラ「ボーイのやつめ……いつの間にサイコガンのデータを盗んでたんだあ?」

一方「ハ、ビビルこたあねえたった一人だろう――――」

ズキュンズキュンズキュンズキューン

上条「うわあああああああっ」

御坂「ちょっとぉ! あんなにいるなんて聞いてないわよ!?」

コブラ「だがパワーは大したことないぜ。ビームもでかいし狙いもおおざっぱだ。所詮はまがいもんさ」

コブラ「ここは俺と一方通行、そして上条が行く。御坂は後方支援で黒子は待機だ」

上条「俺!?」

コブラ「こういうときのためのアンタさ。さっきのアンドロイドは科学技術だったが、
    サイコガンは恐らく『異能』に入るはずだ、多分」

上条「い、いま多分って」

コブラ「一方通行に効くかどうかは吹っかけてみてわかったが、お前のことは忘れていたぜ」

一方「ゴチャゴチャいってねえで行くぞコブラァ!」

上条「あーもう不幸だぁー! ヤケクソだーっ!」ダッ


235: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 20:32:05.10 ID:50z4ibUv0
メシ食ってた。もっと早く書こう。


ズキューン

上条「このっ」パシュン

上条「やった、消えた!」

一方「それっぽっちで喜んでんじゃねえ!」ドガッ

敵1「ぐはっ」

上条「うるせえ! おりゃあ!」バキッ

敵2「ギャッ」

コブラ「そこだーっ」ズキューン

敵3「へへへ、どこ向いて撃ってやがる」

グルンッ

敵3「!? ぎゃあああああああ!」

コブラ「殺してもよかったんだが子供の手前情操教育に悪いんでね」

239: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 20:37:54.83 ID:50z4ibUv0
黒子「連中……スキルアウトの残党のようですの。大方『レベル5を超えられる力を~』
   とか甘言に乗せられたダメな連中のようですの」

御坂「そこぉ!」

バキュウウウウウウウウウン

敵4「うわああああああっ」

コブラ「ヒューッ! いかすねえ。レールガンってやつか?」

敵5「こ、こいつら人間じゃねえ! 撤退だ!」

コブラ「まあ待ちなよ。ちょっと聞きたいことがあってな」

敵5「ギャッ!」

コブラ「お前たちのボスに直接会わせな。クリスタルボーイってんだ。知ってるだろ?」

敵5「へっ、こう見えても敵に仲間は売らない主義でね」

コブラ「そうかい」カチッ

敵5「ヒエッ」

コブラ「本物のサイコガンの味を試して見るか? 天国までぶっ飛ぶ衝撃だぜ」

241: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 20:45:42.90 ID:50z4ibUv0
敵5「わかった、わかった教えるよ。ここの上の階の廊下の一番奥の扉さ」

コブラ「わかりやすくていいがお前が案内しろ。罠だったら真っ先に盾にできるようにな」

敵5「う、ウソじゃねえよ……」

一方「なにしてんだァコブラ! こっちは全部片付けちまったぞ」

コブラ「なに、ちょっと道案内を頼んでいたところさ」


三階

チーン ガラッ

一方「二階と大体一緒か。やっぱり暗くて陰気くせえ」

黒子(貴方が言えた身じゃないですの)

上条「奥の扉っていうとあれか?」

御坂「とっとと行ってなんとかボーイってのを倒せばいいんでしょ?」

コブラ「ま、そういうこ――――」グサッ

敵5「が、あ……」ガクリ

コブラ「なにィ!?」

???「フーッ」

242: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 20:51:15.92 ID:50z4ibUv0
御坂(こんな近くにいたのに――――気配を全く感じなかった!)

黒子「くっ」シュンーシュイン

黒子「このっ!」ドガッ

???「ククク」

黒子「顎に入ったキックが!?」

???「ガァーッ!」

コブラ「おおっとお」ドゴッ

???「ガッ」

黒子「た、助かりましたの」

一方「つーかなんなんだこいつはよォ? 黒いボディースーツ女ァ!? 白目向きやがって」

コブラ「俺の相棒もこんなヤツさ」ズキューン

一方「あァ!?」

248: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 20:58:21.43 ID:50z4ibUv0
 

コブラ「もちろんコイツは違うがな。こいつはは対戦闘用女性型アーマロイド!
    部品から見るにここで作られた、いわば地球産ってとこか」

アーマロイド「ホホホホホホ、その通りよ。私は元々はスキルアウトの戦闘兵。アンタたち能力者には
     歯が立たなかったけどねえ。でもそれも昔の話。ボーイ様によって究極の身体を手に入れた今!
     私はレベル5を超えた究極の存在になったのよッ!
     さあ来なさい能力者! あなたたちに引導を渡してあげる!」

御坂「あれが……人間なの? 機械にしか……」

コブラ「俺の相棒はもっとナイスバディだぜ」

一方「コブラよォ! ここは俺と御坂に任せてくれねェか?」

一方「向こうも俺たちをぶっ殺したいようだしなァ。いいだろう?」

コブラ「そうだな、俺の相手はコイツじゃない」

252: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 21:05:45.32 ID:50z4ibUv0
 
御坂「そうね、学園都市を越えた科学力なんて、ずいぶん倒しがいがあるわ」

黒子「私も残りますの」

コブラ「オーケイ。上条は俺と来な。君の力が必要になるかもしれないからな」

上条「俺の? 幻想殺しか?」

コブラ「ああ、そいつでちょいと悪霊を払ってもらいたいのさ」

アーマロイド「ホホホホホホホ、貴方たちは全員ここで死ぬのよ!」

コブラ「いんや、棺桶は5つもいらないぜ――――欲しいのは……」

一方「ハッ、人間捨てた奴が調子乗るんじゃねえェ!」

御坂「あんたのあいてはこっちよ!」

コブラ「お前とクリスタルボーイのぶんだぜっ!」ダダダダダダ

254: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 21:14:36.28 ID:50z4ibUv0
アーマロイド「チィ!」

一方「オラァ!」スカッ

アーマロイド「ホホホ、随分と無駄な動きね」

御坂「くらえっ」バリバリバリ

アーマロイド「フフッ、どこを狙っているのかしら?」ヒュンヒュン

アーマロイド「捕まえたわ」ドゴッ

御坂「くっ」バリッドゴォ

アーマロイド「チッ! ドアを剥がして盾に!」

御坂(なんてスピード……それにパワー。鉄製のドア越しなのにこのダメージ……)

一方「俺を無視してんじゃあねーぞォ!」

アーマロイド「……ベクトル操作!!」

一方「知っててかかってきたのは誉めてやるよ」ガガガガガッ

アーマロイド(床を剥がして――――投げつける気ねッ!!)

261: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 21:23:07.58 ID:50z4ibUv0
数分前

研究者「なんてこった……サイコガンは無敵じゃないのか」

ボーイ「アレを使いこなせるのはコブラただ一人だ。それにお前の半人前の
    技術じゃ本物の10分の1も真似できん」

研究者「な、んだとォー! そうだ、アレを! アーマロイドをけしかけろッ!!」

ボーイ「ああ、そうするさ。だがその前に」

研究者「なに? ウグウ!!?」

アーマロイド「ホホホホホホホホホ」

ボーイ「貴様はもう用済みだ。貴様の技術を半人前といったが、それでも次元の穴を広げる
    のには十分なものだった。誇っていいぞ、あの世でな」

研究者「ボーイ! 貴様初めから……や、やめろアーマロイド、お前はギャアアアアアアアアアア」グギグギグギ

アーマロイド「この死体をどうしますかボーイ様」ドサッ

ボーイ「捨て置け。お前はそろそろくるだろうコブラの相手をしろ」

アーマロイド「ハッ!」シュン

ボーイ「フフフフ……さあこいコブラよ、オレのこの手で貴様を葬り去る!」

263: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 21:31:32.33 ID:50z4ibUv0
ガチャリ キキーィ

コブラ「やーっぱりお前だなクリスタルボーイ。お前も本当しつこい奴だな」

上条(知り合い……?)

ボーイ「また会ったなコブラ……いや、本当はこういうべきだな『はじめまして』」

コブラ「なーに言ってるんだ? 今更はじめましてもないだろう」

ボーイ「『本物の』クリスタルボーイは確かに死んだ。偏向ガラスの欠片を残してな」

ボーイ「だがその魂が、『アーリマン』とともに宇宙を浮遊していたとしたら、お前は信じるか?」

コブラ「さあな。だがお前ならありえる話だ」

ボーイ「オレの魂は宇宙に霧散していた……まあ消し飛んだと言って差し支えはないな……だが」

ボーイ「次元の穴……あれ自体は偶然の産物だ。どこかの科学者が実験し、その結果の名残だったのだろう。
    それは通常なら感知されないほど、驚くべき小ささの穴だった」

265: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 21:40:09.89 ID:50z4ibUv0
ボーイ「オレの魂の一部とアーリマンの一部は、そこに吸い込まれ、この世界の宇宙に送られた」

ボーイ「すると、信じられないことだが、俺の魂の残りが、次々とその穴を通ってこの世界へ来たのだ!」

ボーイ「アーリマンの力か? 天文学的な偶然の産物か? まあどちらでもいい。そんなのは些細なことだ」

ボーイ「オレの魂は、すでに知性はなく、ただ記憶を残すハードディスクのような状態だった。
    あの衛星……ツリーダイヤグラムと融合するまではな」

上条「なっ!?」

ボーイ「これもまた偶然なのだが……オレの魂はある衛星と激突した。
    それはオレの世界のものと謙遜のない、とてつもない演算を可能にするコンピュータだった。
    それこそ、オレに新たな知性を授けてくれるほどな」

コブラ「ま、俺とお前の仲だ。最後まで聞いてやるよ」

ボーイ「それから今の知性になるまで時間はかからなかったよ……身体はまだ手に入らなかったが、
    次第に、さまざまなネットワークを移動することが可能になった」

267: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 21:51:52.49 ID:50z4ibUv0
※もうしばらく作者のトンデモ理論が続きますがご容赦下さい


ボーイ「あるときはネットの世界をさまよい、あるときはナノマシンの海に航海に出た。
    ああ、最近は脳を共有する少女達のネットワークにまぎれたこともあったな。
    なかなかエキサイティングな体験だった――――話題が逸れたな」

ボーイ「知性を持ったものの、オレにもはや目的はなく、ただネットワークの間で惰眠をむさぼるだけだった」

ボーイ「だが、オレに巣くっていたアーリマンの記憶。それが、オレに宇宙の破壊衝動を教えてくれた」

ボーイ「理由などない。だが、オレはオレたちのいた宇宙の破壊、それだけを目的に生きるようになった。
    そしてオレの身体を作る技術をもち、なおかつオレの駒として便利な科学者を探した。あっという間にみつかったぜ。
    その後の顛末は押して知るべしだ。貴様の再来をアレイスターと同じくらいの速さで察知したオレは、
    ワザとデータを流失させ研究所に誘い、爆破させた」

ボーイ「いや、それは別に貴様を殺そうとしたワケじゃあない。オレの目的はもう一つあった。
    貴様との決着だ。それは宇宙の破壊よりも優先される! 貴様にとっては飽き飽きしただろうが
    付き合ってもらうぞ……こぶら!」

コブラ「ふぁーあ。あ、やっと終わったか。ごくろーさん」

270: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 21:57:28.06 ID:50z4ibUv0
うわっ最後の最後で「コブラ」→「こぶら」だ。だっせえ。


コブラ「正直お前の生い立ちなんでどうでもいいのさ。お前が宇宙を消したいなら俺は止める。
    お前が俺と戦いたいなら決着をつける。シンプルな話さ」

ボーイ「その通りだコブラ。話は終わった……次の終わりは――お前の死だ!」ガキィン

コブラ「勝手に決め付けなさんな、二代目」チャキッ

ボーイ「む、バイソン77」

コブラ「あんたの弱点はスミズミまで知ってるんでね」ズギューン

上条「!? 銃声は一発……でもあのマネキンには銃痕が七発!?」

コブラ「どうしたボーイ? 先代のあんたならもっと楽しませたぜ――グッ」

ボーイ「そうか。それはこんな感じか?」グギギギ

コブラ「いつ瞬間移動を覚えたボーイ? 俺のための手品……かっ……」

272: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 22:03:24.78 ID:50z4ibUv0
ボーイ「フッフフフフフフ」ゴォーッ

コブラ「その影――アーリマン!」

ボーイ「お前にもうアウラ=マズダの加護はなかったな、コブラ」グギッ

コブラ「ぐああっ」

上条「コブラッ!」

コブラ「ご加護か……そういやシスターの加護を受けてる奴ならいるぜ?」

ボーイ「……なにっ?」

ガシッ ググググ

ボーイ「俺を羽交い絞めに! まだこんな力が残っていたとは!」

コブラ「上条ーっ! お前の左腕で、コイツからアーリマンを消し去れ!」

上条「おう!」ダダダダダ

ボーイ「小癪な!」ズキューン

上条「うわあっ! くそっ、右足が……」

コブラ「早くしてくれーっ! このためにお前を残したんだ役にたてーっ!」

上条「か、勝手こと言いやがって……くそーっうおおおおおおおっ」

276: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 22:11:05.40 ID:50z4ibUv0
廊下にて

一方「どうなってんだクソッ! ……電撃も、ベクトルも直撃して、無傷ってのは!」

黒子「ここまで反則モノだとさすがにへこたれるですの」

アーマロイド「ホーホホホホホ。貴方たちのデータはボーイ様によって完全に解析されいるのよ。
    そしてその対策も、すべてこのアーマロイドボディに反映されているッ!
    もうすぐ時間切れね一方通行。お前の能力がなくなれば、もはや恐れるものはないわッ!
    ホホホホホホホホホ」

一方「うっせえぞババア!」

御坂(決して効いてないわけじゃない……一方通行の胸の機械のように、さらけ出さざるをえない弱点が絶対あるはず)

御坂(でも時間がない……多分それを破れるのは一方通行のベクトル操作……あの破壊力じゃないと、不可能)

黒子「お姉さま、一つ妙案がございますの」

279: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 22:25:12.16 ID:50z4ibUv0
 
上条(あと、数歩……だけど、遠い……っ!)

上条(あれ……どっかでこんな体験した……ような)

上条「うおおおおおああああああああああああああああ!!!!」パシッ

ボーイ「!?」ゴオオオオオオオオオアアアアアアアア

ボーイ「アーリマンの加護が……消えた!? 一体!?」

コブラ「それがこいつの能力さ」

282: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 22:49:57.78 ID:50z4ibUv0
ボーイ「なに……神を消し去る能力が、こんな子供にあるだと」

コブラ「ボーイよ……俺やお前の左腕は、誰かを殺すことしかできないな」

コブラ「だがこいつは違う。俺たちの魂が殺戮にしか向かないとしたら、こいつや
    あの子供たちの何人かは、救いに向いているのかもな」

ボーイ「コブラ……貴様はッ!」

コブラ「ここは俺たちの舞台じゃないぜボーイ! 出る舞台を間違えたのなら……いさぎよく退場しようぜッ!!」ドゴォ

ボーイ「なんの変哲もないパンチ……だが、効いた、ぜ……」ドシャ パリィーン
 
上条「これは!?」

コブラ「ヤツの正体さ……USBメモリか、流行に敏感なヤツだぜ」

286: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 23:09:48.29 ID:50z4ibUv0
アーマロイド「死ねえ!」ブゥン

御坂「くっ」ズシャッ

黒子「お姉さま!」シュン

アーマロイド「フン」ドゴッ

黒子「かはっ!」

黒子「テレポート先を読んで、拳を……効きました、の」ドサッ

御坂「黒子っ!」

アーマロイド「ホホホ、まずはこの女から……」

一方「うおらああああああァァァァ!!!」ヒュンヒュンヒュンヒュン

アーマロイド「ハッ」カキーンカキーンカキーンカキーン

アーマロイド「聞き分けのない連中だこと……私のボディは無敵よ」

一方「よぉーく見てみろよババア、この一方通行がただ闇雲に攻撃してたと思うか?」

アーマロイド「こ、これはッ!? コイルが、いつの間に!?」

一方「テメエが女どもに気を取られている間ベクトル操作でとといとな」

290: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 23:18:36.40 ID:50z4ibUv0
一方「今だ御坂ァ! 電気流せェ!!!!」

御坂「わかってるわよ!」バリバリバリバリ

アーマロイド「ホホホホホホ、なにをするかと思えば子供の理科の実験ね! そういうのはあの世でたっぷりと……!?」

アーマロイド「これは……コイルが回転を……それよりも……気温が!下がる!」

一方「知ってるかァ? 強力な磁石を一定の法則で動かすとなァ……温度が下がるのさ!!」

アーマロイド「凍る……身体が……凍る!!」

アーマロイド「だが氷付けにしたところで、私のボディに傷などッ!」

御坂「それがあるのよね……あんたの身体で、停止すると一番ヤバいところ……今一番発熱しているところ」

アーマロイド「ハッ!」

黒子「私たちの弱点をインプットする小型回路、それさえ破壊すれば……」

一方「もう氷が溶けてるぜ……テメエの右目!!」

294: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 23:23:38.91 ID:50z4ibUv0
 

アーマロイド「くっ、身体が動かないッ!」

一方「そんな悪趣味な身体に頼らずにやってたらよォ……ひょっとしたら勝てたかもなァ」バキィ

アーマロイド「グアアアアア! しまった、アーマロイドボディの……対能力の調整が効かない!」

黒子「今ですの!」

御坂「くらえっ!」バリバリバリバリ

アーマロイド「ギャアアアアアアアアアアアア! ぼー、い、さま……」ドォン

298: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 23:28:15.55 ID:50z4ibUv0
御坂「……倒したのね」

黒子「私とお姉さまのタッグの前に敵など存在しませんの」

一方「あァ!? ほとんど俺の活躍だったろうが!!」

黒子「思いついたのは私ですのよ」

コブラ「その様子じゃ全員無事のようだな」

御坂「コブラ!」

一方「チッ、生きてやがったか」

黒子「クリボーでしたっけ? そいつはどうなさいましたの」

コブラ「ここにいるさ」サッ

御坂「USBメモリ?」

コブラ「こいつにゃまだやってもらわないといけないことがあるのさ」

305: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/06(水) 23:51:28.81 ID:50z4ibUv0
あーパソコンが一瞬フリーズしたしぬかと思った。

一方「あァ? ツリーダイヤグラムに潜んだ知性だっただとォ?」

御坂「ありえない話じゃないかもしれないけど……」

黒子「で、そのUSBを壊せばすべて終わりではないんですの?」

コブラ「いや、まだ次元の穴がふさがっていない。俺は元々それを塞ぎにきたのさ」

一方「次元?」

上条「そうだ、さっきもクリスタルなんとかと話していたとき、そんなこと言ってたけど。
   コブラ、アンタは一体何者で、何が目的で学園都市に来たんだ!?」

コブラ「俺もクリスタルボーイも、この世界の人間じゃない。宇宙に出来た時次元の穴で繋がった、
    もう一つの銀河からやってきたのさ。その時空の穴が広がりすぎて、ここの世界と俺の世界が
    一つになるのを防ぐためにな」シュボッ

一方「……は?」

黒子「ホラにしては……あまりに壮大すぎて……思考が追いつきませんの」


309: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/07(木) 00:21:47.63 ID:CGCo5OpD0
コブラ「いずれにせよ、このままじゃ俺の帰る場所がなくなっちまう。
    ここの生活も悪くはないが、向こうにゃレディも待たせてるしな」

上条「それで、その次元の穴を閉じるにはどうすればいいんだ」

コブラ「恐らくボーイは、衛星へ自由に出入りできることを利用して、衛星に
    ハッキングしてなにかしらの電波を当てていたんだろう。その電波のデータを見つけて、
    真逆の波形の電波を当ててやれば、逆に穴は縮小していくはずさ」

黒子「ちょ、ちょっと、そのUSBをつないだら、またクリステルなんとかが復活するんじゃ」

コブラ「なーに、アーリマンの加護のなくなったこれは、記憶しか入っていたい、ただのデータUSBさ。
    そこにもう魂は宿ってない、いわばヌケガラさ」

御坂「もう完全にオカルトね。どこかの誰かが、進歩しすぎた科学は魔法と変わりないと言ったけど」

コブラ「ここをこうすれば、おっとツリーダイヤグラムに進入完了したぜ」

黒子(学園都市を動かす衛星のハッキングなんて、初春が聞いたら卒倒しますわね)

315: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/07(木) 00:34:27.23 ID:CGCo5OpD0
コブラ「これでもう大丈夫だ。実感はわかないかもしれないが、今次元の穴は
    どんどん縮小されてってるぜ」

御坂「でもまあ、よかったじゃない。これで一件落着ね」

黒子「それで、貴方はこれからどうするんですのコブラ? あなた自身は……」

コブラ「ああ、それなら問題ない。次元の穴が閉じると同時に元の世界に戻る。あと1分くらいだな」

黒子「え」

上条「えええええええええええええっ!!?」

御坂「い、いくらなんでも早すぎじゃない……せっかく佐天さんにも会わせようと……」

一方「もういっちまうのかよ……アニキ」

上条(アニキ!?)

コブラ「ああ、俺は上条の不幸じゃないが、いるだけで災厄をばらまくからな。
    いないほうがみんなのためさ。短かったが、楽しかったぜ」

317: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/07(木) 00:43:32.79 ID:CGCo5OpD0
上条「コブラ、俺は……」

コブラ「上条、あんたはよく不幸とのたまっていたが、幸運ってのは自分の力で引き寄せるもんだぜ。
    それでもダメなときは……まあ笑ってごまかせばいいさ」

上条「……はい」

コブラ(こんなウエットな感じも、久しぶりだな。悪くは、ない)

黒子「フン、あなたがやっといなくなるなんて、せいせいしますわ。
   ……もしそっちにいける技術が出来たら、真っ先に説教に行ってやりますわ」

コブラ「そのころにはもっとセクシィーなボディになってろよ」

黒子「マッタク……」

コブラ「あと10秒ってとこか……あばよみんな。また会おうぜ」シュン

318: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/07(木) 00:44:16.70 ID:CGCo5OpD0
御坂「消えた……」

一方「うっ……うっ……グスッ」

上条「コブラ……」

黒子「やれやれ……風のような……いえ、嵐のような男でしたわね」



黒子「また会おう……。フフッ、彼らしい能天気な言葉ですの――――もちろん会いますわよ、いつかきっと」


終わり