1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:18:45.71 ID:hdx9J8Wu0
~竜の島~

メドリ「コモリ様。さすがにここまでお部屋を散らかされていると親方様にシカられますよ?」

コモリ「・・・ボクの部屋なんだから放っておいてよ」パラ...

メドリ「そういう訳にはいきません。こうもお部屋が汚れていると、心までケガレてしまいます」

メドリ「それに・・・コモリ様がだらしなくしていると、ワタシだってシカられてしまうんですからね?」

コモリ「ハァ・・・じゃあメドリが片付けろよ。ボクは今それどころじゃないんだ」カリカリカリ...

メドリ「もう・・・コモリ様っ!ワタシはアナタの専属お片づけ係ではありません!」

コモリ「大きな声を出さないでよ、うるさいな・・・後でちゃんとやるよ」パラ...

メドリ「・・・本当ですか?」キッ

コモリ「ハァ・・・多分っ!」パタンッ

メドリ「コモリ様!」

コモリ「うるさいぞメドリ!!!出て行け!!!><」

メドリ「・・・!」

引用元: メドリ「ワタシとカケオチしてください!!!」 




2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:20:43.53 ID:hdx9J8Wu0
 バタンッ...

メドリ「もう・・・」ムスーッ...

メドリ「ハァ・・・ここ数日、コモリ様は急にだらしなくなってしまわれて・・・」

メドリ「・・・やっぱり、ワタシのせい・・・?」シュン...

親方「メドリ、」

メドリ「あっ、親方様」

親方「コモリはどうしている?今日は朝食の後に外へは出かけなかったようだが・・・」

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:22:02.58 ID:hdx9J8Wu0
メドリ「コモリ様ならお部屋で何やら書物の写し書きを・・・きっとお勉強をされているのかと」

親方「おお、そうか。どれ少し様子を・・・」

メドリ「あっ!お、親方様・・・コモリ様はかなり集中されているようでしたが・・・」オロ...

親方「少し様子を見るだけだよ。問題ないだろう?」

メドリ「・・・はい」シュン...

親方「コモリ、入るぞ」トントン、ガチャ...

コモリ「あっ・・・」

親方「・・・」

メドリ「・・・」ショボーン...

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:24:02.68 ID:hdx9J8Wu0
~~~~~

親方「まったく・・・やっと部屋から出てきてくれたかと思えばお前という奴は・・・」

コモリ「・・・」

親方「部屋が散らかっているのは、勉強に夢中だったのであればまだ大目にみてやれるものの・・・」

親方「この書物はなんだ!郵便システムの解説書かと思えば、都会で流行っているという娯楽用の書物、漫画ではないか!!」

コモリ「・・・」

親方「ここ数日、お前は勉強をしているフリをしながらずっとコレを読んでいたのか・・・」

メドリ「も、申し訳ございません親方様!きちんと何をされているのか確認しなかったワタシがいけないのです!」ペコペコ

親方「メドリは黙っていなさい。コモリももう自分の翼を持っている・・・いつまでもお前に頼りきりにさせておくわけにもいかんのだ」

メドリ「でも・・・これは・・・」シュン...

親方「だいたいこんなもの、どこで手に入れたというのだ?お前に小遣いを与えた覚えはないぞ」

コモリ「・・・メドリが持ってきたんだ」

メドリ「・・・!」

親方「なんだと・・・?それはマコトか、メドリ」

メドリ「・・・」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:26:11.28 ID:hdx9J8Wu0
メドリ「・・・ハイ。オドリーさんに出先で買ってきてくれるようワタシがお願いしました」

親方「・・・!」

コモリ「・・・ここのところ、勉強ばかりで嫌気がさしてさ。何か息抜きになるような物を探して来いってボクが頼んだんだ」

親方「・・・本当に・・・本当にお前がこれを・・・?」

メドリ「・・・はい・・・間違いありません・・・」

メドリ「お勉強ばかりでは疲れきってしまわれるから・・・たまには息抜きをされることも必要であろうと勝手にワタシが判断して、コレをコモリ様へ差し上げました・・・」

親方「なんということだ・・・」

コモリ「・・・」

メドリ「・・・ワタシはコモリ様のお世話係として失格です・・・今のコモリ様にはお勉強と翼を扱う訓練が一番大事とわかっていたのに、このようなことを・・・」シュン...

親方「・・・」

メドリ「・・・これでは親方様にも、師匠にも合わせる顔がありません」ウツムキ...

親方「いや・・・。まぁ・・・これは私が預かっておく・・・」フラ...
コモリ「あっ・・・!」

メドリ「親方様・・・?どちらへ・・・?」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:28:04.19 ID:hdx9J8Wu0
親方「少し考えたいことがある・・・」

親方「コモリ・・・まず、部屋を片付けなさい。終わったら外を見回ってくるんだ」

コモリ「・・・」

メドリ「あの・・・ワタシ・・・」

親方「メドリは・・・もうよい・・・コモリがちゃんと片づけをするか見張っていてくれ」

親方「しかし・・・まさかお前がこのようなことをするとは・・・な・・・」

メドリ「・・・!」グサッ...

コモリ「・・・」

 ガチャ...バタン...

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:30:42.25 ID:hdx9J8Wu0
メドリ「・・・」

コモリ「・・・」

メドリ「・・・コモリ様」

コモリ「・・・何?」ムスッ...

メドリ「お片づけ・・・ワタシも手伝いますから、早くやってしまいましょう・・・?」

コモリ「・・・」

コモリ「ふんっ・・・」ゴロン....

メドリ「コモリ様・・・!」ムッ...

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:31:57.02 ID:hdx9J8Wu0
コモリ「・・・メドリが余計なことをするからだ」ボソッ...

メドリ「えっ・・・」

コモリ「ボクはあんなモノ、本当はいらなかったんだ!」

メドリ「・・・!」カーッ...

コモリ「・・・」ツン...

メドリ「っ・・・!」ダッ!

コモリ「!」

メドリ「失礼しますっ・・・!ちゃんとお片づけしてくださいね・・・っ!?」タタタ...!

 ガチャ、バタンッ!

コモリ「・・・ふん」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:35:16.19 ID:hdx9J8Wu0
~竜の島~

 ザザーン...ザパァ...

メドリ「・・・」

――――――………

オドリー「えっ?漫画だって?」

メドリ「はい!最近、コモリさまがお勉強ばかりで辛そうにされているので気分転換になればと・・・」

オドリー「なるほどなぁ・・・そいつは構わねぇが、漫画ってのはそんな安いもんじゃないみたいだぜ?」

メドリ「ワタシもウワサでは聞いたことが・・・具体的には大体おいくらなんですか?一応、貯めているお金を持って来てはいるのですが・・・」ジャリ...

オドリー「オレでも知ってるくらい人気のある面白い作品なんかは、大体一冊300ルピーくらいで売買されてるな」

メドリ「さ・・・さんびゃくルピー!?」ガーン

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:36:14.75 ID:hdx9J8Wu0
オドリー「まぁ、人気がなくて面白くない作品なら50ルピーくらいからあるみたいだぞ。そんなんじゃコモリ様も満足してはくれないだろうが・・・」

メドリ「さ・・・300ルピーあれば、コモリ様も転げ回るくらいオモシロイ漫画が買えるんですね・・・?」

オドリー「ああ!オレが前にチラッと見たやつは、腹が痛くなって"つっ"ちまうくらい面白かったぜ」

メドリ「・・・!」ジャリジャリ...!

メドリのサイフ【302ルピー】

メドリ「・・・」ゴクリ...

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:38:01.86 ID:hdx9J8Wu0
コモリ「・・・」パラ...パラ...カリカリカリ...

コモリ「はぁ・・・」

 コンコン

コモリ「!・・・誰?」

<メドリデス

コモリ「・・・入れよ」

<シツレイシマス

 ガチャ...

メドリ「・・・コモリ様?お勉強は捗っていますか?」ヒョコッ

コモリ「そこそこ・・・。それより、僕が言った面白そうなものは見つけた?」

メドリ「・・・ハイ。見つかりましたヨ?」カクシ...

コモリ「えっ、何・・・?背中に何か隠してるよね・・・?」

メドリ「ふふふっ・・・ハイ、コレ!どうぞ!」スッ

コモリ「うわぁ・・・!漫画じゃないか!コレ、どうしたの!?」パァァァ...

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:40:41.43 ID:hdx9J8Wu0
メドリ「オドリーさんにお願いして買ってきてもらいました。今、都会で一番人気の漫画らしいですよ?」

コモリ「へぇ・・・!すごいな、メドリ!ありがとう!」

メドリ「フフッ、気に入っていただけましたか?」ニコッ

コモリ「うん!ねっ、今から読んでもいい?」

メドリ「もちろんですとも!今日は特別にお勉強はお休みにしましょう!」ポンッ!

コモリ「やったぁ!」パラパラ...

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:41:28.29 ID:hdx9J8Wu0
メドリ「フフッ・・・♪」ニッコリ...

コモリ「・・・プッ!アハハハハッ!」ゲラゲラ

メドリ「!・・・そ、そんなにオモシロイですか?」

コモリ「ああ!最高におかしいよ・・・!」ゲラゲラ

メドリ「・・・コモリ様。ワタシにも少しだけ見せてくれませんか・・・?」ウズウズ

コモリ「えー!・・・仕方ないなぁ、少しだけだぞ?ホラッ、」

メドリ「ありがとうございます!どれどれー?」ニコニコ

コモリ「・・・」ジーッ...
メドリ「・・・」ジーッ...

メドコモ「・・・プッ!アッハッハッハッハ!」ゲラゲラ

………――――――

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:43:22.95 ID:hdx9J8Wu0
メドリ「・・・」

――――――………
コモリ「メドリが余計なことをするからだ!ボクはあんなモノ、本当はいらなかったんだ!」
………――――――

メドリ「・・・」ジワッ...

メドリ(コモリ様のことはよくわかっているつもり・・・さっきのは本当にああいう風に思っていらっしゃるわけではない・・・あれがいつものコモリ様だから・・・)

メドリ(だけど・・・わかっているつもりなのに、どうして悲しいんだろう・・・どうして涙が出てきてしまうんだろう・・・)

メドリ「・・・」

メドリ「・・・グスッ」

メドリ「師匠っ・・・ワタシ・・・情けないです・・・」ウルウル...

 ヒュゥゥゥゥ...バサバサ...

メドリ「!」チラ...

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:45:15.95 ID:hdx9J8Wu0
コモリ「・・・」バサバサ

メドリ「グスッ…」ゴシゴシ...

コモリ「ふぅ・・・」スタッ

メドリ「・・・コモリ様?もうお片づけはされたのですか?」

コモリ「・・・散らかっていたものを隅に寄せただけ、だけどね」

コモリ「それより・・・だいぶうまく飛べるようになったんだ」

メドリ「ええ・・・毎日一生懸命練習なされているからですね」ニコ...

コモリ「でも、まだイマイチ違和感を感じるところがあってさ・・・メドリ、一緒に飛んでボクの飛び方をみてくれない・・・?」

メドリ「は・・・はい!わかりました、ワタシがみてさしあげましょう!」

コモリ「ありがとう・・・じゃあ行くぞ?・・・はっ!」バサッ!バサッバサッ...

メドリ(あっ・・・でもワタシ・・・)サーッ...

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:47:06.01 ID:hdx9J8Wu0
~竜の島(上空)~

コモリ「・・・」スィーッ...

メドリ「ハァ・・・ハァ・・・」バサバサバサ!

コモリ「・・・メドリ、そんなに羽ばたいたら体力の無駄じゃないのか?」

メドリ「い、いえ・・・ワタシのことは気にせずにどうぞそのまま・・・!お上手ですよ・・・」ヘトヘト

コモリ「ハァ・・・もういいよ・・・誰か別の人に頼むから」スゥーッ...

メドリ「あっ!?マ、マッテ・・・コモリ様・・・!」バサバサ

コモリ「ボクよりも年上のお付きなのに、空もまともに飛べないんだもんな・・・ハァ・・・」

メドリ「・・・!!!」グサッ...

コモリ「・・・」スー....

メドリ「・・・」ガクゼン...

メドリ「・・・アアッ!?」ストン!

メドリ「キャーーーーー!!」

 ヒュルルルルルル....

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:49:03.71 ID:hdx9J8Wu0
~竜の島(海上)~

 キキキッ...クイッ!

リンク「たあぁっ!」ジャバッ!

 ピチピチッ!
 
赤獅子「ヘイ、また大物が釣れたなリンク」

リンク「・・・!」ドヤァァァァン...!

赤獅子「威張っていないで、さっさと次の竿を降ろさないと群れが行ってしまうぞ」

リンク「・・・」エサツケ...

 ヒュルルルル...

リンク「?」ミアゲ
赤獅子「ん?」ミアゲ

メドリ「キャーアアアアアアアアアアア!」ヒュルルル
リンク「ほわっ!?」

 ゴッチーン!!! 

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:51:31.14 ID:hdx9J8Wu0
リンク「~?~?~?」ピヨピヨピヨ~☆

メドリ「イタタ~?あ~れ~?まーだ、お昼なのにお星さまキラキラきれいれ~す?」ピヨピヨピヨ~☆

メドリ「ハッ・・・!」ハッ

赤獅子「メドリではないか!いったいどうしたというのだ、ケガはないか?」

メドリ「あっ・・・?アナタは・・・」

リンク「・・・?」シンパイゲ...

メドリ「・・・リンクさん?」

リンク「・・・?」

メドリ「・・・うっ」ジワッ...

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:53:17.52 ID:hdx9J8Wu0
メドリ「うわぁぁぁぁぁぁん!」ヒシッ!
リンク「!?そ」

メドリ「リンクしゃんっ!メドリは!メドリわぁぁぁん!」オーイオイ...

リンク「・・・!?」オロオロ...

メドリ「うっ・・うっ・・・リンクしゃん・・・メドリを・・・ワタシをこのままどこか遠くまで連れていっちゃってくらさい・・・」シクシク...

赤獅子「なっ・・・なんだと!?」

メドリ「ワタシとカケオチしてください!!!><っ」

リンク「!?」ボワァァァァァァァァァン!!!(※ドラの音)

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:55:14.01 ID:hdx9J8Wu0
~大海原~

 ザザァーッ...!

リンク「・・・」

赤獅子「・・・」

メドリ「・・・」ソワソワ...

メドリ(ああ・・・ど、どうしよう・・・さっきは勢いであんなことを言ってしまったケド・・・ワタシはいったいこれからどうすれば・・・!)オロオロ...

メドリ「・・・」チラ...

リンク「・・・」

メドリ(カ・・・カケオチ・・・ということは、ワタシはリンクさんのアイジンで、これからどこか遠くに行って二人でひっそりと・・・)

メドリ(ひ、ひっそりとどうなってしまうの・・・!?)オロオロ...

リンク「・・・?」チラ
メドリ「・・・!」

リンク「・・・///」プイッ...

メドリ(はわわわわ・・・!?///)ジタバタ!

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 21:58:40.42 ID:hdx9J8Wu0
赤獅子「・・・しかしよいのか、メドリよ」

メドリ「ハ、ハイッ!?」ビクッ

赤獅子「黙って出てきてしまっては、竜の島の皆が心配するのではないか?」

メドリ「あっ・・・」

赤獅子「ヴァルー様の通訳はそなたにしか務まらぬ・・・それに、そなたが世話をしている者も困るであろう」

メドリ「・・・」

――――――………
親方「しかし・・・まさかお前がこのようなことをするとは・・・な・・・」
………――――――

メドリ「・・・」

メドリ「み・・・皆さんには後々お手紙を出そうかと思っています・・・」

メドリ「それに・・・コモリ様のお世話に関してはきっとワタシはクビでしょうし・・・」シュン...

リンク「!」

赤獅子「クビだと?何か粗相でもしたのか?」

メドリ「はい・・・実は・・・」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:01:07.94 ID:hdx9J8Wu0
~~~~~

赤獅子「なるほど・・・」

リンク「・・・」ウーム...

メドリ「だからといって、コモリ様のお世話が嫌になったわけではないんです・・・クビでしょうけど、この務めはワタシにとって何よりも大切なことなので・・・」

メドリ「ただ・・・今日はどうしても・・・自分の感情を抑えきれずに落ち込んでいる弱くて情けないワタシ自身が嫌で嫌で・・・」

メドリ「それでどこか遠くへ行ってしまいたくなって・・・」

赤獅子「ふむ・・・まぁ、こっそりと抜け出すことに関心はできぬが、そなたの気持ちはよくわかった」

メドリ「恐れ入ります・・・」

赤獅子「だが・・・明るいうちに引き返すなら今のうちだぞ?」

リンク「・・・」ウンウン...

メドリ「ハイ・・・取り返しのつかないことになる前に、というのはわかりますが・・・」

メドリ「今はとても戻る気には・・・」ショボン...

リンク「・・・」コマッタカオ

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:03:15.28 ID:hdx9J8Wu0
赤獅子「うーむ・・・」

リンク「・・・」

メドリ「あの・・・さっきの話、リンクさんはどう思いますか・・・?」

リンク「?」

メドリ「コモリ様のことなんですケド・・・」

メドリ「同じ男の子なら、コモリ様の考えていること・・・もしかしてワタシよりもわかっちゃったりしませんか・・・?」

リンク「・・・」ウーム...

リンク「ハァ・・・」ワカンナイ...

メドリ「そうですか・・・」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:06:18.27 ID:hdx9J8Wu0
赤獅子「して・・・リンクよ。これからどこへ向かうのだ?そなたは本当にメドリと駆け落ちするつもりか?」

リンク「・・・」コマッタカオ

リンク「・・・」チラッ

メドリ「!」

リンク「・・・?」クビカシゲ...

メドリ(そんな・・・今更ワタシに選択を迫られてもコマリますよ、リンクさん・・・)

メドリ(い、いや・・・でも言いだしっぺはワタシなんだから責任はワタシに・・・)

メドリ(うぅ・・・しかし仮にカケオチしたところで、ワタシとリンクさんは異なる種族の者同士・・・メオトとしてうまくやっていけるのでしょうか・・・)

メドリ「・・・」

メドリ「・・・」

メドリ「・・・」

メドリ「・・・///」ポーッ...

リンク「?」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:08:16.35 ID:hdx9J8Wu0
メドリ「ハッ!?」ハッ!

メドリ「ワ、ワタシはこんなときにイッタイ何を考えて・・・!アアッ・・・!///」アタフタ!

リンク「・・・」マガオ
赤獅子「・・・(汗)」

メドリ「・・・あの・・・あくまでワタシはリンクさんに付いて行くだけですからね?///」モジモジ...

リンク「・・・?」コマッタカオ

赤獅子「フン・・・まぁ、よい。メドリも毎日真面目に働いて疲れているのだろう」

赤獅子「とりあえず、今はメドリを匿ってやろうではないか。どこか静かな場所でリラックスすれば、彼女も少しは気が楽になろう」

メドリ「静かな場所・・・ですか・・・?」

リンク「・・・」ウーム...

リンク「アハッ♪」ポンッ!

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:10:02.60 ID:hdx9J8Wu0
~リンク島~

メドリ「わぁ・・・!素敵なところですね!」パァァ...

赤獅子「なるほど、別荘か。そなたも考えたな」

リンク「・・・!」ドヤァァァァァン...!

メドリ「ここ、本当にリンクさんの島なんですか?」

赤獅子「元々タウラ島の者が所有していたところをリンクが譲り受けたのだ」

メドリ「へぇ~・・・わぁ!?滝の付いた大きな池まであるんですね!」タッタッタ...

リンク「・・・」コマッタカオ...

リンク「・・・」チラッ

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:11:07.62 ID:hdx9J8Wu0
赤獅子「フッフッ・・・メドリめ、すっかりはしゃぎおって」

リンク「ふんぬっ!」ヒョイ!(パワーリスト)
赤獅子「ヘイ、リンク!?何をしているのだ!?」

リンク「ハァ・・・」コマッタカオ...

赤獅子「・・・何?メドリと二人きりになると不安だから私にもついてこいだと?・・・そなたには連絡用のお守りがあるだろう」

リンク「・・・!」ムッ

赤獅子「・・・たまに聞こえる声だけでは不安?・・・だから池に浮いていろ、だと?」

リンク「・・・」ウンウン...

赤獅子「まったく・・・年頃のオナゴを匿っておきながら意気地のないヤツよのう・・・」ヤレヤレ...

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:14:51.71 ID:hdx9J8Wu0
メドリ「ふむふむ・・・見たところ、これは水泳用の池でしょうか?」

リンク「てやっ!!」ブンッ!(Aボタン)

 ザブンッ!

メドリ「キャッ!?」

赤獅子「この大バカ者め!人を降ろすときはRボタンで丁寧に扱わぬか!」ブルブルッ!

メドリ「うぅ・・・服が濡れてしまいました・・・」

リンク「!」タッタッタ...

赤獅子「ホレみたことか!この状況をどう取り繕うつもりだ」

リンク「・・・」モウシワケナサゲ...

メドリ「エヘヘ・・・いいですよ・・・濡れちゃったものは仕方ありませんし」

メドリ「それに、これで気兼ねなく水浴びができるじゃないですか!」ニコッ

リンク「おっ?」

メドリ「ささっ!リンクさんも責任とって一緒に遊んでくださいね♪」グイグイ

リンク「ほわっ!?」ジャブジャブ!

赤獅子「・・・はしゃぎおって」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:18:49.69 ID:hdx9J8Wu0
~~~~~

リンク「はぁ・・・はぁ・・・」グタッ...

メドリ「あー楽しかったぁ♪ワタシ、こんなにはしゃいだのは久しぶりですよ!」ニコニコ

赤獅子「ん?やっと気が済んだのか・・・ならば日に当たって服を乾かしなさい。風邪を引いてしまうからな」

メドリ「そうですね。あっ、ねぇリンクさん!乾かしついでに向こうで一緒に日向ぼっこしましょう?」タタタ...

リンク「・・・」トボトボ

赤獅子「ハッハッハ!この振り回されよう・・・そなたも郷里の妹のことを思い出したであろう」

リンク「・・・」コクコク

メドリ「リンクさん、早く~!」

リンク「ハァ・・・」トボトボ

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:21:23.79 ID:hdx9J8Wu0
メドリ「ハァ・・・キモチイイですね・・・///」ノホーン...

リンク「んんーっ・・・!ハァ・・・」ノホーン...

メドリ「竜の島でも日向ぼっこはできますけど、ここはまた少し違った感じの心地良さがありますね・・・///」

リンク「アハハッ♪」クスッ

メドリ「えっ?リンクさんの故郷のお日様はもっと気持ちがいいんですか?」

リンク「・・・」コクコク

メドリ「えっ、気持ちが良すぎて一日中お昼寝してばかり?な、なんて贅沢な暮らしなんでしょう・・・!」ビックリ...

メドリ「あ、でもワタシもまだコモリ様が小さい頃は外でよく一緒にお昼寝をしていましたよ」

メドリ「コモリ様ったら、外でのお昼寝用に敷物と枕を用意しても、枕だけはワタシの腕枕がいいって聞かないんです」クスクス

リンク「・・・?」ホウホウ?

メドリ「おかげで、目が覚めるといつもワタシの腕には痕が残ってしまっていて。皆には言わずともすぐにワタシとコモリ様が外でお昼寝していたとバレてしまうんです」

リンク「・・・」ウンウン...

メドリ「あっ!リンクさんの妹さんも腕枕がお好きなんですか?」

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:24:04.38 ID:hdx9J8Wu0
リンク「・・・?」イテテ...

メドリ「ええ、ええ!そうなんですよね・・・腕枕って、お昼寝みたいに長い時間だと腕がシビレてしまいますよね」

リンク「・・・」ウンウン...

メドリ「エヘヘッ・・・でも大切な人のためですから、多少の痛みなんてなんのその、ですね!」ニコッ

リンク「・・・」サビシゲ...

メドリ「・・・」

メドリ「リンクさんは最近、妹さんとはお会いになったんですか?」

リンク「・・・」フルフル...

メドリ「そうですか・・・それはさぞお寂しいでしょう?」

リンク「・・・」コクリ...

メドリ「・・・兄妹もお世話係も・・・やはり、いつかは今よりも離れ離れな関係になってしまうんでしょうか・・・」

リンク「・・・」カナシイカオ...

メドリ「・・・」

 

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:29:24.07 ID:hdx9J8Wu0
リンク「・・・」チラッ...

メドリ「・・・?」

リンク「・・・」チョイチョイ

メドリ「エッ!?ワ、ワタシですか・・・?」

リンク「・・・」カナシイカオ...

メドリ「・・・きっと、妹さんとは違いますよ?それでもいいんですか・・・?」

リンク「・・・」コクリ...

メドリ「・・・では・・・失礼します・・・」スススッ...

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:31:12.08 ID:hdx9J8Wu0
リンク「・・・」

メドリ「・・・」

 クワァー、クワァー...ザザーン...ザパァ...

メドリ「・・・昔はよくコモリ様に腕枕をしてさしあげていましたが・・・」

メドリ「こ・・・こうして誰かに腕枕されるのは・・・初めてなんです・・・///」ドキドキ...

リンク「・・・」カナシイカオ...

メドリ「・・・やっぱり、妹さんとは違いましたか?」コマッタカオ...

リンク「・・・」コクリ...

 エッ?アリルハモットムネノトコロマデ、アタマヲモタレテ…?ソ、ソンナノ、デキルワケナイジャナイデスカ!

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:34:17.65 ID:hdx9J8Wu0
~~~~~

 ゴゴゴゴ...

ヘイ…リンク!リンク!

リンク「・・・?」イヤナカオ...

赤獅子「リンク!いい加減目を覚まさぬか!」

リンク「うぅん・・・?」パチ...

リンク「・・・?」トローン...

赤獅子「おお、やっと起きたな」

リンク「おっ?」チラッ...

メドリ「すぅ・・・すぅ・・・」スヤスヤ...

リンク「・・・」

赤獅子「しかし・・・ずいぶんと長い間、仲良く眠っていたものだな」

赤獅子「それはともかく、見ての通り雲行きが怪しくなってきた。雨が降り出すまえに屋内へ入った方がよかろう」

61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:37:01.33 ID:hdx9J8Wu0
リンク「・・・」コマッタカオ...

赤獅子「ン?ああ、メドリか・・・」

メドリ「すぅ・・・すぅ・・・」スヤスヤ...

赤獅子「ふむ・・・ずいぶんと気持ち良さそうに眠っているな・・・これでは起こすのも可哀相だ」

赤獅子「リンクよ、そなたが建物の中まで運んであげなさい。メドリの重さならば、そのままもう片方の手を脚に添えてやれば簡単に抱えられるだろう」

リンク「・・・」コクコク

赤獅子「こう眠っていられては、頭上に掲げて放り投げるわけにもいくまい・・・くれぐれも起こさぬよう、静かにな?」

リンク「ハッ・・・よっと・・・」ヒョイ...

メドリ「すぅ・・・むにゃ・・・」スヤスヤ...

リンク「・・・」スタスタ...

メドリ「ネン、ネン・・・ころ・・・りよ・・・コモリ・・・さま・・・フフッ…」スヤスヤ...

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:40:30.69 ID:hdx9J8Wu0
~別荘屋内~

 パチッ...パチッ...メラメラ...

メドリ「くー・・・くー・・・」スヤ...

メドリ「ん・・・」パチ..

メドリ「んんーっ・・・!ふわぁ・・・」ノビー...

メドリ「ン・・・?」キョロ...キョロ...

メドリ「アレ・・・?リンクさん・・・?」トローン...

メドリ「・・・ココは?」

???「オヤ、オメザメデスカ。オ客様」

メドリ「エッ?」

???「ゴ主人様ナラ先ホド、雨ガ止ンダノデ、オ外ヘオ食事ノ用意ヲサレニ行カレマシタ」

メドリ「・・・!?」キョロキョロ...

メドリ「・・・!」サーッ...

???「オ目覚メニ、温カイミルクティーハイカガデショウ?」

メドリ「キャァァァァァァ!!!」スタコラサッサ!
???「アッ!?オ、オ客様!?」

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:44:20.97 ID:hdx9J8Wu0
~リンク島~

リンク「~♪」ルンルン

 パチッ...パチッ...ジュゥゥ...

赤獅子「昼に釣った魚の塩焼きか・・・美味そうだな」

リンク「ヘヘッ♪」ウキウキ

メドリ「リ、リンクさーんっ!!」タタタタ...!

リンク「おっ?」
赤獅子「む?」

メドリ「ひぃーっ!リンクしゃぁんっ!><っ」ヒシッ!
リンク「!?」

赤獅子「どうしたのだ、メドリ?そのように血相を変えて・・・」

メドリ「出ました!で、出たんですっ!!」ビクビク...

赤獅子「出た?何が出たというのだ?」

メドリ「オバケです!!家の中で、ダレもいないはずなのに男の人の声がするんです・・・!」ブルブル...

リンク「ハハッ♪」クスッ
赤獅子「・・・ハァ」アキレ...

メドリ「エッ・・・?エッ?」オロオロ...

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:46:24.19 ID:hdx9J8Wu0
~別荘屋内~

執事「申シ訳ゴザイマセン、オ客様!!驚カセルツモリハ、コレッポッチモ無カッタノデス・・・!」

メドリ「いえ・・・早とちりしたワタシがいけないんです・・・///」カァァ...

執事「アアッ・・・!罪ノ意識デ気ガ遠クナル・・・!」

メドリ「そ、そんな・・・大げさですよ執事さ――」ニコ...

執事「グワーーーーーーーッ!!!!!!!」
メドリ「キャーーーーー!!!?」ビクゥッ!?

 ブルブルブルッ!(Aボタン)そ

リンク「!」ゴソゴソ...

赤獅子≪ヘイ、今度は何事だ!外までメドリの叫び声が聞こえたぞ!≫

リンク「ハァ・・・」アキレ...

赤獅子≪・・・なんだ、そんなことか≫

赤獅子≪いくら無人島の別荘とはいっても、夜は静かにな!≫ブツン

リンク「・・・」トバッチリカヨ...ムスッ...

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:48:54.32 ID:hdx9J8Wu0
執事「・・・」シーン

メドリ「し・・・シンゾウに悪くて、薄っぺらくて・・・不思議な執事さんですね・・・」 ※執事は等身大パネルのような姿

リンク「・・・♪」クスッ

メドリ「あーっ!?リ、リンクさんってば今!ワタシのことも薄っぺらいお付きだと思ったでしょ!?ヒドイ!」プンスカ!

リンク「!?」イヤイヤ!

メドリ「誤魔化さないでください!ワタシだって、いくらなんでもリンクさんにそこまで思われる筋合いは・・・」ペタペタ...

メドリ「・・・」

メドリ「・・・あとで後悔しても知りませんからね?」プイ...

リンク「・・・?」コマッタカオ...

 ギュルルルル...x2

リンク「おっ・・・」ハラペコ...
メドリ「あっ・・・」ハラペコ...

リンク「・・・」ゴソゴソ...

リンク「・・・!」デレテテーンッ!(焼き魚x2)

メドリ「わぁぁ・・・!」ゴクリ...

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:51:04.49 ID:hdx9J8Wu0
~~~~~
 
 カロン、カロン...

リンク「プハァ~♪」ポンポコリン

メドリ「リンクさんの釣ったおサカナ、とっても美味しかったですね。ゴチソウさまでした♪」ポンポコリン

リンク「・・・」トローン...

メドリ「んん・・・お腹がいっぱいになったら・・・」ゴシゴシ...

メドリ「なんだか、また眠くなってキテしまいました・・・」トロン...

リンク「・・・」コク...コク...

メドリ「ワタシ・・・おフトン、敷きますね・・・」テキパキ...

リンク「ハッ!」ハッ...

メドリ「えっ?・・・暖炉のそばに敷いちゃダメ・・・?どうしてでしょうか?」カシゲ...

リンク「・・・」ブルブル...

メドリ「え・・・夜中になると暖炉の下のほうから謎のうめき声が聞こえるから・・・?」サーッ...

リンク「・・・」コクコク...

メドリ「ワ・・・ワケあり物件じゃないですか!!怖すぎます・・・」ブルブル...

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:53:40.95 ID:hdx9J8Wu0
メドリ「・・・」ゴロン...

リンク「・・・」ゴロン...

メドリ「おやすみなさい・・・」

リンク「・・・」マガオ

メドリ「・・・部屋が広いのにフトンが近すぎないか、って?」

リンク「・・・」コクッ...

メドリ「・・・だってリンクさんが変なことを言うから・・・コワイじゃないですか・・・」シュン...

リンク「ハァ・・・」ヤレヤレ...

メドリ「・・・ねぇ、リンクさん?」

メドリ「オバケが出たら、ワタシのこと・・・守ってくれますか?」ウワメヅカイ...

リンク「・・・」コマッタカオ...

メドリ「むぅ・・・いいですよ・・・イザというときは、リンクさんなんて置いて逃げちゃいますから・・・」ムクレ...

71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:56:40.58 ID:hdx9J8Wu0
~~~~~

リンク「すぅ・・・すぅ・・・」スヤスヤ...

メドリ「・・・」

メドリ「・・・」パチッ...

メドリ「・・・」ムクッ...

メドリ「・・・」

メドリ(コモリ様・・・島のみんな・・・)

メドリ(きっと今頃、騒ぎになって・・・心配してくれて・・・)シュン...

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 22:57:42.15 ID:hdx9J8Wu0
メドリ「・・・」チラッ...

リンク「すぅ・・・すぅ・・・」スヤスヤ...

メドリ「リンクさん・・・ゴメンナサイ。やっぱりワタシ、帰りますね・・・?」ヒソヒソ...

リンク「うぅん・・・むにゃ・・・」スヤ...

メドリ「・・・」スッ...スタスタ...

 ガチャ...

メドリ「・・・カケオチ、とっても楽しかったですヨ?」

 ...ギィィ...バタン...

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 23:00:01.88 ID:hdx9J8Wu0
~リンク島~

メドリ「!?」カクレ...

オドリー「そうか・・・あの子、そんなに思い悩んで・・・」

赤獅子「真面目、だからな。それはそなたたちが一番よくわかっているのであろう?」

オドリー「ええ。島の誰もがメドリは真面目で信頼できる仲間だと認めていますよ」

メドリ「・・・」

オドリー「そんなわけで、今回のことは親方様もすっかり参っちまわれたみたいで・・・今日の晩飯なんざ、これっぽっちも手を付けられない有様さ」

メドリ「・・・!」

赤獅子「うむ・・・やはりリト族の長も、事情について感づいていたか・・・」

オドリー「ああ・・・メドリのヤツが自分は御役御免だと勘違いして出て行った、ってところまでドンピシャで当たってる」

メドリ「・・・!?」

オドリー「あとは親方様、コモリ様に翼が生えてから何かと厳しくしすぎたと反省されているようで・・・」

赤獅子「うむ・・・あの年頃ではまだ、遊ぶのが一番だからな」

オドリー「ええ。オレも境遇こそ違えど、コモリ様くらいの歳んときは表を駆け回ってましたよ」

赤獅子「メドリめ・・・長が己の意外な一面を見て改心し、子息に休暇と娯楽の時間を与えたと知ったらどんな顔をするかな」ニヤッ...

75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 23:02:24.94 ID:hdx9J8Wu0
メドリ「・・・!!!」

赤獅子「して・・・肝心の子息はどうしておられるのだ?」

オドリー「コモリ様も今頃メドリを探してあちこちを飛び回っておられるはずです。心無い言葉で自分がメドリを傷つけてしまったのだと、落ち込んでおられましたよ・・・」

メドリ「・・・コモリ様」キュン...

オドリ「この調子じゃあ、また荒れてきそうだ・・・早いとこ、コモリ様にも知らせねぇとな・・・」

赤獅子「そうか・・・ならばこちらも急がねばな。今すぐ二人を起すとしよう」

オドリー「あ、いや。それには及びませんよ。なにせ、今日はもう遅いし、風も不安定だ。この状況で飛ぶのが苦手なあの子を連れて帰るには無理がある」

メドリ「う・・・」シュン...

オドリー「今日のとこは、オレからみんなに事情を説明しておく・・・だから明日、うまいことメドリを説得して竜の島まで送ってきてやってください」

赤獅子「ふむ・・・リンクが私の帆を揚げればそれで済むことだが・・・そなたたちが明日で構わぬというのなら、そうしよう」

オドリー「コモリさまだけでなく、メドリにだってたまには息抜きが必要だろうさ」

オドリー「まぁ・・・別荘にボーイフレンドとカケオチたぁ、歳の割りにませた息抜きだけどな!」ハッハッハ!

赤獅子「ハッハッハ!」ドッ!

メドリ「・・・///」カァァ...

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 23:07:34.95 ID:hdx9J8Wu0
オドリー「・・・じゃあな、メドリ」チラッ

メドリ「エッ!?」ビクッ

オドリー「みんなには余計なこたぁ言わねぇから、安心して帰って来いよ・・・」

オドリー「ハッ・・・!」バサッ!バサッバサッ...

メドリ「・・・」

78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 23:09:17.92 ID:hdx9J8Wu0
赤獅子「・・・正しい状況は把握できたかな?」

メドリ「・・・ハイ。さらに情けないキモチで胸がいっぱいです・・・」シュン...

メドリ「ワタシの勘違いでこんなことに・・・本当に申し訳ございませんでした・・・!」ペコ...!

赤獅子「なぁに、私とリンクのことは気にするでない」

赤獅子「その代わり・・・竜の島の皆には然るべき意を示すのだぞ?」

メドリ「・・・ハイ。もちろんです」コクッ...

赤獅子「よしよし・・・」コクコク...

赤獅子「では、今日はもう休みなさい。明日の朝一で竜の島へ戻るからな」

メドリ「ハイ、そうさせていただきます。おやすみなさいませ」

赤獅子「うむ・・・よかったな、メドリ」

メドリ「・・・ハイ!」ニコッ

81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 23:12:21.37 ID:hdx9J8Wu0
~別荘テラス~

メドリ「!」

リンク「・・・」

メドリ「あっ・・・リンクさん・・・起こしてしまいましたか?」

リンク「・・・」ニコッ

メドリ「・・・見ていらしたんですね」

リンク「・・・」コクリ...

メドリ「・・・ごめんなさい。ワタシの勘違いでリンクさんたちを振り回してしまって・・・」シュン...

リンク「・・・」フルフル

メドリ「リンクさん・・・優しいんですね・・・///」ポッ...

リンク「・・・///」アタマカキ...

メドリ「・・・さ、さっ!明日は早いので、もう中に入って休みますよ!」キビキビ

リンク「・・・♪」コクッ...

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 23:16:05.34 ID:hdx9J8Wu0
翌日…

~竜の島~

親方「おお・・・メドリ・・・!」パァァ...

コモリ「メドリ!」

メドリ「コモリ様・・・親方様・・・」

ヴァルー「(ハイリア語・・・)!」

メドリ「オサワガセモノメ・・・?・・・オカエリ?」

メドリ「ハイ・・・お騒がせ者のメドリはただいま帰りました、ヴァルー様・・・///」ペコ...

メドリ「この度は皆さんに大変ご心配とご迷惑をおかけして・・・マコトに申し訳ございませんでした・・・」シュン...

親方「いやいや、いいのだよ・・・お前が帰ってきてくれて本当によかった」

オドリー「一時はどうなることかと思ったけどな。無事でなによりだよ」

親方「ああ、まったく。昨夜オドリーから、リンクくんと一緒だという知らせを聞いたときには私もホッとしたよ」

親方「リンクくん、キミたちには何度も迷惑をかけてしまってすまないね・・・」

赤獅子「なに、大したことではないさ・・・なぁ、リンク?」

リンク「・・・」ウンウン...

84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 23:18:14.62 ID:hdx9J8Wu0
オドリー「ところで、コモリ様。メドリに何か渡すもんがあったんじゃないですか?」

コモリ「う、うん・・・」コクッ...

メドリ「エッ・・・?」キョトン...

コモリ「メドリ・・・」」シュン...

メドリ「・・・?」

コモリ「昨日はヒドイこと言って・・・ゴメン」

コモリ「漫画も、いらないなんて本当はこれっぽっちも思ってないのに、イライラしてたせいでつい・・・」

メドリ「コモリ様・・・」

86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 23:20:04.97 ID:hdx9J8Wu0
コモリ「それでさ・・・?コレ、少し前からずっと作ってたんだけど・・・」スッ...

メドリ「コレは・・・?」

メドリ「!」

コモリ「メドリがボクにくれた漫画、頑張って写したんだ・・・メドリも続きを読みたそうにしてたから・・・」モジモジ...

メドリ「・・・!」ジーン...

メドリ「ハッ!?じ、じゃあもしかして・・・近頃お部屋が散らかっていたのは・・・?」

コモリ「うん・・・写すのに夢中だったから、片付けに手が付かなくて・・・」

コモリ「・・・コレ、メドリにあげる。仲直りのしるし・・・」

コモリ「受け取って?」

メドリ「コ・・・コ・・・!」ジワッ...

メドリ「コモリさまぁーっ!///」ギュッ!
コモリ「ワァッ!?」

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 23:23:14.61 ID:hdx9J8Wu0
メドリ「ありがとうございますっ・・・!ありがとうございましゅっ!!///」スリスリスリ

コモリ「メ、メドリやめろ!みんな見てるだろ・・・!?///」カァァ...

メドリ「エヘヘ・・・ごめんなさい、つい嬉しくって取り乱してしまいました・・・///」

メドリ「今、メドリは世界一の幸せ者です!///」ニッコリ

コモリ「・・・コレ。いらないのか?///」プイ...

メドリ「いえいえ!もちろんいただきますとも!」

メドリ「わぁ~!?コモリ様、とてもお上手に写せているじゃないですか!すごい!何かただならぬ才能を感じます!!」パラ...パラ...

コモリ「フンッ・・・オオゲサなんだから・・・///」クスッ...

メドリ「~♪///」ワイワイ!
コモリ「・・・///」テレテレ...

赤獅子「・・・これにて一件落着、だな」

オドリー「うむ!」
親方「うむ・・・!」
リンク「・・・!」ウム...

90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 23:26:18.08 ID:hdx9J8Wu0
~数日後~

 キキキッ...クイッ!

リンク「たあぁっ!」ジャバッ!

 ピチピチッ!
 
赤獅子「ヘイ、今日もずいぶんと調子が良いな、リンク」

リンク「・・・!」ドヤァァァァン...!

赤獅子「ホラ、さっさと次の竿を降ろさぬか」

リンク「・・・」エサツケ...

 バサッバサッバサッ...

リンク「?」ミアゲ
赤獅子「ん?」ミアゲ

オドリー「おーい!!大変だー!!」バサバサ

赤獅子「オドリーではないか。その慌て様・・・また何かあったのか?」

オドリ「コ、コモリ様が・・・!とにかく大変なんだ!一緒に来てくれ!」

リンク「・・・!?」
赤獅子「・・・!?」

92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 23:30:19.14 ID:hdx9J8Wu0
~竜の島~

メドリ「ですから!いけません、コモリ様っ!><」オロオロ

コモリ「イヤだ!!><」

コモリ「メドリばっかりズルイぞ!!ボクもリンクとカケオチする!!!><」

リンク「!?」

オドリー「オレがちょいと口を滑らせたばっかりに、メドリがリンクと一緒に楽しくしてたことがバレちまってな・・・それからずっと、ああ言って聞かないんだ・・・」シュン...

メドリ「カ、カケオチは好きでもない相手・・・!もとい、男の子同士でするものではありませんっ!///」アタフタ!

コモリ「そんなの関係ないだろ!?ボクだってリンクと一緒に泳いだり昼寝したり焚き火のサカナ食べたいんだ!!!><」

赤獅子「・・・どうするのだ、リンクよ」チラ...

リンク「・・・」マガオ

メドリ「コモリサマ~!><っ」オロオロ
コモリ「メドリナンカ、キライダ~!><っつ」ギャーギャー!

リンク「ハァ・・・」ヤレヤレ...


おしまい