1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 14:23:43.10 ID:BtEStfFc0
敦志「おまえには言いたくないわ」

由美「いいじゃん、減るもんじゃないだろ」

敦志「いやいや、何か減るかもしれないじゃん」

由美「でもさ、兄貴だって一生家の中にいるわけにもいかないしさ」

由美「だれか良い人がいればあたしも安心だし」

引用元: 小椋由美「兄貴……好きな人っている?」 




5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 14:27:35.33 ID:BtEStfFc0
敦志「なんでお前が安心するんだよ、あれか?ブラコンってやつか?」

由美「はあ?全然違うし。もういいわ出てって」

敦志「出てっても何もここ俺の部屋だから、由美が出てけよ」

由美「ふん!」バタン

敦志「はぁ…………ちくしょう……」



由美「なんだよ兄貴のやつ!教えてくれてもいいじゃん。……ちくしょう…………」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 14:34:53.63 ID:BtEStfFc0
 ・
 ・
 ・

由美「ただいまー」

敦志「お、おう」

由美「なに?どこか行くの?」

敦志「まあな」

由美「珍しいね」

敦志「気まぐれってやつだよ」

由美「兄貴の部屋で漫画読んでていいよね?」

敦志「おまえいつも勝手に呼んでるじゃん」

由美「今日は兄貴いないから一応許可とっとこうと思って」

敦志「あんまり散らかすなよ」

由美「うん!いってらっしゃい」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 15:12:14.60 ID:BtEStfFc0
由美「ジョジョどこまで読んだっけ……まあいいや最初から読もっと」

 ・
 ・
 ・

由美「兄貴おそいなぁ、何やってるのかな」

由美「パソコンばっかりやって、何が楽しいんだか……」

由美「たまには遊んであげてもいいんだぞ……」

バタン

敦志「ただいま、まだ漫画読んでたのか」

由美「おかえりー、どこ行ってたの?」

敦志「いや、ちょっとな」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 15:16:37.72 ID:BtEStfFc0
由美「ふーん、あれ?何それ、何か買ってきたの?」

敦志「久しぶりにオセロやりたくなってさ」

由美「一人で?」

敦志「なんだ、由美もやりたくなってきたのか?」

由美「別にー。でも兄貴がどうしてもやりたいって言うなら相手してあげなくもないよ」

敦志「素直じゃねえな。じゃあやろうぜ」

由美「あたし黒ね」

敦志「おいおい先攻後攻はじゃんけんだろ」

由美「わがままなんだから」

敦志「おまえがそれを言うか」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 15:21:05.33 ID:BtEStfFc0
小椋母「由美ー、ごはんよー!」

由美「あ、もうそんな時間か」

敦志「じゃあこの勝負は俺の勝ちでいいな」

由美「えー!ずるーい!」

敦志「早く行かないと母さん起こるぞ」

由美「……兄貴も一緒に食べようよ」

敦志「そんなことできるわけねえだろ」

由美「でもさ……兄貴が卒業してから一緒にご飯食べてないし……」

敦志「……ごめんな」

由美「いや、いいんだよ。兄貴は悪くないと思うしさ。今は仕方ないよね」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 15:29:07.29 ID:BtEStfFc0
由美「……今日は兄貴と食べる!オセロの続きやる!」

敦志「父さんが怒るんじゃないか?」

由美「別に怒ったっていいし。ご飯持ってくるね」

敦志「おい!……まったく頑固なんだから……」フフッ



由美「お待たせー」

敦志「やっぱり父さん怒ったな。大丈夫だったか?」

由美「手はあげられてないし問題ないよ」

由美「じゃあ続きやろう!」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 15:38:03.03 ID:BtEStfFc0
由美「しまった!くそぅ、あとちょっとだったのにー」

敦志「ははっ、俺の勝ち越しが決まったな。11時すぎたしそろそろ寝ろよ」

由美「子どもじゃないんだからまだ寝ない!」

敦志「いや、由美はまだ子どもだろ。高校生になったら認めてやる」

由美「くーっ!背が小っちゃいからってバカにして!」

敦志「それだけじゃねえよ。早く寝ないと肌に悪いっていうだろ。女の子なんだからそういうところも気を付けろよな」

由美「…兄貴ってあたしよりあたしのこと気にかけてるよね」ボソッ

敦志「はぁ?なんだそれ」

由美「いや!なんでもない!はははっ、あたしもう寝るわ、おやすみー」アセアセ

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 15:45:40.08 ID:BtEStfFc0
――――――
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由美「ただいまー」

由美「あれ?兄貴の靴がない……最近よく出かけてるけどどこ行ってるんだろう」

由美「聞いてもいつもごまかしちゃうし…まあ部屋にこもってるより良いか」



由美「花京院が実際にレロレロ言ったわけじゃないけど、もうレロレロキャラにしか見えないよなあ」ペラッ

ガチャ

敦志「何だ由美、またジョジョ読んでるのか」

由美「あ、おかえりー」

由美「?その紙袋なに?」

敦志「いや、べつになんでもないよ」

由美「ふーん、まあいいけど」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 16:05:33.18 ID:BtEStfFc0
由美「それより聞いてよ兄貴」

由美「兄貴は3組の厄災のこと知ってるよね?」

敦志「そういえば由美も3組だよな。でも今年はちゃんと人数分の席があったんだろ?」

由美「そうなんだけどさ、転校生が来たのよ。それで席が足りない、どうしようって泉美が困ってて」

敦志「大丈夫だろ。4月の時点で席は足りてたんだからその後どうなろうと問題ないんじゃない?」

由美「だといいけど……」

敦志「由美は変なところで心配性だよな。そんなんじゃ疲れるだろ」

敦志「なあ、64やるか?」

由美「マリカーやりたい!」

敦志「へへっ、けちょんけちょんにぶちのめしてやる!」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 16:29:24.00 ID:BtEStfFc0
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由美「ただいま……」

敦志「おい、大丈夫か由美?」

由美「……」

敦志「とりあえずお風呂入ってこい」

由美「……怖い………一人になるのが怖い」

敦志「大丈夫だから、俺がいるぞ。俺は暇だからな、24時間おまえの傍にだって居られるからな」

由美「兄貴……兄貴……」シクシク

敦志「怖かったら俺が一緒に風呂入ってやろうか?」

由美「……バカ兄貴」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 16:37:45.77 ID:BtEStfFc0
由美「兄貴……」

敦志「やっと風呂あがったか、長かったけど大丈夫か?」

由美「うん………ねぇ、隣に座っていい?」

敦志「悪いけどしばらく風呂入ってないから匂うしやめた方がいい」

由美「別に兄貴は臭くないよ」

敦志「ちょっと待ってろ、すぐ風呂入ってくるから」

由美「それなら一緒に入ればよかったのに」

敦志「おまえが拒否したんだろ。それに俺はもとから一緒に入るつもりもなかったし」

由美「そう…早く帰って来てね」

敦志「おうよ」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 16:49:59.94 ID:BtEStfFc0
敦志「お待たせ」

由美「ごめんね」

敦志「まあいいよ、暇だし」

由美「……どうしよう、やっぱり厄災だよね?」

敦志「不幸な事故かもしれないだろ。あんまりネガティブに考えるときりがないぞ」

由美「でも、ゆかりのお母さんも同じ日に亡くなったんだよ。偶然なんかじゃないよ」

敦志「……」

由美「あたしも……死んじゃうのかな……」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 16:57:39.50 ID:BtEStfFc0
敦志「由美が死ぬわけないだろ、現象なんて俺が叩きのめしてやるよ」

由美「無職なのに?」

敦志「それを言われると何にもいえねぇ……」

由美「ご、ごめん!頭が回らなくて……」

敦志「いいよ、本当のことだしさ。……やっぱり無職だと気になるか?」

由美「……いや、兄貴は兄貴だし。何やってても変わらないよ」

敦志「……恥ずかしいこと言うなよ」

由美「へへっ、でも本当のことだから」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 17:00:49.80 ID:BtEStfFc0
敦志「マリカーやるか?」

由美「ううん、今はそういう気分じゃないし」

敦志「じゃあトランプとか」

由美「何もやらない。いいよ、兄貴はゼルダとかやってても。あたしは見てるだけでいいから」

敦志「そうか。あまり思い詰めるなよ」

由美「うん……ありがと」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 17:14:28.11 ID:BtEStfFc0
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由美「ただいま……」

敦志「おかえり」

由美「今月は二人も死者が出てるの……」

敦志「由美いつも言ってるけど考えすぎだって」

由美「友達のお姉さんも死んじゃったんだよ!兄貴も……例外じゃないってことだよ……」

敦志「あ、あぁ。でもさ、気を付けてれば何とかなるだろ」

敦志「ほら!綾野ちゃんだって転校生に助けられたんだろ」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 17:21:50.32 ID:BtEStfFc0
由美「それは、そうだけど」

敦志「回避することだって出来るはずなんだよ」

敦志「それにネガティブな奴のところに厄災はやってくるかもしれんぞ」

由美「いや、いや!それは、死ぬのはいや!!」

敦志「だから、由美はいつも通り元気な由美でいればいいんだよ」

由美「いつも通りの……あたし……」

敦志「厄災だの現象だので最近の由美は元気がなかったぞ」

由美「…そうかも。ねえ兄貴、あたしのことをさ……守ってくれる?」

敦志「当たり前だろ、兄妹なんだから」

由美「……なんかすーっとした。ありがと兄貴」

敦志「じゃあマリカーやるか?」

由美「今日はパワプロの気分かな」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 17:31:41.10 ID:BtEStfFc0
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ダッダッダッ

敦志「由美!」

由美「あ……兄貴……」

敦志「ごめんな、俺が外出してる間にこんなことになっちまって……」

由美「兄貴……うっ…ううぅ……」ポロポロ

由美「兄貴ぃ…なんでいないの…っぅ…帰ったら誰もいないしぃ」ポロポロ

敦志「ごめんな……俺……」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 17:37:04.16 ID:BtEStfFc0
由美「バカっバカっバカ兄貴!」ポロポロ

由美「どうして……どこ行ってたの……」

敦志「……ごめん」

由美「なんで?なんで隠すの?なにかやましいことしてるの?」

敦志「やましいことなんてしてねえよ」

由美「じゃあなんで教えてくれないのよ!」

由美「隠し事なんて……しないでよ……」

敦志「……ごめん」

由美「…謝らないで……やましいことなんてないんでしょ」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 17:46:10.06 ID:BtEStfFc0
敦志「いつか…話すから、それまでは」

由美「……わかってる。最近よく外出してるし、なにかしようとしてるんでしょ」

敦志「うん」

由美「じゃあいつか…待ってるから」

敦志「うん」

由美「もう、心配かけさせないでよ。あたしの方が酷い目に合ってるのに」

敦志「そうだよな。由美にはいろいろ心配かけちまってるよな……」

由美「でもさ、兄貴と話してると……なんだか調子が良くなってくるんだよね」

敦志「俺に惚れんなよ」

由美「なにいってんの、兄妹でそんなことあり得ないし。それに心配ばっかりかけてる兄貴に惚れる要素なんてないのよ」フフッ

敦志「そりゃそうだよな」ハハッ

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 18:02:48.15 ID:BtEStfFc0
――――――
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――

敦志「なあ由美」

由美「なぁに?」

敦志「来週ちょっと出かけないか?」

由美「その時は3組のみんなで出かける予定が……」

敦志「そうか……出来れば早い方が良かったんだけど、まあ再来週でもいいか」

由美「……いいよ、来週出かけよ」

敦志「え?でもいいのか?みんなと楽しく遊ぶんだろ?」

由美「いいの、なんかそういう雰囲気じゃないよねって綾野と話してたところだしさ」

敦志「そっか、じゃあ来週よろしくな」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 18:12:37.05 ID:BtEStfFc0
敦志「おーい由美早くしろ」

由美「あぁんもう!もうちょっと待って!」

敦志「ったく」

由美「へへっ、お待たせ」

敦志「すごく待ちましたよ、そりゃもう100時間くらいは」

由美「はいはい。それでどこに行くの?」

敦志「どこに行きたい?」

由美「えー、そういうのは男の方が決めるんじゃないのー?」

敦志「じゃああそこの遊園地でも行くか」

由美「わぁい!いこいこ」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 18:19:23.33 ID:BtEStfFc0
メリーゴーラウンド

敦志「えーこれに乗るのか?」

由美「文句言わない。二人なら恥ずかしくないでしょ」

由美「あはははは」

敦志「おぉ!意外と楽しいなこれ」

由美「そうでしょそうでしょ」

ジェットコースター

由美「きゃああああ、あははははは」

敦志「ひいぃぃぃ」

由美「おおおおお、きゃあああははははは」

敦志「息が、死ぬうぅ!」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 18:24:08.61 ID:BtEStfFc0
由美「あぁ、楽しかった」

敦志「絶叫系は無理……心臓飛び出るかと思った……」

由美「兄貴体力なさすぎ。もっと運動しろよ」

敦志「学校行かないと運動する機会なんて絶望的にないんだよ」

由美「運動くらいちょちょいのちょいでしょ、兄貴なら」

敦志「そう簡単にいうけどな、生活習慣っていうのは変えるの大変なんだぞ」

由美「ははっ、そうだよね。でも最近よく外に出てるし生活習慣も変わったんじゃない?」

敦志「あぁ、そうだな……」

由美「……どうしたの?」

敦志「なぁ、ちょっと話があるんだ」

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 18:32:03.14 ID:BtEStfFc0
由美「なに?」

敦志「実はな……就職先が決まったんだ」

由美「……え?……ほんと?……ほんとに!?」

敦志「由美に嘘はつかねえよ」

敦志「結構前からちょくちょく就活してたんだけどな、やっと見つかったんだよ」

敦志「まあ小さな町工場だけどな、社長さんが良い人なんだ」

由美「何よそれ……もっと早く言いなさいよバカ兄貴」

由美「早く言ってくれればよかったのに……ばかっ…」

敦志「なんか甘えが出ちまいそうで。それにちゃんと決まる前に教えてぬか喜びさせちまうのも嫌だったしさ」

敦志「先週やっと正式採用の通知が来たんだ」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 18:38:19.58 ID:BtEStfFc0
敦志「来月初めから来てくれってさ」

由美「……おめでとう。あたし、嬉しい」

敦志「ありがとな……」

由美「でもなんで急に」

敦志「……そろそろ俺も大人にならないとなあって思っただけ」

由美「……それだけ?」

敦志「あぁ……まあ、由美にはほんの少しだけ、感謝してなくもないかな」

由美「なによそれ、素直になりなさいよね」フフッ

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 18:41:46.93 ID:BtEStfFc0
敦志「……そろそろ帰るか」

由美「ねえ、最後に観覧車乗ろうよ」

敦志「しかたねえな」

観覧車

由美「兄貴は、変わろうとしてるんだね」

敦志「なんだよ急に」

由美「家でパソコンやってるだけだった兄貴が、だって就職するって」ポロポロ

敦志「おいおい泣くなよ」

由美「だって……だって……」ポロポロ

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 18:46:54.77 ID:BtEStfFc0
敦志「由美、こっちこい」

由美「……え?」

敦志「いいから」

由美「……うん」

敦志「あんまり泣かないでくれよ。どうしたらいいかわからなくなるだろ」ナデナデ

由美「ちょ!……何すんだよもぉ……恥ずかしいだろ……」

敦志「俺は別に何も変わってないよ」

敦志「なんていうかさ、何かでっかいことやってみたくなっただけっていうかさ」

敦志「まあ、就職なんて誰もがやってる小さなことなんだけどな」ハハッ

由美「そ、そんなことない!……兄貴は、立派だよ」

敦志「……」ナデナデ

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 19:04:34.47 ID:BtEStfFc0
――――――
――――
――

由美「……元気でね」

綾野「うん……電話、する…から……またね」

由美「またね……」


ガシャン!バリバリ!




由美「……兄貴……兄貴!」

由美「何だよこれ!兄貴!兄貴ー!!」

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 19:10:47.00 ID:BtEStfFc0



由美「……………………」

パチッ

小椋母「由美……電気もつけないで……」

小椋母「これ、敦志の部屋で見つかったの……」

由美「兄貴の……」

小椋母「あなた宛ての手紙なんて…口で伝えればいいのに。昔から不器用な子だったわね……」

小椋母「それじゃあ夕食の準備できてるから、読み終わったら降りてきてね」バタン

由美「兄貴……手紙……」ススッ

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 19:19:42.98 ID:BtEStfFc0
由美へ

みっともない兄貴で申し訳なく思っていた。由美には俺の気持ちをちゃんと伝えておきたいと思う

後で後悔したくないからね。それに、由美には嘘を付きたくなかったから。

いつか、由美が言っていた『兄貴は兄貴だし。何やってても変わらないよ』って言葉がいつも心に残っている。

仕事に就くのは正直怖かった。でもな、由美が俺のことで心煩うことの方がつらかったんだ。

定職もなく無職でパソコンばっかりしているバカ兄貴じゃ、由美が自分のことを頑張れないって思ってな

いつか、由美に彼氏が出来たら、ちゃんと紹介しろよな。俺が見定めてやるよ。

留守ににしている間にあんなことになっちまって。そばに居てやれなくてごめんな。由美に彼氏が出来るまでずっとそばにいてやるから。

読んだ後、俺をからかったりするなよ。かなり恥ずかしいんだから。


                                         尊敬できる兄、敦志より

61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 19:24:02.37 ID:BtEStfFc0
由美「…兄貴ぃ……」ボロボロ

由美「ちくしょう……傍に居るんじゃなかったのかよ……」ボロボロ

由美「あたしの彼氏見定めてくれるんじゃなかったのかよ……」ボロボロ

由美「うわあぁぁぁん!ぁぁぁ…あにき……ぐぐぅっ……」ボロボロ

由美「……ちくしょう……ちくしょう!ちくしょう!!」

由美「……許さない、絶対許さない、兄貴の未来を奪った奴を、絶対許さない!」




由美編終わり

アニメ本編へ続く