1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 00:38:17.13 ID:UBxtuV3j0
ルル「……」

C.C.「わざとじゃなかったんだ。許せ」

ルル「……ナナリー」

C.C.「勝手にPCを使ってしまって悪かったと思っているよ」

ルル「……ううっ!」

引用元: C.C.「そんなに怒るな」 



3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 00:40:35.52 ID:UBxtuV3j0
ルル「俺が……必死で集めたのに……」

C.C.「ナナリーの画像や動画など、助け出せば問題ないだろう?」

ルル「もう……もう手に入らない……」

C.C.「睨むなルルーシュ」

ルル「……ナナリーっ……!」

C.C.「……」

ルル「……グスッ!」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 00:42:25.56 ID:UBxtuV3j0
ルル「……」

C.C.「……ようやく泣き止んだか」

ルル「……」

C.C.「しかし、お前のシスコンぶりには呆れたよ」

ルル「……」

C.C.「たかが画像を消したくr」

ルル「たかが画像だとっ!?」

C.C.「!?」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 00:44:30.75 ID:UBxtuV3j0
ルル「いいかC.C.、よく聞け!」

C.C.「あ、ああ」

ルル「俺はナナリーが大好きだ! 世界で一番、いや、
   比べるもののない程愛している!」

C.C.「そ、そうか」

ルル「本来なら、今の時間は寝ているナナリーの寝顔を見て、
   布団をかけなおし、ほっこりしている時間なんだ!」

C.C.「……」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 00:47:47.37 ID:UBxtuV3j0
ルル「しかし、俺とナナリーは引き離され、
   俺は自らの布団をかけなおし、枕を濡らす事しか出来ないでいた……」

C.C.「……それは少し気持ち悪いぞ」

ルル「だが! 俺はその寂しさを紛らわす事の出来る物を手に入れた!」

C.C.「それがナナリーの画像や動画というわけか?」

ルル「そうだ。しかも、総督としての勤めを立派に果たしている、
   愛らしくも、兄として誇らしい素晴らしい姿のものだ」

C.C.「……」

ルル「それを! C.C.、お前が消したんだ!」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 00:50:51.12 ID:UBxtuV3j0
ルル「一つだけ聞いてやろう。
   C.C.、お前は俺のPCで何をしようとしたんだ?」

C.C.「……ソリティア」

ルル「そ、そそ、ソリティア!? お前がソリティアをやりたいがために、
   俺の癒しが失われたというのか!?」

C.C.「……まあ、気にするな。全てのものは自然と失われるものだ」

ルル「これは人為的な、お前のせいだろうが!」

C.C.「……」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 00:53:18.04 ID:UBxtuV3j0
C.C.「……大体だな、お前の管理がなっていないのが悪い」

ルル「……な、何?」

C.C.「そんなに大事なものなら、常に持ち歩いておけシスコン」

ルル「逆切れ……だと……!?」

C.C.「私が何か間違った事を言ったか? なあ、ルルーシュ」

ルル「……」

ルル「……今度ばかりは許さんぞ、C.C.」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 00:56:01.12 ID:UBxtuV3j0
C.C.「許さんだと? お前が私に何か出来るとでも思っているのか?」

ルル「……」

ルル「……その言葉、後悔させてやるぞ」

C.C.「!」ゾクリ

C.C.「な、何をする気だ?」

ルル「……お前は俺の心を攻撃してきた。ならば、
   俺も報復としてお前の心を攻撃してやろう」

C.C.「……」

C.C.「私の心を攻撃する、だと?」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 00:59:09.16 ID:UBxtuV3j0
C.C.「ふふっ! ルルーシュ。私がお前ごときの言葉で揺らぐとでも?」

ルル「……謝るのなら今のうちだぞ。
   今ならば、まだ間に合う」

C.C.「ごめんご」

ルル「……」

ルル「……いいだろう! お前の意思、ハッキリと伝わった!」

C.C.「……ふん、いきがるなよボウヤ」

ルル「これはどちらかが泣いて謝罪するまで終わることの無い……」

ルル「……」

ルル「戦争だ!」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 01:02:27.27 ID:UBxtuV3j0
翌朝、斑鳩・艦橋

C.C.「ふあぁ……あ」

C.C.(戦争と言っていたがルルーシュめ。何をしてくるつもりだ?)

C.C.(まあ、私にはあいつの策など……)

……ジーッ

C.C.「?」

サッ!

C.C.「……」

C.C.(……なんだ?)

C.C.(今、視線を感じたような気がしたが……)

C.C.(気のせいだろうか?)

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 01:06:22.47 ID:UBxtuV3j0
斑鳩・廊下

C.C.(艦橋で感じた視線は一体……)

玉城「あっ」

C.C.「……なんだ、玉城か」

玉城「お、おう……ゴクリ」ジーッ

C.C.「おい、どこを見ている?」

玉城「い、いや! 何でもねえよ!? ●、●、ふとももなんか見てねえよ!?」

C.C.「……下衆が」

玉城「あわ、お、じ、じゃあな!」ダッ!

C.C.「……」

C.C.(今の玉城の視線……艦橋で感じたものと同じだったな)

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 01:09:10.23 ID:UBxtuV3j0
個室

C.C.「……」

C.C.「……ここに辿りつくまで、
   何度あの視線に晒されたかわからんな」

C.C.「……」

C.C.「……正直、疲れる」

パシュン!

ゼロ「……くくく! どうした、疲れているようだなC.C.?」

C.C.「……ルルーシュ」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 01:12:50.13 ID:UBxtuV3j0
C.C.「何、今日は皆の視線を感じたからな。
   人気者は辛いよ」

ルル「……人気者、か」

C.C.「ああ、そうだ。私のこの美貌が視線をひきつけるのは当然だろう?」

ルル「……果たして、本当にそれだけかな?」

C.C.「……何だと?」

ルル「おかしいとは思わないのか?
   何故、今日に限って皆の視線を感じるのかを」

C.C.「……」

C.C.「……おい、ルルーシュ。まさかお前の仕業か?」

ルル「察しがいいな。さすが俺の共犯者だ」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 01:16:29.29 ID:UBxtuV3j0
C.C.「……ルルーシュお前、何をした」

ルル「何、俺は少しばかり話しの種を与えただけだ」

C.C.「話の種、だと?」

ルル「ああ、そうだ。C.C.、戦闘において大きな割合を占めるのは何だ?」

C.C.「……それは……戦力か?」

ルル「違うな。戦闘において重要なのは、情報だよ」

C.C.「……情報、だと?」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 01:19:21.31 ID:UBxtuV3j0
ルル「C.C.。もし俺がお前に暴言を吐いたとしてもお前には通じんだろう?」

C.C.「まあな」

ルル「それに、殴りかかった所で結果は見えている」

C.C.「そうだな。私が根を上げる前に、
   お前の骨が悲鳴をあげるだろうよ」

ルル「……今俺が言ったことが戦力だ」

C.C.「ふむ。ならば、情報とはなんだ?」

ルル「それはなC.C.。お前に関しての事だ」

C.C.「……」

C.C.「私に関して?」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 01:23:25.84 ID:UBxtuV3j0
C.C.「ルルーシュ。お前、私に関する事を話したらお前にまで被害がいくぞ?」

ルル「何、大したことは言っていないさ」

C.C.「ならば、お前は私について何を話したんだ?」

ルル「……くくく! 気になるか?」

C.C.「……まあな」

ルル「俺は給湯室で栄養ドリンクを取り、こう言っただけさ……」

C.C.「……」

ルル「……『昨晩もC.C.が寝かせてくれなくて寝不足だ』とな」

C.C.「んなっ!?」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 01:27:11.04 ID:UBxtuV3j0
C.C.「お前、そんなデタラメを……」

ルル「デタラメじゃないさ」

C.C.「お前が言ったことには一切真実が含まれていない」

ルル「いいや。実際、お前がナナリーの画像を消してくれたおかげで、
   俺はほとんど眠る事が出来なかった」

C.C.「……」

ルル「これは、お前のせいだろう?」

C.C.「……汚いやり口だな、ルルーシュ」

ルル「……くくっ!」

ルル「……ふはははははは! お褒めに預かり光栄だよ、C.C.!」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 01:30:13.45 ID:UBxtuV3j0
ルル「人の噂とは尾ヒレがつくものだ。特に、色恋に関してはな」

C.C.「……ルルーシュ。お前の言葉を誰が聞いていた?」

ルル「何、たったの四人さ」

C.C.「……誰だ」

ルル「ディートハルト、あとはオペレーターの三人だ」

C.C.「……」

C.C.「……最悪だ」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 01:34:59.21 ID:UBxtuV3j0
ルル「ディートハルトは、俺とお前の関係が良好なのをアピールするために、
   あえて噂を広めるかもしれん」

ルル「集団の長の女性関係が安定しているという事は、
   長、すなわち俺、ゼロの精神が安定していると暗にアピールする事にもなる」

C.C.「……」

ルル「それに、特定の相手がいないオペレーターの三名は、
   この話題を喜んでするだろうな」

ルル「閉じられた空間で、女性が暇を潰すのに最適なのが色恋話だ。
   ……俺はそれをアシュフォードで嫌という程学んだ」

ルル「きっと……いや、ほぼ確実に他の女性団員には知れ渡っているだろうな」

C.C.「……」

C.C.「……なんという事だ」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 01:38:20.96 ID:UBxtuV3j0
C.C.「……」ガタッ

ルル「どうしたC.C.。どこへ行くつもりだ?」

C.C.「お前が行った情報操作を逆手に取る」

ルル「ほう?」

C.C.「本当は、ゼロが私にせがんでせがんで仕方が無い、
   そう噂を流してやろう」

ルル「くくく、そうか。やってみると良い」

C.C.「……随分余裕だな」

ルル「ああ、そうさ」

ルル「……俺は、“ゼロ”だからな」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 01:41:45.37 ID:UBxtuV3j0
斑鳩・廊下

C.C.「ああ言って部屋を出たはいいものの、まずどう行動すべきか……」

C.C.(……それに、あいつの妙な自信は何だ?)

C.C.(……)

C.C.(……まあいい。これ以上不愉快な視線を向けられるのは疲れるからな)

C.C.「とりあえず、誰から話せば……」

千葉「あっ!」

C.C.「千葉か。良い所に現れてくれた」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 01:45:41.16 ID:UBxtuV3j0
千葉「わ、私もお前を探していたんだ」

C.C.「ほう? お前が私に用があるとは珍しいな」

千葉「そ、それは……そのだな……。
   お、お前も私に用があったんじゃないのか?」

C.C.「いや、私の話は後で良い。今はお前の用とやらに興味がある」

千葉「そ、そうか……」

C.C.「何だ? 話してみろ」

千葉「あ、う……」モジモジ

C.C.「? 何をモジモジしている。愛の告白でもするつもりか?」

千葉「ち、違う!」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 01:48:56.71 ID:UBxtuV3j0
C.C.「ならば何だ」

千葉「お、お前……は……」

C.C.「私は?」

千葉「ゼロに……そのだな……えっと」

C.C.「ゼロに?」

千葉「……む、むうぅ」

C.C.「ハッキリと言え。だらしがないぞ」

千葉「……」

千葉「!」キリッ!

千葉「C.C.、お前はゼロに、夜の睦み事をどうやってせがんでいるんだ!?」

C.C.「……」

C.C.「はい?」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 01:52:58.90 ID:UBxtuV3j0
C.C.「ま、待て待て」

千葉「いいや、これ以上待てん! 藤堂さんは朴念仁すぎる!」

C.C.「は、はぁ。そうか」

千葉「ともに死線をくぐり抜けて来た男女の間には、
   連帯感以上のものが生まれてもおかしくはない。そうだろう!?」

C.C.「それは……まあ、そうかもしれんな」

千葉「そうなんだ! なのに、私がこんなにも積極的に
   なっているというのにあの人ときたら……!」

C.C.「……大変だな」

千葉「大変なんだ! とても!」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 01:56:31.53 ID:UBxtuV3j0
千葉「どうしたら良いと思う? なあ、なあ!?」

C.C.「落ち着け。落ち着け千葉!」

千葉「私の魅力が足りていないからか!?
   それとも藤堂さんは、だ、男色家なのか!?」

C.C.「大丈夫、大丈夫だから落ち着け千葉。
   それに、今の言葉を聞いたら藤堂が泣くぞ」

千葉「どうしたら……いいんだ……!」

C.C.「……まあ、藤堂の様な男だったら多分……」

千葉「何か策があるのか!?」

C.C.「策という程の事でも……ええい、落ち着け千葉!」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 02:01:10.85 ID:UBxtuV3j0
C.C.「……とまぁ、こんな具合にしてみたらどうだろうか?」

千葉「な、なる程! 確かにそれなら藤堂さんでも……ジュルリ」

C.C.「涎をすするな」

千葉「す、すまないな。……手間を取らせた」

C.C.「ああ、この程度なら構わんさ」

千葉「よし! 早速お前に言われた事を試してみよう!
   さすがおねだり上手だな、C.C.!」

C.C.「お、おねだり上手だと?」

千葉「待っていてください藤堂さん! 今すぐ行きますからね!」

ダッ!

C.C.「あ、おい!」

C.C.「……」

C.C.「……もう見えなくなってしまった」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 02:05:55.76 ID:UBxtuV3j0
C.C.「……誰がおねだり上手だ、誰が」

C.C.「……」

C.C.(しかし、ルルーシュの流した噂が四聖剣の千葉にまで広まっているとはな)

C.C.(……くそっ、厄介な事になった)

C.C.(……む、あれは)

C.C.「天子ではないか」

天子「あっ、探していたんですよ」

C.C.「……」

C.C.(また……か)

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 02:08:45.47 ID:UBxtuV3j0
天子「……というわけなの」

C.C.「星刻が結婚の約束をしてくれない、と」

天子「……しんくー、わたしのことがキライなのかしら……」ウルッ

C.C.「ああ、泣くな泣くな!」

天子「でもぉ……!」ウルウルッ!

C.C.「……天子、まずは焦りをなくす事が重要だと思うぞ」

天子「えっ?」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 02:14:01.60 ID:UBxtuV3j0
C.C.「奴は、星刻はお前の事が嫌いなわけではないと思うぞ。
   むしろ、溺愛しているように私には見えるがね」

天子「そ、そうかしら?」

C.C.「そうだとも。でなければ、国を捨てる覚悟など出来まい」

天子「……」

C.C.「だから、今は焦らず、ゆっくりと大人になるのを待つ事だな。
   星刻は、きっと待ってくれると思うぞ」

天子「……ありがとう」ニコッ

C.C.「ふふっ! やっと笑ってくれたな」

天子「さすが、まいばんゼロに愛されてる、
   おとなのおんなのひとはちがうわ」

C.C.「……」

天子「いみはわからないけど、きっとステキなことなんでしょう?」

C.C.「……」

C.C.「ああ、まあ、ね……」

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 02:18:01.36 ID:UBxtuV3j0
C.C.「……」

C.C.「くそっ! 天子にまで噂が広まっているのか!」

C.C.(しかし、かわいらしい悩みで助かったな)

C.C.(……)

C.C.(だが、今までの話を総合すると、
   私はおねだり上手で、しかも、毎晩せがんでいるような事になっているのか)

C.C.(これは……)

C.C.「……」

C.C.「少々どころか、かなり厄介な事をしてくれたなアイツめ」

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 02:22:57.40 ID:UBxtuV3j0
C.C.「これは……どうすr」

キュィィン!

C.C.「!?」

C.C.(ギアスが発動している!?)

??「ぎぃぃぃ~~~っ!」

C.C.「うわっ!?」サッ

??「……よく避けましたね。でも、次ははずしませんよ?」

C.C.「……どういうつもりだ」

??「……」

C.C.「ロロ!」

ロロ「……ふふふ」

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 02:27:41.14 ID:UBxtuV3j0
ロロ「いえ、妙な噂を聞いたんですよ」

C.C.「……ほう」

ロロ「毎晩貴方が兄さんにせ、せせ、xxxxを求めていると!
   し、しし、しかもももも!」

C.C.「しかも……何だ?」

ロロ「ひ、●●を拒んでいるっていうじゃないですか!?
   子供が欲しいんですか!? 兄さんとの子供が!」

C.C.「落ち着け。あまり大きな声を出すと他にバレるぞ」

ロロ「許さない……許さない……! 兄さんの家族は、僕だけでいいんだ……!」

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 02:30:42.61 ID:UBxtuV3j0
C.C.(駄目だ……怒りに我を忘れている)

ロロ「兄さん……夜の相手は僕がしますからこんな女なんかに……!」

C.C.(……私にギアスが効かないという事も忘れていたようだからな)

ロロ「今度こそギアスで動きを止めて、確実にやる……!」

C.C.(……さて、どうしたものかな)

ロロ「ギ、ギギギ!」

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 02:34:41.43 ID:UBxtuV3j0
C.C.「……ロロ」

ロロ「な、なんですか魔女さん? いいえ、悪魔!  乱悪魔!」

C.C.「……今はその言葉は捨て置いてやる。
   私はお前に伝える事があったんだ」

ロロ「それはなんですか? 遺言ですか?」

C.C.「……何、ルルーシュがお前の事を探していたぞ、とな」

ロロ「!? に、兄さんが……僕を!?」

C.C.(……かかった)

C.C.「ああ、そうだとも。お前をだよ、ロロ」

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 02:38:59.58 ID:UBxtuV3j0
ロロ「そ、そんな嘘に騙されるわけが……」

C.C.「嘘だと思うのならそれでいい。
   アイツの信用を失うのはお前だからな」

ロロ「僕が兄さんの信用を失う? あ、有り得ない!」

C.C.「いいや、わからんぞ。なにやら緊急の用事だったからな」

ロロ「緊急の用事だったら館内放送で呼び出せば……」

C.C.「誰にも知られたくない用事だったのではないか?」

ロロ「!」

C.C.「さあ、アイツが困っているかもしれないぞ」

ロロ「あ……うああ……」

C.C.「どうする?」

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 02:43:10.97 ID:UBxtuV3j0
C.C.「……」

C.C.(なんとか追い払う事が出来たか)

C.C.(しかし……どこまで噂は大きくなっているんだ?)

C.C.(毎晩……私から……●●をせずに……か)

C.C.(……)

C.C.(騎士団内で、私は 乱女の扱いを受けているわけか)

「ぎぃぃぃぃぃぃぃ~~~っ!!」

C.C.「!」

C.C.(まずい、ロロが戻ってきた!)

C.C.(どこかに隠れなくては!)

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 02:50:10.77 ID:UBxtuV3j0
C.C.「……はぁ……はぁ」

C.C.「とっさに逃げ込んだが……この部屋は?」

C.C.「妙に薄暗いが……」

??「おい、貴様。何者だ」

C.C.「……誰かいるのか? 薄暗くて良く……」

C.C.「!」

C.C.「……まさか、こんな状況で会うとはな、コーネリア」

コーネリア「こんな状況というのは、私を嘲るつもりか?……C.C.」

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 02:53:52.08 ID:UBxtuV3j0
C.C.「ほう、私の事を知っているとはな」

コーネリア「教団の資料で嫌と言う程顔を見ているからな」

C.C.「ふふっ! それはどうも」

コーネリア「それに……ジェレミアからも話は聞いている」

C.C.「オレンジくんから? 私の事をだと?」

コーネリア「……ああ」

C.C.「何を聞いているのか興味があるな。聞かせてもらえないか?」

コーネリア「……」

コーネリア「ルルーシュの……子を身篭っていると聞いている」

C.C.「……」

C.C.「……すまん、よく聞こえなかった」

84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 02:57:50.48 ID:UBxtuV3j0
コーネリア「三ヶ月……なんだろう?」

C.C.「ま、待て待て待て!」

コーネリア「……確かに私は奴を、ルルーシュを許さん」

C.C.「今はそんな話をしていないだろう!?」

コーネリア「……だが、あれでも奴は私の弟だ。
   それに、生まれてくる子に罪はない」

C.C.「っ、だから……!」

コーネリア「“こう”なっていなければ……祝福してやったのだがな」

C.C.「……」

C.C.(……なんだ)

C.C.(なんなんだ、この言い出しにくい状況は……!)

86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 03:04:39.92 ID:UBxtuV3j0
C.C.「あ~……」

コーネリア「……一つだけ忠告しておく。不老不死とは言え体には気をつけろ。
   今は無理をして良い時期ではない」

C.C.「……それはどういう意味でだ?」

コーネリア「くっ! お、お前が望んでいる、や、やり方だ!」

C.C.「私が望んでいるやり方だと?」

コーネリア「ひ、被虐嗜好があるのだろう? お前には」

C.C.「ひぎゃっ!?」

コーネリア「お前はいいかも知れんが、腹の子に触るかもしれんからな」

C.C.「お……あ……!」

コーネリア「……行け。もうお前と話す事は無い」

C.C.「……」

90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 03:08:49.41 ID:UBxtuV3j0
C.C.「……」

C.C.「ジェレミア! ジェレミアすぐここに来い! オレーーーンジ!」

ジェレミア「呼んだか……いや、お呼びでしょうかC.C.様」

C.C.「……」

ジェレミア「大きな声を出さずとも、ワタシはすぐに駆けつけます故……」

C.C.「一つ聞いて良いか?」

ジェレミア「なんなりと」

C.C.「お前のその態度はなんだ?」

ジェレミア「ルルーシュ様の奥方になられるお方なのですから、
    礼を尽くすのは当然の事です」

C.C.「……」

94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 03:14:59.71 ID:UBxtuV3j0
C.C.「奥方……つまり、私があいつの妻にだと?」

ジェレミア「はい、その通りです」

C.C.「それは何故だ?」

ジェレミア「それは……C.C.様が我が主の、
    ルルーシュ様のお子様ランチを身篭ってございました」カション!

C.C.「動揺しているな」

ジェレミア「と、とんでもございますん! 何を証拠・根拠・基準に
    そんな事をおっしゃられるのか理解が不能です!」カションカション!

C.C.「……」

C.C.「あ、蹴った」

ジェレミア「け、けけ、蹴った!?
    しょ、将来が楽しみなサッカー選手ですな!」カションカションカションカション!

C.C.「……」

97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 03:20:50.11 ID:UBxtuV3j0
C.C.「あまり目をパチクリさせるな。お前がそうするとうるさい」

ジェレミア「こ、これは失礼しました」

C.C.「ジェレミア」

ジェレミア「な、なんでしょうか」

C.C.「お前がこの件に関して話す事を禁じる。いいな?」

ジェレミア「この件とは……御懐妊のことですか?
    しかし、これはめでたき事ですので、他の者にも……」

C.C.「いいな?」

ジェレミア「い、イエス、ユアマジェスティ!」

C.C.「……」

C.C.(オレンジくんは、本格的に私をルルーシュの妻扱いか)

99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 03:25:22.62 ID:UBxtuV3j0
C.C.「……とにかく、噂を広めている人物を叩かなくては」

C.C.(オペレーターの三人娘は場所がわかっているからいいとして、だ)

C.C.(……)

C.C.(……問題はケツアゴの方だな)

C.C.「……む」

ディートハルト「おや、このたびはおめでとうございます」

C.C.「……」

C.C.「何がめでたいかは知らんが、丁度良い所に来てくれた」

103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 03:30:33.75 ID:UBxtuV3j0
ディートハルト「お二人の仲がよろしいとは聞いていましたが、
     まさか御懐妊しているとは思いませんでしたよ」

C.C.「……それはお前が流した噂だろう」

ディートハルト「いいえ、私は少しだけ噂を広めただけにすぎませんよ。
     ……その時、少々力をこめてしまったかもしれませんがね」

C.C.「やはりお前が元凶だったか?」

ディートハルト「元凶? これは心外ですね。
     元々これは、ゼロがこぼした言葉にすぎませんよ」

C.C.「事実無根だ」

ディートハルト「実際はそうでも、皆の認識は違います。
     皆、この閉鎖された空間では、心の底で娯楽を求めているのですよ」

C.C.「娯楽にされる方はたまったものではないがな」

111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 03:36:31.03 ID:UBxtuV3j0
C.C.「おい、何故カメラを回している」

ディートハルト「ああ、これですか。ドキュメンタリーの制作をと思いまして」

C.C.「ドキュメンタリーだと?」

ディートハルト「ええ、そうですとも。題して、
     『ゼロの第一子! その奇跡の軌跡!』でしょうかね」

C.C.「……センスの欠片もないな」

ディートハルト「しかし、これを放送すれば視聴率は独占でしょう」

C.C.「……」

ディートハルト「おっと、笑ってもらえますか? その方が画面が華やぐので」

C.C.「……」

C.C.「断る」

113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 03:40:10.84 ID:UBxtuV3j0
C.C.「……とんでもない事になっているな」

C.C.「……」

C.C.「これは、直接アイツの口から噂を否定させるしかなさそうだ」

C.C.「……くそ」

C.C.「今回は私の負けらしいなルルーシュ。認めてやろう」

C.C.「……」

C.C.「部屋に……戻るか」

116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 03:43:54.06 ID:UBxtuV3j0
C.C.「部屋の前に着いたが……アイツに素直に頭を下げるのは癪だな」

『……れる……る!』

C.C.「ん? なにやら部屋の中が騒がしいが」

『おれ……!……れた!』

『人が……ってんのに……たって奴はあっ……!』

『……たい! たすけ……!』

C.C.「この声は、ルルーシュと……」

C.C.「カレンか?」

118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 03:48:41.35 ID:UBxtuV3j0
パシュン!

ルル「はな、話を聞いてく……おああっ!」

ポキポキン!

カレン「あんたら、人が真面目に戦ってる最中にそんな事してたっての!?」

グググッ……!

ルル「やめ……た、たすけええぐううっ!」

ポキポキン!

カレン「信っじらんない! やっぱあんたは最低よ!」グググッ…

ルル「ぬぐううおおあああぁぁぁっ!」ポキポキン!

C.C.「……」

C.C.「……綺麗なキャメルクラッチだな、カレン」

121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 03:53:10.43 ID:UBxtuV3j0
ルル「! C.C.……助け……助けてくれえっ!」

C.C.「……ふふっ、いい気味だなルルーシュ」

カレン「し、C.C.! あんたに聞きたい事があるんだけど!?」グイッ!

ボキン!

ルル「ぎゅん!」

C.C.「私に聞きたい事か。まあ、大体察しはつくがな」

カレン「わかってるんだったら話は早いわ!
    どういう事なのか、キッチリ説明してちょうだい!」

ルル「……」

123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 03:58:01.92 ID:UBxtuV3j0
C.C.「説明も何も、全て勘違いだ」

カレン「はあっ!? 勘違いなんて、そんなんで納得出来ると思ってんの!?」

C.C.「納得も何も、実際にそうなのだから仕方ない」

カレン「……意味わかんないんだけど」

C.C.「私は―――」

ルル「……」

C.C.「―――こいつと関係をもった事はない」

カレン「は?……え?」

C.C.「そういう事だ」

125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 04:02:25.70 ID:UBxtuV3j0
C.C.「私がルルーシュの秘蔵のナナリー画像を消して、
   こいつは眠れなかった」

ルル「……」

C.C.「ただ、それだけの事だ」

カレン「じゃ、じゃあどうしてあんな噂が立つのよ!?」

C.C.「人は噂好きだからな。それが面白おかしく、
   捻じ曲がって伝わっただけだ」

カレン「そ、そう。それならいいんだけど……」

C.C.「まあ、こいつの口から説明させれば、すぐに噂は立ち消えるだろう。
   なあ、ルルーシュ?」

ルル「……」

C.C.「……」


C.C.「死人に口無し、か」


おわり

138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 04:33:53.06 ID:UBxtuV3j0
C.C.「とりあえずお前の誤解が解けて助かったよ、カレン」

カレン「誤解って……あんなに凄い噂が立ったら、
    さすがに何割かは本当だと思うに決まってるじゃない」

C.C.「ほう? お前に伝わる頃には、どんな尾ヒレがついていたんだ?」

カレン「それは……い、いいじゃないそんな事!
    事実無根なんでしょ!?」

C.C.「さてな。噂を聞いてみるまでは判断出来ん」

カレン「あんた……性格悪いわね」

C.C.「ああ、よく言われるよ」

140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 04:37:16.99 ID:UBxtuV3j0
カレン「私が聞いたのは、あんたがゼロを……ルルーシュを誘ってるって事」

C.C.「ふむ、それは知っているな」

カレン「そ、それで……特殊なやり方を……その……」

C.C.「ああ、それも聞いている」

カレン「前も後ろも調教済みで……」

C.C.「……初耳だ」

カレン「いつも、あ……あそこに何かを入れるよう命じられてるって事ね」

C.C.「……」

C.C.「そんな噂がまかり通るとは……心外だ」

142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 04:40:47.91 ID:UBxtuV3j0
C.C.「……なあカレン」

カレン「な、何よ」

C.C.「お前、その噂をどこまで信じていたんだ?」

カレン「んなっ!? なんでそんな事言わなきゃいけないわけ!?」

C.C.「なあに、ただの興味本位だ」

カレン「じゃあ教えなくても良いわよね! はい、この話は終わり!」

C.C.「いいや、駄目だ。お前が私の事をどう思っていたかが気になるしな」

カレン「えっ……と」

C.C.「さあ、どうなんだ?」

カレン「……全部、かな。あ、あはははは」

C.C.「……」

143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 04:45:01.48 ID:UBxtuV3j0
C.C.「……カレン、私は悲しいよ。お前にそう思われていたなんてな」

カレン「それが悲しい顔!? 怖いんだけど!」

C.C.「ああ、悲しいとも。悲しいから、
   私はお前の噂を流してしまうかもしれない」

カレン「はあっ!? ちょ、ちょっと! それ、どういう意味よ!?」

C.C.「そのままの意味さ。
   『昨日のゼロとカレンは、私が驚く程激しかった』、とな」

カレン「何よそれ!?」

C.C.「噂の種、だな」

144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 04:50:09.32 ID:UBxtuV3j0
C.C.「私は悲しくなるとな、つい口が軽くなるんだ」

カレン「……あんた、私を巻き込む気?」

C.C.「人の噂もなんとやら、だ。
   さすがに、その間私一人が道化になるのは嫌でね」

カレン「そ、そんなのゼロが、ルルーシュが否定すればすぐ消えるわ!」

C.C.「私もそう思ったんだがな、お前が信じてしまうような噂だぞ?」

カレン「……うっ」

C.C.「この噂、すぐには消えないだろうと思ったんだ」

カレン「だからって……」

C.C.「カレン。一緒に道化を演じようじゃないか」

147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 04:53:49.69 ID:UBxtuV3j0
ドンドン!

カレン「だ、誰?」

C.C.「奇声を上げてはいないからロロではないと思うが……」

??『開けてくださいまし! 中で何をなさっているんですか!?』

カレン「この声は……」

C.C.「この勢い……完全に誤解しているな」

ピッ…パシュン!

神楽耶「どういう事ですのゼロ様!? わたくしという妻がありながら!」

150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 04:59:01.06 ID:UBxtuV3j0
カレン「落ち着いて!」

神楽耶「落ち着けですって!? それは無理というものです!」

C.C.「……ふむ」

神楽耶「あなたは何をそんなに冷静でいるんですの!」

カレン「ねえC.C.、なんとか言いなさいよ」

C.C.「……あまり嫉妬するな、神楽耶」

神楽耶「っ!?」

カレン「ちょ、ちょっと!?」

152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 05:02:41.37 ID:UBxtuV3j0
C.C.「英雄、色を好む。そうだろう?」

神楽耶「それとこれとは話が別です!
    こ、子供が出来たと聞きましたので!」

C.C.「あんまり怒鳴るな。お腹の子に悪いだろう」サスサス

神楽耶「な、なんですの慈愛の眼差しは……!?」

C.C.「あっ、蹴った」

神楽耶「蹴っ……」

フラッ…

カレン「ちょっと神楽耶さま!? C.C.、あんた誤解を解く気あるの!?」

C.C.「……ふふっ、さてな?」

154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 05:06:46.04 ID:UBxtuV3j0
神楽耶「わたくしではなく……C.C.様に第一子が……?
    皇の家名が……第二夫人に……?」

C.C.「カレンが次に身篭ったら、その立場も危ういんじゃないか?」

神楽耶「おうふ!」

カレン「あんた、神楽耶様をからかって楽しんでない!?」

C.C.「さあ、それはどうかな? お~、よしよし」サスサス

神楽耶「こ、ここ……」

神楽耶「このままではいけませんわ!」

155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 05:11:42.73 ID:UBxtuV3j0
神楽耶「せめて……せめて次はわたくしでなくては!」

C.C.「ふむ。どうするつもりだ?」

神楽耶「決まっているじゃありませんか!
    今すぐゼロ様の男気を見せて貰うのです!」

カレン「男気って……ちょ、えええっ!?」

神楽耶「その立場に甘え安穏と暮らしていたわたくしが愚かでしたわ。
    いくらわたくしと周囲が言い張った所で、子がいるのといないのでは天と地の差」

C.C.「つまり?」

神楽耶「ゼロ様! どこにいますの!?
    今すぐ! 今すぐわたくしと●●りをば!」

ルル「……」

ルル「……ん、んんっ」

157: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 05:14:43.03 ID:UBxtuV3j0
ルル「ここは……? さっきまで俺は母上と一緒に……」

神楽耶「その服……ゼロ様?」

ルル「!?」

ルル(何故、神楽耶がここに!?)

C.C.「ふふっ!」ニヤニヤ

ルル(……おのれC.C.! お前の仕業か!)

神楽耶「そのお顔……まさか、ゼロ様はブリタニア人ですの?」

ルル「!?」

ルル(しまった! 仮面をつけていない!)

158: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 05:18:15.90 ID:UBxtuV3j0
神楽耶「そんな……まさか……」

ルル(くそっ! 余計な手間を取らせてくれたなC.C.!)

C.C.「……」ニヤニヤ

ルル「……落ち着いてください、神楽耶様」

神楽耶「これが……これが落ち着いていられますか!」

ルル「……」

ルル「このゼロが、皇神楽耶に問う!」

神楽耶「!?」

161: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 05:25:08.92 ID:UBxtuV3j0
ルル「貴方がこの俺を……ゼロを夫と定めた理由は何だ?」

神楽耶「そ、それは……日本を開放しようとする心に……」

ルル「ならば聞こう! 心に、人の心に人種の区別はあるのか?」

神楽耶「!」

ルル「……確かに私は貴方に真実を伝えていなかった。
   このゼロの正体がブリタニア人だと言う事を」

神楽耶「そ、そうです! それが問題ですわ!」

ルル「……だがそれは、私が貴方を信頼していたからでもある。
   貴方ならば、この私……いや、俺の本当の姿を
   認めてくれるだろうと思っていたからだ」

神楽耶「!!」

 

163: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 05:31:57.15 ID:UBxtuV3j0
ルル「それに、夫婦となればいずれわかる事でしたからね」

神楽耶「ゼロ様……」

ルル「……俺の名前はルルーシュ。
   それが、貴方の夫の本当の名前だ」

神楽耶「ルルーシュ……ルル様っ!」

ぎゅっ!

ルル「おっと!」ポキン…

神楽耶「やはり、わたくしの夫は貴方以外に有り得ませんわ!」

ルル「これは光栄です、神楽耶様」ポキポキン…

165: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 05:35:47.88 ID:UBxtuV3j0
ルル「……さあ、どうしてこうなったのか説明してもらおうか」

C.C.「相変わらず口が上手いな」

ルル「そんな事を聞いてるんじゃない!」

C.C.「それは本人の口から聞いたらどうだ? なあ、神楽耶」

神楽耶「そ、そうでしたわ!
    ルル様、C.C.様が妊娠されたというのは本当ですの!?」

ルル「何っ!? それは本当かC.C.!?」

C.C.「……」

C.C.「何だと?」

169: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 06:00:43.47 ID:UBxtuV3j0
C.C.「おい、待てルルーシュ」

神楽耶「わたくしが聞いた話ですと、
    ルル様との子供はもう三ヶ月になると……」

ルル「ほわあっ!?」

カレン「えっ、何なのその驚きよう!?
    C.C.、あれってデマじゃなかったの!?」

C.C.「いや、デマなんだが……」

ルル「だ、大丈夫なのかC.C.!? そんなに歩き回って!」

C.C.「大丈夫に決まっているだろうが……!」

171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 06:05:59.43 ID:UBxtuV3j0
ルル「すまなかったC.C.……あんなに辛く当たってしまって」

C.C.「……ルルーシュ、お前。
   私と子供が出来ている事に違和感を感じないのか?」

ルル「ここに、俺とお前の子供がいるのか……」

そっ…

C.C.「腹に手を当てるな」

カレン「や、やっぱり本当だったのね……!」

神楽耶「ルル様! わたくしとも●●りを!」

C.C.「ああ、もう!」

ルル「ふふっ……ぷにぷにだ」クニッ

C.C.「腹をつまむな!」

173: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 06:10:51.10 ID:UBxtuV3j0
C.C.「いいか、良く聞けルルーシュ」

ルル「何だ?」

C.C.「私の腹に、子はいない」

ルル「っ!? C.C.っ!」

バチンッ!

C.C.「痛っ!……な、何故ぶった!? お、お前……私をぶったな!?」

ルル「当たり前だ!」ポロポロ

C.C.「……何故お前が泣く」

ルル「俺の事が気に入らないなら、それは仕方ない。
   ……だが、自分の子を否定するな!」ポロポロッ

C.C.「……はぁ」

176: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 06:14:25.94 ID:UBxtuV3j0
ルル「C.C.……おれは奴とは、ブリタニア皇帝とは違う」

C.C.「……そうか」

ルル「だから俺は、俺達の子も愛する。勿論お前もだ」

ぎゅっ

C.C.「なっ、は、離せ!」

ルル「だから、子はいないなんて悲しい事は言わないでくれ……!」

C.C.「……」

C.C.「……はぁ」

179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 06:19:32.48 ID:UBxtuV3j0
ルル「お前がナナリーの画像を消してしまったのも、
   妊娠初期で不安定だったからだと思う。気にすることはない」

C.C.「……おい。カレン、神楽耶」

ルル「失った物は、また取り戻せば良い。
   そして今は、新しい命が育まれていることを素直に喜ぼうじゃないか」

C.C.「……こいつを何とかしてくれ」

カレン「……良い、うっ……話じゃない……グスッ」

神楽耶「これは……認めざるを得ませんわね」

C.C.「……」

181: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 06:25:25.48 ID:UBxtuV3j0
ルル「俺とお前の子だ。きっとたくましく育ってくれるに違いない」

C.C.「……もしもの話だが、確実にそれは無いだろう」

カレン「私……変に嫉妬しちゃってたみたいね。悪かったわ」

C.C.「カレン、頼む。戻ってきてくれ」

神楽耶「わたくし……第二夫人でも我慢……いえ、満足ですわ!」

C.C.「勝手に話を進めるな」

C.C.「……」

C.C.「……どうすればいいんだ、この状況は」

…ドンドン

C.C.「ん?」

183: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/08/28(木) 06:30:44.04 ID:UBxtuV3j0
キュィィン!

C.C.(これは……ギアスか)

??『……僕は認めないからね』

C.C.「認めるも何もだな……そんな事実はそんz」

??『……ギギギ』

C.C.「!?」

ヒュゥゥン!

C.C.「……」


 ドン ドン


おわり