1: ◆ajqgdR8aUE 21/01/31(日)20:37:46 ID:dqW
テミス「いつでも来て良いという話だったからな」


天音「もうちょっとスパン置きなさいよ、最終話の余韻もへったくれも無いじゃない」


テミス「いつでも来て良いと言うから来たのだが…」シュン


天音「あぁもう!良いわよ!いつでも来なさいよ!」


天音「っていうか遊びに来るぐらいなら、いっその事ストライカーにでもなればいいじゃない」


テミス「それは出来ない相談だな」


天音「なによ、まだあたし達と対立した事を気にしてるわけ?」


テミス「いや、誰からの命令にも従わず自由に生きていたいだけだ」


天音「バイトばっくれたニートみたいな事言ってんじゃないわよ!」

引用元: テミス「遊びに来たぞ」[スクストSS] 




2: ◆ajqgdR8aUE 21/01/31(日)20:39:00 ID:dqW
天音「…で?遊びにって大富豪でもやるつもり?」


テミス「それも目的の1つではあるが、もっと重要な目的があってだな」


天音「目的の1つではあるのね」


テミス「お前達が普段どう過ごしているかに興味があるんだ」


天音「どうって…別に普通よ?」


天音「普通に食事して勉強して運動して遊んで寝て…」


天音「あとは時々オブリをシバいてるぐらいかしら」


テミス「その程度の日常生活で私に勝てる力が身に付くわけがないだろう」


テミス「ワンパンマンのサイタマでもあるまいし」


天音「あんたそういう俗っぽい事も知ってんのね」


テミス「一般常識だ」


天音「どこの世界の一般よ」


テミス「まぁ百聞は一見にしかずと言うしな、実際に見せてもらおうか」


天音「別にいいけど…本当に普通よ?」

3: ◆ajqgdR8aUE 21/01/31(日)20:39:56 ID:dqW



天音「まずはチームハウスからかしら」


天音「チームハウスはその名の通り、チーム毎に用意されている宿舎で、あたし達が寝泊まりや生活をしている建物よ」


天音「ここはココナッツ・ベガのチームハウスね」


テミス「ココだけにか」


天音「違うわよ!」


天音「あ、丁度あそこに不知火ハヅキと東雲リョウコが居るわよ」


\キャーッ!/


テミス「…胸を揉まれているが」


天音「そうね」


テミス「止めないのか?」


天音「なんで?」


テミス「いや、おかしいだろう」


天音「別に普通だけど」


テミス「普通…?あれがか…?」


天音「普通よ普通、あんなのいちいち気にしてたらキリがないわよ」


テミス「そういうものか」


天音「そういうものよ」


\キャーッ!/

4: ◆ajqgdR8aUE 21/01/31(日)20:40:39 ID:dqW



天音「ここはグラウンドよ」


天音「五稜館学園は無駄にデカいからグラウンドも無駄にデカいわ」


天音「まぁどれだけデカくてもエテルノでは身体を鍛えられないし、無用の長物って感じね」


テミス「辛辣だな」


\ゼンソクリョクダー!/


テミス「おい、世界記録より速く走っていった奴が居るぞ」


天音「あぁ遥ね、あいつ足速いのよ」


テミス「速いのよ、で済ませていいものではないだろ」


天音「いいのよ、いくら速くたって記録に残らなきゃ世界一でも何でもないんだし」


テミス「そういうものか」


天音「そういうものよ」


\ニューワールドレコード!/

5: ◆ajqgdR8aUE 21/01/31(日)20:41:59 ID:dqW



天音「次の場所は…」


\アリガトウゴザイマス!/


テミス「おい、あのメロンパンの山は何だ」


天音「あぁそうそう、今日は蒼井雪枝の誕生日なのよ」


天音「あれはその誕生日プレゼントね」


テミス「誕生日プレゼントだとしても、あの量は常軌を逸してるだろ」


テミス「軽く百個は越えてるぞ」


天音「あれぐらいここじゃ普通よ、普通」


天音「むしろ少ない方ね」


テミス「そういうものか」


天音「そういうものよ」


\オカエシヲドウゾ/

6: ◆ajqgdR8aUE 21/01/31(日)20:43:15 ID:dqW



テミス「いや、誕生日プレゼントのお返しっておかしいだろ」


天音「そう?ギブアンドテイクってやつじゃない?」


テミス「誕生日プレゼントにギブを求めるな」


天音「ってもあたし達には不要な物をあいつ…隊長にあげてるわけだし、あいつはその不要な物が欲しいってんだからWin-Winよ」


テミス「それもう廃品回収と変わらんぞ」


天音「あいつだってアホみたいな量のメロンパンとかネイルシールとかキーホルダー押し付けてくるんだからお互い様よ」


テミス「そういうものか」


天音「そういうものよ」

7: ◆ajqgdR8aUE 21/01/31(日)20:43:59 ID:dqW



天音「ここは闘技場よ」


天音「訓練シミュレーターや別のチャンネルのやつらと模擬戦をしたりして訓練する場所ね」


天音「特訓期間ってのもここでやってるわ」


テミス「ようやく参考になりそうな場所だな」


\アタレェェェェェ!/


<バコーン!


テミス「いや死ぬだろあれ」


天音「あぁ大丈夫、切られたり撃たれたり殴られたり程度では死なないから」


テミス「普通は棍棒で殴られたら死ぬぞ」


テミス「というか友人や自分と同じ姿の者に対してよくあそこまで全力でいけるな」


天音「逆よ逆、オブリがあたし達に化けてても躊躇しないようにってやつよ」


テミス「そういうものか」


天音「そういうものよ」

8: ◆ajqgdR8aUE 21/01/31(日)20:44:50 ID:dqW



天音「ここはプリズムルームよ」


天音「見ての通り、ステラプリズムが設置された部屋で他のチャンネルへの転送なんかに使ってるわ」


天音「そういえば、あんたの後を追った時もここがスタートラインだったわね」


テミス「そう…」


天音「もうちょっと興味持ちなさいよ!」


天音「ステラプリズムって思ってたよりデカいな、とか何かしらあるでしょ!」


テミス「奈良の大仏より小さいな」


天音「やめなさいよ!なんか凄いちっちゃく見えてくるじゃない!」


※ステラプリズムは約16m
奈良の大仏(台座込み)は約18m

9: ◆ajqgdR8aUE 21/01/31(日)20:45:47 ID:dqW
テミス「…しかし今日は色々と見て分かった」


天音「ステラプリズムが奈良の大仏より小さいって?」


テミス「いや、お前達が私に勝てた理由だ」


天音「なによ?友情だとでも言う気?」


テミス「お前達は普通じゃない」


天音「えっ」


テミス「普通の学生では気が狂うような特殊な環境で精神を長年鍛えられたから私に勝てたのだろうな、そうに違いない」


天音「いや、それは無いわよ」


天音「いやいやいや…」


天音「えっ…そういうものなの…?」


テミス「そういうものだ」


END