1: ◆5F5enKB7wjS6 21/02/04(木)00:06:50 ID:LUB
―――プロデューサー室
千夜「…………」
P「…………」
千夜「…………」
P「……あれ? 千夜?」
千夜「なんですか」
P「いや、なんですかって……き、聞こえてた?」
千夜「聞こえていましたよ、お前の大きな声」
P「なら何か反応くらいあっても……え、今日が誕生日で合ってるよね?」
千夜「はい」
P「ああ良かった、間違えたかと思っちゃったよ。もう1回、誕生日おめでとう千夜!」
千夜「…………」スン…
P「えーなんでぇ……?」
引用元: ・モバP「千夜、誕生日おめでとう!!」
2: ◆5F5enKB7wjS6 21/02/04(木)00:07:49 ID:LUB
千夜「用件はそれだけですか? では失礼します」
P「スルーは悲しい! 何か反応返して!」
千夜「お前は私に何を求めているんですか……何も返すものなどありませんよ」
P「求めてるとかそういうんじゃないけどさ……ほら、さっき多田さんと速水さんにおめでとうって言われてて照れてたじゃん」
千夜「お前っ、覗き見を……!」
P「み、見ちゃったんだから仕方ないだろ? はにかんで『あ、ありがとうございます……』って返してて胸がキュンとした!」
千夜「私のモノマネらしきものもそうですがお前が胸がキュン、と言うのもおぞましいですね……」ゾワッ
P「引かないで?」
P「スルーは悲しい! 何か反応返して!」
千夜「お前は私に何を求めているんですか……何も返すものなどありませんよ」
P「求めてるとかそういうんじゃないけどさ……ほら、さっき多田さんと速水さんにおめでとうって言われてて照れてたじゃん」
千夜「お前っ、覗き見を……!」
P「み、見ちゃったんだから仕方ないだろ? はにかんで『あ、ありがとうございます……』って返してて胸がキュンとした!」
千夜「私のモノマネらしきものもそうですがお前が胸がキュン、と言うのもおぞましいですね……」ゾワッ
P「引かないで?」
3: ◆5F5enKB7wjS6 21/02/04(木)00:08:25 ID:LUB
千夜「あのお二人は別です。少なくともお前に見せる反応ではない」
P「結構仲良しになったよな。雑談してたり一緒に学校の課題してたりするのもよく見るし」
千夜「まぁ、学校は違いますが同い年ですし、勉強の範囲も似通っているので……」
P「多田さんと速水さんが千夜と同じ17歳って不思議な感覚だなぁ」
千夜「ちなみに、李衣菜さんの方が奏さんより誕生日が早いのです。1日だけですが」
P「……#@$&%+=♪☆」
千夜「バグるな」ペシッ
P「結構仲良しになったよな。雑談してたり一緒に学校の課題してたりするのもよく見るし」
千夜「まぁ、学校は違いますが同い年ですし、勉強の範囲も似通っているので……」
P「多田さんと速水さんが千夜と同じ17歳って不思議な感覚だなぁ」
千夜「ちなみに、李衣菜さんの方が奏さんより誕生日が早いのです。1日だけですが」
P「……#@$&%+=♪☆」
千夜「バグるな」ペシッ
4: ◆5F5enKB7wjS6 21/02/04(木)00:09:02 ID:LUB
P「はっ!?」
千夜「まったく……。それよりも、本当にお前は人をよく観察していますね。仕事をしろ」
P「ち、ちゃんしてるよ……今日だって早く千夜に誕生日おめでとう、って言いたくて気合入れて仕事してたんだから」
千夜「…………」
P「だ、だからなんで黙っちゃうんだ……?」
千夜「……仕事を急ぐのは構いませんが、ミスは無いでしょうね」
P「それはもちろん。千夜とちとせを輝かせるための仕事だからな!」
千夜「…………」
P「うーん……」
千夜「まったく……。それよりも、本当にお前は人をよく観察していますね。仕事をしろ」
P「ち、ちゃんしてるよ……今日だって早く千夜に誕生日おめでとう、って言いたくて気合入れて仕事してたんだから」
千夜「…………」
P「だ、だからなんで黙っちゃうんだ……?」
千夜「……仕事を急ぐのは構いませんが、ミスは無いでしょうね」
P「それはもちろん。千夜とちとせを輝かせるための仕事だからな!」
千夜「…………」
P「うーん……」
5: ◆5F5enKB7wjS6 21/02/04(木)00:09:55 ID:LUB
千夜「……お前はお嬢さまを輝かせるために働けばいい。私のことは――」
P「はいはい、またそういうことを言う。俺は千夜とちとせの、2人のプロデューサーだからっていつも言ってるだろ?」
千夜「……それは理解しています。お前が私たちのために毎日、身を粉にして方々に働きかけ仕事を取ってくることを」
P「仕事だからってだけじゃないけどな。俺をプロデューサーでいさせてくれるのは千夜とちとせだから。2人が大切だから頑張れるんだよ」
千夜「………………お前の、そういうところを、お嬢さまはとても感謝していらっしゃる。だから魔法使いだと仰っている」
P「うん、嬉しいな。俺も感謝してるよ、ちとせにも千夜にも」
千夜「…………」
P「いつもありがとう、千夜」
P「はいはい、またそういうことを言う。俺は千夜とちとせの、2人のプロデューサーだからっていつも言ってるだろ?」
千夜「……それは理解しています。お前が私たちのために毎日、身を粉にして方々に働きかけ仕事を取ってくることを」
P「仕事だからってだけじゃないけどな。俺をプロデューサーでいさせてくれるのは千夜とちとせだから。2人が大切だから頑張れるんだよ」
千夜「………………お前の、そういうところを、お嬢さまはとても感謝していらっしゃる。だから魔法使いだと仰っている」
P「うん、嬉しいな。俺も感謝してるよ、ちとせにも千夜にも」
千夜「…………」
P「いつもありがとう、千夜」
6: ◆5F5enKB7wjS6 21/02/04(木)00:10:31 ID:LUB
千夜「っ……それは」
P「ん?」
千夜「……それは……私の」
P「どした」
千夜「……いえ、なんでも……。お前はそういうやつですから」
P「えっどういうやつ?」
千夜「…………」
P「まただんまりかぁ……あはは、まぁいいや。違う話にしようか――あぁそうだ、誕生日プレゼント!」
千夜「……プレゼント……」
P「ん?」
千夜「……それは……私の」
P「どした」
千夜「……いえ、なんでも……。お前はそういうやつですから」
P「えっどういうやつ?」
千夜「…………」
P「まただんまりかぁ……あはは、まぁいいや。違う話にしようか――あぁそうだ、誕生日プレゼント!」
千夜「……プレゼント……」
7: ◆5F5enKB7wjS6 21/02/04(木)00:11:13 ID:LUB
P「ごめんな、忙しくてまだ用意出来てなくてさ……せっかくだから千夜が欲しい物がいいよな!」
千夜「何もありませんよ。お前にねだる物など」
P「そう言うなって。年に一度の誕生日なんだから」
千夜「……はぁ。では逆に聞きましょう。お前は私に何を願いますか?」
P「……へ?」
千夜「私が何かを願うことなどおこがましい。ならばお前が私に何かを求め、私がそれに応える形で必要なものをお前に求めます」
P「え、えっと……つまり、例えば俺が千夜にゴスロリ服を着てもらいたいなら、それをプレゼントしろと?」
千夜「…………」ギロッ
P「た、例え話だから! 違うから!」
千夜「何もありませんよ。お前にねだる物など」
P「そう言うなって。年に一度の誕生日なんだから」
千夜「……はぁ。では逆に聞きましょう。お前は私に何を願いますか?」
P「……へ?」
千夜「私が何かを願うことなどおこがましい。ならばお前が私に何かを求め、私がそれに応える形で必要なものをお前に求めます」
P「え、えっと……つまり、例えば俺が千夜にゴスロリ服を着てもらいたいなら、それをプレゼントしろと?」
千夜「…………」ギロッ
P「た、例え話だから! 違うから!」
8: ◆5F5enKB7wjS6 21/02/04(木)00:11:53 ID:LUB
千夜「無論、私が拒否すれば無効です」
P「わ、分かってるよ。そうだな……何がいいかな」
千夜「…………」
P「うーーーーん………………あ、そうだ」
千夜「なんでしょう」
P「こないだ、撮影前におデコ出してメイクしてもらってたよな。デコ出し可愛かったよ」
千夜「!」
P「だから――」
千夜「なるほど、ならばヘアピンですね。ではヘアピンを頂きましょうか」
P「お、おお? うん、そうなるかな……そうだな、ヘアピンかぁ」
P「わ、分かってるよ。そうだな……何がいいかな」
千夜「…………」
P「うーーーーん………………あ、そうだ」
千夜「なんでしょう」
P「こないだ、撮影前におデコ出してメイクしてもらってたよな。デコ出し可愛かったよ」
千夜「!」
P「だから――」
千夜「なるほど、ならばヘアピンですね。ではヘアピンを頂きましょうか」
P「お、おお? うん、そうなるかな……そうだな、ヘアピンかぁ」
9: ◆5F5enKB7wjS6 21/02/04(木)00:12:32 ID:LUB
千夜「何か不都合でも?」
P「俺は何もないけど……千夜がそれでいいのなら」
千夜「お前が求めたのです。お前の望みですよ、これは」
P「……そういうことにしとくか」
千夜「…………」
P「はは、それじゃ楽しみにしててくれ。近いうちに必ず、とびきり可愛いのをプレゼントするよ」
千夜「……はい。…………お前、一度しか言いません。聞きなさい」
P「うん?」
千夜「…………ふぅ」
千夜「――心から感謝します。誕生日を祝ってくれてありがとう」ニコ
P「え――」
こんこんっ
がちゃっ!
李衣菜「失礼しまーすっ。千夜ちゃん居ますか~?」
P「俺は何もないけど……千夜がそれでいいのなら」
千夜「お前が求めたのです。お前の望みですよ、これは」
P「……そういうことにしとくか」
千夜「…………」
P「はは、それじゃ楽しみにしててくれ。近いうちに必ず、とびきり可愛いのをプレゼントするよ」
千夜「……はい。…………お前、一度しか言いません。聞きなさい」
P「うん?」
千夜「…………ふぅ」
千夜「――心から感謝します。誕生日を祝ってくれてありがとう」ニコ
P「え――」
こんこんっ
がちゃっ!
李衣菜「失礼しまーすっ。千夜ちゃん居ますか~?」
10: ◆5F5enKB7wjS6 21/02/04(木)00:13:22 ID:LUB
千夜「」
P「うおっ、多田さん!」ビクッ
李衣菜「あ、やっぱりここに居たー。こんにちは、千夜ちゃんのプロデューサーさん! 千夜ちゃん迎えに来ましたっ」
P「あ、ああ、こんにちは。迎えに来たって?」
李衣菜「はい、これから寮で千夜ちゃんの誕生日パーティーするんですよ。一緒に行こうねって待ち合わせてたんですけど、なかなか来なかったので探しに」
P「そうだったのか……ごめん、俺が長々と引き止めちゃってた」
李衣菜「いえ、いいんですよー。千夜ちゃんもきっと……千夜ちゃん?」
千夜「」
P「フリーズしてる!」
李衣菜「ええっ!? 千夜ちゃーん!」
P「うおっ、多田さん!」ビクッ
李衣菜「あ、やっぱりここに居たー。こんにちは、千夜ちゃんのプロデューサーさん! 千夜ちゃん迎えに来ましたっ」
P「あ、ああ、こんにちは。迎えに来たって?」
李衣菜「はい、これから寮で千夜ちゃんの誕生日パーティーするんですよ。一緒に行こうねって待ち合わせてたんですけど、なかなか来なかったので探しに」
P「そうだったのか……ごめん、俺が長々と引き止めちゃってた」
李衣菜「いえ、いいんですよー。千夜ちゃんもきっと……千夜ちゃん?」
千夜「」
P「フリーズしてる!」
李衣菜「ええっ!? 千夜ちゃーん!」
11: ◆5F5enKB7wjS6 21/02/04(木)00:13:58 ID:LUB
千夜「――はっ!?」
P「ち、千夜! 良かった復活した!」
李衣菜「だ、大丈夫? パーティー行けるかな?」
千夜「……李衣菜さん、部屋に入る時は静かにお願いしますね……!」
李衣菜「えっ、ご、ごめんね……?」
P「何にせよ、何もなくてよかったよ。それじゃあ行ってらっしゃい」
李衣菜「うん、行こうよ千夜ちゃんっ」
千夜「はい、行きましょう李衣菜さん。……お前」
P「ん」
千夜「行ってきます」ペコリ
P「うん、楽しんで来るんだぞ!」
P「ち、千夜! 良かった復活した!」
李衣菜「だ、大丈夫? パーティー行けるかな?」
千夜「……李衣菜さん、部屋に入る時は静かにお願いしますね……!」
李衣菜「えっ、ご、ごめんね……?」
P「何にせよ、何もなくてよかったよ。それじゃあ行ってらっしゃい」
李衣菜「うん、行こうよ千夜ちゃんっ」
千夜「はい、行きましょう李衣菜さん。……お前」
P「ん」
千夜「行ってきます」ペコリ
P「うん、楽しんで来るんだぞ!」
12: ◆5F5enKB7wjS6 21/02/04(木)00:14:33 ID:LUB
李衣菜「奏がさー、わざわざ探しに行かなくてもって言うんだよー」
千夜「……奏さんが正しいです。だいたい李衣菜さんは――」テクテク
李衣菜「ええっ? な、なんで――」トテトテ
がちゃ
ぱたん……
P「…………」
P「ありがとうって言われちゃった」
P「……うへへ! もっと頑張るぞ~!」
―――
――
―
13: ◆5F5enKB7wjS6 21/02/04(木)00:15:21 ID:LUB
―――黒埼家
千夜「ただいま帰りました、お嬢さま」
ちとせ「おかえりなさい千夜ちゃん♪ わ、いっぱいプレゼントもらったんだね」
千夜「ええ……ありがたいことに。私のために……皆さん、私には勿体ない方々です」
ちとせ「あは、そんなふうに言わないの♪ こっちは?」
千夜「こちらは響子さんたちが作ってくださったパーティー料理です。ちとせお嬢さまにも是非に、と持たされまして」
ちとせ「本当にっ? 嬉しい、今度お礼言わなきゃ!」
14: ◆5F5enKB7wjS6 21/02/04(木)00:16:07 ID:LUB
千夜「ええ、私も重ねて感謝しなければ。お夕飯はこちらでよろしいですか?」
ちとせ「うん、もちろんっ。……楽しかった?」
千夜「はい、とても」
ちとせ「あは♪ それで、魔法使いさんは?」
千夜「、……何故あいつのことを?」
ちとせ「あの人のことだもん、急いでお仕事終わらせて千夜ちゃんのために時間を作ったんじゃない?」
千夜「…………」
ちとせ「沈黙は肯定だよ♪ そっかぁ、嬉しいよね」
千夜「……はい。とても嬉しかった……」ニコ…
ちとせ「……!?!?!?」
ちとせ「うん、もちろんっ。……楽しかった?」
千夜「はい、とても」
ちとせ「あは♪ それで、魔法使いさんは?」
千夜「、……何故あいつのことを?」
ちとせ「あの人のことだもん、急いでお仕事終わらせて千夜ちゃんのために時間を作ったんじゃない?」
千夜「…………」
ちとせ「沈黙は肯定だよ♪ そっかぁ、嬉しいよね」
千夜「……はい。とても嬉しかった……」ニコ…
ちとせ「……!?!?!?」
15: ◆5F5enKB7wjS6 21/02/04(木)00:17:07 ID:LUB
千夜「え、どうされました……?」
ちとせ「ち、ちちち千夜ちゃんが魔法使いさんのことで笑った!! お赤飯! お赤飯炊かなきゃ~!!」
千夜「!? お、お嬢さま落ち着いてください! 私だってそういうことはあります! も、もちろんあいつの前では滅多に――」
ちとせ「めったに!? つまり笑うこともある!! 嬉しい、私嬉しいよ千夜ちゃん~~~~っ!!」ギューッ
千夜「お、お嬢さま苦しい……!」
ちとせ「お赤飯どうやって炊くの!? 血を垂らせばいい!?」
千夜「お止めください!!」
ちとせ「ああっ魔法使いさんにもお礼の電話しなきゃ~~~っ!!」ドタバタ
千夜「お嬢さま~~~~っ!!」ドタバタ…
おわり
ちとせ「ち、ちちち千夜ちゃんが魔法使いさんのことで笑った!! お赤飯! お赤飯炊かなきゃ~!!」
千夜「!? お、お嬢さま落ち着いてください! 私だってそういうことはあります! も、もちろんあいつの前では滅多に――」
ちとせ「めったに!? つまり笑うこともある!! 嬉しい、私嬉しいよ千夜ちゃん~~~~っ!!」ギューッ
千夜「お、お嬢さま苦しい……!」
ちとせ「お赤飯どうやって炊くの!? 血を垂らせばいい!?」
千夜「お止めください!!」
ちとせ「ああっ魔法使いさんにもお礼の電話しなきゃ~~~っ!!」ドタバタ
千夜「お嬢さま~~~~っ!!」ドタバタ…
おわり
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