1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 21:20:48.96 ID:yJfFgp6r0
桐野アヤと向井拓海のお話

引用元: アヤ「向井拓海こえ~・・・」 



2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 21:21:58.50 ID:yJfFgp6r0
ヴォン!!ゥオンォン!!ボボボッボボッボボッ・・・

アヤ(う、うるせえ・・・でも言えねえ・・・)

P「拓海も来たようだな~」

拓海「あ、アヤさんお早うございます、プロデューサーもお早う」

P「お早う拓海」

アヤ「あ、ああ、お早う・・・」

拓海「アヤさんちょっと元気無いですよ!」

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 21:26:00.19 ID:yJfFgp6r0
アヤ「あはは・・・アタイはクール路線だからさ・・・はは・・・」

拓海「なるほど・・・で、今日はどんな予定なんだっけ?」

P「そうだな~、・・・どうしようか」

アヤ「ん・・・?」

拓海「あ?」

アヤ「」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 21:28:10.15 ID:yJfFgp6r0
拓海「ねえアヤさん、こんなんじゃ困りますよね」

アヤ「あ、ああ、そうだな・・・せっかく本格的に活動開始ってのに・・・」

P「ごめんごめん、いや~、レッスン室他のとこが使ってるの忘れててさ」

アヤ「・・・ん?っかしーな、アタイ達が使うって予約してなかったか?なあ拓海・・・・・・サン」ゴニョゴニョ

拓海「あ、そうそう、アヤさんの言うとおり、確かアタシらが使うって予約入れてたはずだぜ」

アヤ(あー・・・呼び捨てでいいのか?もう・・・)

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 21:33:03.47 ID:yJfFgp6r0
P「そ、それはそうなんだけど・・・ほら・・・パソコンのほうの予約システムだと別のとこの予約が入ってるんだ」

拓海「ぶっ壊れてんじゃねーの?連れの単車のデジメーターも信号待ちで時速150キロ記録したりするぜ」

アヤ(なんだよそれ完全に故障じゃねえか・・・意味わかんねえよ・・・)

拓海「やっぱ単車は日本製に限るな」ブツブツ

アヤ(・・・でも、確かに予約はした、けど記録が食い違ってる、故障はまずありえないとなると・・・)

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 21:37:04.96 ID:yJfFgp6r0
アヤ「あー、あのさ、これもしかして・・・」

P「・・・あんまり考えたくも無いけど、二人はデビューしたて、俺も新米プロデューサーだからさ・・・」

P「と、とにかく電話入れて・・・」

バカンッ!!

アヤ・P「」

アヤ(投げた!?ヘルメット投げた!?)

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 21:41:06.52 ID:yJfFgp6r0
拓海「・・・ざけんなよ、筋通せってんだよ・・・」

アヤ(ヒイイィィィ!!もうヤダ!!帰りたい!!)

拓海「・・・クソが、もう使えねえじゃねえかメット・・・」イライラ

アヤ(めちゃくちゃ機嫌悪いよな!?これ!)

拓海「ちょっと行って来るわ」バッ

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 21:45:08.23 ID:yJfFgp6r0
P「お、おい!拓海!」

アヤ「ちょっと!!待って・・・」

キャキャキャヴォオンォオン!!ヴォオオオオンッ!!!

P「ど、どうしよう・・・」オロオロ

アヤ「くそっ・・・!」ダッ

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 21:48:23.20 ID:yJfFgp6r0
―レッスン場―



拓海「ど、どういうことなんだよ!?」

受付「えーですからー、見れば分かるでしょ?予約のところ」

拓海「おかしいだろ!?アタシらが先に・・・」

受付「でもー、こうなってるじゃないですかー」

アヤ「ちょ、ちょっと!拓海!」

P「い、いいんだ!拓海!俺の勘違いだった!」

拓海「はぁ・・・?何を・・・」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 21:51:53.17 ID:yJfFgp6r0
アヤ「そう!勘違い!アタイ最近寝不足でさ!」

拓海「ア、アヤさん・・・?」

ウィーン

悪いP「おやおやぁ?どうしたんだ?」

P「せ、先輩!お早うございます!」

悪いP「うーっす、受付のお姉さん、どうかしたのー?」

受付「えー、なんかー、この人がー、予約の内容が間違ってるとかー」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 21:56:59.17 ID:yJfFgp6r0
悪いP「はあ?予約の内容なんか間違えるわけないだろうがあ!?」

拓海「・・・」ギリギリ...

アヤ「お、抑えろ、拓海!」ヒソヒソ

拓海「・・・は、はい」

悪いP「ほら、とっとと帰った、しっし、俺達が使うんだよ」

P「は、はい!すみませんでした!」

悪いP「ねー、AちゃんBちゃん」

アイドルA「はーい!」

アイドルB「頑張りまーす!」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 22:01:09.99 ID:yJfFgp6r0
拓海「・・・んだよ、あんなのおかしいだろ・・・」ギリギリ

アヤ「まあ、抑えて、な・・・」

拓海「・・・はい」

アヤ「なあ、プロデューサー・・・」

P「ごめん、あそこが一番近いし使いやすいんだけど・・・」

拓海「・・・アヤさんはアタシの単車で送っていくから、ちょっと遠くても大丈夫だから気にすんな」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 22:04:42.32 ID:yJfFgp6r0
P「わ、わかった。すまない、ガス代は距離に応じて・・・あ、でも経費降りるかな・・・しょうがない、俺が・・・」

拓海「いらねえよ、ガス代貰うんだったらオイル代にパーツ代も要求するからな・・・タイヤ、エアクリ、パッキン色々あんだから・・・」

P「・・・ありがとう」ニッコリ

拓海「!・・・べ、別に、気にすんなよ」

アヤ(なんだよ、結構可愛いとこあんじゃん)

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 22:08:57.64 ID:yJfFgp6r0
ヴォッヴォヴォッボボボッボヴォッ・・・

拓海「足はここにかけてください」

アヤ「こ、ここ?」

拓海「ああ!マフラーは触らないでくださいね!火傷しますから!」

アヤ(なんだとー!?そんなもんが足の近くだと!?設計ミスだろうがー!!)

ボボボッヴォボボボボッボッボボボッ・・・

アヤ(しっかし・・・今にもエンジン止まりそうな音だな・・・大丈夫か?これ・・・)

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 22:12:26.66 ID:yJfFgp6r0
拓海「あーやっぱ単車はこうじゃなくっちゃな・・・」

拓海「小奇麗に揃ったアイドリング音なんざ反吐が出るぜ」ブツブツ

アヤ(く、口に出さなくて良かったー)

拓海「腕を腰の辺りに、そうですね」

アヤ(・・・)

アヤ(一体どうなってやがる、こいつの胸は・・・)タプタプ

拓海「行きますよ」

ヴォオオン!!!ォンウォン!!!

アヤ(うおー!!うるせええええ!!)

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 22:17:03.68 ID:yJfFgp6r0
トレーナー「じゃあ休憩ね、2人とも」

アヤ・拓海「はい!」

拓海「・・・ふぅ」ゼェゼェ

アヤ「ふっふっふ・・・どうした拓海、その程度か?」

拓海「流石、スタミナがありますね・・・アヤさんは・・・」ゴクゴク

アヤ「まあ、アタイの長所みたいなもんだから、な」

拓海「アタシもスタミナ欲しいです・・・」

拓海「・・・」フキフキ

アヤ(やべえよ・・・どんな体形してやがんだよ・・・主に胸・・・)

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 22:23:17.30 ID:yJfFgp6r0
拓海「・・・アヤさん、スタイルいいですね」

アヤ「」ブーッ

アヤ「ゲッホゲッホ、へ、変なこと言うな!」

拓海「え!?い、いや!ウェスト細いし・・・」

アヤ「え、あ、ああ・・・これぐらい絞ったらなれるから安心しな」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 22:26:11.90 ID:yJfFgp6r0
P「2人とも!聞いてくれ!」

拓海「つまんねー駄洒落とかだったら帰るからな」

アヤ「寒くもならねえから冷房代わりにすらならねえ」

P「ち、違う、あれは場の雰囲気を和まそうと・・・って、そんなことはどうでもいい!」

P「やったぞ!新人合同ライブに出ることになった!まだ先の話だけどな!」

拓海「何!?よっしゃ!」

アヤ「うおお!!やったぜ!楽しくなってきた!」

P「ああ、夏休みはまだ終わってない、暑いけど頑張ろう!」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 22:31:04.67 ID:yJfFgp6r0
ヴォオオオオン!!

アヤ(・・・つ、疲れた・・・)

アヤ(・・・)

アヤ(・・・)フッ

アヤ(・・・だ、ダメだ、眠ったら落ちる・・・)ギュッ

拓海(!)

オオオォォンヴォヴォヴォボッボボボ・・・・

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 22:35:58.02 ID:yJfFgp6r0
拓海「ちょっと休憩しますか?」

アヤ「・・・悪い」

拓海「公園のベンチですが、ちょっと座って寝ましょう」

アヤ「・・・うん、そうしよう」


ミーンミンミンミン・・・


アヤ(ここ、ちょっと涼しいな・・・)

アヤ(・・・)

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 22:41:45.76 ID:yJfFgp6r0
アヤ「ん・・・」

アヤ「・・・」

拓海「・・・」zzz

アヤ(ふふ、寝てる顔は、やっぱちょっと幼いな)

アヤ(・・・ありゃ)

アヤ(手なんか握っちゃってさ・・・)

アヤ(運転も疲れるだろうな・・・しばらくこのままでいよう、うん・・・)

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 22:44:12.61 ID:yJfFgp6r0
P「いよいよ本番か・・・」

アヤ「とうとう練習の成果を発揮する時が来たか!」

拓海「やってやろうじゃねえか!」

P「・・・なんか俺の方が緊張してきたぞ」

アヤ「おいおい、ったく・・・頼むぜ・・・」

拓海「まあアヤさんとアタシなら大丈夫だから心配するなって!」

拓海(ん・・・確かあいつらはAとB・・・あいつらも来てたのか・・・)

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 22:50:08.20 ID:yJfFgp6r0
悪いP「どんな感じかな?」

スタッフ「はあ、盛り上がってますよ」

悪いP「馬鹿かお前は、次は誰だ?」

スタッフ「桐野アヤと向井拓海っていう子のコンビですね」

悪いP「ふーん」ニヤリ

悪いP「おっと」

悪いP「手が」

悪いP「すべっちゃった」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 22:55:54.26 ID:yJfFgp6r0
スタッフ「・・・いいんですか?こんなことしちゃって」ヒソヒソ

悪いP「お前はほんとに分かってないな、これはAちゃんとBちゃんのお膳たてのための新人合同コンサートなんだぞ?」ヒソヒソ

スタッフ「ちゃんと報酬は頼みますよ」ヒソヒソ

悪いP「今までもちゃーんと実績はあるだろ?」ニヤニヤ

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 22:58:58.14 ID:yJfFgp6r0
アヤ「じゃあ・・・行くぜ!」

シーン

アヤ(・・・あれ?)

拓海(あ、あれ、音楽は・・・?)

アヤ「・・・!」バッ

放送「大変申し訳ありませんが機材の不調により、急遽プログラムを変更致します」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 23:05:42.16 ID:yJfFgp6r0
拓海「・・・」ギリギリ

アヤ(・・・くそっ、なんてこった・・・しかし、まさか・・・)

拓海「!」ダッ

アヤ「!?おい!?」

アヤ「プ、プロデューサー!拓海を捕まえろ!」

P「え!?」

アヤ「ああ、もう!!」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 23:09:46.03 ID:yJfFgp6r0
拓海「オラァッ!!出て来いや!!」バアン!

アイドルA「え、え・・・?」

アイドルB「ちょ、ちょっと何・・・?」

拓海「てめえらのプロデューサーはどこかってんだろ聞こえねえのかアッ!!」

アイドルA「あう・・・あう・・・」ビクビク

アイドルB「あ・・・あ・・・」ガタガタ

拓海「こちとらカタつけにきたンだよ・・・どうなってやがる・・・なんで音楽が流れねえんだ・・・!!」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 23:12:58.62 ID:yJfFgp6r0
アイドルB「し、知りません・・・!知りません・・・!」ポロポロ

アイドルA「わ、私達はプロデューサーが・・・」

拓海「プロデューサーはどこだ?」

アイドルB「ごめんなさい!ごめんなさい!」ポロポロ

アイドルA「し、知りませぇん・・・!」ガタガタ

拓海「しらねえわけがねえだろうが!!携帯なりなんなりで呼び出せ!!ちったあ頭働かせろ!!」

アイドルB「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」ポロポロ

アイドルA「あ、あぅあ・・・」ガタガタ

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 23:17:23.40 ID:yJfFgp6r0
ガチャッ

拓海「・・・」クルッ

悪いP「呼んだか?」

拓海「・・・」ギロッ

悪いP「おお、怖い怖い」

拓海「てめえの仕業か・・・」

悪いP「ん?なんのことやら?」

拓海「しらばっくれんじゃねえ!!」

悪いP「・・・まったく、お前は自分の立場が分かってない」

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 23:23:03.22 ID:yJfFgp6r0
拓海「・・・あ?」

悪いP「まあいい、もうすぐ分かるさ」

拓海「・・・まったく、意味が分かんねーなァ・・・これはアタシが怒ってるせいか!?ぁあッ!?」

悪いP「・・・ふん、人の話を聞けよ」

拓海「・・・」ビキビキ

悪いP「・・・良い提案が先にあることだけを教えてやろう」スッ

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 23:26:33.22 ID:yJfFgp6r0
拓海「・・・」ビキビキ

悪いP「・・・」ゴニョゴニョ

拓海「」カチーン

拓海「・・・てめえええええ!!!!」

バキィッ!!

ガッ!!

拓海「なっ・・・!?」ギリギリ・・・

悪いP「・・・さっきの提案ともう一つ、ガキの喧嘩なんざ話にならねーって事も教えてやるよ」

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 23:30:08.30 ID:yJfFgp6r0
アヤ「い、急げプロデューサー!!」

P「ちょ、ちょっと待ってくれ・・・」ゼェゼェ

アヤ(おいおい・・・ほんと頼むぜ・・・)

アヤ(・・・ああ~ヤバイ、なんか拓海の奴大声出してやがる・・・!)

アヤ「失礼致しますッ!!!」バアンッ!!

アヤ(!?)

拓海「アヤさん・・・!!」

アイドルB「・・・うわあああん!!!えぐっ、わあああああん!!!」ボロボロ

アイドルA「」ガクガク

悪いP「相方のお出ましか」

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 23:35:17.44 ID:yJfFgp6r0
アヤ「・・・ど、どういう状況でしょう・・・?」

拓海「アヤさん、やっぱりこいつが・・・」

拓海「・・・あんな提案、誰が受け入れるかよ!」

悪いP「・・・やれやれ、お前は本当に頭が悪い・・・」

P「ハァ・・・ハァ・・・こ、これは・・・!」

悪いP「おやあ?これはこれは・・・」

P「・・・せ、先輩!」

悪いP「よう、元気そうじゃねえか、この世界は慣れたか?」

P「は、はい・・・」

悪いP「慣れてたらこんなことにはならねえよなあ?」

P「・・・はい」

61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 23:38:13.45 ID:yJfFgp6r0
アヤ(プ、プロデューサー・・・)

悪いP「・・・まあいいや」

P「えっ・・・?」

悪いP「この世界は理不尽なことだらけだ・・・」

悪いP「そうだろう?」

P「は、はい・・・」

悪いP「時にはつらーい事もある」

悪いP「そして失敗することもある」

悪いP「失敗したらお仕置きが必要だよな?」

P「はい・・・」

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 23:41:02.70 ID:yJfFgp6r0
悪いP「ほら」スッ

P「えっ・・・」

悪いP「ほら、何してる」

P「く、靴を磨けってことですか・・・?」

悪いP「ははははっ!!!!」

P「え、え・・・?」

悪いP「ははは、お前面白いなあ!」

P「あ、ありがとうございます・・・」

悪いP「舐めろ」

P「えっ・・・」

アヤ・拓海「・・・!!」

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 23:44:21.95 ID:yJfFgp6r0
悪いP「靴の底を舐めろって意味だよ」

拓海「クソが!!!プロデューサーは関係無いだろ!!畜生!!!」

悪いP「やっと気づいたか、馬鹿め、ははは」

拓海(・・・クソが・・・!い、いや・・・)

拓海(・・・ああ、アタシのせいだ・・・)ガクッ

拓海(・・・なんて・・・こった・・・)

アヤ「・・・や、やめてください!!そんなひどいこと!!」

P「お前達は黙ってろ!!!」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 23:47:31.66 ID:yJfFgp6r0
アヤ・拓海「!?」

悪いP「ほう?アイドルと違ってプロデューサーの方はよく分かってるじゃねえか」

P「・・・」

P(別に、死にやしないんだ・・・)

P(あの人は・・・何するか分からない・・・)

P(俺のプライドで2人が守れるなら・・・それでいいんだ・・・)

悪いP「やっぱお前面白いなあ!はっはっは!!」

アヤ「ッ・・・」ギュッ

拓海「・・・」

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 23:51:43.61 ID:yJfFgp6r0
P「あ~、すっきりすっきり!やっぱコーラは凄いなあ」ニコニコ

拓海「・・・アタシのせい・・・だよな・・・」

アヤ「・・・」

P「・・・き、気にするなよ。慣れてるし、俺こういうのさ、ははは」

拓海「えっ・・・?」

アヤ「プロデューサー・・・」

P「・・・アヤにはあの時話したな、レッスンの予約のごたごたの時・・・」

P「お、俺あの人の後輩なんだ、中学高校のさ」

P「ずーっと虐められてるんだ、あの人に」

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 23:54:22.32 ID:yJfFgp6r0
P「俺あんまり頭良くなくってさ、だから勉強は頑張ったけど別の高校に行けなかったんだよ」

P「それで、大学だけど親は大学は国立じゃないと行かさないって言われたんだ。でもどう考えても手が届かなくて大学行くのも諦めて、それで工業高校を出て就職したはいいけど、そこが不況の煽りでつぶれちゃって・・・」

P「途方に暮れてたら、そしたらあの人がアイドルのプロデューサーしないかって・・・コネならあるぞって・・・」

拓海「・・・そう、だったのか・・・」

P「ごめんな、俺ゲームの主人公みたいにかっこよくなくってさ、ははは」

拓海「・・・」

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 23:57:50.09 ID:yJfFgp6r0
アヤ(・・・拓海のやつ元気ないな、最近)

アヤ(自分を責める奴だからな・・・そりゃそうか・・・)

アヤ(あれからあいつからと思われる嫌がらせも多くなったしな・・・)

アヤ(・・・よーし)

アヤ「たーくみん」ガバッ

拓海「はいっ!?」

アヤ「なんだよ、素っ頓狂な声なんか出して」

拓海「い、いや・・・単に驚いただけですから・・・」

アヤ「・・・いいよ、敬語とか」

75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 00:00:34.87 ID:yJfFgp6r0
拓海「え・・・?」

アヤ「一つしか変わらねえだろ」

拓海「で、でも・・・」

アヤ「うーん、上下関係って言うよりな、友達だ」

拓海「友達・・・」

アヤ「・・・ダメか?」

拓海「い、いえ・・・ダメとかそういうのじゃ・・・」

拓海「・・・す、すみません、もう今日は疲れたので失礼します」バッ

アヤ「あ、ああ・・・」

アヤ(・・・バッドコミュってやつか、ハァ・・・)

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 00:04:29.65 ID:d8WLLVrh0
拓海(・・・またやっちゃった・・・)

拓海(はぁ・・・)

拓海(・・・)

拓海(プロデューサー・・・アタシのせいで・・・あんな酷い事・・・)

拓海(アヤも・・・)

拓海(・・・)

悪いP『良い提案がある、それはな・・・』

悪いP『お前かあの桐野アヤ、どちらかが・・・』

拓海(・・・アタシがあいつらを守る)

拓海(・・・)

78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 00:08:31.96 ID:d8WLLVrh0
アヤ(・・・ダメだ、こんな調子じゃ仕事にならねえ、ほんとに拓海の奴どうしちまったんだ・・・?)

拓海「・・・では、お疲れ様です」

アヤ「おう・・・」

アヤ(相変わらず敬語かよ・・・)

拓海「・・・」ダッ

アヤ(・・・うん?いつもと行き先が違う?)

アヤ(・・・)

82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 00:12:03.85 ID:d8WLLVrh0
拓海「・・・」

悪いP「へえ?とうとう殴りこみと来たか?」

拓海「・・・あいつ達に」

悪いP「・・・?」

拓海「・・・プロデューサーに、そしてアヤさんにもうこれ以上嫌がらせをするのはやめてください」

悪いP「ほう」

拓海「・・・」バッ

悪いP「・・・この世界が分かってきたようだな」

バアンッ!

悪いP・拓海「!」

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 00:16:09.39 ID:d8WLLVrh0
アヤ「拓海に触るんじゃねえ!!」

悪いP「・・・チッ」

拓海「なっ・・・なんで・・・」

アヤ「服を着ろ!拓海!」

アヤ「そんなことをしても、プロデューサーもアタイも悲しいだけだ!!」

アヤ「本当にアタイ達の事を思っているなら、大事な身体をそんなことに使っちゃダメだ!!拓海!!」

拓海「・・・!!」ハッ

悪いP「・・・どうやら、お前だけはこの世界をよく分かってないらしいな」

アヤ「・・・こいつだけはゆるさねえ!!」ギリッ

85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 00:19:49.47 ID:d8WLLVrh0
悪いP「ほう?殴るのか?俺を殴ればどうなるか分かってるだろ・・・」

アヤ「・・・」バッ

拓海「やめろ!!」バッ

スルッ

拓海「あっ・・・!?」

拓海(何っ!?すり抜けた!?)

悪いP「えっ・・・」

バキィッ!!

悪いP(本当に殴りやがった!?)

86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 00:23:28.60 ID:d8WLLVrh0
バキッ!!バキッ!!

アヤ「・・・ッ!!」

悪いP「・・・コイツ!!」

アヤ「・・・!!」

アヤ(しまった!こいつ格闘技かじってやがる・・・!!)

拓海(マズイ!!見よう見まねのただの素人じゃねえか!!)

ガキンッ!!

アヤ(・・・っ!)ギュッ

拓海「ッ・・・」

アヤ・悪いP「!?」

アヤ「・・・拓海!」ザッ

アヤ(アタイの代わりに!?)

アヤ(!)ハッ

88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 00:27:25.84 ID:d8WLLVrh0
アヤ(左フックをガードしてからの・・・)

アヤ(それを・・・受け流しつつ・・・!)

拓海(・・・貰った!)ブンッ

悪いP(何!?しまっ・・・!)

バキィッ!!

拓海(・・・手ごたえ、アリ)

アヤ(回転裏拳・・・!?)

悪いP「ぐあっ・・・」

ドサッ・・・

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 00:31:11.35 ID:d8WLLVrh0
悪いP「」ピクピク

拓海「・・・まだ腕はなまっちゃいないようだな」パンパン

アヤ「す、すげえ・・・」

拓海「これには自信あるから・・・な」

拓海「でも、アヤにすり抜けられるとは思わなかったぜ、運動神経良いだけはあるな、ははは」

アヤ「・・・ちゃんと敬語じゃなくても喋れるじゃん」

拓海「・・・ああ」

拓海「・・・初めてだったんだ、こんな・・・友達だって言われたの・・・だからびっくりして・・・」

90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 00:36:04.16 ID:d8WLLVrh0
拓海「不良だったから・・・中学でも浮いてて・・・高校じゃ・・・擦り寄ってくるのは体目当ての男ばっかで・・・」

拓海「単車だって・・・そんな奴らを近づけさせねえために・・・」ポロポロ

アヤ「・・・」

拓海「・・・嬉しかった、あいつから・・・プロデューサーから・・・アタシをアイドルに誘った理由を聞いた時・・・」

拓海「君は・・・周りに敵意を向けるには優しすぎると思ったからって・・・」

拓海「・・・優しいとか言われたの初めてだよ・・・アタシ・・・」

拓海「グレてひねくれてたアタシを助けてくれたんだ・・・あいつは・・・」

拓海「そしてアヤに会えた・・・」

91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 00:39:31.91 ID:d8WLLVrh0
拓海「最初はダメかなって思った・・・やっぱりアタシが怖いんだろうなって・・・」

アヤ「・・・確かに、最初はめちゃくちゃビビッてた。けどな、あの夏の特訓で一緒に頑張って分かったんだ」

拓海「そう、うん・・・あの夏の練習に明け暮れた毎日、遅刻しそうになって単車ですっとばしたあの日も、夕立に降られてずぶ濡れになったあの日も・・・」

拓海「・・・ベンチで一緒に寝たあの日も・・・」

拓海「全部覚えてる・・・全部・・・思い出・・・」

拓海「それで今・・・アタシがまた道を間違えそうになった時・・・助けてくれた・・・」

拓海「・・・アヤぁ・・・えぐっ・・・」

アヤ「・・・いいんだよ」ギュッ

拓海「・・・ごめん・・・そしてありがとう・・・えぐっ・・・」

拓海「ひっく・・・わああああん!!!」

92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 00:42:56.61 ID:d8WLLVrh0
アヤ・拓海「申し訳ありませんでした!!」

P「まあ、お手柄でしょ?あれがきっかけでAとBがセクハラされてたことを訴えて、あの人とその取り巻きは芸能界から消滅、芸能界は浄化されましたと」

P「・・・個人的にも色々救われたよ、だから気にするなって」

拓海「で、でも、プロデューサーまでプロダクションをクビになったって・・・」

P「拓海もアヤもそうだろ?」

アヤ「私達はあいつを殴ったから・・・でもプロデューサーまで巻き込んでしまって・・・」

P「まあ、いいんだよ、行くとこはもう決まってるし」

アヤ・拓海「えっ・・・?」

93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 00:45:47.13 ID:d8WLLVrh0
P「聞いたこと無いか?シンデレラガールズ・プロダクションって」

アヤ「・・・なっ!?」

拓海「あの超巨大プロダクションに・・・!?」

アヤ「信じられねえ・・・」

拓海「ああ・・・夢みてえだ・・・」

P「ちひろっていう人に、そこに来ないかってスカウトされてさ。今のプロダクションの社長も『盾になってやれなくてすまなかった、引きとめる資格などない』って言ってたし、というわけで・・・」

P「これからもよろしくな、今度こそはちゃんとトップアイドルにしてやるから!」

拓海「ああ!!頑張ろうぜ、プロデューサー!・・・そして・・・」

96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 00:52:15.23 ID:d8WLLVrh0
拓海「アタシのマブダチの、アヤ!」

アヤ「・・・ああ、よろしくな!」

アヤ「マブダチの、拓海!」

P「・・・すっかり仲良しだな!よし、じゃあ早速、返事の電話くださいって言われて、渡されたちひろさんの名刺に電話だ!」

アヤ「こんな車が通ってるとこじゃなくて静かなとこがいいんじゃねえの?」

P「何言ってるんだよ、こういうのは勢いと臨場感もいるんだぞ・・・ん・・・」

拓海「・・・どうかしたのか?」

P「あれえ、おかしいな・・・ちひろさんの名刺が無いぞ・・・確かに名刺入れに入れたのに?」

拓海「・・・はあ?」

アヤ「しまんねえなぁ・・・ははは・・・」


おしまい