1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/26(土) 23:12:50.53 ID:NlcfDNpy0
岡部「今や数十人の社員を誇る我が(株)未来ガジェット研究所にようこそ」

鈴羽「お手柔らかにお願いするよ!」

岡部「そうはいかん、お前も社員になったからにはラボに力を尽くしてもらわねば─」

鈴羽「もー、分かってるってばー」

岡部「ウチは甘くないぞ?付いてこれるか、バイト─、いや、企業戦士よ」

鈴羽「もちろん!戦士だからね」

岡部「その意気だ」

鈴羽「任せてよオカリンおじさん!」

引用元: 岡部(45)「就職おめでとうバイト戦士よ」鈴羽(19)「サンキュ!」 




4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/26(土) 23:14:40.44 ID:NlcfDNpy0
鈴羽「今日は研修だったよオカリンおじさん」

岡部「そうか。我が社の研修はどうだ?」

鈴羽「講釈ばっかりで退屈。社会人の心得とかそんなのばっかりだったよー」

岡部「甘ったれるな鈴羽、それも後々活きる時が来るのだ」

鈴羽「でもさー、あんまり退屈だからウトウトしちゃって・・・」

鈴羽「先輩に消しゴム投げつけられちゃったよ、あはは」

岡部「反省するのだな」

鈴羽「可哀想だったな、後ろの子」

岡部「避けたのかよ」

鈴羽「戦士だからね!」

岡部「恐らく当たっておくべきだったぞ」

鈴羽「へへ、ごめんなさーい」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/26(土) 23:18:23.95 ID:NlcfDNpy0
鈴羽「今日も研修だったよオカリンおじさん」

岡部「今度は何をやったんだ?」

鈴羽「ハーフマラソンだよ」

岡部「うわっ、ウチそんな研修やってるのかよ」

鈴羽「さらに10kgの装備担いで」

岡部「完走させる気無いな」

鈴羽「うん、同期の子全滅だったよ、あはは」

岡部「お前は完走したのか」

鈴羽「楽勝楽勝!戦士だからね」

岡部「とにかく研修内容は見直しだな」

鈴羽「フルでもいけるよ」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/26(土) 23:22:35.98 ID:NlcfDNpy0
鈴羽「ごめんオカリンおじさん、会社のパソコン壊しちゃったよ」

岡部「ウィルスにでも引っかかったのか?」

鈴羽「違う違う、調子悪いから叩いてたんだけど」

岡部「家電リサイクル砲か」

鈴羽「それでちょっと力入れすぎちゃって」

岡部「物理的に破壊とか想定外」

鈴羽「戦士だからね」

岡部「そういう時はダルにでも相談しろ」

鈴羽「うん、もっと頑丈なパソコン作ってもらうよ」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/26(土) 23:27:13.16 ID:NlcfDNpy0
鈴羽「聞いて聞いてオカリンおじさん!」

岡部「どうした」

鈴羽「部長に褒められたよ!」

岡部「ほう」

鈴羽「大きな声でうぃーっす!って挨拶したんだ」

鈴羽「そしたら”元気いいな、学生みたいだ”だって」

岡部「それ皮肉だぞ」

鈴羽「そうなの?でも気にしないよ。戦士だからね」

岡部「さすがだな」

鈴羽「へへ、ありがと」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/26(土) 23:32:08.12 ID:NlcfDNpy0
鈴羽「オカリンおじさん、商談破談にしちゃって部長に怒られちゃったよ」

岡部「時には叱責も必要だから・・・な」

鈴羽「失敗した失敗した失敗した、あたしは失敗・・・」

岡部「あまり気に病むな、重要なのはその失敗を今後どう活かすか、だ」

鈴羽「でも損害額数百万だって」

岡部「ぐっ・・・我が社はそれしきでグラついたりはせん」

鈴羽「部長顔真っ赤にして怒ってたよー」

鈴羽「うっ・・・」 ジワッ

岡部「鈴羽、大丈夫だ、数百万の損害よりお前が傷付く方が俺には苦しい」

鈴羽「へへ、嬉しいよオカリンおじさん」 ニコッ

岡部「立ち直りはやっ」

鈴羽「戦士だからね」

岡部「まあいい、部長には俺から言っておこう、案ずる事はないと」

鈴羽(成功した)

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/26(土) 23:37:02.78 ID:NlcfDNpy0
鈴羽「聞いてオカリンおじさん!」

岡部「どうした、嬉しそうだな」

鈴羽「新規契約、取っちゃったよ!」

岡部「よくやったぞ、この前の失敗が活きたんじゃないか?」

鈴羽「へへへ、そうかもねー」

岡部「どんなテクニックを使ったんだ?」

鈴羽「泣き落とし」

岡部「女の涙は武器、というが・・・」

鈴羽「武器の扱いなら任せてよ!戦士だからね」

岡部「さすが企業戦士、卑怯なり」

鈴羽「使えるものは使わないとね」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/26(土) 23:42:25.50 ID:NlcfDNpy0
鈴羽「最近眠れないんだよー。オカリンおじさん」

岡部「この前のプロジェクトでかなり忙しくしてるみたいだな」

鈴羽「気づいたら終電なくなっちゃってたり」

岡部「ほどほどにしないと体に障るぞ」

鈴羽「でも会社に寝袋備蓄されてて助かったよ」

岡部「おい、まさか会社に寝泊まりしてるのか」

鈴羽「ううん、近所の公園で野宿。中々楽しいよ」

岡部「お前それ危ない」

鈴羽「大丈夫だよ、戦士だからね」

岡部「事件に巻き込まれでもしたらどうするんだ」

鈴羽「そういうのワクワクするじゃん」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/26(土) 23:47:38.90 ID:NlcfDNpy0
鈴羽「昼休み暇なかったから3時過ぎに食事してたら部長に怒られちゃった」

岡部「当たり前だろう」

鈴羽「でも食べれる時に食べる、眠れる時に眠る、大事じゃない?」

岡部「う・・・うむ。確かに今を生き抜く鉄則ではある」

鈴羽「体調管理出来てこそ一人前。戦士だからね」

岡部「言うことは最もなのだがなにかおかしい」

鈴羽「と言う訳で今後自由にお昼寝出来る権利を要求するよ」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/26(土) 23:54:10.53 ID:NlcfDNpy0
鈴羽「オカリンおじさん、もうすぐ給料日だよね」

岡部「あぁ」

鈴羽「今度父さんと母さんに何かプレゼントしようかな」

岡部「その心意気やよし、ダルも由紀さんも感涙必至だろう。だぁが」

岡部「自由にご飯、自由にお昼寝などとのたまう企業戦士には悲痛な給料となっているだろうな」

鈴羽「えぇー!ちょっと待ってよー!さすがに悪逆非道だよー!」

岡部「ならば真面目に取り組むのだな」

鈴羽「ちぇー。分かったよ、真面目にする」

岡部「切り替え早いな」

鈴羽「戦況の把握は最重要。戦士だからね」

岡部「それでいい」

鈴羽「では改めて福利厚生として仮眠休憩制度を要求するよ」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/26(土) 23:58:37.46 ID:NlcfDNpy0
鈴羽「見て見てオカリンおじさん、第三次対戦が始まるよ」

岡部「!?」

鈴羽「やだなぁーオカリンおじさん、映画の中の話だって」

岡部「俺が突っ込みたいのはそこじゃない、お前業務中に何してる」

鈴羽「何が始まるんです?」

岡部「説教だ」

鈴羽「真面目にすると約束したな、あれは嘘だ」

岡部「働けこのポンコツが、働けつってんだよ」

鈴羽「頼みがあるんだ」

鈴羽「あたしを起こさないで、死ぬほど疲れてる」

岡部「もう嫌だ、夢なら覚めて」

鈴羽「これは夢じゃないよ。あたしには分かる。戦士だからね」

岡部「優秀な肩透かしだ、俺には及ばないが」

鈴羽「あなたに教わったんですよ」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/27(日) 00:02:50.61 ID:A+h4b9HV0
鈴羽「聞いてよオカリンおじさん」

岡部「どうした」

鈴羽「セクシャル・ハラスメントって知ってる?」

岡部「なっ─、お前・・・まさか・・・」

鈴羽「そうなんだよね・・・。この前の飲み会で先輩から言い寄られちゃっさ」

岡部「由々しき事態だ・・・が。事を急ぐのは得策ではない、ここは慎重に」

鈴羽「じゃあさじゃあさ、パワー・ハラスメントは?」

岡部「なにっ!?・・・くっ!セクハラの上パワハラだとっ!?さすがに許せんぞぉぉぉ!」

鈴羽「やっぱまずかったかなー。あんまりしつこいもんだから殴打しちゃったんだけど」

岡部「は?え?」

鈴羽「力の限り殴っちゃったよ。戦士だからね」

岡部「さすがにモラルが足りてないぞ。」

鈴羽「げっ、これってもしかしてモラル・ハラスメントにもなっちゃうのかな」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/27(日) 00:08:48.76 ID:A+h4b9HV0
鈴羽「オカリンおじさんオカリンおじさん」

岡部「どうした嬉しそうな顔して」

鈴羽「昨日さー。産休取ってた先輩、無事出産したんだよー」

岡部「それはめでたい」

鈴羽「でさ、今朝お祝いも兼ねて子供見に行ったんだ」

岡部「先輩思いなのだな」

鈴羽「半分は赤ん坊見たかったってのもあるんだけどね」

岡部「それで頬が綻んでいたのか、だらしない顔してるぞ」

鈴羽「えぇー。良いじゃん、ホント可愛かったんだよー?手なんかすっごく小さくてさー」

岡部「好きなのか?赤ん坊」

鈴羽「大好きだよ。天使だからね」

岡部「俺も・・・お前が生まれた時もそう思ったよ」

鈴羽「やだなぁオカリンおじさん。照れるよ」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/27(日) 00:13:42.73 ID:A+h4b9HV0
鈴羽「今更だけどさーオカリンおじさん、東京のラッシュアワーって凄いよね」

岡部「本当に今更だな・・・だがそれについては同意せざるを得ない」

鈴羽「最近まで我慢してたんだけど、この間自転車通勤に転換したよ」

岡部「自転車か。健康にもいい、交通費も浮く、殊勝な事だ」

鈴羽「でも片道2時間かかるんだよー。」

岡部「に、2時間!?」

鈴羽「途中でお腹空いてコンビニで買い食いしちゃうんだ」

岡部「往復4時間自転車漕ぐとか・・・化け物かお前」

鈴羽「4時間くらい楽勝楽勝。戦士だからね」

岡部「早く起きれるのであれば、始発でラッシュアワー回避余裕なのでは」

鈴羽「あっちゃあ~、それもそうか」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/27(日) 00:19:28.00 ID:A+h4b9HV0
鈴羽「オカリンおじさーん!」

岡部「おい、あんまりはしゃぎ回るとその皿の料理をぶち撒ける事になるぞ」

鈴羽「これがはしゃがずにいられますかー!見て見て、すごいご馳走だよー!」

岡部「仮にも我が社の創立20周年記念パーティだからな」

鈴羽「立食パーティって最高だよ!」

岡部「フフッ、たまには社員にも贅沢の限りを─」

鈴羽「おー、これが噂に聞くロブスターってやつだね!」

岡部「っておい、話を─」

鈴羽「わー、これすっごく美味しいよ!」バキッボリッムシャ モグモグ

岡部「違う鈴羽、それそうやって食べるもんじゃない」

鈴羽「えーそうなのー?」ゴリゴリ ゴキャッ モグモグ

岡部「と言うか良く噛み切れるな」

鈴羽「ちょろいちょろい!犬歯だからね」

岡部「口の中、切るなよ?」

鈴羽「あいたっ!」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/27(日) 00:25:08.74 ID:A+h4b9HV0
鈴羽「ねえオカリンおじさん」

岡部「なんだ」

鈴羽「後輩って難しいね」

岡部「フッ、お前もいっちょ前にそういった悩みを持つようになったか」

鈴羽「言う事は聞かない、すぐサボる、部長に反抗する、もうたくさんだぁー!」

岡部「いつぞやのお前に言ってやりたいな」

鈴羽「分かってるってばー。あの頃はあたしも未熟だった」

岡部「ならば後輩も大目に見てやる事だな」

鈴羽「そうだね・・・でも・・・厳しく接していいのかどうか・・・」

岡部「指導に自信が無い、と言うのか?フフッ!だったらこの俺が─」

鈴羽「大丈夫、あたしはやるよ。迷ったら攻める!戦士だからね」

岡部「それでこそこの俺の選んだ戦士だ」

鈴羽「あはは、なんか元気でたよ、サンキューオカリンおじさん。」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/27(日) 00:30:29.34 ID:A+h4b9HV0
鈴羽「ねえねえオカリンおじさん」

岡部「どうした・・・ってお前」

鈴羽「へへっ、気づいた?」

岡部「髪なんか下ろしてどうしたんだ、珍しい」

鈴羽「どう?似合う?母さんみたいにしてみたんだけど」

岡部「ん・・・まぁ悪くないな。・・・それにしても鈴羽お前、本当に由紀さんに似てるよな」

鈴羽「そうみたいだね、良く母さんの若い頃にそっくりだって言われるよ」

岡部「俺もはじめて由紀さんを見た時は驚いた。鈴羽、お前かと思ったよ」

鈴羽「それって、前に言ってた別の世界線のあたしのこと?」

岡部「そうだ」

鈴羽「そっかー、やっぱりそんなに似てるんだぁ」

岡部「最近視力も落ちて由紀さんと鈴羽を見間違えてしまった事もあったな」

鈴羽「オカリンおじさん、遠視だからね」

岡部「メガネ作るべき・・・か。後、俺は近視だ」

鈴羽「もうあたしと母さん見間違えるの禁止だよ」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/27(日) 00:37:06.90 ID:A+h4b9HV0
鈴羽「ねー、オカリンおじさーん」

岡部「休日の真昼間からだらだらとゲームか?いいご身分だな」

鈴羽「ゾーマが倒せないんだよ、どうしたらいいのかな?」

岡部「ゾーマ・・・ドラクエ3か、随分とレトロなゲームに挑戦しているのだな」

鈴羽「父さんが”不朽の名作”って言ってたから」

岡部「うむ、同意だな。特に自ら職業を選択できるシステムは後々のRPGに多大な影響を及ぼしたであろう」

鈴羽「そうなんだ」

岡部「しかし鈴羽よ、お前・・・通常攻撃だけじゃ勝てるものも勝てないだろ」

鈴羽「だって、通常攻撃しかないんだもん。戦士だからね」

岡部「転職してこい」

鈴羽「えー。今から転職してもメリット少ないじゃん」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/27(日) 00:44:03.78 ID:A+h4b9HV0
鈴羽「オカリンおじさんは会社の皆の事を家族みたいに思ってるよね」

岡部「なんだ突然」

鈴羽「いやいやー、殊勝な心がけ、だと思ってさ、ひひ」

岡部「からかっているのか?」

鈴羽「褒めてるんだって。社員であるあたし達もそんなオカリンおじさんが大好きだよ」

岡部「バ、バカな事を言うな、俺は常に揺るぎない。社員は味方であり、世界は敵である、それだけだ」

鈴羽「でも世界のために未来ガジェット開発してるじゃん」

岡部「そ、それはだな・・・つまり・・・」

鈴羽「やーい、オカリンおじさんの照れ屋ー」

岡部「う、うるさい、いずれきたるラグナロックのための資金調達だ」

岡部「その暁には鈴羽よ、お前も戦ってもらうからな。勝手に我が社を抜ける事は許さん」

鈴羽「任せてよ。戦士だからね」

岡部「頼もしいではないか。お前も一人前の顔になってきたな」

鈴羽「オカリンおじさんのおかげだよ。後会社の皆もっ」

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/27(日) 00:52:13.33 ID:A+h4b9HV0
鈴羽「オカリンおじさんオカリンおじさん、ほらほらあそこ見て、猫がいるよ」

岡部「む・・・」

鈴羽「あれ?オカリンおじさん動物苦手だったっけ?」

岡部「見くびるでない、苦手なのではなく、あのような小動物に心を奪われたりしないだけだ」

鈴羽「じゃあさ、猫がゆっくり瞬きする時、何考えてるか分かる?」

鈴羽「まばたきしながら見てる人間を信頼してるってメッセージなんだよ」

岡部「眉唾物だな」

鈴羽「ほら、あの猫こっち見ながらゆっくり瞬きしてる。信頼してるよ」

岡部「本当か~?」

鈴羽「良いから見ててってば」 ソォー フギャー ガリッ

鈴羽「イタタ・・・なんでだろ」

岡部「大方お前の殺気が半端無かったんだろう」

鈴羽「無意識的に出してたのかな。戦士だからね」

岡部「お前もしや」

鈴羽「もう少しで捕まえて調理できたんだけどなー」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/27(日) 00:55:53.09 ID:A+h4b9HV0
鈴羽「うおりゃー!オカリンおじさん覚悟ー!」

岡部「いて、いてて!お前、何をする」

鈴羽「あはは、ゴメンゴメン、父さんが昔コレクションしてた特撮モノの映画見ててさ」

岡部「そういえば・・・中の人がかなりの特撮オタだと聞いたことがあるな」

鈴羽「どうしても血がたぎるっていうか、抑えられない感じ!うおりゃー!」

岡部「お、おいよせ!そういうのは親子のスキンシップにしろ!」

鈴羽「えぇー。だって父さん最近痩せてきてなんだか可哀想なんだもん」

岡部「だからといって俺だったらいいのか!というか、俺の方が今でも痩せてるわ!」

鈴羽「昔はこうやって遊んでくれたじゃーん!うおりゃー!」

岡部「どうでも良いけど、なぜ掛け声がそれだけなのだ」

鈴羽「なんでって。戦士だからね」

岡部「あだっあだだ!」

鈴羽「うおーりあー!」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/27(日) 01:02:14.45 ID:A+h4b9HV0
鈴羽「オカリンおじさんの初恋はいつだったの?」

岡部「なんだ藪から棒に」

鈴羽「いいから聞かせてよー。減るもんじゃないし」

岡部「とは言うものの苦しい思い出というか・・・」

鈴羽「えぇー。もしかして実らぬ初恋だったの?」

岡部「いや、それが気づいた時にはすでにあいつの事で胸がたくさんだったというか・・・って何を言わせる!」

鈴羽「あはは、オカリンおじさんも結構情熱的だったんだねー」

岡部「そういう鈴羽はどうなのだ!そろそろ彼氏の一人や二人、出来てもいい年頃なのではないか?」

鈴羽「あ、あたし!?いやー、あたしは・・・その・・・内緒だよ!」

岡部「俺にだけ喋らせておいてそれは頂けん態度だな、どんな手を使ってでも吐かせてやろう!」

鈴羽「へへーんだ!オカリンおじさんには絶対言わないよ!戦士だからね」 タタッ

岡部「むぁーてぇぇ!」

鈴羽「あはははは!おそーい!」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/27(日) 01:06:48.71 ID:A+h4b9HV0
鈴羽「来てくれたんだ、オカリンおじさん」

岡部「おいどうした。突然呼び出したりして。何かあったのか」

鈴羽「そうだなー。オカリンおじさんを困らせる事かもしんない」

岡部「会社でミスでもやらかしたのか?だとしたら気に病むことはない」

岡部「いつも言ってるだろう、重要なのはその失敗を今後どう活かすか、とな」

鈴羽「そうだね」

鈴羽「でも今回ばかりは失敗をどう活かせばいいのか分かんないよ」

岡部「話しにくい・・・事なのか?」

鈴羽「あたしはどうすれば良いのかな・・・変えられるのかな」

岡部「らしくないぞ鈴羽、迷ったら攻める、それがお前のモットーでは無かったのか?」

鈴羽「おじさん・・・」

岡部「おい、鈴─」



 チュ

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/27(日) 01:12:37.61 ID:A+h4b9HV0
岡部「!?お、お前・・・」

鈴羽「へへ、ゴメン、ゴメンね」

岡部「鈴羽。お前・・・」

鈴羽「ゴメン、オカリンおじさん困らせちゃって。でもこれがあたしの気持ちなんだ」

岡部「だが俺には・・・俺の横にはあいつが」

鈴羽「良いんだオカリンおじさん」

鈴羽「あ~あ。もうちょっと早く生まれて来たかったなぁ」

岡部「鈴羽、すまない・・・」

鈴羽「・・・だから、良いってばー。どうしてオカリンおじさんなんか・・・あ~あ、ホント失敗した!」

鈴羽「ほら、なんでオカリンおじさんが落ち込んでるのさ、本来あたしが落ち込むべきじゃん」

岡部「お前は・・・泣かないのだな・・・」

鈴羽「・・・戦士だからね」             

                                                       おしまい