1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 13:17:04.88 ID:QPkgtQGjO
幼「先輩、せんぱい、せんぱーい!」

男「げっ、おま、またでやがったな!」

幼「先輩がいるとこどこまでもついて行きますよーっ」

男「てめぇ、こら、ぷしゃいく!」

男「お前ストーカーまで落ちぶれたのか!」

幼「どこまでも……憑いてゆきます……」

男「バカが! マジでこわいわっ!」

幼「あははー、私はバカですからー」

引用元: 幼馴染み「あははー、私はバカですからー」 



8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 13:22:06.61 ID:QPkgtQGjO
男「おい、ぷしゃいく」

幼「はいっ、なんでしょうか!」

男「どこまでついてくるつもりだ?」

幼「どこって、先輩のお・う・ちっにきまってるじゃないですかー//」

男「何がお・う・ちっ、だ! もうこれ以降、一緒にお前とは帰らん!」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 13:26:25.98 ID:QPkgtQGjO
 

男「帰りは一人がいいんだ!」

幼「……」

幼「あははー、先輩かっこいー! さすがロンリーウルフの先輩!」

幼「孤独に負けないアウトロー」

幼「ではでは、私はこれで帰っちゃいますー!」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 13:29:41.52 ID:QPkgtQGjO
男「なんだ、すぐいっちまったな」

男「…………」

男「あぁーっ、もう! 早く家帰ってシャワー浴びよ」



幼「男くん……」

幼「これでもだめなのかな……あはは……」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 13:38:48.07 ID:QPkgtQGjO
幼「帰りはダメって言われたけど……」

幼「一緒に登校はダメって言われてない」

幼「だから、いいよね」


男「いってきま――っておい!」

男「また出やがったか、このぷしゃいく!」

幼「わー、私と正反対のイケメン先輩おはようございますっ」

幼「テンションを女の子の日ぐらーいまで下げる朝の挨拶、ありがとうございますっ」

男「どこが下がってんだ、ぷしゃいく! 朝からテンションMAXじゃないか!」

男「はぁ、なにしてんだ」

男「行くぞ」

幼「!! ……はいっ//」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 13:45:43.84 ID:QPkgtQGjO
 
女「あ゛ー、今日はやけに暑いー……」

男「げっ!!」

男(やべぇ、女だ……)

幼(あっ、女先輩…………。まだ気付いてないみたい)

男「おい、ぷしゃいく……、は な れ ろ」ボソッ

幼「うわー、先輩ひどーいっ!」

幼「『ふっ、朝は俺についてこいよ』……なんて言ったのにー!!」

男「こらっぷしゃいく、うるさい!」

男「それに、そんなこと言った覚えなんてないぞ」ボソッ

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 13:52:20.17 ID:QPkgtQGjO
 

男(そういえば、この時間は女に会ってしまうことが多かったな)

男「もう、お前とは登校できん」

幼「うわー、昨日の下校に続けて登校までも!」

幼「これでは彼女としてのただでも少なかった存在感が――」

男「いつ、付き合った!! それに存在感はバッチリ大きいわ!!」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 13:57:11.83 ID:QPkgtQGjO
 

幼「もう、いいです!」

幼「こんな据え膳食えない不能旦那はコッチから離婚しちゃいます!」

幼「先に行きます! ベーッだ!」

男「ちょっ、おま、あれだ、突っ込み所多すぎだ!!」

女「あれ? 男くん? おはよう、どうしたの?」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 14:02:06.04 ID:QPkgtQGjO
幼「男くん……女先輩のことが好きなのかな……」


男「おはよう、女」

女「なんか叫んでたみたいだったけど……大丈夫?」

男「問題ない。朝から少し幼少のころから馴染みのあるストーカーがいただけ……」

女「ストーカー、かぁ……」

女「……うん、そういう日もある」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 14:08:20.08 ID:QPkgtQGjO
男「昼飯かー、おい、友!」

友「んー、あっ、あれ今日もやんのかよ」

男「ああ、最初はグー」

友「じゃんけん――ポン」

女「男くん、男くん、後輩さんがなんか呼んでるよ?」

友「よっしゃー!! 勝った!!」

友「俺、C定ー♪」

男「後輩さん?」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 14:14:36.55 ID:QPkgtQGjO
男(おい、まさか? この流れって……)ドクドク

友「俺、C定ー♪」

男(まぁ、俺ほどのイケメンなら、後輩にまで知られてるのも解る)ドクドク

友「俺、C定ー!」

男(はは、参ったなー// 告られんのかな?)ドクドク

友「しいてー……」

男(可愛い子ならいいなぁ//)ドクドク

友「きいて……?」

ガラガラ
男「やぁ、待たせたね、可愛い子猫☆CHAN?」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 14:26:39.24 ID:QPkgtQGjO
男「ボクに何かよ――――よ、よ、妖怪いいひぃぃい!」

幼「はい、子猫☆CHANこと、妖怪の幼ちゃんです」

男「こら猫むすめ、お前何しに来たのだ?」

妖「猫むすめってなんかツンデレな気がしませんかー? ……なんて思ってないんだからねっ」

男「猫だから目はつりあがってるだろうな」

幼「先輩はさながら、こなきじじいひゃい、痛、いひゃいでふ!!」

男「ほっぺたを落っことしてやろうかぁああ!!」ギュー

幼「あうあう、せんひゃい、どうぞ、おべんとう」

幼「これで逆にほっぺた落としてください//」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 14:30:31.47 ID:QPkgtQGjO
男「なに……弁当か……」

幼「あいぞーいっぱいの手作り弁当ですっ」

男「あいぞー……? 愛情の間違いじゃないか……?」

幼「愛憎ですっ☆」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 14:38:18.89 ID:QPkgtQGjO
 
男「おい、ぷしゃいく、なぜ素直にさっと渡さなかったのだ?」

幼「だって猫むすめですからー。ツンデレっ子ですからー」

幼「未熟者の私はやっぱり緊張してしまいましてー、あははー」

男「そうか」

男「んー、まぁ、そのなんだ? え、あー、ありがとう、な」

幼「はいっ// で、ではっ」タッタッタッ

ガラガラ
男「ふーっ」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 14:48:42.48 ID:QPkgtQGjO
 

クラス「ザワザワザワ」

男「ザワザワしてんな級友ども!! ひなみザワに強制送還すんぞ、こらっ//」

友「おい、どうしたんだよあの子」

男「あのぷしゃいくか?」

友「2ーDのたしか、幼って子! お前知り合いなのか?」

男「まぁ、そんなとこだ」

友「へぇ、そうだったのかー……。今度紹介してくれよ!」

男「ああ、機会があればなー」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 14:53:39.14 ID:QPkgtQGjO
友「機会っていつだよー……。って、あ忘れてた! C定!!」

男「もう時間ねぇし、これで許せ」
トサッ

友「このべんと……いや、重箱……気合い入ってんな」

男「愛憎弁当だそうだ。はい、割り箸」

友「おう、さんきゅ。……あいぞー?」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 15:01:51.02 ID:QPkgtQGjO






みんな、キレイに

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 15:08:02.82 ID:QPkgtQGjO
男(んっ! ぷしゃいくの癖にやるなぁ、美味いじゃないか)

友「もぐもぐ……コレ美味いな!」

友「もしかして、さっきの幼ちゃんが作ったのか?」

男(お弁当渡した所は見られてなかったのか?)

男「いや、作ったのはうちのババァだ」

友「ふーん……もぐもぐ」

男「何だ?」

友「いや、機会ってやつが来なさそうだなぁと……」

男「…………もぐもぐ」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 15:20:54.09 ID:QPkgtQGjO
 
女友「さっきのって二年生だったよね?」

女「そうねー……」

女友「もしかして男くんの彼女、だったりしてーっ?」

女「違うんじゃないかなー。男くん、ストーカーだって言ってたし」

女友「ストーカー?」

女友「なら、女もイケるかもね?」

女「どうだろうね」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 15:34:22.62 ID:QPkgtQGjO
キーンコーンカーンコーン
幼「あっ! 先輩、おメしぶりです!」

男「メを久みたいに使うな! どうした、なんか用か?」

幼「いえー、あのお弁当箱返していただこうかとー」

男「ああ、そうか助かったぞ、はい」

幼「……ど、どうでした……か?」

男「美味いって言ってたぞー……男友が……//」

幼「先輩は!? せ、先輩も食べてくれましたよねっ!!?」

男「……あー、うーん……うまかった……かな//」

 

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 21:50:05.59 ID:QPkgtQGjO
 
幼「あははー// いやー、やっぱり美味しかったですかー!」

幼「これで、先輩はもう私のと・り・こっですね!」

男「はんっ、まだまだだね! そういうのは最狂コックの俺様を抜いてから言え!」

幼「わー、さすが先輩かっこいー。料理したことないのに、溢れるこの自信、きゃー」

幼「遊びはこれで終わりです! では先輩っ、また明日ー」

男「おーう」

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 22:01:09.90 ID:QPkgtQGjO
 

男「……ってなんだ」

男「今日は一緒には帰らんのか……」

男「……って、べっべつにさびしくなんか――」

女「何してんの?」

男「えっ? いや、その、なんだ……――ってオイ! 止めろ、そのヘン  を見るような目を!!」

女「独りでブツブツ喋ってたらやっぱり変 だと思うよね」

男「女はひとりか?」

女「うん」

男「まあ、一緒に帰ってやらんこともないぞ」

女「……はいはい、帰ってくださいな」

男「おう」


幼「女さんと…………そっか……」

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 22:10:00.03 ID:QPkgtQGjO
 
女「あははっ、男くんっていつもそんなだよねー?」

男「ふん、お前に俺の何がわかるのだ?」

女「みんなに嫌われたりしないの?」

男「……!!」

男「お前の無垢で無邪気で無遠慮なその言葉に、俺は、俺は……!!」

男(泣いちゃだめだ! 泣いちゃだめだ! 泣いちゃだめだ!」

女「あはっ、途中から心から漏れてるよ?」

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 22:15:07.49 ID:QPkgtQGjO
 

女「男くん、じゃあね」

男「ああ、またあすた」

女「うん、また明日ねー?」

男(女に着いていったから、だいぶ家から離れちゃったな……)クルッ

幼「ひうっ!?」

男「――ってあれ?」

男「ぷしゃいく、こんなところで何している」

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 22:30:24.50 ID:QPkgtQGjO
誰か、ゆきむLOVER以外で見てるやつはいないのか?


幼「あははー、かっ買い物ですよ! えっと、あれです! ウィンドウショッピングですっ!」

男「こんな住宅街にか?」

幼「お う ち を 見 て た ん で す」

幼「いやー、いずれ私も殿方に貰われて、こんな素敵なお家に住みたいなーと思いまして、あははー」

男「わっはっはっ、それはいらん心配だな!」

男「こんなお馬鹿を貰いたがる物好きはいないからな!」

幼「あははー、私バカですからー」

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 22:48:46.11 ID:QPkgtQGjO
男「まぁいい。おいぷしゃいく、一緒に帰るぞ!」

幼「エッ!? ご一緒してもいいんですかっ!?」

男「今日だけだ! 特別だからなっ!」

幼「はいっ、先輩っ//」

幼「いやー、やっぱり私が居ないと寂しいんですねー! もう中毒ですね、毒されてますね」

男「よし、お前一人で帰っていいぞ」

幼「やっ、あっ、嘘っ嘘っ嘘ですからっ! 超絶イケメン男様ぁぁあ」

男「はっ、わかればよいのだ」

青年「あれ、女さん? ここらへんに住んでたっけ?」

幼「あっ、青年くん」

75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 23:04:23.58 ID:QPkgtQGjO
 

幼「青年くんはこのへんに住んでるの?」

青年「うん、幼さんは違うんだよね?」

幼「そうだね、ちょっと遠いかな」

男(なんかキャラちがくねぇか……?)

青年「……その人は?」

男「ん? 俺か? 俺は超絶イケ――」

幼「ああーあーっ、この人はね、近所の先輩。一応、幼なじみなの」

男(なんか、おもしろくない……)

男「そろそろ行くぞ……」

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 23:17:14.40 ID:QPkgtQGjO
やべぇ、俺……王なみに遅筆だな……



幼「あっ、はい先輩っ」

幼「ごめん、青年くん。もう行くね、またあしたっ」

青年「あっ、うん、バイバイ幼さん!」

男(なんか、俺が引き離したみたいじゃないか……)

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 23:21:29.10 ID:QPkgtQGjO
男「べ、べつに俺一人で帰ってもよかったんだぞ?」

幼「もー、何言ってるんですか先輩。先輩が帰るぞって言ったんじゃないですかー」

幼「やだなぁ、この歳で健忘症とか。私が看護しないといけないじゃないですかー、もう」

男「そうだったか……」

男「……」

クルッ
男「てゆうかなんだ、さっきの看護って!」

男「俺はお前とは違って甲斐甲斐しくて、旦那しか見ない嫁をもらうから良いのだ!」

78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 23:26:04.58 ID:QPkgtQGjO
男「ふんっ、悔しかったら、精進するのだなっ!」

幼「あははー……」

幼(私……男くんの理想にはまだまだ遠いのかなぁ……)

幼「はい、未熟者の不肖幼なじみはもっとレベルアップして、いつかきっと」

幼「いつかきっと、魔王・男を倒してみせる!!」

男「その前に誰か嫁にもらうかもな、あはははは!」

幼「ひどいひどいー、鬼畜ー、でもさすが魔王ー! それは冒険の書を消すのよりひどい!」

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/16(木) 23:32:17.01 ID:QPkgtQGjO
男「じゃあな、幼!」

幼「いま……なんて……」

男「はやく帰らんかね、ぷしゃいく。通行の邪魔になるではないか」

幼「せんぱい……いま……なまえ」

男「じゃあなっ!」

幼「嬉しい// きヤーッ! 先輩がっ、だよ! あの先輩がっ!!」

幼「うわぁ、ケータイにとっておきたかったなぁ//」

幼「あは、だめだニヤニヤがとまらないぃぃ///」

103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 08:02:35.73 ID:lKCzrpFEO
男「そうか、幼って呼ぶの久しぶりだったか……」

男「ん? いつも何てアイツを呼んでるんだっけ……」

男「まぁ、いっか」


幼「嬉しい、明日も家まで押し掛け――」

幼「って、あー……学校一緒に行かないって言われたんだっけ……」

幼「……」

幼「まぁ、いいや。お弁当はいつも通り作っていこう!」

104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 08:03:53.70 ID:lKCzrpFEO
 
幼「……あっ……」

幼(あれは女先輩……)

女「! おはよう、幼さん」

幼「おはようございます、女先輩」

幼「…………」

女「…………」

幼(やばいやばい、これは気まずすぎる!!)

105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 08:04:40.84 ID:lKCzrpFEO
幼「あ――あのっ、女せせせ先輩は先輩と仲いいんですか?」

幼(って!! うわっ! 何聞いちゃってんだよぉー、はぁ!)

女「えっと、その『女せせせ先輩』と、何『先輩』の話?」

幼「もちろん、男くんです!」

幼(って、あーっ! ここは違う人の名前でごまかすべきだったああ……)

106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 08:05:37.27 ID:lKCzrpFEO
女「っ、んー……」

幼(うわ!! 女先輩めちゃくちゃ困ってる!)

女「男くんは誰とも仲良いと思うよ?」

女「まぁ、だからあの人モテるよねー」

幼(えっ!?)

女「その気にさせると言うか――っと、二年は右だったよね、じゃあね」

幼「あ、えっ、はい…………あれ? もう学校着いてたんだ」

女(幼さんも本当に男くんが好きなんだねー、はぁ)

107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 08:06:54.74 ID:lKCzrpFEO
キーンコーンカーンコーン
男「おーい、友ー、今日は勝つからな?」

友「えっ、でも、お前……幼ちゃんは?」

男「逃 げ ん な よ ?」

友「(逃げて背中を向けたためにできた)背中の傷は剣士(つまり現代の男性)の恥!!」

友「かかってこい!!」

男「じゃんけん――ぽんっ!」

110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 08:10:32.13 ID:lKCzrpFEO
友「よし、間違いないな、A定に、フランク……っと」

幼「……ぁ」

幼(あの人、確か友先輩……)

幼(男くんのお昼もうかってるみたい……)

幼(今日は間に合わなかったかぁ、はぁ)

幼(教室もどろう)

 
121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 11:28:40.67 ID:lKCzrpFEO
友「あれは……幼ちゃん?」

幼「はぁ……」

友「どーうしたの? 幼ちゃんだよね?」

友「俺、友。男の友人。よろしくね」

幼「はい、幼です。友先輩、すいません急いでいるので……失礼します」

友(あら、行っちゃった)

友(男のときとはえらくちがうんだな)

男「何してんだ、さっさと持って来んかっ、奴隷が!!」

友「へーいへい」

122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 11:34:01.21 ID:lKCzrpFEO
女「あはっ」

女友「だよね、だよねー」

女「うんうん、あははっ」


男子A「かわいいよなぁ、女さん」

男子B「学校でも一二を争う美人ですぞぅ、ぐひひへっ」

男子A「きめぇよ、ピザ! でも彼女いんだろうなぁ」

男子C「おい、男、てめぇ女さんと仲いいんだろ? どうなのか知らんのか?」

男「んっ、何だ? いきなり」

123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 11:38:30.44 ID:lKCzrpFEO
男「しらねぇよ、んなこと」

男子A「てめぇ! 突き合ってんじゃないだろうな!?」

男子C「字がちげぇよ、はげ」

男「俺は付き合うとか、そんな浮ついたことはせん!」

男子A「はっ、黙れ●●!」

男「どどど●●じゃありませんっ!!」

126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 12:08:37.73 ID:lKCzrpFEO
男子A「経験者でも素人  でも何でもいいから、聞いてきてくれ!」

男「ぜぜぜったいに、●●じゃないんだからな!!」

男子B「早く聞いてきてくりゃれ、ドゥフッ」

男「わかったよ」

127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 12:09:34.66 ID:lKCzrpFEO
男「おい、通称・プリンセスよ!」

女「あははー」

女友「でも、ほんとなんだって」

男「無視か!! 女の癖に生意気だな」

女「わ、私っ?」

男「なぜ無視をした! なぜ無視をした!」

女「いや、普通プリンセスって呼ばれて『私かなっ?』とか思わないよね」

128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 12:14:36.38 ID:lKCzrpFEO
女「で、何かな?」

男「あー、いやその何だ、お前ってさ、えっとあれだ、彼女いるのか?」

女「いや、普通いないよね、彼女は」

男「間違えたのだ! 揚げ足とんな、小娘!!」

女「彼氏もいないよ」

男「そ、そそうか、ならよいのだ。こっこれからも精進するのだぞ」

130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 12:22:35.20 ID:lKCzrpFEO
男「何故だ? この俺が緊張していただ……と」

男子A「独り言いい。んでどうだったわけよ?」

男子B「かかかれしいなかったんだおね?」

男「ああ、いないそうだ。彼氏も彼女も」

男子一同「ううぅぅおっっしやぁああああああ!!」

男子一同「我がプリンセスの純潔は未だまもられているるるううぅぅう!!!」

男「だが、前カレとず   ば  xxxxxxしてたかもしれんぞ?」

男子一同「うぅぅうおぉぉん、ううおぉぉおん」
男子一同「まままえかの こ ろ す う う ぅ ぅ う!!」

男「あれ……このクラスの男子ってこんなに濃いメンバーだったか……?」

131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 12:32:55.28 ID:lKCzrpFEO
 

男子B「いや、前カレなんて関係ないょ」

男子B「ぼぼぼき、お女なさんに、こくはくする!!」

男子一同「!!!」

男子A(あのイケメンですら玉砕したのに……無茶しやがる……)

男子C(おいおい、振られるのが目に見えてる……無駄だ、無駄)

イケメン「やるじゃん、男子B。勇気100倍アンパンマン男子Bじゃん」

男(俺は……か ん ど う し た !)

男「よく言った、ブサピザ君!! 俺が全面的に協力してやる!!」

134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 12:43:16.81 ID:lKCzrpFEO
男子一同「!!!」

男子A(何だって!?)

男子C(『友情は見返りを――――求める!!』でお馴染みのあの男が!?)

男子B「き、協力ぅふっ」

イケメン「すげぇじゃん、男。ハートイケメン男じゃん」


男「では、さっそく俺様が伝えてやろうではないか!!」

男「女っ!!」

女「はっ、はい!」

男「こんなんだけど……頼む! 付き合ってやってください!!」

クラス「しーん……」

137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 12:50:30.38 ID:lKCzrpFEO
男「はっ!!」

男(なぜ……? 隣にいたはずの男子Bがあんな隅っこに い る ん だ ?)

女(えっ、あれっ、わっ私っ?!)

女(告白されちゃった///)

女友(ふっ、全くの 計 画 通 り !)ニヤリ

男子B(女王様が笑っている……計画は成功したんだ!!)

男子B「女王様ぁ……はぁはぁ」ビクンビクン

男(ヤヴァイ……この状況……俺、やっちまった?)ダラダラ

138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 12:56:23.67 ID:lKCzrpFEO
男子一同「 」

男子一同(何で、アイツが告ってんの……?)


女友「ほらぁ、女ぁ、答えてやりなよぉ」ニヤニヤ

女友(あとであの馬鹿犬にご褒美をあげないとね)チラッ

男B「あひゃぁっうっ!?」ビクッビクン

女子一同「ニヤニヤ」

女「いいよ」

男「……えっ?」

女「付き合ってあげる」

140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 13:01:00.91 ID:lKCzrpFEO
男子A「゚Д゚」

男子C「゚Д゚」

男子D「゚Д゚」

イケメン「すげーじゃん、男。最強のアーチャー男じゃん」

女子一同「ニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤ」

クラス「どおおぉぉうううぉぉおぅおううぉぉぎゃああぁあ!!」

男(どどどどうしよう……今更、間違えだったなんて言えない)ダラダラダラダラダラ

142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 13:06:45.21 ID:lKCzrpFEO
クラス「どおおぉぉうううぉぉおぅおううぉぉぎゃああぁあ!!」

ガラガラ
先生「てめぇら、うるせぇぞ! さっさと席につかんか!!」

男(やばい……)

男(やばいやばいやばい……)

男(……マジでどどどどうしよう……)

男(よし、 現 実 からにげちゃえ!)

男「せんせー、おなかいたいのでそうたいしまーす」

143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 13:09:36.58 ID:lKCzrpFEO
男「んーっ……はぁっ!」

ピヨッピヨッ
男「おはよう、小鳥たち!」

男「昨夜は本当に凄い夢を見たなー」

男「さっ、さっさと支度でもして家を出るか!」

145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 13:11:57.53 ID:lKCzrpFEO
ガチャッ
男「いってきま――――」

女「ふふっ、おはよう、男くん」

女「今日も良いてんきでよかああっ、ちょっと! なにドアしめようとして――――」

ガチャッ

146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 13:18:06.61 ID:lKCzrpFEO
男「んーっ……はぁっ!」

男「おあよう、小鳥ども……」

男「本当に色々と凄い夢を見たな……」

男「さっ、さっさと支度でもして家を出よう」

ガチャッ
女「ちょっと! それは酷いと思う!」

男(ああ……神よ、人生のリセットボタンを我に与へたまへ!!」

女「また後半が心から漏れてるから」

148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 13:20:26.56 ID:lKCzrpFEO
女「てか、リセットボタンってなによ」

男「あははー、気にするでないぞ! プリンセスは寛容でなければ」

女「それと寛容は関係ないんじゃあ? まぁいいや、学校一緒いこ?」

男「……ああ」



幼(あっ、あれは男くんと女先輩!?)

幼(どうして、こんなとこに女先輩が……)

幼「……何かあったの……かな……?」

150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 13:24:42.78 ID:lKCzrpFEO
 
幼「……んっ!」

幼「なんか女先輩……男くんと近い……」

幼「むっ……」

友(おっと、また偶然! 幼ちゃんじゃん)

友「おはよ、幼ちゃん!」

幼「あっ、わっ、おはようございます、友先輩」

152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 13:31:02.27 ID:lKCzrpFEO
みすった6件だた


友「あっ、男と女さんだ」

友「昨日たまたま居なかったんだけど」

友「教室の真ん中で 男 の 方 か ら 女さんな告白したみたいなんだ」

幼(男くんが……?)

友「そんあと、男が早退したけど教室で男子が暴れて暴れて」

友「男子んなかには、明日男を刺すとか言うやつもでてきてさ、あははははっ」

幼(告……………………白……?)

153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 13:37:46.14 ID:lKCzrpFEO
友「いやー、でもマジびっくりしたわぁー」

幼(いや、そんな、ありえない、ありえない、ありえない、ありえない)

友「まあ、でも2人ともお似合いだし。まぁ仕方ないよなー」

友「で、女の方は教室の女子から質問責め!!」

幼(ありえないありえないよだってあの男くんだよありえない男くんはいままでだれともつきあってこなかったしだからほんとうにありえるはずがないありえない)

友「男が教室の真ん中で告るから、みんなにばれんだよなぁー」

幼(でも……本当にありえない……の?)

幼「あれっ?」フラッ

155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 13:43:28.15 ID:lKCzrpFEO
友「!!」

友「大丈夫、幼ちゃん!?」

幼「あはは、すいません。大丈夫です」

幼「でも、ごめんなさい」

幼「やっぱり今日は学校休みます」

友「送っていこうか?」

幼「いえ、友先輩、遅刻しちゃいますよ? 独りで大丈夫ですから」

友「でも……」

幼「本当に大丈夫です。では……」

友「………………」

158: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 13:53:50.82 ID:lKCzrpFEO
 
幼「男くん……私じゃやっぱり『まだまだ』なのかな?」

幼「どこをもっと男くん好みにしたらいいんだろう……」

幼「メール……」

幼「携帯買ってからメールいっぱい送ったら」

幼「ウザイから『俺が送らん限りメールをよこすな!』って言われたんだっけ……」

幼「聞きたい……男くんから聞きたい」

幼「じゃないと……絶対に諦められない……」

160: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 14:04:41.20 ID:lKCzrpFEO
がらがらがら
女「みんな、おは――」

男「ん、どうした小むすめぇえっておい!! なんじゃこれは! ベタだな、おい!」

女「黒板いっぱいに相合い傘かくのはいいけど」

女「傘の真ん中の線が三角のなか通るのってどうなの? 別れそうでよくないんじゃ?」

161: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 14:06:18.57 ID:lKCzrpFEO
男「っておい! 文句つけるのはそんなとこじゃないでしょうが!!」

ペチッ
女「あっ、もう! いたいぃー」

女「えい、えい、えい」

ポカポカポカポカ
男「ひ弱プリンセスの攻撃など全く効かんわ、のぁっはははは!!」

男子一同「うぜぇ……あいつら、別れねぇかなぁ……」

女子一同「やっぱりあの2人、絵になるよねー! うらやましい!!」

負一同「あいつらガチで氏ねよ……」

167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 14:45:02.85 ID:lKCzrpFEO
男「あははー、ばかだなぁこいつぅー」

女「もう、馬鹿っていったほうが馬鹿だー!」

男「あっはっはっはっは…………………………あれ?」

男(やばいやばい、なんか知らんがいつの間にか、事態を受け入れている俺がいた!)

男(これはまずい、非常にまずいぞ……)

男(誰かに相談できたらいいんだが――――)

男子A「ちっ、糞が」

男子C「ビーッチ」

男子B「てぃひッ!?」

イケメン「やべーじゃん、男。ラブラブヴァカップル男じゃん」

女子一同「ニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤ」

男(だめだ、誰も相談できそうにない……)

168: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 14:49:30.53 ID:lKCzrpFEO
ガラガラガラ
友「 」

男(そうだ!! 我が大親友の友くんがいたではないか!!)

男「とぉもぉーきゅーん!!」

友「 」

男「友きゅん?」

友「 」

170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 14:51:31.64 ID:lKCzrpFEO
男(だめだ、何があったかしらんが、コイツの方が重症だ……)

友「 」

男(まぁ、別にそこまで親しくねーし、友の悩みなんてどーでもい――)

友「なぁ、男、ちょっと話が!」

男「すまん! 今忙しいのだ!」

男「それより、俺の方こそ相談が!」

友「すまん! 今、忙しい!」

男・友(ちっ、糞が……。使えんやつだな……)

172: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 14:57:33.71 ID:lKCzrpFEO
男「!!」

男「ぷしゃいくがいるではないか!!」

男「こんなときくらいしか、ヤツは使えんからなー」

男「どれ、確か2ーDだったな! 行ってみるか!!」

友「あっ、おい!」

友(やべぇよやべぇよやべぇよ、がちで幼ちゃんに惚れちまった……)

友「 」

174: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 15:11:05.14 ID:lKCzrpFEO
男「ん、そういえば二年の階に来るのって久しぶりだったなー」


カッカッカッカッカッ
男「2-B……2-C……」

カッカッカ

男(いやー、二年生かわいい子多いみたいだなぁ)チラチラ

男「ぐへへひっ」ニヤニヤ

後輩たち「ひそひそひそ」

男「!!」

男「てめぇら、ひそひそしてんじゃねぇぞ、xxx!」

男「ヒ×まいてやんぞこら!!」

後輩たち「しーん…………」

男「わかればいいのだ」

188: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 18:05:49.89 ID:lKCzrpFEO
 
男「ふんっ、ぷしゃいく野郎の教室はここか」

男「おい、そこの爽やか系のイケメン!」

青年「……」

男「……」

男「無視すんなしー! 無視すんなし、無視すんなし、無視すんなしー!」

青年「えっあっ? 僕のことですか!?」

189: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 18:08:27.67 ID:lKCzrpFEO
男「てめぇ、そうに決まってんだろ、おい! 後輩のくせに生意気なんだよ!」

青年「えっ!?」

青年「あっ、すいませんっ」

青年「でも『爽やか系のイケメン』って呼ばれて普通、俺かな?って思いませんよね」

青年「思ったら、ナルシストですし」

男「んー、あー、まぁそうだな。すまん」

男(あれ……なんか……デジャヴ……?)

191: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 18:12:05.68 ID:lKCzrpFEO
青年「で、どうしたんですか?」

青年「えっと、男先輩ですよね」

男「ああ、そうだが……ふむ、なぜ知っている?」

青年「いや、まぁ……二年の間でも有名ですし……」

青年(ていうか、この前……会ったじゃん……)

男「ふふん、まぁ俺ほどの(学校でも卓越した)アイドルにもなると、まぁ当然ではあるな、ふふふん」

男「どうだね? その制服にサインでも書いてやろうか?」

青年「……はぁ、いいです。てか何ですか?」

192: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 18:14:47.20 ID:lKCzrpFEO
男「おっと、そうそう、お前のせいで話がそれたな」

青年(全面的にあんたのせいだ……)

男「ぷしゃいくはココにいるか?」

青年「……? ぷしゃいくって何ですか?」

男「ぷしゃいくも知らんのか! 最近のガキは!」

青年「はぁ、すいません……」

青年(はやく、どっかに行かないかなぁ……この人)

193: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 18:16:59.73 ID:lKCzrpFEO
男「ぷしゃいくは、つまり不細工のことだ、低脳よ」

男「ぷしゃいく、ぷさいく、ぶさいく、不細工!! 覚えろよ!」

青年「はぁ………………あっ! あの人ですか?」

男「……」ジーッ

男「…………ぅっぷ、うん、全く違うな……」

男「幼だ! 幼のことだ!!」

青年「幼さんがブサッ――!?」

195: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 18:20:33.07 ID:lKCzrpFEO
青年「…………はぁー」

青年(この人、疲れるわ……)

青年「えっと、残念ながら今日は休みみたいです」

男「なにっ!? 馬鹿は風邪をひかんというのは嘘だったのか!?」

青年(幼さんがバカっだって!?)

男「いや、馬鹿だから、体の自己管理ができんのか?」

男「なんだ、馬鹿も風邪をひくのではないか!!」

男「いや、むしろ、馬鹿が風邪をひくのだ!!」

196: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 18:21:49.76 ID:lKCzrpFEO
男「というか、使えん奴だな、ぷしゃいくの奴……」

男「まぁいい、すまんな、邪魔したな」
カッカッカッカッカッカ

青年(イライライライライライラ、使えない奴とはなんだ!!)

青年(あの先輩、嫌な奴だ)

青年(もう、関わりたくないな……)

198: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 18:22:48.42 ID:lKCzrpFEO
キーンコーンカーンコーン
女「ねー、男くん。一緒かえろー?」

女子一同「ヒューヒュー」ニヤニヤ

男子一同「チッ、轢かれちまえ」イライラ

男「えー、あー、うん。わかった」

男(だめだ、どんどんマズくなってくる……)

男(よし、今日、ぷしゃいくの家に押しかけよう)

199: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 18:23:57.47 ID:lKCzrpFEO
女「ここまで送ってくれて、ありがとう」

女「じゃあねっ」

男「ああ、うん、またな……」

ガチャッ
女「はぁー……」

女「帰り道……ずっと、なんか歯切れわるかったな……」

女「どうしたんだろ……」

212: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 19:29:47.59 ID:lKCzrpFEO
 
ピーンポーン
幼「……んー……もう、うるさいなぁ……」

幼「おかーさーん、でてぇー……」

幼「……って、居ないんだったっけ……」

ピーンポーン
ピーンポーン

幼「あー、もう……」

213: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 19:31:48.84 ID:lKCzrpFEO
幼「はーい、どちら様で――」

幼「!!」

男「こら、ぷしゃいく! ワンコール……いや違うな」

男「ワンプッシュ? そうだワンプッシュででんか!!」

幼(男……くん……?)

幼(なんで……)

215: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 19:34:00.70 ID:lKCzrpFEO
幼「先輩じゃないですかー。いらっしゃいー」

幼「こんなとこまで、どうされたんですかー?」

男「……おい……」

男「……どうした? お前、泣いてるのか?」

幼「あれー目がごろごろするー! 今度の目のゴミはおおきいどー」

男「そんな無駄に大きい目をしておるからだ! 馬鹿だなー、お前はー」

幼「あははー、私は馬鹿ですからー」

幼(………………っ)

219: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 19:39:49.08 ID:lKCzrpFEO
美凪……はぁはぁ……はぁはぁはぁはぁ……みなぎ……うっ!ドピュドピュッ



幼「でー、どうしたんですかー、先輩」

幼「風の噂では、彼女ができたそうじゃないですかー!」

幼「なんですか? ノロケに来たんですか? そうなんですね!?」

幼「ノロケるやつも馬に蹴られて氏ねばよい!!」

男「いやー、その彼女のことなんだが……はぁ」

222: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 19:49:21.38 ID:lKCzrpFEO
幼「あー、もう倦怠期ですかー?」

幼「最近の若者はなんでもかんでもハヤいって聞くけど本当だったんだー、へー」

男「いや、その、な…………――あっ! おい、まずは中に入れやがれ!!」

幼「キャー。 ロンリーウルフの毛皮を被った
  (自称孤独好き・彼女もちの)嘘つき狼がお家にはいってくるー」

男「ロンリーウルフも狼だっ!!」

223: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 19:51:09.14 ID:lKCzrpFEO
幼「もー、本当に強引ですねー」

幼「はい、お邪魔しちゃってください」

男「おう、じゃますんでー」

幼「じゃますんなら帰ってー」

男「あいよー……――っておい!!」

幼「あははー」

225: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 19:55:56.64 ID:lKCzrpFEO
男「久しぶりに入ったけど……なんだあんまり変わってないな」

幼「あははー、覚えてるんですかー」

男「まぁ、あのめんどくさがりな小母さんらしいな」

男「あれか、小父さんはまだ単身赴任?」

幼「そうですよー」

228: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 19:59:15.01 ID:lKCzrpFEO
幼「でも、おとうさん寂しがりやだから毎週帰ってくるんですよー!」

幼「もー、お金もったいないし!」

男「でも小父さんらしいではないか!!」

男「それに、あの御方……200mmはあったな……ありゃ……ごくり」

男「外人もビックリのxxxx xxx――」

幼「!!」

幼「わー! わー!! 父親の生々しい話は止めてくださいっ!! もー//」

230: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 20:05:31.33 ID:lKCzrpFEO
幼「あははー」

幼「――って、はっ! 何なごんじゃってるんでしょう!?」

幼「思い出話に花を咲かせるのは、自分(花)が枯れる寸前でいいです!!」

幼「何か、お話でもあったんじゃないんですかっ!?」

男「うぉぉおおっ!? 全く忘れていた!」

男「そうだ、相談があったのだ!」

232: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 20:09:13.09 ID:lKCzrpFEO
男「バカなぷしゃいくには少し難しいかもしれんが聞いてくれ」

男「誰にも相談できないことなんだ!」

男「ぷしゃいくだけなんだ!」

幼(私だけにしか……できないこと……?)

幼「とか言って、あれじゃないんですかー? もう女先輩とかに先に相談したり――」

男「゚Д゚」

233: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 20:14:07.56 ID:lKCzrpFEO
男「   」

幼(この反応、……うん?)

男「一番あいつにはできない話なんだが……」

幼(でも、やっぱり、男くんに頼られるの嬉しいな//)

男「さわぐなよ……」

幼「ぜったいに……?」ゴクリ

238: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 20:45:12.36 ID:lKCzrpFEO
男「俺、女と付き合ってるんだか……」

幼「…………」

男「なんだ、驚かんのか」

幼「続けてください」

男「……俺、女のこ――」

幼「ごくり」

男「と好きではないのだ……」

幼「゚Д゚!!!!!!!!!」

240: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 20:48:14.49 ID:lKCzrpFEO
 
幼「ええぇぇえええッッ!!?」

幼「いや、えっ、あれっ!?」

幼「えっ、あれっ、ひゃっ、いたたた、ほっへたいはい……」

男「おま、気でも狂ったか? なにしてんの?」

幼「いや、何でもありまひぇんかあ!」

243: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 20:52:00.78 ID:lKCzrpFEO
幼「いや、えっ、でも、告白って先輩からしししたんじゃあ!?」

男「何でそんなこと知ってるんじゃい!!」

幼「あっ! もしかして私を騙して……る? だとしたら、最低です!!!」

男「いや、違うんだ……」

男「男子Bってやつがいるんだけど、ソイツにはめられたんだ……」

245: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 20:58:15.12 ID:lKCzrpFEO
男「――――って訳で、なんかいつの間にか付き合ってた……はぁ……」

幼「なーっ!! なんてお騒がせな人なんでしょう!!」

幼「もうあれですよ、あれ、許せちゃわなかったりですよ!」

幼「体育館うらに呼びだして、ボッコボコにして絞めてやりましょうよ!!」

幼「はぁはぁ、第三の目がうずくぜぇー、はぁはぁ!」

男「てか、おま、急に饒舌になってないか? ……少しひくんだが」

246: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 21:03:49.54 ID:lKCzrpFEO
幼「あー、でも本当に良かったーです……って、あっ!」

男「なーにーが、よかったーだ!!」

男「てめ、俺はなぁ、あれのせいで良心がチクチク痛んでたというのに!」

男「他人の不幸は密の味ってか!? 虫歯にでもなれ! 性悪ぷしゃいくがっ!!」

男「てんめぇ、ままままさか俺に恨みでもあんのかっ!」

幼「長い間、隠していたことがばれてしまったー、あははー」

250: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 21:08:37.44 ID:lKCzrpFEO
男「まぁいい、早く何か案をださんか! ド低脳がっ!」

幼「先輩はどうしたいんですか?」

男「好きでもないやつと付き合うっていうのが、心苦しいのだ」

男「なんとか、」

男「 女 の こ と が 好 き に な り た い ――」

幼「なるほど、女先輩と別れたいんですね――」

男・幼「えっ?」

253: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 21:16:20.69 ID:lKCzrpFEO
幼「女先輩とつつつつ付き合ったままでいいんですかっ!?」

男「いや、なんかクラスが乗ってる?」

男「まぁなんつーか、盛り上がってるから、今更別れられんのだ……」

幼「なるほどー!!」

幼「わかりました、わかりましたー!」

幼「つまり、クラスに壁を作らずに別れられたらいいんですねー?」

男「まあ、それが一番だな」

幼(あれ……それって難し……くないかな)

256: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 21:36:20.77 ID:lKCzrpFEO
幼「!!」

幼「先輩、せんぱい、せんぱーい! 名案ですよっっ!! めいあんっ」

男「うるさい、2人しかこの部屋にはおらんのだ! 聞こえておるわっ!」

幼「…!!」

幼(ふふふたりっ!? せせせんぱいがわたわたわたしの部屋……あうあ……)

幼(そそそ、そうだった!! 色々あって気づかなかった)

257: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 21:38:38.94 ID:lKCzrpFEO
幼「あー、もうやだなー、先輩//」

幼「2人ってところ強調しちゃってー! 襲ってきたら、訴えますからねー!」

幼「そしてそしてお金いっぱい戴いちゃいますからねー//」

男「ふふん、紳士であるこの俺様がそんなことするわけない!!」

男「それより、ほら早く案とやらを言わんか!」

260: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/17(金) 21:58:54.04 ID:lKCzrpFEO
幼「あわわ、そうですね、すいません」

幼「簡単です! それは女さんに振られればいいのです!!」

男「ふむ」

幼「そうすれば壁なんてできませんし、別れられます!」

男「確かにそうだな! やるではないか、流石は俺様の一番弟子だ」

男「しかし……」

男「どうやって振られるんだ?」

308: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/18(土) 12:18:47.98 ID:kYFAxpm2O
 

幼「うーん……」

幼「嫌われるようになったらいいですよね」

男「おいおい、嫌われてしまったら、もう喋ることも出来んのではないか?」

幼「せんぱい、あまい、甘い、あまーい!!」

幼「だいたい、普通のカップルでも別れたら気まずくなって」

幼「あまり話さなくなるんです!!」

310: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/18(土) 12:21:27.70 ID:kYFAxpm2O
男「へぇー……」

男「お前、よく知ってんな! あっ、まさか、ぷしゃいく経験者か!?」

幼「けけ、経験っ、なんてまだないですよっ!!」

男「そうか、あったらマセガキぷしゃいくと呼んでいたぞ」

幼「あははー、先輩と一歳しか違わないのに、ガキだなんてー」

幼「私ももう大人なんですよー?」

男「そそそ、そうだったのかっ!!!!」

312: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/18(土) 12:23:38.22 ID:kYFAxpm2O
幼「そんな驚くなんて失礼ですねっ、もー」

男(幼が……もう大人……)ジーッ

ジロジロ
幼「///」

ジロジロ
男(なんなのだ、この鼓動!!)ドキドキ

幼(あわ、あわわ)

幼(男くん、ジロジロ見すぎ……//)

313: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/18(土) 12:26:12.08 ID:kYFAxpm2O
ただうまー


幼「じ、じろじろ見ちゃって」

幼「せせせ先輩ってばやっらしー!」

幼「まま、まるでですね、犯罪者の目ですー」

幼「そのまま電車に乗ったら、女子○生とかに避けられたりしちゃいますよー」

男「ふふん、それどころか」

男「女子○生どもが『私を触って』と言いたげな顔で近寄ってくるわ!」

幼「うわー、先輩かっこいー。xxxとかしても合意だったとか言いそうー」

314: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/18(土) 12:28:45.19 ID:kYFAxpm2O
男「こら、なんちゃってでも一応……百歩譲って女の子なんだから」

男「レレレxxxとか言うんじゃありませんっ!」

幼「うわぁぁぁああ! 先輩ひどい、酷い、ひどーいっ!」

幼「先輩が、『高校生たるもの卑 な言葉くらい話せなくてはいけない!』」

幼「とか言うから、言えるようにしたのにー、酷い、ひどい、ひどーいっ」

幼(結構……大変だったのに……うぅ……)

317: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/18(土) 12:32:08.07 ID:kYFAxpm2O
男「まぁまぁ、落ち着け」

男「すまん 、おち  」

男「それより、嫌われる方法で具体的なものは無いのか?」

幼「…………んー」

男「むっ、何かあるのだな?」

幼「まあ、あることはあるのですが……」

幼「どうなんでしょー……」

319: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/18(土) 12:36:49.01 ID:kYFAxpm2O
 
幼(この案なら……男くんと私が……つきあったり……)

幼(したりするかもしれなかったり//)

幼「先に言っときますけど、別に嫌だったらしなくても良いですよっ」

男「ああ。全て決めるのは俺様だ!」

幼「先輩がおおおおんな女ったらしになったら良いのではないのでしょうか?」

320: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/18(土) 12:39:51.19 ID:kYFAxpm2O
幼「どんな女の子でも、自分以外の女の子にちょっかい出してる彼氏は嫌です!」

男「お前、よく知って――」

男「って、あっ! お前、彼氏いたことあるのか!?」

幼(先輩一途です!)

幼「まぁまぁ、そんなことは、捨てといて」

幼「少年よ、他女を抱け、です」

323: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/18(土) 12:43:09.55 ID:kYFAxpm2O
男「他女?」

幼「そうですっ!」

幼「彼女以外の他の女の子ってことですっ」

幼「あっ、あ、でもでも」

幼「本当に女の人だいちゃ……だめですよっ?」

幼(私なら……いいけど……)

男「ななな、何を言うか、ぷしゃいく!」

幼「でも先輩、素敵に行動派だから、本当に抱きそうでこわいなー」

324: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/18(土) 12:45:22.68 ID:kYFAxpm2O
男「ふふん、いらぬ心配だな、それは」

男「なぜならなぁ、俺様は紳士なのだ! 女を泣かせることなど決してせんわ!」

幼「……嘘つき」ボソッ

男「んっ? すまん、ぷしゃいく、何か言った?」

幼「何でもないですよーだっ」

男「?」

326: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/18(土) 13:00:10.75 ID:kYFAxpm2O
あーいあいっ、あーいあいっ♪
おさーるさぁあんだよぉ♪
…………OTL=3


幼「だから、先ずは、少々力不足ではありますが――」

幼「――この、わわわ私がきっ、協力しましょう//」

男「!」

幼(あわあぅわぁあッッ//)

幼(いっ、勢いに任せて、いいぃいいってしまった////)

幼(けど、こっ、断られたらどうしよう……)

327: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/18(土) 13:04:08.11 ID:kYFAxpm2O
ばいばい……さるさん


男「そうか、そうか!」

男「なるほど、ぷしゃいくに手伝ってもらったら良いな!」

男「お前にしては賢い案ではないか!! 今日は誉めてつかわすぞ、はっはっはっ!」

幼「わーい、わーい、先輩に誉められたー」

幼(女さんにすごく罪悪感だけど……)

幼(でも……すごく嬉しい//)

329: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/18(土) 13:07:14.12 ID:kYFAxpm2O
みんな……さるさん……お休みなさい……

男「うぉういっ! もうこんな時間ではないか!」

男「じゃましたな!」

男「おっと、そうだ! すまんが明日の朝、学校一緒に行ってくれないか?」

幼「ぁあぅあう……あぁうぃ……」

男「無理なのか? 使えん奴だなー」

幼「ょよよょよ喜んでっっ!!」

幼(はぁ……うぅあ//)

幼(まさか男くんからお誘いが来るなんて……/////)

388: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 01:03:43.57 ID:b58wz1XdO
 

幼「……」

幼「…………ああ゛」

幼「もう……ごじか」

幼「全く……ねらねなかった」

幼「くぁあっ」

ペチペチ
幼「よし、お弁当の用意しよっと!」

390: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 01:05:35.89 ID:b58wz1XdO
幼「やっぱり、早すぎかな……?」

ピーンポーン
男「……あい?」

幼「おはようございますっ、先輩っ」

幼「せーんぱいっに昨日言われたとおり、ちゃんと来ましたよー」

男「おい、まてぷしゃいく! これは早すぎではないか!!」

男「いつもより20分も早いとはなんたんだ!」

392: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 01:06:46.82 ID:b58wz1XdO
幼「もうっ、早めに出ないと」

幼「女先輩が来ちゃうかもしれないじゃないですかっ」

男「うぉんむ、うぉんむ」

男「なるほどな」

幼「あと、5分ですませちゃいましょうねー!!」

男「うーい」

幼(本当はただ単に私が早く起きすぎただけなんですけどね)

396: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 01:14:53.82 ID:b58wz1XdO
 
男「すまん 、待たせたな」

幼「いえ、私はそんなに待ってないですよー」

幼「それより『すまん 』なんで卑 な言葉、朝から止めてくださいっ!」

男「ふふん、馬鹿だなーぷしゃいく、ぷぷぷっ」

男「自分も言っておるではないかっ、ぷぷぷっ」

幼「それは、すまん 。すまん 」

男「……」

幼「(色んな意味で)先輩のせいですからねっ」

397: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 01:15:59.43 ID:b58wz1XdO
 
てくてくてくてく
男「……」

チラッ
幼「!!」

幼「まってくださいっ、先輩」

男「ん、何だね?」

幼「前を向いたままでいてくださいね」

幼「後ろ……女先輩がいます」

男「うひゃぃっ!?」

398: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 01:19:28.05 ID:b58wz1XdO
男「ここここらッッ!」

男「せせせ先輩をからかうんじゃありませんっ!」

男「驚いて、ひどく間抜けな声を出してしまったではないか!」

男「はぁはぁっ、しずまれー、しずまれー……」

幼「うわー、先輩すてきー。情けない声出したの、全面的に自分が悪いのに」

幼「それを人のせいにして、しかも逆ギレもおこしてるー」

幼「よっ! キレやすい現代っこの鑑っ!」

400: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 01:24:07.70 ID:b58wz1XdO
 

男「……」ゴクリ

男「……で、その、あの……なんだ、女……」

男「まさか本当にいるの……か?」

幼「嘘でーすっ――」

幼「とフランクに言ってあげたいのは、フランクフルト食べるのくらい望んでるのですがー……」

幼「あははー、残念ながら、本当でーす」

402: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 01:28:04.52 ID:b58wz1XdO
男「どどど、どうすればいいのだ?」

男「かるーく挨拶か? 気軽に『よっ!』って感じなのかっ?」

幼「いえ、スルーでいいと思います」

幼「私でも見える距離だから向こうも気づいているでしょう」

幼「でも、向こうから挨拶してこないんですし――」

幼「――ねっ、先輩っ♪」
ギュッ

404: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 01:29:20.59 ID:b58wz1XdO
 
男「どどど、どうすればいいのだ? かるく挨拶か?」

幼「いえ、スルーでいいと思います」

幼「向こうも気づいているでしょうが、挨拶してこないんですし」

幼「ねっ、先輩っ♪」
ギュッ

405: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 01:31:35.13 ID:b58wz1XdO
 
男「わわわ、おい、ぷしゃいく!!」

男「ばかっ、いきなり何をするのだ!」

男(  あたた当たたたたたっておるではないかっ//)

男「っ……//」

幼(ずーっとずっと憧れてた……腕だき……はぁ//)
ギュウッ
幼(役得だねっ//)

409: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 01:46:38.24 ID:b58wz1XdO
 
つか、さるさん……また来たんだが……orz

男「きっ、急に、その、えっと、抱きたくなるのもわ、わかる」

男「それは、えっと、男様の、シナモンのせい、なんだろ?」

幼「ぷっ……」

男「だがしかし……こんなくっつかれては、色々困っ――ておい、どうしたのだ、ぷしゃいく!?」

幼「あははははっ、あははっ」

幼「先輩、シナモン、シナモンって、あはははっ」

幼「フェロモンの間違いじゃないですかっ、あはははっ」

男「ばばば、ばかもの! ちまたではシナモンとよばれるのだ!!」

412: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 01:49:44.20 ID:b58wz1XdO
男「それよりだなぁ、少しは離れんかっ!」

男「えいっ、えいっ」

ギューッ
幼「むー、嫌ですよー」

男「むむむ、なぜだ? えいっ、えいっ」

幼「そのえいえい、やめてくださいーっ!」

幼「こほん」

幼「これも昨日お話した作戦の一つなのですよ」

男「!?」

413: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 01:53:18.15 ID:b58wz1XdO
 
幼「ほらほらー、この状況、この状況ー!」

幼「先輩が他の女の子とラブラブしてるのを見せつけるチャンスじゃないですかー!」

男「おおぉぉ!!」

男「やるではないか、ワトソンくん!」

男「しかしな、ほらよっと」
スイッ

幼「っ!?」

415: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 02:00:23.49 ID:b58wz1XdO
 

男「こっちのが歩きやすいし、ラブラブにみられるだろ?」
キュッ

幼「わわっ、せせ、せんぱいっ?!」

幼(はわあぁあっあぁっ///)

幼(お、男くんが、私の腰に手をまわまわ、まわして……はぅぅっ//)

男「、やはりワトソンくんに私を越えるのは無理なのだなっ、はっはっはっ」

幼「……///」

418: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 02:03:11.09 ID:b58wz1XdO
幼(ふぁあ、ギュッしてから、ずっと心臓が……)

幼「ふぅ……」

ガラガラ
幼友「あっ、おはようっ!」

幼「おはよう、幼友ちゃん」

幼友「あっ、幼ちゃん! 朝見たよっ!」

幼「うん?」

419: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 02:05:27.17 ID:b58wz1XdO
クラス「うおぉぉぉおおおおお!!」

男子一同「ゆるせねぇぇえええ!!」

男子一同「我がクラスのえんじゅえる、幼さんの、腰に、手を、ハァハァ!!」

男子一同「しかも、れいの男せんぱいいぃぃぃいい!!」

幼「はわはわ、み、みんな見てたのっ?///」

幼(はははずかしいぃ……)

422: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 02:11:44.14 ID:b58wz1XdO
 
男子a「よよよ幼さん、あの最狂で有名な……男先輩――」

男子a「――いや、男xxxxとつつ付き合って?」

幼「そそ、そんなことないよ// ただの幼なじみだよ//」

男子a「ふっひゅーっ、焦らせやがってー……」

男子b「てめっ、安心すんの、はえぇだろうが! ●●!!」

424: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 02:14:02.35 ID:b58wz1XdO
男子b「あの(腰を)抱かれてたのは事実なんだぜ……?」

男子c「てめぇらっっ!! 今聞こえたぞ!!」

男子a・b「幼さん大好き・男子c!?」

男子c「『幼さんを抱いた』って誰が言いやがった!!」

男子d「落ち着くんだ、男子c君。誤解だ。(腰を)抱いたのは――」

男子d「あの 男 先 輩 だそうだ」

425: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 02:14:53.51 ID:b58wz1XdO
男子c「なんだって……?」

男子c「ちっ……くそ……泣き寝入りしかできねぇのかよ……」

男子一同「……くそっ……」

幼(このクラスでもこんなに多くの人に目撃されてるなら……)

幼(ひょっとしたら、男くんところも……?)

 

470: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 14:03:57.21 ID:b58wz1XdO
 
男「うぉんむ、うぉんむ」

男「今日は朝から色々ハードだったな……」

男「しかも、あの歩き方だから……結局、時間ギリギリになってしまったな」

男「ふー……」

ガラガラ
男「はっはっは、おはよう、庶民ど……も?」

472: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 14:06:06.38 ID:b58wz1XdO
 

女子一同「ギラギラギラギラギラギラギラ」

男「はひっぇっ?!」

男子一同「ギラギラギラギラギラギラギラ」

男「はひゅぅんっ?」

男「ててててめぇら、どうしたんだ?」

男「俺様は別にこっ、怖がってはおらんがなっ、はっ、はははっ、はは」

475: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 14:09:34.85 ID:b58wz1XdO
友「 」

男「おいっ、友!!」

男「てめぇ、起きんかっ! この状況を説明しやがれ!」

友「 」ゆらゆらゆら

男「っち、使えない玄人  だな! そんなんだから、xxxにも行けんのだ!」

友「それはちる……さくらのように……」

友「あたらしいこい、さがさないとな」

476: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 14:11:38.18 ID:b58wz1XdO
男「ん……? あたらしいこいだと?」

男「あっ!」

男「ぷぷぷっ、お前……もしかして振られたのかっ?」

男「結局、素人の女にも見放されたのか、ぷぷぷっ」

男「そのうち、素人  にもなるんじゃないか――」

男「――ってなるわけないだろが、はげ!! そんなに経験者ってエラいのかよ!!」
ビシッビシッ

男「ただ  いだけじゃねぇか!!」
ボコッボコッ

478: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 14:14:15.53 ID:b58wz1XdO
ガラガラ
女「おはよう」

女子A「おっ、女ちゃんッ!?」

女子B「ねっ、どうしたのっ!?」

女子C「男くんと……なんかあったのっ!?」

女子A「やっぱり、あの……男くんのあれ、み、みたよね…………?」

男「!!」

男(よばれて飛び出たプリンセスっ!?)

479: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 14:17:32.71 ID:b58wz1XdO
女「わあ、もう、質問責めだなあ」

女「ふー……」

女「何にもないよ?」

女子一同「そ……そうなの……」

女(少なくとも、私は、ね……)

女「あっ、男くんっ!」

男「あっ、ひゃはい!!」

480: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 14:21:13.84 ID:b58wz1XdO
女「彼女として私は不足かもしれないけど、一応彼女がちゃんといるのに」

女「他の女の子とあんなにくっつくのってどうなの?」

クラス「うぅぅぉぉおおおッ!!」

クラス「そのとおりだぁぁああ!!」

クラス「よくいった!! 女さん(ちゃん)!!」

男「あぅ!」

481: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 14:23:52.56 ID:b58wz1XdO
女「その、私にきっ……嫌われてもしかたないぞっ?」

女「だから……」

女「反省しなさいっ」

男「はっ、はぅ!!」

女(私が男くんを嫌うなんてないけど……)

男(うぉんむ、うぉんむ、ぷしゃいくの言った通りではないか!!)

男(女ってこういうのいやなんだな!)

485: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 14:27:55.35 ID:b58wz1XdO
 
男「しかし……」

男「もうすでに、クラスに俺に対する壁……できてないか?」

女友「男くん……? 浮気したら……」

女友「××××××からね?」

男「 」

女友「じゃあ、そういうことだからね」

486: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 14:31:01.81 ID:b58wz1XdO
男(ヤヴァイ……ではないか!!)

男(ぷしゃいくの野郎……壁なしとかいいやがったが)

男(こっ、コレではコレでは、上手くいかんではないか!!)


女子B「おい! ちょっと、そこまで面かせしー」

女子A「早く来いし!」

女子B「っち、まじありえんてぃー」

490: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 15:00:10.62 ID:b58wz1XdO
 

幼(はわわわ、どうしよう……)

幼(きっと、男くんのところはもっとヒドいよね……)

幼(はぁぁ……作戦失敗になるかも……)

幼(男くん、許してくれるかなぁ……)

てくてく
幼「はぁ……」
ドンっ

幼「わっ、ごめんなさいっ」

495: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 15:07:35.07 ID:b58wz1XdO
青年「あう」

青年「 」

幼(あれ?)

幼(青年くんだよね? もしかして……)

幼(青年くん……泣いてる?)

幼(きっと、何かあったんだろうね。そっとしていてあげよう)

498: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 15:17:32.11 ID:b58wz1XdO
青年「…………」

青年(幼さん……かわいそうに……)

幼「?」

青年(きっと、男先輩に弱みか何かを握られてるんだな……)

幼「??」

青年「そっ、そうだっ!!」

青年(この僕がっ! 助けてあげればいいんだっ!!)ギュッ

504: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 15:30:02.78 ID:b58wz1XdO
幼「ん?」

幼(なんか、青年くん、立ち直ったみたい)

幼(よくわかんないけど、良かった良かったぁ)

幼「がんばってねっ?」

青年「!!」

青年(幼さん、僕に期待している??)

青年「はい! (幼さんのために)精一杯頑張ります!」

506: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 15:45:19.23 ID:b58wz1XdO
女子B「こっちだよ! おらっ!!」
ドンっ

男「ぁう!」

ゲシッゲシッ
男「やめてっ!!」

男「やめてくっ、くださいっ!」
ボカッボカッ

女子B「てめぇ、なめてんのかっ! まじありえんてぃー!」
ゲシッゲシッ

女子B(男くんを蹴るのきもちいぃぃいいい!!)ゾクゾク

509: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 15:50:39.99 ID:b58wz1XdO
女子A「何でもして良いってわけじゃねーだろが!」
ゲシッゲシッ

女子C「てめぇ、ぜってぇーわかってねーしっ!!」
ゲシッゲシッ

男(こいつらのそこまで痛くない蹴りが――)

男( 気 持 ち よ く な っ て き た )ビクンビクンッ

男(はぁはぁ、学校イジメ・シチュのSM、おいしいです)

513: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 15:53:41.83 ID:b58wz1XdO
男「はぅっ、らめぇぇぇえええッ! らめなのぉおぉぉおお」

男「女王さまぁぁああ!!」

男「こんな風に蹴られて感じてる僕をもっとしかってえぇぇええ!!」

女子一同「…………えっ……?」

男(はっ!?)

男(なんだと……ここはSMクラブではなかった!!)

男(そうだ、奴らは素人だったぁあああ!)

516: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 15:57:29.76 ID:b58wz1XdO
 
男(くそ、しくじったな)

男(もう、気持ちよいSMが終わりになってしまったではないか――)

男(じゃなくて……もっとクラスに壁ができてしまったではないか……)

女子一同「……………………」

男(れもれもぉ、その女王さま達の変 を見る目が気持ちいいのぉ///)

女子B(男くん……ハァハァ、今日の●●●はこれね……)ゾクゾク

520: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 16:03:09.00 ID:b58wz1XdO
男「……ふぅ」

ジャー

男「はっはっはっ、いっぱいでたなぁ! さすが3日間  きん……を?」

男「やぁやぁ、どこかで見たイケメンじゃないか!!」

男「やぁ!」
ポン、ポン

男(あっ……やべ、あれした後の右手……そのまま肩に置いてしまった)

523: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 16:07:58.81 ID:b58wz1XdO
青年「きっ、貴様は!!」

青年「その汚い手をはなせぇぇえええ!!」

男(あっ、やっぱり、これはいかんよな)

男「しっけい失敬、英国紳士・ウィリアム=オットコーとしかことが」

男「すまん、すぐに手を洗うわ」

526: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 16:13:27.87 ID:b58wz1XdO
青年「そういうことではない!! のだ…………」

青年「――って、えっ? おいこらぁあああ!!」

青年「その個室から出て来て、手を洗わなかっただとぉぉおお!?」

青年「汚いだろうがぁあぁああああ!!」

男「いや、大丈夫、大丈夫。●●●じゃないからな、安心せい!」

男「(学園の)アイドル(的存在)は●●●しないし」

530: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 16:17:56.95 ID:b58wz1XdO
青年「貴様……では……いったい個室でナニを」

青年「―――っ!!」

男「ナニってそりゃあ、 欲のし」

青年「――っ! 言わんでよいわぁああああ!!」

青年「うぅぉぉおお!! うぅぉぉおお!!」
ジャージャージャー

男「おい、夏でも、体にそんな水かけたら……風邪引くぜ?」

531: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 16:25:01.50 ID:b58wz1XdO
 

青年「っ!! くそぉ!!」

男「いや、くそは、してないし」

青年「覚えてろよぉぉぉおお!!」

男「あいつ……泣いてたな……」

男「かわいそうに……きっとクラスでイジメられてんだぜ……」

男「いやー、本当に俺様のクラスにイジメなんか無くてよかった、よかっ」

男「あっはっはっ、あっはっはっ」

532: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 16:29:18.85 ID:b58wz1XdO
男「おいー、ぐへへへー、またやってくれよー、ぐへー」


女子A「ちょ、もぉ、やぁ! やだってぇー!!」

女子C「だめっ、もっ、もう! 寄らないでーっ」

男「よいではないかー、よいではないかー、ぐへへへー」

女「……………………」

女(男くんは何かんがえているのか……)

533: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 16:38:03.36 ID:b58wz1XdO
女子B「……ふぅ」

スンスン
女子B「臭いとこない……よね?」

ガラガラ
男「ぐへへへー、いいじゃんいいじゃんー」

女子B「!!」

女子B「こら、男!」

女子B「まじありえんてぃー、何ほかの女子に手を出してんのっ?」

女子B「お仕置きしてほしいんかっ?」

ゲシッゲシッ
男「あんっ、あんっ、あんーっ、あんっ」

537: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 16:46:09.18 ID:b58wz1XdO
女(……ああっ!!)

女(もぉっ! イライラするっ)

女(なんでなのっ? なんでっ!?)

女「んっ!!」

女(他のいろんな女の子といちゃいちゃ、いちゃいちゃしちゃって!!)

女(私には、まだ向こうから話しかけてもらってもない!)

女「男くん? ……ちょっと」イライラ

男(!! ようやく来たな……)

540: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 16:50:58.89 ID:b58wz1XdO
女「話があるから、来てくれない?」

男「プリンセス……いや、実はな? 俺にも」

男「ものすっっっごぉぉおく、言いにくい話があるんだ」

女「そう……」

女(やっぱり何か隠してるみたいだ……)

クラス「じろじろじろじろ」

男「ジロジロ見てんなよ、てめぇらっ!! アルマジロにすんぞ!!」

男「……女、えっと、ちょっと、ここから出よう」

542: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 16:55:17.30 ID:b58wz1XdO
 
男(あっれー……)

男(足ぷるぷるしてる……)

男(いや、この俺様が緊張? いやっ! 違うっ! 武者ぶるえだっ!!)

女「ここなら、良いよね」

男「あひゃっはっ、はひっ!!」

547: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 17:09:50.08 ID:b58wz1XdO
女「男くん、付き合ってから冷たくなったし……」

女「多分わざとだよね……」

女「クラスの他の子と無理やりみたいに仲良く(?)したり……」

男「……」

女「違ったら言ってね、もしかしてさぁ」

男「ああ」

550: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 17:12:54.78 ID:b58wz1XdO
女「私と付き合ったのて何かの間違い?」

男「……いや、えっと……」

女「はっきり、言って!!」

男「す……すまん、その通りなんだ」

女「あはは、やっぱりそうなんだ、あはは」

男「……」

552: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 17:18:51.87 ID:b58wz1XdO
女「あー、やっぱりねー」

男「本当にすまん……」

女「何? 罰ゲームとかだったの?」

男「いや、説明は難しいんだが、まぁ……事故だった」

女「そーなんだー」

女「へー……」

女「ねぇ、別れよっか?」

555: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 17:26:50.25 ID:b58wz1XdO
男「……うん」

女「あーあー……面倒だなぁ」

女「また、これから誰かからのラブレターとか告白とか気にしなきゃならいのかー」

女「男くんと付き合ってるって言ったら、誰かに告白されても簡単にしのげたのになー」

女「ていうか、まず告白なんかされないのになー」

女「あーあぁ、せっかく男くん使えるぜっ! とか思ったのになー」

男「……すまん」

女「ばか……」

556: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 17:31:57.36 ID:b58wz1XdO
女「ばか、ばか……」

男「……すまん……」

女「あほ、ぼけっ、だぼっ……」

男「ああ、すまん……」

女「地獄におちろっ!! ばかっ!!」

男「うん…………すまん……」

女「早く行って!!」

男「すまん……次の授業は……」

女「……」グッ

男「……早退したって言っとく……」

561: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 17:41:14.61 ID:b58wz1XdO
男「……」
ガラガラガラ

クラス「ざわざわざわざわざわざわ」

男子A「おっ、おい! どうだった?」

男「…………」

男子C「女さんどうだったんだっ!?」

女子B「こらっ、馬鹿犬! 何があったか言いなさい!!」

562: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 17:44:56.62 ID:b58wz1XdO
男「……っるせぇな!!」
ドガッ

クラス「……………………」

男「いや、すまん、悪かった……」

ガラガラ
先生「おい、昼休みは終わっとんぞー」

先生「早く席につかんかー」

男「すいません、女さんと俺、早退します」

先生「んー、ちゃんと職員室に顔出すんだぞー」

565: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 17:49:43.31 ID:b58wz1XdO
「―ッ、くっ、―っく……」

「ぅあ―、……っは、――ぇっ……」

男「……カバンここ置いておくからな……」

女「!!」

女「っあ゛、あははっ、わるいねっ、っク、ありがとう」

男(これでよかったのか……?)

「ぅあ……っは、――っえぇ」

男(もっと他にいい方法あったんじゃないか……?)

男「馬鹿だから……わからない……」

588: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 20:24:30.31 ID:b58wz1XdO
 

幼「……先輩、上手くいったのかなー……」

幼「校門で待ってるけど……まだこないなー」

幼「あっ!」

幼(あれは友先輩だっ)

幼「あっ、あの友先輩」

友「あー……幼ちゃん……」

589: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 20:25:50.87 ID:b58wz1XdO
幼「男先輩を見ませんでしたか?」

友「!!」

友「くそぉぉぉおお!!」

友「男はそうたいしたよぉぉぉぉおお!!」
ダッダッダッ

幼(走っていっちゃった……)

幼(男くんが早退かぁ……)

幼(何かあったみたいだな)

590: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 20:28:53.85 ID:b58wz1XdO
ピンポーン
幼「先輩、せんぱい、せーんぱーいっ」

幼「お見舞いにきましたよー」

男(うっさいな……)

幼「ふーん、むーしーですかーっ」

男(…………っ)

幼「勝手に入っちゃいますからねー」

593: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 20:36:38.42 ID:b58wz1XdO
 

ゴソゴソ
幼(……んーっ、あった!!)

幼(昔の頃からずっと一緒……ふふっ)

幼(懐かしいなぁ)

幼「もー、勝手にお邪魔しますよー」

ガチャ
幼「お邪魔しまーすっ」

男「!!」

596: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/19(日) 20:42:06.34 ID:b58wz1XdO
幼「……男くん……」

男「……」

幼「あははー、先輩どうしちゃったんですかーっ」

幼「あははー、まーるで誰かのお葬式帰りですっ、みたいな顔してるー」

幼「かっこいー、かっこわらい、顔がだいなしで――」

男「うっさいんだよ!!」

683: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/20(月) 13:38:35.11 ID:3N/AvsTzO
男「いや……すまん……」

男「あたるつもりはないんだ……」

男「はぁ……情けねぇ……」

男「すまん……一人にしてくれ……」

幼「先輩が……先輩が望むのなら……」

幼「いつものように、ちゃんと従いますが……」

685: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/20(月) 13:39:28.22 ID:3N/AvsTzO
男「……」

幼「今の男くんは本気でそう思ってないよね」

男「……」

幼「話して下さい。誰かに打ち明けると結構楽になるもんですよー」

男「幼……」

男「俺、はっきり、言ったんだ……女に」

男「告白は間違いだった……って」

686: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/20(月) 13:40:26.11 ID:3N/AvsTzO
男「女……泣かせて……しまっ……」

男「すごい罪悪感で……」

男「でも、喜んでホッとしている自分もいて……」

男「はぁ……くっ……」

幼「先輩は悪くないです」

男「いや、俺は……」

688: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/20(月) 13:42:26.03 ID:3N/AvsTzO
 
幼「いいえ、先輩は悪くないです」

男「…………」

幼「先輩は全然悪くないんです」

幼「たまたま、です。みんな、たまたま運が悪かったんです」

689: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/20(月) 13:43:10.20 ID:3N/AvsTzO
男「……」

幼「先輩……」ぎゅっ

男「なんで……お前……俺なんかにいつも……」

男「いつも、ついてくるんだ? ちっさかった頃から……」

幼「……それは」

幼「それは、男くんのことがずっと、ずっと」

幼「好きだったからだよ」

769: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/20(月) 23:43:39.50 ID:3N/AvsTzO
設定上、女と男が付き合うまでということで

771: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/20(月) 23:46:39.62 ID:3N/AvsTzO
てくてくてく
男「……」

女(……いつ声をかけよう……)

女(今日こそ、今日こそ、男くんを誘うぞ……)

女(いや、デートじゃない、別にデートじゃないんだけど)

女(そっ、そう! ただの買い物っ!!)

幼「わー、先輩っ、ぐーうぜーんっ」

773: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/20(月) 23:49:27.01 ID:3N/AvsTzO
幼「いやっ、ほんと偶然っ」

幼「なんか見えない糸ででもつながってるんでしょうかー! 例えば――」

男「――怨念とかな、あっはっはっ!」

幼「ちがうー、ちがうー! 怨念なんてどこにおんねんーっ!!」

男「つーか、お前校門の横から出てきただろ!!」

775: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/20(月) 23:53:31.90 ID:3N/AvsTzO
女(わわわわっっ!!)

女(もうっ! また出たっ!?)

男「今のじゃあ、作為的なものを感じるわっ!!」

女(そうだっ! そうだっ!)

幼「あははー、そうでしたっけー、あはー」

男「お前、鶏かっ!三歩でわすれんのか! 馬鹿だろ、ぷしゃく」

幼「あははー、私は馬鹿ですからー」

778: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/20(月) 23:58:38.98 ID:3N/AvsTzO
 

女(またタイミング、失ってしまったあ!)

女(もう、誘うって決め手から二週間たったしっ!)

幼(最近、あの人……)

幼(男くんの近くでうろちょろしてる!!)

幼(校章の色は……赤!!)

幼(三年生かっ)

782: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 00:09:54.75 ID:cQ2yWSvrO
女(あの子いったいだれなのっ!?)

男「? どうした、ぷしゃく」

幼「いやー、先輩って人気ものですよねー」

784: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 00:15:15.56 ID:cQ2yWSvrO
男「何をいっておるのだ、あっはっはっ!!」

男「みんなだいすき学園のアイドルとは俺様のことだぞ!?」

幼「わー、すごい先輩かっこいー」

幼「きっと頭のなかでは『周りの女が俺を見て●●てるぜ』とか思ってるんでしょーねー」

男「おおお思ってませんっ!」

男(ちがったのかー……、ふぅ)

786: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 00:19:39.45 ID:cQ2yWSvrO
女(!!)

女(あの子、こっちをちらちら見てる!)

幼「そんな先輩、何か女性とかのトラブルでお困りになったことありますか?」チラチラ

男「あっはっはっ、残念ながらな、みんな俺様との身分の差にびびって」

男「近寄らんのだよ、ふふふ」

男「あれだな、ファンクラブ内で決まり事でもあるんじゃないか?」

787: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 00:24:13.10 ID:cQ2yWSvrO
 
幼「わー、先輩の頭すてきー」

幼「今まで存在を聞いたことなかったファンクラブが、そこにあったんですねー」

幼「私も入りたいなー、あはー」

女(うー……)

女(かなり、仲良く話してるよね)

女(ううぅ、そんなに話せるあの子羨ましいっ)

788: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 00:27:42.84 ID:cQ2yWSvrO
男「じゃあな、ぷしゃいく」

幼「はいっ、ではでは、先輩さよならー」

女(ここが男くんの家かぁ!)

女(――――じゃなくてっ!! どっ、どうしよう……)

女(ここまでついて来てしまったぁ)

790: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 00:31:50.82 ID:cQ2yWSvrO
幼「……あのっ、三年生の先輩さんですよね?」

女「あわっ、うんっ、そうだよ」

女(この子……黄色……二年生だったんだぁ)

幼「私、幼です。先輩は何て言うんですかー?」

女「女です。幼さんは……二年生だよね?」

793: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 00:39:53.19 ID:cQ2yWSvrO
幼(この人……女先輩……絶対、男くんのこと狙ってる!!)

女(……幼って名前……聞いたことあるな……)

女「!!」

女(この人っ、一年前にお兄ちゃんを振った女の子だっ!!)

女(あれから、お兄ちゃんは自信をなくしてホストを諦めた……)

女(この人かぁ……)

795: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 00:47:29.45 ID:cQ2yWSvrO
 
女(どうしよう……敵意がなくなってゆく……)

女(いや、むしろ感謝したい)

幼(この人、私に微笑んでいる?)

幼(うん、まぁ悪そうな方でもないし、いいかぁ)

796: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 00:53:04.50 ID:cQ2yWSvrO
 

幼「すいません、ではー」

女「あっ、うんまたね」

幼「あーすいません、忘れてました!」

幼「私は男くんの幼なじみなので。いやー、それがどうしたー、ですよね。すいません」

幼「ではではー」

女(そういう関係であんなに仲良かったんだ!)

800: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 00:58:32.49 ID:cQ2yWSvrO
女(まぁ、ならあんなに仲良く話してたのも納得でき――)

幼「あははー、すいません。またまた忘れてました」

女「――ん?」

幼「……だけど、男くんのこと私も好きですから」

女「!!」

幼「まぁ、小さい頃から全く進展ないんですけどねー、あはー」

女「あのっ!!」

幼「何でしょー?」

802: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 01:06:56.24 ID:cQ2yWSvrO
女「私っ、私も好きっ!! 男くんのことっ!」

幼「知ってましたよ」

幼「乏しいながらも、女の勘ってやつです、あはー」

幼「うわー、でも本当に手ごわいライバルの出現って感じですね」

幼「では、今度こそ本当にさよならー」

女「……うん、またね」

女(はぁ……言っちゃった)

女(そっちこそ……本当に、手ごわいライバル)

『女vs幼』――完――

811: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 01:17:51.93 ID:cQ2yWSvrO
幼「あははー、空気読まずに勢いで告っちゃいましたー、あはー」

男「おっ、おまえ……」

男「すまん返事は今度にさしてくれ……」

幼「あははー、先輩こまらせちゃったー」

幼「ばかだなぁっ、こーいつぅ!!」
ベシッ

幼「いたー、あはー、いたすぎですっ、ぐすっ、ぐすん」

幼「先輩、ごめんなさい! お邪魔しましたー」

812: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 01:21:30.55 ID:cQ2yWSvrO
 

幼「グスっ……グスッン……」

幼(こんなんじゃあ、だめだよ……)

幼(ただ男くんをこまらせただけ……)

幼(ごめんなさい、男くん)

幼「はぁ……」

幼(本当に……馬鹿だな)

815: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 01:26:33.46 ID:cQ2yWSvrO
 
男「幼……どうして……」

男(また……自分のせいで、人を傷つけちゃうのか……?)

男「いや……でも……」

男「何で、幼は俺なんかを……」

816: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 01:33:23.41 ID:cQ2yWSvrO
 
てくてくてく
幼「あははー、懐かしいなー」

幼「こうえんー、あはっ」

幼「わー、シーソー……まだあったんだー」

幼「あの男の子に……これで思いっきり跳ばされて」

幼「こけちゃって……泣いちゃったっけなー」

幼「あはー、今じゃこんなに小さく感じる……」

817: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 01:37:44.16 ID:cQ2yWSvrO
男(…………)

男(のど乾いた……)

男(おちゃ、おちゃー……)

男(ないな……)

男(×阪の水なんてのめねぇよ……こえぇ)

男(買いにいくか……)

819: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 01:46:02.40 ID:cQ2yWSvrO
 

店員「あいやぁしたー」
ウィンウィン
男「ふぅ……」

男(最近出来たコンビニのおかげで本当にらくになったなぁ)

男(できる前は……確か、駄菓子屋……だったな)

男(そういえば、あの馬鹿のお菓子、良くここで取り上げてたな、あはは)

男(そしたら、お店のおばちゃんに怒られて――……懐かしいな……)

825: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 02:05:44.99 ID:cQ2yWSvrO
 

男「……そうそう」

男(こっちの公園でもよくあの馬鹿をイジメてたな――)

パタン
幼「……」
パタン

男「あ……」

幼(はぁ……)

827: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 02:16:55.72 ID:cQ2yWSvrO
幼「……」
パタン

男「……っと」
どしんっ!

幼「えっ? キャッ!?」
ドン

パタン
男「もう、跳ばされたりはしないんだな、幼」
キィ

幼「せっ、先輩っ!?」
パタン

キィ
男「いつから……ここにいたんだ?」

キィ、コン
幼「…………」
バタン

829: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 02:19:59.23 ID:cQ2yWSvrO
幼「……ごふんまえ……」

男「はぁ……」
バタン

キィ
男「まぁ、夏だし……いくらいても風邪の心配はいらんな」

パタン
男「この……暑さだし」

幼「それよりも……先輩、どうしてこんなとこに?」

830: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 02:22:34.87 ID:cQ2yWSvrO
キィ
男「いや……」
パタン

男「散歩してたら、懐かしくなってなぁ……」
パタン

キィ
幼「……へー」

男「そういうお前は?」
バタン

幼「ちょっと……懐かしくなって……」

834: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 02:27:45.07 ID:cQ2yWSvrO
キィ
男「…………」
パタン


キィ
幼「……」
パタン


キィ
男「……」
パタン


キィ
幼「……」
パタン


男「なぁ、さっきの……告白の答え……」

幼「!!」
キィ……

835: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 02:34:28.14 ID:cQ2yWSvrO
もぉらめぇ……あたまくらくらしてきたのぉ……



男「今言っても言いか?」

キィ
幼「……」
パタン

キィ、パタン
幼「……いや」

幼「いや!! 聞きたくないッ!!」
キィ、パタン

男「頼む、お願いだ!」

キィ
幼「お願い……でも…………」

キィ
幼「うん……わかった…………」
パタン

キィ
男「はっきり言うな……ごめん……」

男「幼と付き合えない……」

840: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 02:42:32.09 ID:cQ2yWSvrO
幼「……ふんっ……」

バタン
男「……」
キィ

パタン
幼「先輩もばっ……馬鹿っク……でですねっ……ッ……」
キィ

バタン
男「……っ」
キィ

幼「わっ、私が三時間前のまま、まだ先輩がす……ック……きだとック?」

幼「もう、先輩なんて……ック……ヒッ……好きじゃないですもん……グッ」

幼「よぐ……ッヒ、いいます……はぁ……よねっ」

幼「女こ゛っごろと、あ゛っあ゛き、のお……お゛っ」

幼「ぁあ゛ぁあっック、うぁあっ、っぐっあ゛あ」

幼「ああ゛ぁぁああっ」

843: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 02:47:51.60 ID:cQ2yWSvrO
幼「……はぁ」

男「はい……お茶……」

幼「ありがとう……男くん。わっ、二リットル? 大きいー」

男「おま、しゃべり方っ!」

幼「うん、もういいの……」

幼「もーいいのー」

846: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 02:55:40.10 ID:cQ2yWSvrO
幼「あー、かっこわるー」

男「……」

幼「振られても、泣かないでいようって決めてたのにー……」

幼「はぁ……――あっ流れ星っ!」

幼「あーあ……きえちゃったー……」

男「…………」

幼「夢見れる時間って、一瞬だよねー……あっという間……」

幼「その一瞬がもっとつづいたらなー……」

幼「いや、誰かさんに比べたら……ずっと長いかー、あははー」

850: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 03:02:31.09 ID:cQ2yWSvrO
 
男「……」

幼「……」

幼「男くん、最後に3つお願いさせてくれませんか?」

男「お願い?」

幼「はい、大丈夫。無茶いいません」

幼「それと今後、我が儘もいいません」

男「……わかった……」

幼「一つ目は、二十分間じっと……していてください」

852: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 03:06:59.65 ID:cQ2yWSvrO
幼「ベンチにそのままでいいです」

幼「ただし、二十分!! ですからねっ」

男「わかった」

幼「そのまま、ですよー」

幼「二つ目は、私の愚痴を聞いてください」

男「愚痴……?」

男「ああ、わかった」

858: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 03:16:58.31 ID:cQ2yWSvrO
幼「では、いきますよ?」ニコッ

男「……」

幼(次は泣いちゃだめ)

幼(かっこよく、いさぎよくやらなくちゃ!)

861: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 03:26:49.67 ID:cQ2yWSvrO
 
幼「ばかっ!! 男くんのばかっ!」

幼「ちっちゃい頃に、結婚してあげるって言ってたのに!!」

幼「忘れたのっ!?」

幼「小学校んときなんか、本当に最低!!」

幼「好きな人の話なんか聞きたくない!!」

幼「きまってんじゃん! わかんないのっ!?」

862: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 03:28:37.07 ID:cQ2yWSvrO
幼「それと中学の頃に言った『先輩としてあつかえ』ってなにっ!?」


幼「そんなの今更すぎて、すごくこまった!!」

幼「『俺様の言うこと聞いてたら、彼女にしてやる』とか言ったけど」

幼「ぜ、ん、ぜ、ん!! 嘘じゃん!」

幼「敬語に直したし、」

幼「先輩って呼ぶようにしたし、」

幼「言うことに文句いわないし!!」

幼「なのに、全然じゃん!! ばかっっっ!!」

865: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 03:31:16.29 ID:cQ2yWSvrO
男「!!」

幼「はぁー、はぁー」

幼「ずっと思ってたこといったー」

幼「すっきりしたー」

幼「安心して下さい」

幼「次で最後です」ニコッ

男「………」

867: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 03:36:22.70 ID:cQ2yWSvrO
幼「えっと」

幼「怒りってやっぱり、愚痴だけでは解消されないみたいなんですよー」

幼「だから、最後の――」

幼「三つ目のお願いは、おもいっきり、顔、たたかせて下さい」

幼「いい、ですよね?」

男「…………ああ……」

873: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 03:42:40.18 ID:cQ2yWSvrO
幼「じゃあ、目をつむっててくださいねー」

男「…………」

幼「いっきますよーっ?」

幼「……チュ……」

男「えっ……?」

874: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 03:46:58.38 ID:cQ2yWSvrO
幼「あははー、ごちそうさまでした、あはー//」

男「ちょ、おい、幼……っ?」

幼「もう、私に悔いなんてありませんっ!」

幼「ではっ!」

ガタッ
男「おい!!」

876: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 03:51:02.13 ID:cQ2yWSvrO
幼「あー、男くんっ!? だめだよ!!」

幼「最初のお願いっ!! お忘れですかーっ?」

幼「あと……10分はのこってますよー」

幼「そうそう、私のこと気に病んだりしちゃだめだよ?」

幼「もう悔いはないからねっ」

877: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 03:53:43.49 ID:cQ2yWSvrO
幼「じゃあね……」

幼「本当に……」

幼「さよなら……」
タッタッタッ

919: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 04:39:55.03 ID:cQ2yWSvrO
 
コンコン
幼「失礼します!」

ガチャ
幼「よろしくお願いしますっ!」

おっさん(ほほう……なかなかの、べっぴんさんじゃないかぁ)

おっさん「ごほん、どうぞ、席に」

幼「はい」
スッ

938: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 05:06:05.71 ID:cQ2yWSvrO
 
男「俺は本当にこれで良かったのか……?」

男「女……」

男「幼は…………」

男「……よし」

941: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 05:08:21.39 ID:cQ2yWSvrO
男「ふふん」

男「あと十分?」

男「なーにが、最初のお願いだっ!」

男「そんなもん忘れたわっ!!」

男「それより、ぷしゃいくの癖に生意気だっ! えらそーにっ」

男「よしっ、追いかけてやるっ」
ダッタッタッタッ

942: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 05:12:48.74 ID:cQ2yWSvrO
 
男「はぁはぁ、あいつの家はこっからなら……たしか右かっ、はぁ」

男「はぁはぁはぁ……」

男「てか、はぁはぁはぁ」

男「ぷしゃいくのくせに、はぁはぁ、早いではないか、はぁ」

男「はぁはぁ……はぁ、家に近づいてきたな、よしっ!」

男「ラストスパート!!」

947: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 05:18:57.39 ID:cQ2yWSvrO
タッタッタ
男「はぁはぁ、おい……」

幼「ん?――」

幼「――えっ……あれっ!?」

幼「男くんっ!?」

男「……んー、あー」

男「つーか……家の前でなにやっとるんだ?」

幼「男くんこそ、私の家の前で……どうしたの?」

951: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 05:25:48.26 ID:cQ2yWSvrO
 

幼「いやー……あっその……門限、そう門限過ぎちゃいましたからっ」

幼「その、ぼーっと、怒られたくないなーと」

男「何言ってる、ぷしゃいく、お前んちには門限なかっただろう!」

幼「あーもーっ、先輩、空気よんでーっ」

953: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 05:32:32.02 ID:cQ2yWSvrO
 

男「ははーん」

男「ふふーん、お前ってば、俺が来るのを待ってたんじゃないかー?//」

幼「!!」

幼「べ、べっ別にそんなんじゃないですよーだっ!」

幼「ただ昨日……そうっ昨日! 昨日できた門限に憂鬱になってただけですよー」

954: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 05:39:27.49 ID:cQ2yWSvrO
幼「本当に本当ですよーっ」

男「まぁ、なんだ……」

男「そんなことは、どうでもよいのだっ!」

男(はぁ、落ち着けー……ふぅ)

男「うしっ」

男「おい、幼……」

幼「はっ、はいっ!」

955: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 05:42:41.48 ID:cQ2yWSvrO
男「なんか、あれだなっ、寂しそうだなっ」

幼「?」

幼「寂しそう……?」

男「あっ、あああ!」

男「あああっああ、相棒でも欲しそうに見えるる」

幼「!!」

956: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 05:46:06.70 ID:cQ2yWSvrO
幼「そ、そっそうですねっ」

幼「相棒ですかっ……欲しかったりしますねっ!」

幼「ええ、はいっ」

男「だだだ、だろっ!?」

男「ごっほん、たまたまついていたな、幼」

男「この俺様も急になんだかなぁ」

958: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 05:51:24.15 ID:cQ2yWSvrO
男「急に相棒……パートナーがほしくなってだなぁ」

男「いやあ、よかったよかった」

男「まぁ、幼なら俺様よく知ってるし……相手にとって不足なしといいますかー……」

幼「はいっ」

男「ああっ!! もうっ! すまん、はっきり言うな!!」

964: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 06:09:09.76 ID:cQ2yWSvrO
 

幼(でも、これは確認しないと)

男「付き合ってください!!」

幼「いやっ!」

男「ふー……って、えっ!!?」

男「ええええっっ!?」

967: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 06:11:47.71 ID:cQ2yWSvrO
 
幼「あの、さ……」

幼「付き合っての理由は?」

幼「男くんっ、それは……同情……?」

幼「同情とかで付き合うとかなら、見損なったなー」

幼(お願いっ、お願いっ)

幼(同情では、ありませんっようにっ)

970: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 06:19:31.25 ID:cQ2yWSvrO
男「ああ」

男「俺も……そう……」

男「思ってた」

男「これは同情なんじゃ?」

男「って、シーソーで落ち込んでるお前を見ておもったんだ」

男「お前が気になっているのを押し殺して……な」

971: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 06:23:20.71 ID:cQ2yWSvrO
男「でも……あのっ、そのっ」

男「くっ、いいにぐい……」

幼「……?」

男「お前に、お前にきっ、キスしてもらっただろ?」

幼「っ///」

男「そのくくくっ唇がなっ、離れていったとき……凄く寂しくかんじた……」

972: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 06:26:48.45 ID:cQ2yWSvrO
男「そんで……」

男「これってただの同情なのか?」

男「可哀想な気持ちだけで、」

男「こんな幼のくっくく唇がここっ恋しいのか?」

幼「///」

男(あーっ、はずかしいっっ)

男「って思って……」

974: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 06:35:05.30 ID:cQ2yWSvrO
 
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男「それで……」

男「幼が走って行ったあと……後悔とか、虚しさかでいっぱいになって……」

幼「うん……」

男「ああ、やっぱり幼がひっ、必要だったんだなぁって」

幼「うん、ありがとう」

978: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 06:44:34.86 ID:cQ2yWSvrO
幼「あっ、でも」

幼「男くん……20分待つっていうお願い……やぶったよね?」

男「あっ……ああ」

幼「1つやぶったら、2つ追加して良いって覚えますかー?」

男「んっ、ああーまー、とっ、当然ではないかっ!」

男(そうだっけかー?)

幼(まぁ、うそなんだけどねっ、あはー)

979: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 06:51:59.30 ID:cQ2yWSvrO
 
幼「ふふっ、じゃあ2つ、しっかり聞いてもらいますかねっ」

男「あっ、ああ」

幼「こんどこそっ、きちんと守ってくださいねっ?」

男「まぁ、がんばらんでもない」

幼「まず1つ目は、良いっていうまで動かないっ!」

幼「……ふっ、2つ目は……目を閉じてください//」

980: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 06:56:58.58 ID:cQ2yWSvrO
男「…………」

幼「……チュ……」

幼「男くんっ、はぁ//」

男「ふん……まだ動いてはいかんのかっ?//」

幼「あわあわわ、すいません、もう良いです、はい!」

幼「あの……」

982: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 07:02:59.30 ID:cQ2yWSvrO
 
幼「男くん、すっ……好きです!」

男「!?」

幼「男くんっ」

男「あっ、ああ!」

幼「男くん、大好きっ、えへへ!」

983: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/07/21(火) 07:08:07.98 ID:cQ2yWSvrO
男「おっ、おお俺も」

男「俺も一応、そそそそれだな、うん//」

幼「すきーっ! だーいすきっ」

男「こらっ、近所にきこえるではないかっ!! 馬鹿がっ///」

男「てかお前の家の前だっ! バカっ」

幼「あははー、私はバカですからー//」


ifルート――完――