1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:09:39.06 ID:NrvDHmiF0
兄「お前な。」

弟「何?」

兄「確かに腹から下はどう見ても猫だけどな。」

弟「うん。」

兄「背中から上には羽根とクチバシが生えてんじゃねーか。
  これを猫と呼ぶなんて、お前は学校で何を習ってきたんだ、ボケ!」

??「クルルルル・・・」

引用元: 弟「兄ちゃん、変な猫拾ったー」 ??「ギョロロロ」パタパタ 兄「」 



3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:10:48.66 ID:l3WnxYsEP
兄「だいたいお前はこんな得体の知れない生き物を一体どこで拾ってきたんだよ。」

弟「学校の帰り道。なんかいつのまにかついてきてたー。」

兄「あーもー・・・誰にも見つからなかっただろうな、この化け物。」

弟「うーん、わかんない。誰にも会わなかったけどね。」

??「ギョロロロロロ」 ペロ

弟「ほら、ボクにこんなになついてるんだよ。」

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:11:38.27 ID:l3WnxYsEP
兄「あれ?お前膝から血が出てんじゃねーか。こいつにつつかれたのか?」

弟「んーん、ちがうー。帰り道で転んじゃったの。」

??「・・・」 ペロ

弟「そしたらね、この子が近づいてきて、傷をなめてくれたのー。」

兄(それってもしかして、なついてるんじゃなくて単に血を啜ってるだけなんじゃ・・・)

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:12:05.80 ID:l3WnxYsEP
弟「ねー兄ちゃん、この子家で飼ってもいいでしょ?」

兄「馬鹿かお前。マンションでペットを飼っちゃいけないの知ってるだろ?
  前にも犬を拾ってきて、お母さんにめっちゃ怒られてたの忘れたのか?」

弟「でも。」

兄「その上こんなクリーチャー飼おうなんて正気じゃねーだろ、絶対。
  だいたいこいつ何を食べるのかも分からないだろ。」

??「・・・・」タタッ

ネズミ「ヂィィッ?ヂィィヂィィヂィィィィィッッッ!!」

??「・・・・」ゴックン

弟「ネズミを食べるみたいだね。」

兄「」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:12:34.55 ID:l3WnxYsEP
弟「それでこの子の名前なんだけど。」

兄「だから、飼えないって何度も言わせるなよ。ほんと馬鹿だなお前は。」

弟「『もこみち』にしようとおもうー。」

兄「はぁ?このいかつい生き物にもこみちとな?もっと強そうな名前無いのか?
  ポケモンとかからなんか名前引っ張ってくればいいだろ。」

弟「もこみちがいいのー!、ね、もこみちもその名前がいいでしょ?」

もこみち「クルルルル」

弟「ほらー、もこみちも喜んでるよー。」

兄(ああ・・・最近テレビに影響されてオリーブオイルをおかずにかけてたと思ったら、こんなときにも・・・)

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:13:11.49 ID:l3WnxYsEP
兄「とにかく、家じゃこいつは飼えない。元いた場所に戻してこいよ。」

弟「やだー、もこみちは家で一緒にいるのー!」ジタジタ

兄「ペットが飼えないきまりなんだから仕方ないだろ。
  だいたいこんな恐ろしい姿の生き物をお父さんやお母さんに見つかったら、
  捨てられるどころか保健所送りになっちゃうよ。」

弟「・・・」グスッ

兄「・・・」

兄「あーもー、しょうがないなー、こいつと一緒に自転車でついてこい。」

弟「うん・・・」

もこみち「クルルルルル・・・」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:13:44.69 ID:l3WnxYsEP
兄「ほら、毛布で包んで荷台に乗せろ。近所の人に見つかったら通報されちゃうからな。」

弟「うん。もこみち、ちょっとだけがまんしててね。」

もこみち「・・・」


弟「兄ちゃん、どこ連れてくの?もこみち捨てちゃやだよ?」チャキチャキ

兄「いいからついてこい。」チャキチャキ

チャキチャキチャキ…

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:14:16.58 ID:l3WnxYsEP
兄「着いたぞ」キィ

弟「ここはこの間から誰もいないビルだね、ここで何するの?」

兄「ほら、こいつと一緒についてこい。」テクテク

弟「うん。」テクテク

もこみち「・・・!」ハァハァ

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:15:03.98 ID:l3WnxYsEP
弟「ねえ、ここ勝手に入っていいの?たしかここには入っちゃダメって先生が言ってた。」

兄「そうだな。でもこいつとは離れたくないんだろ?」

弟「うん。」

もこみち「・・・・」トテトテ

弟「・・・もこみち?」

もこみち「・・・・」タタタッ

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:15:42.01 ID:l3WnxYsEP
弟「あっ!どうしたのもこみち、勝手にどっか行っちゃだめー!」

兄「いいからみてろ。」

もこみち「・・・」トテトテ

弟「あ、ネズミ捕まえてきてるー。」

兄「思った通りだ。このビルはレストランが入っていたから、空きビルになってから
  ネズミがいっぱい住み着いてると聞いたんだ。
  今日からここがもこみちの家だ。」

弟「じゃあ。」

兄「みんなには見つからないように、充分気をつけるんだぞ。」

弟「やったー!よかったね、もこみち。」

もこみち「ギョロロロロロロ」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:16:10.76 ID:l3WnxYsEP
一週間後

兄友「おーい、今日帰りに俺ん家に来いよー。ポケモンやろうぜ!」

兄「悪い、今日も用事があるんだ。それじゃ。」タタタ

兄友「ちぇっ、なんだよー。あいつ最近つきあい悪いな。」

さくら「どした?」

兄友「あー、あいつここ一週間くらい授業終わってから一人でどっか行ってるんだよ。
  さくらはあいつと同じマンションだろ。何してるか知らないか?」

さくら「知らないよ。あ、そういえば最近は弟と一緒にどっかに出かけてるみたい。」

兄友「弟の遊び相手でもしてんのかな。」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:16:47.74 ID:l3WnxYsEP
さくら(確かに最近のあいつの行動は怪しい・・・
   授業が終わってまっすぐ家に帰るだなんて今までのパターンからはあり得ない。)

さくら「・・・じゃ、あたし帰るねー。」

兄友「おう、じゃーなー。」

さくら(・・・怪しい兄弟の尾行開始!)

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:17:16.19 ID:l3WnxYsEP
廃ビル

弟「もこみちー、出ておいでー。」

もこみち「キョロロロロ♪」トテテテテ

弟「もこみちー!」ナデナデ

兄「もこみちすっかりお前になついたなー。」

弟「出会ったときからボクになついてたよ、兄ちゃん。」

兄「馬鹿言うな、あれは単にお前の血を餌代わりにしてただけだろ。」

弟「あー、もこみちふっかふかー。なんかちょっと大きくなったかな?」

兄「確かに少し大きくなったような気がするな。
  小鳥のヒナなんて生まれてからすぐにでっかくなるみたいだけど、
  こいつも鳥みたいなもんだから成長早いのかな?」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:17:50.75 ID:l3WnxYsEP
弟「ねぇねぇ、もこみち大きくなったら空飛ぶのかな?」

兄「さあな、ニワトリみたいにお飾りの羽根なんじゃね?もしかして。」ニヤニヤ

弟「もこみちを馬鹿にするなよー。きっと大きくなったらボクを乗せて空飛ぶよー。」ナデナデ

兄「・・・」フフッ

さくら「・・・あんたたち、いったいナニと遊んでんの?」

弟「!」

兄「げっ、さくら・・・なんでこんなところに?」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:19:08.26 ID:l3WnxYsEP
さくら「お兄ちゃんが持ってる遊戯王カードにこんな姿のクリーチャーが載ってた・・・グリフォンだっけ?」

兄「お前、なんでこんなところに来たんだよ。」

さくら「最近あんた授業が終わったら誰とも遊ばずにまっすぐ帰って、弟と一緒にどっか行ってたでしょ?
   なーんか気になるから、つい尾行しちゃったのよ。そしたら・・・。」

兄「そしたら・・・何だよ?」

弟「もこみちに手出さないでよ、さくらちゃん!」

さくら「もこみち!?名前まで付けてんだ・・・。」

兄「俺らが最近こいつと遊んでるのを誰かに話す気か?」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:19:49.20 ID:l3WnxYsEP
さくら「安心してよ。あんたたちが外猫飼ってるなんて誰にも言わないから。その代わり・・・」

兄「何だよ・・・」

さくら「あたしももこみちと遊んでもいい?」

兄「はぁ?」

弟「やったー!さくらちゃんももこみちと一緒に遊ぼう!」

さくら「うん、あたしももこみちに触らせて。」

兄「おい、さくらお前。」

さくら「秘密の共有、ってやつよ。あたしも仲間に入れてよね?」

兄「ったく・・・・」

さくら「ところでもこみちには何を食べさせてるの?」

弟「ちょっと待ってて、いま餌食べるから見てて」


…ギャアアアアア!!!

兄「やれやれ。」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:20:22.64 ID:l3WnxYsEP
一ヶ月後

キーンコーンカーンコーン

兄友「おーい、授業終わったからポケモン・・・をやらずにまっすぐ帰る・・・」

兄「じゃーなー。」タタタ

さくら「・・・」タタタ

兄友「そして追っかけて帰るさくら・・・」

兄友「あいつらデキてんのか?」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:21:10.28 ID:l3WnxYsEP
翌日

担任「さて、今日は先生から連絡があります。」

担任「最近、離れにある廃ビルから野良犬みたいなうなり声が聞こえるという情報が学校に届いています。」

兄(・・・)アセアセ

さくら(・・・)

担任「それから、そのビルには夜中に不良が集まっているので気をつけるようにとの連絡もありました。」

兄(!)

担任「以前からそのビルには近寄らないようにと言ってますが、最近さらに危なくなってます。
   だから、絶対にそこでは遊ばないように、いいですね。」

クラス一同「はい!」

兄(どうしよう・・・)

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:21:58.96 ID:l3WnxYsEP
夕方 廃ビル

弟「もこみちー、ほら、ねずみとっておいでー。」

もこみち「グルルルル♪」タタタ

弟「兄ちゃん、もこみちすっかり大きくなったね。」

兄「あ、ああ・・・」

弟「もうそろそろ空飛べるかな?」

さくら「ねぇ。」

兄「ああ、わかってる。もうそろそろもこみちを匿うのも無理が出てきたかもな。」

さくら「でもどうすんのさ、このまま大きくなったらいずれ誰かに見つかっちゃう。
   最近うろついてる不良にでも見つかったら大騒ぎよ。何されるかわかんないじゃない。」

兄「待てよ。対策考えるから。」

さくら「もうこんなに大きくなっちゃったのよ。」

兄「わかってるって!」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:22:39.24 ID:l3WnxYsEP
さくら「お父さんが言ってた。最近夜になると大きな鳴き声がこのビルの近くで聞こえるって。」

兄「不良がもこみちにちょっかい出してるのかな・・・保健所どころか警察沙汰になりかねないな。」

さくら「お父さんが知ってるくらいだから、他に誰か何人かもこみちの声を聞いてる人いるんだろうな・・・」

兄「困ったな・・・うまく逃がせればいいんだけどな・・・」

弟「ねー兄ちゃん、さくらちゃん、もこみちにそろそろ空飛ぶ訓練させたいな。」

兄「ちょっと待ってろ、今それどころじゃ」

弟「空飛ぶ練習させたら、ボクを乗せてどこでも飛べるからさ。」

兄「うるさいな!なんでお前はそんなに気楽なんだよ!!」

弟「!」

兄「あ・・・」

弟「・・・えーんえーん」タタタ

さくら「ちょっと!」

兄「だって・・・」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:23:11.38 ID:l3WnxYsEP
さくら「ほら、はやく弟君を追っかける!ちゃんと謝んなさいよ。」

兄「ちぇ・・・おーい、ちょっと待てよー。」タタタ



DQNA「んでよー、俺のお宝画像フォルダにそろそろまた火を噴かせたいんだよねー」ケラケラ

DQNB「そ、そうか・・・(まったく相変わらずキメェ趣味してやがんぜ糞オタが)」

DQNA「ん、なんか言った?」

DQNB「いーや、なんも。」

弟「・・・」タタタ

ドン

DQNA「おっと糞ぼーず、ここは入っちゃ行けない場所じゃ無いの?悪い子でちゅねーwwww」

弟「ご、ごめんなさい・・・」タタタ

DQNA「おーっと逃げようたってそうはいきませんぜ、ちょっとおぢさんたちと上に来てもらえるかなーwwww」

DQNB(で、でた~、弱い者にはやたらと強気なDQN)

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:23:55.00 ID:l3WnxYsEP
兄「おーい、どこ行ったんだよー!」

さくら「出ておいでー!」

兄「ごめんよー、さっきは言い過ぎたよー!」

DQNA「おや、またお仲間が上にいたんでちゅか~www」

DQNB「あんまりガキには見つかりたくねーな、さっさと追い出しちまおう。」

DQNA「・・・おうふ!JS発見wwwこれは萌えますwww」ハァハァ

兄「っ・・・不良が出た・・・あっ!!俺の弟に何してんだよ!離せ!!」

DQNA「これは美しい兄弟愛wwwメインディッシュのJSと一緒にボクチンのおもちゃにしちゃおうってかーwww」

DQNB(あぁ・・・縁切りてぇ・・・)

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:24:41.13 ID:l3WnxYsEP
さくら「ちょっと!この子を離しなさいよ!警察に通報するわよ!!」

DQNA「おやおやー、JSなのに生意気にも携帯持ってんのねー。先生なんにも言わないのかねー」ケケケ

DQNB「変な真似すんじゃねーぞ、そしたら帰してやるからよー」

DQNA「あ?何言ってんだこの粗  野郎が。こういうときはどうするかってーとだな。」グイ

兄「!」

DQNA「タバコを目に押しつけてみますwww」

さくら「やめてー!!」

兄「やめろー!!!」ドン

DQNA「はい可愛いタックルですねー。不合格♪」ドカッ!

兄「ぐっ!」ドサ

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:25:16.51 ID:l3WnxYsEP
さくら「きゃあっ!?大丈夫?大丈夫?・・・なにすんのよ、早く離さないと通報を」

DQNB「だから携帯をしまえよ。おとなしくすれば悪いようにはしねーよ。」

DQNA「はい早速始めます人質交換(笑)こちら側からは哀れな男児を出品しまーす♪」

兄「・・・」ゲホ…

DQNA「そして君たちはこのJSを差し出すのDEATHwww」

さくら「何するつもりよ・・・」

DQNB「頼むからおとなしくしてくれ。そうすれば多分酷い目にはあわねーよ。」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:25:58.86 ID:l3WnxYsEP
さくら「・・・わかったわよ、ちゃんとこの子を離しなさいよね・・・」

DQNA「きゃっ☆ボクチンJS落札しちゃったーwwww」

DQNB「おいもういいだろ、そろそろ引き上げようぜ。」

DQNA「引き上げる前にちょっとだけJSの味見をしたいなー、うふ。」

兄「!」

さくら「・・・」ゾワ…

DQNB「おい!!」

DQNA「ん~Bくん何考えてるんでちゅか~?可憐な花を散らすのは野蛮人のすることですのよ?」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:26:33.44 ID:l3WnxYsEP
さくら「・・・やめて・・・」グス

DQNB「あんまり乱暴なことすると、後々やっかいだろ。」

DQNA「あのねー、さっき俺言ったよね?フォルダの中身を満足させたいって。」

DQNB「何をする気だ?」

DQNA「この世界一アーティスティック写真家の私めが、ビューティホーな写真撮影会をしたいだけだよ~ん。」

DQNB「な、なんだ・・・」ホッ

DQNB「すまねーな、こいつちょっとシンナーのやり過ぎかなんかで頭がアレなんだ。
   おとなしくしてくれれば、多分無事で帰れる。俺は単にここにたむろしたいだけなんだがな。」

DQNA「ぬーげ♪ぬーげ♪ぬーげ♪はぁはぁ☆」

さくら「・・・そうすればみんな無事で帰してくれるのね?」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:27:12.68 ID:l3WnxYsEP
兄「さく・・ら・・・さ・・・くら・・やめ・・・やめろ・・・」

DQNA「芸術に口出しするゲス野郎をワタシハユルシマセーンデスwww」ドカッ

兄「げぼっ!」

弟「兄ちゃん!兄ちゃん!兄ちゃん!・・・やめてよー・・・」

さくら「もうやめて・・・脱ぐから、脱げばいいんでしょ?脱げば帰してくれるんでしょ?」

DQNA「正確には撮影会が済んだらだね☆」

さくら「ぐすっ・・・」ヌギヌギ

DQNB(とりあえず後ろ向いとこ)

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:27:46.50 ID:l3WnxYsEP
DQNA「さーて、機材も用意しましたーwww飢えに苦しむボクチンの可愛いJSフォルダちゃん、待っててね」ナデナデ

DQNB「あ・・・あ、ああ・・・」

DQNA「ん~?Bは素人ぶっちゃってこの美女の肉体美が分かってんじゃな~い?興奮しちゃだ・め・」

DQNB「そ、そうじゃない・・・逃げろ!A」

DQNA「何?」

もこみち「シャギャアァッ!!!」ドカッ

DQNA「がぁっ!?な、なんだ?この化け物!」

弟「もこみち!」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:28:26.62 ID:l3WnxYsEP
兄(もこみち・・・出てきたのか?)

弟「行け!もこみち!兄ちゃんとさくらちゃんを助けて!!」

もこみち「グルルルルルルルルルル」バリッ ザクッ

DQNA「あああ!!!痛ぇよ!こんなのがなんでここにいんだよ!?」

もこみち「グアァァァァアアア!!!」

弟「追い払ってー!」

もこみち「シャギャアッ!」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:28:57.93 ID:l3WnxYsEP
さくら「もこみち・・・」

兄(今のうちに弟とさくらを・・・くそっ、息が出来ない・・・足が動かない・・・)

弟「やっつけてー!」

もこみち「グァアアアア」ガン

もこみち「ギャァッ!?」

弟「もこみち!?」

DQNB「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・なんだこいつ!?」

DQNA「おお、サンキュ、B。バットでの不意打ち助かったぜ・・・」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:29:31.47 ID:l3WnxYsEP
DQNA「はぁっ・・・はぁっ・・・くそっl血だらけだ・・・痛ぇ・・・」

DQNA「化け物め・・・殺してやる・・・」グイ

弟「もこみち! もこみちに何するんだよ!」

DQNA「バットの不意打ちで弱っている今のうちに、ビルから突き落とすんだよ。
   こんな危険な怪物、俺らが退治しねーとな・・・」

もこみち「グググルルルル・・・」ズルズル

弟「やめてー!」

DQNA「お前らこいつと何してたか知らんが、多分この化け物は、仲良くなるふりをして
   お前ら三人をおいしく食べるつもりだったんだろうぜ・・・」

DQNA「だから俺が勇気を出して危険を排除しようってんだよ・・・感謝しろやボケが。」ポイ

もこみち「ギャアッ!」

弟「ああああああああ!!!!!!」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:30:21.87 ID:l3WnxYsEP
弟「もこみちー!!!」

さくら「・・・あんたたちいきなり乗り込んできて、好きだったみんなを傷つけて、何様のつもりよ・・・」

DQNA「はっ!?おまえらが俺らのたまり場に勝手に巣くってたんだろうが・・・」

さくら「あんたたちなんて大嫌い・・・」

DQNA「ああ、俺だってお前らなんて嫌いさ、だからお前ら三人にもお仕置きしなくちゃな。」

さくら「なにすんのよ・・・」

DQNA「男のガキ二人は半殺しが妥当かな?お前は裸撮影以上の償いをしてもらおうか?」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:30:49.92 ID:l3WnxYsEP
兄(よし・・・足も動く・・・立てる・・・走れるか?)

さくら「二人とも、早く逃げよう!?」

DQNA「そうはいかんな、これだけ怪我しちゃったんだし、お前らだって」

DQNB「うわぁっ!?」

DQNA「なんだよ、また何か出てきたのか?」

DQNB「く、くるなー!!!」ブンブン

バサッ、バサッ、バサッ、

弟「もこみち!生きてた!よかった・・・空飛べるんだ・・・」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:31:27.33 ID:l3WnxYsEP
兄(もこみち・・・空の飛び方がぎこちない・・・初めて飛んだからか?ダメージ残ってんのか?)

DQNA「たたき落としちまえよ、B」

DQNB「そんなこと言われたって、こいつちょこまかとよけやがって」

もこみち「グアァアアアア」タッ

もこみち「グルルルルルルルルルル・・・」

DQNA「やれ!B!」

DQNB「化け物・・・早く殴り殺さないとやばいぜ、絶対!」バコッ

もこみち「グアッ!・・・キシャアッ」

兄「二人とも・・・今のうちに逃げるんだ・・・」

弟「兄ちゃん?でも、もこみちが」

兄「あんなに人なつっこかったもこみちが今俺らのために戦ってくれてんだよ?
  それを無駄にするな・・・もこみちのためにも・・・逃げるんだ。
  もこみちは強いんだ・・・信頼しろ・・・」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:31:52.86 ID:l3WnxYsEP
DQNB「うりゃあっ!」バコッ

もこみち「ギャアッ!」フラフラ

DQNB「早く・・・決めないと・・・殺される・・・」

DQNA「殺せー!ノロノロすんじゃねぇ!早く殺せー!!!」

DQNB「うっせーなボケ!元はといえばお前が不用意にこの化け物を怒らせたせいじゃねーか!」

DQNA「あ?なんだと糞が!お前このガキ共と化け物の味方か?」

DQNB「お前は前からそうじゃねーか、不用意にトチ狂った真似ばっかりしやがって!」

DQNA「んだと?ガキ共の前にお前にも制裁を・・・うわぁあっ!!!」

バサッ、バサッ、バサッ、バサッ、バサッ、

DQNB「ひぃっ、もっとでかいのが二体も!?」

もこみち「きゅーん!きゅーん!」

グリフォンA「グアアアアアアアッ!」

グリフォンB「キエェェェェェェェッ!」

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:32:21.15 ID:l3WnxYsEP
弟「・・・でっかい」

兄「あれは・・・もしかしたら・・・もこみちの親鳥か?」

さくら「わかんないけど、早く逃げて警察に連絡しないと・・・」

兄「警察にもこみちたちを見られたらまずいだろ・・・」

さくら「それどころじゃないでしょ?ほっといたらあの不良たち食べられちゃうよ?」

兄「あんな不良たちどうだっていいだろ・・・ぐっ・・・」

さくら「何言ってんの、そうはいかないよ。」ポチ

ビルルルルルルルルルルル

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:32:53.55 ID:l3WnxYsEP
救急隊「男性1名、複数の裂傷および擦過傷有り。男児1名、打撲傷有り。
  念のために救急車で搬送します。」

弟「兄ちゃん・・・」

兄「大丈夫だよ・・・」

警官「で、おまえらはここで何をしてたんだ?」

DQNB「はぁ・・・はぁ・・・ばけものが・・・巨大な鳥に食べられそうに・・・」

警官「脱法ハーブでもやったのか?そんなのどこにもいないじゃねーか」

DQNB「本当だって・・・信じてくれよ・・・」

DQNA「あひゃ・・・あひゃ・・・鳥の餌になっちゃうよ・・・」

警官「・・・病院に搬送したら尿検査も行う必要があるな」

弟(もこみち・・・どっかいっちゃったの?)

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:33:45.07 ID:l3WnxYsEP
俺は病院で軽傷との検査を受け、念のために二日入院して、警察に色々事情を聞かれた・・・
親は廃ビルで遊んでた俺を一喝した後、泣きながら俺をきつく抱きしめた・・・
退院したら校長たちに呼び出され、しこたま説教されて・・・いつもの日々が戻った・・・
もこみちが俺たちの元に来る前の日々に・・・

さくら「お父さんが聞いた鳴き声って、多分もこみちの声じゃ無くて、
   もこみちを探してた親鳥たちの声だったんだろうね。」

兄「廃ビルからもこみちの声が聞こえたはいいが、姿が見つけられずに必死に探してたんだろうな。」

さくら「で、親鳥と一緒に帰ったのね、多分。」

兄「そうなんだろうな・・・事件のどさくさに紛れていつの間にかいなくなっちゃったから・・・」

さくら「弟君はあれからどう?」

兄「うん、今回の件で廃ビルが厳重に立ち入り禁止になっちゃったから確かめようが無いし、
  行ったら行ったで多分、何もいないんだろうし・・・寂しがってる。」

さくら「そっか・・・」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:34:13.86 ID:l3WnxYsEP
さくら「でもさ、大人たちにもこみち・・・グリフォンたちがいることを知られなかったのは
    多分それはそれで良かったんだよ。」

兄「あのときは興奮してて分からなかったけど、あのまま不良たちが食べられてたなら、
  グリフォンたちが追いかけ回されて、根こそぎ殺されたたんだろうな。」

さくら「あたしたちにとっても、もこみちたちにとっても、丸く収まったんだよ、きっと。」

兄「うん・・・そだね。」

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/03(日) 21:34:46.78 ID:l3WnxYsEP
弟「・・・」テクテク

弟「ここだっけ、ボクが転んでケガをして。」

弟「そしたら、もこみちがボクのひざをなめてくれて、ボクの後をついてきた・・・」

弟「・・・」

弟「兄ちゃんは、ボクを食べようとしてたって言ってたけど・・・本当かもわからないけど・・・」

弟「でも、そうだったから、ボクはもこみちと出会って、楽しい毎日を過ごせたんだよね・・・」

弟「・・・」ゴシゴシ

弟「また、いつか会えるよね・・・?もこみち」

テクテク…




ピー、ヒョロロロロロロロロ………


END