上条「北野誠一郎?」 前編

481: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/12(月) 21:33:27.03 ID:e/YL6.DO




北野君は夢を見ていた…
自分、一方通行、上条、その他の人達…皆楽しく談笑していた…

北野君が話すと一方通行は楽しそうに笑い、上条が自分の不幸話を語ると、皆が笑い出す…

北野君の小さな望みがそこには…あった……

北野君の幸せ……それは誰もが笑顔で皆と仲良くなってる……そして……そんな人達と友達になること…

それが…純朴で澄みきった天使のような心をもつ少年の…夢であり願いでもある……

そんな幸せな夢を見ていた北野君に…現実で激しい音が鳴り響き、それにより北野君は夢から覚めてしまう

482: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/12(月) 21:33:53.08 ID:e/YL6.DO

ドガアァァァァァァァァァンンンッッッ!!!


北野「…う…ん…」パチッ

北野「…今の…音は…一体…?」ググッ

北野「くっ……」フラフラ

北野「……あっ」ハッ

北野「…一方君は?……実験はどうなったんだろ…?」

ドガンッ!――ゴオンッ!

北野「まだ続いてるみたいだね……止めなくちゃ…」フラフラ

スタ…スタ…スタ…

483: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/12(月) 21:34:18.62 ID:e/YL6.DO




上条「ぐ…あ……ぐくっ…」

一方「…まったく…さっき身を持って経験したばっかじゃねェかァ」

一方「酸素を奪われるとこっちも辛いンだっつーの…あー死ぬかと思ったww」

一方「喜べwwお前ひょっとして世界初なンじゃねェのかァ?この俺を死ぬかもしれねェトコまで追い詰めるだなンてさァww」

上条「ぐ…くっ…」ググッ

一方「死に物狂いで努力しても一歩も近付けねェ…かといって仮に近付いた所でお前に何ができるってンだァ……あァ?」

上条「―――ッ!」ギリッ

484: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/12(月) 21:34:47.82 ID:e/YL6.DO

一方「…飽きちまったなァ…もういいやァ…お前さっさと―――楽になれやァッ!!」ドンッ!!

上条「!?」

一方「ククッ」ズォッ!

上条「クッソオォォォッ!」ブンッ!

ドゴンッ!

キュウィン
一方「がっ――!」ズシャア…

上条(あっ…)

一方「あ…くっ…」ヨロヨロ

485: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/12(月) 21:35:13.28 ID:e/YL6.DO

一方「…たくっ…フハハハッ…面白ェちっきしょう…いいぜェ…最高にいいねェ…」スッ

一方「愉快に素敵にキマッちまったぞォ…―――お前はァァッ!」ギュン!

上条「―――」ザザッ!

スカッ…

上条「―――」ブン!

ドゴン!

一方「ぅぐっ!」ヨロ

上条(右手の力が効いている…!)ブン!

ドゴン!

一方「ぐはっ!」フラ

上条「フッ!」ブン!

ドゴン!

一方「ぎっ!」フラフラ

486: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/12(月) 21:35:38.59 ID:e/YL6.DO

ドゴン!ドゴン!―――ドゴンッ!

上条(イケる……!)

上条(これなら…勝てるっ!)ダダッ!

一方「う…ぐっ」ヨロヨロ

上条「ウオォォォォォォォォッ!」ブン!

一方「くっ…!」ヒュン!

スカッ…

上条「あっ―…」

上条「…裏に行ったかっ!」タッタッタ

487: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/12(月) 21:36:13.84 ID:e/YL6.DO

一方「はぁつ…はぁっ…」フラフラ

一方「くそがァ…!…一体どうなってやがる…!あの馬鹿(北野)みてェに反射の時に引いてるワケでもねェのに……」

一方「…なンであの野郎の打撃は反射されねェンだよォッ!」ギリッ!

上条「ハッ、負けた事がない…ねぇ」スタスタ

一方「!」

上条「あらゆる敵を一撃で倒しどんな攻撃も反射する…そんな奴がケンカのやり方なんか知ってるハズがねえよなあ」

一方「吠えてンじゃねェぞォッ!三下がァァァァッッ!!」

488: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/12(月) 21:36:40.13 ID:e/YL6.DO





スタ…スタ…スタ…

北野「うっ……」ヨロヨロ

北野(体が…あちこち痛い…うまく…体が動かない…)ヨロヨロ

北野(まるで…自分の体じゃないみたいだ…)ヨロヨロ

ズルッ

北野「あっ」

ドテッ……

北野「うぅ……痛い……でも…」ググッ‥ヨロヨロ…スタ…スタ

北野「一方君……」

489: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/12(月) 21:37:11.22 ID:e/YL6.DO

北野「はぁ…はあ…」ヨロヨロ

~~~~~~~~~
一方「…一応礼は言っておく」
~~~~~~~~~

北野「くっ……」ヨロ…

~~~~~~~~~
一方「お前ェ……俺が怖くないのか?」
~~~~~~~~~

北野「はぁ…はあ…」スタ…スタ…
~~~~~~~~~
一方「ケッ……変わった奴だなァ…」
~~~~~~~~~

北野「急がなきゃ…急がなきゃ…」スタ…スタ…

~~~~~~~~~
一方「…飯の礼だけは言っておくぜェ…」スタスタ…
~~~~~~~~~

490: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/12(月) 21:37:51.70 ID:e/YL6.DO

北野「はあっはあっ……一方君…」スタ…スタ…

~~~~~~~~~
一方「ワケは後で話すからとりあえず…跳ぶぞ」ガシッ~~~~~~~~~

北野「はぁ…はぁ…」ヨロ…スタ…スタ…

~~~~~~~~~
一方「俺みたいな裏の人間がお前のような表の人間とは…決して道が一緒になることは…ねェンだよ…」
~~~~~~~~~~

北野「駄目だよ…自分に…嘘ついちゃ…」スタ…スタ…

~~~~~~~~~~
一方「お前といた時間…悪くなかったぜェ…」
~~~~~~~~~~

北野「本当は…人とのふれ合いを望んでるのに…自分に嘘ついちゃ……駄目だよ…」ヨロ…ヨロ…

491: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/12(月) 21:38:19.16 ID:e/YL6.DO

北野「はぁ…はぁ…」

『最っ高に―――面白ェぞォォォッ!!』

北野「!」

北野(この声は、一方君!)

北野「ん……くうっ!」タタッ…

北野「あっ…」

北野(なんでここに…上条君が……!?)

上条「歯を食いしばれよ最強!俺の最弱は――――ちっとばっか響くぞおおぉぉっ!!」ヒュッ!

ドゴオォォ…ン!

一方「がっ」

ズザッザザァッ――ゴロゴロ…ドサッ…

上条「はあっはあっはあっ!」

一方「あ…くっ……」ガクッ

北野(……上条君が…一方君を倒し…た…)

492: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/12(月) 21:38:44.89 ID:e/YL6.DO

北野「上条君…」

上条「はあっ…はぁ…北野……何で…お前が…ここ…うっ…」ドサッ…

北野「!――上条君!…くっ…」

美琴「北野さん…何でこんな所にいるんですか…?」

北野「あ…美琴ちゃん…」

美琴「…しかもそんな怪我をして…まさか!」

北野「違うよ美琴ちゃん…この怪我は自分で勝手にしちゃったんだよ……」ヨロ


美琴「……」

北野「……」

北野「一方君から……実験の事を聞いたよ……」

美琴「(一方君?)そう…ですか……北野さん…まさか……止めに…来たんですか…?」

北野「…うん……結局僕じゃ止められなかったけど…」

美琴「………」

493: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/12(月) 21:39:13.03 ID:e/YL6.DO

北野「…一方君」ヨロ…ヨロ…

美琴「?……北野さん?……何してるんですか…実験の事…知ったんでしょ!?…それにその怪我だって…そいつにやられた怪我なんでしょ!…それなのになんで…そいつを…介抱してるんですか……」

北野「………」

北野「美琴ちゃん…一方君が今までしてきた事は…とても許される事じゃないと思うし美琴ちゃんが一方君を許せないと思う気持ちも分かるよ……でも…それでも…一方君は…」

北野「僕の大切な――」

北野「友達…なんだ…」

494: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/12(月) 21:39:42.33 ID:e/YL6.DO




一方「…う…」

北野「一方君…大丈夫?」

一方「お前ェ?……なンで…?―――あっ」

一方「……そうかァ……俺はあの三下に……」

北野「……うん」

一方「…………」

一方「そうかァ……って事は……」

北野「うん、美琴ちゃんが言ってた…これで恐らく実験は中止の方向にいくだろうって……」

一方「そうかァ…」

北野「うん……」

495: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/12(月) 21:40:08.66 ID:e/YL6.DO

一方「…あいつらは?」

北野「上条君を病院に連れて行ったよ」

一方「……そうかよ」

北野「うん……」

一方「………」

北野「………」

北野「……ねえ…一方君…」

一方「……なンだ」

北野「僕達……友達…だよね……?」

一方「――――」

一方(…こいつ………)

一方「…わーったよ…たくっ…しつけェ野郎だな…」

一方「…よろしくな…北野くンよォ」スッ

北野「うん……こちらこそ…一方君」スッ

…月明かりが少年達を照らす中…二人の若者はお互いの手を―――

握り合った……

ACT10後編終わり

501: キン肉マン読み終えたので… 2010/07/13(火) 00:04:40.13 ID:Gd6VnMDO

―おまけ―

一方「…あいつらは?」

北野「上条君を病院に連れて行ったよ」

一方「……そうかよ…じゃあ…」

北野「うん、今は二人きりだよ……」

一方「………」

北野「………」

北野「……ねえ…一方君…」

一方「……なンだ」

北野「キス……して…いいかな……?」

一方「――――」

一方(…こいつ………)

一方「…わーったよ…たくっ…しつけェ野郎だな…」

一方「…よろしくな…北野くン」スッ

北野「うん……こちらこそ…一方君」スッ

…月明かりが二人を照らす中…二人の若者はお互いの唇を―――

重ねた……

508: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/14(水) 21:42:03.76 ID:vBJoNIDO

その日…北野君はある荷物を自宅で受け取っていた

北野「よいしょっ…と」ドン

北野「ふう、父さん達からきた荷物…中身は何が入ってるんだろ…?」ガサゴソ

北野「……あっ」ピタッ

北野「わあ~凄いや…焼き肉十人前セットだなんて…」

北野「…でも、何でこんな大量に…?……あ、手紙が…」パラッ

『誠一郎…そちらの街での生活は上手くいっているか?
こっちは父さんも母さんも元気にやっている…誠一郎…くれぐれも無理をせず体を壊さぬように勉学に勤しむんだぞ
…後、この焼き肉セットなんだがお前の友達と一緒に食べて親睦を深めてくれ…スマンな…父さん達こんな事しか出来なくて…じゃあ、またな』

509: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/14(水) 21:42:28.38 ID:vBJoNIDO

北野「……」ジーン

北野「ありがとう…父さん…母さん…」

北野「友達と一緒に……か」

北野「……でも…」

北野「僕の家には焼き肉用の鉄板やホットプレートなんてないしなぁ…」

北野「う~~ん…」

北野「…どうしよう」

北野「…あ、そうだ…」

510: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/14(水) 21:42:54.14 ID:vBJoNIDO




上条『俺ん家で焼き肉しようって?』

北野『うん、父さんから届いた焼き肉セット僕一人じゃ食べきれないし、それに焼き肉しようにも鉄板とか僕の家ないんだ…上条君の家に鉄板かホットプレートがあったらそちらで焼き肉をしたいんだけど…』

上条『ああ、ホットプレートもあるしそういう事なら上条さん大歓迎しますよ~♪―――おい、禁書喜べ!北野が上条さん家で焼き肉するぞって!』

禁書『ホントッ!わ~い♪焼き肉♪焼き肉♪』

511: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/14(水) 21:43:19.47 ID:vBJoNIDO

北野『……』

北野(…良かった…喜んでくれて…)ホッ

北野『じゃあ、用意が出来次第上条君の家に向かうね』

上条『ああ、わかっ――』

禁書『悪魔さん!私は早く肉を持って来て欲しいんだよ!』

上条『こらっ、禁書!――それじゃ北野、待ってるな♪』

禁書『悪魔さん!早く来―――』

プッ…プ―プ―…ピッ

北野「……」

北野「上条君の家は賑やかで羨ましいなぁ」

512: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/14(水) 21:43:44.10 ID:vBJoNIDO

―とある街通り―

テクテクテク

北野(……)

北野(そういえば…)

北野(こっちに来てから焼き肉なんて、全然してなかったなあ…)

北野(………)

北野(なんか…ウキウキしてきた…♪)

北野「………楽しみだなあ」

美琴「何が楽しみなんですか?」

北野「!」ビクッ!

513: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/14(水) 21:44:09.02 ID:vBJoNIDO

北野「……ビックリした~美琴ちゃん――」

黒子「わたくしもいますわよ」ヒョコ

北野「あ、黒子ちゃんも…こんにちは、二人とも相変わらず仲が良いね」

黒子「あら北野さん、やっぱりわかります♪わたくしとお姉さまは赤い糸で結ばれてますので、それは当然と言えば当然なんですが――」

美琴「…あんたは――」バチ…バチ

美琴「何で人が勘違いするような事を言うのよーーーっ!」バリバリバリッ!

黒子「シビビビビビビッ!」

北野「ちょ、ちょっと美琴ちゃん!」

美琴「あ、大丈夫ですよ北野さん、これは私なりの後輩とのスキンシップなので、ケンカとかじゃないですから♪」ニコッ

514: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/14(水) 21:44:32.77 ID:vBJoNIDO

北野「…そう…なの?」

美琴「はい」

北野「でも…黒子ちゃん泡吹いてるよ…」

美琴「大丈夫ですよ、ちゃんと手加減してますし後数十秒したらすぐ復活しますから」

北野「そ、そうなんだ」

北野(…変わったスキンシップだなあ)

美琴「所で北野さんはその荷物持って、どこかに行くんですか?」

北野「うん、父さんから焼き肉セット届いたんだけど、僕一人じゃ量が多いから上条君の家でこれから焼き肉して一緒に食べる予定なんだ」

515: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/14(水) 21:44:58.22 ID:vBJoNIDO

美琴「!」

美琴「へ、へぇ~~…い、いいですねえ…そっかあ…焼き肉かあ…焼き肉ですか…美味しいですよねぇ」

北野「?…うん?」

美琴「うんうん焼き肉かぁ…あ、そういえば私も最近焼き肉食べてなかったなぁ~…それにご飯も食べてないしお腹が空いてきたかも」

黒子「…お姉さまさっきわたくしとそこのお店で食事を――」

美琴「―――」バチバチ!

バリバリバリバリッ!

黒子「シビビビビビビッ!――……」ドタッ

北野(えっ……これもスキンシップなのかな?)

美琴「あ、ごめん黒子♪…で、何?」ニコニコ

黒子「…で…ですからさっきわたくし達は――」

美琴「…もっとキツいの欲しいのアンタ?」ボソッ

516: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/14(水) 21:45:25.00 ID:vBJoNIDO

黒子「!」

美琴「で、黒子…何?」ニコニコ

黒子「い、いえ…何も…」

北野「…………」

北野「美琴ちゃんに黒子ちゃん…良かったら二人も一緒に焼き肉を食べに来る?」

美琴「えっ、そんなあ~いきなり押しかけるなんて迷惑ですよ~♪」

黒子「…食べたばかりなのに…焼き肉なん――」

美琴「―――」ギロ

黒子「(!)わ、わたくし!突然焼き肉が食べたくなってきましたわ!」

美琴「コラ、黒子☆あまり北野さんにワガママ言っちゃダメよ♪」

北野「大丈夫だよ、お肉はいっぱいあるしそれに上条君ならオーケーしてくれるハズだよ」

517: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/14(水) 21:45:47.25 ID:vBJoNIDO

美琴「えっ、本当にいいんですか?…じゃあ…お言葉に甘えさせてもらいますね♪」

北野「うん、じゃあ二人とも一緒に上条君の家に行こう」

美琴「はい♪」

黒子「………」

スタスタスタスタ

美琴(やった…やったわ!あいつの家がこれで分かるわ!)

美琴(……あ~~ヤバい…なんかドキドキしてきた…)

美琴(…で、でも焼き肉する時…あいつの隣になっちゃって…肩とか触れたら……わ、私何考えてんのよもうっ!…で、でも…ちょっとなら…)ニヤニヤニヤ

北野(………美琴ちゃん…余程焼き肉食べたかったんだなあ…)

518: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/14(水) 21:46:15.66 ID:vBJoNIDO

―上条の寮前―

北野「ふう…着いたよ、ここが上条君の寮だよ」

美琴(遂に来てしまった…あ~…どうしよう!緊張してきちゃった…)

北野「それで上条君の部屋は……あっ…」

黒子「北野さん、どうかなさいましたか?」

北野「ごめん、美琴ちゃんに黒子ちゃん…このお肉を持って先に行っててくれないかな?」

美琴「どうしてですか?」

北野「僕、野菜を途中で買う予定だったのに忘れてたや…僕野菜買ってくるよ…上条君の部屋は○○○号室だからお願いね!」タッタッタ

美「あ、ちょっと――北野さん!」

黒子「…行ってしまいましたわね」

519: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/14(水) 21:46:42.80 ID:vBJoNIDO

―とあるスーパー前―

北野「~~♪」

北野「よし、野菜も買ったし焼き肉用のタレも買ったし……後は上条君の家に向かうだけだね」

テクテクテク

北野「…ん?あれは…」

北野「一方く~ん」タタッ

一方「あァ?…北野か…」

北野「こんにちは、一方君」

一方「あァ…」

北野「今日も良い天気だね」

一方「そうだなァ…つか、お前ェ随分と買い物したなァ…両手いっぱいにそンな持ってて…重くねェのかァ?」

520: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/14(水) 21:47:07.73 ID:vBJoNIDO

北野「うん、正直言うとちょっと重たいかな」

一方「そうかよ」

一方「………」

一方「…おら一つよこせ」ヒョイ

北野「あっ」

一方「勘違いすンなよ…たまたま帰り道が同じだと思うからなァ…だから、ついでに持ってやってるだけだァ」

北野「……」

北野(…相変わらず素直じゃないなぁ…一方君)

北野「…うん、ありがとう一方君」

一方「ケッ……」

521: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/14(水) 21:47:30.40 ID:vBJoNIDO

テクテクテク

北野「…本当にごめんね一方君…僕なんかの為に…」

一方「だから…俺が勝手にやってる事だから謝ンじゃねェよ」

北野「うん…でも」

一方「しつけェなァ…俺がいいって言ってンだからいいンだよ」

北野「………」

北野「…そうだ!一方君はご飯食べた?」

一方「あァ…?…いや、まだだ」

北野「それなら丁度いいや、僕今日焼き肉でご飯食べようと思ってるんだけど…一方君も一緒に食べない?」

一方「…いや遠慮してくわ」

北野「そんな事言わずにさ…じゃあ荷物運ぶのを手伝ってくれたお礼って事で焼き肉をご馳走させてよ……駄目かな?」

一方「……」

一方「………チッ」

一方「…わーったよ」

522: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/14(水) 21:47:57.89 ID:vBJoNIDO

北野君の善意から始まった…焼き肉計画……

…上条の意志とは無関係に上条家に一癖もふた癖もある者達が集おうとしてた…

後にそれがとんでもない事態を起こす結果になるとは…

この時誰も想像すらしていなかった…


ACT11前編終わり

532: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/15(木) 15:06:44.26 ID:CR6diYDO

―上条家―

上条の家から焼き肉が焼けて出る美味そうな匂いと、肉が焼けるたびに奏でられるジュージューという音がここに集った者達の食欲をかき立てる……ハズだったのだが…

北野「こっちのお肉はもう裏返した方がいいね―――よいしょ」ヒョイ

上条「………」

禁書「―――♪」ワクワク

美琴「………」

黒子「………」

一方「………」

姫神「」

天然と食いしん坊な二人を除き場は重く沈んで、気まずい空気が流れていた…

533: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/15(木) 15:07:43.44 ID:CR6diYDO

上条「……」

上条(何故ですか何故でしょうか何故なんですかの三段活用!?)

上条(いや、焼き肉は大勢でやるのは確かに楽しいし美味しいってのは上条さんも分かりますよ!)

上条(まだ御坂と白井は俺ん家に来て焼き肉するのは、ギリギリ良しとしてだ……)

上条(………)

上条(北野…何で一方通行まで……)

上条(この前がこの前だし―――)

上条(上条さんメチャクチャ気まずいんですが!?)

上条(あ~……)

上条「…………不幸だ」

534: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/15(木) 15:08:18.58 ID:CR6diYDO

美琴「……」

美琴(正直一方通行がここに来るのは予想外だったわね…だけどそんなの問題ないわ!)

美琴(とりあえずこいつの家に入って隣りに座るという最初のハードルはクリアよ!)

美琴(この勢いでこいつと更に関係を――)

美琴(や、やだ…関係だなんてなんか意味深…)///

美琴(…でも…ここでこいつが生活してるんだなあ…)

美琴(ご飯食べたり、テレビ見たり、着替えたり――)

美琴(わ、私ったら!何考えてんのよ――もうっ!)///

美琴(……所で)

美琴(何……このシスター?)

禁書「焼き肉焼き肉~♪」

535: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/15(木) 15:08:57.91 ID:CR6diYDO

一方「………」

一方(なンだよォ……この状況はァ…)

一方(俺はてっきり北野と二人で焼き肉をするとばかり思ってたのによォ…)

一方(…何で…何で超電磁砲と三下と一緒に焼き肉しなきゃならねェンだよっ!)

一方(以前の俺なら、三下にこの前の借りを返す為に、怒りのままに行動を起こしてこいつをズタズタにしようとしてたトコだが……)

一方(チッ…北野が焼き肉を誘ってくれた手前…抑えなきゃいけねェなァ)

一方(………)

一方(……帰りてェ…)

536: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/15(木) 15:09:20.02 ID:CR6diYDO

禁書「焼き肉焼き肉~♪」

禁書(あ~~早く焼けないかな~♪)

禁書「♪」

黒子「……」

黒子(皆さん…どうなされたのでしょうか?)

黒子(何か空気が重たいのですが……)

黒子(一体……?)

北野「これはもう良いね――はい、禁書ちゃん」ヒョイ

禁書「わ~い♪ありがとうなんだよ悪魔さん♪」

537: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/15(木) 15:09:45.68 ID:CR6diYDO

上条「……あの~~」

一方「………」

上条「げ、元気だった?」

一方「………うるせェ殺すぞ」

上条「…すいませんでした」

黒子「…所でお姉さま、あの方は誰なんですの?」ヒソヒソ

美琴「そ、それで私があいつにアーンっとかして―――ん、何黒子?」

黒子「…お姉さまの妄想の内容が気になりますが……とりあえず…あの方はどなたですの?」

538: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/15(木) 15:10:16.41 ID:CR6diYDO

美琴「あの方?ああ、あいつ?学園都市第一位の一方通行よ」

黒子「(!)――そ、そうなのですか…」

黒子(……しかし…何故そのような方が…ここに…?とりあえず…初対面ですから挨拶はしないといけませんわね)スッ

黒子「…初めまして、わたくし白井黒子と申しますの」

一方「……」

黒子「……もし?」

一方「うるせェ…ババァには興味ねェンだ、黙ってろ」

黒子「なっ……バ…ババア……失礼な殿方ですわね!わたくまだ中学生ですのよ!」

一方「うるせェなァ…てめェはもうババァだよババァ…いいか?1回しか言わねェぞ…中学生はなァババァなンだよ」

上条(…  コン乙)

北・禁(?)

美琴(そ、それでお返しにあいつからアーンとかされちゃったり――キャーなんちゃってなんちゃって♪)///

539: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/15(木) 15:10:50.90 ID:CR6diYDO

黒子「……」ブチッ

北野「これももういいかな…はい、一方君どうぞ」ヒョイ

一方「あァ、サンキ――」

シュン

一方「――ュ…?…肉がねェ?」

黒子「あら申し訳ありません、わたくしとしたことがついうっかりあなたの焼き肉をわたくしの小皿にテレポートさせてしまいましたわ♪せっかくですので頂きますわね…あー美味しいですわ♪」

一方「……」

北野「ア、一方君これも焼けたからハイどうぞ」

シュン

黒子「あーん、たびたび申し訳ありませんわ…またついうっかりテレポートさせてしまいましたわ♪」

北野「ちょ、ちょっと黒子ちゃん!」

541: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/15(木) 15:11:24.88 ID:CR6diYDO

黒子「横取りしたみたいで気が進みませんが…またまた美味しく頂きますわね♪」

北野「いや、横取りでしょそれ」

一方「……おい」

黒子「ん?どうかなさいましたか?学園都市第一位のアクセロリータさん?」

一方「てめェさっきから―――ちょっと待て、今なンて言った?」

黒子「あ~~先程から大変申し訳ありませんわ、人の名前を間違えるなんて…失礼致しましたわ学園都市第一位のセロリさん。オホホホホ♪」

一方「…どうやら死にてェらしいなァ」ガタッ

黒子「はんっ、上等ですわ!…乙女に向かってババアなどと……万死に値しますわ!この  コン」ガタッ

一方「ほォ…ババァ…マジで命が欲しくねェらしいなァ」ピクピク

542: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/15(木) 15:12:01.96 ID:CR6diYDO

北野「ふ、二人共焼き肉はまだいっぱいあるからケンカはダメだよ!」オロオロ

一方「わりィなァ北野ォ…お前ェの手前我慢してたが…このババァだけは許せねェわ」

黒子「  コンと同意見というのは癪ですが北野さん…わたくし、この  コンとは絶対相容れませんわ」

一方「だから  コンじゃねェよババァ!」

黒子「じゃあ変 でよろしいですか?」

一方「……殺す」ザッ

黒子「フン、やれもんならやってみなさいな」ザッ

バチバチバチッ
一方~~Ж~~黒子

上条(目と目のガンつけで火花って……古いなおい)

543: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/15(木) 15:12:31.69 ID:CR6diYDO

美琴(よ、よ~し!勇気出すのよ美琴!)グッ

美琴「ね、ねえあんた!」

上条「ん?どうした御坂」

美琴「ほ、本当はこのカルビ私食べたいけど…あ、あんたが物欲しそうにしてるから、あげるわよ!(やった!言えたわ!)」

上条「いや、いいよ自分で食えよ」

美琴「なっ」

上条「上条さんはカルビよりお腹を満たしやすいホルモンを食べるので♪」

美琴「……」

上条「はむっ…ん~~上条さん幸せ♪」

544: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/15(木) 15:13:14.30 ID:CR6diYDO

御坂妹「こちらのホルモンも焼けてますよ、はいどうぞ‥と、ミサカは甲斐甲斐しさをアピールしつつアナタの小皿に焼けた肉を置いてみます」

上条「おうサンキュー―――って、御坂妹いつの間に!?」

御坂妹「ドアに鍵がしてなかったので入りましたが?‥と、ミサカは間髪いれず答えます」

上条「いやいやいや!そういう事じゃなく、せめて呼び鈴鳴らせよ!つーかなんで俺ん家知ってる!?」


御坂妹「ミサカネットワークを使えばアナタの家を探すなど容易いことです……それに何を今更他人行儀なんですか…病室でBまでいった仲だというのに‥と、ミサカは多少大げさに呟いてみます」

上条「おまっ―――ちょ!!」

美琴「び…Bですって…」ピクッ

545: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/15(木) 15:13:41.83 ID:CR6diYDO

御坂妹「はい、病室で彼が静かに寝ている時…ミサカは彼のベッドの側で一睡もせず看病していたら…突然彼の右手が伸びてきて…そして…これ以上は恥ずかしくて言えません‥と、ミサカは頬を赤らめてしまいます」///

美琴「………」ピキピキッ

上条「いやあれはだな、事故のようなもんで、第一俺意識なかったし―――」

御坂妹「それでは無意識にミサカを求めてたんですか?‥と、ミサカは喜びを隠しきれず照れてしまいます♪」///

上条「だから…ん~とな…」

美琴「……」ブチッ

美琴「ふ…ふふふ…」

上条「(?)あの~…美琴センセー?」

546: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/15(木) 15:14:23.88 ID:CR6diYDO

美琴「…ねえ一つ聞いていい?」ニコ

上条「!」ビクッ

上条「お、おう、どうした?(笑顔なのに何故か怖いんですが…)」

美琴「あんたさ…ミディアムとウェルダン…どっちが好き?」ニコニコ

上条(…ステーキの事でせうか?)

上条「う~~ん…そうだなあ、やっぱりこんがりと焼いてジューシーなステーキが上条さん好きかな?」

美琴「そう……うふふふ…」バチバチバチ

上条「!」

547: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/15(木) 15:15:09.51 ID:CR6diYDO

一方「後で後悔すンなよババァッ!!」ザザッ

黒子「そちらこそ!吠え面かいても知りませんわよ!」シャキン

美琴「お望み通りこんがりと焼いてやるーーっ!!」

バリバリバリバリッ!

上条「え、ちょっ―――不幸だーーーっ!?」

北野「み、皆ケンカしちゃダメ―――」

禁書「美味しいんだよ!焼き肉とっても美味しいんだよ!」バクバクバクバクッ!

北野「ああっ!禁書ちゃんそっちは駄目だよ!皆の分が無くなっちゃうよーー!!」

548: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/15(木) 15:15:43.26 ID:CR6diYDO

ワーワーギャーギャー!

姫神「………。」

姫神「………あ、焼けた。」ヒョイ

姫神「……」モグモグ

姫神「………誰も気付かない。」

姫神「ふふ……いいの…だって…。」

姫■「だって私は…。」

■■「■■…だから…。」

■■「ふふふふ……。」

ワーワーギャーギャー!


ACT11後編終わり

559: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/16(金) 21:03:32.85 ID:LGEOpkDO

―ジャッジメント支部―

固法「北野君に武の才能がある…ですって?」

黒子「ええ、本人は自分の才能に全く気付いていませんが…アレは正に天才と言っても過言じゃないですわ」

固法「へぇ~、アナタが他の人をそこまで大きく評価するなんて…ビックスパイダーの時に見た時は、ただ顔が怖い人としか見てなかったけど……」

初春「でも、白井さん何で分かるんですか?」

黒子「以前わたくしがピンチの時あの方は、無能力者にも関わらず素手で、三人のスキルアウトを倒したのを、この目で見ましたからね」

固法「ふ~ん…」

固法「………」

初春「…固法先輩?」

固法「ねえ……ジャッジメントの訓練…ううん、北野君の組み手を見てみたいんだけど…どうかしら?」

黒・初「はい?」

560: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/16(金) 21:04:10.75 ID:LGEOpkDO




~下校中~

上条「ジャッジメントの訓練?」

北野「うん…なんか黒子ちゃん、ジャッジメントの先輩に僕を連れて来るようにって頼まれたらしくてさ…」

北野「僕、黒子ちゃんには悪いと思ったけど断ったんだ…でも…黒子ちゃんがどうしてもっていうから…僕……」

上条「…断りきれなかった…と?」

北野「…うん…はあ~あ~…僕護身術や争い事の練習とかしたくないのにな…それに才能なんてないのに……どうして僕なんかを…?」

上条(…北野……気付いてないのかよ…)

北野「はあ…憂鬱だなあ」

561: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/16(金) 21:04:41.12 ID:LGEOpkDO

北野「はあ~……」

上条「………」

上条「しょうがねーな…俺も付き合うよ」

北野「えっ?」

上条「こういうのは一人より二人ってな…それに一人くらい増えたって問題ないだろ」

北野「……いいの?」

上条「ああ…よ~し、北野!こうなりゃ二人一緒に頑張って白井の先輩驚かせようぜ!」

上条「上条君…」

上条「……ありがとう」

562: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/16(金) 21:05:06.69 ID:LGEOpkDO

一方「誰を驚かせるってェ?」ヌッ

上条「どわっ!一方通行!?」

北野「あ、一方君こんにちは」

上条「な、何でお前がここにいるんだよ!」

一方「あァ?なンですかなンなンですかァ?外出するのにいちいちお前の許可とる必要なンてあるンですかァ?」

上条「いや…そういう意味じゃ…」

一方「だったら良いだろうがァ…この三下がァ」

上条「……」

北野「け、ケンカは駄目だよ」オロオロ

563: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/16(金) 21:08:30.26 ID:LGEOpkDO

一方「……まあいい」

一方「所でさっきの話しだけどよォ…」

北野「驚かせるって話しの内容?」

一方「あァ」

北野「…ことの発端なんだけど、なんか黒子ちゃんにジャッジメントの訓練を受けてくれって頼まれたんだ…けど…僕一人で行くのが心細いなあって思ってたとこを上条君が一緒に受けてくれるって言ってくれたんだ…それで、どうせだから頑張って黒子ちゃんの先輩を驚かせようねって話しをしてたんだよ」

一方「フーン…」

一方「……ってことはあのババァもやるのか?」

北野「ババァ…?」

上条「多分白井の事だよ」ボソッ

北野「黒子ちゃん?…う~~ん…黒子ちゃん正式なジャッジメントだし多分そうじゃないかな」

一方「そうかァ……」

一方「…よし、俺もいくぜェ」

北・上「えっ?」

564: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/16(金) 21:09:05.30 ID:LGEOpkDO

一方「なンだァ?駄目なのかァ?」

上条「いや…駄目じゃないが……」

一方「ならいいじゃねェか」

北野「……本当に行くの?」

一方「あァ、前からジャッジメントの奴らの力量がどれくれェか興味もあったしなァ」

上条「学園都市第一位がわざわざ見に行かなくてもいいと思うんだがなあ」

一方「うるせェ、俺の勝手だろうがァ」

北野「まあ…黒子ちゃんに言えば問題ないとは思うけど…」

一方「じゃあ決まりだな…つーわけで…俺もついて行くぜェ」

565: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/16(金) 21:10:02.16 ID:LGEOpkDO

テクテクテクテク

北野(なんだかんだで一方君も上条君と一緒で優しいなあ…僕なんかの為に…)ジーン

上条(なんだがいやな予感がする…上条さんの不幸センサーがビンビンとものすご~~く反応してるような…)ドヨーン

一方(ジャッジメントの訓練っていやァ、組み手とかあったハズだなァ…クククッ…今に見てろよババァ…この前の決着…つけてやるぜェ!)ニヤニヤ

三者三様それぞれの思惑を心に秘め、三人はジャッジメントの支部へと向かった

566: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/16(金) 21:10:37.70 ID:LGEOpkDO

―ジャッジメントの支部道場―

黒子「…それで?」

北野「うん、二人についてきてもらったんだけど……駄目かな?」

黒子「……」チラッ

上条「……」

一方「……」

黒子「………はぁ」

黒子「わかりましたわ…わたくしも北野さんに無理をお願いした身ですから、固法先輩に頼んでみますわ」

北野「ありがとう黒子ちゃん」

上条「サンキュー白井」

黒子「全く…今回だけですか―――」

一方「ほゥ、ババァにしちゃあ殊勝な心がけじゃねェかァ」

黒子「……」ピキピキッ

北野「ア、一方君!」

初春(この人凄い…白井さんにババァだなんて…)

567: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/16(金) 21:11:25.45 ID:LGEOpkDO

スタスタスタ

初春「あ、固法先輩」

固法「白井さん北野君は来てくれた………って君達は誰?」

黒子「先輩彼らは北野さんのご友人ですの…この方達もジャッジメントの訓練を受けたいそうで…」

北野「すいません…連絡もなしに…彼らも一緒に受けて……いいでしょうか?」

固法「う~ん……いいんじゃない?」

黒子「え?…そんな簡単によろしいので?」

固法「ここまでわざわざ来てくれたんだから、少しくらいなら構わないわ」

北野「ありがとうございます」

上条「いや~~本当いきなり押しかけてすいません」

一方「どっかのババァと違って融通がきくなァ」

黒子「……」ピキピキピキッ

568: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/16(金) 21:12:23.09 ID:LGEOpkDO

固法「じゃあまずは――」

一方「俺は組み手しかやらねェぞ」

固法「……」

黒子「ちょ、ちょっとアナタ!何我が儘言ってますの!」

固法「…それは何故かしら?」

一方「学園都市第一位の一方通行様がンな地味な事はやらねェよ、俺は実戦派だからよォ組み手以外やンねェ」

固法「(この人が学園都市第一位…)……わかりました、いいでしょう」

黒子「(!)固法先輩!?」

固法「ただし条件があります…」

一方「…条件?」

569: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/16(金) 21:13:18.86 ID:LGEOpkDO

固法「能力の使用はなしで組み手を行う…これを飲み込めなければこの話しはなかった事にするわ」

一方「あァ、構わねェぜェ」

一方(ケッ、俺様が女に負けるわけねェだろうがァ)

固法「では、そちらに男子の着替え室があるので、三人とも道着に着替えてきてください」

北野「えっ?」

上条「あの~…ひょっとして俺達もいきなり組み手を…?」

固法「そうよ、文句があるなら彼に言いなさい」

上条「……不幸だ」

北野「……どうしよう」

570: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/16(金) 21:15:36.76 ID:LGEOpkDO




固法「着替えてきたわね……では最初は――」

一方「俺だァ!そこのババァとやらせろ!」

初春(うわ~……この人怖いもの知らずだなぁ)

黒子「あら…わざわざわたくしをご指名ですか?」フフフ

固法「…白井さん…いい?」

黒子「ええ、勿論ですの♪」

黒子「お手柔らかにお願い致しますね♪」ニコニコ

一方「あァ、命をとるまではいかねェから安心しな」ニヤニヤ

571: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/16(金) 21:16:31.41 ID:LGEOpkDO

固法「……あなた方に言っておくけど…これはあくまで健全な試合であって私情や怨恨を持ち込まないようにね」

黒子「はいですの♪」ニコニコ

一方「クックック…あァ」

一方(この間のかりはたっぷりと返してやるぜェ)ニヤニヤ

黒子(またババァなどと…)フフフ

固法「……」

固法(…本当に始めちゃっていいのかしら…)

固法「…では…始めっ!」

一方「おらァっ!行くぜババァッ!!」ダダッ

黒子「……」ニコニコ

572: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/16(金) 21:17:20.09 ID:LGEOpkDO






ギリギリギリギリッ!

一方「いででででででででっ!!!腕離せババァッ!!」

黒子「おほほほっ♪何か仰いましたか?」グイッ

一方「あいってェェェェェッッ!!!折れる折れるっ!」

北野「うわぁ…」

初春「見事に腕をきめてますから…あれじゃあ逃げれませんね…」

上条「しかし…白井のあの嬉しそうな顔はちょっとどころかかなりドン引きする……」

黒子「おほほほほほほっ♪」メキメキ

一方「うぎゃああァァァァッ!!!ギブギブギブギブッ!!」

ACT12前編終わり

585: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:05:37.01 ID:iWfiR2DO



北野「…大丈夫…一方君?」

一方「…うゥ…いてて……ちくしょう…あのババァ…」

上条(……もやし乙)

初春「…仕方ないですよ、白井さんの体術はかなりのものですから…」

一方「うるせェ…下手な慰めはいらねェよ…くそがァ…能力さえ使えれば…」

黒子「あらあら、負け犬の遠吠えというやつですわねww」

一方「…この…ババァ…」ギリ

黒子「おほほほほほほ♪まだやられ足りないのですの?」

一方「……糞がァ」

586: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:06:11.80 ID:iWfiR2DO

固法「では次…そこのツンツン頭の君と初春さん…前へ」

上条「ツンツン頭って…俺っすか?」

初春「えっ!?私やるなんて聞いてないですよ!」

固法「何を言ってるの初春さん…アナタもジャッジメントでしょう…日頃の成果を見せてちょうだい」

初春「う~~~…」

初春「わ…わかりました…」

上条(白井と違っておとなしそうな娘だな…なんだか気が引けるな…)

初春「よ、よろしくお願いします」ペコ

上条「あ、ああ、こちらこそお願いします」ペコ

固法「二人とも準備はいい?……では、始め!」

587: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:06:33.07 ID:iWfiR2DO

初春「たぁっ!」ガシッ

上条(あ、意外に動きが早い!)

黒子「よし、初春!そのまま背負い投げ……を」

初春「う~ん!う~~~ん!」グググッ…

上条「………」

上条「……えっと~」

上条「………えいっ」ビタン

初春「ふにゃっ!」

固法「………」

固法「……えっ~~と……一本」

上条「………大丈夫?」

初春「う~~…こんなハズでは…」

固法「初春さん…いつもの練習にプラス3セット追加しとくわね」

初春「ええっ!?そんな~~…あうぅ~」シクシク

588: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:06:55.16 ID:iWfiR2DO

北野(次はいよいよ僕の番か…なんか緊張してきた…)

ゴロゴロゴロ

北野(うぅっ!いけない……緊張のあまりお腹が……くっ!)ゴロゴロ

固法「では、次は北野君の――」

北野「あ、あの~~……」

固法「どうしたの?」

北野「すいません…トイレに行かせて下さい…緊張のあまりお腹が…」

固法「あらそれは大変ね、早くいってらっしゃい」

北野「す、すみません」ダッ

タッタッタッタ

固法(白井さんの言ってた通り噂とは全く違うのね)クスッ

北野(う~~トイレトイレ!)タタッ

589: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:07:15.26 ID:iWfiR2DO

スタスタスタ

???「お、皆元気にやっとるな」

黒子「あっ」

固法「小磯先生」

小磯「感心感心、ジャッジメントはこの街の治安を守る仕事だからな、心身ともに鍛えるのを怠ってイカン、白井も頑張ってるか?」

黒子「ハイ、勿論ですの」

小磯「うむ、結構結構ww…所でジャッジメントの訓練にわざわざ受けにきたという三人の少年達はどこかな?」

固法「彼等でしたら――」

590: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:07:40.78 ID:iWfiR2DO

一方「………」

小磯「………」

小磯(まさか…このスキルアウトみたいな小僧…?)

一方「…何ジロジロ見てンだよチョビ髭オヤジ」

小磯(……チョビ髭…だと)

一方「変なチョビ髭しやがってよォ…これから愉快に素敵に髭ダンスでもするンですかァ?」


小磯「……」ピキッ

固法「す、すいません小磯先生、彼組み手で疲れて少々気が立ってるみたいで」

一方「あァ?俺ァ別に疲れちゃいねェよ」

固法「き、君!」

小磯「……」ピクピク

小磯「……まあいい…もう一人は?」

591: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:08:02.32 ID:iWfiR2DO

固法「あそこにいる彼もそうで――」

上条「さっきは本当にごめんな…」

初春「気にしないで下さい、組み手なんですから――あいたっ」

上条「あっ!膝すりむいてるじゃないか」

初春「大丈夫ですよ、こんなの怪我の一つに入りませんから」

上条「何言ってんだ!そこ座って!俺絆創膏あるから」

初春「えっ、あの」ストン

上条「…女の子なんだから…後のこったりしたら大変だろ…じゃあ貼るよ」ペリッ

初春「は、はい」

初春(な、なんか…恥ずかしい)//


小磯「………」

小磯(…神聖な道場で軟派な事をしおって…)ギリギリ

固法「あ、あの~~…小磯先生?」

小磯「……最後の一人はどこだね?」

固法「もう一人はさっきトイレに――」

592: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:08:24.28 ID:iWfiR2DO




トコトコ

北野「待たせてごめんね」

黒子「北野さん、お腹の方は?」

北野「うん、もう大丈夫…あそこにいる人は?」

黒子「わたくし達ジャッジメントの組み手を指導している小磯流古武術の小磯平三先生ですわ」

北野「そうなんだ……」

北野(…凄い人なんだなあ)

北野「よし、じゃあ僕挨拶てくるね」タタッ

593: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:08:50.32 ID:iWfiR2DO

固法「もう一人はさっきトイレに――」

北野「待たせて大変すいませんでした」

固法「あら北野君…紹介するわね、こちらが私達を指導なさってる小磯平三先生です」

小磯(ふむ…先程の二人と違い真面目な感じそうだな…さて、どんな顔を――)クルッ

北野「初めまして…僕北野誠一郎と言います」

小磯「―――――」

固法「……小磯先生?」

小磯「…固法君…ちょっとこっちへ」

固法「…はぁ」

北野「?」

594: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:09:19.52 ID:iWfiR2DO

小磯『――なんだねあの悪魔は!?何故あのような輩がここにいるんだ!』

固法『小、小磯先生落ち着いて下さい…彼あんな顔をしてますが本当はすごく真面目な人で――』

小磯『真面目!?何を言っているんだね君は!真面目な人間が眉を剃ってあんな危ない顔をしてると本気で思っているのかね!?』

固法『い、いえあのですから…』

小磯『もういいっ!…とりあえずあの悪魔との組み手は私がやる、いいね!』スタスタ

固法『!―――先生無茶です!彼は本当に全くの素人なんですよ!』

小磯『…大丈夫だちゃんと手加減はする』

固法『それならいいですけど――』

小磯『…多分な』ボソッ

固法「!」

595: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:09:45.22 ID:iWfiR2DO

北野(…あっちで先生と固法さん小声で何話してるんだろ?)

北野(あ…話し終わったみたい)

スタスタスタ

小磯「…組み手なんだが…貴様の相手は固法君ではなく私になった」

北野「………」

北野「………え?」

小磯「聞こえなかったか?…もう一度言うぞ」

小磯「貴様と組み手をするのは私だ……何の目的でここに来たかは知らんが…叩きのめしてやる」

北野(えっ、えっ!何で!)

596: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:10:14.46 ID:iWfiR2DO

小磯「では、黒子君審判を頼むよ」

黒子「えっ…?あ、はいですの」

黒子(何ですのこの流れ?何故小磯先生が北野さんの組み手の相手に…とりあえず)

黒子「…始め!」

小磯「ぬおおぉっ!」ダダッ

北野「わわっ」

黒子(…でもまあ…小磯先生もちゃんと手加減は――)

小磯「うりゃあぁっ!!」

ボオッ!!

黒子(ナシッ!!?)

597: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:10:49.04 ID:iWfiR2DO

北野「きひゃいっ!」ササッ

スカッ

小磯(ぬっ!こいつ!)

固法(小磯先生のあの正拳突きをかわした!)

ズザッ!

北野「びっくりした~…いきなりなんだもん」

小磯(こいつ…並みのスキルアウトじゃなさそうだな)

小磯(だが…)

小磯「貴様のようなスキルアウトの悪魔に…私は負けんっ!!」

上一初黒「は?」

北野「え?先生…何を言って――」

小磯「うおおおぉぉぉっ!!!」

ダダダダダダダッ!

北野「ちょ、ちょっと先生――」

小磯(今だ!)キラン

小磯「食らえっ!」ブァッ!

北野「!」

小磯「悪魔封殺滅却拳!!!」

ズオォォォォォォッ!!!

598: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:11:15.15 ID:iWfiR2DO

北野「――」ドシャアッ!

小磯「手応えありっ!」

上条「き、北野!」

初春「北野さん!」

ムク

小磯「なっ」

北野「わぁ……道着がズタズタになっちゃった」

小磯「かわした…だと」

初春「…凄い…」

固法「あの間合いから紙一重でかわしていたなんて…」

一方「北野の奴…やるじゃねェか」

599: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:11:43.01 ID:iWfiR2DO

小磯「おのれ~…悪魔めっ!」ザザッ

小磯「ふん!ふん!」

ブォン!ブォン!

北野「わっ!――わわわっ!」サササッ

小磯(何故だ!何故俺の攻撃が当たらんッ~~!?)

小磯「ガアアアァァァァッ!!!」ブァッ――

北野「わあっ!」ササッ

スカッ―――バキャッ!!

初春「えっ…」

上条「嘘だろ……」

一方「あのチョビ髭オヤジ…」

黒子「蹴りで…壁を破壊するなんて…」

600: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:12:11.51 ID:iWfiR2DO

小磯「ちょこまかと逃げやがって…このガキャア」ゆら~

固法「!―――」ダダッ

黒子「固法先輩?」

固法(まずいわ!小磯先生怒りで我を忘れかけてる!止めなきゃ!!)

北野「はあっはあっ…」

北野(ジャッジメントの組み手がこんなに過酷だったなんて…やっぱりちゃんと断れば良かったなぁ…よし、まいったしよう)

北野「先生まいり――」

小磯「観念しろやゴルアァ…」ギュッ…グググッ

北野「あ、あの……先生?」

小磯「オルアァァァ――」

固法(くっ!)バッ

ガシッ!

小磯「!――な、何をするんだ固法君!離すんだ!」

601: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:12:56.10 ID:iWfiR2DO

固法「もう止めて下さい!いくらなんでも全力でやるなんて危ないですよ!」

小磯「~~~っ、ええい!何を言っとる!離さんか!」

固法「いいから止めて下さい!」

北野(!?、!?、え、何んなの?何がどうなっちゃってるの?)

小磯「~~~っ!離さんかゴルアァッ!」ブン!

固法「きゃっ!」ズデン

初春「固法先輩!」

上条「おいあんた!女の子に何てことしてんだよ!」

一方「チョビ髭の上に大人気ねェとは最低なオヤジだなァ」

白井「先生!いくらなんでもあんまりですわ!」

602: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:13:31.08 ID:iWfiR2DO

ブーブーブーブーブーブーブーブー!

小磯「なっ…」

小磯(な、何故だ…私はただ…この神聖なる道場を悪魔の手から救う為に、死力を尽くしているというのに…何故こうも非難されるんだ……?)

小磯(……そうか!……この悪魔…すでに固法君や白井を懐柔してこうなるように仕向けていたんだな……)ギリッ

小磯「……悪魔めぇ…姑息な手を使いおって…」ギリギリ

北野「あの……」

北野「……まいりました………先生?」

小磯「うおおぉぉぉぉっ!!」

北野「え――っ」

ズザザザザザッ!

北野(早いっ!?)

603: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:14:04.76 ID:iWfiR2DO

上条「おいやめろよアンタ!」

初春「先生もう止めて下さい!」

小磯「死ねやゴルアァァァァッ!」ブオォッ!

北野「わああああっ!」

黒子「―――」シュン

シュン 黒子「――」ババッ

ドゴン!

小磯「ぶっ――!」ヨロ

一方「―――」ギュン!

ズザッ!

一方「…頭冷やせや」グン

ドオォン!―――ビタンッ!

小磯「が……ぐふ…」ガクッ

604: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:14:28.91 ID:iWfiR2DO

白井「ふう」

一方「たくよォ」

北野「………あれ?」

上条「すげー…白井のテレポートからの延髄蹴りと一方通行の反射攻撃…」

初春「お互いとても嫌ってるとは思えない程見事なコンビネーションでしたね」

固法「…案外あの二人…似たもの同士かもね――って、それ所じゃないわ!大丈夫ですか小磯先生!」タタッ

小磯「……」

固法「完全にノビてるわ…アナタ達」キッ

白井「…しょうがないじゃありませんか…」

一方「あァ、その通りだ…大体このチョビ髭オヤジが悪いンじゃねェか、北野は組み手を止めたがってたのに無視して続けてたンだからよォ」

605: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:14:55.71 ID:iWfiR2DO

固法「…………ふう、まあ…そうね…小磯先生かなり暴走してたし…あなた達が小磯先生にした事は見なかった事にするわ」

黒子「ありがとうございますの」

一方「ケッ」

固法(しかし……本気になった小磯先生の攻撃をああも簡単にかわすなんて…)

固法(白井さんの言うとおり…北野君の格闘技センスはずば抜けてるわね……)

北野「………」

北野(一体何だったんだろう……?)

606: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:15:24.68 ID:iWfiR2DO



―とある街通り―

トコトコ

黒子「…今日はすいませんでしたの北野さん…まさか小磯先生があんな暴挙に出るとは…」ショボン

北野「大丈夫だよ黒子ちゃん、僕気にしてないから」

黒子「…そう言っていただけると助かりますの」

一方「…しかしよォ、あのチョビ髭何で北野をあンなに目の敵にしてたンだァ?」

北野「うん…本当に何でだろうね」

黒子(まあ…大体は予想はつきますが……小磯先生は根っからの頑固オヤジ系ですからね…恐らく…)

上条(北野の容姿で誤解したんだろうなぁ…)

607: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:18:33.96 ID:iWfiR2DO

一方「所でよォ…」

北野「どうしたの?」

一方「…帰りがなンでババァと一緒なンだ?」

上条「お、おい」

黒子(また…ババァなどと…)

黒子「…ふん、アナタこそ何で北野さんと一緒に帰っているんですの?…このもやしっこ」

一方「…あァ?なンだとババァ」

北野「け、ケンカは駄目だよ」

上条(この二人同じ事ばかりして、良く飽きないな…)

608: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:19:49.14 ID:iWfiR2DO

北野「そ、そうだ!僕この近くで美味しいアイス屋さん見つけたから皆行こうよ!」

上条「…北野…生憎だが上条さんそんな余裕は……」

一方「…アイス買う金もねェのかよ三下…ケッ…じゃあ俺が全員分奢ってやる…ならいいだろ」

上条「……マジっすか?」

北野「えっ?そんな悪いよ」

一方「気にすンじゃねェ…行くぞ」

黒子「………」

一方「………」

一方「……おい何ボーっとしてンだよ…てめェも早く来いよ」

黒子「えっ…?」

609: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:20:37.00 ID:iWfiR2DO

一方「言っただろゥがァ…『全員分』奢るってよォ…それともなンですかァ?アイスは嫌いなくちですかァ?」

黒子「……」

黒子「いいえアイスは好きですわ…仕方ないですが断るのは無粋ですし…アナタの好意に仕方なく甘えますわ」

一方「…ケッ、勝手にしろ」

上条(…意地っ張りな奴ら)

北野(一方君も黒子ちゃんも少しは仲良くなれた……かな?)



ACT12後編終わり

610: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/19(月) 14:30:44.70 ID:iWfiR2DO

―おまけ―


初春「たぁっ!」ガシッ

上条(あ、意外に動きが早い!)

黒子「よし、初春!そのまま背負い投げ――お姉さま…何故ここに?」

美琴「ちょっとね、どれどれあの馬鹿は?」

初春「う~ん!う~~~ん!」グググッ…

上条「……えっと~」

上条「………えい――」

むにゅ


初春「ふぁっ!」ビクン

美琴「……」ピキッ

上条「あっ!ご、ごめん!胸触っちゃ――」

美琴「…あんたって奴は…」バチバチ

上条「げっ!ビリビリ!何故ここにっ!」

美琴「組み手という名目で何やってんのよゴルアァァァァァァッ!?」

バリバリバリバリ!

上条「ギャーー!!不幸だぁぁぁぁっ!!…」

固法「や、止めなさい御坂さん!道場が壊れる!」

黒子「お姉さま、おやめください!」

一方(超電磁砲ウゼェ…)

618: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/20(火) 16:37:00.55 ID:nMqqhUDO

北野『海?』

上条『ああ、ちょっとワケあって今禁書と一緒に海に来てるんだ』

北野『そうなんだ、だから今日上条君の家に行ったら誰も居なかったんだ』

上条『北野俺ん家来てたのか?…スマン…急だったとはいえ連絡してなくて』

北野『ううん気にしないで、連絡もせずに上条君の家に行った僕が悪いんだから』

上条『いや、ちゃんと連絡してない俺が――』

禁書『とうまー!荷物置いて早く海に行こうよー!』

上条『ちょっと待てよ禁書、上条さん今北野と電話中――』

禁書『はーやーくー!海行きた~い!』

619: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/20(火) 16:38:05.09 ID:nMqqhUDO

上条『だから…ちょっと待てよ!』

禁書『待てない待てない待~て~な~い!』ジタバタ

北野(……)クスッ

北野『…上条君、そっち何だが忙しそうだし電話切るね』

上条『~~~っ、わりぃ北野!――――コラー!禁書、旅館の中で走るんじゃないっ!』

プープープー…ピッ…

北野「そっか…上条君学園都市にいないのか」

北野「………」

620: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/20(火) 16:38:30.78 ID:nMqqhUDO

北野「…どうしようかな」

北野「一方君は一方君で今日は用事があるって言ってたし…」

北野「う~~~ん……」

北野「……そうだ!」

北野「たまには読書でもしよう」

北野「考えてみれば最近本読んでないし、これは良い機会かもしれないな」

北野「よし、そうと決まれば早速図書館に行って本を借りてこよう」



ガチャ――バタン

トコトコトコ…

北野(どういう本を借りようかなあ…)

北野(やっぱり、純文学とか読みたいなあ…)

621: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/20(火) 16:39:08.34 ID:nMqqhUDO

―次の日―

~北野君の部屋~

ピピピピピピッ

白井「う…ん…」カチッ

白井「………」

白井「朝…か」ムクリ

白井「…昨日は借りてきた本を夜遅くまで読んでたから……まだ眠いなあ」

白井「…でも…ちゃんと規則正しい生活をしなきゃね」

白井「…よし、朝ご飯食べて午前中は勉強をみっちりとしよう…そして午後からは一方君を誘って街へ遊びに行くよう後で電話しとくかな」

622: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/20(火) 16:39:39.42 ID:nMqqhUDO

―とある街中―

白井「一方く~ん」タッタッタッ

初春「あァ?来たかァ」

白井「あれ?一方君…ひょっとして僕待たせちゃってた?…でも約束の時間は――」

初春「いや、北野は時間通りに来てるぜェ…ただ俺が早めに来てただけだァ……先に言っておくけどよォ…気にすンじゃねェぞ」

白井「…ごめんね…」

初春「だから、気にすンなっつってンだろうがァ」

白井「う、うん……所で帽子をしてくるなんて珍しいね」

一方「……変か?」

623: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/20(火) 16:40:17.95 ID:nMqqhUDO

白井「ううん、似合ってるよ」

初春「そうか?…まァいい…それよりどこに遊びに行くンだ?」

白井「そうだなぁ…ゲームセンターとかどうかな?」

初春「ゲーセンかァ……たまにはいいかもなァ」

白井「一方君は結構ゲームとかするの?」

初春「今はたいしたしてねェが、ちょっと前だったらそこそこやってたな」

白井「そっか…実は僕凄く久しぶりだから、どういうゲームがあるか分からないんだ…だからやり方とか…一方君…教えてね」

初春「……チッ」

初春「…しょうがねェなァ」

624: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/20(火) 16:40:54.29 ID:nMqqhUDO

トコトコトコ

白井「あっ…美琴ちゃ――じゃないか…頭にゴーグルつけてるからあれは御坂ちゃんか……」

初春「あァ?…あンな奴放っておいて行く――」

白井「御坂ちゃんに挨拶しなきゃ」タタッ

初春「って、北野聞けよてめェ!」

タッタッタッタッ

白井「こんにちは御坂ちゃん」

固法「あ、人外さん…こんにちは……一方通行と二人揃って歩いているとは珍しいですね‥と、ミサカは簡潔に答えます」

白井「そうでもないよ、僕達結構一緒に遊んだりしてるしよ、だって一方君と僕は友達だからね」

固法「…友達…ですか…そうなのですか?‥と、ミサカはあの一方通行が他人と行動を共にしてる事に驚きを隠しきれません」

白井「何言ってるの?この前焼き肉の時でも一方君居たじゃない」

625: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/20(火) 16:41:29.94 ID:nMqqhUDO

固法「あの時だけと思ってたので‥と、ミサカはアナタと一方通行の意外な親交深さに、思わず鳩が豆鉄砲を食らった気分です」

白井「そんなに驚く事かな?」

スタスタスタ

初春「おィ北野…いつまでくっちゃべってンだ…」

固法「こんにちは一方通行‥と、ミサカは簡単に挨拶をします」

初春「あん?………あァ」

初春「とりあえず行くぞ北野」

白井「あ、うん…じゃあね御坂ちゃん」

固法「はい、さようなら‥と、ミサカは手を小さく振りながら応えます」

固法「……」

固法(誰も寄せ付けず…全てを敵のようにあたってたあの一方通行に……友達…)

固法(……)

固法「人外さんと上条当麻に出会ってから…」

固法「お互い変わりましたね…と、ミサカは一人呟きます」

626: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/20(火) 16:41:51.80 ID:nMqqhUDO

―とあるゲーセン―

白井「わあ……色々なゲームがあるんだね」

初春「あン?別に普通だろうがァ…ンで、どれやってみてェンだ?」

白井「僕が選んじゃっていいの?」

初春「あァ……北野、俺ちょっと便所行ってくる…その間に決めておけよ」スタスタ

白井「うん、わかった」

白井「……」キョロキョロ

白井「…どれにしよ――」

ドン

白井「あいたっ」

スキルアウト2「いてっ…テメーどこ見てんだコラ」

白井「あ…ど、どうもすいません」ペコ

スキルアウト1「ん?」

スキルアウト3「どうした?」

627: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/20(火) 16:42:15.86 ID:nMqqhUDO

スキルアウト2「ああ、こいつ俺にぶつかってきておいてごめんで済むと――」クルッ

白井「……」

スキルアウト2「(…こ、こいつなんて面してやがる!)―――な、なんだてめー!ケンカ売ってんのかコラッ!」

スキルアウト1、3(こ、こいつは!?)

スキルアウト1「――――ば、馬鹿やろう!お前誰に絡んでるんだよ!」

スキルアウト2「な、なんだよ急に」

スキルアウト3「こ、こいつ!悪魔と呼ばれてるあの北野誠一郎だぞ!ビックスパイダーをたった一人で潰したっていう!」

スキルアウト2「こ…こいつが…!?」

白井(あれ?何でこの人達僕の名前知ってるんだろ?)ジー

628: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/20(火) 16:43:12.90 ID:nMqqhUDO

スキルアウト1「うっ…めっちゃガンつけられてる…」

スキルアウト3「や、やべーよ!こいつキレかけてるよ!」

スキルアウト2「く、くそ…」

白井(何だろう……話しが全く見えないや…あっ)

白井「一方く~ん」

スキルアウト123「!」

スキルアウト2「北野のツレか!」

スキルアウト1「こうなりゃあ、あいつを人質にとって――」

スキルアウト3「この場は凌しかねえっ!」

ダダダダッ!

スキルアウト1「おいてめー!少し大人しく―――」

初春「―――」

パキーン

ドンッ!

スキルアウト123「ギャーーッ!」ドサッ

初春「あァ?…なンだこいつら?…わりぃな待たせて…で、決まったか?」

白井「う…うん…決まったけど…ちょっとやりすぎじゃあ」

629: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/20(火) 16:43:38.89 ID:nMqqhUDO

初春「ンなもンしらねェよ、第一俺の反射に加減なンかできるわけねェだろうがァ」

白井「いや…そうかも知れないけど…」

シュンッ!――タッ

小磯「ジャッジメントですの!あなた方大人しく――って北野さん……に、アナタですか」

初春「ンだァてめェ、文句あンのかァ?」

小磯「…こちらでスキルアウトの争いが起きそうと通報があり来たのですが……」

小磯(……どうやら通報した方はこの二人もスキルアウトと思い込んだみたいですわね……まあ)ジー

白井「」

初春「」

小磯(お二方の容姿じゃ…仕方ありませんか…)ふぅ

630: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/20(火) 16:44:42.99 ID:nMqqhUDO

初春「…言っておくが、俺らは何もしちゃいねェぞ、こいつらが勝手に仕掛けてきたンだからな」

白井(まあ…嘘は言ってないよね…)

小磯「…言わなくても大体検討がつきますわ…まあいいですわ、とりあえずこの三人はわたくし達が連れて行きますが……あなた方…特にアナタ…これ以上面倒事を起こしたらただじゃすみませんことよ」

初春「あァ?知るかっ」

小磯「……」ピキッ

白井「う、うん気をつけるから大丈夫だよ!」

小磯「……ふう…本当に頼みましたわよ」

スタスタスタ

631: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/20(火) 16:45:30.28 ID:nMqqhUDO

初春「ケッ……たくっ相変わらずうるせェババァだったなァ」

白井「ア、一方君」

初春「フン……気分が変わった…よし北野…これやるぞ」ガタッ

白井「えーと何々…『とある魔術の戦闘目録』?…これどういうゲームなの?」

初春「まあ格闘ゲーム…いわゆる格ゲーってやつだな…まあ見てな…」チャリン

白井「………」

初春「………こいつにするか」カチ

『そげぶっ!』

白井(…なんか誰かに似てるような…対戦相手は…)

『るっせえんだよ!このド素人がぁっ!!』

白井(?、変ったおばさんキャラだな…)

632: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/20(火) 16:46:03.08 ID:nMqqhUDO

『round1…fight!』

初春「………」ガチャガチャ

ビシ!ガシッ!ドカ!

白井(わあ…一方君上手いなあ…一方的だ)

初春「……」ガチャガチャ

ドカドカッ!ズタンッ!

初春「……」ガチャガチャ―ガチャカ

『くらえっ!そげぶーっ!!』

ドゴオオォォォンっ!!

『そ…そうは…い神…裂…ぐふっ』ドサッ

『you WIN!』

初春「…ま、こンなもンか」

白井「一方君…上手いね…凄いや!」

初春「ば、馬鹿やろう!は、はしゃぐんじゃねェ」

633: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/20(火) 16:47:22.68 ID:nMqqhUDO

白井「いや、本当に凄いよ!僕驚いちゃった」

初春「そ、そうかァ?」//

白井「…じゃあ僕もこのゲームをやってみようかな?」

初春「あァ、やってみろよ…技を覚えるまでが大変だが、このゲームはおもしろェぜェ」

白井「よーし…僕はどのキャラにしようかなー」



北野君と一方通行…
彼等はゲームに熱中するあまり気付いていなかった
店内に店員以外誰もいないことに……
北野君と一方通行の姿を見かけた途端、全ての客は恐がり外へ戻って行くからである……そして、学園都市にまた新たな噂が流れ始める

悪魔北野誠一郎と学園都市第一位の一方通行…この二人の最恐悪魔コンビ結成!……と

634: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/20(火) 16:48:02.69 ID:nMqqhUDO

一方上条当麻は…

『おにいちゃーん!』

上条「ん?」

刀夜「お、乙姫ちゃんきたようだな」

『おにいちゃーん!』タッタッタッタッ

上条「――――っ!?」

北野「おにいちゃーん!」

上条(何で北野がここにっ!てか、なんでワンピースを着て満面の笑顔で上条さんに向かって走って来るんだ!)

北野「おにいちゃーん!会いたかったー!♪」ガバッ!

ぎゅうううっ♪

上条「ギャアアアアアアアアァァァッ!!!」


ACT13終わり

648: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/21(水) 21:00:34.72 ID:05WqZYDO

―とある街通り―

トコトコ

佐天「……はぁ」

佐天(……能力者に…なりたいなぁ)

佐天(先生達は諦めず頑張ればいつかはって……言うけど…)

佐天「……」

佐天(…自分だけの…パーソナルリアルティ……か)

トコトコ…ピタ

佐天「……」

佐天(…どんなに頑張っても…私じゃ…)

佐天「駄目……なのかな…?」

649: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/21(水) 21:01:33.83 ID:05WqZYDO

テクテク

北野「ふぅ…図書館で思わず熟読し過ぎちゃったなぁ…もう夕方かあ」

北野「…今日の晩ご飯…何にしようかな…?」テクテク

北野「…あ…涙子ちゃんだ…」

北野「涙子ちゃーん」タタッ

佐天「ん?…あ、北野さん」

北野「こんにちは…いや、こんばんはで…いいのかな?」

佐天「う~ん…ww…多分こんばんはでいいと思いますよ」

北野「そっか…じゃあ改めてこんばんは」

佐天「ふふ…はい、こんばんは」

650: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/21(水) 21:02:20.33 ID:05WqZYDO

佐天「北野さんはこれから帰るんですか?」

北野「うん、さっきまで図書館でずっと本を読んでたけど…そろそろ家に帰って晩御飯の準備しなきゃいけないからね」

佐天「へ~~読書ですかぁ…ちなみに北野さんはどんなジャンルの本を読んでたんですか?」

北野「主に純文学が多いかな?」

佐天(じゅ、純文学?…うわ~…北野さん…私には全く関わりがなさそうなのを読んでるんだ…)

佐天「そ、そうなんですか」

651: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/21(水) 21:03:09.04 ID:05WqZYDO

北野「うん…所で涙子ちゃんの方は?」

佐天「私は友達と遊んだ後の帰りなんで、北野さんと同じ家に帰るだけですよ」

北野「そうなんだ…涙子ちゃんもひょっとして自炊してるの?」

佐天「勿論ですよ、こうみえても私結構料理には自信あるんですよ」

北野「へえ~…涙子ちゃんは偉いなあ」

佐天「そんな大げさですよ…それに料理なんて誰でも簡単にできるものじゃないですか……超能力と違って…誰にも…」

北野「……涙子…ちゃん?」

652: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/21(水) 21:04:13.43 ID:05WqZYDO

佐天「――」ハッ

佐天「あ…す、すいません!私変な事言い出しちゃって――アハハハッ」

北野「……」

佐天「じゃ、じゃあ私帰りますね」クルッ

北野「………」

北野「……ねえ、涙子ちゃん」

佐天「え?…ど、どうしました北野さん」

北野「…あのさ…良かったら…今日は外でご飯を食べない?…僕奢るからさ」

佐天「…い、いやいいですよ、北野さんに悪いですしアハハハッ…」

北野「……涙子ちゃん…君…何か悩んでるんでしょ…?」

653: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/21(水) 21:04:56.77 ID:05WqZYDO

佐天「えっ…?」

北野「今の涙子ちゃん…なんだか…うまくいえないけど…笑顔に陰があるよ」

佐天「……」

北野「…僕なんかに相談しても、涙子ちゃんの悩みは解決しないかも知れない……だけど」

北野「一人で抱え込むのは…良くないと思うんだ僕…余計なお節介かも知れないけどね……」

佐天「……」

北野「……それにほら、誰かに悩みを話すと少しは、気持ちに余裕が出たりするって言うでしょ?…例えば…えっと…う~ん~と…」

佐天「……」

北野「だから…えっ…とね…」アセアセ

佐天「……プッ」

北野「?」

佐天「アハハハッ」

654: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/21(水) 21:07:06.43 ID:05WqZYDO

北野「えっ?えっ?」

佐天「ご、ごめんなさい、なんかおかしくて…あははは」

佐天(私…誰も心配かけたくないから…黙ってたのに……)

北野(?)

佐天(…北野さん…私が悩んでるの…分かるんだ……かなわないなぁ…)

北野(??)

佐天「アハハハッ―――……ふぅ……北野さん」

北野「何?」

655: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/21(水) 21:07:43.97 ID:05WqZYDO

佐天「…さっきのご飯の誘いなんですけど…私…美味しいパスタが食べたいです」

北野(…涙子ちゃん…)

北野「…うん、じゃああそこのファミレスでいいかな?」

佐天「はい♪」

北野「よーし、じゃあ行こう涙子ちゃん…あ、そうそう遠慮せずに何でも頼んでね」

佐天「え~~、そんな事言って本当にいいんですかあ?」ニヤニヤ

北野「う…な、なるべく安いのをお願い」

佐天「ふふっ…冗談ですよ♪ではでは、北野さん行きましょう!」

656: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/21(水) 21:08:31.49 ID:05WqZYDO

―とあるファミレス―

食後

佐天「美味しかった~…北野さん、本当に御馳走様でした」ペコ

北野「いや、いいんだよ。ちょうどここのファミレスに、僕前から行きたかったけど、中々機会がなかったし…こちらこそ付き合ってもらってありがとうね」ペコ

佐天「北野さん違いますよwwこういう時男の人は、なんのなんの、って堂々としてなきゃ」

北野「う~~ん…僕には堂々となんて…無理だよ」

佐天「あははっ、そんな事ないですよ」

北野「そうかなぁ…?」

佐天「そうですよ」

657: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/21(水) 21:08:49.40 ID:05WqZYDO

一方(ン…?あれは…北野)

一方(…と…誰だあいつ?)

一方「……」スタスタ

一方「よォ、北野」

北野「あ、一方君こんばんは、珍しいとこで会うね…一方君もご飯?」

一方「あァ…所で、誰だコイツ?」ジロッ

佐天「!」

佐天(な、何だろうこの人…スキルアウト?…でも北野さんの知り合いみたいだし…)

北野「彼女の名前は佐天涙子ちゃん、以前ちょっとした事があって知り合いになったんだ」

佐天「は、初めまして」ペコ

一方「…あァ」

658: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/21(水) 21:09:38.89 ID:05WqZYDO

北野「涙子ちゃんにも紹介するね、彼は僕の友達で名前は一方通行君、この学園都市第一位のLV5なんだよ」

佐天「!!」

佐天(えっ、えっ!学園都市第一位の能力者!な、なんでそんな人がここに――というより、北野さん何でそんな人と友達なの!?)

一方「北野…別に紹介はいらねェよ」

北野「ん?何で?」

一方「俺とこの女が次にあう機会なンざないだろがァ」

北野「いや、わからないよ、人生先は長いしこれから何があるかわからないでしょ?」

一方「ケッ…爺くせェ奴だなァ」

北野「そうかな?」

659: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/21(水) 21:10:01.78 ID:05WqZYDO

一方「まァいいや、飯も食ったし俺ァ帰るわ…じゃあなァ北野」スタスタ

北野「うんじゃあね一方君」ノシ

佐天(北野さん…私と同じ無能力者なのに…第一位のあの人と普通に喋ってた…)

佐天(ううん…それだけじゃない…初春に聞いたら…白井さんに…御坂さん…固法先輩…この人の周りには色々な能力者がいる……)

佐天(……だからこそ……その人達と一緒に居てLV0の自分に…劣等感とか……ないのかな…?)

佐天「………」

佐天「……北野さん」

北野「ん?何涙子ちゃん?」

佐天「私の悩み……聞いて…くれますか?」

北野「………」

北野「……うん」

660: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/21(水) 21:10:55.13 ID:05WqZYDO

佐天「私…なりたかったんです……能力者に…」

北野「……うん」

佐天「だけど……頑張って頑張って…どんなに頑張っても…私…未だにLV0の…無能力者なんです…」

北野「……」

佐天「北野さんも知ってると思いますけど…あの御坂さんも最初はLV1だったんですよ…けど…御坂さんは努力に努力を重ねて…今は立派なLV5の能力者になってます……格好良いですよね…でも……私にはちょっと……眩しすぎる…かな…」

北野「……」

佐天「私…私は…格好良くなくてもいいから…LV1でもいいから…能力者に…なりたかった…」

佐天「だから……どんなに良い結果が出なくても……次こそは!今度こそはっ!…って自分を奮い立たせて頑張ってきました…」

北野「……」

661: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/21(水) 21:11:32.58 ID:05WqZYDO

佐天「けど……だけど!……いくら頑張っても…!どんなに努力を重ねても…!……私……全然駄目で……!」グスッ

北野「……涙子ちゃん」

佐天「……私…こんな自分が…うっうぅ……とても…嫌で…」ポロポロ

佐天「こんな思いをするなら…私…学園都市に…来なければ良かった…」

北野「………」

北野「…涙子ちゃん…君は本当にそう思っているの?」

佐天「……えっ?」

662: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/21(水) 21:13:44.40 ID:05WqZYDO

北野「…僕も涙子ちゃんと同じLV0の無能力者……だから、涙子ちゃんが頑張ってる気持ちも分かるし、前へ進めず自分に自信を持てなくなる気持ちも分かるよ」

佐天「……」

北野「確かに頑張り続けても結果が思うように出ず、諦めたくなるかも知れない……けど、僕は続ける事に意味があると思うよ」

佐天「続ける…事に?」

北野「うん…継続は力なりって言うでしょ?…あれは本当だと思うよ……僕の言ってる事は綺麗事かも知れないけど……でも、例え良い結果が続けて出なかったとしても…それでも…自分が…能力者になりたいって想った気持ちを……心を…忘れたくないから…だから」

北野「…僕だったら…いや、僕なら…まだ能力者になる夢は…諦めないな」

佐天「………」

663: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/21(水) 21:14:32.22 ID:05WqZYDO

北野「それに…僕はこの街に来て良かった……まだ僕を恐がる人は沢山いるけど……友達もできてきたし…」

佐天「……」

北野「涙子ちゃんだって、この学園都市に来てなかったら、初春ちゃんや黒子ちゃん…その他の人に会えなかったんだよ………だから」グスッ

佐天「……えっ?」

北野「だから…そんな……そんな悲しい事は言わないで…涙子ちゃん」ポロポロ

佐天「……北野さん」

北野「うっ…うぅ……なんかごめんね…偉そうな事言っちゃって」グスッグスッ

664: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/21(水) 21:15:10.21 ID:05WqZYDO

佐天(……)

佐天「……」クスッ

佐天「ああ~もう……ホラホラ北野さん、男なんですから泣かないで下さい」

北野「うぅ……だけど…涙子ちゃんが…こんなに悩んでいたのに…気付かなかった自分が…とても情けないよ」グスッ

北野「…本当にごめんね…」

佐天「…ううん…ありがとうございます北野さん…なんだか私…スッキリしました」

北野「えっ…本当に?」グスッ

佐天「はい♪だから…早く涙を拭いて下さい」

北野「う、うん」

665: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/21(水) 21:18:13.73 ID:05WqZYDO

佐天「……」

佐天(能力者になりたいって想った気持ちを…心を…忘れたくないから……か)

佐天(………北野さんって…本当に不思議な人だな)

北野「……」グスッグスッ

佐天(……北野さん)

佐天(…本当に…)

佐天「ありがとうございます……」

北野「えっ…?」



ACT14終わり

673: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:17:24.45 ID:gygzMQDO

―とある朝の上条家―

上条「夏休みも残りわずかだというのに…」

上条「……何だこれは…」

禁書「?」ヒョコッ

禁書「数学計算問題集…?これがどうかしたの、とうま?」

上条「……その他にも宿題が…こんなに…」

禁書「……」パラパラ

禁書「…見事に真っ白だね」

上条(…考えてみればこの夏休み中に宿題なんて手をつけてなかった……気がする……)

上条「はぁ……どうしよう……」

上条「……不幸だ」

674: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:18:08.25 ID:gygzMQDO

―ところ変わって北野家―

北野「夏休みも残りわずかかぁ~…今日はどう過ごそうかな?」

~~~~♪♪

北野「あ、携帯鳴ってる」

北野「この曲が流れるって事は…上条君か」トコトコ

ピッ

北野「はい、もしもし」

上条『……北野…助けてくれ…』

北野「え…どうしたの上条君?」

上条『俺…今までで…一番やばいかも知れない…』

北野(…何か上条君の様子がおかしいな…)

北野(――っ!)ハッ

北野(まさか上条君…また何かのトラブルに巻き込まれたんじゃ!?)

675: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:18:53.41 ID:gygzMQDO

北野「だ、大丈夫なの上条君!」

上条『あまり…大丈夫とは言えない…状況だな』

北野(や、やっぱり…何かに巻き込まれたんだ!)

北野「―――上条君!僕に出来ることって何かない?…僕なんでもするよ!」

上条『…ありがとう北野…実は今から言う事って北野にしか頼めない事なんだが……それは…』

北野「……」ゴクリ

676: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:19:30.82 ID:gygzMQDO

北野「それは……?」

上条『…夏休みの宿題を……』

上条『…手伝って…欲しいんだ……』

上条『実は…俺…全く手をつけてなくて…さ…』

上条『……頼む!北野!』

北野「………」

北野「………」

北野「………えっ?」

677: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:20:25.61 ID:gygzMQDO



ピンポーン

北野「はーい」ガチャ

上条「――」ビクッ!

北野「あ、上条君いらっしゃい。さ…中に入って早速宿題にとりかかろうね」

上条「あ…あぁ」

北野「どうしたの?」

上条「いや、なんでもない」

上条(一瞬この前の海の悪夢がよぎっちまった…て、今はそれどころじゃない…)

上条「…北野先生…お願いします」ペコ

北野「そんな大げさだよ…上条君困っているんだから助けないわけにはいかないよ…それに僕達友達なんだし」

上条「……北野」ジーン

北野「どうしたの?」

上条「いや……上条さん良い友人をもって良かったなー…と、失礼な事を考えた自分に反省しつつ感動してる最中ですハイ」

北野「?――まあ、いいから上がって」

678: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:21:06.96 ID:gygzMQDO



上条「しかし…記憶の失う前の俺は何で宿題の一つや二つやってなかったんでせう…」カリカリ

北野「さあ…(苦笑)」

北野「――あっ、そこの問題の答えは3だよ」

上条「あいよ…3ね…」カキカキ

北野「禁書ちゃんはどうしてるの?」

上条「んー…なんかテレビにハマったらしく、家でテレビっ子になってるわ…ん~と…ここの問題は…?」

北野「そうなんだ…上条君そこは2じゃなくて1だよ…」

上条「おおっ、そっかそっか…1…ね」カキカキ

679: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:21:49.16 ID:gygzMQDO

北野「そういえば上条君や禁書ちゃんは普段何食べてるの?」

上条「ん~?…まあ、特売のセール品の食料によるけど、ほとんど適当に近いかな…」

北野「ふーん…そっかあ」

上条「うわ…この問題わかんねえ…う~ん…教えてくれ北野」

北野「……」

上条「…北野?」

北野「あ、ごめんごめん…そこの問題は3だよ」

上条「ほうほう、3…と」カキカキ

680: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:22:31.85 ID:gygzMQDO

北野「…上条君…良かったら僕今度、上条君家にご飯作りに行っていいかな?」

上条「え?……あ、ああ構わないが…つーかむしろ有り難いけど…どうしてまた?」

北野「さっきの話しを聞いて思ったんだけど…上条君は栄養面の事考えて、ご飯食べてないでしょ?」

上条「…言われてみれば…確かに」

北野「それは駄目だよ、禁書ちゃんもいるんだしちゃんとしなきゃ」

上条「あ、ああ……じゃあ今度頼むわ」

北野「うん、任せて♪腕によりをかけて美味しいのを作るから」

上条(…本当になんていうか…北野は相変わらず…優しい奴だな)

681: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:22:59.20 ID:gygzMQDO



―とある街通り―

てくてく

上条「いやあ♪北野本当に助かったよ…あんなにあった宿題がまさかこんなに早く終わるなんて♪」

北野「ううん、僕はほんのちょっと手伝っただけだよ…それに後半はほとんど上条君一人でやってたじゃないか」

上条「いやいや、北野先生の助力がなければこうも早く終わってなかったでせう」ウンウン

上条「――つーわけで、最後の夏休み!うんと楽しもうぜ!」

北野「宿題終わったと思ったら元気だね」クスッ

上条「まあな♪」

佐天「あ、北野さん」

682: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:23:25.25 ID:gygzMQDO

北野「涙子ちゃん、こんにちは」

佐天「こんにちはー」

北野「今日も涙子ちゃん元気だね」

佐天「あはははっ、私元気だけが取り柄ですから♪――所で隣の方は北野さんの友達ですか?」

北野「うんそうだよ」

佐天「やっぱり…こんにちはー!佐天涙子でーす♪よろしくです♪」

上条「あ、ああ…上条当麻です…よろしく」

佐天「あれ?ひょっとしてお兄さん…私が可愛いから緊張してます?」

上条「えっ?…あ、ああ、…北野に君みたいな可愛い女の子の知り合いがいたのがちょっと以外だったから…驚いちゃったよ 」

683: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:23:59.70 ID:gygzMQDO

佐天「あはははっ、上条さん口が上手いですねー…そうやって色んな女の子にフラグたててんじゃないんですか~~?」

上条「いやいや、上条さんは紳士なのでそういうは断じてありませんっ」

佐天「え~~、本当かな?あはははっ」

北野「……」

北野(この前がこの前だったから、心配だったけど…)

北野(…良かった…いつもの元気な涙子ちゃんだ)

684: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:24:36.34 ID:gygzMQDO




海原「ご一緒しますよ」ニコッ

美琴「うっ…」

美琴(…言えない…これからコンビニでただ立ち読みしに行くなんて…言えない)

美琴(どうしよう…)

美琴(ん?…この聞こえてくる声は)クルッ

上条「いやいや、上条さんは紳士なのでそういうは断じてありませんっ」

美琴(やっぱりあいつだ……って北野さんに……えっ…何で佐天さん…が)

美琴(…これはどういう事…?なんか楽しそうだし…)

海原「…御坂さん?」

685: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:25:09.96 ID:gygzMQDO

佐天「いや~~、上条さんって北野さんの友達だけあって面白い人ですね」

上条(…どういう意味なんでせうか?)

佐天「あ、上条さん頭にゴミついてますよ」

北野「あ、本当だ」

上条「えっ…ここら辺か?」サッサッ

佐天「そこじゃないですよww……ちょっと動かないで下さいね…」ススッ

上条(えっ、ちょ、ちょっと近いですよー!?)

佐天「あれー?…確かここら辺に…」

686: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:25:41.15 ID:gygzMQDO

美琴(……)

美琴(本当……やけに楽しそうね…)

美琴(………!)

美琴(えっ、えっ、何々どうして!?)

美琴(ちょっ、ちょっと!佐天さん近いわよ!)

美琴(――~~っ、あの馬鹿!佐天さんに寄られて何鼻の下伸ばしてデレデレしてんのよっ!!)ムカムカ

美琴(―――)スタスタ!

海原「あの…御坂さん?」

687: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:26:19.14 ID:gygzMQDO

佐天「ん~……あった!」ヒョイ

上条「取れたか?」

佐天「はい、中々ゴミにしては手強い相手でしたよ」

上条「なんだそりゃww」

北野「あはは……ん、美琴ちゃんだ」

スタスタスタ

佐天「本当だ、御坂さーん……?…あ、あれ?なんか…怒って…る?」

スタスタスタ

上条「…うん…あいつ……機嫌が良いようにはとても…見えない…な」

スタスタスタ――ピタッ…

688: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:26:50.96 ID:gygzMQDO

美琴「……」

佐天「こ、こんにちは御坂さん」

上条「よ、よお御坂!げ、元気かぁ」

北野「こんにちは美琴ちゃん」

美琴「…こんにちは、北野さんに佐天さん…と馬鹿」

上条「会ってそうそう馬鹿あ!?」

美琴「佐天さん気をつけなさい、この馬鹿は女誑しなんだから近付いちゃ危険よ」

佐天「は、はぁ…」

上条「はあっ?何あらぬ事を言ってんだよお前?」

美琴「…しかも自覚がないから尚更たちが悪い…」

北野(…女誑し?)

689: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:27:18.24 ID:gygzMQDO

上条「会ったそうそう何訳わかんねー事言ってんだよお前は」

美琴「ふん、何よ!本当の事じゃない」

上条「上条さんは紳士ですから、そんな女誑しと言われるような事は一切した事は有りません」

美琴「良く言うわよ!」

北野(…どうしてこの二人は仲が悪いんだろう)

佐天(ひょっとして…御坂さん上条さんの事を……)

佐天(これは面白くなりそうな予感…♪)

690: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:27:52.48 ID:gygzMQDO

ワーワーギャーギャー

スタスタスタ

海原「あ、あの~…御坂さ――」

美琴「うっさい!邪魔すんなっ!」

バリバリバリバリッ!

海原「うぎゃあああぁっ!」ドサッ…

美琴「あっ…」

北野「み、美琴ちゃん」

上条「お前何やってんだよ!」

北野「た、大変だ!佐天ちゃん救急車を!美琴ちゃんは何か冷やす物を!」

佐天「は、はい!」タタタッ

美琴「わ、わかりました!」タタタッ

上条「おい、大丈夫か!?」ガシッ

キュウウィンッ!

パリパリパリ…

海原「………」

北野「えっ…」

上条「顔の皮が…剥がれた?」

691: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:28:22.55 ID:gygzMQDO




美琴「うん…うん…わかった…ありがと…―ピッ―…黒子から聞くと…海原に変装して捕まったあいつ…学園都市に不正に入ってきた奴なんだって」

佐天「うわ~…怖いな」

上条(北野…俺の右手が触れた途端あいつの顔の皮が剥がれたのを見たよな…)ヒソヒソ

北野(……うん)ヒソヒソ

上条(…あいつ…恐らく)ヒソヒソ

北野(うん…魔術師かもね)ヒソヒソ

上条(まあ、捕まっちまったから、何しに来たのか分からずじまいになっちゃったけど…でも…ま、いっか…どうせただの下っ端だろう)ヒソヒソ

北野(…そうだね)ヒソヒソ

692: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:28:54.70 ID:gygzMQDO

佐天「男二人で何コソコソ話ししてるんですか?怪しいなあ?」

北野「いや、大した事じゃないんだ」

上条「そうそう」

美琴「……ごめんなさい…」

北上佐「えっ?」

美琴「…私のせいで…三人に迷惑かけちゃって…本当に…ごめんなさい」

北野「…ううん、そんな事ないよ」

美琴「…えっ?」

佐天「そうですよ、御坂さんは結果としては悪人を捕まえたんですから……終わりよければ全て良しですよ」

693: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:29:24.25 ID:gygzMQDO

上条「まあ確かに、あの時のお前の行動には驚かされたし、冷やっとした…」

上条「けどよ……もういいじゃねーか、誰も傷ついてねーしさ…だから、さ…」

上条「げ、元気だせよ」ポリポリ

美琴「……うん、ありがと」

上条「お、おう」


佐天「――あれあれ~~♪…ひょっとして上条さん照れてます?」ニヤニヤ

上条「こら、年上をからかうんじゃありません」

694: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:29:58.55 ID:gygzMQDO

北野「ふう……なんか、一段落したらお腹空いてきたなぁ」

上条「言われてみれば俺も」

佐天「あ、私も」

美琴「……」

美琴「…よーし!じゃあ皆に迷惑かけたぶん、美琴先生が皆にお昼ご飯を奢ってしんぜよう♪」

上条「まじっすか!?ははぁ―ありがとうございます美琴大先生」ペコ

佐天「上条さんプライド低っww」

美琴「あはははっ♪」

北野「でも、本当に良いの美琴ちゃん?」

695: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:30:32.49 ID:gygzMQDO

美琴「はい、それにこれぐらいの事はさせて下さい」

北野「うん…でもなあ」

美琴「じゃないと私の気が済みません」

北野「………うん、わかった…じゃあご馳走になるね」

美琴「はい…所で何か食べたいリクエストとか――」

上条「…あれ?」

美琴「ん、どうしたのよ?」

上条「何か忘れてるような……ま、いっか…」

北野「?」

696: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/22(木) 17:31:49.89 ID:gygzMQDO

―上条家―

禁書「……」

ぐ~~きゅるきゅるきゅる…

禁書「……」

禁書「…お腹空いたんだよ」

禁書「とうま…お昼になったら一旦ご飯作りに帰って来るって約束したのに…」

禁書「とうま……許さないんだよ」ガチンガチン


…上条が自分の家に帰宅した際、禁書に問答無用に頭を噛みつかれたのは…言うまでもない…

ACT15終わり

715: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/24(土) 09:57:14.24 ID:B5FIRgDO

―とある街通り―

スタスタスタ…

青髪「……」

青髪(何でや……何で北野の周りにいる奴等は…誰も僕の正義を分かってくれへんのやろ…)

青髪(…北野に関わると地獄を見るのは火を見るより明らかなハズやのに…)

青髪(…それなのに)

青髪(……何で誰も分かろうとしないんや…)

青髪(……)ギリッ

青髪「……おのれ―――」

716: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/24(土) 09:57:41.18 ID:B5FIRgDO

スタスタスタ

平三「……」

平三(…何故だ…何故固法君も白井もあの悪魔を庇うのだろう…)

平三(…争いとは無縁な人?本当はとても優しい人です?…だと…?)

平三(…あの二人は一体何を言っているんだ…?)

平三(…どっからどう見てもあの男は悪魔にしか見えないじゃないか…)

平三(……許さんぞ悪魔め…白井と固法君を誑かしおって…)

平三(……)ギリッ

平三「……おのれ――」

717: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/24(土) 09:58:07.89 ID:B5FIRgDO

青髪・平三「「…北野誠一郎め」」

ピタッ

青髪「えっ?」

平三「んっ?」

青髪「…今…北野誠一郎…と言いました……か?」

平三「……ああ」

青髪「………」

青髪「………おじさん…もし…」

青髪「もし…僕が……皆あの悪魔…北野誠一郎に騙されているんです……と、言ったら…おじさんは……僕の事……信じてくれます?」

平三「!」

平三「……ようやく同士に巡り会えた…」

青髪「…えっ?」

718: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/24(土) 09:58:33.77 ID:B5FIRgDO

平三「…周りの人間はあの悪魔の狡猾さにうまく騙され…そして自分の言うことに誰も耳を傾けてくれない……君もそうじゃないかね…?」

青髪「君もって……まさか…おじさんも…?」

平三「…辛かっただろう…一人孤独に戦いつづけて……」

青髪「……おじさん……僕…僕…」

平三「……みなまでいうな…」ガシッ

青髪「……おじさん!」ガシッ

719: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/24(土) 09:58:59.23 ID:B5FIRgDO



そして…
二人の間には師弟関係が生まれた……

後に…打倒北野誠一郎を目指す同士として…友として…青髪…平三…この二人は北野君に様々な策を練り上げて、倒すべく行動を起こそうとするが……

…それは…まだ……先の話しである……

ACT番外編終わり

721: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/24(土) 10:35:32.55 ID:B5FIRgDO

―一方通行家―

「…よし…できたぜェ」

一方通行はそう言うと満足げな笑みを浮かべ、先程まで真剣に書いてた『ポエム』を手にする

…彼は以前からポエムを書いていたが…

今回はどうやら…友達を…北野君をテーマに書いたようだ…

…心なしか彼の顔は穏やかだ

そして、彼は一人ポエムを読み始めた……

722: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/24(土) 10:35:59.32 ID:B5FIRgDO

「『俺はずっと一人だ…誰からも理解されず、恐れられ…暗く広い闇にさ迷い続ける俺は堕天使だ……今もこれからも…ずっと…だけど…俺の前にデビルフェイスなエンジェルが現れた……眩しかった……闇に生きる堕天使の俺にとって、そのエンジェルはとても……眩しすぎた……』」

「『俺は光を…エンジェルの慈愛を恐れた…今まで…味わった事のない温もりが…優しさが…信じられなくて…弱虫な俺は…逃げてしまった…』」

「『だがエンジェルは……堕天使に堕ちた俺を見捨てようとはしなかった…諦めなかった…そして……遂に堕天使は……エンジェルの温もりを…優しさを…信じた………friend love forever……』」

723: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/24(土) 10:36:28.11 ID:B5FIRgDO

………

ポエムを読み上げた後の彼の部屋に再び静寂が戻る…

彼は静かに目を閉じ、何かを考えながら…

ぼそりと一人呟く…

「………」

「………いい出来だァ」


ACT番外編2終わり

739: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:44:59.89 ID:n9NyvoDO

―とあるファミレス―

美琴「怖い話…?」

佐天「そうです♪私、とっておきの話しをもってきたので聞いてくれませんか?」

美琴「え…いや…私は…」

黒子「…何を言い出すかと思いきや…この前の都市伝説の話しと言い…佐天さん…ここは科学が集まる学園都市ですのよ…」

佐天「そんなの分かってますよ、私だってもってきたネタの全部を信じてるわけじゃないですし…ただこう暑いと背筋が寒くなるような話しの一つや二つ、聞いて暑さを忘れたくなるじゃないですか」

初春「…それは佐天さんだけだと思います」

佐天「とかなんとか言っちゃって~…初春はただ怖い話を聞きたくないだけなんでしょ?」

初春「違います!」

佐天「ムキになるあたり怪しいなあ」ニヤニヤ

美琴(できれば私は遠慮したい……)

740: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:45:21.41 ID:n9NyvoDO

佐天「御坂さんなら、怪談話なんて大丈夫ですよね?」

美琴「えっ?」

佐天「まさか学園都市第三位でLV5の御坂さんが、幽霊やお化けが怖い…なんて子供みたいな事はないですよね?」

黒子「当たり前ですの、お姉さまがそんな非科学的な事に恐れるハズがあるわけないですの?ね、お姉さま」

美琴「あ、当たり前でしょ…そ、そんなの…あははっ……」

佐天「ですよねー、じゃあ…一つとっておきの怖い話…しますね」

美琴(……え)

初春「もう、佐天さんは強引なんですから…」

黒子「はぁ…全く…そこまで話したいと仰るのでしたら、とりあえず聞くだけ聞きますわ」

佐天「話しが早くて助かります♪」

美琴「………」

741: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:45:45.02 ID:n9NyvoDO

…この学園都市にある学生が、夜に帰宅してる時の事です…

彼は学校の行事を一人で時間を忘れるくらい熱心にやっていました、だけど辺りが暗くなってからようやくかなりの時間が経っている事に気付き、彼は鞄を持ち学校を後にしました

いつもは街の通りを歩いて家路に向かっていたんですが、今日は彼がみたい番組があったので、彼は急いで帰るため近道をしようと普段通らない路地裏に入っていったんですよ…

…そこの路地裏は普段はスキルアウトの溜まり場になっていたりする場所…のハズなんですが……その日に限って…一人もいないんですよ

742: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:46:11.69 ID:n9NyvoDO

彼も以前からここがスキルアウトの溜まり場になってたのを知っていたので、覚悟を決めて通ったわりには、肩すかしをくらった気分で

…妙だなー?

と、思っていたんですが歩く足を止めず先へ急いんでたんですよ…

コツコツコツ…

表通りの騒がしさとうって変わって路地裏は切り離された世界のように静かで、彼の歩く音だけが静かに響いてたんですよ…

…路地裏って…こんなに静かなものなのか…?

不気味な雰囲気が彼に、不安をよぎらせる…

…そう考えてた時…

743: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:46:36.07 ID:n9NyvoDO

ドサッ…

彼が通り過ぎようとした瞬間横にある細道から、何かが落ちる―――いや…倒れたような音がしたんです…

彼は驚き歩く足を止め、音のした横の細道を凝視する…

…けれど暗いせいもあってよく見えず、彼の恐怖はつのるばかり…

…そして彼は意を決して恐る恐る音のした方へ向かって行ったんです………

コツ…コツ…コツ…

彼は…一歩…また一歩と……少しずつ…ゆっくりと近付いていったんです…

744: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:47:04.17 ID:n9NyvoDO

…そして、彼が音のした場所に大分近くまで行くと…

女の子が倒れていた…

彼は思った、この女の子はここら辺にいるスキルアウトに暴行されたんだと思い、急いで倒れている女の子の側に寄ろうとしたして、足を滑らせて転んでしまったんですよ

転んだ痛みに唸りながら体を起こそうと、彼が路面に手をおくと

ぬるっ……

彼の手に暖かい液体がついたんです
…彼は疑問に思い、液体の正体を何だろうと携帯を取り出し携帯の光を濡れた手にあててみると…

…手が…血の色に……真っ赤に…濡れていたんです…

745: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:48:03.59 ID:n9NyvoDO

私は一旦間をおき、三人を見る

美琴「……」

黒子「……」

初春「……」

皆、私に話しのつづきの催促を黙ってしてくる
…まあ、白井さんはあんまりのりきじゃないというか、まだ続きがあるの?と、言わんばかりに退屈そうだけど……

…とりあえず私は続きを話す事にした…

746: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:48:49.52 ID:n9NyvoDO

…よく見ると…血が女の子の方から流れてきてる…それに気付き彼は女の子の側に寄ると……

彼は自分の目を疑った…
女の子の体は無残にも切り刻まれ、正視できない程ズタズタにされて死んでいたんです…
女の子の短い髪が血で真っ赤に染まり、その生気のない瞳からは彼に何かを訴えているようだった……

彼はあまりの凄惨な光景に、持っていた携帯を落とし、恐怖で悲鳴を上げ無我夢中で走ってその場を後にしたそうなんです…

…そして家に着いた彼は、ベッドにすぐさま潜り込んでガタガタと体を震わせていました…

747: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:49:13.40 ID:n9NyvoDO

…しばらく時間が経ってから大分落ち着いてきた彼は…警察に連絡しなければと思いベッドから出て、電話がおいてある部屋へ向かうと、ハッと自分の過ちに今更ながら気付く…
携帯を…あの殺人現場に…落とし忘れてしまった…

そう思った矢先に――

トゥルルルルル!

家の電話が鳴り響いた…
彼はまさかと思いつつもそっと、ディスプレイに表示された番号をみる…

かけられた電話は…自分の携帯からだった…

彼は女の子を殺した犯人からだと、すぐに理解し電話を出ようとしなかった…

電話に出たら何かとても恐ろしい事が起こりそうな気がして彼は耳を塞いだ

…だが、電話は部屋の主を嘲笑うように鳴らすのを止めようとはしない…

彼は恐怖に耐えながら、電話が鳴り止むのをじっと待った…

748: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:49:54.86 ID:n9NyvoDO

しかし…

トゥルルルルル…トゥルルルルル…

電話は一向に鳴り止まない…耐えきれなくなった彼は電話のコードを力任せに抜き、そして、電話はようやく鳴すのをやめた…

……だが


ピンポーン

突然のチャイムに彼の心臓は跳ね上がる

…………………まさか

彼は自分の恐ろしい想像を振り払おうと玄関に向かい、のぞき穴を見て……

彼は絶句した

彼が想像してたのは殺人現場を見られ、その現場を見た人間を消そうとしてる人間…だと思っていたのだが…そこにいたのは…

…殺されていたハズの女の子だった…彼女はのぞき穴から血まみれの姿で彼を見ていた…

749: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:51:24.87 ID:n9NyvoDO

彼は現実離れした状況に足は竦み、金縛りにあったかのように動けなかった…そしてのぞき穴から視線を動かす事ができずにいた…

…やがて血まみれの女の子が口を動かし、何かを言っているが声が小さくて聞こえない…
…彼は目を凝らし、女の子の口を集中してよく見た…

…女の子はこう呟いていた








「次はお前だ…!」

750: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:51:46.40 ID:n9NyvoDO

佐天「…これが私が仕入れてきたとっておきの怖い話しです」

初春「……」

黒子「……」

美琴「……」ブルブル

佐天「…………あれ?怖くなかったですか?」

初春「いや…怖い事は怖いんですけど…」

黒子「…話しの内容に穴が有りすぎていまいちですの」

佐天「あっれー?そうですかー?」

美琴(聞こえない…!私には…何も聞こえない…!)

751: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:52:10.77 ID:n9NyvoDO



その頃北野君たちは

テクテク

上条「……」

北野「……」

上条「……暑いな」

北野「うん…暑いね」

上条「……」

北野「……上条君?」

上条「…こんな日ぐらい…そこのファミレスに寄って何も頼まないけど…水だけ飲んでも……いいよな…」

北野「それは……流石にお店の人には迷惑だからだめだよ」

上条「…だよなあ……」

752: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:52:45.08 ID:n9NyvoDO

北野「…今月も厳しいの?」

上条「ああ…どっかの暴食シスターさんのおかげで上条さん家はいつもカツカツです……」

北野(…禁書ちゃんいっぱい食べるもらなぁ)


北野「……」

北野「……あ、なんか僕急にジュースが飲みたくなってきたかも…上条君ファミレスでジュース飲むの付き合ってもらえないかな?」

上条「付き合いたいのはヤマヤマなんだが……さっき言ったろ?上条さん余裕がありません」

北野「だからね…僕が上条君にそこのファミレスに付き合ってくれたお礼に、ファミレスでジュースを奢りたいんだけど…駄目かな?」

上条(あ……そういう事か)

北野「と、言うわけで入ろうよ……ね?」

753: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:53:14.13 ID:n9NyvoDO




佐天「…ふっふっふ…しかしこの話しには続きがあるんですよ」

美琴「――」ピクッ

初春「えっ?それって何ですか佐天さん」

黒子(なんか…大体予想がつきましたの…)

佐天「私がさっき話した怖い話しなんですけど…これを聞いた人は…近いうちに聞いた人のとこに出るって噂らしいんですよ」

美琴「な…何が出るの?」

佐天「…決まってるじゃないですか……」

754: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:53:40.54 ID:n9NyvoDO




上条「ふぃー…エアコンが効いてて涼しい…」

北野「うん、たまには良いよね

上条「だな…俺ちょっとトイレ行ってくるから、先に席についててくれ」トコトコ

北野「うん、わかった」

北野「……」トコトコ

北野「……あ、美琴ちゃん達だ」

北野「……ん?真剣な顔をして何話してんだろ?」

トコトコ…

755: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:54:30.99 ID:n9NyvoDO

佐天「決まってるじゃないですか…」

佐天「例えば――」

佐天「――そこに恐ろしい形相をした男の霊とかっ!?」バッ!

北野「?」

美琴「―――」

佐天「―――」

初春「―――」

黒子「ん?あら北野さ―――」

美佐初「「「「キャーーーーーーーーッ!!!!!」」」」

北野「!」ビクッ!

756: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:54:55.39 ID:n9NyvoDO




上条「…俺がいない間にそんな事があったのか」

北野「うん、僕もいきなりだったから驚いちゃった」

美佐初「「「…ごめんなさい」」」

北野「いや、気にしてないから大丈夫だよ」

黒子「…しかし、北野さんもタイミングが悪かったですわね」

北野「そうみたいだね」

757: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:56:29.67 ID:n9NyvoDO

スタスタ…

一方「…男女7人でうるせェなと思ったら……テーブルを狭く囲ンで…何やってンだてめェら?」

北野「あ、一方君こんにちは」

上条(げっ…一方通行)

美琴「何よ…あんたには関係ないでしょ」

一方「はァ?何言っちゃってくれてンですかァ?マナーの悪い客に注意したら…逆切れですかァ?」

黒子「…ねちねちと煩い  コンですわね」

佐天「えっ…?」ズザザッ

一方「誤解される言い方するンじゃねェよババァッ!」

黒子「誤解も何も…本当の事なのですから仕方ないですわ」

一方「てめェ――」

初春「あの~~…すいません…ちょっといいですか?」

758: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:57:03.00 ID:n9NyvoDO

一方「…あン?なンだよ」

初春「私の聞き違いだと思うんですが…あなた先程『七人』って言いませんでしたか?」

一方「あァ、言ったがそれがどうしたァ?」

初春「…ここには私達六人しか…いなかったんですけど…」

一方「はァ?何言ってやがるそこにちゃンといるだろうが―――あれ…いねェ?おかしいなァ…長い黒髪の女がさっきまでいたンだがなァ…」

美琴「…ま、まさか」

佐天「本当に…」

初春「出た……?」

759: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/26(月) 14:58:18.09 ID:n9NyvoDO


■■「」

テクテク

■■「」

■■「今日も…。」

■■「誰一人として……。」

■■「気付いてくれなかった……。」

■■「……。」

■■「ふふ…ふふふふっ…。」


ACT16終わり

783: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/01(日) 13:45:21.94 ID:TjklcgDO

―とあるエンジェルの大喜利―

上条「どうも皆さん、こんばんは毎日不幸にまみれてる人間なんているわけがない…と、おっしゃる方が数多くいますが世の中は広い」

上条「どんな良いことを行ってもそれが必ずその人の善になるとは限りません」

上条「例えば自分が良かれと思って起こした行動…それが裏目になる事もございます」

上条「不幸に愛された司会人…上条です、今日もよろしくお願いいたします」ペコ

パチパチパチパチパチパチ

上条「では、左から順番に紹介をお願いします」

784: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/01(日) 13:45:52.09 ID:TjklcgDO

一方「ンっンン…」

一方「夏のシーズン真っ盛り…この時期は大変良いもンだよなァ…夏は大胆に冒険ってやつですかァ?」

一方「若いうちの冒険は結構な事だァ…だが…超えちゃいけねェ一線はある…」

一方「例えば、こう暑いと幼女達の服装も大胆になり、それを見て理性を抑えられねェ馬鹿が出る…それじゃあいけねェ…」

一方「こンな時代だからこそ俺達大人がしっかりしなきゃならねェ……幼女は汚すものではなく、愛でるものだ…」

一方「幼女達のヒーローこと、一方通行だァ」

パチ…パチ……パチ

上条「うん、会場の皆さんに思いっきり引かれてますね~~wwwwww……じゃあ次の人」

785: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/01(日) 13:46:49.40 ID:TjklcgDO

黒子「…夏といえば、内気な自分を解放し想い人に積極的にアプローチを手助けしてくれる季節…」

黒子「…例え、それが普通と違う愛であろうとわたくしにはまさに…そんなの関係ねー!!」


黒子「ああ…わたくしの愛はいつ分かって下さるのでしょうか……?」

黒子「愛と 欲の伝道師…黒子でございます」

パチ…パチ…パチ

上条「いやー、二人連続変 だと会場の空気もかなり微妙なものになりますねwwwwww…では、次の人」

786: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/01(日) 13:47:17.45 ID:TjklcgDO

禁書「夏といえば…かき氷、スイカ、綿アメ、等々…美味しい季節でいっぱい」

禁書「けれども私は甲斐性なしの為に、様々な旬な食べ物やその時期にしか味わえない食べ物を口にすることはできませんでした」

禁書「もっといっぱい美味しい物が食べたい!カップめんは飽きたんだよ!」

禁書「食の探求シスター…禁書なんだよ」

パチパチパチパチパチ

上条「……」

上条「…次の方」

787: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/01(日) 13:47:45.91 ID:TjklcgDO

美琴「えー、夏といえば夏休み…その夏休みの間に学生の皆様方はどのようにお過ごしでしょうか?」

美琴「最近、学生の割に戦い戦いとそればかりのような気がして、少々ウンザリ気味な私ですが…」

美琴「今更ながらですが…この場を借りて言わせてもらいます…」

美琴「とある超電磁、主役だったわりに私あんまパッとしてなくね?頼むよホントまじで!」

美琴「恋も勝負もいつでも全力投球!…美琴でございます……って恋って何言っちゃってんの私キャーーーーーッ!」///

パチパチ…パチ

上条「はい、電撃使いなだけに変な電波をひろったみたいですね彼女はwwwwwwww…では、次の方」

788: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/01(日) 13:48:24.74 ID:TjklcgDO

北野「皆さん…夏と言えばお盆ですね?亡くなったご先祖様が一年に一回帰ってくださり、我々生者はご先祖を敬う…」

北野「僕達はご先祖様がいたからこそ今の自分がいる…それを忘れてはいけない…と、僕は思います」

北野「皆さんも、故郷へ帰る機会がありましたら、是非お墓参りに行って下さい」

北野「人に愛を、人に真心を…人類皆兄弟……北野でございます」

パチパチパチパチパチパチ

上条「え~~、ようやくまともな方が、いらっしゃって上条さん正直ホッとしております」

789: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/01(日) 13:48:55.68 ID:TjklcgDO

上条「紹介も済んだとこで早速お題に移りたいと思います」

上条「有名人が店を持っている飲食店は巷に多々ございますが…そこでお題です…」

上条「皆さんはそこの○○店が凄い!…って事を私に言って下さい、『私は何が凄いの?』と、聞くので皆さんはうまくかえしてください」

北野「はい!」

上条「お~、北野さん早かったね、じゃあ北野さん」

790: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/01(日) 13:49:36.74 ID:TjklcgDO

北野「いや~~~…上条ラーメンって店は本当に凄いですね」

上条「何が凄いの?」

北野「器が大きいんです」

パチパチパチ

上条「………」ジーン

上条「スティル君、北野さんに座布団二枚やりなさい」

一黒美禁「はぁ!?」

美琴「ちょっとアンタ!ズルいわよ!」

上条「上条さんはフェアにやっていますが………何か?」

―観客席―

土御門「……」

土御門(かみやん…今日のかみやん真っ黒ぜよ)

上条「悔しかったらちゃんとお題に応えて、上条さんを満足させて下さい」

一方「はィッ!」

上条「一方さん」

791: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/01(日) 13:50:09.97 ID:TjklcgDO

一方「幼女ラーメンって店はァ…ほンとうにすげェぜ」

上条(…あまり聞きたくないけど……まあいいや」)

上条「何が凄いの?」

一方「めんはツルツルプニプニ、こしは適度に固く柔らけェ…」

上条「……」

一方「そして、ツユだが…未発達な体から出るアソ―――」

上条「スティル君、一方さんの座布団一枚持っていきなさい!」

ドッ!wwwwwwwwwwwwww

一方「はァッ!?喋りきってねェ上に、なンで取られなきゃいけねェンだよ!」

上条「アナタは馬鹿ですか阿呆ですか?そうですか、世の親御さんたちに不快な思いをさせたのが、分からないのですか?…アナタもういいから黙って座布団からどけてください」

一方「……」スッ

一方「…納得いかねェ…納得いかねェよ…」ブツブツ

792: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/01(日) 13:50:42.27 ID:TjklcgDO

美琴「はい!」

上条「じゃあ美琴さん」

美琴「いや~~カレー屋御坂は…本当に凄いわね~」

上条「何が凄いの?」

美琴「店の人が華麗だから」

パチパチ

上条「……」

上条「…上条さん自分を持ち上げる人あんまり好きじゃないです…おーい、スティル君美琴さんの座布団一枚持っていって」

美琴「なんでよ!」

上条「もう少し捻って下さい」

美琴(…あいつ結構厳しいわね)

禁書「ハイなんだよ!」

上条「禁書さん」

793: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/01(日) 13:51:48.07 ID:TjklcgDO

禁書「上条食堂という店は…とっても凄いんだよ」

上条「何が凄いの?」

禁書「ライスに旗[フラグ](女性限定)を立てられるんだよ!」

ドッ!wwwwwwwwwwww
パチパチパチパチパチ!

上条「……」

上条「…それじゃあまるで上条さんが、知り合った女性全てに言い寄ってるみたいじゃないですか……全然違うだろ」

禁書「違わないんだよ」

美琴(――)ウンウン

上条「……」

794: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/01(日) 13:52:20.95 ID:TjklcgDO

黒子「はいですの!」

上条「それでは白井さん」

黒子「コホン…白井亭に出てくる姉妹 …これがとても凄いですの」

上条(嫌な予感がする…)

上条「…何が凄いの?」

黒子「まず、わたくしとお姉さまが○○して、そして××を使いお姉さまがメロメロになったとこで、わたくしが装着した△△△△をお姉さまの□□□□に―――」


美琴「黒子…――公衆の面前で何言ってんだアンタはーーーっ!!!」

バリバリバリバリバリ!

黒子「うぎゃー!、愛は熱いですのーーっ!?」

上条(やっぱりこうなるか…)

上条「……スティル君電撃が治まったら、白井さんから座布団一枚持って行きなさい」

795: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/01(日) 13:52:49.74 ID:TjklcgDO

上条「では、次のお題にいきます」

上条「『いや~~映画って本当に素晴らしいですよね』で、お馴染みの映画評論家の水野さん…皆さんは彼のように『いや~~○○って本当に良いね』と、言って下さい」

上条「私が『本当だね』と、応えるので皆さんはそこで捻ってください」

北野「はい」

上条「北野さん」

北野「いや~~お袋の味って本当に良いですよね」

上条「本当だね」

北野「今じゃレトルトの味ですけどね」

パチパチパチパチ

上条「そうだねぇ、冷凍食品の肉じゃがとかに、懐かしいお袋の味とか書いてるしね~」ウンウン

796: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/01(日) 13:53:42.84 ID:TjklcgDO

禁書「ハイなんだよ」

上条「禁書さん」

禁書「いや~~デパートの試食って本当に良いですよね~」

上条「どんだけ沢山食べても怒られないからってか」

禁書「なっ」

ドッ!wwwwwwwwwwww

禁書「……」

上条「それはデパートの人が怒っていないんじゃなくて、困っているからなんです」

禁書「……」

禁書「……とうま、家に帰ったら酷いんだよ」ガチンガチン!

上条「…では、次の人は?」

797: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/01(日) 13:55:14.82 ID:TjklcgDO

一方「はィ!」

上条「では、一方さん」

一方「いや~~幼女ってほンとうに良いもンだ―――」

上条「スティル君!一方さんの座布団全部持って行きなさい!」

ドッ!wwwwwwwwwwww

一方「返しもしてねェのになンでだよ!?」

上条「あ、喋らないでくれます?ロリ菌うつりたくないんで」

一方「……」

一方「…どうしてこうなる…」

一方「…納得いかねェ…納得いかねェよォ…」ブツブツ

798: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/01(日) 13:55:39.20 ID:TjklcgDO

美琴「はい」

上条「美琴さん」

美琴「いや~ゲコ太って本当に良いですよね」

上条「本当だね」

美琴「これでもっと人気が跳ね上がれば良いのに…カエルなだけに」

パチパチパチ

上条「おお、中々良い捻りですね。おーいスティル君、美琴さんに座布団一枚あげなさい」

美琴「うっし!」グッ

上条「じゃあ次の人」

799: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/01(日) 13:56:26.94 ID:TjklcgDO

黒子「はいですの」

上条「では、白井さん」

黒子「いや~~百合って本当に良いですわね」

上条「…応える前に聞いておきますが、花の事ですよね?」

黒子「勿論ですわ」

上条「なら良いですけど……本当だね」

黒子「とくにお姉さまの下にあるお花…つまり○○○○は最高に美―――」

美琴「黒子ーーーっ!!!」

バリバリバリバリバリ!

黒子「しびびびびびびびっ!」

上条(…懲りない奴…)

800: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/01(日) 13:57:04.90 ID:TjklcgDO

上条「さて…そろそろお時間となってきましたので、これにて大喜利は終わりとさせていただきます」

上条「皆さん最後までありがとうございました」ペコリ

上条「来週にまたお会いしましょう…ではまた」

パチパチパチパチパチパチ!



上条「はっ!?」ガバッ

上条「……あれ?ここ…俺の家だ……?」

上条「…………」

上条「…なんだ夢だったのか…」ホッ


―一方家―

一方「……」スウスウ…ピク

一方「…な…」

一方「…納得……いか…ねェ」

ACT17終わり

816: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 21:59:18.10 ID:Qv4FgsDO

―???―

???「――という事だ…」

ざわざわ…ざわざわ…

スキルアウト「…今の話しが…真実だとしたら…」

???「ああ…俺達は騙されていた事になる…」

???「…だから…俺は奴を潰す」

スキルアウト「け、けど中西さん」

中西「何だ」

スキルアウト「…あいつの周りには…上位の能力者達ばかりいますよ…一体どうやって…奴を潰すんですか?」

中西「ああ、その事か」

中西「それなら問題ねえ…」

中西「…ちゃんと手は打っている…ちゃんとな…くくくっ…」



ACT最終章

817: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 21:59:45.21 ID:Qv4FgsDO

―とある街通り―

てくてく

上条「夏休みも終わったというのに…何故でせう…上条さん夏休みを全然エンジョイしてない気がする…」

北野「そんなことないんじゃないかな?だって上条君海行ってきたんでしょ?」

上条「行ってきたっちゃあ、行ってきたが……」クルッ

北野「?」

上条(…エンゼルフォール…あの悪夢のおかげで、台無しになっちゃったからなぁ…)

上条「……不幸だ」

北野「何が?」

上条「いや…何でもない…」

北野「?」

818: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:00:30.04 ID:Qv4FgsDO

北野「ん、あれは…一方くーーーん」タタッ

一方「――あァ?…北野…と、三下かァ…相変わらず冴えねェ顔してやがンなァ」

上条「ごあいさつだな一方通行…それと――」

御坂妹「はい、ミサカです‥と、アナタが話し終える前にミサカは答えます」

上条「しかしまあ…珍しい組み合わせだなー」

北野「一方君とミサカちゃんは何してたの?」

一方「別に何もして――」

御坂妹「はい、一方通行が私に相談してきたのです、アナタにポ―――」

一方「たまたま偶然会っただけだァ!それ以上でもそれ以下でもねェ!―――なァ!?」

御坂妹「……ですがアナタは先程――」

一方(頼む…話しを合わせてくれ)ヒソヒソ

御坂妹「……」

819: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:00:59.28 ID:Qv4FgsDO

御坂妹(…貸しですよ‥と、ミサカはヒソヒソ声で一方通行に告げます)ヒソヒソ

一方(あァ…わかった)ヒソヒソ

北野「…ミサカちゃんさっき言いかけてたポって何?」

御坂妹「ええ、二人でポチョムキンについて語っていただけなので気にしないで下さい‥と、ミサカはすらすらと伝えます」

北野「ポチョムキン?」

上条「御坂妹、ポチョムキンって何だ?」

御坂妹「戦艦、ポチョムキン、でぐぐって下さい‥と、ミサカはやや投げやりに答えます」

一方「……」

一方(…俺が作ったポエムを北野が気に入ってくれるかな~…って相談してたなンざ口が裂けても言えやしねェ…)

820: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:01:43.97 ID:Qv4FgsDO

スタスタ…

美琴「…天下の往来でアンタ達は、なーに騒いでんのよ」

上条「ん?御坂か」

北野「こんにちは美琴ちゃん」

美琴「こんにちは北野さん」

一方「超電磁砲……てめェがいるってことは…」

黒子「ええ、当然わたくしもいますわよ」

一方「出たな…ばばァ」

黒子「…毎度毎度の事とはいえ……アナタそろそろわたくしの針でサクッと一本逝きます?」スッ

一方「ハッ!やれるもンならやってみろや」ザッ

北野「け、ケンカはダメだよ」オロオロ

821: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:02:59.47 ID:Qv4FgsDO

黒子「北野さん冗談ですわよ、わたくしそんな事はしませ――」

御坂妹「……」

黒子「!――――おっお…お…」プルプル

御坂妹「?」

黒子「お姉さまが二人!!?」

黒子(これは一体どういう事なんですの!?お姉さまが二人いるなんて!わたくし、目が病気になったのでしょうか!)ゴシゴシ

黒子「……」ジー

御坂妹「……」

黒子(やっぱり病気でもないみたいですし、夢かと思い頬をつねってみましたが痛いですわ……これは一体…?)

北野「?」

上条「白井は御坂妹の事知らないのか?」

美琴「ああ、そういえば言ってないわね……黒子、この娘は私のいも――」

黒子「…ブツブツ……ブツブツ…」

美琴「黒子…?もしもーし」

822: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:04:49.33 ID:Qv4FgsDO

黒子「………!」ハッ

黒子(そうですわ!これはわたくしがお姉さまに対する日頃の熱愛っぷりを、神様がちゃんと見てくださり、黒子にご褒美としてわたくし用にもう一人お姉さまを用意してくださったに違いないですわっ!!そうに決まっていますわ!!――そうと分かれば!!)

ダダダダダダッ!

御坂妹「!」

黒子「お、お姉さまーー!!!わたくしと○○や××をねっとりといたしましょーーーーーーー!!!!!」

北野「えっ…」

一方「…ババァが」

上条「狂った…」

御坂妹(な、なんでしょうかこの人は…と、ミサカは――)

ダンッ――バッ!

黒子「お姉さまーーーーーっ!!!」

御坂妹(こ、この人怖い…)

美琴「アンタは――」バチバチ

美琴「―――何トチ狂ってんのよーー!!?」

バリバリバリバリ!

黒子「しびびびびびびびびびびびっ!!」

上北(………)

一方「……馬鹿だな」

823: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:05:27.30 ID:Qv4FgsDO

スタスタスタ…

男「あ、あの~…」

北野「えっ?僕?」クルッ

男「は、はい」

男「…さっきそこにいた人がアナタにこれを渡せと…」スッ つ【封筒】

北野「はぁ…」

男「じゃあ僕はこれで…!」タタッ

北野「…一体何だったんだろう…?」

上条「何受け取ったんだ北野…封筒?」

北野「うん…とりあえず開けて中を読んでみるね…」ガサガサッ…ジー…




―とある路地裏―

タッタッタッタッ……

男「ふう…」ピタッ

スタスタスタ

スキルアウト1「おい、渡してきたか」

男「ああ……けどよう…中西さんを疑うわけじゃねえが…能力者――特に超電磁砲と一方通行相手にどうするっつーんだ?」

スキルアウト1「ふふふ…心配しなくても中西さんにぬかりはねえよ…まあお前も楽しみにしてろって」

男「…あ、ああ」

スタスタスタスタ

824: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:06:22.72 ID:Qv4FgsDO






北野「『――――第十学区で待ってる。てめーらを捻り潰してやる』…って、書いてあるけど…」

北野(捻り潰す?どういう事なんだろ?さっぱりわからないや)

美琴「…それって」

黒子「ようは」

御坂妹「果たし状…ですね‥と、ミサカは呟きます」

北野(果たし状?)

上条「…みたいだな…つーか何故か俺達全員も来いって……命知らずな奴等だなぁ」

一方「ハッ、おもしれェじゃねェか…最近体がなまってから、丁度良いぜェ……久々に暴れてやる」ニヤリ

黒子「んまっ、野蛮ですわねー…けど、北野さんや私達相手にこんなのを送ってくるとは…これを機会に身の程を分からせてやるのも親切と言うものですわね」

美琴「アンタジャッジメントなのに良いの?」

黒子「ジャッジメントの腕章を外せば、わたくしはただの学生ですの…問題ないですわ」

上条(すげー屁理屈…)

北野(?)

825: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:07:02.80 ID:Qv4FgsDO

一方「で?……北野、お前はそいつらの場所に向かうのかァ?」

北野「うん、待っているってコレに書いてあるしね…行かないわけにはいかないよ」

上条「…俺も行かないわけにはいかないな」

御坂妹「……」

御坂妹「失礼ですが…無能力者のあなた達二人は行かない方が良いでしょう‥と、ミサカは助言します」

北野「えっ」

上条「何でだよ」

美琴「言わなくてもわかるでしょ?こっちにはLV5が二人もいるのよ?この娘と黒子もいるんだし、スキルアウトがいくら束になってかかろうが楽勝よ」

黒子「ですわね…そういう事なので北野さん、ゴミ掃除はわたくし達に任せてあなた達は帰宅して下さい」

826: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:07:33.14 ID:Qv4FgsDO

北野(……?)

北野(皆が何を言っているのか良くわからないけど…でも、どうしよう…)

北野(ここは…)

※選択して下さい
多かった方に北野君は行動します
十分後に続きを載せます



A:いや、やっぱり僕達も行くよ

B:…うん、分かった

832: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:18:56.31 ID:Qv4FgsDO



北野「いや、やっぱり僕達も行くよ」

上条「そうだぜ、ここまで来て『はい、さようなら』なんてできるかよ」

美琴「いや、だから…」

一方「……」スッ

黒子「?」

一方「ハッキリ言わなきゃ分かンねェのかよ…」

上条「はっ?」

北野「どういう事?」

一方「無能力者のお前らは、足手まといになるから来るなって、遠回しに言ってンのをさっさと分れや」

北野「……」

上条「…そう…なのか御坂?」

美琴「…まあ、大体は…」

上条「…そっか…そうだよなあLV5が二人もいるんだし俺らが行っても…な」

北野「…で、でも」

833: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:19:29.71 ID:Qv4FgsDO

美琴「大丈夫ですよ北野さん」

黒子「わたくし達が負けるハズがありませんことよ」

御坂妹「その通りです‥と、ミサカは断言します」

北野「(負けるって何だろう?)いや、でもね‥‥」

一方「心配すンな、すぐに終わらせてくるからよォ………北野ォ、これ終わらせたら今日ゲーセンで遊ぼうぜ」

北野「う、うん…わかった」

一方「よし…じゃあさっさと終わらせてくるかァ」

スタスタスタスタ…

北野「……」

上条「……」

北野「皆行っちゃった…」

上条「ああ……」

上条「ここでぼーっとしてても仕方ないし俺帰るわ…大食いシスターの晩飯の用意をしなきゃいかんし」

北野「そっか…じゃあね上条君」ノシ

上条「おう、また明日な北野ー」ノシ

北野「…とりあえずゲームセンターで一方君を待つかな」テクテク

834: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:20:34.70 ID:Qv4FgsDO

―とあるゲーセン前―

北野「………」

北野(…………遅いなあ一方君)

~~~♪

北野(ん、電話だ……上条君からだ)ピッ

北野「はい、もしもし」

上条『北野!今お前どこにいる!?』

北野「?、とあるゲームセンターの前にいるけど?」

上条『そうか!確かそこのゲーセンの横にある電気店はテレビを流してるよな!急いでニュース見てくれ!』

北野「ニュース?」トコトコ

835: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:21:35.11 ID:Qv4FgsDO

ニュースキャスター『―――今日未明、学園都市第十学区で、4人の男女が遺体で見つかりました』

ニュースキャスター『遺体で見つかったのは中学二年の御坂美琴さんに、中学一年の白井黒子さん…残りの二人は顔が分からぬ程暴行されており、損傷が酷く警察は身元の確認を急いで―――』

北野「…………嘘だ」

上条『‥俺も嘘だと思って何度もあいつらの携帯にかけたけど…誰も出ないんだ‥‥』

北野「嘘だ……」カタン

モシモシ?キタノ?モシモシ?

北野「………」

836: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:22:14.63 ID:Qv4FgsDO

北野「……」

~~~~~~~~~~
美琴「大丈夫ですよ北野さん」
~~~~~~~~~~

北野「……」

~~~~~~~~~~
黒子「わたくし達が負けるハズがありませんことよ」
~~~~~~~~~~

北野「……」

~~~~~~~~~~
御坂妹「その通りです‥と、ミサカは断言します」
~~~~~~~~~~

北野「……」

~~~~~~~~~~
一方「心配すンな、すぐに終わらせてくるからよォ………北野ォ、これ終わらせたら今日ゲーセンで遊ぼうぜ」
~~~~~~~~~~

北野「……」

北野「…うっ…うぅぅ…」ポロポロ…


bad end……

843: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:27:24.65 ID:Qv4FgsDO

>>826に戻りますか?

846: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:29:57.97 ID:Qv4FgsDO



北野「…うん、分かった」

一方「ンじゃ…とっとと済ませてくるかァ」

スタスタスタスタ…

北野「……」

上条「ま、あいつらなら問題ないだろ」

北野「……」

上条「?…どうした北野」

北野「うん…なんだか悪い予感がしてしょうがないんだ…」

上条「大丈夫だって…あ、そうだ北野、もう少しで特売セールをやる店があるんだが一緒に行かないか?」

北野「あ、いいね…うん僕も行こうかな」

上条「よし、じゃあ行こうぜ」

848: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:30:49.27 ID:Qv4FgsDO



―第十学区―

スタスタスタ…ピタッ

黒子「…大体予想はしていましたが」

美琴「‥うん、やっぱりね」

御坂妹「数でこちらをなんとかしようと思っているようですね‥と、ミサカは彼等の単純で無謀な思考にやや辟易します」

一方「…大人数でご苦労なこった」

ザッザッザ

中西「…おい、北野はどうした?」

一方「いねェよ、てめェらの相手は俺達だけで十分なンだよ」

中西「ほう…まあいい…一方通行に超電磁砲…お前らは分かるが…そこの二人も能力者か?」

黒子「ええ」

御坂妹「本当はこちらにいる4人のうち、ここは一人でも問題なかったのですが――」

美琴「アンタ達みたいな馬鹿な連中に時間をかけるのも勿体ないしね」

一方「つーわけで、4人でさっさと片付けに来たってわけだァ」

849: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:31:58.47 ID:Qv4FgsDO

中西「ふっ…言ってくれるじゃねえか……だが、最後までそういってられるかな?」

一方「あン?」

中西「やれ」

スキルアウト「はい!」バチン

キイイイイィィィィィィンンンンンッッッ!!!!

御坂妹「!?」

一方「がっ!」

黒子「こ…これは……」

美琴「ぐっ…キャパシティ……ダウン……」

一方「な…なンだ…そりゃ…」

美琴「能力者の…演算を狂わせる…ものよ…でも…」

黒子「…ぐっ……以前くらったのより…強力ですわ…」

御坂妹「あ……頭が…」

850: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:33:10.85 ID:Qv4FgsDO

中西「へっ、キャパシティダウンを知っているのにも関わらず不用心だったな…ああ、てめーが言ってる通りこれは改良を重ねた強化版だ」スタスタ…

一方「……くっ!」

中西「だが…ちゃんと効いてるか分からん…一方通行―――てめーで試してやるよっ!!」シャッ!

ドボッ!

一方「ぐふっ!」ドサッ

美琴「一方通行!」

一方「ぐっ……て…てめェ…」ググッ

中西「反射がこねえ…これで実証されたな…」ニヤリ

中西「能力が使えねえてめーらは、ただのガキ共だ…くっくっく」

美琴「…くっ」グッ

シーン…

美琴「前のやつなら少しだけど電撃が出たのに…全く電撃が出ない…」

中西「だから言ってんだろ…改良を重ねた強化版だってよ」

851: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:33:59.08 ID:Qv4FgsDO

黒子(うぐっ……このままでは…まずいですわ…とりあえず…固法先輩に連絡を…)スッ…ピポパポピポ…トゥルル…トゥルル…

黒子(早く…出て下さいですの!)

トゥルル――ガチャ

固法『はい、もしもし』

中西「ん…チッ……おい」クイッ

スキルアウト「はい」

ダダダッ!

黒子「固、固法先輩―――!」

スキルアウト「何してんだてめー」ブン!

バキッ!

黒子「あぐっ!」ズザー

御坂妹「ん…く…し…白井さん」

固法『!?―――どうしたの白井さん!もしもし!もし――』

スキルアウト「ふん!」グシャ!

黒子「く…携帯が…」

スタスタスタ…スッ

中西「おいおい…てめーらケンカを買ったくせによう、能力を封じられて勝ち目がねえからジャッジメントに通報ってか?…そりゃむしがよすぎじゃねーか?――あぁっ!!」

ドゴッ!

黒子「ぐふっ!」

一方「!」

美琴「黒子!」

852: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:34:34.17 ID:Qv4FgsDO

中西「ガキ共が…能力使えるからって調子のんじゃねーよ!!」

ゲシッ!ゲシッ!

黒子「ぐっ…く…!」

一方「――――おい雑魚っ!」

中西「…あぁ?」クルッ

一方「さっきから何言ってやがるてめェは…てめェらはその能力者の力がこえーから、ンな機械に頼ったンだろうがァ…あァ?――無能力者の弱虫野郎がァ」

中西「てめー…」ピクピク

一方「ハッ…図星か?弱虫のヘタレ野郎がァ」

中西「…一番先に死にてえらしいな…」

中西「おうっ!てめーら!この馬鹿を血祭りにしろっ!!」

スキルアウト一同「おうっ!!!」

一方「………へっ」

一方(口では粋がってみたものの…こりゃ不味いな…)

一方(能力は使えねー…できることは自分の肉体で闘う…か)

一方(こンな事なら鍛えておけば良かったなァ…)

853: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:35:10.75 ID:Qv4FgsDO





上条「夕飯の食材も買い揃えたし、そろそろ帰るか」

北野「うん、そうだね」

~~♪

上条「ん、北野携帯鳴ってるぞ」

北野「うん…知らない番号だ…誰だろう?―ピッ――もしもし?」

固法『北野くん』

北野「あ、固法さんだったのか…どうしました?」

固法『さっき白井さんから電話があったんだけど、様子が変だったの…途中で電話は切れるし…心配だからこちらから何度かけ直しても繋がらないし……あなた何か知らない?』

北野「…えっ?」

固法『何も知らない?だったらごめんなさいね…じゃあ切るわね』

プツッ…プー…プー…

上条「どうした北野?」

北野「―――」ダッ!

上条「お、おい!どこ行くんだよ!待てって!」タッタッタッタ

854: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:35:51.52 ID:Qv4FgsDO




一方「ハァ…ハァ…」

スキルアウト1「おらぁっ!」ブン!
バキッ!

一方「がはっ!」ヨロッ

スキルアウト2「おらおらっww後ろが留守だぜっ!」シャッ!

ドコッ!

一方「がァっ!」フラッ

ドカッ!バキッ!ガスッ!ドゴンッ!

中西「…ざまあねえなあ…学園都市第一位の一方通行も能力が使えねえんじゃ…ただのもやしだな」

御坂妹「くっ…」

黒子「一方…通行…」

美琴「―――っ!」グッ

一方「てめェら来るンじゃねェッ!!!」

御黒美「!?」

一方「ハァハァ…こンな奴らァ…俺一人で…十分なンだよォ…だから…来るンじゃねェ…」ヨロヨロ

美琴「一方通行…アンタ」

一方「勘違いすンなよ…てめェらを…ハァハァ……庇ってるわけじゃ…ねェからなァ…」

御坂妹「…あなたと言う人は…」

黒子「……全く……嘘が下手過ぎますわ…」

一方「へっ…嘘じゃねェよ…」

855: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:36:24.37 ID:Qv4FgsDO

中西「……そろそろ終わらせるか…おい、そこにあるナイフで楽にしてやれ」

スキルアウト3「はい」スッ

御黒美「!」

一方「う…ぐぅ」フラフラ

中西「あばよ…一方通行」

スキルアウト3「[ピーーー]やコラァッ!」ダダダダダッ!

ブチンッ!――イィィィィィィンンン……

パキーン!

スキルアウト3「うぎゃっ!」ぶぁっ――ドサッ!

一方「反射が……?」

美琴「音が…」

黒子「止まりましたわ…」

御坂妹「一体誰が…?」

中西「馬鹿やろうっ!誰だ!勝手に止めたのはっ!!」

ザッザッザッ…

北上「……」

美琴「北野さん!」

一方「…三下ァ」

856: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:36:52.71 ID:Qv4FgsDO

北野「……」ポロポロ

スキルアウト一同(泣いてる!?)

北野「どうして…どうして皆…ケンカなんかするの…?」ザッザッザッ

スキルアウト(こ、こいつなにいってんだ?)

北野「しかも…ナイフだなんて…危ないじゃないか…刺されたら…死んじゃうかもしれないんだよ…」ザッザッザッ

スキルアウト(くっ……)

北野「まだ…危ない事をするなら…僕は君達を―――」

857: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:37:19.61 ID:Qv4FgsDO

上条「てめえら…よってたかってこんな事して…満足か?」ザッザッザッ

上条「能力を封じて…数にものを言わせてリンチ…カッコわりぃぜお前たち……」ザッザッザッ

上条「わかってんだろ?…こんな事しても意味がねえってよ…」ザッザッザッ

上条「いいぜ…それでもまだ続けるってんなら…」

上条「その幻想を――」

858: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:37:47.57 ID:Qv4FgsDO



上条「ぶっ[ピーーー]!!」
北野「止めるっ!!」



中西「ケッ!何ぬかしやがる」

中西「肝心の一方通行もこのザマだ!――――野郎共!全員血祭りにしろやっ!!」


スキルアウト一同「おうっ!」

ダダダダダダッ!

859: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:38:23.94 ID:Qv4FgsDO

スキルアウト1234「うおーーーーっ!」

ダダダダダッ!

美琴「…電撃さえ使えれば、アンタ達なんか――」

御坂妹「敵じゃ―――」

バチバチバチバチッ――


美琴・御坂妹「「ないわよっ!」ありませんっ!」

バリバリバリバリバリバリバリバリッッ!!!


スキルアウト1234「ウギャーーーーーーーッ!!!!」

ドサドサドサドサッ……プスプスプス…

美琴「ふんっ…」パンパン…

御坂妹「お姉さま…少しは手加減して下さい‥と、ミサカはお姉さまの無茶ぶりに少々呆れます」

美琴「うっさい!」

860: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:38:51.57 ID:Qv4FgsDO

スキルアウト567「オラァァァッ!」ダダダダッ!

黒子「――」シャキン

黒子「―――」シュンッ!

カカカカッ!

スキルアウト6「うぎゃっ!」

スキルアウト5「脚に…針が…!」

スキルアウト7「いてぇ…いてぇよお……うぅ…」

黒子「何を仰ってるのやら……」

黒子「心臓に打ち込まれないだけ、有り難いと思いなさいですの」

861: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:39:21.74 ID:Qv4FgsDO

スキルアウト8「一方通行はもうボロボロだ!」

スキルアウト9「今なら楽勝だ!」

スキルアウト10「フクロにしちまえっ!」

ダダダダダダッ!

一方「…馬鹿が」

パキーン!

ダンダンダン!!―――ドサドサドサッ……

スキルアウト8910「………」ピク…ピク…

一方「……ケッ」

一方「北野に感謝するンだなァ…あいつがいなかったら――」

一方「てめェら、俺に殺されてたぜェ…」

862: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:40:33.16 ID:Qv4FgsDO

ドカッ!バリバリッ!シャキンッ!ダンッ!

中西「チッ!」

中西(旗色が悪くなってきやがった……ここは一旦引くか)スッ

ダダダダダッ!!

上条「逃がすかよっ!」

中西「!?」

上条「うおおぉぉぉぉぉっっ!!!」ブンッ!!

ドゴンッ!!!

中西「ぐへっ!」フラフラッ…

北野「―――」ズザザザザッ!――ピタッ…

中西「―――!」

北野「―――」ブォッ!

中西(ひっ…あ、悪魔――)

ドオォォッ!!!

中西「あ………」

ドサッ………

863: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:41:01.36 ID:Qv4FgsDO





数日後―

―とあるファミレス―

上条「じゃああのスキルアウト達は、名をあげる為だけにあんな事をしでかしたっつーのか?」

黒子「ええ…あの後ジャッジメントに連れてかれ、そう自白したそうですわよ」

美琴「…ばっかみたい、そんな下らない事する暇があるなら、能力を使えるように努力すればいいのに」

御坂妹「お姉さまは相変わらず毒舌ですねと、ミサカはお姉さまの粗暴さにやれやれといった感じです」

美琴「余計なお世話よ」

一方「ケッ、ようするにクズはクズってこったなァ」

黒子「  コンが言う言葉ではありませんわね」

864: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:41:33.67 ID:Qv4FgsDO

一方「あァッ?ケンカ売ってンのかババァ?」

黒子「わたくしは真実を言ったまでですの」

美琴「ちょっと、アンタ達やめなさいよ」

上条「そうだぞ、そろそろ北野も来るっていうのに」

トコトコトコ

北野「ごめんね皆、待たせちゃって」

上条「よう、北野」

美琴「こんにちは北野さん」

御坂妹「どうも人外さん‥と、ミサカは挨拶をします」

黒子「遅いですわよ北野さん」

一方「待ってたぜ、北野」

865: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/03(火) 22:43:27.84 ID:Qv4FgsDO

夢もなく希望も失せ、情すら消えかかっている‥‥この時代……
学園都市に…天使のように純朴で澄みきった心をもつ少年がやってきた…

彼はその恐ろしい容貌のおかげで、誤解をうけたり…誤解をといたりとしたが…彼は様々な出来事を乗り越え
能力者、無能力者等、それらの事象も関係なく、大切な友達をこれからもきっと増やしていくだろう…

天使の心をもった北野誠一郎の話しはこれで終わるが…
どんな苦難がこれからあったとしても、北野君はその優しい心と強い勇気で、乗り越えていくだろう……。


881: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/05(木) 06:55:21.16 ID:gpH2dIDO

―とあるファミレス―

一方「わ、わりィなァ北野、わざわざ来てもらってよォ」

北野「ううん、気にしないで……所で一方君、用って何?」

一方「あ、あァ……実は…だな…」ガサゴソ

北野「?」

一方「お前ェをテーマに…ポエムを書いてきたンだが…聞いてくれねェか…?」ドキドキ

北野「え、ポエム?」

一方「あ、あァ……駄目…か?」

北野「ううん、そんなことないよ…一方君是非聞かせて」

一方「そ、そうかァ?…へへっ…」///

一方「…笑わないで聞いてくれよ…」

北野「うん、わかった」

882: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/05(木) 06:55:52.12 ID:gpH2dIDO


「エンジェル…マイ エンジェル…お前の優しさが…時には俺を…苦しめる…」

「…エンジェル…その優しさをもって…お前はきっと…また誰かを救うだろう…俺の時のように…」

「…だが…その温もりを俺以外の者に向けられた時…嫉妬する俺は…我が儘だろうか……」

「エンジェル…マイ エンジェル…もっと見ておくれ…その優しい瞳で…俺だけを見つめておくれ…」

「…優しさを…温もりを…知った俺は……エンジェル…お前ナシでは生きていけない……エンジェル…俺にもっとloveを……friend love me …」

883: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/05(木) 06:56:31.67 ID:gpH2dIDO

一方「……どうだった?」

北野「……なんか…照れるな…でも」

一方「…でも?」

北野「…嬉しいな……うん、素敵なポエムだった…ありがとう…一方君」

一方「北野…」ジーン


黒子「『エンジェル…俺にもっとloveを……friend love me …』」キリッ


一方「なっ―――――!!」

北野「あ、黒子ちゃん」

884: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/05(木) 06:57:14.35 ID:gpH2dIDO

黒子「北野さん、こんにちはですの」

一方「……お前ェ…どこから聞いてたァ?」

黒子「最後の方だけですが?」

一方「なンだそう――」

黒子「ええ、ですから

『「エンジェル…マイ エンジェル…お前の優しさが…時には俺を…苦しめる…」

「…エンジェル…その優しさをもって…お前はきっと…また誰かを救うだろう…俺の時のように…」

「…だが…その温もりを俺以外の者に向けられた時…嫉妬する俺は…我が儘だろうか……」

「エンジェル…マイ エンジェル…もっと見ておくれ…その優しい瞳で…俺だけを見つめておくれ…」

「…優しさを…温もりを…知った俺は……エンジェル…お前ナシでは生きていけない……エンジェル…俺にもっとloveを……friend love me …」』キリッ

…と、このような事は全く聞いていませんでしたので、心配なさらないで下さい……ププッ」

一方「…………」

一方「………不幸だァ」

 
886: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/05(木) 07:33:51.46 ID:gpH2dIDO

一方通行に北野誠一郎…

街で二人が出会った少女には、驚くべき秘密が隠されていた

戸惑う一方通行、首を傾げる北野誠一郎…そんな二人の事などお構いなく少女は二人を引っ張り回す

…だが、二人を巻き込んでまた新たな事件が……

次回、とあるエンジェル伝説 『葛藤』

天使と堕天使が交差した時、物語は動き出す


888: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/05(木) 07:58:41.96 ID:gpH2dIDO

北野「一方君、  コンって何?」

一方「…はァ?」

北野「この前黒子ちゃんが――」

『あまりあの  コン…一方通行には関わらない方が良いですわよ、北野さん』

北野「って、言ってたんだけど……」

一方(あのババァ…)

北野「僕良く分からないんだけど…一方君は  コンってなんの事だか知ってる?」

一方「……さあなァ」

北野「う~~ん…ひょっとして蓮根の仲間なのかな~?」

一方「……」

一方(今度会ったら、ババァぶっ殺す…)

904: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/06(金) 13:42:44.36 ID:lUe7MEDO

あったかもしれないお話…

―とある喫茶店―

佐天「いきなりなんですが、皆さん北野さんをどう思ってます?」

初春「…はい?」

黒子「…本当にいきなりですわね」

美琴「急にどうしたの佐天さん?」

佐天「いや~~~特に深い意味はないんですけど、皆は北野さんをどう思ってるのかな~~…と、思いまして」

905: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/06(金) 13:43:13.90 ID:lUe7MEDO

黒子「ふむ……」

初春「う~~ん……そうですね~…」

美琴「そうだなあ……」

佐天「……」

佐天「…じゃあ、いっその事みんな同時に言いませんか?」

初春「何でですか?」

佐天「いや、その方が言いやすいかな~~…と」

黒子「わたくしは構いませんわよ」

美琴「私も」

初春「はい、私も構いません」

佐天「よし、じゃあ4人同時に言いますよ…せーのっ―――」

906: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/06(金) 13:43:56.11 ID:lUe7MEDO

佐天「格好良い!」
初春「面白い!」
黒子「凛々しい!」
美琴「優しい!」

佐天「……」

初春「……」

黒子「……」

美琴「……」

佐天「ちょっと初春~、面白いって何よ」

初春「だって、北野さんって顔と中身のギャップが全然違いすぎて、面白いじゃないですか」

黒子「お姉さまは北野さんが優しいと仰られましたが……ちなみにどういうとこがですか?」

美琴「そうね~…北野さんって老若男女――いや、相手がスキルアウトやどんな極悪人でも、普通に接したりするから…かな?」

黒子「なる程…確かにそうですわね」

907: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/06(金) 13:44:25.09 ID:lUe7MEDO

美琴「黒子、アンタ北野さんのどこが凛々しいと?」

黒子「北野さんはお姉さまの言うとおり優しい殿方ですので、暴力は人一倍嫌いますわ……けど」

佐天「けど?」

黒子「あの方は非常手段として、暴行を起こす相手に立ち向かいますが…その時の北見さんの顔はとても凛々しく見えますわ」

初春(白井さんには申し訳しないですが……)

初春(凛々しいって……)

908: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/06(金) 13:44:51.95 ID:lUe7MEDO

初春「佐天さんは北野さんが格好良いという理由は、何ですか?」

佐天「うん…北野さんってさ……あの容姿だから知らない人は怖がるでしょ?…私も北野さんと初めて会った時…逃げちゃったんだよね…あはははっ…でも」

佐天「北野さんは私の財布をわざわざ届けにきたり……白井さんがスキルアウトに襲われてピンチの時には助けてくれたりしたんだ…格好良かったな~~」

佐天「私が能力の事で悩んでた時も北野さんは、まるで自分の事みたいに親身に聞いてくれて、私を励ましてくれたりしたし…」

佐天「…でも、一番格好良いと思ったのは…北野さんは相手の為に素直に泣けるとこが…私は…一番格好良いと思うな…」

909: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/06(金) 13:45:19.16 ID:lUe7MEDO

初春「……」///

美琴「……」///

佐天「?……みんなどうしたんですか?」

黒子「佐天さん…」

佐天「何ですか白井さん?」

黒子「あなた北野さんに―――恋してるのでは?」

佐天「へっ?」

佐天「恋……ですか?」

黒子「……はいですの」

佐天「………」

佐天(恋………私が北野さんに…)

佐天(…恋……してる……)

910: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/06(金) 13:45:53.86 ID:lUe7MEDO




数日後

佐天「……」ドキドキ

佐天(授業終わったし、そろそろ北野さんここ通ってくるよね…)ドキドキ

佐天(……)

佐天(あの後みんなにプッシュされて、言われるままにやってきたけど……)

佐天(本当に告白しても大丈夫なのかな……?)

佐天(……)

佐天(ええい!ここまできたんだ!覚悟を決めるのよ佐天涙子!!)

佐天「!」

佐天(北野さんだ!…………す~は~す~は~……よしっ!)グッ

佐天「き、北野さん!」


終わり

919: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 02:02:16.38 ID:CcE9tADO

北野誠一郎って一言で言うと何?

1 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032

フランケンシュタイン

2 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka10099

悪魔

3 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka10162

化け物

4 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka11520

人外

5 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka14964

顔面凶器

6 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka13099

歩く妖怪

7 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka13211

リサールウェポン

8 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka15423

魔王

920: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 02:02:54.73 ID:CcE9tADO

9 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka17170

おまいら酷いな…





シャブ中

10 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka19456

犯罪者

11 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka11562

18 フェイス

12 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000

一方通行のBL候補

13 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka19124

>>12
氏ねじゃなく死ね

14 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka10218

>>12
ウゼェ

921: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 02:03:24.04 ID:CcE9tADO

15 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka14021

デビルマン

16 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka15407

天使

17 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka11638

モザイク推奨顔

18 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032

自分で立てといてなんだが、>>16以外酷いなww

19 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka19204

おでこにょーん

20 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka16031

>>19
おでこにょーんって何だよww

922: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 02:03:54.28 ID:CcE9tADO

21 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000

一方×北野の夜の友情

22 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka10551

>>21
お前帰れよ


23 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000

じゃあ

上条×北野の夜の友情


24 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka11000

…有りだな

25 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka11208

ちょっと待て
一番重要な事を忘れているぞ
…どっちが兄貴だ?

26 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka12573

上条じゃね?
逆に北野が兄貴で
奇声を上げながら上条を攻めるのはちょっと想像できん…

27 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka15084

何この流れ?

923: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 02:04:38.46 ID:CcE9tADO

28 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000

北野「きええええ!」パンパン!

上条「ああっ!北野!いい!マジいいっ!」

北野「きっき…きええええっ!」

上条「アーッ!」

29 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032

ヤメテー><

30 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka11623

>>28
ラメー

31 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka12004

ふぅ……


やれやれだぜ

32 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka19219

変 ばっかりだな

33 名前:以外、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka10421

今日もミサカネットワークは平和だな


終わり

926: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 08:56:09.05 ID:CcE9tADO

―とある街通り―

ザッ…

荻須「ここが学園都市か…」

荻須「……」キョロキョロ

一般人「ひっ…」ササッ

荻須「……ケッ」

荻須(超能力かなんかしらねーが…みた感じ青びょうたんばっかだな)

荻須「ま、俺のこの赤頭と生来の三白眼を見りゃビビるのも無理ねーか…強面過ぎて自慢の腕っぷしが使えねえのも悩みもんだな、へへっ」

荻須「しかし、こんな奴らばかりなら、この街をシメるのも時間の問題だな…」

荻須「……おっ」

一方「……」スタスタ

荻須(へぇ~…、中々気合い入ってる奴もいるじゃねえか)

荻須(へっ、小手調べにあいつをシメてやっか)スタスタ

927: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 08:57:23.84 ID:CcE9tADO

ザッ!

一方「…あァ?」

荻須「へへへっ、てめえそんな白髪頭で恥ずかしくねえのかよ、ええ?」

一方「てめェに言われたかァねェよ」スタスタ

荻須「えっ?あれ?」

荻須「―――て、てめえ!ちょっと待ちやがれっ!」

一方「…なンだようるせェ奴だな、頭から血が流れてるみてェだけど大丈夫かァ?なンなら救急車呼ぶか?」

荻須「だあーー!うるせー!」

荻須(くそ、いかにも三下みたいな奴に軽くあしらわれちまった!…こうなりゃ意地でもその気にさせてやる!)ギリッ

928: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 08:57:55.02 ID:CcE9tADO

荻須「おーてめえっ!そんな細い体でツッパって情けねえと思わねえのか!あぁ!?」

荻須「大体その強面だけで、この業界を生きていけると思って調子のんじゃねーぞコラァっ!!」

荻須「悔しかったら、かかってこいやっ!!」

一方「……」

一方「あァ、わりィわりィ、お前ェ俺にケンカ売ってたンだな…気付かなくて本当悪かったわ、最近平和ボケしてて、そういうのに疎くなっちまっててよォ」

荻須「は?」

一方「いいぜェ、ここでヤルか?それとも場所変えてヤルか?」

荻須「…ふ、ふははは!口が達者なのもそこまでいけば大したもんだ!」

荻須「ここで構わねえよ、何故ならてめえは俺に―――すぐボコられるからよぉっ!!」ダダッ――ブンッ!

一方「――」

パキーン!

ブオッ!――ドンッ!

荻須「へげつ!」ドシャ…

一方「……」スタスタ

929: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 08:58:54.29 ID:CcE9tADO

ヒュウウッ…

荻須「う…くっ…」ググッ

荻須「な、何だったんだ…さっきのは?…拳が野郎に当たる瞬間ものすげえ力で体が吹き飛ばされちまったぞ…」ヨロヨロ

「あの人何でこんな街なかで倒れてるんでしょうか?」

「どこどこ初春?あ、本当だ…どうしたのかなあの人?」

「ケンカじゃない?たくっ、これだからスキルアウトは…」

「お姉さま、声が大きいですわよ」

荻須「……」ピキッ

ヤーネーコンナアサッパラカラ、ミサカサンイイスギデスヨ

荻須「お、落ち着けよ荻須高志…たかが女の戯言じゃねーか…」プルプル

930: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 08:59:23.87 ID:CcE9tADO

美琴「しかし、頭割れて脳みそ飛び出てるのによく生きてるわねー」

黒子「お姉さま違いますわよ、あれはあーゆー頭ですわよ」

荻須「――」プチッ

美琴「マジ?悪趣味ー」

佐天「でも、あのまま夕日にあたってたら頭が見えなくなりそうww」

初春「佐天さん(苦笑)」

931: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 08:59:58.54 ID:CcE9tADO

荻須「くくくっ…上等じゃねーか…女には手は出さん主義だったが関係ねー…」プルプル

荻須「さんざん好き放題言った、その口を―――体で分からせてやるよおぉっ!!」クワッ!

美琴「――」

バリバリバリバリバリッ!

荻須「ふげげげげっ!?」

ドサッ…プスプス…

トコロデサテンサンハアレカラキタノサントウマクイッタノ? ソレハナイショデス ナニソレー

スタスタスタ…

ヒュウウッ…

荻須「……」

932: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 09:00:34.03 ID:CcE9tADO

荻須「な、なんださっきのは?…普通の女から電気が出てきたぞ…」ググッ

荻須「あれが超能力…ってやつか…?」

荻須「…超能力だろうがなんだろうが、様々な格闘技を学んだ俺がこんなあっけなく…」グッ

荻須「…納得いかねえ」

荻須「次だ…次のヤンキーで必ず勝ってやる…じゃねえと俺の自信がズタボロだぜ」

荻須「……?」

シーン…

荻須「妙だな?人気がなくなってきやがった…それに冷気が吹き込んできたみてーだ」

荻須「…お、どうやらヤンキーらしい奴が歩いてきたな…今まで俺がやられた分をてめえでストレス解消してやるぜ…へへっ」

933: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 09:01:18.57 ID:CcE9tADO

北野「――」スタスタ

バン!

荻須「――――!!」

荻須(な、なんだあの野郎は!?悪魔じゃねーか!)

北野「!――きえええぇぇっ!」

荻須「!」ビクッ

北野(あの人頭からあんなに血が流れてる!早く手当てしなくちゃ!)ダダッ

北野「きええええっ!(訳:大丈夫ですかー!)」ダダッ!

荻須「や、やる気かてめえ!いっ、言っておくがなぁ俺は様々な格闘技を――」

北野「きええええええええええぇぇっ!(今いくからしっかりしてください!)」ダダダダダッ!

荻須「―――!!!?」

荻須「――……」クラッ

パタン……

北野「だ、大丈夫ですか!し、しっかりして下さい!きゅ、救急車呼ばなきゃ!」オロオロ


終わり

938: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 11:56:53.60 ID:CcE9tADO

―子供番組みぃつ○た―

北野「みんな、オィーッス!、誠一郎ことセイちゃんだよ♪」

上条「上条ことパッシーだそげぶ」

一方「一方通行ことイッポウさんだよォ、いっぽ~ン♪」

北野「みんなはちゃんともう起きてるかなー?起きてないと…」

一方「イッポウさンの能力で内蔵ぶちまけちゃうぜェ~…いっぽ~ん♪」

上条「イッポウさん大人気ないそげぶ」

939: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 11:57:19.74 ID:CcE9tADO

上条「いきなりなんだけど、二人はご飯とケーキどっちが好きそげぶ?」

北野「セイちゃんは勿論ケーキだな!だってケーキのあのふわふわとした食感と、生クリームの柔らかな甘さ…毎日食べても飽きないな~」

一方「一方さンはご飯だなァ、やっぱり日本人に生まれたからには米が最高だよォ…いっぽ~ん♪」

一方「でもイッポウさんは、ケーキやご飯より幼女が大好物なンだ―――」

ピーーーーーー

大変お見苦しいものをお見せしました
しばらくお待ちください


子供番組みぃつ○た

糸冬

 

941: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 12:45:10.75 ID:CcE9tADO

>>501から数日後

―とある待ち合わせ場所―

鈴科「……」ドキドキ

鈴科(約束の時間まで…)チラッ

鈴科(10分…かァ)

鈴科「……」

鈴科(やべェ…俺何ドキドキしてンだ…これじゃあまるで、恋人を待ち焦がれてる女とおンなじじゃねぇかよォ…)

鈴科「……」

鈴科(髪型…変じゃねェかな?)ササッ

942: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 12:45:42.41 ID:CcE9tADO

鈴科「……しかし」

鈴科「………あいつの唇…」

鈴科「柔らかかったなァ…」

鈴科「……」///

鈴科「―――!」ハッ

鈴科(な、何考えてンだ俺はっ!!)ブンブン

鈴科(お、俺は別にあいつのことなンざ――)

~~~~~~~~
北野「一方君」ニコッ
~~~~~~~~

鈴科「……」

鈴科「……まあ」

鈴科「……嫌いじゃ……ねェけど…」///

943: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 12:46:59.65 ID:CcE9tADO

鈴科「……」

鈴科「……北野は…お―――私の事……どう思っているの…かな?」

鈴科「……」

鈴科「……北野ォ」

鈴科(北野の事を考えるだけで、なンでこンなに胸が苦しいンだ……)

鈴科「………ふゥ」

鈴科「………あっ!」

鈴科「北野っ!」タッ

終わり

947: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 21:39:25.78 ID:CcE9tADO

―とあるファミレス―

一方「げっ」

黒子「うわっ」

一方「……」

黒子「……」

一方「……なンでてめェが、俺のテーブルの隣の席にいるンだよ」

黒子「アナタこそ…一人でまたファミレスですか?」

一方「バカやろゥ、俺は北野とここで待ち合わせしてるンだよ」

黒子「わたくしはお姉さま達とここで待ち合わせしてるんですの」

一方「ケッ、誰も聞いちゃいねェよ」

黒子「……」

黒子(相変わらず、むかつく  コンですわね…)

948: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 21:40:03.82 ID:CcE9tADO

黒子「……」

一方「……」

黒子「……」

一方「…………なァ」

黒子「なんですの?あまりアナタと喋りたくないので、手短にお願いしますの」

一方(…こンババァ…まァいい)

一方「…この前のジャッジメントの組み手だがよゥ」

黒子「ああ、誰かさんが能力を禁じられたのにも関わらず自信満々に挑んで無様にギブアップしたあの日…が、どうかなさいましたか?」

一方「……」

949: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 21:40:48.31 ID:CcE9tADO

一方「言っておくがなァ…あれは俺の実力の半分も出しちゃいねェからよォ…そこンとこ誤解すンなよ」

黒子「…負け惜しみが可愛く感じるくらいみっともないですわね」

一方「あァ?」

黒子「第一アナタは能力に頼り過ぎなんですの、そんなんだからモヤシ体型ですのよ」

一方「てめェ…」ギリッ

黒子「悔しかったら、体を1から鍛えてくることですわ…組み手の相手はちゃんとしてあげますから覚悟しておくことですわね」

950: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 21:41:29.63 ID:CcE9tADO

一方「ハッ!上等だァっ!その言葉忘れンなよ、いつかてめェを能力なしで痛めつけてやるからよォ」

黒子「まあ、そのいつかが一生こないと思いますが…精々あがくことですわね」

一方「ケッ、余裕綽々なのも今のうちだぜェ…今に見てやがれ…」

黒子「はいはいですの」


一方通行と白井黒子…

後にこの二人がくっついたとか、くっつかなかったとか…

それは、本人達にしか分からない…

終わり

953: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 22:25:21.08 ID:CcE9tADO

―とある街通り―

スタスタスタ

上条「―――で、あそこのとこ良かったよなあ」

北野「うん…僕映画自体久々だったから尚更、凄い楽しかったよ」

上条「そう言ってくれると上条さんも誘った甲斐があるってもんです♪」ウンウン

北野「ありがとうね上条君」

上条「なんのなんの、今度また割引チケット手に入ったらまた行こうぜ、じゃあな北野」ノシ

北野「うん、じゃあね上条君」ノシ

954: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/09(月) 22:25:57.34 ID:CcE9tADO

北野「さて、と…」

北野「家に帰って晩御飯の用意しなきゃ」

スタスタスタ…



???「………」

???「映画……か」

???「楽しそうだったなァ…」

一方「………」

一方「…俺も誘えよ三下ァ…」

958: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/10(火) 08:42:10.82 ID:kj65kMDO

―上条家―

上条「禁書も外に出かけたし、久しぶりに家でのんびりできるな」

上条「……」

上条「……暇だな」

上条「………」

上条「……」スクッ

上条「よし、誰もいないことだし」

上条「久しぶりにやるか」

上条「~~~♪」パチンッパチン

959: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/10(火) 08:42:46.43 ID:kj65kMDO

上条「HEY!HEY!YOー!♪」

上条「俺の人生 不幸ばかりなんです♪」

上条「歩けばスキルアウトに因縁つけられマジ勘弁♪」

上条「いつも冴えない俺は 彼女いない歴=年齢♪」

上条「やんなっちゃ~う~う~♪」

上条「そんな俺でも 右手に宿すイマジンブレイカー♪」

上条「異能の力や超能力を 右手でズバッと消し去る♪」

960: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/10(火) 08:43:10.82 ID:kj65kMDO

上条「つまり てめえ達の悪い幻想♪」

上条「俺の右手でその幻想 そっそっそげぶ♪そっそげぶ~♪」

禁書「……」

北野「……」

上条「YaHOO~~~ チェケラッチョ~~―――………」

禁書「……」

北野「……」

上条「……」

961: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/10(火) 08:43:45.71 ID:kj65kMDO

上条「……見てたのか」

北野「……うん」

禁書「……なんかごめんなんだよ」

上条「どこから見てた」

北野「最初のヘイヘイから…」

上条「そうか……」

上条「禁書…お前出かけたんじゃないのか…」

禁書「出かけたらすぐ悪魔さんと会って、とうまの家に遊びに来たっていうから私は戻ってきたんだよ」

上条「……」

962: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/10(火) 08:45:15.00 ID:kj65kMDO

上条「ふ…ふふふっ…」

北野「上条君?」

禁書「とうま?」

上条「お前ら…いいんだぜ…」

北野「えっ?…何を?」

上条「…笑っていいんだぜ…無理して笑いを堪えなくてもいいんだぞ…ふふふっ…」

北野「……」

禁書「……」




―それから一時間後―


上条禁書北野「「「HEY!HEY!YOー!♪」」」


終わり

967: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/10(火) 11:53:09.83 ID:kj65kMDO

北野「黒子ちゃん一つ教えて欲しい事があるんだけど…」

黒子「何でしょうか?」

北野「レ って何?」

黒子「………」

黒子「…ごめんなさい北野さん、わたくし聞き間違いをしたようなのでもう一度言ってくれませんか?」

北野「えっ?う、うん」

北野「黒子ちゃん…レ って何?」

黒子「………」

968: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/10(火) 11:53:38.66 ID:kj65kMDO

黒子「…ちなみに北野さん、その言葉はどこから知ったのですか?」

北野「うん、それはねー―――」


~~~~~~~~~
一方「北野ォ…悪い事は言わねェ…あのレ ―――白井って女には関わらない方が賢明だぜェ」

一方「じゃねェと…お前もその内そっちの世界に引き込まれるぞ…」
~~~~~~~~~


北野「って、この前一方君が言ってたから気になっちゃって…でも、引き込まれるって何の事なのかな~?」

黒子「……」

969: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/10(火) 11:54:15.90 ID:kj65kMDO

黒子(あの  コン…!北野さんになんて事を教えやがりますの!)

黒子(今度あったら殴血kill!!)

北野「……黒子ちゃん?」

黒子「お役に立てなくて申し訳ありませんの、わたくしもよく分かりませんわ」

北野「そっかあ…」

北野(レ って一体何かな…?……レーズンみたいな食べ物の事なのかな?)

黒子(一方通行…次のジャッジメントの組み手…いつも以上にシゴいてやりますわ…)

終わり

972: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/10(火) 12:51:57.30 ID:kj65kMDO
みん○の歌

―ぼくは一方(×く○)―

作詞作曲:一方通行
歌:一方通行



ぼくは一方 一方 一方~♪

  コンじゃないよ♪

一方 一方 一方~♪

幼女大好き~変 だよ~♪

だけどゼッタイ手は出さない♪

ぼくは一方 一方 一方~♪

974: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/10(火) 15:12:41.02 ID:kj65kMDO

―???―

コツコツコツ…ガチャ…バタン…ガタッ…

一方「……これで全員揃ったみてェだなァ…『OIC』のメンバー達よ」

海原「…はい、会長」

結標「…わざわざ全会員を呼び寄せたからには…相当な理由があるんでしょうね…」

土御門「…全くだ…これでも皆忙しい身なんだぞ」

一方「まァ待てよ…話す前に聞いて欲しい事がある」

975: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/10(火) 15:13:20.53 ID:kj65kMDO

一方「なァ海原ァ…『OIC』の名前の由来ってなンだか…覚えてるかァ?」

海原「…忘れるわけがないじゃないですか…」

海原「O=幼子を、I=慈しむ、C=クラブ……そう、我々は幼子に害を仇なす輩を始末する為に出来た組織…」

一方「…そうだァ」

ガタッ……

結標「…長い前置きはやめてちょうだい…焦られるのは嫌いなの」

土御門「その通りだ…早く話す内容を語ってもらおうか」

976: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/10(火) 15:14:27.50 ID:kj65kMDO

一方「…ここ最近変質者が現れるらしいンだが…どうもその変質者が能力者らしいンだァ…?」

海原「能力者…ですか?」

一方「あァ」

結標「…何かと思えば」フゥ

土御門「そんなのアンチスキルの仕事だろ…何故俺達が出張る必要がある?」

一方「…その変質者の趣向がプロファイリングで分かったンだが――」

一方「まず、『メイド好きで有り、常盤台の制服マニアでも有り、男女問わずに5~16才までOKであり、そしてアホ毛があれば興奮する』…と、いう鑑定らしいンだァ…」

977: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/10(火) 15:16:56.02 ID:kj65kMDO

結標「許せないわ!!」ガタッ

海原「なんて悪党なんでしょうか…!」ググッ

土御門「俺の舞――俺達の学園都市でなんて悪事を…」ギリッ

一方「よく言ってくれたァ…それでこ選ばれたOICの会員達だァ…よし――」

一方「―――OIC出動だァっ!!!」

結海土「「「ラジャッ!!!」」」

タッタッタッタッ!

…こうして彼等は、学園都市の影で誰にも知られず日々幼子の為に闘っていた―…

頑張れ!負けるな!OIC!

幼子の未来は君達にかかっているっ!


終わり

983: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/11(水) 09:29:02.44 ID:fusHyQDO

―上条家玄関前―

北野「……」

北野「上条君の言われた通り指定された時間に来たけど…」

北野「……」

北野「何だろうな?…とりあえず」スッ

ピンポーン

上条『はい、上条です』

北野「こんにちは上条君」

上条『お、来たか北野…鍵は開いてるから入ってきてくれ』

北野「うん、わかった」

984: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/11(水) 09:29:36.05 ID:fusHyQDO

ガチャ

北野「お邪魔します…」

シーン…

北野「……?」

北野(なんで部屋を暗くしてるんだろ?…おかげで何も見えないや…)

北野「…上条君?」

『せーのっ…』

パンパンッパパン!

北野「!」

パッ

一同『北野さん、誕生日おめでとう!』

北野「……」

北野「……えっ?」キョトン

985: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/11(水) 09:32:17.21 ID:fusHyQDO

美琴「北野さんおめでとうございます」

黒子「本当におめでとうございますわ」

上条「おめでとう北野」

禁書「おめでとうなんだよ悪魔さん」

御坂妹「おめでとうございます‥と、ミサカは祝います」

佐天「おめでとうございます北野さん」

初春「おめでとうございます」

一方「北野ォ…その…おめでとゥ…」///ポリポリ

■■「おめでとう……。」

北野(…だから部屋を暗くしてたんだ…僕を驚かせる為に…)

北野「……」ジーン

北野「…みんな……ありがとう…」

986: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/11(水) 09:32:52.08 ID:fusHyQDO

北野「……」

北野「僕…自分の誕生日がこれほど嬉しかったのは生まれて初めてかも…」

北野「…誕生日はいつも父さんや母さんが祝ってくれたけど…」

北野「僕…今まで友達に祝ってもらったことなんてないから…だから…凄く…嬉しい…」ジワッ

北野「僕……僕………」グスッ

北野「この学園都市に来て…本当に…良かった…」グスッグスッ

987: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/11(水) 09:33:19.96 ID:fusHyQDO

上条「…北野」

美琴「…北野さん」

佐天「…よ~し!じゃあ北野さんの誕生日を祝って一番!佐天涙子歌いまーーす!」

初春「ちょっと佐天さん、いきなりテンション飛ばしすぎです」

御坂妹「では、ミサカのとっておきの隠し芸をしましょう‥と、ミサカは――」

禁書「そんなことより早くケーキが食べたいんだよ!」

988: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/11(水) 09:34:00.35 ID:fusHyQDO

一方「てめェらちったァ、静かにしやがれェ!北野のせっかくの誕生日なンだからよォ」

黒子「アナタの方がウルサイですわ」

一方「あァッ!?」

―ワーワーギャーギャー!―

北野「……」

北野(みんな……)

北野(本当に……ありがとう)

おしまい