1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 08:10:19.29 ID:ZqBwu3mA0
まどか(いつも睨まれるし……)

まどか(あなたはどこまで愚かなのって言われちゃうし……)

まどか(もっと自分を大切にしなさいみたいに説教されちゃうし)

まどか(もっと仲良くなりたいって思ってるんだけどなぁ……)

引用元: まどか(ほむらちゃんってもしかして私のこと嫌いなんじゃ……) 




5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 08:17:52.25 ID:ZqBwu3mA0
ほむら(またまどかにきつく言ってしまった……)

ほむら(まどかが傷ついてないといいけど……)

ほむら(でも強く言わないとあの子は優しいから契約しようとしちゃうし……)

ほむら(最初の頃みたいに仲良くしたのに……)

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 08:25:45.41 ID:ZqBwu3mA0
まどか(あっほむらちゃんだ……)

まどか「ほm……行っちゃった……」

まどか(でもこっちの方を見てたよね?やっぱりきらわれちゃったのかな……)

まどか(どうしたら仲直りできるんだろう……)

まどか(最初の頃に冷たいとか言っちゃった事……謝ってないや……)

まどか(ほむらちゃんは冷たくなんかないってわかってるのに……)

まどか「はぁ……」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 08:32:01.56 ID:ZqBwu3mA0
ほむら(あっまどか……)

ほむら(あんな事言っちゃったし話しづらいわ……)

ほむら(こっちに気がつく前に行きましょう……)

ほむら(どうすれば前みたいに仲良くできるんだろう……)

ほむら(愚かとか言ったこと謝ってないわね……)

ほむら(あの子がああいう性格な子だからこそ今私はこうして生きて……)

ほむら「はぁ……」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 08:39:07.04 ID:ZqBwu3mA0
まどか(ちゃんと謝ろう……)

まどか(ほむらちゃんを屋上に呼んでしっかり謝ろう……)

まどか(いつも助けてくれてありがとうってお礼もしないと……)

まどか(まずどうやって屋上に呼ぼうかな……)

まどか(直接屋上にきてほしいって言う勇気がないよ……)

まどか(告白とかするわけじゃないのに……)

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 08:43:05.75 ID:ZqBwu3mA0
ほむら(なんだか学校でまどかと会うのが怖い……)

ほむら(まどかに嫌われていたらって思うと……)

ほむら(怖がるよりもまず謝らないと……)

ほむら(あの子のいいところを愚かなんて言ったのだから……)

ほむら「あっ魔女反応……」

ほむら(学校に行かない口実ができたからって私は何を安心しているのかしら……)

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 08:48:38.29 ID:ZqBwu3mA0
まどか(あれ?ほむらちゃんは欠席?どうして……)

まどか(でもなんでだろう……少しほっとしちゃったような……)

まどか(そうだ、ほむらちゃんの席に今のうちに手紙を入れておいたら……)

まどか(だめだよね……ちゃんと言わないと……)

まどか(ほむらちゃん……)

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 08:52:09.82 ID:ZqBwu3mA0
ほむら(大したことない魔女だったわ……)

ほむら(今から学校に戻ると2時限目ってところかしら……)

ほむら(遅刻なんてどうでもいいけど……)

ほむら(ダメよ、早く言わないとまどかを傷つけてしまっている可能性もあるのだから……)

ほむら(まどか……)

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 08:59:35.70 ID:ZqBwu3mA0
まどか(あっほむらちゃん……)

まどか(またこっちを睨んでる……)

まどか(うぅ……やっぱり怒ってるよね……)

まどか(昼休みに……お弁当一緒に食べようって誘ってその時に言えるよね……)


ほむら(まどか……)

ほむら(こっちをじっと見ているわ……)

ほむら(やっぱり怒ってるのよね……)

ほむら(次の休み時間、いえ……昼休みに……誘ってみよう……)

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 09:05:44.13 ID:ZqBwu3mA0
まどか(もう4時限目終わっちゃうよ……)

まどか(すっごくドキドキする……)

まどか(お弁当を……あれ?)

まどか(お弁当がない……忘れてきちゃった……)

まどか(これじゃあご飯ってことで屋上に誘えないよ……)

まどか(いそいでパンとか買ってきたら間に合うかな?)

まどか(急いで買いに行こう)

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 09:07:21.07 ID:ZqBwu3mA0
ほむら(4時限目はもうおわりね……)

ほむら(ドキドキするわ……)

ほむら(お弁当はあるし……準備は大丈夫ね……)

ほむら(あとは終わったらすぐにまどかに話しかけないと……)

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 09:10:47.07 ID:ZqBwu3mA0
まどか(4時限目終わったし急いで買ってこよう!)

ほむら「まd……行ってしまったわ……」

まどか(もう……なんで私っていつもうまくいかないのかな……)

ほむら(やっぱり避けられているのかしら……)

まどか(もどるまでにほむらちゃんが食べ終わってたらどうしよう)

ほむら(当然……よね……)

まどか「はぁ……」

ほむら「はぁ……」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 09:20:06.15 ID:ZqBwu3mA0
ほむら(立ち上がってしまったし、そのまま席に戻るのも……屋上に行こうかな……)

ほむら(まどかに避けられて何だって言うのよ……)

ほむら(どうせ私がワルプルギスの夜を乗り越えたらこの街を去るつもりだったじゃない……)

ほむら(時間停止のない私の能力なんてはっきり言って最弱の魔法少女と言ってもいいし……)

ほむら(変に仲良くなってまどかを傷つけるぐらいなら嫌われている方が……)

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 09:23:17.07 ID:ZqBwu3mA0
まどか(パンを買いすぎちゃったから一緒に食べようって誘おう)

まどか(それならほむらちゃんを誘うのも自然……だよね?)

まどか(でもほむらちゃんからしたら嫌いな相手にパンを押し付けられるんだよね……)

まどか(嫌いな相手と一緒にいなくてはいけない苦痛をほむらちゃんに与えるぐらいなら……)

まどか(このまま私が気にしないようにしたほうが……)

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 09:27:43.74 ID:ZqBwu3mA0
ほむら(すごく胸が苦しい感じがする……)

ほむら(わかってる……私はまどかが好き……)

ほむら(だからこそまどかが悲しい思いをしないように嫌われている方がいい……)

ほむら「そうに……決まってる……」

ほむら(いつもあまり仲がいい関係を気づいていなくてもあの子は私のために契約を……)

ほむら(好きだから……嫌われている方が……ずっといい……)

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 09:33:57.93 ID:ZqBwu3mA0
まどか(ほむらちゃんがいない……どこかに行っちゃったのかな?)

まどか(そう……だよね……ほむらちゃんは人気者だし……友達なんていっぱいいるだろうし……)

まどか(私なんかと一緒にいてイライラするなら……他の人と楽しくしていたほうがいいに決まってる……)

まどか「何やってるんだろう……私……」

まどか(すごく胸が苦しいよ……)

まどか(屋上で……このパン食べようかな……)

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 09:40:20.90 ID:ZqBwu3mA0
まどか(あっほむらちゃん……屋上にいたんだ……)

ほむら(まどか……なんだか落ち込んでいるのかしら?)

まどか「あの!ほむらちゃんはもう教室にもどっちゃうの?」

ほむら(私がいちゃ邪魔よね……)

ほむら「えぇ、もうもどるわ」

まどか(やっぱり嫌いな相手と一緒にいたくないよね……)

まどか「そっか……」

ほむら「じゃあ……」

まどか「うん……」


38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 09:46:19.68 ID:ZqBwu3mA0
まどか「パン……食べきれないや……」

まどか「杏子ちゃんに怒られちゃう……」

まどか(このパン……私の好きなもの選んだはずなのに……全然美味しくないよ……)

まどか「グスッ……」

まどか(教室に戻りたくないや……)

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 09:49:55.10 ID:ZqBwu3mA0
ほむら「明確に一緒に居たくないって思われてるとわかると……つらいものね……」

ほむら「美樹さやかのような性格が羨ましいわ……」

ほむら(まどかと話せたのに……全然嬉しくない……)

ほむら「グスッ……」

ほむら(教室に戻りたくないわ……)

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 09:57:06.57 ID:ZqBwu3mA0
ほむら(もうそろそろ授業が始まるわね……)

ほむら(屋上でサボりましょう……)



まどか(もうすぐ授業が始まっちゃうけど……)

まどか(このままここでぼんやりしていようかな……)

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 10:03:22.31 ID:ZqBwu3mA0
ほむら「まどか……」

まどか「ほむら……ちゃん……」

ほむら「あなた授業はどうしたの?」

まどか「てへへ、なんだか行く気になれなくて……そういうほむらちゃんは?」

ほむら「私も同じよ……」

ほむら「じゃあ、私は保健室にでもいくわね……」

まどか「まっ待ってほむらちゃん!その……よかったらお喋りしない?」

ほむら「えぇ……いいわよ……」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 10:06:08.65 ID:ZqBwu3mA0
まどか(謝るチャンスなのに声が出ない……)

まどか(こっちから話そうって言ったのに何もしゃべらないなんて私なにしてるんだろ……)

まどか(なにか話題……話題……)

まどか(何も浮かばないよ……)

まどか(ほむらちゃんもきっと迷惑に思ってるんだろうな……)

まどか(嫌いな人にいやいや付き合わされて……)

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 10:14:31.70 ID:ZqBwu3mA0
ほむら(謝りたいけど今謝ってもいいのかしら……)

ほむら(謝って何になるというの……まどかに好かれようなんて思ってどうするの……)

ほむら(さっきまどかに嫌われたままのほうがいいって自問自答したじゃない……)

ほむら(それにまどかが私を呼び止めたのは、あの子が優しいから……)

ほむら(まどかはどんな相手にも優しいから……猫のために契約をしちゃうような……そんな子だから)

ほむら(嫌いな私相手でも、わざわざ別の場所いかなくてもいいって気を使ってくれたのよね……)

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 10:31:19.79 ID:ZqBwu3mA0
まどか「あっあの、このパン……食べきれなかったんだけどよかったら半分こしない?」

まどか(元々そのつもりで買ったんだし……受け取ってもらえると嬉しいんだけど……)

ほむら「ありがとう、いただくわ」

ほむら(気を使って呼び止めたけど話すことがなくて困ってるのかしら?)

ほむら「鹿目まどか、無理に私と話す必要はないわ」

まどか「えっ無理にだなんてそんな……」

ほむら「……」

まどか「……」

まどか(やっぱり私と話なんてしたくないよね……一緒にいたら迷惑だよね……どこかに行ったほうがいいかな……)

ほむら(これ以上気を使わせるわけにはいかないわね……なんとかしてこの場からいなくならないと……)

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 10:50:42.12 ID:ZqBwu3mA0
ほむら「えっと……魔女の反応があるから行くわね」

まどか「あっほむらちゃ……」

ほむら(これで気を使わせる必要はなくなるわよね……)

ほむら(まどかのためにも今はこのままワルプルギスの夜を超える方法を考えないと……)

ほむら(このまま……嫌われたまま……それがきっとまどかにとって最善な事も……)

ほむら(巴マミの家でまどかや巴マミと楽しくしゃべっていた頃……あの時にはもう戻れない事も……)

ほむら(まどか以外を見捨てて、自分の望むことしか考えてなかったのだから……嫌われて当然な事も……)

ほむら(わかってる……わかってるのに……何度も何度も仲良くなる方法を考えてしまう……)

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 10:58:14.18 ID:ZqBwu3mA0
まどか(魔女の反応したときって確か……)

まどか(そんなに私といるの……いやだったかな……)

まどか(私が近づこうって思わなかったらほむらちゃんにとってうれしいんだろうな……)

まどか(マミさんが死んだあと、マミさんの家にいった帰りも、さやかちゃんを助けて欲しいってファミレスで頼んだ時も……)

まどか(ほむらちゃんに頼ってばかりで……それなのにほむらちゃんを否定して……)

まどか(そのうえ無力なのに危険な場所についていって邪魔ばかりして……足を引っ張って……)

まどか(それでもほむらちゃんは優しいから私を何度も守ってくれて……その優しさに甘えて……)

まどか(嫌われて当然だよ……)

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 11:10:29.92 ID:ZqBwu3mA0
まどか(嫌われるのは当然でも……やっぱりちゃんと謝らないと……)

まどか(ほむらちゃんの家に行ったら迷惑だよね……)

まどか(あしたこそ学校で……)



71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 11:18:05.98 ID:ZqBwu3mA0
ほむら(こんな夜遅くに魔女反応……)

ほむら(グリーフシードも必要だしいかないと……)

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 11:27:28.57 ID:ZqBwu3mA0
ほむら(結構苦戦したわね……)

ほむら(あっここは……まどかの家……)

ほむら(まどか……)


まどか(喉渇いたしローソンでお茶買ってきちゃった)

まどか(あれ?誰か私の部屋を見てる?)

まどか(あっほむらちゃん……)


77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 11:32:17.13 ID:ZqBwu3mA0
まどか「ほむらちゃん?……」

ほむら「あっ……鹿目まどか……」

まどか「こんなところでどうしたの?ってほむらちゃん腕から血が出てるよ!」

ほむら「えっ?あぁさっき魔女にやられたのね……」

まどか「手当てしないと!ほら早く家に上がって!」

ほむら「そっそんな迷惑かけれないわ!それに私は魔法少女だから……」

まどか「私の家なんて入りたくないかもしれないけど……手当の間でいいから我慢して」

ほむら「え?」

84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 11:53:16.38 ID:ZqBwu3mA0
まどか「これで手当できたかな?大丈夫?痛くない?」

ほむら「えぇ……ありがとう……」

まどか「ごめんね……無理やり連れてきて……」

ほむら「そんなことはないわ……」

まどか「手当のためなんて言って連れてきたのにこんな事言うのはおかしいかもしれないけど……」

ほむら「なにかしら?」

まどか「いつもごめんね……ほむらちゃん……」

まどか「私がいつも足を引っ張って……ほむらちゃんに迷惑かけて……」

まどか「それなのにほむらちゃんに頼ってばかりで……グスッ……」

まどか「ほむらちゃんは一生懸命皆を…グスッ…助けようとしてくれてたのに気づかないで……冷たいとか否定して……」

まどか「ほむらちゃんが私のことを嫌うのは当然だけど……グスッ……それでも謝りたくて……」

まどか「勝手だよね……ごめんね……」

90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 12:16:09.96 ID:ZqBwu3mA0
ほむら「鹿目まどか……私もあなたに言いたいことがあるわ……」

まどか「なにかな?……グスッ……」

ほむら「鹿目まどか……いえ、まどか……私も……ごめんなさい……」

ほむら「あなたが優しい性格で、他人を放っておけないってわかっているのに……それを愚かだとか言ってしまって……」

ほむら「あなたのそんな性格に私は何度も救われたのに……あなたのいいところを否定して……きつくあたって……」

まどか「ほむらちゃんは何も悪くないよ!」

ほむら「それに……私があなたのことを嫌いになるなんてありえないわ」

まどか「でっでもほむらちゃん、私のこと避けてなかった?」

ほむら「貴方が私のことを嫌いだろうから近づかないようにしたほうがって思って……」

まどか「ちっ違うよほむらちゃん!私そんな事思ったこと無いよ!」

ほむら「そう……ならちょっといいかしら?」

まどか「え?どうしたのほむらちゃうわっ」

ほむら「あなたにみっともない泣き顔見られたくないから……グスッ……しばらくこうして抱きしめてていいかしら?」

95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 12:31:45.75 ID:ZqBwu3mA0
ほむら「巴マミ……あの時もっと貴方と仲良く出来ていたら……」

ほむら「もしも次があったら必ず貴方も救ってみせるわ……美樹さやかと杏子のように……」

杏子「おいほむら!人を巴マミの家に連れてきておいてなにしてるんだよ」

ほむら「えぇ……ちょっと巴マミのことを思い出していたのよ」

杏子「マミは珍しいタイプの魔法少女だったなー嫌いじゃなかったが」

ほむら「巴先輩……あなたの残したグリーフシードをワルプルギスの夜のために使わせてもらいます……」



さやか「おーっすまどか!」

まどか「おはようさやかちゃん!」

さやか「あれ?元気になったねまどか」

まどか「てへへ、いいことがあったんだー」

仁美「何があったんですか?」

まどか「内緒!」


ワルプルギスの夜をこえられたらそれはとってもうれしいなEND

111: バッドエンドにしよう 2011/07/01(金) 13:10:16.98 ID:89pQiv1f0
まどか「……」

この時、彼女は目の前でなく少女に戸惑っていた。ほむらの状態はまどかにとっては予想外だったのである。

まどか「(あれぇ…どうしてこんなむせび泣いてるんだろ?)」

「(そりゃあ冷く接していた私に非はあるけど…そもそもほむらちゃんってこんなキャラだったっけ?)」

「(しかも『抱きしめても』って。こんな夜中に、え?…もしかしなくてもなんか勘違いさせちゃったかなぁ)」

112: バッドエンドにしよう 2011/07/01(金) 13:14:51.72 ID:89pQiv1f0
ほむら「…グッスゥッ」

まどか「(よくよく見たら涙とかで顔がとんでもないよ…今きてる服、最近買ったばかりだし…)」

ほむら「マドカァ」ソソソ

まどか「え!汚…」

ほむら「へ…?」

まどか「え?」

126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 13:30:12.19 ID:89pQiv1f0
ほむら「…まどか?」

まどか「(…!)」

四つん這いのまま、まどかへ向けられる物欲しげな視線。ほむらの瞳は涙で潤み、少し紅潮した頬、照る唇が彼女の何かを掻き立てた。

まどか「ほむらちゃ…あっ」

涙や鼻水に対する嫌悪感はその何かの前にかき消されたのか、気づかぬうちにまどかはほむらの指に触れていた。

129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 13:40:26.19 ID:89pQiv1f0
まどかの微熱を感じ取ったほむらにとって、それは許容の合図。ゆっくりと自らの体をまどかの身に預けてゆく。

ほむら「……うっ…うぁ…」

一度、まどかの予期せぬ反応で止まった嗚咽の波は、彼女に抱きしめられたという安堵感からか、再び涙となって流れ始めた。

まどか「ほむら、ちゃん…」

自分の胸元で震える女。華奢な身体や心を黒い衣服で包み、これまで戦い続けてた彼女を想うまどかの手は、ほむらをキツく、けれど暖かく包み込んでいた。

130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 13:49:39.66 ID:89pQiv1f0
まどか「(ほむらちゃんって…いい匂いがする。魔女との戦いであんなに駆けずりまわって、傷を負ってるのに…なんでだろ、嫌な匂いがしない)」

「(香水かな。それともシャンプー? わかんないけど、何だかお腹のあたりがギュッと熱くなってきちゃう)」ヨシヨシ

自分の変調を黒髪の少女に気どられないように、とりあえず頭を撫でて誤魔化す。けれど慰めの声は出せない。何故なら発せば自分の声が興奮のあまり震えてるだろう事をまどかは察してからだ。

けれど小刻みに震えるそれを撫でる度に、髪から香るほむらの甘い匂いがまどかの何かを結局奮わせてくる。

135: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 13:59:44.75 ID:89pQiv1f0
まどか「……ハァ」

ほむらの嗚咽によって掻き消されていくまどかの性奮の証。
しかし手足は強張り、ほむらを抱きしめる力は少しずつ増していく。

まどか「…ハァ…」ギュウウウ

ほむら「痛…!」

まどか「あっ。ごめん…」

ほむら「いえ…こちらこそごめんなさい。すっかり甘えてしまって」

先の件で冷静さを取り戻したのか、ほむらはまどかの肩に手をやり、そのまま少しだけ起き上がって、まどかの顔を再び見上げた。

138: 書き貯め?なにそれおいしいの 2011/07/01(金) 14:11:40.83 ID:89pQiv1f0
ほむら「ありがとう。ごめんね、らしくない真似しちゃって…」

まどか「ううん…ほむらちゃんは悪くないし、うん…」

まだ完全に冷め切っていないのだろう。
ほむらの口調は前日とは柔らかく、トーンもどこか甘ったるさを帯びている。
相変わらず瞳は潤んでいるし、肩にかかる彼女の手は少し震えたまま。

ほむら「ずっと何処かで後悔してた…クラスの皆に素っ気なく対したり、美樹さやか、そして巴マミの事」

「何より。まどか、貴女へ発した色んな言葉を声に出す度、貴女の顔が悲しそうに曇っていくのが」

「とても辛かった…とっても辛かったの」

139: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 14:20:08.24 ID:89pQiv1f0
まどか「ほむらちゃん……」

今にもまた涙が溢れそうなのを堪え、言葉がしどろもどろしつつも告白し続けるほむら。

震える声で精一杯伝えようとする様子を前に、
まどかには彼女が未だ大きな物を背負っている事、
そして恐らくはそれが自分に関する話である事を察していた。

まどか「ほむらちゃん…」

まどかは母が子を見る様な笑みを浮かべて、ほむらの頬に手を添える。

140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 14:27:21.18 ID:89pQiv1f0
ほむら「ぁ……」

「…ダメ」

そう言ってほむらは差し出された手の上に自らの手を重ね、ゆっくりと足元へ落とした。

ほむら「私に施しを受ける資格なんて無いもの」

「だけど…ありがとう、まどか」

目の前の少女は目の下を赤く染めつつ、表情を笑顔で緩めた。
今まで彼女の笑顔を見た事の無いまどかには小さな驚きであった。
けれど彼女の足元で包まれ続ける己の手は震えを感じ続けていて、まどかはほむらの願いを察した。

142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 14:34:13.95 ID:89pQiv1f0
ほむら「…そろそろ失礼するわ」

まどか「ほむら、」

ほむら「大丈夫。お互い、分かり合えたんだもの。もう大丈夫」

まるで自分に誓わせる様な台詞の後に、ほむらはまどかの手を握ったまま、スッと立ち上がる。
ほむらのその表情はこれまでまどかが見た事の無いものであった。

ほむら「長居してしまってごめんなさい。傷の面倒見てくれて助かったわ」

「…じゃあ…また明日学校でね」

ほむらの手の力が緩み、まどかの手がこぼれ落ちる。
しかしその時だった。

143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 14:49:10.06 ID:89pQiv1f0
ほむら「え?…」

まどかの手がほむらの手を握り返した。ほむらが握った時よりも遥かに強い力で。

まどか「……メ」

ほむら「な…ま、まどか、痛いわ」

まどか「…!」

ほむら「まどか、どうしたの?離し…」

ほむらは視線を落とし、自分の手を握ったまましゃがみ続ける少女を見た。
彼女は泣いていた。それも微笑んだまま、ただただほむらをみつめて涙を流している。

まどか「ダメだよ。ダメなの…」

ほむら「まど…何がダメなの?」

まどか「分からない、わからないけど。このままほむらちゃんを行かせたら…行かせたらもう」

ほむら「……大丈夫よ。私も魔法少女だもの」

144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 14:50:27.27 ID:89pQiv1f0
なだめようと再び座り込むほむら。
まどかの手に入った力を解きほぐそうと、掴まれた右手ではなく、左手をまどかの手の甲へ添える。
けれども一向に力は衰える事なく、むしろ増すばかりで。

まどか「私だって怖いんだよ?…あの夢みたくほむらちゃんが」

ほむら「夢…?」

まどか「一人でいっぱい傷ついて、それでも闘おうとするほむらちゃんが…」

「わたし、私はほむらちゃんに側にいてほしいの!私の側でみんなと一緒に、ずっと一緒に!」

145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 14:59:07.57 ID:89pQiv1f0
ほむら「(夢?まさか前の世界を…いいえ、あり得ない)」

「(だけど、まどかが見たのはきっと)」

まどか「ここでほむらちゃんの手を離したら私は絶対に後悔する!」

「ほむらちゃんが悩んだみたいに私も悩んで、きっとお互いにまた傷つく」

「そんなのは嫌だから、だから私…!」

ほむら「待って!」

語気を荒げ、ほむらにとっては死の宣告にも等しい言葉を、声になる前に必死に塞き止める。
勢いで黒髪は荒ぶり、桃色の髪に少しだけ触れた。

ほむら「貴女が魔法少女になったら私は何のために今まで…!」

147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 15:07:15.10 ID:89pQiv1f0
思わず口走ってしまった言葉にハッとするほむら。
その言葉を受けて落ち着きを取り戻すまどか。

まどか「…やっぱり私の為、なんだよね」

ほむら「違う、違うの!」

まどか「ううん…いいの。なんとなく分かっちゃったんだ、さっき」

微笑み混じりに涙が線となってまどかの頬を伝う。そして手を伝う力が暴力的なそれから一転して包容力を感じさせるものへと変わった。

ほむら「まど、か…」

まどか「ほむらちゃんが嫌ならわたし魔法少女にはならないよ」

「だけどもうただ守られてるだけなのは嫌なんだ」

「だって私もほむらちゃんのこと、好きになっちゃったから」ティヒヒ

148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 15:15:11.16 ID:89pQiv1f0
ほむら「……!」

まどか「一緒に魔女と戦うのは無理かもだけど、それならそれで他の戦い方があると思うの」

「まだどんな風にすればいいかはわからないけど、何でもいいからほむらちゃんの為に何かできれば…それはとっても嬉しいなって」

「だからね、もう一人で抱え込まなくてもいいんだよ」

ほむら「まどか、ぁ…」

まどか「ほむらちゃん…だいすき」

二人の手の平はいつしか合わさっていて、指は絡み合い、強く、強く繋がれていた。
そのまま見つめあい、やがて互いの距離を失った二人は何度も口づけを交わしあった。

150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 15:23:34.97 ID:89pQiv1f0
まどか「んっ…ぁ、ほむらちゃん…」チュウ

ほむら「まぁ…ふぅっ……ま…ろか…」チュム

まどか「…んは……ほむらちゃんって意外と大胆なんだね」

ほむら「ハァハァ……ぁ、あなたがそれをいうの?」

まどか「ティヒヒ。そだね、今日はとことん●●●になれそうっ」チュッ

ほむら「へっ!?…ンムッ!」チュゥゥ

二人はそのまま一時間近く、互いの唾液を絡ませ、舌を吸い、唇を貪り続けた。
はじめは白みを帯びていたほむらの唇は、あっという間に桃色に変わっていた。

まるで自分の想い人の髪色のように。鮮やかに。

152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 15:29:41.06 ID:89pQiv1f0
流石に息が継げなくなったか、ほむらはまどかの胸元へ倒れこむ。
はぁはぁと繰り返される吐息もまた、あたかも桃色に染まったかの様で、そんな彼女を愛しさと共にまどかは抱きしめた。

まどか「あはは…ちょっとやりすぎちゃったかな」

ほむら「はぁはぁ…ホントよ。QBがあなたを欲しがる理由がわかる気がするわ…」

まどか「へ?なんで?」

ほむら「(タフすぎるのよ…もう)」

この時、まどかはまた一つの発見をしていた。
胸元で抱きしめられてるほむらの笑顔はこれまでにないくらい輝きに満ちていたのだ。

157: ではまとめよう 2011/07/01(金) 15:45:51.29 ID:89pQiv1f0
その後二人は同じくベッドで眠った。
お互いに張り切り過ぎたせいか、入るなり堕ちる様に。

翌朝、まどかが起きるとほむらはいなくなっていた。
書置きから出て行った痕跡までなに一つ残っておらず、まどかには昨晩の事があたかも夢の様に思えていた。

まどか「ほむら…ちゃん」

158: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 15:53:08.85 ID:89pQiv1f0
暫くして制服に着替え、家族と朝食をとった後、まどかは学校へと向った。
登校中、ふと昨晩の事がよぎる。

まどか「(結局あの後はなにもお話しできなかったな…どうやって戦うか、とか…)」

まどか「(…! まさかほむらちゃん。一人で魔女のところへ…)」

胸さわぎがしていた。今更ながらに携帯の連絡先すら交換していなかったいう落ち度に苦しめられる。

魔法少女でもない彼女では魔女の存在を感知できない。かと言ってQBの力を仰ぐ事はしなかった。おそらく本能的な何かがQBを危険と察知していたんだろう。

159: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 15:59:51.80 ID:89pQiv1f0
まどかはとにかく走った。何処に往けばよいか、行き先すら考えずひたすらに。

まどか「ほむらちゃん!ほむらちゃん…!」

そうして市内を走り回っても、ほむらの姿は何処にもない。
黒髪が風に揺れて煌き、スカートを翻しながらまどかの方へと振り向く少女。いつしかまどかの頭の中はそんなビジョンに埋め尽くされていた。

まどか「痛っ…!」

気がつくとローファーによって靴擦れを起こしていて、白い靴下に鮮血が浮かび上がっている。
もはや満足に走る事すら出来なくなったまどかは、ただただほむらの無事を祈る事しかできなかったのである。

160: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 16:04:17.18 ID:89pQiv1f0
その後ふらふらと歩き続けた彼女は己も気づかぬうちに学校まできていた。
学校にも居なければいよいよ当てがなくなる。

まどか「どこに、どこにいったのよ…」

「(ほむらちゃん…!)」

まどかはふと眼前にある校門へ目をやった。
そこには一人の少女が立っている。

162: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 16:11:28.02 ID:89pQiv1f0
「まどか?」

少女の聞き慣れた声はまどかにもう一度活力を与えるようだった。
靴擦れを起こし、思うように動かないを精一杯動かしながら走る。足取りがおぼつかなくても、時に転びそうになっても、まどかは走り続ける。

まどか「ほむらちゃん!!」

その叫びを受けて、アンダーリムの眼鏡をかけた彼女はまどかへ向けて走りはじめた。

メガほむ「まどか!」

165: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 16:19:42.82 ID:89pQiv1f0
やがて二人は並木道の途中で再び抱きしめあった。
昨晩よりも強く強く、決して離れないと何かに訴えるように兎に角互いを抱き寄せた。

まどか「どこいってたの!私てっきり…」

メガほむ「ご、ごめんなさい。一度家に戻ってから登校しようと」

まどか「そうならそうで、書置きくらいしてくれてもいいのに!」

メガほむ「あ、あなたのお母様が突然いらしたから急いで逃げなきゃって思わず…」

まどか「も、…もう…」

メガほむ「ホントにごめんなさいっ」

「でも平気よ、まどか」

「私はもう一人じゃないもの」

166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/01(金) 16:25:56.89 ID:89pQiv1f0
ふっと身体の力が抜けた感じがした

だって私に笑いかけてくれてるこの人の顔にはもう怖かったり、寂しかったり、怒ってる気持ちはまるでない

ただひたすらに強く生きようとする決意みたいな、そんな気持ちを感じたの

まどか「あ!……ねぇ、ほむらちゃん?」

ほむら「なに?まどか」

まどか「ここってヤドリギの下なんだよっ」チュッ


~てぃろ・ふぃなーれ~