1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 22:32:53.75 ID:LWKYDgj/0
―――とある日 放課後
上条「って、御坂? いつの間に」
美琴「い、いや、アンタを見かけたから声かけようと思ったんだけど……、なにそれ、ゲーム?」
上条「ああ、青ピから借りた携帯ゲーム機だ。あいつ、貸すのめちゃくちゃ嫌がってたけどな」
美琴「……アンタが持ってるとすぐ壊れそうだもんね。この街は娯楽品の類は税金高いし」
上条「……壊れる原因になりそうなのはお前だけどな」
美琴「な、なんですってぇ!!」バチバチィ
上条「だぁぁ! ばっかやろう!!」
バシュウ!
上条「言ってる傍から電撃使ってんじゃねーよ! そんなに上条さんに恨みがあるんですか!?」
引用元: ・上条「ツンデレっていいよなぁ……」 美琴「え?」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 22:35:58.92 ID:LWKYDgj/0
美琴「アンタが失礼なこと言うからでしょうが!」
上条「どこがだよ! 事実じゃねーか!」
美琴「このぉ! まだ言う……」
ピコーン
美琴「……っと、何の音?」
上条「……おお、おまけシナリオが追加されましただってさ! エンディング以降も楽しめるんだなー」
美琴「……そういえば、何のゲームやってるの?」
上条「ん? えーと、箱があったな」ゴソゴソ
上条「あったあった、ほらこれだ」
上条「どこがだよ! 事実じゃねーか!」
美琴「このぉ! まだ言う……」
ピコーン
美琴「……っと、何の音?」
上条「……おお、おまけシナリオが追加されましただってさ! エンディング以降も楽しめるんだなー」
美琴「……そういえば、何のゲームやってるの?」
上条「ん? えーと、箱があったな」ゴソゴソ
上条「あったあった、ほらこれだ」
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 22:39:48.13 ID:LWKYDgj/0
美琴「恋愛…シミュレーション……」
上条「なんだよ、その目は」
美琴「……あ、いえ。特に文句があるというわけではないです、はい」
上条「なぜ敬語?」
美琴「い、いえ特に意味は……。それより、いいお天気ですね」スッ
上条「さりげなく距離をとりつつ、話題を逸らしてんじゃねぇ! しかも今日曇り空じゃねぇか!」
美琴「そ、そうですね、うふふ」ニコッ
上条「愛想笑いをやめろ! 引き攣ってんだよ! なんだよ! 気持ち悪いならそう言えよ!」
上条「なんだよ、その目は」
美琴「……あ、いえ。特に文句があるというわけではないです、はい」
上条「なぜ敬語?」
美琴「い、いえ特に意味は……。それより、いいお天気ですね」スッ
上条「さりげなく距離をとりつつ、話題を逸らしてんじゃねぇ! しかも今日曇り空じゃねぇか!」
美琴「そ、そうですね、うふふ」ニコッ
上条「愛想笑いをやめろ! 引き攣ってんだよ! なんだよ! 気持ち悪いならそう言えよ!」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 22:42:56.36 ID:LWKYDgj/0
美琴「いや、だって……所詮ゲームでしょ? ゲームで恋愛とか言われても……」
上条「お前は今、結構な数の人間を敵に回す発言をしたぞ。まったく……、あ、そうだ」
美琴「?」
上条「今やってるのはだめだけど、こっちはもうクリアしたから貸してやるよ。やってみれば面白さがわかる」
美琴「え? うーん……」
美琴(正直あんまり興味ないけどコイツが貸してくれるなら……)
美琴(そ、それに、ゲームのことで話題共有すれば、もっとたくさん話す機会ができそうだし……)
美琴(い、いや、それどころか一緒にゲームするって目的でコイツの部屋にお邪魔したりだとかあったりするかも!)
美琴(そうしたら……、い、いや私まだ中学生だし、あ、でも嫌じゃない…んだけど、でも! そ、そんな!)
上条「お前は今、結構な数の人間を敵に回す発言をしたぞ。まったく……、あ、そうだ」
美琴「?」
上条「今やってるのはだめだけど、こっちはもうクリアしたから貸してやるよ。やってみれば面白さがわかる」
美琴「え? うーん……」
美琴(正直あんまり興味ないけどコイツが貸してくれるなら……)
美琴(そ、それに、ゲームのことで話題共有すれば、もっとたくさん話す機会ができそうだし……)
美琴(い、いや、それどころか一緒にゲームするって目的でコイツの部屋にお邪魔したりだとかあったりするかも!)
美琴(そうしたら……、い、いや私まだ中学生だし、あ、でも嫌じゃない…んだけど、でも! そ、そんな!)
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 22:46:52.58 ID:LWKYDgj/0
上条「おーい……、御坂?」
美琴「ふ」パチィ
上条「ふ? っておい、まさかお前また」
美琴「ふにゃー」バチバチバチィン!
上条「ふざけんなぁぁぁぁぁぁ!!」
―――――――――――
美琴(結局借りてきちゃった。本体も買ってきたし……)
黒子「お姉様? それはなんですの?」
美琴「え? あー、ゲーム?」
黒子「ゲームですか。えーっと、なになに? 恋愛シミュレーション……?」
美琴「ふ」パチィ
上条「ふ? っておい、まさかお前また」
美琴「ふにゃー」バチバチバチィン!
上条「ふざけんなぁぁぁぁぁぁ!!」
―――――――――――
美琴(結局借りてきちゃった。本体も買ってきたし……)
黒子「お姉様? それはなんですの?」
美琴「え? あー、ゲーム?」
黒子「ゲームですか。えーっと、なになに? 恋愛シミュレーション……?」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 22:50:36.30 ID:LWKYDgj/0
美琴「あっ、違うわよ? 私の趣味ってわけじゃなくて……」
黒子「お姉様……」
美琴「えっと、ちょっと人気があるらしいから……、って、ちょっと!?」
黒子「お姉様! シミュレーションなどと言わずに現実で黒子との熱い恋愛を是非!!」スリスリスリスリ
美琴「だぁぁ! 離れなさいっての!!」
黒子「ああ、お姉様と黒子の巡るめくラブロマンス! もちろん激しいベッドシーンも……」
美琴「いい加減にしなさいっ!」バチィ
黒子「あぁぁぁん!」プスプス・・・
美琴「ったく……」
黒子「お姉様……」
美琴「えっと、ちょっと人気があるらしいから……、って、ちょっと!?」
黒子「お姉様! シミュレーションなどと言わずに現実で黒子との熱い恋愛を是非!!」スリスリスリスリ
美琴「だぁぁ! 離れなさいっての!!」
黒子「ああ、お姉様と黒子の巡るめくラブロマンス! もちろん激しいベッドシーンも……」
美琴「いい加減にしなさいっ!」バチィ
黒子「あぁぁぁん!」プスプス・・・
美琴「ったく……」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 22:54:05.35 ID:LWKYDgj/0
美琴「えーっと、最初から始める、でいいのよね」
美琴「……」
美琴(よくよく考えてみれば私が女の子と恋愛するゲームやってどうすんのよ……)
美琴(ま、いいか。深く考えないことにしよう。……おっと、妹が起こしに来てくれるのね……)
ポチポチ
美琴(……)
美琴(なんでこの娘は妹なのにいちいち頬を染めて話しかけてくるんだろう……)
美琴「おっ、誰かが家まで迎えに……、あっ、この娘がヒロインの一人か。えーっと、キャラクター説明によると……幼馴染か」
美琴(た、確かにヒロインだけあって可愛いわね……。っと、アイツのおすすめキャラとやらはまだ出てこないのかしら……)
美琴「……」
美琴(よくよく考えてみれば私が女の子と恋愛するゲームやってどうすんのよ……)
美琴(ま、いいか。深く考えないことにしよう。……おっと、妹が起こしに来てくれるのね……)
ポチポチ
美琴(……)
美琴(なんでこの娘は妹なのにいちいち頬を染めて話しかけてくるんだろう……)
美琴「おっ、誰かが家まで迎えに……、あっ、この娘がヒロインの一人か。えーっと、キャラクター説明によると……幼馴染か」
美琴(た、確かにヒロインだけあって可愛いわね……。っと、アイツのおすすめキャラとやらはまだ出てこないのかしら……)
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 22:57:59.40 ID:LWKYDgj/0
~~~~~~~~~~~~~~~
上条「このゲームのおすすめヒロインはこの娘だ! この娘のツンデレっぷりがたまらないんだよなぁ……」
美琴「ツンデレ……? それって、そんなにいいモノなの?」
上条「いいもなにも! ツンデレってのはなぁ! ……いや、言葉より実際体験したほうがいいな」
上条「とにかくこの娘のルートをやってみろ。すぐに分かるから!」
美琴「ルート……? ま、まあ、わかったわよ」
~~~~~~~~~~~~~~~
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 23:01:48.27 ID:LWKYDgj/0
美琴(アイツがあんなに力説してたし……、な、なによりアイツの好みってことは、そこから学べば……)
美琴「へ、へへ、えへへ……」プシュー
美琴(って、べ、別にアイツの好みのタイプになりたいわけじゃないんだけどさ! ただ、その、ほら、……ねぇ?)
美琴「っと、いつの間にか結構進んでるわね。もう三人もヒロインが出てきたけど本命はまだね……」
美琴(……ところで、日本が舞台なはずなのに髪の色が明らかに変よね……)
美琴(金髪はまだいいとして、青や緑、紫、極めつけはピンクまで……、どんな学校よ)
美琴「って、あれ、転校生? あ! きたきた! この娘と仲良くなっていけばいいのね」
美琴「確か、選択肢? は簡単だってアイツが言ってたし……、よし、頑張ろ!」
・
・
・
美琴「…………」
美琴「へ、へへ、えへへ……」プシュー
美琴(って、べ、別にアイツの好みのタイプになりたいわけじゃないんだけどさ! ただ、その、ほら、……ねぇ?)
美琴「っと、いつの間にか結構進んでるわね。もう三人もヒロインが出てきたけど本命はまだね……」
美琴(……ところで、日本が舞台なはずなのに髪の色が明らかに変よね……)
美琴(金髪はまだいいとして、青や緑、紫、極めつけはピンクまで……、どんな学校よ)
美琴「って、あれ、転校生? あ! きたきた! この娘と仲良くなっていけばいいのね」
美琴「確か、選択肢? は簡単だってアイツが言ってたし……、よし、頑張ろ!」
・
・
・
美琴「…………」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 23:05:03.20 ID:LWKYDgj/0
プチッ スタスタ ドサッ!
美琴「……」
黒子「あ……あら、お、ねえさま、もう、よろしいんです、の?」ピクピク
美琴「うん。おやすみ黒子」
黒子「……? え、ええ、おやすみなさいませ」
美琴「……zzz」
黒子(? さっきまであんなに張り切ってらしたのに……)
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 23:08:44.93 ID:LWKYDgj/0
―――翌日 放課後
美琴「……」
上条「ん? よう、御坂」
美琴「……おっす」
上条「どうした? もしかして俺になんか用事でもあったのか?」
美琴「うん。あの、借りたゲームやってみたんだけどさ……」
上条「ああ、わからないとこでもあったか?」
美琴「ううん、そうじゃないの。アンタってさ……、あんなのがいいワケ?」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 23:12:00.80 ID:LWKYDgj/0
上条「? あんなのって?」
美琴「アンタおすすめのヒロインとやらよ! なによ、あのキャラクター! 全然かわいくないじゃない!」
上条「おいおい、それはまだお前が……」
美琴「そりゃ確かに見た目はいいわよ! でも、性格が最悪じゃない! 嫌味言ってばっかりだったり、すぐ怒鳴ったり!」
上条「いや、だからな……」
美琴「しかも挙句の果てには大嫌い! って大声で言われたわよ! 恋愛するゲームでしょこれ? 嫌われてどうすんのよ!」
上条「……御坂」
美琴「アンタおすすめのヒロインとやらよ! なによ、あのキャラクター! 全然かわいくないじゃない!」
上条「おいおい、それはまだお前が……」
美琴「そりゃ確かに見た目はいいわよ! でも、性格が最悪じゃない! 嫌味言ってばっかりだったり、すぐ怒鳴ったり!」
上条「いや、だからな……」
美琴「しかも挙句の果てには大嫌い! って大声で言われたわよ! 恋愛するゲームでしょこれ? 嫌われてどうすんのよ!」
上条「……御坂」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 23:15:56.97 ID:LWKYDgj/0
美琴「はぁ、はぁ……、なによ」
上条「悪いことは言わない、もう少し進めてみろ」
美琴「で、でも……」
ガシッ
上条「大丈夫だ。そこまで入り込めればきっとツンデレの良さを理解できる」
美琴「え、あ、その、わかった、わかったから……」(ち、近い……)カァァ
上条「じゃ、頑張って続けてみろ。俺も新作を青ピから借りたからやらなきゃいけないんだ。じゃあな」
美琴「う、うん。また……ね」ポー
上条「悪いことは言わない、もう少し進めてみろ」
美琴「で、でも……」
ガシッ
上条「大丈夫だ。そこまで入り込めればきっとツンデレの良さを理解できる」
美琴「え、あ、その、わかった、わかったから……」(ち、近い……)カァァ
上条「じゃ、頑張って続けてみろ。俺も新作を青ピから借りたからやらなきゃいけないんだ。じゃあな」
美琴「う、うん。また……ね」ポー
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 23:19:30.95 ID:LWKYDgj/0
―――――――――――
美琴(とりあえず、アイツがああ言うんだし続けてみるか……)
黒子「あらお姉様。今日もゲームをなさるんですの?」
美琴「あ、うん。まあね」
黒子「ほどほどになさるようにしてくださいまし。わたくしは仕事をしますので」
美琴「うん、わかってる。頑張って」
美琴(さてと……)
ポチポチ
美琴(……やっぱり気に入らないわねこの娘。なによ、朝から不機嫌そうにしちゃってさ)
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 23:23:04.87 ID:LWKYDgj/0
美琴(うがー! むかつく! ていうか主人公も、もっと言い返しなさいよ!)
美琴(くぅぅ! しっかし、この娘勉強もスポーツも得意なのね。周りから人気もあるし……)
美琴(そもそも他の人には普通に接してるのに、なんで主人公にだけ嫌な奴なのよ! わけわかんない。もう!)
プチッ
美琴「……はぁ」
黒子「お姉様。おしまいですの?」
美琴「うん。もう寝よっかな」
黒子「わたくしはもう少しかかりそうなので、先にお休みくださいまし」
美琴「そーするわ。お休み、黒子」
黒子「おやすみなさいませ」
美琴(くぅぅ! しっかし、この娘勉強もスポーツも得意なのね。周りから人気もあるし……)
美琴(そもそも他の人には普通に接してるのに、なんで主人公にだけ嫌な奴なのよ! わけわかんない。もう!)
プチッ
美琴「……はぁ」
黒子「お姉様。おしまいですの?」
美琴「うん。もう寝よっかな」
黒子「わたくしはもう少しかかりそうなので、先にお休みくださいまし」
美琴「そーするわ。お休み、黒子」
黒子「おやすみなさいませ」
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 23:26:36.12 ID:LWKYDgj/0
―――翌日
ポチポチ
美琴(また機嫌悪いのねこの娘……。言ってることはともかく言い方ってものがあるじゃない……)
美琴(……絶対この幼馴染の娘のほうが良いわよねぇ。……って、なんでこの娘もあの娘を庇うようなこと言うのよ)
美琴(素直じゃないところがある!? はん、そんなわけないじゃない。現に今だって話を聞いて、顔真っ赤にしながら怒鳴って――)
美琴「……あれ?」
黒子「? お姉様、どうかなさいましたの?」
美琴「えっ、ううん。なんでも……」
美琴(顔を真っ赤にして……?)
美琴(…………)
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 23:30:03.40 ID:LWKYDgj/0
―――翌日
ポチポチ
美琴(……最近はあんまりガミガミ言わなくなったわね、この娘。あ、主人公がそれを指摘したら怒られた)
美琴(一緒に下校か……。ちょっと寄り道も、って随分仲良くなったわね。って、げ、下校デート!? って、主人公そんなこと言ったら……)
美琴(ほら、案の定、そんなんじゃないわよ!! って、思いっきり怒鳴られてるじゃない。この娘に期待しちゃ……)
―――さらに翌日
ポチポチ
美琴(明日、初めてあの娘の家に行くのね……。確かに恋愛っぽいけど、相手にその気があるのか……)
美琴(え? 初めて視点が移った。あ、ヒロインの娘の家だ。机で考え事……?)
美琴(……え?)
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 23:32:15.92 ID:LWKYDgj/0
美琴「ええええええええええええっ!?」
黒子「お、お姉様。いきなりなんですの?」
美琴(明日こそは素直になりたいなって、今までの行為は素直になれてなかっただけだって言うの!?)
黒子「お姉様……? あの、いったい……」
美琴「あ、ゴメン。大丈夫だから……」
黒子「そ、そうですの……」
美琴(でも限度があるわよ! 主人公、女の子の家に呼ばれたってのに期待半分、怯え半分だったわよ?)
美琴(……ああ、初恋なのね。それならわからなくも――、って、恋なんかじゃない! とか誰に言い訳してるのよ……)
美琴(でも、そっか。この娘、ずっと悩んでたんだ……)
黒子「お、お姉様。いきなりなんですの?」
美琴(明日こそは素直になりたいなって、今までの行為は素直になれてなかっただけだって言うの!?)
黒子「お姉様……? あの、いったい……」
美琴「あ、ゴメン。大丈夫だから……」
黒子「そ、そうですの……」
美琴(でも限度があるわよ! 主人公、女の子の家に呼ばれたってのに期待半分、怯え半分だったわよ?)
美琴(……ああ、初恋なのね。それならわからなくも――、って、恋なんかじゃない! とか誰に言い訳してるのよ……)
美琴(でも、そっか。この娘、ずっと悩んでたんだ……)
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 23:35:44.19 ID:LWKYDgj/0
―――また翌日
美琴(結構裕福な家庭の娘なのね……。あ、手作りのお菓子用意してる。それに、お昼も作るつもりなのね……)
美琴(あ、主人公視点に……。ちょ、ちょっと! なに幼馴染と和んでるのよ! 早く行きなさいよ!)
美琴(こ、今度は後輩の娘が買い物に付き合ってほしいって……。主人公! 悩んでんじゃないわよ! 用事あるでしょうが!)
美琴「全く、ふらふらしちゃって」
黒子(お姉様があんまり構ってくれませんの……)
美琴(ようやく着いたわね。おっ、私服すごいかわいいなだって。そりゃそうよね、頑張って選んでたんだし)
美琴(……お菓子もお昼も高評価でご機嫌ね。主人公も楽しそうだし……、って主人公その発言は……)
美琴(あーあ、怒らせちゃった。ほら、ガツガツ叩かれても仕方な……、ええ!? もつれてベットに倒れこんだ!?)
美琴(あ……、なんかいい雰囲気に、あ!!)
美琴(キス……しちゃった)
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 23:38:09.35 ID:LWKYDgj/0
―――またまた翌日
ポチポチ
美琴(あの日から一転して、態度がかなり軟化したような……。あ、でも、みんなの前ではいつも通り……でもないわね。隠しきれてない)
美琴(けど、……かわいいなぁ。二人きりになった時の甘え方とかまるで別人ね。主人公からの印象もだいぶ変わってるみたい)
美琴(あ……、周りからはやっぱりバレバレなのね、そりゃそうか)
ポチポチ
美琴(でも、そっか……。最初はきついこと言われることも多かったけど、相手を案じた発言が多いし……)
美琴(きつい言い方になってるのを一人で反省してる姿はすごくかわいい……。素直になれないだけなんだよね)
美琴(でも、その分一度心を許してからのかわいさはとんでもない……。そっか、これが……)
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 23:41:14.59 ID:LWKYDgj/0
美琴「ツンデレの、魅力か……」
黒子「あの、お姉様……。休日の朝からゲームばかりというのはさすがにいかがなものかと……」
美琴「あ、うん。多分もう少しで終わるからさ」
黒子「そうですの……。では、わたくしはジャッジメントに行ってまいりますので」
美琴「うん、行ってらっしゃい」
ガチャ バタン
美琴「はぁ……、ツンデレか」
美琴(アイツの言った通り確かに魅力的だった。欠点が無いなんて言えないけど、そこがまたかわいくもある)
黒子「あの、お姉様……。休日の朝からゲームばかりというのはさすがにいかがなものかと……」
美琴「あ、うん。多分もう少しで終わるからさ」
黒子「そうですの……。では、わたくしはジャッジメントに行ってまいりますので」
美琴「うん、行ってらっしゃい」
ガチャ バタン
美琴「はぁ……、ツンデレか」
美琴(アイツの言った通り確かに魅力的だった。欠点が無いなんて言えないけど、そこがまたかわいくもある)
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 23:44:01.84 ID:LWKYDgj/0
美琴(だから、アイツもあんなに力説してたのよね……。じゃあ、もし、もしも――)
美琴(私がツンデレをマスターできれば、アイツに……)
美琴(ま、まあ、別にそれだけが目的ってわけじゃなくて、ね! ほら、ツンデレの娘かわいかったし、女として見習って……)
美琴(そ、その過程でアイツに魅力的に映れば一石二鳥っていうか、むしろそれが目的というか……えへへ)プシュー
美琴「と、とにかく! 目標は、目指せツンデレ!!」
美琴「さて、まずはこのゲームを参考にして、と」
美琴(私がツンデレをマスターできれば、アイツに……)
美琴(ま、まあ、別にそれだけが目的ってわけじゃなくて、ね! ほら、ツンデレの娘かわいかったし、女として見習って……)
美琴(そ、その過程でアイツに魅力的に映れば一石二鳥っていうか、むしろそれが目的というか……えへへ)プシュー
美琴「と、とにかく! 目標は、目指せツンデレ!!」
美琴「さて、まずはこのゲームを参考にして、と」
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 23:47:44.35 ID:LWKYDgj/0
―――――――――――――
上条(休日なのにいきなりビリビリに呼び出されるとは……、何の用なんだ一体)
美琴「お、おっすー」
上条「お、おう。どうした? ゲームの話か?」
美琴「あ、ううん。違うんだけど……。そうだ、あのゲームもう少し借りてていい?」
上条「ああ、もちろんいいぞ。割とハマってるみたいでよかったよ」
美琴「あ、あはは……。えっと、それで、ね」
上条「ん、なんだ?」
美琴「え、えーっと」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 23:50:04.12 ID:LWKYDgj/0
美琴(ま、まずはツンを見せる! でも、理不尽なことで怒らず相手の悪いところを指摘して、ためになる発言をするのがベスト!)
美琴(コイツの悪いとこ……)
上条「御坂?」
美琴(直したほうがいいとこ……)
上条「おーい……」
美琴(……どこ? あ、まずい。なにか、なにか言わないと不審に……)
美琴「う」
上条「う?」
美琴「ウニ頭!!」
上条「はい?」
美琴(コイツの悪いとこ……)
上条「御坂?」
美琴(直したほうがいいとこ……)
上条「おーい……」
美琴(……どこ? あ、まずい。なにか、なにか言わないと不審に……)
美琴「う」
上条「う?」
美琴「ウニ頭!!」
上条「はい?」
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 23:53:40.34 ID:LWKYDgj/0
美琴(ち、ちがーう!! これじゃただの悪口だし、別に髪型に文句あるわけじゃないし!)
上条(なぜ上条さんはいきなり罵倒されたんでせうか……)
美琴「いっ、今のナシ!」
上条「あ、ああ……」
美琴(えっと、他に、他になんか……、あ!)
美琴「あ、アンタねぇ、ちょっと鈍感すぎるわよ! それじゃ女の子にもてな……い?」
上条「ど、鈍感? いきなり何言ってるんだよお前……」
美琴「ちょ、ちょっと待って」
上条「……なぁ、もしかして俺の話聞いてないのか?」
美琴(ま、待って、もし万が一コイツが女の子の気持ちに聡くなって、今以上に女の子を誑かし始めたら……)
上条「聞いてないっぽいな……。不幸だ……」
上条(なぜ上条さんはいきなり罵倒されたんでせうか……)
美琴「いっ、今のナシ!」
上条「あ、ああ……」
美琴(えっと、他に、他になんか……、あ!)
美琴「あ、アンタねぇ、ちょっと鈍感すぎるわよ! それじゃ女の子にもてな……い?」
上条「ど、鈍感? いきなり何言ってるんだよお前……」
美琴「ちょ、ちょっと待って」
上条「……なぁ、もしかして俺の話聞いてないのか?」
美琴(ま、待って、もし万が一コイツが女の子の気持ちに聡くなって、今以上に女の子を誑かし始めたら……)
上条「聞いてないっぽいな……。不幸だ……」
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/15(月) 23:57:46.28 ID:LWKYDgj/0
美琴(そ、そんなのだめだめ! ただでさえ競争率高いのにっ!)
美琴「い、今のもナシっ!! やっぱ、そのままでいい!」
上条「……はぁ、結局何なんだよ」
美琴(ま、まあ鈍感ぐらいいいじゃない。あのゲームの主人公も鈍感だから、他の女の子のアタックにも気付か……、あ!!)
美琴(他の女の子……、これよ! これだわ!!)
美琴「あ、アンタねぇ! ちょっと節操が無さすぎるわよ! 女の子をとっかえひっかえ……」
上条「はいぃ!? なんですか、その謂れのない非難は!」
美琴「とぼけても無駄よ! こっちは散々現場を見てるんだから。ど、どうせ、アンタは巨 がいいんでしょうが!」
上条「美琴さぁぁん!? ここ公園なんですけどぉ!? 周囲の方からの視線が集まりはじめてるんですがぁぁぁ!!」
美琴「い、今のもナシっ!! やっぱ、そのままでいい!」
上条「……はぁ、結局何なんだよ」
美琴(ま、まあ鈍感ぐらいいいじゃない。あのゲームの主人公も鈍感だから、他の女の子のアタックにも気付か……、あ!!)
美琴(他の女の子……、これよ! これだわ!!)
美琴「あ、アンタねぇ! ちょっと節操が無さすぎるわよ! 女の子をとっかえひっかえ……」
上条「はいぃ!? なんですか、その謂れのない非難は!」
美琴「とぼけても無駄よ! こっちは散々現場を見てるんだから。ど、どうせ、アンタは巨 がいいんでしょうが!」
上条「美琴さぁぁん!? ここ公園なんですけどぉ!? 周囲の方からの視線が集まりはじめてるんですがぁぁぁ!!」
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 00:01:13.13 ID:LWKYDgj/0
美琴「ほ、ほどほどにしとかないと恨み買いまくっても知らないわよ!!」
上条「だから、ぜんっぜん身に覚えが無いんだっての!」
美琴(よ、よし。こんなもんね)
美琴「じゃ、そろそろ帰るわ。またね」
上条「……はい?」
美琴「……」スタスタ
上条「え、ちょっと、おい、……ほんとに帰りやがった。なんなんだよ一体……」
ジー
上条「あ、ははは。な、なんでもないんですよー。ははは……、はぁ、帰ろう」
上条「だから、ぜんっぜん身に覚えが無いんだっての!」
美琴(よ、よし。こんなもんね)
美琴「じゃ、そろそろ帰るわ。またね」
上条「……はい?」
美琴「……」スタスタ
上条「え、ちょっと、おい、……ほんとに帰りやがった。なんなんだよ一体……」
ジー
上条「あ、ははは。な、なんでもないんですよー。ははは……、はぁ、帰ろう」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 00:04:08.10 ID:gvVV4hIB0
―――――――――――
美琴(よし! ツンの部分は成功ね。後は、反省してるところを見せれば……)
黒子「お姉様、今日は何をしていらしたので?」
美琴(えーっと、確かあのヒロインは机で……、あれ?)
黒子「あ、あの、お姉様……」
美琴(ど、どうしよう。あれはゲームだから都合よく聞けたけど、一人で呟いても意味ないじゃない!)
黒子「お姉様……、反応が無くて寂しい限りですの」シクシク
美琴(で、でもこれを見せないとツンをやった意味が……、どうすれば……)
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 00:07:25.83 ID:gvVV4hIB0
黒子「その、お姉様、何かお悩みが……?」
美琴「あ、うん。ちょっとね」
黒子(反応が返ってきましたの!)
黒子「それならば是非黒子にご相談くださいまし! きっと解決策を提案いたしますわ!」
美琴「そう? うーんと、とある相手に聞かせたいことがあるんだけど、今のままじゃ聞いてもらえないのよ。どうすればいいかな?」
黒子「……はい? 聞いてもらいたい? よ、よくわかりませんが、聞いてもらえない理由というのはなんですの?」
美琴「え? ああ、単純に物理的な問題よ。ここで喋っても聞こえないってだけ」
美琴「あ、うん。ちょっとね」
黒子(反応が返ってきましたの!)
黒子「それならば是非黒子にご相談くださいまし! きっと解決策を提案いたしますわ!」
美琴「そう? うーんと、とある相手に聞かせたいことがあるんだけど、今のままじゃ聞いてもらえないのよ。どうすればいいかな?」
黒子「……はい? 聞いてもらいたい? よ、よくわかりませんが、聞いてもらえない理由というのはなんですの?」
美琴「え? ああ、単純に物理的な問題よ。ここで喋っても聞こえないってだけ」
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 00:10:13.82 ID:gvVV4hIB0
黒子「……それでしたら、普通に声が届く距離に行けばいいのではないで――」
美琴「!!」
ガシッ
美琴「黒子! アンタ天才ね!」
黒子「あ、えへへ、お姉様に褒められましたの!」フンスッ
美琴「じゃ、私ちょっと行ってくるから!」
黒子「へ?」
ガチャ
美琴「人は……いないわね。あ、黒子。見回り来たら上手く言い訳しといてね。じゃあね!」
黒子「い、いってらっしゃいませ……」グスン
美琴「!!」
ガシッ
美琴「黒子! アンタ天才ね!」
黒子「あ、えへへ、お姉様に褒められましたの!」フンスッ
美琴「じゃ、私ちょっと行ってくるから!」
黒子「へ?」
ガチャ
美琴「人は……いないわね。あ、黒子。見回り来たら上手く言い訳しといてね。じゃあね!」
黒子「い、いってらっしゃいませ……」グスン
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 00:12:59.00 ID:gvVV4hIB0
―――――――――――
ピンポーン
上条「ん? なんだこんな時間に。土御門か? いや、まさか魔術師じゃ……」
ピンポーン ピンポーン
上条「ま、そんなはずないか。はいはーい、今出ますよっと」
ガチャ
上条「って、御坂!? どうしたんだよ」
美琴「ご、ごめん。ちょっと上げてもらっていいかな?」
59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 00:15:48.07 ID:gvVV4hIB0
上条「お、おい。もう夜だぞ。というかお前俺の家知ってたのか……?」
美琴「え、し、知ってるわよ、それくらい! そ、それより……」
上条「いや、だからマズイだろ? ここ、男子学生寮だしさ」
美琴「でもっ! どうしても、今じゃなきゃ、……お願い」ウルウル
上条「うっ……」
上条(い、今のはちょっとぐらっと来たな……。それはともかく、もしかして厄介事か? ならほっとくわけには……)
上条「……わかった。入っていいぞ」
美琴「あ、ありがとうっ!!」パァァ
上条(なんかミョ~にかわいらしくないですか御坂さんが!)
美琴「え、し、知ってるわよ、それくらい! そ、それより……」
上条「いや、だからマズイだろ? ここ、男子学生寮だしさ」
美琴「でもっ! どうしても、今じゃなきゃ、……お願い」ウルウル
上条「うっ……」
上条(い、今のはちょっとぐらっと来たな……。それはともかく、もしかして厄介事か? ならほっとくわけには……)
上条「……わかった。入っていいぞ」
美琴「あ、ありがとうっ!!」パァァ
上条(なんかミョ~にかわいらしくないですか御坂さんが!)
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 00:19:01.19 ID:gvVV4hIB0
バタン
上条「あんまり綺麗じゃないけど勘弁してくれよ」
美琴「うん、全然大丈夫。えーっと」キョロキョロ
上条「どうかしたか?」
美琴「あ、あれ? アンタの部屋机無いの?」
上条「ん? ああ、テーブルがあれば事足りるからな。それがどうかしたか?」
美琴(くっ……、早速頓挫しちゃった。後は、お風呂で反省するシーンもあったけど……、そ、そしたらコイツと一緒にお風呂!?)
美琴「無理無理! それはまだ無理!」
63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 00:22:00.11 ID:gvVV4hIB0
上条「……なあ、お前昼もおかしかったけど大丈夫なのか?」
美琴(仕方ない……、テーブルでもいっか)
スタスタ ペタン
美琴(さ、さてと……)
上条「……やっぱり聞いてないのか。まあいいや。御坂、なんか飲むか?」
美琴「あ、あーあ、きょうもすなおになれなかったなー」ガチガチ
上条「はい? あの……御坂さん?」
美琴(仕方ない……、テーブルでもいっか)
スタスタ ペタン
美琴(さ、さてと……)
上条「……やっぱり聞いてないのか。まあいいや。御坂、なんか飲むか?」
美琴「あ、あーあ、きょうもすなおになれなかったなー」ガチガチ
上条「はい? あの……御坂さん?」
68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 00:25:13.40 ID:gvVV4hIB0
美琴(えーっと次は、本当は○○に気にかけてもらいたいのに……、だったわね。よし!)
美琴「ほ、ほんとーはあいつに……あれ?」チラッ
上条「な、なあ御坂。お前、本当にどうしたんだ?」
美琴(よくよく考えたら、コイツに聞こえるように本当は素直になれないだけ、っていうことを言わなきゃいけないのよね)
上条「どっか、具合でも悪いんじゃ……」
美琴(それに加えて、本当はもっと気にしてほしいとか、仲良くなりたいとか、あわよくば――とか)
上条「……なぁ、聞いてるか?」
美琴(それってほとんど告白なんじゃ……)
美琴「ほ、ほんとーはあいつに……あれ?」チラッ
上条「な、なあ御坂。お前、本当にどうしたんだ?」
美琴(よくよく考えたら、コイツに聞こえるように本当は素直になれないだけ、っていうことを言わなきゃいけないのよね)
上条「どっか、具合でも悪いんじゃ……」
美琴(それに加えて、本当はもっと気にしてほしいとか、仲良くなりたいとか、あわよくば――とか)
上条「……なぁ、聞いてるか?」
美琴(それってほとんど告白なんじゃ……)
69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 00:28:24.72 ID:gvVV4hIB0
美琴「――っ!!」ボンッ
上条「御坂? どうした、急に真っ赤になって」
御坂(む、無理。そんなの絶対無理――)
上条「御坂?」
美琴「お」
上条「お?」
美琴「おじゃましましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ダダダダダダッ ガツッ ドガッ ガチャ バダン!!
上条「御坂? どうした、急に真っ赤になって」
御坂(む、無理。そんなの絶対無理――)
上条「御坂?」
美琴「お」
上条「お?」
美琴「おじゃましましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ダダダダダダッ ガツッ ドガッ ガチャ バダン!!
71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 00:31:58.75 ID:gvVV4hIB0
上条「ほ、本当になんだったんだ……?」
ガチャ
インデックス「とうま、人がお風呂に入ってるっていうのにうるさいかも」
上条「……ああ、すまん」
インデックス「あれ? とうま珍しくげーむーやってないんだね。何かあったの?」
上条「いや、なにがなんだかわかんねぇ……」
インデックス「?」
ガチャ
インデックス「とうま、人がお風呂に入ってるっていうのにうるさいかも」
上条「……ああ、すまん」
インデックス「あれ? とうま珍しくげーむーやってないんだね。何かあったの?」
上条「いや、なにがなんだかわかんねぇ……」
インデックス「?」
74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 00:35:23.99 ID:gvVV4hIB0
―――――――――――
ガチャ バタン!
黒子「お、お姉様!?」
美琴「はぁー、はぁー、脛、痛い……」
黒子「お姉様、大丈夫ですの!?」
美琴「はぁー、く、黒子、お水、頂戴」
黒子「は、はいですの」
ジャー
黒子「どうぞですの!」
76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 00:37:42.66 ID:gvVV4hIB0
美琴「はっ、あり、がと。……ゴク、ゴク、ゴク、ぷはぁっ! はぁ……」
美琴「はぁ……、疲れた」ドサッ
黒子「お姉様、その格好のまま横になるのは……、お着替えになられたほうが」
美琴「ん、大丈夫。ちょっと横になるだけだから」
美琴(はー、ツンデレって……難しい。私一人じゃ無理なのかしらね……)
美琴(やっぱり誰かに相談してみようか……)
美琴(……)チラッ
黒子「な、なんでしょうお姉様?」
美琴(うん、多分碌なことにならないわね。却下)
美琴「はぁ……、疲れた」ドサッ
黒子「お姉様、その格好のまま横になるのは……、お着替えになられたほうが」
美琴「ん、大丈夫。ちょっと横になるだけだから」
美琴(はー、ツンデレって……難しい。私一人じゃ無理なのかしらね……)
美琴(やっぱり誰かに相談してみようか……)
美琴(……)チラッ
黒子「な、なんでしょうお姉様?」
美琴(うん、多分碌なことにならないわね。却下)
77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 00:41:04.87 ID:gvVV4hIB0
美琴(初春さんと佐天さん……ダメね。アドバイスくれるかもしれないけど、それ以上にいろいろ聞かれそうな気がするわ)
美琴(そもそもツンデレを知らないとダメだし……、そういう無駄な知識を持ってそうなのは……はぁ、やっぱりあの娘よね)
美琴(とりあえずメールだけ送っておこう。明日は学校あるし放課後ね)ポチポチ
黒子(お姉様……、メールでしょうか。一体どなたに……?)
美琴「うっし。黒子、お風呂入らせてもらうわね」
黒子「は、はい。ごゆっくりどうぞですの!」
美琴「ん、ありがと」
美琴(明日から……、また頑張ろう)
美琴(そもそもツンデレを知らないとダメだし……、そういう無駄な知識を持ってそうなのは……はぁ、やっぱりあの娘よね)
美琴(とりあえずメールだけ送っておこう。明日は学校あるし放課後ね)ポチポチ
黒子(お姉様……、メールでしょうか。一体どなたに……?)
美琴「うっし。黒子、お風呂入らせてもらうわね」
黒子「は、はい。ごゆっくりどうぞですの!」
美琴「ん、ありがと」
美琴(明日から……、また頑張ろう)
82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 00:44:03.07 ID:gvVV4hIB0
―――そして翌日
御坂妹「確かにミサカはあまり忙しい身の上ではありませんが、前日の夜にいきなり呼び出しをかけるのはいかがなものでしょうか、
とミサカはケーキを食べながらお姉様の横暴ぶりを暗に非難します」
美琴「ケーキに釣られたアンタが言えることじゃないし、暗にって全然隠れてないし」
御坂妹「仕方がありません。ここのケーキは非常にクオリティが高いのです、とミサカは最近の糖分過剰摂取と合わせて言い訳をします」
美琴「アンタ昨日も四つ持ち帰りしたもんね……。いくらクローンでも太るわよ?」
御坂妹「それより昨日の情報はケーキ四つ分の価値はありましたか? と、ミサカは体重計に乗る不安をひとまず忘れて尋ねます」
84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 00:47:35.49 ID:gvVV4hIB0
美琴「あー、実際行ってみてから重大な欠陥に気付いてね……。結局無駄足だったわ」
御坂妹「一体何をしに行ったのか分かりませんが、とミサカは何も起きなかったであろう事に安堵しながら最後の一口を口に運びます」
御坂妹「ところで、今日は何か相談があったのではないですか、とミサカはお姉様に問いかけてみます」
美琴「ん、そうね。本題に入ろっか」
美琴「アンタってさ、ツンデレって知ってる?」
御坂妹「……はぁ、一応知っています、とミサカは質問内容を不審に思いながらも自己の博識ぶりをアピールしてみます」
美琴「私、ツンデレをきちんと学びたいのよ。だから手伝って欲しいんだけど……」
御坂妹(……これはもしかしてミサカのツッコミセンスを試されているのでしょうか)
御坂妹「一体何をしに行ったのか分かりませんが、とミサカは何も起きなかったであろう事に安堵しながら最後の一口を口に運びます」
御坂妹「ところで、今日は何か相談があったのではないですか、とミサカはお姉様に問いかけてみます」
美琴「ん、そうね。本題に入ろっか」
美琴「アンタってさ、ツンデレって知ってる?」
御坂妹「……はぁ、一応知っています、とミサカは質問内容を不審に思いながらも自己の博識ぶりをアピールしてみます」
美琴「私、ツンデレをきちんと学びたいのよ。だから手伝って欲しいんだけど……」
御坂妹(……これはもしかしてミサカのツッコミセンスを試されているのでしょうか)
85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 00:50:28.98 ID:gvVV4hIB0
御坂妹「あの、お姉様は本気で言っているんでしょうか、とミサカは一応確認をとります」
美琴「え? そりゃあ本気だけど?」
御坂妹「……これだからお姉様は性質が悪いのです、とミサカは小さく愚痴を零します」
美琴「な、なによそれ」
御坂妹「いえ、お気になさらず。そうですね……、ミサカには確かにツンデレの知識は十分にあります」
御坂妹「とはいえ感情表現に乏しいミサカでは実践することもできませんし、講師役に適任ではない、とミサカは判断します」
美琴「ん、それもそうね……」
美琴「え? そりゃあ本気だけど?」
御坂妹「……これだからお姉様は性質が悪いのです、とミサカは小さく愚痴を零します」
美琴「な、なによそれ」
御坂妹「いえ、お気になさらず。そうですね……、ミサカには確かにツンデレの知識は十分にあります」
御坂妹「とはいえ感情表現に乏しいミサカでは実践することもできませんし、講師役に適任ではない、とミサカは判断します」
美琴「ん、それもそうね……」
87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 00:53:24.92 ID:gvVV4hIB0
御坂妹「ですから、ここはミサカがマスターオブツンデレと呼ばれている人をお姉様に紹介するというのはどうでしょう?
とミサカは若干面倒くさがりながら提案します」
美琴「おい、面倒くさいは隠しなさいよ。っていうかそんな人が都合よくいるの?」
御坂妹「もちろんです。一万もの人々に認められた正真正銘のツンデレマスターですよ、とミサカは適当に吹聴します」
美琴「一万!? すごいじゃない! その人どこにいるの!?」
御坂妹「これは機密情報でもあるので、対価には一ヶ月分のケーキを……」
美琴「奢る! 三ヶ月でも半年でも全然オッケーよ!! だから早く!」
御坂妹「……お姉様の勢いに若干引きつつも、ミサカは彼の情報と家の地図を……あ」
パシッ
美琴「ありがとっ! ここは払っておくからゆっくりしていきなさい。じゃね!」
バヒュウン!
とミサカは若干面倒くさがりながら提案します」
美琴「おい、面倒くさいは隠しなさいよ。っていうかそんな人が都合よくいるの?」
御坂妹「もちろんです。一万もの人々に認められた正真正銘のツンデレマスターですよ、とミサカは適当に吹聴します」
美琴「一万!? すごいじゃない! その人どこにいるの!?」
御坂妹「これは機密情報でもあるので、対価には一ヶ月分のケーキを……」
美琴「奢る! 三ヶ月でも半年でも全然オッケーよ!! だから早く!」
御坂妹「……お姉様の勢いに若干引きつつも、ミサカは彼の情報と家の地図を……あ」
パシッ
美琴「ありがとっ! ここは払っておくからゆっくりしていきなさい。じゃね!」
バヒュウン!
93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 00:57:27.23 ID:gvVV4hIB0
御坂妹「いや、必死すぎるだろ、とミサカは相手がいなくても律儀にツッコミをしておきます」
御坂妹(しかし、何故ツンデレ? まあ、お姉様があれだけ必死になる原因は一つしかないのでしょうが……)
御坂妹(……もう少し真面目に相談に乗ってあげた方が良かったでしょうか。まあ、アレがなんとかするでしょう。不安は大きいですが)
御坂妹(……一応、あの人に事前フォローは入れておきましょう。ケーキ分の働きはしなければ)
カチカチ ピッ プルルルル
御坂妹「もしもし、あなたのミサカですが、とミサカはのっけからボケをかまして――」
御坂妹(しかし、何故ツンデレ? まあ、お姉様があれだけ必死になる原因は一つしかないのでしょうが……)
御坂妹(……もう少し真面目に相談に乗ってあげた方が良かったでしょうか。まあ、アレがなんとかするでしょう。不安は大きいですが)
御坂妹(……一応、あの人に事前フォローは入れておきましょう。ケーキ分の働きはしなければ)
カチカチ ピッ プルルルル
御坂妹「もしもし、あなたのミサカですが、とミサカはのっけからボケをかまして――」
94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 00:59:30.39 ID:gvVV4hIB0
――――――――――――――
美琴「……」
ピンポーン
美琴「……」
シーン
美琴「……」
ピンポーン ピンポーン
美琴「……」
95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 01:02:06.77 ID:gvVV4hIB0
「チッ。すいませーン、この部屋の住人はただいま出掛けていますゥ。用事の有るヤツも無いヤツもお帰りくださいィ」
ブツッ!
美琴「……」
ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピ(ry
「うるっせェよ!! 帰れって言ってんだろォが!!」
美琴「……」
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピピピピピピピピ(ry
ブツッ!
美琴「……」
ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピ(ry
「うるっせェよ!! 帰れって言ってんだろォが!!」
美琴「……」
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピピピピピピピピ(ry
97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 01:05:17.24 ID:gvVV4hIB0
バタン!!
一方「うるせェってんだよ!! いい加減にしろクソが!」
美琴「……」
一方「チッ、何しに来やがったオリジナル……、ってなに勝手に上がり込ンでんだテメェ!!」
美琴「……」スタスタ
一方「おいコラ、人の話聞いてンのか!!」
美琴「……」キョロキョロ
美琴「……」ペタン
98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 01:08:00.04 ID:gvVV4hIB0
一方「おーい、第三位様は人の話が聞こえないンですかァ? 何しに来たのかって聞いて――」
美琴「……勉強」ボソッ
一方「……はァ? なにボケたこと言ってンですかァ?」
美琴「……」
一方「なンなンだよ一体……」
美琴「……」
一方「はァ……、なあ、コーヒー飲むか?」
美琴「……」コクン
美琴「……勉強」ボソッ
一方「……はァ? なにボケたこと言ってンですかァ?」
美琴「……」
一方「なンなンだよ一体……」
美琴「……」
一方「はァ……、なあ、コーヒー飲むか?」
美琴「……」コクン
99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 01:10:10.69 ID:gvVV4hIB0
スタスタ ガチャ バタン スタスタ
一方「ほらよ」
美琴「……」カシュッ
一方「……」
美琴「……」ゴクゴク
美琴「…………にが」
一方(マジでなンなンだよ……、ン?)
ブゥーン ブゥーン
一方(……黄泉川? なンの用だ……?)
103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 01:12:57.50 ID:gvVV4hIB0
一方「電話に出てくらァ。余計な真似すンじゃねェぞ」
美琴「……」コクン
一方「……」スタスタ
ピッ
一方「……なンだ?」
『よぉー、一方通行。元気にしてるじゃん?』
一方「用事はなンだ?」
『お前、もうちょっと余裕をもつじゃん。挨拶くらいしっかりやってもバチは当たんないじゃん』
一方「……」スッ
『おい、切ろうとするなじゃん! ちゃんと用事はあるじゃん!』
美琴「……」コクン
一方「……」スタスタ
ピッ
一方「……なンだ?」
『よぉー、一方通行。元気にしてるじゃん?』
一方「用事はなンだ?」
『お前、もうちょっと余裕をもつじゃん。挨拶くらいしっかりやってもバチは当たんないじゃん』
一方「……」スッ
『おい、切ろうとするなじゃん! ちゃんと用事はあるじゃん!』
106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 01:15:28.17 ID:gvVV4hIB0
一方「……だったらさっさと言いやがれ。こっちも暇じゃねェんだよ」
『ったく、愛想の欠片も無い奴じゃん。ああ、用事ってのは打ち止めのことじゃん』
一方「……打ち止めァ? あのガキが一体どうしたって……」
『実は――、実は貴方に服の買い物に付き合って欲しいの!! ってミサカはミサカは全力でお願いしてみる!!』
一方「……っ!」キーン
『あれ? 聞こえてないのかな。ならもう一回――』
一方「……聞こえてるから電話口で叫ぶのはやめやがれクソガキ」
『ったく、愛想の欠片も無い奴じゃん。ああ、用事ってのは打ち止めのことじゃん』
一方「……打ち止めァ? あのガキが一体どうしたって……」
『実は――、実は貴方に服の買い物に付き合って欲しいの!! ってミサカはミサカは全力でお願いしてみる!!』
一方「……っ!」キーン
『あれ? 聞こえてないのかな。ならもう一回――』
一方「……聞こえてるから電話口で叫ぶのはやめやがれクソガキ」
107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 01:18:36.38 ID:gvVV4hIB0
『ならよかったってミサ――、っと、スマン。受話機取られたじゃん。まあ、要件はこの子の言った通りじゃん』
一方「そンなもン、テメェが連れて行けばいいだろォが。ガキとはいえ女物の服ならなおさら……」
『あの子がお前と一緒に行きたいって言ってるじゃん』
一方「……」
『せっかく買い物にいくんだったらお前と一緒がいいって言うじゃん。だから行ってやってほしいじゃん』
一方「…………チッ、いつ行くンだ? 日によっては行ってやっても――」
『ホントじゃ――、ねえ、ヨミカワ。ミサカはし○むらでもいいよって、ミサカはミサカは懐具合を気遣って……むぐっ!』
『打ち止め! 黙ってるじゃん! 今せっかく説得できそうなとこ……あ』
『……こほん。というわけで早速明日――』
一方「切るぞ、じゃあな」
一方「そンなもン、テメェが連れて行けばいいだろォが。ガキとはいえ女物の服ならなおさら……」
『あの子がお前と一緒に行きたいって言ってるじゃん』
一方「……」
『せっかく買い物にいくんだったらお前と一緒がいいって言うじゃん。だから行ってやってほしいじゃん』
一方「…………チッ、いつ行くンだ? 日によっては行ってやっても――」
『ホントじゃ――、ねえ、ヨミカワ。ミサカはし○むらでもいいよって、ミサカはミサカは懐具合を気遣って……むぐっ!』
『打ち止め! 黙ってるじゃん! 今せっかく説得できそうなとこ……あ』
『……こほん。というわけで早速明日――』
一方「切るぞ、じゃあな」
108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 01:22:01.95 ID:gvVV4hIB0
『ちょ、ちょっと待つじゃん! 仕方のないことじゃん!』
一方「なにがだ。今時の教師はガキから金をせびンのか?」
『情けないのは分かってるじゃん。でも、独身のはずなのに扶養対象が二人もいるのは明らかにきついじゃん……』
一方「良かったな。今、無職の男に惚れこんでも、すぐに結婚して養っていけるじゃねェか」
『打ち止めは比較的我慢してくれてるけど、服は買わないわけにはいかないじゃん?』
一方「削るところはいくらでもあンだろォが。芳川の服代とか芳川の食費とか、むしろ芳川にかかる金全部とかよ」
『――君はさらりと酷いことを言うわね』
一方「聞き耳立ててねェで、オマエはさっさと働け」
一方「なにがだ。今時の教師はガキから金をせびンのか?」
『情けないのは分かってるじゃん。でも、独身のはずなのに扶養対象が二人もいるのは明らかにきついじゃん……』
一方「良かったな。今、無職の男に惚れこんでも、すぐに結婚して養っていけるじゃねェか」
『打ち止めは比較的我慢してくれてるけど、服は買わないわけにはいかないじゃん?』
一方「削るところはいくらでもあンだろォが。芳川の服代とか芳川の食費とか、むしろ芳川にかかる金全部とかよ」
『――君はさらりと酷いことを言うわね』
一方「聞き耳立ててねェで、オマエはさっさと働け」
110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 01:25:36.70 ID:gvVV4hIB0
『と、まあこういう状況だから正直藁にも縋りたい気分じゃん?』
一方「オマエにとって俺は藁か」
『藁って言うよりは色的にもモヤシ――「じゃあな」 ああ! だから切ろうとするなって言ってるじゃん!』
一方「仮にも頼み事しよォとしてる奴の態度じゃねェな」
『まあ、だから一緒に行ってやってくれるじゃん?』
一方「今の流れのどこに行く要素があった」
『……そうか、わかったじゃん。打ち止め、私と一緒に行って安いヤツ適当に選んでくるじゃん』
『うん。それでいいよってミサカは――』
一方「――おい、何言ってやがるオマエら」
一方「オマエにとって俺は藁か」
『藁って言うよりは色的にもモヤシ――「じゃあな」 ああ! だから切ろうとするなって言ってるじゃん!』
一方「仮にも頼み事しよォとしてる奴の態度じゃねェな」
『まあ、だから一緒に行ってやってくれるじゃん?』
一方「今の流れのどこに行く要素があった」
『……そうか、わかったじゃん。打ち止め、私と一緒に行って安いヤツ適当に選んでくるじゃん』
『うん。それでいいよってミサカは――』
一方「――おい、何言ってやがるオマエら」
111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 01:28:20.04 ID:gvVV4hIB0
『――え?』
一方「適当だと? ナメたこと言ってんじゃねェよ。これからどんどん寒くなるってのに、安物買って風邪ひいたらたいへ――面倒だろォが」
『ま、まあ、それはそうじゃん』
一方「それにガキの頃からセンスの悪ィ服着せてたら、いざ将来自分で選ぶ時に、まともなモン選べねェぞ」
『確かに――』
一方「どォせ万年ジャージ女と研究ばっかの無職に、クソガキにぴったりのセンスのある服は選べねェだろォしな」
『あ――』
一方「仕方ねェから俺が付き添ってやらァ。欲しい物はなンでも買ってやるから、行きたい店選ンどけってクソガキに言っとけ」
一方「適当だと? ナメたこと言ってんじゃねェよ。これからどんどん寒くなるってのに、安物買って風邪ひいたらたいへ――面倒だろォが」
『ま、まあ、それはそうじゃん』
一方「それにガキの頃からセンスの悪ィ服着せてたら、いざ将来自分で選ぶ時に、まともなモン選べねェぞ」
『確かに――』
一方「どォせ万年ジャージ女と研究ばっかの無職に、クソガキにぴったりのセンスのある服は選べねェだろォしな」
『あ――』
一方「仕方ねェから俺が付き添ってやらァ。欲しい物はなンでも買ってやるから、行きたい店選ンどけってクソガキに言っとけ」
115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 01:31:59.18 ID:gvVV4hIB0
『そ、そっか。助かるじゃん。打ち止めも喜ぶ――』
一方「勘違いすんなァ。世間一般のガキ共と同じように買い物すらできねェのはさすがに見過ごせねェだけだ。あのクソガキのためじゃねェ」
『わ、わかってるじゃん。じゃあ、行きたい店を打ち止めが決めたらまた連絡するじゃん』
一方「ああ、じゃあ切るぞ」
『それよりミサカは今、下位個体からおもしろいことを聞――』
ピッ
一方「……」スタスタ
一方「待たせたな、オリジナ――、……何やってやがんだ?」
美琴「御見それしました」ドゲザ
一方「……あァ?」
一方「勘違いすんなァ。世間一般のガキ共と同じように買い物すらできねェのはさすがに見過ごせねェだけだ。あのクソガキのためじゃねェ」
『わ、わかってるじゃん。じゃあ、行きたい店を打ち止めが決めたらまた連絡するじゃん』
一方「ああ、じゃあ切るぞ」
『それよりミサカは今、下位個体からおもしろいことを聞――』
ピッ
一方「……」スタスタ
一方「待たせたな、オリジナ――、……何やってやがんだ?」
美琴「御見それしました」ドゲザ
一方「……あァ?」
118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 01:35:08.55 ID:gvVV4hIB0
―――――――――――
一方「……つまりオマエはそのツンデレとやらをこの俺に学びに来たと。……すり潰していいか?」
美琴「たとえ体がバラバラになってもツンデレを学ぶことはやめないわよ」
一方「何がテメェをそうさせてンだよ……」
美琴「……アンタのツンデレは見事だったわ。私が今までやってきたことが児戯に思えるくらいに」
一方「なァ、オマエ頭わいてンじゃねえのか?」
美琴「一見すると本当に冷たいとしか思われかねないほどのツンと、落差の大きいデレ。理想のツンデレと言っても過言じゃない」
一方「そーかよ。さっさと帰れ」
美琴「あの娘がツンデレマスターと呼ぶだけのことはある。これをマスターできれば私も……。だからお願い」ドゲザ
120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 01:38:18.95 ID:gvVV4hIB0
一方「テメェのことなンざ知るかよ」
美琴「……ふーん、そうよね。どうせ私とアンタには『あの実験』のことくらいでしか関わりがないもんね」
一方「……なンだよ」
美琴「別にー? あーあ、あの時は辛かったなー。誰にも話せなくて、誰にも頼れなくて――」
一方「…………おい」
美琴「ずっと一人で思い詰めててー、もう最後は死んじゃおっか、なーんて考えたりもしたなー」
一方「……おい、オリジナル」
美琴「いろんな人も巻き込んじゃったしー。私の、そう、わ・た・し・のせいでさー」
一方「がァァァァ!! うるせェよ! 協力すりゃいいンだろォが!!」
美琴「えっ、ほんとにー? いやー、なんか無理矢理頼んだみたいで悪いわねー」
一方「どの口が言ってやがる……、クソアマが」
美琴「……ふーん、そうよね。どうせ私とアンタには『あの実験』のことくらいでしか関わりがないもんね」
一方「……なンだよ」
美琴「別にー? あーあ、あの時は辛かったなー。誰にも話せなくて、誰にも頼れなくて――」
一方「…………おい」
美琴「ずっと一人で思い詰めててー、もう最後は死んじゃおっか、なーんて考えたりもしたなー」
一方「……おい、オリジナル」
美琴「いろんな人も巻き込んじゃったしー。私の、そう、わ・た・し・のせいでさー」
一方「がァァァァ!! うるせェよ! 協力すりゃいいンだろォが!!」
美琴「えっ、ほんとにー? いやー、なんか無理矢理頼んだみたいで悪いわねー」
一方「どの口が言ってやがる……、クソアマが」
123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 01:41:39.13 ID:gvVV4hIB0
一方「だがちょっと待て。はっきり言うが、俺はそのツンデレとやらを知らねェぞ」
美琴「え? さっき、あんなに見事なツンデレを披露したのに?」
一方「そもそもそれが分からねェンだよ。俺が何をやったって言うンだ?」
美琴「無自覚……ね。うらやましい限りだわ。私が必死に学ぼうとしてるのに、アンタは初めからツンデレだなんて……」
一方「何言ってるか分からねェが、やっぱりオマエ帰れ」
美琴「じゃあ、しょうがないわ。さっきの電話の相手を思い浮かべて、一人で会話してみて。そこから学んでみるから」
一方「なァ、オマエは俺に妄想で一人会話っつう痛々しいことをやらせてェのか?」
美琴「電話の相手はどういう人? 参考になるかもしれないから一応教えておいて」
一方「無視してんじゃねェよ、チクショオ……。電話の相手はアンチスキルのババァだぞ」
美琴「え? さっき、あんなに見事なツンデレを披露したのに?」
一方「そもそもそれが分からねェンだよ。俺が何をやったって言うンだ?」
美琴「無自覚……ね。うらやましい限りだわ。私が必死に学ぼうとしてるのに、アンタは初めからツンデレだなんて……」
一方「何言ってるか分からねェが、やっぱりオマエ帰れ」
美琴「じゃあ、しょうがないわ。さっきの電話の相手を思い浮かべて、一人で会話してみて。そこから学んでみるから」
一方「なァ、オマエは俺に妄想で一人会話っつう痛々しいことをやらせてェのか?」
美琴「電話の相手はどういう人? 参考になるかもしれないから一応教えておいて」
一方「無視してんじゃねェよ、チクショオ……。電話の相手はアンチスキルのババァだぞ」
125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 01:47:44.08 ID:gvVV4hIB0
美琴「アンチスキル? へぇー、アンタ年上趣味なんだ。じゃあその人のこと考えながら会話してみて」
一方「……あいつと話すことなンざねェよ」
美琴「え? なにそれ。好きな相手と話したいことくらいあるでしょ?」
一方「……なァ、誰が誰を好きだって?」
美琴「? アンタが、そのアンチスキルの人を」
一方「なンの冗談だ。ンなことありえねェよ」
美琴「え? じゃあ、アンタさっきまで一体誰にツンデレを――」
バタン!!
「こんにちわー! ってミサカはミサカは大きな声で挨拶してみたり」
一方「……あいつと話すことなンざねェよ」
美琴「え? なにそれ。好きな相手と話したいことくらいあるでしょ?」
一方「……なァ、誰が誰を好きだって?」
美琴「? アンタが、そのアンチスキルの人を」
一方「なンの冗談だ。ンなことありえねェよ」
美琴「え? じゃあ、アンタさっきまで一体誰にツンデレを――」
バタン!!
「こんにちわー! ってミサカはミサカは大きな声で挨拶してみたり」
126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 01:49:40.43 ID:gvVV4hIB0
一方「クソガキ……? 一体なンだ?」
美琴「……誰? アンタの友達? っていうか今”ミサカ”って……」
打ち止め「おお! ホントにお姉様がいるよ、ってミサカはミサカは下位個体の情報に感謝しつつダーイブしてみたり!」ドサッ
美琴「のおっ!? お、お姉様って、この子一体なに!?」
一方「……」
打ち止め「えーっと、初めましてお姉様! ミサカは妹達の検体番号20001、打ち止めって言います! ってミサカはミサカは自己紹介してみたり」
美琴「に、20001……? まだ他の妹達が居たの……?」
打ち止め「細かい事情は置いといて、ミサカは10032号から話を聞いてお姉様を手助けしに来たんだよ、ってミサカはミサカは目的を話してみる」
美琴「……誰? アンタの友達? っていうか今”ミサカ”って……」
打ち止め「おお! ホントにお姉様がいるよ、ってミサカはミサカは下位個体の情報に感謝しつつダーイブしてみたり!」ドサッ
美琴「のおっ!? お、お姉様って、この子一体なに!?」
一方「……」
打ち止め「えーっと、初めましてお姉様! ミサカは妹達の検体番号20001、打ち止めって言います! ってミサカはミサカは自己紹介してみたり」
美琴「に、20001……? まだ他の妹達が居たの……?」
打ち止め「細かい事情は置いといて、ミサカは10032号から話を聞いてお姉様を手助けしに来たんだよ、ってミサカはミサカは目的を話してみる」
128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 01:52:26.67 ID:gvVV4hIB0
美琴「あの娘に……? 手助けってなんのこと?」
打ち止め「もちろんお姉様がツンデレをマスターするためのお手伝いだよってミサカは――わっ!」
美琴「打ち止め! アンタとってもいい娘ね! ありがとう!」ギュッ
打ち止め「お姉様に褒められて嬉しい! ってミサカはミサカは喜びを表現してみたり」
一方「……それなら俺の役目は終わりでいいな? そっちのソファで寝るからあんまうるさくすンじゃねェぞ」
美琴「ちょ、ちょっと待ちなさいよ。アンタからも話を……」
打ち止め「大丈夫だよ、お姉様。ミサカにはこの秘密兵器があるから! ってミサカはミサカは胸を張って言ってみたり」
美琴「紙……? 何か書いてあるの?」
一方「……ふゥ」ドサッ
打ち止め「もちろんお姉様がツンデレをマスターするためのお手伝いだよってミサカは――わっ!」
美琴「打ち止め! アンタとってもいい娘ね! ありがとう!」ギュッ
打ち止め「お姉様に褒められて嬉しい! ってミサカはミサカは喜びを表現してみたり」
一方「……それなら俺の役目は終わりでいいな? そっちのソファで寝るからあんまうるさくすンじゃねェぞ」
美琴「ちょ、ちょっと待ちなさいよ。アンタからも話を……」
打ち止め「大丈夫だよ、お姉様。ミサカにはこの秘密兵器があるから! ってミサカはミサカは胸を張って言ってみたり」
美琴「紙……? 何か書いてあるの?」
一方「……ふゥ」ドサッ
130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 01:55:32.78 ID:gvVV4hIB0
打ち止め「この紙には、今まであの人の言葉とか行動の中で、ミサカが嬉しかった事を書き留めてあるの、ってミサカはミサカは説明してみたり」
一方「!?」ガタッ
美琴「おお! つまりそれを聞けばツンデレの極意が……! 打ち止め! アンタ本当にいい娘だわ! 今度一緒にケーキ食べに行こっ!」
打ち止め「わーい、お姉様とケーキ! ってミサカはミサカははしゃいでみたり」
美琴「よし、じゃあ早速頼むわね、打ち止め!」
打ち止め「はーい。嬉しかったランキングの五位は、ミサカとあの人が初めて会った時、嫌そうににしながらもご飯を――」
一方「クソガキィィィィィィィィ!! なにくだらねェことを言いふらそうとしてやがんだァァァ!?」
美琴「わ、ちょっと! なによいきなり!」
打ち止め「わわ、紙を持っていかないでってミサカは――」
一方「!?」ガタッ
美琴「おお! つまりそれを聞けばツンデレの極意が……! 打ち止め! アンタ本当にいい娘だわ! 今度一緒にケーキ食べに行こっ!」
打ち止め「わーい、お姉様とケーキ! ってミサカはミサカははしゃいでみたり」
美琴「よし、じゃあ早速頼むわね、打ち止め!」
打ち止め「はーい。嬉しかったランキングの五位は、ミサカとあの人が初めて会った時、嫌そうににしながらもご飯を――」
一方「クソガキィィィィィィィィ!! なにくだらねェことを言いふらそうとしてやがんだァァァ!?」
美琴「わ、ちょっと! なによいきなり!」
打ち止め「わわ、紙を持っていかないでってミサカは――」
133: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 01:58:26.29 ID:gvVV4hIB0
美琴「アンタねえ! こんな小さい子相手にに何してんのよ!」
一方「うるせェ!! もともとこのクソガキがつまんねェこと……uhflahihiwjkj?sudslb ua?khushd」ドサッ
美琴「って、どうしたのよいきなり倒れて」
打ち止め「お姉様! 今のうちにこの人を縛っちゃおう! ってミサカはミサカは提案してみたり」
美琴「いや、これ大丈夫なの……? なんか結構アレな状態っぽいんだけど」
一方「hieholaiewoju?huieio&ue,fki,?iuyhiewkeiuwl.lji」
打ち止め「ダイジョーブ、問題なし! ってミサカはミサカは答えてみたり」
美琴「……まあ、邪魔されたら嫌だし縛っておこっか」
一方「うるせェ!! もともとこのクソガキがつまんねェこと……uhflahihiwjkj?sudslb ua?khushd」ドサッ
美琴「って、どうしたのよいきなり倒れて」
打ち止め「お姉様! 今のうちにこの人を縛っちゃおう! ってミサカはミサカは提案してみたり」
美琴「いや、これ大丈夫なの……? なんか結構アレな状態っぽいんだけど」
一方「hieholaiewoju?huieio&ue,fki,?iuyhiewkeiuwl.lji」
打ち止め「ダイジョーブ、問題なし! ってミサカはミサカは答えてみたり」
美琴「……まあ、邪魔されたら嫌だし縛っておこっか」
139: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 02:01:48.93 ID:gvVV4hIB0
あ、
>× こんな小さい子相手にに何してんのよ!
○ こんな小さい子相手に何してんのよ!
>× こんな小さい子相手にに何してんのよ!
○ こんな小さい子相手に何してんのよ!
140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 02:02:39.48 ID:gvVV4hIB0
――――――――――――――
打ち止め「さて、ランキングの発表を再開するよ、ってミサカはミサカは張り切ってみたり」
美琴「おー」パチパチパチ
一方「クソガキィィィ! 今なら許してやるからこれを解きやがれェ!!」
打ち止め「それで、最初の時は本当に無愛想だったんだけど、なんだかんだで寝るところとかご飯を提供してくれて――」
一方「オリジナル! テメェでもいい! この縄を早く解けェェ!!!」
美琴「ふむふむ、なるほど。できればその時の台詞を詳しく――」
一方「テメェらあああああ!! このまま放置しやがったらただじゃ済まさねェからなああああああああ!!?」
打ち止め「――まあ、最初の時はあの人に服を着てなかったミサカの毛布を剥ぎとられたから――」
一方「打ち止めァァァァァさァァン!? 反省しましたあああああああ!! 反省したから早く縄をおおおおおおおお!!!」
・
・
・
打ち止め「――と、これでランキングの発表は全部終了、ってミサカはミサカは宣言してみたり」
142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 02:06:20.30 ID:gvVV4hIB0
美琴「……素晴らしいわ。ここまで一方通行のツンデレ力が強力だったなんて」
一方「」チーン
美琴「打ち止め。今度ぜひ一緒においしいスイーツ食べ歩きでもしましょう。ううん、是非奢らせて」
打ち止め「うん! ミサカも楽しみにしてるよ、ってミサカはミサカははしゃいでみたり」
美琴「アンタもありがとね、これで目的を果たせそうだわ。よかったら今度お礼させてね」
一方「……いっそ殺せェ」
一方「」チーン
美琴「打ち止め。今度ぜひ一緒においしいスイーツ食べ歩きでもしましょう。ううん、是非奢らせて」
打ち止め「うん! ミサカも楽しみにしてるよ、ってミサカはミサカははしゃいでみたり」
美琴「アンタもありがとね、これで目的を果たせそうだわ。よかったら今度お礼させてね」
一方「……いっそ殺せェ」
143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 02:08:42.72 ID:gvVV4hIB0
打ち止め「もう、貴方ってば、ちゃんと挨拶しなきゃだめだよ、ってミサカはミサカは説教してみたり」
美琴「じゃ、私は早速実践しに行くからまた今度ね。ばいばい、打ち止め」
打ち止め「ばいばいお姉様!」
バタン
打ち止め「ねえねえ、今日はヨミカワが煮込みハンバーグを作るから一緒に食べようよ、ってミサカはミサカは提案してみる」
一方「……ァァ」
打ち止め「もう! 早く立ち直ってよー、ってミサカはミサカは慰めてみたり」
一方「……あァ」グス
打ち止め「ええっ!? もしかして貴方泣いてるの!? ってミサカはミサカは――」
美琴「じゃ、私は早速実践しに行くからまた今度ね。ばいばい、打ち止め」
打ち止め「ばいばいお姉様!」
バタン
打ち止め「ねえねえ、今日はヨミカワが煮込みハンバーグを作るから一緒に食べようよ、ってミサカはミサカは提案してみる」
一方「……ァァ」
打ち止め「もう! 早く立ち直ってよー、ってミサカはミサカは慰めてみたり」
一方「……あァ」グス
打ち止め「ええっ!? もしかして貴方泣いてるの!? ってミサカはミサカは――」
145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 02:12:34.30 ID:gvVV4hIB0
――――――――――――――
上条(また呼び出しか。しかし、御坂妹の言ってたことは……、おっ、きたきた)
上条「よう、御坂」
美琴「よ、よォ三下ァ。元気にしてやがったかァ?」ガチガチ
上条「……はい?」
美琴「な、なんだァ? 変な顔しやがって、め、メシでも食いに行くかァ?」
上条「おい、御坂……?」
美琴「金の事なら心配すんなァ。私を誰だと思ってやがる、学園都市第三位の――」
上条(またなんか暴走してるな……。けど、本当に俺のために?)
150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 02:15:51.67 ID:gvVV4hIB0
~~~~~~~~~~~~~~~
御坂妹「――やはり、お姉様がツンデレの事を知ろうとしていたのは貴方が原因でしたか、とミサカは自分の予想通りだったことに勝ち誇ります」
上条「すまん、もしかしてお前にも迷惑かかっちまったか?」
御坂妹「いえ、それよりまたお姉様が少し変な言動を見せるかもしれませんが引かれないように進言を――」
上条「ああ、大丈夫だ。しかし、御坂のやつなんでそんなに……」
御坂妹「……はぁ。やはり貴方は分かっていないのですね、とミサカは落胆を隠さず愚痴ります」
上条「な、なにがでせう?」
御坂妹(これ以上はアシストし過ぎのような気もしますが……、まあいいでしょう)
152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 02:18:45.57 ID:gvVV4hIB0
御坂妹「お姉様は貴方がツンデレキャラに夢中になっていることを聞いて、ツンデレになりたいと言っていたのですよ?」
上条「……え?」
御坂妹「そこまで言えば、さすがの貴方も分かりますよね、とミサカは理解しているかどうか確かめてみます」
上条「いや、それは……本当なのか?」
御坂妹「少なくともミサカに相談しにきたお姉様は必死でしたよ、とミサカは伝えます」
上条「そっ、か……。わかった、わざわざありがとな」
御坂妹「いえ、それでは」
~~~~~~~~~~~~~~~
154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 02:21:21.43 ID:gvVV4hIB0
美琴「そォだなァ、ファミレスのハンバーグなんてどォだ? あれはなかなか……」
上条(なんでこうなったのかは分らねえけど……)
上条「な、なあ、御坂」
美琴「おお、サラダもドリンクバーも全部頼んでいいぜェ。けど、勘違いすんじゃねェぞ。別にオマエのためじゃ――」
上条「お前の最近の行動って、その、全部俺のため……なのか?」
美琴「…………ふぇ?」
上条(なんでこうなったのかは分らねえけど……)
上条「な、なあ、御坂」
美琴「おお、サラダもドリンクバーも全部頼んでいいぜェ。けど、勘違いすんじゃねェぞ。別にオマエのためじゃ――」
上条「お前の最近の行動って、その、全部俺のため……なのか?」
美琴「…………ふぇ?」
157: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 02:24:34.75 ID:gvVV4hIB0
上条「えーっと、そういう風に聞いて、さ」
美琴「え、あ…あ、あ」カァァ
美琴「な、なに言ってんのよ!! そんなわけ……」
美琴(そんなわけ、ない? 違う、これじゃいつもと同じ――)
上条「す、すまん! 変なこと言って――」
美琴「そんなわけ、そんなわけ…………ある」ボソッ
美琴「え、あ…あ、あ」カァァ
美琴「な、なに言ってんのよ!! そんなわけ……」
美琴(そんなわけ、ない? 違う、これじゃいつもと同じ――)
上条「す、すまん! 変なこと言って――」
美琴「そんなわけ、そんなわけ…………ある」ボソッ
160: さるった 2010/11/16(火) 02:27:32.47 ID:gyFEbCoeP
上条「え?」
美琴「ちっ、違うのよ!? そ、そのアンタの好みとかそんなんじゃなくて! ただ…その、ほら、アンタがツンデレがいいって言うから!」
上条「御坂……」
美琴「その…だって、アンタいっつも忙しそうにしてて、全然話とか、でき…ないし、私はいっつもビリビリしてばかりで」
上条「……」
美琴「いつまでたっても、ずっと、こんな関係じゃ…ちょっとだけ、嫌で。だから、きっかけ…とか」
上条「……」
美琴「それで、その…それで!」
ガシッ
美琴「ふぇ?」
美琴「ちっ、違うのよ!? そ、そのアンタの好みとかそんなんじゃなくて! ただ…その、ほら、アンタがツンデレがいいって言うから!」
上条「御坂……」
美琴「その…だって、アンタいっつも忙しそうにしてて、全然話とか、でき…ないし、私はいっつもビリビリしてばかりで」
上条「……」
美琴「いつまでたっても、ずっと、こんな関係じゃ…ちょっとだけ、嫌で。だから、きっかけ…とか」
上条「……」
美琴「それで、その…それで!」
ガシッ
美琴「ふぇ?」
165: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 02:30:12.46 ID:gyFEbCoeP
上条「その、ありがとう。御坂」
美琴「あ、あ……」カァァ
上条「なんていうか……嬉しい」
美琴「やっ、その…ちがっ、だから、アンタのためなんかじゃ……」
上条「……ああ。分かってるよ」
上条(もしかして御坂って……)
美琴「そ、そう。分かってればいいんだけど、さ」
上条「……なあ、御坂。よかったら今度――」
美琴「あ、あ……」カァァ
上条「なんていうか……嬉しい」
美琴「やっ、その…ちがっ、だから、アンタのためなんかじゃ……」
上条「……ああ。分かってるよ」
上条(もしかして御坂って……)
美琴「そ、そう。分かってればいいんだけど、さ」
上条「……なあ、御坂。よかったら今度――」
168: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 02:33:23.32 ID:gyFEbCoeP
―――日曜日
上条「やぁー、すまん! そこでケンカに巻き込まれて――」
美琴「遅いわよ! 何分待たせる気よ!」バチィ
上条「おいおい! 今日はビリビリは無しって約束だろ?」
美琴「だったら、怒らせる事しないでよね! まったく!」
上条「さて、とりあえず買い物に行くんだっけ?」
美琴「んー、そうね。服でも見に行こうかなって思ってるんだけど」
上条「うし、じゃあ行くか」
ギュッ
172: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 02:35:23.23 ID:gyFEbCoeP
美琴「ちょ!? あ、アンタ、手! 手が……」
上条「せっかくのデートなんだからこれくらいいいだろ?」
美琴「デ、デー……」プシュー
美琴「ち、違うわよ! デートじゃなく買い物でしょうがっ!!」
上条「ああ、そうだったな。さ、行こうぜ」
美琴「……な、なんか最近のアンタ……なんていうか、その、ずるい」
上条「さぁー? 上条さんはなんの事かわかりませんよっと」
美琴「うー……」
上条「せっかくのデートなんだからこれくらいいいだろ?」
美琴「デ、デー……」プシュー
美琴「ち、違うわよ! デートじゃなく買い物でしょうがっ!!」
上条「ああ、そうだったな。さ、行こうぜ」
美琴「……な、なんか最近のアンタ……なんていうか、その、ずるい」
上条「さぁー? 上条さんはなんの事かわかりませんよっと」
美琴「うー……」
175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/16(火) 02:38:31.13 ID:gyFEbCoeP
美琴「いいわよもう……」プイッ
上条(ああ、なんつーか……)
上条「あ、そういやこの前宿題教えてくれてありがとな。お陰で助かったぜ」
美琴「え、あ、べ、別にアンタのためじゃなく、補習とかで予定崩されたら困るからで――」
上条「ああ、分かってる。分かってるって」
美琴「……やっぱりなんか、ずるいわよ」
上条「お、バス来たぞ。空いてるといいなー」
上条(……やっぱり、ツンデレっていいな)
End
上条(ああ、なんつーか……)
上条「あ、そういやこの前宿題教えてくれてありがとな。お陰で助かったぜ」
美琴「え、あ、べ、別にアンタのためじゃなく、補習とかで予定崩されたら困るからで――」
上条「ああ、分かってる。分かってるって」
美琴「……やっぱりなんか、ずるいわよ」
上条「お、バス来たぞ。空いてるといいなー」
上条(……やっぱり、ツンデレっていいな)
End
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