2: ◆6RLd267PvQ 21/03/09(火)21:02:39 ID:GQo
~喫茶店~

加蓮「カプチーノと…えと、この特製バゲットって一人だと多い……のかな」

P「多かったら手伝う手伝う」

加蓮「そっか、うん……じゃ、それと…」

P「ブレンド1つ。とりあえずそれで」

店員「かしこまりました」ペコリ

加蓮「……何か、落ち着かないな」

P「よく来るんだろ?」
 



3: ◆6RLd267PvQ 21/03/09(火)21:02:58 ID:GQo
加蓮「私は…そうだけど、Pさんとは初めてでしょ? 何ていうか、変なカンジ…」

P「居心地良さそうだもんな、この店。と言うか、わざわざそんなお気に入りの場所に俺を連れてきて良かったのか?」

加蓮「いいの、そこは気にしないで」

P「あいよ」

加蓮「………」

P「………」

4: ◆6RLd267PvQ 21/03/09(火)21:03:11 ID:GQo
店員「お待たせしました、こちらブレンドコーヒーとカプチーノです。バゲットはもう少々お待ちを」

加蓮「あ、カプチーノこっちで」

P「ブレンドこっちです」

店員「ごゆっくり」

P「……うん、うまいな」

加蓮「でしょ? それに……ちょっと落ち着く味。」

P「だな。……ところで加蓮」

5: ◆6RLd267PvQ 21/03/09(火)21:03:24 ID:GQo
加蓮「…うん」

P「話、あるんじゃないのか」

加蓮「…まぁ、あるけど…」

P「……?」

加蓮「……う~…」

加蓮(確かに話があるって連れ出したのアタシだけど……一緒に来たかっただけっていうか……素直に言うのも何かアレだしハズいし…あーもうどうしよ…)

6: ◆6RLd267PvQ 21/03/09(火)21:03:36 ID:GQo
店員「こちら、特製バゲットになります」ドサッ

加蓮「デカっ」

P「いや丸ごとかよ」

店員「ごゆっくり」

P「あ、切り分けるのも自分でやるのね…でも何かいいニオイだなぁ…」キコキコ

加蓮「そ、そう!このバゲット!」

P「ん?」

加蓮「ほら、このバゲット美味しいって評判で…、えっと」

7: ◆6RLd267PvQ 21/03/09(火)21:03:49 ID:GQo
加蓮「でも私一人じゃ食べ切れないかもって……その」

P「…ナルホドな」フッ

加蓮「…今笑ったぁ」

P「いや、気のせいだって。……確かに美味いぞコレ、評判になるだけあるよな」

加蓮「…あ、ホントに美味しい」

P「な」

加蓮「評判なのはホントにだよ、ホントなんだから」

P「わかってるよ」

8: ◆6RLd267PvQ 21/03/09(火)21:04:01 ID:GQo
P「いやー、しかしこんなには食べ切れないかもしれないな…顎使うし、バゲットって」

加蓮「まさか丸ごと出てくるなんてね…美味しいんだけど」

加蓮「無難にケーキとかのが良かったかな…」

P「ま、こういうのも醍醐味だろ、余った分は持ち帰り出来ないか聞いてみよう、後で」

9: ◆6RLd267PvQ 21/03/09(火)21:04:13 ID:GQo
加蓮「…持ち帰るのはいいんだけど、他の人にお土産にするのは何かヤダ」

P「まだ何も言ってないんだけど」

加蓮「Pさんそういう事しそうだもん。何かヤダ」

P「わかってるって。この店だって大事な秘密なんだもんな。大丈夫、ちゃんと内緒だ」

加蓮「……なら、いいけどさ…もう、頭撫でないの」

10: ◆6RLd267PvQ 21/03/09(火)21:04:31 ID:GQo
P「それに、加蓮さえ良ければ、また同じバゲットを頼んだっていいんだぞ」

加蓮「……ホント?」

P「バゲットでも、もっとタップリの何かでも」

加蓮「…そっか。……そっか、ふふ」

P「ま、店に迷惑がかからない範囲でな」ズズー

加蓮「む。ちょっと野暮」ムス

P「一応だ一応」

11: ◆6RLd267PvQ 21/03/09(火)21:04:47 ID:GQo
加蓮「……んー。じゃあ、次来る時は…これにしよっかな」

P「お…どれだ」

加蓮「これ。この……特製プリン、美味しそうじゃない?」

P「プリンってお前、この流れで」

加蓮「付き合ってくれるんでしょ? ならいいじゃん、プリンでも」

P「…だな」

12: ◆6RLd267PvQ 21/03/09(火)21:05:17 ID:GQo
P「なら俺も次は普段頼まないとびきり甘そうなヤツにチャレンジしてみるか? 例えばこのハニートーストとか……どうだ?」

加蓮「どうだ?って……食べるけど」クスッ

P「食べるけど、何だよ」

加蓮「意外にカワイイ趣味してるんだなって…Pさんハニートーストって顔じゃない……くふふっ…」

13: ◆6RLd267PvQ 21/03/09(火)21:05:31 ID:GQo
P「どーいう意味なのかなそれは」

加蓮「鏡貸そうか……?……ぷっ…」

P「この女………」

加蓮「あー、もう、お腹痛い…」

P「…まぁ、アレだよ、何食べてもいいって話だよ、うん」

加蓮「ホントに~? 実は誤魔化してない?」

P「…う……だってオッサン一人でハニトーってのも…なぁ」

14: ◆6RLd267PvQ 21/03/09(火)21:05:43 ID:GQo
加蓮「ま、お付き合いさせていただきますけどねー」

P「……ん?」

加蓮「え?……あっ」

加蓮「違うよ、今のお付き合いはそういうのじゃなくてええと」アタフタ

P「わかってるわかってるから、全く、落ち着きない奴だよお前も」

加蓮「…落ち着けるお店なんだよ、ホントは……もう……」ムス

15: ◆6RLd267PvQ 21/03/09(火)21:05:55 ID:GQo
P「俺には面白い店だな、色々見られてさ」

加蓮「ほんっと意地悪」

P「そりゃお互い様だ」

加蓮「……だね」

P「ああ」

加蓮「……でも、カプチーノはちょっと失敗したかなぁ」

P「ん、何だよ。口に合わなかったか」

加蓮「そうじゃないけど…ちょっと、甘くて」

P「んん…?」

16: ◆6RLd267PvQ 21/03/09(火)21:06:05 ID:GQo
とくにやまもおちもなく。

おわーれ。

引用元: 加蓮と喫茶店に行くだけのお話。