1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 04:18:24.36 ID:yvofm+WZ0
トントン 

「郵便です」

男 「はい」

男 「なんだろう、この手紙は」

男 「差出人は役所かな? 心当たりないが」




2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 04:20:19.64 ID:yvofm+WZ0
男 「とりあえず読んでみよう」バリバリ




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     /    おめでとう☆   /  /   /
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手紙 『あなたはレベル3になりました。おめでとうごさいます』

手紙 『●●●○○○○○○○』

男 「何だこりゃ」

男 「差出人も怪しげな名前だし、>>1 の悪戯だろう 」

男 「こんな手紙捨ててしまえ」

男 「クシャクシャ ポイッ」

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 04:22:30.36 ID:yvofm+WZ0
男 「おはよ・・・・・・」

友 「どうしたんだ? 浮かない顔して」

男 「いや、変な手紙が来てさ」

友 「なんて書いてあったの?」

男 「レベル3って書いてた」

友 「えっ! レベル3」

男 「うん」

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 04:23:40.37 ID:yvofm+WZ0
友 「本当かよ」カチカチ

男 「なに携帯打ってんだよ」

友 「『友人がレベル3になったナウ』っと」カチカチ

男 「え?」

友 「じゃあな、頑張れよ!」タッタッタ

男 「走って行っちまった、失礼な奴だなあ」



キーンコーンカーンコーン

男 「いけね、講義が始まる」

男 「急ごう」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 04:26:13.44 ID:yvofm+WZ0
大教室

ザワザワッ

男 「どうしたんだろ?」

男 「この科目、いつもは静かなのに」

学生 「ヒソヒソ」

友 「ヒソヒソ」

男 「あ、先生来た」



教授 「それでは授業を始める・・・・・・ムム?」

学生 ザワザワ

教授 「今日の授業は休講とする。各自自習するように」

男 「ええ? この先生そんなに無責任だったっけ」

男 「まあいいや、家に帰ろう」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 04:28:05.75 ID:yvofm+WZ0
翌日

女学生 「あのー、これ受け取ってください」

男 「えーと、君誰だっけ?」

女 「男さん、レベル3でしょ」ポッ

男 「え? あの手紙の事か」

女 「受け取ってください」ドキドキ

男 「え?」

女 「じゃあね~ハイバイ♪」

男 「何なんだ一体」


男 「女学生さんの手紙読んでみよう」

手紙 『大好きです。日曜日に○×号館で待ってます』

男 「エエッ?」

男 「でも可愛い子だったな、日曜日に行ってみるか」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 04:30:29.97 ID:yvofm+WZ0
ピンポーン

男 「はい」

ガチャ

男 「あ、町内会長さん」

町 「男君がレベル3と聞きまして」

男 「はあ」

町 「町を代表して、お祝いを申し上げに伺いました」

男 「はあ」

町 「後日改めて一席設けさせていただきますので宜しくお願いします」

男 「はあ」

町 「では失礼します」

男 「何なんだ一体」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 04:32:27.95 ID:yvofm+WZ0
---

ガタンゴトーン ガタンゴトーン

男 「長距離通学は疲れるなあ」

男 「学校の近くに引っ越そうかなあ」

男 「ムム、あれはスリじゃないか」


男 「君! 君はスリだな」

スリ 「なんだと、俺がいつス・・・・・・・あっ」

男 「ん?」

スリ 「あなたはレベル3ですか。私がスリです、財布は持ち主に返しますのでお許しください」ブルブル

スリ 「警察でも刑務所でもどこでも行きますから許してください」ガタガタ

男 「じゃあ許してあげます、あとで自首してください」

スリ 「ありがとうごさいます、すぐに自首します」パァァァッ

男 「なんなんだろ? 物凄くうれしそうに警察に行ってしまったなあ」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 04:34:47.84 ID:yvofm+WZ0
男 「学校に着いたけど」

男 「なぜか閑散としているな」

男 「あれ? 掲示板に何か書いてる」

掲示 『本日は全科目を休講とします』

掲示 『学籍番号○○××の学生を除き、速やかに帰宅~』

男 「これ、オレの番号じゃないか」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 04:37:45.23 ID:yvofm+WZ0
男 「あれ、学部長の○×先生が近づいてきた」

学部長 「男君ですね」

男 「はい」

学部長 「学部長室にいらして下さい」

男 「はあ」

男 「この先生いつも偉そうなのに、今日は馬鹿丁寧だなあ」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 04:39:59.34 ID:yvofm+WZ0
学部長 「男さん」

男 「はい」

学部長 「男さんはレベル3ですね」

男 「はい」

18: >>16 あ、ほんとだごめん 2012/06/23(土) 04:41:46.21 ID:yvofm+WZ0
学部長 「あなたは本学の名誉です。これを受け取ってください」

男 「これは卒業証書?」

学部長 「はい」

男 「でも私はまだ3年ですよ」

学部長 「いやいや、レベル3の方に教えられるような人間は本学におりません」

男 「でも、しかし」

学部長 「申し訳ありません、あなたにそれを拒否する権利はありません」

男 「えっ?」

学部長 「これは学長、文部科学大臣、総理大臣、国○事務総長の命ですので私にはどうにもなりません」

男 「そうですか、ではもう学校に来てはいけないのですね」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 04:44:51.92 ID:yvofm+WZ0
学部長 「いえいえ、そんな恐ろしい事は申しておりません」

男 「はあ」

学部長 「これからは、名誉学生として残ってください」

男 「え?」

学部長 「学費はいりません、学生証も発行します」

学部長 「ですからこれからも末永く、大学を見守ってください」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 04:47:56.67 ID:yvofm+WZ0
---

男 「家に帰ってきたけど」

男 「なんか疲れた」

男 「スリにしろ大学にしろ訳わかんない」

男 「とりあえず飛行機で実家に行くか」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 04:51:46.49 ID:yvofm+WZ0
ハイジャック 「我々はハイジャックだ」

男 「オレの乗った飛行機はハイジャックに乗っ取られた」

ハイジャック 「○○国にいる政治犯の釈放を要求する」

男 「驚いた、うわぁぁどうしよう」

ハイジャック 「もし乗客が動いたら、この爆弾を爆破させる」


ハイジャック 「ん、あの男は」

男 「えっ? オレ?」

ハイジャック 「あなただ」

男 「ひえええ、オレはハイジャックに殺される! とても怖い」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 04:55:57.34 ID:yvofm+WZ0
ハイジャック 「あなたがレベル3ですか」

男 「はい(冷汗)」

ハイジャック 「これは失礼しました、お許しください」

男 「えっ?」

ハイジャック 「男様のご希望があれば、世界中のどの空港に行かせますから許してください」ブルブル

男 「わかりました、では予定通りの空港に行ってください」

ハイジャック 「はい」ホッ

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男 「無事着いたけど、何だったんだろう」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 04:59:42.74 ID:yvofm+WZ0
ピカッ ゴロゴロ

男 「うわ、雷だ」

バチン

男 「停電してしまった」

男 「雷なら仕方ないか、あの雲じゃなあ」



雲 「は、レベル3がここにおられましたか」

男 「雲がしゃべった!」

雲 「すみません、すぐにどきます」

男 「どかなくていいよ、恵みの雨は必要だから頑張ってね」

雲 「ううっ、レベル3から優しい言葉を掛けたて頂けるなんて」ウルウル

男 「でもあんまり沢山降らさないでね、ほどほどに頼むよ」

雲 「はい、ほどほどに頑張ります」シャキーン

男 「晴れた」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 05:02:18.28 ID:yvofm+WZ0
男 「夜になってしまった」

男 「綺麗な星空だなあ」

男 「あれ、星が出てる」

星 「あなたはレベル3ではありませんか」

男 「星がしゃべった!」

星 「すみません、私10年ほど前に爆発してしまいました」ビクビク

男 「ええ! それではガンマ線が来て地球が滅んでしまいます」

星 「はい、滅んでしまいます」プルプル

男 「それは困る、今すぐ止めてください」

星 「すみません、もう元には戻せません」グスン

男 「そうか、じゃあ仕方ないな」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 05:05:22.56 ID:yvofm+WZ0
男 「母ちゃんただいまー」

母 「おかえりー」

男 「今週は大変だったよ」

母 「そうかい」

男 「ところでさ、どうも人類は滅ぶらしいんだ」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 05:12:26.57 ID:yvofm+WZ0
母 「どうしたんだい」

男 「近所の星が爆発したらしい」

母 「嘘おっしゃい、テレビのニュースでは何も言って無いよ」

男 「本当だよ」

母 「冗談の好きな子ねえ」

男 「本当だってば」

母 「冗談もほどほどにしなさい」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 05:16:57.71 ID:yvofm+WZ0
男 「弱ったなあ」

男 「こういう時はどうしたら信じてもらえるんだろう」

男 「あ、そうだ!」



男 「母ちゃん」

母 「何だい」

男 「おれレベル3なんだ、だから超新星の話も本当だ」

母 「おやまあ、じゃあ本当みたいねえ」

男 「驚かないの?」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 05:19:18.43 ID:yvofm+WZ0
母 「驚かないよ。母ちゃんはレベル9だからね」

男 「へ?」

母 「あとで、あの星付近の物理法則に話しとくね」

男 「はあ」

母 「とりあえず晩御飯食え」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 05:22:17.23 ID:yvofm+WZ0
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男 「自宅に戻ってきた」

男 「あの後新聞読んだ」

男 「急に星がタイムワープしたとの事」

男 「世界は救われた」

男 「世界中の学者が騒いでいるみたい」



男 「まあいいや」

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 05:26:06.62 ID:yvofm+WZ0
日曜日


男 「○×号館に来たが」

男 「誰もいない」

男 「あ、あそこにいるのは女学生さん >>9 だ」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 05:30:25.12 ID:yvofm+WZ0
女学生 「男さん」

男 「女学生さん」

女 「男さん、昔から好きでした」

男 「え?」

女 「私の事、忘れました?」

俺 「そういえば遠い昔に会ったような覚えがある」

女 「キスしていい?」

俺 「うん」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 05:32:00.62 ID:yvofm+WZ0
女 「チュッ」


男 「あっ!」


ピ

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 05:36:08.34 ID:yvofm+WZ0
ピ

●●●○○○○○○○

ピ

●●●●○○○○○○

ピコーン

●●●●●●●●●●


男 「キスしたらレベル10になってしまった」

男 「昔の記憶も蘇った」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 05:38:27.98 ID:yvofm+WZ0
女 「思い出した?」

男 「忘れてごめんなさい」

女 「男さん、会いたかった」

男 「オレも会いたかったよ」

女 「ウワーン」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 05:40:42.68 ID:yvofm+WZ0
男 「泣くなよ、涙で一杯だ」

女 「だって、だって嬉しいんだもん」ウワーン

男 「あーあ、涙の大洪水だ」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 05:41:17.29 ID:yvofm+WZ0
女 「あらら? 洪水で世界が水没しちゃった」テヘッ♪

男 「お茶目な奴め」

女 「えへへっ♪」

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/23(土) 05:42:59.20 ID:yvofm+WZ0
女 「世界が終わっちゃたけど、どうしよう」

男 「海だけじゃ座るところも無いし、島でも作ろうか」

女 「うん」

男 「棒で海をかき混ぜよう」

女 「あ、なんか島ができてきた」

男 「そうだね、これが日本列島になるんだね」


‐こうして世界は始まった‐



おしまい

引用元: 男 「レベル3?