1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 21:00:33.48 ID:EMEWhXQZ0
ロン「ハリー、なんだって?」

ハリー「うん、僕、イメチェンしようと思って」

ハーマイオニー「ハリー……一体、どうしたっていうの?」

ハリー「そんなに真剣にならなくったっていいさ。ちょっと、ね。思うところがあって」

ロン「その思うところっていうのを、僕らに教えていただけませんか、だ」

ハリー「あぁ、それはすぐに教えるさ。でもその前に確認したくって……協力、してくれるかい?」

ハーマイオニー「……」

ロン「……」


ロン「もちのロンさ!!」

ハーマイオニー「言うと思ったわ」

ハリー「僕も」



7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 21:05:58.56 ID:EMEWhXQZ0
ロン「とは言っても……理由を教えてくれよ。いきなりイメチェンだなんて、僕らの驚きもわかってほしいね」

ハリー「あぁ、ごめんごめん。ほら、僕って……あんまり個性がないだろう?」

ロン「そうかな?」

ハーマイオニー「えーっと、お言葉だけど、ハリー。あなたはいい意味でも悪い意味でも、この城で一番目立つ人、だと思うのだけれど」

ハリー「うん、それはほら、僕の色々とやらかした事とか、傷のこととかね。そういうので、だろう?でもさ……」

ロン「でも?」

ハリー「……別に僕は、英雄だなんて肩書きどうでもいいし、自分がそんなもので呼ばれる事に固執したり、とかはしないんだけど」

ハーマイオニー「分かってるわ、えぇ」

ハリー「……」

ハリー「……意外に、普通の人なんだぁ。って、毎度ジロジロ観られるのが……ちょっとね」

ロン「……あぁー」

ハーマイオニー「あぁ……えっと、そんなことないわ、あの、メガネが個性的だったし。そうよ、あの時……」

ハリー「うん、壊れていたからね。それって悪目立ちっていうんだ、ハーマイオニー」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 21:13:04.96 ID:EMEWhXQZ0
ロン「それで、イメチェンかい?」

ハリー「うん。思うに、僕の周りが個性的すぎるから、余計にそういう目で観られるんだと思うんだ」

ハーマイオニー「確かに、そうね。この城の人たちって変わった人ばかりだもの」

ロン「君を含めてね」

ハーマイオニー「あなたが言う台詞なの?」

ハリー「まぁまぁ。それで、ほら。ここは『必要の部屋』だろう?そういうことに入り用な物もすぐに手に入るし、丁度いいと思って」

ハーマイオニー「おあつらえ向きでは、あるわね……でもね、ハリー。あの、あまり私用にここを使いすぎるのも……」

ロン「いいじゃないか、ハーマイオニー。ハリーがこんな風に何かしたい!って言い出すのは、珍しいしね。僕は全面的に支持するよ!」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 21:21:08.81 ID:EMEWhXQZ0
ハリー「ありがとう。それで、最初はさ。手っ取り早く……髪型を、変えてみようと思う」

ハーマイオニー「まぁ、あなたが決めたのなら反対はしないけど……髪?」

ロン「あー、ハリー?」

ハリー「なんだい?」

ロン「えっとさ、君、元々そんなに髪が長いわけでもないだろう?変えるっていっても、そんなに変化をつけられないと……」

ハリー「あれ?君達にこのこと、教えてなかったかな?僕の、数少ない特技」

ロン「さり気なく僕が傷ついてるよ、ハリー」

ハーマイオニー「髪に関して、あなたから特にはなにも聞いていないわよ?傷跡を隠すために前髪は長くしがち、って聞いたくらいかしら」

ハリー「あぁ、それと少し関わるんだけどね。みててごらん……こんな髪いやだ、嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ」ブツブツブツブツ

ロン「?」

ハーマイオニー「?」

ハリー「……はい」モサァァァァァァァ

ハーマイオニー「きゃぁ!?」

ロン「うわっ!?!?!?え、君、あれ!?ハリー!?え!?なんでこんなに髪が伸びて、何がおきたんだい!?!?」

ハリー「ダーズリーのとこで、髪を丸刈りにされたことを嘆いてたら一晩で元通り、っていうことがあって……」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 21:30:04.58 ID:EMEWhXQZ0
ロン「おったまげー……すごいや、ハリー。腰まで届いてるよ、これ」

ハリー「ははは。張り切りすぎたかな」

ハーマイオニー「やけに髪質がいいのがなんだか腹立たしいわ……あなたくせっ毛じゃなかったかしら」

ハリー「伸ばすと、母さんの髪の特徴が出るみたい。えっと、それじゃ切ってみようかな……散髪用の鋏は、あるかい?」

ハーマイオニー「一瞬前までなかったはずの私たちの真後ろに、綺麗に一式揃ってるわ」

ハリー「ありがとう『必要の部屋』」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 21:39:31.64 ID:EMEWhXQZ0
ロン「へー、マグルってこういう道具を使って髪をきるのかい?剪定をするみたいじゃないか」

ハリー「ロンは、ウィーズリーおばさんが?」

ロン「うん、杖でちょいちょい、ちょいさ。えーっと、それじゃこれで切ればいいんだね?」

ジョキッジョキジョキジョキッ

ハリー「……いきなりバッサリいったね、君」

ロン「え、だってやり直しはいくらでもきくんだろう?」

ハリー「そうだけどね……うわぁ、ちょっとこれ、ふふっ。左半分丸刈りじゃないか」

ロン「ははは、ごめんごめん。それじゃ、ハリー。セルフタイムターナーといこうよ」

ハリー「遊ばないでくれよ……はいっ」モサァァァァ

ロン「いいぞいいぞ」パチパチパチ

ハーマイオニー「…………」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 21:48:24.09 ID:EMEWhXQZ0
ハリー「だから、ロン……遊ばないでくれって……っぷ、っく」プルプル

ロン「ハハハ、マクゴナガル風さ。気に入らないかい?」

ハリー「面白さとしては、大いに気に入るけどね……はい、次だ」モサァァァァ

ロン「じゃぁ、今度は……ハグリット風……」

ハリー「遊んでいるよね、君、絶対遊んでるだろう、ロン……っふふ、君、才能あるんじゃないかい?」

ロン「あぁ、こりゃぁ僕も天職を見つけられた気分さ」

ハリー「そりゃよかったね、はい、次……」モサァァァァァ

ハーマイオニー「……ハリー?」

ハリー「うん?なんだい、ハーマイオニー。そういえばさっきから、黙っているけど……」

ハーマイオニー「……」

ハーマイオニー「あなた、SF小説って、よく読むほうだった?」

ハリー「……うん?」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 21:53:22.19 ID:EMEWhXQZ0
ロン「?何を言い出したんだい、ハーマイオニー」

ハーマイオニー「漫画でも、いいわ。とにかくその……今のあなたみたいな、無限に回復してしまう、っていう能力って、見覚えあるかしら」

ハリー「あぁ、うん。あるよ。ダドリーのお古のコミック雑誌で……」

ハーマイオニー「私もそんなに、詳しいほうじゃないんだけど……そういう、その。能力の人の末路って、大体……決まっていない?」

ハリー「……」

ロン「……?」

ハーマイオニー「回復していたのは、将来の生きていく力を使っていただけで、最終的に老いてしまう、っていう……そういう」

ハリー「……」

ロン「話がみえないよ、ハーマイオニー。何がいいたいんだい?」

ハーマイオニー「……あまり、こういうことは言いたくないんだけど」


ハーマイオニー「ハリー、あなたのお父様って、その……写真で見る限り、頭が少し……お寒そうだった、わよね?お年のわり、に……?」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 21:56:21.63 ID:EMEWhXQZ0
ハリー「」

ロン「……」

ハーマイオニー「……」

ハリー「」

ロン「え、それじゃハリーのこれって、将来生える分をt」

ハリー「ロン!!!」

ロン「!」

ハリー「遊びはお終いだ!いいかい!?鋏の一振り一振りに僕の命がかかってると思ってくれ!!頼む、頼むから失敗だけはやめてくれよ!もう後がないんだ!!!」

ロン「あ……あの、えーっと……」

ハーマイオニー「……変わるわ」

ロン「……ありがとう」


ハリー「禿げたりなんて、絶対に……するもんか!」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 22:04:05.50 ID:EMEWhXQZ0
ハリー「ありがとうハーマイオニー。あの特技は金輪際ごめんこうむることにするよ」

ロン「僕も、ロンの散髪屋さんはやめにするよ」

ハーマイオニー「そうしてほしいわ。えーっと、それでハリー。もう気は済んだかしら?」

ハリー「いや、まだ諦めないさ。見た目は、髪以外変えようがないしね、制服だし……」

ハリー「となると、次は内面、性格を変えてみよう」

ロン「着いて行くよ、ハリー!」

ハーマイオニー「そもそも見た目の印象の話をしていたのではなかったかしら、ってことは言わないであげるわ、親友に免じて」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 22:08:48.16 ID:EMEWhXQZ0
ハーマイオニー「性格といったって……ハリー、あなたはあなたらしくあれば、それでいいじゃない?」

ハリー「それがいまいちだから悩んでいるんじゃないか」

ロン「そうだそうだ、ハーマイオニー!君は普通でパッとしない側の気持ちが分からないんだ!」

ハーマイオニー「まるでご自分がいたって普通で常識人で、おかしなところは何もない、といいたげね?赤毛でノッポなウィーズリーさん?」

ハリー「やめなよ、なんで君達はすぐ言い合いになるかな……」

ハリー「えっと、とにかく。性格をすぐに変えるっていうのは、少し無理があるから……とりあえず誰かを真似てみようかな、と思うんだ」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 22:15:00.92 ID:EMEWhXQZ0
ロン「いいんじゃないかな。えーっと、それじゃ?」

ハーマイオニー「そうね、手っ取り早いわ……それじゃ、ハリー?私らしさを分かってもらうために、一緒に図書館に……」

ハリー「え、あぁ、うん……」

ロン「ちょっと待って!ずるいぞ、ハーマイオニー!ハリーは先に僕と!」

ハーマイオニー「おあいにく様、早い者勝ちよ。ハリーは『優等生』のなんたるかをわかってもらうわ」

ハリー「あ、自分で言ってしまうんだ」

ロン「いいや!ハリーには僕と一緒に『お気楽人間』になるんだ!」

ハリー「ロン、それって空しくないのかな……あぁ、お気楽だからいいんだ、なるほどね」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 22:26:58.54 ID:EMEWhXQZ0
ハリー「……今日何度目になるか分からないんだけど、二人とも、とりあえず少し……」

ロン「なんだい、『優等生』って!ハリーをそんな不健康な道に導かないでほしいね!パースじゃあるまいし!」

ハーマイオニー「パーシーはとっても優秀な学徒だったわ、あなたが何と言おうと、今がどうであろうと!」

ロン「はんっ!ハリーはそんな堅苦しい性格になんかならないよ、だ!」

ハーマイオニー「『お気楽人間』?あら、そう言う割に試合前ガチガチになっておいでだったのは誰だったかしら、よ!」

ハリー「あの……」

ロン「大体、君みたいなのは、ほら!君一人で十分なのさ……えっと、宿題は君に見てもらうほうが、そうでもないと君とゆっくり」
ハーマイオニー「それに、あなたみたいなのはあなただけで十分よ!そうでないと……え?」

ハリー「『シリウスへ……やっぱりシリウスは夫婦喧嘩は食べないんですか』っと」カキカキカキ

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 22:35:06.20 ID:EMEWhXQZ0
ハリー「……で、とりあえずロンの方でいいんだね?」

ハーマイオニー「何事も経験って、思うわ、えぇ」

ロン「そうだね、うん」

ハリー「……『必要の部屋』は素直になる心までくれたのさ、なんてオチはいらないよ?」

ロン「?なんのことさ、さっぱりだよ」

ハリー「もちの君でね。それじゃ、ロン。君の『お気楽人間』っぽさを教えてくれよ」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 22:40:29.64 ID:EMEWhXQZ0
ロン「うーん……とりあえず、たっくさんおお菓子はあるかな?」

ハーマイオニー「えぇ、まさかの足元にたくさん、それはもうしきつめられていたみたいよ」

ハリー「『必要の部屋』、必要以上に凄いことはしなくてもいいんだよ」

ロン「えっと、僕といえばお菓子、っていう部分はあるよね。否定しないけどさ」ビリッ

ハリー「うん、そうだね。流れるようにカエルチョコの封を開けたもの」

ロン「またダンブルドアだ……そのうち僕、ダンブルコレクターって呼ばれそうだよ」

ハリー「無駄に響きがいいね、うん」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 22:48:12.97 ID:EMEWhXQZ0
ロン「で、お菓子だけど。なんで僕がこんなにお菓子が好きか、っていうとね」

ハーマイオニー「お子様な舌だからじゃないの?」

ロン「ラモラの腸を食べられるのが大人な魔法使いの舌だって言うんなら、僕は一生子供でいいさ。それでさ」

ロン「ほら、僕は末っ子だろう?男の兄弟で、って話だけど」

ハリー「ビル、チャーリー、パーシー、フレッド、ジョージ。お兄さんが五人だね、うん」

ハーマイオニー「一人っ子の私とハリーからしてみたら、羨ましくもあるけど……」

ロン「そうでもない、って僕ん家にきてよくわかったろ?……あれ、君って一人っ子だっけ?」

ハーマイオニー「?そうよ?」

ハリー「あれ、僕も、なんだか君から妹がいるって話をいつか聞いた気がするんだけど……気のせいかな」

ハーマイオニー「二人とも、寝ぼけるのは『魔法史』の授業だけにしてちょうだい」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 22:57:18.91 ID:EMEWhXQZ0
ロン「まぁ、いいか。それでさ。兄貴たちはもちろん、僕を色々とこう、からかいのタネにするわけだよ」

ロン「ジニーっていう下の子もいたけど、女の子だからね。あんまりいじめるとママが怖かったんだ、いや、僕をからかいすぎたときももちろん怒ってくれたけど」

ロン「で、泣いたりなんだったりした後に、ママとか、兄貴達とか……あぁ見えてパーシーとかが、お菓子をくれるんだ」

ロン「そういうわけで、僕は悩んだりへこたれたりしてもあんまりくよくよせず、お菓子を食べれればそれでいい、っていう考え方になったのさ」

ハリー「あー……刷り込み?」

ハーマイオニー「ちょっと違う気がするわ。近いものはあるけど」

ロン「そういうわけで、ハリー。悩んでたって仕方ないよ、ほら。一緒にカエルチョコを食べようよ」

ハリー「いや、悩んでいるというよりは解決のために頑張っている最中だけどね……ありがとう、あ、またダンブルドアだ」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 23:03:14.30 ID:EMEWhXQZ0
ロン「参考モグモグモグモグになったモグモグモグかい?アリー」

ハリー「ロン、君がそこまで悩む必要はなかったと思うんだけど」

ハーマイオニー「あぁは言っても、結局はロンはただ単にお菓子がすきなのよ……喋るか食べるか、どっちかにしなさい!」

ハリー「うーん……チョコを貪って、カードに一喜一憂する、魔法界の英雄……どう?」

ロン「親しみあるよな」

ハーマイオニー「マイナスだと思うわ」

ハリー「……だよね」

ロン「ちょっと待って、ハリー。その肯定はどっちに対してだい、ハリー?」

ハリー「だって君……しまいにはダンブルドアを罵りだすし」

ロン「仕方ないだろう!?これで何枚目だと思ってるのさちくしょう!マーリンの髭っ!!」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 23:09:07.81 ID:EMEWhXQZ0
ハリー「ロン、ありがとう。とても参考になったよ」

ロン「本当かい、ハリー?嬉しいな、お祝いにこのダンブルドアカードあげるよ」

ハリー「いや、遠慮しておくよ。僕も捨てられずに大量にあるし……」

ハーマイオニー「中に絵が無い状態を見計らって捨てないと、ゴミ箱の中で騒ぎだすんだったわよね?」

ハリー「僕、まだダンブルドア先生にはカッコイイイメージのままでいてほしいんだ……」

ハリー「……じゃぁ、次。ハーマイオニーだ」

ハーマイオニー「任せて。各種参考書はばっちりよ」

ドサドサドサッ

ロン「……天井から降って来たよ」

ハリー「……『必要の部屋』、さっき僕が言ってたこと、聞いてた?」

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 23:19:49.17 ID:EMEWhXQZ0
ハーマイオニー「ハリーが真面目に勉強してくれるなんて、嬉しいわ」

ハリー「うん、僕も君のとびっきりの笑顔を拝めて嬉しい限りさ」

ハリー「だからハーマイオニー、お願いだ。いもり試験レベルはやめて、初歩にしようよ、そうしよう」

ハリー「僕が今『魔法薬』のそんなもの読んだって、スネイプの授業での壊滅的な点数は変わらないわけだし、さ!」

ハーマイオニー「いいえ、ハリー。あなたは特別『魔法薬』が下手なわけじゃないわ」

ハーマイオニー「スネイプが相手だから集中しきってなかったり、いろいろね。だから、しっかり知識をつければ、上の空でもきっとしっかり作れるようになれるわ!」

ハリー「そんな、メチャクチャな……ロン、君からも何か……ロン?」

『ピッグに餌をやってきます ロナルド』

ハリー「……あぁ、ロン。君のたくましさは見習おうと思うよ、うん」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 23:28:41.23 ID:EMEWhXQZ0
ロン「……首尾はどうだい?」

ハリー「木星に、ネズミが大量にいる衛星なんてないことは分かったよ……」

ロン「……ハーマイオニー、ハリーに禁術でも使って無理に勉強させたんじゃないだろうな。こんなにゲッソリしちゃって」

ハーマイオニー「失礼ね!普通に勉強を教えていただけよ!」

ハリー「ロン……宿題とテスト前以外で勉強するのって、こんなに辛いことだったんだね……僕、改めてハーマイオニーを心底尊敬するよ」

ロン「そりゃ収穫だったね、君にはガリ勉路線は合わないってことさ、うん」

ハーマイオニー「ガリ勉って言わないで!」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 23:40:20.41 ID:EMEWhXQZ0
ハーマイオニー「まぁ、そうよね……ハリーはその、えっと……オールマイティーにどの教科もこなせる、ってタイプじゃ、ないし」

ハリー「一生懸命言葉を選んでくれてありがとう、ハーマイオニー。君ってたまに凄く優しいよね、今は逆効果だけど」

ハーマイオニー「と、とにかく。ハリーはその……得意なところを、伸ばす方向で行ったほうがいいと思うわ」

ロン「つまりは、『研究者』タイプってことかぁ」

ハリー「……」

ロン「……」

ハーマイオニー「……」

ハリー「……なんだか、嫌な流れな気がするよ?」

ロン「……何事も経験さ、ハリー」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 23:44:30.42 ID:EMEWhXQZ0
地下牢教室

スネイプ「……」

ハリー「……そういうわけで、先生のお仕事ぶりを、見学させてください」

スネイプ「……」

ハリー「……」

スネイプ「……ふざけておるのならば、ポッター。我輩にもそれ相応の、対処というものをとる用意があるが」

ハリー「先生、まず言わせてください。これは僕にとっても不本意な展開に他ならないんです」

スネイプ「……だから、ふざけておるのかと」

ハリー「大真面目です、だから困ってるんです、先生」

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 23:53:02.46 ID:EMEWhXQZ0
スネイプ「そもそも、何故我輩なのだ……君の寮監である、マクゴナガル先生もおるだろう」

ハリー「マクゴナガル先生は、猫会議でお忙しいそうです、先生」

スネイプ「……フリットフィック先生は」

ハリー「昨夜、バタービールを飲みすぎた、と。先生くらいの身長の方には、あれでも強いくらいだそうです、先生」

スネイプ「……」

ハリー「本当に残念なんですけど、 お 暇 なのが先生しかいないものですから、先生」

スネイプ「……」

ハリー「……」

スネイプ「グリフィンドールから五点減点」

ハリー「あんまりだ!」

スネイプ「君は自分の発言を省みるということを覚えてから口を開きたまえ、ポッター」

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 23:59:57.14 ID:EMEWhXQZ0
ロン「ハリーのやつ、大丈夫かな」

ハーマイオニー「平気よ、スネイプ先生はダンブルドア先生側だって、今の状況でこの城にいるなら分かりきったことじゃない」

ロン「それでもさぁ……そうだ、ハリーがあの髪の長い状態のまま行けば、よかったんじゃないか?」

ハーマイオニー「ロン……残念だけど、ハリーの見た目はハリーのお父様にそっくり、忘れちゃダメよ」

ロン「あ……そうだね、うん。地下牢教室がスネイプの怒りのあまり、その。謎の魔法薬で埋もれっちまうことになる……」


スネイプ「出て行け!!!! 出 て 行 け !!!ポッターめ!!!貴様はやはりあのポッターの息子だ我輩の研究室から出て行くのだ!!!

ハリー「僕、そんな、先生!ご機嫌を損なわせさせてしまったのならすいません……うわっ!?!?鍋から何かが吹き出てきた!?!?」


ロン「……そうでなくとも、そうなったみたいだ」

ハーマイオニー「……どっちも、お互いがいると普通でいられないものね」

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 00:07:20.81 ID:KzM4EopI0
ロン「やぁ、相棒。まるでマーチン・ミグズみたいな脱出だったな」

ハリー「やぁ、はは。まいったね、怒らせてしまったみたいだ」

ロン「何か収穫はあったかい?」

ハリー「とりあえず、あんな大人にはなりたくないな、ってところかな」

ハリー・ロン「「HAHAHAHAHAHAHA!!」」

ハーマイオニー「御託はいいのよ。ハリー、何があったの?」

ハリー「特に何も?スネイプがいきなり、グリフィンドールから減点したんだ」

ロン「うん、スネイプってそういう奴さ、うん」

ハリー「そう、だから僕が夏にシリウスから習った父さんの声マネで『そんなことだからチェリーなんだよ、泣き味噌スニベりー?』って言い返したんだ。チェリーってどういうことだろう」

ハーマイオニー「」

ロン「うん、よく言ったぜハリー。きっと子供っぽいとか、そういうことだろうさ」

ハーマイオニー「……あなたたちほどじゃないと思うわ」

ハリー・ロン「「?」」

ハーマイオニー「なんでもない……明日の寮対抗の得点砂時計は、ちょっと見ものだわね」ハァァ

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 00:14:33.60 ID:KzM4EopI0
ハリー「あんまり参考にならなかったよ……ほんと、マクゴナガル先生に話を聞ければよかったんだけど」

ロン「ホグワーツでの猫の階級を決める大事な会議なのです!だもんな」

ハーマイオニー「年功序列でいけば、先生の独壇場じゃないのかしら」

ロン「おぉっと、ハーマイオニー。今の発言はちょっと先生に聞かれたらまずいと思うよ?」

ハーマイオニー「お生憎、私はあなたが先生に対してもっともっと失礼なことを言ってることを知ってるわ」

ロン「なるべく内密にお願いします……」

ハリー「ロンはいつになったら口喧嘩でハーマイオニーに勝ってこないって分かるんだろう……」

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 00:23:35.76 ID:KzM4EopI0
ハリー「とにかく、スネイプみたいな『研究者』タイプの人っていうのは……起こりっぽくて、理不尽で」

ロン「我輩で、ねちねちしてて、それとえっと、チェリーなんだね」

ハーマイオニー「出来れば最後のは外した方がいいと思うわ、万が一聞かれた時のことを考えて」

ハリー「そんな英雄って……どう?」

ロン「ホグワーツやめろって思うね」

ハーマイオニー「というか、それもうただのスネイプ先生に変な傷があるだけじゃないの」

ハリー「……変な傷って」

ハーマイオニー「言葉の綾よ、もちのロンよ」

フレッド「おやおやぁ?お三人さん、どうしたいこんなところで」
ジョージ「喧嘩はよくないなぁ、君達らしくないんじゃないか?」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 00:34:23.91 ID:KzM4EopI0
ロン「あ、フレッド。ジョージ」

フレッド「よう、ロン。それにハリーに、われらが才女様」

ジョージ「先日の恩は忘れませんで、われらの才女様様!」

ハーマイオニー「やめなさい」

ハリー「?ハーマイオニー、二人に何をしたの?」

フレッド「おぉハリー、聞いてくれよ。ハーマイオニー様はなんと慈悲深いお心で、僕らを助けてくれたのさ」

ジョージ「おおともさ。あるレイブンクローの野郎に取りたてをしていたら、奴さん、支払う気がないとくる」

フレッド「それどころか、僕らに呪いをかけようとしやがったんだよこれが」

ジョージ「そこで颯爽と現れますは、ここにいらっしゃる才女様ってわけさ」

ロン「情けないな、二人とも」

フレッド「おぉっとロニー、口を慎め。俺達は盾の帽子を試そうとしていたから無防備だっただけだ。あんな木偶に遅れをとるわけないだろう」

ジョージ「正義感を働かせたハーマイオニーにその試みは阻まれたけどな。まぁともあれありがとう、ってことさ。礼を言っておくよ、改めて」

ハーマイオニー「なんだか言われた気がしないわ」

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 00:41:05.54 ID:KzM4EopI0
フレッド「受け取っておいてくれよ、ついでに君のいうことなら一度だけなんでも聞いてしんぜよう、WWWがね!」

ジョージ「さぁさぁお望みは何かな?授業をサボって快適な睡眠?それとも誰かの鼻面を文字通りまげてやるかい?」

ハーマイオニー「結構よ!……あ、そうね。一つだけあるわ」

ロン「あー、そうだね。個性的といえば、この二人だ」

ハリー「僕にマネできるかな……」

フレッド・ジョージ「「?」」

ハーマイオニー「二人とも、ハリーのイメチェン、手伝って頂戴」

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 00:49:01.66 ID:KzM4EopI0
フレッド「ほうほう、ハリー。つまりはこういうことか」

ジョージ「僕らの弟子、それも一番弟子になりたい、と」

ハーマイオニー「誇大解釈はやめなさい」

ハリー「似たようなものだとは、思うけどね……」

ロン「ハリーなりに、悩んでるんだ。協力してやってくれよ」

フレッド「そうは言ってもなぁ……そうだ、髪を赤く染めるなら、いい道具が」

ハリー「フレッド」

フレッド「……はい」

ハリー「僕は君を、大事な親友のお兄さんだと思いたい。思っていたい、ずっと」

フレッド「……も、もちの、ロニー坊やさ、あははははははははははは!!!」

ジョージ「ど、どうしたのさハリー、わ、笑いが必要みたいだなあっははは!」

ハーマイオニー「……しばらくは、ハリーに髪の毛の話題は禁句ね」

ロン「君が余計なこと言うから……」

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 00:58:16.05 ID:KzM4EopI0
フレッド「僕ららしさといえば、悪戯。うん、確かにそうだな」

ジョージ「むしろ悪戯が僕ら、いや、僕らが悪戯と言った所か」

ロン「何を言ってるんだい?」

フレッド「ちっちっち、ロン、君はまだ若いな。マーチン・ミグズの冒険に目を輝かせていた少年時代から何も変わっちゃいない」

ジョージ「とにかく、僕らの性格を真似したいと言うのなら、ハリー。悪戯とは切ってもきれない、そういうことさ。分かるか?」

ハリー「うん、これでも君らの事業の出資者だし」

フレッド「そこでだ、ハリー。ちっとばっかり面接のようなものをしてみよう」

ジョージ「君がこれまでどんな悪戯をしてきたか、つづがなく教えてもらおう」

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 01:08:27.50 ID:KzM4EopI0
ハリー「え?うーん……」

ロン「それなりに、やってきてるよな。僕達も」

ハーマイオニー「おかげさまで私の苦労は耐えないわ……加担してるのもあるから、なんともいえないのだけど」

ハリー「そう、だね……えぇっと、君達に比べれば、些細なことかもしれないけど」

フレッド「ハハハハハハハハ!そりゃそうさ、ハリーよ!われらが友よ!」

ジョージ「僕らの武勇伝に比べれば、あの『魔法悪戯仕掛け人』さえ……」



ハリー「一番酷かったのと言えば……スネイプの授業中に、花火を大鍋に投げ込んだり、とか?」

フレッド・ジョージ「「」」

ロン「あー……あったねぇ」

ハーマイオニー「……必死だったもの、ね」

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 01:19:25.77 ID:KzM4EopI0
フレッド「……えぇっと、ハリー?」

ジョージ「じょ、冗談きついぜ…?」

ハリー「ほんとだよ、君達だから話すけど。え?授業中に、そういうのくらい……ねぇ?」

フレッド「いや、僕らも流石に授業を妨害することは、極力……」

ジョージ「それってもう悪戯っていえないからな……笑えないし」

ハリー「え、あー……あとは、えっと、あぁ、さっきスネイプを、うん。すこぶる怒らせたね、あれも悪戯に入るのかな」

ロン「あ、そうだ!シリウス仕込の悪戯っていえるじゃないか、うん!」

フレッド「へ、へぇ?あのシリウスの……そりゃ、どキツイんだろうな!はは!聞かせてくれよ!」

ジョージ「そ、そうだな!学生時代は悪だったって、散々言っていたし!何をしたんだいハリー!」

ハリー「あぁ、『そんなことだからチェリーなんだよ、泣き味噌スニベリー?』って」

フレッド・ジョージ「「おみそれしましたっっっ!!!!」」

ハリー「え……え?」

ハーマイオニー「……」ハァァァ

91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 01:27:12.29 ID:KzM4EopI0
フレッド「僕らから君に教えるものは何も無いさ、うん、無理さ」

ジョージ「教授にそんな真似できるのは君くらいのものだ、うん」

ハリー「そんなことないだろう!?君たちの悪戯は、えっと、派手で!すごくて、あの!」

フレッド「いや……俺達は結局、授業中だから……って、どこかで日和ってたのさ、ハリー。僕らの英雄くん」

ジョージ「それに、あのスネイプに向かって……漢だ、漢だよ、ハリー。僕は君を改めて英雄と呼ぶね、あぁ」

ハリー「よく分からないよ……本当に行っちゃうのかい?二人とも……あーあ」

ロン「……君はもとから、悪戯大好き人間だった、ってことなのかな?」

ハリー「そうでもないと、思うんだけど……」

ハーマイオニー「すべてはあなたの巻き込まれ体質のせいよ、ハリー」



フレッド「俺達が甘かったな、兄弟。僕らの餞はもっともっとど派手に、そうだろ?」

ジョージ「あぁ……あの花火は、全部の教室を飛び回るくらいにしてやろうぜ……?」

95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 01:39:22.48 ID:KzM4EopI0
ハリー「うーん……どうしよう」

ロン「あの二人が、まさかの空振りだったもんな」

ハーマイオニー「いいえ、むしろクリーンヒットの場外ホームランだったわ」

ロン「?ホームランってなんだい?」

ハーマイオニー「こっちの話よ。でも、そうね……彼ら以上に、個性的な人って言っても、そうそう……」


ルーナ「あ、ハリー、ロンにハーマイオニー。こんにちわ。スモモ飛行船が綺麗に飛びそうなお天気だよ、こんなところでどうしたの?」

ハリー「……やぁ、ルーナ」

ロン「……今日は何の日だろうね」

ハーマイオニー「……知らないわ」

100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 01:48:52.61 ID:KzM4EopI0
ハリー「今日もきまってるね、ルーナ」

ルーナ「?よく言われるけど、別に変わったことはしてないよ。それなら、ハリーの傷も今日も決まってるよ」

ハリー「ほら、その、えっと……耳からぶら下がってるカブ?とかのことさ」

ルーナ「これ。ピンクのユニコーンが食べるんだよ。お父さんが言ってたモン!あんたもいる?」

ハリー「いや、ハハ。僕が近寄ったら、僕のことだから腕ごと噛まれて終わりさ、遠慮するよ」

ロン「ハリーって、意外とルーニーと普通に喋るよな」

ハーマイオニー「ルーナ、よ。ロン」

104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 01:59:09.37 ID:KzM4EopI0
ルーナ「それで、何してるの?ケセランパサランでも追いかけてる?」

ハリー「そういうわけじゃ、ないんだけど……あ!そうだ、ロン、ハーマイオニー!」

ロン「うん、今更かいハリー」

ハーマイオニー「そうね。ルーナほどの子もいないわ。だかr」

ハリー「ルーナに、変わった人を教えてもらおうよ!うん!」

ロン「……」

ハーマイオニー「……」

ルーナ「?」

ハリー「……あのね、二人とも。いくら僕でも、分別くらいあるよ、参考にする人を選ぶのに」

ロン「……スネイプより、か。うん、気持ちは分かるけどね、ハリー。さり気に酷いね」

105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 02:12:05.79 ID:KzM4EopI0
ハリー「違うんだ、ルーナはどうやってもまねしようがないし」

ルーナ「真似?あ、そうだ。鏡にじゃんけんで勝つ方法、知ってる?凄いんだよ、鏡に向かって歯をむき出して……」

ハリー「あぁ、でも僕は鏡には似た者兄弟でいてほしいよ、ルーナ」

ロン「そもそもなんの意味があるのさ、それ」

ルーナ「うん?私、いつも一人だから。鏡とじゃんけんできれば、退屈しないモン!」

ハリー「ルーナ、いいかい。グリフィンの談話室は教えられないけど、ある程度の場所を教えてあげるから、辛くなったら来るんだ。いいね?」

ルーナ「?」

ロン「あぁ、ハリーがルーナにこれでもかってくらい同情してる……」

ハーマイオニー「……マグルの学校では一人だったんだものね、ハリーも」グスッ

106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 02:20:38.53 ID:KzM4EopI0
ハリー「ともあれ、さ。ルーナ。教えて欲しいことがあるんだ、君にも」

ルーナ「なに?」

ハリー「えっと、君が知る限りでいいんだけど」

ルーナ「計り知れぬ英知こそ、われらが最大の宝なり~♪」

ロン「たくましいね、ははは……」

ハリー「……この城で、変わってる、って人。教えてくれない?」

ルーナ「? 私じゃなくていいの?」

ハリー「あ、うん、言っちゃうんだ。えーっと、君以外でお願い」

ルーナ「分かった、それじゃ、あの人だね。私も、よく分からないよ」

ハーマイオニー「ルーナがそう言うほどの?それって……?」




ルーナ「ハグリッド」

ハリー・ロン・ハーマイオニー「「「……あぁー」」」

110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 02:26:07.88 ID:KzM4EopI0
ハグリッドの小屋

ハグリッド「よぉ!おめぇさんら、元気にしとったか!?」

ハリー「やぁ、ハグリッド。もちろん元気さ、ハグリッドほどじゃないけどね」

ロン「ひさしぶり……ハグリッドは、なんだろう。『ワイルド』系?」

ハーマイオニー「こんにちは、ハグリッド……そうね、そうなるかしら」

ハグリッド「?何の話をしちょるんだ?」

ハリー「実はね……」

112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 02:34:55.88 ID:KzM4EopI0
ハグリッド「いめちぇん、なぁ……?俺には、よーわからん!」

ハリー「あー、うん。ハグリッドがするわけじゃないから、いいんだけど……」

ロン「とにかく、ハリーにハグリッドらしさ、っていうのを教えてあげてほしいんだよ」

ハグリッド「俺らしさ?俺の、俺らしさっちゅーもんは、お前。ハリーがよぉーく知っちょるはずだろ、え?」

ハグリッド「何せ俺ぁ、ハリーがあのダーズリーの豚小屋を出てからずーーーっと、友達なんだからな!」

ハリー「はは、そうだね、ハグリッド……でも、胸張りすぎるのはちょっとやめてあげてくれるかい。吹っ飛んだマグカップがロンに直撃したし」

ハグリッド「おぉ、すまんすまん」

ロン「あっついなもう、なんだよ!マーリンの髭っ!!!」

113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 02:42:44.74 ID:KzM4EopI0
ハーマイオニー「ハグリッドのハグリッドらしさ、って言えば。やっぱり動物じゃないかしら」

ハグリッド「おぉ、そうさなぁ。動物っちゅーもんは、えぇもんだ。そうだろ、え?お前さんらのおかげで、俺ぁここで教師として動物をみてやれてる……

ハグリッド「俺みてぇな、しがない半巨人がだ。お前さんたちにゃ、感謝してもしたりねぇ」

ハーマイオニー「そんな、いいのよハグリッド。頭なんて下げなくても」

ハリー「うん、そうさ。僕らは僕らの出来ることをしたまで、そして今ハグリッドにしてほしいのは、追加のマグカップを被ってしまったロンに何か拭く物を渡すことさ」

ロン「あっついよもうなんなんだよ!!!マーリンの髭!!髭!!!」

115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 02:51:11.64 ID:KzM4EopI0
ハグリッド「すまん、ロン。わざとじゃねーんだ」

ロン「分かってるよ。君がわざとやろうとしたら、僕は滝の如く紅茶に打たれてるはずだからね」

ハリー「話しを戻していいかな。とにかく僕に、ハグリッドはどうしてそういう風なのかっていうのを……」

ハグリッド「うーん、そうはいうてもなぁ。俺にはなーんのことなのか、さっぱり……」

ハーマイオニー「ハリーはね、ハグリッドみたいになりたい、って思ってるのよ。簡単に言うと」

ハグリッド「……おぉ、おぉ!?そう、そうなんか!?ハリー、お前さん、そう思ってくれとるんか!?」

ハリー「うん」

ハグリッド「ほぉぉー……ほぉー!そう、そうか!そうか、うん!そいつぁ、ほぉーー!」

ロン「……メチャクチャ嬉しそうだね、ハグリッド」

ハーマイオニー「そうね。ファングがペチャンコになりそうだから、撫でるのやめさせたいけど無理なくらいね」

ロン「二度あることはが起きなくて良かったよ、本当に」

116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 03:00:37.15 ID:KzM4EopI0
ハグリッド「よっし、そうとなりゃ、俺ぁ張り切って教えちゃるぞ!ええか、しっかり着いってこいよ、ハリー!」

ハリー「うん!ハグリッド!」

ハグリッド「よーし、そうだな!起きたらまずは……」



ハグリッド「トロールと相撲だ!」

ハリー「うん、ありがとうハグリッド。それじゃ、またね」サッ

ハグリッド「!?」

ロン「お茶ありがと、すっごく熱くて最高だったよ、じゃ」サッ

ハーマイオニー「怪我に気をつけてね、それじゃ」サッ

ハグリッド「ま、待ってくれ、待ってくれぃハリー!そうだ、そうだなトロールはきついかいきなりは、えぇ!?じゃぁアラゴグに相手を……待ってくれぃハリー!!」

118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 03:09:35.07 ID:KzM4EopI0
ハリー「……」

ロン「……」

ハーマイオニー「……」

ロン「ワイルドどころじゃないよ、『野生』だよあれは」

ハリー「……そういえば学生の頃、学校抜け出して森でトロールと相撲とってた、ってリドルが言ってたっけ」

ハーマイオニー「ちょっと無理があったわね、ハグリッドみたいになろう、っていうのは」

ロン「よくよく考えたら、ルーナが引くくらいの変な人、ってわけなんだものね。そりゃそうさ」

ハリー「友達としては、すっごくいい奴なんだけどね」

ロン「もちろんさ。でも見習いたいか、っていうと、そうでもないよな、うん」

ハーマイオニー「どうする、ハリー?もうやめにする?」

ハリー「うーん……でも、まだいまいち、これっていうのが……」

ロン「……あっ、そうだ!あの人がいるじゃないか!」

ハリー「え?誰だい?」

ロン「ほら、『ワイルド』っていえばさ!君も尊敬してる、あの!」

ハリー「!」

121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 03:15:24.65 ID:KzM4EopI0
不死鳥の騎士団 本部

リーマス「……と、いう理由だけで。ホグワーツからここに、来たっていうのかい?ハリー?」ハァァァァ

ハリー「ごめんなさい、リーマス。でも僕、真剣なんだ!」

リーマス「……あぁ、そうだね。実に君らしい、そして君の父さん母さんらしい行動だ……全くね。一応、非常事態なのだけれどなぁ」

ロン「校長先生に事情話したら、校長室の暖炉から送ってくれたよ」

ハーマイオニー「『ハリーのためじゃ』って」

リーマス「……あの人は、もう」ハァァァァ

ハリー「それで、リーマス。シリウスは?そういえば会うのは久しぶり、だよね」

ロン「あ、ハリーが目に見えてワクワクしてる……そういうわけで、リーマス。『ワイルド』な人物のお手本として、シリウスにあわせてほしいんだ」

ハーマイオニー「ハリーも憧れてるし、適任だと思ったのだけど」

リーマス「あぁ……『ワイルド』ねぇ、うん。確かに、昔の彼なら……でも、今はどうかなぁ、ハハ」

123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 03:30:36.36 ID:KzM4EopI0
ハリー「?どういうこと?」

リーマス「それはね、かつての彼は歩けば女子生徒の群れが出来るほどのハンサムだったし、年をとっても痩せはしたが変わっていない……」

ロン「羨ましいね、あぁ、とても」

リーマス「……でもほら、ここのところ彼はこの屋敷に閉じ込められっぱなしだし、その……」

ハーマイオニー「たまの散歩くらいでしょうね、えぇ」

リーマス「あぁ、だからほら……あの、少しのやりがいをみつけて、はしゃいでいるんだ。見逃してやって、くれないだろうか……」

ハリー「?どういうことなの、リーマス……あ」

ドタドタバタバタバタ!!

ハリー「こっちに近づいてくるのは、もしかして!」

バターン!

ハリー「シリウs」

シリウス「はっはー!どうだ、ムーニー!賭けの通り、犬の姿のままネズミ十匹!捕まえてやったぞ!!これが証拠だ!!」チューチューチューチュー

ハリー「」

ロン「」

ハーマイオニー「」

125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 03:32:20.67 ID:KzM4EopI0
シリウス「いやぁ、逃亡生活のくせで思わず食ってしまいそうになるのは苦労した!でも、ほら!これで僕の勝ち!まったく、散歩一つのためにこんなに苦労をさせるとはな!君らしいな、えぇ!」

リーマス「そうだね、我が友パッドフット。そんな賭けに年甲斐も無く本気になってしまう君も君だが、まずはゆっくり左手の方をむいてくれるかい?」

シリウス「うん?どうしたっていうんだ、僕の端正な横顔でも見たく………………」

ハリー「」

シリウス「……やぁ、ハリー。わたしに会いにきてくれt」

ハリー「僕、バックビークの面倒をみてきます」

シリウス「あ、ま、待ってくれハリー!違うんだ!違うんだチャンスを、チャンスをくれーーー!!!」

ハーマイオニー「……ある意味では、とてもワイルドだったわね」

ロン「……リーマス」

リーマス「言わないでくれ……今、迂闊な賭けをしてしまった自分を物凄く恥じている」ハァァァ

127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 03:40:39.72 ID:KzM4EopI0
ハリー「シリウスおじさん、元気そうでなによりです」

シリウス「ハリー、ハリーハリー、なぁ、おじさんはやめよう、そうだろう?私と君の仲じゃないか」

ロン「……なんでだろう、ハリーの目の前にいるのがハンサムな男の人じゃなくて尻尾と耳を垂らした犬に見える、なんでだろう」

リーマス「あぁ、ロン。君もシリウスの見方がよく分かってきたじゃないか」

ハーマイオニー「ハリー。驚いたのは分かるわ、でもせっかく来たのだし、普通にしましょうよ。ね?」

ハリー「……それもそうだね。シリウス、ごめんよ。勝手な期待をして。シリウスだってはしゃぎたい時もあるよね」

シリウス「分かってくれたk変わってないぞ!?は、ハリー!その目で、リリーの目でジェームズの顔でわたしを残念な表情で見るのはやめてくれぇーーー!」

リーマス「……シリウス、とりあえず座るんだ。ハリーが見下ろしてるのは、君がハリーの足にすがりついているせいもあるのだから」

シリウス「……『お座り』といわなかったことに優しさを感じるよ、リーマス」

リーマス「それ、君が本気で怒る冗談の一つじゃないか、言わないよ、ここぞという時まで」

132: さるくらってました 2012/07/04(水) 04:22:46.75 ID:KzM4EopI0
シリウス「イメチェン、なるほどな。リリーと付き合いだす前のジェームズのような心境だったわけだ、君は」

ハリー「え、そうなの?」

リーマス「あれは、ただ単に落ち着きだしただけだろう、シリウス。ともあれ、せっかく私達を頼ってきてくれたのに、力になれなくて申し訳ないね」

ロン「リーマスが謝ることじゃないよ……多分」

シリウス「ハリー、こんな私でも、いつでも力になるぞ」

ハリー「そうだね、ホグワーツにネズミが大量発生した時なんて、シリウスに頼めばへっちゃらさ」

ハーマイオニー「そもそもホグワーツに入れないわ、ハリー」

133: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 04:30:05.64 ID:KzM4EopI0
リーマス「こんなにへたれてしまったシリウスなのだけど、ハリー?」

シリウス「へたれと言うな!」

リーマス「……『教師』とか、に。憧れたりは……しないかい?」

ハリー「あー……ごめんなさい、リーマス」


ハリー「実は、その枠はよりによって……スネイプに使ってしまって」

リーマス「パッドフット、久方ぶりに呪いの手紙をたしなめるよしようか」

シリウス「あぁ、ムーニー。『吼えメール』が可愛く思えるものをこしらえてやろうじゃないか」

ハリー「待って、ストップ二人とも……ダメだきいてない、ダメだ、この二人、ダメな大人だ!!」

ロン「……割りと今更だよね」

ハーマイオニー「言わないであげましょう」

135: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 04:34:05.13 ID:KzM4EopI0
ホグワーツ

ロン「結局止められず、惨事になる前に帰ってきちゃったね」

ハーマイオニー「ハリー……答えは、見つかった?」

ハリー「いや、実はまだ……うーん、どうすればいいんだろう」

ロン「……」

ハーマイオニー「……」

ハリー「このままじゃ、僕、普通って言われ続けるのかな……」

ハーマイオニー「……ねぇ、ハリー。最初から、言おうと思っていたんだけど……ううん、少しは言ったのだけど、ね?その……」


ルーナ「あ、ハリー。ロンとハーマイオニーも、お帰り」

ハリー「……ルーナ?」

136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 04:40:37.99 ID:KzM4EopI0
ハリー「どうしたのさ、グリフィン寮の前あっ!よ、よくあれだけのヒントで分かったね!?」

ルーナ「計り知れぬ英知こそ~♪ 遊びにきていいって、あんた言ったモン」

ハリー「あぁ、そうだったね」

ルーナ「ハグリッドのところには、いったの?なんだかさっき、あんたの名前を呼んで走り回ってたんだ。何があったのかな?」

ハリー「あー、それは、さ……」

ロン「ハリー、僕とハーマイオニーは先に戻るよ。ほら、ハーマイオニー行った行った」

ハーマイオニー「えっ!?あ、ちょっとロン、待ってよ!私、ハリーに言わないといけないこと……」

ロン「こういうのって結構、近すぎる人より少し離れた側から言われたほうが、ハッとするもんなのさ。男って天邪鬼だからね、それじゃ、ハリー」 

バタンッ

ハリー「?なんだったんだろう、二人とも」

ルーナ「さぁ。それで、何してたの?スパゲティモンスターでもみつけた?」

ハリー「それってマグルの文化じゃなかったっけ。えーっと、実は、さ」

137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 04:46:02.35 ID:KzM4EopI0
ルーナ「……イメージ、チェンジ?」

ハリー「うん、そう。ほら、僕って普通だろう?」

ルーナ「?」

ハリー「だから、変わってる人たちに近づけば、少しは……って、思ったんだけどなぁ」

ルーナ「あんたが何を言ってるのか、いまいちよく分からないけど。うーん、あんたは変わってるって、私は思うけどな」

ハリー「?そ、そうかい?」

ルーナ「うん、そんな変なこと考えてる、ってだけで……すっごく、変な人だと思う、うん。あんたが一番」

ハリー「……えっ!?」

ルーナ「だって、あんたはあんただモン。他にいないんだから、真似したって何にもなれっこないよ」

139: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 04:57:50.66 ID:KzM4EopI0
ハリー「……」

ルーナ「あんたはどこまでいったって、ハリー・ポッターだからハリー・ポッターなんだよ。他人になんてなれないんだから、だからあんたの言ってることはヘンテコ」

ハリー「そ、っか……」

ルーナ「それにさ。あんたがたとえ、うーん、そうだね。ポリジュース薬で変身してたって、きっと私はあんたが分かるよ?」

ハリー「……ははっ、流石にそれは無理だよ、ルーナ。ポリジュースがどれだけすごい薬か、知らないだろ?」

ルーナ「知ってるもン!去年のマッド=アイので!ほんとだもン!分かるんだから!だってあんた、友達だもン!」

ハリー「……そっか。そうだよね、ルーナ。ははっ、僕ってホント、今日一日、変なこと言っていたみたいだ」

ハリー「……みんなは、僕が普通だからでも、変わった奴だからでも、一緒にいるわけじゃない」

ハリー「僕が、僕だから……友達だから。そういうこと、なんだね?」

142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 05:12:33.73 ID:KzM4EopI0
ルーナ「!今あんた、友達って言った!」

ハリー「?うん、そうだね」

ルーナ「……私、なんだよね!」

ハリー「?え、だって君も、さっきそう言ってくれたから……違うのかい?」

ルーナ「ううん!うん!うん!……はいっ、ハリー!これ、あげる!」

ハリー「あ、カブのイヤリング……あー……」

ルーナ「友達!」ニコッ

ハリー「……っはは。あぁ、友達だ」

144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 05:18:41.49 ID:KzM4EopI0
ハーマイオニー「本当に、大丈夫なの?ハリーとあの子を二人にさせて」

ロン「落ち着きなってば。君がルーナをあまり気に入ってないのは知ってるけどさ」

ハーマイオニー「そういうわけじゃないわ!でも、その、ハリーの親友の私達が……」

ロン「ハリーを支えてるのは何も僕達だけじゃない、それくらい分かってるだろう?」

ハーマイオニー「……そうだけど」

ロン「ははっ、なんだかいつもと逆の立場で面白いね。君が落ち着かなくて、僕が諭すなんて」

ロン「……いいかい?僕らとハリーは、あまり似てないけど仲良くなった。いや、むしろ似てないから仲良く慣れた、って感じかもしれない」

ロン「でもさ、ルーナとハリーは、似た者同士なんだ。うーん、君が怒るのも分かるし、ひょっとしたらハリーも怒るかもしれないけど」

ロン「でも、だからこそ。似た者同士な間柄だからこそ、通じ合う部分もあるんじゃないかな。僕らに話せないこと、僕らが聞いても胸を軽くして上げられないこと」

ロン「あるんだよ、きっと。ルーナには、そういう部分がね」

ハーマイオニー「……あなたにしては、随分とお考えになったみたいね」

ロン「あぁ、君と僕が崖から落ちそうになった日に、目一杯ね」

ハーマイオニー「……あれから問い詰めたけど!ハリーは私を先に助けてくれるって言ったそうじゃない!」

ロン「はっはー!残念でしたー!最終的には僕が先立ったから、僕の勝ちさー!」

146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 05:28:11.58 ID:KzM4EopI0
ハーマイオニー「先立ったならあなたが落ちたんじゃない!残念だったわね!私が先に引き上げてもらうわ!」

ロン「言葉のあやじゃないか!君はすぐそうやって……!!」

ハリー「……あー、一応言わせてもらおうかな。二人とも、落ち着きなよ」

ハーマイオニー「!ハリー!ねぇ、このあいだの質問だけ、ど……」

ロン「……あぁ、ハリー」ニヤッ


ロン「いいイメチェンに……っぷ……なったんじゃないか?」

ハーマイオニー「えぇっと……す、素敵なカブね、ハリー」

ハリー「……周りの目が痛いよ、うん。でも友達の証みたいだし、仕方ないさ」ジャラッ





ジニー「……」

ジニー「……出遅れた!?!?!?」

今度こそ、完

引用元: ハリー「イメチェンしたいんだ」ロン「…うん?」ハーマイオニー「え?」