1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 14:49:34.61 ID:n4bDoZOl0
 
杏「……はぁ?」

きらり「きらりねー、杏ちゃんはもっともーっとかわいい服が似合うと思うんだにぃ☆」

杏「……」

きらり「それでー、今日は杏ちゃんと一緒におでかけしちゃおー☆って思ったんだ」

杏「私の貴重な休日に襲撃して……言いたいことはそれだけか?」

きらり「あっ、誰かさそうー?」

杏「そこじゃない!」




3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 14:54:02.01 ID:n4bDoZOl0
杏「ったくもう……」

きらり「杏ちゃーん?」

杏「なにさ」

きらり「杏ちゃんもおしゃれしよー?」

杏「いや、いらない。私は外に出る気もないんだしこのTシャツで十分なの」

きらり「うきゃー、杏ちゃんもったいなーい」

杏「それなのに毎回毎回連れ出そうと……はぁ」

きらり「杏ちゃんどしたー?」

杏「ちょいと頭痛が痛いの」

きらり「うきゃっ、大変! 病院いく? いっちゃう?」

杏「……ジョークだから本気で焦らないでよ」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 15:01:43.79 ID:n4bDoZOl0
きらり「よかったー、杏ちゃんだいじょぶー?」

杏「あぁ、うん……もう慣れてきた」

きらり「そかそかー、杏ちゃんもきらりんパワー☆できゅんきゅんすぅ?」

杏「いや、しないけど」

きらり「にょわー……素直じゃないのね、あ・な・たー?」

杏「……毎回毎回そういうセリフはどこで覚えてくるの?」

きらり「んーとね、こうするとイチコロって瑞樹ちゃんがいってたにぃ☆」

杏「瑞樹……あぁ、川島さんね。あの人なにやってんだ……」

きらり「好きな人にいってみなさーいって言われたよ?」

杏「……きらり、それは異性の、だからな?」

きらり「うきゃー、しっぱい?」
 

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 15:07:53.34 ID:n4bDoZOl0
杏「……まぁいいや。服?」

きらり「うんうん! 杏ちゃんにひらひらした服着せてあげてー☆ ってラジオでリクエストももらっちゃったし!」

杏「あー……あれはその場で適当に流したよね?」

きらり「杏ちゃんがいいよーっていったよ?」

杏「……まったく身に覚えがないなぁ」

きらり「杏ちゃーん?」ゴゴゴゴゴ…

杏「な、なんだよ」

きらり「きらりの目を見て?」

杏「ぐ、ぐぬぬ……」

きらり「じー……」

杏「……うぅ」

きらり「ね?」

杏「わ、わかった……いけばいいんでしょ、いけば……」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 15:16:58.66 ID:n4bDoZOl0
きらり「じゃあしゅっぱーつ!」

杏「あっ、ストップきらり!」

きらり「うきゃ? 杏ちゃんどしたー?」

杏「……とりあえず服を買いに行く服がないんだけど」

きらり「んー?」

杏「だってさ、ほら……服買うんでしょ? そんなのなんかこうきらきらーとかしててふわふわーな感じなんでしょ?」

きらり「そうだよー? きらりも大好きなお店にいこうと思ってるんだ☆」

杏「……よくそのサイズあるよね?」

きらり「んとねー、かわいいはつくれる! でもつくらなくたってかわいいものはかわいい! って店長さんいってたにぃ☆」

杏「あぁ、そう……じゃなくて。ほら、そんな店にこの格好はダメじゃない?」

きらり「ダメじゃないよ?」

杏「いやいや、ほら。きらりがじゃなくて私が精神的に……」

きらり「杏ちゃん、ふぁいとー!」

杏「いやいやいや!?」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 15:26:40.84 ID:n4bDoZOl0
きらり「だいじょぶだいじょぶ! 杏ちゃんいつもおでかけするときそれだよね?」

杏「まぁ……そうだけど」

きらり「だから平気だよ?」

杏「だぁもう、違うの! 私みたいな真性のひきこもり・ニート体質にはそんなファンシーな店とか無理だっていってるんだよ!」

きらり「にょわー……杏ちゃん……」

杏「なんだよ、私だって知らない人とかやたらなれなれしい店員とか、話しかけてくる美容師とか嫌いなものいっぱいあるんだぞ」

きらり「そこらへんはだいじょうぶだにぃ☆」

杏「はぁ? だってそんな服屋なら……」

きらり「店長さんはねー、ぶこつな人だから」

杏「無骨って……いやいや、ファンシーな服売ってるのに? かわいいものはかわいいっていってるのに?」

きらり「うん、でもとっても優しいからだいじょぶだいじょぶ!」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 15:39:23.53 ID:n4bDoZOl0
杏「……」

きらり「杏ちゃーん?」

杏「あー、本当にあれこれ話しかけてきたりしない?」

きらり「うん、でも教えてーっていうと教えてくれるんだよ?」

杏「……そうか。無駄にあれこれ言われないならまぁ……」

きらり「いっちゃう? 杏ちゃんいっちゃう?」

杏「……歩くのめんどくさい」

きらり「うきゃー! 杏ちゃんおんぶ? だっこ? かたぐるまー?」

杏「そうくるとは思ってたよ、うん……」

きらり「よーし、じゃあ……」ガシッ

杏「あっ、ちょっとタンマ! まっ……」

きらり「がんばるにぃ!」グアッ!

杏「ひゃっ、姫だっこはや、めぇぇぇぇええああああああ!」

きらり「うきゃー!」ダダダダダダダッ!

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 15:49:38.22 ID:n4bDoZOl0
きらり「とーちゃく☆」

杏「はぁ……ふぅ……し、死ぬかと思った……」

きらり「杏ちゃんだいじょぶ?」

杏「ちっとも大丈夫じゃない」

きらり「杏ちゃんどまどまー」

杏「いや、もう少しまともな運び方とかしてよね……もう……」

きらり「わかったー、次は肩車にすぅ?」

杏「いや、肩車だと余計揺れるしたぶんそこらへんに頭ぶつけるからやめて?」

きらり「うきゃー、むつかしいね?」

杏「なんにも難しいこと言ってないだろ!?」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 15:56:37.22 ID:n4bDoZOl0
きらり「んー、杏ちゃん杏ちゃん」

杏「なにさ」

きらり「じゃあ次からはおんぶならオッケー?」

杏「……だっこでもいいけど、もっと揺れないようにしろってこと」

きらり「ふむふむ、りょーかい☆」

杏「歩かなくてもいいこと自体は楽だし嫌じゃないしやられてあげなくもないから、ね?」

きらり「うん、次からは気をつけるね!」

杏「素直でよろしい。さて……」

きらり「杏ちゃんどしたー?」

杏「ここ……入らないといけない?」

きらり「だって杏ちゃんにかわいい服をプレゼントしたいなーって」

杏「……もう入口から私を拒絶するオーラを感じるもん、やっぱり帰りたい……」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 16:04:43.87 ID:n4bDoZOl0
きらり「だいじょぶだよー?」

杏「だってほら、このファンシーな服とか……もう、私みたいなのは入らないほうがいいと思うんだよね……」

きらり「杏ちゃんならきっとぴったし☆ばっちし☆だと思うにぃ☆」

杏「いやいや……試着とかもめんどくさいしさ、やっぱりやめとこう? ね?」

きらり「あっ、そういえば杏ちゃん服脱ぐのもめんどーっていってたから……きらりが脱がす? やっちゃう?」

杏「ちょっ、やらないでいいから!」

きらり「でも杏ちゃん、ずーっとここにいたらもったいないよ?」

杏「もったいないってなにが?」

きらり「んー、杏ちゃん一人で帰れうー?」

杏「……はっ!? そういえばここどこかわかんない!」

きらり「だからきらりと一緒にお洋服かわないと帰れないんだにぃ☆」

杏「くそっ……プロデューサーの入れ知恵か! もう!」

きらり「さ、杏ちゃんはいろー?」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 16:20:19.12 ID:n4bDoZOl0
杏「……お、おじゃまします」

きらり「杏ちゃんどしたー?」

杏「……こういうところ、苦手で」

きらり「だいじょぶだいじょぶ! 店長さーん!」

杏「ちょっ、なんで店長なんて……ひっ!?」

グラサン「……」

杏「き、きらり……なにあの……この場に明らかにあってない人……」

きらり「店長さんオッスオッスー!」

グラサン「きらりちゃんか……ひさしぶりだな……」

杏「はいぃ!?」

きらり「杏ちゃんどしたー?」

グラサン「ん、そっちの子は……お友達か……」

杏「えっ、あっ……う、うん?」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 16:25:29.85 ID:n4bDoZOl0
グラサン「……おぉ? ひょっとして君、双葉杏ちゃんかい?」

杏「えっ、うん。そうだけど……」

グラサン「そうか……杏ちゃんにあう服を作ってほしいってことだな、きらりちゃん?」

きらり「さっすが店長さん! 話がはやーい☆」

グラサン「ふん……付き合いも長いからな。それぐらい察するさ……」ニコォ

杏(いやいやいや、あの笑い方何人か殺したことあるってぜったい!)

きらり「杏ちゃん、かわいいの特注してもらっちゃお? やったるにぃ!」

杏「いや、私用事を思い出したから家に……」

きらり「あーんーずーちゃーん?」

杏「……帰りたい」

きらり「ダーメ」

杏「……」

グラサン「どうした、杏ちゃん……大丈夫かい?」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 16:32:47.57 ID:n4bDoZOl0
杏「……もういい。めんどくさい……好きにすればいいよ、ふんだ」

グラサン「……そうかい?」

杏「3サイズとか自分でも知らないし勝手に測れば? もう、疲れた……」

きらり「杏ちゃん、だいじょぶ?」

杏「……だいじょばないけど。まぁチャラチャラした店員がやたら話しかけてくるよりは楽だからもういいや」

グラサン「……俺は口下手でね」

杏「見ればわかるよ……きらりの服、あんたが作ってるの?」

グラサン「きらりちゃんはお得意様だよ……店がまだまだ小さいころからずっと良くしてくれてるんだ」

杏「ふぅん……」

グラサン「そうそう、デザインなんだが……」

杏「ん?」

グラサン「フリフリ・キャピキャピ・キラキラの3つのイメージのどれがいい?」

杏「はぁ?」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 16:42:05.19 ID:n4bDoZOl0
グラサン「うちの店でのオーダーメイドの服はおおむね3パターンなんだが……」

杏「う、うん」

グラサン「その中からイメージを選んでほしい」

杏(この怖い顔の人からそんな単語が出るとは……っていうか)

杏「こう……言葉だけだといまいちわかんないんだけどどんなの?」

グラサン「ふむ、そうか……例えばきらりちゃんの服はフリフリだな」

杏「なるほど……」

グラサン「キラキラはもう少し明るく、キャピキャピはもう少し大胆なイメージになるがどうする?」

杏「……普通の服は?」

グラサン「ならフリフリだな。まかせておけ」

杏「あぁ、あれ普通なんだ……ん? 普通なのか?」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 16:53:30.69 ID:n4bDoZOl0
きらり「杏ちゃんおつかれー☆」

杏「あー、よく考えたらサイズ測るのってあちこち触られてるんだからお金とれる気がする……」

グラサン「……」ヌッ

杏「うわっ!?」

グラサン「……安心してくれ。お客をそういった目で見たことはないからな」

杏「う、うん……ご、ごめん」

グラサン「……別に、気にすることはないさ、こんな奴にベタベタ身体を触られるのはいい気もしないだろう」

杏「別に……そういう意味で言ったわけじゃないけど……」

グラサン「だが……」

杏「あぁもう、別に気にしないでいいってば!」

グラサン「そうか?」

杏「うん、なんでそんな強面なくせにナイーブなのさ……まったくもう」

グラサン「……すまん」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 17:00:43.58 ID:n4bDoZOl0
きらり「それじゃあ店長さーん! まったねー☆」

グラサン「あぁ、服ができたら連絡するよ……またな、きらりちゃん」

きらり「お別れのあいさつしちゃう? せーのっきらりん☆」

グラサン「……あぁ、きらりん」

きらり「元気がたんないぞー!」

グラサン「ぐっ……き、きらりん!」

きらり「おっしゃー! いくよ、杏ちゃーん!」グイッ

杏「えっ? ちょっとまっ……うわあぁぁぁぁぁぁあああああああ!」

きらり「うきゃー! おうちまでいっちょくせーん☆」

グラサン「……ふふ、きらりちゃんは元気だなぁ。さて、はりきって作るか……」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 17:09:16.95 ID:n4bDoZOl0
きらり「とーちゃく☆」

杏「はぁ……はぁ……し、死ぬかと思った……!」

きらり「あのね、杏ちゃん」

杏「な、なんだよもう……」

きらり「あの店長さんねー、昔はお店やるかなやんでたんだにぃ」

杏「……?」

きらり「でもでも、きらりがかわいい服が着たい! って一生懸命探してる時に力になってくれてね?」

杏「……ふーん」

きらり「だからきらり、あの店長さんのこと大好きなんだ☆」

杏「へー、ふーん……顔は怖いけどいい人ってことか」

きらり「それにねー、服もとってもかわいいんだにぃ☆」

杏「……まぁ確かに……かわいい、のかな」

きらり「杏ちゃんもきっと似合うよー?」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 17:19:25.65 ID:n4bDoZOl0
☆ 後日

杏「……うわぁ」

きらり「うきゃー! かっわいー☆」

杏「え、これ私の? きらりのステージ衣装とかじゃなくて?」

きらり「杏ちゃん、きっと似合うよ?」

杏「いやいやいや……これはさすがに……」

きらり「……にょわっ」ガシッ

杏「なっ、はなせきらり! なにする気だ!」

きらり「杏ちゃんにお着替えさせてあげようと思ってー?」スススッ

杏「やめろぉー! 私は人形じゃないんだぞー! はなせー!」

きらり「じゃあ杏ちゃん着て着てー?」

杏「っぐ……着ればいいんだろ着れば! 覗くなよ!」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 17:24:33.13 ID:n4bDoZOl0
杏「……ど、どう?」

きらり「うわぁ……」

杏「な、なんだよ! 似合わないならはっきり言ってよ!」

きらり「……」プルプル

杏「ねぇ、きらりってば……おーい?」

きらり「杏ちゃん、かっわいー!」グォァッ!

杏「は? ちょっ……ぎゃっ!?」

きらり「うきゃー! 杏ちゃん超かわいい! ぎゅーっ☆ってしたくなっちゃうにぃ☆」ギュゥゥゥゥ

杏「ちょっ、してるしてる! いまして……いたたたたた! しまってる! いたい! 内臓でるよ!?」

きらり「あっ、ごめんね……」パッ

杏「いったぁ……もう。そんなに似合ってる……?」

きらり「うんうん! 杏ちゃんちょーばっちし☆できゅんきゅんしちゃう!」

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 17:26:57.32 ID:n4bDoZOl0
杏「ふーん……こんなひらっひらした服とか私には絶対に合わないと思ってたんだけどなぁ」

きらり「杏ちゃんぴったし☆」

杏「……あのグラサン、やるじゃん。認めてあげてもいいよ」

きらり「うきゃー、杏ちゃんつんでれー?」

杏「だから違うってば! 正当な労働には正当な報酬があってこそだって思うだけでね……」

きらり「素直じゃない杏ちゃんかっわいー☆」

杏「人の話を聞けバカぁ!」

きらり「聞いてるよー?」

杏「聞いてない!」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/16(月) 17:31:27.66 ID:n4bDoZOl0
きらり「……あっ」

杏「どうしたのさ?」

きらり「それじゃあ杏ちゃん、新しいお洋服……Pちゃんに見せにいっちゃおー☆」

杏「なんでそこでプロデューサーがでてくるのさ、私関係ないじゃん!」

きらり「にょわーっはっはっは、きらりにはお見通しなのだよ、あけちくん!」

杏「……どこで覚えたんだよ、その返し……なにがお見通しなんだか」

きらり「うきゃ? 杏ちゃん、Pちゃんのこと好きじゃないのー?」

杏「あんなの別に……私を強制労働させるし……」

きらり「杏ちゃんつんでれー!」

杏「だから違うってば!」

きらり「そんな杏ちゃんはこうだにぃ!」ダキッ

杏「はっ、ちょっ……」

きらり「しゅっぱーつ、しんこー!」

杏「やめろぉぉぉぉ! こんな姿プロデューサーに見られたら仕事増やされるううぅぅぅぅ……」


おわり

引用元: きらり「杏ちゃんにかわいい服をプレゼントしちゃうにぃ☆」