1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(時定北高校) ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/06(水) 15:35:18.06 ID:u/NRaJgDO
なの「SOS団?なんですか、それ」

ハルヒ「簡単に言うと、宇宙人や未来人や異世界人や超能力者を探して一緒に遊びましょう、って集まりなのよ」

なの「早い話がオカルト研究会ですか」

ハルヒ「違うわ!宇宙人は実在するのよ!」

なの「………わかりましたよ。入ればいいんですか?」

ハルヒ「ありがと!じゃあ今日の放課後、文芸部室に集合!」






ゆっこ「なのちゃんがSOS団ね………」

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2: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/06(水) 15:42:45.87 ID:u/NRaJgDO
みお「まあ、わからないでもないけど」

麻衣「なのちゃんならすぐ馴染めると思う」

ゆっこ「………SOS団って何だっけ?」

みお「知らないの?」

ゆっこ「名前だけは聞いたことあるけど………」

みお「涼宮ハルヒは知ってる?」

ゆっこ「さっきのヤツでしょ?」

みお「あいつが作った暇潰しサークルだよ」

ゆっこ「へー。囲碁サッカー部みたいだね」

麻衣「………………暇潰しサークル?」

ゆっこ「麻衣ちゃん?」

麻衣「SOS団は暇潰しサークルなんかじゃない」

3: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/06(水) 15:47:46.62 ID:u/NRaJgDO
みお「そういえば麻衣ちゃん、SOS団の有希ちゃんと仲良いよね」

ゆっこ「有希ちゃん?」

麻衣「長門有希ちゃん」

ゆっこ「あー、文芸部の子か」

麻衣「有希ちゃんが言うには、SOS団は世界の平和を維持するための団体」

ゆっこ「バーカ」

みお「あんたが言うな」

7: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/06(水) 20:54:09.13 ID:u/NRaJgDO
あいつは部外者に対して
結構常識的だぞ
文化祭のカメラのくだりとか
夏合宿の挨拶とか

キョンとか谷口とかは
クラス同じだから部内者扱い
長門には許可取ってたし
古泉にはちゃんと説明してたはず

東雲なのはクラス違う設定で
部外者と見なせる

10: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/07(木) 15:36:28.39 ID:P8bE5brDO
文芸部室

ハルヒ「遅れてごめん!」

キョン「遅かったじゃねーか」

古泉「どこ行ってたんですか?」

ハルヒ「新入部員を連れてきたわ」

キョン「新入部員?」

ハルヒ「紹介するわ。1年Q組の東雲なのちゃんよ」

なの「よろしくお願いします」

朝比奈「こちらこそ」

キョン「ところで、その背中のやつは?」

なの「あ、いや、その、えっと、」

古泉「もしかしてロボットとか?」

なの「うわっ!」

キョン「冗談もいい加減にしろ」

11: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/07(木) 15:44:17.84 ID:P8bE5brDO
ハルヒ「ロボットね………それいいかも」

キョン「は?」

ハルヒ「どこかの研究所の博士が作った人型ロボット」

ハルヒ「大した機能は無いけど痛覚はある」

ハルヒ「そんでそれを作ったのが小さい子供だったら面白そうじゃない?」

キョン「何だそれは?映画の設定か?」

ハルヒ「決定!なのちゃんはロボットです!」

キョン「勝手に決めやがった」

古泉「さすがに無理ですよ」

なの「」

13: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/08(金) 08:48:34.80 ID:7/k4jP3DO
下校中

古泉「東雲さん」

なの「あ、古泉さん」

古泉「一つ聞いていいですか?」

なの「なんですか?」

古泉「前から気になっていたんですが」

古泉「その背中のネジは………」

なの「あ、いや、これは、」

古泉「なんかロボットって噂も立っているみたいですが」

なの「違います!いたって普通です!」

古泉「いたって『普通』ですか………」

14: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/08(金) 08:56:57.40 ID:7/k4jP3DO
大工カフェ

ゆっこ「なのちゃん大丈夫かな?」

みお「大丈夫でしょ。ああ見えて社交性はあるし」

ゆっこ「ロボットだってバレないかな?」

みお「やめなよ。まだバレてないって思ってるんだから」

ゆっこ「まあ、バレたらバレたで別に」

麻衣「良くない」

ゆっこ「?」

麻衣「バレた時点でこの世界は終わり」

ゆっこ「またまたー」

みお「冗談もほどほどに」

麻衣「冗談じゃない」

ゆっこ「は?」

麻衣「これ以上は言えない」

みお「あんたゆっこよりバカでしょ」

16: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/08(金) 09:08:10.16 ID:7/k4jP3DO
東雲研究所

なの「ただいまー」

はかせ「あ、なの、おかえりー」

なの「今日すごいことがあったんですよ」

はかせ「すごいこと?」

なの「SOS団に入ったんですよ」

はかせ「SOS団?なにそれ」

なの「宇宙人やら未来人やらを見つけて一緒に遊びましょう、って集まりです」

はかせ「宇宙人?」

なの「まあ居るわけないんですけどね」

はかせ「居るじゃん。文芸部に」

なの「え?」

はかせ「文芸部の長門有希って人。宇宙人だよ」

なの「長門さんが?」

17: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/08(金) 09:16:32.47 ID:7/k4jP3DO
はかせ「あと未来人は朝比奈みくるって人」

なの「朝比奈先輩?」

はかせ「ついでに古泉一樹って超能力者もいたりして」

なの「古泉さん?」

はかせ「SOS団ってのはね、宇宙人と未来人と超能力者の集まりなんだよ」

なの「へー」

はかせ「あと涼宮ハルヒっていうすごい人も居るから気をつけて」

なの「すごい人って、どのくらいすごいんですか?」

はかせ「うーん………」

はかせ「簡単に言うと、なのがロボだってバレたら世界は終わる」

なの「えっ」

18: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/08(金) 09:23:45.75 ID:7/k4jP3DO
なの「それって、何のたとえですか?」

はかせ「たとえじゃないよ。そのまんまの意味で、世界は終わる」

なの「?」

はかせ「あの人は世界を変える力を持ってる。そのまんまの意味で」

なの「えっと………」

はかせ「詳しいことは長門有希って人にでも聞いて」

なの「はかせ」

はかせ「なに?」

なの「ネジ取ってください」

はかせ「だめ」

なの「なんでですか?」

はかせ「かわいいから」

20: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/09(土) 13:41:42.71 ID:7k99wHcDO
翌朝、登校中

谷口「ようキョン」

谷口「なんか新人が入ったんだって?」

キョン「そうだ。東雲って言うらしいんだが」

谷口「東雲か………聞いたことがない名前だな」

キョン「背中にネジみたいの付けてる奴だ」

谷口「ネジ?」

キョン「ロボットじゃないかって噂も立ってるらしいな」

谷口「ロボット?」

キョン「まあ真偽はわからない訳だが」

谷口「東雲………どんな奴なんだ?」

21: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/09(土) 13:48:20.87 ID:7k99wHcDO
なの「あ、おはようございます」

キョン「おう東雲」

谷口「こいつが東雲か」クッ

なの「ひゃっ!」

谷口「面白い物付けてんじゃねーか」

なの「あ、えっと、これはですね、」

谷口「ファッションとか言うなよ」

なの「いや、その、決してロボ的なものではなくて、」

谷口「ロボ的なものではなくて?」

なの「………」

谷口「?」

なの「ファッションです」

22: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/09(土) 13:58:53.87 ID:7k99wHcDO
なの「あ、今日日直ですので、お先に失礼します」ピューッ

キョン「おう。じゃあ部室でな」








谷口「何だあいつ」

キョン「俺はロボットだと思う」

谷口「あ、お前もそう思う?」

キョン「あからさまにネジ付けてる時点でロボットだろ」

谷口「だよな。あのネジ見たら誰でもわかるよな」

キョン「Q組の相生でもわかるな」

谷口「………なんか涼宮の奴が喜びそうだな」

キョン「ハルヒ?」

谷口「だって涼宮ってああいうのを探してたんだろ?」

キョン「………」

谷口「どうした?」

23: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/09(土) 14:05:51.38 ID:7k99wHcDO
キョン「忘れてた」

谷口「何を?」

キョン「あれをハルヒが見たらまずいことになるぞ」

谷口「まずいこと?」

キョン「いいか?ハルヒは宇宙人やら何やらを探すとは言っていたが」

キョン「実際に見たことはないんだ」

谷口「それで?」

キョン「もしそれが実際にいると知ってしまったら、」

キョン「………」

谷口「何だよ。最後まで言えよ」

キョン「世界は終わる」

谷口「は?」

キョン「これ以上は言えないんだが」

谷口「お前、冗談なんか言うやつだったか?」

キョン「いや、冗談じゃないんだが」

26: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/10(日) 14:14:52.37 ID:xMN4KwuDO
1年Q組

ゆっこ「スラマッパギー」

みお「遅いよ」

ゆっこ「しっかし昨日はびっくりしたわー」

みお「まさか麻衣ちゃんが中二病とは」

麻衣「中二病?」

ゆっこ「世界が終わるwwww」

みお「バッカじゃないのwwww」

麻衣「事実だからしょうがない」

みお「………あれ?もしかしてガチで中二病?」

ゆっこ「うっわー」

みお「引くわー」

麻衣「引かないで」

ゆっこ「世界が終わるwwwwwwwwww」

27: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/10(日) 14:21:53.17 ID:xMN4KwuDO
古泉「ちょっとよろしいですか?」

ゆっこ「何?古泉」

古泉「なぜあなたたちがそれを知っているのですか?」

みお「何言ってんの?」

ゆっこ「あ、古泉も共犯?」

古泉「仮に東雲さんがロボットであるならば」

古泉「涼宮さんに知られた時点で世界は滅亡します」

ゆっこ「は?」

古泉「涼宮さんは特別な力を持っています」

古泉「東雲さんがロボットだと知られたら」

古泉「その力が発動して世界は滅亡します」

みお「古泉も中二病か」

古泉「信じてください!」

29: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/10(日) 15:07:59.72 ID:xMN4KwuDO
 

古泉「というか、東雲さんって何なんでしょうか」

ゆっこ「ロボットじゃない?」

古泉「相生さんもそう思います?」

みお「あれは誰がどう見てもロボットだよ」

ゆっこ「だってあからさまにネジ付いてるんだもん」

28: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/10(日) 14:26:52.13 ID:xMN4KwuDO
廊下














ハルヒ(なのちゃんが…………ロボット…………?)

30: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/11(月) 15:56:11.16 ID:uwNNqs4DO
1年5組
※英字と数字が混在していますが無視してください。

ハルヒ「キョン、一つ聞いていい?」

キョン「何だよ」

ハルヒ「ぶっちゃけ、なのちゃんって何なの?」

キョン「俺に聞くな」

ハルヒ「古泉くんが言うにはロボットじゃないかって」

キョン「古泉が?」

ハルヒ「古泉くんじゃいけなかった?」

キョン「いや、そういうわけじゃ」

ハルヒ「というわけで、今日から徹底調査よ!」

キョン「どうぞご自由に」

ハルヒ「あんたも来るの」

33: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/12(火) 13:52:32.73 ID:Yg+nUrLDO
昼休み 1年Q組


ゆっこ「なーのちゃん」

なの「あ、はい、なんでしょうか」

ゆっこ「一緒にお弁当食べない?」

なの「あ、いいんですか?」

ゆっこ「SOS団加入記念」

なの「別に記念するようなことじゃないと思いますけど」




ゆっこ「それで、調子はどう?」

なの「調子ですか?」

ゆっこ「SOS団って、ぶっちゃけ、楽しい?」

なの「結構楽しいですよ。友達ができたような感じで」

ゆっこ「『できたような感じ』ってことは?」

なの「あ、気にしないでください」

34: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/12(火) 14:01:59.36 ID:Yg+nUrLDO
ガラガラ

ハルヒ「なのちゃんいる?」

なの「あ、はい、なんでしょうか」

ハルヒ「せっかくだから、一緒にお弁当食べようかと思って」

なの「一緒に………ですか?」

ゆっこ「私はオッケーだよ」

ハルヒ「じゃあちょっと失礼するわ」




ハルヒ「へー。なのちゃん料理するんだ」

なの「料理っていってもお弁当くらいですけど」

ハルヒ「高校生でこんな料理作れる人、なかなかいないわよ」

なの「あ、ありがとうございます」

ハルヒ「やっぱり親が何か?」

なの「親が?」

ハルヒ「ごめん、違うならいいわ」

35: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/12(火) 14:09:18.35 ID:Yg+nUrLDO
ゆっこ「なのちゃんの家ってさ」

ゆっこ「あのちっこいはかせと阪本だけでしょ?」

なの「うわっ」

ハルヒ「ちっこいはかせ?」

ゆっこ「うん。なんか小学生くらいの子」

ハルヒ「はかせって言うからには何か作れるの?」

ゆっこ「それはよくわからないんだけど」

なの「相生さん、そのくらいで」

ゆっこ「なのちゃんを作ったとかなんとか」

ハルヒ「なのちゃんを作った?」

なの「相生さん!」

ズルズルズル

麻衣「そのくらいにして」

36: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/12(火) 14:15:22.42 ID:Yg+nUrLDO
廊下

ゆっこ「麻衣ちゃん、何するの」

麻衣「昨日も言ったけど」

麻衣「なのちゃんがロボットだとバレたら、世界は終わる」

麻衣「ゆっこの不用意な発言でバラさないように注意して」

ゆっこ「いやそもそも『世界が終わる』ってどういうことなの?」

麻衣「そのまんま」

ゆっこ「麻衣ちゃん、冗談もいい加減に………」

麻衣「冗談じゃない!」

ゆっこ「………」

麻衣「ゆっこ」

ゆっこ「何」

麻衣「今日から屋上で食べて」

ゆっこ「そこまで?」

38: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/14(木) 16:50:49.81 ID:ZYR6IPfDO
1年Q組

ハルヒ「………何、今の」

なの「水上さんですか?」

ハルヒ「水上って言うの?」

なの「そうですけど、何か?」

ハルヒ「普段からあんな感じなの?」

なの「いや、どちらかというと、長野原さんの方が」

ハルヒ「長野原………ってそんなことはどうでもいいのよ!」

ハルヒ「さっさと吐きなさい!『ちっこいはかせ』の正体を!」

39: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/14(木) 17:03:39.15 ID:ZYR6IPfDO
ハルヒ「なのちゃんを作った?しかもちっこいのに?」

ハルヒ「本当だとしたら世界がひっくり返るわよ」

なの「世界が………ひっくり返る………」

ハルヒ「………なのちゃん?」

なの「あ、いや、その、」

ハルヒ「教えて。『ちっこいはかせ』ってのは何者なの?」

なの「はかせは………」

ハルヒ「はかせは?」

なの「親戚の子供です………」

ハルヒ「親戚の子供?」

なの「確かに小さい子供はいますが………、別に何かを作ったりはしません………」

なの「『はかせ』はただの通称です………」

40: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/14(木) 17:14:08.77 ID:ZYR6IPfDO
なの「はかせの両親は共働きで、遅くまで帰ってこないので………」

なの「私が面倒をみているだけです………」

なの「私を作ったなんてことは絶対に有り得ません!」

ハルヒ「………」

なの「………」

ハルヒ「………てことは、全部相生の妄想ってこと?」

なの「へっ?」

ハルヒ「なーんだ。相生がバカなだけじゃん」

ハルヒ「ごめんね。変な話しちゃって」

なの(ふーっ、なんとか逃げ切った)

ハルヒ「あ、そうだ」

なの「何ですか?」

ハルヒ「今日空いてる?」

なの「空いてますけど………」

41: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/14(木) 17:18:53.36 ID:ZYR6IPfDO
ハルヒ「今日放課後、なのちゃんの家に行ってもいい?」

なの「家に?」

ハルヒ「団員との親交を深めるのも団長の役目なのよ」

ハルヒ「その『はかせ』って子にも挨拶しときたいし」

なの「いや、あの、えっと、」

ハルヒ「駄目なの?」

なの「いや、駄目ではないですけど、」

ハルヒ「決まり。場所わかんないから案内して」

42: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/14(木) 17:26:31.19 ID:ZYR6IPfDO
屋上

ゆっこ「気分爽快ああそうかい!なんちって」

みお「あれ?ゆっこ何してんの?」

ゆっこ「うわっ!」

みお「もしかしてゆっこも麻衣ちゃんに?」

ゆっこ「まあそうなんだけど」

みお「麻衣ちゃん真顔で言ってくるからさ」

ゆっこ「冗談なのか真面目なのかわかんないんだよね」

みお「まあヒャクパー冗談なんだけどさ」

ゆっこ「みおちゃん」

みお「何?ゆっこ」

ゆっこ「今日なのちゃん家行かない?」

みお「なんで急に?」

ゆっこ「ほら。SOS団のこととか聞きたいじゃん」

43: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/14(木) 17:30:31.00 ID:ZYR6IPfDO
みお「おう。行く行く」

ゆっこ「せっかくだから麻衣ちゃんも誘ってさ」

みお「来るかな?」

ゆっこ「来ると思うよ」

みお「そうしよっか」

ゆっこ「よし、けってーい!」

44: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/15(金) 17:06:12.36 ID:p7/cR5/DO
1年Q組


ガラガラ

古泉「あれ?涼宮さんは?」

なの「涼宮さんなら5組に戻りましたけど」

古泉「そうですか。で、何話してたんですか?」

なの「えっと………」

古泉「そのネジの話とか?」

なの「うわっ!」

古泉「なんでロボットが高校に通っているんだとか?」

なの「ち、違います!私は普通です!」

なの「ネジはファッションですから気にしないでください!」

古泉「そうですか、失礼しました」

古泉(この反応………何かありそうですね)

45: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/15(金) 17:21:09.99 ID:p7/cR5/DO
古泉「で、結局何話してたんですか?」

なの「えっと………」

古泉「言いづらいことですか?」

なの「………涼宮さんが今日家にくると」

古泉「それで?」

なの「いや、それだけです」

古泉「そうですか」

なの「何か?」

古泉「それにしては随分憂鬱そうだなと………」

なの「あ、いや、その、いたって普通ですよ!」

なの「別にはかせと鉢合わせして私の正体がバレたらどうしようとか考えてませんから!」

古泉「正体?」

なの「うわっ」

46: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/16(土) 12:06:22.90 ID:Lb7yegMDO
放課後 1年Q組

みお「麻衣ちゃん」

麻衣「駅前のあれ?」

ゆっこ「違う」

麻衣「甘い誘いには乗らない」

ゆっこ「うまい」

みお「なのちゃん家行かない?」

麻衣「なのちゃん家?」

ゆっこ「ほら、SOS団の積もる話とか」

みお「積もってはいないと思うけど」

麻衣「行かない」

ゆっこ「即答?」

麻衣「今日は有希ちゃんと対策会議をするから」

みお「対策会議って………」

麻衣「ハルヒにバラさないための対策会議」

ゆっこ「それ、まだ続いてたの?」

みお「引くわー」

47: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/16(土) 12:30:41.45 ID:Lb7yegMDO
中庭

麻衣「引かれた」

長門「仕方ない」

長門「我々の事情は何も知らない生命体には理解不能」

麻衣「そうだね。仕方ないか」

長門「ところでさっきの話」

麻衣「さっきの話?」

長門「相生祐子が東雲研究所に行くという話」

麻衣「ああ、それ」

長門「他に誰が行く?」

麻衣「みおちゃんも行くらしいけど」

長門「あなたは?」

麻衣「私は今度でいい」

長門「そう………」

麻衣「どしたの?」

長門「危険」

麻衣「?」

長門「涼宮ハルヒも行くと聞いている」

麻衣「ハルヒが?」

48: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/16(土) 12:39:43.64 ID:Lb7yegMDO
麻衣「ちょっと待って、それって」

麻衣「ハルヒとゆっことなのちゃんが鉢合わせするってこと?」

長門「鉢合わせではないが」

麻衣「結構まずいんじゃない?」

長門「同感」

麻衣「私、止めてくる」

長門「不可能。既に出発している」

麻衣「えっ………じゃあどうしたら………」

長門「わたしも行く」

麻衣「有希ちゃんが?」

長門「不可視遮音フィールドを展開して監視する」

長門「最悪でも情報操作を使えばなんとかなる」

49: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/16(土) 12:43:48.00 ID:Lb7yegMDO
麻衣「だったら最初から情報操作で止めたら?」

長門「不可能」

長門「涼宮ハルヒの願望実現能力がそれを許さない」

長門「仮に今日止めても、明日同じ状況が発生する」

麻衣「そうか………」

長門「わたしにできるのは、外部から監視することだけ」

麻衣「じゃあ仕方ないか」

麻衣「頑張って、有希ちゃん」

50: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/17(日) 18:01:53.19 ID:P/EvIEeDO
東雲研究所前

みお「へー、ここがなのちゃん家か」

ゆっこ「表札を見て」

みお「………研究所?」

ゆっこ「何の研究してるんだろね」

みお「え?ゆっこも知らないの?」

ゆっこ「だって教えてくれないんだもん」



ゆっこ「ごめんくださーい」

なの「はーい」



なの「すみません、お待たせしました」

なの「あ、長野原さんもご一緒ですか?」

ゆっこ「どうしても来たいって言うから」

みお「そこまで言ってないけど」

51: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/17(日) 18:14:25.14 ID:P/EvIEeDO
ゆっこ「あれ?はかせは?」

なの「はかせなら奥で寝てます」

ゆっこ「寝てる?あのはかせが?」

なの「急に眠いと言い出しまして」

ゆっこ「急に?あの子いつも元気バリバリなのに」

なの「私もよくわからないんですけど」

みお「私が置いていかれてる」

ゆっこ「あ、ごめんみおちゃん」


ガラガラ

中村「ごめんください」

ゆっこ「あれ?中村先生じゃないですか」

中村「うわっ」

みお「何してるんですか?」

中村「すまん、失礼する」


ピシャッ


ゆっこ「行っちゃったね」

52: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/17(日) 18:22:33.31 ID:P/EvIEeDO
中村(とは言うものの、簡単には引き下がれない)

中村(玄関の近くでスタンバイして、出てきたところを狙おう)

中村(せっかく回路ショート君を持ってきたんだから)

中村(今日は偵察ロボもいないようだし)

ハルヒ「あれ?中村先生じゃないですか」

中村「うわっ」

ハルヒ「何持ってんですか?」

中村「いや、その、これは、」

中村「こけしだ」

ハルヒ「こけし?」

中村「東雲にあげようと思って持ってきたのだ」

ハルヒ「へー、なのちゃんにですか」

中村「いや、その、違うんだ」

ハルヒ「はい?」

53: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/17(日) 18:31:44.77 ID:P/EvIEeDO
ハルヒ「さっきから言っていることが理解できません」

中村「あ、いや、その、」

ハルヒ「わかりました!」

ハルヒ「それをなのちゃんに刺して、ロボかどうかを調べるんですね!」

中村「!」

ハルヒ「玄関の近くで構えて、出てきたところをドーンですか」

中村「いや、違う、その通りだ」

ハルヒ「いい作戦考えましたね」

ハルヒ「あたしも協力させてください」

54: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/17(日) 18:37:49.49 ID:P/EvIEeDO
ハルヒ「まずあたしがなんとかしてなのちゃんを追い出します」

ハルヒ「先生はそこでこけしを刺してください」

中村「それだけ?」

ハルヒ「それだけです」

中村「とても成功すると思えないが」

ハルヒ「成功するんです」

中村「本当か?」

ハルヒ「あたしが成功すると言ったら成功するんです」

中村「うーん」

ハルヒ「じゃあ先生はここでスタンバイしててください」

中村「え、ちょっと」
ガラガラ

ハルヒ「ごめんくださーい」

中村(行っちゃった)

55: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/19(火) 15:58:10.86 ID:RzHrqXBDO
ハルヒ「ごめんくださーい」

なの「あ、涼宮さん」

みお「ハルヒも来たの?」

ハルヒ「団員との親交を深めるのも団長の仕事なの」

ゆっこ「ふーん」

ハルヒ「相生と長野原が居るのか………」

なの「?」

ハルヒ「ちょっと来なさい」

ゆっこ「うわっ」

みお「力が強い」




ハルヒ「あんたたちはどこまで知ってるの?」

みお「何の話?」

ハルヒ「なのちゃんがロボットだって話」

ゆっこ「いや、ぶっちゃけ何も」

56: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/19(火) 16:11:39.20 ID:RzHrqXBDO
ハルヒ「なんにも?」

ゆっこ「別に設計図を見たわけじゃないし」

みお「作ったって人に会ったわけじゃないし」

ゆっこ(ごめん、会ったことあるわ。本当かどうかわかんないけど)

ハルヒ「なんかロボットっぽい機能とかないの?」

ゆっこ「さあ」

みお「腕が………」

ハルヒ「腕が?」

みお「いや、なんでもない」

ハルヒ「そう。背中のネジは?」

みお「本人に聞いたほうが早いと思うよ」

ハルヒ「わかったわ」

ハルヒ「徹底的に聞き出してくる」

ゆっこ「徹底的wwww」

みお「どこまで吐くかな?」

57: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/19(火) 16:18:54.64 ID:RzHrqXBDO
ゆっこ「つーか、みおちゃん」

ゆっこ「国語の宿題忘れてない?」

みお「忘れてたの?」

ゆっこ「逆にみおちゃんは覚えてたの?」

みお「私はやってあるから」

ゆっこ「あっそ」

ゆっこ「じゃあ私帰るね」

みお「ご自由にどうぞ」

みお「………と言いたいところだけど」

ゆっこ「なんだみおちゃんも忘れてたんじゃん」

みお「私も帰って漫画書こうっと」

ゆっこ「………」

58: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/19(火) 16:27:04.91 ID:RzHrqXBDO
なの「あ、みなさんお帰りですか?」

ゆっこ「ごめん、急用ができちゃって」

なの「急用………ですか?」

みお「宿題忘れてただけなんだけど」

ゆっこ「思い出せただけで奇跡だよ」

なの「そうなんですか」

ゆっこ「それじゃ、また明日学校で」

なの「さようなら」


ガラガラ

中村(よし来た!)

ゆっこ「ギャース」ビリビリ

中村(しまった!逃げろ!)

みお「ゆっこ?どしたの?」

なの「何があったんですか?」

ハルヒ「相生?」

ゆっこ「シューーーーーーッ」

みお「ショートしてる」

59: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/19(火) 16:32:05.37 ID:RzHrqXBDO
ハルヒ「どうすんのよ」

なの「歩けますか?」

ゆっこ「まあ………なんとか………」シューーーーーーッ

みお「じゃあ歩いて帰りな」

ゆっこ「ちょ………みおちゃん………冷」フッ

みお「えっ?」

ハルヒ「消えた!」

なの「相生さん?」

60: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/20(水) 17:08:28.92 ID:/f20bQODO
ゆっこ「………ここは?」

長門「治療完了。もう問題ない」

ゆっこ「長門?」

長門「電気によるショック症状は全て解消した」

ゆっこ「ちょっと待って、」

長門「情報操作を利用すればこのくらいは簡単」

ゆっこ「情報………操作………何の話?」


みお『ゆっこ、どこにいるの!』

なの『相生さーん!』

ハルヒ『とっとと出て来なさい!』


ゆっこ「もしかして見えてない感じ?」

長門「そう」

61: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/20(水) 17:17:20.54 ID:/f20bQODO
ゆっこ「えーっと、とりあえずどういうこと?」

長門「この周囲には半径1.02メートルにわたり不可視遮音フィールドが展開されている」

ゆっこ「えっと、長門も中二病?」

長門「違う」

ゆっこ「だってそんなフィールドあるわけないじゃん」

長門「では今見えていないのはなぜ?」

ゆっこ「………」

62: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/20(水) 17:23:43.83 ID:/f20bQODO
長門「わたしはあなたたちを観察していた」

長門「気付かれないよう不可視遮音フィールドを展開させて」

ゆっこ「ふーん」

長門「そこに電撃を受けたあなたが歩いてきた」

長門「不可視遮音フィールドは有機生命体には視認できないため」

ゆっこ「知らない内にフィールドに入っちゃったってわけか」

長門「そう」


ハルヒ『相生!いい加減出てきなさい!』

ハルヒ『そこに居るのはわかってるのよ!』


ゆっこ「あれ?ハルヒには見えてるの?」

長門「あれは適当に言っているだけ」

63: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/20(水) 17:32:56.54 ID:/f20bQODO
ゆっこ「どうしよう」

長門「何か?」

ゆっこ「こんな状態で出られないよ」

長門「電気ショックは解消されている」

ゆっこ「そうじゃなくて」

長門「では何が問題?」

ゆっこ「何もないところからいきなり人間が飛び出してきたら」

長門「それなら問題ない」

ゆっこ「何か策があるの?」

長門「情報操作を使う」

ゆっこ「情報操作って何なの?さっきも出てきたけど」

長門「簡単に言うと、情報を操作すること」

ゆっこ「簡単すぎてわかんない」

 

65: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/20(水) 17:41:34.77 ID:/f20bQODO
長門「情報操作を使えば」

長門「ビスケット2号を故障させたり」

長門「あなたに宿題を思い出させたり」

ゆっこ「はかせを寝かせたり?」

長門「そう。そのくらいは簡単にできる」

ゆっこ「それを使って何をしようと?」

長門「あなたは最初から居なかったことにする」

ゆっこ「えっ」

長門「最初からあなたが存在しなければ、消失のしようがない」

ゆっこ「それって、私の存在を消すってこと?」

長門「違う。あなたは自宅で宿題をしていたことにする」

ゆっこ「なーんだ。心配して損した」

68: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/23(土) 12:50:24.53 ID:UmfRrNKDO
翌朝 1年Q組


みお「なんで昨日来なかったの?」

ゆっこ「へ?」

みお「なのちゃん家行くって言ってたでしょ」

ゆっこ「言ったけど?」

みお「勝手にすっぽかさないで!」

ゆっこ「え………」

みお「今日もう一回行くからね!」

ゆっこ「ちょっ、みおちゃん、」

みお「すっぽかしたら承知しないよ!」

69: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/23(土) 12:58:39.46 ID:UmfRrNKDO
なの「あ、相生さん」

ゆっこ「何?」

なの「なんで昨日来てくれなかったんですか?」

ゆっこ「は?」

なの「長野原さんは来てくれたのに」

みお「ゆっこが勝手にすっぽかして」

ゆっこ「行ったよ?」

なの「はい?」

みお「冗談にも程があるよ」

ゆっこ「いや、冗談じゃなくて」

みお「いい加減にして!」

なの「帰ってから一度も見ていませんよ?」

ゆっこ「いや玄関で会ったでしょ」

みお「もういい」

ゆっこ「ちょっ、みおちゃん」



ガラガラ

古泉「相生さんは居ますか?」

ゆっこ「何?」

70: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/23(土) 15:19:09.82 ID:UmfRrNKDO
廊下


ゆっこ「何なの?いきなり連れだして」

古泉「本当は言いたくないのですが」

古泉「知ってしまった以上仕方ありません」

ゆっこ「前置きはいいから」

古泉「あなたは昨日、どこにいましたか?」

ゆっこ「どこって、なのちゃん家だけど」

古泉「長野原さんは、あなたが来なかったと言いました」

ゆっこ「あれはみおちゃんの頭がおかしいんだよ」

古泉「あなたは東雲研究所に居た」

古泉「しかしあなた以外の全ての人が、あなたは居なかったと言う」

ゆっこ「何が言いたいの?」

古泉「これが情報操作です」

71: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/25(月) 08:06:21.62 ID:X2JedZRDO
ゆっこ「情報操作?」

古泉「そうです」

ゆっこ「昨日長門が言ってたあれ?」

古泉「長門さんが何を言ったかはわかりませんが」

古泉「おそらくはそうでしょう」

ゆっこ「私は家で宿題をやってたことになってるらしいけど」

古泉「そのように聞いています」

ゆっこ「ふーん」

古泉「まだ信じられませんか?」

ゆっこ「当たり前でしょ」

72: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/25(月) 08:11:13.82 ID:X2JedZRDO
ゆっこ「つーか、仮にそれがあったとして」

ゆっこ「それができる長門ってのは何者なの?」

古泉「平たく言うと宇宙人です」

ゆっこ「うっわー」

古泉「どうしました?」

ゆっこ「中二病キター」

古泉「中二病?」

ゆっこ「なんで私の周りには中二病が多いのかな?」

古泉「事実だからです」

ゆっこ「事実?」

古泉「はい」

ゆっこ「バッカじゃないの?」

古泉「あなたが言いますか」

73: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/25(月) 08:24:16.39 ID:X2JedZRDO
ゆっこ「いい?古泉」

古泉「なんでしょうか」

ゆっこ「宇宙人なんてのは存在しないの」

ゆっこ「これは誰がどう見ても事実」

古泉「僕がどう見ても事実には思えません」

ゆっこ「それはあんたが中二病だから」

古泉「僕は中二病では」

ゆっこ「いい加減にして!」

ゆっこ「宇宙人は存在しないの!」

ゆっこ「あんたらは全員中二病なの!」

古泉「そこまで言うのでしたら!」

古泉「昼休み、文芸部室に来てください!」

ゆっこ「上等だよ!」

77: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/26(火) 17:05:36.21 ID:/EmYBYuDO
1年5組


ハルヒ「なんで昨日来なかったの!」

キョン「あ?」

ハルヒ「なのちゃんの家行くって行ったでしょ?」

キョン「聞いてねーよ」

ハルヒ「ああそう。なら今日行くわよ」

キョン「はいはい」

ハルヒ「はいは1回!」

キョン「はーい」

78: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/26(火) 17:12:11.37 ID:/EmYBYuDO
昼休み 文芸部室



ゆっこ「スラマッパギー!」



ゆっこ「誰もいない………」



ゆっこ「帰っていい?」



ゆっこ「………あれ?」

ゆっこ「ドアが………ない………?」



長門「あなたは絶対に帰さない」

ゆっこ「うわっ!どっから出てきた!」

長門「不可視遮音フィールド」

79: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/26(火) 17:26:31.40 ID:/EmYBYuDO
長門「あなたを呼んだのはわたし」

ゆっこ「それはなんとなくわかってるけど」

長門「あなたは情報統合思念体の存在を知ってしまった」

長門「ゆえにあなたは処分されなければならない」

ゆっこ「え、ちょっと、処分って」

長門「あなたは消える」

ゆっこ「消える?」

長門「相生祐子の情報連結解除を申請する」

ゆっこ「なに訳のわからないこと………てなんか体が動かないんだけど!」

長門「完了した」

ゆっこ「ちょっと、私はどうなっちゃうの?」

長門「情報連結解除、開始」

ゆっこ「うわーーーーーーっ!」

80: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/26(火) 17:27:30.62 ID:/EmYBYuDO










長門「単純wwwwww」











81: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/26(火) 17:32:11.43 ID:/EmYBYuDO
ゆっこ「………長門?」

長門「…………」

ゆっこ「助けてくれたの?」

長門「wwwwww」

ゆっこ「なに笑ってんの」

長門「予想以上にバカだったからwwwwww」

ゆっこ「は?」

長門「秘密を知ったくらいで処分はされない」

ゆっこ「…………は?」

長門「すべて冗談」

ゆっこ「ちょっと!」

82: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/28(木) 16:26:23.18 ID:3EBAzMYDO
ガタン


ゆっこ「何の音?」



朝比奈「あれ?相生さん?」

ゆっこ「朝比奈先輩?」

朝比奈「えっと………」

ゆっこ「何やってるんですか?」

朝比奈「いや、あたしはこの座標に来いと言われたから来ただけで………」

ゆっこ「言われた?」

朝比奈「はい」

ゆっこ「誰に?」

朝比奈「禁則事項です」

ゆっこ「は?」

長門「あなたはバカだからわからないだけ」

ゆっこ「あんたたちに言われたくないわ!」

83: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/28(木) 16:33:40.93 ID:3EBAzMYDO
ゆっこ「もう帰っていい?」

長門「ご自由にどうぞ」

ゆっこ「じゃあ帰る。バイバイ」ガシャン

長門「ドアがないwwwwww」

ゆっこ「うぅ………」

長門「治療完了」

朝比奈「本当にバカなんですね、相生さん」

84: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/28(木) 16:44:57.42 ID:3EBAzMYDO
1年Q組

みお「どこ行ってたの」

ゆっこ「ちょっと文芸部室まで」

みお「文芸部って、SOS団のとこ?」

ゆっこ「そうだけど」
みお「やっぱなのちゃん絡み?」

ゆっこ「ちょっと違うけど、まあいいか」

みお「そんなゆっこに耳寄り情報」

ゆっこ「どんなゆっこだよ」

みお「SOS団に朝比奈先輩っているでしょ」

みお「あの人、元書道部なんだって」

ゆっこ「うん」

みお「あれ?知ってたの?」

ゆっこ「逆に知らなかったの?」

85: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/28(木) 16:54:05.08 ID:3EBAzMYDO
ゆっこ「有名な話じゃん」

ゆっこ「書道部室にいた朝比奈先輩がハルヒに連行された話」

みお「そんなに有名なの?」

ゆっこ「まあみおちゃんは笹原先輩しか見てないだろうから」

みお「ちょっと、ゆっこ」

ゆっこ「つーか誰に聞いたの?」

みお「うっ」

ゆっこ「その反応は笹原先輩だな」

みお「違う!」

ゆっこ「じゃあ誰なの」

みお「鶴屋先輩!」

ゆっこ「は?」

みお「何がおかしいの?」

ゆっこ「だって中庭にいたんじゃないの?」
みお「一言も言ってないけど」

86: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/28(木) 17:00:58.30 ID:3EBAzMYDO
みお「まあ中庭は正解だけどさ」

みお「中庭歩いてたらたまたま鶴屋先輩に会って」

ゆっこ「笹原先輩じゃなくて?」

みお「しつこいな!」

ゆっこ「ごめんごめん」

みお「そんで鶴屋先輩と話してたら」

みお「先輩が『書道部にいたときよりも楽しそうにょろ』とか言ってきて」

みお「『あれ?先輩書道部だったんですか?』とか聞き返してみたら」

みお「『違うよー。みくるの話だよ』ってとこ」

ゆっこ「ふーん」

87: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/06/28(木) 17:10:42.45 ID:3EBAzMYDO
ゆっこ「でも珍しいねー」

みお「何が?」

ゆっこ「鶴屋先輩が一人で歩いてるのが」

みお「一人じゃないけど」

ゆっこ「へ?」

みお「隣に朝比奈先輩もいたけど」

ゆっこ「それを先に言えよ!」

みお「ごめん!」

ゆっこ「………ちょっと待って」

みお「どしたの?」

ゆっこ「それ、いつの話?」

みお「今日の昼休みだけど」

ゆっこ「今日の昼休みに朝比奈先輩が中庭にいた?」

みお「そうだけど?」

ゆっこ「じゃあ文芸部室にいたのは誰なんだ?」

みお「何言ってんの?」

88: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/01(日) 09:11:39.70 ID:vqmsIu+DO
ゆっこ「私はさっきまで文芸部室にいて」

ゆっこ「長門といろいろやってた」

みお「いろいろ?」

ゆっこ「処分するとかしないとか」

みお「処分wwwwww」

ゆっこ「で、帰り際に朝比奈先輩が掃除ロッカーから出てきたわけ」

みお「掃除ロッカーに隠れてたの?」

ゆっこ「そういうことになるね」

みお「じゃあ私が会ったのは誰?」

ゆっこ「幻覚じゃない?」

みお「ふざけないで」

ゆっこ「それかタイムスリップしたとか」

みお「バーカ」

古泉「ちょっと来てください」

89: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/01(日) 11:54:22.46 ID:vqmsIu+DO
ゆっこ「ちょっと、何回目?」

古泉「2回目ですが」

ゆっこ「何の用なの?」

古泉「朝比奈さんのことです」

ゆっこ「朝比奈先輩がどうかしたの?」

古泉「ひとつ質問です」

ゆっこ「何、いきなり」

古泉「あなたが文芸部室にいたとき、朝比奈さんはどこにいましたか?」

ゆっこ「そんなの文芸部室に決まってるでしょ」

古泉「しかし長野原さんは中庭で見たと」

ゆっこ「あれはみおちゃんがバカだから」

古泉「これが時空間移動です」

ゆっこ「は?」

90: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/02(月) 07:51:02.54 ID:Ah/hzRFDO
ゆっこ「いい加減にして」

古泉「しかし事実ですから」

ゆっこ「あんたバカなの?」

古泉「あなたが言いますか」

ゆっこ「時空間移動なんかできるわけないでしょ」

古泉「それができるんですよ」

ゆっこ「………」

古泉「そもそも朝比奈さんは、時空間移動でこの世界に来たんです」

ゆっこ「?」

古泉「平たく言うと未来人です」

ゆっこ「バーカ」

91: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/02(月) 08:00:23.82 ID:Ah/hzRFDO
ゆっこ「SOS団って、平たく言うと中二病集団なの?」

古泉「勝手に決めつけないでください」

ゆっこ「でも実際そうでしょ?」

ゆっこ「長門が宇宙人で朝比奈先輩が未来人とか」

古泉「だって事実ですから」

ゆっこ「………」

古泉「ちなみに僕は超能力者です」

ゆっこ「もういい」

93: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/02(月) 08:09:06.54 ID:Ah/hzRFDO
確認だが今は昼休み。


1年5組

ハルヒ「どうして昨日来なかったのよ!」

キョン「は?」

ハルヒ「なのちゃんの家行くって言ったでしょ!」

キョン「いや聞いてないぞ」

ハルヒ「あんた耳でも詰まってたの?」

キョン「は?」

ハルヒ「………」

キョン「聞いてないものは聞いてない」

ハルヒ「とにかく今日行くから」

ハルヒ「一度家に帰って、5時に時定北口駅に集合」

キョン「了解」

95: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/04(水) 07:59:53.42 ID:IFTKss0DO
ハルヒ「じゃ、ちょっと行ってくるから」

キョン「どこ行くんだ?」

ハルヒ「調査」

キョン「何の?」

ハルヒ「なのちゃん以外に何があるのよ」

キョン「わかった。俺は行かなくていいのか?」

ハルヒ「あんたは来なくていいわ」

キョン「わかった」

96: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/04(水) 08:08:14.45 ID:IFTKss0DO
化学室

中村(昨日は失敗してしまったからな)

中村(今日こそこの回路ショート君を………)

中村(………調子が悪いな。電池切れか?)

中村(ちょっとテストしてみるか)

ビリビリ

中村「ぐはーっ」



ガラガラ

ハルヒ「中村先生!何があったの!」

97: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/04(水) 08:19:40.22 ID:IFTKss0DO
中村「……あ……涼宮か?」

ハルヒ「一体何があったの?」

中村「回路ショート君をテストしてたんだが」

ハルヒ「自分で浴びてしまったと」

中村「その通りだ」

ハルヒ「それで、体は大丈夫なの?」

中村「体はとりあえず大丈夫だが………」

ハルヒ「?」

中村「電撃の衝撃で回路ショート君を落としてしまい………」

ハルヒ「壊しちゃったの?」

中村「そうだ」

ハルヒ「それなら大丈夫よ」

中村「どういうことだ?」

ハルヒ「有希に直してもらうわ」

中村「有希………長門有希か?」

99: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/06(金) 07:42:07.76 ID:AuIQGOMDO
ハルヒ「有希を知ってるの?」

中村「知らないほうがおかしいだろう」

ハルヒ「今やコンピ研のエースね」

中村「あんなスーパーOSを作れる人は他に居ない」

ハルヒ「もはや人間とは思えないわ」

中村「………人間とは思えない、か」

ハルヒ「?」

中村「あいつは本当に人間なのか?」

ハルヒ「なに言ってんの?」

中村「教えてくれ。長門は何者なんだ?」

ハルヒ「そんなの人間に決まってるでしょ」

中村「証拠は?」

ハルヒ「………無いけど」

100: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/06(金) 07:47:35.68 ID:AuIQGOMDO
中村「やはり涼宮でも知らないのか」

中村「調査の価値有りだな」

ハルヒ「ちょっと、中村先生、」

中村「今日の放課後昇降口で待ち伏せして」

中村「回路ショート君を仕掛けてやろう」

ハルヒ「聞こえてるよ」

中村「あ、すまん」

ハルヒ「つーか壊れてんでしょ?」

中村「………」

ハルヒ「有希に直してもらうから貸して」

中村「わかった」

102: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/09(月) 07:58:05.33 ID:yoMRx8zDO
放課後

みお「ほら、行くよ」

ゆっこ「どこに?」

みお「なのちゃんの家」

ゆっこ「あー」

みお「まさか忘れてたの?」

ゆっこ「ごめん」




ゆっこ「あ、麻衣ちゃん」

みお「一緒に行かない?」

麻衣「どこに?」

みお「なのちゃんの家」

麻衣「行かない」

ゆっこ「即答?」

麻衣「なのちゃんの秘密がハルヒにバレたらどうなるか…」

みお「まだ続いてたの?」

麻衣「バレる可能性の高いことはしない」

ゆっこ「うっわー」

麻衣「じゃあ私はこれで」

103: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/09(月) 08:13:38.21 ID:yoMRx8zDO
麻衣「有希ちゃん?」

長門「…」

麻衣「どしたの?」

長門「今日行くのは誰?」

麻衣「多分ゆっことみおちゃん」

長門「涼宮ハルヒも行く」

麻衣「そう」

長門「さらに今日はもう一人増える」

麻衣「キョンか」

長門「そう。ここまでは想定通り」

麻衣「?」

長門「実は、想定外のイレギュラー因子が現れている」

麻衣「想定外?」

長門「中村かな」

麻衣「中村?」

長門「彼女が東雲研究所に行くと誰が想定できた?」

麻衣「私は予想通りだけど」

長門「えっ」

104: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/09(月) 16:51:23.18 ID:yoMRx8zDO
麻衣「だって中村でしょ?」

麻衣「あいつ前からなのちゃんのこと調べてたよ」

長門「それは知っていたが…」

麻衣「じゃあ何がおかしいの?」

長門「そこまで行動力があるとは思わなかった」

麻衣「そう?なのちゃん家にも何回か行ったみたいだし」

長門「あっ」

麻衣「まさか知らなかったの?」

長門「…今思い出した」

105: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/09(月) 16:57:09.12 ID:yoMRx8zDO
ハルヒ「あ、有希!」

麻衣「ハルヒ?」

ハルヒ「あれ?水上も一緒?」

麻衣「何か文句でも?」

ハルヒ「いや、そういうわけじゃないんだけど」

長門「用件は?」

ハルヒ「有希ってさ、機械とか強いよね?」

長門「確かに強いが」

ハルヒ「これ直してくれない?」

長門「これは?」

ハルヒ「回路ショート君って言うらしいんだけど」

長門「回路ショート君?」

ハルヒ「なのちゃんがロボットかどうかを調べるんだって」

長門「!」

106: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/09(月) 17:06:06.66 ID:yoMRx8zDO
ハルヒ「どう?直せそう?」

長門「…」

ハルヒ「できたら今日中にお願い」

長門「…」

麻衣「どうする?」

長門「…」

ハルヒ「なに?直せない事情があるなら言いなさい」

長門「引き受けた」

麻衣「えっ?」

ハルヒ「ありがと!」

長門「ただし今日中は無理」

長門「明日の朝でも良ければ」

ハルヒ「……わかったわ。じゃあお願いね」

108: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/11(水) 17:00:45.62 ID:8LjiIrXDO
時定北口駅前


キョン「しかし早えな」

ハルヒ「団長が遅刻してどうすんのよ」

キョン「つーか、他の3人は?」

ハルヒ「あ、古泉くんはバイト」

ハルヒ「有希は回路ショート君を直すからって」

キョン「回路ショート君?」

ハルヒ「あれ?知らないの?」

キョン「聞いたことないぞ」

ハルヒ「中村が持ってるこけしよ」

キョン「こけし?」

ハルヒ「なのちゃんがロボットかどうか調べるんだって」

キョン「ふーん」

ハルヒ「さ、行くわよ」

110: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/11(水) 17:18:41.49 ID:8LjiIrXDO
東雲研究所前

ゆっこ「スラマッパギー」






ゆっこ「あれ?まだ帰ってないのかな?」

長門「情報操作って覚えてる?」

ゆっこ「うわっ」

長門「不可視遮音フィールドを解除した」

ゆっこ「いきなり出てきたからびっくりしたよ」

ゆっこ「こんな所で、いったい何してんの?」

長門「監視」

ゆっこ「あっ、そう」

長門「ひとつお願い」

ゆっこ「何?」

長門「わたしがここに居ること、絶対に言わないで」

ゆっこ「了解」

111: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/12(木) 16:59:03.17 ID:dtu0pWmDO
ゆっこ「スラマッパギー」

なの「あ、こんにちは」

ゆっこ「帰ってたの?」

なの「さっきから居ましたけど」

なの「ところで長野原さんは?」

ゆっこ「ちょっと宿題やってから来るって」

なの「そうですか」

はかせ「zzz」

ゆっこ「鼻ちょうちん出してる。傑作」WWWW

112: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/12(木) 17:04:30.52 ID:dtu0pWmDO
ハルヒ「スラマッパギー」

なの「はい?」

ハルヒ「相生の真似」

ゆっこ「バーカ」

ハルヒ「あんたに言われたくないわ!」

なの「ところで、後ろの方は?」

キョン「あ、俺はSOS団の」

ハルヒ「こいつはキョン」




なの「終わりですか」

113: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/12(木) 17:11:36.32 ID:dtu0pWmDO
キョン「東雲、一つ聞いていいか?」

なの「なんですか?」

キョン「俺のこと忘れてた?」

なの「はい?」

キョン「忘れてたよな?」

なの「忘れていませんよ」

キョン「じゃあなんで初対面みたいな挨拶したんだ」
※作者のミス

なの「いや、それはですね、」

キョン「忘れてたんだな?」

なの「違いますよ!」

ゆっこ「まあまあ二人とも、喧嘩はそのくらいにして」

114: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/12(木) 17:19:57.80 ID:dtu0pWmDO
なの「とりあえずお茶でも」

ゆっこ「ありがとー」

ハルヒ「そういや長野原は来ないの?」

ゆっこ「後で来るって」

ハルヒ「ふーん」

ゆっこ「そっちこそ、朝比奈先輩とか古泉は来ないの?」

ハルヒ「今日はみんな都合が悪いんだって」

ハルヒ「古泉くんはバイト」

ハルヒ「みくるちゃんは………なんだっけ?」

キョン「いや俺も知らないぞ」

なの「長門さんは?」

ハルヒ「有希は回路ショート君を直すからって」

116: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/12(木) 17:27:32.76 ID:dtu0pWmDO
なの「回路ショート君?」

ハルヒ「あっ」

キョン「これ言ってよかったのか?」

ハルヒ「ごめん、今のは忘れて」

なの「………わかりました」

ゆっこ「あー、昨日そこで浴びたやつか」

キョン「は?」

ゆっこ「あ、ごめん」

117: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/13(金) 07:59:31.15 ID:+EHWhjUDO
なの「そういえば長門さんって、なにか別の部活にも入ってるって」

ハルヒ「あ、有希?」

キョン「コンピ研か」

なの「コンピ研?」

ハルヒ「コンピューター研究部のこと」

キョン「あっちの部長が貸してくれって言ってきて」

ハルヒ「本人も楽しそうだからいいじゃん、みたいな」

なの「へー」

なの「………てことは、例のスーパーOS作ったのって?」

ハルヒ「有希に決まってるじゃない」

ゆっこ「………スーパーOSて何?」

118: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/13(金) 08:04:43.12 ID:+EHWhjUDO
ハルヒ「は?あんた知らないの?」

ゆっこ「聞いたことない」

キョン「どんなプログラムでも読み込めるってやつ」

ハルヒ「コンピ研の人が調べても、コードが訳わかんないって」

ゆっこ「へー。さすが宇宙人」

ハルヒ「宇宙人?」

キョン「おい」

ゆっこ「あっ」

ハルヒ「………有希って宇宙人なの?」

ゆっこ「あ、今のは忘れて」

ハルヒ「忘れられるか!」

119: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/13(金) 16:11:53.78 ID:+EHWhjUDO
キョン「おい、宇宙人なんて居るわけないだろ」

ハルヒ「は?」

キョン「相生はバカだから」

ハルヒ「それで誤魔化せると思ってるの?」

キョン「いや、」

ハルヒ「はかせ!起きて!」

はかせ「………ん?」

ハルヒ「宇宙人に反応する機械、何か作って」

はかせ「いいよ」

キョン「おい!」

ガラガラ

ハルヒ「ちょっと相生!どこ行くの!」

120: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/13(金) 16:22:29.64 ID:+EHWhjUDO
はかせ「できたよ!」

ハルヒ「ありがと!」

キョン(おい……どうすんだ、これ)

ハルヒ「有希のことだから、近くで見張ってるはずよ」

キョン「なんでわかるんだ?」

ハルヒ「勘よ」

ガラガラ

ハルヒ「有希!どこにいるの!」

ハルヒ「さっさと出てきなさい!」





長門「………」



ハルヒ「いた!」

キョン「長門!」

ハルヒ「どこに隠れてたの?」

長門「そこ」

キョン「長門、」

長門「涼宮ハルヒ、ちょっと来てほしい」

ハルヒ「何?」

キョン「おい、長門」

121: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/13(金) 16:33:20.58 ID:+EHWhjUDO
ハルヒ「………ここは?」

長門「この空間はわたしの情報制御下にある」

ハルヒ「情報制御下?」

長門「この空間にある物体は、わたしの意のままに操作できる」

ハルヒ「は?」

長門「例えばそこの物干し竿」

ハルヒ「ひゃっ!」

長門「剣に変えることもできる」

ハルヒ「有希!危ないでしょ!」

長門「さらに有効なのはこうして」

ハルヒ(え?体が動かない?)

長門「この剣で一突き」

ハルヒ(      )

長門「冗談」wwwwww

ハルヒ「こんにゃろー」

122: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/13(金) 16:47:17.23 ID:+EHWhjUDO
長門「どう?分かった?」

ハルヒ「何が?」

長門「わたしが宇宙人だってこと」

ハルヒ「当たり前でしょ」

ハルヒ「こんなの見せられたら、さすがの相生でも」

長門「相生祐子にも同じことをした」

ハルヒ「あ、そ」

長門「………」

ハルヒ「ねえ有希」

長門「何?」

ハルヒ「一つだけ教えて」

ハルヒ「なんで今まで黙ってたの?」

長門「………」

キョン「………」

ハルヒ「あれ?あんたも居たの?」

キョン「結構前から居たぞ」

長門「不可視遮音フィールドは57秒前に解除した」

123: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/13(金) 16:52:46.49 ID:+EHWhjUDO
ハルヒ「そんなことはどうでもいいのよ」

ハルヒ「なんで今まで黙ってたのよ?」

長門「………?」

キョン「なんだ?」

長門「言っていい?」

キョン「俺は構わないが」

長門「………」

ハルヒ「どうしたの?」

長門「これを話したら世界が滅亡するかもしれない」

ハルヒ「は?」

長門「それでも構わない?」

ハルヒ「上等よ!世界が滅亡するってんなら、あたしが止めてやるわ!」

キョン「大丈夫だな」

長門「同感」

ハルヒ「早く話しなさいよ」

124: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/13(金) 17:01:49.96 ID:+EHWhjUDO
長門「あなたは世界を変える力を持っている」

ハルヒ「は?」

長門「世界はあなたの思い通りに回っている」

ハルヒ「ちょっと有希、何言ってんの?」

長門「あなたがその力の存在を知ってしまえば」

長門「その時点で世界は終わり」

ハルヒ「は?」

長門「あなたが『この世界はつまらない』と思えば、それで終わり」

長門「我々はそれを最も恐れている」

長門「故にこの事実をあなたに伝えることは許されなかった」

ハルヒ「そう………ならなんで今更?」

長門「相生祐子が言ってしまったから、これ以上は無理」

125: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/13(金) 17:07:30.20 ID:+EHWhjUDO
ハルヒ「相生………」

長門「………」

ハルヒ「相生が居なかったら、話してなかったの?」

長門「当然」

ハルヒ「………」

長門「………」

キョン(どうなるんだ?)

ハルヒ「ありがと、話してくれて」

長門「………」

キョン「………」

長門「心の準備は完了した」

ハルヒ「は?」

長門「あとはあなたが世界を破滅させるだけ」

ハルヒ「何言ってんの?」

長門「?」

ハルヒ「世界を破滅?」

ハルヒ「するわけないでしょ、そんなこと」

長門「どういうこと?」

126: ◆i3Se7G8qsJnf 2012/07/13(金) 17:12:59.59 ID:+EHWhjUDO
ハルヒ「あたしが世界を破滅させようと思えば、破滅するんでしょ?」

長門「そう」

ハルヒ「なら、あたしがそう思わなければ破滅しないでしょ」

長門「確かに」

ハルヒ「あたしは今の世界が楽しいし」

ハルヒ「何より、あんたたちが居ない世界なんて考えられない」

長門「………」

ハルヒ「?」

長門「涼宮ハルヒ」

ハルヒ「何よ」

長門「ありがとう!」
ハルヒ「有希!」

ゆっこ「おっ、三角関係」

キョン「空気読めこんにゃろー!」


引用元: ハルヒ「なのちゃん、SOS団に入らない?」