前回 滝壺「わたしは――わたし達はあなたの居場所になりたい……」
611: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/14(火) 10:43:13.42 ID:CXwsA7Lf0
――第23学区 学園都市内空港 12時
麦野「……いやー、帰りたいわねー」
上条「早いって!」
麦野「いや、流石に冗談だけどさ。こんなに緊張するの初めだわ」
上条「そりゃ俺もだけど」
麦野「おかしく、ないかしら?」
上条「すっげーキレイだよ?」
麦野「ありがと――ってそっちじゃないわよっ!」
上条「パンツスーツも似合うよな、沈利スタイル良いから」
麦野「あなたも学生服……まぁ、そんなもんよね」
上条「いいんだよっ!高校生なんだからっ」
麦野「そういう意味じゃあたしだって未成年なんだけどさ」
――同学区 少し離れた場所 同時刻
フレンダ「あっちゃー緊張している訳よねー、やっぱ」
滝壺「初めての、相手のおやへのかおみせ、だし」
絹旗「あの、二人とも?超何やってんですかね?」
フレンダ「え、だって昨日麦野が」
滝壺「『来るなよ!ぜったい来るんじゃないわよっ!ぜったいだからねっ!?』」
フレンダ「つってた訳よ?」
絹旗「……いや、明らかに『ついてきたら超殺す』って話でしたよね?」
フレンダ「やっだもうっ絹旗たらっ!仲間のピンチに動かない私達じゃない訳よっ!」
滝壺 コクコク
絹旗「で、その心は?」
フレンダ「テンパってる麦野ちょー面白い!」
滝壺 コクコ――ブンブンッ
絹旗「まぁ気持ちは超分からないでもないですけど、程々にして下さいね?あまり無茶をするようでしたら、腹パン入れてでも止めますし」
フレンダ「だいじょーぶっ!こーゆーのドラマで見た訳っ!」
滝壺「なかま、だいじ……」
絹旗「どうして一番年下のわたしが超抑えるポジションにいるんでしょうか……?」
麦野「……いやー、帰りたいわねー」
上条「早いって!」
麦野「いや、流石に冗談だけどさ。こんなに緊張するの初めだわ」
上条「そりゃ俺もだけど」
麦野「おかしく、ないかしら?」
上条「すっげーキレイだよ?」
麦野「ありがと――ってそっちじゃないわよっ!」
上条「パンツスーツも似合うよな、沈利スタイル良いから」
麦野「あなたも学生服……まぁ、そんなもんよね」
上条「いいんだよっ!高校生なんだからっ」
麦野「そういう意味じゃあたしだって未成年なんだけどさ」
――同学区 少し離れた場所 同時刻
フレンダ「あっちゃー緊張している訳よねー、やっぱ」
滝壺「初めての、相手のおやへのかおみせ、だし」
絹旗「あの、二人とも?超何やってんですかね?」
フレンダ「え、だって昨日麦野が」
滝壺「『来るなよ!ぜったい来るんじゃないわよっ!ぜったいだからねっ!?』」
フレンダ「つってた訳よ?」
絹旗「……いや、明らかに『ついてきたら超殺す』って話でしたよね?」
フレンダ「やっだもうっ絹旗たらっ!仲間のピンチに動かない私達じゃない訳よっ!」
滝壺 コクコク
絹旗「で、その心は?」
フレンダ「テンパってる麦野ちょー面白い!」
滝壺 コクコ――ブンブンッ
絹旗「まぁ気持ちは超分からないでもないですけど、程々にして下さいね?あまり無茶をするようでしたら、腹パン入れてでも止めますし」
フレンダ「だいじょーぶっ!こーゆーのドラマで見た訳っ!」
滝壺「なかま、だいじ……」
絹旗「どうして一番年下のわたしが超抑えるポジションにいるんでしょうか……?」
612: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/14(火) 10:44:11.27 ID:CXwsA7Lf0
――同学区 “外”からの飛行機到着
刀夜「おーいっ、当麻ーーーーーっ!」
詩菜「とうまさーーんっ!」
上条「来たっ!」
麦野「やっべぇわね。アックアに喧嘩売った時より緊張するし!」
上条「……俺の親だから、な?」
麦野「……うん」
刀夜「えっと、そちらが紹介したいって言ってたお嬢さんか?」
麦野「初めまして上条刀夜さん、詩菜さん。麦野沈利です」
詩菜「これはご丁寧にありがとうございます」
刀夜「そっかぁ、お前もなぁ。そういう歳になったんだなぁ、うん」
上条「この歳で頭を撫でるのはやめろよっ!」
麦野「……ふふ」
詩菜「ね、麦野さん?それとも沈利ちゃんって呼んだ方が良いかしらね?」
麦野「は、はいっ、宜しければ、沈利で……」
詩菜「私の事も『お義母さん』で構いませんからね?」
麦野「はい、宜しくお願いします、お義母さん」
刀夜「おっ、母さんばかりズルいぞー?私もこんな綺麗なお嬢さんに『お義父さん』って呼んでほし――」 ガシッ
詩菜「あらあら、刀夜さんったら昼間なのに、寝ぼけているのかしらね?」
刀夜「や、やだなぁ私には詩菜さんだけだってば!」
麦野「(力関係把握っと。親子揃って尻に敷かれるタイプね)」
上条「(まあ大体こんな感じだよ、ウチは)」
上条「兎に角立ち話もなんだからさ。ちょっと場所変えよっか」
フレンダ「(動いた訳っ)」
滝壺「(わたしの能力からは、逃げられない……!)」
絹旗「(超有効活用してませんからね、それ)」
刀夜「おーいっ、当麻ーーーーーっ!」
詩菜「とうまさーーんっ!」
上条「来たっ!」
麦野「やっべぇわね。アックアに喧嘩売った時より緊張するし!」
上条「……俺の親だから、な?」
麦野「……うん」
刀夜「えっと、そちらが紹介したいって言ってたお嬢さんか?」
麦野「初めまして上条刀夜さん、詩菜さん。麦野沈利です」
詩菜「これはご丁寧にありがとうございます」
刀夜「そっかぁ、お前もなぁ。そういう歳になったんだなぁ、うん」
上条「この歳で頭を撫でるのはやめろよっ!」
麦野「……ふふ」
詩菜「ね、麦野さん?それとも沈利ちゃんって呼んだ方が良いかしらね?」
麦野「は、はいっ、宜しければ、沈利で……」
詩菜「私の事も『お義母さん』で構いませんからね?」
麦野「はい、宜しくお願いします、お義母さん」
刀夜「おっ、母さんばかりズルいぞー?私もこんな綺麗なお嬢さんに『お義父さん』って呼んでほし――」 ガシッ
詩菜「あらあら、刀夜さんったら昼間なのに、寝ぼけているのかしらね?」
刀夜「や、やだなぁ私には詩菜さんだけだってば!」
麦野「(力関係把握っと。親子揃って尻に敷かれるタイプね)」
上条「(まあ大体こんな感じだよ、ウチは)」
上条「兎に角立ち話もなんだからさ。ちょっと場所変えよっか」
フレンダ「(動いた訳っ)」
滝壺「(わたしの能力からは、逃げられない……!)」
絹旗「(超有効活用してませんからね、それ)」
613: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/14(火) 10:45:16.14 ID:CXwsA7Lf0
――いつもの喫茶店 個室
店員「ご注文以上で宜しいでしょうか?ではごゆっくりどうぞー」
麦野「はい、ありがとうございます」
詩菜「ありがとうございます」
フレンダ「(ど、どう聞こえる?)」
絹旗「(何とか――ってか隣室借り切るなんて超やり過ぎですよ)」
滝壺「(盗聴器、しこめばよかった……)」
刀夜「良いお店だよね。沈利さんも当麻とよくここへ?」
麦野「はい。と言いますか出会ったのがこのお店ですから」
詩菜「当麻さんも隅に置けませんね。ナンパですか?」
上条「違うよっ!」
麦野「ではありませんが、私や友達が困っていた所を助けて貰って、その後――はい」
刀夜「そっかー、父さん達もそんな感じだったっけなー」
詩菜「懐かしいですわねー、あなた」
上条「――で、なんだけど、父さん母さん、報告しなきゃいけない事があるんだっ!」
刀夜「……聞こう」
詩菜「続けて、ね?」
上条「その、沈利とは付き合って半年ぐらいなんだけど、子供が出来たんだ」
刀夜「」
詩菜「……そう、なの」
麦野「はいっ」
上条「だからそのっ、俺達結婚したいって!」
刀夜「――バカヤロウっ!」
上条「――っ!」
フレンダ「(ジャパニーズガンコ親父きーーーたーーーっ!)」
絹旗「(なんでこじれるのが超嬉しいんですか?)」
滝壺「(まぁ、初恋の相手だから、いろいろと、複雑)」
刀夜「はいそうですか、なんて言える訳ないだろうが!歯を食いしばれ、当麻っ、父さんはお前をそんな子に育てた覚えはな――」
麦野 バスッ!(刀夜に腹パン)
刀夜「げふっ!?」
フレンダ「(手ぇ出しやがったーーーーーーっ!?)」
滝壺「(ナイス腹パン……っ!)」 グッ
絹旗「(いえ、超喜んでいる場合じゃないかと)」 ワクワク
フレンダ「(あれ今ワクワクって聞こえたような?)」
店員「ご注文以上で宜しいでしょうか?ではごゆっくりどうぞー」
麦野「はい、ありがとうございます」
詩菜「ありがとうございます」
フレンダ「(ど、どう聞こえる?)」
絹旗「(何とか――ってか隣室借り切るなんて超やり過ぎですよ)」
滝壺「(盗聴器、しこめばよかった……)」
刀夜「良いお店だよね。沈利さんも当麻とよくここへ?」
麦野「はい。と言いますか出会ったのがこのお店ですから」
詩菜「当麻さんも隅に置けませんね。ナンパですか?」
上条「違うよっ!」
麦野「ではありませんが、私や友達が困っていた所を助けて貰って、その後――はい」
刀夜「そっかー、父さん達もそんな感じだったっけなー」
詩菜「懐かしいですわねー、あなた」
上条「――で、なんだけど、父さん母さん、報告しなきゃいけない事があるんだっ!」
刀夜「……聞こう」
詩菜「続けて、ね?」
上条「その、沈利とは付き合って半年ぐらいなんだけど、子供が出来たんだ」
刀夜「」
詩菜「……そう、なの」
麦野「はいっ」
上条「だからそのっ、俺達結婚したいって!」
刀夜「――バカヤロウっ!」
上条「――っ!」
フレンダ「(ジャパニーズガンコ親父きーーーたーーーっ!)」
絹旗「(なんでこじれるのが超嬉しいんですか?)」
滝壺「(まぁ、初恋の相手だから、いろいろと、複雑)」
刀夜「はいそうですか、なんて言える訳ないだろうが!歯を食いしばれ、当麻っ、父さんはお前をそんな子に育てた覚えはな――」
麦野 バスッ!(刀夜に腹パン)
刀夜「げふっ!?」
フレンダ「(手ぇ出しやがったーーーーーーっ!?)」
滝壺「(ナイス腹パン……っ!)」 グッ
絹旗「(いえ、超喜んでいる場合じゃないかと)」 ワクワク
フレンダ「(あれ今ワクワクって聞こえたような?)」
614: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/14(火) 10:46:26.02 ID:CXwsA7Lf0
上条「ちょっ!?」
麦野「すいませんが、当麻さんを傷つける相手は容赦出来ませんので」
詩菜「沈利ちゃん……」
麦野「産みたい、と言ったのは私です。当麻さんに責任はありませんっ!」
上条「沈利……違うぞっ!俺だって責任が――いや、取りたいんだよ!」
上条「だから二人が反対してもっ、俺達は一緒になるからなっ!」
刀夜「……だ、だかな。当麻はまだ未成年だ。沈利さんだって、そんなに変わらないんだろう?」
刀夜「君だけでなく、君のご両親の手前もあるし、私達だけで結論を出して良い問題じゃない!」
上条「けどなっ!」
詩菜「あー、もう刀夜さんも当麻さんも熱くならないで下さいね?」
上条「でも母さんっ!」
詩菜「この問題、結論はもう出て居るんでしょう?」
刀夜「どういう事かな、母さん」
詩菜「私達に報告する、って事は――何があっても、二人は一緒になるつもりなのよね?」
上条「あぁ」
麦野「はい」
詩菜「だったら私達に出来る事は、まだ未熟な二人を精いっぱい応援してあげる事。違うかしら、刀夜さん?」
上条「……父さんっ」
麦野「……お義父さん、願いしますっ!
刀夜「……」
刀夜「……分かったよ。私が悪者みたいじゃないか」
上条「……ありがとう」
刀夜「子の幸せを願わない親なんて居ないさ」
詩菜「格好良かったですよ、刀夜さん」
フレンダ「(えーーー、あっから立ち直したのー?)」
絹旗「(もうちょっと色々揉めた後、わたし達が乱入して涙ながらに超語るんでは?)」
滝壺「(今はしなくて良い……今は)」
麦野「すいませんが、当麻さんを傷つける相手は容赦出来ませんので」
詩菜「沈利ちゃん……」
麦野「産みたい、と言ったのは私です。当麻さんに責任はありませんっ!」
上条「沈利……違うぞっ!俺だって責任が――いや、取りたいんだよ!」
上条「だから二人が反対してもっ、俺達は一緒になるからなっ!」
刀夜「……だ、だかな。当麻はまだ未成年だ。沈利さんだって、そんなに変わらないんだろう?」
刀夜「君だけでなく、君のご両親の手前もあるし、私達だけで結論を出して良い問題じゃない!」
上条「けどなっ!」
詩菜「あー、もう刀夜さんも当麻さんも熱くならないで下さいね?」
上条「でも母さんっ!」
詩菜「この問題、結論はもう出て居るんでしょう?」
刀夜「どういう事かな、母さん」
詩菜「私達に報告する、って事は――何があっても、二人は一緒になるつもりなのよね?」
上条「あぁ」
麦野「はい」
詩菜「だったら私達に出来る事は、まだ未熟な二人を精いっぱい応援してあげる事。違うかしら、刀夜さん?」
上条「……父さんっ」
麦野「……お義父さん、願いしますっ!
刀夜「……」
刀夜「……分かったよ。私が悪者みたいじゃないか」
上条「……ありがとう」
刀夜「子の幸せを願わない親なんて居ないさ」
詩菜「格好良かったですよ、刀夜さん」
フレンダ「(えーーー、あっから立ち直したのー?)」
絹旗「(もうちょっと色々揉めた後、わたし達が乱入して涙ながらに超語るんでは?)」
滝壺「(今はしなくて良い……今は)」
615: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/14(火) 10:47:25.64 ID:CXwsA7Lf0
詩菜「――すると沈利ちゃんは今大学生なのね?」
麦野「資格は持っていますので、どちらかと言えば研究職ですね」
刀夜「聞きにくいんだが、先立つものは大丈夫なのかな?あぁいや、責めている訳じゃないよ?」
刀夜「もし心配なようなら、ウチ――当麻の実家である私達の所で出産する、って手もあるし」
詩菜「私がお世話になった先生もお元気でらっしゃいますしね」
麦野「あ、いえそこまでご面倒をおかけする訳にはっ!」
麦野「その、私もそれなりの立場にありますので、そういった心配は、ですね」
上条「えっと、学園都市の序列って知ってる?」
詩菜「えぇ確かに有益な人材をランク付けしている、って聞きますよね」
上条「沈利は第四位。230万人の中で上から数えて四人目なんだ」
刀夜「それは凄いのかい?」
麦野「あの、これぐらいが収入でして」
刀夜「……凄いなあ。私と年収同じぐらいだよ」
詩菜「まだお若いのに……」
麦野「その、年収ではないんですよっ」
刀夜「そ、そうだよね?今までの貯金合わせないと、とても行かないよね?」
詩菜「でもこつこつ貯めてここまでは凄いですよね」
麦野「月収、なんですが……」
刀夜「」
詩菜「」
上条「……うん。二人の気持ちはよーく分かるぞ」
麦野「貯金も何年か分は貯めていますし、金銭的な意味での問題はありません」
フレンダ「(ちっ、これだから金持ちはっ!)」
絹旗「(残念、あなたとは意見が超違います)」
滝壺「(がんばれ、ふれんだ)」
フレンダ「(……見ないでっ!?優しい目であたしを見ないでっ!?)」
麦野「資格は持っていますので、どちらかと言えば研究職ですね」
刀夜「聞きにくいんだが、先立つものは大丈夫なのかな?あぁいや、責めている訳じゃないよ?」
刀夜「もし心配なようなら、ウチ――当麻の実家である私達の所で出産する、って手もあるし」
詩菜「私がお世話になった先生もお元気でらっしゃいますしね」
麦野「あ、いえそこまでご面倒をおかけする訳にはっ!」
麦野「その、私もそれなりの立場にありますので、そういった心配は、ですね」
上条「えっと、学園都市の序列って知ってる?」
詩菜「えぇ確かに有益な人材をランク付けしている、って聞きますよね」
上条「沈利は第四位。230万人の中で上から数えて四人目なんだ」
刀夜「それは凄いのかい?」
麦野「あの、これぐらいが収入でして」
刀夜「……凄いなあ。私と年収同じぐらいだよ」
詩菜「まだお若いのに……」
麦野「その、年収ではないんですよっ」
刀夜「そ、そうだよね?今までの貯金合わせないと、とても行かないよね?」
詩菜「でもこつこつ貯めてここまでは凄いですよね」
麦野「月収、なんですが……」
刀夜「」
詩菜「」
上条「……うん。二人の気持ちはよーく分かるぞ」
麦野「貯金も何年か分は貯めていますし、金銭的な意味での問題はありません」
フレンダ「(ちっ、これだから金持ちはっ!)」
絹旗「(残念、あなたとは意見が超違います)」
滝壺「(がんばれ、ふれんだ)」
フレンダ「(……見ないでっ!?優しい目であたしを見ないでっ!?)」
616: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/14(火) 10:48:19.46 ID:CXwsA7Lf0
刀夜「……まぁ沈利さんが凄いのは分かった。当麻も良い人見つけたんだなー」
詩菜「沈利ちゃん、当麻さんに騙されてないの?言っちゃ何ですけどヘタレですよ?」
上条「息子に対する言いぐさじゃねぇからなっ!?」
麦野「あぁいえそんな事はっ!」
麦野「当麻さんは私を助けて下さった恩人です!それだけじゃなくって――」
麦野「まともな生き方を教えてくれた、大切な人、ですからっ」
麦野「だからもし、私が騙されていたとしても、別に構いませんっ!」
上条「うん、いい話なんだけど。沈利の言い方もどうかと思うんだ、俺」
麦野「刀夜さん、さっきはすいませんでした。でもっ、あなたのお子さんは多くの人を助けていますっ!大勢の命をですっ!」
麦野「だからっ、決してあなた達の教えが間違っていた訳じゃないんです!」
詩菜「……刀夜さん」
刀夜「すまないな、当麻。理由も聞かずに殴ろうとして」
上条「……良いって。俺が父さんだったら、多分同じ事をしてたと思うよ」
詩菜「ね、沈利さん。そっくりでしょう、あの二人」
麦野「家族、なんですね。羨ましい」
詩菜「何言ってるんですか、もうすぐあなたも家族になるんですよ」
麦野「……はい、ありがとうございます」 グスッ
詩菜「沈利ちゃん、当麻さんに騙されてないの?言っちゃ何ですけどヘタレですよ?」
上条「息子に対する言いぐさじゃねぇからなっ!?」
麦野「あぁいえそんな事はっ!」
麦野「当麻さんは私を助けて下さった恩人です!それだけじゃなくって――」
麦野「まともな生き方を教えてくれた、大切な人、ですからっ」
麦野「だからもし、私が騙されていたとしても、別に構いませんっ!」
上条「うん、いい話なんだけど。沈利の言い方もどうかと思うんだ、俺」
麦野「刀夜さん、さっきはすいませんでした。でもっ、あなたのお子さんは多くの人を助けていますっ!大勢の命をですっ!」
麦野「だからっ、決してあなた達の教えが間違っていた訳じゃないんです!」
詩菜「……刀夜さん」
刀夜「すまないな、当麻。理由も聞かずに殴ろうとして」
上条「……良いって。俺が父さんだったら、多分同じ事をしてたと思うよ」
詩菜「ね、沈利さん。そっくりでしょう、あの二人」
麦野「家族、なんですね。羨ましい」
詩菜「何言ってるんですか、もうすぐあなたも家族になるんですよ」
麦野「……はい、ありがとうございます」 グスッ
617: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/14(火) 10:49:31.44 ID:CXwsA7Lf0
刀夜「それでだ。出産に関しての問題は解決したけど、沈利さんのご両親はどうなのかな?」
詩菜「私達に話が来ている、って事はまだ?」
麦野「私は……その、能力が幼い頃から発現していたため、あまり親とは馴染めませんでした」
麦野「実際、最後に会ったのは私を学園都市へ預けたその日で、以来連絡を取っていません」
麦野「なので今回も――」
刀夜「……沈利さんの家のご事情もあるだろうし、私らは強い事は言えない。けどね」
刀夜「でも出来れば、一度で良いから連絡をしてくれないかな?」
麦野「ですがっ!」
刀夜「君は捨てられた、そう思ったんだね?」
麦野「――っ!?」
刀夜「辛かったんだろう。それこそ全てを恨まずには居られないぐらいに」
刀夜「だから多分荒れて――その関係で当麻と出会ったのかな」
麦野「……はい」
刀夜「そうでもなきゃ、ウチのバカ息子が沈利さんみたいな人に出会える訳がないよ」
上条「余計な事言うなっ。その通りだけども」
詩菜「私達に話が来ている、って事はまだ?」
麦野「私は……その、能力が幼い頃から発現していたため、あまり親とは馴染めませんでした」
麦野「実際、最後に会ったのは私を学園都市へ預けたその日で、以来連絡を取っていません」
麦野「なので今回も――」
刀夜「……沈利さんの家のご事情もあるだろうし、私らは強い事は言えない。けどね」
刀夜「でも出来れば、一度で良いから連絡をしてくれないかな?」
麦野「ですがっ!」
刀夜「君は捨てられた、そう思ったんだね?」
麦野「――っ!?」
刀夜「辛かったんだろう。それこそ全てを恨まずには居られないぐらいに」
刀夜「だから多分荒れて――その関係で当麻と出会ったのかな」
麦野「……はい」
刀夜「そうでもなきゃ、ウチのバカ息子が沈利さんみたいな人に出会える訳がないよ」
上条「余計な事言うなっ。その通りだけども」
618: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/14(火) 10:50:45.61 ID:CXwsA7Lf0
刀夜「でもね。親だって同じなんだよ。君を捨てたと思っている筈だ。その事で自分を責めているよ」
麦野「それはっ!」
刀夜「今から私は卑怯な言い方をするよ。当麻も沈利さんも、気に入らなかったら殴ってくれても構わない」
上条「……」
麦野「……」
刀夜「君は当麻に助けられたんだよね?つまり君は助けられた側だ」
麦野「はい」
刀夜「――だったらさ、今度は君が助ける側になってくれないかな?」
麦野「!」
上条「沈利」
刀夜「君は――君達はもう一人じゃない。大人して生きて自立して、生きて行く事を選んだんだ。だから色々なものに責任がある」
刀夜「それは産まれてくる子供だけじゃなく、その他のものにだってそうだよ」
刀夜「あくまでもそれは、私からのお願いだけどね」
詩菜「私からもお願いします」
上条「母さん」
詩菜「子の幸せを願わない親なんて居ません。いえ、中にはそういう人だって――『親なのに親じゃない』って人も居るわ。でもね――」
詩菜「沈利ちゃんは、違うわ。こんな良い娘のご両親が、そんな事は有り得ないでしょう」
麦野「はいっ、はい……」-ポロポロ
上条「ん。俺も一緒だから。どうなっても、ずっと」
麦野「……うんっ」
フレンダ「(……はぁ)」
絹旗「……」 グスッ
滝壺 ナデナデ
麦野「それはっ!」
刀夜「今から私は卑怯な言い方をするよ。当麻も沈利さんも、気に入らなかったら殴ってくれても構わない」
上条「……」
麦野「……」
刀夜「君は当麻に助けられたんだよね?つまり君は助けられた側だ」
麦野「はい」
刀夜「――だったらさ、今度は君が助ける側になってくれないかな?」
麦野「!」
上条「沈利」
刀夜「君は――君達はもう一人じゃない。大人して生きて自立して、生きて行く事を選んだんだ。だから色々なものに責任がある」
刀夜「それは産まれてくる子供だけじゃなく、その他のものにだってそうだよ」
刀夜「あくまでもそれは、私からのお願いだけどね」
詩菜「私からもお願いします」
上条「母さん」
詩菜「子の幸せを願わない親なんて居ません。いえ、中にはそういう人だって――『親なのに親じゃない』って人も居るわ。でもね――」
詩菜「沈利ちゃんは、違うわ。こんな良い娘のご両親が、そんな事は有り得ないでしょう」
麦野「はいっ、はい……」-ポロポロ
上条「ん。俺も一緒だから。どうなっても、ずっと」
麦野「……うんっ」
フレンダ「(……はぁ)」
絹旗「……」 グスッ
滝壺 ナデナデ
619: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/14(火) 10:51:45.31 ID:CXwsA7Lf0
――23学区 16時 搭乗ゲート
上条「……泊らなくて、良かったの?」
刀夜「充分だよ。お前が充分以上に立派になってて安心した」
刀夜「子供はまぁ……フライングだけど、責任を取るってので及第点だよ」
詩菜「沈利ちゃんも、いつでも電話してきて良いんだからね?用事がなくたって別に構わないのよ?」
麦野「えぇ、ありがとうございます」
刀夜「んじゃそろそろ行くな」
詩菜「またすぐに会うとは思うけど、お体に気をつけてね」
麦野「はいっ」
上条「……な、沈利」
麦野「うん?」
上条「俺、お前に見本見せるから」
麦野「何の?」
上条「親との、和解の仕方ってやつ」
麦野「お、おい」
上条「父さんっ母さんっ!」
刀夜「どーしたとーま?」
詩菜「……刀夜さん」
上条「俺、俺さっ!生まれてきてから色々あったよっ!不幸だとかっ!不運だとかっ!」
上条「でも最近こうも思うんだっ!」
上条「父さんと母さんの子供に生んでくれて、ありがとうっ!」
刀夜「……」
詩菜「……」
上条「俺は学園都市に来て良かった、そう思ってる!」
詩菜「……当麻さん」
刀夜「……そうか。良かったなぁっ、当麻っ!」
上条「ああっ!」
麦野「……」
上条「……泊らなくて、良かったの?」
刀夜「充分だよ。お前が充分以上に立派になってて安心した」
刀夜「子供はまぁ……フライングだけど、責任を取るってので及第点だよ」
詩菜「沈利ちゃんも、いつでも電話してきて良いんだからね?用事がなくたって別に構わないのよ?」
麦野「えぇ、ありがとうございます」
刀夜「んじゃそろそろ行くな」
詩菜「またすぐに会うとは思うけど、お体に気をつけてね」
麦野「はいっ」
上条「……な、沈利」
麦野「うん?」
上条「俺、お前に見本見せるから」
麦野「何の?」
上条「親との、和解の仕方ってやつ」
麦野「お、おい」
上条「父さんっ母さんっ!」
刀夜「どーしたとーま?」
詩菜「……刀夜さん」
上条「俺、俺さっ!生まれてきてから色々あったよっ!不幸だとかっ!不運だとかっ!」
上条「でも最近こうも思うんだっ!」
上条「父さんと母さんの子供に生んでくれて、ありがとうっ!」
刀夜「……」
詩菜「……」
上条「俺は学園都市に来て良かった、そう思ってる!」
詩菜「……当麻さん」
刀夜「……そうか。良かったなぁっ、当麻っ!」
上条「ああっ!」
麦野「……」
620: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/14(火) 10:54:02.87 ID:CXwsA7Lf0
――同学区 同時刻
絹旗「よーし、超感動のシーンゲットしましたっ!」
フレンダ「いや、あれをムービー録画するってのはどうかと思う訳」
絹旗「何言ってるんですかっ!結婚式で超流して会場の爆笑を取るに決まってるでしょう!」
フレンダ「あー……テントウムシのサン○?あれ歌う準備もしなきゃいけないの?」
滝壺「めんどー……」
フレンダ「人の幸せ見せつけられて、お腹いっぱいな訳―」
麦野「そっかぁ、だったらちょぉぉぉぉぉぉっと削ぎ落としちゃおっかなー?」
フレンダ・絹旗・滝壺「」
麦野「朝っからなーんか楽しそうなお話ししているわよねぇ?アタシにも混ぜてくれないかにゃーーーんっ?」
絹旗「ち、違うんです麦野っ!これはフレンダがっ!」
フレンダ「あたしっ!?」
滝壺「ふれんだのせい、うん」
フレンダ「多数決であたしの責任なのっ!?」
麦野「まぁ絹旗にはバカ二人見張るよう、しっかり言いつけてあった筈だし、連帯責任で良いわよねぇ?」
麦野「よーし逃げろメスガキどもっ!アタシに捕まったらペナルティよっ!」
フレンダ「ぐ、具体的には?」
麦野「ま、一本で良いかしらね」
フレンダ「みんな逃げてーーーーーっ!?」
絹旗「よーし、超感動のシーンゲットしましたっ!」
フレンダ「いや、あれをムービー録画するってのはどうかと思う訳」
絹旗「何言ってるんですかっ!結婚式で超流して会場の爆笑を取るに決まってるでしょう!」
フレンダ「あー……テントウムシのサン○?あれ歌う準備もしなきゃいけないの?」
滝壺「めんどー……」
フレンダ「人の幸せ見せつけられて、お腹いっぱいな訳―」
麦野「そっかぁ、だったらちょぉぉぉぉぉぉっと削ぎ落としちゃおっかなー?」
フレンダ・絹旗・滝壺「」
麦野「朝っからなーんか楽しそうなお話ししているわよねぇ?アタシにも混ぜてくれないかにゃーーーんっ?」
絹旗「ち、違うんです麦野っ!これはフレンダがっ!」
フレンダ「あたしっ!?」
滝壺「ふれんだのせい、うん」
フレンダ「多数決であたしの責任なのっ!?」
麦野「まぁ絹旗にはバカ二人見張るよう、しっかり言いつけてあった筈だし、連帯責任で良いわよねぇ?」
麦野「よーし逃げろメスガキどもっ!アタシに捕まったらペナルティよっ!」
フレンダ「ぐ、具体的には?」
麦野「ま、一本で良いかしらね」
フレンダ「みんな逃げてーーーーーっ!?」
621: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/14(火) 10:55:33.21 ID:CXwsA7Lf0
上条「……何やってんの?鬼ごっこ?」
麦野「冗談よ。お義父さんとお義母さんは?」
上条「ん、二人とも号泣しながら帰ってったよ」
麦野「……そっか」
上条「俺、麦野の実家まで行こうか?」
麦野「んー……電話で話してみて大丈夫そうだったら、まぁ?」
上条「焦らなくて良いと思う。何年も会ってないんだったら、その分だけ時間がかかってもおかしくないだろうし」
麦野「ダメ、だったらさ」
麦野「慰めて、くれるんでしょ?」
上条「当然」
麦野「だったらまぁ、頑張ってみよっかな」
麦野「冗談よ。お義父さんとお義母さんは?」
上条「ん、二人とも号泣しながら帰ってったよ」
麦野「……そっか」
上条「俺、麦野の実家まで行こうか?」
麦野「んー……電話で話してみて大丈夫そうだったら、まぁ?」
上条「焦らなくて良いと思う。何年も会ってないんだったら、その分だけ時間がかかってもおかしくないだろうし」
麦野「ダメ、だったらさ」
麦野「慰めて、くれるんでしょ?」
上条「当然」
麦野「だったらまぁ、頑張ってみよっかな」
622: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/14(火) 10:56:40.57 ID:CXwsA7Lf0
――???
麦野「『あ、もしもし私――うん、沈利』」
麦野「『母さん、よね?――うん、元気だった?』
麦野「『そうじゃないわよっ!こう見えても第四位――知ってる、の?学外には情報は出てない筈だけど』」
麦野「『来て、たの?学園都市までっ!?』」
麦野「『……』」
麦野「『……学校には、能力開発ばかりで行ってないから、うん』」
麦野「『……』」
麦野「『思ってないわよっ!そんな事っ!思う訳が――』」
麦野「『……ごめん、アタシ思ってた』」
麦野「『ずっと、パパとママに捨てられたんだ、って』」
麦野「『覚えてる?お誕生日に貰った――うん、クマのあの子』」
麦野「『ずっと二人だけでやって来たんだよ』」
麦野「『……でも、さ。最近好きな人が出来て、ね』」
麦野「『その人から助けて貰って――うん、大事な、人よ』」
麦野「『とても幸せにして貰って、この間も向こうのご両親にご挨拶してさ』」
麦野「『その人がやってるの見て、アタシも言わなくちゃいけないって』」
麦野「『アタシを生んでくれて、ありがとう』」
麦野「『アタシを愛してくれてありがとう』」
麦野「『アタシっ、パパとママの娘に、生まれてっ、本当に良かった……!』」
麦野「『ううんっ!アタシが悪いのよっ!子供で、バカだったから!』」
麦野「『……』」
麦野「『あ、もしもし私――うん、沈利』」
麦野「『母さん、よね?――うん、元気だった?』
麦野「『そうじゃないわよっ!こう見えても第四位――知ってる、の?学外には情報は出てない筈だけど』」
麦野「『来て、たの?学園都市までっ!?』」
麦野「『……』」
麦野「『……学校には、能力開発ばかりで行ってないから、うん』」
麦野「『……』」
麦野「『思ってないわよっ!そんな事っ!思う訳が――』」
麦野「『……ごめん、アタシ思ってた』」
麦野「『ずっと、パパとママに捨てられたんだ、って』」
麦野「『覚えてる?お誕生日に貰った――うん、クマのあの子』」
麦野「『ずっと二人だけでやって来たんだよ』」
麦野「『……でも、さ。最近好きな人が出来て、ね』」
麦野「『その人から助けて貰って――うん、大事な、人よ』」
麦野「『とても幸せにして貰って、この間も向こうのご両親にご挨拶してさ』」
麦野「『その人がやってるの見て、アタシも言わなくちゃいけないって』」
麦野「『アタシを生んでくれて、ありがとう』」
麦野「『アタシを愛してくれてありがとう』」
麦野「『アタシっ、パパとママの娘に、生まれてっ、本当に良かった……!』」
麦野「『ううんっ!アタシが悪いのよっ!子供で、バカだったから!』」
麦野「『……』」
623: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/14(火) 10:57:49.19 ID:CXwsA7Lf0
麦野「『でも、でもね。そんな事をしてきたから、今は胸を張って言えるわ』」
麦野「『――アタシ今、幸せだって』」
麦野「『……うん。近い内に――』」
麦野「『今週っ!?幾ら何でも――』」
麦野「『わかった、けど』」
麦野「『多分パパに殴られると思うけど』」
麦野「『……』」
麦野「『そうよ。意外と驚かない、のね?』」
麦野「『……』」
麦野「『ママも同じだったのっ!?』」
麦野「『あー……今から考えると年の差もアレだよね』」
麦野「『向こうのご両親も……うん、了解は得ているから』」
麦野「『一度顔合わせ……あー、まぁ、必要だけども!』」
麦野「『……日取りは向こうも……うん、電話しておくわね』」
麦野「『はい。じゃまた。ね――』」
麦野「『――アタシ今、幸せだって』」
麦野「『……うん。近い内に――』」
麦野「『今週っ!?幾ら何でも――』」
麦野「『わかった、けど』」
麦野「『多分パパに殴られると思うけど』」
麦野「『……』」
麦野「『そうよ。意外と驚かない、のね?』」
麦野「『……』」
麦野「『ママも同じだったのっ!?』」
麦野「『あー……今から考えると年の差もアレだよね』」
麦野「『向こうのご両親も……うん、了解は得ているから』」
麦野「『一度顔合わせ……あー、まぁ、必要だけども!』」
麦野「『……日取りは向こうも……うん、電話しておくわね』」
麦野「『はい。じゃまた。ね――』」
624: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/14(火) 10:58:53.23 ID:CXwsA7Lf0
――第23学区 学園都市内空港 12時
上条「……どうしよう、何か緊張しすぎで倒れそう」
麦野「がんばれー、私の旦那さまー」
上条「メッチャ余裕ですね、麦野さん」
麦野「そりゃもう頑張るのは私じゃないですし」
麦野「ほらほら、根性見せろよ『幻想殺し』」
上条「能力ネタを振られても、テンパり過ぎて碌に返せないっ!」
麦野「……ま、気にしなくても良いと思うけど。私の親なんだし」
上条「だってお前の親父さん怖そうだしっ!」
麦野「怖いわよー、とっても。撃たれるかも知れないわね」
上条「無意味に怖がらせるの止めてくれないかなっ!?あと物理的な暴力は俺の専門じゃないっ!」
麦野「ダメよ。反対されたら命に関わるでしょ?」
上条「命の危険性まであるのかよっ」
麦野「私がキレない理由はないわね」
上条「命危ないのってお前の両親の方なのっ!?」
麦野「お義父さんにも早速手を上げたしね」
上条「……いやまぁ、助かったけどあそこで腹パンってどうなのさ?今更だけども」
麦野「脊髄反射で殺さなかった分、誉めてくれても良いと思うけど」
上条「それもちょっと直そうぜ?お前は俺を大事にし過ぎるっ!」
上条「……どうしよう、何か緊張しすぎで倒れそう」
麦野「がんばれー、私の旦那さまー」
上条「メッチャ余裕ですね、麦野さん」
麦野「そりゃもう頑張るのは私じゃないですし」
麦野「ほらほら、根性見せろよ『幻想殺し』」
上条「能力ネタを振られても、テンパり過ぎて碌に返せないっ!」
麦野「……ま、気にしなくても良いと思うけど。私の親なんだし」
上条「だってお前の親父さん怖そうだしっ!」
麦野「怖いわよー、とっても。撃たれるかも知れないわね」
上条「無意味に怖がらせるの止めてくれないかなっ!?あと物理的な暴力は俺の専門じゃないっ!」
麦野「ダメよ。反対されたら命に関わるでしょ?」
上条「命の危険性まであるのかよっ」
麦野「私がキレない理由はないわね」
上条「命危ないのってお前の両親の方なのっ!?」
麦野「お義父さんにも早速手を上げたしね」
上条「……いやまぁ、助かったけどあそこで腹パンってどうなのさ?今更だけども」
麦野「脊髄反射で殺さなかった分、誉めてくれても良いと思うけど」
上条「それもちょっと直そうぜ?お前は俺を大事にし過ぎるっ!」
625: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/14(火) 10:59:55.23 ID:CXwsA7Lf0
麦野「あー来たわね。あれ」
上条「うっわー……似てない上にものっそいヤクザ的な感じじゃないですかー」
麦野「良し行けっ!男を見せろっ!」
上条「お、おうっ!任せろっ!」
男「……」
上条「すいませんっ!」
男「……はい?」
上条「麦野さん、娘さんを俺に下さいっ!」
男「はぁっ?」
上条「俺は確かに未熟者者だって分かってます!でも、沈利さんを愛してしているんですっ!」
上条「その気持ちなら誰にだって負けませんっ!一生幸せにしますからっ!」
男「えっと……頭を、上げてくれませんか?」
上条「じゃあ、麦野さんっ!認めてくれるんですねっ!」
男「あ、いえ、私は麦野じゃありません。人違いです」
上条「」
麦野 ピッ、ピロリロリーン
麦野「ムービー保存、っと」
上条「何やってんのおおおっ!?つーか何させてんだよおおおっ!?」
上条「うっわー……似てない上にものっそいヤクザ的な感じじゃないですかー」
麦野「良し行けっ!男を見せろっ!」
上条「お、おうっ!任せろっ!」
男「……」
上条「すいませんっ!」
男「……はい?」
上条「麦野さん、娘さんを俺に下さいっ!」
男「はぁっ?」
上条「俺は確かに未熟者者だって分かってます!でも、沈利さんを愛してしているんですっ!」
上条「その気持ちなら誰にだって負けませんっ!一生幸せにしますからっ!」
男「えっと……頭を、上げてくれませんか?」
上条「じゃあ、麦野さんっ!認めてくれるんですねっ!」
男「あ、いえ、私は麦野じゃありません。人違いです」
上条「」
麦野 ピッ、ピロリロリーン
麦野「ムービー保存、っと」
上条「何やってんのおおおっ!?つーか何させてんだよおおおっ!?」
652: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 11:20:53.12 ID:a32gupSJ0
麦野「あーごめんごめん。暫く会ってないから、間違えちゃったみたいね」
上条「今、思いっきりムービー撮ってたよね?明らかに計画的犯行だよなっ!?」
麦野「あー、ごめんごめん。肩に力入ってるから、つい、ね?」
上条「いーやっ今日は怒ったよ。流石の俺も限度ってものが――」
麦野「(大家さんxxx一回)」 ボソッ
上条「昔の事に拘るのは良くないよねっ!うんっ」
麦野「って言うか、あなたも悪いのよ?私を置いて一人で行くんだから」
上条「ケジメをつけるのは大切だろ?」
麦野「否定はしないけど、二人でやれば良いんじゃない?それだけの話」
上条「まぁ……そうだけど」
麦野「あの日、あなたが私を救ってくれてから、私はずっとあなたのモノだから」
麦野「捨てたりしたら、許さないからね?」
上条「……うん。手放すつもりはないよ」
麦野「その、さ。ありがとう、色々と」
上条「沈利?」
麦野「もしどこで一つ歯車が違っていたら、こうはならなかったわね」
麦野「誰かの都合で不幸せになったり、バカの引き立て役で死にそうになったり。そんな未来もあったかも知れない」
上条は「それは……仮定の話だろう。少なくとも俺達はこうやって出会って、今一緒に居るんだから」
麦野「うん。そう、よね」
上条「悪い夢を見たのならば、早く目が覚めるように祈ればいい」
上条「こっちには俺だけじゃない。絹旗、フレンダ、滝壺……みんな、沈利の味方だよ」
麦野「でもっ、でももしこれが夢でっ、目が覚めたらベッドに一人だったら、アタシっ!」
上条「今、思いっきりムービー撮ってたよね?明らかに計画的犯行だよなっ!?」
麦野「あー、ごめんごめん。肩に力入ってるから、つい、ね?」
上条「いーやっ今日は怒ったよ。流石の俺も限度ってものが――」
麦野「(大家さんxxx一回)」 ボソッ
上条「昔の事に拘るのは良くないよねっ!うんっ」
麦野「って言うか、あなたも悪いのよ?私を置いて一人で行くんだから」
上条「ケジメをつけるのは大切だろ?」
麦野「否定はしないけど、二人でやれば良いんじゃない?それだけの話」
上条「まぁ……そうだけど」
麦野「あの日、あなたが私を救ってくれてから、私はずっとあなたのモノだから」
麦野「捨てたりしたら、許さないからね?」
上条「……うん。手放すつもりはないよ」
麦野「その、さ。ありがとう、色々と」
上条「沈利?」
麦野「もしどこで一つ歯車が違っていたら、こうはならなかったわね」
麦野「誰かの都合で不幸せになったり、バカの引き立て役で死にそうになったり。そんな未来もあったかも知れない」
上条は「それは……仮定の話だろう。少なくとも俺達はこうやって出会って、今一緒に居るんだから」
麦野「うん。そう、よね」
上条「悪い夢を見たのならば、早く目が覚めるように祈ればいい」
上条「こっちには俺だけじゃない。絹旗、フレンダ、滝壺……みんな、沈利の味方だよ」
麦野「でもっ、でももしこれが夢でっ、目が覚めたらベッドに一人だったら、アタシっ!」
653: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 11:21:46.74 ID:a32gupSJ0
上条「『胡蝶の夢』だっけ?俺達が現実だと思っている事は現実じゃない、って」
上条「でもあれは、どっちであっても変わらないと思うんだよ」
麦野「どういう意味?」
上条「蝶々だったとしても、上条当麻だったとしてもやる事は変わらないよ」
上条「自分の役割を、自分に出来る事をする。どっちの世界であろうとも、な」
上条「悪い夢の中だろうが、良い夢に変えればいい。現状を嘆いて自分探しをするより、そっちの方がずっとマシだろ」
麦野「……かも、知れないわね」
上条「納得は出来ない?」
麦野「ま、やるだけやってみるわ。黙って見てるのも性分じゃないしね」
上条「沈利らしいけどさ」
麦野「――あ、来たみたい」
上条「あの二人?」
麦野「うん、絶対ね。絶対にあの二人よ、絶対だからねっ!」
上条「悪いフラグ立てるの止めろよおっ!?空港で一日三土下座はしたくねぇんだからなっ!」
麦野「いやいや、似ているでしょ私と」
上条「あー、確かに似てるなぁ。よっし!」
麦野「行きましょうか、これからは二人で――ずっと、ね」
――『麦野アフター』 -終-
上条「でもあれは、どっちであっても変わらないと思うんだよ」
麦野「どういう意味?」
上条「蝶々だったとしても、上条当麻だったとしてもやる事は変わらないよ」
上条「自分の役割を、自分に出来る事をする。どっちの世界であろうとも、な」
上条「悪い夢の中だろうが、良い夢に変えればいい。現状を嘆いて自分探しをするより、そっちの方がずっとマシだろ」
麦野「……かも、知れないわね」
上条「納得は出来ない?」
麦野「ま、やるだけやってみるわ。黙って見てるのも性分じゃないしね」
上条「沈利らしいけどさ」
麦野「――あ、来たみたい」
上条「あの二人?」
麦野「うん、絶対ね。絶対にあの二人よ、絶対だからねっ!」
上条「悪いフラグ立てるの止めろよおっ!?空港で一日三土下座はしたくねぇんだからなっ!」
麦野「いやいや、似ているでしょ私と」
上条「あー、確かに似てるなぁ。よっし!」
麦野「行きましょうか、これからは二人で――ずっと、ね」
――『麦野アフター』 -終-
685: 田中(ドワーフ) ◆7fp32j77iU 2013/05/21(火) 11:13:54.31 ID:HUPVLlcY0
――『アイテム』インターミッション ~バレンタインの出来事~
※エンディング0の後のお話
ご意見応募中の繋ぎで書いたのでアフターではありません
686: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 11:15:34.25 ID:HUPVLlcY0
――いつもの喫茶店 2月12日
絹旗「――それで、お二人はバレンタイン超どうするつもりですか?」
麦野「え?何よ突然」
滝壺 コクコク
絹旗「いえ上条に超なんかあげるのかなー、と」
麦野「い、いや超がつくようなモノはあげないけど。普通の物は、ねぇ滝壺?」
滝壺「うん、お世話になってるから……」
絹旗「です、よねー?超良かったー」
麦野「あんたも用意したの?」
絹旗「用意はまだですが、一応超送ろうかと。あ、勿論超義理チョコですよ?」
麦野「その言い方だと嫌々あげてるように聞こえるわね」
絹旗「イヤ、ではないんですが、超照れません?」
滝壺「わかる」
麦野「あー、確かにね。今更感があるって言うか」
絹旗「何かこう、距離感的に超詰めていいものかどうか、って感じもしますし」
麦野「まぁ、ね」
滝壺「だったら、みんなで贈る……?」
絹旗「成程、チョコじゃなくても構いませんしね」
麦野「悪くないけど。他に何にするのか、って話よね」
フレンダ「おっはろーーーっ!どったの?」
絹旗「あれ、一人ですか?」
フレンダ「あーうん、なんか第一位と遊びに行くって話してた訳」
麦野「まぁ好都合、かしらね?」
フレンダ「何の話何の話?」
絹旗「バレンタインの話ですね。フレンダは超どうするつもりだったんですか?」
フレンダ「あたし?そりゃフレメアとみんなにプレゼントしようと思ってる訳」
麦野「私達にも?」
滝壺「そういえば、去年ももらった……」
フレンダ「みんなからは一ヶ月経ってから返して貰ったけど、アレってなんか意味があったの?」
麦野「あー……フレンダ、日本のバレンタインを知らな――」
絹旗「でっすね!超その通りですよ!」
絹旗「――それで、お二人はバレンタイン超どうするつもりですか?」
麦野「え?何よ突然」
滝壺 コクコク
絹旗「いえ上条に超なんかあげるのかなー、と」
麦野「い、いや超がつくようなモノはあげないけど。普通の物は、ねぇ滝壺?」
滝壺「うん、お世話になってるから……」
絹旗「です、よねー?超良かったー」
麦野「あんたも用意したの?」
絹旗「用意はまだですが、一応超送ろうかと。あ、勿論超義理チョコですよ?」
麦野「その言い方だと嫌々あげてるように聞こえるわね」
絹旗「イヤ、ではないんですが、超照れません?」
滝壺「わかる」
麦野「あー、確かにね。今更感があるって言うか」
絹旗「何かこう、距離感的に超詰めていいものかどうか、って感じもしますし」
麦野「まぁ、ね」
滝壺「だったら、みんなで贈る……?」
絹旗「成程、チョコじゃなくても構いませんしね」
麦野「悪くないけど。他に何にするのか、って話よね」
フレンダ「おっはろーーーっ!どったの?」
絹旗「あれ、一人ですか?」
フレンダ「あーうん、なんか第一位と遊びに行くって話してた訳」
麦野「まぁ好都合、かしらね?」
フレンダ「何の話何の話?」
絹旗「バレンタインの話ですね。フレンダは超どうするつもりだったんですか?」
フレンダ「あたし?そりゃフレメアとみんなにプレゼントしようと思ってる訳」
麦野「私達にも?」
滝壺「そういえば、去年ももらった……」
フレンダ「みんなからは一ヶ月経ってから返して貰ったけど、アレってなんか意味があったの?」
麦野「あー……フレンダ、日本のバレンタインを知らな――」
絹旗「でっすね!超その通りですよ!」
687: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 11:16:53.99 ID:HUPVLlcY0
滝壺「あ、またなんか……」
麦野「(おいこらアンタ変な事考えてるでしょ)」
絹旗「(超人聞き悪い事言わないで下さい。わたしはただフレンダの自主性を尊重したいだけです)」
滝壺「(そのこころは……?)」
絹旗「(ぶっちゃけライバル超一人減ります)」
麦野「(そうよねっ!フレンダの国の文化も尊重してあげなくちゃねっ!)」
滝壺「(文化は、大事……うん)」
フレンダ「あのー……流石にあたしも目の前で内緒話されると、気になるって訳なんですけど?」
絹旗「あー、はい。フレンダはそのままで超良いと思いますよ。家族と仲間を大切にするって、素敵な事じゃないですかっ」
フレンダ「そ、そうかな?そんなに大したもんじゃないけどっ」
麦野「良いと思うわよ。フレンダらしくてさ」
フレンダ「ちょっ、やめてよっ麦野まで!あたし別に勝手にやってるんであってさ」
滝壺「ふれんだ、わたしたち、親友」
フレンダ「滝壺まで……っ!」
麦野「――と、言う訳で色々ありましたがっ!」
麦野「今回はガチンコで行きましょう?正々堂々と」
絹旗「ですね。わたしも超本気を出す日がついに来ました!」
滝壺「νガンダ○は伊達じゃない、うん……!」
フレンダ「あ、あれ?どうしてあたしageだったのに、殺気立っているの?」
麦野「と言う訳で今日は解散にしましょう?あぁ、明日は忙しくなるでしょうから、緊急でもない限り集まりはナシって事で」
絹旗「でっすねー。色々と超準備しないとですしねー」
滝壺 コクコクッ
フレンダ「い、良いけどさ。みんなどうして超気合い入っている訳?」
絹旗「フレンダ」 ポン
フレンダ「な、なに?」
絹旗「時には、仲間だって超譲れない事もある。そう思いませんか?」
フレンダ「そりゃまぁないとは言わないけど」
麦野「よし、言質取ったわね!じゃ、解散っ」
フレンダ「いいけど……んー……?微妙にバフられている感が……んー?」
麦野「(おいこらアンタ変な事考えてるでしょ)」
絹旗「(超人聞き悪い事言わないで下さい。わたしはただフレンダの自主性を尊重したいだけです)」
滝壺「(そのこころは……?)」
絹旗「(ぶっちゃけライバル超一人減ります)」
麦野「(そうよねっ!フレンダの国の文化も尊重してあげなくちゃねっ!)」
滝壺「(文化は、大事……うん)」
フレンダ「あのー……流石にあたしも目の前で内緒話されると、気になるって訳なんですけど?」
絹旗「あー、はい。フレンダはそのままで超良いと思いますよ。家族と仲間を大切にするって、素敵な事じゃないですかっ」
フレンダ「そ、そうかな?そんなに大したもんじゃないけどっ」
麦野「良いと思うわよ。フレンダらしくてさ」
フレンダ「ちょっ、やめてよっ麦野まで!あたし別に勝手にやってるんであってさ」
滝壺「ふれんだ、わたしたち、親友」
フレンダ「滝壺まで……っ!」
麦野「――と、言う訳で色々ありましたがっ!」
麦野「今回はガチンコで行きましょう?正々堂々と」
絹旗「ですね。わたしも超本気を出す日がついに来ました!」
滝壺「νガンダ○は伊達じゃない、うん……!」
フレンダ「あ、あれ?どうしてあたしageだったのに、殺気立っているの?」
麦野「と言う訳で今日は解散にしましょう?あぁ、明日は忙しくなるでしょうから、緊急でもない限り集まりはナシって事で」
絹旗「でっすねー。色々と超準備しないとですしねー」
滝壺 コクコクッ
フレンダ「い、良いけどさ。みんなどうして超気合い入っている訳?」
絹旗「フレンダ」 ポン
フレンダ「な、なに?」
絹旗「時には、仲間だって超譲れない事もある。そう思いませんか?」
フレンダ「そりゃまぁないとは言わないけど」
麦野「よし、言質取ったわね!じゃ、解散っ」
フレンダ「いいけど……んー……?微妙にバフられている感が……んー?」
688: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 11:18:12.31 ID:HUPVLlcY0
――十分後
上条「おつかれー」
フレンダ「あれ、第一位と一緒じゃなかった訳?」
上条「打ち止めの服買いに行きたいから、付き合って欲しいって話だったんだけど」
フレンダ「あー、三人じゃ厳しいわよねー」
フレンダ「って言うかあんたら二人を連れて歩く、あの子の方が罰ゲームだからね?」
上条「構わないだろっ!……あ、いや厳しいか?」
フレンダ「兄妹にしちゃ雰囲気がアレだし、第一位は目立つって訳よね。特にあのっ美白が!!!」
上条「フレンダも白い方だとは思うけど。んで他のみんなは?」
フレンダ「んー?良く分からない訳、何か用事あるみたいだけど」
フレンダ「明日も何か緊急のお仕事以外はお休みだって」
上条「そっか……んじゃ頼めないよな。休みになったのは丁度良いけど」
上条「フレンダも忙しいのか?メシ奢ってくれるってから、付き合ってくれないかなー、なんて」
フレンダ「良いって訳よ。あ、でもいつ?今からとか?」
上条「出来れば明日が良いってさ」
フレンダ「あー、んじゃフレメアも呼んでいいかな?確か同じぐらいよね」
上条「ちょい待ち――『――あーうん、俺俺』」
フレンダ「『あいしてる、あっくん』」
上条「『言わねぇよっ!?……ごめんごめん!違うって!』」
フレンダ「そこだけ聞いてると恋人に言い訳してる絵に見える訳ー」
上条「『あー、ちょっと待ってな』――何時ぐらいが良いかな?」
フレンダ「九時半集合お昼までショッピング。後は遊園地でも行かない?」
上条「『――って言ってるんだけど。あ、うん。了解。んじゃまた明日なー』」
フレンダ「おっけ?」
上条「うん、オッケー。でも悪いな」
フレンダ「いーのいーの。元々明日はフレメアと遊ぶ約束してたって訳」
フレンダ「結局ご飯と遊園地ぐらいは奢ってくるんでしょ?」
上条「……まぁ、あいつ金持ちだし良いんじゃないかな?」
フレンダ「よっしっ!……あーでも服も買いたいし、どうしよっかなー」
上条「流石にそこまでタカるのは自制しとけ」
フレンダ「えー?……あ、嫉妬してるって訳?このこのーっ!」
上条「『もしもし、うん、服も買って欲しいって――フザケンナ?あーうんごめんごめん』」
フレンダ「即座に連絡取るぐらい肯定するのイヤかっ!?」
上条「おつかれー」
フレンダ「あれ、第一位と一緒じゃなかった訳?」
上条「打ち止めの服買いに行きたいから、付き合って欲しいって話だったんだけど」
フレンダ「あー、三人じゃ厳しいわよねー」
フレンダ「って言うかあんたら二人を連れて歩く、あの子の方が罰ゲームだからね?」
上条「構わないだろっ!……あ、いや厳しいか?」
フレンダ「兄妹にしちゃ雰囲気がアレだし、第一位は目立つって訳よね。特にあのっ美白が!!!」
上条「フレンダも白い方だとは思うけど。んで他のみんなは?」
フレンダ「んー?良く分からない訳、何か用事あるみたいだけど」
フレンダ「明日も何か緊急のお仕事以外はお休みだって」
上条「そっか……んじゃ頼めないよな。休みになったのは丁度良いけど」
上条「フレンダも忙しいのか?メシ奢ってくれるってから、付き合ってくれないかなー、なんて」
フレンダ「良いって訳よ。あ、でもいつ?今からとか?」
上条「出来れば明日が良いってさ」
フレンダ「あー、んじゃフレメアも呼んでいいかな?確か同じぐらいよね」
上条「ちょい待ち――『――あーうん、俺俺』」
フレンダ「『あいしてる、あっくん』」
上条「『言わねぇよっ!?……ごめんごめん!違うって!』」
フレンダ「そこだけ聞いてると恋人に言い訳してる絵に見える訳ー」
上条「『あー、ちょっと待ってな』――何時ぐらいが良いかな?」
フレンダ「九時半集合お昼までショッピング。後は遊園地でも行かない?」
上条「『――って言ってるんだけど。あ、うん。了解。んじゃまた明日なー』」
フレンダ「おっけ?」
上条「うん、オッケー。でも悪いな」
フレンダ「いーのいーの。元々明日はフレメアと遊ぶ約束してたって訳」
フレンダ「結局ご飯と遊園地ぐらいは奢ってくるんでしょ?」
上条「……まぁ、あいつ金持ちだし良いんじゃないかな?」
フレンダ「よっしっ!……あーでも服も買いたいし、どうしよっかなー」
上条「流石にそこまでタカるのは自制しとけ」
フレンダ「えー?……あ、嫉妬してるって訳?このこのーっ!」
上条「『もしもし、うん、服も買って欲しいって――フザケンナ?あーうんごめんごめん』」
フレンダ「即座に連絡取るぐらい肯定するのイヤかっ!?」
689: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 11:19:27.39 ID:HUPVLlcY0
――翌日の駅前 2月13日
フレメア「にゃあ!」
打ち止め「おこちゃまめっ!」
フレメア・打ち止め「ぐぬぬぬぬぬぬぬぬっ!」
一方通行「……なンでこいつらケンカ腰になってンだ?」
上条「さぁ?」
フレンダ「見てないで止めなさいよっ!つーかどっちも変わらないし」
打ち止め「ミサカは一人で寝れるもん!ってミサカはミサカは自慢してみる!」
一方通行「お前昨日芳川ンとこ潜り込んでたじゃねェか」
フレメア「はっはーっ!大体私は一人で眠れるしっ!」
フレンダ「あんたもあたしが泊まりに行くと一緒に寝る訳よね」
フレメア・打ち止め「勝負だっ!」
上条「あー、はいはい。お洋服買ってからにしましょうねー。あ、親御さん達、手ぇ離さないで下さいな」
一方通行「……俺も?キャラじゃねェンだよ」
フレンダ「ちゃんと見張っとかないと、フラグ立てられるわよ?」
一方通行「お前もう帰ればァ?」
上条「酷すぎるなっ!?つーか冤罪にも程があるだろうが!」
一方通行「――って被告は言ってンだが」
フレンダ「ねぇフレメア、上条の事どう思う?」
フレメア「おっきくなったら結婚するのだ!」
一方通行「……お前金やるから帰れよ、なっ?」 グイグイッ
上条「サイフ押しつけようとするなよっ!厚みが半端無くて誘惑に負けそうだしっ!」
フレンダ「まぁどうしようも無いから、うん。それより移動しながら話しましょ」
一方通行「つーかよォ、順番おかしくねェか?普通は遊びに行ってから買いモンじゃねェのかよ」
フレンダ「あ、んじゃそうする?」
上条「適当だなぁ」
フレンダ「いやぁこの子らの性格だと、遊び先に持ってきたら全力出すのが見えてんじゃない?」
フレンダ「結局疲れてへろへろになってー、ってオチが分かってる訳だし」
一方通行「よし。買いモンが先だなァ。コインロッカーにぶち込ンどきゃいいし」
上条「おーし頑張ってくれ」 ポン
フレンダ「え、あたし?」
フレメア「にゃあ!」
打ち止め「おこちゃまめっ!」
フレメア・打ち止め「ぐぬぬぬぬぬぬぬぬっ!」
一方通行「……なンでこいつらケンカ腰になってンだ?」
上条「さぁ?」
フレンダ「見てないで止めなさいよっ!つーかどっちも変わらないし」
打ち止め「ミサカは一人で寝れるもん!ってミサカはミサカは自慢してみる!」
一方通行「お前昨日芳川ンとこ潜り込んでたじゃねェか」
フレメア「はっはーっ!大体私は一人で眠れるしっ!」
フレンダ「あんたもあたしが泊まりに行くと一緒に寝る訳よね」
フレメア・打ち止め「勝負だっ!」
上条「あー、はいはい。お洋服買ってからにしましょうねー。あ、親御さん達、手ぇ離さないで下さいな」
一方通行「……俺も?キャラじゃねェンだよ」
フレンダ「ちゃんと見張っとかないと、フラグ立てられるわよ?」
一方通行「お前もう帰ればァ?」
上条「酷すぎるなっ!?つーか冤罪にも程があるだろうが!」
一方通行「――って被告は言ってンだが」
フレンダ「ねぇフレメア、上条の事どう思う?」
フレメア「おっきくなったら結婚するのだ!」
一方通行「……お前金やるから帰れよ、なっ?」 グイグイッ
上条「サイフ押しつけようとするなよっ!厚みが半端無くて誘惑に負けそうだしっ!」
フレンダ「まぁどうしようも無いから、うん。それより移動しながら話しましょ」
一方通行「つーかよォ、順番おかしくねェか?普通は遊びに行ってから買いモンじゃねェのかよ」
フレンダ「あ、んじゃそうする?」
上条「適当だなぁ」
フレンダ「いやぁこの子らの性格だと、遊び先に持ってきたら全力出すのが見えてんじゃない?」
フレンダ「結局疲れてへろへろになってー、ってオチが分かってる訳だし」
一方通行「よし。買いモンが先だなァ。コインロッカーにぶち込ンどきゃいいし」
上条「おーし頑張ってくれ」 ポン
フレンダ「え、あたし?」
690: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 11:20:18.23 ID:HUPVLlcY0
一方通行「俺らがついて行けると思うか?あァ?」
フレンダ「あー……うん、わかったけど」
一方通行「取り敢えず二週間ぐらいローテーション組めるようなン頼ンだぜ」
上条「山ごもりでもすんの?」
一方通行「……色々あンだよ、こっちにも」
フレンダ「まぁ深くは突っ込まない訳だけど」
打ち止め「んーとねっ、黄泉川がねっ『レディは紐 をつけてこそ大人じゃん?』って――イタイイタイイタイっ!?」 グリグリッ
一方通行「だァかァらァっ!アイツの言葉を真に受けンじゃねェつってンだろ!」
上条「大変ですねー、情操教育。つか黄泉川先生プライベートじゃいい加減なんか」
一方通行「中身はオッサンでしたっつっても驚かねェよ」
フレンダ「おっけー!紐は駄目だけど、透けは良いって訳――イタイイタイイタイっ!?」 グリグリグリッ
上条「余所様の子に妙な知識を植え付けるなっ!」
一方通行「……なァ、こいつ大丈夫?つかお前ンとこ、他にも居たよなァ?」
フレンダ「ヒドっ!?」
上条「他は忙しかったんだよっ!」
フレンダ「こっちも消去法って訳なの!?」
フレメア「お姉ちゃん、ふぁいっ!にゃあ」
打ち止め「うんうん、人生諦めが大切だってミサカはミサカは空気を読んでみたり!」
フレンダ「……ネタに乗っかっただけで全攻撃ってのは、何か納得いかない訳だけど」
上条「いやぁ、フレンダだし?」
フレンダ「あたしの名前で落とすのやめてって!?」
フレンダ「あー……うん、わかったけど」
一方通行「取り敢えず二週間ぐらいローテーション組めるようなン頼ンだぜ」
上条「山ごもりでもすんの?」
一方通行「……色々あンだよ、こっちにも」
フレンダ「まぁ深くは突っ込まない訳だけど」
打ち止め「んーとねっ、黄泉川がねっ『レディは紐 をつけてこそ大人じゃん?』って――イタイイタイイタイっ!?」 グリグリッ
一方通行「だァかァらァっ!アイツの言葉を真に受けンじゃねェつってンだろ!」
上条「大変ですねー、情操教育。つか黄泉川先生プライベートじゃいい加減なんか」
一方通行「中身はオッサンでしたっつっても驚かねェよ」
フレンダ「おっけー!紐は駄目だけど、透けは良いって訳――イタイイタイイタイっ!?」 グリグリグリッ
上条「余所様の子に妙な知識を植え付けるなっ!」
一方通行「……なァ、こいつ大丈夫?つかお前ンとこ、他にも居たよなァ?」
フレンダ「ヒドっ!?」
上条「他は忙しかったんだよっ!」
フレンダ「こっちも消去法って訳なの!?」
フレメア「お姉ちゃん、ふぁいっ!にゃあ」
打ち止め「うんうん、人生諦めが大切だってミサカはミサカは空気を読んでみたり!」
フレンダ「……ネタに乗っかっただけで全攻撃ってのは、何か納得いかない訳だけど」
上条「いやぁ、フレンダだし?」
フレンダ「あたしの名前で落とすのやめてって!?」
691: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 11:21:08.69 ID:HUPVLlcY0
――テーマパーク内アウトレット……の、少し離れた所 11時
上条「コーヒーで良かったんだよな?」
一方通行「おォサンキュ――『炭酸コーヒー』?」
上条「新製品だって!」
一方通行「いやァ、ンなキラッキラした目で見られてもなァ?飲むけどよォ」 カチッ
上条「……あ、意外にイケる」
一方通行「悪かねェが、コーヒー飲んでる気がしねェンだな。てかお前今意外つったよなァ?」
上条「最近どう?」
一方通行「……お前はオレのかーちゃンですかァ?つーかこないだ一緒に仕事したろォがよ」
上条「いやー、なんか心配でさ」
一方通行「心配、つーか、まァ、あのガキの事でな」
上条「俺で何とか出来るんだったら、手伝うけど?」
一方通行「あァいやそンなンじゃねェよ。学校、どうすっかってなァ」
上条「あー……」
一方通行「シスターズの方は学園関連施設に割り振られたンだが、全員戸籍は無ェ訳だ」
一方通行「無理にねじ込むのも出来るっちゃ出来るが、どうしたもンかな、ってな」
上条「打ち止めはどう思ってるんだ?」
一方通行「話してねェ。でも、なァ」
上条「『行かなくても平気』?」
一方通行「――ってェ言うのは分かってるしなァ」
一方通行「勉強なんざ、そもそもネットワークがありゃ必要無ェだろうし、俺が教えた方が早いっちゃ早い」
一方通行「……でもまァ、今日連れてきたチビみたいなのとは、なァ?」
上条「うーん……だったらさ」
一方通行「あァ?」
上条「プライベートをもう少し広げる、ってのはどうだ?」
一方通行「あのチビとか?」
上条「とか、だな。ウチの面子も何だかんだで打ち止めの事気にして居るみたいだし。遊び相手が増えるだけでも違うと思うんだよ」
一方通行「有り難ェ話だが、よォ」
上条「学園にケンカ売ってるのは俺らも同じだし?今更危険が一つ二つ増えたってなぁ」
一方通行「んー……考えとくわ」
一方通行「……つーかさ、オマエラ付き合ってンの?」
上条「コーヒーで良かったんだよな?」
一方通行「おォサンキュ――『炭酸コーヒー』?」
上条「新製品だって!」
一方通行「いやァ、ンなキラッキラした目で見られてもなァ?飲むけどよォ」 カチッ
上条「……あ、意外にイケる」
一方通行「悪かねェが、コーヒー飲んでる気がしねェンだな。てかお前今意外つったよなァ?」
上条「最近どう?」
一方通行「……お前はオレのかーちゃンですかァ?つーかこないだ一緒に仕事したろォがよ」
上条「いやー、なんか心配でさ」
一方通行「心配、つーか、まァ、あのガキの事でな」
上条「俺で何とか出来るんだったら、手伝うけど?」
一方通行「あァいやそンなンじゃねェよ。学校、どうすっかってなァ」
上条「あー……」
一方通行「シスターズの方は学園関連施設に割り振られたンだが、全員戸籍は無ェ訳だ」
一方通行「無理にねじ込むのも出来るっちゃ出来るが、どうしたもンかな、ってな」
上条「打ち止めはどう思ってるんだ?」
一方通行「話してねェ。でも、なァ」
上条「『行かなくても平気』?」
一方通行「――ってェ言うのは分かってるしなァ」
一方通行「勉強なんざ、そもそもネットワークがありゃ必要無ェだろうし、俺が教えた方が早いっちゃ早い」
一方通行「……でもまァ、今日連れてきたチビみたいなのとは、なァ?」
上条「うーん……だったらさ」
一方通行「あァ?」
上条「プライベートをもう少し広げる、ってのはどうだ?」
一方通行「あのチビとか?」
上条「とか、だな。ウチの面子も何だかんだで打ち止めの事気にして居るみたいだし。遊び相手が増えるだけでも違うと思うんだよ」
一方通行「有り難ェ話だが、よォ」
上条「学園にケンカ売ってるのは俺らも同じだし?今更危険が一つ二つ増えたってなぁ」
一方通行「んー……考えとくわ」
一方通行「……つーかさ、オマエラ付き合ってンの?」
692: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 11:22:20.68 ID:HUPVLlcY0
上条「誰と?」
一方通行「アイツらの引率者」
上条「フレンダと俺が?ないない」
一方通行「そォかァ?」
上条「それっぽく見える?」
一方通行「いやァ、どうだろうなァ?」
上条「じゃあ何で言った!?」
一方通行「近けェな、ってな」
上条「距離が?」
一方通行「あァ。俺の印象だが、違うってンならそうなンだろォよ」
上条「うーん……言われてみれば、そうかも?」
一方通行「やったらお前にバシバシ触ってくるし」
上条「それも、心当たりある」
一方通行「どうすンだよ?」
上条「いやっ、考えた事すらないって。仕事仲間だぜ?」
一方通行「関係無ェだろ」
上条「お前だって結標にコクられたらどうする?」
一方通行「吐くな」
上条「……いや、その反応もおかしい」
一方通行「まァ、覚悟はしといた方がいいンじゃねェか?」
上条「何で分かるんだよ」
一方通行「明日は何の日ですかァ?」
上条「……ば、バレンタイン?」
一方通行「何でちょっとモジモジしてンの?死ぬの?」
上条「い、いや急だったしさ!」
一方通行「精々感謝しやがれ。不意打ち食らうよりかはマシだろォが」
上条「でも、そっちはどうなんだよ」
一方通行「俺より強くねェとなァ」
上条「……お、俺?」
一方通行「よっしまずァは右手からぶっこ抜こうか、最強サンよオォォッ!」
一方通行「アイツらの引率者」
上条「フレンダと俺が?ないない」
一方通行「そォかァ?」
上条「それっぽく見える?」
一方通行「いやァ、どうだろうなァ?」
上条「じゃあ何で言った!?」
一方通行「近けェな、ってな」
上条「距離が?」
一方通行「あァ。俺の印象だが、違うってンならそうなンだろォよ」
上条「うーん……言われてみれば、そうかも?」
一方通行「やったらお前にバシバシ触ってくるし」
上条「それも、心当たりある」
一方通行「どうすンだよ?」
上条「いやっ、考えた事すらないって。仕事仲間だぜ?」
一方通行「関係無ェだろ」
上条「お前だって結標にコクられたらどうする?」
一方通行「吐くな」
上条「……いや、その反応もおかしい」
一方通行「まァ、覚悟はしといた方がいいンじゃねェか?」
上条「何で分かるんだよ」
一方通行「明日は何の日ですかァ?」
上条「……ば、バレンタイン?」
一方通行「何でちょっとモジモジしてンの?死ぬの?」
上条「い、いや急だったしさ!」
一方通行「精々感謝しやがれ。不意打ち食らうよりかはマシだろォが」
上条「でも、そっちはどうなんだよ」
一方通行「俺より強くねェとなァ」
上条「……お、俺?」
一方通行「よっしまずァは右手からぶっこ抜こうか、最強サンよオォォッ!」
693: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 11:23:39.41 ID:HUPVLlcY0
上条「冗談に決まってんだろうが!――そういや最近垣根見ないんだけど、どっか行ったのか?」
一方通行「いやァ……?言われて見りゃ、どこ行きやがったンだあのバカ」
上条「白いカブトムシ見ると、なーんか思いだしてさ。あいつの羽根との色と同じだし」
一方通行「カブトムシだァ?今2月だぞ?」
上条「あ、見てない?今度検索してみ、学園内のニュースサイトにも載ってっから」
一方通行「ふーン……」
打ち止め「おっわったーーーーーーーーーっ!ってミサカはミサカは背後から抱きついてみるっ!」
フレンダ「にゃあ!お子様めっ、レディは人前で恥ずかしい事はしないのだよ!」
打ち止め「大人だもん!ってホラホラ、ミサカはミサカは今買ったブラを見せびらかしてみるの!」
一方通行「あーうン、せくしーせくしー。最ッ高ですよ、ミサカさーん」
打ち止め「棒読み!?」
フレメア「女の子には恥じらいがないとオトコは落とせないのだ!」
打ち止め「さ、流石は我がライバルっ!」
フレメア「ふははははははーっ!思い知ったか、なのだっ!」
上条・一方通行「……」
一方通行「なァ、必要か?友達」
上条「まぁ……本人達は喜んでるし、良いんじゃないかなって」
フレンダ「よっく無い訳よっ!もう大っっっっっ変だったんだからねっ!」
一方通行「あーお疲れっしたァ」
上条「良しメシ食いに行こうぜ。二人は何が食べたい?」
フレメア「タイヤキ!」
打ち止め「クレープ!」
上条「どっちも主食じゃねぇだろっ!?」
フレンダ「……ね?二人で代わる代わるボケて大喜利みたいになってるから、ツッコミがあたし一人じゃ拾いきれないのよっ」
一方通行「あー、まァメシ奢るし。それでな?」
フレンダ「……もうあたし内村プロデュー○のウッチャ○になったかと」
打ち止め「そこでミサカはこう言ってやったのさ、ってミサカはミサカはボケを繋げてみるっ」
フレメア「うーーーいっはるーーーっ!愛ーしてーるぞーーーーーーっ!にゃあ!」
上条「駄目だ!ここにまで頭残念な子の浸食が始まっているっ!?」
一方通行「いやァ……?言われて見りゃ、どこ行きやがったンだあのバカ」
上条「白いカブトムシ見ると、なーんか思いだしてさ。あいつの羽根との色と同じだし」
一方通行「カブトムシだァ?今2月だぞ?」
上条「あ、見てない?今度検索してみ、学園内のニュースサイトにも載ってっから」
一方通行「ふーン……」
打ち止め「おっわったーーーーーーーーーっ!ってミサカはミサカは背後から抱きついてみるっ!」
フレンダ「にゃあ!お子様めっ、レディは人前で恥ずかしい事はしないのだよ!」
打ち止め「大人だもん!ってホラホラ、ミサカはミサカは今買ったブラを見せびらかしてみるの!」
一方通行「あーうン、せくしーせくしー。最ッ高ですよ、ミサカさーん」
打ち止め「棒読み!?」
フレメア「女の子には恥じらいがないとオトコは落とせないのだ!」
打ち止め「さ、流石は我がライバルっ!」
フレメア「ふははははははーっ!思い知ったか、なのだっ!」
上条・一方通行「……」
一方通行「なァ、必要か?友達」
上条「まぁ……本人達は喜んでるし、良いんじゃないかなって」
フレンダ「よっく無い訳よっ!もう大っっっっっ変だったんだからねっ!」
一方通行「あーお疲れっしたァ」
上条「良しメシ食いに行こうぜ。二人は何が食べたい?」
フレメア「タイヤキ!」
打ち止め「クレープ!」
上条「どっちも主食じゃねぇだろっ!?」
フレンダ「……ね?二人で代わる代わるボケて大喜利みたいになってるから、ツッコミがあたし一人じゃ拾いきれないのよっ」
一方通行「あー、まァメシ奢るし。それでな?」
フレンダ「……もうあたし内村プロデュー○のウッチャ○になったかと」
打ち止め「そこでミサカはこう言ってやったのさ、ってミサカはミサカはボケを繋げてみるっ」
フレメア「うーーーいっはるーーーっ!愛ーしてーるぞーーーーーーっ!にゃあ!」
上条「駄目だ!ここにまで頭残念な子の浸食が始まっているっ!?」
694: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 11:24:36.11 ID:HUPVLlcY0
――テーマパーク内 16時
フレメア「にゃあ、次は観覧車で勝負だ!」
打ち止め「受けて立つぞーーーっ!ってミサカはミサカは横目で保護者の許可を求めてみる!」
一方通行「……最後だからなァ?今度こそ」
上条「あ、俺行ってくるよ。つーかフラフラしてんじゃん」
一方通行「いや、最後ぐらいは面倒見させろ。つーかあっちの方が大変そうだなァ」 チラッ
フレンダ「つ、疲れたー……」 グデン
上条「あー、まぁなぁ」
一方通行「(なァ?)」
上条「何だよ小声で」
一方通行「(頑張れよ?)」
上条「ウルセぇよっ!さっさと行ってこい!」
フレンダ「んー、どったのー?」
上条「あぁいやなんでもない、ベンチ座ろうぜ?」
フレンダ「ういー」
上条「ジュース買ってくるけど――」
フレンダ「炭酸よろー」
上条「おー」
上条(無い、よな?いつものフレンダだもんな)
……
フレンダ「……にしてもフレメアも随分楽しそうにした訳」
上条「二人で来るよりもはしゃいでる?」
フレンダ「全っ然!倍できかないぐらい」
上条「そりゃ凄いな」
フレンダ「まぁ結局友達と家族は違うんでしょうけど、何かちょっと、悔しいような?」
上条「そんなもんか」
フレンダ「んー、保護者としては一番でありたかったけど、ね」
上条「……」
フレンダ「どったの?なんか顔についてる訳?」
上条「あぁいや別に?全然全然?」
フレンダ「挙動不審だけど……まぁいっか」
上条「でも本当に今日はありがとうな?一方通行も感謝する、みたいな事は言ってた」
フレンダ「あ、いいって訳よね。あたしも前からフレメアと約束してた訳だし」
フレンダ「出来れば明日の方が良かったんだけど、あの子はクラスで行事があるらしくってね。だから一日前倒し」
フレンダ「クリスマスとバレンタインぐらいは家族で集まって、ってはちょっと思うけどねー」
上条「……そっか」
フレンダ「――でっ!じゃーんっ!こっれなーんだっ!」
上条「包み紙……もしかして!」
上条(え、マジなの?マジで告白される流れなの?)
フレメア「にゃあ、次は観覧車で勝負だ!」
打ち止め「受けて立つぞーーーっ!ってミサカはミサカは横目で保護者の許可を求めてみる!」
一方通行「……最後だからなァ?今度こそ」
上条「あ、俺行ってくるよ。つーかフラフラしてんじゃん」
一方通行「いや、最後ぐらいは面倒見させろ。つーかあっちの方が大変そうだなァ」 チラッ
フレンダ「つ、疲れたー……」 グデン
上条「あー、まぁなぁ」
一方通行「(なァ?)」
上条「何だよ小声で」
一方通行「(頑張れよ?)」
上条「ウルセぇよっ!さっさと行ってこい!」
フレンダ「んー、どったのー?」
上条「あぁいやなんでもない、ベンチ座ろうぜ?」
フレンダ「ういー」
上条「ジュース買ってくるけど――」
フレンダ「炭酸よろー」
上条「おー」
上条(無い、よな?いつものフレンダだもんな)
……
フレンダ「……にしてもフレメアも随分楽しそうにした訳」
上条「二人で来るよりもはしゃいでる?」
フレンダ「全っ然!倍できかないぐらい」
上条「そりゃ凄いな」
フレンダ「まぁ結局友達と家族は違うんでしょうけど、何かちょっと、悔しいような?」
上条「そんなもんか」
フレンダ「んー、保護者としては一番でありたかったけど、ね」
上条「……」
フレンダ「どったの?なんか顔についてる訳?」
上条「あぁいや別に?全然全然?」
フレンダ「挙動不審だけど……まぁいっか」
上条「でも本当に今日はありがとうな?一方通行も感謝する、みたいな事は言ってた」
フレンダ「あ、いいって訳よね。あたしも前からフレメアと約束してた訳だし」
フレンダ「出来れば明日の方が良かったんだけど、あの子はクラスで行事があるらしくってね。だから一日前倒し」
フレンダ「クリスマスとバレンタインぐらいは家族で集まって、ってはちょっと思うけどねー」
上条「……そっか」
フレンダ「――でっ!じゃーんっ!こっれなーんだっ!」
上条「包み紙……もしかして!」
上条(え、マジなの?マジで告白される流れなの?)
695: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 11:25:33.02 ID:HUPVLlcY0
フレンダ「日頃からお世話になってる上条にもプレゼントっ!一日早いって訳だけども!」
上条「俺、で良いのかな?」
フレンダ「なぁに言ってる訳よっ!あんたもあたしのファミリーみたいなもんでしょうが!」
上条「か、家族っ!?義理とかじゃないのかっ!?」
フレンダ「義理?やっだもう義理であげたりしないって訳!」
フレンダ(あれ?日本のバレンタインって、『家族や友達へプレゼントする日』じゃないの?)
フレンダ(去年も一ヶ月経ってからお返しが来たような……?)
フレンダ(あ、でも他のみんなも今年は気合い入ってたから、合ってる、訳よね?)
フレンダ「ね?ハンカチ、あんたいっつも血塗れになってるから拭いとけ、的な意味でねっ」
上条「……ありがとう、フレンダ。俺、すっげー嬉しいよ」
フレンダ(あ、あれ?『余計なお世話だっ!』的なツッコミが来る筈よね?外した?)
上条「その、さ。うん、俺も前から良いな、っては思ってたんだけど――」
上条「――俺も、好きだ」
フレンダ「」
上条「付き合って、くれないか?」
フレンダ「」
上条「ふ、フレンダ?」
フレンダ「え、いっいやっどうしてこんな超展開にっ!?」
フレメア「にゃあ、お姉ちゃんに先を越されちゃったのだ」
フレンダ「フレメアっ!?」
打ち止め「おめでとー今どんな気分ですか、ってミサカはミサカはインタビューを試みてみるっ!」
上条「うん、ビックリしたけど嬉しかった」
一方通行「まァなンだ、良かったじゃねェか」
上条「ありがとうな」
フレンダ(いやあたしまだ返事してないんだけどもっ!)
フレンダ(でもイヤって言う訳じゃないし!むしろバッチコイ的な、ね?うん!)
フレンダ(と、取り敢えず落ち着けあたし!落ち着いて考えるのよ!ドッキリかも知れないし!)
上条「あ、フレンダ。ちょっと上向いてくれるかな?」
フレンダ「は、はぃ?」
上条「ちゅっ」
フレンダ「んむーーーーーーーーーーっ!?」
フレメア「にゃあ!?」
打ち止め「ふおおおおおぉぉぉっ!?」
一方通行「家でやれ、家で。ガキどもの教育に悪りィだろうが」
フレンダ「いやいやいやいやいやっ!そうじゃなくって、ね!?」
上条「俺、で良いのかな?」
フレンダ「なぁに言ってる訳よっ!あんたもあたしのファミリーみたいなもんでしょうが!」
上条「か、家族っ!?義理とかじゃないのかっ!?」
フレンダ「義理?やっだもう義理であげたりしないって訳!」
フレンダ(あれ?日本のバレンタインって、『家族や友達へプレゼントする日』じゃないの?)
フレンダ(去年も一ヶ月経ってからお返しが来たような……?)
フレンダ(あ、でも他のみんなも今年は気合い入ってたから、合ってる、訳よね?)
フレンダ「ね?ハンカチ、あんたいっつも血塗れになってるから拭いとけ、的な意味でねっ」
上条「……ありがとう、フレンダ。俺、すっげー嬉しいよ」
フレンダ(あ、あれ?『余計なお世話だっ!』的なツッコミが来る筈よね?外した?)
上条「その、さ。うん、俺も前から良いな、っては思ってたんだけど――」
上条「――俺も、好きだ」
フレンダ「」
上条「付き合って、くれないか?」
フレンダ「」
上条「ふ、フレンダ?」
フレンダ「え、いっいやっどうしてこんな超展開にっ!?」
フレメア「にゃあ、お姉ちゃんに先を越されちゃったのだ」
フレンダ「フレメアっ!?」
打ち止め「おめでとー今どんな気分ですか、ってミサカはミサカはインタビューを試みてみるっ!」
上条「うん、ビックリしたけど嬉しかった」
一方通行「まァなンだ、良かったじゃねェか」
上条「ありがとうな」
フレンダ(いやあたしまだ返事してないんだけどもっ!)
フレンダ(でもイヤって言う訳じゃないし!むしろバッチコイ的な、ね?うん!)
フレンダ(と、取り敢えず落ち着けあたし!落ち着いて考えるのよ!ドッキリかも知れないし!)
上条「あ、フレンダ。ちょっと上向いてくれるかな?」
フレンダ「は、はぃ?」
上条「ちゅっ」
フレンダ「んむーーーーーーーーーーっ!?」
フレメア「にゃあ!?」
打ち止め「ふおおおおおぉぉぉっ!?」
一方通行「家でやれ、家で。ガキどもの教育に悪りィだろうが」
フレンダ「いやいやいやいやいやっ!そうじゃなくって、ね!?」
696: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 11:27:09.37 ID:HUPVLlcY0
上条「これからヨロシクな?」
フレンダ「う、うんっ!あたしこそヨロシクね――じゃ、ないって訳よ!」
上条「あ、ごめん。いきなりは嫌だったか?」
フレンダ「いや、じゃないけどもっ!そうじゃなくって!」
上条「フレンダが可愛すぎたから、つい」
フレンダ「んなああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
フレメア「お姉ちゃんテンパってるにゃあ」
一方通行「……」
打ち止め「どうしたの、ってミサカはミサカは気遣ってみたり?」
一方通行「いやァ」
一方通行(もしかして――俺の勘違い、か?)
フレンダ「そうじゃないのよっ!結局!あたしが問題にしてるのはちがくって!」
一方通行「三下が嫌い?」
上条「おまっ!?」
フレンダ「そんな事は無いわよっ!むしろ大好きよっ!」
一方通行「じゃあいいじゃねェか。ライバル多いンだし、棚ぼた食っちまえよ」
フレンダ「それもっなんか、こうっ!」
一方通行「よォし帰ンぞ。チビのねーちゃんはお持ち帰りだとよォ」
打ち止め「あ、だったらウチに泊らないかな?って提案してみる!」
一方通行「いいンじゃねェかな?ガキが一人増えようが」
フレメア「外泊許出したけど、にゃあ?」
打ち止め「あなたのお姉ちゃんの所には将来のお兄ちゃんが泊るのだよ!ってそれっぽい事を言ってみる!」
上条「いやぁ」
フレンダ「照れないでよっ!?そんな予定無いからね!」
一方通行「まァ子供じゃねェンだし?……いやァ俺には関係無ェか」
フレンダ「あったっしっの話をっ!聞きなさいよおおおおおおおぉぉぉぉぉおおっ!?」
フレンダ「う、うんっ!あたしこそヨロシクね――じゃ、ないって訳よ!」
上条「あ、ごめん。いきなりは嫌だったか?」
フレンダ「いや、じゃないけどもっ!そうじゃなくって!」
上条「フレンダが可愛すぎたから、つい」
フレンダ「んなああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
フレメア「お姉ちゃんテンパってるにゃあ」
一方通行「……」
打ち止め「どうしたの、ってミサカはミサカは気遣ってみたり?」
一方通行「いやァ」
一方通行(もしかして――俺の勘違い、か?)
フレンダ「そうじゃないのよっ!結局!あたしが問題にしてるのはちがくって!」
一方通行「三下が嫌い?」
上条「おまっ!?」
フレンダ「そんな事は無いわよっ!むしろ大好きよっ!」
一方通行「じゃあいいじゃねェか。ライバル多いンだし、棚ぼた食っちまえよ」
フレンダ「それもっなんか、こうっ!」
一方通行「よォし帰ンぞ。チビのねーちゃんはお持ち帰りだとよォ」
打ち止め「あ、だったらウチに泊らないかな?って提案してみる!」
一方通行「いいンじゃねェかな?ガキが一人増えようが」
フレメア「外泊許出したけど、にゃあ?」
打ち止め「あなたのお姉ちゃんの所には将来のお兄ちゃんが泊るのだよ!ってそれっぽい事を言ってみる!」
上条「いやぁ」
フレンダ「照れないでよっ!?そんな予定無いからね!」
一方通行「まァ子供じゃねェンだし?……いやァ俺には関係無ェか」
フレンダ「あったっしっの話をっ!聞きなさいよおおおおおおおぉぉぉぉぉおおっ!?」
697: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 11:28:08.16 ID:HUPVLlcY0
――いつもの喫茶店 2月14日
上条「――とまぁそんな流れで俺達付き合う事になりました、はい」
麦野・絹旗・滝壺「」
フレンダ「あー……うん、そうなっちゃった、みたい?」
上条「何で疑問系?」
フレンダ「いやー、あたしもまだ納得してない所が結構あるんだけど」
上条「え、話し合ったよな」
フレンダ「そ、そうだっけ?あっれー……?話し合おうとしたら寝技に持ち込まれた気が……?」
上条「うん、まあそんな感じで俺達デートだから」
フレンダ「んじゃまぁお先にって訳で――いや、ハッピーはハッピーなんだけど、納得いかないって言うか」
上条「まぁ細かい所はその都度話し合えば良いんじゃないかな?差し当たっては今日どこ行くか、だけど」
フレンダ「いい?バレンタインってのはね、本来家族や友達とプレゼント交換する日な訳よ!」
上条「か、家族?」
フレンダ「え、いやいやいやっ!深い意味は無い訳っ!」
上条「……なれたら、良いよな」
フレンダ「……なれたら、うん。それは、そうね」
麦野・絹旗・滝壺「――リア充爆発しやがれっ!!!」
――『アイテム』インターミッション ~バレンタインの出来事~ -終-
上条「――とまぁそんな流れで俺達付き合う事になりました、はい」
麦野・絹旗・滝壺「」
フレンダ「あー……うん、そうなっちゃった、みたい?」
上条「何で疑問系?」
フレンダ「いやー、あたしもまだ納得してない所が結構あるんだけど」
上条「え、話し合ったよな」
フレンダ「そ、そうだっけ?あっれー……?話し合おうとしたら寝技に持ち込まれた気が……?」
上条「うん、まあそんな感じで俺達デートだから」
フレンダ「んじゃまぁお先にって訳で――いや、ハッピーはハッピーなんだけど、納得いかないって言うか」
上条「まぁ細かい所はその都度話し合えば良いんじゃないかな?差し当たっては今日どこ行くか、だけど」
フレンダ「いい?バレンタインってのはね、本来家族や友達とプレゼント交換する日な訳よ!」
上条「か、家族?」
フレンダ「え、いやいやいやっ!深い意味は無い訳っ!」
上条「……なれたら、良いよな」
フレンダ「……なれたら、うん。それは、そうね」
麦野・絹旗・滝壺「――リア充爆発しやがれっ!!!」
――『アイテム』インターミッション ~バレンタインの出来事~ -終-
717: 田中(ドワーフ) ◆7fp32j77iU 2013/05/28(火) 10:15:00.68 ID:d5klvOyh0
――アックアアフター ~戦後処理~
718: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:16:23.17 ID:d5klvOyh0
※笑うに笑えない、と言うお話
――エリザリーナ独立国 13時
ワシリーサ「ロシア成教は今回の騒動が一部の独立主義者の仕業であったとし、ロシア成教自体は無関係であると主張すると共に」
ワシリーサ「またテロリスト達を食い止められなかった事に対して遺憾の意を表明し、同対象の討伐に協力を宣誓します」
エリザリーナ「エリザリーナ独立国はロシア政府及び成教会の意思表明を受け入れます」
ヴェント「ローマ正教は二つの国の誓いが神の元で行われたと確認する、っと」
ワシリーサ「……これでイイの?」
エリザリーナ「まぁ仕方がないでしょうね」
ヴェント「つーか戦争ふっかけておいて、『下っ端の勘違いでした』で済まそうっては虫がよすぎるんじゃない?」
ワシリーサ「それを言うんだったらあなたの所のバカの責任でしょう?」
エリザリーナ「やめなさいよ。ここで言い合ったって仕方がないわ」
アックア「そもそもで言うのであれば、フィアンマもロシア成教も不穏分子を抱えていたのであるな」
アックア「それが爆発しただけ、膿が出たのを良しとするべきなのである」
ヴェント「イギリスの元騎士様が偉そうに講釈たれてんじゃねぇわよ!あんただって裏切り者でしょうが!」
アックア「さて?ローマ聖教に弓引いた記憶はないのであるが」
ヴェント「ったくあんたまで居なくなったらわたし一人で右席やれ、ってのかよ」
ワシリーサ「……帰っていい?」
エリザリーナ「そう言わないで頂戴。今、お茶でも煎れるから」
……
――エリザリーナ独立国 13時
ワシリーサ「ロシア成教は今回の騒動が一部の独立主義者の仕業であったとし、ロシア成教自体は無関係であると主張すると共に」
ワシリーサ「またテロリスト達を食い止められなかった事に対して遺憾の意を表明し、同対象の討伐に協力を宣誓します」
エリザリーナ「エリザリーナ独立国はロシア政府及び成教会の意思表明を受け入れます」
ヴェント「ローマ正教は二つの国の誓いが神の元で行われたと確認する、っと」
ワシリーサ「……これでイイの?」
エリザリーナ「まぁ仕方がないでしょうね」
ヴェント「つーか戦争ふっかけておいて、『下っ端の勘違いでした』で済まそうっては虫がよすぎるんじゃない?」
ワシリーサ「それを言うんだったらあなたの所のバカの責任でしょう?」
エリザリーナ「やめなさいよ。ここで言い合ったって仕方がないわ」
アックア「そもそもで言うのであれば、フィアンマもロシア成教も不穏分子を抱えていたのであるな」
アックア「それが爆発しただけ、膿が出たのを良しとするべきなのである」
ヴェント「イギリスの元騎士様が偉そうに講釈たれてんじゃねぇわよ!あんただって裏切り者でしょうが!」
アックア「さて?ローマ聖教に弓引いた記憶はないのであるが」
ヴェント「ったくあんたまで居なくなったらわたし一人で右席やれ、ってのかよ」
ワシリーサ「……帰っていい?」
エリザリーナ「そう言わないで頂戴。今、お茶でも煎れるから」
……
719: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:18:20.33 ID:d5klvOyh0
エリザリーナ「さて、以降の話はお茶会での話、他愛のない世間話だと思って下さい」
エリザリーナ「議題は――」
ヴェント「『デカくなった科学サイドをどうするか?』って事でしょうよ」
アックア「茶飲み話にしては剣呑すぎるのであるな」
ワシリーサ「別に良いと思うわよ。この面子の中じゃ今更でしょうが」
女?「ありゃりゃ、面白そうな話し合いをされていますねー?私も混ぜてくれませんか?」
アックア「誰であるか?」
木原病理「通りすがりの木原と申します。こんにちはー」
エリザリーナ「確か、学園都市の兵器を引き上げに来られていた……?」
病理「えぇまぁ、威力斥候も兼ねていますがね」
ヴェント「ふぅん?」
アックア「人の国で騒動を起こすな」
病理「お優しいんですねー」
アックア「貴様にも言っているのである」
ワシリーサ「丁度良いじゃない。『冗談』でする話としちゃ、あちらの研究者さんも居るみたいだし」
病理「ですねー。『冗談』ならば誰が何を言った所で問題にはならないでしょうし」
病理「打倒・学園都市計画を聞かせて下さいよ」
アックア「ならば遠慮無く――ローマ正教の世界規模での反科学運動ですら、さしたるダメージを与えられなかったのであるが」
病理「方向性は悪くなかったんですがね。宗教による民衆の意識操作」
病理「アレですよね?EU統一もローマ正教さんの息がかかっていたんですよね?」
病理「経済統合を果たして巨大な準国家を作ってしまおう、との壮大な社会実験」
アックア「ブリテンの立場からすれば、認められない話ではあるな」
ワシリーサ「でも結局、参加しなかったイギリスが勝ち組と言われているわね」
病理「仰る通りで。経済的に、ドイツやフランスなどの大国とギリシャやキプロスの小国で同じ物価なんてのは有り得ないんですね」
病理「しかも為替が経常収支のバランサーになる筈なのに、統一通貨でほぼ固定と。自殺でもしたいんですかねー?」
ヴェント「……信仰をナメて貰っちゃ困るわね。腐っても20億人を動員すれば――」
病理「ならすればいいじゃないですか?」
病理「TOYOT○のブレーキパッドの下に聖書でも置けば、きっと止まってくれますよ」
病理「信仰を持つ者が、持たない者へ対して攻撃をする――生憎、それが許されるような世界ではなくなった、んですよねー」
エリザリーナ「議題は――」
ヴェント「『デカくなった科学サイドをどうするか?』って事でしょうよ」
アックア「茶飲み話にしては剣呑すぎるのであるな」
ワシリーサ「別に良いと思うわよ。この面子の中じゃ今更でしょうが」
女?「ありゃりゃ、面白そうな話し合いをされていますねー?私も混ぜてくれませんか?」
アックア「誰であるか?」
木原病理「通りすがりの木原と申します。こんにちはー」
エリザリーナ「確か、学園都市の兵器を引き上げに来られていた……?」
病理「えぇまぁ、威力斥候も兼ねていますがね」
ヴェント「ふぅん?」
アックア「人の国で騒動を起こすな」
病理「お優しいんですねー」
アックア「貴様にも言っているのである」
ワシリーサ「丁度良いじゃない。『冗談』でする話としちゃ、あちらの研究者さんも居るみたいだし」
病理「ですねー。『冗談』ならば誰が何を言った所で問題にはならないでしょうし」
病理「打倒・学園都市計画を聞かせて下さいよ」
アックア「ならば遠慮無く――ローマ正教の世界規模での反科学運動ですら、さしたるダメージを与えられなかったのであるが」
病理「方向性は悪くなかったんですがね。宗教による民衆の意識操作」
病理「アレですよね?EU統一もローマ正教さんの息がかかっていたんですよね?」
病理「経済統合を果たして巨大な準国家を作ってしまおう、との壮大な社会実験」
アックア「ブリテンの立場からすれば、認められない話ではあるな」
ワシリーサ「でも結局、参加しなかったイギリスが勝ち組と言われているわね」
病理「仰る通りで。経済的に、ドイツやフランスなどの大国とギリシャやキプロスの小国で同じ物価なんてのは有り得ないんですね」
病理「しかも為替が経常収支のバランサーになる筈なのに、統一通貨でほぼ固定と。自殺でもしたいんですかねー?」
ヴェント「……信仰をナメて貰っちゃ困るわね。腐っても20億人を動員すれば――」
病理「ならすればいいじゃないですか?」
病理「TOYOT○のブレーキパッドの下に聖書でも置けば、きっと止まってくれますよ」
病理「信仰を持つ者が、持たない者へ対して攻撃をする――生憎、それが許されるような世界ではなくなった、んですよねー」
720: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:19:26.43 ID:d5klvOyh0
病理「前の戦争であなた方は勝ったんでしょうね。でも何を手に入れました?」
病理「欧州で起きていた反シオニズムを全てナチスへ押しつけ、まるで自分達は正義の味方とばかりに振る舞う」
病理「いいですねー、偽善の臭いは大好きでーす」
病理「前の戦争であなた方はアジアの植民地を失いましたが、今度は何を失いますかね?」
ヴェント「黙れ無神論者め!」
病理「まぁ確かに?私達は狂っていますよ、えぇ」
病理「二万匹のモルモットを殺して実験するより、二万人殺して実験するような人間の集まりですから」
病理「でも『だからといって何』ですかね?」
病理「iPS細胞だって、確か法王猊下からお墨付きを貰っていますよね?」
病理「人はですね。前へ前へ進んでいくんですよ、カビの生えた技術に背を向けて」
病理「だからそろそろ『諦めて』くれませんか?」
アックア「学園都市の流儀に染まれ、と?」
病理「とは言っていませんよ?ただ、一緒に生きるつもりは無いんですかね、ってだけです」
病理「まぁ?仮にそちら側の誰かが乗り込んできて、完膚無きまでに学園を叩き潰したとしましょう」
病理「ですが――そうなったとしても『第二、第三の学園都市が出来るだけ』ですからね」
病理「対象が拡散してしまって、やりにくくなるのはあなた方ではないのかな、と」
病理「さて、私の『冗談』は面白くないと言われますがー、何か反論あればどーぞ?」
アックア「理屈は分かった。理論もまぁ極論ではあるが、その通りなのだろうな」
病理「ご理解頂けて何よりです」
アックア「だが私ははっきり言おう――『学園都市は胡散臭い』と」
病理「……はい?」
アックア「科学の進歩が人類を救う。それは認めるのである。流石に種痘を悪魔の印を呼ぶ程には世間ずれはしていない」
アックア「科学が進歩するのは悪とは言っていない。だがそのスピードが性急すぎるのである」
病理「どうしてですかー?乗りたいじゃないですー、リニアモーターカー」
アックア「学園都市の技術の多くが軍事開発に費やされている」
病理「あぁいますよねぇ、そういう事言う人。『犯罪者の約98%がパンを食べた』とかって奴でしょ?」
病理「そりゃ鉄やプラスチックだって、子供のオモチャから大人の兵器にまで使われてますって」
アックア「その言葉を信じられるのであれば、であるな?」
病理「欧州で起きていた反シオニズムを全てナチスへ押しつけ、まるで自分達は正義の味方とばかりに振る舞う」
病理「いいですねー、偽善の臭いは大好きでーす」
病理「前の戦争であなた方はアジアの植民地を失いましたが、今度は何を失いますかね?」
ヴェント「黙れ無神論者め!」
病理「まぁ確かに?私達は狂っていますよ、えぇ」
病理「二万匹のモルモットを殺して実験するより、二万人殺して実験するような人間の集まりですから」
病理「でも『だからといって何』ですかね?」
病理「iPS細胞だって、確か法王猊下からお墨付きを貰っていますよね?」
病理「人はですね。前へ前へ進んでいくんですよ、カビの生えた技術に背を向けて」
病理「だからそろそろ『諦めて』くれませんか?」
アックア「学園都市の流儀に染まれ、と?」
病理「とは言っていませんよ?ただ、一緒に生きるつもりは無いんですかね、ってだけです」
病理「まぁ?仮にそちら側の誰かが乗り込んできて、完膚無きまでに学園を叩き潰したとしましょう」
病理「ですが――そうなったとしても『第二、第三の学園都市が出来るだけ』ですからね」
病理「対象が拡散してしまって、やりにくくなるのはあなた方ではないのかな、と」
病理「さて、私の『冗談』は面白くないと言われますがー、何か反論あればどーぞ?」
アックア「理屈は分かった。理論もまぁ極論ではあるが、その通りなのだろうな」
病理「ご理解頂けて何よりです」
アックア「だが私ははっきり言おう――『学園都市は胡散臭い』と」
病理「……はい?」
アックア「科学の進歩が人類を救う。それは認めるのである。流石に種痘を悪魔の印を呼ぶ程には世間ずれはしていない」
アックア「科学が進歩するのは悪とは言っていない。だがそのスピードが性急すぎるのである」
病理「どうしてですかー?乗りたいじゃないですー、リニアモーターカー」
アックア「学園都市の技術の多くが軍事開発に費やされている」
病理「あぁいますよねぇ、そういう事言う人。『犯罪者の約98%がパンを食べた』とかって奴でしょ?」
病理「そりゃ鉄やプラスチックだって、子供のオモチャから大人の兵器にまで使われてますって」
アックア「その言葉を信じられるのであれば、であるな?」
722: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:21:18.85 ID:d5klvOyh0
アックア「ただでさえ各国政府が財政的に疲弊しているのに、学園都市だけが一線を走り続けている、と言うのも面白くはないのであろう」
ヴェント「色々とお題目を掲げて、学園都市の研究を縛りに行く、って所か?」
ヴェント「能力者だなんだとか言われているけど、人が集まらなければどうしようもない、と」
病理「でもそれが通りますかね?生憎あなた型が戦わねばならない敵は他にいます」
病理「それは『経済』と言う敵ですね」
病理「恐らくあなた方は『学園都市を仮想敵国へ定める事で、そういった人間達の意思誘導をしたい』んでしょう?」
病理「神に反する技術を持つ彼らは異端である、とか何とか」
ヴェント「……ケンカ売ってるわよね、あぁ?」
エリザリーナ「――待って。それは否定出来ないんじゃないかしら」
ヴェント「どっちの味方だクソ女!」
エリザリーナ「実際の所、学園都市には大なり小なり問題がある。それは私達も認めているわ」
アックア「だからといって、教団を動員してまで反学園都市を訴えるのは間違っている、であるか?」
ワシリーサ「理屈は間違ってないけど、綺麗事ばかりじゃやっていけないわよ」
エリザリーナ「学園を擁護するつもりはないけど、それが正しいの?」
病理「EUと言う図体のデカいお子様は生まれてから、すぐに瀕死になってしまいました」
病理「だから学園都市への恨み辛みを持っていこうぜ、って事ですね。奇しくも為政者とあなた方の利益が一致した訳ですか」
病理「でもね、『そんな事じゃ絶対に好転しない』んですよ」
病理「繰り返しますが、あなた方は真っ先にどうかしなければいけない敵は『経済』でしてね」
病理「例えば『EUでは極右政党が台頭している』って朝……ナントカ新聞が書いてありました。朝目?朝臼?」
病理「他の新聞でも似たり寄ったりですねー。『経済が苦しくなると移民排他の機運が高まる!けど日本も進んで移民様を受け入れよう!』って狂った思想です」
病理「でも実体は全然別です。その『極右政党にアフリカ出身の黒人が少なからず居る』のはご存知ですかね?」
病理「彼らは苦労して帰化条件を満たしており、それを守らず、守ろうともせずに押し寄せては税金を食い潰す違法移民へ対し、怒っているんですよー」
病理「ちなみにスイスやスウェーデンでは既に押し寄せる不法移民の数が多すぎて、規制や強制送還の動きが進んでますしね」
アックア「それと経済がどう繋がるのであるか?」
病理「ぶっちゃけ『庶民は反学園運動なんて興味ない』んでーす。そんな事より日々増える不法移民や彼らの作るスラム街の方が余程脅威」
病理「尤も『経済がきちんと回っていれば、そう言った反感も多少は緩和された』と」
ワシリーサ「教会の思想が現実に即していない、と言う事ね」
病理「いやぁそこまで言っていません。上層部が抱いている不安は正しいものでしょうし」
病理「ただし嘘発見器がある訳じゃないですし、『同じ宗教だから仲良くしようぜ!』って言われたら、信じる他がないだけです」
アックア「頭の痛い話であるな」
ヴェント「色々とお題目を掲げて、学園都市の研究を縛りに行く、って所か?」
ヴェント「能力者だなんだとか言われているけど、人が集まらなければどうしようもない、と」
病理「でもそれが通りますかね?生憎あなた型が戦わねばならない敵は他にいます」
病理「それは『経済』と言う敵ですね」
病理「恐らくあなた方は『学園都市を仮想敵国へ定める事で、そういった人間達の意思誘導をしたい』んでしょう?」
病理「神に反する技術を持つ彼らは異端である、とか何とか」
ヴェント「……ケンカ売ってるわよね、あぁ?」
エリザリーナ「――待って。それは否定出来ないんじゃないかしら」
ヴェント「どっちの味方だクソ女!」
エリザリーナ「実際の所、学園都市には大なり小なり問題がある。それは私達も認めているわ」
アックア「だからといって、教団を動員してまで反学園都市を訴えるのは間違っている、であるか?」
ワシリーサ「理屈は間違ってないけど、綺麗事ばかりじゃやっていけないわよ」
エリザリーナ「学園を擁護するつもりはないけど、それが正しいの?」
病理「EUと言う図体のデカいお子様は生まれてから、すぐに瀕死になってしまいました」
病理「だから学園都市への恨み辛みを持っていこうぜ、って事ですね。奇しくも為政者とあなた方の利益が一致した訳ですか」
病理「でもね、『そんな事じゃ絶対に好転しない』んですよ」
病理「繰り返しますが、あなた方は真っ先にどうかしなければいけない敵は『経済』でしてね」
病理「例えば『EUでは極右政党が台頭している』って朝……ナントカ新聞が書いてありました。朝目?朝臼?」
病理「他の新聞でも似たり寄ったりですねー。『経済が苦しくなると移民排他の機運が高まる!けど日本も進んで移民様を受け入れよう!』って狂った思想です」
病理「でも実体は全然別です。その『極右政党にアフリカ出身の黒人が少なからず居る』のはご存知ですかね?」
病理「彼らは苦労して帰化条件を満たしており、それを守らず、守ろうともせずに押し寄せては税金を食い潰す違法移民へ対し、怒っているんですよー」
病理「ちなみにスイスやスウェーデンでは既に押し寄せる不法移民の数が多すぎて、規制や強制送還の動きが進んでますしね」
アックア「それと経済がどう繋がるのであるか?」
病理「ぶっちゃけ『庶民は反学園運動なんて興味ない』んでーす。そんな事より日々増える不法移民や彼らの作るスラム街の方が余程脅威」
病理「尤も『経済がきちんと回っていれば、そう言った反感も多少は緩和された』と」
ワシリーサ「教会の思想が現実に即していない、と言う事ね」
病理「いやぁそこまで言っていません。上層部が抱いている不安は正しいものでしょうし」
病理「ただし嘘発見器がある訳じゃないですし、『同じ宗教だから仲良くしようぜ!』って言われたら、信じる他がないだけです」
アックア「頭の痛い話であるな」
723: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:22:25.25 ID:d5klvOyh0
病理「学園都市関連企業及び日本企業を一掃するのは簡単ですよ?そちらさんのトップが会見すれば直ぐに終わるでしょうしー」
病理「でも『学園都市系企業はEUにも少なからず経済的な貢献』もしています。具体的には工場の現地生産や技術移転」
病理「はてさて恐慌を起こしてまで、あなた方は私達と戦うんでしょうかね、と」
エリザリーナ「信徒は見捨てるかもね、身勝手だって」
病理「同じく反学園運動の一環として、反捕鯨や旧日本軍の蛮行どーたらって話ありますね」
病理「でもその自称『地球市民』様と一緒になっててどうするんですかー?所詮特定アジア不法移民がヘイトスピーチをしているだけでしょ?」
病理「『現在起こっている危機を、逸らせるためのスケープゴートにしか過ぎない』んですよー」
アックア「現実と、戦うのであるか?」
病理「わたし達を安易な悪者にするのは勝手だと思いますよ、えぇ。それが例え嘘八百であったとしてもです」
病理「それが某かのお題目の名を借りた明確な人種差別であっても」
病理「でも『そんな愚策を邁進している内に移民で国を乗っ取られ、内需・外需ともボロボロになる』でしょうね」
病理「国富とは無限ではありません。勤勉な国民と現実的な政治家によって成り立っています」
病理「100人のお金で100人用のピザを作ったとしても、1000人並べば一人当たりは10分の1枚になってしまう」
病理「そうですねー……ギリシャ破綻した時、同政府は『第二次世界戦中の賠償金』をドイツへ求めました」
病理「まぁ今後似たような動きは起こるでしょうね。EUの破綻如何によっては、あなた方が学園都市へ向けるべき矛は、隣人へ突きつけると」
ヴェント「フランスが一番敵視しているのは、イランやシリアじゃなくってイギリスだからな」
病理「ちなみに今、一番EUで熱いのはフランスですね。高額納税者にバカ高い税金を課して、大量の海外脱出組を生んだり」
アックア「首相がドイツ野党の集会へ顔を出したり、同性婚を認めたりと混迷しているのであるな」
病理「EUにしたって信用不安を収める気があるかのどうかすら怪しいでーす」
病理「今から30年程前ですかねー?」
病理「日本のバブルが弾けた際、政府が銀行や企業へ公的資金で注ぎ込むのを見て、あなた方は嗤っていましたが」
病理「サブプライムから始まる一連の信用不安に於いて、あなた方は嗤っていた国のやり方をそのまま踏襲するしか無かった、と」
病理「結局政府が後ろ盾となって支援するのが、最善の解決方法だったんですね」
病理「ねぇ、今どんな気持ちですか?嗤ってた時を覚えていますか?」
病理「あぁいえゴメンナサイ。言い過ぎました」
病理「『キプロスで銀行預金の一部をスポイルさせたように、日本の解決方法のコピーすらロクに出来なかった』んでしたっけ?」
エリザリーナ「あれは……悪手だと思うわ」
エリザリーナ「『国が後ろ盾となって保証しないと分かったため、資金はより安全な所へと移動する』って事だもの」
病理「そうさせた理由がまた凄くてですね。『キプロスの預金を保護してしまえば、それぞれの国民から不満の声が上がるから』と」
ワシリーサ「最悪、よね」
病理「でも『学園都市系企業はEUにも少なからず経済的な貢献』もしています。具体的には工場の現地生産や技術移転」
病理「はてさて恐慌を起こしてまで、あなた方は私達と戦うんでしょうかね、と」
エリザリーナ「信徒は見捨てるかもね、身勝手だって」
病理「同じく反学園運動の一環として、反捕鯨や旧日本軍の蛮行どーたらって話ありますね」
病理「でもその自称『地球市民』様と一緒になっててどうするんですかー?所詮特定アジア不法移民がヘイトスピーチをしているだけでしょ?」
病理「『現在起こっている危機を、逸らせるためのスケープゴートにしか過ぎない』んですよー」
アックア「現実と、戦うのであるか?」
病理「わたし達を安易な悪者にするのは勝手だと思いますよ、えぇ。それが例え嘘八百であったとしてもです」
病理「それが某かのお題目の名を借りた明確な人種差別であっても」
病理「でも『そんな愚策を邁進している内に移民で国を乗っ取られ、内需・外需ともボロボロになる』でしょうね」
病理「国富とは無限ではありません。勤勉な国民と現実的な政治家によって成り立っています」
病理「100人のお金で100人用のピザを作ったとしても、1000人並べば一人当たりは10分の1枚になってしまう」
病理「そうですねー……ギリシャ破綻した時、同政府は『第二次世界戦中の賠償金』をドイツへ求めました」
病理「まぁ今後似たような動きは起こるでしょうね。EUの破綻如何によっては、あなた方が学園都市へ向けるべき矛は、隣人へ突きつけると」
ヴェント「フランスが一番敵視しているのは、イランやシリアじゃなくってイギリスだからな」
病理「ちなみに今、一番EUで熱いのはフランスですね。高額納税者にバカ高い税金を課して、大量の海外脱出組を生んだり」
アックア「首相がドイツ野党の集会へ顔を出したり、同性婚を認めたりと混迷しているのであるな」
病理「EUにしたって信用不安を収める気があるかのどうかすら怪しいでーす」
病理「今から30年程前ですかねー?」
病理「日本のバブルが弾けた際、政府が銀行や企業へ公的資金で注ぎ込むのを見て、あなた方は嗤っていましたが」
病理「サブプライムから始まる一連の信用不安に於いて、あなた方は嗤っていた国のやり方をそのまま踏襲するしか無かった、と」
病理「結局政府が後ろ盾となって支援するのが、最善の解決方法だったんですね」
病理「ねぇ、今どんな気持ちですか?嗤ってた時を覚えていますか?」
病理「あぁいえゴメンナサイ。言い過ぎました」
病理「『キプロスで銀行預金の一部をスポイルさせたように、日本の解決方法のコピーすらロクに出来なかった』んでしたっけ?」
エリザリーナ「あれは……悪手だと思うわ」
エリザリーナ「『国が後ろ盾となって保証しないと分かったため、資金はより安全な所へと移動する』って事だもの」
病理「そうさせた理由がまた凄くてですね。『キプロスの預金を保護してしまえば、それぞれの国民から不満の声が上がるから』と」
ワシリーサ「最悪、よね」
724: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:23:41.41 ID:d5klvOyh0
アックア「……経済的な垣根を無くそうとして、国民の声は残るのであるか」
病理「『国』と言う入れ物を壊す――となると中へ入っていた“モノ”は一体何処へ行くのか?」
病理「皮肉なモノですね。その結果愛国心は高まり、排他的な流れは勢いを増していくでしょう」
病理「学園都市ですらやっていない、壮大な社会実験をありがとうございます」
病理「……ま、そんな感じでわたし達とやり合うのを『諦めて』下さればな、と」
ワシリーサ「何も全面戦争にならなくってもいいじゃない。学園都市は表面上研究施設」
ワシリーサ「なら入る人を絞れば枯渇するんじゃないの?」
病理「あちゃー、痛い所を突かれましたね。まぁ確かに『倫理』をお題目に――いや違った、人質にされると弱いですねぇ」
病理「お互いに色々と小競り合っていますけど、全力でやった方が早いんじゃないのかって思う時もありますしねー」
エリザリーナ「後、私も前から聞きたかったんだけど」
エリザリーナ「科学サイドはどうして本気で私達を潰そうとはしないの?どう考えても共存しようとは考えてないでしょ?」
病理「えぇわたしもねー、色々考えてみたんですが――さっき言ったように『科学は学園都市じゃなくても生き残る』んですね」
病理「にも関わらず『学園都市製の科学』に拘るって所に答えがあるんじゃないかなー」
アックア「科学という割には、非合理的なやり方が多い、であるか?」
病理「恐らく、ですが――最終的な目標が科学、で収まりきれない所へ行こうとしているのでは、と」
ワシリーサ「そんな事言っちゃっていいの?どうせ聞かれてるんでしょ?」
病理「別にわたしが死んでも科学が滅ぶ訳ではないし、またどこかにわたしとよく似たクズが生まれるだけですよぉ」
アックア「その考え方自体、宗教じみているのであるな」
病理「研究職の中には信心深い方は結構おられますよ?あ、でもそう考えるとわたし達も洗礼とか受けた方が良いんでしょうかねぇ」
ヴェント「冗談でも、やめろ。気分が悪い」
病理「酷いですねぇ。わたしだって結婚する時にはチャペルでと決めているのに」
エリザリーナ「あら意外。お相手はいるのかしら?」
病理「んー、仕事が恋人って奴でーす。そちらも色々と諦めていますし」
ワシリーサ「まだ若いんだしトライしてみれば?数式を書くより刺激的よ」
病理「……ですかねぇ。そう言う皆さんはどうなんですか?」
エリザリーナ「この面子の中に居ると思う?」
ヴェント「と言うかウチは駄目だろ、信仰的に」
アックア「右に同じくである」
ヴェント「あんたは違うだろうが」
ワシリーサ「だわねぇ。一番時間的に余裕があるのはアナタだけと」
病理「一人一族へ婿養子に欲しい人材が居るには居ますけどねー……っと、失礼。そろそろ輸送機の時間ですので」
エリザリーナ「分かったわ。今回の学園の協力には感謝を致します」
病理「あくまでも非公式ですが。あ、皆さん機会があったらまたよろしくー」 ガチャッ
……
病理「『国』と言う入れ物を壊す――となると中へ入っていた“モノ”は一体何処へ行くのか?」
病理「皮肉なモノですね。その結果愛国心は高まり、排他的な流れは勢いを増していくでしょう」
病理「学園都市ですらやっていない、壮大な社会実験をありがとうございます」
病理「……ま、そんな感じでわたし達とやり合うのを『諦めて』下さればな、と」
ワシリーサ「何も全面戦争にならなくってもいいじゃない。学園都市は表面上研究施設」
ワシリーサ「なら入る人を絞れば枯渇するんじゃないの?」
病理「あちゃー、痛い所を突かれましたね。まぁ確かに『倫理』をお題目に――いや違った、人質にされると弱いですねぇ」
病理「お互いに色々と小競り合っていますけど、全力でやった方が早いんじゃないのかって思う時もありますしねー」
エリザリーナ「後、私も前から聞きたかったんだけど」
エリザリーナ「科学サイドはどうして本気で私達を潰そうとはしないの?どう考えても共存しようとは考えてないでしょ?」
病理「えぇわたしもねー、色々考えてみたんですが――さっき言ったように『科学は学園都市じゃなくても生き残る』んですね」
病理「にも関わらず『学園都市製の科学』に拘るって所に答えがあるんじゃないかなー」
アックア「科学という割には、非合理的なやり方が多い、であるか?」
病理「恐らく、ですが――最終的な目標が科学、で収まりきれない所へ行こうとしているのでは、と」
ワシリーサ「そんな事言っちゃっていいの?どうせ聞かれてるんでしょ?」
病理「別にわたしが死んでも科学が滅ぶ訳ではないし、またどこかにわたしとよく似たクズが生まれるだけですよぉ」
アックア「その考え方自体、宗教じみているのであるな」
病理「研究職の中には信心深い方は結構おられますよ?あ、でもそう考えるとわたし達も洗礼とか受けた方が良いんでしょうかねぇ」
ヴェント「冗談でも、やめろ。気分が悪い」
病理「酷いですねぇ。わたしだって結婚する時にはチャペルでと決めているのに」
エリザリーナ「あら意外。お相手はいるのかしら?」
病理「んー、仕事が恋人って奴でーす。そちらも色々と諦めていますし」
ワシリーサ「まだ若いんだしトライしてみれば?数式を書くより刺激的よ」
病理「……ですかねぇ。そう言う皆さんはどうなんですか?」
エリザリーナ「この面子の中に居ると思う?」
ヴェント「と言うかウチは駄目だろ、信仰的に」
アックア「右に同じくである」
ヴェント「あんたは違うだろうが」
ワシリーサ「だわねぇ。一番時間的に余裕があるのはアナタだけと」
病理「一人一族へ婿養子に欲しい人材が居るには居ますけどねー……っと、失礼。そろそろ輸送機の時間ですので」
エリザリーナ「分かったわ。今回の学園の協力には感謝を致します」
病理「あくまでも非公式ですが。あ、皆さん機会があったらまたよろしくー」 ガチャッ
……
725: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:24:56.64 ID:d5klvOyh0
ワシリーサ「……何割、本当かしらね?」
アックア「そもそも我々魔術師が取るに足らない脅威であるならば、接触しようとすらしなかった筈である」
アックア「そう考えると全てがブラフでもおかしくないのであるが」
エリザリーナ「でも一理はあるかもれしないわ」
ヴェント「わたし達の業界が廃れるって事か?」
エリザリーナ「魔術とは才能のない人間が努力して得られる力。でも科学とはもっと分かり易く、しかもある程度オープンになっている」
エリザリーナ「どちらかを選べと言うのであれば、多くの人間の信頼を得られるのはあちらでしょうね」
アックア「何を愚かな事を」
エリザリーナ「酷い言い草ね」
アックア「魔術だ科学だ、どちらが覇権を握ろうとも、そして握らなくてもすべき事は変わらないのである」
アックア「涙する者がいれば、神の慈悲にてその泣く理由を変えるだけの話であるな」
エリザリーナ「……科学万能、と呼ばれる時代にあっても救われない者は居る、か」
ワシリーサ「飽食の時代とか言われているけど、食べられるのは一部だけって話もあるわよね」
ヴェント「そもそも科学が全てであるならば、あの島国はとうの昔に全ての信仰を捨てている筈」
ヴェント「でも都市部でもビルの谷間にTempleはあるし、地方へ行っても町のあちらこちらに大きな神殿が建てられている」
ヴェント「それを見ると信仰と科学の共存も可能なのかも知れないわよ」
アックア「あの少年に感化されたのであるか?」
ヴェント「表へ出ろクソ野郎」
ワシリーサ「いいなー、私も会いたかったわね」
エリザリーナ「右席同士の戦いは国へ帰ってからやって頂戴。あ、写真ならそこにあるけど」
ワシリーサ「へー……やだっ!白くて歪んでで可愛いっ!」
ヴェント「違うわよ。その隣だっての」
ワシリーサ「あー、ギャングっぽい子ね。嫌いじゃないけど、ちょっとおっきいかな」
アックア「それも違うのである。私の右隣だ」
ワシリーサ「……なに?アメリカのラッパーみたいに、回りに女の子侍らせてるんだけど?」
エリザリーナ「……と言うか全員で記念写真なんて、どう考えても有り得ないんだけど」
アックア「まぁ色々あるのであるな」
ワシリーサ「それじゃわたしもそろそろお暇しようかしら」
エリザリーナ「色々とありがとう。独立国を代表して感謝します」
ワシリーサ「感謝ならウチの総代主教によろしく。今回の件で一番割を食ったのはあの子だから」 ガチャッ
エリザリーナ「えぇ。落ち着いたら是非お会いしたいわ」
アックア「そもそも我々魔術師が取るに足らない脅威であるならば、接触しようとすらしなかった筈である」
アックア「そう考えると全てがブラフでもおかしくないのであるが」
エリザリーナ「でも一理はあるかもれしないわ」
ヴェント「わたし達の業界が廃れるって事か?」
エリザリーナ「魔術とは才能のない人間が努力して得られる力。でも科学とはもっと分かり易く、しかもある程度オープンになっている」
エリザリーナ「どちらかを選べと言うのであれば、多くの人間の信頼を得られるのはあちらでしょうね」
アックア「何を愚かな事を」
エリザリーナ「酷い言い草ね」
アックア「魔術だ科学だ、どちらが覇権を握ろうとも、そして握らなくてもすべき事は変わらないのである」
アックア「涙する者がいれば、神の慈悲にてその泣く理由を変えるだけの話であるな」
エリザリーナ「……科学万能、と呼ばれる時代にあっても救われない者は居る、か」
ワシリーサ「飽食の時代とか言われているけど、食べられるのは一部だけって話もあるわよね」
ヴェント「そもそも科学が全てであるならば、あの島国はとうの昔に全ての信仰を捨てている筈」
ヴェント「でも都市部でもビルの谷間にTempleはあるし、地方へ行っても町のあちらこちらに大きな神殿が建てられている」
ヴェント「それを見ると信仰と科学の共存も可能なのかも知れないわよ」
アックア「あの少年に感化されたのであるか?」
ヴェント「表へ出ろクソ野郎」
ワシリーサ「いいなー、私も会いたかったわね」
エリザリーナ「右席同士の戦いは国へ帰ってからやって頂戴。あ、写真ならそこにあるけど」
ワシリーサ「へー……やだっ!白くて歪んでで可愛いっ!」
ヴェント「違うわよ。その隣だっての」
ワシリーサ「あー、ギャングっぽい子ね。嫌いじゃないけど、ちょっとおっきいかな」
アックア「それも違うのである。私の右隣だ」
ワシリーサ「……なに?アメリカのラッパーみたいに、回りに女の子侍らせてるんだけど?」
エリザリーナ「……と言うか全員で記念写真なんて、どう考えても有り得ないんだけど」
アックア「まぁ色々あるのであるな」
ワシリーサ「それじゃわたしもそろそろお暇しようかしら」
エリザリーナ「色々とありがとう。独立国を代表して感謝します」
ワシリーサ「感謝ならウチの総代主教によろしく。今回の件で一番割を食ったのはあの子だから」 ガチャッ
エリザリーナ「えぇ。落ち着いたら是非お会いしたいわ」
726: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:26:14.96 ID:d5klvOyh0
ヴェント「私も本国へ帰らないとね。あんたがウチの敵にならないように心かげなさい」
エリザリーナ「……まぁ、姉さんとの兼ね合いで大丈夫だと思うけど」
ヴェント「さよなら」 ガチャ
アックア「では私も託された用件は済んだのであるな」
エリザリーナ「その、本当に有り難う御座いました。出来れば安定するまで残って欲しいんだけど」
アックア「済まない。今から野暮用である」
エリザリーナ「『聖人』としての力の回復ね」
アックア「マリア信仰を辿ればあるいは、であるか」
エリザリーナ「可能性は低くない筈だわ。十字教には復活の奇蹟が残されているし、あなたの力もきっと」
エリザリーナ「でもそこまでする必要あるのかしら?あなたが警戒していたフィアンマも事実上死んだのでしょう?」
アックア「世界に争いの絶えた時代など無いのである――」
アックア「――あの女の言う通り、数十年前まで我々は隣国同士で殺し合っていたのだから、いつ戻ってもおかしくないのであるが――」
アックア「――終わらない戦いへ身を投じるのは、兵士としての定めであるな」
――アックアアフター ~戦後処理~
※魔術以外の部分は全て事実です。興味がある方は是非ニュース極東板へ
エリザリーナ「……まぁ、姉さんとの兼ね合いで大丈夫だと思うけど」
ヴェント「さよなら」 ガチャ
アックア「では私も託された用件は済んだのであるな」
エリザリーナ「その、本当に有り難う御座いました。出来れば安定するまで残って欲しいんだけど」
アックア「済まない。今から野暮用である」
エリザリーナ「『聖人』としての力の回復ね」
アックア「マリア信仰を辿ればあるいは、であるか」
エリザリーナ「可能性は低くない筈だわ。十字教には復活の奇蹟が残されているし、あなたの力もきっと」
エリザリーナ「でもそこまでする必要あるのかしら?あなたが警戒していたフィアンマも事実上死んだのでしょう?」
アックア「世界に争いの絶えた時代など無いのである――」
アックア「――あの女の言う通り、数十年前まで我々は隣国同士で殺し合っていたのだから、いつ戻ってもおかしくないのであるが――」
アックア「――終わらない戦いへ身を投じるのは、兵士としての定めであるな」
――アックアアフター ~戦後処理~
※魔術以外の部分は全て事実です。興味がある方は是非ニュース極東板へ
727: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:26:59.44 ID:d5klvOyh0
――HAMADURAアフター
※ギャグ以外の部分がありません。勢いで書いたけど、必要、ですかね?
余談ですが新約7巻読んでたら、「あれ?何で浜面さん絹旗と顔見知りなんだろ?」と思うようになった私は色々と末期です
728: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:28:16.06 ID:d5klvOyh0
――?年後 某国強制収容所
囚人A「ぐおおぉっ!?」
囚人B「――クソっ!おい、誰かタンカ持って来いっ!」
囚人C「無理だったんだ……俺達じゃ!」
囚人B「言ってる場合じゃないぞ!いいから急いで連れて行けっ!」
囚人A「……あぁ……神よ……」
囚人B「しっかりしろっ!」
若い囚人「……なんだ、ありゃ」
年期の入った囚人「若いの、お前さんは初めてかね?」
若い囚人「そうだが。アレって」
年期の入った囚人「アレはの、『生き様』じゃ」
若い囚人「生き様?」
年期の入った囚人「あぁ。ここにぶち込まれた男達が挑戦しては、戦い、そして敗れていった」
年期の入った囚人「その証が、墓標がアレなんじゃよ」
若い囚人「……俺には分からない。意味も、価値も」
年期の入った囚人「若い内はそれでいいんだ……だがな、同時にそれは『チャンス』を失う事でもある」
若い囚人「チャンス?何に対して?」
年期の入った囚人「アレは人を選ぶ。いや、逆かもしれん」
年期の入った囚人「アレには選ばれた人間しか挑んではならないんじゃ」
若い囚人「……」
年期の入った囚人「見てみろ、今運ばれた男は『ヒート』の二つ名を持つ」
年期の入った囚人「そんな奴ですらアレに対しては無力。経験など役には立たんよ」
年期の入った囚人「……そう、経験なんぞは、の」
若い囚人「あんた、その手……」
年期の入った囚人「これは持病じゃよ。アレとは何の関係もないわい」
年期の入った囚人「だが、アレをする人間にとっては致命的――いや、致命傷じゃ」
年期の入った囚人「『超竜』と呼ばれた儂も、今はこの体たらく」
年期の入った囚人「老兵は死なず、とは言うものの、因果な話じゃて」
若い囚人「……ふぅん?」
年期の入った囚人「若いの、どうした――まさかっ!?」
囚人A「ぐおおぉっ!?」
囚人B「――クソっ!おい、誰かタンカ持って来いっ!」
囚人C「無理だったんだ……俺達じゃ!」
囚人B「言ってる場合じゃないぞ!いいから急いで連れて行けっ!」
囚人A「……あぁ……神よ……」
囚人B「しっかりしろっ!」
若い囚人「……なんだ、ありゃ」
年期の入った囚人「若いの、お前さんは初めてかね?」
若い囚人「そうだが。アレって」
年期の入った囚人「アレはの、『生き様』じゃ」
若い囚人「生き様?」
年期の入った囚人「あぁ。ここにぶち込まれた男達が挑戦しては、戦い、そして敗れていった」
年期の入った囚人「その証が、墓標がアレなんじゃよ」
若い囚人「……俺には分からない。意味も、価値も」
年期の入った囚人「若い内はそれでいいんだ……だがな、同時にそれは『チャンス』を失う事でもある」
若い囚人「チャンス?何に対して?」
年期の入った囚人「アレは人を選ぶ。いや、逆かもしれん」
年期の入った囚人「アレには選ばれた人間しか挑んではならないんじゃ」
若い囚人「……」
年期の入った囚人「見てみろ、今運ばれた男は『ヒート』の二つ名を持つ」
年期の入った囚人「そんな奴ですらアレに対しては無力。経験など役には立たんよ」
年期の入った囚人「……そう、経験なんぞは、の」
若い囚人「あんた、その手……」
年期の入った囚人「これは持病じゃよ。アレとは何の関係もないわい」
年期の入った囚人「だが、アレをする人間にとっては致命的――いや、致命傷じゃ」
年期の入った囚人「『超竜』と呼ばれた儂も、今はこの体たらく」
年期の入った囚人「老兵は死なず、とは言うものの、因果な話じゃて」
若い囚人「……ふぅん?」
年期の入った囚人「若いの、どうした――まさかっ!?」
729: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:29:36.30 ID:d5klvOyh0
若い囚人「……どいつもこいつも話がオーバー過ぎんだよ」
年期の入った囚人「よせっ!お前みたいな若造に何が出来るっ!?」
若い囚人「やってみなくちゃわからないだろ?つーかな、あんたみてぇな爺様でもやれたんだ」
若い囚人「俺に出来ない訳がねぇよ」
年期の入った囚人「若いのっ!」
若い囚人「あぁそうだ、爺さん。一つだけ覚えておけ」
年期の入った囚人「な、なにを言っている……?」
若い囚人「俺の名は“若いの”じゃねぇ――『レインメーカー』だ」
年期の入った囚人「なん、だと!?噂とは違う!」
レインメーカー「へぇ、どんな噂だよ?」
年期の入った囚人「ヤツは刺し違えて死んだ、と」
レインメーカー「だったら俺は幽霊か何かか?足も×××もついてるぜ」
レインメーカー「残念だがそりゃあ俺を妬んだバカが流したんだろ」
レインメーカー「例えば、あんたらがご大層に崇めるヤツとか、な?」
年期の入った囚人「馬鹿なっ!あの方がそんな事をする訳がないわっ!!!」
レインメーカー「おーおー、んなに怒るなって。冗談に決まってんだろ」
レインメーカー「にしてもヤツのカリスマっぷりは半端無ぇな」
年期の入った囚人「当然じゃ!お前は直に見てないからこそ、そんな口が叩ける!」
レインメーカー「……そうだな。それは否定しねぇよ」
レインメーカー「だが、だからどうした?表に出て来ないヤツに何が出来るんだ?」
年期の入った囚人「それは」
レインメーカー「“伝説”に縋るのも結構、テメェらの過去の栄光で一杯やるのも悪くはねぇが」
レインメーカー「が、それも今日までだ!今日から俺が『伝説』となる!」
年期の入った囚人「……やめておけ、お前じゃまだ勝てん」
レインメーカー「ハッ、老いぼれの戯言に付き合ってられねぇよ」
年期の入った囚人「……忠告は、したぞ」
レインメーカー「そりゃどーも――おいテメエら道を空けろっ!」
年期の入った囚人「よせっ!お前みたいな若造に何が出来るっ!?」
若い囚人「やってみなくちゃわからないだろ?つーかな、あんたみてぇな爺様でもやれたんだ」
若い囚人「俺に出来ない訳がねぇよ」
年期の入った囚人「若いのっ!」
若い囚人「あぁそうだ、爺さん。一つだけ覚えておけ」
年期の入った囚人「な、なにを言っている……?」
若い囚人「俺の名は“若いの”じゃねぇ――『レインメーカー』だ」
年期の入った囚人「なん、だと!?噂とは違う!」
レインメーカー「へぇ、どんな噂だよ?」
年期の入った囚人「ヤツは刺し違えて死んだ、と」
レインメーカー「だったら俺は幽霊か何かか?足も×××もついてるぜ」
レインメーカー「残念だがそりゃあ俺を妬んだバカが流したんだろ」
レインメーカー「例えば、あんたらがご大層に崇めるヤツとか、な?」
年期の入った囚人「馬鹿なっ!あの方がそんな事をする訳がないわっ!!!」
レインメーカー「おーおー、んなに怒るなって。冗談に決まってんだろ」
レインメーカー「にしてもヤツのカリスマっぷりは半端無ぇな」
年期の入った囚人「当然じゃ!お前は直に見てないからこそ、そんな口が叩ける!」
レインメーカー「……そうだな。それは否定しねぇよ」
レインメーカー「だが、だからどうした?表に出て来ないヤツに何が出来るんだ?」
年期の入った囚人「それは」
レインメーカー「“伝説”に縋るのも結構、テメェらの過去の栄光で一杯やるのも悪くはねぇが」
レインメーカー「が、それも今日までだ!今日から俺が『伝説』となる!」
年期の入った囚人「……やめておけ、お前じゃまだ勝てん」
レインメーカー「ハッ、老いぼれの戯言に付き合ってられねぇよ」
年期の入った囚人「……忠告は、したぞ」
レインメーカー「そりゃどーも――おいテメエら道を空けろっ!」
730: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:30:42.63 ID:d5klvOyh0
囚人B「誰だよ。お前今まで見てなかったのか?」
囚人C「よせ!言うだけ無駄だ」
レインメーカー「ウルセェよ臆病者が。何も出来ねぇ野郎はガクブルしてやがれ!」
囚人A「……っ」
囚人C「そいつ、何か言ってるぞ……?どれどれ?」
レインメーカー「遺言でも残してぇんだろう」
囚人C「『俺の敵を討ってくれ』だと」
レインメーカー「……知らねぇよ。テメェがどこで死のうと俺には関係無ぇさ」
囚人B「テメェっ!」
レインメーカー「だがまぁ?結果的としちゃそうなると思うが」
囚人A「……」
囚人B「『――』」
レインメーカー「言うな、聞かなくても分かる」
レインメーカー「さてっと。これか」 ガシッ
レインメーカー(予想以上に重い。重いがやれない事はない)
レインメーカー「行くぜ――ぬおおぉおおおおおおおぉっ!!!」 ズズズッ
囚人B「動いた、だと!?」
囚人C「まさかアイツは――『レインメーカー』じゃねぇのか!?」
囚人B「知っているのか?」
囚人C「あぁまだ若いのに序列9位まで入ったルーキーだ」
囚人B「まさかっ!?そんな大物がどうしてこんな所に居るんだよっ!」
囚人C「俺にだって分からねぇ。だが想像はつく――第一位だ」
囚人C「あの男が最後に現われたのは“ここ”だからな」
レインメーカー(――あぁその通りだよクソッタレどもめ!)
レインメーカー(俺ぁヤツに憧れたその日から、ずっと戦い続けてきたんだ!)
レインメーカー「うおおおおぉぉぉっ!」
囚人B「確かに、速い!しかも正確だ!」
囚人C「それだけじゃねぇ。ヤツが何で『レインメーカー』の二つ名を貰ったのか、理由は知っているか?」
囚人B「雨でも降らすのか?返り血で染めるとか?」
囚人C「いいや。んなラノベやプロレスで使われるチャチなギミックじゃねぇ」
囚人C「その程度であれば序列50位にも入れないだろうさ」
囚人C「よせ!言うだけ無駄だ」
レインメーカー「ウルセェよ臆病者が。何も出来ねぇ野郎はガクブルしてやがれ!」
囚人A「……っ」
囚人C「そいつ、何か言ってるぞ……?どれどれ?」
レインメーカー「遺言でも残してぇんだろう」
囚人C「『俺の敵を討ってくれ』だと」
レインメーカー「……知らねぇよ。テメェがどこで死のうと俺には関係無ぇさ」
囚人B「テメェっ!」
レインメーカー「だがまぁ?結果的としちゃそうなると思うが」
囚人A「……」
囚人B「『――』」
レインメーカー「言うな、聞かなくても分かる」
レインメーカー「さてっと。これか」 ガシッ
レインメーカー(予想以上に重い。重いがやれない事はない)
レインメーカー「行くぜ――ぬおおぉおおおおおおおぉっ!!!」 ズズズッ
囚人B「動いた、だと!?」
囚人C「まさかアイツは――『レインメーカー』じゃねぇのか!?」
囚人B「知っているのか?」
囚人C「あぁまだ若いのに序列9位まで入ったルーキーだ」
囚人B「まさかっ!?そんな大物がどうしてこんな所に居るんだよっ!」
囚人C「俺にだって分からねぇ。だが想像はつく――第一位だ」
囚人C「あの男が最後に現われたのは“ここ”だからな」
レインメーカー(――あぁその通りだよクソッタレどもめ!)
レインメーカー(俺ぁヤツに憧れたその日から、ずっと戦い続けてきたんだ!)
レインメーカー「うおおおおぉぉぉっ!」
囚人B「確かに、速い!しかも正確だ!」
囚人C「それだけじゃねぇ。ヤツが何で『レインメーカー』の二つ名を貰ったのか、理由は知っているか?」
囚人B「雨でも降らすのか?返り血で染めるとか?」
囚人C「いいや。んなラノベやプロレスで使われるチャチなギミックじゃねぇ」
囚人C「その程度であれば序列50位にも入れないだろうさ」
731: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:31:50.20 ID:d5klvOyh0
レインメーカー「ぐ、ぐああああぁぁぁぁぁぁっ!!!」
囚人C「――始まった、あれが『レインメーカー』だっ!」
囚人B「あ、あれは――」
囚人C「……あぁ」
囚人B「な、なんて――美しいんだっ!?」
囚人B「両手と額を擦りつけるようにしなからっ、別に珍しくもないスタイルだと言うのにっ!」
囚人B「なんで、何で俺の目から涙が止まらないんだっ!?」
囚人C「――俺達はクズだ」
囚人C「お前も俺も何らかの悪事を犯してペナルティとしてここに居る」
囚人C「だがな!そんな俺達だからこそ分かるんだっ!あれはっ」
囚人C「『レインメーカー』が見せている姿は『殉教者』のアレだっ!」
囚人C「神なんざ信じねぇ俺らであっても、アレはっアレだけはっ!」
囚人B「……俺、実は神学校に居たんだ」
囚人B「アイツは!アイツのあの姿はっ!十字架を背負うキリストを、後から支える老婆のようだぜ!」
囚人C「……成程。俺も漸く理解した」
囚人C「俺達の瞳から流れる暖かい涙っ!これが『レインメーカー』の本質だってな!」
レインメーカー(……クソが。ウルセェよ)
レインメーカー(こっちが全力出してんのに、ギャーギャー騒ぎやがって)
レインメーカー(テメェらが騒げば騒ぐ程、下手に負けられねぇだろうか!)
レインメーカー「おおおおおおおおおおぉっ!!!」
囚人B「まただっ!また速くなったぞ!」
囚人C「……」
囚人B「これならっ!これなら行けるかも知れないぜ!」
囚人C「……いや、駄目だ」
囚人B「なんでだよっ!?このペースで行けば充分だろうがっ!」
囚人C「速すぎるんだよ、幾ら何でも」
囚人C「確かに速度は第一位とタメを張っている。それは認めよう」
囚人C「だがこの先も同じペースで行けると思うか?」
囚人B「それは……」
囚人C「それが出来るのは、世界に一人だけ。それはお前だって知っているだろう?」
レインメーカー「ウルセェよっ!!!」
囚人B「『レインメーカー』っ!?」
囚人C「――始まった、あれが『レインメーカー』だっ!」
囚人B「あ、あれは――」
囚人C「……あぁ」
囚人B「な、なんて――美しいんだっ!?」
囚人B「両手と額を擦りつけるようにしなからっ、別に珍しくもないスタイルだと言うのにっ!」
囚人B「なんで、何で俺の目から涙が止まらないんだっ!?」
囚人C「――俺達はクズだ」
囚人C「お前も俺も何らかの悪事を犯してペナルティとしてここに居る」
囚人C「だがな!そんな俺達だからこそ分かるんだっ!あれはっ」
囚人C「『レインメーカー』が見せている姿は『殉教者』のアレだっ!」
囚人C「神なんざ信じねぇ俺らであっても、アレはっアレだけはっ!」
囚人B「……俺、実は神学校に居たんだ」
囚人B「アイツは!アイツのあの姿はっ!十字架を背負うキリストを、後から支える老婆のようだぜ!」
囚人C「……成程。俺も漸く理解した」
囚人C「俺達の瞳から流れる暖かい涙っ!これが『レインメーカー』の本質だってな!」
レインメーカー(……クソが。ウルセェよ)
レインメーカー(こっちが全力出してんのに、ギャーギャー騒ぎやがって)
レインメーカー(テメェらが騒げば騒ぐ程、下手に負けられねぇだろうか!)
レインメーカー「おおおおおおおおおおぉっ!!!」
囚人B「まただっ!また速くなったぞ!」
囚人C「……」
囚人B「これならっ!これなら行けるかも知れないぜ!」
囚人C「……いや、駄目だ」
囚人B「なんでだよっ!?このペースで行けば充分だろうがっ!」
囚人C「速すぎるんだよ、幾ら何でも」
囚人C「確かに速度は第一位とタメを張っている。それは認めよう」
囚人C「だがこの先も同じペースで行けると思うか?」
囚人B「それは……」
囚人C「それが出来るのは、世界に一人だけ。それはお前だって知っているだろう?」
レインメーカー「ウルセェよっ!!!」
囚人B「『レインメーカー』っ!?」
732: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:32:57.84 ID:d5klvOyh0
囚人C「叫ぶんじゃねぇよ!余計な体力は遣わずにとっとけ!」
レインメーカー「さっきからゴチャゴチャウルセェってんだよ!」
レインメーカー「この戦いは俺の戦いだっ!誰にも――ぐあぁぁぁぁぁっ!?」
囚人B「駄目だっ!?『レインメーカー』の片足がグラついている!」
囚人C「……やはりこうなったか」
囚人B「前半で、力を」
囚人C「ハイペースすぎたんだ。確かにアレじゃスピードは出るが、その分最後まで持つ訳がねぇ」
囚人B「おいっ!あんたはよくやったよ!だから意地を張らずにリタイアしちまえって!」
レインメーカー「ふざけんなっ!ここで、ここまで来てやめられるかよっ!」
囚人B「だからって無理をしたって何が得られる訳じゃねぇだろうがよっ!そこまでして一体何があるって言うんだ!」
年期の入った囚人「無駄じゃよ」
囚人B「じいさん……」
年期の入った囚人「確かに“これ”は無駄かもしれん。余所の連中からすれば笑われ、蔑まれ、罵倒されるじゃろう」
年期の入った囚人「だがもしも、お前さんも外の連中と同じ考えだったら――その頬に流れる涙は、何じゃ?」
年期の入った囚人「こんな下らない事に涙する――それはもう、『何かがある』と同じじゃないかの?」
囚人C「だけどよぉっ!」
年期の入った囚人「……儂らに出来る事は一つだけ」
年期の入った囚人「『レインメーカー』と言う男が居て、そいつがどんな戦いをしたのか、それを目に刻む事だけじゃ」
レインメーカー「……ウルセェよクソジジイ……」
年期の入った囚人「まだ減らず口が叩けるか」
レインメーカー「……戦い方をクソどもが、テメェら安全な所からグダグダ言っても、俺には届かねぇよ」
レインメーカー「戦場には戦場で戦った連中にしか分からない空気がある!」
レインメーカー「戦いすら放棄したチキンどもが『俺達』を語るんじゃねぇよ!!!」
囚人B・C・年期の入った囚人「……」
レインメーカー「俺はここで倒れるかも知れないっ!だがそれだっていいっ!」
レインメーカー「いつか!その内いつかっ!俺の屍を乗り越えようとするヤツが必ず現われる!」
レインメーカー「そいつは道端に転がってるゴミになった俺を見てこう思うのさ――『あぁなんだ、俺が来た道はもうとっくに誰かが通っているじゃねぇか』ってな!」
レインメーカー「だからっ!だから俺はここで死んでも後悔はし――」
男「――おいおい、勝手な事言うなよ『雨男』さんよぉ」
レインメーカー「さっきからゴチャゴチャウルセェってんだよ!」
レインメーカー「この戦いは俺の戦いだっ!誰にも――ぐあぁぁぁぁぁっ!?」
囚人B「駄目だっ!?『レインメーカー』の片足がグラついている!」
囚人C「……やはりこうなったか」
囚人B「前半で、力を」
囚人C「ハイペースすぎたんだ。確かにアレじゃスピードは出るが、その分最後まで持つ訳がねぇ」
囚人B「おいっ!あんたはよくやったよ!だから意地を張らずにリタイアしちまえって!」
レインメーカー「ふざけんなっ!ここで、ここまで来てやめられるかよっ!」
囚人B「だからって無理をしたって何が得られる訳じゃねぇだろうがよっ!そこまでして一体何があるって言うんだ!」
年期の入った囚人「無駄じゃよ」
囚人B「じいさん……」
年期の入った囚人「確かに“これ”は無駄かもしれん。余所の連中からすれば笑われ、蔑まれ、罵倒されるじゃろう」
年期の入った囚人「だがもしも、お前さんも外の連中と同じ考えだったら――その頬に流れる涙は、何じゃ?」
年期の入った囚人「こんな下らない事に涙する――それはもう、『何かがある』と同じじゃないかの?」
囚人C「だけどよぉっ!」
年期の入った囚人「……儂らに出来る事は一つだけ」
年期の入った囚人「『レインメーカー』と言う男が居て、そいつがどんな戦いをしたのか、それを目に刻む事だけじゃ」
レインメーカー「……ウルセェよクソジジイ……」
年期の入った囚人「まだ減らず口が叩けるか」
レインメーカー「……戦い方をクソどもが、テメェら安全な所からグダグダ言っても、俺には届かねぇよ」
レインメーカー「戦場には戦場で戦った連中にしか分からない空気がある!」
レインメーカー「戦いすら放棄したチキンどもが『俺達』を語るんじゃねぇよ!!!」
囚人B・C・年期の入った囚人「……」
レインメーカー「俺はここで倒れるかも知れないっ!だがそれだっていいっ!」
レインメーカー「いつか!その内いつかっ!俺の屍を乗り越えようとするヤツが必ず現われる!」
レインメーカー「そいつは道端に転がってるゴミになった俺を見てこう思うのさ――『あぁなんだ、俺が来た道はもうとっくに誰かが通っているじゃねぇか』ってな!」
レインメーカー「だからっ!だから俺はここで死んでも後悔はし――」
男「――おいおい、勝手な事言うなよ『雨男』さんよぉ」
733: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:34:20.38 ID:d5klvOyh0
レインメーカー「誰だっ!その名で俺を呼ぶんじゃねぇっ!」
男「いや、長くないか?意味も変わらない無いし!」
レインメーカー「ウルセェっ!テメェは一体誰なんだよっ!?」
年期の入った囚人「お、おお……」
囚人B「どうした爺さん?」
年期の入った囚人「あ、あの方はっ!」
囚人C「まさか――帰ってきた、のかっ!?」
囚人B「帰ってきた、って――まさかっ!第一位がかっ!?」
男「はぁ?んな大したもんじゃねぇだろ。俺はただ、したいからしているだけの話だ」
レインメーカー「あんた――いや、あなたは――っ!」
年期の入った囚人「儂らには『序列』がある」
年期の入った囚人「そしてまたスタイルに応じた『二つ名』がある」
年期の入った囚人「『二つ名』とは本質、長所であり欠点でもある」
年期の入った囚人「だが、だが唯一『二つ名』を持たない者もおる!」
年期の入った囚人「それは、最強にして最高、唯一にして絶大!」
年期の入った囚人「序列第一位の男はこう呼ばれる――」
『HA・MA・DU・RA』
囚人B「HAMADURAっ!?帰ってきてくれんだっ!」
囚人C「馬鹿な……っ!HAMADURAだと!?」
囚人A「……やっと、死ねる……」
浜面「おいおい、何言ってんだ。人を死人みたいに言いやがって――と、その前に、だ」 ガシッ
レインメーカー「何しやがるっ!?これは俺の戦いだっ!」
レインメーカー「俺の名誉を奪うつもりかっ!?」
浜面「何言ってやがる。お前が居るのは俺が通った道なんだよ」
レインメーカー「んなっ!?」
浜面「だから後から来た奴が居たとしてもだ。お前を指さして、『あ、途中で死んだ間抜けだ』って笑うだけだぜ?」
レインメーカー「ば、バカな……」
浜面「まぁ次は頑張りな」
レインメーカー「次、だと?俺に次などある訳がないだろうっ!?」
浜面「どうして?」
レインメーカー「それは、序列も下がるし――」
浜面「別に生きてるんだから仕切り直せば?面倒だったらやめてもいいし」
浜面「今駄目だったとしても、次やればいいんだよ」
浜面「ここは、お前の後は俺がケリをつけるからな?」
レインメーカー「……後から刺すかも知れないぞ?」
浜面「やってみやがれ――行くぜ!」
男「いや、長くないか?意味も変わらない無いし!」
レインメーカー「ウルセェっ!テメェは一体誰なんだよっ!?」
年期の入った囚人「お、おお……」
囚人B「どうした爺さん?」
年期の入った囚人「あ、あの方はっ!」
囚人C「まさか――帰ってきた、のかっ!?」
囚人B「帰ってきた、って――まさかっ!第一位がかっ!?」
男「はぁ?んな大したもんじゃねぇだろ。俺はただ、したいからしているだけの話だ」
レインメーカー「あんた――いや、あなたは――っ!」
年期の入った囚人「儂らには『序列』がある」
年期の入った囚人「そしてまたスタイルに応じた『二つ名』がある」
年期の入った囚人「『二つ名』とは本質、長所であり欠点でもある」
年期の入った囚人「だが、だが唯一『二つ名』を持たない者もおる!」
年期の入った囚人「それは、最強にして最高、唯一にして絶大!」
年期の入った囚人「序列第一位の男はこう呼ばれる――」
『HA・MA・DU・RA』
囚人B「HAMADURAっ!?帰ってきてくれんだっ!」
囚人C「馬鹿な……っ!HAMADURAだと!?」
囚人A「……やっと、死ねる……」
浜面「おいおい、何言ってんだ。人を死人みたいに言いやがって――と、その前に、だ」 ガシッ
レインメーカー「何しやがるっ!?これは俺の戦いだっ!」
レインメーカー「俺の名誉を奪うつもりかっ!?」
浜面「何言ってやがる。お前が居るのは俺が通った道なんだよ」
レインメーカー「んなっ!?」
浜面「だから後から来た奴が居たとしてもだ。お前を指さして、『あ、途中で死んだ間抜けだ』って笑うだけだぜ?」
レインメーカー「ば、バカな……」
浜面「まぁ次は頑張りな」
レインメーカー「次、だと?俺に次などある訳がないだろうっ!?」
浜面「どうして?」
レインメーカー「それは、序列も下がるし――」
浜面「別に生きてるんだから仕切り直せば?面倒だったらやめてもいいし」
浜面「今駄目だったとしても、次やればいいんだよ」
浜面「ここは、お前の後は俺がケリをつけるからな?」
レインメーカー「……後から刺すかも知れないぞ?」
浜面「やってみやがれ――行くぜ!」
734: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:35:57.55 ID:d5klvOyh0
浜面「ぐおおおおぉぉぉぉぉっ!!!」 ズズズズッ
囚人B「HAMADURAが動いたっ!?」
囚人C「速い……そして力強いストロークだ。まさに第一位と呼ばれるだけはある」
囚人B「でもおかしいよな?どうしてあんなにスゲェの二つ名を持たないんだ?」
年期の入った囚人「必要ないからじゃよ」
囚人B「爺さん?」
年期の入った囚人「確かにHAMADURAは二つ名を持たない」
年期の入った囚人「例えば『レインメーカー』であれば、その姿に感動する者が泣き崩れる」
年期の入った囚人「儂が若い頃に呼ばれていた『超竜』であれば、一撃一撃が恐竜のように重い」
年期の入った囚人「『二つ名』とは『名前が知られていない』証拠でもある」
年期の入った囚人「が、HAMADURAはHAMADURAだ」
年期の入った囚人「HAMADURAもまた、その名を知らぬ者はおらん以上、わざわざ二つ名を持つ必要がない」
囚人B「スゲェな……」
浜面「……おおぉぉぉぉぉっ!」
囚人C「……いや、何かおかしいぞ?」
囚人B「確かに、少し遅くなった」
年期の入った囚人「いかん!一線を離れていたため、普段の勘を取り戻せないのじゃ!」
囚人B「お、おい。脅かすなよ。まさか――」
年期の入った囚人「……最悪、このままゴール手前で力尽きるかもしれんな」
囚人B「馬鹿なっ!?HAMADURAが負ける訳がない!」
囚人A「……いや、ブランクはあって当然だ。それだけ『脅威』は強いって事なんだろ」
囚人B「そんなっ!?クッソ!何とかする方法は無ぇのかよっ!?」
囚人A「……HAMADURA、頑張れ……っ!」
囚人B「お前、叫べる程体力が――」
囚人C「HAMADURAっ!負けるんじゃねぇっ!」
囚人B「……HAMADURAっ!戦ってくれっ!俺達の分までっ!」
囚人A・B・C「HA・MA・DU・RA!HA・MA・DU・RA!HA・MA・DU・RA!」
年期の入った囚人「……おぉ、立ち上がる気力もなかった男がっ!」
男一「――だけじゃねぇよ」
男二「だな。正直、拍子抜けだぜ」
年期の入った囚人「キサマらはっ!序列三位の『獣神』と序列第六位の『野人』っ!」
囚人B「あ、あんた達も応援に来てくれたかのっ?」
野人「誰があんな野郎に会いに来たんだ!見に来たんだよ!」
獣神「……いや、同じじゃねーか」
囚人B「HAMADURAが動いたっ!?」
囚人C「速い……そして力強いストロークだ。まさに第一位と呼ばれるだけはある」
囚人B「でもおかしいよな?どうしてあんなにスゲェの二つ名を持たないんだ?」
年期の入った囚人「必要ないからじゃよ」
囚人B「爺さん?」
年期の入った囚人「確かにHAMADURAは二つ名を持たない」
年期の入った囚人「例えば『レインメーカー』であれば、その姿に感動する者が泣き崩れる」
年期の入った囚人「儂が若い頃に呼ばれていた『超竜』であれば、一撃一撃が恐竜のように重い」
年期の入った囚人「『二つ名』とは『名前が知られていない』証拠でもある」
年期の入った囚人「が、HAMADURAはHAMADURAだ」
年期の入った囚人「HAMADURAもまた、その名を知らぬ者はおらん以上、わざわざ二つ名を持つ必要がない」
囚人B「スゲェな……」
浜面「……おおぉぉぉぉぉっ!」
囚人C「……いや、何かおかしいぞ?」
囚人B「確かに、少し遅くなった」
年期の入った囚人「いかん!一線を離れていたため、普段の勘を取り戻せないのじゃ!」
囚人B「お、おい。脅かすなよ。まさか――」
年期の入った囚人「……最悪、このままゴール手前で力尽きるかもしれんな」
囚人B「馬鹿なっ!?HAMADURAが負ける訳がない!」
囚人A「……いや、ブランクはあって当然だ。それだけ『脅威』は強いって事なんだろ」
囚人B「そんなっ!?クッソ!何とかする方法は無ぇのかよっ!?」
囚人A「……HAMADURA、頑張れ……っ!」
囚人B「お前、叫べる程体力が――」
囚人C「HAMADURAっ!負けるんじゃねぇっ!」
囚人B「……HAMADURAっ!戦ってくれっ!俺達の分までっ!」
囚人A・B・C「HA・MA・DU・RA!HA・MA・DU・RA!HA・MA・DU・RA!」
年期の入った囚人「……おぉ、立ち上がる気力もなかった男がっ!」
男一「――だけじゃねぇよ」
男二「だな。正直、拍子抜けだぜ」
年期の入った囚人「キサマらはっ!序列三位の『獣神』と序列第六位の『野人』っ!」
囚人B「あ、あんた達も応援に来てくれたかのっ?」
野人「誰があんな野郎に会いに来たんだ!見に来たんだよ!」
獣神「……いや、同じじゃねーか」
736: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:38:30.05 ID:d5klvOyh0
浜面「お前らっ」
野人「いいか!テメェに勝つのは俺なんだっ!俺がぶっ殺す前に死んだらぶっ殺すぞっ!」
獣神「いやだから色々と間違ってる」
野人「だから――負けるな、HAMADURA!!!」
獣神「まぁ精々頑張りな、HAMADURA」
浜面「……はは、クソッタレどもが。人の苦労も知らずにわざわざ応援に来やがって!」
浜面「これじゃ格好悪いトコ、見せられねぇだろーがよおぉぉぉっ!!!」
囚人C「ま、またスピードが上がったぞ!行ける、これならっ!」
獣神「いや、難しいだろうな」
囚人B「何だと!?」
獣神「事実を言ってるだけだ。と言うか、もう失速し始めている」
囚人C「HAMADURAっ!HAMADURAっ!?」
獣神「所詮HAMADURAといえどもこの程度が。わざわざ見に来るまでもなかったな」
囚人B「テメェは仲間じゃなかったのかよ!」
獣神「共闘はしていたがな。だが、これが現実だ」
浜面「……くっ!」
獣神「第三者がバトルフィールドへ入るのは許されない。従ってHAMADURAの伝説もここで終りだ」
獣神「……しかしそうなると二位の抑えが効かなくなるか――」
レインメーカー「――ウルセェよ、外野で騒ぐんじゃねぇ」
獣神「『レインメーカー』?そうか!その手があったのか!」
レインメーカー「安全な所からグダグダ偉そうにかましやがって!ぶっ殺すぞテメェら!」
レインメーカー「テメェもだHAMADURA!俺にあれだけ言ってときながら、何つーザマだよ!」
浜面「……へへ、悪ぃな」
レインメーカー「俺は、認めねぇ。俺がここで負けるのも!お前がここで負けるのもだ!」
レインメーカー「だから――こうするんだよおおおぉっ!!!」
ガシイッ
年期の入った囚人「あれは……幻と言われたっ!?」
獣神「そう。『二人押し』だ」
野人「知っているのかっ!?」
獣神「あぁ見ての通り二人によるコンビネーション技だ。単純計算で一人一人の負担は半分になる」
囚人B「だったら勝ったも同然じゃねぇか!」
獣神「さて?そう上手く行くだろうか?」
獣神「一人でも制御が困難だったのに二人ならばより難しくなる」
獣神「ましてや反目してあっているのであれば――」
年期の入った囚人「それは杞憂というものじゃよ」
野人「いいか!テメェに勝つのは俺なんだっ!俺がぶっ殺す前に死んだらぶっ殺すぞっ!」
獣神「いやだから色々と間違ってる」
野人「だから――負けるな、HAMADURA!!!」
獣神「まぁ精々頑張りな、HAMADURA」
浜面「……はは、クソッタレどもが。人の苦労も知らずにわざわざ応援に来やがって!」
浜面「これじゃ格好悪いトコ、見せられねぇだろーがよおぉぉぉっ!!!」
囚人C「ま、またスピードが上がったぞ!行ける、これならっ!」
獣神「いや、難しいだろうな」
囚人B「何だと!?」
獣神「事実を言ってるだけだ。と言うか、もう失速し始めている」
囚人C「HAMADURAっ!HAMADURAっ!?」
獣神「所詮HAMADURAといえどもこの程度が。わざわざ見に来るまでもなかったな」
囚人B「テメェは仲間じゃなかったのかよ!」
獣神「共闘はしていたがな。だが、これが現実だ」
浜面「……くっ!」
獣神「第三者がバトルフィールドへ入るのは許されない。従ってHAMADURAの伝説もここで終りだ」
獣神「……しかしそうなると二位の抑えが効かなくなるか――」
レインメーカー「――ウルセェよ、外野で騒ぐんじゃねぇ」
獣神「『レインメーカー』?そうか!その手があったのか!」
レインメーカー「安全な所からグダグダ偉そうにかましやがって!ぶっ殺すぞテメェら!」
レインメーカー「テメェもだHAMADURA!俺にあれだけ言ってときながら、何つーザマだよ!」
浜面「……へへ、悪ぃな」
レインメーカー「俺は、認めねぇ。俺がここで負けるのも!お前がここで負けるのもだ!」
レインメーカー「だから――こうするんだよおおおぉっ!!!」
ガシイッ
年期の入った囚人「あれは……幻と言われたっ!?」
獣神「そう。『二人押し』だ」
野人「知っているのかっ!?」
獣神「あぁ見ての通り二人によるコンビネーション技だ。単純計算で一人一人の負担は半分になる」
囚人B「だったら勝ったも同然じゃねぇか!」
獣神「さて?そう上手く行くだろうか?」
獣神「一人でも制御が困難だったのに二人ならばより難しくなる」
獣神「ましてや反目してあっているのであれば――」
年期の入った囚人「それは杞憂というものじゃよ」
737: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:39:52.74 ID:d5klvOyh0
獣神「ふむ?」
年期の入った囚人「HAMADURAは伊達に第一位ではない。見よ」
浜面・レインメーカー「ぬおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉっ!!!」
獣神「ほう、見事に息が合っている!」
年期の入った囚人「確かにあの若いのは未熟。またHAMADURAも現役のアンタに劣るかもしれん」
年期の入った囚人「だがアレが全てじゃよ。一人一人では足りぬ力でも、な」
野人「……帰る」
獣神「いや、まだ終わってい――」
野人「終わるぜ、すぐに。それよりも時間が惜しい」
獣人「……あぁ」
浜面「これでっ、終りだああああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!」
ガァァンッ
囚人C「やった……のか?最後まで」
囚人B「あぁ!最後まで押し切ったんだ!」
囚人A「……神よ……!」
年期の入った囚人「……」
囚人B「どうした爺さん、浮かない顔して?勝ったんだよ、HAMADURAが勝ったんだ!」
年期の入った囚人「ん、あぁそうじゃな。だが」
年期の入った囚人(『二人押し』が解放されてしまった以上、他のランカーも倣うのは必須)
年期の入った囚人(と、すれば――荒れるか)
年期の入った囚人「……いや、少し疲れただけじゃよ」
浜面「いぃやっほおおぉぉぉぉぉっ!勝った!やったんだよっ!」
レインメーカー「ウルセェっ!抱きつくなっ!」
年期の入った囚人(……いや、この二人であれば――)
年期の入った囚人(この先来るであろう戦乱の時代も、乗り切れる、か)
年期の入った囚人「HAMADURAは伊達に第一位ではない。見よ」
浜面・レインメーカー「ぬおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉっ!!!」
獣神「ほう、見事に息が合っている!」
年期の入った囚人「確かにあの若いのは未熟。またHAMADURAも現役のアンタに劣るかもしれん」
年期の入った囚人「だがアレが全てじゃよ。一人一人では足りぬ力でも、な」
野人「……帰る」
獣神「いや、まだ終わってい――」
野人「終わるぜ、すぐに。それよりも時間が惜しい」
獣人「……あぁ」
浜面「これでっ、終りだああああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!」
ガァァンッ
囚人C「やった……のか?最後まで」
囚人B「あぁ!最後まで押し切ったんだ!」
囚人A「……神よ……!」
年期の入った囚人「……」
囚人B「どうした爺さん、浮かない顔して?勝ったんだよ、HAMADURAが勝ったんだ!」
年期の入った囚人「ん、あぁそうじゃな。だが」
年期の入った囚人(『二人押し』が解放されてしまった以上、他のランカーも倣うのは必須)
年期の入った囚人(と、すれば――荒れるか)
年期の入った囚人「……いや、少し疲れただけじゃよ」
浜面「いぃやっほおおぉぉぉぉぉっ!勝った!やったんだよっ!」
レインメーカー「ウルセェっ!抱きつくなっ!」
年期の入った囚人(……いや、この二人であれば――)
年期の入った囚人(この先来るであろう戦乱の時代も、乗り切れる、か)
738: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:40:57.57 ID:d5klvOyh0
――少し離れた場所 同時刻
看守二「あの先輩、ちょっといいですかね?」
看守二「何だ?」
看守二「あの囚人達――ドラム缶押してるだけですよね?」
━━━レ浜● 1
●━━━━━ 2
●━━━━━ 3
●━━━━━ 4
●━━━━━ 5
※●はドラム缶
看守一「そうだな」
看守二「別にペナルティもありませんよね?」
看守一「無いな、ソ連じゃあるまいし。問題あるんだったらさっさと処刑するだろ」
看守二「何であれ、盛り上がっているんですか?」
看守一「俺に聞くなよ」
看守二「ちょっと俺もしたいんですけど、流石に拙いんですかね?」
看守一「いいけどお前、試すようなもんじゃないぞ」
看守二「何か面白そうに見えてきて、つい?」
看守一「あー、んじゃ行ってこい。休憩時間も半分切ったから」
看守二「ちょっと失礼しまーす……おーいっ!」
年期の入った囚人『ば、馬鹿なっ!?「クレイジータウン」が何故ここにっ!?』
囚人B『野郎!HAMADURAが弱っているのに刺客を送って来やがった!』
看守二『お、俺?』
レインメーカー『……させねぇよ、お前との勝負、俺が引き受けるっ!』
浜面『雨男っ!?』
看守二『えっと……くっくっく、この序列五位に勝てるかなぁ?』
囚人A『あ、ごめん。俺実は五位って設定だから』
看守二『そうなんだ?一桁で空いてるのってどれ?』
囚人B『七位ぐらいでいいんじゃないかな?小手調べみたいな感じで』
看守二『おけおけ――この序列七位に勝てるかなぁっ!?』
看守一「あー……」
囚人A『それでは戦士はバトルフィールドへ!』
看守一「平和だなー……」
年期の入った囚人『では「ドラム缶押しバトル」、レディ――』
囚人C「ゴウッ!」
浜面「俺達はまだ登り始めたばかりだ――この男坂をなっ!!!」
看守二「あの先輩、ちょっといいですかね?」
看守二「何だ?」
看守二「あの囚人達――ドラム缶押してるだけですよね?」
━━━レ浜● 1
●━━━━━ 2
●━━━━━ 3
●━━━━━ 4
●━━━━━ 5
※●はドラム缶
看守一「そうだな」
看守二「別にペナルティもありませんよね?」
看守一「無いな、ソ連じゃあるまいし。問題あるんだったらさっさと処刑するだろ」
看守二「何であれ、盛り上がっているんですか?」
看守一「俺に聞くなよ」
看守二「ちょっと俺もしたいんですけど、流石に拙いんですかね?」
看守一「いいけどお前、試すようなもんじゃないぞ」
看守二「何か面白そうに見えてきて、つい?」
看守一「あー、んじゃ行ってこい。休憩時間も半分切ったから」
看守二「ちょっと失礼しまーす……おーいっ!」
年期の入った囚人『ば、馬鹿なっ!?「クレイジータウン」が何故ここにっ!?』
囚人B『野郎!HAMADURAが弱っているのに刺客を送って来やがった!』
看守二『お、俺?』
レインメーカー『……させねぇよ、お前との勝負、俺が引き受けるっ!』
浜面『雨男っ!?』
看守二『えっと……くっくっく、この序列五位に勝てるかなぁ?』
囚人A『あ、ごめん。俺実は五位って設定だから』
看守二『そうなんだ?一桁で空いてるのってどれ?』
囚人B『七位ぐらいでいいんじゃないかな?小手調べみたいな感じで』
看守二『おけおけ――この序列七位に勝てるかなぁっ!?』
看守一「あー……」
囚人A『それでは戦士はバトルフィールドへ!』
看守一「平和だなー……」
年期の入った囚人『では「ドラム缶押しバトル」、レディ――』
囚人C「ゴウッ!」
浜面「俺達はまだ登り始めたばかりだ――この男坂をなっ!!!」
739: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:41:57.27 ID:d5klvOyh0
――イギリス能力開発機構(学園都市関連施設) 深夜
浜面「男坂をなっ!!!」
浜面「……?」
浜面「ゆ、夢?ドラム缶押さなくて良いの?」
少女「何か悪い夢でも見ていたのですか?」
浜面「ん、あぁちょっと昔のトラウマがな。つーかこの支部でこさえられたシロモノだと思う――」
少女「どうしました?」
浜面「あるぇー……?俺ロシアにいなかったっけ?」
少女「気のせいではないでしょうか?あなたはまだドラム缶を押す毎日が待っているのですから」
浜面「夢じゃなかったよ!?悪夢なら早く覚めてって!」
浜面「……」
浜面「……イヤイヤ違うって。こうギャーってすれば場面変わるみたいなの」
少女「ですからこれは現実だと言ってるではないですか」
浜面「だってお前確か洋平さんにパチコーンっ、ってぶっ飛ばされた筈じゃ……?」
レッドキャップ「まぁ元々幽霊みたいなものですし、とミサカはちょい前使っていた口調で答えてみます」
スケアクロウ「心配性だなぁ、ぴょーんって跳んじゃえば楽になれるのに」
ポルターガイスト「こらこらあまり無茶は言うもんじゃないよ」
浜面「やっぱりいやがったっ!?」
ポルターガイスト「でも君の先輩だよ?」
浜面「先輩だからって言う事聞くとは限らねぇだろっ!つーか姿見せろっ!」
ポルターガイスト「あーいや、私は良いんだけどね、スケアクロウ君がちょっと」
スケアクロウ「ガス灯がお腹から抜けないんだよねー。破片取ると痛いしさ?」
浜面「見せなくていいものっ!?超グロじゃねぇか!」
レッドキャップ「ロクなのいませんよねー、全く」
浜面「お前もだなっ!特に帽子を血で染める所なんかねっ!」
レッドキャップ「おっとこんな所に血袋が」
浜面「俺じゃねぇかっ!つーか血は詰まってるけどもだ!」
レッドキャップ「じゃちょっと失礼しまーす」
浜面「切り裂きジャックに襲われるううううぅぅぅぅっ!?」 バタンッ
浜面(……あ、あれ?)
浜面(追ってこないな、あいつら?)
浜面「……つーかここ、どこ?ドアが一杯ある廊下……」
浜面「あれ今何しようとしてたんっだったけ……?」
浜面「――あぁ今日は『暗部』との初顔合わせだったけか」
浜面「男坂をなっ!!!」
浜面「……?」
浜面「ゆ、夢?ドラム缶押さなくて良いの?」
少女「何か悪い夢でも見ていたのですか?」
浜面「ん、あぁちょっと昔のトラウマがな。つーかこの支部でこさえられたシロモノだと思う――」
少女「どうしました?」
浜面「あるぇー……?俺ロシアにいなかったっけ?」
少女「気のせいではないでしょうか?あなたはまだドラム缶を押す毎日が待っているのですから」
浜面「夢じゃなかったよ!?悪夢なら早く覚めてって!」
浜面「……」
浜面「……イヤイヤ違うって。こうギャーってすれば場面変わるみたいなの」
少女「ですからこれは現実だと言ってるではないですか」
浜面「だってお前確か洋平さんにパチコーンっ、ってぶっ飛ばされた筈じゃ……?」
レッドキャップ「まぁ元々幽霊みたいなものですし、とミサカはちょい前使っていた口調で答えてみます」
スケアクロウ「心配性だなぁ、ぴょーんって跳んじゃえば楽になれるのに」
ポルターガイスト「こらこらあまり無茶は言うもんじゃないよ」
浜面「やっぱりいやがったっ!?」
ポルターガイスト「でも君の先輩だよ?」
浜面「先輩だからって言う事聞くとは限らねぇだろっ!つーか姿見せろっ!」
ポルターガイスト「あーいや、私は良いんだけどね、スケアクロウ君がちょっと」
スケアクロウ「ガス灯がお腹から抜けないんだよねー。破片取ると痛いしさ?」
浜面「見せなくていいものっ!?超グロじゃねぇか!」
レッドキャップ「ロクなのいませんよねー、全く」
浜面「お前もだなっ!特に帽子を血で染める所なんかねっ!」
レッドキャップ「おっとこんな所に血袋が」
浜面「俺じゃねぇかっ!つーか血は詰まってるけどもだ!」
レッドキャップ「じゃちょっと失礼しまーす」
浜面「切り裂きジャックに襲われるううううぅぅぅぅっ!?」 バタンッ
浜面(……あ、あれ?)
浜面(追ってこないな、あいつら?)
浜面「……つーかここ、どこ?ドアが一杯ある廊下……」
浜面「あれ今何しようとしてたんっだったけ……?」
浜面「――あぁ今日は『暗部』との初顔合わせだったけか」
740: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:43:37.57 ID:d5klvOyh0
浜面「そうだよっ!俺はこんな扱いじゃねぇんだよ!主人公の一人として華々しくヒロイン落として頑張るんだよっ!」
浜面「よっし!浜面仕上、いっきまーすっ」 ガチャッ
手塩「――あぁ新しい面子か」
浜面(……誰?)
鉄網「……手、失礼します」 ギュッ
浜面「だ、誰?つーか何?」
佐久「こいつの能力だ。ま、後ろめたい事がなければ問題ない」
鉄網「浜面仕上、レベル0。元スキルアウトのリーダーをやっていた」
手塩「クズの頭……?」
浜面「ひでぇなっ!?」
鉄網「好きなコスプレはバニーガール。特に白が好き」
浜面「スゲェな能力っ!?でもここで暴露する意味が分からないけどもっ!」
鉄網「えっと――『上条・一方通行・俺の三主人公になったんだから、俺もハーレム構築したって良いと思う』」
佐久「あー……お前、後ろめたい事しか考えてないな」
浜面「俺は思っていないよっ!?文句は神様に言ってくれ!」
鉄網「『まずは滝壺を何とかしてから、弱っている麦野を押し倒して、絹旗はフラグ立っているから焦らなくてもいいや』」
浜面「違うものっ!それも俺の意思じゃないからねっ!神様が仕組みやがったんだし!」
佐久「……まぁ、俺は別にお前が主人公格に引き上げられたため、美琴ちゃんの出番が大幅に無くなったとか、そんな事は思っちゃいないさ」
浜面「言ってるよね?本音がダダ漏れして、床にシミまで作ってる勢いだよね?」
佐久「ようこそ、『ブロック』へ――」
パタン
浜面「……」
浜面(……違う、よな。俺の居場所はここじゃない、絶対)
浜面「よっし!浜面仕上、いっきまーすっ」 ガチャッ
手塩「――あぁ新しい面子か」
浜面(……誰?)
鉄網「……手、失礼します」 ギュッ
浜面「だ、誰?つーか何?」
佐久「こいつの能力だ。ま、後ろめたい事がなければ問題ない」
鉄網「浜面仕上、レベル0。元スキルアウトのリーダーをやっていた」
手塩「クズの頭……?」
浜面「ひでぇなっ!?」
鉄網「好きなコスプレはバニーガール。特に白が好き」
浜面「スゲェな能力っ!?でもここで暴露する意味が分からないけどもっ!」
鉄網「えっと――『上条・一方通行・俺の三主人公になったんだから、俺もハーレム構築したって良いと思う』」
佐久「あー……お前、後ろめたい事しか考えてないな」
浜面「俺は思っていないよっ!?文句は神様に言ってくれ!」
鉄網「『まずは滝壺を何とかしてから、弱っている麦野を押し倒して、絹旗はフラグ立っているから焦らなくてもいいや』」
浜面「違うものっ!それも俺の意思じゃないからねっ!神様が仕組みやがったんだし!」
佐久「……まぁ、俺は別にお前が主人公格に引き上げられたため、美琴ちゃんの出番が大幅に無くなったとか、そんな事は思っちゃいないさ」
浜面「言ってるよね?本音がダダ漏れして、床にシミまで作ってる勢いだよね?」
佐久「ようこそ、『ブロック』へ――」
パタン
浜面「……」
浜面(……違う、よな。俺の居場所はここじゃない、絶対)
741: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:45:20.87 ID:d5klvOyh0
浜面「こ、こっちのドアだよね。間違っちゃったなー」 ガチャッ
博士「いらっしゃい。君が新しい――」 パタンッ
浜面(ジジイとAIB○の組織なんか入れるかっ!)
浜面「……」
浜面(最近、AI○Oって見ないよな?)
浜面「あー……」 ガチャッ
心理定規「あ、こんに――」 パタンッ
浜面「何か相性が悪い気がするっ!後のヤクザっぽい人もおっかないし!」
浜面「オレの、オレの居場所はどこなんだよおおおおっ!?」 ガチャッ
海原「おや、新しい面子ですかね」
土御門「なーんか使えなさそうな感じだぜ」
結標「貧相な顔ね」
浜面「……」
浜面「ごめん、ちょっといいかな?」
結標「な、何よ?」
浜面「サラシ引っ張って ――げふっ!?」 バキッ
結標「死ね」
結標「 い目で見られるのは慣れているけど、どストレートにセクハラされたのは初めてだわ」
海原「と言うか前々から聞こうと思っていたんですが、何故そんな格好を?」
結標「ノーコメントで」
土御門「察してやれよ」
海原「あぁ、はい。xxx的なアレですね、了解しました」
結標「違うっつってんでしょ――」 パタン
浜面「……」
浜面(なんだろうな、こう、コレジャナイ感が)
浜面(今までの自分がどんだけ奇蹟の上に立ってた、つーかね)
浜面(何処に行っても即死というか、人の盾扱いされて終りって言うか)
浜面(あっれー……?俺の居場所って、どこにあんの?)
浜面「……」
浜面(逃げたってしょうがないんだよ、うん!)
浜面「だったら――飛び込んでやるっ!!!」 ガチャッ
木原数多「オイクソ野郎、テメェ今死んだぞ?」
浜面「」
数多「時間に遅れ――」 パタン
浜面「詰んでるよね?もうこれは悪意100%だよね?」
浜面「『お前死んだぞ?』と最初の一回は注意してくれる上司は、割とまともな方だけどもさっ」
博士「いらっしゃい。君が新しい――」 パタンッ
浜面(ジジイとAIB○の組織なんか入れるかっ!)
浜面「……」
浜面(最近、AI○Oって見ないよな?)
浜面「あー……」 ガチャッ
心理定規「あ、こんに――」 パタンッ
浜面「何か相性が悪い気がするっ!後のヤクザっぽい人もおっかないし!」
浜面「オレの、オレの居場所はどこなんだよおおおおっ!?」 ガチャッ
海原「おや、新しい面子ですかね」
土御門「なーんか使えなさそうな感じだぜ」
結標「貧相な顔ね」
浜面「……」
浜面「ごめん、ちょっといいかな?」
結標「な、何よ?」
浜面「サラシ引っ張って ――げふっ!?」 バキッ
結標「死ね」
結標「 い目で見られるのは慣れているけど、どストレートにセクハラされたのは初めてだわ」
海原「と言うか前々から聞こうと思っていたんですが、何故そんな格好を?」
結標「ノーコメントで」
土御門「察してやれよ」
海原「あぁ、はい。xxx的なアレですね、了解しました」
結標「違うっつってんでしょ――」 パタン
浜面「……」
浜面(なんだろうな、こう、コレジャナイ感が)
浜面(今までの自分がどんだけ奇蹟の上に立ってた、つーかね)
浜面(何処に行っても即死というか、人の盾扱いされて終りって言うか)
浜面(あっれー……?俺の居場所って、どこにあんの?)
浜面「……」
浜面(逃げたってしょうがないんだよ、うん!)
浜面「だったら――飛び込んでやるっ!!!」 ガチャッ
木原数多「オイクソ野郎、テメェ今死んだぞ?」
浜面「」
数多「時間に遅れ――」 パタン
浜面「詰んでるよね?もうこれは悪意100%だよね?」
浜面「『お前死んだぞ?』と最初の一回は注意してくれる上司は、割とまともな方だけどもさっ」
742: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:46:27.74 ID:d5klvOyh0
浜面「……神様、もう楽になりたいですっ!具体的には女の子っ!」
浜面「女の子四人に囲まれてキャッキャウフフでハーレム構築したいんですよっ!」
浜面「それさえ叶ってくれれば――」 ガチャッ
浜面「……あ、あれ?ファミレス?」
浜面(もしかしてここはっ!俺が暗部に初めて行った時の話じゃねぇか!)
浜面(神様ありがとうっ!原作だと分不相応な立場過ぎる上、超電磁砲とかの出番も食いまくってるから、『誰得?』とか言われるけどっ!)
浜面(俺はっ!俺はこの世界で嫁四人作って幸せになりますっ!いーやっほうううっ!)
御坂「おー、こんなトコにいやがったのね。捜した捜したー」
浜面「え、俺ですか?」
御坂「他にいないでしょうが。ほら、さっさと来なさいよ」 グッ
浜面(確かこの子超電磁砲の子じゃ……?)
浜面(あぁっ!この子らも四人で行動してたっけか!って事はだ)
浜面(JC四人×俺、的な話になるの……?)
浜面(や、やばくないかな?都条例に引っかかったりしない?)
浜面「……」
御坂「ちょっ!?何で鼻血出てんのよっ!」
浜面「い、いやっ!嫌いじゃないよっ!悪くないものっ!」
浜面(あぁ時代はまさに俺へ来た!つーか神様ありがとうっ!逆恨みしててゴメンナサイっ!)
浜面(だよね!『アイテム』の四人は色々と濃すぎるもの!俺にはこっちの子らの方が合っているものっ!)
浜面「よくよく見れば超可愛いしっ!……あ、この子のかーちゃんも超 大きかったなぁ……」
浜面「決めたよっ!俺、四人とも幸せにするからっ!」
御坂「はぁ?なに言ってんだお前、バカじゃねーのか」
浜面「またそんなにツンはやめとけって。どうせすぐにデレるんだ・か・らっ」
御坂「まぁ訳分からないけど、あ、これ」 ポイッ
浜面「おっと、って電動ドリル?これでどうすんの?」
御坂「いやお前が言ったんだろ、『相手にワザと負けて情報を渡す』って」
浜面「え?――ちょっと待て!お前まさかっ!!!」
御坂 ジジッ!
トール(御坂)「どうしちまったんだ、お前?」
浜面「男じゃねぇかああぁぁぁぁぁぁっ!?何か男の娘っぽいけどさっ!薄い本ではどっちでもありそうだけど!」
浜面「女の子四人に囲まれてキャッキャウフフでハーレム構築したいんですよっ!」
浜面「それさえ叶ってくれれば――」 ガチャッ
浜面「……あ、あれ?ファミレス?」
浜面(もしかしてここはっ!俺が暗部に初めて行った時の話じゃねぇか!)
浜面(神様ありがとうっ!原作だと分不相応な立場過ぎる上、超電磁砲とかの出番も食いまくってるから、『誰得?』とか言われるけどっ!)
浜面(俺はっ!俺はこの世界で嫁四人作って幸せになりますっ!いーやっほうううっ!)
御坂「おー、こんなトコにいやがったのね。捜した捜したー」
浜面「え、俺ですか?」
御坂「他にいないでしょうが。ほら、さっさと来なさいよ」 グッ
浜面(確かこの子超電磁砲の子じゃ……?)
浜面(あぁっ!この子らも四人で行動してたっけか!って事はだ)
浜面(JC四人×俺、的な話になるの……?)
浜面(や、やばくないかな?都条例に引っかかったりしない?)
浜面「……」
御坂「ちょっ!?何で鼻血出てんのよっ!」
浜面「い、いやっ!嫌いじゃないよっ!悪くないものっ!」
浜面(あぁ時代はまさに俺へ来た!つーか神様ありがとうっ!逆恨みしててゴメンナサイっ!)
浜面(だよね!『アイテム』の四人は色々と濃すぎるもの!俺にはこっちの子らの方が合っているものっ!)
浜面「よくよく見れば超可愛いしっ!……あ、この子のかーちゃんも超 大きかったなぁ……」
浜面「決めたよっ!俺、四人とも幸せにするからっ!」
御坂「はぁ?なに言ってんだお前、バカじゃねーのか」
浜面「またそんなにツンはやめとけって。どうせすぐにデレるんだ・か・らっ」
御坂「まぁ訳分からないけど、あ、これ」 ポイッ
浜面「おっと、って電動ドリル?これでどうすんの?」
御坂「いやお前が言ったんだろ、『相手にワザと負けて情報を渡す』って」
浜面「え?――ちょっと待て!お前まさかっ!!!」
御坂 ジジッ!
トール(御坂)「どうしちまったんだ、お前?」
浜面「男じゃねぇかああぁぁぁぁぁぁっ!?何か男の娘っぽいけどさっ!薄い本ではどっちでもありそうだけど!」
743: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火) 10:47:35.42 ID:d5klvOyh0
トール「おー、バードウェイ居た居た。んじゃ頼むぜ?」
浜面「違うって!俺の役割はそんなんじゃな――」
トール「――ふむ。お前が何を言おうと何をしようと勝手なんだがなぁ」
トール「その『場所』ってのはそんなに安い所じゃねぇんだよ、これが」
浜面「な、何の話だ」
トール「映画を見るにはチケット代が必要。んじゃお前が主役になるには何が必要か?」
浜面「ゆ、勇気的なものだろ?」
トール「違うね、そりゃ誰だって持ってる。お前が持ってい“た”のは、『意外性』だ」
トール「だが逆に考えて見ろよ。主役ってのはある種の安全地帯だ、それは分かるよな?」
浜面「あ、あぁ当然だろ?途中で居なくなったら話にならないか、そもそもソイツは主役なんかじゃねぇよ」
トール「だよなぁ。居なくなる“筈”は無いよな?」
トール「でもなぁ『もしも』の話、主役が死んじまったら、意表を突かれるよなぁ?」
トール「それこそ『意外性』のある展開だ」
浜面「お、俺の事かよっ!?」
トール「やりそうじゃないか?神様、持ち上げてから落とすの大好きっぽいし」
浜面「助けてーっ!?フレ/ンダはいやあぁぁぁぁぁぁっ!?」
トール「落ち着けって。そう言う時にこそ『主役』を張るのさ」
浜面「いやだから張ったら死ぬって話でしょうが!」
トール「話に食い込めばいいんだよ。流れ的に絶対居ないと困るってなれば、死にはしないじゃん?」
浜面「確かに!俺はどうすればいいっ?」
トール「バードウェイ襲撃してこい、そーすりゃ何とかなるって」
浜面「ほ、ホントに?死なないかな?」
トール「大丈夫だって。顔見知りだろ?」
トール(まぁバードウェイが『優しく』リタイアさせてくれるかも知れないけど)
浜面「よっし!俺行ってくるよ!」
トール「よーしがんばれーハマなんとかー、未来は君とともにあるかもーしれないぞー」
浜面「投げ遣りだなっ!」
トール「あー、生きて帰ってきたら、巨 のねーちゃんに化けてバニーさん着てやるよ」
浜面「よおおおおおおおぉぉぉぉしゃああぁぁぁぁっ!!!」
浜面「見てろっ!俺の戦いは――これからだっ!!!」
――HAMADURAアフター -終-
※以上、浜面アフター終了です。お疲れ様でした
浜面さんのキャラ自体は割と好き(オイシイ)なんですが、鎌池先生の都合で徐々にフェードアウトしそうな予感がします
来る前までは『上条×御坂×一方通行』的に話が進んでいたのに……せめてプロローグとエピローグ以外でもイソデックスさんに出番をやって下さい
つーか最新刊のテゴイ役だってイン〒゙ックスさんで充分じゃ……?
浜面「違うって!俺の役割はそんなんじゃな――」
トール「――ふむ。お前が何を言おうと何をしようと勝手なんだがなぁ」
トール「その『場所』ってのはそんなに安い所じゃねぇんだよ、これが」
浜面「な、何の話だ」
トール「映画を見るにはチケット代が必要。んじゃお前が主役になるには何が必要か?」
浜面「ゆ、勇気的なものだろ?」
トール「違うね、そりゃ誰だって持ってる。お前が持ってい“た”のは、『意外性』だ」
トール「だが逆に考えて見ろよ。主役ってのはある種の安全地帯だ、それは分かるよな?」
浜面「あ、あぁ当然だろ?途中で居なくなったら話にならないか、そもそもソイツは主役なんかじゃねぇよ」
トール「だよなぁ。居なくなる“筈”は無いよな?」
トール「でもなぁ『もしも』の話、主役が死んじまったら、意表を突かれるよなぁ?」
トール「それこそ『意外性』のある展開だ」
浜面「お、俺の事かよっ!?」
トール「やりそうじゃないか?神様、持ち上げてから落とすの大好きっぽいし」
浜面「助けてーっ!?フレ/ンダはいやあぁぁぁぁぁぁっ!?」
トール「落ち着けって。そう言う時にこそ『主役』を張るのさ」
浜面「いやだから張ったら死ぬって話でしょうが!」
トール「話に食い込めばいいんだよ。流れ的に絶対居ないと困るってなれば、死にはしないじゃん?」
浜面「確かに!俺はどうすればいいっ?」
トール「バードウェイ襲撃してこい、そーすりゃ何とかなるって」
浜面「ほ、ホントに?死なないかな?」
トール「大丈夫だって。顔見知りだろ?」
トール(まぁバードウェイが『優しく』リタイアさせてくれるかも知れないけど)
浜面「よっし!俺行ってくるよ!」
トール「よーしがんばれーハマなんとかー、未来は君とともにあるかもーしれないぞー」
浜面「投げ遣りだなっ!」
トール「あー、生きて帰ってきたら、巨 のねーちゃんに化けてバニーさん着てやるよ」
浜面「よおおおおおおおぉぉぉぉしゃああぁぁぁぁっ!!!」
浜面「見てろっ!俺の戦いは――これからだっ!!!」
――HAMADURAアフター -終-
※以上、浜面アフター終了です。お疲れ様でした
浜面さんのキャラ自体は割と好き(オイシイ)なんですが、鎌池先生の都合で徐々にフェードアウトしそうな予感がします
来る前までは『上条×御坂×一方通行』的に話が進んでいたのに……せめてプロローグとエピローグ以外でもイソデックスさんに出番をやって下さい
つーか最新刊のテゴイ役だってイン〒゙ックスさんで充分じゃ……?
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