1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/07(火) 21:39:16.55 ID:VbY2WNy70
マスオ「世界が逆に回転するのかい!?」




3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/07(火) 21:44:03.14 ID:VbY2WNy70
黒「今回のターゲットは?」

黄「フグ田マスオ…海山商事の社員だ こいつに近づいて海山商事が握ってるゲート絡みの情報を入手してもらう」

タマ「にゃ~お」

猫「だから寄ってくるなって! まったく、この時期はどいつもこいつもさかってて困る…」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/07(火) 21:52:08.37 ID:VbY2WNy70
黒「ただの係長だろ?たいした情報を持ってるとは思えないが…?」

黄「そう思うだろ?ところが奴さん、実はうちの組織のスパイってわけだ ところが何を思ったのかここ数か月連絡が途絶えててな…」

黒「どういうことだ?」

黄「怪しまれて身動き取れなくなってんのか…はたまた契約者に洗脳でもされたか… まあ、そこんとこを探るのも今回の仕事のうちってわけだ」

タマ「にゃー!」

猫「ああ、ちょっ!やめ…! 黒、助けてくれ!! アーッ」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/07(火) 21:58:06.84 ID:VbY2WNy70
みたいな感じで

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/07(火) 22:07:38.82 ID:VbY2WNy70
黒「留学生の李舜生です。今日からお世話になります」ペコリ

サザエ「まーまー気にすることないのよ ささ、あがってあがって」

カツオ「まったく姉さんったらイケメンに目がないんだから」

サザエ「何ですって~! こら、カツオまちなさい!!」

黒「…にぎやかなご家族ですね」

フネ「元気さだけが取り柄ですからね。ささ、部屋に案内しましょう」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/07(火) 22:15:29.64 ID:VbY2WNy70
―黒の部屋―
?「潜入に成功したようだな、黒」

黒「猫か?」

猫「ああ、ちょっと待ってくれ黒。こっちはこっちで潜入に催行したはいいんだが… ヤバい、あいつが来る」

タマ「ミャー!」

猫「待ってろよ黒、また追って連絡する!!」ダバダバダバ

黒「…今回は猫は頼りにならなさそうだ」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/07(火) 22:23:04.24 ID:VbY2WNy70
―翌日―
黒「どうしたんですか?皆さん 朝からそんなに慌てて」

サザエ「ああ、大変なのマスオさんが…」

波平「落ち着かんかサザエ!とりあえず今は様子を見よう」

タラオ「ママー、パパはどこですか?」

黒「落ち着いてください、マスオさん、でしたっけ? 旦那さんに何かあったんですか?」

サザエ「マスオさん、昨日から家に帰ってないの!会社にも行ってないって言うし、携帯もつながらないし…」

黒(!? フグ田マスオが失踪? まさか潜入に感づかれたか…?)

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/07(火) 22:32:08.96 ID:VbY2WNy70
サザエ「どうしよ…やっぱり警察に連絡した方が…」

波平「落ち着けサザエ!ここは儂が…」

フネ「いい加減にしてください、そう言う父さんが一番落ち着いてないじゃないですか」

波平「うむぅ…」

フネ「ここは私とサザエが家に残りますから、父さんはいつも通り会社に行ってください。子供たちも学校へ行くこと。いいですね」

ワカメ「でもマスオさんが…」グスン

カツオ「いいから行くぞワカメ! ほら、李さんも途中まで一緒に行きましょう」

黒「はい、そうですね… それでは皆さん、いってきます…」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/07(火) 22:39:00.78 ID:VbY2WNy70
―公園―
黒「どう思う、猫?」

猫「消されたと考えるのが妥当だろうな」

黒「だな。銀にフグ田マスオを探させているが… 銀、見つかったか?」

銀 「…」ワカンナイ

黒「…そうか 引き続き頼む」

猫「これからどうするんだ?」

黒「俺はとりあえず海山商事をあたってみる。猫、磯野家の監視は任せた」

猫「了解」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/07(火) 22:46:08.80 ID:VbY2WNy70
―通学路―
ワカメ「…ぐすん、えっぐ」

カツオ「いつまで泣いてるんだワカメ まだマスオさんに何かあったって決まってないだろ、な」

ワカメ「だって、だって…」

カツオ「?」

ワカメ「マスオさんがいなくなっちゃたの、わたしのせいだもん」カッ

カツオ「う、うわあああ!!!これは…!」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/07(火) 22:51:11.46 ID:VbY2WNy70
猫「!! あれは…!?」

黒「ランセルノプト放射光… カツオとワカメが向かった方向だ」ダッ

猫「おい待てよ黒、黒!」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/07(火) 22:58:43.70 ID:VbY2WNy70
―惨状―
猫「…むごいな それにこの帽子はカツオの…」

黒「…」

猫「契約者の仕業だな。能力は物質反転といったところか…フグ田マスオを消したのと同じ奴の仕業か?黒、どう思う」

黒「…ワカメ」

猫「?」

黒「ワカメの姿がない、探すぞ」ダッ

猫「ああ、おい黒 だから待てって!」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/07(火) 23:09:10.97 ID:VbY2WNy70
ワカメ「最初は、ハチだった」

ワカメ「それで、マスオさんが、何をしてるんだ!って言うからわたし怖くなって…」

ワカメ「それにお兄ちゃんも…わけがわからないよ どうしてわたし…」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/07(火) 23:13:52.83 ID:VbY2WNy70
―回想―
ハチ「ワン!ワン!」

ワカメ「やめて、吠えないで」

ハチ「ワン!ワン!」

ワカメ「じゃないと…わたし…」カッ

ハチ「ワン…ワギャアアアアアアアアア クーン クーン」バリバリバリバリバリ

マスオ「ええ!?ワカメちゃん、何をしてるんだい!?」

ワカメ「やめて!近よらないで!!」カッ

マスオ「ランセルノプト反射光…!? ワカメちゃん、君は」バリバリバリ

マスオ「ええ!?これが君の能力…世界が逆に回転するのかい!?」ウバシャアアア

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/07(火) 23:19:01.75 ID:VbY2WNy70
モラトリアム。契約の対価の支払いを猶予されている代わりに、その能力を制御しきれない不完全な契約者。

過去にも一人、あまりにも強力な能力を制御しきれずに地獄を見た少女がいた

黒「…」

猫「おい黒、何をぼけっとしてる!いたぞ!」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/07(火) 23:26:01.20 ID:VbY2WNy70
黒「ワカメちゃん!」

ワカメ「…李さん?どうしてこんなところに」

黒「朝の様子が心配になって、ついてきちゃいました。具合は大丈夫ですか?」

ワカメ「やめて…来ないで… じゃないとまたわたし」

猫(黒、様子が変だ ここはひとまず退け)ボソボソ

タマ「にゃー!!」バサァ

猫「ってお前は…なんでこんな時に!!」

ワカメ「きゃああああああ!!」カッ

タマ「ぎにゃあああああああ!!!!?」ウバシャアアアア

黒「!」

猫「やはり、この子が…!」

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/07(火) 23:34:28.62 ID:VbY2WNy70
その刹那、黒が間合いをつめてワカメに掴みかかる

ワカメ「きゃっ!」バチ

猫「でかしたぞ、黒」

黒「ひとまず眠らせた…黄に連絡をとってくれ この子の身柄を預かってもらう」

猫「わかった。しかしまあ、こうなっちまうと美人も…いや美猫か?ともかく台無しだな」

タマ「…」シシルイルイ

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/07(火) 23:41:40.10 ID:VbY2WNy70
―その頃―

?「儂じゃ。どうやらカツオが死に、さらにワカメは捕えられたようじゃ。観測霊からの報告だし間違いなかろう」

?「マスオ君が死んだのは痛手だったが、この上ないデータは入手できたしよしとしよう」

?「なあーに、心配するな。ワカメの始末はこちらでつけるわい」

?「バッカモーン!その口のきき方はなんじゃ!?おって連絡するから待っておれ」ガチャ

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/07(火) 23:51:20.62 ID:VbY2WNy70
猫「黄との連絡がとれた。すぐに向かうのでその場で待機してろ、だそうだ」

黒「わかった。しかしこの子を連れたままでは目立ちすぎるな…」

波平「おやぁ?李くんじゃないか!」

黒「チッ… 波平さん!あなたこそどうしてこんなところに?」ニコォ

波平「いやあ、ワカメの様子が心配だったんでついな…君が一緒にいてくれておったのか!礼を言う」

黒「(やりずらくなったな…)いやぁ、僕もワカメちゃんが心配だったんで…」

波平「うむ、有難う。ところでじゃがな、李くん」

波平「死んでもらおう」カッ

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 00:00:52.49 ID:tnu5jDV30
―轟音―
波平「うむ、これだけの爆発じゃ 跡形もなく消し飛んだようじゃな」ブチッ

波平「あいたたたた…髪の毛を抜くのが対価とは、我ながら空しいわい… まあ、明日にならばまた生えてくるんじゃがな」

黒「成程…なら二発目はなさそうだな」

波平「むぅ!貴様…! いつの間に電柱の上に!!」ブシュッ

黒「まさかお前まで契約者だったとはな…だが、もう仕留めた」

猫「…黒、ここからおろしてくれ」

黒「なんだ?猫のくせに自力で降りられないのか」

猫「ほっとけ!」

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 00:08:39.50 ID:tnu5jDV30
猫「話がややこしくなってきたな…マスオはうちの組織が送り込んだスパイだが、じゃあこのオヤジは何者だったんだ?」

黒「海山商事はただの企業だ 独自に契約者をかこってるとは考えにくい。大方どこかよその組織の契約者だろう」

猫「そう考えるのが自然だが…では、何故ワカメを殺そうとした?まだ幼いし口封じとは考えにくい それに自分の娘だぞ?」

黒「必要に迫られれば娘だろうと殺すさ それが契約者だ。 そしてそんな状況になったのは、おそらくマスオが握ってた情報とやらに関係があるのだろう」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 00:14:18.35 ID:tnu5jDV30
猫「しかしまあ、一つ屋根の下で別々の組織のスパイ同士が暮らしてたと思うと笑えないな」

黒「なんにせよここは目立ちすぎる 黄とは別の場所で落ち合うぞ」

猫「わかった。伝えておこう」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 00:21:38.85 ID:tnu5jDV30
―磯野家付近―
未咲「警視庁外事四課課長の霧原です。通してもらいましょう」

斎藤「お疲れ様です。どう思います?この仏さん 全身ズタボロでひどい有様ですよ」

未咲「契約者の仕業だな。身元は割れてるのか?」

斎藤「持ち物などから判明しました。ガイシャはフグ田マスオ28歳。海山商事で働くサラリーマンです。ご家族にも連絡はつけました」

未咲「海山商事…あまりいい噂は聞かないな」

斎藤「どうします?とりあえず磯野家をあたってみますか?」

未咲「ああ、そうだな」

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 00:31:40.23 ID:tnu5jDV30
―磯野家―
サザエ「そんな…!?マスオさん、マスオさんが…嘘よ、嘘嘘嘘嘘!!!うわああああ」

未咲「…お悔み申し上げます」

河野(死因については伏せといたけど…そりゃショックでかいよなぁ…)

斎藤「課長!ちょっといいですか!」

河野(うわあ…斎藤さん空気読めよ…)

未咲「すみません、少し席を外します」



未咲「…どうした、斎藤」

斎藤「第二の被害者が発見されました。死因はフグ田さんと同じで、今度は小学生ぐらいの少年です」

未咲「何だと…」

斎藤「その上、磯野家の子供二人が今日は学校を休んでいるそうです。朝はいつも通り家を出たのに、ですよ。しかも旦那さんの波平さんまで会社を無断欠勤しています」

未咲「…これは何か繋がりがあるとしか思えんな」

斎藤「で、ですよここからが本題なんですが…マスオさんの殺害された昨日から磯野家に厄介になってる留学生がいるらしくて、やはり連絡がとれてないんですが…その留学生というのが、実はその…」

未咲「どうした?言ってみろ」

斎藤「李くん、なんですよね…」

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 00:45:36.29 ID:tnu5jDV30
黒「漆黒の花?」

黄「ああ、噂を聞いたことがある。詳細は明らかになってないが、普通の人間に契約者みたいな能力を引き出しちまう代物らしい」

黒「今回の件にそれが関わっていると?」

黄「同じものかはわからねぇが、似たようなブツが絡んでるとすりゃあいろいろと辻褄が合うんじゃねぇか?」

猫「成程、マスオの探ってた情報が人間を契約者にする物質がらみだとすれば、ワカメの能力も人為的に引き出されたものと考えられる。そして波平は機密情報の漏洩を防ぐためにワカメを殺そうとした、と」

黄「まあ、そんなとこだろうな。俺はこのガキを組織まで連れてくぜ。マスオが死んだとあっちゃお前らの任務も終わりだな。これ以上目立つのもまずいしさっさと引き上げるこったな」

黒「…」

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 00:55:33.13 ID:tnu5jDV30
―磯野家前―
黒「…」トボトボ

斎藤「ちょうど帰ってきましたね」

未咲「李君!」

黒「あ、どうも」ペコリ

松本(李舜生が磯野家に転がり込んできたのはマスオの殺害当日の夜…とはいえそれ以前に面識は無ぇし容疑者からは外してもよさそうか…)

黒「どうかしたんですか?パトカーも止まってますし…まさかマスオさんに何か?」

斎藤「一応、参考までに話を聞かせてもらうよ」

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 01:02:08.41 ID:tnu5jDV30
猫「さて…またいつさかりのついた猫に襲われるとも限らないしここは正直に退くかね」

猫「ん? どうした、銀」

銀…(出番少なかった)イジケ

71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 01:22:12.57 ID:tnu5jDV30
―後日―
河野「結局、犯人は見つからずじまいッスか」

大塚「天文部からの報告だと、事件の直前にはじめて観測された新星が二件の殺人の推定時刻に輝いていたそうなんですけど…詳しくはわかりません」

河野「新星…ってことは被害者も身内同士だしモラトリアム絡みッスかねぇ…二人が亡くなって、二人は行方不明。なんにせよひでぇ事件だ」

大塚「それに、関連性は不明ですが事件の翌朝に輝いてた星がもう二つありまして、その片方が…」

未咲「BK201、か…」

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 01:33:26.91 ID:tnu5jDV30
―久良沢探偵事務所―
久良沢「でぇ、今回の以来というのは…」

フネ「夫と、娘を探してほしいのです」

久良沢「ほほう? 訳を聞かせていただいてもかまいませんかな?」

フネ「先日、娘の夫と息子が事件に巻き込まれて亡くなりまして…その日以来夫と娘も所在がつかめなくなってしまいまして…」

久良沢「それはお痛ましい…」

フネ「警察の方々にも捜索していただいているのですけど、自分でも何かできないかと思いましてこちらに…」

久良沢「その…言いにくいんですが殺人事件がらみとなると当方としてもお受けしにくいといいますか、危険もつきまといますし…」

キコ「何言ってるんですか受けましょうよ!ここ最近依頼が少なくて私のお給料すら滞納してるじゃないですか!」

久良沢「いや、お前簡単に言うけどな…!」

フネ「もちろん、危険もつきまとう内容でしょうし報酬に関してはそれなりに用意しております なんなら前払いでも構いません。私はただ、家族が心配で心配で…」ポロリ

久良沢「はぁ…」

そういうことになった

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 01:45:28.10 ID:tnu5jDV30
―ホウムラン軒―
久良沢「ついつい引き受けちまったが…どっから手ぇつけたもんか…」

キコ「そんなもん気合でなんとかしましょー!」

久良沢「いつになく乗り気だな…報酬額に目がくらんだか」

キコ「フフフ…それもありますけどそれだけじゃあありませんよ?磯野さん家の家族構成聞いて何とも思わなかったんですか?」

久良沢「ああん?」

キコ「李君ですよ!当時たまたま磯野家に居候してたんですって!事件のせいでおじゃんになって、今は結局元の海月荘に住んでるそうですけど!」

久良沢「李ってあの…食いっぷりのいい兄ちゃんか お前まだストーキングしてたのか」

キコ「ああ!謎の殺人事件を追う美少女探偵、その捜査線上に浮かびあがったのはひそかな恋心を寄せる鎖骨の美味しそうな彼…!
事件を追ううちに真犯人の罠にはまってしまい追い詰められた彼女の前に颯爽と彼があらわれて犯人を逆に追い詰めるも間一髪のところで逃げられてしまい、それをきっかけに二人の仲は…」

久良沢「だー!もう、うるせぇ ほら、意中の鎖骨男が現れたぞ」ガラララ

店長「らっしゃい!いつものでいいね」

黒「お願いします」

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 01:53:04.95 ID:tnu5jDV30
―公園―
猫「遅いな、黒」

銀「…捕まってる」

猫「何!?まさか、この間の磯野波平の組織に…!」

銀「…」チガウチガウ「キコに、捕まってる」

80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 02:01:38.24 ID:tnu5jDV30
猫「お、来た来た」

黄「おせぇぞ」

黒「すまない、少し捕まってしまってな」

黄「またあの探偵娘だろ?いい加減縁切れっつってんだろうが」

猫「おい黄、言いすぎだ あんなのでも銀の友達だぞ」

銀「…」

黒「それはそうと、少しは有用な情報も手に入ったぞ」

猫「何だって?」

黄「ケッ、探偵ってのもたまには役に立つようだな」

84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 02:10:29.11 ID:tnu5jDV30
黒「磯野家のその後の様子についてだが…」

猫「おいおい、その件とはもう無関係だろう」

黄「いやぁ?あながちそうでもねぇぜ?」

猫「?」

黄「こないだのガキ…ワカメとか言ったか?あいつの体内から未知の物質が検出されたそうでな。どうやらその物質が能力を引き出してたらしい」

猫「…やはりそうだったか」

黄「ところが、だ。死んだマスオが探ってた情報はそんなブツとは無関係な筈だったらしい。そこで、マスオがどうやってこんなブツを手に入れたのかを探り出すのが今回のお前らの仕事ってわけだ」

猫「成程な…あらかじめ事情を知ってる俺たちに仕事が回ってきたってわけか」

黄「で?磯野家がどうしたって?」

86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 02:16:39.07 ID:tnu5jDV30
黒「…ああ。磯野家には子供が3人いたのは知ってるな?波平の子供が2人に、サザエとマスオの間の子が1人だ」

猫「フグ田タラオか あの子にはよく煮干しをもらったものだ」

黒「そのタラオがどうやら能力に目覚めたらしい」

猫「何!?」

黄「波平にせよマスオにせよ、ガキども全員実験台にしてたってわけか。カツオは死んじまったから確認しようがねぇけどな…」

88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 02:21:22.95 ID:tnu5jDV30
黒「掌から砂金を出すという殺傷能力の低い能力らしく、ワカメのような暴走の心配はないそうなんだが…問題は母親のサザエの方でな」

猫「どうかしたのか?」

黒「事件以来サザエは妙な新興宗教にはまったらしくてな そこの教祖とやらにタラオの能力が奇跡だと祭り上げられているらしい」

黄「…厄介だな」

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 02:24:54.97 ID:tnu5jDV30
猫「関係者の記憶を消せばすむ話じゃあないのか?」

黄「いや、そういう問題じゃねぇ。貴重な検体がそんなに目立っちまったらよその組織に横取りされかねん。ただでさえマスオが追ってた物質の謎も解けてねぇのにそれはマズイ」

黒「…そういうわけだ」

91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 02:39:39.94 ID:tnu5jDV30
黄「まあ、その程度の情報は組織もとっくに抑えているだろうしタラオの件は他に任せるこったな。黒、お前には海山商事に清掃員として潜入してもらう」

黒「ああ」

猫「俺と銀はいつも通りだな」

銀「…」コクリ

92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 02:41:07.80 ID:tnu5jDV30
どうしよう

93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 02:42:03.40 ID:tnu5jDV30
そうだアナゴだアナゴがいた

95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 02:47:33.83 ID:tnu5jDV30
―海山商事―
穴子「やぁーあ。仕事にせいが出るねぇー」

黒「あ、ありがとうございます」

穴子「うんうん、近頃の若者にしては骨があるよぉーうだ」

黒「でも、この机…誰も使ってないんですか?」

穴子「あぁーあ…そこねぇー…つい先日まで使ってた奴がいたんだけどねぇーえ」

黒「ああ、すみません…なんか変なこと聞いてしまいましたね…」

穴子「いゃーあ、いいんだよぉー。しかしまぁー あいつもバカな男だったよ…」ボソボソ

黒「?」

穴子「いぃや、なんでもないんだ ほらほら、休んでないで働くー」

黒「ハ、ハイ!」アタフタ

97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 02:57:13.61 ID:tnu5jDV30
―磯野家―
サザエ「ほーら、タラちゃん お迎えが来ましたよー」

タラオ「いやです、行きたくないですぅ~!」

フネ「こら、サザエいい加減になさい タラオが嫌がってるじゃありませんか」

サザエ「何を言ってるの母さん?タラちゃんは神さまに選ばれたのよ」

フネ「タラオを離しなさい!でないと警察を呼びますよ」

サザエ「警察!呼んでみなさいよ! ババアが耄碌しただけにしか思われないわよ!」

フネ「…サザエ」

タラオ「ママがママじゃないです~!」

100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 03:05:38.82 ID:tnu5jDV30
三郎「ちわーす!三河屋でーっす…ってちょっとサザエさん何してるんですか」

サザエ「離しなさい!この子は神の子なのよ!!」

タラオ「うわーん!!」

フネ「サザエ!」

三郎「あー、そっすか。ならとりあえずこの場の全員眠ってもらいますかね」カッ

サザエ「んーむ…なんだか眠く…」バタッ

フネ「」ドサッ

タラオ「むにゃむにゃ…ママ…」コクン

三郎「おっと、君には怪我してもらっちゃあ困るんすよね」キャッチ

三郎「電話電話…っと ちわーす!ただいまタラオ君を確保しましたー!迎えの車おねがいしまーっす!」ガチャ

104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 03:13:02.05 ID:tnu5jDV30
三郎「ふー…随分楽な任務だったっすねー」ゴクンゴクン

三郎「プハーっ!それにしても、ヒック… 一升瓶飲み干すとは毎度キツイ対価っすよねー…俺酒弱いのに…運転もできなくなるし…ウィーヒック」

三郎「ま、これでひと段落だし、あとはタラちゃんを仲間に引き渡すだけ…」

アンバー「本当にそうかな?」ミミモトッ

三郎「だ、誰だ!どっから入った!?」ビクッ

アンバー「酔っぱらってて、隙だらけだったよ」

三郎「てめぇ、ただじゃあおかねぇ…」

雨霧「それはお前の方だろう」カッ

三郎「がはっ…!」グシャア

アンバー「じゃ、タラちゃんだっけ?その子連れて帰りましょう」

雨霧「はい」

110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 03:21:14.27 ID:tnu5jDV30
―海山商事―
やまなし「こらー!ぼさっとしとらんでちゃっちゃと働かんかー!!」

黒「は、はい…すみません」

清掃員「出たよ…やかましさん」

キャー! ウワッナンデネコガ オイダセオイダセー!

黒(猫…?)

猫「黒!予定が変わった!隙をみて抜け出せ」ヒソヒソ

113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 03:26:10.42 ID:tnu5jDV30
―公園―
猫「遅いな、黒」

銀「…捕まってる」

黄「ああ?また探偵娘か?」

銀「…やかましさんっていう人」

猫「…まあ、気長に待つか」

114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 03:29:37.46 ID:tnu5jDV30
黒「…」ゲンナリ

黄「おせぇぞ、黒!」

猫「まあ、察してやろう 日本の企業はいろいろと大変なんだ」

黒「…それで、どうしたって?」

黄「ああ、タラオが何者かに連れ去られた」

黒「…!」

115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 03:36:50.58 ID:tnu5jDV30
黄「こないだのワカメとかいうモラトリアム…あいつあの後ドールになったってんで、一石二鳥ってことでタラオに観測霊をつけてたんだが…その観測霊からの情報だ」

黒「相手は?」

黄「どこのどいつかまではわからねぇが、相当な手練れだな。サブっつー組織側の契約者がやられてた」

猫「観測霊の情報が途絶えたのがこの辺だったから、たまたま近くにいて事情にも詳しい俺たちに緊急指令が下ったってわけだ」

118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 03:43:25.02 ID:tnu5jDV30
アンバー「最近不景気だからね」

タラオ「…ママ」スヤスヤ

アンバー「EPRも資金集めがたいへんってわけ。悪いとは思うけど、少しだけ協力してね」

119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 03:47:23.33 ID:tnu5jDV30
未咲「なに?フグ田タラオが誘拐された?」

斎藤「はい。大きな物音がしたからって近所の人が見に行ったらサザエさんとフネさんと、あと不審な男が倒れてて、タラオ君だけがいなくなってたと…」

河野「まずいな…また例の事件がらみか?」

未咲「とにかくすぐ現場に向かうぞ!」

一同「はい!」

120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 03:56:28.12 ID:tnu5jDV30
社員「穴子さん、お電話です!」

穴子「んぁー、今いくよーぅ」



穴子「やれやれーぇ…タラちゃんが誘拐されるとは困ったことになったねーぇ…」

穴子「さて、どうしようか…」

129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 04:21:20.59 ID:tnu5jDV30
―磯野家前―
斎藤「もうすぐ着きます」

ドーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!

未咲「何だ今の爆発は!?」

河野「わかりません、ただ…!」

大塚「磯野家が…跡形もなくなってる…!?」



マキ「まったく…甘いんだよアンバーは やるならこれぐらいやらないと」

130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 04:24:02.16 ID:tnu5jDV30
銀「…見つけた」



アンバー「車を止めて!」

キキーッ!

雨霧「どうしました?」

アンバー「…来てくれたのね」

黒「…」

アンバー「黒…!」

131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 04:28:39.21 ID:tnu5jDV30
―海山商事―
穴子「えーぇ…君たちに集まってもらったのは他でもないぃ…フグ田マスオが死んだのは知ってるね…?」

穴子「君たちは海山商事の中でも選ばれしものたちだーぁ…社内大運動会でも好成績を残しているぅ…」

穴子「そんな君たちにーぃ…特別な仕事をたーのーみーたいぃ……まずは各自渡された丸薬を飲んでくれぃ話はそれからだ…」

135: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 04:37:30.69 ID:tnu5jDV30
―回想―
マスオ「ええ!?最後のガラスをぶち破るのかい!?」

穴子「然様…人類はという種の限界、その見えないガラスの壁をぶち破り新たな境地へと至るのだ…」

マスオ「ええ!?そんなことができるのかい!?」

穴子「造作もない…我が社が独自のルートで入手・培養したこのゲート内物質…これを用いることで人類は更なる躍進を遂げるのだーぁ…」

マスオ「ええ!?なんでそんなことを僕に話すんだい!?」

穴子「マスオくぅ~ん…き~み~が…どこぞの組織のスパイだということはとっくに気づいているよ~ぉ…」

マスオ「ええ!?知ってたのかい!?」

穴子「ああ~ぁそうさ…その上で君には利用価値があると踏んだんだよ~ぉ」

137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 04:43:52.56 ID:tnu5jDV30
黒「アンバー…何故お前が…」キッ

アンバー「会いたかったわ、黒」

黒「質問に答えろ…!」

?「そぉこまでだーぁ…!!」

黒「!?」

アンバー「?」

穴子「フグ田タラオの身柄をぉ…こちらに渡してもらおぉう…」

黒「…穴子」

139: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 04:51:19.89 ID:tnu5jDV30
穴子「さぁ…お前たちぃ~い…やっておしまい!!」

社畜「イーッ!」

黒「何だこいつらは?」

穴子「我が社の社員どもだぁ~あ…もっとも、人為的に能力を引き出してはいるがね…」

アンバー「ふーん」

穴子「この研究成果を活かして我が海山商事は世界の軍事産業を牛耳り一大帝国を築きあげるのd」

アンバー「起きて、雨霧」チョン

雨霧「うむぅ…アンバー、また能力を…」

アンバー「しょうがないじゃない。タラちゃんにもしものことがあったら困るし」

アンバー「それじゃあ、ちゃちゃっとこの人たち片付けてあげて。いくら黒でもこの人数相手じゃ不利だろうから」

雨霧「…わかりました」

アンバー「…それじゃあ、またね 黒」チュッ

140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 04:54:06.83 ID:tnu5jDV30
穴子「ぶるわあああああああああああああ!!!!!」ドグシャアアアア

社畜「イ・・・イー・・・」ピクピク

黒(…!アンバー、また能力を…)

黒「サイレンの音…ここはひとまず立ち去るか…」

141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 05:03:07.41 ID:tnu5jDV30



黄「今回の一件で海山商事はゲート内物質を不正利用してたのが発覚しパンドラに睨まれて解体、か」

猫「マスオは組織のスパイだった筈が利益に目がくらみ、逆に組織の持つゲート絡みの情報を首謀者の穴子に垂れ流してた、と」

黄「ついでに言うと磯野波平はどこぞの組織の契約者ってわけじゃなく、ガキども同様人為的な能力者だったようだな」

猫「しかしワカメの暴走によりマスオは死亡、証拠隠滅を図ろうとした波平は黒に返り討ち…と」

黄「結局タラオを渡しちまったのは痛ぇところだが…その件に関してはワカメを手に入れた功績でお咎めなしだそうだ ありがたく思うんだな」

黒(…アンバー)

142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 05:07:11.12 ID:tnu5jDV30



河野「結局、どーもすっきりしない事件でしたね」

松本「磯野一家の事件…その直後に海山商事の解体…どうもまだ裏がありそうだな」

大塚「お子さんと旦那さんを失くした、サザエさんとフネさんが可哀そうです…」

未咲(BK201…本件とは本当に関わりなかったのか…?)

斎藤「どうしたんです課長、怖い顔しちゃって」

143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 05:09:10.74 ID:tnu5jDV30



サザエ「らいしゅうもまたみてくださいね、うふふふふふ…」

フネ「ほらサザエ、リンゴが剥けましたよ」

フネ(あの事件以来ずっとこの調子…いったいいつまでこんな生活を続けるのかしらねぇ…)

144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 05:11:42.63 ID:tnu5jDV30



キコ「ほら!この子なんかよく似てません?」

久良沢「だーあ、やめろ近づけんなって! 俺が猫苦手なの知ってるだろ!?」

キコ「だーって、仕方ないじゃないですか!旦那さんもお子さんも帰って来ないし、せめてタマちゃんだけでも見つけてくださいって依頼なんですから!」

久良沢「糞おおおお!!」

145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 05:14:37.25 ID:tnu5jDV30



タラオ「ママはどこですか?」

アンバー「会いたい?」

タラオ「ママはもうママじゃないです…どこにもいないんです…」

アンバー「そう。でも安心して ここの皆がタラちゃんの家族だから」

タラオ「アンバーおねえちゃんだいすきですー!」

雨霧「…ゆで卵でも食べるかい、タラちゃん?」

タラオ「たべますー」

146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/08(水) 05:15:36.43 ID:tnu5jDV30



銀「おしまい」

引用元: マスオ「ええ!?最期のガラスをぶち破るのかい!?」