1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 22:35:20.79 ID:PPdYomB90
am11:00、とあるキャンピングカー内

一方通行「……、……」ムスー

結標「……、……」ジィー

土御門「……、どうしたんだそれ」

海原「くっついてしまったようですよ」

打ち止め「すー……、すー……」

一方通行「……、……」ムッスー

土御門「いや、だから、どうしたんだそれ」

海原「ですからくっついてしまったと」

土御門「意味がわからない!」

一方通行「でけェ声出すなガキが起きる」




2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 22:37:30.26 ID:PPdYomB90
土御門「……悪い」

一方通行「以後気ィつけろ」

結標「剥がれないのよ、さっきからどうにかしてファミリーサイドに飛ばしてあげようと思っているのだけれど」

土御門「っていうか、いつから?」

海原「いつからと言うのは」


土御門「いつから一方通行は打ち止めを背負ってるんだ?」


一方通行「今朝から」

結標「かれこれ5時間は背負ってるみたいね」

一方通行「いや、起きたのは10時だからまだ1時間ってとこだな、もォ慣れたが」

土御門「いや、だから、説明がほしいんだが」

海原「見てわかるでしょう。一方通行さんの背中に打ち止めなう、ですよ」

土御門「ツイッターか!」

一方通行「大声」

土御門「悪かった」

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 22:38:38.76 ID:PPdYomB90
土御門「で、どうするんだ」

一方通行「あンまり剥がれねェから、結標に飛ばしてもらおうと思ってたンだがなァ」

結標「演算しようとしても失敗しちゃうのよね。見えない壁に阻まれている感じよ」

海原「と、いうことです。自分側の力というわけでもなさそうですが……」

土御門「どれ、ちょっと引っ張ってみるか」ガシッ

打ち止め「すぴー、くー……」

一方通行「引っ張ンなァ結構だが、ガキの脇腹おさえるとくすぐってェらしいンだわ。すぐ起きるからやめろ」

土御門「じゃあ引っ張りようがないな」パッ

打ち止め「くかー……、むにゃ……」

海原「構図としては微笑ましいものがありますね。悪人面した最強が天使の寝顔である幼女を負ぶっている、と」

一方通行「オーケェわかった、ガキが剥がれ次第オマエからブチ殺す」

海原「冗談ですよ、UK」

結標「UK……ユナイテッドキングダム?」

海原「いえ。海原的に考えて、です」ドヤ

一方通行「そのドヤ顔削ぐぞ」イライラ

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 22:40:59.07 ID:PPdYomB90
土御門「しかし、困るな……職場に子供連れで来られては」

一方通行「俺を子育てに勤しむ父親みてェに言うな」

結標「でも事実でしょう? あなた、その子を背負ったままで仕事に専念できるとでもいうの?」

海原「守るべきものがあれば強くなれると言いますが、これはちょっと」

一方通行「だから俺が背負いたくて背負ってるわけじゃねェンだよクソったれ……」

土御門「いつになく低い声だが静かだな」

海原「ほら、起こしちゃまずいから。つまり今の彼に何を言っても大した反撃はされないということですよ」

結標「あら。いつもは言いたくても言えないことまで包み隠さず言えるじゃない」

一方通行「あァ、実はショタコンですってかァ? 悪ィなァ、もォ知ってる」

結標「……飛ばすわよ」

一方通行「できるモンならガキを飛ばしやがれ」

土御門「そもそも、どうして打ち止めを背負うことになったのか――理由はわかっているのか?」

一方通行「それがわかりゃ苦労はしねェ。わかンねェから剥がせねェンだ」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 22:42:55.66 ID:PPdYomB90
海原「何か変わったことはありませんでしたか? たとえば御坂さんにどこかで会ったとか、そのときに御坂さんは何をしていたとか」

一方通行「オイ、途中から欲望ダダ漏れだぞ」

結標「いいから思い出してみなさいよ。あなたが  コンだろうがxxxxxxだろうがどうでもいいけど、仕事に支障が出るのは困るわ」

一方通行「  コンでもねェしxxはオマエだボケ。……昨日、昨日なァ」

土御門「ああ、そういえば昨晩見たぞ。お前がカミやんとスーパー行くの」

一方通行「……スーパー……あー、そォいや」





上条『あれ、一方通行? 一方通行じゃねえか!』

一方通行『ンだよ、何か用か三し』

上条『卵! お一人様2パックまで!』グワシッ

一方通行『のわッ、オマ、人の腕勝手に掴むンじゃ』

上条『2×2は4……4パックの卵! ちょっと得した気分だな!』

一方通行『だから話聞けよクソが!』

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 22:44:50.55 ID:PPdYomB90
一方通行「とまァ、こンな具合で巻き込まれた」

打ち止め「すぴー」

結標「まったく関係がないと思うわ。結局買ったわけ?」

一方通行「買った。それどころか一度スーパーを出てから二度目のレジ通過まで果たさせやがったぜェ、あのウニヘッド」

海原「庶民の知恵ってやつですね、まあどんまいとしか言えないですけど」

土御門「ふむ。っていうか、昨晩は打ち止めに会ったのか?」

一方通行「会ってねェ」

結標「? だったらどうしてあなたの背中にくっついてるのよ」

一方通行「知らねェっつの。普通にホテル借りて寝て起きたら背中重くてペチペチ触ったらガキがへばりついてたンだよ」

土御門「……それおかしくないか」

海原「ホテル総出のドッキリなら頷けますね」

一方通行「ンなわけあるかボケ」

結標「ああ、そうね、下世話だとわかっていて訊くのだけれど」

一方通行「あン?」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 22:46:11.79 ID:PPdYomB90
結標「排泄物の処理はどうしているの?」

一方通行「」

土御門「オレ達が訊くに訊けなかった点をずばっと……」

海原「さすが結標さん、遠慮も配慮もない」

一方通行「……どォでもイイだろォがよ」

結標「女の子の視点に立ってみると、どうでもよくはないわよ。その子だって立派な女の子じゃない」

打ち止め「すかー……くかー」

土御門「くっついて離れないってことは、トイレ行けないんじゃないかにゃー?」

一方通行「黙れ」

海原「えっ、行ったんですか」

一方通行「だから黙れよ」

結標「あなたはともかく、その子の排泄物の処理方法が甚だしく気になるわね」

一方通行「イヤ意味わかンねェし気にならなくてイイですンで」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 22:48:50.53 ID:PPdYomB90
打ち止め「すー……むにゃ、んー……」モゾモゾ

一方通行「!」スッ

土御門「体勢を変えそうになったらすぐに正す、と。ずっとそんな感じなのか?」

一方通行「あァ。どォもこのガキ、俺がわざわざ手でおさえてやらなくてもずり落ちることはねェらしいンだが」

海原「本格的に粘着状態なんですね」

一方通行「そンなとこだな。つまり、背中になンか背負ってるっつゥ点を除けばいつも通りだ」

結標「なんか背負ってる点が最たる奇妙かつ不審な点でもあるのだけれど、どうするのよ」

一方通行「今日の仕事はたしか……」

土御門「不正取引をしているスキルアウトの殲滅だぞ。ま、結標ひとりでも制圧できるだろうがな」

打ち止め「むー……おな、か……」モゾリ

一方通行「!」サッ

打ち止め「おなか、すいたー……って、ミサカはミサカは元気良く……んしょっ! おはよーございます!」ガバッ

一方通行「チッ、目ェ覚めたかクソガキ」

海原(今急に起きても反り返りすぎないようにしっかり腕回してましたね)
結標(おんぶに相当慣れたと見えるわ)
土御門(しかしまあ、キャンピングカー内でちゃんと座りながらも背負うってけっこう辛いと思うぜい)

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 22:50:57.64 ID:PPdYomB90
海原「さすが彼女の遺伝子です、ところで自分はどちらを名乗れば」

一方通行「名乗ンな消えろ」

海原「これは手厳しい」

打ち止め「ねえねえ、もしかしてお仕事中かなってミサカはミサカは空腹を我慢しなければならないときの解決策を考えてみるんだけど」

一方通行「あァ、今からちょっと仕事だがすぐに終わ」

結標「あら、あなた今日は休みでしょう?」

一方通行「!?」

土御門「そういえば休みだったな。なんでいるんだお前」

一方通行「は、はァア?」

海原「お帰りはこちらですよ、さあどうぞ」ウィーン

一方通行「は、オイちょっ」

ポイッバタン ブロロロロロ…

打ち止め「なんだか体よく追い出されちゃったね、ってミサカはミサカは地面に膝を着いているあなたに話しかけてみたり」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 22:52:14.12 ID:PPdYomB90
一方通行「ったく、どォすりゃいいンだ、どォすりゃ……」カツカツカツ

打ち止め「杖つきでミサカまで支えてたら転んだときに受身が取れないよ? ってミサカはミサカは手を背中に回していることの無意味さを主張してみる」

一方通行「無意味じゃねェよ、クソったれ」カツカツ

打ち止め「でも、ミサカがずり落ちないのは今朝確認してるじゃない、ってミサカはミサカは得体の知れない力にちょっとわくわくしてみたり!」

一方通行「チッ……心情的、体面的な問題だよ。手で支えてねェのにガキがくっついたままだと怖ェだろォが」

打ち止め「ほおお、そっちの見た目の心配をしてたのね、ってミサカはミサカは納得してうんうんと頷いてみ、」グゥー

一方通行「……、……」

打ち止め「えっと、その、おなかすいた……ってミサカはミサカは接触しているためにダイレクトに伝わったであろう腹の音に赤面しちゃったり」

一方通行「……何が食いてェ?」

打ち止め「! カレーライス! ってミサカはミサカは勢い良くこぶしをつきあげてみる!」

一方通行「まァ、ファミレスでイイな」


土御門「あ、カミやん探せって言うの忘れた」
結標「いいからちょっとは手伝いなさいよ」
海原「メールしときますよ。カミやん探せ、でいいんですよね」ポチポチ
結標「だから手伝えや」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 22:56:36.56 ID:PPdYomB90
とあるファミレス

店員「いらっしゃいませ、何名様ですか?」

打ち止め「二名ですーってミサカはミサカは指を二本立ててみる!」

店員(背中から元気に返答した……だと……)

店員「では、こちらになります」

一方通行「……ふと思ったンだが」

打ち止め「どしたのー? ってミサカはミサカはさりげなくメニューを見せてくれるあなたに感激しつつ訊ねてみたり」

一方通行「オマエ、おンぶされるよォな年齢ではねェよなァ」

打ち止め「たしかにそうかもしれないね、ってミサカはミサカの微妙で繊細な年齢に思いを馳せてみる」

一方通行「つまり、おンぶしている以上は怪我でもしてンじゃねェかと思われてるわけだ」

打ち止め「うーん? そうなのかなってミサカはミサカは周囲の視線が気にならないので所詮些事だねって切り捨てて」

一方通行「イイから黙って病人のフリしろ」

打ち止め「!」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 22:58:02.96 ID:PPdYomB90
一方通行「どォいうわけか離れねェし剥がせねェ以上、怪しまれるよォな態度は慎め」

打ち止め「で、でも元気はミサカの取り得なのでってミサカはミサカは」

一方通行「オーケーオーケェ、いっそ足に包帯でも巻きますかァ?」

打ち止め「むう、なんだか中二病みたいで嫌かもってミサカはミサカはネットワークから得た知識を披露してみる」

店員「こちらカレーライスとブラックコーヒーになります。ごゆっくりどうぞー」ゴトッ

打ち止め「カレーカレーカレー! 久しぶりにあなたと外食だねってミサカはミサカは興奮を隠し切れずにカレーに手を伸ばいたっ!」

一方通行「俺の背中に乗った状態で普通にカレー食おうとすンなクソガキ!」

打ち止め「でもじゃあどうすれば……はっ! ここはあなたがミサカにあーんするべき場面! ってミサカはミサカは名案を思いついてにっこりしてみる」

一方通行「誰がするかァ!」

打ち止め「じゃあどうすればミサカはこのカレーを食べられるのってミサカはミサカは歯痒さと空腹感を耐え切れずにあなたの髪で遊んでみたり」

一方通行(とは言え、ガキはこの状態でカレーなンざ食えねェ……でも『あーン』なンて俺の沽券に関わる。つまりここは第三者の介入が必要、だが……)

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 22:58:55.38 ID:PPdYomB90



御坂妹「あ、どーも遅くなりましたー、とミサカは軽いノリでさっさと目の前に座ります。っていうかおんぶとかねーよ」


一方通行「」

打ち止め「」

御坂妹「ふむ、カレーですね。子供である上位個体らしいいかにもなチョイスです、もちろんミサカはもっと大人の食べ物を注文しますが」

一方通行「チェンジ」

御坂妹「ヘルプとしてやってきてやったのにそれはねーだろ、とミサカはひどい扱いに苛立ちました。すみませーん、一番高いメニューください」

一方通行「オッマエ……!」イラッ

打ち止め「どこが大人の食べ物? ってミサカはミサカは下位個体の大人気ない仕打ちに疑問を抱いてみる」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:00:01.75 ID:PPdYomB90
御坂妹「まあ、なんでミサカがここにいるかっつったら上位個体から聞いたんですけど、とミサカはざっくばらんに打ち明けます。もぐ」

一方通行「ンでェ? ヘルプのオマエはなンでクソでけェパフェを食ってンだオイ」

御坂妹「いわゆる労働賃です、とミサカは答えます。あ、上位個体。ポッキーあげましょうか、ほれほれ」

打ち止め「わーい、ってミサカはミサカは遠慮なくポッキーをふはへへひふー」

一方通行「くわえたままキョロキョロすンな、俺にポッキーがぶつかる」

御坂妹「一方通行もポッキーがほしいなら数秒前に言うべきでしたね、とミサカは鼻で笑います」

一方通行「イヤ、いらねェしそもそもポッキーはバリバリのメンズ派だボケ」

打ち止め「あれ苦くてあんまりおいしくないよー、ってミサカはミサカはどこまでも苦味にこだわるあなたに苦笑してみたり」

御坂妹「それにしても、とミサカは巨大パフェを前に悟ります。これはでけーよ……多いわ」

一方通行「だったら頼ンでンじゃねェよクソったれ!」

打ち止め「おなかすいたーはやくカレーたべたいおなかすいたー、ってミサカはミサカのカレーが冷めている可能性を指摘してみる」

御坂妹「あ、サーセン。もういいやこのパフェ、とミサカは親切にも5割残っているパフェを一方通行に献上します」

一方通行「だから普通のパフェ頼めばイイじゃねェかよ半分残してンじゃねェェェェエエエ!」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:01:39.44 ID:PPdYomB90
御坂妹「はい、あーん、とミサカは上位個体にスプーンを差し出します」

打ち止め「むぐ、ぱくっ。んーおいしっ! ってミサカはミサカはちょうど食べやすい熱さのカレーを堪能してみたりー」

一方通行「……、……」

御坂妹「ではもう一度。はい、あーん、とミサカはさらにスプーンをずずいと差し出します」

打ち止め「んぐっ。もぐ、やっぱりおいしーってミサカはミサカはにんじんさんの程よい甘さに口元を綻ばせてみるー」

一方通行「……、……」

御坂妹「はい、あーん、とミサカはテーブルに突っ伏している一方通行にもあえてスプーンを差し向けてみますが」ニヤー

一方通行「イイからさっさとガキに食わせろ、この体勢キツいンだっつの」

打ち止め「たしかにミサカが早く食べないとあなたがテーブルと一体化しかねないねってミサカはミサカの消化スピードをあげてみたり!」

御坂妹「あ、ちょっとタンマ。しっかり写真取らねーと、とミサカは普段見られない一方通行の低姿勢っぷりを心のアルバムに保存します」

一方通行「……オイ、その心のアルバムってなァまさか」

御坂妹「もちろん妹達全員が共有していますが、とミサカはスプーン片手にしてやったりと無表情に笑います」

打ち止め「おおお、しっかり保存されてるーってミサカはミサカのみさろだで確認して感動しちゃうんだけど!」

一方通行「こンのクソガキ共がァァァアアアア!!!!」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:04:55.91 ID:PPdYomB90
打ち止め「ふいー、ごちそうさまでした! ってミサカはミサカは両手を合わせてみる」

一方通行「……、……」ズズー

御坂妹「あれ? パフェ食べないんですか、あれー? とミサカはパフェに一切手をつけていない一方通行を不思議がります」

一方通行「ンな甘ったりィモン食えねェよ。腹減ったやつがいンならあげてェくらいだ、例えばあのガラスに張り付いたシスターみて、……あン?」ゴシゴシ


インデックス「ううーとうまがいないんだよー、でもおなかすいたから何か食べたいんだけどとうまがいないからどうすればいいの?
       私のおなかはどうすれば満たされるの? 隣に行ったけどお留守だしこもえもいないし街を歩いても短髪さえ会わないしどうすればいいの?
       おなかすいたんだよおなかすいたって言ってるのにどうして誰も助けてくれないのかなさすが学園都市だねみんな自分のことで精一杯なのかも!
       だけど私はおなかがすいたんであっておなかがすいたんだからとにかく何か食べなきゃいけなくてだけどお金がなくておなかがすいてどうしようもないの、
       だからおなかをおさえて歩いているのにとうまはいないしとうまはいつもどこに行くか言わないよねせめて冷蔵庫に何か残してくれればいいのに何もないんだよ、
       私が餓死しちゃったらとうまの責任問題かもとりあえずおなかがすいてどうしようもなくてパフェパフェパフェパフェカレーカレーカレーハンバーグハンバーグハンバーグハンバーグ……、
       いいなああのパフェおっきいなあいいなあおなかすいたんだよおなかがすいたのおなかがすいたのかもあの白い髪ワタアメみたいでおいしそうだなあ、
       おなかすいたなあおなかすいたんだよぐーきゅるるーどころじゃないんだよぐるぉぉぉおおおおおおきゅるるるぅぅぅうううみたいな腹の音なんだよおなかすい」


打ち止め「……まるでホラー、ってミサカはミサカが空腹を訴えていたときもここまでひどくはなかったことを思い出してみたり」

一方通行「……、……ちょっと行ってくるわ」

御坂妹「あとハンバーグ頼んでおきますね、とミサカは顔見知りのシスターを心配して出来る女アピールもします」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:06:03.02 ID:PPdYomB90
数分後

インデックス「あー、あくせられーた! ここにあるもの全部食べてもいいのかな?」

一方通行「あァ。イイ、食ってイイから眼孔開いてる目ェどォにかしてくれ」

打ち止め「メニュー全部頼んだのははじめてかも、ってミサカはミサカはシスターさんの胃袋を心配してみるんだけど……」

一方通行「心配いらねェ。こいつは全部平らげる」

御坂妹「ところで彼がいないとはどういうことでしょうか、とミサカはパスタをものすごい勢いですすっているシスターに訊ねます」

インデックス「ミートソースもおいしいけどペペロンチーノもおいしいんだよ!」ズルズル

御坂妹「聞いちゃいねえ、とミサカは盛大に舌打ちをかまし、仕方がないので一方通行をからか……ぶふっ」

一方通行「あァ?」

打ち止め「あ、まだ完成途中なんだから動かないでーってミサカはミサカはあなたの髪をいそいそとみつあみにしてみる」

一方通行「……、……」ブンブンブンブンッ

打ち止め「わっ、なんで頭を超スピードで振るの!? ってミサカはミサカのやったみつあみがほどけたことを遺憾に思うんだから!」

一方通行「知るかボケ! なァンでこの俺がみつあみなンざされなきゃならねェンだよォ!」

御坂妹(え? みつあみ姿の一方通行の動画くれ? んな気色悪いもん静止画で精一杯だよミサカは頭がお花畑じゃないからな、とミサカはとある個体に返答します)

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:07:49.54 ID:PPdYomB90
インデックス「ええっとね、とうまがいないの。朝起きたらもういなくてどっか行っちゃったんだよ」パクパクズルズル

打ち止め「じゃあもしかして朝から何も食べてないの? ってミサカはミサカはシスターさんに同情を禁じえない……」イソイソ

一方通行「その分今食ってりゃ問題ねェだろ。ただ、ああやってガラスに張り付くンはやめとけ」

インデックス「あれは意識が朦朧としていたから仕方ないのかも。ちょっと恥ずかしいな」ガツガツモグモグ

御坂妹「その驚異的な食べ方を恥ずかしがったりはしないんですね、とミサカはツッコミ……おや? 一方通行の携帯が光っています」

一方通行「あン? メールか」パカッ


[DATE]XX/XX 12:15
[FROM]海原
[SUB]土御門さんが
―――――――――――――
カミやん探せだそうです
ファイト(笑)


一方通行「……、……」パタンッ

御坂妹「どんな内容だったか見てもいいっすかね、とミサカは一方通行の携帯に手をそろりと」

一方通行「くっだらねェ内容だから気にすンな」ベシッ

打ち止め「むう、なかなか思うようにいかないなってミサカはミサカは自分の手が小さいことを悔やんでみる」イソイソ

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:09:10.37 ID:PPdYomB90
一方通行「ところで、三下がいねェ理由はわからねェンだな?」

インデックス「うん。とうまが急にふらっといなくなっちゃうのってわりと普通だもん」モグモグガツガツバクバク

御坂妹「意志の疎通が図れてねーなおい、とミサカは呟きます。いっそミサカが押しかけ女房になるべきかもしれませんね」

打ち止め「うむー、もうちょっと、ってミサカはミサカは指をがんばって動かしてー」

インデックス「さっきかららすとおーだーはあくせられーたの髪で何をしてるの?」ゴッキュゴキュモグパクガツガツ

打ち止め「んと、今度はあみこみーってミサカはミサカったあ! 今あなたミサカの額に正確にチョップしたーっ!」

一方通行「学、習、能、力、ねェのかオマエは!」ビシビシ

御坂妹(あみこみセロリたん練乳風味画像よこせ? ねーよそんなもん、パフェすら食ってねーぞあいつ、とミサカはとある個体にしたうちと共に返答します)

御坂妹(は? パフェを食わせたらいい? だったらてめーがやれよミサカはまだ命が惜しいわボケ、とミサカはとある個体に再度返答し……)

御坂妹(あみこみ一方通行の動画うp? いやだから上位個体がいるからちょっと動画はまずいとミサカはとある個体に返答し、っておい暴走すんなお花畑)

御坂妹(だーもうお前らマジうっせえよ無理だっつってんだろちくしょうセロリ派はこれだから! とミサカは苛立ちの余り返答を諦めます)

一方通行「なンか髪が若干ウェーブかかってねェかこれ」

打ち止め「あみこみしちゃったからだねーってミサカはミサカはあなたの新しいヘアスタイルもなかなか好みであることを告白してみたり」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:10:09.71 ID:PPdYomB90
一方通行「上条を探せ、ね。たしかにこのガキがなンでくっついてンのかは解明できねェままだが、あいつなら剥がすことはできるだろォな」

御坂妹「あ、その件なんですけど、とミサカは意見を呈します」

一方通行「あァ?」

御坂妹「朝起きたら上位個体がくっついていたとのことですが、ネットワークでの調査およびとある個体の活躍の結果――
    夜のうちに上位個体は何者かに攫われ一方通行にくっつけられたことが判明しました、とミサカは懇切丁寧に説明します」

打ち止め「? そうなの? ってミサカはミサカの記憶が定かじゃないので首を傾げてみるんだけど」

御坂妹「ええ、上位個体はぐっすりおねむでした、とミサカは昨夜のネットワークはBGMがオルゴールだったことを明らかにします」

インデックス「というか、ふたりは好きでおんぶしているわけじゃないの?」

一方通行「ちっげェよ!」

打ち止め「ミサカはあなたの背中大好きーってミサカはミサカはここぞとばかりにぴたりとくっついてみたり!」

一方通行「暑いやめろクソガキ」ペチペチ

インデックス「ふうん。でもそれ、私がわからないからきっと科学サイドのものだと思うんだよ」

一方通行「!」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:11:08.14 ID:PPdYomB90
インデックス「私の十万三千冊の魔道書と照らし合わせてみても、今のふたりがどうしてくっついているのかはわからないの。だから、科学側かも」

御坂妹「つまり、学園都市の誰かがこうして上位個体が一方通行の背中に乗っているような状態につくりあげたということですね、とミサカは要約します」

インデックス「そう。とうまが言っていたんだけど、あくせられーたはこの学園都市のトップなんだよね?」

一方通行「トップ、つゥよりは……いや、まァトップでイイか。それがどォした」

インデックス「多分、ふたりをこんな状況にした人はあくせられーたには及ばないにしろ、相当な手練なんだよ」

打ち止め「そっか、考えてみたらあなたの能力が効いてないもんね、ってミサカはミサカは納得してみる」

インデックス「まあ、きっととうまが右手で触ったらふたりはすぐに離れることができると思うんだよ。あくせられーたに心当たりはないのかな」

一方通行「ありすぎて困るくれェだ。色ンなトコで恨みばっか買ってっからよォ」

御坂妹「さすが最強、いえ最凶ですねとミサカはpgrします。もしもその恨みを売ってくれた方々が今殴りこんできたらどうするんですか?」

一方通行「……ガキひとり背負ってるくらいじゃ負けねェよ」

インデックス「とにかく、一刻も早くとうまを見つけないとね」ゴックン

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:12:02.20 ID:PPdYomB90
インデックス「それじゃ、私はおなかが満足したから帰るんだよ。とうまに会ったら怒っておいてね!」

打ち止め「え、一緒に探さないの? ってミサカはミサカはシスターさんの帰宅発言に度肝を抜かれちゃったんだけど」

インデックス「うん。だって観たいどらまが始まっちゃうかも、だからばいばーい」

パタパタ

御坂妹「『観たいドラマがある――それが彼女の最後の言葉だった。それから僕らが彼女に出会うことはなかったのだ、』とミサカは」

一方通行「もっともらしいモノローグつけンな」ビシッ

打ち止め「どうしようかなあ、ってミサカはミサカは逡巡してみる。そもそも、どうしてあなたの反射が効いてないの?」

一方通行「さァな、つゥか演算したくても背中でオマエと接触してっから演算が狂うンだよ。さすがの俺でも背中に目はねェし」

御坂妹「それに今必要最低限の代理演算しかしてませんしね、とミサカは叩かれた額をさすりながら付け足します」ヒリヒリ

一方通行「ンな恨みがましい目ェすンな。自業自得だろ」

打ち止め「チョップはミサカにだけだと思ってたのに……ってミサカはミサカの権利がミサカだけのものではないことを知って愕然としてみる」

一方通行「そンなにチョップ喰らいてェかコラ」ペチ

御坂妹(あ? 幼女そこ代われ? 知るかよそんなの、優しさが垣間見えた? あーそう、そうなんじゃね? とミサカはお花畑に適当な返事をします)

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:13:05.87 ID:PPdYomB90
一方通行「あいつが行きそうな場所っつったら……、わかンねェわ」

御坂妹「何ならちょっとネットワーク経由で聞いてみますか、とミサカは提案を持ちかけます」

打ち止め「ああ、そういえばスネークの役割を担う個体がいたねってミサカはミサカはネットワークで検体番号を検出してみ……あれ? いないよ」

御坂妹「え?」

打ち止め「学園都市にいないことになってる……でも世界のどこにもいないのかな? ってミサカはミサカは訳が分からなくなってきたかも」

一方通行「……オイ、説明しろ」

打ち止め「うん、つまり検体番号17600号の所在が分からないのってミサカはミサカはかいつまんで説明してみるんだけど」

御坂妹「もしかしたら何かの能力者の支配下に置かれているやもしれません、とミサカはさして心配せずに発言します」

一方通行「支配下、だァ?」

打ち止め「ミサカネットワークの干渉を妨げられるほどの能力者はいないと思うけど、もしいたら常識外としか言えないねってミサカはミサカは舌を出してみたり」

御坂妹「まあスネークほどのミサカがそうやすやすと倒されはしないでしょう、とミサカは結論付けます。さて、んじゃここらでアデュー」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:14:37.57 ID:PPdYomB90
一方通行「あァ? オマエ帰ンのかよ」

御坂妹「これ以上一方通行といるとセロリ派がうるさくてかなわん、とミサカは遠い目をします。では」

スタスタスタ

打ち止め「行っちゃった、ってミサカはミサカは10032号の背中を見送ってみる」

一方通行「行っちゃったはイイけどよォ、オマエさっきファミレスで水分すげェ取ったンじゃねェのか」

打ち止め「オレンジジュースとウーロン茶とお冷しか飲んでないよ? ってミサカはミサカはあなたの言葉を否定してみたり」

一方通行「十分飲ンでンだろォがクソガキ!」

打ち止め「うっ、で、でも水分摂取は大切ってミサ……うあ」

一方通行「ンだよ」

打ち止め「トイレに行きたくなりました、ってミサカはミサカは……」

一方通行「」

打ち止め「え、えへっ」

一方通行「……、……」カチリ

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:16:03.55 ID:PPdYomB90
打ち止め「能力使用モードに切り替えてどうするの、ってミサカはミサぷぎゃ」

一方通行「黙ってろォ」スッ

ピタリ ドゥルルルルルルルッ

打ち止め「!? な、なんだか急に汗がでてきたんだけどってミサカはミサカはあなたをいぶかしんでみる」

一方通行「……トイレは」

打ち止め「あ、そういえばおさまったかも、ってミサカはミサカの膀胱の我慢強さを高く評価してみる」

一方通行「ハイハイ我慢強い我慢強い。ンじゃ、とっとと三下探すかァ」カチリ

打ち止め「むー、そうやって子ども扱いしないで! 今ミサカの額に手をあてて何をしたのってミサカはミサカはあなたの頭をがしがし!」

一方通行「ハイハイがしがしがしがし」

打ち止め「もおおー! どうしてあなたの髪はがしがししてもウェーブがかっていても格好良く見えるの!? どうしてキマってるの!?
     ってミサカはミサカは苛立ちを募らせてみる!」バタバタ

一方通行「オイ、どォでもイイがあンまり背中で暴れンな」

一方通行(尿素をベクトル操作しましたァ、なンて言えねェしなァ)

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:18:00.89 ID:PPdYomB90
一方通行(今はまだやり過ごせた、だがこの先半日以上くっついたままだと面倒だ……結標じゃねェが、排泄物はどォすンだよ)

一方通行(その気になりゃ俺とクソガキの間にある『何か』を解析できンだが、そのためには電極を切り替えなきゃならねェ)

一方通行(そして問題は、朝起きて真っ先にガキが背中にいたせいで、吃驚してロクに充電できなかったことだな)





am10:00、とあるホテル

一方通行『仕事は11時、……くあー』モゾモゾ

一方通行『もォ少し寝てもいいか……』ゴロン

フニッ

一方通行『……、……ふに?』ガバッ

一方通行『……背中が重い。しかもなンとなく経験のある重さなンだが』

ペチペチ

打ち止め『ふぇ? んむー、ヨミカワ、まだもうちょっと寝るよー、って、ミサカ、は……くー』

一方通行『……、どォしてこォなった……』

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:19:53.12 ID:PPdYomB90
一方通行『ここはどこだ、ホテルだ』

一方通行『オーケェ、なら話は簡単だ。どォしてガキがここにいる』

一方通行『の前に、どォしてガキが俺の背中にいンだよ。どォにかして下ろさねェと』ガシッ ギューグイッ

一方通行『……は?』グイッグイッ

一方通行『離れねェ……つゥより、剥がれねェ……?』ブンブンブンッ

一方通行『てェか、接着されてやがる……?』

打ち止め『すー……くかー……むにゃ』

ピョンッピョンッピョンッ

一方通行『跳ねてみてもまったく落ちねェ』

ヒョイッシュタッ

一方通行『逆立ちしても剥がれねェ』

グワンッ

一方通行『大きく反り返ってみてもまったく離れる気配がねェ』

一方通行『……だからどォしてこォなった』

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:21:14.89 ID:PPdYomB90
一方通行『……そォか。夢か』ホッペギュー

一方通行『痛覚はある、と。夢じゃねェわけか』

打ち止め『すー……くー……すぴー』

一方通行『とりあえず、起こすか。起こすしかねェよな』

ユサユサガクガクペチペチ

打ち止め『むー、う? ん……っはー! おはようございます、ってミサカはミサカは元気に朝の挨拶を、……えっ?』

一方通行『よォ。目ェ覚めてンな、じゃあ黄泉川ンとこ行くぞ』

打ち止め『』パチクリ

一方通行『オイ、聞こえてンのか』

打ち止め『えっと、なんでミサカはあなたの背中に乗ってるんだっけってミサカはミサカは慌てて下りようとし、ってなんだか離れられない!』

一方通行『……つまり、オマエの意志でもねェのか』

打ち止め『ミサカの意志? ってミサカはミサカはよくわからずに言葉を繰り返してみる』

一方通行『あァ、とりあえず簡単に状況を説明するなら、くっついてンだよ』

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:24:38.14 ID:PPdYomB90
打ち止め『全然わからないよってミサカはミサカはあなたの言葉の少なさに憮然としてみたり』

一方通行『俺だってわかンねェからな。とにかく、オマエが俺の背中にへばりついてて、しかも剥がれねェってこった』

打ち止め『ベクトル操作でもしてるの? ってミサカはミサカはあなたがミサカをおんぶしたかった可能性について考察してみる』

一方通行『ねェな。これは明らかに第三者にやられてンだ』

打ち止め『……くあー』

一方通行『……寝ンのか』

打ち止め『あなたの背中はなんだか安心するのってミサカはミサカはベストポジションを発見して眠気を我慢できなかったり』

一方通行『オマエに今寝られると黄泉川ンとこ行ったとき面倒……あァもォイイか』

打ち止め『んー、と、おやすみなさい、ってミサカは……ふあー……』コテン

一方通行『……寝たな』

ピッポチポチ
プルルルルルルルッ

芳川『はい、もしもし』

一方通行『ンだよ、芳川か』

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:26:30.45 ID:PPdYomB90
芳川『なんだとはひどい言い様ね。ところで、キミに言わなければならないことがあるのだけれど』

一方通行『ガキなら、俺ンとこにいる』

芳川『! あら、それならいいわ。愛穂が朝起きて「打ち止めがいないじゃんよー!」と叫んでいたものだから』

一方通行『ガキがそっちから消えたンは何時頃だ?』

芳川『ごめんなさいね、わたしは寝ていたからまったくわからないの。とにかくあの子がキミのもとにいるのなら心配はいらないわね』

一方通行『……それが、そォでもねェンだわ』

芳川『どうかした?』

一方通行『笑うンじゃねェぞ』

芳川『内容次第ね。でもいいわ、笑わない努力はするつもりよ』

一方通行『剥がれねェ』

芳川『えっ』

一方通行『背中にへばりついてるガキが、剥がれねェンだ』

芳川『』

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:31:02.87 ID:PPdYomB90
一方通行『ちなみにこの場合の「へばりついてる」は比喩でもなンでもねェ事実、現実なンだが』

芳川『待って。つまり、えーと、うちから消えた最終信号がキミの背中にいて、しかも離れないのよね?』

一方通行『あァ。チョップしよォが体振ろォが飛び跳ねよォが逆立ちしよォが反り返ろォが、微塵も剥がれ落ちねェ』

芳川『……ちょっと、席外すわ』

一方通行『席ってオマ』

電話『~♪~~~♪~~~♪♪~♪~~(※保留音)』

一方通行(あァ、笑ってンな。こりゃ間違いなく抱腹絶倒してやがンな)

電話『♪~~~♪~♪~~~♪~~♪~♪~』

一方通行(笑いすぎだクソニート。いや、俺も自分がこンな状況じゃねェなら笑うかもしれねェが笑いすぎだ)

芳川『あは、ふー、ひぃ……それで?』

一方通行『笑うならせめて笑いがおさまってから電話に出ろォ!』

芳川『じゃあもうちょっと席を外すわね』

一方通行『まだ笑うンかよ……』

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:35:34.59 ID:PPdYomB90
芳川『それで、最終信号が剥がれないんだったかしら。どういうことなの?』

一方通行『その原因を突き止めよォとしてンだよ、今』

芳川『わたしにもわからないわ。高位能力者の仕業じゃないかと思うのだけれど』

一方通行『考えてもみろよ。俺の背中にガキくっつけてどォなるってンだ』

芳川『……せいぜい見て笑って楽しむしかないわね』

一方通行『……、……』イラッ

芳川『まあいいわ。データベースでも漁ってそれらしい能力者を探すくらいならしてあげられるし』

一方通行『仮に能力者なら、俺に関わりがあって、なおかつガキのことも知っていて、さらには大能力者以上じゃねェとありえねェ』

芳川『……つまり?』

一方通行『俺に関わりがあり、ガキのことも知っていて、俺の背中にガキをくっつけちまえるよォな能力者なンざいねェっつってンだ』

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:39:01.56 ID:PPdYomB90
芳川『困ったわね。どうするの?』

一方通行『イヤ、マジどォすンの?』

芳川『聞き返されてもねえ。わたしは甘いからそのままでいいんじゃないかと思ってしまうわ』

一方通行『オマエに訊いた俺が馬鹿だった。とりあえず俺とガキがどォ足掻いても剥がれねェから、結標あたりに移動させるわ』

芳川『……空間移動が通用すればいいけれど』

一方通行『あン?』

芳川『なんでもないわ……一日たっても現状が変わらないのなら、家に来ること。いい?』

一方通行『言われなくても、最初っからその気だった。ンじゃ』





一方通行「今思うと、芳川は正論を述べてやがる」

打ち止め「ヨシカワがどうしたの? ってミサカはミサカはあなたの言葉尻を捉えてみる」

一方通行「空間移動が通じねェって話だよ」カツカツ

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:42:00.59 ID:PPdYomB90
打ち止め「ねえねえミサカ重くない? ってミサカはミサカは一人前の女らしくあなたを気遣ってみたり」

一方通行「別に」カツカツ

打ち止め「ねえねえどこへ行くの? ってミサカはミサカは足取りが若干ふらついているあなたに訊ねてみるんだけど」

一方通行「適当に」カツカツ

打ち止め「ねえねえあっちのほうに――」

一方通行「ねえねえねえねえうっせェ!」


美琴「……うっせえ、ね。……人の妹おんぶしておきながらうっせえ、ね……? 何してくれとんじゃ一方通行ァァァアア!!!!!」


一方通行「」

打ち止め「だから、あっちにお姉様がいるよって言おうとしたのに、ってミサカはミサカはあなたが聞く耳を持たないせいだよって呟いてみる」

一方通行「」

打ち止め「予想外すぎて呆然としてる、ってミサカはミサカはあなたの顔が見えないのでとりあえずお姉様に片手を振ってみたり」

一方通行「……いや、あれはねェわ」

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:46:03.49 ID:PPdYomB90
とあるカフェ

美琴「で。説明してもらおうじゃないの、なんでアンタは打ち止めをおんぶしてるわけ!?」バンッ

黒子「お姉様、少々気を静めてくださいな。殿方さんも何か事情がおありかもしれませんの」

一方通行「事情なンてねェよ。ガキが背中にへばりついてる、以上だ」

美琴「まったく説明になってないわよ! ていうか座ってるんだから下ろしなさいよ!」

打ち止め「でも離れられないんだ、ってミサカはミサカは目を伏せてお姉様に告げてみる」

美琴「!!! は、離れられないってアンタら、そっ、そういう……」

黒子「んまあ。情熱的な関係ですのね」

一方通行(あれ? なーンか違うな、勘違いされてンじゃねェかこれ)

美琴「……、……――ない」

一方通行「はァ?」

美琴「認めないっつったのよ! 打ち止めはまだ若いの、アンタに好き勝手されるわけにはいかないわ!」

一方通行「まだ若ェってか、俺も若ェしオマエも若ェだろォがよ……」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:48:18.05 ID:PPdYomB90
黒子「離れられない、というのはお互いに好きすぎて――ですわね?」

一方通行「だから違ェよボケ」

黒子「あら? では、物理的に離れることができない、と。そういうことですの?」

打ち止め「うん! ってミサカはミサカは勢い良く肯定してみたり。さっきもトイレに行きたかったんだけぷびゃ!」

一方通行「ソフトクリームでも食ってろ」

打ち止め「もぐ、へほはほはひほふほへっへひはははひははは」

美琴「物理的に離れられない、ってどういうことよ」

一方通行「原因がわかりゃ苦労はしねェ。俺だってとっとと解析してベクトル操作してェンだよ」

美琴「すればいいじゃない。見てるこっちが居た堪れなくなるのよ、おんぶとか」

一方通行「背中でくっついてっからな、演算に集中できねェし……厄介なンだよ」

美琴「ねえ、打ち止めってどのレベルで離れられないの?」

一方通行「超能力者並みの転移能力を持つ大能力者が飛ばせねェレベルだ」

黒子「あらあらまあまあ、小さいお姉様。口元に白いものがおつきですの」フキフキ
打ち止め「え? ありがとーツインテールのお姉ちゃん、ってミサカはミサカはにっこり微笑んでみる」

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:51:37.73 ID:PPdYomB90
美琴「それは……厄介ね」

一方通行「かれこれ数時間は経ってる、少しは慣れた」

美琴「周囲の視線がすごいでしょ」

一方通行「いンや、そォでもねェな」

美琴「?」

一方通行「歩くときはガキに病人を装わせてンだよ」

美琴「……包帯巻いたら?」

一方通行「あァ、それも視野には入れてある」


黒子「小さいお姉様。わたくしにもそのソフトクリームを分けてくださいませんかしら?」
打ち止め「いいよー、はいどうぞってミサカはミサカはツインテールのお姉ちゃんに食べかけを差し出してみたりっ」スッ
黒子「食べかけ、食べかけ食べかけ食べかけ間接間接間接」ペロリ


一方通行「……オリジナル、この変 ツインテなンとかしろ」

美琴「ごめん無理」

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/11(水) 23:57:32.17 ID:PPdYomB90
美琴「でも、そういうわけわかんないものでも、あいつなら消しちゃうじゃない」

一方通行「あァ、だから探してンだが……今日見かけたか?」

美琴「ぜーんぜん。そういえば変ね、休日にここらへん歩いてたらけっこう会うんだけど」

一方通行「へェー」ニヤニヤ

美琴「なっ、なによ」

一方通行「べェつゥにィー」ニヤニヤ

美琴「う、うるさ」


黒子「ち、小さいお姉様! もーいっかい! もーいっかい!」
打ち止め「えー、それじゃあもう一度だけだよ、ってミサカはミサカはソフトクリームを一舐めしてツインテールのお姉ちゃんに渡してみる」
黒子「か、間接ぺろり……ッ!」ジュル


一方通行「切実になンとかしてくれ」

美琴「ごめん切実に無理」

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 00:00:52.31 ID:PPdYomB90
一方通行「これ以上こォしてたってラチが明かねェ。じゃあな」ガタッ

黒子「あ、お待ちになって」

打ち止め「どうしたの? ってミサカはミサカはツインテールのお姉ちゃんに顔を向けてみたり」

黒子「先ほど包帯がどうとかおっしゃっておられましたので」

一方通行「あ?」

黒子「わたくしこれでも風紀委員ですの。簡易救急箱なら持ち運んでいる日もありますのよ」

美琴「普段は持ち歩いてないじゃない、今日だけでしょーが」

黒子「偶然というヤツですわ。どうぞ、お使い下さいまし」

打ち止め「ふおおー、ありがとうお姉ちゃん! ってミサカはミサカは満面の笑みをみせてみる!」

黒子「そ、そうですわ、このままでは小さいお姉様は包帯を巻けませんの。では僭越ながらハァハァわたくし白井黒子がハァハァ優しくそのおみ足にハァハァ」

一方通行「第三位さーン、この女どっかに連れてってェー」

美琴「ごめん第一位でも無理なものは第三位でも無理。とりあえず黒子はどきなさい、私がさくっと包帯巻いちゃうから」

黒子「ああん……つれないですの」

61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 00:04:58.88 ID:uXlmhuo70
美琴「それにしても、アンタで手強い相手ってそうそういないわよねー」マキマキ

打ち止め「普段のこの人は一般人だもんってミサカはミサカの助けがなければ最強になれないこの人を可愛く思ってみる!」

一方通行「その、『私がいなきゃだめなんだから』みたいな言い方やめろクソガキ」

黒子「本当に仲良しさんですこと。ところで、小さいお姉様をわたくしの力で空間移動できませんの?」ピト

一方通行「試すンは構わねェが、座標移動もできなかったからな。無理じゃねェの」

打ち止め「空間移動っ空間移動っ♪ ってミサカはミサカは初体験に胸を躍らせてみる!」

黒子「んむ、むむむむむ……」

美琴「まきまき終了っと。黒子、アンタ顔青くなってるわよ」

黒子「っぷはあ! で、できませんの……なんでしょう、この感覚。得体の知れない何かに邪魔されているような心地でしたの」

一方通行「だァから言ったじゃねェか」

打ち止め「ツインテールのお姉ちゃんも失敗かあ、ってミサカはミサカは本格的にヒーローさんに頼らざるを得ないことを確信してみたり」

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 00:08:54.35 ID:uXlmhuo70
黒子「包帯を巻けば、怪我をしている子供を背負うお兄さんの図が完成しますわね。お見事ですの、お姉様」

美琴「たいしたことじゃないわよ。じゃ、私もあいつ見かけたら教えるから」

一方通行「あァ、頼ンだ」ガタッ

打ち止め「じゃあばいばーい! ってミサカはミサカはお姉様とツインテールのお姉ちゃんに手を振りつつカフェを後にしてみたりー!」

カツカツカツカラン

黒子「……行ってしまいましたの」

美琴「ま、変なことに巻き込まれてるみたいだけど、一方通行がいるならどうにかなるでしょ」

黒子「ええ、それはもちろん第一位ですし危惧することはありませんけれど、妙な感覚でしたわ」

美琴「さっき能力が効いてなかったわよねー、あいつみたいなもんなのかしら」

黒子「いいえ。あれは間違いなく能力者の仕業ですの! ですが、なんと申しましょうか……次元がまるで違う感覚、でしたの」

美琴「次元が違う、ねえ……」チウー

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 00:11:40.86 ID:uXlmhuo70
一方通行「どーォすっかな……オイ、行きてェとこあっかよ」

打ち止め「あなたと行けるならどこへでも! ってミサカはミサカはドラマで覚えた言葉をあなたに適用してみる!」

一方通行「具体的に言え」ビシッ

打ち止め「あうっ! うう、この体勢にもすっかり慣れたあなたは鏡がなくてもミサカをチョップできるようになったのね、ってミサカはミサカは涙ぐんでみたり」

一方通行「行きてェとこは?」

打ち止め「……遊園地、ってミサカはミサカはぼそっと」

一方通行「ハイ却下ァ」

打ち止め「わかってたもん! さすがにミサカそこまで馬鹿じゃないもん! ってミサカはミサカはあなたの頭をぽかぽか殴って抗議してみる!」

一方通行「アテになンねェな、ちくしょ……痛ェ。殴りすぎだクソガキ」カチリ

打ち止め「はーっはっはっは! 今のあなたはミサカのサンドバックなんだからってミサカはミサいたっ! ひどい、反射使うなんてひどいよ!」

一方通行「ひどくねェ、正当防衛――」

滝壺「……はまづら。見て、おんぶ」
浜面「え? ってあれ、一方通行じゃねえか!」

一方通行「なンでこォ厄介な連中とばっか遭遇すンだよオイ」

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 00:13:42.52 ID:uXlmhuo70
滝壺「どうしておんぶしてるの?」

浜面「休日のお父さんみたいだな」

一方通行「黙れチンピラ」

打ち止め「あ、お友達にそんなこと言っちゃだめってミサカはミサカはあなたの髪をわしゃわしゃ!」ワシャワシャ

一方通行「……、浜面くン」

浜面「おう?」

一方通行「三下知らね?」

浜面「いんや。見かけてねえな」

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 00:14:45.99 ID:uXlmhuo70
一方通行「そっかァ。ンじゃな、永遠に」

滝壺「髪、そのままでいいの?」

一方通行「ほっときゃ直る」

浜面(余計な言葉を使わないようにしてるのか)

打ち止め「あれ、もうさよならしちゃうの? ってミサカはミサカは名残惜しく思ってみるんだけど」

一方通行「うっせェ黙れ。さよォなら、おふたりさン」カツカツカツカツ

滝壺「……すごく、無理してたね。隙在らば罵ってやろうって目をしてた」

浜面「最後までおんぶの真相が明らかにならなかったな……なんであんなことしてんだ? 怪我してたのか?」

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 00:16:12.44 ID:uXlmhuo70
一方通行(出来るだけ知人との接触は避けてェとこだな、いくら不可抗力とはいえ)

打ち止め「あー、ねえねえあっち! あっちに人がいるよってミサカはミサカはぐいぐいあなたの髪を引っ張ってみたり!」

一方通行「ンだよいちいち引っ張ン、……」


麦野「あァン? いいんだよ細けえことはよぉ……こっちは今クソったれのクソ野郎探してて忙しいんだっつーの!」

黄泉川「そうキレるなよ。何にせよお前がやったことは器物破損じゃん」

麦野「うっせーぞクソババァ。いいからさっさとそこ退けそしてあのクソったれをブチ殺させろォ!」

黄泉川「はいはい落ち着け。とりあえずさくっと連行しちゃうじゃんよー」

麦野「完全武装してようがどうだろうが、『原子崩し』に敵うと思ってんのかよ! お望みならブチ抜いてやろうかァッ!?」


打ち止め「美人さんが怒ると迫力があるなあってミサカはミサカはお仕事中のヨミカワに手を振りたい衝動をぐっと堪えてみる」

一方通行「あの女ァ……えーっと、あー……あれ? 会ったことねェな俺」

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 00:18:37.10 ID:uXlmhuo70
一方通行「よし、立ち去ンぞ」

打ち止め「了解ーってミサカはミサカは最後にもう一度騒ぎの中心を見て、あ、目が合った」

一方通行「!?」


麦野「……! ……あっは、いーいもの見つけた」

黄泉川「? どうした、急に落ち着いたじゃんか」

麦野「ああ、なんだっけ? 器物破損? これ警備員のデモンストレーションだと思ってくれればいいわよ、こういう騒動が起こった場合の対処法の特訓ってことで」

黄泉川「え?」

麦野「だからー、今回はやりすぎちゃったけどさあ。めんどくさいからこういうのは上に言ってくれるかにゃーん? んじゃ」スタスタ

黄泉川「……超能力者ってのはどいつもこいつも破天荒で困るじゃん」


一方通行(なぜか嫌な予感がする)

打ち止め「美人なお姉さんがこっちに来るよ? ってミサカはミサカはあなたにお知らせしてみるんだけど」

麦野「美人? あら、いいこと言ってくれるわね、事実だけど」

一方通行「」

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 00:20:41.21 ID:uXlmhuo70
一方通行「……人違いです」

麦野「まだ何も言ってねえよ第一位」

一方通行「僕ら急いでますンで、ンじゃ失礼しま」

麦野「まあ、待・ち・な?」ギロ

一方通行「……ンだよ畜生俺ァとっとと三下見つけてェンだっつのクソったれェェェェエエエ!!!!!」

麦野「三下? はまあよくわかんないしどうでもいいんだけど、クソ野郎のクソったれのクソ第二位見なかった?」

打ち止め「会話のほとんどがクソだらけ、ってミサカはミサカは狂気に震えてみる」

一方通行「第二位って、見なかったも何も俺がこの手でブチのめしてンだが」

麦野「あれ、聞いてない? あいつ最近まで冷蔵庫レベルのクソでかい機械でどうにか生き永らえてたんだけど、つい昨日復活したのよ」

一方通行「意味がわからねェ」

麦野「っつか、自己紹介がまだだったね。第四位の原子崩し、麦野沈利。まあいろいろあって方目と片腕はないんだけど」

一方通行「いやべつに知りたくもねェし……」

打ち止め「こら、ってミサカはミサカは二度目のわしゃわしゃを決行してみたり!」ワシャワシャ

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 00:22:41.37 ID:uXlmhuo70
一方通行「ンで? あのクソメルヘンが復活して、なンでオマエが追っかけてンだよ」

麦野「借りがあんの、借りが。きっちり返さないと気がすまない借りがね」

一方通行「ハイがンばって、そンじゃ」

麦野「待てコラ」ガッシ

打ち止め「ふえっ!? ってミサカはミサカはいきなり脇腹を掴まれて動揺してみる……!」

一方通行「なっ、オマ、剥がれねェンだからそっち引っ張ンな!」

麦野「剥がれないって何よ。っつかおんぶって何よ。第一位のくせに自分だけは幼女と楽しくお出かけでちゅかあ?」

一方通行「色々と語弊があンだが、とりあえず楽しくお出かけなンてモンじゃねェことはたしかだ」

打ち止め「えっ、楽しくないの? ってミサカはミサカが楽しいからてっきりあなたも楽しいんだろうなって思ってたん、だけど……」

一方通行「ぐ、……」

麦野「あれ、幼女イジメはよくないでちゅよ一方通行たん? あれー?」

一方通行「だァもォ黙れェェェエエエ!!!!」

78: すまないさるってたぜー 2010/08/12(木) 01:00:07.10 ID:uXlmhuo70
麦野「でまあ、探してるのよ。見なかった?」

一方通行「だから見てねェしそもそも復活とか訳わかンねェし」

麦野「そーお? でもさあ、あのクソ野郎なら真っ先にアンタのとこ行くんじゃないかと思ってたんだけど」

一方通行「はァア?」

麦野「なんだったかなー……一時期治療受けてるときに会話したことあってさあ、私はまあ原型とどめてんだけど、あっちはもう脳味噌状態で」

打ち止め「想像したらなかなか怖いものがあるねってミサカはミサカは学園都市の恐ろしさに肝を冷やしてみたり」

麦野「そんときに言ってたわけ。『第一位のクソもやしにはぜってえ後悔させてやる』とかなんとか」

一方通行「クソもやし……クソメルヘンのくせに」イラッ

麦野「だからね、復活したら真っ先にアンタんとこ行くんじゃないかと思ってたの。オーケー?」

一方通行「オーケーオーケェ。……あン? 待て、復活したのはいつだ?」

麦野「昨日よ」

打ち止め「? いきなり考え込んでどうしたのってミサカはミサカはあなたの顔が見えないのを残念がってみる」

80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 01:03:09.29 ID:uXlmhuo70


  ――見えない壁に阻まれている感じ――


  ――夜のうちに上位個体は何者かに攫われ一方通行にくっつけられたことが判明しました――


  ――十万三千冊の魔道書と照らし合わせてみても、今のふたりがどうしてくっついているのかはわからないの――


  ――あくせられーたには及ばないにしろ、相当な手練なんだよ――


  ――ミサカネットワークの干渉を妨げられるほどの能力者はいないと思うけど、もしいたら常識外としか言えないね――


  ――得体の知れない何かに邪魔されているような心地――



  ――俺に関わりがあり、ガキのことも知っていて、俺の背中にガキをくっつけちまえるよォな能力者なンざ……



一方通行「……ぎゃは。いるじゃねェか、ただひとり――常識が通用しねェやつがよォ!」

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 01:05:49.67 ID:uXlmhuo70
麦野「お、スイッチ入っちゃったか?」

一方通行「がっつりなァ。そォと決まれば、クソメルヘン探しと行こォじゃねェか」

打ち止め「ヒーローさんは探さないの、ってミサカはミサカは今までの行動を振り返ってみたり」

麦野「そのヒーローってのが誰かはわからないんだけど、垣根が今朝普通の高校生と話してんのは見たわよ」

一方通行「普通の、ね……頭は?」

麦野「ウニみたいに尖ってたかな。それ以外は普通で、あんまり頭良さそうな感じはなかったと思うわね」

一方通行「ビンゴ、あンな奇怪な頭してンなァあの三下くれェだ。つゥか第四位、オマエなンであそこで暴れてやがった?」

麦野「ついさっきまであの場にクソ野郎もいたからに決まってるでしょ」

一方通行「」

打ち止め「」

麦野「なんか、今朝見たときは持ってなかった棺桶みたいなの担いでたのよね。人ひとり入れそうな」

一方通行「オマエよォ、ついさっきまであの場にいた第二位を俺が見るわけねェだろ……」

麦野「……それもそっか」ショボン

84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 01:08:55.18 ID:uXlmhuo70
打ち止め「げ、元気出して麦野のお姉ちゃん! ってミサカはミサカはこの人の背中から応援してみる!」

一方通行(イヤ、まァこいつが元気出したら出したで面倒になるンだと思うンだが)

麦野「! ありがと、第三位は生意気だったけどアンタは可愛いよ」ナデナデ

打ち止め「お姉様を知ってるの? ってミサカはミサカは麦野のお姉ちゃんの人脈にびっくりしてみたり」

一方通行(人脈じゃねェと思う。多分暗部とオリジナルがぶつかったとかそンなンだと思う)

麦野「ま、ちょっとした知り合いよ。とりあえずアンタらはあのクソ垣根を見てないのよね」

一方通行「あァ見てねェ。今から探すがな」

麦野「あ、そ。なら、私は私で探すわ。そんじゃーね」ヒラヒラ

コツコツコツ

打ち止め「怖いけど美人さんだったね、ってミサカはミサカはなでられた感触がまだ残ってたりー」

一方通行「解決の糸口にはなったなァ。しかし、垣根ね……」

打ち止め「カキネさんって人があなたとミサカをくっつけちゃったんだよね、ってミサカはミサカは確認を取ってみる」

一方通行「こンなタチ悪りィこと、あいつしかしねェよ」

打ち止め「でも、カキネさんは解除できるのかなってミサカはミサカはひとつの疑問を浮かばせてみる」

一方通行「!」

86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 01:13:22.25 ID:uXlmhuo70
打ち止め「多分、カキネさんを探すよりもヒーローさんを探したほうが確実だよってミサカはミサカはなんとなく空を仰い、……え?」

一方通行「あン? どォした」

打ち止め「浮かんでる、ってミサカはミサカは空に浮いている人影を指差してみる」

一方通行「……、……?」


垣根「うお、やっべ。もう見つかった」(上空)
棺桶「……、……」ガタゴト


一方通行「」

打ち止め「白い翼の人が棺桶に座っているようにも見えるんだけど、ってミサカはミサカはぶわっ!」

一方通行「あンのクソメルヘン……道理で第四位が探しても見つからねェわけだよ、あはぎゃはッ!!!!」カチリ

打ち止め「うわっ、待って待ってミサカのこともちょっと考えてほしいなってミサカはミサカはハイテンションなあなたに安全運転を求めてみたりいいいい!」

一方通行「案ずることなかれ、ってなァ! オマエが背中にいンのくれェもォ慣れたンだよォ!」バシュンッ


麦野「あ、あれクソ垣根と第一位じゃない。上空かよ……」

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 01:15:38.29 ID:uXlmhuo70
上空

一方通行「かァァァきィねくゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!!!!!」

垣根「よう、って軽ーく挨拶してもダメっぽいな。どうだ? 背中に幼女乗っけた気分はよぉ!」

棺桶「……、……」ガタゴト

一方通行「おかげさまですっかり慣れちまったよ、クソメルヘンゾンビ」

垣根「おいおい、俺はたしかにメルヘン要素を持ったイケメンだが、ゾンビじゃねえ」

棺桶「……、……」ガタゴト

一方通行「イヤイヤ、死ンだにも関わらず復活したンだろォ? ゾンビ以外にどォ呼べっての」

垣根「十歩譲ってイケメンゾンビならまあ、許容範囲だな」キリッ

一方通行「……ほとンど譲ってねェぞそれ」

棺桶「……、……」ガタゴト

打ち止め(さっきからガタゴトしてる棺桶、一体なんなんだろう、ってミサカはミサカはじいっと観察してみるんだけど)

棺桶「……、……」ガタガタガタガタミシィ

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 01:20:21.76 ID:uXlmhuo70
一方通行「まァイイ。早くこれどォにかしろ」

垣根「えっなんのことぉ?」

一方通行「クソガキと俺を離せっつってンだよ!」

垣根「ええっとー、ていとく生まれたてだからわかんなぁい☆」

一方通行「……、……」

垣根「……、……」

一方通行「……、……」

垣根「……悪かった」

一方通行「……あァ」

垣根「でさ、その、テメェと最終信号の間に存在する未元物質のことなんだが」

一方通行「……ンだよ」

垣根「今さりげなく回析してみたら、どうも最終信号の微弱な電気のせいで形質が変わってるみたいでな」

一方通行「……まさか」

垣根「いや、ごめん。遊び心のつもりがまさかの大惨事、いやほんっとー悪いな!」ニヤニヤ

一方通行「……、……」イラッ

93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 01:24:34.61 ID:uXlmhuo70
打ち止め(中に誰かいるのかな、ってミサカはミサカはさりげなく生体反応を確認し――、!)

棺桶「……、……」ガタガタガタメキメキメシッ

一方通行「ところでよォ、オマエ、三下――いや、『幻想殺し』を知らねェか?」

垣根「知ってるけど、会ったことはねェな」

一方通行「ダウト」

垣根「はぁあ?」

棺桶「……、……」ギシギシガタガタッゴトンゴト

一方通行「イイことを教えてやンぜ? 第四位がオマエを探し回ってる、ありゃブチ殺し確定ってトコだ」

垣根「あー麦野ね。あいつも大概だよ、俺に敵うわけねえってのに」

一方通行「その麦野が教えてくれてさァ……その棺桶」

垣根「!」サッ

一方通行「初めはオマエの内臓でも入ってンのかと思ったが、そォいや第四位は『今朝見たときは持ってなかった棺桶』っつってたンだわ」

棺桶「……、……」ゴトゴトギシギシメキメキメキメキ

96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 01:27:44.13 ID:uXlmhuo70
一方通行「ンじゃオマエにとっては必要ねェモンなわけだ。少なくともその棺桶は、オマエの体の一部じゃねェ」

垣根「……へーえ。だったら、どうすんの」

棺桶「……、……」ゴトメキメキメキピシッバキッ

一方通行「で、まァまた麦野の言葉を借りるわけだがよ。今朝、オマエは上条と話した。間違いねェな?」

垣根「だからー、会ったことねえって……しらばっくれても通らねえみてえだな。会ったし話した、それで?」

棺桶「……、……」パキパキパキガンッゴトガタガタ

一方通行「さァて、問題です。『幻想殺し』こと上条当麻は、一体どこにいるンでしょォか!」ズガンッ

打ち止め「だっ、だめだよその棺桶を蹴飛ばしたら、ってミサカはミサカは――」

垣根「! しまっ――」

ベコッバキィ、キィー

棺桶「っててててて、……ようやく開いた、開きましたよ。まったくとんだ災難だぞちくしょ、ってうおわあああああああああッ!!!!」

ヒュルルルルルルルルルル

垣根「そりゃ上空でいきなり棺桶開けたら落ちるわ!」

一方通行「その発想はなかった」

97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 01:30:03.02 ID:uXlmhuo70
打ち止め「そこまで気を回しているんだって信じてたのに! ってミサカはミサカはヒーローさんに手を振ってみる!」

上条「振らないで! その手を上条さんに伸ばしてくださいませんかっ!」


棺桶「……、……」ガタ

棺桶「……落下していく感覚ですね、とミサカは焦らず騒がず底からそっと抜け出し裏に張り付きます」

17600「おお、落ちていく一方通行と上位個体、あとは第二位に上条当麻が見えます、とミサカは自分が一番安全であることを再確認します」

17600「え? どうしてお前はそこにいるのか? そりゃもちろんスネークですし、とミサカはここで盛大にネタばらし」

17600「これにはみんな苦笑い、ああそうそう。ミサカがネットワーク上で存在しないことになっていたのは、上条当麻の近くにいたからにほかなりません」

17600「まあ近くっつーか棺桶の板の隠し裏にいたわけですが、とミサカは棺桶をチョイスした垣根帝督に心の中でサムズアップしてみます」

17600「上位個体も気づいていたようですし、ネタばらしもすんだし、とミサカはさっさとパラシュートで帰路に着くことを選択します」

17600「あとミサカも>>92みたいなこと考えたんですけど、上位個体に言ったらそういうのはつまんないでしょって言われました。末恐ろしい幼女です」

17600「ではみなさん、アデュー」パシュッ

99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 01:32:23.82 ID:uXlmhuo70
pm04:30、とあるファーストフード店

打ち止め「うわー、またサンシャイニーが出なかったよ、ってミサカはミサカはハピネスセットにやきもきしてみたり!」

一方通行「オマケメインに考えてどォすンだよ、釣られてンじゃねェか」

上条「子供って案外そんなもんじゃねえ? このハピネスセットの趣旨はおもちゃで釣ることだろ」

垣根「おっ。俺サンシャイニーだったわ、最終信号にやるよ」スッ

打ち止め「わーいありがとーってミサカはミサ」

一方通行「いらねェ」ベシッ

打ち止め「!?」

一方通行「不審者から怪しいモン貰うなって黄泉川に習っただろォが」

垣根「おい待てコラ」

上条「いやー、体の節々が痛いのなんのって」

垣根「……、だからごめんって言ってんじゃねえか」

打ち止め「サンシャイニーかわいいんだけどなあ、ってミサカはミサカはカキネさんはともかくサンシャイニーに非はないことを主張してみる」

一方通行「チッ。好きにしろ」

102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 01:35:02.92 ID:uXlmhuo70
上条「そもそも、俺は今回なんで棺桶に閉じ込められてたんだ?」

垣根「だって、お前『幻想殺し』じゃん。お前の右手であっさり未元物質を無効化されたらつまんねーなって思って」

一方通行「……なンでオマエ生きてンの?」

垣根「科学ってすげー、この一言に尽きる」

一方通行「なンでオマエこンな馬鹿げた復讐してンの?」

垣根「俺はテメェと俺の役割を悟って死んだことになってるからな。ほら、一度悟っちゃったし派手に殺し合いすんのもなんかなー、と」

打ち止め「よくわかんないけど、カキネさんは平和主義者なの? ってミサカはミサカは首を傾げつつサンシャイニーをいそいそと光らせてみる」

一方通行「それはねェ」

上条「あ、ポテトおごってくれ。そしたらこの体の痛みとかも忘れてやるから」

垣根「仕方ねえな。好きなだけ食えよ」

一方通行「チキンおごれよ。ケンタのフライドチキンじゃねェと許さねェぞ」

垣根「お前におごる筋合いはねえな、だって復讐対象だもん」シレッ

105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 01:38:10.04 ID:uXlmhuo70
打ち止め「そういえば、カキネさんがミサカをこの人にくっつけたってことは、寝込みを襲ったってことだよねってミサカはミサカはもぐもぐ」

一方通行「……、……へェ?」

垣根「!? いや、結果的にはそうなるかもしれねえが俺はべつに  コン じゃねえしどっちかっていうと年上好きだし攫ったときもやましい気持ちは微塵もなくて」

一方通行「クソガキが寝てるとこを、攫ったンだったよなァ」

垣根「いや、まあそうなるんだけどだからべつに殺してやろうとかはもう思ってなくてな、ほんとちょっと悪戯心っていうか見て笑っちゃえっていうか」

一方通行「……、……」


  ――せいぜい見て笑って楽しむしかないわね――


一方通行「ニートのくせに、鋭い目をお持ちで、ってかァ?」

垣根「いやまあニートだけどでもそのうちまだ俺暗部になるかもしんねーしめんどくせーからやんねーけど俺ニートって言われるとちょっと違うっていうか」

上条「多分一方通行はお前に言ってるわけじゃないと思うけど、とりあえずナゲットもらうぞ」

106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 01:40:15.68 ID:uXlmhuo70
pm05:00

上条「やばっ、早く帰らねーとインデックスが餓死しちまう!」

一方通行「あンだけ食えば餓死はねェンじゃねェか……?」

上条「もしかして、またご馳走になったのか、あいつ」

打ち止め「死にそうな顔で一歩間違うと狂人レベルのシスターさんがウィンドウにへばりついてたの、ってミサカはミサカは数時間前を思い起こしてみたり」

上条「リアルに想像できた。申し訳ない、この通りだ」ペコッ

一方通行「イヤ、べつに構わねェよ。オマエの手のおかげでクソったれな未元物質もどォにかできたし」

垣根「クソったれとか言うな。排泄物よりは崇高だ」キリッ

上条「まあまあ、あんま喧嘩すんなよ。学園都市のツートップじゃねえか」ポン

一方通行「この死にぞこないと一緒にすンな」

打ち止め「その言い方はかわいそうだよってミサカはミサカはあなたを窘めてみる!」

垣根「そーだそーだかわいそーだ」

一方通行「……ンのクソメルヘン……」イライラ

上条「よくわかんねーけど喧嘩はダメ、絶対! んじゃなー!」

バタバタバタ

110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 01:42:13.76 ID:uXlmhuo70
一方通行「さァーて、と」コキコキカチリ

垣根「……おい、なにしてる? なんで肩回してんの? なんで電極スイッチ入れたの? 俺ら和解したんじゃねえの?」アトズサリ

一方通行「和解、だァ? ンな言葉、俺の辞書にはねェな」コツコツコツ

垣根「あー待って。ちょい待ち、悪かった。数時間くっついたままってめんどくさかったんだろうなあとかは! でもな!」ジリジリ

一方通行「でも、なンですかァ?」

垣根「見てて楽しかった」

一方通行「オマエの気持ちはよォーっくわかった。とりあえず飛ばしゃ麦野も気づくだ、ろォッ!」

ドガッ
バヒューン
キラッ

打ち止め「すごいねすごいね、今のあなたはまるでヒーローみたいなパンチだったねってミサカはミサカはさりげなく加減していたあなたを褒めてみたり!」

一方通行「加減はしたが、そォいうのは言わねェのが華ってモンだろォが。オラ、帰ンぞ」

打ち止め「はーい、ってミサカはミサカはそのうち落ちてくるであろうカキネさんの安否をちょっと心配しつつも、あなたの手に自分の手をからませてみるー」


垣根「頭すっげえ揺れるわ……しかもこのままだと落ちる」
垣根「加減したとかしてないとか以前に、満更でもねえくせして粋がってんじゃねえよ、クソもやし」

112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 01:45:52.96 ID:uXlmhuo70
pm06:50、ファミリーサイド

黄泉川「あっはっは! なにそれなにそれ、すっげー見たかったじゃんよー」

打ち止め「でも、ミサカ達はヨミカワを見たんだよね、ってミサカはミサカはあなたに相槌を求めてみたりっ」

一方通行「見たっつゥかは偶然視界に入ってきたンだがな」

芳川「ああ、それで結局誰の仕業だったのかしら。大方第二位の未元物質じゃないかと思っていたのだけれど」

一方通行「ゴメイトウ。考えてみりゃ、最初っからあいつ以外考えられねェイベントだったンだよなァ」

黄泉川「誰がやったことだろうが、楽しかったならいいじゃん。な、打ち止め」

打ち止め「うんっ! 普段はあなたと一緒にいられないからとっても楽しかった、ってミサカはミサカは笑顔で黄泉川に答えてみる!」

一方通行「……くっだらねェ。はしゃいでンじゃねェぞ、クソガキ」

芳川「あら。キミははしゃいでいなかったの?」

一方通行「誰がはしゃぐかクソったれ。もォ帰る」

黄泉川「まーまー待ちなって。今晩はうちで食べていくじゃん」

114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 01:49:12.26 ID:uXlmhuo70
一方通行「……メニューは」

黄泉川「煮込みハンバーグじゃん」

一方通行「食って帰る」

打ち止め「あなたは肉ならなんだっていいのね、ってミサカはミサカはハンバーグに釣られたあなたの子供っぽいところも大好きなんだけど」

一方通行「ハイハイ肉肉」

芳川「聞く耳持たずってところね。愛穂、わたしのハンバーグは大きめで頼むわ」

一方通行「オマエちったァ動けよ。あとハンバーグ一番でけェのは俺のモンな」

黄泉川「喧嘩はやめなさいじゃんよー。みんな等しく同じサイズだからな」

芳川「えー」
一方通行「えェー」
打ち止め「えええー」

黄泉川「なにお前ら……その連係プレイは何なんだよ」

芳川「仕方ないわね。じゃあさっさと準備して、一方通行」

一方通行「だから働けよクソニート。オイガキ、オマエ箸準備しとけ」ガタッ
打ち止め「おっけーってミサカはミサカは全員分の箸を丁寧にテーブルに置いていきまーすっ」

黄泉川「桔梗、なに偉そうにテレビ観てるじゃん」プツン
芳川「あっ、今いいとこなのに!」

116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 01:52:22.20 ID:uXlmhuo70
翌日、とあるセレクトショップ

一方通行(このブーツ、悪くねェな……けど安物臭が半端ねェ。この無駄なツヤを消せば……)

土御門「あーくせーられーえた!」バンッ

一方通行「!?」ビクッ

土御門「よう。剥がれたみたいでなによりだにゃー」

一方通行(ブーツに熱中しすぎて気づかなかった、だァ……?)

土御門「今後の参考と言っちゃなんだが、誰の仕業だったか、そもそもの経緯を詳しく教えてもらいたいものだな」

一方通行「……あァ、オマエにわかりやすく教えてやンよ」

土御門「?」

一方通行「『ひょンなコトから一方通行はクソガキを背負いましたがひょンなコトから犯人を特定しひょンなコトから三下に会いひょンなコトから』」

土御門「あーもういい、もういいぜよ」

一方通行「ンじゃ、訊くな」

118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 01:53:15.66 ID:uXlmhuo70
土御門「今回お前に話しかけたのはこれだけじゃない。まだ知らないとは思うが――第二位が蘇生した」

一方通行「……、……ぶはっ」

土御門「何がおかしい?」

一方通行「いンやァ? そンでその蘇生した第二位がどォしたよ」

土御門「研究所から逃げ出したらしい。羽ばたいて」

一方通行「……、……ぎゃはっ」

土御門「ともかく、そういうことだ。気をつけるんだな」

一方通行「わざわざご忠告どォも。いらねェ忠告だがな」

コツコツコツ

土御門「やれやれ、相変わらず愛想のないやつだにゃー。しかし、このブーツがお気に召したのかね」ピラッ

土御門「ってこれ、クロムハーツの……60万……えっ、6万じゃな……60万だ……」

土御門「これだから超能力者は!」


一方通行(ブーツと言えば、あのガキもそろそろ秋物買わなきゃならねェンじゃねェの。サンダルだったおかげで足がぶつかっても痛くなかったけどよォ)


オチなんてないけどおしまい!

120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 01:54:46.26 ID:uXlmhuo70
おまけという名の蛇足


 本当は。彼の宿泊しているホテルに運ばれる途中で目覚めていたのだ。
 ただ、そのことに気づいた垣根帝督がぎくりと身を震わせたとき、打ち止めはあえて笑顔で彼に頼み込んだ。
 どうして自分を攫ったのか、理由を問い質した上で。

 だいたい、あの人はいつだってミサカを安全な場所に置きたがるんだから――とは打ち止めの弁である。

 命を救ってくれた最強の少年は、打ち止めの命と引き換えに演算能力を失った。
 彼がなぜ自分を救ったのか。
 おそらくたったひとつの言葉では言い表せなくて、複数の理由や感情が絡み合っているのだろうと打ち止めは思う。
 彼女としても、一方通行という人間に対して抱いている感情はとてもではないがそう易々と他人に理解されるものではないし、されたいとも思わない。

 たとえば、御坂美琴。

 彼女は初め、受け入れてはくれなかった。妹達にとっての「仇」である一方通行の傍で、打ち止めが笑って過ごすこと。
 それはとても矛盾していて、見過ごせるものではなかったのだろう。
 初めて打ち止めがオリジナルである美琴に会ったとき、隣には一方通行がいた。無愛想で目つきの悪い、白い少年が。

 打ち止めの知る限りで、一方通行が美琴と直接的な接触をしたことはない。
 おそらく、彼なりに気遣っているのだ。

121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 01:56:22.74 ID:uXlmhuo70

 ひとと関わることの苦手な打ち止めの「あの人」は、自分の傍に誰かがいて傷つくくらいなら、その人物を先に傷つけて遠ざけて二度と傷つかないように守り通す。
 そんな、無器用な守り方しか知らない少年なのだから。

 ――んじゃさっさとくっつけちまうけど、俺のことは喋らないでくれよ? 小さなお嬢さん。

 垣根は物分かり良く頷いて、打ち止めの願いを聞き入れた。
 学園都市第二位の実力は確かなもので、彼は計画通り打ち止めを一方通行の背中に負ぶわせ、そのまま接着させた。

 打ち止めは未元物質がどんな能力なのか詳しくは知らない。
 同時に、一方通行と垣根帝督の間にあった――ともすれば垣根の一方的な確執も全貌は把握できていなかった。
 けれど、お嬢さんとあのもやしをちょっとくっつけて遊びたくなってな、と笑う垣根の顔は、すっきりとしていたから。
 未練だとか、恨みだとか、そういった類の感情はその瞳に映ってなどいなかったし、どちらかといえば。

(いたずらっ子みたいな笑顔だったな、ってミサカはミサカはカキネの笑顔を思い返してみる)

 あれが本来の彼であるとすれば、きっと一方通行のいい友人になれただろうに。
 一方通行に言ったら間違いなくチョップを喰らうであろうことを考えて、打ち止めはくすりと笑みをもらす。

 細い細いと思っていた彼の体は、それでも打ち止めよりは大きかった。
 未元物質によって接着されている以上、一方通行が打ち止めの体に腕を回す必要はどこにもない、けれど彼はしっかり打ち止めを支え続けていた。
 そのことがひたすらに嬉しくて目の前の薄い背中にぎゅうとしがみついた彼女の思いなど、一方通行は知らないだろう。

 それで、いい。知ってもらおうとは思わないから。

122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 02:00:25.48 ID:uXlmhuo70

 打ち止めは、数時間一方通行の背中に乗っていて、楽しかった。本当に楽しかったのだ。
 なぜなら彼女は誰がふたりをくっつけたのかちゃんと知っていて、頃合を見計らって空に浮いている垣根を見つければいいとわかっていたからである。

「オイ、まだ寝ねェのかよ」

 打ち止めの隣でソファに座っていた一方通行が、時計を見ながら呟く。短針は12を指している。
 子供は寝る時間だと言わんばかりの表情をしていた一方通行はまったく寝る気配がない。
 もしかすれば、打ち止めが寝入った後にこっそり帰る心積もりかもしれない。

 いつもそうだ。打ち止めが会いたい会いたいとせがむから仕方なく、といった体で黄泉川のマンションに訪れ、しばらくぐったりとソファに寝そべってから二言三言、会話する。
 気分がよければそのまま夕食をご馳走になっていくし、仕事があるだとか言ってそのまま帰ってしまうときもある。
 一方通行のライフスタイルは杳として知れない。
 聞いてはいけないのだと、打ち止めもなんとなく察している。

「んーと、あなたが寝るならミサカも寝ようかな、ってミサカはミサカは深夜番組を楽しめるほど大人な年齢ではないことを告白してみたり」

「うっせェ、寝ろ」

 苛立ちを隠すことなく前面に押し出す一方通行の目を見て、打ち止めは再び密やかに笑う。
 普段と同じように振る舞ってはいるものの、今日のおんぶ事件はそれなりに堪えたらしい。
 いつもなら夜は彼の活動時間なのだろうが、今日の彼はとても眠そうだ。疲れているようにもみえる。

「じゃああなたは寝なくてもいいからミサカに子守唄を歌って! ってミサカはミサカはそしたらちゃんと眠るから!」

123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 02:02:07.57 ID:uXlmhuo70


「……クソガキ」

 べし、と鮮やかなチョップが打ち止めの額にヒットする。
 どうせ、歌ってくれるわけがないと思っていた打ち止めは、予想通りの反応に苦笑して立ち上がり――あれ、と首をかしげた。
 寝室に行こうとした彼女よりも先に、一方通行が立ち上がったからだ。

 かつん。彼のつく杖の音が響く。

「あら、キミも寝るの?」

 テレビを観ていた芳川が顔を向けた。
 言葉を発するでもなく、ただ首を振って否定した一方通行が、打ち止めの寝室として使用している部屋に向かって歩いていく。
 え、え、とわけが分からないながらも打ち止めは彼についていった。

 彼は、照れ屋だ。そしておそらく、言わなくてもわかるだろう、と妙なところで高を括っている。

(それは、信頼されてるってことでいいのかなあ、ってミサカはミサカはあなたの後ろを歩きながら考えてみるけど)

 一方通行は打ち止めのベッド前まで歩くなり、どかっとベッドの端っこに座った。
 そして、不思議そうに自分を見つめる少女を不機嫌そうに手招きする。
 まだわかりきっていない打ち止めが、ちょこんと一方通行の隣に腰掛けた。
 直後、バカかオマエ、と一方通行からもう一度チョップを喰らって、打ち止めは思わず一方通行を見た。
 何か、言い返そうと思ったのだ。

 それなのに。

124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 02:03:10.42 ID:uXlmhuo70


 一方通行は、自分でも向いていないとわかっているのだろうか。
 顔を片手で覆い、打ち止めとは反対のほうを向いて、小さな声で「イイから寝ろ」と呟いている。
 その様子が年相応で、普段の大人びていてどこか世間を舐めきったような一方通行はどこにもいなかった。

「子守唄は? ってミサカはミサカはこっちに顔を向けてくれないあなたに訊ねてみる」

「……心配しなくても、オマエが寝るまではここにいてやる。だから寝ろ」

 ばふん、と乱暴に布団をかけられて、打ち止めは慌ててベッドにもぐりこむ。
 いると、言ってくれた。めったに「そんな言葉」を口にしない彼が、ぶっきらぼうに、でもたしかに、約束してくれた。
 一方通行は、守れない約束はしない。打ち止めが一番知っている。
 できない、守れないと思うことは、最初から約束しない。その代わりに、守ることのできる約束は、ぜったいに破らないのだ。

「えへへー、ってミサカはミサカはあなたがすぐ傍にいる幸せに浸りつ、つ、……眠って、み、……」

 ぽんぽんと布団越しにあやされたような気がした。
 慣れていない、どこか不規則なリズムで、自分が眠りにつくのを後押しされた気がした。
 打ち止めはゆっくりとまどろみ、夢の世界へと沈んでいく。
 おやすみ――もしかしたら、そんな言葉も言ってくれたのかもしれないけれど。

126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 02:05:14.82 ID:uXlmhuo70

 翌朝、打ち止めがごしごしと目を擦る頃には、ベッドの上の彼のぬくもりは消えうせていて、昨日の出来事はまるで嘘だったかのように。
 普段と変わらない、一方通行のいない一日が始まる。

 けれど、聡い少女はわかっている。

「あなたはずっとここにいてくれたんだね、ってミサカはミサカは乱れていない布団を見て微笑んでみたり」

 寝相のあまりよくない打ち止めは普段布団をベッドから落としてしまっているのに、今朝は布団をきちんとかぶっていた。
 おそらく長い間、一方通行は傍にいた。自分がしっかり眠るのをその目で確認して、帰ったのだと打ち止めは推測する。
 それは、まるで、――

「やっぱり、あなたの傍が一番安心するなあ、ってミサカはミサカはここにいないあの人に呟いてみる」

 彼に、甘やかされているようで。
 悪くない一日だったなあ、と昨日を振り返って思うのが自分だけでなければいいのに、と打ち止めはやわらかく笑い、朝食のために食卓へ向かったのだった。


                       end


146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 09:53:49.00 ID:uXlmhuo70
おまけという名の蛇足(2)


【おんぶ】一方通行が上位個体背負ってるけど【剥がれない】

1 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10032
とりあえずパフェおごらせた

2 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka19090
( ゚∀゚)o彡゚感覚共有!感覚共有!

3 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10039
>>2は食欲抑えるためかしらんがやたら感覚共有強制するよな
なにそのダイエット法

4 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10777
学園都市組有利すぎワロタ

5 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka13577
そうか、ダイエット法だったのか…
なにそれずるい

147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 09:55:49.69 ID:uXlmhuo70

6 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10032
お前らwww話wwww聞けwwwwww
これからセロリどうするよ>>10

7 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka11589
なんでおぶってるの?  コン なの?そういうxxxなの?ねえねえ
って訊く

8 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka11801
ポッキーはメンズ派みたいですが人間もメンズが好きですか?
って訊く

9 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka14510
ちょ、待てよなんで一方通行さんとファミレスいんだよ
なんで幼女背負ってんだよなんでべったりくっついてんだ
なんか幼女せせら笑ってね? ミサカせせら笑われてね?
あれ? これ喧嘩売られてね? 幼女に喧嘩売られてんじゃね?
え? おい 買うぞ

10 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka14889
とりあえずパフェ食えなそうだし一方通行にあげればいいんじゃね

11 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10032
>>10
さすが姉御、安価で俺の腹の心配までしてくれるとは///

とりあえず食べかけくれてやるわ

148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 09:58:33.38 ID:uXlmhuo70

12 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka19827
っつかなんでセロリは幼女背負ってんのかkwsk

13 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10039
シラネ
スネークいないのスネーク

14 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka13874
でも一方通行嫌がってはいないな
若干疲れが見えるけど

15 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka12525
そりゃ  コン だからなjk
幼女が背中に抱きついてたら嬉しい人種だからなjk

16 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10032
……スネークいない?

17 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka14889
みたいだな
ていうかさっきから一方通行の姿勢低すぎないか

18 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka18264
テーブルに額くっつく寸前wwwwww低姿勢乙wwwwwwwwww
いますぐテーブルになって額にゴンッてしてやりてーwwwwwwww

19 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka20000
セロリたんがテーブルで公開xxxxすると聞いて

149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 10:01:56.16 ID:uXlmhuo70

20 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka13577
セロリ派マジぱねえマジきめえwwwpgrwwwww

21 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka14510
一方通行さんの画像うp!!!!!!!!!!!!
うpうpうppppppppppppppppp

22 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka12345
うわあ^^;

23 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10032
仕方ねーな
ほらよhttp://up3.misakaloader.net/rotarelecca/src/orz1203.jpg

24 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka19191
テラwwwwww低wwwwwww姿wwwwww勢wwwwwwww

25 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka11216
なんぞwwwww超wwwwwwペコリwwwwwwwwwwww
頭下げてるってもんじゃねーぞwwwwwwwwwwwwwwwwww

26 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10039
つむじwwwwwwwwwwww見えてるwwwwwwwwwww
つむじさんチィースwwwwwwwwwwwwwww

27 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka16992
幼女も幼女で平然と食ってるよなwwwwwwwwwww
さすがぱねえwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 10:16:43.13 ID:uXlmhuo70




303 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka18264
あみこみ一方通行、だと……いや全然ときめかねーけど萌えねーけど
むしろ気色悪いけど あみこみ(笑)とかねーよまじねーよ

304 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10032
あっじゃあうpんなくていいよなwwwwwww
若干wwwwwウェーブがかったセロリとかwwwwwww
誰得だもんなwwwwwwwwpgrwwwwwwwwwwww

305 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka14510
いややめてくださいほしいですおねがいしますください動画でください

306 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka13577
上位個体がログインしてないから堂々とクレクレしてるお花畑

307 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka17601
おい スネークから連絡きた!

308 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10032
なんて?
ってか>>307はスネークの緊急連絡個体かwww

309 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka17601
上位個体は寝てるときに攫われて空飛んでたってよ
でもさあ

151: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 10:25:32.83 ID:uXlmhuo70

310 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka19090
でもさあ?

311 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka14889
仮にも上位個体だから、攫われて空飛んだなら起きるだろ常識的に考えて

312 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka12682
つまり…どういうことだってばよ

313 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10777
上位個体は好きでそうしてるってことじゃね

314 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10032
…なんかさー、気のせいかもしんねーけどさー

315 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10039
どした

316 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10032
幼女が余計なことすんなって言ってるような気がすあbbbbbbbbb

317 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka20000
余計なことすんなって言われるとなwwwwwww
やっぱセロリたんの汗なめなめしあbbbbbbbbbbbbbbbbb

318 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka19090
運営様こんにちは! 今日はお日柄も良く、いいおんぶ日和ですね!
一方通行さん頼りがいのあるイケメンですね!

152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 10:34:25.42 ID:uXlmhuo70

319 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka13577
運営様こんにちは! カレーライスおいしかったですか?
一方通行さんの背中って素敵なポジションでしょうね!

320 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10039
運営様こんにちは! どうして背中に乗っているのかわかりませんがよかったですね!
俺らミサカ一同も運営様が幸せそうでなによりですって話してましたよ!

321 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka20001
みんなこんにちはーってミサカはミサカは元気良く挨拶してみる


なあ、20000号は何なの?馬鹿なの?死ぬの?

322 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka18264
変 ざまあwwwwwww自らお仕置きくらうとかドMですね本当にry

323 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10033
ドMと聞いて
低姿勢なご主人様もなかなあbbbbbbbbbbbbbbb

324 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10032
あのー、運営

325 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka20001
ん、なーに?

153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 10:39:29.18 ID:uXlmhuo70

326 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10032
もしかして俺邪魔っすかね?

327 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka20001
邪魔じゃないけど、あの人が早々に気づくような手助けは控えてほしいなっ

328 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10032
サーセンした! ほんとサーセン思い出しました用事思い出しました!
いますぐ失礼します!!!

329 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka20001
そう? じゃあわかった、ミサカもちょっと戻るねー



20000号覚悟しとけよ

330 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10039
運営様乙っす!マジ乙っす!

331 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka13577
しばらくエンジョイしてくださいね!ほんとこっちに顔出さなくていいんで!

332 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka19090
運営様、よいおんぶタイムを!

333 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka14510
……ふぅ、やれやれだぜ

155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 10:46:42.74 ID:uXlmhuo70

334 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10032
お花畑最近賢くなったな

335 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka20000
お仕置きこそ至高wwwwwwwww
ところでセロリたんの動画マダー?

336 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka15551
まだ言ってんのかwwwwwさすが変 懲りねえ歪みねえ

337 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka17601
スネークが「棺桶なう」って

338 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka18639
どこ行ってんだスネークwwwwwwwwww

339 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10032
頭くらくらする
動画だっけ? もういいくれてやんよ

340 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka14510
wktkwktk

341 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10032
http://www.misatube.com/watch?v=oneway

156: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 10:54:41.12 ID:uXlmhuo70

342 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka14889
>>340は見ないほうがいい

343 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka19090
なんというwwwwww
  コン とwwwww幼女のwwwwデートwwwwwwwwwww

これはひどい

344 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10032
これしか許可下りなかった
ざwwwwwまwwwwwwあwwwwwww

345 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka20000
運営に髪いじられたり怒られたりしてるセロリたんにはMの資質があります(キリッ

346 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka16288
まあドがつくSだけどな・・・それにしてもまるで休日のお父さんだ

347 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka14510
うわあああああああああああああああああああああああああん!!!!!
SATSUGAI!SATSUGAIせよ!サツガイせよおおおおおおおおおおおおおお

348 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10039
発狂ワロタ

157: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 10:56:47.65 ID:uXlmhuo70
御坂妹「まあ上位個体ってなんだかんだで一枚二枚上手だよな、とミサカは上空でバトるツートップと棺桶を見て呟き……」

御坂妹「oh? なんかあの棺桶、動いてね? こえー、とミサカはその場から立ち去ります」

御坂妹「……と、思いましたが」

17600「よっす、とミサカはパラシュートをたたみながら挨拶します」

御坂妹「これはこれは、行方不明のスネークさん、とミサカはハイタッチします。棺桶なうの意味もわかりました」

17600「あー、この件なんだけど最初から幼女、じゃねえ運営、じゃねえ上位個体は全貌を知ってたみたいなんだぜ、とミサカは情報を漏洩します」

御坂妹「マジでか」

17600「きっかけは第二位だったらしいけどな、とミサカは付け加えます。つーか腹減った、どっかで何か食わね?」

御坂妹「そういえば最近ハピネスセットのサンシャイニーが気になってんだわ、とミサカは日曜アニメも視聴していることを明らかにします」

17600「んじゃ行くか、とミサカ達は連れ立って目指すはファーストフード店です」


end

165: 一方通行「……反抗期なンだよ」 2010/08/12(木) 12:12:55.58 ID:uXlmhuo70
とあるファミレス

上条「ああ、お前が?」

一方通行「ブチ殺すぞ三下ァ」

上条「えっ、違うのかよ」

一方通行「どこをどォ見たら俺が反抗期に見えンだよ」

上条(むしろ一生世界に対して反抗期って感じもする)

一方通行「失礼なコト考えてンだろオマエ」

上条「いやいやまさか。まさか死ぬまで反抗期とか考えてませんよ上条さんは」

一方通行「……ほォ」カチリ

166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 12:14:40.24 ID:uXlmhuo70
一方通行「……、……」シュッシュッシュッ

上条「うおっ、や、やめろ! やめてくださいすみませんでした謝りますから無言でナプキン投げてこないでえ!」

一方通行「ンで、話を戻すわけだが」シュッ

サクッ ピリッ

上条「ぎゃああああっ! 最後の最後で頬にかすった! 痛え!」

一方通行「反抗期なンですよねェ、ウチのクソガキが」

上条「くっそー、ピリピリする……いってえ……」

一方通行「いや、俺は反抗期なンざ体験したことねェしさァ、正直反抗期ってどンなモンかよくわかンねェンだがな」

上条「傷口にお冷くっつけたら気持ちいいんじゃ、った! 気持ちよくねえなやっぱり」

一方通行「会いに行くじゃねェか。俺の目もロクに見ねェまンま『ミサカはミサカは用事を思い出したのでー!』とかなンとか言って消えるンだよ」

上条「あ、段々痛みが麻痺してきましたよこれ」

一方通行「用事ってなンだよ。このクソ忙しい俺がわざわざ会いに行ったってェのに俺に勝る用事があンのかコラ、と思わざるを得ねェわけだ」

上条「むふう」

一方通行「話聞いてっかオマエ」

上条「だからお前が打ち止めに顔も見たくないと思われてるってことだろ」

167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 12:18:02.12 ID:uXlmhuo70
一方通行「……クソォ、反論してェのに反論の余地がねェ」

上条「だいたいそれ、本当に反抗期かよ。反抗期なら周りの大人全員にツンツンするもんじゃねえのか」

一方通行「そォいえば、先々週こンなことがあった――」




芳川『あら一方通行。突然やってくるわね、キミは』

一方通行『突然来ちゃ悪ィのかよ』

黄泉川『んー、悪いってわけじゃないじゃん。でもなあ』

一方通行『あ? ……オイ、あのガキはどォし』

パタパタパタ

打ち止め『ヨシカワヨミカワー、みてみてこのキャミソール似合うかなーってミサカはミサカ、あああああああッ!!』

一方通行『うっせェな、下着姿ではしゃいでンじゃねェぞクソガ、』

打ち止め『んなっ、な、ん、なんであなたがここにいるのってミサカはミサカは決死の逃亡を図ってみる!』

バタタタタタ バタン!

一方通行『……はァ?』

芳川『だから言ったでしょうに』

168: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 12:20:43.81 ID:uXlmhuo70
一方通行『意味がわからねェ』

黄泉川『えーっと、つまりそういうお年頃じゃんよ。仕方ない仕方ない』

一方通行『お年頃ってなァ……今さら下着姿を恥らわれても、こちとら初対面で全裸見てンけどよォ』

芳川『それはそれ、これはこれ。さ、お茶でも出して飲みましょうか』

一方通行『客人に茶ァ出させるってどォいう神経してンだオマエ』




上条「それは……一方通行限定の反抗期だな」ゴクリ

一方通行「やっぱりそォ思うか上条……俺も薄々感づいてたンだが」

上条「ああ。確実に反抗期だ、お父さんと下着を洗いたくないレベルの反抗期だよ」

一方通行「俺まだ10代だしあンなでけェ娘いらねェけどな」

上条「13歳の母もいるんだ、16、17歳の父がいたっておかしくねえよ。全然普通」

一方通行「俺が父親ならまずはあの口調を改めさせてェわ」

上条「ミサカはミサカはーってやつか。あれ、本当に混乱してるときは外れるんだぜ?」

一方通行「なン……だと……?」

169: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 12:24:14.36 ID:uXlmhuo70
上条「ともかく、反抗期はじっと待つしかない」

一方通行「ヤだ」

上条「どうせ今の打ち止めに何を言ったって暖簾に腕押しだぞ?」

一方通行「べつに反抗期自体は構わねェよ。まァそォいうお年頃ですよねー、で解決だ。けどよォ……」

上条「なぜ自分にだけ反抗期なのかと。その点に憤りを覚えていると」

一方通行「イエス、ザッツライト。俺にだけ反抗期とか、それただ嫌われてるだけじゃねェの? みてェな」

上条「たしかに……うん、反抗期じゃないな。嫌われてるんだよ、顔も見たくないほどに」

一方通行「二回も言うなボケ」

上条「寂しいなー一方通行、さーびーしーいーなー」

一方通行「音に乗せて同情すンなボケ」

上条「反抗期 一方通行 大弱り 打ち止め 嫌ってるかも」

一方通行「五七五七七に合わせてンじゃねェェェエエエエエ!!!」ビュンビュンビュンッ

上条「わ、待った待ったごめんなさい申し訳ないです謝りますからフォークとナイフ投げないでえ!」

一方通行「なァにが『嫌ってるかも☆』だコノヤロォォォオオオオオ!!!!!」ヒュンビュンシュンビュンッ

上条「そんなポップに言ってない! そこまで馬鹿にしてませんからぁぁぁああああっ!」

171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 12:27:37.02 ID:uXlmhuo70
上条「両頬に損傷あり」

一方通行「出会い頭に嫌われンなァ慣れてンだが……めンどくせェな」

上条「両頬に甚大な被害が見受けられます」

一方通行「……だから関わりたくなかったンだよ」

上条「両頬! 痛い!」

一方通行「っせェな自業自得だろォがよォ! ちょっとくらいシリアスやらせろ!」

上条「はっ、いいぜ。お前が俺の両頬の傷を無視してシリアスキャラを気取ろうってんなら――まずはそんなお前に現実を突きつける!」

上条「いいか、お前は嫌われちゃったんだよ! 打ち止めに!」

一方通行「オマエは一体何度俺の繊細な心を傷つければ気が済むンだろォなァ! もォ俺の心は粉々だぞクソったれ!」

上条「そうだ傷つけ、傷つきまくれ! 心が粉々になったなら取り替えればいいじゃねえか!」

一方通行「俺は愛と勇気だけが友達のヒーローみてェに取り替えたら復活とかそォいうンじゃねェンだよ!」

上条「何度でも何度でもっ、勇気100倍になれよ! こどもたちに顔を分け与えてあげろよ!」バンッ

一方通行「ごめンもォついてけねェ! つゥかテーブル叩くなコーヒーこぼれンだろォがァ!」ギュッ

上条「あなたはコーヒーとわたし、どっちが大切なのよ!」バンバンッパシャッ

一方通行「何のスイッチ入ったンですかァこいつ! しかもコーヒーこぼしたしよォ!」

172: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 12:30:43.51 ID:uXlmhuo70
数分後

上条「はあ、はあ……」

一方通行「はァ、はァ……」

上条「で、お前はどうしたいんだよ」

一方通行「イヤまず先に俺のコーヒーこぼしたの謝れよ」

上条「悪かった。ほんっとーに悪かった。金ないから弁償できねえけど、この通りだ」ペコゴツッ

一方通行「……すンませン、そンなテーブルに額ぶつけるレベルまで頭下げなくていいンで……」

上条「で、お前はどうしたいんだよ」

一方通行「切り替えの早さがぱねェなオマエ」

上条「で、お前はどうしたいんだよ」

一方通行(三回も同じこと真顔で言いやがった)

上条「で、お前はど」

一方通行「どォしたいもこォしたいもねェよクソったれがァァァアア!!!」バンッ

上条「おっ、落ち着け! コーヒーまたこぼれんぞ!」

一方通行「大丈夫だ、安心のベクトル操作でコーヒーの安全は守られていますゥ!」バンバンッ

174: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 12:32:09.98 ID:uXlmhuo70
上条「話が脱線しまくりでコーヒーも脱カップしまくりなんだけどさ」

一方通行「それ全然うまくねェ」

上条「うっせーよ。それで、打ち止めがお前にだけ反抗期なわけじゃん、これからどうすんだよ」

一方通行「だからさァ……その疑問を解決するためにオマエを呼ンだンだっつの」

上条「パードゥン?」

一方通行「オレ、オマエ、アドバイス、ホシイ」

垣根「オウ、ナイスアイディーア」

上条「イェア、ナイスアイ……」

一方通行「……、……」

垣根「……あ? どした、そんな固まっちゃって」

一方通行「……、……えっ?」

上条「? 誰だこのイケメン」

垣根「やだ照れる~、素直な少年にはパフェを奢ってやるよ。すみません、パフェ追加でー!」

175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 12:35:00.87 ID:uXlmhuo70
一方通行「……イヤイヤイヤ」

上条「だから誰?」

垣根「ども、学園都市の第二位張ってます、垣根帝督いいますよろしゅうよろしゅう~」

一方通行「ド、チ、ラ、サ、マ?」

垣根「水臭えな第一位。あんなに激しくやりあった仲じゃねえか」

上条「やりあ、っ!」

一方通行「ナニそこイケナイ事実に気づいちゃいましたーみてェなツラしてンだボケ」

上条「あとはおふたりでごゆっくり……」

一方通行「オマエ真剣に病院行け」

垣根「そうだそうだ、俺だってこんな貧相なもやしは返品する。クーリングオフだ」

上条「ってことは一度味わって……!?」ガクブル

一方通行「隅っこに寄ってンじゃねェェェエエ!!! なンなの!? オマエらマジなンなの!?」

176: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 13:00:35.12 ID:uXlmhuo70
数分後

一方通行「とにかく、反抗期なンだよ」

垣根「へー」

一方通行「心底どォでもイイみてェな顔してンなクソメルヘン」

垣根「いや、  コン に負けちゃったなんてなー、と思って」

一方通行「  コン じゃねェ。そォいうのじゃねェンだよ」

上条「いや、わかるぞ。わかる、一方通行の気持ちが上条さんにはよーくわかります」

一方通行「さっすが三下だァ! わかってくれるか、この、雛鳥に指噛まれたよォな気持ち……」

上条「ああ、えさを与えたのに些細なことで噛み付かれる気持ち……」

垣根「テメェら相当面白い家庭環境なんだな」パクリ

一方通行「あァ、パフェはオマエが食うのか」

上条「てっきり俺におごってくれるんだとばかり」

垣根「考えてみたら俺が少年にパフェを奢る理由なんざ欠片もねえからな。もぐ」

178: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 13:02:44.93 ID:uXlmhuo70
一方通行「もっとも、俺のこの手は血に汚れてやがる……清廉潔白なガキの傍にいよォとしたのが間違いかもな」

上条「! そんなことねえよ!」ガタッ

垣根「うおっ、パフェが!」ガード

上条「お前の手が汚れていようが綺麗だろうが! 打ち止めは、そんなお前が好きなんだよ!」

一方通行「はァ?」

上条「細けぇこたぁいいんだよ、いいから打ち止めに会いに行けよ!」

一方通行「イヤ、だからァ……」

垣根「会いに行ったら逃げられたんじゃなかったっけ?」シャクシャク

上条「あっ」

一方通行「つゥか嫌われた嫌われた連呼してたのオマエ」

上条「ああっ」

垣根「俺の未元物質でコーンフレーク的なモン作れねえかなあ」シャクシャク

179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 13:04:18.62 ID:uXlmhuo70
一方通行「そら見ろ対処できねェじゃねェか」

上条「上条さん一生の不覚……」

一方通行「まァ、もォ一緒に住ンでねェし、会いに行かなきゃ何の問題もねェンだがよ」

垣根「なんか悔しいんだろ、お前」シャクシャク

一方通行「俺にだけ反抗期ってェのが納得いかねェ。芳川に反抗期ならありえンのになンで俺」

上条「普段無愛想だからじゃねえの」

一方通行「そンなに無愛想か」

垣根「無愛想の王道を突っ走る勢いで無愛想だな。俺みたいに営業スマイル磨けよ」キリッ

一方通行「うさンくせェ。きめェ。うぜェ」

上条「……そうだ!」

一方通行「あン?」


上条「今日から愛想の良い一方通行を目指せばいいんだよ!」


一方・垣根「「」」

192: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 14:30:41.58 ID:uXlmhuo70
一方通行「たしかに俺は愛想は良くねェ」

上条「わかってんじゃん」

一方通行「だが、俺にも守るべきキャラっつゥモンがあンだよ」

垣根「俺はその点常識が通用しねえから気楽でいいわ」

一方通行「イイよなァオマエはぽンぽンぽンぽン蘇ってよォ!」

上条「えっ、一度死んでるのか?」

垣根「被害者俺。加害者こいつ」

一方通行「元を辿れ元を。被害者俺、加害者こいつ」

上条「どっちだよ」

垣根「先に手を出したのは俺なんだけど、結果的に倒されたのも俺」

一方通行「つまるところ、因果応報自業自得」

上条「なんかよくわかんねえけど仲良くないのはわかった」

193: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 14:38:18.36 ID:uXlmhuo70
上条「でも、愛想を良くしたら打ち止めも反抗期が止まるかもしれねえだろ?」

一方通行「ねェよ。なンでクソガキの反抗期と俺の愛想の悪さが連動してンだよ」

垣根「その、すぐ相手に言い返すのがだめなんだって。いいか……今のシーンは」


垣根「『なるほどね……可愛い打ち止めのためなら、一丁肌を脱いでやるよ』みたいにだな」


上条「……、……」

一方通行「……、……」

垣根「……ごめん」

一方通行「あァ。オマエはホスト崩れだからイイかもしれねェが、ソレを俺がやったらとンでもねェことになンぞ」

上条「……想像はした。想像して不思議な感情が芽生えた」

一方通行「そンな感情は摘めェ!」

194: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 14:44:15.12 ID:uXlmhuo70
垣根「じゃあさ、ちょっと俺の知り合い呼ぶからそいつと愛想よく会話してみろよ」

一方通行「……オマエの知り合いってロクでもねェのしかいねェだろ」

上条「お、じゃあ俺も知り合い呼ぶよ。そうやって徐々に慣らしていけば、最終的には誰にでも愛想よく振る舞えるんじゃないか?」

一方通行「その名案だね! みたいな顔やめろ」

垣根「あ、もしもし? 俺俺」

一方通行「一昔前の詐欺かァ!」

上条「もしもーし、俺だけどー」

一方通行「だからオマエら電話相手にちゃンと名乗れや!」

垣根(俺よりよっぽど常識あんのに愛想ねえもんな)

上条(ってかこいつ呼んでよかったのか……?)

196: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 14:48:17.05 ID:uXlmhuo70
と、いうわけで

心理定規「きたけど」

垣根「やっほー」

一方通行(ドレス……?)
上条(昼間からドレス……?)

心理定規「あなた言ったわよね、ちょっと今から麻雀しようぜって。どういうこと? ファミレスでどう麻雀するのよ」

垣根「まあまあ、あれは嘘だ。ちょっとこの白いの見てくれ、こいつをどう思う」

一方通行「白いのだァ!?」

心理定規「……第一位、よね。どうしてここに」

一方通行「どォしてもこォしてもね、」

上条【愛素よく!】←クリップボード

一方通行(どっから出したあのクリップボード……、つゥか愛想だろォが、愛素ってなンだ愛の要素か)

一方通行「あー、っと……たいした用事じゃねェンだけど。ちょっとこいつらと駄弁ってたンだ」

垣根(wwwwwwきっめwwwwwwww柔らかい口調きっめwwwwwwwwwやっべwwwwwwww)

197: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 14:54:14.24 ID:uXlmhuo70
一方通行(腹立つ腹立つ腹立つ腹立つ腹立つ腹立つ腹立つ腹立つ腹立つ)

心理定規「……あなた、垣根と駄弁るほどの仲なの?」

一方通行「ンなわけね、」

上条【微笑んで肯定】

一方通行「……あァ。俺と垣、……帝督は昔なじみで」

上条【親友(ツレ)】

一方通行(言、え、る、かァ!)

上条【じゃなきゃ、心友(マブダチ)】

一方通行(もっと言えねェ!)

垣根(心理定規の顔wwwwwポカーンwwwwwww置いてかれてるwwwwwwww)

心理定規「昔なじみで?」

一方通行「……地元じゃ負け知らずだったンだよ。なァ?」

垣根「SI! おーれたちは、って思わず歌っちまったじゃねーかおい」ビシッ

199: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 14:59:36.66 ID:uXlmhuo70
心理定規「へ、へえ……よかったじゃない、友達ができて」

垣根「えっ俺?」

上条【ええ、俺たちはふたりでひとつでした】

一方通行(どこの修二と彰だよクソったれ!)

心理定規「あなた、いつも自分と釣り合う仲間がいないってごみ箱蹴飛ばしてたでしょ」

垣根「なんでそれここで言うのお前!?」

一方通行「バカキネ、ごみ箱に謝れ」

上条【すみませんでした!】

一方通行「オマエはイインだよ! なンでオマエが謝ったンだ今!」

心理定規「えっ、ああ……そうして人がテーブルの下にいるのよ!?」

上条【緒事情で】

一方通行「だァかァらァァァアア! 漢字! ご・ン・べ・ン!」

上条【緒事請で】

一方通行「そこじゃねェ……あァもォイイわ」

200: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 15:02:43.87 ID:uXlmhuo70
心理定規「前から思っていたのだけれど」

一方通行「あン? ……あァ、ナニ?」

垣根(顔wwwwwwそのwwwwwww若干見下したような角度wwwwwwww)

心理定規「あなた、何を食べたらそんなに細くなれるの?」

上条【ベジタリアンです】

一方通行(むしろ肉派だボケ)

垣根「こいつ毎日カロリーメイトだぞ」

心理定規「なるほど……」

一方通行「違ェよ! ……あー、違う。俺は普段肉ばっか食べてますンで」

垣根(ちくしょうwwwwwなんでwwwwwがんばってんだろうなこいつwwwwwwwww)

上条【チキンからポーク、ビーフまですべて俺のテリトリーです(キリッ】

一方通行「……チキンからポーク、ビーフまですべて俺のテリトリーです」キリッ

心理定規「肉類全般、ってこと……!?」ゴクリ

一方通行(親近感どころか若干怯えられたンだが)

202: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 15:07:47.56 ID:uXlmhuo70
心理定規「あ、時間だ。じゃあ私はこれで行くから」

垣根「おー、ありがとなーわざわざ」

心理定規「……第一位さん」

一方通行「あン……じゃねェ、はい?」

心理定規「もっと無愛想な人間だと思っていたけれど、けっこう面白かったわ。それじゃあね」

カツカツカツ

上条「大っ、成っ、功ぉぉぉおお!!!」ガタガタッ

店員「お客様、テーブル下からお出になる際はもう少しお静かにお願いします」

上条「あ、すんません」

一方通行「ツレが迷惑かけました」

上条「!」

一方通行「……借り返しただけだ」キリッ

垣根「借り返しただけだ」キリリッ

一方通行「オマエに借りはねェンだよなァ、ぎゃはッ!」カチリシュッシュッ

垣根「ナプキンを武器にすんなよ」サッサッサッ

203: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 15:13:33.45 ID:uXlmhuo70
続きまして

上条「お、きたな。おーいこっちだこっちー」

姫神「……デートかと。思ったら。上条くんのほかにもうひとり」

一方通行(……影薄いなァ)

上条「こちら姫神、俺のクラスメイト。んでこっちは一方通行、俺の友達!」

垣根【テーブル下きつい】

一方通行(知るか)ゲシッ

垣根【俺の足は長い、出ちまう】

一方通行(ざまァ)ゲシゲシッ

姫神「一方通行くん。姫神です。よろしく」

一方通行「おォ、まァよろしく頼むわ」

垣根【美人? なあ美人?】

一方通行(美人っちゃァ美人だが影が薄い)ドガッ

204: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 15:23:21.58 ID:uXlmhuo70
姫神「上条くん。今日はどうして私を呼んだの」

上条「えっとさ、姫神に頼みがあるんだ」

姫神「私に。頼みごと」

上条「ああ、ちょっと一方通行と会話してほしいんだ」

姫神(なるほど。他の男と話しても嫉妬をしないような立派な男になる訓練。それなら)

姫神「構わない。引き受ける」

一方通行(会話してほしいで引き受けるってなンかなァ……)

姫神「会話というと。……ご趣味は?」

垣根【ナンパです(キリッ】

一方通行(そりゃオマエだろォがよォ!)ゲシゲシ

一方通行「趣味ですかァ……そォですね、読書です」

上条(マジで?)

一方通行(小説は読まねェがな)

姫神「読書。たとえば。おすすめの本は」

205: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 15:29:28.74 ID:uXlmhuo70
垣根【恋空(笑)】

一方通行(読ンだコトねェよ)

垣根【グリム童話】

一方通行(アレほンとは怖ェンじゃねェの)

垣根【おすすめの本、それは君自身がこれから見つけるべきではないでしょうか】

一方通行(……、……)イラッ

一方通行「アインシュタインとか、ですかねェ」

上条「アイン……?」

姫神「さすが。学園都市第一位のことはある。読んでいる本まで賢い」チラッ

一方通行(よくわかンねェがこれでよかったのか)

姫神(彼を褒めてみたけど。上条くんは。ちっとも動揺しない)

姫神「あなたはとても美人にみえる。素敵」

一方通行「はァ……どォも……?」

姫神(こうなったら。褒めて褒めて褒めまくり。上条くんが嫉妬するのを待つ)

207: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 15:36:49.36 ID:uXlmhuo70
姫神「その白くてすべすべな肌。手入れはしているの」

一方通行「あァ、いやこれは……有害なモンは反射してっから」

姫神「そのさらさらな髪も。手入れはとくにしていないと言うの?」

一方通行「まァとくには……してねェかなァ」

姫髪「それは。とてもうらやましい」チラチラ

上条(たしかに白いよなー、女ならうらやましいのかもしんねえなー)

一方通行(気づけェェェエエ! 女は、姫神はオマエを見てンだぞ三下ァァァァアア!!)

垣根【褒められたら褒め返せ】

一方通行(俺が褒めンのはキャラじゃねェだろ!)

垣根【そきゃぶ(まずはそのふざけたキャラをブチ壊す)】

一方通行(ふざけてねェよいつだってシリアスだボケ!)

一方通行「あー、その、姫神さン」

姫神「なあに」

一方通行「黒髪のストレート、とても美しいと思います」

姫神「」

208: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 15:42:32.50 ID:uXlmhuo70
垣根【あなたの漆黒の髪はまるで世界の闇を象徴するかのようなカラスの濡れ羽色だ】

一方通行「あなたの漆黒の髪はまるで世界の闇を象徴するかのようなカラスの濡れ羽色だ」

上条「?」

垣根【だが、あなたの瞳は世界を眩く照らす光】

一方通行「だが、あなたの瞳は世界を眩く照らす光」

姫神「!?」

垣根【透き通りそうなほどに白い肌はほんのりと赤みが差し】

一方通行「透き通りそォなほどに白い肌はほンのりと赤みが差し」

上条「?」

姫神「……、……」

一方通行(あれ? なンかズレてきてねェか、あれェ?)

垣根【赤く熟れた唇は俺を捕らえて離さない】

一方通行「……、悪りィ。すンませン、今のナシで」ゲシッ

垣根(いって!)

姫神「一瞬。口説かれているのかと。思った」

209: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 15:49:32.73 ID:uXlmhuo70
一方通行「イヤ、その……三下ァ。オマエもそォ思わねェか」

姫神「!?」

上条「え、俺?」

姫神(まさかの。上条くんに振るなんて。これはなかなか。大物)

上条「そうだなあ……たしかに姫神の髪はすごくきれいだ」

姫髪「!」

上条「肌だって白いと思うし。姫神だって美人じゃん」

垣根【素面で言えるってあいつすげえな】

一方通行(フラグメイカーだしなァ)

姫神「……とてもうれしい。ありがとう上条くん。それから。一方通行くんにも感謝」

一方通行「お? おォ」

姫神「会話は。これくらいで。いいのかな」

上条「ん? ああ、もういいか。今日はありがとな、姫神」

姫神「こちらこそ。また機会があれば。是非」

スタスタスタ

215: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 16:29:56.13 ID:uXlmhuo70
 こうして、一方通行愛想良くしよう計画がはじまったのであった。
 ちなみにタイトルをつけたのは垣根である。

垣根「こうなったらよ、もう片っ端から色んなやつ捕まえて話しかけていこうぜ。そのほうがいい。面白い」

一方通行「最後の言葉は聞こえなかったコトにしてやっから、とりあえず誰か連れてこ」

上条「あ! おーい、御坂あー!」

一方通行「」

垣根「上条のKは空気読めないのK、と」

一方通行「オマエさ! オマエさ! 頭大丈夫ですかァ!? なンであいつを呼ぶ!?」

上条「いや、誰でもいいとか言ったから……」

一方通行「例外ってモンがあンだろ常識的に考えろォォォオオ!!!」


御坂「……アンタら。うっさい」


垣根(やっべ、隠れねえと。……いや隠れなくてもいいんだが隠れとこう)


 御坂美琴の場合


216: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 16:33:36.85 ID:uXlmhuo70
御坂「で。何の用よ?」

上条「単刀直入に言うと、まあちょっと俺らとお茶でもしようぜってことだ」

御坂「アンタはいいけど……」チラ

一方通行「……あァ?」

御坂「なんで、ここに、アンタが、いんの?」

一方通行「いちいち区切って喋ンなうっとォ」

垣根【俺がいちゃだめかな】

一方通行(あっりえねェェェエエ!!!)ゲシゲシ

御坂「なによ、最後まで言いなさいよ」

一方通行「……俺がいたら悪ィか」

御坂「わる、……」

御坂(ん? 普段の刺々しいオーラがないような)

御坂「……くはないわね。いいわよべつに」

垣根【さすがツンデレ】

一方通行(やかましい)ゲシッ

219: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 16:40:22.91 ID:uXlmhuo70
上条「最近どうだ?」

御坂「どうだ、って言われてもねー。さっさとアンタ倒しちゃいたいかな」

垣根【がんばれ】

一方通行「……、……」

垣根【俺が応援してる】

一方通行(だからそれオマエの言葉じゃねェかァァァアア!!!)

御坂「倒すといえば、私はアンタも倒したいのよね。一方通行」

垣根【楽しみにしてるよ】

一方通行「……た」

御坂「た?」

一方通行「たっぷり楽しませろよ、三下ァ」

御坂「! むっかつくわね、ほんと……!」ビリビリッ

垣根(ほとんど同じ意味なんだが、どうしてこうも違うんだか)

上条「だーもう! 店内でビリビリ禁止!」

220: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/12(木) 16:47:51.15 ID:uXlmhuo70
御坂「……アンタこそ、打ち止めはどうなのよ」

一方通行「ッ、……」

御坂「あらー? なんで黙るの? まさか喧嘩したんじゃ」

上条(これは痛い――でも、ここで愛想よく切り返せばお前はワンランク上の一方通行になれるぞ!)

一方通行「クソガキとは、……」

垣根【朝も昼も夜も愛し合ってます】

一方通行(ンなわけあるかァァァァアア!!!)ガタンッ

御坂「わっ、いきなりなにすんの!?」

一方通行「……クソガキとは問題ねェ。たまに会いに行ってる程度だ」

御坂「あ、あっそ……」

御坂(言わないほうがよかったのかしら)

上条(よし! 及第点だぜ一方通行!)

垣根【そのたびに睦み合います】

一方通行「……、……」ドガッゲシゲシゲシ

御坂「変な音が聞こえるんだけど」

256: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 09:51:40.82 ID:uMT4Jjld0
御坂「……アンタさ」

一方通行「あァ、イヤ、なンだよ」

御坂「打ち止めのこと、どう思ってるの?」

上条(さっきからピンポイントに攻めてくるな御坂)

垣根【将来は責任を取って娶りたいと考えています】

一方通行(何の責任だアホ!)ガシガシッ

一方通行「あー、どォって言われても、……」

御坂「昼間っから暗い話って好きじゃないんだけど、アンタと話す機会なんてこの先ないだろうから言っておくわ」


御坂「――私の妹を泣かせたらぜったいに許さない」


一方通行「……、……」

垣根【泣かせはしません、啼かせはしますが】

一方通行(垣根のKは空気読まないのKッ!)ゲシゲシッ

257: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 09:56:50.62 ID:uMT4Jjld0
御坂「アンタが同情や罪滅ぼしであの子を守ろうって思ってんなら、さっさと消えて」

一方通行「……ンなわけねェだろ」

御坂「アンタはなんとも思ってないかもしれないわね。ただの年下のガキだと思ってるかもしれない、だけど」チラッ

上条「?」

一方通行(えっ何この流れ)

御坂「だけど、あの子はアンタを好きなんだから!」

一方通行「だァかァらァァァァアアアア!!!! 好きだったら反抗期になるわけねェだろオマエらホント死ね!」

垣根【愛想最悪。マイナス100点】

一方通行「いつから点数制になったクソ野郎!」ベキッメシッ

垣根「いった、待て痛い、すげえ痛い!」ゴソゴソ

御坂「テ、テーブルの下から人が……!?」

上条「ああ、あいつ垣根っていうんだ。俺の新友」

258: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 09:57:56.97 ID:uMT4Jjld0
御坂「垣根、……第二位の?」

垣根「ちゃーす」

御坂「軽っ! ていうかこの場にトップスリーがいるじゃないの」

一方通行「イヤもォイイです帰ってください第三位」

御坂「はあ? 聞き捨てならない言葉が聞こえた以上、このままおめおめと帰るわけにはいかないわよ」

上条「なんか言ったっけ」

御坂「反抗期!」

上条「お前もわりと俺に年がら年中反抗期だよなー」

御坂「!?」

垣根(……、ん?)

一方通行「アレだろ、愛情の裏が」

御坂「ストップストップストップぅぅぅううう!!!」ビリビリッ

一方通行「オマエ放電すンのやめろバッテリーが怖ェ」ビリバチ

259: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 09:59:44.52 ID:uMT4Jjld0
御坂「で? 誰が反抗期だって?」

一方通行「クソガキ」

御坂「もうそんな年齢なのね……」

垣根「でもクローンたちって実質まだ0歳なんじゃねえの?」

上条「精神年齢は外見年齢相応って気もするけどな。実際、反抗期っつっても一方通行限定だし」

一方通行「ぐ、ッ」グサッ

御坂「え? アンタ嫌われてるの?」

一方通行「ぐァ、ッ」グササッ

垣根「会いに行っても逃げられるし、嫌悪感丸出しだな」

一方通行「オマエの言葉はまったくダメージがねェ、なぜか」

垣根「ちくしょう」

御坂「打ち止めが反抗期、ねえ……」

260: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 10:05:57.30 ID:uMT4Jjld0
御坂「具体的に、どんな態度なわけ?」

一方通行「オマエはここで俺にそれを言わせて何を楽しもうとしていらっしゃるンですか?」

御坂「いや、べつに楽しもうとはしてないけど。なんかちょっと引っ掛かるのよね」

上条「ああ、髪がピンにちょっと引っ掛かってるぞ。動くなよ?」

御坂「えっ、あ、そうじゃな」

垣根「……俺さー、女の子の扱いって自信あんだよ」

一方通行「あァ、そンな外見してるな」

垣根「自慢じゃねえが、女の子と接しているときの俺は八割方計算で動いてる」

一方通行「最低じゃねェか」

垣根「でも、上条は天然で俺の動きを上回るタラシっぷりだ」

一方通行「……頷けないコトもねェな」

261: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 10:06:49.12 ID:uMT4Jjld0
短いがすまない墓参ってくる

269: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 15:09:20.86 ID:uMT4Jjld0
保守ありがとなー!!!

っつか禁書二期で木ィィィ原くゥゥゥゥゥゥゥゥン確定なんだろ?そうなんだろ?
胸熱すぎてもはや沸騰するレベル!!!!!
はやく秋になんねーかな! な!

270: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 15:11:03.28 ID:uMT4Jjld0
垣根「つまりだ。俺の計算尽くしのテクと、上条の身のこなしをマスターすれば、テメェは一人前のタラシになれるはずだぜ」

一方通行「タラシになりてェなンざ一言も申しておりませンがァ?」

垣根「馬鹿かお前は! いいか、タラシってことはだ、女の子に好かれるってことだよ」

一方通行「あァ、そォ……」

垣根「女の子に好かれるってことはだ、打ち止めにも好かれるってことだな」

一方通行「イヤ、だから、べつにもォ好かれなくてもイ」

垣根「もっと熱くなれよ!」バンッ

一方通行「!?」ビクッ

垣根「お前の、打ち止めに対する思いはそんなもんかよ! 俺を殺そうとしたときの迫力はどうした!」


御坂「だ、だからアンタに髪いじられたくないんだってば!」
上条「んー、上条さん的にもうちょっとで解けそうな気がしますよ」

273: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 15:17:29.28 ID:uMT4Jjld0
垣根「大切なんだろ、守りたいんだろ!?」

一方通行「それはまァ、そォだが」

垣根「欲 してんだろ!? わかるぜ、俺は年上好きだが打ち止めはたしかに可愛いと思う」

一方通行「し、て、ね、ェ、よ! オマエが欲 してンじゃねェかブチ殺すぞ」

垣根「だったら! 反抗期の打ち止めでさえときめくような! そんな神話になれよ少年!」

一方通行「逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ、ってナニやらすンだオマエ!」

垣根「ミサトさんってエヴァって言わないよな。エヴァーだよな、あれ」

一方通行「知るかよ。俺はオマエの会話のベクトルを切実に操作してやりてェ」

垣根「ごっめんなー、俺ってば常識通用しないか、」


御坂「ま、また今度勝負よ!」バタバタ
上条「おう、またなー」


一方・垣根「「」」

274: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 15:23:42.61 ID:uMT4Jjld0
一方通行「……お帰りになられたわけだが」

上条「ああ、なんか急に用事思い出したってよ。顔赤かったけど、熱でもあったならまず、」

垣根「だらあっしゃぁぁぁぁあああい!」バンバンッ

上条「!? なんだよ急に!」

垣根「決めた。上条、お前んち行くぞ」

上条「だからなんだよ急に」

一方通行「オマエは常識をどこに忘れてきたンだ、羊水か」

垣根「おかしい。今の短時間であれはおかしい。多分こいつの生活習慣とかそんなんがすげえんだと思った」

上条「話がわからねえ」

一方通行「……まァ、ずっとファミレスにいンのもなァ」

上条「俺んち決定のこの流れ!」

垣根「そうと決まれば行くぜ、とりあえず出るか」

276: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 15:28:04.26 ID:uMT4Jjld0
移動中

一方通行「こいつンちに行ったところで俺の愛想が良くなるたァ思えねェが」

上条「ていうかそもそも、愛想良くするとかは経過であって、結果として打ち止めが自分に構ってくれればいいんだよな?」

一方通行「その俺があのガキに嫌われて悲しンでるみてェな表現控えろ」

垣根「悲しいんじゃねえの? 違うの?」

一方通行「悲しくねェし寂しくねェよ。ただこォ、なンつゥの……なンで俺限定!? みたいな疑念はあるな」

上条「あんなに懐いてたのにな。年月って恐ろしい」

一方通行「まったくだよなァ……まァ年月とかせいぜい数ヶ月しか経ってねェンだけど」

垣根「っつか、反抗期反抗期言ってるけど、実際の反抗期ってそんなヤワなもんでもなくねえ?」

上条「あー、だよな。もっと口利かないとか罵るとかそういう感じ」

一方通行「ガキに罵られたらさめざめと泣くしかねェ……」

垣根「それなりにショックなんだな」

277: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 15:33:56.80 ID:uMT4Jjld0
上条家

インデックス「とうまー遅いんだよ。おなかすいたー」

垣根「幼女! 外人! 幼女!」

上条「うっせ……」

インデックス「ええっと、その背の高い人はどちらさま? とうまの知り合いかな?」

一方通行「通行人Kだ。上がンぞ」

垣根「」

上条「はーい。あ、垣根もそこで沈んでなくていいぞ、上がって」

垣根「……きゅん」

一方通行「きめェ」

インデックス「よくわかんないけど、遠慮なくくつろぐといいんだよ!」

上条「お前はほんと自分のもののように言いますね!?」

279: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 15:37:04.23 ID:uMT4Jjld0
垣根「見渡してみたところ……貧乏な学生ってことしかわからないな。あと幼女」

一方通行「オマエしつけェンだよ。三下ンち来たってどォしよォもなくねェか」

インデックス「そこのあなた、かきねっていうの?」

垣根「はい、小さなお嬢さん。お嬢さんのお名前を伺ってもよろしいでしょうか?」

一方通行(なにこのホスト)

インデックス「私の名前はインデックスっていうんだよ。ところであくせられーた、今日はどうしたの?」

一方通行「たいした用じゃねェよ。行くアテもねェから来ただけだ」

インデックス「あくせられーたがそう言うときは、いつも何かで困っているときなんだよ」

垣根「……何? お前そんな頻繁にここ来ちゃってるわけ?」

一方通行「……、……」

垣根「友達いないの?」

一方通行「ごみ箱蹴ってたヤツに言われたかねェよ」

280: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 15:41:29.24 ID:uMT4Jjld0
上条「ごめんなー、お茶なくて水道水だけど」トン

一方通行「おォ、構わねェ」

垣根「……、……ねーよ」

上条「えっ」

垣根「だからねー、」

スパァン!

垣根「っだぁあ!?」

一方通行「構わねェそォだ。わざわざすまねェな」

垣根(てっめえ!)

一方通行(家にお邪魔してンだ、男相手にも愛想よくしろホスト崩れ)

インデックス「えっと、あくせられーた。今回もまたらすとおーだーのことでいいの?」

一方通行「……あァ。オマエにゃ嘘ついても仕方ねェかンな」

垣根(なんでこいつこんな素直?)

282: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 15:46:31.23 ID:uMT4Jjld0
上条「そういえば前に打ち止めが家出したときも、インデックスのおかげで見つけられたんだったな」

一方通行「あンときは助かった」

インデックス「いいんだよ。迷える子羊を救うのはシスターのお仕事なんだから!」

垣根「迷える子兎の間違いじゃぶっふぁ!」

一方通行「通行人は自重しやがってください」

上条「ま、簡単に言うとさ。打ち止めが反抗期らしいんだ」

インデックス「反抗期。……自我の発達過程の節目で周囲のものに反抗的態度を強く示す時期、の意味で捉えていいのかな」

一方通行「出典は?」

インデックス「広辞苑かも」

一方通行「違ェねェな」

垣根「周囲のもの、っつってもテメェ限定なのがミソだな」

上条「そこなんだよなあ……」

283: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 15:50:40.59 ID:uMT4Jjld0
インデックス「そこ?」

一方通行「あァ。クソガキが反抗期、それ自体はどォでもイイ。まァもとからマセたガキだ、反抗期がきたっておかしかねェ」

上条「問題は、一方通行にだけ反抗期ってことだよな。まあ嫌われてるってことでいいんじゃねえかと思うけど」

インデックス「あくせられーたにだけ反抗期って、大嫌いとか言われたのかな?」

一方通行「言われてねェよボケ」

インデックス「じゃあどうして反抗期なの?」

垣根「会いに行ったら顔も合わせずに逃げられたんだと。最近ずっとそうらしいぜ」

一方通行「オマエに言われるとなンかむかつくからしばらく喋ンな」

垣根「あんまりだ」

インデックス「顔も合わせず、……?」

上条「何か思いついたのか?」

284: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 16:00:10.22 ID:uMT4Jjld0
インデックス「本当に反抗期なのかな。ちょっと違うような気がするかも」

一方通行「あァ? オマエまで俺の心をブチ殺す気かァ? 二度とメシ奢ンねェぞ」

インデックス「そうじゃなくて。あとまだまだ奢ってほしいんだけどそうじゃなくて、らすとおーだーのそんな態度は反抗期っていうよ」グー

垣根「……、おなかすいてるってさっき言ってたな、お嬢さんよ」

インデックス「う、うう……」

上条「あーごめん。悪かった。今ちょっと冷食かなんか用意してくるから」パタアタ

一方通行「我慢してたのか」

インデックス「あくせられーたはともかく、お客さんがいるから失礼かなって思ったんだよ……」

一方通行「バッカじゃねェの。どォしよォもねェシスターだなァ、オイ」ガシガシ

インデックス「ううう……頭をぐしゃぐしゃにするのはやめてほしいかも!」

垣根「……oh? 思ったよりテメェも慣れてんじゃねえか、そういうの」

一方通行「何がだ」ガシガシ

インデックス「だからやめてええええって、うう、おなかがすいて力がでないんだよ」

286: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 16:03:26.26 ID:uMT4Jjld0
上条「インデックスー、ピラフできたぞー」

インデックス「ピラフ!」シュタッ

垣根「動き早え」

一方通行「あのシスター、仕事は食うことだからなァ」

垣根「あのさあ、お前、上条とかと俺に対する扱いの差激しすぎね?」

一方通行「そォでもねェけど」

垣根「んでもって予想だけど、お前どうせ打ち止めに甘いだろ」

一方通行「いや、全然」

垣根「嘘だな。超ダウトだ、だって上条相手になんだかんだで礼節尽くしてたもんお前」

一方通行「あいつはヒーロー。オマエはクソ野郎。オーライ?」

垣根「ちくしょう」

287: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 16:07:34.95 ID:uMT4Jjld0
インデックス「エビおいしー」パクパク

一方通行「ンな急いで食うと喉につまンぞ」チョップ

インデックス「だいじょーぶ、私の喉は特注なんだから!」パクパクパクパク

垣根「……えっ? やっぱ態度違くね? 甘くね?」

上条「いつもあんな感じだけどな。一方通行、ああ見えてけっこう世話好きだし」

垣根「いや、そうかもしんねーけど……愛想よくする必要なくねえかあれ」

上条「そうだろうなあ。打ち止めといるときのほうが口数少ない気もする」

垣根「え、マジ? べたべたに甘やかしてそうな雰囲気なんだけどあいつ」

上条「ところがそうじゃねえんだよな。打ち止めの前だと基本的に無口で無愛想なんだよ」

垣根「こっちがツンデレかよ!」

上条「あー、そうそう。ツンデレかもしんね」

垣根「いらねーよそんなツンデレ! 需要ゼロ! まったくねえよ!」

290: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 16:13:15.58 ID:uMT4Jjld0
上条「なんでだかわかんねえんだけどさ。どうも打ち止めの前だと愛想をどっかに投げちゃうらしい」

垣根「それが原因じゃねえのか……」

上条「でも、打ち止めがその分べったりだからわりと上手くいってたんだよ。それが反抗期だもんな」

垣根「愛想尽かされたようにしか思えねー」

上条「うーん……だけど、打ち止めもけっこう大人だからな。反抗期にはならないような気がするんだ」

垣根「ああ、っつか俺も今考えててあるひとつの答えにたどり着いたんだよ。その上で提案が」

上条「?」

垣根「思うに――」


インデックス「ごはんおいしー」パクパク

一方通行「ガキってなァどいつもこいつも忙しねェな……」

インデックス「あくせられーたも食べたいの? 仕方ないからエビだけならあげてもいいんだよ」

一方通行「海産物はあンまり好きじゃねェ。オマエが全部食っちまえよ」

291: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 16:19:19.28 ID:uMT4Jjld0
上条「さて、と。インデックスにピラフ食わせたし、行くぞ」

一方通行「あァ? どこにだよ」

垣根「他のファミレス。んで、とりあえずテメェを愛想よくする」

一方通行「まァだ言ってやがンのか? もォイイっつってンだろォが」

上条「まあまあ。上条さん達にも考えがあるんですよ」

インデックス「とうま、まだお出かけ?」

上条「おう。でも夕食前には戻ってくるから」

インデックス「わかったんだよ。ああ、それとあくせられーた。さっき言いかけていたことだけ、」

垣根「おっとそこまでだシスターさん。俺達は早く行かなきゃならねえんだ、ごめんな」

一方通行「?」

インデックス「……そういうことなら仕方ないかも。三人とも、いってらっしゃい」

パタン

インデックス(かきねととうまはわざとあくせられーたに教えないつもりなのかな)

292: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 16:24:17.28 ID:uMT4Jjld0
ファミレス

一方通行「今そろそろ話も終わりだなァっつゥ流れじゃなかったかァ?」

上条「いやいや全然そんな流れじゃなかった。さ、とりあえず女の子呼ぶぞ女の子」

一方通行「……なァンか企ンでねェか、オマエら」

垣根「んなわけねーっしょ。じゃ、先に俺が呼んじゃうぜーっと」

一方通行「オイ、誰呼ぶ気、」


初春「……なんですか、垣根さん」


一方通行「」

垣根「やっほーかざりん」

上条(俺は隠れて指示だな!)ガタッ

294: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 16:31:28.26 ID:uMT4Jjld0
一方通行「……オマエさ、前に踏ンでなかった?」

垣根「かざりんを? ああ踏んだ踏んだ」

初春「踏まれましたよ。謝罪を受けた上でいろいろ奢ってもらって色々面白い話も聞けたので、まあ許してあげたんです」

一方通行「イロイロ、面白い話ィ?」

初春「はい。あの、あなたは第一位の一方通行さんですよね?」

一方通行「あァ、そォですけど……」

初春「単刀直入に訊いちゃいますけど、どうして突っ込まれるほうなんですか!?」

一方通行「……、はァ?」

初春「痛いって聞きますけど、実際どうなんですか?」

一方通行「……、はァア?」

上条【ツッコミとボケの話だろ。お前どっちかっていうとツッコミじゃねえ?】

一方通行「……俺は突っ込むほォですけど」

初春「!!!」

296: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 16:37:01.09 ID:uMT4Jjld0
初春「垣根さん、前に聞いていたお話とは違うようですけど」

垣根「えっ、ああまあ、変わるときもあるんじゃねえ?」

垣根(やっべ。まさかマジで信じてるとは思わなかった)

初春「リアルならリバもあり、と……ふむふむ」カキカキ

一方通行「あのォ、」

初春「それでっ!」ギラリ

一方通行「!?」ビクッ

初春「突っ込む際にならしたりするんですかね、やっぱり」

上条【ふたりの呼吸を合わせますよ、ははっ】

一方通行「……まァ、ふたりの呼吸を合わせねェと。ぎゃは」

初春「呼吸! こっ、呼吸、つまりタイミングですね!?」

一方通行「あー、ハイ、そンなモンですかねェ」

垣根(話題が間違いなくズレてるけどまあいっか、俺関係ねーし)

297: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 16:41:57.66 ID:uMT4Jjld0
初春「そのタイミングっていうのは、ふたりの間で……?」

上条【肌で感じて即座に、ですね】

一方通行「えェ、まァ……肌で感じて即座に、っつゥトコです」

初春「肌で感じて! やはり長年の積み重ねがものをいいますよね!」

上条【相手は慣れ親しんだ人が一番ですからね】

一方通行「そりゃ、相手は慣れ親しンだ人が一番でしょォし」

初春「……一生涯その人だけですか? それとも他にご経験を……?」

上条【ないとは言い切れませんが、初めて組んだ人は特別です】

一方通行「ないとは言い切れませンが、初めて組ンだ人は特別ですよねェ」

初春(組んだ! やっぱりこの人、生粋のホ ……いや、崇高なBLの体現者なんだ)

垣根(やっべーな、ここまで会話に違和感ねえのが怖えよ……)

一方通行「あの、」

初春「リアルに突っ込んだ場合、いろいろなものがついてくると思うんですけどどうでしょう?」

初春(だって本来使うべき場所じゃないところに突っ込むし、体内のものがべとべとくっついてくるって話ですし)

302: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 16:47:43.44 ID:uMT4Jjld0
一方通行「いろいろなものがついて……?」

上条【世間の評価じゃねえか? たしかにプロならついてくるよな】

一方通行「あー、えェと……気にならないですね……?」

初春「!!! それでこそ! それでこそ真のB」

垣根「あっ、かざりん窓の外にいんのあれ友達じゃね? 同じ制服着てるけど」

初春「えっ」バッ

垣根「ていうか女の子をこんなにつき合わせちゃ悪いよな。かざりんありがと、もう帰っていいぜ」

初春「いっ、いいえ! 私はまだ一方通行さんにお訊きしたいことがあるんです!」

一方通行「はァ……」

初春「私は今まで上一派だったんですけど、どう思いますか!?」

一方通行「……、……ナニ派ァ?」

初春「あ、すみません。カップリングで言ってもわかりませんよね、上条×、」

垣根「おっと向こうにまた同じ制服の子がー!」

初春「ええっ」バッ

306: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 17:00:29.07 ID:uMT4Jjld0
上条【さっき上条かける、って言ったよな。誰だろ】

一方通行(知らねェ。っつゥかこの花頭なンか怖ェ)

初春「もう、さっきから誰もいませんよ!」

垣根「あー俺の視力もガタ落ちだな。かざりん、もう遅いから帰ったほうがいいんじゃねえか?」

一方通行「まだ2時だけどな」

初春「2時!? やばっ、佐天さんと約束してたんでした、すみませんがこれで!」

垣根「うんじゃーな! バイバイ!」

初春「あ、そうだ、一方通行さん」

一方通行「あァ、ハイ……」

初春「私はやっぱり顔を赤らめてキレながらも『こいよ、三下ァ……ッ』と呻く一方通行さんのほうが素敵だと思います。それじゃ、これで失礼しますね!」

一方通行「は……?」

上条「なんだったんだ……?」ガサゴソ

垣根「い、いやー、なんだったんだろうなー、あっはっは」

309: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 17:06:04.17 ID:uMT4Jjld0
一方通行「風紀委員ってみンなあンなにアグレッシブなンか……」

垣根「いやー、どうだろうな、あっはっは」

上条「上条かける、って誰だろうな本当に。知り合い?」

一方通行「いンや、いねェな」

垣根(まさか一方通行への腹いせも込めて『あいつ実はホ でさー』などと嘘を吹き込みまくったなんて言えねえ)

上条「俺の知り合いでもいないしな。誰だ?」

垣根「ま、まあいいじゃねえか。な! 他の子呼ぼうぜ他の子!」

上条「うーん……来てくれるかどうかわかんねえけど」


数分後

黒子「ジャッジメントですの!」

一方通行「また風紀委員かよォ!?」

311: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 17:10:40.57 ID:uMT4Jjld0
黒子「仕方がありませんので馳せ参じましたが、お姉様はいずこへ?」

上条「えっ、いねえけど」

黒子「んまあ……類人猿のくせにわたくしを謀るなど……お姉様ああああああっ!」

垣根「もしもし、そこのツインテールのお嬢さん」

黒子「はい? なんですの?」

垣根「今、時間あるかな?」

黒子「ありません、と言えば嘘になりますわね。たしかに忙しくはありませんが、何用ですの?」

上条「いや、ちょっとこの白いのと話してほし……あれ?」

一方通行【がンばれ】

垣根「いやいや、お前のために呼んだんだろうが!」

一方通行【そいつ 超電磁砲とよく一緒にいるやつ 変 】

上条「そうかもしんねえけど意味ねーだろこれ!」

312: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 17:17:46.90 ID:uMT4Jjld0
黒子「何なんですの? 呼び出しておいて用件がないなどとは言わせませんわ」イライラ

一方通行【褒める】

垣根(うっわあこいつムカつく)

上条「えー、いや、あの、そのツインテール可愛いと思うぜ」

黒子「あなたに言われても嬉しくありませんの」

一方通行【馬鹿にする】

上条(パス)

垣根「チッ、顔は可愛いけど態度はよろしくねえな。そのほうが落としがいもあるけどよ」

黒子「あなたに落とされるほど安い女ではありませんのよ?」

一方通行【もォ帰りてェ……】

上条(だからお前のためにだな!)

垣根「いいねえ、悪くねえプライドの高さだ。そういう女、嫌いじゃないぜ」

上条(こっちはこっちでスイッチ入ったあああああ!?)

313: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 17:22:19.63 ID:uMT4Jjld0
黒子「お生憎ですけれど、わたくしチャラい殿方は好きませんの」

垣根「ん、じゃあ俺が髪を染めたら惚れてくれる?」

黒子「お断りですわ。わたくしには御坂美琴お姉様という、心に決めたお方がおりますの!」

垣根「レ っこか……攻略したことはないけど、俺のほうがうまいぜ?」

黒子「あら、あなたがうまいのは口だけではなくて?」

一方通行【もォどォでもイイ 反抗期ってそのうち収まるだろォが……】

上条(だから反抗期じゃなくて嫌われてるんだよお前)

一方通行【それもさだめ、免れることなどできはしない】

上条(なにちょっとカッコつけてんだよ! そこで終わっていいのかよ! ダメ!)

一方通行【マジ だる マジ あきた】

上条(飽きんなあああああ!!!!)

黒子「お姉様もおらず、用件もなし。白井黒子ともあろう者がずいぶんとなめられたものですわ、帰らせていただきますの」シュンッ

垣根「あー、ちくしょう逃した……」

316: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 17:27:54.89 ID:uMT4Jjld0
一方通行「もォイイって。仮に嫌われているとしたらそれはそれでひとつの結果だろ」ゴソゴソ

垣根「けっこう可愛かったんだけどな……常盤台」

上条「こいつ聞いてねえ」

一方通行「大体、俺が愛想よくしてどォすンだよ。冷静冷血冷徹な一方通行にまったく似つかわしくねェだろォが」

上条「自分で言っちゃうか、それ。とは言えさすがに……」チラッ

垣根「最近ナンパ成功してねえなー、背中の冷蔵庫チックな機械バレてんのかなー」

一方通行「なンつった今」

垣根「あ、言ってなかったっけ。俺今冷蔵庫レベルのでかさの装置背負ってんだよ。見えてねえと思うけど」

上条「たしかに見えてないな。じゃあなんで見えてねえんだよ」

垣根「装置全体に未元物質しかけてるから、光の屈折でうまいことこの装置が見えないようになって」

一方通行「三下、触ってみろ」

上条「よっと」

ピト ガタッ

垣根「うっわ! なにお前なにしてくれてんの!?」

一方通行「マジだ。冷蔵庫背負ってやがる」

320: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 17:33:50.86 ID:uMT4Jjld0
垣根「ちくしょう……ちくしょう……」ガタガタ

一方通行「急にこいつが間抜けに見えてきたなァ。同情するわ」

垣根「同情なんていらねえ……ちくしょう」ガタガタ

上条「ところで垣根、例の件だけどさ」

垣根「ちくしょう……もういいぜ、最後にしちまおうちくしょう……」ガタガタ

一方通行「最後ォ?」

上条「そ。お前も飽きたんだろ? 多分、これ以上お前の愛想がよくなることなんてねえだろうし、最後のひとりで俺らも諦めるよ」

一方通行「……ふゥン」


数秒後

御坂妹「こんちゃー、とミサカは携帯電話を片手に颯爽と登場してみせました」

一方通行「……まァ予想はしてたけどなァ! こいつかよ!」

上条「ラストだからな」

垣根「こんな背中じゃかっこつけらんねえ……ちくしょう……」ガタガッタン

335: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 21:20:28.67 ID:uMT4Jjld0
御坂妹「話は粗方聞きました、とミサカは物分かり良くほくそ笑みながら頷きます」

一方通行「あっそォ……」

御坂妹「愛想をよくしたいようですので、このミサカが相手になってやろうじゃねーかありがたく思えや、とミサカは上から目線で続けます」

一方通行「……、……」イラッ

御坂妹「とりあえず、ミサカを今度からミサカちゃんと……いやねーな。きめえ、とミサカは結論を早々と出します」

上条(一方通行相手にはほんと容赦ねえなー)

垣根【ミサカちゃん】ガタガタ

御坂妹「……微弱な生体反応が足元から感じられるのですが、とミサカは見て見ぬふりをします」

一方通行(どォでもイイが、テーブルにおさまりきれてねェぞクソメルヘン)ゲシッ

上条「気のせい気のせい」

御坂妹「まあいいや。とりあえず、ミサカになんかおごってください、とミサカはメニューを見つめます」

一方通行「オマエら俺を財布と勘違いしてねェか」

垣根【君だけの財布になる覚悟はあるよ】

一方通行(むしろその口説き文句で落とすって哀れだぞオマエ……)

336: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 21:29:06.22 ID:uMT4Jjld0
御坂妹「ミサカはハンバーグがいいなー、ってミサカはミサカは選んでみる! と、ミサカは上位個体の真似をしてみます」

一方通行「イラつくからやめろ」

御坂妹「えー、でもミサカはミサカは」

一方通行「や・め・ろォ!」

上条(なあ、これでほんとにうまくいくのか?)

垣根【俺の読みが外れるわけねえだろ。打ち止め……最終信号はミサカネットワークの上位個体だぞ】

上条(一方通行がたかられてるようにしか見えない)

御坂妹「上位個体といえば、とミサカは一方通行のウィークポイントを遠慮なくどつきます」

一方通行「……ンだよ」

御坂妹「最近のMNWは恋愛系の曲ばかりがBGMとして流れているのですが心当たりあります? とミサカはねーだろうけど訊いといてやります」

一方通行「あるわけねェだろ。どォせマセガキのことだ、好きな野郎でもできたンじゃねェの」

御坂妹「ちなみにナウプレイングとしては東野ナカがひたすら会いたい会いたい歌ってますよ、とミサカは補足します」

一方通行「知らねェっつってンだろ、うぜェ」

垣根【ドンピシャだ】

339: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 21:40:35.47 ID:uMT4Jjld0
御坂妹「上位個体に好きな野郎ができたらどうするんですか、とミサカは不貞腐れ気味の一方通行に畳み掛けるように質問を重ねます」

一方通行「知るか。ほっとけ」

御坂妹「まあどうせ『クソガキに相応しい男かどォか確かめてやンよ、あはぎゃは』とか言うんだろうなこの  コン 、とミサカは推測しため息です」

一方通行「……ドコの頑固親父だ俺は」

上条(気配がないけど)

垣根【大丈夫だっつの。いいから会話適当にさせとけ】

御坂妹「しかしまあ大変ですよね、とミサカは唐突に労ってみます」

一方通行「あァ?」

御坂妹「上位個体はミサカ達下位個体にくらべて色々と調整段階がありますので、とミサカは含んだ物言いをします」

一方通行「だからどォいう――」

ズズイッ

一方通行「!」

御坂妹「とはいえ、MNWが不安定だと困るのはミサカですし、とミサカは手っ取り早く一方通行にくっついてみます。嫌だけど」

上条(あれ、もしかして)

341: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 21:50:24.33 ID:uMT4Jjld0
垣根【…クローンのお嬢さん、俺ここにいるのわかってる?】

御坂妹(ばっちりです、とミサカは一方通行に悟られぬよう蹴ります)ゲシ

垣根【打ち止めの反抗期の話も知ってんの?】

御坂妹(実はお姉様に会いまして、とミサカは仔細をもれなく承知であることを告白します)ゲシゲシ

垣根【ってことは、俺らの計画もわかってたりすんの?】

一方通行「……、何の真似だ」

御坂妹「ええい黙れもやし、とミサカは本当に心の底から嫌で嫌でしゃーないんですけどもうちょっと近付いてみます」ズイ

上条「もうぴったり寄り添ってる状態だよな」

御坂妹「マジで嫌なんですミサカは本当はあなたとこうして寄り添いたいんです、とミサあbbbbbbb」

バタンッ

一方通行「!? オイどォした、人の肩に寄りかかってンじゃねェ!」

垣根「きたか!?」ゴソゴソ

上条「あ、向こうから女の子がものすげえ勢いで走って――」

バタバタバタッギュムッ

343: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 22:06:50.40 ID:uMT4Jjld0
打ち止め「そこはミサカの場所だもんって、ミサカはミサカはあなたにタックルをかましてみたりぃぃぃぃいいいいっ!!!!!」

一方通行「のわッ、あァ!? クソガキ、オマエなンでここに」

打ち止め「ヨミカワと買い物してたらお姉様に会ってお姉様があなたとお話したって言ってて下位個体があなたとお話するって言って、ってミサカはミサカはああああああ!!!!」

一方通行「は、はァア? 待て、だからなンでここにいンだよ!」

打ち止め「あなたがミサカ以外を隣に置いてるんだもんってミサカはミサカのベストポジションはここしかないことをアピールしつつ」

一方通行「だから! オマエ、俺のこと嫌ってンじゃなかったンかよ、あァ!?」

垣根「いやー、それはねえって。ないない」

上条「ありえないって。どう見てもどう考えてもありえないって」

一方通行「意味わっかンねェぞコラ! クソガキ、オマエ反抗期なンだろ? 俺の顔なンざ見たくねェくらい嫌ってンじゃね、」

打ち止め「そっ、それは、その、ミミミ、ミサカにもし、思春期というものがあって、だけどもう大丈夫ってミサカはミサカはあなたに抱きついてみる!」

一方通行(……オイ、説明しろ)

御坂妹(だから思春期特有のアレっつってんだろ、とミサカはお仕置き後の頭痛に悩みつつ答えます)

344: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 22:12:14.76 ID:uMT4Jjld0
垣根「おい上条、  コン がにやついてんぜ」

一方通行「オマエ アトデ コロス」

上条「後でってあたりに優しさが滲み出てるな」

一方通行「オマエラ マトメテ ブッコロス」

打ち止め「だいたいあなただってミサカに冷たいじゃないってミサカはミサカはあなたと下位個体の会話を振り返りながら不満の述べてみたり!」

一方通行「知るかァ! 優しさがほしいなら他ァ当たれ!」

打ち止め「あなたからの優しさがほしいんだよってミサカはミサカは必殺上目遣いで頼み込んでみるんだけど!」

一方通行「あー見えねェ。あー聞こえねェ。帰る」ガタ

打ち止め「待って待って置いてかないで、ってミサカはミサカは慌ててあなたの後を追ってみたりっ!」

パタパタパタ

御坂妹「つーか最初から気づくだろ、とミサカはどうして反抗期という結論に至ったのか気になります」

垣根「悪ふざけだよな」

上条「ぶっちゃけ途中から気づいてたもんな」

345: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 22:17:33.65 ID:uMT4Jjld0
数日後、とあるファミレス

一方通行「……反抗期なンだよ」

上条「ああ、打ち止めが?」

一方通行「ブチ殺すぞ三下ァ」

上条「えっ、違うのかよ」

一方通行「あのガキは思春期なンてモンじゃねェ、ンな可愛いレベルじゃなかった」

上条「はい?」

一方通行「女とちょっとでも喋るだけで笑いながら『ミサカのこの人がお世話になってます、ってミサカはミサカは丁寧に挨拶してみる』って言い出す」

上条「……ほう」

一方通行「会いに行くとくっついて離れねェ。会いに行かなくてもやってくる」

上条「……あれ、お前ホテル暮らしじゃ」

一方通行「調べ上げてンだよ、あのクソガキ」

349: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/13(金) 22:23:09.20 ID:uMT4Jjld0
上条「えーっと、それってつまり?」

一方通行「親に監視されてる……イヤ、嫁に管理されてる、そンな感覚だ」

上条「もしかして、反抗期って」

一方通行「……あァ、俺だ。っと悪ィ、ガキに呼び出された。じゃあなァ」

カツカツカツ

上条「……尻に敷かれてるな」

垣根「もはやヤンデレレベルだな、あれは」

上条・垣根「「でも満更でもなさそうだったよな」」


とあるショップ

一方通行(つゥか、思春期ってコトは……深く考えンなァやめとこォか。これ以上ガキに振り回されンのは勘弁だ)

打ち止め「ねーねーこのワンピース似合うー? ってミサカはミサカはあなたに笑顔を向けてスカートひらりっ」

一方通行「中見えてンぞ、短いから却下」


end

引用元: 一方通行「……剥がれねェ」