57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 11:41:35.65 ID:7bQr5yk00

上条「あれ?」

絹旗「あの、何ですか?」

上条「あ、ごめん」

絹旗「はあ」

御坂「ちょっとアンタ!!」

上条「げっ!」

御坂「私との待ち合わせに遅れた挙句他の女の子にちょっかい出すってどういうことよ」ビリビリ

上条「いや、違うんだ、これは間違えただけで・・・」

絹旗(人の目の前で痴話げんかはやめてほしいんですけどね)

御坂「何をどうやったら間違えるのかしら?」シャキッ

上条「おいやめろ、砂鉄の剣はやばいって!!」

絹旗(おーこわ、ヒステリックな女にはなりたくないですね)




62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 11:52:14.53 ID:7bQr5yk00

御坂「待てやごるああああああ!!!!」

上条「やめろおおお!!不幸だあああああ!!!」

絹旗「うわー・・・・」

猫「にゃー」

絹旗「ん?」

猫「にゃーん」

絹旗「おー、よしよし、かわいいですねー」

猫「にゃんにゃん」

絹旗「平和っていいですねー」

65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 12:08:16.71 ID:7bQr5yk00

翌日

絹旗「昨日は一体なんだったんでしょうね」トコトコ

上条「不幸だ・・・・」

絹旗「げっ!昨日の!」

上条「あ、昨日の・・・」

絹旗「あの、車の下を見て・・・ひょっとして何か落としたんですか?」

上条「ああ、ジュースを買おうと取り出した一万円札が風で見事に・・・」

絹旗「普通千円じゃないですか?」

上条「間違えて一万円札出しちまったんだよ」

絹旗「はあ、しょうがないですね」

上条「え?何をするつもりなんだ?」

絹旗「まあ見ていてください。よっと」

ヒョイッ

上条「え?」

絹旗「早く拾ってください、また風に飛ばされますよ?」

68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 12:16:58.74 ID:7bQr5yk00

上条「あ、ああ!」サッ

絹旗「はい、これでいいですね」ストン

上条「すげーな、それも能力か?」

絹旗「ええ、そうです」

上条「俺レベル0だからそういう能力持ってるやつってすごくうらやましいんだ」

絹旗「そうですか?まあ便利は便利ですけど」

上条「昨日も迷惑かけて今日も助けてもらったから何かおごらせてくれないか?」

絹旗「え?あー、じゃあのどかわいたのでジュースを」

上条「まかせてくれ」

76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 12:27:27.04 ID:7bQr5yk00

絹旗「んっ」ゴクゴク

上条「うわ、これまっず・・・」

絹旗「こういうのは無難なものが一番なんですよ」

上条「そうだな、失敗した」

絹旗「それで、今日は彼女とのデートは無いんですか?」

上条「え?いや、あれは別に彼女じゃねーよ」

絹旗「そうなんですか?」

上条「ああ、罰ゲームで買い物につき合わされただけだってのになあ・・・」

絹旗(男を買い物につき合せる・・・テレ隠しか平然とポイ捨てできる麦野のようなタイプか・・・)

絹旗(昨日のを見る限りでは・・・・どちらにせよ一癖ありますね)

絹旗「電撃系の能力ですか?砂鉄を集めて剣にするなんてよっぽどのレベルじゃないと・・・」

上条「ああ、あいつレベル5だからな」

絹旗「えっ?あの人が?」

上条「ああ」

77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 12:33:05.09 ID:7bQr5yk00

絹旗(ってことはあれが常盤台の超電磁砲・・・)

上条「はあ、あいつとの出会いがそもそも不幸だったなあ・・・・」

御坂「へえ、私と出会ったのってそんなに不幸だったんだー」

上条「ああ、語るも涙聞くも涙・・・・・って」

御坂「やっほー」ニコニコ

上条「み、みさかさんごきげんよう・・・」

絹旗(また一波乱起こりますね・・・退散退散)

御坂「また知らない女の子といちゃいちゃしながら人の悪口いいやがってこのド馬鹿!!!」バチバチ

上条「やめろ!電撃なんてこの子を巻き込んじまうだろうが!!っていねえ!!」

絹旗「あ、超避難してますんでおかまいなく」

御坂「ってことで今日こそ思い知らせてやるわ!!」バチバチ

ビリビリビリビリ!!!!

上条「うおおおおお」

パキーン

絹旗「え?」

81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 12:46:30.51 ID:7bQr5yk00

絹旗「電撃が・・・消えた?」

上条「残念だったな御坂、お前の攻撃は俺には」御坂「ちぇいさー!!」

ドスッ

上条「ぐえっ・・・・」パタッ

御坂「そんなもんわかってるわよ、
    ただ昨日といい今日といいいっぱつ食らわしてやらないと気がすまなかったのよ」

絹旗(これは・・・ヤンデレというやつの一歩手前でしょうか)

御坂「アンタが遅れて来たせいで危うくゲコ太が手に入らないところだったし」

絹旗(ゲコ太・・・かわいい趣味ですね・・・)

御坂「気がついたらアンタは知り合いの女の子の胸に顔をうずめてるし」

絹旗(あれ?最低野郎ってことですか?)

御坂「人が選んであげたシャツを試着の段階で破くわ」

絹旗(なにそれひどい)

83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 12:52:09.48 ID:7bQr5yk00

御坂「散ッ々だったわよ!!!」

上条「ま、まて御坂・・・・」

御坂「何よ」

上条「お前が砂鉄の剣なんて出さなければ俺は逃げなかったんだぞ・・・・」

上条「つまりゲコ太は余裕を持って買えたんだ・・・」

御坂「むっ」

絹旗(あー、たしかに)

上条「それに俺が躓いた時にたまたまいた吹寄が受け止めてくれなかったら
    ゲコ太壊れてたかもしれないんだぞ・・・」

御坂「そりゃ・・・そうかもしれないけどさ・・・」

絹旗(おやおや)

上条「お前に選んでもらったシャツだって
    あれ不良品でうまく縫い合わせてなかったやつなんだぞ・・・後でわかったことだけど・・」

御坂「えっ?」

絹旗(なんだ、バカップルですか)

84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 12:59:40.94 ID:7bQr5yk00

上条「まあ遅れて来たのは悪かったけどさ、ここまでやらなくてもいいんじゃねーか?」

御坂「う・・・・悪かったわよ」

猫「にゃーん」

絹旗「あ、またおまえですか」

猫「にゃー」ゴロゴロ

絹旗「よーしよーし」ナデナデ

猫「にゃん」

絹旗「お腹すいてませんかー?」

猫「うにゃ」

絹旗「そうですか、じゃあ何か食べ物買いましょうね」

88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 13:05:59.07 ID:7bQr5yk00

翌日

絹旗「いやー、コントのような展開でしたね、むしろ漫才?」

上条「不幸だ・・・」

絹旗「ってまたですか!!」

上条「よお」

絹旗「今度は何ですか?」

上条「いや、補修でスーパーの特売に遅れて卵が買えなかったんだよ」

絹旗「はい?」

上条「俺のようなレベル0で不幸体質な男にとって
    貴重な淡白源が買えないことがどれだけきついことか・・」

絹旗「あれ?昨日一万円持ってませんでしたっけ?」

上条「あれ今月分の残りの生活費だ」

絹旗「今月まだ半分以上残ってますけど」

上条「まあいろいろあってな」

絹旗「不幸ですか」

上条「ええ、不幸ですね」

93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 13:16:09.81 ID:7bQr5yk00

絹旗「もう彼女に養ってもらったらどうですか?」

上条「彼女?いや、だから御坂とはそんなんじゃねーって」

絹旗「と、いいますと?」

上条「俺とあいつはいろんなことを乗り越えてきた仲間だからな」

絹旗(うわぁ・・・・第三位かわいそう・・・・)

絹旗(いや、案外第三位も仲間だとか言い出すんでしょうね・・・)

上条「そんな御坂に養ってくれなんて言ったらどうなることか・・・・」

絹旗「以外といけるんじゃないですか?」

上条「そんなわけないだろ、電撃はもちろんありとあらゆる手段でボコボコにされちまう」

絹旗「そういうもんですか?」

上条「ああ、あいつはあれで血も涙も無い一面を持ち合わせているからな、この間なんか」

御坂「この間なんか?」

上条「・・・・・」クルッ

御坂「やっほー」ニコニコ

絹旗(またですか・・・退散退散・・・)

94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 13:19:36.38 ID:7bQr5yk00

上条「くっ、いいぜ御坂!!お前がどうしても俺を制裁しようというのなら!!」

御坂「しようというのなら?」

上条「まずはこの危険な場所から全力で逃走する!!」

御坂「え?」

絹旗「おー、あっという間に・・・」

御坂「待たんかごらああああああ!!!!」

絹旗「こういうのを青春って言うんでしょうかね?」

猫「なーご」

絹旗「おお、今日もきましたか」

猫「にゃんこらしょ」

絹旗「どっこいしょ」

96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 13:25:10.43 ID:7bQr5yk00

翌日

絹旗「今日もあの猫とのんびりするとしますか」

上条「不幸だ・・・・」

絹旗(・・・もう慣れちゃいましたね)

絹旗「今日はどうしたんですか?」

上条「ああ、弁当を作ったはずなんだよ」

絹旗「ええ」

上条「前の晩から用意したサンドイッチを詰めて冷蔵庫に入れて朝それを持って登校したんだ」

絹旗「ふむふむ」

上条「それが昼休みにふたを開けてみるとどうだ・・・空っぽになってたんだよ・・・」

絹旗(誰かに弁当盗み食いされるとか超いじめられっこでしょうか?)

上条「しかも財布を置き忘れてくる始末・・・空腹で空腹で・・・・」

100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 13:31:44.63 ID:7bQr5yk00

猫「にゃんちゅう」

絹旗「お゛お゛ん゛」

猫「にゃー」

絹旗「今日もきましたか」

上条「その猫飼ってるのか?」

絹旗「いいえ、野良ですよ」

上条「ずいぶん懐いてるんだな」

絹旗「ええ、仲良しです」

猫「あずにゃん」

絹旗「そうだ、この猫にご飯を食べさせる予定ですからついでに何かおごってあげますよ」

上条「え?」

絹旗「袖触れ合うもなんとやらですよ」

上条「じゃあお言葉に甘えようかな」

絹旗「三倍返しですよ?」

上条「マジか」

107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 13:44:58.66 ID:7bQr5yk00

絹旗「冗談ですよ」

上条「一瞬覚悟しちまったぜ」

絹旗「何か食べたいものありますか?」

上条「うーん、特には、ただ量が多いのがいいかな」

絹旗「それなら・・・ふふん」

猫「にゃー」

ラーメン屋

絹旗「ここはチャレンジメニューをやっているんですよ」

上条「チャレンジメニュー?」

絹旗「はい、ラーメン三杯と餃子四皿を15分以内に食べれば無料です」

上条「いけるのか?」

絹旗「いけないんですか?」

上条「いや、どのくらいか想像がつかないっていうか」

絹旗「まあ作戦を練る必要はありますね」

猫「にゃん」

108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 13:48:41.99 ID:7bQr5yk00

上条「うーん、熱さ対策か?」

絹旗「ええ、そうですね」

上条「あ、そうだ!まずラーメンを急いで食べて空になったどんぶりに熱々の餃子を入れるんだ」

絹旗「それをどうするんですか?」

上条「そこに冷水をぶちこむんだ、餃子が冷える間に残りのラーメンを一気に」

絹旗「邪道食いはよせー!」

猫「しゃー!ふー!」

上条「え?」

絹旗「そんな食べ方をしてもおいしくないじゃないですか」

上条「まあそれもそうだな」

絹旗「それにスープを飲む必要はありませんから無駄にスープを飲めばそれだけ入らなくなります」

上条「じゃあどうすればいいんだ?」

111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 13:57:46.62 ID:7bQr5yk00

絹旗「ラーメンはまとめてではなく時間を置いてひとつずつ出されます」

上条「餃子は?」

絹旗「最初にまとめて出てきます」

上条「じゃあラーメンを先に片付けるのでいいのか?」

絹旗「最初の一杯はそうですね」

上条「と、なるとどうやって食べ進めるかだな」

絹旗「十五分しかありませんからね、
    五分でラーメン一杯と餃子一皿と三分の一を食べないといけません」

上条「どっちも熱いものだからなあ・・・」

絹旗「餃子は中に熱がこもりますからすばやく半分に切る必要がありますね」

上条「最初に切っておいたほうがいいか?」

絹旗「ですね」

猫「にゃ」

112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 14:03:06.00 ID:7bQr5yk00

上条「ラーメンはどうするか・・・」

絹旗「そこで役に立つのが空のどんぶりです」

上条「ひとつ用意してもらうってことか?」

絹旗「そうですね」

上条「あ、そうか、麺だけを空のどんぶりに少しずつ入れておけば冷めるのは格段に早い」

絹旗「そうです、さらに麺が伸びるのも防げます」

上条「よし、あせらずじっくりいけばなんとかなりそうだ」

絹旗「水は最初の方に熱が抜けきらない餃子対策にだけ、飲みすぎるとすぐにお腹が一杯になります」

上条「よーし、やってやるぜ!!」

猫「にゃん!」

114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 14:05:57.25 ID:7bQr5yk00

店主「それじゃあいいですか?よーいスタート!」

上条「うおおおおお!!!」

絹旗「そうです、素早く餃子を半分です!」

上条「そして!」

絹旗「空のどんぶりに!」

上条「麺を移す!」

絹旗「間髪いれずに」

上条「餃子!」ハフッ

絹旗「水は少し!」

上条「んっ」モグモグ

店主「静かに食えねえのか・・・」


猫「がんばるにゃん」

116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 14:10:42.02 ID:7bQr5yk00

十分経過

上条「くっ・・・きつくなってきた・・・」

絹旗「手を少し休めるのはかまいませんが口は動かし続けてください」

上条「おう」モグモグ

絹旗「ここまでラーメン二杯と餃子三皿を片付けましたが・・・勝負はここから」

上条(くっ、油がきつく・・・最初の頃みたいに勢いよく入っていかねえ・・・・)モグモグ

絹旗「ここまで勢い良く食べてきましたが・・・余裕なんてありませんね・・・」

上条「もぐもぐ・・・・もぐもぐ・・・・」

絹旗「おそらく味に飽きてきているはず、ここは味を変えるために酢を入れます!」

上条(味に変化が!!)モグモグ

店主「おじょうちゃんも後で何か頼んでくれよ?」

絹旗「あ、はい」

118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 14:14:30.11 ID:7bQr5yk00

残り一分

上条「ごくん、よし、ラーメンは終わった、後は げぷっ 餃子だけだ・・」

絹旗「がんばってください、あとは餃子4個だけですよ!」

上条「もぐっ・・・うぇっ・・・」

絹旗「くっ、体が拒否し始めましたか・・・ここからは自分との戦いですよ!」

店主「せめて美味そうに食ってくれよ・・・そっちのじょうちゃんみたいに・・」

インデックス「ちゅるちゅるがつがつもぐもぐ おいひー」

上条「ごくん・・・」

絹旗「あと2個です!こうなったらポン酢に浸してすっぱさでごまかしましょう!」

上条「おう!」

店主「いや、だからだな・・・」

120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 14:19:18.99 ID:7bQr5yk00

絹旗「あと10秒ですよ!詰め込んでください!」

上条「あぐっ」モグモグ

店主「あと5秒」

絹旗「4・3・2」上条「ごくん」

店主「ギリギリだな」

上条「やったぜ・・・・絹旗・・・」

絹旗「勝ちました!!私たちは勝ったんですよ!!」

インデックス「静かに食べてほしいかも もぐもぐ」

店主「まったくだな」

上条「ありがとう絹旗、俺絹旗のおかげでこの戦いを勝ち抜くことができたぜ・・・・」

絹旗「いえ、これは上条の信念が生んだ勝利です・・・」

上条「絹旗・・・」

絹旗「上条・・・」

店主「外でやってくれるとありがたいんだけどな」

123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 14:25:06.00 ID:7bQr5yk00

猫「にゃー」

絹旗「待たせちゃいましたね」

上条「うぷっ、ちゃんと外で待てるなんて偉い猫だな」

絹旗「私に似て超賢いんですよ」

上条「飼うのか?」

絹旗「それもいいかもしれませんけど、室内飼いだとストレス溜めちゃいそうなんですよね」

上条「そうか、たまに外に出してやるってのもなあ」

絹旗「外に出た喜びで帰ってこなくなるかもしれませんね」

猫「やってやるです」

上条「通い猫にしたらどうだ?」

絹旗「そうですね、それが一番かもしれません」

上条「一応トイレとかも用意しておくといいかもな」

絹旗「もちろんです、おもちゃも用意してあげます」

猫「にゃあ」

125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 14:28:34.23 ID:7bQr5yk00

上条「それじゃあペットショップ行ってみるか?」

絹旗「そうですね」

上条「なんか病気とか持ってないよな?」

絹旗「じゃあついでに見てもらいましょうか」

上条「それが無難だな」

絹旗「首輪・・・嫌がりますかね?」

上条「どうだろうな」

猫「いいぜ」

絹旗「まあやるだけやってみます」

上条「案外気に入ったりしてな」

127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 14:35:51.20 ID:7bQr5yk00

獣医「特に病気も怪我もありませんね」

猫「ふんす」

絹旗「さすが超健康優良児」

上条「まあ毛並も艶もいいからなあ」

猫「にゃん」

絹旗「さて、首輪はどれがいいんですかね」

上条「ノミ除けのやつがいいんじゃないか?」

絹旗「そうですねじゃあこの色を」

上条「嫌がらないか?」

絹旗「ま、その時はその時です」

猫「にゃんにゃん」

絹旗「嫌がるどころかますます元気になりましたね」

上条「ああ、気に入ったみたいだな」

128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 14:41:16.05 ID:7bQr5yk00

絹旗「さて、次はご飯ですがどれがいいんでしょうかね」

上条「保存も楽だしドライタイプがいいんじゃないか?」

絹旗「なるほど、缶詰だと手間もかかりますしね」

上条「気に入らなかったらその時また考えればいいか」

絹旗「ではお試しのこれを食べさせてみましょう」

上条「食べてくれるかどうか」

猫「ふんふん」

絹旗「においかいでますね」

上条「パッケージにはまっしぐらって書いてあるのにな」

猫「もぐもぐ」

絹旗「あ、食べました」

上条「渋々感があるけどまあいいんじゃないか?」

猫「げぷっ」

130 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 14:50:08.37 ID:7bQr5yk00

絹旗「おもちゃはどれがいいんでしょうね」

上条「おもちゃって使ってるうちに飽きてくるんじゃないか?」

絹旗「あ、それもそうですね」

上条「だから反応のいいやつを一つ買って飽きたら次ってやっていけば」

絹旗「ほうほう、これはどうでしょうか」

猫「ぷいっ」

上条「手厳しいな、じゃあこれは」

猫「ふわぁー」

絹旗「むむっ、じゃあこれでどうですか!」

猫「おとといきやがれ」

上条「じゃあシンプルにこれ」

猫「ぴくっ!」

絹旗「お、興味を示しましたよ」

上条「ほらほらどうだ」

猫「うずうず」

131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 14:51:51.62 ID:7bQr5yk00

絹旗「もう一押しです」

上条「そらそらそらそら」

猫「くわっ!」

絹旗「おお!」

猫「しゃきーん!!」

ガブッ

上条「えっ」

絹旗「あれ?」

猫「がじがじ」

上条「いってええええええ!!!」

絹旗「おもちゃではなく上条に噛み付くとは・・・ わかってますね」ニヤリ

猫「ふんす」

132 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 14:56:18.84 ID:7bQr5yk00

上条「いてて、なんだかんだで結構荷物になったな」

絹旗「ですね、予想以上です」

猫「にゃんごろ」

上条「ところで名前つけないのか?」

絹旗「名前ですか・・・そうですね・・・」

御坂「あっ!アンタこんなところで何してるのよ」

上条「買い物の帰りだ」

御坂「買い物・・・ってその子と?」

絹旗「そうですよ」

御坂「ぐっ・・・ど、どうせいつもみたいにロクな目にあわなかったんでしょ?」

上条「そうだっけ?」

絹旗「まあ猫には噛まれましたけど」

猫「ふふん」

133 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 15:02:23.79 ID:7bQr5yk00

上条「まあ確かに熱いラーメンと餃子食べて口の中軽く火傷してるけどさ」

絹旗「病院に行くほどですか?」

上条「いや」

猫「にゃ」

御坂(私の時は散々なのに・・・・・)

御坂「そもそもその子誰なのよ!アンタの何?」

上条「それはもちろん、なあ?」

絹旗「ええ、仲間ですよ」

御坂「仲間・・・?」

上条「ああ、それはもう壮絶な死闘を共に乗り越えた仲だ」

絹旗「二人の共同作業で困難に打ち勝ったんです」

御坂「共同・・・作業・・・・」

135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 15:12:16.00 ID:7bQr5yk00

上条「絹旗がいなかったら俺は手も足も出ずに負けていたかもしれない・・・・」

絹旗「上条がいたからこそ私も応援できたんですよ?上条がいなかったら・・・」

上条「絹旗・・・・」

絹旗「上条・・・・」

御坂「ってちょっとちょっと!!」

上条「何だ?」

絹旗「なんでしょう?」

御坂「なんか私といる時と雰囲気が違うんだけど」

御坂「これってどういう・・・・」

御坂(ってこんな事聞くやつがあるかあああ!!!)

上条「そうだっけ?」

絹旗「まあ私は上条とバトルになるようなことがありませんからねえ」

御坂「えっ?」

140 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 15:26:25.18 ID:7bQr5yk00

上条「まあ電撃だったり蹴りだったりタックルだったり数え上げたらキリがないな」

絹旗「むしろ何やればそんなことになるんですか?」

御坂「そ、それはぜんぶそいつが悪いのよ!」

上条「まあ否定できない部分もあるけどなあ」

御坂「で、でしょ?私だって別にアンタにそんなこと・・・・でも・・・」モジモジ

絹旗(あー、やっぱり・・・・)

絹旗「会うたびにそういうことになるならもう会わないというのは」

上条「そうだな、喧嘩っぽくなっちまうんならなあ」

御坂「だ、だめよ!そんなの絶対だめ!!」

絹旗「ほう?」ニヤニヤ

上条「だめ?」

御坂「いや、そのなんていうか、
    悪いところがあるならそこを修正していかないと何も変わらないじゃない!」

絹旗(別れ話を持ち出されたわけでもないのにここまで言いますか)

上条「そうだな、もうちょっとやわらかく考えられるといいよな」

猫「なーご」

142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 15:32:37.96 ID:7bQr5yk00

御坂「そうよ!だから別れるとかそういうのは無しよ!いいわね!」

絹旗(付き合ってるつもりでいるんですかこの人)

上条「そうだな、俺はこれからも御坂と(仲間として)付き合っていきたい」

御坂「うん!」ニコニコ

絹旗(すっごくうれしそうな顔してますね、)

上条「もちろん絹旗ともだ!」

御坂「ふぇっ?」

絹旗(あ、まじめな顔で言われるとこれはドキドキしちゃいますね・・・)ドキドキ

御坂(え?何、これは三人仲良くってこと?それともどっちかが愛人扱いなの?)

上条「だから二人ともこれからもよろしくな!」

御坂「え・・うん・・・」ションボリ

絹旗「あ、はい」

猫「にゃんだこれ」

146 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 15:43:22.32 ID:7bQr5yk00

上条「それじゃあ俺達荷物運ばないといけないからもう行くからな」

御坂「うん」

絹旗「失礼しまーす」

猫「じゃあにゃ」

上条「このベッドどうする?」

絹旗「そうですね、こっちにしましょうか」

猫「もふもふ」

上条「早速横になってるぞ」

絹旗「気持ちいいんでしょうね」

猫「ごそごそ」

上条「おい、布団とベッドの間にもぐっちまったぞ」

絹旗(そうです!)

絹旗「上条、隙間に指入れてみてください」

上条「こうか?」

148 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 15:46:17.86 ID:7bQr5yk00

猫「しゃっ!!」

上条「うわっ!猫パンチしてきたぞ!」

絹旗「どうやら巣に進入してきた敵と認識したみたいですね」

猫「へいへい」

上条「いいだろう、やってやるぜ!」

絹旗「和みますねえ」

151 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 15:54:34.63 ID:7bQr5yk00

上条「それじゃあ俺そろそろ帰るよ」

絹旗「はい」

猫「またにゃ」

上条「お前ここが気に入ったのか?」

猫「うむ」

絹旗「おやおや、住み着くつもりですか」

上条「まあここまで快適な場所なら住み着いても不思議じゃないよな」

猫「にゃ」

絹旗「しょうがないですね、ですが悪戯したらおしおきですよ?」

猫「にゃんと」

上条「ほどほどにしといてやれよ?」

152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 16:00:30.27 ID:7bQr5yk00

バタン

絹旗「はー、なんだかここ何日か色々ありましたねー」

猫「にゃーん」

絹旗「冴えないやつだと思ってた上条ですけど・・・一緒にいるとすごく楽しいんですよねー・・・」

猫「にゃ」

絹旗「明日映画に誘ってみましょうか・・・」

猫「にゃんだってー」

絹旗「って・・・上条にはあの第三位が・・・」

猫「えっ?」

絹旗「あれ?上条あの第三位のこと・・・・うん、なんとも思ってませんね、恋愛的な意味で」

猫「やってやるです」

絹旗「これは・・・・いや、はっきりさせましょう、
    はっきりしないから第三位は空回りしてるんですよ!」

153 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 16:02:48.82 ID:7bQr5yk00

御坂「ヘクチッ ぐすっ」

黒子「お姉さま、そんなに落ち込まなくてもお姉さまには黒子がいるではありませんの」

御坂「やだ」

黒子「そんなにはっきりと・・・」

御坂「次こそちゃんとさせなきゃ・・・じゃなきゃ愛人になっちゃう・・・ぐすっ」

黒子「負けませんの・・・黒子はお姉さまが振り向いてくれるその時まで・・・決して・・・」

御坂「愛人とかなんかやだなあ・・・」

154 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 16:07:54.22 ID:7bQr5yk00

上条「ただいまー」

インデックス「とうま、待ちくたびれたんだよ!」

上条「あ、そうだインデックス」

インデックス「何?」

上条「お前夕べ冷蔵庫の中にあったサンドイッチ食べたか?」

インデックス「うん!お夜食に食べたよ!」

上条「やっぱりお前の仕業かあああ!!」

インデックス「えいっ」ガブリ

上条「いでででででおい、何で俺が噛まれてるんだよ!」

インデックス「私のお昼ご飯が用意してなかったんだよ!」

上条「えっ?いや、確かに用意してたはず・・・ってしっかり食べてるじゃねーか!」

インデックス「それ朝ごはんじゃないの?」

上条「なんですと・・・」

156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 16:14:22.53 ID:7bQr5yk00

インデックス「しょうがないから前こもえにつれてってもらったラーメン屋に行ってきたんだよ」

上条「ってお前お金どうしたんだよ」

インデックス「いらないよ?時間内に食べたからタダだもん」

上条「なんだと・・・インデックスもどこかでチャレンジしてたのか・・・」

インデックス「毎日行っていい?って聞いたらだめって言われたんだよ」

上条「そりゃそうだろうな」

インデックス「たまには天津飯とかがいいんだよ」

上条「じゃあ晩飯は天津飯でいいか?」

インデックス「うん!」

161 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 16:28:43.88 ID:7bQr5yk00

絹旗「決めました!!とりあえず映画に誘います!」

猫「ふぁいと」

絹旗「そうと決まればさっそく計画を練りましょう」

猫「にゃー」

絹旗「アクション、ホラー、SF どのジャンルにするかですよね・・・」

猫「にゃ」

絹旗「悩みますね・・・・・」

猫「なーご・・・」

こうして、上条の知らぬところで御坂と絹旗は上条に対する気持ちを固めつつあった

第一部 完