1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 01:25:11.30 ID:On8AHTXy0
ルルーシュ「!?」





2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 01:32:39.36 ID:On8AHTXy0
スザク「ルルーシュ!ここはいったい何処なんだ!?」

ルルーシュ「分からん。俺たちは皇帝をあちらの世界で消滅させ、現実に戻ろうとしてたはずなんだが…」

セイバー「…なんだか、わけありのようですね」



セイバー「なるほど、それでは貴方たちもこの世界に召喚されたのかもしれませんね」

ルルーシュ「まて貴様。召喚?一体何の話だ」

スザク「それより、早く元の世界に戻らないとナナリーが・・・」

ルルーシュ「スザク。その気持ちは痛いほど分かるが今は現状把握が最優先だ」

スザク「…ああ、確かにそうだねルルーシュ」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 01:37:03.12 ID:On8AHTXy0
セイバー「…というのがこの聖杯戦争のルールです」

ルルーシュ「なるほど、つまりここに居る我々も自分自身では無く、一時的に思念のような状態で
        呼び出された精神の一部というわけか」


セイバー「恐らく…」

スザク「そんなことが。今のこの僕は只の思念体だって言うのか…」

ルルーシュ「じゃあ我々もサーヴァントなのか?」

スザク「!…待てルルーシュ。君の目のギアスの紋様が光ってる!!」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 01:42:52.48 ID:On8AHTXy0
ルルーシュ「ク、これは一体?」

セイバー「それは恐らく令呪では無いでしょうか?」

ルルーシュ「これが令呪?いや、しかしこれはギアスであって令呪では…」

セイバー「ギアス?…強制呪文の一種なのですか?」

ルルーシュ「詳しいな。呪文かどうかは分からないがおおよそその通りだ」

セイバー「前回の聖杯戦争において前マスターがその手の術式を使っていましたので(ケイネス…」 

ルルーシュ「そうか」

セイバー「しかし、そのギアスから令呪と同じ魔力を感じます。
      恐らくこの世界では令呪も兼ねているのでは無いでしょうか?」

ルルーシュ「なら俺はマスターなのか?」







スザク「え、じゃあ僕は…?」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 01:46:51.64 ID:On8AHTXy0
ルルーシュ「スザク。お前には令呪とやらが出ているのか?」

スザク「…いや、全く無い。僕はサーヴァントって扱いなのかな」

セイバー「かもしれませんが、その可能性は低いかと。ルルーシュがマスターなら
      その目の前に2人もサーヴァントがいるのはおかしい。それにスザク、
      貴方からはサーヴァント特有の魔力を一切感じない。只の人間だ」

スザク「やっぱりそうだよね。僕は何の為に呼び出されたんだ。
     ランスロットがこの世界にあるわけじゃないし」

セイバー「!?…ランスロット?」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 01:58:12.51 ID:On8AHTXy0
スザク「ああ、ランスロットって言うのは僕たちの世界のナイトメアフレーム…
    って言っても分からないか。僕が乗ってる戦闘用人型機械の通称なんだ。
    他にもアーサー王伝説にちなんだ名前のナイトメアが多くある」

セイバー「なるほど、納得がいきました。あなた方が私を召喚できたわけが。
      申し遅れましたが、我が名はアーサー・ペンドラゴンです」

スザク「!?」

ルルーシュ「なるほど。こちらの世界と我々の世界は平行世界のように似通ってて、
       全くの別物というわけではないようだな」

セイバー「ところで、ルルーシュ。貴方達はこの聖杯戦争に加わるのですか?
      マスターまで異世界から呼ばれるなど前代未聞です。
      教会もマスター権を破棄するなら保護してくれると思いますが…」

ルルーシュ「…待てセイバー。そのマスター権を放棄した場合どうなる?」

セイバー「それは…」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 02:09:11.96 ID:On8AHTXy0
ルルーシュ「…つまり要約すると、令呪を剥奪され保護処分を受けるというわけか」

セイバー「はい」

スザク「ルルーシュ。いくらこの身体が偽りのものでも今君を危険な身に晒すのは
     良くないと思う。ここはマスターの権利を放棄して…」

ルルーシュ「スザク!間違っているぞスザク!!
       ここでマスター権を放棄してどうなるというんだ?
       聖杯戦争を横目で眺め、自分たちだけ安穏と生活するのか?ましてこのままでは、
       我々はこの世界に居続けるかもしれない。
       いくら現実世界で俺達が問題無く生きてたもしてもここに居る俺たちはどうなる?
       例え仮初の体と精神でもこの世界にずっと居続ける事など御免だ!
       ナナリーも誰も居ないこの世界は俺たちの居るべき世界じゃない。俺は聖杯で、
       この自分の精神を現実世界の自分に戻す。勿論スザク、お前も一緒だ!」

スザク「ル、ルルーシュ」

ルルーシュ「まして、このまま聖杯戦争が起こればこの世界でも理不尽に弱い者が殺され、
       巻き添えを食らうことになる!
       スザク!お前はそれを眺めるだけで良いのか!?」

スザク「!…ルルーシュ、すまなかった。自分はどうやら取り乱して大切な事を失念していたみたいだ」


ルルーシュ「フッ。分かれば良い。そういうことだセイバー。俺たちは聖杯戦争に参加するぞ!」

セイバー「あ、はい。分かりました。では一旦教会に行きましょう。(すごい演説好きなマスターですね…」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 02:19:53.19 ID:On8AHTXy0
教会に行く途中

スザク「そう言えば僕たちが召喚されたあの土蔵。誰かの家の物置だよね。
     ルルーシュがあんなに騒いで住人にバレなかったのかな?」

ルルーシュ「スザク。『騒いで』とはなんだ。俺は正論を述べただけだ。
        安心しろ。あの家の住人だった少年にはギアスをかけて旅に出てもらった」

スザク「ええ!?」

ルルーシュ「まず、この世界でも拠点が必要になるからな。まあ安心しろ。彼には遠くへ旅立つように
        ギアスをかけた。彼がこの町で聖杯戦争に関わって命の危機にさらされることはない。
        その見返りに旅の間、家を借りるだけだ」

スザク「そっか。その少年は少なくとも救われたんだね」

ルルーシュ「しかも少年は私が、
        『友人と二人、旅をしていたんだが路銀が尽きて困っている』
        と言ったら、喜んで『旅の間、家をお貸します』と言ってくれたぞ。あれは実にできた少年だった」

スザク「へえ、見習いたいね」

ルルーシュ「お互いWinWinな契約だ。何も問題無い。アハハハハ…」

セイバー(ギアスの力を使って無理やり旅立たせたことは問題あるのでは…)

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 02:28:57.48 ID:On8AHTXy0
教会

言峰綺礼「ふむ。事情は分かった。マスターとサーヴァントは正式に登録しておこう。
      ところでそこの少年」

スザク「え、あ僕ですか」

言峰綺礼「そうだ。貴様はどうする?マスターでもサーヴァントでも無いが聖杯戦争について知ってしまったからな。
      聖杯戦争の間、教会で保護することもできるが」

スザク「いえ、僕はルルーシュと共に行動します」

ルルーシュ「スザク!?」

スザク「ルルーシュ。何も驚くことは無いよ。君がさっきあの土蔵で述べた気持ちと僕も同じだ。
     この世界でも弱い者を僕は守る。その為には僕も舞台に上がらなくちゃ始まらないだろ?」

ルルーシュ「…分かった。だが、例え俺達が幻の存在でもこの世界で今生きている事に違いは無い。
       スザク。お前は絶対に最後まで生きろ!」

スザク「イエス!ユア・マジェスティ!!」

言峰綺礼「…それとルルーシュ。お前の令呪はどうやら特殊なようだ」

ルルーシュ「何?」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 02:42:49.00 ID:On8AHTXy0
言峰綺礼「普通、令呪とは三画あり、三度までサーヴァントに絶対命令権を行使できる。
      だが、貴様のそれはどう見ても一画だ」

ルルーシュ「俺は前の世界でギアスを使ってきたが、同じ対象には一度しか使えない。
        そしてそのルールはこの世界でも適用されることは先程試した」

言峰綺礼「…ふむ」

スザク(あの家の少年にギアスをかけたのは、ギアスの効果を試すためでもあったのか…)

ルルーシュ「なら何の問題も無い。もし令呪を使うような時があったとしても代わりに
       ギアスを使う。そうすれば令呪は失われないで済む」

言峰綺礼「なるほど。確かに貴様の目の令呪にはギアス(強制)の魔力が備わっている。
       令呪としてその魔力を使用した場合、ギアスの力の源まで無くなる可能性もある。
       そう考えれば令呪を使用せず、ギアスの使用に限定した方が得策というものだな」

ルルーシュ「そういうことだ。ではあの家に帰るぞ、スザク、セイバー。さっそく今後の方針を決めなくてはな」

スザク「ああ」

セイバー「了解しました、マスター」

バタン

?「…何やら面白いものが紛れ込んだようだな綺礼?」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 02:56:23.50 ID:On8AHTXy0
綺礼「まさかセイバーのマスターがあのような者になるとはな。
    私はあいつの息子あたりがマスターに落ち着くと思ったのだが、これは誤算だ」

?「誤算という割にはえらく嬉しそうでは無いか、綺礼よ?」

綺礼「嬉しい誤算というものだ。あいつの息子など、とるに足らぬマスターにしかならなかったであろうが、
   ルルーシュというあの男。奴は必ず私を楽しませてくれるに違いない」

?「ほう?そんなにあの雑種を高く買っているのか。たかが、ギアスなどそこらの魔術師でも
  習得できるスキルだぞ?しかもあの雑種は同じ奴に1度しか使えぬと言うではないか」

綺礼「ギアスそのものに脅威は無い。問題はそれを行使する側にある。あいつの最後の笑み。
    あれには自信が表れていた。しかもそれは馬鹿がする自惚れでなかった。
    あいつは必ず今回の宴に興を注いでくれるであろう」

?「綺礼、貴様がそんなにあの雑種を高く買うとはな。だが、綺礼。もしもその予想が外れたらどうする?」

綺礼「なに、それならそれで実質マスターが一人減るだけというもの。さらに私の予想を裏切るという愉悦も
   もたらすではないか。どちらに転ぼうが私にとって不都合は無い」

?「なるほどなるほど。異時間どころか、異世界より紛れ込んだあの雑種、どれほどの素材か見極めるのも一興か」

綺礼「そういうことだ」

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 03:10:00.18 ID:On8AHTXy0
帰宅途中

スザク「あの神父さん。なんか神父のイメージとは全然違ったね」

セイバー「ええ。言峰綺礼。あの男はそのような神父という括りで見ないほうが良いでしょう…」

ルルーシュ「あいつはディートハルトのように裏で策謀するタイプだな。警戒するに越したことはなさそうだ」

スザク「その割には随分ギアスについて彼の前で説明しちゃったようだけど」

ルルーシュ「確かに、普通の者相手なら隠してギアスの有用性を保持する方が良いだろう。
        だが、あの男はその秘密を見透かしてくるような男だ。絶対に。
        ギアスという秘密を保持したところでアイツは必ずその奇襲すら対処する。
        だったら最初からこちらの手の内を明かして奴の思考をそこに寄せた方が幾分マシだ。
        さっきの奴との会話は謂わば心理戦だ。…シュナイゼルも彷彿させるな、あの男は」

スザク「ふ~ん。よく分からないけど、彼には注意しといたほうが得策だってことだね」 

ルルーシュ「ま、今はその程度の考えで十分だ」

セイバー「マスターは軍師のようですね。私としても非常に心強い」

ルルーシュ「安心しろ、セイバー。今回の聖杯戦争。必ず聖杯を必ず勝ち取る。
        なぜなら俺と貴方は王の力を持つのだから!」
       

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 03:18:25.87 ID:On8AHTXy0
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44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 03:23:59.23 ID:On8AHTXy0
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46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 03:25:12.35 ID:On8AHTXy0
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49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 03:28:45.81 ID:On8AHTXy0
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53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 03:35:02.97 ID:On8AHTXy0
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55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 03:39:25.12 ID:On8AHTXy0
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58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 03:41:31.57 ID:On8AHTXy0
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61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 03:43:02.24 ID:On8AHTXy0
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63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 03:44:16.01 ID:On8AHTXy0
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65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 03:48:53.78 ID:On8AHTXy0
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72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 03:59:51.14 ID:On8AHTXy0
帰宅途中

スザク「…そろそろ顔出したらどうですか?」

イリヤ「…! よく私がここに居るって分かったわね」

セイバー(直感スキルを持つ私並みの感覚。スザク、只の人間では無いようですね…)

スザク「…女の子!?」

ルルーシュ「あの子もまさか」

セイバー「ええ、彼女もマスターのようです。夥しい魔力を感じます」

イリヤ「皆さん初めまして。アインツベルンのイリヤスフィールよ。宜しく」

ルルーシュ「名乗っていただいたのならこちらも名乗らなくてはな。
        ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア、今はただの学生だ」

スザク「ブリタニア軍所属ナイトオブセブン、枢木スザク」

セイバー「マスター。私の真名を言っても」

ルルーシュ「名を名乗らないのは、覚悟の無い、卑怯者のすることだ」

セイバー「は!失礼しました。私はブリテンの王。アーサー・ペンドラゴン」

イリヤ「知ってるわよ。今日はイレギュラーなマスターが現れたようだから挨拶に来たの」

75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 04:05:52.16 ID:On8AHTXy0
ルルーシュ「あんな子供まで聖杯戦争には参加するのか」

セイバー「マスター。彼女はアインツベルンのホムンクルスです。見かけに騙されな」

ルルーシュ「セイバー!貴様は生い立ちで彼女を差別するのか。例え生まれ方が普通と違えど、
       目の前の彼女は子供である事実に違いは無い!」

セイバー「ですが・・・」

スザク(まさか、ルルーシュ。彼女にナナリーを重ねて)

イリヤ「異次元からマスターが例外的に召喚されたと聞いて、どんな奴かと思ったら、
    えらく紳士的なマスターなこと」

ルルーシュ「紳士?これが普通だ。どうやら貴方は周りの男性に恵まれていないようだな」

イリヤ「…!」

スザク「ルルーシュ!」

ルルーシュ「(相手の出方を見るための挑発だ。セイバー)」

セイバー(コク…)

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 04:12:31.69 ID:On8AHTXy0
イリヤ「フン。男なんて必要無いから知らないだけよ。リズとセラが居れば事足りるもの。
    二人以上に優秀なメイドはいないんだから」

ルルーシュ「なるほど優秀なメイドか。こちらも現実世界の咲世子を紹介したいところだ。
        で、用件は。ただ顔見せの為に現れたのではないでしょう?」


スザク「え?」

イリヤ「本当にムカツクくらい先を読むわね。じゃあ用件を言うけど、シロウって人間を知らない?」

ルルーシュ「シロウ…。スザク知ってるか?」

スザク「いや、知らないな。セイバーは?」

セイバー「いえ、私もそのような者は…」

ルルーシュ「だ、そうだ。私も知らないので申し訳ないが、そちらの期待には添えないようだ」

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 04:15:57.17 ID:On8AHTXy0
イリヤ「そう…。お兄ちゃんが居たらお話ししたかったのに」

ルルーシュ「ほあ!?『お兄ちゃん』…」

セイバー「マスター?」

スザク「(あ。あの子ルルーシュの心の琴線に触れた)」

イリヤ「じゃあいいわ。挨拶って言ったからには今日は貴方たちは殺らないわ。
    バーサーカー!帰るわよ」

バーサーカー「■■■■■■■■■■■ー!」

ルルーシュ「な」
スザク「なんだ、あの巨人」

セイバー「あれが今回のバーサーカー…」

82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 04:18:58.99 ID:On8AHTXy0
シロウ宅

スザク「あんなのが、セイバァさん以外に6人もいるのか」

セイバー「…スザク。私のことはセイバーと呼んでください」

スザク「え、でも」

セイバー「お・願・い・し・ま・す」

スザク「あ、はい。セイバー」

ルルーシュ「親睦会は終わったか?それじゃあ今後の方針を発表するぞ」

84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 04:23:29.97 ID:On8AHTXy0



ルルーシュ  「  聖杯戦争をぶっ潰す!  」




セイバー・スザク「!?」

ルルーシュ「どうした?そんなに悩むほどのことは言ってないぞ。至極簡単ではないか」

スザク「いや、ルルーシュ!僕たちのこの精神が現実の自分たちの所に戻るためには
    聖杯が必要なんだぞ。それを潰すってどういうことだ?」

セイバー「まったくスザクの言う通りです。聖杯を求める為に私は召喚された。
      そしてマスターもそれを求めたのでは無かったのですか?」

ルルーシュ「…二人は本気で聖杯がそんなに素晴らしい物だと信じているのか?」

スザク「え?」

セイバー「…」

86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 04:30:16.06 ID:On8AHTXy0
ルルーシュ「考えてみろ。願望機としての聖杯。それはどんな事でも叶えてくれる。
        一見して理想のものだ。だが、実際はそんなものではないのはほぼ確実だ」

スザク「なんで?どんな事でも叶えてくれるんだろ?もしも聖杯が僕たちの現実世界にあったら、
    君や僕が目指す世界がすぐに」

ルルーシュ「そいつはどうかな?そもそも聖杯に願いを叶える為にはサーヴァントとマスターが
       殺し合いをしなくてはいけないんだぞ?その上に成り立つ奇跡に、スザクお前は縋るのか?」

スザク「そ、それは」

ルルーシュ「さらに『どんな願いでも叶えてくれる』というのも気に食わん。『大金が欲しい』といった
        ささやかな願いを叶える『だけ』なら分かるが、実際は『どんなことでも』叶えてくれる。
        そうだな?セイバー?」

セイバー「そうです。だからこそ私は…」

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 04:39:17.56 ID:On8AHTXy0
ルルーシュ「なら今回、もしくは今後、誰かが『人類なんて皆消えてしまえ』と願ったらどうなる?
       その瞬間、全ての者の思いは踏みにじられる。それも奇跡のうちに入るというのだろう?
       聖杯は。それはもはや伝説の聖なる杯ではない。ただの願望、いや欲望実現機でしかない」

セイバー「それでも!私はブリテン王の選定をやり直さなくてはならないのです!!」

ルルーシュ「セイバー。過去に何があったのかは知らん。だが、過去を変える。それだけはしてはいけない事だ。
        その時に生きていた人の思いを踏みにじり、自分勝手にやり直す。そこに正義は無い」

セイバー「…」

ルルーシュ「だれしも一度は過去に戻りたいと思う。俺だってナナリーがああなる前に戻り、
       ナナリーに光のある世界を見せてあげながらひっそりと生きていきたいと思った」

スザク「ルルーシュ…」
        
        

91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 04:49:21.94 ID:On8AHTXy0
ルルーシュ「だが、それは今のナナリーを全て否定することだ!今のナナリーを否定し、
        過去の新たなナナリーを選ぶということなんだ。俺はナナリーを決して見捨てないと誓ったんだ!
        …セイバー。貴方がブリテン王の時、どのような歩みを刻んだか、俺は知識としてしか
        持ち合わせていない。だから貴方が自分以外の誰かを王にする気持ちの大きさは分からない」

セイバー「ルルーシュ…」

ルルーシュ「だが、どんな許されざる間違いがあったとしても、それすらも貴方以外の人にとっては、
        大切な何かだったかもしれないんだ。例え一人でも、例え一瞬でもそのような人がいたのなら、
        過去をやり直したら貴方はその人の思いを踏み躙ることになるんだ。
        そのような事を行った者は罰せられるべきであり、決して行うべきじゃない」

スザク「ルルーシュ、君は…」

セイバー「マスター、貴方って人は。王である私よりよほど王に似合うようだ」

ルルーシュ「俺は王の力に慣れてるだけだ。真に王と言われるべきは俺なんかじゃないさ」

93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 04:58:37.57 ID:On8AHTXy0
セイバー「分かりました。此度の聖杯戦争。私は聖杯を壊す為に戦いましょう。
      そう言えば奇しくも前のマスターも前回の聖杯戦争で、貴方と同じ結論に辿り着いていました」

ルルーシュ「ほう、そいつは興味深いな。いったいどんな奴が前回のマスターだったんだ」

セイバー「前回のマスターはこの家を拠点の一つとしてた衛宮切嗣という者です。
      …結局最後まで私は彼と分かり合えませんでしたが。
      今思えばキリツグも自身の理想に聖杯はむしろ邪魔だといち早く気づいたのでしょう。
      キリツグは良くも悪くも正義として心は純粋でした。ただそれを外に出すことはありませんでしたが」

スザク「正義の為に正義を隠すダークヒーロー、か」

ルルーシュ「興味深い男だな切嗣。ところでセイバー、前回の聖杯戦争はどのようなものだったんだ。
        教えてくれないか?聖杯を壊す手がかりが欲しい」

セイバー「分かりました。マスター」

96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 05:10:22.32 ID:On8AHTXy0
セイバー「…というわけです」

ルルーシュ「なるほど。やはり、あの神父は只者では無いな。前回のマスターの生き残りでもあったとは。
        そして、確信した。アイツが今回の聖杯戦争のキーマンだ」

スザク「え、なんで?」

ルルーシュ「考えてみろ。監督官を引き継いだはずが、マスターになる。最後まで切嗣と聖杯を巡り争う。
       もっとも聖杯に貪欲な男だ。そいつが前回の戦争で生き残り、今回は大人しく監督官。
       そんな馬鹿な話があるか。さっき見たあいつの目はどうみても監督官の目じゃないぞ。
       俺を値踏みして、どう対処しようか考えてる目だった。それにあれは今もマスターだ」

スザク「え、でも彼にサーヴァントはいなかったように見えたよ」

ルルーシュ「いたさ」

カチ:『…何やら面白いものが紛れ込んだようだな綺礼?』」

セイバー「この声はアーチャー!?」

97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 05:16:33.43 ID:On8AHTXy0
ルルーシュ「教会に行く途中、閉店間際の電気屋に入って買ったボイスレコーダーだ」

スザク「そう言えば、この家にあったあの少年の財布から失敬して何やら買ってたね」

ルルーシュ「借りてるだけだ!」

スザク「でもなんで?僕たちが去った後の音声が」

ルルーシュ「なぜレコーダーをわざわざ律儀に俺が持たなくてはいけない?」

スザク「…あ」

セイバー「?」

99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 05:25:29.46 ID:On8AHTXy0
ルルーシュ「そうだ。夜にランニングしてた民間人にギアスを掛け、
        レコーダーを持たせて盗聴させていたのだ。
        いくらあの神父が魔術的に優れていたとしてもレコーダーなんて機械を
        いちいち知覚できるわけ無いからな」

スザク「でもその人が盗聴してたら結局バレるんじゃ」

ルルーシュ「当然あからさまにレコーダー片手にじっと録音してたら怪しまれるな。
        だからちょいとギアスに工夫したのさ」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー回想中ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー   
ルルーシュ「そうだ。貴様はあの教会にランニングしながら行って、開いてる窓の近くの目立たない所に
        録音状態でこれを置いてそのまま走り去るんだ。
        そして、30分後、再び教会にランニングしに行ってランニングしながらこれを回収。
        その後この住所のポストに入れておくんだ」

民間人「分かった。そうしよう」タッタッタッタッタ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー   

101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 05:31:30.59 ID:On8AHTXy0
ルルーシュ「しかし、まさか本当に声が録音できてるとはな」

スザク「え?」

ルルーシュ「聖杯戦争についてあれこれ知ってる監督官の本音を知ろうと思って
        ダメ元で実行したのだがな。まさかここまで上手くあいつの裏事情が分かるとはな。
        そうか、この声はアーチャーのサーヴァントか。フハハハハハハハハ!」

セイバー「ですが、まさかあいつも今回の聖杯戦争に再び召喚されてたとは」

ルルーシュ「よし、これでアイツに対する条件はクリアされた。あとは他のマスターだが」

パリン!

セイバー「!」

104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 05:42:29.24 ID:On8AHTXy0
セイバー「何者だ!」

ランサー「まさかお前らがもうそこまでたどり着くとはなあ。
      あのマーボー、むかつくが頭回るな。」

セイバー「その槍、ランサーのサーヴァントか!」

ランサー「ご名答」

セイバー「真紅の槍…まさか」

ランサー「ああ、もうバレてるのか。そう、これはゲイ・ボルク」

セイバー「貴方があのクーフーリン…。相手に不足は無い!我が名はアーサー・ペンドラゴン。いざ尋常に勝負」

ランサー「やるのか。そうかい。…なら、クー・フーリン、いざおして参る!」

105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 05:47:25.28 ID:On8AHTXy0
スザク「こ、これがサーヴァント同士の戦い」

ルルーシュ「スザク。二人の姿が見えるのか?」

スザク「ああ。なんとか目で追おうとしてる。けど、とてもじゃないけど追いきれない!」

ルルーシュ「これが英霊同士の戦い」

セイバー「く、さすがに速い」

ランサー「そりゃどうも。そちらもやるね。だが、甘い!」

セイバー「それはこちらの台詞だ。そのような攻撃。当たると思うか!!」

ランサー「…フ、当てようとも思ってねえよ」
ルルーシュ「あ」 ドシュ!

108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 05:54:43.09 ID:On8AHTXy0
ルルーシュ「…」

セイバー「しまった!狙いはマスターか」

ルルーシュ「…」

セイバー「ルルーシュ!!」











スザク「……ガハ」

ルルーシュ「 スザクーーーーーーーーーーー! 」

ランサー「こ、こいつ。俺の動きを!」

スザク「ル、ルルーシュ。君は、こんな所で、死んでは駄目だ。
     たとえ、偽りの、精神だけの、存在でも」

ルルーシュ「スザク!なぜ」

スザク「…ユフィが、ユフィがここに、いたら、悲しむから、かな?」

110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 06:02:50.84 ID:On8AHTXy0
セイバー「ランサー、貴様ァ!」

ランサー「そう怒るな。俺はマスターの命令に従ってるだけだ。
      さらに言えば、俺の本命も知らずに安易に俺の攻撃を避けた自分を責めたらどうだ?」

セイバー「ク…」



ルルーシュ「死ぬな!忘れたのかギアスを!
        …スザク、お前ギアスに逆らって、なぜ!」

スザク「ルルーシュ。ギアスは、絶対遵守の、力だ…。だけど、それは、あってはならない、んだ。
     君が、さっき言った言葉、あれは、セイバーへのものじゃない。自分へ、だろ?」

ルルーシュ「…」

スザク「この世界での、死は、自分自身の、本当の死じゃ、ない。
     だからギアスに、逆えたの、かもね…」

ルルーシュ「もういい。喋るな!今手当てをするから」

スザク「……」

112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 06:11:55.07 ID:On8AHTXy0
セイバー「ルルーシュ。ランサーは私が抑えます!
      だからその間にスザクを連れて距離を取ってください」

ランサー「おいおい、それ本気で言ってるのか。聖杯戦争はもう始まってるぞ。
      あの二人だけで外歩いてたらそれこそ他のマスターに襲われて死ぬぞ。
      まあ俺にとってはどっちでも良いんだけどな」

セイバー「く、なら貴様が今すぐ下がれぇ!」

ランサー「それができるなら、こんな事、最初から俺だってしねえよ!!」



教会

?「今頃、犬は雑種共とセイバーを始末しているか。それとも返り討ちに遭って、おめおめと逃げてくるか。
  どちらだと思う?なあ綺礼よ」

綺礼「ルルーシュの魔術回路はギアス以外には皆無だ。セイバーへの魔力供給はほぼ無いと見ていい。
   奴が余程のヘマをしない限り前者であろう」

?「余程の事、か…」
   

114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 06:16:46.19 ID:On8AHTXy0
セイバー(スザクへのダメージは純粋な打撃傷。刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルグ)は発動していなかった。
      止血さえすればなんとか延命の可能性はある。…だが、この状況では!)


スザク「…」

ルルーシュ「くそ、血が止まらない。俺は親友一人救えないのか。俺は、俺は!」















?「どうやらまた人助けするべき時のようね…」

ルルーシュ「誰だ!」

117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 06:25:32.40 ID:On8AHTXy0
凛「アーチャー!あんたセイバーに加勢してランサーを撃退しなさい」

アーチャー「撃退?別にアレを倒してしまっても構わんのだろう?」

凛「ええ、できるものならそうしてちょうだい」

アーチャー「了解だ」





ルルーシュ「お前は」

凛「そうよ。マスターの一人よ。ああ、もう!なんで今日はこんなに死に掛けの人に会うかな!
  衛宮君は学校で死に掛ける。夜中に偵察きたら見知らぬ奴が衛宮の家で死に掛けてる!」

ルルーシュ「この際どうでもいい。スザクを助けてくれ、頼む。お願いだ…」

凛「ええ、そのつもりよ…今から魔術蘇生するから離れて!」

ルルーシュ「あ、ああ」
  

121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 06:37:56.55 ID:On8AHTXy0
凛「…これで大丈夫よ。傷口付近の身体が時間逆行で元に戻っていくわ」

ルルーシュ「あ、ありがとう、…」

凛「凛よ。遠坂凛」

ルルーシュ「ありがとう、凛。本当に感謝してる。こいつは俺の、親友なんだ…」

凛「親友、か。その服装を見る限りあんた達ね、異世界から来たマスターは」




セイバー「ランサー、まだやるか!?」

ランサー「くそ、あの赤い奴。得物を何個所持してやがる。てめえ弓兵じゃねえのか!」

アーチャー「学校でも会ったが、それはお前の知ったことではないな」

ランサー「ち、まあいい。別に今すぐにお楽しみを使うことはねえわな。それじゃあな!」



ルルーシュ「…そうだ。凜は何のサーヴァントのマスターなんだ?」

凛「さっき、思いっきり言ったんだけどなあ。…アーチャーよ」

ルルーシュ「…どういうことだ?」

凛「な、なによ」

124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 06:51:21.35 ID:On8AHTXy0
シロウ宅

凛「…あの糞神父。やっぱり裏があったのね。前回の聖杯戦争のサーヴァントを現界させたまま
  何食わぬ顔で監督役しながら今回の聖杯戦争に関わるなんて良い度胸じゃない」

セイバー「これで納得しました。つまり今回の聖杯戦争でアーチャーのクラスを得たのは凛のサーヴァントで、
      ギルガメッシュは前回からずっとこの冬木にいたのですね」

凛「でしょうね。どういう原理でずっと現界させてるのか分からないけど、まあ恐らく、前回の聖杯関連なのは確かね」

スザク「…ここは」

セイバー「スザク。気がつきましたか!本当に良かった…」

凛「それにしてもあのランサーのマスターは」

ルルーシュ「それは綺礼で間違いないと思う。今回の襲撃は奴の裏を知った俺やスザクの殺害が目的だろう。
        たとえそれが間違っていても、そう考えた方が安全だ」

凛「私は120パーセントそう考えることにするわ。アイツがマスターならそのくらいするでしょうね。今回召喚したサーヴァントのランサーが
  偵察。前回最後までセイバーと聖杯を争うレベルを持つ旧アーチャー、ギルガメッシュが決戦用。そんなところね」

セイバー(ルルーシュは無理に強がってるのか。…いやそれが彼らしい)

127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 07:04:07.72 ID:On8AHTXy0
凛「というわけで一応、使い魔で冬木市全体に今回の件知らせたから。
  『監督役の言峰綺礼はマスターであり、今回の聖杯戦争の一時中断を提案する。
  セイバー・アーチャーのマスターで言峰綺礼を討伐するのでそれまで休戦すべし。
  言峰綺礼討伐後、新たな監督役の下での再開を望むってね」

ルルーシュ「だが、この機に乗じて他のマスターが我々の横槍を突くかもしれないぞ」

凛「まあその時はその時だけど、可能性は低いでしょうね。最強クラスのセイバー、
  それにアーチャー。この組み合わせに挑もうとするマスターはそうそういないと思う。
  対魔力のあるセイバー相手にキャスターは戦いにくいでしょうし。
  アサシンやライダーがどう出るか分からないけど、普通なら私達に言峰綺礼を
  討伐させて安全にマスターを一人減らす方が良いと思うんじゃない?」

ルルーシュ「確かに、それは理に適ってるな」

イリヤ「あ、ここがキリツグの家?」

ルルーシュ「!?」

131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 07:14:56.44 ID:On8AHTXy0
凛「勘違いしないで、私がアインツベルンを誘ったの」

イリヤ「凛の使い魔が合流しないかって誘ってきたの。だから来たわ」

ルルーシュ「なぜイリヤに」

凛「遠坂とアインツベルン、それとマキリがまあ聖杯戦争の元凶っちゃ元凶なのよね。
 さっきルルーシュ君が話していること聞くと、確かに今の聖杯戦争のシステムは何かがオカシイと思う。
 そこでアインツベルンとマキリに聖杯戦争の仕切り直しを提案したわけ」

ルルーシュ「仕切り直し、とは?」

凛「私としては正直、聖杯なんてどうでもいいわ。聖杯に頼らないと『平行世界の運営』に辿りつけないなんて
  なんかムカツクじゃない。まあ、かといって他人に魔術で負けるのも嫌だから聖杯戦争に参加したんだけどね」

アーチャー「つまり、小娘の意地って奴だ」

凛「あんたは黙ってなさい」

132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 07:21:02.42 ID:On8AHTXy0
凛「で、マキリとアインツベルンにも打診したんだけど、マキリは返答なし。
  実質静観ね。で、アインツベルンが今此処に来たと。さあ、アインツベルンの
  イリヤスフィール。貴方はどうするの?」

イリヤ「私もどっちでも良いわ。私は聖杯戦争に勝つんだからその過程で
    マスター兼監督役がどうなろうとね。ただ、セイバー、1つ聞いて良い?」

セイバー「…なんですか?」

イリヤ「前回の聖杯戦争でお母様とキリツグ、そしてその言峰綺礼の関係はどんなものだったの?」

セイバー「それは…」

136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 07:32:34.39 ID:On8AHTXy0
セイバー「アイリスフィールとキリツグ。二人とも言峰綺礼を最大限に警戒していました。
      特にアイリスフィールはキリツグの最大の敵は彼になるだろうと危惧していました」

イリヤ「そう…貴方は前回の記憶を持ってるのね」

セイバー「ええ。その通りです。私には前回の聖杯戦争の記憶がある。そして前回の聖杯戦争で
      アイリスフィールを救えなかったのは、キリツグでは無く、私の責任だ。
      キリツグはアイリスフィールを見捨てたように思えましたが、今思えばあれは互いに覚悟の上だったのでしょう」

凛「で、イリヤスフィール。貴方はどうするの?」

イリヤ「…私もマキリと一緒でどっちでも良いわ。ただ監督役がマスターっていう反則は看過できないわね。
    いいわ、言峰綺礼討伐には私も参加する」

凛「そう、ならそれで良いわ。これで良いわねルルーシュ君?」

ルルーシュ「ああ、我々としてはそれで問題無い」

凛「ところでルルーシュ君、貴方、料理できる?」

ルルーシュ「は?」

140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 07:42:24.26 ID:On8AHTXy0
ルルーシュ「で、なんで結局こうなるんですか?」

凛「まあ2時間後に教会に殴りこむにしても今は腹ごしらえしないと」

ルルーシュ「はあ、凛はミレイ会長に似ていますよ」

凛「あ、そう。貴方の世界のミレイって人はよっぽど、才女なのね」

スザク「セイバー、もう傷も治って自分で食べれますから結構です。
     そんな恨めしそうな顔しながら食べ物を僕にくれなくて良いです。
     セイバーはセイバーで食べててください。」

セイバー「え、いやしかし怪我人を放っておくわけには…」

スザク「もうこの通り。凛さんのおかげで大丈夫です。
    ですから遠慮せず、セイバーさんも腹ごしらえしてください」

セイバー「そ、そうですか。なら戦の前なのでいただきます」

アーチャー「相変わらずの燃費の悪さなんだな…。
       そう言えばルルーシュ、だったか。この家の持ち主は今何処に?」

ルルーシュ「え!?ああ、彼なら旅に出るとか言ってましたのでその間ここ借りてるんですよ。
       彼は若いのにしっかりとした好青年って感じでしたよ。ハハハハハハ…」

アーチャー「そうか…(この時期に旅に出ようと思うようなことあったか?)」

143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 07:53:29.36 ID:On8AHTXy0
教会

言峰綺礼「ふむ、ランサーを放った結果がこのような事になるとはな」

ギルガメッシュ「綺礼よ、やはり犬は余程のヘマをして、余程の事を引き起こしたな」

ランサー「あん、なんだと!」

ギルガメッシュ「吠えるな犬。事実だろうが。まあ良い。セイバーとおまけのサーヴァントが我に
          挑むなど、後半の事になるかと思っていた。が、こうも早く挑まれるとはな。
          これも一興よ」

言峰綺礼「さて、それでは存分にその興を楽しもうでは無いか。なあ?ルルーシュ君」







ルルーシュ「ああ、言峰綺礼。存分に楽しもうじゃないか。そして貴様は…死ね!」

145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 08:04:01.16 ID:On8AHTXy0
ーーーーーーーーーーーーーーー回想ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
凛「良い?アーチャーはランサー、バーサーカーとセイバーでギルガメッシュ。
  そしてマスター達で言峰綺礼本人に当たる。これで行くわよ」

ルルーシュ「ああ、その配置が妥当だろう」

スザク「分かりました」

凛「それとルルーシュ。貴方には魔術回路が無いから、ぶっちゃけるとセイバーの性能がガタ落ちしてるわ。
  だからセイバーを譲ってくれないかしら?」

セイバー「な!」

ルルーシュ「一向に構わんぞ。そっちのほうが結果として戦力になるなら当然そうするべきだ」

凛「あらそう。話が早くて助かるわ」

セイバー「ルルーシュ!」

ルルーシュ「セイバー。俺は別にマスター云々はどうでもいい。ただ今はこの世界を聖杯という汚濁から守りたいだけだ。
       その為にセイバーが必要だからマスターをしてただけだ。そして手段として凛がマスターになるほうが有効なら
       それを実行に移す。ただそれだけだ」

セイバー「…分かりました」

ルルーシュ「もっとも、敵のサーヴァントをさっさと倒して、マスター戦に合流してくれるとありがたいがね」

セイバー「ええ、きっとそちらに合流しましょう。どうかそれまで御健闘を!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 08:23:22.19 ID:On8AHTXy0
ルルーシュ「さすがに魔術のある世界ではギアスは通用しないか!」

凛「スザク君。それじゃ行くわよ!」

スザク「ああ!」

言峰綺礼「ほう、スザクとやらを前面に押し出すか。だが、舐められたものだな。
      そのような動きでは!」

スザク「くそ、なんてすばやさなんだ。その上、拳の一撃一撃が重い!」

ルルーシュ「スザク!」




ランサー「ふん、俺の相手はお前ってわけかい」

アーチャー「まあそういうことだ。お互い余り組だ」

ランサー「俺は余りになった覚えは無いがな。今度は許しが出たからいきなり本気で行くぜ!」

アーチャー「――I am the bone of my sword.

Steel is my body,and fire is my blood.…」

150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 08:31:45.85 ID:On8AHTXy0
ギルガメッシュ「もう一度問う。どうだセイバー、我の妻になれ」

セイバー「ぬかせぇ!」

バーサーカー「■■■■■■■■ーーー!」

ギルガメッシュ「ふん、一度思い知らせねばならぬか。ならば来いセイバー!」





スザク「ガハッ…」

言峰綺礼「ほう、まだ生きているか。前回これを食らった奴は死に掛けたのだがな」

凛「スザク君!」

言峰綺礼(凛はアーチャーとセイバーに魔力供給しつつ、スザクとやらに魔術強化をかけてるのか。
      その魔術量、魔術技術。賞賛に値する。だが)

ルルーシュ「スザク、死ぬな!生きろ!」

スザク「そうだ。こんなとこで死ぬわけには行かない。例えこの身体が、この世界が幻の存在でも、
     この世界は救わなくちゃいけないんだ!うおおおおおおおお!!」

凛「スザク君に補助魔術を全開で。…ここでトチるわけにはいかない。でももうそんなミスはしない!」

151: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 08:37:55.98 ID:On8AHTXy0
ーーーーーーーーーーー回想ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ルルーシュ「そんなギアスをかけろだと?」

凛「そうよ。私にね。お願い」

ルルーシュ「しかし、そのようなもの意味の無いギアスだと思うが」

凛「良いから。実際の効果が無くてもプラセボ効果が出るかもしれないじゃない」

ルルーシュ「はあ、分かった。…ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる。
        遠坂凛、貴様は『ここ一番で失敗するな!』」

凛「…!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー






凛「今よ!!ルルーシュ」

ルルーシュ「うおーーーーーーーー!」




ドシュ!
言峰綺礼「な、なに…」

152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 08:44:40.81 ID:On8AHTXy0
言峰綺礼「スザクでは無くルルーシュに加速魔術、か」

凛「ええ、いくらスザク君が強く、私が補助してもあんたはその上をいくでしょうからね。
  いくらスザク君を補助しても多分勝てない。だから」

スザク「僕は囮になったんだ」

ルルーシュ「なにより、汚れ役は俺一人で十分だからな」

言峰綺礼「アゾット剣、まさかお前が…」

ルルーシュ「言ったはずだ。貴様は死ね、とな」

153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 08:48:33.79 ID:On8AHTXy0
ランサー「なんだ、アイツ死んだのか」

アーチャー「…」

ランサー「やめだやめだ。アイツが死んだ今、俺はお前と戦う意味がねえ」

アーチャー「ならこの後、どうするつもりだ」

ランサー「そうだな。まあ本来のマスターでも探してから、ちょっくら釣りでもするわ」

アーチャー「ほざけ…」

ランサー「じゃあな」




セイバー「エクス、カリバー!!」 ギルガメッシュ「天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)!」

154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 09:00:32.20 ID:On8AHTXy0
スザク「ーシュ、ルルーシュ…ルルーシュ!!」

ルルーシュ「…うん?スザク、か。ここは一体何処だ?」







C.C.「まだ寝ぼけているのかお前は。神根島だ。あちらの世界から戻ってきた際にお前ら二人は
    暫く昏睡してたからな。まあ記憶が混乱してるのも仕方ないかもな」

ルルーシュ「俺はアイツをアゾット剣で、そしてその後、セイバー達の宝具の光に包まれた。
       それから、俺は…」
スザク「ルルーシュ!君もあの夢を見ていたのか」
ルルーシュ「夢!?あれらの事が夢だと言うのか…しかしそれにしては」
C.C.「話は後にしてくれないか。まずは落ち着ける場所に行こうではないか」
ルルーシュ「あ、ああ…」

156: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/05(日) 09:14:53.99 ID:On8AHTXy0
ルルーシュ『結局あの冬木市で、起こった事は夢だったのだろうか。
        皇帝になった後、日本の全国の地名調査を行ったが、そのような市は現在にも過去にも存在
        していなかった。ならあれはやはり夢だったのか。それとも
        現実世界に戻ってくる途中に俺とスザクが迷いこんだ並行世界だったのか。
        全ては闇の中だ。こういう時、アゾット剣でも手元にあれば良いのだが
        あいにくと、あちらの世界に繋がるようなものは一切無い』








ルルーシュ「俺は、世界を殺し、世界を…作る」

死の刹那、ルルーシュの脳裏には、聖杯戦争が無くなり、シロウとイリヤとが仲良く暮らす世界が浮かんだ。
あちらの世界の兄妹は仲良くやっているらしい。
セイバーはきっと『王の人生』を全うしたのだろう。死に際の満足げな彼女の顔が見えた。
その顔を見てルルーシュは満足し、二人の王はまた、出会った。


                                                          完

引用元: ルルーシュ「ここは…」セイバー「問おう、貴方が私のマスターか?」