1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 00:29:58.71 ID:nL6G19Sx0
QB「遺体の鮮度を保ってどうするつもりなんだい?」

杏子「さやかを取り戻すんだ。体が無かったら困るだろ」

QB「無理だと思うけど……」

杏子「やれるだけのことはやるよ。まだグリーフシードのストックもある」

 シュウウウ……

杏子「あれ?」


杏子「芽だ」




6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 00:32:48.80 ID:nL6G19Sx0
杏子「ちょっと顔貸しなよ」

まどか「あっ えっと……」

杏子「杏子だよ。佐倉杏子」

まどか「杏子ちゃん…」

杏子「さやかを元に戻したくないかい?」

まどか「できるの!?」

杏子「正直言ってわからない。でもやれるとこまで手伝ってほしいんだ」

まどか「うん! さやかちゃんを戻すためなら、わたし何でもするよ!」

杏子「そうか。心強いな。それともう一つ」

杏子「さやかから芽が生えたんだけど」

まどか「…は?」

杏子「いや、だから、芽がね」

まどか「杏子ちゃん何言ってるの? ふざけないで!」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 00:36:18.92 ID:nL6G19Sx0
——夜——

まどか「見つからないね」

杏子「時間も遅いし、今日はもう帰るかい?」

まどか「その前に、さやかちゃん見に行ってもいい?」

杏子「いいよ」



まどか「さやかちゃん…… 聞こえる?」

杏子「知ってると思うけど、死んでるのと同じ状態なんだってさ。今は魔法で何とかしてる」

まどか「さやかちゃんにまた会いたいよ… 杏子ちゃん、明日も頑張ろうね!」

杏子「ああ!」

まどか「……芽、つんでいい?」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 00:38:52.59 ID:nL6G19Sx0
杏子「鼻から生えてると絵面的にアレだし、抜いちゃうか」

まどか「起きた時に鏡見たらショック受けちゃうよね」

 プチッ

まどか「……」 ←くしゃみして飛び起きないかなってちょっと期待してた

杏子「……」 ←くしゃみして(ry

まどか「起きないね」

杏子「……まぁ、それで起きたら苦労しないわ」

まどか「これ、何の芽なんだろ?」

杏子「味見してみよっか?」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 00:42:32.98 ID:nL6G19Sx0
まどか「食べちゃうの……?」

杏子「だってこんな植物聞いたことないしさ」

まどか(鼻から生えたのを食べるってどうなのかな… 衛生的な意味で)

杏子「」モゴモゴ

まどか(あ、でも栄養吸ってるからいいのかも? ほら、人体から直に)

杏子「おいしい」

まどか「……しょっぱくない?」

杏子「いや、なんだろコレ…? ハーブティでこんなのあったな」

まどか「どっから種入ったんだろうね?」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 00:47:40.71 ID:nL6G19Sx0
—— 数日後 ——

まどか「次の日また生えてきたから」

杏子「すぐ見てもわかりづらいだろうし、伸ばしといたんだよ」

マミ「あなたたち、自分が何をしてるか疑問に思わないの?」

まどか「わたし園芸部なんですよ」

マミ「いやそういう問題じゃないでしょう」

杏子「ともかく味見してみてよ。一応、お腹壊さないのは確認済みだから」

マミ「…もうちょっとクチに含む気になれる場所から生えてくれれば、まだよかったものを」

まどか「マミさん、どこから生えててほしかったんですか?」キャッキャ

杏子「よせよぉ、まどか~///」ウフフ

マミ(……麻薬とかじゃないわよね?)

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 00:52:08.37 ID:nL6G19Sx0
 モゴモゴ

マミ「これは…!」

まどあん「!?」

マミ「レモングラスのような香りがするわね…」

杏子「ああ、それだ!」

マミ「でもごめんなさい、何かはわからないわ」

まどか「えぇ~」

マミ「そんなことより、美樹さんを元に戻す方法があるなら、私も手伝うわ」

杏子「じゃあ探しに行くか」

マミ「そっちが先でしょ!」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 00:55:01.71 ID:nL6G19Sx0



まどか「今日もいないね」

杏子「さやかにしちゃあおとなしいな」

マミ「暁美さんにも協力してもらえないのかしら」

杏子「アイツは無理じゃないかなぁ」

まどか「う~ん…… あ、きっと来てくれるよ!」

杏子「ホントに? なら助かる」

まどか「さやかちゃんの話したら、絶対面白がるって」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 00:58:22.96 ID:nL6G19Sx0
ほむら「子供を生き返らせてほしい、と相談された時、お釈迦様はこうおっしゃいました」

まどか「生き返らせるなら教会でしょ」

杏子「ウチはそういうのやってなかったなぁ……」

ほむら「ではからしの種を持ってきなさい、と」サッ

ほむら「そこで私もこれを持ってきたわ」

杏子「からしの種?」

まどか「それがあれば戻るの?」

マミ「そんな訳ないでしょう……」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 01:01:02.05 ID:nL6G19Sx0
ほむら「いいえこれはコリアンダーの種」

杏子「え、なに?」

まどか「朝鮮人参だよ」

マミ「人参に種はないわ……」

ほむら「パクチーよ」

マミ「パクチーに効果が?」

ほむら「家で料理する時、よく使うから」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 01:04:14.34 ID:nL6G19Sx0
ほむら「では入れるわよ」グイッ

まどマミ(……そこに?///)

杏子「やめろよ」

ほむら「止めないで、杏子」

まどか「いくらなんでも…」

ほむら「暖かくて、湿気を帯びていて、栄養価も高…… そうな気がするじゃない!」

ほむら「種をまくなら●●が一番適しているのよ!」ズルッ

まどか(ほむらちゃんの●●●///)

杏子「や、やめろよぉ! さやかの●●に種まくなよぉ!」ブンブンブン

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 01:07:03.75 ID:nL6G19Sx0
ほむら「ほら、よく見てみなさい」

マミ(ほほぅ…)

杏子「見ないよ!」プイッ

ほむら「けっこう毛深いのよ」

まどか「さやかちゃん、生え始めるの早かったから…」

ほむら「多少芽が出たところで、大して変わらないわ」

杏子「変わるよ……」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 01:13:29.30 ID:nL6G19Sx0
—— それから数日 ——

ほむら「できたわ!」

杏子「うわぁ~い」

まどか「ほむらちゃん、お料理上手だね!」

マミ「あら、私も手伝ったのよ」

杏子「マミの手料理なんて久しぶりだなぁ。いただきま~す!」

まどか「おいしいよ! パクチーがこんなおいしいなんて、知らなかった!」

杏子「きっと作る人がうまいからだよ!」

ほむら「そう言ってもらえると嬉しいわ」

マミ「まだまだあるから、たくさん食べてね」

杏子「そんなのすぐ無くなっちゃうよ~」

まどか「さすがさやかちゃんの●●だよね!」

杏子「……」

杏子「……せっかく頑張って忘れてたのに、そういうのやめてくんない?」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 01:18:24.66 ID:nL6G19Sx0
まどか「ご、ごめんね! もう一回忘れようね!」

杏子「お~し! それじゃ第二ラウンド!」

まどか「このグリーンカレーなんて、お店で出せるよね!」

ほむら「まどかが辛いもの苦手と思って、辛さ控えめにして、ココナッツミルクを多めにしておいたの」

杏子「その方がスパイスの香りがわかっておいしいよね!」

まどか「さやかちゃんの●●の香りも?」

杏子「ブッ殺すよ」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 01:24:51.62 ID:nL6G19Sx0
——さらに数日経った昼間——

杏子「……さすがにこの時間からはいないか」

杏子「しょうがない、時間つぶしてまた…… ん?」

杏子(この曲、公園で誰か… あいつが弾いてるのか。うまいなぁ)

杏子「ねぇ、これなんて曲だっけ?」

上条「タイトルはないよ」

杏子「そうなんだ。聞いたことあるから、気になっちゃってさ」

上条「聞いたの? どこで!?」

杏子「それが引っかかったから訊いてみたのに」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 01:28:15.16 ID:nL6G19Sx0
上条「これ、僕が作った曲なんだ… 僕、ついこの間までケガで入院しててさ」

上条「毎日お見舞いに来てくれる友達がいたんだ…… その子に合う曲を、と思って」

杏子「ああ、さやかか!」

上条「さやかの友達? さやかがこの間から行方不明なんだ、どこへ行ったか心配で……」

杏子「安心してなよ。必ず連れ戻すから!」

上条「さやかが今どこにいるか、知ってるの?」

杏子「うん、まぁ…… 知ってるけど…」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 01:36:26.13 ID:nL6G19Sx0
マミ「暁美さんのパクチーもよく育ったわね」

ほむら「●●が種をまくのに適した所、というのは我ながらいいアイデアだったと思うわ」

まどか「考えてみれば、もとから種をまく場所だしね」

ほむら「そこまでは気付かなかったわ。この道も深いわね……」

マミ「そこで今回はもう一歩前進して、●●という環境でより育てやすいものを選んでみたの」

まどか「今度は何ですか?」

マミ「直射日光にあたらなくて、湿気の多い場所」

マミ「しめじよ」

まどか「おいしそうですね!」

ほむら「アワビ茸の方が良くないかしら」

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 01:42:51.69 ID:nL6G19Sx0
上条「このホテルにずっといるの……?」

杏子「さやかの名誉のために言っとくけど、変なことしてた訳じゃないからね」

上条「それはわかってるよ」

杏子「なら大丈夫か。ほら、ここだよ」

 ギィッ……

まどか「すごいですよマミさん! もう生えてきました!」

マミ「●●からキノコって、やっぱりいざとなるとアレね……」

ほむら「でもこれならアリだと思うの! ちょっと味見を」

まどか「ほむらちゃんずる~い! わたしも!」

マミ「あらあら二人とも、せめてつまんで食べないとお行儀悪いわよ」


上条「……し、してるじゃないか…… 変なこと……」

杏子「あの三人が変なんだよ」

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 01:47:41.16 ID:nL6G19Sx0
まどか「あ、上条くんも来たの?」

マミ「美樹さんのお友達ね」

ほむら「男の子が来るなら服着せておいた方がいいわね」

上条「ああ…… そうしといて……」

まどか「上条くん、去年までさやかちゃんと一緒にお風呂入ってたじゃない」

杏子「な、何言ってんだよ!」

上条「そうだよ! 中学あがってからはないよ!」

まどか「わりと最近だよね」

61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 01:51:44.75 ID:nL6G19Sx0
上条「ともかく、これは一体どういうことなの!?」

杏子「さやかから芽が生えたんだ」

上条「もう一回聞こうか…… どういうことなの?」

まどか「だから、さやかちゃんから芽が生えたの」

上条「それでなんで裸に!? あれ? しかも何付けてるの!」

まどか「ああ、これ杏子ちゃんの分のしめじ」

上条(●●からしめじ…… さやかの●●にしめじ)クラッ   パタン

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 01:56:06.65 ID:nL6G19Sx0
杏子「倒れちゃったよ」

マミ「年頃の男の子には少々刺激が強かったかしら」

ほむら「あわび茸にしておけば、もうちょっとマシだったでしょうに…」

まどか「杏子ちゃんも食べる? しめじ」

杏子「いただくよ」プチッ

杏子「おいしい」

マミ「でしょ!?」

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 02:04:27.88 ID:nL6G19Sx0
上条「どういう仕組みで起こったのかはわからないけど」

上条「何が起こったのかは大体わかった」

上条「つまり今、さやかは死んでる訳じゃないんだね」

杏子「こうしてあたしらのグリーフシードで持たせてるってわけ」

上条「元はといえば、僕のためにさやかがこんな目に遭ってたなんて……」

杏子「本人がそうなることを望んだんだ。他人がそう言っても仕方ないことなんだ」

上条「できれば代わってあげたいくらいだけど」

QB「できるよ」

上条「……ねこが喋った?」

QB「さやかの願いは君のケガを治すこと」

QB「アフターサービスで、もうあんなケガをしないようにしておいたから」

QB「今の君は魔法で保護された… つまり戦う力のない魔法少女みたいなものさ」

ほむら「さやかの肉体に移るこでとができる、と」

上条「ならやってみよう」

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 02:10:29.95 ID:nL6G19Sx0
さやか「これでどうかな?」

まどか「さやかちゃん……!」

杏子「すごいな、本物みたいだ!」

QB「肉体的には本物で、中身はさやかをよく知ってる人物だからね」

QB「君たちの体は長い時間使っていないと差し障りがあるんだろう」

QB「メンテナンスと思って、定期的に入れ替わってあげるといい」

まどか「何にしても、久しぶりにさやかちゃんに会えたみたいで…」

杏子「ああ、嬉しいよな!」

さやか「ありがとう、二人とも!」ダキッ

杏子(……ん?)

まどか「さやかちゃんの抱き心地も久しぶり~」モフモフ

杏子(……中身は上条だよな?)

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 02:15:13.62 ID:nL6G19Sx0
さやか「杏子どうしたの?」ジーッ

杏子「いや、まぁ、どうしたというか」

さやか「気になることがあるなら、ちゃんと言ってね」ニコニコ

杏子「うん… でも今日はいいや……」

杏子(なにかおかしいぞ…… でもどこが……?)

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 02:19:19.36 ID:nL6G19Sx0
さやか「さすがにこの格好で外へ出るのはまずいかな」

ほむら「外では行方不明者となっているから」

マミ「誰かに見られでもしたら、またここへ戻るのが大変よ」

まどか「上条くんが死体で見つかっても、それはそれで大騒ぎになるしね」

さやか「じゃあ、ここにいる間だけだね」

杏子(う~ん……)

さやか「杏子もそんな難しい顔しないの。ここに来れば、いつでも会えるんだからね」

杏子「いやあたしココに住んでんだけど」

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 02:23:03.34 ID:nL6G19Sx0
—— 学校 ——

上条「鹿目さん、今日もいいかな」

まどか「じゃあ杏子ちゃんにメールしとくね!」



さやか(さやかの体もだいぶ慣れてきたな)

マミ「みんなの分のティーセット、一通り持って来たわ」ヨイショ

まどか「近頃はもうこっちにいることの方が多いですからね~」

さやか「ありがとう、マミさん!」

杏子「ああ!!」

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 02:27:34.78 ID:nL6G19Sx0
まどか「ど、どうしたのさ杏子ちゃん?」

杏子「この間からおかしいと思ってたんだ! やっとわかった!」

ほむら「私たちはおかしくなんかないわ!」

杏子「上条、お前さやかのフリしてるんだよな?」

さやか「うん、この体にいる間はね」

杏子「みんなあたしよりさやかと付き合い長かったから、ちょっと考えてみてほしいんだけど」

杏子「……さやかって、こんな可愛いかったっけ?」

まどか「杏子ちゃん、上条くんとそういう……」

杏子「いや、そうじゃなくてさ。何て言うんだろ……」

マミ「確かに、前より女の子っぽくなった感じはするような、しないような」

さやか「そうかな? さやかいつもこんなだったよ」

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 02:34:02.47 ID:nL6G19Sx0
杏子「そうか……? どこがっていうんじゃなくて、何となく…… 違うような」

ほむら「いい表情するようになった、というのは薄々感じてたわ」

杏子「そうそう! それだよ!」

まどか「もしかして、さやかちゃんって杏子ちゃんの前ではいつも殺気立ってたから」

マミ「上条くんの再現してる美樹さんが、佐倉さんの知っている美樹さんとズレているのね」

杏子「……一理あるな」

さやか「さやかちゃんの意外な一面が見えて嬉しいでしょ?」テヘッ

杏子「あ、今のはさやかっぽい」


81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 02:40:07.48 ID:nL6G19Sx0
 パタン
さやか(ふぅ……)スルスル

さやか(他はともかく、このトイレの時と、お風呂の時だけは未だ慣れない……)

 チロチロチロ  フシィィィイイ!!!!

さやか(なんでこんな飛び散るわけ? 垂れるし)

 カラカラカラ ペリッ

さやか(きれいに拭こうにも、見た目からしてけっこうグロいし)

さやか(さやかはいつもこんなグロい●●をしていたのか……)

さやか(ちょっと待て、さやかだけじゃないぞ!)

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 02:47:24.09 ID:nL6G19Sx0
さやか(鹿目さんだって付き合い長いんだし)

さやか(その間に、かわいいトコあるじゃない、と思ったことくらいあるよ!)

さやか(たとえばそうだ、六年生の移動教室の時だって)

——回想——

まどか「さやかちゃん、もう寝ちゃった?」

さやか「まだだよ」

まどか「さっき怖い話したら、眠れなくなっちゃったよぅ」

さやか「まどかはちっちゃい子みたいだなぁもう」ヨシヨシ

まどか「ち、ちっちゃくないもん!」プンプン
  ※でも●●はグロい

さやか「はいはいちっちゃくないですね~」キュッ

88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 02:51:53.90 ID:nL6G19Sx0
さやか(ついこの間、ぼくが入院するちょっと前にも)

——再び回想——

まどか「わたしも一回くらい欲しいなぁ~ ラブレター」

さやか「まどかめ、抜け駆けする気だな~」

まどか「そんな… こんなだから、わたしのこと好きな子なんて」

上条「けっこういるよ」

まどか「えっ…」

上条「前に一時髪型変えた時、話題になってた」

まどか「少しは大人っぽく、って思ってたんだけどね… やめちゃったよ」
   ※だが●●は充分大人っぽい

さやか「まどかはこっちの方が似合ってるよ」

まどか「もぅ! どういう意味?」

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 02:58:07.45 ID:nL6G19Sx0
 シャーー……

さやか「お待たせ…」(おまたせ… おまた… ●●が……)

杏子「どっか具合悪いの?」

杏子(どうしよう、このちょっと物憂げな表所もまた)ドキドキ

杏子(いや落ち着けって! 何だよドキドキって! 相手はさやかだぞ!)

杏子(いや、中身はさやかじゃないけど、もっと知らないヤツだし)

さやか(この子も●●が……)

杏子(……でも、一応男の子だからね… さやか相手にドキドキするより普通なのかも……?)

杏子(うん、普通ってことにしとこう)

91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 03:02:45.32 ID:nL6G19Sx0
さやか「ねぇ杏子……」

杏子「お、おおぅ!?」ビクッ

さやか「ゴメン、今日はもう帰る……」

まどか「本当に大丈夫? 家まで一緒に」

さやか「いいの。一人で帰れるから」

杏子「また、来てくれる…… よね?」

まどか(杏子ちゃんもおかしい…!?)

上条「うん、ま… 今度ね」

92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/19(日) 03:08:34.75 ID:nL6G19Sx0
——帰り道——

仁美(あら、上条さん?)

 サスリサスリ
上条(こっちの方が、まだかわいいよね…… うん)

仁美(そっとしておいた方が良さそうですわね)

上条「ああ、志築さん。今帰るとこ?」サスリサスリ

仁美(見つかった!?)

仁美「え、ええ… 上条さんは」

仁美(●●がきになるのかしら……?)

上条「ああ、これ? ゴメン!」バッ    プチッ

上条「ん? 今違和感が」

上条「……芽だ」


 完

引用元: 杏子「さやかから芽が生えた」