2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:25:25.79 ID:O0zfUwDS0
垣根「暇だ。なんかしたい」

一方「冷蔵庫になって未元物質吐き出す仕事でもすればァ?」

垣根「それは嫌」

上条「学校に行ってるんだからそれでいいだろ」

垣根「……」

一方「お前コミュ障だから友達できねェンだろ」

垣根「ち、ちげーよ!長点上機って真面目なやつばっかりでウマが合わないだけだ」

一方「コミュニケーション能力があればどンな環境でも適応できンだよ。
   俺だって長点上機に通ってンだ。それはただの言い訳にすぎねェなァ」

垣根「…くせに……」

一方「ン?」

垣根「お前こないだ便所でこっそり昼飯食ってたくせに!!!」

一方「あン!!!?」

上条「……」

一方「な、なンだその目は!やめろ!そンな目で見るンじゃねェ!!!」

3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:27:06.29 ID:O0zfUwDS0
垣根「お前もコミュ障だろうが。もやし」

一方「…くッ(なんでこいつが俺の便所飯ライフを知ってンだ)」

垣根(俺も昼飯は便所だしな)

上条「お前ら同じ学校なんだから一緒に昼飯食べればいいだろ?」

一方垣根「「絶対嫌だ!!こいつと一緒に食うなら便所で飯食うほうがマシだ!!」」

上条「…お前ら」

一方「…てめェも便所飯かよ」

垣根「しまった…つい口がすべった……!」

上条「ツートップが揃って便所飯なんて学園都市は大丈夫なんでせうか…」

一方「てめェが長点上機に来ればいいだろォがよ」

上条「俺は無理だろ。レベル0だし」

垣根「なにがレベル0だ。未元物質より常識が通用しねぇ右手のくせに」

上条「それでも判定は0なんだから仕方ないだろ」

4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:29:16.97 ID:O0zfUwDS0
垣根「はぁ…なんか面白いことねぇかな…」

上条「風紀委員にでも入れば?」

垣根「ぜってぇやだ」

一方「こいつが風紀委員?やべェwwwwwwギャグすぎンだろwwwwww」

垣根「…」イラッ

上条「喧嘩するなよ。…あ、そろそろ帰らないとやばいな。インデックスが腹すかしてるだろうし」

一方「そういや俺も帰らねェとクソガキがうるせェな」

垣根「…!」

上条「なんだよその発見した!みたいな顔」

垣根「やっと気付いた。お前らと俺の決定的な違い…!!」

一方「てめェと同じ所なンて1ミリもねェよ」

上条「なんだよ?」

垣根「女だ!」

上条一方「「は?」」

垣根「俺には女がいねぇ!だからなんとなくつまんねぇんだ!」

5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:30:52.36 ID:O0zfUwDS0
一方「便所で飯食ってるやつに惹かれる女なンて居るわけねェだろ」

垣根「いや、居るだろ」

一方「いねェよ。マジでメルヘンな頭だなァ」

垣根「打ち止めちゃんがそうじゃん」

一方「……」

上条「女って…インデックスはただの居候だぞ?」

垣根「……ソウデスネ」

上条「?」

垣根「なんでもねぇよ。つか上条は仲良い女たくさん居んだろ?」

上条「仲良いかは分からないけど知り合いはそれなりに居ると思う」

上条「そもそも普通に生活してれば知りあうと思うんですが」

垣根「……」

一方「怒ンなよ。これがリア充と非リアの壁だ」

垣根「…そうだな」

上条「え?何の話?」

7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:32:40.44 ID:O0zfUwDS0
垣根「とにかくだ!俺は女友達を作る!お前らと遊ぶのも楽しいけどそれだけじゃむさ苦しい!」

一方「へェ……俺は帰る」

上条「じゃあ俺も帰るな。お邪魔しました」

垣根「また来てくれ」

バタン

垣根「でも女の知り合って一人もいねぇしな…」

垣根「心理定規は連絡つかねぇし。まぁ仕事だけの付き合いだから仕方ないか」

垣根「長点上機の女は糞真面目だから無理だし…」

垣根「…飯食って寝るか……」

9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:34:15.83 ID:O0zfUwDS0
――翌日

上条「いきなり呼び出してなんだ?」

垣根「上条!お願いがある!」

上条「俺に?」

垣根「お前にしかできないことだ」

上条「俺にしかできない…?なんだよ」

垣根「知り合いの女紹介してくれ」

上条「」

垣根「お願いします!!!」

上条「土下座!?」

垣根「マジでお願いします!」

上条「見てて恥ずかしいから顔あげてくれ!」

垣根「俺にはこれしかねぇんだ!」

上条「わかった!わかったから!」

垣根「よっしゃ!さすが上条、ヒーローだな」

上条「流石に土下座されたら断れないだろ。でも紹介しろって言われても…」

垣根「別に彼女探してるわけじゃねぇ。仲良くなりたいだけだ」

上条「うーん……」

垣根「2対2で遊びに行くだけでいいから!後は自分でどうにかするから!」

上条「遊びに行くっていってもなぁ…まぁ、どうにかしてみるよ」

10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:36:09.86 ID:O0zfUwDS0
一方「女紹介してもらう為に土下座とはァ…この街の2位は大丈夫なンですかァ?」

垣根「呼んでねぇのになんでいるんだよ  コン」

一方「別にお前に会いに来たわけじゃないですゥ。三下に付いて来ただけですゥ」

垣根「さっさと失せろコーヒー中毒者」

一方「三下に変なこと頼ンでじゃねェよクソメルヘン」

垣根「てめぇには関係ねぇだろ[ピーーー]」

一方「女と知り合うくらい自分でどうにかしろよ●●」

垣根「ど!ど!どうてい…!?」

垣根「俺が●●に見えるのか!?馬鹿野郎!●●じゃねーよ!●●じゃねーよ!!」

一方「動揺してンじゃねェか」

垣根「うるせぇ!」

上条「二人とも落ちつけよ。とりあえず垣根は友達を増やしたいってことでいいんだな」

垣根「そうだ。女の友達が欲しい」

一方「男女の友情は成立しねェンだよ。ばァか」

12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:38:21.00 ID:O0zfUwDS0
垣根「は?    フレンドとか言うじゃん。普通に成立するだろ」

一方「……」

上条「………変なことするならやめるぞ」

垣根「しない!しないから!冗談だから!」

一方「したくても●●だからできねェンだろ」

上条「なら安心だな」

垣根「ちっくしょおぉぉおお!!!」

上条「まあまあ、ちゃんとしたお付き合いなら上条さんは何も言いませんよ。それに紹介した子がお前のこと好きになるかもしれないしな」

垣根「えー…そんなことあるか?」

上条「あるだろ。垣根って普通にイケメンだし」

垣根「え?」

上条「とりあえず俺はタイムセール行くな。決まったら連絡するから」

垣根「わかった(俺ってイケメンだったのか…)」

上条「お一人様一パックの卵があるから気合入れるぞ一方通行!」

一方「任せとけェ。俺は最強だぜ?」

垣根「お前その為に来たのかよ…」

上条一方「「またな!」」

垣根「おう」

13: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:39:12.42 ID:O0zfUwDS0
垣根「…帰るか」

―――自宅

垣根「はぁ…あいつらが居ねぇとつまんねぇ…」

垣根「上条の買い物に付き合えば良かったかな」

ピロリーン

垣根「メールか…もしかして上条!?」

垣根「迷惑メールかよ…」

垣根「はぁ…」

14: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:40:46.39 ID:O0zfUwDS0

―――買い物後


上条「ありがとうな。一方通行」

一方「お安い御用だ。米も買えて良かったなァ」

上条「そうだな。次も頼むな」

一方「ン」

御坂「あ!」

一方「ァ…」

上条「ビリビリか」

御坂「ビリビリって言うなぁ!」

一方「……」

御坂「そっちはそんなに気まずそうにしないでよ」

一方「…」

御坂「あの子達が良いって言ってるんだから私もこれ以上は何もいわないわ」

一方「ン」

御坂「許したわけじゃないけどね」

一方「…」

上条「おい、後ろに隠れるなよ」

一方「……」

15: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:42:01.49 ID:O0zfUwDS0
御坂「また二人でタイムセール?仲いいのね」

上条「卵が安くてな。ついでに米も安く買えたし」

御坂「そう…なんで一方通行なの?」

上条「なんでって…来てくれるから?」

一方「来てくれって言われたからです」

御坂「なんで敬語なのよ」

御坂「…つまり誰でもいいってことよね?」

上条「まぁ…でもタイムセールに付き合ってくれる人なんて滅多に居ないんですよ」

御坂「…そ、それじゃあ、わ、わたし………」

上条「?」

一方「!」

御坂「えーっと、その…だから…」

一方「なァ三下、次のタイムセールは3位と行ったらどうだァ?」

上条「え?」

御坂「ふぇっ!?」

16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:43:20.27 ID:O0zfUwDS0
一方「実は次のタイムセールの日はガキと遊ぶ約束してンだよ」

上条「それは仕方ないな。…でも御坂は嫌だろ?」

御坂「べ、別に!?て、てて手伝ってあげてもいいけど!」

上条「本当か!?次は肉が安くなる日なんだ!助かるよ」

御坂「……うん」

一方「…じゃァ、俺は家に帰ンぞ」

上条「あぁ、またな」

一方「ン」

御坂「あ、ちょっと待ちなさいよ!」

一方「?」

御坂「……ありがと」ボソッ

一方「」

上条「内緒話?」

御坂「なんでもないわよ」

上条「一方通行が硬直して動いてないぞ」

御坂(そんなに驚くことだったのかしら)

17: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:44:27.50 ID:O0zfUwDS0
上条「さてと、俺も帰るかな」

御坂「ねぇ、あんたその荷物一人で持ち帰る気?」

上条「まぁな。重いけど食糧の重さは苦痛じゃないんですよ」

御坂「卵割れちゃったらどうするのよ。ほら、こっち持つわよ」

上条「え、あ、いいよ。悪いし。それ重いだろ?」

御坂「重くないわ。行くわよ」

上条「すまん」

御坂「別にいいわよ(アンタと帰れるし)」

上条「お前っていいやつだよなぁ。一方通行とも普通に喋ってるし」

御坂「だってあの子達が怒ってないんだからいいじゃない」

18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:46:53.42 ID:O0zfUwDS0
上条「そういう所が優しいと思うぞ?」

御坂「……そ、そう」ドキドキ

上条「……」

御坂「……」

上条「……」

御坂「……」

上条「なぁ、お前今度の土曜日暇?」

御坂「へ!?」

上条「暇だったらどこかに行かないか?」

御坂「暇!土曜日は超暇だわ!暇すぎて死にそうだったの!!」

上条「なら良かった」

御坂(いきなりなんなの!?これってデートよね!!
   どうしよう!可愛いヘアピンとかあったっけ?
   し、 着はどういうのにすればいいんだろう?
   どうしようどうしようどうしようどうしy…)

上条「御坂?大丈夫か?」

御坂「ひゃい!だ、大丈夫よ!」

上条「嫌だったら無理しなくていいけど…」

御坂「そんなことありません!!!!!」

上条「わかった…(なんか必死だなぁ)」

御坂「…い、いきなりどうしたのよ?」

19: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:48:05.01 ID:O0zfUwDS0
上条「実はお願いがあってだな」

御坂「……何よ」ドキドキ

上条「俺の友達も来るから御坂の友達も一人連れてきて欲しいんだよ」

御坂「」

上条「垣根って言うんだ。ちょっと変な所あるかもしれないけどいい奴だからさ」

御坂「そ、そう…(二人じゃないんだ……そうよね…)」

御坂「わかった。黒子でも連れて行くわ。いつ?」

上条「今週の土曜日でいいか?」

御坂「私は空いてるけど、黒子は聞いてみないとわからないわね」

上条「わかったら連絡…って俺のメアド知らないよな?交換しとこうぜ」

御坂「…!!!(まさかのメアドゲットぉぉおおおおおおお!!!!)」

上条「なんでガッツポーズしてるんでせうか?」

御坂「な、なんでもないわよ!」

20: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:48:46.42 ID:O0zfUwDS0
上条「」ピッ

御坂「」ピッ

上条「これでよし」

御坂「め、メールするわね」

上条「おう。荷物ありがとうな」

御坂「……どういたしまして」

21: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:50:42.03 ID:O0zfUwDS0
―――御坂の部屋

御坂「~♪」

白井「ずいぶん機嫌が良いのですわねお姉さま」

御坂「そうかなー?普通よー」ニヤニヤ

白井「またあの人がらみですの?」

御坂「ち、違うわよ!」

白井「わたくし誰とは言ってませんわよ?」

御坂「~っ!黒子!」

白井「顔が真っ赤ですのよ?消灯時間だからうるさくしたら寮監が来ますわ」

御坂「…からかわないでよ」

白井「すいませんですの。電気消しますわよ?」

御坂「うん」

パチ

御坂「ねぇ、黒子、今週の土曜って暇?」

白井「あいにく風紀委員の仕事がありますの」

御坂「…そっか。どうしよう…」

白井「どうかしましたの?」

御坂「実は、あいつと、あ、ああ遊ぶんだけど、
   あいつの友達が一人来るから私の友達も連れ行こうと思って…」

白井「なるほど。佐天さんか初春はどうでしょうか?」

御坂「初春さんは休みなの?」

白井「そうですの。不公平で涙が出ますわ」

御坂「とりあえず二人にメールしてみるか…」カチカチ

22: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:52:16.56 ID:O0zfUwDS0
白井「…もしかしてWデートですの?」

御坂「え!?そんなじゃないわよ…ただ遊ぶだけで…」

ブーンブーン

御坂「佐天さんから返信だわ…土曜日は補習か……」

白井「なら初春しか居ないですわねぇ」

御坂「予定が空いてるならね」

ブーンブーン

御坂「初春さんは…空いてるみたいね」

白井「はぁ…初春が羨ましいですわ」

御坂「ちゃんと仕事しなさいよ」

白井「わかってますわよ。初春に殿方がお姉さまに
   変なことしないように見張っててもらように頼んでおきますわ」

御坂「変なこと!!!?ないない!ないわよそんなこと!!!」

白井「お姉さま声がでかいですわよ!」

ガチャッ

寮監「白井、御坂、消灯時間が過ぎてるのに大声でお喋りとはいい度胸だな」

御坂「」

白井「」

23: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:54:03.35 ID:O0zfUwDS0
――上条家

上条「ん、御坂からメールだ」

上条「初春飾利って子が来るのか…」

上条「知らないなぁ」

上条「とにかく垣根にメールしとくか」



――垣根家

垣根「やっと上条からのメールか!!?」

垣根「待ってたぜ!?待ち過ぎて愉快な死体になるところだった」

垣根「御坂美琴と初春飾利って子が来るのか」

垣根「御坂美琴って3位の超電磁砲だよな?」

垣根「あいつは上条にデレデレ―ルガンって一方通行が言ってたな…」

垣根「初春飾利ってのは知らねぇな」

垣根「でも名前からして美少女な気がする…!」

垣根「やっべぇ!!テンション上がってきた…!!!」

垣根「土曜日か……」

垣根「つか女と何話せばいいんだ!?やべぇ会話がのネタがねーぞ!」

垣根「そもそもどういう服で行けばいいんだ。俺の格好っていつもホスト崩れとか言われるし…」

垣根「助けてヒーロー!!」

24: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:55:22.95 ID:O0zfUwDS0
―――翌日

初春「御坂さんからお誘いが来るなんて珍しいですね」

御坂「ごめん。いきなりで」

初春「全然いいですよ。風紀委員ないと暇ですし」

御坂「そ、それでね、今日は土曜日に向けて買い物しようと思って」

初春「?」

御坂「いや、深い意味はなくて!ヘアピンとか見てみたいし、
   ちょっとアクセサリーも見たいなぁって…」

初春「まるでデートに向けてお洒落するみたいですね」

御坂「で!?デート!!違うわよ!」

初春「もしかして白井さんが言う例の殿方が来るんですか?」

御坂「黒子が!?あいつ何言ってんのよ!」

初春「へぇー土曜日が楽しみですねぇ」ニヤニヤ

御坂「…う゛」

初春「常盤台は休日でも制服じゃないといけないですからね。
   アクセサリーくらいは可愛いのにしたいですよね」ニヤニヤ

御坂「だから、違うわよ…」

初春「じゃあ行きましょうか」

25: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:57:38.85 ID:O0zfUwDS0
垣根「上条!!!」

上条「よぉ」

垣根「本当に紹介してくれるとは思わなかったぜ!」

上条「まぁ知り合いの友達だし、俺も知らない子なんだけど」

垣根「本当によくやった。GJ過ぎる」

一方「はしゃぎすぎてキモインですけどォ」

垣根「わりぃな!楽しみすぎてわっくわくなんだよ」ワクワク

一方「うわァ…」

垣根「でもよ」

上条「なんだよ」

垣根「どんな服装で行けばいいんだ?」

一方「はァ?」

垣根「だって俺女と遊んだことなんかねーし。いつもホスト崩れとか馬鹿にされるし…」

上条「いつもの格好でいいだろ。十分かっこいいって」

一方「イや、だめだな」

垣根「どっちだよ!」

一方「三下はお洒落には無頓着だから参考にすんなァ」

垣根「お前だってお洒落とは言えなくね?」

一方「あーやる気なくしたァ。
   せっかく服とか一緒に見てやろうと思ったのにちょーやる気なくしたァー」

垣根「え」

一方「三下ァゲーセン行って太鼓の達人やろォぜ」

上条「え、でも」

垣根「すいまっせんでしたあぁっぁ!
   一緒に買い物して下さい!一方通行さんは超絶お洒落ですぅ!」

一方「ふン。わかりゃいいンだ。さっさと行くぞ」

垣根「はい!」

上条「仲良いのか悪いのかわからないやつらだな…」

26: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 02:59:38.95 ID:O0zfUwDS0
―――垣根家

垣根「服は買ったが…」

一方「なンだよ」

垣根「これで本当に大丈夫か?変じゃないよな?」

一方「平気だよォ。顔面偏差値はたけェンだから変に卑屈になンなうぜってェ」

垣根「うーん」

上条「俺もいいと思うぞ。いつものチンピラみたいな格好も似合ってるけど
   爽やか系も合ってるって」

垣根「チンピラ…?」

上条「とにかく似合ってるから大丈夫だって」

垣根「…二人が言うなら平気だよな」

一方「つか服装なンて気にしてンじゃねェよ女じゃねェンだし」

垣根「うるせぇな。初対面でホスト崩れっていう印象持たれたくねーんだよ」

一方「どんなに取り繕ってもメルヘン臭は消えねェけどな」

垣根「メルヘンのが女の子は好きなんじゃね?」

一方「もういいよお前。[ピーーー]よォ」

上条「とにかくあとは土曜日になるのを待つだけだな」

一方「……超電磁砲の友達ねェ」

上条「どうかしたか?」

一方「別にィ」

28: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/28(月) 03:00:44.57 ID:O0zfUwDS0
―――初春家

初春「土曜日の準備はこれで平気ですね」ニヤニヤ

御坂「だから、そんなんじゃないって…」

初春「そーだ!どうせなら別行動とかします?
   御坂さんはその人と二人きりがいいですよね?」

御坂「は、はぁ!?」

初春「日頃からお世話になってるんですからそれぐらい協力しますよぉ」

御坂「いいって!本当にいいから!」

初春「遠慮しないで下さいよ」ニヤニヤ

御坂「本当にいいわよ!だって、二人じゃ、緊張しちゃって…上手く、喋れないし…」

初春「……」

御坂「初春さん?」

初春「御坂さん可愛い…」

御坂「へ?」

初春「そういえばその人の名前ってなんて言うんですか?」

御坂「…上条当麻よ」

初春「…え?か、上条当麻!?」

御坂「もしかして知ってるの?」

初春「いえ!知りませんよ!全然知りませんよ!!」

御坂「…そう(なんか動揺してる気が…)」

初春「ど、土曜日が楽しみですね!」

御坂「そうね」

42: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 17:49:39.25 ID:JIMCr7Ru0
―――土曜日

垣根「はぁ…緊張する」

上条「そんな緊張することないだろ。ただ遊ぶだけだぞ」

垣根「うるせーな。リア充と非リアを一緒にすんな」

上条「リア充とか非リアとかって何だよ…」

垣根「お前は知らなくていい」

上条「というか来るの早すぎないか?まだ集合時間の30分前だぞ?」

垣根「女の子を待たせるなんてできねーだろ。だから早めに来たんだよ」

上条「なるほど」

43: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 17:50:42.96 ID:JIMCr7Ru0
―20分後


御坂「お、お待たせ!」

上条「おう。特に待ってないぞ」

初春「初めまして。初春飾利です」ペコリ

上条「上条当麻だ。よろしくな」

御坂「そっちの人は初対面ね。よろしく、御坂美琴よ」

垣根「知ってる。第3位の超電磁砲だろ?」

初春「さすが御坂さん!有名ですね」

上条「実はこいつもレベル5なんだ、な?」

垣根「まぁな…」


垣根「…ん?(この子どっかで…)」


初春「あれ…(この人、どこかで?)」


44: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 17:51:50.85 ID:JIMCr7Ru0

―――失礼、お嬢さん  

―――垣根帝督、人を捜しているんだけど

―――いいえ。残念ですけど、見ていないですね

―――テメェが最終信号と一緒にいたのは分かってんだよ、クソボケ

―――嘘を言った覚えは……ありません

―――良いだろう

―――だからここでお別れだ



初春「あ」

垣根「あ!」

上条「ん?」

御坂「へ?」

45: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 17:53:54.30 ID:JIMCr7Ru0
垣根「おま、お前は、あの時の…!」

初春「もしかして…いや、もしかしなくても、…」

初春「アホ毛ちゃんを探してた」



初春「垣根帝督さん、ですよね?」



垣根「…!!!」

御坂「知り合いだったの?」

上条「まさか知り合いだったとは」

垣根「え、いや、…知り合いというか……」

初春「知り合いではないですよ。前に一度会ったことがあるんです」

御坂「そうだったの」

垣根(なんでこいつ冷静なんだよ。俺はお前を殺そうとしたんだぞ!?)

初春「突っ立てるのもなんだし、早く行きましょうか」

御坂「そうね。どこに行く?」

上条「うーん…ゲーセンとか?」

初春「いいですね!」

垣根(おいおいおいこいつ本当にどういう神経してんだ!?)

上条「どうした?いきなり黙りこんで」

垣根「え?…いや、なんでもない」

上条「やっぱり緊張してるのか?」ボソボソ

垣根「そうだよ。あんま気にすんな」ボソボソ

垣根(もう遊ぶ気分じゃねぇ…。つかこの女はどういうつもりなんだよ…!)

御坂「垣根さん?」

垣根「!?」

御坂「もしかしてゲーセン嫌なの?」

垣根「い、いや全然へいき」

初春「じゃあ早く行きましょう!」

上条「そうだなー」

垣根「……どうしてこうなった」

46: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 17:55:02.20 ID:JIMCr7Ru0
――ゲーセン

上条「初春さんってゲーム凄い上手だな!」

初春「この辺りのゲームセンターはよく来ますから!」

御坂「ゲコ太のぬいぐるみも簡単に取っちゃったし、本当に凄いわ」

初春「今日は調子いいですよ~!」

垣根(なんで普通に楽しんでんだよ!頭おかしいのか、こいつ?)

上条「おい、垣根」

垣根「なんだ」

上条「もしかして、楽しくない?」

垣根「そんなことない」

上条「なら、いいけど…」

御坂「そろそろお昼にしましょうか」

上条「なんか食べたいのあるか?」

垣根「ない…」

御坂「私もなんでもいいわよ」

初春「私は甘いものが食べたいですね」

上条「ならファミレスでいいか」

御坂「そうね」

47: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 17:57:42.71 ID:JIMCr7Ru0
―――ファミレス

店員「申し訳ございません。ただいま四人席が空いていないんですよ」

上条「あー…昼どきだもんな。仕方ないか」

店員「二人席でしたらすぐご案内できるんですが…」

御坂「それだとバラけちゃうし、また後にする?」

上条「そのほうがいいかもな」

初春「…!(これは御坂さんと上条さんを二人きりにするチャンス!)」

初春「私はこのまま入っちゃてもいいと思います!」

上条「え?そうか」

御坂「でも…」

初春「二人きりですよ!チャンスですよ!」ボソボソ

御坂「は、はぁああ!?」

初春「じゃあ、頑張って下さい」キリッ

御坂「」

上条「?」

初春「垣根さん行きますよ」

垣根「は?」

初春「二人ずつ入るので席案内してもらってもいいですか?」

店員「かしこまりました。こちらになります」

垣根「はぁ!?(なんなのこいつ!まじで何考えてんの!)」

御坂「い、行っちゃたわね(どどどどどうしよう本当に二人になちゃった!どうしようどうしようどうしようどうs)」

上条「俺らも入るか」

御坂「そうね…」

御坂(こいつは何とも思ってないのよね)ハァ

48: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 17:59:06.79 ID:JIMCr7Ru0
―――店内

御坂(初春さん達とけっこう離れちゃったわ…)ドキドキ

上条「初春さんと垣根って何かあったのかな?」

御坂「え?そういえば会ったことあるって言ってわね」

上条「初春さんのことを見てから垣根の様子が変だし、なんか気まずそうだっただろ?」

御坂「でも初春さんは気にしてなさそうだったわよ?」

上条「もしかしたら二人席を選んだのって話したいことがあったからじゃないか?」

御坂「え?そ、そうかもね」

御坂(私とアンタを二人にするために、なんて死んでも言えない…!)

上条「何食べるか決めようぜ」

御坂「……そうね」

49: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 18:00:28.05 ID:JIMCr7Ru0
垣根(どうしてこうなった。おかしいだろ。なんでこいつ平然としてんだよ。あん時泣いてたじゃねぇかよ…!)

初春「何食べようかなー」

垣根(怖がってる素振りが一切ねぇ。呑気に昼飯選んでる場合じゃねぇだろ!)

初春「うーん、パスタもいいけどドリアも食べたいなぁ…」

垣根(つかなんで俺がビクビクしてんだ?…もうめんどくせー…)

垣根「おい」

初春「なんですか?」

垣根「お前、なんでそんなに落ち着いてんだ?」

初春「へ?」

垣根「とぼけた顔してんじゃねぇよ。お前、俺のしたこと忘れたのか」

初春「あんなに痛いことされたのに忘れるわけないですよ」

垣根「その言い方はちょっと……じゃなくて、なんでそんなに平然としてやがる」

初春「怖がって悲鳴あげてほしいんですか?」

垣根「そうじゃねーけど…」

初春「ならいいじゃないですか」

垣根「よくねーよ。お前の態度は不気味だ。自分を殺そうとした男が目の前に居るんだぞ?もっと驚くのが普通だろ」

初春「うーん…?」

初春「だって、もういいじゃないですか」

垣根「は?」

50: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 18:02:40.29 ID:JIMCr7Ru0
初春「私の右肩は普通に動くし、垣根さんは何もしてこない」

初春「だったら怖がる必要はないじゃないですか」

初春「それとも、私はまだあなたの敵なんですか?」

垣根「………お前、変なやつだな」

初春「変?」

垣根「あの時だってそうだ」

初春「あの時?」

垣根「初めて会った時だよ。自分が殺されそうだっつーのに、舌まで出して強がって」

垣根「痛くて怖いくせに他人を庇って」

垣根「お前は一体何がしたいんだよ」

初春「何って…私は風紀委員ですし、幼い子を守るのは当然のことです」

垣根「てめぇに力がねぇのに守るなんて矛盾してんな」

初春「でも時間稼ぎにはなりましたよ?
   そのお陰で垣根さんは一方通行さんにボコボコにされたじゃないですか」

垣根「……」

初春「垣根さんは私以上に痛くて怖い思いをしたんじゃないんですか?」

初春「それが垣根さんが私にしたことへの罰ってことでいいじゃないですか」

初春「仕返しとか誰かを嫌ったり恨んだりするのって好きじゃないですし」

初春「だから、もう気にしてませんよ」

垣根「…やっぱりお前頭おかしいだろ」

初春「失礼な人ですね」

51: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 18:04:05.46 ID:JIMCr7Ru0
垣根「自分を殺そうとした相手が他人の手によって粛清されたからそれでチャラだと?」

初春「そうですけど?」

垣根「普通の感性の持ち主ならそんなことは思わねぇよ」

垣根「仕返しが嫌いだとか恨むのが嫌いだとか強がりにしか聞こえねぇ」

初春「垣根さん、もしかして私に怒って欲しいんですか?」

垣根「は?」

初春「それとも殺そうとした相手がケロッとしてるのがそんなに気に喰わないんですか?」

垣根「そういうわけじゃねぇよ。普通すぎるお前の態度が不気味なだけだ」

初春「だからもういいって言ってるじゃないですか」

垣根「でも」

初春「しつこいですよ。垣根さんって顔の割にはモテないんじゃないですか?」

垣根「はぁああっぁ!?」

初春「しつこい男は嫌われるっていうのは万国共通なんですよ」

垣根「てめぇ…ふざけんなよ」

初春「お腹すいたし、そろそろ頼みましょうか」ピンポーン

垣根「おい!俺まだ決めてねぇよ!」

初春「じゃあこれがあの時の仕返しってことで」

垣根「マジふざけんな」

52: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 18:05:13.96 ID:JIMCr7Ru0
店員「お待たせ致しました」

初春「ドリンクバー2つとこのドリア下さい」

店員「以上でよろしいですか?」

垣根「あ、いやまだ」

初春「垣根さんまだ決まってないんですか?決まってもないのにボタン押さないで下さいよ」

垣根「…こいつ!……えっと、カルボナーラお願いします。以上で」

店員「ご注文繰り返します。ドリンクバーお二つ、ドリアがお一つ、カルボナーラがお一つ、以上で宜しいでしょうか?」

初春「はい」

店員「少々お待ち下さい」スタスタ

垣根「てめぇけっこうムカつくやつだな」

初春「あれくらいで怒るなんて垣根さん短気ですね」

垣根「あれは誰でも怒るだろーが!」

初春「飲み物取ってきますね。待ってて下さい」スタスタ

垣根「…あ、待てよ」

垣根「…何だよあいつ……」

53: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 18:06:48.48 ID:JIMCr7Ru0
初春「お待たせしまた。オレンジジュースでいいですよね?」

垣根「なんでもいい」

初春「…なんでそんなにイライラしてるんですか?」

垣根「してねぇ」

初春「私と会った時からずっとイライラしてるじゃないですか」

垣根「苛ついてはねぇよ」

垣根(苛ついてはないけどなんかモヤモヤすんだよな…)

初春「そんなに気にしてるんですか?」

垣根「あ?」

初春「私を殺そうとしたことを気にしすぎですよ」

垣根「…殺人なんてクソッタレな行為を気にしないやつなんて居るわけねぇだろ」

初春「…意外です」

垣根「何が?」

初春「正直、あなたはそういうことを気にするとは思いませんでした」

垣根「お前ってけっこうはっきり言うな」

初春「だってあんなに幼い子を襲おうとしたんですよ。冷酷な人間だと思うに決まってるじゃないですか」

垣根「そりゃそうだ」

初春「…もしかして、罪悪感があるんですか?」

垣根「は?罪悪感…?」

初春「違いました?」

垣根「…いや、わからねぇ」

初春「…そうですか」

54: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 18:08:39.38 ID:JIMCr7Ru0
店員「お待たせいたしました。こちらドリアとパスタになります」

初春「ありがとうございます」

店員「ご注文は以上でよろしいですか?」

初春「はい」

店員「ごゆっくりどうぞ」スタスタ

初春「じゃあ食べましょうか」

垣根「……あぁ」

初春「いただきます」

垣根「…」パクパク

初春「ちゃんといただきます言わないと駄目じゃないですか」

垣根「うるせぇな。ファミレスでそんなこと言うやつなんて少数だろ」

初春「行儀悪いですよ」

垣根「いちいち細けぇよ。お前は俺の母親か?」

初春「ふてくされながら食べてるとご飯が美味しくなくなりますよ」

垣根「不気味なやつ前にして食う飯なんて美味くねぇ」

初春「そんなに不気味って言わなくていいじゃないですか」

垣根「不気味花畑女」

初春「いい加減怒りますよ!」

55: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 18:10:05.84 ID:JIMCr7Ru0
垣根「怒ればいいだろ。お前にはその権利がある」

初春「……」

垣根「黙ってねぇで何か言えよ」

初春「垣根さんは誰かに怒って欲しいんですね」

垣根「生憎だが俺はマゾじゃない」

初春「自分が悪いことした時に誰も怒ってくれないとつらいですよね」

垣根「…は?」

初春「わかります。私も風紀委員でミスした時、優しくされたら怒られた時よりも泣きそうになりますから」

垣根「勝手に何言ってんだクソボケ」

初春「垣根さん、そんな時って何て言えばいいか知ってますか?」

垣根「興味ねぇ」

初春「ごめんなさいって言えばいいんです」

垣根「あ?」

初春「そうすれば罪悪感って和らぐんですよ」

垣根「お前は結局俺に謝って欲しいわけか、なら」

初春「嫌々言っても効果はないのでお勧めはしないです」

垣根「チッ…わけわかんねー」

初春「罪悪感に押し潰されそうになったら試してみて下さいね」

垣根「そんなことあるわけねぇだろアホ」

初春「はいはい、あ、ドリアおいしー」

垣根「………」

垣根(調子狂うな…)

56: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 18:11:19.99 ID:JIMCr7Ru0
初春「垣根さん、そういえば協力して欲しいことがあるんですけど」

垣根「お前、本当に俺のこと怖くねぇんだな」

初春「待ち合わせ時間の30分前に来ちゃう人なんて怖くありませんよ」

垣根「なっ!なんで知ってんだ!?」

初春「秘密です」

垣根「お前すげームカつく」

初春「すいませんねぇ。そんなことより話しを聞いて欲しいんですけど」

垣根「さっさと話せ」

初春「実は上条さんと御坂さんを二人きりにしてあげたいんです」

垣根「そういや超電磁砲は上条に惚れてんだよな」

初春「知ってたんですか?」

垣根「知り合いから話し聞いてんだよ」

初春「知らない人まで想いが筒抜けなんて御坂さん可哀想…」

垣根「つか超電磁砲は分かりやす過ぎるだろ。初対面でも様子見てれば惚れてることくらいわかる」

初春「あはは。確かにそうですね。で、協力してくれますか?」

垣根「別にいいけど…」

57: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 18:12:23.19 ID:JIMCr7Ru0
初春「御坂さんって素直になれないみたいだから何とかしてあげたかったんです」

垣根「…あいつらが二人ってことは俺達も二人になるんだぞ?」

初春「そうですね」

垣根「………神経太すぎんだろ」

初春「ありがとうございます」

垣根「褒めてねぇよボケ。大人しそうな見た目のくせにギャップありすぎだろ」

初春「外見で人は判断できないってことですよ。垣根さんだって大人っぽいのに中身は子どもじゃないですか」

垣根「てめぇ喧嘩売ってんのか?」

初春「残念ながらそれは品切れです」

垣根「……お前ムカつくマジでムカつく。女じゃなかったらぶっ殺してるぞ」

初春「垣根さん嘘つきですね。女でもぶっ殺そうとしたじゃないですか」

垣根「……」

初春「じゃあ、そろそろ行きましょうか」

58: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 18:13:59.35 ID:JIMCr7Ru0
上条「垣根なんか疲れてないか?」

垣根「超疲れた」

上条「もしかして初春さんと何かあったのか?」ボソボソ

垣根「それは後で話す」ボソボソ

初春「御坂さん、上条さん、この後は別行動にしませんか?」

御坂「え、はぁぁ?いいって本当にそういうのは…」

上条「別にかまわないけど…いきなりどうしたんだ?」

初春「垣根さんが二人になりたいって言ってどうしても聞かなくて…」

垣根「」

御坂「え」

上条「まじで?」

垣根「おいクソガキ!てめぇ適当なこと言ってんじゃねぇぞ!」

初春「あれー?前に垣根さんがひっくり返したパフェ奢ってくれるって言ったじゃないですかぁ」

垣根「はぁ?そんなこと言ってな…」

初春「言いましたよね?」

垣根「だから」

初春「言 い ま し た よ ね ?」

垣根「……はい」

初春「そういうわけで私達は行きますね!そういえば今日はあそこのデパートでゲコ太フェアやってるらしいですよ」

御坂「ゲコ太!?」

初春「カップル限定で配ってるキーホルダーもあるらしいですよ」ニヤニヤ

御坂「は?…か、かっぷる…」

上条「じゃあ俺たちはそこ行くか」

御坂「え、えぇぇええ」

上条「だってお前ゲコ太好きだろ?」

御坂「そ、そうだけど……」

初春「じゃあ頑張って下さいねー」

垣根「……」ハァ

上条「頑張るってなんだ?」

御坂「さ、さぁ!?」

67: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 19:25:16.86 ID:JIMCr7Ru0
―――オープンカフェ

初春「完食してみせます!」

垣根「でっけぇパフェだな…」

初春「いただきまーす」

垣根「友人の為に嫌いな男と二人きりになるなんてたいしたやつだ」

初春「ふぃらいふぁふぁいふふん?」

垣根「口に物入れて喋んじゃねぇよ。汚いし意味がわからん」

初春「私は垣根さんのこと嫌いじゃないですよ?」

垣根「…なんだって?」

初春「垣根さんのやったことは許されないことだとは思います」

初春「でも、上条さんのお友達だったら根は良い人なんじゃないかなって思うんです」

垣根「上条基準かよ」

68: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 19:26:47.67 ID:JIMCr7Ru0
初春「だって上条さんって凄い優しいし正義感強い人だから
   垣根さんが悪い人だったら友達になるわけがないと思います」

垣根「…お前やけに上条に詳しいな。お前も惚れてんの?」

初春「ち、違いますよ!!」

垣根「焦ってるじゃねぇか。三角関係ってやつか」ニヤニヤ

初春「違います!…かっこいいとは思いますけど恋愛感情は全然ないです」

垣根「かっこいいねぇ…」

初春「包容力があって男らしいところがいいじゃないですか」

垣根「そこまで言うならお前も上条に惚れちまえば?」

初春「上条さんにはきちんとした相手が居るんです!そんなことあり得ません」

垣根「超電磁砲のことか?」

初春「え?御坂さん?そうです!御坂さんです!」

垣根「へぇ。お友達想いの初春ちゃんは優しいですねぇ」

初春「…この話しはやめましょう」

垣根「はいはい」

初春「垣根さんファミレス出てから元気になりました?」

垣根「てめぇが容赦ないから俺も気使うのやめた」

69: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 19:28:00.57 ID:JIMCr7Ru0
初春「あなたがいつ私に気を使ったんですか?一方的にビクビクしてただけじゃないですか」

垣根「…てめぇ。またパフェひっくり返すぞ」

初春「暴力的だと友達できませんよ?」

垣根「……」

初春「…気にしてるんですか?」

垣根「うるさい。黙れ」

初春「すいません…」

垣根「謝るな!余計みじめだろ!」

初春「仕方ないですねぇ。だったら私が友達になってあげてもいいですよ?」

垣根「てめぇなんかお断りだ」

初春「言うと思いました」

垣根「……」

初春「もしかして、ちょっと惜しいことしたとか思ってます?」

垣根「思ってねぇよ!!!」

初春「はいはい」

70: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 19:29:27.26 ID:JIMCr7Ru0
垣根「…」

初春「…」パクパク

垣根「…」

初春「…」パクパク

垣根「おい、なんか話せ。暇だ」

初春「何かと言われても…」

垣根「奢ってやってんだ。それくらいしろ」

初春「んー…垣根さんってどこの学校行ってるんですか?」

垣根「長点上機」

初春「凄いじゃないですか!」

垣根「そうでもねぇよ」

初春「凄いですよ。あの一方通行さんも通ってるんですから!」

垣根「お前って一方通行のこと知ってんの?」

初春「知ってますよ。命の恩人ですし」

垣根「そういえばそうでしたね」

初春「…でも、その前から一方通行さんのことは知ってたんです」

垣根「マジで?」

初春「一方通行さんは私のこと知らないんですけどね」

垣根「やっぱり第1位は有名なんだな」

初春「まぁ…それもありますけど…」

71: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 19:30:45.59 ID:JIMCr7Ru0
垣根「なんだよ?まさかお前、一方通行にも惚れてんの?」

初春「違いますよ!それに“も”ってなんですか!?上条さんに対して恋愛感情は少しもないです!」

垣根「はいはい、で?」

初春「一方通行さんは憧れなんですよ…。あ、恋愛感情はないですからね」

垣根「へー」

初春「…こんなこと言うの変かもしれないんですけど」

垣根「散々変なこと言ってるんだ。今更気にしねぇよ」

初春「一方通行さんに助けてもらった時に初めて目の前で見たんですよ」

垣根「ふーん」

初春「彼の姿を見たら痛みとか怖さとか全部飛んで、嬉しさしかなかったんです」

垣根「…」

72: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 19:31:47.68 ID:JIMCr7Ru0
初春「襲われたことが良いなんて思ってないですけど…」

初春「あのことがあったから、私は一方通行さんを見ることができたんです」

初春「だから、その…」

初春「垣根さんのしたことは、いけないことだって分かってるんですけど…」

初春「あれがなかったら一方通行さんを見ることなんて出来なかったと思うんです」

初春「だから…えっと……」

初春「あれは、少しだけ良い思い出になってるんです」

垣根「………お前って一方通行のこと好きなんだろ?」

初春「憧れですよ!」

垣根「話してる時の顔が恋する乙女だったぜ?」

初春「気のせいです!」

73: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 19:32:41.90 ID:JIMCr7Ru0
垣根「一方通行は俺の知り合いだぜ?会わせてやろうか?」

初春「え?いいですよ!?そんな!」

垣根「だって憧れなんだろ?」ニヤニヤ

初春「だから!恋愛感情じゃないです!」

垣根「へいへい。つかそろそろパフェ食べ終わるんだろ?手止めてんじゃねぇ」

初春「…はい……」

垣根「お前、まさか」

初春「いや、無理すれば食べれますから!」

垣根「腹壊すぞ」

初春「うぅ…」

垣根「食べ切れないなら最初から頼むんじゃねぇよ」

初春「でも、残すのは勿体ないです…」

垣根「別にいいだろ」

74: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 19:34:54.42 ID:JIMCr7Ru0
初春「じゃあ残りは垣根さんにあげます!」

垣根「は?い、いらねーよ!」

初春「えー美味しいですよ?」

垣根(食べかけを平然と…!か、間接き、ききキスになるじゃねぇか!?)

初春「嫌ですか?」

垣根「は?そ、そんなことねぇよ!」

初春「じゃあどうぞ」

垣根(おいおい、こいつは変な糞ガキだけど顔はまあまあ可愛いし、いきなり間接キスとかありえねぇ!
   俺にはハードルが高すぎる!いや、でも本人がいいって言うなら…)

初春「…嫌ならいいですけど」

垣根「べ、別に嫌ではねぇよ」

垣根「……」パクッ

垣根「ん、美味い…」

初春「でしょ!?」

垣根「…でも…」

初春「なんですか?」

垣根「これって、その…か、間接キスってやつじゃねぇの?」

初春「えっ…?」

75: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 19:36:49.10 ID:JIMCr7Ru0
垣根「気付いてなかったのかよ…」

初春「あ…えっと…」

垣根「おいおい、大丈夫か?ゆでダコみたいになってんぞ?」

初春「………だって垣根さんが変なこと言うから!」

垣根「はぁ?普通、気付かないなんてありえねぇだろ!?」

初春「だって佐天さん達とは普通にしてることですし!」

垣根「佐天なんて知らねぇよ!」

初春「やっぱり返して下さい!なんか恥ずかしくて嫌です!」

垣根(こいつ、ムカつくやつだと思ってたけど可愛い所もあるんじゃねぇか)

垣根「貰ったもんは返さない主義なんでな」

初春「~!あ、あんなに嫌そうだったくせに!?」

垣根「嫌がってたわけじゃねぇよ。ビックリしただけだ」

初春「……垣根さんの馬鹿」

76: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 19:37:40.65 ID:JIMCr7Ru0
垣根「間接キスくらいでそんなに動揺するなんてけっこう可愛いやつだな」

初春「か、かわいい!?」

垣根(俺も動揺したけど黙ってればバレないだろ)

初春「いきなり変なこと言わないで下さいよ!?垣根さん馬鹿なんじゃないですか!」

垣根「あ?褒めてやったのに馬鹿とはなんだガキ」

初春「もういいですよ…垣根さんの馬鹿…」

垣根「馬鹿じゃねぇっての…」

初春「……」

垣根「……」

81: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 20:48:47.15 ID:JIMCr7Ru0
フォーリンラブ 15ノハルニデアッテイライ~♪

垣根「おい携帯鳴ってんぞ」

初春「…わかってますよ。あ、御坂さんだ」


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【From】御坂美琴
【Sub】 無題
---------------------------------------
 何時頃に合流する?
 こっちはいつでも平気よ
---------------------------------------

初春「合流か…垣根さんはどこか行きたい所ありますか?」

垣根「ない」

初春「つまんない人ですね」

垣根「なんだとてめぇ…」

初春「適当に返しておきましょう」メルメル

---------------------------------------
【To】 御坂さん
【Sub】 無題
---------------------------------------
 このまま解散でもいいですよ(^ワ^)
 御坂さんせっかくなんですから
 ガンガン攻めるべきです!!
---------------------------------------

82: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 20:50:46.36 ID:JIMCr7Ru0
垣根「お前さ…」

初春「なんですか?」

垣根「人の恋愛応援すんのを悪いとは言わねぇけど自分はどうなんだよ?」

初春「はい?」

垣根「お前は好きな男とかいねぇの?」

初春「……垣根さん気持ち悪い」

垣根「は!?質問しただけなのにキモイってなんだよ!」

初春「だって私はまだ中学生ですよ?恋愛とか早いですし、あんまり興味もないです」

垣根「超電磁砲も中学生だろ?」

初春「御坂さんは良いんですよ」

垣根「なんで?」

初春「御坂さんだからです」

垣根「よくわかんねー…」

フォーリンラブ 15ノハルニデアッテイライ~♪

---------------------------------------
【From】御坂美琴
【Sub】 無題
---------------------------------------
 初春さん何言ってんのよ!?
 だから私は別にそういうのはいいの!
 それにせっかく四人なんだし四人で遊
 んだほうがいいじゃない
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83: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 20:52:13.54 ID:JIMCr7Ru0
初春「…御坂さん限界なのかな?」

垣根「まぁ、二人きりにしなくてもくっつける方法は色々あんだろ」

初春「あ!垣根さん今いいこと言いました!」

垣根「まぁな」

初春「でもドヤ顔は気持ち悪いんでやめてください」メルメル

垣根「……」

---------------------------------------
【To】御坂さん
【Sub】 無題
---------------------------------------
 わかりました。
 じゃあそっちに向かいます。
 御坂さん達はまだゲコ太フェアに
 居ますよね?
---------------------------------------

初春「これでよしっと」ソウシン

垣根「そういえば上条のことはなんで知ってるんだ?」

初春「え?」

垣根「さっき上条の話した時、やけに詳しかっただろ?
   冴えねぇ見た目してるからあいつのこと知ってなきゃ
   優しいだの正義感が強いだのわからないと思うんだが」

初春「そ、それは…」

垣根「それは?」

初春「御坂さんから色々聞いてたからです!」

垣根「ふーん…」

84: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 20:53:17.80 ID:JIMCr7Ru0
フォーリンラブ 15ノハルニデアッテイライ~♪

---------------------------------------
【From】御坂美琴
【Sub】 無題
---------------------------------------
 わかったわ
 待ってるね
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初春「ほら、行きますよ!」

垣根「わかったから引っ張るな」





―――どっかのデパート

御坂「初春さん…」

初春「御坂さん、この上なく幸せそうな顔してますね」

御坂「そんなことないわよ」デレデレ

上条「ゲコ太フェアすげーぞ。興味無い俺でもけっこう楽しめた」

垣根「どこがいいんだ。あんなの」

御坂「全部よ」

垣根「……」

85: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 20:54:19.67 ID:JIMCr7Ru0
初春「そーだ!プリクラ撮りません?」

上条「女子ってそういうの好きだよなぁ」

初春「出会いの記念ってことで!」

御坂「いいわね。垣根さんは平気?」

垣根「俺はかまわないぞ」

御坂「そういえばあっちにゲコ太使用のプリクラがあったの!」

初春「それは撮らなきゃですね!」



―――撮影後

初春「はい、切り分けました」

御坂「ありがとう」

上条「あー…俺変な顔だな…」

御坂「そ、そんなことないと思うけど?」

上条「そうか?」

御坂「………うん」

垣根「俺も変だとは思わないな。むしろかっこいいんじゃないか。なぁ、御坂さん?」

御坂「はぁ!?なに、何言って…!!」

垣根「なんでもねぇよ」ニヤニヤ

初春(垣根さんグッジョブです!)ニヤニヤ

御坂「二人とも何ニヤニヤして……まさか…」

垣根「えー?俺は何も知らねぇよ?思ったこと言っただけで」ニヤニヤ

御坂「…!(こいつらグルだ!!)」

86: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 20:55:25.40 ID:JIMCr7Ru0
上条「なぁ、まだどこか行くのか?」

初春「どうしますか?」

御坂「あんたはヤバいんじゃないの?あの子も居るんだし」

上条「そうなんだよ。昼飯は小萌先生に頼んじゃったし、早めに帰ってやらねぇと」

御坂「…そうよね」

初春「暗くなってきたし、解散にしますか?」

垣根「そうだな。ふらふらしてアンチスキルに声掛けられんのもうぜぇし」

上条「今日はありがとうな御坂」

御坂「別にお礼なんていいわよ。…私も楽しかったし」

上条「俺もすげぇ楽しかったぜ。たまにはゲコ太もいいな」

御坂「う、うん」

初春「じゃあ帰りましょうか」


87: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 20:57:19.62 ID:JIMCr7Ru0
―――外

御坂「私はこっちだから」

上条「俺もこっちだ。垣根もだよな?」 

垣根「あぁ」

初春「私だけ別方向ですね」

上条「気をつけてなー」

御坂「送って行こうか?一人じゃ危ないでしょ」

初春「いえ、大丈夫ですよ」

垣根「じゃあ俺が送ってやるよ。上条は超電磁砲をちゃんと送ってやれよ」

上条「わかった。じゃあまたな」

垣根「おう」



垣根「おい、帰るぞ」

初春「…」

垣根「なんだよ」

初春「いや、送るだなんて言うとは思わなくて…」

垣根「気を使ったんだよ。お前送るのはついでだ」

初春「垣根さんも気を使えるんですね。意外です」

垣根「お前、そんなに俺を怒らせたいのか?」

初春「短気だと友達できませんよ」

垣根「…」

88: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 20:58:16.85 ID:JIMCr7Ru0
初春「ここでいいです」

垣根「おう」

初春「わざわざありがとうございました」

垣根「別に、ついでだし」

初春「そうでしたね。じゃあこれで」

垣根「おう…」

初春「どうかしました?」

垣根「なんでもねぇよ。さっさと帰れ」

初春「…」

初春「そうだ!忘れてました!」

垣根「何をだよ」

初春「メアド、交換しましょうよ」

垣根「……は?」

初春「せっかくですし。嫌ですか?」

垣根「嫌じゃねぇけど…」

初春「早く携帯出して下さい」

垣根「ん…」

初春「」ピッ

垣根「」ピッ

垣根(本当に交換した……)

初春「暇だったらメールしてあげますね」

垣根「その上から目線はなんだてめぇ…」

初春「今日はありがとうございました。では、また」ペコリ

垣根「おう…」

垣根(あいつ“また”って言ったよな…)


垣根「……」

89: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 20:59:25.50 ID:JIMCr7Ru0



佐天「うーいーはーるぅー!!」ガシッ

初春「あれ?佐天さん?なんで私の家の前に居るんですか?」

佐天「今日、泊まってもいいかな?」

初春「別にいいですよ」

佐天「あとね、手伝ってほしいことがあるの」

90: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 21:00:38.68 ID:JIMCr7Ru0
―――翌日

一方「で、なンか収獲はあったのかァ?」

垣根「女子のメアドを初めて登録した」

一方「へェ」

垣根「聞いといて興味なそうにすんな」

上条「そういえば垣根は初春さんとどういう関係なんだ?」

垣根「関係、ね…」

一方「初春って誰だァ?」

上条「御坂の友達だよ。花が凄い」

一方「花…?」

垣根「そういやあの女はお前らのこと知ってたぞ」

上条「え?」

一方「なンでだ?」

垣根「よくわからんが憧れてるらしい」

上条「初春さんが…?」

垣根「一方通行は見たことあるかもしんねぇ」

一方「はァ?」

91: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 21:01:23.20 ID:JIMCr7Ru0
垣根「…あの時の女だよ」

一方「どの時だよ」

垣根「俺達が戦った時です」

一方「あー…もしかして頭に花が生えてるやつかァ?」

垣根「その子です…」

一方「お前ってさ…」

垣根「……」

一方「あの女殺そうとしてたよなァ?」

垣根「…はい」

上条「え?」

一方「よく普通に遊べたもンだ」

垣根「それが、あの女変なんだ…」

92: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 21:03:06.39 ID:JIMCr7Ru0
~報告中~

垣根「こういうわけだ」

一方「ずい分落ち着いたガキじゃねェか」

垣根「だろ?落ち着く通り越して不気味だった。なんかモヤモヤするし」

一方「だろォな。俺だって打ち止めと初めて会った時なんとも言えない気持ちになったしなァ…」

垣根「…それでお前に聞きたいことがあるんだが」

一方「なンだ?」

垣根「お前はその時どうしたんだ?」

一方「どうもしてねェよ」

垣根「なんつーか…初春は気にしてないって言うけど、そうもいかねぇだろ…」

一方「そりゃそうだァ。でもこれだけは覚えとけ」

垣根「なんだ?」

一方「殺そうとしたって事実は変えられねェからなァ?」

垣根「わかってる…」

上条「あの…話しについていけないんですが…というか殺そうとしたって何?」

垣根「人探ししてる時邪魔されて殺そうとしちまったんだよ」

一方「暗部の抗争の話しだから三下には関係ねェ話だ」

93: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 21:06:22.01 ID:JIMCr7Ru0
上条「…でも初春さんは垣根のこと怖がってるように見えなかったけどな」

垣根「だから俺はどうしていいかわかんねぇ…」

一方「分からない…ねェ」

垣根「なんだよ」

一方「向こうが何も言ってこねェなら気にすることねェだろ」

上条(お前は気にしまくってるけどな)

垣根「そんなもんか?」

一方「つーかよォ、それくらい自分で考えやがれ」

垣根「…おう」

上条「…色々大変そうだな」

垣根「お前は何も言わないのか?」

上条「俺?」

垣根「初春飾利を殺そうとしたって言ったら説教くらうと思ったが」

上条「いや、だってもう過ぎたことなんだろ?俺に何か言う資格はないさ」

垣根「そうか…」

上条「でも、もし垣根がまた同じことをするなら容赦なくぶん殴るぞ」

垣根「お前らしいな」

上条「あ、俺タイムセールだからそろそろ行くな!」

垣根「おう」

一方「じゃァな」

垣根「お前行かないの?」

一方「今日は超電磁砲と行くンだと」

垣根「なんだって?」

一方「三下も居ねェし俺も帰るか」

垣根「お前本当に俺のこと嫌いだよな」

一方「じゃァな」

垣根「またな」

バタン

94: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 21:08:45.00 ID:JIMCr7Ru0
垣根「…どうすっかな」

垣根(メールしてみるか?いや、でも俺からメール送るなんてできねぇ)

垣根(そもそもメアドなんか交換してんじゃねぇよ…)

垣根(…女とメアド交換なんて初めてだから浮かれてるのが自分でも分かる)

垣根(あいつを殺そうとしたわけだし、今更仲良くするなんて都合良すぎんだろ…)

垣根(それでもあいつなら普通に返信してくんだろうな)

垣根(そんなこと分かっててメール送るなんてただの甘えだ)

垣根(でも、またあいつと喋りたいって思うんだよな)

垣根「はぁ…」

垣根「…暗部じゃなくてもクズはクズのままだな」

95: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 21:09:37.93 ID:JIMCr7Ru0
ピロリーン

垣根「うおっ!?メール!?」

垣根「ま、どうせ迷惑メールだろ」


---------------------------------------
【From】初春飾利
【Sub】 無題
---------------------------------------
 元気ですか?
 待ってても来ないんで私から
 送っちゃいました。
---------------------------------------

垣根「」

垣根「え、えぇっぇえ!!」

垣根「これは予想してなかった!」

垣根「えっと、何か返したほうがいいんだよな…」

垣根「…」メルメル

垣根「これじゃダメだろ…」サクジョ

垣根「…」メルメル

垣根「これも微妙」サクジョ

~30分後~

---------------------------------------
【TO】初春飾利
【Sub】 無題
---------------------------------------
 わざわざメールしてくるなんて
 ありがとうな。
 お前は元気なのか?
---------------------------------------

垣根「これで良いよな!」ソウシン

垣根「」ドキドキ

96: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 21:10:22.58 ID:JIMCr7Ru0

ピロリーン

垣根「よしきた!」

---------------------------------------
【From】初春飾利
【Sub】 無題
---------------------------------------
 メール来ただけでお礼とか(笑)
 垣根さんって本当にお友達が
 少ないんですね^^
---------------------------------------

垣根「はぁあぁぁあ!?」

垣根「やっぱりあの女ムカつく!こんなやつ無視だ!無視してやる」

垣根「………」

垣根「……」

垣根「…」

垣根「やっぱり返すか」メルメル

97: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 21:11:58.53 ID:JIMCr7Ru0
―――月曜日の長点上機

垣根「でよ!ずっとムカつくメールしてくんだよあいつ!」

一方「…」

垣根「こっちは超気使って返信してるってのに!」

一方「…」

垣根「しまいにはアドレス厨2っぽいですね、とか言ってくるしよ!」

一方「…おい」

垣根「なんだよ」

一方「お前、なンでそンなに仲良くメールしてンの?昨日なンかうじうじしてませンでしたァ?」

垣根「向こうから来たから返信しただけだ!」

一方「へェ、つかもう授業始まるから戻れ」

垣根「まだ話し足りねぇよ!あ、お前昼空けとけよ!便所行くなよ!」

一方「それを大きい声で言うンじゃねェエェェエエェ!!」

98: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 21:15:01.82 ID:JIMCr7Ru0
――昼休み


垣根「いただきます」

一方「まァす」

一方「」モグモグ

垣根「そんで続きだけどな、短気なの直さないと友達できませんよ~^^とかきてよ」

一方(打ち止めが卵焼き作ったとか言ってたけど、超絶品じゃねェか)モグモグ

垣根「正論だから言い返せないのがマジでムカついた」

一方(天才だな。将来、大物料理人になるンじゃねェか?)モグモグ

垣根「しかも、カルボナーラって似合わないですねとか意味分からないこと言われたし」

一方(そンで店を経営してェ、学園都市一番になるに違いねェ)モグモグ

垣根「それにまたパフェ奢って下さいとか図々しいんだよな」

一方(そしたら、すげェ忙しくなって家にあンまり帰って来なくなンだ)

垣根「なんで頭に花生えてるのか聞いたら、無言で返信きて怖いし」

一方(そンで、俺のことなンか忘れちまうンだろォな…)

一方「………」

一方「…っ」

垣根「え?何?何で泣いての?」

99: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 21:16:27.50 ID:JIMCr7Ru0

一方「打ち止めが…」グスグス

垣根「は?」

一方「立派になったと思ってよォ」グスグス

垣根「てめぇ全然話し聞いてねぇだろ!!!」

一方「つかよォ、お前の話は聞き飽きたンだよォ」

垣根「なんだと?」

一方「朝からずっとあの女の話ばっかりじゃねェか」

垣根「あ?そんなこと……ある、な」

一方「だろォ?うぜェンだよ。飯喰わねェでべちゃくちゃうるせェよ騒音メルヘン」

垣根「あ、やべぇ昼休み終わる」モグモグ

一方「飯喰うの忘れて話してるなンて」


一方「てめェは恋する乙女ですかァ?」


垣根「」ブッー!!

一方「汚ねェよ!!!吹くンじゃねェ!!」

垣根「お前がハゲたことぬかすからだろ!!!!」

一方「ハゲてねェ!!!」

100: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 21:18:20.80 ID:JIMCr7Ru0
―――垣根家

垣根(恋、だと?ふざけんなよ一方通行…!)

垣根(あんな芋臭いガキに誰が欲 するかっつーの)

垣根(……顔はそこそこ可愛いけど、それだけだろ)

垣根(色気の欠片もねぇし…頭の花とか意味不明だし…)

垣根(…気が強いのはちょっといいと思うけど)


ピンポーン

垣根「上がっていいぞ」

上条「お邪魔します」

垣根「その辺座ってくれ」

上条「おう。で、話しってなんだ?」

垣根「実は初春飾利のことなんだが」

上条「うん」

101: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 21:21:27.43 ID:JIMCr7Ru0
垣根「あいつけっこうムカつくんだよ」

上条「どこがだ?」

垣根「なんつーかハッキリしてるんだよな」

上条「大人しそうに見えるけど」

垣根「見た目に騙されるな。あいつは遠慮なくズバズバ言う」

上条「…」

垣根「友達少ないとか普通言わねぇだろ」

上条(垣根のやつなんか楽しそうだな…)

垣根「しかもあいつよー、返信遅いと文句言ってくるんだよ」

上条(というより嬉しそう…?)

垣根「暇なのになんで遅いんですか?とかうるせぇっつーの」

上条(悩み相談かと思ったけど、これって報告してるだけのような…)

垣根「きちんと内容考えて打ってるから仕方ないだろ?」

上条(なんかこれって…)

垣根「つかよ、あいつ俺のしたこと本当に覚えてるのかよって感じだ」

上条「……」

垣根「本人は覚えてるって言ってるけど疑わしい」

上条「…」

垣根「あと、ファミレスでよー」

上条「垣根、お前ってさ」

垣根「なんだ?」

102: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 21:23:11.13 ID:JIMCr7Ru0

上条「初春さんのこと好きなの?」

垣根「は、は?」

上条「だってなんか嬉しそうに話すからそうなのかなって…」

垣根「お前までモヤシみたいなこと言うなよ。ありえねぇ」

上条「…垣根」

垣根「なんだ真面目な顔して」

上条「初春さんと、ちゃんと話したほうがいいんじゃないか?」

垣根「ちゃんとって言われても、なぁ…」

上条「お前、初春さんにしたこと悪いって思ってんだろ?」

垣根「……」

上条「だから初春さんにいいって言われても自分を許せないんだろ?」

103: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 21:27:29.54 ID:JIMCr7Ru0
垣根「…俺は」

上条「うん」

垣根「昔、暗部に居た」

垣根「すいませんでした、で済まされないことを数え切れないくらいしてきた」

垣根「暗部に居た時もそれなりに自覚はあったが」

垣根「表の世界に馴染もうとすればするほど、自分がクズ以下だってのが分かるんだよ」

垣根「暗部を抜けて学校に通えば普通になれると思ってた」

垣根「実際、上条やモヤシと仲良くなったしな」

垣根「お前や一方通行と馬鹿やってるうちに忘れてたが」

垣根「初春飾利に会って自分がどういう人間か思い出した」

垣根「でもあいつは普通すぎるから俺が暗部に居たことなんてないって錯覚させられるんだ」

垣根「殺そうとした相手に、だぞ?」

垣根「完全に甘えてるよな?情けないだろ?」

垣根「でも、こんな状況を居心地良いと思ってる自分も居るんだ」

垣根「俺にそんな資格はないって分かってるんだが」


垣根「初春飾利のことをもっと知りたい、と思う」


垣根「最低すぎて吐き気がするだろ?」

104: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/29(火) 21:28:37.79 ID:JIMCr7Ru0

上条「……」

垣根「悪い。喋り過ぎた。帰っていいぞ」

上条「そんなことないって言ってやりたいけど、俺が言っても意味ないよな…」

垣根「…」

上条「やっぱり初春さんに会って話したほうがいい。お前が思ってることを全部」

垣根「……もうちょっと考えてみる」

上条「わかった」

垣根「呼び出したのに悪いな」

上条「構わないって。俺は話し聞くことくらいしかできないし。また何かあったら呼んでくれ」

垣根「おう」


バタン

112: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/30(水) 00:46:18.35 ID:NHwjEDU10
>>106
そうでしたね。すいませんでした。
御坂を可愛くしようと思ったら書いてしましました…。
こういうミスは萎えますよね。
本当にすいません。


コメントを読んでいたらやる気が出たのでスレタイ部分が終わりました。
続きを投下します。

114: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/30(水) 00:53:31.91 ID:NHwjEDU10
―――少し戻って土曜日の夕方


佐天「うーいーはーるぅー!!」ガシッ

初春「あれ?佐天さん?なんで私の家の前に居るんですか?」

佐天「今日、泊まってもいいかな?」

初春「別にいいですよ」

佐天「あとね、手伝ってほしいことがあるの」

初春「あー…またですか」

佐天「ごめんね!本当にこれで最後にするから!」

初春「何度目ですか?その台詞…」

佐天「うぅ…」

初春「いいですよ。手伝います。二人でやれば今日中には終わるでしょう」

佐天「初春マジ天使!!」

初春「大げさですよ」

佐天「じゃあさっさとやるわよ」

初春「そうですね」

佐天初春「「上条当麻×一方通行の新刊原稿を!!」」

115: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/30(水) 00:54:40.95 ID:NHwjEDU10
―――初春家

初春「うわっ…半分以上真っ白じゃないですか…」

佐天「そうなの…補修があって出来なくて…」

初春「もっと時間はあった筈ですよ…余裕入稿を心掛けて下さいね」

佐天「う…はい」

初春「ペン入れ終わってる所は消しゴムかけますね。
   そしたらベタやっちゃいます。
   佐天さんは残りをペン入れしちゃって下さい」

佐天「はい。本当にありがとう」

初春「もう慣れっこです」

佐天「そうだ!初春の原稿できてるんでしょ?ちょっと見せてよ!」

初春「駄目です!終わりませんよ!?それにもう入稿しました」

佐天「はやっ!!!さすが初春!」

初春「ほら、手を動かして下さい!!」

佐天「はい…」

116: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/30(水) 00:55:48.27 ID:NHwjEDU10
―――翌日

初春「」

佐天「」

初春「徹夜なんて久しぶりですよ…」

佐天「…修羅場だったね」

初春「途中から記憶が曖昧です」

佐天「でも原稿は完成してるし…」

初春佐天「「やったー!」」

佐天「本当にありがとう初春!命の恩人よ!」

初春「馬鹿なこと言わないで下さいよぉ」

初春「あ、そうだ、昨日はなんとあの上条さんと垣根さんに会ってきました!」

佐天「え?えぇぇぇえ!??」

初春「御坂さんに誘われたんですよ」

佐天「あー私の所にもメールきた!!
   あれがそうだったのか…補習なんてサボれば良かった!!」

初春「日頃の行いの差ですね」

117: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/30(水) 00:56:46.76 ID:NHwjEDU10
佐天「うるさいなぁ…。で、どうだった?」

初春「流石に本人の前で妄想は出来ないんで御坂さんの恋のお手伝いをしました」

佐天「妄想は妄想、現実は現実だし、それが正解だと思うわ」

初春「ですよね。御坂さんも超可愛かったです」

佐天「それも気になる…。でも…」

初春「御坂さんの話は本人から聞いたほうが面白いと思いますよ」ニヤニヤ

佐天「そうよね」ニヤニヤ

佐天「じゃあさっそく報告しなさい!」

初春「順番に話すから待って下さい」

~報告中~

佐天「羨ましい!!」

初春(か、間接キスとかは言わなくても良いですよね…萌えとは関係ないですし…)

118: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/30(水) 00:59:34.51 ID:NHwjEDU10
佐天「30分前から来てたとか超可愛いんですけど!
   上条さんは一方通行きゅんとのデートの時いっつもそうなのかな!!?」

初春「きっとそうなんですよー。
   しかもその待ってる時に垣根さんがソワソワしてて可愛かったですよ」

佐天「というか初春達も30分前に来てたのに観察するとかドSwwwwww」

初春「もちろん私が様子見てみましょうって提案しました」

佐天「それにしてもあんなチャラそうな見た目してるなのに30分前に来ちゃうなんて……」

初春「なんですか?」

佐天「垣根さんって攻めじゃなくて、自分を攻めだと思ってる受けなんじゃない?」

初春「!!!!!」

初春「そこに気付くとは…やはり天才か…」

佐天「今までは垣一だと思ってけど、受けもありね」

初春「むしろ垣→上一じゃないですか?」

佐天「はっ!それは一方通行きゅんのことを好きな上条さんに
   片想いしてる垣根さんってことね!すばらしい!!!」

初春「しかも!しかもですよ!
   なんと垣根さんは一方通行きゅんとも知り合いらしいんですよ!」

佐天「ってことは!二人にバレぬよう自分の想いを噛み殺してるのね!やだ!健気!!」

119: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/30(水) 01:01:45.05 ID:NHwjEDU10

初春「あと、私のこと気まずそうに見てて意外に繊細な所もあったんですよぉ。
   全然そうは見えないのにギャップありすぎんだろ萌えるからやめろwwwwww
   って思いました」

佐天「ギャップは卑怯よねー。妄想してくれって言ってるようなもんよ」

初春「それを隠すために平静にしてたんですけどニヤつきそうになりましたね」

佐天「一方通行きゅん以外に萌えるなんて久しぶりなんじゃない?」

初春「そうですね。けっこう可愛いかったんで少し苛めちゃいましたよwwww」

佐天「やっぱり初春はドSねwwww」

初春「それに私を怒らせようと煽ってたしもしかしたらマゾなのかもしれません」

佐天「煽るとかwwww誘い受けかよwwwwww」

佐天「というか初春って垣根さんに殺されかけたんでしょ?よく妄想の対象として見れるよね」

初春「何言ってるんですか!!?」

佐天「へ?」

120: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/30(水) 01:03:19.53 ID:NHwjEDU10

初春「あのことが無かったら一方通行きゅんを生で見られなかったんですよ!」

初春「写真よりも細くて可愛いい一方通行きゅんを見れたんです!」

初春「パフェとか肩とかどうだっていいです!!!」

初春「赤くて可愛い瞳を見れたんです!!」

初春「上条さんがいやらしいことしてる細い腰や小さいお尻を目の前で見れたんですよ!!?」

初春「しかも助けてくれるだなんてオプション付き!!!」

初春「あんな体験できるなら命の一つや二つ、惜しくありません!!!」

初春「だから私は垣根さんを怖いだとか嫌いだなんて思いません」





初春「むしろ、すっごく感謝してます!」





121: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/30(水) 01:04:50.67 ID:NHwjEDU10

佐天「初春は本当に一方通行きゅんが好きだね」

初春「佐天さんもじゃないですかぁ」

佐天「他には何かないの?」

初春「あと、垣根さんと別れる時に、なんだか帰りたくなさそうにしてたんですよ」

佐天「うんうん」

初春「捨てられそうな子猫みたいな顔してて…思わずメアド交換しちゃいましたよー」

佐天「なん…だと…」

初春「メアド交換したらなんか嬉しそうにしてて超可愛かったですよ?
   そんなに浮かれて帰ったら男に襲われるぞwwwwって感じで」

佐天「!」

初春「なんですか?」

佐天「それいい…」

初春「はい?」

124: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/30(水) 01:06:36.05 ID:NHwjEDU10

佐天「垣根さんは誰かのこと好きってシチュより知らない男数人に  されてるほうが似合う!」

初春「!!!!」

初春「佐天さん…冴えてます!なんでそんなに冴えてるんですか!?徹夜明けだからですか?」

佐天「そうかもしれない」

初春「もう少し頑張っちゃいますか?」

佐天「頑張っちゃいますか!」

初春佐天「「もう一冊新刊作るぞー!!」」

佐天「徹夜明けで死にそうだったけど萌えを充電したから大丈夫!」

初春「凄い…頭の中でストーリーが出来ていく…!」

佐天「あたしらってさ、妄想力はレベル5だよねwww」

初春「そうですねwww」

佐天「wwww」

初春「wwww」

143: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/30(水) 09:06:34.49 ID:NHwjEDU10
――数時間後

初春「…ちょっと休憩しましょうか…」

佐天「そうね…やばい…つか垣根さんの頭ってトーンだったのね…めんどくさい…」

初春「垣根さんは頭がトーンってことを忘れてました…
   それに引き換え一方通行きゅんは頭白いから楽ですよね。やっぱり天使です」

佐天「そういえばさ、垣根さんのアドレス知ってるんだよね?」

初春「そうですけど…」

佐天「送ってみようよ。原稿やる活力なるだろうし」

初春「そうですね!」メルメル

---------------------------------------
【To】垣根帝督
【Sub】 無題
---------------------------------------
 元気ですか?
 待ってても来ないんで私から
 送っちゃいました。
---------------------------------------

初春「送信っと」

佐天「」

初春「」

佐天「返信遅いねぇ」

初春「友達少ないらしいですからメールに慣れてないんじゃないですか?」

佐天「イケメンのくせにwwwwww友達いないとかwwwwww」

初春「残念イケメンwwwwww」

144: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/30(水) 09:07:09.43 ID:NHwjEDU10
~30分後~

フォーリンラブ 15ノハルニデアッテイライ~♪

---------------------------------------
【From】垣根帝督
【Sub】 無題
---------------------------------------
 わざわざメールしてくるなんて
 ありがとうな。
 お前は元気なのか?
---------------------------------------


初春「来ました!なんかお礼言ってるwwwwww」

佐天「つか時間かかり過ぎでしょwwww何回も打ち直してたりしてwwwwww」

初春「なにそれかわいい。私には一方通行きゅんが居るっていうのに萌えるwwwwww」

佐天「苛めちゃおうよー。携帯貸して。文面はこれでいいよね?」メルメル

---------------------------------------
【To】垣根帝督
【Sub】 無題
---------------------------------------
 メール来ただけでお礼とか(笑)
 垣根さんって本当にお友達が
 少ないんですね^^
---------------------------------------

145: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/30(水) 09:07:57.56 ID:NHwjEDU10
初春「これはひどいwwwwww」ソウシン

佐天「でも送信するんだwwww」

初春「きっと返信遅いだろうし原稿やりながら待ちましょう」

佐天「そうね」

初春「」カリカリ

佐天「」カリカリ

初春「」カリカリ

佐天「もしかして拗ねて無視してるのかな?」

初春「そうかもしれないですね」カリカリ

フォーリンラブ 15ノハルニデアッテイライ~♪

初春「来ました」

佐天「無視しようとしたけど我慢できなくなって返信した、とかだったらどうしようwwww」

初春「それは可愛すぎですよwwwwww」

146: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/30(水) 09:08:50.67 ID:NHwjEDU10
―――月曜日の中学校

初春「…昨日は徹夜のテンションで意地悪なメールしまくりましたね」

佐天「一方通行きゅん以外にこんなに萌えるなんて…学園都市は恐ろしいわね」

初春「とにかく、今日も原稿やりますから家に来て下さい」

佐天「りょーかい」


―――放課後

白井「初春」

初春「あれ?白井さんどうしたんですか?」

白井「どうした?じゃないですわよ。今日は支部に来るって言ってたじゃありませんの」

初春「あー…」

佐天「じゃあ私は原稿やるから帰るわ」

初春「わかりましたぁ…」

白井「また趣味の悪い漫画を描いてるんですの?飽きもせずに…」

初春「白井さんには分からなくていいんですよー」

白井「男同士なんておぞましい。どうせならわたくしとお姉さまの漫画にすれば良いですの」

初春「百合は守備範囲外なので」

白井「くだらないこと言ってないで行きますよ初春」

初春「はーい」

156: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 00:24:43.64 ID:NO7zYrac0
―――支部

初春「他には誰も居ないんですか?」

白井「みんなパトロール行ってますの」

初春「じゃあ私達も行きますか?」

白井「あなたをここに連れてきたのは意味がありますのよ?」

初春「へ?」

白井「土曜日!お姉さまはどうだったのか教えて下さいまし!!!」

初春「恋する女の子で可愛かったですよ?」

白井「きぃぃっぃいいい!!!あの猿!お姉さまをたぶらかして!!」

初春「猿って…。まぁ上条さんは良い人ですよ。
   悪い男に引っかかるよりマシだと思いますけど?」

白井「男だなんて野蛮な生物に惹かれるなんてそれだけでいけませんの!」

初春「…」

白井「だいたいお姉さまには黒子が居ますわ!」

初春「絶好調に頭おかしいですね」

157: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 00:26:51.56 ID:NO7zYrac0
白井「初春に言われたくないですわ。
   あなたなんか一位の殿方とウニ頭の殿方のいかがわしい漫画を描いてるじゃないですの」

初春「違います!」

白井「は?」

初春「一位の殿方とウニ頭の殿方じゃなくて、ウニ頭の殿方と一位の殿方、ですよ!」

白井「良く分からないこだわりですわね…どっちも同じですの」

初春「違います!!全然違います!!!!」

白井「全く、初春はそういう時ばっかり怒るんですから…」

初春「うるさいですよ」

白井「そういえば」

初春「はい?」

白井「土曜日、一緒に居たチャラ男は誰ですの?」

初春「垣根さんのことですね」

白井「ずい分仲が良さそうに見えましたけど?」

初春「…どこに居たのを見たんですか?」

白井「オープンカフェですの」

初春「まさか…」

白井「一つのパフェを二人で食べている所を目撃しましたの」

初春「」

158: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 00:29:18.78 ID:NO7zYrac0
白井「恋愛なんか興味ないとか言ってるわりには
   まんざらでも無さそうに見えましたわ」ニヤニヤ

初春「あ、あれは違いますよ!私が残したのを食べてくれただけです!」

白井「へぇ~?食い散らかしたパフェの処理をしてくれるなん

て優しい殿方ですわね」ニヤニヤ

白井「それに間接キスなんかして赤くなっちゃって…」

初春「なんで知ってるんですか!」

白井「昨日、わたくしはパトロールという名目でお姉さまを探してましたの」

初春「おい、仕事しろよ」

白井「そこで見つけたのはお姉さまではなく、謎のチャラ男と初春飾利!」

初春「なんですかその喋り方」

白井「仕方なく観察してたら可愛いとか言われて舞い上がる友達の姿が…」

初春「舞い上がってません!」

白井「あれあれ~?顔真っ赤にしてたのは誰ですのぉ?
   わたくしの記憶が正しければ初春飾利さんだと思いますわぁ」

初春「あ、あれは!ビックリしただけです!
   可愛いだなんて男の人から言われたことなんてないですから!」

159: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 00:30:57.60 ID:NO7zYrac0
白井「ほうほう。それでイケメンなチャラ男に
   可愛いと言われてきゅんきゅんしちゃったんですの?」

初春「きゅんきゅんなんてするわけないじゃないですか!」

白井「正直になればいいですの」ニヤニヤ

初春「垣根さんはそんなんじゃないです!」

初春「私にとって垣根さんは…!」

初春「一方通行さんと同じくらい可愛い受け子ちゃんです!」

白井「」

白井「…ういはる」

初春「なんですか?」

白井「あなたの趣味にケチをつけたくないですけれど」

初春「はい」

白井「すっっっっっごく気持ち悪いですの。
   吐き気がしますの。
   ゴキブリより気持ち悪いですの。
   頭が狂ってるとしか思えませんの」

初春「別に白井さんに理解してもらわなくてもいいです」

白井「はぁ…名字に春があるくせにリアルに春が来るのは遠そうですわね…」

初春「余計なお世話ですよ」

白井「はぁ…」

160: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 00:32:38.24 ID:NO7zYrac0
―――垣根家

垣根(何か寒気がする…風邪でもひいたか?)

垣根「はぁ…」

垣根(俺は初春飾利に許して貰いたいのか…?わからん)

垣根(上条の言う通り、俺の考えてることを言ったほうがいいのか?)

垣根(自分のことなのによくわかんねぇ…)

垣根(あいつは殺されかけてたって言うのに気にしてないとか言うし、嘘にしか聞こえねぇ)

垣根(地味な嫌がらせしてくんのも本当は俺を恨んでるからなんじゃねぇの?)

垣根(そういや暗部じゃない女で俺と普通に話してくれたのってあいつが初めてなんだよな…)

垣根(土曜日の時、普通の態度とってたのは超電磁砲に余計な心配を掛けたくないからじゃねぇのか?)

垣根(内心はビビってかもしれねぇ…)

垣根(それでも超電磁砲を応援したくて無理矢理俺なんかと一緒に居たんだろう)

垣根(照れた時の顔けっこう可愛かった、よな…)

垣根「全然、考えがまとまらねぇ…」

垣根「…」

垣根「寝るか…」

161: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 00:33:33.29 ID:NO7zYrac0
―――翌日

垣根「よう」

一方「学校来るたびにお前と顔合わせンのは苦痛だなァ」

垣根「今日の放課後、上条誘ってどっか行こうぜ」

一方「珍しく良いこと言うじゃねェか。お前は帰っていいけどなァ」

垣根「てめぇはどっか行きたい場所とかあるのか?」

一方「んー…久しぶりにカラオケ行って大声出してェ」

垣根「じゃあカラオケで」

一方「三下には俺が連絡しといてやンよ」メルメル

垣根「よろしく」

一方「…」

一方(なんかあいつ大人しいな。心配はしねェけど気持ちわりィ)

162: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 00:34:16.23 ID:NO7zYrac0
―――放課後

垣根「授業終わりのカラオケはテンション上がる!!」

上条「お前らのお誘いはいつも突然だな」

一方「ふン。三下は時間持て余してるから突然でも平気だろォよ」

垣根「早く行こうぜー」

上条「はいはい」

163: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 00:36:27.05 ID:NO7zYrac0
―――カラオケ

垣根「このマイクは俺のだぁぁああ!!」

一方「ふざけンな!てめェのナルシストめいた唄声なンて聞きたくねェンだよ!」

垣根「誰がナルシストだ!?三面怪人  コンダダ!」

一方「あン!!??今俺の私服センスをディスッただろ!!!」

上条「最初はこれでも歌うかー」ピピピッ

垣根「あ!てめぇ抜け掛けすんな!最初は俺だぞ!」

一方「コラ三下ァ!俺は歌う曲決めてンだぞォ!?早送りして歌え!」

上条「♪」ウタイチュウ

垣根「ドリンク取ってくる。お前はコーヒーでいいよな?」

一方「当たり前だろォが。ブラック以外持ってきたら冷蔵庫にしてやンよ」

垣根「死ね」

バタン

一方「三下は唄がうめェな。メルヘンとは大違いだ」

上条「垣根も十分上手いだろ」

164: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 00:37:31.25 ID:NO7zYrac0
コンコン

垣根「ドア開けてくれ。コップ三つ持ってたら開けらんねぇ」

上条「はいよ」

一方「足でノックすんな行儀わりぃ」

垣根「ほら、俺が持ってきてやったんだから有り難く飲め」

一方「死ね」

上条「ありがとな」

垣根「じゃあ次は俺が歌うぜ!!」

一方「ふざけンな!次は俺だ!!」

上条「二人とも元気だなぁ」


――数時間後

一方「そろそろ出るかァ」

垣根「あーすっきりした」

上条「そういえば垣根」

垣根「ん?」

上条「大丈夫なのか?」

垣根「よくわらかん。考えても頭がパンクしそうになるだけだ」

165: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 00:38:25.89 ID:NO7zYrac0

一方「お前さァ」

垣根「あ?」

一方「なンで、初春飾利にこだわってンだ?」

垣根「別にこだわってるわけじゃねぇけど…」

一方「けどォ?」

垣根「お前なら分かるんじゃねぇの?」

一方「何がァ?」

垣根「俺達みたいなやつに普通に話しかけてくる人間なんて少数だろ」

一方「そォだな」

上条「そうなの?」

一方「近寄ってくンのは力自慢したい自惚れたバカか下心丸見えの研究者ばっかりだからなァ」

上条「…それは嫌だな」

166: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 00:40:01.30 ID:NO7zYrac0

垣根「だからお前は貴重なんだよ」

上条「は?」

垣根「なんでもねぇ。話がそれた」

一方「つまりお前はあの女が少数で貴重な人間だから、なンとく惹かれちまったってわけか」

垣根「……まぁ、そうかもしれない」

一方「あンなガキにすがるなンて第2位は  コンかァ?」

上条垣根「「お前が言うな!!」」

一方「……」

垣根「一人で考えて気付いたんだけどよ」

上条「何をだ?」

垣根「あいつってすげー優しいやつなんじゃないかって思った」

一方「花生えてるしなァ」

垣根「それは関係ない」

167: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 00:41:17.77 ID:NO7zYrac0

垣根「嫌なやつが居ても笑顔で振る舞えたり」

垣根「友人の恋を一生懸命応援したり」

垣根「きちんとお礼が言えたり」

垣根「普通のことかもしれねぇけど、俺には凄く眩しいんだよ」

垣根「ムカつく所もいっぱいあるけどよ、メールすんのは楽しい」

垣根「でも初春みたいな子の傍に俺みたいなやつが居て良いわけねぇんだよな…」

上条「……」

一方「…」

垣根「一方通行の言う通りだ」

一方「俺?」

垣根「俺があいつに何をしたって殺そうとした事実は変えられねぇ」

一方「……」

垣根「メアド消して連絡絶つのが良いって分かってんだけど、俺はそれをしたくねぇんだ…」

垣根「本当にクズだよな」

168: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 00:42:35.85 ID:NO7zYrac0

上条「垣根…」

一方「確かにその通りだよォメルヘン」

垣根「だろ?」

一方「でも俺の言ったことをてめェは全然理解してねェ」

垣根「は?」

一方「読解力ねェ蛆虫には難しかったかもしれねェけどよ」


一方「過去が変えられなかったら、今を変えるしかねェだろ?」


垣根「……え?」

一方「何驚いた顔してンだよ」

垣根「お前…上条が乗り移ったのか?」

一方「らしくないこと言ったからってそンなリアクション
   しなくても良いだろォうが!!恥ずかしくなンだろ!!?」

垣根「自分で言って照れてんじゃねぇよ」

一方「うるっせェンだよォォォ!」

上条「そろそろ外に出ようぜ」

垣根「そうだな。第1位様から良い言葉も頂けたことだし」

一方「てめェ!!」

169: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 00:43:53.37 ID:NO7zYrac0
――外

上条「長点上機でお前らに友達が出来ない理由わかった気がする」

一方「いきなり何言ってンだ」

上条「さっき言ってたろ?
   近寄ってくるのは力自慢したい自惚れたバカか下心丸見えの研究者ばっかりって」

垣根「…」

上条「レベルが高いってだけで人間関係にそこまで影響あるとは思わなかったな」

垣根「いや、学校で友達できないのはそれとはちげぇだろ」

一方「そォだよ。それはただ…」

垣根一方「「こいつにコミュ力がないからだろ」」

垣根「あ?」

一方「はァ?」

垣根「お前、今何て言った?」

一方「コミュ力ないとかお前に言われたくないンですけど」

垣根「それはこっちの台詞だよ!このセロリ!!」

一方「てめぇ!禁句を言いやがったな!」カチッ

上条「おい、能力使おうとするなよ!」

垣根「いいぜ!今この場でてめぇを1位から引きずり落としてやるよ!?」

上条「仲良そうにしたり喧嘩したり忙しいやつらだな…」

170: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 00:45:19.05 ID:NO7zYrac0

――数分後

垣根「てめぇの反射は俺には通用しねぇんだよ!」

一方「うるせェ!汚ねェメルヘン羽引きちぎってやンよ!!?」

上条「おいおいそろそろやめろよ。人集まってきてるぞ…」


??「お待ちなさい!」

垣根一方「「あ!!??」」

??「周りに迷惑ですのよ」

一方「邪魔すンな。今すげェいい所なンだよ」

垣根「巻き込まない自信はねぇんだ。はやく失せろ」

??「ジャッジメントですの。今すぐ喧嘩をおやめなさい」

上条「え…?もしかして白井か?」

白井「あら、上条さんじゃないですの」

171: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 00:47:01.89 ID:NO7zYrac0
一方「三下の知り合いだとォ?」

垣根「常盤台に知り合い多いのかお前」

上条「御坂の後輩なんだよ」

白井「初めまして。白井黒子と申しますわ。一方通行さんと垣根さんでよろしいですわね?」

垣根「何で知ってんだ」

白井「それはわたくしの同僚から聞いてるからですわ」


??「白井さん!待って下さいよぉ~!」

??「いきなりテレポートしないで下さい!ビックリするじゃないですか!」

白井「あら初春遅かったですわね」

初春「喧嘩なんて物騒ですねー」

上条「あ」

垣根「あ…」

一方(すげェ花だなァ)

初春「あ、あれ垣根さん?上条さんも…そちらは」

一方「どォも」

初春「!!!!!」

178: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 19:21:43.47 ID:NO7zYrac0

初春(ア、アアア一方通行タン!!!?なんでこんな所に!!?)

初春(し、しかも上条さんと一緒に居る!!?)

初春(この二人が一緒に居る所なんて自分の脳内以外で初めて見ましたよ!!)

初春(こういうときどんな顔をすればいいかわからないの…)

初春(妄想すればいいと思うよ?)

一方「三下達から聞いてるぜェ。俺は一方通行だ」

初春「わ、私は初春飾利です」

初春(Oh…beautiful…)

一方「よろしくなァ」

初春「…よ、よろしくお願いします!」

初春(ふぉ、フォォオォオオオオオオオ!!よろしくってっぇええええ!!!)

初春(日頃からとてもお世話になってますよwwwwww腐的な意味でwwwwwwwwwwwwwwww)

初春(やばい本当に可愛い!ややばい!!目から鼻血が出て来そうです!!)

179: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 19:22:44.28 ID:NO7zYrac0

白井「…初春、しっかりして下さいですの」

初春「へへっへ平気ですyo!全然興奮なんてしてますません!!」ハァハァ

白井「……」

上条「もしかして一方通行に会えて嬉しいのか?」

初春「へ?」

上条「垣根から聞いたぞ?一方通行に憧れてるんだろ?」

初春「…垣根さん?」

垣根「なんだよ」

初春「言ったら駄目じゃないですか!?」

垣根「だって口止めされてねぇし…」

一方「オマエ、なンで花生えてンの?」

初春「へ?私?私に話しかけてるんですか?」

一方「そりゃそうだろォ」

初春(一方通行きゅんの天使のデスヴォイスが
   私に話しかけるだなんて宇宙の法則が乱れまくりんぐぅぅぅうう)

180: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 19:24:43.76 ID:NO7zYrac0
白井「初春!はしゃぐのもいいですけど、喧嘩してた能力者はこの二人ですの」

初春「え、垣根さんと一方通行さんが…」

垣根「……わりぃ」

一方「すいませンでしたァ」

初春(一方通行きゅんが謝った…!!ありえない!!!?)

白井「初春…」

初春(もしかして上条さんの影響!!??やばい!このままじゃ…妄想してしまいます!)

初春(それともごめんなさいしないとヨくしてあげないぞ…
   とか言う鬼畜上条さんですかwwwwww)

初春(こんな細い体で酷いことされたら一方通行きゅん泣いちゃいますよwwwwwwww)

初春(泣き顔みたいwwwwwwデュフフフwwwwww)

上条「黙っちゃったな」

初春(本人を前にして妄想するのは禁止って
   マイルールがあるのに…!!悔しい…妄想しちゃう…!)ビクビク

垣根(やっぱり一方通行のこと好きなんだな…なんか興奮してるみてぇだし)

初春(というか、この二人が喧嘩ってどう考えても上条さんの取り合いなんですけど…!!)

上条「なんか微妙にニヤついてる気がする」

181: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 19:27:08.72 ID:NO7zYrac0
一方「えーっとォ、初春さン?」

初春「あ、…は、はい?」

一方「なンで俺に憧れてンの?」

初春「え!?それは…その、憧れっていうか…その…」モジモジ

初春(ネットで見た上条×一方通行の神小説で貴方に夢中になった、だなんて言えません…!!!)

垣根「そりゃ命の恩人、だからだろ?」

初春「そ、そうです!それです!」

初春(垣根さんナイス!!)

白井「……」

垣根「……」

一方「ふーン…」

初春「……」

初春(やばい可愛いwwwwwwというか腰細すぎですよwwwwww
   肌のキメ細かすぎwwwwww心拍数が大変なことにwwwwww)

182: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 19:28:29.26 ID:NO7zYrac0
上条「白井、騒がせて話悪かったな」


白井「気をつけてくださいまし。
   あと早く帰ったほうが良いと思いますわよ?上条さんは不良に絡まれやすいんですから」

上条「不幸だ…」

白井「あんまり喧嘩ばかりするとお姉さまが心配しますからやめて頂きたいですの」

上条「したくてしてるわけじゃ…」

一方「はン?不良だとォ?そンなもン俺がスクラップにしてやる」

上条「ありがたいけど、やりすぎはよくないぞ」

一方「まァ三下は俺が守るから超電磁砲には安心するように言っとけェ」

初春「……」

白井「了解しましたの」

垣根「お前は上条のことになるといい奴っぽくなるよな」

一方「そりゃ三下だからなァ」

垣根「意味わかんねぇよ」

183: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 19:29:31.06 ID:NO7zYrac0
初春「……」

白井「……初春?」

初春「………し、しらいさん…」

白井「どうかしましたの?」

初春「私、もう思い残すことはありません…」フラッ


ドサリッ


上条垣根一方「「「!」」」」

垣根「おい!大丈夫か!?」

一方「いきなり倒れやがったぞォ!」

上条「初春さん!どうした!?」

白井「はぁ…きっと情報処理が追い付かなくなっただけですわ…」

垣根「気絶してるぞ!」

上条「初春さん?初春さん!!?」

一方「おい、どっかに運ぶぞォ!」

白井「ほっとけばいいですの。しばらくしたら目を覚ましますわ」

184: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 19:31:07.45 ID:NO7zYrac0
垣根「いきなり倒れたんだからただ事じゃねぇだろ」ヒョイッ

垣根(こいつ、凄い軽いな…。肩も細いし…)

一方「変な病気かもしンねェな…病院行くぞォ。ついて来いメルヘン」

垣根「速くしやがれ」

一方「三下は先帰ってろォ」


白井「飛んで行ってしまいましたの…」

上条「能力って便利だな…」

白井「大げさですわね」

上条「友達が倒れたのにずい分冷静だな。一方通行の言った通り病気かもしれないぞ」

白井「病気?まぁ、ある意味病気ですわね。一生かけても治らない悪い病気ですの」

上条「え…?」

白井「そんなに気にしなくていいですの。じゃあわたくしはこれで」スタスタ

上条(……初春さんが病気?)

上条(しかも一生かけても治らない、って……)

189: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 20:43:38.01 ID:NO7zYrac0

――病院

一方「おい、医者が言うには何も心配はないらしいぞォ」

垣根「そうか。じゃあ俺は帰る」

一方「はァ?目覚ますまで待ってろよォ。そンで送ってやれェ」

垣根「でも、よ…」

一方「あン?」

垣根「あいつはお前に送ってもらったほうが嬉しいんじゃねぇの?」

一方「俺はガキが待ってンだよ。そンな長居はできねェ」

垣根「…わかったよ」

一方「じゃァな」スタスタ

垣根「…」

190: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 20:44:32.73 ID:NO7zYrac0
ガチャ

初春「あれ?垣根さん?」

垣根「もう平気なのか?」

初春「はい。目が覚めたら帰っていいって言われたんですけど…」

垣根「何もないのか」ホッ

初春「…何で病院に居るんでしょうか」

垣根「てめぇが突然ぶっ倒れたから連れて来たんだよ」

初春「…垣根さんが?」

垣根「…あと一方通行も居たよ。さっき帰ったけどな」

初春「そうだったんですか。すいません。ありがとうございます。」ペコリ

垣根「悪かったな」

初春「何がですか?」

垣根「目が覚めた時居るのが一方通行じゃなくて」

初春「は?何言ってるんですか?」

垣根「…なんでもねぇ。帰るぞ」スタスタ

初春「…あ、はい」スタスタ

191: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 20:46:49.46 ID:NO7zYrac0
―――帰り道

垣根(…なんかムカつく)イライラ

初春「垣根さん?」

垣根「なんだよ」

初春「私と居るのが嫌なら帰ってもいいですよ?」

垣根「…そんなこと言ってねぇだろ」

初春「ならいいですけど…」

初春(一方通行きゅんが先に帰ったってことは上条さんと一緒に居るに違いありません!)

垣根「…」

初春(垣根さんがイラついてるのはそれを知ってるからですよ!
    ヤキモチだなんて可愛いなぁwwwwww)

初春「垣根さん!」

垣根「なんだよ」

初春「垣根さんって上条さんと一方通行さんと凄い仲良しなんですね」

垣根「上条はともかく一方通行はねぇな」

初春「!!!」

初春(これは…!!片想い確定ですね!!!!!!)

192: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 20:48:15.50 ID:NO7zYrac0
垣根「お前さ」

初春「なんですか?」

垣根「一方通行のこと、好きなの?」

初春「え?だから、違いますよ」

垣根「今日のお前見てたら違うだなんて思えねぇよ」

初春「えー?垣根さん目が悪いですよ」

垣根「なんだとコラ」

垣根(こいつは一方通行見てる時、目キラキラさせて顔が赤くて…変に緊張してて…)

垣根「どうみても恋する女の顔だったぜ?」

初春「違いますよぉ!垣根さんはそんなに私が一方通行さんのことを好きになって欲しいんですか?」

垣根「そんなわけねぇだろ!!!!」

初春「え…」ビックリ

193: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 20:49:11.27 ID:NO7zYrac0
垣根「…あ、えっと…」

初春「……」

垣根「いや、怒鳴って悪かった」

初春「いえ…」

垣根「えっと、ここまで送れば平気だよな?俺帰る」ダッシュ

初春「あ、はい…」


垣根(何で怒鳴っちまったんだ!!?あいつビックリしてたじゃねぇか…!)



初春「…」

初春「……」

初春「もしかして、垣根さんは一方通行きゅんのことが好きなのかな?」

初春「…どっちにしろ片想いwwwwww切ないwwwwww」

194: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 20:50:26.88 ID:NO7zYrac0
―――垣根家

垣根「あぁっぁあああっ~~!!」ジタバタ

垣根(怒鳴るなんて最低だ!すっげービビってたぞあいつ!!?)

垣根「…」

ピンポーン

垣根「こんな時間に誰だよ」

ガチャ

上条「よぉ」

垣根「上条か。どうした?」

上条「いや、お前に言うか言わないか迷ったんだ…」

垣根「いきなりなんだよ?」

上条「…初春さんのことなんだけど」

垣根「あいつのこと?」

上条「詳しくは知らないんだけどな」

垣根「あぁ」

195: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 20:52:18.25 ID:NO7zYrac0
上条「初春さん病気らしいんだ」

垣根「は?」

上条「お前らが病院行った後に白井がそう言ってた」

垣根「…病名は?」

上条「白井がすぐ帰っちゃったから詳しいことは聞けなかったんだ。悪いな」

垣根「別にお前は悪くないだろ」

上条「でもさ、一生かけても治らない悪い病気って言ってたんだよ…」

垣根「は?」

垣根「あいつが、病気?」

上条「お前には言った方がいいかと思ってさ」

垣根「…なんでだよ」

上条「なんだかんだで初春さんのこと気になるんだろ?」

垣根「……」

196: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/03/31(木) 20:55:30.45 ID:NO7zYrac0
上条「いきなり来て、変な話して悪かった」

垣根「別に。つーかわざわざ家に来てまで言うことかよ。メールとかでいいだろ」

上条「だって大事な話しだろ?」

垣根「…上条や一方通行が勘違いしてそうだから言うけどな」

垣根「俺は別にあいつのこと好きとかじゃねぇよ?」

上条「…じゃあなんだよ」

垣根「色々あったから色々気になるだけだ」

上条「ふーん…」

垣根「まぁごくろうだったな。気をつけて帰れよ」

上条「おう。また明日な」


バタン

垣根「…病気?」

垣根「いきなり倒れるとか普通じゃないだろ…」

垣根「もしかして命に関わる病気なのか…?」

垣根「……」

210: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 08:55:30.10 ID:s/er+QNB0
―――翌日

初春「昨日は夢みたいでしたよぉ!!」

佐天「初春ばっかりずるいなー…」

初春「垣根さんと一方通行きゅんが上条さんのこと好きすぎてやばいです!」

佐天「いいねぇ、いいねぇ。最高だねぇ」

男子A「お前らまた変な話してるのかよ」

佐天「うっさい。あんたには関係ないでしょ?」

男子B「教室で話されると耳に入ってくるんだよ。気持ち悪いから勘弁してくれ」

初春「じゃあ小声で話しますね」

男子AB「「そういう問題じゃない」」

佐天「うるさいなぁ。しつこいとあんたらの本出すよ?」

男子AB「「すいませんでした!」」ダッシュ

211: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 08:56:59.58 ID:s/er+QNB0


佐天「やっぱりこの趣味は理解されにくいわね」

初春「でもいいじゃないですか?大事なのは自分が好きって気持ちなんですから」

佐天「そうよね!初春は凄いなぁ。
    白井さんに気持ち悪いって言われまくっても全然動じないし」

初春「別に私が周りにどう思われようといいんです」

初春「でも、私の好きな物をバカにされたら絶対許せませんけどね!」

佐天「流石ね。初春が腐女子じゃなくなる日なんて無そう」

初春「ははは。そうですね」

佐天「でもさ彼氏出来たら卒業する子って多いわよね?」

初春「私にはそういうの理解できないですね」

佐天「彼氏が腐女子に理解が無かったら仕方ないんじゃない?」

初春「だったら彼氏なんていらないじゃないですか」

佐天「なんと」

212: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 08:58:16.44 ID:s/er+QNB0

初春「自分の趣味を捨ててまで誰かを好きになるだなんて意味あるんですかね?」

佐天「んー…実際してみないと分からないんじゃない」

初春「仮にそうなったとしても私には無理ですね」

佐天「私も無理だなぁ」

初春「…私、佐天さんと友達で良かったなぁって思います」

佐天「突然何よ。照れるじゃない」

初春「だって好きなジャンルもカップリングも
    その他の価値観も合う人ってなかなか出会えませんよ」

佐天「確かに!あたしらが会ったのって運命かもね!」

初春「えへへ。佐天さん大好きです」

佐天「ちょっとーリアル百合とか勘弁なんですけど」

初春「そういう意味じゃありません!」

佐天「あははは。分かってるって!冗談よ!」

初春「全くもう…」

213: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 08:59:18.79 ID:s/er+QNB0

――長点上機

垣根「……」

一方「静かだときめェぞ」

垣根「うるせーな」

一方「またあの女のことか?」

垣根「…」

一方「考えてる暇があったら行動しろよォ」

垣根「行動っつってもな…」

一方「オマエはあれだろォ?あの女とお友達になりてェンだろ?」

垣根「友達っつーか…その…」

一方「過去にこだわり過ぎてンじゃねェよ」

垣根「…」

一方「初春飾利ははっきりと自分の意思を表現できる女なンだろ?
 オマエのことが嫌ならそう言う筈じゃねェの?」

垣根「そうだな…」

214: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 09:02:22.07 ID:s/er+QNB0

一方「あの女と距離を置くのは拒絶されてからでも遅くはねェだろ」

垣根「でも…」

一方「あァ?」

垣根「…やっぱりなんでもない」

一方「もしかして、面と向かって嫌いって言われンのが怖いのか?」

垣根「ち、ちげぇよ」

一方「はン。そン時は俺と上条で慰めてやンよ。ボーリングでも行こうぜェ」

垣根「……お前、優しすぎて気持ち悪い」

一方「なンだとてめェ!!!?人が心配してやったらキモイとかァ!?」

垣根「ははは。悪い悪い」

一方「てめェ死ねよ」

垣根「嫌だ」

一方「うじうじしてる暇があンならあの女のことどうにかしやがれェ」

215: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 09:03:43.52 ID:s/er+QNB0
垣根「お前が俺に構うなんて何があったんだよ?」

一方「オマエが悩ンでるからって三下が悩ンでるからどうにかしたかったンだよ」

垣根「納得した」

一方「それと、コミュ障のてめェにいいことを教えてやる」

垣根「なんだよ?」

一方「仲良くなりてェなら相手と共通の話題を持ってるといいらしいぞォ」

垣根「何情報だそれは」

一方「打ち止め」

垣根「そりゃありがてぇな。参考にする」

垣根「でもよ、共通の話題ってなんだよ」

一方「それは自分で考えろォ」

垣根「…ん」

垣根(病気のことはまずいだろ…)

垣根「……どうするかな」

224: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 22:51:31.12 ID:s/er+QNB0

―――放課後

初春「今日は本屋に行きます!」

佐天「あたしは帰らないと…」

初春「課題溜めてるなんて佐天さんらしいですね」

佐天「はぁ…ぎりぎりまでやらないってあたしの悪いくせだわ…」

初春「ばっかですよねぇ。今日は新刊が出る日なのに」

佐天「うぅ…予約してあるからいいだもん。明日取りに行くもん…」

初春「あの人の描くBLは最高ですよね。しかも今回は予約特典があるし!」

佐天「先に読むからってネタバレしないでよ!」

初春「じゃあ私は行きますね」

佐天「…じゃあね」

初春「楽しみだなぁ…!」

225: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 22:53:37.11 ID:s/er+QNB0

垣根「共通の話題ってどうやって作ればいいんだよ…」

一方「メールとかすればいいだろォ。そンで遊ンだりすればいいンじゃねェの?」

垣根「なんだそりゃ。ハードルたけぇな…」

一方「つーかよォ…」

垣根「ん?」

一方「本屋から出てきた女って初春飾利じゃねェか?花生えてるし」

垣根「……マジかよ」

一方「話しかけてどっか行けばァ?俺は三下と遊びに行く」

垣根「……」

一方「てめェ、根性なしだなァ」

垣根「…うるせぇな」

一方「仕方ねぇ…」スゥ

一方「初春さァァァン!!」

垣根「」


初春「へ?」

垣根「てめぇ!何やってんだ」

226: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 22:57:06.88 ID:s/er+QNB0
初春「あれ、一方通行さん!?」

初春(やべぇwwなんで叫んでんの可愛いwww)

一方「体調は平気なのかァ?」

初春「あ、はい。そういえばありがとうございました」

一方「気にすンな。それより一人で歩いててまた倒れたら危ねェだろ?」

初春「平気ですよ」

一方「遠慮すンな。こいつ貸してやるから」

垣根「……あ?」

一方「じゃァな」ダッシュ

垣根「……」

垣根(あいつなんで変に行動力あんだよ…)

初春「垣根さん?」

垣根「あ、えっと…」

初春「私は平気ですから一方通行さん達と遊んでていいですよ?」

初春(貸す!だなんて!まるで所有物のような扱い…!!!夢がひろがりんぐwwww)

227: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 22:59:06.09 ID:s/er+QNB0
垣根「別にかまわねぇよ。お前帰る所なのか?つか一人なの?」

初春「今日は漫画を買いに来たんですよ!ずっと楽しみにしてたやつで!」

垣根「ずい分大事そうに抱えてんな」

初春「大事ですから!本当に楽しみだったので嬉しいです」ニコニコ

垣根「お前漫画とか好きなんだな」

初春「はい!無かったら生きていけません!」

垣根(同じ漫画読むと共通の話題になるんじゃねぇのか!?これがチャンスってやつか!)

垣根「なぁ、それって何て漫画なんだ?」

初春「え!?こ、これですか!」

垣根「あぁ」

初春「えーっと、これはその…れ、恋愛物なので垣根さんは興味ないと思いますよ」

垣根「恋愛?お前興味ないんじゃないの?」

初春「漫画(BL)はいいんです」

228: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:01:05.54 ID:s/er+QNB0

垣根「もしかして  いやつ?」

初春「な!?ち、ちちちい違いますよ!!!?全然違います!!!!!」

垣根「そうか」

垣根(結局、題名は聞き出せなかったな…)

初春(危ない危ない。  いやつって言われた時は
    凄い焦りました。あってるから見られたのかと思いました)

初春(特に隠してるわけじゃなですけど
    妄想対象の人にバレるのは良くないですからね!)

垣根「普段もけっこう読んでるのか?」

初春「へ?まぁ、けっこう読みますね」

垣根「お前ってインドア派なの?」

初春「そうですね。私運動オンチですし、外よりは中の方が好きです」

垣根「確かに見た目がそうだな」

初春「な!それは失礼ですよ!」



初春「…あ」


229: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:03:27.44 ID:s/er+QNB0

テメェコッチコイヨ。
チャントモッテキタンダロウナ?


垣根「おい、何で路地裏なんか覗いてんだよ」

初春「たぶんあれカツアゲですよ」メルメル

垣根「助ける気か?」

初春「そうですよ。風紀委員ですから」

垣根「まてよ。向こうは男だぞ?お前がどうにかできる相手じゃない」

初春「大丈夫です。白井さんには連絡しましたから。
私は白井さんが来るまで時間かせぎでもしてます。放っておくと見失っちゃうんで」

垣根「なんだったら俺が…」

初春「駄目ですよ。レベルが高くても垣根さんは一般人なんですから。
 ってどんどん奥に!もう見えなくなっちゃいましたよ!」

垣根「あんなの一瞬で終わらせるって」

初春「だめです!とにかくここで待ってて下さいね!」ダッシュ

230: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:04:31.25 ID:s/er+QNB0

垣根「おい!待てよ」



白井「あら、垣根さんじゃないですの」

垣根「てめぇあの時の風紀委員か。早くしろよ!初春が今あっちに」

白井「はいはい、カツアゲ程度で大げさな殿方ですわね」

シュンッ

垣根「テレポーターか…」

垣根(レベルは3か4くらいみてぇだし、白井ってやつに任せておけば平気だな)

垣根「仕事の邪魔したらわりぃし待ってるか」

231: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:06:12.25 ID:s/er+QNB0
―路地裏

白井「ジャッジメントですの!!」

初春「白井さん!」

男A「チッ増えやがった!」

男B「でも風紀委員って言ってもただのガキじゃねぇか」

白井「あら初春はともかく、わたくしを甘く見たらけがじゃ済まないですわよ?」

男C「」ガタブル

白井「初春は隅で震えてる人の保護をお願いしますわ!」

初春「わかりました!」


男A「舐めんじゃねぇぞ!クソガキ!」

白井「いきなり殴り掛かってくるとは…無謀にもほどがありますの」

男A「…あれ?消えた…?」

白井「こっちですわ」

男A「え…」

ドカッバキッガッシボコ

男A「」

白井「あっけないですの…」

初春「…やりすぎですよ」

232: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:08:12.06 ID:s/er+QNB0
白井「さて、大人しくしてればここまではしませんわ?」

男B「ふ、ふざけんじゃねぇええ!!」

白井「あら、ナイフですの?
    わたくしにナイフを向けるだなんて、よっぽどお仕置きされたいようですわね」

男B「余裕かましてんじゃねぇえ!!」

白井「…リクエストにはお答えしないといけませんの」

男B「な、景色が逆さに…!」

ドッシーン

男B「」

白井「逆さなのはあなたですのよ?
    まぁ、聞こえてないみたいですけど…これで終わりですわね」

初春「大丈夫ですか?」

男C「あ、ありがとうございます…」

初春「怪我はないですか?あったら支部で手当てしますよ?」

男C「大丈夫です」

初春「なら、帰ってもいいですよ?気をつけてくださいね」

男C「は、はい」スタスタ





垣根「静かになったな。終わったのか?」

233: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:09:30.78 ID:s/er+QNB0

白井「さて、あとはアンチスキルに任せておけばいいですわね」

初春「そうですね。でも、これやりすぎじゃないですか…?」

白井「初春、大丈夫だと思いますけどあんまり近づいては…」

初春「へ?」

ガシッ

男B「油断してんじゃねぇよ!!」

初春「!」


バキッ


白井「ういはるっ!!!」









垣根「……おせーな」

234: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:11:31.69 ID:s/er+QNB0
白井「あなた失神したはずですは!?」

男B「てめぇらが油断したのがわりぃんだろ!?」

男B「何がジャッジメントだ!?
   ただのガキじゃねぇか!非力の女のくせに出しゃばりやがって!」

白井「初春大丈夫ですの!?」

初春「…っだ、大丈夫です。って、あれ?」

白井「顔が腫れてますわよ!」

初春(あれ?本が無い!?殴られた時に落とした?)

男B「なんだこれ?」ヒョイッ

初春「あ!」

男B「なんだ?これはてめぇの大事なもんか?」

初春「それに触らないで下さい!!!!」

男B「へぇ…」ニヤリ

235: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:13:15.66 ID:s/er+QNB0

初春「何する気ですか!?」

白井「初春、唇が切れてますの!喋っては駄目です!」

男B「何ってこうするんだよ」


ドスッ


初春「!!!」

白井「血迷いましたの?物をナイフで刺した所でわたくし達にダメージはありませんのよ」

男B「本当かぁ?そっちの女はそうでもないみてぇじゃねぇか!」

初春「…ッ」グスッ

白井「え!?…う、初春!?そんなに大事なものだったんですの?」

236: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:16:02.70 ID:s/er+QNB0
男B「次はてめぇらだ。散々やってくれたんだ。ただで済むと思ってんじゃねぇぞ!!!」

??「科学の発達した街でナイフとは、古風なやつだ」

男B「なんだてめぇ!?ジャッジメントか!!?」

??「悪いが名乗る気はない。でもジャッジメントではねぇ」



初春「か、垣根さん?」

垣根「おせぇから見に来たんだよ」

初春「…すいません」

垣根「………お前、顔殴られたのか?」

初春「あ、これは、私のせいなので…」

垣根「…は?」

男B「関係ねぇやつは引っ込んでろ!」

垣根「……」

男B「黙ってないで何とか言えや!!」

垣根「…ムカついた」

男B「あ?」

垣根「こんなにムカついたのは久しぶりだ」

男B「ムカついてんのはこっちだよ!!どいつもこいつも舐めてんじゃねぇっぇえ!!」

垣根「舐めてるのはてめぇだろ。よほど愉快な死体になりてえと見える」

237: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:18:36.32 ID:s/er+QNB0




垣根「…ムカつきながら手加減すんのは難しいな」

白井(強い…!圧倒的でしたの!)

垣根「おい、大丈夫かよ」

初春「…はい」

垣根「顔腫れてんじゃねぇか」

白井「…わたくしはアンチスキルが来るまでここに居ますわ」

白井「初春は帰りなさい。垣根さん、初春を任せてもよろくしくて?」

垣根「あぁ」

白井「初春、申し訳ございませんでしたの。わたくしがもっとちゃんとやってれば…」

初春「私が油断しちゃっただけですから!私は大丈夫ですよ?」

白井「…もう泣きやんでるんですのね。本当にすみませんでした」ペコリ

初春「白井さん…」

238: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:20:24.28 ID:s/er+QNB0
白井「あと、これ…」スッ

初春「あー…もう読めないですね。こんな大きい穴が空いてちゃ」

白井「初春…」

初春「大丈夫ですよ!また買えばいいですから」ニッコリ

白井「…引き留めてすいませんでしたの。早く帰って怪我の治療してくださいまし」

初春「ありがとうございます!じゃあ先に帰りますね」

白井「…わかりましたの……」





初春「白井さん落ち込んでたなぁ…」

垣根「……」

初春「私がもっとしっかりしないといけませんね」

垣根「お前、人の心配してる場合じゃねぇだろ」

初春「怪我なんてすぐ治りますよ」

垣根「こっちこい」ガシッ

初春「え?」

239: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:21:36.05 ID:s/er+QNB0
――公園

垣根「待たせたな」

初春「どこ行ってたんですか?」

垣根「近くの薬局だよ。少し黙ってろお前。隣座るぞ?」

初春「へ?」

垣根「冷やさねぇと腫れ引かねぇぞ。頬も血出てんだ。少し消毒しといたほうがいいだろ」

初春「え…」

初春(垣根さんが…?)

垣根「…」

初春(けっこう手慣れてるなぁ…)

垣根「口の中は切れてねぇよな?」

初春「はい、唇が切れただけなので…」

垣根「顎の骨とかも平気みたいだな」ペタ

初春「……ッ」

垣根「わりぃ!痛かったか?」

初春「平気です…」

垣根「歯は欠けてねぇよな?口開けろ」

初春「…」

垣根「大丈夫だな。ほら、これで冷やしとけ」

初春「…ありがとうございます」

240: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:23:41.03 ID:s/er+QNB0
垣根「風紀委員ってけっこう危ない仕事だな」

初春「今日は私が悪いんです。普段はバックアップしかしてないですし…。
    それに浮かれてたから、油断しちゃって…」

垣根「そういやそれ、凄い大事な本だったんだな。
 ボロボロなのに捨てねぇで持ってるなんて」

初春「あ…はい」

垣根「でけぇ穴空いたな」

初春「…また買えばいいですよ。それにこれも私のせいですから」

垣根「なんで全部自分のせいにすんだよ?」

初春「事実ですから」

垣根「わりぃのはあのクソ野郎共だろ。女の顔殴るなんて普通しねぇぞ」

初春「ははは。垣根さんでもそういうこと考えるんですね」

垣根「…笑ってんじゃねぇよ」

初春「だって垣根さんがそんなこと言うの面白くて」

垣根「無理して笑ってんじゃねぇって言ってるんだ」

初春「無理してないですよ?」

垣根「顔腫れてるうえに大事な物ボロボロにされて平気なわけねぇだろ」

垣根「…体だって弱いくせに無理すんなよ(今は病気のことは聞かないほうがいいだろ)」

初春「え?(…体が弱い?運動オンチのこと言ってるのかな?)」

241: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:25:24.32 ID:s/er+QNB0
垣根「あの野郎…もっと殴っとけば良かったな…」

初春「あれ以上はやりすぎですよ。それに私は本当に平気です」

初春「怪我は治るの待てばいいですし」

初春「本だってまた買えば…」

初春(予約特典、ポストカードと着せ替えカバーだったのに…)

初春「買えば、大丈夫ですから…」

初春(大きな穴だし、両方だめだろうな…)

初春「……」

初春(今日は、帰って新刊読んで、感想をHPに載せて…)

初春(それで、明日は佐天さんと感想言い合う筈だったのに…)

初春「……」

初春「…ッ」ポロポロ

242: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:27:23.30 ID:s/er+QNB0

垣根「……」

初春「…ふっ…うぅ…」ポロポロ

垣根(…こういう時どうすればいいかわかんねぇな)

初春「わ、わたし、今日、すっごく浮かれたんです…」

垣根「そうか」

初春「…だから、殴られたんです…」

初春「白井さんにも垣根さんにも迷惑かけて…」

初春「ひっく…怪我なんてして…うっ…」

初春「た、楽しみにしてた…ふっ…漫画も駄目にしちゃって…」

初春「…情けないですよね。
    浮かれて仕事を疎かにするなんて、風紀委員失格です……!」ボロボロ

垣根「……」

243: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:28:36.33 ID:s/er+QNB0
初春「うっ…ぇ…ひっく…」ボロボロ

垣根「……そんなことねぇだろ」

初春「……へ?」

垣根「お前はすぐ連絡入れてどうにかしようと行動してたじゃねぇか」

初春「で、でも私何もできなくて…」

垣根「人を一人助けてんじゃねぇか」

初春「それは白井さんが」

垣根「その白井さんを呼んだのはお前だろ?」

初春「でも…」

垣根「…なんつーか、上手く言えねぇけど」

初春「……」

垣根「お前は風紀委員としての仕事をきちんとしてた」

初春「…そんな…でも…」

垣根「俺は迷惑だなんて思ってねぇよ。むしろもっと早く行けば良かったって後悔してる」

初春「垣根さんが気負うことではありませんよ…」

垣根「お前こそ自分を責める必要はねぇだろ?」

244: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:29:42.53 ID:s/er+QNB0
初春「……」

垣根「怪我して大事な物を台無しにされて散々だったな?」ナデナデ

初春「……優しくしないでくださいよ」

垣根「あ?」

初春「そんな、優しくされたら、余計泣いちゃいますよ…!」ポロポロ

垣根「泣け泣け。そしたらスッキリすんだろ」

初春「~~っ!!」ボロボロ

垣根「…」ギュッ

初春「ふぇ…うっぇ…!」ギュッ

245: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:32:34.62 ID:s/er+QNB0

垣根(怪我してんのに他人の心配なんかしてんじゃねぇよ)

垣根(大切なもの壊されて何でもねぇような顔してんじゃねぇ)

垣根(細い体のくせに強がりやがって)

垣根(ガキのくせに泣くの我慢するしよ)

垣根(腫れた顔して痛そうな顔なんてしねぇし)

垣根(…そういえば、最初会った時も他人を庇ってたな)

垣根「……」





垣根(俺は、こんなにも優しいやつを殺そうとしたのか…)

246: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:34:23.19 ID:s/er+QNB0
垣根「…」ナデナデ

初春「…うッ…ひっく、ぇ…」ギュゥ

垣根「……」

初春「………」

初春「…垣根さん…もう平気です」

垣根「そうか」

初春「すいません。服に涙つけちゃって」

垣根「気にしてねぇよ」

初春「……」

垣根「なぁ…」

初春「?」

垣根「悪かった」

初春「…へ?」

垣根「右肩、すげぇ痛かっただろ?」

初春「…垣根さん?」

垣根「遅すぎるし、許されることでもねぇってわかってるけど言わせてくれ」

初春「……」

垣根「本当に悪かった。すまなかったな」

初春「…っ」

垣根「初春?」

247: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:36:47.16 ID:s/er+QNB0

初春「…ぷっ、…ははは!」

垣根「な、何笑ってんだ!?」

初春「だって、もういいって言ったのに、そんな律儀に謝られたら…!」クスクス

垣根「てめぇ…!」

初春「…す、すいません、真剣に謝ってるのに笑ったら失礼ですよね…!」

垣根「とか言いながら笑ってんじゃねぇ!」

初春「ふふっ…すいま…っせん…ぁははは…」

垣根「…」

初春「何か、ツボに入っちゃった…みたいで…」オナカイタイ

垣根「……もう好きなだけ笑えよ…」




初春「はぁー…落ち着いてきた…」

垣根「…お前……本当にもういいって思ってたんだな」

初春「前にそう言ったじゃないですか」

垣根「そんなの普通信じるわけねぇだろ」

248: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:39:21.72 ID:s/er+QNB0

初春「まぁ、垣根さんのしたことは許されることじゃないですからねぇ」

垣根「……」

初春「でも大丈夫ですよ」

垣根「何がだよ」

初春「垣根さんちゃんと反省してますし、もうあんなことしないと思うので大丈夫です!」

垣根「…お前が思っている以上に俺はクズなやつだぞ?」

初春「そんなことないですよ。垣根さんはクズじゃないです」

垣根「あ?何を根拠にそんなこと言ってんだ」

初春「垣根さんは私と白井さんを助けてくれたじゃないですか」

垣根「…それは成り行きだ」

249: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:41:09.51 ID:s/er+QNB0

初春「それに私を慰めてくれたでしょう?」

初春「垣根さんはクズなんかじゃありません」

初春「誰かが貴方のことをクズって言ったら私が許しません。それが垣根さんでもです」

初春「垣根さんが居なかったら私は今日、笑えてなかったと思います」

初春「だから、私が保証します」


初春「垣根さんは、すっごく優しい人ですよ」ニッコリ


垣根「…………」

初春「どうかしました?」

垣根「いや、なんでもねぇ」

垣根「……」

初春「さて、帰りましょうか」

垣根「おう…」

垣根(よく分かんねぇけど、なんか緊張すんな…)

初春「ふぅ…こんなに泣いたの久しぶりだなー」

250: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:42:49.12 ID:s/er+QNB0
垣根「お前歩いて大丈夫なのか?」

初春「え?大丈夫ですよ。別に足は怪我してないですから」

垣根「そうじゃなくて…」

垣根(こいつ病気なんだろ?疲れてそうだし、またぶっ倒れるかもしれねぇ…)

初春「垣根さん?」

垣根「いいから大人しくしてろバカ」ヒョイッ

初春「え、えっぇええ!?」

垣根「おい、てめぇ暴れんな!」

初春「歩けますよ!おろして下さい!」

垣根「てめっおい、髪掴むな!痛いっつーの!」

初春「だってこれ、……お、お姫様抱っこじゃないですか!?」

垣根「お前スカートだからおぶるのは不味いだろ?」

初春「だから、おろしてくれればいいですよ!」

251: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:44:19.20 ID:s/er+QNB0

垣根「てめぇはもっと自分の体に気を使え!病弱なくせに強がりやがって!」

初春「意味分かんないこと言わないで下さい!こんなので街中歩くなんて嫌です!」

垣根「うるせぇな!じゃあ飛んでやるよ!」

初春「もっと嫌です!目立つじゃないですか!!?」

垣根「何がそんなに気に喰わねぇんだよ!」

初春「白井さんとか佐天さんに見られたら絶対からかわれます!!」

垣根「はぁ?なんだよそれ意味分からねぇ」

初春「垣根さんって本当に馬鹿なんですね!!」

垣根「」イラッ

初春「大体いきなり抱きあげるなんて痴漢扱いされてもおかしくなっ…」

ゴツンッ

初春「~~!」

垣根「てめぇ黙ってろ」

初春「怪我人に、頭突きなんて、常識ない人ですね…」イタイ

垣根「俺に常識は通用しねぇ。ほら行くぞ」

初春「……うぅ」イタイ

252: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:45:17.92 ID:s/er+QNB0
――初春家前

垣根「ついたぞ」

初春「……」

垣根「いつまで拗ねてんだ」

初春「いしあたま…」

垣根「悪かったな。つーかてめぇがうるせぇのが悪いんだろうが」

初春「…」

垣根「…そんなに痛かったか?」サスサス

初春「もう大丈夫ですよ……送ってくれてありがとうございました」ペコリ

垣根「今日は早めに寝ろよ。痛みが引かないようならさっさと病院行け」

初春「はい。落ち着いたらちゃんとお礼しますね」

垣根「気にすんな。じゃあな」

初春「はい。また」

253: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:46:05.60 ID:s/er+QNB0
―――初春家

初春「……」

初春「まさか頭突きされるとは思いませんでした…」

初春「……」

初春「でも、優しかったな…」

初春「……」

初春「妄想するの悪い気がしちゃう…」

初春「でも、妄想は妄想で現実は現実だから別にいいですよね…」

初春「……」

初春「でも、今日はそんな元気ないかも…」

初春「なんだか私らしくないですね」

初春「……疲れてるのかな…もう寝よう」

254: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:47:37.65 ID:s/er+QNB0
―――垣根家

垣根「…あいつ大丈夫なのか?」

垣根「メールしてみっか?…いや、早めに寝ろっつたから駄目だろ…」

垣根「………」

垣根「晩メシ喰わねぇと……」

垣根「腹減ってんのに食欲ねぇな…」

垣根(つーか、何もする気が起きねぇ…)


―――垣根さんはクズじゃないです


垣根「…クズじゃないねぇ……」

垣根(やっぱりあいつ馬鹿なんだな)

垣根(泣いてると思ったら笑いだしたり忙しいやつだよなぁ)

垣根(いやガキなだけか…)

垣根(でも、笑った顔はすっげぇ可愛かった…)

垣根「……」

255: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/01(金) 23:50:35.79 ID:s/er+QNB0

垣根(可愛いっつーか、なんていうか…)

垣根「……愛おしい?」

垣根「……」

垣根「は?」

垣根「いやいやいや!俺は何を口走ってるんだ!」

垣根「別に誰かに聞かれてるわけじゃねぇけど、今のはねーよ!!」

垣根「ないないない!あんなクソガキにそんなありえな……」


―――垣根さんは、すっごく優しい人ですよ



垣根「……」

垣根(やべぇ…あいつのこと考えると…)

垣根「…………」

垣根「……………」

垣根「まじかよ…ありえねぇ…」





垣根(俺って、あいつに惚れてたのか…!)

278: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/03(日) 03:15:02.74 ID:9ysq4PHu0
―――翌日

佐天「うーいーはーるぅー!」スカートバサァ

初春「!!!」

初春「やめて下さいよ!佐天さん!」

佐天「今日はピンクのチェックかぁ。可愛い、ってあれ…」

初春「あ、おはようございます…」

佐天「どうしたのその顔!初春!?大丈夫!!?」

初春「あー…これはちょっとドジしちゃって」

佐天「痛そう!すっごく痛そう!」

初春「大丈夫です。腫れもだいぶ引きましたので。それに見た目ほど痛くないんですよ」

佐天「それ殴られた怪我よね?誰にやられたの?」

初春「…いや、その…知らない人です」

佐天「もしかして、風紀委員でミスしたの?」

初春「…そうです。佐天さんはするどいなぁ」

279: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/03(日) 03:16:09.38 ID:9ysq4PHu0
佐天「なんでそんな怪我してるの?初春ってバックアップするのが仕事じゃないの?」

初春「昨日はたまたま現場に居たんですよ…」

佐天「災難だったね…」ナデナデ

初春「でも私も悪いんです」

佐天「そんなことないわよ!初春の顔に怪我させるなんて最低のクズよ!カス以下だわ!」

初春「佐天さん…言いすぎです…」

佐天「腹立つわね…。誰か分かればあたしがソイツの×××にバットぶち込んでやるのに!」

初春「…気持ちだけで充分です」

佐天「あたしの気が済まないの!…だってすっごく痛そうだよ…?」サスサス

初春「大丈夫ですよ。冷やしてたらすぐ痛みは引いたので」

佐天「本当?初春って我慢強いから信用できないなぁ…」

初春「本当に大丈夫です!」

佐天「…そっか。早く治るといいね」

280: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/03(日) 03:17:57.54 ID:9ysq4PHu0
初春「はい」

佐天「そういえばどうだった。面白かった?」

初春「え?…あ、それは……」

佐天「あれ?読んでないの?」

初春「本ボロボロになっちゃって…読めなかったんです…」

佐天「……もしかしなくても、顔の怪我と関係あるんじゃないの?」

初春「あー…まぁ、そうです…」

佐天「!!!」

佐天「絶対許せない!初春の顔を傷つけたうえに漫画も傷つけるなんて!
    そんなやつ×××に×××されて、××が××××になって×××になればいいのよ!!」

初春「……佐天さん放送禁止用語だらけで何言ってるかわかりません」

佐天「初春!」

初春「はい?」

佐天「今日、本屋行って一緒に漫画買いに行こう?いいよね」

初春「佐天さん…」

佐天「あたし保存用にもう一冊予約してあるから初春にあげる」

初春「え!そんな悪いですよ!!いいですよ!!」

281: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/03(日) 03:19:07.10 ID:9ysq4PHu0
佐天「いいの。あたしがそうしたいの」

初春「でも佐天さんはあの漫画、私より好きじゃないですか」

佐天「だからよ」

初春「へ?」

佐天「好きな漫画は色んな人に読んで欲しいの!」

初春「……」

佐天「それが好きな人なら尚更そうでしょ?」

初春「…さてんさん」

佐天「だからあたしの我がままってことで素直に受け取って。ね?」

初春「…はい!本当にありがとうございます…!」

佐天「放課後が楽しみね!」

初春「はい!」



―――放課後

佐天「ふっふーん♪やっと手に入れたわ!」

初春「本当にありがとうございました」

佐天「いいの、いいの。それより早く読もうよ」

初春「はい!」

282: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/03(日) 03:20:05.63 ID:9ysq4PHu0
―――垣根家

垣根「……」

上条「放課後に来いって言われたから来たけど、なんだこの状況…?」

一方「俺に聞かれてもなァ…。こいつ今日の学校休ンでたしよォ」

上条「おい垣根、布団に籠ってないで出てこいよ」

一方「風邪か?」

垣根「」ムクリ

上条「なんだそのクマ!?」

垣根「昨日から一睡もできねぇんだよ…」

一方「はァ?」

上条「やっぱりどこか悪いのか?」

垣根「いや、そんなことねぇ」

一方「人を呼ンどいて何の用だァ?さっさと用件を言え」

垣根「…お前らに言わなきゃいけねぇことがある」

上条「なんだよ。そんなに改まって」

垣根「…驚くかもしれねぇけどよ」

一方「なンだよ」

283: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/03(日) 03:21:21.97 ID:9ysq4PHu0
垣根「俺は…」


垣根「初春飾利のことを好きになった…」


上条「え」

一方「ェ」

垣根「や、やっぱ驚いたよな。殺しかけた女に惚れるなんて。しかも色気もねぇ糞ガキだしよ…」

上条「いや、驚いたには驚いたけど…」

一方「今頃自覚したってのに驚いたンだよ」

垣根「え」

一方「俺と三下はずっと前から気付いてたけどなァ」

垣根「……は?」

上条「自分の気持ちに気付かないとか、垣根って鈍感なんだな」

垣根「お前にだけは言われたくねぇぇえぇぇぇ!!!!!」

垣根「つか、気付いてたってなんだよ!」

上条「そりゃあれだけ初春さんの話されればなぁ…」

一方「花に会ってから花の話しかしてねェだろ」

上条「お前意外の全員が気付いてたと思うぞ」

垣根「全員って誰だよ!!!」

一方「全員は全員だろォ」

284: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/03(日) 03:22:22.17 ID:9ysq4PHu0
上条「真剣な顔するからもっと深刻な話かと思ったけどそうじゃなくて安心したな」

垣根「なんだよ!この雰囲気!なんか俺が馬鹿みてぇじゃねぇか!」

一方「実際、馬鹿じゃねェか」

上条「それで垣根はどうしたいんだ?」

垣根「よくわからん…」

一方「つまりオマエは初春飾利で●●卒業したいンだろォ?」

垣根「てめぇぶっ殺すぞ!!!!!」

一方「うるせェーなァ。大体あってンだろ」

垣根「黙れ!死ね!」

上条「今のは一方通行が悪い」

垣根「はぁ…お前らに恋愛相談なんて無理そうだな」

上条「じゃあ松本に相談するか」

一方「でも冷やかされるからやめとけェ」

垣根「B'zの話なんてしてねぇよ!!」

285: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/03(日) 03:23:30.41 ID:9ysq4PHu0
垣根「もういいよ。お前ら帰れ」

上条「すまん。からかい過ぎたな」

一方「つゥか恋の病で学校休むなンて女々し過ぎンだろ。きめェよ」

垣根「……自覚はある」

上条「垣根が初春さんと付き合いたいってなら俺たちは協力するぞ?」

一方「俺はてめェに協力するわけじゃねェぞ。三下に協力するだけだぞ」

垣根「…お前らって何ができんの?そもそも恋愛したことあんの?」

一方「……」

上条「……」

垣根「黙るなよ!」

上条「ま、とにかく頑張ろうぜ!」

一方「どうにかなンだろォ」

垣根「こいつら…!人ごとだからって適当言いやがって…!」

286: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/03(日) 03:25:45.48 ID:9ysq4PHu0
一方「…打ち止めに相談するかァ?」

垣根「なんであんなお子様に相談しなきゃならねぇんだよ!」

一方「ミサカネットワークに繋がってンだ。俺と三下よりは役に立つンじゃねェの?」

垣根「一万人に相談事筒抜けとかどんな羞恥   だよ…」

上条「なら御坂は?」

垣根「あ?」

上条「御坂なら初春さんと年近いし色々参考になる意見聞けるんじゃないか?」

垣根「…それはそうかもな」

上条「それにあいつ困ってるやつ放っておけないタイプみたいだから力になってくれると思うぞ」

垣根「でもあいつはそれどころじゃないと思うな…。あいつも恋愛とかで悩んでそうだし」

上条「御坂が?それはないだろ」

一方「……」

垣根「……」

上条「どうした?」

一方「なンでもねェよ…」

垣根一方((超電磁砲ってかわいそう…))

287: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/03(日) 03:26:52.33 ID:9ysq4PHu0
一方「よし、さっそく花をデートに誘うぞォ」

垣根「おい!勝手に携帯いじるな!」

一方「送信っと」

垣根「てめぇぇえぇぇえ!!!」

一方「オマエが何もしねェから背中押してやってンだろォ」

垣根「ふざけんな!いきなりデートなんてハードル高すぎんだよ!!!」

上条「なら、くぐればいいだろ?」

垣根「上手いこと言ったみたいな顔すんな!うぜぇぞ上条!」

ピロリーン

一方「おら、返事きたぞォ」

---------------------------------------
【From】初春飾利
【Sub】 無題
---------------------------------------
 いきなりどうしたんですか?
---------------------------------------


垣根「おい疑問文返ってきてんぞ!なんて送ったんだクソ野郎!」

一方「普通にどっか行くぞって送ったに決まったンだろォ」

垣根「全然普通じゃねぇ!!」

288: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/03(日) 03:29:00.80 ID:9ysq4PHu0

垣根「どうすんだよ!これ!変なやつって思われてるぞ絶対!」

一方「そのままデートに誘えばいいだろォが」

垣根「いきなりそんなことできるわけねぇだろ。俺にも心の準備ってやつがあんだよクソボケ」

上条「チャンスだと思うけどな」

垣根「大体デートに誘うなら自分でやるに決まってんだろ!?余計なお世話だ!」

一方「そこまで言うなら仕方ねェな。間違えたとか送っとけば平気だろォ」

垣根「お前死ね。まじで死ね」

一方「ならお前がもっと積極的になるンだなァ」

垣根「積極的ねぇ…」

上条「思い切って病気のこと聞いてみるのはどうだ?」

垣根「それは、まずくね?」

一方「そンなことねェだろ。むしろお近づきになるチャンスになるかもしンねェ」

垣根「そうか?」

一方「病院で医者からちょっと聞いて気になった、とか言っときゃいいだろォ」

垣根「うーん…」

上条「そうだな。垣根は初春さんを病院まで運んでるわけだし不自然じゃないと思う」

垣根「まぁ、参考にする」

289: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/03(日) 03:29:47.45 ID:9ysq4PHu0
一方「さて、そろそろ帰るかァ」

上条「そうだな。インデックスも待ってるし」

垣根「いきなり呼び出して悪かったな」

一方「別にィ面白いこと聞けたし気にしてねェよ」

上条「俺も」

垣根「お前ら面白がるなよ…」

上条「なぁ垣根」

垣根「あ?」

上条「俺達は協力するけど、お前が何もしなくちゃどうにもならないぞ?」

垣根「…分かってる」

一方「とにかく明日は学校に来い。いいなァ?」

垣根「へいへい」

バタン

垣根「はぁ…」

垣根「どうすりゃいいんだ…」

300: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/04(月) 20:37:12.02 ID:k6dh1pae0
―――佐天家

佐天「今回も最高だったわね!」

初春「そうですね!お互いのことを想い過ぎてすれ違うっていうのは良いですね!!」

佐天「気になる終わり方だなぁー…ここで新キャラ投入って…!」

初春「この人がショタキャラ出すなんて珍しいですね…主役二人にどう絡むのかが気になります!」

佐天「やばい、顔の頬が緩むわ…」

初春「このシーンニヤニヤが止まりません!素直になれよって感じですね!!」

佐天「わかる!わかる!」

初春「なんだか、創作意欲沸いてきました!」

佐天「あたしも!原稿の続きやろっか?」

初春「…続き?」

佐天「忘れっちゃったの?ほら、徹夜した日から描き始めた垣根さん受けのやつ」

初春「あ!」

佐天「あの時はテンション上がって●●とか言ったけど、実際描くとめんどくさいのよね」

初春「…原稿見せて下さい」

301: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/04(月) 20:38:14.43 ID:k6dh1pae0
佐天「いいよー。ちょっと待ってね」

初春「…」

初春(昨日は妄想する気起きなかったけど萌えられるのかな…?)

佐天「はい。まだ完成してないけど」

初春「どうも」

初春「……」ペラペラ

初春「…」ペラペラ

初春「…」

佐天「どう?自分ではけっこういいと思うんだけど」

初春「佐天さん…」

佐天「ん?」

初春「佐天さんは天才ですよ!!!!すっごいです!!!超萌えました!!!」

佐天「良かったー。いつもと違うもの描くと緊張するのよねぇ」

初春(やっぱり昨日が変な調子だっただけなんですね。やっぱり妄想はやめられません!)

フォーリンラブ 15ノハルニデアッテイライ~♪

初春「あれ?メール?」

佐天「原稿やるってのに誰よ。全く」

302: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/04(月) 20:39:09.20 ID:k6dh1pae0
初春「…なにこれ?」

佐天「何?迷惑メール?」

---------------------------------------
【From】垣根提督
【Sub】 無題
---------------------------------------
 どっか行くぞ
---------------------------------------


初春「どういうことでしょうか」

佐天「…さぁ?聞いてみたら?」

初春「そうですね」メルメル

佐天「もしかしてデートのお誘い?」

初春「ありえないですよぉ」

佐天「じゃあ何かな?」

初春「好きな男の人に送るメールを間違えて私に送っちゃったんじゃないですかね」

佐天「それだ!」

303: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/04(月) 20:40:04.74 ID:k6dh1pae0
フォーリンラブ 15ノハルニデアッテイライ~♪

初春「来ましたね」

---------------------------------------
【From】垣根帝督
【Sub】 無題
---------------------------------------
 わりぃ。間違えた。
 気にすんな
---------------------------------------

初春「やっぱり間違いwwww」

佐天「マジかよwwww」

初春「これはかなり滾りますね」

佐天「そうね!」

初春「原稿やりましょうか!」

佐天「…ねぇ、初春」

初春「何ですか?」

佐天「初春ってさ、本当は垣根さんのこと怖かったんでしょ?」

初春「…」

304: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/04(月) 20:41:14.07 ID:k6dh1pae0

佐天「初春の嘘って大体の人が騙されちゃうんだけどあたしには通用しないの」

初春「……」

佐天「でも一方通行きゅんを生で見れたことを感謝してるっていうのは本当の気持ちだって分かってるわ」

初春「佐天さんには敵わないなぁ…」

佐天「だって妄想は妄想で現実は現実でしょ?あんな目にあったら怖いのは当たり前じゃない」

初春「何かもお見通しですね。佐天さんって何か能力持ってるんじゃないですか?」

佐天「きっと初春限定で発動する能力なのよ」

初春「あははは。それじゃあ身体検査では0ですね」

佐天「でもね、安心した。垣根さんからのメール読んでも怖がってるようには見えなかったから」

初春「…なんで分かるんですか?」

佐天「うーん…オーラ?」

初春「なんですかそれ…」

佐天「でも妄想はしてたから凄いと思ったわよ」

初春「妄想にしちゃえば怖くないですから……やっぱり実物は怖かったんですよ」

佐天「そうだよねぇ。こないだはよく頑張った」ナデナデ

305: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/04(月) 20:44:01.14 ID:k6dh1pae0

初春「本当は土曜日に垣根さんと会った時、叫びそうになったんです」

佐天「うん」

初春「でも我慢したんです。だって私のせいで御坂さんの楽しみをぶち壊したくないですから」

佐天「そうだね」ナデナデ

初春「あの日は御坂さんの為に何かしようと考えてたら気が紛れたんです」

初春「…私が垣根さんを怖いって思ってたのは自分だけじゃなくて
    私の大切な人達も壊されるかもしれないって思ってたからなんです」

初春「今だから言えることなんですけどね
    垣根さんと二人になったのは御坂さんから彼を離したかったからなんです」

初春「上条さんと二人にするっていう目的もあったんですけど、一番の理由はそれだったんですよ」

佐天「…」

初春「でも少し話してみたら見た目より子どもなんだって分かって恐怖心が和らいだんです」

佐天「怖い相手と話すなんて凄いなぁ…」

初春「私が思っていたよりも普通の人で、カフェに居た時は怖いって思ってたのを忘れてんです」

佐天「そうなんだ…」

306: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/04(月) 20:45:35.24 ID:k6dh1pae0

初春「アドレス交換は勢いでしたけど、今はして良かったって思ってます」

佐天「けっこう遊んだしねw」

初春「そうですねw」

佐天「…遊びに言った時はけっこう警戒してたのね」

初春「でも、もう怖くないんですよ」

佐天「なんで?……あ、ごめん。無理には聞かないから」

初春「大丈夫ですよ」

佐天「じゃあ聞いちゃうよ?」

初春「むしろ聞いて欲しいです」

初春「昨日、助けてくれたのは垣根さんなんですよ」

佐天「ほうほう」

初春「腫れた顔見て本気で怒ってくれて、心配してくれて、怪我の手当てもしてくれたんです」

佐天「それで?」

初春「…泣いたら慰めてくれて…」

佐天「慰める?変なことされてないわよね?」

初春「されてませんよ!」

佐天「ならいいけど…」

307: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/04(月) 20:47:12.42 ID:k6dh1pae0
初春(抱きしめられるのは変じゃないですよね…)

初春(そういえば、暖かかったな)

佐天「初春?」

初春「はっ!」

佐天「どうしたの?」

初春「なんでもありません。続き話しますね」

佐天「うん」

初春「それでなんと謝ってきたんですよ!」

佐天「今更!?」

初春「真剣な顔して謝ってる垣根さんを見たら力が抜けちゃって笑えてきたんです」

佐天「本人の前で笑ったの?」

初春「大爆笑しました」

佐天「垣根さん驚いたんじゃない?」

初春「凄い驚いてましたよ。間抜けな顔でした」

佐天「あははは」

初春「それで、謝ってる姿を見て確信したんです」

初春「この人はもう大丈夫だって。私や私の大切な人達を傷つけないって」

初春「彼は優しい人なんだって分かったんです」

佐天「…そっか」

308: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/04(月) 20:48:19.64 ID:k6dh1pae0

初春「だから、垣根さんのことはもう怖くないんです」

佐天「初春がそう言うなら本当に大丈夫なんだろうね」

初春「一回助けれただけでそう思うなんて単純ですよね」

佐天「そんなことないよ。そういうのって回数に意味があるわけじゃないでしょ?」

初春「…そうですね」

初春「それで、垣根さんのこともっと知りたいなって思ったんです」

佐天「え」

初春「どうかしました?」

佐天「もしかして惚れたの?」

初春「それはないです。妄想材料が欲しいって意味ですよ」

佐天「だよねー!驚いた!」

初春「恐怖心が無くなったので心おきなく妄想できますね!」

佐天「そうね!」

309: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/04(月) 20:49:54.00 ID:k6dh1pae0
初春「あと佐天さんに相談したいことがあるんです」

佐天「なに?」

初春「垣根さんに助けてもらったお礼したいな
て思うんですけど何をしたら良いか分からないんです」

佐天「お礼?別にしなくていいじゃない。
    あの時のことをチャラにするってだけで十分なお礼になってると思うよ?」

初春「うーん…でも私の気が済まないというか…」

佐天「初春らしいわねぇ」

初春「何かプレゼントとかした方がいいんでしょうか?」

佐天「ジュース一本奢るとかでいいんじゃない?」

初春「それってお礼になるんですかね…」

佐天「あたしも男の人が喜ぶものって分からないのよ。妄想の中だったら分かるんだけどね」

初春「それは私も分かりますよ」

佐天「そうねぇ……あたしが男だったら初春にチューでもされたら狂喜乱舞だと思うな」

初春「冗談はやめて下さいよぉ。それに垣根さんがそんなことで喜ぶわけないじゃないですか」

310: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/04(月) 20:50:31.12 ID:k6dh1pae0

佐天「そうかなぁ…。じゃあさ、一緒に遊びに行ってあげれば?」

初春「…いきなり誘ったら迷惑がるかもしれないです」

佐天「平気よ。だって友達少ないんでしょ?だったら暇だろうし大丈夫よ」

初春「うーん…もうちょっと考えてみます」

佐天「律儀ねぇ」

初春「じゃあ原稿しましょうか」

佐天「そうね」

323: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/05(火) 18:21:16.25 ID:WdepzLUV0
―――翌日

垣根「よぉ」

一方「よォ」

垣根「おい、お前なんか元気ねぇぞ?風邪?」

一方「なンでもねェよ…」

垣根「一人で色々考えてんだが」

一方「ン?」

垣根「悩んでるのが馬鹿らしくなってきた。お前の言う通りさっさとデートにでも誘おうと思う」

一方「へェ。デートスポットくらいは一緒に調べてやるよォ」

垣根「…お前さ、マジで何があったんだ?大人しいぞ」

一方「テンション低いだけだ」

垣根「そうかよ」

一方「……」

垣根「なぁ」

一方「ン?」

垣根「放課後、上条連れてどっか行こうぜ」

一方「てめェにそんな暇あンのかよ」

垣根「うるせぇな。お前は上条に連絡しとけ」

一方「…ン」メルメル

324: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/05(火) 18:22:18.60 ID:WdepzLUV0

―――放課後

店員「ドリンクバー3つでよろしいですね?」

垣根「はい」

上条「なんでファミレス?」

一方「知らねェよ」

垣根「別にいいだろ。家で一人メシすんの飽きただけだ」

一方「なら花と一緒に喰えばいいだろォが」

垣根「つーか付き合っても無い男からデート誘われるってキモくね?」

上条「デートじゃなくてただ遊びに行くだけなら平気だろ」

垣根「うーん…でもそれ男の意見だしな…」

上条「確かに…女子からしたら嫌かもしれないよな…」

垣根「女の意見なんて聞ける所ねぇしな…」

一方「……」

垣根「お前さ、何で元気無いんだよ?」

一方「ァ?気にすんなって言っただろ」

325: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/05(火) 18:23:39.34 ID:WdepzLUV0

上条「え、一方通行どこか悪いのか?」

一方「だから別に…」

上条「…お前、垣根に気使ってるだろ?」

一方「…」

上条「確かに俺達は垣根の応援するって言ったよな?」

一方「…ン」

上条「でもお前だって何かあれば俺達に話せよ」

上条「役に立たないかもかもしれないけど、話くらいは聞いてやれる」

一方「…三下」

一方「………」

垣根「俺飲み物取ってくる。お前コーヒーでいいよな?」

上条「俺はなんでもいいや」

垣根「わかった」

一方「…」

上条「垣根が戻ってくるの待とうぜ」

一方「ン」

326: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/05(火) 18:24:39.85 ID:WdepzLUV0

垣根「ほらよ」

上条「ありがとな」

一方「どォも」

一方「…」

一方「これから俺のする話をオマエらは信じられないかもしれねェ」

垣根「聞いてみなきゃ分からないだろ」

一方「…俺がまだ信じられねェンだ。オマエらも信じられる訳がねェ…!」

上条「…言いにくいことか?」

一方「言いにくいけどよォ、一人で抱え込むと俺の頭がどうにかなりそうなンだよ…」

上条「そうとう深刻そうだな…」

一方「本当は黄泉川達に言うべきなンだがそうすると、アイツの居場所が無くなっちまう」

垣根「打ち止めちゃん絡みか…」

一方「このことは絶対誰にも言わないでくれェ」

上条「分かった。約束する」

垣根「当たり前だろ。さっさと話せ」

一方「小声で話すからこっち来い」

上条垣根「「おう」」

一方「実はなァ…」コソコソ

327: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/05(火) 18:26:02.42 ID:WdepzLUV0


一方「打ち止めの部屋から  本が出てきたンだ…」


垣根「え?」

上条「は?」

一方「俺も何を言ってるか分からねェ…でも事実なンだよ…」

垣根「え?打ち止めってあのお前が愛してやまないお前の天使の打ち止めちゃんだろ?」

一方「そォだよ…」

上条「え?え?男ならともかく打ち止めって女の子だよな?」

一方「…そォだよ」

垣根「まぁ、ほらあれだ。あの子はネットワークで繋がってるんだし
    その手の知識も入ってくるんだろ。だから好奇心でつい見ただけだろ」

一方「…」

上条「垣根の言う通りだ。他の女の人の  見て自分の  の色が変じゃないか、とか気になるんだろ」

一方「打ち止めはそンな子じゃねェ…それに」

垣根「あ?」

一方「ただの  本じゃねェンだ」

上条「え?凄い  本なのか?」

垣根「お前ちょっと黙ってろ」

328: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/05(火) 18:27:17.67 ID:WdepzLUV0

一方「…本じゃなくて漫画だったンだよ」

垣根「  漫画か。本物じゃないだけいいだろ」

上条「そうだな」

一方「……でも、そのォ…」

垣根「?」

一方「その  漫画、野郎同士だったンだよ…」

上条「は?」

垣根「あ?」

一方「お前らのリアクションは分かる!俺だってそうだったンだ」

上条「え?お前変な夢でも見たんじゃないか?」

垣根「そんなもん誰が描くんだよ。見間違いじゃねェの?」

一方「本当だ!間違いなンかじゃねェ!!」

垣根「…まじかよ」

329: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/05(火) 18:29:18.23 ID:WdepzLUV0

一方「そ、それによォ…」

上条「まだ続きがるのか…」

一方「その漫画、俺と三下によく似たキャラクターが出てくるンだ…」

上条「へ?」

垣根「ん?」

一方「その野郎同士がなンか、こう、言葉では表現しずらいことをしまくってェ…」

上条「なんと」

垣根「なんだそりゃ?ギャグか?」

一方「キャラの名前もそのままなンだよ…」

垣根「え?上条当麻と一方通行なのか?」

上条「凄い偶然だな」

一方「そンな本を打ち止めが持ってるのが信じられねェ…!!」

一方「俺はどうすりゃいい? 教育をするべきなのかァ?」

上条「うーん…したほうがいいんじゃないか?」

一方「…だよなァ。でも、なンだよあの漫画は…」

330: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/05(火) 18:31:26.40 ID:WdepzLUV0

垣根「そんなにお前らにそっくりなのか?」

一方「ン…」

垣根「試しに持ってこいよ」

一方「ァ?なンだと?」

上条「俺もどの程度似てるのか見てみたいかも…」

一方「……持って来れねェわけじゃねェが、読ンだ後の責任はとらねェぞ?」

上条「平気だって。だってただの漫画だろ?」

一方「そこまで言うなら持ってきてやるよォ」

上条「おう」

一方「見つかったら家族会議になる。
 そンなことになったら打ち止めが可哀想だァ。黄泉川達にバレないように決着を着けたいンだが…」

垣根「その漫画と打ち止めちゃん連れて俺の家まで来い」

一方「ァ?」

垣根「部屋貸してやるから話し合えばいいだろ?」

一方「オマエ…」

331: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/05(火) 18:32:08.06 ID:WdepzLUV0

垣根「俺の部屋は防音だから好きなだけ叫んでいいぜ?」

一方「別に叫ばねェよ。…ありがとよ」

垣根「おいおい、感謝の言葉なんかいらねぇよ」

一方「ン…」

上条「良かったな一方通行」

一方「よし、場所の確保はできたァ。今から邪魔するぞォ?」

垣根「え?今?」

一方「駄目ェ?」

垣根「いや、いいけど」

一方「善は急げだァ!オマエらは先に家に行ってろ!」

一方「俺は打ち止めを連れて飛んでく!窓開けとけよォ!」ダッシュ

上条「…」

垣根「あいつってたまにすげぇ行動力あるよな」

上条「うん…」

垣根「とりあえず行こうぜ。あいつが会計済ませてたみたいだし」

上条「素早すぎだろ…」

342: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/06(水) 01:19:47.35 ID:/TIlMO9f0
―――垣根家

打止「こんにちはってミサカはミサカは元気に挨拶してみる!」

垣根「もう居るのかよ…」

一方「おせェよ!窓開けとけって言っただろうォがクソメルヘン!」

垣根「へいへい。今鍵開けるから待ってろ。●●野郎」

一方「打ち止めの前で変な言葉使うンじゃねェ」バキッ

垣根「いてっ」

垣根「ほら、入れ」

打止「お邪魔しますってミサカはミサカはお行儀良く靴を揃えてみたり」

上条「お邪魔します」

一方「まァす」

打止「あなた達って本当に仲が良いのね!ミサカはミサカは羨ましそうに言ってみる」

上条「打ち止めと一方通行も仲良しだろ?」

垣根「久しぶりだな打ち止めちゃん」ナデナデ

打止「相変わらずイケメンだね垣根のお兄ちゃんってミサカはミサカは社交辞令」

垣根「どうも。おい一方通行、ここ座れ」

一方「ン」

343: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/06(水) 01:21:11.16 ID:/TIlMO9f0

垣根「お嬢さんはこっち」

打止「…?」

垣根「俺たちはどうすりゃいい?別の部屋に行ってるか?」

上条「その方がいいだろ」

打止「何か始まるの?ってミサカはミサカは重い雰囲気になってきて不安になってきたり…」

一方「…別に居ても構わないぞォ?」

上条「…分かった」

垣根「……」

打止「わけがわからないよってミサカはミサカは物真似してみる」

一方「今日は大事な話があるンだ」

打止「?」

一方「回りくどいのは好きじゃねェ。オマエの部屋にあったこれは何だ?」バサリッ

打止「!!!!」

344: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/06(水) 01:23:22.51 ID:/TIlMO9f0

上条(表紙のキャラが俺と一方通行に似てるな。というかそっくりだ)

垣根(普通の漫画よりでけぇな。しかも薄い…)

一方「勝手に部屋を見たのは謝る。わりィ。でもこれは見逃せねェ」

打止「…ミサカは、ミサカは…」

一方「そりゃ普通に成長してれば  いことに興味が出るのは当然だァ。それを咎める気は全くねェ」

打止「……」

一方「でもこの本は俺と三下だ。なンだこりゃ?どこで買った?」

打止「それは貸して貰ったのってミサカはミサカは消え入りそうな声で真実を言ってみる…」

垣根(つーか表紙に書いてある字って題名か?君が最強で最弱が俺で、か。なんだそりゃ?)

一方「そンなにビクビクすンな。俺は説教する気はねェ。誰に貸して貰ったンだ?」

打止「…ミサカ達から貸して貰ったのってミサカはミサカは名誉の為にシリアルナンバーは控えてみたり……」

一方「ネットワークで流行ってンのか?」

打止「そうなの、それで興味が出て貸してもらったのってミサカはミサカは素直に言う」

一方「そォか…。オマエはこれ読ンだのか?」

打止「…全部読んだよってミサカはミサカは俯きながら呟いてみたり…」

一方「……」

345: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/06(水) 01:26:32.15 ID:/TIlMO9f0

打止「ごめんなさい!ミサカはミサカは平謝り!」

一方「…謝って欲しいわけじゃねェよ」

打止「……」

一方「オマエが何を好きでも俺に口出す権利はねェ。でもこれはオマエの年齢じゃ早すぎる」

打止「違うよってミサカはミサカは…」

一方「わりィ。ちょっと喋らせてくれ」

一方「  いことってのは大人になりゃ必要になってくる。だから知ることも興味持つことも全然悪いことじゃねェ」

一方「でもオマエはまだガキだ」

一方「これは俺の我がままだけどなァ、今はガキの時だけにしかできねェことを精一杯やって欲しいンだよォ」

一方「だからこの漫画は没収する。いいなァ?」

打止「…分かったってミサカはミサカはうなずく」

上条(一方通行が父親のようだ…ただの  コンじゃなかったんだな…)

346: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/06(水) 01:28:31.66 ID:/TIlMO9f0
打止「でも一つだけ誤解してるよってミサカはミサカは弁解したそうに貴方を見つめてみたり」

一方「ァ?」

打止「ミサカはその漫画好きじゃないよってミサカはミサカは言ってみる」

一方「なンだと?」

打止「最近ネットワークがその本の話題で持ち切りだったのってミサカはミサカは乙女達の秘密を暴露しちゃう」

打止「そのせいで話に入れなかったからミサカ達に貸してもらったのってミサカはミサカは回想する」

打止「絵は綺麗だから好きだけどストーリーはちょっと…ってミサカはミサカは眉間にしわを寄せてみたり」

一方「……だよなァ。オマエにはまだこういうのは早すぎンだよ」

打止「違うよ!ってミサカはミサカは即否定」

一方「じゃあなンだよ?」

打止「……例え漫画でも貴方が他の誰かと…
    …愛し合ってるのを見たくないってミサカはミサカは恥ずかしそうに言ってみる」

一方「…打ち止め」

垣根(あれ?俺達邪魔じゃね?)

上条(親子っぽい雰囲気が一気に崩れたな…)

347: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/06(水) 01:31:01.80 ID:/TIlMO9f0
一方「…オマエの考えてることは分かった。怖がらせて悪かったなァ」ナデナデ

打止「隠しててごめんなさいってミサカはミサカは抱きつきながら言ってみる!」

一方「怒ってねェって言ってンだろ?」ナデナデ

垣根「…あっさり解決したな」

上条「だな…」

打止「あなたの手って世界で一番大好きなのってミサカはミサカはうっとりしちゃう」

一方「そォかよ。…で、この漫画ってなンだよ」

打止「同人誌ってやつなんだよってミサカはミサカは最近得た知識を得意気に披露してみたり」

垣根「へぇ。読んでみていいか?」

上条「俺も見る」

打止「どうぞってミサカはミサカは手渡しする」

一方「俺はやめといたほうがいいと思うけどなァ」

348: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/06(水) 01:32:19.00 ID:/TIlMO9f0
垣根「…」ペラペラ

上条「これは…」

垣根「……っ」ペラペラ

上条「え?なんで上条さんと一方通行が愛し合ってるんですか?」

垣根「…ッ」ペラペラ

上条「え?マジで?え?え?」

垣根「……」ペラペラ

上条「そこに入れるの?入れちゃうの?」

垣根「ぶっ…ぎゃっはっはっはっ!!!」ペラペラ

上条「えぇぇえぇえぇっぇぇ!?」

垣根「なんだよこれ!  っつーよりギャグじゃねぇか!!」

上条「なんだ?なんだよ!?なんですか!!?」

垣根「やっべぇwwwwなんで  始めたら第1位が女みたくなってんだよwww」

上条「……俺のはこんなにでかくないな……」

垣根「1位だからってwww●●までベクトル変化させてんじゃねぇよwww」

一方「死ね」ゴンッ

垣根「いてっ」

349: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/06(水) 01:34:10.92 ID:/TIlMO9f0

上条「これ…描写がストレートだな…」

垣根「なんだよ?興奮したのか上条?」

上条「してねぇよ!」

打止「その本読んでそんなに笑う人初めて見たってミサカはミサカは驚いてみたり」

垣根「こんな薄いのに起承転結あって漫画として成立してんのがすげぇなwww」

一方「妹達はこれ好きなンだよなァ?」

打止「好きとはちょっと違うみたいってミサカはミサカは説明する」

一方「あいつらも好奇心で読んでるのか」

打止「そうみたい、読んでから後悔してるミサカも大勢居るよってミサカはミサカはネットワーク事情を洩らしてみたり」

一方「ふーン」

打止「中には好きなミサカも居るけどすっごく少数だよってミサカはミサカは報告する」

一方「……マジかよォ」

打止「萌えるらしいよってミサカはミサカはよく分からない単語を口にしてみたり」

垣根「はぁ…すげぇ笑った…」

上条「自分が漫画でxxになってるなんて貴重な体験だな。したくない体験だけど」

垣根「世界は広いんだな」

350: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/06(水) 01:36:55.92 ID:/TIlMO9f0

一方「これは処分してもいいのかァ?」

打止「ちょっと、待ってってミサカはミサカは…」

打止「………」

打止「うーん…持ち主のミサカに返さなきゃ駄目だってミサカはミサカは
    ネットワークで見つかってんじゃねぇぞクソガキって怒られたのに凹みつつ報告してみる」

一方「オマエらの中に俺と三下のxx漫画の所有者がいるとはなァ…」

上条「でもこれよく描けてるよなぁ。プロの人かな?」

打止「プロじゃないらしいよってミサカはミサカはネットワーク情報をリアルタイムで教えてあげる」

一方「あいつらなンて物に手出してンだよ…」

垣根「クローンが何かに興味を持つってのはいい傾向じゃねぇの?」

上条「確かになぁ。これをきっかけに感情の起伏が激しくなるやつも出てくるかもしれないしな」

一方「嫌なきっかけだなァ…」

打止「あなたそんなにショックを受けたの?ってミサカはミサカは上目遣いで聞いてみたり」

一方「そりゃショック受けるに決まってンだろ。俺の知らない所で開発済みの漫画があるなンてなァ…」

上条「俺は驚いたけど自分じゃないみたいだしあんま気にならないな。こんなにイケメンじゃないし」

垣根「悪いが第三者から見るとすっげぇ面白い」

351: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/06(水) 01:38:00.76 ID:/TIlMO9f0

打止「でもこの漫画のあなたって凄く可愛いよねってミサカはミサカはページを広げてみる」

一方「やめろ!キスシーンなんてオマエには早い!!」

上条「言われてみれば可愛いかもな」

一方「ェ」

垣根「げ」

打止「へ」

上条「何だよ!俺は打ち止めの意見に同意しただけで変な意味はないぞ!」

打止「あなたはこの人に近付いちゃ駄目!ってミサカはミサカは通せんぼ!」

垣根「…俺は同性愛とか差別しねぇぞ?それくらいで友達やめるなんて心の狭いやつじゃねぇし」

一方「……」

上条「汚物を見るような目をやめてくれ!!!」

一方「安心しろよォ。変な意味はないって分かってるからよォ…」

上条「じゃあなんで尻をガードしてるんだよ!?」

一方「別に深い意味はねェよ…」

上条「目を逸らすな!垣根は笑ってんじゃねぇよ!」

垣根「だってwww腹いてぇwwww」

352: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/06(水) 01:40:46.13 ID:/TIlMO9f0
一方「まァ冗談は置いといてこの本引き渡すのはいつだァ?」

打止「一人一週間の貸出しだから明後日になるよってミサカはミサカは通せんぼをやめながら言ってみる」

一方「他人の物破るのは気が引けるしなァ…どこで保管しとくか…俺の家は不味いなァ…」

打止「うぅ…ごめんなさい…」

上条「じゃあ俺が持っておこうか?御坂妹に会ったら渡しておけば平気だろ?」

一方「オマエはシスターが居ンだろ?やめとけェ」

垣根「…消去法で俺かよ。仕方ねぇな。明後日になったらさっさと持ってけよ」

一方「すまねェ…。オマエにはでっけェ借り作っちまったなァ…」

垣根「返してくれれば文句はねぇよ」

一方「ン。初春飾利のことは全面的に協力してやるよォ」

打止「ういはるかざり?もしかして初春のお姉ちゃんのこと?ってミサカはミサカは尋ねてみたり」

垣根「そういや打ち止めちゃんは知ってるんだよな」

打止「協力ってどういうこと?ってミサカはミサカは何だか面白そうな話題に喰いついてみる!」

垣根「子どもの打ち止めちゃんには関係ないことですよー」ナデナデ

打止「…もしかして初春のお姉ちゃんのこと好きなの?ってミサカはミサカは手を振り払いつつ聞いてみたり」バシッ

垣根「あ?ち、ちげーよ」

353: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/06(水) 01:43:00.34 ID:/TIlMO9f0

打止「少し前に公園で垣根のお兄ちゃんと初春のお姉ちゃんが
    抱きしめ合ってるのを目撃したって報告をミサカはミサカは口に出してみたり」

上条「へーそんなことあったのか」ニヤニヤ

一方「意気地なし●●メルヘンだと思ってたけどけっこうやるじゃねェか」ニヤニヤ

垣根「…!てめぇらその顔やめろ…!」

打止「スネーク曰くあれは恋に落ちた瞬間の顔だった
   レアな物見れて少しラッキーだったってミサカはミサカは一語一句正確に伝えてみる」

垣根「スネークってなんだよ!段ボールでも被ってろ!」

打止「え?19090号も目撃してたの?ってミサカはミサカは驚いてみたり」

垣根「あ?」

一方「筒抜け過ぎで笑えるンですけどォ」

打止「なんと!お姫様抱っこしてたの!いいなぁ!初春のお姉ちゃん羨ましい!
    ってミサカはミサカはあなたに期待の眼差しを向けてみる」

一方「…筋力つけるからそれまで待ってくれェ」

打止「仕方ないなぁ…ってミサカはミサカはとっても楽しみ!」

354: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/06(水) 01:44:41.17 ID:/TIlMO9f0

一方「つゥか何?お姫様抱っこ?へェ…やるねェどうていとくん」

上条「俺達が協力すること何もなくないか?お前は一人でやれるよ」

垣根「……妹達に見られてたとは盲点だった」

一方「こいつらの情報網はすげェぞ。事情が知れてンだ。相談してみればどうだァ?」

打止「もうスレ立ってるから遠慮なくどうぞってミサカはミサカは興味津津!」

垣根「スレ…?」

打止「気にしないでミサカ達は恋愛相談を受ける気満々だよってミサカはミサカは運営として言ってみる」

一方「…言ってることはよく分からねェけど、あいつらがこンなに協力的なンだ。言ってみて損はねェぞ?」

上条「1万人の意見が聞けるなんてすげぇじゃん」

垣根「…なら、頼んでみるか。明らかに面白がってるようにしか見えないけど…」

362: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/07(木) 01:35:30.88 ID:spT33ZdM0
ミサカネットワーク

スレッド一覧




1【メルヘン】冷蔵庫の恋愛相談所【第2位】(1)
2例の漫画を本人達が読んだらしい6(857)
3例の漫画を本人達が読んだらしい5(1001)
4例の漫画を本人達が読んだらしい4(1001)
 ・
      ・
      ・

【メルヘン】冷蔵庫の恋愛相談所【第2位】


1 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
たまには恋バナもいいよね


2 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
協力してねってミサカはミサカは頼んでみる!

363: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/07(木) 01:37:14.57 ID:spT33ZdM0
3 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10101
第2位?
運営様に手を出そうとしてセロリにボコられたアホか


4 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
ここまでの経緯

2位がお花畑を殺そうとする

お互い忘れかけた時に再開

なぜか2位がお花畑に惚れる

関係は中々良好。お花畑優しすぎ

でも過去に色々あったし●●だしコミュ障だしどうすればいいかわかりません><

でもとりあえずデートとか誘ってみるわ

ってことらしい


5 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12945
殺そうとしたくせに惚れるとか意味わからん
しかも成就させようとか考えてんの?
虫が良すぎ

6 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14444
xx漫画のスレ立ちすぎ
だから興味ないけど聞いてやる

7 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14510
過去のことは気にしすぎちゃ駄目だと思う
これからが大事だよ
第2位頑張って!

8 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18456
運営様が俺らを頼ってんだ
もっと真剣になるべき
でも運営様に手を出そうとした第2位は死ね。死んで冷蔵庫()にでもなってろ

9 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
抱きしめて耳元で「xxxxしようぜ」でおk
これでおちない女は居ない

10 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10033
>>9
死ね

xx漫画はオワコン
●●の恋愛相談の方が楽しめる

11 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10587
つーか第2位ってあんなチャラい見た目のくせに●●なのかよwww
きめぇwwww

364: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/07(木) 01:38:04.58 ID:spT33ZdM0

打止「…なんだかネットワークが荒れてるみたい」

一方「荒れることなんてあるのか」

打止「でも大丈夫だよ!いいレスを選ぶから!聞きたいことがあったら伝えるよってミサカはミサカはやる気満々」

垣根「そうだなぁ…女子の意見は貴重だからな…」

上条「付き合ってない男にデート誘われたらどう思うか聞いてみたらどうだ?」

垣根「それいいな。頼む打ち止めちゃん」

打止「了解ってミサカはミサカは意見を求める」

365: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/07(木) 01:39:38.86 ID:spT33ZdM0

19:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10801
この漫画は素晴らしいよ
実験が中止になって自分の存在価値が分からなかった俺に楽しみをくれた

20 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19784
>>19
ここはxx漫画スレじゃない
誤爆すんな

21 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
皆は付き合ってない男の人からデートのお誘いあったらどうする?
乙女の意見は貴重らしいから正直に教えてねってミサカはミサカは聞いてみる

22 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
相手による
好きな相手なら結婚する

23 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
体のお付き合いを始める

24 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10501
もしかて俺のこと好きなのかな…///ってドキドキする
大抵の女はそうだろ

>>23
死ね

25 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10090
誘い方にもよる
たまたまチケット2枚あるから遊園地いこうぜとか言われたら本命誘えなくて断念たしのかって思う
まぁよっぽど嫌いな相手じゃなきゃ嬉しいんじゃね?

>>23
死ね

26 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13576
驚くけど嫌な気分ではないよな
でも嫌いな相手なら行かない

>>23
死ね

366: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/07(木) 01:42:23.96 ID:spT33ZdM0
打止「皆は基本的には嫌じゃないみたい。でも、相手によるって意見が多いよってミサカはミサカはまとめて報告」

垣根「相手によるか…」

一方「初春飾利は大丈夫なンじゃねェの?一回遊びに行ってンだしよォ」

垣根「…つーかよ女を遊びに誘う時って何て言って誘えばいいんだ?」

上条「暇な日聞いて誘えばいいだけだろ?普通に友達と遊ぶ時とそんなに変わらないだろ」

一方「あんまり意識しすぎると向こうにキモがられるぞォ」

垣根「んー…わかった。そんで女子ってどこに行って遊んでんだ?
    俺たちはカラオケとかボーリング行ってりゃ楽しめるけどよ…」

上条「……女子か。買い物とか?タイムセールだと俺は嬉しいけど」

一方「打ち止め、女子の意見が聞きてェ。頼む」

打止「ミサカ達に聞いてみるねってミサカはミサカはネットワークを覗いてみる」

367: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/07(木) 01:44:31.83 ID:spT33ZdM0

120 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
一気に人増えすぎワロタ

121 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11028
xx漫画スレに飽きてきたんだろ

122 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
皆、男の人と二人で遊びに行くならどこがいい?
自分の希望だけじゃなくて一般的な女の子の意見があったら嬉しいな!
ってミサカはミサカは質問タイム!

123 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
男の人と二人で遊ぶなんてホテル以外思いつきません><
セロリたんとならどこでもいいよ!

124 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
>>123
死ね

俺は好きな人とだったらどこでもいいなぁ…

125 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
好きな人とだったらどこでもいいってのは同意

126 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18022
最近リア充の仲間入りしたスネークさんチーッス^^

無難に遊園地とかで良くね?

127 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14510
俺も好きな人とだったらどこでもいいな…

128 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18456
好きな人とならどこでもいいなんて参考にならない意見出すな
第2位と同じくらいメルヘンな頭してんじゃねーの?

無難にデートスポット行けばいいじゃないか
俺のお勧めはプラネタリウム
暗いし基本カップルだらけだしかなりムードある
それかお花畑の好きな所を調査してそこに連れていく

368: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/07(木) 01:45:35.75 ID:spT33ZdM0

129 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19090
つかこいつらって付き合ってないんだ
お姫様抱っこしてたから付き合ってるのかと思った
それくらいの仲ならもう告白しちゃえよ

130 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14440
弱み握ればおk

131 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10093
>>130
それは駄目だろ

132 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14510
>>129
お姫様抱っこ!?いいなぁ!
俺もされたいなぁ…

133 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
>>132
セロリには無理
卵持っただけで脱臼する





打止「……」

一方「なンだ?」

打止「話が脱線しまくってるってミサカはミサカは俯いてみたり…」

369: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/07(木) 01:48:18.51 ID:spT33ZdM0

打止「普段恋愛の話なんてしないから
    皆盛り上がってるんだと思うってミサカはミサカは考察してみる」

上条「妹達も女の子だな」

打止「あー…お姫様抱っこの話になっちゃった…ってミサカはミサカは溜息ついてみたり…」

垣根「女子ってそういうの嫌なのか?」

打止「え?そんなことないよ。
ミサカもミサカ達もお姫様抱っこには憧れてるよってミサカはミサカは皆を代表して言ってみる」

垣根「…あいつはかなり嫌がってたぞ?」

打止「…照れ隠しとかじゃないのかな?
    それともあなたのことが嫌いなのかもってミサカはミサカは推測してみたり」

垣根「……」

打止「お、落ち込まないで!女の子を軽々抱き上げられるのはかっこいい
 と思うよってミサカはミサカは全力でフォロー!」

一方「…抱き上げられない男はかっこわりィよな…ははははァ…」

打止「今度はあなたが落ち込むの!?
    …男ってけっこう面倒くさい生き物なのねってミサカはミサカは学んでみたり」

370: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/07(木) 01:49:55.97 ID:spT33ZdM0
上条「それで妹達は何て言ってるんだ?」

打止「うーん…まともな意見だけあげると…」

打止「遊園地、映画、マジックショー…あと水族館とかプラネタリウム」

打止「ミサカがいいなぁと思ったのは初春のお姉ちゃんが好きな所に
連れて行ってあげるって意見かなってミサカはミサカは述べてみる」

垣根「あいつが好きな所か……どこだ?」

打止「初春のお姉ちゃんって甘いものとか本が好きみたいだよってスネークの報告を伝えてみる」

垣根「甘いものと本、か…」

上条「ケーキバイキングとか行ってみたらどうだ?」

垣根「それいいな。俺も喰いたいし」

打止「あなたって食いしん坊さんなのねってミサカはミサカは外見とのギャップに驚いてみたり」


371: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/07(木) 01:50:53.32 ID:spT33ZdM0

一方「つゥかよォ初春飾利の情報が少なすぎるんじゃねェかァ?」

ピロピローン

一方「やべェ黄泉川からだァ。打ち止めもいねェから心配してンだなァ」

上条「けっこう時間経ってたんだな!やばい。インデックスが餓死しちまう!」

垣根「気をつけて帰れよ。ネットワークまで使ってもらってありがとうな打ち止めちゃん」

打止「全然いいよ!ってミサカはミサカはあまり役に立てなかったことを反省してみる」

垣根「そんなことねぇよ。すっげぇ助かった」

一方「おい帰るぞォ」

打止「うん!」

上条「お邪魔した」

一方「じゃァな」

打止「またねってミサカはミサカは大きく手を振ってみる」

垣根「じゃあなー」

バタン

垣根「ふぅ…とりあえず一件落着だな」

垣根「つーか、この漫画って結局何だよ…」

382: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 00:16:17.02 ID:V05irOUM0
―――翌日

初春「ここのカフェのケーキは最高ですよね!!」

佐天「しかもいちごフェアやるしね!あたし、いちごフェアって好きなのよ」

初春「私もです!色んな種類のいちごケーキがあるので良いですよね!」

白井「なんで三人でカフェなんですの…」

初春「だっていちごフェアですよ!いちご!」

白井「はぁ…お姉さまも来れば良かったのに…」

初春「仕方ないですよ。妹さんと出かけるって言ってましたし」

白井「わたくしも行けば良かったですわ…」

初春「白井さんは無理ですよ。変 ですから」

白井「なんですって!キチってる漫画描いてる初春に言われたくないですの!」

初春「白井さんはうるさいですねぇ。価値観が狭いから御坂さんに煙たがられるんですよ」

白井「なっ!そんなことないですの!」

佐天「ねぇねぇこのいちごのタルトすっごく可愛くない?」

白井「本当ですの!でもわたくしはこのいちごのムースが良いですわね」

初春「私はこのケーキがいいですね」

佐天「それじゃ頼もうか」

白井「あれ…?」

初春「どうしたんですか?」

白井「あそこに歩いてる殿方、垣根さんじゃありまんか?」

佐天「あれ…」

初春「…!」

佐天「一緒に居るのって…」

初春「我らが天使」

佐天初春「「一方通行きゅん!」」

白井「…うわぁ……」ドンビキ

383: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 00:18:05.04 ID:V05irOUM0

一方「おい、あそこの店に居るの初春飾利なンじゃねェの?」

垣根「友達と一緒に居るみてぇだし接触しねぇほうがいいだろ」

一方「関係ねェ」

垣根「男二人でケーキ喰うって最悪なんですけど」

一方「花に接触する為の口実だァ。我慢しやがれェ」

垣根「…そうだな」

一方「それに連れが居たほうがあの女の好きなもンとか聞き出しやすいだろォ」

垣根「なるほど…」

一方「女は恋愛話とか好きだからなァ。好きな男のタイプとか聞き出してやンよ」

垣根「心強いぜ」

384: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 00:18:55.04 ID:V05irOUM0
――カフェ

佐天「入ってきたぁぁぁぁ!」コゴエ

初春「しかも二人、二人きりですよ!」コゴエ

佐天「デート?デートなの?」コゴエ

白井「…………」

佐天「どうしたの?」

白井「目の前にゴキブリ二匹が居てどう対処しようか考えてるところですの」

初春「凄い…身長差が素晴らしいですね…!」コゴエ

佐天「イケメン、しかも受けが並ぶって目の保養ね…」コゴエ

白井「……こいつら」

385: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 00:19:53.83 ID:V05irOUM0

一方「ン?初春さンじゃねェか?」

垣根(こいつすげぇな…完全に偶然装ってやがる…)

初春「あお、おおお久しぶりです!」

一方「だなァ。体はもう大丈夫なのかァ?」

初春「はい!超絶好調です!」

白井「絶好調すぎて気持ち悪いですの」

佐天(天使って本当に居たんだ…!駄目、直視できない…!)

垣根「こっちの子は…?友達?」

佐天「初めまして。初春の親友の佐天涙子です」ペコリ

垣根「垣根帝督。初めまして」

一方「一方通行だ。よろしくなァ」

佐天「二人とも1位と2位なんですよね!凄いなぁ!!あたしレベル0だから憧れちゃうな!」

白井(佐天さん…完全に普通の女の子ですの!さっきの気持ち悪さはどこに…!?)

垣根「別にそんな凄くねぇよ」

386: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 00:20:56.26 ID:V05irOUM0

一方「なァ初春さン」

初春「何ですか?」

一方「嫌だったらいいンだけどよォ、相席してもいいかァ?」

垣根「!!」

佐天「!!」

初春「!!!!!」

白井「何でですの?」

一方「実はァ…ケーキ喰いに来たんだが男二人だと周りの視線が気になってよォ…」

白井「そういうことでしたの。わたくしは良いですわ」

初春「わ、た私も構いません!」

佐天「いいですよー」

一方「すまねェ。ありがとうなァ」

垣根(こいつ行動力ありすぎだろ!これが1位と2位の差か…!!)

一方「突っ立ってねェで座れェ」

垣根「おう…」

佐天「お二人が選んだら店員さん呼びますね」

白井「メニュー表ですの」

垣根「どうも」

387: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 00:22:07.40 ID:V05irOUM0

一方「俺はァ…コーヒーとォ…」

垣根「俺はミルフィーユでいいや」

一方「あン?よくそんな甘いもん食えるなァ。味覚までメルヘンなのかオマエ?」

垣根「好き嫌いしねぇだけだよ。辛いのも苦いのも平気だし」

一方「どうするかァ…」

垣根「この甘さ控えめってやつにすればいいだろ」

一方「じゃァそれでェ」

佐天「決まったみたいですね!頼んじゃいますね」

初春(…ここが天国か……」

白井「初春!口に出てますの!」

垣根一方「「??」」

佐天「初春と白井さん凄いね。有名人二人と知り合いだなんて」

白井「そういえばわたくしたちレベル5の3人と面識がありますの」

初春「それって自慢になりますよねー」

佐天「質問です!レベルを上げるにはどうすればいいですか?」

垣根「あー…気付いたらレベル5だったからなんとも言えないな…」

一方「努力してレベル上げた超電磁砲に聞いたほうがいいと思うぜェ」

佐天「やっぱり御坂さんって凄い人なんだ…」

388: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 00:24:10.59 ID:V05irOUM0

一方「お手軽なのは色ンな研究者に体弄くり回されることだなァ。お勧めはしねェけど」

垣根「おい、そんなこと言うんじゃねぇよ」

佐天「……」

初春「……」

垣根「ほら見ろ。ビビらせちまっただろうが」

一方「冗談だよォ冗談」

白井(腐臭が…!物凄い腐臭がしますの…!このままでは肺が腐ってしますわ!)

白井「話題を変えましょうか。今日は上条さんはご一緒じゃないのですね」

一方「三下は自分の学校のダチと遊ンでるンだよォ…」

垣根「俺達と違って友達多いからな…あいつ…」

佐天「……」

初春「……」

白井(話題の選択ミスですの!さらに腐臭が強くなりましたの!)

389: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 00:25:32.18 ID:V05irOUM0

白井「あ、そういえばお二人は彼女とか居ないんですの?」

一方「彼女はいねェけど大切なやつは居るなァ」

白井「どんな女性ですの?」

一方「包容力があってしっかりしてるけど無邪気で純粋で元気があるチャーミングな女の子だァ」

白井「それはとても素敵な人なんでしょうね」

一方「そうなンだよ!白井さんは話が分かる人だなァ!」

白井「彼女でないとすると片想いですの?」

一方「…年齢がなァ……もうちょっと待たないと犯罪者だしなァ」ブツブツ

白井「?」

一方「わりィなんでもねェ。そういう白井さんはどうなンだよ」

初春「あ、白井さんにそういう話は振らないほうがいいですよ」

白井「な!失礼ですの!」

佐天「白井さんは凄まじいからねー」

白井「佐天さんまで!」

垣根「何だよ?相手のこと好き過ぎて変 行為でもすんのか?」

白井「…」

垣根「え、まじ?」

390: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 00:27:19.10 ID:V05irOUM0

白井「わたくしの話は置いといて垣根さんはどうなんですの?チャラい見た目だから遊んでそうに見えますわ」

垣根「遊んでねぇよ。そもそも女の知り合い自体少ねぇし」

佐天「へぇ。じゃあ好みのタイプはどんな子ですか?」

垣根「え?あー……優しくて可愛い子」

初春「そんな女の子滅多にいませんよ(男なら居ますけど)」

佐天「シンプルですけどけっこうハードル高い注文ですね(一方通行きゅんのことかー!!!)」

白井「………」

一方「そンなことねェだろ。初春さンとかけっこう当てはまってるンじゃねェの?」

垣根「!?」

初春「そんなことないですよ(あなたの方が可愛いですよぉ!!!)」

佐天「あー確かに初春はそうかもね。スカート   しても怒らないし」

垣根「なんだって?」ガタッ

一方「落ち着けェ」

初春「怒ってますよ!」

佐天「あれで怒ってるの?涙目になって抵抗されてもそうは思えないわね」

垣根「すっげぇうらy…じゃなくて、二人はすげぇ仲良いんだな」

初春「仲は良いですけど、あれは嫌ですよぉ…」

391: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 00:28:44.15 ID:V05irOUM0

一方「もしかしてオマエらレ ?」

佐天初春「「違います!!」」

一方「普通スカート   とかしないだろォ」

佐天「それは初春が可愛いからめくりたくなっちゃうんですよ」

初春「やめて下さいよ!恥ずかしいんですよ!?男子が居る時にやるのは本当に勘弁して下さい…」

垣根「……は?男子?」

初春「そうなんですよ。たまに見られることもあるので嫌なんです」

垣根「……」

一方(やべェ…メルヘンの殺意ゲージが溜まってるゥ……)

一方「二人は彼氏とか居ねェの?」

初春「居ませんねー」

佐天「居ないですよ」

一方「へェ。好きなタイプの男は?」

佐天「えー…」

初春「あんまり考えたことないですね…」

392: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 00:29:45.62 ID:V05irOUM0

一方「恋愛とか興味ねェの?」

白井「この二人は趣味に没頭してますの。恋愛に勤しむ暇なんてありまんわ」

垣根「趣味?」

初春「白井さん!余計なこと言わないで下さいよ!」

佐天「気にしないで下さい!!」

一方「…わかったァ。知られたくねェこともあるもンなァ」

初春「…白井さんの馬鹿」

一方「…そういえば初春さン、今日は調子良さそうだなァ」

初春「え?私はいつも調子いいですけど?」

垣根「あ?てめぇ病気持ちなんだろ?」

初春「へ?」

佐天「何?どういうこと?初春病気なの!?」

初春「私も初耳ですよ!病気だったなんて…」

一方「…?ちげェの…?一生かけても治らない悪い病気なンだろ?」

白井「病気…?」

393: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 00:32:00.84 ID:V05irOUM0

垣根「俺は上条からそう聞いたんだが」

初春「え?上条さんが…?」

垣根「えっと…上条は白井さんに聞いたって…」

白井「え?わたくし?」

初春「白井さんが?」

白井「そんなこと言った覚えは………あっ!?」

初春「どういうことですか?」

白井「誤解していたなら申し訳ございませんの」

垣根「あ?」

白井「悪い病気っていうのは初春の気色悪い趣味のことですの」

初春「な!?そこまで言わなくてもいいじゃないですか」

垣根「気色悪い…?」

初春「あ!えっとなんでもないんです!気にしないで下さい!」

店員「お待たせいたしました」

白井「あれ、いつのまに頼んだんですの?」

佐天「白井さんと一方通行さんが話してる時に頼んだのよ」

店員「ごゆっくりどうぞー」

394: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 00:33:11.85 ID:V05irOUM0

初春「ケーキって美味しいだけじゃなくて見た目が可愛いのがいいですよね」

佐天「ねぇ初春、それ一口頂戴よ。あたしもあげるから」

初春「いいですよ。タルトも美味しそうですね」

垣根「……」

一方「羨ましそうに見てンなよ。きめェぞ」コゴエ

垣根「うるせぇ」コゴエ

白井「そうだ垣根さん」

垣根「なんだよ」

白井「垣根さんの分の会計はわたくしが出しますわ」

垣根「は?なんでだよ」

白井「こないだのお礼ですの。ささやかですけど宜しくて?」

垣根「いや…礼とか別にいらねーし…」

白井「その様子ですと誰かに感謝されることに慣れていませんのね?」

垣根「……うるせぇ」

白井「こういう時は素直に承諾したほうが良いですのよ?」

垣根「…じゃあ、お願いします」

395: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 00:34:49.37 ID:V05irOUM0

初春「そうだ!私もお礼がしたかったんですよ!」

垣根「え」

初春「垣根さんのお陰で腫れもすぐひいたんですよ。だからお礼がしたいんです。何か欲しいものとかありますか?」

一方「オマエが欲しい、とか言ってみればァ」コゴエ

垣根「死ね」コゴエ

一方「そういや、オマエこないだケーキバイキング行きてェって言ってただろ?」

垣根「は?」

一方「でも俺も三下も都合が合わねェから初春さンに連れて行ってもらえばァ?」

垣根「え…」

初春「バイキングに一人で行くのは勇気いりますからねぇ」

一方「それにケーキバイキングなンて野郎同士で行っても目立つだろォ」

初春「垣根さんがいいなら私がお勧めの店に連れて行ってあげますよ?」

垣根「…………じゃあ頼む」

初春「そこでの支払いは任せてください!垣根さんは気にせずお腹いっぱい食べて下さいね!」

一方「よかったなァ?」ニヤニヤ

垣根「……」

396: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 00:36:41.48 ID:V05irOUM0

佐天「ケーキバイキングか…あたしは太りやすい体質だから気軽には行けないわ…」

白井「二人で行くなんてまるでデートですの」

垣根「な!」

初春「そんなことないですよ。それに私と垣根さんとじゃつりあわないです」

初春(垣根さんには男の人が似合ってますからね!)

白井(また腐臭が漂ってきましたわ…)

一方「デートねぇ…そういえばプラネタリウムのペアチケットが余ってるからバイキングの後にでも行ってこいよォ」

初春「プラネタリウム?」

一方「俺が持ってても使わねェしなァ」

垣根(こいつすげぇ…!俺は何もしてねぇのに出かけることが決定してるぞ…)

初春「私は興味ありますけど、垣根さんはいいんですか?」

垣根「え?ああ、超興味ある」

初春「じゃあ行きましょうか」

一方「決まりだなァ。チケットの有効期限があるから早めに行けよ?今週末とかどうだァ?」

垣根「俺はいつでも平気だけど…」

初春「…すいません。今週末はちょっと用事があるんです。でもその次の週末なら平気ですよ」

一方「なら次の週末に行けェ。初春さン、こいつうぜェけど頼むなァ」

初春「はい!任せて下さい!」

佐天「…プラネタリウムか。あたしは寝ちゃいそうだなぁ」

初春「あははは。佐天さんらしいです」

397: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 00:38:11.69 ID:V05irOUM0
白井「わたくしもお姉さまと行こうかしら…」

一方「お姉さまァ?」

白井「御坂美琴お姉さまのことですの。お二人は知っているのでは?」

垣根「超電磁砲のことか」

一方「プラネタリウムなンて女同士で行くもンじゃねェだろォ。周りカップルだらけだぞォ?」

白井「だからいいんですの!暗い中、周りはカップルだらけ、見上げれば満点の星…!
 このムードでしたらお姉さまも黒子の気持ちに答えてくれるかもしれないですの!そしてあわよくば×××や×××を……!」

一方「うわァ…」

垣根「これは…」

初春「白井さん!二人がドン引いてますよ!」

白井「はっ!すいませんですの。つい興奮してしまって」

一方「すげェな…。オマエ変 レベル6だよォ…」

佐天「凄い!レベル5公認!?」

白井「不名誉ですの!」

398: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 00:39:46.14 ID:V05irOUM0

一方「つゥかそろそろ帰るぞメルヘン野郎」

垣根「あ?もうこんな時間か…」

一方「邪魔して悪かった。俺の会計分は置いておくなァ」チャリン

佐天「いえいえ。色々話せて面白かったです」

初春「私もです」

白井「わたくしもですの。たまには殿方とお茶をするのもいいかもしれませんわ」

一方「じゃァな。オマエらも遅くならねェうちに帰れよォ」

佐天白井初春「「「はーい」」」

初春「垣根さん!あとでメールしますね。集合時間とか決めなきゃいけないですし」

垣根「…おう」

初春「では、また」

垣根「じゃあな…」

409: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 08:22:58.41 ID:V05irOUM0
―――外

垣根「…お前すげぇな」

一方「借りは返す主義だからなァ。後はてめェでどうにかしや

がれェ」

垣根「お前そんなコミュ力あったっけ?」

一方「初春飾利は俺に憧れてンだろ?
だったら俺の意見に口出しする筈がねェ。それを利用したンだよォ」

垣根「なるほど…」

一方「キスくらいはしてこいヘタレ野郎」

垣根「あ!?うるせぇよ!余計なお世話だっつーの…」

一方「あと、ただデートしてきて帰ってくンじゃねェぞ。次会う約束もしとけェ」

垣根「…お前色々手際良すぎねぇ?」

一方「妹達にも色々考えてもらったンだよ。
    ちなみにお前らの行くプラネタリウムは定番のデートスポットだァ」

垣根「…行く前から緊張するな」

一方「そこのプラネタリウムはアロマの香りと共に満点の星空を
    見上げて下さいっていうよく分かンねェコンセプトだ」

垣根「星とアロマ?何が関係あんだよ?」

一方「関係なンかねェだろ。そういうのはムードが大事なンだよォ。
    初春飾利はアロマとか好きそうだしいいんじゃねェの?」

垣根「あいつが花つけてるからそう思っただけだろ」

一方「当たり前だろォ」

垣根「そういえばあいつの趣味ってなんだろうな?」

一方「俺も気になったけど聞かれたくなそうだったよなァ…。まァ今度のデートで聞き出してこいよォ」

垣根「……とにかく、色々ありがとうな。俺一人じゃそんなに思い付かなかった」

一方「礼は上手くいってから言えよォ」

垣根「おう。じゃあまた明日な」

一方「ン」

410: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 08:25:25.52 ID:V05irOUM0
―――カフェ

佐天「あぁ…夢のようなひと時だったわ…」

初春「でも今週末って言われた時はビックリしました」

佐天「だよねぇ。イベントがあるし」

白井「…行って帰ってくるな」

初春「楽しみですね!」

佐天「ね!すっごく楽しみ!でもさ…」

初春「はい?」

佐天「うちらって上一サークルでしょ?垣根さん受け本は受け入れてもらえるかな…?」

初春「大丈夫ですよ!絶対需要ありますって」

白井「公共の場で気持ち悪い話はしないでくださいまし。大体さっきまで本人達が居たんですのよ?」

初春「そういえば一方通行きゅんが垣根さんを私に押しつけよう
    としてたじゃないですか。あれって週末、上条さんと二人になりたいからですよね!」

佐天「絶対そうね!初春は妄想の天才だわ!」

白井「……………うわぁ」

411: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 08:26:58.36 ID:V05irOUM0
初春「頼む、だなんて言われたら頑張っちゃいますよ!」

白井「…垣根さんは初春のことが好きで、一方通行さんはそれに協力してたようにしか見えなかったですの」

初春「そんな非現実的なことありえないです」

佐天「うーん…でもありえるわね。垣根さんが初春のこと好きって可能性…」

初春「佐天さんまで何を言うんですか!」

佐天「だってなんか緊張してたみたいだし…」

初春「そうですか?」

佐天「それにプラネタリウムってデートで行く定番の場所じゃない?」

白井「とにかく気をつけて下さいの。男は狼なんですから」

初春「えー…考えすぎですよ…」

白井「そんなことないですの。スカート   の話を聞いてる時の垣根さんは目がギラついていましたわ」

初春「そんなことないですよ。白井さんの気のせいです」

白井「当日、スカートを着るならレギンスを着用して下さいの」

初春「大丈夫ですよ。垣根さんが私をいやらしい目で見てるわけないです」

412: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 08:28:36.31 ID:V05irOUM0
白井「妄想と現実を一緒にしないで下さいまし」

初春「現実的に考えてもありえないですよ」

白井「なぜそう思うんですの?」

初春「だって垣根さんって格好いい人ですしきっと女の人なんて
    選り取り見取りですよ。私に対してそんな感情持ってるとは思えません」

白井「まともに人を見る目もありますのね」

佐天「でも垣根さんのタイプって優しくて可愛い子って
    言ってたでしょ?それってズバリ初春じゃない?」

初春「二人ともやめて下さいよ…」

佐天「BLの話ならともかく初春は普通の恋愛に全然免疫ないもんねぇ」ニヤニヤ

初春「からかわないで下さいよ!それに恋愛って佐天さんもしたことないじゃないですか!?」

佐天「ねぇねぇもし好きだって言われたらどうするの?」ニヤニヤ

初春「ないないない!ないです!ありえないです!」

白井「もしかしたらキスとかされるかもしれないですの」

初春「き!キス!?そんな漫画みたいなことあるわけないです!」

413: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/08(金) 08:30:02.71 ID:V05irOUM0

佐天「焦っちゃって可愛いなー」クスクス

白井「いつもそれならいいんですけどねぇ」

初春「…二人だけで遊びに行くっていうのに……。変に意識しちゃったら二人のせいですよ!?」

佐天「いいんじゃない?あたしは応援するよ」ニヤニヤ

白井「わたくしもですわ。あとお姉さまにも伝えておきますの」ニヤニヤ

初春「……」

白井「あら恥ずかしくてだんまりですの?」ニヤニヤ

初春「気持ちを落ち着ける為に妄想してたんです。
    やっぱり垣根さんは男の人に乱暴されるのが似合ってます」

白井「……駄目だこいつ」

421: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/09(土) 00:28:32.84 ID:Qt9LszsS0
―――翌日

一方「すまねェ…」

垣根「お前はいつから朝のあいさつが謝罪になったんだよ」

一方「お前に保管してもらってる例の物あンだろ?」

垣根「おう」

一方「持ち主が研究所に缶づめで出て来れないンだとよ…。
    だからそいつが来るまで預かっててもらってもいいかァ?」

垣根「かまわねぇよ。お前には色々世話になったしな」

一方「どうやらあの本はそいつにとって凄い大切な物らしいンだよォ。だから捨てたりはできねェ…」

垣根「あれが大切ねぇ…」

一方「迷惑かけてわりィ」

垣根「構わないって言ってんだろ?」

一方「…ン」

一方「それにしてもオマエ余裕そうだなァ」

垣根「あ?」

一方「デートの約束したからてっきり焦ってるもンだと思ってたけどなァ」

垣根「まだまだ先だぜ?そんなに焦る必要はねぇ」

一方「時間が経つのは早いンだぜェ?週末は当日の服でも買いに行くぞォ」

垣根「おう。助かるよ」

422: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/09(土) 00:29:50.41 ID:Qt9LszsS0
―――週末

上条「服?いつものでいいだろ?」

一方「三下はダメダメだなァ」

上条「え」

一方「デートっつーのは戦争なンだよ!
    殺るか殺られるかの男女の駆け引きなンだ!戦争に丸裸で行ったら死ぬンだぞ!?」

上条「大げさな…」

垣根「まぁよろしくたのむ」

上条「とにかく格好いいのにすればいいんだろ?」

一方「素材は悪くねェンだ。それなりのもン選べばそれなりになンだろ」

垣根「…それなりかよ」

垣根「つーかよ、前から気になってたんだけどよ」

上条「ん?」

垣根「俺ってイケメンなの?」

一方「…ムカつく質問てンじゃねェよ。ぶっ殺すぞ」

上条「右手でぼこすぞ●●」

垣根「何その反応怖いすぎだぞお前ら」

上条「それが答えだよ」

垣根「ふーん…」

一方「オマエの長所って顔だけだしなァ」

垣根「え!?」

上条「早く店行こうぜ」

423: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/09(土) 00:31:05.58 ID:Qt9LszsS0
―――初春家

初春「疲れました…でもイベント面白かったです」

佐天「新刊完売したしね!」

初春「嬉しいですね!差し入れもたくさん頂いちゃいましたし」

佐天「垣根さん受け本評判良かったね」

初春「はい!嬉しいです!」

佐天「直接楽しいとか好きですって言われるのはたまらないわよね」

初春「それがイベントの醍醐味ですよ」

佐天「今日は疲れたな…でも戦利品を読まないと眠れないわ!」

初春「私もです!じゃあ戦利品タイムにしますか」


~戦利品タイム中~


佐天「やっべぇwwwwこれ超萌えるwwww」

初春「私の一押しはこれですねwwww」

佐天「はぁ…癒された…」

初春「疲れがとれましたね」

424: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/09(土) 00:32:25.11 ID:Qt9LszsS0
佐天「今日はこのまま泊まってもいい?」

初春「いいですよ」

佐天「一緒にお風呂入ろうか?」

初春「いいですね!沸かしてきます」スタスタ

佐天「…はぁ、この本いいなぁ…」

初春「もうちょっとしたら入れますよ」

佐天「やったー。ご飯はあたしが作るわね」

初春「ありがとうございます」

佐天「ねぇねぇ垣根さんと遊びに行く時ってどんな服来て行くの? 着は新しいのにするの?」

初春「はぁ?何言ってるんですか?」

佐天「だって男の人と二人で遊びに行くわけでしょ?ちゃんとお洒落しなくちゃ駄目じゃない!」

初春「別にいつも通りにして行きますよ」

佐天「えーつまんないな。もっと青春しなよぉ」

初春「いいですよ。つまらなくても」

佐天「でも服くらい新しいのにしなって!」

初春「そういえば最近服買いに行ってないですねぇ」

佐天「そうだ!四人で服買いにいこうよ!セブンスミストって今セールやってるし!」

初春「それはいいですね!」

佐天「白井さんと御坂さんにメールしとくね」メルメル

初春「はい!」

佐天「明日は一回帰ってから集合場所に行くわ。戦利品持ち帰らなきゃいけないし」

初春「わかりました」

425: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/09(土) 00:33:35.72 ID:Qt9LszsS0
―――次の日

御坂「あれ?初春さんは?」

佐天「初春には集合時間を30分遅れで伝えてあるんです」

白井「え?」

佐天「実は二人に協力してもらいたいことがあって」

御坂「もしかして垣根さん絡みのこと?」

佐天「そうなんです!せっかくデートっぽいことするのに初春ったら全然興味無さそうなんですよ?」

白井「想像できますの」

佐天「だから洋服とかそれとなく可愛いのを選んで買わせちゃいましょう!」

白井「意外ですの。佐天さんは現実の恋愛なんて興味ないと思っていましたの」

佐天「普段はそんなにですけど初春が関わってるとなると気になりますよ!」

御坂「え?初春さんって垣根さんのこと好きなの?」

佐天「逆ですよ。逆」

御坂「え…そうなんだ…」

426: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/09(土) 00:35:17.78 ID:Qt9LszsS0
白井「これをきっかけに初春がまともな価値観を持ってくれれば良いですけどね」

佐天「それは難しいんじゃないかな…」

御坂「何の話?」

佐天「あ、いやなんでもないです!」

白井「初春も年頃ですし殿方に少しくらい興味を示してもいいんじゃないかと思いまして…」

御坂「なるほど。初春さんってそういうのあんまり興味なさそうだしね」

佐天(御坂さんは腐趣味を知らないんだった!)

白井(お姉さまにあんなもの絶対見せたくないですの)

佐天「とにかく!何かあるかもしれなし 着も新しいの買わせましょう」

御坂「し、 着!?」

白井「確かにあれだけチャラい見た目の殿方ですから
    手を出してきてもおかしくないですの。必要かもしれないですわね」

御坂「いやいやおかしいでしょ。いくらなんでもそういうのは早過ぎるわよ!」

佐天「やっぱり勝負 着とかのほうがいいんですかね?」

御坂「な、だってまだ付き合ってもないのになんでそんな所まで考えてるの!?」

白井「ヒモとかレースが良いんでしょうか…」

御坂「ひ!?ひも…?…いや、 着より洋服とか靴とかをどういうのにするか考えたほうがいいでしょ」

佐天「服はスカートがいいですよね」

白井「良いと思いますわ。初春はワンピースが似合いますの」

御坂「初春さん女の子らしいもんね。すっごく可愛いの選んであげないと!」

白井「いくら初春でもお姉さま子ども趣味のセンスはないと思いますの」

御坂「な!?」

427: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/09(土) 00:37:11.88 ID:Qt9LszsS0
佐天「やっぱり生足がいいと思うんですけど」

白井「それは無防備すぎるんじゃなくて?」

佐天「大丈夫ですよ。初春しっかりしてるし、危なくなったら風紀委員に連絡入りますって」

御坂「なんか二人ともやる気あるわね…」

白井「だって初春の初デートですのよ!」

佐天「そうですよ!色々首突っ込みたいだいじゃないですか!」

御坂「え、デートなの?」

白井「男女が二人で遊びに行くと言ったらデート以外ありえませんの!」

御坂「そんなことないでしょ…」

―――30分後

初春「あれ?皆早いですね」

佐天「あ!来た来た!さっそく行きましょうか!」

白井「そうですの!」

御坂「…なんだかなぁ」

428: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/09(土) 00:38:24.49 ID:Qt9LszsS0
――買い物後

初春「いっぱい買っちゃいましたね」

佐天「そうね!新作のワンピース可愛いのあって良かったね!」

初春「はい。丁度欲しいと思っていたので」

白井「 着も可愛いの買えてよかったですの」

初春「四人で買い物来て 着買うなんて珍しいですよね」

御坂「まぁ私達も欲しいと思ってたし…」

佐天(全て計画通り…!)

御坂「そういえば初春さん、今度垣根さんと遊びに行くんでしょ?」

初春「はい」

御坂「…や、やっぱりデートなの?」

初春「そんなんじゃないですよ。ただ遊びに行くだけです」

白井「男女二人きりで遊びに行くのを世間ではデートって言うんですのよ」

初春「でも垣根さんと私が並んでもそうは見えませんって」

御坂「そんなことないわよ。土曜日の時だってカップルに見えたわよ?」

初春「御坂さん達のほうが恋人同士に見えましたよ」

御坂「な!なな!私とあいつが!?そんなことないわよ!!」アセアセ

429: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/09(土) 00:39:38.40 ID:Qt9LszsS0
白井「初春はそんなことないって言ってますけどあの殿方は初春に惚れているように見えますの」

初春「だからないですよ」

御坂「あれ?でも私達と別行動するとき垣根さんが初春さんと二人で行動したいって言い出したんでしょ?」

佐天「え!なにそれ!」

初春「あれは違いますよ!私の嘘です!」

白井「けっこう積極的な殿方ですの…初春の純潔が散るのも時間の問題ですの…」

初春「なに言ってるんですか!?白井さんって本当に変 ですね!!」

御坂「…確かに垣根さんってチャラい見た目してるしね」

佐天「垣根さんが初春を泣かせるようなことしたらあたし達でもげばいいんじゃないですかね?」

白井「佐天さんってけっこうバイオレンスなこと言うんですのね…」

初春「な!好き勝手言い過ぎです!垣根さんは見た目はチャラいですけど性格は優しいんですよ」

御坂「例えば?」

初春「怪我の手当てしてくれたり家まで送ってくれたりとか…」

430: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/09(土) 00:41:16.84 ID:Qt9LszsS0
佐天「そういえば慰めてくれたって言ってたけどどうやって慰めてくれたの?」ニヤニヤ

白井「もしかして不健全な慰めですの?」

御坂「え…初春さんってけっこう進んでる子だったのね…」

初春「なんでそういう方向に持って行きたがるんですか!普通に抱きしめてくれただけですよ!」

佐天「だき」

白井「しめ」

御坂「る…」

初春「な、なんですか…」

白井「なるほど。初春はあの殿方の温もりに包まれて安心感を得たのですね…」

佐天「それでその温もりが忘れられなくて体が火照っちゃうのね…」

初春「だから!なんでそういうこと言うんですか!!!」

御坂「こらこら二人ともいい加減しなさい」

初春「もう…」

御坂「冗談抜きにしてさ、思いっきり楽しんできなよ。ね?」

初春「…はい」

白井「そうですの。わたくし達ばかりと遊んでいては世界が狭くなりますわ」

佐天「何かあったら教えてね!」

初春「何もないですよ!」

431: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/09(土) 00:42:37.22 ID:Qt9LszsS0
御坂「初春さんは垣根さんのことどう思うの?」

初春「え?」

佐天(御坂さんナイス!)

白井(お姉さまにはキモい趣味隠してるから受けだの攻めだの言えないですわね…お姉さまナイス!)

初春「どうって聞かれても…ただの知り合いですよ…」

御坂「嫌いではないんでしょ?」

初春「嫌いだったら二人で遊びになんて行きませんよ」

御坂「そうよね」

佐天「もし告白されたらどうするの?」

初春「だから!それはないです!」

御坂「でも初春さんって垣根さんにお姫様抱っこされたんでしょ?あり得るんじゃない?」

初春「へ!?何で知ってるんですか!?」

佐天「なにそれなにそれ!!あたし聞いてないよ!!?」

白井「乙女の憧れを実行するとは…やはりあの殿方手慣れているのでは…」

御坂「妹から聞いたのよ。羨ましいって言ってたわよ?」

初春「あれはあれですよ!私が怪我してたから運んでくれただけですよ!」

432: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/09(土) 00:43:54.29 ID:Qt9LszsS0
御坂「でもさ、好きでもない女の子にそこまでする?」

白井「しないですの」

初春「みんなして何なんですか…。もう…」

佐天「垣根さん格好いいんだしさ、告白されたら試しに付き合ってみるのもいいんじゃない?」

初春「な!?佐天さん!」

初春「彼は妄想対象ですよ!そんな目で見れるわけないじゃないですか」コゴエ

佐天「そんなことないわよ。妄想は妄想、現実は現実、なんだから」コゴエ

御坂「どうしたの?」

白井「きっとしょうもない話してるんですわ」

御坂「でも四人の中で一番最初に彼氏できるのが初春さんとは意外だったわね」

初春「へ!?何言ってるんですか御坂さん!!!」

御坂「ははは。焦っちゃって可愛いなぁ」

433: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/09(土) 00:45:13.52 ID:Qt9LszsS0
―――初春家

初春「買い物は楽しかったけど…皆変なこと言い過ぎですよ…」

初春「佐天さんまで面白がっちゃって…」

初春「告白か…されるわけないけど、あんなに言われると変に意識しちゃいますよ…」ハァ

初春「…いや!そんなことないです!垣根さんは受けです!xxなんです!そんなことあり得ません!」

初春「買い物の時は御坂さんが居たから出来なかったけど妄想して気を落ち着けましょう…」


――――でもさ、好きでもない女の子にそこまでする?


初春「~!頭の中の御坂さんがうるさい!」

初春「戦利品を読んで気を落ち着けますか…」

初春「…」ペラペラ

初春「wwwwww」

初春「よし、これで平気ですね。やっぱり垣根さんは可愛い受けです!」

448: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 16:44:08.22 ID:EG7qFX/A0
―――前日

上条「明日だな」

垣根「緊張してきた……」

一方「いいかァ?人ゴミ通る時にはぐれたら困るとか言って手繋げよォ」

垣根「おう」

19090「それはいいと思います。前に読んだ雑誌で接近できるうえに
     優しさをアピールできると書いてあったとミサカは思い出します」

一方「オマエが相談を直接聞きたいって言い出し時は驚いたぜェ」

19090「ダイエット知識を増やすべく様々な雑誌を読んでいる
内に恋愛に興味が出てきたのですとミサカは言います」

垣根「わりぃな。色々教えてもらって」

19090「気にしないで下さい。幻のお姫様抱っこを生で見れたことにミサカは感動したのです。
だから少しくらいお手伝いしたいのです、とミサカは尊敬の眼差しを向けます」

垣根「感動することではないだろ」

19090「そして次にミサカは一番重要なことを伝えます」

垣根「あ?」

449: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 16:45:51.66 ID:EG7qFX/A0

19090「スネークに色々調べてもらったのですが初春飾利は恋愛に興味がないようです。
まずは彼女に自分を男として認識して貰わなければなりませんとミサカは課題を提示します」

垣根「それは難しいな…」

上条「だよなぁ…」

垣根「てめぇのフラグ体質わけやがれ」

上条「は?」

一方「優しくしたりすればいいンだろォ?」

19090「そうですね。しかしただ優しくすればいいというものではありませんとミサカは指摘します」

垣根「どういうことだ?」

19090「女とは面倒くさい生き物なのですとミサカは言います」

一方「はァ?」

19090「自分を特別扱いしてくれる相手に惹かれるものですよとミサカは複雑な乙女の心を漠然と説明してみます」

垣根「わかるような、わからないような…」

19090「あと無理矢理いやらしいことをするのは絶対に駄目ですとミサカは真剣に言います」

垣根「そんなことは分かってるっつーの」

450: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 16:47:42.01 ID:EG7qFX/A0
一方「緊張しすぎてキモい行動すンなよォ?」

垣根「…おう」

19090「あなたはもっと自分の外見を活かすべきですとミサカは助言します」

垣根「はぁ?」

19090「あなたくらいの顔面偏差値ならば顔についた食べ物を手で取ってペロっとする
     くらいは許されるでしょうとネットワークで出た意見をミサカは説明します」

垣根「無理だろ!!絶対無理!そんなことすんの変 くらいだろ!?」

19090「意識しすぎです。親切心で何気なくやればいいのですとミサカは少女漫画的展開を希望します」

垣根「結局楽しんでるだけじゃねぇか…色々教えてくれたのは感謝するけど…」

一方「あともっと積極的になれよォ。そうじゃないと鈍感なやつは気付かねェぞ?」

垣根「頑張る…」

一方「でもやりすぎンなよ?お前夢中になると周りが見えなくなるからなァ」

垣根「…加減が大事ってことだな」

上条「俺はあんまり変に意識しないで楽しめばいいと思うけどな」

垣根「そう言われてもよ…」

上条「普通に遊んでれば距離は自然と縮まるって」

451: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 16:49:11.46 ID:EG7qFX/A0
垣根「…そうだ!」

上条「ん?」

垣根「上条!俺を右手で殴ってくれ!」

上条「は?」

一方「え…マゾ根くンですかァ?キモいンですけどォ…」

19090「超展開について行けませんとミサカは目を逸らします」

垣根「ちげぇよ!こいつの右手で殴られた男って女とフラグ立てたりするだろ?願掛けみたいなもんだ」

一方「なるほどなァ…確かにそうかもしれねェ」

19090「幻想殺しは良縁を呼ぶ効果もあったのですねとミサカは大発見に驚きます」

上条「いや、たまたまだろ…」

一方「やってやれよォ…こいつは不安と緊張でいっぱいなンだよ。それを解してやれェ」

上条「でも何もしてない人を殴るのは気が引けるし…」

垣根「頼む上条!」

上条「垣根……」

452: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 16:51:01.39 ID:EG7qFX/A0
上条「…」

上条「……いいぜ」

上条「てめぇが初春飾利と両想いになれねぇと思ってるなら」



上条「―まずは、そのふざけた幻想をぶち殺す……ッ! 」


バキッ

垣根「~~ッ!!」


19090「これがそげぶ…!第2位が吹っ飛んでからの一回転をして壁に衝突しました。
      凄い、凄すぎる…!とミサカは興奮のあまり立ち上がります」

一方「すげェ吹っ飛ンだなァ…」

上条「はっ!大丈夫か!?垣根!思いっきり殴っちまった!」

垣根「……平気だ。すげぇ威力だな幻想殺し…」

453: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 16:52:24.22 ID:EG7qFX/A0

19090「でも顔を思い切り殴るのは少々不味かったのでは、とミサカは心配します」

垣根「あ?」

19090「明日は楽しいデートなのに腫れた顔で行くのですか?とミサカは問いかけます」

垣根「げ!やべぇ!そんなに腫れてるか!?」

上条「けっこう腫れてるぞ!本当にわりぃ!」

一方「冷やせばいいだろォ。ほら早くしろォ」

垣根「顔が腫れるとは盲点だった」

上条「だな」

一方「馬鹿かこいつらァ…」ハァ

19090「誰が見ても立派な馬鹿ですよとミサカは呆れながら言い放ちます」

垣根「まぁ…アホなことやってたら緊張解れたよ」

上条「…本当にすまん」

一方「早く寝て明日に備えろよォ」

19090「もしキスをしたらレモン味かどうかを教えて下さいとミサカは期待します」

垣根「へいへい。気をつけて帰れよ」

バタン

垣根「今日はもう寝るか…」

垣根「…顔の腫れ引けばいいけどな」イタイ

454: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 16:53:53.37 ID:EG7qFX/A0
―――初春家

白井「初春、明日は気を抜いちゃいけませんの」

佐天「そうだよ!何されるか分からないからね!」

初春「いきなり人の家に押しかけて何を言うかと思えば…」

佐天「だってさ、なんとも思ってない女の子をプラネタリウムになんて誘う?」

白井「暗くてムード満点な所に連れて行くなんて下心が見え見えですの」

初春「いらない心配しないで下さい…」

白井「初春は自覚が無いだけで可愛い女の子ですのよ?」

初春「垣根さんの方が可愛いですよ」

佐天「妄想は妄想、現実は現実なの。明日は現実の垣根さんと二人で遊びに行くんだよ?」

初春「…わかってます」

佐天「初春は違うって言ってるけど、やっぱりこれはデートなのよ」

初春「だから違いますって」ハァ

白井「初春。これをお持ちになって」

初春「これなんですか?」

白井「防犯ブザーですの。殿方が狼になったら使って下さいな」

初春「いらないですよ。白井さん馬鹿なんじゃないですか」

455: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 16:55:22.81 ID:EG7qFX/A0

白井「もしかしたらお礼と称して体を求められるかもしれないですのよ!」

初春「BLの世界ではありがちですけど現実世界ではありえません!」

佐天「そういえば明日はどの服で行くか決めたの?」

初春「こないだ買ったワンピースにしますよ」

佐天「あれ可愛いよねぇ。初春にすっごく似合ってる。頭の花とも合ってるし」

初春「そうですか?ありがとうございます」

佐天「あのワンピさ、この靴と合わせたら可愛くない?」

初春「本当ですね!じゃあ明日はこれを履きます」

佐天「緊張とかしないの?」

初春「何でですか?するわけないですよ」

佐天「…あくまでいつも通りなのね」

初春「きっと良い妄想材料見つかりますよ!教えてあげますね!」

白井佐天「「…………」」

白井「…明日は楽しみですの?」

初春「もちろん!だってケーキバイキングですよ!朝食抜いて行きます!」

白井「……やっぱり駄目だこいつ」

464: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 22:46:22.33 ID:EG7qFX/A0
―――当日

垣根(やべぇ…緊張して頭が痛くなってきた…)

垣根(顔の腫れは引いたし平気だろ…)

垣根(一方通行はキスしてこいとか言ってたけどそれは無理だ)

垣根(目標は手を繋ぐことでいいだろ。頑張れ俺…!)




初春「垣根さん。お待たせしました」

垣根「…おう」

垣根(やっべぇぇえぇ!!なんか今日のこいつめちゃくちゃ可愛く見えるぞ!!?)ドキドキ

初春「垣根さん?」

垣根「なんでもねぇよ」

初春「そうですか?さっそく行きましょうか。お昼前に入らないと混んじゃうので」

垣根「そうだな」

垣根(やばい意識しすぎるとキモくなるから普通にしねぇと…)フゥ

465: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 22:49:11.40 ID:EG7qFX/A0
―――店

初春「ここって安くて美味しいんですよ」

垣根「先に金払うのか」

初春「そうですよ。ってなんで垣根さんが払ってるんですか!?」

垣根「あ?別にいいだろ」

初春「だって今日はお礼だし…」

垣根「そんなの一緒に店入ってくれただけで十分だ」

初春「でも私は納得できませんよ…」

垣根「レベル5なんて捨てるほど金持ってんだ。気にすんな」

初春「…でも」

垣根「いいから早く座ろうぜ」

初春「じゃあ、次にどこか行く時は私が出しますね!」

垣根「え…次?」

初春「はい!」

コレオイシイ-
キャピキャピ

垣根「つーか想像以上に女だらけだな…」

初春「言われてみればケーキバイキングに来る男の人ってあんまり居ませんね」

垣根「お前はよく来るのか?」

初春「一カ月に一回くらいは来ますよ」

垣根「甘いもの好きなんだな」

初春「大好きです!」ニッコリ

垣根「……そうか」

466: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 22:51:35.16 ID:EG7qFX/A0
初春「じゃあさっそく食べましょうか!」

初春「私はリミッターを外して食べまくるので垣根さんも遠慮しないで下さい」

垣根「リミッターってなんだよ」

初春「じゃあ!色々取ってきます!」シュバッ

垣根「す、素早い…」

~数分後~

垣根「…お前それ全部食えるの?」

初春「ほぉへほぇもふお」モゴモゴ

垣根「口に物入れて喋るなっつーの」

初春「垣根さんはちょっとしか持ってきてないですね」

垣根「どっかのアホが持って来すぎて余らせるかもしんねーからな」

垣根(本当は緊張して食欲無いからだけど……)

初春「な!それって私のことですか!?」

垣根「自分の胃の容量くらい分かっておけよ」

初春「わかってますよ!」

垣根「パフェ残してたじゃねぇか」

初春「あれはお昼ご飯食べた後だったからです!今日は大丈夫ですよ!」

垣根「何を根拠に言ってんだ」

初春「今日はこの為に朝ごはん抜いてきたんです!」

垣根「え…お前馬鹿?」

467: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 22:54:31.84 ID:EG7qFX/A0
初春「ケーキで空腹を満たすなんて贅沢滅多にできないから気合入ってるんです!」

垣根「やっぱ馬鹿か…(でもすげぇ可愛い…!馬鹿だけど可愛い…!)」

初春「これ美味しいです」モグモグ

垣根「良かったな」

垣根「…!」

垣根(あいつの口元にクリームついてやがる!?)

垣根(そういや指で取ってペロっとやるくらいは平気だとか言われてたよな…)

垣根(あの位置だと確実に唇に指が触れるぞ!)

垣根(駄目だ…俺にはハードルが高すぎる…)

垣根(いや!色んなやつらが今日のこと協力してくれてんだ。俺がしっかりしねぇでどうする…!)

垣根(覚悟を決めろ!!)

初春「これも美味しいです」モグモグ

垣根「おい」

初春「なんですか?」

468: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 22:57:04.60 ID:EG7qFX/A0
垣根「ここ、クリームついてるぞ」

初春「え?どこですか?」

垣根「そこじゃねぇよ。もっと口元だ」

初春「…取れました?」

垣根「……取れた」

初春「すいません。クリームついてるの気付かないなんて恥ずかしいですね」

垣根「いや…」

垣根(俺の馬鹿野郎!!このへたれいぞうこ!ちくしょうっ…!)

初春「垣根さん?」

垣根「なんでもねぇよ…」モグモグ

初春「あ!」

垣根「なんだよ?」

初春「垣根さんもクリームついてますよ」

垣根「あ?どこだよ」

初春「そっちじゃないです」

垣根「ここらへん?」

初春「そっちでもないです」

垣根「取れた?」

初春「もっとこっちですよ」

垣根「ここ?」

初春「逆です!逆」

垣根「…てめぇ説明ド下手だな」

469: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 22:58:28.79 ID:EG7qFX/A0
初春「垣根さんが私の言う通りにしないからですよ。まだ取れてませんよ?」

垣根「お前のせいだろ」

初春「仕方ないなぁ…。じゃあ取りますよ」

垣根「…え?」

初春「よっと」

垣根「」

初春「取れましたよ?」ユビチュパ

垣根「……」

初春「どうかしました?」

垣根「…………いや、ありがと」

初春「あ!これ美味しい。垣根さん、これなんのケーキですか?」

垣根「これだよ」

初春「ちょっと貰ってもいいですか?」

垣根「え…いいけど…」

初春「やった!じゃあ下さい」アーン

垣根「…え、……は?」

初春「…?」アーン

470: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 23:01:32.40 ID:EG7qFX/A0
垣根「お前さ、それ素でやってんの?」

初春「へ?」

垣根「お前いつもそんなことしてんの?」

初春「……あ!いや、違うんです!佐天さん達と居る時はこんな感じなのでつい!」アセアセ

垣根(佐天ってあの女だよな…。もしかして一番のライバルってあいつなんじゃねぇの!?)

初春「すいませんでした。バイキングなんだから自分で取りに行けばいいのに…」

垣根(やべぇ…このままじゃ女以下じゃねぇかよ!)

垣根(積極的にならねぇと駄目だって言われたしやってみるか…)

初春「垣根さん?」

垣根「…別に構わねぇよ」

初春「え」

垣根「喰いたいんだろ?口開けろ」ホラ

初春「でも…」

垣根「友達とはやってんだろ?気にすることねぇよ」

初春「……でも垣根さんは、男の人じゃないですか」

垣根「お前俺のこと意識してんの?」

初春「そ、そんなことないですよ!!!」アセアセ

初春(最近、皆が変なこと言うせいで調子が狂っちゃいます…。落ち着け飾利。垣根さんは受け、垣根さんは受け…)

垣根「じゃあ口開けろよ」

初春「……」アーン

垣根(…やべぇ…視覚的に色々あれがあれだ)

471: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 23:03:10.21 ID:EG7qFX/A0
初春「ん…」パク

垣根「美味い?」

初春「…はい。ありがとうございます」

垣根(……こいつが動揺するのって可愛いよな)

初春(ムキになって変なことにしちゃった…。でも断ったら意識してるみたいですし…これで良かったのかな…?)

垣根(ちょっとからかってみるか…)

垣根「つーか見た目のわりに良く喰うなお前…」

初春「育ち盛りですから!」モグモグ

垣根「細いから育ってるようには見えないけどな」

初春「失礼な!これでもミリ単位で伸びてるんですよ!」

垣根「それ意味あるのか?」

初春「垣根さんはなんでそんなに大きくなれたんですか?」

垣根「知らねぇよ。気付いたらこうなってた」

472: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 23:04:21.97 ID:EG7qFX/A0
初春「身長高いのっていいですよね。高身長の女の人って憧れます!」

垣根「お前ちっちゃいもんな」

初春「気にしてること言わないで下さいよ!」

垣根「女なら身長より気にするべき事があるんじゃないのか?」

初春「え?」

垣根「分かんねぇの?女だったら気にしてると思ったんだが」

初春「…?」

垣根「分からないならいい」

初春(女だったら、ということは男の人は気にしないことかな…?)

垣根「そいういやお前さ」

初春(男の人になくて女の人にあるものですかね…?)

垣根「顔の怪我平気なのか?」

初春(それで気にすべきことって言ったら……)

初春「……あ!」

垣根「どうした?」

初春「垣根さんの馬鹿…」

垣根「なんだよいきなり」

473: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 23:06:11.81 ID:EG7qFX/A0
初春「だからさっき言ってたのって、その…」ゴニョゴニョ

垣根「何?聞こえないんだけど」

初春「~~!へん  っ!」

垣根「はぁ?なんでだよ?」

初春「だ、だから…」

垣根「何だよ。はっきり言え」

初春「……なんでもないです」

垣根「お前が勘違いしてるようだから言っとくけどな」

初春「はい?」

垣根「俺が言ったのは体重の話だぜ?こんなにケーキたくさん喰って平気なのかよ?」

初春「た、たいじゅう…?」

垣根「おう。女って年中ダイエットとか言ってるじゃねぇか」

初春「え、あ…そうですよね!私はあまり太らない体質なので気にしてません!」

垣根「へぇー。良い体質に恵まれて良かったなぁ」

初春「はい!」

474: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 23:08:38.04 ID:EG7qFX/A0
垣根「で?お前はなんだと思ったんだよ?」ニヤニヤ

初春「は!?別になにも思ってないです!」

垣根「じゃあなんで俺に変 とか言ったわけ?」

初春「え、いやそれは…!女の人に体重の話するなんてセクハラなんですよ!」

垣根「へぇー。これからは気をつける」

初春「そうして下さい!」

垣根「お前も胸の大きさとか気にするんだな」

初春「!!!」

垣根「手止まってるぞ?腹いっぱいになったのか?」

初春「違いますよ!垣根さんが変なこと言うからじゃないですか!」

垣根「ははは。わりぃな」

初春「垣根さん意地悪です…」

垣根「ファミレスでの仕返しだ」

初春「根に持つ男は嫌われますよ!」

垣根「はいはい」

垣根(からかうと超面白いし可愛いな。…なんつーか加虐心そそられるっつーか…)

初春(今日の垣根さんなんだか攻めっぽい…!意地悪は好きな子やればいいんですよ!一方通行きゅんとか!)

475: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 23:11:23.40 ID:EG7qFX/A0
垣根「怒った?」

初春「別に怒ってないです」ツーン

垣根「ほらケーキ喰って機嫌直せよ」

初春「な、自分で食べれますよ!」

垣根「いいから口開けろって」

初春「…」ツーン

垣根「つまんねぇことでヘソ曲げるからペチャ  なんだよ」

初春「そんn」モゴ

垣根「ほら喰え」

初春「…!」

初春(いきなりフォーク突っ込んでくるなんて非常識な…!)

初春「…ん…ッ……ンゥ…」

垣根「………」

初春「…ぷはっ!」

垣根「あ」

初春「いきなり何するんですか!?」

垣根「機嫌直そうと思って」

初春「意味分からないです!さっさとフォーク抜いて下さいよ!」

垣根「ケーキ喰わせてやったじゃねぇか」

初春「自分で食べれます!」プンプン

476: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 23:12:48.03 ID:EG7qFX/A0
垣根「悪い。虐めすぎたな」ナデナデ

初春「…垣根さんのくそぼけ」

垣根「俺の台詞パクるな」

初春「いつか絶対言ってやろうと思ってたんですよ。クソボケなんて普通言いませんよ?」

垣根「そうだな…」

初春「そういえばあの時、こめかみらへん殴りましたよねぇ?」

垣根「……」

初春「誰でしたっけ?女の顔殴るなんて普通しねぇぞ、とか言ってた人」

垣根「……俺です」

初春「でも私の頭殴りましたよね?」

垣根「……」

初春「全く!垣根さんは悪い男ですね!」

垣根「すいませんでした……」

初春「なら、今私をからかったことは悪いと思ってますか?」

垣根「それはすっげぇ面白かった」

初春「何言ってるんですか!?今の流れだったらそのまま謝罪するのが普通だと思いますよ!!」

垣根「でも嘘は良くねぇだろ」

477: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 23:13:40.32 ID:EG7qFX/A0
初春「垣根さんの馬鹿!!」

垣根「…」プニプニ

初春「な!?なんでほっぺをプニプニするんですか!?」

垣根「俺馬鹿だから人の嫌がることって分からないんだよ」プニプニ

初春「や、やめてくださいよ!」

垣根「…頬の怪我は平気なのか?」サスサス

初春「え?は、はい」

垣根「痕残らなくて良かったな」ナデナデ

初春「はい…」

垣根「さて、腹いっぱい喰ったことだしそろそろ移動するぞ」

初春(意地悪になったり優しくなったり…今日の垣根さん変ですね…)

垣根(…調子に乗りすぎたか?まぁ…怒ってないみたいだし平気だろ)

478: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 23:15:25.87 ID:EG7qFX/A0
―――外

初春「私プラネタリウムって久しぶりです!小学生の頃に一度行ったんですよ」

垣根「俺は行ったことねぇな」

初春(…っ。もしかしたら靴ずれしてるかも…)

垣根「どうかしたか?」

初春「なんでもないですよ」

垣根「ならいいけど」

初春「プラネタリウムってすっごく綺麗ですよ。人工的ですけど見て損はないです!」

垣根「そりゃ楽しみだ」


ヒック…グスグス…


初春「あ……あの子泣いてる」

垣根「…コケたみたいだな」

初春「ちょっと行ってきます!」スタスタ

垣根「おい、待てよ」スタスタ

479: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 23:16:21.07 ID:EG7qFX/A0
初春「大丈夫ですか?」

女の子「ひっく、ぇ…」ボロボロ

初春「コケちゃったんですか?」

女の子「…」コクリ

初春「あー…これはすっごく痛いですね。両膝擦りむいちゃってますね…」

女の子「ふぇ…え…」ボロボロ

初春「ちょっと見せて下さい」

女の子「…ぅん」

初春「はい、ぺたん」ペタペタ

女の子「あ!キティちゃんのばんそうこだ」

初春「キティちゃんが治してくれるのでもう平気ですよ!」ニコニコ

女の子「ありがとう!」

初春「どういたしまして。でも転ばないように気をつけて下さいね?」

垣根「お前すげぇな。簡単に泣きやませるなんて」

初春「そんなことないですよ」

480: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 23:17:26.78 ID:EG7qFX/A0
女の子「……」グスッ

初春「どうしたんですか?まだどこか痛いんですか?」

女の子「転んだ時にね、風船飛んで行っちゃったの…」

垣根「あれか。けっこう飛んでるな」

初春「あ…」

初春(あれはもう取れないですね…)

女の子「…うぇ…」ポロポロ

初春「……」

垣根「……仕方ねぇな」

初春「垣根さん?」

垣根「…こんなことに使う為の能力じゃねぇんだけどな」バサッ

女の子「!」

垣根「取ってきてやる。だから泣きやんどけ」

女の子「すっごい!あのお兄ちゃんって鳥さんなんだ!」

初春「……鳥さんって」



481: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 23:18:39.85 ID:EG7qFX/A0

垣根「ほらよ。大切なら手離すな」

女の子「ありがとう!鳥のお兄ちゃん!」

垣根「鳥じゃねぇよ!」

女の子「あたしも空飛びたいな!」

垣根「あ?」

女の子「だめぇ?」

垣根「仕方ねぇな。特別に連れてってやるよ」ナデナデ

女の子「やったー!」

垣根「あ、でも……」チラッ

初春「待ってますから大丈夫ですよ。時間もまだ平気ですし」

垣根「…わかった」

女の子「はやく!はやく!」

垣根「暴れるなよ?」ヒョイ

女の子「うん!」

初春「風船は私が預かりますね。行ってらっしゃい」

女の子「いってきまぁす!」

バッサバサァ

初春「……」

482: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 23:19:56.55 ID:EG7qFX/A0
初春(……子どもに優しいなんて意外ですね)

初春(それにしても飛べるっていいなぁ…)

初春(渋滞を気にせずに移動できますし便利そうです)

初春「…!」

初春(よく考えたら空って誰も居ないじゃないですか!)

初春(垣根さんが好きな男の人と二人になりたいとき、きっと空に連れ出すんですね…!)

初春(しかもぎゅーってしてないと落ちちゃうからずっと密着したままですよ!)ニヤニヤ



女の子「ただいま!」

初春「あ、おかえりなさい。風船返しますね?」ドウゾ

垣根「待たせてわりぃ」

初春「大丈夫ですよ」

女の子「お兄ちゃんもお姉ちゃんも本当にありがとう!」

初春「いえいえ」

483: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 23:22:27.15 ID:EG7qFX/A0
女の子「あのね」

初春「なんですか?」

女の子「二人ともとってもやさしかったの」

女の子「だからね、ママとパパみたいだったよ!」

垣根「あ!?」

女の子「本当にありがとう!またね!」タッタッ

初春「ばいばーい」

垣根「………」

垣根(俺とこいつがパパとママだと…!)

初春(…垣根さんがパパか、凄い親馬鹿になりそうだなぁ)

垣根(こいつってフリルのエプロンが似合いそうだよな…やべぇ!不健全な考えが…!)

初春(でもフリフリエプロンが似合いそうですしママでもいいかもしれませんね)ニヤリ

垣根(ベタな新婚妄想なんてしてんじゃねぇよ…この糞脳みそ…!)

初春(垣根さんってベタなこと好きそうですし夫になった人にお決まりの三択とかしちゃいそうです…!)ニヤニヤ

垣根(素数だ!素数を数えろ俺…!落ち着け…!)

初春(これは次の新刊のネタにしますか)キリッ

垣根「3.14159265358979323…」ブツブツ

初春「垣根さん?何で円周率唱えてるんですか?」

垣根「あ!?気にすんな!!」

初春「変な人ですね?」

垣根「ほら、行くぞ!早くしろ!」

484: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 23:23:54.60 ID:EG7qFX/A0
初春「垣根さん?顔赤いですよ?」

垣根「うるせーな!あのガキが変なこと言うからだ!」

垣根(しまった!余計なことを言っちまった!!)

初春「垣根さんあんなことで照れてるんですか?」

垣根「……わりぃかよ」

初春「まぁ可愛い女の子にパパみたいって言われたら照れちゃいますよねぇ」

垣根「それじゃねぇよボケ!!」

初春「え?」

垣根(やっべぇぇぇ!ついツッコミ入れちまった!!)

垣根「その話はもういいんだよ!さっさと行くぞ!」

初春「あ、はい!」


485: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2011/04/14(木) 23:25:05.74 ID:EG7qFX/A0

初春(‘それ'じゃない?じゃあ何に照れたんですかね…?)

初春「………」

初春(いやこれはないです…)

初春(垣根さんが私と一緒にパパとママに見られたからって照れるわけな…)

―――ありえるわね。垣根さんが初春のこと好きって可能性…

―――あの殿方は初春に惚れているように見えますの

初春(頭の中の佐天さんと白井さんがうるさいっ!ないです!絶対ないです!)

初春(妄想抜きにしてもありえないです!!)

垣根「おい、何ボーっとしてんだよ」

初春「ふぇ!?なんでもないです!!」アセアセ

垣根(ふぇってなんだよ…可愛いなクソ…)

垣根「着いたって言っても反応しねぇからビビったじゃねぇか」

初春「すいません…。入りましょうか」

垣根「そうだな」