1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/05(水) 23:23:00.65 ID:QOOprvLKO

P「だから、伊織。俺の中の天使が悪魔の誘惑に負ける前に、その札束を早く鞄にしまうんだ!」

伊織「イヤよ。それに、誘惑に負けたっていいじゃない。そんなに悪い話ではないはずよ」

伊織「アタシはこのお金でアンタを手にいれて」

伊織「アンタはお金とアタシの両方を手に入れる」

伊織「WinーWinの関係な筈じゃない。何がそんなに気に入らないのよ?」タンタンタンッ!
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3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/05(水) 23:27:44.37 ID:QOOprvLKO

P「いいか伊織、よく聞けよ。お金の力でなんとかしようとしているという点を除けば、お前の気持ちは純粋に嬉しい」

P「けどな、俺もお前もまだ若い。ふたりとも圧倒的に人生経験が足りないんだ」

P「それに、伊織は今をときめくSランクアイドルで、俺はそのプロデューサーじゃん?」

伊織「そうね」タンタンタンッ!

P「アイドルとプロデューサーの恋愛なんて御法度、世間からの風当たりは相当強いんだ」

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/05(水) 23:28:47.70 ID:QOOprvLKO
伊織「そうね」タンタンタンッ!

P「最悪、悪い方向に暴走したり、嫌がらせしてくるファンだって居るかもしれない」

伊織「そうね」タンタンタンッ!

P「だから、俺は」

伊織「そうね」タンタンタンッ!

P「話聞けよ」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/05(水) 23:31:04.21 ID:QOOprvLKO
伊織「聞いてるわよ、ちゃんと。右から左に」タンタンタンッ!

P「ダメなやつじゃん。それダメなやつじゃん! 全部右から左に受け流してんじゃん!」

伊織「そうね」タンタンタンッ!

P「あの、取り敢えずさ、貧乏揺すりすんのやめない?」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/05(水) 23:32:13.67 ID:QOOprvLKO

伊織「アンタが素直に条件を呑んでくれるのなら、やめてあげてもいいわよ」

P「……別にやめなくてもいいよ」

伊織「」タンタンタンタンタンタンタンタンタンタンタンタンタンタンタンタンタンッ!!

P「こえぇよ!! やめてくださいお願いしますッ!!」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/05(水) 23:33:36.72 ID:QOOprvLKO

伊織「じゃあ、早くアタシと結婚しなさいよ!!」

P「えらく言い方が直接的になったな。はぁ……。ツンデレだったあの頃のいおりんはどこにいった」

???「ツンデレいおりんならもう消した!!」

P「だからお前は誰なんだよ」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/05(水) 23:34:55.52 ID:QOOprvLKO

千早「私です」

P「お前かよ。帰れ」

千早「嫌ですよ。それに、このまま放っておいたら、プロデューサーが伊織と結婚しちゃうじゃないですか」

伊織「……にひひ♪」テクテク、ストン

P「そうですね。じゃあ、助けてよちーたん。いおりんが札束を片手に結婚を迫ってくるんだ。あと、伊織。どさくさに紛れて俺の膝に乗るのやめろ」ナデナデ

伊織「ふぁ……ッ///」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/05(水) 23:36:21.45 ID:QOOprvLKO
千早「そんなの簡単な事ですよ。プロデューサーが私と結婚してくだされば全部丸く収まります」ドヤァ

P「なんの解決にもなってねぇよ。ドヤ顔すんな、帰れ」ナデナデ

千早「嫌ですよ。それに、このまま放っておいたら、プロデューサーが伊織と結婚しちゃうじゃないですか」

P「」ナデナデ(あれー? これ、イザナミじゃね?)

伊織「」ファーブルスコ

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/05(水) 23:38:22.20 ID:QOOprvLKO

千早「伊織も、早くプロデューサーの膝がら降りなさい。次がつっかえてるんだから」

伊織「嫌よ。この場所をアンタに譲るくらいなら、今ここで舌を噛みきって死ぬわ……プロデューサーと一緒に」

千早「それは困ったわね……」

P「いやいや、なんで自然に俺まで死ぬ流れになってるんだよ。そんな惨めな死に方嫌過ぎるわ」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/05(水) 23:40:04.37 ID:QOOprvLKO
千早「仕方がないわね。それならこうしましょう」

伊織「なによ。言っておくけど、ちょっとやそっとでこの伊織ちゃんが納得するなんて思わない方がいいわよ」

千早「……ここに、高槻さんの使用済み未洗濯の体操服とアルトリコーダーがあります」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/05(水) 23:41:52.96 ID:QOOprvLKO

伊織「――気が変わったわ」スタッ

P「えぇー……」

千早「ありがとう。持つべきものは友情ね」

伊織「この香り、この味。良いものだわ、掛け値なしに」prpr

P(……今のうちにさっさと帰ろう。)

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/05(水) 23:44:21.36 ID:QOOprvLKO

――P宅――

P(弁当買いに行ったコンビニで  本立ち読みしてたら3時間くらい経ってた)

P(明日も仕事なのに、無駄な時間使っちゃったなぁ……)

P(――あれ、部屋の電気点いてる。やッべ、朝消し忘れてったかな)

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/05(水) 23:45:33.26 ID:QOOprvLKO

P「はぁ……。ただい」ガチャ

伊織「あら、おかえりなさい。随分遅かったわね」

P「まー……行ってきまーす」ガチャ

伊織「ちょっと、どこ行くのよ」ガシッ

P「」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/05(水) 23:46:38.87 ID:QOOprvLKO

P「……捕まってしまった」

伊織「にひひ♪ 捕まえたわ」

P「で、なんでお前ここに居んの? てか、鍵は……いっつも掛けてないから別にいいか」

伊織「恋人なんだから彼氏の家に居るのは別におかしくないでしょ?」

P「いや、その理屈はおかしい」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/05(水) 23:48:20.21 ID:QOOprvLKO

伊織「なんでよ」

P「だって俺、お前と付き合ってないし」

伊織「じゃあ、プロデューサー。好きよ。付き合って」

P「お前はそんな投げやりな告白で俺がOKすると思ってるのか?」


22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/05(水) 23:50:40.57 ID:QOOprvLKO

伊織「そうね……」

伊織「……80%くらいは」

P「ねーよ!! 高すぎんだろ! お前の中の俺どんだけチョロいんだよ!!」

伊織「じゃあどうすればいいっていうのよッ!!」

P「逆ギレ!?」


23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/05(水) 23:52:38.61 ID:QOOprvLKO

伊織「好きなのよッ! アンタの事! ずっと一緒に居たいの! でも、誰かを好きになるなんて初めてだから……正直どうしたらいいか分かんないのよぉ……」グスッ

P「あー…泣くな泣くな。お前の気持ちは十分伝わったから」ナデナデ

伊織「ヒック……プロデューサー……」

P「だから、取り敢えず服を着替えてきなさい。やよいの体操服を着ているようなヘン  に告白されても、あいにく俺はそれに答える言葉を持ち合わせてはいない」

伊織「あ、うん……」


25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/05(水) 23:55:37.71 ID:QOOprvLKO

P「……で?」

伊織「なによ。着替えて来たんだから文句ないでしょ?」

P「なんでそんな上から目線なんだよ……。お前、当たり前のように俺の膝に腰掛けてテレビ観てるけどさ」

伊織「そうね」ギュー


26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/05(水) 23:57:13.23 ID:QOOprvLKO

P「……しないの? 告白」

伊織「なによ、して欲しいの?」
,
P「まぁ、うん」

伊織「にひひ♪ バカ、ヘン  」

P「お前が言うな」


27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/06(木) 00:00:04.40 ID:JSTUcgoNO

伊織「別にいいじゃない」

P「お前がそういうなら別にいいけどさ」

伊織「それに……」

P「ん?」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/06(木) 00:01:56.35 ID:JSTUcgoNO



伊織「アンタ、もしかしなくてもアタシの事好きでしょ」




32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/06(木) 00:03:25.96 ID:JSTUcgoNO

P「……」

P「何故バレたし」

伊織「それくらい分かるわよ、馬鹿」

P「……絶対バレてないと思ってたんだけどなぁ」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/06(木) 00:08:02.20 ID:QOOprvLKO
伊織「だってアンタ、アタシが膝に乗ったりしても満更じゃないみたいだったし」

P「まぁな」

伊織「それに……その、アレも…元気だし……///」

P「う、うっせ! ヘン  」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/06(木) 00:11:27.34 ID:JSTUcgoNO

伊織「んなッ! へ、ヘン  はアンタじゃない!!」

P「さっきまでやよいの体操服来てたヤツにだけは言われたくねぇよ」

伊織「知らないわよ! ふ、ふん! なんにせよあんまり伊織ちゃんを舐めない事ね!」

伊織「あ、アンタの事は何でもお見通しなんだから!」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/06(木) 00:12:59.90 ID:JSTUcgoNO

P「はいはい。まぁ、結婚とかはまだ無理だけどさ」

伊織「……うん」

P「お金なんか貰わなくったって、俺はお前の側に居るから」

伊織「……ありがと」

P「応」


37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/06(木) 00:15:48.36 ID:JSTUcgoNO

伊織「……アンタの事、好きよ。大好き」

P「はいはい。知ってるよ、ばーか。」ギュッ

伊織「にひひ♪」ギュッ

P(こうして俺と伊織は結ばれた)

P(うーん。けど、なんか忘れてるような……まぁ、些細な事だろうし、別にいっか)

おわる

引用元: P「お、俺はお金の力になんて屈しないぞ!!」