1: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 17:14:26.23 ID:tKReChzx





2: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 17:15:02.10 ID:tKReChzx
カチッ

カチッ

カチッ

カチッ

カチッ

カチッ


カチッ


──────効果解除──────

7: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 17:20:44.64 ID:tKReChzx
ユサユサ

あなた「ん……んん……」

「て────起きて、もう朝だよ」

あなた「ぁ……さ……?」パチ

歩夢「ふふ、おはよう♪」

あなた「……」

あなた「うわぁ!?」ガバッ

歩夢「!?ど、どうしたの?そんな飛び上がるほどの寝坊じゃないよ!?」

あなた「な、な……」

あなた「なんで……いるの……?」

10: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 17:22:11.97 ID:tKReChzx
歩夢「えぇ!?な、なんでって……」

歩夢「いつものことだよね?」

あなた「なに────言ってるの?」

歩夢「わ、私何も変なこと言ってないよ?あなたこそどうしたの?様子がおかしいけど……」スッ

あなた「!」ビクッ  

歩夢「!?そんな、驚かなくても……」

あなた「……」

歩夢「ねえ、ほんとうにどうし────

ガチャ!

かすみ「せんぱ~~~いっ♡」

11: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 17:26:18.31 ID:tKReChzx
あなた「!!?」ビクリッ

ダキ-ッ

かすみ「おはようございま~す♡」

スリスリ  

かすみ「あれあれ~?先輩、いつもみたいにぎゅーって返してくれないんですか?かすみん寂しいですぅ」

かすみ「……先輩?」チラ

あなた「ぁ……ぅ……」

あなた「はな……れて……」

あなた「中須さん」

かすみ「………………………ぇ?」

13: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 17:30:22.08 ID:tKReChzx
かすみ「な、なんで……せ、先輩……?w」

歩夢「……かすみちゃんが何かあなたを怒らせるようなことしちゃったの……?」

あなた「……」

かすみ「そうなんですか!?かsっ……私、何か先輩を怒らせちゃいましたか!?だとしたらごめんなさい!」

あなた「……ごめんって……」ボソ

歩夢「ねえ、かすみちゃんも悪気はなかったんだよ。許してあげて?」

あなた「…………………」

18: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 17:35:33.46 ID:tKReChzx
あなた(はは……もう何が何だかわからないや。夢の中なのか、からかわれてるのか……)

歩夢「って……もうこんな時間!?学校行かないと!朝ごはん食べれる!?」

あなた「……パン買ってあるから」

歩夢「……わ、わかった。じゃあ余った朝ごはんは夜に……」

あなた「夜は自分で作るから」

歩夢「えっ……」

歩夢「あなたが……?」

歩夢「大丈夫……?一人で作れる……?」

あなた「……大丈夫だよ。もう慣れたから」

歩夢「え……?」

21: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 17:37:27.19 ID:tKReChzx
歩夢(本当にどうしたんだろう……どう見てもおかしいよ……この子のこんなところ見たこと……)

歩夢「あ、時間……二人とも、急がないと!」

あなた「……いきたくない」

かすみ「先輩……?」

歩夢「そ、それはダメだよ。ちゃんと行かないと」

歩夢「ほら、早く支度して」グイ

あなた「っ」バッ

歩夢「え……」

あなた「……自分でできるから」

27: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 17:39:29.41 ID:tKReChzx
……

ゴソゴソ  

歩夢「あれ……?あれ……?」

かすみ「どうしたんですか歩夢先輩」

歩夢「パスケースが見当たらなくて……」

かすみ「?ついてるじゃないですか」

歩夢「違うの、これじゃなくて……大切なパスケース……なんで他のやつになってるの……?」

歩夢「変えるはずないのに……絶対に離さないって思ってたのに……なんで……」

あなた(……嘘つき)

ブロロロ

かすみ「あ!来ちゃいましたよ!とりあえず乗りましょう!」

歩夢「でも……」

31: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 17:42:20.67 ID:tKReChzx
あなた「……」スッ

ピッ

歩夢「あ……」

歩夢(なんで……あなたも付けてないの……)

歩夢「なんで……」

……

ガチャ

あなた「……」

「あ、おはよう!」

あなた「!?」ビクッ

「おはよ~」ポン

あなた「!!?」ビクビク

39: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 17:52:22.92 ID:tKReChzx
あなた(……これ、やっぱり……)

あなた(スイッチの効果、切れてる……のかな)

あなた(ここ最近はずっといないものして扱われてたから急に接触してくると……)

あなた(でもまた演技かもしれないし……)

あなた(璃奈……ちゃんに聞く……いや、それは……もし戻ってなくて演技だとしたらまた何をされるか……)ゾッ

あなた(とりあえず様子を……)

……

46: ◆7xuwBG6R9k (もんじゃ) 2021/05/22(土) 18:00:44.19 ID:tKReChzx
昼休み

ガチャ 

歩夢「あれ……?」

「あ、上原さん」

歩夢「あの子は……?」

「昼休みになった瞬間そそくさと出て行っちゃった。急いでたのかな?」

歩夢「え……どこに……」

「あ、でも包み持ってたからどこかでご飯食べてるんじゃない?」

かすみ「そんな……いつもはかすみんたちと……やっぱり私、何か先輩を怒らせるようなことしちゃったのかな……?」ウルウル

歩夢「だ、大丈夫だよかすみちゃん!あの子が怒ってる時はもっとわかりやすいから」

歩夢「きっと誰か他の子と食べる約束だったんだと思うよ」

53: ◆7xuwBG6R9k (もんじゃ) 2021/05/22(土) 18:09:19.76 ID:tKReChzx
しずく「あれ?」

あなた「……」テクテク

しずく「先輩……?」

しずく(一人なのかな……?お昼はまだなのかな?)

しずく(さ、誘っちゃっていいのかな!?私だって先輩と……)

しずく(うぅ……でもいざ誘うとなると緊張しちゃう!)ドキドキ 

しずく「すぅー」

しずく「はーっ」

しずく「よし!誘うぞ!」グッ

しずく「せんぱ────

あなた「……」スッ

しずく「あっ……!(あぁ……グズグズしてたらお手洗いに入っちゃった……)」

しずく(出てくるまで待とうっと)

72: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 18:23:09.63 ID:tKReChzx
しずく「……」



しずく「……」



しずく「……」

……

しずく(で、出てこない!!)

しずく(あと10分でお昼休み終わっちゃいますよ!?)

しずく(はっ、もしかして先輩……相当具合が悪いのでは……!?)

しずく(中に入って様子を……ってそんなのできないよ!いくら親しき仲といっても……)

しずく(でも本当にもし先輩が苦しんでいたら……)

しずく「………………」

しずく「……」

テクテク   

しずく(……そう、これは偶然。私もお手洗いに行きたいだけ。何もおかしくない)

83: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 18:48:32.11 ID:tKReChzx
しずく「ふぅ……」

しずく(さて……)チラ

しずく(個室は二つを除いて全て空室。そしてそのうちの一つは私……。したがって必然的に先輩はこの隣にいる……!!)

しずく(耳を澄ましたところ排泄音は聞こえない……ならどうして出てこないのでしょう……?)ピト


ハムッ  

しずく(ん……壁に耳を当てたらすこし音が……これは……なんの音?何かを口に……)

モニュ…モグ…

しずく(そ、咀嚼音!?い、いえ、そんなはず……)

ゴクン

しずく(!!嚥下音……もしかして本当に何かを……食べている……?)

しずく(何を……)

しずく「!」

しずく(何を……じゃない。今はお昼休み。何を食べるかなんて分かりきっている……)


しずく(先輩は……この個室でお昼ご飯を食べているんだ)

95: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 19:03:50.07 ID:tKReChzx
しずく(一体何故……?そういうのが流行ってるのかな……)

しずく(声をかけるべき?いやそんな、お手洗いで個室越しにそんなことはマナーというかモラルに……)

しずく(ど、どうすれば……)

キイィィ

しずく「!?」

テクテク

しずく(もしかして先輩……出て行っちゃった!?も~、何も話せなかったよ~)

キ-ンコ-ン

しずく「って休み時間終わっちゃった!?」ガ-ン

しずく(後で……部活動の時に聞こうかな)

グウゥゥ

しずく「う……何も食べられなかった……」

102: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 19:14:18.14 ID:tKReChzx
放課後

あなた(……帰ろう)

ガチャ  

せつ菜「練習の時間ですよー!!」ペカ-

あなた「!?」

ザワ

せつ菜「何故だか今日は猛烈にやる気があって……もう我慢できずに皆さんの教室に呼びに行ってるんです!」

せつ菜「さぁ!あとはあなただけですよ!」

あなた「せっ……いや、私はもう……」

せつ菜「さあ!行きましょう!」クイ

あなた「あっ……!?」

147: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 22:03:21.94 ID:tKReChzx
ガチャ

せつ菜「連れてきましたよー!これで全員揃いましたね!」

愛「お!ぶちょー!」

あなた「!!!!」ビクッ

愛「ちょっ!そんなにびっくりされると愛さんも驚いちゃうよー」

愛「どしたの?そんなに目見開いちゃって、アイだけに」

あなた「……」オドオド

愛(あれ?いつもなら爆笑!って感じなのに……)

栞子「せつ菜さん、はしゃぐ気持ちは大いに分かりますが終業後に校内を走り回るのは私も生徒会として注意せざるを得ないですよ?」

せつ菜「す、すみません。……何故だか、早く全員で集まりたくなって……」

彼方「まあまあ、彼方ちゃんもせつ菜ちゃんの気持ちわかるよ~」

150: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 22:27:59.39 ID:tKReChzx
チョンチョン 
   
あなた「……?」

璃奈「どうしたの?顔色あんまりよくない」

エマ「ホントだ!具合悪いの……?」

果林「あなた無茶ばかりするからお姉さん心配よ」

あなた「っ……」

しずく(先輩、やっぱり具合が……?トイレでご飯をとっていたのもトイレから離れられないくらいだったから……とか……)

歩夢「朝から様子がおかしいの……元気もなくて……」

かすみ「先輩……どうしちゃったんですかぁ……」グス

154: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 22:35:57.50 ID:tKReChzx
あなた「……」

────(あなた視点)────

愛「はぁ……もっと喋ってくんないかな?黙ってるのとかマジで怠いし」

果林「まあいいじゃない、あんまりうるさくても鬱陶しいし」

彼方「口に何かで栓をするってのはどうかな?」

エマ「あ、ならわたしまた協力するよ彼方ちゃん」

璃奈「私も」

かすみ「え~、もうかすみん飽きちゃいました~!なんでこんな部外者に貴重な時間使わなくちゃいけないんですか~?」

栞子「まぁ……別に良いのでは?やりたい方だけで。私は特に興味がないので」

せつ菜「私もそんなことより練習がしたいです!!」

歩夢「……」

159: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 22:58:20.91 ID:tKReChzx
あなた「ぅ……」ウプ

あなた「お゛っ……え゛ぇ……」ビチャ

10人「!?!??!」

歩夢「大丈夫!?」タッ  

サスサス

歩夢「ごめんね……やっぱり具合悪かったんだね……ごめんね……」

あなた「あ……あぁ……!」バッ

あなた「ご、ごめ、ごめんなさい……また部室汚して……」ビクビク

あなた「す、すぐ、すぐにまた綺麗にしますから……すみません……」スッ

愛「!?な、何してんの!?」ガシッ

栞子「な、舐めとろうと……?そんなの衛生上……」

エマ「わ、わたしお掃除道具とってくる!!」タッ

163: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 23:25:43.65 ID:tKReChzx
あなた「あ……あ……」

あなた「あああっ!」ダッ

しずく「先輩!?」

果林「ま、まっ────

タタタ
 
彼方「え、え……?ど、どうしちゃったの……?」オロオロ

せつ菜「明らかにおかしいです、急いで追いかけないと!」

栞子「あの様子……かなり錯乱しているはず……落ち着かせないといけませんね」

愛「ちょっと待って!あの子、まるでアタシ達から逃げるみたいじゃなかった……?」

164: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/22(土) 23:33:35.87 ID:tKReChzx
果林「逃げるって……私たち何もしてないわよ」

かすみ「私も……先輩だけは絶対に怒らせるようなことしてないですよ……」

しずく(先輩以外にはしてる自覚あるんだ……)

歩夢「……あの子の様子もだけど、他にも気になってることがあるの」

璃奈「気になってること?」

歩夢「みんな……昨日って何してた?」

176: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/23(日) 18:06:40.27 ID:XyN3VMfH
彼方「昨日って……う~ん、いつも通りだったような……」

栞子「はい。特に何かがあったというわけでは……」

果林「いくら私でも昨日の記憶くらい覚えてるわよ。昨日は……昨日は──────あら?」

しずく「あ、あれ……?変です、何か……違和感が……」

愛「アタシ……何してたんだっけ……?」

璃奈「……おかしい。明らかに」

歩夢「私、ここ数日のことが何かあやふやで……部屋からごっそり物が無くなってたり、絶対に手放さない大切な物がどこにいったのかも分からないの」

180: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/23(日) 20:27:51.67 ID:XyN3VMfH
かすみ「私も……変です。いつも通りな毎日だったはずなのに、先輩の顔が浮かばないんです。私の日常には先輩がいるのに」

せつ菜「……これは、偶然……ではないですよね」

果林「どういうこと?」

愛「アタシ達全員ここ数日の記憶があやふやって……こんな偶然はない……何か原因があるってことだよ」

栞子「し、しかしそんな非科学的な……

栞子「あっ……」チラ

璃奈「え……なんで私みるの」

181: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/23(日) 20:36:07.15 ID:XyN3VMfH
彼方「……まあ、璃奈ちゃん関連なら記憶がどうとかも納得できるからねぇ」

璃奈「わ、私も記憶が少しおかしくて……あれ、でも私はあの子に……」ズキッ

璃奈「うぅ……」フラ  

愛「!りなりー!!」ダッ

ギュッ

愛「大丈夫!?」

璃奈「ありがとう愛さん……うん。大丈夫。ちょっとくらっときただけ」

璃奈「でも今ので確信は持てた。私には……私たちにはなんらかの記憶操作がされている」

9人「!!」

183: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/23(日) 21:39:29.87 ID:XyN3VMfH
歩夢「そ、それって……」

かすみ「戻せるの!?」

璃奈「わからない……一体どういう理由で記憶が操作されたのかもわからないし……ただ……」

璃奈「ここ数日、何があったか調べることはできる」

愛「!!ほんと、りなりー!?」

璃奈「うん。この学園全体とあの子の部屋には私特製のカメラが至る所に設置してある。そのカメラのデータを見れば……」

歩夢「は、早くみよう!!あの子がああなった理由、知らないと!」

栞子「では私は視聴覚室でスクリーンの用意をしてきます!」タタ

192: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/23(日) 22:12:49.87 ID:XyN3VMfH
ジジジジ

愛『はいどーーん!!』ドン!

あなた『わっ……!?』グラ

バタン 

愛『ぷっ……み、みたカリン!ちょーっと押しただけでこんなに吹っ飛ぶ!?』

果林『嘘でしょ……?どれだけ体弱かったらそうなるのよ』フッ

果林『わざとなんでしょ?そうやって大袈裟にすれば許されるとでも思ってるんじゃないの?』ゲシゲシ

あなた『ち、ちが……』

果林『……なに?私に口答えするの?』ギロ

あなた『あっ……!?そ、そんな

果林『だったら証拠見せて……よ!』ブン

ドガッ

あなた『う゛あ゛っ゛』ゴロン

愛『あはは!すご!サッカーボールみたいじゃん!!てかカリン結構足の筋肉すごいね!』

果林『まあ……モデルにとって脚は大切だから……スクールアイドルになってからはもっと鍛えるようになったし』

果林『それにしても……ふふ、なんだ。ほんとうに軽い身体ね。ボールより気持ちよく飛んだじゃない』


あなた『あっ……がっ……ぅぁ……』ピクッピク 


ジジジ  



愛「…………………………は…………?」

果林「なによ……これ……」

193: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/23(日) 22:25:59.15 ID:XyN3VMfH
歩夢「愛……ちゃん……?」

愛「ち、違う!違うよ歩夢!アタシは、アタシはこんなこと……!!」

エマ「そ、そうだよ。愛ちゃんがこんな……果林ちゃんも……だよね?」

果林「決まってるでしょ!!?私があの子にするわけないでしょ!?」

エマ「だ、だよね……だって


エマ『あー!果林ちゃん!ダメだよ!部室汚しちゃ』

エマ「え……?」

エマ『私言ってるよね?ゴミはちゃんとしたところに捨てようって』

果林『え、エマ……』

エマ『ほらみてよ。胃液出ちゃってる……部室では暴れちゃダメだよ果林ちゃん』

果林『ごめんってば……まさかこんなに吹っ飛ぶとは思わなかったのよ』

196: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/23(日) 22:52:27.43 ID:XyN3VMfH
エマ「ぇ……ゴミ……わたし……が……?」

エマ「Non……Non……」ブツブツ

ジジジ

彼方『は~い。今日は彼方ちゃん特製の〝シチュー〟で~す』

彼方『あなた〝だけ〟の為に作ってきた特別メニューだよ~食べて食べて~』

彼方「!?な、何してるの……?そ、そんなの……」ガタッ

かすみ『うわぁ~、いいなぁ~先輩。彼方先輩の特製お料理食べられるなんてラッキーだなぁ~笑』

あなた『ゃ……だ……』

彼方『何言ってるの?世の中には食べられなくても食べれない子がたくさんいるんだよ?』

彼方『果林ちゃ~ん、エマちゃ~ん』

果林『仕方がないわねえ』ガシッ

エマ『好き嫌いはダメだもんね』ニコニコ ガシッ

彼方『というかこのままだと部室の匂いおかしくなっちゃうし早く完食してね。はい、あ~ん』

彼方「やめて!!やめてよぉ!そんなの……そんなの料理じゃない!やめて!!!」タタタ

ガン!!

栞子「か、彼方さん!落ち着いてください!スクリーンですよ!?」

201: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/23(日) 23:12:48.07 ID:XyN3VMfH
ジジジ

しずく「ん~~っぺっ」プッ

ペチョッ  

しずく「はい」

あなた「……?」

しずく「?なに惚けてるんですか?ご飯の時間ですよ?」

あなた「えっ……ご、ご飯って……」

しずく「よかったですね~。私今日すごくおいしい物食べたので私の中から分泌されたそれ、栄養価高いと思いますよ♪」ニコ

あなた「……」

しずく「……どうしたんですか?せ~んぱい♥︎」


しずく「はやくしてくださいよ」

あなた「!」ビクッ

あなた「はい……」ペロ

ピチャ……ピチャ

213: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/23(日) 23:38:37.50 ID:XyN3VMfH
テク……テク…

あなた『う……うぅ……///』

しずく『もう、なに恥ずかしがっているんですか?』

あなた『だ、だって……こんな……』

しずく『コート着ているんだから大丈夫ですよ。……急に私が剥ぎ取ったりしなければ、ですけど♥︎』

あなた『!?お、おねがい……それだけは……』

しずく『どうですかね~。それは先輩の態度次第ですよ』

カチッ

あなた『んっ……やぁ……///』ブル

しずく『ほら、そんな反応してると注目浴びてバレちゃいますよ?バレずに校内一周できたら終わりですから』

しずく『あとそのコートもライブで使うやつだし気に入ってるので汚さないでくださいね?汚したら……』

しずく『……ふふ♥︎』



しずく「……違う、違う違う違う!!こんなの、私じゃない!!」

242: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/24(月) 21:16:33.75 ID:merq/T6N
しずく『うわっ……ちょっともう、水溜りができてるじゃないですか』

ズボッ 

あなた『!!?!?』

トロ-

しずく『あはは、すご~い。まるで糸みたい』ニコニコ

しずく『……なんだか、私もちょっと……』モジモジ

しずく『ほら、早く吸い出してください。私の服が汚れちゃうじゃないですか』

あなた『はい……』


歩夢「い、いやぁ!!!」

しずく「あ……あぁ……」ガク

247: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/24(月) 21:33:12.43 ID:merq/T6N
ジジジ

ジュウウウゥ  

あなた『あっ……!つぃ!!』ジタバタ

愛『ちょっと!暴れないでよ!せっかくのもんじゃが落ちちゃうじゃん!別にどの道食べないけど』

かすみ『愛先輩かすみんもうお腹ぺこぺこです~』

愛『はいはい、かすかすたちの分はちゃんとホットプレートで作るから』

かすみ『もんじゃの時にかすかすとか言わないでください!』

愛『ほーら、君も遠慮しないでね』ピト

ジュウウウウウ

あなた『っ゛っ゛っ゛っ゛っ゛っ゛っ゛あ゛』
 
ガチャ  

栞子『あ、愛さん!?』

248: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/24(月) 21:39:44.98 ID:merq/T6N
愛『お、しおってぃーやっときた!今もんじゃ焼いてるの!』

栞子『許可なしに部室でプレートを使うだなんて危ないですよ!?もう……』

栞子『ですが愛さんなら取り扱いは心配ないはずなので今回は問いません』

かすみ『そんなこと言ってしお子も食べたそうな顔してるじゃん』ニヤニヤ  

栞子『そ、それは……///』


栞子「なにを……しているんですか……?」

栞子「そこで!目の前で大切な方がそんな目に遭っていて何をしているんですか!?」

栞子「私が生徒会長になったのは生徒全員の幸せを願って……なのに何故……そんな苦しんでいる生徒を目の前にして……そんなに笑っていられるんですか……」


栞子『ふふ、こんなに大勢でホットプレートを囲うなんて初めてです』


あなた『……!…!…………!…』ピクピク

あなた『…………………………』シ-ン

256: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/25(火) 01:06:10.02 ID:+ygShCNh
ジジジ

せつ菜『あの……どいてくれますか?視界に入られると練習に力が入らないので』

あなた『ご、ごめっ……

かすみ『せつ菜先輩!こーゆー時は何か罰を与えないとだめですよ』

せつ菜『かすみさん!!』

かすみ『ん~例えば~』ヒョイ

あなた『あっ……!!』

かすみ『このバッグの中から何か捨てるとか~』ゴソゴソ

かすみ『ん?なんだろこれ……USB?』

あなた『そ、それは……やめて……!私の、大好きな……(大好きなみんなとの思い出が詰まってる……やつで……)』

257: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/25(火) 01:14:08.70 ID:+ygShCNh
かすみ『ま、これでいっか』グシャ

あなた『──────』

かすみ『ま、かすみん優しすぎるので一個だけにしてあげますけど今後邪魔したらもっと……ってあれ?なんで気絶してるの?こわ……』

せつ菜『流石ですかすみさん!!すごく効果的な罰ゲームですね!』ペカ-

せつ菜『ですが正直私は関わる……というか触れるのも嫌なので罰についてはかすみさんにお任せしてもいいでしょうか?』

かすみ『むふふ……しょうがないですねぇ、任せてください!』ポン


せつ菜「…………………………………」

かすみ「ちがうちがうちがうちがうちがう」ブツブツ

258: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/25(火) 01:18:25.34 ID:+ygShCNh
あなた『こ、これ……みんなの新しいソロ曲作ったの……』

あなた『部長じゃなくなったっていい!だけどこれは渡したくて……!』

かすみ『いりませ~ん」ポ-イ

あなた『あっ……!あぁ……っ!!』

かすみ『それなのにあなたなんかの曲いると思います?笑』

あなた『……』サァ-


かすみ「あ、あぁ……あああああああ!!!!!!!」

かすみ「ああああああああ!!!!」ガリガリガリ

262: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/25(火) 01:26:16.20 ID:+ygShCNh
ジジジ

歩夢『ねぇ』

あなた『!!あ、歩夢ちゃん!?なにかな』

歩夢『話しかけるの心底嫌だけど……もうやることこれだけだから』

歩夢『はやく引っ越してくれないかな……?』

あなた『………………』


あなた『…………………ぇ?』

歩夢『あなたなんかと幼馴染ってくくりで一緒にされるのが本当に苦痛なの。今こうして目の前にいるだけで気持ちが悪くてどうしようもないし……』

歩夢『あと名前呼ばないでって言ったでしょ?そんなに私をいじめたいの?』

あなた『ぁ……ぇ……』

歩夢『部屋の中のあなたと関係する物ようやく全部捨て終わったからあとは引っ越してくれればスッキリするんだよね』

歩夢『はやくしてね』

















歩夢「──────────」

296: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/25(火) 23:36:59.99 ID:+ygShCNh
歩夢「捨てた……?」

歩夢「私が……あの子との……」

歩夢「嘘だよ、そんなの、絶対……うそ、うそうそうそ……」テクテク  

ズイ  

歩夢「璃奈ちゃん」

璃奈「!」ビクッ

歩夢「……嘘なんだよね」

歩夢「この映像全部、璃奈ちゃんの作りもの。現実じゃない。クオリティは凄いけど璃奈ちゃんならできても不思議じゃないよね」

かすみ「!そ、そうですよ!!私が、こんなこと……だよね!?りな子!」

璃奈「……」

愛「……どうなの?」

297: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/25(火) 23:55:02.25 ID:+ygShCNh
璃奈「……歩夢さん、部屋から物がごっそり無くなってなかった?」

歩夢「……」

璃奈「……つまり、そういう……」

歩夢「っ!そんなわけない!!私が……するわけないの!!」

ジジジ

ポイッ 

かすみ『あ!歩夢先輩家庭ゴミを部室に捨てないでください!』

歩夢『ち、違うよ……ちょっとバッグ整理してたら奥から出てきたの。小さいし、いいよね?』

かすみ『……まぁいいですけど……せっかくどうこうかいの邪魔な粗大ゴミがなくなったんだから綺麗な部室でいたいですからね』

歩夢『うん、そうだね』ニコ


歩夢「……」ゾッ

バッ

タタタ 

歩夢「……」

ゴソゴソ

歩夢「!!………」

歩夢「これ、は……」

298: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/26(水) 00:05:48.42 ID:4SCNTxwl
~~~   

レロレロ

あなた「おっ!?」チュポン  

あなた「うおー!?」

歩夢「どうしたの?」

あなた「見て歩夢ちゃん!当たり!」

歩夢「わっ!凄いね!よかったね」ニコニコ

あなた「初めて当たったよ……」

歩夢「ふふ、小学生の時当たるまでアイス食べまくるぞーって言ってお小遣い全部使っても出なかったってことあったもんね」

あなた「うん……もう私は一生出ないもんだと思ってた」

歩夢「おめでとう」

スッ

歩夢「?」

あなた「あげる。歩夢ちゃんに」

歩夢「ええ!?でもせっかくの……」

あなた「いいんだ。当てることが目的みたいなものだったし。これで好きなアイス食べてよ」

あなた「歩夢ちゃんにはこのくらいじゃ何も返せた気がしないけど……ちょっとは運気乗ってると思うよ!」ニコ

歩夢「!!……うん!私、大切にする!絶対に!!」

あなた「いや、引き換え……ま、いっか」

~~~

歩夢「あ……あぁ……」プルプル

スンスン

パロ……

歩夢「────……」

歩夢(匂いも、味も……間違いない。これはあの子のくれた……)

歩夢(そして、映像通りこれがゴミ箱に入っていたということは……つまり……)


ガク


歩夢「あ……あぁ……」


歩夢「ああぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!」

306: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/26(水) 01:09:08.25 ID:4SCNTxwl
ジジジ

あなた『これとか一体なんのスイッチなんだろ?あはは、発 したりするのかな?』

璃奈『あ!待ってそれは────

ポチ

璃奈『あっ……!!』

あなた『え?』


璃奈「────!!」サアァァ

璃奈「あ……あれ……は……」


愛「……りなりー、今の映像であの子が押したのって……なに」

319: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/26(水) 21:03:13.08 ID:4SCNTxwl
璃奈「……好感度反転スイッチ」ボソ 

璃奈「効果は、押した者を対象に全ての人間の好感度が文字通り反転するというもの」

9人「──────」

彼方「は……?」

しずく「何言ってるの……璃奈さん……」

かすみ「……意味わかんない。なんで、なんでそんなの作ったの……」

璃奈「ち、違う!作るつもりなんてなかった!他のものを作る過程で出来てしまったもので……!」

エマ「なら、その時点で壊せばいいよね」

愛「……壊せないよ。偶然とはいえ、自分で作り上げたものを簡単に壊すことなんて……理系のアタシはちょっとは分かるよ」

愛「……でも、アタシもかすみと同じ気持ちだよ……意味わかんない」

栞子「……映像を見る限り、あの方自身が押したので、全ての責任が開発者にある……とは……言えませんが」

栞子「ですがそれは子供がラムネと薬物を間違えて摂取してしまうようなもので……身近にそのような危険物を保管していたという点は……」

璃奈「……」

323: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/26(水) 21:27:50.33 ID:4SCNTxwl
果林「嘘でしょ……?私と、あの子との思い出がたったそれだけで壊れるなんて……」

果林「もしかして私だからって適当なこと言ってるんじゃないの!?そうよ!常識的に考えて人の頭を変えるなんて無理よ!」

璃奈「……ごめ──

せつ菜「謝らないでください!!!!」

璃奈「!?」ビクッ

せつ菜「謝るくらいなら……戻してください……」ポロポロ

せつ菜「全部……」ポロポロ

璃奈「……」


歩夢「────返してくれるの?」

璃奈「え……」

329: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/26(水) 21:52:29.59 ID:4SCNTxwl
歩夢「璃奈ちゃんは凄いもんね。こんな凄い物が作れるんだもん」

歩夢「璃奈ちゃんが凄いのはわかったから、安心したよ」

歩夢「全部、元に戻せるんだよね。あ、時とか戻せたり……実は全部機械が見せてる夢とかなんでしょ?すごいなー」

璃奈「……」

歩夢「でも大事な物だから、ちゃんと返して欲しいな」ニコ


璃奈「……できない。私には起こしたことをどうにかするものは」

璃奈「あの子にしてしまったこと、傷つけたことも、放った言葉も、奪ったものも、消したものも、全部……」

璃奈「ごめんなさい……ごめんな……さい……」ポロポロ

337: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/26(水) 22:42:44.24 ID:4SCNTxwl
ジジジ

ガチャ

あなた『……』

10人「!!」

テクテク 

歩夢「あの子の……家だ」

あなた『……』ヌギヌギ

しずく「な……!?」

彼方「あ、あぁ……」

シャアアアアアア

あなた『っ……!!……やっぱり火傷には効くなぁ……』

あなた『でも背中剥かれた後のシャワーよりはまだ耐えられるかな……』

あなた『っぅ……』

愛「っはぁ……はっ……はっ……!!」クラ

341: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/26(水) 22:57:32.06 ID:4SCNTxwl
チャプ……

あなた『……』

あなた『う……うぅ……』ポロポロ

あなた『もうやだ……もうやだよぉ……』


あなた『……』スッ

カチャ

栞子「なっ……!?」

あなた『剃刀……これでも大丈夫かな……』

歩夢「うそ……」

歩夢「やめて!!やめてやめてやめて!!おねがい!!まって!!」ガッ

あなた『……』ソ-ッ

歩夢「あ、ああああああ!!やめて!!」

かすみ「────」クラ

343: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/26(水) 23:52:43.21 ID:4SCNTxwl
ピロン

あなた『!?』ビクッ

あなた『あ……ランジュちゃんからだ……』

あなた『ふふ、なにそれ』ニコニコ

カタ

エマ「……あぁ、よかった」ヘニャヘニャ

エマ(ううん、全然良くないよ。あの子は、今自分の意思で……)

エマ(そんなことをするまで追い込んだのは……他でもない、わたしたちなんだ……)

愛「あ、ああ……」ショワアアア

璃奈「わた、私は……こんなこと……」ガクガク

彼方「……少し間違えたら、私たち全員殺人者になるところだった……ね」

346: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/27(木) 00:10:40.42 ID:siknPQvC
プチプチプチ

あなた『湿布と絆創膏、包帯巻いたら寝ようっと……電話したいけど寝不足で目つき悪くしたら殴られちゃうし』

モゾモゾ    

あなた『…………』

あなた『……すぅ』

 
せつ菜「……こんな、毎日を送っていたんですか……?こんな、これでは……」

しずく「……首から下は目に見える場所以外ほぼ全てに何かしらの跡が……(胸も、お臍も……   のピアスもきっと、私が……)」



351: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/27(木) 00:26:16.14 ID:siknPQvC
果林「……あの子のカラダの疵の半分くらいはきっと……私がやったんでしょうね」

果林「一目でわかるわ……消えることがないような疵が多々ある、ということが」

果林「……女の子にとってそれがどれだけ辛いかなんて言わなくてもというレベルよ。許されることじゃない」

果林「……謝って済むことじゃない。でも謝らないといけない。だけど私たちはそのことを覚えていない」

果林「……覚えていないことを謝るだなんて……そんなこと……」

栞子「……」

栞子「その、私たちの記憶を戻すことはできない……のですよね?」

璃奈「……でき、ない」

かすみ「い、いや!!私は……私は思い出したくなんかない!!この手で……先輩をいじめてた記憶なんていらない!!」

しずく「かすみさん……」

376: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/29(土) 12:20:39.06 ID:YmcO/zXE
かすみ「あんなの……私じゃない!!りな……りな子のせいで……!!」

璃奈「……」

せつ菜「……ですがその……発明品の効果が好感度反転というものなら、性格の根っこの部分は変わっていない……ということですよね。なら……私たちは……」

栞子「……憎む者には、あのようなことをしてしまう……そういう人間、ということになりますね」

愛「……違う、アタシはそんなこと……」

エマ「……そうなの、璃奈ちゃん」

璃奈「あくまで……変わるのは好感度だけ(手元にあれば詳しく調べられるけど……もう、見たくもない)」

かすみ「ち、ちが!私はやらない!いくら嫌いな人でもあんな……酷いことしない!!」

彼方「……いつも悪戯とかで困らせようとしてるし、そうでもないんじゃない」

かすみ「!!」

果林「……彼方」

彼方「……ごめん。私もちょっと整理がついてなくて」

10人「…………」

377: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/29(土) 12:49:54.91 ID:YmcO/zXE
かすみ「わ、私は……先輩を探します。事情を話せば、きっと先輩だって分かってくれます」タタ  

しずく「あっ……!かすみさん!」

愛「事情を話すって……無理だよ……顔を合わせるのも、もう……」

エマ「あんなことしておいて……どんな顔すればいいの……わからないよ……」

璃奈「……」

エマ「……いいよね、璃奈ちゃんは。直接顔を合わせるの必要もなくて」

璃奈「っ……」

エマ「……ごめん。わたし、出るね。今ここにいたら……どうにかなっちゃいそうだから」テクテク

バタン

381: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/29(土) 13:24:35.50 ID:YmcO/zXE
……

あなた「あ……あぁ……」ガタガタガダガタ

あなた(こ、こわい……こわいこわいこわいこわい!)プルプル

ガチャ

「でさ~」

「それほんとー?」

あなた「!?!!?」ビクッ

ガタガタガタガタ 

あなた(ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……)  

あなた「…………」

あなた「う゛っ゛……ん゛げ゛……」ビチャビチャ

「わっ!?なに!?」

「こら、具合悪い子いるんでしょ……ごめんねー、すぐ出てくから」

テクテク

バタン

あなた「はっ……はっ……っく……はぁ……」

あなた「…………………」ガタガタガタガタ

385: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/29(土) 14:41:05.76 ID:YmcO/zXE
ジャ-  

あなた「……」

かすみ「せ……先輩!!」

あなた「!?な、中須さん……」

かすみ「っ……い、嫌です!名前で呼んでくださいよぉ……」

あなた「え……あ……」

かすみ「かすかすでもいいですから……お願いします……」

あなた「……」

かすみ「その、違うです先輩。私が変なことしちゃったのは私の意思じゃなくて……」

あなた「……」

かすみ「だから……」

386: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/29(土) 14:53:13.51 ID:YmcO/zXE
かすみ「戻ってきてくださいよぅ……部長の先輩がいないと私たち……私は……」

あなた「………………」

あなた「……もう私は部長じゃないよ」

かすみ「えっ……」

あなた「……中、かすみちゃんが栞子ちゃん達と手続きして追い出したんじゃない」

かすみ「ち、ちが!それは……」

あなた「もう私は部長でもなんでもないんだから……戻れないよ」

あなた「……戻ったところで、もう私には何もできないから」

あなた「……本当にもし、みんなが元に戻ったんだとしたら代わりに伝えておいてほしい」


あなた「『ごめんなさい。でももう私はみんなと歩いていけない』……って」

あなた「……それじゃあ」


テクテク


かすみ「ぁ……」ガク  

ペタン

かすみ「ぅ……ぁ……」


かすみ「ああぁ………ぁあああああああああ!!!!」

393: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/29(土) 16:00:11.54 ID:YmcO/zXE
……

璃奈「……」

~~~

栞子「……提案、なのですが」

栞子「今日は……全員、早退しませんか?生徒会長の私が言う言葉ではありませんが……」

栞子「一度、一人になって考える時間が必要かと」

果林「……そうね」

愛「……璃奈。カメラの映像ってコピーできる?」

璃奈「え……う、うん」

愛「思い出せないなら……もう映像に頼るしかないよね。……こわい、けど……知らないと、あの子に……」

璃奈「…………わかった。すぐに、コピーする」

カタカタ    

400: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/29(土) 18:11:09.05 ID:YmcO/zXE
ジジジ

愛『よっと』

バキッ

あなた『……』

愛『あ、まーたのびちゃった。りなりー、お願い』

璃奈『うん』カチッ

ビリビリビリビリ

あなた『あああああああああ!!?!?』ショワアアァ

あなた『はぁ……はぁっ……お、おながい、もう、らくに……らくにさせ

璃奈『えい』カチ

ビリビリビリ

あなた『ん゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!』ガクガクガク

愛『するわけないじゃーん、楽しくないし。りなりーが君の脳に埋めたチップのおかげでもう気絶もさせないからずっと遊べるんだもん、お得じゃない?』

璃奈『次はこれを飲ませる。これを飲めば神経が何十倍も敏感になり微風レベルでもたまらない痛みが襲うはず』

愛『うっわ、それで気絶もできないとかエッグいコンボじゃん』

璃奈『えへへ』ニコニコ

404: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/29(土) 18:32:54.98 ID:YmcO/zXE
璃奈『後こっちの薬も……』ニコニコ


璃奈「……なに、これ……」

璃奈「しらない……こんな顔……」ペタ……

璃奈「しらない……しらないしらない……」ペタペタ

璃奈(だけど画面の向こうの私は確実に私のできない……〝笑顔〟をすることができていた)

璃奈(あれだけ悩んで、みんなのおかげでちょっとずつ、ちょっとずつ笑顔の形を掴んでいた……のに)

璃奈(こんなことをするだけで、笑顔になれるだなんて……知りたくなかった)


璃奈「……私は、何のために、いままで……」

キョロ

璃奈「!!!」

 ふと、部屋に置いてある鏡に写った自分の顔と目があった。鏡の向こうの私は、あいも変わらず無表情で、人形みたいだった。

璃奈「っ!!」

ヒュッ

パリイイイン!!

璃奈「……嘘つき。本当はとっくに表情なんて作れてるのに」

璃奈「……せめて……悲しい、とか苦しいって顔をしてよ……」


璃奈「あ……あぁぁ……」


 そして私は、今後一生表情を作ることはできなかった。しようともしなかった。

406: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/29(土) 19:13:56.06 ID:YmcO/zXE
……

ガサガサ  

ゴソゴソ   

ガサガサ

歩夢「………ない」

歩夢「なにも……ない」

歩夢「あの子の写真も、貰ったものも、思い出の品も……何も……」

スッ   

歩夢「残ってるのは……この、当たり棒たったの一本だけ……」

歩夢「私とあの子の十数年間の思い出が、たった……これだけなの……?」

歩夢「……あはは」

歩夢「あはははははは!!ふふ、ふふふふふふ」

歩夢「ぷっ……ひっ、はははははは」ゲラゲラゲラ
 
サスケ「ピ、ピキィ……」

412: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/29(土) 20:26:54.66 ID:YmcO/zXE
しずく「なに……これ……」

しずく(私の部屋のクローゼットから、大量の写真と、その……所謂、大人のオモチャなるものが出てきた)

しずく(写真の内容は、ほとんどが先輩で、どれもとても口には出せないような姿をしていた)

しずく「違う……私は、こんなこと、こんな恥ずかしいことはしない!!」

黒しずく「本当にそう?」

しずく「!!」

黒しずく「璃奈さんが言ってたじゃない。反転するのは好意だけだって。何も 癖が変わるわけじゃないんだから」

黒しずく「つまりあなた《私》は元からこういう   なことが大好きで、人を辱めることに愉悦を感じる変  乱女ってことなのよ」

しずく「違う!違う違う!!私は先輩にそんなことしたくない!むしろされたい方なはずなの!!」

黒しずく「……みっともない。自分をもう隠さないって決心したんじゃなかったの?」

しずく「黙って!」

黒しずく「私がこんな変な仮面つけてるのだってあなたの深層心理が

しずく「うるさい!!」ドン!!

しずく「……」

しずく「……そう、最初から演技だった。演技だったんだ……」

しずく「そう言えば、先輩だって私のことを許してくれる……理解ってくれる……」

しずく「ふふ、ふふふ」

オフィーリア「くぅぅん……」

432: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/30(日) 00:52:34.33 ID:Fyspp8jV
ガチャ

遥「ただいま~」

遥「ってええ!?お姉ちゃん!?何で台所こんなに散らかってるの……?」

彼方「あ……おかえり遥ちゃん」

彼方「……ごめんね。ご飯、作れなかったんだ。遥ちゃんは出前頼んだからそれを食べてね」

遥「作れなかったって……お姉ちゃん……?」

彼方「……台所に立つと、手が震えて、頭が真っ白になって……何もできなくなるの。食材を切るのも、炒めるのも煮るのも全てが怖くて……」

彼方「……もう、誰かのために料理をすることなんて私にはできない。私には許されないの」

遥「で、でもそこにちゃんとした一品あるよね!?いつものより形はちょっと歪だけど私のより全然綺麗だし、味だって……」スッ  

パク

遥「!?」

彼方「……やっぱりおいしくないよね。無理しないで遥ちゃん。ぺってして。それは私が食べるから」

遥「お、お姉ちゃん……これ……」ウルウル  

彼方「……知識は残ってるから、震える体で作ったらそうなったよ。見た目はおかしくはないけど……やっぱり味もダメだね」ヒョイ  

モニュモグ

彼方「……」ゴリ、バキ

遥「お、お姉ちゃん!?だ、ダメだよ!その……気持ち悪くない!?無理しないで食べなくても……」

彼方「ううん。平気だよ。食材を無駄にしちゃいけないし……それに」



彼方「味なんて感じなくなったから」

444: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/30(日) 10:13:59.75 ID:Fyspp8jV
愛「あ……ああ……」プルプル   

愛「ち、ちが、ちがうの……ごめんなさい、ゆるして、ごめんなさい……」

ガチャ

美里「愛ちゃん?帰ってたの……ってどうしたの?そんな布団に潜り込んで……雷は落ちてないよ?」

愛「おねーちゃん……」

美里「具合悪い?大丈夫?」

愛「……うん」

美里「そう。ならよかった」ニコニコ

美里「今日は愛ちゃんのお誕生日だから下でみんなたくさんのご馳走用意してるから楽しみにしててね♪」

愛「え……?誕生……日……?」

美里「え!?もしかして忘れてたの!?」

美里「ふふ、でも愛ちゃん自分の誕生日より友達の誕生日の方が気にしてそうだし……とにかく、期待しててね♪おばあちゃんも元気そうに準備してたよ」

美里「いつも愛ちゃんは良い子だから、今日は奮発するって言ってたから凄いのが出てくるんじゃないかな」

愛「──────」

美里「それじゃあまた後でね」

ガチャ

愛「……は、は」

愛「なにが……なにが誕生日だよ……」

愛「一番、近くで……祝って欲しかった子は……いないっていうのに」

愛「それも全部アタシが……」

愛(そうだ……全部アタシが悪い。あの子に疵を付けたのもアタシばっかりだし……そもそもアタシが日頃から璃奈をちゃんと見てればあんなモノを作られることもなかった)

愛(全部……全部アタシだったんだ)

愛「…………………」フラ

カララ

ヒュウオオオオオオ



ドチャッ

456: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/30(日) 11:55:44.14 ID:Fyspp8jV
果林『顔はやめておきなさいよ。面倒なことになるから』

愛『え~?そこら辺はほら、しおってぃーからりじちょーとかに揉み消して貰えば良くない?』

栞子『流石にそこまではできませんよ……素直に果林さんの言う通り服の下に隠れるところにした方がよいのでは?』


果林「……」

果林(醜い、醜い……これが私なの……?)

果林(人の身体を傷つけることに一切躊躇がない……それどころか、明らかに……楽しんでいる)

果林(そして保身の為に馬鹿のくせに少し考えた立ち振る舞いをしてホントに……醜い)

果林「…………ふふ」

果林(謝る?何をふざけた考えをしていたんだろう、私は……)

果林(罰が必要ね……私に相応しい罰が……)

スッ

 
カチカチ

シュボッ


果林「刻むのと炙るの……どっちがいいかしら……?」


果林(こんなことで許されるわけはない。だけど、少なくとも────もうこれで私が表立つことはできなくなる)

果林「……ざんめーよい」

果林(前に……キミが私の顔を綺麗だって褒めてくれたの凄く嬉しかった。でも、もうキミは私のことなんて見たくもないでしょう……)

果林(だから……もう未練も何もないわ)

470: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/30(日) 15:02:14.71 ID:Fyspp8jV
ペラ    

『おねえちゃん、おげんきですか?わたしたちはみんなげんきです!きょうはみんなでおうたもうたったのでおくります!どうこうかいのみんなとみてね!』

『つぎのらいぶもたのしみにしてます!』


エマ「う……うぅ……」グス

ポロポロ

エマ「ごめん……ごめんなさい……わたし……もう、ダメだよ……」

エマ「もう……誰かをポカポカさせることはできない……歌えないよ……」

エマ「わたしは……」

エマ「ごめんなさい、ごめんなさい……」ブツブツ

エマ「ごめn──────

エマ「……!?……!!」パクパク

エマ(えっ────?声が────出ない……)

エマ「……」パクパク

エマ(あはは。そっかぁ。そうだよね……やっぱり神様はちゃんとわたしたちのことみていてくれてるんだね)

エマ(歌えない、じゃない。歌う資格がないんだ。だから私からいらないものをとってくれたんだ)

エマ(ありがとう神様。……もう一つ我儘を叶えてるくれるのなら、わたしを──────)

485: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/30(日) 18:06:50.50 ID:Fyspp8jV
栞子「……」

栞子(私は……一体何の為に生まれてきたのでしょう)

ポツ……

ポツポツ

ザァ-ッ

栞子(由緒ある家系に生まれ、不自由なく育ち……恵まれていた。それ故に、祝福を授かった自分は他人をも幸せにする義務があると思っていた)

栞子(だけど、同好会のみなさんと……スクールアイドルを通してそれは間違いであったと気付いた)

栞子(他人の意思を尊重せず、自身の価値観を押し付けてしまう……それは幸せとは呼べない)

栞子(苦手だった姉さんと同じことをしていたのだと……みなさんのお陰で目が覚めました)

栞子(だから私は、相手と寄り添って幸せにしたい……そう思うようになった。その為にスクールアイドルとして努力してきた、なのに……)

栞子「……私は、私が一番幸せを望んでいるあの人を……突き放してしまった」ボソ

栞子(好感度が反転?そんなことは関係ない。私はどんな人間でも、たとえ嫌っていようとも他人のことを思える人間だと……信じていた)

栞子(私が止めなければいけなかった)

栞子(この目の届くところで、あの方に不幸を味合わせてしまった。それどころか、加担まで……)  

薫子「ちょ!?栞子、何してんの!?こんな雨の中縁側で……風邪引くから早く引っ込まないと」

栞子「姉さん……」

栞子「……前までの私なら、家のことは自分で背負わなければならないと思い、言えませんでしたが。もう姉さんには遠慮しないと決めたので言いますね」

栞子「この家のことは……任せました」

薫子「は?あんた何言って……」

栞子「目の前の不幸すら見過ごしてしまうこんな目──────いりませんね」スッ  

薫子「待って!あんた何して──────

ゴシュッ!

ザアアアアアアアアアアアア

493: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/30(日) 19:44:57.08 ID:Fyspp8jV
あなた「せつ菜ちゃん……」ダキッ   

せつ菜「!?は、恥ずかしいですよ……///」

せつ菜「みなさん、見ていますし……」

あなた「そんなの関係ないよ。私はせつ菜ちゃんしか見てないし……せつ菜ちゃんは私のことだけ見てくれないの?」

せつ菜「!!そんなことありません……!!私は、あなただけにしか……」

あなた「じゃあ周りなんて関係ないよ。……んっ」チュッ

せつ菜「!!?!?!?///」

せつ菜「……ん」チュル

あなた「せつ菜ちゃん……せつ菜ちゃん……すき、すきだよ……」

せつ菜「私も……大好きです……いえ、それ以上に……あなたのことを……」

あなた「せつ菜ちゃん……」

せつ菜「……」シュル

菜々「……今は、菜々って呼んでほしい……です///」

あなた「っ!菜々ちゃん!」ダキッ 

497: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/30(日) 20:06:50.64 ID:Fyspp8jV
中川母「菜々……?」

菜々「菜々ちゃん、菜々ちゃんからも抱きしめ返してほしいな……」

菜々「は、はい……///」

菜々「うぅ……恥ずかしいです……///」

菜々「でも菜々ちゃんの温もりをしっかり感じられて……私は好きだよ」

菜々「……あなたも、あたたかいです……」

中川母「な、なに……やってるの……?」

菜々「その……もっとくっついてもいいですか……?」

菜々「もちろん。おいで」

中川母「菜々!」ガシッ

菜々「……お母さん?」

菜々「あれ……あの人は……あれ……」

菜々「あ……あぁぁ!!」

中川母「!?」ビクッ

菜々「……」スン

菜々「あ!もう、急にいなくなるからびっくりしましたよ」

菜々「ごめんごめん!菜々ちゃんを驚かせようと思って」

菜々「うぅ……寂しいです。ひどいです」グス  

菜々「わーっ!ごめん、菜々ちゃん!」

菜々「もう……絶対離れないでください」

菜々「あはは、当たり前だよ。菜々ちゃんから絶対に離れないよ」


中川母「な……な……?」ガクガク

502: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/30(日) 20:48:46.58 ID:Fyspp8jV
ブ-ブ-

ブ-ブ-

ブ-ブ-

あなた「……」

テクテク

あなた「っ!」ブン!

バキッ

シ-ン

あなた「……」

あなた「……zzz」

504: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/30(日) 20:59:42.89 ID:Fyspp8jV
二週間後


チュンチュン 

あなた「……」ガバッ

あなた「……学校……」

あなた(……二週間……か……)

あなた(かすみちゃんにああ言っちゃったけど……)

あなた(やっぱりみんなと直接話した方が……いい、よね……)

あなた(大丈夫。家の中で一人、外との連絡も取らないで一人でゆっくり整理したからちゃんと……は、話せるはず)

あなた「……うぷっ」

タタタタ


ガチャ

ビチャビチャビチャ


あなた「はぁ……はぁ……、行こう」

507: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/30(日) 21:08:00.29 ID:Fyspp8jV
ガラ  

あなた「……」

ザワ……

ざわ……

あなた(え、なに……みんな、私の方見て……)

ザワザワ    

タタタ

ダキッ

あなた「ひっ!?」ビクッ

「無事でよかった~!」

あなた「え……ぶじ……?」

「スクールアイドル同好会の部長でしょ?だから私たちクラスでずっとあなたが心配だったの、あなたまで────って」

あなた「え、っと……ご、めん。ちょっと意味が……」

「!!……もしかして、知らなかったの……?」

あなた「な、何を……」

「……ごめん。私から言うことじゃないよね」

あなた「え……?」

510: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/30(日) 21:19:00.24 ID:Fyspp8jV
テクテク

ガラ

あなた「あ……歩夢ちゃん……」

歩夢「……」ニコニコ

あなた(……普段と変わらない)

あなた「あのね、歩夢ちゃん。その……」

歩夢「……」ニコニコ

あなた「歩夢ちゃん……?」

歩夢「……」ニコニコ

クラスメイトA「……何言っても変わらないよ」

あなた「え……?」

クラスメイトA「毎日ぴったり同じ時間に登校して、終業と同時に帰って。言葉は何も発さない。ずっと笑顔のままで……でもノートは取ってるしテストも受けてるから先生たちも何も言えなくて……」

歩夢「……」ニコニコ

クラスメイトA「それ以外に何かすることはなくて、お昼時間になったらその……木の棒みたいのをずっと舐めてるの」

クラスメイトA「私たち……先生も怖くて何も言えなくて……」

あなた「歩夢ちゃん……」

歩夢「……」ニコニコ

514: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/30(日) 21:28:13.79 ID:Fyspp8jV
テクテク  

あなた(歩夢ちゃんが……あんな……隣に住んでるのに、全然気づかなかった……って、外出てないんだから当たり前か……)

愛トモA「あ!ぶちょーさん!」

愛トモB「や、やっと見つけた!」

あなた「!!??!」ビクビクッ  

バッ  

あなた「ごめんなさい!ごめんなさい!や、わた、……ごめっ……」ガクガク

A「!?な、なにしてんの!?どうしたの!?」

B「あ、愛ちゃんが……大変なの!君に知らせないとって……」

あなた「愛……ちゃん……?」ビクビク

519: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/30(日) 22:07:44.13 ID:Fyspp8jV
カラカラカラ  

愛「……」

あなた「あ、愛……ちゃん……」

愛「!!」ビクッ
 
あなた「それ……脚……が……な、な……」

愛「……ごめんなさい」

あなた「え……」

愛「失敗した……失敗しちゃった……たかが足2本切れただけなんて……こんなんじゃ償えない……無駄な丈夫なアタシが悪いんだ……」

愛「えへへ……ごめんね、次はちゃんと死ぬから。そしたら!アタシ、君に謝るから」

愛「今はまだ一人にさせてくれなくて……それまではおとなしくしてるけど、大丈夫。今度はうまくやるから」カラカラ

愛「えへへ、えへ」カラカラ

524: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/30(日) 22:31:03.93 ID:Fyspp8jV
あなた「し、死ぬって……な、何言って……」

あなた「ち、ちが……っ、私は、そんなことは……だって、愛ちゃんはこれからもスクール……

あなた「あっ……ああ!!」ダッ

タタタ

あなた(なんで……なんでなんでなんで!こんな……こんなことに!!)

あなた(他の……他のみんなは……!?)

ガラ  

あなた「……!?」

あなた(あの、後ろ姿……果林さん)

あなた「……」ス-

あなた「……」ハ-

あなた「……よし」

あなた「か、果林さん!」

果林「!!」ビクッ

果林「……戻って、きたのね」クルリ

あなた「その、私……」  

あなた「!?か、果林さん……!?」

果林「……ああ、これ?ふふ、自分でも最初みたとき驚いちゃった」

あなた「あ……あ……」


 果林さんの顔は、とても直視できるものじゃなくなっていた。顔全体に広がる火傷痕、縫われたかと思われる縫い目。片方の目は半分閉じられていて、きっと……開くことはできない……

 かろうじて、原形は留めているものの……とても、読者モデルや……スクールアイドルとして活動していくには厳しいものに……姿を変えていた。

果林「分かりやすいように私の周りからは人がいなくなってね。これでようやく私も……一人ぼっちにされたキミに近づけたんだって思うと……すごく嬉しい」

あなた「あ、あ、あ……」

果林「ってごめんね。怖いわよね。それじゃあ……元気で、ね」

テク……テク……

526: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/30(日) 22:39:58.46 ID:Fyspp8jV
フラ……フラ…

あなた「なにが……どうなって……こんなの……」

しずく「先輩!」タタタ

ギュッ

あなた「!?」

あなた「あっ……」ペタン

あなた「わ、わん!」

しずく「せ、先輩!やめてください!そんなことしなくていいんです!」

しずく「先輩……来てくれてよかった……」

しずく「先輩にお伝えしないといけないことがあって……」

しずく「全部……あの時のことは演技だったんです!」

あなた「……は、……え……?」

532: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/30(日) 22:50:58.92 ID:Fyspp8jV
しずく「演じることも……私だから……先輩はそんな私を受け入れてくれました」

しずく「だから……あそこまで熱が入ってしまい……」

あなた「し、しずくちゃん……?」

しずく「ですが先輩に無理をしてしまったのも事実。ですので先輩が仰るなら、私、何にでもなるつもりです」

ヌギ

あなた「!?」

しずく「ちゃんと先輩と同じところに、同じピアスもつけてきました。望むのなら他にいくらでも……

あなた「ちょ、ちょっと待って!しずくちゃん、その、色々言わなくちゃいけないこともあるけど今はそうじゃなくて、同好会の他の子が……

しずく「……?」

しずく「私と先輩がいれば、それでお芝居は成り立ちます。大丈夫です」ニコ  

あなた「え……しずく……ちゃん……?」

しずく「さあ、演りましょう!先輩!私と先輩、二人だけでいつまでも」目グルグル

あなた「しずくちゃん……」

ポン

演劇部部長「……手遅れ、だよ。しずくは……彼女は飲み込まれてしまった」

演劇部部長「もう……二度と帰ってくることは……ない」

あなた「あ……あぁ……しずくちゃんまで……」ポロ

あなた「うわあぁぁぁぁ!!」ダッ

タタタ
 

538: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/30(日) 23:07:43.28 ID:Fyspp8jV
ガラ

あなた「か、彼方さん!」

「あ……、あなたは……」

あなた「あの……彼方さんは……?」

「……」

「……もう、いないわ」

あなた「!!?!?!?」

「……実技が全くできなくなって、座学の方もまともな状態で受けられなくて……」

「そんな状態でもアルバイトを続けて、一週間前にバイト中に倒れたの」

「……座学も出来ない。成績上位だった実技もほぼ0になった……だから本人はもう退学を望んでいるけど、特待生という待遇で処理が難しいというのと、ご家族が懸命に学校にストップをかけているから今は事実上の休学状態」

「だけどそれもあまり長くは持たないでしょうね……」

あなた「たい……がく……ってことですか……?」

「……残念だけど」

あなた「うそ……うそだ……」フラフラ

543: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/30(日) 23:27:18.28 ID:Fyspp8jV
タタタ

あなた(だ、だめだ!!退学……なんて……私は、そんなこと望んで……!!遥ちゃんだって……)

あなた(栞子ちゃん、栞子ちゃんに頼めば、どうにか……!!)

あなた「ぁ……」


左月「か、会長!私の手を取ってください!」

右月「そうです、危ないですよ」

栞子「いえ……結構です。それに私はもう会長でも何でもありません。私なんかに構わないでお二人は業務に専念してください」

あなた「しおりこ……ちゃん……?」

栞子「!!」ビクッ 

右月「ぶ、部長さん……!」

左月「よ、よかった……部長さん、会長を……」

あなた「栞子ちゃん……その、両目に巻いてる包帯は……」

栞子「……ごめ、ごめんなさい」

栞子「っ!!」ダッ

あなた「あっ……!!」

右月「!?左月!」ダッ

左月「う、うん!」ダッ

あなた「ちょ、ちょっと待って!栞子ちゃんは……」

右月「待てません!会長はもう目が見えないんです!そんな状態であんなスピードで走ってしまっては……!」

あなた「!!?目が……そん、な……」 




>ドゴッゴドボトボト

キャ、キャ-!!!!

右左月「!!?ま、まさか……!!」

あなた「ぇ……嘘でしょ……?」サァ-

タタタ

547: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/30(日) 23:40:15.21 ID:Fyspp8jV
栞子「……」ピクッピク  

右月「あ……あぁ……!!」ペタ

「いきなり、転げ落ちてきて……私、どうすることもできなくて……ひっく」グス

左月「きゅ、救急車!!はやく」ピッピッ

……

ピ-ポ-ピ-ポ-


「き、気をつけて運んで!全身の関節が……」

右月「か、会長は目の手術を終えたばかりなんです!」

「!?それは……っ!顔の部分は絶対に揺らさないで運ぶこと!」

左月「付き添いはわた


薫子「栞子!!?」タタッ  

薫子「栞子!!ねえ栞子!嘘でしょ!?ねぇってば!!」ポロポロ

薫子「ドッキリ……ドッキリなんでしょ!?前の時から……私への反撃続いてるんでしょ!?もう分かったから!お姉ちゃん反省してるから!お願いだからそう言ってよ!」

薫子「お願い……!!」ポロポロ

「ご家族ですか!?とりあえず今は大至急────


ピ-ポ-ピ-ポ-


あなた「──────」

556: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/31(月) 00:05:42.86 ID:H8Mnm5bw
あなた「夢……夢、夢だ……そうだ、ずっと夢をみてるんだ……」フラフラ       

あなた「エマさん、エマさんに癒してもらおう……もうこんなの嫌だ……」

ガラ   

あなた「エマさ──────

エマ「…………」

あなた「ん……」

 エマさんは、確かにいた。だけど、私にはそこにいる人が100%エマさんだと断言できる自信はなかった。

 元のエマさんとは相当かけ離れたほどに、顔は痩せこけていて、肌もさらに白くなっていて、外国の人だから、というわけではなく不健康な青白さになっていた。

 その瞳も、見つめるだけで全てが包まれて優しさに満ち溢れていたあの瞳ではなく、まるで樹海の奥深くのような暗い、色になっていた。あの誰もが安心するような笑顔も、かけらも見えない。

「エマちゃんのお友達……だよね」

「エマちゃん、喋れなくなった当初はまだあそこまでじゃなかったんだけど……日に日に、やつれていって……今じゃもう何も食べない、話さないで……うぅ……」グス

あなた「……」フラ

581: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/31(月) 21:27:03.89 ID:H8Mnm5bw
菜々「はい、あーん」スッ

菜々「もにゅもぐ……うん!やっぱり菜々の作ったお弁当は美味しすぎるな?」

菜々「も、もー!ほ、褒めすぎですよ……///」テレテレ


あなた「な、何やってるの……」

「中川さん、ずっとああなんです。まるで誰かといるみたいで……」

「一度そのことで先生が注意したら泣き叫んじゃって……ちょっとしたらケロッとしてまたはじめたんだけど」

あなた「……」

テクテク   

あなた「菜々ちゃん……」

菜々「菜々ちゃん、好きだよ」

菜々「私も…です!」


あなた「っ……ねえ、菜々……せつ菜ちゃん」

菜々「!」ピクッ

菜々「……」

菜々「さあ!おかずはまだまだありますよ!」

菜々「わーい!ありがとう!」


あなた「……」ガク

あなた(ダメだ……もう。私の声は……届かない)

あなた「……あは、あはは……」

585: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/31(月) 21:44:03.77 ID:H8Mnm5bw
タタタタ
  
あなた(わた、私は……みんなにあんなことになってほしかったんじゃない!!)

あなた(もう、私なんて放っておいて、みんなにはこれからもスクールアイドルとして頑張ってくれればよかった!なのに……!!)

タタタ

ドン!

あなた「っ……!」ドテン

「……」ドテン

あなた「はっ……!ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」orz

「……」スクッ

「……」テク……テク

あなた「……?……!!」

あなた「かすみ……ちゃん……?」

588: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/31(月) 21:59:12.48 ID:H8Mnm5bw
「……」ボサボサ

あなた(ちょっとの寝癖も直してたかすみちゃんが……こんな、顔も見えないえらいボサボサにして……フケも……)

あなた(なにより……)ツ-ン

あなた(……においが……もしかしてお風呂に入って……ない……?)

「……」テクテク 

あなた「あ……待っ────……」

あなた「…………」


……

589: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/31(月) 22:12:29.40 ID:H8Mnm5bw
あなた「私は……違う、私じゃない……私じゃ……」

あなた「あ……あああぁぁぁぁぁ!!!」

タッ  

タタタ   

「待ちなさい!」

あなた「!?」ビクッ  

あなた「その……声は……」

ランジュ「やっと……やっと見つけたわよ」

あなた「ら、ランジュちゃん!!」パアァァ

598: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/31(月) 22:43:30.24 ID:H8Mnm5bw
ランジュ「……アナタのせいなんでしょ」

あなた「え?」

ランジュ「とぼけないで!同好会のみんながあんなになったのは全部アナタのせいなんでしょ!?」

ランジュ「アナタ一人だけピンピンしてるのが証拠じゃない!!」

あなた「…………………………」

あなた「ぇ……………?」

ランジュ「みんなが、みんながあんな……」ウル

ランジュ「それで自分だけこれまで卑怯に隠れて……最低よ!!」

あなた「ま……え……ちが……」

ランジュ「これだって!いつ入れたか知らないけど……アナタの嫌がらせでしょ!?」バサッ

あなた「!!!!!!!」

604: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/31(月) 22:54:56.36 ID:H8Mnm5bw
あなた「そ、それ……!!」

ランジュ「ふざけないでよね……アタシが、アナタみたいな人が作った曲なんて歌うわけないでしょ……」

ビリィ!!

あなた「!!」


ランジュ「こんなの……最低最悪……これ以上のない屈辱だわ……!他のみんなにも、もっと酷いことをしたんでしょ……?」

あなた「……!!……────!!」パクパク


ランジュ「返して!!みんなを返してよ!!」ガシッ

ランジュ「全部!全部アナタが悪いんじゃない!!!」グググ

あなた「

あなた「──────────」



プツン

614: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/31(月) 23:21:19.80 ID:H8Mnm5bw
あなた(私は……そうだよ。私が全部、全部全部悪いんだ。そうに違いない。ランジュちゃんがそう言ってるんだもん、そうなんだ)

あなた(みんなから全てを奪ったのは、私だ。わたしは、たかだか虐められただけなのに)

あなた(なんでみんなが、つらいめにあってるんだろう)

あなた(なんで、わたしはこんなにふつうにしているんだろう)

あなた(わたしは……わたしは……)



ミア「っ!?……お前!!」

ミア「よくも……よくも!!」ブン

バコン!!

あなた「がっ──────!?」フラ

ランジュ「ミア!?何してるの!?」

ミア「はぁー、はぁーっ、こいつが……コイツのせいで……」

ミア「コイツのせいに決まってるんだ……返せ、返せよ……」

ミア「お前のせいで……璃奈は死んだんだぞ……!!」ポロポロポロ
   
あなた「────」ガクン

ポタ……ポタ

 その日、虹ヶ咲学園には二度目の救急車、そして、パトカーが訪れた。

──────
──

622: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/05/31(月) 23:52:33.77 ID:H8Mnm5bw
天王寺家之墓

あなた「…………」ボケ-

 私が病院へ搬送されてからまたさらに数週間時が流れた。私は……死ねなかった。障害を残しただけで、命に別状はなかった。

 障害の名前は……わからない。聞いたと思うけど、わからない。忘れてしまった。つまり、そういう障害なんだろう。うまく物事を考えられなくなって、ボーッとすることが多くなってしまった。

 私をバットで殴打したミアちゃんは、アメリカに戻ったらしい。よくわからないけど、家族の人が揉み消してくれて、世間には知られていないらしい。すごいなぁ。

 でも流石に、そんなミアちゃんを日本に残しておくことはできないってことで、強制的に帰されたらしい。

あなた「……」ボケ-

 というのも全部聞いた話なので、どこまで本当なのかわからない。本当かどうかを考える力も、今は残っていない。

天王寺家之墓

 璃奈ちゃんは、私が学校に戻る一週間前に自宅で遺体で発見されたらしい。顔の全体が剥がされ、身体中に毒が回っている状態だったらしい。

 きっと、私が悪いんだ。

あなた「……」ボケ-

ザッ  

「あなたがくるのを……待っていた」

璃奈?「……こんにちは」

あなた「……あれ?りな……ちゃん……?」ボ-

630: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/06/01(火) 00:16:22.65 ID:t02XsIaD
……

コツ……コツ…

あなた「ここは……?」

璃奈?「地下研究室。危険物……薬品や爆発物を取り扱うときにに使っていたところ」

あなた「でも、璃奈ちゃんはもう……」

璃奈?「うん。私はもう死んだ。正確には……自殺した」

あなた「……」

璃奈?「でも、私がしたことは自殺……死ぬことで許されることじゃない。死んで楽になろうだなんて甘い……」

璃奈?「だけど死んだ。それもまた償いだから」

璃奈?「肉体上は……だけど」

あなた「……?」

璃奈?「いま、私の本体はここにある」バサッ

コポポ……

あなた「……脳?」

璃奈?「そう。この装置で脳を永久的に保存し、そこから今こうして動いているアンドロイドに脳の情報を共有させている」

璃奈?「これで、私は永遠に活動ができるようになった」

璃奈?「死ぬなんて許されない。永遠に罪を背負える」

638: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/06/01(火) 05:56:19.99 ID:t02XsIaD
今日明日には終わらせます

647: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/06/01(火) 20:05:25.10 ID:t02XsIaD
あなた「……私の前に現れたのはなんで?」

璃奈?「ただ……一言、謝りたかった……」

あなた「……」

璃奈?「自分本体は逃げて、人形越しに何を言うんだって思うかもだけど……」

璃奈?「ごめんなさい、肉体と、感情を捨てないとあなたの前に出ることもできなかった……」

璃奈?「あなたが望むのなら、この身体もいくらでも壊してほしい。それでも足りないならスペアを無限に作って少しでもあなたの気持ちを受け止める」

璃奈?「この身体には生殖機能もある、いくらでも、使い捨ててもらってもいい」

璃奈?「……消えろというなら、すぐにでもあなたの前から消えて。二度と現れないことも約束する」

あなた「……」

649: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/06/01(火) 20:50:47.14 ID:t02XsIaD
あなた「……別に、何もしないよ」

璃奈?「え……」

あなた「君は璃奈ちゃんだけど璃奈ちゃんじゃないし」

璃奈?「いや、私は天王寺璃奈生前のデータは全てあるし、体格データも1ミリもずれはないから本人と捉えてもらっても……」

あなた「違うよ」

あなた「いくら君が璃奈ちゃんの記憶を残していても、私たちと一緒に汗を流したりした璃奈ちゃんじゃないんだから」

璃奈?「……」

あなた「それに……もう、いいんだ」

あなた「誰が悪いとか……ちょっと考えようとすると頭がガンガン痛くなって止まらないんだ」

あなた「でもね、全部私自身が悪いんだって思うと頭痛もピタって止まるんだ~。だからもう璃奈ちゃんは気にしないで。全部私が悪いんだから」

652: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/06/01(火) 22:37:45.05 ID:t02XsIaD
あなた「もう……疲れちゃった」


あなた「璃奈ちゃんが来てくれてよかった」

あなた「もし、もし……私の望みを聞いてくれるんだとしたら、頼みたいことがあるんだ」

璃奈?「うん、聞く」

あなた「みんな、もう限界だよ。これ以上は……もっと酷いことになる」

あなた「原因は全部私。スイッチを不用意に押しちゃったのもそうだし……そもそも、最初から私がいなければよかったんだ」

あなた「私と出会わなければ、みんなが不幸な目にあうことはなかった。……私も、こんな思いしなくてよかった」

あなた「考えてみれば簡単だったんだ」

あなた「ここから、これ以上の不幸の連鎖を起こさないようにするたった一つの方法……璃奈ちゃんにしか頼めないこと」


あなた「私を────────消してほしい」

654: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/06/01(火) 22:56:39.89 ID:t02XsIaD
────
──

「歩夢~ここのところ教えてもらっていいかな?」

歩夢「うん♪もちろんいいよ、ここはね……」

「あ、そっか!さすがだね」

歩夢「そ、そんなことないよ……///」テレテレ  

「お礼っていうか単純に今日学校終わったらクレープでも食べに行かない?最近できた美味しいところがあるんだ」

歩夢「え?行きたいなあ」

「決まり!楽しみだね」

歩夢「うん!」ニコニコ

659: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/06/01(火) 23:06:47.17 ID:t02XsIaD
……

「愛ちゃん!がんば!」

「私たちも一緒だよ!」

愛「ん……ぐぐ……」プルプル 

ヨチ…ヨチ……

愛「あ……!!」

美里「愛ちゃん!!歩けてる!歩けてるよ!!」

愛「う、うん……!!わっ!?」フラ 

美里「あぶない!」ガシッ  

愛「えへへ……失敗失敗」テヘ 

美里「何言ってるの……すごいよ!いま、愛ちゃん自分の力で立って、歩いたんだよ……?」グス

「うん……!やっぱりすごいよ愛ちゃん!」

「友達みんなにも連絡しないと!!」

愛「ちょ……!恥ずかしいからやめてよ~!みんなと遊ぶとき、愛さんに遠慮しなくていいくらい元気になって驚かせるのが目標なんだから!」

美里「ふふ……そうね、その為にもっと頑張らないとね。そしたら……」

愛「うん、おばーちゃんにも早く元気なアタシをみせてあげたいから!がんばる!」ニカッ

662: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/06/01(火) 23:22:02.57 ID:t02XsIaD
果林「はい、エマ。あーん」スッ  

エマ「……」アムッ  

果林「おいしい?」

エマ「……」ニコ   

果林「そう、よかった」

エマ「……nぁ……」プルプル

果林「っ!大丈夫、無理に喋らなくても気持ちは伝わっているから」

ズキ

果林「っぅ……!!」ズキズキ  

エマ「!?」オロオロ

果林「だ、大丈夫……ちょっと薬が切れちゃただけ。また塗れば痛みも引くから……」

エマ「……だい、じょう、ぶ……?」

果林「!!エマ、いま……」

果林「ええ、大丈夫。私だって、これくらいのことで負けてられないんだから」

664: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/06/01(火) 23:34:42.45 ID:t02XsIaD
彼方「う~ん……」カリカリ

遥「どう?お勉強捗ってる?」

彼方「あ、遥ちゃん!うん、おかげさまで……」

遥「はい、お夕飯だよ」コト

彼方「ありがと~。遥ちゃんがご飯作ってくれるようになったから私もこうやって勉強に力入れられるよ~」

遥「転科試験近いからね、もっともっと頑張ってもらわないと!」

彼方「うん!その為にはご飯いっぱい食べないとね!」

パクッ

彼方「!?は、遥ちゃん……?これもしかして塩と砂糖……」

遥「え!?うそ!?」パクッ 

遥「!?こ、こんな初歩的な……!」ガ-ン

遥「……ってあれ!?お姉ちゃん今……」

彼方「あっ……!」

666: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/06/01(火) 23:39:44.14 ID:t02XsIaD
栞子「……」

ガコン

栞子「あぅ!」

薫子「あー!もう、まーた一人でどこか行こうとするんだから」

栞子「姉さん……」

薫子「確かに子供扱いするのはやめたよ?でもさ、それでも……私には放って置けないよ」

栞子「……」

栞子「……ありがとうございます。姉さんの、負担にはなりたくなかったのですが……」

栞子「……ご厚意に、甘えてもいいでしょうか……?」

薫子「!!もっちろん!さあ!どこまで行っちゃう!?」

栞子「なっ……!?お、御手洗いに行きたいだけです!!」

667: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/06/01(火) 23:47:30.63 ID:t02XsIaD
菜々「……」カリカリ  

菜々「……」カリカリ

左月「会長、こちらなんですけど……」

菜々「はい、確認しておきます」

右月「こちらもよろしいですか?」

菜々「分かりました」

カリカリ

カリカリ

……

菜々「ふぅ……やっと終わりました……」

菜々「あ……お母さんからだ……『すぐ帰ります』っと……」スッスッ

669: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/06/01(火) 23:58:42.71 ID:t02XsIaD
 ずっと、その人の背中を追っていた────

 近くにいるはずのに、その人の背中は大きく見えて……でも、実はそれはとても脆いもので……私だけが知っているその人の〝弱さ〟

 私は、彼女のその両方の面に惹かれていた。ずっと、そばにいさせてほしいと願った。

しずく「だから、私だけは絶対に離しません。ずっと、ずっと一緒です──────先輩」


演劇部部長「うん。いいね。凄くいいよ」

部長「今までの中で一番役に溶け込んでいるよ」

しずく「ありがとうございます。……私も不思議なんです。しっくりくる……というのもおかしいですけど」

部長「まるでしずくのために用意された舞台みたいだ……って、しずく……大丈夫?」

しずく「え……?何がですか?」

部長「いや……だって……」

しずく「あ……」ポロポロ

しずく「あれ……あれ……(なんで、止まらない、瞳から溢れて……)」
 
しずく(……ついてる〝アレ〟のとこらも、熱が……なんで、どうして……///)ハァハァ

しずく「!」ハッ

しずく(これが……演劇の極地……!?)

672: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/06/02(水) 00:08:09.41 ID:dYtV2FWV
かすみ「よ、っと……」キュッキュッ

クルッ    

かすみ「わっ……」ツル
  
ドテ-ン

かすみ「いてて……」

かすみ「もう一度……!!」

かすみ(次のラブライブまでもう時間がない……各校のグループに対して私はソロ……勝つためには純粋なパフォーマンスを底上げしないと……!!)

かすみ(かわいさは後……もっと、キレのあるダンスと、歌を伸ばすんだ……)

キュッキュッ

かすみ(一人でも……なんだって出来るってところ、みせてあげるんだから!)

675: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/06/02(水) 00:18:44.29 ID:dYtV2FWV
璃奈?「……あの子の言った通り、みんな。頑張って過ごしてる」

璃奈?(あの子のお願いは、自分という存在を、記憶を無かったことにしてほしいというもの)

璃奈?(そう簡単に出来ることじゃない。だけど、あの子の願いを無視することなんてできなかった)

璃奈?(結果は成功。あの子の存在した形跡はなくなった。両親が産んだという記憶もなく、歩夢さんの隣に住むこともなければ、虹ヶ咲に入学することもない)

璃奈?(完全に、独立した存在となった。そしてそれだけじゃない。あの子は、あの子自身の記憶も消すように頼んできた)

璃奈?(存在もなく、記憶もない。それはもう、生きている、死んでいるというレベルではなく……)

璃奈?(だけど私は叶えた。戸籍も、記憶も無くなったあの子。本来はその状態で放置してほしいという願いだったけど、それだけは聞けなかった)

璃奈?(いま、私と彼女は遠く離れた場所、誰も来ない場所に二人で暮らしている)

676: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/06/02(水) 00:29:32.71 ID:dYtV2FWV
ザザァン

あなた「……」ポケ-ッ

カラカラ  

璃奈?「……」

カラカラ  

あなた「……」ボ-ッ

璃奈?(あの子は、私自身の記憶も消すように頼んだ。その願いも、私は破ってしまった)

璃奈?(……あの子は罪を全て自分のせいだと、そう自分に言い聞かせていたけれど、それは違う)

璃奈?(どちらにせよ、私は同罪。なら、罰を受けないといけない。みんなの記憶から私が消えるのはもちろん……あと、〝忘れない〟ことも償いの一つ)

璃奈?(あの子のことを忘れてしまったら、私は罪を感じなくなる。そんなこと許されない。だから私は一生、一人罪を背負うことにした。あの子の寿命が尽きても、何百年立っても永遠に……) 


あなた「……あ、にじ!」
  
璃奈?「……うん。そうだね……綺麗だね」

677: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/06/02(水) 00:30:08.80 ID:dYtV2FWV
√B 完 

引用元: あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B