【コトダマ】
‣【モノクマファイル3】
〔被害者は大崎甜花。死因は腹部を滅多刺しにされたことによる出血死。
被害者は大崎甘奈。死因は頸動脈を裂かれたことによる出血死。〕

‣【甘奈の着ぐるみ】
〔甘奈の死体が着ていた着ぐるみは血液が内側にしか付着していない。刃物で切った痕跡は甘奈の首元と一致しているため、着ぐるみの上から切りつけたものと思われる〕

‣【デビ太郎の着ぐるみ】
〔シーツのような布地を上から着色し、てるてる坊主のように仕立てたもの。頭部より下はポンチョのようになっているので手足は自由に動かすことができる〕

‣【甘奈の右手】
〔甘奈の右手には血液がべったり付着している。その痕跡は首元と完全に一致。甘奈が絶命前に止血を試みていたことがわかる〕

‣【甘奈の遺書】
〔現場に落ちていた甘奈の遺書。犯行を自供する内容が書かれており、甘奈は心中のために犯行に及んだ。『遺書 もうこれ以上コロシアイに耐えられません。お姉ちゃんを殺したのは甘奈です。みんなを道連れにして甘奈は死にます。ごめんなさい。』〕

‣【彫刻刀】
〔甘奈が実際に持っていた凶器。美術室で誰でも入手可能な代物で、人を刺殺するためのもの。不自然なまでにきれいな状態である〕

‣【輸血パック】
〔保健室の冷蔵庫に備蓄されていた輸血パック。ゴミ箱に乱雑に空の容器が捨てられていた〕

341: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 22:04:36.91 ID:TKz/MKzN0

‣【湯たんぽ】
〔保健室のベッドの下に押し込められていた湯たんぽ。中にお湯を入れて抱きしめておくだけで体中がグッと温まる〕

‣【不審者の目撃情報】
〔まず最初に凛世が学校エリアの廊下で襲われた。
その後不審者は階段を使って上の階に移動し、灯織たちはそこで探索を開始。
咲耶が3階から降りていく不審者を発見し、一同は階段を駆け下りて、保健室が荒らされていることに気づく。
そこで覗いてみると甜花の死体があった。
それと同時に円香が合流。
姿を消した霧子と凛世を追うため円香の証言を基に不審者を捜索、一同は再度階段を登ることに。
捜索を続けていると不審者が再度出現、またしても階段を駆け下りたので後を追うと保健室の中に不審者と全く同じ格好で息絶える甘奈の姿があった〕

‣【ストップウォッチ】
〔1-Bに置かれていたストップウォッチ。一定の時間を設定することができ、時間になると学校中に響き渡るほどの爆音が鳴る。咲耶が不審者を目撃したときにも鳴っていた〕

‣【教室の着ぐるみ】
〔1-B教室のロッカー内に押し込まれていた着ぐるみ。デザインは全く甘奈のものと同じ。誰かが着用したような痕跡がある〕

‣【美術倉庫】
〔学校エリアで唯一内側から鍵をかけることができる部屋。不審者はここに潜伏していた可能性が高い〕

‣【脅迫状】
〔甘奈が受け取っていた脅迫状。『大崎甘奈 お前の命運は既に私の手中にある すべてを失いたくないのなら私の命令に従え』〕

‣【愛依と智代子の監禁】
〔二人は事件発生前より体育館で監禁されていた。手足を縛られ、目を封じられていたが耳は自由だった〕

‣【体育館の扉の開閉音】
〔智代子は監禁されてから救出されるまでに体育館の扉の開閉音を二回聞いている。うち一回は犯人が霧子と凛世を監禁するためのものと思われる〕

‣【凛世の写真】
〔凛世を襲った不審者を撮影した写真。不審者の着ぐるみにはガムテープで補修した痕が残っている〕

‣【モノクマの動機】
〔今回の事件でモノクマが提供した動機は各人の才能に応じたプレゼントの贈呈だった〕

-------------------------------------------------

342: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 22:05:43.15 ID:TKz/MKzN0

【学級裁判 開廷!】


モノクマ「まずは学級裁判のルールの確認から始めます」

モノクマ「学級裁判では皆さんの中に潜むクロを探していただきます」

モノクマ「議論の結果指摘されたクロが正解ならクロのみがおしおき、不正解ならクロ以外の全員がおしおきとなります」

モノクマ「まあ流石にもう慣れたよね!気ままにやってくれていいから!」

愛依「気ままに……って、二人も死んでるんだしそんな気になんないでしょ……」

めぐる「甘奈と甜花、二人も殺した犯人がこの中にいるんだよね……」

円香「お得意の絆とやらはまったく抑止力にはならなかったみたいね」

灯織「樋口さん……?」

円香「死者の想いを引き継いで頑張ることで、この裁判場には二度と戻ってこないようにできる、とか息巻いてたのはどこの誰だったの?」

343: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 22:06:31.44 ID:TKz/MKzN0

円香「まあそんな詭弁に縋るようだから今回のように付け込まれるんだけど」

灯織「……」

咲耶「灯織、落ち込んでいる時間はないよ」

摩美々「生き残るためには裁判をやりきるほかないからねー」

凛世「今回の事件はこれまでの二件と異なり、凛世たち全員が事件をリアルタイムに体験しました……」

智代子「うん、事件が起きたのは日中。しかも凛世ちゃんと霧子ちゃんは実際に襲われてるし、愛依ちゃんと私は体育館につかまってたからね……」

霧子「うん……犯人さんをみんな目撃してるんだよね……」

摩美々「ま、その犯人さんは着ぐるみを着てたから実際に誰かまではわからないんですけどねー」

摩美々「今回の事件は複雑ですしー、とりあえずは流れから整理してみませんかー?」

霧子「うん……わたしも保健室で凛世ちゃんの手当てをしてたり……」

霧子「不審者さんに襲われて捕まったりしてたから、知らないことも多くて……教えてもらえると嬉しいな……」

灯織「そうですね、事件を初めから一度整理してみましょう」

344: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 22:08:34.74 ID:TKz/MKzN0

めぐる「っていうと最初はー……」

凛世「凛世でございます」

凛世「ことの始まりは午後13時ごろ……凛世が学校エリアを散歩しておりましたところ……」

凛世「どこからか現れたデビ太郎さまに、突如として襲われたのです……」

雛菜「その時にあげた悲鳴で雛菜たちはすぐに駆けつけたんですよね〜?」

摩美々「この時集まったのは灯織、めぐる、咲耶、私、雛菜だったよねー?」

智代子「うん……この時にはもう私と愛依ちゃんは体育館に捕まってたはずだから……」

めぐる「凛世の証言では不審者はその後学校エリア一階の廊下を走って行って……」

めぐる「それで上の階に逃げていったんだよね?」

霧子「うん……わたしと、甜花ちゃんもその時の階段の音を聞いてたから……」

咲耶「怪我をした凛世を連れ回すわけにも行かないから、私たちは保健室の霧子に凛世を託して上の階の探索を開始したんだ」

霧子「凛世ちゃんの捻挫は結構酷かったから……わたしが治療をしたよ……」

345: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 22:11:30.82 ID:TKz/MKzN0

灯織「私とめぐると市川さんで二階の探索をして、咲耶さんと摩美々さんが三階の探索をしたんですよね」

摩美々「そうだったねー」

咲耶「次に不審者が現れたのは私の目の前だったね……」

咲耶「物理室での探索を終えた私の視界に、階段に向かって走り抜けていくデビ太郎の姿が入ったんだ」

摩美々「咲耶の声に従って私たちは全員で一階に駆け下りてー」

雛菜「でも、もう遅かったんですよね〜?」

灯織「はい……その時にはすでに、保健室が不審者によって襲撃された後だったんです……」

咲耶「恐ろしい早技だったんだろうね……甜花が殺害された上に、凛世と霧子は気絶させられそのまま誘拐されてしまった」

凛世「はい……このとき凛世と霧子さんは体育館に連れて行かれていたのです……」

愛依「そん時の扉の開閉音はうち達が聞いてたよ!」

346: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 22:12:27.14 ID:TKz/MKzN0

円香「そこに私が合流した」

灯織「ちょうど樋口さんが寄宿舎エリアからやってきたのがこのタイミングだったんですよね」

円香「そう、まあ別にクロとかはもうどうでもいいんだけど居合わせてしまったものだから成り行きで私も協力した」

めぐる「円香の証言から、寄宿舎エリア方向に犯人がいないことがわかって……」

円香「私が来た方向ではそんな人間見てないから、消去法でね」

灯織「犯人と行き違いになったと思った私たちは上の階に戻って探索を再開したんです」

円香「で、次に不審者が現れたのは私の前」

円香「甜花が好きだったキャラクターの着ぐるみを来たアイツは下の階に逃げていったから……皆さんをお呼びして」

摩美々「ホントせわしない犯人ですよねー」

雛菜「でもこれもまた、遅かったんですよね〜」

灯織「……はい、犯人の後をおって一階に降りると再び保健室の扉が開かれていて」

灯織「……その中には、死亡した甘奈の姿があったんです」


347: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 22:13:59.38 ID:TKz/MKzN0

灯織「これが事件の一連の流れ、ですよね?」

めぐる「どうかな、大体整理できた?」

愛依「う〜ん、ややっこしいけど大体は!」

智代子「でも複雑な割に事件の結末自体はあっさりしてたんだよね!」

雛菜「あは〜?」

灯織「それって、遺書のこと……?」

智代子「うん……甘奈ちゃんが握りしめてたあの遺書、それに全部が書いてあった……そう聞いたよ!」

摩美々「確かに現場には、遺書らしきものがありましたねー」

円香「……」

(そう、現場には甘奈が全ての罪をかぶる趣旨の遺書があった)

(あれが本当なら、この事件の犯人は結局甘奈で、甘奈は自殺……)

(でも、鵜呑みにしていいの……?)


348: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 22:15:09.35 ID:TKz/MKzN0
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【凛世の写真】
‣【教室の着ぐるみ】
‣【不審者の目撃情報】
‣【甘奈の遺書】
‣【甘奈の着ぐるみ】


咲耶「複雑怪奇な今回の事件、その結末はあっさりとしたものだった……」

智代子「現場に落ちてた遺書だよ!」

智代子「あれには【甘奈ちゃんが全部やった】っていう趣旨の内容が書いてあったんだよね!」

雛菜「でもなんでこんな事件を起こしたんですかね〜?」

智代子「それも書いてあったよ!」

智代子「甘奈ちゃんはこの<コロシアイ合宿生活で精神を病んで>……」

智代子「【みんなを巻き添えにして心中する】ためにこの事件を引き起こしたんだよ」

円香「まるで私みたいですね」

円香「綺麗事を唱えるだけじゃ<誰も救われない>……」

円香「それが良く分かりますよね」

雛菜「円香先輩、陰湿できら〜い」

円香「……」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

349: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/05(水) 22:21:31.17 ID:hCH/pwRC0
【甘奈ちゃんが全部やった】に【教室の着ぐるみ】

351: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 22:27:39.57 ID:TKz/MKzN0
すみません、めちゃくちゃでかいミスしてました…
想定では【甘奈ちゃんが全部やった】は同意ポイントでした…

もうちょい後の展開でそこの議論はやる予定なので…

誤答判定はとらないので
一旦仕切りなおせてもらいます、すみません!
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【凛世の写真】
‣【教室の着ぐるみ】
‣【不審者の目撃情報】
‣【甘奈の遺書】
‣【甘奈の着ぐるみ】


咲耶「複雑怪奇な今回の事件、その結末はあっさりとしたものだった……」

智代子「現場に落ちてた遺書だよ!」

智代子「あれには〈甘奈ちゃんが全部やった〉っていう趣旨の内容が書いてあったんだよね!」

雛菜「でもなんでこんな事件を起こしたんですかね〜?」

智代子「それも書いてあったよ!」

智代子「甘奈ちゃんはこの<コロシアイ合宿生活で精神を病んで>……」

智代子「【みんなを巻き添えにして心中する】ためにこの事件を引き起こしたんだよ」

円香「まるで私みたいですね」

円香「綺麗事を唱えるだけじゃ<誰も救われない>……」

円香「それが良く分かりますよね」

雛菜「円香先輩、陰湿できら〜い」

円香「……」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

352: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/05(水) 22:31:29.13 ID:tz1+QMZAO
【甘奈の遺書】→【みんなを巻き添えにして心中する】

353: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 22:32:57.29 ID:TKz/MKzN0
灯織「それは違います!」

【BREAK!】

灯織「確かに甘奈の遺書には、犯行を自白する内容が書いてあった……」

灯織「でも、これってやっぱりおかしくないかな?」

智代子「え?な、なにが……?」

灯織「遺書の内容と甘奈の意志とが矛盾してるんだよ」

愛依「遺書と甘奈ちゃんが矛盾……?」

摩美々「考えてもみてよー」

摩美々「甘奈が事件を起こしたのは【みんなと一緒に心中するため】、つまり学級裁判を失敗させるのが目的だったわけでしょー?」

モノクマ「校則で一人が殺せるのは二人までになってるから、学級裁判を利用しなきゃ皆殺しはできないよね!」

摩美々「となるとたとえ自殺で終わらせるにしてもこんな遺書を書く必要がないんだよねー」

摩美々「自分が犯人だって暴露しちゃったら裁判で勝つも負けるもなくなっちゃうよねー?」

愛依「あ、確かに!」

雛菜「犯人が分かり切ってたら投票を間違えることなんて、まず無いもんね~」


354: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 22:34:27.29 ID:TKz/MKzN0

めぐる「ちょっと待って!」

咲耶「どうしたんだい、めぐる。何か気になることがあるのかい?」

めぐる「その論理はわかるんだけど……甘奈が途中で心変わりしちゃった、みたいな可能性はないのかな?」

めぐる「ほら、今回の事件では甜花が死んじゃってるでしょ?大好きなお姉ちゃんを殺してしまった時に、もうどうでも良くなっちゃって」

めぐる「遺書とは関係のない自殺をした、とか」

灯織「……確かに、そういう可能性もあったかもしれない」

灯織「けど、それは甘奈が本当に遺書を書いていた時ならの話だよ」

霧子「え……?」

灯織「あの遺書には、そもそも致命的な矛盾があったんです……!」

(そう、あれは確実に偽造された遺書だ……)

(甘奈なら書かないだろうことが、あの遺書には書いてあった……)

-------------------------------------------------

【スポットセレクト】


『もうこれ以上コロシアイに耐えられません。お姉ちゃんを殺したのは甘奈です。みんなを道連れにして甘奈は死にます。ごめんなさい』


【怪しい部分を指摘しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

355: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/05(水) 22:35:47.46 ID:EpTj6fjS0
甜花のことをお姉ちゃんと書いていること

356: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 22:38:20.83 ID:TKz/MKzN0

灯織「ここです!」

【解!】

灯織「お姉ちゃん……甘奈は、甜花さんのことをそんなふうに呼んでいたでしょうか」

霧子「そっか……甘奈ちゃんはお姉ちゃんの甜花ちゃんも含めて、みんなをちゃん付けしてたんだね……」

摩美々「頼りになるお姉ちゃん、大好きなお姉ちゃん……そんなふうに話すことはあっても、本人を呼んだりするときは『甜花ちゃん』呼びだったよねー」

咲耶「そうだったね、姉妹でありながらまるで親友のような距離感は見ていて微笑ましい関係性だった」

灯織「あの遺書はそもそも偽造されたものだった……甘奈は自殺ではなかったんです……!」

智代子「ま、待って灯織ちゃん!」

灯織「チョコ……?」

智代子「遺書の中で甜花ちゃんのことをお姉ちゃんって書いてたからって根拠としては弱くないかなーと思いまして……」

智代子「ほら、正式な文章だとお母さんのことを母って書いたりするでしょ?そんな感じで遺書だから呼び方を変えた可能性もあるんじゃないかな!?」

灯織「そ、それは、確かにありえなくはないけど……」

摩美々「それじゃあ遺書の謎はいったん置いておいて、甘奈の死の謎を解き明かしちゃおっかー」

摩美々「甘奈の死が自殺だったのか、他殺だったのか。それがはっきりすれば遺書もおのずと解決するよねー」

めぐる「そっか、他殺だったら遺書があるわけないもんね!」

咲耶「よし、それでは甘奈の死について議論を交わすことにしよう」


357: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 22:40:09.32 ID:TKz/MKzN0
-------------------------------------------------

【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【甘奈の着ぐるみ】
‣【輸血パック】
‣【不審者の目撃情報】
‣【モノクマの動機】
‣【甘奈の右手】


咲耶「甘奈は自殺か他殺か……みんなはどう思う?」

摩美々「【遺書が怪しい】時点で他殺だと思うけどねー」

愛依「<自分で首を切る>ってめっちゃ勇気いるし……」

愛依「自殺するにしてもそんな方法にするかな……?」

凛世「甘奈さんが亡くなられたとき、凛世たちの全員にアリバイがございました……」

凛世「そもそも<殺害は不可能>ではないでしょうか……」

雛菜「じゃあやっぱり【自分で首を切って自殺した】んじゃないんですか~?」

めぐる「これまでの事件みたいに<事故死>の可能性はないかな?!」

咲耶「うーん……どの可能性も捨てがたいね」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

358: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/05(水) 22:42:51.96 ID:hCH/pwRC0
【自分で首を切って自殺した】に【甘奈の右手】

359: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 22:44:17.05 ID:TKz/MKzN0
灯織「それは違います!」

【BREAK!】

灯織「いや、やっぱり甘奈は殺されたんですよ……」

雛菜「え~?雛菜何か変なこと言いましたか~?」

灯織「甘奈の死体を思い出してください、右手の掌。あそこには血液がべったり付着してましたよね?」

智代子「確かに、言われてみたらそうだった気がする……」

灯織「その血の跡と首元の出血痕……合わせてみたら完全な一致をするんですよ!」

めぐる「ってことは甘奈は首元の傷跡を手で押さえてたってこと?」

霧子「止血、してたんだと思うな……」

霧子「手で抑え込むだけでも出血量はある程度抑えられるから、甘奈ちゃんは必死に生き残ろうとしたんじゃないかな……」

咲耶「なるほど、自殺する人間がわざわざ自分の傷跡を止血するとは考えづらいね」

灯織「どうでしょう、甘奈はやはり他殺だったのではないでしょうか」

智代子「うん、ナットクだよ灯織ちゃん!」

愛依「あれ?ってなると……」

愛依「甘奈ちゃんは真犯人のクロに犯行をなすりつけられたってこと?」

咲耶「そういうことになるね」

円香「スケープゴート。文字通りの身代わりだったわけ」

霧子「ひどい……」

雛菜「犯人は投票先を誘導しようとしたんでしょうね〜、それで雛菜たちに裁判で勝つつもりだった」

灯織「狡猾な犯人、なんでしょうね」

めぐる「でもこれではっきりしたよね!遺書が偽造されたんだったら偽造した人が犯人なんだよ!」

(めぐるのいう通り……偽造された証拠なら、かえってそれがてがかりになる……)

(ここから新しい可能性を見つけていこう……!)

360: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 22:46:10.60 ID:TKz/MKzN0
-------------------------------------------------

【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【モノクマファイル3】
‣【甘奈の着ぐるみ】
‣【教室の着ぐるみ】
‣【体育館の扉の開閉音】
‣【凛世の写真】


摩美々「あの遺書は偽造されたものだった」

摩美々「それは紛れもない事実だよねー」

雛菜「【犯人が罪をなすりつけようとした】ってことですよね〜?」

咲耶「ああ、犯人の目的は甘奈を身代わりにすること」

咲耶「【事件とは無関係な】甘奈をクロに仕立て上げようとしたんだ」

円香「死者の尊厳を死後踏みにじる」

円香「お仲間の中には随分な方がいらっしゃるようですね」

めぐる「も〜、円香イジワル言い過ぎだよ!」

円香「でもどうするんですか?」

円香「次に見つけるべきは【遺書を偽造した】人間」

円香「<筆跡鑑定>でもするおつもりで?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

361: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/05(水) 22:52:15.38 ID:EpTj6fjS0
【事件とは無関係な】に【凛世の写真】

362: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 22:55:14.65 ID:TKz/MKzN0
咲耶「おや……?その写真に写っているのは、私も見た不審者だね」

咲耶「だが、それは甘奈とは無関係じゃないかな?」

灯織(しまった……現段階の議論ではまだこの写真の人物と甘奈は結び付かない……)

灯織8

363: 途中送信すみません ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 22:56:03.03 ID:TKz/MKzN0
咲耶「おや……?その写真に写っているのは、私も見た不審者だね」

咲耶「だが、それは甘奈とは無関係じゃないかな?」

灯織(しまった……現段階の議論ではまだこの写真の人物と甘奈は結び付かない……)

灯織(もっと明確に結びつきを確認できる証拠でないと……)

-------------------------------------------------

【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【モノクマファイル3】
‣【甘奈の着ぐるみ】
‣【教室の着ぐるみ】
‣【体育館の扉の開閉音】
‣【凛世の写真】


摩美々「あの遺書は偽造されたものだった」

摩美々「それは紛れもない事実だよねー」

雛菜「【犯人が罪をなすりつけようとした】ってことですよね〜?」

咲耶「ああ、犯人の目的は甘奈を身代わりにすること」

咲耶「【事件とは無関係な】甘奈をクロに仕立て上げようとしたんだ」

円香「死者の尊厳を死後踏みにじる」

円香「お仲間の中には随分な方がいらっしゃるようですね」

めぐる「も〜、円香イジワル言い過ぎだよ!」

円香「でもどうするんですか?」

円香「次に見つけるべきは【遺書を偽造した】人間」

円香「<筆跡鑑定>でもするおつもりで?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

364: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/05(水) 22:58:02.24 ID:hCH/pwRC0
【事件とは無関係な】に【甘奈の着ぐるみ】

365: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 22:59:16.72 ID:TKz/MKzN0

灯織「それは違います!」

【BREAK!】

灯織「甘奈は罪をなすりつけられた……」

灯織「でも、甘奈は本当に事件とは無関係な人間だったんでしょうか」

めぐる「え?ど、どういうこと?」

灯織「現場を思い出して、現場にはデビ太郎の着ぐるみが落ちてたよね?」

霧子「うん……デビ太郎さんも甘奈ちゃんの血液で赤くなってたよね……」

灯織「そう、問題はその血液なんです」

灯織「あの血液は着ぐるみの内側にしか付着していなかった……」

灯織「つまり甘奈は着ぐるみを着ている状態で、犯人によって殺害されたんです!」

摩美々「着ぐるみの内側に血液が付着する状況はそうとしか考えられないよねー」


366: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 23:00:05.66 ID:TKz/MKzN0

摩美々「着ぐるみは薄手の素材を使ってたからその上から刃物を通すことも難しくなさそうだしー」

めぐる「えっ……それってつまりは……」

めぐる「不審者の正体は甘奈だったってこと?!」

灯織「……多分、その可能性は高いと思う」

灯織「実際、今回の事件の大部分でアリバイが一人だけなかったわけだし、甘奈が事件に絡んでるのは間違いないんだと思う」

愛依「んん〜?でも不審者が今回の犯人なんじゃん?」

愛依「だったら結局クロも甘奈ちゃんってことにならん?」

智代子「でも遺書は偽造されてたんだよ?」

愛依「あ〜、もうこんがらがってきた!」

摩美々「それなら解決できる方法があるでしょー?」

愛依「え?何々、摩美々ちゃん教えて?!」

(摩美々さんの言っている解決できる方法はあれのことだ……)


・甘奈は記憶喪失だった
・甘奈は二重人格だった
・甘奈と犯人は共犯関係だった

【正しい選択肢を選べ!】

↓1

367: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/05(水) 23:01:30.58 ID:uBcoJ4/F0
甘奈と犯人は共犯関係だった

368: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 23:02:57.23 ID:TKz/MKzN0

灯織「これです!」

【解!】

灯織「甘奈と犯人は共犯関係だったんじゃないでしょうか……」

愛依「きょ、キョーハン?」

灯織「甘奈は不審者役で、本当のクロが遺書を書いていた」

灯織「甘奈が知らないところで遺書を書いていた……クロははなから裏切るつもりだったのかもしれない」

円香「はぁ……信頼がどうとかいってたのはどこの誰なんですか」

灯織「……」

めぐる「大丈夫だよ灯織、負けないで!」

智代子「でもちょっと待って!共犯関係っておかしくない?」

智代子「コロシアイ合宿生活では共犯者はクロ扱いにならないから成功したとしても【卒業】できないんだよね?」

智代子「わざわざ共犯関係なんてなる意味あるの?」

(確かにメリットだけを考えていると、共犯関係なんて考えづらい……)

(でも、もしも共犯にならないことにデメリットがあったのなら……?)


【正しいコトダマを指摘しろ!】

>>340~>>341

↓1

369: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/05(水) 23:04:09.92 ID:OgGOHGr00
【脅迫状】

371: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 23:06:19.06 ID:TKz/MKzN0

灯織「これです!」

【解!】

灯織「甘奈の部屋に落ちていた手紙、これが共犯関係を示してるよ」


『大崎甘奈
 お前の命運は既に私の手中にある
 すべてを失いたくないのなら私の命令に従え』


愛依「な、なにこれ……禍々しい文字……?!」

めぐる「甘奈が書いたものじゃないのは明らかだよね、誰かから甘奈に送り届けられたものだよ!」

灯織「書いてある内容の意味はわからない、けど甘奈は犯人に脅されていたことは文面からわかるよね?」

智代子「ってことは、犯人に脅されて甘奈ちゃんはデビ太郎の着ぐるみをかぶってたの?」

灯織「そう考えるのが妥当なんじゃないかな?」

雛菜「でも、なんでわざわざ犯人は共犯者なんか作ったんですかね~」

雛菜「事件に関わる人が増えるとそれだけ面倒なこともおきそうですけど~」

摩美々「逆に言えば、事件を複雑にすることも可能だよねー」

摩美々「人が増えたことで可能になるトリック、とかねー」

372: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 23:07:17.79 ID:TKz/MKzN0

咲耶「だけど、その共犯者というのは誰なんだい?」

智代子「甘奈ちゃんを殺害した実行犯、てことだよね」

咲耶「事件発生当時、甘奈以外の全員にアリバイがあるんだよね?」

凛世「智代子さん、愛依さん、霧子さん、そして凛世は体育館で縛られておりました……」

雛菜「残りの雛菜たちは探索中でしたよね〜?」

円香「探索中にお互いの監視を逃れて、というのも考えづらい」

灯織「はい……樋口さんの呼びかけに全員が集まっていましたから……」

めぐる「崩せないアリバイが、全員に存在するよ……?」

(どういうことなの……?あの遺書は、甘奈が書いたものじゃないはず……)

(それなのに、もう一人の存在の可能性が浮かび上がってこない……)

愛依「こうなるとやっぱ甘奈ちゃんが犯人なんじゃん……?」

愛依「アリバイがあるんじゃどうしようもないっしょ?」

霧子「うん……他に可能性がないなら、投票したほうがいいんじゃないかな……」

摩美々「……もう忘れたんですかー?」

(……え?)

摩美々「なーんか、前にも似たような話ありませんでしたっけー」

(前にも、似たような話……?私たちは、何か見落としている……?)

373: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 23:08:55.30 ID:TKz/MKzN0
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

‣【モノクマファイル3】
‣【甘奈の右手】
‣【湯たんぽ】
‣【凛世の写真】
‣【美術倉庫】


咲耶「事件発生当時私たち≪全員にはアリバイ≫があった……」

愛依「甘奈ちゃんは他殺でも、うちら全員無理じゃんね?」

凛世「実は、≪アリバイが無い方がいらっしゃった≫のでしょうか……」

霧子「≪共犯者さんがもう一人いた≫のかな……」

めぐる「≪甘奈の死んだタイミングが違う≫とか!」

智代子「やっぱり≪甘奈ちゃんは自殺だった≫んだよ!」

摩美々「なんか前にも似たような話がありましたよねー」

摩美々「ここまで言えばわかるよね、灯織」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

374: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/05(水) 23:24:31.22 ID:OgGOHGr00
≪甘奈の死んだタイミングが違う≫に【湯たんぽ】

375: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 23:29:59.20 ID:TKz/MKzN0
めぐる「ひ、灯織……?その湯たんぽが甘奈の死に何か関係してるの……?」

めぐる「うーん、他の物なんじゃないかな……?がんばろう!」

灯織(しまった……みんなの心証が悪くなったみたい)

灯織(共犯者の存在を浮上させるために必要なのは、私たちの間の【アリバイ】を破る可能性……)

灯織(つまり、甘奈を殺害する時間さえあったと推理できれば、共犯者の可能性も見出すことができるはず……)

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

‣【モノクマファイル3】
‣【甘奈の右手】
‣【湯たんぽ】
‣【凛世の写真】
‣【美術倉庫】


咲耶「事件発生当時私たち≪全員にはアリバイ≫があった……」

愛依「甘奈ちゃんは他殺でも、うちら全員無理じゃんね?」

凛世「実は、≪アリバイが無い方がいらっしゃった≫のでしょうか……」

霧子「≪共犯者さんがもう一人いた≫のかな……」

めぐる「≪甘奈の死んだタイミングが違う≫とか!」

智代子「やっぱり≪甘奈ちゃんは自殺だった≫んだよ!」

摩美々「なんか前にも似たような話がありましたよねー」

摩美々「ここまで言えばわかるよね、灯織」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

376: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/05(水) 23:33:03.28 ID:hCH/pwRC0
≪アリバイが無い方がいらっしゃった≫に【凛世の写真】

378: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 23:39:12.08 ID:TKz/MKzN0
ちょっと事件が事件なんで、ロンパ既にできそうな謎とかは結構出てきているとは思うんですが、
一応ストーリー上のキャラクターの理解度・認識に合わせて物語は進めていくのでそこら辺とすり合わせてお考え下さい…

凛世「凛世が写真を撮ったのは甘奈さんが殺害されるずっと前……」

凛世「如何様に、関与しているのでしょうか……」

灯織(これも違う……)

灯織(甘奈の死んだタイミング、私たちは事件をリアルタイムに経験したからあのタイミングだと思い込んでいるけど……)

灯織(実際にいつ死んだのかはわかっていないはず)

灯織(その証拠に、あの人は私たちに情報の一部を制限しているんだ……)

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

‣【モノクマファイル3】
‣【甘奈の右手】
‣【湯たんぽ】
‣【凛世の写真】
‣【美術倉庫】


咲耶「事件発生当時私たち≪全員にはアリバイ≫があった……」

愛依「甘奈ちゃんは他殺でも、うちら全員無理じゃんね?」

凛世「実は、≪アリバイが無い方がいらっしゃった≫のでしょうか……」

霧子「≪共犯者さんがもう一人いた≫のかな……」

めぐる「≪甘奈の死んだタイミングが違う≫とか!」

智代子「やっぱり≪甘奈ちゃんは自殺だった≫んだよ!」

摩美々「なんか前にも似たような話がありましたよねー」

摩美々「ここまで言えばわかるよね、灯織」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

379: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/05(水) 23:43:21.91 ID:jmCiMSfZ0
≪甘奈の死んだタイミングが違う≫ に同意

381: 時間的に次の議論で中断します ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 23:49:37.38 ID:TKz/MKzN0

灯織「それに賛成です!」

【同意!】

灯織「そうか……摩美々さん、そういうことですね!?」

摩美々「やっぱり灯織は賢い子ですねー」

灯織「モノクマファイルを見てください……真乃の事件の時と同じ、【死亡推定時刻】の記載がまたしてもありませんよね?」

めぐる「わわっ!ほんとだよ!」

愛依「ってことは……うちらが思ってるタイミングじゃなかったってこと?」

摩美々「可能性は結構あるんじゃないかなー」

灯織「真乃の事件の時、記載のなかった浅倉さんの死亡時刻が事件においてかなり重要なポイントでした」

灯織「書いてある情報は公平ですが、表に出す情報は必ずしも公平じゃないのがモノクマファイルなんですよ!」

モノクマ「なんかチクチクした言い方だよねー」

モノクマ「ボクってば環境にやさしいクマだからさ。ゴミだけじゃなく情報も分別しちゃうんだよね!」

灯織「数分でも誤差があれば、違和感に私たちが気づく……それを危惧したんじゃないでしょうか!」

智代子「甜花ちゃんと甘奈ちゃんのどっちが先に死んでいたかが変わるだけでも、私たちのアリバイが変わっちゃうんだね?!」


【咲耶「その推理は美しくないね!」反論!】

382: ◆zbOQ645F4s 2021/05/05(水) 23:51:44.86 ID:TKz/MKzN0
咲耶「摩美々、灯織……少し待ってくれないか」

灯織「さ、咲耶さん……」

咲耶「死亡推定時刻の記載は確かにモノクマファイルにない……」

咲耶「ただ、モノクマを信用しすぎるのも問題じゃないかい?彼は私たちにコロシアイを強いる張本人。どこまで信用に足るかは怪しいよ」

灯織「そ、それはそうですが……」

咲耶「もっと信頼のできる証拠を提示してもらおうか!」

-------------------------------------------------

【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【美術倉庫】
‣【甘奈の遺書】
‣【教室の着ぐるみ】
‣【愛依と智代子の監禁】
‣【モノクマファイル3】


咲耶「甘奈の死亡推定時刻の記載がモノクマファイルに無かった」

咲耶「だからといって今回も甘奈の死んだタイミングがずれると考えるのは些か早計じゃないかな?」

咲耶「甘奈がただの被害者ならいざ知らず」

咲耶「甘奈は事件にもっと根底で絡んでいる人間だったよね?」

咲耶「もっと落ち着いて考えてはどうかな」

-------------------------------------------------
【発展!】

灯織「だからこそです……」

灯織「甘奈が事件に根底で絡んでいるからこそ、死亡のタイミングがずれているならそれを明らかにしなくてはいけません」

灯織「摩美々さんが示した可能性は看過できません!」

-------------------------------------------------

咲耶「それはそうだけど……」

咲耶「そもそも不審者の正体は甘奈だったと今判明したばかりじゃないかい」

咲耶「私たちはデビ太郎の着ぐるみを来たままに…」

咲耶「校内を階を跨いで駆け回る【甘奈の姿】を実際に目撃している」

咲耶「殺害されたタイミングはやはり2回目の捜索中しかありえないんじゃないかい?」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ50以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットの効果が発動します】

【コンマの値が+10されます】

↓1
-------------------------------------------------

383: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/06(木) 00:04:10.92 ID:aGmKwR2+0
【甘奈の姿】に【教室の着ぐるみ】

390: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 21:52:20.41 ID:WtFFoSln0

灯織「その矛盾、切らせてもらいます!」

【BREAK!】

灯織「不審者の正体が甘奈、それは間違いないと思います」

咲耶「ああ、着ぐるみの内側の血液の付着がそれを物語っていたね」

灯織「ただ、私たちの見た不審者の全てが甘奈だったとは限らないはずです」

咲耶「……なんだって?」

灯織「1-B教室のロッカー。その中に入っていたんです、もう一つ同じ着ぐるみが」

めぐる「犯人はとっさにロッカーに隠したんだと思うよ!かなり雑に押し込まれてあったから!」

智代子「ホントだ……しわくちゃ……」

灯織「甘奈が着用していた着ぐるみは死体のそばにあったものと見て間違いないはずです。でしたら、この1着は誰が着用していたものなんでしょうか!」

咲耶「……なるほど、そうなると私たちは推理を根底から見返す必要がありそうだね」

霧子「うん……不審者さんは、一人じゃなかったんだね……」

391: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 21:53:27.17 ID:WtFFoSln0

雛菜「雛菜たちは不審者を何回か目撃してるんですよね〜?」

凛世「はじめは凛世を襲った時……」

咲耶「次は私が三階の捜索中に目撃した時だね」

霧子「その直後わたしと凛世ちゃんが襲われて……」

円香「最後は私が一階に降りるのを目撃した」

めぐる「この四回のうち、どれかは甘奈じゃなかったってことだよね?」

咲耶「このうち、私と霧子の目撃情報は同一のものとみていいだろうね」

咲耶「だから実質三択さ」

智代子「うーん……でも、どれかが甘奈ちゃんじゃなかったとしてもだよ?」

智代子「結局円香ちゃんが最後に目撃してる以上、甘奈ちゃんの殺害のタイミングは変わらないんじゃないのかな……」

(そう……問題はそこだ……)

(生きた甘奈と思われる不審者が最後に目撃されている……)

(殺害されたタイミングがぶれることなんて本当にあるのかな……)

392: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 21:54:46.34 ID:WtFFoSln0

摩美々「それはそうだケド、とりあえずは甘奈じゃない可能性のある目撃証言を考えてみない?」

灯織「摩美々さん……?」

摩美々「ほら、小さな疑問が大きな結果をもたらすことはこれまでにもあったでしょー?」

摩美々「今回も、そこから連鎖して真実にたどり着くかもしれないよー?」

愛依「そっか、よし!それじゃ、みんなで考えてみよ!」

円香「……」

霧子「それならやっぱり……凛世ちゃんを襲った、1回目の不審者さんじゃないかな……」

凛世「霧子さん……」

霧子「だって、他のタイミングではみんなにアリバイがあるんだよね……?」

灯織「いえ、霧子さん……1回目の襲撃は間違いなく甘奈だったはずです」

霧子「えっ……」

(そう、1回目だけは確証を持って甘奈だったと言える証拠がある……)


【正しいコトダマを指摘しろ!】

>>340~>>341

↓1

393: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/06(木) 22:01:54.01 ID:9IOTTPgx0
【凛世の写真】

394: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 22:03:02.66 ID:WtFFoSln0

灯織「これです!」

【解!】

霧子「写真……?」

凛世「はい、凛世がデビ太郎さまに襲われた際に……持っていたカメラで撮影したものでございます……」

智代子「あ、灯織ちゃんにもらったやつだ!」

凛世「はい、以前の探索の際に灯織さんが見つけてくださったカメラを常に携帯していたのですが……」

凛世「凛世の撮った写真と、甘奈さんが使っていた着ぐるみには共通点がございます……」

愛依「ん〜?」

愛依「……あ、もしかしてこのガムテ?!」

灯織「はい、甘奈の着用していた着ぐるみとこの写真の着ぐるみ……そのどちらもガムテープで補修したような跡があるんです」

めぐる「もちろんロッカーに押し込まれてた方の着ぐるみにはついてなかったよ!」

摩美々「となると凛世を襲ったのは甘奈で間違いなさそうだねー」

395: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 22:04:22.89 ID:WtFFoSln0

雛菜「あれ〜?それなら他の人もガムテープによる補修の跡があったかどうか聞けば解決ですか〜?」

霧子「ごめんなさい……わたしは、襲われたパニックでしっかりと見れてないかな……」

咲耶「私も目撃したのは一瞬だからね、力になれなくて申し訳ない」

円香「私も同じ」

凛世「緊急時ゆえ、致し方ありません……」

灯織「でも大丈夫、これで絞ることができました……」

摩美々「それじゃあ最初の一回を除外して、咲耶が目撃した不審者、円香が目撃した不審者……」

摩美々「どっちが甘奈じゃなかったかだねー、灯織はわかる?」

灯織「え、えぇっと……」

(うーん、不審者が甘奈じゃなかった可能性があるものはいつかってことなら……)

(そのタイミングはつまり、甘奈以外の人間が不審者を演じることが可能だったタイミングということになる……)

(つまりは、私たちの中の誰かにアリバイがなかったタイミングってこと……)

灯織「わかった、かもしれません……!」

めぐる「灯織、ほんと?!」

灯織「うん……甘奈以外の人間が演じていた不審者……それは!」


・凛世が目撃した不審者
・咲耶が目撃した不審者
・円香が目撃した不審者

↓1

396: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/06(木) 22:08:35.28 ID:1PedGsW40
咲耶が目撃した不審者

397: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 22:10:57.43 ID:WtFFoSln0

灯織「これです!」

【解!】

灯織「咲耶さんが目撃した不審者、あのタイミングなら別の人間が演じることが可能です」

咲耶「私が目撃した不審者かい?」

灯織「他のタイミングではそのいずれも、全員が体育館に拘束されているか、不審者を捜索しているかのアリバイが存在しているために物理的に不審者を演じることは不可能です」

灯織「ただ、このタイミングにおいてだけ、ある一人の人物のアリバイがないんです」

めぐる「ある一人の人物……あ!」

灯織「そう、樋口さん……あなたが合流したのはこのタイミングより後の話なんです!」

円香「……は?」

灯織「あの時樋口さんは寄宿舎エリアからやってきたと言っていましたが、本当は……」

灯織「三階で咲耶さんに目撃されたのち、1-B教室まで逃亡してそこで着ぐるみを脱ぎ捨ててから私たちに合流したんじゃないですか?」

円香「……そんな根拠はないでしょ?」

灯織「物的証拠はなくても、他の要素が物語っています」

灯織「他の人間には崩せないアリバイがある以上、あなたが不審者を演じていたのは間違いありません!」


【円香「ゴミクズ以下……」反論!】

398: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 22:14:25.75 ID:WtFFoSln0

円香「なんとしても私を不審者にしたいみたいだけど……見通しが甘い」

灯織「な、なんですって……」

円香「私以外にも不審者を演じることは可能だった、違う?」

灯織「ち、違いますよ!樋口さんしかいません!」

円香「……はぁ、呆れた」

円香「仕方ないから教えてあげる」

円香「灯織の仮説は根本から間違えている」

-------------------------------------------------

【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【モノクマファイル3】
‣【彫刻刀】
‣【愛依と智代子の監禁】
‣【ストップウォッチ】
‣【輸血パック】


円香「不審者の正体は甘奈だけじゃなく」

円香「他の人間が演じているタイミングもあった」

円香「それはそうなんだろうけど」

円香「見通しが甘すぎる」

円香「アリバイから消去法的に私を選んだんだろうけど」

円香「そもそも私以外にもアリバイは成立しているの?」

-------------------------------------------------
【発展!】

灯織「何を言ってるんですか……」

灯織「体育館に拘束されている人たち、保健室で解放している人たち、学校で捜索している人たち」

灯織「みんな動かぬアリバイがあるじゃないですか……!」

-------------------------------------------------

円香「は?どこが成立してるわけ?」

円香「保健室組と捜索組は無理だろうけど」

円香「体育館に拘束されていただけの二人は違うでしょ?」

円香「【五感が封じられた状態】の二人……」

円香「片方が変なことをしていてももう片方が気づきようがない」

円香「そこの二人にアリバイは存在しない」

円香「事が終わった後に自分で縛りなおしでもしたんじゃない?」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ50以上で論破しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

399: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/06(木) 22:16:37.84 ID:aGmKwR2+0
【五感が封じられた状態】に【愛依と智代子の監禁】

400: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 22:19:26.52 ID:WtFFoSln0

灯織「その矛盾、切らせてもらいます!」

【BREAK!】

灯織「いや、やっぱり体育館の二人にも不審者になることは不可能ですよ!」

円香「はぁ?聞いてた?拘束されて前後不覚状態なんだから片方が不審者やってても気づきようが……」

灯織「樋口さん、あえて触れないようにでもしているんですか?愛依さんとチョコ……二人は確かにアイマスクに猿轡、手足の拘束と厳重に縛られていましたが」

灯織「耳だけは封じられていなかった、事実二人とも音に関しては証言をしています」

智代子「うん、意識を戻してからは状況を把握するためにずっと音に集中してたよ!」

愛依「けど、うちもチョコちゃんも変な音は聞いてないよ!」

灯織「そう、いわば二人は音で監視状態だった……不審者を演じていたなら、もう片方が気づかないはずがない……!」

円香「……っ!」

灯織「どうなんですか、樋口さん……!樋口さんが不審者だったんですか?!」

円香「違う」

(えっ?!)

円香「はぁ……消去法的に決めても意味がない、そもそも第三者が不審者を演じていたっていう前提からしておかしいのに」

咲耶「それはどういう意味だい?」

円香「そのまんまですよ、第三者が不審者を演じる方法だとリスクが大きすぎ。それなのに無駄な議論に固執しすぎ」

(いや、そんなはずはない……)

(アリバイから考えて樋口さんが不審者だったのは疑いようもない)

(樋口さんの主張は確実に矛盾があるはず、そこを指摘しないと!)

401: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 22:21:45.19 ID:WtFFoSln0
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【教室の着ぐるみ】
‣【体育館の扉の開閉音】
‣【凛世の写真】
‣【甘奈の着ぐるみ】
‣【美術倉庫】


円香「アリバイがどうとか関係ない」

円香「そもそも【甘奈以外の不審者がいた】んならどこにいたわけ?」

円香「灯織たちの不審者の捜索……」

円香「どこに行くかまでは【他の人間にはわからない】でしょ?」

円香「その時点で不審者の入れ替わりなんて不自然」

円香「【潜んでる最中に見つかったら】元も子もないでしょ?」

円香「大体着ぐるみがしわくちゃだったからって【使われた証拠になるわけでもない】」

円香「不審者はやっぱり≪全部甘奈だった≫んじゃないの?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

402: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/06(木) 22:23:56.11 ID:u6X2VaBi0
【潜んでる最中に見つかったら】>【美術倉庫】

403: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 22:26:56.23 ID:WtFFoSln0

灯織「それは違います!」

【BREAK!】

灯織「往生際が悪いですよ、樋口さん……そんな小手先で誤魔化せるとお思いですか?」

円香「……どういう意味?」

灯織「美術室の奥の美術倉庫、あそこは内側から施錠することが可能です」

灯織「寄宿舎の個室以外で唯一、他の人間の侵入を防げるポイントだったんですよ」

灯織「あそこに潜んでいれば見つかるリスクはない……確か咲耶さんの目撃証言も美術室の方向から出て来た不審者を目撃したんでしたよね?」

咲耶「ああ、そうだね。紫の布に全身を包んだ不審者……彼女は美術室からでてきたんだ」

灯織「推理を根底から覆させはしませんよ!」

円香「……」









円香「…………そう、私がもう一人の不審者」

めぐる「やった!円香が認めたよ!」

404: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 22:31:36.72 ID:WtFFoSln0

円香「仕方ない……私以外のアリバイがあまりに完成しすぎている……」

咲耶「私があの時見たのは円香だったのか……」

愛依「でも円香ちゃんならマジ納得じゃん、だって円香ちゃんと甘奈ちゃんって確か身長も一緒だったよね?」

凛世「着ぐるみを纏えば、見分けはつかない事でしょう……」

円香「……うまくいくと思ったんだけど」

めぐる「ん?ってことは……円香と甘奈が共犯でこの事件を引き起こしたってことでいいんだよね?」

咲耶「一度不審者の入れ替わりがあったことを基準に流れを考え直してみようか」

咲耶「凛世をはじめに甘奈が襲った後、上の階に移動……」

雛菜「今度は円香先輩が不審者になって下の階まで一気に逃げて〜」

めぐる「その直後に霧子と凛世が不審者に襲われて……あれ?」

めぐる「甘奈と円香が入れ替わってたんだったらこの【霧子と凛世を襲った不審者】も円香なんだよね?」

智代子「そうなるよね!不審者は3階で姿を見られた後、一階まで一気に駆け下りて保健室を襲撃!」

智代子「甜花ちゃんを殺害して、霧子ちゃんと凛世ちゃんを襲って誘拐して……」

智代子「そのあと着ぐるみを脱いで、みんなに合流したってことになるよね」

405: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 22:33:11.66 ID:WtFFoSln0

咲耶「……実際目の当たりにしたけど、それでもやはり現実味のない話だね。とてつもない早業じゃないかい?」

雛菜「恐ろしく早い犯行、雛菜たちじゃなきゃ見逃してましたね~」

愛依「ひ、雛菜ちゃんそれ言っちゃって大丈夫?!めっちゃ死亡フラグじゃない?!」

雛菜「え~?」

円香「実際、やったんだから何を疑う事があるわけ?」

(……それはずっと疑問に感じていた)

(私たちは実際に事件の発生から収束まで現場に居合わせていたわけなんだけど、不審者もといクロの行動はあまりにも忙しなさすぎる)

摩美々「咲耶が私たちを呼び集めるのにそんなに時間かかってたっけー?」

咲耶「声を張り上げたから、みんなが集まるまでにそこまでの長い時間をかけた気はしないね……大体数分ぐらいじゃないかい?」

摩美々「そんな数分で人一人殺して、二人を誘拐なんて本当にできるわけー?」

円香「……くどい、実際にやってるんだから疑う余地はない」

(やっぱり変だ……)

(私たちは何か重大な可能性を見落としている可能性がある……!)

(それを明らかにしないと、真実は見えてこない……!)

-------------------------------------------------

【ロジカルダイブ開始!】

Q1.
円香が不審者を演じていたのはどのタイミング?
A.凛世を襲った不審者
B.咲耶が目撃した不審者

Q2.
3階から逃亡した不審者が真っ先に向かったのはどこ?
A.保健室 B.玄関ホール C.1-B教室

Q3.
実際の順序ではどちらの目撃証言が先?
A.霧子と凛世を襲った不審者
B.咲耶の目撃した不審者


【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

↓1
-------------------------------------------------

406: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/06(木) 22:37:32.21 ID:aGmKwR2+0
BAA

407: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 22:40:51.70 ID:WtFFoSln0
灯織(いや、本当にそうかな……)

灯織(咲耶さんが目撃した不審者が樋口さんで、霧子さんと凛世を襲った不審者とは別)

灯織(そうなると、咲耶さんが目撃した不審者は保健室に行く必要は……?)

-------------------------------------------------

【ロジカルダイブ開始!】

Q1.
円香が不審者を演じていたのはどのタイミング?
A.凛世を襲った不審者
B.咲耶が目撃した不審者

Q2.
3階から逃亡した不審者が真っ先に向かったのはどこ?
A.保健室 B.玄関ホール C.1-B教室

Q3.
実際の順序ではどちらの目撃証言が先?
A.霧子と凛世を襲った不審者
B.咲耶の目撃した不審者


【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

↓1
-------------------------------------------------

408: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/06(木) 22:42:27.35 ID:u6X2VaBi0
B-C-Aかな

409: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 22:46:22.89 ID:WtFFoSln0

灯織「そうか……わかりましたよ!」

【COMPLETE!】

灯織「そうだ……私たちは誤解していたのかもしれません」

めぐる「誤解……?」

灯織「というか、先入観に囚われすぎていた……不審者が複数人だったと判明しても、まだ一人だと思い込んでいた時の考え方のままだったんです」

咲耶「灯織、説明してくれるかい?」

灯織「はい、当初私たちは不審者が凛世を襲った後上の階で潜伏、下の階に逃げようとしたところ咲耶さんに目撃された後に一階で犯行に及んだと思っていましたよね?」

灯織「ですが実際は不審者は二人いた……なら、咲耶さんが目撃していないもう一人の不審者は私たちが捜索途中は何をしていたんでしょう?」

智代子「あ……!」

灯織「私たちは彼女たちの作り出したシナリオの流れに飲まれてしまっていたんです……目撃証言が必ずしも時間軸通りに並んでいたとも限らないのに……!」

咲耶「私が目撃するよりも先に凛世たちが襲撃されていた可能性があるということかい!?」

愛依「マジで……?でも確かにそれなら、甜花ちゃんを殺害して二人を誘拐するだけの時間もあるかもしんない……!」

摩美々「凛世、霧子ー……詳しく話を聞かせてもらえるー?」

霧子「う、うん……わかった、摩美々ちゃん……」

咲耶「二人はできるだけ詳しく、不審者がやってきた時のことを話してもらえるかな?」

凛世「かしこまりました……」

(よし、可能性が見えてきた……)

(二人の不審者、彼女たちがこの事件で何を行ったかその全貌を解き明かすんだ……!)

410: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 22:51:00.88 ID:WtFFoSln0
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【ストップウォッチ】
‣【甘奈の右手】
‣【甘奈の着ぐるみ】
‣【脅迫状】
‣【モノクマの動機】


凛世「不審者がやってきた時、凛世は霧子さんの手当てを受けておりました……」

霧子「凛世ちゃんの傷は結構深かったから、【消毒や包帯を巻くのにも時間がかかって】……」

凛世「不審者に襲われた恐怖と興奮で、凛世の体は火照っておりましたが……」

霧子「一階はその間は静かだったから、【犯人さんは上の階に逃げた】んだって安心してたんだ……」

凛世「すると【静寂の中より突然デビ太郎さまが姿を現した】のです……」

霧子「抵抗しようと思ったんだけど、とっさのことですぐに薬か何かを嗅がされて……」

凛世「凛世も霧子さんも、【すぐに意識を失ってしまいました】……」

愛依「それでうちらの監禁されてた体育館に連れてこられたんだねー」

智代子「それはしっかりわたしたちが聞いてたから間違いないよ!」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

411: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/06(木) 22:59:59.36 ID:1PedGsW40
【静寂の中より突然デビ太郎さまが姿を現した】に【ストップウォッチ】

412: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 23:02:49.24 ID:WtFFoSln0

灯織「それは違います!」

【BREAK!】

灯織「不審者は静寂の中から現れた、それは本当?」

凛世「はい、静まりかえった校内より……音もなく出現いたしました……」

灯織「……それはおかしいよね、だって咲耶さんの目撃した不審者が一階に駆け下りて行った時……」

灯織「学校中に響き渡るぐらいの音量でストップウォッチが鳴ってたんだよ?」

凛世「すとっぷうぉっち……?」

めぐる「わたしと灯織が着ぐるみを発見したのと同じ教室に落ちてたんだよ、一定の時間を設定するとそれが1秒ずつ減っていって……」

めぐる「残り0秒になるとものすっごく大きな音が鳴るんだ!」

智代子「体育館で縛られてたわたしたちにも聞こえてたからよっぽど大きな音だったんだね!」

咲耶「そういえば保健室で甜花の死体を見つけた時以来、気づいたら音が止んでいたね……」

雛菜「でもそれまではずっと鳴ってたっていうことですよね〜?」

灯織「そう、咲耶さんの見た不審者と二人を襲った不審者が同一人物ならこの音を聞いていないのはおかしいんです!」

凛世「……そんな」

霧子「それじゃあつまり……あの時わたしたちを襲ったのは、甘奈ちゃんだったってことだよね……」

灯織「はい、おそらくは……」

愛依「ん?あれ……?」

灯織「私たちは時間軸での前後を誤認していたんです」

愛依「ちょいおかしくね……?」

灯織「実際は樋口さんが階段を駆け下りた方が後」

愛依「ちょいちょい!タンマ!」

灯織「甘奈が二人を襲った方が先だったんです」


【愛依「ストップスト〜〜〜〜〜ップ!」】反論!

413: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 23:04:08.46 ID:WtFFoSln0

愛依「はぁ、はぁ、やっと聞いてくれた……灯織ちゃん」

灯織「め、愛依さん……何か気になることでも……?」

愛依「や、逆にみんなは気になんないの?!」

愛依「だって今の話は明らかおかしいじゃん!」

灯織「ど、どういうことでしょう……」

愛依「マジ?……よっし、しゃーない……うちが正論ビシッと決めて、教えてあげるしかないか……」

愛依「泥舟?に乗ったつもりで任せるし!」

-------------------------------------------------

【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【不審者の目撃情報】
‣【凛世の写真】
‣【彫刻刀】
‣【ストップウォッチ】
‣【甘奈の遺書】


愛依「不審者が二人いて」

愛依「3階から逃げたのが円香ちゃんだった」

愛依「でも霧子ちゃんと凛世ちゃんを襲ったのが甘奈ちゃんなのはおかしいって!」

愛依「ジョーシキ的にありえないよ!」

愛依「だって甘奈ちゃんなんだよ?!」

愛依「甘奈ちゃんが、そんな……」

-------------------------------------------------
【発展!】

灯織「め、愛依さん落ち着いて……!」

灯織「しっかり聞きますから……」

灯織「おかしいと思った根拠を、教えてもらえませんか?」

-------------------------------------------------

愛依「オッケー……落ち着くわ」

愛依「あのさ、甘奈ちゃんと甜花ちゃんは姉妹……」

愛依「事務所の中でもずば抜けて仲がいい二人だったわけじゃん」

愛依「このコロシアイ合宿生活っていう生活とはいえ」

愛依「【甘奈ちゃんが甜花ちゃんを殺す】のは流石にありえないって!」

愛依「あんなにお互いのことが大好きなのに……」

愛依「そんな裏切りはありえないっしょ!」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ50以上で論破しろ!】

↓1


414: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/06(木) 23:07:35.14 ID:aGmKwR2+0
【甘奈ちゃんが甜花ちゃんを[ピーーー]】に【彫刻刀】

415: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 23:10:57.49 ID:WtFFoSln0
【コンマ判定14】

【スキル:意地っ張りサンセットの効果でコンマが+10されます】

【コンマ判定24】

愛依「ひ、灯織ちゃん!!考えてみてよ、やっぱ甘奈ちゃんが甜花ちゃんを殺すなんてありえないって!」

灯織(ダメ……これじゃあ愛依さんに私の声は届かない……)

灯織(もっと、もっと研ぎ澄まさなきゃ!)

-------------------------------------------------

【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【不審者の目撃情報】
‣【凛世の写真】
‣【彫刻刀】
‣【ストップウォッチ】
‣【甘奈の遺書】


愛依「不審者が二人いて」

愛依「3階から逃げたのが円香ちゃんだった」

愛依「でも霧子ちゃんと凛世ちゃんを襲ったのが甘奈ちゃんなのはおかしいって!」

愛依「ジョーシキ的にありえないよ!」

愛依「だって甘奈ちゃんなんだよ?!」

愛依「甘奈ちゃんが、そんな……」

-------------------------------------------------
【発展!】

灯織「め、愛依さん落ち着いて……!」

灯織「しっかり聞きますから……」

灯織「おかしいと思った根拠を、教えてもらえませんか?」

-------------------------------------------------

愛依「オッケー……落ち着くわ」

愛依「あのさ、甘奈ちゃんと甜花ちゃんは姉妹……」

愛依「事務所の中でもずば抜けて仲がいい二人だったわけじゃん」

愛依「このコロシアイ合宿生活っていう生活とはいえ」

愛依「【甘奈ちゃんが甜花ちゃんを殺す】のは流石にありえないって!」

愛依「あんなにお互いのことが大好きなのに……」

愛依「そんな裏切りはありえないっしょ!」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ50以上で論破しろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットの効果でコンマ値が+10されます】

↓1

416: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/06(木) 23:15:03.51 ID:u6X2VaBi0
ところで設定した時間が経つとアラームの鳴る装置って一般にストップウォッチじゃなくてタイマーでは
安価下

417: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/06(木) 23:18:21.41 ID:4qB/M/XdO
>>414と同じで論破

418: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 23:20:47.00 ID:WtFFoSln0
>>416 一応アラームではなく、ストップウォッチである理由はあるにはあります。

【コンマ判定41】

【スキル:意地っ張りサンセットの効果でコンマ値が+10されます】

【コンマ判定51】


灯織「その矛盾、切らせてもらいます!」

【BREAK!】

灯織「愛依さんの言うこともごもっともです」

愛依「だよねだよね?!」

灯織「私にも、甘奈が甜花さんを殺したとは思えません」

円香「……呆れた、すぐ感情論に流されるんだから」

灯織「いや、違うんです……確かにそういう面もありますが、大事なのは証拠です」

灯織「甘奈が持っていた彫刻刀……凛世を襲った際にふるっていたものと同じものだよ」

凛世「はい、見覚えがございます……」

凛世「こちらを首元に突きつけられる恐怖たるや……思い出すだけで足がすくんでしまいます……」

灯織「だけどこれ、あまりにも綺麗すぎませんか?」

愛依「……確かに、ほとんど新品じゃん!」

灯織「事件現場にはめぼしい刃物は他にない……甘奈が甜花さんを刺したというなら、この彫刻刀は使われた痕跡がないとおかしいんですよ!」

摩美々「なるほどー、これで不審者たちの動きが見えて来たねー」

摩美々「凛世を襲った後、不審者の甘奈は円香と入れ替わってー」

摩美々「私たちが二階と三階を探してるうちに保健室を襲撃。そこで霧子と凛世を誘拐したんだねー」

咲耶「その後私が円香を三回で目撃、逃走の途中で保健室に立ち寄り、無防備な甜花を殺害したんだ」

めぐる「その後で甜花の死体を発見したわたしたちに何食わぬ顔で合流したんだね!」

愛依「よかった……甜花ちゃんを殺した甘奈ちゃんはいなかったんだ……!」

雛菜「円香先ぱ~い?そろそろ観念したらどうですか~?」

円香「…………」

咲耶「一人での犯行なら、誘拐と殺害を同時に行うのは厳しいだろうけど……これならそう無理もないはずだよ」

智代子「やった!これで事件解決だね!」

419: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 23:22:12.66 ID:WtFFoSln0

(…………)

(…………事件解決?本当に、これで……?)

灯織「ま、待ってください……!」

凛世「灯織さん、どうかなさいましたか……?」

灯織「い、今のは甘奈の犯行を否定しただけで……結論を出すにはまだ早いかと……!」

雛菜「え~?でもアリバイ的に円香先輩しかいなくないですか~?」

雛菜「他のアイドルには不可能だって話じゃなかったんですか~?」

(……そう、この話を持ち出したのもそもそも私だ)

(でも、まだ結論を出すには早い気がする……!)

灯織「で、でしたら甘奈の方の死を検討してみませんか……?甘奈の死も、他殺だったとしかわかってませんよね?」

咲耶「……確かにそうだね、もともとの話から大分脱線してしまってここまで来たから忘れていたよ」

めぐる「オッケー!議論は徹底的に、だもんね!」

円香「……」

(よし、なんとか結論を出すのは食い止めた……)

(まだ謎は残ってる、それをはっきりさせないことには終われない……!)

420: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 23:23:09.49 ID:WtFFoSln0
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【甘奈の着ぐるみ】
‣【教室の着ぐるみ】
‣【不審者の目撃情報】
‣【美術倉庫】
‣【愛依と智代子の監禁】


摩美々「甘奈は【自殺に見せかけられて殺された】んだよー」

智代子「甘奈ちゃんを殺したのは、共犯者だったよね!」

智代子「甘奈ちゃんは脅されてて……【無理やり協力させられた】んだ!」

めぐる「不審者役を円香と同時に演じて」

めぐる「私たちをかき乱した末に殺されちゃったんだよね……」

愛依「甘奈ちゃんが殺されたのは事件のラストなんだよね?」

愛依「確かまた【三階から一階に駆け下りた不審者】がいて……」

雛菜「そいつに殺されちゃったんだよ~」

雛菜「でもそれって円香先輩なんでしょ~?」

円香「…………」

雛菜「【二回も不審者を演じて】円香先輩大変だったね~?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

421: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/06(木) 23:30:16.53 ID:aGmKwR2+0
【二回も不審者を演じて】に【不審者の目撃情報】

422: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 23:34:55.04 ID:WtFFoSln0

灯織「それは違います!」

【BREAK!】

灯織「……二度目の不審者の一階への逃走、あれが樋口さんだとは考えづらいです」

雛菜「え~?」

灯織「そもそも、あの時不審者を目撃したのは樋口さんでした……樋口さんが不審者ならこの時点で矛盾しているんですよ」

咲耶「ああ、保健室に到着した際にも円香は私たちと一緒に到着した……不審者を演じる暇はなかったはずだよ」

摩美々「そうなると甜花の時と同じように逃走ついでに殺害、も不可能になるよねー」

智代子「……あれ?だとしたら、甘奈ちゃんは誰に殺されちゃったの?」

愛依「円香ちゃんでもなかったら……やっぱ自殺だったの?!」

凛世「しかし、自殺は手に付着していた血液で否定されたはずです……」

雛菜「……ちょっと待ってくれます?」

灯織「い、市川さん……?」

雛菜「確かにあのタイミングでの不審者は円香先輩じゃなかったのかもしれませんけど、それだからって殺害を否定したことにはならないですよね~?」

雛菜「雛菜たちの捜索中に目を盗んで下の階に降りて殺害してから戻ってたのかもしれませんし~」

灯織「……っ!」

(確かにその可能性は、否定はできない……)

423: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 23:36:24.37 ID:WtFFoSln0

(かなり厳しいとは思うけど、不可能な話じゃない……)

雛菜「そもそも円香先輩不審者なんて目撃したんですか~?」

円香「…………」

摩美々「……雛菜の言う通りだよ」

灯織「摩美々さん……!」

摩美々「というか円香が不審者、共犯だと分かった時点で円香の証言はそもそも信用できないものになってるんだよねー」

摩美々「……いやむしろ、円香の証言は嘘だったって思う方が自然」

摩美々「死体を発見させるために私たちをわざと下の階に誘導したんじゃない?」

摩美々「なんでそんなことしたのかはわかんないですけどねー」

めぐる「えっと……それじゃあ結局のところ、雛菜の言ってた通り円香はあの不審者の目撃情報よりも前に甘奈を殺してて、その後に叫んだってコト?」

咲耶「……それだと筋が通るだろうね」

(樋口さんが殺害して、樋口さんが私たちに死体を発見させた……?)

(なんなんだろう……この引っ掛かり方……喉に小骨が引っ掛かったような違和感……)

(もっと前提で、間違えているようなそんな気がする……)


424: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 23:37:33.63 ID:WtFFoSln0
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【モノクマファイル3】
‣【甘奈の遺書】
‣【彫刻刀】
‣【脅迫状】
‣【教室の着ぐるみ】


雛菜「円香先輩が結局犯人なんですよ~」

咲耶「【円香は甘奈と共犯関係にあった】……」

咲耶「円香の見た不審者は嘘と考えた方がいいだろうね」

愛依「噓の証言を流してうちらを【誘導した】ってわけね……」

凛世「この方法なら時間の管理も容易でございます……」

愛依「さすがは超高校級のディベート部!」

円香「……お褒めに預かり光栄です」

智代子「そ、それディベート部の人に失礼じゃないかな……」

めぐる「二人を殺したのはやっぱり【円香だった】んだね!」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

425: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/06(木) 23:52:12.96 ID:aGmKwR2+0
【円香は甘奈と共犯関係にあった】に【脅迫状】

427: ◆zbOQ645F4s 2021/05/06(木) 23:56:02.15 ID:WtFFoSln0
咲耶「脅迫状……差出人はわからないが、円香と甘奈の共犯関係を否定する材料にはならないんじゃないかな?」

咲耶「それを書いたのが円香の可能性もある……」

灯織(脅迫状を書いたのは甘奈を殺害した人間……)

灯織(今、私の考えでは樋口さんではないということになっているけれど、この場にいるみなさんはそうではない)

灯織(まずは、樋口さんが殺害したわけでないことを示さないと……!)

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【モノクマファイル3】
‣【甘奈の遺書】
‣【彫刻刀】
‣【脅迫状】
‣【教室の着ぐるみ】


雛菜「円香先輩が結局犯人なんですよ~」

咲耶「【円香は甘奈と共犯関係にあった】……」

咲耶「円香の見た不審者は嘘と考えた方がいいだろうね」

愛依「噓の証言を流してうちらを【誘導した】ってわけね……」

凛世「この方法なら時間の管理も容易でございます……」

愛依「さすがは超高校級のディベート部!」

円香「……お褒めに預かり光栄です」

智代子「そ、それディベート部の人に失礼じゃないかな……」

めぐる「二人を殺したのはやっぱり【円香だった】んだね!」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

426: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/06(木) 23:52:46.07 ID:1PedGsW40
【円香だった】に【教室の着ぐるみ】

434: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 21:29:41.13 ID:cxasTvtG0

灯織「それは違います!」

【BREAK!】

灯織「……いえ、ちょっと待ってください」

めぐる「……あれ?」

灯織「樋口さんが嘘の証言を流して私たちを誘導していたことは、間違いないかと思います……」

灯織「ただ、それが必ずしも樋口さんの犯行を裏付けるものかどうか……」

咲耶「灯織……何か引っかかるものでもあるのかい?」

灯織「樋口さんが不審者である証拠だった、1-Bロッカーに押し込められた着ぐるみ。樋口さん自身も着用したことは否定していない……」

めぐる「うん、わたしも見た通りだよ」

灯織「めぐる、その着ぐるみに血液は付着してた?」

めぐる「……あっ!」

灯織「甘奈の殺害の際には、甘奈は着ぐるみを着ていたから返り血も出ないし……血液が付着することはなかったと思うけど、甜花さんの時は違うよね……」

435: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 21:30:44.37 ID:cxasTvtG0

摩美々「現場自体、甜花の出血でかなり汚れてたしー、それに当たらずに犯行はほぼ不可能だったろうねー」

灯織「逃走ついでに甜花さんを殺害したって話だったけど……そうなると着ぐるみを脱ぎ着する隙はなかったはず……」

灯織「だけどあの着ぐるみはやけに綺麗なままだった……血なんて一滴も付着していませんでした!」

咲耶「返り血か……失念していたね」

愛依「そ、それじゃ円香ちゃんは甜花ちゃんは殺してないってコト?!」

智代子「待ってよ!それっておかしいよ!」

智代子「それじゃあ甜花ちゃんは一体いつ誰に殺されちゃったっていうの?」

智代子「甘奈ちゃんが襲ったタイミングでもない、円香ちゃんが逃げたタイミングでもない……そうなるとタイミングがもう残ってないよ?!」

(そうだ……可能性を虱潰しにしてきたけど、その結果浮かび上がったのは一つの大きな壁)

(『甜花さんがいったいいつ死んだのか』……この謎が新たに浮上したんだ……)

灯織「……」

灯織「…………」

灯織「………………」




(ダメ、まるでわからない……!不審者の行動にはもう余地が残っていない……!)

436: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 21:31:44.51 ID:cxasTvtG0



摩美々「発想を逆転させてみたらー?」




437: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 21:33:07.51 ID:cxasTvtG0

灯織「逆転……?」

霧子「どういうこと?摩美々ちゃん……」

摩美々「だからぁ、『甜花がいつ死んだのか』を考えるんじゃなくてー、『甜花がいつまで生きていたのか』を考えてみたらどうなの?」

(いつまで、生きていたのか……?)

愛依「な、何か変わんの?それ……」

摩美々「だいぶ文脈は変わるんじゃないですかぁ?発想は柔軟にしないとー」

摩美々「そうですねー、みんなは生きていた時の甜花の情報をどこまで持ってますー?」

愛依「確か今朝も甘奈ちゃんが甜花ちゃんのために朝ご飯持っていってあげてたよね?」

凛世「はい、その時も甘奈さんは言葉を交わしたと話しておられました……」

霧子「病気の容態はずっと悪いままだったから……面会のタイミングは限られてたけど、甘奈ちゃんと甜花ちゃんは今日まで毎日お話ししてたよ……」

(ここ数日毎食甘奈はご飯を甜花さんのところに運んで行ってあげてたんだよね……)


438: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 21:34:04.64 ID:cxasTvtG0

智代子「私たちが甜花ちゃんの姿を最後に見たのは昨日の晩だったよね?」

咲耶「ああ、みんなでお見舞いをしにいったんだよね」

凛世「特にお変わりはないように見受けられましたが……」

めぐる「一番近くにいたのは霧子だったよね?」

めぐる「甜花が病気になってからずっと看病を一人でし続けてくれてたし……」

霧子「うん……事件の時もずっと、甜花ちゃんと一緒にいたよ……」

凛世「それは凛世が保証いたします……」

凛世「不審者に襲われる直前まで、凛世は時折甜花さんの咳やうめきを耳にしておりました……」

めぐる「……あれ?なにも変わらないよ、摩美々?」

摩美々「……」

(甜花さんがいつ死んだか、ではなくいつまで生きていたか……?)

(その視点に切り替えて今の話をもう一度振り返ってみたら何か違うものが見えてくるのかな……?)

(考えよう、考えるしかないんだ……!)

439: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 21:36:21.58 ID:cxasTvtG0
-------------------------------------------------

【ロジカルダイブ開始!】

Q1.
灯織が最後に甜花の生存を確認したのはいつ?
A.事件発生前夜 B.事件発生当日の朝 C.事件発生直前

Q2.
甜花の生存情報で不審な点は?
A.甜花の調子がずっと悪そうだった B.ほとんどが音由来のものだった C.常に甜花が保健室にいた

Q3.
甜花はいつまで生きていた?
A.事件発生前夜 B.事件発生当日の朝 C.事件発生直前

Q4.
犯人はどんなトリックを使った?
A.甜花に遅効性の毒を盛った B.甜花が生きていると誤認させた C.甜花を別のところで殺した


【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

↓1
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440: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/07(金) 21:44:38.84 ID:PYkdH0YJ0
ABBB

441: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 21:46:25.19 ID:cxasTvtG0

灯織「推理はつながりました!」

【COMPLETE!】

(……そんなことがありえるの?)

(でももし、この方法が可能だったなら……私たちは犯人の掌の上で踊っていたことになる……!)

灯織「馬鹿馬鹿しく感じるかもしれませんが、私の推理を聞いてもらってもいいですか」

めぐる「灯織……?もしかして、なにかわかったの!?」

灯織「甜花さんを私たちが最後に目撃したのは、昨晩の事ですよね?」

雛菜「そうでしたね~、病気で長いこと会えてないから心配になったからみんなで様子見もかねてお見舞いしたんですよね~」

咲耶「あのときの甜花は間違いなく本物だった、実際に言葉を面と向かって交わしたわけだしね」

愛依「うん、めっちゃ甜花ちゃんだった!めっちゃ!」

灯織「しかし、今朝からの甜花さんの生存にまつわる情報はどうでしょう……」

灯織「霧子さんを除いて、甘奈と凛世は言葉を交わしたことでしかその生存を確認していません」

霧子「え……?」

灯織「どんな方法かはわかりませんが……もし、万が一……」

灯織「音を使って甜花さんが生きていると思わせることができたなら、私たちの推理はまたしても根底から覆ることになりますよね……」

咲耶「そ、それじゃまさか……」

灯織「甜花さんは、昨晩私たちが会った後から事件発生までの間に既に死んでいたかもしれません……!」

摩美々「……灯織、そこまで言うなら、もう犯人の目星もついてるよね」

(摩美々さん……その表情は……)

(うん……甜花さんがもし、事件発生までに亡くなっていたのだとしたら……)

(甜花さんを殺害できたのは、あの人以外にいない……!)


【怪しい人物を指摘しろ!】

↓1

442: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/07(金) 21:51:43.10 ID:9n/vsLbw0
霧子のどこが好きなんだい?

446: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 21:59:30.63 ID:cxasTvtG0

灯織「あなたしか、いない……!」

【解!】

灯織「霧子さん……あなたなんじゃないでしょうか」

霧子「わ、わたし……?」

灯織「あくまで私の仮説が可能だった場合の話ですが……霧子さん以外に、甜花さんを昨晩以降に生きた姿を目撃している人がいないんです」

霧子「そ、そんなこと、言われても……」

咲耶「ちょ、ちょっと待ってくれ灯織……流石にそんな仮説で議論を進められても困るよ」

咲耶「大体甜花が生きていたと誤認させるなんて流石に非現実じみている、ここは御伽話ではないのだからね」

智代子「そ、そうだよ!流石にありえないよ!」

灯織「……ただ、これなら不審者の不自然な早業の説明もつくんです」

灯織「不審者が霧子さんと凛世さんを誘拐しておまけに甜花さんを殺害なんて、単独犯の犯行とは思えませんよね?!」

円香「さあ?……人って頑張れば何でもできるっていうじゃないですか」

雛菜「円香先輩は黙ってて~!」


447: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 22:00:22.83 ID:cxasTvtG0

愛依「や、でも音を使って誤魔化すったって流石に気づくんじゃん?」

愛依「それこそ会話でも使用もんなら誤魔化しようがなくない?」

めぐる「……でも甜花はずっと病気で寝たきりだったから会話しようなんてみんな思わない、よね……?」

凛世「し、しかし……凛世が霧子さんに手当てを受けているときに聞いたのも確かに甜花さんの咳だったと思うのですが……」

霧子「ひ、灯織ちゃん……?」

灯織(……間違ってない、と思うんだけど)

灯織(……ダメだ、みんなを納得させられるような音を使った誤認トリックのタネが分からない……!)

愛依「大体霧子ちゃんが殺しなんかできると思えないんだけど……」

咲耶「ああ、私たちにとっての白衣の天使。霧子が人に殺意を抱くはずがないんだよ」

智代子「そうなんだよね……流石に霧子ちゃんが人を殺すなんて想像もつかないって言うか……」

摩美々「……」

雛菜「はかな~い感じがしてますもんね~」

咲耶「灯織、そもそも前提から見返してみるのはどうだい?甜花はやっぱり事件の最中に命を落としたと思うんだ……」

咲耶「私たちは実際事件を目の当たりにしたじゃないか……!」

智代子「大体現場には、甜花ちゃんがすぐ直前に殺されたことを示す証拠もあったよね?!」

(チョコの言う通り、現場には今の仮説を否定する証拠があった)

(でもそれは裏を返せば、その証拠を覆せば今の仮説も通すことができるということ……!)

448: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 22:02:19.39 ID:cxasTvtG0
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【モノクマファイル3】
‣【輸血パック】
‣【甘奈の右手】
‣【モノクマの動機】
‣【不審者の目撃情報】


霧子「甜花ちゃんが≪事件よりも先に死んでいた≫のは流石に無いんじゃないかな……?」

凛世「凛世を含め、多くの方が【甜花さんの声を聴いております】……」

霧子「事件の最中に【灯織ちゃんも保健室に来た】よね……」

めぐる「あの時、甜花の声って聞いたっけ?」

愛依「モノクマ、ビデオ判定とかないの?!」

智代子「それに甜花ちゃんの死体には、≪事件中に殺された≫ことを示す証拠があったよね!」

咲耶「灯織……いいかい?」

咲耶「甜花の【傷口の血液は新しいものだった】」

咲耶「甜花が事件のさなかに殺されたことを示す動かぬ証拠だよ!」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

449: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/07(金) 22:04:57.82 ID:PYkdH0YJ0
【傷口の血液は新しいものだった】に【輸血パック】

450: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 22:05:47.19 ID:cxasTvtG0

灯織「それは違います!」

【BREAK!】

灯織「いえ、血液が新しいだけでは甜花さんの死亡時刻を断定する材料にはなりません」

咲耶「……そんなはずは」

灯織「輸血パック……霧子さんならよくご存じですよね?保健室には各血液型に対応するものが冷蔵庫の中に収められていました」

めぐる「それに保健室のゴミ箱には開封済みの輸血パックが捨ててあったんだよ!」

愛依「そっか……死んでから時間が経ってても、新しい血液を上からかけちゃえば違いはわかんないよね」

灯織「輸血パックを他に使ったというなら、教えてもらえますか?」

霧子「うん……輸血パックは別で使ったんだよ……」

(え……?)

霧子「甜花ちゃん、病気に加えて貧血気味でもあったから、輸血治療を施させてもらってたんだ……」

灯織「そ、そんな……!」

霧子「灯織ちゃん、ごめんね……これが真実だから……」

(甜花さんが貧血で、その治療のために使っていた……?)

(だめ、これを否定する材料には乏しい……)

めぐる「灯織、まだだよ」

めぐる「諦めなければ必ず活路は開けるよ!」

霧子「ダメだよ、灯織ちゃん……わたしを疑ったりしないで……ね?」

霧子「甜花ちゃんが事件より先に死んじゃってた可能性は……流石に無いと思うな……」

霧子「だって、事件より先に死んでたらある証拠が残るはずだから……」

灯織「ある証拠……?」

(大丈夫、私の選んだ道は決して間違ってはいないはず……)

(甜花さんの死に隠された謎を、明らかにするんだ……!)

451: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 22:06:59.87 ID:cxasTvtG0
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【モノクマファイル3】
‣【湯たんぽ】
‣【脅迫状】
‣【甘奈の着ぐるみ】
‣【美術倉庫】


霧子「甜花ちゃんは不審者さんに殺されたんだよ……」

咲耶「輸血パックは貧血気味の甜花の≪治療のために使われた≫」

咲耶「事件の最中に使われた証拠はないよね?」

雛菜「夜更かししてゲームしてたアイドルだし~」

雛菜「【貧血】になっててもおかしくないかも~!」

霧子「それに事件が起きる前に死んじゃってたら【死後硬直】が起きちゃうよね?」

愛依「そっか、時間が経ってたらその分死体は固まっちゃうんだ」

智代子「あれ……?甜花ちゃんってむしろ人肌のぬくもりがなかったっけ……?」

霧子「わかってもらえたかな……?」

霧子「甜花ちゃんはやっぱり≪不審者さんに殺された≫んだよ……」

摩美々「……」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

452: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/07(金) 22:09:54.04 ID:8LfcFdPU0
【死後硬直】に【湯たんぽ】

453: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 22:12:30.28 ID:cxasTvtG0

灯織「それは違います!」

【BREAK!】

灯織「死後硬直……確かに通常時なら犯行時刻を示す証拠としてかなり有力なものです」

霧子「うん……今回の甜花ちゃんは、まるで死後硬直をしてなかったから……」

霧子「事件の最中に殺されちゃったんだよ……」

灯織「いえ、それは違います……死後硬直は死体が体温を失ったことにより起きる現象、つまり体温を維持し続けていれば死後硬直は進まなくなります」

めぐる「死体が、体温を失わない……?」

灯織「湯たんぽです。保健室のベッドの下に隠されていましたが、ほんのりとまだ温かい……これを死体に持たせていたらどうでしょうか」

智代子「そっか……体温は、下がらない……!」

灯織「むしろ中に生暖かい水が残っているのは使用された証拠になります!霧子さん……こちらも事件以前に使用していたというならその用途を教えてもらえますか?!」

霧子「…………」

霧子「うん、湯たんぽも事件前に使ってたんだ……」

(ま、まだ認めない……?!)

454: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 22:13:34.96 ID:cxasTvtG0

霧子「甜花ちゃんは寒気もひどくて……寒い、寒いよってずっと譫言みたいに言ってたから……わたし心配になって……」

咲耶「そうだよ灯織、病気の治療に湯たんぽを使うなんてそう珍しい話じゃないだろう?」

(ダメだ……咲耶さんは完全に霧子さんの側に立っている……)

(二人の主張も一応は筋が通る、認めさせるにはこれじゃ弱い……)

霧子「灯織ちゃん、そろそろ諦めるのも、いいと思うよ……?」

(ただ、なんだろう……この違和感は)

(今の霧子さんを見ていると、胸がざわつくような……何かが引っ掛かる……)

(すごく、不快な何かを感じる……)

霧子「それにね、灯織ちゃん……甜花ちゃんが不審者さんに殺された証拠があるんだよ?」

灯織「しょ、証拠ですか……?」

霧子「これを聞いたら灯織ちゃんも認めちゃうんじゃないかな……」

灯織「……わかりました、それならその証拠を打ち破れば霧子さんも認めざるを得ませんよね?」

咲耶「灯織、いい加減に諦めてくれ……!霧子は犯人なんかじゃない……!」

(咲耶さん……)

(……ダメ、ここで止まるなんて絶対にありえない)

(私は自分で決めた道を突き進む!)


455: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 22:15:13.47 ID:cxasTvtG0
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【ストップウォッチ】
‣【美術倉庫】
‣【甘奈の右手】
‣【デビ太郎の着ぐるみ】
‣【愛依と智代子の監禁】


霧子「灯織ちゃん、そろそろ気づいて……」

霧子「甜花ちゃんの死に疑問なんてないんだよ……」

霧子「【死体発見アナウンス】を思い出して……?」

霧子「【犯人さん以外の三人が目撃した】ら鳴るんだよ?」

霧子「甜花ちゃんが事件の前に死んでたなら、【とっくに鳴ってた】はずだよね……」

霧子「凛世ちゃんが襲われたとき、【みんな保健室に入ってきた】よね」

霧子「でも、事件の時に初めてあのアナウンスは鳴ったよね……」

智代子「アナウンスは体育館にいた私たちも聞いたよ!」

愛依「タイミングはわからんけどね~」


【正しいコトダマか議論中の発言で矛盾する発言を論破しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

456: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/07(金) 22:29:01.93 ID:8LfcFdPU0
【とっくに鳴ってた】に【ストップウォッチ】

458: ここはちょっと特殊なパターンの議論ですね ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 22:34:20.10 ID:cxasTvtG0

霧子「死体発見アナウンスが鳴ったタイミングとストップウォッチが重なったってことなのかな……?」

霧子「流石に学校のチャイムと部屋の外からなる音の区別はつくと思うな……」

灯織(霧子さんの主張は、甜花さんが事件の前に死んでいたなら、凛世を保健室に送り届けたタイミングで【死体発見アナウンス】が鳴っていたはずという主張)

灯織(でも、あの時……本当に【犯人以外の三人が目撃していた】のかな)

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【ストップウォッチ】
‣【美術倉庫】
‣【甘奈の右手】
‣【デビ太郎の着ぐるみ】
‣【愛依と智代子の監禁】


霧子「灯織ちゃん、そろそろ気づいて……」

霧子「甜花ちゃんの死に疑問なんてないんだよ……」

霧子「【死体発見アナウンス】を思い出して……?」

霧子「【犯人さん以外の三人が目撃した】ら鳴るんだよ?」

霧子「甜花ちゃんが事件の前に死んでたなら、【とっくに鳴ってた】はずだよね……」

霧子「凛世ちゃんが襲われたとき、【みんな保健室に入ってきた】よね」

霧子「でも、事件の時に初めてあのアナウンスは鳴ったよね……」

智代子「アナウンスは体育館にいた私たちも聞いたよ!」

愛依「タイミングはわからんけどね~」


【正しいコトダマか議論中の発言で矛盾する発言を論破しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

462: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 22:48:58.87 ID:cxasTvtG0
ちょっと飛躍がありましたね…
作中にそれっぽい描写を始めは入れてたんですが、露骨すぎて省いちゃったのが裏目に出ました…



灯織「それは違います!」

【BREAK!】

灯織「死体発見アナウンスは証拠にはなりえませんよ、霧子さん」

霧子「え……?」

灯織「死体発見アナウンスが鳴る条件は、犯人以外の三人が目撃することですよ?」

灯織「甘奈も凛世も、甜花さんの姿は見ていない。それは凛世が襲われた時保健室まで運んだ私たちも一緒」

灯織「遺体をその視界に入れていなかったなら、死体発見アナウンスはならなかったはずです!」

霧子「……っ!」

めぐる「そういえば……わたしたちが保健室にやってきたとき、甜花のベッドって……カーテンがかかってなかった?!」

灯織「さあ、どうなんですか……霧子さん……!」

霧子「……」

霧子「勘違いだよ、めぐるちゃん……」

凛世「……こ、これは……」

灯織「か、勘違いって……そんなの、めちゃくちゃです……!」

咲耶「ひ、灯織!ちょっと落ち着くんだ……灯織が示しているのはあくまで可能性だよね?」

咲耶「それが可能だったからと霧子を追い詰めるのはよしてくれないかい……!?」

(……咲耶さんの言う通り、あくまで私が示しているのは可能性)

(……それでも、その可能性が高いことは間違いない!)

灯織「咲耶さん、可能性から目を背けていては真実にはたどり着けない……そうですよね?」

咲耶「……灯織の意見を否定したいわけじゃない、ただ……霧子が犯人なわけ、ないだろう……?」

灯織「さ、咲耶さん……」

463: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 22:50:34.94 ID:cxasTvtG0






霧子「ふふ……」


(……え?)


霧子「ふふふふふふ…………」

霧子「ふふふふふふふふふふふふふふふ…………」







464: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 22:52:07.80 ID:cxasTvtG0

咲耶「き、霧子……?」

霧子「ダメだなぁ灯織ちゃん……♪わたしを疑ったりして……」

灯織「霧子さん……?な、何を笑ってるんですか……?」

霧子「ふふ……♪ごめんね、おかしくってつい笑っちゃった……ふふ、ふふふふふ……♪」

愛依「ちょ、ちょい……どうなってんの……?き、霧子ちゃん……?」

霧子「みんなすごく楽しそうだね、私も混ぜてもらってもいいかな……?」

灯織「た、楽しそうって……!今の状況を分かってるんですか……?霧子さんは、疑われてるんですよ……?!」

霧子「ふふ……♪ふふふふ……♪」

霧子「そんなのもうどうでもいいから、みんなも一緒に笑おうよ……♪」

愛依「あ、アハハ……」

雛菜「あは~?」

智代子「わ、笑わなくていいと思うよ?!」

霧子「ふふふふふふ……♪」

めぐる「ど、どうなってるの……?」

咲耶「こ、これは……どうなっているんだ……?」

465: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 22:53:17.94 ID:cxasTvtG0

霧子「はぁ……笑いすぎてお腹痛くなっちゃった……灯織ちゃんは面白いなぁ……♪」

めぐる「な、なにもそんなに笑うところなんかなかったよ?!」

霧子「ごめんね、灯織ちゃん……想像力がすごくたくましくて素敵だから……それで笑顔になっちゃったんだ……」

灯織「そ、想像力って……」

霧子「確かに甜花ちゃんが死んじゃったタイミングはずらす余地があったかもしれないけど……それを私が実際に行った証拠はあるのかな……」

灯織「し、証拠……は……」

霧子「それにね?そもそも甜花ちゃんを生きていると思わせた【音のトラップ】……その議論から逃げちゃダメだよ……」

灯織「……っ!」

(……そうだ、今の私はそういうトリックがあったという前提で語っているだけ)

(そのトリックの実情すらわかっていない)

霧子「そんなにわたしのことを犯人さんにしたいんだね……」

灯織「……霧子さんを犯人に仕立て上げたい、なんてことでは」

霧子「……ぐすっ、ぐすっ……ごめんね、灯織ちゃん……わたしのこと、ずっと嫌いだったのかな……」

(けど……私の直感は間違ってないはず……!)

(霧子さんらしからぬこの様子、絶対に裏があるはずなんだ……!)

(私が感じている、この不快感には絶対に意味がある……!)

愛依「け、結局今これってどういう話なん?!」

愛依「霧子ちゃんと灯織ちゃん……どっちを信じればいい系?!」

摩美々「……っ」

霧子「わたしは噓なんて言ってないから……みんなに信じてほしい、かな……」

霧子「わたしが誰かを殺すなんて、で、できないよ……」

466: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 22:54:48.69 ID:cxasTvtG0
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始】

コトダマ
‣【甘奈の右手】
‣【彫刻刀】
‣【体育館の扉の開閉音】
‣【凛世の写真】
‣【教室の着ぐるみ】


霧子「ふふ……♪ふふふふ……♪」

霧子「灯織ちゃんの主張には根拠がないよね、それじゃ意味がないんだよ……!」

愛依「き、霧子ちゃーん……どしたん……?」

雛菜「≪どっかの誰かみたいな豹変っぷり≫ですよね~」

円香「……それ、誰のこと」

雛菜「わかってるくせに~♡」

咲耶「でも、≪証拠がない≫のは事実だよね?」

咲耶「灯織の推理はあくまで机上の空論さ!」

凛世「霧子さんは凛世とともに、【不審者によって襲われた】んです……!」

凛世「霧子さんに犯行は、不可能だったかと……」

霧子「わたしは【体育館でずっと縛られてた】から犯行なんて無理なんだ……」

霧子「灯織ちゃんたちも見たよね……?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

467: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/07(金) 22:57:24.59 ID:9n/vsLbw0
【体育館の扉の開閉音】→【体育館でずっと縛られてた】

469: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 22:59:51.28 ID:cxasTvtG0

灯織「それは違います!」

【BREAK!】

灯織「霧子さん、本当にあなたはずっと体育館にいたんですか?」

霧子「……え?」

灯織「体育館では霧子さんのほかに凛世、そしてもっと前からチョコと愛依さんが監禁されてたんです」

灯織「そしてチョコと愛依さんは先ほどの話にも合ったように耳だけは自由だった……」

灯織「そんなチョコから重要な証言が聞けたんです」

智代子「わ、わたし?!」

灯織「ち、チョコ……言ってたよね?体育館の扉が開く音は、チョコが監禁されてから二回聞いたって」

智代子「あ……うん、多分そうだったと思う」

雛菜「たぶん~?」

智代子「う、ううん!絶対、二回だったよ!みんなに助けられるまでには二回扉が開けられたんだ!」

めぐる「二回って……一回は凛世と霧子が不審者、甘奈に監禁されたときだよね?」

灯織「残ったもう一回……ここに霧子さんが関与していた可能性は高いんじゃないでしょうか」

470: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:00:46.08 ID:cxasTvtG0

霧子「ふふ……♪灯織ちゃん、流石にそれは無理があるよ……」

灯織「どういうことでしょうか……」

霧子「忘れちゃったのかな……?わたしはみんなと同じように手足を縛られて、目も口も塞がれてたんだよ……?」

霧子「そんな状態でどうやって外に出るのかな?」

霧子「それとも元々縛られてなくて、犯行を実行してから自分で縛ったっていうつもりなのかな……?」

霧子「それなら教えてもらおうかな、自分で手も足も縛る方法……」

灯織「……うっ!」

(霧子さん……ここぞとばかりに反撃してきた……!)

(ただその指摘は正しい……これもまた可能性を提示しただけに過ぎないんだ……)

(……ダメ!どこまでいっても可能性の議論にしかならない……)

(霧子さんと事件を関連付ける、明確な証拠がないと……可能性は意味を持たない……!)

霧子「ふふふふ……♪わかってもらえたかな……?わたしは犯人じゃないんだよ……?」

471: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:01:39.88 ID:cxasTvtG0








めぐる「灯織!わたしは灯織は間違ってないと思うよ!」

灯織「……めぐる」

めぐる「確かに霧子の言う通り……今は証拠はないかもしれない、だったら霧子が犯人だって仮定して推理を先に進めてみるのはどうかな?」

(犯人だと仮定する……?)

めぐる「推理の難しいところはわからないけど……視点を変えたら見えるものも変わる。さっき摩美々が言ってたことの受け売りなんだけど……どうかな?!」

灯織「……めぐる、ありがとう」

めぐる「……灯織!」

(……うん、そうだ……私の直感も、霧子さんが犯人だと叫んでる)

(それなら自分を信じて推理を組み立ててみよう……まずはそこから、一歩踏み出してみる……)

(過程は後からついてくる……!)

472: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:02:46.80 ID:cxasTvtG0
-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】

Q1.今回の事件において共犯関係にあったのは?
A.甜花と円香と霧子 B.甘奈と円香と霧子 C.甘奈と雛菜と霧子

Q2.霧子が甘奈を殺害するのに、自由でないといけない箇所は?
A.手足 B.口 C.目

Q3.体育館で灯織たちが救出した際、霧子のことを助けたのは?
A.灯織 B.円香 C.摩美々 D.めぐる


【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

↓1
-------------------------------------------------

473: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/07(金) 23:04:54.55 ID:PYkdH0YJ0
BAB

474: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:06:01.79 ID:cxasTvtG0

灯織「推理はつながりました……!」

【COMPLETE!】

灯織「霧子さん……あなたの言う通り、一人じゃあんな拘束は再現できません」

霧子「灯織ちゃん……?」

灯織「それなら、もう一人いればいい」

智代子「も、もう一人……?」

灯織「これまでの推理で明らかになった通り、明確に犯人側の存在の方が一人、いらっしゃいますよね?」

愛依「もしかして……円香ちゃん?」

灯織「はい……思い出してみてください、私たちはチョコ、愛依さん、霧子さん、凛世の四人が監禁されていたのを確認し、急いで私、めぐる、摩美々さん、樋口さんの四人で救出に走りました」

灯織「それぞれ一人ずつがついて、です」

摩美々「確かに、そうだったねー……」

めぐる「わたしが愛依、灯織が凛世、摩美々がチョコ……そして、円香が霧子を助けてたんだよ!」

灯織「樋口さんが犯人側であった以上、霧子さんがあたかも拘束されていたように装ってやり過ごした可能性が生じるんです……!」

霧子「……ううっ!」

霧子「なんで……なんで……そこまでわたしのことを疑うの?」

475: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:07:03.67 ID:cxasTvtG0

咲耶「し、しかし……これもまたあくまで可能性だ!霧子の手足が自由だった瞬間があった、そんな明確な証拠はないだろう?!」

(そう……今はそんな証拠はない)

(……あくまで、私の手の中には!)

灯織「物的証拠は、今はありません……」

咲耶「……そうだろう?!」

灯織「……ただ、霧子さんがもしも手足を縛れていなかったことを示すには証拠は必要ないんです」

霧子「ふふっ……♪灯織ちゃん、みんな困っちゃうよ……そんな滅茶苦茶なこと言っちゃダメだよ……?」

灯織「証拠がないことこそが証拠になるんですから……!」

めぐる「灯織、その表情……いけそうなんだね!?」

灯織「うん……これが間違ってなければ決定的な決め手になる……そう思うんだ」

めぐる「灯織、やっちゃえ!わたしはどこまででもついていくよ!」

霧子「そこまで言うなら気になっちゃうなー……」

霧子「ねえ、灯織ちゃん……」

霧子「もう引き下がれなくなっちゃってるだけなんだよね……」

霧子「引っ込みがつかなくなってるだけなんだよね……」

霧子「大丈夫、わたしが助けてあげる……」

霧子「だってわたしは、【超高校級の保健委員】だもん……♪」

霧子「みんなの、味方だから……」



(見えて来た……!わたしが見出す唯一の証拠、それは今でしか見つからない証拠……)

(今という状態でのみ見付けられる、状況証拠だ……!)

(霧子さんに正面からそれをぶつけてやれ……!)

476: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:09:20.40 ID:cxasTvtG0
-------------------------------------------------
【パニックトークアクション開始!】

霧子「ふふ……♪」【防御力 30】
霧子「灯織ちゃんは面白いなぁ……♪」【防御力 35】
霧子「なんで……なんで……?」【防御力 40】
霧子「許してよ……」【防御力 45】
霧子「すっごく、素敵だね……!」【防御力 50】


【盾の防御力をコンマで削り取れ!】

【スキル:意地っ張りサンセットの効果でコンマ値が+10されます】

↓直下より5回連続でコンマ判定
-------------------------------------------------

477: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/07(金) 23:10:13.04 ID:PYkdH0YJ0

478: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/07(金) 23:11:16.34 ID:/jz4vJNK0
てやーん

479: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/07(金) 23:11:46.15 ID:BWvcMS6/0

480: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/07(金) 23:11:53.85 ID:9n/vsLbw0
ほい

481: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/07(金) 23:12:03.16 ID:8LfcFdPU0

484: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:14:58.54 ID:cxasTvtG0
【コンマ判定 4 34 15 85 16】

【スキル:意地っ張りサンセットの効果により値が+10されます】

【最終判定 14 44 25 100 26】

-------------------------------------------------
【パニックトークアクション開始!】

霧子「ふふ……♪」【残り防御力 16】
霧子「灯織ちゃんは面白いなぁ……♪」【BREAK!】
霧子「なんで……なんで……?」【防御力 15】
霧子「許してよ……」【防御力 BREAK!】
霧子「すっごく、素敵だね……!」【防御力 24】


(あと少し……!)

(霧子さんに、絶対的な証拠を叩きつけてやるんだ……!)


【盾の防御力をコンマで削り取れ!】

【スキル:意地っ張りサンセットの効果でコンマ値が+10されます】

↓直下より3回連続でコンマ判定
-------------------------------------------------

485: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/07(金) 23:15:33.50 ID:PYkdH0YJ0
こんどこそ

486: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/07(金) 23:15:41.84 ID:BWvcMS6/0

487: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/07(金) 23:15:57.47 ID:X0SekZAS0
h

489: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:20:04.30 ID:cxasTvtG0

灯織「理論武装を、打ち破る……!!」

霧子「きゃああああああ…………!!」

【ALL BREAK!!】

-------------------------------------------------


【霧子「わたしが手足を縛られてなかった証拠なんてどこにもないよね……♪」】

てく/ざ/のあ/び


【正しい順番に並び替えて、コンマ値60以上でぶつけろ!】

【スキル:意地っ張りサンセットの効果が発動します】

【コンマの値が+10されます】

↓1

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490: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/07(金) 23:21:56.61 ID:X0SekZAS0
てくびのあざ

491: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:23:07.43 ID:cxasTvtG0

灯織「これで終わりです!」

【BREAK!】

灯織「チョコ、愛依さん、凛世……力を貸してもらえるかな」

智代子「え、ええっ……?」

愛依「う、うちらはなんも知んないよ?!」

灯織「大丈夫です、ちょっと両腕を前に突き出してくれるだけでいいんです。見たいのは……手首ですから」

霧子「……!?」

愛依「えっと……こんなカンジでいいの?」


裁判場で三人が手首を突き出す。
どれもアイドルらしい華奢な美しいラインの白魚のような手が並ぶ中、
ひときわ目を引く、共通の一つの痕跡があった。


咲耶「こ、これは……」

雛菜「痛そ~、大丈夫ですか~?」


そこには、リング状の鬱血したような痣が刻まれていた。


凛世「これは……監禁された際の麻縄の痕、でございますね……」

灯織「そう……みんなを縛っていたあの縄は相当強めに結ばれていた……それこそ体に食い込むほどにね」

愛依「必死に解こうとしたんだけどマジで一ミリも緩ませらんなかったんだよね!そりゃこんだけの痕にもなるわ!」

智代子「うぅ……意識したら急に痛くなってきちゃった」

円香「……その痛みが証拠になるってわけ?」

灯織「はい……霧子さんも縛られていたのなら、その証拠が皆さん同様くっきりと浮かび上がっているはずです」

灯織「見せてもらえますか?霧子さんの手首を……」

492: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:23:52.26 ID:cxasTvtG0





霧子「……」






霧子「……ごめんね、灯織ちゃん」






493: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:24:44.00 ID:cxasTvtG0

灯織「……えっ?」

霧子「それは……嫌だなぁ……」

霧子「あのね、わたし不審者さんに襲われちゃったときに、両肩を怪我しちゃったんだ……だから、両腕とも上に上がらなくて……」

灯織「い、いい加減にして下さい!そんな主張が通るとでも……!?」

霧子「……通るんだ」

(……!?)

霧子「ねえ、摩美々ちゃん……わたし、肩が痛いし、両腕をみんなに見せるの……ちょっと嫌だな……」

灯織「な、なにを……?」

摩美々「……」







摩美々「霧子、無理しなくていいから」

灯織「ま、摩美々さん……?!」

494: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:25:42.97 ID:cxasTvtG0

霧子「咲耶さん、灯織ちゃんが言ってることってあくまで可能性だよね……?」

咲耶「……ああ、手首の痕跡だって、体質的な差異があるかもしれない」

灯織「さ、咲耶さん……?」

霧子「円香ちゃん、今回の事件のクロって誰だったっけ……?」

円香「……私」

灯織「……ひ、樋口さん?!」

霧子「凛世ちゃん、甜花ちゃんは事件の時も確かに生きてたよね……?」

凛世「はい、確かに声を聴きました……」

灯織「り、凛世まで……?!」

凛世「灯織さん……凛世は、霧子さんが犯人だとは未だ思えません……」

凛世「あんなに献身的に介抱なさっていた霧子さんが、嘘だなんて……そんなこと、信じられません……」

(凛世は特に今回の事件で霧子さんの近くにいた人間……)

(甜花さんの死亡時刻を誤認させたトリックを解明できていない現状、凛世の目には霧子さんの方が信頼性を持って見えている……!)

霧子「ふふふ……♪みんな、優しいな……」

霧子「すごく心がポカポカして……あったかくて……」

霧子「すっごく……素敵だね……!」

(だ、ダメだ……確かに追い詰めたはずなのに……)

(摩美々さん、咲耶さん、樋口さん、凛世……これに霧子さんを合算すれば5人)

(今生き残っている半数を霧子さん陣営が確保している……このままじゃ、【投票で負けてしまう】可能性がある……!?)

495: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:26:56.66 ID:cxasTvtG0

めぐる「なんで……?どう考えても霧子が犯人なのに……!」

雛菜「積み重ねた信頼ってことですかね~……」

愛依「で、でも命が懸かってるんだよね?!と、投票するしかないっしょ?!」

智代子「わたしは気持ちがわかるな……」

愛依「ちょ、チョコちゃん……」

智代子「わたし、前回の事件で樹里ちゃんに投票できなかったんだ……」

智代子「結局多数決で結果自体は正解だったけど……それだけ友達に、特にユニットの仲間に票を入れるって辛いことだと思うから……」

めぐる「……うん」

(……そう、今の摩美々さんと咲耶さんは真乃の時の私と同じ)

(頭ではわかっているのに、それを受け入れることができない)

灯織「摩美々さん……真乃の時、あなたは私の手で犯人として真乃を指摘させようとしましたよね」

摩美々「……」

灯織「真実に向き合う覚悟……それを教えてくれたのはあなたですよね?!なら、霧子さんにもしっかり向き合ってください……!」

摩美々「……黙っててよ」

灯織「ま、摩美々さん……」

摩美々「霧子が犯人だなんて、そんなの……そんなの……最悪だから」

霧子「摩美々ちゃん……わたし、摩美々ちゃんのこと、大好きだよ……♪」

灯織「き、霧子さんは黙っててもらえますか?!」

(くっ……こんなの、いったいどうすれば……?)

496: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:28:48.39 ID:cxasTvtG0

モノクマ「……おやおや?」

モノクマ「おやおやおやおや?」

めぐる「モノクマ、今はこっちは取り込み中だよ!?」

モノクマ「これって真っ二つだ。すごく真っ二つだ。意見が真っ二つなんだ」







モノクマ「意見が……【対立】してるんだ」


497: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:29:56.68 ID:cxasTvtG0

灯織「それが何か……?今は票を集めるので忙しいんですが!?」

モノクマ「だからだよ、だからこそ……意見と意見をぶつけ合う必要があるよね?」

何をまた急に変なことを言い出すんだ、そう憤ろうとした瞬間だった。
モノクマはどこからともなく一つのカギを取り出したかと思うと、すぐに目の前の装置に差し込んだ。

モノクマ「うぷぷぷ……いいねえ、やっとその時が来たんだね……」

モノクマ「クライマックスにもってこいの状況……いいでしょう、それなら正々堂々、雌雄を決してもらおうじゃないですか!」






モノクマ「_______【議論スクラム】で!」



-------------------------------------------------
これより議論スクラムが開始いたします。
これまでのミニゲームとは異なり、一対一の対決ではなく多対多の対決となります。
敵方のスクラムから、その核となる【キーワード】を読み取り、それに適切な【意見】をぶつけることが目的となります。
その後は皆さんの力を合わせ、スクラム同士の正面衝突……例のごとくコンマ値対決です。
一定の合計値に到達すれば無事【全論破】、ビクトリーとなります。
……健闘を祈ります。
-------------------------------------------------

498: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:31:52.44 ID:cxasTvtG0

【意見対立】

【議論スクラム開始!】

〖幽谷霧子は犯人じゃない!〗vs【幽谷霧子は犯人だ!】


霧子〖わたしは体育館で縛られてたんだから犯行は無理なんだよ……〗

咲耶〖灯織の主張はどれも可能性の域に留まっている……そんなものは、信用ならないね!〗

円香〖私が甜花も甘奈も殺害したんです、私が不審者だったんですから〗

凛世〖甜花さんの死亡時刻を誤認させたトリックがいまだ明らかになっていないはずです……〗

霧子〖ふふふふ……♪信頼があるから、みんなは私に票を入れられないんだ……〗

摩美々〖霧子を犯人として選ぶなんて……そんなの最悪〗


-------------------------------------------------
意見スロット
【不審者】
【拘束】
【最悪】
【トリック】
【可能性】
【信頼】
-------------------------------------------------

【意見スロットを正しい順番に並び替え、敵スクラムを向かい討て!】

↓1

499: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/07(金) 23:35:49.77 ID:PYkdH0YJ0
【拘束】
【可能性】
【不審者】
【トリック】
【信頼】
【最悪】

501: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:40:01.68 ID:cxasTvtG0
-------------------------------------------------
【COMPLETE!!】

霧子〖わたしは体育館で縛られてたんだから犯行は無理なんだよ……〗

【灯織「愛依さん!」
 愛依「霧子ちゃん……拘束されてたなら、ちゃんと手首を見せてよ……そうじゃないとうちは信用できないよ!」】


咲耶〖灯織の主張はどれも可能性の域に留まっている……そんなものは、信用ならないね!〗

【灯織「めぐる!」
 めぐる「確かに可能性だけど……ここまで可能性が重なればそれはもう必然だよ!」】


円香〖私が甜花も甘奈も殺害したんです、私が不審者だったんですから〗

【灯織「チョコ!」
 智代子「二人の不審者……そのどちらも犯行はしていないって話になってたよね?!」】


凛世〖甜花さんの死亡時刻を誤認させたトリックがいまだ明らかになっていないはずです……〗

【灯織「ここは私が!」
 灯織「確かに今はトリックはわからない……けど、それも推理から導き出せるはずだよ」】


霧子〖ふふふふ……♪信頼があるから、みんなは私に票を入れられないんだ……〗

【灯織「市川さん!」
 雛菜「その信頼を目の前で踏みにじってるんですけど、お友達はどう思ってるんですかね~?」】


摩美々〖霧子を犯人として選ぶなんて……そんなの最悪〗

【灯織「ここは私が!」
 灯織「最悪がなんだっていうんですか……そこから前に進む勇気を教えてくれたのは摩美々さんじゃないですか……!」】



-------------------------------------------------
【CROUCH BIND】

【SET!】

【コンマの合計値200以上で相手のスクラムを打ち破れ!】

※スキル:意地っ張りサンセットの効果は対象外です

↓直下より六回連続でコンマ判定
-------------------------------------------------

502: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/07(金) 23:41:52.73 ID:X0SekZAS0
ふん

511: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:45:59.41 ID:cxasTvtG0
【73+8+46+73+31+44】

【合計値275】

「「「「「「これが私たちの答えだよ!」」」」」」

【全論破】

【BREAK!】

-------------------------------------------------

灯織「ここまでの議論で、既に霧子さんの事件への関与は疑いようのないものになったはずです!あとは、皆さんが前に進む勇気を出すだけ……」

灯織「お願いです……!私を信じて、一歩を踏み出してくれませんか……!」

霧子「ふふふふ……♪ダメだよ灯織ちゃん、そんなの届かな……」

摩美々「……ごめん、灯織」

霧子「ほら、摩美々ちゃんはよくわかってるなぁ……」

摩美々「私らしくなかったですよねー」

霧子「……え?」

摩美々「こんなんじゃ灯織にからかわれちゃいますよねー、悪い子らしくないって」

霧子「ま、摩美々ちゃん……?」

摩美々「……進むしかない、そんなの分かってたはずなんですけどねー」

霧子「ま、待って……さ、咲耶さん……!」

咲耶「霧子……私は、今でも霧子のことを信じたい……」

咲耶「でも、霧子と同じくらい……今ここにいるみんなのことも信じているんだ……!だから、彼女たちを裏切るようなことは、私には……できない」

霧子「り、凛世ちゃん……」

凛世「凛世も、真実を追う皆様と共に……歩ませてくださいませ……」

円香「……私はどっちにもつかないから」

512: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:46:51.46 ID:cxasTvtG0

霧子「……」

霧子「ふふ……♪」

霧子「ふふふふ……♪」

霧子「ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ……♪」

灯織「霧子さん……」

霧子「認めないよ……?」

めぐる「き、霧子……もう裁判の決着は……!」

霧子「終わってない!」

灯織「……っ!」

霧子「だってまだ甜花ちゃんの死亡時刻ははっきりしてないよね?それなのに投票なんて、ダメだよ?ちゃんとルールは守らないと……ね、モノクマさん」

モノクマ「え?……うーん、まあどっちでもいいのが本音だけど」

モノクマ「そこのトリックを明らかにしないと気持ち悪いのは事実だよね!親知らずを抜いた後の口内環境ぐらいには気持ち悪いよね!」

霧子「ねえ、灯織ちゃん……本当の意味での決着をつけようよ……」

霧子「多数決なんかじゃ、つまんないよね……?」

(霧子さん……あくまでそのトリックを明らかにしない限りは認めないつもりだ)

513: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:47:50.79 ID:cxasTvtG0

咲耶「灯織……私からもお願いだ、霧子の頼みを聞いてもらえないかい?」

灯織「咲耶さん……」

咲耶「私はアンティーカの白瀬咲耶なんだ……」

咲耶「同じアンティーカの仲間がもし犯行に及んでいたのなら、そのすべてを知りたい……そう思うのは傲慢なことかな?」

灯織「……いえ、むしろ控えめなくらいです」

摩美々「灯織、手伝うよ」

摩美々「この事件の最後のピース……甜花を生きていると思わせたトリックをみんなで考え出そうよー」

めぐる「うん!それが甜花と甘奈……そして、霧子のためになる!」

愛依「おっし、そんならうちもヒトハダ脱いじゃうよ!」

凛世「ともに真実を、明らかにいたしましょう……」

智代子「みんなで考えれば、きっとわかるよね!」

雛菜「あは~、あと一歩ですね~」

円香「……」

灯織「……行きましょう、みなさん!」

霧子「ふふふふ……♪」

霧子「ねえ、灯織ちゃん……わたしと勝負、してくれるよね……?」


【霧子「スタットコール……♪」】反論!

514: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:48:59.83 ID:cxasTvtG0

霧子「わたしは絶対に認めないよ……?」

霧子「今回の事件を灯織ちゃんの推理で成立させるなら欠かせない最後の要素……」

霧子「甜花ちゃんの死亡時間を誤認させたトリック、それを聞かせてもらわないと……」

霧子「ねえ、勝負しようよ……灯織ちゃん……!」

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

コトノハ
‣【モノクマファイル3】
‣【ストップウォッチ】
‣【モノクマの動機】
‣【不審者の目撃情報】
‣【甘奈の遺書】
‣【輸血パック】


霧子「甜花ちゃんは事件以前にすでに亡くなっていた……?」

霧子「そんな主張通らないよね……」

霧子「わたしはずっと看病していたし、みんなも夜にお見舞いをしてくれた……」

霧子「それに事件当日、甘奈ちゃんも話をしたし……」

霧子「凛世ちゃんも事件中に声を聴いたよね……」

-------------------------------------------------
【発展!】

凛世「凛世が聞いたのは声だけ、もしもトリックが実現可能ならば……」

智代子「死亡時刻の誤認は現実になるんだよ!」

円香「……そうかもね」

-------------------------------------------------

515: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:49:53.48 ID:cxasTvtG0

霧子「じゃあそのトリックって……?」

霧子「輸血パック、湯たんぽ……これを使えば事件中に死んだように見せかけられる」

霧子「そうかもしれないけど……事件当時に使った証拠はないよね」

霧子「だって、あくまで可能性だよね?」

-------------------------------------------------
【発展!】

咲耶「可能性に過ぎない、私もそう思っていたけど……ここまで重なるとその限りじゃない」

摩美々「むしろその道具はどれも霧子だから使用できたものだよー」

雛菜「可能性が別の新しい可能性を示しちゃってますよね~」

-------------------------------------------------

霧子「でも、結局のところ根底が解決できてないよね……?」

霧子「甜花ちゃんが死んでいたなんてありえない」

霧子「一体どんな方法で誤認させたっていうの……?」

霧子「もう……許してよ……」

516: ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:50:48.17 ID:cxasTvtG0
-------------------------------------------------
【発展!】

愛依「要は甜花ちゃんの声だけ再現できればいいんだよね?」

めぐる「ってことは甜花の声を録音や再生ができるようなものがあればいいよね……」

灯織(甜花さんの声を録音、再生……?)

灯織(そんなことができるものなんて……)

摩美々「私たちの知らないだけで、そんなものがあったのかもしれないよー」

摩美々「灯織、常識を疑うところから始めるんだよー」

摩美々「麻縄で縛られた痕みたいに、無から有を生み出してみよー」

灯織(無から、有……!)

-------------------------------------------------

霧子「何言ってるの……?」

霧子「甜花ちゃんの声を録音、再生……?」

霧子「そんなことができるものなんて、この学校にはないよ?」

霧子「【そんな機械が存在しない以上は、推理をするだけ無駄】なんだよ……!」

霧子「わかって、くれるよね……?」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ60以上で論破しろ!】

↓1
-------------------------------------------------

517: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/07(金) 23:53:47.52 ID:k1kGRJ2n0
【そんな機械が存在しない以上は、推理をするだけ無駄】に【モノクマの動機】

518: これが最後の安価です ◆zbOQ645F4s 2021/05/07(金) 23:56:53.89 ID:cxasTvtG0
【コンマ判定52】

【スキル:意地っ張りサンセットの効果により値が+10されます】

【最終判定62】

-------------------------------------------------

灯織「このひと振りに、私のすべてを!」

【BREAK!】

灯織「そうか……わかった、わかりましたよ皆さん!」

智代子「ほ、ほんとに?!ほんとに……甜花ちゃんの死亡時刻を誤認させる道具があったの?!」

灯織「うん、でもこれに気づけなかったのは無理もないよ……だって、私たちはそれをついこの前まで知らなかったから」

めぐる「灯織、それって……?」

灯織「今回の、モノクマの動機を思い出してください……」

愛依「今回って確か……才能に応じたプレゼント、だったよね?!」

霧子「……!!」

咲耶「でも確か、霧子がもらったのは【注射器】じゃなかったかい?」

灯織「はい……霧子さんでは、そんな録音や再生をする道具はイメージにそぐわないですし、プレゼントとしてもらった可能性はないと思います」

灯織「ですが、霧子さん以外なら……その限りではありません!」

めぐる「それって……誰のこと?!」

(見えて来た……霧子さんが使った、死亡時刻を誤認させたトリック)

(その最後のピース、録音再生機能付きの機械を持っていた人物は……あの人だ)


【正しい人物を指摘しろ!】

↓1

519: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/07(金) 23:57:53.06 ID:PYkdH0YJ0
円香

521: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 00:02:48.73 ID:z5jSFR/T0

灯織「樋口さん、あなたじゃないですか?」

円香「……その、この流れでいうのは流石に私でも心苦しいんだけど」

円香「私じゃ、ない……」

灯織「……え?」

円香「……もう、どうせここから覆しようはないから助言するけど」

円香「この【録音再生できる機械】は霧子にしか入手不可能だった道具」

円香「しかもそれを、灯織たちは自分の目で確認している」

円香「……後は好きにして」

灯織(そうだ、これは推理の決め手……霧子さんにしか、犯行が不可能だったことを示さないと……!)

(見えて来た……霧子さんが使った、死亡時刻を誤認させたトリック)

(その最後のピース、録音再生機能付きの機械を持っていた人物は……あの人だ)


【正しい人物を指摘しろ!】

↓1

522: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/08(土) 00:07:46.19 ID:KMhGbtUn0
甜花

525: これにて安価コンマは終了です、お疲れ様でした。 ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 00:09:48.93 ID:z5jSFR/T0

灯織「あなたしか、いません……!」

【解!】

灯織「被害者の甜花さん、ですよ……!」

愛依「甜花ちゃん?!」

咲耶「甜花がもらったのはゲームの詰め合わせ、だったよね?」

咲耶「……まさか」

灯織「甜花さん自身も言ってましたよね?病室に持ち込んでいたあの携帯機」

灯織「あれにはソフトをプレイするほかに、カメラ撮影機能、インターネット機能、そして……音声加工機能も備わっていたはずです」

凛世「ということは、凛世が聞いた甜花さんの声は……」

灯織「あのゲーム機で録音したものだった可能性があります!」

霧子「……な、なんで……」

灯織「そしてそれが可能だったのもまた、病室でつきっきりだった霧子さんだけ……」

霧子「……なんでなんでなんで」

灯織「ゲーム機に触るチャンスがあったのも、霧子さんだけです!」

霧子「なんでなんでなんでなんでなんで……!?」

摩美々「甘奈と凛世が甜花の声を聴いた時も、必ずそこには霧子がいた……」

摩美々「タイミングを見計らって音を鳴らせば不可能ではない、のかもねー」

めぐる「甜花は病気でまともに会話もできてなかったし……違和感を感じてもそこを追及はしなかったはずだもんね!」

灯織「どうでしょう……霧子さん」

灯織「これが私たちの結論です!」

霧子「……」

526: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 00:10:34.05 ID:z5jSFR/T0

霧子「はぁ……つまんないなぁ……」

霧子?「結局最後はみんな、わたしのこといじめちゃうんだね……」

霧子?「そんなの、すっごくずるい……ずるいよ……」

摩美々「認めたってことでいいわけー?」

霧子?「……まだだよ」

愛依「ま、まだ粘んの?!」

霧子?「だって……寂しいから……こんな形でお別れなんて、すごく悲しいから……」

霧子?「いじめられて終わりなんてそんなの……だめだよ……」

灯織「……わかりました」

灯織「それなら、この事件を最初っからすべて振り返って正面から霧子さんにぶつける……」

灯織「それで納得してもらうほか、ありません……!」

527: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 00:11:37.11 ID:z5jSFR/T0
【クライマックス推理開始!】

【act.1】

灯織「今回の事件は、私たちが思っていた以上に複雑なものでした……時間差トリック、劇場型殺人、拉致監禁……そんな複数の要素が複雑に絡み合っていたんです。それを可能にしたのが共犯者の存在……今回の犯人は実質的に3人だったんです」

灯織「一人目の共犯者は、メリットでつながる関係性の樋口さん。彼女は小糸の裁判以降私たち全員死んでしまえばいいという破滅思想に取りつかれてしまっています……彼女を事件に抱き込むことはおそらく容易だったんじゃないでしょうか。実際、樋口さんはかなり精力的に犯人の味方として活動していましたからね」

灯織「そして二人目の共犯者は、デメリットでつながる関係性の甘奈。彼女は犯人によって脅されて、無理やり犯行の片棒を担がされたんです。『お前の命運を握っている』脅し文句のその文言は……今思えば甜花さんのことを指していたのかもしれません。どうあれ、彼女は不本意な形で協力することになり、そして殺されてしまったんです」


【act.2】

灯織「事件はおそらく昨晩のうちから動き出していたんです。私たち全員で看病のために保健室を訪れた後、霧子さんは甜花さんをその場で殺害……本当のタイミングがいつかまではわかりませんが、すでにここで死亡時刻の誤認は始まっていたんです」

灯織「そのために犯人が使ったのは甜花さんがモノクマから受け取ったゲーム機。あれはこの学園で唯一、録音再生機能があった機械です。看病で甜花さんにつきっきりだった犯人は、それを手にするチャンスに恵まれていました。朝の甘奈の訪問も、ゲーム機を使って、甜花さんの声を再生、簡単なやり取りを終えてやりすごしたんです」

灯織「……このとき、すでに甘奈の近くに甜花さんの死体はあったんだと思います」


528: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 00:13:21.43 ID:z5jSFR/T0

【act.3】

灯織「事件が本格的に動き出したのは昼になってから。犯人にそそのかされ共犯者になった甘奈がまず最初に凛世を襲いました。手には彫刻刀を握りしめ、デビ太郎の着ぐるみにその姿を変えたかなり異様な光景ですが、それをばっちり凛世は撮影していました」

灯織「凛世の悲鳴を聞いて現場に駆け付けた私たちはそのまま保健室へ。犯人のもとに凛世を引き渡すと、犯人の証言で甘奈が上の階に行ったと私たちは知ることになり、そのまま上の階で捜索活動を開始します。ただ、この時の証言もおそらく嘘だったんでしょうね」

灯織「まんまと私たちを誘導した後は不審者二人がついに動き出します。まずは1階に潜んだままだった甘奈が保健室を襲撃、凛世を気絶させそのまま体育館に連れて行き、チョコと愛依さんと一緒に監禁状態にしたんです。この時、犯人も協力していたものと思われます。凛世の目の前で気絶した振りさえすれば疑いをかけられることもありません」

灯織「甘奈が殺されたのは、おそらくこのタイミングではないでしょうか?凛世さえ運んでしまえば後は犯人の計画自体には必要ないものとなってしまう……甘奈は突然裏切られた形になったんです」

灯織「そして犯人は保健室のカーテン幕に隠しておいた甜花さんの死体を見つけやすいところに運搬、輸血パックを開封して血を新しいもので上書き、ずっと持たせていた湯たんぽを隠すことでつい先ほどに殺されたものだと私たちに思わせたんです」

529: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 00:14:32.88 ID:z5jSFR/T0
【act.4】

灯織「あとはストップウォッチの音を合図にもう一人の不審者、樋口さんが一階まで一気に駆け下ります。咲耶さんにその際目撃されましたが、むしろ目論見通りだったんでしょうね」

灯織「樋口さんはそのまま保健室に入ることすらなく、1-B教室まで逃走。着ぐるみをロッカーに押し込んだ後は、死体を発見し驚愕している私たちに合流したんです」


【act.5】

灯織「樋口さんはそのまま言葉巧みに私たちを再度上の階に誘導。それを確認した犯人は今度は保健室に甘奈の死体を持っていき、あとは体育館で待機。あたかも他の三人と同じく拘束されていた風を装ったんです」

灯織「樋口さんの虚偽の目撃情報で保健室に再度戻った私たちはそこで甘奈の死体を発見。その手に握られていた遺書と格好もあいまって、私たちは彼女が甜花さんを殺害した末に自責の念に駆られて自殺したと思わされたんです……」


灯織「複数の人間を操り、私たちに間違った事件のイメージに抱かせ続けた、その犯人は……」

灯織「幽谷霧子、あなただったんです……!」

【COMPLETE!】

530: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 00:16:30.86 ID:z5jSFR/T0

灯織「……これで、文句はない……ですよね?」

霧子?「……」

霧子?「……あーあ、終わっちゃった」

霧子?「でも、これでいいんだよね……これで、あの人も頑張ったって褒めてくれるよね……」

めぐる「な、何を言ってるの……?」

霧子?「ふふ……♪ふふふ……♪そんなの、もうどうだっていいよ……」

霧子?「これで本当に、終わりなんだから……」

咲耶「……霧子」

摩美々「ホント、最悪ぅ」

モノクマ「ふぅ……終わったみたいですね!往生際が悪いんだからなぁ、もう!」

モノクマ「それではオマエラはお手元のスイッチで、犯人と思う生徒に投票してください!」

モノクマ「裁判の結果導き出したクロは正解なのか、不正解なのかー!さあ、どっちなんでしょうかね?」

531: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 00:17:25.23 ID:z5jSFR/T0
-------------------------------------------------


    【VOTE】
〔霧子〕〔霧子〕〔霧子〕


 CONGRATULATIONS!!!!


   パッパラー!!!


-------------------------------------------------

532: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 00:17:56.33 ID:z5jSFR/T0





【学級裁判 閉廷!】





540: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:04:18.42 ID:z5jSFR/T0

モノクマ「というわけで……またまた大正解!異常なまでに仲のいい姉妹である大崎姉妹をぶち殺したのは……」

モノクマ「これもまた異常なまでに献身的な幽谷霧子さんなのでしたー!!」

霧子「ふふ……♪」

めぐる「霧子!どうしてまだ……そんな風に笑ってるの……?」

めぐる「それじゃあまるで霧子が……殺したくて殺したみたいじゃん……」

愛依「め、めぐるちゃん……?」

めぐる「だってそうでしょ?!わたしたちはみんな仲良しで……誰も友だちを殺そうなんて考える人もいないはずなのに……!」

めぐる「どうして霧子はこんな状況でもニコニコできるの?!」

霧子「ふふ、そんなのどうでもいいんじゃないかな……」

霧子「ほら、みんなも笑おうよ……その方がもっと幸せだよ……?」

雛菜「ブーブー!そんなしあわせは雛菜の思うしあわせじゃな〜い!」

円香「……はぁ、共犯の話を持ちかけられた時からだけど、やっぱりぶっ飛んでる」

灯織「ひ、樋口さん……」

円香「言っとくと、霧子は動機提供のあった日からずっとこうだから」

円香「あなたたちの前ではいつも通りの【幽谷霧子】を演じてたみたいだけどね」

咲耶「……っ!?」

541: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:06:11.56 ID:z5jSFR/T0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【円香の部屋】

ピンポーン

円香「……何?」

霧子「あ、円香ちゃん……こんばんは」

円香「何かの説得に駆り出された?大変だね、でも同情はしないから」

霧子「ううん……違うんだ、ちょっとお話ししたくて……」

円香「用件だけ話して」

霧子「ごめんね、他の人にあんまり聞かれたくないから……お部屋の中で……ダメかな?」

円香「……」

円香「わかった、入って」


事件を自ら撹乱したり殺害宣言したりするような人間の部屋に普通わざわざ飛び込んでくる?
私は一定の警戒心を抱きながらも霧子を部屋に受け入れた。

542: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:08:04.58 ID:z5jSFR/T0
霧子「……あの……えっとね……」

円香「……何なの?」

霧子「円香ちゃんは、まだみんなに死んで欲しいって思ってるの……?」

円香「そうだけど?」

霧子「……強い意志なんだね」

円香「私はただ絆なんて詭弁で仲良しごっこをするくせに、簡単に仲間を裏切る偽善者たちが許せないだけ」

円香「透も小糸も……あの人たちのせいで死んだから」

霧子「ふふ……♪」

円香「は?」

円香「何笑ってるの……あなた、バカにしに来たんですか?」

円香「ここに来るってことは覚悟決めてるんでしょ?……殺されたいわけ?」

霧子「ううん、違うの……わたしと円香ちゃん、一緒なんだなって思って……」

円香「一緒……?」

霧子「わたしもね、みんなに死んでほしいんだ……!」

円香「……は?」

霧子「みんなを救ってあげたいの……こんな残酷で苦しい学園生活を送るくらいなら……」

霧子「はやく解放して【愛】に満ちた天国で過ごしてほしいなって……」

霧子「ほら、そうすれば真乃ちゃんも透ちゃんも小糸ちゃんも樹里ちゃんも寂しくないよね……?」

霧子「ねえ、円香ちゃんはそう思わない……?」


変わり果てた霧子の姿に私はこう思ったの。
……使える、ってね。

543: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:09:00.56 ID:z5jSFR/T0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

円香「だってそうじゃない?警戒されきっている私自身が手を下すより、無警戒……むしろ信頼すらされてる霧子が手を下した方が効果的でしょ?」

愛依「そんなことが聞きたいんじゃないよ!」

霧子「ふふ……そんなに怒らないでよ……」

咲耶「……ねえ、モノクマ」

モノクマ「ん?」

咲耶「……あなたは霧子に何をしたのかな?」

(……!?)

モノクマ「なにそれ、どういう意味?」

咲耶「言葉の通りさ……こんな殺人に手を染めるような……いや、そもそもあんな話し方をするような霧子を私は知らない……」

咲耶「あたかも別人に変わってしまったような、そんな印象を受けてしまうんだ」

霧子「咲耶さん、ひどいなぁ……わたしはわたしだよ……?」

咲耶「……っ!」

咲耶「霧子は、そんな猫なで声で擦り寄るような真似はしないんだ……っ!」

544: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:10:55.80 ID:z5jSFR/T0

摩美々「モノクマ、わたしたちにはそれを知る権利があるよねー?」

摩美々「学級裁判はしっかりやり終えて、真相を突き止めた。これでもまだ足りないー?」

モノクマ「はぁ……ぐちぐちうるさいなぁ、オマエラって友達が夏休みのうちにイメチェンしたらそれを問い詰めちゃうタイプ?」

モノクマ「いいじゃんね、ちょっとぐらいイメチェンしても。むしろそれを察して接するべきじゃんね!」

咲耶「答えてくれ、モノクマ!」

モノクマ「はい、いじりました」

咲耶「……なんだって?」

モノクマ「だから、ボクは確かに幽谷さんを少しだけ……ほんの少しだけいじったよ」

凛世「いじる、とは……?」

愛依「霧子ちゃんはおもちゃじゃないよ?!」

モノクマ「ボクとしてはね、そんな悪いことをしたつもりもないよ?むしろいいことをした気分さ」

灯織「い、いいこと……?」

モノクマ「オマエラも覚えてるよね?今回の動機」

智代子「覚えてるもなにも……霧子ちゃんが事件のトリックで使ったのも甜花ちゃんに渡された動機だったんだよ?!」

545: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:12:40.95 ID:z5jSFR/T0

モノクマ「そう、ボクはオマエラ全員に才能に応じたアイテムをプレゼントしました」

円香「……」

モノクマ「誰一人例外なくね、そこのボッチの樋口さんにもディベートが充実するようにストップウォッチを渡してあげたんだ!」

(あのストップウォッチ……確かに見覚えのないものだったけど、樋口さんのものだったんだ)

モノクマ「でもね、ただ一人渡すのに困った人がいてね」

摩美々「それが……霧子?」

灯織「待ってください!確か霧子さんは食堂では……注射器をもらったと言っていましたよ?!」

モノクマ「幽谷さん、あんた嘘つきだね」

霧子「ふふ……バレちゃった……♪」

灯織「……!?」

モノクマ「考えてもみなよ!あの段階ですでに保健室は解放されてた……」

モノクマ「あそこにはオマエラ自身でもなんとかなるぐらいにはひとしきりの医療グッズは取り揃えておいたんだ!」

咲耶「そうだ……私も探索の時に確認したんだったね」

摩美々「……!」

摩美々「あのとき、すでに注射器は目撃してる……?!」

霧子「ふふ……♪」

モノクマ「そういうこと、超高校級の保健委員である彼女のために新しく用意するものが思いつかなくってね!」


霧子さんの才能に応じたアイテムはすでに学園内に存在している。
私の水晶玉のように新しくモノクマが用意するようなものがなかったんだ……


モノクマ「だからボクも発想を転換することにしたんだ!」

めぐる「発想を、転換……?」

凛世「どういう意味でしょうか……」

546: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:14:01.67 ID:z5jSFR/T0





モノクマ「そのとき匠は考えました……」



モノクマ「才能そのものをプレゼントしてあげようってね!」





547: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:14:59.30 ID:z5jSFR/T0

(……は?)


意味がわからない、才能そのものをプレゼント……?
才能というものは生まれつきで備わっているからこそ才能なんじゃないの?
だからこそモノクマの提供した動機のプレゼントは的外れで、私たちは……


咲耶「どういう意味なんだい?」

モノクマ「健全なる才能は健全なる肉体と精神にこそ宿る……」

モノクマ「そういう意味だよ!」

智代子「ど、どういう意味?!」

愛依「まどろっこしい言い方すんのはやめて!もっと分かりやすく教えてよ!」


抽象的なモノクマの話はまるで理解が追いつかない。
ただ、話を聞いているだけで汗が吹き出しそうなほどに感じる嫌悪感……
次にモノクマが紡ぐ言葉がろくでもない、とんでもないものであるという予感が働いていた。

_________そしてその予感は的中した。



548: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:15:46.36 ID:z5jSFR/T0






モノクマ「人格をプレゼントしたんだよ!」







549: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:16:53.39 ID:z5jSFR/T0

灯織「……」

灯織「………………え?」

モノクマ「本物の超高校級の保健委員の人格をそっくりそのまま幽谷さんの中にインプットしてあげたんだ!」

モノクマ「ていっても流石に上書きしたわけじゃないよ?海馬の部分にチョチョイとメスを加えて脳髄の分泌物が……」

モノクマ「まあ詳しい説明はどうでもいいよね、それこそ超高校級の神経学者にでも聞いてやりなよ!」

咲耶「ちょ、ちょっと待ってくれ!」

咲耶「それじゃなにかい?!いま、私の前に立っているのは霧子の姿をした別人だということかい?!」

霧子「ふふ……♪」

モノクマ「だから、上書きじゃないんだって!上書きじゃなくて統合!」

モノクマ「もともとあった幽谷さんの人格と超高校級の保健委員の人格が融合したんだよ!」


人格と人格の融合……?
それで霧子さんはあんな頭のネジが飛んでしまったような状態に……?

一体どんな人間の人格を埋め込まれたというの……?

550: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:18:13.22 ID:z5jSFR/T0

モノクマ「超高校級の保健委員が持っていた【罪】が合わさった……言うなれば【罪霧子】ってわけだね!」

モノクマ「ワオ!ダブルミーニング!」

霧子「あは……でも、わたしはモノクマさんに感謝してるんだ……」

咲耶「き、霧子……?」

霧子「おかげで気づくことができたんだ……」

霧子「ああ……これが【愛】なんだ……」

霧子「【愛】ってまるでおひさまみたいにポカポカなんだね……♪」

霧子「これってすっごく素敵だと思うな……♪」


モノクマが罪霧子と語る彼女はもう、私たちのよく知る彼女ではなくなっていて……
誰も聞いていないのに自分が犯行に至るまでをつらつらと語り始めた。


霧子「わたし、すっごく満足してるんだ……」

霧子「だって甜花ちゃんと甘奈ちゃんを同時に助けてあげることができたから……」

霧子「二人で一緒に死んだから、きっと二人は天国でも一緒にいれるよね……」

霧子「それってすっごく素敵だよね……姉妹【愛】は死後も続くんだよ……?」

551: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:18:57.93 ID:z5jSFR/T0





めぐる「もうやめてよ!!!!!!」





552: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:19:51.21 ID:z5jSFR/T0

声を張り上げたのはめぐるだった。


霧子「めぐるちゃん……?」

めぐる「もう、それ以上……霧子の姿で、霧子の声で喋らないでよ……」

モノクマ「だから、いま目の前にいるのも幽谷さん本人なことには変わりなくて……ま、いいか」

めぐる「わたしが大好きだった霧子は……そんなことは言わないよ……!」

めぐる「なんで、なんで……」

めぐる「なんでお別れの時まで、本当の気持ちを聞けないの……?!」

灯織「めぐる……」

霧子「……」

霧子「そっか……ごめんね、めぐるちゃん……」

霧子「もう、わたしにもわからないな……本当の気持ち、なんて」

(……え?)


そう口にした彼女は、この裁判で見たどの表情よりも……【霧子さん】の表情だった。


553: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:21:24.50 ID:z5jSFR/T0

霧子「もう……どうでもいいんだ……」

霧子「わたしも、みんなも……生きるのも、死ぬのも……」

霧子「希望も、絶望も……全部全部……」

霧子「だってわたしには、【愛】があるから……信じ続ける、【愛】があるから……!」

咲耶「……どうしてなんだい」

咲耶「どうして、よりにもよって霧子にこんな苦しい思いをさせる必要があるんだい?!」


咲耶さんの絶叫は裁判場にこだまする。
それでもモノクマはもちろん霧子さんまでも表情一つも変える様子はない。


_________そして、その時はきてしまった。






霧子「ねえ、モノクマさん……もう始めてもらってもいいですか……?」

554: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:23:50.55 ID:z5jSFR/T0

咲耶「……え?」

咲耶「だ、ダメだ!なんてことを言うんだ、霧子……!」

モノクマ「かしこまりました!」

霧子「もう……わたしがここにいる意味もないし、はやくお空に行きたいな……」

摩美々「……私のそばにいるんじゃ、ダメなの」

灯織「……摩美々さん?」

摩美々「愛なんて訳の分からないものを死ぬ理由にするなら、私たちと一緒にいることを生きる理由にするんじゃダメだったのー……?」


変わり果てた霧子さんに言葉を投げかける摩美々さんの体は小刻みに震えていて、その瞳には涙が滲んでいた。


摩美々「こんなお別れ……最悪どころじゃないんですケド」

霧子「摩美々ちゃん……ふふ、ごめんね……?」

摩美々「……霧子」

555: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:24:49.37 ID:z5jSFR/T0

モノクマ「今回も、【超高校級の保健委員】である幽谷霧子さんのために……スペシャルなおしおきを用意しました!」

霧子「ああ……やっと行ける……」

咲耶「霧子……こんなの、あんまりだよ……」

モノクマ「それでは張り切って参りましょう!」

霧子「やっと、二人にも会えるんだね……」

(……え?)

(ふ、二人……?)

灯織「き、霧子さん今の言葉は」

モノクマ「おしおきターイム!」





霧子「じゃあね……ばいばい……♪」

霧子「みんな、ありがとう……ふふ……♪」




556: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:31:06.43 ID:z5jSFR/T0
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GAMEOVER

ユウコクさんがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。



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557: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:33:28.33 ID:z5jSFR/T0

それはまだ日本がいくつもの国に分かれていた時代。
ある国に三度の飯より酒と女、そして座敷遊びが大好きな大名がおりました。

その大名はずんぐりむっくりとした癒し系ボディで、
白黒に分かれたツートンカラーの愛されフェイスウケをしており、
チャーミングな丁髷を結っており女子ウケ抜群でした。

人呼んでセクシー大名・モノクマ……
今宵も女を囲んで宴の開幕です!

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【死・屍・累・々】
【超高校級の保健委員 幽谷霧子 処刑執行】

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座敷の中央で棒に縛り付けられる幽谷さん。
それを取り囲むように何匹もの和服に身を包んだ花魁モノクマが並びます。

セクシー大名のモノクマはそれを舌舐めずりして片っ端から見定めていくと……これまた片っ端から【帯回し】!
「良いではないか、良いではないか」と言いながら女性の帯を引っ張り、「あ〜れ〜」とひん剥いて行く全青少年憧れのシチュエーション!

かぁ〜、たまりませんな〜!

558: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:34:34.30 ID:z5jSFR/T0

それと同時に幽谷さんの縛りつけられた棒も高速で回転を開始!

モノクマがひん剥いた帯はそのまま幽谷さんの縛られた棒にぐるぐると巻きついていきます!
モノクマは片っ端から次々別の女をひん剥いて行くので、巻きつく帯の数は加速度的に増していきます!

そう、それは怪我の治療のために包帯を巻くように……
丹念に丹念に……
幽谷さんの体は頭の先から足の先まで帯で締め上げられていきます……

呼吸をしようにも口すら開けずに、
強引に巻かれた帯は体を締め付けていき、
骨がおれようがお構いなしに巻かれていき、

まきまき……♪
まきまき……♪
まきまき……♪
まきまき……♪






ところでみなさんはミイラってご存知ですか?
アフリカのどっかの国で有名な、全身包帯でぐるぐる巻きにしたグロい死体のことなんですけど。
……今の幽谷さんがそれにそっくりだよね!うぷぷ!

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559: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:35:22.87 ID:z5jSFR/T0

モノクマ「ふぅ……スッキリした……いろんな意味でね!」

咲耶「……霧子……っ!」

摩美々「……」

モノクマ「おしおきは経費で落ちるからね、ここぞとばかりに遊ばせていただきやしたぜ……ぐへへ」


モノクマの醜悪な笑い声はまるで耳に入ってこなかった。
霧子さんの死の凄惨さに、目を閉じてしまう人……言葉を失う人……俯く人……
そのショックを受け止めるのでみんな精一杯。

ただ、わたしは死の間際に彼女が言い残した一言が、いやに気にかかっていた。


(やっと二人に会える……?)

(二人って……誰と、誰……?)

560: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:36:51.71 ID:z5jSFR/T0

灯織「モノクマ、霧子さんには本当に人格だけを与えたんですか?」

モノクマ「え?何?」

灯織「彼女が死の間際に言い残した、『やっと二人に会える』という一言……この二人って誰のことなんですか?」

モノクマ「あーそういえばそんなこと言ってたっけ?」

モノクマ「脳をいじった衝撃でなんか思い出しちゃったりしたのかな……?」

灯織「……ど、どういうことですか?」

モノクマ「ごめんね、ボクにもわかんないや!そういうのならオマエラ自身の方が詳しいんじゃないかな?」

(私たち自身の方が詳しい……?)

(そんなこと言ったって、霧子さんの周りで……)

(ちょうど二人いなくなるようなことって……)





円香「恋鐘さんと結華さん……」

咲耶「……!?」

円香「ここにいないアンティーカのメンバーってちょうどお二人でしたよね」

摩美々「それ、どういう意味……?」

円香「さぁ、私は霧子じゃないので意図するところまでは」

円香「ただ、彼女……あの口ぶりだと、『二人』というのは既に他界した人物のようでしたけど」

(……!?)

561: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:38:34.39 ID:z5jSFR/T0

雛菜「円香先輩……それ以上言っちゃダメだよ」

円香「……あんたに言われなくても」


それだけの言葉で揺さぶるには十分だった。
アンティーカとして当事者の咲耶さんと摩美々さんはもちろんのこと……
私たちの中には、暗い、深い、とめどない波紋が波及し始めていた。


摩美々「……」


彼女の言葉だけならば、私たちは信じないという選択肢をもっと余裕たっぷりに取ることができただろう。
でも、私たちはあのビデオを見ている。

前回の樹里と小糸の事件……
あの時見させられたビデオは【近しい人間の身に差し迫る危機】。
おそらくアンティーカのお二人は、恋鐘さんと結華さんにまつわるものを見たはず。

……そうなると、言葉は一気にその信憑性を増す。


562: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:41:02.28 ID:z5jSFR/T0

咲耶「……」

摩美々「……」


かける言葉が、見当たらない。

耳鳴りするほどの静寂が、唾を飲むことすら躊躇させる。
舌が顎に糊付けされたように離れない。
言葉一つ紡ぐことすらできない雰囲気が立ち込めている。


円香「……私はお先に失礼します」

愛依「ま、円香ちゃん……」

円香「次の準備があるので」


【次】の意味を尋ねる隙もないままに樋口さんはスタスタとエレベータに乗り込み、一足先に帰っていってしまった。


咲耶「……」


残ったのはただ呆然とする私たち。

私は何度も自分の口の中で言葉をこねくり回していた。無責任な励ましはするべきじゃないし、今絆を持ち出すのも違う。
下手に口を出して傷つけてしまうことを恐れて……不器用な自分に嫌気がしていた。

でも、きっとみんなそうだったと思う。
かけるべき言葉が見つからなくて、前を向くための言葉が見つからなくて……





_______それで彼女は、体を動かした。

563: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:41:58.85 ID:z5jSFR/T0



「わーーーーーーーー!!!」


突然走り出したかと思うと、目一杯の跳躍。
そのまま彼女はモノクマの座っていた裁判長席に堂々の着地。


咲耶「ど、どうしたんだい……?」

摩美々「どういうつもりー?」




564: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:42:40.61 ID:z5jSFR/T0





灯織「めぐる……!」

静寂を破ったのは、八宮めぐる。彼女だった。






565: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:43:31.00 ID:z5jSFR/T0

めぐる「えっと……どうしよう……特に考えなしに動いちゃった……」


めぐるはそうやって照れ臭そうに頭をポリポリとかきながら、私たちに目を向けた。
そして大きく息を吸って……吐いた。


摩美々「なに?今からラジオ体操でも始めるわけー?」

めぐる「……えっと、今から言うのは……全部わたし自身に向けてなんだけど……」


そんな前置きから、めぐるは声を一気に張り上げて叫んだ。


めぐる「いつまで怖がってるんだ、八宮めぐるーーーーー!!」

灯織「え……?」

めぐる「そんなの、お前らしくないぞーーーーー!!」

雛菜「あは〜?」

めぐる「お前は元気なのが取り柄なんじゃないのかーーーー!!」

めぐる「不安で、怖くて、泣きたくて……そんなのみんな一緒だよ!!」

めぐる「お前だけじゃない、みんな同じ気持ちなんだよ!!」

566: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:44:37.96 ID:z5jSFR/T0

気づけば顔を見合わせていた。
誰だってそう、こんな状況を前にして泣きたくならない人なんていない……

でも私たちには、それを共有しあえる仲間がいる。


めぐる「一人で被害者ぶってる暇があったら、隣の人と手を繋いで前に進めーーーー!!」

めぐる「それがいつもの八宮めぐるでしょ!!」


あれだけ緊張で硬くなっていた体は自然と解れていた。
みんなの視線はいつのまにかめぐるただ一人に注がれて、次の言葉をみんなが待っている。
めぐるの応援を、みんなが待っている。


めぐる「だから負けるなーーーー!!」

めぐる「へこたれるなーーーー!!」

めぐる「どうしても辛くなったら、その時は無理やり笑っちゃえ!!」

めぐる「だって笑顔は無敵……だよね、灯織!!」


……ふふっ、めぐるったら。

567: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:45:58.91 ID:z5jSFR/T0

気づけば私の足も、裁判長席へと進んでいた。


灯織「こ、これも自分に向けての独り言なんですけど」


そんな前置きの後に。


灯織「もっと他の人を頼る勇気を持て、風野灯織ーーーー!!」

灯織「あなたのそばにいる人は、あなたが思うよりもっと素敵な人ばっかりなんだから、だから……頼っていいんだよ!!」


それは、あの時小糸にも投げかけた言葉。
かつての自分自身に投げかけた言葉。
それが今、帰ってきた。


(ただ、これ……めちゃくちゃ恥ずかしい!)


めぐるに乗せられてついやってしまったが、いつもお世話になっている皆さんの前でこんな大声でくさいセリフを……
顔が真っ赤になって全身の血が沸騰しているのを感じる。






そして、そんな私を見て……


摩美々「なにそれー、カッコつけすぎじゃなーい?」


いつものように、彼女はからかってくれた。

568: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:47:36.26 ID:z5jSFR/T0

摩美々「自分で言って自分で顔真っ赤にしてたらダメじゃーん」

摩美々「なんだっけ?他の人を頼る勇気を持て、風野灯織……だっけ?」

灯織「や、やめてください……今のはついうっかり……!」

咲耶「こら、摩美々。そう茶化すものじゃないよ」

灯織「さ、咲耶さん……」

咲耶「ありがとう、二人とも。流石はイルミネーションスターズ、星のような輝きを見せてもらったよ」

めぐる「えへへ……そ、そうかな……」

咲耶「ああ、どんな宝石よりも美しい、想いという輝きさ」


咲耶さんと摩美々さん……二人にもいつものような笑顔が戻っていた。
頬には涙が伝っていたけれど、さっきまでとは違う。
前に進むことのできる涙だ。

569: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:48:55.97 ID:z5jSFR/T0

凛世「お二人の激励……強い言霊を感じました……」

愛依「うん、うちもなんかこう……動きたくて仕方ないカンジ!?」

智代子「なんかわかるなー、こう体の中が燃えてるんだよね!」

雛菜「あは〜、円香先輩も聞いてから戻ればよかったのに〜」

灯織「みなさん……!」

摩美々「私だったらさっきのは黒歴史ものですけどねー」

灯織「も、もう……!からかわないでください!」


エレベーターに乗り込んで、自分の部屋に戻るまで……その足取りはそう重くはなかった。
めぐるの応援……あれが頭の中で何度もこだまして、そのたびに力が湧いてくるのを感じる。

アンティーカのお二人をはじめとした、この合宿生活に参加していない皆さん……そして、プロデューサー。
その身に何があったのかはわからない……

ただ、先を見るのがいくら不安でも……
真実を明らかにすらしないで怯えているのは違う。
前に進むにしろ後ろに進むにしろ、その一歩を踏み出さないことには何も変わらないんだ……!

570: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:50:00.16 ID:z5jSFR/T0
【???】


モノクマ「やあ、お疲れさま。今回の事件は大変だったね、キミも予想外の展開で焦ったんじゃないかな?」

???「…………」

モノクマ「ん?なんのことかって?」

モノクマ「そりゃ幽谷さんだよ、人格を植え付けただけなのにそのショックで記憶を取り戻しかけてたからね!」

モノクマ「ここまで来て記憶を取り戻されたらボクとキミの計画がおじゃんになっちゃうじゃん!」

モノクマ「それは違うよねー、だから何か言う前にぶっ殺しちゃった!」

???「…………」

モノクマ「キミも困るんじゃない?あそこですべてを話されたら!」

???「…………」

モノクマ「うぷぷ……ボクとキミは一心同体だからね」

???「…………」

モノクマ「え?……あー、それ、それね……」

モノクマ「大丈夫だよ、今のところはね。バレてないし」

???「…………」

モノクマ「おっと、それ以上の詮索はNGだよ!たとえキミでもね!」

???「…………」

モノクマ「まあ、このコロシアイについて教えてあげられるのは、このコロシアイはただ一つの目的のため……」

571: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:50:58.81 ID:z5jSFR/T0





モノクマ「ボクたちの夢を叶えるためのコロシアイってことくらいかな!」






572: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:51:50.61 ID:z5jSFR/T0
-------------------------------------------------

【CHAPTER 03 部屋とオーパーツとわたし】

END

残り生存者数 9人

To be continued...

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573: ◆zbOQ645F4s 2021/05/08(土) 22:53:04.44 ID:z5jSFR/T0


【CHAPTER03をクリアしました!】

【学級裁判クリア報酬としてモノクマメダル44枚を入手しました!】

【CHAPTER03クリア報酬としてアイテム『血染めの包帯』を手に入れました!】
〔CHAPTER03を生き抜いた証。清潔と潔白の証だったはずの包帯は真っ赤に染まってしまっている〕

【CHAPTER03クリア報酬としてスキル『包・帯・組・曲』を習得しました!】
〔学級裁判で不正解時のペナルティをわずかに軽減する〕


580: ◆zbOQ645F4s 2021/05/21(金) 21:56:15.69 ID:W8+S8sUS0
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GAMEOVER

オオサキさんがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。



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581: ◆zbOQ645F4s 2021/05/21(金) 21:58:33.88 ID:W8+S8sUS0

女の子に生まれたからには誰もが一度が夢に見る雑誌モデル。
色とりどりのファッションに身を包み、ガーリーに決めたりキュートに決めたり、おしゃれはまさに魔法のようなもの。

_______雑誌に出てくる女の子を見て、世の女の子たちはもっともっと可愛くなるのです!

そんな憧れの読者モデルになるチャンスが、甘奈さんに与えられました!

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【薄桃色に事切れて】

【超高校級のスタイリスト 大崎甘奈処刑執行】

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甘奈さんが走っているのは高速で動くベルトコンベアの上。
そのすぐ背後には、雑誌を模してバタンバタンと何度も繰り返し閉じるプレス機が。
もちろんその雑誌の表紙には『アプリコット』の文字が。

女の子のあこがれの雑誌といえば『アプリコット』ですよね!
……え?ちょっと古い?年代がばれるぞ?
うるさいうるさい!
『kawaii』はいつの時代も万国共通なんですー!

582: ◆zbOQ645F4s 2021/05/21(金) 21:59:57.74 ID:W8+S8sUS0

必死に必死に走る甘奈さん。
甘奈さんの横を通り過ぎて行く可愛い衣装に身を包んだトルソーの数々。

_____バタン!バタン!

片っ端から雑誌に押しつぶされていく、もとい『掲載』されていきます!
甘奈さんは掲載されたくないのでしょうか?
汗だくになって走り続けてベルトコンベアに逆らいます。

_____バタン!バタン!

どんどん加速するコンベア。甘奈さんの横を流れるトルソーの数も増えていく。
おや?見覚えがありますね……あれはwing初優勝の時の衣装?
あれは愛しのお姉さんとお祭りに行った時の浴衣?

_____バタン!バタン!

そんな思い出の服も次々に掲載掲載!
そんなに悲しそうな眼をするなら、甘奈さんも一緒に掲載されてしまえばいいのにね。
それでも甘奈さんは諦めません。
流れて来るファッションアイテムの数々にぶつかり、体がボロボロになろうとも。

583: ◆zbOQ645F4s 2021/05/21(金) 22:00:48.99 ID:W8+S8sUS0

_____バタン!バタン!

そしてコンベアの道にも終わりが見えてきました。

行き着く先で待っていてくれたのは……大好きな大好きなお姉ちゃんの甜花さん。
「なーちゃん、頑張ったね」そんな声が聞こえてきます。







_____バタン!バタン!

なーんて、そんなの幻聴ですよ。
お姉ちゃんだと思って甘奈さんが手を伸ばしたのは、デビ太郎パーカーを着せられただけのトルソー。
披露の果てに見てしまった幻影のお姉ちゃんと共に、最後には甘奈さんも……

_____バタン!グチャァッ!

ちゃんと『掲載』してもらえましたとさ。


でも、アプリコットなんて流行おくれの雑誌に載ったところで誰も見てもらえませんよ。
廃品回収に出された雑誌の山、その頂点に『専属モデル 大崎甘奈特集』と書かれたボロボロのアプリコットがありましたとさ。


584: ◆zbOQ645F4s 2021/05/21(金) 22:02:09.11 ID:W8+S8sUS0
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GAMEOVER

オオサキさんがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。



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585: ◆zbOQ645F4s 2021/05/21(金) 22:02:59.29 ID:W8+S8sUS0

三度の飯よりゲームと睡眠!そんな甜花さんはおしおきのときでもお布団の上。
ぬくぬくのお布団で気持ちよさそうですね。
……でも、いつまでもそんなぐうたらではいけません。

ほら、見てください。甜花さんが『ジャンプマスター』ですよ!

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Victory Royale!!

超高校級のゲーマー 大崎甜花処刑執行

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甜花さんはそのまま無慈悲にも空中に投げ出されます!
でも大丈夫、このゲームは3人一組で戦います。
横を見ればどこか桑山さんと甘奈さんの面影を感じるロボットたち。
甜花さんの判断に従って彼女たちは動きます。

地上に降り立った彼女たちは共に銃撃戦を突破突破!
狭まり続けるエリアの中でライバルたちをなぎ倒していきます。

しかし、強者にも隙あり。遠く構えたスナイパーの斜線にうっかり甜花さんが!


_____危ない!


586: ◆zbOQ645F4s 2021/05/21(金) 22:05:36.86 ID:W8+S8sUS0

危うく射殺されかけたその瞬間、千雪さんロボが身代わりになってくれました!
ああ、美しきかなユニットの愛情!
おかげで甜花さんは残りのライバルを撃ち抜いて見事一位に!



……と思うのもつかぬ間、その背後には2mを超えるような殺人鬼の姿が!

巨人のような殺人鬼相手に銃も無力。発電機を修理して早く脱出しないと!

来た道を引き返し、廃墟を潜り抜け……ようやく発見した発電機。
殺人鬼はどんどんと迫っています……早く直さなきゃ!

ここから出るためには発電機を直して、ロケットを修理しなくてはいけないのです。
ですが焦る気持ちがミスを誘い、なかなか修理は進まない。
仕方ありません、キャラごとに適正というのがありますから。

そうこうしている合間に殺人鬼はもうすぐ後ろ!



_____万事休すか!



587: ◆zbOQ645F4s 2021/05/21(金) 22:07:06.90 ID:W8+S8sUS0

危うく殺人鬼の右手が甜花さんの頭をわしづかみにしかけたその瞬間!
なーちゃんロボが身代わりになってくれました!
ああ、美しきかな姉妹の愛情!
なーちゃんロボが巨大なフックにつるされてる間に発電機を修理して無事脱出!

ロケットに乗って逃げてしまおう!


……と思ったら、ロケットは今度は六角形の足場に不時着!
足場はどんどん重みで抜けていきますが、その真下はマグマが待ち構えています!
ここで生き残るには、他の参加者を蹴落とすほかありません!

そんなの、非力な甜花さんには無理ゲー……と思っていたら……?!

なんと、この足場で戦っているのはゆるふわな着ぐるみたちではありませんか!


______にへへ……これなら甜花も戦える……!

588: ◆zbOQ645F4s 2021/05/21(金) 22:08:50.84 ID:W8+S8sUS0

細腕で手押し相撲の要領で押し出し寄り切り、順調に勝ち残る甜花さん。
この調子この調子!……と、次の着ぐるみに手をかけた時。

___ずるんっ。

ついうっかり着ぐるみの皮を剥いでしまいました。
ダメだよね、そんなことしちゃ。ゲームは人々にとって癒しを求める夢の世界。
たとえ開発者だろうと夢をぶち壊すような真似をしちゃダメだよね。

まして着ぐるみの中に【骨格のねじ曲がった人間のような化け物】がいるんじゃ、それを明るみにしちゃあ……お終いよ。

______ドボン!






残念ながら甜花さんのすべてをかけたバトルロイヤルではドン勝も生存も優勝もできませんでしたとさ。
いやぁ、ゲームって難しいですね。

592: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:03:31.41 ID:jdC9QLoi0

予定通り4章より再開いたします。
学級裁判をはさんだので4章開始段階での情報を整理するところから開始します。

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【4章現在での主人公の情報】

【超高校級の占い師】風野灯織

・習得スキル
【一番星の魔法】
〔自由行動二回目終了時にモノクマメダル10枚を消費することで、その日の自由行動を一回プラスすることができる〕

【ポシェットの中には】
〔自由行動のある日に限り一日の終わりにコンマ判定を行い、末尾の数字の枚数分だけのモノクマメダルを獲得できる〕

【意地っ張りサンセット】
〔反論ショーダウン・PTAのコンマ値の基礎値が+10される〕

【包・帯・組・曲】
〔学級裁判で不正解時のペナルティをわずかに軽減する ※効果は後に調整します〕

・現在のモノクマメダル枚数…91枚

593: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:04:53.91 ID:jdC9QLoi0
・現在の所持品
【ミネラルウォーター】
【ルアックコーヒー】
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×3
【あしたのグローブ】
【おでこのメガネ】×2
【もちプリのフィギュア】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【携帯ゲーム機】
【古代ツアーチケット】
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】

-------------------------------------------------

【ここまでの親愛度】

・【超高校級の飼育委員】櫻木真乃……1.0【DEAD】
・【超高校級の占い師】風野灯織……(主人公)
・【超高校級の助っ人】八宮めぐる……0

・【超高校級の保健委員】幽谷霧子……0
・【超高校級のモデル】白瀬咲耶……3.5
・【超高校級の服飾委員】田中摩美々……7.5

・【超高校級の幸運】園田智代子……3.0
・【超高校級の応援団長】西城樹里……3.0【DEAD】
・【超高校級の日本舞踊家】杜野凛世……2.0

・【超高校級のゲーマー】大崎甜花……3.0【DEAD】
・【超高校級のスタイリスト】大崎甘奈……1.0【DEAD】

・【超高校級のギャル】和泉愛依……2.0

・【超高校級の???】浅倉透……0【DEAD】
・【超高校級のディベート部】樋口円香……0
・【超高校級の帰宅部】市川雛菜……7.0
・【超高校級の学級委員】福丸小糸……12.0【DEAD】

594: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:05:34.81 ID:jdC9QLoi0





???「お疲れさまで〜す♡」






595: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:06:49.37 ID:jdC9QLoi0

???「……誰もいないじゃない、はぁ」

???「レッスンまでそんなに時間ないわよね?あいつら、時間ギリギリで来るつもり?……はぁ、ったく」

???(暇つぶしにテレビ見るくらいいいわよね……?)

ピッ

『今後の業務体制を見直し、連携の強化を図っていくものと思われます』

???「なーんも面白い話題ないわねー……つまんない世の中」

『与党議員の献金不正受給問題を受け、国会では本日も野党議員から厳しい追及がなされました』

???「そうっすかね?冬優子ちゃんは、どういうのが見たいんすか?」

冬優子「ひゃああああ?!あんた、いっつも音出さずに現れるのはやめなさいって言ってるでしょ?!」

あさひ「別に何もしてないっすよ。冬優子ちゃんが鈍いだけっす」

冬優子「うっさい!」


596: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:07:55.35 ID:jdC9QLoi0

あさひ「で、何見てたんすか?」

冬優子「ニュースよニュース、こういうのでも仕入れとくとトークの引き出しの質が変わってくんの」

『金融大手M銀行で先日発生したATMの不具合を受け、代表取締役のA氏が会見を開き……』

あさひ「でも、つまんないんすよね?」

冬優子「まあねー……企業の合併とか、政治とか……そんなのふゆたちが下手に口出すと炎上の元よ。もっと新しいスイーツとかそういうのを仕入れないと」

『続いてのニュースです』

あさひ「ふーん……そういうものなんすね」

冬優子「そういうこと」

『近年増加している若者の連続失踪事件について、警察当局は専用の捜査本部を立ち上げ、操作を本格化することが決定しました』

冬優子「あんたももう少しマシなトークテーマを考えてちょうだい、いっつもその場その場で話してるでしょ?」

あさひ「えっ、ダメなんすか」

『相次いで失踪する人々には、共通してインターネット上に存在する通称裏サイトにアクセスしていた痕跡があるため、サイバーセキュリティに強い専門部署を積極的に登用していく見通しです』

597: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:08:49.32 ID:jdC9QLoi0

冬優子「いっつもあんたが横で何話すかこっちは気が気じゃないの。この前も大御所俳優にもらったカブトムシの話なんか急に持ち出すから焦ったじゃない!」

あさひ「あはは、すごいおっきなカブトムシもらったんすよ?」

『なお、失踪した方と思われる遺体が発見される事件もこれまでに数件起きており、警察は事実関係を調査中です』

冬優子「知らないわよそんなこと、もっとアイドルらしい話をしなさい」

あさひ「え〜、つまんないっす」

『続きましてスポーツです!プロ野球シーズンが開幕し、今年も……』

冬優子「ていうかなんか愛依遅くない?あいつ何してるわけ?」

あさひ「愛依ちゃんなら今日は■■■■■っすよ?」

冬優子「え?あー……そういえばもうそんな時期だったのね」

あさひ「わたしも早く行ってみたいっす、■■■■!」

冬優子「はいはい、いい子にしてたらプロデューサーが連れてってくれるわよ」

あさひ「えっ?!そうなんすか?!」

冬優子「……多分ね、知んないけど」

あさひ「やったっす〜〜〜!わくわく〜〜〜!」

598: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:09:36.22 ID:jdC9QLoi0
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CHAPTER04

Marionetteは絶望と眠る

(非)日常編


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599: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:10:48.99 ID:jdC9QLoi0
【食堂】

霧子さんの事件の翌日、私たちは朝礼のために食堂に集まっていた。


咲耶「さあ、今日も頑張ろうじゃないか!」

摩美々「もう、咲耶張り切りすぎー」


昨晩の霧子さんの裁判、そこで受けた精神的なショックは大きなものだったけど…
めぐるの熱いエールのおかげで、私たちは立ち直るどころか、やる気に満ち溢れてすらいた。


愛依「うちだってやる気じゃ負けないかんね!今回こそ脱出口見付けちゃうっしょ!」

めぐる「えへへ、わたしも負けないよー!」

(それは空元気のようなものだったかもしれない)

(でも、そうだとしても……凹んでいるより、よっぽどマシだ)

智代子「う〜ん、でも肝心のモノクマがなかなか来ないね……」

摩美々「どうせ新エリア広げるんだろうしさっさと用件すましに来て欲しいですよねー」

モノクマ「こんちゃーす!モノクマ登場でーす!」

愛依「出た、モノクマ!」

600: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:12:19.23 ID:jdC9QLoi0

咲耶「四階が解放されたんだね?」

モノクマ「あーちょっと!セリフ取らないでよ!」

めぐる「流石に3回目だもん!もうわかるよ!」

(そう、ここまでにもう私たちは三回の学級裁判を経験してきたんだ……)

(……)

モノクマ「ボクとしては新鮮な反応を楽しみたいんだけどな……まあ、いいや!」

モノクマ「ご期待通り学校エリア4階を新たに開放したよ!」

モノクマ「もちろん、この学校について調べることは自由ですので思う存分気の済むまで調べてちょ!」

咲耶「言われなくてもそのつもりさ」

凛世「はい……埃の一つに至るまで、全て凛世たちの手で調べ尽くしあげましょう……」

めぐる「よーし、がんばるぞー!」

(これまでの調査では、明確な手掛かりは手に入ってはいない)

(でも、だからって諦めるわけにはいかないんだ……!)

-------------------------------------------------
【探索について】
場所指定の安価と同時にコンマを判定し、末尾の数字と同じ枚数だけモノクマメダルが獲得できます。
-------------------------------------------------

めぐる「灯織、どこから探索する?」

灯織「えーっと……そうだね」

-------------------------------------------------
1.【学校エリア4F】音楽室
2.【学校エリア4F】職員室
3.【学校エリア4F】学園長室
4.【学校エリア4F】化学室

↓1

601: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/23(日) 21:18:44.96 ID:NrPWEGVn0
1

602: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:21:47.13 ID:jdC9QLoi0
【音楽室】

めぐる「うわっ?!すっごい広ーい!」

4階の中でもやっぱり目を引くのはこの部屋。音楽に携わるものとして、見ておかなくてはならないのは音楽室。
ただその部屋は私たちの予想をはるかに超えていた。音楽ホールとしてみても一級品。今すぐにでもコンサートを開催できるような設備が整っている。

めぐる「天井も高ーい……わーーーーーーっ!」

めぐるの叫び声も心地よい反響をする。
音楽をする上ではかなり上質な空間だ。

咲耶「このピアノは……スタイン・ベーゼンのものだね……」

灯織「咲耶さん、お詳しいんですね」

咲耶「いやなに、以前仕事で目にした程度さ。この艶々とした黒さには見覚えがあってね」

めぐる「なんだかすごく高そーな雰囲気だよね……」

咲耶「ああ、確か2億円はくだらないんじゃなかったかな?」

灯織「に、2億?!」

(な、なんでそんな高級品がこんなところに……!?)

咲耶「フフ、冗談さ。流石に値段までは知らないよ。ただグランドピアノというのは総じて高級品だからね、それなりの値打ちはあると思うよ」

(あ、あまりこのピアノには近づかないようにしよう……)

【コンマ96】

【モノクマメダル6枚を獲得しました!】

【現在のモノクマメダル枚数…97枚】

-------------------------------------------------
1.【学校エリア4F】職員室
2.【学校エリア4F】学園長室
3.【学校エリア4F】化学室

↓1

603: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/23(日) 21:27:03.29 ID:NrPWEGVn0
3

604: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:29:30.49 ID:jdC9QLoi0
【化学室】

踏み入れた瞬間鼻を刺す独特な香り……
化学薬品特有のものだ。

智代子「あ、灯織ちゃんにめぐるちゃん!ど、どどどどうしよう……!」

灯織「えっ?!ど、どうしたのそんなに焦って!」

愛依「こ、これ見て!」


二人が慌ただしく私たちに向けてきたのは……薬品ケース?
パッケージにはわかりやすい髑髏のマークとエクスクラメーションマーク。


灯織「……?」


ゆっくりと眺めていくと、あった。
『種別…毒薬』


灯織「ど、毒薬?!」

愛依「ひ、灯織ちゃん落ち着いて!危ないよ、落としたら危ないから!」

めぐる「な、なんでそんな危険な毒なんかが……!?」

智代子「見てよ……この教室には薬品棚が置いてあるんだけどね?健康にいいものから有害なものまで全部そろっちゃってるんだ」


チョコの言う通り……
棚にはプロテインと銘打つものもあれば、わかりやすく硫酸や青酸カリといったものまで揃えてある。


愛依「中には気体になって吸うだけで危ないやつとかもあるみたいなんだよね……」

灯織「いかにもこれで殺してくださいって言わんばかりだね……」

めぐる「モノクマ、許せないよ!もしもプロテインと毒薬を間違えて飲んじゃったらどうするつもりなんだろう!」

(そ、そこ……?)

【コンマ29】

【モノクマメダル9枚を獲得しました!】

【現在のモノクマメダル枚数…106枚】

-------------------------------------------------
1.【学校エリア4F】職員室
2.【学校エリア4F】学園長室

↓1

605: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/23(日) 21:31:46.47 ID:NrPWEGVn0
1

606: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:35:40.47 ID:jdC9QLoi0
【職員室】

職員室といえば学校の先生が集まるところだけど……4階なんてこんな高いところにあって不便じゃないのかな?
職員室の中はいかにもといった感じで見慣れた感じの灰色のデスクが向き合う形でいくつも並んでいる。


灯織「凛世、何か発見はあった?」

凛世「はい、こちらなのですが……」


既に私たちより先に入室していた凛世は一冊のノートをその手に持っていた。


凛世「学級日誌、とか書かれております……」

めぐる「ってことはこの学校の先生がつけたクラスの観察記録?」

凛世「はい、そのようです……こちらの希望ヶ峰学園でお過ごしになられた学生方が、事細かに……」

灯織「ちょっと見てみてもいい?」


凛世からノートを受け取ると、パラパラと開いて目を通していく。
希望ヶ峰学園、はるか昔に廃校になったと聞いていた学校の当時の生き生きとした学生生活が綴られている。

……だけど、別に新たな手掛かりになるようなものはなく、文字通りただの学級日誌だという結論に至った。


灯織「うーん、結局学校は学校だもんね……」

めぐる「あ、でも楽しそうだったよね、このパレード!具体的には書いてなかったけど、学校でパレードなんてきっと文化祭が大賑わいだったんじゃないかな!?」

凛世「はい……皆揃っての凱旋、さぞや湧いたものかと思われます……」

灯織「そういえば、ここでもモノクマの言ってた『超高校級』っていうフレーズは何度も出てきてたよね」

めぐる「うん、『超高校級の割には普通の学生だ』とか『やっぱり超高校級はすごい』とか」

めぐる「でも、どういう意味なんだろう?わたしたちの才能とも関係してるのかな?」

灯織「この人たちと同じように『超高校級』のレッテルを貼ってモノクマは私たちに何をさせようとしてるんだろう……」

(聞き馴染みのないフレーズをこれほどまでに繰り返し目にしたり、耳にしたり……流石に気になっちゃうな)


【コンマ47】

【モノクマメダル7枚を獲得しました!】

【現在のモノクマメダル枚数…113枚】

-------------------------------------------------

【残り選択肢が一つなので自動進行します】

【モノクマメダル獲得のためのコンマ判定を行います】

【直下レスの末尾で判定】

↓1

607: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/23(日) 21:40:40.65 ID:FPJojhiXO

609: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:41:43.26 ID:jdC9QLoi0
【学園長室】

他の部屋に比べても重厚で厳格な雰囲気を漂わせる扉。明らかにこの部屋だけ様子が違う。

摩美々「あっ、開けようとしても無駄だよー」

灯織「摩美々さん……既にいらしてたんですか」

摩美々「私も開けようとしたけどダメ、完全に鍵がかけられてるんだよねー」

めぐる「えー、せっかく4階に行けるようになったばっかりなのにこんなのずるいよー!」

摩美々「あっ、無駄骨ついで言っておくと情報処理室も同じだよ」

めぐる「情報処理室……まだ行ってなかった!」

摩美々「あっちもロックがかかってたから」

摩美々「学校エリア一階の保健室みたいに後から解禁するつもりなんですかねー」

(後から解禁って……いつまでこの生活を続けさせるつもりなんだろう……)

【コンマ65】

【モノクマメダル5枚を獲得しました!】

【現在のモノクマメダル枚数…118枚】


-------------------------------------------------

610: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:43:09.37 ID:jdC9QLoi0
【食堂】

4階での探索を終えた私たちは食堂に戻り、報告会を開いた。


咲耶「さて、今回も調査結果を共有しようか」

雛菜「と言っても今回は鍵が閉まったままの部屋がありましたよね〜」

愛依「えっと、学園長室と情報処理室……だっけ?」

摩美々「学校について調べるのは自由、なんて言う割に制約かけてるのずるくなぁい?」

灯織「学園長室に情報処理室……どれも入室できれば核心に迫れそうな雰囲気があるんだけど……」

咲耶「だからこそだろうね、意図的に私たちに公開する情報を選んでいる」

凛世「モノクマさんはこの学校なら開場も施錠も思うがまま……」

凛世「凛世たちは、掌の上で踊らされる他ないのですね……」

摩美々「うざー」

モノクマ「え?!いまなんか聞こえたけど?!」

智代子「わ?!モノクマ?!」

モノクマ「ボクの流し目がセクシーな鋭さを醸し出していてエモいだって?!」

摩美々「しかも話全然聞いてないしー」

愛依「誰の話なんそれ……」

611: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:44:43.71 ID:jdC9QLoi0

モノクマ「まあ冗談はさておいて……蔭口は感心しませんな!」

灯織「か、蔭口?」

モノクマ「やれせっかく4階を解放したのに開いてない部屋があるだの、やれ情報統制してるだの、やれスーパーで割り箸を多めにもらってるだの」

モノクマ「あのねえ!最初っから全部明らかにしちゃったらつまらないでしょ!」

摩美々「最初なんていう段階はとっくに通り過ぎてると思うんですケド」

モノクマ「うぷぷぷ……まあ安心しなよ、いつかは必ず扉は開かれるからさ」

雛菜「そのいつかっていつになるんですかね〜」

凛世「期待は、できません……」

モノクマ「それとボクの名誉回復のために言っておくけど」

モノクマ「キミらのために必要な場合ならボクは鍵を開けてあげるからね!」

モノクマ「エリアの解放だとか、不法侵入のためだとかそんな不健全な目的ならダメだけど」

モノクマ「もしも鍵のかかった部屋の中で事件が起きてたりしたら、ボクは開けてあげるからさ!」

摩美々「要はこのコロシアイの円滑な進行のためなら、鍵は言われれば開けるってコト?」

(確かに……甘奈の事件の時にも個室の鍵をモノクマに開けてもらったっけ)

(事件に関係する場合なら解錠もするってことかな)


612: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:46:05.55 ID:jdC9QLoi0

モノクマ「そうだね、まあそういうわけなんであんまりボクの悪口は言わないように!」

めぐる「別に言ってるつもりなかったんだけどなー……」

摩美々「むしろ今図々しく現れたことに対して文句言いたい気分ですよー」

モノクマ「あんまり悪口言うとボクのヨロイモグラゴキブリ並みの心臓がドッキンドッキンしちゃうんだから!」

智代子「よ、よくわかんない例えだね……」

円香「……ご、ゴキ……!?」

雛菜「あは~?」

咲耶「で、わざわざ言いにきたのはそれだったのかい?」

モノクマ「ん?あー、忘れてたいっけねいっけね」

モノクマ「ここまでオマエラが頑張ってきたからご褒美をあげようかなって!」

灯織「……ご褒美?」

摩美々「もしかして、次の動機ですかぁ?」

(……!?)

613: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:47:20.02 ID:jdC9QLoi0

摩美々「霧子の一件があるんでモノクマからはできれば何ももらいたくないんですケド」

モノクマ「大丈夫、動機はまた別にしてあるからさ!今回のは文字通りのご褒美だよ!」

モノクマ「じゃじゃーん!これだよ、【思い出しライト】~~~!!」

灯織「か、懐中電灯……?」


モノクマの手に握られていたのは持ち手が緑のやたら大きな懐中電灯。
こんなので照射されたら目も開けれなさそうだ。


智代子「ど、洞窟探検でもするの?」

モノクマ「そんな身構えなくても大丈夫だよ!これはただのプレゼントだからさ!」

愛依「いやいや、どうみてもただのプレゼントじゃないっしょ!それ普通の懐中電灯じゃなさそーだし!」

モノクマ「うだうだ言われても面倒なんで早速やっちゃいましょう、そーれ!」

咲耶「……っ?!みんな!見ないように……っ!」


間に合わなかった。
まぶたを下ろすより先にモノクマはボタンを押し終えていた。

……凄まじい閃光が一気に突き抜ける。
視界は真っ白に染まり……そして、一気に記憶が流れ込んできた。


614: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:48:24.37 ID:jdC9QLoi0
-------------------------------------------------


『さあ、今年もこの季節がやってきました!希望ヶ峰学園第78期生の発表です!』

『今年はどんな学生が選ばれたんでしょうか、気になりますね』

『やっぱり、去年ワンマンプレーで一気に甲子園優勝まで導いた子……桑田くんやっけ?あの子なんか手堅いんちゃいます?』

『十神財閥の御曹司も確か高校生でしたよね?彼も今年デイトレードでかなり有名になりましたが』

『さあ、どんな学生たちが選ばれたのでしょうか!視聴者の皆さん、こちらが私たちの希望です!』

『驚いた……!こいつはすごい……!』

『やっぱわしのいうた通り桑田はおるやないか!』

『十神家の御曹司もいますよ!』

『超高校級のギャンブラー……?こんな子もいるんですね……』

『どうでしょう、気になる学生はいらっしゃいますか?』

『そうですね、どれも目を引くんですが……やっぱりテレビに出てる身としては、同業者の彼女は気になってしまいますね』

『舞園さやか……超高校級のアイドルですわ』


-------------------------------------------------

615: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:50:20.78 ID:jdC9QLoi0

(……!!)

(何、今の記憶……?)

モノクマ「うぷぷぷ……どう?思い出した?」

咲耶「い、今の記憶は……?」

モノクマ「オマエラがずっと前に忘れてしまっていた記憶だよ、これで思い出したんじゃないかな?」

モノクマ「自分たちがいる場所について、さ」

(……そうだ、なんで私たちは忘れていたんだろう)

(希望ヶ峰学園、そして……超高校級という存在を)

めぐる「き、希望ヶ峰学園……そうだ……希望ヶ峰学園はあったんだ……」

愛依「うちも思い出した……だって、そうだよ!」

愛依「テレビでもめっちゃやってたじゃん!予想番組とかもあってさ……!」

摩美々「……」

雛菜「あは〜?雛菜も毎年見てました〜!」

凛世「はい……もはや超高校級の選定は、国民にとって恒例行事のようなものでございます……」

(でもなんで……?なんでそんなことを丸々全て忘れていたの……?)

616: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:52:00.07 ID:jdC9QLoi0

モノクマ「ほら、これでオマエラの知りたがってた謎が一つ解けたでしょ?」

灯織「え……?」

モノクマ「オマエラのいるここがどこなのか、そして超高校級とはなんなのか……だよ!」

智代子「た、確かにそれはそうなんだけど……」

雛菜「違いますよね〜?」

めぐる「雛菜……?」

雛菜「モノクマは雛菜たちに謎の答えを渡したかったんじゃなくて新しい謎を与えたかったんですよね〜?」

咲耶「ど、どういう意味だい……?」

摩美々「超高校級という存在が鮮明になったことで逆にここに来る以前の記憶に矛盾が起きるんだよねー……」

(ここに来る以前の記憶……?)

灯織「あっ……!!」

(そうだ、ここに来たのは、私たちは廃校に合宿に来るためだったはず……)

(希望ヶ峰学園が廃校……?そんなわけない、私はここに来る直前までテレビで希望ヶ峰の特集を見ていたんだから……)

灯織「何が、どうなって……」

モノクマ「うぷぷぷ……そこから先の答えは自分で見つけないとね!」

モノクマ「若者たちよ、動くのだ!指示待ち人間にだけにはなるんじゃない!」


モノクマは一方的に謎を押しつけたまま、消えてしまった。


617: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:53:21.83 ID:jdC9QLoi0

咲耶「……動機じゃない、モノクマはそう言っていたけど揺さぶりとしては十分だね」

雛菜「そうですね〜……どっちも鮮明な記憶なのに、なんでこんな食い違いがあるんですかね〜……」

愛依「マジでどうなってんのこれ……」

めぐる「わーーーーーー!!」

灯織「め、めぐる?!」

めぐる「ほら、また止まっちゃってるよ!」

めぐる「謎があるってことは、その答えもあるってことでしょ?だったらその答えを見つけるために動かなきゃ!」

摩美々「なにソレ、超めちゃくちゃじゃーん」

咲耶「だけど、めぐるの言う通りだね……ここで頭を悩ませても仕方のない疑問だよ」

雛菜「結果としてモノクマと言ってること同じですね〜」

めぐる「わっ、ほんとだ!」

愛依「でもモノクマに言われて動くのとめぐるちゃんに言ってもらって動くのじゃだいぶ違うじゃん?」

凛世「はい……めぐるさんの言葉には、希望が詰まっております……」

摩美々「まぁ完全な謎ってわけじゃないですしー、記憶を手がかりに頑張れば答えも出るかもしれませんねー」

灯織「はい……!」

618: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:54:48.96 ID:jdC9QLoi0
-------------------------------------------------
【灯織の部屋】

キーン、コーン…カーン、コーン

モノクマ『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより、“夜時間”になります。間もなく、食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま~す』

モノクマ『ではでは、いい夢を。おやすみなさい…』


突然モノクマに与えられた記憶……
これまでの根底から覆るような事実は大きな謎を生んだ。
だけど、私たちはそれに臆さない。
動いて動いて……その謎にも答えを見つけ出す。

三度の事件を経て、私たちはそのための心構えを学んだから。

私はベッドに横たわり、静かに眠りに落ちていった……

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619: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:56:40.73 ID:jdC9QLoi0
_____

________

____________


【灯織の部屋】

キーン、コーン…カーン、コーン

モノクマ『オマエラ、おはようございます!朝です、7時になりました!』

モノクマ『起床時間ですよ~!さぁて、今日も張り切っていきましょう~!』

……さて、新しいエリアが解放されたけどやるべきことは変わらない。とりあえずは食堂に行こう。

-------------------------------------------------

【食堂】

食堂には咲耶さんと凛世、それにめぐるの姿があった。


咲耶「おはよう、灯織」

灯織「おはようございます」

灯織「……少し、寂しくなってしまいましたね」

咲耶「そうだね、毎朝食堂の卓上に花を添えてくれていた霧子……どうしても恋しくなってしまうね」

めぐる「あ、あれってやっぱり霧子だったんだ!」

凛世「はい、毎朝違った花をモノモノマシーンで探していらっしゃいました……」

めぐる「お花大好きだったもんね!そういえば真乃も前一緒にお出かけしたって言ってたなぁ」


霧子さん……
モノクマによって人格を変えられてしまっていたがために、お別れはあんな形になってしまったけど……
私たちにとって、変わらぬ太陽であり続けたことは今更疑いようもない。

私たちは、霧子さんの分も前に進まないといけないんだ……

-------------------------------------------------

620: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 21:58:22.28 ID:jdC9QLoi0
-------------------------------------------------
【灯織の部屋】

(咲耶さん、やっぱり寂しそうだよね……私たちが何かしてあげられることがあればいいんだけど……)

(みんなで前に進むために……希望を抱くために)


【自由行動開始】

(よし、今日も)

-------------------------------------------------
1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在モノクマメダル118枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩

↓1

621: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/23(日) 21:59:19.25 ID:I2BqxSVZ0
1

622: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 22:04:24.74 ID:jdC9QLoi0
-------------------------------------------------
【購買】

灯織「さて……せっかくだし何か買っておこうかな?」

【自動販売機】

【贈答用】
『メダル10枚で購入可能』
・希望のパーカー 
・最高にカッコいいネックレス 
・即席ちゃんぽん
・EYE GRASS
・無銘の巾着
・ジャスティスV変身ベルト
・ダンベル君主論
・冬優子ちゃん育成キット
・デウス・エクス・翁
・ノロマ号
・にちかちゃん人形 
・柄入りブルゾン 
・カミサマの憤懣 

『メダル20枚で購入可能』
・親愛のお守り 


【お役立ち品】
・ロボット掃除機 30枚…生活が豊かなものになるかも?
・283プロのタオル 30枚…裁判で有利に働くかも?
・サイリウムブレード 40枚…裁判で有利に働くかも?
・虹の羽 50枚…生活が豊かなものになるかも?
・敏腕記者の名刺 60枚…交流がやりやすくなるかも?
・スーパーはづきさん人形 99枚…?????

-------------------------------------------------

【現在モノクマメダルを118枚所持しています】

どうしますか?(※複数選択可)

1.自動販売機で購入(商品名指定)
2.モノモノマシーンに挑戦(枚数指定)
3.やっぱりやめる

↓1

623: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/23(日) 22:08:16.68 ID:I2BqxSVZ0
1 ノロマ号✕2

624: ◆zbOQ645F4s 2021/05/23(日) 22:14:27.94 ID:jdC9QLoi0

灯織「とりあえずこれでいいかな……?」

【アイテム:ノロマ号を二つ手に入れました!】

‣【ノロマ号】
〔いつか船で海に出るとしたらこんな感じ?キャプテン、クルー……あと、なんだっけ?〕


【モノクマメダルを20枚消費しました】

【残りのモノクマメダル…98枚】


灯織「とりあえず必要そうなものはこれで十分、かな……?」

-------------------------------------------------
1.ひき続き購買で買い物を続ける(複数選択可能)
 a.自動販売機で購入(商品名指定)
 b.モノモノマシーンに挑戦(枚数指定)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩

↓1

626: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/23(日) 22:29:51.96 ID:I2BqxSVZ0
2雛菜

630: ◆zbOQ645F4s 2021/05/24(月) 22:03:02.44 ID:yFxtHJbw0
2 選択

【化学室】

灯織「い、市川さん……こんなところでどうされたんですか?」

雛菜「ん~?あ、こんにちは~」

雛菜「ここの薬、色々あるから~、もしかしたらしあわせ~になれるお薬もあるかと思いまして~」

灯織「は、はぁ……」

(それは……合法なんだろうか……)

雛菜「冗談ですよ~」

-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
・現在の所持品
【ミネラルウォーター】
【ルアックコーヒー】
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×3
【あしたのグローブ】
【おでこのメガネ】×2
【もちプリのフィギュア】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【携帯ゲーム機】
【古代ツアーチケット】
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ノロマ号】×2

1.渡す(プレゼントを一つ選択)
2.渡さない

↓1

631: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/24(月) 22:04:07.85 ID:dmXHR2k70
1 ノロマ号

632: ◆zbOQ645F4s 2021/05/24(月) 22:08:02.58 ID:yFxtHJbw0
【ノロマ号を渡した…】

雛菜「ん~、これって……?」

灯織「購買で入手したボトルシップです。工芸品としてかなり優れたものみたいですが…」

雛菜「ふ~ん……たしかにこれ、作るの簡単そうじゃないですよね~」

灯織「ピンセットでかなり時間をかけて丁寧に作るみたいですよ…」

雛菜「ん~……こんな船に乗って雛菜も冒険してみたいかも~!」

灯織「ふふっ、ノクチルの四人なら楽しそうな船旅になりそうですね!」

雛菜「はい~!透先輩が船長で~、小糸ちゃんと雛菜がクルーで~」

雛菜「円香先輩が海賊!」

灯織「か、海賊ですか?!」

雛菜「あは~♡」

【PERFECT COMMUNICATION】

【親愛度がいつもより多めに上昇します】

-------------------------------------------------

灯織「市川さん、お話しませんか!」

雛菜「ん~?あ、いいですよ~?」

(市川さんとこうやって交流するのもだいぶ数を重ねた…)

(おかげで交流も前よりスムーズに、心を開いていただけているように思う……)

雛菜「そういえば、すっごくいい位置にほくろありますよね~」

灯織「……え、えっ?!あ、ありがとう……ございます……」

雛菜「すごくカッコいいし、かわいいな~って、アイドル向きじゃないですか~?」

灯織「そうでしょうか……そう言っていただけると幸いですね……」

雛菜「はい~、円香先輩もいい位置にほくろあるんですけど~」

灯織「……た、確かに……俗にいう泣きぼくろというやつですよね」

雛菜「うん~!円香先輩目元にあるから、すっごく似合ってるんですよ~!」

雛菜「でも、顔がいい割にメイクとかあんまりしないの勿体ないですよね~」

灯織「そ、そうですね……」

雛菜「せっかくだしもっと色々すればかわいくなるのにな~」

灯織「……」


1.市川さん、メイクにお詳しいんですね
2.市川さん、樋口さんのことが本当に好きなんですね
3.その他

↓1

633: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/24(月) 22:24:20.12 ID:dmXHR2k70
2

15分経過したので書き込ませていただきます

634: ◆zbOQ645F4s 2021/05/24(月) 22:32:47.47 ID:yFxtHJbw0
2 選択

灯織「市川さん、樋口さんのことが本当にお好きなんですね」

雛菜「……え~?」

灯織「……今のお二人の関係性は承知の上です。ただ、やはり幼馴染のことを語っているときの市川さんの表情は…」

灯織「私たちのものとは明確に違う……友愛以上のものから成り立っていると、そう思う次第でして……」

雛菜「……でも、もう円香先輩とは絶交してますし~」

灯織「……だとしても、です。今は仲たがいしていても、市川さんが本当の意味で樋口さんを嫌いになるなんてことは……」

雛菜「……」

(し、しまった……言い過ぎたかな……)

雛菜「……そ~ですね~」

雛菜「円香先輩のことは今、すっごく嫌いですけど~」

雛菜「それと同じくらい円香先輩がいないとつまんないとも思うので」

灯織「市川さん……!」

雛菜「……そろそろ行きますね~」


市川さんは照れ臭そうに去っていった…
以前にも似たようなことを話したことがあったけど、その時は機嫌を損ねてしまった。
でも今回は、自分の中の樋口さんに対する気持ちと真正面から向き合っていただけたような気がする…

市川さんと樋口さん……わかりあえる時が来るといいんだけど……

【親愛度が上昇しました!】

【市川雛菜の現在の親愛度…9.0】

635: ◆zbOQ645F4s 2021/05/24(月) 22:34:43.26 ID:yFxtHJbw0
-------------------------------------------------
【灯織の部屋】

(それにしても私と樋口さんをほくろで連想するんだ…)

(……そんなにこのほくろ、いい位置なのかな)


【自由行動開始】

(まだ時間はあるかな)

-------------------------------------------------
1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在モノクマメダル98枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩

↓1

636: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/24(月) 22:45:41.62 ID:8bafCAIW0
2雛菜

637: ◆zbOQ645F4s 2021/05/24(月) 22:50:05.47 ID:yFxtHJbw0
2 雛菜選択

【娯楽室】

灯織「市川さん、こんにちは」

雛菜「ん~?……あ、また会いましたね~」

灯織「こちらで何を……」

雛菜「さっきもらったボトルシップで思い出したんですけど~」

雛菜「ここにもモノクマのフィギュアが入ってるボトルがあるんですよね~……」

灯織「……本当ですね」

雛菜「これってどうやって作るんですかね~、ピンセットで組み立てたりはできないですよね~」

灯織「流石に既製品をボトルで覆う形で作るのでは……?」

-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
・現在の所持品
【ミネラルウォーター】
【ルアックコーヒー】
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×3
【あしたのグローブ】
【おでこのメガネ】×2
【もちプリのフィギュア】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【携帯ゲーム機】
【古代ツアーチケット】
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ノロマ号】

1.渡す(プレゼントを一つ選択)
2.渡さない

↓1

638: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/24(月) 22:51:11.98 ID:dmXHR2k70
1 ノロマ号

639: ◆zbOQ645F4s 2021/05/24(月) 23:02:52.67 ID:yFxtHJbw0
【ノロマ号を渡した…】

灯織「市川さん、こちら…」

雛菜「ん~?さっきもらいましたよね、それ~」

灯織「……この船は、市川さんたち……ノクチルのみなさんが、アイドルとして海に漕ぎ出した証……」

灯織「それなら、樋口さんにも渡してあげてくれませんか?」

雛菜「……」

雛菜「円香先輩かぁ……雛菜とお揃いなら喜んでくれるかなぁ……」

灯織「そ、その……」

雛菜「でも、確かにこれ見てると思いだすんですよね~、あの時の騎馬戦!」

雛菜「小糸ちゃん、頑張ってたなぁ……」

灯織「市川さん……」

【PERFECT COMMUNICATION】

【親愛度がいつもより多めに上昇します】

-------------------------------------------------

雛菜「実はあれから円香先輩と会ったんですけど~」

灯織「そうなんですか……」

灯織「……えっ?!ひ、樋口さんとですか?!」

雛菜「……そんな驚きます~?」

灯織「い、いえ……その、私たちは樋口さんと遭遇すらできていないので……何をしてるのかも定かではない状況と言いますか……」

雛菜「幼馴染だからなんですかね~?」

雛菜「で、円香先輩と話をしたんですよ、仲直りしよ~って!」

灯織「そ、それで……?」

雛菜「ダメでした~」


残念そうに言うものの、市川さんのその表情は…
「しあわせ」を語るときのあの柔らかな笑顔の面影が見えていた。


雛菜「円香先輩ってすっごく意固地だから、何回も言ってあげないと素直にならないんですよね~」

(あの市川さんが一方的に何回も絡んだ末に樋口さんが鬱陶しそうに本音を言うのは、市川さんからはそういう認識なんだ…)

雛菜「だから今回のこのコロシアイも多分一緒、円香先輩は今殻に閉じこもってるだけなので~」

雛菜「雛菜が外に引っ張り出してあげる~!」

灯織「市川さん……」


1.市川さん、自分のお気持ちの整理がついたんですね
2.市川さんは強いんですね
3.自由安価

↓1

640: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/24(月) 23:12:39.11 ID:XbgFPRJM0
1

641: ◆zbOQ645F4s 2021/05/24(月) 23:21:49.81 ID:yFxtHJbw0
1 選択

灯織「市川さん……自分のお気持ちの整理がついたんですね」

雛菜「ですね~」

灯織「はじめ市川さんに話しかけた時とは表情も違いますよ」

雛菜「ん~、よく話しかけてくれるし、きっとそうなんでしょうね~」

灯織「……はい」

雛菜「……雛菜にとって、最後の幼馴染は円香先輩だから」

雛菜「円香先輩が他のみんなにどれだけ憎まれても、恨まれても……」

雛菜「雛菜だけは、円香先輩のことを好きでいてあげられるんですよね~♡」

雛菜「じゃないと、円香先輩が可哀想だし!」

灯織「ふふっ、市川さんらしい結論ですね」

雛菜「そうですか~?」

雛菜「雛菜は雛菜がしたいことしかやらないだけですよ~」


今ここでその言葉を持ち出すということは、
幼馴染を救い出したいという気持ちは本物だということ。
市川さんは……もう揺るがない。


雛菜「……ありがとうございました~」

灯織「……え?」

雛菜「雛菜だけなら、この結論にもたどり着かなかったかもしれないので~」

雛菜「……また今度、お礼させてね~!」

灯織「市川さん……!」

【親愛度が上昇しました!】

【市川雛菜の現在の親愛度…11.0】

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【スキル:一番星の魔法を発動できます】

【モノクマメダルを10枚消費して自由行動を追加できます】

【スキル:一番星の魔法を使用しますか?】

↓1

642: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/24(月) 23:41:58.12 ID:dmXHR2k70
使用しない

643: 今日は人いない感じですね… ◆zbOQ645F4s 2021/05/24(月) 23:48:46.81 ID:yFxtHJbw0

【スキル:一番星の魔法を使用しませんでした】

【モノクマメダルは変動せず98枚のままでした】


【スキル:ポシェットの中にはの判定に移ります】

【直下コンマの末尾の数字と同じ枚数のモノクマメダルを獲得できます】

↓1

644: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/05/24(月) 23:54:54.96 ID:dmXHR2k70
コンマは取っても大丈夫でしょうか
不可なら安価下でも可です

645: ◆zbOQ645F4s 2021/05/24(月) 23:58:15.09 ID:yFxtHJbw0

【コンマ96】

【モノクマメダル6枚を獲得しました!】

【現在のモノクマメダル枚数…104枚】

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【灯織の部屋】

キーン、コーン…カーン、コーン

モノクマ『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより、“夜時間”になります。間もなく、食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま~す』

モノクマ『ではでは、いい夢を。おやすみなさい…』

(夜時間か……)

(特に今日も進展はなかった……)

(樋口さんも何かをしている感じでもないし……)

(良いようにも悪いようにも働いてないって感じだよね)

(ひとまず眠って、また明日頑張ろう……)

646: ◆zbOQ645F4s 2021/05/25(火) 00:00:50.25 ID:sTXbswdk0
-------------------------------------------------
【食堂】

摩美々「おはようございまーす」

灯織「あれ……摩美々さん……!?」

摩美々「ちょっとーなんでそんなお化けを見たようなリアクションなんですかー?」

灯織「い、いえ……こんな朝早くに珍しいと思いまして……」

摩美々「言うほどそんなに早くもないでしょー、
ただの気まぐれー」


摩美々さんはどこか照れ臭そうにぷいっと顔を逸らしてしまった。
その先には……なぜか新しい花が卓上にいけてある。


咲耶「ふふっ、霧子はお節介だね。私たちのことを見かねて天国から花を届けてくれたらしい」

灯織「……この花って」

凛世「それ以上は野暮、でございます……」

摩美々「……ふふー」

(……摩美々さん)