1: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 19:51:38.97 ID:I+7l25wK
/cVσ_VσV 私が色んな公園に行って、
色んな人達に紙芝居をお見せする
コレは、そんなお話です。
少々長く、更新頻度も低いですが
お付き合い頂けたならば、幸いです。
それでは、どうぞご覧下さい。
色んな人達に紙芝居をお見せする
コレは、そんなお話です。
少々長く、更新頻度も低いですが
お付き合い頂けたならば、幸いです。
それでは、どうぞご覧下さい。
2: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 19:52:29.30 ID:I+7l25wK
【1日目】
~丘の上の公園~
~丘の上の公園~
3: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 19:53:26.75 ID:I+7l25wK
「こんにちはー!」
「紙芝居は如何ですかー?」
「わーい!」
……タタタッタッタッタッ、
千歌「こんにちは!」
海未「はい、こんにちは」
海未「お嬢さん。紙芝居はお好きですか?」
「紙芝居は如何ですかー?」
「わーい!」
……タタタッタッタッタッ、
千歌「こんにちは!」
海未「はい、こんにちは」
海未「お嬢さん。紙芝居はお好きですか?」
5: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 19:54:04.61 ID:I+7l25wK
千歌「うん!」
海未「それは良かった」
海未「では、楽しんでいって下さいね」
千歌「♪」
海未「あ、そうそう……」ゴソゴソ
海未「お話の前に、これを差し上げます」スッ
千歌「これは?」
海未「お饅頭です」
海未「それは良かった」
海未「では、楽しんでいって下さいね」
千歌「♪」
海未「あ、そうそう……」ゴソゴソ
海未「お話の前に、これを差し上げます」スッ
千歌「これは?」
海未「お饅頭です」
7: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 19:55:22.69 ID:I+7l25wK
千歌「ありがとう!」
海未「それと、コーヒーは如何ですか?」
千歌「うっ……そ、それはいいかなぁ」
海未「そうですか」
海未「……よいしょっと。」
海未「それでは、お話を始めますね」
パチパチパチパチッ
海未「それと、コーヒーは如何ですか?」
千歌「うっ……そ、それはいいかなぁ」
海未「そうですか」
海未「……よいしょっと。」
海未「それでは、お話を始めますね」
パチパチパチパチッ
8: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 19:55:44.57 ID:I+7l25wK
【音ノ木村へようこそ】
9: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 19:56:22.15 ID:I+7l25wK
昔々、ある所に
音ノ木村と言う小さな村がありました。
穂乃果「やっほー!」
そこは年々、過疎化が進んでおり
村の人達は大層困っています
穂乃果「このままじゃ廃村だよ!」
穂乃果「私たちで何とかしなくちゃ!」
村の為に立ち上がった、この一人の少女
差し迫る廃村を防ぐべく、
方々を駆け巡り、有志を募りました。
音ノ木村と言う小さな村がありました。
穂乃果「やっほー!」
そこは年々、過疎化が進んでおり
村の人達は大層困っています
穂乃果「このままじゃ廃村だよ!」
穂乃果「私たちで何とかしなくちゃ!」
村の為に立ち上がった、この一人の少女
差し迫る廃村を防ぐべく、
方々を駆け巡り、有志を募りました。
10: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 19:57:05.35 ID:I+7l25wK
ドンドンドンッ
穂乃果「私と一緒に村興しをしてよ!」
ことり「いいよぉ♪」
ドンドンドンッ
穂乃果「廃村を防がなくちゃ!」
花陽「賛成です!」
凛「やるにゃー!」
ドンドンドンッ
穂乃果「私、この村が好きなの!」
にこ「しょうがないわねぇ」
穂乃果「私と一緒に村興しをしてよ!」
ことり「いいよぉ♪」
ドンドンドンッ
穂乃果「廃村を防がなくちゃ!」
花陽「賛成です!」
凛「やるにゃー!」
ドンドンドンッ
穂乃果「私、この村が好きなの!」
にこ「しょうがないわねぇ」
11: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 19:57:54.48 ID:I+7l25wK
どうやら、村の人達も思いは同じ様で
少女の呼び掛けに快く応えてくれました。
ドンドンドンッ
穂乃果「このままだと、年貢も納められなくなっちゃうよ!」
真姫「全ての奉行所は高潔なる炎で焼き尽くされねばならぬ」
このように、反行政プロパガンダを唱える人も、中にはいました。
そうして、思いを一つにした仲間達が
ここへ一堂に会する事となり──
少女の呼び掛けに快く応えてくれました。
ドンドンドンッ
穂乃果「このままだと、年貢も納められなくなっちゃうよ!」
真姫「全ての奉行所は高潔なる炎で焼き尽くされねばならぬ」
このように、反行政プロパガンダを唱える人も、中にはいました。
そうして、思いを一つにした仲間達が
ここへ一堂に会する事となり──
12: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 19:58:52.89 ID:I+7l25wK
穂乃果「みんな、今日は集まってくれてありがとう!これから、村を守る為の作戦会議をしよう!」
『おーっ!!!』
穂乃果「何か、いい案はないかな?」
にこ「お祭りとかどう?」
ことり「楽しそうだねぇ」
花陽「屋台もいっぱい出しましょう!」
真姫「唄とかどうかしら?」
凛「それもいいにゃー!」
穂乃果「よぉし、やるぞー!」
『おーっ!!!』
穂乃果「何か、いい案はないかな?」
にこ「お祭りとかどう?」
ことり「楽しそうだねぇ」
花陽「屋台もいっぱい出しましょう!」
真姫「唄とかどうかしら?」
凛「それもいいにゃー!」
穂乃果「よぉし、やるぞー!」
14: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 20:01:56.35 ID:I+7l25wK
活発な意見が飛び交い、
場の盛り上がりは最高潮に達しました。
少女達の意気も次第に高まり
村興しに向けて、村長へ許可を取りに行きました。
──ところが、
場の盛り上がりは最高潮に達しました。
少女達の意気も次第に高まり
村興しに向けて、村長へ許可を取りに行きました。
──ところが、
15: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 20:02:36.77 ID:I+7l25wK
絵里「認められないわ」
穂乃果「どうして!?」
絵里「変なことをして奉行所に目を付けられたら、村のみんなに被害が出るのよ?」
穂乃果「変なことじゃないよ!」
真姫「役人は悪疫ゆえに粛清せねばならぬ」
絵里(えっ……)
穂乃果「どうして!?」
絵里「変なことをして奉行所に目を付けられたら、村のみんなに被害が出るのよ?」
穂乃果「変なことじゃないよ!」
真姫「役人は悪疫ゆえに粛清せねばならぬ」
絵里(えっ……)
16: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 20:03:32.49 ID:I+7l25wK
穂乃果「村長!」
絵里「と、とにかく!下らない事考えてないで、大人しく農作業をしてなさい!」
穂乃果「……変なことじゃないもん。」
真姫「良い役人は死んだ役人のみ」
絵里(早く帰ってくれないかしら……)
ガチャ……バタンッ
穂乃果「……」
真姫「元気出して?」
絵里「と、とにかく!下らない事考えてないで、大人しく農作業をしてなさい!」
穂乃果「……変なことじゃないもん。」
真姫「良い役人は死んだ役人のみ」
絵里(早く帰ってくれないかしら……)
ガチャ……バタンッ
穂乃果「……」
真姫「元気出して?」
19: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 20:05:11.80 ID:I+7l25wK
村長に諭され、すっかり意気消沈した少女
穂乃果「やっぱり無理だったのかなぁ…」
にこ「……ちょっと、」
穂乃果「え?」
にこ「まさか、こんな事で諦めるつもり?」
ことり「まだ始まったばかりじゃない」
真姫「そうよ。諦めちゃだめ」
凛「そうにゃ!」
花陽「みんなで悩もう?」
穂乃果「……っ」
穂乃果「うん!」
穂乃果「やっぱり無理だったのかなぁ…」
にこ「……ちょっと、」
穂乃果「え?」
にこ「まさか、こんな事で諦めるつもり?」
ことり「まだ始まったばかりじゃない」
真姫「そうよ。諦めちゃだめ」
凛「そうにゃ!」
花陽「みんなで悩もう?」
穂乃果「……っ」
穂乃果「うん!」
20: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 20:06:42.91 ID:I+7l25wK
この、仲間たちの力強い言葉のお陰で、
少女は再び立ち上がりました。
「そこで、ウチから提案がありま~す」
穂乃果「?」
希「村で何か出来ないのならさ?」
希「ウチらが他所の村に行って、何かすればええやん?」
穂乃果「それいい!」
にこ「でも、一体なにやるのよ?」
少女は再び立ち上がりました。
「そこで、ウチから提案がありま~す」
穂乃果「?」
希「村で何か出来ないのならさ?」
希「ウチらが他所の村に行って、何かすればええやん?」
穂乃果「それいい!」
にこ「でも、一体なにやるのよ?」
21: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 20:07:21.90 ID:I+7l25wK
ことり「踊りとかどうかな?」
凛「楽しそう!」
花陽「う、動くのは苦手だけど、花陽も頑張ります!」
真姫「全ての奉行所は高潔なる(ry」
穂乃果「真姫ちゃん、あの子友達だよ?」
真姫「唄は私が作るわね」
希「?」
凛「楽しそう!」
花陽「う、動くのは苦手だけど、花陽も頑張ります!」
真姫「全ての奉行所は高潔なる(ry」
穂乃果「真姫ちゃん、あの子友達だよ?」
真姫「唄は私が作るわね」
希「?」
22: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 20:07:57.52 ID:I+7l25wK
こうして、少女達は色んな村へと赴き
様々な人に、不思議な唄と踊りを披露しつつ
音ノ木村の良いところを
これでもかと、必死に伝えて行きました。
……やがて、
様々な人に、不思議な唄と踊りを披露しつつ
音ノ木村の良いところを
これでもかと、必死に伝えて行きました。
……やがて、
23: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 20:08:23.29 ID:I+7l25wK
ツバサ「こんにちわんこそば!」
あんじゅ「あらぁ~、良い村ねぇ」
英玲奈「ジツニ スミヨイ トコロダ。」
美渡「よ~し!ここに十千万2号店を開いちゃおうっ!」
志満「でも、千歌ちゃんなんて言うかしら?」
しいたけ「……」
「来たアルよ~」
「あれ?ここサ○ラ○ズ村じゃねぇの?」
「入り口に音ノ木村って書いてましたけど」
あんじゅ「あらぁ~、良い村ねぇ」
英玲奈「ジツニ スミヨイ トコロダ。」
美渡「よ~し!ここに十千万2号店を開いちゃおうっ!」
志満「でも、千歌ちゃんなんて言うかしら?」
しいたけ「……」
「来たアルよ~」
「あれ?ここサ○ラ○ズ村じゃねぇの?」
「入り口に音ノ木村って書いてましたけど」
27: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 21:56:16.98 ID:I+7l25wK
穂乃果「やったー!色んな人が越してきてくれたよー!」
ことり「大分賑やかになって来たねぇ」
にこ「頑張った甲斐があったわ」
希「色んな村も見れて楽しかった~♪」
穂乃果「これなら、年貢の負担も大分減るね!」
花陽「もっとお米が作れます!」
凛「友達いっぱいにゃー!」
真姫「まぁ、これはこれで悪くないわね」
穂乃果「……嬉しいなぁ。」
ことり「大分賑やかになって来たねぇ」
にこ「頑張った甲斐があったわ」
希「色んな村も見れて楽しかった~♪」
穂乃果「これなら、年貢の負担も大分減るね!」
花陽「もっとお米が作れます!」
凛「友達いっぱいにゃー!」
真姫「まぁ、これはこれで悪くないわね」
穂乃果「……嬉しいなぁ。」
28: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 21:56:41.61 ID:I+7l25wK
「──あ、あの、」
穂乃果「あ、村長!」
絵里「私も、その……」
穂乃果「え?」
絵里「な、仲間に入れてくれない……?」
穂乃果「……」
絵里「~っ」
穂乃果「もちろんだよ!」
絵里「хорошо!」
穂乃果「?」
穂乃果「あ、村長!」
絵里「私も、その……」
穂乃果「え?」
絵里「な、仲間に入れてくれない……?」
穂乃果「……」
絵里「~っ」
穂乃果「もちろんだよ!」
絵里「хорошо!」
穂乃果「?」
29: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 21:57:21.59 ID:I+7l25wK
こうして、
村長公認で村興しが出来る様になった
この、少女たち一行は
越して来た人達の歓迎も兼ねて、
盛大に村祭りを開きました。
理事長「あら、とっても楽しそうねぇ」
希「お?」
にこ「うわっ」
凛「お役人さんだにゃ!」
真姫「この時を待っていた」
村長公認で村興しが出来る様になった
この、少女たち一行は
越して来た人達の歓迎も兼ねて、
盛大に村祭りを開きました。
理事長「あら、とっても楽しそうねぇ」
希「お?」
にこ「うわっ」
凛「お役人さんだにゃ!」
真姫「この時を待っていた」
30: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 21:58:18.98 ID:I+7l25wK
9人の少女達から成る
魅力溢れる、この不思議な唄と踊りは
これからも、人々を幸せにして行くでしょう。
穂乃果「──あっ!」
……テッテッテッテッ。
『音ノ木村へようこそ!』
魅力溢れる、この不思議な唄と踊りは
これからも、人々を幸せにして行くでしょう。
穂乃果「──あっ!」
……テッテッテッテッ。
『音ノ木村へようこそ!』
31: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 21:58:54.07 ID:I+7l25wK
___
_
海未「……おしまい。」
パチパチパチパチッ
海未「お粗末さまでした。楽しんで頂けたでしょうか?」
千歌「楽しいねー!」パチパチッ
海未「ふふ、ありがとうございます」
「oh~!」
海未「どうしました?」
鞠莉「古風でさわ~やかなお話でしたー!」
_
海未「……おしまい。」
パチパチパチパチッ
海未「お粗末さまでした。楽しんで頂けたでしょうか?」
千歌「楽しいねー!」パチパチッ
海未「ふふ、ありがとうございます」
「oh~!」
海未「どうしました?」
鞠莉「古風でさわ~やかなお話でしたー!」
32: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 21:59:32.39 ID:I+7l25wK
海未「あ、ありがとうございます!」
鞠莉「で・も。」
海未「?」
鞠莉「ファンタジーが足りないで~す!」
海未「ふぁ、ファンタジーですか?」
鞠莉「イェ~ス♪」
海未「……わ、分かりました。」
海未「次は、もっと頑張りますので!」
鞠莉「で・も。」
海未「?」
鞠莉「ファンタジーが足りないで~す!」
海未「ふぁ、ファンタジーですか?」
鞠莉「イェ~ス♪」
海未「……わ、分かりました。」
海未「次は、もっと頑張りますので!」
33: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 22:00:04.40 ID:I+7l25wK
………………
………
…
海未「は、初めてお客さんからご要望を頂いてしまいました」
海未「しかし、ファンタジーですか……むむむっ、」
海未「確かに、私の作品にはそう言った要素が欠けていたのかも知れません」
海未「描き手として、視聴者の皆さんのご要望にお応えできる物を描かねば……」
海未「…………よしっ!」
………
…
海未「は、初めてお客さんからご要望を頂いてしまいました」
海未「しかし、ファンタジーですか……むむむっ、」
海未「確かに、私の作品にはそう言った要素が欠けていたのかも知れません」
海未「描き手として、視聴者の皆さんのご要望にお応えできる物を描かねば……」
海未「…………よしっ!」
34: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 22:00:34.45 ID:I+7l25wK
海未「決めました!やってやります!」
海未「これを機に、世界観や設定などもまとめて作ってしまいましょう!」
海未「漠然とですが、大体お話の大筋も掴めて来ましたし!」
海未「あとは、思い付いた端から文字に起こして、組み替えて……うん。よしよし」
海未「ふふ。コレは長くなりますよ~」
海未「これを機に、世界観や設定などもまとめて作ってしまいましょう!」
海未「漠然とですが、大体お話の大筋も掴めて来ましたし!」
海未「あとは、思い付いた端から文字に起こして、組み替えて……うん。よしよし」
海未「ふふ。コレは長くなりますよ~」
35: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 22:32:40.71 ID:I+7l25wK
【2日目】
~もの凄く広~い公園~
~もの凄く広~い公園~
36: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 22:39:19.94 ID:I+7l25wK
海未「やぁやぁ皆さん、お元気ですか?」
千歌「紙芝居屋さんだぁ!」
鞠莉「待ってたでーす!」
海未「今日も楽しい紙芝居を始めますよ~」
千歌「楽しみ~♪」
鞠莉「ファンタジーは出来たかしら~?」
海未「もちろんです。可愛らしい空想活劇をご覧にいれて見せますよ」
鞠莉「期待大デェース!」
千歌「紙芝居屋さんだぁ!」
鞠莉「待ってたでーす!」
海未「今日も楽しい紙芝居を始めますよ~」
千歌「楽しみ~♪」
鞠莉「ファンタジーは出来たかしら~?」
海未「もちろんです。可愛らしい空想活劇をご覧にいれて見せますよ」
鞠莉「期待大デェース!」
37: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 22:39:46.50 ID:I+7l25wK
海未「おっと、その前に……」ゴソゴソ
海未「皆さんにコレを差し上げます。」
千歌「おまんじゅうだー!」
鞠莉「イェーイ!」
千歌「紙芝居屋さんのおまんじゅうって、ホントに美味しいんだよ!」
鞠莉「レアリー?」
千歌「れありー!」
海未「ふふ。」
海未「皆さんにコレを差し上げます。」
千歌「おまんじゅうだー!」
鞠莉「イェーイ!」
千歌「紙芝居屋さんのおまんじゅうって、ホントに美味しいんだよ!」
鞠莉「レアリー?」
千歌「れありー!」
海未「ふふ。」
38: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 22:40:19.95 ID:I+7l25wK
海未「あ。それと、キムチは如何ですか?」
千歌「わぁ、キムチだ!」
鞠莉「god damn it……ッ!」
海未「皆さん、行き渡りましたか?」
『はーい!!』
海未「よいしょっと。」
海未「それでは、始めたいと思います」
パチパチパチパチッ
千歌「わぁ、キムチだ!」
鞠莉「god damn it……ッ!」
海未「皆さん、行き渡りましたか?」
『はーい!!』
海未「よいしょっと。」
海未「それでは、始めたいと思います」
パチパチパチパチッ
39: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/09/30(水) 22:40:42.46 ID:I+7l25wK
【ほんわか天使】
46: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 22:52:22.12 ID:TJGNcjWZ
広―いお空の上
そこに漂う、大きな大きな雲の上に
天使たちの学校があります。
その名も[音ノ木・第二天界学校]
理事長「……」ハァ
そこに漂う、大きな大きな雲の上に
天使たちの学校があります。
その名も[音ノ木・第二天界学校]
理事長「……」ハァ
47: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 22:53:10.04 ID:TJGNcjWZ
しかし、そんな堅苦しい名を良しとしない
アンニュイな天使たちは
理事長「……可愛くない。」ポチッ
ピンポンパンポ-ン♪
「えぇ、中天二組の穂乃果ちゃん。転ばない様に急いで理事長室まで来て下さぁ~い」
パンポンピンポ-ン♪
───
─
アンニュイな天使たちは
理事長「……可愛くない。」ポチッ
ピンポンパンポ-ン♪
「えぇ、中天二組の穂乃果ちゃん。転ばない様に急いで理事長室まで来て下さぁ~い」
パンポンピンポ-ン♪
───
─
48: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 22:53:56.48 ID:TJGNcjWZ
コンコンッ
穂乃果「来ました!」ガチャ
理事長「転ばなかった?」
穂乃果「はい!」
理事長「えっとねぇ、大事なお話があるの」
穂乃果「?」
理事長「実はねぇ……」
穂乃果「……」
穂乃果「来ました!」ガチャ
理事長「転ばなかった?」
穂乃果「はい!」
理事長「えっとねぇ、大事なお話があるの」
穂乃果「?」
理事長「実はねぇ……」
穂乃果「……」
49: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 22:55:36.04 ID:TJGNcjWZ
理事長「学校の名前が可愛くないの~」
穂乃果「あ~、それ穂乃果も思ってました」
理事長「やっぱりぃ?そーだよねぇ」
穂乃果「もっちり感が足りないんですよねぇ」
理事長「それすごく分かるぅ~」
穂乃果「じゃあじゃあ!穂乃果が考えてもいいですか!?」
理事長「助かるわぁ♪」
穂乃果「──よーし!」
穂乃果「あ~、それ穂乃果も思ってました」
理事長「やっぱりぃ?そーだよねぇ」
穂乃果「もっちり感が足りないんですよねぇ」
理事長「それすごく分かるぅ~」
穂乃果「じゃあじゃあ!穂乃果が考えてもいいですか!?」
理事長「助かるわぁ♪」
穂乃果「──よーし!」
50: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 22:56:49.48 ID:TJGNcjWZ
学校の周りをフワフワと、
ぽっかり穴の空いた、
丸いドーナッツの様な雲にあやかって
ピンポンパンポ-ン♪
「えぇ。今日から学校の名前が変わりまーす」
「新しい学校名はぁ~・・・」
「音ノ木 ポン・デ・リングでぇ~す」
と、呼ぶ様になりました。
ぽっかり穴の空いた、
丸いドーナッツの様な雲にあやかって
ピンポンパンポ-ン♪
「えぇ。今日から学校の名前が変わりまーす」
「新しい学校名はぁ~・・・」
「音ノ木 ポン・デ・リングでぇ~す」
と、呼ぶ様になりました。
51: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 22:57:48.38 ID:TJGNcjWZ
こころ「えぇ……」
こころ「この学校、本当にこんなので大丈夫なのかなぁ」
<大丈夫でぇ~す♪
こころ「!?」
パンポンピンポ-ン♪
──こうして、
この、音ノ木 ポン・デ・リングを舞台に、
ファニーでアンニュイな天使たちの生活を
こころ「この学校、本当にこんなので大丈夫なのかなぁ」
<大丈夫でぇ~す♪
こころ「!?」
パンポンピンポ-ン♪
──こうして、
この、音ノ木 ポン・デ・リングを舞台に、
ファニーでアンニュイな天使たちの生活を
52: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 22:58:32.99 ID:TJGNcjWZ
ガラガラッ
穂乃果「ふあ~ぁ……」
こころ「!」
ガツンッ!
穂乃果「うぁ!?」
ドテンッ
こころ「……」
この二人、
穂乃果とこころがお送りして行きます。
穂乃果「ふあ~ぁ……」
こころ「!」
ガツンッ!
穂乃果「うぁ!?」
ドテンッ
こころ「……」
この二人、
穂乃果とこころがお送りして行きます。
53: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 22:59:49.15 ID:TJGNcjWZ
穂乃果「いたたたた……」ガタッ
こころ「穂乃果さん!」
穂乃果「ほぇ?」
こころ「無闇に学校の名前をぽんぽん変えないで下さい!」
穂乃果「えぇ~、そんなの理事長先生に言ってよぉ~」
こころ「理事長が穂乃果さんに頼んだんでしょ!?」
穂乃果「だって、穂乃果も可愛くないなぁって思ってたんだもん」
こころ「穂乃果さん!」
穂乃果「ほぇ?」
こころ「無闇に学校の名前をぽんぽん変えないで下さい!」
穂乃果「えぇ~、そんなの理事長先生に言ってよぉ~」
こころ「理事長が穂乃果さんに頼んだんでしょ!?」
穂乃果「だって、穂乃果も可愛くないなぁって思ってたんだもん」
54: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:00:26.12 ID:TJGNcjWZ
こころ「学校なんだから、別に可愛くなくてもいいんです!」
穂乃果「ダメダメ、世の中は可愛いが正義なんだからさ」
こころ「なんですかソレ!」
穂乃果「だからぁ、こころちゃんは大正義なんだよぉ~♪」ダキッ
こころ「ぎゃあー!?抱き着かないで下さいー!」グイッ
穂乃果「うにに……っ、ち、力強くなって来たねぇ……っ!」ググッ
こころ「こ、これでも……っ、日々鍛えてますからね……っ!」ググッ
穂乃果「ダメダメ、世の中は可愛いが正義なんだからさ」
こころ「なんですかソレ!」
穂乃果「だからぁ、こころちゃんは大正義なんだよぉ~♪」ダキッ
こころ「ぎゃあー!?抱き着かないで下さいー!」グイッ
穂乃果「うにに……っ、ち、力強くなって来たねぇ……っ!」ググッ
こころ「こ、これでも……っ、日々鍛えてますからね……っ!」ググッ
55: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:01:18.18 ID:TJGNcjWZ
穂乃果「き、鍛えてるぅう!!?」パッ
こころ「へ?」
穂乃果「ま、まさか……こころちゃん……っ」
こころ「え?えっ?」
穂乃果「……マッチョになったり、しないよね……?」
こころ「そんなの目指してませんっ!!」
可愛いものを愛する天使たちにとって、
ムキムキなボディなんて持ってのほかです。
こころ「へ?」
穂乃果「ま、まさか……こころちゃん……っ」
こころ「え?えっ?」
穂乃果「……マッチョになったり、しないよね……?」
こころ「そんなの目指してませんっ!!」
可愛いものを愛する天使たちにとって、
ムキムキなボディなんて持ってのほかです。
56: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:02:07.50 ID:TJGNcjWZ
穂乃果「あぁ~良かったぁ。こころちゃんは可愛いまんまでいて欲しいからさぁ」
こころ「うぅっ///」
穂乃果「よっこいせっ」ガタッ
穂乃果「……でも、こころちゃんは凄いねぇ」
こころ「な、なにがですか?」
穂乃果「だってさ、下界の学校から飛び級で来たんでしょ?」
こころ「……」
穂乃果「穂乃果みたいな、万年ぐうたら天使とは大違いだよ」
こころ「うぅっ///」
穂乃果「よっこいせっ」ガタッ
穂乃果「……でも、こころちゃんは凄いねぇ」
こころ「な、なにがですか?」
穂乃果「だってさ、下界の学校から飛び級で来たんでしょ?」
こころ「……」
穂乃果「穂乃果みたいな、万年ぐうたら天使とは大違いだよ」
57: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:02:51.70 ID:TJGNcjWZ
こころ「……私はただ、下界でお医者さんとして頑張ってるお姉様に少しでも追い付きたくて、」
こころ「それで、お母さんに無理を言って、ここに来させて貰っているんです。」
穂乃果「おぉ~」
こころ「なにより!私はここあの足を早く治してあげたいんです!」
穂乃果「ここあ?」
こころ「……妹です。」
穂乃果「おぉ!こころちゃんにも妹が居るんだねぇ!」
こころ「それで、お母さんに無理を言って、ここに来させて貰っているんです。」
穂乃果「おぉ~」
こころ「なにより!私はここあの足を早く治してあげたいんです!」
穂乃果「ここあ?」
こころ「……妹です。」
穂乃果「おぉ!こころちゃんにも妹が居るんだねぇ!」
58: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:03:27.84 ID:TJGNcjWZ
こころ「穂乃果さんにも居るんですか?」
穂乃果「それが聞いてよ奥さん!」
こころ(奥さん……)
穂乃果「うちの妹。雪穂って言うんだけど、コレがまた口うるさいのなんのって」
穂乃果「やれ『宿題やったの!?』とか、『少しは部屋片付けたら!?』なぁんて、」
穂乃果「そんな事ばっかり言うんだよ?」
こころ(……妹さんの話だよね?お母さんじゃなくて)
どの世界の姉妹であろうとも、
姉より妹の方が優れているのは世の常です。
穂乃果「それが聞いてよ奥さん!」
こころ(奥さん……)
穂乃果「うちの妹。雪穂って言うんだけど、コレがまた口うるさいのなんのって」
穂乃果「やれ『宿題やったの!?』とか、『少しは部屋片付けたら!?』なぁんて、」
穂乃果「そんな事ばっかり言うんだよ?」
こころ(……妹さんの話だよね?お母さんじゃなくて)
どの世界の姉妹であろうとも、
姉より妹の方が優れているのは世の常です。
59: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:04:40.16 ID:TJGNcjWZ
穂乃果「穂乃果だってやる時はやるんだから、ちょっとは信用して欲しいよね!全く!」
こころ「……」
こころ「……ところで、次の授業の予習はしてきましたか?」
穂乃果「予習?なんで?」
こころ「なんでって……」
こころ「私たち、もう中天(チュウテン)なんですよ?ちゃんと予習して来ないと、そのうち追い付けなくなりますからね!」
穂乃果「あ~、中天って難しいよねぇ」
こころ「……」
こころ「……ところで、次の授業の予習はしてきましたか?」
穂乃果「予習?なんで?」
こころ「なんでって……」
こころ「私たち、もう中天(チュウテン)なんですよ?ちゃんと予習して来ないと、そのうち追い付けなくなりますからね!」
穂乃果「あ~、中天って難しいよねぇ」
60: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:05:22.27 ID:TJGNcjWZ
穂乃果「下天(ゲテン)の時はお花育てたり、なんか治したりするだけだったのになぁ」
こころ「当たり前です!下天は天使にとって、基礎中の基礎なんですから!」
穂乃果「なのにさぁ、中天になった途端なんだか難しい……なんだっけ?呪文?」
こころ「聖文(セイモン)です!呪文は使っちゃダメなんです!」
穂乃果「そうそう、聖文!アレもなんだか難しいよねぇ」
穂乃果「それに、色んな道具とかも出て来たでしょ?アレってどこで使うのかな?」
こころ「当たり前です!下天は天使にとって、基礎中の基礎なんですから!」
穂乃果「なのにさぁ、中天になった途端なんだか難しい……なんだっけ?呪文?」
こころ「聖文(セイモン)です!呪文は使っちゃダメなんです!」
穂乃果「そうそう、聖文!アレもなんだか難しいよねぇ」
穂乃果「それに、色んな道具とかも出て来たでしょ?アレってどこで使うのかな?」
61: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:06:08.73 ID:TJGNcjWZ
こころ「適材適所という言葉があるんですから、それに相応しい使い道がきっとあるはずです!」
穂乃果「う~ん……」
ガラガラッ
「授業だぞー、席につけー」
こころ「あ、始まっちゃいますよ!」
穂乃果「うわわ!きょ、教科書……っ!」
トンッ
「──コホンッ」
英玲奈「えぇ。では、授業を始める」
穂乃果「う~ん……」
ガラガラッ
「授業だぞー、席につけー」
こころ「あ、始まっちゃいますよ!」
穂乃果「うわわ!きょ、教科書……っ!」
トンッ
「──コホンッ」
英玲奈「えぇ。では、授業を始める」
62: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:08:24.22 ID:TJGNcjWZ
こころ「?」
穂乃果(きょ、教科書忘れた!)ガ-ン
英玲奈「……あぁ。まぁ、なんだ。」
こころ(珍しい。今日の英玲奈先生、朝からシャッキリしてる)
英玲奈「授業の前に、今までのおさらいでもしとくか」
こころ(おさらい?)
穂乃果(よし。諦めて寝よう)
英玲奈「えぇ。まず、君たちがこれまでに受けてきた下天の授業についてだが──」
穂乃果(きょ、教科書忘れた!)ガ-ン
英玲奈「……あぁ。まぁ、なんだ。」
こころ(珍しい。今日の英玲奈先生、朝からシャッキリしてる)
英玲奈「授業の前に、今までのおさらいでもしとくか」
こころ(おさらい?)
穂乃果(よし。諦めて寝よう)
英玲奈「えぇ。まず、君たちがこれまでに受けてきた下天の授業についてだが──」
63: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:09:10.71 ID:TJGNcjWZ
英玲奈「これは、生物の成長促進、治癒、及びその再生。それら、聖文を扱う為の天使の基礎を学ぶ講義だ」
英玲奈「まぁ、実地訓練が殆どで、教師だけではなく、上天(ジョウテン)の生徒も時折現場での指導に当たってる」
英玲奈「その辺は……まぁ、分かってるな」
こころ「ふむふむ。」
穂乃果(眠くなってきたぁ……)
英玲奈「そして中天。これが、今現在君たちが受けている授業だな」
英玲奈「まぁ、実地訓練が殆どで、教師だけではなく、上天(ジョウテン)の生徒も時折現場での指導に当たってる」
英玲奈「その辺は……まぁ、分かってるな」
こころ「ふむふむ。」
穂乃果(眠くなってきたぁ……)
英玲奈「そして中天。これが、今現在君たちが受けている授業だな」
64: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:10:25.57 ID:TJGNcjWZ
英玲奈「中天は、下天で学んだ基礎の応用と天界道具の使用方法。及び、聖文を学ぶ為の講義だ」
英玲奈「ここからは、実技と学科の二種類に分かれる訳だが……」
英玲奈「大体この時点で、聖文の扱いに長けるか。天界道具の扱いに長けるか。又は聖天術の扱いに長けるか、各々の特性が決まってくる」
英玲奈「……まぁ。ごく稀に、そのどれも芳しくない者もいるが」
穂乃果「……z……z」コク...コクン...
こころ「……」ハァ
英玲奈「ここからは、実技と学科の二種類に分かれる訳だが……」
英玲奈「大体この時点で、聖文の扱いに長けるか。天界道具の扱いに長けるか。又は聖天術の扱いに長けるか、各々の特性が決まってくる」
英玲奈「……まぁ。ごく稀に、そのどれも芳しくない者もいるが」
穂乃果「……z……z」コク...コクン...
こころ「……」ハァ
65: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:10:59.32 ID:TJGNcjWZ
英玲奈「そういう者は大抵"フワッとさん"のお迎え係になる」
「……せ、先生。」スッ
英玲奈「お、なんだ?」
「フワッとさんって、何ですか?」
英玲奈「ふむ。フワッとさんと言うのは、理事長が勝手に付けた名前でな、」
英玲奈「正式には、まだ天界名簿に登録されていない、昇天したばかりの人間の御霊だ」
「えっ」
英玲奈「……うむ。」
「……せ、先生。」スッ
英玲奈「お、なんだ?」
「フワッとさんって、何ですか?」
英玲奈「ふむ。フワッとさんと言うのは、理事長が勝手に付けた名前でな、」
英玲奈「正式には、まだ天界名簿に登録されていない、昇天したばかりの人間の御霊だ」
「えっ」
英玲奈「……うむ。」
66: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:12:12.65 ID:TJGNcjWZ
英玲奈「その反応が嫌いで、あの人がフワッとさんなんてふざけた名前を付けたんだが」
こころ(っぽいなぁって思ってたんだよね)
穂乃果「zzZ」
英玲奈「まぁ、これについての呼び方は──」
ピンポンパンポ-ン♪
英玲奈「?」
<ふざけてませぇ~ん。
こころ(っぽいなぁって思ってたんだよね)
穂乃果「zzZ」
英玲奈「まぁ、これについての呼び方は──」
ピンポンパンポ-ン♪
英玲奈「?」
<ふざけてませぇ~ん。
68: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:14:11.69 ID:TJGNcjWZ
パンポンピンポ-ン♪
英玲奈「……」
こころ(……あり得なくない?)
穂乃果「zzZ」
英玲奈「──こほんっ」
英玲奈「えぇ。ここからは、いずれ君達が進むであろう上天の話だ。」
こころ「……」カキカキ
英玲奈「この段階まで来ると、基礎の応用はもちろん、聖文を使った"聖天術"と、天界道具の実践使用を行う事になる」
こころ「!」
英玲奈「……」
こころ(……あり得なくない?)
穂乃果「zzZ」
英玲奈「──こほんっ」
英玲奈「えぇ。ここからは、いずれ君達が進むであろう上天の話だ。」
こころ「……」カキカキ
英玲奈「この段階まで来ると、基礎の応用はもちろん、聖文を使った"聖天術"と、天界道具の実践使用を行う事になる」
こころ「!」
69: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:15:36.06 ID:TJGNcjWZ
英玲奈「天界道具については──」
こころ「あ、あの……」スッ
英玲奈「ん?」
こころ「聞いても、いいですか?」
英玲奈「勿論だ」
英玲奈「私はその為にここに居るからな。答えられるモノなら何でも答えるぞ?」
こころ「あ、ありがとうございます!」
こころ「……えっと、先程も仰られていた、聖天術について聞きたいんですけど」
英玲奈「あぁ、なるほど」
こころ「あ、あの……」スッ
英玲奈「ん?」
こころ「聞いても、いいですか?」
英玲奈「勿論だ」
英玲奈「私はその為にここに居るからな。答えられるモノなら何でも答えるぞ?」
こころ「あ、ありがとうございます!」
こころ「……えっと、先程も仰られていた、聖天術について聞きたいんですけど」
英玲奈「あぁ、なるほど」
70: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:17:02.38 ID:TJGNcjWZ
英玲奈「まぁ。コレに関しては、中天の授業を受けてる内に自ずと分かってくるが」
英玲奈「君たちが下天で受けた授業。アレも、実は聖天術の様なものだ」
こころ「えっ!?」
英玲奈「広義の意味でだがな。聖文を駆使している訳ではないから、術とは呼べんが」
英玲奈「例えるなら、聖天術とは"火の形"を指し示した総称かな」
こころ「火……ですか?」
英玲奈「もちろん火は使えないぞ?飽くまでも例えだからな」
英玲奈「君たちが下天で受けた授業。アレも、実は聖天術の様なものだ」
こころ「えっ!?」
英玲奈「広義の意味でだがな。聖文を駆使している訳ではないから、術とは呼べんが」
英玲奈「例えるなら、聖天術とは"火の形"を指し示した総称かな」
こころ「火……ですか?」
英玲奈「もちろん火は使えないぞ?飽くまでも例えだからな」
71: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:17:59.76 ID:TJGNcjWZ
英玲奈「君たちの力の源を火とした場合、聖文や天界道具を触媒に何が出来るか……」
こころ「???」
英玲奈「例えば、火に風を加えれば、それは熱を伴った熱風となる」
英玲奈「また、火に水を通せば、それはたちまち煮えたぎった熱湯となる」
こころ「んん……」
英玲奈「聖天術とは、つまり力の変容を──」
ピンポンパンポ-ン♪
英玲奈「っ」
こころ「???」
英玲奈「例えば、火に風を加えれば、それは熱を伴った熱風となる」
英玲奈「また、火に水を通せば、それはたちまち煮えたぎった熱湯となる」
こころ「んん……」
英玲奈「聖天術とは、つまり力の変容を──」
ピンポンパンポ-ン♪
英玲奈「っ」
72: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:18:32.23 ID:TJGNcjWZ
<その例え、全然可愛くありませぇ~ん
<なのでぇ、卵に変えましょ~
英玲奈「~ッッッ」
英玲奈「茶々を入れるのならば、代わりにアンタが此処へ立てっ!!」
<つまりねぇ~
<生卵も美味しいけどぉ~、お料理した方が断然美味しくなるでしょ~?
英玲奈(相変わらず人の話を……ッ)イライラ
<なのでぇ、卵に変えましょ~
英玲奈「~ッッッ」
英玲奈「茶々を入れるのならば、代わりにアンタが此処へ立てっ!!」
<つまりねぇ~
<生卵も美味しいけどぉ~、お料理した方が断然美味しくなるでしょ~?
英玲奈(相変わらず人の話を……ッ)イライラ
73: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:19:53.24 ID:TJGNcjWZ
<でぇ~、卵は黄身と白身に分けられるし~
<白身はホイップクリームが作れるね~
<黄身はぁ~フレンチトーストにもボーロにもなっちゃう♪
<分けないでお湯に通したらぁ~ポーチドエッグにもなっちゃうねぇ♪
こころ「つ、つまり。聖天術と言うのは……?」
<んっとねぇ~、卵が素になる力でぇ~
<天界道具と聖文はぁ、レシピとかお料理道具とかでぇ~
<白身はホイップクリームが作れるね~
<黄身はぁ~フレンチトーストにもボーロにもなっちゃう♪
<分けないでお湯に通したらぁ~ポーチドエッグにもなっちゃうねぇ♪
こころ「つ、つまり。聖天術と言うのは……?」
<んっとねぇ~、卵が素になる力でぇ~
<天界道具と聖文はぁ、レシピとかお料理道具とかでぇ~
74: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:21:22.30 ID:TJGNcjWZ
<出来上がったお料理がぁ、聖天術かなぁ~
英玲奈「まったく、授業妨害も甚だしいところだ」
こころ(こ、コッチの方が分かり易かったなんて言えない……)
<ちなみにねぇ~
<下天でやってる授業がぁ~、黄身と白身を分ける作業だよぉ~
こころ「?」
穂乃果「z……」
英玲奈「まったく、授業妨害も甚だしいところだ」
こころ(こ、コッチの方が分かり易かったなんて言えない……)
<ちなみにねぇ~
<下天でやってる授業がぁ~、黄身と白身を分ける作業だよぉ~
こころ「?」
穂乃果「z……」
75: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:22:06.78 ID:TJGNcjWZ
<以上ぉ~、理事長講座でしたぁ~♪
英玲奈「……この場合、私が授業を受け持つ意味はあるのか?」
<ごめんねぇ~、あとでエッグベネディクトをご馳走するからぁ~
英玲奈「!」
英玲奈「て、天使長が贈賄とは……っ、中々見上げた根j」
ェエ! イイナァセンセ-ダケェ-!
アタシモタベタァ-イ!
ボクモォ-!
英玲奈「……この場合、私が授業を受け持つ意味はあるのか?」
<ごめんねぇ~、あとでエッグベネディクトをご馳走するからぁ~
英玲奈「!」
英玲奈「て、天使長が贈賄とは……っ、中々見上げた根j」
ェエ! イイナァセンセ-ダケェ-!
アタシモタベタァ-イ!
ボクモォ-!
76: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:22:51.52 ID:TJGNcjWZ
英玲奈「う……っ」
<じゃあ~、今日のお昼はみんなでエッグベネディクトにしましょ~♪
パンポンピンポ-ン♪
英玲奈「……ハァ、授業時間が残り5分になってしまった」
こころ「す、すみませんでした。私があんな質問をしたばかりにっ、」
英玲奈「──いや、私の例えも良くなかった。お互い様だ」ニコッ
こころ「えへへ」
<じゃあ~、今日のお昼はみんなでエッグベネディクトにしましょ~♪
パンポンピンポ-ン♪
英玲奈「……ハァ、授業時間が残り5分になってしまった」
こころ「す、すみませんでした。私があんな質問をしたばかりにっ、」
英玲奈「──いや、私の例えも良くなかった。お互い様だ」ニコッ
こころ「えへへ」
77: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:23:30.13 ID:TJGNcjWZ
英玲奈「まぁ、取り敢えずまとめだけ話して置こうか」
英玲奈「えぇ。それら聖天術、天界道具の扱いを一通り修得した後に、」
英玲奈「模擬試験会場にて、監督する天使、及び、天使長より出題される聖文書の解読、それから聖天術と天界道具を駆使した模範演習を受けて貰う。」
英玲奈「そして、それらをクリアする事で、一周期ごとに行われる【天界認定試験(可愛くない)】の受験資格を得る事が出来る」
こころ(コレも理事長かなぁ)
英玲奈「えぇ。それら聖天術、天界道具の扱いを一通り修得した後に、」
英玲奈「模擬試験会場にて、監督する天使、及び、天使長より出題される聖文書の解読、それから聖天術と天界道具を駆使した模範演習を受けて貰う。」
英玲奈「そして、それらをクリアする事で、一周期ごとに行われる【天界認定試験(可愛くない)】の受験資格を得る事が出来る」
こころ(コレも理事長かなぁ)
78: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:24:53.44 ID:TJGNcjWZ
英玲奈「その試験に合格すれば、君たちは晴れて、天使見習いから正式な天使となる」
英玲奈「──以上が、天界学校に於いて修めるべき受講内容だ」
キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン♪
英玲奈「お、ちょうどだな」
英玲奈「では、次の授業まで復習をしっかりしておく様に。号令を頼む」
こころ「は、はい!」ガタッ
英玲奈「──以上が、天界学校に於いて修めるべき受講内容だ」
キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン♪
英玲奈「お、ちょうどだな」
英玲奈「では、次の授業まで復習をしっかりしておく様に。号令を頼む」
こころ「は、はい!」ガタッ
79: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:25:35.13 ID:TJGNcjWZ
「起立」
「礼」
「ちゃ……ぁ、ありがとうございました!」
英玲奈「うむ。午後からも頑張ってくれ」
ガラガラ......バタンッ
こころ「うぅ……間違えちゃった……っ///」
穂乃果「zzZ」
こころ「……穂乃果さん。起きて下さい」グイ
穂乃果「zz……ニュ~……」
「礼」
「ちゃ……ぁ、ありがとうございました!」
英玲奈「うむ。午後からも頑張ってくれ」
ガラガラ......バタンッ
こころ「うぅ……間違えちゃった……っ///」
穂乃果「zzZ」
こころ「……穂乃果さん。起きて下さい」グイ
穂乃果「zz……ニュ~……」
80: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/01(木) 23:26:26.95 ID:TJGNcjWZ
こころ「……」
こころ「おまんじゅうとお茶!!」
穂乃果「!」ビクンッ
穂乃果「ぅはっ……ど、どこぉ!?」
こころ「……」
穂乃果「どこにあるのぉ!?」
こころ「……お昼です。」
──────
───
─
こころ「おまんじゅうとお茶!!」
穂乃果「!」ビクンッ
穂乃果「ぅはっ……ど、どこぉ!?」
こころ「……」
穂乃果「どこにあるのぉ!?」
こころ「……お昼です。」
──────
───
─
87: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:15:17.09 ID:soZh6ysA
アンニュイな理事長の計らいで
美味しいお昼を堪能した、穂乃果とこころ
午後からは、いよいよ天界道具の実技授業です
二人はコレから、どんな体験をするのでしょうか。
88: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:15:58.49 ID:soZh6ysA
穂乃果「はぁ~♪食べた食べたぁ」
こころ「お腹パンパンです」
穂乃果「いやぁ~。それにしても、お昼すっごく美味しかったねぇ♪」
こころ「あのエッグベネディクトって言うの、私初めて食べました」
穂乃果「なんかお上品な感じだったね!」
こころ「はい。とっても美味しかったです」
キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン♪
こころ「お腹パンパンです」
穂乃果「いやぁ~。それにしても、お昼すっごく美味しかったねぇ♪」
こころ「あのエッグベネディクトって言うの、私初めて食べました」
穂乃果「なんかお上品な感じだったね!」
こころ「はい。とっても美味しかったです」
キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン♪
89: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:16:31.29 ID:soZh6ysA
穂乃果「あ、」
こころ「午後の授業、ですね」
穂乃果「今日は何時ごろ始まるんだろうね」
こころ「ハァ……。どうせ英玲奈先生の事だから、午前中にシャッキリし過ぎて、今ごろ中庭で寝てますよ」
穂乃果「起こしに行く?」
こころ「あと5分待って来なかったら、行きましょうか」
ガラガラッ
こころ「午後の授業、ですね」
穂乃果「今日は何時ごろ始まるんだろうね」
こころ「ハァ……。どうせ英玲奈先生の事だから、午前中にシャッキリし過ぎて、今ごろ中庭で寝てますよ」
穂乃果「起こしに行く?」
こころ「あと5分待って来なかったら、行きましょうか」
ガラガラッ
90: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:17:05.13 ID:soZh6ysA
こころ「え?」
穂乃果「!」
英玲奈「みんなー、席に着いてくれー」
こころ「!?」
穂乃果「???」
英玲奈「──さて、」トントンッ
英玲奈「それでは、午後の授業を始める」
穂乃果「!」
英玲奈「みんなー、席に着いてくれー」
こころ「!?」
穂乃果「???」
英玲奈「──さて、」トントンッ
英玲奈「それでは、午後の授業を始める」
91: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:17:42.50 ID:soZh6ysA
こころ(う、うそぉ!?午後もシャッキリしてるなんて……なに!?雲に穴でも開くの!?)
穂乃果「ん?」クンクン
英玲奈「みんな、教科書はしまってくれ」
英玲奈「午後からは、この天界道具を使って授業を進めて行く」スッ
穂乃果「……じょうろ?」
こころ「ジョウロ、ですねぇ」
英玲奈「あぁ、上呂だ。」
英玲奈「──ただし、水を入れる為の物ではないがな」
穂乃果「ん?」クンクン
英玲奈「みんな、教科書はしまってくれ」
英玲奈「午後からは、この天界道具を使って授業を進めて行く」スッ
穂乃果「……じょうろ?」
こころ「ジョウロ、ですねぇ」
英玲奈「あぁ、上呂だ。」
英玲奈「──ただし、水を入れる為の物ではないがな」
92: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:18:17.32 ID:soZh6ysA
こころ「え?じゃ、じゃあ何を入れるんですか?」
穂乃果「ラムネとか?」
こころ「……いちごジュースとか、」
穂乃果「え?」
こころ「っ///」
英玲奈「ハハッ、残念ながら、そのどちらでも無い」
英玲奈「この道具は、私たちの力を注ぎ込み、蓄えて、それを注ぎ口から対象へと放出する為の道具だ」
穂乃果「ラムネとか?」
こころ「……いちごジュースとか、」
穂乃果「え?」
こころ「っ///」
英玲奈「ハハッ、残念ながら、そのどちらでも無い」
英玲奈「この道具は、私たちの力を注ぎ込み、蓄えて、それを注ぎ口から対象へと放出する為の道具だ」
93: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:19:12.61 ID:soZh6ysA
英玲奈「中範囲へ満遍なく、程よく力を与えたい場合に適している道具であり」
英玲奈「また、力の放出に慣れていない者が、上呂に蓄えられた力を目視する事で、その加減を覚える事が出来る。と言う道具でもある」
穂乃果「……」
こころ「だ、誰でも使える物なんですか?」
英玲奈「勿論だ。コレは、とても初歩的且つ一般的な天界道具なのだから」
英玲奈「……と言うか、君らの家にもあるだろう?」
英玲奈「また、力の放出に慣れていない者が、上呂に蓄えられた力を目視する事で、その加減を覚える事が出来る。と言う道具でもある」
穂乃果「……」
こころ「だ、誰でも使える物なんですか?」
英玲奈「勿論だ。コレは、とても初歩的且つ一般的な天界道具なのだから」
英玲奈「……と言うか、君らの家にもあるだろう?」
94: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:19:43.67 ID:soZh6ysA
こころ「わ、わたし、下界出身なので、」
英玲奈「あぁ、なるほどな」
英玲奈「──コホンッ、」
英玲奈「えぇ。この道具は私たちの力の源と、天界道具との関係性を一番分かりやすく教えてくれる道具でもあって」
英玲奈「つまり、私達の身体を水の入った容れ物と仮定するならば」
英玲奈「聖文は蛇口とノズル。天界道具はこの上呂。そして、聖天術はこの上呂から出てくる水の形を指し示す」
英玲奈「あぁ、なるほどな」
英玲奈「──コホンッ、」
英玲奈「えぇ。この道具は私たちの力の源と、天界道具との関係性を一番分かりやすく教えてくれる道具でもあって」
英玲奈「つまり、私達の身体を水の入った容れ物と仮定するならば」
英玲奈「聖文は蛇口とノズル。天界道具はこの上呂。そして、聖天術はこの上呂から出てくる水の形を指し示す」
95: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:21:03.84 ID:soZh6ysA
こころ(うぅ、火の次は水かぁ……)
穂乃果「……z」
こころ(今日の英玲奈先生、一日中シャキッとしてて良いんだけど、なんだか説明が周りくどいってゆーか……)
英玲奈「と、まぁ。天界道具について少し話してみたが、」
英玲奈「この天界に、最初期から存在している、七つの天界道具がある事は、もちろんみんな知っているな?」
こころ「!」
穂乃果「……z」
こころ(今日の英玲奈先生、一日中シャキッとしてて良いんだけど、なんだか説明が周りくどいってゆーか……)
英玲奈「と、まぁ。天界道具について少し話してみたが、」
英玲奈「この天界に、最初期から存在している、七つの天界道具がある事は、もちろんみんな知っているな?」
こころ「!」
96: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:22:19.83 ID:soZh6ysA
英玲奈「一応、それらの道具名と使用効果について記してあるプリントを配っておく。」
英玲奈「上呂の使用前に、少しおさらいして見てくれ」
こころ「せ、先生」
英玲奈「ん?なんだ。」
こころ「そのお話、初めて聞きました」
英玲奈「……そんな筈は、」スッ
英玲奈「……」ペラッペラッ
こころ「っ」
英玲奈「上呂の使用前に、少しおさらいして見てくれ」
こころ「せ、先生」
英玲奈「ん?なんだ。」
こころ「そのお話、初めて聞きました」
英玲奈「……そんな筈は、」スッ
英玲奈「……」ペラッペラッ
こころ「っ」
97: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:22:51.14 ID:soZh6ysA
英玲奈「……すまん、私の勘違いだった。」
こころ「……」ホッ
英玲奈「授業範囲内の話だったものだから、てっきり話したのかと勘違いしていた」
こころ(英玲奈先生……授業範囲分かってたんだ。たまに、とんでもないページを指定してくるのに)
英玲奈「えー、プリントは行き渡ったな?」
ハ-イ!
こころ「……」ホッ
英玲奈「授業範囲内の話だったものだから、てっきり話したのかと勘違いしていた」
こころ(英玲奈先生……授業範囲分かってたんだ。たまに、とんでもないページを指定してくるのに)
英玲奈「えー、プリントは行き渡ったな?」
ハ-イ!
98: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:23:45.99 ID:soZh6ysA
英玲奈「この用紙に記載されている天界道具については、今後の試験内容にも出てくるから、みんなちゃんと覚えておくように」
穂乃果「zzZ」
こころ「穂乃果さん、穂乃果さん!プリント回して下さい!後ろの子困ってます!」ユサユサ
穂乃果「z……ハムッ」
こころ「!?」
こころ「このっ!」ポコッ
穂乃果「もむんっ!?」
穂乃果「zzZ」
こころ「穂乃果さん、穂乃果さん!プリント回して下さい!後ろの子困ってます!」ユサユサ
穂乃果「z……ハムッ」
こころ「!?」
こころ「このっ!」ポコッ
穂乃果「もむんっ!?」
99: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:24:33.09 ID:soZh6ysA
こころ「ひ、人の指食べないで下さい!」
穂乃果「……あれ?ポッキーは?」
こころ「……」
穂乃果「ん?このプリントなに?」
こころ「テスト範囲です!いいから早く後ろに回して下さい!」
穂乃果「は、はいはい!」サッ
こころ「まったくもう、」
こころ「……それにしても、天界最古の七つ道具。一体、どんな物があるんだろう。」ペラッ
穂乃果「……あれ?ポッキーは?」
こころ「……」
穂乃果「ん?このプリントなに?」
こころ「テスト範囲です!いいから早く後ろに回して下さい!」
穂乃果「は、はいはい!」サッ
こころ「まったくもう、」
こころ「……それにしても、天界最古の七つ道具。一体、どんな物があるんだろう。」ペラッ
100: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:25:18.06 ID:soZh6ysA
【天界七つ道具一覧】
101: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:26:05.93 ID:soZh6ysA
#1
【天界先駆(サキガケ)式壱号】
:形状
ヘアゴム
:所在地
不明
:説明
一見すると何の変哲もない、しかし半永久的に劣化する事のないヘアゴム。
コレを装着した者は、物事の結果をリセットして、その原因まで遡り改変することが出来る。
:使用条件
物事の全容を頭で理解し、起こり得た結果を自身の心で受け止めましょう。
【天界先駆(サキガケ)式壱号】
:形状
ヘアゴム
:所在地
不明
:説明
一見すると何の変哲もない、しかし半永久的に劣化する事のないヘアゴム。
コレを装着した者は、物事の結果をリセットして、その原因まで遡り改変することが出来る。
:使用条件
物事の全容を頭で理解し、起こり得た結果を自身の心で受け止めましょう。
102: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:26:38.16 ID:soZh6ysA
#2
【天界鏡映(キョウエイ)式弐号】
:形状
メガネ
:所在地
天界大書庫
:説明
天界学校の授業でも頻繁に扱われている
ごく普通のアンダーフレームの眼鏡。
しかし、水面や氷、ガラス、猫の目など、光を反射する凡ゆる面に対して干渉出来る道具
コレを使用する事で、反射面を利用して周囲の景色を観察出来ると共に、付近の生き物との交信を試みる事も可能。
:使用条件
メガネが似合いましょう。
【天界鏡映(キョウエイ)式弐号】
:形状
メガネ
:所在地
天界大書庫
:説明
天界学校の授業でも頻繁に扱われている
ごく普通のアンダーフレームの眼鏡。
しかし、水面や氷、ガラス、猫の目など、光を反射する凡ゆる面に対して干渉出来る道具
コレを使用する事で、反射面を利用して周囲の景色を観察出来ると共に、付近の生き物との交信を試みる事も可能。
:使用条件
メガネが似合いましょう。
103: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:27:14.88 ID:soZh6ysA
#3
【天界乙女(オトメ)式参号】
:形状
水晶玉
:所在地
不明
:説明
中にハートの形をした違う石が入った水晶
手を当てがった者の思考を、中にあるハート型の石が読み取り、その者の過去、現在、そして未来を水晶に映し出す。
:使用条件
己の心に正直になりましょう。
【天界乙女(オトメ)式参号】
:形状
水晶玉
:所在地
不明
:説明
中にハートの形をした違う石が入った水晶
手を当てがった者の思考を、中にあるハート型の石が読み取り、その者の過去、現在、そして未来を水晶に映し出す。
:使用条件
己の心に正直になりましょう。
104: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:28:02.63 ID:soZh6ysA
#4
【天界劇場(ゲキジョウ)式肆号】
:形状
本
:所在地
一冊は天界大書庫。もう一冊は不明
:説明
現在、天使監督官が管理している二冊の本
この世界の始まりから終わりまでを記した本と、そこから任意の文章を書き抜いて、その文に改変を施す事が出来る本
本のタイトルは"ファーストストーリー"と"セカンドストーリー"
:使用条件
この世の理の外にその身を置きましょう。
【天界劇場(ゲキジョウ)式肆号】
:形状
本
:所在地
一冊は天界大書庫。もう一冊は不明
:説明
現在、天使監督官が管理している二冊の本
この世界の始まりから終わりまでを記した本と、そこから任意の文章を書き抜いて、その文に改変を施す事が出来る本
本のタイトルは"ファーストストーリー"と"セカンドストーリー"
:使用条件
この世の理の外にその身を置きましょう。
105: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:28:28.49 ID:soZh6ysA
#5
【天界魅了(ミリョウ)式伍号】
:形状
不明
:所在地
不明
:説明
頭頂部を飾る為の不思議な形の何か。
コレを装着して"お願い"する事で、感情を持つ生き物全ての心模様を支配する事が出来る。
しかし、髪型が崩れるとその効果も無くなる。
:使用条件
可愛くありましょう。
【天界魅了(ミリョウ)式伍号】
:形状
不明
:所在地
不明
:説明
頭頂部を飾る為の不思議な形の何か。
コレを装着して"お願い"する事で、感情を持つ生き物全ての心模様を支配する事が出来る。
しかし、髪型が崩れるとその効果も無くなる。
:使用条件
可愛くありましょう。
106: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:29:01.84 ID:soZh6ysA
#6
【天界偶像(アイドル)式陸号】
:形状
梳き鋏
:所在地
不明
:説明
金色の梳き鋏
この鋏で額が四分の三以上出るように切ると、覇者の如き風格を得られる。
民衆は挙って己が資産を献上し、使用者を半永久的に崇め奉るが、前髪が伸びると共にその効果も薄れていく。
:使用条件
好敵手を持ちましょう。
【天界偶像(アイドル)式陸号】
:形状
梳き鋏
:所在地
不明
:説明
金色の梳き鋏
この鋏で額が四分の三以上出るように切ると、覇者の如き風格を得られる。
民衆は挙って己が資産を献上し、使用者を半永久的に崇め奉るが、前髪が伸びると共にその効果も薄れていく。
:使用条件
好敵手を持ちましょう。
107: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:29:33.10 ID:soZh6ysA
#7
【天界大使(タイシ)式漆号】
:形状
リコーダー
:所在地
天界大聖堂
:説明
空色をした綺麗なソプラノリコーダー
ドの音を吹くと小柄な女の子が、
レの音を吹くとおさげの女の子が、
ミの音を吹くと短髪の女の子がやって来て
使用者の願いを無制限に叶えてくれる。
ただし、願いの内容が不純だった場合
その場で笛を没収された上に怒られてしまう。
主に、天界の厄介ごとを処理する為にある道具
しかし、便利過ぎる為か、
置き場である大聖堂にある事の方が稀である。
:使用条件
純粋でありましょう。
【天界大使(タイシ)式漆号】
:形状
リコーダー
:所在地
天界大聖堂
:説明
空色をした綺麗なソプラノリコーダー
ドの音を吹くと小柄な女の子が、
レの音を吹くとおさげの女の子が、
ミの音を吹くと短髪の女の子がやって来て
使用者の願いを無制限に叶えてくれる。
ただし、願いの内容が不純だった場合
その場で笛を没収された上に怒られてしまう。
主に、天界の厄介ごとを処理する為にある道具
しかし、便利過ぎる為か、
置き場である大聖堂にある事の方が稀である。
:使用条件
純粋でありましょう。
108: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:31:08.48 ID:soZh6ysA
こころ「……」
穂乃果「こ、これ全部覚えなくちゃならないの!?」
こころ「そんなに書いてないじゃないですか」
穂乃果「ハァ、字が多すぎる……」
こころ「……」
こころ「ん?」
穂乃果「こ、これ全部覚えなくちゃならないの!?」
こころ「そんなに書いてないじゃないですか」
穂乃果「ハァ、字が多すぎる……」
こころ「……」
こころ「ん?」
109: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:33:23.02 ID:soZh6ysA
###
【天 式 号
:形
ない
所 地
あ 得
説明
あ はず い天 道具。
全 事 に"切れ "を 事が 能であり の切間 この世の かへと通じる。
しかしながら、 へと通じる は 者 自の心 景に依 ころ 大きい。
こころ「???」
【天 式 号
:形
ない
所 地
あ 得
説明
あ はず い天 道具。
全 事 に"切れ "を 事が 能であり の切間 この世の かへと通じる。
しかしながら、 へと通じる は 者 自の心 景に依 ころ 大きい。
こころ「???」
110: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:35:16.29 ID:soZh6ysA
こころ(な、なに?これ……)
こころ(印刷ミス?)
故に、 には大 な危険 伴い
制御する はほ 不可能であると れた
正に、悪夢のような天界道具である。
こころ「──ッ!」
:使用条件
こころ(印刷ミス?)
故に、 には大 な危険 伴い
制御する はほ 不可能であると れた
正に、悪夢のような天界道具である。
こころ「──ッ!」
:使用条件
111: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:39:50.63 ID:soZh6ysA
こころ「……」
穂乃果「うわ~。ごちゃごちゃ過ぎて覚えらんないよぉ~」
こころ(……な、なんなの?この最後の文は)
穂乃果「ねぇねぇ、この説明文もテスト範囲に入るのかなぁ?」
こころ(かなり物騒な事が書いてあるっぽいけど、本当にコレも天界道具なの?)
穂乃果「うわ~。ごちゃごちゃ過ぎて覚えらんないよぉ~」
こころ(……な、なんなの?この最後の文は)
穂乃果「ねぇねぇ、この説明文もテスト範囲に入るのかなぁ?」
こころ(かなり物騒な事が書いてあるっぽいけど、本当にコレも天界道具なの?)
112: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:40:31.27 ID:soZh6ysA
こころ(それに、他のヤツも所在地が不明な物が多いし、形状すら分からないものもある)
穂乃果「ちょっと覚えられないよねぇ」
こころ(もしかしたら、この天界の何処かにあったりとか……するのかな?)ブツブツ
穂乃果「……」
穂乃果「こころちゃんって、まだおねしょしてるんだよねぇ~」
こころ「──ふんっ!」パシッ
穂乃果「あぅ!?」
穂乃果「ちょっと覚えられないよねぇ」
こころ(もしかしたら、この天界の何処かにあったりとか……するのかな?)ブツブツ
穂乃果「……」
穂乃果「こころちゃんって、まだおねしょしてるんだよねぇ~」
こころ「──ふんっ!」パシッ
穂乃果「あぅ!?」
113: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:41:00.96 ID:soZh6ysA
こころ「してませんっ!!!」
穂乃果「き、聞こえてたの!?」
こころ「それより!この最後のやつ見ました!?」
穂乃果「最後のやつ?」
こころ「コレですよ!こr──」
こころ「!!?」
穂乃果「ん~?」
こころ(そっ、そんな……っ)
こころ(説明文が、消えてる……っ!?)
穂乃果「き、聞こえてたの!?」
こころ「それより!この最後のやつ見ました!?」
穂乃果「最後のやつ?」
こころ「コレですよ!こr──」
こころ「!!?」
穂乃果「ん~?」
こころ(そっ、そんな……っ)
こころ(説明文が、消えてる……っ!?)
114: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/02(金) 22:41:35.85 ID:soZh6ysA
穂乃果「どうしたの?」
こころ(えっ……な、なんで!?さっきまで確かに)
英玲奈「よし。みんな目を通してくれたか?」
ハ-イッ!
こころ「っ」
穂乃果「こころちゃん?大丈夫?」
こころ「……あ、は、はい。」
こころ(えっ……な、なんで!?さっきまで確かに)
英玲奈「よし。みんな目を通してくれたか?」
ハ-イッ!
こころ「っ」
穂乃果「こころちゃん?大丈夫?」
こころ「……あ、は、はい。」
123: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/05(月) 21:37:41.93 ID:N+3qCtdo
英玲奈「さて、そろそろ始めるぞー」
英玲奈「それじゃあ、みんな二人一組になってくれ。」
穂乃果「こころちゃーん。組もー!」
こころ「は、はい。」
英玲奈「──みんな組めたかぁ?では、この上呂を配るからな」
穂乃果「ほいほーい」
英玲奈「ほれ、お前たちのだ。」スッ
穂乃果「おぉ!」
英玲奈「それじゃあ、みんな二人一組になってくれ。」
穂乃果「こころちゃーん。組もー!」
こころ「は、はい。」
英玲奈「──みんな組めたかぁ?では、この上呂を配るからな」
穂乃果「ほいほーい」
英玲奈「ほれ、お前たちのだ。」スッ
穂乃果「おぉ!」
124: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/05(月) 21:38:20.31 ID:N+3qCtdo
穂乃果「ねぇねぇ、こころちゃん!穂乃果たちのピンク色の象さんだよ!可愛いねぇ!」
こころ「……ピンク色の象さん。実際、こんなのいるんですかね?」
穂乃果「う~ん。もしかしたらいるかも知れないねぇ」
こころ「ホントですか?」
穂乃果「……アマゾンとかにはいるかも、」
こころ「……アマゾンねぇ、」
英玲奈「みんな行き渡ったな?」
ハ-イ!
こころ「……ピンク色の象さん。実際、こんなのいるんですかね?」
穂乃果「う~ん。もしかしたらいるかも知れないねぇ」
こころ「ホントですか?」
穂乃果「……アマゾンとかにはいるかも、」
こころ「……アマゾンねぇ、」
英玲奈「みんな行き渡ったな?」
ハ-イ!
125: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/05(月) 21:39:00.19 ID:N+3qCtdo
英玲奈「使い方を説明するから、先ずは上呂を手にしてみてくれ」
穂乃果「よし!じゃあ穂乃果が先にやってみるね!」
こころ「はい。私見てますから」
英玲奈「──えぇ。下天の授業でやった、自身の力を他の生物に与える方法は、みんな覚えてるな?」
穂乃果「……」
こころ「穂乃果さん?」
穂乃果「……穂乃果です。」
こころ「えっ?」
穂乃果「よし!じゃあ穂乃果が先にやってみるね!」
こころ「はい。私見てますから」
英玲奈「──えぇ。下天の授業でやった、自身の力を他の生物に与える方法は、みんな覚えてるな?」
穂乃果「……」
こころ「穂乃果さん?」
穂乃果「……穂乃果です。」
こころ「えっ?」
126: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/05(月) 21:39:27.11 ID:N+3qCtdo
こころ「い、いや……やり方覚えてます……よね?」
穂乃果「……」
こころ「……先に私がやります。」
穂乃果「……お願いします。」
英玲奈「──で、だ。あの要領で上呂に力を与えてみてくれ」
英玲奈「すると、力は放出されず、この上呂の中に光る液体となって溜まっていくんだ」
穂乃果「ふ~ん」
こころ「ふむふむ。」
穂乃果「……」
こころ「……先に私がやります。」
穂乃果「……お願いします。」
英玲奈「──で、だ。あの要領で上呂に力を与えてみてくれ」
英玲奈「すると、力は放出されず、この上呂の中に光る液体となって溜まっていくんだ」
穂乃果「ふ~ん」
こころ「ふむふむ。」
127: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/05(月) 21:42:41.47 ID:N+3qCtdo
英玲奈「実は、この瞬間が中々面白くてな。液体の色は個人個人で全然違うんだ」
英玲奈「最初に自分の色を見る時は、結構刺激的だったりするぞ?因みに、私は紫色だ。」
こころ「自分の色……」
穂乃果「わぁ!なんだか楽しみー♪」
英玲奈「序でに言っておくと、特別な色なんて物はないからな?」
英玲奈「何色だろうと、そこに力の優劣なんてない。と言うことを念頭においてくれ」
英玲奈「最初に自分の色を見る時は、結構刺激的だったりするぞ?因みに、私は紫色だ。」
こころ「自分の色……」
穂乃果「わぁ!なんだか楽しみー♪」
英玲奈「序でに言っておくと、特別な色なんて物はないからな?」
英玲奈「何色だろうと、そこに力の優劣なんてない。と言うことを念頭においてくれ」
128: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/05(月) 21:43:43.83 ID:N+3qCtdo
穂乃果「こころちゃん!ファイトだよ!」
こころ「な、なんだかちょっと、緊張して来ました……っ」
穂乃果「大丈夫だよ!むむー!っとやって、パァーってやれば良いから!」
こころ(……この人は、絶対教師には向いてないだろうな)
こころ「──よしっ、」スッ
穂乃果「おっ」
こころ「…………んん、」ホワ~ン
こころ「な、なんだかちょっと、緊張して来ました……っ」
穂乃果「大丈夫だよ!むむー!っとやって、パァーってやれば良いから!」
こころ(……この人は、絶対教師には向いてないだろうな)
こころ「──よしっ、」スッ
穂乃果「おっ」
こころ「…………んん、」ホワ~ン
129: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/05(月) 21:44:31.74 ID:N+3qCtdo
……シュワワワワ-ッ
こころ「!?」
穂乃果「!」
こころ「わっ、わわっ!?なんか溜まってるっ!!」
穂乃果「おーっ!!?」
こころ「す、凄いっ!!目に見える!!」
穂乃果「うわぁー!キラキラしててすっごく綺麗~!」
こころ「!?」
穂乃果「!」
こころ「わっ、わわっ!?なんか溜まってるっ!!」
穂乃果「おーっ!!?」
こころ「す、凄いっ!!目に見える!!」
穂乃果「うわぁー!キラキラしててすっごく綺麗~!」
130: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/05(月) 21:45:25.77 ID:N+3qCtdo
こころ「こ、コレって、何色なんですか!?」
穂乃果「んん~?」
ユラユラ……
穂乃果「……ピンク色?」
こころ「ピンクかぁ」
「いや、違うな」
こころ・穂乃果『え?』
穂乃果「んん~?」
ユラユラ……
穂乃果「……ピンク色?」
こころ「ピンクかぁ」
「いや、違うな」
こころ・穂乃果『え?』
131: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/05(月) 21:47:28.38 ID:N+3qCtdo
英玲奈「お前、とても珍しいタイプの様だな」
こころ「え!?そ、そうなんですか!?」
英玲奈「あぁ。容器がピンクだから判りづらいが、コレは無色透明だ」
こころ「と、透明!?」
穂乃果「こころちゃん凄いよ!!」
英玲奈「……しかし、理事長ももっと分かりやすい物を注文してくれればいいものを、」
こころ「え!?そ、そうなんですか!?」
英玲奈「あぁ。容器がピンクだから判りづらいが、コレは無色透明だ」
こころ「と、透明!?」
穂乃果「こころちゃん凄いよ!!」
英玲奈「……しかし、理事長ももっと分かりやすい物を注文してくれればいいものを、」
132: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/05(月) 21:54:42.99 ID:N+3qCtdo
こころ「で、でも、可愛いですよ?」
穂乃果「そうそう!」
英玲奈「あくまでも、教材なんだがな。」
英玲奈「……因みに、理事長もこの色だ」
こころ「!?」
穂乃果「ぉおーっ!!こころちゃんも天使長になれるんだね!!」
こころ「い、いやぁ……っ///」
英玲奈「ふふ、楽しみにしているぞ。」
穂乃果「そうそう!」
英玲奈「あくまでも、教材なんだがな。」
英玲奈「……因みに、理事長もこの色だ」
こころ「!?」
穂乃果「ぉおーっ!!こころちゃんも天使長になれるんだね!!」
こころ「い、いやぁ……っ///」
英玲奈「ふふ、楽しみにしているぞ。」
133: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/05(月) 21:55:33.34 ID:N+3qCtdo
英玲奈「──では、その溜めた力を、この植木鉢の芽にかけてみt」
「こんにちわ~」
英玲奈「!?」
こころ「り、理事長!?」
穂乃果「ほぇ?理事長先生どうしたの?」
理事長「うふふ~、見学よぉ~♪」
「こんにちわ~」
英玲奈「!?」
こころ「り、理事長!?」
穂乃果「ほぇ?理事長先生どうしたの?」
理事長「うふふ~、見学よぉ~♪」
134: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/05(月) 21:57:55.37 ID:N+3qCtdo
穂乃果「おぉ~。いらっしゃ~い!」
理事長「いらっしゃいましたぁ~♪」
英玲奈「まったく。それなら、前もって言って貰いたいのだが、」
理事長「ごめんねぇ~」
英玲奈「はいはい。」
こころ(今日の英玲奈先生、理事長にかなり強気な気がする)
理事長「……でもねぇ、」
理事長「とっても懐かしかったから、つい会いに来ちゃったの~」
理事長「いらっしゃいましたぁ~♪」
英玲奈「まったく。それなら、前もって言って貰いたいのだが、」
理事長「ごめんねぇ~」
英玲奈「はいはい。」
こころ(今日の英玲奈先生、理事長にかなり強気な気がする)
理事長「……でもねぇ、」
理事長「とっても懐かしかったから、つい会いに来ちゃったの~」
135: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/05(月) 21:58:30.28 ID:N+3qCtdo
穂乃果「懐かしい?」
こころ「?」
英玲奈「……」
理事長「ほ~んと、久しぶりねぇ」
穂乃果「???」
こころ「り、理事長……?」
「……ふふ。」
「一体、どこでバレたのかしらぁ?」
こころ「?」
英玲奈「……」
理事長「ほ~んと、久しぶりねぇ」
穂乃果「???」
こころ「り、理事長……?」
「……ふふ。」
「一体、どこでバレたのかしらぁ?」
136: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/05(月) 21:59:07.65 ID:N+3qCtdo
こころ「!」
理事長「そうねぇ、最初からかな~?」
「……そう。それじゃあ、あのお昼ご飯も偶然じゃなかったってワケねぇ」
理事長「教え子の好物は~、ぜ~んぶ覚えてるからねぇ~」
穂乃果「ん?んん?」
こころ(な、なに?どう言うことなの?)
英玲奈「……」
英玲奈「……」パチンッ
理事長「そうねぇ、最初からかな~?」
「……そう。それじゃあ、あのお昼ご飯も偶然じゃなかったってワケねぇ」
理事長「教え子の好物は~、ぜ~んぶ覚えてるからねぇ~」
穂乃果「ん?んん?」
こころ(な、なに?どう言うことなの?)
英玲奈「……」
英玲奈「……」パチンッ
137: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/05(月) 21:59:37.29 ID:N+3qCtdo
ボンッ!
こころ「うわぁ!?」
穂乃果「ぅえ!?」
「お久しぶりね。理事長」
理事長「久しぶりねぇ」
理事長「あんじゅちゃん」
あんじゅ「……」
こころ「うわぁ!?」
穂乃果「ぅえ!?」
「お久しぶりね。理事長」
理事長「久しぶりねぇ」
理事長「あんじゅちゃん」
あんじゅ「……」
148: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/07(水) 23:30:45.78 ID:iulC84E9
こころ「え?ぇえっ???」
穂乃果「あ~・・・通りで、なんか全然違う感じするなぁって思ったら」
こころ「え!?ほ、穂乃果さんは分かってたんですか!?」
穂乃果「いやぁ。だって、英玲奈先生が香水付けてるとか、珍しいなぁって思ってたんだもん」
穂乃果「まさか、別人だったとはねぇ。びっくりだよ」
こころ(こ、香水……確かに、英玲奈先生が香水付けるなんて考えられないし……)
穂乃果「あ~・・・通りで、なんか全然違う感じするなぁって思ったら」
こころ「え!?ほ、穂乃果さんは分かってたんですか!?」
穂乃果「いやぁ。だって、英玲奈先生が香水付けてるとか、珍しいなぁって思ってたんだもん」
穂乃果「まさか、別人だったとはねぇ。びっくりだよ」
こころ(こ、香水……確かに、英玲奈先生が香水付けるなんて考えられないし……)
149: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/07(水) 23:33:27.55 ID:iulC84E9
理事長「それでぇ~?今日はどうして来たの~?」
あんじゅ「……ちょっとねぇ、探し物?」
理事長「ふぅ~ん」
あんじゅ「でもねぇ、せっかく変身までして潜り込んだのに、こうも簡単にバレちゃうとはねぇ」
理事長「あんまり呪文使ったらダメよぉ~?お肌にも良くないしぃ~」
あんじゅ「大丈夫。私まだ10代だしぃ?」
理事長「……」
理事長「うふふ~♪」
あんじゅ「……ちょっとねぇ、探し物?」
理事長「ふぅ~ん」
あんじゅ「でもねぇ、せっかく変身までして潜り込んだのに、こうも簡単にバレちゃうとはねぇ」
理事長「あんまり呪文使ったらダメよぉ~?お肌にも良くないしぃ~」
あんじゅ「大丈夫。私まだ10代だしぃ?」
理事長「……」
理事長「うふふ~♪」
150: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/07(水) 23:34:11.67 ID:iulC84E9
穂乃果「り、理事長先生!」
理事長「あら、なぁにぃ~?」
穂乃果「その人、だれなの?」
こころ「ほ、穂乃果さん!」
あんじゅ「あらぁ、そう言えば自己紹介まだだったわねぇ」
あんじゅ「私はあんじゅ。一応、昔はここの生徒だったんだけどねぇ」
穂乃果「え?」
こころ「そ、そうなんですか!?」
理事長「あら、なぁにぃ~?」
穂乃果「その人、だれなの?」
こころ「ほ、穂乃果さん!」
あんじゅ「あらぁ、そう言えば自己紹介まだだったわねぇ」
あんじゅ「私はあんじゅ。一応、昔はここの生徒だったんだけどねぇ」
穂乃果「え?」
こころ「そ、そうなんですか!?」
151: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/07(水) 23:36:16.38 ID:iulC84E9
理事長「そうよ~。150人いた上天生たちの中でもぉ、上から4番目の成績だったのよ~?」
穂乃果「おー!」
こころ「え、エリートの方だったんですね……っ」
理事長「昔はねぇ~、よく3人で競い合ってたものねぇ~」
あんじゅ「……そうねぇ。」
こころ「さ、3人ですか?」
理事長「そうよ~。今は監督官をやってるあの子とぉ~、もう一人は──」
「申し訳な~い」
穂乃果「おー!」
こころ「え、エリートの方だったんですね……っ」
理事長「昔はねぇ~、よく3人で競い合ってたものねぇ~」
あんじゅ「……そうねぇ。」
こころ「さ、3人ですか?」
理事長「そうよ~。今は監督官をやってるあの子とぉ~、もう一人は──」
「申し訳な~い」
152: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/07(水) 23:37:39.57 ID:iulC84E9
英玲奈「盛大に寝坊してしまったぁ。……誰か時計持ってるヤツいるかぁ~?」
こころ「!」
理事長「この子よぉ~。」
あんじゅ「!?」
こころ「え、英玲奈先生っ!!?」
穂乃果「~っ」クンクン
英玲奈「?」
穂乃果「……うん。干しすぎた布団みたいな匂いがする」
こころ「!」
理事長「この子よぉ~。」
あんじゅ「!?」
こころ「え、英玲奈先生っ!!?」
穂乃果「~っ」クンクン
英玲奈「?」
穂乃果「……うん。干しすぎた布団みたいな匂いがする」
153: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/07(水) 23:38:40.53 ID:iulC84E9
穂乃果「本物の先生だね!」
英玲奈「本物ってなんだ?」
こころ(干しすぎた布団の匂い???)
「え、英玲奈っ!?」
英玲奈「ん?」
あんじゅ「アンタ、起きるの早過ぎない!?一回寝たら10時間は起きない筈でしょ!?」
英玲奈「……なんであんじゅがいるんだ?」
あんじゅ「うっ」
英玲奈「本物ってなんだ?」
こころ(干しすぎた布団の匂い???)
「え、英玲奈っ!?」
英玲奈「ん?」
あんじゅ「アンタ、起きるの早過ぎない!?一回寝たら10時間は起きない筈でしょ!?」
英玲奈「……なんであんじゅがいるんだ?」
あんじゅ「うっ」
154: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/07(水) 23:41:10.90 ID:iulC84E9
理事長「英玲奈ちゃ~ん。4時間の遅刻よぉ?」
英玲奈「いやぁ、申し訳ない。目覚まし時計が何故か20個ぜんぶ分解されてて……」
あんじゅ(そりゃあね。全部探し出すのにホント苦労したわ)
英玲奈「とっておきの設置型天界道具のお陰で、なんとかこの時間には起きれたんだが……まぁ、細かい事は気にしないでくれ」
こころ「せ、設置型の天界道具ってなんですか!?」
英玲奈「あ~、陽の光が10倍になるヤツだ~。お陰で髪の毛が少し焦げたな~」
こころ(……ホントだ。前髪がチリチリになっちゃってる)
英玲奈「いやぁ、申し訳ない。目覚まし時計が何故か20個ぜんぶ分解されてて……」
あんじゅ(そりゃあね。全部探し出すのにホント苦労したわ)
英玲奈「とっておきの設置型天界道具のお陰で、なんとかこの時間には起きれたんだが……まぁ、細かい事は気にしないでくれ」
こころ「せ、設置型の天界道具ってなんですか!?」
英玲奈「あ~、陽の光が10倍になるヤツだ~。お陰で髪の毛が少し焦げたな~」
こころ(……ホントだ。前髪がチリチリになっちゃってる)
155: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/07(水) 23:44:57.02 ID:iulC84E9
理事長「なるほどねぇ~」
あんじゅ「っ」
英玲奈「──で?なんでお前がここに居るんだ~?」ポリポリ
あんじゅ「ふ、ふん!アンタには関係ないでしょ!」
英玲奈「あ~、確かにな」
理事長「関係あるわよぉ~?」
英玲奈「ん?関係あるか?」
理事長「貴方はここの先生でしょ~?」
あんじゅ「っ」
英玲奈「──で?なんでお前がここに居るんだ~?」ポリポリ
あんじゅ「ふ、ふん!アンタには関係ないでしょ!」
英玲奈「あ~、確かにな」
理事長「関係あるわよぉ~?」
英玲奈「ん?関係あるか?」
理事長「貴方はここの先生でしょ~?」
156: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/07(水) 23:47:59.48 ID:iulC84E9
英玲奈「……」
英玲奈「……あぁ、そう言う事かぁ」ポリポリ
あんじゅ「~ッッッ」イライラッ
英玲奈「で~?今日はあんじゅが授業をするのか?」
理事長「それはムリよ~?だってぇ~、」
理事長「あんじゅちゃんは"魔女"でしょ~?」
こころ「!!?!?」
穂乃果「へ?」
英玲奈「……あぁ、そう言う事かぁ」ポリポリ
あんじゅ「~ッッッ」イライラッ
英玲奈「で~?今日はあんじゅが授業をするのか?」
理事長「それはムリよ~?だってぇ~、」
理事長「あんじゅちゃんは"魔女"でしょ~?」
こころ「!!?!?」
穂乃果「へ?」
157: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/07(水) 23:49:15.91 ID:iulC84E9
英玲奈「あ~。そういやそうだったなぁ」
あんじゅ(この、のほほんとした会話と空気っ、もうイライラが限界だわ……っ!)
こころ(ま、魔女!?この人っ……魔女なの!!?)
穂乃果(魔女……)
穂乃果(あー!呪文の人かぁ!)
理事長「でもぉ~、見学くらいなら大丈夫かなぁ~」
英玲奈「そうか~。なら、まぁゆっくり見ていけ~」
「……バッカじゃないの。」
あんじゅ(この、のほほんとした会話と空気っ、もうイライラが限界だわ……っ!)
こころ(ま、魔女!?この人っ……魔女なの!!?)
穂乃果(魔女……)
穂乃果(あー!呪文の人かぁ!)
理事長「でもぉ~、見学くらいなら大丈夫かなぁ~」
英玲奈「そうか~。なら、まぁゆっくり見ていけ~」
「……バッカじゃないの。」
158: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/07(水) 23:52:48.95 ID:iulC84E9
理事長「?」
英玲奈「ん?」
あんじゅ「……」
こころ(な、なんか雰囲気が、)
穂乃果「んぇ?」
あんじゅ「……私はね、見学する気なんてこれっぽっちもないの」
英玲奈「ん?」
あんじゅ「……」
こころ(な、なんか雰囲気が、)
穂乃果「んぇ?」
あんじゅ「……私はね、見学する気なんてこれっぽっちもないの」
159: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/07(水) 23:54:28.47 ID:iulC84E9
英玲奈「じゃあ、何しに来たんだ?」
理事長「再入学かしらぁ~?」
あんじゅ「っ」チッ
あんじゅ「……まぁ、英玲奈も来ちゃった事だし、一応聞いておこうかしらね。」
理事長「ん~?」
英玲奈「?」
あんじゅ「──貴方たち、」
「天界乙女式参号の在り処を教えなさい。」
理事長「再入学かしらぁ~?」
あんじゅ「っ」チッ
あんじゅ「……まぁ、英玲奈も来ちゃった事だし、一応聞いておこうかしらね。」
理事長「ん~?」
英玲奈「?」
あんじゅ「──貴方たち、」
「天界乙女式参号の在り処を教えなさい。」
166: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 00:20:24.34 ID:8/86atCd
英玲奈「……」
理事長「参号~?どうしてぇ~?」
あんじゅ「必要だからよ。何処にあるの?」
こころ(お、乙女式参号……っ、)ペラッ
こころ(水晶玉の形をした天界七つ道具。……中に、ハートの形の違う石が入った水晶で、触れた人の過去と現在、そして未来を映し出す事が出来る道具、)ブツブツ
穂乃果「乙女さん号ってなんだっけ?」
こころ(所在地は不明って記載されてるけど、この人がここに来たって事は、やっぱり……)
理事長「参号~?どうしてぇ~?」
あんじゅ「必要だからよ。何処にあるの?」
こころ(お、乙女式参号……っ、)ペラッ
こころ(水晶玉の形をした天界七つ道具。……中に、ハートの形の違う石が入った水晶で、触れた人の過去と現在、そして未来を映し出す事が出来る道具、)ブツブツ
穂乃果「乙女さん号ってなんだっけ?」
こころ(所在地は不明って記載されてるけど、この人がここに来たって事は、やっぱり……)
167: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 00:24:39.09 ID:8/86atCd
英玲奈「あんなもん使って何する気なんだ~?」
理事長「夢占いでもするのぉ~?」
こころ(自分の未来を知れるのなら、それって無敵になれるんじゃ……)
あんじゅ「アンタたちには関係ないでしょ」
英玲奈「……関係ないのか?」
理事長「あるわよ~」
あんじゅ「っ」イライラ
理事長「夢占いでもするのぉ~?」
こころ(自分の未来を知れるのなら、それって無敵になれるんじゃ……)
あんじゅ「アンタたちには関係ないでしょ」
英玲奈「……関係ないのか?」
理事長「あるわよ~」
あんじゅ「っ」イライラ
168: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 00:25:34.35 ID:8/86atCd
あんじゅ「で?何処にあるの?」
理事長「ん~。残念だけどぉ~、今はここにはないのよねぇ~」
あんじゅ「……そう。教える気は無いって言うことね」
英玲奈「理事長の言ってる事は本当だぞ~?お前たちが出てった時に、ちょうど参号も無くなったんだ~」
英玲奈「寧ろ、お前たちの方が知ってるんじゃないのか?」
理事長「ん~。残念だけどぉ~、今はここにはないのよねぇ~」
あんじゅ「……そう。教える気は無いって言うことね」
英玲奈「理事長の言ってる事は本当だぞ~?お前たちが出てった時に、ちょうど参号も無くなったんだ~」
英玲奈「寧ろ、お前たちの方が知ってるんじゃないのか?」
169: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 00:27:54.91 ID:8/86atCd
こころ(……お前"たち"?他にも居るの?)
あんじゅ「ハァ?だったら、ワザワザ探しに天界くんだりまで来るワケないじゃない。いいからとっとと教えなさい。」
英玲奈「いや~、知らんものは知らんからな~」
理事長「"漆号"ちゃんズにも聞いてみたんだけどねぇ~。別の力が干渉しててよく分からな~いって、すっごく謝られちゃってぇ~」
あんじゅ「……なら、壱号を使わせて貰うわ。」
あんじゅ「ハァ?だったら、ワザワザ探しに天界くんだりまで来るワケないじゃない。いいからとっとと教えなさい。」
英玲奈「いや~、知らんものは知らんからな~」
理事長「"漆号"ちゃんズにも聞いてみたんだけどねぇ~。別の力が干渉しててよく分からな~いって、すっごく謝られちゃってぇ~」
あんじゅ「……なら、壱号を使わせて貰うわ。」
170: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 00:30:11.93 ID:8/86atCd
あんじゅ「アレなら、失くなったと言う結果そのものを改変出来るじゃない。」
英玲奈「……」
あんじゅ「ふぅ~ん。英玲奈の反応を見るに、どうやら壱号はここにある様ね」
理事長「あらら~」
こころ(えっ!?い、壱号って所在不明なんじゃ……)
穂乃果(なんの話か分かんなくなって来た)
英玲奈「……」
あんじゅ「ふぅ~ん。英玲奈の反応を見るに、どうやら壱号はここにある様ね」
理事長「あらら~」
こころ(えっ!?い、壱号って所在不明なんじゃ……)
穂乃果(なんの話か分かんなくなって来た)
171: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 00:31:43.49 ID:8/86atCd
理事長「どうしてぇ、あんじゅちゃんは参号が必要なのぉ~?」
あんじゅ「……煩いわね。」スッ
バチッバチバチッ
こころ・穂乃果『!?』
英玲奈「!」
理事長「……」
あんじゅ「いいから、壱号を出しなさい」バリバリッ
理事長「ん~」
あんじゅ「……煩いわね。」スッ
バチッバチバチッ
こころ・穂乃果『!?』
英玲奈「!」
理事長「……」
あんじゅ「いいから、壱号を出しなさい」バリバリッ
理事長「ん~」
172: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 00:33:29.53 ID:8/86atCd
穂乃果「なにあれ!?すっごい静電気!?」
こころ「え、英玲奈先生!アレが呪文なんですか!?どう言うものなんですか!?」
英玲奈「……」
英玲奈「私たちが使う聖文は、自分の力を使って、それを他の生き物に分け与える力なワケだが、」
英玲奈「あの呪文って言うのは、逆に周囲の力を奪って、それを己の力として行使する為のものなんだ」
こころ「う、奪う!?」
こころ「え、英玲奈先生!アレが呪文なんですか!?どう言うものなんですか!?」
英玲奈「……」
英玲奈「私たちが使う聖文は、自分の力を使って、それを他の生き物に分け与える力なワケだが、」
英玲奈「あの呪文って言うのは、逆に周囲の力を奪って、それを己の力として行使する為のものなんだ」
こころ「う、奪う!?」
173: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 00:35:09.36 ID:8/86atCd
穂乃果「じゃあ、呪文を使うと周りの人がへなへな~ってなっちゃうの!?」
英玲奈「まぁ、ざっくりドンブリ勘定で言うとそうだな~」
こころ(……なに、その言い回し)
英玲奈「聖文を経て使うものを、"聖天術"と呼ぶ訳だが」
英玲奈「呪文を駆使して繰り出すソレは、俗に"呪禁術(ジュゴンジュツ)"と呼ばれてな。」
英玲奈「その術の殆どが、私達の内にある力ではとても扱えない代物なんだ。」
英玲奈「まぁ、ざっくりドンブリ勘定で言うとそうだな~」
こころ(……なに、その言い回し)
英玲奈「聖文を経て使うものを、"聖天術"と呼ぶ訳だが」
英玲奈「呪文を駆使して繰り出すソレは、俗に"呪禁術(ジュゴンジュツ)"と呼ばれてな。」
英玲奈「その術の殆どが、私達の内にある力ではとても扱えない代物なんだ。」
174: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 00:44:28.86 ID:8/86atCd
こころ「あ、扱えないって……どう言う事なんですか?」
英玲奈「要するに、全然足りないんだ。」
こころ「足りない……」
穂乃果「あ~なるほどー。コップ一杯のお水じゃカップ麺作れないもんね~」
英玲奈「そう言う事だ~」
こころ(どーゆーこと?)
英玲奈「要するに、全然足りないんだ。」
こころ「足りない……」
穂乃果「あ~なるほどー。コップ一杯のお水じゃカップ麺作れないもんね~」
英玲奈「そう言う事だ~」
こころ(どーゆーこと?)
175: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 01:03:51.17 ID:8/86atCd
「──で、どうするの?」
理事長「なにがぁ~?」
あんじゅ「……だから、壱号を出すの?それとも、ここで消し炭になりたい?」
理事長「消しゴム~?ねり消しと匂い付きは好きよぉ~」
あんじゅ「……だからっ」イライラ
あんじゅ「そーゆーとこが"可愛くなくて"ムカつくって言ってんのよっ!!」バチバチバチッ
英玲奈「!?」
理事長「なにがぁ~?」
あんじゅ「……だから、壱号を出すの?それとも、ここで消し炭になりたい?」
理事長「消しゴム~?ねり消しと匂い付きは好きよぉ~」
あんじゅ「……だからっ」イライラ
あんじゅ「そーゆーとこが"可愛くなくて"ムカつくって言ってんのよっ!!」バチバチバチッ
英玲奈「!?」
176: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 01:04:50.68 ID:8/86atCd
英玲奈「あんじゅっ!!!」
あんじゅ「──ッ」ハッ
理事長「……」
あんじゅ(く、来るか──ッ!?)ザッ
英玲奈「り、理事長っ……落ち着いてくれ。な?」
理事長「……」
理事長「大丈夫よぉ~」
あんじゅ「──ッ」ハッ
理事長「……」
あんじゅ(く、来るか──ッ!?)ザッ
英玲奈「り、理事長っ……落ち着いてくれ。な?」
理事長「……」
理事長「大丈夫よぉ~」
177: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 01:09:48.75 ID:8/86atCd
英玲奈「……っ」ホッ
あんじゅ「ふ、ふん!随分と日和ったわね!」
理事長「ヒヨコっぽい?嬉しいわ~♪」
こころ(理事長って、耳に豆でも詰まってるんじゃないかなぁ、)
穂乃果(確かに、ちょっとヒヨコっぽいかも)
あんじゅ「ッッッ」ドキドキッ
あんじゅ「ふ、ふん!随分と日和ったわね!」
理事長「ヒヨコっぽい?嬉しいわ~♪」
こころ(理事長って、耳に豆でも詰まってるんじゃないかなぁ、)
穂乃果(確かに、ちょっとヒヨコっぽいかも)
あんじゅ「ッッッ」ドキドキッ
178: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 01:17:53.58 ID:8/86atCd
英玲奈「(オイッ!)」ドンッ
あんじゅ「(痛ッ!?な、なんなのよ!?近寄らないでっ!!)」
英玲奈「(理事長相手に"可愛くない"は禁止ワードだって忘れたのか!?)」
あんじゅ「(わ、忘れてた訳じゃないわよ!……ただ、余りにもムカついたから、つい)」
英玲奈「(……とにかく、"例の彼処"に飛ばされたくなかったら、もう絶対に言うなよ?)」
あんじゅ「ふ、ふん!」
あんじゅ「(痛ッ!?な、なんなのよ!?近寄らないでっ!!)」
英玲奈「(理事長相手に"可愛くない"は禁止ワードだって忘れたのか!?)」
あんじゅ「(わ、忘れてた訳じゃないわよ!……ただ、余りにもムカついたから、つい)」
英玲奈「(……とにかく、"例の彼処"に飛ばされたくなかったら、もう絶対に言うなよ?)」
あんじゅ「ふ、ふん!」
179: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 01:19:27.55 ID:8/86atCd
こころ(な、なに?一瞬、理事長の雰囲気が……?)
穂乃果(なんかヒソヒソ話してる)
英玲奈「……もういいだろ。今回は見逃すから、このまま大人しk」
バチイィィィッッ!!!!!
英玲奈「うぉおおっ!!?」
あんじゅ「……」
英玲奈「あっ、あんじゅ……お前……」
穂乃果(なんかヒソヒソ話してる)
英玲奈「……もういいだろ。今回は見逃すから、このまま大人しk」
バチイィィィッッ!!!!!
英玲奈「うぉおおっ!!?」
あんじゅ「……」
英玲奈「あっ、あんじゅ……お前……」
180: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 01:21:12.43 ID:8/86atCd
あんじゅ「アンタ、さっきから馴れ馴れしいのよ。」
英玲奈「~ッッッ」
理事長「それはダメよぉ?危ないからぁ~」
こころ「す、凄い!!光ったと思ったら、槍みたいな電気が……っ!」
穂乃果「カッコいい!」
こころ「穂乃果さん!!」
英玲奈「~ッッッ」
理事長「それはダメよぉ?危ないからぁ~」
こころ「す、凄い!!光ったと思ったら、槍みたいな電気が……っ!」
穂乃果「カッコいい!」
こころ「穂乃果さん!!」
181: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 01:21:47.86 ID:8/86atCd
英玲奈「……」
あんじゅ「アンタはそこを動かないで。」
あんじゅ「……理事長、早く壱号を持ってきて。」
理事長「……」
あんじゅ「それとも、ここに居る生徒全員を丸焼きにして欲しいのかしら?」ボゥッ
こころ「今度は火!?」
穂乃果(か、かっこいい!)
あんじゅ「アンタはそこを動かないで。」
あんじゅ「……理事長、早く壱号を持ってきて。」
理事長「……」
あんじゅ「それとも、ここに居る生徒全員を丸焼きにして欲しいのかしら?」ボゥッ
こころ「今度は火!?」
穂乃果(か、かっこいい!)
182: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 01:22:55.43 ID:8/86atCd
理事長「……やっぱりねぇ、理由が知りたいのよぉ~」
あんじゅ「……」
理事長「もしぃ、納得できる様な事ならぁ~、私たちも力n」
あんじゅ「いいから早くしてよ」
あんじゅ「"オバさん"」
理事長「」
英玲奈「あっ、」
『……それじゃあ、あんじゅちゃん』スッ
あんじゅ「……」
理事長「もしぃ、納得できる様な事ならぁ~、私たちも力n」
あんじゅ「いいから早くしてよ」
あんじゅ「"オバさん"」
理事長「」
英玲奈「あっ、」
『……それじゃあ、あんじゅちゃん』スッ
183: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 01:23:35.61 ID:8/86atCd
理事長『行きましょうか』ガチャ
ズォォォォオオオオオオッッッ!!!!!!!!!
あんじゅ「──ッ!!?」
英玲奈「ば、バカ……っ!」
ォォォォオオオオオオッッッ!!!!!
穂乃果(ど、ドア!?なんで!?)
こころ(何も無い空間に……突然ドアが出てきた……っ!?)
ズォォォォオオオオオオッッッ!!!!!!!!!
あんじゅ「──ッ!!?」
英玲奈「ば、バカ……っ!」
ォォォォオオオオオオッッッ!!!!!
穂乃果(ど、ドア!?なんで!?)
こころ(何も無い空間に……突然ドアが出てきた……っ!?)
184: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 01:25:22.57 ID:8/86atCd
あんじゅ「ッッッ」
理事長『さぁ、悪い子はどんどん送っちゃうからね』
英玲奈「お前っ!!彼処に行ったら二度と戻って来れなくなるんだぞっ!!?」
あんじゅ「うるっさい!!ちょっと黙っててよっ!!」
英玲奈「──バカったれめっ!!」
理事長『しまっちゃいま~す』
理事長『さぁ、悪い子はどんどん送っちゃうからね』
英玲奈「お前っ!!彼処に行ったら二度と戻って来れなくなるんだぞっ!!?」
あんじゅ「うるっさい!!ちょっと黙っててよっ!!」
英玲奈「──バカったれめっ!!」
理事長『しまっちゃいま~す』
185: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 01:27:31.43 ID:8/86atCd
あんじゅ(相変わらず、意味不明な力を使って来るわねっ!!)
あんじゅ(本当になんなのアレ!?聖天術!?それとも天界道具なの!?)
理事長『悪い子一名さま~、知らない土地にごあんな~い』
あんじゅ「──ッ!」バッ
『来たれ。赤熱の業魔を宿し、灰塵へと帰す焔の苗床よ。』ヒィィイイイッ
英玲奈「ば、バカ!!撃つn──」
あんじゅ(本当になんなのアレ!?聖天術!?それとも天界道具なの!?)
理事長『悪い子一名さま~、知らない土地にごあんな~い』
あんじゅ「──ッ!」バッ
『来たれ。赤熱の業魔を宿し、灰塵へと帰す焔の苗床よ。』ヒィィイイイッ
英玲奈「ば、バカ!!撃つn──」
186: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/09(金) 01:44:59.79 ID:8/86atCd
あんじゅ『呪禁術・混沌ノ大樹!』ボゥッ
ズドッ!
ゴゴゴゴゴゴゴ ゴ ゴ ッッッ!!!!
穂乃果「うわぁああ!!?木っ!?燃えてる木ぃ!!?」
こころ「ほ、穂乃果さんっ!!危ないから下がってっ!!!」
理事長『真っ赤な枯れ木さん、ごあんな~い』
ズォォォォオオオオオオオオオッッッ!!!!!!!!!
ズドッ!
ゴゴゴゴゴゴゴ ゴ ゴ ッッッ!!!!
穂乃果「うわぁああ!!?木っ!?燃えてる木ぃ!!?」
こころ「ほ、穂乃果さんっ!!危ないから下がってっ!!!」
理事長『真っ赤な枯れ木さん、ごあんな~い』
ズォォォォオオオオオオオオオッッッ!!!!!!!!!
195: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 00:15:41.11 ID:OO3g5AEN
──キイィィン。
あんじゅ「……は?え、ぇえ!?」
穂乃果「はへ?」
こころ「す、吸い込まれちゃった……っ」
あんじゅ「う、うそでしょ!!?小さい村位なら、余裕で消せるヤツなのにっ!?」
理事長『関係ありませ~ん』
あんじゅ「……は?え、ぇえ!?」
穂乃果「はへ?」
こころ「す、吸い込まれちゃった……っ」
あんじゅ「う、うそでしょ!!?小さい村位なら、余裕で消せるヤツなのにっ!?」
理事長『関係ありませ~ん』
196: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 00:16:14.02 ID:OO3g5AEN
こころ「ッッッ」
こころ「──あれ?」クラッ
ドテッ
穂乃果「こ、こころちゃん!?」
ウゥ……
ハワワ……
穂乃果「み、みんな!?どうしたの!?」
こころ「……うっ。た、たぶんコレ、呪文の影響なんだと、思いますっ。」
穂乃果「え!?どう言うこと!?」
こころ「──あれ?」クラッ
ドテッ
穂乃果「こ、こころちゃん!?」
ウゥ……
ハワワ……
穂乃果「み、みんな!?どうしたの!?」
こころ「……うっ。た、たぶんコレ、呪文の影響なんだと、思いますっ。」
穂乃果「え!?どう言うこと!?」
197: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 00:16:49.21 ID:OO3g5AEN
英玲奈「くそっ!面倒ごとばかり……っ!」スッ
ピッポッパッ
英玲奈「──おい!聞こえるか!?今すぐ大聖堂に行って漆号を持って来てくれ!!」
「せ、先生!今日は"監督さん"が使ってるらしくて……っ!」
英玲奈「じゃあ、あのデコ助ごと連れてこいっ!!」
「ひぃ!?わ、分かりまし──」
ズォッ!
ピッポッパッ
英玲奈「──おい!聞こえるか!?今すぐ大聖堂に行って漆号を持って来てくれ!!」
「せ、先生!今日は"監督さん"が使ってるらしくて……っ!」
英玲奈「じゃあ、あのデコ助ごと連れてこいっ!!」
「ひぃ!?わ、分かりまし──」
ズォッ!
198: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 00:17:35.49 ID:OO3g5AEN
あんじゅ「うぁ!?」ズズッ
英玲奈「あ、あんじゅっ!!!」
理事長「悪い事はみんなみ~んな、私がしまっちゃいますからねぇ~」
あんじゅ「だっ、誰がそんな所に……っ!」グググッ
ズルッ
あんじゅ「!?」グラッ
あんじゅ「やっ、やだ……っ、踏ん張りが──ッ!」フワッ
ガシッ
英玲奈「あ、あんじゅっ!!!」
理事長「悪い事はみんなみ~んな、私がしまっちゃいますからねぇ~」
あんじゅ「だっ、誰がそんな所に……っ!」グググッ
ズルッ
あんじゅ「!?」グラッ
あんじゅ「やっ、やだ……っ、踏ん張りが──ッ!」フワッ
ガシッ
199: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 00:18:50.98 ID:OO3g5AEN
穂乃果「くっ、くく……っ!」グイッ
あんじゅ「!」
こころ「穂乃果さん!!?」
英玲奈「バカ!!何やってる!?」
あんじゅ「あ、アナタ……っ、」
穂乃果「うぐっ!……す、吸い込まれ……るぅっ、」
あんじゅ「……おバカな子ねぇ。天使が魔女を助けるなんて、しかも天使長の前で」
あんじゅ「!」
こころ「穂乃果さん!!?」
英玲奈「バカ!!何やってる!?」
あんじゅ「あ、アナタ……っ、」
穂乃果「うぐっ!……す、吸い込まれ……るぅっ、」
あんじゅ「……おバカな子ねぇ。天使が魔女を助けるなんて、しかも天使長の前で」
200: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 00:19:39.86 ID:OO3g5AEN
穂乃果「関係ないよっ!!!」
あんじゅ「!」
穂乃果「危ないって思ったら、誰だろうと助けたいのっ!!」
穂乃果「それが私なのっ!!!」
あんじゅ「……」
こころ「ほ、穂乃果さんっ!!」
英玲奈「理事長っ!!止めてくれ!!」
理事長『……』
理事長『ムリよ~。魔女を庇っちゃう子も悪い子だもの~』
あんじゅ「!」
穂乃果「危ないって思ったら、誰だろうと助けたいのっ!!」
穂乃果「それが私なのっ!!!」
あんじゅ「……」
こころ「ほ、穂乃果さんっ!!」
英玲奈「理事長っ!!止めてくれ!!」
理事長『……』
理事長『ムリよ~。魔女を庇っちゃう子も悪い子だもの~』
201: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 00:20:26.37 ID:OO3g5AEN
穂乃果「ぐうぅぅぅっ!!てっ、手ェ千切れるぅぅっ!!!」
あんじゅ「……」
あんじゅ「……嗚呼、」
あんじゅ「参号さえあれば、またあの子と一緒に、おバカな事出来たのになぁ。」
穂乃果「──え?」
あんじゅ「ッ」バシッ
穂乃果「あっ!」パッ
あんじゅ「……」
あんじゅ「……嗚呼、」
あんじゅ「参号さえあれば、またあの子と一緒に、おバカな事出来たのになぁ。」
穂乃果「──え?」
あんじゅ「ッ」バシッ
穂乃果「あっ!」パッ
202: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 00:24:56.19 ID:OO3g5AEN
穂乃果「あっ……あっ!」
あんじゅ「コレは、当然の報いよ。だから──」
「私の事で、悔やまないでね?」
ズォォォォオオオオオオッッッ!!!!!!!!!
穂乃果「だ、だめっ……っ!」
穂乃果「そんなのダメェーーッッッ!!!!!!」
カッ!
あんじゅ「コレは、当然の報いよ。だから──」
「私の事で、悔やまないでね?」
ズォォォォオオオオオオッッッ!!!!!!!!!
穂乃果「だ、だめっ……っ!」
穂乃果「そんなのダメェーーッッッ!!!!!!」
カッ!
203: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 00:25:52.32 ID:OO3g5AEN
──────
───
─
穂乃果「……」
穂乃果「…………あれ?」
こころ「」
英玲奈「」
理事長「」
あんじゅ「」
───
─
穂乃果「……」
穂乃果「…………あれ?」
こころ「」
英玲奈「」
理事長「」
あんじゅ「」
204: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 00:29:33.40 ID:OO3g5AEN
穂乃果「──あっ!た、助けなきゃ!」
あんじゅ「」
穂乃果「い、今助けますからねっ!」
穂乃果「ふんっ!うーんっ!!」グイッグイッ
あんじゅ「」
穂乃果「あ、あれ?全然っ、うごっ……かないぃぃっ!!」グイ-ッ!
パッ
あんじゅ「」
穂乃果「い、今助けますからねっ!」
穂乃果「ふんっ!うーんっ!!」グイッグイッ
あんじゅ「」
穂乃果「あ、あれ?全然っ、うごっ……かないぃぃっ!!」グイ-ッ!
パッ
205: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 00:31:52.19 ID:OO3g5AEN
穂乃果「ハァッ、ハァ……」チラッ
穂乃果「み、みんなも、一体どうしちゃったの?」
こころ「」
穂乃果「おーい、こころちゃーん」グイグイッ
こころ「」
穂乃果「……んん?カッチンコッチンだ。」
穂乃果「英玲奈先生~?」ツンツン
英玲奈「」
穂乃果「……やっぱり動かない。」
穂乃果「み、みんなも、一体どうしちゃったの?」
こころ「」
穂乃果「おーい、こころちゃーん」グイグイッ
こころ「」
穂乃果「……んん?カッチンコッチンだ。」
穂乃果「英玲奈先生~?」ツンツン
英玲奈「」
穂乃果「……やっぱり動かない。」
206: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 00:32:49.06 ID:OO3g5AEN
『やぁ、こんにちは』
穂乃果「へ?」
『貴方、壱号を使った様ね』
穂乃果「な、なに……?」
『その、髪を括ってるヘアゴムの事よ』
穂乃果「???」
穂乃果「へ?」
『貴方、壱号を使った様ね』
穂乃果「な、なに……?」
『その、髪を括ってるヘアゴムの事よ』
穂乃果「???」
207: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 00:34:35.66 ID:OO3g5AEN
『それは、天界最古の道具の一つなんだけど』
穂乃果「……」
『……アナタ。もしかしてずっと知らないで使ってたの?中々のバ……大物ね。』
穂乃果「なに?今なんて言ったの?」
『な、なんでもないからね?』
穂乃果「?」
『──コホンッ、話を戻すわ。』
穂乃果「……」
『……アナタ。もしかしてずっと知らないで使ってたの?中々のバ……大物ね。』
穂乃果「なに?今なんて言ったの?」
『な、なんでもないからね?』
穂乃果「?」
『──コホンッ、話を戻すわ。』
208: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 00:35:45.78 ID:OO3g5AEN
『貴方が今、髪を留めているそのヘアゴム。それは、天界最古の七つ道具の一つ』
穂乃果「へ……こ、これ!?このヘアゴムが天界道具なの!?」
『ビックリよねー。なんでヘアゴムにしちゃったのー?って感じよ』
穂乃果「~っ」
穂乃果「てゆーか!貴方は誰なの!?」
『わたし?私は肆号を管理してる天使で、みんなからは"監督"って呼ばれてるわ』
穂乃果「監督……さん?」
穂乃果「へ……こ、これ!?このヘアゴムが天界道具なの!?」
『ビックリよねー。なんでヘアゴムにしちゃったのー?って感じよ』
穂乃果「~っ」
穂乃果「てゆーか!貴方は誰なの!?」
『わたし?私は肆号を管理してる天使で、みんなからは"監督"って呼ばれてるわ』
穂乃果「監督……さん?」
209: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 00:37:24.09 ID:OO3g5AEN
『さんは要らないわ。これでも私、英玲奈やあんじゅと同級生だったのよ?』
穂乃果「え、英玲奈先生と?」
『それより、余り時間もないし、壱号の説明をしちゃうわね』
穂乃果「う、うん。」
『貴方が、今身に付けている天界道具。その正式名称は、天界先駆(サキガケ)式壱号。』
『一見すると何の変哲もない。でも、半永久的に劣化する事のないヘアゴム。』
穂乃果「え、英玲奈先生と?」
『それより、余り時間もないし、壱号の説明をしちゃうわね』
穂乃果「う、うん。」
『貴方が、今身に付けている天界道具。その正式名称は、天界先駆(サキガケ)式壱号。』
『一見すると何の変哲もない。でも、半永久的に劣化する事のないヘアゴム。』
210: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 00:39:19.98 ID:OO3g5AEN
『ソレを装着した者は、物事の結果をリセットして、その原因まで遡り改変することが出来る様になるの』
穂乃果「……?」
『ただし、使用する為には"本当に変えたい"と思った出来事。その全容を頭で理解して、心でしっかりと受け止めていなければならない』
穂乃果「頭で理解して……心で受け止める……?」
穂乃果「それって、結構だれでも使えるんじゃないの?」
『そうね。割と誰でも使えるわ』
穂乃果「……?」
『ただし、使用する為には"本当に変えたい"と思った出来事。その全容を頭で理解して、心でしっかりと受け止めていなければならない』
穂乃果「頭で理解して……心で受け止める……?」
穂乃果「それって、結構だれでも使えるんじゃないの?」
『そうね。割と誰でも使えるわ』
211: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 00:41:46.66 ID:OO3g5AEN
『だからこそ、こうして天界の……貴方の元にあるのよ。』
穂乃果「んん~?」
『……難しい話は割愛するわね。』
『ついさっき、貴方は今ある現実を強く否定した。』
穂乃果「……」
『そして、その願いは壱号に共鳴して、始動状態に移行したの』
『流石に、"零号"の断層内にまでは、その力は及ばなかったけど』
穂乃果「んん~?」
『……難しい話は割愛するわね。』
『ついさっき、貴方は今ある現実を強く否定した。』
穂乃果「……」
『そして、その願いは壱号に共鳴して、始動状態に移行したの』
『流石に、"零号"の断層内にまでは、その力は及ばなかったけど』
212: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 00:43:32.29 ID:OO3g5AEN
『使用者である天使長は、わざわざ切れ目の上に扉を設けて無駄な力を使っていたから、今回は辛うじて壱号の影響下に入ったわ』
穂乃果「零号?」
『あぁ。たった今天使長が使用している道具、アレは最古の天界道具の中でも、最も古く、扱いの難しい物』
穂乃果「……あれ?」
穂乃果「古い天界道具って、確か七つしかないんだよね?ゼロもいれたら8個になっちゃうよ?」
穂乃果「零号?」
『あぁ。たった今天使長が使用している道具、アレは最古の天界道具の中でも、最も古く、扱いの難しい物』
穂乃果「……あれ?」
穂乃果「古い天界道具って、確か七つしかないんだよね?ゼロもいれたら8個になっちゃうよ?」
213: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 00:44:37.01 ID:OO3g5AEN
『うぅん。最古の天界道具は間違いなく七つよ?』
穂乃果「へ?」
『だって、アレは零号。──つまり、本来なら存在しない道具なのだから』
穂乃果「ん?んん???」
『存在しないと言う現実に切れ込みが入った事により、あの道具は此処に存在するの』
『その名を"天界細隙(サイゲキ)式零号"。私と理事長はそう呼んでいるわ』
穂乃果「へ?」
『だって、アレは零号。──つまり、本来なら存在しない道具なのだから』
穂乃果「ん?んん???」
『存在しないと言う現実に切れ込みが入った事により、あの道具は此処に存在するの』
『その名を"天界細隙(サイゲキ)式零号"。私と理事長はそう呼んでいるわ』
214: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 01:08:50.84 ID:OO3g5AEN
『アレは、この世の凡ゆる事象に"切れ込み"を入れる事が可能な道具なの』
穂乃果「切れ込み?切れるの?」
『そう。物体はもちろん、空間や時間、気まずい会話からウザい長電話まで、なんでも切れちゃうの』
穂乃果「へ~」
『そして、その切れ込みの内部は使用者の心象風景へと繋がっているらしいけど、』
『実際のところは、誰にも分からないわ』
穂乃果「……」
穂乃果「……監督さん。」
穂乃果「切れ込み?切れるの?」
『そう。物体はもちろん、空間や時間、気まずい会話からウザい長電話まで、なんでも切れちゃうの』
穂乃果「へ~」
『そして、その切れ込みの内部は使用者の心象風景へと繋がっているらしいけど、』
『実際のところは、誰にも分からないわ』
穂乃果「……」
穂乃果「……監督さん。」
215: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 01:09:16.48 ID:OO3g5AEN
『だから、さんは良いってばぁ』
穂乃果「穂乃果は、」
穂乃果「私は、あの魔女さんを助けたい。」
『……』
穂乃果「どうすればいいかな。」
『……ありがとう。』
穂乃果「え?」
穂乃果「穂乃果は、」
穂乃果「私は、あの魔女さんを助けたい。」
『……』
穂乃果「どうすればいいかな。」
『……ありがとう。』
穂乃果「え?」
216: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 01:13:36.52 ID:OO3g5AEN
『大丈夫よ。その為に、壱号はその力を示そうとしてくれてるわ』
穂乃果「……」
『だから先ず、さっき起こった出来事。それを、貴方は有りのまま理解して、そして心で受け止めてる必要があるの』
『それが、壱号の発動条件よ』
穂乃果「……」
穂乃果(……あの魔女さんは言ってた。この天界で探し物があるって、)
穂乃果「……」
『だから先ず、さっき起こった出来事。それを、貴方は有りのまま理解して、そして心で受け止めてる必要があるの』
『それが、壱号の発動条件よ』
穂乃果「……」
穂乃果(……あの魔女さんは言ってた。この天界で探し物があるって、)
217: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 01:16:07.55 ID:OO3g5AEN
穂乃果(天界乙女式参号。そして、理事長と英玲奈先生は、此処にソレは無いって言ってた)
穂乃果(だから、魔女さんは代わりに、この壱号を使って参号が失くなったって言う事実そのものを変えようとしてた)
穂乃果(あの時の穂乃果は分からなかったけど、英玲奈先生の反応を見て、魔女さんはここに壱号があるって思った)
穂乃果(そして、理事長先生を怒らせちゃった魔女さんは、零号の力でたった今吸い込まれ様としてる。)
『全容は把握出来たかしら?』
穂乃果「……そうだね。」
穂乃果(だから、魔女さんは代わりに、この壱号を使って参号が失くなったって言う事実そのものを変えようとしてた)
穂乃果(あの時の穂乃果は分からなかったけど、英玲奈先生の反応を見て、魔女さんはここに壱号があるって思った)
穂乃果(そして、理事長先生を怒らせちゃった魔女さんは、零号の力でたった今吸い込まれ様としてる。)
『全容は把握出来たかしら?』
穂乃果「……そうだね。」
218: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 01:18:04.14 ID:OO3g5AEN
穂乃果「あの魔女さんは参号を見つけ出して、また誰かと会いたいって、そう言ってた」
穂乃果「でも、いくら会いたい人がいるからって、理由も言わずにソレを渡せって言うのは、間違ってると思う」
『……そうね。』
穂乃果「何より、あの魔女さんはこころちゃんや、関係ない他の子たちまで、危ない呪文を使って巻き込んでたもん」
穂乃果「アレじゃあ、協力したいって気持ちも中々起きないんじゃないかな。」
『じゃあ、どうする?』
穂乃果「でも、いくら会いたい人がいるからって、理由も言わずにソレを渡せって言うのは、間違ってると思う」
『……そうね。』
穂乃果「何より、あの魔女さんはこころちゃんや、関係ない他の子たちまで、危ない呪文を使って巻き込んでたもん」
穂乃果「アレじゃあ、協力したいって気持ちも中々起きないんじゃないかな。」
『じゃあ、どうする?』
219: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 01:18:39.74 ID:OO3g5AEN
穂乃果「……うん。」
穂乃果「先ずは、あの魔女さんが暴れちゃう前に戻って、そこでキチンと話し合いが出来れば、それが一番良いって」
穂乃果「──私は、そう思うよ。」
カチッ
穂乃果「!」
『成功したわ。とってもいい感じよ』
『これから、貴方が望まない結果の改変を行う為、その原因への時間回帰が始まるわ』
穂乃果「先ずは、あの魔女さんが暴れちゃう前に戻って、そこでキチンと話し合いが出来れば、それが一番良いって」
穂乃果「──私は、そう思うよ。」
カチッ
穂乃果「!」
『成功したわ。とってもいい感じよ』
『これから、貴方が望まない結果の改変を行う為、その原因への時間回帰が始まるわ』
220: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 01:19:58.30 ID:OO3g5AEN
穂乃果「え!?も、もう!?」
『貴方が望まない結果……それは、零号の使用によって、あの魔女が酷い目に遭わされてしまうこと、』
『そして、その原因となる件の魔女と、遭遇した段階での話し合いによる解決を、貴方は強く願っている。』
『その認識で間違いないわね?』
穂乃果「……」
穂乃果「うん!」
『貴方が望まない結果……それは、零号の使用によって、あの魔女が酷い目に遭わされてしまうこと、』
『そして、その原因となる件の魔女と、遭遇した段階での話し合いによる解決を、貴方は強く願っている。』
『その認識で間違いないわね?』
穂乃果「……」
穂乃果「うん!」
221: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 01:20:47.07 ID:OO3g5AEN
『それじゃあ、時が巻き戻るわ』
『時間酔いに気を付けてね?』
穂乃果「へ?」
グニャ~
穂乃果「──ッ!」グラッ
穂乃果「うぇ……っ」
『あ、そうそう。』
『時間酔いに気を付けてね?』
穂乃果「へ?」
グニャ~
穂乃果「──ッ!」グラッ
穂乃果「うぇ……っ」
『あ、そうそう。』
222: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/11(日) 01:22:02.09 ID:OO3g5AEN
『時間が戻ったら、魔女に伝えておいて』
穂乃果「っ」
『アンタが探してる物は、あの子が持ってるって』
穂乃果「え?あ、あの子って……」
『……』
『あんじゅを、宜しくね。』
─
───
──────
穂乃果「っ」
『アンタが探してる物は、あの子が持ってるって』
穂乃果「え?あ、あの子って……」
『……』
『あんじゅを、宜しくね。』
─
───
──────
233: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 21:11:06.17 ID:npzBO/Dd
穂乃果「……」
穂乃果「──ハッ!?」
穂乃果「こ、ここって、」
「申し訳な~い」
穂乃果「!」
英玲奈「盛大に寝坊してしまった~。……誰か、時計持ってるヤツいるかぁ~?」
穂乃果「──ハッ!?」
穂乃果「こ、ここって、」
「申し訳な~い」
穂乃果「!」
英玲奈「盛大に寝坊してしまった~。……誰か、時計持ってるヤツいるかぁ~?」
234: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 21:18:16.99 ID:npzBO/Dd
穂乃果(このセリフ……)
あんじゅ「え、英玲奈っ!?アンタ、起きるの早過ぎない!?一回寝たら10時間は起きない筈でしょ!?」
英玲奈「なんであんじゅがいるんだ?」
あんじゅ「うっ……」
穂乃果(やっぱり、英玲奈先生が来た時だ。)
穂乃果(てゆー事は、魔女さんが暴れちゃう少し前に戻ったんだ)
あんじゅ「え、英玲奈っ!?アンタ、起きるの早過ぎない!?一回寝たら10時間は起きない筈でしょ!?」
英玲奈「なんであんじゅがいるんだ?」
あんじゅ「うっ……」
穂乃果(やっぱり、英玲奈先生が来た時だ。)
穂乃果(てゆー事は、魔女さんが暴れちゃう少し前に戻ったんだ)
235: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 21:23:17.06 ID:npzBO/Dd
理事長「英玲奈ちゃん。四時間の遅刻よぉ?」
英玲奈「いやぁ、申し訳ない。目覚まし時計が、何故か全部解除されてて……」
英玲奈「とっておきの天界道具お陰で、なんとかこの時間には起きれたんだが、まぁ細かい事は気にしないでくれ」
理事長「なるほどねぇ~」
穂乃果「そうそう。前髪がチリチリになっちゃってたんだよね」
こころ「……なんで過去形なんですか?」
英玲奈「いやぁ、申し訳ない。目覚まし時計が、何故か全部解除されてて……」
英玲奈「とっておきの天界道具お陰で、なんとかこの時間には起きれたんだが、まぁ細かい事は気にしないでくれ」
理事長「なるほどねぇ~」
穂乃果「そうそう。前髪がチリチリになっちゃってたんだよね」
こころ「……なんで過去形なんですか?」
236: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 21:23:56.15 ID:npzBO/Dd
英玲奈「──で?なんでお前がここに居る?」
あんじゅ「ふ、ふん!アンタには関係ないでしょ!」
英玲奈「あ~、確かにな~」
理事長「関係あるわよぉ~?」
英玲奈「ん?関係あるのか?」
理事長「貴方はここの先生でしょ~?」
穂乃果(……確か、この後に)
あんじゅ「ふ、ふん!アンタには関係ないでしょ!」
英玲奈「あ~、確かにな~」
理事長「関係あるわよぉ~?」
英玲奈「ん?関係あるのか?」
理事長「貴方はここの先生でしょ~?」
穂乃果(……確か、この後に)
237: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 21:28:20.28 ID:npzBO/Dd
英玲奈「あぁ、そう言う事かぁ」ポリポリ
あんじゅ「~ッッッ」イライラッ
英玲奈「で~?今日はあんじゅが授業をするのか?」
理事長「それはムリよ~?だってぇ~、」
理事長「あんじゅちゃんは魔女でしょ~?」
こころ「!!?!?」
穂乃果「……」
あんじゅ「~ッッッ」イライラッ
英玲奈「で~?今日はあんじゅが授業をするのか?」
理事長「それはムリよ~?だってぇ~、」
理事長「あんじゅちゃんは魔女でしょ~?」
こころ「!!?!?」
穂乃果「……」
238: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 21:32:07.03 ID:npzBO/Dd
あんじゅ「ッッッ」イライラッ
穂乃果(……そう。この後、魔女さんが怒っちゃって、そこから雰囲気が悪くなっていった気がする。)
理事長「でもぉ~、見学くらいならいいかなぁ~」
穂乃果(止めるとしたら、今ここでやるしかない)
英玲奈「そうか~。なら、まぁゆっくりしていけ~」
あんじゅ「……」
穂乃果(でも、なんて言ったらこの人を止められるのか……分かんないっ、)
穂乃果(穂乃果なんかじゃ、分かんn)
『参号さえあれば、また──』
『アンタが探してる物は──』
穂乃果「!」
穂乃果(……そう。この後、魔女さんが怒っちゃって、そこから雰囲気が悪くなっていった気がする。)
理事長「でもぉ~、見学くらいならいいかなぁ~」
穂乃果(止めるとしたら、今ここでやるしかない)
英玲奈「そうか~。なら、まぁゆっくりしていけ~」
あんじゅ「……」
穂乃果(でも、なんて言ったらこの人を止められるのか……分かんないっ、)
穂乃果(穂乃果なんかじゃ、分かんn)
『参号さえあれば、また──』
『アンタが探してる物は──』
穂乃果「!」
239: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 21:36:51.17 ID:npzBO/Dd
「……バッカじゃないの。」
理事長「?」
英玲奈「ん?」
こころ「ッッッ」
穂乃果「……」
あんじゅ「……私はn」
「あ、あんじゅさん!」
理事長「?」
英玲奈「ん?」
こころ「ッッッ」
穂乃果「……」
あんじゅ「……私はn」
「あ、あんじゅさん!」
240: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 21:38:04.74 ID:npzBO/Dd
あんじゅ「!?」
こころ「えっ!?」
英玲奈「!」
理事長「……」
穂乃果「……」
あんじゅ「な、なによっ」
穂乃果「~っ」グッ
穂乃果「アナタが探している物は、"あの子"が持ってる……そうです。」
あんじゅ「──ッ!」
こころ「えっ!?」
英玲奈「!」
理事長「……」
穂乃果「……」
あんじゅ「な、なによっ」
穂乃果「~っ」グッ
穂乃果「アナタが探している物は、"あの子"が持ってる……そうです。」
あんじゅ「──ッ!」
241: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 21:48:35.19 ID:npzBO/Dd
理事長「……」
英玲奈「っ」
こころ「ほ、穂乃果さん……?」
穂乃果「ッッッ」
あんじゅ「わ、私が探している物を、どうしてアナタが知ってるのよっ!」
穂乃果「そ、それは……っ」
あんじゅ「仮に知ってるって言うのなら、それを言い当ててみなさい」
英玲奈「っ」
こころ「ほ、穂乃果さん……?」
穂乃果「ッッッ」
あんじゅ「わ、私が探している物を、どうしてアナタが知ってるのよっ!」
穂乃果「そ、それは……っ」
あんじゅ「仮に知ってるって言うのなら、それを言い当ててみなさい」
242: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 21:50:31.04 ID:npzBO/Dd
あんじゅ「でなければ、今言ったことは全然信用出来ないわねぇ」
穂乃果「えっと、」
穂乃果「天界……乙女式参号。ですよね?」
あんじゅ「!!?!?」
こころ「!?」
英玲奈「!」
あんじゅ「ど、どうしてっ!!?なんで知ってるのよっ!!?」
穂乃果「……」
穂乃果「えっと、」
穂乃果「天界……乙女式参号。ですよね?」
あんじゅ「!!?!?」
こころ「!?」
英玲奈「!」
あんじゅ「ど、どうしてっ!!?なんで知ってるのよっ!!?」
穂乃果「……」
243: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 21:51:33.16 ID:npzBO/Dd
あんじゅ「だ、誰がそれを言ったの!!?」
穂乃果「アナタの、元同級生って人が言ってました」
穂乃果「それと、貴女のこと凄く心配していましたよ?」
あんじゅ「っ」
穂乃果「……早くまた、"あの子"と会えると良いですね!」ニコッ
あんじゅ「~ッッッ」
英玲奈「……」
穂乃果「アナタの、元同級生って人が言ってました」
穂乃果「それと、貴女のこと凄く心配していましたよ?」
あんじゅ「っ」
穂乃果「……早くまた、"あの子"と会えると良いですね!」ニコッ
あんじゅ「~ッッッ」
英玲奈「……」
244: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 21:52:28.20 ID:npzBO/Dd
バッ
あんじゅ「も、もうここに用は無いわっ!!」
理事長「あら~。ゆっくりして行けばいいのにぃ~」
あんじゅ「うっさい!」
英玲奈「……」
あんじゅ「……英玲奈。」
英玲奈「ん?」
あんじゅ「"ツバサ"に、宜しく言っといて」
あんじゅ「も、もうここに用は無いわっ!!」
理事長「あら~。ゆっくりして行けばいいのにぃ~」
あんじゅ「うっさい!」
英玲奈「……」
あんじゅ「……英玲奈。」
英玲奈「ん?」
あんじゅ「"ツバサ"に、宜しく言っといて」
245: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 21:55:01.74 ID:npzBO/Dd
あんじゅ「あと、おでこ出し過ぎってね」
英玲奈「……」
英玲奈「あぁ、分かった。」
理事長「うふふ~♪」
理事長「──あ、」!
『あんじゅちゃ~ん!』
あんじゅ「え?」
ベチョ!
あんじゅ「ぶっ!?」
英玲奈「……」
英玲奈「あぁ、分かった。」
理事長「うふふ~♪」
理事長「──あ、」!
『あんじゅちゃ~ん!』
あんじゅ「え?」
ベチョ!
あんじゅ「ぶっ!?」
246: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 21:56:01.71 ID:npzBO/Dd
あんじゅ「なっ、なによコレェ!!?」ベチャ
穂乃果「へっ?」
こころ「な、生クリームパイ!?」
英玲奈「……あ~、」
理事長「うふふふ~♪」
理事長「"オバさん"って言った仕返しよぉ~」
穂乃果「!?」
穂乃果「へっ?」
こころ「な、生クリームパイ!?」
英玲奈「……あ~、」
理事長「うふふふ~♪」
理事長「"オバさん"って言った仕返しよぉ~」
穂乃果「!?」
247: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 21:56:49.63 ID:npzBO/Dd
あんじゅ「……は?」
こころ「???」
英玲奈「ハハハッ。顔洗っていくか~?」
理事長「~♪」
あんじゅ「ッッッ」
あんじゅ「……フンッ!」
ポヒュン!
こころ「???」
英玲奈「ハハハッ。顔洗っていくか~?」
理事長「~♪」
あんじゅ「ッッッ」
あんじゅ「……フンッ!」
ポヒュン!
248: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 21:57:49.52 ID:npzBO/Dd
英玲奈「……なんだ。行っちまったか~」
理事長「またねぇ~」フリフリ
穂乃果「……」
穂乃果「あの、」
理事長「ん?なぁに~?」
穂乃果「さっきのって、やっぱり」
理事長「うふふ~♪なんのことかしらぁ~?」
穂乃果「……」
穂乃果「ふふ。なんでもないでーす!」モギュッ
理事長「あらあら~♪甘えんぼさんねぇ~♪」ナデナデ
理事長「またねぇ~」フリフリ
穂乃果「……」
穂乃果「あの、」
理事長「ん?なぁに~?」
穂乃果「さっきのって、やっぱり」
理事長「うふふ~♪なんのことかしらぁ~?」
穂乃果「……」
穂乃果「ふふ。なんでもないでーす!」モギュッ
理事長「あらあら~♪甘えんぼさんねぇ~♪」ナデナデ
249: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 21:59:47.20 ID:npzBO/Dd
こころ「……はぁ。結局、あの人は何しに来たんでしょう?」
英玲奈「まぁ、顔見せにでも来たんだろ~」
こころ「てゆーか!穂乃果さん!」
穂乃果「へ?」
こころ「なんで、あの人の探し物なんて知ってたんですか!?」
穂乃果「あー、それはねぇ」
英玲奈「……」
穂乃果「…………魔法?かな?」
英玲奈「まぁ、顔見せにでも来たんだろ~」
こころ「てゆーか!穂乃果さん!」
穂乃果「へ?」
こころ「なんで、あの人の探し物なんて知ってたんですか!?」
穂乃果「あー、それはねぇ」
英玲奈「……」
穂乃果「…………魔法?かな?」
250: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 22:00:30.74 ID:npzBO/Dd
こころ「はぁ~?」
理事長「♪」
英玲奈「──コホンッ」
英玲奈「えぇ。そんな事より、午後の授業始めるぞ~」
穂乃果「うぇ!?きょ、今日はもういいんじゃないかなぁ~?」
こころ「駄目です!授業時間はまだあるんですから!」
英玲奈「そうだぞ~。中天は忙しいんだ~」
穂乃果「うへぇ……」
理事長「♪」
英玲奈「──コホンッ」
英玲奈「えぇ。そんな事より、午後の授業始めるぞ~」
穂乃果「うぇ!?きょ、今日はもういいんじゃないかなぁ~?」
こころ「駄目です!授業時間はまだあるんですから!」
英玲奈「そうだぞ~。中天は忙しいんだ~」
穂乃果「うへぇ……」
251: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 22:01:36.88 ID:npzBO/Dd
英玲奈「よ~し。では、教科書の182……6?……まぁ、180番台のページを開いてくれ~」
こころ「……なんの教科書ですか。」
こころ「あと、ここグラウンドです。」
英玲奈「あ~。じゃあ散歩でもするか~」
穂乃果「やったー!」
こころ「……あ~あ。こんな事なら、あの魔女さんの方がよっぽど先生らしかったなぁ」
穂乃果「おっさんぽおっさんぽ~♪」
理事長「うふふふ~♪」
こころ「……なんの教科書ですか。」
こころ「あと、ここグラウンドです。」
英玲奈「あ~。じゃあ散歩でもするか~」
穂乃果「やったー!」
こころ「……あ~あ。こんな事なら、あの魔女さんの方がよっぽど先生らしかったなぁ」
穂乃果「おっさんぽおっさんぽ~♪」
理事長「うふふふ~♪」
252: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 22:03:47.38 ID:npzBO/Dd
──広~いお空を、鮮やかに彩る
音ノ木 ポン・デ・リング。
今日も雲の上では、
天使たちの楽しげな声が響き渡っています
この、天界を取り巻く様々なお話は
今後も、彼女たちを中心に
その幕を開けて行く事でしょう。
音ノ木 ポン・デ・リング。
今日も雲の上では、
天使たちの楽しげな声が響き渡っています
この、天界を取り巻く様々なお話は
今後も、彼女たちを中心に
その幕を開けて行く事でしょう。
253: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 22:06:18.50 ID:npzBO/Dd
───
─
海未「……おしまい。」
海未「お粗末さまでした。あ、あの、」
海未「如何だったでしょうか……?」
千歌「そ、壮大だったね、」
海未「あ、あはは、」
「オッオーゥ!」
海未「っ」
鞠莉「文字と台詞が多すぎデェース!」
海未「す、すみませんでした!」
─
海未「……おしまい。」
海未「お粗末さまでした。あ、あの、」
海未「如何だったでしょうか……?」
千歌「そ、壮大だったね、」
海未「あ、あはは、」
「オッオーゥ!」
海未「っ」
鞠莉「文字と台詞が多すぎデェース!」
海未「す、すみませんでした!」
254: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 22:08:01.81 ID:npzBO/Dd
鞠莉「コレじゃあ、紙芝居と言うより漫画の朗読デェース!一人でずーっと百面相をしてて、アナタ疲れないのですかぁ?」
海未「うぅ、」
鞠莉「……で・も♪」
鞠莉「お話は面白かったデェース!とってもキューティーでファンタジーでしたー!」
海未「!」
海未「あ、ありがとうございます!」
「私も、凄く面白かったです。」
海未「うぅ、」
鞠莉「……で・も♪」
鞠莉「お話は面白かったデェース!とってもキューティーでファンタジーでしたー!」
海未「!」
海未「あ、ありがとうございます!」
「私も、凄く面白かったです。」
255: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 22:11:34.74 ID:npzBO/Dd
梨子「~っ」
海未「ほ、本当ですか?とても嬉しいです」
梨子「あの、すみません。」
海未「はい?」
梨子「えっと、次はもう少し……その……」
海未「なんでしょう?」
梨子「お、女の子との……っ」モジモジ
海未「女の子?女の子がどうしました?」
梨子「ッッッ」
梨子「──百合をお願いします。」キリッ
海未「???」
海未「ほ、本当ですか?とても嬉しいです」
梨子「あの、すみません。」
海未「はい?」
梨子「えっと、次はもう少し……その……」
海未「なんでしょう?」
梨子「お、女の子との……っ」モジモジ
海未「女の子?女の子がどうしました?」
梨子「ッッッ」
梨子「──百合をお願いします。」キリッ
海未「???」
256: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 22:12:56.80 ID:npzBO/Dd
海未「わ、分かりました」
海未「次はもっと……百合?の出るお話を描きますので」
鞠莉「期待してますデェース!」
千歌「待ってるよー!」
梨子「~っ///」
海未「ありがとうございます。必ずや、ご期待に添えて見せますので」
──────
───
─
海未「次はもっと……百合?の出るお話を描きますので」
鞠莉「期待してますデェース!」
千歌「待ってるよー!」
梨子「~っ///」
海未「ありがとうございます。必ずや、ご期待に添えて見せますので」
──────
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257: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 22:16:11.49 ID:npzBO/Dd
海未「私とした事が、迂闊でした。」
海未「お話の内容を重視するあまり、紙芝居としての体裁を崩してしまうとは……」
海未「やはり、お話の要点だけを掻い摘んで、私の語りを挟んでいかなければならないのですね」
海未「……」
海未「次回はファンタジーで且つ、百合、ですか」
海未「花の事で良いのでしょうか?それとも、他に何か意味があるのか……」
海未「お話の内容を重視するあまり、紙芝居としての体裁を崩してしまうとは……」
海未「やはり、お話の要点だけを掻い摘んで、私の語りを挟んでいかなければならないのですね」
海未「……」
海未「次回はファンタジーで且つ、百合、ですか」
海未「花の事で良いのでしょうか?それとも、他に何か意味があるのか……」
258: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 22:17:04.86 ID:npzBO/Dd
海未「ふむ。こんな時のための、ソノダニカ世界大百科辞典ですね」ゴトッ
海未「えーっと、百合……百合……」ペラ...
海未「やはり、花の事ですよねぇ」
海未「と言う事は、百合の花を題材にしたお話。魔法のお花屋さんとか……ん?」ペラ
海未「──ッ!!?!?」
海未「じょっ、女性と女性のっ……女性!!?」
海未「くっ///ち、近頃の子供たちは……っ」
海未「まったく!破 三昧ですっ!!」
海未「えーっと、百合……百合……」ペラ...
海未「やはり、花の事ですよねぇ」
海未「と言う事は、百合の花を題材にしたお話。魔法のお花屋さんとか……ん?」ペラ
海未「──ッ!!?!?」
海未「じょっ、女性と女性のっ……女性!!?」
海未「くっ///ち、近頃の子供たちは……っ」
海未「まったく!破 三昧ですっ!!」
259: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/12(月) 22:18:00.91 ID:npzBO/Dd
海未「えっと、ファンタジー、百合。」
海未「この構成要素を入れつつ、前回のお話とは少し、違う毛色でお伝えしましょうかね」
海未「設定は……ふむ。人物、背景……」スッ
海未「……」カリカリ
海未「……」カリカリ
海未「…………」
海未「私は……なんと言うお話を書いているのですかっ///」
海未「この構成要素を入れつつ、前回のお話とは少し、違う毛色でお伝えしましょうかね」
海未「設定は……ふむ。人物、背景……」スッ
海未「……」カリカリ
海未「……」カリカリ
海未「…………」
海未「私は……なんと言うお話を書いているのですかっ///」
267: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:09:01.51 ID:flG3wyBj
【3日目】
~薔薇の咲き乱れる公園~
~薔薇の咲き乱れる公園~
268: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:09:46.67 ID:flG3wyBj
海未「はいどうも、紙芝居屋さんですよー」
千歌「わーい!」
鞠莉「イェース!」
梨子「こんにちはー」
海未「はい、こんにちは」
海未「今日は気持ちのいい天気ですねぇ」
『そうですね!』
千歌「わーい!」
鞠莉「イェース!」
梨子「こんにちはー」
海未「はい、こんにちは」
海未「今日は気持ちのいい天気ですねぇ」
『そうですね!』
269: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:10:27.67 ID:flG3wyBj
海未「あはは。何だか聞いたことのあるお返事ですね」
海未「……さてさて、」ゴソゴソ
海未「では、いつもの様にコレを差し上げますね」
千歌「わぁーい!おまんじゅう!」
鞠莉「オーゥ!」
梨子「へぇ、美味しそうですね。」
海未「……さてさて、」ゴソゴソ
海未「では、いつもの様にコレを差し上げますね」
千歌「わぁーい!おまんじゅう!」
鞠莉「オーゥ!」
梨子「へぇ、美味しそうですね。」
270: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:11:20.01 ID:flG3wyBj
千歌「ホントに美味しいんだよー!」
鞠莉「イェース!甘くてふわふわ、ベリーベリースウィーティー!」
梨子「そ、そうなんですねぇ」
海未「はい。当店イチオシの商品です」
梨子(……商品?)
鞠莉「看板商品デェース!」
千歌「大人気だよー!」
梨子「誰に宣伝してるんですか?」
鞠莉「イェース!甘くてふわふわ、ベリーベリースウィーティー!」
梨子「そ、そうなんですねぇ」
海未「はい。当店イチオシの商品です」
梨子(……商品?)
鞠莉「看板商品デェース!」
千歌「大人気だよー!」
梨子「誰に宣伝してるんですか?」
271: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:12:07.26 ID:flG3wyBj
海未「あ。それと、今日は皆さんにコレをお配りしますね」スッ
千歌「わぁ!」
鞠莉「オゥ!イッツ ア Pマン!」
梨子「!?」
海未「……よいしょっと、」ゴトッ
海未「それでは、お話を始めたいと思います。」
パチパチパチパチッ
千歌「わぁ!」
鞠莉「オゥ!イッツ ア Pマン!」
梨子「!?」
海未「……よいしょっと、」ゴトッ
海未「それでは、お話を始めたいと思います。」
パチパチパチパチッ
272: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:14:54.00 ID:flG3wyBj
【ユリの咲く場所】
273: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:16:49.56 ID:flG3wyBj
中世っぽい街の、何処かにあるお屋敷
しかし、そこは今では
町医者の診療所として使われています。
その名も【西木野クリ ̶テ̶ィ̶カ̶ル̶ニック】
真姫「……直してよね。」
にこ「アンタが書いたんでしょーが」
そこに、お医者さんと助手が住んでいました
しかし、そこは今では
町医者の診療所として使われています。
その名も【西木野クリ ̶テ̶ィ̶カ̶ル̶ニック】
真姫「……直してよね。」
にこ「アンタが書いたんでしょーが」
そこに、お医者さんと助手が住んでいました
274: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:18:31.14 ID:flG3wyBj
「次の方、どうぞにこ~」
「し、失礼しまーす。」ガチャ
雪穂「……あのぉ、」スッ
真姫「こんにちは。」
にこ「にこ♪」
雪穂「こ、こんにちわ」
「し、失礼しまーす。」ガチャ
雪穂「……あのぉ、」スッ
真姫「こんにちは。」
にこ「にこ♪」
雪穂「こ、こんにちわ」
275: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:19:16.59 ID:flG3wyBj
真姫「今日はどうしたの?」
雪穂「えっと。なんだか、この間からお腹が痛くて……」
にこ「大変にこ」
真姫「分かった。それじゃあ触診をするから、上着を脱いでくれるかしら」
雪穂「は、はい。」スルッ
真姫「ふむふむ」ピトッ
雪穂(え、お腹が痛いのに……胸?)
雪穂「えっと。なんだか、この間からお腹が痛くて……」
にこ「大変にこ」
真姫「分かった。それじゃあ触診をするから、上着を脱いでくれるかしら」
雪穂「は、はい。」スルッ
真姫「ふむふむ」ピトッ
雪穂(え、お腹が痛いのに……胸?)
276: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:19:55.81 ID:flG3wyBj
真姫「……これは、」
雪穂「こ、これは?」
真姫「……」
雪穂「~っ」ドキドキッ
にこ「っ」ドキドキッ
真姫「……」
真姫「大きいお尻ね」
雪穂「──ッ!」
バチンッ!
雪穂「こ、これは?」
真姫「……」
雪穂「~っ」ドキドキッ
にこ「っ」ドキドキッ
真姫「……」
真姫「大きいお尻ね」
雪穂「──ッ!」
バチンッ!
277: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:20:31.62 ID:flG3wyBj
真姫「エルシニア・エントロコリ千歌よ」ヒリヒリッ
にこ「びっくりにこ」ワォ
雪穂「な、なんですかソレ!?」
真姫「腹痛の素ね」
雪穂「あの、原因とかは……」
真姫「ミカンを食べ過ぎるとなる奴よ」
雪穂(うぁ~っ///お正月のアレだぁ、お姉ちゃんのこと言えないなぁ)
雪穂(たぶん、お母さんと二人で20個くらいは食べたんじゃないかなぁ……イタタッ)キリキリッ
にこ「びっくりにこ」ワォ
雪穂「な、なんですかソレ!?」
真姫「腹痛の素ね」
雪穂「あの、原因とかは……」
真姫「ミカンを食べ過ぎるとなる奴よ」
雪穂(うぁ~っ///お正月のアレだぁ、お姉ちゃんのこと言えないなぁ)
雪穂(たぶん、お母さんと二人で20個くらいは食べたんじゃないかなぁ……イタタッ)キリキリッ
278: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:21:08.72 ID:flG3wyBj
真姫「そうね。ja-yameru?10mgを10錠ほど処方しておくわ」
真姫「にこちゃん、そこの水色の薬取って」
にこ「え~?にこぉ、こんな重いもの持てな~い☆」
真姫「じゃあ私が取るわ」
にこ「やだぁ♪もっと頼ってぇ♡」
真姫「困った子ね」
雪穂(……お姉ちゃん元気かなぁ。)
真姫「にこちゃん、そこの水色の薬取って」
にこ「え~?にこぉ、こんな重いもの持てな~い☆」
真姫「じゃあ私が取るわ」
にこ「やだぁ♪もっと頼ってぇ♡」
真姫「困った子ね」
雪穂(……お姉ちゃん元気かなぁ。)
279: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:22:32.24 ID:flG3wyBj
こんな具合で、
麓の村では、少し優秀な医者と助手だと
口コミ度抜群の二人なのですが
雪穂「ありがとうございました~」ガチャ
バタンッ
真姫「……」
真姫「…………後で、ね?」
にこ「!?」
実は、この医者と助手
とある問題を抱えていたのです。
麓の村では、少し優秀な医者と助手だと
口コミ度抜群の二人なのですが
雪穂「ありがとうございました~」ガチャ
バタンッ
真姫「……」
真姫「…………後で、ね?」
にこ「!?」
実は、この医者と助手
とある問題を抱えていたのです。
280: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:26:45.07 ID:flG3wyBj
『にこちゃん』
『……っ』
『昼間のアレは、なに?』
『ち、違うのよ?アレはただ──』
『ただ、何かしら?』
『えっと、ま、真姫ちゃんを……』
『……』
『……困らせたかっただけにこ、』
『……っ』
『昼間のアレは、なに?』
『ち、違うのよ?アレはただ──』
『ただ、何かしら?』
『えっと、ま、真姫ちゃんを……』
『……』
『……困らせたかっただけにこ、』
281: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:27:27.41 ID:flG3wyBj
『これは、きつ~いお仕置きが必要ね』
『ひぇっ、お、お尻はダメにこよ?座れなくなっちゃうから』
『アラ、貴方にそんな権利あると思う?』
『っ!』
『出しなさい』
『うぅ……いやにこぉ、』
『お尻を出した子一等賞よ』
『もう夜なのに……』
『さぁ、始めるわよ。』
『ひぇっ、お、お尻はダメにこよ?座れなくなっちゃうから』
『アラ、貴方にそんな権利あると思う?』
『っ!』
『出しなさい』
『うぅ……いやにこぉ、』
『お尻を出した子一等賞よ』
『もう夜なのに……』
『さぁ、始めるわよ。』
282: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:28:07.79 ID:flG3wyBj
ピシィッ!
真姫『情熱スカーレットファイア!!』バチンッ
にこ『ニコーッス!!』ビクッ
真姫『灼熱マグネティックフレイム!!』バチンッ
にこ『ニコーッス!!』ビクッ
真姫『にこちゃん愛してるぅっ!!!』バチンッ
にこ『ニコーッモ!!!』ビクビクッ
愛しさ余ってラブ100倍
お仕置きと言う名の爛れた祭典が、
今日も屋敷内で繰り広げられていました。
真姫『情熱スカーレットファイア!!』バチンッ
にこ『ニコーッス!!』ビクッ
真姫『灼熱マグネティックフレイム!!』バチンッ
にこ『ニコーッス!!』ビクッ
真姫『にこちゃん愛してるぅっ!!!』バチンッ
にこ『ニコーッモ!!!』ビクビクッ
愛しさ余ってラブ100倍
お仕置きと言う名の爛れた祭典が、
今日も屋敷内で繰り広げられていました。
283: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:30:28.25 ID:flG3wyBj
「……コ―ッス」 「……コ―ッス」
花陽「ひいぃぃっ……きょ、今日も聞こえて来るぅ……」
この、毎夜聞こえて来る謎の雄叫びに
麓の村人達は大層怯えていたそうです。
花陽「は、花陽……もう限界です……っ」
花陽「明日になったら、お城の衛兵さんにでも相談しよう……」
花陽「ひいぃぃっ……きょ、今日も聞こえて来るぅ……」
この、毎夜聞こえて来る謎の雄叫びに
麓の村人達は大層怯えていたそうです。
花陽「は、花陽……もう限界です……っ」
花陽「明日になったら、お城の衛兵さんにでも相談しよう……」
284: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:33:44.58 ID:flG3wyBj
そして翌朝。
希「やぁやぁ♪」テクテク
ちょっとだけ有名な占い師が、
偶然、この村にやって来ました。
希「今日も可愛い女の子はいるかなぁ♪」
花陽「っ!」
この占い師。
ある界隈では、また違った一面を持っているのですが……
希「やぁやぁ♪」テクテク
ちょっとだけ有名な占い師が、
偶然、この村にやって来ました。
希「今日も可愛い女の子はいるかなぁ♪」
花陽「っ!」
この占い師。
ある界隈では、また違った一面を持っているのですが……
285: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:35:26.42 ID:flG3wyBj
花陽「占い師さん!」
希(おっ、めっちゃカワイ子ちゃんやん?)
花陽「は、初めまして」
希「はい、初めまして♪」
花陽「あ、あのぅ、」モジモジ
希「!」
花陽「実は、お願いがあるんでs」
希(おっ、めっちゃカワイ子ちゃんやん?)
花陽「は、初めまして」
希「はい、初めまして♪」
花陽「あ、あのぅ、」モジモジ
希「!」
花陽「実は、お願いがあるんでs」
286: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:36:04.72 ID:flG3wyBj
ドンッ!
花陽「ピャア!?」
「──聞かせて頂きましょうか。」グイッ
花陽「ひぅ…っ!」
希「お嬢さん?」キラッ
花陽「ぼ、ボンソワール……っ///」
今は、女の子専門の変 さんの様です。
花陽「ピャア!?」
「──聞かせて頂きましょうか。」グイッ
花陽「ひぅ…っ!」
希「お嬢さん?」キラッ
花陽「ぼ、ボンソワール……っ///」
今は、女の子専門の変 さんの様です。
287: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:37:45.45 ID:flG3wyBj
希「それで、お願いとは?」
花陽「は、はいぃ……実はですね。」スッ
ゴニョゴニョ
希「!?」ゾクゾクッ
希「──うっ!」
ガクッ
花陽「う、占い師さん!?」
希「……」
花陽「は、はいぃ……実はですね。」スッ
ゴニョゴニョ
希「!?」ゾクゾクッ
希「──うっ!」
ガクッ
花陽「う、占い師さん!?」
希「……」
288: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:38:24.04 ID:flG3wyBj
ゴソゴソ
花陽「え!?な、なんで脱ぐんですか!?」
希「……へ?」
希「あぁ、ごめんごめん。ウチ勘違いしてた」
花陽「あの、大丈夫ですか?」
希「大丈夫大丈夫。……でも、出来れば耳打ちはもう……ね?」
花陽「は、はい。それじゃあ──」
希「ふむふむ。」
希「なんやてっ!!?」
花陽「え!?な、なんで脱ぐんですか!?」
希「……へ?」
希「あぁ、ごめんごめん。ウチ勘違いしてた」
花陽「あの、大丈夫ですか?」
希「大丈夫大丈夫。……でも、出来れば耳打ちはもう……ね?」
花陽「は、はい。それじゃあ──」
希「ふむふむ。」
希「なんやてっ!!?」
289: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:39:17.17 ID:flG3wyBj
こうして、事の顛末を知った変 占い師は
希「う、ウチの絶好の狩場が……どこぞの馬の骨に荒らされとる……っっ」ワナワナッ
花陽「?」
と、一人勘違いして激おこぷっちょリーノ
噂の怪音の主を討伐すべく、
ここに悠然と立ち上がりました。
希「う、ウチの絶好の狩場が……どこぞの馬の骨に荒らされとる……っっ」ワナワナッ
花陽「?」
と、一人勘違いして激おこぷっちょリーノ
噂の怪音の主を討伐すべく、
ここに悠然と立ち上がりました。
290: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:40:46.65 ID:flG3wyBj
希「人々に仇成すものを滅する……」
(やっつけたら るかな?)
希「これも、占い師としての仕事やん!」
(この村、めっちゃ可愛い子多いしね!)
花陽(ほ、ホントに大丈夫かなぁ……)
この、下心が若干オフサイド気味な占い師は
占いと言う名の聞き込みを駆使して、
瞬く間に怪音の主を探り当ててしまいました。
(やっつけたら るかな?)
希「これも、占い師としての仕事やん!」
(この村、めっちゃ可愛い子多いしね!)
花陽(ほ、ホントに大丈夫かなぁ……)
この、下心が若干オフサイド気味な占い師は
占いと言う名の聞き込みを駆使して、
瞬く間に怪音の主を探り当ててしまいました。
291: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:43:18.75 ID:flG3wyBj
希「──ふむ。」
希「なるほど、このお屋敷にねぇ……」スッ
コンコンコンッ
希「ごめんくーださぁーいっ!」
……。
希「……」
希「……スゥ」
「ごめんくーだs」
ガチャ
希「なるほど、このお屋敷にねぇ……」スッ
コンコンコンッ
希「ごめんくーださぁーいっ!」
……。
希「……」
希「……スゥ」
「ごめんくーだs」
ガチャ
292: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:43:46.61 ID:flG3wyBj
「……なによ、うるさいわねぇ」ギイッ
希「おっ、」
真姫「……」
希「!?」
(めっちゃ美少女!)
真姫「なんの用?診療なら今日は休みよ」
希(あはぁ……こ、高貴なかほり……っ!)スンスン
希「おっ、」
真姫「……」
希「!?」
(めっちゃ美少女!)
真姫「なんの用?診療なら今日は休みよ」
希(あはぁ……こ、高貴なかほり……っ!)スンスン
293: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:44:12.88 ID:flG3wyBj
真姫「ちょっと」
希「えっ!?」
真姫「急患なの?」
希「え、えっと!」
希「なんか、夜な夜なこのお屋敷から、怪音が聴こえて来るって噂を聞いて来たんやけど……」
真姫「はぁ?意味わかんない」
「ちょっと、どうしたの?」
希「!」
希「えっ!?」
真姫「急患なの?」
希「え、えっと!」
希「なんか、夜な夜なこのお屋敷から、怪音が聴こえて来るって噂を聞いて来たんやけど……」
真姫「はぁ?意味わかんない」
「ちょっと、どうしたの?」
希「!」
294: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:44:56.06 ID:flG3wyBj
にこ「……あ、どうも」
希「ど、どうも」
(めっちゃロリっ子!)
にこ「……」
希(あぁぁ……、小さい子特有の……ミルクとお日様のかほりが……)スンスン
希(……しない。)
にこ「?」
希(なんで?鼻詰まっとるん??)
にこ「んで、どうしたの?」
希「ど、どうも」
(めっちゃロリっ子!)
にこ「……」
希(あぁぁ……、小さい子特有の……ミルクとお日様のかほりが……)スンスン
希(……しない。)
にこ「?」
希(なんで?鼻詰まっとるん??)
にこ「んで、どうしたの?」
295: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:45:43.46 ID:flG3wyBj
真姫「なんかこの人、此処から変な音が聞こえるって噂を聞いて来たらしいのよ」
にこ「はぁ?何よそれ?」
希「……」
希(──それにしても、)
真姫「……」
にこ「……」
希(ホントにこの二人が怪音の主?なんだか腑に落ちないなぁ)
にこ「はぁ?何よそれ?」
希「……」
希(──それにしても、)
真姫「……」
にこ「……」
希(ホントにこの二人が怪音の主?なんだか腑に落ちないなぁ)
296: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:46:19.59 ID:flG3wyBj
にこ「ねぇ」
希「は、はい?」
にこ「此処じゃなんだし、取り敢えず中に入ったら?」
希「あ、じゃあお邪魔します。」
こうして、お医者の屋敷へと誘われますは
我らが変 占い師。
希「は、はい?」
にこ「此処じゃなんだし、取り敢えず中に入ったら?」
希「あ、じゃあお邪魔します。」
こうして、お医者の屋敷へと誘われますは
我らが変 占い師。
297: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/13(火) 19:46:51.48 ID:flG3wyBj
希(赤髪の子は、78か)チラッ
希(黒髪の子は……)ジィ-
にこ「なによ?」
希「──フッ、」
にこ「ぁあ?」
真姫「?」
興味半分、下心半分の心持ちで
問題の屋敷内へと潜入しました。
希(黒髪の子は……)ジィ-
にこ「なによ?」
希「──フッ、」
にこ「ぁあ?」
真姫「?」
興味半分、下心半分の心持ちで
問題の屋敷内へと潜入しました。
303: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 21:54:06.85 ID:1lBhEafT
──カチャ。
真姫「はい。紅茶よ」
希「ぇ……えっ!?」
真姫「?」
希「あっ、ど、どうも」
にこ「なに?紅茶嫌いなの?」
希「い、いえ、」カチャ
希(さ、三角フラスコで?)
真姫「はい。紅茶よ」
希「ぇ……えっ!?」
真姫「?」
希「あっ、ど、どうも」
にこ「なに?紅茶嫌いなの?」
希「い、いえ、」カチャ
希(さ、三角フラスコで?)
304: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 21:54:55.41 ID:1lBhEafT
真姫「……ふぅ。」トスッ
希「っ!」
希(ふとももムッチムチ……ッ)
真姫「貴方、なんだか変な格好してるわね」
希「そ、そうかな?」
にこ「……もしかして、城の人間?」
希「いやいや!フリーの占い師だよ!」
真姫「ま、そうよね」
希「っ!」
希(ふとももムッチムチ……ッ)
真姫「貴方、なんだか変な格好してるわね」
希「そ、そうかな?」
にこ「……もしかして、城の人間?」
希「いやいや!フリーの占い師だよ!」
真姫「ま、そうよね」
305: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 21:55:26.75 ID:1lBhEafT
真姫「大体、城の人間が昼日中に、そんな怪しい格好して彷徨いてる訳ないものね」スッ
希(恐るべき下半身……)
にこ「で?」
希「へ?」
にこ「その怪音って、どんな音なの?」
希「あぁ、麓の村の子に聞いたんやけどね」
真姫「……」
希「……なんでも、」
希(恐るべき下半身……)
にこ「で?」
希「へ?」
にこ「その怪音って、どんな音なの?」
希「あぁ、麓の村の子に聞いたんやけどね」
真姫「……」
希「……なんでも、」
306: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 21:56:09.01 ID:1lBhEafT
『ニコーッス!』
真姫・にこ『!!?!?』
希「──って、聞こえて来たって」
にこ「」
真姫「」
希「?」
「……あ、あし……っ」
にこ「明日の診療……って……どど、どうなってたにこっすか!?」
真姫・にこ『!!?!?』
希「──って、聞こえて来たって」
にこ「」
真姫「」
希「?」
「……あ、あし……っ」
にこ「明日の診療……って……どど、どうなってたにこっすか!?」
307: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 21:57:29.25 ID:1lBhEafT
希「……」
真姫「あしっ……明日!?」
真姫「そ、そうね…たたた多分、晴れなんじゃないかしら…っ」
希(まさかの当たりやったか)
ドンドンドンッ
真姫・にこ『!!?』ビクッ
希「……誰か来たみたいやね?」
真姫「に、にこちゃん!」
にこ「~っ」ソ-…
衛兵「……」
真姫「あしっ……明日!?」
真姫「そ、そうね…たたた多分、晴れなんじゃないかしら…っ」
希(まさかの当たりやったか)
ドンドンドンッ
真姫・にこ『!!?』ビクッ
希「……誰か来たみたいやね?」
真姫「に、にこちゃん!」
にこ「~っ」ソ-…
衛兵「……」
308: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 21:58:40.67 ID:1lBhEafT
にこ「!?」
ダダダッ
にこ「(真姫ちゃん!アレ、城の衛兵っ!!)」ヒソヒソ
真姫「(嘘でしょ!?こ、このタイミングで来るワケ!?)」ヒソヒソ
にこ「(ものゴッツい鎧着てるわっ!!岩みたいなヤツよっ!!)」
真姫「くっ」
にこ「どど、どーしましょ……っ」
希「誰やったん?」
ダダダッ
にこ「(真姫ちゃん!アレ、城の衛兵っ!!)」ヒソヒソ
真姫「(嘘でしょ!?こ、このタイミングで来るワケ!?)」ヒソヒソ
にこ「(ものゴッツい鎧着てるわっ!!岩みたいなヤツよっ!!)」
真姫「くっ」
にこ「どど、どーしましょ……っ」
希「誰やったん?」
309: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 21:59:40.36 ID:1lBhEafT
どうやら、事態を重く見た村の少女は
変 占い師だけでは不安と感じ、
花陽「じ、実はですね……」ゴニョゴニョ
衛兵「あ、あ、あ、」ビクビクッ
ドシャアッ!
花陽「!?」
お城の衛兵さんに、
事の顛末を話してしまっていた様です。
変 占い師だけでは不安と感じ、
花陽「じ、実はですね……」ゴニョゴニョ
衛兵「あ、あ、あ、」ビクビクッ
ドシャアッ!
花陽「!?」
お城の衛兵さんに、
事の顛末を話してしまっていた様です。
310: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:01:01.57 ID:1lBhEafT
真姫「にこちゃん!寝室のアレ!」
にこ「が、ガッテンにこ!」
希「え?」
真姫「貴方!付いて来ちゃ駄目よ!?」
にこ「座ってるにこ!」
タッタッタッタ………
希「……行っちゃった。」
希「それにしても、寝室のアレ?」
希「……」スッ
にこ「が、ガッテンにこ!」
希「え?」
真姫「貴方!付いて来ちゃ駄目よ!?」
にこ「座ってるにこ!」
タッタッタッタ………
希「……行っちゃった。」
希「それにしても、寝室のアレ?」
希「……」スッ
311: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:01:51.98 ID:1lBhEafT
凡そ、他人のプライベートなどに首を突っ込むべきではないのが、世の常ではありますが
希「しっかし、広いお屋敷やんなぁ~」
希「──お?」
そこは、我らが変 占い師。
【PLAY ROOM】
希「……」
希「しっかし、広いお屋敷やんなぁ~」
希「──お?」
そこは、我らが変 占い師。
【PLAY ROOM】
希「……」
312: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:03:18.53 ID:1lBhEafT
希「……まぁ、この部屋かな。」
ガチャ
希「ん~?」ジィ-ッ
希「──ふむ。ディンプルシリンダーか」
希「どれどれ」カチャカチャ
ガチャン!
真姫「!?」
にこ「ちょっ!!」
希「…………うわぁ、」
占いと言う名のピッキングツールを使用して、
彼女たちの、知りたくもない秘密を
これでもかと言うくらい暴いてしまいました。
ガチャ
希「ん~?」ジィ-ッ
希「──ふむ。ディンプルシリンダーか」
希「どれどれ」カチャカチャ
ガチャン!
真姫「!?」
にこ「ちょっ!!」
希「…………うわぁ、」
占いと言う名のピッキングツールを使用して、
彼女たちの、知りたくもない秘密を
これでもかと言うくらい暴いてしまいました。
313: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:04:06.95 ID:1lBhEafT
希「しっかしまぁ、このご時世によくこれだけの道具を集められたもんやねぇ」
真姫「~っ」
にこ「くっ」
希「もしかして、最近出来た破 防止条例のこと知らんとか?」
真姫「そ、そのくらい知ってるわよ!」
にこ「でも、しょうがないじゃない!」
真姫・にこ『心が求めてるのよっ!!』
希「……」
希(まぁ、可愛いから別にええんやけどね)
真姫「~っ」
にこ「くっ」
希「もしかして、最近出来た破 防止条例のこと知らんとか?」
真姫「そ、そのくらい知ってるわよ!」
にこ「でも、しょうがないじゃない!」
真姫・にこ『心が求めてるのよっ!!』
希「……」
希(まぁ、可愛いから別にええんやけどね)
314: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:06:43.09 ID:1lBhEafT
破 行為を固く禁じられた、この領地内で
衛兵にxxx道具一式を見られてしまえば
このお医者さんと助手は間違いなく、
白昼堂々、王様による【最低ビンタの刑】
コレに処されてしまうこと請け合いです。
ドンドンドンッ
「すみませーん!」
真姫「くっ!」
にこ「ま、まずいわ!」
希「えっ、おと……こ?」
衛兵にxxx道具一式を見られてしまえば
このお医者さんと助手は間違いなく、
白昼堂々、王様による【最低ビンタの刑】
コレに処されてしまうこと請け合いです。
ドンドンドンッ
「すみませーん!」
真姫「くっ!」
にこ「ま、まずいわ!」
希「えっ、おと……こ?」
315: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:07:35.36 ID:1lBhEafT
希「い、今の声……男っ!?」
にこ「衛兵って、大体男じゃない?」
希「男がここに入って来るん!!?」
真姫「まぁ、何もないまま空手で帰ったんじゃ、向こうも立場がないでしょうからね」
真姫「それに、なんの理由もなくお役人を追い帰す事なんて出来ないもの」
希「お、男……あの、疫病の塊みたいな生き物が……ここに……っ!?」ゾワゾワッ
真姫「?」
にこ「あぁぁ……すっごくヤバいわ……」
にこ「衛兵って、大体男じゃない?」
希「男がここに入って来るん!!?」
真姫「まぁ、何もないまま空手で帰ったんじゃ、向こうも立場がないでしょうからね」
真姫「それに、なんの理由もなくお役人を追い帰す事なんて出来ないもの」
希「お、男……あの、疫病の塊みたいな生き物が……ここに……っ!?」ゾワゾワッ
真姫「?」
にこ「あぁぁ……すっごくヤバいわ……」
316: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:08:42.87 ID:1lBhEafT
にこ「まさか、にこの声が麓の村まで響いてたなんて……っ」
真姫「私も、そんな事になってるだなんて、露も知らなかったのよ……」
希「~っ」
にこ「もう、真姫ちゃんと一緒に暮らせないにこ……?」ソ…
真姫「にこちゃん……っ」ギュッ
希「ッッッ」
もはや、なんの言い逃れも出来ぬまま
恥と汚名と手形を付けられ、
二人の仲は、無惨にも引き裂かれようかと思われた
──その時、
真姫「私も、そんな事になってるだなんて、露も知らなかったのよ……」
希「~っ」
にこ「もう、真姫ちゃんと一緒に暮らせないにこ……?」ソ…
真姫「にこちゃん……っ」ギュッ
希「ッッッ」
もはや、なんの言い逃れも出来ぬまま
恥と汚名と手形を付けられ、
二人の仲は、無惨にも引き裂かれようかと思われた
──その時、
317: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:09:53.49 ID:1lBhEafT
『ユリの花咲く所に我はあり』
真姫「……え?」
『ヤオイ門開く所に汝あり』
にこ「な、なに?」
希『出でよ、乙女の楽園。』ブツブツ
……キラキラキラキラッ☆
真姫「……え?」
『ヤオイ門開く所に汝あり』
にこ「な、なに?」
希『出でよ、乙女の楽園。』ブツブツ
……キラキラキラキラッ☆
318: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:10:46.35 ID:1lBhEafT
真姫「も、もしかしてっ!?」
にこ「~っ」
希『──ガラスの花園は、』
希『ウチが守るっ!!』バッ
ホワアァァァァン!!!
真姫「な、なによそれっ!?」
にこ「アンタ……魔女だったわけ!?」
にこ「~っ」
希『──ガラスの花園は、』
希『ウチが守るっ!!』バッ
ホワアァァァァン!!!
真姫「な、なによそれっ!?」
にこ「アンタ……魔女だったわけ!?」
319: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:11:41.07 ID:1lBhEafT
その通り。
占い師とは、世を偲ぶ仮の姿
その実態は、全世界をユリ乙女一色に染め上げんと、
日夜研究に励む変 魔女だったのです。
真姫「この際なんでもいいわ!」
にこ「お願い!私たちの生活を守って!」
希『ウチは、生きとし生ける全ての美少女達の味方やから!』
希『いざ!全美少女ユリ化計画の為にっ!』
占い師とは、世を偲ぶ仮の姿
その実態は、全世界をユリ乙女一色に染め上げんと、
日夜研究に励む変 魔女だったのです。
真姫「この際なんでもいいわ!」
にこ「お願い!私たちの生活を守って!」
希『ウチは、生きとし生ける全ての美少女達の味方やから!』
希『いざ!全美少女ユリ化計画の為にっ!』
320: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:12:35.08 ID:1lBhEafT
種の保存を真っ向から否定する言葉と共に
彼女は、衛兵の待つ扉に向けて両の手を向け
力を込めて叫びました。
ガチャ
衛兵「ごめんくださ──」
ババッ
希『ユリ式上級変換呪禁術!』バッ
衛兵「!?」
ヒュイィィイィィィイイィィィィンッ!!!!!!
彼女は、衛兵の待つ扉に向けて両の手を向け
力を込めて叫びました。
ガチャ
衛兵「ごめんくださ──」
ババッ
希『ユリ式上級変換呪禁術!』バッ
衛兵「!?」
ヒュイィィイィィィイイィィィィンッ!!!!!!
321: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:14:20.66 ID:1lBhEafT
衛兵「えっ、ちょ、ちょっと!?」
にこ「アレ、大丈夫なのかしら?」
真姫「死にはしないんじゃない?……多分」
希「コレで最後やっ!!!」ババッ
『座標変位帯i……間違った!』
『オーディア☆ネイションッ!!』カッ!!!
ズバババババッッ!!!!!!
衛兵「!?」バビッ
ポンッ!
にこ「アレ、大丈夫なのかしら?」
真姫「死にはしないんじゃない?……多分」
希「コレで最後やっ!!!」ババッ
『座標変位帯i……間違った!』
『オーディア☆ネイションッ!!』カッ!!!
ズバババババッッ!!!!!!
衛兵「!?」バビッ
ポンッ!
322: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:15:38.26 ID:1lBhEafT
偏った主義主張と共に放たれた、
彼女の最強ユリ魔術。
希「……」
「……?」
真姫「え?」
にこ「う、ウソでしょ……?」
それは、妻子持ちの衛兵を
亜里沙「?」
モンゴロイド75%、コーカソイド25%の麗しき美少女とすげ替えてしまったのです。
彼女の最強ユリ魔術。
希「……」
「……?」
真姫「え?」
にこ「う、ウソでしょ……?」
それは、妻子持ちの衛兵を
亜里沙「?」
モンゴロイド75%、コーカソイド25%の麗しき美少女とすげ替えてしまったのです。
323: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:16:42.31 ID:1lBhEafT
真姫「……信じらんない。」
にこ「え、衛兵は!?衛兵はどこ行ったの!?」
希「うっふっふ。元上天第3位、舐めたらあかんよ?」
亜里沙「え……ここ……どこ?」
亜里沙「わ、わたし……っ」グスッ
スッ
希「大丈夫だよ?何にも怖い事なんてないんやからね?」
にこ「え、衛兵は!?衛兵はどこ行ったの!?」
希「うっふっふ。元上天第3位、舐めたらあかんよ?」
亜里沙「え……ここ……どこ?」
亜里沙「わ、わたし……っ」グスッ
スッ
希「大丈夫だよ?何にも怖い事なんてないんやからね?」
324: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:17:52.97 ID:1lBhEafT
亜里沙「わたし……一体……?」
希「君はね?ウチの大事な抱き枕なんよ」
にこ「……」
真姫「……」
亜里沙「ま、まくら……?」
希「そう」
希「怪獣”ニコッス”に攫われてた、可哀想なウチの抱き枕なの」
希「君はね?ウチの大事な抱き枕なんよ」
にこ「……」
真姫「……」
亜里沙「ま、まくら……?」
希「そう」
希「怪獣”ニコッス”に攫われてた、可哀想なウチの抱き枕なの」
325: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:19:43.21 ID:1lBhEafT
亜里沙「???」
にこ(うわぁ……)
真姫(居もしない犯人をサラッと……)
希「さて、そんじゃ帰ろっか」
亜里沙「え?あ、はい」
希「そんじゃあね~。バイビ~♪」フリフリ
ガチャ……
バタンッ
真姫「……」
にこ「……衛兵は?」
にこ(うわぁ……)
真姫(居もしない犯人をサラッと……)
希「さて、そんじゃ帰ろっか」
亜里沙「え?あ、はい」
希「そんじゃあね~。バイビ~♪」フリフリ
ガチャ……
バタンッ
真姫「……」
にこ「……衛兵は?」
326: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:36:57.95 ID:1lBhEafT
──こうして、
目出度く怪音の主を退治?した変 魔女。
希「ふぅ。いい仕事したわ~」
亜里沙「あの、私っていつ帰れるんですか?」
希「あぁ、大丈夫大丈夫。麓の村に報告したら、呪文でパパッと帰してあげるからね?」
亜里沙「呪文?」
希「そうそう。コレでもウチ、結構有名な魔女なんやで~?」
亜里沙「へー!凄い凄い!」
希「そうやろ~?まだまだ凄い魔術使えるんよ~」
目出度く怪音の主を退治?した変 魔女。
希「ふぅ。いい仕事したわ~」
亜里沙「あの、私っていつ帰れるんですか?」
希「あぁ、大丈夫大丈夫。麓の村に報告したら、呪文でパパッと帰してあげるからね?」
亜里沙「呪文?」
希「そうそう。コレでもウチ、結構有名な魔女なんやで~?」
亜里沙「へー!凄い凄い!」
希「そうやろ~?まだまだ凄い魔術使えるんよ~」
327: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:38:33.02 ID:1lBhEafT
亜里沙「そんな凄い人が、どうしてこんな所に居るんですか?」
亜里沙「やっぱり、怪獣退治に来たの?」
希「……あーっとねぇ、」
希「実はウチ、人を探しとるんよ」
亜里沙「人探し?」
希「うん。この水晶玉を使って、占いしながら旅してるんやけどね」
亜里沙「うわぁ~♪綺麗ですねぇ!」
希「でしょ~?」
希「中に"ハートの形した違う石"が入っとるやろ?コレが一番の素敵ポイントなんや」
亜里沙「やっぱり、怪獣退治に来たの?」
希「……あーっとねぇ、」
希「実はウチ、人を探しとるんよ」
亜里沙「人探し?」
希「うん。この水晶玉を使って、占いしながら旅してるんやけどね」
亜里沙「うわぁ~♪綺麗ですねぇ!」
希「でしょ~?」
希「中に"ハートの形した違う石"が入っとるやろ?コレが一番の素敵ポイントなんや」
328: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:41:04.79 ID:1lBhEafT
亜里沙「いいなぁ~。お部屋に飾りたいなぁ~」
希「残念ながら、コレは誰にもあげられへんのよ~」
亜里沙「そっかぁ。」
希「……しっかし、ウチのこの参号ちゃんで、色んな人の過去や未来を見てきたのに、なぁ~んで見つからんのやろうな~」
亜里沙「?」
希「──ホンマ、"えりち"はどこ行ったんやろうな~」
亜里沙「えりち?」
希「ウチの友達なんやけど、絶賛迷子中なんだよね~」
希「残念ながら、コレは誰にもあげられへんのよ~」
亜里沙「そっかぁ。」
希「……しっかし、ウチのこの参号ちゃんで、色んな人の過去や未来を見てきたのに、なぁ~んで見つからんのやろうな~」
亜里沙「?」
希「──ホンマ、"えりち"はどこ行ったんやろうな~」
亜里沙「えりち?」
希「ウチの友達なんやけど、絶賛迷子中なんだよね~」
329: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:42:09.64 ID:1lBhEafT
亜里沙「へぇ~。魔女さんのお友達ってことは、面白くて素敵な人なんですね!」
希「うっふふ~♪そうなんよ~♪」
希「……今ごろ、どこで何してるんやろなぁ」
亜里沙「きっと、すぐに逢えますよ。」
希「ふふ。ありがとうな」ナデナデ
亜里沙「えへへ。」
希「──んじゃ、まずは麓の村に報告しに行きますか!」
亜里沙「うん!」
希「うっふふ~♪そうなんよ~♪」
希「……今ごろ、どこで何してるんやろなぁ」
亜里沙「きっと、すぐに逢えますよ。」
希「ふふ。ありがとうな」ナデナデ
亜里沙「えへへ。」
希「──んじゃ、まずは麓の村に報告しに行きますか!」
亜里沙「うん!」
330: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:43:15.51 ID:1lBhEafT
なにやら、重大な事を仄かしながら
それでも飄々と、旅を続ける変 魔女
希「可っ愛っ子ちゃ~ん♪待ってってね~ん♪」テッテッ
亜里沙「るんるんる~ん♪」テッテッ
可哀想な抱き枕を傍に
居もしない怪獣討伐の報告を伝えて
その後、麓の村人達から
手厚く持て成されました、とさ。
それでも飄々と、旅を続ける変 魔女
希「可っ愛っ子ちゃ~ん♪待ってってね~ん♪」テッテッ
亜里沙「るんるんる~ん♪」テッテッ
可哀想な抱き枕を傍に
居もしない怪獣討伐の報告を伝えて
その後、麓の村人達から
手厚く持て成されました、とさ。
332: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:47:49.04 ID:1lBhEafT
───
─
海未「……おしまい。」
海未「お粗末さまでした。……あの、」
海未「ど、どうでしたかっ///」
千歌「だ、大分 だったね……」
鞠莉「とってもファンタxxxでーす!」
海未「うっ、ありがとうございますっ///」
─
海未「……おしまい。」
海未「お粗末さまでした。……あの、」
海未「ど、どうでしたかっ///」
千歌「だ、大分 だったね……」
鞠莉「とってもファンタxxxでーす!」
海未「うっ、ありがとうございますっ///」
333: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:48:32.90 ID:1lBhEafT
梨子「えっと、確かに百合要素はあったと思うんですけど」
海未「は、はい」
梨子「何というか、どちらかと言うとギャグの方が強かったような……」
海未「す、すみません。描いている内に段々と恥ずかしくなってしまって、」
梨子「い、いえ。それでもお話は面白かったですから」
海未「!」
海未「ありがとうございます!」
海未「は、はい」
梨子「何というか、どちらかと言うとギャグの方が強かったような……」
海未「す、すみません。描いている内に段々と恥ずかしくなってしまって、」
梨子「い、いえ。それでもお話は面白かったですから」
海未「!」
海未「ありがとうございます!」
334: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:49:10.26 ID:1lBhEafT
梨子「…………壁ドン、か。」
海未「はい?」
梨子「!?」
梨子「か、可愛らしくて素敵でしたよ!」
海未「きょ、恐縮ですっ///」
「魔術は良かったんだけどさぁ」
海未「え?」
善子「堕天使が出てこないじゃない!」
海未「はい?」
梨子「!?」
梨子「か、可愛らしくて素敵でしたよ!」
海未「きょ、恐縮ですっ///」
「魔術は良かったんだけどさぁ」
海未「え?」
善子「堕天使が出てこないじゃない!」
335: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:50:26.13 ID:1lBhEafT
海未「だ、堕天使は出て来ていますよ?」
善子「こんなんじゃなくて!もっとこう、カッコいい感じの奴よ!」
千歌(……あれ?それじゃ、前回のやつって)
鞠莉(わりと、この子の理想のお話っぽかった気がするわね)
梨子(ついてない人なんだね)
善子「と言うわけで、次回はクールな堕天使を降臨させてちょうだい!」
海未「わ、わかりました。」
善子「こんなんじゃなくて!もっとこう、カッコいい感じの奴よ!」
千歌(……あれ?それじゃ、前回のやつって)
鞠莉(わりと、この子の理想のお話っぽかった気がするわね)
梨子(ついてない人なんだね)
善子「と言うわけで、次回はクールな堕天使を降臨させてちょうだい!」
海未「わ、わかりました。」
336: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:51:28.48 ID:1lBhEafT
善子「~っ」ガルルルッ
海未「……えっと、次はクールな堕天使も登場しますので、そんなに威嚇しないで下さいっ」
千歌「ど、どうどうだよ?」
鞠莉「オーゥ!落ち着いてね?アンラッキーガール。」
梨子「また次もあるから。ね?」
善子「……ふん!」
海未「えっと、な、何とか描いて見せますので、乞うご期待下さい。」
──────
───
─
海未「……えっと、次はクールな堕天使も登場しますので、そんなに威嚇しないで下さいっ」
千歌「ど、どうどうだよ?」
鞠莉「オーゥ!落ち着いてね?アンラッキーガール。」
梨子「また次もあるから。ね?」
善子「……ふん!」
海未「えっと、な、何とか描いて見せますので、乞うご期待下さい。」
──────
───
─
337: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:54:09.98 ID:1lBhEafT
海未「……ふぅ。またやってしまいました。」
海未「決して曲解している訳ではないのですが、どうも意図していた内容とは、少し違うお話になってしまいますね」
海未「……」
海未「うぅぅ……っ///お、思い出すだけでも恥ずかしいですっ///」
海未「なぜ私は、あの様なおバカで破 極まりないお話を描いてしまったのですかっ」
海未「くうぅぅ……っ///」
海未「決して曲解している訳ではないのですが、どうも意図していた内容とは、少し違うお話になってしまいますね」
海未「……」
海未「うぅぅ……っ///お、思い出すだけでも恥ずかしいですっ///」
海未「なぜ私は、あの様なおバカで破 極まりないお話を描いてしまったのですかっ」
海未「くうぅぅ……っ///」
338: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/14(水) 22:55:11.50 ID:1lBhEafT
海未「つ、次こそっ、次こそは、マトモなお話を描いて期待に応えて見せますよ!」
海未「えっと、先ずはファンタジーと百合……いえ。確か、壁もいい。と仰ってましたね」
海未「そして、堕天使……ですか。」
海未「前々回のファンタジー要素の時点で、堕天使はクリア出来ていますね。とすると、あとは……」
海未「百合……または壁……。」
海未「壁……?壁……壁……」
海未「……んん?」
海未「えっと、先ずはファンタジーと百合……いえ。確か、壁もいい。と仰ってましたね」
海未「そして、堕天使……ですか。」
海未「前々回のファンタジー要素の時点で、堕天使はクリア出来ていますね。とすると、あとは……」
海未「百合……または壁……。」
海未「壁……?壁……壁……」
海未「……んん?」
346: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 21:20:45.89 ID:3epBQBUg
【4日目】
~薔薇と謎のオブジェがある広い公園~
~薔薇と謎のオブジェがある広い公園~
347: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 21:22:17.01 ID:3epBQBUg
海未「皆さん、紙芝居が始まりますよー」
千歌「待ってました!」
鞠莉「紙芝居屋さんデェース!」
梨子「こんにちは」
善子「ようこそ、追憶の語り部よ」
海未「はい。こんにちは」
海未「さて、善い子のみなさん」トスッ
善子「ヨハネっ!」
千歌「待ってました!」
鞠莉「紙芝居屋さんデェース!」
梨子「こんにちは」
善子「ようこそ、追憶の語り部よ」
海未「はい。こんにちは」
海未「さて、善い子のみなさん」トスッ
善子「ヨハネっ!」
348: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 21:23:28.83 ID:3epBQBUg
海未「?」ゴソゴソッ
海未「お待ちかねのおまんじゅうですよ」
千歌「おっまんじゅう♪」
鞠莉「スウィーティー!」
梨子「頂きます」
善子「ふ~ん。おまんじゅうねぇ」
千歌「美味しいよ~」
鞠莉「japanes sweetsデェース!」
海未「お待ちかねのおまんじゅうですよ」
千歌「おっまんじゅう♪」
鞠莉「スウィーティー!」
梨子「頂きます」
善子「ふ~ん。おまんじゅうねぇ」
千歌「美味しいよ~」
鞠莉「japanes sweetsデェース!」
349: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 21:24:17.79 ID:3epBQBUg
善子「そ、それくらい知ってるわよ!」
梨子「あら、アナタは堕天使なんでしょ?」
善子「──ッ!」
善子「……クックックッ。身の程を知らぬ愚か者よ、我が暗黒の波動にt」
梨子「食べないなら貰うわね」
善子「食べるからぁー!私の盗らないでよー!」
海未「はいはい。皆さん仲良くして下さいね」
海未「あと、今日はコレを差し上げます」スッ
梨子「あら、アナタは堕天使なんでしょ?」
善子「──ッ!」
善子「……クックックッ。身の程を知らぬ愚か者よ、我が暗黒の波動にt」
梨子「食べないなら貰うわね」
善子「食べるからぁー!私の盗らないでよー!」
海未「はいはい。皆さん仲良くして下さいね」
海未「あと、今日はコレを差し上げます」スッ
350: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 21:24:53.37 ID:3epBQBUg
千歌「わーい!やったーっ!!」
鞠莉「ミカンでーす!」
梨子「よかったぁ」
善子「オーマイガッ!!」
鞠莉「ノンノンノノン。」
善子「へ?」
鞠莉「oh! my god!!!」
善子「!?」
海未「……よいしょ。」
海未「それでは、お話を始めます」
パチパチパチパチッ
鞠莉「ミカンでーす!」
梨子「よかったぁ」
善子「オーマイガッ!!」
鞠莉「ノンノンノノン。」
善子「へ?」
鞠莉「oh! my god!!!」
善子「!?」
海未「……よいしょ。」
海未「それでは、お話を始めます」
パチパチパチパチッ
351: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 21:25:30.80 ID:3epBQBUg
【ポンコツ堕天使】
352: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 21:28:51.64 ID:3epBQBUg
もはや、誰の記憶からも忘れ去られた
辺境に潜む古の大地。
絵里「……」
ここに、人々へ災いを齎すため
地上に舞い降りんとする、邪悪なる堕天使が一人
辺境に潜む古の大地。
絵里「……」
ここに、人々へ災いを齎すため
地上に舞い降りんとする、邪悪なる堕天使が一人
353: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 21:29:56.52 ID:3epBQBUg
絵里「下賤で愚かなる人間ども……」
絵里「今宵、我は決行する」
バッ
絵里「破滅のとk」ゴンッ
絵里「ィイッ!!?」
絵里「くっ……何なのよ!この椅子はぁ!」ガタンッ
彼女は見習い堕天使。
巷では、ポンコツ堕天使と噂されています
絵里「今宵、我は決行する」
バッ
絵里「破滅のとk」ゴンッ
絵里「ィイッ!!?」
絵里「くっ……何なのよ!この椅子はぁ!」ガタンッ
彼女は見習い堕天使。
巷では、ポンコツ堕天使と噂されています
354: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 21:31:00.57 ID:3epBQBUg
絵里「……コホンッ」
絵里「さて、それじゃ気を取り直して、下界へと侵攻しようかしら」
ポンコツではありますが、そこは一応堕天使
一丁前に呪文を使います
絵里「~っ」ドキドキ
絵里「魔力1000万を供給。空間転移を開始します……」
絵里「──ッ!」カッ
絵里「さて、それじゃ気を取り直して、下界へと侵攻しようかしら」
ポンコツではありますが、そこは一応堕天使
一丁前に呪文を使います
絵里「~っ」ドキドキ
絵里「魔力1000万を供給。空間転移を開始します……」
絵里「──ッ!」カッ
355: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 21:32:34.04 ID:3epBQBUg
絵里『飛翔せよ。五国六界の彼方へ、汝の名は留まりしの対極』ヒィイイインッ
絵里『呪禁術・懐郷翔てn……っ、』アッ
絵里「……」
絵里『魔術"サッドピエロ"を展開、座標を確認』
絵里『──転移開始ッ!』シュンッ
パッ
絵里「……あれ?」
絵里「きゃぁあああぁぁぁぁァァァァ……………」
ヒ
ュ
ウ
ゥ
ゥ
ゥ
.
.
.
ドボンッ!!
絵里『呪禁術・懐郷翔てn……っ、』アッ
絵里「……」
絵里『魔術"サッドピエロ"を展開、座標を確認』
絵里『──転移開始ッ!』シュンッ
パッ
絵里「……あれ?」
絵里「きゃぁあああぁぁぁぁァァァァ……………」
ヒ
ュ
ウ
ゥ
ゥ
ゥ
.
.
.
ドボンッ!!
356: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 21:33:58.97 ID:3epBQBUg
絵里「ウブブブ……ッ!」ゴボゴボ
ザバァッ
絵里「ぅぶぁっ……はぁっ!!」
流石はポンコツ堕天使
間違って、広大な海のど真ん中へと飛び込んでしまいました
絵里「こ、小魚飲んじゃった……」
絵里「うぅ……お腹の中で跳ねてるぅ……」
ザッブゥ~ンッwww
絵里「……っ」
絵里「くそ!もう一回っ!」ババッ
ヒュンッ
ザバァッ
絵里「ぅぶぁっ……はぁっ!!」
流石はポンコツ堕天使
間違って、広大な海のど真ん中へと飛び込んでしまいました
絵里「こ、小魚飲んじゃった……」
絵里「うぅ……お腹の中で跳ねてるぅ……」
ザッブゥ~ンッwww
絵里「……っ」
絵里「くそ!もう一回っ!」ババッ
ヒュンッ
357: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 21:34:47.37 ID:3epBQBUg
『根性だけはフルハウス』
そう言っていた彼女の師匠は、
実に、なんとも言えない表情を浮かべていたそうです。
そう言っていた彼女の師匠は、
実に、なんとも言えない表情を浮かべていたそうです。
358: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 21:37:02.69 ID:3epBQBUg
絵里「……」
モォーッ モォーッ!
絵里「こ、この牧歌的な風景……っ」
絵里「お花畑、それに……牛……?」
絵里「……てゆーか、誰もいない。」
どうやら今度は、
人里離れた平原へと飛んでしまった
我らがポンコツ堕天使
モォーッ モォーッ!
絵里「こ、この牧歌的な風景……っ」
絵里「お花畑、それに……牛……?」
絵里「……てゆーか、誰もいない。」
どうやら今度は、
人里離れた平原へと飛んでしまった
我らがポンコツ堕天使
359: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 21:38:38.02 ID:3epBQBUg
絵里「!?」
(人間!?)
にこママ「とっても可愛い子ねぇ」
虎太郎「はねぇ~」
絵里「……」
絵里(たった……二人ぽっちを破滅させた所で……っ!)プルプルッ
カニを食べる時も、
身を全てお皿に解してから食べるタイプの彼女には
二人ばかりの人間では、些か達成感が足りない様です
(人間!?)
にこママ「とっても可愛い子ねぇ」
虎太郎「はねぇ~」
絵里「……」
絵里(たった……二人ぽっちを破滅させた所で……っ!)プルプルッ
カニを食べる時も、
身を全てお皿に解してから食べるタイプの彼女には
二人ばかりの人間では、些か達成感が足りない様です
360: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 21:40:23.36 ID:3epBQBUg
にこママ「美人さんねぇ、良かったらウチでご飯でもどぉ?」ニコッ
絵里「~ッ」
虎太郎「なんぱぁ~」
絵里「──くっ、次こそは!」
ヒュンッ
にこママ「あら、行っちゃったわ」
虎太郎「ぽんこつぅ~」
絵里「~ッ」
虎太郎「なんぱぁ~」
絵里「──くっ、次こそは!」
ヒュンッ
にこママ「あら、行っちゃったわ」
虎太郎「ぽんこつぅ~」
361: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 21:41:18.08 ID:3epBQBUg
シュンッ
絵里「っ」
絵里「こ、今度はどう?」
「オナマエト、トミンバンゴウヲオネガイシマス」ウィ-ン
絵里「え?」クルッ
「オナマエト、トミンバンゴウヲオネガイシマス」ウィ-ン
またまた失敗してしまった様です。
人など一切いない、
やたら機械的な場所へと来てしまいました
絵里「っ」
絵里「こ、今度はどう?」
「オナマエト、トミンバンゴウヲオネガイシマス」ウィ-ン
絵里「え?」クルッ
「オナマエト、トミンバンゴウヲオネガイシマス」ウィ-ン
またまた失敗してしまった様です。
人など一切いない、
やたら機械的な場所へと来てしまいました
362: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 21:42:37.32 ID:3epBQBUg
絵里「な、なによ!?貴方!」
「サイシュウツウコクヲシマス。オナマエト、トミンバンゴウヲオネガイシマス」ウィ-ン
絵里(う、動く鎧!?城の中に来ちゃったの!?)
「オナマエト、トミンバンゴウヲオッシャラナイノハ、アナタサマガ、コノトシヘシンニュウシテキタコトヲサシシメシマス」ピピッ
絵里「???」
「キンキュウプロトコルサドウ。コード110ニノットリ、コレヲハイジョスル」ガチャ
「サイシュウツウコクヲシマス。オナマエト、トミンバンゴウヲオネガイシマス」ウィ-ン
絵里(う、動く鎧!?城の中に来ちゃったの!?)
「オナマエト、トミンバンゴウヲオッシャラナイノハ、アナタサマガ、コノトシヘシンニュウシテキタコトヲサシシメシマス」ピピッ
絵里「???」
「キンキュウプロトコルサドウ。コード110ニノットリ、コレヲハイジョスル」ガチャ
363: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 21:44:16.46 ID:3epBQBUg
絵里「ひっ!」バッ
バラララララララッ!!!!!!!
絵里「うわっ!?うわぁああっ!!!」ダッ
絵里「ぅっ、えっとえっとぉっ……『そ、聳え立つ城壁は汝を阻む!』」
絵里『呪禁術・断崖障へk……じゃない!」
絵里『ラビリンスウォール!』バッ
ズンッ
「侵入者トノ間ニ障害ヲ確認。破壊シマス」
カキキキキキンッ!!
バラララララララッ!!!!!!!
絵里「うわっ!?うわぁああっ!!!」ダッ
絵里「ぅっ、えっとえっとぉっ……『そ、聳え立つ城壁は汝を阻む!』」
絵里『呪禁術・断崖障へk……じゃない!」
絵里『ラビリンスウォール!』バッ
ズンッ
「侵入者トノ間ニ障害ヲ確認。破壊シマス」
カキキキキキンッ!!
364: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 21:54:59.50 ID:3epBQBUg
絵里「ひいぃぃぃぃぃ……な、なんとか間に合ったぁ……っ」
絵里「こ、こんなとこダメ、早く逃げなきゃ……っ!」バババッ
ヒュンッ
絵里「うっ……こ、今度こそ…...っ!」
ギュム!
絵里「……あれ?」グッ
絵里「ふんぬぬぬぬっ!!!」ググググッ
なんと。
ドジな彼女は、
ポッカリ穴の空いた壁に移動してしまったらしく
体がスッポリとハマってしまいました
絵里「こ、こんなとこダメ、早く逃げなきゃ……っ!」バババッ
ヒュンッ
絵里「うっ……こ、今度こそ…...っ!」
ギュム!
絵里「……あれ?」グッ
絵里「ふんぬぬぬぬっ!!!」ググググッ
なんと。
ドジな彼女は、
ポッカリ穴の空いた壁に移動してしまったらしく
体がスッポリとハマってしまいました
365: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 21:55:53.90 ID:3epBQBUg
絵里「う、嘘でしょ!?これじゃ手も動かせないじゃないの!」
絵里「うんっ、ふんっ!」グッグッ
絵里「……」
絵里「ふえぇぇ……お祖母様ぁ……」メソメソ
人気など微塵もない、
城砦跡地などに来てしまったのですから
当然、不穏な輩も集まって来ます。
絵里「うんっ、ふんっ!」グッグッ
絵里「……」
絵里「ふえぇぇ……お祖母様ぁ……」メソメソ
人気など微塵もない、
城砦跡地などに来てしまったのですから
当然、不穏な輩も集まって来ます。
366: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 22:02:19.93 ID:3epBQBUg
「わん!わん!」
絵里「えっ!?も、もしかして犬!?」
「くんくんくん!」
絵里「ち、ちょっとやだ!きゃっははは!」
「くんくんくんくん!」
絵里「ど、何処の匂い嗅いでるのよ!?」
バターも無いのに寄ってきた、この野良犬
一体、どこの匂いを嗅いでいるのでしょう。
絵里「えっ!?も、もしかして犬!?」
「くんくんくん!」
絵里「ち、ちょっとやだ!きゃっははは!」
「くんくんくんくん!」
絵里「ど、何処の匂い嗅いでるのよ!?」
バターも無いのに寄ってきた、この野良犬
一体、どこの匂いを嗅いでいるのでしょう。
367: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 22:03:38.70 ID:3epBQBUg
絵里「やめなさ……ぁ//」
「ヘッヘッヘ!」
絵里「~っ」
絵里『……さざめく様相は春風の如し』ヒュィン
絵里『呪禁術・慈愛ノ飄(ツムジカゼ)』
「!」スッ
<……zzZ。
絵里「ふんっ!」
「ヘッヘッヘ!」
絵里「~っ」
絵里『……さざめく様相は春風の如し』ヒュィン
絵里『呪禁術・慈愛ノ飄(ツムジカゼ)』
「!」スッ
<……zzZ。
絵里「ふんっ!」
368: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 22:05:41.13 ID:3epBQBUg
絵里「犬は嫌いじゃないけど、 な奴は別よ!」
絵里「……あぁもう、全然上手くいかない」
「ねぇねぇ。」
絵里「!?」
ここあ「お姉ちゃん、何してるの?」
絵里「……」
途方に暮れたポンコツ堕天使
その前に、突如現れたのは
一人の小さな少女でした。
絵里「……あぁもう、全然上手くいかない」
「ねぇねぇ。」
絵里「!?」
ここあ「お姉ちゃん、何してるの?」
絵里「……」
途方に暮れたポンコツ堕天使
その前に、突如現れたのは
一人の小さな少女でした。
369: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 22:07:26.19 ID:3epBQBUg
ここあ「?」
絵里「……なんでもいいでしょ。」
絵里「近寄らないでよ、人間のくせに」
ここあ「ご、ごめんね」ズズッ
ここあ「あ、そうだ。お姉ちゃんお腹減ってない?」
絵里「別に……」プイッ
ここあ「良かったら、コレあげるよ」スッ
絵里「!」
絵里「チョコ!!」
堕天使は、チョコレートで更に堕ちる。
嫌っていた筈の人間相手にも、
あっさりと大口を開いてしまいました。
絵里「……なんでもいいでしょ。」
絵里「近寄らないでよ、人間のくせに」
ここあ「ご、ごめんね」ズズッ
ここあ「あ、そうだ。お姉ちゃんお腹減ってない?」
絵里「別に……」プイッ
ここあ「良かったら、コレあげるよ」スッ
絵里「!」
絵里「チョコ!!」
堕天使は、チョコレートで更に堕ちる。
嫌っていた筈の人間相手にも、
あっさりと大口を開いてしまいました。
370: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 22:08:12.00 ID:3epBQBUg
ここあ「はい、あーん」
絵里「あむっ♪」
絵里「~っ!おいひぃ~!」
ここあ「良かったぁ」ズズッ
絵里「?」モムモム
絵里「貴方、その足どうしたの?」
ここあ「あ、これ?」スッ
ここあ「……えへへ。ずっと前に動かなくなっちゃったんだ」
絵里「あむっ♪」
絵里「~っ!おいひぃ~!」
ここあ「良かったぁ」ズズッ
絵里「?」モムモム
絵里「貴方、その足どうしたの?」
ここあ「あ、これ?」スッ
ここあ「……えへへ。ずっと前に動かなくなっちゃったんだ」
371: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 22:10:01.92 ID:3epBQBUg
絵里「ふ~ん」
絵里「……ちょっとこっち来なさい。」
ここあ「え?う、うん」
絵里「久しぶりだけど、行けるかしら?」
絵里『……Может работать。』ポワァ
こころ「!」
絵里「コホンッ」
絵里『……聖天術・いたいのいたいの飛んでゆけっ///』
絵里「……ちょっとこっち来なさい。」
ここあ「え?う、うん」
絵里「久しぶりだけど、行けるかしら?」
絵里『……Может работать。』ポワァ
こころ「!」
絵里「コホンッ」
絵里『……聖天術・いたいのいたいの飛んでゆけっ///』
372: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 22:12:03.21 ID:3epBQBUg
ポワァ...
ここあ「!?」
絵里「も、もういいわ。歩いてみなさい」
ここあ「……っ」スッ
ここあ「あ、歩ける……っ!歩けるよ!!」
絵里「ふふん。どう?凄いでしょ」
ここあ「凄い凄ーいっ!!ありがとう!」
絵里「ふっふ~ん♪」
ここあ「こんなこと出来るんだもん!お姉ちゃんは、きっと天使なんだね!」
絵里「っ」
ここあ「!?」
絵里「も、もういいわ。歩いてみなさい」
ここあ「……っ」スッ
ここあ「あ、歩ける……っ!歩けるよ!!」
絵里「ふふん。どう?凄いでしょ」
ここあ「凄い凄ーいっ!!ありがとう!」
絵里「ふっふ~ん♪」
ここあ「こんなこと出来るんだもん!お姉ちゃんは、きっと天使なんだね!」
絵里「っ」
373: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 22:12:54.27 ID:3epBQBUg
絵里「……天使なんて嫌いよ。」
ここあ「え?」
絵里「いい?私は堕天使なの。この世を破滅させる為に舞い降りたのよ」
ここあ「?」
ここあ「でも、破滅させちゃったらさ?」
絵里「……なに、」
ここあ「もう食べれないよ?」
絵里「え?」
ここあ「美味しいチョコ」
絵里「!?」
地上の破滅<チョコレート
人の価値観は人の数だけあると言う事らしく
ここあ「え?」
絵里「いい?私は堕天使なの。この世を破滅させる為に舞い降りたのよ」
ここあ「?」
ここあ「でも、破滅させちゃったらさ?」
絵里「……なに、」
ここあ「もう食べれないよ?」
絵里「え?」
ここあ「美味しいチョコ」
絵里「!?」
地上の破滅<チョコレート
人の価値観は人の数だけあると言う事らしく
374: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 22:14:12.34 ID:3epBQBUg
ここあ「それにね?お姉ちゃんは、私の足を治してくれた優しい人だから──」
ここあ「やっぱり、天使なんだよ!」
絵里「……」
しかし、褒められて満更でもないのは
どうやら人も堕天使も同じようで
絵里「……やっぱり、お家帰るわ。」
ここあ「え?」
絵里「魔力供給。魔術"サッドピエロ"を展開」パァアア
ここあ「やっぱり、天使なんだよ!」
絵里「……」
しかし、褒められて満更でもないのは
どうやら人も堕天使も同じようで
絵里「……やっぱり、お家帰るわ。」
ここあ「え?」
絵里「魔力供給。魔術"サッドピエロ"を展開」パァアア
375: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 22:15:08.34 ID:3epBQBUg
絵里「……」
ここあ「?」
絵里「身体に気を付けなさい。」
ヒュンッ
ここあ「あっ」
ここあ「……ありがとう。天使さん」
ここあ「もしかして、お姉ちゃんの知り合いかな?」
少し気を良くした彼女は
そのままアッサリと、家に帰ってしまいました。
ここあ「?」
絵里「身体に気を付けなさい。」
ヒュンッ
ここあ「あっ」
ここあ「……ありがとう。天使さん」
ここあ「もしかして、お姉ちゃんの知り合いかな?」
少し気を良くした彼女は
そのままアッサリと、家に帰ってしまいました。
376: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 22:19:18.59 ID:3epBQBUg
絵里「ハァ、散々な目に遭ったわ。」
絵里「海には落ちるし、変な鎧には襲われるし……挙句、人には殆ど出会わないし、」
絵里「……ホント、散々よ。」
絵里「……」
絵里「人間を破滅させようと思ったけど、」
絵里「美味しいチョコ食べたいし、やめるわ。」
絵里「海には落ちるし、変な鎧には襲われるし……挙句、人には殆ど出会わないし、」
絵里「……ホント、散々よ。」
絵里「……」
絵里「人間を破滅させようと思ったけど、」
絵里「美味しいチョコ食べたいし、やめるわ。」
377: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 22:19:46.71 ID:3epBQBUg
こうして、ポンコツ堕天使である彼女は
美味しいチョコを探しに、
たびたび下界へと降臨しては……
「うぅ、足挫いちゃった。」
「お家もまだ遠いし、どうしよう……」
バサァッ
美味しいチョコを探しに、
たびたび下界へと降臨しては……
「うぅ、足挫いちゃった。」
「お家もまだ遠いし、どうしよう……」
バサァッ
378: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 22:20:20.31 ID:3epBQBUg
『アナタ、破滅する?』
「え?」
絵里「──それとも、チョコくれる?」
人々に、奇跡を起こして行くのでした。
「え?」
絵里「──それとも、チョコくれる?」
人々に、奇跡を起こして行くのでした。
379: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 22:21:26.94 ID:3epBQBUg
───
─
海未「……おしまい。」
海未「お粗末さまでした。如何でしたか?」
千歌「感動したよ!」
鞠莉「ファンタジスタでぇーす!」
梨子「壁に目覚めて来たわ」
海未「あ、ありがとうございます。」
善子「……」
─
海未「……おしまい。」
海未「お粗末さまでした。如何でしたか?」
千歌「感動したよ!」
鞠莉「ファンタジスタでぇーす!」
梨子「壁に目覚めて来たわ」
海未「あ、ありがとうございます。」
善子「……」
380: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 22:22:21.13 ID:3epBQBUg
海未「あ、あの、」
善子「アンタさ、私の話聞いてた?」
海未「ご、ごめんなさい!可愛いものを、と考えいたら、いつの間にかこの様な有様に……」
善子「まったく、」
善子「……でも、こう言うのも悪くないわね。」
海未「え?」
善子「!?」
善子「アンタさ、私の話聞いてた?」
海未「ご、ごめんなさい!可愛いものを、と考えいたら、いつの間にかこの様な有様に……」
善子「まったく、」
善子「……でも、こう言うのも悪くないわね。」
海未「え?」
善子「!?」
381: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 22:23:21.61 ID:3epBQBUg
善子「な、なんでもないわよ!次はちゃんとカッコ良くしてよね!」
海未「分かりました、精進いたします。」
「ぶっぶー!」
海未「!」
「確かに、キャラ達は可愛らしかったですわ」
海未「あ、ありがとうございま──」
「で・す・が!」
海未「!?」
ダイヤ「これでは、アイドル要素が足りませんわ!」
海未「分かりました、精進いたします。」
「ぶっぶー!」
海未「!」
「確かに、キャラ達は可愛らしかったですわ」
海未「あ、ありがとうございま──」
「で・す・が!」
海未「!?」
ダイヤ「これでは、アイドル要素が足りませんわ!」
382: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 22:31:45.62 ID:3epBQBUg
海未「あ……ご、ごめんなさい」
ダイヤ「~っ」ガルルルッ
海未(なぜ、最近の子は威嚇して来るのでしょう)
鞠莉「まぁまぁ、少~しcool downしましょう。」
千歌「どうどう。」
ダイヤ「私は馬ではありませんわ!」
梨子「えっと、ちゃんと要望を伝えれば、紙芝居屋さんが聞いてくれますから。ね?」
ダイヤ「~っ」ガルルルッ
海未(なぜ、最近の子は威嚇して来るのでしょう)
鞠莉「まぁまぁ、少~しcool downしましょう。」
千歌「どうどう。」
ダイヤ「私は馬ではありませんわ!」
梨子「えっと、ちゃんと要望を伝えれば、紙芝居屋さんが聞いてくれますから。ね?」
383: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 22:32:35.24 ID:3epBQBUg
ダイヤ「……失礼しました。」
善子「エーテル値低下。対象の敵意喪失を確認」ブツブツ
千歌「それにね?紙芝居屋さんの美味しいおまんじゅうもあるんだよ!」
ダイヤ「まぁ、それは楽しみですわね」
梨子(プラスαで変な物も渡されるけどね)
ダイヤ「では、次のお話はぜひ、アイドル要素を加えて下さいますか?」
海未「わ、分かりました。」
海未「次のお話は、アイドルも登場しますので」
──────
───
─
善子「エーテル値低下。対象の敵意喪失を確認」ブツブツ
千歌「それにね?紙芝居屋さんの美味しいおまんじゅうもあるんだよ!」
ダイヤ「まぁ、それは楽しみですわね」
梨子(プラスαで変な物も渡されるけどね)
ダイヤ「では、次のお話はぜひ、アイドル要素を加えて下さいますか?」
海未「わ、分かりました。」
海未「次のお話は、アイドルも登場しますので」
──────
───
─
384: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 22:33:17.17 ID:3epBQBUg
海未「……私は、理解力に乏しいのでしょうか。」
海未「それとも、頭の中を表現するだけの技量が足りないのか」
海未「……」
海未「いえ、挫けている場合ではありません。」
海未「こんな事で落ち込んでいる間にも、お客さん達は待っていてくれているのですから!」
海未「それとも、頭の中を表現するだけの技量が足りないのか」
海未「……」
海未「いえ、挫けている場合ではありません。」
海未「こんな事で落ち込んでいる間にも、お客さん達は待っていてくれているのですから!」
385: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/17(土) 22:34:29.48 ID:3epBQBUg
海未「──さて、ファンタジーと百合。又は壁。そして堕天使が出て来て、」
海未「今度はアイドル、ですか」
海未「でも、正規の偶像と言う意味では、堕天使もまたアイドルなのでは…………ハッ!」
海未「ダメです!あの方が求めているのはきっと、巷で流行っている様なアイドルの事を指しているのです!」
海未「しかし、アイドルの知識なんて微塵もないと言うのに、とんだ安請け合いを……困りましたね」
海未「……う~ん。」
海未「今度はアイドル、ですか」
海未「でも、正規の偶像と言う意味では、堕天使もまたアイドルなのでは…………ハッ!」
海未「ダメです!あの方が求めているのはきっと、巷で流行っている様なアイドルの事を指しているのです!」
海未「しかし、アイドルの知識なんて微塵もないと言うのに、とんだ安請け合いを……困りましたね」
海未「……う~ん。」
396: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/19(月) 23:07:57.52 ID:Vg11k7Jp
【5日目】
~薔薇と謎のオブジェとステージがある広い公園~
~薔薇と謎のオブジェとステージがある広い公園~
397: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/19(月) 23:08:45.86 ID:Vg11k7Jp
海未「皆さん、こんにちは。」
千歌「紙芝居屋さーん!」
鞠莉「ヤッフー!」
梨子「壁!……じゃなかった、こんにちは」
善子「今日も魔女集会が始まるのね」
ダイヤ「こんにちは、ですわ」
海未「こんにちわ。皆さんお元気ですか?」
千歌「紙芝居屋さーん!」
鞠莉「ヤッフー!」
梨子「壁!……じゃなかった、こんにちは」
善子「今日も魔女集会が始まるのね」
ダイヤ「こんにちは、ですわ」
海未「こんにちわ。皆さんお元気ですか?」
398: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/19(月) 23:09:26.75 ID:Vg11k7Jp
千歌「元気だよぉー!」
鞠莉「i'm veryfine!!!」
梨子「私も元気です」
善子「くくっ……魔力5000万。いつでも上級デーモンを召喚出来るわ」
ダイヤ「私も元気ですわ」
海未「うふふ。それは何よりです」
ダイヤ「──さて、お手並み拝見と行きましょうか」
海未「はい、ご期待に添えるよう頑張ります」
鞠莉「i'm veryfine!!!」
梨子「私も元気です」
善子「くくっ……魔力5000万。いつでも上級デーモンを召喚出来るわ」
ダイヤ「私も元気ですわ」
海未「うふふ。それは何よりです」
ダイヤ「──さて、お手並み拝見と行きましょうか」
海未「はい、ご期待に添えるよう頑張ります」
399: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/19(月) 23:10:09.88 ID:Vg11k7Jp
海未「おっと、そうでした」ゴソゴソ
海未「はい。いつものおまんじゅうですよ」
千歌「うわぁ~い!」
鞠莉「イェ~イ!」
梨子「ありがとうございます」
善子「や、やっt……っ、ふんっ///」
ダイヤ「まぁ、美味しそうですわ」
海未「はい。いつものおまんじゅうですよ」
千歌「うわぁ~い!」
鞠莉「イェ~イ!」
梨子「ありがとうございます」
善子「や、やっt……っ、ふんっ///」
ダイヤ「まぁ、美味しそうですわ」
400: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/19(月) 23:11:22.02 ID:Vg11k7Jp
海未「私も長年食べている、由緒正しいおまんじゅうですよ」
千歌「おぉ!なんか凄い!」
鞠莉「oh! classical sweet's bun!」
梨子「由緒……?」
善子「古より伝わりし漆黒の萌芽。その形亡き源を純白のベールにて覆い隠し……」ブツブツ
ダイヤ(この方は何を仰ってるんですの?)
千歌「おぉ!なんか凄い!」
鞠莉「oh! classical sweet's bun!」
梨子「由緒……?」
善子「古より伝わりし漆黒の萌芽。その形亡き源を純白のベールにて覆い隠し……」ブツブツ
ダイヤ(この方は何を仰ってるんですの?)
401: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/19(月) 23:12:07.19 ID:Vg11k7Jp
海未「あ、それとですね」ゴソゴソッ
海未「今日はこれを、皆さんに差し上げますね」ジュ-ッ
千歌「じゅるり!」
鞠莉「イェース!」
梨子「まさか、ハンバーグが出るとは」
善子「ふっ、ミノタウルスの肉ね」ゴクッ
ダイヤ「嘘ですわ……」
海未「よいしょっと、」
海未「それでは、お話を始めたいと思います」
パチパチパチパチッ
海未「今日はこれを、皆さんに差し上げますね」ジュ-ッ
千歌「じゅるり!」
鞠莉「イェース!」
梨子「まさか、ハンバーグが出るとは」
善子「ふっ、ミノタウルスの肉ね」ゴクッ
ダイヤ「嘘ですわ……」
海未「よいしょっと、」
海未「それでは、お話を始めたいと思います」
パチパチパチパチッ
402: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/19(月) 23:12:50.47 ID:Vg11k7Jp
【トサカのアイドル】
403: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/19(月) 23:13:48.76 ID:Vg11k7Jp
はるか昔の空の上
天界一の美少女がそこにいました
ことり「いぇ~い♪」
その美しさと、頭上を神々しく飾るトサカから
天使たちの間では、
まるでアイドルの様に持て囃されていたそうです
天界一の美少女がそこにいました
ことり「いぇ~い♪」
その美しさと、頭上を神々しく飾るトサカから
天使たちの間では、
まるでアイドルの様に持て囃されていたそうです
404: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/19(月) 23:14:38.39 ID:Vg11k7Jp
ことり「みんな~!こんにちは~!」
ことり「ミナリンスキーだよ~♪」
『イェーーーーーッッッ!!!!!』
穂乃果「ミナリンちゃーん!!」
こころ「こっち向いてーっ!!」
特に、音ノ木 ポン・デ・リング周辺では
ミナリンスキーの名で、
天使たちから熱烈な支持を受けている彼女
ことり「ミナリンスキーだよ~♪」
『イェーーーーーッッッ!!!!!』
穂乃果「ミナリンちゃーん!!」
こころ「こっち向いてーっ!!」
特に、音ノ木 ポン・デ・リング周辺では
ミナリンスキーの名で、
天使たちから熱烈な支持を受けている彼女
405: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/19(月) 23:20:23.09 ID:Vg11k7Jp
「ミ・ナ・リンッ!!ミ・ナ・リンッ!!ミ・ナ・リンッ!!ミ・ナ・リンッ!!」
ことり「えへへ~♪」
そんな、他の天使たちですら魅了してしまう彼女は、正にアイドルの中のアイドル
そして、ここに暗躍する影が二つ
魔女たちの住む、
忘れられた辺境の地に潜んでいました
あんじゅ「ねぇ、」
絵里「……」ピコピコ
ことり「えへへ~♪」
そんな、他の天使たちですら魅了してしまう彼女は、正にアイドルの中のアイドル
そして、ここに暗躍する影が二つ
魔女たちの住む、
忘れられた辺境の地に潜んでいました
あんじゅ「ねぇ、」
絵里「……」ピコピコ
406: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/19(月) 23:21:48.59 ID:Vg11k7Jp
あんじゅ「……ねぇったら、」
絵里「あ!それムリ!」ピコピコ
あんじゅ「……」
絵里「そこぉ!?避けれないわよ!」ピコピコ
あんじゅ「……」スッ
『来たれ。赤熱の業魔を宿し、灰塵へと帰す焔の萌芽よ』ズボォッ!!!
絵里「!?」
あんじゅ『呪禁術・混沌ノおs──』ボゥッ
絵里「ご、ごめんなさい!!」
絵里「あ!それムリ!」ピコピコ
あんじゅ「……」
絵里「そこぉ!?避けれないわよ!」ピコピコ
あんじゅ「……」スッ
『来たれ。赤熱の業魔を宿し、灰塵へと帰す焔の萌芽よ』ズボォッ!!!
絵里「!?」
あんじゅ『呪禁術・混沌ノおs──』ボゥッ
絵里「ご、ごめんなさい!!」
407: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/19(月) 23:23:30.64 ID:Vg11k7Jp
あんじゅ「……」ボオォォォッ
絵里「地下世界で忙しくて気付かなかったのっ!!お願いだからそれやめてっ!!」
あんじゅ「……」プスン
あんじゅ「世間はそれを暇人と言うわ~」
絵里「~ッッッ」
魔女のあんじゅと、見習い魔女の絵里
中々アンバランスな二人ですが
師弟関係は意外にも良好な様です。
絵里「地下世界で忙しくて気付かなかったのっ!!お願いだからそれやめてっ!!」
あんじゅ「……」プスン
あんじゅ「世間はそれを暇人と言うわ~」
絵里「~ッッッ」
魔女のあんじゅと、見習い魔女の絵里
中々アンバランスな二人ですが
師弟関係は意外にも良好な様です。
408: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/19(月) 23:26:08.71 ID:Vg11k7Jp
絵里「……あ、あの、それで?」
ピラッ
絵里「?」
あんじゅ「この前のぉ、すっごぃ失敗をチャラにしてあげるからぁ、この子のトサカを盗って来てくれなぁい?」
絵里「……なにコレ?」
あんじゅ「コレはねぇ?又の名を【天界魅了式伍号】って言う、すっごく貴重な物なのぉ」
天界ではお馴染みの七つ道具。
その一つである、天界魅了式伍号
七つ道具の中で唯一、所在、形状、そのどちらも知られていないものでしたが
ピラッ
絵里「?」
あんじゅ「この前のぉ、すっごぃ失敗をチャラにしてあげるからぁ、この子のトサカを盗って来てくれなぁい?」
絵里「……なにコレ?」
あんじゅ「コレはねぇ?又の名を【天界魅了式伍号】って言う、すっごく貴重な物なのぉ」
天界ではお馴染みの七つ道具。
その一つである、天界魅了式伍号
七つ道具の中で唯一、所在、形状、そのどちらも知られていないものでしたが
409: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/19(月) 23:27:50.07 ID:Vg11k7Jp
絵里「うぇえっ!!?こ、コレェ!?コレが噂の伍号なの!?この、ホウキの先っぽみたいなのが!?」
あんじゅ「そうよぉ。てゆーかぁ、なんで上天第2位のアナタが知らないの?」
絵里「いや……っ!逆になんでアナタが知ってるのよ!?」
あんじゅ「なんでかしらねぇ?」
絵里「~っ」
あんじゅ「でねぇ?この伍号はぁ、最古の七つ道具の中でも"珍品"として名高い物なの~」
絵里「……●●●●?」
あんじゅ「そうよぉ。てゆーかぁ、なんで上天第2位のアナタが知らないの?」
絵里「いや……っ!逆になんでアナタが知ってるのよ!?」
あんじゅ「なんでかしらねぇ?」
絵里「~っ」
あんじゅ「でねぇ?この伍号はぁ、最古の七つ道具の中でも"珍品"として名高い物なの~」
絵里「……●●●●?」
410: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/19(月) 23:29:25.52 ID:Vg11k7Jp
ゲシッ!!!
絵里「イッタァ!!?なんで蹴るのぉ!?」
あんじゅ「あの変 みたいなこと言わないで」
絵里「へ、変 ?」
あんじゅ「コッチはねぇ、あんな み魔のことなんかさっさと忘れたいのぉ」
絵里「……あ~、懐かしいわねぇ」
誰の事かはさっぱり分かりませんが
彼女には、何かトラウマがある様です。
絵里「イッタァ!!?なんで蹴るのぉ!?」
あんじゅ「あの変 みたいなこと言わないで」
絵里「へ、変 ?」
あんじゅ「コッチはねぇ、あんな み魔のことなんかさっさと忘れたいのぉ」
絵里「……あ~、懐かしいわねぇ」
誰の事かはさっぱり分かりませんが
彼女には、何かトラウマがある様です。
411: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/19(月) 23:39:26.30 ID:Vg11k7Jp
あんじゅ「……まぁいいわぁ。」
あんじゅ「取り敢えずぅ、貴方は天界に行ってコレを盗って来ればいいのぉ~」
絵里「て、天界ぃ!!?冗談でしょ!?」
あんじゅ「100%本気よぉ」
絵里「あん……っ、し、師匠も知ってるでしょ!?私が堕天使だってこと!」
あんじゅ「だから都合がいいんじゃなぁい」
あんじゅ「着替えて輪っか付けて、羽根も白く塗れば、どう見ても天使だしぃ」
あんじゅ「取り敢えずぅ、貴方は天界に行ってコレを盗って来ればいいのぉ~」
絵里「て、天界ぃ!!?冗談でしょ!?」
あんじゅ「100%本気よぉ」
絵里「あん……っ、し、師匠も知ってるでしょ!?私が堕天使だってこと!」
あんじゅ「だから都合がいいんじゃなぁい」
あんじゅ「着替えて輪っか付けて、羽根も白く塗れば、どう見ても天使だしぃ」
412: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/19(月) 23:40:22.87 ID:Vg11k7Jp
絵里「ど、どう見ても天使だなんて、そんな……っ///」
あんじゅ「……」ゲシッ
絵里「痛っ!?だから蹴らないでっ!!」
あんじゅ「堕天使が天使っぽいとか言われて喜んでるんじゃないわよ」
絵里「~っ」
あんじゅ「とにかく、お尻に火を付けられたくなかったら、とっとと天界に行ってソレ取ってきて」
絵里「で、でもぉ……」
あんじゅ「大丈夫。サッと行ってパッと戻って来ればいいのよぉ」
絵里「……」
絵里「……分かった。」
あんじゅ「……」ゲシッ
絵里「痛っ!?だから蹴らないでっ!!」
あんじゅ「堕天使が天使っぽいとか言われて喜んでるんじゃないわよ」
絵里「~っ」
あんじゅ「とにかく、お尻に火を付けられたくなかったら、とっとと天界に行ってソレ取ってきて」
絵里「で、でもぉ……」
あんじゅ「大丈夫。サッと行ってパッと戻って来ればいいのよぉ」
絵里「……」
絵里「……分かった。」
413: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/19(月) 23:41:59.74 ID:Vg11k7Jp
──こうして、
師匠の無茶振りで古巣へと舞い戻ることになった
我らがポンコツ堕天使。
果たして、パッと行ってサッと帰ってくる事など、
本当に出来るのでしょうか?
師匠の無茶振りで古巣へと舞い戻ることになった
我らがポンコツ堕天使。
果たして、パッと行ってサッと帰ってくる事など、
本当に出来るのでしょうか?
421: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:10:18.56 ID:U4nV0U7D
そして、こちらは天界のとある広場。
やって来たのは、
天使に変装した見習い魔女の絵里
絵里「~っ」ビクビク
堕天した彼女が、古巣に出戻りすると言う行為は
例えるなら、
指名手配犯が交番の前で路上ライブする様なものです。
やって来たのは、
天使に変装した見習い魔女の絵里
絵里「~っ」ビクビク
堕天した彼女が、古巣に出戻りすると言う行為は
例えるなら、
指名手配犯が交番の前で路上ライブする様なものです。
422: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:11:02.30 ID:U4nV0U7D
絵里(ひ、久しぶりに来ちゃった……。来ちゃいけないんだけど……)オドオド
絵里「!」
絵里(あっ。あのふわふわくりん屋さん、まだあるんだ。良かったぁ~)
「こんにちわー!」
絵里「ひひぃっ!!?」ズザァッ
「?」
当然、挙動はてんやわんやとなり
気分は処刑前の罪人です。
絵里「!」
絵里(あっ。あのふわふわくりん屋さん、まだあるんだ。良かったぁ~)
「こんにちわー!」
絵里「ひひぃっ!!?」ズザァッ
「?」
当然、挙動はてんやわんやとなり
気分は処刑前の罪人です。
423: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:11:47.41 ID:U4nV0U7D
絵里「~ッッッ」バクンッバクンッ
「大丈夫ですか?」
絵里「ぅ……ず、ズドラーストヴィチェ……」
「あはは、聖文っぽいけど聞いたことないね」
絵里「あ、あはは。」
絵里(あ、青い羽リボン。……なんだ、天使見習いの人か)
「大丈夫ですか?」
絵里「ぅ……ず、ズドラーストヴィチェ……」
「あはは、聖文っぽいけど聞いたことないね」
絵里「あ、あはは。」
絵里(あ、青い羽リボン。……なんだ、天使見習いの人か)
424: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:12:50.67 ID:U4nV0U7D
「じゃあねぇ~」
絵里「あ、じゃ、じゃあねぇ~」フリフリ
絵里「……はぁ、」
「ねぇねぇ!」
絵里「ひぃぃ!!?」
「?」
絵里「ごめんなさいごめんなさい!もう帰るからぁ!!」
「なにが?」
絵里「……え?」
穂乃果「?」
絵里「あ、じゃ、じゃあねぇ~」フリフリ
絵里「……はぁ、」
「ねぇねぇ!」
絵里「ひぃぃ!!?」
「?」
絵里「ごめんなさいごめんなさい!もう帰るからぁ!!」
「なにが?」
絵里「……え?」
穂乃果「?」
425: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:14:01.85 ID:U4nV0U7D
なんと言うことでしょう
パッと行ってサッと帰ってくる筈が
好奇心の塊である、
ぐうたら天使の穂乃果と出会ってしまった
我らがポンコツ堕天使。
パッと行ってサッと帰ってくる筈が
好奇心の塊である、
ぐうたら天使の穂乃果と出会ってしまった
我らがポンコツ堕天使。
426: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:15:47.77 ID:U4nV0U7D
穂乃果「あ、緑の羽リボンだ!アナタ上天の人なんだね!」
絵里「あ、え、えっとぉ(む、昔のリボン付けてきて良かったぁ)」
絵里「……そうよ。」キリッ
穂乃果「カッコイイ!羽も綺麗だし、きっと凄い人なんだねー!」
絵里「……」
穂乃果「あのぉ~、ちょっと教えて欲しいことがあるんだけど~」
絵里「え?」
絵里「あ、え、えっとぉ(む、昔のリボン付けてきて良かったぁ)」
絵里「……そうよ。」キリッ
穂乃果「カッコイイ!羽も綺麗だし、きっと凄い人なんだねー!」
絵里「……」
穂乃果「あのぉ~、ちょっと教えて欲しいことがあるんだけど~」
絵里「え?」
427: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:17:06.57 ID:U4nV0U7D
穂乃果「一つだけ、一つだけでいいからさ」
絵里「は、はい」ドキドキ
穂乃果「……穂乃果にね?」
穂乃果「すっごい聖天術を教えて欲しいんだ~」
絵里「!?」
珍しくやる気を出した、ぐうたら天使の穂乃果
そのぐうたら天使に、
事もあろうに聖天術をせがまれでしまった
見習い魔女の絵里
絵里「は、はい」ドキドキ
穂乃果「……穂乃果にね?」
穂乃果「すっごい聖天術を教えて欲しいんだ~」
絵里「!?」
珍しくやる気を出した、ぐうたら天使の穂乃果
そのぐうたら天使に、
事もあろうに聖天術をせがまれでしまった
見習い魔女の絵里
428: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:18:13.50 ID:U4nV0U7D
絵里「せ、聖天術?……なんで私に?」
穂乃果「んっとねぇ?あさって聖天術の試験があってさー。」
穂乃果「で、こころちゃん……あ、私の友達なんだけど、その子から最近呆れられちゃってて」
絵里「……」
穂乃果「多分、居眠りしてばっかりだからだと思うんだけど、なんとか次の試験で見直して欲しくてさ!」
穂乃果「んっとねぇ?あさって聖天術の試験があってさー。」
穂乃果「で、こころちゃん……あ、私の友達なんだけど、その子から最近呆れられちゃってて」
絵里「……」
穂乃果「多分、居眠りしてばっかりだからだと思うんだけど、なんとか次の試験で見直して欲しくてさ!」
429: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:18:40.40 ID:U4nV0U7D
絵里「……それで、私に聖天術を?」
穂乃果「そう!ねぇねぇ、なんか教えてよぉ~」
絵里「……」
絵里「……いいわ。教えてあげる」
穂乃果「ほんとぉ!?」
絵里「えぇ。その代わり、私も一つ教えて欲しいの」
穂乃果「へ?」
穂乃果「そう!ねぇねぇ、なんか教えてよぉ~」
絵里「……」
絵里「……いいわ。教えてあげる」
穂乃果「ほんとぉ!?」
絵里「えぇ。その代わり、私も一つ教えて欲しいの」
穂乃果「へ?」
430: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:19:47.57 ID:U4nV0U7D
絵里「──アナタ、頭にトサカのある天使のこと、知らない?」
穂乃果「とさか?理事長先生のこと?」
絵里「ち、違う違う!天使見習いの子よ!」
穂乃果「あー!もしかして、ミナリンちゃんのこと!?」
絵里「……ミナリンって言うのね。」
穂乃果「そう!すっごく可愛くて、ふわっふわのとさかなんだよ!」
絵里「ふふ。なるほどね」
穂乃果「とさか?理事長先生のこと?」
絵里「ち、違う違う!天使見習いの子よ!」
穂乃果「あー!もしかして、ミナリンちゃんのこと!?」
絵里「……ミナリンって言うのね。」
穂乃果「そう!すっごく可愛くて、ふわっふわのとさかなんだよ!」
絵里「ふふ。なるほどね」
431: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:22:01.11 ID:U4nV0U7D
穂乃果「それよりさ、早く教えてよ!」
絵里「いいわよ。」
絵里「ただし、もの凄く長くて難しい聖文だけどね。」
穂乃果「!」
トサカの天使の居所を知るためとは言え、
堕天使が天使見習いに聖天術を教える
ここに、前代未聞の事態が起きようとしています。
絵里「いいわよ。」
絵里「ただし、もの凄く長くて難しい聖文だけどね。」
穂乃果「!」
トサカの天使の居所を知るためとは言え、
堕天使が天使見習いに聖天術を教える
ここに、前代未聞の事態が起きようとしています。
432: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:23:26.59 ID:U4nV0U7D
絵里「しかも、この術一回で大人の天使一人分の力を使っちゃうから、力の容量が少ない子には使えない術なんだけどね」
穂乃果「ほ、穂乃果って、少ないのかな?」
絵里「……アナタ、上呂の授業はもう受けた?」
穂乃果「あ、受けたよ!」
絵里「中身はどのくらい溜まった?」
穂乃果「──えっとね、」
穂乃果「加減するのが難しくて、床までビシャビシャになっちゃったんだよ」
絵里「!?」
穂乃果「ほ、穂乃果って、少ないのかな?」
絵里「……アナタ、上呂の授業はもう受けた?」
穂乃果「あ、受けたよ!」
絵里「中身はどのくらい溜まった?」
穂乃果「──えっとね、」
穂乃果「加減するのが難しくて、床までビシャビシャになっちゃったんだよ」
絵里「!?」
433: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:24:51.87 ID:U4nV0U7D
穂乃果「しかも、零れたところから苔は生えちゃうし、床の雑菌も繁殖しちゃうしで、掃除がホーント大変だったんだー」
絵里(……この子一人で、大人4.5人分の容量はあるんじゃないかしら)
穂乃果「どう……かな?」
絵里「うん。アナタには寧ろ、この術は向いてるかも知れないわね」
穂乃果「ホントに!?」
絵里「えぇ。」
絵里(……この子一人で、大人4.5人分の容量はあるんじゃないかしら)
穂乃果「どう……かな?」
絵里「うん。アナタには寧ろ、この術は向いてるかも知れないわね」
穂乃果「ホントに!?」
絵里「えぇ。」
434: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:25:38.28 ID:U4nV0U7D
絵里「それに。多分だけど、今の天界でコレを唱えられる人は誰もいないんじゃないかしら」
穂乃果「え!?理事長先生も!?」
絵里「あの人、意外と感覚的に覚えてる節があるし、実は聖文苦手なのよ。」
穂乃果「ほぇ~!」
絵里「もしコレを試験で使えたら、そのまま一気に天使になれるかもね」
穂乃果「ほ、ホントに!?やった!!」
穂乃果「え!?理事長先生も!?」
絵里「あの人、意外と感覚的に覚えてる節があるし、実は聖文苦手なのよ。」
穂乃果「ほぇ~!」
絵里「もしコレを試験で使えたら、そのまま一気に天使になれるかもね」
穂乃果「ほ、ホントに!?やった!!」
435: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:27:15.22 ID:U4nV0U7D
絵里「聖文を覚えられたらね?」
穂乃果「うぐっ、」
絵里「……さぁ、行くわよ。この一回しか唱えないから覚悟しなさい。」
穂乃果「う、うんっ!分かった!」グッ
絵里「……」
絵里『Трудности в жизни. Удачи. Судьба . Сила изменить .Любовь. Мэри Поппинс』ヒィィイイインッ
穂乃果「ッッッ」
絵里『──ッ!』カッ!
穂乃果「うぐっ、」
絵里「……さぁ、行くわよ。この一回しか唱えないから覚悟しなさい。」
穂乃果「う、うんっ!分かった!」グッ
絵里「……」
絵里『Трудности в жизни. Удачи. Судьба . Сила изменить .Любовь. Мэри Поппинс』ヒィィイイインッ
穂乃果「ッッッ」
絵里『──ッ!』カッ!
436: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:27:52.30 ID:U4nV0U7D
絵里『聖天術・スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス』
437: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:29:10.35 ID:U4nV0U7D
ズァアアアァアアアアアアアァアアアアアアッッッ!!!!!!!!!!
──キイィィンッ。
絵里「……ふぅ。」
穂乃果「……」
絵里「疲れた、ちょっと座るわね」
穂乃果「……」
絵里「どう?やっぱり無理かしら?」
穂乃果「……うん、」
穂乃果「覚えた。」
絵里「!!?!?」
──キイィィンッ。
絵里「……ふぅ。」
穂乃果「……」
絵里「疲れた、ちょっと座るわね」
穂乃果「……」
絵里「どう?やっぱり無理かしら?」
穂乃果「……うん、」
穂乃果「覚えた。」
絵里「!!?!?」
438: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:30:12.33 ID:U4nV0U7D
絵里「ほ、ホントに!?」
穂乃果「うん。たぶん」
絵里(す、すごい子ね。きっと今期の超エリートなんだわ)
穂乃果「やってみるから、見てて」
絵里「わ、分かったわっ。」
穂乃果「……」
穂乃果『とぅろーどぅにすてぃじずに、うっだっち、すぅっどぅば、すぃりーずみにっつ、ゆーぼふ、めりーぽぴんず』キュインキュインッ
絵里(うっ!ほ、ホントに覚えてるっ……発音は酷いけど)
穂乃果「うん。たぶん」
絵里(す、すごい子ね。きっと今期の超エリートなんだわ)
穂乃果「やってみるから、見てて」
絵里「わ、分かったわっ。」
穂乃果「……」
穂乃果『とぅろーどぅにすてぃじずに、うっだっち、すぅっどぅば、すぃりーずみにっつ、ゆーぼふ、めりーぽぴんず』キュインキュインッ
絵里(うっ!ほ、ホントに覚えてるっ……発音は酷いけど)
439: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:31:18.45 ID:U4nV0U7D
穂乃果『聖天術・すーぱーかりふらじりすてぃっくえくすぴありどーちゃちゅ……っ!』
440: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:32:02.62 ID:U4nV0U7D
絵里「!」
ピヒョロロロロ~
……バスンッ
絵里「~ッッッ」
穂乃果「うあぁぁぁ……っ、か、噛んじゃったぁ!」
穂乃果「もぉー!あと少しだったのにぃ!くやしいぃーっ!」
絵里(ホントに凄い子なのね……)
ピヒョロロロロ~
……バスンッ
絵里「~ッッッ」
穂乃果「うあぁぁぁ……っ、か、噛んじゃったぁ!」
穂乃果「もぉー!あと少しだったのにぃ!くやしいぃーっ!」
絵里(ホントに凄い子なのね……)
441: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:33:22.76 ID:U4nV0U7D
穂乃果「~っ」
穂乃果「……因みに、さ?」
絵里「え?」
穂乃果「コレって、どーゆー術なの?」
絵里「あぁ、コレはね」
絵里「──困ったときの神頼み。って奴よ」
穂乃果「?」
凄いんだか凄くないんだか
そんな、よく分からない術を覚えたぐうたら天使
穂乃果「……因みに、さ?」
絵里「え?」
穂乃果「コレって、どーゆー術なの?」
絵里「あぁ、コレはね」
絵里「──困ったときの神頼み。って奴よ」
穂乃果「?」
凄いんだか凄くないんだか
そんな、よく分からない術を覚えたぐうたら天使
442: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/21(水) 23:35:20.68 ID:U4nV0U7D
そして、
そのぐうたら天使から、
件のトサカ天使の居場所を聞き出せた
我らがポンコツ堕天使。
絵里「……なるほど。ミナリンって子は、この"Ku・Mo・Ma カフェ"によく来るのね」
絵里「さっきのエリートちゃんの話だと、もう直ぐここに来るはずなんだけど」
チリンチリ-ン
絵里「!」
ことり「~♪」
そのぐうたら天使から、
件のトサカ天使の居場所を聞き出せた
我らがポンコツ堕天使。
絵里「……なるほど。ミナリンって子は、この"Ku・Mo・Ma カフェ"によく来るのね」
絵里「さっきのエリートちゃんの話だと、もう直ぐここに来るはずなんだけど」
チリンチリ-ン
絵里「!」
ことり「~♪」
448: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 22:30:11.99 ID:dMn/SPpW
絵里(き、来た!あの頭のアレ!)サッ
<アッシャッマセ-!
ことり「コットン・ティーと、コットン・チーズケーキを一つ♪」
<アッシャッス!
ことり「ふっふふ~ん♪」
絵里(アレね。アレが、天界魅了式伍号……)
<アッス!
ことり「わぁ、きたきた~♪」カチャ
ことり「ふっわふっわしったもっのかっわいっいな♪ハイ!」
絵里(えっ、呪文?)
ことり「るんるんる~ん♪」
<アッシャッマセ-!
ことり「コットン・ティーと、コットン・チーズケーキを一つ♪」
<アッシャッス!
ことり「ふっふふ~ん♪」
絵里(アレね。アレが、天界魅了式伍号……)
<アッス!
ことり「わぁ、きたきた~♪」カチャ
ことり「ふっわふっわしったもっのかっわいっいな♪ハイ!」
絵里(えっ、呪文?)
ことり「るんるんる~ん♪」
449: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 22:32:37.04 ID:dMn/SPpW
絵里(……違う。力の波はとっても穏やか、凪いでるわ)
絵里(てゆーか、緑の羽リボンね。……あの子も上天の子だったんだ)
ことり「よいしょっと」スッ
ことり「えへへ~。それじゃあ頂きま~す」
絵里「……」
ことり「あーむっ」
ことり「ん~♪甘くてふわふわ~♪」
絵里(ふむ。彼女の好きな物は甘い物と可愛いもの)
ことり「よし。甘い物でぱわーも湧いてきたし、早くコンサート用の歌詞を作らなくっちゃね!」
絵里(……それにしても彼女、独り言が多すぎないかしら?私は助かるけど)
絵里(てゆーか、緑の羽リボンね。……あの子も上天の子だったんだ)
ことり「よいしょっと」スッ
ことり「えへへ~。それじゃあ頂きま~す」
絵里「……」
ことり「あーむっ」
ことり「ん~♪甘くてふわふわ~♪」
絵里(ふむ。彼女の好きな物は甘い物と可愛いもの)
ことり「よし。甘い物でぱわーも湧いてきたし、早くコンサート用の歌詞を作らなくっちゃね!」
絵里(……それにしても彼女、独り言が多すぎないかしら?私は助かるけど)
450: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 22:34:36.12 ID:dMn/SPpW
ことり「……」スッ
絵里「?」
ことり「……鉢割れのねこ、可愛い」
絵里「は?」
ことり「生地がパリパリのクレープ、食べたい……5本指ソックス、気持ちいい。」
絵里(あ、アレがコンサート用の歌詞なの?……あの子、作曲者を殺しに行くつもりだわ)
ことり「うんうん。いい感じ♪」カキカキ
絵里(でも、まぁ大体分かったわ。)
絵里「?」
ことり「……鉢割れのねこ、可愛い」
絵里「は?」
ことり「生地がパリパリのクレープ、食べたい……5本指ソックス、気持ちいい。」
絵里(あ、アレがコンサート用の歌詞なの?……あの子、作曲者を殺しに行くつもりだわ)
ことり「うんうん。いい感じ♪」カキカキ
絵里(でも、まぁ大体分かったわ。)
451: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 22:35:59.35 ID:dMn/SPpW
ことり「からっふる~で~し~あ~わ~せ~♪」
絵里(さて、それじゃあ始めさせて貰おうかしら)
絵里(──師匠オリジナルの"変身魔法"を使ってね。)
以前、魔女のあんじゅも使用していた
彼女オリジナルの変身魔法
絵里はいったい、何に変身するつもりなのでしょう。
絵里(さて、それじゃあ始めさせて貰おうかしら)
絵里(──師匠オリジナルの"変身魔法"を使ってね。)
以前、魔女のあんじゅも使用していた
彼女オリジナルの変身魔法
絵里はいったい、何に変身するつもりなのでしょう。
452: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 22:42:11.17 ID:dMn/SPpW
チリンチリ-ン!
<アッシタァ-!
ことり「ふぅ。食べた食べた~♪」
ことり「歌詞も出来上がったし、もうばんばんざいだよ~♪」
「ちょっと待ってにゃん!」
ことり「!」
ふわふわでカラフルで5本指ソックスを履いた鉢割れの猫「わたし、ミナリンのファンにゃん」
ことり「!?」
コレです。
ポンコツと呼ばれる所以です
<アッシタァ-!
ことり「ふぅ。食べた食べた~♪」
ことり「歌詞も出来上がったし、もうばんばんざいだよ~♪」
「ちょっと待ってにゃん!」
ことり「!」
ふわふわでカラフルで5本指ソックスを履いた鉢割れの猫「わたし、ミナリンのファンにゃん」
ことり「!?」
コレです。
ポンコツと呼ばれる所以です
453: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 22:44:13.76 ID:dMn/SPpW
ことり「……」
猫「ッッッ」ドキドキッ
ラーメンとケーキが好きだからと言って
ラーメンケーキを出されて喜ぶ輩など
この世に居るはずがありません。
……そのはずでしたが、
ことり「可愛いぃーっ!!」
猫「!?」
猫「ッッッ」ドキドキッ
ラーメンとケーキが好きだからと言って
ラーメンケーキを出されて喜ぶ輩など
この世に居るはずがありません。
……そのはずでしたが、
ことり「可愛いぃーっ!!」
猫「!?」
454: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 22:52:34.85 ID:dMn/SPpW
ことり「コレことりのー!絶対絶対ことりのー!」
猫(や、やった!作戦成功だわ!流石はわたしね!)
ことり「わんだふるらっしゅ!」バッ
猫「ぐぇ!?」ギュムッ
ことり「えへへ~♪ふわっふわで可愛いねぇ~♡脱げそうな靴下も可愛い~♪」スリスリ
猫「おぉ……」
世界広し、と言いますのでしょうか
それが、空の住人も含まれるのであれば
それこそ、嗜好も多様を極めるのでしょう。
猫(や、やった!作戦成功だわ!流石はわたしね!)
ことり「わんだふるらっしゅ!」バッ
猫「ぐぇ!?」ギュムッ
ことり「えへへ~♪ふわっふわで可愛いねぇ~♡脱げそうな靴下も可愛い~♪」スリスリ
猫「おぉ……」
世界広し、と言いますのでしょうか
それが、空の住人も含まれるのであれば
それこそ、嗜好も多様を極めるのでしょう。
455: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 22:55:30.55 ID:dMn/SPpW
ことり「うへへ~、ことりのお家へご招待しますねぇ~♪」
猫(うぅっ、ど、どのタイミングで奪おうかしら……っ)
ことり「ことりだけの子にして~、いっぱい可愛いお洋服作って~、いっぱいお散歩して~」
ことり「それで美味しいものいっぱいいっぱい食べさせてあげるからね~♪」
猫(や、病んでるわ……っ)
完全にスイッチの入ってしまった
この、トサカの天使。
変身した絵里に少し危険な目付きを向けて
己の欲望を語り尽くそうとしています。
猫(うぅっ、ど、どのタイミングで奪おうかしら……っ)
ことり「ことりだけの子にして~、いっぱい可愛いお洋服作って~、いっぱいお散歩して~」
ことり「それで美味しいものいっぱいいっぱい食べさせてあげるからね~♪」
猫(や、病んでるわ……っ)
完全にスイッチの入ってしまった
この、トサカの天使。
変身した絵里に少し危険な目付きを向けて
己の欲望を語り尽くそうとしています。
456: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 22:58:35.15 ID:dMn/SPpW
そして──、
ピピィーッ!
ことり・猫『!!?』
理事長「……」
ことり「お、お母さん!?」
猫(お母さん!!?)
理事長「貴方の下心ぉ、オフサイドよぉ?」
ことり「えっ!?」
理事長「可愛いもの独占禁止法違反でぇ~す」
ことり「うっ、だ、だってぇ」
ピピィーッ!
ことり・猫『!!?』
理事長「……」
ことり「お、お母さん!?」
猫(お母さん!!?)
理事長「貴方の下心ぉ、オフサイドよぉ?」
ことり「えっ!?」
理事長「可愛いもの独占禁止法違反でぇ~す」
ことり「うっ、だ、だってぇ」
457: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:01:37.95 ID:dMn/SPpW
理事長「ちゃんと共有するぅ~って、そう言う約束だったよねぇ~」
ことり「でもぉ……」
理事長「デモもストもありませぇ~ん」
猫「???」
ことり「そ、それ古いよぉ、歳バレちゃうよ?」
理事長「」
ことり「あ」
理事長「退場~」ビ-ッ
ことり「ぇええっ!!?」
ことり「でもぉ……」
理事長「デモもストもありませぇ~ん」
猫「???」
ことり「そ、それ古いよぉ、歳バレちゃうよ?」
理事長「」
ことり「あ」
理事長「退場~」ビ-ッ
ことり「ぇええっ!!?」
458: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:04:54.96 ID:dMn/SPpW
理事長「トサカも少し没シュートねぇ」プチッ
ことり「!?」
猫「!?」
理事長「反省~」pi!
ガコンッ
ことり「わっ!?」
ワ
ア
ア
ア
ァ
ァ
ァ
ア
ア
ア
:
:
:
。
ことり「!?」
猫「!?」
理事長「反省~」pi!
ガコンッ
ことり「わっ!?」
ワ
ア
ア
ア
ァ
ァ
ァ
ア
ア
ア
:
:
:
。
459: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:09:11.59 ID:dMn/SPpW
理事長「……」
理事長「……間違えちゃった~。」
理事長「隣の反省雲(ハンセイグモ)に落とすつもりだったんだけどぉ、下界の方に落としちゃったわ~」
理事長「まぁ、獅子は我が子を谷に突き落として鍛えるってゆーしぃ、きっと大丈夫よねぇ。」
理事長「三日経ったら迎えに行くからねぇ~?」スッ
カツッカツッカツッ……
理事長「……間違えちゃった~。」
理事長「隣の反省雲(ハンセイグモ)に落とすつもりだったんだけどぉ、下界の方に落としちゃったわ~」
理事長「まぁ、獅子は我が子を谷に突き落として鍛えるってゆーしぃ、きっと大丈夫よねぇ。」
理事長「三日経ったら迎えに行くからねぇ~?」スッ
カツッカツッカツッ……
460: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:09:57.20 ID:dMn/SPpW
猫「……」
ボフンッ!
絵里「……」
絵里「…………どうしよう。」
こうして、トサカの少女は
その頭頂部を飾っていた、
天界魅了式伍号を没シュートされたうえ、
間違って下界に落とされてしまいました。
ボフンッ!
絵里「……」
絵里「…………どうしよう。」
こうして、トサカの少女は
その頭頂部を飾っていた、
天界魅了式伍号を没シュートされたうえ、
間違って下界に落とされてしまいました。
461: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:11:19.36 ID:dMn/SPpW
ことり「いったた……っ」
ことり「……」
ことり「──ッ!?」
ことり「こ、ここって下界!?うそっ!?」
ことり「えーっ!?なんでなんでぇーっ!?」
魅惑のトサカを無くし、
天落(テンラク)てしまった元トサカの天使
いえ、元トサカの元天使。
──つまり、
ことり「……」
ことり「──ッ!?」
ことり「こ、ここって下界!?うそっ!?」
ことり「えーっ!?なんでなんでぇーっ!?」
魅惑のトサカを無くし、
天落(テンラク)てしまった元トサカの天使
いえ、元トサカの元天使。
──つまり、
462: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:13:11.77 ID:dMn/SPpW
ことり「……ん?ちょっと待って、天落しちゃったってことは、」
ことり「これでことり、堕天使じゃん!!?」
ことり「あぁぁ……そんなぁ……」ガクッ
ことり「うぅぅ……っ、それにぃ、下界なんて来たことないから分かんないよぉ。」
ことり「~っ」
ことり「そ、そうだ!」
ことり「……アレ、やってみよっかな。」
ことり「……」スッ
ことり「これでことり、堕天使じゃん!!?」
ことり「あぁぁ……そんなぁ……」ガクッ
ことり「うぅぅ……っ、それにぃ、下界なんて来たことないから分かんないよぉ。」
ことり「~っ」
ことり「そ、そうだ!」
ことり「……アレ、やってみよっかな。」
ことり「……」スッ
463: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:14:47.57 ID:dMn/SPpW
『Трудности в жизни. Удачи. Судьба . Сила изменить .Любовь. Мэри Поппинс』ヒィィイイインッ
ことり『聖天術・スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス!』カッ!
ズァアアアァアアアアアアアァアアアアアアッッッ!!!!!!!!!!
ことり「──ッ」スゥッ
ことり「ことりのトサカ返して下さぁーーーーーいっ!!!!!!」
──キイィィンッ。
ことり『聖天術・スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス!』カッ!
ズァアアアァアアアアアアアァアアアアアアッッッ!!!!!!!!!!
ことり「──ッ」スゥッ
ことり「ことりのトサカ返して下さぁーーーーーいっ!!!!!!」
──キイィィンッ。
464: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:15:51.28 ID:dMn/SPpW
ことり「……よし。ちゃんとお願いも言えた」
ことり「初めて使ったけど、ホントにコレでどうにかなるのかなぁ」
ことり「監督さんは"天使が使う本意気の神頼み"って言ってたけど」
ことり「う~ん」
頼みの綱の聖天術を使ったは良いものの
その効果を全く実感できず
途方に暮れてしまっているトサカの天使。
ことり「初めて使ったけど、ホントにコレでどうにかなるのかなぁ」
ことり「監督さんは"天使が使う本意気の神頼み"って言ってたけど」
ことり「う~ん」
頼みの綱の聖天術を使ったは良いものの
その効果を全く実感できず
途方に暮れてしまっているトサカの天使。
465: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:16:53.70 ID:dMn/SPpW
そこへ、何故かポンコツ堕天使がやって来ました。
「あら、」
ことり「!」
絵里「貴方、堕ちちゃったのね」
ことり「え?だ、だれ?」
絵里「可哀想にねぇ、コレで貴方も堕天使ね」
ことり「"も"?それじゃあ、貴方は堕天使なの?」
絵里「それは貴方もでしょ?」
「あら、」
ことり「!」
絵里「貴方、堕ちちゃったのね」
ことり「え?だ、だれ?」
絵里「可哀想にねぇ、コレで貴方も堕天使ね」
ことり「"も"?それじゃあ、貴方は堕天使なの?」
絵里「それは貴方もでしょ?」
466: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:17:49.60 ID:dMn/SPpW
ことり「こ、光輪はまだあるもん!羽も白いし!」
絵里「光輪なんて、鋳型があれば幾らでも密造出来るわ。羽の色だって如何とでもなるし」
ことり「……っ」
絵里「……」
ことり「わたし、あのトサカも無くなっちゃって……堕天までしちゃって……」
ことり「もう、誰も私のこと見てくれなくなっちゃうよぉ~っ!」
絵里(この期に及んで見てくれの心配とは、中々図太い根性してるわね)
絵里「光輪なんて、鋳型があれば幾らでも密造出来るわ。羽の色だって如何とでもなるし」
ことり「……っ」
絵里「……」
ことり「わたし、あのトサカも無くなっちゃって……堕天までしちゃって……」
ことり「もう、誰も私のこと見てくれなくなっちゃうよぉ~っ!」
絵里(この期に及んで見てくれの心配とは、中々図太い根性してるわね)
467: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:19:03.50 ID:dMn/SPpW
ことり「うっ、うぅ……それにぃ……」
ことり「知らないとこで……ずっと独りぼっちだよぉ……」
絵里「……」
ことり「なんにもぉ……ヒグッ、悪いことしてないのにぃ……っ」
絵里「──ッ!」
ことり「ふえぇぇぇ……っ」
絵里「……」
トサカの天使の現状に、いつかの自分を重ねてしまい
良心の呵責に耐えられなくなった、ポンコツ堕天使。
ことり「知らないとこで……ずっと独りぼっちだよぉ……」
絵里「……」
ことり「なんにもぉ……ヒグッ、悪いことしてないのにぃ……っ」
絵里「──ッ!」
ことり「ふえぇぇぇ……っ」
絵里「……」
トサカの天使の現状に、いつかの自分を重ねてしまい
良心の呵責に耐えられなくなった、ポンコツ堕天使。
468: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:20:34.20 ID:dMn/SPpW
絵里「……ちょっと待ってなさい。」
ことり「え?」
絵里「いい?ここに居るのよ?直ぐ戻って……は、来れるかしら、」
ことり「え?」
絵里「と、とにかく!必ず戻るからここに居なさい!」
ことり「う、うん。」
絵里「……」スッ
絵里『魔術・サッドピエロを展開』
ヒュンッ
ことり「?」
ことり「え?」
絵里「いい?ここに居るのよ?直ぐ戻って……は、来れるかしら、」
ことり「え?」
絵里「と、とにかく!必ず戻るからここに居なさい!」
ことり「う、うん。」
絵里「……」スッ
絵里『魔術・サッドピエロを展開』
ヒュンッ
ことり「?」
469: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:23:37.71 ID:dMn/SPpW
彼女が向かった先
それは、音ノ木第二天界学校
もとい、音ノ木 ポン・デ・リング。
シュン!
絵里「……」
絵里「──ッ!」
絵里「す、凄い……っ、一発で理事長室の前に……」
絵里「えへへ~。コレで一人前の魔女になる日もちk──」
『あらぁ、久しぶりねぇ~』
絵里「!!?!?」ビクゥッ!
理事長「うふふ~♪」
それは、音ノ木第二天界学校
もとい、音ノ木 ポン・デ・リング。
シュン!
絵里「……」
絵里「──ッ!」
絵里「す、凄い……っ、一発で理事長室の前に……」
絵里「えへへ~。コレで一人前の魔女になる日もちk──」
『あらぁ、久しぶりねぇ~』
絵里「!!?!?」ビクゥッ!
理事長「うふふ~♪」
470: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:25:17.99 ID:dMn/SPpW
一発で目的地に着いたポンコツ堕天使は
一発で理事長に見つかってしまいました。
絵里「り、り、理事長っ!!?」
理事長「絵里ちゃん元気だった~?」
絵里「えっ、あ、えっとぉ……げ、元気でしたぁ」
理事長「良かったぁ~。すっごく心配してたのよぉ~?」
理事長「でもぉ、あんまり女の子らしくない事しちゃダメよぉ~?」
一発で理事長に見つかってしまいました。
絵里「り、り、理事長っ!!?」
理事長「絵里ちゃん元気だった~?」
絵里「えっ、あ、えっとぉ……げ、元気でしたぁ」
理事長「良かったぁ~。すっごく心配してたのよぉ~?」
理事長「でもぉ、あんまり女の子らしくない事しちゃダメよぉ~?」
471: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:26:12.24 ID:dMn/SPpW
絵里「うっ」
理事長「でぇ~?今日はどうしたのぉ~?」
絵里「あ、あのぉ……実はですね?」
理事長「まさかぁ~」
『伍号を取りに来たとかぁ~?』
絵里「ギクッ!!?」
見事に図星を突かれ、
擬音をそのまま口にしてしまったポンコツ堕天使
理事長「でぇ~?今日はどうしたのぉ~?」
絵里「あ、あのぉ……実はですね?」
理事長「まさかぁ~」
『伍号を取りに来たとかぁ~?』
絵里「ギクッ!!?」
見事に図星を突かれ、
擬音をそのまま口にしてしまったポンコツ堕天使
472: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:27:26.38 ID:dMn/SPpW
理事長「口でギクッって言う子、わたし初めてみたわぁ~♪」
理事長「それにぃ~、アナタのそう言う正直なところ大好きよぉ~♪」
絵里「~っ」
理事長「変身魔法も、とっても上手だったしねぇ~?」
絵里「!?」ドキッ
理事長「やっぱりぃ、何やっても優秀ねぇ~」
絵里「っ」
絵里「──ッ!」カッ
そして、
猫に追い詰められた鼠が取る行動は一つ
理事長「それにぃ~、アナタのそう言う正直なところ大好きよぉ~♪」
絵里「~っ」
理事長「変身魔法も、とっても上手だったしねぇ~?」
絵里「!?」ドキッ
理事長「やっぱりぃ、何やっても優秀ねぇ~」
絵里「っ」
絵里「──ッ!」カッ
そして、
猫に追い詰められた鼠が取る行動は一つ
473: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:28:37.06 ID:dMn/SPpW
『聳え立つ城壁は汝を阻む』
理事長「!」
絵里『断崖障壁!』
ズドォッ!!!
理事長「……」
なんと言う事でしょう。
未だ見習いのポンコツ堕天使は
無謀にも、
天界の長に闘いを挑んでしまったのです
理事長「!」
絵里『断崖障壁!』
ズドォッ!!!
理事長「……」
なんと言う事でしょう。
未だ見習いのポンコツ堕天使は
無謀にも、
天界の長に闘いを挑んでしまったのです
474: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:30:50.87 ID:dMn/SPpW
絵里(や、やっちゃった、やっちゃったわっ……理事長相手に……っ!)
絵里(この人を本気で怒らせたら、二度と帰って来れない亜空間に飛ばされるって、師匠から聞いてたのに……)
絵里「えっ、えっとえっと……っ、このまま上級を唱えて……その隙に伍号をっ」
「何してるのぉ~?」
絵里「!!?」ビクッ
理事長「かくれんぼかなぁ~?」
絵里「えっ!?ウソウソッ!!?壁で囲ったでしょ!!?なんで!?」
理事長「なんででしょ~♪」
絵里(この人を本気で怒らせたら、二度と帰って来れない亜空間に飛ばされるって、師匠から聞いてたのに……)
絵里「えっ、えっとえっと……っ、このまま上級を唱えて……その隙に伍号をっ」
「何してるのぉ~?」
絵里「!!?」ビクッ
理事長「かくれんぼかなぁ~?」
絵里「えっ!?ウソウソッ!!?壁で囲ったでしょ!!?なんで!?」
理事長「なんででしょ~♪」
475: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:32:50.27 ID:dMn/SPpW
絵里「~ッッッ」
理事長「絵里ちゃん、呪文も上手になったのねぇ~」
絵里「──くそっ、」
理事長「女の子がそんな事言っちゃダメよぉ~?」
絵里「うるさい!」バッ
絵里『彼の地へ降り注ぐ怪雨。それは堕落の先触れ』ジュワァアアアッ
絵里『呪禁術・休怠(キュウタイ)へノ歩』ヒンッ
ズゥ-ンッ
理事長「絵里ちゃん、呪文も上手になったのねぇ~」
絵里「──くそっ、」
理事長「女の子がそんな事言っちゃダメよぉ~?」
絵里「うるさい!」バッ
絵里『彼の地へ降り注ぐ怪雨。それは堕落の先触れ』ジュワァアアアッ
絵里『呪禁術・休怠(キュウタイ)へノ歩』ヒンッ
ズゥ-ンッ
476: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:34:01.23 ID:dMn/SPpW
理事長「……」
絵里「ど、どぉ?心も体も重苦しいでしょ?なぁーんにもしたくないでしょ?理事職とか放り投げたくない?」
理事長「……」
絵里「よ、よし。この隙に伍号を──」
理事長『детка. плакать. Рассмеши меня』
絵里「え"っ」ビクッ
理事長『聖天術・いないいないばぁ』
絵里「──ッ!!?」
絵里「ど、どぉ?心も体も重苦しいでしょ?なぁーんにもしたくないでしょ?理事職とか放り投げたくない?」
理事長「……」
絵里「よ、よし。この隙に伍号を──」
理事長『детка. плакать. Рассмеши меня』
絵里「え"っ」ビクッ
理事長『聖天術・いないいないばぁ』
絵里「──ッ!!?」
477: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:35:33.36 ID:dMn/SPpW
「きゃっはははははっ!!!あーッハッハッハッハッハ!!!」
絵里「いひっ!イーッヒッヒッヒッwww」
理事長「~♪」ニコニコ
赤子の手を捻るが如く
絵里の術をまるで物ともしない理事長
勝敗の行方は、火を見るよりも明らかです。
絵里「いひっ!イーッヒッヒッヒッwww」
理事長「~♪」ニコニコ
赤子の手を捻るが如く
絵里の術をまるで物ともしない理事長
勝敗の行方は、火を見るよりも明らかです。
478: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:39:35.71 ID:dMn/SPpW
絵里「はひぃ……っ、ひぃ……っ!」
絵里「な、なんなのよ!?この術はぁ!!聖天術じゃないでしょ!!?」
理事長「うふふ~♪れっきとした聖天術よぉ~」
絵里「ハァ!?」
理事長「聖天術の本質はねぇ?ただ生育を活発にするだけじゃなくてぇ、自分自身を誰かに分け与えるものなのよぉ~」
理事長「それは力だけじゃなくてぇ、心もその範疇に入ってるのぉ~」
絵里「こ、こころも?」
絵里「な、なんなのよ!?この術はぁ!!聖天術じゃないでしょ!!?」
理事長「うふふ~♪れっきとした聖天術よぉ~」
絵里「ハァ!?」
理事長「聖天術の本質はねぇ?ただ生育を活発にするだけじゃなくてぇ、自分自身を誰かに分け与えるものなのよぉ~」
理事長「それは力だけじゃなくてぇ、心もその範疇に入ってるのぉ~」
絵里「こ、こころも?」
479: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:40:33.19 ID:dMn/SPpW
理事長「……やっぱりぃ、絵里ちゃんはもう一度お勉強が必要ねぇ~」
理事長「手続きはいらないからぁ~、明日からまたちゃんと学校に来るようにぃ~」
絵里「い、イヤよっ!!ツバサだってまだここに居るんでしょ!?」
理事長「監督ちゃんはねぇ、"あの事"すごぉ~く後悔してるのよぉ~?」
絵里「っ」
理事長「つまんないプライドでぇ、本当に大事なお友達を一人失くしちゃったって、いっつも泣いてたわぁ~」
理事長「手続きはいらないからぁ~、明日からまたちゃんと学校に来るようにぃ~」
絵里「い、イヤよっ!!ツバサだってまだここに居るんでしょ!?」
理事長「監督ちゃんはねぇ、"あの事"すごぉ~く後悔してるのよぉ~?」
絵里「っ」
理事長「つまんないプライドでぇ、本当に大事なお友達を一人失くしちゃったって、いっつも泣いてたわぁ~」
480: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:41:53.46 ID:dMn/SPpW
絵里「……監督、ね。」
絵里「人を貶めておいて、自分はのうのうと役職に就いてるんだもの。アレも堕天使みたいなものよ」
理事長「それは違うわぁ~」
理事長「監督ちゃんはぁ、アナタたち三人を呼び戻す為にぃ、わざわざ一番大変な職に就いたのよぉ~?」
絵里「ハッ、どうだか、」
理事長「しかもぉ、誰も使いたがらなかった肆号の管理まで名乗り出たしぃ」
絵里「人を貶めておいて、自分はのうのうと役職に就いてるんだもの。アレも堕天使みたいなものよ」
理事長「それは違うわぁ~」
理事長「監督ちゃんはぁ、アナタたち三人を呼び戻す為にぃ、わざわざ一番大変な職に就いたのよぉ~?」
絵里「ハッ、どうだか、」
理事長「しかもぉ、誰も使いたがらなかった肆号の管理まで名乗り出たしぃ」
481: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:46:29.42 ID:dMn/SPpW
理事長「この間なんてぇ、その肆号を使ってとうとう壱号との"連結"に成功してたんだものぉ~」
絵里「……」
理事長「ホントに頑張り屋さんなのよぉ~?きっと近いうちにみんn」
『響け。氷結の囀(サエズ)りよ。その姿たるや千の枸橘蔓(カラタチヅル)』ヒョォオオオオッ!
理事長「──ッ!」
絵里『呪禁術・凍星ノ怪鳥』キンッ
ガチャ
絵里「……」
理事長「ホントに頑張り屋さんなのよぉ~?きっと近いうちにみんn」
『響け。氷結の囀(サエズ)りよ。その姿たるや千の枸橘蔓(カラタチヅル)』ヒョォオオオオッ!
理事長「──ッ!」
絵里『呪禁術・凍星ノ怪鳥』キンッ
ガチャ
482: 名無しで叶える物語(浮動国境) 2020/10/22(木) 23:55:35.56 ID:dMn/SPpW
絵里「!?」
ズォォォォオオオオオオッッッ!!!!!!!!!
絵里「えっ!えっ!!?」
シュウゥゥゥゥ……
理事長『……』
絵里「な、なに!?なんなの今のドアは!!?"鳥"はどこ行ったの!?」
理事長『絵里ちゃん。』
絵里「ッ」ビクッ
理事長『もしまた、上級三句を唱えるつもりなら──』
理事長『きっと後悔する事になるわ。』
絵里「っ!」
ズォォォォオオオオオオッッッ!!!!!!!!!
絵里「えっ!えっ!!?」
シュウゥゥゥゥ……
理事長『……』
絵里「な、なに!?なんなの今のドアは!!?"鳥"はどこ行ったの!?」
理事長『絵里ちゃん。』
絵里「ッ」ビクッ
理事長『もしまた、上級三句を唱えるつもりなら──』
理事長『きっと後悔する事になるわ。』
絵里「っ!」
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