1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 19:09:26.38 ID:gqtFM1U70
サーシェス「おーさじ!いい子にしてたかー!?」ナデナデ

さじのすけ「うん!」

絹江「おかえりなさいあなた」

サーシェス「ただいま絹江」

さじのすけ「とーちゃん足くさい!」

サーシェス「えっ本当か?」クンクン

サーシェス「んー……………マンダム!」オエッ

絹江「バカなことしてないでお風呂に入ってください」

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 19:11:15.22 ID:gqtFM1U70
ザザーン

さじのすけ「とーちゃんのマンモスすごいんだゾ!」

サーシェス「へへへ!マンモスか、そうだよな。こうでなくちゃいけないよなあ!」モジャッ

さじのすけ「うふーん…たくましいのねアナタ♡」

サーシェス「さじのすけも将来はこんなふうになるんだぞー!」

アハハハハ・・・


絹江「ふふ…」トントン

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 19:15:57.73 ID:gqtFM1U70
サーシェス「おー!美味そうだな!」

絹江「みんな一杯頑張ってるからね。体力つけなくちゃ」

さじのすけ「いただきますだゾ!」

サーシェス・絹江「いただきまーす!」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 19:20:52.10 ID:gqtFM1U70
絹江「さじのすけ?お父さんを起こしてきてくれる?」

さじのすけ「ほっほーい!」

タタタ…

さじのすけ「とーちゃん!」

サーシェス「…ぐおおお…ぐおおお………うふっ……」

さじのすけ「起きないんだゾ…そして気持ち悪いんだゾ…」

さじのすけ「…そうだ!あれを持ってくるんだゾ」

テテテ…

サーシェス「…うっぷおおお!!?」ガバッ

さじのすけ「効果抜群なんだゾ…」

サーシェス「…俺の靴下か…一発で目が覚めた」

絹江「おはようございますアナタ」

サーシェス「おはよう絹江」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 19:25:11.90 ID:gqtFM1U70
サーシェス「じゃあいってくる!」

絹江「いってらっしゃい!」

さじのすけ「かーちゃん行ってくるゾ!」

絹江「気を付けるのよー!」

絹江「さあ、私も仕事仕事」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 19:29:27.65 ID:gqtFM1U70
㈱KPSA飲料

部下「係長!大変です!」

サーシェス「どうした?」

部下「フランスの直営店の向かいにライバル企業が出店するそうです!」

サーシェス「なんだとッ!?」

サーシェス「商売の邪魔ばっかしやがって…」

サーシェス「すぐに会議を開く!決算前に対策を立てるぞ!」

部下「し、しかし係長は先日も残業を…」

サーシェス「商売人は戦ってナンボなんだよ!人を集めろ!」

部下「…はい!!!」ダッ

サーシェス「こちとらボーナスがかかってんだ」


サーシェス「いただくぜ…」

サーシェス「ボーナス!!!」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 19:33:02.13 ID:gqtFM1U70
サーシェス「ただいまー…」

絹江「おかえりなさいアナタ」

サーシェス「起きてたのか!こんな遅くまで…」

絹江「いいえ。私はあなたの妻だもの」

サーシェス「…すまないな。さじのすけは?」

絹江「さっき寝たわ。『とーちゃんが帰ってくるまで待ってる!』って言ってたんだけれど」

サーシェス「ちょっと見て来るよ」

絹江「ごはん用意しておくわね」

サーシェス「ありがとう」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 19:38:00.53 ID:gqtFM1U70
ギィ…

サーシェス「…さじのすけ」

さじのすけ「…すー…すー…」

サーシェス「ただいまさじのすけ…」ナデナデ

さじのすけ「んー…とーちゃん…」

サーシェス「…!?起きてるのか?」

さじのすけ「ムニャ…」

サーシェス「寝言か」

サーシェス「……」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 19:43:59.40 ID:gqtFM1U70
テクテク・・・

絹江「用意できたわよ。どうする?ビールにする?」

サーシェス「…いや…」

絹江「大丈夫、飲みましょ。私はお茶にしようかしら」

サーシェス「…」ギ…ペタン

プシュッ

サーシェス「…」ゴクゴク

サーシェス「ぷはっ」

絹江「…」

サーシェス「…?どうした?」

絹江「あ…あのね?」

サーシェス「ん?」

絹江「二人目が…できたみたいなの///」

サーシェス「!!!!!」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 19:46:50.57 ID:gqtFM1U70
サーシェス「えっ ほっ…本当か!?」

絹江「…///」コク

サーシェス「はっ はは…」

絹江「喜んで…くれる?」

サーシェス「当たり前じゃねーか!」だきっ

絹江「あっ」

サーシェス「いつもありがとうなあ絹江…」

絹江「ど…どうしたの?」

サーシェス「…」ぎゅう

絹江「…」ぎゅう

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 19:49:23.60 ID:gqtFM1U70
さじのすけ「すぅ…」

絹江「ふわぁ…。あら、読書?」

サーシェス「うん、ちょっとな」ペラペラ

絹江「そろそろ電気消しましょ?さすがに眠いわ」

サーシェス「…」

絹江「…」カチッ

サーシェス「あっ ごめん!」パタン

絹江「おやすみなさいアナタ」

サーシェス「おやすみ絹江」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 19:54:28.36 ID:gqtFM1U70
さじのすけ「すぅすぅ…」

絹江「すぅ…すぅ…」

サーシェス「…」

サーシェス「……」

サーシェス「………」

サーシェス(…決めた!!!)

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 19:59:13.22 ID:gqtFM1U70
㈱KPSA飲料

???社長「や…辞める!!!?」

サーシェス「はい。妻が二人目を身ごもったことですし、いい機会です。家族とともにいる時間を、もっととりたいのです」

???社長「…」

サーシェス「…」

???社長「わかった!」

???社長「キミは今まで実にわが社に尽くしてくれた。そのすぐれた能力が惜しくないというのはウソになるが」

???社長「キミの性格も知っている。頑固なところも」

???社長「…家族とともにいてあげたまえ」

サーシェス「ありがとうございます!」バッ

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 20:02:01.51 ID:gqtFM1U70
部下「…行ってしまいましたね、係長。あ、いえ、サーシェスさん。よろしかったのですか?」

???社長「ふっ…この先多くの困難が待ち受けているのを知ってなお…澄み切った眼差しだった」

???社長「到底引き留めることはできんよ」

部下「そういうあなたも清々しい顔ですよ。リボンズ社長」

リボンズ「!…そうかい」

部下「ええ」

リボンズ「…実を言うとね」

リボンズ「私にもグループ本社から異動命令が出ている。キミも一緒にだ」

部下「え?」

リボンズ「連邦グループの飲料事業社KPSAから、本来の事業である家電事業部に異動だそうだ」

部下「…ソレスタルビーイング社にですか!!?」

リボンズ「そういうことさ。来てくれるね?ヒリング」

ヒリング「もちろんです。アナタと一緒なら」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 20:07:28.49 ID:gqtFM1U70
絹江「や…辞めた!?」

サーシェス「おう。辞めて来た」

絹江「……」フラフラ

さじのすけ「とーちゃん万年係長卒業おめでとうなんだゾ!」

サーシェス「ありがとうさじのすけ!」

さじのすけ「お祝いついでにエクシア仮面のフィギュアが欲しいんだゾ」

サーシェス「祝われる側があげるのかよ…」

絹江「…」バンッ

サーシェス「」ビクッ

絹江「どうするの…」

サーシェス「え?」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 20:12:31.44 ID:gqtFM1U70
絹江「これから二人目も生まれるのに!生活どうするの!」

さじのすけ「お?二人目…?」

サーシェス「い、いやそれは。退職金いっぱいもらったし」

絹江「その先どうするのよぅ…今の時代転職も難しいのに」グスッ

さじのすけ「か、かーちゃん…」

サーシェス「ところがぎっちょん!」

サーシェス「次の職、もう面接を申し込んであるんだなーこれが」

絹江「え?」

サーシェス「これだこれ」スッ

絹江「あ…昨日読んでた…」

さじのすけ「これ何て読むの?」

サーシェス「保育に自信のある方募集、だ」

絹江「あなた、自信あるの…?」

サーシェス「うん、実を言えばな。その、少年を……導く……のが、得意というか。心得ているんだ」

絹江「今、すごく言葉を選んだわね」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 20:18:52.31 ID:gqtFM1U70
絹江「幼稚園と…保育園?の職員を募集しているのね」

サーシェス「家族が増えるんだ。ちゃんと育児も憶えたいからな」

絹江「あなた…」

さじのすけ「二人目ってなんなんだゾ!」

サーシェス「それはなー!さじのすけがお兄ちゃんになるってことだ!」

絹江「妹か、弟ができるってことなのよ」

さじのすけ「ほほー…さては二人目が生まれるんですな?」

絹江「ふふ。そういうこと」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 20:21:55.52 ID:gqtFM1U70
チュンチュン…

絹江「忘れ物はない?」

サーシェス「ああ。受験票も筆記用具も持った」

アルケー「ワン!」

さじのすけ「とーちゃんがんばるんだゾ!」

サーシェス「ああ。じゃあ、行ってくる!」

2人+1匹「いってらっしゃーい!」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 20:32:43.14 ID:gqtFM1U70
さじのすけ「ところで、かーちゃん」

絹江「何?」

さじのすけ「とーちゃん、どこで働くつもりなんだゾ?」

絹江「えーと、ちょっと待ってね」

絹江「たしかどこかで聞いたことのある名前だったんだけど…」

絹江「………あ!思い出した!」

さじのすけ「ほほーい!」

絹江「あのね」

さじのすけ「うんうん」



絹江「ギンガナム幼稚園ていうらしいわよ」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 20:36:50.76 ID:gqtFM1U70
ディアナ「補欠採用にもたくさんの応募がありましたね」

ギンガナム「フフフ。どんな人物が来ますかなあ…」

ディアナ「真剣に選ばせていただきましょう」

ギンガナム「フハハハハハハ―ッ!!!!!」

バッ

ギンガナム「育児はいいぞッ!!!!」

ギンガナム「みんな来おおぉぉぉぉぉぉぉぉぉい!!!!!!」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 20:42:34.36 ID:gqtFM1U70
待合室

サーシェス「やっぱ面接はスーツでねえとなぁ!」ビシッ

『次の方どうぞー』

サーシェス「行くか…」スクッ

『お入りください』

サーシェス「ちょいさー!」ガラガラッ

ギンガナム「ほぉう…ドアを開けるいい動きだ。貴様ギンガナム隊の隊員にならんかぁ…?」

サーシェス「うおぉぉぉ俺はアリーアル・サーシェスだぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

ディアナ「お座りください」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 20:47:58.47 ID:gqtFM1U70
ディアナ「なかなか派手な入室でしたわね」ジトッ

サーシェス「キレイなもんだな面接官ってのは!そうだろお譲ちゃん!」

サーシェス「ヘッヘヘ、別に無傷で合格しようだなんて思っちゃいねぇ!」

サーシェス「印象が悪けりゃ謝罪するまでよ!」ペコリ

ディアナ「よしなに」

ギンガナム「今現在のご職業はなんですかな?」

サーシェス「そいつは企業秘密ということで…」

ディアナ「どうか、正直に答えてくださいませんか?」

サーシェス「無職です。家族が好きで好きでたまらない、人間のプリミティブな衝動に殉じて生きる、昨日退職した無職です…」

ギンガナム「正直な男だよ…彼は!」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 20:59:12.62 ID:gqtFM1U70
サーシェス(同情されてるぜ!かわいそうになあ!俺!)

ディアナ「では、次の質問です…」

サーシェス(何問持ってやがんだ!?けどなあ!回答できるんだよ!」

サーシェス(いただくぜ…内定!)

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 21:03:25.26 ID:gqtFM1U70
ギンガナム「では最後の質問だ」

ディアナ「なぜ、前のご職業を退職されたのですか?そして育児に携わりたい理由は何ですか?」

サーシェス「俺は父親だぜ?家族と過ごす時間を増やすためだ…それになァ!子供を育てるのに、父親が参加するのは当たり前じゃねえかッ!」

ギンガナム「!」

ディアナ「!」

サーシェス「?」

ギンガナム「」キュピーン

ディアナ「」キュピーン

サーシェス(量子通信!?何話してやがんだ!?)

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 21:08:30.67 ID:gqtFM1U70
ギンガナム「終了の合図をあげるッ!!!」ビー

ディアナ「面接はこれにて終了です」

サーシェス「ありがとうございました」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 21:12:38.71 ID:gqtFM1U70
テクテク

サーシェス(…やっちまった)

サーシェス(緊張しすぎて言葉づかいも乱雑だし…ハァ)

サーシェス(けど、熱意だけは…伝えられたかもしれんな。ん?)

ハッピーバーーースーーーデーーーー♪イーーイーーデーーースーーーネーーー♪

ピッ

サーシェス「もしもし?ああ、今から帰る。おう、ありがとう。…じゃあまたあとでな」ピッ

サーシェス「帰ろう、我が家に。家族の元に」

テクテク・・・


サーシェス(さぁて、合か不か。今回神はどちらを選ぶ?まっ、どちらにしても俺は家族が大好きだがな)

サーシェス「家族あっての俺だねってな」


おわり

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/05(金) 21:24:10.58 ID:gqtFM1U70
ディアナ「さて、午後からは用務員の採用試験ですよ」

ギンガナム「気合を入れていかなくてはな」

ディアナ「ええ…」



シャア「…そろそろ出発だな」スック

グエン「用務員という立場から革命を起こしてみせましょう」

グラハム「愛があるかーら♪面接するーの♪ぉぉ…♪落とっさーないでぇ…♪」

シャア「なんだその歌は?」

グラハム「00のED曲、トラストユーの替え歌だ」

グエン「いい曲ですね。まあ、実業家の私が合格できないわけがありませんが」

グラハム「職歴だけが、合否を決める要因ではないよ。では行こうか」

シャア「うむ。勝利の栄光を我らに!!!」


おわり!!!

引用元: サーシェス「ただいまー!」さじのすけ「とーちゃん!」