前回 凛「で、夕美はモバPさんとどこまでやったの?」

2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 19:57:18.59 ID:aYKV9Sbm0
夕美「えっ!?」

凛「違うの?」

夕美「え、ええっと」

凛「すごく話したそうな顔してるけど」

夕美「う……」

夕美「……違わない、です」 




3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:00:03.08 ID:aYKV9Sbm0
凛「はぁ……」

夕美「……こういうのって、鬱陶しい?」

凛「別に?」

夕美「でも、溜息…」

凛「今のは心の準備してただけ」

夕美「準備……?」

凛「うん。例えば、ケーキを渡されたとするでしょ」

夕美「えっ?」

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:01:05.82 ID:aYKV9Sbm0
凛「クリームがたっぷり乗ってるやつを、1ホール丸々」

夕美「……?」

凛「カロリーが気になるよね」

夕美「うん?」

凛「食べるなら覚悟しなきゃ」

夕美「確かに、そうだけど」

凛「つまり、そういうこと。いいよ、聞くよ。うん」

夕美「えっ、あ、うん」

凛「で、何?」

夕美「えっとね……ふふふっ♪」

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:01:39.61 ID:aYKV9Sbm0
夕美「見て見て、これ!」

凛「ネックレス?……あ、やっぱり花なんだね。買ったの?」

夕美「ううん、Pさんからっ♪」

凛「ああ、そういう……ふーん。いいセンスだね」

夕美「だよねっ!」

凛「この花、なんだっけ」

夕美「ベゴニア。ふふ、かわいいよね……えへへ」

凛「あ、そのまま」

パシャッ

夕美「えっ?」

6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:02:16.51 ID:aYKV9Sbm0
凛「うん。いい感じにだらしない顔」

夕美「えっ、ちょっと、消して、消して!」

凛「ダメ。今回のお代」

夕美「えっ」

凛「ほら、幸せ最高潮って顔してる」

夕美「あはは……け、消して?」

凛「ダーメ。使い道ありそうだし」

夕美「つ、使い道って」


8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:03:26.05 ID:aYKV9Sbm0
凛「痴話喧嘩の仲裁とか」

夕美「……誰の?」

凛「さあ?でもそのうちあるでしょ」

夕美「……ないもん」

凛「喧嘩するほど仲がいいって言うし」

夕美「う」

凛「まあ私が一切気にしなくていいなら消すけど?」

夕美「……」

9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:04:11.51 ID:aYKV9Sbm0
凛「で、何、ベゴニア?」

夕美「あっ、うん、そうそう」

凛「また花言葉絡み?」

夕美「うんっ!『愛の告白』なんだ。……ふふ♪」

凛「へぇ。直球だね」

夕美「ね!ふふ、こういうの、Pさんからは初めてで……えへへ」

10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:05:27.44 ID:aYKV9Sbm0
凛「花言葉込みでの贈り物かは聞いた?」

夕美「えっ?」

凛「『夕美だしとりあえず花あげとけばいいか』みたいなノリかも」

夕美「え、ええっ!?そんな、えっ、」

凛「……ごめん、冗談。そんな泣きそうな顔しないで」

夕美「で、でもよく考えたら、何も聞いてないし」

凛「花言葉込みで受け取ってくれてたんだから、逆でも然りだよ」

夕美「……だ、だよね。ふふ」

11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:06:49.90 ID:aYKV9Sbm0
凛「いつもらったの?」

夕美「昨日ね、帰りの車でこそっと」

凛「こそっと?」

夕美「うん。乗ろうとしたら助手席に箱が置いてあって、Pさんの字で『夕美へ』って」

凛「直接渡せばいいのに」

夕美「でも、ほら、一応……ね?」

凛「一応で済む仲じゃないでしょ」

夕美「う……そ、そう、だけど」

凛「変なところで回りくどいよね」

夕美「あはは……」

12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:07:44.50 ID:aYKV9Sbm0
凛「似た者同士なんだろうけど」

夕美「そう、かな?えへへ」

凛「……ね、夕美」

夕美「うん?」

凛「なんか肌荒れてない?」

夕美「えっ?……そ、そんなこと」

凛「寝不足でしょ」

夕美「う゛……凛ちゃん、鋭い……」

13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:09:11.34 ID:aYKV9Sbm0
凛「……何、やっぱりそういうアレなの?」

夕美「う、うん……その、昨日はそれであんまり寝れなくて」

凛「……そっちはちょっと聞きたいかも」

夕美「あんまり夜更かしはしないように気を付けてるんだけど」

凛「でも夜じゃないと無理でしょ」

夕美「……じ、実は、今朝も、ちょっと……」

凛「……は!?朝も!?」

夕美「えっ、あ、あれ、そ、そんなに変?」

凛「変って、いや、そうじゃなくて……」

14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:10:55.02 ID:aYKV9Sbm0
夕美「……だって、嬉しかったんだもん」

凛「嬉しいと朝も、なの?」

夕美「うん……つい」

凛「つい、って」

夕美「だって、ほら、ね?」

凛「……夕美ってさ、結構こう、予想外のすっ飛び方するよね」

夕美「うっ……そんなことないもん。……たぶん」

15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:11:40.13 ID:aYKV9Sbm0
凛「初めてPさんとしたときもそうだったんでしょ?」

夕美「そ、それは今関係ないよっ!」

凛「してることは同じでしょ」

夕美「えっ?」

凛「いくらなんでも、嬉しいからって朝からは…」

夕美「……さ、流石に朝から、その、したりは、ないよ?」

凛「……え?」

夕美「昨日の夜も、ネックレス眺めてたら嬉しくて寝れなかっただけで」

凛「…………」

夕美「Pさんと、その、してたわけじゃ……」

16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:12:16.61 ID:aYKV9Sbm0
凛「………………」カァッ

夕美「あ、あはは、凛ちゃんったら」

夕美「私そんな、ひゃっ」

ツン ツン

凛「夕美は脇腹、弱いよね」

夕美「ひゃ、あはっ、ちょ、凛ちゃん、やめ、やめて、あははっ」

凛「初  の話」

夕美「あはっ、なに、ちょっと、やめてってば、ふふっ」

凛「そういえば聞いてなかったっけ」

夕美「ひゃっ、やめ、ほんとにそこ弱い、あははははっ」

17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:13:13.69 ID:aYKV9Sbm0
凛「話してくれるまでつつくから」

夕美「ひゃ、きゃっ」

凛「話す?」

夕美「えっ、それは、」

凛「話すでしょ」

夕美「きゃ、ちょっと、凛ちゃん、やめ」

凛「話すの?」

夕美「っ、は、話す、話すからっ」

凛「よし。じゃあ、どうぞ」

夕美「はぁ、はぁ……」

18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:15:02.20 ID:aYKV9Sbm0
凛「夕美、結構くすぐったがりだね」

夕美「昔っから弱くて……」

凛「くすったがりの子は 度がいいんだって」

夕美「えっ?」

凛「で、初  。はい」

夕美「……えっと、内緒、ね?」

凛「したことも泣いたことももう知ってるんだし。今更でしょ」

夕美「でも」

凛「人に言ったりしないから」

夕美「うぅ……」

19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:17:26.08 ID:aYKV9Sbm0
凛「なんだっけ。車で夕美から誘ったんだっけ?」

夕美「そ、それだとまるで車の中でしたみたいに」

凛「うん、ホテルで一緒に泊まりたいって言ったんだよね」

夕美「う、うん…」

凛「で?反応は?」

夕美「その……すごくびっくりされた」

凛「まあ、だよね」

20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:18:58.23 ID:aYKV9Sbm0
夕美「でも、『ダメ』とは言われなくて」

凛「へぇ」

夕美「Pさんも迷ってる感じだったの」

凛「うん」

夕美「だから、もう一押しかなって思って」

夕美「それで、その、『お願い、します』…って」

凛「……言ったの?」

夕美「……言った」

凛「うわ」

夕美「う、うわって」

21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:20:14.39 ID:aYKV9Sbm0
凛「え、いや、そのさ……うん、ね?」

夕美「……な、何?」

凛「うん。夕美、やるね」

夕美「そ、そう?」

凛「誘った後に『お願いします』って、ダメ押しにも程があるでしょ」

夕美「…………」

凛「断れないよね、それ」

夕美「~~っ!!」

22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:21:36.21 ID:aYKV9Sbm0
凛(あ、耳真っ赤になった)

夕美「わ、わ、その、私はね、そんなつもりじゃ」

凛「よしよし。さすが夕美だね」

夕美「さ、流石って、私は」

凛「雰囲気ばっちり、状況もばっちりからの乙女全開。完璧」

夕美「別に狙ってやったわけじゃなくてね、」

凛「大好きだからね。仕方ないよね」

夕美「そ、そうだよっ!」

23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:22:05.66 ID:aYKV9Sbm0
夕美「だって、本当に奇跡みたいだったんだもん」

凛「片思い上等だったし?」

夕美「そう!だから信じられないくらい嬉しくて!」

夕美「花もね、すっごく大事に愛でてくれててたの」

凛「そんなに」

夕美「そんなに!本当に愛情がこもった押し方だったの!」

夕美「あんなに大切にされるなら、私も花になっちゃいたいくらい…」

凛「っ、ぶふっ、何それ」

夕美「ほ、本当だよっ」

24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:22:41.08 ID:aYKV9Sbm0
凛「で?『お願いします』の後は?」

夕美「……Pさん、すごく驚いた顔してた」

凛「返事はどうだったの?」

夕美「……『じゃあ、一部屋で』って」

凛「おぉ……ってまあ、そうだよね」

夕美「そ、そしたら、なんかもう何も考えられなくなっちゃった」

凛「ドキドキだ」

夕美「うん……だってこれから、しちゃうんだって考えると」

夕美「今日の下着どんなのだっけとか、手入れ大丈夫かな、とか」

凛「うん、うん」

26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:23:37.49 ID:aYKV9Sbm0
夕美「でね、ホテルの部屋に入ったら、Pさんが先にシャワー入るように言ってくるでしょ?」

凛「まあ、うん」

夕美「それで体洗って一息ついたら、さらにわーってなっちゃって」

凛「わーって?」

夕美「あと数分後には、って考え始めるともう」

凛「……夕美ってアレだね」

夕美「アレ?」

凛「結構むっつりだね」

27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:25:16.44 ID:aYKV9Sbm0
夕美「……ち、違うよっ!本当にドキドキでぐるぐるだったの!」

凛「フラワーガールだもんね。愛されるために誘います、って感じ」

夕美「違うからーっ!!」

凛「なのに初心なんだから」

夕美「うう……精一杯だったんだもん」

凛「勇気あるよね」

夕美「……私もあんな勇気、出るとは思ってなかったよ」

凛「で?ちゃんと、したんでしょ?」

夕美「うん……」

28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:26:19.56 ID:aYKV9Sbm0
夕美「えっと、入れ替わりでPさんもシャワー浴びて、そのあとね、」

凛「うん、うん。詳しく詳しく」

夕美「う……ま、まずね、どうやって待ってたらいいかわからなくて」

凛「普通に座って待ってればいいんじゃないの?」

夕美「服着て?」

凛「……着ない理由なくない?」

夕美「う゛……」

凛「え、何、脱いで待ってたの?」

29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:27:07.92 ID:aYKV9Sbm0
夕美「だ、だってほら、ドラマとかだとよくあるでしょ?」

凛「まあ、うん、あるけどそれはさ……」

夕美「あああああ……変だったのかな……」

凛「……バスタオル巻いて待ってたとか?」

夕美「……」

凛「……え、裸?」

夕美「裸……」

凛「ベッドで待ってたの?」

夕美「シーツにくるまってた……」

凛「……」

30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:30:12.91 ID:aYKV9Sbm0
夕美「……や、やっぱりおかしかったのかな」

凛「いや、うん」

夕美「う、うん?」

凛「なんか『お待ちしていました』って感じだよね。私だったらできないかな」

夕美「うあああ……やっぱり……」

凛「男の人なら嬉しいんじゃない?そういうの。うん」

夕美「……ううう」

凛「逆にほら、1枚1枚脱がされるよりマシでしょ」

夕美「……確かにそうかもしれない、けど……」

31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:31:05.60 ID:aYKV9Sbm0
凛「Pさんの反応はどうだったの?」

夕美「シャワーから出てきて、目が合ったら『ふふ』って感じで笑われた……」

凛「うん。その気持ち、わかる」

夕美「……どんな?」

凛「『無理しちゃってかっわいいなぁ』」

夕美「……」

夕美「そ、そんなことないない、ないよ、あはは……」

凛「ベタベタに可愛がられたでしょ、そのあと」

夕美「……う」

凛「うん?」

夕美「……可愛がられた、かも」

凛「だよね」

32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:31:51.52 ID:aYKV9Sbm0
夕美「包まってるシーツの上から、ぎゅーってされて」

凛「うん」

夕美「そのままなんかじゃれてたんだけど」

凛「じゃれてたって?」

夕美「最初はこう、後ろからPさんが抱き着いてきて。ちょっとお話しながら、ぺたぺた触り合ったり」

凛「話してたなら、そのタイミングで言うこと言えたんじゃないの?花言葉のこととか」

夕美「う……そうなんだけど、その時は全然そんなこと頭に浮かばなくて」

夕美「それにだんだん恥ずかしくなってきて……だから、うん、ちょっと間違えちゃって、ね」

凛「……間違えた?」

夕美「その……『するなら早くしよ』みたいなこと言っちゃった」

凛「うわ」

夕美「あはは……」

33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:35:21.08 ID:aYKV9Sbm0
凛「それは、うん。なんかアレだね」

夕美「……ダメだよね」

凛「ムードもへったくれもない一言」

夕美「反省してるもん……」

夕美「でも、それ言ったらもう完全にそういう雰囲気になってきて」

凛「うん、うん」

34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:36:45.63 ID:aYKV9Sbm0

夕美「キスして、こう、Pさんも一緒に、シーツの中に入ってきたの」

凛「うん」

夕美「それでしばらくPさんが、その、いろいろ触ってたんだけど」

凛「いろいろって?」

夕美「その……うん、ほら、ね?」

凛「いろいろって?」

夕美「で、ね!!それで、結構気がまぎれたというか、ほぐれてきたから、大丈夫かなって思って」

凛「何が?」

夕美「で、でもこう、いざ、ってなったらね、またわーってなっちゃって……」

夕美「……Pさんもすごく優しくしてくれたんだけど……その、痛くて」

凛「……まあ、そればっかりは、ね」

35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:37:28.64 ID:aYKV9Sbm0
夕美「それで、してる最中、ずっと泣いちゃってて」

凛「そんなに痛かったの?」

夕美「だ、だって体の中に入っちゃうんだよ!?」

凛「そうだけど……あー」

夕美「……?」

凛「ずっと悶々考えてるから、必要以上に緊張しちゃったんだ」

夕美「……かも」

夕美「それで私が泣きっぱなしで、Pさんも申し訳なさそうな感じになっちゃって」

凛「あー……ああー……」

夕美「終わった後も私泣いてて、Pさんが背中さすったりしてくれたんだけど」

凛「……悪くないじゃん。だけど?」

夕美「なんか、そのまま寝ちゃった……」

ベシッ

36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:38:09.02 ID:aYKV9Sbm0
夕美「あたっ」

凛「あっ」

夕美「うう……」

凛「ごめん、つい」

夕美「私も悪かったと思ってるもん……」

凛「そこはさ、上手くできなかったけど大好きですみたいなピロートークするとこでしょ」

夕美「だ、だよね……」

凛「する前に変なこと言ったのも全部清算できたかもしれないのに」

37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:38:57.04 ID:aYKV9Sbm0
凛「……で?朝は?」

夕美「……気まずくなっちゃって、話そうとしてもぎこちなくて……」

凛「はぁ……無理するから」

夕美「……ごめんなさい」

凛「いや、私に謝られても」

凛「でも、今は上手くいってるんでしょ?」

夕美「うんっ!えへへ、凛ちゃんのおかげ!」

38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:42:59.60 ID:aYKV9Sbm0
凛「まあ、乗りかかった船だしね。最近はどうしてるの?」

夕美「ふふ、たまにデートしたりしてるよ♪」

凛「仕事の後とか?」

夕美「そうそう!外に遊びに行くのは難しいけど、お部屋デートとか」

凛「へぇ?」

夕美「あっ、この間ね、Pさんの部屋にプランター置かせてもらったの」

凛「うちで買っていったやつ?」

夕美「そう!それでちょくちょくお邪魔して、手入れしてるんだ♪」

凛「早速部屋に遊びに行ける口実作ったんだ。夕美、やっぱやり手だね」

39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:43:38.55 ID:aYKV9Sbm0
夕美「え、ち、違うよっ!?私は単にPさんがガーデニングに興味もってくれてるのが嬉しくて」

凛「へえ?全然そういう側面はないんだ?」

夕美「うっ……」

凛「うん?」

夕美「ある、かも……」

凛「うん」

夕美「……水やりとか、ちょっとした理由つけてお邪魔させてもらってます……」

40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:49:32.37 ID:aYKV9Sbm0
凛「で、2回目はチャレンジした?」

夕美「え?」

凛「Pさんと」

夕美「……?」

凛「初めてのとき以降」

夕美「……えっ、あ、えっと」

凛「うん?」

夕美「……し、した」

41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:50:06.76 ID:aYKV9Sbm0
凛「結果は?」

夕美「……その、自粛しましょう、ということになりました」

凛「……何それ。またダメだったの?」

夕美「ううん……むしろ逆」

凛「逆?どういうこと?」

夕美「えっと、2回目のとき、Pさんの部屋だったんだけどね」

凛「うん」

42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:56:29.46 ID:aYKV9Sbm0
夕美「その日はPさんも午前で仕事終わりだったし、そういう約束してて」

凛「羨ましい」

夕美「午後ずっと空いてると時間もあるから、これってもしかして、みたいな、ね?」

凛「まあ、そうだよね」

夕美「で、その時はPさん、私が緊張しないようにいろいろ用意してくれてて」

凛「用意……?」

夕美「うんっ!ハーブティー淹れてくれて、一緒に昔の写真見たり。すごく和やかだったの」

凛「あ、そういうのね」

夕美「……?」

凛「なんでもないよ。で?」

43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:58:07.22 ID:aYKV9Sbm0
夕美「私もそのときはもう、するつもりでPさんの部屋に行ったから、準備はばっちりだったし」

凛「……うん」

夕美「Pさんも優しくて、すごくリラックスしてたの」

夕美「だからそういう雰囲気になったら、今度は全然緊張とかなくて」

夕美「……それで、ね?」

凛「うん」

夕美「すごかった……」

凛「……へえ?」

44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 20:58:35.91 ID:aYKV9Sbm0
夕美「なんかね、もう、何しても気持ち良いの」

凛「うん。その辺、詳しく」

夕美「……最初はね、普通にお話してたら、目がふっと合って」

凛「うん、うん」

夕美「どっちからってわけでもなく、キスしたんだけど」

凛「」ゴクッ

45: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 21:02:23.78 ID:aYKV9Sbm0
夕美「もうその時点で熔けそう」

凛「……うん」

夕美「頭の中も体の芯もね、こう、チョコみたいに、とろーんって」

夕美「それでね、初めての時は言えなかったから、いっぱい、いっぱい『好き』って言って」

凛(夕美らしい、けど)

夕美「Pさんも少し恥ずかしそうだったけど、好きだよって言ってくれたの」

凛(……これ聞く方も結構恥ずかしい)

46: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 21:04:00.39 ID:aYKV9Sbm0
夕美「それで、その、したら……すごくて」

夕美「初めてのときは『なんでこんなことするんだろう』って思っちゃうくらいだったのに……」

凛「うん、その辺もうちょっと詳しく」

夕美「えっ、そ、それは、えっと……ね?」

凛「うん」

夕美「その、あ、普通、普通だよ?」

凛「普通ね。普通に何回くらいしたの?」

夕美「え、ええっと、何回かな……」

凛「数えられないくらい、と」

47: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 21:04:37.82 ID:aYKV9Sbm0
夕美「ち、違うよっ!?そういう意味じゃなくて、えっと、1、2、3、あと……」

凛「3回以上?元気だね」

夕美「えっ!?そ、そうなの?」

凛「午後からお部屋デートして、3回以上したら結構お盛んな方でしょ」

夕美「……うう……」

凛「ほら、もっと詳しく」

夕美「…………うぅ……許して……」

48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 21:05:30.34 ID:aYKV9Sbm0
凛「じゃあ何がそんなに良かったのかだけ」

夕美「……距離が」

凛「うん?」

夕美「Pさんとの距離が、全然ないのが、よかった」

夕美「こう、密着して、好きって言って、好きを行動で示して」

夕美「Pさんがそれに応えてくれるのが、すごく幸せで」

凛(……乙女だなあ)

49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 21:07:10.97 ID:aYKV9Sbm0
夕美「それで、した後にもちょっとベタベタしてたんだけど」

凛「あ、ベタベタしてる時は自覚あるんだ」

夕美「……だって前はそういうのできなかったもん」

凛「まあ、確かに。で?」

夕美「すごかったね、とかいろいろ話してて。すごく幸せだったんだけど」

凛「相性いいんだろうね。2回目でその調子だと」

夕美「う、うん……そういう話もちょっとした」

50: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 21:08:24.45 ID:aYKV9Sbm0
凛「で?自粛?」

夕美「うん……お互いに溺れちゃうのはまずいよね、ってことで」

凛「まあ、そうかもね。長続きするといいけど」

夕美「が、頑張る……」

凛「頑張れそうなの?」

夕美「えっと……うん。最近はちょっとあの温度が恋しいなーって思うこと、あるけど」

夕美「でもね、お互いに無茶はできないし、仕方ないかな、って」

凛「……ふーん」

凛(これアレだね、我慢が裏目に出て更に溺れるパターン)

51: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 21:08:51.65 ID:aYKV9Sbm0
夕美「折角凛ちゃんのおかげで上手くいってるんだし、頑張るよっ♪」

凛「……うん、そうだね。頑張って」

夕美「はいっ♪」

凛「今日は何か買ってく?」

夕美「うーん……あっ、栄養剤ある?」

凛「あるよ。何、通い妻する用?」

夕美「あはは……うん。明日早速持っていこうかな」

凛「デレデレしちゃって」

夕美「えへへ」

凛(……明日、ね)

52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 21:09:29.40 ID:aYKV9Sbm0
[翌々日、事務所]

夕美「おはようございまず……」

凛「おはよ……どうしたの夕美、声すごいけど」

夕美「……うん、ちょっと」

凛「風邪?」

夕美「……ね、凛ちゃん」

凛「うん?」

夕美「Pさんに何か言った?」

凛「え?まあ、今日は挨拶くらいだけど」

夕美「そうじゃなくて」

凛「?」

53: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 21:10:22.89 ID:aYKV9Sbm0
夕美「昨日は?」

凛「ごめん、何のことかわかんない」

夕美「こ、この間話したアレのこと!」

凛「アレ?」

夕美「その、自粛の話!」

凛「……どうかしたの?」

夕美「き、昨日大変だったんだよ!?」

凛「大変?」

54: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 21:11:11.45 ID:aYKV9Sbm0
・・・
・・


[きのう]

ドサッ

夕美「きゃっ、えっ、あ、えっと……んっ」

夕美「あ、あれ?」

夕美「Pさん、こういうのはしばらく無しって、この間」

夕美「……ね、ホントに、するの?」

夕美「あ、嫌ってわけじゃなくて、でも、えっ、ちょっと、Pさん、Pさんってば」


・・
・・・

55: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 21:11:38.92 ID:aYKV9Sbm0
凛「へぇ。うん、まあそういうこともあるよね」

夕美「凛ちゃん本当に何も……?」

凛「私はちょっとあれだよ、懸念を示しただけ」

夕美「や、やっぱり!?」

凛「押し倒すようにまでは言ってないし」

夕美「えっ、でもやっぱり凛ちゃんが」

凛「でも夕美もNOって言えないわけじゃないでしょ?」

夕美「えっ……あ、えっと」

56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 21:12:08.07 ID:aYKV9Sbm0
凛「大変だったね。声が掠れるまでって何回くらい?」

夕美「…………い、いっぱい」

凛「そうなんだ。よかったんじゃないの?」

夕美「き、気持ちよかったけど」

凛「あ、ううん、そういう意味じゃなくて……やっぱいいや」

夕美「……」

凛「うん、で?『気持ちよかったけど』?」

夕美「うぅ……」

57: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 21:12:52.61 ID:aYKV9Sbm0



夕美「…………勘弁してください……」




58: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/29(月) 21:13:45.30 ID:aYKV9Sbm0



    ̄ ̄ ̄二二ニ=-
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           -=ニニニニ=-


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引用元: 凛「で、夕美はのろけ話がしたいの?」