1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:42:54.97 ID:MZzjtc7Y0
 
――765プロダクション 9月30日 朝

 ガチャ バタン

やんだ「ちーす」

かな子「あ、おはようございます! プロデューサー!!」ムグムグ

やんだ「おう、おはようさん」

かな子「あれ? プロデューサー今日はオフって昨日聞いた様な…」

やんだ「あーうん。今日は忘れ物を取りに来ただけ」

かな子「忘れ物?」

やんだ「うん、サイフ」

かな子「ええっ!? 昨日は大丈夫だったんですかぁ!?」

やんだ「昨日の仕事の最後に事務所に戻った時、デスクの引き出しに入れたのは
     記憶にあったから今日取りに来ればいいかー、って」

かな子「…免許は?」

やんだ「あー」

やんだ「三村はかしこいな」



2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:43:27.56 ID:MZzjtc7Y0
かな子「む、無免はダメですよぉ!(>>>1) つ、ツン!///」

やんだ「おー、この前のラジオのNGバージョン使ってきたかー(>>>2)」

かな子「あっ…間違えましたぁ~!」

>>>1…正確には不携帯。違反点数0点、反則金3000円
>>>2…CINDERELLA MASTER収録のドラマ

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:43:50.32 ID:MZzjtc7Y0
やんだ「……」スタスタ

かな子「あ、プロデューサーさん…」

やんだ「ちひろさんおはよーっす」

ちひろ「おはようございます! 安田さん」

ちひろ「…って、安田さん、今日はオフじゃ?」

やんだ「かくかくしかじか」

ちひろ「ああ、そうでしたか~」

やんだ「どうせだしちょっと机を片付けて帰ろっかな」

ちひろ「ふふっ。そのままお仕事モードに入らないでくださいね。
     お休みの日はちゃんとお休みしないと」

やんだ「そこまで殊勝じゃないから大丈夫っす」

ちひろ「お茶、お淹れしますね」

やんだ「おっ、ありがとうございます」

かな子「……」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:45:12.90 ID:MZzjtc7Y0
 

やんだ(片付けはすぐ終わったがダラダラと事務所に居座っていた)

やんだ(ちょくちょく三村が話しかけてくるので適当にあしらったり)

やんだ(レッスン前に顔を出した南条と小関と共に今日の仮面ライダーウィザードの
     リプレイに興じちひろさんに叱られたり)

やんだ(今は休憩室で新聞を読んでいる)

 ペラリ…ペラリ…

やんだ(芸能欄もスポーツ欄も…政治欄も経済欄特に目立った記事はねーな)

 ペラリ

かな子「!! プロデューサー! この広告!」

やんだ「ん?」

かな子「ドーナツが15種類半額!?」

やんだ「うそ! 倍食えるじゃん!」

かな子「!!!」

かな子「す、素晴らしい発想ですプロデューサー…!」

やんだ「だろ?」フフン

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:46:07.71 ID:MZzjtc7Y0
かな子「あ…でも今日までなんですね…」

やんだ「なんだ、かな子は今日オフじゃねーのか」

かな子「オフだったら事務所に来てませんよぉ…」

やんだ「でも午前にラジオの収録があるだけで午後からはフリーだったろ?」

かな子「は、はい…って、知ってるじゃないですかぁ!」プンプン

やんだ(三村はからかいがいあるなあ)

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:47:17.48 ID:MZzjtc7Y0
やんだ「よし、じゃあ昼過ぎからコレに行こうぜ」ペラペラ

かな子「一面切り離してしまって良かったんでしょうか…」

やんだ「裏は読者投稿のコーナーだし問題ねーって」

かな子「では、私はそろそろ出ますね! 戻ったら…///」

やんだ「……」

やんだ「!」ティン

やんだ「三村、集合場所は事務所じゃなくて別の場所にするぞ」

かな子「えっ? そ、それは、その方がデートっぽいかもですけどぉ…//」

やんだ「お前は何を言っているんだ」

かな子「な、なんでもないですぅ…(´;ω;`)」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:48:29.52 ID:MZzjtc7Y0
やんだ「俺の先輩と先輩んとこのチビも一緒に連れて行くから」

かな子「よくお話されてる大学の先輩ですか?」

やんだ「そーそー」

かな子「社会人になっても仲が良いって素敵ですよね!」

やんだ「そーかな? 普通じゃん?」

かな子「そんな事ないです! 素敵です! あ…憧れます! ///」

やんだ「三村…いや、かな子!」

かな子「ひゃ、ひゃいぃ!///」

やんだ「時間だぜー」

かな子「い、行ってきますぅ…(´;ω;`)」

やんだ「集合場所はメールしとく」

やんだ(三村はめげないなぁ)

やんだ(俺は…こんななのに)

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:53:48.01 ID:MZzjtc7Y0
やんだ(俺は大学在学中の就職活動中にこのプロダクションの社長に
     声をかけられた)

やんだ(保険のつもりで保留にして、その後も就活を続けたが結局は
     他に内定は取れず、このプロダクションで働く事にした)

やんだ(髪も染めたままでいいっていうし)

やんだ(このプロダクションは俺の先輩に当たるPが既に業務のかなりの
     部分を担っており、多数の有名アイドルをプロデュースしていた)

やんだ(俺はマネージャーとしてPの下に付きつつ、プロデューサーとしての
     ノウハウを学んでいった)

やんだ(…が、俺にはPのやり方を素直に吸収する事ができなかった)

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:55:57.13 ID:MZzjtc7Y0
いかん。ちひろさんは765プロのスタッフって訳じゃなかったよな…。


やんだ(Pとアイドルがお互いを信頼し合い、それがアイドルの力を高める)

やんだ(それは確かに『効果的』ではあるんだろー。下世話な言い方をすれば、
     アイドルの他事務所への移籍、流失を防ぐ事にも繋がる)

やんだ(でも…それは本当に『理想的』なのか? 例え信頼関係はなくとも…)

やんだ(十分なレッスン、完璧な体調管理、そして的確なタイミングでの
     ライブ、TV出演等のチャンスの用意…)

やんだ(アイドルの能力を高める事に注力していけばいいんじゃないか?)

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 02:58:53.95 ID:MZzjtc7Y0
やんだ(業界で勢力的にこのプロダクションと双璧と言われてる
     某プロダクションの社長と話す機会があった)

やんだ(ちなみにウチの社長はよく騙されるので資産的には雲泥の差だ…)

やんだ(思い切ってこの考えをぶつけてみたところ、高笑いと共に肩を叩かれ、
     『見所がある』と言われた)

やんだ(まあ、あんな顔で笑うオッサンと同類と思われるのがしゃくで、
     逆に自分の考えを見直すきっかけになった。皮肉な話だ)

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:01:02.12 ID:MZzjtc7Y0
やんだ(その後Pにも同じ質問をぶつけた)

やんだ(いろいろ腹を割って話してもらえたが…最終的に
     自分が納得できる答えは自分で出せ、という事だった)

やんだ(そんな中、俺もPに昇格。今は気楽な二番手Pとして方向性を模索中)

やんだ(俺の担当アイドル、三村かな子と一緒に。しかしアイドルとの
     距離感は未だに掴みかねている)

やんだ(幸いかな子は素直で伸びもいい。こんな状態の今の俺に対しても
     心を開いてくれているやさしい子だ)

やんだ(あとは俺次第かー…)

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:01:35.12 ID:MZzjtc7Y0
>>16 サーセン


やんだ「じゃあ俺も帰るっす。ちひろさんお疲れ様ー」

ちひろ「はい、お疲れ様でーす」

ちひろ「ゆっくりお休みになってくださいね」

やんだ「…ありがとうございます」

やんだ(ちひろさんも知ってるんだろうな~。やりづら)

 ――小岩井宅

ブゥゥン キィッ ガチャバタン

やんだ「おっ。カングー。ジャンボさんいんのか」

 ピンポーン

ダダダダ ガチャ

やんだ「よっ」シュッ

よつば「」

 バタン

やんだ「オイっ!?」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:03:59.36 ID:MZzjtc7Y0
 テクテク

恵那「やんださんこんにちはー」

やんだ「おっ、恵那ちゃん(※)」

 コナイダブリー
 コノアイダブリデス

※…原作ではやんだと恵那にまだ面識はありませんが、
   ここでは面識があるカタチでお願いします


やんだ「おーいよつばー恵那ちゃんきたぞー開けろー」

 ガチャ

よつば「」キッ

よつば「えな!」

恵那「きたよー」

よつば「あがれあがれ!」

 オジャマシマース

恵那「ジャンボさんもきてるの?」

よつば「うん!」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:04:54.42 ID:MZzjtc7Y0
よつば「…」トオセンボ

やんだ「全員集合だなー」スリヌケ

よつば「…」マルマリッ

やんだ「みんなでどっかいくの?」マタギッ

恵那「私はさっきよつばちゃんに呼び出されて」マタギ

よつば「またまもれなかった! よつばがちいさいからまもれなかった!」

恵那「」アハハ

よつば「わらいごとじゃない!」スック

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:05:19.24 ID:MZzjtc7Y0
やんだ「タイミング悪かったかなー」

ガチャ

よつば「えなきた!」

恵那「こんにちはー」

小岩井(以下とーちゃん)「いらっしゃい」

竹田(以下ジャンボ)「よー」

やんだ「オイッス」

とーちゃん「なぜやんだが」

やんだ「やーたまたまで」

ジャンボ「すげータイミングだな」

やんだ「みんなでどっか行くんすか?」

とーちゃん「ああ、これに行こうと思ってな」ペラリ

よつば「よつばがみつけた!」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:05:45.79 ID:MZzjtc7Y0
やんだ「小岩井さん新聞とってたんすか」

とーちゃん「お前は俺を何だと思ってるんだ」

やんだ「さーせん」

とーちゃん「ちょうど洗剤切らしたとこに勧誘がな」

やんだ「俺の謝罪を返せ」

恵那「」アハハ

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:06:41.64 ID:MZzjtc7Y0
やんだ「ともかくナイスタイミングでしたよ」ペラリ

ジャンボ「なんだお前もコレ見て来たのか」ペラリ

やんだ「なんだジャンボさんも見たんすか」

よつば「よつばがさきにみつけたのー! もー!」

やんだ「んー、今何人だ?」ヒーフーミー

よつば、恵那、とーちゃん、ジャンボ、やんだ

やんだ「はいアウトー」

よつば「!?」

ジャンボ「5人だろ? 乗れるぜ?」

やんだ「いやー、俺があと一人誘ってるんですよ」

ジャンボ「お前は見送りだろ?」

やんだ「ちげーし! 俺も行くし! ドーナツ食うし!」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:07:16.30 ID:MZzjtc7Y0
とーちゃん「大人はちょっと集合」

―以下ヒソヒソ話

ジャンボ「彼女か?」ヒソヒソ

やんだ「あーいや、ウチの会社に所属してる子で」ヒソヒソ

とーちゃん「ふーん、じゃ、アイドルの」ヒソヒソ

ジャンボ「お前がそういうの珍しいな」ヒソヒソ

やんだ「言われりゃそーっすね」ヒソヒソ

とーちゃん「ま、適当に誤魔化すか」

―ヒソヒソ話終了

とーちゃん「なるほど、親戚の子か」

ジャンボ「となると分乗するしかないな」

やんだ「じゃあ俺はその子を拾って現地で合流ってことで」ガタ

風香「おじゃましまーす」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:07:44.36 ID:MZzjtc7Y0
恵那「お姉ちゃん」

よつば「ふーかもきた!」

風香「イエーイ」イエーイ

よつば「呼んでないのになー!?」アハハハ

風香「」


※…原作では(ry

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:08:26.14 ID:MZzjtc7Y0
とーちゃん「で、どうしたの」

風香「小岩井さんまで! ひどくないですか!?」

風香「風香ちゃんがいないと始まらないでしょ!?」クルン

とーちゃん・ジャンボ・やんだ「」イラッ

よつば「あははは!」クルクル

よつば・風香「イエーイ」パチン

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:08:51.00 ID:MZzjtc7Y0
ジャンボ「今回はご縁は無いんじゃないかと」

とーちゃん「うむ」

風香「え? どこ行くの?」

恵那「これだよー」ペラリ

風香「ドー…ナツ」ハンガク…

やんだ「行く?」

風香「い…行きます!!」クワッ

とーちゃん「おお!?」

やんだ「いいのか!?」

ジャンボ「諦めたか!?」

とーちゃん「フォロー大変になるぞ!?」

風香「…」ゲゲゲシィ

とーちゃん、ジャンボ、やんだ「イテェ!」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:09:17.91 ID:MZzjtc7Y0
風香「」チッチッチッ

風香「大分成果が出てきたので!」

風香「自分へのごほうびです!」グッ

恵那「お姉ちゃん、足上げ運動とかバランスボールで頑張ってたもんね」

風香「恵那もいつかはこの苦労を知るのよ」フッ

ジャンボ「恵那ちゃんは大丈夫だろ」

とーちゃん「うん大丈夫だ」

やんだ「多分」

恵那「えー」テレテレ

風香「なにこれ」イラッ

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:09:41.02 ID:MZzjtc7Y0
  ジャンボ車:ジャンボ、とーちゃん、よつば、恵那

  やんだ車:やんだ、風香


とーちゃん「じゃあ行くぞー」

やんだ「じゃあまた後で」

ブゥゥン

風香「やんださんの車って小さいですねー」

やんだ「軽だからね。あ、座席がキツかった?」

風香「しばきますよ」

やんだ「三村には最寄り駅に来るようメールしておいたんだけどー」

風香「え! さまぁ~ず!?」

やんだ「いや、違うからね? その人痛風だしね?」

ドーナツダメナンデスカ?
シラナイ

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:10:22.13 ID:MZzjtc7Y0
ブゥゥン

やんだ「あ、いたいた」プップー

かな子「!」

やんだ「よし気付いた」

かな子「」

やんだ「…って、固まってね?」トリアエズハザード

かな子(プ、プロデューサ~~~! そ、その娘はどなたですかぁぁぁぁ~!?)

ガチャ バタン

やんだ「おーい三村~?」

かな子(どっ、どうしよう…! 泣いちゃいそうだよぉ…!)

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:10:49.03 ID:MZzjtc7Y0
かな子「あっ、あの娘は…」

やんだ「ん? あー、先輩の家のお隣さん」

かな子「その…彼女さん…とか…?」

やんだ「」

かな子「!?」

かな子(も、ものすごくイヤそうな顔!?)

やんだ「ないわー」フルフル

かな子「!?」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:11:19.68 ID:MZzjtc7Y0
―かな子に事情説明後

ガチャ ガチャ バタン バタン

かな子「お邪魔、します…」ボウシ&ダテメガネ

やんだ「あいよー」ブルルン

風香「こんにちわー」

かな子「は、はい! こんにちわ…」

風香「綾瀬風香です!」

かな子「み…や、や、や…」

風香「?」

かな子「安田…かな子です…///」

風香「うん! よろしくねー!」

かな子「よ、よろしく、お願い、しますぅ…」

かな子(身分を誤魔化すためとはいえ…)

かな子(プロデューサーの苗字だなんて恥ずかしいよおおおおお!!)

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:12:03.28 ID:MZzjtc7Y0
風香「どのお店に行くんですか?」

やんだ「んー、あのモールの中の店」

かな子(綾瀬さんとプロデューサーさん…)

風香「あー、フードコートの。最終日だし込みそうですねー」

やんだ「まー店もそれなりに構えてるっしょ」

かな子(なんだかとってもいい感じに見えますぅ…)

かな子(彼女のミキさん?(※) には少し前にフラれたって聞いたけど…)

風香「あ!」クルッ

かな子「は、はいぃ!」

風香「席、さっき替わればよかったねー。会うの久しぶりなんでしょ?」

かな子「は、はい…一緒のお出かけは久しぶりで…」

かな子(ホントは初めてですけど…)


※…星井美希ではありません。よつばと!9巻『よつばとやきにく』参照

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:13:26.48 ID:MZzjtc7Y0
風香「同じ高2なんだよね? 学校はどこ?」

かな子「えっと…」

やんだ「」コクリ

かな子「●○高校です…」

風香「おー! 私は××学園! おんなじだー!」アハハ

かな子「あはは…」

かな子(おんなじ…?)

やんだ「」オンナジ?

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:14:00.13 ID:MZzjtc7Y0
 ブゥゥン

風香「へー! じゃあかな子ちゃんもお菓子作り得意なんだ!」

かな子「はい…お菓子が好きで。それで作る内にだんだん得意に…」

風香「私もケーキとか作れるよー!」

かな子「わぁ…そうなんですかぁ!」

やんだ(やっぱ女の子同士は打ち解けるのはえーなー)

 キキーッ

やんだ「はいとーちゃくー」

風香「ジャンボさんの車だー」

かな子「という事は皆さんは…」

やんだ「もう中かね。行くか」

風香「かなちゃん、いこ!」ニコッ

かな子「! …はいっ!」ニコッ

イクヨー
ダダダダ
チョッ、フウカチャン、ハヤイ…

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:14:47.38 ID:MZzjtc7Y0
とーちゃん「お、きたきた」

ジャンボ「あの子が…か」

恵那「?」

とーちゃん「太いな…」

ジャンボ「ああ…太いな」

恵那「ふとましい」キッ

とーちゃん・ジャンボ「!?」

恵那「ふとましい!」ハイッ

とーちゃん「…ふとましい」

じゃんぼ「…ふとましい」

恵那「よし」フンス

風香「どうしたんですか?」

とーちゃん「い、いや…」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:15:20.20 ID:MZzjtc7Y0
かな子「風香ちゃーん、ま、待ってー」

ジャンボ「」ズーン

かな子「で、デカっ!?」

ジャンボ「祖先がきりんなので」

かな子「!?」

かな子「…改めまして、初めまして! み…安田かな子ですぅ!」ペコッ

とーちゃん「はじめまして。安田の兄です」

ジャンボ「はじめまして、弟です」

かな子「えっ!? ええっ!?」

やんだ「ねーよ! 安田の兄っておかしいし! 百歩譲って兄と弟逆だろ!」

よつば「……」

かな子「あなたがよつばちゃん? よろしくね?」ニコッ

よつば「たー!」バフッ

かな子「」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:16:14.02 ID:MZzjtc7Y0
よつば「かなこのはらはやわらかいな!」

かな子「」

よつば「ぐにょぐにょだな!?」

よつば「とーちゃんもやるか!?」

とーちゃん「やらねーよ」ベシッ

とーちゃん「…ウチの娘がごめんね?」

かな子「い、いえ…///」

やんだ「ちーっす」

風香「あ、もう買ってあるんですね…って多いな!」

よつば「いっぱいだ!」

ジャンボ「こいつが素手でドーナツ掴みまくったんだよ」

風香「あ~…」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:17:11.55 ID:MZzjtc7Y0
やんだ「小岩井さん、食いきれるんすか?」

とーちゃん「お前が頑張るんだよ。ホットケーキの時のリベンジだ」

やんだ「なんでだよ! …まあ、この程度の量なら今回は平気でしょ…」チラ

かな子「~~~!」キラキラキラキラ

やんだ「俺らの飲み物買ってきます…かな子はカフェオレでいいか…風香ちゃんもそれでいい?」

風香「あ、じゃあお先に頂いてまーす!」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:17:44.68 ID:MZzjtc7Y0
風香「久々のドーナツ…おいひー!」パクモグ

恵那「おいしいねよつばちゃん」モグモグ

よつば「んー!」ガツガツモグモグ

やんだ「久々に食うとうまいモンっすねー」

とーちゃん「んー」モグモグ

ジャンボ「しかし…」

とーちゃん「……」

やんだ「……」

かな子「」パクパクモグモグパクパクモグモグパクパクモグモグ

ジャンボ「かな子ちゃんすげーな」

やんだ「自重しろよお前…」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:18:27.68 ID:MZzjtc7Y0
かな子「ふぇっ…! ゴクン…すみません…
     山盛りのドーナツを見たらついテンション上がっちゃって…」

とーちゃん「いや、見てて気持ちいい食べっぷりだったよ」

かな子「私、お菓子を作るのも好きなんですけど食べるのも大好きで…」

やんだ「また大きく成長しちまうぞー。横に」

風香「」ムグッ

かな子「ふえぇ…!」

ジャンボ「でかくてもかわいくていいじゃねーか!!」

やんだ「うるせーあんたには言ってねえ!!」

かな子「……」

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:19:03.65 ID:MZzjtc7Y0
とーちゃん「いーから追加のドーナツ買って来いよお前」

やんだ「なんでだよ! まだ食うのかよ!」

とーちゃん「俺だけドーナツ買って納得いかん」

やんだ「昼飯食ってない俺ももうそこそこ腹いっぱいよ!?」

とーちゃん「そこはあれだ、ホットケーキのリベンジだ」

やんだ「いやいや今日も十分頑張ったよね俺!?」

かな子(……)クスッ

ジャンボ「ん、どーしたかな子ちゃん」ニヤニヤ

かな子「あ、いえ…。…ホットケーキのリベンジって、なんですか?」オズオズ

風香「なにそれー!? わたしも気になる」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:19:37.33 ID:MZzjtc7Y0
とーちゃん「なんだー親戚のやんだおじちゃんはかな子と会話してないのかー」

やんだ「おじちゃんってトシじゃねーよ! お兄ちゃんだよ!」

かな子「…お兄、ちゃん?」キラキラ

とーちゃん「おにーちゃーん」ニヤニヤ

風香「やんだおにーちゃーん♪」ニヤニヤ

恵那「お兄ちゃん♪」ニヤー

ジャンボ「いいからやんだお兄ちゃんドーナツ買って来いよ」

よつば「かってこい!」

かな子「お兄ちゃん…お願いします」オズオズ

やんだ「お前は自重しろよ! うるせーよ! わかったよ! いくよ!」

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:20:16.20 ID:MZzjtc7Y0
とーちゃん「どうした? かな子ちゃん」

かな子「いつものプロ…おにい、ちゃん、じゃないみたいです」

かな子「いつも、難しい顔で何か考えながらお仕事してて…」

とーちゃん「」

ジャンボ「」

風香「」

とーちゃん・ジャンボ・風香『想像がつかない』

かな子「」

よつば「かな子は嘘つきか?」

かな子「ち、違うよぉ!」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:20:42.84 ID:MZzjtc7Y0
とーちゃん「えー、それに関しては役に立てないが」

ジャンボ「うむ」

かな子(えぇー)

ジャンボ「あいつはアホだ。だか少し話せば本心なんかすぐ出るよ」

とーちゃん「アホだからな」ウム

風香「ひどいいわれようだ」

かな子「…グスッ」

とーちゃん・ジャンボ・風香・恵那「!!」

かな子「ありがとうございます…!」

かな子「私、私なんて何の取り柄もないのに、プロデューサーのお陰で
     本当にアイドルになれて…。でも、私自身プロデューサーに
     どう思われてるか、気になって…聞く自信がなくて…」

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:21:26.42 ID:MZzjtc7Y0
恵那(プロデューサー?)

風香「? プロデューサーって?」

恵那(!?)

とーちゃん「ドーナツ食ってろ」チッ

風香「えっ」

ジャンボ「ドーナツ食ってろ」チッ

風香「」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:22:21.29 ID:MZzjtc7Y0
かな子「小岩井さん、竹田さん、綾瀬さん、私っ、もっとがんばりたいと思いますっ」

かな子「もっと頑張ってプロデューサーさんとお話してみますっ!」

とーちゃん「まあ何かあったらジャンボが何とかするし」

ジャンボ「そんな事はない おれは働かない」

かな子「うふふ…」ゴシゴシ

やんだ「ただいまーってなに話してんの?」

とーちゃん「お前どんだけ買ってきてるんだよ!?」

 コンモリ

風香「ウプッ」

恵那「もうおなかいっぱいー」

よつば「えなはダメだなー!」カジリ

よつば「……」ウッ ウッ

とーちゃん「やばい目が死んでる」

ジャンボ「おいリバースするぞ止めろ止めろ」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:22:56.36 ID:MZzjtc7Y0
やんだ「残ったのは持って帰るか」

よつば「ひとりじめはずるいぞ!」

とーちゃん「お前しばらくしゃべるな、出る」

ジャンボ「じゃあ今日はここで解散な」

やんだ「じゃあ俺はかな子を送っていくんで」

とーちゃん「おう」

風香「かな子ちゃんまたね!」

恵那「またねー」

かな子「あの、今日はありがとうございましたっ!」

風香「かな子ちゃん、メールするね!」

かな子「うん! 私もするね!」

バイバーイ

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:23:22.78 ID:MZzjtc7Y0
 ブゥゥン

かな子「あの、プロデューサー」

やんだ「んー?」

かな子「今度の『目指せ! シンデレラNO. 1!』の収録で出す
     お菓子クイズの問題を考えてるんですけど…」

やんだ「うん」

かな子「い、一緒に考えて頂けませんか?」

やんだ「……」

かな子「も、もちろん! プロデューサーが忙しくないお時間で結構なので…」

やんだ「…分かった」

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:23:59.62 ID:MZzjtc7Y0
かな子「…そう、ですよね…私の…って、ええ!?」

やんだ「でもまず、今三村が言った通り、やるべき事をやってからだ」

やんだ「まずは今日食いまくった分! 明日のレッスンで落としきってからな!!」

かな子「ふぇ、ふぇええええ!?」

やんだ「お前…今日ドーナツ何個食ったか覚えてるか? 14個だぞ14個!
     信じらんねえ!」

かな子「か、数えてたん、ですか…?」

やんだ「プロデューサーだからな。最低限、見てるよ」

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:24:28.45 ID:MZzjtc7Y0
かな子「……」

やんだ「ああ、いや、これからはもっと俺も気を付けて見るようにするし…」

かな子「…です…」

やんだ「ん?」

かな子「やっぱりプロデューサーはすごいです! そんなに私の事を見て頂いて
     いたなんて…嬉しい…」

やんだ「いや、ドーナツ数えただけだからね…?」

かな子「朝の事もそうです…本当にすごい…やっぱり魔法だなぁ…」

やんだ(ああ…今分かった)

やんだ(俺、この温度差が苦手だったんだな)

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/09(火) 03:25:12.23 ID:MZzjtc7Y0
やんだ「三村」

かな子「ひゃ、ひゃい!?」

やんだ「俺らなりに頑張ろーぜ」

かな子「…はい!」

やんだ「とりあえず事務所に寄ってこのドーナツ置いていくか」

かな子「あ、はい! …少し減っちゃったけど…」

やんだ「」


やんだ「…食ってんじゃねーよ!!!!!!!」

かな子「す、すみませえええええええええん!!」

おわり

引用元: かな子「ドーナツが半額!?」 やんだ「うそ! 倍食えるじゃん!」