1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/13(土) 22:30:55.04 ID:CZitl35I0
幼仁美「きゃあ!」ズテッ

???「大丈夫?」テテテ

幼仁美「ヒグッ…大丈夫ですわ」

???「うわ、けがしちゃってるよぉ」

幼仁美「ウゥ…よいsy、イタッ」ズキッ

???「たてる?ほら、てかしてあげる」スッ

幼仁美「ありがとうございます」

幼さやか「大丈夫だいじょーぶ、さやかちゃんに任せなさい!」

――――――
―――

仁美「さやかさん…」

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/13(土) 22:34:54.94 ID:CZitl35I0
仁美(小さい頃、私は家の関係もあっていつも一人でした)

仁美(習い事も多く、学校に行っても友達と呼べる人など居ませんでした)

仁美(けれどさやかさんは…そんな私にも分け隔てなく接してくださいました)

仁美(私の大切な王子様…)

さやか「…まどか遅いねー?」

仁美「そうですわね」(ずっとこのまま一緒にいたい)

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/13(土) 22:42:29.95 ID:CZitl35I0
まどか「さやかちゃん仁美ちゃん、遅くなってゴメンねー」

さやか「おはようまどか!」

仁美「おはようございます、まどかさん」

さやか「早くしないと遅刻しちゃうし、行こうか」


さやか「そのリボンかわいいね?イメチェン?」

仁美(まどかさんを待つさやかさんは凛々しかったですわ)

まどか「わたしも仁美ちゃんみたいになれたらなー」

仁美(まどかさんはそのままで可愛らしいですわ)

仁美(さやかさんと何気ない会話をしながら登校、毎日が素晴らしいですわ)

さやか「まどかは私の嫁になるのだー」

まどか「止めてよ、さやかちゃん」ウィヒヒヒ

仁美「…畜生、 獣ス  ロスが…」ヒキッ

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/13(土) 22:48:12.19 ID:CZitl35I0
―学校――

仁美(…朝から変に毒づいてしまいましたわ…)

仁美(さやかさんは博愛家なのですわ、そうですしっかりしないと仁美!)

和子「それと今日は転校生が来ます」

中沢「そっちが後かよ!」

仁美(…転校生の方ですか、さやかさんの博愛がまた罪を起こさない事を祈りますわ)

ほむら「暁美ほむらです」ペコリ

仁美(麗しい方ですわね、でもさやかさんの方が凛々しくてカッコいいですわ)

仁美(さやかさんも…特にこれといった反応はありませんわね)

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/13(土) 22:53:07.56 ID:CZitl35I0
仁美(流石に転校生となると質問攻めが凄いですわね…)

仁美(さやかさんは j…まどかさんとお話中)

仁美(変に興味を持って無い様で安心ですわ)

ほむら「いいえ、保険委員の人にお願いするわ……鹿目まどか」

仁美(…転校生の方、雰囲気が怖いですわ)

仁美(でもこれは要注意なのでは?さやかさんとの接点を模索して??)

仁美(…あっ、でもさやかさんも引いているので当面は問題なさそうですわね…)

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/13(土) 23:00:23.80 ID:CZitl35I0
さやか「すごいじゃんあの転校生、容姿端麗、スポーツ万能!」

仁美(ギギギ…あの転校生…やりますわ)

仁美(あの第一印象からさやかさんをここまで食いつかせるとは……)

仁美(侮りがたいですわ!非常に危険ですわ!)

仁美(しかもチラチラとさやかさんをうかがう様にこちらを見る…)

仁美(要チェックですわね…)

さやか「―仁美!」

仁美「っはい?」

さやか「次、仁美呼ばれてるよ?」

仁美「すみません、少しぼーっとしていましたわ」

まどか「調子悪いの?」

仁美「いえいえ、大丈夫ですのでお気になさらずに」(今はまだ行動を起こせませんわね…)

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/13(土) 23:07:59.48 ID:CZitl35I0
仁美(結局行動を起こせずに放課後になってしまいましたわ……)

さやか「なにそれ、電波系って奴?容姿端麗でスポーツ万能!おまけに電波系とはーこれが萌なのかー!!」

仁美(まどかさんの話からするとほむらさんの興味はまどかさんの可能性が高くなりましたわね…)

仁美(まどかさんに興味ですか…)

仁美(…いえいえ、様子見、様子見ですわ)

さやか「―仁美はこの後は?」

仁美「?」

さやか「ん?話し聞いてた?」

仁美「あっ、えぇ、私はこの後お稽古がありますので」(もうこんな時間ですわ…)

さやか「そっか、じゃあまた明日ねー」

仁美「はい、それではお先に失礼致します」(考え事ばかりでさやかさんとの触れ合いを忘れていましたわー)

仁美(私のバカー)タッタッタッタッ

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/13(土) 23:14:53.27 ID:CZitl35I0
仁美(今日は朝から調子が出ませんでしたわ…)

仁美(さやかさんの事ばかり考えていてはいけませんのに)

仁美(止まりませんわ…これが恋ですのね…)

仁美(転校生に …あぁーどうすればいいんでしょう!?)

講師「志筑さん?上の空ではいけませんよ!」

仁美「申し訳ありません」

仁美(そんな事言われても…ハァ、さやかさん、罪な御方)

仁美(さやかさん…)

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/13(土) 23:20:05.55 ID:CZitl35I0
仁美(考えても仕方ないのに考えてしまいますわ…)

仁美(おかげで昨日は寝不足ですわ)トボトボ

さやか「おはよう仁美!」

仁美「おはようございます、さやかさん」パァー

仁美(さやかさんの笑顔は私のカンフル剤ですわー)ニヘラ

仁美(さやかさんさやかさんさやかさんさやかさんさやかさん…)

まどか「おはようみんな!」

仁美(大丈夫ですわ、今の私はさやかさんで満ち溢れているのですから)

さやか「…」ジー

まどか「…」ジー

仁美「…ギギギギギギギ」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/13(土) 23:24:13.63 ID:CZitl35I0
仁美(ナゼ見ツメ合ッテイルノデショウカ?)

仁美「…二人とも、見つめ合ってどう成されたのでしょうか?」ギギ

さやか「えっ?ああなんでもないよー」アセアセ

まどか「そうだよ仁美ちゃん」アセアセ

仁美(ナンデショウカその反応!?)

仁美「…まさか二人はメトメデツウジアウ関係にぃぃぃ!?」ギギギ

仁美「イケマセンワ!!!それは禁断の恋ですのよぉーー!!!」ダダダダ

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/13(土) 23:29:04.76 ID:CZitl35I0
仁美(有り得ませんわ、そう有り得ませんわ!)ガンガン

仁美(まさか昨日の放課後でこれだけ進展するなんて有り得ませんわ!!)ガンンガン

さやか「仁美ー誤解だってばー」

まどか「そうそ―って仁美ちゃん靴箱へこんでるよ!!」

仁美「問題ありませんわー」ニコ(そうこれは問題ありませんわ)

さやか「問題あるよ、仁美…」

仁美(これは勘違いですわ、きっとまどかさんに何か付いてたとかそんな事に決まってますわ)

仁美(忘れろ!!私!忘れろ!!)ガンガン

さやか「頭はダメー!仁美ー!!」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/13(土) 23:34:53.77 ID:CZitl35I0
さやか「だからゴメンって、許してよー」

仁美「もう、知りませんわ」プィッ(忘れました、ええ私は忘れましたわ)

さやか「ホントゴメンってー」


仁美(クールに考えなさい仁美!)

仁美(あれはたまたまよ、それを私がちょっと茶化してしまっただけ)

仁美(まだ慌てる時間じゃないわ…)

仁美(そうこれはプラスよプラス、何かと今朝はさやかさんとお話できましたし)

仁美(結果オーライなのよ仁美!)

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/13(土) 23:37:58.94 ID:CZitl35I0
仁美(でもこのままで―あれは…)

仁美(転校生の方、暁美さんでしたわね…がお二人を見ているわ)

仁美(……)

仁美(ふむ)

仁美(あの方も少し探ってみる必要があるかもですわね…)

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/13(土) 23:43:23.37 ID:CZitl35I0
仁美「暁美さん?」

ほむら「…何かしら?」

仁美「自己紹介が遅れましたが、私は志筑仁美と申します」

仁美「それで、その…少しお話が出来たらと思いまして…」

ほむら「…結構よ」

仁美「まどかさんの事でお聞きしたいこともありますので」ボソッ

ほむら「!!……手短になら聞くわ」

仁美「では放課後少々お時間をいただけますか?」(これで食いつくんですのね!)

ほむら「……わかったわ、下駄箱の前でいいかしら?」

仁美「はい!」(まだチャンスはありますわ…)

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/13(土) 23:48:12.28 ID:CZitl35I0
仁美(これは…もしかしたら、もしかしてですわね…)

仁美(友達でも何でもいいですわ、二人の仲をどうにかして…さやかさんと少し距離を置いてもらいますわ)

さやか「仁美?」

仁美「はい?」

さやか「さっき転校生と何はなしてたの?」

仁美「一応自己紹介しておこうかと思って…」(なぜ不機嫌なのでしょうか?)

さやか「あんな奴に自己紹介とかいらないから!仁美はあいつに関わっちゃダメだよ!!」

仁美「???はい…」

さやか「…ごめん、それだけだから」

仁美「???」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/13(土) 23:52:37.35 ID:CZitl35I0
仁美(意味が分かりませんわ…)

仁美(まさか嫉妬!?それは―でもこの場合はまどかさんへの嫉妬も有り得ますし…)

仁美(これは何というか嫌ですわね…変に関わるのをやめた方が良いのでしょうか?)

仁美(分かりませんわ…でも約束をしてしまった以上どうしようもないですわ…)

教師「志筑さん、ここの問題をお願いします」

仁美「ふぁ?…はい!」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/13(土) 23:56:36.73 ID:CZitl35I0
仁美(今日も時間がたつのが早いですわ…)

さやか「よーしまどか!お昼にしよう!」

仁美「さやかさん、私もご一緒して良いですか?」(ほむらさんの事も探ってみたいですし…)

さやか「…ごめん仁美、私まどかとちょっと大事な話があるから」

仁美「…は?」

まどか「…あっ、そうか…ごめね仁美ちゃん」

仁美「は?」


仁美「はぁ?」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/13(土) 23:59:29.58 ID:CZitl35I0
仁美(断られた……)

仁美(大事な話…断られた…)

仁美(なんでしょうこれは?ほむらさんと話したからでしょうか?)

仁美(それにしてはあまりに酷い…)

仁美(………)

仁美(それは考えたくない!!)

仁美「はぁ…」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 00:05:29.79 ID:s925RmPq0
仁美「はぁ…」

ジャアネーバイバイー

仁美「いつの間にか放課後、そして忽然と消えた二人…」

仁美「何でしょうね?ふふっ」

ほむら「…待たせ―何故泣いてるのかしら?」

仁美「何でもありませんわ…」

ほむら「そう…それより話をお願いしたいんだけど」

仁美「ああ、それですか…もういいですわ、ほむらさんはまどかさんの事が好きですか?」

ほむら「…意味が分からないわ」

仁美「ほむらさんまどかさんを目で追ってらっしゃるので、好意があるのかと思ったんです」

ほむら「そんな事で呼び出したの!?」

仁美「はい」

ほむら「下らない!帰らせてもらうわ」

仁美「そうですか…」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 00:08:59.87 ID:s925RmPq0
仁美(空っぽになってしまったみたい)

仁美(あれからお二人は朝一緒に登校して下さいますが…それだけ)

仁美(なんだかお二人が遠いですわ…)

仁美(お父様にも小言を多く頂くようになりましたし)

仁美(私って何がしたかったのかしら?)

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 00:11:56.37 ID:s925RmPq0
???「今が辛いかい?」

仁美「…もうそれさえも分からないですわ」

???「それなら一緒にいい所へ行こうよー!」

仁美「いい所ですか?」

???「もう何も悩まなくてもいい、誰も苦しまない、そんな所だよー」

仁美「へー、素晴らしい所があるんですのねー」

???「こっちだよこっち!!」

仁美「お待ちになってくださいー」フラフラ

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 00:15:22.65 ID:s925RmPq0
まどか「仁美ちゃん?」

仁美「あら、あらあらまどかさんじゃないですか!」

まどか「どこ行くの?」

仁美「とっても良い所ですわー」

まどか「…っ!」

仁美「そうだ!まどかさんもご一緒にどうですか?」(そうですわ、まどかさんもせっかくの友達なんですし)

仁美「こちらです!さぁー」グイグイ

まどか「仁美ちゃん!」

仁美(悩みがない所でまどかさんと楽しく過ごしたいですわー)

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 00:18:45.31 ID:s925RmPq0
???「ここだよー」

仁美「着きましたわー」

まどか「ほむらちゃんを呼ばなきゃ…でも私携帯番号知らないし…」

???「今から最高の儀式が始まるよー」

仁美「それで素晴らしい世界にいけるんですかー?」

???「とっても素晴らしい世界にいけるよー」

工場長の妻「…」ズルズル

まどか「あれは!!」

56:   2012/10/14(日) 00:27:58.84 ID:s925RmPq0
???「あれー?邪魔されちゃうよ?」

まどか「仁美ちゃん止めて!」

仁美「どうしてですか?」

まどか「どうしてって…あれは危険なんだよ!!あれを混ぜるとここに居る人みんな死んじゃうんだよ!?」

仁美「そうです、死んでこの身体から開放され新たな素晴らしい世界へ旅立つんですわ!!」

仁美「そう!これはその為の儀式なんですわー!!」

ソウダーワーワー

まどか「ダメェーーーー!!」ガシャーン

???「あーあ邪魔されちゃったねー」

仁美「どうして邪魔をするんですの?」

仁美(どうしていつも邪魔するのかしら…こいつは)

まどか「ひっ!」

仁美(どうして私の幸せを邪魔するのかしら?私に何の恨みがあるの?)

仁美(許せない、許せない許せない許せない…)

まどか「いやーーー!!」

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 00:31:44.64 ID:s925RmPq0
仁美「逃げるな!!開けろ!!」ドンドンドン

仁美(どうして!許せない!どうして!許せない!…)

さやか「あちゃーこりゃ酷いねー」

仁美「開けろ開けろ開けろ」

さやか「仁美…取り合えず少しの間眠っててね」

仁美「開けろーーー

―――――――――
――――――
―――

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 00:45:17.85 ID:s925RmPq0
仁美「……明るい」

仁美「ここは……病院?」

看護婦「…志筑さん?大丈夫ですかー?」

仁美「ここは、病院ですか?」

看護婦「そうですよー、少しお待ちくださいー」

――――――
―――

仁美(その後簡単な検査で私は帰る事ができました)

仁美(集団催眠だとかよく分からない事を言われましたけど…)

仁美(嫌な夢を見ていた気がします…確かに動転はしていましたけどまどかさんを殺そうとするなんて…)

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 00:49:39.92 ID:s925RmPq0
さやか「仁美?もう大丈夫なの?」

仁美「はい、なんとも」

仁美「ただ今日も検査とかで病院に行かなければ行けませんが…」

まどか「仁美ちゃんが無事でよかったー」

仁美(まどかさんも普通に接してくださいますし、夢ですわね)

さやか「あっ…」

仁美「上条さん退院なさったんですねー」

さやか「うん…」

仁美(……)

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 00:55:45.90 ID:s925RmPq0
仁美(さやかさんと上条さんは仲の良い幼馴染です)

仁美(けれどさやかさんは上条さんとあまりお話になりません)

仁美「まどかさん、さやかさんは上条さんと喧嘩でもなさってるんですか?」

まどか「ううん、そんな事ないと思うけど…」

仁美(前、まどかさんとさやかさんを疑う前ならさやかさんは上条さんの事を愛しているのだと思っていました)

仁美(さやかさんは確実に上条さんの前では乙女の顔をしていらっしゃいました)

仁美(それは今も同じですが…)

仁美(さやかさんは何か後ろめたそうな顔をなさるようになりました)

仁美(……)

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 01:03:31.92 ID:s925RmPq0
仁美(まどかさんに上条さんですか…)

仁美(あの悪夢の後からわたしはまどかさんとさやかさんがもしそうだったとしても…)

仁美(今も心配してくださる二人を受け入れれるようになったみたいです)

仁美(人の心って分かりませんね……)

仁美「来年は受験…ですね」

さやか「?何か言った?」

仁美「いえ私の独り言です」

仁美(長いようで残りの時間は少ないのかもしれませんね)

仁美(私は……)

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 01:10:48.83 ID:s925RmPq0
仁美「まどかさん」

まどか「仁美ちゃん?なに?」

仁美「ちょっとこちらへ」

まどか「いいよー」


仁美「まどかさん」

まどか「どうしたの改まって?」

仁美「スゥー…ふぅ、まどかさんは」

まどか「うん」

仁美「まどかさんは、さやかさんと…お付き合いしているのですか?」

まどか「え?…えぇ!?」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 01:14:46.31 ID:s925RmPq0
仁美「最近お二人が異常に仲がよろしいので…変な質問ですが本気ですので!」

まどか「え?ウィヒヒ、そんな事あるわけないよー」ティヒヒ

仁美「本当ですか?」

まどか「うん!」

まどか「…そっか、ごめんね?ちょっと事情があって…仲間はずれとかじゃないんだよ?」

仁美「そうですか、私も変な気を使わせてしまって申し訳ありません」

まどか「ううん…でも女の子同士なのに付き合うとかはないよー」ウィヒヒ

仁美「いえいえ、世の中にはそのような方も居ます」(そうですか…)

まどか「えー?そうなのかな?」

仁美「ええ」

仁美(もう迷う必要はありませんわ)

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 01:19:22.84 ID:s925RmPq0
仁美「さやかさん」

さやか「んー?仁美?」

仁美「今日放課後よろしいでしょうか?」

さやか「放課後?なに?」

仁美「少し大事な話がありますので…」

さやか「わかった」

仁美「では放課後屋上で待っています」

さやか「うん」

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 01:26:33.64 ID:s925RmPq0
さやか「仁美ー大事な話って何?」

仁美「さやかさん…」

さやか「…」

仁美「…私お慕いしている方が居ますの」

さやか「え?」

仁美「私は…ゃか……」

仁美「私は…上条さんをお慕いしております」

さやか「…へぇー、仁美があいつの事をねー、いやぁあいつもすみに置けないなぁ…」

仁美「…」(この表情は…)

さやか「あ、アハハハハー」

仁美「(そうですか…)…しかしさやかさんの方が上条さんと一緒に居た時間も経験もずっとずっと長いです」

仁美「ですので…さやかさんの方が先に告白する権利があります」

さやか「!わ、私は別に恭介のことなんか!」

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 01:33:03.50 ID:s925RmPq0
仁美「本当にそうですか?」

さやか「ホントホント…」

仁美「本当にそうですか?」

仁美「私達に残された時間は多いようで少ない」

仁美「高校になれば離れるかもしれない、ましてや上条さんはバイオリニスト…」

仁美「明日にでも世界に飛び立っていってしまうかもしれないんですよ?」

仁美「それでもいいんですか?」

仁美「悔いが残りませんか?」

さやか「…」

仁美「一日だけ待ちます…」

仁美「一日だけ待ってさやかさんが駄目なようでしたら…私が告白します」

さやか「……わかった」

仁美(ごめんなさい、さやかさん…)

75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 01:39:39.26 ID:s925RmPq0
仁美(次の日、さやかさんは学校に来られませんでした…)

仁美(告白があったのか確かめようと上条さんとお話しましたが、さやかさんの事など知らない様子でした)

仁美(そして今日もさやかさんは学校に姿を見せる事はありませんでした)

仁美「さやかさん…」

仁美(私がさやかさんを追い詰めたのでしょうか?)

仁美(答えは……分かっています)

仁美(まどかさんのあの表情…さやかさんは今いったい…)

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 01:44:12.13 ID:s925RmPq0
仁美「私のせいです!!」

仁美父「だからと言って捜索に人を貸して欲しいなどと…」

仁美「しかしこのままでは…」

仁美父「私でも簡単に人を動かせるわけではないんだ、少し時間をくれ」

仁美「分かりました…」

仁美(探さなければ…!)

仁美(私が焦ってしまったのが全て悪いんです…)

仁美(さやかさんに会って謝らなければ…!!)

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 01:50:57.63 ID:s925RmPq0
仁美(さやかさん…!!)タッタッ

仁美(っさやかさん…!!)タッタッ

警察「キミ!こんな夜遅くに何してるんだ?」

仁美(探さなきゃ…)



仁美(しかし私の主張も空しく私は強制的に家に帰されました)

仁美(しかしお父様もこれに圧されてか人探しに何人かの人を用意して下さいました)

仁美(こうして今日もしっかり学校に行く事を条件に今も探してもらっています)

仁美(本当は私も探しに行きたい)

仁美(まどかさんの様に…)

81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 01:58:17.40 ID:s925RmPq0
仁美「さやかさぁーーん!!」

仁美(今日で丸3日…さやかさんは…)

仁美「そんな事考えてる暇なんてありませんわ!!」

仁美「さやかさぁーーーん!!!」


「さやかぁーー!」

仁美(遠くで一緒に探してくださる人の声が聞こえました)

仁美(私はその聞きながら走りました)

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 02:04:30.88 ID:s925RmPq0
「駅のホームで例の少女らしき目撃情報があった」

仁美(私についてくださっている人からの報告でした)

仁美「すぐに向かいましょう!」

仁美(幸い今居る場所から近い所に乗った方向だと思われる駅があります)

仁美「―駅に集合して下さい!各車両を確認する為に人が要ります」

仁美(期待と安堵と不安で心臓が凄い速さで動くのが分かります)

仁美「さやかさんは大丈夫、私が謝ればきっと」

86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 02:09:37.67 ID:s925RmPq0
仁美「取り合えず中で出来るだけ確認します」

仁美(さやかさんと会いたい…)

仁美(階段を上ろうとした時、見覚えのある制服がホームに見えました)

仁美「さやかさん!」

さやか「っ…」

仁美(よかった見つけた!)

仁美「さやかさん!」タタッ

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 02:14:56.80 ID:s925RmPq0
さやか「…」ダダダダ

仁美「待ってください!」

さやか「…」ダダダダ

仁美(逃げないで!)

仁美(私の足じゃ追いつけない…)

仁美(それでも…)

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 02:20:27.18 ID:s925RmPq0
仁美「駅のホームで見張ってください!!」

仁美(電車に乗られるようなことさえなければ!)



仁美「さやかさん…」

さやか「……仁美…」

仁美「さやかさん…ごめんなさい」

仁美「私、さやかさんが傷つくのも考えずに酷い事を言ってしまって…」

さやか「……もういいよ」

仁美「さやかさん、違うんです」

さやか「もういいって!!」

91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 02:27:03.19 ID:s925RmPq0
さやか「…私、私じゃ恭介は振り向いてくれないんだよ」

さやか「だから仁美、恭介の事よろしく頼むよ…」

仁美「嫌です!!」

さやか「…何言ってるのさ!!」

仁美「さやかさん…私は嘘をつきました」

仁美「私は上条さんのことなんか好きでも何でもありません」

さやか「…ふざけないでよ」

仁美「ごめんなさい…でもふざけてなんていません」

さやか「じゃあ何?私がこんな気持ちになってるのにそれは違ったって言うの!!」

さやか「…私の事バカにしてんの!!?」

93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 02:29:59.82 ID:s925RmPq0
仁美「…ごめんなさい」

さやか「謝ってるだけじゃわからないよ!!ちゃんと説明しろよ!!」

仁美「……さやかさんは上条さんの事が好きですね?」

さやか「それがどうなんだって聞いてるの!!」

仁美「私は、」

仁美「私はさやかさん、あなたの事が好きです」

94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 02:33:41.20 ID:s925RmPq0
さやか「…はっ、わけわかんない…」

仁美「…」

さやか「それってつまりアレ?ホ って言うやつ?」

さやか「…そんな風に思われてたなんてちょっとショックだわ…」

仁美「ごめんなさい」

さやか「…なんか一気にどうでも良くなっちゃったなぁ…」

さやか「なんでこんな事してたんだろ?」

98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 02:38:28.97 ID:s925RmPq0
仁美「…」

さやか「…」

さやか「それで恭介にけしかけて試してたの?」

仁美「はい…」

さやか「仁美もバカだねぇー、どうせあの時も告白しそびれてそのまま言っちゃたんでしょ?」

仁美「…」

さやか「はぁ…」

???「探したぞ!」

100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 02:45:26.96 ID:s925RmPq0
さやか「あー何しに来たのさ…今は何もする気おきないんだけど」

杏子「バカかお前!友達ほっぽりだして無茶する奴探してたんだよ!」

さやか「なにそれ…って私か…なんであんたがってのもあるけど、悪かったね」

まどか「さやかちゃん!」

ほむら「さやか!」

さやか「…なんで私の知り合いはこんなバカばっかりなのかねぇー?」

杏子「バカバカうるせぇよバカ」

102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 02:51:12.23 ID:s925RmPq0
仁美「さやかさん…」

さやか「んー?」

仁美「ごめんなさい」

さやか「…もう良いよ」

さやか「それより気が抜けたら疲れちゃったよ…お腹もすいたし」

まどか「…帰ろう、さやかちゃん」

さやか「そうしよっか…あーママに何て言ったらいいんだろう?」

仁美「ありがとう、さやかさん、皆さん」

ほむら「それよりも、早く汚れを落としたほうがいいわ」

さやか「あー、くさい?」

ほむら「…そうね、臭うわ」

105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 02:59:09.93 ID:s925RmPq0
仁美(さやかさんは私を許してくれました)

仁美(もう考えるのが面倒くさいと言う大雑把な理由ですが)

仁美(そして私は、さやかさんに振られました)

仁美(さやかさんが言うには…)

さやか「私もいつか勇気を出して恭介に告白したいから…だからゴメン」

仁美(だそうです)

仁美(そして何より嬉しい事は…)

106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 03:03:56.43 ID:s925RmPq0
さやか「仁美ー早くしないと学校遅れるってー」

仁美「そうは仰ってもカバンを一人で持つのは大変ですので」

さやか「ジャンケンで負けたのが悪い!」

仁美(さやかさんは以前と同じ様に私に接してくれます)

仁美(気持ち悪がられたと思ったのに…やっぱりさやかさんは優しい方です)

まどか「仁美ちゃん、そろそろ変わったほうが良くないかな?」

さやか「えー、時間無いしこの後の坂が大変なんじゃん」

まどか「いいからいくよー」

仁美「待ってくださいー」

108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/14(日) 03:04:50.85 ID:s925RmPq0
おわり

引用元: 仁美「…私お慕いしている方が居ますの」