1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 00:13:28.81 ID:FwVKgncW0

男「……」

男「……」

男「……」

男「……」

男「……ともだち欲しい」ボソリ



2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 00:14:33.41 ID:FwVKgncW0
男「(学校に入学してから早半年)」

男「(凶悪な見た目から不良に絡まれ)」

男「(正当防衛だと一発殴ったら骨を折ってしまい……)」

男「(学校で『破壊者≪デストロイヤー≫』だとか呼ばれてたヤンキーを破壊≪デストロイ≫
してしまったと有名に……)」

男「(次の日から俺は『破壊者を破壊せし者≪デストロイ・オブ・デストロイヤー≫』
などという中二チックな上に非常に不名誉なあだ名をいただき……」

男「(彼女どころか友達0……僕は友達が少ないなんてもんじゃないまさに0だ)」

男「(もう学校通うのやめようかなぁ……)」


ビエエエエエエエエン


男「……なんぞ」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 00:17:18.18 ID:FwVKgncW0
―――――

女「だ、大丈夫だからねー?ほ、ほらお姉ちゃんと遊ぼうか!?」

幼女「びええええええええええええん!!」


男「……(あれは、うちのクラスの……)」

男「……(誰だっけ?クラスの人となんか話さないからわからん)」


幼女「うえええええああああああああああ!!」

女「ほー、ほーら!いないいないばぁ!」


男「……(にしても)」


幼女「うわあああああああああああああああん!!」

女「えー、えーと、えーと……?」


男「(大変なことになってるな……てか子どもあやすの下手すぎだろ……)」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 00:19:57.41 ID:FwVKgncW0
幼女「びぃいいいいいいいいいいいい!!」

女「あ、あうあう……」


男「(助けてやりたいのはやまやまだが……俺が行ったら逆に大変だしなぁ)」

男「(……こっそり帰るか)」


ガサッ


女「……誰っ!?」

男「なんでそんなシリアスなんだ!?誰でもいいだろ!?」

女「えっ……」

幼女「ぴっ……」

男「(しまったあああああ!!ついいつものノリでツッコミを!!)」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 00:23:00.35 ID:FwVKgncW0
女「でっ……『破壊者≪デストロイヤー≫』!?」

男「二代目襲名しちゃってる!?」

幼女「うええええええええええええん!!」

女「あっ……」

男「おっ……」

幼女「うわああああああああああああ!!」

女「と、とにかくどっか行ってよ!アンタがいたらこの子もっと泣いちゃうでしょ!?」

男「わ、解ってるっつーの!言われなくても今こっそり帰ろうとしてたところで……」

スッ

ガシィ

男「えっ」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 00:24:19.69 ID:FwVKgncW0
幼女「うえええ……」グスグス

女「あの……」

男「あの……ね?ちょ、ちょっと離してもらっていいかな?」

幼女「やだぁ……」グス

男「(えー……)」

女「だっ、駄目だよお嬢ちゃん!こいつは学校一凶悪な不良でね!?」

男「俺がいつ学校一凶悪な不良になったよ!?」

女「何言ってんの!?学校一凶悪な不良を倒したらその時点で学校一凶悪な不良になるに決まって……」

幼女「うああああああああああああああ!!」

男「あっ」

女「ああ……」オロオロ

幼女「うえああああああああああああ!!」

男「……」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 00:26:20.81 ID:FwVKgncW0
女「あ、あうあう……」オロオロオロ

男「……ッチ!おい!お前のでっけぇストラップ借りるぞ!」

女「へぁ!?な、なんで!?」

パチンッ……

スッ

男「こんにちは!僕ウサ郎!(裏声)」

女「……へっ?」

幼女「ふぇっ……?」ピクッ

女「……」

男「こんにちは!僕とお友達になろうよ!(裏声)」

ワキワキ

女「(きもい……)」

幼女「ふぇっ……ぐすっ……」ジワァ

女「(ああ、やっぱ駄目っ……!?)」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 00:28:45.47 ID:FwVKgncW0
男「……」ニヤッ

女「(……?)」

男「ゲハハハハ!俺は世界をバッドエンドに染めてやるぞー!」

女「(はっ!?別の人形を!?)」

幼女「……!」ピクッ

男「うわー!やめろー!たいへんだー!このままでは世界がー!」

女「……」

幼女「……」ジーッ

男「うわー!誰か助けてー!(裏声)」チラッ

幼女「……」ピクッ

女「……(あれ、女の子が?)」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 00:31:02.60 ID:FwVKgncW0
男「このままでは世界がー!(裏声)」

幼女「……ぷりきゅあ」

女「(えっ)」

幼女「ぷりきゅあ、ぴーす、さんだー!」 バッ!

女「えっ!?」

男「ぐわあああ!!やられたー!!」ポイッ

幼女「やったー!」

男「ありがとう!君のおかげで世界は救われたよ!(裏声)」

幼女「えっへん!」

女「……(はっ、女の子が泣き止んでる!?)」

男「僕と友達になってくれないかな?(裏声)」

幼女「いーよ!えへへ!」

女「……」ポカーン

男「(すっげぇ恥ずかしい……)」

男「―――じゃあ、君の事を教えてくれるかな?(裏声)」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 00:34:56.11 ID:FwVKgncW0
――――――

幼女「ばいばーいっ!」

幼女母「本当になんとお礼を言っていいか……」

女「いいえ!私は何もしてませんから!」

幼女母「そうなんですか?できればそのウサ郎さんにも是非お礼を言っておいてください」

女「あ、いえ彼はウサ郎という名前では……」

幼女「おかーさん今日の晩御飯なにー!?」

幼女母「あっ……では。今日は本当にありがとうございました!」

スタスタスタ……

女「……行ったよ」

男「……お?本当か?」

ガサッ

女「……なんで隠れてたのさ」

男「俺がいると、話がややこしくなるからな」

女「……そっか」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 00:37:01.39 ID:FwVKgncW0
男「まぁいいか。無事に事が済んだなら良かった。じゃあ俺は帰るから――」

女「え、ちょっとまってよ」

男「あ?なんだ?何か用か?」

女「師匠!」

男「何言ってんの!?」

女「お願いします!!私に教えてください!」

男「何を!?」

女「子どもに……子どもに好かれる、方法を!」

男「……はぁ!?」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 00:38:56.49 ID:FwVKgncW0
―――――女の家

女「粗茶ですが」

コト

男「……」

女「……」ワクワク

男「……」

女「……」ウキウキ

男「あの」

女「はいっ!なにかな!?」

男「帰っていい?」

女「……ええっ!?何で!?子どもに一発で好かれるようになる超素敵な秘訣を教えてくれるんじゃあ!?」

男「いつそんな事いった!?ねぇ!?」

女「……そっかぁ」

男「……ん」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 00:40:04.09 ID:FwVKgncW0
女「……ごめんなさい」

男「いや、そこまでしてくれなくても……」

女「……うぇっ、ぐすっ」ポロポロ

男「はえぇっ!?」

女「う゛ぅ……やっぱり、駄目だよねぇ……」

男「ちょ、ちょっと待ってくれ!話す!あ、いや秘訣とかそんなのは知らないけど、
俺の知ってることで良ければ話すから!」

女「……ほんど?」グス

男「あ、ああ……だから泣き止んでくれ!」

女「……うん、ありがと!」ズズッ

27:   2012/10/22(月) 00:41:36.08 ID:FwVKgncW0
――――

男「まずな?俺は何か特別なことをやってたわけじゃないんだ」

女「……でもあの反応、明らかに素人じゃないよね」

男「……んー、まずうちには弟と妹と妹がいてだな……」

女「四人兄弟!?しかも全部下!?」

男「ああ……それも微妙に下ばっかりで、基本的に妹たちの面倒は全部俺が見てたんだよ……。それも小学生のころから」

女「ほえー……それで」

男「さらに親戚にも年下ばっかりで、集まるたびに俺が子守を任されて……。
気が付いたらものすごい勢いで子供をあやすのが得意になってた。
しかもやたらと懐かれる……でもうかつに懐かれても困る、この顔だから……
どうすりゃいいんだよ本当……」

女「……へぇー」キラキラ

男「お前すっごい羨ましそうだな!?人の一番の悩みの種を!」

女「当たり前じゃん!」バーン!

男「バーンじゃないから!」

女「……だってさ、ずるいよ」

男「……は?」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 00:44:23.43 ID:FwVKgncW0
女「私は頑張ってるのに、一人っ子だし、子どもに懐かれないしさ……師匠はずるいよ」

男「(あ、師匠は続行なんだね)そんな事言われたってさ……」

女「……そうだ」

男「なんだ?」

女「これから師匠の家行っていい!?今日日曜だから家族いるよね!?」

男「はぁ!?なんで急に……」

男「(はっ……待てよ?これでアイツに妹たちの面倒を押し付けることができれば……
俺は解放される!?子守という名の鎖から!?)」

男「……仕方ないな、君の頼みなら、断ることなんてできないよ」サワヤカァ

女「師匠キモッ!ガタイいい男がそんなのやってもキモいよ!」

男「人の好意を!?」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 00:46:35.53 ID:FwVKgncW0
――――男の家

男「ただい」

長女「どりゃーっ!!」

ドグッ!!

次女「おかりー!おにーちゃん!」

弟「おにーちゃ!おにー……あれ?」

男「ゲッホ……ゴホッ!だからお前ら帰ってきてそうそう飛びつくのはやめろと!」

女「……!」キラキラ

男「キラキラした目で俺を見るな!何!?死にたいの!?」

長女「おにーちゃん、この人だれー?」

次女「だれー?」

女「今日からあなたたちのおねーちゃんだよ!!」

男「はああああああああ!?」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 00:49:00.83 ID:FwVKgncW0
長女「えー!?」

次女「ほんとー!?」

弟「わーい!!」

男「ちょ、おまっ……!?何をバカなことを……」

母「……」

男「かああああああああさああああああああん!?」

女「あっ、お母様?」

男「何!?ここの子になる気まんまん!?早めに訂正しないと……」

母「……やっとこの子にも、彼女が」ポロポロ

男「(すでに訂正できないところまでー!?)」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 00:51:15.72 ID:FwVKgncW0
父「長かったな……母さん」

母「はい……」ポロポロ

父「今日は寿司だな……」

母「特上ですね……」

男「(うわああああああああ!?どうすんのこれー!?)」

女「じゃあおにいちゃんの部屋いこっかー!」

長女「うん!」

男「あれー!?完全スルー!?」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 00:52:23.08 ID:FwVKgncW0
――――男の部屋

女「あああ!可愛いなぁ!私も弟か妹ほしかったよー!」スリスリ

長女「おねーちゃんくすぐったいー♪」

次女「おにーちゃんおにーちゃん!」

男「あー?どうした?」

次女「おにーちゃんとおねーちゃんは結婚するの?」

男「……はぁぁっ!?」

弟「けっこんするのー!?」

男「いやちょっとま」

女「(そうか……師匠と結婚すれば、晴れてこの子たちの義姉となるのかぁ)」

女「……いいね!」ビッ

男「何が!?」

長女「やったー!おねーちゃんがおねーちゃんになるんだー!」

次女「やったー!!」

男「……もうどうにでもなーれっ」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 00:55:14.19 ID:FwVKgncW0

――――月曜

男「……(疲れた)」

男「……(信じられないくらいに、疲れた)」

男「……(全く、嵐のような女だったな、あいつは……)」

女「……」

男「(そうだったぁあああ!?アイツおんなじクラスじゃねぇぇかぁぁ!?)」

男「……お、おま」

女「ししょー!おはようございます!」

男「えっ」

ザワッ

女「いやー、昨日はいきなり押しかけてごめんね。今度何かおごるからさ」

男「おい、お前、ちょっと……」

女「何師匠?」

男「何ってか、周り……!」

女「ん?」

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 00:59:37.14 ID:FwVKgncW0
ザワザワ

オイ……アノデストロイヤーガハナシテルゾ

アノコシンダナ……

ヒィィ……センセイヨバナイト

男「……な?」

女「……ああ、別にいいんじゃないの?」

男「は?」

女「だってさー、師匠って別にいじめられてるわけでもないんでしょー?
じゃあ別にかまわないっていうか。むしろ私に悪い虫がつかない!やったね!」

男「……はぁ!?友達いなくなっても知らねぇぞ!?」

女「大丈夫!私の友達はそんな事でへこたれるような奴じゃない!」

男「お前の友達相当タフなんだな……?」

ガララ

先生「おーいお前ら授業はじめっ……うわっ!?」

男「あーめんどくせーさっさと席戻れ!」

女「えー」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:04:56.57 ID:FwVKgncW0
――――昼休み

男「……」

女「……」フーンフーンフーンフフ

女友「……」フーンフフフーンフン

男「……あのさ」

女「何師匠?」

男「なんで増えてんの?」

女友「おいおい増えてるとか言うなよー、私たち親友だろ?」

男「いつ親友になった……?」

女「まぁまぁいいじゃん。師匠友達いないんだしさ!」

男「オブッ……!!」

女友「……どうやらクリティカルだったみたいよ」

男「……」ズーン

女「ああ、ごめん?!?師匠ー!」

男「……」ズーン

42:   2012/10/22(月) 01:08:41.85 ID:FwVKgncW0
――――放課後

男「……(疲れた)」

男「……(思いっきり疲れた)」

男「……(しかし)」

男「……(友達か)」

男「……(俺にもやっと、友達が……?)」

女「師匠ー!」

男「おお!?どっからわいた!?」

女「今日は保育園に行きましょう!実習で!」

男「はぁ!?何で!?」

女「何でって……そりゃ子どもと遊ぶんですよ何いってんですか」

男「何普通に言ってんの!?」

女「まぁまぁ、電話はしてありますから」

男「はぁーっ!?」


「……ククク、あいつか」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:12:07.84 ID:FwVKgncW0
――――

男「はいはい、順番、順番にね」

園児A「せんせー!あそぼあそぼー!」

園児B「せんせーは僕と遊ぶのー!」

園児C「えー!?わたしと遊ぶってやくそくしたー!」

女「……畜生!何でだ!?」ギリッ

園児D「せんせい怖い……」

保母さん「あの……子どもが怖がるので」

女「あっ!?すみません!」

――――

女「ねー」

男「……」

女「ねーってばぁ」

男「何だよもう今日は首痛いんだよ……腰も」

女「いーなぁ、私もそんなこと言ってみたいー」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:14:10.68 ID:FwVKgncW0
女「なんでそんなに子どもに懐かれるの?」

男「知るかよ。俺だって好きでこんな体質になったわけじゃねー」

女「……いいなぁ」

男「……何でそんなに子どもにこだわるんだよ。
別に懐かれなかったって困ることなんて」

女「困るんですー」

男「……ああ、そうなの?」

女「超困るんですー。師匠にはわかりませんー」

男「はいはい。わかったわかった。じゃあまた明日な」

女「はーいっ!じゃあまた明日!妹さん達にもよろしく!」

男「はいはい……」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:16:48.92 ID:FwVKgncW0
―――

男「(今日は帰って早めに寝よう……)」


「おい」


男「……?何だ?誰だ?」


?「お前に……言っておきたいことがある」

男「……なんだ?忠告か?それとも、挑戦状か?
どっちでもありがたくいただくぜ」

?「昼休み、女子と仲良く話しているようだったな……?」

男「……ああ、それが何か、問題でも?」

?「……ふん」

スッ

男「……え?」

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:20:04.35 ID:FwVKgncW0
――――次の日

友「……」ニコニコニコ

男「聞いてくれ、ついに俺にも男友達ができた」

女「やったね師匠!!」

女友「今日はパーティだね」

友「……(ああ、今日も美しい)」キラキラ

男「(しかしなんだろうコイツの熱い目は……。対象が俺でないのは幸いだけど)」


――――

友「いやぁ……『破壊者≪デストロイヤー≫くん、今日は本当にありがとう」

男「待って、その中二チックな名前をようやく忘れかけてきたところなのにまた出さないで」

友「とりあえず君には感謝してもしきれないよ!これからもよろしくね!」

男「……おう!こっちこそよろしくな!(まぁいいか、細かいことは……)」

50:  2012/10/22(月) 01:22:43.63 ID:FwVKgncW0
――――

男「(……こうして、なんとなくこの四人でつるむのがいつものことになっていた)」

男「(いつも一人だった俺の周りに人がいる)」

男「(そんな些細な事でも、俺には嬉しかった)」

男「(これからの高校生活は、ずっと輝かしいものになる―――)」


男「……はずだった、のに」



友「……ゴホッ」

男「……おい」

友「あーおはよー……今日いい天気だよね」

男「誰にやられた」

友「転んだ」

男「ウソだろ」

友「嘘じゃないって。全くもって」

男「うっせぇ!!」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:25:29.12 ID:FwVKgncW0
DQNA「……」ニヤニヤ

DQNB「……」クスクス

男「……てめぇらか」

DQNC「あーん?俺たちに何か用?」

DQNA「うっわ、こいつ不良じゃん!コエー!」

男「てめぇら!!」

ガシッ!

友「やめ……ろ……」

男「何でだ!」

友「お前……一回停学くらってるだろ……今度は、停学じゃすまないぞ……?」

男「……ぐっ」

DQNA「ヒャハハハハ!わかりゃあいいんだよ!わかりゃあ!」

DQNB「おいいこーぜ!こんなフリョーほっといてさ!」

DQNC「ギャハハハ!!」

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:27:41.45 ID:FwVKgncW0
――――

女「戦争だ」

友「いったん落ち着こう!?」

男「……」

女友「流石のデストロイヤーもこれはねぇ……どうみても悪いのはアイツらじゃん」

友「と言っても、特に俺が殴られた証拠もないわけで(今日も美しいな……)」

男「……っち」

ガタン

女「およ?師匠どこいくの?」

男「帰る」

友「は?」

男「じゃあな」

女「師匠!?」

スタ、スタ、スタ……

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:29:47.97 ID:FwVKgncW0
―――――――

男「……」

男「……」

男「……」

コンコン

男「……何」

『今日は学校じゃないのー?』

男「風邪ひいたから休む」

『……一昨日からそればっかりじゃない』

男「……うるせー。今日も休むから」

『……はいはい』

男「……」

男「……」

男「……これで」

男「……これで、よかったんだ」

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:31:39.99 ID:FwVKgncW0
男「……ぼっちの癖に、友達なんて作ろうとするから」

男「……不良は不良らしく、学校休んでればいいんだ」

男「……そうだよ」

男「……」

男「……はぁ」

男「……」

男「……ハラ減った」

男「……飯」

ガチャ……

長女「とつげきー!!」

男「はぁぁあ!?」

ドゴッ

男「おぶっ!?」

次女「おニーちゃん!かくほー!」

弟「おにーちゃん!かくほー!」

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:33:48.51 ID:FwVKgncW0
男「はぁ!?お前ら!学校はどうしたんだよ!」

長女「風邪ひいてお休みー」

次女「私もー」

弟「風邪ひいたから休む……」

男「俺の声マネをするな」

長女「だっておにーちゃん、それけびょーだよね?」

男「違うし本当に風邪だし」

次女「熱を測れー!」

弟「はかれー!」

男「口に入れるな!わかっ……わかったから!そうだよ仮病だよ!悪いか!」

長女「わるいよ!けびょーはだめってせんせー言ってたもん!」

男「大人には事情ってもんがあんの!」

次女「こどもだからわかんなーい」

男「ぐっ……てめーら」

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:35:16.92 ID:FwVKgncW0
長女「なんでがっこー休むのー?」

男「行かない方がいいからだ」

次女「なんでー?」

男「迷惑だからだ!」

弟「誰にー?」

男「……」

男「……誰に、って」

長女「おねーちゃん?」

男「……」

次女「ちがうよー」

弟「ちがうよねー」

男「……はっ?」

長女「だってー」

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:37:23.99 ID:FwVKgncW0
長女「おねーちゃんは、おにーちゃん来ないといやだよ、きっと」

男「……」

次女「だよねー。だから、きっと別の人だよ」

弟「うん!」

男「んなことねぇよ……」

長女「なんでー?」

男「……俺が行けば、またアイツらがけがするんだ、だったら、俺なんて」

長女「なんでー?」

男「は!?」

長女「なんで、おにーちゃんが学校行くと、おねーちゃん怪我するの?」

男「いや、それは……」

次女「わかんないー」

男「……」

男「(俺だって……わかんねぇよ)」

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:40:16.49 ID:FwVKgncW0
男「俺だって……」

ピンポーン

男「……は?」

長女「あ、おねーちゃんだー!」

次女「わーい!」

男「……は?そんなワケ」

ガチャ


女「――師匠、おはよー!」



男「おまっ……何で」

女友「何でって言われても」

友「ねぇ」

男「お前らまで!学校はどうしたんだよ!」



女「私たち、停学組だよ?」

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:42:51.77 ID:FwVKgncW0
男「……はっ?」

女友「いやぁ私の大事な友人が殴られたとあっちゃあ黙ってられなくてね!」

友「一生ついていきます!!」キラキラ

女「久しぶりに熱くなっちゃったよー。結局先生に止められたけどね」

男「……ちょ、お前ら、何やってんだ!?」

女「大丈夫だって、数日の停学と反省文だけだから。
退学になるわけでもないしさぁ」

男「でも……」

女友「でもって言われてもねー。私たちが勝手にやってことだし、部外者に口出されても」

友「全くだよ。俺はリベンジを果たしに行っただけ。何か問題でも?」

男「でも……お前らは……俺のせいで!」

女「俺のせい?」

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:45:40.54 ID:FwVKgncW0
友「いやー関係ないよねデストロイヤー」

女友「だよねぇ関係ないよねデストロイヤー」

男「いやっ……てかこんな時くらいデストロイヤーって呼ぶのやめてくれない!?」

女「空気をデストロイしたね……流石デストロイヤー!」

男「おい誰がうまいこと言えって……」

友「く、くははっ」

男「何がおかしいんだよ」

友「いやだってさぁ。君はこんな時まで他人の心配して、本当お人よしだと思ってね!」

男「はぁ!?」

女友「確かに私も同感ー。人が殴られて何で自分が登校拒否するかなー?あははっ!」

男「お前ら、俺はお前らを本気で心配して……」

女「……私だってそうだよ」

男「……え」

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:48:19.55 ID:FwVKgncW0
女「急に学校来なくなってさ、メールも返さないし、電話も出てくれない……
保育園の子たちだって気にしてたんだよ……?」

男「ちょっと待ってシリアスなとこ悪いけど俺はそこの常連にされてんの……?」

女「私だって、師匠の事本気で心配してたんだからね……?」ポロポロ

友「なーかしたーなーかしたー」

女友「せーんせーに、いってやろー」

男「小学生かっ!」

長女「……いくよー」

次女「うん」

弟「せー、のっ」

ドンッ

女「きゃっ!?」

男「うおっ!?」

ギュッ……

友「……おお」

女友「ひゅー、大胆」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:49:42.33 ID:FwVKgncW0
男「ちょっ、お前ら……!」

ギュッ

男「は?」

女「……えへ」

男「……あ、あの」

女「もう離さないよーだ」

男「トイレ行きたいんですけど」

女「いっしょにいこーか」

友「おやおや、俺たちはお邪魔みたいですねぇ」

女友「そうですねぇ、帰りましょうか」

男「ちょ、ちょっと待ってくれー!?」

71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:51:34.33 ID:FwVKgncW0
長女「たいさんー!」

次女「わー!」

弟「まってよぉ」

バタバタバタ……


……ガチャン

男「……」

女「……」

男「……あの」

女「……はひっ」ビクッ

男「そろそろ……」

女「そ、そろそろ……?」

男「いや、離れてくれると……」

女「……」

男「……」

女「……やだ」

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:53:32.56 ID:FwVKgncW0
男「……はっ?」

女「だって、今離したら、師匠帰れって言う」

男「……」

女「だからやだ」

男「……ああもう、わかった、言わねぇから」

女「本当?」

男「おう、だから」

女「残念でしたー、離しませんー」

男「なんでだよ」

女「……」

男「……おい?」

バッ

女「みるな」

男「は?」

女「今、顔を、見るな」

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:55:06.48 ID:FwVKgncW0
男「……見るな、って」

女「うるさい見るな」

男「……」

女「……」

男「じゃあ離」

女「さない」

男「……どっちかにしろ」

女「……どっちもやだ」

男「おい、いい加減に……」

女「じゃあ」

男「ん?」

女「キスしてくれる?」

男「……」

男「……」

男「……は?」

78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:56:36.77 ID:FwVKgncW0
男「いや、何、おちょくってんの?」

女「師匠は」

バッ

男「……ッ」

女「これが、おちょくってる顔に、見える?」

男「……」

男「……えーと」

男「……みえ、ません」

女「ならよし」

バッ

男「(また隠した……)」

女「……えらべ」

男「……何でかたこと」

女「……察しろ!」

男「……ええ」

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 01:58:16.76 ID:FwVKgncW0
男「……ええと」

女「……」

男「……その」

女「……」

男「えっとですね」

女「……」

男「……なんというか」

女「あーもう!はっきりしてよ師匠!!」

男「そ、そんないきなり言われても!」

女「こ、こっちだっていっぱいいっぱいなの!」

男「ま、まずさ」

女「え、あ、はい」

男「お、俺の事……好き、なの?」

女「……」

男「……」

80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 02:00:43.39 ID:FwVKgncW0
女「このにぶちんがーッ!!」

ドゴッ

男「おぶぅ!」

ドサッ

女「お、おおお女の子がここまで言ってんだよ!?わ、解れ!察しろ!」

男「……顔真っ赤だぞ」

女「う、ううるさいなー!わかってるよ!」

男「俺もたぶん、人の事言えないけど」

女「……だね、タコみたい」

男「誰がタコだ」

女「……ふふっ」

男「何笑ってんだよ」

女「別に」

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 02:03:23.19 ID:FwVKgncW0
女「……ごめんね、今日は帰る」

男「……あ、おう」

―――

女「今日はごめんね、急に押し掛けたりして」

男「……」

女「まぁでも、これからは停学だから、毎日遊びにくるよ!」

男「毎日来るのか!?」

女「じゃあねっ!」

スタ、スタ、スタ……

男「おーいっ」

女「んー?」

男「俺は、お前の事好きだぞー!」

男「馬鹿みたいだけど真っ直ぐで、本当馬鹿だけど」

男「そんなとこも、好きだ!」


女「……ふふっ」

86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 02:05:08.27 ID:FwVKgncW0
友「おやおや見せつけてくれますなぁ」

女友「ですなぁこれは青春ですなぁ」

長女「ですなー」

次女「ですなー」

弟「ですの?」

男「……」

男「……」

男「……おい」

友「なんだいマイフレンド」

男「いつからいた」

友「やだなぁ大分前に会ってるじゃないか」

男「かえってなかったのか」

友「帰るなんて一言も言ってないしね」

男「そうか……」


男「うわああああああああああああああああああ!!」

88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 02:08:55.49 ID:FwVKgncW0
男「……(その後)」

男「……(俺は何事もなかったかのように、停学空けのあいつらと共に学校へ行くことになった)」

男「……(俺を不良扱いしていたDQNどもは予想外のところからの反撃にビビったのか、最近はおとなしい)」

男「……(いつものように、今日も)」


女「おはよーございーす!師匠!」

男「……おう、おはよ」

友「今日はどんな罰ゲームをしようか?」

男「待ってくれ罰ゲーム前提か?」

女友「残念ねぇ~たまにはあなたが勝つとこみたかったのに」

男「おい!待て!まだゲームは始まってすらいないぞ!?」

女「師匠!早くいかないと学校遅刻しますよー?」

男「え……?おお!?だべってたらいつの間にか!?」

女友「ダメだなー。これだからデストロイヤーは」

男「その名で呼ぶな!」

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/22(月) 02:10:36.77 ID:FwVKgncW0
友「さ、走ろうぜ。停学明けて遅刻なんてそれこそ本当にやべぇよ?」

女友「ぐっどらっく!マイフレンズ!」

ダッ

男「てめぇ!汚ねぇぞ!?」

ギュッ

男「ッ――」

女「さ、師匠?いきますよー!」

男「……おう!」



男「(こんな青春も、悪くはないのかもしれない)」



                       終わり

引用元: 女「師匠!」 男「何言ってんの!?」