1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 16:14:20.42 ID:cJRMY4Jw0
バッドエンド王国

狼「ウールルルー、俺様ウルフル~ン♪……あぁん?なんだこりゃ、飲み物かぁ?」

鬼「オニ。ウルフルン、触らないほうが良いと思うオニ。さっきマジョリーナが『大発明完成だわさー!』って言ってたオニー」

狼「おうアカオーニ……はぁ?んなもんを、何度もあのババァの発明品を捨てちまってるお前の真ん前においてどっかいったのかよあいつ。いよいよもってボケてきたか?」

鬼「お前さんの方こそ何度か投げ捨ててるオニ!俺様のせいだけにするなオニー!」

狼「うるっせ赤ら面。んで、これはなんてんだ?またどーせ、しょーもない名前なんだろ」

鬼「うーん、確か……モテモテニナール、とか言ってたオニ」

狼「……モテモテだぁ?」




4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 16:20:51.04 ID:cJRMY4Jw0
鬼「そうオニ。なんて言ったかあの……コーバン?だかなんだかの……」

狼「あぁ……ババァが熱をあげてる人間な。それに使うわけか……」

鬼「オニ」

狼「……おうアカオーニ。むかーし、あのババァが若かった頃のこたぁ覚えてるよなぁ?」

鬼「忘れようとも忘れられんオニ。雄どもは跪いて文句も言えん散々な有様だったオニー……」

狼「未だに俺様ともあろうものがあの姿になられるとブルッちまうしな……もしもだ、こんなもんをあのババァがその、人間に使えば」

鬼「……バッドエナジーの手軽な供給源が得られて、あの姿を維持できちまうかもしれない、オニ?」

狼「……」

鬼「……」

狼「おーっとしまったぁー!俺様のフッサフサでモッフモフの尻尾がアカオーニの鼻をくすぐっちまったぜぇー!」

鬼「お、おにーこれはいかんオニーぶえっくしょおおおおおい!!!!」

ヒューーーッ

狼「……やったな」

鬼「バッドエンド王国の秩序は守られたオニ」

魔女「なーーーーにやってんだわさぁーーーーーーーーーー!!!!」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 16:26:18.22 ID:cJRMY4Jw0
みゆき「ふんふっふふ~ん♪ウールトーラハッピー♪」

キャンディ「クルっクルぅ。みゆき、ご機嫌さんクルぅ!」

みゆき「えっへへ、だってだってぇ!ニコちゃんっていう新しいお友達もできたんだもーん!」

キャンディ「クルぅ、キャンディよくわかんないクルぅ」

みゆき「詳しくは劇場で……あれ?」

キラッ

キャンディ「どうしたクル?……ありなぁに?クルぅ」

みゆき「なんだろ、茂みの中に何か落ちてるね。えっと……あ、これ、お母さんが使うの見たことある!香水だよ、キャンディ!」

キャンディ「こうすい、クルー?」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 16:32:10.78 ID:cJRMY4Jw0
みゆき「うん!良い匂いのする水をふりかけるものなの!」

キャンディ「?それで、何をするクル?そんな目立つ匂いなんて立ち上らせても捕食者から身を守る術にはならないとおmキャンディよくわかんないクルー」

みゆき「きゃ、キャンディ?あれ?今何か言った?えーっとね、楽しんだりとかー、ファッション?の一部で着けるんだー、って言ってたよ」

キャンディ「ふぁっしょん……お洒落クル!?キャンディもお洒落したいクルー!そりかしてクルー!」

みゆき「わ、わわっ、キャンディわかった、分かったから暴れないで、って……!」

プシュッ!!プシュゥゥッ!

みゆき「あわわっ!?は、はっぷっぷーー!!」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 16:36:40.74 ID:cJRMY4Jw0
キャンディ「クル……?」

みゆき「あっ、も、もーぉキャンディ。私のお顔にこんなに……あれ?でもあんまり匂いしないね」

キャンディ「……クンクン」

みゆき「うーん?あ、キャンディの人より良い鼻なら何か匂う?」

キャンディ「……とーっても、良い匂い、クルぅ」

みゆき「ほんとー?うーん、自分じゃちょっとわっかんないかな……それじゃ、キャンディにも……れ?」

キャンディ「みゆきーぃ、だーいすきクルぅ」ギューーーッ

みゆき「えっへへ、キャンディいきなりどうしたの?私の胸に飛びついてあまえんぼさんだね!」

キャンディ「クルぅ……」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 16:40:44.67 ID:cJRMY4Jw0
みゆき「きゃ、キャンディ?ちょっとキャンディ?あのね、もうすぐ学校着くからそろそろ鞄に戻ってほしいんだけどー?」

キャンディ「やークルー。みゆきにずーっとギューッってしてるクルー」

みゆき「あ、あっはは。嬉しいけどね?ほら、後で、後でしてあげるからっ!」

キャンディ「クルぅ……」ギューッ

みゆき「……うーん、なんでこうなっちゃったのか、分からない、けど」

みゆき「キャンディも、まだまだ子供なんだもんね。よっし!いいよ、そのままで行っちゃおう!でもなるべく、喋らないでね?」

キャンディ「クル、みゆきぃ。いいクル?」

みゆき「うん!きっと今更私が、ぬいぐるみを抱いてたところでみんなそんなに驚かないから、うん」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 16:45:17.63 ID:cJRMY4Jw0
二年二組

みゆき「うーん、なんで今日はれいかちゃん、朝の挨拶運動してなかったんだろー」

みゆき「倉田くんと寺田さんはいたけど……な、なんだか目があったのに二人とも固まっちゃったんだよね」

みゆき「……や、やっぱりぬいぐるみを抱いて登校は、ウルトラハッピー過ぎたかなぁ」

キャンディ「クルーぅ」

みゆき「キャンディは甘えたまんまだし……ま、まぁあんまり恥ずかしがらずに、行こうっと!」

ガラガラッ

みゆき「みんな、おはよー!」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 16:50:26.84 ID:cJRMY4Jw0
岡田「あら、星空さんおは……よ……」

みゆき「あっ、岡田さんおはよー!うん?私の顔に何かついてる?」

岡田「あっ、あ、あぁ……いいえ、そうじゃないわ。その、ほ、ほほ星空さんってあの、か、可愛い髪形ねっ!!すっごく、ステキよ!」

みゆき「えへへ、そうかな。お嬢様みたいな岡田さんに言われると嬉しい!」

岡田「さ、触ってもいい、かしら?」

みゆき「?いいよ!あ、でもコロネは崩さないでね」

岡田「え、えぇ……あぁ、揺れる髪から、星空さんの、良い匂い……」クラッ

みゆき「!?お、岡田さん!?岡田さん大丈夫!?」

「星空さん可愛い……」クラッ
 「星空ってあんなに美人だったのか……」フラッ
「みゆきちゃんマジ天s……ふぅ」フゥ

みゆき「あ、あれ!?なんだか教室のそこかしこで同じ様子が!?」



金本ひろこ「私!には!!なお!!!なお!!!が!!!いる!!!で!!!しょうが!!!!」ガンッガンッガンッガンッ!!

みゆき「ひ、ひろこちゃーーーん!?!?何があったの!?机に頭を叩きつけて何をしてるのーーーぉ!?!?」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 16:58:11.54 ID:cJRMY4Jw0
みゆき「……教室の様子がおかしい」

佐々木先生「えー、きょ、今日は日野さん、黄瀬さん、緑川さん、青木さんの四人が風邪でお休みで……」

みゆき「なんだかみんな、ソワソワしてるし……私のほう、チラチラ見てくるよぉ……そ、そんなにキャンディが気になるのかなぁ」

キャンディ「クルぅ」

佐々木「ほ、ほほ、ほ星空さん!?」

みゆき「ふわっ!?あ、は、はい先生!あ、あのこのお人形はその!」

佐々木「仲良しのみんながいなくって寂しいでしょうけど、人肌恋しかったら先生に!先生に言ってね!!」

みゆき「え……?」

井上「先生ずるいぞ!!」ガタッ

岡島「そうだそうだ!俺達だって星空さんと仲良くなりたいっ!」

佐々木「あなたたちは若さがあるじゃない!三十路前のギリギリ女に少しくらいハンデをくれなさい!」

みゆき「あ、あっはは……」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 17:04:41.01 ID:cJRMY4Jw0
佐々木「あぁ、もうHRが終わりだなんて……放課後さん放課後さん、早くあの子に会わせてよ……!」

みゆき「な、なんだったんだろう先生。というか、みんな……」

豊島「星空、次、移動教室だぞ」

みゆき「あっ、豊島くーん!よかった、なんだか豊島くんは……」

豊島「ったく、他の四人がいねーから気がぬけてんじゃねーの、おまえ」

みゆき「あ、あっはは、面目ない……」

豊島「そんなんじゃ移動教室まで行けるかわっかんねーし……しかたねーな、ほら」

みゆき「……うん?」

豊島「手、繋いでやるよ。ほら、はy」

井上「いけっ!宋本!!!」

宋本「リア充は潰れろぉおおおおお!!!!」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 17:09:25.77 ID:cJRMY4Jw0
豊島「っ、こんなもんか宋本。まだまだだね」


みゆき「あ。あの、えっと……」

木角「さっ、星空さん。いいえみゆきさん」

岡田「バカな男どもは放っておいて、私たちだけで行きましょ?」

みゆき「あっ、う、うん。いいの、かなぁ」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 17:14:12.89 ID:cJRMY4Jw0
みゆき「うーん……やっぱりみんな、変、だよね……なんと、いうか……うーん」

音楽教師「星空さぁん?さぁ、一曲プリーズ?」

みゆき「あっ、は、はい……」 プピー♪

音楽教師「……ハァイ!みっなさぁーん!?星空さんのすっばらしぃ演奏に拍手ぅー!」

ワーーーーーワーーーー!
 パチパチパチパチ!!!

みゆき「あ、あっはは。あり、がとう。音外しちゃったし、その、まだ一息しか吹いてない、けど」

キャンディ「みゆきぃ、上手ぅクルぅ」

みゆき「あ、ありがと。なんだかみんな、私にすっごく……甘い?の、かな」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 17:22:52.38 ID:cJRMY4Jw0
キーン、コーン、カーン、コーン

みゆき「っふぅー、午前中の授業、おーわr」

豊島「星空!一人じゃ退屈だろうから俺がメシ、一緒n」

井上「宋本たのむ!!」

宋本「とぉぉよぉぉぉじぃぃぃまぁあああああ!!」

みゆき「ひぃ!?あ、あの、わ、わたし、えーっと!」

岡田「男子は黙ってなさいよ!」

木角「そうよそうよ!星空さんは私たちとご飯を食べるのよ!」

金本「むしろ食べさせあうのよ!食べあうのよ!!!!」

みゆき「えっ、えぇ!?あの、あのね、私その、一人d」

佐々木「ダメよ!星空さんは私と!」

みゆき「きゃ、キャンディのご飯があるので一人で、一人で食べますごめんなさーーーーい!!」

佐々木「あっ待って星空さん!星空さん!キャンディ!?水彩キャンディならすぐに、まってー!!」

待ってーーー! 待てーー!
 星空さーーーん! 星空ーーーーーー!

みゆき「み、みんな怖いよぉはっぷっぷーーーーー!!」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 17:27:27.48 ID:cJRMY4Jw0
中庭

みゆき「うぅ、どうしてこうなっちゃったんだろ……キャンディも放してくれないし」

キャンディ「みーゆきぃ、だーいすきクルぅ」

みゆき「うん、それは嬉しいよ?嬉しいけどね、キャンディ?はぁ……」

キャンディ「みゆきはやさしくてぇ、あったかくってぇ……そりで、そりで……あまーいにおいがするクルぅ」

みゆき「えへへ、そうかな……うん?匂い……匂い……あ、あぁ!まさか、今朝の!?」

みゆき「だとすると……また、あの魔女さんの発明なのかも……うわぁ、またやっちゃったよぉ……あかねちゃんにグリグリされるよぉ」

みゆき「でも今、みんなお休みだし……どうしようかなぁ。誰にも相談、出来ない……」

みゆき「……あっ、そうだ!」

みゆき「ぽpp……は、なんだか面倒なことになりそう。ニコちゃん!ニコちゃんを呼ぼう!」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 17:34:04.25 ID:cJRMY4Jw0
みゆき「えーっと、『いつでも読んでね!それで、いつでも呼んでね!』って、ニコちゃんが渡してくれた、この絵本」

みゆき「絵本の世界の人たちなら、きっとこのなんだかおかしなことになっているのにも、対処できるよね!」

みゆき「……ニコちゃーーーん!」

絵本 ピカッ!

ニコ「みゆき!私を呼んだの、みゆき!?どうしたの?笑顔が無くなるようなことになってるなら、私が絵本の世界総力を上げて現実世界を……!」

みゆき「ち、ちがうのニコちゃん!あのね、笑顔はあるんだけど、ちょっと困ったことが……」

ニコ「……」

みゆき「……ニコちゃん?あれ?」

ニコ「……みーゆきぃ♪」ギューッ

みゆき「はぷっ!?に、ニコちゃん!?なんでいきなり抱きしめ、え、えぇー!?絵本の世界の人にもこれ効いちゃうのー!?」

キャンディ「クルぅー」

みゆき「……あ、そっか。キャンディだってメルヘンランド……は、はっぷっぷー」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 17:39:00.86 ID:cJRMY4Jw0
ニコ「えへへ、みーゆきっ」

みゆき「な、なに?ニコちゃん」

ニコ「あのねー、わたし、みゆきが……大す――」ボソッ

みゆき「み、耳元で言わないでよぉー!嬉しいけど!嬉しいけどぉー!」

キャンディ「クルっ……みゆきぃ!キャンディもみゆきのこと大好きクルぅ!」ギューッ

みゆき「わ、わかった、分かってるよキャンディ!だから、えっと」

ニコ「むっ、なによこの子豚さん!みゆきは私のだよ!ずっとずっと前から私とみゆきは私と両想いなんだから!」

キャンディ「クルっ!年月なんて関係ないクル!キャンディとみゆきは出会った頃から今までの時間ちみよりも濃密な関係を築いてきたクル!」

みゆき「ふ、ふたりとも落ち着いてぇーーー!わぁーん、どうすればいいのぉーーー!!」


牛魔王「……ニコが突然いなくなったと思ったら。何をしてるんだお前、プリキュア」

みゆき「! 牛魔王さぁーーーん!」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 17:48:38.07 ID:cJRMY4Jw0
みゆき「良かった、良かったぁ……って、あれ?ぎゅ、牛魔王さんはこれ、平気なの?」

牛魔王「あぁ?……なんだ、お前小娘のくせにその匂いは。似合わねぇし十年早ぇぞ、やめとけやめとけ」

みゆき「わ、わたしだってつけたくてつけたわけじゃないんだよぉ……うーん?ニコちゃんはこんなになっちゃったのに、牛魔王さんはどうして?」

牛魔王「俺を『西遊記』ってぇ話の中の中ボスAくらいにしか思ってんじゃねぇだろうな、お前」

みゆき「あっ、そっか……牛魔王さんってれっきとした妖仙の類なんだよね!」

牛魔王「意外と話が通じて関心した。そういうことだ、俺様にそんな程度のあやかしの術は効かねぇさ。んで、何がどうなって……」



「ウーーールッフフフフフフ!!そいつぁ俺様たちの仕業ってぇわけよ」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 17:52:06.98 ID:cJRMY4Jw0
みゆき「!こ、この声は!」

牛魔王「あぁ?なんだ……建物の上に影がありやがる」

狼「ウルーーーッハハハハァ!ババァの言いつけで人間界に回収にきたら、とんだことになってやがるぜぇ!」

狼「これを放っておく手はねぇよなぁ!」

狼「世界よ!最悪の結末!バッドエンドに染まれ!」

狼「白紙の未来を黒く塗りつぶすのだ!!」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 17:57:46.63 ID:cJRMY4Jw0
キャンディ「あ、世界が暗く……でもみゆきがいればキラキラ輝いてるクルぅ」

ニコ「そうだよね、みゆきがいればいつでも笑顔、笑顔が一番だってわたしはいつでもニコニコのニコだもん」ニコッ

みゆき「ふ、二人とも投げやりにならないで!」

牛魔王「こりゃぁ……瘴気?人間どもから漂ってやがる」

 「星空さんが可愛すぎて辛い……」「仲良くなれない……」
「ヒロイン候補のはずがいつの間にか親友Aに……」

狼「ウルヒャーーーッハハハハァ!人間どもの発したバッドエナジーが、悪の皇帝ピエーロ様を……よみがえらせていくのだ!」

牛魔王「……なんだかよぉ、テメェからも随分とその、バッドエナジー?ってのが、溢れてるように見えるんだが、気のせいか」

狼「あぁ!?あったりまえだろうがこの牛野郎が!テメェ、そこの小娘は……」

みゆき「う、ウルフルン、あなたの好きには……」


狼「俺様の獲物なんだよぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

みゆき「……」

牛魔王「……狼の嗅覚はすげぇらしいな、あぁ」

狼「プリキュアマジ天使!!!!!!」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 18:05:00.35 ID:cJRMY4Jw0
狼「小娘から離れろ牛野郎!!俺ぁ今どたまに来てんだ爆発寸前だぞテメェえええ!」

牛魔王「いや、俺だって頼まれて来ただけなんだようるせぇな」

狼「大体なぁ!テメェ俺様と被りすぎだろうが!あぁーん!?ウルフルンヘアーを真似するたぁいい度胸だなコラァ!」

牛魔王「……ほざけよ狼風情が!!!こちとら16世紀から親玉張ってんだやんのかてめぇ犬っころぉおおお!」

狼「うるっせぇ牛がぁああああああ!!」

牛魔王「魔王がボケがああああああ!!」

みゆき「あ、あぁ、牛魔王さんまでヒートアップしちゃった……どうしよう、どうしよう」

佐々木「星空……さん」

みゆき「えっ……えっ!?せ、先生!?それに、クラスのみんな!どうしてこの空間で動けて……」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 18:13:22.24 ID:cJRMY4Jw0
キャンディ「クル、クルぅ……バッドエンド空間を発生させたウルフルンの衝動とバッドエナジーがなんやらふにゃっとしたせいで、みんなが、一種の催眠状態にあるとかなんとか、キャンディ、よくわかんないクル……」

みゆき「そこまで詳しく解説したのに!?」

ニコ「みゆき……みゆき。大好きだよ、みゆき……私と、私たちと、一緒にいようよ」

みゆき「に、ニコちゃん!ダメだよ、バッドエナジーなんかに囚われたら、ダメ!」

岡田「星空さん……」木角「みゆきさん……」
 豊島「nobody beats me in Hoshizora……」

みゆき「豊島くんは何事!?」

キャンディ「みゆきぃ……キャンディたちじゃ、ダメくるぅ……?」

みゆき「あっ、ち、ちがうの!そういうことじゃ、なくって!あっ、み、みんな、は、放して!みんなに乱暴したくないの!掴まないで!や、やめ……」

佐々木「大丈夫よ、星空さん……ふふっ」
 金本「やさしく、してあげるから……」

みゆき「みんな、みんな、目を覚ましてぇえーーーーー!!」


「うちのみゆきに、手ぇださんといてんか」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 18:16:57.45 ID:cJRMY4Jw0
ボォオオオオオ!!

ニコ「きゃぁ!?」キャンディ「クルっ!?」

みゆき「わ、わぁっ!?ほ、炎が飛んできて、みんなを……あれ、でも熱くない……みんなは驚いて飛びのいただけ?わわっ!」

「こっちや、みーゆき。遅なったな、すまんすまん」

みゆき「あ……あかねちゃん!」

サニー「太陽サンサン、熱血パワゥァ!キュアサニェー!」

サニー「……んで、ポップに叩き起こされてなんやメルヘンランド製の解熱剤飲まされた後ここに駆けつけたんやけど、これどういう状況なん?」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 18:21:47.34 ID:cJRMY4Jw0
「あっ、牛魔王さんがいる!うんうん!昨日の敵は今日の友!共闘はお約束だよねっ、わかってるぅー!厳密には敵じゃなかったけど、詳しくは劇場版でねっ♪」

みゆき「やよいちゃん……!」

ピース「ぴかぴかぴかりん☆じゃん、けん、ぽん!キュアピース!」

ピース「プリキュア! ふわぁっ! ピース・サンダーーーーー!!!」

牛魔王「おっと」

狼「あぁん!?なんで他の邪魔キュアどもがいやgあばばばばbbbbbbbb」

「さってと。予告は筋が通ってないし、ね。合体技といこうか」

「そうね。幼馴染の息の合った動き、見せてあげましょ?」

みゆき「なおちゃん……れいかちゃん!」

マーチ「勇気凛々、直球勝負!キュアマーチッッ!」

ビューティ「深々と降り積もる、清き心。キュアビューティ!」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 18:27:35.70 ID:cJRMY4Jw0
マーチ「マーチ・シュートォオオオオ!」

ビューティ「ビューティ・ブリザーーーード!」

狼「はらほろりれ……んなっ、ぐわぁあああああああ!!」

ピース「ま、マーチの打ち出した空気の塊に、ビューティの冷気が上乗せされてまるで雪崩のような勢いで狼さんを吹き飛ばしただってぇー!」

サニー「ごっつ目ぇキラキラさせて解説どうもや。みゆき、平気か?」

みゆき「う、うん。あの、サニー?助かったけど、お姫様抱っこはその……」

マーチ「あっはは、みゆきちゃんほんとにお姫様みたいだ」

ビューティ「ふふっ。よくお似合いですよ、お二人とも」

サニー「あ、ほんまー?なんやうれしーわー、なーみーゆきっ」

みゆき「はぷっ!?も、もーみんなー!」

ニコ「イチャイチャしないでっ!!」キャンディ「クルぅぅぅ!!!」
 佐々木「そうよそうよ!!」金本「混ぜなさいy……あの緑の人、なおにそっくり……ハッ!私は何を!」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 18:30:21.18 ID:cJRMY4Jw0
サニー「なーんや、みんなおかしゅーなっとんのな」

ピース「うーん?なんだかみんな、みゆきちゃんが好きで好きでたまらなくなってるみたい?」

みゆき「そ、そうなの!みんな、どうしよ!狼さんはどっかいっちゃったし、これ、どうすれば……」

マーチ「ははっ、簡単じゃない、みゆきちゃん」

みゆき「えっ……?」

ビューティ「みゆきさんの、愛を。みなさんに、分けてさしあげましょう?」

みゆき「……あっ!そ、っか!うん!それじゃ、私も!」

プリキュア!スマイルチャージ!

ゴー・ゴー!レッツゴー・ハッピー!

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 18:35:07.21 ID:cJRMY4Jw0
ハッピー「キラキラ輝く、未来の光!キュアハップィー!」

井上「うぉおおおおおおおお!!」
 犬塚「天使だ!ほんまもんの天使だああああ!」宋本「ヒンヒン!ヒンヒン!」

サニー「盛り上がっとんな……でも、まだや。まぁだ、こんなもんちゃうやろ」

ピース「そうだね。まだ、みんなどうやってでもみゆきちゃんを手に入れよう、って。そんな欲望が目に映るよ!」

マーチ「なんか生き生きしてるねピース……さぁ、ハッピー」

ビューティ「先日手に入れた、あのデコルで!」

ハッピー「うん!……ニコちゃん、キャンディ」

ニコ「みゆきぃ、みゆきぃー!」キャンディ「クル、クルぅ!!」

ハッピー「すぐに、助けるから!みんながくれたあのときの、この力で!」

ハッピー「ウルトラハッピーに!!!」

カチッ パァァァァァアアアアアアア!!

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 18:38:59.16 ID:cJRMY4Jw0
ニコ「あっ……こ、これ……って」

キャンディ「く、クルっ……みゆきに、光がややく、翼……クル?」


「笑顔で包む、愛の光」


ハッピー「ウルトラキュアハッピー」



カッ!

プリンセスサニー・ピース・マーチ・ビューティ「「「「笑顔があふれる、世界へ!」」」」

バサァアアアアアアア!

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 18:44:21.57 ID:cJRMY4Jw0
ニコ「みゆきの……ウルトラキュアハッピーにあるのと同じ、翼に包まれて」

キャンディ「クル……ぅ」

ハッピー「みんな……もうやめよう?」フワッ

佐々木「あ、あぁ……地面に降り立っただけで、辺りに花が……!」
 岡田「天使……本物の、天使、だわ」木角「触れるなんて、恐れおおい……」

ハッピー「大丈夫。みんながそんなに、怒らなくったて。こわがらなくったって」

ハッピー「私はずっとずっと、みんなといるよ」

ハッピー「私、みんなが――大好きだもん」

ハッピー「だから、行こう――キラキラ輝く、未来に!」


ニコ「みゆ、みゆ、きぃ!」

キャンディ「大好き、クルぅーーーー!!!」

パキィン!サァァアアアアアアア……


ハッピー「……ウルトラハッピー!」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 18:51:37.94 ID:cJRMY4Jw0
あかね「……みーんな、元に戻ったったなー」

やよい「うんっ。バッドエンド空間での記憶は、ポップが持ってきたなんだかよくわからないもので編集済みだもんね」

なお「すごいねー、ポップ。頼りになるー」

ポップ「そ、それほどでも……あるでござるっ!ふぅ、みゆき殿。怪しげな物の洗浄は終わったでござるよ。これで拙者もようやくマスクが取れるでござる」

れいか「みゆきさんが被られた香水の効果を受けないためにはそうしないといけないのですものね」

みゆき「ありがと、ポップ!……ニコちゃん?キャンディ?」

ニコ「……ごめんなさい!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいっ!」

キャンディ「ごめんなさいクルぅ……!」

みゆき「そ、そんなに謝らないでよぉ。もう近寄っても大丈夫だよ?ね?」

ニコ「だ、だって私!せっかく、せっかくみゆきに頼られたのに!迷惑ばっかり!!」

みゆき「うーん、えっとね。私、ニコちゃんに『大好き』って言われるのは嬉しいから、迷惑ではなかったんだけどー」

ニコ「ふぇ!?あ、わ、わわ、私そんな、そんなみゆきにそん、わ、わぁーーー!牛魔王!帰る!帰るよ!うわーんまおー!」バッ

牛魔王「へぇへぇ、ったく俺ぁ出てきて損ばっかりだったぜ。おいプリキュア、あの狼にあったらいつかぶっとばすっつっとけ。じゃあな」シュバッ

みゆき「ばいばーい!今度は魔王も一緒にねー!」

あかね「けったいな台詞やでそれ」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 18:57:05.11 ID:cJRMY4Jw0
みゆき「ふぅー、よかったーなんとかなって」

キャンディ「クルぅ……みゆきぃ」

みゆき「……キャーンディ。もう、気にしないで、って言ってるのにー。キャンディにたくさん甘えられて、私、嬉しかったよー?」

キャンディ「クル、ぅ……ほんとクルー?」

みゆき「うん!えへへ、だから気にしなーい、気にしない!」

キャンディ「……クルぅ!みゆき大好きクルぅ!」

みゆき「えへへー!」

キャンディ「クルぅ!!」


あかね「……またまた不用意に拾ったもんで大惨事一歩手前になってもーたんわ、しーーーーーっかり反省せんかいこらぁぁぁあああ」グリグリグリグリ

みゆき「いだっ!いだだだだいたいいたいよぉあかねちゃーーーん!」

キャンディ「クルぅクルぅくるうクルぅうううう!!」

なお「いや、うん。こればっかりはね、すこぶる気にしてくれないと」

れいか「毎度毎度、マジョリーナの術にはまってばかりだものね」

やよい「そのうち幼児化もありえるよね、お約束的に!」

なお「ごめん、それはすこぶるどうでもいい」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 19:01:52.49 ID:cJRMY4Jw0
みゆき「いったたた……あれ?そういえば、ね。あかねちゃん」

あかね「なーんや。あ、風邪のことなら平気やで、ポップ印の薬やし」

ポップ「奇天烈な出来でござろう、キテレツな」

あかね「よーわからんけど的確にうっさい」

みゆき「うん、あのね。みんなは、あの時。駆けつけてきてくれたとき、ね?」

やよい「ヒーローみたいにねっ!」

みゆき「あ、うん。その時は、ほら。みんな……変身はしてたけど。普通だったよね?」

なお「普通、って?」

れいか「確かに、プリンセスフォームではありませんでしたが……?」

みゆき「あっ、そう、そうじゃなくって……」


みゆき「うーん?みんなは、どうして……あの香水の影響、受けなかったのかなー、って」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 19:06:02.83 ID:cJRMY4Jw0
あかね「……」

やよい「……」

なお「……」

れいか「……」

みゆき「?」

あかね「……あー、っはは。それ、聞いてまう……?」

みゆき「え?うん、だって、気になるもん!他の人はみーんな、あんな風になってたのに……」

やよい「……それは、ね」

なお「……私たち四人が、みんな」

れいか「他の方には、誰にも。誰にも負けないくらいに」

みゆき「……えっ?  わぷっ!?あ、あかねちゃん!?なんでまた、押し倒して……!」


あかね「これ以上ない、っちゅーくらい、あんたのことが大好きだからやで!みーゆきっ♪」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/29(月) 19:10:22.39 ID:cJRMY4Jw0
みゆき「あっ……」

やよい「えへへっ。ニコちゃんには悪いけど、みゆきちゃんは譲れないよね!」

なお「うんうん。私たちの愛情は直球勝負だもん、負けられないよ」

れいか「みゆきさん?今更みゆきさんの魅力がどれだけ上がろうと、私たちは取り乱したりしないんです。それほどまでに、みゆきさんが大好きなんですから」

あかね「……って、ことや。ふっふぅーん、星空くん?こんな可愛い子をものにして、羨ましいですなー?」

みゆき「……えへへ、うん!」



みゆき「モテモテすぎて、ウルトラハッピー!」




鬼「ウルフルーン!やめるオニー!もう朝夜寒いオニー!凍えちまうオニよーーー!」

狼「うううううっるせええええええ!!おおおお俺様は俺様は俺様はなにをををを消えろ煩悩ぉおおおおおお滝に打たれて消え失せろおおおおおおおおお!!!」

今度こそ、完

引用元: みゆき「も、モテモテすぎて……ウルトラハッピー?」