榛名「艦プラビルドファイターズ・ブレイヴ」 前編

460: ≫1 2015/04/11(土) 22:29:27.67 ID:GW5qWXAB0
《仙台市 瑞鳳実家》

現在の状況
・函館戦 勝者:チーム・どうでしょう班
・青森戦 勝者:チーム・W●●●●
・秋田戦 勝者:チーム・W●●●●
・岩手戦 勝者:どうでしょう班(なお浜風リバース)



瑞鳳「はい、現在我々は仙台市へと来ております。」

飛龍「まぁ、順序的にはそうなるよねぇ…」

蒼龍「それは良いけど… ここどこ?」

筑摩「ちょっとした武家屋敷みたいな… ここ、文化財では無いのですか?」

瑞鳳「大丈夫大丈夫。ここ、実家だから。」

飛龍「は?」

蒼龍「嘘でしょ…?」

瑞鳳「嘘じゃ無いですよ。だってほら…」

大鯨「ずいほ~!」ダキッ

瑞鳳「ね?」

浜風「本当に実家だったのですね…」

大鳳「私は一回来たから知ってるわよ。」

飛龍「じゃあ名家の出って事?」

瑞鳳「そうでもないような…?」

大鯨「旧華族の一つ、って考えてくれれば良いよ。」

蒼龍「あと実家は模型店って…」

瑞鳳「多経営です。模型店はお母さんの本業で副業で不動産や保育園を…」

浜風「私達、びっくり人間扱いされてますけど一番のびっくり人間って瑞鳳さんのお母様じゃないのでしょうか…」

瑞鳳「それは言わない約束だよ。それで、皆は?」

大鯨「ちょっとゲスト呼んで来てるわ。」

蒼龍「ゲスト、ですか?」


ゲストは? 直下
1.シェフ天城&onちゃん(in榛名)
2.トリオ・ザ・タイツ(青葉・古鷹・衣笠)
3.その他

462: ≫1 2015/04/11(土) 23:24:27.87 ID:GW5qWXAB0
如月「連れて来たわよ。」

曙「さっさと出なさいって…!」

青葉「ど、どうも~。トリオ・ザ・タイツ、青葉茶タイツです…///」

古鷹「古鷹青タイツです…///」

衣笠「衣笠黄タイツだよ…///」

瑞鳳一行「うわぁ…」

青葉「ちょっとコレドン引きされてるじゃないですか!」

古鷹「だからタイツだけは嫌って言ったのに…」

蒼龍「…なんだろう、顔見知りな気がするなぁ?」

飛龍「奇遇ね、私もよ。コイツら…」

衣笠「ど、どうも… お久しぶりです…」

古鷹「い、生きてたんですね…」

蒼龍「後で積もるお話があるから、予定空けといてね?」

飛龍「たっぷり『お話』しようか?」

青葉・衣笠・古鷹「は、はい!」

野分「まぁちょっとだけ、あの二人は恨みがあるしね。」

初風「それ言ったら私と朝潮もだけど。」

朝潮「恨みを晴らした所で意味はありませんが…」

秋月「喜久○庵でずんだ餅買ってきました。」

大鳳「仙台での対決はずんだ餅ね。」

浜風「牛タンが良かったです…」

筑摩「仙台と言えば牛タンなのですが何故ずんだ餅なのでしょうか?」

大鳳「あくまでも『甘い物対決』企画ですから。良い場所は予約したので、後で牛タンなら食べれますよ。」

大淀「ではルール説明をします。1チームごとに『ずんだ餅 10玉入り』を4つ配布します。

それを食べ終えるごとに1個づつ開封していき一番早く食べきったチームが勝利、となります。順番や誰が多く食べるかはそれぞれのチームで決定してください。

また今回から『どうでしょう班』に大鳳さん、『W●●●●』に筑摩さんが加入して頂く事になります。」

飛龍「よし、大鳳が居るなら…!」

大鳳「甘い物は好きだから任せてください。」

蒼龍「筑摩さん、よろしくね。」

筑摩「全力で挑ませていただきます。」

大淀「また、今回はトリオ・ザ・タイツも対決に参戦して頂きます。タイツが勝利した場合、両チームに罰ゲームがあるのでご注意ください。」

青葉「よーし、やっちゃいますよ!」

古鷹「絶対勝たないと見せ場が…」


舞風「全員準備はOKだね?」

清霜「いっせーのーで…」

大鯨「レディー・ゴ~♪」


勝敗判定 コンマの一番高いチームの勝利
・どうでしょう班 直下
・T●●●● ↓2
・トリオ・ザ・タイツ ↓3(+補正15)

466: ≫1 2015/04/12(日) 00:40:42.76 ID:CuyGAaQs0
筑摩「ラスト一箱です!」

蒼龍「任せるよ、浜風ちゃん!」

浜風「ビックリ人間の名にかけて…!」

瑞鳳「大鳳!ラスト!」

飛龍「お願い!」

大鳳「の、喉に… げほっ…」

青葉「うぐ… もう、駄目…」

古鷹「もうちょっとだよ青葉!」

衣笠「私達が罰ゲームのハメになるんだよ!?」

浜風「うぷ… 完食、です…!」

大淀「勝者、チーム・T●●●●!」

蒼龍「やっぱチーム名が酷いわね…」

筑摩「後で変更致しましょう…」

大鯨「じゃあ、トリオ・ザ・タイツは…」

大淀「罰ゲームです。」

古鷹「そんなぁ…」

大淀「では執行者さん、お願いします。」


♪((o▽n)のテーマ)


天城「ピストル天城へようこそ!撃ち抜くぞー!お見舞いするぞー!」(ヤケクソ)

(o▽n)(in榛名) ※華麗なステップ

衣笠「あ…」

古鷹「死んだ、かも…」

青葉「これ、ガチでやばいヤツじゃないですか!?」

⊂(o▽n⊂)ビシィッ! ※死刑っっ!!のポーズ(onちゃんカレンダー参照)

瑞鳳「あれ、H○Bから借りたんですね…」

飛龍「どうりで脇の方からシューシュー聞こえた訳だ。」

蒼龍「にしてもキレの良い動きするわね。」

大淀「中の人、週末は遊園地で1年くらいスーツアクターのバイトをしていたそうです。」

浜風「慣れているのですね。」

大鳳「ヤ○ケンと全く同じ動きをしてる…」

筑摩「それだけ技量が高い、と言う事ですね。」

天城「ではこちらが本日の品です!」

⊂(o▽n⊂)死刑ッッ!


メニューは?
1.エビチリ(殺人兵器)
2.海老とブロッコリーのスパゲッティ オーロラ風(食べれない事は無い)
3.グレーリング飯&ムース汁(生臭いだけ)
4.その他

469: ≫1 2015/04/12(日) 01:11:26.09 ID:CuyGAaQs0
天城「本日のメニュー『エビチリ』です!」

⊂(o▽n⊂)死刑ッッ!

青葉・古鷹・衣笠(最悪だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?)

(o▽n)(今回は私が一応監視してましたがあくまでも『監視』だけなのでどうなってるかは榛… onちゃんは知りません!

因みに一応料理本は渡してますがどうなったかも知りません!)

衣笠「あ、衣笠さんは海老に関してドクターストップが…」

古鷹「あ、逃げる気!?」

大鯨「衣笠ちゃんは海老アレルギー発症してるから駄目だよ。診断書もあるし。」

青葉「うぐぐ…!」

衣笠(危ない… 入院しといて良かった…)

大鯨「だから、こっち。」ドン

衣笠「え、えと… これは?」

大鯨「ワカサギの活け造り、勿論天城ちゃんお手製。」

衣笠「」

大淀「では、実食タイムスタートです。」


ギャァァァァァァァァァァァァァァァァ


飛龍「…なんだか可愛そうになってきた。」

蒼龍「今回問い詰めるのは止めとく。でも…」

瑞鳳「あの、お二人はあの3人を…」

飛龍「…アイツらは、私達に嘘の情報を流してこの世界に転移する原因を作った『暗部』連中の一味よ。

尤も『暗部』の存在を知ったのは初風や朝潮と再会した時だけど。」

蒼龍「『海軍省特務諜報部』、聞こえは良いけど実際はただの汚れ仕事専門の連中。そして私達はアイツらにハメられて…!」

初風「『MI攻略作戦』なんてのは連中の思惑、事実とは違う敵泊地の情報を流して私達を始末しようとしたのよ。」

朝潮「深海棲艦との戦争継続による特需を望む連中の為に… それで唯一の生き残りが私達、と言う事です。」

瑞鳳「…あの3人殴って良いかな?」

初風「殴る必要は無いわ。3人を問いただしたらその事実を知らなかったもの。恐らく流したのは別の連中よ。」

朝潮「それに今は榛名さんに従順です。改心した、とは言い切れませんが…」

瑞鳳「わかった…」


浜風「何の話をしているのでしょう…」

大鳳(きっと『あの世界』の事ね…)

筑摩「大鳳さん、何か知っていますか?」

大鳳「私にもさっぱり…」

470: ≫1 2015/04/12(日) 02:02:24.12 ID:CuyGAaQs0
大鯨「じゃあね、瑞鳳。」

瑞鳳「また今度。お父さんにも宜しく言っておいて。」

大鯨「わかった。 ねぇ、瑞鳳?また、危険な事…」

瑞鳳「危険だって事は承知してる。それでも私は戦うよ。」

大鯨「私は、瑞鳳が無事ならそれで良いのに… 何も自分から火の中に…」

瑞鳳「確かに私だけならそれでも良いかもしれない。でもね、大切な人が居なくなって今も泣いて悲しんでる人が居る…

なら私は、悲しみを一つでも多く消し去る為に戦う。一人でも多くの人を助け出す。」

大鯨「そう… 変わったね、瑞鳳。」

瑞鳳「よく言われてる。 大丈夫、終わったらちゃんとお母さんに皆と一緒に顔を見せるよ。」

大鯨「本当?」

瑞鳳「本当だよ。伊達に『真紅の戦乙女』なんて呼ばれて無いから。」

大鯨「クスッ… 誰よ、そんなあだ名つけたの…」

瑞鳳「模型雑誌に文句言って。信濃が赤いから、と言うか私のパーソナルカラーが赤だからつけられたみたいだけど。」

大鯨「通り名は死亡フラグって言うけどね。」

瑞鳳「大丈夫。私なら、私達ならそんなフラグくらい『絆』の力でへし折ってやるんだから。」

大鯨「じゃあ、また会うときまで元気でね?」

瑞鳳「お母さんも。」


蒼龍「もう良いの?」

瑞鳳「はい。話したいことは話しました。」

飛龍「今度の作戦は一番瑞鳳が危ない役目… 大丈夫なの?」

瑞鳳「死ねない理由、作っておきましたから。」

大鳳「なら安心ね。私がサポートするから一緒に帰りましょ?」

浜風「『オペレーション・セイヴァー』… 私達以外のメンバーは動いてると言うのに…」

瑞鳳「大丈夫だよ。アンリミテッドだって生き残ったんだから、今度もきっと… だから今は目の前のお仕事に集中しましょ?」

浜風「そうですね…」

大淀「そろそろ行きますよ~。」

瑞鳳「は~い。」


移動時イベント 直下

474: ≫1 2015/04/12(日) 18:15:38.04 ID:CuyGAaQs0
秋月「行ってしまいましたね…」

清霜「元気にしてると良いなぁ…」

舞風「あれ、榛名は?」

野分「どこにも居ない… まさか…!」

大鯨「榛名ちゃんならロケで川越まで一緒に行くみたい。」

初風「あれ、onちゃんのきぐるみ… 確かバッテリーが…」

朝潮「じゃあ何着てるの?」

天城「黒い方が無くなってます!」

曙「noの方着てるの!?」

如月「きぐるみって蒸れるのよねぇ… 大丈夫かしら?」


(n∀o) シューシュー

瑞鳳「ねぇ、noちゃんがいつの間に…」

大淀「川越までのロケに同行するそうです。」

浜風「狭い車内なのに面積大きいし、シューシュー五月蝿いです…」

筑摩「あの、苦しく無いのですか?」

(n∀o)<ハイ!noちゃんは大丈夫です!

蒼龍「マスコットが喋るな!」スパーン

Σ(n∀o) ガーン

飛龍「取り敢えず脱いだら?」

大鳳「と言うか、脱いでください。」


(n∀o)の判断 直下
1.車中は脱ぐ
2.脱がない

477: ≫1 2015/04/12(日) 20:50:18.82 ID:CuyGAaQs0
(n∀o)ガサゴソ

筑摩「あ、脱ぐのですね。」

榛名「ふぅ… スーツアクターのお仕事は久しぶりでしたので、少し疲れました。」

大淀・瑞鳳以外全員「」ポカーン

榛名「あの、どうかなさいましたか?」

飛龍「い、いや… こんな美人さんがスーツアクターしてたなんて…」

大鳳「もう少しオッサンな人かと思いました…」

瑞鳳「スーツアクター榛名さんだったんですか!?」

榛名「ええ。天城が出る、と言う事で榛名も付き添いで。」

浜風「お知り合いですか?」

瑞鳳「お母さんのツテで一回話しただけど…」

大淀「あ、一応スーツアクターなので『簡易onちゃん』つけておいてください。noちゃんは借りれなかったので。」

榛名「あ、はい。」モゾモゾ

飛龍「あれ、公式通販で同じの売ってるよね。」

浜風「因みに>>1も持ってるそうです。」


478: ≫1 2015/04/12(日) 21:01:49.74 ID:CuyGAaQs0
《山形》

(n∀o) 軽やかなステップ

飛龍「ご機嫌ね…」

蒼龍「一人暮らしだと旅する余裕も無かったらしいからね。」

大淀「では早速対決して貰いましょう。

今回はさくらんぼ狩り対決です。制限時間は一時間でさくらんぼのヘタが終了時に多かったチームの勝利です。

またお腹の弱い飛龍さんへのハンデとして蒼龍さんはまずこの『ラ・フランス羊羹』を2個食べて頂きます。」

大鳳「今回は負ける訳にはいかないわ…!」

瑞鳳「絶対勝たないと追いつかれる…!」

浜風「筑摩さん、蒼龍さん。私の指示に従ってください。確実に、勝利する為に。」

筑摩「わ、わかりました。」

大淀「ではスタート!」


勝敗判定 コンマの一番高いチームの勝利
・どうでしょう班 直下
・T●●●● ↓2

481: ≫1 2015/04/12(日) 21:39:51.98 ID:CuyGAaQs0
浜風「次はあそこを重点的に!届く範囲のものを収穫してください!」

筑摩「はい!」

蒼龍「よし、これなら…!」


大鳳「あっちは背が高い筑摩さんが居るからちょっと厳しいわよ。」

飛龍「それに浜風が的確に低い所から取ってこっちの妨害してるからジリ貧じゃない!」

瑞鳳「私が取ります!二人は食べることに集中して!」バッ

大鳳「瑞鳳の身体能力なら…!」


榛名(簡易on装備)「あ、お土産に少し買っていきましょう。」モグモグ

大淀「社のお土産にしましょうか。」モグモグ


瑞鳳「もらったぁ!」バッ

蒼龍「しまっ!?」

筑摩「一瞬で木になってるさくらんぼを全て収穫した!?」

浜風「くっ…!瑞鳳さんの身体能力を計上するのを忘れていました…!」

蒼龍「ならこっちの木で!」

瑞鳳「秘技!分身殺法・ゴォォォォッド・シャドォォォォ!」ババババ

瑞鳳's「「「「「「ディーフェンス!ディーフェンス!」」」」」」

浜風「姑息な手を…!」

筑摩(いや、それ浜風さんが言えたセリフじゃ…)


大淀「タイムアップ!勝者、どうでしょう班!」

大鳳「やったわね!」

飛龍「どうよ!」

瑞鳳「私達の勝ち!」

浜風「この私が読み違えるなんて…!」

蒼龍「正攻法なら勝てたのに…」

筑摩(いえ、浜風さんも瑞鳳さんも大人げ無かったような…)

⊂(n∀o⊂)ポンポン

蒼龍「慰めないでよ!」ゲシッ!

Σ(n∀o)ガーン


移動イベント 直下

484: ≫1 2015/04/12(日) 22:44:35.21 ID:CuyGAaQs0
《あるSA》

榛名「あの、お聞きしたいのですが… 瑞鳳さんはどうやって飛龍さんと蒼龍さんに出会ったのですか?」

瑞鳳「あぁ… それ聞きますか…」

蒼龍「初風とか朝潮から話は聞いてるのね、『艦娘』についての。」

飛龍「同じチームなんだから聞いてるか、そりゃ。」

榛名「あの、何か変な事を聞きましたか?」

飛龍「違う違う。私と瑞鳳の出会いかぁ… あれから1年も経ってるのね。」

瑞鳳「あっと言う間ですね、時間って…」

飛龍「私が瑞鳳と出会ったのは四月の中旬よ。

『MI攻略作戦』の途中で『光』に呑まれてこの世界に転移して、この世界をワケが解らないまま彷徨って…」

瑞鳳「それでお互い前方不注意でぶつかっちゃって… その時の飛龍さん、確か2日くらいご飯食べてなかったんでしたっけ?」

飛龍「そうそう。お金も無いし、公園の水道で飢えを凌いで… でもその時瑞鳳に余ってるチョコ貰ってなんとかお腹を満たせたんだよねぇ。」

瑞鳳「でもその後、私がバトルで負けそうになった時に飛龍さんが割り込んで『恩返しする』ってその相手を倒してくれたんですよ。その後どっか行っちゃいましたけど。」

飛龍「で、その後餓死寸前の時に瑞鳳に拾われて今に至るって訳。」

榛名「そうなんですか… では蒼龍さんは?」

蒼龍「あんまり、この話はしたく無いんだけどなぁ… まぁ、私が2代目メイジンってのは知ってるよね?」

榛名「模型雑誌でも有名ですよね。ラジオもやっていましたし。 『優しいメイジン』だってブームだと…」

蒼龍「PPSE、前までバトルシステムを運営していた所に所属してたときは真逆だったの。相手の弱点を突き、完膚無きまで叩きのめすただの外道…

あの時の私は『N_i_t_r_o』ってシステムの被験者で所謂『強化人間』ってヤツにされてたの。」

榛名「どうして…」

蒼龍「この世界に転移したばかりの私は瀕死の重傷だった。でもマーサ・ビスト・カーバインって人に拾われて実験道具にされてた…」

榛名「マーサ・ビスト・カーバインって、あのアナハイム社長婦人で『お台場事件』の真犯人…」

蒼龍「そう、その腐れ外道ババアよ。私は戸籍の無い成熟した肉体を持ったサンプルとして治療と衣食住の確保の代わりに実験に参加することになった。

そして私は『n_i_t_r_o』に最も適合して情緒が安定していたからメイジンに選ばれた。」

榛名「その『n_i_t_r_o』と言うのは…」

瑞鳳「正式名称『NEWTYPE INIECTION TRACE REFOMED OLDTYPE』。文字通り人間を兵器に『作り変える』んです。

反応速度や戦闘能力を向上させ、人格を攻撃衝動の塊へと作り変える最低最悪な忌むべき禁忌…」

蒼龍「そして使用者の命を文字通り『燃やす』システムよ。現に大会中に私と同じ被験者だった『ジョシュア・エドワーズ』が死亡した。」

飛龍「大会中だと私だけが唯一『n_i_t_r_o』の使用ファイターを抑え込むことが出来た。逆に言うと私しか抑え切れなかった程強力な能力だった


尤も、決勝戦じゃ薬理強化を受けた連中が吹雪、イセ、大鳳、愛宕、ユキカゼに倒されてたから私以外でも渡り合えてたかもしれないけど。」

蒼龍「話を戻すけど、私は『n_i_t_r_o』の適合者としてその能力を試すため世界選手権へ出場した。そして私がフラッと外出した時、ヤンチャな連中に襲われそうになったの。そこで私は瑞鳳ちゃんに助けられた。」

瑞鳳「と言っても頭に血が上って相手をボコボコにしただけですけど。」

蒼龍「その時の私は飛龍の事を憎んでたの。私と違って辛い思いもしてない、命の危険も無くのうのうと暮らして… たった一人、大切な相棒だったのに。」

飛龍「私が、あの世界で助けられていれば…」

蒼龍「たらればの話は無し。今こうして生きてるだけで充分だよ。 それで準決勝で私達は戦う事になった。私は『n_i_t_r_o』を使って命を投げ捨ててまで飛龍を倒そうとした。憎しみだけでね…

でも、瑞鳳ちゃんの呼びかけと飛龍の説得、そして偶然発生した『プラフスキー・バースト現象』によって私は『n_i_t_r_o』から解放されたの。」

瑞鳳「で、その後行き場の無い蒼龍さんはウチに来た、と言う事です。」

榛名「そんな壮絶なお話が…」

飛龍「はいはい。これで辛気臭いお話は終わりにして、そろそろロケに戻りましょ?」

蒼龍「そうね。行きましょうか。」

485: ≫1 2015/04/12(日) 23:48:10.63 ID:CuyGAaQs0
《福島》

大淀「福島の対決内容ですが… こちらです。」デーン

飛龍「え、何これ…」

大淀「須賀川名物『くまたぱん』と南相馬銘菓『凍み天』です。『ま○どーる』とか『ゆべし』、『薄皮饅頭』でも良かったのですがnoちゃんが『福島なら絶対これだ』と推すので。」

(n∀o)v

蒼龍「アンタか!」スパーン

(n∀o)(どちらも口の中にある水分を奪い取り、喉に嫌と言う程絡みつき、そしてボリューミーで甘いお菓子。まさに対決には相応しいでしょう。)

浜風「絶対これ嫌がらせですよね!?」

大鳳「このくまたぱんって確か超甘い黒糖饅頭に砂糖水でコーティングして、さらに砂糖を塗したってシロモノじゃ…」

筑摩「これは喉に詰まりますね…」

瑞鳳「凍み天は仙台駅構内にも店舗構えてるから知ってたけど…」

(n∀o)(凍み天のお店は仙台駅だけでは無く『イ○ンモール名取』や岩沼、亘理などにもあるんです。

因みにどちらも全国配送を承っているので興味のある方はぜひご賞味ください。)

大淀「ルールは簡単、この二つを6個づつそれぞれのチームに配り先に食べきった方が勝利です。

また飲み物OKなルールですが、各チームそれぞれ350ml缶1本のみなので配分には気をつけてください。」

蒼龍「カロリーやばそう…」

飛龍「これ終わったらまた走りこみね…」

大淀「ではスタート!」

勝敗判定 コンマの一番高いチームの勝利
・どうでしょう班 直下
・T●●●● ↓2

488: ≫1 2015/04/13(月) 00:05:17.11 ID:psf1Iyn60
浜風「ここで負けてはびっくり人間の恥…!蒼龍さんに筑摩さん、くまたぱんを全て私に!」

蒼龍「良いけど…」

筑摩「一体何を…」

浜風「行きます!」ガブッ

(n∀o) (何と言う事でしょう。浜風さんが、一気にくまたぱん6つ全てを口の中に放り込んだではありませんか。)

浜風「げほっ… 何とか呑めた…」

蒼龍「なんて無茶を…」

浜風「すみません、凍み天はお任せします…」

筑摩「犠牲は無駄にしません…!」


飛龍「なんて意地なの、浜風…!」

大鳳「瑞鳳が変に育てたから…」

瑞鳳「私のせいなの!?」


大淀「ゲームセット!勝者、チームT●●●●!」

浜風「これで、岩手の借りは返しました…!」

蒼龍(北海道の方が痛いけどね…)

筑摩「浜風さん、凄いです…」



移動イベント 直下

492: ≫1 2015/04/13(月) 01:20:07.94 ID:psf1Iyn60
《またどっかのSA》

蒼龍「牛串が美味しい…」

飛龍「本当に塩気が無いとやってけないわ…」

浜風「蒼龍さん、自分は巻き込まれた風を装ってますけどこの企画立てたの蒼龍さんですからね?」

蒼龍「うぐ… 痛いところを…!」

(n∀o)<自業自得です!

蒼龍「だから喋るな!」スパーン

大鳳「と言うか、何で浜風ちゃんが参加してるの?」

浜風「曰く、策に嵌めるなら策士が必要との事で。」

瑞鳳「策士、って戦術指揮官ってことね。」

筑摩「浜風さんは『プリンツ・オイゲン・クロイツZwei』のファイターで、チームの指揮を担当してましたね。」

飛龍「浜風の読みが外れてピンチになったのって決勝大会の一回戦だけじゃない?」

浜風「戦術担当として、セルゲイ・スミルノフの指揮は敬服に値しました。まさか私の読みがあそこまで完全に裏目に出るなんて…」

大鳳「あの戦闘は冷や汗モノだったわ。しかも唯一の空母がフェネクスじゃなくてラングだったから近接戦闘も出来無いし。」

飛龍「400のシェルが無ければやられてたしねぇ。」

⊂(n∀o) チョイチョイ

瑞鳳「どうかしましたか?」

⊂(n∀o⊂) ビシッ

大鳳「あれは…」


長門「ふっふっふ… やっと手に入れた、この2mテディベアを!」


瑞鳳「ま、た、か…!」

飛龍「箱根でもテディベア持ってなかった?」

瑞鳳「榛名さん、ちょっとそのnoちゃん貸してください。」

(n∀o)?


チョイチョイ

長門「誰だ?」

(n∀o)←in瑞鳳

長門「パレード星人のnoちゃんだと!? こんな所にも出張していたとは僥倖だ!このまま一緒に写真を…」

(n∀o) 宙返り

長門「なっ!?」

(n∀o)<次元覇王流・旋風竜巻蹴り!  

ドゴォォォォォォォォ


大鳳「生きてるの…?」

飛龍「多少加減はしてる筈だけど…」

榛名「人間離れしているとは聞きましたが、まさかここまで…」

493: ≫1 2015/04/13(月) 22:43:06.32 ID:psf1Iyn60
《栃木》

大淀「栃木に着きました。さぁて、栃木と言えば那須高原!つまりは…」

浜風「私の領域、と言う事ですか…!」

瑞鳳「2秒で牛乳瓶1本を飲み干す浜風ちゃん…」

飛龍「でも言うほどキャパ無いから岩手でリバースしたけどね。」


VTR
浜風(牛乳の早飲みは得意!私の領域です!)ゴクゴク

飛龍「一本に2秒!?早すぎる…!」

浜風「ブホォ!?」

蒼龍「は、鼻から牛乳が…」

飛龍「どうやら気管に牛乳が入っちゃったみたいね…」

浜風「」オロロ

瑞鳳「あ、リバースした。」


浜風「黒歴史を再生するの止めてください!?」

大鳳「大丈夫よ。この後全国放送が控えてるから。」

浜風「」ガーン

⊂(n∀o) ポンポン

浜風「五月蝿い!」ゲシッ

Σ(n∀o)

蒼龍「まぁ、そうなるわね…」

筑摩(一番noちゃんに暴力振るってる人の言える事ではないような…)


大淀「では今回の対決です。栃木では各チームにこの『チーズケーキ』を1ホールとノーマルの牛乳瓶6本、そして『レモン牛乳』6本を用意しました。

今回はチーズケーキの後に牛乳を飲んでいただき、先に全部無くなったチームの勝利です。また今回を含み以降は『リバースしたら敗北』と言うルールを付与させていただきます。」

榛名(簡易on)「理由としては微妙に絵面が汚いから、と言う事です。

では、レディーゴー!」


勝敗判定 コンマの一番高いチームの勝利
・どうでしょう班 直下(+補正20)
・T●●●● ↓2

496: ≫1 2015/04/13(月) 23:10:15.90 ID:psf1Iyn60
大淀「飛龍さんと蒼龍さんが殆ど同時にチーズケーキを食べきりました!」

飛龍「大鳳、ノーマルは後任せた!」

蒼龍「筑摩さん、レモン牛乳お願いします!」

大鳳「はい!」

筑摩「わかりました!」

榛名「ここで大鳳さんが一歩リード、どうでしょう大食いランク第4位なだけあります。」>>1位イセ、2位402、3位赤城

大鳳「よし、瑞鳳!レモンは任せるわよ!」

瑞鳳「任せてって!」

筑摩「くっ…! 浜風さん!」

浜風「全力で行きます!」

大淀「ここで浜風さん猛追する!やはりびっくり人間浜風、なんてスピードでしょう!」

浜風「うっ…」

浜風(吐きそう、でも耐えないと…! 私の意地にかけても。)

飛龍「もう、ゴールして良いんだよ?」

大鳳「貴女はもう充分頑張った、だからもうゴールしても…」

浜風「あ…」

榛名「汚い!飛龍さんと大鳳さんが悪魔の如くささやく!」

浜風(もう、ゴールしても…)

蒼龍「駄目!絶対駄目よ!」

筑摩「女性として駄目です!」


浜風(ゴール…!)


浜風「ブフぉッ…」ガクッ

大淀「ここで浜風さんが鼻から牛乳を噴出し、満面の笑みを浮かべながら崩れ落ちた!」

蒼龍「あ、あぁ…」

筑摩「負けてしまいました…」

榛名「勝利したのはどうでしょう班です。しかし…」

瑞鳳「二人共、正座。」

飛龍・大鳳「はい。」

瑞鳳「あのねぇ!?卑怯にも程があるわよ!? しかも浜風ちゃんに新しいトラウマ植えつけてどうするの!

いくら勝つためとは言ってもやって良い事と悪い事の区別くらいあるでしょう!?」

大淀「お説教が始まってしまいました…」


移動イベント 直下

498: ≫1 2015/04/13(月) 23:52:49.07 ID:psf1Iyn60
《いろは坂 休憩所》

瑞鳳「走り屋の名所よね、いろは坂って言えば。」

大鳳「バイク乗りからしたら関係無い話だけどね。」

飛龍「ねぇ、何か荒くれ者みたいな人達しか居ないんだけど…」

瑞鳳「ま、偏見かもしれませんが走り屋なんて他人の迷惑を考えられない連中が殆どですから。」

(n∀o)♪

「姉ちゃん達ぃ、俺らと一緒に遊びに行かない?」

「そうそう。俺ら凄く走り上手いから、きっと満足するよ?」

大淀「すみませんがテレビの撮影中でして…」

「じゃあ俺ら映してよ。きっと良い視聴率取れるよ。」

蒼龍「どっからそんな自信が沸いてくるのかねぇ?」

浜風「行きましょう、関わるだけ無駄です。」

筑摩「ロケに戻る方が得策ですね。」

「ちょ、待てよ!」ガシッ

浜風「ひっ…!?」

瑞鳳「大淀さん、V止めてください…!コイツらだけは…!」

(n∀o) バックステップ…

「あ゛?」

(n∀o) ドロップキック!

「痛っ!?何すんだよ、テメー!」

大淀「榛名さん!?」

(n∀o)<勝手は、noちゃんが、許しません!

「上等だ!表出ろ!」

(n∀o)<暴力に訴えるとは車乗りの風上にもおけません!走り屋なら車で勝負です!

「はっ!勝てると思うなよ!」



1時間後…

(n∀o)♪

浜風(何と言う事でしょう、榛名さんはnoの着ぐるみを着たまま私達をワンボックスカーに乗せコーナー攻めを行い、挙句の果てには相手の車を追い込んでスリップさせて見事に勝利してしまいました。)

榛名「ふぅ…」

瑞鳳「あの、榛名さん?貴女一体どこでこんなドラテクを…」

榛名「以前峠攻めをするヤンチャな人達を取り締まるアルバイトをしていまして…」

大鳳「いや、何でnoを着たまま運転できるの…?」

榛名「相手に顔や素性がバレると危ないので原則着ぐるみ着用です。」

飛龍「ねぇ、もしかして榛名さんって…」

蒼龍「瑞鳳ちゃんや浜風ちゃんと同じびっくり人間の類じゃない…?」

499: ≫1 2015/04/14(火) 00:05:18.17 ID:0vj5tvL20
《埼玉》

大淀「はい、川越市に着きました。」

大鳳「ここでは何で対決するんです?」

大淀「川越市は菓子屋横丁と言うものがあります。そこで榛名さんに菓子屋横丁に出向いていただき、お菓子を買ってきていただきます。

それで対決する、と言う流れです。」

瑞鳳「つまりは、榛名さん次第って事…?」

浜風「くまたぱんと凍み天を考案したのって確か榛名さんですよね…?」

榛名「はい、榛名はコミッショナーでも大丈夫です!」

飛龍「それが一番マズイんだって!?」

蒼龍「絶対ロクなもん買って来ないでしょ?」

筑摩「お任せするしか無いのでしょうね…」


榛名「買って来ました~。」


榛名が買ってきた駄菓子 ↓4まで


504: ≫1 2015/04/14(火) 21:05:11.64 ID:0vj5tvL20
榛名「えと『うまい棒 コーンポタージュ味』を2袋(計60本)に『キャベツ太郎』大袋2つ(計60袋)、『麩菓子』を6本に『十万石饅頭』10個入りを2つです。」

飛龍「鬼だ!絶対鬼だ!」

浜風「なんでこう喉の水分を奪うものばかりをチョイスして…!」

筑摩「なんか、こうチョイスに悪意しか無いような…」

大淀「因みに今回は飲み物はありません!」

蒼龍「こっちのメガネも鬼畜か!」

大鳳「水無しってこれ、相当厳しいわよ…」

瑞鳳「なんとかしないと…!」

飛龍「コミッショナーに榛名ちゃんを選んだ時点でロクな事しないって思ってたけど…」

蒼龍「まさかここまでコンビで残虐な事してくるなんて…」

大淀「榛名さん、今度の企画は是非お願いします。」

榛名「はい、榛名は企画担当でも大丈夫です。」

瑞鳳「いやいやいやいや、絶対加えちゃ駄目だって!」

大鳳「この人の妹さん含めて何人か死者でちゃいますよ!?」

大淀「はい、雑談はそこまで。 今回のロケ最後の対決です、レディーゴー!」


勝敗判定 コンマの一番高いチームの勝利
・どうでしょう班 直下
・T●●●● ↓2

508: ≫1 2015/04/14(火) 21:31:33.15 ID:0vj5tvL20
浜風「饅頭が喉に…!」

蒼龍「何でこんなにうまい棒ばっか…!」

筑摩「ああ、もう麩菓子は…」

瑞鳳「きゃべつ太郎、嫌いになりそう…」

大鳳「絶対これ嫌がらせじゃないの…?」

飛龍「降参したい…」

⊂(n∀o⊂)降参は死刑っっ!

大淀「降参はnoです。noちゃんだけに。」

蒼龍・飛龍「後で覚えてろ、メガネに黒いの!」



浜風「勝った…」ドサッ

筑摩「な、何とか…」

蒼龍「も、もう暫く駄菓子は要らない…」



大淀「では今回のロケはここまでです。お疲れ様でした。」

(n∀o)ノシ

飛龍・蒼龍「待て。」ガシッ

浜風「よくも私達を…!」

瑞鳳「こんな苦痛な企画に!」

瑞鳳「誘いましたね!」

大鳳「恨み、晴らさせていただきます!」

筑摩「私なんて拉致されたんですよ!」

大淀「榛名さん、車出して!早く!」

(n∀o)<ドアに引っかかりました!

大淀「そんな!」

全員「「「「「「覚悟しろ、この鬼共!」」」」」」


ギャァァァァァァァァァァ


『続・対決列島』終

509: ≫1 2015/04/14(火) 21:40:59.39 ID:0vj5tvL20
温度差の酷い、シリアスが入ります。


『終末の獣』

《八丈小島》

「調整の方はどうだ?」

「完了し、実戦投入可能な者は16名。調整がもう少しで完了する者は12名です。」

「良いペースだ。このまま生産を続行…」

ズドォォン!

「なんだ!?」

「何者かがこちらを襲撃しています!」

「馬鹿な…!ここは発見されていない筈だ!」

「しかし現に…」

「遺憾ながらここは放棄する…!総員、脱出準備!調整が終わってなくとも出せる連中は全て出せ!」

《旗艦・イセ 戦闘ブリッジ》

翔鶴「第一次攻撃、目標へ命中。」

浜風「わかりました。瑞鶴さん、攻撃を続行してください。」

瑞鶴「オッケー…!イセさん、目標点への発射お願いしますよ!」

イセ「わかってる。ユキカゼ、そっちは?」

ユキカゼ『蒼き艦隊から借り受けた再生したナガラ5隻による包囲網構築、76%まで完了。

所定位置到達まで残り20分。』

浜風「予定通り… あとは…」

翔鶴「! 島からこちらへ向けて接近する反応有り、サイズは人間大!」

瑞鶴「お出ましね…!数は!」

イセ「28。拉致被害人数の7割ってとこ。」

浜風「想定よりちょっと早い対応ですが、丁度良いタイミングです。

01、04!敵艦娘の出撃を確認しました。スタンバイの方は?」

瑞鳳『とうに終わってるよ。』

大鳳『こっちも大丈夫。』

浜風「『オペレーション・セイヴァー』の目的は拉致被害者の保護、そして拉致犯人の確保が目的です。」

瑞鳳『わかってるよ。出来るだけ加減はするから。』

大鳳『私は制空権の確保に徹する予定だから大丈夫よ。』

浜風「では11、お願いします。」

400『了解。』

510: ≫1 2015/04/14(火) 21:54:50.47 ID:0vj5tvL20
400『カタパルトへの接続完了。浮上開始します。』

大鳳「まったく、ロケが終わったばかりだってのに…」

瑞鳳「ごめん。本当なら私の我侭だから私だけで決着をつけるべきなのに…」

大鳳「だから瑞鳳は背負い過ぎなのよ。霧だけじゃなくて、少しは私の事も頼って欲しいわ。」

瑞鳳「大鳳には充分頼ってる筈なんだけどねぇ。現に今回は私の背中を直接預ける訳だし。」

大鳳「戦闘以外も、ね?」

400『浮上完了、ハッチ開放。二人共、出撃してください。』

瑞鳳「わかった。あと…」

400『わかっています。解放した敵艦娘は私が回収します。』

瑞鳳「ありがと。じゃあ行くよ、大鳳!」

大鳳「行くわよ、瑞鳳!」

瑞鳳「航空母艦・瑞鳳、推して参ります!」

大鳳「正規空母・大鳳、出撃します!」




大鳳「目標を目視で確認したわ。第一次攻撃隊、発艦開始!」

瑞鳳「よし、背中は任せたよ! うぉりゃぁぁぁぁぁ!」


瑞鳳は接近戦を仕掛ける1人の艦娘を思いっきり殴りつけ、海面へと叩き付ける!


瑞鳳「まずは一人…!」


そしてその上空から流星艦上攻撃機が魚雷を投下して、2人の艦娘に直撃させて動きを止めさせる。


瑞鳳「大鳳!」

大鳳「大丈夫、狙ったのは艤装だけ。戦闘能力さえ奪えば…!」


そして二人は互いに連携を取って一人、また一人と艦娘を戦闘不可能へと追い込んだ。



「馬鹿な…!たった5分で14体がシグナルロストだと!?」

「どんな化け物だ…!次元転移装置の状況は!」

「稼動開始まであと2分!」

「よし、我々だけでも脱出する!」

「しかし『終末の獣』のサンプルが!」

「そんなもの後からでもまた造れば良い!」

「新たな反応1、潜水艦です!」

「早く脱出準備だ!」

511: ≫1 2015/04/14(火) 22:08:04.00 ID:0vj5tvL20
「急げ、次元転移装置の稼動まで時間が無いぞ!」

飛龍「そこまでよ!」

蒼龍「逃がしはしないわ…!」

402「大人しく観念しろ、この腐れ外道共。」

「貴様ら、まさか…!」

蒼龍「アンタ達ね、こんな非道な事をしたの!」

飛龍「無関係な人を無理矢理戦わせて…! 覚悟しなさい!」

「もう遅い!」

402「下がれッ!クラインフィールド展開!」


キィィィィィィン… ドゴォォォォォ!



飛龍「ケホっ… アイツらは?」

402「逃げられた。しかもアイツらが使った装置は自爆した。」

蒼龍「あと一歩の所で…!」

吹雪『こちら06!拉致被害者の人達を見つけたよ!』

402「12、了解。人数は?」

吹雪『8人だよ。これで36人…』

飛龍「あとの4人は?」

吹雪『引き続き捜索を行います。』

瑞鳳『こちら01、戦闘した艦娘を全員行動不能にして回収し終わったよ。』

浜風『04了解。全員へ通達、これより全員上陸して被害者の捜索を行います。』

512: ≫1 2015/04/14(火) 22:12:49.92 ID:0vj5tvL20
瑞鳳「やっぱりどのデータも破棄されてる…」

400「ハードディスクもサルベージが不可能、ここにもヒントがありませんでした。」

402「だが… この異様な研究施設は一体…」

イセ「拘束具に明らかに怪しい鉄格子… 怪しい要素はたっぷりね。」

ユキカゼ「ん?これは…」

瑞鳳「ユキカゼちゃん?」

ユキカゼ「薬の瓶… 中身が入ってます。」

402「少し貸せ。データベースを確認してみる。」キィン

イセ「何か判った?」

402「…この薬は旧アナハイムの薬品部門が開発したトランキライザーの一種だ。でも、これは正式には生産されていない…」

400「試薬の一種って事?」

402「違う。これは認可が下りなかった薬、つまり認可されないだけの強力な副作用がある。」

イセ「副作用?」

402「この薬の副作用は精神を焼いて自我を消滅させる… つまり操り人形にする薬だ。」

ユキカゼ「なっ!?」

瑞鳳「反応は鈍るけど、命令には忠実な兵士が作れるって事…」

402「ああ。肉体強化薬、そして自我を消す薬、洗脳薬… やはり『あの世界』の…」

400「拉致をして無理矢理戦わせるのでは無く、薬で兵士に変えてから戦わせる… 人間のする事じゃ無い…!」

イセ「落ち着きなさい400。怒った所で何かが出来る訳じゃない。」

400「わかっています、でも…!」

ユキカゼ「私達に出来る事は一つ、未然に被害を防ぎこれ以上拉致の発生を防ぐ事。」

瑞鳳「そうだね… 私達は出来る事をしないと…!」

『こちらエンガノ05。聞こえますか、エンガノ01、03、10、11、12。』

瑞鳳「こちら01、04どうかした?」

『05、02、06、07、08、09、13、14、15、16。それぞれに適合する艤装を発見しました。これより回収します。』

イセ「わかった。こっちも収穫はあったから今から戻る。」

浜風『了解しました。』

513: ≫1 2015/04/14(火) 22:51:54.19 ID:0vj5tvL20
《イセ ブリッジ》

浜風「拉致被害者40人中36人救出、上出来な戦果の筈なのですが…」

402「その内28人が既に自我を破壊されている。一歩遅かった… 正気な8人も酷く弱っている。」

瑞鶴「人間を唯の自我を持たない兵器に作り変える?ふざけんなっての…!」

翔鶴「こんなの、同じ人間がやることじゃない…」

瑞鳳「瑞鶴、翔鶴さん…」

400「そして判明したのは『どうやって作り変えるか』と『どうやってこの世界に来たか』だけ…」

愛宕「でも次元転移装置は破壊されたからもう二度とこの世界には来れない筈よ。」

イセ「どうかしらね? この世界、異次元に繋がる穴ぼこだらけの世界よ?」

イク「つまりはまだ来る可能性が残ってるのね…」

飛龍「なんて厄介なの…!」

蒼龍「…400ちゃん、まだ一つ解ったことがあるよ。『どこが関わってるのか』がね。」

ユキカゼ「アナハイム・エレクトロニクス…」

吹雪「確かにアナハイム製の薬だったみたいですけど、関わってるとは…」

大鳳「違うわ、使用していたのは『未認可の薬』。つまりアナハイム内部にアイツらに横流ししてたのが居るって事。」

夕雲「それか、アナハイムの薬品部門を吸収した企業が関わってる可能性も在り得ます。」

400「アナハイムの薬品部門を吸収した組織… 駄目です、大中小かなりの数があります。」

402「大規模だけでも『カーベイ・エンタープライズ』とか日本の『フジヤマ社』、『アイリス社』に『アクタイオン社』…

中小も200近くの企業に分散されている。」

夕張「それ全部調べるってなったら頭痛くなるわよ…」

蒼龍「次元技術や異世界の技術と引き換えで流してる可能性もある…」

飛龍「つまり業績が最近伸びてる企業、例えば新技術を開発した所とか怪しいわね。」

瑞鳳「大和さんに報告して調べて貰うか…」

402「それで、自我が破壊された連中はどうするんだ?」

瑞鳳「それも大和さんに報告して引き取ってもらう。あとの8人も一応一通り話を聞いてから、ね。」

400「了解。」

浜風「では、現時刻を持って『オペレーション・セイヴァー』を終了します。進路を東京へ、これより帰頭します。」

瑞鳳(これで、この事件は幕を閉じたと思っていた。まだ、この後もこの事件が続いてるなんて考えようも無かったのだから…)



『終末の獣』終

516: ≫1 2015/04/15(水) 00:25:02.58 ID:D0aj2E9+0
『牛乳飲んだっけ、榛名ブチギレて、もう最悪さ。』


飛龍『一本に2秒!?早すぎる…!』

浜風『ブホォ!?』

蒼龍『は、鼻から牛乳が…』

飛龍『どうやら気管に牛乳が入っちゃったみたいね…』

浜風『』オロロ

瑞鳳『あ、リバースした。』


清霜「あの程度も出来ないの?ダサいなぁ…」

衣笠「でも牛乳瓶1本2秒って相当じゃない?」

清霜「清霜なら1本1秒でも余裕だっての!」

衣笠「言ったな?じゃあ私と勝負よ!」

清霜「良いよ!負けないもん!」

衣笠「じゃあ負けたらそうだねぇ… 互いに言う事聞くなんてどう?」

清霜「じゃあその条件で勝負よ!」

衣笠「牛乳瓶なんて言わずに2リットルのパックでね!」


曙「で、私にジャッジしろって?」

衣笠「そう。後で牛乳あげるから。」←自前で買ってきた

曙「要らないわよ。」

清霜「曙、早くして!」

曙「はいはい、レディーゴー!」


清霜(なんだ2リットルなんて余裕じゃん… ん゛っ!?)

衣笠(こんなの余裕余裕… あ゛!?)

清霜「ブホォッ!?」オロロ

衣笠「ゲホッ!?」オロロ

曙「うわ汚な!?」

榛名「ただいま帰り… どうしたんですか衣笠さんに清霜さん!」

曙「自業自得よ。どうでしょう観てて牛乳一気飲みの真似やろうとして失敗したんだから。」

榛名「」ブチッ

曙「榛名?顔、怖いわよ…?」

榛名「牛乳を、大事にしな人は、榛名が許しません…!」ゴゴゴ

曙(アカン)


榛名が取り出したもの 直下
1.日本刀
2.槍
3.薙刀
4.その他

518: ≫1 2015/04/15(水) 00:40:07.52 ID:D0aj2E9+0
榛名「トマホーク!」ガシッ

曙「ちょっと!そのトマホークどっから出したのよ!?」

榛名「ブゥゥゥゥメラン!」ブォン

曙「んなモン投げ…」

スパァン!スパァン!

榛名「ふん!」ガシッ

衣笠(全裸)「え?」

清霜(全裸)「は?」

曙「はぁ!?何でいきなり服が…」

榛名「二人共、そこに正座。」

衣笠「あ、あの裸じゃ風邪…」

清霜「せ、せめて服を?」

榛名「正座。」ゴゴゴ

衣笠・清霜「は、はい!」


古鷹「あの、天城さん?あれは一体…」

天城「姉さんが本気でキレてます… あれは姉さんが怒ったときどこからともなく取り出すトマホークなんです。」

青葉「何故トマホーク?」

天城「昔、ですけど姉さんが一時期ゲ○ター・ロボシリーズにはまっていまして… 

その時偶然トマホークが売っていたので買って練習した結果ああなりました。本気で怒るとああやってトマホークで相手の洋服を全て破くんです…」

古鷹「一体何なんですか榛名さん!?」

大鯨「因みに榛名ちゃんが家出した時の親子喧嘩でも容赦無くトマホークを振るったそうよ。まぁ、お父さんの方もナイフとか高枝バサミで応戦したみたいだけど。」

青葉「もしかして天城さんも…」

天城「私は武道の方はからっきしなので…」

大鯨「と、言いながらも天城ちゃんは銛が得意なのでした。」

天城「黄金○説にハマっていた時期に…」

青葉「何なのこの姉妹…」

古鷹「私に聞かないでよ…」


『牛乳飲んだっけ、榛名ブチギレて、もう最悪さ。』 終

519: ≫1 2015/04/15(水) 00:59:19.89 ID:D0aj2E9+0
『榛名、異世界へ…』


榛名「えっと、今日の夕飯は…」スタスタ


スカッ


榛名「あれ?」


ヒュウウウウウ…


榛名「嘘、マンホールに落ちちゃいました!? と言うかこのマンホール底なし!?」


コォォォォォォォ



榛名「何、この光…」




《青葉達の世界》

榛名「ここは…」

榛名(もしかして、瑞鳳さんの言っていたマンホールの先の世界… 初風さん達の…)

榛名「軍事施設のようですが…」



誰が居た? 直下
阿武隈、睦月、長波、山雲 から

522: ≫1 2015/04/15(水) 01:25:04.05 ID:D0aj2E9+0
「おい!アンタ一体どこから入った!」

榛名「え、あ、あの…」

「迷い込んだのか?仕方ねぇな…」

榛名(誰かに似ているような…?)

長波「仕方ねぇ… この長波サマに付いて来な!」

榛名「長波… 夕雲型4番艦?」

長波「なんだ、あたしの事知ってんのか?」

榛名「あの、清霜さんを知っていますか?」

長波「清霜… お前、清霜の事知ってるのか!」

榛名「は、はい!」

長波「アイツは、もう死んで…」

榛名「えと… 清霜さん、生きてますよ?」

長波「へ?」


榛名(そうして私は、長波さんに清霜さんや他の艦娘が私の世界で生きてるって事を話しました。)


長波「…正直言って信じがたいな。」

榛名「ですよねー…」

長波「だが、お前は見たところ悪そうな人間には見えない。だから信じるぜ、榛名。」

榛名「ど、どうも…」


ヴーッヴーッ!


榛名「何!?」

長波「奴ら、来やがった…!」

榛名「奴ら?」

長波「清霜たちから聞いてるだろう、深海棲艦だ!私は迎撃に行く、お前は避難して待ってろ!」タッタッタ

榛名「ひ、一人で?」

長波「ああ。もうこの基地にはあたししか居ない。 大丈夫だ、必ず帰る。」

523: ≫1 2015/04/15(水) 01:37:29.70 ID:D0aj2E9+0
榛名(ここまで来れば…! ここ、海が良く見えます…)

榛名「深海棲艦、数が多い…」

榛名(長波さん、大丈夫でしょうか…? 多勢に無勢、追い込まれてるかもしれない…)

榛名「でも、榛名が出来ることなんて…」


初風『艦娘が艤装を使うには条件がある。その『魂』に適合した艤装しか使え無い。

そして私達艦娘以外にも艤装を使える人間が居る。それは艦の魂が人間へと転生した『生まれ変わり』よ。』

野分『瑞鳳姉さんは『航空母艦・瑞鳳』の生まれ変わりです。本人はその艦だった時の記憶を去年の8月に思い出しました。』

清霜『大鳳って人も生まれ変わりだったみたい。当人に記憶は無いらしいけど。』

天城『じゃあ私と榛名姉さんも…』

大鯨『その可能性は否定出来ません。しかし、記憶が無い以上は確定ではありません。』


榛名「榛名の出来ること…」

榛名(もし、私が『榛名』が、『戦艦・榛名』の生まれ変わりだとしたら。それは可能性でしかない…

それに私が『適合者』だったとしても専用の艤装があるかはわからない。でも…)

榛名「でも、やる前から諦めるのは間違ってる…!」

榛名(なら榛名は…!榛名の可能性に賭けるだけです!)

《ドッグ》

榛名「ここ…!」

榛名(もし榛名が『戦艦・榛名』だと言うのなら…!)

榛名「応えてください、ここに『榛名』は居ます!」バッ


ガシャン!スチャッ…


榛名(艤装…!これで長波さんを助けられる!)

榛名「榛名、いざ、出撃します!」

524: ≫1 2015/04/15(水) 01:54:06.97 ID:D0aj2E9+0
長波「さっきは榛名の手前、格好つけたけど… やっぱ無理臭いなぁ…」

長波(これは帰れそうに無い。すまない、榛名…)


「主砲、砲撃開始!」

ズドォォン!


長波「なっ!?」

「勝手は、榛名が、許しません!」

長波「な、何で…」

榛名「榛名はやれることを、成すべきとをするだけです!だから榛名も戦います!」

長波「お前… ははっ、頼もしい!

行くぞ榛名、背中は任せた!コイツら一体残さず、まとめて片付けてやるぞ!」

榛名「はい!行きましょう、長波さん!」



長波「いや~大勝利だったな!お前みたいな相方なんて久しぶりだ。」

榛名「え、あ、あれ?」ストン

長波「どうした?」

榛名「あはは… 腰、抜けちゃいました。」

長波「仕方ねぇな… ほら、掴まれ。」

榛名「すみません…」

榛名(これが、榛名の初めての戦いでした。誰かの為に命を賭けて戦った、『勇気』の芽生え…

そして…)


長波「で、このマンホールに飛び込めば良いんだな?」

榛名「はい。恐らく、これで帰れる筈です。」

長波「そうか… なぁ、また会えるよな?」

榛名「え…?」

長波「短い時間だったけどさ、二人で一緒に命掛けで戦った相棒って事で…

何言ってんだろ、あたし…」


榛名の選択 直下
1.あの、ウチに来ませんか?(自軍加入)
2.また、きっと会えます…

526: ≫1 2015/04/15(水) 02:10:22.31 ID:D0aj2E9+0
榛名「また、きっと会えます…」

長波「そうだな… お互い生きていれば、またきっと会える。そう思えば戦えるってもんだ。

榛名、いや相棒。絶対会おう、互いに生きてな。」

榛名「長波さん、いえ… 相棒さん。絶対、会いましょう。まだいっぱい話したいこともありますから。」

長波「ははっ!土産話を楽しみにしてるよ!」



長波「じゃあな、相棒!」
榛名「さようなら、相棒さん。」



榛名(こうして、私は元の世界に戻った。あれは夢なんかじゃなく現実で、私の背中には艤装がそのままあったのだから。

そして艤装を大鯨さんに預け、帰路に着く。もうこの世界で艤装は必要ないから。)

榛名(私はこの記憶を、一緒に戦った小さな相棒の事を絶対に忘れない。そう私達は…)


長波(あれは現実だったのかあたしには解らない。もしかしたら夢かもしれないけど…

でもあれは現実だ。あたしのこの手が憶えているから。彼女に触れた温もりを。)

長波(死ねない理由が出来た。共に戦った相棒にもう一度会うという約束を果たす為… あたし達は…)



榛名・長波(強い絆で結ばれた『相棒』なのだから。)



『榛名、異世界へ…』 終

538: ≫1 2015/04/17(金) 21:22:19.33 ID:1Ih0qR4q0
『流派?』


榛名「あの、清霜さん?」

清霜「ん、どうかした?」

榛名「清霜さんと野分さんは流派・東方不敗と言う武術を習っていますよね?」

清霜「そうだけど… もしかして榛名もやりたいの?」

榛名「そう言う訳では無いのですが… そもそも流派・東方不敗とは何の格闘技なのですか?」

清霜「う~ん… 拳法の一種類って言ったほうが良いかな。 清霜のお父さんが始まりとかインドの拳法が元とか色々曖昧だけど。」

榛名「そ、そこの所大雑把なのですね…」

清霜「因みに習得してるのは祖のお父さんに正当後継者の瑞鳳姉さん、私と野分以外だとドモン・カッシュって人と風雲再起って馬。」

榛名「馬!?」

清霜「馬だよ。姉さんの弟弟子にあたるかな?」

榛名「もう何がなんだか…」

清霜「技も色々あるよ。例えばこの玉ねぎ持って。」

榛名「は、はい。」

清霜「えいっ!」ブォン

スパァン

榛名「み、みじん切りに…」

清霜「今のはほんの序の口だよ。姉さんくらいになればハチマキで戦艦の砲弾くらい跳ね返せるからね。」

榛名「えぇ…」

清霜「あとはそうだね… 要らなくて堅いもの無い?」

榛名「漬物石で良いですか?」

清霜「大丈夫大丈夫。いくよ。 

はぁぁぁぁぁぁ…!ダァァァァクネス・フィンガァァァァァァ!」バッ

ドゴォォォォ

榛名「漬物石が砕けた!?」

清霜「どう、凄いでしょ?」

榛名「一体今のは…」

清霜「これが私の決め技、『ダークネスフィンガー』。掴んだ相手に気を流してトドメを刺すって感じかな?」

榛名「『ダークネスフィンガー』ってちょっと…」

清霜「名づけたのお父さんなんだから文句はお父さんに言ってよ。因みに野分は『シャイニングフィンガー』、姉さんとドモン兄さんは『ゴッドフィンガー』、お父さんは『クーロンフィンガー』ってところ。

威力的にはゴッドが一番上でダークネスがその次、シャイニングが一番下。クーロンはお父さんの全力で見た事無いから知らないけどゴッドと同等くらいかな。」

榛名「ほぇぇ…」

清霜「気を使う技は他にもあって、分身を放つ『十二王方牌大車併』とか『超級覇王日輪弾』とかだね。」

539: ≫1 2015/04/17(金) 21:46:04.59 ID:1Ih0qR4q0
榛名「もう何が何だか…」

清霜「因みに流派・東方不敗には2タイプあって、『クーロン型』と『ゴッド型』の2つの型があるの。」

榛名「何故、その二つなのですか?」

清霜「クーロン型は源流そのまま、ゴッド型は瑞鳳姉さんが独自に多少アレンジを加えてより実戦向けになってる。私はクーロン型だけど。」

榛名「実戦… もしかして…」

清霜「違う違う。ゴッド型はただの武術じゃなくて『誰かを守る為の力』として使えるようにしてるの。」

榛名「誰かを守る為…」

清霜「誰かの為に戦うのがゴッド型の本質、気を練る時に誰かを守ろうとする気持ちを込めて放つのが姉さん達の力。」

榛名「優しいのですね、お姉さんは。」

清霜「そうそう。見ず知らずの人だって命がけで救おうとするくらいにね。」

榛名(だからあの人は私に『何があろうと仲間を信じて想いを貫け』と言ったのですね…)

清霜「あと流派・東方不敗のは奥義に『石破天驚拳』って言うのがあるくらいかな…?」

榛名「『石破天驚拳』?」

清霜「流派・東方不敗最強の技。自然と一体化して放つ拳の形をした気功弾って言えば良いのかな?

その力は感情とか蓄積出来る気によって左右されるけど、例えば姉さんの全力ならこの世界に壊せ無いものは無いよ。」

榛名「そんな技を…」

清霜「まぁ全力なんて出したら姉さん倒れるけどね。現に一度だけ気を使い果たして倒れたし。」

榛名「何故そこまで…」

清霜「それも誰かを守る為に振るった力、姉さんの想いの力だよ。」

榛名「想いの力…」

清霜「まぁ、まず流派・東方不敗の技を習得するには次元覇王流拳法の技を学ばなきゃいけないけど。」

榛名「次元覇王流?」

清霜「そっちは野分の方が詳しいから野分に聞いたら?」

榛名「機会があれば。」

清霜「あ、こんな時間… 早く修練に行かないと…! じゃあね!」

榛名「あ、行ってしまいました…」

榛名(拳法、奥が深いです…)


『流派?』終

543: ≫1 2015/04/18(土) 02:47:34.04 ID:RJGmjbIA0
『異次元で顔合わせ?』


《住宅街の一角》

榛名「なんでも無いこの世界が~今♪」(♪Blue Field 歌:榛名) ←買い物に行く途中

コォォォォォ…

榛名「え、な、何!?何の光!?」

パァァァァァ!

榛名「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」



《???》

榛名「う、う~ん…」

「あ、気が付いたみたいです。」

「良かったぁ… 目を覚ましましたか、榛名さん。」

榛名「え、えと瑞鳳さんと… 誰ですか?」

瑞鳳「あ、ちゃんと私だってわかったみたいですね。」

潮「は、始めまして!潮、と言います。瑞鳳さんとはちょっとした知り合いで…」

榛名「あれ、一体私なんで…」

潮「私も、気が付いたらこんな所に…」

瑞鳳「ここ、一体どこなんですかねぇ?岬みたいですけど。」

榛名「私、住宅街に居たと思ったのですが…」

瑞鳳「大丈夫大丈夫。私なんて大学の講義中でしたから。」

ザッザッ

瑞鳳「誰か来た…!一旦隠れましょう!」ガサッ

榛名「は、はい!」サッ

潮「隠れる必要ありますかねぇ…」イソイソ


吹雪(アニメ)「無理だよね、私なんかじゃ…」


瑞鳳「ふ、吹雪ちゃん!?」

榛名「も、もしかしてここって平行世界の一つじゃ…」

潮「何でこの二人はこんなに適応能力高いんですか… あ、もう一人来ました!」

瑞鳳「男の人みたいだけど… って、提督さん(※)!?」 ※瑞鳳編及び潮編のほんの序盤だけ出てきた謎の人物

潮「やっぱり平行世界の類なんですかね…?」

榛名「恐らく…」


吹雪(ア)「しっ、司令官!」

吹雪(ア)「どうして私なんですか… どうして私を呼んだんですか…!」



榛名「えと、断片から推測すると… 艦娘の吹雪さんと言う方は作戦で何も出来なかったみたいです。それで落ち込んでいる所にあの人が来て…」

瑞鳳「『どうして自分をこの鎮守府に呼んだのか』って聞いたみたい… で、その答えが…」

潮「『夢で見たから』…?」

榛名・瑞鳳・潮「「「気持ち悪ッ!?」」」

瑞鳳「え、何?思考回路のネジ外れてるの、あの提督さん!?」

榛名「ちょっと吐きそう…」

潮(これ、妊娠の悪阻より気持ち悪い…)

544: ≫1 2015/04/18(土) 03:00:48.10 ID:RJGmjbIA0
榛名「取り敢えずこの吐き気を催すような異次元から帰る方法を探さないと…」

瑞鳳「いっその事基地に乗り込んでみます?」

潮「え~…」 

瑞鳳「携帯は通じるみたいだから潮ちゃんはこの辺で待機してて。」

榛名「私は潜入ですか…」

瑞鳳「もしかしたら、ですけど… 私と榛名さんは転生体、なので同一人物が居てもおかしくはありません。」

榛名「平行世界の自分ですか…」

瑞鳳「上手くいけばそれとなく紛れ込める筈です。」



視点選択 直下
1.瑞鳳
2.潮
3.榛名

548: ≫1 2015/04/18(土) 19:48:16.77 ID:RJGmjbIA0
side-瑞鳳-


瑞鳳「『あの世界』と違ってここに私の同じ存在は居ないみたいね。」

瑞鳳(私は一度だけ、別の平行世界に居る『瑞鳳』と会ったときがある。その時の『瑞鳳』は限りなく私に近い存在で、武術に長けて模型店を経営していた…

多分この世界は飛龍さんや蒼龍さん、私の妹達の居た世界に近い。でも私が知る『吹雪ちゃん』とそっくりで、『吹雪』と呼ばれた存在が居た。)

瑞鳳「これは偶然なの…?」

瑞鳳(おかしい話では無い。吹雪ちゃんも艤装適合者、『駆逐艦・吹雪』の生まれ変わりだ。私の知る『吹雪』とは全く装備が違ったけど。)

瑞鳳「吹雪ちゃんだけじゃない、私の大切な人や知ってる人が居た…」

瑞鳳(そう、この鎮守府には私の知ってる人がいっぱい居た。『吹雪』、『愛宕』、『夕張』、『飛龍』、『蒼龍』、『朝潮』、『如月』、『翔鶴』、『瑞鶴』…

そして『高雄(私は高雄さんと愛宕さんの入居に関する打ち合わせで会っている。)』、『赤城』、『加賀』、『大和』、『筑摩』、『夕立』、『大淀』、『ヴェールヌイ?(これに関しては『響』と呼ばれていたから別人かも)』、『長門』そして…)

瑞鳳「『榛名』…」

瑞鳳(私の同じ存在は偶然居なかっただけかもしれない。でも榛名さんと同じ存在は居た…)

瑞鳳「一体何なの、この混沌世界… こんな世界で私に何をしろって…」

「…」

瑞鳳(誰かの気配…!考えすぎて気付けなかった…)



誰が来た? 直下

『飛龍』、『蒼龍』、『愛宕』、『夕張』から一人

550: ≫1 2015/04/18(土) 20:29:53.64 ID:RJGmjbIA0
夕張(ア)「貴女… 誰?」

瑞鳳(よりによって夕張ちゃんの平行存在か…!見ず知らずなら良かったものの…)

夕張(ア)「駆逐艦、にしては統一された制服じゃないし… その袴だと空母かしら?」

瑞鳳(あれ、私いつの間にか胴着になってた!?)

夕張(ア)「でも空母にしては小さい…」

瑞鳳「誰がチビよ!」

夕張(ア)「ひっ!?」

瑞鳳「あ、ゴメン!驚かせるつもりは無かったんだけど…」

夕張(ア)「な、なんだぁ…」

瑞鳳(一応嘘でも自己紹介はしておかないと…)

瑞鳳「私は瑞鳳、軽空母だよ。」

夕張(ア)「あれ?軽空母の配備予定なんて無かったと思うけど…」

瑞鳳「きゅ、急遽決まった極秘事項だから!て、提督だけしか知らない筈だよ!」

夕張(ア)「怪しいなぁ… ま、良いか。艤装の方の調整は?」

瑞鳳「終わってると思うけど… それに私航空戦より肉弾戦の方が得意だし。」

夕張(ア)「それは空母としてどうなの…?肉弾戦するなんて戦艦くらいしか知らないわよ…」

瑞鳳「良く言われる…」

夕張(ア)「それに空母は戦艦と違って艤装でトドメさせないのにどうやって肉弾戦でトドメを…」

瑞鳳「え、頭握りつぶしたり中から気を流して爆発させたり四肢を引きちぎったり…」

夕張(ア)「聞いた私がバカだった…」

瑞鳳「こんな事出来るの私くらいだと思うよ?」

夕張(ア)「そんな化け物が何人も居たら深海棲艦なんてとうに居なくなってるわよ。」

瑞鳳「だよねぇ…」

551: ≫1 2015/04/18(土) 21:42:46.48 ID:RJGmjbIA0
コォォォォ


瑞鳳「な、何!?」

夕張(ア)「体が… 光ってる…?」

瑞鳳「次元転移現象… 一体私に、私達に…!」


パァァァァ

夕張(ア)「き、消えた…」



《W島近海》

瑞鳳「ここは…」

潮「島、ですね…」

瑞鳳「榛名さんは…?」

潮「え、えと…」

シュー… シュー…

瑞鳳「このシューシュー五月蝿い何かは…!」

(o▽n)<はい、榛名です!

瑞鳳「何でそれ着てるんですか!?」

(o▽n)<平行世界の自分に見つかったので追い回されて、偶然逃げ込んだ部屋(長門の私室)にあったので拝借しました。

潮「曰くファンシーな物の中に紛れ込んでたそうです…」

瑞鳳「何でもありなのね… ん? 伏せて!」


ドゴォ!


(o▽n)<戦闘…! 見て下さい、深海棲艦です!

瑞鳳「駆逐6に軽巡2に軽空母2って所ね… 流石に海には艤装がないと…」

(o▽n)<えと、艤装ありましたよ?

瑞鳳「は?」

(o▽n)<私達の後ろに放置されてました。

瑞鳳「何でよ、もう…」

潮「艤装?」

瑞鳳「あのね、私と榛名さんは『かつて存在した艦』の生まれ変わりらしいの。それで艦娘としての適正があって、その専用装備の艤装が使えるの。」

潮「でも、1セット多く無いですか?」

(o▽n)<3 つ分ですね

瑞鳳「もう突っ込むの止めた! 榛名さん、それ脱いでください。周囲の連中、片付けます!」

(o▽n)<了解です!

552: ≫1 2015/04/18(土) 22:09:12.40 ID:RJGmjbIA0
神通(ア)「全艦、輪形陣に! 対空戦闘、始め!」

睦月(ア)(帰るんだ、絶対!皆と一緒に!)

那珂(ア)「那珂ちゃんは!みんなの物なんだから、そんなに攻撃しちゃ駄目なんだよぉ!」

夕立(ア)「うわ~ん!ブンブン五月蝿くて落すの難しいっぽい~!」


瑞鳳「苦戦してるみたい…!榛名さん、私は空母を仕留めます! なので潮ちゃんと二人であっちの艦隊の方への救援に!」

榛名「はい!潮さん、付いてきてください!」

潮「な、なれないけど頑張ります!」


川内(ア)「睦月、魚雷!その位置なら!」

睦月(ア)「でぇぇぇぇぇぇい!」

ガガガ ドォン!

睦月(ア)「ッ!」

ブォン ドドド!

睦月(ア)「きゃぁあっ!?」

夕立(ア)「睦月ちゃぁぁぁぁん!」


瑞鳳「さぁ、やるわよ!攻撃隊、発艦!」バッ


ズドドドド ドゴォ!


神通(ア)「なっ!?」

吹雪(ア)「だ、誰!?」

瑞鳳「話は後! 超級!覇王、日輪だぁぁぁぁぁぁぁん!」


ドゴォォォォォォォ


川内(ア)「ヌ級を一撃で…」

瑞鳳「戦場で気を抜かないで!まだ居るよ!」

那珂(ア)「あと一隻…!」

瑞鳳「この距離…! はぁぁぁぁぁぁ!」

睦月(ア)「駄目!そのまま突っ込んだら…」


瑞鳳「私のこの手が真っ赤に燃える!勝利を掴めと轟き叫ぶ! 爆熱、ゴッドフィンガァァァァァァァァ!」ガッ


神通(ア)「そのままヌ級を鷲掴みにして…」


瑞鳳「ヒィィィト!エンド!」


ドゴォォォ


吹雪(ア)「爆発させた…」

川内(ア)「何の化け物よ、一体…」


瑞鳳「あとは榛名さん達だけ…!」

553: ≫1 2015/04/18(土) 22:49:50.35 ID:RJGmjbIA0
榛名「主砲、砲撃開始!」


ドゴォォォォ!


夕張(ア)「榛名… 遠征に行ってた第2艦隊!?」

榛名「トマホォォォク、ブゥゥゥゥメラン!」バッ


ドゴォォォォォ


全員「」絶句

榛名「敵の全滅を確認しました。これで… 危ない!」

如月(ア)「っ!?間に合わ…」

潮「はぁぁぁぁぁ!」ズドン

ドゴォォォ

全員「だ、誰…?」

潮「ふぅ… これで…」

榛名「敵を全滅できましたね…」



瑞鳳「どうやら向こうも全滅ね。」

神通(ア)「…動かないで。」ジャキッ

瑞鳳「ん?」

吹雪(ア)「待ってください!この人は私達を…」

川内(ア)「確かに助けてくれた。でも、私達の知らない艦娘で目的が不明な以上拘束せざるを得ない。」

瑞鳳「止めと居た方が良いよ。」

那珂(ア)「う~ん、そうしたいのはやまやまだけどねぇ…」

睦月(ア)「そんな…!」

瑞鳳「第一、私をたった6人で拘束できると思ってるの?」

夕立(ア)「所詮は多勢に無勢っぽい!」

神通(ア)「それに私達には第4水雷戦隊が居ます。12対1で、勝てますか?」

瑞鳳「…逆に聞くけど、たったそれだけで私に勝てると思ってる?」ギロッ

川内(ア)「ッ!?なんて殺気…!」

那珂(ア)「産毛が逆立つくらいだよ…!」

吹雪(ア)「待ってください!別に同じ艦娘同士戦う事無いじゃないですか!」

睦月(ア)「そうですよ!悪い人には思えません!」

神通(ア)「だから投降して欲しいと…」

瑞鳳「はぁ… あのね?いきなり砲を突きつけといて一方的に『動くな』なんて言われたらそりゃ抵抗したくもなるって。

でその子に免じて今回は大人しくしとくけど。弓下ろせば良いんでしょ?」ポイッ

川内(ア)「なら最初からしとけば良いじゃん。」

瑞鳳「だって、弓持ったほうが弱いもん。」

睦月(ア)「え?」

瑞鳳「私、基本肉弾戦だから。弓なんて邪魔なだけだし。」

那珂(ア)「何なのこの人?」

夕立(ア)「さぁ?」

554: ≫1 2015/04/18(土) 23:11:33.64 ID:RJGmjbIA0
榛名「あ、そちらも捕まっちゃったのですね。」

瑞鳳「やっぱり顔見知りが居ると抵抗って難しいよね…」

神通(ア)「何の話を…」

潮「気にし無いでください。」

夕張(ア)「あ、貴女この前の!確か瑞鳳って軽空母!」

瑞鳳「あ、憶えててくれたんだ」

球磨(ア)「知ってたクマか?」

夕張(ア)「ええ… なんで第4艦隊の榛名と一緒に行動してるのかは知らないけど…」

弥生(ア)「貴女たちの正体は、何?」

望月(ア)「まさか、異世界の艦娘とか言うんじゃないよね?」

多摩(ア)「んなバカバカしい話あるわけないにゃ。」

瑞鳳「事実。私達はこの世界じゃない、別の平行世界の存在。」

神通(ア)「何を言って…!」

瑞鳳「知ってる筈でしょ、『夕張』ちゃん?」

夕張(ア)「私、名乗って無いのに…」

瑞鳳「だって私の居た世界には『夕張』が居るからね。それに私の知ってる限り『吹雪』と『如月』、『弥生』と『夕立』もね。」

川内(ア)「じゃあ私は?」

瑞鳳「知らない。少なくとも私は5人しか知らないから。」

潮「私も…」

榛名「同じくです。」

睦月(ア)「榛名さん…?」

榛名「私もこの世界の『榛名』とは別の榛名です。」

那珂(ア)「そう言えばこの前榛名が榛名を追いかけてたって…」

榛名「あ、追いかけられてたのが私です。」

那珂(ア)「混乱してきた…」


コォォォォォ

吹雪(ア)「体が、青く…」

瑞鳳「これで帰れると良いなぁ…」

潮「そろそろ本気で帰りたいです…」

榛名「夕飯も作りたいですから。」

パァァァァァ


夕立(ア)「消えたっぽい…」

望月(ア)「マジで異世界関係者か…」


この後、睦月はちゃんと生還した如月に『大好きです、ありがとう』と伝えて如月も『最初は驚いて凄く照れて笑った』そうです。

《元の世界》

《住宅街》
榛名「あ、あれ?戻れた…」


《小沢大学 講堂》
瑞鳳「一体なんだったんだろ…」


《潮宅》
潮「あの子、やっぱり夕立ちゃんだった… じゃあ夕立ちゃんは艦娘だったの…?」

『異次元で顔合わせ?』終

 

565: ≫1 2015/04/19(日) 21:57:39.32 ID:daZXvoan0
第6話『想いの力』

《仙台市・アーケード》

榛名「すみません秋月さん。付き合わせてしまって…」

秋月「大丈夫ですよ。丁度秋月も買い物する必要がありましたから。」

榛名(私と秋月さんは今仙台の青葉通りにあるアーケード街に初風さんの誕生日プレゼントを買いに来ています。

本来艦娘の誕生日は不明なのですが、大鯨さんによってランダムで月ごとに決められたそうです。)

秋月「榛名さんは確か7月、でしたよね?」

榛名「はい。7月4日、69年前に『榛名』の解体が終了した日… 天城の誕生日も7月28日、70年前に『天城』が大破・着底した日です。」

秋月「榛名さんは専用の艤装がありました。でも天城さんは…」

榛名「まだ天城は『あの世界』に行っていません。それに、天城はまだ確定した訳では無いので。」

秋月「違うと良いのですが…」

榛名「そうですね…」


榛名「あ、このお店なんて丁度良いのではありませんか?」

秋月「ここですか…?確かに初風は可愛いものが好きですが縫いぐるみの専門店はちょっと…」

榛名「やはり、ですか…」

秋月「初風の趣味ってちょっとわかりにくいところがありますからね。まだ少しだけ探してみましょう。」


結局どんなお店に? 直下

567: ≫1 2015/04/19(日) 23:35:17.75 ID:daZXvoan0
《ファンシーグッズ屋》

秋月「結局こういう所に落ち着いちゃいましたね。」

榛名「そうですね。 私、実は中学とか高校時代にこう言う所好きで通ってて少し懐かしい気もします。」

秋月「そうなんですか?」

榛名「はい。大学に、一人暮らしをしてからはこう言う所でアルバイトをしていたのですが…」

秋月「どうしたんです?」

榛名「万引きとか多いし逆ギレされて殴られたり、それに何より…」

秋月「何より?」

榛名「稼げません。」

秋月「…急にシビアな話になりましたね。」

榛名「援助など無い一人暮らしで生きていくにはもっと稼げる仕事、例えばスーツアクターとかが丁度良かったのです。」

秋月「道理でonちゃんをあそこまで着こなしていたのですね。」

榛名「朝は牛乳配達、昼は大学、そして夜は時々夜間工場、休日はスーツアクターと言った感じですね。」

秋月「平然と言ってのける榛名さんが凄い…」

榛名「この程度ならこなせますから。」

秋月(テストとか大丈夫だったのでしょうか… でも進級してるって事は…)

榛名「では初風さんのプレゼントを買いましょうか。」

秋月「そうですね。何か良いものは…」


何を選んだ?
榛名 直下
秋月 ↓2

570: ≫1 2015/04/20(月) 00:09:36.60 ID:pzBOSnx20
榛名「では私はこの髪飾りにしましょう。」

秋月「秋月は… ん?」

榛名「どうかしましたか?」

秋月「これって私の…」

榛名「?」

秋月「私の艤装の一部、『長10cm砲ちゃん』…」

榛名「『長10cm砲ちゃん』ですか?」

秋月「はい。秋月の艤装には10cm高角砲、それを改造して自律機動できる『長10cm砲ちゃん』と言うまったくこれと同じものがあるんです。」

榛名「そんなものが… でも榛名は一度も見たことが…」

秋月「私がこの世界に転移する前の最後の戦闘、泊地特攻作戦で私が中破した際に破損してしまって… 

艤装の修復はこの世界でも出来ましたが『長10cm砲ちゃん』だけは外装だけ、高角砲として機能はしますが自律能力は失われてしまいました。」

榛名「そうだったのですね。」

秋月「なんだか懐かしい、まだこの世界に来て1年も経って無いのに…」

榛名「秋月さん…」

秋月「これ、初風へのプレゼントにしましょう。ずっと私を見て『私も欲しい』と羨ましがってましたから。」

榛名「意外に可愛いところがあるのですね、初風さん。」

秋月「ではお先にレジの方に行きますね。」

榛名(この『長10cm砲ちゃん』縫いぐるみ、一体どこのメーカーが…

『株式会社ビッグ・ホエール』?大きな鯨… まさか大鯨さん!?)


秋月「これでプレゼントは購入し終えましたね。」

榛名「そうですね…」

榛名(本当に大鯨さんって何者…)


イベント 直下

572: ≫1 2015/04/20(月) 00:37:02.98 ID:pzBOSnx20
秋月「少し歩き続けで疲れましたね。」

榛名「ではそこの喫茶店でお休みしましょうか。付き合って貰ったお礼に何かご馳走しましょう。」

秋月「そ、そんな悪いですよ!」

榛名「いえ、ここはご馳走させて頂きますよ。」


《喫茶店》


榛名「ではこのフルーツパンケーキとアールグレイを。秋月さんは?」

秋月「え、えと… カフェオレで。」

榛名「…すみません、あと追加でチョコレートパフェを。」

「かしこまりました。」

秋月「や、やっぱり悪いですよ…!」

榛名「人の善意は素直に受けるものですよ、秋月さん。それとも、チョコレートパフェは苦手でしたか?」

秋月「そう言う訳では…」

榛名(秋月さんは他の人に遠慮する癖があるみたいですね。悪い訳では無いのですがもう少しだけ自己主張をするべきだと思います。)


「お待たせしました。フルーツパンケーキとアールグレイ、カフェオレとチョコレートパフェです。」

秋月「お、大きなパフェです…」

榛名「ここ、私が高校生のときによく通ってたんです。そのパフェが目当てで。」

秋月「ほぇぇ…」

榛名「美味しいですよ。早く食べてみてください。」

秋月「い、頂きます。 ッ!?美味しい…」

榛名「お口に合って良かったです。」


会話の話題 直下
1.秋月達の学校生活
2.艦プラについて
3.家族について
4.その他

574: ≫1 2015/04/20(月) 01:51:11.05 ID:pzBOSnx20
榛名「秋月さん達はいつも学校でどのような事を?」

秋月「普通にお友達とお話したり、一緒にご飯を食べたりですね。」

榛名「部活動とかはやっていないのですか?」

秋月「一応園芸部には所属していますが、園芸部の活動は週1なので…」

榛名「帰りが時々遅くなるのはその為だったのですね。」

秋月「私はそんな感じですけど。例えば舞風ならダンス部に、野分は演劇部に所属してお互い次期部長候補だったり、初風はお母さんのお仕事を手伝ったり…

朝潮も郷土研究部で活動したり曙は文芸部に居て、清霜は部活をやらないで武術の修練をしています。」

榛名「やはりそれぞれやる事が違うのですね。」

秋月「お母さんは『自分のしたいように、自由に生きていい』と言ってくれてるので。」

榛名「大鯨さんらしい…」

秋月「私達にこの世界で生きる意味と居場所を頂いて、お母さんやお父さんには本当に頭が上がりません。ちょっと滅茶苦茶やりますけど…」

榛名「あ、あはは… お姉さんと同じ事言ってますね。」

秋月「あれ、榛名さんは姉さんの連絡先を知ってるのですか?」

榛名「はい。この前のロケの時に『何かあったら連絡して』と頂きました。たまにメールでやりとりしていますよ。」

秋月「へぇ…」



会話の話題 直下
1.艦プラについて
2.家族について
3.その他
4.ストーリー進行

576: ≫1 2015/04/21(火) 00:37:08.74 ID:ZMP0EX4D0
秋月「家族、ですか?」

榛名「はい。秋月さん達のお姉さんやお母さん、お父さんの事をあまり知らないので。」

秋月「そうですね… お母さんは謎の多い人、と言えば良いのでしょうか…?」

榛名「やっぱり…」

秋月「お母さんは実子では無い私達にも姉さんと同じ様に平等に愛情を注いでくれて、あの曙ですらお母さんには反抗しません。」

榛名「曙さんが…」

秋月「でもどうやって戸籍の無い私達を養子に出来たのかは『蛇の道は蛇』と言って教えてくれません…」

榛名(絶対ロクな事してないですね。)

秋月「他にも私達に護身術を仕込んだり、動物との会話を学ばせようとしたり… ちょっと変わってる人です。」

榛名「それ絶対ちょっとって話じゃ…」

秋月「お父さんは『栗田大学』の方で大学教授をしていますね。」

榛名「大学教授、ですか?」

秋月「はい、物理学を教えていると聞いています。」

榛名「お父さんは武術家ではなかったのですか?」

秋月「武術家ですよ? ただ大学の方で物理学の教授もしてます。でも…」

榛名「でも?」

秋月「お母さん曰く『私の月収があの人の年収』だそうで…」

榛名「いや、それお母さんがおかしいだけ…」

秋月「お父さんも若干気にしてます… でも夫婦間の仲はまるで新婚みたいに良いのですけど。」

榛名「羨ましいくらいですね。」

秋月「姉さんは… たらし?」

榛名「え?」

秋月「野分みたいに、誰からでもモテると言う訳では無いのですが女の人からは好かれるみたいですよ?」

榛名「年齢不相応に可愛らしいですからね。」

秋月「そう言う訳では無く、優しくてどこまでも真っ直ぐな性格と誰かを支える献身さ、そして折れない強さと決して諦めない心… そう言うところに惹かれるみたいです。」

榛名「確かに瑞鳳さんは正義感が強い人でしたから。」

秋月「ただ、 癖に少々異常が…」

榛名「え…?」

秋月「風の噂ではお尻好きだと…」

榛名「oh…」


会話の話題 直下
1.艦プラについて
2.その他
3.ストーリー進行

578: ≫1 2015/04/21(火) 01:14:13.86 ID:ZMP0EX4D0
榛名「そう言えば艦プラの件なのですが、それぞれにカスタマイズを施した専用艦の製作開始の目処が立ちました。」

秋月「アブゾーブやPBCの解析が済んだのですか?」

榛名「はい。貴女のお姉さんに頂いた技術を私なりにアレンジして、改良しました。

それで秋月さん、貴女に専用艦の1号を託したいと考えています。」

秋月「え!?何故秋月に…」

榛名「勿論まだ完成したと言う訳ではありません。試作艦は秋月さんによるテスト後に専用の調整を施します。」

秋月「秋月の…」

榛名「それに技術的にまだ不安定な部分があります。なので操作が他の人よりも優しい秋月さんならテストファイターには相応しいと考えました。

秋月さん、引き受けていただけませんか?」

秋月「は、はい!秋月にお任せください!」

榛名「なら良かったです。」

秋月「それで、改良した技術とは…?」

榛名「『ディスチャージ・システム』は知っていますよね?」

秋月「はい。アブゾーブで吸収した粒子を攻撃や防御に転用するシステムですね。」

榛名「お姉さんから頂いた『アイオワ』にもディスチャージは搭載されていたのですが、そこから弱点が見つかったのです。」

秋月「弱点、ですか?」

榛名「はい。ディスチャージの『圧縮徹甲弾』と『圧縮拡散弾』を最大圧縮で使用する際に圧縮する粒子の量が多く、膨大なエネルギーを持つ砲弾の発射に耐え切れずに砲身が溶けてしまうんです。」

秋月「良くそこまで気付けましたね…」

榛名「試しにディスチャージを使用してみたらその現象が起きたのでお姉さんに聞いた所、実際に世界選手権の第二ピリオドで『グナイゼナウ・クロイツZwei』の主砲が溶けたそうです。

なので私なりにディスチャージシステムに改良を施したものを搭載し、また『RGシステム(type-Z)』の改良も完成したので搭載予定です。」

秋月「ほぇぇ…」

榛名「ただ全国大会に投入するのは世界選手権前に手を晒すのと同じ、なのでさらに改良を重ねて世界選手権に実戦投入する予定です。」

秋月「わかりました。この秋月、頑張ります!」



会話の話題 直下
1.その他
2.ストーリー進行

580: ≫1 2015/04/21(火) 01:37:21.11 ID:ZMP0EX4D0
秋月「榛名さん、あと確認したい事があります。」

榛名「何でしょうか?」

秋月「貴女は、『あの世界』へ転移した際に誰かと接触しましたか?」

榛名「どうしてそのような事を…」

秋月「お母さんに聞いておけ、と言われたので。それで接触しましたか?」

榛名「…はい。夕雲型4番艦、『長波』の艦娘と。」

秋月「それ以外には?」

榛名「長波さんだけです。基地にも長波さんしか居ないと聞きました。」

秋月「なら大丈夫ですね。ありがとうございます。」

榛名「何故お母さんはその様な事を…」

秋月「…実は拉致被害者の9割を姉さんが保護する事に成功しました。」

榛名「!? どうして…」

秋月「拉致を行った連中のアジトを強襲したそうです。でも…」

榛名「でも?」

秋月「救出に成功した36人中、28人が既に自我を破壊されていたのです。」

榛名「そんな…!」

秋月「姉さんの話では薬物によって自我を破壊された人は人形の様に従順な兵士に作りかえられていて…」

榛名「何で…!」

秋月「そして残りの、救出出来なかった4人は既に『あの世界』へ連れて行かれたのだと推測しています。でも『長波』の名前は被害者リストにはありませんでした。」

榛名「そう、ですか…」

秋月「恐らく長波は私達と同じ類の艦娘だと思われます。『あの世界』へ転移したら接触した艦娘を教えてください。もしかしたらその中に被害者が…」



会話の話題 直下
1.その他
2.ストーリー進行

582: ≫1 2015/04/21(火) 21:56:28.11 ID:ZMP0EX4D0
榛名「もしかして秋月さんも…」

秋月「違います。私は、私の元の肉体の持ち主は志願して『秋月』の魂を肉体に植えつけられる事を選んだと聞いています。」

榛名「魂を、植えつける…?」

秋月「私達の居た世界では肉体こそ艤装に適合していましたが『かつて存在した艦』の魂を持たない故に艦娘になれ無い人間が大多数を占めていました。

そもそも第二次大戦が起きていないあの世界では瑞鳳姉さんや榛名さんのようなケースの方が稀と言えるでしょう。」

榛名「そうなのですね…」

秋月「そこでこの世界から流れ着いた第二次大戦時の船霊、それを利用する事を研究者は目を付けました。

でも榛名さんの様に既に転生した船霊も多く、そこまでの数は回収出来なかったそうです。」

榛名「でも、どうやって魂を集めたのですか?」

秋月「この世界は異世界に通じる次元の穴が多数あります。そこから船の残骸が流れ着き、残骸に残る魂の残滓をかき集めたと聞いています。」

榛名「無茶苦茶な…」

秋月「そして艤装に適合した人間に、その肉体に合わせた魂を埋め込み艦娘にしました。そして元の肉体の持ち主だった魂は船霊と融合し、消滅します。」

榛名「なっ!?」

秋月「元より人間では無い船霊はそもそも人格はありませんでした。そして人の器の中にある元の魂を融合して、その人格だけを奪ったのです。」

榛名「…」

秋月「そして艦娘適合者にはその事実を伝えられていません。何も知らないまま…」

榛名「なんて…」

秋月「私は、名前も知らない誰かの体を奪ってここで生きているのです。世界を守る為、誰かを守る為に艦娘になろうとした人の想いを踏みにじって…」

榛名(秋月さんは、皆はそんなに重いもの背負って…)

秋月「そして結局私はせっかく肉体を得たのに死ぬ事が怖くてこの世界に来た臆病者ですから…」

榛名「それは違います!」

秋月「榛、名さん…?」

榛名「秋月さんは戦った。戦って、死ぬ運命だったのを貴女のお姉さんがその身を挺してまで助けてくれたのです。

誰だって死ぬのは怖い、私だって初めて戦場に立って恐怖に押し潰されそうになりながらも戦いました。」

秋月「秋月は…」

榛名「『何だった』『誰だった』は重要ではありません。『今の自分が何か』が重要なのです。秋月さん、貴女の命は貴女のもの。他の誰でもない、秋月さんのものです。

だから秋月さん、貴女はもう過去に囚われるのでは無く未来を見て前に進んでください。せっかく人の器を得たのですから。」



会話の話題 直下
1.その他
2.ストーリー進行

584: ≫1 2015/04/21(火) 22:53:51.73 ID:ZMP0EX4D0
榛名「だから秋月さん、過去では無く未来を見据えた話をしましょう。」

秋月「未来の話…」

榛名「この世界で生きる目標を何でも良いので立ててみたらどうです?せっかく大鯨さんが『自分のしたいように、自由に生きていい』と言ってくれているのですから。」

秋月「この世界で生きる目標、ですか?」

榛名「戦う以外の道はあります。例えば、お嫁さんになりたいとか将来就きたい職業とか。」

秋月「お、お嫁さん!?」

榛名「例え話ですよ。そう言うの何か無いですか?」

秋月「そうですね… いっぱい、牛缶が食べたいです。」

榛名「…へ?」

榛名(牛缶って確か牛の大和煮じゃ…)

秋月「あっちの世界では牛缶は高級品でしたのであまり食べたときが無いので、だからいっぱい食べてみたいです。」

榛名「…そう言う意味じゃありませんよ?」

秋月「へ?」

榛名「まぁ、『牛缶をいっぱい買えるようになりたい』なら間違いでは無いのでしょうけど…」

秋月「そうですか…」

榛名「あと中学3年生になったら将来について作文を卒業文集に書く機会がありますから、取り敢えずそこまでじっくり考えてみましょう。」

秋月「あと1年… 私に見つけられますか?」

榛名「見つけられますよ、秋月さんなら。」

秋月「そう言えば、榛名さんがなりたいものって何ですか?」

榛名「え?」

秋月「私に言うのなら、そう言うの一つくらいあるんじゃないですか?」

榛名「一応はありますけど…」

秋月「教えてください。参考にしたいのです!」キラキラ

榛名「うっ…」

秋月「さぁ、どんな夢を!」

榛名「…誰かを笑顔にする、それが私の夢です。」

秋月「誰かを笑顔にする、ですか?」

榛名「アルバイトにスーツアクターを選んだのも子供の笑顔が見たいから、そして私がプログラミングを大学で学ぶのも誰かを私の作ったプログラムで笑顔にしたいからです。

誰かの涙より笑顔、そして世界を笑顔で一杯にする、それが私の夢です。ちょっと恥ずかしいですけど…」

秋月「そんな事ありません!立派ですよ!」

榛名「秋月さん…」

秋月「それは立派なお話です。恥ずかしいものじゃありません!」

榛名「そう、ですかね…?」


会話の話題 直下
1.その他
2.ストーリー進行

586: ≫1 2015/04/21(火) 23:50:16.01 ID:ZMP0EX4D0
榛名(こ、このままだと私の黒歴史すら晒されそう… 会話を変えないと!)

榛名「そ、そう言えば秋月さん以外の姉妹の方は夢は無いのですか?」

秋月「皆の夢… 清霜の『強くなりたい』くらいしか聞いたことが…」

榛名「oh…」

秋月「と言っても皆、この世界に慣れて無いので仕方無い話だと思いますけど。」

榛名「今度機会があればお話しておきましょう。」

秋月「でも、多分ですけどやりたい事はあると思いますよ? 如月だったらファッション関連だったり、初風も事務系統の仕事だったり…」

榛名「如月さんのはいつもファッション雑誌読んでるから知ってますけど、初風さんのはどう言う事ですか?」

秋月「あの世界で初風は一時期提督の代行をしていたのです。だから初風は事務処理とかの仕事が得意なのでよくお母さんの仕事を引き受けているのです。」

榛名「それ、向いてるってだけでなりたいって訳じゃ無いと…」

秋月「適性が高い物は朝潮なら博物館の学芸員、舞風はダンサー、野分は看護師、曙はカウンセラー、清霜は何かの選手としてやっていけそうですね。」

榛名「確かにそうですね… でも実際に本人たちに聞いてみないとわかりませんね。」

秋月「そうですねぇ…」

榛名「では機会があればそれとなく聞いておきましょう。」

秋月「何かあれば良いのですけど…」

榛名「秋月さんは皆のことを良く見ているのですね。」

秋月「そうですか?」

榛名「はい。それぞれの得意な物なんて傍から見ただけではわかりにくいものです。それだけ秋月さんが気配りが出来て観察眼が鋭い、と言う事ですよ。」

秋月「これでも防空駆逐艦ですから、視野を広く持つのは得意です!」

榛名「そう言う事では無いのですが… まぁ、よしとしておきましょうか。」



会話の話題 直下
1.その他
2.ストーリー進行

588: ≫1 2015/04/22(水) 00:50:19.05 ID:O+2SI0cq0
秋月「では榛名さんにお聞きしたい事があります。」

榛名「何でしょうか?」

秋月「榛名さんが語った『世界を笑顔でいっぱいにする』と言う夢、それは何故思ったのですか?」

榛名「え…?」

秋月「その夢を持つ理由がある筈です。何故その夢を…」

榛名「誰にも… 大鯨さんや貴女の姉妹、青葉さん達や天城を含めて誰にも話さないと言うのなら。」

秋月「そこまでの…」

榛名「私にとって重要な事なんです。」

秋月「わかりました… この事は誰にもお話しません。」

榛名「ありがとうございます。」


榛名の秘密とは…? 直下
1.天城と血の繋がりが無いこと
2.過去に何かトラウマがあること
3.恩師に憧れがあること
4.その他

590: ≫1 2015/04/22(水) 01:23:44.40 ID:O+2SI0cq0
榛名「…私は、天城と血縁関係ではありません。」

秋月「え…?」

榛名「私は両親や天城と、血の繋がりが無い養子です。」

秋月「嘘、ですよね…?」

榛名「事実です。大鯨さんはもう知ってる可能性はありますが。」

秋月「あんなに、仲が良いのに…」

榛名「貴女達と一緒で仲が良いと言っても必ずしも血縁があるとは限りません。」

秋月「そんな…」

榛名「私は元々、4歳まで施設で暮らしていたのです。実の両親に捨てられて生まれてからずっと施設で育ってきました。

でも私はある事件を契機に引き取られることになりました。」

秋月「ある事件?」

榛名「その施設に居た捨て子は、『施設を移動する』と言われどこかに引き取られてしまいました。何故だと思いますか?」

秋月「いえ…」

榛名「答えは、臓器売買です。」

秋月「ッ…!?」

榛名「身寄りのない子供を集めてその中からドナー適合者が出ると、施設から連れ出し移植手術を行っていたのです。そうする事でお金を得ていた…

そんな所に私は居ました。尤もその事実を知ったのは15の時ですが。」

秋月「…」

榛名「でもある日その事実が表に出てし、施設は閉鎖し榛名は両親に引き取られました。その時の榛名は、世界を憎んでいました。

何で私が捨てられたのか、何で私の居場所が奪われたのか、何で私は生まれたのか、と…」

秋月「榛名さん…」

榛名「でもお父さんとお母さんは私を引き取ってこう言いました。『家族になるのだから、笑顔になりなさい』と。」

秋月「笑顔…」

榛名「その時の天城はまだ赤ちゃんで何も覚えて無い筈です。そして榛名は両親のお陰でようやく笑えるようになりました。結局両親とは喧嘩して和解出来ずでしたけど…」

秋月「そんな事があったのですね…」

榛名「だからこれ以上私の様な悲しみや憎しみに囚われた人間が生まれないように、世界を笑顔にする… それが榛名の夢です。」

秋月「ごめんなさい、辛い筈なのに変なことを…」

榛名「榛名は大丈夫です。だから気にする事もありません。」

秋月「ですが…!」

榛名「この話は忘れてください。忘れなくても良いですが、他言無用でお願いします。」


そろそろストーリー進行したい…

会話の話題 直下
1.その他
2.ストーリー進行

592: ≫1 2015/04/22(水) 01:33:18.52 ID:O+2SI0cq0
榛名「さて… そろそろ帰る準備をしましょうか。」

秋月「申し訳ありません、私のせいで…」

榛名「秋月さんのせいではありませんよ。榛名が話したくて話した、それだけです。」

秋月「でも…!」

榛名「これ以上、この話はしないでください。」

秋月「わかり、ました…」

「ねぇ、知ってる?『パーツハンター』の噂。」

「知ってる知ってる。バトルに負けたら相手のパーツを使えそうなヤツだけ奪うってヤツでしょ?」

「隣のクラスのヤツがやられたらしいよ。せっかくの金属パーツとか奪われたんだって。」

「マジ?」

「マジだって。最近女子で流行しだしてからカモにされるの多いって言うし。」

榛名「パーツハンター…?」

秋月「榛名さん…?」

榛名「いえ、何でもありません。行きましょう。」

榛名(パーツハンター、一体何が目的で…)

598: ≫1 2015/04/22(水) 21:00:48.86 ID:O+2SI0cq0
《その夜 榛名宅》


如月「パーツハンター?聞いた事はあるわよ。」

榛名「詳しく教えてください。」

如月「と言っても私が知ってるのは噂程度だけど。

なんて言えば良いのかしら… 一方的にバトルを挑んで勝ったらパーツを巻き上げるって話よ。何でも凄く腕が良いらしいけど…」

榛名(やはり交友関係の広い如月さんなら知っていましたか…)

如月「ここ最近になって現れたらしいけど被害は正直多いわ。私の知る限りだと5人ヤられてる。」

榛名「如月さんの知り合いだけで5人も…」

如月「それに、相手がバトルに乗らないと暴力で奪い取るような最低なファイターらしいわ。」

榛名「なんて非道な…!」

如月「クズの中でも救いようの無い方のクズ、って言うのが認識ね。でもその力は下劣であっても本物、世界大会に出れば良い所まで行く程らしいの。」

榛名「何でそこまでの能力がありながら…」

如月「さぁ?自分で艦プラを作れ無いんじゃない?」

榛名「…ありがとうございます、如月さん。」

如月「後はそうねぇ… 忘れてた、ハンターはバトルをする時にこう聞いてくるらしいわ。」

榛名「?」


如月「『○○と言うファイターを知っているか』って。」


榛名「その○○は誰だか知っていますか?」

如月「私は又聞きだから直接は知らないわ。明日、友達に聞いてみるけど… ねぇ、榛名さん。貴女もしかして…」

榛名「どうかしましたか?」

如月「まさかパーツハンターを倒そうって訳じゃ無いでしょうね?」

榛名「無理です。」

如月「即答ね…」

榛名「聞いた話だけでも私の実力じゃ遠く及びませんから。でも榛名や天城、このお店に被害を及ぼすと言うのなら…」

如月「その時は、何があろうと倒すって事ね。」

榛名「はい。」

如月「へぇ… その時は私が協力しましょう。専用艦、用意してるんでしょ?」

榛名「まだ完成には程遠いですけど…」

如月「それでも充分よ。チーム・ホワイトクリーンのファイターの誇りにかけて、打ち倒しましょう。」

599: ≫1 2015/04/22(水) 21:35:25.99 ID:O+2SI0cq0
榛名「よし、これで試作艦の1号が出来ました…!」

榛名(あとはクリアパーツを組み込めばRGシステムが使用可能に…)

榛名「ねむ…」

榛名(もう2時ですか… クリアパーツは今度組み込みましょう…)


《翌日(土曜日)》


秋月「完成したんですか!?」

榛名「まだRGの方は搭載してませんから性能は8割と言った所ですけど。秋月さん、テスト操作の方お願いします。」

秋月「はい!」

青葉「おお、良いですねぇ。」

天城「完成、早かったのですね。」

榛名「誰かテストの相手を…」

プルルル

榛名「電話、如月さんから…?もしもし?」

如月『榛名さん!昨日言ってたパーツハンター、友達が見かけたって!そっちのお店に向かってるみたい!』

榛名「本当ですか!?」

如月『そして○○に入る名前、それは『飛龍』よ!』

榛名「飛龍って、飛龍さんですか!?」

カランコロン

古鷹「いらっしゃ… ッ!?」

衣笠「殺気…!」

「ここに居るのはファイターだな。」

青葉「それが、何か?」

「ならば知っているか… 『飛龍』と言う名のファイターを。」

榛名「飛龍さんの名前… まさか、パーツハンター…!」

天城「パーツ…」

青葉「ハンター…?」

「フン… 俺の名前も売れたもんだな。」

秋月「この人が…!」

榛名「…」


会話選択 直下
1.パーツハンター、何をしに…!
2.飛龍さんに会ってどうするつもりですか…!
3.貴方が、一体何故こんな事を!
4.その他

601: ≫1 2015/04/22(水) 22:23:12.21 ID:O+2SI0cq0
榛名「飛龍さんに会ってどうするつもりですか…!」

「知れた事、ただ倒して自分の存在価値を高めるだけだ。」

秋月「存在価値を高める…?」

「そうだ、最強のファイターを打ち倒してこそ価値が高まる。」

榛名「たったそれだけの為に、非道な事を繰り返して…!」

「俺の能力は高い。良い艦さえあれば負け知らずだ。倒した相手のいいパーツを奪ってコツコツと、雑魚でもバトルを繰り返せば練習になるからな。」

天城「外道な…!」

「俺が最強と言う高みを目指す為の踏み台になるんだ。素晴らしいだろう?それに俺は努力家だ、わざわざ雑魚でも相手をしてやってるんだからな!」

衣笠「コイツ、マジでヤバイって…」

青葉「頭沸いてるんじゃないですか…?」

古鷹「努力って言葉を履き違えてる…!」

秋月「榛名さん、私に艦を貸してください。」

榛名「秋月さん?」

秋月「この人はここで倒して止めないと、いずれ大きな間違いを犯す… ならそうなる前に止めます!」

榛名「わかりました。試作艦の1号、秋月さんに託します!」

「良いだろう… お前なら歯ごたえがありそうだからな。」


バトル

ファイター
・秋月(サブ:榛名)

使用艦(改造内容は必ず併記) 直下

使用可能艦:重巡洋艦(ただし>>558の規定を満たすもの)

※これは秋月の専用艦にはなりません。

609: ≫1 2015/04/22(水) 22:59:34.29 ID:O+2SI0cq0
エクセター改
艤装
・Mark VIII 20.3cm(50口径)Mk.II 連装砲3基6門
・Mk.V 10.2cm(45口径)単装高角砲12基12門
・ヴィッカース Mk.III 12.7mm(50口径)単装機銃8基
・61cm5連装魚雷発射管2基

秋月「これが私の…」

榛名「エクセターの改造艦で魚雷発射管を換装し、対空兵装を増加させました。

ぶっつけ本番の実戦です。なので今回は私もサブでサポートさせて頂きます。」

秋月「心強いです…!」

「さぁ、バトルだ!」



Please Set Your KP BASE

Beginning Plavsky Particle Dispersal

Please Set Your KANPLA

BATTLE START!


秋月「重巡エクセター、秋月、出撃致します!」

610: ≫1 2015/04/22(水) 23:26:12.72 ID:O+2SI0cq0
榛名『敵艦、目視で捕捉しました。』

秋月「見ればわかります。でも、あれは…」

榛名『どうやら相手は奪ったパーツを無理矢理繋げているようですね。』

秋月「あの艦プラ、泣いてる…」

榛名『秋月さんにも解りましたか… あれは本来の姿を奪われた寄せ集めです。

私達に出来る事はあれを破壊して可能な限り、元の姿へ戻してあげることです。』

秋月「はい!」


敵艦
ネルソン・ハイペリオン
・45口径35.6cm砲 5門
・15.5cm3連装砲5基
・62.2cm水中魚雷発射管 8基
・その他対空兵装多数


「フン、重巡洋艦如きでこのハイペリオンに!」

榛名(『ハイペリオン』。確かギリシャ神話のヒュペリオンの事で意味は『高みを行く者』…)

秋月「さぁ、行きましょうエクセター!」


行動安価 直下

612: ≫1 2015/04/22(水) 23:38:31.83 ID:O+2SI0cq0
秋月「砲撃を行います!主砲の準備を!」

榛名『主砲1番から3番、装填!照準あわせ、仰角マイナス5度!』

「撃ってくるか… さぁこい!」

秋月「撃ち方、始め!」


秋月はネルソンを狙って砲撃を開始する!



命中判定 直下
01~40 ミス
41~65 小破
66~75 中破
76~85 大破
86~00 撃沈

614: ≫1 2015/04/22(水) 23:51:26.45 ID:O+2SI0cq0
え…?(困惑)


秋月の放った砲撃は直撃して炸裂する!


「馬鹿な!艦のバランスが…!」


榛名『復元性のバランスも考えていないカスタマイズなら、一定の場所さえ狙えば致命傷に至る… それを思いつかなかったようですね。』

秋月(照準補正は榛名さんに全て任せていた… だから榛名さんは弱点だけを的確に選んで…!)

「負けるなんて認めん…!そうだ、まだ負けじゃ無い…!生きてるうちは負けじゃない!」


ネルソンは後退して持ち主の側に寄る!


「やはりその艦、強いな… 俺が持つに相応しい!」

秋月「まだやる気ですか… なら追撃します!」

「フッ… かかったぁ!」

榛名『まさか!駄目です秋月さん、後退を!』


パーツハンターはバトルフィールドに手を伸ばして


エクセターを掴み、奪った!


Battle Aborted


秋月「なっ!?」

衣笠「このド腐れ!一番やっちゃいけないことを!」

「邪魔だ!」ドカッ

天城「きゃぁっ!?」ドサッ

榛名「天城ッ!?」

古鷹「青葉!追うよ!」ダッ

青葉「言われなくても!」ダッ

秋月「そんな… 私の、せいで…」

榛名「パーツハンター… もう、私は…!」

617: ≫1 2015/04/23(木) 00:18:40.43 ID:v1ncL7MX0
《その夜 榛名宅》

如月「それで、秋月ちゃんは?」

初風「駄目、部屋から出てこようともしない。」

舞風「自分のミスで艦プラを奪われたから…」

曙「ちょっと青葉に古鷹!何でアンタ達が居ながら犯人逃がしてんのよ!」

古鷹「パーツハンターの仲間に待ち伏せされて…」

青葉「全員倒したは良いものの、結局犯人には逃げられてしまいました…」

衣笠「計画的犯行じゃん… こう言う時に清霜と野分は居ないのよ…!」

朝潮「あの二人はギアナに行ってるから…」

天城「ぎ、ギアナって…」

初風「で、どうすんの榛名?」

榛名「決まってます。秋月さんと天城を傷つけたパーツハンターを許すなんて榛名には出来ません…!」

曙「どうやって探すのよ。仙台なんて広すぎて探せ無い、もし宮城県外まで出てたらもう詰みよ?」

如月「探すなら容易いわよ?」

朝潮「如月…?」

如月「これでも私、結構顔は広いわ。知り合いに片っ端から話を通してハンターの居場所を探すなんて余裕。」

舞風「如月、もしかして…」

如月「友達がヤられた上に一応姉まで被害にあったなんて怒って当然よ。許す訳無いじゃない。」

衣笠「あの腐れ外道、一度捕まえてとっちめてやんないと…!」

古鷹「衣笠まで…」

青葉「仕方無い、仲間の為にいっちょやりましょうか!」

初風「ここまで来たら全員、歯止めが利かないでしょうね… 榛名、アンタが『チームリーダー』として決めなさい。私達は従うだけよ。」

榛名「…チームリーダーとしての指示です。パーツハンターを捕まえ、奪われた艦プラを奪還しましょう!」


榛名「秋月さん、聞こえますか?」

「…」

榛名(部屋の前まで来たけど、どうしましょう…)

初風『どうやって捕まえるかは私が考える、榛名は秋月を説得して部屋から引き摺りだしなさい。』

榛名(どうやって出しましょう。部屋の鍵は貰っていますが…)



榛名の行動 直下
1.部屋に入る
2.外から説得
3.(o▽n)
4.その他

619: ≫1 2015/04/23(木) 00:37:24.66 ID:v1ncL7MX0
榛名(入りましょう…)

榛名「秋月さん、入りますよ。」ガチャッ

秋月「…」

榛名「そんな部屋を暗くして、何をしているのですか?」

秋月「…」

榛名「そうやって塞ぎこんでも、何か変わる訳ではありませんよ?」

秋月「榛名さん… あの、怒って無いのですか…?」

榛名「私が、秋月さんを怒ると思いますか?」

秋月「ですが秋月のせいで艦プラを…!」

榛名「私は確かに怒っています。」

秋月「やっぱり…」

榛名「ですが私が怒っているのは秋月さんにでは無くパーツハンターに、です。彼のやった事は最低な行為ですから。」

秋月「榛名さん…」

榛名「彼は秋月さんの心を傷付け、天城に暴力を振るった。私がそんな相手に怒らず、秋月さんに怒るなんてしませんよ。」

秋月「でも…!」


会話内容 直下

621: ≫1 2015/04/23(木) 01:18:05.55 ID:v1ncL7MX0
榛名「秋月さんは本当に優しい子ですね。」

秋月「え…?」

榛名「秋月さんは優しいから、艦プラの心配をしてくれている。」

秋月「榛名、さん…?」

榛名「秋月さんが最後に追撃しようとしたのはハンターの使った艦プラを彼から解放しようとしたから、そうですよね?」

秋月「でも、それで…」

榛名「結局失敗し、エクセターを奪われてしまいましたが彼は自分の使っていた艦を放置していました。奪われた他の人のパーツは戻ったんです。」

秋月「あ…」

榛名「そして彼を諭そうともしました。こんな事は間違えている、と。秋月さんの『想い』は彼には届きませんでしたが…」

秋月「何で、そこまで…」

榛名「私は孤児で、笑顔を知らなかった。でもそんな私に両親は『想い』を注いで榛名は笑顔を覚えました。

秋月さんは私の両親に似ているのですよ。誰にでも優しく気遣い、想いで包み込むところが。」

秋月「榛名さん…」

榛名「今の私では彼に『想い』を伝える事が出来ません。でも、秋月さんなら諭すことが出来るかもしれません。その『優しさ』があれば。」

秋月「優しさ…」

榛名「榛名は彼から黒い何かを感じました。でも、秋月さんの『想い』があればきっと届く筈です。」

秋月「私に、出来ること…」

榛名「秋月さん、私と共に戦ってください。彼を闇から救う為に。」

秋月「秋月が、戦う…」

榛名「答えは今で無くても構いませんよ。戦う決心が付いたのであればいつでも言ってください。

でも秋月さん、どうするかは自分自身で決めて、一度決めたら後悔はしないでください。それが今後の生きる標になりますから。」

榛名(私が伝えられるのはここまでです。秋月さん、全ては貴女の選択次第なのですよ。)


623: ≫1 2015/04/23(木) 21:55:41.42 ID:v1ncL7MX0
大鯨「ふふっ… 流石お姉さんね。」

榛名「大鯨さん、居たのですか?」

大鯨「ええ。事情は初風ちゃんから聞いますし可愛い娘を傷付けた犯人を許す訳無いです。」

榛名「私の話も聞いていたのですね…」

大鯨「立ち聞きしてた事はごめんなさい。でも、貴女が『あの施設』の出と言うのを秋月ちゃんに明かしていたのは驚きでした。」

榛名「大鯨さん、その話は天城や他の皆には…」

大鯨「誰にも話していません。ですが、時が来たら話さないと駄目ですよ?」

榛名「わかっています… 大鯨さんは知っていたのですか、私が孤児だと言う事を。」

大鯨「ええ。少しだけ、その件について関わりがありましたから。」

榛名「そうでしたか… それで、私に何か用があるのでしょう?」

大鯨「はい。パーツハンターについてのお話です。パーツハンターの事、少しだけわかりました。」

榛名「彼の事が…」

大鯨「彼の名前は『カナード・パルス』。それだけです。」

榛名「カナード・パルス… 名前だけ、ですか?」

大鯨「彼について判明したのはそれだけ、後は過去も何もわかりません。恐らくその抱えた闇と憎悪はかなりの物、過去の貴女と同じくらいに。」

榛名「榛名と、同じくらい…」

大鯨「居場所も大体の目撃証言から見当がつきました。場所は青葉区にある廃ビルです。詳しい住所はこの紙に書いておきました。」

榛名「ありがとうございます。」

大鯨「乗り込む際は気をつけてください。仲間が居るかもしれませんから。」


榛名「さて、秋月さんの代わりの艦を作らなければ…」


秋月の専用艦(改造内容は必ず併記) ↓2

使用可能艦:正規空母(ただし>>558の規定を満たすもの)

※参考までに夕張と大鳳の専用空母のデータです。

グラーフツェッペリン・ラング(ファイター:夕張)
艤装
・15cm(55口径)連装砲8基、
・10.5cm(65口径)連装高角砲6基、
・37mm連装機関砲11基、
・20mm機銃28丁
・RGシステムtype-Z
・ディスチャージシステム(1式『粒子攪乱フィールド』、2式『粒子阻害フィールド』、3式『粒子圧縮加速』)
搭載機
・Bf109T改 35機
・Ju87C改 18機
・彩雲(ドイツ軍塗装) 8機
概要
グラーフツェッペリンをベースに船体と飛行甲板を延長して350メートル前後に、更に飛行甲板にカタパルトとジャンプ台を設置しジェット機の運用を実現した夕張専用艦。
しかし艦プラサイズのジェット機は市販されておらず、レギュレージョン違反になる可能性があったのでBf109Tを改造し、K型のパーツを流用した改造機とJu87Cを改造した艦載機型、偵察用の彩雲を搭載している。
基本性能は瑞鳳の『信濃』と同等だが、接近戦を想定していないため防御力が若干下回っているが夕張の実力でカバーが可能な範囲である。

ヨークタウン・フェネクス(ファイター:大鳳)
艤装
・5インチ砲10基
・40mm機銃32基
・20mm機銃46基
・4連装酸素魚雷発射管4基(艦首2基・両舷1基ずつ)
・RGシステムtype-Z
・ディスチャージシステム(1式『粒子攪乱フィールド』、2式『粒子阻害フィールド』、3式『粒子硬質化壁』)
艦載機
・F8Fベアキャット 40
・SBDドーントレス 36
・TBFアヴェンジャー 18
概要
大鳳の専用艦でエxxxx級ヨークタウンをベースに装甲甲板への換装とハリケーンバウ化を施し装甲空母化した艦プラ。
徹底して防御カに特化した改修が施されておりダメコンも過剰なまでに強化され、ディスチャージも粒子フィールドなど防御型のみ実装されている。それは大鳳が抱く『謎の強迫観念』に対抗する為である。
更に艦首及び左右両舷に酸素魚雷発射管を装備しており対艦近接防御及び艦載機を失った際の最終手段としての使用が想定されており単艦での近接防衛能力はチーム内の空母の中で一番高い。
大鳳本人の希望により船体及び艤装の大部分が彼女の手で制作されておりアブゾーブやRG関連など瑞鳳しか手を出せない部分のみ瑞鳳が手掛けている。それは大鳳が瑞鳳に負担を掛けたくないと言う理由、『自らの艦プラの力で親友と共に戦い抜く』と言う彼女自身が持つ『意志』の現れ。 その為に瑞鳳は大鳳専用のディスチャージ『粒子硬質化壁』を実装した。
『粒子硬質化壁』は船体全てに変質したプラフスキー粒子を纏って硬化させる能力で大鳳の強固な『意志』を体現している。『フェネクス』の名前通り決して沈む事なく最後まで足掻き、以前の何もかも諦めていた自分と決別する『覚悟』を表している。

635: ≫1 2015/04/23(木) 23:09:06.45 ID:v1ncL7MX0
申し訳ありませんがエンタープライズの対空特化仕様と言われても少しわかりにくいので>>629にずらさせて頂きます。


秋月専用艦

ヴィクトリアス・ブレイヴ
艤装
・10cm高角砲66口径 8基
・10cm砲65口径 4基
・12cm30連装噴進砲 4基
・25mm3連装機銃 4基
・40mm4連装機銃 10基
・RGシステムtype-HA
・ディスチャージ改システム(1式・拡散弾、2式・粒子圧縮加速、3式・粒子歪曲フィールド)
艦載機
・シーファイア改 12
・シーファイアMK-XIV 20
・SBDドーントレス 10
・TDFアヴェンジャー 12

概要
秋月専用の艦プラでカナード・パルスによって強奪されたエクセターの代わりに製作された。
特に対空兵装は過剰な迄に強化されており少数の敵機なら直掩機無しでも全く寄せ付け無い程で秋月の能力も合わさり対空能力は非常に高い。
装甲も榛名の技術による強化で20センチ砲程度では全く通用しないレベルまで高められており、アブゾーブを併用すれば戦艦の主砲すらも防ぐ。
アイランドの前後の両用砲は榛名が秋月に合わせて秋月の10センチ砲ちゃんを模した長10センチ連装広角砲となっている。これは榛名のちょっとした遊び心だが、ディスチャージの拡散弾はここから放たれる。また長10センチ砲ちゃんを模した理由は『長10センチ砲ちゃんは壊れてしまったが艦プラバトルでならまだ一緒に戦える』と言う意味である。
そして瑞鳳の作った『RGシステムtype-Z』の発展強化型『RGシステムtype-HA(HではPBCtype-Hと被る為HA)』を搭載している。
これは潮の『RG』が『大幅な性能向上の代わりに粒子消費が極端に多い特性』と『type-Z』の『性能向上は劣るが長時間稼動可能な特性』を組み合わせた『性能を可能な限り上昇させつつ長時間稼動をさせる特性』を持つが能力的には『type-Z』に近い。
また榛名によって改良の加えられた『ディスチャージ改システム』を持ち、使用の際には『プラフスキー・パワー・ゲート』を介する事で砲身の溶解を防ぎつつ威力の向上を図っている。
秋月は『空母』の持つ艦載機を飛ばす力に自分の想いを乗せ、その『勇気』と共に戦場へ舞い上がる。



榛名「出来た…! 『ヴィクトリアス・ブレイヴ』の完成です!」

榛名(RGシステムtype-HA、上手く動けば良いのですが…)

636: ≫1 2015/04/23(木) 23:24:12.79 ID:v1ncL7MX0
すみません、明日以降暫く書き込めないかもしれません…

特殊艤装は前スレのチーム・エンガノの例を挙げると

・プラフスキー・バスター・キャノンtype-H(偏向レンズによるホーミング能力)
・プラフスキー・バスター・キャノンtype-Z(両舷のバレルによる貫通能力、type-Hへの連結)
・プラフスキー・バスター・キャノンtype-Y(重巡クラスへのサイズダウン)
・プラフスキー・バスター・キャノンtype-I(オプションユニットによる超長射程)
・プラフスキー・バスター・キャノンtype-S(type-Hの強化型、type-Hとtype-Zへの連結)
・山嵐システム(誘導魚雷制御システム、最大256発まで制御可能)
・マガノシラホコ(ロケットアンカー)
・対水圧シェル(レナウン・ヴォーテクス及びレパルス・ヴォーテクス専用装備。潜水を可能にし、防御力を向上させる。)
・シュツルムユニット(グナイゼナウ・クロイツDrei専用装備だったが最終決戦時に量産・改修されて全艦に装備。魚雷ポッドによる火力と大型スクリューによる増速する強化装備。)


と言う感じです。

ディスチャージに関してはGBF本編を参照ください

645: ≫1 2015/04/25(土) 22:20:49.82 ID:0rOeiLZk0
《廃ビル》

榛名「ここに、パーツハンター… いえ、カナード・パルスが居ます。」

秋月「カナード・パルス…」

榛名「私と一緒に来た、と言う事は決心がついたのですね?」

秋月「はい。私には、彼を止めないければならない理由があるんです。」

榛名「理由、ですか?」

秋月「カナード・パルスはどこか私達『艦娘』に似ている… 戦う為に生み出されて戦う事でしか自分の存在意義を見つけられないような、そんな気がして…」


大鯨『彼について判明したのはそれだけ、後は過去も何もわかりません。恐らくその抱えた闇と憎悪はかなりの物、過去の貴女と同じくらいに。』


榛名(榛名は、榛名を生み出した世界そのものを憎んでいた… 秋月さんの話が本当ならば憎しみどころのレベルでは無く、最早呪い…

そして世界を憎む理由が榛名の想像通りのものなら、それはもう手に負えるものじゃ…)

秋月「榛名さん?」

榛名「何でもありません。行きましょう。」


榛名「これは、バトル装置…」

秋月「アナハイムタイプの旧式みたいですね。」

「ここは裏バトルの会場だった場所だ。どこから流出するか知らんが、人目がつかず丁度良い。」

榛名「やっぱりここに居ましたね、カナード・パルス!」

カナード「俺の名前を知ったか…」

秋月「奪った艦プラ、全て返して貰います!」

カナード「なんだ、たった二人なのか?尤も、大人数連れて来ればそれだけ俺のパーツが増えただけだがな。」

榛名「その手に持った鉄パイプで多くの人に暴力を振るったのですか?」

カナード「人聞きが悪いな。こちらは丁寧に頼んだのに無碍に断られたので罰を与えただけだ。」

秋月「問答無用、と言う訳ですか…!」

カナード「とんだ甘ちゃんだな。最強の艦を得た俺の相手がこんな甘ちゃんとは…」

秋月「個人の流儀や思想についてとやかく言うつもりはありません。でも秋月は他者や艦プラへ敬意の払え無い者、まして暴力に頼る者を許しません!」

カナード「聞き飽きたな、その台詞。止めたかったら力尽くで止めて見せろ。」

秋月「…わかりました。秋月は、全力で貴方を止めてみせます!」

カナード「良いだろう!勝負だ!」

榛名「待ってください。カナード・パルス、貴方に聞きたい事があります。」

カナード「チッ… 何だ?」


榛名の質問 直下
1.何故貴方はそこまで力を求めるのですか?
2.貴方、『戦う為に生み出された存在』ですね?
3.貴方にとって戦う意味とは何ですか?
4.その他

648: ≫1 2015/04/25(土) 22:45:12.61 ID:0rOeiLZk0
榛名「貴方にとって戦う意味とは何ですか?」

秋月「榛名さん…?」

カナード「知れた事を… 戦う事こそが俺の存在意義だ!俺は戦い、勝利する事でのみ存在が許されている!」

秋月「何故、そんな事を…」

榛名「…これで、一つ確証が持てました。

カナード・パルス、貴方は『強化人間』かそれに近い存在ですね?」

カナード「何故それを…!」

榛名「以前、私の知り合いから聞いた話です。『戦う為の人間をアナハイムでは研究していた』と。」

カナード「違う!俺は強化人間では無い!」

榛名「では『戦う為に育てられた存在』ですね。幼少期から訓練や教育によって戦う事でしか存在出来無いと刷り込まれた孤児、とでも言いましょうか。」

カナード「それがどうしたと言うんだ!俺は…!」

榛名「同じ孤児として言いましょう。例えそれしか知らなくても、生きる道なら他にも存在します!」

カナード「減らず口を…!俺にとって戦う事が生きる事だ!それを変えるつもりは無い!」

榛名「そうですか… なら榛名からこれ以上口を出す事はありません。」

秋月「どうして、そのような事を聞いたのですか…?」

榛名「まだ彼に想いを届ける事が出来る、そう確認しただけです。」

秋月「え…?」

榛名「想いを届けるのはファイターである秋月さんの役目です。『ヴィクトリアス・ブレイヴ』を秋月さん、貴女に託します。

これで、貴女の想いをぶつけてください。」

秋月「榛名さん… わかりました!」

カナード「では行くぞ…!」

秋月・カナード「勝負!」




Please Set Your KP BASE

Beginning Plavsky Particle Dispersal

Please Set Your KANPLA

BATTLE START!


秋月「ヴィクトリアス・ブレイヴ、秋月!」

榛名『榛名!』

秋月「出撃致します!」

649: ≫1 2015/04/26(日) 00:01:44.55 ID:k+Oge5d20
秋月「見えた…!」

榛名『ベースはエクセター、でもパーツの換装や所々改造が行われていますね。』

榛名(恐らくRGシステムの為に残していた拡張域、そして追加の特殊艤装の為に残した機能も潰しているのでしょう。)

カナード「フン、これが俺の作った最強の艦だ!」


エクセター・ハイペリオン
艤装
・Mark VIII 20.3cm(50口径)Mk.II 連装砲3基6門
・Mk.V 10.2cm(45口径)単装高角砲12基12門
・ヴィッカース Mk.III 12.7mm(50口径)単装機銃8基
・61cm5連装魚雷発射管2基
・3連装魚雷発射管6基18門
・20.3cm単装砲3基

秋月「榛名さん…」

榛名『もう、恐らくここまで船体に改造を施されれば元に戻すはほぼ不可能… エクセターには悪いけど、もう…』

秋月「そんな…」

榛名「お願いです、秋月さん。エクセターを沈めて、楽にしてあげてください。」

秋月「わかりました… では、行きます!」


行動安価 直下

651: ≫1 2015/04/26(日) 00:23:31.73 ID:k+Oge5d20
秋月「艦載機で攻撃を行います!」

榛名『わかりました。攻撃隊発艦準備完了、いけます!』

秋月「ヴィクトリアス・ブレイヴ、私に勇気を!攻撃隊、発艦始め!」


ヴィクトリアスから艦載機がエクセターに向かって飛翔する!


カナード「いいぞ!戦え!俺は戦い、勝利する事だけで存在が許される!」

秋月「貴方には戦いも勝利も必要ありません!」


そして数機のドーントレスが急降下して攻撃を始めた!


命中判定 直下
01~70 ミス
71~85 小破
86~95 中破
96~98 大破
99~00 撃沈

653: ≫1 2015/04/26(日) 00:29:31.97 ID:k+Oge5d20
ドーントレスの放った攻撃が直撃するがダメージは浅かった。


榛名『やはり私の艦、固い…!』

カナード「こんな能力、戦う以外に何に活かせる!お前如きに言われる筋合いは無い!

そう、強さを持っているお前にな!」

榛名『来ます!』

秋月「ッ…!」


カナードはエクセターの主砲を向けてヴィクトリアスへと放った!


回避判定 直下
01~70 ミス
71~85 小破
86~95 中破
96~98 大破
99~00 撃沈

655: ≫1 2015/04/26(日) 00:58:47.98 ID:k+Oge5d20
放たれた主砲の砲弾が直撃するが、大したダメージではない。


カナード「馬鹿な!?直撃だった筈だ!」

榛名『アブゾーブ・コーティング正常動作、粒子吸収を確認。許容オーバー分はダメージが通ってしまいました。』

秋月「でも、まだやれます!」

カナード「そんな強さを持っていながら!」

秋月「私は… 私は。ある世界で作られた『兵器』です。」

榛名『秋月さん!?』

カナード「何を…!」

秋月「世界の滅びを止める為に生み出され、戦って、この世界にたどり着いて… 私の能力は軍によって、人のエゴによって生み出されたもの…

でも秋月は、兵器として生きるのは嫌です!普通に、人間として生きたい!」

榛名『秋月さん…』

カナード「面白い…!ならば俺たちは"同じモノ"だ!『戦う為に生まれた資質』と『お前の持つ力』、その全てを賭けて戦おう!

俺たちは戦うことしか出来無いんだ!」

榛名『違う… 絶対に違う!』

カナード「なに…?」

榛名『違います!貴方も秋月ちゃんも戦う為に生まれた訳ではありません!』

秋月「榛名さん…」

榛名『貴方の能力をどう使うかは貴方自身が決めることです!』

カナード「生まれ持った宿命を消し去る事は出来無い!同じ孤児や兵器なら理解出来ると思ったが所詮は甘いだけの…!」

秋月「――戦う宿命に苦しめられたのは貴方だけではありません。でも、貴方が否定する『甘さ』が、榛名さんや皆の『想い』が今の私を支えてくれる…」

カナード「人の『想い』だと…!そんなモノ!」

秋月「貴方は気付いていない!貴方も誰かの『想い』の中で生まれて、人々の『想い』の中で生きていると言う事を!

貴方が使っているその艦プラも榛名さんの『想い』を込めて生み出し、改造に用いたパーツも誰かが『想い』を込めて作ったパーツが使われている!」

カナード「こんなもの、所詮はただのモノだ!『想い』の力なんてあるものか!」

秋月「ならば、秋月が貴方を想う!」


行動選択 直下
1.RGシステムを使う
2.ディスチャージ1式を使う
3.その他

657: ≫1 2015/04/26(日) 01:09:04.90 ID:k+Oge5d20
秋月「榛名さん、ディスチャージを、榛名さんの『想い』の力を貸してください!」

榛名『はい!』

秋月「長10センチ砲ちゃん!モード・ディスチャージ!」


長10cm砲ちゃんを模した高角砲が稼動し、エネルギーが収束する!


カナード「何をする気だ!」

榛名『プラフスキー・パワー・ゲート展開!エネルギー解放!』

秋月「ディスチャージ・1式、発射します!」


長10センチ砲ちゃんからエネルギーの塊が放たれ、プラフスキー・パワー・ゲートを通り抜けてエネルギーが拡散してエクセターに降り注ぐ!


カナード「何だと!?」

秋月「これで、終わりです!」


そしてプラフスキー粒子の蒼い光がフィールド外にも溢れ出した…



撃沈判定 直下
10以上で撃沈

659: ≫1 2015/04/26(日) 01:37:51.90 ID:k+Oge5d20
降り注いだ拡散弾はエクセターの装甲を溶かし、その船体を蜂の巣にした。


カナード「暖かくて、そして強い… これが想いだと…?」


そしてそのままエクセターは爆発し、轟沈となった。


Battle END

Winner“Akiduki&Haruna”


カナード「無様だな… 想いの力か… 俺も、お前の様な違った生き方をしていれば…」

秋月「…」

榛名「カナード・パルス… 貴方は…」

「無様だな、カナードさんよぉ!」

秋月「誰っ!?」

「そんな女如きにやられて何が最強のファイターだよ!」

「お前には鬱憤が溜まっていたところだ!女共も纏めてやっちまうぞ!」

榛名(パーツハンターの仲間…!数は20人弱、でも榛名と秋月さんだけでは…)


「たった3人に20人って恥ずかしく無い訳?」

「やるって言うなら纏めて相手になるわよ、勿論バトルでね。」

「面倒だ、寧ろ纏めてかかって来い。」

「残念だけど、容赦はしませんから!」


秋月「この声…」

榛名「まさか…!」

「誰だ!」

飛龍「チーム・エンガノ、エンガノ02の飛龍よ。」

402「エンガノ12、イ402。」

蒼龍「同じく、エンガノ14蒼龍。」

瑞鳳「そしてエンガノ01、瑞鳳!」

秋月「二航戦の二人にメンタルモデルと姉さん!?」

榛名「何で!?」

瑞鳳「お母さんと如月ちゃんに呼ばれてね。」

402「70ノットで東京から来た。」

飛龍「まったく、せっかくのGWなんだから休ませなさいっての。」

蒼龍「私は明日イベントで名古屋だって言うのに…」

「舐めやがって…!」

「こっちは数でも上なんだ、バトルでやっちまえ!」

402「やれやれ、どうやら格の違いを教え込む必要がありそうだ。」

飛龍「どれだけ持つと思う?」

蒼龍「5分、いや3分ね。」

瑞鳳「3分も持てば良い方ですけどね!」

661: ≫1 2015/04/26(日) 02:01:56.28 ID:k+Oge5d20
402「密集などしているからだ。」


周囲に密集していた艦を402の操るレパルス・ヴォーテクスの放った衝撃波により多数の艦が行動不能になる!


蒼龍「一気に決めるよ!PBCtype-S、ドッキングモード!」

瑞鳳「はい!PBCtype-Z、ドッキングモード!グナイゼナウ・クロイツDrei、信濃・天、シャルンホルスト・クロイツのドッキング完了!」

飛龍「よしっ!プラフスキー・バスター・キャノン、薙ぎ払え!」


そして3隻の連結した艦から放たれた閃光が屈折しながら全ての艦を呑みこみ、消し飛ばした!


Battle END

Winner"Zuiho&Hiryu&I402&Souryu"


「か、勝てる訳がねぇ!」

「て、撤収だ!」


蒼龍「で、どんくらいだった?」

402「42秒88。1分以下でお終い。」

飛龍「たったそれだけ?」

瑞鳳「ディスチャージとバスターキャノンの縮退に時間がかかったくらいですね。」

402「吹雪が居ればあと30秒は短縮出来た。」

榛名「これが、世界最強の…」

秋月「チームエンガノの力…」

飛龍「で、コイツが私に会いたいってヤツね。」

カナード「…」

飛龍「で、どうすんの?今の私、ちょっと物足りない気がするからバトルしても良いけど。」

カナード「…いや、止めておこう。俺には勝てそうに無い。」

402「現実的な選択だな。」

蒼龍「世界ランク1位だしね、飛龍。」

瑞鳳「では私達はこれで撤収します。また会いましょう、榛名さんに秋月ちゃん。」

秋月「は、はい!」

榛名「お元気で…」

カナード「…」

榛名「カナード・パルス…」

カナード「俺が、アイツを倒した所で誰かに成り代われる訳では無い。俺は、俺の道を探す…」

秋月「そうですか。でも、一つだけ忘れ無いでください。貴方は一人じゃない、私が一人で無いように貴方も誰かと繋がっている事を。」

カナード「こんな俺でも、か。ああ、憶えておこう…」

662: ≫1 2015/04/26(日) 02:32:13.91 ID:k+Oge5d20
榛名(その後、パーツハンターの噂は絶えて奪われたパーツは事件が起きた様々な模型店の前に放置されたダンボールから発見されたそうです。

そしてカナード・パルスに従っていた不良たちは様々な事情から逮捕されたそうですが、具体的なことは何もしりません。)

榛名「…」カチャカチャ


古鷹「榛名さん、元の調子に戻ったようですね。」

天城「あんな姉さんの怒り様、天城も初めて見ました…」

衣笠「衣笠さん、アレとは別のベクトルで怒られた時はあるけど…」

青葉「まぁ、何はともあれ一件落着と言う事で。でも、アレ何作ってるんですか?」

初風「新しい特殊艤装、だそうよ。姉さんたちの戦い、すぐ側で見てたらしいし。」ギュー

如月「生で見ちゃうと本当に凄いからね。特にシャルンホルスト級2隻と信濃・天は。」

舞風「ねぇ初風、そろそろその縫いぐるみ抱き締めるの止めたら?」

初風「嫌よ。せっかく貰ったんだもの。」

曙「いや、誰かに見られて恥ずかしい目に合うのは初風だから文句は言わないけど…」

朝潮「それに髪飾りもいっつもつけてるし。」

初風「気に入ってるのよ。悪い?」

古鷹「キャラがブレた方が若干…」

天城「と言うか1人だけ…」



榛名(少なくとも今の榛名の力じゃ瑞鳳さんたちに追いつけない。なら私は私のやり方で追いつき、追い越すだけです。)

秋月「あの、榛名さん。少し良いでしょうか?」

榛名「どうかしましたか、秋月さん?」

秋月「やりたいこと、見つかりました!」

榛名「この前の話、ですね?」

秋月「はい!秋月のやりたい事、艦プラバトルで『想い』を伝えて世界中を笑顔にする事です!」

榛名「ふふっ… 良い考えですね。では秋月さんの夢、協力しましょう。」

秋月「え、良いのですか?」

榛名「ええ。私も、誰かを笑顔にしたいですから。」

榛名(秋月さんも、着々と一歩足を進めた。『兵器』では無く『人間』として… 夢を叶える為に…

そう『皆に笑顔を』、その夢へ向かって…)


第6話『想いの力』 終

684: ≫1 2015/04/26(日) 22:12:54.86 ID:k+Oge5d20
第7話『新たなる転移者』

side-大鯨-

《千島列島沖》


大鯨「~♪」

クーちゃん<おかーさん、ご機嫌?

大鯨「こうやって、ゆっくりしてるのが楽しいの♪」

大鯨(ここ最近、少し働き詰めね… ちょっと羽休めしないと…)

コォォォォ…

大鯨「何!?」

クーちゃん<まぶし~

大鯨「この光、一体…!」

パァァァァァァ

大鯨「収まった…?」

クーちゃん<おかーさん、あそこ見て

大鯨「どうしたの?」

大鯨(私が視線を向けた先、そこには…)

大鯨「女の子…?漂流してるじゃない!」

クーちゃん<どうするの?

大鯨「ちょっと泳いで助けてくる!」サッパァン


大鯨「はぁはぁ… 着衣水泳なんて30年振りかしら…?」

「うぅ…」

大鯨「酷い怪我… でも、意識は残ってる。それにこれは、艤装…?」

大鯨(もしかしてあの光、次元転移現象の…)

クーちゃん<何か来る!

大鯨「ロシアの国境警備隊…!あの光を見て呼び寄せられたのね… でも、まだこちらを目視で確認できる距離じゃない!」

クーちゃん<どうするの?

大鯨「クーちゃん、私とこの子を口に入れて潜って!」

クーちゃん<わかった。きゅーそくせんこー


大鯨(クーちゃん相手なら撃って来ないでしょうし大丈夫だと思うけど… それにしても、この子は一体…?)

685: ≫1 2015/04/26(日) 23:33:53.47 ID:k+Oge5d20
side-榛名-


榛名「お母さんと連絡が取れ無い、ですか?」

初風「そうよ。まぁた仕事ほっぽり出してどこほっつき歩いてんだか…」

古鷹「お仕事に出てるんじゃないの?」

舞風「だって職場が徒歩2分の模型屋だよ?多経営って言っても事務仕事全部模型店でこなしちゃうようなびっくり人間だし。」

衣笠「びっくり人間って、あの青目の銀髪ちゃんじゃないんだから…」

秋月「と言うか、艦娘である点を除けば私達は他の人間と大差ありませんが…」

朝潮「でも姉さんとお母さんにお父さんはちょっと事情が違うと言うか、何と言うか…」

青葉「父親の方は知りませんがあの大鯨さんはもう、何もかもぶっちぎっておかしい人ですよね。」

天城「私も、初見でトンファーで吹っ飛ばされましたから…」

曙「今もお父さんはギアナに行ってるし、清霜と野分連れて。修行だっけ?」

衣笠「わざわざギアナまで…」

如月「ギアナは今も自然が多く残っている、だから地球のエネルギーが集まってるから修行には持って来いだそうよ。」

古鷹「一体人間としてどこに向かってるの…?」

曙「私に聞かれても困るけど…」

秋月「そして姉さんが一番のびっくり人間…」

朝潮「艦娘としての力を手に入れ、その上お父さんに匹敵する戦闘能力を持ち、『霧』と呼ばれる超兵器を従えて… 最早何がなんだか…」

衣笠(霧って… あんな化け物連中をどうやって…)


プルルルル プルルルル


榛名「電話、ですね。」

青葉「珍しい。青葉がここに来てから電話鳴ったの1、2回くらいですよ?」

天城「出たらどうですか?」

榛名「そうですね…」

ガチャッ

榛名「はい、もしもし。こちら模型店ヘンダー…」

大鯨『榛名さん!』

榛名「大鯨さん!?一体どうしたのですか?」

大鯨『今すぐウチの娘を連れて前に行った仙台港の倉庫まで来てください!早く!』

榛名「は、はい!」

ブチッ

榛名「だ、そうです…」

初風「一体何があったって言うのよ…」

天城「すみません、店番の方お願いします。」

古鷹「は、はい!」

687: ≫1 2015/04/27(月) 23:40:24.95 ID:P4Ze77kp0
《仙台港 倉庫》

大鯨「やっと来た…」

榛名「すみません、車も無いし仙石線も本数無くて…」

舞風「なんか生臭く無い?」

大鯨「ちょっとクーちゃんの口の中に居たから…」

天城「クーちゃん?」

朝潮「お母さんのペットのシロナガスクジラです。人語を理解し、会話出来る珍しい鯨と言えば良いでしょうか。」

榛名「最早何がなんだか…」

如月「それで、私達を急いで呼んだ理由があるんじゃないの?」

大鯨「そうだった… ねぇ、この子に見覚え無い?」

秋月「艦娘… 艤装は単装砲だから『軽巡洋艦』…?」

曙「まさか… どうして…!」

朝潮「見覚えがあるの?」

曙「軽巡洋艦『阿武隈』。私の古巣『第一水雷戦隊』の旗艦で、幌筵のエース…」

如月「阿武隈って… あの阿武隈!?」

榛名「どう言う事ですか?」

舞風「軽巡艦・阿武隈は艦娘でもトップクラスの実力… 艦娘として最初期から戦い続けたエース中のエースだよ。」

天城「そんな人が…」

朝潮「恐らく、また大規模な作戦があってそこでヤられたのでしょう… そして蒼龍さんと同経緯で次元転移した、それしか考えられません。」

初風「生臭いけどまだ息はある… お母さん、お願い。阿武隈を…」

大鯨「わかってる、皆は艤装を直すの手伝って頂戴。壊れた部品はこの倉庫にある部品で代用できる筈だから。

榛名さん、貴女は車の準備を。倉庫の近くに私の車がありますから、それを取ってきてください。それまで私がこの子を治療します。」

榛名「は、はい!」

688: ≫1 2015/04/28(火) 00:22:50.91 ID:fFgdq3AL0
《模型店エンガノ(本家)》 ※瑞鳳が経営しているのは2号店


大鯨「ふぅ… 臭いとれたかしら?」←着替えた

天城「ここも模型店と家が併設してあるのですね…」

大鯨「仕事が忙しい時は泊まり込む事もありますから。」

榛名「それで、阿武隈さんの容態は…?」

大鯨「今知り合いのお医者さんに見せましたが命に別状は無いそうです。」

曙「良かった…」

朝潮「でも、目を覚ましませんよ?」

大鯨「衰弱してるから、暫くは目を覚ませ無いかもしれないって。」

舞風「そうなんだ…」

初風「命は助かった、でもこれから阿武隈をどうするの?」

大鯨「…養子に迎えるのは難しい話ね。貴女たちを引き取るにも結構無茶やったしこれ以上は…」

朝潮「では姉さんの所は?」

大鯨「それも考えたけど、あの子にこの子を託すとしたらまた瑞鳳かこの子がトラブルに巻き込まれる…」

舞風「姉さん、色々トラブル呼び込む星の元に生まれたからねぇ…」

大鯨「それに、少なくともこの子は曙ちゃんの近くに置いておきたいの。」

曙「何で私に…」

大鯨「この子は少なからず曙ちゃんと面識がある。なら、知ってる人がすぐ側にいる方が心強いでしょ?」

曙「そりゃそうだけど…」


榛名の選択 ↓5まで多数決
1.「阿武隈さんを、妹にします。」
2.「どうしましょう…」

694: ≫1 2015/04/29(水) 00:54:42.03 ID:AD3Ar5fr0
榛名「天城、良いですか?」

天城「…姉さんの事だから、どうせ止めても止まりませんよね?」

榛名「ありがとう、天城。大鯨さん、私に提案があります。」

大鯨「提案?」


榛名「阿武隈さんを、妹にします。」


全員「…は?」

榛名「ですから阿武隈さんを私と天城の妹にする、と言うのはどうでしょう?」

初風「困った、何から突っ込めば良いか…」

曙「正気じゃないわ…」

大鯨「榛名さん、本気で言っているのですか?」

榛名「本気です。」

大鯨「家族として阿武隈さんを迎える、と言う事は彼女の全てを背負う事になります。全てと向き合って業も、命も全て背負うのですよ?

そして様々な障壁をそれだけの覚悟が、貴女にはありますか?」

榛名「確かに命を背負うのは重い、それは榛名も… いえ、榛名が一番知っています。」

舞風「どう言う事?」

天城「さぁ…?」

秋月(榛名さんも命を背負われた身、秋月達と同じ養子…)

大鯨「…そうでしたね。私より遥かにその事を知っているのは榛名さんでした。

良いでしょう、私が役所への手続きや戸籍についてやっておきます。阿武隈さんをどうかよろしくお願いします。」

695: ≫1 2015/04/29(水) 02:04:20.90 ID:AD3Ar5fr0
阿武隈「うぅ… ここ、は…?」

榛名「気が付きましたか?」

阿武隈「だ、誰? …って痛ッ!?」ズキッ

榛名「まだ安静にしててください。大怪我をしていたのですよ、貴女は。」

阿武隈「大怪我…? ね、ねぇ!戦闘は、作戦はどうなったの!?」

榛名「作戦?」

阿武隈「そう『渾作戦』、南西方面に進出する為の…」

曙「へぇ、そんな事やってたの?」

阿武隈「な、なななな…!」

曙「久しぶりね、阿武隈… いや、第一水雷戦隊旗艦殿?」

阿武隈「MIAになった筈じゃ… もしかしてここって死後の世界か何か…?」

曙「残念ね。足ついてるし心臓も脈を打ってる、しかも全身痛いでしょ?」

阿武隈「つまり私は…」

曙「アンタはまだ死んで無い。生きてるわよ。」

阿武隈「そう… で、ここどこ?」

曙「宮城県仙台市。もっと具体的な事言えば仙台市宮城野区。」

阿武隈「せ、仙台…?」

曙「笹かまでも食べる?それともずんだ餅?萩の月でも牛タンでも、なんならマーボー焼きそばとか白松がモナカでも奢るわよ。」

阿武隈「ごめん、後半から何言ってるのかさっぱりわからないんだけど。」

曙「仙台名物よ。 榛名、お母さん呼んできて。私が阿武隈に事情を話しておく。」

榛名「わかりました。」

パタン

阿武隈「あの人は?」

曙「榛名って言うの。バカでお人好しだけど、一直線でどこまでも真っ直ぐなヤツ。」

阿武隈「そうなんだ…」

曙「お母さんが来る前に説明しておくわ。ここは私達が居た世界じゃない、アンタはこの世界に転移してきたの。」

阿武隈「…は?」

曙「私を何この痛い子、みたいな目で見るの止めてもらえないかしら?」

阿武隈「いや、だって…」

曙「今言ったことは事実よ。私だけじゃない、他にも転移した艦娘は割りと居るわよ?」

阿武隈「誰が?」

曙「この下に如月、朝潮、秋月、舞風、初風。榛名が面倒見てる青葉、衣笠、古鷹… それに、東京には飛龍と蒼龍が居る。あぁ、今ちょっとギアナまで出かけてる野分と清霜も居たわ。」

阿武隈「ここ1年でMIA認定された人ばかり… でも青葉ってあの…」

曙「ええ、アンタの想像通り『特務諜報部』の青葉よ。一応私達に危害は加え無いとは言ってるけど。それに上手く榛名が手綱握ってるし大丈夫でしょ?」

阿武隈「そ、そう… でもここが元の世界じゃ無いなんて…」

曙「アンタはダメージを負って轟沈寸前まで至った、でも何らかの影響で次元の穴に飲まれた結果この世界に転移した。

ってのが初風の推測よ。と言うか、これ以外に前例が無いからだけど。」

阿武隈「前例居るんだ。」

曙「蒼龍よ。蒼龍はその経緯で次元転移をして、飛龍は偶然それに巻き込まれた。私達は『霧』の力を使った別口。」

阿武隈「き、『霧』!?」

曙「詳しい事情は後で話す。もうそろそろお母さんが来るし。」

697: ≫1 2015/04/29(水) 22:18:50.83 ID:AD3Ar5fr0
大鯨「気分はどうですか、阿武隈さん? 私は大鯨、曙ちゃん達の養母です。」

阿武隈「え、その… 身体が痛い事を除けば…」

大鯨「貴女は千島列島沖で漂流している所を私が発見して保護しました。」

阿武隈「幌筵の近くで… でも、どうして私を…」

大鯨「その事で初風ちゃんには怒られましたけど… 『ロシア軍に捕まって国際問題になったらどうすんのよ!』って…」

阿武隈(一体この人は何者なの…?お母さんと呼ばれてるみたいだけど若いし…)

大鯨「貴女を助けるのに30年ぶりに着衣水泳もしましたよ。アレって中々大変ですね。 艦娘の海上移動能力が羨ましいわ。」

阿武隈(訂正、一体この人何歳なの?)

曙「そろそろ本題に入って、お母さん。」

大鯨「そうだった… 阿武隈さん、貴女に一体何が起きたのですか?」

阿武隈「えと… 何が起きたって…?」

大鯨「思い出せる限りで良いのですよ。貴女に何が起きたか知りたいのです。」

阿武隈「わかりました…」


阿武隈「まず私はビアク島南西方面に進出する作戦、『渾作戦』に参加する事になりました。4月28日の0500に私は第一水雷戦隊を率いて幌筵からパラオ諸島方面へと向かう輸送船に乗り込んだんです。」

大鯨「輸送船、ですか?」

阿武隈「艦娘の航続距離は確かに長いです。でも、そこまで移動する為に体力を消耗してしまっては作戦どころではなくなるので輸送船を用いて移動するのが大規模作戦では通例なんですよ。

それに今回は陸軍も共同の作戦だったので揚陸部隊の輸送も兼ねていました。」

大鯨「なるほど… 続けてください。」

阿武隈「そして私達は第二次作戦、通称『E-2』に投入されました。」

大鯨「一次作戦はどうなったのですか?」

阿武隈「一次作戦終了と同時に私達が投入された、と言う事はE-1は成功と言う事です。成功しない限り戦力の投入は行いませんから。

そして私達も海域を突破し、もうすぐ目標の島へ到達するところで奇襲を受けました…」

大鯨「蒼龍ちゃんと同じ…」

阿武隈「私は単艦で囮を引き受け輸送船団と第一水雷戦隊を強引に突破させる事に成功しました。そして囮になった私は…」

大鯨「やられた、と言う訳ですね…」

阿武隈「あと一つ、私が最後に戦った深海棲艦… アレは艦娘に近い存在でした…」

大鯨「どう言う事ですか?」

阿武隈「人間に近い外観で人語を話していました… 上位クラスの深海棲艦にはよくあることですが、あの深海棲艦はどこかで観たような艦娘の見た目を…

思い出せるのはここまでです。」

大鯨「辛かったかもしれませんが、ありがとうございました。」

698: ≫1 2015/04/29(水) 23:50:03.49 ID:AD3Ar5fr0
阿武隈「あの、私どうすれば…」

大鯨「元の世界に帰りたいですか?」

阿武隈「それは…」

曙「艦娘は使い捨てよ。どうせすぐ新しい艦娘が作り上げられるし戦争が終わればお払い箱で生きていく方法もなくなる。

それとも、お国の為にわざわざ命を捨てに行く?」

大鯨「コラっ!言って良い事と悪い事がありますよ!」

阿武隈「わかってるよ、使い捨てなんて事くらい… でも私達は『艦娘』、『兵器』なの。戦う事が存在意義、だから私は…」

榛名「違いますよ、阿武隈さん。貴女は戦う為に生まれた訳ではありません。」

阿武隈「え…?」

榛名「生まれ持った能力をどう使うかは自分自身で決める事です。戦う事だけが全てではありませんよ?」

大鯨「榛名さんの言う通りです。この世界で戦う事以外の事を学んで、自分が出来る事を探す事もできます。」

阿武隈「私は…」

榛名「今無理に答えを出す必要はありませんよ。怪我を治しながらでもゆっくり、じっくり考えてからで良いです。」

大鯨「その間の生活は保障しますから。では、一旦私はちょっと出かけてきます。」

榛名「私も一旦出て行きますので。何なら下に他の皆も居ますからお話を聞いてみると言うのも良いかもしれませんよ?」

パタン

曙「はぁ… ホント、戦闘してるときのアンタとは大違いね。」

阿武隈「曙ちゃん、何か丸くなった?」

曙「まぁね… 私を拾った姉さんや榛名、お母さんに毒されまくったから。」

阿武隈「私、本当にどうすれば…」

曙「ここは軍じゃない。命令じゃなくて自分の意志で全て決めなさい。」

阿武隈「そんな…」

曙「言うなって言われたけど教えといてあげる。アンタがこの世界で生きるって決めたら榛名がアンタを引き取って妹にするそうよ。」

阿武隈「もう決まってるの!?」

曙「そりゃ早めに決めておかないと困るじゃない。アンタが決めたら榛名の三女として暮らすことになるのよ。」

阿武隈「じゃあもう一人居るの…?」

曙「榛名の妹、天城がね。気を付けなさい、天城は相当なメシマズよ。」

阿武隈「め、メシマズって…」

曙「現に二人ほど病院送りにしてるもの。」

阿武隈「それもうご飯じゃないよね!?」

曙「食べなきゃ良いのよ。さて、私は下に降りてるから用があったら下に来なさい。身体、動かせるんでしょ?」

阿武隈「満身創痍だけどね。」

曙「命があるだけマシよ。死んだ連中に比べたらね…」

699: ≫1 2015/04/30(木) 00:50:12.90 ID:Vsg8jwiI0
初風「やっと降りてきた… ちょっと店番代わりなさいよ。」

曙「嫌よ。面倒くさい。」

初風「チッ… ケチ。」

曙「ケチで結構。如月たちは?」

初風「奥で天城を止めてる。榛名が病人食作ろうとしてるのを天城が手伝うって言ってたからキッチンでディフェンスしてるところよ。」

曙「衣笠連れてくるべきだったわね。」

初風「青葉と古鷹もね。それより、どうだった?」

曙「頭ガッチガチに凝り固まってるわ。『私は兵器』だとか『戦う事が存在意義』だとか… どこかのパーツハンターみたいなことほざいてる。」

初風「アンタが言えた立場かしら? こっち来て初めは似たような事言って反抗的だったのがお母さんに懐柔された癖に。」

曙「うるさいわね…!戦う事しか知らなかったんだから仕方ないじゃ無い!」

初風「私だってそうだったわよ。いざこっち来てみるとあんまり馴染めなかったけど今は違う。」

曙「単純に視界が狭かっただけなのよね、私達…」

初風「そう言う事。それしか知らないなら、知らない事を学ぶように視野を広げて観れば良い。誰にだって出来ることよ。」

曙「未だに馴れない事も多いけどね。」

初風「そりゃ私達より4ヶ月も遅く来たんだから仕方無いわよ。」

曙「たった4ヶ月差で馴染みまくってるアンタもどうかと思うけど。」

初風「何なら一番馴染んでる自信があるわよ。」

曙「どうでも良いわ。私はコンビニ行って来る。」

初風「後でお金渡すから何かジュース買ってきて。」

曙「了解。私に選ばせた事を後悔させてやる。」

701: ≫1 2015/04/30(木) 23:23:29.27 ID:Vsg8jwiI0
阿武隈「私、本当にどうすれば…」


榛名『違いますよ、阿武隈さん。貴女は戦う為に生まれた訳ではありません。』


榛名『生まれ持った能力をどう使うかは自分自身で決める事です。戦う事だけが全てではありませんよ?』


大鯨『榛名さんの言う通りです。この世界で戦う事以外の事を学んで、自分が出来る事を探す事もできます。』


曙『ここは軍じゃない。命令じゃなくて自分の意志で全て決めなさい。』


曙『言うなって言われたけど教えといてあげる。アンタがこの世界で生きるって決めたら榛名がアンタを引き取って妹にするそうよ。』


曙『そりゃ早めに決めておかないと困るじゃない。アンタが決めたら榛名の三女として暮らすことになるのよ。』


曙『さて、私は下に降りてるから用があったら下に来なさい。身体、動かせるんでしょ?』



阿武隈「…降りて聞いてみようかな?」



どこに行く? 直下
1.店先
2.居間
3.台所

703: ≫1 2015/04/30(木) 23:55:51.91 ID:Vsg8jwiI0
《居間》


阿武隈(本当に一般家庭の居間みたい…)

秋月「あ、阿武隈さん!?も、もう起きても…」

阿武隈「ちょっと痛むけど平気だよ。」

天城「むぅ…」

朝潮「天城さん、もうちょっと機嫌直してくださいよ。」

阿武隈「天城…?」

天城「何ですか?」ムスッ

阿武隈「い、いえ… ど、どうしたの?」

秋月「実はキッチンに入って手伝う事を禁止されてふてくされてるんです。」


曙『榛名の妹、天城がね。気を付けなさい、天城は相当なメシマズよ。現に二人ほど病院送りにしてるもの。』


阿武隈「曙ちゃんが言ってた通りなのね…」

天城「何を聞いたか知りませんけど私これでも料理上達してるんですからね!」

朝潮「じゃあフランベをまず止めましょう。」

秋月「絶対にフランベが原因ですからね?」

天城「フランベは私の魂ですよ!?」

阿武隈(変わってるなぁ…)

朝潮「それで、どうしたのですか?」

阿武隈「ちょっと、ね。どうすれば良いのかわからないの…」

天城「どうする、って好きにすれば良いんじゃないですか?」

阿武隈「え…?」

天城「好きなモノを食べて、好きな事をして、好きなように生きれば良いんです。」

秋月「人生そう簡単にはいかないですけどね…」

天城「予定通りなんてつまらないだけですから。ちょっとしたハプニングがあるくらいの方が刺激があって良いんじゃないですか?」

阿武隈(うん、参考にならない。 でも好きに生きれば良いって言葉は…)

朝潮「だからと言ってキッチンに立つのは禁止です。」

天城「トホホ…」



どこに行く? 直下
1.店先
2.台所

705: ≫1 2015/05/01(金) 01:03:14.46 ID:LpRNfzeV0
《店先》


阿武隈「ここ、一体何売ってるんだろ?」

阿武隈(1/350『能代』… 船の模型だ。1/700『阿武隈』、もしかしてこれって私の…)

初風「税込み1980円よ。何、昔の自分を作りたくなった?」

阿武隈「ここって模型売ってるの?」

舞風「模型なら鉄道でも艦船でもロボットでも何でも扱ってるよ。」

阿武隈「へぇ… でも、艦船が多いね。」

初風「アレよ。」

阿武隈「何、あの台?」

初風「この世界の流行『艦プラバトル』、艦船プラモデルを操ってバトルするのよ。」

阿武隈「なんでそんなものを…」

舞風「さぁね?でも楽しいし。」

阿武隈(変わってる世界ね。 これは、写真?でもここに写ってるのって…)

阿武隈「二航戦の二人、それにイオナにヒュウガ… でもヒュウガより背が高いしイオナが二人も…」

初風「こっちのシニヨンがイ400、ゴスロリがイ402よ。そして背が高いのがヒュウガの姉妹艦イセ。アンタ、確か『霧事件』の時も前線だったわね。」

阿武隈「うん。でもイ400とイ402はイオナが沈めたって…」

舞風「別世界の霧らしいよ。細かい所は違うみたいだし。」

阿武隈「もうチンプンカンプンね… でも何で霧が居るの?」

初風「さぁね? でも私達はイ400とイ402、そして姉さんに助けられた…」

阿武隈「姉さん?」

舞風「一番真ん中のハチマキだよ。どんな苦境だろうと困難だろうと持ち前のパワーと根性で切り抜ける、『真紅の戦乙女』…

私達はこの人に助けられて今ここに居られるの。」

阿武隈「へぇ…」

初風「そしてこの写真は蒼龍を除く全員が『第二回 艦プラバトル世界選手権』をチームで戦い抜いて優勝した、世界チャンプよ。」

阿武隈「メンタルモデルに艦娘まで…」

舞風「ホントごちゃごちゃだよね。でも色んな人が姉さんの下に集って、一緒に戦って『絆』を育んだ…」

初風「そして私達も全国大会に出る、ファイターとしてね。もし良かったら入る?」

阿武隈「…検討しておく。やった事も無いし。」

舞風「じゃあやってみる?」

初風「何なら、相手になるわよ。」

阿武隈「怪我が治ったらにするよ。」


706: ≫1 2015/05/02(土) 22:30:07.14 ID:ntZcRBMC0
《キッチン》

阿武隈「キッチン…? 良い匂い…」

榛名「阿武隈さん、まだ起きては駄目ですよ?」

阿武隈「もう大丈夫ですよ。それにこの程度の怪我ならいつもしてますから。」

如月「えいっ。」ピトッ

阿武隈「いつっ!?」

如月「まだ痛むんじゃない。」

阿武隈「触ったら痛いに決まってるよ!?」

如月「あら、痛いのは慣れてるんじゃないの?」

阿武隈「慣れてても痛いのは痛いのよ!」

榛名「怪我が悪化したらどうするのですか!まだ寝てなきゃ駄目です!」

阿武隈「それはそうだけど…」

如月「もしかして… お腹空いてるのかしら、クマだけに?」

阿武隈「漢字違うよ!?」

榛名「そう言う事でしたか。なら少し待ってくださいね、今おかゆ作ってるので。」

阿武隈「変な納得方法やめて…」


曙『榛名の妹、天城がね。気を付けなさい、天城は相当なメシマズよ。現に二人ほど病院送りにしてるもの。』


阿武隈(もしかしてこの人もメシマズじゃ…)

如月「安心して良いわよ。この人のご飯は保障するわ。」

榛名「これでも一人暮らししてた時期があるので料理は慣れています。」

阿武隈「そうなんですか?」

榛名「はい、2年ほどですけど。」

如月「でも、天城さんも親元離れてた筈なんだけどどうしてこんなに差がついたのかしら?」

榛名「天城は寮でしたから…」

阿武隈「そこまで酷いの?」

榛名「天城にはちょっと酷いですが、アレはもう料理とは…」

如月「BC兵器の類よね、アレ。多分深海棲艦におみまいさせたら一撃轟沈よ。」

阿武隈「そんなに…」

榛名「食べた瞬間に人を悶絶させて痙攣を引き起こし最悪の場合アナフィキラシーショックによる蕁麻疹を起こすモノを料理と呼べますか?」

阿武隈「無理です。」

707: ≫1 2015/05/02(土) 22:56:15.62 ID:ntZcRBMC0
阿武隈「おかゆ、美味しかった… って、私相談に来たのに!」

曙「何階段の前で悶絶してるのよ。」

阿武隈「曙ちゃん… 何してるの?」

曙「ちょっと初風にイタズラ仕掛けたのよ。」

阿武隈「イタズラって…」

曙「私をパシりに使った罰よ。まぁ見てなさいって。」


初風「何だかんだ言って曙も役に立つじゃない。コーラ買ってきてくれるなんて。」

プシュッ

プシャァァァァァァァ!

初風「きゃぁつ!?嘘、振ってあったの!?」

舞風「あれ、この底にあるのメントス…?」

初風「あけぼのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」


曙「あっはっはっはっは!」

阿武隈「一体何やったの?」

曙「これよ。」つメントス

阿武隈「お菓子?」

曙「メントスってお菓子よ。これに穴を開けて糸を通してペットボトルの蓋に仕込んで、開けた瞬間落下して噴出するってトラップ。

おかしくてお腹痛いわぁ~!」

初風「曙ぉぉぉぉぉぉ!よくもやってくれたわね!」

曙「何よ。私ちゃんと『私に選ばせた事を後悔させてやる』って言ったじゃない。」

初風「うぐっ…! 今に見てなさい… Nゲージ『さよならあけぼのセット』の全車両アンタの写真でラッピングしてディスプレイしてやる!」

曙「何、その地味すぎる嫌がらせ。」

阿武隈「クスッ… 何、それ…」

初風「阿武隈… アンタも鉄コレ18弾の『8100系阿武隈急行』をアンタの写真でラッピングしてディスプレイしてやるんだから!」

阿武隈「何で私まで!?」

初風「笑ったんだから同罪よ!この服お気に入りだったのに~!」ピューン

阿武隈「…なんで鉄道模型?」

曙「あそこに鉄道模型専用のディスプレイあるでしょ?ディスプレイの管轄やってるの全部初風だからその手の商品について詳しいのよ。」

阿武隈「そうなんだ。」


なおこの逆襲は阿武隈のみ実行された。(あけぼのは高かったから出来なかった)

708: ≫1 2015/05/02(土) 23:58:26.57 ID:ntZcRBMC0
阿武隈「結局、何も聞けなかったなぁ… でも、皆楽しそうだった…」

阿武隈(この世界で艦娘も生きて良いんだ。でも、私なんて戦う事しか出来ない…)


榛名『違いますよ、阿武隈さん。貴女は戦う為に生まれた訳ではありません。』


榛名『生まれ持った能力をどう使うかは自分自身で決める事です。戦う事だけが全てではありませんよ?』


大鯨『榛名さんの言う通りです。この世界で戦う事以外の事を学んで、自分が出来る事を探す事もできます。』


阿武隈「私だけの道、か…」

阿武隈(戦う事しか知らない私が、そんな道を見つけられる訳が無い。)

コンコン

阿武隈(誰だろ…)

阿武隈「どうぞ。」


誰が来た? 直下

天城・初風・如月・曙・大鯨から

710: ≫1 2015/05/03(日) 01:03:16.79 ID:G2cB9IfX0
如月「失礼しま~す。」

阿武隈「確か如月ちゃん、だっけ?」

如月「元・睦月型2番艦『如月』。」

阿武隈「元って…」

如月「私達は艦娘を辞めたの。と言っても元の肉体の持ち主の名前知らないし、これしか無いから名乗ってるだけよ。」

阿武隈「お母さん、って呼んでるくらいだからあの人に付けて貰えば?」

如月「戸籍作り直すのなんて面倒だし、『魂の名前』だから別に如月でも良いわ。それに今更別の名前を与えられた所で馴れないもの。」

阿武隈「そう… それで、何の用?」

如月「阿武隈さん、貴女さっき降りてきた時捨てられた子犬みたいな目をしてたもの。悩み、あるんじゃない?」

阿武隈「私、本当にどうすれば良いの…」

如月「それは自分自身で決める事よ。私もそうしてここに居るもの。」

阿武隈「でも私、戦う事しか知らなくて…!」

如月「迷えば良いじゃない。」

阿武隈「え…」

如月「『迷える内に迷え、そして答えを必ず出せ。』『自分自身で答えを出せ、誰かに流されるな。』。お母さんの言葉よ。」

阿武隈「迷えって…」

如月「自分で選べる心と考えられる頭がある、それで答えを出す要素は充分じゃない。」

阿武隈「でも…!」

如月「私ね、一度死に掛けてるのよ。この世界に来る直前に。」

阿武隈「どう言う事…?」

如月「私の最後の戦闘、鎮守府が強襲されて迎撃に出た時に私たちは出撃した。

結果は圧勝。当然ね、イ402の支援と瑞鳳姉さんと大鳳さんが居たもの。」

阿武隈「霧はわかるけど…」

如月「二人は艤装適合者『航空母艦・瑞鳳』と『航空母艦・大鳳』の転生体よ。尤も、姉さんは艤装の力を使わず深海棲艦相手に肉弾戦で挑んでほぼ一人で艦隊を全滅させたけど。

でも全滅させたと思ったら1機の敵艦載機が残ってて私はソイツに狙われた。私も戦闘が終わってて気を抜いてたから気付けなかった…」

阿武隈「そ、それで?」

如月「その間に姉さんが割り込んで艦載機と投下された爆弾を吹っ飛ばした。それで完全に戦闘は終わり。」

阿武隈「なんだ…」

如月「でも、それが一歩遅かったら私は確実に死んでた。貴女と同じ、死の一歩手前まで行ったのよ。

だから言わせてもらうけど… 命があるだけマシに思いなさい。死んだら何も出来なくなる、でも生きていれば何か出来る。」

阿武隈「生きていれば、何か出来る…」

如月「生を謳歌しないと罰が当たるわよ。さて、私は一旦帰ってお風呂に入ろうかしら… ほら、こうして生きて無い限りお風呂にだって入れ無いしお洒落も出来ない。」

阿武隈「そう、だよね…」

如月「その先の答えは自分で見つけなさい。 あ、お母さんのこんな言葉もあるわよ。『迷いは己を殺す、故に迷うな』。」

阿武隈「さっきの言葉と矛盾してる…」

如月「確かに矛盾ね。でもどっちも正しいから良いじゃない。」

阿武隈「良いんだ、それで…」

如月「後はそうね… 飛龍さんの言葉、『そこで諦めるか、それとも変える為に動くか』。

戦う事しか知らなくても自分で変わることを選べばきっと変われる、って貴女にこの言葉を送るわ。結局二者択一だけど。」

阿武隈「変える為に動く…」

如月「もっと迷いなさい、生きて迷えるなんて贅沢なんだから。 じゃあおやすみなさい。」

711: ≫1 2015/05/03(日) 19:31:48.06 ID:G2cB9IfX0
阿武隈「生きて迷えるなんて贅沢、か…」

阿武隈(死んだら何も出来なくなる。さっきみたいに笑う事も、ご飯もお風呂も考える事も何も…)

阿武隈「そんなの怖いよ…」

阿武隈(なんで今になって… 死ぬ事が怖い、もう二度と冷たい水底に沈みたくないなんて。

私は今まで死が怖くないって思ってた。船だった頃も地獄、肉体を得てからも地獄。ならこのまま死んでもどうせ地獄に行くから怖くない、と思った。)

阿武隈「何で、こんなに弱くなったんだろ…」

阿武隈(一度死に掛けたから?でも…)


如月『命があるだけマシに思いなさい。死んだら何も出来なくなる、でも生きていれば何か出来る。』


阿武隈「生きていれば、何か出来る…?」

阿武隈(私に、何が出来るんだろう…)



誰が来た? 直下

天城・初風・曙・大鯨から

713: ≫1 2015/05/03(日) 21:46:10.74 ID:G2cB9IfX0
天城「失礼しま~す。」

阿武隈「ひっ!?」

天城「あの、何を姉さんや曙さんに言われたか知りませんけど初対面の人にいきなり料理おみまいしたりしませんから。

希望ならおみまいしますが?」

阿武隈「止めてください。」

天城「賢明な判断です。」

阿武隈(自分で言うってどう言う事…?)

阿武隈「それで、私に用が…」

天城「あぁ、そうでした… お風呂沸かしましたけど入れます?」

阿武隈「お風呂… 多分、傷口に染みるので…」

天城「そうですか。じゃあちょっと待っててください。今濡れタオル持ってくるので。」


天城「傷口に染みませんか?」フキフキ

阿武隈「な、なんとか… 一つ、聞いても良い?」

天城「なんでしょう?」

阿武隈「何で赤の他人の私をこんな風に丁寧に…」

天城「赤の他人でも困ってる人を助ける、と言うのがウチの家訓ですから。」

阿武隈「そうなんだ…」

天城「それに、赤の他人でも別に良いじゃないですか。」

阿武隈「え…?」

天城「私と姉さん、実は血が繋がって無いんですよ。姉さんはひた隠しにしてるから黙ってますけど。」

阿武隈「仲が良い、って聞いてたけど…」

天城「血が繋がってないけど仲は良いですよ。だから大切なのは血じゃなくてお互いを大切にする気持ちです。

赤の他人、なんて言ったら私と姉さんだって赤の他人になりますし。」

阿武隈「それはそうだけど…」

天城「何なら、相談に乗りますよ?困った顔してますから。」

阿武隈「私、どうすれば良いんでしょう…」

天城「戦場に戻りたいですか?」

阿武隈「今になって思うんです、死ぬのが怖いって… でも戦う事しか知らないのに戦う事が怖くなったらどうすれば良いか…」

天城「そうですね… この世界で暮らして戦う以外の道を探してみたらどうです?学校に通ったり、趣味を作ったり…

そうやって生きる意味を作り出せばいつか自分がどうするべきか、って言うのが見つかる筈ですよ。」

阿武隈「戦う以外の道…」

天城「一回ここで暮らしてみて、それから決めれば良いんです。『好きに生きて、好きなように死ぬ』なんて言葉もありますから。」

阿武隈「好きなように生きて、好きなように死ぬ…」

天城「ま、私の好きなゲームの言葉ですけど。では私はこれで失礼します。」

714: ≫1 2015/05/03(日) 22:26:36.32 ID:G2cB9IfX0
《翌日 東北道》

大鯨「むぅ… やっぱ夜中に出した方良かったかしら。」

榛名「あの、一体どこに向かってるのでしょうか?」

阿武隈「何で私まで…?」

大鯨「成田空港です。今日は野分ちゃんと清霜ちゃん、後私の夫がギアナから帰ってくるのでその迎えに。」

舞風「無事に空港で会えるかな?」

曙「それは良いわ。で、何で阿武隈まで連れてくる必要があるのよ?」

大鯨「この子に会わせたい人が居るからよ。」

榛名「もしかして…」

大鯨「まだネタバレは早いですよ。片方は今日大阪でお仕事だけどもう片方は居るそうだから。」

阿武隈「誰…?」

曙「さて、誰でしょうね。でもきっとアンタが道を決める参考になる筈よ。」

阿武隈「?」

舞風「でも酷い渋滞だね。」

大鯨「しょうがない、一旦休憩にしましょうか。」



イベント 直下

716: ≫1 2015/05/04(月) 01:02:08.89 ID:rOv0lwZF0
《佐野SA》


阿武隈「ここは?」

榛名「サービスエリア、高速道路にある休憩所です。」

大鯨「あと2時間は降りれなくなるから先にトイレと食事を済ませた方が良いでしょう?」

曙「まだお昼には早いし食堂は空いてるから丁度良いじゃない。」

舞風「朝ごはん食べれて無かったからお腹空いてたし… 佐野って言ったらラーメンだよねー。それかレモン牛乳ソフト。」

阿武隈「何でこんなに名物詳しいの…?」

曙「る○ぶ知識よ。」

舞風「ネタバラシしないでよー!」

榛名「他にも色々ありますから好きなものを食べてくださいね。」

阿武隈「は、はい!」


舞風「思ったんだけどさ、榛名って結構食べるね。」

榛名「そうでしょうか?」

曙「ラーメンとチャーハン、コロッケにサラダ… 太らないの?」

榛名「ええ。昔からそんなに太らない体質なので。ただその分燃費が最悪で…」

阿武隈

榛名「一人暮らしの時、ちょっとこの体質のせいで苦労しましたけど…」

阿武隈(これでスタイル良いのかなぁ?)

榛名「ベランダで野菜作ったり、バイト先の廃棄を貰ったりで凌いでました。」

曙「アンタも苦労してるのね…」

舞風「一体何にカロリー消費してるんだろ…」

大鯨(…この子の育った施設ではロクな食べ物を与えられなかった。その反動かしら? でも、それだけじゃない気がするのは気のせいかしら…)

阿武隈「あの、大鯨さん?」

大鯨「何でも無いわ。」



さらにイベント 直下

718: ≫1 2015/05/04(月) 01:25:42.18 ID:rOv0lwZF0
榛名「えと、これは青葉さん達にっと…」

舞風「何買ってるの?」

榛名「青葉さんと古鷹さん、衣笠さんと天城へのお土産です。今日は留守番をしてもらってるので。」

阿武隈(そう言えばあの連中も居たんだった…)

曙「へぇ… 天城は別にしてもあの連中には要らないんじゃない?」

榛名「GW返上で働いて貰ってるのでそう言う訳にはいきませんよ。」

大鯨「接客業はGWがかき入れ時ですからね。」

阿武隈「そうなんですか?」

大鯨「ええ。ウチもそうですから。」

舞風「そうだったんだ… どうりで初風と如月がボヤく訳だね。」

曙「仕事が出来るってのも考え物よね、まったく。」

大鯨「あの子達、将来有望だから。あの子達なら私の仕事任せられそうだもの。」

曙「…多分過労死するんじゃない?」

舞風「今でさえヒーヒー言いながら働いてるのに…」

大鯨「その分あの子達にはお小遣いマシマシであげてるんだけどねぇ…」

曙「多分、それ仕事と報酬が見合って無いわ。」

舞風「二人共、提督不在の中事務仕事全部こなすような猛者だけど流石にお母さん程働いては居ないし。」

阿武隈(幌筵は提督が居たからそんな事は無かったけど…)

大鯨「そこまで私って働いてるかしら?」

榛名(少なくとも私の知る限りトンデモ仕事量をこなしつつ接客業してるので相当な仕事量だと思いますが…)

曙「異常よ、異常!」

舞風「多分姉さんも異常って言う。」

大鯨「そんなぁ!?」

719: ≫1 2015/05/04(月) 01:49:36.97 ID:rOv0lwZF0
数時間後

《東京・模型店エンガノ(2号店)》


阿武隈「ここ、お店?」

榛名「ここは…」

舞風「私、何気ここ初めて来た気がする。」

曙「初風達前期組も来た事ないそうよ。」

大鯨「阿武隈さん、ここに貴女に会わせるべき人が居ます。」

阿武隈「私が会うべき人…」

大鯨「さて、入りましょうか。」

カランコロン

イセ「いらっしゃいませ… あら、お母様。」

大鯨「こんにちはイセちゃん。二人は?」

イセ「娘さんは402を連れてちょっと大和の所に行ってそろそろ帰る筈、もう一人は今日のシフトなしだから部屋で本でも読んでるわ。

呼んでくる?」

大鯨「お願い。」

阿武隈(この人、ヒュウガに似てた… まさかこの人が…!)

榛名「このディスプレイされてる艦プラ…」

「『シャルンホルスト・クロイツ』以外は全部ありますよ。」

「シャルンは出張中、ファイターと一緒にな。」

舞風「あ、姉さん。」

曙「久しぶりね、402も。」

瑞鳳「あれ、二人だけ?」

402「相変わらず生意気そうな面だな、曙。」

阿武隈「この人が…」

榛名「大鯨さんの長女、瑞鳳さんです。」

瑞鳳「あれ、見ない顔…」

402「この反応、艦娘か?」

大鯨「ちょっと込み入った事情でね。軽巡の阿武隈ちゃんって言うんだけど…」

イセ「ほら、さっさと来なさい!」

飛龍「わかってるっての。せっかく人が弓道の練習行こうってときに… って、あれ?」

阿武隈「飛龍、さん…?」

飛龍「阿武隈…」

720: ≫1 2015/05/04(月) 02:24:06.94 ID:rOv0lwZF0
《飛龍の部屋》

飛龍「アンタも蒼龍と同じ事情で次元転移した訳ね。」

阿武隈「そう、です…」

飛龍「命があっただけ良い、しかも拾われたのが大鯨さんだからツイてるじゃない。」

阿武隈「でも、私どうすれば良いか…」

飛龍「なるほどね。それで私の話を聞きに来た訳だ。」

阿武隈「はい…」

飛龍「悪いけど、私のは参考になら無いわよ。私は偶然に偶然が重なってファイターになっただけだけもの。」

阿武隈「え?」

飛龍「偶然瑞鳳とチームを組んで、ファイターとしての能力があって、仲間に恵まれた結果今私がここに居る。それだけよ。

まぁその過程でストーカーに追い回されたり、霧と戦ったり世界を救ったり色々した訳だけど。」

阿武隈「なんてアクティブな…」

飛龍「勿論そんなの途中で逃げ出す事も出来た。でも私に守りたい、一緒に居たいって思う人が出来た。だから強くなれた。」

阿武隈「飛龍さん…」

飛龍「だから今は『二航戦の飛龍』じゃなくて『エンガノ02の飛龍』にジョブチェンした訳。偶然に偶然が重なった結果今の私の出来上がり。」

阿武隈「偶然…」

飛龍「偶然。だからアンタも流されるままに生きてみれば?」

阿武隈「流されるまま…」

飛龍「でもね、流されても絶対曲げちゃいけないものもある。そこさえ守ればこの世界も楽しいわよ。」

阿武隈「絶対曲げちゃいけないもの?」

飛龍「『人道』、そして『心』。どんな事があっても人道に反しちゃいけない。そして心は自分の道標になるから絶対に曲げたり無くしちゃ駄目。」

阿武隈「心が、道標…」

飛龍「そう。いつか、自分がどうしたいか見つかったときには心に従いなさい。それが先達からのアドバイスよ。」

阿武隈「はい…!ありがとうございました!」

飛龍「さぁて… ちょっくらバトルでもしてみますか?」

阿武隈「バトル?」

飛龍「艦プラバトルよ。」

721: ≫1 2015/05/04(月) 02:42:08.30 ID:rOv0lwZF0
瑞鳳「バトルを?」

飛龍「ええ。もしかしたら、の可能性もあるし。」

阿武隈「どう言う事ですか?」

飛龍「艦プラバトルの能力は艦娘としての能力に比例する可能性があるのよ。アンタほどのエースなら相当な実力の筈よ。

もしかしたら、それが自分の道になるかもしれない。」

瑞鳳「そう言う事ですか。ならバトル台は2番をお願いします。」

飛龍「了解っと。後、艦プラ… そうね、専用艦を貸してくれない?」

瑞鳳「はぁ!?ちょっとそれは…」

飛龍「ダメージレベルは最小にするし扱い難い専用艦と空母は無しで良いから… お願い!」

瑞鳳「何でそこまで…」

飛龍「全力で戦いたいから、よ。」

瑞鳳「わかりました。

ただし使っていいのは『プリンツ・オイゲン・クロイツZwei』『高雄・天爾改』『熊野・天』です。」

飛龍「了解了解。さ、選んで。」

阿武隈「と言われましても…」

瑞鳳「じゃあ艦の説明しとこうかしら。」


・プリンツ・オイゲン・クロイツZwei:浜風専用指揮官型 支援及び電子戦特化 操作性高
・熊野・天:イク専用高速型 ロケットアンカー『マガノシラホコ』装備 速度特化 操作性中
・高雄・天爾改:夕雲専用強襲型 PBC搭載 火力・速力特化(ただし紙装甲) 操作性低


瑞鳳「と言う所ね。」

阿武隈「じゃあ…」


艦選択 直下
1.プリンツ・オイゲン・クロイツZwei
2.熊野・天
3.高雄・天爾改

723: ≫1 2015/05/04(月) 20:55:58.50 ID:rOv0lwZF0
阿武隈「じゃあ、これで…」

瑞鳳「プリンツだね。浜風ちゃん用だからちょっと許可取ってからね。」

飛龍「じゃあ私はそうね… イセ、扶桑・天爾改貸して。」

イセ「嫌よ。402、アンタのレパルス・ヴォーテクス貸してやりなさい。」

402「お断りだ。瑞鳳、信濃・天を貸してやれ。」

瑞鳳「信濃貸したらぶっちぎりで倒す未来しか無いから却下で。」

飛龍「じゃあ何使えば良いのよ?」

瑞鳳・イセ・402「「「グナイゼナウ・クロイツDrei。」」」

飛龍「それこそぶっちぎりでしょ!?」

イセ「専用艦あるんだから使えば良いじゃない。」

飛龍「だって加減必要だし…」

402「加減、とか言いつつグナイゼナウでお前負けるのが怖いんじゃないか?」

飛龍「瑞鳳、シュツルムユニット貸して。一切加減なしでやってやろうじゃない!」

瑞鳳「仕方無い… じゃあルールとして互いにシュツルムユニット装備、飛龍さんのみディスチャージとRGの使用禁止です。」

飛龍「良いわよ。」

阿武隈「何の話かチンプンカンプンなんだけど…」

大鯨「そりゃそうよね。バトルなんかした事無いもの。」

曙「軽くレクチャーしておこうかしら。」

舞風「プリンツの慣らしも兼ねてね。」

724: ≫1 2015/05/04(月) 21:23:59.18 ID:rOv0lwZF0
グナイゼナウ・クロイツDrei(飛龍)
艤装
・28.3cm3連装砲改3基
・15cm連装砲6基
・37mm連装高射機関砲8基
・ 5インチ両用砲(VT信管)8基
・増設艦首水上魚雷発射管4門
・RGシステムtype-Z ※使用不可
・ディスチャージ (1式 徹甲弾 2式 粒子歪曲フィールド 3式 拡散弾 4式 PBCtype-H) ※使用不可
外部接続式高機動パッケージ『シュツルムユニット』
・4連装魚雷ポッド5基×2


プリンツ・オイゲン・クロイツ Zwei
艤装
・20cm連装砲塔4基。
・10.5cm連装高角砲塔6基
・53.3cm三連装魚雷発射管4基
・艦底部対潜拡散機雷散布装置2基
・後部対スクリュー用ネット発射装置2基
・対艤装用誘導式トリモチランチャー4基
・ワイヤー射出用甲標的2基
・FuMO25レーダー
・対電子用レドーム
・RGシステムtype-Z
・ディスチャージ(1式『粒子圧縮砲弾』、2式『粒子阻害フィールド』、3式『粒子攪乱フィールド』)
外部接続式高機動パッケージ『シュツルムユニット』
・4連装魚雷ポッド5基×2


瑞鳳「『私の目の前じゃないと駄目です』と言う事で、本人連れてきました。」

浜風「どうも。」

阿武隈「貴女が…」

浜風「浜風です。チームでは戦闘指揮を任されています。」

舞風(初風や古鷹は艦娘としての経験があるから指揮を取ってるけど、この浜風の場合は経験皆無… 

それでも世界選手権で勝ち抜くだけの能力を持ってるのは…)

曙(それだけ戦術に長けた才能を持ってる… 恐らく能力だけで言ったらウチの主席指揮官の初風すらも軽く凌ぐ。

姉さん、なんて才能の持ち主を発掘したのよ…)

浜風「私のプリンツは前線での戦闘向きの能力ではありません。でも、それ故の高い操作性と初心者でも扱いきれる基本性能があります。

正直、私の実力は世界大会の場では力量不足でした。でもプリンツ基本性能のおかげで戦い抜けたので基本性能はかなりのものです。」

阿武隈「なるほど…」

浜風「初心者の貴女でも充分引き出せる筈です。では頑張ってください。」

阿武隈「は、はい!」

イセ「アッサリ貸しちゃったけど良かったの?」

浜風「はい。ちょっと抵抗はありますけど… でもバトルを始めた頃の私に似てる気がして何だか他人に思えないんです。」

飛龍「そう言う事。あの頃が懐かしいわね… 最初は半分コミュ障だったのに今はもう立派になって…」

浜風「人の黒歴史サラッと抉るの止めてください!?」

402「雑談は終わりだ。始めるぞ。因みに言うと未だコミュ障気味だがな。」

浜風「402!」

榛名「あ、あはは…」


Please Set Your KP BASE

Beginning Plavsky Particle Dispersal

Please Set Your KANPLA

BATTLE START!


飛龍「よしっ!グナイゼナウ・クロイツDrei、飛龍、出撃します!」

阿武隈「ぷ、プリンツ・オイゲン・クロイツZwei!阿武隈、ご期待に応えます!」


727: ≫1 2015/05/05(火) 00:43:35.78 ID:gqRSz37q0
Battle END

Winner"Hiryu"


飛龍「ふぅ…」

阿武隈「そんなぁ…」

イセ「アンタは善戦した方よ。縛りを付けたとは言え飛龍のグナイゼナウを追い詰めたのは世界大会以降、私たちを除けばアンタだけ。」

402「それにプリンツの性能を充分引き出していた。初心者ファイターとしては及第点どころか練度さえ積めば世界にも通用するファイターになれる。」

浜風「人を褒めるなんて珍しい…」

402「客観的に見て評価した結果だ。別に褒めた訳では無い。」

飛龍「さすが幌筵のエース様、第一水雷戦隊旗艦殿ね。」

阿武隈「第二航空戦隊の旗艦に言われたく無いんだけど。」

瑞鳳(コーティングの剥げでダメージ箇所はわかるけど、被弾箇所が致命的に至る場所を殆ど避けてる… まるで飛龍さんの戦い方…)

曙「つまり、ファイター適性はあるって事ね。」

阿武隈「みたい、だね。」

舞風「丁度良いじゃない、ファイター登録しようよ!」

榛名「では後で申請しておきましょう。」

阿武隈「ちょ、私やるって一言も言ってない!?」

402「大丈夫だ。私も経験してる。」←阿武隈と同タイミングの加入

阿武隈「いや、そう言う問題じゃ…」

飛龍「さっき言ったじゃない。『流されてみなさい』って。」

阿武隈「それとこれとは話が別だよ!?」

浜風「流された結果、濁流に飲み込まれましたけどね。」

瑞鳳「ちょっと、それどう言う意味!?」

イセ「余計な事件に首突っ込んで、私たち巻き込んで、色々滅茶苦茶やったのは誰かしら?」

瑞鳳「私です…」

402「ま、楽しかったから良いけどな。命懸けだったのはいただけないが。」

榛名「そんなに事件に…」

浜風「バートン財団潰し、アナハイム潰し、お台場マフィア一掃事件、第二次坊ノ岬沖海戦、お台場事変…

世界を変えた出来事全てに私達が関わっている。」

榛名「お台場事変にも…」

大鯨「榛名さん、お台場事変を止められなかったのは私の責任です。あの時、マーサ・ビスト・カーバインを止められていればお台場事変は起きなませんでした。娘は、チームエンガノはお台場に出現した大型結晶体を破壊しただけです。恨むなら私を…」

榛名「諸悪の根源はマーサ・ビスト・カーバインと両親の命を奪った犯人です。恨みを晴らしたとしても両親が報われる訳でもありません。

それに大鯨さんはお台場事変を阻止しようとしていたのでしょう?なら恨む理由はありません。」

大鯨「…ありがとうございます、榛名さん。」

402(8月28日、首都高にて追突事故… 2名の夫婦が死亡、3人が重軽傷。お台場事変発生期間に彼女の苗字が合致する事件はこれだけか。ん、これは…!)キィン

イセ「402?」

402(いや、だが… 一体何を…)

浜風「どうかしましたか、402?」

402「浜風、少し話がある。私達は少し席を外す。ちょっと来い。」

浜風「ちょ、引っ張らないで!?」ズルズル

榛名「何かあったのでしょうか…」

瑞鳳(さっき一瞬だけクレストが浮かんだ… 一体何のデータを見つけたの?)

735: ≫1 2015/05/06(水) 23:13:57.00 ID:Q4GI99kt0
更新はナシだけどオマケ

『一緒にテレビ!』

400「見せたい番組、と言うのは何でしょうか?」

瑞鳳「これこれ、『歴史秘話ヒストリア』。」

400「『伊400特集』… 私のベースとなった艦ですか。」

瑞鳳「一応ベースについて学んだ方が良いと思ってね。興味あるなら見ない?」

400「あまり興味は無いのですが… 貴女と一緒ならば。」


瑞鳳「やっぱり色んな所がベースと違うのね。」

400「外観だけなら増設されたミサイル発射管とマルチプルランチャー、それに艦尾のブースターが外観上の異なる場所ですね。」

瑞鳳「逆に言うとそれくらいしか違いが無いんだ。」

400「外観は、ですが。中身はこの世界の技術すら凌駕しています。」

瑞鳳「生まれは呉のドッグなのね… 400ちゃんは?」

400「…わかりません。どこで起動したのか、そもそもどこで作られたのかも何も私は…」

瑞鳳「そうなんだ…」


瑞鳳「艦載機『晴嵐』、ブリキのおもちゃを参考にしてたのね。」

400「私と402も何機か『セイラン』を搭載しています。使われたのは底引き網漁法やらロクな事ではありませんが…」

瑞鳳「あと第二次坊ノ岬沖海戦で私がイセさんの船体に移動する時だけかな?」

400「元々霧も航空機を保持していました。海域強襲制圧艦であるショウカクやズイカク等が運用していましたが『大海戦』にて多数を喪失、霧は航空機を廃止しました。」

瑞鳳「それでも航空機を再び400ちゃんたちが復活させたのね。まさか霧のものとは言え、晴嵐に乗れるなんて思わなかったから。」

400「そう言えば瑞鳳さんは航空機もお好きでしたね。」

瑞鳳「ある程度、はね。」


瑞鳳「特攻命令… いくら終戦間際だからってこんな事まで…」

400「伊400と言う艦には同情します…」

瑞鳳「どう言う事?」

400「伊400はロクな使われ方をせずその任を遂行出来なかった、そして私も総旗艦には千早群像のストーキングやハルナ一行の妨害などのくだらない任務しか行っていません。」

瑞鳳「言い方を変えれば私用でしか使われて無かったんだよね…」

400「はい。今も大して変わりませんけど。」ジー

瑞鳳「あ、アハハ… 真に申し訳ありません。」

400「でも、あの頃に比べたら楽しいです。仲間に出会って、共に時間を過ごせる大切な者が居る… それもこれも貴女に会えたからですよ、瑞鳳さん。」


瑞鳳「番組終わっちゃったね。」

400「伊400… 同じ名を持つ艦として、安らかに眠ってください。」

瑞鳳「400ちゃん…」

400「さて、『伊400』について学ぶのはこれで終わりです。瑞鳳さん、この後大丈夫ですか?」

瑞鳳「え?」

400「今は『伊400』について学んだ、なら次は『イ400』について学んで欲しいのです。私の、このメンタルモデルの体を隅々まで…」

瑞鳳「それって…」

400「私の大事な格納庫、まさぐってみます?」

この後滅茶苦茶(ry


『一緒にテレビ!』終

743: ≫1 2015/05/11(月) 23:04:30.44 ID:IHRDjizs0
《浜風の部屋》

浜風「…一体何がわかったのですか?顔が怖いですよ。」

402「表情は隠してる筈だが。」

浜風「1年も付き合えば感情の機微くらいわかるようになります。今の402は焦燥、それと驚愕の顔をしていますよ。」

402「やはり隠し事は向かないか…」

浜風「それで、なんの情報があったのですか?」

402「8月28日、首都高で追突事故があった。あのさっき下に居た榛名と言う人間の両親が死亡した事故だ。」

浜風「私達が硫黄島で束の間の休息、オペレーション・アンリミテッドの開始準備をしていた時ですね。」

402「死亡2名、そして重軽傷3名の事故。」

浜風「その事故に、何かあったのですか?」

402「…アイツらが居た。」

浜風「アイツら?」

402「八丈小島の研究所を襲撃した時、次元転移して逃走を図った連中の中にその追突して怪我を負った連中と同じ顔が居たんだ。」

浜風「なっ!?」

402「過失致死の被疑者として3人は手配されているが名前などは一切不明、しかし一時的に治療の為病院に居た時に写真は撮られていた。写真と私の記録の一致率は95%、恐らく本人だろう。」

浜風「何故… まさか大型結晶体絡み…?」

402「ありえない話では無い。恐らく何らかのデータを採取していたのだろう。」

浜風「もしそうだとしたら…」

402「恐らく、もう一度この世界を訪れるかもしれない。」

浜風「…402、お願いがあります。」

402「なんだ?」

浜風「日本近海にある次元異常地点、そのデータを全て私にください。」

402「何をする気だ?」

浜風「もう二度と事件を引き起こさない、その為にも…!」

402「良いだろう。あとでデータは印刷しておく。」

744: ≫1 2015/05/12(火) 00:01:50.79 ID:3FSw6h5S0
瑞鳳「これが『青葉・天』、吹雪ちゃんと言うファイターの専用艦です。」

榛名「『青葉・天』… この魚雷発射管は誘導魚雷用ですか?」

瑞鳳「はい。誘導魚雷コントロールシステム『山嵐』、最大256発の誘導魚雷を手動コントロール出来ます。」

榛名「256発も…」

瑞鳳「しかし複雑なシステムと誘導魚雷のコントロールの難しさから吹雪ちゃんしかまともに扱えるものじゃなくなりました。」

榛名「それで吹雪さん、と言う方が扱うことになったのですね。」

瑞鳳「はい。やはり能力が偏りすぎて…」

榛名「ではこちらの利根型2隻は?」

瑞鳳「『利根・天』と『筑摩・天』は後部艤装を換装できるシステムを有していて『砲撃パッケージ』『航空甲板パッケージ』『誘導魚雷パッケージ』の3種類をバトルに応じて換装できる仕様になっています。

愛宕さんの『利根・天』は砲撃を担当してユキカゼちゃんの『筑摩・天』が航空と雷撃を基本的な装備としていました。」

榛名「成る程… でもこのクリアパーツ、他のと違うような…」

瑞鳳「気付きました?この2隻は1セットで運用する事が前提で、その為のシステム『RGハウリング』を実装しているんです。」

榛名「『RGハウリング』…」

瑞鳳「2隻のRGシステムにちょっとした改造を加えて、対となるRG同士で共鳴させて更なる性能強化を施すのが『RGハウリング』。

でも2隻を一定距離におかないといけないのが難点でして、一番連携能力が高い愛宕さんとユキカゼちゃんに運用を任せました。結果は私と浜風ちゃんの予測を凌いでかなりの戦果をあげました。」

榛名「でも、何で1隻ではなく2隻に改造を?」

瑞鳳「ハウリングの共鳴はシステムの負荷が大きく、一隻で運用すると自壊してしまいます。なので2隻に分けて強引に維持しているんです。」

榛名「それで連携能力が高いファイターにあてがわれたのですね。」

瑞鳳「そう言う事です。それでこっちの高雄が『高雄・天爾改』、ファイターの夕雲ちゃんが得意としたヒット&アウェイに特化している艦です。最初はただの強襲艦として運用していましたが予選最終ピリオドで破損したので改修し『PBCtype-Y』を装備して『高雄・天爾改』となりました。」

榛名「改修、と言う事は元々はPBCは無かったのですか?」

瑞鳳「元からPBC搭載を前提として製作したのは私の『信濃・天戦艦パッケージ』と蒼龍さんの『シャルンホルスト・クロイツ』だけです。

あとは改修した時に搭載した設計外のものですね。まぁシャルンに関してはグナイゼナウのパーツを流用して製作した急造艦ですけど。」


曙「一体何の話してるのかしら…?」

イセ「艦プラよ。尤も瑞鳳が作った専門用語ばっかりだけど。」

舞風「よくもまぁそんなに専門用語ばっかり生み出せるね…」

大鯨「私もPBCを初めて見た時、頭痛がしたわ。しかも私の恩師が設計に携わった艦を一方的に葬って…」

イセ「私もよ。まさか霧のデータ使ってあんなもん作ってたなんて…」

曙「待って。霧のデータ?」

イセ「PBCとディスチャージは霧のデータを使ってるのよ。ゼナウとシャルンは『大戦艦ヒエイ』の超重砲、信濃・天は『重巡ミョウコウ』の超重砲をベースにしてる。

高雄は『重巡タカオ』の超重砲、扶桑のは私自身の超重砲と旗艦装備をベースに。あとは青葉がタカオの武装をベースにしてたりレパルスも『大戦艦キリシマ』の衝撃波をモチーフにしたり一部の艦にフィールドを装備したり霧のデータが活かされてる。」

舞風「トンデモ無いものをサラっとコピーするって…」

大鯨「なんだろ、私の娘なのにここまで頭が痛くなるのって…」

イセ「大丈夫ですよお母様、貴女も大概ですから。」

745: ≫1 2015/05/12(火) 01:58:06.78 ID:3FSw6h5S0
大鯨「さて、そろそろ行きましょうか。」

瑞鳳「あ、今日お父さん帰ってくるんだっけ?」

大鯨「そうそう。日本出る前張り切ってたわよ。」

瑞鳳「野分ちゃんと清霜ちゃん、生きてるかな…?」

曙「どう言う事よ、それ。」

瑞鳳「ギアナ修行は私ですら何回も死にかけてるのよねぇ…」

舞風「え…」

大鯨「大丈夫、ちゃんと昨日国際電話で確認してるから。」

瑞鳳「なら安心かな。」

榛名「阿武隈さん、そろそろ行きますよ。」

阿武隈「わかりました。」

舞風「じゃあね、姉さん。」

瑞鳳「あれ、私も空港まで行くよ?」

曙「そうなの」

746: ≫1 2015/05/12(火) 02:43:06.36 ID:3FSw6h5S0
《成田空港》

阿武隈「人がいっぱい… 私の世界じゃ考えられ無い…」

榛名「この世界は深海棲艦が存在しない、なので他国との交流や空の便は全て生きています。」

曙「特にここは日本の代表的な国際空港の一つ。だから様々な国の人間が入り乱れている。」

阿武隈「私、外人なんて見たこと無かった…」

阿武隈(これが、この世界の…)

舞風「あ、野分たちだ!お~い!」

野分「舞風…!」

清霜「おぉ… 曙だぁ…」

曙「アンタらしく無いわね、一体いつもの元気はどこに行ったのよ。」

東方不敗「修行を厳しくし過ぎたか?」

榛名(どこかで見たような…)

清霜「あれ、榛名も…?あと姉さんと、誰…?」

大鯨「詳しい事情は少し休ませてからね。今のままじゃ聞いても入らないだろうし。」

野分「お願いします…」

瑞鳳「…で、お父さん。この二人に何をさせたの?」

東方不敗「ワシを疑うか?」

瑞鳳「当然。散歩、って言って私の事何度もギアナに拉致してトンデモ修行させたの誰だっけ?」

東方不敗「当然、このワシよ。」

瑞鳳「ドヤ顔で言う事じゃないよね。取り敢えず、子供とは言え元軍人の二人をここまでヘバらせたんだからどうせアレやれせたんでしょ?」

阿武隈「『アレ』?」

大鯨「流派・東方不敗には『聖地』と呼ばれる場所があります。それは過去の武人が遺した技の記録、それを再現し襲い掛かってくる影を打ち倒し全て体得出来たものが真の境地に至れます。」※今川版『超級!』ネタです

榛名(あれぇ?流派・東方不敗ってそんなに歴史ない筈じゃ…)

瑞鳳「次元覇王流の技は?」

東方不敗「蒼天紅蓮拳までは両方覚えておる。」

瑞鳳「アレやらせるなら閃光魔術蹴りまで必要って自分で言って無かった!?」

東方不敗「縛りプレイ、と言うヤツよ。」

瑞鳳「一歩間違えたら死ぬ縛りはNGよ!」

東方不敗「ワシの教育方針にケチをつけるか!」

大鯨「いや、、これはつけざるを得ないですよ…」

東方不敗「ムッ…」

瑞鳳「取り敢えずお母さん、キツく注意しといて。」

大鯨「あら、瑞鳳は良いの?」

瑞鳳「私が注意したところで聞くタチじゃないのはわかってるもん。」

東方不敗「それでこそワシの後を継ぐ者よ。」

瑞鳳・大鯨「「いや、そこ誇らないで(ください)。」」

舞風「因みにここでこの3人が全力で戦ったらどうなると思う?」

野分「さぁ…?」

清霜「多分建物はふっとぶよね。」

曙「恐らくこの一帯が吹っ飛ぶわ。」

榛名・阿武隈「「ええ…」」


イベント 直下

754: ≫1 2015/05/13(水) 00:24:07.38 ID:6PLWL55h0
《ケーキ屋ライトニング 成田空港店》

大鯨「やっぱり疲れたら甘いものよね。」

瑞鳳「あれ、ここウチの近くの『ZEON』にあるお店の支店なのかな?」 ※『ZEON』…この世界のイ○ン的なものでビスト財団が資本

野分「甘い物… 随分と久しぶりなような…」

舞風「一体何食べてたの?」

清霜「ヘビとか熊とか… 雑草も食べたよ…」

曙「うわぁ…」

瑞鳳「ふふふ… ギアナ修行なんて私、雑草しか食べないでこなしたのよ…」←東方不敗のせいで一時期ベジタリアンになった元主人公※過去スレ参照

東方不敗「未だに根に持つか… しつこい娘だ…」

瑞鳳「2歳になったばかりの娘を山に放り込んでトラウマ植えつけたくせに何を言うか。」

榛名(なんでしょう、私もそれなりに酷い過去を歩んだ筈ですが上には上が居るのですね。)

阿武隈(この人の場合実の親にやられてるから相当タチ悪い…)

電「あ、いらっしゃいませなのです。」

文月「いらっしゃいませぇ~♪あれぇ、箱根に居た人だぁ!」

大鯨「箱根?お父さん、知ってますか?」

東方不敗「いや、ワシは知らん。」

瑞鳳「箱根… あ!」

舞風「姉さん?」

瑞鳳「お風呂に乱入したケーキ屋さんの人か…」

文月「覚えててくれたんだぁ。」

瑞鳳「ちょっと箱根は印象に残った事件があったから…」

野分「あ、バートン財団潰した時ね。」←その時は既に居た(野分達前期組が転移したのは全国大会終了直後)

榛名(最早この人は一体何をやってきたのか…)

電「はわわ… も、もしかしてこの人、艦プラバトルの世界チャンプさんなのです!」

瑞鳳「間違っちゃ居ないけど…」

曙「リーダーの癖に一番か二番目に弱いファイターね。」

瑞鳳「し、信濃使えばある程度戦えるから…」

舞風「いや、だってあれブッチギリの性能だから。」

清霜「でもリアルファイト強いじゃん。」

阿武隈「もうバトル関係無いよね…?」


この後瑞鳳は電と文月にサインを迫られた。


さらにイベント 直下

756: ≫1 2015/05/14(木) 00:57:42.98 ID:un6FcH4U0
榛名(しかし、この人どこかで… 大鯨さんの夫であると言うのは説明されたのですが…)

曙「さて、榛名に問題です。」

榛名「?」

曙「お父さん、職業は何でしょう?」

榛名「職業、ですか?」

舞風「多分驚くよ?」

榛名(確かどこかで… 大学…?)

榛名「大学教授、ですか?」

舞風「え、嘘…」

曙「一発で当てるなんて…」

野分「多分榛名さんが通ってる大学と勤めてる大学一緒なのかしら?」

榛名「…今思い出しました。確か物理学の教授でしたね。」

東方不敗「おお、どこかで見た顔と思ったらあの時のか。」

大鯨「知り合いだったのですね。」

東方不敗「うむ。瑞鳳に眼差しが似ていたから憶えておった。」

瑞鳳「お父さん、良くも悪くも目立つからね。これでも物理学教授だし。」

清霜「物理学?」

曙「多分アンタは永遠に理解出来ないわ。高校でやるだろうけど。」

瑞鳳「それに、一番物理学を無視する癖に物理学教授ってのがねぇ…」

阿武隈「どう言う事?」

野分「物理の法則なんて無いのよ、お父さんの技に…」

阿武隈「そ、そう…」

瑞鳳「で、私の眼差しに似てるって?」

東方不敗「うむ。どこかお前に似ておるのだ。もしかすれば、才能があるのかもしれんな?」

大鯨「良かったですね、榛名さん。この人が他の人をここまで評価する事は少ないですから。」

榛名「は、はぁ…」

清霜「才能?」

東方不敗「『明鏡止水の心』、それに至る為の才能よ。」

大鯨「修行、してみます?何なら私が手ほどきしますよ?」

榛名「遠慮します…」

瑞鳳「私でさえ丸1年かかったから止めといた方が賢明ですよ。」

757: ≫1 2015/05/14(木) 01:56:19.80 ID:un6FcH4U0
瑞鳳「さて、私は戻るとするよ。」

大鯨「あら、もう行くの?」

瑞鳳「うん。やらなきゃいけない事もあるし、次元についても調べなきゃならないから。これから東京湾に向かって皆と合流する。」

榛名「次元?」

瑞鳳「貴女達艦娘の居た世界はこの世界に限りなく近い、それに次元技術が転移すら可能な程に発展してた。だから余計な連中が来ないようにする為に私達の手で止めなきゃいけないの。」

大鯨「阿武隈さん、今から瑞鳳に付いて行けば元の世界に戻れます。」

阿武隈「え…?」

瑞鳳「…出来るよ。霧の力、それを使えば次元転移を行える。」

大鯨「貴女はどうしたいですか?」

曙「ちょ、お母さん!」

阿武隈「私は…」

榛名「これは貴女自身の選択、私達からは口出しはしません。」

舞風「榛名も…」

大鯨「今この機会を逃せば貴女は次元転移する手段を失い、戻れなくなる可能性もあります。でもこの世界に残ると言うのであれば…」

榛名「私が、私と天城が貴女を『家族』として迎えます。」

野分「全く事態についていけない…」

清霜「こりゃ清霜達は静かにしてたほうが良いね。」


飛龍『だからアンタも流されるままに生きてみれば?』

天城『一回ここで暮らしてみて、それから決めれば良いんです。『好きに生きて、好きなように死ぬ』なんて言葉もありますから。』

如月『そこで諦めるか、それとも変える為に動くか』


阿武隈(選ばなかったら何も変わらない、なら私がする選択は一つ…

後悔なんて、後で生きてる限りいくらでも出来る。そう、生きてる限り後悔していれば良い!私は、変わりたい… だから選ぶのは…!)


阿武隈「私は…!」

758: ≫1 2015/05/14(木) 02:20:58.21 ID:un6FcH4U0
《数日後 榛名宅》

清霜「まだ筋肉痛が治んないよぉ…」

野分「うぅ… 身体が、あちこち痛い…」

舞風「野分、大丈夫?」

曙「ほらしっかりなさい。今日から学校だってのにだらしないわね…」

初風「ギアナ帰りとは言え、学生の本分は学業よ。」

如月「学業を疎かにしない、って条件でギアナ行きを許してくれてたんだから。」

秋月「これ、確か秋もやるんですよね?」

朝潮「次はよりハードになるそうよ。」

古鷹「だから一体何を目指しているの…?」

青葉「ま、聞くだけヤボってのは解りきったことですね。」

衣笠「そうだねぇ… お、そろそろかな?」

榛名「そうですね。もうちょっとで…」

天城「お待たせしました。では阿武隈ちゃん、どうぞ!」グイッ

阿武隈「ひ、引っ張らないでって『天城姉さん』!」


榛名(『阿武隈』は『自分の道を見つけてみたい』と言う理由で元の世界へ戻る事を拒んだ。そして今日から、天城と同じ高校に通い始めることになったのです。)


阿武隈「ど、どう、『榛名姉さん』…?」

榛名「良く似合ってますよ、阿武隈。」


榛名(そして私は、私と天城は新たな家族を迎え入れ、チームにも加入した事で賑やかさが増した。

例え血が繋がってなくとも、新たに生まれた絆はきっと強いものになる。そうですよね、お母さん、お父さん?)


第7話『新たなる転移者』 終

765: ≫1 2015/05/14(木) 21:30:26.66 ID:un6FcH4U0
第8話『失われた過去の果て』


《模型店エンガノ1号店》

榛名「艤装がおかしい、ですか?」

大鯨「はい。真夜中に倉庫が光ってる、と港湾の人からお話が来たので調べてみたら榛名さんが以前使った艤装が青い光を纏っていました。

心当たりの方はありませんか?」

榛名「私も艤装については何も知らないので…」

大鯨「そうですか… でも、少し気がかりなので付いてきてください。」

榛名「分かりました。」

初風「あら、お母さん。どこかに行くの?」

大鯨「ちょっと、ね。野分ちゃんか清霜ちゃん居る?」

初風「あ、片方だけ居るわ。」

大鯨「ちょっと連れて来てくれない?あとウチに居るもう一人も。」

初風「わかったわ。」



誰を連れて来た? 直下
1.野分&舞風
2.如月&清霜

767: ≫1 2015/05/14(木) 22:08:59.22 ID:un6FcH4U0
野分「お母さん?」

舞風「何か用あるの?」

大鯨「ちょっと付いてきてくれないかしら。」

野分「別に良いけど…」

舞風「一体何するの?」

大鯨「ちょっとだけ、ね。じゃあ初風ちゃん、お留守番宜しく。」

初風「はいはい。どうせ私はこう言う役目ですよーだ。」

《仙台港》

榛名「それで、艤装つけてみたましたけど…」

大鯨「今は何とも無いようですが、一応念のため仙台港の周辺を航行してみてください。」

野分「何で私達まで?」

大鯨「もし航行中に何かあったら危ないじゃない。救助要員よ。」

舞風「そう言うことか。でも武装する必要無いと思うけど…」

大鯨「それも念のため。もし艤装が暴走するようだったら二人が砲撃して破壊、榛名さんを助けるの。」

榛名「そ、それ私危ないんじゃ…」

野分「艦娘には一応艤装の保護機能で装着者へのダメージをバリアで防いでくれます。」

舞風「ただ何故か服がキャストオフするから気をつけて。」

榛名「えぇ…」

大鯨「では始めてください。」

榛名「はい。では… 行きます!」



榛名(しかし、私の艤装が光るなんて…)

野分「榛名さん、集中を切らさないでください。榛名さんの艤装回数は私達より少ない、集中しないと転びますよ?」

舞風「そうそう。いくら実戦も経験済みとは言っても榛名の艤装は私達と違う『戦艦』のタイプだから操り難い筈だから。」

榛名「大丈夫ですよ。これくらいならば問題… きゃあっ!」ヨロッ

舞風「ほら、言わんこっちゃ無い…」ガシッ

野分「早く体勢を整えてください。」ガシッ

榛名「すみません…」

コォォォォォォ…

野分「ッ!?」

榛名「え…?」

舞風「蒼い光…!まさかお母さんが言ってたのって!」

榛名「え、ええっ!?」

野分「マズイ… 舞風、撃って!」

舞風「駄目、この角度だと榛名に当たる!いくらバリアでもこの至近距離で撃ったら榛名が危ないよ!」

榛名「光が、広がって…!」

野分「呑まれる…!舞風、逃げて!」

舞風「もう遅いよ!?」

パァァァァ…!

榛名「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

野分「や、やだ…!」

舞風「一体何なのー!?」

768: ≫1 2015/05/14(木) 22:36:17.90 ID:un6FcH4U0
榛名「うぅっ… ここは…?」

野分「二人共、無事…?」

舞風「な、何とか…」

榛名「まだ海上、と言う事は艤装の機能は生きてるようですね。」

野分「損傷はしていません… しかし先程の光は一体…」

舞風「一度陸地の方向に向かってみる?」

榛名「そうですね… 野分さん、羅針盤での案内出来ますか?」

野分「壊れて無いので大丈夫です。では行ってみましょう。」

舞風「お母さん、居るといいけど…」

《???》

榛名「これは…!?」

野分「嘘でしょ…?」

舞風「港が、全部グッチャグチャになってる…」

榛名「酷い…」

野分「地面が抉れてる… それに、倉庫とかも穴が開いて荒れ方…」

舞風「少なくとも『今住んでる世界』じゃないみたい。抉られてから、かなり時間が経ってる。」

野分「それに『元の世界』でも無いかも… ここまで荒れてる港は存在しないと思うから。」

榛名「では、ここは『全く別の世界』と言う事ですか?」

野分「恐らく…」

舞風「取り敢えず、人が居るか探してみない?」

榛名「そうですね… このまま浮いていても燃料を消費する、なら早めに陸に揚がった方が賢明かと。」

野分「あそこの無事な倉庫、あそこを借りましょう。」


《廃墟街》

榛名「やはり、街も酷いことになってます…」

舞風「これ、爆弾が爆発して地面が抉れた跡みたい。」

野分「戦争でもあったの…?でも、そしたら人の死体、もしくは骸骨くらい出てもおかしくは無い… だとすれば一体…」

パァァァァ…

榛名「蒼い光!」

野分「まさか、誰か転移してきた!?」

舞風「行ってみよう!」


「ううっ…」

野分「艤装… 艦娘?」

舞風「この制服、夕雲型の…」

榛名「な、長波さん!?」

野分「『長波』… 貴女が出会った艦娘ですか!?」

舞風「じゃあ一体どうして…」

長波「うう… ここ、は…?」

榛名「長波さん!しっかりしてください!」

長波「え… って、榛名…? えっえっ!?」

榛名「良かった…」

長波「一体どうして… ってかここどこだ!?」

772: ≫1 2015/05/16(土) 00:02:42.63 ID:EkhBDzES0
《廃ビル内部》

長波「私は、艦隊の再編を受けて呉に転属になった。そして『渾作戦』の第五作戦『E-5』に参戦したけど…

気が付いたら艦隊から逸れて、蒼い光に呑まれて目が覚めたらお前達が居たんだよ。」

舞風「『渾作戦』って阿武隈が言ってた…」

榛名「阿武隈が投入されたのは『E-2』、だからもっと後の作戦… つまり時間的なズレは無いようです。」

長波「阿武隈って… 『E-2』でMIA認定された筈だぞ?」

野分「偶然轟沈寸前だったけど次元転移して生きながらえた、って言っても信じられないわね…」

長波「お前ら榛名と一緒に居たんだろ?なら信じるよ。」

舞風「良いの、こんなアッサリ?」

長波「ああ、榛名には一度助けられてるからな。それにだ、こんな不気味な世界一人でほっつき歩く方が嫌だね。」

榛名「長波さん…」

野分「取り敢えずは艤装をここに回収しておきましょう。」

舞風「このビル大丈夫かな…?」

榛名「そこまで損傷は激しく無いので恐らくは大丈夫だと思いますよ?それにビルならば水道や予備電源などがあるかもしれません。」

長波「じゃあ艤装を回収する班、ビルを調査する班に分けた方が良さそうだ。」

野分「私は舞風と一緒にして、榛名さんは長波と一緒に行動してください。」

榛名「わかりました。では回収と調査どちらにします?」

野分「…じゃんけん?」

舞風「まぁ、そうなるよねぇ…」

野分「じゃあ舞風お願い。」

舞風「じゃんけん弱いからってそりゃ無いよ野分…」

長波「よっしゃ、任せろ!じゃあ勝ったら調査、負けたら回収な。」

舞風「良いよ、それで。」

舞風・長波「じゃんけん、ぽん!」


判定 直下
01~50 勝利
51~00 敗北

774: ≫1 2015/05/16(土) 00:30:22.49 ID:EkhBDzES0
長波「よっし!」

舞風「うへぇ… ここ遠いんだよねぇ…」

野分「それに、戦艦の艤装は少々重い…」

榛名「…代わります?」

舞風「しょうがない、じゃんけんで負けたんだし運が無かったんだよ。」

野分「行きましょ、舞風。あんまり時間かけると日が暮れちゃうし。」


長波「さぁて、どこから調べようか…」

榛名「えと、このビルは5階建てで地下もあるみたいですね。」

長波「エレベーターは死んでるみたいだな。じゃあ取り敢えず1階部分から調べてみることにしよう。」

榛名「地下は良いんですか?」

長波「ああ。ヘタに入って崩落したら洒落にならないからアイツらが艤装を取って来て、通信装置を付けてからの方が良い。」

榛名「確かに艤装には通信機能がありますから、いざと言う時に必要かもしれませんね。」

長波「じゃあ1階から調べてみるぞ。」

榛名「はい。じゃあ、ここのドア開けてみましょう。」ガチャッ

長波「えと、ここは…?」

榛名「事務所、みたいですね。」

長波「えっと何々… 『ブラックロー運送』?」

榛名「運送業者の事務所ですね。倉庫みたいなのは周辺にありませんでしたが…」

長波「恐らく爆撃かなんかで吹っ飛ばされたんだろうよ。さて、何か無いか探してみるぞ。」


イベント 直下

778: ≫1 2015/05/16(土) 01:03:48.18 ID:EkhBDzES0
長波「おい、何か書類あったぞ。」

榛名「書類、ですか?」

長波「ああ。この金庫の中にしまってあったが金庫の鍵が腐食してて開いたんだよ。」

榛名「何の書類かわかりますか?」

長波「えっと、なになに… 『Project-F』?」

榛名「何です、そのN○Kの古い番組みたいな名前の書類は?」

長波「私に言わないでくれよ。えっと中は… 全部英語だぁ…」

榛名「読めますか?」

長波「無理だ。私英語なんて知らないし。」

榛名「ちょっと貸してください。うわ、本当に英語ばっかり…」

長波「だろ?」

榛名「それに、これ専門用語ばかりで私でも読めなさそうですね…」

長波「やっぱりなぁ… ちょっと無駄だな。」

榛名「でも、何で運送業がこんな書類を…」

長波「さぁな。もしかして、ここは政府の研究機関の隠れ蓑だったとか?」

榛名「ありえないと思いますよ…? え…」

長波「どうかしたか?」

榛名「この書類、何か重要なものかもしれません。端っこの方にパスワードが書いてあります。」

長波「重要書類とは言え、セキュリティもクソも無いな。」

榛名「電子端末は…」

長波「それっぽいのは無さそうだ。」

榛名「電源生きてるかもわかりませんからねぇ…」

長波「で、どうすんだ?」

榛名「書類は回収しておきましょう。後で何かあるかもしれませんから。」


長波「で、2階か。」

榛名「えと、ここは便利屋の類みたいですね。」

長波「よくわかったな。」

榛名「榛名、一度こう言う所で働いてましたから。」

長波「へぇ… じゃあ行くぞ…!」


イベント 直下

780: ≫1 2015/05/16(土) 01:37:00.67 ID:EkhBDzES0
榛名「これ、艦娘用の砲弾じゃ…」

長波「おいおい、これ艤装の燃料だぞ?」

榛名「ここ、何かの基地ですか?」

長波「いや、流石に街中に基地とか鎮守府は無いだろ… と言うか、この世界に艦娘が居たのか…?」

榛名「可能性としては在り得ますね。」

長波「弾薬・燃料、これだけあれば多分1回の大規模作戦級は軽く出来るぞ。」

榛名「それに修復用の鋼材まであります… あと、厳重にパッケージされたボーキサイトも。」

長波「高速修復材まであるぞ… 最早ここなんだよ…」

榛名「このバケツがそうなんですか…」

長波「ここ、本当に基地なんじゃないか?」

榛名「いやいや、さっき便利屋って思いっきり書いてあったでしょ!?」

長波「もうここは基地だ!」

榛名「ええ…」

長波「良く聞けいいか、ここをキャンプ地とする!」

榛名「まぁ、行動拠点と言う意味では間違いないでしょうが…」

長波「ここ、本当に一体なんの建物なんだ…?」

榛名「榛名に聞かないでください…」



長波「えと、ここは?」

榛名「輸入食品店みたいですね。明らかに怪しい見た目ですけど。」

長波「ここなら食料に困らないだろ。」

榛名「中腐ってたら大惨事ですけどね…」

長波「縁起でも無いこと言うなよ!開けるぞ!」


イベント 直下

782: ≫1 2015/05/16(土) 02:05:08.96 ID:EkhBDzES0
榛名「缶詰と乾物はまだ食べれそうですね。後はミネラルウォーターもあるし、食料に困ることはなさそうです。」

榛名(うわっ、このシュールストレミングちょっと刺激したら破裂しそう… これ、兵器の類ですよね…?)

長波「お、おい…」

榛名「どうかしま… !?」

長波「いや、何か厳重に鍵かかってる扉があったから倉庫かと思って壊して入ったらこんなもんが…」つRPG-30

榛名「ここ、本気でかなりヤバイお店なんじゃ…」

長波「海外マフィアでも住んでたんじゃないか?」

榛名「これ、AKですよね…?」

長波「私は本でしか知らないが、ソ連だったかロシアの銃だったよな。」

榛名「RPGにAK、それにドラグノフにマカロフ… ロシア製のものばかりです。」

長波「これ、明らかに戦争出来るくらいの装備量だな。と言うか榛名、お前詳しいな。」

榛名「一応ウチでエアガンとか扱ってますから。食料に水、それに護身用の武器まで…」

長波「これが何と全部無料!って、いささか都合良過ぎないかこの世界。」

榛名「なんか序盤の街で伝説の勇者の剣を抜いた、みたいな感じですね。」

長波「艤装の整備に陸戦、その他篭城も出来るなんてどんなビルだここは。」



長波「で、ご都合主義ビル4階は?」

榛名「えと、電子機器のパーツ店ですね。ここなら発電機とかありそうです。」

長波「もう私は何が出ても驚かないぞ。」

榛名「ええ、何か私も肝が据わりました。」

長波「行くぞ…!」


イベント 直下

784: ≫1 2015/05/16(土) 02:34:14.83 ID:EkhBDzES0
榛名「ありました、発電機です!」

長波「おい、こっちも何か変なモン見つけたぞ。」

榛名「これは… ロボットですか?」

長波「ああ。何か面白そうだから発電機で動かしてみよう。」

榛名「構いませんけど…」



長波「よしっ、繋いだぞ!」

榛名「今から電源入れます、よっ!」グイッ


そのロボットは何だった? 直下
1.アポリア(遊戯王5D's)
2.ハロ(全長1.5m)
3.その他

789: ≫1 2015/05/16(土) 20:42:02.46 ID:iJQ0Gvfs0
アポリア「…ハッ!」バッ

長波「いや、寝せてる時から思ったがかなりデカイなコイツ。」

榛名「少なくとも人間の高さ越えてますよね…」

アポリア「我が名はアポリア… 貴様ら、人間だな?」

長波「まぁ、一応?」

榛名「人間、ですね。」

アポリア「ここは、ネオドミノか?」

長波「ねお、何?」

榛名「ネオドミノ?」

アポリア「私はZ-ONEに敗れ機能を停止した筈だ… だが、何故…」

長波「いや、もう何言ってるかさっぱりわからん。」

榛名「えと、アポリアさんでしたっけ?実はですね…」


アポリア「馬鹿な、ここがネオドミノでは無いと言うのか!」

榛名「貴方の話ではネオドミノと言う場所は恐らくここ以上に科学技術が発展している場所、少なくとも貴方に使われてる技術はこの世界のモノでは無い筈です。」

長波「まぁ、そのネオドミノってとこの未来から来たんだから技術は進んでるだろうよ。」

アポリア「では貴様らも別の世界から流された、と言う事だな?」

榛名「そう言う事です。私は、今ここに居ませんがあと2人ほど仲間が居ます。」

長波「私は一人だ。」

アポリア「そうか… では私も協力しよう。」

長波(嬉しいような、微妙なような…)

榛名「えと、一つだけ問題が…」

アポリア「問題、だと?」

榛名「アポリアさん、貴方ドアくぐれません。」

長波「ああ。ドアが2mくらいだからお前は明らかにオーバーしてる。」

アポリア「問題無い。私はこの壁を破壊して先に下に降りていよう。」

長波「このビル、保つのか?」

榛名「多分壁くらいなら…」


アポリア、が仲間?になった。 


榛名「で、アポリアさんには下に降りてもらって5階に来た訳ですが…」

長波「なぁ、ここも調べなきゃ駄目か?」

榛名「仕方無いでしょう…」

長波「でもさ、ここ風 だぞ!?好き好んで入る女居るか!?」

榛名「お金が無かった私でさえ風 で働きませんでしたから、多分居無いでしょうね。」

長波「調べないとアイツらに何言われるか… しょうがない、行くぞ!」

イベント 直下

791: ≫1 2015/05/16(土) 22:14:28.65 ID:iJQ0Gvfs0
榛名「やっぱり使えそうなものはここには無いようですね。」

長波「うっわぁ、 着が散乱してる…」

榛名「しかもデザインは随分とアレなものばかりですね。やはり風 、と言ったところでしょう。」

長波「全部使用済みだから私達には使えないな…」

榛名「ええ。もしかしたら男の人のアレも付着してる可能性もありますから。」

長波「うっへぇ… あ、これは…」

榛名「未使用の 着みたいですね。これなら使っても良いかもしれません。」

長波「でも何か、  いな。」

榛名「風 ですし。後気にしてたら同じ 着を何日も着るハメになりますから。」

長波「ああ。いつまでこの世界に居るかわかんねぇし。」

榛名「ではこの 着類を回収して下に降りましょう。二度とこの場所に近付かないように。」

長波「風 なんて2度と近付くかよ…」

榛名「ええ、それが賢明でしょう。」


アポリア「やっと降りたか。」

野分「あ、榛名さん…」

舞風「やっと戻ったぁ…」

榛名「どうかしたのですか?」

野分「いや、どうしたもこうしたも…」

舞風「誰、これ…」

榛名「何と説明すれば良いものか…」


榛名「と言う事で暫くはこの5人?で行動しましょう。」

長波「で、後残るはこのビルの地下だけだ。」

舞風「ちょっと地下は危ないからねぇ…」

野分「それで艤装を持ってくるまで待ってたのですね。」

榛名「私と長波さんで艤装を付けて地下を捜索します。なので2人は艤装をつけて外に待機を。」

アポリア「では私はどうすれば良い?」

榛名「アポリアさんは周辺の捜索を。もしかすれば私達以外にも誰か居るかもしれないので。」


《廃ビル 地下》

榛名「探照灯照射…!」

長波「さすがに探照灯を使えば見えるな。」

榛名「軍事用ですから。さて、地下は…」


地下にあったものは? 直下

794: ≫1 2015/05/16(土) 22:35:19.29 ID:iJQ0Gvfs0
榛名「ロボット…?」

長波「おいおい、コイツはデカイぞ…」

榛名「アポリアさんの比じゃない… 多分10mは越えてます。」

長波「何でこんなモンがあるんだよ…」

榛名「次元転移現象で飛ばされていた可能性があります。」

長波「まぁ、私ら経験者だからなぁ…」

榛名「とは言えどうするべきか…」

長波「お、名前だ… なになに…?」


あったロボットは? 直下
1.バンシィ・ノルン(非ナイトロ搭載)
2.ガンダムF91
3.ゲッターロボG
4.その他

798: ≫1 2015/05/16(土) 23:16:36.76 ID:iJQ0Gvfs0
>>797 バンシィ・ノルンのアームド・アーマーXCは新型のナイトロ、と言われています。


長波「『RX-0 ユニコーンガンダム』…?」

榛名「まさか、『バンシィ』…?」

長波「知ってるのか?」

榛名「私の世界には『機動戦士ガンダム』と言うアニメがあります。そのシリーズに登場する兵器『モビルスーツ』…

この機体は『ガンダムUC』と言う作品に登場するユニコーンガンダムの2号機『バンシィ』、それの改修機である『バンシィ・ノルン』です。」

長波「アニメって… アニメの世界が別の次元に存在するって言うのか?」

榛名「可能性はありますね…」

長波「で、このロボットははどう言うロボットなんだ?」

榛名「詳しい説明をすると長くなるので簡単に言いますと、『超強いロボット』です。」

長波「それじゃわからないぞ!」

榛名「では機体の特徴としては敵の強力な脳波を受信して発動する『ニュータイプ・デストロイヤー・システム』が実装されています。これによって機体性能が大幅に上昇するんです。

そしてその発動条件を緩和させる為に『アームド・アーマーXC』を装備、これによってNT-Dを自身の脳波でも発動可能です。」

長波「どれだそのXCって奴は。」

榛名「背部に装備されているものですね。」

長波「詳しいな。もしかしてお前、知ってるのか?」

榛名「ウチでこれと同じプラモデルを扱ってるのでディスプレイ用の作例を一度作った時に説明書を読んだくらいです。詳しい事は本当に知りません…」

長波「そうか… これ動かせるか?」

榛名「難しいでしょうね。動くかどうかすらも…」

長波「試してみるか?」

榛名「やってみましょう。」



舞風「遅いなぁ…」

野分「何かあったのかしら…」


ドドドド… ドゴォ!


舞風・野分「!?」

舞風「な、何!?」

野分「舞風、見て!」

舞風「嘘… あれガンダム!?」

野分「何でこんな所に…」

バンシィ・ノルン(榛名)<二人共~大丈夫ですか~?

舞風「えぇ…」

野分「もう何が何だか…」


榛名は『バンシィ・ノルン』を手に入れた


801: ≫1 2015/05/17(日) 00:24:07.28 ID:EYdXNlRy0
現有戦力

・榛名(バンシィ・ノルン搭乗)
・長波(多分普通)
・野分(流派・東方不敗、次元覇王流習得)
・舞風(ある程度の体術は使える)
・アポリア(D・ホイール有り 多分カードから召喚して戦う)


《その夜》

長波「結局、誰も見つからなかったのか。」

アポリア「ああ。恐らく、生きてる人間はお前たちだけだ。」

野分「一体この世界は…」

舞風「多分艦娘も居た、それにMSもあった… この世界、本当になんなの…?」

榛名「明日、私はバンシィと一緒に見つけたベースジャバーを使って遠くまで移動してみます。」

長波「私もベースジャバーってやつに乗って榛名と行動する。」

野分「私は舞風とここの付近の探索します。」

舞風「ここの近くのビルにも何かありそうだしね。」

アポリア「私はD・ホイール『T・ウロボロス』を使い海の近くを探索しよう。」

長波「あの馬鹿デカイ奴か。」

榛名「では明朝0800に行動開始、ここに2000までに帰るようにしましょう。」



視点選択 直下
1.榛名&長波
2.野分&舞風
3.アポリア

803: ≫1 2015/05/17(日) 01:03:34.24 ID:EYdXNlRy0
side-アポリア-

《海岸沿い》


アポリア「…」

アポリア(何故私は人間と共に行動をしている… 希望か? 私はあの娘たちに希望を見ているとでも言うのか?

この世界、かつて私が絶望した世界に似ている。だから私がここに呼ばれたのか…)

アポリア「希望、か…」

アポリア(希望があれば未来は変えられる、かつてあの少年から教わった事だ。ならあの娘たちが居れば未来が変わるのか…

面白い…!)

アポリア「ならば最後まで付き合ってやろう。あの娘たちのやる事に…」


ドゴォ!


アポリア「何っ!?」

アポリア(砲撃だと! 海の方角か…! )

アポリア「何だ、あのバケモノは…」

駆逐イ級<ギャァァァァ!

アポリア(数は6、生体反応は無い。文字通り化け物と言う訳か。 

私の機能とカードは使えるな、ならば…!)

アポリア「現われよ、『機皇帝ワイゼル∞』!」


数分後―――


アポリア「終わったか。歯ごたえが無いな。」

アポリア(しかし、あのバケモノは一体… ん?)

アポリア「あの打ち上げられているのは長波の言う『艦娘』と言う奴か?」

アポリア(バケモノ共はこの娘を探していたのか。仕方が無い、榛名の下に連れて帰ろう。)


アポリアが見つけた艦娘は? 直下
1.龍鳳
2.陽炎
3.羽黒
4.その他(未出からのみ)

806: ≫1 2015/05/17(日) 01:21:09.31 ID:EYdXNlRy0
『雪風』は『ユキカゼ』(MMの方)とちょっと紛らわしいのですみませんが下にずらして『陽炎』にさせて貰います。


アポリア「小柄だな。しかし舞風と野分にどこか似ている、姉妹艦と言う奴か?」

アポリア(脈はあるし呼吸も安定している。これは空腹による気絶か… その内目を覚ますだろう。)

アポリア「…拠点に戻り、食事を与えるか。」




視点選択 直下
1.榛名&長波
2.野分&舞風

808: ≫1 2015/05/17(日) 01:57:03.30 ID:EYdXNlRy0
《廃墟街 あるビル》

舞風「やった!食料見つけた!」

野分「牛缶と缶パン、それに非常用のお菓子まであるわ!」

舞風「よし、これを拠点に持って帰ろう!」

野分「待って。まだこの地下探してないわよ。」

舞風「いいじゃんいいじゃん。地下は危ないし。」

野分「いや、バンシィの件もあるし地下を探せば何か出てくると思うから価値はある。」

舞風「だって下手に変なモノ見つけても嫌だし…」

野分「文句言わないの。私だって変なモノ見つけたくないわよ… とにかく、行くの!」ガシッ

舞風「そんなぁ…」ズルズル


《地下》

舞風「で、来てみたものの…」

野分「やっぱり電源が死んでるから暗くて見えないわね…」

舞風「こう言う時は、探照灯っと!」ピカーッ

野分「これで明るくなったわ。」

舞風「さてっと、何があるかな~…」


何があった? 直下
1.またモビルスーツだった
2.謎の研究施設だった
3.大量の食料だった
4.その他

812: ≫1 2015/05/17(日) 02:34:38.93 ID:EYdXNlRy0
ドラえもん自体は知ってるけどそこまで映画は見たことが無いです…


舞風「まぁたモビルスーツだよ…」

野分「モビルスーツがあるのにコンピュターは今住んでる世界と似た規格だった…」

舞風「やっぱりこの世界から人が居なくなった後にモビルスーツが転移したって考えるのが正解なのかな?」

野分「わからないわ。とのかくこの機体も調べてみるわよ。」

舞風「はぁい。」



野分「やっぱりこの機体も宇宙世紀のもの…」

舞風「お母さんが見たら泣いて喜びそうだよねぇ。」

野分「持って帰る?」

舞風「大惨事になるよ?」

野分「止めた方がいいわね。」


見つけた機体 直下
1.アンクシャ
2.リバウ
3.ZプラスA1型
4.その他(宇宙世紀系 ただし0096までの機体でMSのみ)

817: ≫1 2015/05/17(日) 18:11:07.96 ID:EYdXNlRy0
野分「『YMS-15 ギャン』… バンシィに比べるとやっぱり性能差が酷いわね。」

舞風「16年前のロートル機体だもんねぇ。ジェネレーター出力差も酷いし…」

野分「唯一の救いは近接格闘機体ってことね。同じ近接機ならF.C時代のモビルファイターが良かったけど。」

舞風「え、乗るの?」

野分「乗るに決まってるでしょ。MSならある程度の状況には対応できるし、移動にも使えるから。」

舞風「動けば良いけどねぇ…」

野分「榛名がバンシィ動かせたんだからいけるんじゃない?」

舞風「そうだねぇ… あれ?」

野分「どうしたの?」

舞風「あそこにあるの、モビルスーツ?」

野分「バンシィの時みたいにサブフライトシステムじゃないの?」

舞風「違う… 飛行機、いや可変モビルスーツだよ!」

野分「可変機体ですって!?」

舞風「これも宇宙世紀の機体みたい…」


舞風の見つけた機体 直下
1.デルタプラス
2.リバウ
3.アンクシャ
4.その他(ただしUC0096までの可変機のみ)

820: ≫1 2015/05/17(日) 18:27:23.30 ID:EYdXNlRy0
野分「型式番号は『MSN-001A1』… これ、なんだっけ?」

舞風「デルタ系?」

野分「多分。でも可変で完成してるのは『デルタカイ』と『プラス』だけだった思うわ。」

舞風「武装で見れば多分『デルタプラス』だね。」

野分「サブフライトの役目もこなせるし丁度良い機体を見つけられたわ。」

舞風「で、どっちがどれに乗るの?」

野分「私はギャン、舞風はデルタプラスに乗って。」

舞風「何で!?」

野分「舞風はダンスが得意、だからバランス感覚が良いから可変機飛ばせる筈でしょ。」

舞風「そんな理由で!?」

野分「良いから。動かせるかどうかテストしましょ。」

舞風「強引だよぉ…」


舞風「はぁはぁ…」

野分「一応動かせたけど…」

舞風「難しすぎでしょ…?」

野分「意外と体力使うのね、これ…」

舞風「…榛名って何であんなにバンシィ動かせるの?」

野分「さぁ…?」

821: ≫1 2015/05/17(日) 19:23:37.08 ID:EYdXNlRy0
side-榛名-


《山中 上空》

榛名「そちらは大丈夫ですか?」

長波『ああ。そっちが無線操作してくれてるから楽だ。』

榛名「もう少し飛んでみて、何か見つけたら教えてください。」

長波『わかった。 って言ってる側から何かあったぞ。』

榛名「何ですか?」

長波『画像を送る。3時の方角だ。』

榛名「これは、研究所?」

長波『いかにも怪しそうだ。こんな山の中に研究所とはな…』

榛名「降りて休憩、そのついでにあの施設を調べてみましょう。」

長波「わかった。」


長波「いやぁ、このパイロットスーツってのは息苦しくて…」

榛名「高速飛行の際に発生するGを緩和する為ですから仕方ありませんよ。」

長波「私のは体に合って無いんだよ。お前のはピッタリみたいだが。」

榛名「でも圧迫感が凄いんですよねぇ… バンシィは高い機動性を持ってますから対G強化しないといけないのはわかってますが…」

長波「ともかく、だ。この研究施設、なんか怪しくないか?」

榛名「はい。明らかにこんな場所にあるのは不自然ですね。」

長波「よっし!調べてみるか!」

榛名(でも、何この感覚… 不安に嫌な感じ、その中に何か変な感覚が…)

822: ≫1 2015/05/17(日) 19:55:23.38 ID:EYdXNlRy0
《研究所》

長波「やっぱり人なんて誰も居ない… 予備電源は生きてるみたいだが。」

榛名「一応警戒はしましょう。何が出てもおかしくはありません。」

長波「ああ。ところで何でお前はスーツのままなんだ?」

榛名「バンシィはフルサイコフレームの機体です。『私が乗り手としてふさわしい』ならバンシィを脳波で遠隔操作する事が可能かもしれないので一応着ています。」

長波「そんな事が出来るのか?」

榛名「サイコミュ、と言うのは不思議なもので実際に出来てしまうみたいです。」

榛名(多分この機能を使えるのは過去に『n_i_t_r_o』で強化人間になった蒼龍さんだけでしょうけど…)

長波「バンシィ・ノルン、トンデモ無いもんを拾ったみたいだな。」

榛名「私も普通なら操縦出来ない機体の筈ですが『インテンション・オートマチック・システム』のお陰で手足のように動かせてますし。」

長波「思考をダイレクトに操縦に反映する、か。ま、丁度良いじゃん。」

榛名(恐らくこれもサイコミュによるもの… 私にサイコミュが反応しているのですか?)

榛名「考えても無駄、か… では行きましょう。」

長波「ああ。」



イベント 直下

825: ≫1 2015/05/17(日) 21:50:06.44 ID:EYdXNlRy0
連取NGなので再安価となります


再安価 直下

829: ≫1 2015/05/17(日) 23:29:50.09 ID:EYdXNlRy0
榛名「やはり食料や水は研究施設なのでたっぷり貯蔵してますね。」

長波「使えるモンは使わないとな。ん、なんだこの『   リンX』って?」 

榛名「回収してみましょう。」


ズガァン!


長波「なんだ!?」

榛名「爆発… 近いです!」

長波「外に出るぞ!」


ドドドドド…!

榛名「あれは…!」

長波「馬鹿な、ここは山奥の筈なのに何で深海棲艦が…!?」

榛名「種類はわかりますか?」

長波「多分輸送ワ級… 揚陸タイプだ!ここまで進入されるなんて…!」

榛名「…『バンシィ』!!」キィン

長波「なっ!?」

ドゴォ!

長波「研究所の壁をバンシィが突き破った!?」

榛名「どうやらバンシィは私を『ふさわしい乗り手』と認めたみたいですね…」

榛名(私にもサイコミュを使う能力があると言うことですか…?)

長波「どうする気だ?」

榛名「私がバンシィで食い止めます。長波さんはベースジャバーで脱出する準備を。」

長波「何を…」

榛名「到達まで時間がありません!物資を持って早く!」

長波「あ、ああ…!」ダッ

榛名「バンシィ、行きましょう… 深海棲艦を止める為に、大切なモノを守る為に!」

キィィィィ… ガシャン!

榛名「NT-D… これならば!」

831: ≫1 2015/05/18(月) 00:36:58.07 ID:hnacHIbf0
数分後


榛名「はぁ、はぁ…」

長波「あれだけの数を、一人でやったのか… いくらMSとは言え…」

榛名「NT-D… やはり、負担が…」

長波「大丈夫か!?」

榛名「はい… でも、ちょっと体力を消費しすぎたみたいです…」

長波「わかった、お前はコックピットで休んでろ。施設の調査は私がやる。」

榛名「す、すみません…」


《研究所内部》

長波「ったく… アイツ、いつも無茶するな…」

長波(最初に出会ったときもそうだ。逃げろって言ったのに、結局戻って私と一緒に戦って…

今回だって身体の負担が大きいNT-Dと言うシステムを使って深海棲艦を倒した。まるで『自分の命なんかどうでも良い』って考えてるみたいに。)

長波「一体アイツは… ん?」

長波(厳重に扉が締まっている… 『第9冷凍室』?)

長波「生鮮食品でも保存してるのか?なら…」ガチャン!

長波(え…)

長波「なっ!?」

長波(私は目の前に広がるものを信じる事が出来なかった。なぜならそこには…)

長波「胎児、だと…!?」

長波(冷凍保存されていた胎児が無数に居たからだ。)

長波「一体何なんだよ、これは…!」


《バンシィ・ノルン コックピット》

榛名「何とか動けるまでには回復しましたね…」

榛名(昔からそうだ。いくら無茶したところですぐに体力が回復する、そしてどんな怪我もすぐ治る。

瑞鳳さん程とは言いませんが人より優れた身体能力に今さっき判明した『NT能力』に艦娘としての適性…)

榛名「私は一体…」

榛名(もしかしたら、この研究所に何か感じているのは私に関係しているから?)

榛名「…行ってみましょう。確かめに…」

832: ≫1 2015/05/18(月) 01:47:10.64 ID:hnacHIbf0
長波「…」

榛名「長波さん?もう良いのですか?」

長波「…拠点に戻るぞ。」

榛名「いえ、私にはやるべき事が…」

長波「いいから戻るぞ!」

榛名「…どうかしたのですか?」

長波「お前は見ちゃ駄目だ。この研究施設の物資はベースジャバーに運んである、もう用は無い。」

榛名「しかし…!」

長波「この施設は諦めて欲しい… 頼む…」

榛名「…わかりました。バンシィもベースジャバーも既に暖機を済ませています。すぐにここを発ちましょう。」

長波「すまない…」

榛名(一体この場所に何が…)


《上空》

長波『…』

榛名「…」

榛名(さっきまでの長波さんとは違う… 何も話そうとしないなんて…)

長波『…施設に何があったのか聞かないのか?』

榛名「正直に言えば何があったかは聞きたいです。でも長波さんはそれを話したく無い、そう見えるから聞きません。」

長波『ありがとう… お前に、一つ聞いて良いか?』

榛名「何でしょうか?」

長波『お前はさっき私を逃がそうとした、何故だ?』

榛名「何故、と言われましても… 私がバンシィで戦う事がの最善だから、と考えたからです。」

長波『お前、もしかして「自分の命なんてどうでも良い」なんて思っちゃいないだろうな?』

榛名「…過去に、そう思っていた時期はありました。でも今は違いますよ。」

長波『なら良い。すまなかった。』

榛名「何故そう思っていたか、聞きませんか?」

長波『ああ。お前は私に尋ねなかった、だから私も聞かない。』

榛名「ありがとうございます。これは、決して話す方も聞くほうも愉快な話では無いので…」

834: ≫1 2015/05/18(月) 22:58:52.84 ID:hnacHIbf0
《拠点付近 上空》

榛名「そろそろ着陸しますよ。」

長波『待て、アレはなんだ?』

榛名「何かありましたか?」

長波『拠点の方角を見ろ。多分モビルスーツだ。』

榛名「本当だ… え、これは…?」

長波『どうした?』

榛名「IFFに応答有り、機種特定『MSN-001A1』及び『YMS-15』?」

長波『もしかしてまた発掘したのか?』

榛名「恐らく… 降りてみましょう。」


アポリア「あれは… バンシィ・ノルンとベースジャバーか。」

野分「本当だ…」

舞風「デルタプラスとギャン、驚くだろうねぇ。」



榛名「野分さん、舞風さん… アレは…」

舞風「私のデルタプラスと野分のギャンだよ。」

野分「廃ビルの地下から偶然見つけました。」

長波「で、アポリア。お前が肩に抱えているのは…」

アポリア「海岸付近で打ち上げられていた。まだ目を覚まさないがいずれ覚ますだろう。」

長波「よりによって陽炎かよ…」

アポリア「知っているのか?」

長波「ああ。私の同僚、第二水雷戦隊のメンバーだ。」

野分「陽炎… 私達のネームシップ…」

舞風「何故か私達ってどっか似てるんだよねぇ…」

835: ≫1 2015/05/19(火) 23:23:39.06 ID:9m4mDOFn0
陽炎「うぅ…」

長波「お、目を覚ましたか。」

陽炎「なが、なみ…?」

野分「久しぶりね、陽炎。」

陽炎「…は?」

舞風「ようやくお目覚めだね。」

陽炎「え…?なんで死んでんのがここに居るの?私死んでるの!?」

長波「死んでたら足も心臓も無いだろ。」

榛名「足くらいはあると思いますけど…」

野分「勝手に人を死人扱いしないで欲しいわね。」

舞風「そうそう。私達ちゃんと生きてるし。」

陽炎「え、じゃあ本物なんだ…」

長波「ああ。こっちの榛名の住む世界で生きてたらしい。」

陽炎「この廃墟街で?」

榛名「あ、そこから解説しなきゃ駄目なんですね…」


事情説明中―――


陽炎「じゃあここは『野分達の暮らす世界』と『私達の世界』とも違う世界ってこと?」

舞風「そう言う事になるね。」

陽炎「じゃああっちのバカデカいロボットは?」

榛名「この世界で拾いました。別の世界から流れ着いたものですけど。」

野分「あの黒と金色のが榛名さんの使う『バンシィ・ノルン』で灰色の機体が舞風の『デルタプラス』、変な形のが私の『ギャン』よ。」

陽炎「何でそんな詳しいのよ。」

榛名「私達の世界で有名なアニメ、その作中に出てきてるロボットそのままなので。」

陽炎「えぇ…」

舞風「因みにギャンだけ10年以上型落ちの超ロートル。バンシィの出力の半分以下だもん。」

野分「乗りたくなくなるからそう言うの止めて…」

長波「あとさらに別世界の存在が居るぞ。」

陽炎「まだ居るの…?」

アポリア「呼んだか?」

陽炎「」ドサッ

野分「あ、気絶した。」

舞風「アポリアがそんなにショッキングなの?」

アポリア「何だ、この胸の痛みは…!これが絶望だとでも…!」

榛名「まぁ、初見はビックリしますけどここまでのリアクションは…」

長波「助けて気絶されるなんて難儀だな、アポリア。」

836: ≫1 2015/05/19(火) 23:52:00.11 ID:9m4mDOFn0
野分「深海棲艦に追いかけられてた?」

陽炎「そう、一晩中ね。お陰で燃料切れちゃった。」モグモグ

長波「で、空腹倒れてるところをアポリアが拾ったって事か。」

アポリア「ああ。しかしあのバケモノは深海棲艦と言うのだな。」

舞風「海で死んだ人間や沈んだ船の憎悪が具象化した存在… 人類に対する災厄だよ。」

野分「多分陽炎と長波が転移した時に巻き込んだのかしら?」

長波「いや、私達が行った研究施設にも深海棲艦の揚陸部隊が攻撃してきたぞ。」

舞風「え、そうなの?」

榛名「はい。私がなんとかバンシィで撃退しましたが…」

榛名(NT-Dについては話さないでおきましょう。)

陽炎「じゃあ私が追いかけられてたのは…」

長波「『この世界の深海棲艦』だろうな。」

野分「もしかして、この世界が荒廃してるのって深海棲艦が攻めてきたから…?」

長波「ありえ無い話じゃ無いな。陽炎、『キス島救出作戦』の事を覚えているか?」

陽炎「アレね…」

榛名「キス島?」

陽炎「私達の世界は艦娘の元の魂が居た世界、そっちの世界と似てるけど名前や形が若干違う場所が多数あるわ。その一つが『キス島』。」

長波「私達は島に取り残された守備隊と住民の救出に行ったんだが、助けられたのは守備隊だけだ。私達が住民の暮らすエリアに行った時には家とか建物は残っていたのに住民が一人も居なかった。」

陽炎「そして見つけたのは揚陸型の深海棲艦に取り込まれた人間… つまりアイツらは『人類が建造したもの』には興味を示さないで『人間だけ』を選んで滅ぼそうとしてる。」

野分「そんな話一度も…」

長波「この件については緘口令が敷かれたからな。だが断片的な情報は知っている者も居る筈だ。」

舞風「だから朝潮がそんな事言ってたのか…」

アポリア「ではこの世界はその深海棲艦とやらに滅ぼされた、と言う可能性があるのだな?」

長波「確定ではないがな。」

野分「…明日にでも拠点を移動しない?」

陽炎「賛成ね。ここは海が近すぎる、深海棲艦に攻め込まれる可能性があるわ。」

舞風「幸いにもベースジャバーがあるから荷物の輸送は楽だしね。」

榛名「では明日の0900、移動しましょう。場所は山の中にある適当な建造物に。」


夜会話イベント 直下
野分、舞風、長波、陽炎、アポリア から

839: ≫1 2015/05/20(水) 00:36:09.16 ID:KBUqLp3t0
榛名「ではアポリアさん、夜警の方お願いします。」

アポリア「わかっている。もし深海棲艦がこちらに向かってきたのを確認した場合、バンシィ・ノルンに通信を入れれば良いのだろう?」

榛名「はい。私も警戒してバンシィのコックピットで寝るので。」

アポリア「何故だ?バンシィ・ノルンに乗っている所で接近を感知出来る訳ではあるまい。」

榛名「バンシィのサイコフレームは敵意を感じ取る事が出来、それは深海棲艦に対しても有効である事が判明しているので。」

アポリア「サイコフレ-ム、か。まるでモーメントに似ている。」

榛名「『モーメント』?」

アポリア「私が本来居た世界にあるエネルギー機関だ。人間の感情に反応してエネルギーを生み出す事が出来る。だが、それが原因で人類は滅んだ。」

榛名「え…?」

アポリア「あの世界では『デュエルモンスターズ』と言うカードが流行、いや『デュエルモンスターズ』こそがモーメントのエネルギー源だった。

そしてシンクロ召喚と呼ばれるモンスターの召喚方法が滅びの一端となった。」

榛名「滅びの一端…?」

アポリア「デュエルモンスターズによって熱狂、繁栄するまでは良かった。だが人々の欲望や悪しき心にモーメントが反応し、ついにモーメントが逆回転を引き起こしたのだ。

世界中で形成されていたモーメントのネットワークは『人類を滅ぼす』と言う結論に達し人類に牙を向き戦争が起こった。戦争は長年続いたが最終的にネットワークは地球を守るため『人類との対消滅』を選択しモーメントが全て自爆、世界は崩壊し生き残った人類は4人だけとなってしまった。」

榛名「そんな…」

アポリア「そして私は人類最後の生き残り『Z-ONE』によって3つに体を分けられ、破滅の未来を変える為に過去に送り込まれた。しかし私はそこである男達と戦い敗れた。

しかし私は破滅の未来を変える為に再びその男達と対峙するがまたも敗れてしまった。」

榛名「未来を変えようとして、それで倒されてしまうなんて…」

アポリア「だがそれで気付けたのだ、私達はやり方を間違えていた事に。破滅の未来を変える為に、今を生きる人間を滅ぼして良い事など断じて間違えているとな。

私はある少年によって思い出させて貰ったのだ、希望がある限り絶対に何かを変えられるのだとな。」


夜会話イベント 直下
野分、舞風、長波、陽炎 から

榛名「希望…」

アポリア「バンシィ・ノルンのサイコフレーム、あれはモーメントに近い。だから絶対負の感情とマシンに飲まれるな。」

榛名「心に留めておきます、その言葉を。」

アポリア「では私は戻るとしよう。夜は冷える、身体に気をつけろ。」

841: ≫1 2015/05/20(水) 00:38:26.44 ID:KBUqLp3t0
酷いミスだ…

訂正

榛名「ではアポリアさん、夜警の方お願いします。」

アポリア「わかっている。もし深海棲艦がこちらに向かってきたのを確認した場合、バンシィ・ノルンに通信を入れれば良いのだろう?」

榛名「はい。私も警戒してバンシィのコックピットで寝るので。」

アポリア「何故だ?バンシィ・ノルンに乗っている所で接近を感知出来る訳ではあるまい。」

榛名「バンシィのサイコフレームは敵意を感じ取る事が出来、それは深海棲艦に対しても有効である事が判明しているので。」

アポリア「サイコフレ-ム、か。まるでモーメントに似ている。」

榛名「『モーメント』?」

アポリア「私が本来居た世界にあるエネルギー機関だ。人間の感情に反応してエネルギーを生み出す事が出来る。だが、それが原因で人類は滅んだ。」

榛名「え…?」

アポリア「あの世界では『デュエルモンスターズ』と言うカードが流行、いや『デュエルモンスターズ』こそがモーメントのエネルギー源だった。

そしてシンクロ召喚と呼ばれるモンスターの召喚方法が滅びの一端となった。」

榛名「滅びの一端…?」

アポリア「デュエルモンスターズによって熱狂、繁栄するまでは良かった。だが人々の欲望や悪しき心にモーメントが反応し、ついにモーメントが逆回転を引き起こしたのだ。

世界中で形成されていたモーメントのネットワークは『人類を滅ぼす』と言う結論に達し人類に牙を向き戦争が起こった。戦争は長年続いたが最終的にネットワークは地球を守るため『人類との対消滅』を選択しモーメントが全て自爆、世界は崩壊し生き残った人類は4人だけとなってしまった。」

榛名「そんな…」

アポリア「そして私は人類最後の生き残り『Z-ONE』によって3つに体を分けられ、破滅の未来を変える為に過去に送り込まれた。しかし私はそこである男達と戦い敗れた。

しかし私は破滅の未来を変える為に再びその男達と対峙するがまたも敗れてしまった。」

榛名「未来を変えようとして、それで倒されてしまうなんて…」

アポリア「だがそれで気付けたのだ、私達はやり方を間違えていた事に。破滅の未来を変える為に、今を生きる人間を滅ぼして良い事など断じて間違えているとな。

私はある少年によって思い出させて貰ったのだ、希望がある限り絶対に何かを変えられるのだとな。」


榛名「希望…」

アポリア「バンシィ・ノルンのサイコフレーム、あれはモーメントに近い。だから絶対負の感情とマシンに飲まれるな。」

榛名「心に留めておきます、その言葉を。」

アポリア「では私は戻るとしよう。夜は冷える、身体に気をつけろ。」


夜会話イベント 直下
野分、舞風、長波、陽炎 から


843: ≫1 2015/05/20(水) 00:59:18.37 ID:KBUqLp3t0
舞風「やっと着座調整終わったよ…」

榛名「お疲れ様です、舞風さん。」

舞風「あれ、榛名。まだ起きてたの?」

榛名「はい。少しお散歩に、と。」

舞風「深海棲艦出てきたらどうすんのよ…」

榛名「バンシィを呼ぶので大丈夫です。」

舞風「サイコミュ、榛名にも使えるんだ。」

榛名「ニュータイプでも何でも無い普通の人間ですけどね。」

舞風「良いなぁ、サイコミュ… 私のデルタプラスにも欲しかったなぁ…」

榛名「私はデルタプラスの可変能力の方が羨ましいですよ。私の機体ほどピーキーじゃありませんから。」

舞風「ふぅん… ねぇ、私達どうなるのかな…?」

榛名「心配ですか?」

舞風「なんか、あの世界に居た時より私が弱くなってる気がする… 戻れ無いって考えると怖くて…」

榛名「大丈夫、きっと帰れますよ。」

舞風「でも…!」

榛名「帰る手段はきっとある筈です。ネガティブに考えても仕方ありませんよ。」

舞風「そう、だよね…」

榛名「それに貴女達のお姉さん、瑞鳳さんに連絡が行けば『霧』の力でこの世界に辿りつける可能性もありますから。」

舞風「何で霧のこと知ってるの…?」

榛名「お姉さんに全て聞いてますから。」

舞風「仲良いんだったね、そう言えば。 …うん、なんか希望沸いてきた。」

榛名「その調子ですよ。明日は荷物の搬入がありますから、早めに寝てくださいね?」

舞風「榛名も。お休み。」

榛名「おやすみなさい。」



夜会話イベント 直下
野分、長波、陽炎 から

845: ≫1 2015/05/20(水) 22:20:04.63 ID:KBUqLp3t0
長波「モビルスーツ、か…」

榛名「どうかしましたか?」

長波「あの時、私にもモビルスーツがあれば深海棲艦と戦えてた… 私は逃げることしか出来なかったから…」

榛名「長波さんはベースジャバーを守ってくれていました。それだけで充分ですよ。」

長波「でもな、私はお前が必死にバンシィで戦ってるの見てる事しか出来なかった… しかもお前は私を気にしてビーム・マグナムを一発も使って無い。」

榛名「よく見てましたね…」

長波「お前に武器の情報は全部聞いていたからな。お前が使ったのはサーベルとバルカンだけだった。アームド・アーマーDEとマグナムは使って無い。」

榛名「DEはブースター代わりに使っていたので仕方ありませんけど…」

長波「それでもマグナムを使って無い。どうしてだ?」

榛名「マグナムは出力が高い、故に大気の灼熱化が激しく周囲に延焼を引き起こす可能性があったからです。」

長波「だからお前はマグナムと炸裂系武装の多いリボルビングランチャーを使わなかったのか。」

榛名「火事を引き起こしては元の子もありませんから。バンシィのパイロットが私以外の、舞風さんや野分さんでもそうするでしょう。」

長波「そうか… でも…」

榛名「深海棲艦が、憎いのですか?」

長波「何人も仲間を殺された。アイツらは艦娘も、提督も民間人すらも殺した。憎いに決まっている。」

榛名「だから、それを倒せるだけの力が欲しいと?」

長波「ああ。それに、もう見てるだけって言うのも嫌だ。だから私も力が欲しい。」


会話選択 直下
1.仕方ありません、探してみましょう
2.荒んだ心に武器は危険なんです

847: ≫1 2015/05/20(水) 22:54:34.18 ID:KBUqLp3t0
榛名「…やはり駄目です。」

長波「どうして…!」

榛名「荒んだ心に武器は危険なんです。長波さん、深海棲艦が憎いと言う貴女の気持ちは理解出来ます。」

長波「なら…!」

榛名「でもそうやって得た力を振るえばいずれ貴女は力に溺れ、いずれ戦いに呑まれてしまう…」

長波「戦いに呑まれる…?」

榛名「はい。戦いに呑まれてしまえば元には戻れなくなる、だから絶対に駄目です。」

長波「すまない、私が間違っていた…」

榛名「わかっていただければ良いのですよ。」

長波「なぁ、どうしてお前は私をそこまで気にかけるんだ?」

榛名「え…?」

長波「最初に出会ったときだってそうだ。お前に逃げろって言ったのにお前は逃げずに戦った。」

榛名「貴女が私を信じてくれたから、です。」

長波「信じたから…?」

榛名「私の言った事全てを聞いてくれて、ありえない話なのに貴女は信じてくれた。それだけで理由は充分ですよ。」

長波「それは…」

榛名「私を信じてくれた人を信じ、信じた人を助ける。それが私の戦う理由です。」

長波「そうなのか…」

榛名「私も長波さんの事、頼りにしていますよ。」

長波「え…?」

榛名「長波さんは私の行動を共にするパートナー、だから私の背中を預けます。」

長波「榛名…」

榛名「頼りにしていますよ、相棒さん。」



夜会話イベント 直下
野分、陽炎 から

849: ≫1 2015/05/21(木) 00:29:37.21 ID:cMH1CPer0
野分「ふぅ…」

榛名「野分さん、こんな時間まで何をしてるのですか?」

野分「中々寝付けないので少し修練の方を…」

榛名「修練するのは構いません、でも何も告げずにいきなり居なくなられると困りますよ。」

野分「すみません、榛名さんにお手数をおかけしました。」

榛名「いえ、私も野分さんとは別の事情で寝付け無いだけです。」

野分「別の事情、ですか?」

榛名「バンシィのサイコフレームが私に何かの意思を感じ取らせていて、それが気になって…」

野分「バンシィはフル・サイコフレームの機体、それに知覚範囲を広げる為にアームド・アーマーXCを装備していますから…」

榛名「それに、この感覚が慣れなくて…」

野分「未知の感覚ですから仕方ありませんよ。それにもうバンシィを使いこなしているのですね。」

榛名「全部インテンション・オートマチック・システムのお陰です。意思をダイレクトに操縦へ反映できますから。」

野分「私も早くギャンを乗りこなさないと…」

榛名「ギャンは多分バンシィより扱い易い機体だと思うのですが…」

野分「確かにデルタプラスやバンシィに比較すれば扱い易いかもしれませんがイマイチ慣れなくて…」

榛名「模擬戦でもしてみますか?」

野分「止めてください。私が完膚無きまでに敗北する未来しか見えないので。」

榛名「それに機体を損耗させる訳にはいきませんから。」

野分「そうですよ… やっぱりお母さんが前に言った通り、榛名さんと姉さんは似てますね。」

榛名「そうですか?」

野分「私も、似たような会話を一度姉さんとした時があるんです。前の世界に居た時、次元転移してきた姉さんに武術の修練を手伝って貰った時でした。」

榛名「へぇ…」

野分「まぁ、姉さんの力を推し量れず『全力で来なさい』と言って己の力量を過信した結果ボロ雑巾一歩手前でした…」

榛名「容赦無いですね…」

野分「あの後聞いたのですが、その時ちゃんと加減してたそうです。本当ならもっと加減しようか考えたそうですが『出会い頭に銃口を向けたお返し』って事でちょっとだけ全力を出したそうです…」

榛名「瑞鳳さん…」

野分「流石に今は己の分を弁えています。自分がどれだけ弱かったか、お父さんに武術を習ってから嫌と言うほど思い知らされましたから。」

榛名「あ、アハハハ…」

野分「だから感じます、貴女の内に秘めた強さを。私なんかが遠く及ばないような心強さが…」

榛名「野分さん…」

野分「だから貴女の事をバンシィが認めたのかもしれませんね。バンシィにふさわしい乗り手として。」

榛名「私がバンシィに選ばれた…」

野分「…もしかして榛名さんってニュータイプですか?」

榛名「それはありえません。」

野分「ですよねー。」

850: ≫1 2015/05/21(木) 01:06:35.38 ID:cMH1CPer0
陽炎「…」

榛名「…」

陽炎・榛名(会話がない…)

陽炎「あの、榛名さんだっけ?」

榛名「あ、はい。」

陽炎「野分達とどんな関係なの?」

榛名「どう言う関係、と言われましても…」

陽炎「あ、もしかして…」

榛名「多分想像している関係では無いのは確実です。」

陽炎「あ、やっぱり?」

榛名「強いて言えば、チームメイトですね。」

陽炎「チーム?」

榛名「私達はチームである大会へと出場しているんです。」

陽炎「へぇ… で、どうやって知り合ったの?」

榛名「野分さん達を引き取った人が偶然私の亡くなった両親の友人だったらしく、そのツテですね。」

陽炎「偶然もあるものねぇ… なんか、長波から聞いてた印象とちょっと違うかな。」

榛名「長波さんから聞いてたのですね。」

陽炎「ええ、猪突猛進でどんな無茶でも通そうとする頑固者って聞いてたけど。」

榛名「あながち間違いでは無いような…」

陽炎「でももうちょっと柔らかい印象かな、私は。」

榛名「そうですか?」

陽炎「ま、初対面の印象だから。それにしても普通の人間なのに艤装適合者でロボットのパイロットってどんな運命なのかしら?」

榛名(私出自不明なのでまともって言えるか怪しいですけどね…)

陽炎「野分に聞いてるけど『バンシィ・ノルン』だっけ、あれ特殊な機体なんでしょ?」

榛名「特殊過ぎるくらい特殊ですね。ニュータイプ用と言っても差し支えない機体ですから。」

陽炎「何そのニュータイプって?」

榛名「詳しい事は知りません。でも宇宙に適応するように進化した人類、と聞いています。」

陽炎「へぇ… じゃあアンタも?」

榛名「多分違います。宇宙なんて行ったことありませんから。」

陽炎「行った事ある人の方が居ないと思うわよ。」

851: ≫1 2015/05/21(木) 01:28:38.95 ID:cMH1CPer0
榛名(私の不安とは別に、何事も無く夜は過ぎ去りました。そして移動しようと荷物を搬入している時にソレは訪れた…)


ズシン… ズシン…


長波「地響き!?」

陽炎「これ、まさかモビルスーツの…?」

アポリア「ベースジャバーへの搬入を急ぐぞ!」

榛名「舞風さん、野分さん!」

野分「行くわよ舞風!」

舞風「対MS戦闘… やるしか無い…!」


榛名「バンシィが反応してる… サイコミュ機が居る…?」

野分『来ます!』

舞風『IFF応答無し、機種確認「NZ-000 クィン・マンサ」!?』

野分『モビルアーマー…!』

榛名「他にもモビルスーツ多数です!『AMS-119 ギラ・ドーガ』『RMS-108 マラサイ』『AMX-109 カプール』『MS-09F/TROP ドム・トローペン』『MS-08TXイフリート』…

他にも『ゼー・ズール』や『ガルスK』、『ゾック』に『ザク・キャノン』に『陸戦型ゲルググ』まで…」

野分『クィン・マンサを含めて30機近い…』

舞風『生体反応… 無し!?』

榛名「無人機… 一体この世界は…!」

野分『脱出準備が終わるまで時間を稼ぎます!完了と同時に脱出しましょう!』

榛名・舞風「了解!」


榛名(そう、これが私達の長い一日の始まりだった…)



第8話『失われた過去の果て』 終

860: ≫1 2015/05/21(木) 15:40:43.75 ID:cMH1CPer0
断章『One of Seventy Two』

※時系列的には阿武隈の転移と同じです

《北極海沖 海底》


402「吹雪、羊羹とカステラどっちが良い?」

吹雪「カステラでお願い。」

402「わかった。」

400『いや、アンタ達真面目に探しなさいよ。』

402「なんだ、休憩すらもさせて貰えんのか?」

400『それ1時間前にもやったでしょ。』

吹雪「だってずっとレーダーと睨めっこなんだよ?」

夕雲『仕方ありませんよ。情報が断片的である以上、あとは人力による作業しか無いのですから。』

402「と言うか、本当にこんな場所にあるのか?」

400『蒼龍の情報だと北極海の一番推水深が深い場所、って話だから。』

吹雪「それで探し始めて3日、ゴーデルンウィーク潰れてるし…」

夕雲『せめて交代要員が居れば良かったのだけど…』

402「夕張と愛宕、イクは実家。ユキカゼも愛宕の付き添いで大鳳は瑞鶴と翔鶴の訓練に瑞鳳達は仕事… で、結局ヒマな私達しか居ない訳だ。」

400『これGW中に見つかると思う?』

吹雪「この調子だと難し… まって、レーダーに反応。地形データとの差を確認、ビンゴ!」

夕雲『こちらでも確認しました。しかしコンテナは二つありますよ?』

402「どちらが目標か不明な以上、どっちも持って帰るしか無い。」

400『了解。牽引用のワイヤー射出準備。』

吹雪「これでやっと帰れる…」

402「ハシラジマまでの道中、何事も無ければな。」

夕雲『ハシラジマ泊地… 夕雲達が討った総旗艦ヤマト達の本拠地…』

400『総旗艦を撃破した際に失われたイセの船体を再構成しても有り余るナノマテリアルの生成工場兼保管所でもあるけど。』

吹雪「今の管理権限はイセさんが持ってるから一応私達の基地、って事になるね。」

402「そこで生成したナノマテリアルの一部を『蒼き艦隊』と『緋色の艦隊』に供与する事で協力関係を築いてる、逆に言えば供与しなければ私達と3つ巴になってた可能性もあるな。」

夕雲『管理者不在の場所を勝手に乗っ取って私物化してるだけですけどね。』

400『一応私達は元総旗艦艦隊だし引き継ぐ権限は元部下だった私達にある。』

402「ともかく、だ。さっさとこのコンテナをハシラジマまで運んで中身を確認するぞ。」

吹雪「ハズレだったら?」

400『やりなおし。』

夕雲『それだけは勘弁してください…』


861: ≫1 2015/05/21(木) 16:17:42.30 ID:cMH1CPer0
《ハシラジマ泊地》


瑞鳳「これが、例のブツ?」

402「ああ。ちょっと探すのに手間取ったがな。」

蒼龍「…この感じ、間違い無いわ。」

イセ「これが、『n_i_t_r_o』の大本ね…」

蒼龍「どうやら、二つとも当たりね。」

吹雪「二つともって?」

蒼龍「どっちも『n_i_t_r_o』に関係してる。片方のはちょっと違う感じだけど積んでるわ。」

夕雲「違う感じの『n_i_t_r_o』… カブスレイやサイコに搭載されていた初期型のものですか?」

蒼龍「わからないわ。中身を確認してみないと…」

400「コンテナは厳重に溶接されてる… 少し面倒だね。」

イセ「大丈夫よ、こう言う時の為にコイツ連れて来てるから。」

ヒュウガ「ったく、人使いが荒い…」

402「報酬にナノマテリアルを船体1隻分分けてやると言ってるんだ、悪い話じゃないだろう。」

ヒュウガ「確かに悪い話では無いけど… 本当に良いのね、リーダーさん?」

瑞鳳「はい。お願いします。」



ヒュウガ「まず一つ目のコンテナ、こっちが蒼龍が使ってた方の『n_i_t_r_o』かしら。」

蒼龍「…間違いないわ。一度だけ、最初に『n_i_t_r_o』の実験を受けた時に乗ったから…」

402「やはりコレが大本だったか…」

瑞鳳「『MSN-001X ガンダムデルタカイ』…!」

イセ「何と言うか、禍々しい悪趣味な機体ね… でも私のデータにあるデルタカイと仕様が違うわね。」

吹雪「プロト・フィン・ファンネルが無いから多分これ、陸戦型に改装されてます。なんでデルタカイがこの世界に…」

夕雲「わかりません、ですがモビルスーツが実在する世界があるなんて…」

400「で、ヒュウガ。次のコンテナは?」

ヒュウガ「無理。」

蒼龍「無理?」

ヒュウガ「これ多分対レーザーコーティングでも施されてるんじゃない?材質的にも物理破壊は難しそうだし…」

吹雪「もしかしてコンテナも別世界のもの?」

402「恐らくな。さて、どうしたものか…」

瑞鳳「ちょっと全員下がって。」

400「どうかしました?」

瑞鳳「良いから。ちょっと荒業だけど…」

ヒュウガ「一体何する気なの?」


瑞鳳(見えた、水の一滴…!)

瑞鳳「行きます!流派東方不敗の名のもとに!私ののこの手が真っ赤に燃える!勝利を掴めと轟き叫ぶ!」


瑞鳳「ばぁぁぁくねぇつ!ゴッドフィンガー!せきはァッてんきょぉぉぉぉけぇぇぇぇぇん!」


ズガァァァァァン!

全員「」

862: ≫1 2015/05/21(木) 16:41:16.02 ID:cMH1CPer0
瑞鳳「ふぅ… おぉ、コンテナの外装が木っ端微塵だ。」

ヒュウガ「えぇ…」

イセ「ヒュウガ、ウチのリーダーこんな子だから…」

402「そう言えば思い出した、クラインフィールド素手で破れるんだった…」

400「久しぶりに見た気がします、この理不尽パワー…」

吹雪「中身大丈夫かな…?」

夕雲「加減はしてると思いますが…」

蒼龍「あ、中身が見えてきた… なに、これ…?」

ヒュウガ「全身が金色… それに一角ヅノ?」

イセ「これって…」


瑞鳳「『RX-0 ユニコーン・ガンダム3号機「フェネクス」』…!」


402「まさかフェネスクがこの世界に…」

蒼龍「こいつも『n_i_t_r_o』を…?」

吹雪「この機体、アームド・アーマーXCが付いて無いから搭載されて無い筈ですよ?」

夕雲「多分『NT-D』を『n_i_t_r_o』と誤認したのでしょう。」

400「どうしましょう、これ…」

瑞鳳「一度デルタカイと一緒に調べて、『n_i_t_r_o』が積んであるなら取っ払って使えるようにしましょ。」

イセ「これ使うの?」

瑞鳳「使わないと勿体無いじゃないですか。使用用途は限られますけど。」

ヒュウガ「面白そうじゃない、この機体。データ貰えるなら解析の手伝いくらいは請け負うわよ。」

瑞鳳「お願いします。」


瑞鳳(『フェネクス』、これが再び『あの機体』と肩を並べるなんてこの時の私には想像がつかなかった…)

870: ≫1 2015/05/21(木) 21:09:53.59 ID:cMH1CPer0
『社会科見学in呉グループ』

《お台場》

「では間もなく呉グループ本社『プラフスキー粒子研究所』に到着します。」

吹雪「お台場、かぁ…」

浜風「あれからもう9ヶ月、早いものですね。」

夕雲「選手権優勝、まるであの時は夢でも見てるのかと思いました…」

402「半分悪夢だがな。」

イムヤ「悪夢?」←瑞鳳編に出たクラスメイトの一人

ユキカゼ「お台場事変、私達の目の前で起きたんですよ?」

ヴェールヌイ「会場も阿鼻叫喚の地獄絵図、あれで死人が出ないだけマシじゃないのか?」

イク「今更だけど何で『ロシアの荒熊』の娘が居るのね。」

ヴェル「私が留学して悪いのかい?」←留学した

400「別に悪くは無いけど…」

イムヤ「でもお台場事変は一人が主犯格だったんでしょ?」

402「ああ。一人の強欲ババアが引き起こした大惨事、そしてあのババアは自分の道連れに世界を滅ぼそうとした。」

ユキカゼ「それがマーサ・ビスト・カーバインと言う人間です。彼女はアメリカに移送されて裁判にかけられ殆ど終身刑と同じ刑期になりました。」

吹雪「ここだけの話だけど私たちが決勝戦で戦ったファイターは操られたり肉体に強化を施されたり、一人としてまともな人は居なかった…」

浜風「さらにアメリカ代表だった一人も強化人間の一人で私たちとのバトル終了後に…」

イムヤ「う、嘘よね?」

ヴェル「いや、全部事実だよ。強化人間の事実についてアナハイムから押収された資料の中に存在していたから。」

イク「あのクソババアのせいで大会も滅茶苦茶になって、イク達も何度も妨害食らって… 殺意が沸くレベルなのね。」

夕雲「そこまでですよ。もうすぐバスも着きますし、今さら胸糞悪い話を蒸し返す必要はありません。」

400「夕雲、貴女も冷静に。余程マーサ・ビスト・カーバインが嫌いなのはわかりますが…」

夕雲「何を言ってるんですが?私が一番嫌いな人間はデキム・バートンですよ?」ニッコリ

エンガノ中学生一同+ヴェル(あ、地雷踏んだ…)

夕雲「フフフ… デキム・バートンは私の全てを奪おうとした、生涯アレは恨みますよ…?」

400(マズイ… この中で一番キレると怖いの夕雲だって忘れてた…)

871: ≫1 2015/05/21(木) 22:42:58.27 ID:cMH1CPer0
《呉グループ プラフスキー粒子研究所》

ザワザワ…


吹雪「思えば私達、世界大会出場ファイターなのにプラフスキー粒子について何も知らなかったんだよね。」

夕雲「ただ艦プラを動かす粒子、というだけの認識でしたから…」

浜風「私も瑞鳳さんに軽くレクチャーを受けた程度です。」

402「アナハイム時代は技術独占をしようと情報を秘匿していたからな。」

400「生成方法すら不明だったし研究していたのはPPSEとレイフ・エイフマン教授だけだったみたい。」

イムヤ「レイフ・エイフマン?」

ユキカゼ「物理学の権威で、旧アナハイム社兵器開発部門の特別顧問です。今はアナハイムが潰れたのでアイリス社に流れた、と聞いています。」

イムヤ「博識だねぇ…」

イク「エイフマン教授とはちょっとした関わりがあるのね。」

ヴェル「キミ達、と言うかキミ達のリーダーのじゃなかった?」

浜風「瑞鳳さんの御両親の恩師、ですから。でもキチンと私達とも関わっています。」

402「私達が戦った『ソル・ブレイヴス隊』の艦プラ製作にも関わっていた。主に粒子…」


「粒子を内部で暴走させて爆発的な性能を引き出す。その代わりに艦プラにもダメージが蓄積するから最悪自壊に至る『TRANS-AM』。」

「まさに諸刃の剣、と言った方が良いかしら?」


402「ゲっ…」

蒼龍「ゲっ、って何よ。ゲっ、って。」

吹雪「そ、蒼龍さん!?」

浜風「筑摩さんまで…」


ビジンダ… スゲェ…


筑摩「初めまして、とお久し振りの方も居るかしら?本日の案内役であるメイジン・チクマメン初代、筑摩と申します。」

蒼龍「同じく、メイジン2代目・蒼龍です。今日は私達の二人、そして私達以外の一部職員が皆さんをご案内します。」

夕雲「まさか顔見知り、と言うか一つ屋根の下で暮らしてる人が居るなんて…」

蒼龍「私だって一応、ここの職員よ?基本はイベントに出向くか、こう言う見学会にしか来ないけど。」

筑摩「皆さんには、プラフスキー粒子について学んで頂きます。まずは基本的な…」

蒼龍「筑摩、粒子の説明はもうちょっと後だよ。」

筑摩「そうでした… ではまず、午前中に見学する班と午後に見学する班の2つに分かれて頂きます。」

蒼龍「午後に見学する班はあっちにある特別工房の方に向かってください。そこで特別講師に艦プラとバトルについてレクチャーして頂きますので。」

筑摩「では午前班の方達は付いてきて下さい。」


浜風「私達は午前班ですね。」

イク「じゃあ行くのね。」

ユキカゼ「よくよく考えたらここ、私たちの知り合いがかなり多いような…」

イムヤ「そ、そんなに居るんだ…」


見学場所 直下

粒子生成工場、粒子研究室、バトルシステム室

873: ≫1 2015/05/21(木) 23:29:37.84 ID:cMH1CPer0
蒼龍「ここが粒子生成工場、文字通りプラフスキー粒子を生成してバトルシステム設置店舗へ出荷する場所です。」

筑摩「ではまず粒子についての基本知識を研究主任さんに説明して貰いましょう。」

アタゴ「…どうも、研究主任のアタゴよ。」


吹雪「どこかで見たような…」

400「硫黄島のタカオの姉妹艦だね。」

イク「どうりでそっくりな訳なのね。」


アタゴ「プラフスキー粒子は11年前、旧アナハイム・エレクトロニクス社によって発見されたわ。この粒子の特徴はプラスチックに反応し、粒子を流体的に操作して普段は動かせ無い艦プラをフィールド内で操作者の意のままに動かす事が出来る。

そして粒子の変質によって砲弾や魚雷、爆発もエフェクトとして再現可能になってる。」

蒼龍「はい、口は悪いけど説明ありがとうございました。」

アタゴ「説明は終わって無いわよ!

今ここで生成されてる粒子は『新・プラフスキー粒子』と呼ばれているものよ。アナハイムが生成していたタイプと同じだけど生成方法が異なるわ。」

筑摩「生成方法が違う、と言うのはどのような事でしょうか?」

アタゴ「『旧・プラフスキー粒子』の生成、と言うか元になってるものは知ってるかしら?はい、そこの銀髪青目。」

浜風「え、私ですか!?」

アタゴ「そうよ。間近で見てる筈でしょ?」

浜風「見てますけど… えと、『アリスタ』と呼ばれる鉱石です。」

アタゴ「はい正解。プラフスキー粒子は以前までこの『アリスタ』によって生成されていたわ。」

蒼龍「でも中止になったのは何故でしょうか。はい、吹雪ちゃん。」

吹雪「お台場事変…」

アタゴ「正解。お台場事変の際に出現した大型結晶体は『アリスタ』、つまりプラフスキー粒子の塊だったの。

そこで新たに生成されるようになったのは『新・プラフスキー粒子』。『アリスタ』に頼らない生成方法で、『アリスタ』よりは生成能力は落ちるけど全く同じものが作れるようになった。」

筑摩「アレについては説明しないのですか?」

アタゴ「『アリスタ』は私の管轄外よ。そっちはハグロに任せる。」

ユキカゼ「生成方法については明かせ無いのですね。」

蒼龍「機密が多いからね。でももう二度とお台場事変みたいな事件は起こらないわよ。」

筑摩(実はこれ、霧の技術を使ってるとは口が裂けても言えませんから…)


見学場所 直下

粒子研究室、バトルシステム室



876: ≫1 2015/05/23(土) 00:13:31.89 ID:Z45IrHWB0
《バトルシステム室》

蒼龍「ここが『バトルシステム室』。最新のデータを反映したバトルシステムのデータを採取する場所で、主に私達『メイジン』や一部の一般ファイターによるテストが行われています。」

筑摩「後ほど皆さんにバトルを体験して頂きますが、まずは研究所に所属するファイターと私達メイジンによるデモンストレーションバトルをご覧になって頂きます。」

ヴェル「興味があるね、研究所所属ファイターとは。」

イムヤ「どうせ、オッサンかヒョロメガネじゃないの?」

ウィーン…

ナチ「私達がお二人の相手を務めさせて頂きます、ナチです。」

アシガラ「同じくアシガラだ。」

キ、キレイ… カワイイ…

400「よりによってこの二人か…」

イムヤ「知ってるの?」

吹雪「私達の前、第一回大会の優勝チーム所属のファイターだよ。」

ユキカゼ(霧のメンタルモデルでもあるけど…)

Please Set Your KP BASE

Beginning Plavsky Particle Dispersal

Please Set Your KANPLA

BATTLE START!


蒼龍「シャルンホルスト・クロイツ、蒼龍、出撃します!」

筑摩「ペンシルヴァニア・カスタム、筑摩、準備万端、出撃します!」

アシガラ「愛宕改弐型、アシガラ、出るぞ!」

ナチ「カナリアス・コマンド、ナチ、参ります!」


ヴェル「あのシャルン、キミ達のチームのエースの艦に似てるね。」

夕雲「製作者が同じ、かつ『グナイゼナウ・クロイツDrei』の予備パーツを流用していますから。でも総合性能はシャルンが上回っています。」

402「ペンシルヴァニアはここの研究所で製作されたものみたいだな。」

浜風「新しい粒子技術をふんだんに使ってるようです。恐らく、強化前の『グナイゼナウ・クロイツ』より優れているでしょう。」

ユキカゼ「むぅ… あのバカがお姉ちゃんと同じ名前(前世)の艦を使う事に許せません…!」

イク「バカは言い過ぎなの、バカっぽいけど。」

イムヤ「ねぇ、何であのカナリアスって艦の周囲に小さな艦がいっぱいあるの?」

400「『スレイヴ・システム』だね。メイン艦の他にサポートの艦を投入可能なシステムで、オプション艦の操作こそ難しいけど使いこなせれば強力だよ。」

吹雪「ウチのメンバーの使う『扶桑・天爾改』にも『アマテラス』『ツクヨミ』って潜水艦のオプション艦があるよ。」

イムヤ「は、話についていけない…」

イムヤ(と言うか、私以外全員が世界大会出場ファイターだって忘れてた…)


蒼龍「これでデモンストレーションバトルは終わりとなります。」

ナチ「皆さん、会長から『是非、粒子についての知識を深めてバトルを楽しんでください』との言葉を預かっております。」

アシガラ「興味が無いヤツも、きっと楽しめるぞ。」

筑摩「ではお二人共、ありがとうございました。」


イムヤ「会長ってどんな人なんだろ…」

402「才色兼備な24歳女性、現在妊娠7ヶ月。因みに第2子だ。」

イムヤ「え?」

ユキカゼ「先程のナチと共にアナハイムを追い込んで潰す程のやり手、そして22歳にしてグループを継ぎグループの改革を行う程度胸もある強い人間です。」

イムヤ「だから何でそんな詳しいの!?」

877: ≫1 2015/05/23(土) 01:11:59.83 ID:Z45IrHWB0
《粒子研究室》

蒼龍「ここは粒子について研究する場所です。バトル以外にも粒子の利用方法を模索しています。」

筑摩「例えばこの試作冷凍庫です。これはプラフスキー粒子がフィールドを形成する能力の応用で、少ない電力を使って粒子によるフィールドの様なものを生成し中身を冷凍出来ます。」

イムヤ「おぉ…!これは売れそう…」

蒼龍「でも、出力調整が難しくて冷凍庫の中身が北極並みの冷たさになってるの… それに粒子の生成率が旧タイプより落ちてるから単価が高くなるし寿命も少し短いからまだまだ一般販売は難しいんです。」

筑摩「まだ粒子技術の活用は難しいのが現状です。しかし粒子を活かせれば、必ず未来への発展につながるでしょう。

ハグロさんに羽黒さん、粒子のお話お願いします。」

ハグロ「ども、ハグロです。」

羽黒「は、羽黒と言います!」

ハグロ「さて、一つ皆さんに問題があります。プラフスキー粒子の技術発展が遅れている理由はアナハイムの独占でした、でも呉グループも粒子を殆ど独占してると言っても良いでしょう… さて、何故かわかる?」

シーン…

ハグロ「やっぱ解んないかぁ… 羽黒、説明お願い。」

羽黒「は、はい!え、えと粒子の悪用を防ぐ為です。粒子は、粒子の元になった『アリスタ』には『人の意思に反応する』特性があります。」

ザワザワ…

羽黒「昨年の艦プラバトル世界大会準決勝の時に発生したお台場中の通信機器が一切使用不可能になった『プラフスキー・バースト現象』、そしてアリスタの大型結晶体が暴走した事で発生した『お台場事変』…

これは人の意思によって反応した、と言われています。どのような意思が引き起こしたかは不明ですが…」

蒼龍「…」

浜風(そう、バースト現象の中心には蒼龍さんと飛龍さん、そして瑞鳳さんが居た… そして小規模なバーストを私達にくれた指輪で瑞鳳さんが引き起こしてる…)

吹雪(『蒼龍さんを救いたい』と言う瑞鳳さんと飛龍さんの願い、そして瑞鳳さんの純粋な『想い』がバーストの発生源になった…)

夕雲(バーストは『私達の心を繋ぎ、共振させて想いを強める』現象…)

400(そして副産物として様々な現象を発生させる。)

ユキカゼ(私の演算能力拡張、『n_i_t_r_o』に蝕まれた蒼龍さんの治癒…)

402(そして私達が瑞鳳の明鏡止水に近い力を引き出し、コピー体を撃破するまでに強さを引き出す…)

ヴェル「どうやら、当てはまる事象が多いみたいだね。」

イク「ほぼ発生の中心に居たせいなのね。」

ハグロ「それに粒子が軍事転用されたら本気でヤバイものが出来上がっちゃうし、だから粒子を平和利用する事を目的に私達はここで研究を続けてる。」

羽黒「必ず、近い未来粒子の活用技術は完成するでしょう。なので明るい未来を築く為にこの粒子を活かす為の研究を行っています。」

蒼龍「お話、ありがとうございました。」

筑摩「粒子の技術、完成すると良いですね。」



浜風「ふぅ、これで見学は終わりですね。」

吹雪「今からお昼だって。」

夕雲「お弁当は瑞鳳さんから頂いています。」

イク「あ、瑞鳳姉の卵焼きなのね。」

400「402、卵焼きはあげないよ。」

402「チッ…」

ユキカゼ「瑞鳳さんの卵焼きは美味しいですから。」

ヴェル「キミ達はリーダーを随分と慕ってるようだね。」

イムヤ「チームリーダーってあのハチマキだっけ?」

ヴェル「ああ。生身でマフィアを父さん達と蹴散らしたり、バ-トン財団を潰した人間さ。」

イムヤ「一体どんな人なのよ…」


イベント 直下

878: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/23(土) 02:04:52.41 ID:h0bkbx3DO
チーム潮が偶然通りかかる。

880: ≫1 2015/05/23(土) 17:35:59.32 ID:Z45IrHWB0
ナチ「お久し振りですね、400に402。」

イムヤ「この人ってさっきの…」

402「何の用だ、ナチ。いや、会長秘書のナチと言った方が良いか?」

ナチ「別に、ただ昼食を摂ろうと思っただけです。ご一緒しても?」

400「私は構わない。他は?」

浜風「異論はありませんが…」

吹雪(メンタルモデル・ナチ、私達を裏でバックアップしていた大和会長の腹心…)

夕雲「私も異論はありません。」

ナチ「で他にもは少し人が居るので呼ばせて頂き… いや、来てましたね。」

アタゴ「げっ… 402達も一緒かよ…」

ユキカゼ「不満なら帰ったらどうです、アタゴ?」

アタゴ「まだまだアンタ達学生の案内があるから帰れ無いわよ。それに今日は午後から粒子製造システムのオーバーホールが控えてるし。」

イク「オーバーホール?」

アタゴ「粒子製造装置は未だに不安定、だから週に1度オーバーホールして改善点を洗い出すのよ。」

ヴェル「成る程ね。流石の呉グループでも技術は安定して無い訳か。」

アシガラ「それもこれもアナハイムがアリスタに頼りすぎたせいだ。あんなモン使って製造技術を発展させないアナハイムが悪いんだよ。」

400「へぇ、アタゴとアシガラにナチ… 呉グループ重鎮が一気に顔合わせな訳だ。」

イムヤ「重鎮って、この人達が?」

402「アタゴは製造局主任でアシガラは警備局主任、ナチは会長秘書… ここには居ないがさっき居たチビのハグロは技術研究局主任だ。」

アシガラ「おい、ハグロ何処行った?」

アタゴ「アイツなら羽黒と外に食べに行ったわ。あと会長代行とそのガードはもうすぐ来るそうよ。」

吹雪「会長、代行…?」

ナチ「現在会長である大和は産休中です。なので今は…」

潮「お待たせしました… って、貴女たちは…」

夕立「どこかで見たことある人っぽい?」

イムヤ(この人達、私達と見た目そんなに変わらない筈なのに…)

ヴェル「へぇ、第一回チャンプのリーダーがバトルを仕切るグループの会長って訳か。」

潮「私はお飾りだから…」

アタゴ「謙遜する必要は無いわよ。潮は大和と同じくらい良くやってる。」

ナチ「ええ。書類業務だけでは無く渉外業務も担うなんて普通は出来ませんから。」

アシガラ「しかもお前の場合、通信制高校の勉強をやりながらやってる。」

夕雲「まぁ… それは大変ですね…」

402「あ、そうだった… ナチ、お前に話がある。ちょっと来い。」

ナチ「ここでは出来無いのですか?」

402「部外者が多い、ちょっと人が居ないところだ。」


ナチ「『ガンダムデルタカイ』、それに『フェネクス』ですか。」

402「ああ。今ハシラジマで2機をヒュウガが改修してるところだ。『n_i_t_r_o』のオミットが必要だからな。」

ナチ「それで、大和にその事を伝えれば良いのですか?」

402「いや、『フェネクス』のコックピットからあるデータが見つかったのでな。私達は暫く学業に専念するから行動出来無いからお前達に放置するか、回収するか破壊するかは判断を委ねる。との伝言を瑞鳳から預かっている。」

ナチ「これは、位置座標…?」

402「別の『RX-0』が封印されている場所だ。バンシィかユニコーンかは不明だが、恐らくこの座標に存在している。」

ナチ「南極海、その一番深い場所… わかりました。大和にこの話を持っていきます。」

881: ≫1 2015/05/24(日) 02:21:14.31 ID:MF1NvS+q0
《特別製作室》

ナチ「では、午後の部になります。午前中に見学して頂いた方達にはここで艦プラを自分で製作し、バトルを体験して頂きます。」

イムヤ「何でこんな場所が研究所の中に…」

402「今年の大会もお台場だ。手持ちの機材を持ち込め無い人間も居るからこういう施設が欲しいと要望があったそうだ。」

夕雲「確かに去年の選手寮にはコンプレッサやエアブラシは愚か、そう言う製作室もありませんでしたね。」

ヴェル「ああ、それで私達も苦労したよ…」

ユキカゼ「アブゾーブ・コーティングや被弾による塗料の剥げすらも塗りなおすのが一苦労だった、と瑞鳳さんも言ってました。」

イク「それに、耐圧シェルを壊したり大会中の改修を施すように注文したのも居るのね。」

400「あ、あれはラングを守る為に…」

浜風「わ、私だって戦略の幅を広める為に必要な事だったんです!そ、それに私のプランは時間に余裕があるものでしたがもっと無茶な改修を要求した人が居ます!」

飛龍「それ、私の事かしら?」

全員「!?」

飛龍「そりゃそうよね~。シュツルム・ユニットのハードポイント、オリジナル主砲の製作し直し、さらに軽量化を施す為の船体加工… 全部無茶よね~。」

イセ「でも浜風の2隻分のPBCの増設に私用オプション艦の製作、さらにオリジナル武装の調節を猶予の無い期間で依頼するのもキツイものがあるわね。」

吹雪「ど、どうして!?」

ナチ「では今回の為にお呼びした特別講師の皆さんをご紹介します。」

飛龍「どうも~。第2回艦プラバトル選手権・世界大会優勝『チーム・エンガノ』所属、エンガノ02こと飛龍で~す。」

イセ「『チーム・エンガノ』所属のエンガノ03、イセよ。」

大鳳「今回特別講師として呼ばれました、エンガノ04の大鳳です。」

夕張「『チーム・エンガノ』、エンガノ08夕張です。」

愛宕「エンガノ09、愛宕です。以後お見知りおきを~。」

瑞鳳「そして『チーム・エンガノ』リーダー、エンガノ01の瑞鳳です。」

潮「え、えと… 私はエンガノじゃありませんが、第一回世界選手権優勝『チーム・鎮守府』リーダーの潮と言います。」

オ、オイ… ナンデ!? オッパイデケェ…

浜風「うわぁ…」

夕雲「チーム全員集合って…」

吹雪「瑞鳳さん達大学は良いの…?」

402「今大学のシステムをハッキングしたんだが特別欠席届けが提出されてる…」

ユキカゼ「お姉ちゃんは卒研も終わってるし…」←手伝った

400「これは、完全な嫌がらせ…?」

イムヤ「何でこんなに講師が…」

ヴェル「どうやらバトル担当と製作担当を分けるようだ。」

瑞鳳「じゃあまずは何から説明しようかしら…」


説明するもの 直下
艦プラについて、制作方法について、バトルシステムについて

883: ≫1 2015/05/24(日) 03:09:34.05 ID:MF1NvS+q0
瑞鳳「今回製作する艦プラですが呉グループからプレゼント、となります。」

夕張「メーカーもそれぞれバラバラなのでメーカーごとの特色をここで説明します。」

大鳳「まず今日初めて作る、と言う人が多いようですね。その人達は『アオシマ』、『ハセガワ』、『タミヤ』製のものを配ります。」

潮「勿論初心者じゃなくともこちらの中に作りたい艦がある場合は選んでも構いません。」

瑞鳳「大鳳が挙げてくれたメーカーのものは『作りやすい』のが特徴です。程よい値段で入手も可能でラインナップも多いです。」

夕張「ただ『ハセガワ』、『タミヤ』のものは一部を簡略化や省略しているので若干リアリティに欠けるものがあります。」

大鳳「しかし製作や改造が施しやすい、と言う点も挙げられるので留意してください。」

潮「次に製作経験があり、腕に自信がある方は『フジミ』『ピットロード』のものです。」

瑞鳳「私達のチームで使用されている艦プラの大半はこの2社がメインですね。」

夕張「こちらのキットは少し難しいものが多いですが、クオリティはその分高いものが多いです。」

大鳳「その分お値段が張りますが…」

潮「そして最後に、自分の腕ならどのメーカーも楽!と言う方に特別に様々なレジンキットを用意しておきました。」

夕張「実は私の使っている『グラーフ・ツェペリン・ラング』もレジンキットがベースです。」

瑞鳳「いやぁ、値段高いし予備パーツもほぼ自作だから超大変だよ…」

夕張「何も知らずにグラーフが良いかなぁ、とボヤいた結果です。すみませんでした。」

大鳳「そこ、雑談は良いから… レジンキットとはガレージキットの一つで最もポピュラーな種類です。」

潮「メーカーでは扱っていない艦などは大体レジンキット化されている場合もあるので調べてみると良いでしょう。」

瑞鳳「勿論製作はかなり難しいです。ですが、作り方によっては高いクオリティのものが完成するでしょう。」

潮「ここで余談ですが、ここ数年で艦プラの技術は進化しています。」※この辺から独自設定です

夕張「皆さんは『スナップフィット』と言う言葉をご存知でしょうか?」

大鳳「『スナップフィット』とは簡単に言えば接着剤を使用せずに部品同士をくっつける事が出来る、と言う技術です。」

潮「元々はガンダムと言うアニメのプラモデルに使われていた技術ですがここ数年で急速に普及、今ではスナップフィット技術を使用したものが主流になっています。」

瑞鳳「今回製作する初心者用キットはほぼ全てスナップフィットのものです。なので安心して製作してください。」

大鳳「ただレジンキットはそれから漏れるので注意が必要ですね。」



説明するもの 直下
制作方法について、バトルシステムについて

885: ≫1 2015/05/24(日) 13:21:59.72 ID:MF1NvS+q0
瑞鳳「では製作方法について説明をします。」

夕張「今回こちらからニッパーとピンセット、塗装後に使うつや消しスプレーと接着剤を艦プラと一緒に配布します。」

大鳳「基本的にスナップフィットモデルなので接着剤は不要ですが、一部はめ込みが硬い場所があるのでそこに使用してください。」

潮「また今回、塗装は筆塗りのみとさせて頂きます。塗料は艦を選ぶ際に艦に合った塗料をこちらで配布いたします。」

瑞鳳「また本来の原色では無く、オリジナル塗装を施したい方が居れば私たちに申し出てください。塗料を用意いたしますので。」

夕張「武装などに改造を施したい方にも別途でパーツをお渡しします。詳しい事は改造する際にお教えします。」

大鳳「船体に特殊加工を施したい、と言う方は諦めてください。今回お渡しする工具での改造は難しいので…」

潮「今回は基本的に艦プラバトルを広める為の講座です。なので今回の講座で興味が沸いた、と言う方は御自分で調べて挑戦してください。私達に聞いても構いませんが。」

夕張「なお改造についてですが、この魔改造びっくり人間の瑞鳳さんには教わらない方が身の為です。決して参考にすらなりません。」

瑞鳳「ちょっと、何言ってるの!?参考にくらいはなるわよ!」

夕張「どの口が言いますか!貴女の艦で参考に出来る改造艦なんて初期状態の『扶桑・天』だけじゃないですか!」

瑞鳳「そ、そんな事無いよ!『グナイゼナウ・クロイツ』に『高雄・天』も…」

夕張「即Zwei化した艦と異常猛攻ファイター艦のどこに参考にする要素があるんですか?」

瑞鳳「返す言葉も御座いません。」

夕張「挙句の果てに『山嵐』だとか『PBC』とか一般人が思い付かないような馬鹿げたトンデモ武装を作り上げて… 一体どこに向かってるんですか!」

大鳳「ストップよ夕張ちゃん。それ以上はいけない。」

潮「それに何人か誤爆食らってる方がいらっしゃいますから…」


飛龍「…」←一番最初にPBC搭載艦になった人

イセ「…」←後半、PBC艦に改修された人

吹雪「…」←山嵐を使いこなす人

夕雲「…」←異常猛攻ファイターと言われた人


大鳳「後で覚悟しといた方が良いかもね。」

夕張「あ、アハハハハ…」

瑞鳳「今から裏来てくれない?」ガシッ

夕張「ちょっ、助け…」ズルズル

潮「無理、ですね。」

瑞鳳「あ、飛龍さん達の分もやっておくんで今回はナシで。」

被害者一同「…」コクッ

瑞鳳「と言う事で、今からお仕置きするから後の説明宜しく。」

大鳳「もう説明はバトル班だけだから構わないわ。」

886: ≫1 2015/05/24(日) 14:25:01.77 ID:MF1NvS+q0
飛龍「はい、今頃裏で夕張がボロ雑巾にされている頃ですが説明を続けさせて頂きまーす。」

愛宕「因みにですが、あの子見た目の割りに怒らせると全員ボロ雑巾になるまで暴れるので怒らせ無いようにしてくださいね?」

イセ「ではバトルについてのレクチャーをします。皆さんには製作終了次第、艦プラバトルを行ってもらいます。」

飛龍「今回は特別にダメージレベルはC、『完全ノーダメージ』ですね。余談ですが全国大会規定だとレベルは基本的にB、世界大会基準はAです。」

愛宕「操作方法については多少レクチャーをしますが、それは実際にバトルをする時にしましょう。」

イセ「今回は私達が対戦相手を務めさせて頂きます。」

ザワザワ…

飛龍「と、言っても私達も多少加減はしますし改造艦では無く自分たちで製作した艦となります。」

愛宕「そして私達の誰かに勝てた場合は… お姉さんたちからプレゼントがありま~す。」

イセ「プレゼントの内容は内緒、ただし先着順なので早い者勝ちです。」

飛龍「ちょっとチーム・エンガノ+ロシアの荒熊の娘、前に全員集合。」

浜風「何ですか?」

夕雲「嫌な予感しかしないのですが…」

愛宕「大丈夫、貴女達もアグレッサー役だから。」

ユキカゼ「…は?」

イク「ちょ!?」

イセ「だって私達米軍基地でもやってるじゃない、似たような事。」

浜風「そ、それはそうですが…」

飛龍「先生からは特別許可も頂いてるし。何より世界選手権出場ファイターが一般生徒に混じってたら充分数少ないプレゼント枠牛耳る可能性あるし。」

愛宕「後で別途でプレゼント用意するから、瑞鳳ちゃんが。」

ヴェル「そう言う事か。なら良いさ。」

402「それなら良いだろう。」

400「ええ。瑞鳳さんが用意するのであれば。」

夕雲「でも艦の方は…」

飛龍「あ、中学生組は特別に瑞鳳が用意してくれたから詳しくは瑞鳳に聞いてね。」



瑞鳳「ではこれより特別講座を開始しま~す。」←戻って来た

潮「皆さん、頑張ってくださいね~。」


大鳳「見事なボロ雑巾ね。」

夕張「痛い… まさか空中コンボ決められるとは…」ボロボロ

イセ「自業自得よ、自業自得。」



イベント 直下

888: ≫1 2015/05/24(日) 17:15:22.83 ID:MF1NvS+q0
浜風「それで、私達用に持って来た艦と言うのは?」

瑞鳳「あ、そうだったね。今のうちにレクチャーしておかないと…

それぞれ個人に合わせて持ってきてるの。アブゾーブやディスチャージを抜きにして性能を下げた専用艦、って言った方が良いかな?」

吹雪「それでも性能は充分では…?」

瑞鳳「まぁ、そこは調整してね。」

ヴェル「随分投げやりだね。」

瑞鳳「いっつもこんな感じだから大丈夫よ。リストとしてはこんな感じ」


・誘導魚雷搭載型『フレッチャー』(吹雪専用)
・戦闘指揮特化型『時雨』(浜風専用)
・高速特化型『グリーブス』(イク専用)
・高速火力特化型『ヴォルフガング・ツェンカー』(夕雲専用)
・潜水型『秋霜』(400専用)
・潜水型『早雲』(402専用)
・艤装換装式『ヴァンパイア』(ユキカゼ専用)
・雷装特化型『タシュケント』(ヴェールヌイ専用)


ユキカゼ「まぁ、ものの見事に『専用艦を無理矢理性能低下させた』感じですね…」

ヴェル「とりあえず吹雪に誘導魚雷を与えるのは間違えてると思うよ。」

402「そんな事したら誰も勝てなくなるの目に見えてるだろ。」

瑞鳳「…てへ?」

夕雲「この人はまた…」

吹雪「別に誘導魚雷なら…」

イク「吹雪、自分の世界ランク見てから言えなの。」

吹雪「へ?」←世界ランク2位(某模型誌ランキング)

浜風「あと、この時雨…」

瑞鳳「あ、それ初心者作例として借りてた浜風ちゃんが一番最初に作った『時雨』だよ。」

400「勝手に持ち出したんだ…」

瑞鳳「因みに今回の艦プラの大半が駆逐艦だからね。軽巡洋艦も一部居るけど。」

ヴェル「ところであの3人は自分で作った、と言っていたが。」

瑞鳳「あ、本当だよ。飛龍さんは浜風ちゃんと初めて会った時に作った『夕立』、イセさんは店員作例用に作った『アントン・シュミット』、愛宕さんも四苦八苦しながら『イントレピッド』だったかな。それにちょっと自分で改造加えてる。」

浜風「随分と懐かしいものを飛龍さんも持ち出しましたね…」

瑞鳳「と言うか『忙しいからこれ改造しちゃえ』って理由だってさ。 と言う事で皆、お願いね。」


889: ≫1 2015/05/24(日) 18:02:23.95 ID:MF1NvS+q0
ヴェル「悪いが、終わらせる!」

吹雪「誘導魚雷発射管装填、一斉射!」

Battle END


浜風「今です!」

愛宕「そこっ!」

ユキカゼ「直撃させます!」

ドゴォ!

Battle END


夕雲「捉えて見なさい!」

イク「イク達を!」

Battle END


400「残念、終わりだよ。」

402「一撃で終わらせてやる。」

Battle END


飛龍「残念だったわね!」

イセ「悪いわね、貰ったわ!」

Battle END


ツヨイ… カ、カテルワケガ…


愛宕「おかしいわね… ちゃんと加減してる筈なんだけど…」

イセ「確かに加減してるわね。全員3割程度の能力しか発揮してない筈よ。」

飛龍「やっぱ素の能力差…?」

浜風「楽しんで貰う、と言うのは間違えて居ない筈なのですが…」

瑞鳳「しょうがない、切り札を用意するか…」

吹雪「切り札…?」

瑞鳳「ここで特別ゲスト、どうぞ!」

890: ≫1 2015/05/24(日) 18:11:32.17 ID:MF1NvS+q0



  ボク、onダヨ!
   γHTBヽ
   ,'―――'、
  / o  n キ
  ヽつ ▽ とノ    
    | | | |   
   (_X_)



全員「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

瑞鳳「活きの良いonちゃん、今朝仙台から拉致してきました!」

飛龍「ってちゃっかり榛名さんも乗せられないでよ!」

(o▽n)<いや、だってバイト代出るって…

浜風「って良くHTBから借りれましたねそれ!」

瑞鳳「そこはコネで、ね?」

ヴェル「で、バトルは?」

愛宕「う、腕の方は…」

(o▽n)<バトルは最弱です。

402「仕方無い… やってみるか…」

893: ≫1 2015/05/24(日) 19:59:12.84 ID:MF1NvS+q0
浜風「参考までに聞きたいのですが、皆さんは午前中もやっていたのですよね?」

瑞鳳「うん。」

飛龍「結局誰一人私達に勝てなかったけど。」

イセ「一度全員VS私達、ってパターンでやってみたけど圧勝しちゃったし。」

愛宕「あらら… 私は午後からの合流だったけど、まさかそんな事態になってたなんて…」

瑞鳳「で、仕方なく朝拉致してきた榛名さんを投入した訳です。」

夕雲「拉致、とは?」

(o▽n)<出かけようとした瞬間車に詰め込まれました。

吹雪「待って、それマジモンの拉致じゃないですか!?」

飛龍「アレは流石に爆笑したわ。ちゃんと他のには全員通達したのに誰も話さないなんて。」

402「お前達… だから朝食と弁当だけ用意して先に出かけてたのか。」

400「何と言うか、同情します。」

(o▽n)<ちゃんと帰れるんですかね…?

瑞鳳「終わったらグランクラスの新幹線を用意しておきました。」

(o▽n)<そこまでする必要は…

飛龍「まぁ、ともかく行って来なさい。」



そして…



(o▽n)チーン

瑞鳳「目論見どおり、ですね。」

飛龍「対戦成績20回中14敗… 本当に弱いのね。」
 
(o▽n)<最初に言いましたよね!?

イク「まさかここまで…」

ユキカゼ「想定外です…」

浜風「これで景品は午前中の分も合わせて捌けました。」

イセ「結果オーライ、かしら?」

894: ≫1 2015/05/24(日) 20:34:52.60 ID:MF1NvS+q0
瑞鳳「さて、中学生組も帰りましたし私達も撤収しましょう。あ、これ切符です。」

榛名「どうも… って、え?」

夕張「どうかしましたか?」

榛名「今日金曜日ですよね。」

イセ「そうよ。それがどうかした?」

榛名「この切符日曜日の最終便じゃないですか!?」

大鳳「何言ってるんですか。今からロケですよ、どうでしょうの。」

榛名「え?」

飛龍「だからon借りたんじゃない。今回も蒼龍拉致する所から始めるんだから。」

大淀「用意しましたよ、レンタカー。」

榛名「だ、騙され…」

瑞鳳「いきましょうか、前回の続きに。」ガシッ

榛名「そんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」ズルズル

夕張「いってらしゃーい。」

イセ「お土産は食べ物で良いわよ。」



浜風(その後、私と合流した全員で蒼龍さんの拉致を敢行しまたロケが始まりました。めでたしめでたし。)




『社会科見学in呉グループ』 終

895: ≫1 2015/05/24(日) 20:57:42.65 ID:MF1NvS+q0
ちょっと参考までに質問


瑞鳳達がデルタカイとフェネクス拾ったけど

・瑞鳳が『フェネクス』に乗って蒼龍が『デルタカイ』に乗る
・瑞鳳が『デルタカイ』に乗って蒼龍が『フェネクス』に乗る

のってどっちが良いと思いますかね?

適正的には強化人間の蒼龍の方がフェネクス適性高そうだけど…

897: ≫1 2015/05/24(日) 23:44:16.40 ID:MF1NvS+q0
『榛名inドミノシティ』


榛名「何で私はまた次元転移をしているのでしょうか…?」

榛名(で、今回はカード?)

榛名「今度はカードで何かをしろと?」

榛名(これがデッキ、と言うものでしょうか?)

榛名「これ、光ってる…?」



榛名の手に入れたレアカード(エース)は? 直下
1.サイバー・エンド・ドラゴン
2.蒼眼の銀龍
3.覇王黒龍オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン

899: ≫1 2015/05/25(月) 00:22:00.12 ID:CpHfxk8Y0
榛名「『蒼眼の銀龍』…?」

榛名(どこかで見たことあるような名前ですね…

シンクロモンスター?効果は…)


蒼眼の銀龍 ☆9 光属性 シンクロ
チューナー+チューナー以外の通常モンスター1体以上
このカードが特殊召喚に成功した時に発動する。
自分フィールド上のドラゴン族モンスターは次のターンの終了時まで、
カードの効果の対象にならず、カードの効果では破壊されない。
また、1ターンに1度、自分のスタンバイフェイズ時に発動できる。
自分の墓地の通常モンスター1体を選択して特殊召喚する。


榛名「まるで意味不明です。」

榛名(でもデッキにあるカード、これは昔天城が自慢してた『青眼の白龍』です… しかも3枚…)

「おい貴様。」

榛名「は、はい!」

「デュエルだ。」

榛名「デュエル…?」

榛名(確かカードゲームの事をデュエルと呼んだ筈です。)

「そうだ、貴様からは途方も無い力を感じる。貴様にはアーククレイドル出現の礎となってもらう。」

榛名「えぇ…」(困惑)

プラシド「死ぬ前に教えてやろう、俺の名前はプラシド… イリアステルの3皇帝だ。」

榛名「もう何なんですか、ここ!ええい、もうやけっぱちです!」

プラシド・榛名「デュエル!」


榛名:ライフ4000
プラシド:ライフ4000

プラシド「先行は譲ってやる。貴様のターンだ!」

榛名(もう流れのままです!)

榛名「榛名のターン!

私は手札から『青き眼の乙女』を召喚!カードを2枚伏せてターンエンド!」

プラシド「レベル1で攻撃力0のチューナー、しかも攻撃表示で召喚とは舐めたものだ…

俺のターン、ドロー!俺は手札から『ワイズ・コア』を召喚。さらに魔法カード『サンダー・クラッシュ』を発動する!俺は『ワイズ・コア』を破壊し貴様に300ポイントのダメージを与える!」

榛名「ッ!?きゃぁぁっ!」残り3700

榛名(嘘、痛みが…)

プラシド「残るライフポイントが貴様の残りの命だ!そして『ワイズ・コア』の効果発動!

現われろ『機皇帝ワイゼル∞』『ワイゼルT』『ワイゼルA』『ワイゼルG』『ワイゼルC』!合体せよ『機皇帝ワイゼル∞』!」

榛名「2500…! こんなダメージを受けたら…」

プラシド「バトルだ!『機皇帝ワイゼル∞』で『青き眼の乙女』を攻撃!」

榛名(や、やられ… いや、これなら!)

900: ≫1 2015/05/25(月) 00:45:55.69 ID:CpHfxk8Y0
榛名「『青き眼の乙女』の効果発動!バトルを無効にし、このモンスターを守備表示へ変更します。」

プラシド「生きながらえたか… だが…!」

榛名「まだ終わりではありません!『青き眼の乙女』の効果、デッキから『青眼の白龍』を特殊召喚します!来て『青眼の白龍』!」

プラシド「くっ…!『青眼の白龍』を呼び出したか… 俺はフィールド魔法『ダークゾーン』を発動してターンエンドだ!」

榛名「攻撃力5000…!でも!

榛名のターン、ドロー!」手札3 伏せ2

榛名(見えた、勝利の方程式!)

榛名「私は手札から『竜の霊廟』を発動します!効果で『青眼の白龍』をデッキから墓地に、さらに通常モンスターを送ったことでもう一枚の『青眼の白龍』を墓地に!」

プラシド「墓地に、だと?」

榛名「そして罠発動、『リビングデッドの呼び声』を2枚!呼び出すのは2体のブルーアイズ!」

プラシド「ブルーアイズが3体だと!?」

榛名「そして1体の『青眼の白龍』に『青き眼の乙女』をチューニング!シンクロ召喚、『蒼眼の銀龍』!」

プラシド「シンクロ召喚…!」

榛名「そして手札から速攻魔法『銀龍の轟咆』で墓地の素材となったブルーアイズを蘇生しさらに『蒼眼の銀龍』の効果、カード効果をフィールドのブルーアイズは受けなくなります!」

プラシド「しかし攻撃力はこちらが上だ!」

榛名「まだまだ!魔法カード『融合』、3体の『青眼の白龍』を素材に『青眼の究極竜』を融合召喚!」

プラシド「な、何!?」

榛名「バトル!『青眼の究極竜』で『ワイゼルA』を攻撃!」

プラシド「だ、だがまだライフは残っている!」残り1300

榛名「速攻魔法『融合解除』!来なさい、3体のブルーアイズ!」

プラシド「ば、馬鹿な!」

榛名「ブルーアイズで3体のワイゼルパーツを攻撃!『滅びのバーストストリーム』!」

プラシド「ぐっ… しかし他のパーツは全て守備表示だ!」

榛名「でも、本体は攻撃表示ですよね?」ニッコリ

プラシド「あ…」

榛名「行きなさい『蒼眼の銀龍』!『機皇帝ワイゼル∞』を攻撃!」

プラシド「ぐああああああああああ!馬鹿な、この機皇帝が!」残り0

901: ≫1 2015/05/25(月) 00:54:02.30 ID:CpHfxk8Y0
榛名「ふぅ…」

プラシド「」真っ二つ

榛名「あらら、上半身と下半身が真っ二つ… ま、良いか。」


榛名(その後、榛名は知る事はありませんでした。榛名が上半身を千切った相手と違う形で再会することになるなどと。)


榛名「あ、戻った。」

天城「ね、姉さん!?ビックリしましたよ、急に居なくなるから… って何ですそれ?」

榛名「あ、何か変な世界に飛ばされたお土産です。」

天城「遊戯王のカード…?じゃあこれデュエルディスクですか?」

榛名「いや、知りませんし…」

天城「と、とりあえずこれください!」

榛名「構いませんけど… あ、デッキは私のですからね?」



『榛名inドミノシティ』 終


904: ≫1 2015/05/26(火) 01:45:02.19 ID:+GEMl5we0
小ネタ『新商品談義+異次元談義』

《都内 某所 喫茶店》

潮「今月は高額のレジン系商品多いですね。」

瑞鳳「『ROP o.s.』って海外のレジンキットメーカーが大量発売したみたい。」

榛名「今月の目玉はフジミの『特EASYシリーズ 利根』ですかね?」

潮「『特EASYシリーズ』、最近増えましたねぇ…」

瑞鳳「3月に『武蔵』に今度発売の『加賀』… フジミも攻める攻める。」

榛名「今月はフジミの一人勝ちになりそうですね。ピットロードも『野分』と『橘』だけで『プリンツ・オイゲン』の発売も未定になってますし。」

潮「ハセガワも『天龍型』2隻だけ、アオシマは『時津風』『睦月』『アークロイヤル』『千代田』が発売されましたが…」

瑞鳳「やっぱフジミの一人勝ちになっちゃうかぁ… 『艦NEXT』も今は『大和』だけだけど多分また新しいの出すだろうし。」

榛名「これだと本気で日本艦はフジミが市場独占しそうですね。」

潮「…って何で私達こんな話してるんでしたっけ?」

瑞鳳「次元関連の話しようとしたら逸れに逸れた結果こうなっちゃったのよねぇ…」

榛名「一応私、仙台から上京した身なので…」

潮「間に合わなければナチさんに頼んで送って貰います?」

瑞鳳「そしたら私が402ちゃんに頼んで送ってもらうよ。潜水艦だから海自に見つかり難いし、仙台の実家に用あるし。」

榛名「それは構わないのですが… 後で帰りの方法は考えさせて貰いますので本題に戻りましょう。」


瑞鳳「『既に滅んだ世界』、ね… まさか別の次元が存在してたなんて…」

潮「ここ『平和な世界』、夕立ちゃん達の居た『滅びに直面した世界』、そして『既に滅んだ世界』…」

榛名「後は私達が転移した『直面世界のパラレルワールド』に私が飛ばされた『カードゲームの世界』。そして遠くの『霧の居た世界』と『霧世界のパラレルワールド』に『宇宙世紀世界』と『宇宙世紀のパラレルワールド』…

私たちが知りうる限り合計9つの世界が存在してる訳ですね。」

瑞鳳「どうせ他にもごっちゃごっちゃってあるんだろうけど… この世界、イセさん曰く『異次元への穴ぼこだらけ』らしいし。」

潮「それで瑞鳳さんと榛名さんはよく不注意で転落する、と。」

榛名「『滅んだ世界』と『カードゲーム世界』と『直面パラレル』は不可抗力です。何せ勝手に飛ばされますから。」

瑞鳳「榛名さんって一体何なんですかね?」

榛名「出自すら不明ですから。」

瑞鳳「ごめんなさい、変な事…」

榛名「いえ、今のは私が原因ですから。でも本当に私って何者か最近悩み始めたんですよね…」

潮「自分は自分、それで良いじゃないですか。次元の件は別にしても。」

榛名「そうですね… ではこれからも次元についての話は定期的に話し合うと言う事で。」

瑞鳳「それで構いません。潮ちゃんも大丈夫?」

潮「はい。大丈夫です。」


潮「それで、これどうなんです?ピットロードの出した『酸素魚雷セット』。」

瑞鳳「確かに『島風』くらいにしか同梱されてないからパーツとしては役に立つけど…」

榛名「正直言うと大型艦の魚雷をこのタイプに換装するとバランスが悪くなりますし、駆逐艦には重過ぎますし…」

潮「それに私のチームだとメイン雷装は533mmが主なので規格が合わないんですよね。」

瑞鳳「私のチームも大鳳と夕雲ちゃんくらいだよ、61cmの好んで使ってるの。しかも5連に関しては夕雲ちゃんしか使わないし。」

榛名「せいぜい予備パーツ扱いでしょうか?」

潮「あと私達の腕考えたら自分で自作した方が性能良いんですよね。しかもピットって検品甘いからパーツ抜けも多いですし。」

瑞鳳「結論としてはアレだね。『微妙』。」

榛名「ではこっちの『主砲セット』は…」

小ネタ『新商品談義+異次元談義』終

914: ≫1 2015/05/27(水) 21:32:11.46 ID:LOH23r2t0
『二羽鶴の想い』

《ハシラジマ泊地 イセ・後部飛行甲板》

瑞鶴「…」

瑞鳳「ここに居たんだ、瑞鶴。」

瑞鶴「まぁ、ね。ちょっと夜風に当たりたくて。」

瑞鳳「まだ四月の半ばだし風邪引くよ?」

瑞鶴「大丈夫よ。私が頑丈なの知ってるじゃない。」

瑞鳳「そうだね。私も隣良い?」

瑞鶴「うん。」

瑞鳳「よいしょ、っと。」ストッ

瑞鶴「こうやって、二人きりで夜空眺めるのっていつ以来だっけ?」

瑞鳳「高校のキャンプじゃなかった?あの時大変だったなぁ…」

瑞鶴「そうそう… 龍驤一人遭難して、イノシシに追いかけられてるの助けてさ。」

瑞鳳「飯盒のご飯全部ひっくり返して土下座とか… 懐かしいなぁ…」

瑞鶴「ねぇ、戻れないのかな…?」

瑞鳳「え…?」

瑞鶴「もう元には戻れないの?瑞鳳、変わっちゃったし…」

瑞鳳「私が、変わった?」

瑞鶴「うん。霧の事も異次元の事も、何も私は知らなかった… 瑞鳳が何をしていたのか、何をしようとしていたのかも知らなかった。」

瑞鳳「瑞鶴…」

瑞鶴「私や翔鶴姉が一番側に居た筈なのに、どんどん新しい人たちと離れていって…

気が付いたら瑞鳳はどこか遠くに行ってた。私達の側から居なくなってた。」

瑞鳳「それは…」

瑞鶴「お台場事変だってそうよ。コピー体なんて倒せっこないのに、それも倒して世界を救って…

それにその前は第二次坊ノ岬沖開戦?瑞鳳、アンタどこまで厄介なことに巻き込まれてんのよ。」

瑞鳳「私は変わったつもりは無いよ。」

瑞鶴「ウソよ… 去年の四月に、浜風が瑞鳳と出会ってから… ううん、飛龍さんに出会ってからなんとなく変わってったのはわかってたのよ…

でもそれは、まだ私の知ってる瑞鳳だった。まだ側に居るって思ってた。でも6月くらいに402達を拾ってから、段々変わってきた。」

瑞鶴「たった2ヶ月よ?たった2ヶ月で、私の知ってる瑞鳳は居なくなってた。どっか遠く、私達には手が届かない場所に行ってた…

ねぇ、今居るのは本当に『瑞鳳』なの?別人なんじゃないの?」

瑞鳳「私は、私だよ。確かに私は変わったかもしれない… でも、私は瑞鶴や翔鶴さんの事を忘れた事は一度も無い。」

瑞鶴「じゃあ戻って来なさいよ!何も知らないで、平和だった頃に一緒に戻ろうよ!」

瑞鳳「それは出来ないよ。」

瑞鶴「何でよ!」

瑞鳳「戻るには私の手は汚れてる… だから私には戦う道しか残ってないの。」

瑞鶴「汚れてる…?」

瑞鳳「うん。第二次坊ノ岬沖海戦、私はこの手でメンタルモデルを討った… ユニオンコアを破壊して、メンタルモデルを殺した。

私が殺したメンタルモデルは次元を歪めて世界を滅ぼそうとした。止める術なんていくらでも探せたかもしれない… でも私はこの手で殺す事で止める事を選んだ、その場で咄嗟に思いついたのがその方法だけだったから…」

瑞鶴「でもメンタルモデルは人間じゃない…」

瑞鳳「確かに、人間じゃない。でもメンタルモデルにも意志があって、心もある。ユキカゼちゃんだって今も仲間を討った事に傷付いて、402ちゃんと400ちゃんはコンゴウの断末魔に苦しんで…

イセさんだってあの時そのメンタルモデルを降伏させていれば、って考えてた。」

瑞鶴「そんなの…!」

915: ≫1 2015/05/27(水) 21:35:22.55 ID:LOH23r2t0
瑞鳳「私だって何も殺す事は無かった、まだ分かり合えたかもって後悔してる…

だけど止められなくなった、ならもう残された道は一つだったの。」

瑞鶴「そんなの…!瑞鳳は関係無いじゃない!メンタルモデルなんて居なければ…」

瑞鳳「瑞鶴、これ以上は私が瑞鶴を許せなくなる。」

瑞鶴「どうしてよ…!瑞鳳がメンタルモデルなんかと会わなければ、後悔する事も手を汚すことも無かった!辛い事を抱え込む事も無かったのにどうして庇えるの!?」

瑞鳳「私は出会った事に後悔なんてしてない。私が皆に出会わなければ『過去の私』、瑞鶴や翔鶴さんの背中に隠れて怯えてる私から何も変わらなかった!」

瑞鶴「何で変わろうと思ったのよ!あの頃みたいに…」

瑞鳳「私ずっと二人に憧れてた。昔から明るくて、いつも私を導いてくれたから… だから追い付こうとした、私よりずっと前に進んでる二人に。」

瑞鶴「瑞鳳…」

瑞鳳「私も何かすれば変わって二人みたいになれるって思った… だから変える為に自分で動いて、そしてようやく二人と同じラインに立てたと思った。

でも瑞鶴は『私が居なくなった』って言った。じゃあ私はどうすれば良かったの?答えて、答えてよ瑞鶴!」

「そこまでよ二人共。」

瑞鳳「翔鶴さん…」

瑞鶴「翔鶴姉…」

翔鶴「二人共、喧嘩は止めて。今は真夜中よ?」

瑞鶴「別に喧嘩してた訳じゃ…」

翔鶴「いえ、充分喧嘩よ。いくら泊地で誰も居ないからと言っても艦内には全員が居る… 迷惑がかかるわ。」

瑞鳳「一体いつから…」

翔鶴「最初からよ。私だって大鯨さんに鍛えられてるもの。」

瑞鳳「そうでしたね…」

翔鶴「瑞鶴、いつまでも以前と同じなんて居られないわ。いつか人は、変わってしまう。」

瑞鶴「そう、だけど…」

翔鶴「瑞鳳は確かに変わった、でもまだ根底にあるものは変わってないわ。」

瑞鳳「私の根底…」

翔鶴「瑞鳳が一番大切にしてる『絆』… 誰かとの『絆』が瑞鳳の全ての源、私達との『絆』や飛龍さん達との『絆』が瑞鳳を行動原理になってる。それは昔から何も変わってない。」

瑞鳳「私の事、よく見てますね…」

翔鶴「瑞鳳と10年以上一緒に居るもの、そんなの当たり前じゃない。」

瑞鶴「ごめん、瑞鳳… 私、瑞鳳の事何も解って無かった…」

瑞鳳「私こそ… 瑞鶴が私の事を心配してくれてるのに気付けなくて…」

翔鶴「瑞鳳も、全部背負い過ぎなの。霧については仕方ないかもしれないけど…

もう少し私や瑞鶴を頼ってくれても良いんじゃない?」

瑞鳳「でも…」

翔鶴「瑞鳳の言いたいこともわかるわ。巻き込みたくないから、黙ってた… そうじゃない?」

瑞鳳「はい…」

翔鶴「でもね瑞鳳、私達は『巻き込んで欲しかった』の。足手まといになるかもしれないけど、私達にだってやれる事はある…

そうでしょ、瑞鶴?」

瑞鶴「うん…」

翔鶴「確かに体術や武術じゃ瑞鳳に遠く及ばない、浜風ちゃんみたいな戦闘指揮能力も無い。瑞鳳や大鳳ちゃんみたいに海を駆ける装備も、霧の人みたいに船体だって無い。

でも、それでも側に居たいのよ。瑞鳳の事が大切だから…」

瑞鳳「翔鶴さん、瑞鶴…」

瑞鶴「あのね瑞鳳、私瑞鳳と一緒に居たい。幼馴染だからじゃない、でも瑞鳳と一緒に同じモノを見て感じて… 何て言うか、側に居たいって言うか…」



916: ≫1 2015/05/27(水) 22:11:51.71 ID:LOH23r2t0
翔鶴「私も、瑞鳳の側に居たい。もう愛宕さんが居るけど…」

瑞鶴「何で愛宕さん?」

翔鶴「愛宕さん、瑞鳳と付き合ってるみたいよ。」

瑞鶴「吹雪と付き合ってるんじゃないの?」

翔鶴・瑞鶴「え?」

翔鶴「だ、だって一昨日瑞鳳と愛宕さんがシャワー室で夜戦(意味深)して…」

浜風「昨日瑞鳳が吹雪と夜戦(意味深)してるの覗いちゃって…」

瑞鳳(ヤバイ… ここは逃げな…)

ガシッ

瑞鶴「どう言う事?」

瑞鳳「え、えと… 説明すると長くなると言うか、何と言うか…」ダラダラ

翔鶴「まさか、この期に及んで逃げるなんてしなわよね?」

瑞鳳「あ、アハハハハ…」


~事情説明中~


瑞鶴「え、何?じゃあ全員と関係持っててこの前施行された『同性婚』と『重婚』法案利用して全員と婚約した!?」

瑞鳳「一人無料+月々一人あたり700円の税金で結婚出来る、って…」

翔鶴「大鳳ちゃんかせめて夕張ちゃんまでは理解出来るけど、中学生にまで毒牙に…」

瑞鳳「い、いや私告白された側…」

瑞鶴「言い訳無用、良いね?」

瑞鳳「アッハイ。」

翔鶴「全く… そう言う所も何も変わって無いわね。」

瑞鶴「優柔不断で、何か一つを選ぼうとすれば結局全てを手に入れようとする… やっぱ瑞鳳って何も変わって無いや。」

瑞鳳「だから私は何も変わって無い、多分これは変われるものじゃない…」

翔鶴「それ、誇るものじゃないわよ。まぁ良いわ… ねぇ瑞鶴、良い?」

瑞鶴「うん、翔鶴姉。瑞鳳、私達もチーム・エンガノに参加する。」

翔鶴「拉致被害者の救出、そして保護… 私達にも手伝わせて。」

瑞鳳「でも…」

「別に良いんじゃない?」

「人数は多い方が良い、それに瑞鳳さんの幼馴染だと言うのであれば信用出来ます。」

瑞鳳「飛龍さんに浜風ちゃん…」

飛龍「私は今回強襲・揚陸担当、大鳳も瑞鳳と一緒に艦娘の迎撃をする。つまり旗艦であるイセの火器管制担当とソナーが居ないのよ。」

浜風「それに今回は『蒼き艦隊』から自律行動出来ない『ナガラ』を数隻借り受けて居るのでその指揮に回す分、人員が足りません。大歓迎ですよ。」

瑞鳳「でも私達に関わるって事は命の危険に晒される… 無事じゃ居られないかもしれない。」

瑞鶴「そんなの、とっくに覚悟は出来てるわよ。これでも私達、次元覇王流の弟子よ?」

翔鶴「それに私達体だけは頑丈だから足手まといにはならない筈よ。」

瑞鳳「二人共… 良いんだね?」

瑞鶴「決まってるわ。」

翔鶴「もう、今更よね。」

瑞鳳「わかった。二人を、チーム・エンガノへの参加を認めます。二人の全てを私に預けてください。」

翔鶴・瑞鶴「了解!」


『二羽鶴の想い』終

917: ≫1 2015/05/28(木) 00:19:31.03 ID:B29WNR4W0
『アルバイター榛名』

舞風「ねぇ、榛名?」

榛名「どうかしましたか?」

舞風「榛名って家出してる時ずっとアルバイトしてたんだよね。」

榛名「はい。様々なバイトを掛け持ちでこなしてましたよ。」

舞風「どんなアルバイトしてたの?」

榛名「ちょっと待ってくださいね… ちょっと口頭で説明するとかなり長くなりますから。」カタカタ

舞風「キーボード早っ!?」

榛名「情報学部生ですから。あ、リスト印刷しときます。」

舞風「どれどれ…」

・スーツアクター(遊園地)
・牛乳屋(早朝配達)
・新聞屋(配達)
・食品工場(夜勤)
・スタントウーマン
・ティッシュ配り
・コンビニ(夜勤)
・プログラミング代行
・学生スタッフ(オープンキャンパス、行事等)
・居酒屋(スタッフ)
・タイピング代行
・アクセサリーショップ
・マンガアシスタント
・映画エキストラ
・模型屋(製作代行)
・プール監視員
・屋台販売員(イベント)
・フィッティングモデル
・衣類モニター
・巫女
・覆面調査員
・メイド喫茶
・交通量調査
・選挙(出口調査)
・発掘調査(遺跡)
・イベント設営
・治験
・ゲームデバック
・便利屋
・ガソリンスタンド
・塾講師
・運転代行
・コールセンター


舞風「」

榛名「憶えてる限り、ですけど。」

舞風「待って、これをたった2年で?」

榛名「ええ。これくらいなら普通に出来ますよ?」

舞風「いや、これどう考えたって無理でしょ!?死ぬよ、普通!?」

榛名「死ななかったので大丈夫です。治験は少しだけ薬に殺されかけましたが。」

舞風「いや、何さらっと大変な事言ってるの!?」

榛名「あとメイド喫茶はイビリが酷いので店ごと潰しましたが…」

舞風「…もしかして本当に榛名ってお母さんと同じ類のびっくり人間なんじゃないの?」

榛名「多分、びっくり人間の類ですね。」


『アルバイター榛名』終

918: ≫1 2015/05/28(木) 00:51:25.65 ID:B29WNR4W0
すみません、リクエストを頂いていた
・秋月の誕生日
・朝潮の憂鬱
・秋月の一ヶ月一万円生活

は内容的に少し書くのが難しいのでまた機会があれば、にさせて頂きます(多分一ヶ月一万円は無理)。


なので申し訳ありませんがリクエストの取り直しをさせて頂きます。

あまりに難しいものはこちらで却下させて頂きますがご理解ください。


リクエスト ↓2まで

921: ≫1 2015/05/28(木) 01:12:27.10 ID:B29WNR4W0
>>920
旅行は本編中、全国大会終了後に実施します。


なので申し訳ありませんが再安価を取らせて頂きます


再安価 直下

923: ≫1 2015/05/28(木) 01:51:09.61 ID:B29WNR4W0
《次スレ予告》


重力の井戸の底で、少女は何を見る?


「ここに残されているのは、かつて住んでいた人の業…」

「また無人機… もしかしてコイツらも取り込まれてる?」


黒き獅子と金の不死鳥、その意味は?


「何かと引っ張り合って…これ以上は抑えられない…!」

「フレームの共振… サイコフィールドが起きるの!?」


残酷な現実が、少女を過酷な運命へと誘う…


「哀れね、自分の存在理由も何も知らずに生きてるなんて。」

「ジャンジャジャーン☆今明かされる衝撃の真実ゥ~、ネ!」


さらにキレる姉妹…


「おい、パイ食べませんか?」

「目だ!耳だ!鼻ァァァァァァッ!!」

「誰かこの姉妹止めてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」



そして少女達は自らの過去と業に向き合う。


「ドコダ… 『初風』ェェェェェ!」

「待ってなさい、今殴りつけて正気に戻してあげる…!」


「こうなったらカチコミです!この黒幕気取りのクソッタレ共!」

「アンタらのやろうとした事、許されると思うな!この腐れ外道!」


「関係無い… 生まれが何であろうと、私の家族や仲間は本物です!」

「私のたった一人の姉さんを奪おうとする輩が… 貴女達なんかパイの餌食にしてやります!」


その果てに少女は、覚醒を果たす…


榛名「艦プラビルドファイターズ・ブレイヴⅡ」 

少女の想いが、勇気が未来を変える…


※内容が予告とは異なる場合があります

932: ≫1 2015/06/01(月) 23:17:34.09 ID:4y/1zWL70
小ネタ『新たなる世界で』※アンリミテッド編世界大会直前の話です

《模型店エンガノ(1号店)》

野分「…ねぇ、何で私達はこんな所で店番なんかしてるの?」

初風「さぁね?保護者様の言いつけだもの。」

秋月「働かざる者食うべからず、とは言いますが…」

朝潮「大鯨さんは一体どこに行ったのかしら?」

野分「さぁね。どうせいつもの仕事でしょ。」

野分(私達がこの世界に連れてこられて2週間が経過した。あの時、イ400とイ402を引き連れて瑞鳳が助けに来なかったらこの場所には居なかった…

だが私達が望んだ戦いの無い世界は、平和過ぎて逆に息が苦しい… そう思える。)

初風「気が付いたら武家屋敷っぽい家に住まわされて対人格闘の訓練させられて、中学校までの教育を一括で叩き込まれておまけにこんな模型ばっかの店で働かされて… 一体何なのよ…」

秋月「艤装もあの人がどこかに封印してしまってどうする事も出来ませんから…」

朝潮「私達、これからどうなるのかしら…」

野分(皆不安しか無い。この世界で私達はどうなるのか、どうするのか… まだ誰にも解らないのだから…)

大鯨「ただいま~… どうしたの?」

初風「何でもありません、大鯨さん。」

大鯨「他人行儀ねぇ… 仕方無いかもしれないけど、もう少し柔らかくしても良いのよ?」

朝潮「別に他人行儀、と言う訳では…」

大鯨「そうかしら? あ、皆にお土産があるの。」ガサゴソ

秋月「お土産…?」

大鯨「あったあった。丁度4つね。はい、どうぞ。」

野分(私達に渡されたのは4つの大判の封筒、何故私達にこれを…)

大鯨「開けてみて。きっと貴女達に必要なモノが入ってるから。」

初風「ッ…!? これ…」

朝潮「私たちの、戸籍…?」

大鯨「ちょっと用意するのに時間かかっちゃったけど、ちゃんと用意できたわ。ただ生年月日は解らないからこっちで偽装しちゃったけど。」

秋月「でもこの苗字は… 全員、大鯨さんの…」

大鯨「ええ、今日から貴女達は私の娘。私とお父さん、それに瑞鳳の家族よ。」

野分「どうして…」

大鯨「そうねぇ… 勿論他の人に養子って手段もあったわ。丁度娘が家出して行方不明になっちゃった知り合いも居るし。」

初風「何でそんな知り合いが…」

大鯨「昔っからの知り合いでね、その人は孤児院からある子供を引き取ってずっと育ててた。でもね、その娘さんは頑固でどこに居るかも判ってるけど本人が拒否しちゃってるから行方不明って事にしてるの。

他にも子供が欲しいって知り合いはいっぱい居るけど貴女達には『いきなり他人の家に行って暮らせ』なんて言っても困るだけじゃない?」

野分「それはそうですが…」

大鯨「勿論、これから『こんな家嫌だから出て行ってやるー!』なんて言って貰っても構わないわ。その時は新しい里親を探すし、一人が良いなら住居も用意するから。」

秋月「そう言う事では無くて、なぜ私達を引き取ろうと…」

大鯨「そうねぇ… 戦争なんか忘れて、普通の人として暮らして欲しい。それが私の、貴女達への想いだからよ。」

朝潮「大鯨さん…」

大鯨「だから、これから『大鯨さん』は禁止です!私の事は『お母さん』、そう呼んでね♪」

野分(こうして私たちは大鯨さんに引き取られた。さらに夏が明けたら私達を学校に通わせるらしい。

だから私たちに勉強を教えたり社会常識について教えていたのか、と納得出来る話だった。)

933: ≫1 2015/06/02(火) 00:10:21.79 ID:ZICS9z600
野分(こうして私達は正式に『娘』となり、自由な行動を許されるようになった。お店なんかは手伝いたい時に手伝い、あとは好きにして良い。ただし勉強や格闘訓練は受けなきゃ駄目と言う事だが…

初風は特別にお母さんの仕事の手伝いで様々な書類を片付けている。秋月と朝潮の二人は家事の練習や勉強などに精を出している。そして私は…)


東方不敗「甘いわぁ!」ブォン

野分「ッ…!」ガクッ

東方不敗「何をしておるか!自ら膝を突くとは勝負を捨てた者のすることぞ!」

野分「まだです…!まだ…!」

東方不敗「その息よ! 立て!立って見せい!」

野分「はい!」


野分(私は、瑞鳳… いや、瑞鳳姉さんに少しでも追いつく様に武術の修行をお父さんにつけてもらっている。それが私の選んだ道だ。

そしてお母さんとお父さん達がお台場に出かけ、久しぶりに4人になった。でもある日、私達は…)


初風「もしもし、お母さん?」

大鯨『お願い、貴女達の『艦娘』としての力が必要なの!瑞鳳を助ける為に力を貸して!』

初風「でも艤装は…」

大鯨『仙台港の4番倉庫、そこにある!鍵はお店のレジ下の戸棚よ! 身勝手だってのは解ってる、でも…』

初風「…夜、闇に紛れて最大戦速で向かうわ。目標はお台場、福島の近くは少し遠回りすれば良いのね?」

大鯨『初風ちゃん…』

初風「瑞鳳… いや姉さん、それにイ400とイ402には借りがある。だからその借り、返しに行くだけよ。

聞いたわね、全員!」

野分「ええ。今から仙台港に向かえば良いのね。」

朝潮「姉さんへの借り、ここで返します!」

秋月「それに、誰かの為に力を振るうのであれば本望です。」

初風「聞いての通りよ。誰もお母さんの事を責めはしない、3人を助ける為なら何だってやってやるわよ!」

大鯨『ありがとう… 皆…!』


初風「目的地はお台場、夜間航行のやり方は憶えてるわね?」

野分「水雷戦隊は夜戦が基本、その動きなら身に染みて当然…!」

朝潮「あくまでも目的は『お母さん、姉さんたちの救援』、何があろうと守る…!」

秋月「これまで受けた恩義、返させて貰います!」

初風「決まったわね… 全員抜錨!旗艦初風、以下駆逐艦3隻、出撃します!」


野分(こうして私達は再び艤装を手にする。新たなる世界で、守るべきモノの為に…)


『新たなる世界で』終

934: ≫1 2015/06/02(火) 00:49:21.09 ID:ZICS9z600
断章『不死鳥の呼び声』


瑞鳳「はぁ!?榛名さんが行方不明!?」

大鯨『ど、どうしましょう!?艤装が光っていきなり次元転移して… どこを探せば…!?』

瑞鳳「わかった、こっちでも探してみる!転移した場所は?」

大鯨『仙台港の沖… 多分10キロも行ってない!』

瑞鳳「わかった。調べてみる。」

大鯨『お願い!』ブチッ

瑞鳳「402ちゃん!仙台港10キロ沖の転移座標は?」

402「該当するポイントは無い。」

瑞鳳「え…?」

402「その該当する場所に次元の穴は存在しない。それに次元の穴が出現した痕跡すらも無いよ。」

瑞鳳「そんな… じゃあ本気で探しようが…」

402「…ん?ヒュウガ…」キィン

瑞鳳「どうしたの?」

402「瑞鳳、今すぐ蒼龍を連れてハシラジマに向かうぞ。『フェネクス』に異常が起きた。」

瑞鳳「『フェネクス』に?」

402「ああ。『フェネクス』のNT-Dが発動した。何かに呼応するようにな。」



《数時間後 ハシラジマ》


ヒュウガ「やっと来た…」

蒼龍「本当にNT-Dが発動してる…」

402「サイコフレームが反応してるようだな。」

ヒュウガ「NT-Dはニュータイプって人種が敵意を向けないと発動しないんじゃないの?」

瑞鳳「パイロットの感応波でも起動は出来ますが… 急にどうして…」

ヒュウガ「NT-Dが発動した時、何か座標データが表示されたわ。ここじゃ無い、私たちが未だ観測してない新たな世界よ。」

蒼龍「どう言う事…?」

瑞鳳「ヒュウガさん、私を『フェネクス』のコックピットに!」


935: ≫1 2015/06/02(火) 01:12:27.36 ID:ZICS9z600
ヒュウガ「本当ならあんまりコックピットに上げるべきじゃ無いのだけど…」

瑞鳳「わかっています。でも、『フェネクス』が何かを訴えている… そう感じるんです。」

瑞鳳(見えた、水の一滴…! 人馬一体、私自身を『フェネクス』と一体化させて…)

瑞鳳「これ… 嘘…!?」

ヒュウガ「どうしたの?何か見えた?」

瑞鳳(間違いない… 今私の中に流れ込んだのは『バンシィ』…? それにこの温かさ、まさか…!)

瑞鳳「『バンシィ』…」

ヒュウガ「バンシィ… 『RX-0 バンシィ』の事かしら?」

瑞鳳「はい。『バンシィ』が助けを求めてる、そして『バンシィ』の中には私の知る誰かが乗ってます…!」

ヒュウガ「他の『RX-0』に惹かれてたのね…」

瑞鳳「ヒュウガさん、『フェネクス』『デルタカイ』の調整は終わってますね?」

ヒュウガ「…『フェネクス』は完璧では無いけど、一応は。」

瑞鳳「大型次元転移装置の準備を。『フェネクス』と『デルタカイ』で『バンシィ』の救援に向かいます。」

ヒュウガ「次元転移装置は修復途中よ。戻ってこられないかもしれないわ。」

瑞鳳「それでも行きます…!」

蒼龍「だってさ、ヒュウガ。多分説得しても聞かないわよ?」

ヒュウガ「はぁ… わかった。念のため、『デルタカイ』に402を乗せて行きなさい。概念伝達で通信を行えるようにね。」

瑞鳳「わかりました。」



蒼龍『「ガンダムデルタカイ」、エンガノ14。スタンバイOK、いつでも大丈夫よ。』

402『「デルタカイ」、エンガノ12。複座の調整は終わっている。』

瑞鳳「わかった。こちらエンガノ01『フェネクス』、着座調整終了。パイロットスーツの機体との接続を確認。」

ヒュウガ『了解、座標設定終了。次元転移装置、起動するわよ!』

コォォォォォォ

ヒュウガ『転移装置動作を確認。ハシラジマ上空に次元の穴の発生したわ!』

蒼龍『瑞鳳ちゃん、「デルタカイ」に乗って!このまま上昇して穴に突っ込む!』

瑞鳳「はい!お願いします!」

瑞鳳(待っててください、榛名さん!今行きます!)



『不死鳥の呼び声』終

937: ≫1 2015/06/03(水) 21:56:11.71 ID:mR45HSrW0
小ネタ『姉一人、妹8人』


《野分&清霜の場合》

清霜「たぁっ!」ブォン

瑞鳳「踏み込みが甘いよ!」ガシッ

野分「今ッ…!」バッ

瑞鳳「タイミングが遅い!」ヒョイッ


瑞鳳「ふぅ… 久々に良い汗掻いた~。」

東方不敗「すまん、ワシでは加減が難しくてどうにも出来んくてな。」

瑞鳳「良いよ、これくらい。二人共成長したね、ギアナ修行が効いたのかな?」

清霜「ハァ、ハァ… 何で、こんなに、平気、なの…?」

野分「2対1で、圧倒して、息も切らさない、なんて…」

瑞鳳「そりゃ二人より長い間修行を重ねてるからね。元軍属の二人よりも自信はあるよ。」

野分・清霜(本当にこの人は何なの…?)

《初風&如月の場合》

如月「あら、帳簿とズレが…」

瑞鳳「ちょっと待ってね。あ、計算ミスしてる。」

初風「ああ、もう… 何この渉外計画概要!もう少し具体例書けっての!」

瑞鳳「そう言うときはお母さんに言って再提出させた方が良いね。修正点さえ挙げてくれれば私がお母さんに伝えて再提出促すように言って貰うから。」

如月「せっかくの帰省なのにごめんなさいね。」

瑞鳳「良いの良いの。子供にこんな仕事やらせるお母さんが悪いんだから。」

初風「もしかして、アンタもこう言う経験あるの?」

瑞鳳「そりゃ私皆が来る前まで一人っ子だもの。二人にはお母さん期待してるって言ってるから将来の就職は安泰かもね。」

《舞風&曙(+榛名)の場合》
 
曙「どうよ!私だってこれくらい…!」←HGゴッグ(素組)製作

舞風「え、何だって?」←HGデルタプラス(墨入れ、一部塗装)製作

榛名「初心者にしては良い出来ですね。」←HGバンシィ・ノルンver.GFT(塗装、各部改造済み)製作

瑞鳳「まぁ、良いんじゃない?」←HGフェネクスver.RC(塗装、各部改造済み)製作

曙「」

舞風「ありゃりゃ… 特にこの二人はぶっちぎりだし…」

榛名「お台場限定のキット、頂いても宜しいのでしょうか?」

瑞鳳「はい。せっかくの復興記念のお土産ですから。」

《朝潮&秋月(+天城)の場合》

秋月「そうです。包丁は上手く使えるみたいですね。」

天城「ここまでは、ここまでは出来るんです…」

瑞鳳「問題はここからか…」

朝潮「ええ、問題はここからなんです…」


天城「は、離してください!フランベを、フランベをさせてください!」

瑞鳳「だからそのフランベが駄目なんだって!?」

秋月「何でやたらフランベしたがるのでしょうか…?」

朝潮「そう言う癖があるようですね… しかもどうしようも無く強烈なものが…」

938: ≫1 2015/06/03(水) 22:36:00.94 ID:mR45HSrW0
《オマケ 特務諜報部&二航戦の場合》

青葉「ひぃっ!?まだ追って来ます!」

飛龍「逃がすかぁ!例え逃がしても地獄の果てまで追いかけてやるんだから!」

古鷹「だからMIの件に関して私達は関わって…」

飛龍「アンタらのせいで私達最前線がどんだけ割り食ったと思ってんの!この恨みは晴らさせて貰うわよ!」

衣笠「私達のせいじゃ無いのに!?」

蒼龍「402!デルタカイ持って来て、早く!」

402『嫌だね。お前の復讐の為にわざわざハシラジマからわざわざデルタカイを晒す必要など無い。』

蒼龍「ならフェネクスでも良いから!取り敢えずコイツらだけは許しちゃ置けない…!」

402『フェネクスは瑞鳳専用機だ。なおさら持っていける訳無いだろ。』ブチッ

青葉「初風さん達ですらここまで恨んで無い筈なのにぃ!?」

飛龍「残念ね。こちとら次元の穴に突っ込んで蒼龍に到っては死ぬ寸前だったのよ!」

古鷹「そんなぁ!?」

蒼龍「自業自得よ!MSで踏み潰されるのとこのままボコボコにされるのと天城さんの料理どれが良いかしら!」

衣笠「どれも嫌だぁぁぁぁぁ!」




仲良きことは美しきかな(?)

小ネタ『姉一人、妹8人』 終

939: ≫1 2015/06/03(水) 23:10:29.40 ID:mR45HSrW0
小ネタ『大喧嘩!?』


清霜「もう怒った!許さないんだから!」

曙「くっ…!この、よくもやったわね!」

朝潮「痛っ… もう泣いても許さない…!」

舞風「容赦なんてしない!全員蹴り飛ばしてやる!」

秋月「皆止め、痛っ!?このっ…!」

初風「止めなさいって!イタタ、誰髪引っ張ってるの!?」

野分「こんのぉ!離してっての!」

如月「髪が痛むって言ってるのに…!」

青葉「酷い喧嘩が勃発してますね。一体何が…」

カチッ

古鷹「あれ、何か良い音…」

榛名「…」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

青葉・古鷹(あっ…)

榛名「ダブルトマホォォォォォクッ・ブゥゥゥゥメランッ!」スパァンッ!

全員「あ…」(全裸)

榛名「正座。」

初風「そこに正座、全員。良いですね?」

全員「アッハイ。」


榛名「で、喧嘩の原因は『清霜さんのプリンが無くなって疑われたのが曙さん、そして止めようとした全員で乱闘になった』と?」

野分「その通りですが…」

榛名「たったこれだけの理由で、これだけの乱闘を?」

曙「これだけって何よ!?」

榛名「たかがプリン1個で大乱闘を起こす方が間違いなんですよ。」

清霜「それはそうだけど…」

榛名「で、犯人は?」

全員「…」

天城「あ、全員キレられたんですね…」

榛名「天城、冷蔵庫のプリン知りませんか?」

天城「あれ、さっき衣笠ちゃんが食べてたような… ですよね、阿武隈?」

阿武隈「うん。さっき衣笠が食べてた。」

衣笠「あれ、どうしたの?」

榛名「衣笠さん、確認ですがさっきプリン食べませんでしたか?」

衣笠「食べたけど…榛名「ダブルトマホーク・ブゥゥゥゥゥメランッ!」スパァンッ!

衣笠(全裸)「ええっ!?」

榛名「天城、阿武隈。ちょっと鍵借りて皆の着替えを。衣笠さん、正座。」

衣笠・天城・阿武隈「は、はい!」

衣笠「えと… あの…」

榛名「清霜さん、お好きな様に殴って良いですよ。」

清霜「プリンの恨み、くらぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

この後滅茶苦茶にされた。

『大喧嘩!?』終

949: ≫1 2015/06/06(土) 15:05:57.46 ID:SEoM29E40
先にこっち埋めます(どうでしょうの続き)

小ネタ『対決列島・第3夜』

《長野》

瑞鳳「はい、長野県にやって参りました。」

浜風「ここではどんな対決を?」

榛名(簡易on装備)「長野県は『おやき』とです。長野のおやきは野沢菜や漬物など様々な具の物がありますから。

今回はおやきを粒餡、かぼちゃ、野沢菜、葱味噌の4種類をそれぞれ一つずつ用意しました。」

大淀「今回は飛龍さんと蒼龍さんに最初に一人一つずつ配り、そして食べ終わった人から先に残りのモノを取って貰うと言う方式で実施します。」

蒼龍「じゃあ先に食べるのは選べるの?」

榛名「いえ、私が全部パッケージ剥いでおいたので完全にランダムです。」

飛龍「じゃあ何、見た目で判断出来無いって事なの?」

瑞鳳「野沢菜&葱味噌とか粒餡&かぼちゃ、なんて事もあるみたいですね。」

蒼龍「仕方無い… じゃあ私はこれ。」←野沢菜

飛龍「これにしよっかなっと。」←粒餡

大淀「では、プレイボール!」


勝者は? 

飛龍 直下
蒼龍 ↓2

コンマの高いほうの勝ち

952: ≫1 2015/06/06(土) 15:34:50.71 ID:SEoM29E40
大淀「おっとここで蒼龍さん、一歩リード!」

蒼龍「野沢菜だったけど… 次!」←かぼちゃ

飛龍「負けてられない…! ラスト!」←葱味噌

瑞鳳「頑張ってください、飛龍さん!」

浜風「このリード、貰いましたよ!」

榛名「ここで蒼龍さん、飲み込んだ!勝者、W●●●●!」

蒼龍「よしっ…!」

飛龍「次は負けない…!」

大淀「はい、では次に移動する前にお蕎麦を食べましょう。」


食後


瑞鳳「何故お蕎麦だったんですか?」

榛名「この後は地獄しかありませんから。」

対決組「え?」

大淀「さて、参りましょう。」


イベント 直下

954: ≫1 2015/06/06(土) 18:10:32.70 ID:SEoM29E40
《岐阜 下呂温泉》


瑞鳳「地獄、って言ってる割に対決しませんでしたね?」

飛龍「そうだよねぇ… 一体何がしたいんだか…」

瑞鳳「ま、ゆっくりしろって事じゃないですか?」

飛龍「それもそうね。  ちゃう?」

瑞鳳「私もちょっと  ってましたので…」

飛龍「じゃあ電気消すね。」

カチッ

瑞鳳「んっ…」

飛龍「んむっ… じゃあ脱が「「ちょっと待ったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」」バタン

瑞鳳・飛龍「!?」

浜風「しっぽり温泉に入った後にイチャラブねっとりxxxx?誰がさせますか、そんな事!」

蒼龍「羨ま… そんなけしからんこと許す訳無いでしょうが!」

瑞鳳「え、えと…」

飛龍「で、何?私もうその気だから早く出て行って欲しいんだけど…」

蒼龍「ふっふっふ… ここは対決で決めようじゃない。」

瑞鳳「た、対決?」

浜風「まだ岐阜対決はしてませんよね?だからここで対決して、誰と  をするか決めるんですよ!」

飛龍「ちょ、ちょっと待って!じゃあ私負けたら?」

蒼龍「敗者はxxxxでもしてなさい。対決に勝って夜戦も出来る、一石二鳥よ。」

浜風「そして対決するのはこの『栗羊羹』、一人一本です。榛名さんに渡されました。」

瑞鳳「夜中にまた重いものを… 太るよ?」

蒼龍「いっぱいxxxxして痩せれば良いじゃない。」

飛龍「何その理屈!?」

瑞鳳「あと一つ質問、私が勝った場合は?」

浜風「そりゃ4Pです。勝者が全てを得るんですから。」

瑞鳳「あ、そう言う…」

蒼龍「ごちゃごちゃ言わない。さて、レディ・ゴー!」


勝敗判定

飛龍 直下
瑞鳳 ↓2(補正+20)
蒼龍 ↓3
浜風 ↓4

959: ≫1 2015/06/07(日) 02:33:50.08 ID:LTvxN0PW0
瑞鳳「…」
飛龍「…」
蒼龍「…」
浜風「…」

モグモグモグモグモグモグモグ…

榛名「何です、このお通夜のような沈痛な面持ちの絵面…?」(コソコソ

大淀「テレビ的には何ら面白く無いですね…」(コソコソ

榛名「やっぱり羊羹奇襲作戦は朝方じゃ無いと駄目でしたか…」

大淀「ですが以後榛名さんの考えてくれた対決地獄旅プラン、あれは皆さんを苦しめ… おっと視聴者を楽しませる最高のプランです。」

榛名「お褒め頂き光栄です。あ、決着付きました。」


蒼龍「私の勝ちよ!」ガッツポーズ

飛龍「なんかここ最近蒼龍に負けっぱなしじゃない、私…」ガックリ

浜風「あれ、瑞鳳さんは?」


榛名「あ、どこか…」

大淀「どこに…」

瑞鳳「…」(無言の手刀

ドサッ

榛名「」チーン
大淀「」チーン


浜風「私達をけしかけたのは盗撮する為でしたか…」

飛龍「で、勝った蒼龍は…」

 

浜風「…忘れてましたけど、結構蒼龍さんってxxxxする時声響くんですよね。」

飛龍「しかも割と変なxxx好むから周囲の妄想がねぇ…」

浜風「…すみません、何か乗せられちゃって。」

飛龍「大丈夫よ、その代わり明日蒼龍の事虐め抜いてやるから。」

960: ≫1 2015/06/07(日) 03:06:54.83 ID:LTvxN0PW0
《名古屋》

蒼龍「今日の勝負も張り切ってこう!」ツヤツヤ

飛龍「そりゃ一晩xxxxしてればツヤツヤにもなるか。」

浜風「飛龍さん、カメラ回ってますって…」

瑞鳳「放送禁止になりかねないので… それで名古屋はどんな勝負を?」

大淀「本当ならば私の尊敬する魔神ことヒゲの生えたディレクターさんの実家で小倉トーストにしたかったのですが昨年1月に閉店してしまったので…」

榛名「はい、ここで榛名考案の『ういろう』で対決していただく形になります。

用意したのはこの冷やしういろう8個入りを二箱。そして先に完食したチームの勝利です。」

飛龍「こりゃ初っ端からキツイの投入したわね…」

蒼龍「味は?」

榛名「黒糖と和三盆ですね。飲み物はお茶の缶1本だけ配りますので配分に注意してください。」

浜風「余談ですけど、ういろうは様々な場所で作られていて一番古いのは室町時代から作られている小田原だって知ってました?」

瑞鳳「そうなんだ?」

浜風「はい。名前の由来は元々中国から伝わった薬で、同時に伝えられたおもてなし用のお菓子も同時に伝えられました。それが黒色の四角形で薬の『外郎薬』と似ていたところから、お菓子の方もういろうと呼ばれるようになったそうです。

しかし諸説あり、『三河地方伝統の生せんべいから発展した』と言う説や『中国から博多に亡命した人が足利義満の招請で上洛して外郎薬を献上した際に、口直しとして添えたお菓子に由来する』なんて説もあります。」

飛龍「タメになるわね…」

大淀「そう言えば赤城さんにこの前実家土産でういろう貰いましたね。」 ※赤城は小田原出身

瑞鳳「流石浜風ちゃん、知識量凄いね。」

浜風(実は名古屋対決で何を食べるか予想した時偶然目に留まったなんて言えません…)



大淀「ではスタートです!」


勝敗判定 直下
どうでしょう班 直下
W●●●● ↓2

高い方の勝利

963: ≫1 2015/06/07(日) 23:09:37.35 ID:LTvxN0PW0
浜風「ゲホッ… 蒼龍さん、お茶…」

蒼龍「あ…」

大淀「おっとここでお茶が切れました!給水手段はもうありません!」

瑞鳳「一気に畳み掛けます!」

飛龍「よしっ行くわよ!」

榛名「ここでまだ飲み物に一口も手を出していなかった二人が猛スピードで追い抜きました!」

浜風「私とした事が読み違えた…!」

蒼龍「マズイわよ…」

瑞鳳「よしっラス1!」

飛龍「どぉよっ!」パクッ

大淀「ここでどうでしょう班完食!名古屋のポイントはどうでしょう班のものです!」

飛龍「ふっふっふ… 私達の勝ちね!」

蒼龍「たかが愛知県の面積ポイントを手に入れた所で…!」

浜風「いえ、私達は総合で負けています…」

瑞鳳「北海道転倒事件のお陰でね。」

浜風「あうっ…」

榛名「確か次は神戸ですかね?」

大淀「ええ、近畿大会としてまとめて開催します。」


イベント 直下


964: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/08(月) 06:22:37.89 ID:Kp3qtm5DO
大鯨と東方不敗の結婚式で出てきた馬車の話で盛り上がる。

引用元: 榛名「艦プラビルドファイターズ・ブレイヴ」