・・・・・・

私の好きなお話に、『泣いた赤鬼』というものがある

その中の登場キャラクターで青鬼が好きだ

赤鬼の為に、自らを犠牲にしてまで助ける精神。それこそが人間がもっとも目指すべき場所であり

青鬼に私はずっと憧れていた

私にとっての赤鬼。それはエマ・ヴェルデ

幼少の頃。私は体が弱く・・・いつ死んでもおかしくない状況だった

生きる希望も・・・見いだせない私に、エマさんは力を与えてくれた

スイスで放送している子供向け番組。何故か私の入院している病院ではテレビが映っていて

タイトルは忘れたけど、その番組の準レギュラーとして幼少のエマさんは出演していた

凄く純粋な声と笑顔。異国にいる私の前に現れた天使だった

エマ「LaLaLa～」

エマ「・・・・」ﾆｺｯ

虹ヶ咲学園で再び目にした時は嬉しかった

そして一緒にスクールアイドルを出来た時・・・私は世界で一番の幸せ者だった

エマさんと肩を並べて、歌いたかった・・・・でも現実は残酷で

かなたライバー「栞子ちゃん・・・たった数日なのにすっかりスクールアイドルが板についてるね」

りなライバー「どこかのスイスの不人気とは違って、人気出るよ」

栞子「そんなことありません。エマさんはとても素晴らしくて」

栞子「絶対に人気出ます」

せつライバー「(ヾﾉ･∀･`)ﾅｲﾅｲ、スクールアイドルの才能0だよあの子」

しずライバー「俺は30年間スクールアイドルを見てきているが」

しずライバー「今年の虹ヶ咲は良いエマ以外いい」

あいライバー「所詮エマは敗北者じゃけぇ」

ぽむライバー「エマが悪いよエマが」

かすライバー「足引っ張るってる・・・」

エマ「・・・・・・・」

栞子「エマさん・・・」

栞子(歌を聞いてくれる人は誰一人としてエマさんを評価していない)

栞子(エマさんをもっと評価して欲しい)

エマさんもエマさんでこれからと言う時に

果林「残念ね・・・エマ。来てくれないなんて」

エマ「言ったよね。わたし、絶対に行かないって(低音)」

侑「でも・・・同好会は廃部になって、活動は出来なくなるよ？」

侑「せっかくスクールアイドルをする為に日本に来たのに」

栞子(どうして)

栞子「親に申し訳ないという気持ちが無いのですか？」

エマ「うるさいよ」ﾎﾞｿｯ

エマ「わたし達はここで決別だよ、もう・・・出て行って(低音)」

エマ「わたし達はここで決別だよ、もう・・・出て行って(低音)」

せつ菜「・・・・・」ｱﾜｱﾜｯ

果林「そうね・・・まぁ、スイスに帰国するときは連絡頂戴」

果林「見送ることはしてあげるから」

しずく「さようならです。エマさん」

エマさんもエマさんでこれからと言う時に

果林「残念ね・・・エマ。来てくれないなんて」

エマ「言ったよね。わたし、絶対に行かないって(低音)」

侑「でも・・・同好会は廃部になって、活動は出来なくなるよ？」

侑「せっかくスクールアイドルをする為に日本に来たのに」

栞子(どうして)

栞子「親に申し訳ないという気持ちが無いのですか？」

エマ「うるさいよ」ﾎﾞｿｯ

エマ「わたし達はここで決別だよ、もう・・・出て行って(低音)」

エマ「わたし達はここで決別だよ、もう・・・出て行って(低音)」

せつ菜「・・・・・」ｱﾜｱﾜｯ

果林「そうね・・・まぁ、スイスに帰国するときは連絡頂戴」

果林「見送ることはしてあげるから」

しずく「さようならです。エマさん」

悔しかった。私はエマさんと一緒に歌って共に成長したいのに

肝心のエマさんは、自ら道を踏み外すことが・・・・

スクールアイドル部から離れてしまっては、絶対にエマさんは評価されないまま終わってしまう

それを避けるために私は、活動をした

いろんなスクールアイドルの人たちに交渉や説得をして

Liella!との合同ライブ開催も私は、何度も頼み込んだ・・・・

エマさんの為に・・・全国から数少ないエマさんのファンを集めたりもした

全てはエマさんの為・・・エマさんが笑顔で歌えるように

私は気持ちをエマさんに伝え、スクールアイドル部に戻るように説得もした

栞子「エマさん、探しましたよ」

エマ「栞子ちゃん・・・」

栞子「そろそろ旅は終わりです」

栞子「エマさんは戻らなくてはなりません」

栞子「貴方の事が必要なんです」

エマ「言ったよね？、私は行かないって(低音)」

栞子「確かに、同好会は無くなりました」

栞子「でも・・・そこが全ては無いはずです」

栞子「エマさんは、同好会で無ければ笑顔でLaLaLaLaLa出来ないのですか？」

栞子(むしろ、スクールアイドル部にこそ。エマさんにピッタリです)

栞子(部長になった私なら、エマさんと一緒に歌える・・・)

栞子(私はエマさんを活かせる歌い方を沢山練習したのですから)

栞子「貴方は、駄々をこねている子供大差ない」

栞子「この先だって、理不尽なことはいっぱいあります」

栞子「その度に逃げるつもりですか？」

栞子(逃げないで欲しい。私と一緒に歌って・・・)

エマ「・・・・・・」

栞子「目を覚ましてください・・・」

栞子「貴方の適性は虹ヶ咲スクールアイドル部なんです」

栞子「私が目を覚まさせてあげます」

エマ「どうして、そこまで私に構うの？(低音)」

栞子「スクールアイドル部には、エマさんが必要なんです」

エマ「でも私にファンなんていないよ・・・」

エマ「みんなと違って人気も無いし・・・・」

エマ「どうして、そこまで私に構うの？(低音)」

栞子「スクールアイドル部には、エマさんが必要なんです」

エマ「でも私にファンなんていないよ・・・」

エマ「みんなと違って人気も無いし・・・・」

エマ「メリットなんて無いよ？」

栞子「目の前に居るじゃないですか、ファンなんて・・・・ここに・・・・私が」

栞子(恥ずかしいです///こんな大胆な告白)

栞子(でも、純粋な気持ちを伝えなければ・・・エマさんは戻ってこない)

エマ「えっ・・・」

栞子「ずっと私は同好会の皆さんを見て来たんです・・・もちろんエマさんだって」

栞子「だから来てください。私と言うファンの為にも」ﾍﾟｶｰｯ

エマ「・・・・・・」

エマ「栞子ちゃん・・・・」

エマ「・・・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

エマ「私・・・きっと戻って迷惑かけるよ？」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

栞子「迷惑なんて思いません」

栞子(誰がそんな事を思うのですか!!!!)

栞子「さぁ・・・・行きましょう」

エマ「うぅぅぅぅぅぅぅぅ」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

これで上手く行った・・・はずなんです

・・・・・・・

エマ「やめてよ・・・その笑顔(低音)」
エマ「せつ菜ちゃんの真似でもしているの？」

エマ「せつ菜ちゃんの笑顔は、純粋に嬉しい気持ちを表現している優しい笑顔なんだよ(低音)」

エマ「対して、栞子ちゃんには悪意しか感じられない(低音)」

エマ「栞子ちゃんみたいな、最低な人間が真似をして良い訳が無い(低音)」

エマ「やめてよね、栞子ちゃんがせつ菜ちゃんを汚している(低音)」

エマ「それに公園を再生して、好感度を上げる作戦もやめてよね(低音)」

エマ「栞子ちゃん好感度を上げるために子供たちを利用しないで(低音)」

エマ「本当に何も反省して無い・・・・栞子ちゃんはスクールアイドル、人としての恥だよ(低音)」

エマ「もう、栞子ちゃんの顔も見たくない(低音)」

目の前が真っ暗になった

私はエマさんに褒めて欲しいからやっていたわけでは無いが

エマさんが喜ぶ姿が見たくて・・・頑張ってきたのに

私と居るとエマさんは喜ばない。私はエマさんとは一緒には居られない

2度と私はエマさんと触れ合うこと無いだろう。

寂しいけど、私は嫌われる者の青鬼。赤鬼の世界には入ってはいけないのだ

さよならエマさん・・・大好きです。誰よりも貴方の事が・・・・

・・・・・・・・

栞子「・・・・」

栞子(明日、学校に行ったら。退部届を提出します)

栞子(短い間でしたが、楽しかったです)

？「雪菜・・・貴方。中川雪菜よね？」

栞子「だ、誰です」

栞子(私の昔の名前をいきなり・・・呼んで)

中川母「私よ・・・貴方の母親」

中川母「会うのは養子に出す前以来ね」

栞子「・・・・・」

栞子「え」

栞子(私の本当のお母さん？)

突然の出会いだった。養子に出されて以来、会う事の無かった母に再会した

喫茶店

栞子「・・・・」

中川母「・・・・・」

栞子(正直に言えば、会いたくなかった)

栞子(私が三船家に養子に出される時、沢山のお金を貰ったと聞きました)

栞子(お金で私を売った家族なんかに・・・)

栞子「姉は、元気なのですか？」

中川母「ええ、元気よ。ほらっ・・・これが今の菜々の写真」

ｻｯ

栞子「!!!!!!!!」

栞子(せつ菜さん・・・まさか、私の姉がせつ菜さんだなんて)

中川母「菜々は頭も悪くて、無能で間抜けで・・・困った子なの」

中川母「雪菜は学業の方は？」

栞子「学年ではトップの成績です」

中川母「あの子の上位互換ね・・・雪菜なら一流の大学も余裕で合格できそうだわ」

中川母「志望の大学はどこ？東大？一橋？」

栞子「私は大学に行きません」

中川母「ダメよ。そんな気持ちじゃ・・・」

中川母「菜々には毎日、一流大学へ進学させるために夜遅くまで勉強をさせているのよ」

中川母「でも、全然成果が上がらない・・・・」

栞子「・・・・」

栞子(せつ菜さんが寝不足だったのはそれのせいですか)

栞子(あの人には、普通の勉強では身に付きはしません)

栞子(非効率な勉強はかえって苦しめる)

栞子(可哀想・・・)

中川母「・・・・・・」

中川母「雪菜、頼みがあるんだけど」

栞子「はい・・・」

中川母「お金が今、ピンチなの・・・消費者金融にも借りている状況で」

中川母「ローンの返済も沢山あって・・・どうにもならないの」

中川母「貴方のところ、金を持っているでしょ？」

中川母「私達を助けてくれない？」

栞子「・・・・・」

中川母「貴方が裕福に暮らせているのも、私達が雪菜を養子にさせたから」

中川母「その恩返しだと思って」

栞子「っ!!!!」

ﾊﾞﾝｯ

栞子「帰ります」

栞子「飲み物代は払っておきますから安心してください」

中川母「待って・・・」

栞子「貴方はもう、私の母親ではありません」

栞子「赤の他人です」

栞子「さようなら」

栞子(実の肉親も結局は、お金欲しさに私に近づいてきただけ)

栞子(結局、私の事なんてどうでも良い)

栞子(気分が悪くなってきました)

栞子(でも・・・・)

栞子(せつ菜さんが、私の姉だったなんて)

栞子(せつ菜さんは、そのことを知っているのでしょうか？)

せつ菜「ｸｼｭﾝｯ」

歩夢「菜々ちゃん、風邪？」

せつ菜「いえ・・・大丈夫です」

せつ菜「おそらく誰かが噂をしているのです」

歩夢「今日は沢山買い物するから、気を付けてね」

せつ菜「はい!!!」

せつ菜(歩夢さんは、毎週のように服を買っている・・・とてもオシャレな方です)

せつ菜(対して私は、親の買ってきた服を着させられている)

せつ菜(羨ましい。歩夢さんがとても・・・)

高級ブティック店

せつ菜「・・・・・・・」

せつ菜(凄い高級店)

せつ菜(両親も、見栄を張る為に何着かは高い服やドレスを持っていますが)

せつ菜(それよりも高い服が沢山・・・)

せつ菜「ユニクロとかしまむらには行かないのですか？」

歩夢「なにそれ？」

歩夢「私の知らないブランドだね」

せつ菜「・・・・・」

歩夢「ねぇ、菜々ちゃん。どっちの服が似合ってると思う？」

せつ菜「どっちも似合っていると思います」

歩夢「じゃあどっちも買うね♪」

せつ菜「あの・・・どちらも値段が高そうに見えますけど」

せつ菜(三万円・・・・そんなのとてもウチでは買えません)

歩夢「そんなに高くないよ。三万円なんて・・・このブランドなら破格だよ」

せつ菜「5000円以下の服とか無いのですか？」

歩夢「5000円で服なんて買えないよ」

歩夢「菜々ちゃんは物価の安い国の話をしているの？」

せつ菜(歩夢さんの家は金持ちだと聞きます)

せつ菜(あの侑さんと同じマンションに住めるという事は・・・・それだけお金があるという事)

せつ菜(私のような貧乏家庭とは価値観が違う)

せつ菜(だから数万する服も簡単に買えてしまう・・・)

歩夢「ねぇ、菜々ちゃん」

歩夢「聞いてる？」

せつ菜「は、はい」

歩夢「菜々ちゃん、これ着てみて」

歩夢「似合うと思う♪」

せつ菜「そ、そうですか」

歩夢「早く早く」

せつ菜「分かりました!!!!」

・・・・・・・・

歩夢「菜々ちゃんは巨　だから、目立たない、見せつけないコーデが似合っている」

歩夢「もっと菜々ちゃんに似合うものを沢山選ぶよ」

歩夢(菜々ちゃんにはもっとオシャレになって欲しい。美人なんだから・・・それを活かさないと)

歩夢(菜々ちゃんの親に無理矢理ジャージを着させられて可哀想)

せつ菜「・・・・高そうな服なのに試着して良いのですか」

せつ菜「歩夢さんが似合うと言ってくれたから着ますけど」

せつ菜「////」

せつ菜「歩夢さん、喜んでくれる!!」

せつ菜「♪～」

？「ねぇ・・・」

ｶﾞｼｯ

せつ菜「ひいっ、誰ですか!!!!」

？「上原さんは私の物・・・貴方の所有物じゃない」

？「上原さんは私の物私の物私の物私の物私の物」

ｸﾞｯｸﾞｯｸﾞｸﾞｯｸﾞｯ

せつ菜「苦しい・・・」

せつ菜(首を絞められています!!!!このままじゃ死にます!!!)

せつ菜「苦しい・・・・」

せつ菜「誤解なんです・・・離してください・・・・」

？「誤解？」

ﾊﾟｯ

せつ菜「ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ」

せつ菜「ﾊｧﾊｧ・・・・」

せつ菜(死ぬかと思いました)

せつ菜「私は・・・ただ単純に一緒の買い物をしているだけで・・・やましい事なんてしていません」

全身厚着の女「歩夢さんは私の物・・・」

せつ菜「はい・・・貴方の物です」

せつ菜(怒らせたらまた首を絞められる)

全身厚着の女「・・・・」ﾆｯｺﾘ

全身厚着の女「上原さんは私と運命の赤い糸で結ばれている」

全身厚着の女「今はまだ、小さな小さな蕾だけど」

全身厚着の女「上原さんからくれた愛を育んで」

全身厚着の女「力いっぱい空に伸びてゆくんだ」

全身厚着の女「いつの日にか、きっと咲かせてみましょう」

全身厚着の女「大輪の花を・・・・ﾌﾌﾌﾌ」

せつ菜「・・・・・」

せつ菜(もしかして、歩夢さんのストーカー)

せつ菜(このまま放置していると確実に歩夢さんに危害が加わる)

せつ菜(何とかしなければいけません!!!!)

↓コンマレス
コンマ 奇数 ストーカー(？)を排除する 歩夢崩壊ルート
コンマ 偶数 穏便に済ませる

半分の確率で崩壊するって怖すぎる

せつ菜「大丈夫ですか？」

せつ菜「何か、困ったことがあるなら相談に乗ります!!!!」

全身厚着の女「大丈夫かって？」

全身厚着の女「大丈夫に見える？」

ｸﾞｯｸﾞｯｸﾞｯｸﾞｯ

全身厚着の女「ねぇ・・・大丈夫に見える？私が？ねぇ・・・ねぇ!!!!」

せつ菜「ごめんなさい・・・首を絞めないでください!!!」

ﾊﾟｯ

全身厚着の女「・・・・・」

せつ菜「ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ」

せつ菜「・・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

せつ菜(怖い・・・助けて歩夢さん・・・でも歩夢さんに会わせたらきっと大変なことになる)

せつ菜(私だけでなんとかしなければ)

全身厚着の女「・・・・・・」

全身厚着の女「また首を絞めてしまいました」

せつ菜「ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

せつ菜「・・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

ﾀﾞﾗﾀﾞﾗｯ

ﾎﾟﾄｯﾎﾟﾄｯ

全身厚着の女「大変・・・・血が出ている」

全身厚着の女「可哀想・・・」

全身厚着の女「手当しますから、こっちに来てください」

・・・・・・

全身厚着の女「・・・・・・消毒と包帯」

せつ菜「・・・・・・」

せつ菜(私の首を絞めつけておいて)

せつ菜(手当をしてくれる・・・)

せつ菜(意味不明です・・・)

せつ菜「首が痛い・・・まだ血が出ている感じです」

全身厚着の女「・・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

全身厚着の女「可哀想・・・・」

せつ菜「・・・私の名前は」

全身厚着の女「優木せつ菜、あくまでもスクールアイドル活動での名前で本名は中川菜々」

全身厚着の女「家庭は貧乏で、見栄を張る為におちこちの金融やローンを組んでにお金を借りたりしている」

せつ菜「!!!!!!」

全身厚着の女「上原さんに近づく人がどんな人なのか」

全身厚着の女「少し調べただけです」

全身厚着の女「上原さんとあなたの間には、恋愛感情は無い・・・・」

せつ菜「ありません。ありません」

全身厚着の女「当然です。あなたの様な貧乏人の下級劣等人間が上原さんと釣り合うはずが無い」

せつ菜「おっしゃる通りです!!!!」

全身厚着の女「・・・・・・・」ﾆｯｺﾘｯ

全身厚着の女「優木せつ菜・・・中川菜々、私に協力してください」

全身厚着の女「上原さんに近づく、邪魔者を・・・排除して掃除してください」

せつ菜「排除・・・」

全身厚着の女「出来ないのですか？」ｲﾗｯ

せつ菜「出来ます・・・出来ます。やらせてください!!」

全身厚着の女「・・・・分かれば良いんです」ﾆｯｺﾘ

せつ菜「・・・・」

全身厚着の女「今後とも中川さんとは連絡を取りたいので連絡先を教えてください」

せつ菜「それは・・・」

全身厚着の女「出来ないのですか？」ｲﾗｲﾗｯ

せつ菜「教えます。教えますから!!!」

・・・・・

全身厚着の女「それでは中川さん。上原さんに近づく邪魔者は排除してくださいね」

せつ菜「・・・・・」

せつ菜(絶対に警察に連絡します)

せつ菜(歩夢さんの身が危ない・・・)

全身厚着の女「あと警察に通報とか、しても無駄ですよ」

全身厚着の女「そしたら、私はこの写真を見せて告発しますから」

ｽｯ

せつ菜「何ですかこの写真・・・・」

せつ菜「男の人が・・・ホテルで学生と仲良く入っています」

全身厚着の女「そのホテルは　　ホテルで、その男の人は上原さんの父親です」

せつ菜「・・・・・・えっ」

全身厚着の女「上原さんの父親は未成年の学生に手を出す。変　さんです」

全身厚着の女「そのことがバレたら、上原さん学校で孤立確定」

全身厚着の女「せっかくのスクールアイドル生活も台無しです」

せつ菜「嘘・・・です」

せつ菜「そんな・・・」

全身厚着の女「だったら試してみますか？」

全身厚着の女「今すぐ警察署に行きます」

せつ菜「待ってください!!!!」

せつ菜「そんな事をしたら、歩夢さんの人生は確実に壊れます!!!!」

全身厚着の女「・・・・・」

全身厚着の女「だったら、分かるよね？中川さん♪」

せつ菜「・・・・・はい」

せつ菜(とても、大変な爆弾を抱えてしまいました)

せつ菜(いったい私はどうすれば・・・良いのでしょうか？)

歩夢「もう・・・遅いよ菜々ちゃん」

せつ菜「ごめんなさい。ちょっと迷っていました」

歩夢「どうしたのその怪我、首が血まみれだけど」

せつ菜「ちょっと、怪我をしました」

せつ菜「気にすることはありません!!よくある事ですから」

歩夢(発達の子は怪我しやすいって聞くけど・・・・)

歩夢(菜々ちゃんも怪我多い・・)

せつ菜「それよりも・・・歩夢さん」

せつ菜「歩夢さんの父親は、大丈夫ですか？」

歩夢「私のお父さんがどうしたの？」

せつ菜「その・・・えっと・・・・」

せつ菜「問題とか・・・その・・・・」

歩夢「？」

せつ菜「いえ、何でもありません」

せつ菜(本当にあの写真の男の人は・・・歩夢さんの父親なのですか？)

・・・・・・・

全身厚着の女「・・・・・・」

染めている女の人「でさー、あいつヤバくね」

ヤンキー女「ははは、マジやべぇよなWWWW」

全身厚着の女「・・・・」ｶﾞｸｶﾞｸｯ

全身厚着の女「ﾊｧﾊｧ・・・・」

全身厚着の女「外は怖い・・・私は・・・未だに馴れない」

ﾄﾝｯ

全身厚着の女「ひぃっ」

男子学生「すみません」

全身厚着の女「ぅぁぁぁぁぁぁぁぁ」

全身厚着の女「いゃぁぁ、来ないで・・・・」

全身厚着の女「うっぅっぅ」

ﾋﾞﾁｬｯﾋﾞﾁｬｯ

全身厚着の女「うぇぇぇぇ」

ﾋﾞﾁｬｯﾋﾞﾁｬｯ

ｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜ

「なにあの子・・・いきなり吐いたよ」

「気持ちわる」

全身厚着の女「ﾊｧﾊｧ・・・」

全身厚着の女「ダメ・・・無理・・・・」

全身厚着の女(全て、悪いのは上原さん・・・)

全身厚着の女(私が惨めな人生を送っているのは上原さんのせい)

全身厚着の女(絶対に責任は取ってもらいます・・・・)

かすみ「多々良るう先輩ですか!?」

全身厚着の女「その声は・・・・」

かすみ「私です。覚えていますか？」

かすみ「半年くらい、集まってグループセラピーを受けた」

全身厚着の女「・・・・・」

全身厚着の女「中須かすみ・・・ちゃん」

かすみ「そうです!!」

かすみ「とりあえず、こっちに来てください!!!」

ｶﾞｼｯ

全身厚着の女「ひぃっ!!!!」

かすみ「安心してください。何も悪い事はしませんから!!」

かすみ「服がゲロまみれで良くないです・・・着替えないと」

かすみ「今さっき、かすみんが服を買った物ですが」

かすみ「とりあえず着てください!!」

多々良るう「良いの・・・？」

かすみ「気にしないでください」

るう「ありが・・・とう・・・・」

ﾇｷﾞﾇｷﾞｯ

かすみ「あっ・・・・」

かすみ(手足や体に傷跡や火傷の跡が残っている・・・痛々しいほど)

かすみ(るう先輩はその傷を隠すために夏でも厚着の服を着て隠している)

るう「・・・・傷、目立たないかな？」ｵﾛｵﾛ

かすみ「だ、大丈夫です」

るう「本当に・・・？変な目で見られない？気持ち悪がられない？」

かすみ「安心してください!!」

かすみ「・・・・・」

かすみ「グループセラピー、今も参加しているのですか？」

るう「行ってない・・・あんなところに居ても結局は変わらなかった」

るう「私の体はとっくに穢れている。どんな事をしたって二度と元には戻らない」

るう「みんなは・・・まだ。やり直せた」

るう「かすみちゃんだって、今はもうパパ活や　　交際を断ち切って」

るう「素晴らしいスクールアイドルとして活躍している」

るう「対して私は、未だに周囲の人にビクビクして」

るう「男の人とは視界に入るだけ気分が悪くなる・・・触れたらもう・・・・」

るう「・・・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

かすみ「るう先輩・・・・」

かすみ(るう先輩は壮絶な虐めを受けた)

かすみ(グループセラピーで聞いた時、それは目を背けたくなるような数々)

かすみ(・・・・最後には無理矢理体を売らされて)

かすみ(不治の　病をうつされ、家族からも差別を受けたと聞きます)

かすみ(対して、私は少し家族で上手く行かなくて少し病んで)

かすみ(なんとなく、自らの意思でパパ活や　　交際をしていたおバカな子)

かすみ(だから立ち直るのも早かった)

かすみ(るう先輩は、今も苦しんでいる・・・・多分一生苦しんで苦しみ続ける)

かすみ(こんな女に誰がしたのですか？)

・・・・・・・

穂乃果「・・・・・」

凛「もう・・・無理にゃ・・・・」

花陽「ﾊｧﾊｧ・・・休憩させてください・・・」

希「ウチもアカン・・・体がうごかへん」

絵里「少し、休憩しましょう。このままじゃ夜のライブが出来なくなる」

穂乃果「ダメだよ。まだ納得がいかない」

海未「穂乃果・・・私とことりのように離脱者を増やすつもりですか？」

穂乃果「元はと言えば、海未ちゃんとことりちゃんが倒れるからこうなったんだよ」

穂乃果「ホント、役に立たない幼馴染」

海未「ことりは未だに自宅で療養しています」

海未「貴方の無茶に付き合ってこうなったことりに・・・酷い・・・」

穂乃果「頑張ったから偉い訳じゃない」

穂乃果「努力が足りていない、復帰したら倍の練習メニューを課すから」

海未「穂乃果!!!!」

絵里「・・・・・」

絵里(穂乃果は狂った)

絵里(海未は、役に立たない)

絵里(ことりは情けない)

絵里(私のμ'sはどこへ向かおうとしているの？)

絵里(卒業してもやっていけるの？亜里沙が入部しても・・・・)

にこ「μ's、終わりかもね」

にこ「穂乃果の暴走が日に日に増している」

にこ「穂乃果の事は見捨てないつもりだけど」

にこ「周囲との温度があるわ。確実にみんな離れて孤立するわね」

絵里「それはどうにもならないの？」

にこ「一人いるわ。あそこに」

真姫「♪～♪～」

絵里「真姫の事？」

にこ「昨日ずっと居なかったのに、穂乃果は気にもしなかった」

にこ「真姫は穂乃果に気に入られている」

にこ「真姫が穂乃果を支えてくれたら、μ'sに未来はある」

絵里「確かに真姫なら、海未やことりとは違って穂乃果と上手く行きそうな気もするわね」

真姫「ﾊｧﾊｧ・・・・」

真姫(流石に一日でフォーメーションを覚えるのは難しいわね)

穂乃果「あーもう、何やってるの」

花陽「ごめんなさい」

穂乃果「謝る暇があるなら手を動かして!!!」

穂乃果「足を動かして!!!!!」

真姫(穂乃果もイライラが溜まっている)

真姫(今日のライブ、本来なら雪穂が見に来るはずだったのに)

真姫(病院で検査を受けるから来れなくなった)

真姫(穂乃果にとっては、北海道のスクールアイドルとの対決だけじゃなくて雪穂の為のライブでもあった)

真姫「穂乃果・・・・ちょっと話があるわ」

穂乃果「何、真姫ちゃん」

・・・・・・

トイレ

真姫「雪穂の事をみんなに話したら？」

穂乃果「どうして・・・意味が分かんないよ真姫ちゃん」

真姫「このままじゃ、みんな穂乃果から離れていくの」

真姫「せっかくのμ'sが崩壊するわ」

真姫「雪穂の事を話せばみんな、穂乃果の事を理解してくれるわよ」

穂乃果「・・・・・」

穂乃果「いいよ。別に嫌われたって」

穂乃果「辞めたければ勝手に辞めればいいし」

真姫「せっかくここまで来たのよ!!!!」

穂乃果「それがどうしたの？」

穂乃果「雪穂の事を話したって、皆が力になってくれるの？」

穂乃果「雪穂はね、苦しんでる」

穂乃果「当たり前だった、生活が一変してどうしていいか分からなくなっている」

穂乃果「雪穂に同情や哀れみは、かえって傷つける」

穂乃果「どうしてわからないの真姫ちゃん!!!医者の娘でしょ!!!!」

真姫「・・・・・」

穂乃果「真姫ちゃん。気を付けてね」

穂乃果「雪穂を困らせるようなことがあったら」

穂乃果「許さないよ？」

真姫(目が本気だわ・・・・怖い)

・・・・・・

東京 スタジオ

聖良「ﾊｧﾊｧ・・・」

理亞「姉さま、これならμ'sに勝てそうです!!!!」

理亞「私達のパフォーマンスは完璧」

理亞「対して、μ'sはメンバーが2人欠けている聞きます」

聖良「理亞、油断は禁物です」

聖良「ここは東京。μ'sは廃校を阻止した伝説のスクールアイドルとしてトップに君臨する存在」

聖良「知名度が違うと皆さんの評価も変わってくる」

聖良「皆さんはSaint Snowよりμ'sを応援する」

聖良「Saint Snowというスクールアイドルのブランドは、東京においては無価値にも等しい」

理亞「・・・・・・」

聖良「勝ちたい、この3年間の集大成として私は・・・・・全てをこのライブに捧げたい」

・・・・・・

一年生聖良「お願いします。どうか少しの時間でも良いので出させてください」

「無理無理、北海道の田舎風情に割く時間なんてない」

「東京のスクールアイドルの方が知名度もあり、絵になる」

「正直、地方になんかに素晴らしいスクールアイドルはいないwwww」

「酪農アイドルにでもなったほうが良い。その方がピッタリだ」

一年生聖良「・・・・・・」

・・・・・・

三年生「無理だよ。私達の声なんて届かない」

三年生「ラブライブの大会や他のイベントに出られるのも、東京とその近辺」

三年生「それと愛知と大阪くらい」

三年生「他の地域にはそもそも権利すら与えられない」

一年生聖良「そんなのおかしいです」

一年生聖良「東京のスクールアイドルのライブを見てきました」

一年生聖良「実力なら正直私達の方が・・・」

三年生「聖良・・・貴方はまだ一年生」

三年生「三年かけて、スクールアイドル界を変えて」

三年生「貴方なら出来るわ。北海道の星なんだから」

・・・・・・

理亞「姉さまは、ずっと周囲を説得し続けたのを覚えています」

理亞「時には、東京に一週間も居た事も・・・・」

理亞「裏切りや罵声を浴びた事も・・・」

理亞「姉さまが居なかったら、渡辺曜も注目はされなかった」

聖良「彼女の台頭は東京のスクールアイドルの皆さんも驚いたことでしょう」

聖良「でも、もっと早く気づいて欲しかった」

聖良「先輩方が在籍しているうちに・・・・」

理亞「・・・・・その夢を果たせなかった先輩たちの無念を晴らすためにも」

理亞「今日のライブ・・・絶対勝ちましょう姉さま!!!!!」

スクールアイドル部 部室

愛「この衣装もダメ」

璃奈「これも・・・ダメ・・・」

ランジュ「せっかくみんなのお金で出して作った衣装もズタズタだわ」

ミア「栞子・・・どうして・・・」

ミア「僕たちがいけなかったのかな？」

愛「そんなことない。しおってぃーが屑なだけ」

愛「やっぱり仲間にするべきじゃなかったんだよ」

エマ「その通りだよ(低音)ミアちゃんが責めることなんてない(低音)」

エマ「ずっと迷惑を掛けた。最初はスクールアイドル同好会を邪魔し続け」

エマ「仲間になっても・・・」

ミア「でも」

ランジュ「ミア、栞子の肩を持つのは止めなさい」

ランジュ「栞子は・・・もう手遅れ」

ランジュ「幼馴染だから油断していたあたしも責任があるわ」

ランジュ「ごめんなさい・・・・」

侑「栞子ちゃんの処罰はどういう風に進めているの？」

ランジュ「何もないわ」

ランジュ「状況証拠は揃っていたけど・・・栞子は否定していて認めなかった」

侑「・・・・有耶無耶にして逃げるつもりか」

侑「そんな子が生徒会長だなんて、虹ヶ咲学園史上の恥だね」

エマ「せつ菜ちゃんがずっと生徒会長をしていればこんな事にはならなかった(低音)」ﾎﾞｿｯ

愛「しおってぃーみたいな屑は、いずれ放っておいても何かをしでかしていたはず」

愛「今のうちにバレたのは不幸中の幸い」

侑「とにかく・・・」

侑「これからスクールアイドル部は、部長選びからまた始めないと」

侑「誰がいいと思う？」

愛「・・・・・」

愛(しおってぃーが犯人か)

愛(篠宮あきるが犯人か)

愛(どちらにしろ、今後の動向には注意しておかないと)

愛(特にあきるがもし、ゆうゆう達にバラしたら・・・・スクールアイドル生活が終わってしまう)

愛(対策を考えないと・・・・)

・・・・・・・

千歌「Saint Snowとμ'sのライブ・・・もう少しで始まる」

千歌「ルビィちゃんは、どっちに勝って欲しい？」

ルビィ「ルビィは断然、Saint Snow」

ルビィ「理亞ちゃんがどれだけ頑張ったか・・・ルビィ知ってる」

果南「正直に言って、μ'sに勝てる確率はゼロに近い」

果南「聖良と理亞が頑張っても、知名度と実績の差は埋められない・・・」

月「μ'sはスクールアイドルに興味のない人達でも知っている」

花丸「知名度なんて関係ないずらっ」

花丸「素晴らしいライブにすれば、きっとみんな理解してくれるはず」

千歌「無理だよ花丸ちゃん」

千歌「地方で活動するにしても限界はある」

千歌「私達Aqoursは必死に頑張った。廃校阻止をする為に・・・・・・」

千歌「でも無意味だった。地方の田舎の声なんて誰も聞いてくれない」

千歌「ゼロはゼロのままだった。1になんて・・・・」

花丸「千歌ちゃん・・・マル達。Aqoursは本当に全力でやってたかずら？」

千歌「・・・・・どういう事？」

善子「ずら丸!!!!」

花丸「どこかで諦めたり、無理だと決めつけたり」

花丸「全力を出し切れたとはマルは思わない」

梨子「・・・・・・・」

花丸「実際、本気を出していたのは『曜ちゃん』だけだったと思うずら」

ダイヤ「聞きたくありませんわ、その名前は」

花丸「曜ちゃんはどんな事をやらせてもこなせる万能型の天才」

花丸「マル達はその曜ちゃんと一緒にいるうちに」

花丸「委縮して、諦めて、本気出そうとはしなかったずら」

花丸「対して曜ちゃんは毎日、夜遅くまで衣装の研究や他校のスクールアイドルの研究は欠かさなかった」

花丸「常に頑張ろうと必死になっていたずら」

花丸「マル達が諦めず全力を出していたら、結果は変わっていたはず」

梨子「花丸ちゃん」

梨子「曜ちゃんは全力を出す理由は」

梨子「人の尊厳を破壊して遊んでいるだけ」

梨子「私やダイヤさんを壊して絶対喜んでいる。壊れた人間の顔が見たいからやっているだけ」

梨子「・・・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

梨子「私はあの日以来、ピアノには触れない・・・見られない」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

月「ﾖｼﾖｼ、大丈夫梨子」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

梨子「うぁぁぁぁぁぁぁぁ」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

月「花丸ちゃん。会って間もないからあまり言いたくは無いけど」

月「あんまりバケモノを擁護するのは良くない」

花丸「ま、マルは」

月「僕も昔バイオリンを習っていたんだよね」

月「大会優勝狙えるくらいの実力だったけど」

月「ある日、曜がバイオリンを触ってたった数時間で私を超えた」

月「次の日・・・バイオリンは捨てたよ。それ以来触ってもいない」

月「その気持ちわかる？何年も頑張ったものを台無しにされることを」

月「親戚で曜のせいで病んで引きこもっている子供部屋おじさんもいるし」

月「千歌ちゃんの態度も見ればわかるよ。自分の事を何も特徴無い普通の人間だと卑下したり」

月「普通、そんな事を堂々という人間は滅多にいないよ」

月「破壊された人間に頑張れっていうのは酷だ」

月「みんな強くは無い・・・」

千歌「月ちゃんが曜ちゃんの代わりに入ったおかげで」

千歌「Aqoursはようやくスタート出来る気がするんだ」

千歌「ゼロを1に・・・必ずしてみせる」

ダイヤ「そうですわ。ラブライブを優勝する」

ダイヤ「まだ私達には、その目標があります」

花丸「・・・・・」

善子(ラブライブ・・・)

善子(曜がこのまま闇に消えればいいのだけど)

善子(難しいわね。絶対にこのままでは終わらない気がする)

・・・・・・・

ライブ会場控室

穂乃果「・・・・・」

穂乃果「なんとか、形になったけど」

穂乃果「正直、今日来てくれている観客の期待に答えられるかどうか」

穂乃果「微妙なところだよ」

にこ「だったら既存の曲で勝負すれば良かったじゃない」

にこ「わざわざ新曲をぶつけるなんて」

穂乃果「にこちゃん」

穂乃果「相手は今回のライブで、全てを賭けているんだよ」

穂乃果「何を出してくるか分からない」

穂乃果「・・・もしかすると切り札を用意している可能性も」

穂乃果「田舎風情が、μ'sに挑むんだから」

穂乃果「だから既存曲で守りに入るよりは、攻めたほうが良い」

穂乃果「そう判断したから、私は新曲を使う道を選んだ」

にこ「穂乃果・・・・」

希「ウチの占いもさっきから良くない結果ばかり出とる」

希「不吉な予感や」

凛「うぅ・・ちゃんと上手く歌えるか不安だにゃ・・・」

花陽「穂乃果ちゃんイライラしてて怖い」

絵里「真姫。どう思う？」

絵里「勝てると思う。このライブ」

真姫「・・・・・・」

真姫「普通に考えれば、μ'sの勝ちね」

真姫「Saint Snowの実力的には申し分は無いけど」

真姫「東京でのライブとなると知名度的には劣る」

真姫「だけどSaint Snowの恐ろしいところはコネクションを持っているという事」

真姫「虹ヶ咲学園、Liella!、Aqours等のね」

真姫「そこのメンバーがスペシャルゲストでライブ参戦してきたらどうなるか」

絵里「虹ヶ咲学園はエマ・ヴェルデ以外のメンバーは個々で強い支持率を誇っている」

絵里「確かに脅威・・・何度も一緒に顔を合わせたけど、オーラが違う」

絵里「Liella!もそう、昨日ライブを見れば脅威なのは明らか」

絵里「唐可可は一年生で一番の人気を誇るわね」

絵里「そしてAqoursの渡辺曜」

絵里「スクールアイドル史上の怪物・・・・」

凛「でも、Saint Snowは昨日北海道から東京にきたみたいだから」

凛「もしそのメンバーが参戦しても急には合わせられないにゃ♪」

花陽「曜さんを甘く見てはいけません!!!!」

真姫「そう・・・渡辺曜はそれが出来るの」

真姫「昨日のライブのサプライズ参戦の時も」

真姫「最後、Liella!が新曲を初めて披露したのに」

真姫「すぐに適応して、Liella!と一緒にノリノリで歌っていた」

真姫「対してエマ・ヴェルデは全然ダメだったけど・・・」

・・・・・・・・・

聖良「決めました」

理亞「姉さま？」

聖良「渡辺曜を呼びます」

理亞「それって・・・」

聖良「彼女の力を使えば、確実に勝てます」

聖良「利用できるものは何でも利用する」

理亞「でもそんなことをしたら、私達Saint Snowは確実に曜に食われてしまいます」

理亞「力は絶大でも諸刃の剣」

理亞「姉さまだって理解していない訳ではないはずです!!!!」

聖良「分かっています・・・理亞・・」

聖良「そんな事は・・・」

聖良「でも私は3年間待った。日の目を浴びないところから」

聖良「」

聖良「もう・・・・待てない」

聖良「理亞・・・・」

聖良「分かってください。この気持ちを・・・」

理亞「・・・・・・」

理亞「姉さまの判断従います」

理亞「悔いの残らない選択を・・・選んでください」

聖良「理亞・・・」

聖良「ありがとう」

理亞「早く連絡しないと、ライブが始まります」

聖良「急いで電話しないと・・・・おそらく会場に来ているはず」

↓レスコンマ
1～20 渡辺曜参戦 必ず勝つ
21～80 別の人が来る
81～99、00 自力で勝負に挑む

はい

完全に明記し忘れていました

聖良が呼ぶスクールアイドル
1～10　エマ・ヴェルデ(虹ヶ咲学園) 補正－90
11～20 黒澤ダイヤ(浦の星女学院) 補正＋10
21～30 永山みなみ (青藍高校) 補正＋50
31～40 御堂優理(東雲学院) 補正－20
41～50 レオ(Y.G.国際学園) 補正＋？
51～60 佐伯麗音(千歳橋高校) 補正－30
61～70 紫藤美咲 (藤黄学園) 補正－？
71～80 志賀仁美(紫苑女学院) 補正＋20
81～90　Midnight_cats(雨野升高校) ？？？
91～100　唐 可可(結ヶ丘女子高等学校) 補正＋90

↓コンマレス

クゥクゥちゃんかみなみちゃんなら勝てそう

聖良「藤黄学園の紫藤美咲さんなら力になってくれます」

・・・・・・・・

紫藤美咲「聖良から協力して欲しいという連絡がきました」

綾小路姫乃「美咲ちゃん。協力してあげてください」

姫乃「ただし、足を引っ張る形で」

美咲「それは・・・・」

姫乃「今年のラブライブの大会に目障りなんですよ」

姫乃「東京以外の学校がしゃしゃり出ると」

姫乃「誰も・・・東京の皆さんは、枠を手放したくないと思います♪」

美咲「分かったわ。姫乃の言うとおりにする」

姫乃「ﾌﾌﾌﾌ、これでSaint Snowは終わり」

・・・・・・・・

ﾌﾞｩｩｩｩｩｩｩﾝ

ｷｨｨｨｨｨｨｨｨｨｨｨ

果林「なんとか帰ってきた」

曜「もう・・・・すっかり夜だよ」

曜「果林さん。方向音痴にもほどがある」

果林「人生とは迷い続けるものよ」

曜「それらしいこと言っちゃってもダメだよ!!!」

曜「ちゃんと改善しないと、今後恋人とデートするときに相手を困らせるちゃう」

果林「恋人なんて、まだ早いわ」

果林「候補も居ないし・・・」

曜「果林さんのルックスなら近づく人は沢山いると思うけど・・・」

果林「そんなことないわよ、全然よ」

果林「うーん・・・候補も居ないし」

果林「曜が私の恋人になってくれるかしら？」

曜「えっ/////」

曜「それって////」

果林「曜みたいな明るく陽気な子は好きよ」

果林「こっちまで見ていると気持ちが良くなってくるから」

曜「///////」

ﾊﾟｼｬｯ

果林「ﾌﾌﾌﾌ、凄く顔が赤いわよ」

果林「SNSでアップロードしちゃうわ」

曜「もう果林さん!!!!ヽ(`Д´)ﾉﾌﾟﾝﾌﾟﾝ」

果林(恋人なんても私が作って良いものなのか・・・・)

果林(私、罪を犯してしまった・・・)

私は自分の勝手な行動のあまり、交通事故を起こし
両親とその相手の家族を死なせてしまった。
更にはその子供にも障害を負わせるという・・・

咲夜「何時までもお前も・・・過去に囚われるな」

咲夜「私は未来へ向けて歩む・・・・お前も歩め」

咲夜はそう言ってくれたけど、幸せになれる資格なんてない

人の命を奪った人間が、幸せになれるなんて・・・あってはならないのよ

曜「もう始まっているかもしれないけど」

曜「聖良さんと理亞ちゃんのライブ見に行こっ」

ｶﾞｼｯ

果林「あっ・・・ちょっと」

・・・・・・

聖良「♪～」

理亞「♪～」

美咲「♪～」

曜「盛り上がっているよ」

果林「・・・・・」

果林「藤黄学園の紫藤美咲が参戦しているわね」

果林「Saint Snowだけだと思ったのに・・・・」

曜「・・・・・」

曜「何やってるの聖良さん・・・」

曜「ダメだよ。Saint Snowに美咲さんを入れたら」

曜「Saint Snowと藤黄学園の相性は良くない・・・」

曜「聖良さんと理亞ちゃんの個性が活かしきれていないよ」

曜「こんなの・・・・酷いよ」

果林「それだけじゃないわよ」

曜「うん、知ってる。美咲さん・・・ワザと悪く見せようとしている」

果林「普通の人には分からないと思うけど」

果林「見える人にはわかる。これは立派な妨害ね」

曜「まさか藤黄学園はμ'sと結託している？」

果林「どうかしら。μ'sと藤黄学園は仲良くは無いと思うけど」

果林「・・・・・・」

曜「頑張って聖良さん。負けないで・・・」

・・・・・・・

トイレ

曜「うーん。聖良さん大丈夫かな？」

曜「まだμ'sのライブは始まってないけど」

曜「勝つのは厳しそう・・・・・」

曜「私はSaint Snowに勝って欲しい」

カメレオン「・・・・・」

曜「うわぁぁぁぁぁ」

曜「ビックリした・・・」

曜「カメレオンがどうしてここに!？」

地味眼鏡っ子「ごめんなさい。ビックリさせちゃいましたか」

地味眼鏡っ子「そちらのカメレオンは私の飼っているペットのギョロちゃんです」

曜「そ、そうなんだ」

曜(カメレオンを飼育するなんて変わった子だね)

地味眼鏡っ子「ギョロちゃん・・・勝手に動き回ったらダメですよ」

カメレオン「・・・・・・」

曜(でも、もっと気になるのはこの子)

曜(今時、瓶底眼鏡なんて珍しいのをかけている)

曜(絶対眼鏡を外したら・・・凄い可愛いと思う!!!!)

曜「君って高校生？」

地味眼鏡っ子「は、はい。高校一年生です」

曜「!!!!!!!」

曜(１年生、後輩・・・ﾊｧﾊｧ)

地味眼鏡っ子「・・・・」

曜「スリーサイズとか教えて欲しいな」ﾊｧﾊｧ

曜「別に変な事を言っているわけじゃないよ。ただ着て欲しい制服があって」ﾊｧﾊｧ

ﾎﾟｺｯ

果林「なに発　しているの」

曜「か、果林さん」

果林「遅いから、来てみたら。年下の女の子に興奮して・・・気持ち悪いわよ」

地味眼鏡っ子「あっ・・・」

果林「・・・・・・」

果林「行きなさい。この変態は私が何とかするから」

地味眼鏡っ子「はい・・・」

果林「・・・・・・」

果林「いや、待って」

地味眼鏡っ子「えっ・・・」

果林「ここでは言いたくは無かったけど、言わせてもらうわ」

果林「どうしてカメレオンを連れて来たの？」

果林「家から出してはいけないって約束だったわよね」

果林「ちゃんとノートに書かれた内容を見てから外に出たわけなの？」

果林「そもそも、あなた一人でここに来たの？」

地味眼鏡っ子「・・・・・」

地味眼鏡っ子「ごめんなさい・・・」

果林「ごめんなさいでは済まされないわ」

果林「万が一の事があった時、どうなるか分かっているわけ!!!」

果林「私は・・・・」

地味眼鏡っ子「・・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

曜「あの・・・」

曜「その子。果林さんの知り合い？」

果林「そう、知り合いよ」

果林「外ではお互いのプライベートがあるからあまり関わらないようにしようとしたけど」

果林「ちょっと言いたくなったから」

果林「カメレオンをこんな場所に連れ出してふざけているから」

地味眼鏡っ子「ごめんなさい。ごめんなさい・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

曜「・・・・・・」

曜「果林さん、許してあげようよ。泣いて、謝っているんだから」

曜「それに個性があって可愛いと私は思う」

果林「曜・・・無責任な発言よ」

果林「カメレオンを連れて外を出歩く高校生が普通に存在すると思う？」

果林「あなたの周りにも、動物を学校に連れてくる子がいるかしら？」

曜「そ、それは・・・いないけど」

果林「常識から逸脱している子を世間では・・・虐めの対象になる」

果林「この子は異常者なの・・・普通とは違う。だったら普通に合わせないと社会から浮いてしまう」

果林「そうなって欲しくないのよ」

・・・・・・・・

女子高生A「次は穂乃果ちゃんの出番だね」

女子高生B「絶対、μ'sの勝ちだよ」

女子中学生A「私は北海道を応援するかな」

女子中学生B「そう？良いとは思わなかったけど」

ｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜ

歩夢父「・・・・・・」

歩夢父「どいつもこいつも、金を出せば体を売りそうな連中ばかりだ」

歩夢父「今日はどの餓鬼を使って遊ぶか・・・」

？「相変わらず未成年に手を出しているのか？」

歩夢父「高方か・・・なぜ東京に居る？出て行けと言ったはずだが」

高方「どこへ行ったって、職をクビになるんだよ」

高方「お前とは違って俺は前科者だからな」

高方「罪も何件お前のを被った事か」

歩夢父「その分、出所した時に渡しただろ」

高方「足りない・・・もう底が尽きた」



歩夢父「」

歩夢父「分かったよ。ほらよっ10万やるから・・・これでいいだろ」

高方「これで、少しは暮らせる」

歩夢父「その金で、ここにいる馬鹿な学生を釣ろうと思ったが」

歩夢父「今日はやめだ」

高方「・・・・・・」

高方「お前んところの娘、歩夢ちゃんだっけ？」

高方「良い子に育ったじゃないか」

高方「お前の屑の遺伝子から想像もつかない」

歩夢父「当たり前だ。大切に育てているからな」

高方「俺の娘はお前がやり過ぎたおかけで死んだ」

歩夢父「まさか死ぬとは思わなかった。小学生はダメだった」

歩夢父「やはり、中学生～高校生が一番だ」

歩夢父「歩夢もそろそろ、収穫時期だ」

歩夢父「俺自身の手でするか、それとも金持ちの変態親父どもに売らせるかは迷うが」

高方「・・・・・お前、いつか天罰が下るぞ」

歩夢父「天罰？違うな・・・善だよ」

歩夢父「ガキには教育が必要だろ？だから俺が教育をしてやる」

♪～

歩夢父「またか・・・・」

高方「どうした？」

歩夢父「この前手出した13歳のガキが妊娠してな・・・・堕胎させたんだが」

歩夢父「そいつがうるさい」

歩夢父「誰か雇って始末でもするか・・・・」

高方「・・・・・・」

・・・・・・

関係者専用トイレ

穂乃果「ﾌﾌﾌﾌ」

穂乃果(さっきのSaint Snowのライブ)

穂乃果(あれだったら確実に勝てる)

穂乃果「この勝負、勝ったよ」

すみれ「ダメね」

穂乃果「!!!!!」

穂乃果「平安名すみれ・・・・ちゃん」

すみれ「リハーサルの時から拝見したけど」

すみれ「μ'sのライブにはギャラクシーを感じられないわ」

すみれ「廃校阻止を掲げて頑張っていた時は大違い」

穂乃果「何が言いたいのかな？」

すみれ「勝負には勝っても、評価は下がるわ」

すみれ「μ'sなんて過去のグループだって、実力なんて大したことが無い」

穂乃果「・・・・・」

すみれ「まだまだ、できるでしょ？」

すみれ「もっと見せなさい。μ'sはまだまだ凄いって事をみんなに・・・」

すみれ「耳の聞こえない妹が感動するくらい」

穂乃果「どうして雪穂の事を!!!!」

すみれ「それは私がギャラクシーなアイドルだから」

すみれ「忠告はしておいたわ。もし聞かずにそのままのライブをするというのであれば」

すみれ「明日からはLiella!がスクールアイドルの頂点に立つわ」

すみれ「勿論、冗談じゃない。昨日のライブは大成功して・・・かなりファンを獲得した」

すみれ「その意味を理解しなさい」

穂乃果「・・・・・」

穂乃果(人の苦労も知らないで・・・私だってLiella! のみんなが仲間だったらどれだけ楽か)

穂乃果(ポンコツ会長、スピリチュアル、陰キャオタク、役立たず幼馴染達・・・・の相手は辛い)

穂乃果「・・・・・・」

にこ「聞く必要なんて無いわ。穂乃果」

穂乃果「にこちゃん・・・」

にこ「これ以上変な考えを持つのはやめなさい」

すみれ「μ'sの成長の為に、言っているだけよ」

にこ「いらない、余計なお世話よ」

穂乃果「・・・・・・・」

にこ「穂乃果、お願い。変な考えは起こさないで」

にこ「私はずっと苦しんできた」

にこ「私は一年生の時にスクールアイドルを結成して」

にこ「上手く行かずに、孤立して周囲からも嫌われた」

にこ「辛い思いをしてきて、やっと穂乃果がスクールアイドルを始めて」

にこ「ようやく耐え忍ぶ日々からの抜け出したのに・・・・」

にこ「穂乃果が暴走したら、また・・・・居場所を失うかもしれない」

にこ「もう嫌・・・お願い。穂乃果」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

穂乃果「・・・・・」

穂乃果「にこちゃんの心は輝いてるかもしれない」

穂乃果「けど、私は満たされないよ」

にこ「穂乃果・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

穂乃果「μ'sは私が作ったスクールアイドル」

穂乃果「守るのも壊すのも・・・私の自由」

すみれ「まさにギャラクシーね」ﾆｯｺﾘ

穂乃果(早速、みんなに今から伝えないと・・・ライブの内容の変更を)

穂乃果「・・・・・・」

聖良「おや、話は終わりましたか？」

穂乃果「聞いていたの、さっきの話」

聖良「ええ、偶然ですが」

聖良「今回の戦い、おそらくあなた達μ'sの勝ちです」

聖良「全力を出し切ったつもりだっのですが」

聖良「とても悔しい・・・」

穂乃果「悔しいのはこっちだよ」

穂乃果「聖良さんが羨ましい」

聖良「それはお世辞ですが」

穂乃果「ううん、本当に羨ましいと思っているよ」

穂乃果「だってね。聖良さんは妹の理亞ちゃんとライブが出来る」

穂乃果「それってかけがえのない特別な時間」

穂乃果「・・・・一番幸せな時間」

穂乃果「本当に輝いていた。私が望んでいた光景っておそらく聖良さんと理亞ちゃんのようなライブをする事だった」

穂乃果(雪穂と一緒にライブしたかったなぁ)

聖良「穂乃果さん・・・・」

聖良「アナタも苦労しているのですね」

聖良「どうか無理をなさらず。まだ来年もあるのですから」

穂乃果「ありがとう・・・・」

穂乃果「聖良さんが９人目のμ'sに居てくれたら・・・」

聖良「!!!!」

穂乃果「何でもない。今のは忘れて」

・・・・・・・・・

穂乃果「今、私が言った言葉理解できた？」

穂乃果「あと本番まで30分」

穂乃果「その時までイメージトレーニングを欠かさないで」

絵里「これはどういう意味、穂乃果」

希「急に変更して、しかも高難易度の動きをせなアカン」

凛「絶対無理だよ穂乃果ちゃん・・・凛は出来ない」

穂乃果「出来ないじゃないよ。【する】んだよ」

穂乃果「絶対に信じれば成功する。ファイトだよ!!」

花陽「・・・・・・」

海未「穂乃果・・・・」

海未「皆さんに言いたいことがあります」

海未「このライブ、出るのはやめましょう」

穂乃果「怪我をして出場しない外野が何を言うかと思ったら・・・」

穂乃果「下らない事を言って邪魔しにくるなんて・・・」

海未「もう穂乃果の我儘に振り回されるのは、嫌でしょ？」

海未「そもそもこのライブだって、穂乃果が独断で決めた事」

穂乃果「聞く必要ないよ、さっさと集中して」

海未「穂乃果のいう事なんて聞く必要ありません」

海未「嫌なら、嫌と言うべきです!!」

真姫「あーあ、面倒な展開ね」

絵里「・・・・・・・」

希「・・・・・・・・」

絵里の判断
↓コンマレス
1～50 穂乃果についていく 51～100 ライブ出場は止める

希の判断
↓コンマレス
1～50 穂乃果についていく　51～100 ライブ出場は止める

ほい

どうだ

絵里「・・・もう限界よ」

絵里「私は降りさせてもらうわ」

希「せやけど、絵里。ここまで来たんやから一応最後までは」

絵里「それで体を壊したら、スクールアイドルだけの話では済まない」

穂乃果「所詮はその程度の人なんだね。」

穂乃果「バレエだって挫折するに決まってるね」

絵里「!!!!!!」

海未「穂乃果!!!!」

穂乃果「きっと絵里ちゃんはこれから先も、そうやって途中で投げ出すんだよ」

穂乃果「姉のようにならない為にも亜里沙ちゃんはしっかり教育しないと」

絵里「亜里沙には音ノ木坂を通わせないわ」

穂乃果「無駄だよ。亜里沙ちゃんは音ノ木坂に決定だから」

絵里「くっ・・・・・」

穂乃果「さぁ、凛ちゃんと花陽ちゃん・・・こんなダメ生徒会長は放っておいて頑張ろ!」

凛「・・・・・」

花陽「・・・・・」

凛の判断
↓コンマレス
1～50 穂乃果についていく 51～100 ライブ出場は止める

花陽の判断
↓×2コンマレス
1～50 穂乃果についていく　51～100 ライブ出場は止める

絵里のコンマは付いてく方だぞ

希と逆になってるのかな

絵里 穂乃果についていく
希 穂乃果についていかない

希「ウチはもう限界や」

希「毎日毎日、遅くまで休憩なしで練習させられて」

希「ライブ内容も変更する穂乃果に・・・」

穂乃果「・・・・・・」

穂乃果「希ちゃんなんて、所詮は最後に勝手についてきたいらない子」

希「・・・・・・」

海未「穂乃果!!!!」

穂乃果「勝手にやめるならどうぞ」

穂乃果「期待なんてしていない。凜ちゃん、花陽ちゃん頑張ろ!!」

凛 穂乃果についていかない
花陽 穂乃果についていかない

凛「凜も穂乃果ちゃんにはついて行かないにゃ・・・」

花陽「私も・・・もう限界です・・・」

穂乃果「は？」

穂乃果「誰のおかけでここまで来たと思ってるかな」

穂乃果「花陽ちゃんは、私が居なかったら・・・ずっと内に閉じこもったままの陰キャ」

穂乃果「凜ちゃんは、スカートを満足に履けないコンプレックスの塊の子だったのに」

穂乃果「恩を仇で返すんだ・・・」

海未「そんな言い方。二人を何だと思っているのですか!!!!」

穂乃果「舞台装置だよ」

海未「穂乃果!!!!!いい加減に・・・」

穂乃果「いい加減にするのはみんなだよ!!!!」

穂乃果「散々、利用するだけ利用して・・・用が済んだら離れる」

穂乃果「本当に・・・疲れる・・・」

穂乃果「・・・・真姫ちゃんとにこちゃんは付いてきてくれる？」

にこの判断
↓コンマレス
1～50 穂乃果についていく 51～100 ライブ出場は止める

真姫の判断
↓×2コンマレス
1～50 穂乃果についていく　51～100 ライブ出場は止める

やれやれだね

スクスタのストーリーがこれだったら人気出たのかね？

にこ 穂乃果に付いていく
真姫 穂乃果に付いていく

凛「どうして二人は付いていくの？凜には理解できない・・・」

花陽「付いていっても理不尽な目に遭わされるだけです・・・」

にこ「悪いけど、穂乃果を見捨てることは出来ないの」

にこ(穂乃果がμ'sを始めなければ、私は音ノ木坂で虐めに耐え切れず自殺していた)

にこ(アンタが私を救ってくれたのは、どんな思惑があろうとも・・・感謝している)

真姫「凛、花陽・・・私もにこちゃんに同感」

真姫「どんなにワガママでどうしようもない子に見えるかもしれないけど」

真姫「付いていくわ」

真姫(雪穂の為にも・・・・)

・・・・・・

にこ「希、海未、凛、花陽・・・・多分ことりも・・・離れて行ってしまったわ」

穂乃果「十分だよ。4人でも勝てる」

穂乃果「むしろ・・・この方が集中できる」

真姫「・・・・・」

真姫「私は絵里は残らないと思っていた」

絵里「もう私は、三年生。時間は残されていない」

絵里「だったら最後までμ'sに残る方を選ぶ・・・」

絵里「それに、来年は亜里沙と穂乃果の妹雪穂が音ノ木坂に来てくれる」

絵里「流石に妹さんが居れば、少しは穂乃果も落ち着くと思うわ」

真姫(雪穂が音ノ木坂学院に来ないって知らないのね)

穂乃果「さぁ、最後の打ち合わせだよ」

穂乃果「私が口頭でもう一度説明するから・・・それを頭に入れて・・・」

ライブ運営者「さあ、次はμ'sのライブです」

「うぉぉぉぉぉぉ」

「きゃぁぁぁぁぁ、μ'sきたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

ｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜ

穂乃果「・・・・・」

にこ「・・・・・」

真姫「・・・・・・」

絵里「・・・・・・」

ウミライバー「あれ・・・四人だけ？」

ことりライバー「ことりちゃんも海未ちゃんも・・・凜ちゃんも花陽もスピリチュアルも居ない」

ほのキチライバー「ガチメンバー来たな。BiBiと穂乃果だけで充分」

凛オジライバー「ええ・・・俺の凜ちゃんが来ないと・・・・萎えるなぁ」

花陽オタクこどおじ「花陽たんがいない・・・僕の花陽たんが居ない!!!!」

スピリチュアルファン「今朝の占いは悪かったから・・・予想は当たったな」

ｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜ

にこ(予想以上に・・・会場がざわついている)

真姫(仕方ないわ、メンバーが欠けているから)

穂乃果(最高のライブを観客に見せれば収まるよ)

絵里(でも・・・・上手くいくのかしら？)

穂乃果(見積もっても成功確率は3割、でも成功すれば・・・瞬く間にμ'sは伝説になる)

穂乃果(雪穂。お姉ちゃん頑張るから・・・・雪穂も頑張って!!!!!)

にこ「わからないあなたの気持ちが～」

真姫「約束を忘れたり間違えたり～」

絵里「知りたくて、でも怖くなって～」

ほのキチライバーA「これは新曲だ!!!!」

ほのキチライバーB「ﾎﾉｶﾁｬﾝ・・・・最高だ」

ほのキチライバーC「頑張れ穂乃果!!!」

ほのキチライバーD「ﾎﾉｶﾁｬﾝこそがスクールアイドルの頂点だ!!!!」

曜「穂乃果ちゃんのファンってすごいね」

果林「μ'sのカリスマ的存在だか狂信者が多い」

果林「虹ヶ咲で言う、せつ菜や歩夢ポジションね。声がでかい層」

曜「・・・・・」

果林「まぁ、穂乃果、せつ菜、歩夢のファンを合わせても曜のファンよりは少ないけど」

曜「そんなことないよ」

曜「私、内浦では嫌われているから」

果林「田舎の少数意見なんて参考にならないわ」

穂乃果「冬の星座よ、私に力をください～」

穂乃果「出口のないオリオン座へ貴方を誘って～」

μ'sのライブは・・・・

↓コンマレス
1～30 成功 ＋補正40＆穂乃果の人気がアップ 31～100 抜けた人数分 補正－50

後半がちょっとわからないけど、とりあえず30以下で成功なのかな

結果は

μ'sのライブは新曲で行ったのはインパクトがあったが

ぶっつけ本番のような雰囲気が感じられて・・・いつもとは違う・・・らしくない内容だった

そしてメンバーが5人欠けてのライブだったのも・・・それぞれの居ないファンからすればマイナスの評価

曜「正直、拍子抜けしたかな」

曜「あんなのμ'sらしくないよ」

曜(私が手を抜いたってあれよりは上手くできる)

果林「結果を待ちしょう。Saint Snowだって酷い内容だったからどうなるか分からないわ」

曜「うん・・・私の予想だとSaint Snowは・・・・」

Saint Snowのライブ －補正の値
↓コンマレス (00は100)

いけ

曜「Saint Snowはいつもより43％くらい－補正が掛かっていると思う」

曜「対してμ'sはマイナス50%」

果林「良い勝負ね・・・後は観客がどちらを支持するか」

果林「果たして勝つのはどっちかしら・・・・」

μ'sのライブが良かったと思う観客率(％)
↓コンマレス

Saint Snowのライブが良かったと思う観客率(％)
↓×2コンマレス

なるほど後半はそういう意味か

ここで99とか。聖良さんごめん

μ's 49%
Saint Snow 0%

μ'sの勝利でライブは幕を閉じた

姫乃「μ'sが4人でライブを行った時はヒヤヒヤしました」

姫乃「せっかく美咲ちゃんがお膳立てをしてあげたのに・・・無駄になるところだった」

美咲「でも・・・今日のライブでハッキリした」

美咲「μ'sの時代は終わり」

美咲「これからの時代は私達、藤黄学園の時代」

青藍高校

悠弓「下らないライブだったわ」

悠弓「青藍高校こそ、今年はスクールアイドルの頂点に立つに相応しい」

永山みなみ「その為にも、早くオフィーリアを手に入れないといけませんね♪」

悠弓「しずくが加入すれば、もう怖いものなしだ」

・・・・・・・

東雲学院

近江遥「・・・・・・」

優理「大したことねぇなμ'sも」

優理「遥の方が穂乃果より上手に歌えるぞ」

遥「どうして4人しか歌わなかったのかな？」

優理「仲が悪いんじゃないのかな」

優理「人気になると調子に乗ったりするから」

遥「だとしたら悲しいね」

Y.G.国際学園

レオ「レオ燃えてきた」

レオ「早速練習だ!!!!」

ジェニファー「やる気がいつもよりあるじゃん、レオ」

イザベラ「無理は無いだろう。我々もそろそろ・・・本気を出さなければならない」

イザベラ「ジェニファー、本格的に活動を開始する」

ジェニファー「日本人のスクールアイドルはオワコンね。これからはグローバルに目を向けないと」

・・・・・・

千歳橋高校

ななか「色んなスクールアイドルの勢力が今回の件で動きそう」

麗音「みんな、μ'sが落ち目になる瞬間を待っていた」

麗音「北海道の田舎者にしては良くやったわ」

麗音「勝負には負けたけど、μ'sの評価を落としたという点ではある意味勝ったともいえる」

・・・・・・・

穂乃果「・・・・・・」

穂乃果(正直、失敗だった)

穂乃果(今までμ'sは9人でアピールしてきた部分があったから)

穂乃果(4人でのライブは・・・観客からしたら物足りない)

穂乃果(絵里ちゃん、にこちゃん、真姫ちゃんの粗が目立った)

穂乃果(μ'sのブランドは落ちた・・・・)

穂乃果(もう・・・終わりかな・・・・)

ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

聖良「お疲れ様です穂乃果さん」

理亞「・・・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

穂乃果「聖良さん・・・・観客の支持が0％で残念だね」

聖良「また0から始めれば良いと思っています」

聖良「今回のライブで得た経験は沢山ありました」

理亞「姉さま・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

聖良「穂乃果さんは得たものはありますか？」

穂乃果「私はμ'sが好きじゃないんだなって思った」

聖良「μ'sが好きではない・・・・・」

聖良「それは廃校阻止の為に利用した存在だったという事でしょうか？」

穂乃果「うん・・・本来の目的は妹を音ノ木坂学院に入学させてる為に作り上げたものだから」

穂乃果(廃校は阻止できたものの、雪穂は音ノ木坂に通う事は叶わなくなった)

穂乃果「辞めようかな、スクールアイドル」

穂乃果(そしたらもっと雪穂と一緒にいられる時間が増えるし)

？「や、やめないで」

穂乃果「・・・・・その声は」

梨子「ﾊｧﾊｧ・・・穂乃果ちゃん。お久しぶり」

穂乃果「梨子ちゃん・・・東京に来ていたんだね」

梨子「うん、AqoursのメンバーでSaint Snowの応援に来ていたから」

穂乃果「Aqoursってあの渡辺曜のスクールアイドルグループ」

穂乃果(曜以外誰が居るのか正直把握していなかったけど、梨子ちゃんも居たんだ)

梨子「やっぱりAqoursって曜ちゃんだけしか知名度無いんだ」ｼｮﾎﾞｰﾝ

聖良「落ち込まないでください。私はみんなを評価していますから」

穂乃果「ご、ごめん」

梨子「ううん、気にしないで・・・私が頑張れなかったのがいけないから」

梨子「私にもっと真姫ちゃんのような作曲センスがあったら、良かったのに」

穂乃果「梨子ちゃんだって十分あるよ。」

穂乃果「この間のピアノコンクール、オリジナル曲で挑戦して見事優勝を果たしたよね」

梨子「・・・・・・・」

穂乃果「梨子ちゃんは内浦に行って正解だったよ」

穂乃果「そうだ。早速ピアノ弾いてよ・・・梨子ちゃんの演奏聴きたいな」

梨子「・・・・・」

梨子「もう・・・・私、ピアノは弾けないの」

穂乃果「・・・・え」

梨子「ピアノコンクールは」

梨子「私のピアノ人生の集大成と言ってもいいほどの出来だった」

梨子「今まで、苦難や挫折を乗り越えて・・・・到達した・・・」

梨子「なのに・・・・遊び半分で超えて来た子がいて・・・・」

梨子「その子の遊び半分の弾いた演奏に及ばない私は・・・情けなくなって・・・・」

梨子「うぅぅぅぅぅ」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

穂乃果「誰・・・その子」

穂乃果(梨子ちゃんが一生懸命頑張ったのに・・・どうして・・・)

聖良「該当する人物は1人しかいません」

聖良「内浦で梨子さん以上にピアノを弾ける人物・・・・」

理亞「渡辺曜」

穂乃果「!!!!!!!」

穂乃果「またあの子・・・・」

穂乃果(いつも私の前に立ちふさがる者の名前)

穂乃果(いくら努力しても追いつけない次元に存在するバケモノ)

穂乃果(私も随分彼女に苦しめられたけど、飽き足らず梨子ちゃんまで苦しめる)

穂乃果(許さない・・・・)

聖良「穂乃果さん落ち着いてください」

穂乃果「落ち着いてられないよ!!!!!」

穂乃果「梨子ちゃんの尊厳を破壊したんだよ!!!!」

聖良「なら、どうするつもりですか」

穂乃果「一発殴らないと気が済まないよ」

聖良「貴方が勝てる相手ではありません」

聖良「飛び込みのオリンピック金メダリストに勝ったと噂されるような人物です」

穂乃果「じゃあ・・・・どうすれば」

聖良「・・・・・我慢するしかないと判断します」

穂乃果「・・・・・」

梨子「やり直したい・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

梨子「もし1年前に戻れるなら、私は内浦に転校せず」

梨子「穂乃果ちゃんと一緒にスクールアイドルをしたいの」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

穂乃果「私もだよ。もし1年前に戻れるなら」

穂乃果「梨子ちゃんを大切にする・・・海未ちゃんやことりちゃんよりもっともっと優先する」

梨子「うぅぅぅぅぅぅぅ」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

ｷﾞｭｯ

穂乃果「・・・・・・ごめんね」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

梨子「穂乃果ちゃん・・・スクールアイドル辞めないで」

梨子「私も・・・穂乃果ちゃんと肩を並べるように頑張るから」

理亞「・・・・・・/////」

聖良「理亞、帰りましょう。熱々カップルの間に私達は邪魔な存在です」

理亞「わかりました姉さま」

・・・・・・・

せつ菜「首が痛いです・・・」

せつ菜(本当にこれから、私はどうなるのでしょうか)

ｶﾞﾁｬｯ

せつ菜「ただいま帰りました」

せつ菜「・・・・・・あれ」

せつ菜(いつもなら身体検査をされるのですが)

・・・・・・・・

中川母「雪菜に会ってきたわ」

中川父「どうだった？お金は出してくれそうか？」

中川母「・・・・ダメだった」

中川母「あの子。私の事を母親だと思わなかった」

中川父「酷いな、誰のおかげで裕福に暮らせていると思っている」

中川父「養子に出さなければ、とっくの昔に死んでいたくせに」

中川母「はぁ・・・ローンや借金。どうしましょ」

中川父「横領でもするか」

中川母「菜々の制服を売りましょ、きっと気持ち悪いオタク共が高値で買ってくれる」

中川父「それは良い案だ。早速オークションに出品だ」

ｶﾞﾁｬｯ

せつ菜「・・・・・・」

中川母「菜々、やっと帰ってきたのね」

中川父「何時だと思っている」

せつ菜「ごめんなさい。図書館で勉強をしていて・・・・遅くなってしまいました」

せつ菜(本当は歩夢さんとショッピングに出かけたのですが、バレたら怒られます)

中川父「本当に勉強したのか？」

せつ菜「は、はい。もうい為底が知れない
2位 鐘嵐珠 　認めたくは無いが、スクールアイドルトップクラスの実力者
3位 三船栞子 人気と胸以外はせつ菜先輩の上位互換。成長性も虹ヶ咲学園で一番で
　　　　　　 いずれは果林先輩に追い抜けるポテンシャルを秘めている。
　　　　　　 なのにスクールアイドルを汚した愚かなしお子
4位 上原歩夢 一歩一歩確実にこなしていく優等生タイプのスクールアイドル
5位 桜坂しずく 演劇部に所属しているだけあってレパートリーは豊富
6位 宮下愛 遊びの天才。その為安定しない
7位 エマ・ヴェルデ 実力的には可もなく不可もないが、何故か不人気の先輩
8位 ミア・テイラー 正式には活動をしていないが、ポテンシャルは秘めている
9位 中須かすみ
10位 近江彼方 寝不足でスクールアイドルを真面目にしていないシスコン先輩。
　　　　　　　注意しても改善の傾向が無いので言いたくは無いけどお荷物
11位 優木せつ菜 自部勝手でペカペカうるさい先輩。彼方先輩同様寝不足で真面目にしていない
　　　　　　　　が実力的にはそれよりも低い。何故人気が出ているのか理解できない
12位 天王寺璃奈 最近は璃奈ちゃんボート無しで活動しているが、感情を出さない為最下位

かすみ「果林先輩とちランジュ先輩」

かすみ「この二人に勝たなければ、部長なんて夢の話です」

かすみ「絶対負けません」

かすみ「部長になってみせます」

・・・・・・・・・

次の日

学校

担任「近江さん。最近成績が落ちていることは分かっていると思いますが」

彼方「・・・・・・はい」

担任「次のテストで70点以下の点数を取った場合」

担任「特待生の枠から外れますので注意してください」

彼方「そ、そんなぁ」

担任「元々この学園は貴方のような底辺層が通えるほどの場所ではありません」

担任「通い続けたいのであれば、成績をキープしなさい」

彼方「・・・・・」

・・・・・・

エマ「彼方ちゃん・・・・なんとか助けてあげたいの」

侑「成績を落としているみたいだね」

ランジュ「当分は、部活動を休んだ方が良いわね」

ランジュ「勉学と部活動を両立できない子なんて、社会のお荷物になるに決まっている」

歩夢「ランジュちゃんそれは言い過ぎだよ」

歩夢「夜遅くまでアルバイトや勉強で」

歩夢「頑張っているんだから応援しないと」

侑「歩夢はいつも、適当だなぁ」

侑「公立高校に通わない彼方さんに同情する余地なんて無いよ」

侑「貴重な学生時代をアルバイトで過ごすなんて、馬鹿だし」

侑「果林さんも特待生だけど、ちゃんと両立できている」

しずく「教師全員に睨まれてますけど」

しずく「授業は真面目に参加していないのに、全国模試1位だから誰も文句言えない」

果林「結果さえ残せば、勝ちなのよ」ﾄﾞﾔｯ

せつ菜「・・・・・」

せつ菜(虹ヶ咲学園はお金持ちが通う高校・・・彼方さんには適性の無い)

せつ菜(勿論、私だって・・・・)

せつ菜(11万円の美術の参考書)

せつ菜(今日中に見せないと・・・どれだけ怒られるか)

せつ菜「・・・・・」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

しずく「💙」

侑「栞子ちゃん、退部届出したみたい」

愛「やっと辞めたんだ・・・」

愛「これで部がまともになる」

ミア「でも、こんな結末で良かったのかな？」

ミア「もっと僕たちは栞子と話し合うべきじゃ」

ランジュ「ミア」

ランジュ「もう栞子は無駄よ。あの子の事は忘れるべきね」

璃奈「ミアさん・・・」

ミア「・・・・」

しずく「せつ菜さんっ・・・・ちょっと来てください」

せつ菜「はい？」

・・・・・・

しずく「何か悩んでいるみたいですが」

しずく「一体どうしたのですか？」

せつ菜「・・・・・」

せつ菜「しずくさん・・・・実は・・・」

・・・・・・・

・・・・・

・・・・

しずく「へぇ～そんなことがあったんですか💙💙

せつ菜「しずくさん。私どうすれば良いですか!!!!」

しずく「諦めて怒られてください」

せつ菜「え・・・」

しずく「嘘をついたんですから、正直に話して謝るべきです💙」

せつ菜「でも、下手したらスクールアイドル活動も出来なくなってしまいます」

せつ菜(さらに門限が厳しくなって、授業を終わったらすぐ帰らなければいけなくなる)

せつ菜(そんな可能性だって・・・・)

しずく「別に私は、せつ菜さんが辞めたって構いませんよ💙」

しずく「元々、侑先輩に再び誘われるまで辞めていたじゃないですか💙」

せつ菜「あの時とは、状況が違います!!!!」

しずく「何が違うのですか？」

しずく「同じことです」

しずく「勝手に解散して、私達を困らせたくせに」ﾎﾞｿｯ

せつ菜「・・・・・・」

しずく「かすみさんも言いはしませんが、きっとまだ恨んでいます」

しずく「辞めた方が喜ぶと思いますよ💙」

せつ菜「・・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

ﾀｯﾀｯﾀ

しずく「あーあ、逃げちゃいました💙」

しずく「・・・・・・・」

しずく「出てきてください。コソコソ立ち聞きなんてらしくない」

栞子「・・・・バレてましたか」

しずく「バレバレだよ」

栞子「そうですか・・・」

しずく「随分顔がやつれている。大丈夫？」

栞子「いろな事が起こり過ぎて、整理がまだついていませんが・・・・大丈夫です」

しずく「💙」

しずく(また強がってます。心もボロボロなのに・・・・)

栞子「それよりも」

栞子「しずくさん。あんまりせつ菜さんを虐めないであげてください」

栞子「あの人は・・・精一杯頑張っています。不器用ですが・・・一生懸命大好きな気持ちを伝えようとしています」

しずく「栞子さんが、せつ菜さんの肩を持つなんて」

しずく「嫌っていたはずなのに」

栞子「・・・・・」

栞子「確かに嫌いでした。だから生徒会長の座も追い落とした事もあります」

栞子「でも・・・違ったんです」

栞子「本当は、愛して支えるべきだった」

栞子(実の姉を愛せない人間に・・・・・何かを成し遂げる資格なんて無い)

栞子「もっと早く気づくべきでした」

栞子「大切な人を無駄にしている人間に・・・・幸せなんて訪れない」

栞子「だから・・・不幸は連鎖して止まることも無く続いた」

栞子「全て・・・私が悪い・・・・」

しずく「・・・・・」

しずく「そうだね。悪いのは全部栞子さんだよ💙」

しずく「これからどう償うの？」

栞子「私は・・・・」

・・・・・

侑「栞子ちゃんが消えた今、このスクールアイドル部の部長は空席」

侑「次の部長は誰にするべきか・・・・」

侑「なりたい人はいる？」

ランジュ「もう部長は決まっている」

ランジュ「このあたしがリーダーとして引っ張るのが妥当だわ」

愛「いや、この愛さんが部長になる」

璃奈「私も・・・やりたい・・・・」

果林「面白そうね。私も立候補しようかしら」

エマ「私だって・・・・」

エマ(部長になれば、少しは注目されて人気出る・・・・かも)

歩夢「私はいいかな、別にリーダーとして引っ張るってタイプじゃないから」

侑「その方が良いよ歩夢は」

歩夢「・・・・・・」

ミア「でもどうするんだい？」

侑「うーん・・・・どうしようかな。ランジュさんも見たいし、果林さんやエマさんが部長している姿も見たい」

侑「璃奈ちゃんも良いよね。小さい子が引っ張るっていうのは結構見応えありそうだし・・・」

ミア「これだけ候補がいるならいっそのことトーナメントでもして勝った方が部長にでもするしかない」

侑「そう、それだよミアちゃん!!!!」

・・・・・・・

せつ菜「・・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

せつ菜「私だって・・・・皆さんのように金持ちの家に生まれたかった」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

せつ菜「こんなに苦しい思いをせずに済んだのに・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

「鼻水や涙でぐちゃぐちゃ・・・せっかくの美しい顔が台無しよ」

「はい。ハンカチ」

せつ菜「果林さん・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

果林「まったく、気になって探していたら・・・・泣いちゃって」

果林「この間は歩夢で、今度はせつ菜」

果林「少しはスクールアイドルの自覚を持ちなさい」

せつ菜「・・・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

果林「・・・・・・」

ｷﾞｭｯ

せつ菜「果林さん・・・・」

ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

果林「貴方は頑張っているわ。だから泣かないの」

せつ菜「・・・・・」

せつ菜(果林さんの抱擁は温かく、とても心地が良かった)

せつ菜(ずっとずっと・・・このまま時が止まれば良いのに・・・・・)

30分後

果林「落ち着いた？」

せつ菜「はい・・・落ち着きました」

果林「なら、次は私の部屋に来て」

果林「美味しいものをご馳走してあげるから」

せつ菜「美味しいものですか・・・・」

果林「美味しものを食べると元気になるわ。嫌な事だって忘れられる」

果林の部屋

せつ菜「ファッション雑誌や週刊誌がいっぱい」

果林「最新の流行はチェックしておかないといけないのよ」

果林「一応、読者モデルをしているから」

果林「貴方も少しはオシャレについて勉強しなさい。せつ菜は私服がダサい」

果林「あれでは、恋人と歩いていても恥をかくだけね」

せつ菜「服は親が買ってくれたものしかありませんので」

せつ菜「果林さんの両親のように、自由にさせてくれません」

果林「私の親はとっくに死んでいるわよ」

せつ菜「!!!」

せつ菜「ご、ごめんなさい」

果林「謝ることは無いわ。私の自業自得なんだから」

せつ菜「・・・・・・」

せつ菜「・・・・・・・」

せつ菜(私、無神経な事を言ってしまいました)

せつ菜(果林さん・・・)

果林「さぁ、準備出来たわよ」

せつ菜「これって、しゃぶしゃぶ」

果林「そう。しゃぶしゃぶ」

せつ菜「しかも高級そうなお肉ばかり・・・・」

果林「近江牛・・・確か何万円したかしら」

せつ菜「万・・・・」

せつ菜(そんなお肉食べた事ありません)

ｸﾞﾂｸﾞﾂｸﾞﾂ

果林「投入っ♪」

ﾊﾞｻｯ

ｼﾞｬﾎﾞｯ

せつ菜「な、何をしているのですか!!」

果林「何って？」

せつ菜「肉や野菜を大量に投入するなんて」

果林「・・・・・？」

果林「ああ、関東の人間は肉を1枚ずつ、しゃぶしゃぶして食べるって聞いたことがあるわ」

せつ菜「普通は、そうします!!!!」

果林「アカンなぁ、それやと時間を掛けて非効率や」

果林「関西やと一気に肉や野菜を投入して食べる」

果林「その方が早く、いっぱい食べれて効率的やろ？」

果林「関東の人間は食べ放題でも1枚ずつ、せこせことしゃぶしゃぶして食べるんか？」

せつ菜「それがしゃぶしゃぶです!!!!」

果林「ﾊｧ・・・人生損しとるわ」

果林「そんなんでよう生きとるな」

果林「時間と効率を重視して行かなせつ菜もアカンで」

せつ菜「果林さんが関西弁でてます」

果林「呆れて、素が出てしまったわ。スマンな」

せつ菜「・・・・・・」

せつ菜「果林さんって関西人なんでよね」

果林「関西って言ってもピンキリ」

果林「せつ菜の想像する関西は、大阪の難波とかその辺の人間のイメージでしょ？」

果林「ああいうのは、好きじゃない。関西人のイメージっていうを誤解されるから」

せつ菜「同じように、見えますけど・・・・」

果林「全然違うわよ」

果林「だいたい関東の人間は・・・」

ｸﾞﾂｸﾞﾂｸﾞﾂ

果林「あっ、そろそろ出来たわね」

果林「ほら、せつ菜。早く食べなさい!!!」

せつ菜「い、いただきます!!!!」

ﾊﾟｸｯ

せつ菜「お、美味しい・・・」

せつ菜「肉が柔らかくてとろけて・・・・」

果林「・・・・」ﾊﾟｸｯﾊﾟｸｯ

果林「感想は良いから、早く食べなさい」

果林「まだまだいっぱいあるのよ」

果林「トロトロしてたら日が暮れるわ!!!!」

せつ菜「は、はい」

果林「投入!!!」

ｼﾞｬﾎﾞｯ

・・・・・・・

せつ菜「お腹が苦しいです」

せつ菜「5人前くらいの量がありましたよ。これ・・・・」

せつ菜(最後は無理矢理食べさせられました)

せつ菜(ちょっと横になっただけで吐きそうです)

果林「そうね。食べすぎちゃったかしら」

果林「後でジョギングでもしないと割に合わないわ」

果林「でもこれで食材も無くなりスッキリ爽快」

せつ菜「・・・・・・もしかして」

せつ菜「賞味期限が切れそうな食材を処理するために私を呼んだのですか？」

果林「ﾌﾌﾌﾌ、どうかしらね～♪」

果林「でも楽しかったでしょ？」

せつ菜「はい!!!!久しぶりのしゃぶしゃぶで楽しかったです!!!!!」

せつ菜「嫌な事があったのに・・・・忘れてしまいました!!!!」ﾍﾟｶｯｰ

果林「単純脳ね。羨ましい」

せつ菜「なにか言いましたか？」

果林「何でもないわ、片づけをするから、ちょっと休んでて」

せつ菜「・・・・・・」

せつ菜(彼方さん、エマさん、果林の3人なら)

せつ菜(一番尊敬できるのは果林さんです)

せつ菜(常に冷静で周りを見てくれている)

せつ菜(果林さんみたいな人と付き合えたら、楽しいに違いありません!!!!)

せつ菜「/////」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀｯ

ｶﾞﾗｯﾊﾞｼｬｯﾄﾞｻｯ

せつ菜「ああ・・・・本が・・・崩れて・・・・」

せつ菜「片付けないと・・・・」

せつ菜「えっ・・・」

せつ菜「片頭痛と緊張型頭痛と群発頭痛の本・・・」

せつ菜「こっちは血液透析の本」

せつ菜「記憶障害の本もあります」

せつ菜「エプスタイン病の本・・・・？」

せつ菜(どうしてこんな本が果林さんの部屋の中に・・・・)

果林「何をしているの？」

せつ菜「ごめんなさい!!!!目に入ってしまって!!!!!」

果林「せつ菜、見たのね」

果林「正直に話さないといけないわ」

果林「ﾌﾌﾌﾌ、私。医者を目指しているの」

せつ菜「い、医者？」

せつ菜「・・・・・・」

せつ菜(彼方さん、エマさん、果林の3人なら)

せつ菜(一番尊敬できるのは果林さんです)

せつ菜(常に冷静で周りを見てくれている)

せつ菜(果林さんみたいな人と付き合えたら、楽しいに違いありません!!!!)

せつ菜「/////」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀｯ

ｶﾞﾗｯﾊﾞｼｬｯﾄﾞｻｯ

せつ菜「ああ・・・・本が・・・崩れて・・・・」

せつ菜「片付けないと・・・・」

せつ菜「えっ・・・」

せつ菜「片頭痛と緊張型頭痛と群発頭痛の本・・・」

せつ菜「こっちは血液透析の本」

せつ菜「記憶障害の本もあります」

せつ菜「エプスタイン病の本・・・・？」

せつ菜(どうしてこんな本が果林さんの部屋の中に・・・・)

果林「何をしているの？」

せつ菜「ごめんなさい!!!!目に入ってしまって!!!!!」

果林「せつ菜、見たのね」

果林「正直に話さないといけないわ」

果林「ﾌﾌﾌﾌ、私。医者を目指しているの」

せつ菜「い、医者？」

果林「将来の事を考えると」

果林「堅実な職業を選びたいじゃない」

果林「モデルなんて、旬を過ぎれば仕事は減るだろうし」

果林「デイトレーダーもやっているけど」

果林「張り付いて、変動を確認するのは面倒だわ」

果林「あとハイリスクハイリターンでもあるから気も休まらない」

せつ菜「それで堅実な職業が医者になるんですか？」

果林「せつ菜も一緒に目指しましょ、医者は良いわよ」

果林「遊び相手には困らないって聞くから」

せつ菜「わ、私は絶対無理です!!!!!」

ｶﾞﾁｬｯ

かすみ「せつ菜先輩!!!!」

せつ菜「かすみさん」

かすみ「ずっと探したんですよ。まさか果林先輩の部屋にいるとは思いませんでした」

かすみ「ちょっと来てください・・・」

かすみ「せつ菜先輩宛に変な荷物が届いていますから」

ｶﾞｼｯ

せつ菜「ちょっと待ってください」

かすみ「怖いから早く処理してくださいよぉ～」

せつ菜「わ、分かりましたから」

果林「いってらっしゃい」

せつ菜「今日はありがとうございました。果林さん!!!!!」ﾍﾟｶｯｰ

ﾊﾞﾀﾝｯ

果林「・・・・・・・」

果林「血液透析の本・・・エプスタイン病の本・・・・」

果林「こんな本があっても、心を救う事は出来ない」

果林「あの子達の将来が心配だわ・・・」

・・・・・・

・・・・・

・・・・・

穂乃果「私、見たの」

穂乃果「6年生の雨野さんが虐めていたのを・・・」

担任「雨野が？」

担任「はっはっは。雨野は優等生で学級委員長だぞ」

担任「そんな馬鹿なことするわけないだろ」

穂乃果「・・・・・」

先生1「何かの見間違えじゃないの？」

先生2「おいおい、冗談でも言って良い事と悪い事があるぞ」

教頭「そんな事をするはず無いだろ」

誰も私の言う事は聞いてくれなかった

今なら分かるが、6年生の雨野さんの親戚は権力者らしく、もしそのことを取り上げたら
出世に響くため、誰もそのことについては触れなかった

自分の保身のために見て見ぬふりをし続けていたのだ

そんな中たった一人の先生だけが、私の話に耳に傾けてくれた

篠宮先生「良く言ってくれた穂乃果」

篠宮先生「後は先生に任せてくれ」

校長「公表するだと!!!」

校長「分かっているのか？」

校長「もし、取り上げたら。君の出世は無くなる」

校長「もう上に上がることは出来なくなるぞ」

校長「考え直せ」

篠宮先生「それがどうした!!!!」

篠宮先生「泣いている子供がいるのに、見て見ぬふりをするのは悪だ!!!」

篠宮先生「教職員って言うのは本来子供のよき手本になる為に存在するはずです」

篠宮先生「見て見ぬふりをするような汚い大人を見て、子供は成長すると思いますか!!!!」

篠宮先生「もう止めても無駄ですよ。校長・・・・私は将来の子供たちの為に公表します」

穂乃果「・・・・・・・」

数日後

穂乃果「篠宮先生、学校から居なくなるの？」

篠宮先生「ああ・・・そうだね。ちょっとここから遠くの学校に行くことになった」

穂乃果「もしかして、私のせい？私が言ったから」

ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

篠宮先生「いいや、違う。高坂穂乃果・・・・君のせいじゃない」

篠宮先生「立派な人間だ」

篠宮先生「君の告発で多くの生徒が救われた。そのことは誇っても良い」

篠宮先生「君の人生には、今後様々な理不尽な事が出てくるだろう」

篠宮先生「だが、腐らず。戦って欲しい・・・
・・・」

篠宮先生「ファイトだよ!」

穂乃果「・・・・うん♪」

　　コン教師の【S】の裏側

教師が生徒を襲う・・・教師篠宮

被害者多数、篠宮先生の闇

それから数か月後、篠宮先生は殺された
あの有名な　　コン連続殺人の犠牲者の一人として

篠宮先生は何人もの、児童を　辱し・・・・その写真を所持する屑教師だった

・・・・・・

・・・・・

・・・・

・・・

・・

・

墓

ﾋﾟｼｬｯ

穂乃果「・・・・・・」

穂乃果「篠宮先生・・・私は17歳になりました」

穂乃果「あれから10年」

穂乃果「未だに掲示板の書き込みでは、先生の誹謗中傷を言う人が沢山いますが」

穂乃果「私は、篠宮先生がやっていないと信じています」

穂乃果「例え私以外の全員が疑ったとしても・・・」

あきる「・・・高坂穂乃果」

あきる「定期的に花を添えてくれたのは貴方だったのね」

穂乃果「こんにちは」

穂乃果「あきるちゃん。会うのは初めてだよね」

あきる「ええ・・・・」

穂乃果「いろんな噂は聞いている。どんな目に遭わされたのかも」

あきる「・・・・・・」

穂乃果「諦めなければ、きっと良い事は起こるから」

穂乃果「ファイトだよ!」

あきる「・・・・・」ｸｽｯ

あきる「貴方のその言い方、父にそっくりだわ」

・・・・・・

スクールアイドル部　部室

かすみ「せつ菜先輩に変な荷物が届いています」

せつ菜「大きいです・・・・」

せつ菜「ちょっと開けてみましょう」

侑「気を付けてね。せつ菜ちゃんのストーカーが送ってきた可能性もあるから」

歩夢「差出人も分からないから捨てた方が良いよ」

しずく「💙」

愛「開けてみたらいいじゃん」

せつ菜「開けてみます・・・・」

ﾋﾞﾘﾋﾞﾘｯ

せつ菜「・・・・・」

せつ菜「西洋美術の本・・・・」

エマ「ボーノ、これって110,000する高い本だよ」

せつ菜「え・・・」

しずく「どうやら、ファンの方からの贈り物の贈り物のようです💙」

ランジュ「しずく、読んでみなさい」

しずく「はい💙」

しずく「私は優木せつ菜さんの大ファンのです」

しずく「今回送った西洋美術の本は、せつ菜さんに私の大好きを伝えるために」

しずく「送りました」

しずく「大好きな美術の世界をせつ菜さんに知って、大好きを共有したい」

しずく「ワガママかもしれませんが・・・受け取ってください」

しずく「と書いてます💙」

歩夢「菜々ちゃんに大好きを押し付ける悪い子だね♪」

歩夢「処分したほうが良い」

ミア「しかし、珍しい事もあるんだ」

ミア「美術の本なんて・・・・」

しずく「偶然ってあるんですね💙」

しずく「良かったですね、せつ菜さん💙」

せつ菜「・・・・・」

せつ菜(果林さんのしゃぶしゃぶですっかり忘れていました)

せつ菜(嘘をついて出してもらったお金で)

せつ菜(本来は美術の本を買わないといけないのに、私は別の用途で使用して)

せつ菜(それがバレそうだったことを・・・・)

せつ菜(助かりました。ちょうど都合よくファンの方から美術の本を貰って)

エマ「私も欲しいなぁ・・・・」

璃奈「多分・・・・エマさんの数少ないファンには・・・・いない・・・」

愛「りなりー言い過ぎ(笑)」

エマ「・・・・・そんなことないよ。私だってファンは結構いるんだから・・・・😠」

エマ「多分・・・・」

ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ

彼方「ごめんみんなぁ～遅れちゃった～」

ランジュ「あっ、来たわね」

侑「彼方さん大丈夫？」

璃奈「成績・・・・落としている・・・・」

彼方「心配いらないよ、彼方ちゃんこれ以上落とさないように頑張るよ～」

しずく「いい方法があります💙」

しずく「彼方さんが成績を落とす原因はアルバイトに時間を割いている為」

しずく「妹の遥さんにもアルバイトをしてもらえれば負担は減ります」

せつ菜「なるほど!!!!確かに良い案ですね!!!!」

せつ菜「早速、遥さんに連絡を入れて・・・・」

彼方「やめて!!!!」

彼方「遥ちゃんを巻き込まないで・・・・」

歩夢「そ、そうだよ。彼方さんは遥ちゃんの為に頑張っているんだから」

歩夢「逆に遥ちゃんに負担させたら・・・・意味が無くなる」

侑「まーた歩夢の偽善者発言が来たか」

侑「ホント腹立つよね歩夢」

歩夢「!!!!!」

愛「歩夢、こういうのは言いたくないけど優しいっていうのは罪だよ」

愛「甘やかせば人は成長しない」

愛「カナちゃんを今まで甘やかしてきた愛さん達も悪いけどさ」

愛「ここは厳しく言わないと」

ランジュ「そうね。実力が伴っていないのに・・・対案を拒否するなんて虫が良すぎるわ」

ランジュ「根本的に勉学に時間を割いていない彼方に対する対策として」

ランジュ「妹にも負担を強いるのは当たり前だわ」

ミア「僕はノーコメント」

かすみ「夜遅くまで勉強して、寝る時間が遅くなり」

かすみ「昼間に昼寝をするのも悪循環です!!!!」

せつ菜「・・・・・夜更かしして、勉強をしたって意味ありません」

せつ菜「適切な睡眠をとって・・・・勉強したほうが効率が良いです」

せつ菜(私も無理矢理親に夜遅くまで勉強させられますけど)

せつ菜(身に付くことなんてありません)

彼方「・・・・・」

侑「遥ちゃんには連絡するから。今、彼方さんの危機的状況について」

彼方「待って・・・お願い・・・・・」

彼方「結果を出すから・・・・彼方ちゃん・・・・頑張るから」

彼方「遥ちゃんには・・・連絡しないで・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

ｼｭﾝｯ

歩夢「彼方さん・・・土下座しちゃったよ」ｵﾛｵﾛ

歩夢「もうみんな、許してあげよう・・・ね？」

侑「・・・・・どうするランジュちゃん」

侑「理事長の娘としての意見は？」

ランジュ「・・・・・」

ランジュ「頑張ると言われても、どの程度頑張るのか」

ランジュ「現状の改善をどうするかも言われていないのに」

ランジュ「ただ土下座されても・・・迷惑なだけだわ」

彼方「アルバイトは減らすよ～・・・」

エマ「そうしたら、彼方ちゃん生活が苦しくならない？」

彼方「貯金が少しあるから・・・・多少は大丈夫だよ～・・・」

しずく「ランジュさん💙」

しずく「答えはもう出てますよね？💙」

ランジュ「・・・・・」

↓コンマレス
コンマ偶数 遥ちゃんに報告する
コンマ奇数 今回は見逃す

まあ普通じゃない人間の集まりだし

ランジュ「遥には報告するわ」

彼方「そんなぁ・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

ランジュ「彼方、私はスクールアイドル部に必要不可欠な存在だと考えているの」

ランジュ「下らないプライドで身を滅ぼして欲しくない」

ランジュ「特待生枠を失って学園を去る結末だけは・・・・回避したいの」

ランジュ「侑・・・連絡しなさい」

侑「うん♪遥ちゃんと久しぶりに会える～♪」

彼方「・・・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

・・・・・

遥「・・・・・それ本当ですか!!!」

ランジュ「アナタの姉は学業を疎かにして、成績が下がっている」

ランジュ「このままでは特待生枠も失ってしまうわ」

遥「お姉ちゃん!!!!どうして!!!!」

彼方「ごめん・・・遥ちゃん」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

遥「泣かないでよお姉ちゃん。泣いたって何も解決しない」

遥「泣いて成績が上がるの？違うよね？」

彼方「・・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

かすみ「もっと言ってあげてください」

かすみ「練習中にも寝るんですよ」

しずく「寝不足だから、練習も上手く行かないですし💙」

しずく「虹ヶ咲のお荷物です💙」

遥「お姉ちゃん・・・・」

遥「分かりました・・・・」

遥「私、スクールアイドルの時間を減らしてアルバイトします」

遥「センターも辞退する連絡も早速入れます」

彼方「待って遥ちゃん・・・」

彼方「せっかく念願のセンターになれたのに・・・・」

彼方「辞めるなんて・・・」

遥「もう、お姉ちゃん一人の問題じゃないんだよ!!!!!」

遥「周りの人に迷惑かけて!!!!」

遥「・・・・・お姉ちゃんを信じた私が馬鹿だった」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

ランジュ「妹を泣かせる最低な姉」

愛「愛さんもドン引きだ・・・・」

遥「愛先輩はお姉ちゃんと違って立派な人です」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

遥「ココちゃんが羨ましい・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

侑「ココ・・・宮下ココちゃんだ!!!!」

エマ「どうしたの・・・・大声で・・」

侑「宮下ココちゃんって、もしかして妹だったりする？」

侑「苗字が同じだから気になっていたんだ」

愛「あー、バレちゃったらしょうがないか」

愛「そうだよ」

侑「うわぁ・・・やっぱりそうなんだ!!!!!」

侑「彼方さんに続き、愛ちゃんも姉妹なんだ」

侑「なんだかときめいちゃう～♪」

遥「・・・・少なくとも愛先輩は、お姉ちゃんと違って人に迷惑は掛けません」

内浦

渡辺母「虹ヶ咲学園？」

曜「うん、東京のお金持ちの学園なんだけど」

曜「特待生制度があって、優秀な生徒には授業料とか色々優遇してもらえるみたい」

曜「私なら余裕で特待生になれるからお金の心配はない」

渡辺母「そうね・・・アンタはテストの点数で100点以外を取った事が無いもの」

渡辺母「これでようやく・・・・ようやく内浦から消えてくれる」

渡辺母「バケモノが消えた町はさぞかし平和でしょうね」

曜「・・・・・・」

曜(親も結局は腫れもの扱い)

曜(私はこの内浦が大好きだった)

曜(けど・・・良い事なんか一つも無かった)

曜「最後にあの子に・・・・会いに行こう」

ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ

桜内母「あら・・・誰かと思えば」

曜「桜内梨子さんに会いたいのですけど」

桜内母「今、部屋に居るから。上がって」

曜「・・・・・・・」

曜(どうしても最後に謝りたい)

ﾄﾝﾄﾝｯ

梨子「ママ？」

曜「違うよ・・・・私・・・」

梨子「!!!!!!!」

梨子「帰って・・・どうして家にまでやってくるの？」

梨子「迷惑なの・・・帰って・・・」

曜「私、内浦を出るんだ」

曜「だから最後に・・・・」

曜「本当にごめん・・・」

曜「私のせいで、梨子ちゃんの人生を無茶苦茶にして」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

曜「なんとなくの出来心だった」

曜「梨子ちゃんの弾くピアノ・・・・・・大好きだから」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

曜「それを思い出して音楽室でピアノを触ったら・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

曜「手が止まらなくて」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

梨子「・・・・・・・」

梨子「反省しているんだったら今すぐ、二階から飛び降りてよ」

梨子「下半身不随にでもなって・・・・」

梨子「そしたら許してあげる」

曜「そんこと出来ないよ・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

梨子「できないの？人の人生は簡単に壊す癖に・・・やっぱり反省する気持ちは嘘なんだ」

梨子「消えてよ・・・もう二度と内浦に来ないで」

曜「・・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

数日後

沼津駅

曜「・・・・・・花丸ちゃんと善子ちゃん」

花丸「お別れは寂しいずら」

善子「曜、私はずら丸の付き添いに来ただけ」

善子「勘違いしないで!!!!」

曜「それでも嬉しいよ。二人とも見送ってくれるなんて」

善子「東京へ行っても、スクールアイドルは続けるつもり？」

曜「ははは、どうだろう・・・・私が人に関わるとろくなことが起きないから」

花丸「曜ちゃんを理解してくれる子が居れば、きっと大丈夫だと思います」

花丸「負けないで・・・・欲しいずら」

曜「ありがとう・・・・」

・・・・・・・・

東京

某高級ホテル

ﾄﾝﾄﾝｯ

曜「失礼します」

理事長「よく来たわね。ようこそ虹ヶ咲学園に」

曜「どうして、こんなホテルに私を呼んだのですか？」

理事長「単純な話よ。学園での貴方の立ち位置を説明するため呼んだの」

曜「私の立ち位置・・・」

理事長「渡辺曜・・・貴方は過去に何人もの人生を破壊したバケモノ」

理事長「我が虹ヶ咲学園の生徒達の人生も破壊されかねない」

曜「私はそんなつもりは・・・・」

理事長「前例がある以上、言い訳は受け付けない」

理事長「これから貴方には様々な条件を飲んでもらいます」

理事長「その全てを守らなければ、入学は認められません」

曜「そ、そんな・・・」

曜「もう東京まで来たのに、今更酷い・・・」

理事長「酷いのは貴方の能力です」

理事長「その能力で何人が泣いてきたか・・・・」

理事長「嫌なら、虹ヶ咲学園に来なくても結構」

曜「・・・・・」

虹ヶ咲学園

特別クラス

曜「・・・・・・」

曜「はじめまして、私の名前は逢田朱夏と言います」

曜「昔、顔に火傷を負ったため・・・素顔を隠しています」

曜「馴れない東京ですけど、よろしくお願いします」

ﾍﾟｺﾘｯ

曜(私は理事長に色々な、条件を突き付けられた)

・一般クラスではなく特別クラスに編入
・逢田朱夏という偽名で学園生活を送る(学園外でも極力それで生活)
・素顔を見せてはいけない
・渡辺曜だとバレてはいけない
・生徒の人生を破壊したら即退学　etc・・・・

曜「・・・・・・・」

曜(この特別クラスには、私を合わせて生徒は3人)

曜(都会の学園に来たというのに・・・・これじゃあ田舎と変わらないよ)

先生「それでは、次は隣の方」

篠宮あきる「・・・・篠宮あきる」

篠宮あきる「よろしく」

曜(篠宮あきる・・・)

曜(フィギュアスケートで世界大会出場した子)

曜(テレビでも何度か見たことがある・・・)

曜(犯罪者の娘だから、非難も浴びていたっけ)

あきる「・・・・・」ｼﾞﾛｯ

あきる「何か？」

曜「なんでもない」

あきる「・・・・・ﾌﾝｯ」

あきる(虹ヶ咲学園。私がここに来たのは)

あきる(宮下愛に近づくため)

あきる(許さない・・・絶対に追いつめてあげる)

先生「最後に貴方・・・・」

全身厚着の生徒「・・・・・・・」

曜(凄い・・・真冬かっていうくらいの厚着だ)

曜(寒がりなのかな？)

多々良るう「私・・・・名前・・・多々良るう」

るう「・・・・・っしく・・・・・お願いします」

先生「はい。この三人でやっていきますから」

先生「頑張っていきましょう♪」

授業は自習形式

目標が設定されていて

それを一週間でこなすというもの

曜(自分のペースで授業できるのは良いけど)

曜(学園にいる意味が無い)

曜(しかも設定された目標も・・・・一日で終わらせるレベル)

曜(余った時間で、資格でもとろうかな)

曜「・・・・・・」ｶｷｶｷｯ

曜「早くお昼にならないかなぁ・・・・」

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

曜「やっとお昼だ」

曜「ねぇ、一緒に学食行こうよ!」

あきる「私はやることがあるから、パス」

曜「そっか・・・」

曜「じゃあ多々良さん!!!」

ｼｰﾝｯ

曜「あれ・・・・居ない」

あきる「チャイムと同時にどこかへ行ったわ」

曜「・・・・😢」

虹ヶ咲学園の学食は超一流の料理人が作ってくれる

特にハンバーグ定食は、ハンバーグハンターの私としては是非食べて見たい品だ

学食

曜「ハンバーグ定食が無い」

学食のおばちゃん「悪いねぇ、少し前まではあったんだけど」

学食のおばちゃん「ランジュ様が来てから。ハンバーグとソーセージを作った料理は廃止したの」

曜「えぇーどうして？」

学食のおばちゃん「ランジュ様曰く、肉じゃないみたい」

曜「肉だよ!!!!」

曜「許さない、抗議する😠」

曜「ハンバーグ定食が食べたかった・・・・」ｼｮﾎﾞｰﾝ

学食のおばちゃん「そう言われてもねぇ・・・」

？「どうかしましたか？」

学食のおばちゃん「ああ、栞子ちゃん」

学食のおばちゃん「この子がハンバーグ定食を食べたいみたいなのよ」

学食のおばちゃん「もうメニューには無いのに」

栞子「ハンバーグ定食・・・」

曜「三船栞子・・・」

曜(スクールアイドル界の悪)

曜(不正投票を行ったり、虹ヶ咲学園のスクールアイドルに迷惑を沢山掛けている)

曜(SNSでは『#虹ヶ咲に三船栞子はいらない』でトレンド１位を獲得するほどにアンチが多い)

曜(私もあんまり好きじゃない・・・)

栞子「・・・・・ランジュがメニューを廃止して、結構経ちますが」

栞子「知らないという事は、最近この学園に来た生徒のようですね」

曜「うん・・・・今日来た」

栞子「分かりました。３０分をほど待ってください」

曜「どうして」

栞子「それは待ってのお楽しみです」ﾍﾟｶｯｰ

30分後

曜「・・・・・・お腹空いた」ｲﾗｲﾗｯ

曜(ハンバーグ定食を食べられないのに、さらに待たせるなんて)

栞子「お待たせしました」

曜「良い香り・・・もしかして・・・」

栞子「ハンバーグ定食。私なりに作ってみました」

栞子「口に合うかどうかは分かりませんが」

曜「いただきまーす」

曜「・・・・・ﾊﾟｸｯﾊﾟｸｯ」ﾑｼｬﾑｼｬｯ

曜「・・・・ｺﾞｸﾝｯ」

曜「美味しい!!!!」

曜「凄くおいしいよ!!!」

曜「・・・ﾑｼｬﾊﾟｸﾎﾞﾘﾎﾞﾘｯ」

栞子「♪～」

学食のおばちゃん「勝手にハンバーグ定食なんて作って・・・ランジュ様らバレたら怒られるわ」

学食のおばちゃん「アナタは責任を取れるの？」

栞子「・・・・・・・」

栞子「見てください」

曜「ﾑｼｬﾊﾟｸﾎﾞﾘﾎﾞﾘｯ・・・😊」

栞子「あの喜んでいる笑顔を」

栞子「誰かを悲しませることはしていけない」

栞子「一人でも多くの人に喜んで欲しいんです」

栞子「笑顔一つで私が怒られるなら、安いもの・・・・」

栞子(たとえ生徒会長でなくても、スクールアイドルでなくても)

栞子(誰かを笑顔にする事だけはやめてはいけない)

しずく「・・・・・」ｼﾞｰｯ

しずく「💙」

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

本当は、誰かに褒めてもらいたいだけなのかもしれない

私と言う人間は自己顕示欲の塊

誰かに認めて欲しい、誰かに頑張ったと言って欲しい

辛い・・・助けて欲しい欲しい

栞子「・・・・・教科書が無い」

国語教師「おーい。誰だ!!!!教科書を捨ててる奴は!!!!!」

国語教師「三船栞子・・・・」

国語教師「三船!!!!またお前か!!!!」

ｸｽｸｽ

ｸｽｸｽ

栞子「・・・・・」

国語教師「教科書を捨てるとはいい度胸だ」

国語教師「教科書116ページの2行目から読め」

国語教師「捨てたという事は、覚えているだろ？」

栞子「・・・・・・・」

栞子「現代式に訓練された鋭敏な観測者は、病弱な母親と年功を積んでいる家柄を想起して、」

栞子「知力の肥大を衰退の始まる微侯だというかもしれない。」

栞子「しかしこの町は幸いにも・・・・」

栞子(クラスには私を良く思っていない生徒がいる)

栞子(その人達の嫌がらせに対抗するために、時間を掛けて教科書の内容を暗記した)

栞子(私を止めることなどできない)

国語教師「・・・・・」ｲﾗｲﾗｯ

栞子「まだ言いましょうか？全て言えますけど」

国語教師「もういい、座れ」

栞子「はい・・・・」

曜「意外だった・・・」

曜(まさかあの悪役令嬢を絵に描いたような子が、ハンバーグ定食を作ってくれるなんて)

曜(認識を改めないといけない)

曜(お礼を言いたかったけど、食べ終わったら消えていたから今度会った時に言おう)

ﾀﾝｯﾀﾝｯﾀﾝｯ

あきる「・・・・・」

曜(授業中にスマホ触ってる)

曜(ニュースを見ているのかな？)

『スクールアイドル、渡辺曜巣引退』

『渡辺曜は既に沼津に居ない？行方不明のスクールアイドル』

『渡辺曜がスクールアイドルを引退した結果。沼津市長、非難殺到。辞任の可能性も』

『渡辺曜が居ない静岡に価値は無し!!!!どうなる未来』

『老舗旅館、十千万旅館閉館の危機!!!!原因は渡辺曜か!!!!』

『沼津から離れる若者たち・・・渡辺ロスの恐怖』

曜「・・・・・・・」

曜(千歌ちゃんの旅館・・・大丈夫かな？)

あきる「渡辺曜目当てで沼津に引っ越してきた人たちが」

あきる「続々と離れている」

あきる「人口も既に5000人減少しているというデータもあるみたい」

あきる「凄い効果だったんだ」

あきる「今どこで何をしているんだろうね」

曜「・・・・・・」

・・・・・・・

沼津

千歌「お客さんが来てくれない」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

千歌「お母さんとお父さん。給料が出せないから従業員の人達と揉めてた」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ


果南「私のところもまったく来てない」

果南「今月の売り上げは０かも・・・」

月「来年入ってくる生徒も減少するって聞いたよ」

月「最悪の場合1クラス分しか来ない・・・・みたい」

花丸「マルのところに来てくれる観光客も居ないずらっ」

鞠莉「ウチのホテルも一人も客が来ない・・・・こんなの今までありえない」

ダイヤ「良くも悪くも・・・・あのバケモノが観光を助けてくれたのですわ」

梨子「居ても迷惑、居なくなっても迷惑・・・・」

梨子「本当に嫌い・・・」ﾎﾞｿｯ

ルビィ「このままじゃ・・・・この町は崩壊しちゃう・・・」

善子「人が多いよりは静かな方が私は好きだけど」

善子「でも、おかしな話じゃない」

善子「曜が知名度を上げたのは、スクールアイドルを始めてから」

善子「それまでも観光客は来ていたはずなのに・・・・」

善子「居なくなると途端に誰も来なくなるなんて」

ダイヤ「・・・・・」

ダイヤ「曜さんがスクールアイドルとして活躍するにつれて」

ダイヤ「沼津全体が、曜さんいる町の印象になったのですわ」

果南「沼津＝曜という刷り込みが世間の常識になってしまった」

果南「だから、いなくなれば。何も価値が無いという結論に世間一般の人々が至った」

月「本当に恐ろしいバケモノだ」

月「今度は町全体の人生を破壊するなんて・・・・・」

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

曜「ようやく終わった」

曜(正直、全然・・・イメージしていた生活とは違う)

曜(内浦が恋しい・・・・帰りたい・・・・)

曜(でも今更帰れないよ)

曜「ねぇ、多々良さん、篠宮さん・・・一緒に帰ろ♪」

ｼｰﾝｯ

曜「・・・・・(´；ω；`)」

曜(冷たい・・・どうしてみんな先に帰っちゃうの？)

・・・・・・・

曜「ワンダーフォーゲル部」

曜「流しそうめん同好会」

曜「コッペパン同好会」

曜「演劇部」

曜「バスケットボール部」

曜「放送部」

曜「美術部」

曜「アナログゲーム研究部」

曜「焼き菓子同好会」

曜「どれも捨てがたいけど」

曜「私が入っていいのかな？」

私の入る部活動は、みんな私のせいで上手く行かなくなった

ただみんなと楽しみたかっただけなのに・・・

曜「帰宅部安定かな・・・」

ひとけの無い場所

曜「・・・・・寮に素直に帰れば良いんだけど」

曜「つい寄り道しちゃう」

曜「・・・・・」

曜「・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

曜「私、これからどうすれば・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

内浦に居場所は無くて、東京に来たけど

不安で仕方が無い・・・・

？「今、未来変えてみたくなったよ!」

？「だって僕たちはまだ夢に気づいたばかり」

曜「・・・・・この曲は」

？「きっかけはなんでもいいから」

？「いっしょにときめきを探そうよ」

曜「・・・・・あっ」

その出会いは突然訪れた奇跡・・・

何かに夢中になりたくて・・・

何かに全力になりたくて・・・

でも・・・何をやっていいか分からなくて・・・・

くすぶっていた私の全てを吹き飛ばし・・・舞い降りた・・・・

？「君のこころは輝いてるかい？」

？「胸に聞いたら Yes!!と答えるさ～」

曜「スクールアイドル・・・・」

曜(私は、忘れていた・・・・)

曜(ときめきを輝きを・・・・)

曜(初めは、千歌ちゃんが始めたから一緒に始めて・・・)

曜(全力で頑張る千歌ちゃんの輝く姿・・・)

曜(それが見たくて・・・近くで感じたくて・・・楽しみたくて・・・・)

曜「・・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

曜「諦めたくないよ私・・・みんなで楽しくスクールアイドルがしたい」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

生徒会室

副会長「却下です」

曜「どうして・・・・」

副会長「良いですか？逢田朱夏さん」

副会長「この虹ヶ咲学園では、同じような部活動や同好会を」

副会長「作ることは禁止されています」

右月「スクールアイドル部というものが既に存在しています」

左月「なのにスクールアイドル部を作るなんて許されない」

曜「そこを何とか出来ない？」

曜「お願い!!!!」

副会長「ダメです」

曜「・・・・・」

・・・・・・・・

曜「スクールアイドル部は既にあるけど」

曜「私は・・・自分のスクールアイドルを作りたい」

曜「自由に伸び伸びと、争いも無いような・・・・楽しい場所」

・・・・・・・

担任「近江さん、テストの結果が出ました」

彼方「・・・・」ﾄﾞｷﾄﾞｷｯ

彼方(バイトの数を減らした)

彼方(その分、勉強に時間を割いた)

彼方(遥ちゃんとはあの日以来、会話が無いほど・・・・関係は冷え切っている)

彼方(せっかくのセンターを私のせいで辞めることになったんだから当然の報いなのは分かっているけど・・・・)

彼方(手ごたえは感じている・・・・どうかお願い・・・)

担任「貴方のテストの点数は・・・・」

彼方のテストの点数　>>70以下は特待生枠消滅
↓コンマレス

確率がかなり厳しい

担任「14点です」

彼方「え・・・」

担任「残念ですが、特待生ではなくなります」

担任「授業料等を払っていただく形になりますので」

担任「転校をオススメします」

担任「貴方にピッタリの高校は、公立高校の馬鹿野高校、もしくは進学が就職率100%の青色高校辺りですかね」

彼方「・・・・・・」

ｶﾞｸｯ

担任「気絶したって何も変わりませんよ。貴方が特待生枠から外れたのは真実なのですから」

スクールアイドル部　部室

侑「じゃーん、見てよこれ」

かすみ「凄く素敵なブレスレットです」

侑「昨日、久々に歩夢と買い物に行って買ったんだ」

歩夢「侑ちゃんに誘われたのは随分無かったから・・・嬉しかった♪」

歩夢(色々な事があったけど、侑ちゃんとはずっと親友では居たい)

侑「歩夢も買ったんだよ、ほら!!!お揃い・・・」

愛「いいねぇ、私もりなりーとお揃いの物を買おうかな」

歩夢「もう///」

しずく「いくらしたのですか？随分高そうに見えますけど」

侑「ズバリ、税込み200万円」

侑「安いでしょ？」

かすみ「安くは無いですよ、常識的に考えて」

侑「そうかなぁ・・・」

かすみ「絶対に世間一般の人から感覚がズレてますよ!!!」

かすみ「世の中に年収200万円の人だっているんですから」

侑「なにそれwwwww年収200万ってwwwwww」

侑「wwwwwwwwwww」

歩夢「侑ちゃん、笑い過ぎ」

侑「だってさ・・・・一年間働いて」

侑「昨日、私と歩夢が買ったブレスレットと同じ値段の・・・・年収ってwwwww」

侑「その人、何が楽しくて生きてるんだろうって考えたら・・・・笑いが止まらなくてwwww」

しずく「彼方さんの家庭もそのくらいの年収だったと思いますけど」

エマ「うん・・・・だからいつも生活が苦しいって」

侑「ああ・・・身近に居たんだwwww」

かすみ「絶対、彼方先輩の前では言っちゃダメですからね!!!」

愛「ゆうゆ、サイコパスすぎっしょ」

愛「ゾウがゾーっとするくらい」

侑「愛ちゃんやめてwwwwwww」

歩夢「本当に侑ちゃんは、笑いのセンスが赤ちゃんだね♪」ﾆｺﾆｺｯ

ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ

彼方「・・・・・・」

エマ「彼方ちゃん、こんにちは」

侑「彼方さん、今日はテストだったよね？」

侑「結果はどうだった？」

しずく「ダメだっら特待生枠・・・消えちゃいます」

彼方「・・・・・・」

愛「黙ってないで言ってよ」

愛「私達にも迷惑が掛かっていることを理解してないのかなぁ～」

彼方「・・・・ダメだった」

彼方「特待生枠・・・・無くなったよ」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

歩夢「彼方さん・・・・」

かすみ「バイトを少なくしたのに」

侑「落ち着いて、彼方さん」

侑「ランジュちゃんなら、利息の低い消費者金融を紹介してくれそうだからさ」

侑「借金して、通えば済むよ」

歩夢「侑ちゃん!!!!」

侑「じゃあ退学するの？」

侑「貧乏な彼方さんには到底虹ヶ咲は通えないよ」

侑「借金するしか方法は無い」

かすみ「侑先輩の家は裕福なんですから、出してあげれば良いじゃないですか!!!」

侑「嫌だよ。メリット無いし」

侑「歩夢が出しなよ」

歩夢「わ、私？」

愛「よく彼方の肩を持ってるじゃん」

愛「救ってあげなよ」

歩夢「お金の貸し借りは・・・良くない・・・・」

侑「果林さんには貸したことあるのに・・・歩夢は冷たいなぁ」

しずく「彼方さんと果林さんでは信用度が違いますから💙」

侑「それもそっか・・・返済できるあても無いしね」

エマ「みんな、落ち着こう・・・ね？」

彼方「・・・・・・・・」

彼方(みんな好き勝手に言いたい事ばかり・・・・)

彼方(好きで貧乏に生まれたわけじゃないのに・・・・)

彼方(私だってみんなみたいにお金持ちに生まれたかった)

彼方(こんな惨めな思いをしなくても良いような生活がしたかった・・・・)

ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ

ランジュ「みんな、新しい。ビュッフェに相応しい料理が完成しんだけど」

ランジュ「試食してくれない？」

かすみ「また面倒な人が来ました・・・」

しずく「食べます💙」

ランジュ「食材だけで100万円は掛かっているから」

ランジュ「味の品質は保証するわ」

彼方「ひゃくまん・・・・」

愛「良いね～愛さんちょうど小腹が空いていたんだ」

エマ「ボーノ!!!」

彼方「・・・・・・」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

ランジュ「ほらっ、彼方も食べなさい」

ランジュ「聞いたわよ」

ランジュ「特待生枠が消えたのは、残念だったわ」

ランジュ「日頃の行いが悪いから、当然の結果ね」

彼方「・・・・・」ｲﾗｲﾗｯ

ランジュ「まぁ食べて気分転換して、今後の事については後で話しましょ♪」

彼方「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

ｶﾞｼｬﾝ

ｶﾞｼｯｶﾞｼｯ

ｸﾞﾁｬｸﾞﾁｬｯ

エマ「せっかくの料理が・・・」

歩夢「彼方さん・・・・」

侑「あーあ。発狂しちゃったよ」

彼方「どうせ彼方ちゃんは貧乏で、みんなからすれば・・・・底辺の人間だよ!!!!」

彼方「でも、どうしてそこまで見下されて、馬鹿にされなきゃいけないの!!!!」

ランジュ「別に馬鹿にしていないわよ。貧乏人だって生きる権利は持っているわ」

侑「そうだよ、搾取される側も必要だよ」

彼方「それがもう馬鹿にしているよ!!!!」

彼方「もういい・・・・学校辞める・・・・・さよなら!!!!」

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀ

ランジュ「待ちなさい!!!!」

しずく「また荒れちゃいました💙」

歩夢「どうしよう・・・・このままじゃ」

侑「数日したら帰ってくるよ」

侑「いざという時に遥ちゃん使えば、戻らざるをえないし」

侑「姉の責任は妹が背負う・・・・姉妹愛にときめいちゃう～」

かすみ「全然ときめかないですぅー」

・・・・・・

虹ヶ咲学園　廊下

せつ菜「・・・・・」

せつ菜「歩夢さんのストーカー女から連絡がありました」

せつ菜「今から会って欲しいだなんて・・・・」

せつ菜「しかもどうして・・・虹ヶ咲学園なのでしょうか・・・・」

ﾊﾞﾀﾝｯ

曜「諦めない・・・絶対に私は同好会立ち上げるから😠」

曜「フンっ・・・」

せつ菜「生徒会室・・・私も生徒会長をしていましたね」

せつ菜(栞子さんとの選挙に負けて生徒会長を辞めて)

せつ菜(栞子さんの手伝いをしに足を運んで)

せつ菜(今ではすっかり・・・・行かなくなりました)

せつ菜(栞子さんが時にしたから今度また、生徒会長選挙があるみたいでけど)

ｶﾞｼｯ

せつ菜「だっ誰ですか!!!!!」

ｸﾞｯｸﾞｯｸﾞｯｸﾞｯ

せつ菜「ぁぁ・・・ぁぁ・・・」

せつ菜(首を絞められて声が出せない)

せつ菜(苦しい・・・・助けて・・・)

ﾊﾟｯ

せつ菜「ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

るう「締めやすいですね。貴方の首は」

せつ菜「ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

せつ菜(歩夢さんのストーカー!!!!!)

るう「何で私が首を絞めたか分かりますか？」

せつ菜「ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

るう「早く答えないとまた首を絞めますよ？」

せつ菜「まっでぇぇぇ!!!!」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

せつ菜「苦しいから・・・少し休ませて・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

るう「ふーん。じゃあもっと首を絞めてあげる」

せつ菜「分かりません!!!!分かりませんから!!!!」

せつ菜「許してください・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

るう「・・・・・・」

るう「私、今日から・・・・虹ヶ咲学園に通い始めたんですけど・・・・」

せつ菜「・・・・・・」

せつ菜(聞きたくない・・・いや・・・・そんな・・・・)

るう「上原さん、昼休み話をしていんだよね。二人組の陽キャラの女の子と」

るう「40秒も・・・」

るう「誰？」

せつ菜「知りません!!!!!」

るう「約束・・・したよね？上原さんに近づく、邪魔者を・・・排除して掃除してくださいって」

せつ菜「あっ・・・」

るう「だから首を絞めた。痛みは一番・・・効果が効くから」

るう「次、守らなければもっと首を・・・絞めちゃいます」

せつ菜「ひぃ・・・」ｶﾞｸｶﾞｸｯ

せつ菜「分かりました!!!分かりました!!!」

るう「・・・・・・・」

るう「私・・・暴力をふるちゃった・・・・」

るう「せつ菜さんも絞めていいよ。私の首」

せつ菜「え・・・・」

るう「私達は・・・・上原さんを・・・・見守る同盟です」

るう「だったら痛みも・・・共有しないと」

るう「私にも・・・首を絞めてください・・・・」

せつ菜「結構です!!!!大丈夫ですから!!!」

るう「でも・・・そうしないと・・・」

るう「すべてが壊れてしまう・・・均衡が崩れて・・・・」

るう「だから私を今すぐ!!!!・・・今すぐ絞めてください!!!!!」

せつ菜「そんな事を言われても困ります!!!!」

せつ菜(さっきから無茶苦茶すぎます)

せつ菜(ここは、一旦逃げた方が良いです)

せつ菜「ごめんなさい・・・・私用事がありますから」

せつ菜「また夜にでも電話します!!!!」

せつ菜「すみません!!!!」

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀ

せつ菜(どうなるかは分からないけど)

せつ菜(きっと、怒るだろうと思うけど)

せつ菜(ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい・・・)

ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ

せつ菜「ﾊｧﾊｧ・・・・」

侑「せつ菜ちゃん、今日は休むって聞いたけど」

せつ菜「やっぱりきちゃいました」ﾃﾍｯ

歩夢「菜々ちゃん、また首に血が付いている」

歩夢「大丈夫？」

せつ菜「ちょっと擦りむいただけです。唾でも付けたら治ります!!!!」

せつ菜「ｲ`＾ᗜ＾ﾘ　それよりも今日の練習は頑張りますよぉぉぉぉぉぉ」

せつ菜(今は一秒でも早く、嫌な事から忘れたい・・・・逃れたい)

侑「嬉しいよせつ菜ちゃん。本気で取り組んでくれて」

侑「どこかの寝不足貧乏先輩とは違うね」

せつ菜「・・・・？」

しずく「とりあえず、A・ZU・NAの新曲練習から」

せつ菜「はい!!!!」

ﾎﾟﾛｯ

愛「せっつー、何か落としたよ」

エマ「薬みたいだけど・・・」

かすみ「コンビビル」ﾎﾞｿｯ

かすみ「核酸系逆転写酵素阻害剤の一種でNNRTI、PIの組み合わせに使われています」

かすみ「どうして・・・せつ菜先輩が【HIV】の治療に使う薬を持っているのですか？」

せつ菜「え・・・・」

ｼｰﾝｯ

歩夢「菜々ちゃん・・・・」

歩夢「そんなぁ・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

愛「せっつー、辛い思いをしていたんだ」

かすみ「まさか、せつ菜先輩が持っているとは思いませんでした」

せつ菜「ち、違います。これ私のじゃないですよ!!!!」

侑「じゃあ・・・誰のかな？」

せつ菜「それは・・・・・」

せつ菜(思い当たる節があるとすれば、歩夢さんのストーカー・・・・)

歩夢「良かった・・菜々ちゃんの物じゃないんだ・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

しずく「でも、かすみさん。良く分かりましたね💙」

しずく「普通は見ただけでは分かりません」

かすみ「知り合いに居るんです。その薬を服用している子が」

かすみ「酷い虐めを受けて、無理矢理何人もの　　売らされて・・・・色んな人たちに　　れて」

かすみ「挙句の果てに、その病気に罹った・・・・」

エマ「酷い・・・・」

侑「・・・・・・」

愛「女の子の人生を無茶苦茶にしてさぞ楽しかっただろうね」

愛「許せない、そういう男共は1人残らず消してやりたい」ﾎﾞｿｯ

愛「男なんて、消えてしまえ!!!!死んでしまえ・・・絶滅してしまえ!!!!」

・・・・・・・

三船家の屋敷

三船の家は財閥の流れを汲む

その為、家も豪邸で敷地も広い

当然使用人の数も多く、中には学生の人間もいる

三船家の古くからの方針で、貧乏人や孤児の人間を受け入れて使用人として働かせ
その分の給料やお金を支援してくれる

誰からも拒絶されて・・・

人生に絶望していた時

拾ってくれたのは、お嬢様だった

栞子「あの・・・私の元で働きませんか？」

栞子「ちょうど一人、使用人が卒業していない状況なんです」

栞子「給料も出ます」

私のゴミみたいな人生で唯一の幸運だったのかもしれない

・・・・・・

ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ

るう「・・・・・・・」

るう「ただいま・・・帰りました・・・」

栞子「るうさん、お帰りなさい」

栞子「どうでしたか？転校初日の授業は？」

るう「・・・・・別に・・・普通です・・・」

栞子「そうですか・・・」

栞子「夕ご飯が出来ています」

栞子「手を洗って食べてください」

るう「・・・・・はい」

るう(三船栞子・・・お嬢様・・・・は嫌いだ)

るう(何不自由なく暮らしている人間は)

るう(私みたいな・・・・車輪の下敷きになっている・・・人間の気持ちなんて・・・・)

栞子「何か浮かない顔をしていますが？大丈夫ですか？」

るう「なんでも・・・・ありません・・・・」

夕飯にはハンバーグが出た

作ったのはおそらくお嬢様だ

栞子「・・・・」ﾜｸﾜｸ

るう「・・・・・」

るう「・・・・・」

るう「・・・・・」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

るう「・・・・・」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

栞子「食べないのですか？」

るう「食べられません・・・ごめんなさい・・・・」

栞子「!!!!!」

るう「失礼します・・・・」

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀ

栞子「・・・・・・・」

栞子「私の料理が・・・悪かったですか？」

ななか「そういうわけでは無いですよ、お嬢様」

栞子「でも・・・料理に一切手を付けなかった」

ななか「あの子・・・他人の手料理が食べられないのです」

・・・・・・・・

・・・・・・・・

「今日はお前の為に、弁当を作ってきたぜ」

「うわ・・・・ゴキブリとか蜘蛛とか色々混ざってるよwwww」

「ゴミまであるし・・・マジ鬼畜だわwwww」

「残さず食えよ？逃げることなんて許されないからな!!!!」

・・・・・・・・

ﾍﾞﾘｯ

ツナ缶

鯖缶

きんぴらごぼう缶

るう「・・・・・」ﾊﾟｸｯﾊﾟｸｯ

るう(他人の料理は食べられない)

るう(何を混入させているのか・・・それが頭によぎって怖くなる・・・・)

るう(例え、人畜無害の人が作った料理でも)

るう(その人の裏の顔までは分からない。もしかしたら裏では性格の悪い極悪人かもしれない)

るう(そして私に変なものを食べさせるかもしれない)

るう「・・・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

るう「惨め・・・こんな・・・人間にどうして私は・・・・堕ちてしまったの・・・・？」

曜の部屋

曜「99、100・・・・」

曜「ふぅ・・・・」

曜「腹筋、背筋、腕立て伏せ100回終了」

曜「シャワー、浴びたら。次は作詞と作曲をして」

曜「最後に・・・・服飾の勉強をしたら・・・」

曜「ドラマでも見て寝よう」

曜「・・・・今頃・・・内浦は大丈夫かな」

ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝｯ

ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝｯ

ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝｯ
ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝｯ
ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝｯ
ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝｯ

曜「誰!!!」

ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝｯ

ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝｯ

ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝｯ

ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝｯ

曜「もう!!!!!うるさいよ!!!!😠」

ｶﾞﾁﾔｯ

曜「なんですか？」

？「・・・・・・・」

曜(可愛い・・・車椅子の前髪がぱっつん銀髪っ子だ)

曜(いっぱい可愛い衣装を着せたい・・・(;ﾟ∀ﾟ)ﾊｧﾊｧ)

？「遅い・・・私を待たせるなんて、おまえは最低な奴だ」

？「うっ・・・汗臭い。シャワーを浴びろ」

曜「これから浴びるつもりだったんだよ・・・」

？「ならさっさと浴びろ・・・臭い」

曜「・・・・・・」

曜(いきなり、汗臭いって・・・酷い)

・・・・・・・

曜「・・・・・・」

曜「シャワー浴び終えたよ」

？「・・・・」ﾑｼｬﾑｼｬ

曜「あぁぁぁぁぁぁぁぁ」

曜「それ干物!!!!」

曜「内浦からもってきたのに!!!!!」

？「マヨネーズは無いか？このままでは食えたものではない」ﾑｼｬﾑｼｬ

曜「だったら食わないでよ!!!!」

曜「少しずつ食べようと思ったのに・・・・」

？「干物なんてスーパーでいくらでも買える・・・悲しむことは無い・・・」ﾑｼｬﾑｼｬ

曜「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

？「大袈裟な奴だな・・・・」ﾑｼｬﾑｼｬ

曜(せっかく・・・・内浦からもってきた貴重な品を)

曜「(´;ω;｀)」

？「悲しむ事は無い・・・・元気を出せ」

？「干物を貰ったお礼に、これをやる」

曜「これってハンバーグ・・・・」

曜「ハンバーグだ!!!ハンバーグ♪」

？「作り過ぎて・・・処理をしてもらいたいから来た」

曜「ありがとう♪」

？「食え・・・」

曜「いただきまーす」

曜「・・・・」ﾊﾟｸｯ

曜「・・・・・・・」

曜「うぇぇぇぇぇぇぇぇ」

曜(なにこれ・・・味が濃すぎて・・・・まずい)

曜(ハンバーグの出来損ないだよこれ・・・ハンバーグに対して失礼だよ)

曜(こんなものがこの世にあってはならない)

？「遠慮せずもっと食べろ・・・」

曜「無理・・・・もう・・・」

？「いいから食え!!!!!」

曜「助けて・・・いや・・・・・」

・・・・・・・

曜「気分悪い・・・・」

曜(ハンバーグの出来損ないを食べたせいだ・・・・)

？「これでようやく・・・処理できた」

？「自己紹介がまだだった。私の名前は黒羽咲夜・・・3年生よ」

曜「さ、3年生」

曜(先輩なんだ・・・・)

曜「私は逢田朱夏。２年生」

黒羽咲夜「また残飯処理に呼び出すかもしれないが、その時は頼む」

曜「え・・・・」

咲夜「驚いた顔をするな。世界を相手に戦っているわけではないでしょ？」

曜「無茶苦茶だよ・・・もう・・・・疲れた・・・」

虹ヶ咲学園の1日はとても内浦では味わえない体験となった

・・・・・・・・・

私の家は、元々はお父さんの実家が裕福で

その跡取りとしてゆくゆくは家業を継ぐはずだった

近江祖父「何!!!ラーメン屋を始めたいだと!!!!」

近江父「そうです。私は昔から、父さんの家業を継ぐ気はなく」

近江父「ラーメン屋をしたいとずっと思っていました」

近江祖母「正気なの!!!アンタは跡取り息子なのよ!!!」

近江父「既に準備は進めている」

近江父「今更、止めたって無駄です」

近江祖父「止めはしない」

近江祖父「だが、失敗したからと言って・・・戻ってくるなよ？」

近江祖父「お前たち家族は今日から縁を切る・・・」

近江祖母「まったく・・・・・アンタの頭は遥か彼方に飛んで行ってしまったのかしら」

近江祖母「正気の沙汰とは思えない」

ボロアパート

近江父「今日からここに暮らすんだ」

彼方「すきま風が入って寒いよぉ・・・・」

遥「・・・・・」ｶﾞｸｶﾞｸｯ

近江父「心配するな、ラーメン屋でのノウハウは既に習得済み」

近江父「あっという間に大金持ちになる」

近江父「そしたら、もっといい場所に、住む事だって可能だ」

彼方「ほんとぅ？」

近江母「彼方も遥も・・・お父さんの応援をしてあげて」

近江母「必ず成功するから」

近江父「彼方・・・遥・・・・良く聞くんだ」

近江父「確かに、父さんは実家を継げば・・・金の苦労も知らずに生きていけるだろう」

近江父「だが、世の中にはお金よりも大切な事がある」

近江父「それは【やりがい】だ」

近江父「やりがいの無い仕事なんて、やっても意味が無い」

近江父「是非、お前たちにもそれを探して・・・幸せになってくれ」

遥「お父さん・・・・」

彼方「・・・・・」

・・・・・・・

近江父「どうして、上手く行かないんだ!!!!」

近江父「味も完璧」

近江父「立地も調査した」

近江父「店内の内装も、流行りの物を取り入れている」

近江父「なのにどうして!!!」

近江母「あなた・・・・落ち着いて」

近江父「うるさい!!!!!」

ﾊﾟｼﾝｯ

近江父「黙れ!!!黙れ!!!!」

ﾎﾞｺｯ

ﾎﾞｺｯ

遥「お母さんを殴らないで」

近江父「娘が俺に指図するな!!!!」

ﾎﾞｺｯ

遥「うぐっ・・・・」

近江父「ﾊｧﾊｧ・・・・」

近江父「もっともっと、変えなければ」

近江父「みてろよ・・・お金をかけてもっと素晴らしいものを作ってやる」

結局、ラーメン屋は借金まみれで潰れてしまった

近江父「離婚だ・・・」

近江母「・・・・・え」

近江父「心配するな、いずれ立派な男になって帰ってくる」

近江父「その時はまた・・・・再婚して、幸せな家庭を築こう」

近江母「アナタ/////」

彼方(嘘だ・・・・絶対に、私達を捨てるつもりだ)

事実、お父さんは沼津でお金持ちの人と再婚して

幸せに暮らしている・・・・確か、飼い犬の名前が【あんこ】だった

まぁ、どうでもいい話だけど

その後の暮らしはずっと貧乏だった

お母さんの仕事は長続きせず、職を転々としたせいで

給料も低く・・・生活は苦しかった

男子生徒A「うわぁ・・・近江の弁当見ろよ」

男子生徒B「また、茶色しかない汚い弁当だwwwww」

女子生徒A「服も・・昨日着ていたの同じじゃない？」

女子生徒B「きも・・・・風呂も入ってなんじゃないの？」

男子生徒C「臭うなぁ・・・臭い臭い臭いがプンプンするwwwww」

ｸｽｸｽｸｽｸｽ

彼方「・・・・・・・・・」

誰も悪くない。貧乏なのが悪いんだ

彼方「遥ちゃん・・・・」

遥「何、お姉ちゃん」

彼方「這い上がろう、このままじゃ一生負け犬だよ」

彼方「私立の良い学校に進学して、良いところで就職して」

彼方「そして金持ちの男を捕まえて、幸せになろう」

彼方(金があれば、幸せは手に入る・・・金さえあればなんだって出来るんだ)

彼方(我慢を強いられる生活は嫌だ、もっともっと楽に暮らしたい・・・・)

私は必死に勉強して、特待生枠で虹ヶ咲学園に入学できた

・・・・・・・・

・・・・・・

・・・・・

次の日

彼方「・・・・朝」

彼方「午前10時・・・授業が始まってるよぉ・・・・」

彼方(でも面倒・・・・行く気にもなれない)

彼方「今日はサボっちゃう・・・」

生まれて初めて、学校をサボった

その時の昼寝はとても気持ちの良いもので、嫌な気分を少しでも忘れられることが出来た

話が動きますので、その前に箸休め休憩タイムです

↓コンマレス
1～10 エマに不幸が訪れる話
11～20 彼方に不幸が訪れる話
21～30 せつ菜に重大なイベントが発生する話
31～40 栞子に絶望が訪れる話
41～50 果林が動く話
51～60 梨子が劣等感に陥る話
61～70 穂乃果が暴走する話
71～80 真姫ちゃんが動く話
81～90 愛さんの可哀想な話
91～100 ギャラクシーな話

箸休めにしては酷いのがいくつか

・・・・・・・

すみれ「・・・・・・」

ふと【もしも】の可能性について考えることがある

結ヶ丘女子高等学校に入学した私ではあるが

音ノ木坂学園に入学したら、どんな人生を送ることが出来ただろうか

廃校阻止の為に奮闘していたのか？

それともスクールアイドルなんて行わずに

別の部活で学生生活を謳歌していたのかもしれない

可可「すみれ、何を考えているのデスか？」

すみれ「もしもの事を考えていたわ」

可可「もしも・・・？」

すみれ「結ヶ丘女子高等学校に入学せず、可可達に出会わなかったら」

すみれ「どんな人生を送っていたのと」

すみれ「実にギャラクシーだと思わない？」

可可「可可は思わないデス」

可可「人生は一度きり、すみれと可可の出会わなかった世界なんて」

可可「想像をするだけ、無駄デス」

すみれ「・・・・・・」

すみれ「そうね。普通の人間には人生は一度しかない」

すみれ「ありがとう可可」

すみれ「この出会いに感謝しているわ」

すみれ「愛してる、ギャラクシーで一番」

可可「すみれ・・・それって////本気デスか？」

すみれ「本気よ。冗談は嫌い・・・・」

可可「/////嬉しいデス」

・・・・・・・・

すみれ「・・・・・・」

すみれ「可可の事は大好きなのは本当よ」

すみれ「この世界に来て、私は・・・可可という大切な存在が出来た」

すみれ「それはとても嬉しい事なのに・・・・」

すみれ「・・・・・このまま。一生時が止まればいいのに」

すみれ「ずっと居たい・・・居させて」

すみれ「・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

・・・・・・・

・・・・・・・・

「これは貴方にしかできない事」

「貴方がみんなを救うの・・・・・」

「もし、失敗すれば・・・・・命の保証は無いと思って」

「逃げようとしても無駄・・・・時間が切れはゲームオーバー」

「生きて幸せを手に入れたければ、必ず成し遂げで・・・・」

「・・・・・・それでは・・・・・ごきげんよう」

・・・・・・

虹ヶ咲学園

教室

曜「・・・・・・」

曜(スクールアイドル活動はしたい)

曜(虹ヶ咲学園に同じ同好会、部活は創設できない)

曜(どうすれば・・・・)

あきる「ねむ・・・・帰ったら速攻で帰ろ・・・」

曜「・・・・・・」

曜(他人の意見を聞くことも大切だよね)

曜「篠宮あきるさん・・・ちょっと相談があるんだ」

あきる「相談・・・？」

曜「実は・・・・」

・・・・・・

・・・・・・

曜「って事なんだけど」

あきる「なるほど・・・・簡単な事じゃない」

あきる「スクールアイドル部に入れば解決」

あきる「宮下愛の下らないギャグを毎日聞けるわよ」

曜「そういうわけにはいかないんだ」

曜「どうしても私が創設して、作らないと・・・・」

曜(既存のグループに入っても、どうせまた壊してしまう)

あきる「悩む事の話でもない」

あきる「同じ部や同好会を作れないなら」

あきる「発想を変えるべきね」

曜「発想を変えるべき？」

あきる「例えば、スクールアイドル研究部」

あきる「表上はスクールアイドルアイドルを研究する部活であるけど」

あきる「その研究した成果として、スクールアイドルのライブを行う」

あきる「あくまでもスクールアイドルの研究の延長線」

あきる「これなら逢田さんが望む活動がスクールアイドル活動が出来るはず」

あきる「どう？」

曜「・・・・・」

曜「凄っ、ありがとう」

曜「早速使わせてもらうね♪」

曜(そういう考え方もあるんだ・・・・やっぱり相談して良かった)

あきる「スクールアイドル活動頑張ってねー」

あきる(宮下愛を潰して、曇らせるくらい)

・・・・・・

副会長「スクールアイドル研究同好会」

曜「そう、調べたけどまだ無いよね」

曜「だったら作っても良いよね？」

副会長「・・・・・・分かりました」

副会長「いいです。生徒会長の代理として承認しましょう」

曜「やった♪」

曜（これでスクールアイドル活動が出来る)

曜(あとは部員集めだね)

曜(最低でも9人は欲しい)

曜(早速勧誘しないと・・・・全速前進、ヨーソロー!!!!)

曜「まずは記念すべき、第一号部員を勧誘するよー」

曜「上級生を勧誘するか」

曜「それとも・・・・同学年を勧誘するか」

曜「下級生も良いよね」ﾊｧﾊｧ

曜「どれにしようかな・・・・」

↓コンマレス
1～30 3年生の中から勧誘する
31～60　同学年の中から勧誘する
61～90 下級生の中から勧誘する
91～100 君のこころは輝いてるかいを歌っていた子を勧誘する

ソロでやろうという考えはないのか

曜「・・・・・・」

曜「最初は、あの子だよね」

曜(今日も居ると良いんだけど)

私に輝きを教えてくれた・・・・君のこころは輝いているかい
を歌っていた子

・・・・・・・

曜「ものすごい美少女だったから」

曜「見れば分かると思うだけど・・・・」

曜「いない・・・・」ｷｮﾛｷｮﾛ

曜「一緒にスクールアイドルしたいのに」ｷｮﾛｷｮﾛ

「シュウー」

「シュウー」

曜「なにか、聞こえる・・・・」

カメレオン「シュウー」

曜「うわぁっ・・・・カメレオンだ!!!」

曜「前もカメレオンに遭遇したけど・・・2度目だよ」

地味眼鏡っ子「ギョロちゃーん、ギョロちゃーん、どこですかー」

地味眼鏡っ子「ギョロちゃんが居ない・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

曜「やっぱりカメレオン飼育していた子だ」

曜「ちゃんと捕まえてあげないと」

カメレオン「・・・・・」

曜「それっ」

ｶﾞｼｯ

曜「捕まえた・・・・」

曜「後はカメレオンを返すだけ・・・」

地味眼鏡っ子「ギョロちゃん・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

曜「お久しぶり」

地味眼鏡っ子「!!!!!!」

地味眼鏡っ子「だ、誰ですか。アナタは・・・」

曜(そうだ・・・この間とは変装も違うから分からないよね)

地味眼鏡っ子「・・・・・」

地味眼鏡っ子「えっと・・・・すみません」

地味眼鏡っ子「私と会ったのはいつの事ですか？」

曜「覚えていたらで良いんだけど」

曜「μ'sとSaint Snowのライブ対決の日だよ」

地味眼鏡っ子「μ's？」

地味眼鏡っ子「Saint Snow？」

地味眼鏡っ子「な、なんですかそれ!!!」

地味眼鏡っ子「えっと・・えっと・・・・」ｵﾛｵﾛ

地味眼鏡っ子「具体的には何日の話ですか？」

地味眼鏡っ子「教えてください!!!!!」

曜「××月〇日だけど・・・・」

地味眼鏡っ子「××月〇日、××月〇日・・・・」

ﾍﾟﾗｯ

曜「・・・・・・」

曜(凄い分厚い、ノートがでてきた)

地味眼鏡っ子「・・・・・・」

地味眼鏡っ子「その日は・・・ギョロちゃんを外に連れ出して」

地味眼鏡っ子「怒られた・・・・」

地味眼鏡っ子「ギョロちゃん・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

地味眼鏡っ子「どこへ行ったんだろう・・・・外に連れ出してはいけないって」

地味眼鏡っ子「注意書きで書いてあるのに・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

地味眼鏡っ子「うぁぁぁぁぁぁん」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

曜「カメレオンなら、捕まえたよ。ほらっ・・・」

カメレオン「・・・・」

地味眼鏡っ子「ギョロちゃん!!!」

地味眼鏡っ子「もう絶対、外に連れ出さない。ごめんねギョロちゃん」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

地味眼鏡っ子「ありがとうございます」ﾍﾟｺﾘｯ

曜「・・・・よっぽと大切なんだね」

地味眼鏡っ子「はい、私の記憶の中で唯一の不変な存在ですから!!!!!」

地味眼鏡っ子「リセットされた世界でも、このギョロちゃんだけは昔から変らない」

曜「・・・・・」

地味眼鏡っ子「えっと・・・私の名前はあさか・・・いえ、設楽ふみです」

地味眼鏡っ子「前にも会ったことがあるかもしれませんが」

地味眼鏡っ子「ごめんなさい。覚えていません」ﾍﾟｺﾘｯ

曜「逢田朱夏。よろしくね!」

曜「聞きたいことがあるんだけど」

曜「昨日、この辺に美少女の子が歌っていたんだけど」

曜「心当たりないかな？」

設楽ふみ「・・・・・・・」

ふみ「ごめんなさい」

曜(どこに行ったんだろう、昨日の美少女は・・・・)

曜「聞きたいことがあるんだけど」

曜「昨日、この辺に美少女の子が歌っていたんだけど」

曜「心当たりないかな？」

設楽ふみ「・・・・・・・」

ふみ「ごめんなさい」

曜(どこに行ったんだろう、昨日の美少女は・・・・)

果林「ねぇ、そこの怪しい人」

果林「今すぐその子から離れてもらえるかしら？」

曜「果林さん・・・・」

ふみ「・・・・あっ」

果林「今すぐ離れなさい。さもなければ然るべき人物を呼ぶことになるけど」

果林「それでもいいの？」

曜「・・・・・・」

ふみ「その人・・・・ギョロちゃんを探してくれたの」

果林「ギョロちゃんって・・・・・・」

果林「もしかして、カメレオンを学校に外に持ち込んだわけ？」

ふみ「うん♪」

果林「・・・・・」

ﾊﾟｼﾝｯ

曜「あっ・・・」

ふみ「痛い・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

果林「外に出る前に、注意事項は必ず読んでおきなさいと言ったはずよ」

果林「なのにそれを破った・・・・」

果林「その痛みで覚えておきなさい」

ふみ「ご・・ごべんなさい゛」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

果林「・・・・・」

果林「分かれば良いのよ」

ｽｯ

果林「涙は拭きなさい、みっともないから」

ふみ「はい・・・」

果林「みんな、待っているわ。早く来て」

ふみ「・・・・・」ｺｸｯ

果林「それと、そこの怪しい人」

曜「はい!!!!」

果林「カメレオンを探してくれてありがとう」

果林「それと変装するならもっと上手くしないと、私は騙されないわ」

果林「ヨーソローさん」

曜「バレてる・・・・・」

曜(果林さんはやっぱり凄い。一瞬で看破するなんて)

曜(でも、地味眼鏡っ子・・・・設楽ふみちゃんとどう言う関係なんだろう？)

曜(保護者的な感じだったけど)

・・・・・・・・

ｶﾞﾁｬｯ

果林「お待たせ」

ふみ「ただいま・・・」

亜矢「これで揃ったね」

紫「何か月ぶりかな、こうしてみんな一緒に居られるなんて・・・・感激します～」

遊宇「・・・・・・・」

敦美(果南推しの子)「まぁ、一緒に居られる機会も少ないですし」

？「・・・・・・すみません」

？「確認したことがあるんですけど」

果林「何？」

？「虹ヶ咲学園に渡辺曜さんがいるって聞きました」

？「その事実は本当なのですか？」

果林「居たら、大騒ぎになっているわ」

果林「デマじゃないの」

？「そうなんですね。じゃあデマだったのかな」

紫「でも、説明会の時にお会いしましたけど」

敦美「そうだね。私も見た」

敦美「遊宇ちゃんも見たよね？」

遊宇「・・・・・・」ｺｸｯ

果林「・・・・・・」

果林(渡辺曜は確かに、虹ヶ咲学園に居る)

果林(けれど、この子達に会わせるのはあまりにも危険すぎるわ)

果林(同じだから分かるのよ)

果林「説明会に来たからって、本当に来るとは限らないわ」

果林「忘れなさい」

？「・・・・・・」

・・・・・・・・・

雨野升高校

スクールアイドル発祥の高校である

この学園の特徴として【Midnight cats】というユニット名が代々受け継がれている点である

初代Midnight catsのメンバー
・久保田派威流
・斉藤裏異悠

スクールアイドル発祥のメンバーである彼女たちの圧倒的カリスマ性と人気は
様々な伝説を作り、こんにちのスクールアイドル界を盛り上げている一因ともなっている

矢立顧問(スクールアイドル部顧問)「全然ダメだ!!!!」

花田(ラブライブサンシャイン第3話 Midnight cats 三つ編みの子)「・・・・・」

酒井(ラブライブサンシャイン第3話 Midnight cats 紫髪の子)「今のは上手くいったと思うのですが・・・・」

矢立顧問「初代 Midnight catsの足元にも及ばない」

矢立顧問「ラブライブ!で優勝できると思うな!!!!」

花田「・・・・・失礼ですが矢立先生」

花田「初代 Midnight catsの先輩方はスクールアイドルの先駆者ではありますが」

花田「実力も今の時代より凄いとは・・・・」

酒井「そ、そうですよ。思い出補正です」

矢立顧問「お前ら最近の若い奴には分からないだろうな」

矢立顧問「当時の映像もほとんど残っていない」

矢立顧問「だが、当事の事を知っている人間からすると今のスクールアイドルより上だと分かる」

矢立顧問「彼女たちはホンモノの輝きを持っていた」

矢立顧問「初代 Midnight catsの前にスクールアイドルはなく、初代 Midnight catsの後にまさるスクールアイドルなし」

・・・・・・・・

曜の部屋

曜「結局、あの時の美少女は居なかった」

曜「どこに行ったのかな・・・」

曜「会った時、声を掛けていれば良かった」

曜(明日も探してみよう)

曜「作詞、作曲、衣装作りも仲間集めと並行してやらないと」

曜「衣装作りは得意だから出来る」

曜(ルビィちゃんを立てるためにあまりやらなかったけど)

曜(Aqoursの時よりはクオリティを上げよう)

曜「作曲は梨子ちゃんのやっていたことをすれば良いとして」

曜(梨子ちゃんの技術は一応全部習得したから、後は私流にアレンジすれば良い)

曜(1日で習得できた・・・・)

曜「歌詞は・・・なんとかなる」

曜「やっぱりメンバー集めだよね。問題は」

ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝｯ

曜「はい」

ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝｯ

ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝｯ

ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝｯ

ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝｯ

ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝｯ

曜「もう・・・・何回も鳴らさないでよ😠」

ｶﾞﾁﾔｯ

咲夜「また、来てやったぞ」

曜(今日も来ちゃったよ)

咲夜「昨日は、悪かった」

咲夜「お前の大切な、干物を食べてしまって」

曜「いいよ。気にしてないから」

曜(もう・・・手に入らないかもしれないけど)

曜(過ぎた事を後悔してもしかないよ😢)

咲夜「お詫びに海鮮丼を作ってきた」

咲夜「魚好きだろ？食え」

曜「か、海鮮丼・・・・」

曜(生魚は苦手・・・・好きじゃないよ)

曜「もう、今日の夕食は食べたんだ」

曜「ごめんね」

咲夜「・・・・・」

咲夜「デザートは別腹だと昔から言う」

咲夜「この料理には自信がある。妹も喜んでくれた」

咲夜「いいから食べろ」

曜「でも・・・もうお腹いっぱいだから・・・」ｱｾｱｾ

咲夜「そうか・・・・やはりお前も所詮は定型の人間か」

咲夜「しょうがい者の事を見下して馬鹿にしている」

咲夜「私だって・・・・好きで車椅子に座っているわけじゃない」

曜「し、してないよ」

曜(どうしてそういう話になるの)

咲夜「だったら食べろ」

咲夜「今すぐ食え」

曜「・・・・・」

曜「分かった・・・・食べるよ」

曜「・・・・・」

曜(生魚は嫌いだけど我慢して食べないと・・・)

曜「・・・・・・」ﾊﾟｸｯ

曜「うげぇっ・・・・」

曜(ただでさえ、嫌いな食べ物なのに)

曜(味付けが壊滅的にダメだ)

曜(濃すぎる・・・)

咲夜「美味しいか？」

咲夜「もっと食べろ」

曜「うげぇ・・・・」ﾊﾟｸｯ

吐きそうになったが最後まで食べた

・・・・・・・

曜「うげぇ・・・・」

曜(気持ち悪い・・・今すぐにでも吐きたい)

咲夜「お前、スクールアイドルに興味があるのか？」

咲夜「スクールアイドルの雑誌が沢山ある」

曜「うん、スクールアイドル活動をしようと思って」

曜「まずはメンバー集めなんだけど」

曜「誰を誘おうか迷っているんだ」

咲夜「なるほど・・・・」

咲夜「スクールアイドル活動・・・・」

咲夜「君は今、君のヒカリ～手にいれたい」

咲夜「そんな顔して語ってるよね」

咲夜「Ah夢はいつもハッキリしてるわけじゃないの」

咲夜「君を迷わせ輝いてる～」

曜「その曲は・・・・」

咲夜「伝説の初代 Midnight catsの曲」

咲夜「Beginner's Sailing」

咲夜「スクールアイドルと言えば、この曲が一番好きだ」

咲夜「お前は知っているか？」

曜「・・・・・・・うん」

曜(知ってるもなにも、ママの曲だから)

今のお母さんは、本当のお母さんじゃない

お父さんが再婚したから後妻にあたる

本当のママは私が3歳の時に亡くなった

亡くなる前にママは一度だけ私に言ってくれた

曜ママ「曜・・・・お母さんはね。昔スクールアイドルをやっていたの」

曜ママ「でも途中で辞めちゃったけど」

曜「どうして・・・・？」

曜ママ「それはね。ママが弱かったから」

曜ママ「ママがもっともっと強かったら、続けられたかもしれないけど」

曜ママ「曜は強くなりなさい。誰よりも強く負けないくらいに」

曜ママ「最後に頼れるの己自身」

曜ママ「全速前進で一人で突き進むのよ」

曜ママ「全速前進曜ソロよ」

曜(スクールアイドル活動をして分かった事)

曜(ママには私は未だに追いつけていない)

曜(初代 Midnight catsは凄い)

曜「咲夜さん凄い歌が上手だね」

咲夜「一時期は、妹とスクールアイドルを目指したこともある」

曜「その歌唱力なら絶対人気出ると思うよ」

曜「どうかな、一緒にスクールアイドル活動をしない？」

咲夜「・・・・・・」

咲夜「・・・・無理な事を言うな」

曜「えっ・・・」

咲夜「スクールアイドルとは、歌だけではない」

咲夜「ダンスのパフォーマンスも重要な要素・・・・」

咲夜「歩くことも出来ない私が・・・どうやってステージに立つ？」

咲夜「周囲にいる機関の者たちの笑いものでもなるのか？」

曜「・・・・・・それは」

咲夜「気持ちはだけは受け取っておく・・・・」

次の日

虹ヶ咲学園スクールアイドル部の部長を決めるために

トーナメントを開催することになった

部長に立候補したのは8人で、その中から最終的に勝者が部長になる

トーナメントの組み合わせは以下の通り

①天王寺璃奈×宮下愛
②桜坂しずく×鐘嵐珠
③中須かすみ×朝香果林
④優木せつ菜×エマ・ヴェルデ

エマ「私はせつ菜ちゃんと勝負するのんだね」

エマ(正直言って人気的には天と地ほどの差がある)

エマ(せつ菜ちゃんはスクールアイドルでトップクラスの人気だけど)

エマ(対して、私はスクールアイドル部で一番の不人気でファンも少ない)

エマ(けど、試してみたい。私だって頑張れるという事を)

エマ(そして少しでも彼方ちゃんの元気になれば・・・・)

・・・・・・・・

かすみ「相手は果林先輩・・・」

かすみ(一番、当たって欲しくない相手)

かすみ(まだ本当の実力を見た事は無い・・・・)

しずく「ﾌﾌﾌﾌ、かすみさんは果林さんと戦わなければいけない」

しずく「勝てる勝算はあるのですか？」

かすみ「しず子・・・・」

かすみ「しず子の方こそ大丈夫なのですか？」

かすみ「相手はあのランジュ先輩」

かすみ「アンチは多いけど、実力は本物」

しずく「確かに、先輩は凄いです」

しずく「一目見た時から惚れてしまうくらい💙」

しずく「大好きな方と隣で肩を並べる為にも負けないですよ」

しずく「私の全力をぶつけて、勝つつもりです」

かすみ「私も・・・・頑張る」

かすみ「お互いに・・・・勝ち進もうしず子」

しずく「はい💙」

・・・・・・・・

人の通らない場所

せつ菜「この間は急に逃げてしまい、ごめんなさい」

るう「凄く・・・悲しかった」

るう「私は中川菜々さんとはいい関係を築きたいと思っているのに」

るう「拒絶するなんて・・・・」

せつ菜「ごめんなさい、ごめんなさい」

るう「謝ることは・・・・無いです・・・」

るう「私が悪いんです・・・私が悪い子だから・・・・逃げられた」

るう「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

るう「ﾊｧﾊｧ・・・」

せつ菜「ひぃっ・・・」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

るう「今度は・・・・逃げないですよね？」

るう「一緒に居てくれますか・・・？」

るう「でないと私・・・今から手首をカッターナイフで・・・切ります」

せつ菜「逃げません!!!!逃げませんから落ち着いてください!!!」

・・・・・・・

1時間後

るう「・・・・・・」

せつ菜「ようやく落ち着きましたか？」

せつ菜(ずっと、慰めの言葉を掛けてようやく落ち着かせました)

せつ菜(ものすごく、情緒不安定すぎますよ)

せつ菜「あと・・・これを返します。貴方の薬ですよね？」

せつ菜「この前の時に私の服に紛れ込んでいました」

るう「コンビビル・・・・」

せつ菜「この薬はその・・・【HIV】の」

るう「中川さん・・・」

るう「貴方は・・・経験人数は何人ですか？」

せつ菜「え・・ええ////」

せつ菜「それって、つまり・・・・その・・・・////」

るう「私は最低でも・・500人以上・・・」

せつ菜「えっ・・・」

るう「1日で何十人を相手にさせられたこともあります」

るう「気が付いた時には、私は汚れて・・・どうしようもなかった・・・・」

るう「・・・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

せつ菜「・・・・・・」

るう「中川さんは羨ましい・・・貴方は何にでも持っている」

るう「対して私は・・・残ったのは体の傷と病気だけ」

るう「にくい・・・にくいにくいにくいにくい・・・・」

せつ菜「あ・・・あ・・・・」

せつ菜(近づいてくる・・・・また首を絞める気です!!!!)

るう「・・・・・・」

せつ菜「ひぃっ!!!!ごめんなさいごめんなさい」

るう「・・・・・」ﾆｺｯ

るう「そうだ。今からゲームをしましょう」

るう「ルールは簡単、今日の日没までに」

るう「私をこんな目に遭わせた犯人を見つけてください」

るう「見つけることが出来なければ」

るう「中川菜々が優木せつ菜である事をバラします」

せつ菜「そんなことしたら、スクールアイドル活動が出来なくなってしまいます」

るう「中川さんの両親は厳しい・・・・方ですから」

せつ菜「分かっているならどうして・・・・」

るう「味わって欲しいんです・・・中川さんにも・・・・」

るう「絶望を・・・・失う悲しみを・・・・」

るう「そうすれば、私達はもっと仲良くなれます」

るう「誰かに話したりするのは禁止です」

るう「その時点でバラしますので」

るう「それでは頑張ってください・・・・中川さん。期待していますよ」ﾆｺｯ

せつ菜「・・・・・・」

その笑顔は美しく、そして歪んだ心を秘めていました

もし私が優木せつ菜だとバレたら、親は絶対に辞めさせようとします

なんとしても絶対にクリアしなければ・・・・・

・・・・・・・・

食堂

果林「ﾊｧ・・・・」

果林(昨日は彼方は休んで、今日は登校してきた)

果林(このまま虹ヶ咲学園を辞めるつもりなのかしら？)

果林(特待生枠から外されたからには、お金を払えるわけないし)

果林(どうしてこう上手く行かないの、アクシデントばかり続いて・・・・)

ｶﾗｶﾗ

ｶﾗｶﾗ

咲良「果林さん・・・」

果林「咲良じゃない。どうしたの？」

果林(一人で私のところに来るのは珍しい)

中川母「そう言えば、この前買った11万円もした美術の参考書」

中川母「どんなものか見せなさい」

せつ菜「あっ・・・」

せつ菜(スクールアイドル部の活動費を出してもらう為に嘘をついたのがバレてしまう)

せつ菜「き、教室に置いてきました」

中川父「11万円もしたものを平気で置くな!!!!」

ﾊﾟｼﾝｯ

せつ菜「ごめんなさい、ごめんなさい」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

中川母「本当に馬鹿な子ね。もし盗まれる可能性もあるという頭すら働かないの？」

中川父「今から勉強しろ」

せつ菜「え・・・・」

中川父「その馬鹿な頭を改善するためにも、今から勉強をしろ!!!!」

中川父「数学のドリルを一冊終わらるまで寝るな!!!!」

せつ菜「は、はい・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

・・・・・・・・

かすみ「・・・・」

ｶﾞﾁｬ

かすみ「ただいま・・・・」

中須母「お帰り、かすみちゃん。随分遅かったわね」

かすみ「・・・・別に普通」

中須母「そう・・・」

かすみ「夕飯はいらないから、外で食べてきた」

中須父「そうか。ちなみ・・・誰と食べたんだ？」

かすみ「知り合い」

中須母「それって誰？」

かすみ「・・・・・別に誰って構わない」

かすみ「健全だから安心して・・・」

ﾊﾞﾀﾝｯ

かすみ「・・・・・・」

かすみ「調子が狂う」

かすみ(早く高校を卒業したら、独立して一人暮らしを始めよう)

かすみ「果林先輩やエマ先輩が羨ましいです」

かすみ「かすみん・・・私だって寮で暮らしたいのに」