1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 22:15:30.89 ID:qXWbXArv0
女勇者「酒場…ですか?」

王様「うむ、あそこには様々な人がおる」

女勇者「はぁ…しかし私はまだ17で…」

王様「ファファファ、構わんわい、とりあえず行ってみると良いぞ」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 22:19:33.45 ID:qXWbXArv0
―酒場

ワイワイ ガヤガヤ

ママ「あら、可愛いお客さん。ここはあなたみたいな子供の来るところじゃなくってよ?」

女勇者「あの…ここで仲間を集められると王様から聞いたのですが…」

ママ「なるほど、あなたが勇者ちゃんねー」

女勇者「…はい」

ママ「ちょっとー!この可愛いお嬢さんの旅の仲間になってくれる殿方はいるかしらー?」

シーン

ワハハハハ! ゲラゲラゲラ

女勇者「え…?」

大柄の戦士「俺はオーガすら怖気づいて逃げちまうほどの戦士だ」

女勇者「は、はい!」

大柄の戦士「だからお前みたいな豆粒は旅してる途中で踏み潰しちまうかもなぁ!」

ガハハハハハハ!

女勇者「くっ…」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 22:23:53.02 ID:qXWbXArv0
長髪の武闘家「アチョォー!ハイ!ハイ!ハイィッ!」

ビュビュッ!ブンッ!

女勇者「ヒッ!」

長髪の武闘家「勇者ともあろうお方がこの様な寸止めにビビり散らすとはネー!」

ワハハハハ!ガハハハハハハ!

女勇者「…うぅ」

大柄の戦士「いいか糞坊主、旅はおままごとじゃねぇんだ。わかったら家でママの作ったスープでも飲んで寝てな」

女勇者「…」

女勇者「でも…!」

大柄の戦士「あぁ?」

女勇者「私は勇者だ!伝説の…伝説の血を引くものだ!」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 22:26:13.05 ID:qXWbXArv0
大柄の戦士「そうか、表へ出な」

女勇者「え?」

大柄の戦士「殺し合いだ」

女勇者「え、ちょ…」

大柄の戦士「伝説の勇者ってのがどんくらい強いか試してやるよ」

女勇者「こ、殺し合いって…」

大柄の戦士「文句あんのかよ?」

女勇者「…だ、だって急にそんな」

大柄の戦士「まあ別に本当に殺さなくても良い、俺を降参させたらそれでも構わんぜ?」

女勇者「…降参」

大柄の戦士「そしたらお前の仲間になってやるよ。ま、無理だろうがな」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 22:30:00.68 ID:qXWbXArv0
―酒場前

ワイワイ ガヤガヤ

大柄の戦士「さーて、準備はいいかいお嬢ちゃん」

女勇者「あ、あんな大きな斧を片手で…」

大柄の戦士「どりゃああああ!」

ボゴォンッ!グラグラ

女勇者「きゃっ…じ、地面が揺れるっ…」

大柄の戦士「もらった!」

ガキィンッ

女勇者「くっ…」


大柄の戦士「ほう、剣で受け止めたか!やるじゃねぇか!」

ドゴォッ!

女勇者「げほっ!!(け、蹴り…なんて)」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 22:32:00.85 ID:qXWbXArv0
大柄の戦士「武器だけが戦いの道具じゃねぇぜ?」

女勇者「ガハッ!ゲホッゲホォッ!」

大柄の戦士「降参か?」

女勇者「ち、ちがっ…う…ハァーハァー」


大柄の戦士「なぁ、俺もあんたみてぇなお嬢ちゃんにまで手を掛けたくはねぇんだよ。降参してくれ、な?」
女勇者「降参など…するものか!」

バキィンッ!

女勇者「あ…」

大柄の戦士「ほら、剣も折れちまったぜ?」

女勇者「このっ…!」

ゲシッ!ゲシッ!

大柄の戦士「ふん、どうしても降参しねぇのか、ならその両足から切り落としてやるぜ!!」

ママ「ちょっと、そこまですることは…」

大柄の戦士「ママは黙ってな!うおおおおおりゃああああああああああ!」

ブォォォォォォォォ

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 22:34:34.88 ID:qXWbXArv0
女勇者「あ、あ、いやああああああああああああああああああ!!」

ガキィン

剣士「…ふん、まるで素人の太刀筋だな」

大柄の戦士「な、なにぃ!?俺のバトルアックスがそんな細い剣に傷ひとつ付けられていないだと!?」

剣士「力の流動、そしてその向き、戦いはそれで決まる」

大柄の戦士「な、何を言ってやがる!?」

剣士「降参しろ、この勝負、お前に勝ち目はない」

大柄の戦士「てめええええ!!」

ブゥンッ!ブゥンッ!

剣士「もうやめておけ、俺は人殺しはしたくない」

大柄の戦士「ひゃっははははは!俺は世界を回って1000人は殺して来たんだ!」

大柄の戦士「そんな俺が小僧一人殺せねぇなんてことがあるわけねぇぜ!!」

ブンッ!ブンブンッ!

剣士「ふぅ…」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 22:37:01.53 ID:qXWbXArv0
剣士「視えた…!」

シュンッ

大柄の戦士「ヒャハハハ!何を突っ立ってやがる!隙だらけだ!!」

剣士「既に終わった」

ボトッ

大柄の戦士「な…うで、俺の腕が…ああああああああああああああ!」

剣士「…すぐに手当するんだな、そうすれば死にはしない」

女勇者「あ、あ…」

剣士「可愛いお嬢さん。いや、失礼、勇者様。」

女勇者「え?」

剣士「あなたの仲間に入れて頂きたく参上致しました。」

女勇者「え?え?」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 22:40:29.44 ID:qXWbXArv0
女勇者「あ、で、でもさっきの人…」

剣士「ええ、騒ぎになるはず。早く旅に出ましょう」

女勇者「でも…」

剣士「早く!」

女勇者「は、はい!!」

スタタタタタタタ

―はじまりの草原

女勇者「あ、あのさっきは…」

剣士「勇者様、誓っていただきたいことがあります」

女勇者「え?」

剣士「必ず魔王を倒すと、例えどのような犠牲を払おうとも魔王を倒すと誓っていただけますか?」

女勇者「そ、それはもちろん!私は、志半ばで死んでいった父のためにも、魔王を倒さなければならない!」

剣士「それを聞いて安心しました」

女勇者「あ、あのー、私からもお願いが」

剣士「なんでしょう?」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 22:43:21.37 ID:qXWbXArv0
女勇者「喋り方、さっきのままで…っていうかその、敬語はやめてほしいなっていうか…」

剣士「…。」

女勇者「だ、ダメかな?これから一緒に旅をするんだから堅苦しいのは息苦しくもありそうだし」

剣士「わかった。」

女勇者「良かったー!じゃ、行こう、えーと…」

剣士「…剣士だ。あと丸腰で敵と戦うつもりか?」

女勇者「あっ…でも大丈夫だよ。予備のナイフがあるし」

剣士「果物を斬るのとは訳が違う。これを使え」

女勇者「こ、これって鋼鉄の剣!?こ、高級品じゃ…」

剣士「勇者に死なれてはこの旅の意味が無い。常に装備はベストでいてくれ」

女勇者「…わかった。ありがとう!」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 22:46:38.27 ID:qXWbXArv0
剣士「…聞こえるか勇者」

女勇者「え?」

剣士「…」

タタッタッタタタッタッタ

剣士「不規則な足音、複数いる」

女勇者「て、敵!?」

魔犬「ガルルルルル!」

女勇者「わぁっ…て、犬?」

剣士「ああ、だが魔物の屍肉を食らって魔力を得た言わば魔犬だ」

女勇者「魔犬…」

剣士「来るぞ…!」

魔犬「ガアァァァッ!」

女勇者「ひっ!」

剣士「ちっ!」

ズバァッザシュゥッ

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 22:48:44.71 ID:qXWbXArv0
女勇者「…(これが、戦いなんだ)」

女勇者「こ、怖がってちゃダメだ!たあああああ!」

ザンッ!

魔犬「キャインッ!」

女勇者「た、倒した…」

剣士「おそらく、魔王城に近づくに連れて敵も凶悪になっていく。怯えていては死ぬぞ」

女勇者「ごめん、なさい…」

剣士「謝るな、強くなってくれ」

女勇者「はい…」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 22:52:56.63 ID:qXWbXArv0
剣士「村が見えてきたな。辺りも暗くなってきた。今日はあそこで宿を取ろう」

女勇者「うん、そうだね」

―小さな村

?「だから俺は僧侶だっつってんだろ!」

老人「お引き取りください。私たちはもうお金もないのです」

?「だからいらねーって!本当!無料で治すから!!」

村娘「そんなこと言って、治した後で莫大な金を取るつもりでしょ!!」

老婆「大体あんたみたいな大男が僧侶のわけないじゃろが!!」

女勇者「何か揉めてるみたい…」

剣士「ああ…」

女勇者「ちょっと行ってくる」

剣士「おい、大丈夫か…?」

女勇者「もし、何かあったら助けてね」

剣士「ああ、それはもちろんだが…」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 22:57:08.57 ID:qXWbXArv0
女勇者「あの」

?「あぁん!?」

女勇者「えーと、東の城から来ました。勇者です。」

?「ゆ、勇者だと!?ほ、本当にか!?ああ、やっと見つかった!主よ…感謝いたします。」

女勇者「あなたは…?」

僧侶「俺は僧侶だ。こんななりをしているが、紛れもなく僧侶だ」

女勇者「そ、そうなんだ。それにしては凄い筋肉だね…」

僧侶「あ、あんた擦りむいてるじゃねぇか」

女勇者「え?あれ、ほんとだ…いつのまに」

僧侶「治してやるよ。少回復魔法、詠唱開始…」

シュウウウウウン

女勇者「あ、キズが…」

僧侶「…詠唱終了。どうだ?」

女勇者「うん、治ったみたい。ありがとう!」

僧侶「なぁ、俺はこの村の病人も治してやりてぇんだ、あんたからも何とか言ってくれねぇか?」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 22:59:50.73 ID:qXWbXArv0
女勇者「うん、あなたは本当に良い人なんだね。」

女勇者「ねぇ、皆さん。この村の病人を連れてきてくれませんか?」

女勇者「私は勇者です。彼の腕は私が保証します」

老人「勇者じゃと!?はん!ならば左胸を見せてみぃ!」

女勇者「えっ…///」

老人「紋章が刻み込まれておるじゃろう!!」

女勇者「それは確かにあるけど…」

村娘「私が確認してくるよ。さあ、勇者様。あの小屋へ」

女勇者「う、うん…」

―数分後

老人「どうじゃった?」

村娘「ありました」

老人「ま、誠にか…」

村娘「えぇ、間違いなくあれは勇者の紋章でした」

老人「なんと…疑ってすまなかった」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 23:02:45.96 ID:qXWbXArv0
僧侶「さぁさぁ、早く病人を連れて来てくれ!」

老人「うむむ、わかった」



僧侶「あんたで最後か?」

男性「あぁ、ゴホゴホ」

僧侶「あんたを治したら俺もちょうど魔力も限界だ。ははは。さてと、詠唱開始」

シュゥゥゥゥーン

男性「おぉ、身体が楽に…」

僧侶「へへ、じゃ、俺は行くとするかね」

女勇者「あ、待って!!」

僧侶「あん?」

女勇者「もし良かったら私達と一緒に来ない?」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 23:05:50.38 ID:qXWbXArv0
僧侶「え、だがそれは悪いぜ、俺みたいな奴が勇者御一行様と旅するなんて…」

女勇者「魔王を倒す、きっとこれは楽なことじゃないんだ」

女勇者「だからこそ仲間が欲しい。君みたいな信頼出来る仲間が」

僧侶「勇者…」

女勇者「来てくれる?」

僧侶「ああ、いいぜ」

僧侶「へへへ、あんたみたいな可愛い女と二人旅が出来るとはな」

女勇者「あ、忘れてた。剣士ー!」

剣士「呼んだか」

僧侶「えぇ…」

女勇者「新しい仲間の僧侶さんだよ」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 23:10:49.15 ID:qXWbXArv0
剣士「剣士だ。よろしく」

僧侶「とほほ…」

女勇者「さて、今日はこの村で泊まることにしてる」

剣士「部屋は取っておいたぞ」

女勇者「本当!?気が利くねー」

剣士「だが仲間が増えるとは思わなかったから二人部屋だ」

僧侶「てめぇ勇者と二人で過ごすつもりだったのか!?」

剣士「む…。勇者はお世辞にも強いとは言えない、常に俺が護衛しなければ」

女勇者「ごめんね、私が弱いばかりに…」

僧侶「ぐ…何か上手く言いくるめられた気がする…」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 23:15:00.07 ID:qXWbXArv0
僧侶「はいはい、じゃあ俺は外で寝ますよ」

女勇者「駄目だよ!僧侶はあんなに魔力使ったんだからしっかり眠らなきゃ」

剣士「俺が床で寝よう。それでいいだろう。」

女勇者「それもダメ、さっきあんなに戦ったし」

剣士「だが…それでは勇者が」

女勇者「いいこと思いついたよ!剣士と僧侶が同じベッドで寝れば良いんだよ!」

剣士/僧侶「は?」

―宿屋

剣士/僧侶「…(どうしてこうなった)」

女勇者「すやすや…あぁ、そこは駄目だよ紋章があるから…」

僧侶「…な、なぁ剣士、勇者はどんな夢を見ているのだろうな」

剣士「興味が無いな、早く寝ろ。俺は床で寝る」

僧侶「なっ…興味が無いってお前…」

僧侶「ちっ、寝たのかよ。ベッドありがとよ」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 23:20:07.23 ID:qXWbXArv0
―朝

女勇者「うーん、いい朝!あれ、剣士は?」

剣士「ここだ」

女勇者「わっ!!!!」

剣士「何を驚いている…」

女勇者「い、いつからベッドの横に立ってたの!?」

剣士「2時間ほど前からな、あとベッドの横にいたわけではない。ドアが近いから外の様子を探り易いだけだ」

女勇者「そ、そうなんだ…。」

僧侶「ぐおおおお!ぐおおおお!おお!神よ!俺の筋肉のあらんことを!アーメン!!」

女勇者「あれ寝言かな…」

剣士「多分な…(あれのせいで3時間しか眠れなかった…)」

女勇者「僧侶―、起きてー」

僧侶「おお!筋肉神マイティマッスルよ!!」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 23:23:32.47 ID:qXWbXArv0
女勇者「えっ!?何!?」

僧侶「はっ…ゆ、勇者か…」

女勇者「なにその、マイティなんとかって…」

僧侶「いや、忘れてくれ…」

剣士「そろそろ行くぞ、まだ俺達の目的は達成されていない」

女勇者「あっ、そうだった。ごめんね、早く行こう!」

僧侶「おおい、待ってくれよ!俺まだ僧衣着てねぇよ!!」

―暗闇の洞窟

女勇者「ここは…随分と暗いけど」

剣士「例え陽の光であろうとこの中に届くことはない」

僧侶「俺の出番だな、照明魔法、ほらよ」

ボッ

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 23:28:58.64 ID:qXWbXArv0
女勇者「明るい…」

僧侶「攻撃呪文は出来ないが補助なら任せろってんだ」

僧侶「あ、攻撃「呪文」は無理だが殴打攻撃とかできるけどな」

女勇者「そ、そうなんだ…頼もしいね…」

剣士「…よし、おかげで進めるな。この洞窟を超えなければ次の大陸へ渡ることが出来ない」

僧侶「おぉ、そうだったのか、役立ったみたいで何よりだぜ」

女勇者「うんうん、見事な働き、さ、行こう行こう!」

剣士「…む」

剣士「待て」

女勇者「どうしたの?」

剣士「魔物の気配がする」

女勇者「…そうだった」

剣士「これは遠足じゃない、昨日強くなると決めただろう」

女勇者「うん、私、今度は怯まないよ…」

僧侶「傷ついても治してやるぜ」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 23:36:50.66 ID:qXWbXArv0
―暗闇の洞窟、深部

女勇者「ねぇ、まだ出られないの…?」

僧侶「そろそろ俺の魔力も尽きそうだぜ…そしたら完全に何も見えなくなっちまう」

剣士「あぁ、まさかここまで長いとは…俺も予想外だった」

女勇者「急ごう、きっともうすぐ出口だよ」

僧侶「お、おい!これ登り坂だ!きっとこの先が出口だぜ!」

剣士「待て、油断するな!」

キシャアアアアアアア

僧侶「うおおおっ!?蜘蛛の化物!!」

女勇者「き、気持ち悪い…」

剣士「怯むな!行くぞ!フッ!」

女勇者「うん…!たあああああああ!!」

ザシュッ!ズバァンッ!

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 23:39:25.53 ID:qXWbXArv0
僧侶「オラァ!」

ドゴォォオッ!

大蜘蛛「キシャアアアアアアア」

ピューッ

女勇者「うわっ、糸が絡まって…助けて!」

僧侶「待ってろ!このやろう!」

ドゴォォオッ!ドゴォォオッ!

剣士「ハッ!シッ!」

スパァンスパァンッ!

大蜘蛛「グギャアアア…」

僧侶「終わったぜ…」

女勇者「早く助けてー!ネバネバするー!」

僧侶「あぁ、悪い悪い!」

剣士「俺達3人とも食らっていたら危なかったな…」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 23:44:19.91 ID:qXWbXArv0
僧侶「おい、出口だぜ!ひゃっほおおお!」

剣士「やれやれ、何とか助かったか…」

―暗闇の洞窟、出口付近

女勇者「うわっ、もう夕方なんだね…」

剣士「ああ、日が暮れる前に次の宿を探そう」

女勇者「うん、そうだね、剣士は頼りになるなぁ」

剣士「ふん…」

僧侶「…ぐぬ」

女勇者「僧侶どうしたの?変な声出して」

僧侶「なんでもねーよ!」

女勇者「変な僧侶ー」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 23:50:21.95 ID:qXWbXArv0
―街の宿

僧侶「やれやれー、今回はちゃんとベッドが3つあるな」

女勇者「うん、これで皆ゆっくり休めるね!」

剣士「…さあな」

僧侶「…何だよ俺の方見てそんなこと言いやがって」

剣士「別になんでもないさ」

僧侶「腑に落ちねー野郎だぜ、けっ」

女勇者「まぁまぁ、喧嘩はやめて休もうよ。あ、3人で外でご飯食べようよ!」

僧侶「おお!酒か!!」

剣士「僧侶が酒なんて飲んでいいのか?」

僧侶「知らねーよ、俺ぁ独学でなった僧侶だ。明確には回復呪文や補助呪文を使えるだけだ」

剣士「…そうか」

女勇者「ほらほら、早くー!」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 23:56:18.45 ID:qXWbXArv0
?「だーかーらー!あたしは食い逃げなんてするつもりじゃなかったんだよ!」

?「ただ銭袋が盗まれたんだよいつの間にか!本当だよ!!」

剣士「また揉め事か…」

女勇者「あはは…」

剣士「今度は俺が行こうか」

女勇者「ううん、私が行くね」



女勇者「すみません。あの、どうしたんですか?」

?「お?なんだいあんた、女のあたしでも惚れちまいそうな可愛い顔だな」

女勇者「うぇっ!?」

?「冗談冗談、あたしは男にしか興味ないよ」

女勇者「そ、そうですか…びっくりした」

?「いやー、実はここで飯を食ったんだが金を盗まれちまってさ、ははは」

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 00:00:35.47 ID:L7VthiY50
女勇者「いくらですか?」

店主「えぇ?800ゴールドだよ」

女勇者「そうですか、じゃあこれ、私が払っておきますから」

店主「まあ、代金がもらえるなら俺は構わんが」

?「あんたなんで…」

女勇者「私にはあなたが嘘をついてるようには見えなかったんで」

?「ありがとう、あたしは女盗賊だ」

女勇者「えっ」

女盗賊「あっ、勘違いするなよ!盗賊っつっても洞窟からお宝を取ってくる」

女盗賊「言わばトレジャーハンターってやつさ!(ドヤァ」

女勇者「そ、そうですか…」

女盗賊「本当だよ!それに盗みは魔物からしかしないし!」

女勇者「信じておきます…」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 00:04:19.54 ID:qXWbXArv0
僧侶「解決したみてーだな」

剣士「この辺りはさすがと言ったところか」

女勇者「えへへ…」

僧侶「さ、飯食おうぜ!身体が酒を呼んでるんだ!」

女勇者「飲み過ぎないでね…」

女盗賊「お!あんた酒飲むのかい!あたしもさ!」

僧侶「ひゅー!綺麗なお姉さん!一緒に飲もうぜ!」

女盗賊「ご一緒したいところだが、あたしは金がないんだったよ…ははは」

女勇者「奢っても良いですよ」

女盗賊「えっ!?」

剣士「…おい」

女勇者「その代わり、私達と一緒に魔王討伐しましょう」

女盗賊「えっ」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 00:09:50.35 ID:L7VthiY50
女勇者達は新たに女盗賊を仲間に加え、
一晩食べ、飲み、語り明かした。

そして夜が明けた。

僧侶/女盗賊「うおおお…頭が痛い…」

女勇者「二人共飲み過ぎたね」

剣士「ふん、バカどもが」

女勇者「まあまあ…」

僧侶「つーかよ、剣士だって飲んでただろ!何で平然としてるんだよ」

剣士「お前は一気に飲み過ぎなんだ」

僧侶「くっ…」

女勇者「さあ、次の街へ向かおう。早く魔王を討伐して人々を安心させなきゃ」

剣士「ああ」

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 00:14:11.95 ID:L7VthiY50
―険しい山道

女盗賊「この辺の道ならわかるよ。もうすぐ突き当たるはずさ、そしたら右へ」

女盗賊「そのまま下山したらすぐに村があるはずだ」

女勇者「へぇー、さすが盗賊だね」

女盗賊「ふふ、まあね」

剣士「しかし随分と敵も手強いな」

僧侶「それだけ魔王に近づいてるっつーことかぁ?」

剣士「かもしれんな…ぐっ!?」

僧侶「お、おい、どうした!?どこか痛むのか?」

剣士「大丈夫だ、軽い頭痛だ。幼い頃からなんだ」

女勇者「大丈夫…?」

剣士「ああ、大丈夫だ」

女勇者「もし辛くなったら言ってね、休むからさ」

剣士「ああ」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 00:19:28.08 ID:L7VthiY50
シュピィンッ!

僧侶「勇者!あぶねぇ!」

女勇者「えっ!?」

ザシュッ

僧侶「ちぃっ…」

女勇者「僧侶!?大丈夫!?」

僧侶「ああ、大丈夫だ。」

ブラッドデーモン「フフフ、どうやら勇者には当たらなかったようだな」

ブラッドデーモン「だが…」

僧侶「な、なんだ?腕が勝手に…」

ブラッドデーモン「俺の槍に貫かれた部分は俺の思い通りに動く」

僧侶「なんだと!?」

ブラッドデーモン「勇者を殺せ!」

僧侶「勇者!避けてくれ!」

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 00:22:11.42 ID:L7VthiY50
女勇者「えっ!?わわわっ!」

ドゴォッ バキバキバキッ

女勇者「がっはっ…」

女勇者「げっほっ!げほっ!」

女勇者「あっ…かっ…(い、息が…)」

ブラッドデーモン「いまの音は折れた肋骨が肺に刺さったかな?息も出来まい」

剣士「勇者!」

ブラッドデーモン「カカカカカカカカ!」

女勇者「かっ…はっ…ぁっ…」

女盗賊「気色悪い声あげんじゃないよ!」

僧侶「盗賊!!あぶねぇ!!」

ドゴォォッ

女盗賊「ぐえっ…」

僧侶「くっ、うおおおお!!!」

ベキッ

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 00:24:20.90 ID:L7VthiY50
ブラッドデーモン「な…に…?」

僧侶「へへへ、鍛えておいた甲斐があったぜ」

ブラッドデーモン「まさか腕を折るとはな」

僧侶「いてぇぜ、中々な…」

僧侶「だが俺にはやることがある、てめぇを倒して勇者と盗賊を治療することだ!」

ブラッドデーモン「人間如きがつけあがるな!!シャアッ!」

ブラッドデーモンの槍が僧侶の腹を貫いた瞬間、僧侶の片腕はブラッドデーモンの頭部を握りつぶしていた

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 00:27:09.81 ID:L7VthiY50
僧侶「へへへ、命令出せなきゃあたっても意味ねぇな…ゴボッ…」

女勇者「ハァー…ハァー…ソ、ウリョ…」

僧侶「待ってろよ、大回復呪文…」

シュウウウウウン

女勇者「っはぁ、僧侶!そのキズ!」

僧侶「大丈夫だ。次は盗賊だな」

僧侶「ゴホッゴホッ、大回復呪文…」

シュウウウウウン

女盗賊「はぁ、はぁ、助かった…」

僧侶「ああ、よかっ…」

ドサッ

剣士「お、おい」

女勇者「僧侶!?」

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 00:28:54.03 ID:L7VthiY50
僧侶「へへ、悪い…俺はここまでだ…」

女勇者「そんな!!」

僧侶「魔力も切れちまった。」

女勇者「嘘でしょ!?ねえ!!」

僧侶「へへ、病人治して、勇者と旅して…悪くねぇ人生だったんじゃねぇかなぁ…」

剣士「おい!貴様がいなければ誰が回復をする!!」

僧侶「わりぃ…本当…わりぃな…剣士…はは、あばよ…」

女勇者「うそ…」

女盗賊「…僧侶」

剣士「…」

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 00:37:01.46 ID:L7VthiY50
―――――

剣士「埋めてきたぞ」

女勇者「ありがと」

女盗賊「面白い人だったね」

女勇者「うん、それに強かったよ。」

剣士「俺より強かったかもな」

女勇者「あはは、どうだろうね」

女盗賊「短い間だったのに、心に穴が開いたみたいだよ」

女勇者「うん…」

剣士「…行くぞ、魔王を殺しに」

女勇者「わかってるよ。行こう!」

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 00:40:12.76 ID:L7VthiY50
―最果ての村、宿

剣士「…最果ての村、か」

女盗賊「あたしは一度だけ来たことがある。でも本当に何も無かった。」

女勇者「さっきの…僧侶を殺した魔物は」

女盗賊「前はいなかったよ」

剣士「…きっと、お前を狙ってきたんだろう。」

女勇者「そんな…私と旅をしたから、僧侶が」

剣士「いや、僧侶は逃げることだって出来た。」

剣士「あれはあいつが生きた証だ」

61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 00:43:23.11 ID:L7VthiY50
女勇者「寝よう、明日は魔王城へ行く。一気に」

剣士「ああ、わかった」

女盗賊「何か盗賊なんてやってるあたしは場違いみたいだね」

女勇者「そんなことないよ、道案内凄く助かる」

女盗賊「職業柄さ…ふふ、さて、寝るよ」

女勇者「おやすみ」

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 00:49:05.36 ID:L7VthiY50
―魔王城への道

女勇者「ここが、魔王城への…」

女盗賊「ああ、間違いないね、こんな禍々しい道の先に人が住んでるとは思えない」

剣士「ぐっ…うぅ、あああああ!!!!」

女勇者「剣士!?どうしたの!?」

剣士「ああああああああああああああああ!!!」

女勇者「剣士!!ねぇ!!!」

剣士「ぐぐぐ…ぐぁ…あ…あ」

女勇者「え、牙が…生えて…」

剣士「はぁ…はぁ…」

女勇者「ま、魔物…?」

剣士「ふ、ふふ…やはり抑えられなかったか…」

剣士「俺は剣士ではない、本当は魔族に生きるものだ。そうだな、魔剣士とでも名乗るか」

女勇者「わ、私達を騙してたの!?」

魔剣士「ふふ、まあおちついて聞け」

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 00:52:57.05 ID:L7VthiY50
魔剣士「魔王は俺の父親だ」

女勇者「なっ…」

魔剣士「俺は父親とは違ってな、人間のことが好きだ」

魔剣士「そして俺はある日、一人の人間の女性を愛したのだ」

魔剣士「だが父親は人間を滅ぼすという」

女勇者「その愛した人も殺されたの?」

魔剣士「違う、生きている。お前だよ…」

女勇者「え…」

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 00:55:31.40 ID:L7VthiY50
魔剣士「愛したものの味方につきたかった。ただそれだけだ。俺は…」

女勇者「そ、そんな不純な理由が…!」

魔剣士「…そうだな、魔王討伐には、確かに不純な動機だ…」

魔剣士「だから、魔王討伐後の事はお前に任せる」

女勇者「…そんな」

魔剣士「もし、俺はお前と結ばれることが叶わないと言うならば」

魔剣士「俺は自ら命を断つ」

女勇者「それは、本気で?」

魔剣士「ああ」

女盗賊「もしもーし、あたしもいるんですが…」

魔剣士「…」

女勇者「///」

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 01:00:36.03 ID:L7VthiY50
女勇者「ずるいよ、そういうのは」

魔剣士「返事を考えておいてくれ。期限は魔王討伐までだ。行くぞ」

女勇者「あ、ねえ!」

女盗賊「ちょ、待ってよ!!」



魔剣士「さすがに手強いか」

女勇者「くっ!こいつ!」

ズバァッ!

魔物「ぐげぇ」

女盗賊「はっ!とう!」

スパンスパン!

魔物「グギャアアア!!」

魔剣士「くっ、やはり僧侶を失った影響は大きいか…!」

女勇者「それでも私たちは戦わなきゃ!」

魔剣士「わかっている!」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 01:04:31.88 ID:L7VthiY50
ドガァンッ!

女勇者「がふっ!!」

魔剣士「勇者!!」

ゴーレム「ウォォォォン」

女盗賊「な、何こいつ…」

魔剣士「ゴーレムだ、魔王城の門番、こいつを倒さねば門は開かれない」

女盗賊「くっ、こんなヤツ倒せるの!?」

ゴーレム「ウォォォォン!!!」

ドゴォッ!

女勇者「ぎゃああああああああああああああ!!!!!!!!」

魔剣士「勇者!!くっ、勇者を狙っている!!」

カキン!カキン!

魔剣士「だ、駄目だ…刃が通らん…!くそぉ!」

女盗賊「あんた魔族でしょ!攻撃魔法とか使えないの!?」

魔剣士「俺が使えるのは闇魔法だ、魔族や魔物には効かない!」

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 01:07:03.50 ID:L7VthiY50
女盗賊「この役立たず!!」

シュフィィン!チュドンチュドンチュドン!!」

魔剣士「な、なんだ…光魔法?」

シュウウウウウン

女勇者「き、キズが癒える…これは…」

僧侶「真・僧侶様華麗に参上!!くらえ!光魔法!シャインアロー!!」

女盗賊「魔法に名前までついてる!!」

魔剣士「な、僧侶…だと?」

ゴーレム「ウォォォォン…ウォォォォン…」

ガラガラガラガラ

僧侶「へっ、瓦礫の山になりな」

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 01:09:28.05 ID:L7VthiY50
女勇者「そ、僧侶…何で…」

僧侶「あー、その名、黙ってたんだが…」

僧侶「俺は不死身なんだ…」

女勇者「不死身!?」

僧侶「ああ、死んでから丸一日経つと生き返る。」

僧侶「しかもその時には新たな魔法を覚えているんだ」

女盗賊「なんか凄いわね…」

僧侶「へへ、まあこの体質で困ったことは特にねぇけどよ。」

僧侶「あ、まあ死ぬ時はやっぱいてぇんだよな、ははは」

僧侶「ま、今回からは攻撃魔法も使えるようになったってわけだ」

魔剣士「そうか、生きていて何よりだ」

僧侶「つーかアンタ誰よぉぉぉぉぉ!?」

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 01:12:13.30 ID:L7VthiY50
魔剣士「…剣士だ」

僧侶「どう見ても魔物…いや、魔物…人間?」

魔剣士「事情は後で話す」

女勇者「と、とりあえず大丈夫だから、私は色々と心情の変化とかあるけど」

僧侶「お、おう、そうなのか」

女盗賊「つーか思ったことあるんだけど言って良い?」

僧侶「おう?」

女盗賊「あんた不死身なら一人で魔王倒しに行けば良いんじゃ」

魔剣士「それはダメだ。魔王は勇者の手でしか殺せない。」

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 01:14:51.87 ID:L7VthiY50
魔剣士「門番は倒したが、ここからが魔王城内部だ」

魔剣士「ゴーレム以上の強敵がわんさかいる。」

僧侶「まあ、俺も魔力の関係上あんまり乱発はできねぇしな」

女盗賊「城内の宝箱を探ってくるよ」

女勇者「だ、大丈夫なの!?」

女盗賊「ああ、任せな」

シュッ

魔剣士「…ふ、ここに来てまさか一番期待できる存在になるとはな」

僧侶「よし、俺達は真っ向から挑もうぜ!」

81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 01:22:31.95 ID:L7VthiY50
―魔王城内部

魔剣士「ふん!せいっ!」

ズバァン!ズバァン!

女勇者「くっ、このっ!」

ザシュッ!ズバァッ!

僧侶「でりゃあ!どりゃあ!」

ドゴォッ!バキィッ!

魔剣士「行ける…これならば魔王を倒せる!」

女勇者「ねぇ、あなたは…」

魔剣士「聞くな」

女勇者「ごめんなさい」

魔剣士「いや、いい」

82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 01:24:24.59 ID:L7VthiY50
魔剣士「この扉の向こうではおそらく魔王が待ち構えている」

女勇者「いよいよ、か」

魔剣士「準備はいいか?」

女勇者「でも、まだ盗賊が…」

魔剣士「…もしや、やられたのかもしれん」

女勇者「そんな…」

僧侶「勇者、時には決断も大事だ」

女勇者「…わかった。開けるよ」

ゴゴッ…ギィィィィィー…。

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 01:30:19.77 ID:L7VthiY50
魔王「来たか、勇者。そして息子よ。」

魔剣士「ああ、来たよ。父さん」

魔王「して、答えは決まったのだな」

魔剣士「ああ、俺はあなたを倒す」

魔王「フハハ、良いだろう。来るがいい。」

魔王「息子よ、そして勇者よ」

魔王「ハアアアアァァアアアアア!!!暗黒魔法!ダークブリザード!!!」

魔剣士「まずい…!!」

僧侶「甘いぜ!光魔法!!ライトニングウォール!」

魔王「ほう、なるほど…ダークブリザードを防ぐとは」

女勇者「今度はこっちから!はあああっ!!」

84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 01:33:37.75 ID:L7VthiY50
バキィンッ

女勇者「えっ…剣が…」

魔王「フッハハハハハ!鋼鉄の剣などでよくぞここまでこれたものだ」

魔剣士「ちっ!ならばこれで!!!」

ガキィンッ

魔王「あまい、甘いぞ息子よ!!」

ドゴォッ!

魔剣士「ぐあああああああ!!」

女勇者「そんな…剣士ですら勝てないの…」

僧侶「諦めんじゃねぇ!ハァァァッ!」

パァンッ!

僧侶「うああああああああああ!!う、腕がああああああ!!」

魔王「ふん、片腕を弾き飛ばしただけで騒ぐな」

僧侶「くっ、まあそのうち生えてくるからいいんだがねぇ…」

僧侶「痛みはあるんだよ…くっそ!!」

85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 01:36:35.65 ID:L7VthiY50
女盗賊「勇者!!」

女勇者「盗賊!無事だったの!?」

女盗賊「これを使って!!」

シュルシュルシュル

パシッ!

女勇者「これは!?」

女盗賊「ソウルテイカー、魂を刈り取る剣!」

魔王「なっ…馬鹿な、それは地下室に封印したはず…」

女盗賊「あんなちゃちな木箱で封印なんて笑わせないでよね」

魔王「止めろ、息子よ…我を助けよ!!」

魔剣士「お断りだ…あんたは人間を愛さない」

女勇者「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 01:39:12.61 ID:L7VthiY50
ズグシュ

魔王「ゴボッ…ゴボボボッ…」

魔王「グガガガガガ」

魔王「ゴボオッゴボッゴボォッ」

プシュウウウゥゥゥン

魔剣士「終わった…」

女勇者「倒した…の」

僧侶「へっ、やりやがった」

女盗賊「やっ…た…」

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 01:40:31.35 ID:L7VthiY50
魔剣士「さ、勇者よ」

女勇者「はやっ」

魔剣士「返事を聞かせてくれ」

女勇者「…」

魔剣士「その前にソウルテイカーを」

女勇者「どうして?」

魔剣士「ふふ、これならば自分を斬るとは言えど手加減は出来まい」

女勇者「…わかった」

魔剣士「さ、返事は?」

女勇者「うん、と…」

88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 01:52:00.85 ID:L7VthiY50
それから…

―港町

僧侶「本当に行っちまうのか…」

女勇者「うん、世界を旅して周りたいからさ」

女盗賊「気をつけるんだよ、ま、あんたのことだから心配いらないか」

女勇者「あはは、そっちも仲良くね」

僧侶「おう、まあ、頑張るよ」

女盗賊「ふふ、じゃあ元気でね」

女勇者「うん、あ、そういえば」

剣士「おい、行くぞ勇者」

女勇者「あ、ごめんごめん!」

90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 01:54:38.98 ID:L7VthiY50
女盗賊「ほら、フィアンセが呼んでるよ」

女勇者「ふん!じゃ、またね!」

僧侶「何言いかけたんだ?」

女勇者「ふふ、なんでもなーい。じゃあ!またね!」

船員「イカリを上げろー!!帆を張れー!!」

ブォォォーン ブォォォーン


ザブゥン…。

女勇者「ねぇ、剣士はどこ行きたい?」

剣士「さあな、お前がいるならどこでもいいさ」

女勇者「また変な事ばっかり…」

剣士「フッ…」


終わり

引用元: 王様「まずは酒場で仲間を集うと良いだろう」