2: Pro・HIR ◆XszcG9x9qw 2021/09/03(金) 01:16:43.25 ID:K+qP40WI0

==============================

 ×     ×

ーー廃校教室ーー

ルカ「48時間って、それまで保護出来ないんですか?」

中井「48時間は、児童相談所が通告を受けたら
48時間以内に安否を確認しなさいと言うタイムリミット。
だから、もちろんその前に保護してもいいんだけど、
人手不足とか色々あって48時間に間に合わせる事すら難しくなってる」

カミシン「って、あの状況、48時間でも普通に遅せーよっ!!」

ヒロ「電話だけじゃ駄目? 動画とメール、東京の児童相談所に送ればいい?」

畑中「やった方がいいだろうけど、今の電話の様子だとどうかなぁ。
そもそも通報自体が滅茶苦茶あるって言うし、
   それで、もっと深刻なケースが前につっかえてるとか」

すず「行かなきゃ………!!」

ヒロ「は?」

中井「鈴!」

喜多「駅まで送る!」

しのぶ「鈴!」

ヒロ「虐待虐待虐待エートエートエートエート」


3: Pro・HIR ◆XszcG9x9qw 2021/09/03(金) 01:19:05.48 ID:K+qP40WI0

ーー車内ーー

スマホ ヴー

すず「もしもし」

ヒロ「ボイレコ!」

すず「え?」

ヒロ「ボイレコ、ボイスレコーダー、持ってるよね。
それ持って行って。電池とか容量とか確認してすぐ使える様に、
それから防犯ブザー、無ければ買って!! 本気でやるんだったら。
あー、今これぐらいしか思い付かないっ」

すず「うん、ありがとう」

すず「ボイスレコーダー、家かぁ。家に寄って………」

中井「これ持ってきな。今日使う予定だった奴だから、
電池も容量も十分だよ」サワッサワサワッ

すず「ひゃっ」

中井「ここがいいかね、ここに入れといて、
多摩川駅着いたら絶対に録音始める
かなり長時間録音出来るし土台無茶な話なんだから、
少しでも備えておくの」

すず「ありがとう」

中井「虐待の通告って事は、本当は私らの仕事なんだけどね。
だから付いて行きたいけど」

すず「みんな、明日朝から仕事だから」

4: Pro・HIR ◆XszcG9x9qw 2021/09/03(金) 01:24:49.51 ID:K+qP40WI0

ーー廃校教室ーー

ヒロ「アハ、アハハハハ、アハハハハハハハハ」

しのぶ「………」

ルカ「………」

カミシン「はい?」

ひろ「何? 何何何?
   私がずーっと守ってたのに。
   私が、弱い鈴をずーっとずーっと守って支えて面倒見てたのに。
   何? 何何何?
   男が言ったらぴょーんって跳び越えちゃうって何?
   何? 何何何? 何何何何何?
   私って何? 何何何何なんですかぁーっ?
   私って何? 毒親? ヤンデレ? 過保護の○○○?」

しのぶ「………」

ルカ「………」

カミシン「………」

ヒロ「分かってる、分かってるって、分かってるわよ。
   弱さも、美しさも本当の強さも。
   だけど、だけどこれってリスク管理普通に破綻してるでしょ」

ヒロ「暴力野郎が相手とか普通に危ない。
   オリジン晒したベルがセンシティブ案件に突っ込んで
   それで、それで失敗してもっとひどい事に、なったら、
   社会的に完全に死ぬ。
   ………だからか………」

5: Pro・HIR ◆XszcG9x9qw 2021/09/03(金) 01:27:23.06 ID:K+qP40WI0

ヒロ「だからか………だから、それが必要なの?
   だから、鈴には鈴だからそれを肯定する事が必要だって?」

ヒロ「させない」ギロッ

ヒロ「させない。そんな事させない。
   二の舞なんて、そんな事絶対させないっ!!」

しのぶ「………」

ヒロ「ニャハッ、ニャハハッ、ニャハハハハッ、
   ニャァーッハハハハハハハハハ
   ニャハハハハハハハハハァーッ!!!」

しのぶ「………」

ルカ「………」

カミシン「………」

N「ここで突如飛び出した、
  センチュリオンでも動き出しそうな歌の触りは割愛とする。
  但し、その歌声自体は実に素晴らしかった事を付記する」

ヒロ「ごめんちょっとバグッた、
   やってやる、やってやろうじゃないの、やってやるわよ。
   その分野ではド素人? だからどうした?
   要は最適解、出してやろうじゃないの」

6: Pro・HIR ◆XszcG9x9qw 2021/09/03(金) 01:30:09.22 ID:K+qP40WI0

ーー横浜ーー

すず「………」スマホトトッ

すず「もしもし」

しのぶ「もしもし」

すず「しのぶ君?」

しのぶ「ああ、別役は取り込み中。
    色々辻褄合わせて泊まり込んだり抜け出したりして集まってる。
    正直バレたら結構まずい」

すず「そうなんだ」

しのぶ「別役とかが調べた所だけど、
    あの竜の父親、社会的地位もあって外面がいい。
    それで、日本の法律は親権、親の権利が圧倒的に強い。
    権限も無い大人が下手に首突っ込んでも理詰めじゃ難しい。
    それこそ助ける助ける助けるになるだけだし、
    あの子達をうっかり連れ歩いたら親の訴えで誘拐扱いだ。
    行き当たりばったりかも知れないけど、
    鈴が一人で動いてるの、正解かも知れない」

ヒロ「な訳ないでしょ! どんだけハイリスクな事やってると思ってるのよ。
   博打のカタに娘売り飛ばすとか
   余所の女に子ども産ませて美しい土下座で糟糠の妻追い出すとか
   そんな分かり易いクズなら話早かったんだけどね」

7: Pro・HIR ◆XszcG9x9qw 2021/09/03(金) 01:33:01.56 ID:K+qP40WI0

すず「ヒロちゃん、着いたら連絡くれってメール見た。待っててくれたんだ」

ヒロ「まあねー、予定時刻まで仮眠してたトコ。
   こっちは典型的なお友達の家に泊まるって行って来たのパターンだから。
   それでこの面子で
   夜遊びとかバレたらあんたの前に私が終わるって。
   家で切腹か学校で晒し首か、
   あの修羅場だととっ捕まって鋸挽きだわ」

カミシン「鋸挽きってなんだよ」

すず「ホントごめん」

ヒロ「横浜だね、あんまり時間ないね」

すず「うん」

ヒロ「データとレポートまとめて……警察署行って来た。
   24時間営業なのは確かだし。
   あんた一人で行ったとか、めっちゃ怒られたけどね」

8: Pro・HIR ◆XszcG9x9qw 2021/09/03(金) 01:36:37.66 ID:K+qP40WI0

ーー東京都内交番ーー

男性巡査長「………」

男性巡査A「って言うか、この、内藤鈴? 補導した方が早いんじゃないですか?」

女性巡査「被虐待児と信頼関係があるのは大きいとは思いますが」

男性巡査A「SNSでSOS?
      それはありとしても、素人一人で動かれてもなぁ。
      これ、署と児相の方針決めてくれないと、自分らが下手につつくと
      結局子どもに火の粉が飛ぶ奴だから、おい」

男性巡査B「………」スマホトトッ

男性巡査B「………ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ………」スマホスススッ

ガラッ

男性巡査長「主任」

主任「まずこの事を言っておく」

主任「内藤鈴に何かあれば、
   この交番は億の単位の軍勢を前に塵になると言う事だ。
   そして、その粛清の先頭には署長、副署長、課長が立つと思え」

男性巡査A「何やってんだうちのス○ー○○ー○ス」

9: Pro・HIR ◆XszcG9x9qw 2021/09/03(金) 01:39:38.85 ID:K+qP40WI0

ーー長野県上田市・邸宅内ーー

「複数のルートからお願いがあったけど」

「応援派遣とか合同訓練とか飲み友達とかで
信頼出来るその筋の知り合いの耳に入れておくって」

「消防と自衛隊ね」

「俺もだよ。ほら、前に出張で穴掘りに来た警視庁の刑事さんら」

「ああー、いたわね」

「ああ、絶対に被疑者を検挙する、ってすっげぇ気合で
山中しらみつぶしにローラーする勢いだったの。
だから、後からうちの温泉に招待して感謝されたから」

「それじゃあもう一押し、厚生労働政務官、って利くかな今回の」

10: Pro・HIR ◆XszcG9x9qw 2021/09/03(金) 01:41:49.89 ID:K+qP40WI0

ーー横浜ーー

すず「ホントごめん」

ヒロ「それでも、おばさん達や
   その知り合いの人に間入ってもらったりして
   こっちの警察から警視庁に連絡とったって」

すず「警視庁」

ヒロ「警察庁じゃないよ、東京都の警察の警視庁」

すず「うん」

ヒロ「それであっちからも児童相談所と協議するとか
   場所特定するのに暴行容疑で令状取って
   通信記録押さえるとか色々あるみたいだけど、
   取り敢えずそれまであの辺を重点警邏って事にしてくれるみたいだから。
   法務省のネット相談にも放り込んだけど、
   法務局は閉店時間だからすぐには当てにならない
   表立ってベル推ししてる信用出来そうな人にも何人か当たった。
   もう顔バレしてるから、こっちもそれちょっと信用のカードにしてね」

すず「色々、ありがとう」

ヒロ「だから、出来るだけ整えたから、
   危なそうだったら遠慮なく助け呼んで」

すず「うん。もう時間」

11: Pro・HIR ◆XszcG9x9qw 2021/09/03(金) 01:44:59.14 ID:K+qP40WI0

ーー多摩川駅ーー

すず「………」スマホトトッ

すず「もしもし、多摩川駅着いた」

ヒロ「じゃあ、ボイレコと防犯ブザー、用意出来てる?」

すず「うん」

ヒロ「じゃあ、確認するよ。
   さっき言った通りの事情で、この場合ベストなのは
   あの父親に見つからずにあの二人の子どもを保護して
   口出しされる前に警察か児童相談所に引き渡す事」

しのぶ「奇襲だな」

ルカ「奇襲って桶狭間みたいな」

しのぶ「或いは本能寺」

ヒロ「やめてよ、この状況で炎上とか洒落にならない」

カミシン「確かに、本能寺が炎上は洒落にならんな」

ヒロ「父親に関わらずに奇襲が成功したら一番いいんだけど、
   最優先は何とかあの二人と一緒に何処かの保護下に入る事。
   交番とかコンビニとか、
   とにかく開いてる所に飛び込んでそこから警察に通報する。
   勝手に連れて歩いたら形の上では違法かもだけど、
   先にこっちからも連絡入れてるから、
   警察も少しは考えてくれる筈。そう思うしかない」

すず「取り敢えず、例のメール、警察で見せるんだよね」

ヒロ「うん。一通りの経緯を書いた奴。
   トラブッた時の為に、防犯ブザーはいつでも使える様に、
   ボイレコは動き出したら録音始めて。
   本当はスマホ繋ぎっぱにしてて欲しいぐらいなんだけど、
   それは流石に厳しいか」

すず「うん」

12: Pro・HIR ◆XszcG9x9qw 2021/09/03(金) 01:47:05.88 ID:K+qP40WI0

ヒロ「今更だけど、まずあんたがあの二人にコンタクトを取れたら一番いい。
   あの二人の話だと、これまで大人の中途半端な介入で
   事態がもっと悪化して心を閉ざしてる。
   それを打開出来るのは、
   二人の為に敢えてオリジンを晒してリスクを負った鈴、
   あんたしかいない」

すず「そう、なんだよね」

ヒロ「そう、それはあんたにしか出来ない。
   あんたにはそれしか出来ない。
   だから、自惚れないで」

すず「うん」

ヒロ「独りで助けてヒーローになる、なんて思い上がらないで。
   自分の事、あの二人の事、安全最優先で、
   出来るだけ早く助けを呼ぶ。
   そこん所間違わないで、一人で危ない事とか絶対しないでいいねっ」

すず「分かった。安全最優先」

ルカ「鈴ちゃん、気を付けて」

カミシン「気を付けてな、頑張れ」

しのぶ「行って来い、鈴」

すず「行って来る」

ヒロ「………
   ………行けっ」

すず「うんっ」

13: Pro・HIR ◆XszcG9x9qw 2021/09/03(金) 01:49:37.87 ID:K+qP40WI0

ーー路上ーー

すず「………つっ」スマホトトッ

ヒロ「もしもしっ!」

すず「もしもし、ヒロちゃん? 見つけた」

ヒロ「見つけた? あの子達を?」

すず「見つけた、ここにいる」

ヒロ「いる、って、あんた何処に」

すず「えーと、道路」

ヒロ「ここにいるって、二人共道路にいるって事? 父親は?」

すず「逃げた」

ヒロ「は?」

すず「うん、見つかったけど、逃げた」

ヒロ「ああ、えっと、つまり子ども二人は鈴と一緒で父親から逃げたって事?」

すず「父親が逃げた。いや、イザってなると私、体固まっちゃって、
   でも、父親の方がいなくなっちゃったから」

14: Pro・HIR ◆XszcG9x9qw 2021/09/03(金) 01:52:27.20 ID:K+qP40WI0

ヒロ「あー、えーと、取り敢えずそっち
   鈴とあの兄弟の三人って事でいいんだね?
   取り敢えず、当面の第一目標クリアでいいんだね?」

すず「うん」

オッシ、ヤッタッ

ヒロ「分かった。位置情報送って。
   予定通り、一番近いコンビニかなんかの場所送るから。
   そこに警察も行く様にこっちから連絡しとく。
   警察が先に待ってるか店の人に通報お願いするかって事で」

すず「分かった」

15: Pro・HIR ◆XszcG9x9qw 2021/09/03(金) 01:54:56.73 ID:K+qP40WI0

ーーーーーーーー

テクテク

営業車パッパー

すず「?」

営業車ガチャッ

社員「すいません、ベルのその、中の人ですよね?」

すず「あ、あの」

社員「ああ、すいません。あなたのマネージャーからの依頼が
   人づてにうちの上司に届きまして」メイシ

すず「あ、どうも」

社員「それで、こっち方面の営業車に一応頭に入れといてくれって。
   うちの会社、こども110番もやってるから」マドバンバン

すず「ああ、そうですか」

社員「それで、保護する子ども二人と言うのはこの二人で?」

すず「はい」

社員「おっし。何か役に立てる事は?」

すず「あ、いえ、すぐそこのコンビニで警察と合流する事になっていますので。
   ありがとうございました」

16: Pro・HIR ◆XszcG9x9qw 2021/09/03(金) 01:58:04.67 ID:K+qP40WI0

社員「………ん?
   いや、それ怪我してるでしょう」

すず「え?」

社員「だから顔」

すず「ああ、これ」

社員「いや、女の子の顔に結構ひどいから。
   先に病院行こう、警察にはこっちから連絡するから。
   ちょっと待ってよ」スマホススッ

社員「もしもし、例のベルと子ども二人、保護成功です。
   只、怪我人いますので、先に○○病院に行きますから
   警察にその旨連絡お願いします」

17: Pro・HIR ◆XszcG9x9qw 2021/09/03(金) 02:02:24.53 ID:K+qP40WI0

ーー車内・自販機側ーー

社員「ちょっと寄ろうか。
   大変だったみたいだし、良かったら奢らせてもらうよ」

すず「ありがとうございます」

ーーーーーーーー

社員「じゃあ、行きますか」ブロロロ

すず「はい。いただきます」

恵・知「「いただきます」」

社員「珈琲ね」

すず「事情聴取とかもう少し色々ありそうですし」

社員「お疲れ様」

すず「いただきます………美味しー、い」

すず「電話、いいですか?」

社員「いいよ」

18: Pro・HIR ◆XszcG9x9qw 2021/09/03(金) 02:06:31.50 ID:K+qP40WI0

すず「………」スマホトトッ

すず「カクカクシカジカ、だから」

ヒロ「だからじゃないっ!!」

すず「ヒエッ」

ヒロ「はあっ!? あんた怪我した、怪我させられたって、
   さっきそんな事言った!?」

すず「ごめん、二人助けられた事で頭一杯で忘れてた」

ヒロ「忘れてたじゃなぁーいっ!!!
   ほら、ほらほらぁ、しのぶくんが、
   一人静かに、昔の医者ドラマの主題歌のサビみたいなオーラが、
   ほら、昔の都知事と同じ刑事がもっと昔に出てたドラマ、
   えーと、W主演で誰だっけ。
   とにかく正直フツーに怖いからぁ」

すず「うん、言いたい事大体分かるから。
   ホント大した事ないから、ごめんね心配かけて」

しのぶ「本当に、大した事ないんだな?」

すず「うん………」

しのぶ「言ってみ」

すず「………思い出したらちょっと、結構痛いかも」

ヒロ「だから、私のスマホで林檎ジュース直搾りアピールとか要らないから、
   ほんっと要らないからっっっっっ!!!
   えっと、喚いてても仕方ないし電話代もったいないね」

すず「ホント、ごめん。だから………」

19: Pro・HIR ◆XszcG9x9qw 2021/09/03(金) 02:09:36.00 ID:K+qP40WI0

ヒロ「あー、分かった分かった、○○病院ね。
   一応こっちからも警察と児童相談所に連絡入れとくわ」

すず「ありがとう」

ヒロ「それで、その子達の事だけど、
   取り敢えず児童相談所に行くけど、
   虐待がモラハラ、モラル・ハラスメント中心だと
   即、一時保護かちょっと微妙なトコあるのね。
   まあ、今回鈴までやられたって材料も出て来てはいるけど」

すず「………うん」

ヒロ「そっちだと弁護士会関係の保護施設とかもあるから、
   おばさん達通して電話してレポート送っておいた。
   これからおばさん達と改めてそっちにも連絡するから、
   鈴からも連絡入れて。連絡先送る」

すず「うん」

ヒロ「その子達との個人的なやり取りは、やるなとは言わないけど、
   当面はきっちりルール決めて。それがお互いの為だから。
   鈴なら多分解るよね、傷ついた子どもに関わるって事とか。
   だから、後の事は大人メインになるから、
   引き継ぎが済んだらいったんそれまで。
   だから、その子達へのとあるプロからの伝言。
   助けを求めてくれてありがとう。戦うのは我々大人の仕事だ。
   今まで失望させてしまい申し訳なかった」

すず「うん」

ヒロ「鈴」

すず「うん」

ヒロ「お疲れ」

すず「うんっ」

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ヒロ「一人で?」―了―

20: Pro・HIR ◆XszcG9x9qw 2021/09/03(金) 02:13:14.94 ID:K+qP40WI0

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後書き

間の魔、怖い。

二次書きとして本作を手掛けた感想です。

完成品に手を加える気恥ずかしさと言うか怖さと言うか、
無防備にすら見える自然体に突っ込むのが一番こちらが問われると言いますか。
自分の中から突き動かされて書き進めながら、
娯楽としての最低ラインを超えているだろうかと危惧を禁じ得なかったり、
正直、二次ではあるんですが、行間に突撃する度に、
これ、字にしていいのかなぁ、なんて事もしばしば。

ここまで弱音な後書きも自分としては余り無い事で申し訳ないのですが、
今回はそれぐらい何か勝手が違うと言いますか。
それでも書き進めて見ると、最後は勢い付けてやるだけやってみました。

私から見た別役弘香は、ラノベ的キャラと言うよりも、
「世界をラノベの様に見ているキャラ」です。
鈴以外の人の前でネタ的に崩れるタイプではないと思うのですが、
今回はこちらの都合でこんな感じに書かせてもらいました。

勝手に使わせてもらいました素晴らしい原作と読者の皆様に感謝致します。

本作はここまでです。
HTML依頼は折を見て。

引用元: ヒロ「一人で?」(「竜とそばかすの姫」二次)