1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:15:40.58 ID:vzdpij4N0
P「春香ー、今日のごはんだぞー」

ドシャ

春香「……うー」ピチャピチャ

P「春香ー、おいしいかー?」

春香「……うー!!ぐうぉおおお……」ガシャガシャ

P「そうかそうか、おいしいか!!」

P「よかったなあ春香ー!」

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:16:40.48 ID:vzdpij4N0
ある日突然、世界は滅びた

死人が生き返り、生者を食らう……

それは確かに世界の終りだった

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:17:36.54 ID:vzdpij4N0
P「春香ー、今日は歌のレッスンだー」

春香「ぐうぉおおお!」ガシャッ

P「もっとうまくなって、目指すはトップアイドルだー」

P「今日は太陽のジェラシーを歌おうなー」

P「もっと遠くへ泳いでみたい 光満ちる白いアイランっ」

P「ほら、歌って歌ってー」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:20:13.02 ID:vzdpij4N0
春香「……うー……うー……」

P「もっと人魚になっていたいの 夏に 今ダーイビーンっ」

春香「……うー……ぐうぉおおおおおお!!」ガシャガシャ

P「ははは、首輪の鎖がガシャガシャいってるぞー
 
 リズムを取ってるのかなー?」

春香「ううぉおおおおおおおおおお!!」ガシャガシャ

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:21:02.52 ID:vzdpij4N0
P「ほーら、今日のごはんだぞー」

春香「……うー……、うー……」ピチャピチャ

P「今日は俺も一緒に食べるぞー」

P「え?プロデューサーさん、美味しいですかって?」

P「春香と一緒なら何でもおいしいさ(キリッ」

P「なーんつって、ははは」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:22:40.17 ID:vzdpij4N0
春香「うー……うー……」ピチャピチャ

P「美味しいなー、春香ー」

ピー……ピー……

P「む、侵入者か」

春香「ぐうぉおおおおおおおお!!」ガシャガシャ

P「春香、そんなに怖がらなくてもいいよ」

P「俺が始末するからね」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:24:16.93 ID:vzdpij4N0
?「ここ……電気が通ってる……」

??「で、でも、この血……油断は禁物よ」

??「しかし、電気が通ってるってことは……」

??「誰かいるってこと……ですかね」

P「おい、誰だあ?」チャキ

P「お、普通の人間だなあ」

P「手、あげろ」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:25:25.90 ID:vzdpij4N0
真「プ、プロデューサー!!!」

P「?」

P「真?真か?」

千早「生きてらしたんですね……」

P「千早か!!」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:27:10.32 ID:vzdpij4N0
冬馬「……久しぶりだな」

悪徳「どうもこの度は、へへへ」

P「えーっと、どちらさまでしたっけ?」

冬馬「チッ、ひでえな……」

P「いや、冗談だよ。知り合いに会えて嬉しいよ」

P「どこから入ってきた?

 そこをふさいだら、中を案内するからついてきてくれ」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:29:07.18 ID:vzdpij4N0
真「この中には、奴らはいないんですか?」

P「うーん、目につく連中はあらかた……全部監視してるわけじゃないけど」

悪徳「一人でそこまで?」

P「いや、そんなことはないです。一人やられ、二人やられ……最後は俺だけに」

冬馬「なるほど……」

千早「765プロの……他の皆の安否は分かりますか……?」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:31:49.49 ID:vzdpij4N0
P「多分、伊織とやよいは生きてる」

P「社長は、俺達を逃がすために盾になって……」

P「他は……分からない」

千早「……」

冬馬「電気が通ってるのは?」

P「ああ、ここはソーラー発電と、自家発電、それからバッテリーが生きてたらしい」

P「正直助かったよ」

P「ま、なるべく夜中は明かりが漏れないようにしてるから、昼間に着いてくれて良かったよ」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:33:45.43 ID:vzdpij4N0
真「あの……、言いにくいんですけど、食料は?」

P「ああ、ここは元はショッピングモールだったから、
 
 缶詰とか一杯残ってるよ。好きに食べてくれ」

P「あ、それから注意事項がある」

冬馬「?」

P「地下は、まだ手つかずなんだ。奴らがいるかもしれないから立ち入らないでくれ。
 
 助けに行けないからな」

悪徳「そりゃ怖い……。近寄らないようにしましょう」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:35:38.52 ID:vzdpij4N0
P「春香ー、ごはんだぞー」

春香「……うー……、うー……」ピチャピチャ

P「え?侵入者は大丈夫だったのかって?」

P「心配してくれるなんて春香は優しいなあ」

春香「ぐうぉおおおおおおお!!」ガシャガシャ

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:37:46.16 ID:vzdpij4N0
P「ははは、そう照れないでくれよ」

P「実はなー、今日なー」

P「千早と真に会ったんだー」

P「良かったなー、またユニット組めるぞー」

春香「ぐうぉおおおおおお!!」ガシャガシャ

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:39:25.07 ID:vzdpij4N0
悪徳「どう思います?」

冬馬「どうって……?」

悪徳「最初に会ったときの奴、憶えてます?」

冬馬「奴……?765プロのプロデューサーか?」

悪徳「ええ。あの目……」

悪徳「きっとここには、何かありますよ」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:41:53.89 ID:vzdpij4N0
千早「久々に……安心して眠れるわね……」

真「うん……」

千早「まさか、プロデューサーにまた会えるなんて……」

真「そうだね……」

千早「こんなことになってしまって……」

千早「もう会えないかと……うう……」

真「千早、泣かないで……」

真「!!」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:44:28.29 ID:vzdpij4N0
真「……千早、シッ」

千早「?」

真「聞こえる……地下から……唸り声……」

千早「やっぱり……いるのね……」

真「うん……」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:46:41.82 ID:vzdpij4N0
―次の日―

悪徳「そりゃ酷い!」

冬馬「そうだぜ。俺達はここにたどり着くまでに武器を失った。
  
 俺達にも武器をくれよ。不安で仕方ない」

P「そういうわけにはいかない。最初にここにいた仲間の半分は、仲間割れで死んだんだ」

P「幸い、ここの地上階には奴らはいない。不安になることはないさ」

千早「なるほど。プロデューサーのいう事に一理ありますね」

P「ありがとう、千早」

真「……」

悪徳「チッ」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:49:12.71 ID:vzdpij4N0
P「ふんふーん……」

千早「あ、私たちの曲……」

P「……」ピク

P「千早か」

P「俺は、いつもお前たちの歌を忘れたことは無いぞ」

P「できれば、生き残った人々を集めて、もう一度お前たちをステージに立たせたい」

千早「プロデューサー……。こんな事になっても、やっぱりプロデューサーなんですね……」

P「……そうかもな」

―物陰―

真「……」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:52:11.28 ID:vzdpij4N0
冬馬「たしかに、おかしいかもな」

悪徳「そうでしょう?」

悪徳「それと……」

悪徳「あのプロデューサー、夜中にどこに行ってるんでしょうね?」

冬馬「ん?」

悪徳「夜中、いなくなるじゃないですか。ふらっと」

冬馬「そういえば……」

悪徳「アイツ、地下に行ってますぜ」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:54:44.20 ID:vzdpij4N0
冬馬「何?」

悪徳「地下に、何かあるんじゃないかと思うんですけどね」

悪徳「行ってみませんか?」

冬馬「……」

冬馬「よし」

真「……あのさ……」

悪徳「!!」

冬馬「!!」

真「ボクも、連れて行ってよ」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:57:02.44 ID:vzdpij4N0
P「春香ー、ごはんだよー」

春香「……うー……、うー……」ピチャピチャ

P「おいしいかー、そうかーよかったなー」

P「今日な、千早にな」

P「こんなになっても、俺はまだプロデューサーだって言われちゃったよ……」

春香「ぐうぉおおおおおお!!」ガシャガシャ

P「春香、きっとまた歌えるぞ……」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 00:58:41.54 ID:vzdpij4N0
―地下―

冬馬「どうしてついてくる気になったんだ?」

真「……プロデューサー」

真「確かに、ちょっとおかしい……」

真「歌を歌ってるところを千早が見てたんだけど

  それに気づかれた時の目が、尋常じゃなかった」

悪徳「ほらね。近しい人もこう言ってるんだし」

冬馬「ああ」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:01:10.34 ID:vzdpij4N0
グウォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ


真「唸り声はするのに、奴らは一体もいない……」

冬馬「いる、のにいない……

  どういうことだ……?」

悪徳「どうも、あっちの方から聞こえてくるみたいですね……」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:02:55.90 ID:vzdpij4N0
冬馬「この部屋か」

悪徳「あ、開けてみてくだせえ」

真「……」ゴクリ

冬馬「……いくぞ」ガチャリ

悪徳「こ、これは……」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:06:20.37 ID:vzdpij4N0
―次の日―

真「千早……大事な話が……」

千早「……?」



冬馬「おい」

P「ん?どうした?」

悪徳「昨日、見ちまったんですよ……」

悪徳「地下で、アンタがやってることをね」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:08:42.05 ID:vzdpij4N0
P「んー、そうか」

P「ばれたか」

P「くくくくく……」

P「んで?どうするの?」

冬馬「悪いが、アンタにここを任せておくことはできない」

悪徳「アンタが武器を独占してるなんて、悪い冗談ですよ」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:10:18.16 ID:vzdpij4N0
P「ひひひひひ」

P「で?俺をどうするって?」

冬馬「すまんが、死んでもらう」チャキ

P「ほーう、武器持ってたねー」

P「で?そんな小火器で俺に勝つつもり?」

悪徳「チッ」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:12:16.63 ID:vzdpij4N0
真「プロデューサー!!」

真「もう止めてください!!」

P「!!」

真「お願いですから!!降伏しましょう?」


冬馬「良い仕事だぜ!!」パンッ

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:15:46.15 ID:vzdpij4N0
P「ぐ……」

悪徳「あの馬鹿、外しやがった……」

P「くそっ」

冬馬「逃げた……」

悪徳「まずいですぜ!武器を増やすつもりだ」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:17:20.48 ID:vzdpij4N0
―地下―

P「ハァ……ハァ……」

P(傷口は……肩か……。弾は貫通してるな……)

P「春香……」

ガチャリ

P「……」

P「千早……」

千早「プロデューサー」チャキ

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:20:21.55 ID:vzdpij4N0
春香「ぐうぉおおおおおお!!」ガシャガシャ

P「銃を見つけたか……」

千早「あの三人は見つけられなかったみたいですけど」

千早「私は、プロデューサーがどこにどう隠すのか、すぐに分かりますから」

P「こりゃ参ったな……」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:24:20.58 ID:vzdpij4N0
P「隣も、見たのか?」

千早「はい。冷蔵庫に、人の死体が」

春香「ぐうぉおおおおおおおおお!!」ガシャガシャ

千早「見たところ、奴らのと、そうでないのがありましたね?」

P「ああ」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:27:07.82 ID:vzdpij4N0
P「俺は……生きなければならなかった。春香のために」

P「春香は、どちらかといえば、人の肉の方が好きなんだ」

千早「春香……」

P「俺を撃つのか……?」

千早「……」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:29:38.28 ID:vzdpij4N0
冬馬「撃てっ!」

P「!」

悪徳「こんな真似しやがって……どうせ俺達も殺すつもりだったんだろ?」

P「あー、正直、うん」

P「あ、でも、千早と真は違うよ。だって春香とユニットを組むんだから」

春香「ぐうぉおおおおおおお!!」ガシャガシャ

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:31:23.67 ID:vzdpij4N0
千早「……春香……」

冬馬「コイツは、もう死んでんだよ!!」

悪徳「狂ってるぜ……」

冬馬「この野郎!!」パンッパンッ

P「ぐあ……」ドサッ

千早「プロデューサー!!!」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:33:10.34 ID:vzdpij4N0
冬馬「武器!!どこだ!?」

悪徳「こんな部屋に隠しやがって……どこだ?」


P「千早……逃げろ……」

千早「?!」

P「……ぐふっ……千早……」

P「あそこのリュックを持って……」

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:35:03.03 ID:vzdpij4N0
P「アイツらが今まさぐってるのは、武器庫のスイッチじゃない」

P「外から地下倉庫への扉のスイッチだ……」

冬馬「これか?」ポチっ

ゴゴゴゴゴゴゴゴ……

グウォオオオオオオオオ!!!

冬馬「ウソだろ……?」

悪徳「ひええ!!奴ら……」

P「逃げろ!!」

千早「はいっ!!」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:37:27.86 ID:vzdpij4N0
P「ぐ……」ズルッズルッ

P「春香……鎖につないで……済まなかった」カチャ

P「もう、これで自由だ」

P「さよなら……春香……」

P「……」

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:38:40.03 ID:vzdpij4N0
冬馬「畜生!!」パンッパンッ

悪徳「ひええ……たすけて……」

ゾンビ「グウォオオオオオオオオ!!!」

悪徳「ぎゃああああああ」

ピチャ……ピチャ……

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:41:05.41 ID:vzdpij4N0
冬馬「クソっ」

春香「ぐうぉおおおおおおおおおお!!」

冬馬「ひっ」

春香「……うー?」

春香「…………」カチャ

冬馬「銃を……取りやがった……」

春香「ぐうぉおおおおおおおおおおおお!!」バン

冬馬「ぐ……がはっ……」

冬馬(ゾンビが……銃を……撃つなんて……)

冬馬「……」ピクピク…

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:42:11.41 ID:vzdpij4N0
千早(逃げるといっても……どこへ……)

真『館内放送ー!!千早ー!!聞こえるー!?』

真『屋上に来て!!』

千早「屋上……?」

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:44:09.19 ID:vzdpij4N0
―屋上―

千早「これは……?」

真「ヘリコプターさ」

真「ちょうどいいことに、燃料も満タン」

千早「あ、今、奴らが……」

真「うん、外から一斉にこの中へ入るのが見えた」

真「早く逃げよう!!ここにはいられない」

千早「そうね……」



グウォオオオオオオオオオオ……

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:46:09.53 ID:vzdpij4N0
―ヘリ内―

真「それ……プロデューサーの?」

千早「ええ」

千早「これ……」

真「CD……ボクたちの……」

千早「プロデューサー……、本気で……」

真「……」

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/03(月) 01:48:57.70 ID:vzdpij4N0
無線『あーあー、聞こえる?生存者の皆さん、こちらにキャンプがあるわよ』

無線『私たちは生きてるわ。きっと大丈夫。だから諦めないで。私たちに合流しなさい』

無線『場所は……』

真「これ、伊織……?」

千早「真……」

真「うん」

千早「歌いましょうか」



終わり

引用元: P「死霊のえじき」