1: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/24(火) 13:47:45.15 ID:z.H3krw0
美琴「……?」グスグス

一方通行「どうした、超電磁砲。風邪かァ?」

美琴「んー、多分誰かが噂でもしてるんじゃないかな」

一方通行「ならいいけどよォ。レベル5が風邪でダウンとか間抜けにも程があるしなァ」

美琴「そうね。アンタも気をつけなさいよ? ただでさえ健康とは対極にありそうな見た目してるしね」

一方通行「余計なお世話だ超電磁砲。これでも最近は気を使ってる方なンだよ」

美琴「アンタが? ププッ、似合わないわね!」

一方通行「チッ、わかってンだよそンくらい」

一方通行「ただ、打ち止めの奴がうるさいからなァ……」

美琴「あー、なるほど。あのコもすっかり世話焼き女房が板についてるのかしらね」クスッ

一方通行「ったく、ウゼェったらねェよあのクソガキ」ブツブツ

美琴「こーらっ、そんな事言わないの。アンタの為を思ってるからでしょ?」

美琴「アンタなんかに私の大事な妹任せてるんだからもうちょっとシャキッとしてよね!」ズイッ

一方通行「お、おォ……(って、顔近ェ!)」ドキッ

美琴「って、聞いてるの? 第一、アンタは打ち止めを邪険に扱いすぎなのよ!」

一方通行「そうは言うけどよォ。イチイチ構ってると調子付いて離れなくなるんだよなァ……」

美琴「それはそれだけ慕われてるって事でしょ? もっと喜びなさいよ」

一方通行(ウゼェ……小姑かコイツは? まァ似たようなもンだけど……)


上条(一方通行と御坂? 珍しい組み合わせだな)

上条(普通に仲良く話してるよな……? 何話してるんだろうあいつら?)

上条(何か楽しそうだな……喜ぶべき事、なんだよな?)ハァ…

ユニオンクリエイティブ とある科学の超電磁砲T 御坂美琴 ノンスケール PVC&ABS製 塗装済み 完成品フィギュア
2: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/24(火) 13:49:41.92 ID:z.H3krw0
時系列はてきとー 多分戦争後?
基本みんな仲良し
上条さんは美琴の事が気になり始めてるけど自分の気持ちは良く分かってない

こんくらいを想定して書いてます
ちなみにSSスレは初挑戦でヘタクソな上に遅筆なんで勘弁な

5: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/24(火) 13:52:36.91 ID:z.H3krw0
土御門「よぉ、常盤台の超電磁砲。元気かにゃー?」

美琴「あ、土御門……元春さん、でしたっけ?」ペコ

土御門「いつも舞夏がお世話になってるぜよ」

美琴「いえ、お世話だなんてっ。むしろこっちの方がお世話になってる方ですよ!
 ……料理教えてもらったりとか、家事習ったりとか」ゴニョゴニョ

土御門「? 何か言ったかにゃー?」

美琴「なっ、なんでもないです!」

土御門「ほほう」ニヤニヤ

美琴「う、なんですかその顔」

土御門「上やんは鈍いからにゃー。あらゆる手段でアピールしないとって事かにゃー?」

美琴「なっ、なななななな……!」ボンッ

土御門「おっと、図星だったとは」ニヤニヤ

美琴「ちっ、ちちちちち違います! アイツとはまだそんなんじゃ……!」カァァ

土御門「まだ?」

美琴「あぅあぅあぅ……」プシュー


6: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/24(火) 13:53:14.79 ID:z.H3krw0
土御門「……。ところで上やんと言えば、とっておきの情報があるぜよ」

美琴「あぅあぅ……。え、何です?」

土御門「俺の住んでる所、知ってるかにゃー?」

美琴「? 男子用学生寮に住んでるって、土みか……舞夏に聞いた事がある程度ですけど」

土御門「そう。ついでにいうと隣は上やんの部屋ぜよ」

美琴「!!?」

土御門「舞夏が来た時とか、良くお裾分けするんだにゃー」

美琴「何それ何それっ! 初耳なんですけどっ!!」

土御門「で、物は相談だが……」コソッ

美琴「くっ、分かりました。条件を伺いましょうか……」ズズイッ

土御門「舞夏は良くそっちの寮に行くだろう? んで……を、……で……って訳なんだが」ヒソヒソ

美琴「そ、そりゃ出来ますけど……うぅ。……わ、わかりましたよ……が……なら、何とか……」ヒソヒソ

土御門「おっし、商談成立ぜよ!」

美琴「……何だか騙されてる気がするわ」ハァ…

土御門「世の中ギブ&テイクだにゃー! んじゃ契約の印としてこれを渡しとくぜよ」ピラ

美琴「!! こ、これはっ!」

土御門「『上やんの無防備な寝顔 by この前俺の部屋で馬鹿騒ぎした時記念!』だにゃー」

美琴「私っ! 元春さんとは仲良くなれそうな気がしますっ!!」ガシッ

土御門「おおぅっ! そ、そいつは光栄だにゃー」ビクッ

土御門(……いきなり手握られてびっくりしたにゃー)ドキドキ

土御門(しかしこれでねーちん以外にも弄りがいのある標的をゲットだぜい!)ニヤニヤ

美琴「あ、ああああいつの寝顔無防備な寝顔半開きの口……」キュンキュン


上条「な、なんで御坂が土御門と……!?

上条「しかもなんか顔近付けて話したり手を握られたり……!」イライラ

上条「……なんで俺、こんなイライラしてるんだろ」ハァ…

7: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/24(火) 13:54:56.30 ID:z.H3krw0
美琴「ああっ、アンタは!」

削板「お? おお、あの時の電撃使いの嬢ちゃん!」

美琴「じょっ……嬢ちゃんって言うなぁ! 恥ずかしいじゃない!」ビリビリ

削板「うおっ!? そんな事言っても俺、嬢ちゃんの名前聞いてないぞ!」パシーン←すごパで電撃弾く

美琴「あっ、そ、そうだっけ、ごめん……。御坂美琴、よ」

削板「御坂美琴か、いい名だな!」ニカッ

美琴「え、あ、どうも……」カァァ

削板「何を赤くなってるんだ……?」

美琴「べっ、別に何でもないわよ!」

削板「そうか? まあいい、俺は削板軍覇だ!」

美琴「あ、うん。削板さんね、よろし……く?」

削板「おう、よろしくな!」

美琴(あれ? どっかで聞いた名前のような…………って、えぇっ! こいつ、ひょっとして第七位!?)

削板「? どうかしたか?」

美琴「い、いいえ! 何でもないわ!(あらゆる研究者がその能力解明に挑み、速攻投げ出したという伝説のナンバーセブン……!)」

美琴(どうりでいくら電撃打っても効かない訳よ……そもそも人間なのかしら、こいつ?)

美琴(そういや、『どンだけ演算してもあいつのパンチだけは何故か反射できねェ』って一方通行も言ってたっけ……)

8: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/24(火) 13:56:58.07 ID:z.H3krw0

削板「どうした、難しい顔して。 もしかして、あの日か?」

美琴「なっ……! 何言っちゃってんのよアンタは!?」カァァ

削板「違うのか? 女の子が機嫌悪い時はきっとあの日だから優しくしてやれ、って昔師匠に習ったんだがな……」

美琴「アンタの師匠はなんつー余計な事教えてんのよ……」

削板「ところで昔から疑問なんだが……あの日って何の事だ?」

美琴「って肝心の中身を教えてないのっ!?」

削板「うむ! 師匠には『それは恥ずかしがる女子に直接聞いた方が良く分かる』って言われたぞ!」

美琴「今すぐその師匠の居場所を教えなさい! 私が念入りに体中黒コゲにしてやるから!」バチバチ

削板「うおっ! 何だか知らんが師匠の居場所なら知らんぞ!? 十数年前に別れたきり音信不通だからな!」

美琴「くっ……! まあいいわ、万が一直接会う機会があればそん時にするから」

削板「そ、そうか……良く分からんが頑張ってくれ(結局あの日って何だろう……?)」



上条「……誰だあのイカレた格好の暑苦しい男」

上条「何だかヤケに楽しそうに見えるし……心なしか顔が赤い気がするし」

上条「まさか、御坂って趣味が変だしああいう男がいいのか!?」ガーン←何気に失礼な上条さん



ネタ←→ネタの間は1クッション置いた方がいいかしら?
なんかその辺の機微がよくわからん……
あと、レスがつく事がこんなに指先が震えるほど嬉しいものだとは思わなかった!

 

10: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/24(火) 14:01:41.70 ID:z.H3krw0
ラスト。


上条(今日も御坂に声を掛けそびれた……)

上条(忙しい時に限って遭遇するのになぁ)

上条「ただいまー」

禁書「あ、とうまだ。おかえりー」

美琴「あら、おかえり」ヒョコッ

上条「げっ! な、なんでお前がここにいるんだよ!」

美琴「何よ、私がここにいちゃ迷惑だっての?」ビリビリ

上条「別にそうは言ってないだろ! って挨拶代わりに電撃飛ばすのヤメテ!」パキーン

禁書「元はといえばとうまの帰りが遅いから悪いんだよ! みことがごはん食べさせてくれなかったら飢え死にしてたかも!」

美琴「そうよ、アンタ女の子一人家に残してどこをほっつき歩いてたのよ」

上条「そ、それはおま……!」

上条(暇だったから御坂に会えないかなーって街をうろついてました……なんて言えるわけねぇし!)

12: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/08/24(火) 14:02:46.30 ID:z.H3krw0
禁書「何をブツブツ言ってるんだよ? はっきりしないのは男らしくないかも!」

美琴「まったくだわ。まぁ、どうせアンタの事だからまたいつもの不幸にでもあってたんでしょうけど」

禁書「これだからとうまはいつまでたってもとうまなんだよ!」

上条「どういう意味だよ! っていうかいつの間に二人はこんなに仲良くなってるの!?」

禁書「こまけぇことはどうでもいいんだよ! それより早くご飯食べさせて欲しいかも!」

美琴「さっき食べたばかりなのにもう食べるの!? ホント底なしね……」

禁書「ごはんー! ごはんー!」バンバン

上条「不幸だ……」


上条(まあ、でも何だか知らんが御坂と会えたし……)

上条(それほど不幸でもない……かな?)

上条(…………)

上条(なんで俺は御坂に会えたら不幸じゃないんだ? よくわからん……)


美琴(今日はアイツに会えなかったなぁ。なんて思ってた時にインデックスに会って)

美琴(成り行きでご飯食べさせてあげることになったんだけど)

美琴(そしたらアイツに会えるなんて……ラッキー、なのかな?)

美琴(何だか会おうとすると会えなくて諦めるとバッタリ会えたりするのよねぇ……)ハァ…


おしまい?

 
17: ていとくん書いてみた。 2010/08/24(火) 14:40:51.64 ID:z.H3krw0

垣根「よぉ、第三位」

美琴「げ。妙なの来た」

垣根「なんだ釣れないな美琴ちゃんよ」

美琴「美琴ちゃん言うな! なんか今背筋にぞわっと来たわよ!」

垣根「はいはい御坂様御坂様」

美琴「それもやめい!」ビリッ

垣根「わかったよ。ところで暇なら付き合えよ、御坂」

美琴「嫌よ、こう見えても私忙しいんだからね」

垣根「どう見ても無目的にうろついてたようにしか見えなかったが……あ」

美琴「な、何よ」

垣根「ははーん、さては幻想殺しだな?」

美琴「なっ、ななななんでアイツの名前が出てくるのよ!」ボンッ

垣根「いや、お前が幻想殺しにご執心なのは知ってるし」

18: ていとくん書いてみた。 2010/08/24(火) 14:44:51.76 ID:z.H3krw0

美琴「な、なんで……?」

垣根「この俺の情報網に常識は通じねえ!」キリッ

美琴「」

垣根(って、実は一方通行から聞いたんだけどな)

美琴「あ、ああああんた、この事はアイツには……」アタフタ

垣根「あ? ああ言わねえよ(誰がこんな楽しい事を)」

美琴「そう……。じゃあ、分かったわよ。好きな所に連れて行けばいいじゃない……」グスッ

垣根「へ?」

美琴「黙ってる、代わりに……付き合え、ってんでしょ? 好きに、グスッ……すれば、いいじゃ、ない……」ポロポロ

垣根「ばっ、誰もそんな事言ってねぇし! 往来の真ん中でいきなり泣き出すんじゃねぇよ!」アワワワ

美琴「……違う、の?」

垣根「ああもう、最初っから言うつもりねえよ! 付き合えってのもタダの軽口だから本気にすんな!」

美琴「え……あ、ごめん……」ゴシゴシ

垣根(気の強いだけの女だと思ってたらこいつ、結構もろいのな)

垣根(こういう所ちょっとグッと来るものが……いやいや俺は何を言っているんだ!)


上条「垣根ェェェェェ!!!」

垣根「へ? ……げっ!」

上条「てめぇ御坂に何してやがるんだぁぁぁぁ!!」

垣根「やべっ、正気の目じゃねぇアイツ! じゃ、じゃあな第三位! あの事は言わないから安心しろよ!」ダッ

美琴「え? あ、え?」

上条「待ちやがれクソメルヘンぶち殺ォォォォす!!」シュン

美琴「あっ、アンタ! ちょっと!」

美琴「……行っちゃった」シュン


---
出勤前だってのに何やってんの俺……?

60: 1 ◆MDOfmX8bYE 2010/08/25(水) 16:05:11.70 ID:qPK8CUA0

美琴(…………)

美琴(これだけうろついても会えないって事は)

美琴(今日もアイツに会えない予感……)ショボーン

美琴(…………)

美琴(……さて、と)チラ

美琴「いい加減出てきたらどう、そこの人?」

海原「……おや、バレてましたか。流石御坂さん」スッ

美琴「正直ほとんど勘だけどね。何故だかレーダーには全然引っ掛からないし」

美琴「今日もたまたまちょっとした違和感に気付いただけって程度よ」

海原「なるほど……それでこうやって人気のない場所まで移動した、というわけですか」

美琴「他の人の気配と混じると簡単に分からなくなるからね。全くどういうカラクリなんだか……」

海原「つまり私はまんまと釣り出された間抜けって事になりますね。我ながらこれは情けない」

美琴「で?」

海原「……なんですか?」

美琴「今度は何が目的か、って聞いてるのよ」

海原「はは、気分を害したのなら申し訳ない。まあ、たまたま街中で何かを探してる貴方を見かけまして」

美琴「『ただの興味本位で後をつけました』……とか言うんじゃないでしょうね?」

海原「……その通り、じゃあ何かご不満でも?」

美琴「あのさぁ、まどろっこしい事はやめてくれないかな? アンタが『海原光貴』じゃない事は分かってんのよ」

美琴「『あの時海原光貴に成りすました誰かさん』であろう事も承知の上でおびき出してるのよ、私は」

海原「…………」

美琴「で、それを踏まえた上でもう一度聞くわ」

美琴「『今度は何が目的なの?』」

海原「これは面白い事を言ってくれますね、御坂さん」

美琴「いいから、まどろっこしいのはやめって言ったでしょ」

61: ◆MDOfmX8bYE 2010/08/25(水) 16:07:01.79 ID:qPK8CUA0

海原「……いいでしょう、私が貴方が言うその『誰かさん』であるという仮定の上で改めてお答えします」

美琴「…………」

海原「『たまたま街中で貴方を見つけ、興味本位で後をつけただけ』ですよ」ニコッ

美琴「……そう。あくまですっとぼける気なのね」

海原「おやおや、すっとぼけたつもりは全く無いのですがね」

美琴「ふざけないで。私は、貴方がアイツ――上条当麻を消そうと襲い掛かった事を知っている」

美琴(まだ、コイツが当麻を殺すつもりなら、ここで……)

美琴(私の、全力を持って――止めてみせる!)ビリッ

海原「…………」

海原「それを『聞いていた』なら貴方はもう一つの事実を『知っている』筈でしょう?」

美琴「……!」

海原「『私』は貴方を――御坂美琴を……」

美琴「…………っ!」

海原「…………」

美琴「本気で、言ってるの……?」

海原「心外ですね、私は貴方に対して嘘をついた事はありませんが」

美琴「姿は偽っているのに?」

海原「立場上、素顔は何かと不便なものでしてね。あの時は上からの命令もありましたし」

美琴「それで信用しろってのが無理な話よ」

海原「ご尤もです。しかし、貴方に危害を加える気がない事は重ねて明言いたしますよ」

美琴「……それも、信用できない」

海原「でしょうね……。仕方ありませんが、今日の所は引き下がらせて頂きますよ」

美琴「素直に逃がすと思ってるの?」

海原「……ふむ、困りましたね」

62: ◆MDOfmX8bYE 2010/08/25(水) 16:08:19.73 ID:qPK8CUA0

海原「そういえば、御坂さんのお探しの方ですが」ヒソッ

美琴「……へ? な、何よ急に声をひそめて」

海原「お静かに。ちょうど貴方の斜め右後方、角の向こうからこちらの様子を伺ってるようですよ」ヒソヒソ

美琴「えっ! ま、マジで!?」チラッ

海原「何故だか妙に視線が怖いですねぇ……しかもその視線、私に向かってるように見えます」コソコソ

美琴「え? 視線? 何が?」

海原「ひょっとしてこれは……ふふ、御坂さんにとっては嬉しい方向に転がってるかもですねぇ……」ボソッ

美琴「ど、どどどういう意味よっ!」アタフタ

海原「さあ? 私の口からはなんとも。気になるのならばご本人の口から聞いてみればよろしいのでは?」シレッ

美琴「何を聞けというのよっ、何を! って、あれ!?」


海原「では、私はこれで~」スタスタ


美琴「あーっ! いつの間にあんな所へ! オイコラ待ちなさいよー!」

海原「あんまり大きな声だと彼に聞こえちゃいますよー」スタタタ

美琴「ちょっ!? あー、くそ逃げられた! 今から追う? いやでもアイツが……あー、もう!」ジタバタ

美琴「こっ、今度会った時覚えてなさいよー!!」ダッ


63: ◆MDOfmX8bYE 2010/08/25(水) 16:09:09.88 ID:qPK8CUA0

アンタ ソンナトコデナニシテンノ

ウオッミサカ ベベベツニカミジョーサンハソコラヘンヲブラブラシテタダケデ…

ワーワー ギャーギャー



海原「はは、今度……ね。その機会があればいいのですが」

海原(本当は、二度と直接会うつもりは無かったんですけどね……)

海原(…………)

海原(これでも、まだ未練があるというのでしょうか)

海原(最近、御坂さんに近付く人物が増えていますし)

海原(正直、見ていられないというのもありますが……)

海原「……敵に塩を送るなど、私もヤキが回ったもんですねぇ」ヤレヤレ

78: やっべ、トリップ付け忘れw ◆MDOfmX8bYE 2010/08/26(木) 02:15:07.90 ID:.HzjaD.0


美琴「あら? アンタ……」

ミサカ10395号「おや、おはようございますお姉様、とミサカは慌てて挨拶を交わします」

美琴「いや、おはようって今昼過ぎよ?」

10395号「これは失敬、ついバイトの癖で挨拶をしてしまいました、とミサカは自らの失態を恥じます」

美琴「何のバイトをしてるのよ……。それはともかく。アンタとは初めて会った、わよね?」

10395号「個体の判別が付くのですね。流石は私達のお姉様、とミサカは感動のあまり失神しそうになるのを必死で堪えます」

10395号「ちなみにバイト先は某略すと下劣な四文字言葉になってしまうファーストフードチェーン店です、とミサカは不要な補足をしました」

美琴「ああ、ファー○トキッ○ンね」

10395号「その伏せ方だと丁度その下劣な略称に近くて教育上よろしくありません、とミサカは指摘します。っていうかお姉さまの口からそんな下品な言葉が出たと思うと……とミサカは高鳴る胸の鼓動を必死で抑えます」ドキドキ

美琴「……何を言ってるのよ?」

10395号「いえ、何も。と、ミサカは明後日の方向を見ながらすっとぼけます」

美琴「そう? ところでアンタ、どこの店でバイトしてるの?」

10395号「え、第二十二学区の第三階層にある支店ですが、とミサカは突然の質問に驚きつつも迅速に回答します」

美琴「あら、意外と近いし良く行くスパ施設の近くじゃない。今度行く時寄らせて貰うわね」

10395号「マジですか」

美琴「マジよ、マジ。最近はご無沙汰だけど前はよく風呂上りに立ち寄ってたもんよ。あそこ何気にデザートとか力入れてるし」

10395号「こ、これはひょっとして夢じゃないでしょうか、とミサカは自らの頬をつねりmイタタタタタ!」ギリギリ

美琴「って、何全力で引きちぎれんばかりに自分の頬つねってるのよ!? 真っ赤に腫れ上がってるわよやめなさい!!」ガシッ

10395号「ひゃっ! とミサカは柄にも無い声をあげてしまった自分に自分でびっくりします」ドキッ

美琴「あーあー、可愛い顔が台無しじゃない。……って、自分そっくりの顔に言って、これじゃまるでナルシストね」クスッ

10395号「!!」ズキューン

79: 投下しながらリアルタイム修正 ◆MDOfmX8bYE 2010/08/26(木) 02:20:56.29 ID:.HzjaD.0

美琴「? どうしたのよ、つねってない所も顔が真っ赤よ」

10395号「い、いえ……何でもありません、とミサカははちきれんばかりに暴走する胸の鼓動を全力で抑え付けます。抑え付けるほど胸は無いけどね、とミサカは余計な補足をしてみます」

美琴「……?」

10395号(まさかこのミサカが全力でお姉様ラブ! である事はお姉様もご存じないことでしょう)

10395号(この事実はミサカネットワーク上にも明かしていない、トップシークレットなのであります!)キリッ

美琴「どうしたの、急に黙って。どこか調子悪いんじゃないでしょうね?」

10395号「いえいえ、ご心配には及ばず。あ、ちなみにミサカのシフトは週5日で水曜と日曜以外は昼の11時から夜の20時まで働いています、とミサカはお姉様の来店を想定して伝えます」

美琴「ああうん、分かったわ。じゃあ都合が合えばそのタイミングに顔出すわね。そん時はサービスよろしくね、なんちゃって」

10395号「はい、お待ちしてます。と、ミサカは期待に胸を膨らませます」

10395号「お姉様の為ならミサカの全給料を注ぎ込んででもあらゆるサービスを実行します、とミサカはこぶしを握り締めて断言します!」ググッ

美琴「い、いや何もそこまでしなくていいからね。冗談だし……」ブルッ

10395号「いえ、愛するお姉さまの為なら当然……って思わず口を滑らせてしまったアッー! 今のはナシ! ナシですお姉様! とミサカは全力で過去を消し去りたい欲求に両手を振り回します!」ブンブン

美琴「っくしょん! あ、ごめん。今聞こえなかったからもう一度お願い」

10395号「な、なんという神の思し召し……とミサカは自分の幸運に感動を覚えます。これはどこかの宗教入信すべきでしょうか、とミサカは真剣に検討を始めます」

美琴「……やっぱアンタどこか調子悪いんじゃないの?」


上条(あれ、御坂と一緒に居るのは……どの妹達だ? 多分初めて見ると思うけど)

上条(こうしてみると本当に姉妹みたいだな。ああやって普通に会話してるのを見ると何だか安心する)

上条(心なしかただの姉妹にしては妹の目線が熱を持っている気がするが……どことなく白井のような)

上条(…………)

上条(気のせい、だよな……?)

88: ◆MDOfmX8bYE 2010/08/26(木) 14:33:55.16 ID:.HzjaD.0

美琴「あれ、あの人は確か……」

麦野「あら、超電磁砲じゃない」

美琴「やっぱり麦野さんだ。おっすー」

麦野「なんでそんなになれなれしいのよ。キモいわ」

美琴「釣れないなぁ。アレだけ熱い一夜を過ごした仲じゃない」

麦野「テメェよっぽど死にたいらしいなぁ……。場所を変えてあの夜の続きをしてもいいんだぜぇ?」

美琴「それは勘弁願いたいわ。何となくアンタだけは敵に回さないほうがいい気がするのよね」ブルッ

麦野「ほぉーう、アンタにしては殊勝な事言うわねぇ」

美琴「うっさい。これでも自分の勘は信用する方なのよ」

麦野「まあこっちも最近は大人しくするよう心掛けてはいるからね。さっきはああ言ったけど実際はケンカ売る気なんて無いわよ」

美琴「あら、言葉を返すようだけどアンタにしては殊勝な事言うわね」

麦野「テメェに私の何が分かるんだっての。色々あんのよ色々」

美琴「そう? 麦野さん、結構分かりやすい性格してると思うけどなぁ……」

麦野「あン? 今なんつった?」

美琴「何でもないわよ、何でも。ていうかその汚い口調どうにかなんないの?」

麦野「これが地だよ悪かったなぁ。常盤台のお嬢さんと違ってこちとら育ちが悪いんだよ」

美琴「そうなの? 麦野さん美人だし、服装やアクセサリーのセンスから相当上流の育ちに見えるんだけど」

麦野「は?」

美琴「むしろそっちの性格が後付けっぽいっていうか……本当は包容力のある優しいお姉さんなのかなぁ、なんて」

麦野「ばっ、馬鹿じゃないのアンタ!? さっきから何言ってんのか意味不明なんだけど!」

美琴「あっ、何ソレ照れちゃってんの? ひょっとしてそれどころか本当はちょっぴり乙女ちっくで、密かに片想いしてる彼に褒められた服がお気に入りだったり、その服に近いデザインの奴ばっかり買い揃えたりしちゃってるクチ?」

麦野「テメェ……それ以上言うとこっちも我慢の限界突破すんぞぉ……?」

89: sage忘れ。 ◆MDOfmX8bYE 2010/08/26(木) 14:34:51.66 ID:.HzjaD.0

美琴「あっは、ごめんごめん。なんか思ったより反応がいいもんだからつい調子に乗っちゃったわ」

麦野「チッ……。そもそも超電磁砲は何でこんな所に居るんだよ? この辺りはてめぇの活動範囲から随分遠いじゃねぇか」

美琴「えっ? あ、そ、それは……タマタマよ、タマタマ!」

麦野「……はっはぁ~ん、さては幻想殺し……いや。上条当麻、だっけ?」

美琴「は、ハァァ!!? な、なんでアイツが関係あんのよ! っていうか何でアンタ、アイツの事を」

麦野「はん! 今じゃあこっちの界隈じゃその名前を知らない奴の方が珍しいわよ? アイツがあっちで好き勝手やったせいでどれだけこっちが引っ掻き回された事か、知らないだろ?」

美琴「! あ、アンタまさかアイツの事を……」

麦野「ははっ、大丈夫よ美琴ちゃァン? 暗部じゃアイツには手を出さないよう厳命されてっからさ。お前は安心してあの男とイチャイチャしてればいいんだよ」

美琴「だっ! 誰があんな奴とイチャイチャ……!」

麦野「おやおやぁ? 天下の第三位さんは幻想殺しに乙女の幻想殺され済みってか? ハン! 男如きに骨抜きにされるたぁ、意外とオンナノコなのね、美琴ちゃんは」

美琴「だっ、だから何の話……!」

麦野「そぉんなオコサマな美琴ちゃんに一つアドバイスしてやろうか?」

美琴「へ?」

麦野「お前、今度出会い頭に抱き着いちまえ」

美琴「抱きッ!?」

麦野「男なんざちょっと甘えてみせりゃコロッと行くもんだよ。ついでにあの男の暗部でもしゃぶってやればもう後はほっといても向こうから襲い掛かってくるからよぉ!」

美琴「しゃぶっ、って親父ギャグか!?」

美琴「……アンタ、下品にも程があるでしょ。それだけの美人の口からそんな過激な言葉が出る事に純粋にびっくりだわ」

麦野「ギャハハハ! だからこれが私の地だってんだよ。オコサマの美琴ちゃんには少々刺激的だったかしらぁン?」

美琴「アンタ、ホントにいい性格してるわ……」


上条(御坂が美人さんと楽しげに会話してる……)

上条(今日は誰かと話してても無理矢理話しかけようかと思ってたんだが)

上条(何かすげぇ入りづらいんですけど何なのあの妙に一触即発な空気! ああもうっ!)

99: ◆MDOfmX8bYE 2010/08/26(木) 19:38:26.99 ID:.HzjaD.o

上条(御坂の奴、なんか最近見るたびに誰かと一緒だな……)

上条(…………)

上条(まあ、常盤台のお嬢様だし? あの年齢で学園都市二百三十万人の頂点である超能力者、その第三位だし?)

上条(見た目は美少女だし、誰にも分け隔てなく接する性格のよさと面倒見のよさと)

上条(友人が多くても当然だよなぁ……)

上条(俺からしてみればヤケにケンカ腰で、乱暴だしガサツだし生意気だし執念深いし訳も分からず八つ当たりされるし)

上条(そりゃ、実は優しい所や一人で抱え込んで傷付いたりする弱い所、それを見せまいとする気丈な所とか、正義感の強い所とかも知ってるけどよ……)

上条(…………)

上条(何だって、こんなに気になっちゃってるんでしょうかね、上条さんは……)ハァ

美琴「あーっ、アンタ!」

上条「げっ、御坂!」

美琴「何よ、人の顔見るなり『げっ』って。失礼ね!」ビリビリ

上条「おまっ、だから挨拶代わりに電撃やめろって!」パキーン

美琴「はぁ、はぁ……アンタが失礼なのが悪いんでしょ!」

美琴(って、違うでしょ私! なんだってまたケンカ腰なのよー!?)

上条(ああっ、つい考え込んでる時に本人が現れるもんだから『げっ』とか言っちゃって怒らせてるし!)

美琴「…………」

上条「…………」

上条美琴「「あ、あのっ!」」

美琴「あ、ご、ごめん。アンタ先にいいわよ」

上条「い、いや、御坂が先でいいぞ」

美琴「そ、そう? じゃあえっと……」


100: ◆MDOfmX8bYE 2010/08/26(木) 19:39:19.06 ID:.HzjaD.o

美琴(って、何も考えてないしっ! こういう時はどうすればいいのー!?)ガビーン


――『出会い頭に抱き着いちまえ』


美琴(そうか、その手が)

美琴「って無理に決まってるでしょおおお!?」ボンッ

上条「うわっ、びっくりしたっ!!」

美琴「あ、ご、ごめん……」プシュー

上条「大丈夫か? 顔真っ赤だぞ」

美琴「こ、これは何でもないの……何でも……」プシュー

上条「ほんとか? どれ……」ペタッ

美琴「!?!」ボンッ

上条「うーん、手じゃ良く分かんないな。よっと」コツンッ

美琴「」

上条「あれ、やっぱちょっと熱いぞ御さ、か……」ハッ

上条(って何やっちゃってんの俺ー!? 顔ちけぇしなんか御坂涙目で睨んでるし!)※驚いて目見開いてるだけ

美琴「…………」ポォー

上条(ああっ、なんか御坂の目が虚ろに! これは完全に呆れられてる! 見損ねられてる!)※とろけてるだけです

美琴「…………ふぁ」ムズッ

上条「……ふぁ?」

美琴「っくしゅ!」

上条「うぷっ!」

美琴「あ……」タラー

上条「」テローン


102: ◆MDOfmX8bYE 2010/08/26(木) 19:40:41.83 ID:.HzjaD.o

美琴「あ、ご、ごめ……!」

上条「お前な……って、本当に風邪ひいてるのか?」フキフキ

美琴「え、だ、大丈夫だよ? って……あ、あれ?」フラッ

上条「お、おい御坂!?」ダキッ

美琴「ひゃっ、なななにすんのよ! ……あ」クラッ

上条「おい、やっぱり具合悪いじゃないか。しょうがねぇな」ヨット

美琴「あっ、こら馬鹿離せっ!」ジタジタ

上条「おわっ、暴れるんじゃありません! 病人なんだから、な?」ジッ

美琴「あ、う……わ、分かったわ、よ。くしゅんっ!」ブルッ

上条「こっからだと……先生の病院が近いかな。ちょっと我慢しろよ」

美琴「うう。ね、ねえ、暴れないから、その……お姫様抱っこは恥ずかしいから、やめてくれない?」カァァ

上条「…………」スタスタスタ

美琴「ちょ、ちょっと、聞いてるの? ねぇってば!」

上条「うっせ、すぐ着くから病人は大人しくしてろって」スタスタスタ

美琴「うー、何でそんなに強引なのよ……」ドキドキ

上条(…………)


上条(なんだろ、これ)

上条(御坂に触れてると、すげー胸がもやもやする……)

上条(でも、もっと触れていたい)

上条(…………)

上条(上条さんはいつの間にドス  の変 さんになっちゃったんでしょうか!?)ガーン

上条(いやいやいや、これは一時の気の迷い一時の気の迷い! 御坂は病人なんだぞっ!)ブンブン


103: ギリギリ4レスに収まったw ◆MDOfmX8bYE 2010/08/26(木) 19:42:06.08 ID:.HzjaD.o

美琴(…………)ジー

美琴(! そうだ……)ピーン

美琴「えいっ」ギュッ

上条「!?!」ドキッ

上条「みみみみみみ御坂さん!? 一体何をしておられるのでせうか!」オロオロ

美琴「だ、だって。落ちたら危ない、じゃない……」ギュー

上条「あ、ああそうかそうだねそうですよね! 落ちたら危ないもんな、うん!」

美琴「そ、そうよ。こんな状況じゃなきゃ別に、アンタなんかに……」トイイツツモ ギュー

上条「そ、そうか。も、もうすぐ着くからな御坂」

美琴「そ、そう……もっと、アンタに抱き着いてたいんだけどな」ポソッ

上条「え? な、なんか言った?」

美琴「……な、何でもないっ」

上条「…………?」

美琴(…………)ポォー

美琴(…………って、あれ?)

美琴(良く考えたら、このまま病院に突入したら不味いような……)

上条「着いたぞ、御坂!」ウィーン ※自動ドア

美琴「」

受付「」

待合室の人々「」


ギャー オロセオロシナサイオロセバカー

ウオッ イキナリアバレンナミサカ

ワーワー ギャーギャー


冥途返し「……やれやれ、何だか騒がしい患者が来たようだね?」

115: >>113 うあ、やっちまったスマン ◆MDOfmX8bYE 2010/08/26(木) 21:54:15.70 ID:.HzjaD.o

美琴「…………」

冥途「……まあ、ただの風邪のようだね?」

美琴「はい……」

冥途「お薬出しておくから。まあ、2~3日は安静にするんだね?」

美琴「はい……」

冥途「…………」

冥途「君は風邪の他にも病気を抱えているようだね? それもとっても重い病気に」

美琴「え、え?」

冥途「ずばり、それは恋の病って奴だ。違うかね?」

美琴「え、ふぇぇっ!?」

冥途「やっぱりか……」フゥ

美琴「あ、ああああの先生? 一体なななな何を言って」

冥途「安心するんだね? こう見えてもそういうのの解決法には心当たりがある方なんだ」

美琴「か、解決法?」

冥途「僕は患者が必要とするものは何であろうと取り揃えてみせる主義でね……さあこれだね!」


パーパラーッパパッパパー


冥途「ナース服~」ババーン

美琴「」


冥途「ズバリ、このナース服はだね何と従来の物よりスカート部分がタイトで腰から太ももにかけてのラインがくっきり出てスレンダーながらも見事なラインを持っている君にぴったりその上裾の横に長過ぎず短過ぎずのスリットがある事で健康美溢れる太もものチラリズムを見事に演出またウエスト周りから脇にかけてのラインも君にぴったり合っててそれでいてバストについてはアンダーはタイトにトップには若干の余裕を持っていてそれでいてブカブカになるような事もなく控えめながら形の綺麗な君のバストの魅力を余すことなく演出もちろん袖は半袖でその滑らかでキメ細かい二の腕は眩いばかりに白日の下に晒される事でかえって清潔感を漂わせるそうそうもちろんキャップも君のその茶色の髪を――」

美琴「」


116: 他にもミスあったら指摘ヨロ ◆MDOfmX8bYE 2010/08/26(木) 21:55:54.22 ID:.HzjaD.o

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------
---


美琴「……はっ! 何だかいつの間にか病院の外に!」

美琴「何だか診察を受けてる途中から記憶が曖昧だわ……」

美琴「…………」ガサッ

美琴「ってなんで私はこんな淡いピンクのナース服を持たされてるのっ!?」ガビーン



冥途「ふぅ、いい仕事をした後のお茶は美味いんだね?」

御坂妹「先生の仕事はいつもお見事です、とミサカは内心呆れ果ててる心情を隠しつつ表面だけの賞賛を送ります」ナースフク


122: ◆MDOfmX8bYE 2010/08/26(木) 23:53:19.43 ID:.HzjaD.o
~第二十二学区・第三階層 某ファーストフード店~


美琴「……さん、しー、ごー」

美琴「っよし、後一回で湯あたりゲコ太のキーホルダーゲットだわ」グッ

美琴「いやー、まさか温泉ゲコ太がシリーズ化してるとは盲点だったわ。これからもあのスパ、こまめにチェックすべきねー」

美琴「…………」

美琴(それにしても、いい加減一人きりで風呂屋に通うのがキツくなって来たわ……)

美琴(うーん、黒子はアレで誘いたくないし、かといって初春さんや佐天さん誘うと黒子をハブってるみたいになるし)

美琴(と、なると……)ポワポワポワーン


------(少女妄想中)------

美琴「と、とうま……私とお風呂、入って欲しいな」ウルッ

上条「美琴! 俺もお前と一緒に風呂に入りたい!」キリッ

美琴「と、当麻!」ガバッ

上条「美琴!」ダキッ

美琴「う、嬉しい……でも、恥ずかしいな」ポッ

上条「どうして? 美琴の身体、綺麗だぜ?」キリッ

美琴「だって、む、胸とか小さいし……」

上条「馬鹿だな、どんな大きさだって美琴のだったら俺は大好きだよ」キリッ

美琴「ああっ、当麻っ! 抱いて!」

------(少女妄想終了)------


美琴「!!」ボンッ

美琴(ななななないないないないない絶対ない! っていうか何ド阿呆な妄想してるのよワタシのココロッ!?)ブンブン

10395号「いちごロールケーキとアイスカフェラテでお待ちのお客様ー、とミサカはお姉さまの耳元で囁きます」ズイッ

美琴「にょわっ!?」ビックゥ

10395号「いちごロールケーキとアイスカフェラテでお待ちのお客様ー、とミサカは再度お姉さまの耳元で囁きます」ズズイッ

123: 倒錯娘再登場の巻 ◆MDOfmX8bYE 2010/08/26(木) 23:54:26.68 ID:.HzjaD.o

美琴「あ、あああああんたいきなりっ、び、びっくりするじゃない!」ドキドキ

10395号「これは失敬、とミサカは自らの頭を叩いて反省します」ペシッ

美琴「あー、心臓バクバク言ってる……ホントびっくりしたわぁ」フゥー

10395号「で、いちごロールケーキとアイスカフェラテですお客様、とミサカは自らの仕事をまっとうします」

美琴「ああ、うんありがと。っていうかまあ私がボーっとしてたのも悪いわよね、ごめん」

10395号「いえいえ、おかげでお姉さまの湯上りの髪の香rゲフンゲフンッ、とミサカは危うく口が滑りかけるのを抑えます」

美琴「ん? どうしたの急に咳き込んで」キョトン

10395号「何でもありませんお姉様、とミサカは自らの動揺を悟られないようにそっぽを向いて誤魔化します」

美琴「相変わらず変な子ね。これも個性って奴なのかしら?」クスッ

10395号「ではごゆっくりお客様、とミサカは接客基本用語を繰り出しつつ立ち去ります」ペコッ

10395号(ああお姉様の湯上りのかほり水気を含んだ髪の毛上気した頬輝きを放つ太もも)ハァハァ

美琴「? 何か息が荒いわね。疲れてるのかしら? だとしたら悪い事したわね……」

美琴「んー、それにしても美味しそっ。いただきまーす」パクッ

美琴「あー、湯上りのデザートって最高ねー、癖になりそうっ」パクパク



禁書「あー、湯上りのコーヒー牛乳は最高なんだよっ!」プハー


125: ファッ○ンのデザートの充実度は異常 ◆MDOfmX8bYE 2010/08/26(木) 23:56:08.24 ID:.HzjaD.o

上条「あのー、インデックスさん。その意見には甚だ同意ですが既に六杯目である事をお分かりでせうか?」

禁書「とうまも我慢しないでどんどん飲むといいんだよ! ほらグイッと!」

上条「飲まねえよ! っていうか普通そんなにコーヒー牛乳ばっか飲んだら腹壊すし!」

禁書「むー、とうまは鍛え方が足りないんだよ。そんなんじゃこの厳しい現代社会を生き残れないかも!」

上条「激しく燃費の悪いインデックスさんの方がよっぽど生き残れないと思いますがねぇ!?」

禁書「ぷはー!」

上条「って七杯目!? 遠慮ってのが無いのかこの底なしシスターは!」

禁書「もう、ホントにとうまはうるさいんだよ! 一本百円程度でケチケチし過ぎ……あれ?」

上条「上条家にとってその百円がどれほど重要か……ん? どうしたインデックス」

禁書「みことがいるんだよ!」スタタタ

上条「え? み、御坂が!?」キョロキョロ



美琴「あーん……?」スカッ

禁書「ぱくっ、もぐもぐごっくん」

美琴「」

禁書「何これ! すっごく美味しいんだよ!」パァァ

美琴「って、インデックス!? 何でこんな所にいるのよ!」

禁書「そんな事よりおかわり欲しいかも!」キラキラ

美琴「……あんたねぇ」プルプル

上条「こらインデックス勝手に行くn……ってホントにいた!」ガビーン

美琴「」


127: ていうか深夜に書いてて腹減った ◆MDOfmX8bYE 2010/08/26(木) 23:57:28.24 ID:.HzjaD.o

上条「あー、えっと、ごめんな御坂、多分だけどインデックスが迷惑かけたよな?」

禁書「ひどいんだよとうま! ただ私はみことにケーキ食べさせてもらっただけかも!」

美琴「いや、食べさせたつもりはこれっぽっちも無いけどね……?」

上条「ほんとスマン! ここの代金全部払うから!」

美琴「ばっ、別にいいわよそんなの! たかがケーキの一口くらいで!」

上条「そ、そうか? まあでも、悪かったな」

美琴「へ、平気よこれくらい。インデックスとは友達なんだし、ケーキの一つや二つ奢ってあげてもいいくらいなんだから」

禁書「本当!? 流石みことなんだよ! ケーキ♪ ケーキ♪」ウキウキ

上条「あのー、美琴さん? 下手な事言うとこのシスター、容赦してくれませんですよ?」

美琴「あ……。あ、あはは、つい調子乗っちゃったわ」ポリポリ

禁書「ええーっ! みことケーキ奢ってくれないの? 酷いかも!」

上条「いいから大人しくしてなさい」

禁書「ぶーぶー」

上条「ったく……」

美琴「ふふ」


128: 投下終わったら冷蔵庫漁る ◆MDOfmX8bYE 2010/08/26(木) 23:58:49.84 ID:.HzjaD.o

上条「っていうか、お前も風呂上りか? いいのかよ、この前風邪引いたばかりなのに」

美琴「えっ、だだ大丈夫よ? もうすっかり治ってるから!」

美琴(っていうか顔近いっ! なんかさっきのイケナイ妄想のせいで妙に意識しちゃうし!)

美琴(それに……なんか湯上りのこいつってツンツン頭がへにょってなってて……なんか可愛い)ドキドキドキドキ

上条「ほんとか? それにしてはなんか妙に熱っぽい顔してっけど……」

美琴「だ、だからそれは湯上りだからよ!」ドキドキ

上条「そうか? ならいいけどホント気をつけろよ? お前一人の体じゃないんだからな」

美琴「えっ」

上条「えっ」

禁書「えっ」

美琴「なにそれこわい」

上条禁書「…………」

美琴「……じゃなくって! そそそそれどどどどういう意味よっ!」

上条「い、いやだから、御坂は常盤台のエース様だろ? あとホラ、白井とかも心配するし!」

美琴「あ、ああそう! そういう意味ね! あは、あはははは!」アセアセ

上条「そうそう、そういう意味だよ。あははははは!」アセアセ

禁書「…………」ジーッ

美琴「…………」ダラダラ

上条「…………」ダラダラ

禁書「はぁ……。何だか二人とも挙動が不自然なんだよ」

美琴「そっ、そんな事無いわよ! いたってふつーよふつー」

上条「そ、そうだぜ? 上条さんもいたってふつーです!」

禁書「ふーん……。まあいいんだよ」

129: ていうか当初のコンセプトどこ行ったな半ば番外編だねコレ ◆MDOfmX8bYE 2010/08/27(金) 00:00:04.36 ID:TWNJ.Fko

禁書「そんな事よりみことはケーキ奢るべきかも!」

美琴「は? なんでそうなるわけ?」

禁書「一度奢るって言ったもん! 嘘つきは泥棒猫の始まりかも!」

美琴「いや、だからアレはつい勢いで言っただけで別に本気じゃなかったというか……」

禁書「あーあ、学園都市のれべるふぁいぶってば、こんなにケチくさいものなんだね。幻滅かも」

美琴「……あン? なんだって?」

上条「お、おい美琴……落ち着けよこんな分かりやすい挑発――」

禁書「あくせられーたならこの程度何も言わずにババーンと奢ってくれるかも!」

上条「はは、何を馬鹿な事を。なんで一方通行がお前に奢ったりとk」


ブチィッ


上条「へ? ぶち?」

美琴「アハハハハハよし分かった美琴様舐めんな! ヘイマスター、この店のロールケーキの在庫ありったけ持ってきなぁ!」ドバーン

上条「ヒィィッ! 何か良からぬスイッチが入った!? ていうかここファーストフードだからそんな頼み方してm」

10395号「ヘイおまち! と、ミサカは他ならぬお姉様の注文に迅速に対応する有能ぶりを見せ付けます」ドドドンッ

上条「」


イタダキマース トインデックスハホンキモードナンダヨ!

アッ コラスコシハワタシニモヨコシナサーイ トミコトハサンセンスルワ!

オマエラマネスンジャネーヨ トミサカハミズカラノアイデンティティーノキキニセンリツシマス

ワーワー ギャーギャー


上条「…………」

上条「何なのこの状況?」

140: あわきん編(1/3) ◆MDOfmX8bYE 2010/08/27(金) 15:43:02.24 ID:TWNJ.Fko

結標「あら」

美琴「あれま」

結標「お久しぶりね、御坂美琴。その節は世話になったわ」

美琴「こちらこそ、世話になったわね。結標先輩」

結標「……しばらく見ない内にらしくない礼儀なんか身に付けちゃって。薄気味悪いんだけど」

美琴「これでも人並みには教育を受けているからね」

結標「流石は常盤台のエース、って所かしら?」

美琴「まあね。こっちとしては甚だ不本意だけどそういう事になってるわ」

結標「ふーん……。貴方、前に会った時も思ったけど、お嬢様学校にしては随分さばけた性格してるわよね」

美琴「ん? 結標先輩はこういうのお嫌いなの?」

結標「逆よ。変にかしこまられるよりよっぽど好みね。出会い方があんなんじゃなかったら友達に欲しいくらい」

美琴「そう? なら今からでも遅くないと思うんだけど」

結標「……貴方、本気で言ってるの? 曲がりなりにも私は貴方と貴方の後輩にあれだけの事をしでかしたんだけど?」

美琴「別に、アレは仕方ないんじゃない? あん時は立場が立場だったし、ぶっちゃけアンタも暴走してたようなもんだから止める為にドンパチやったけど、結局は丸く収まったんだし。アンタも痛い目みたんだからお互い様でしょ」

結標「…………」

美琴「それに。あん時と違って、アンタさ――」

結標「……え?」

美琴「すっごく、いい顔になってるわよ」ニコッ

結標「うぐっ」ドキッ


141: あわきん編(2/3) ◆MDOfmX8bYE 2010/08/27(金) 15:44:17.85 ID:TWNJ.Fko

結標(何この清々しい笑顔?)

結標(不覚にもときめいてしまったわ。全く、そっちの趣味は無いってのに)

結標(この位の年齢だと時々いるのよねー。中性的でどっちとも惹き付けるような、やっかいなタイプの美少年とか、美少女とか)

美琴「それにしてもこうして見るとアンタ美人さんよねー。思わず見蕩れちゃうわ」

結標「貴方……それ完全にナンパの文句よ。そうやってあちこちで男女構わず引っ掛けるのやめなさいよね」

美琴「へ? 引っ掛けるって、何をよ」

結標「無自覚か……一番厄介なタイプね」

美琴「さっきから何を言ってるのよ。感じ悪いわねぇ」

結標「余計なお世話よ。最初っから貴方に感じ良く思ってもらおうなんてこれっぽっちもするつもりはないし」

美琴「うわ、釣れないなぁ。こっちは折角の美人さんの知り合いだし仲良くなりたいと思ってんのにー」プゥー

結標「だーかーら、そうやって思わせぶりな台詞をあちこちで吐いて、肝心の本命さん相手だとツンツンしてるからいつまでたっても進展しないんじゃないの!」

美琴「ほ、本命? な、何のことよ」キョドリ

結標「上条当麻」ボソ

美琴「!!」ボンッ


142: あわきん編(3/3) ◆MDOfmX8bYE 2010/08/27(金) 15:45:17.28 ID:TWNJ.Fko

結標「おや、真っ赤。面白いわねー貴方」

美琴「な、なななななんでここでアイツの名前が出てくるのよ!」カァァ

結標「貴方があの男の事を追っかけ回してる事を知っているからに決まってるじゃない」

美琴「ふぇぇ……?」プシュー

結標「おや、今度は煙吐いた。どういう仕組みなのかしらねーこれ」

美琴「なんで……そんな事知ってるのよ」プスプス

結標「ん? そうね、多分貴方と共通の知人がいるからね。そこからの情報よ」

美琴「だ、誰よそいつっ! お、乙女のプライバシーを踏みにじりやがって……ッ!」ギリッ

結標「ん、一方通行」

美琴「」

結標(本当は土御門と海原(偽)もだけど、そっちは伏せておいた方が面白そうね)

美琴「……の」バチバチ

結標「ん?」

美琴「あンの白モヤシ  コン野郎ォッ! センマイとホウレン草と一緒にごま油で炒めて焼肉の付け合せにしてくれるわっ!」

結標「ナムルっ!? ナムルになるのっ!?」ガーン

美琴「情報提供ありがとうね結標さんっ! んじゃ私はこれで!」ダッ

結標「え? あ、うん。気をつけていってらっしゃーい」フリフリ

結標「…………」フリフリ

結標「面白いわねー、あのコ」フリフリ


上条(お、あれは御坂じゃねぇか)

上条「おーい、みさ」

美琴「アァァァクセラレェェェェイタァァァァァくゥゥゥゥゥゥゥゥン! あァァァそびィィィましょォォォォォォォォ!!」ビュン

上条「か……さ~ん……」

上条「…………」ポツーン

165: ◆MDOfmX8bYE 2010/08/28(土) 00:44:10.18 ID:LvVzWlko

一方「…………」

美琴「…………」セイザチュウ

一方「…………で?」

美琴「すいませんでした」シュン

一方「……はァ」

美琴「頭に血が上っていたとはいえ、周りが見えていませんでした」シュン

一方「……分かればいいンだよ、分かればよォ」

美琴「はい。すいませんでした」シュン

一方「さっきのテンションからいきなりそォなるのもどうなんだ……」

美琴「一方通行さんが能力で防いでくれたとはいえ、一歩間違えば無関係の打ち止めや通行人を巻き込む所でした。今は反省しています」シュン

打ち止め「ミサカは気にしてないよっ、だからもうお姉様を許してあげて、ってミサカはミサカはあなたにお願いしてみる!」

一方「許すも何も、コイツが勝手に凹ンで正座してるだけなンだがなァ……」ポリポリ

美琴「いいのよ、打ち止め。レベル5ともあろうものが、感情に任せて能力を振るったんだもの」ハンセイ

打ち止め「でもでも、ってミサカはミサカはお姉様を心配してみるっ」

美琴「はぁ……何やってんだろ私。ほんっと、自分で自分が許せないわ」

打ち止め「お姉様……」

一方「…………」

一方「まァ、お前が感情的になる気持ちも分からンでもないからなァ」

美琴「え?」

一方「こンな事を言えた立場じゃァ無い事も分かってるけどよォ。お前が三下の事で悩ンでる事を他人に話した事は軽率だった。この通りだァ」ペコリ

美琴「」

打ち止め「」


166: 言い忘れてたけどあわきん編の続きみたいなの(2/4) ◆MDOfmX8bYE 2010/08/28(土) 00:47:34.09 ID:LvVzWlko

美琴「ちょっ、そんな! 悪いのは私の方なのに!」

打ち止め「あの一方通行が頭を下げてる……だと!? とミサカはミサカはあまりの光景に劇画調の顔で驚愕してみるっ」オソロシイコ…ッ

一方「……でも、嫌だったンだろォ? あンな形相でこの俺にいきなり電撃浴びせてくる位には」

美琴「そっ、そりゃそう、だけど……」

一方「だったら、素直に受け入れてくれ。俺のせめてもの謝罪の言葉をよォ」

美琴「う、うん……。そうよね、そもそもアンタが悪いのよ。そりゃあ私も情けないほどに我を忘れはしたけどさぁ」ブツブツ

打ち止め「良く分からないけど、よっぽど人に知られたく無かったんだね、ってミサカはミサカは何となく理解してみるっ」

一方「あァ。悪かったな」

美琴「や、もういいんだけどさ。ていうか私がアイツをす、好き……な事、とか。なんか素直になれずに追いかけまわしちゃう事とかまで言わないでよね」

一方「あン?」

打ち止め(照れ隠しだね、お姉様可愛いっ! ってミサカはミサカは心の中で呟いてみる!)

美琴「アンタとか、打ち止めとかにはもう知られちゃってるからいいけど、何で前に一度か二度会った程度の相手にまで……」

一方「……何の事だ?」

美琴「え? だ、だからさっき結標さんに会ったんだけどさ」

一方「ハァ!? 結標??」

打ち止め「? ? どなたさん? ってミサカはミサカは話題に置いてけぼりになってみるっ」

美琴「そしたら、前に残骸のいざこざでドンパチやった程度で、ほとんどまともに話した事も無い相手なのに、あ、あんな事まで知ってたから。恥ずかし過ぎて、つい」

一方「……オイ」

美琴「そりゃあ、私にしては理性ふっとばし過ぎって言うか。なんか最近妙に自分の感情を制御出来ない気もするけど、でもさっきのは流石に――」

一方「いいから聞け。俺ァそもそもお前が悩ンでる事とか、打ち止めや妹達くらいにしか言ってねェぞ」

打ち止め「私もアナタからはそれ位しか聞いてないね、ってミサカはミサカは証言してみるっ」

美琴「……え?」

一方「確かに結標とは顔見知りだが、仕事……いや、事務的な繋がりしかねェからプライベートの事なンざまず話さないし、話した事もほとんど無ェ」

一方「増してやそう頻繁に顔合わせてもいねェお前の事なンざ――」


167: 言ってみれば一方さん再登場編(3/4) ◆MDOfmX8bYE 2010/08/28(土) 00:50:32.64 ID:LvVzWlko

一方「――いや、一度だけあるな。正確にはその場の話題に出た時に一応知り合いだって言っただけだ。お前との関係なンかおいそれと他人に話せるもンじゃねェしなァ……」

美琴「私が、話題に……?」

打ち止め「それはミサカも興味津々! ってミサカはミサカは野次馬根性を発揮してみるっ」

一方「えっとだなァ……確か始まりは下らねェ雑談を土御門達が交わしてて、何故だかお前の話題になってだなァ……」

---

土御門『御坂美琴と言えば、最近俺も会ったにゃー』

海原『なんですって羨まし……コホン、何でもありません』

土御門『今更お前がアイツをストーキングしてる事なんざ隠さなくてもいいぜよ』

結標『御坂美琴って、あの常盤台の第三位の事よね?』

土御門『そういやあわきんも因縁がある相手だったにゃー?』

結標『あわきんって何よ。別に。因縁って程の事はないわ。アレは私の自業自得みたいなもんだしね』

土御門『カッコつけるにゃー。そうそう、御坂美琴と言えば一方通行、お前も最近会った所だって聞いたぜよ』

海原『何それkwsk』

一方『あァ? 会ったからどうだってンだよ』

土御門『べっつにー? どうもしないにゃー』ニヤニヤ

一方『チッ。アイツとは一応知り合いだから時々会う事くらいあンだよ。それ以上でもそれ以下でもねェ』

土御門『ほっほーう。一応知り合い、ねぇ?』ニヤニヤ

海原『知り合い所か御坂さんそっくりの幼女と同棲してる癖に……』ジー

結標『幼女? 同棲? 何それ犯罪じゃない』

一方(ウゼェ……。これ以上付き合ってらンねェ、雑音反射しとこ)カチッ

結標『あ、逃げた』

海原『逃げましたね』

土御門『逃げ出したにゃー』

一方(音反射しても口の動きで何となく分かるのがムカつくゥ……!)

---

168: 何気に打ち止め初登場編でもあるのか?(4/4) ◆MDOfmX8bYE 2010/08/28(土) 00:52:13.60 ID:LvVzWlko

一方「後の会話は一切聞いてねェから分かンねェけど、結構しつこく話してたのは確かだ」

美琴「……って、事は」

美琴(土御門さんー!? 貴方なのー!?)ガビーン

美琴「う、裏切り者ぉ……」シクシク

打ち止め「ど、どうしたのっ、ってミサカはミサカはいきなり泣き出したお姉様におろおろしてみたりっ」オロオロ

一方「あァー、親切心から言わせて貰うとだなァ」

美琴「ん?」

一方「土御門って奴ァ、裏切りの代名詞って言ってイイ程度には信用しちゃァ駄目な奴だぜェ」

美琴「それをもっと早く知ってればこんな事にはならなかったです、ハイ」シクシクシクシク

打ち止め「あわわっ、お姉様泣かないでっ、ってミサカはミサカはお姉様の頭を撫でてみる!」ナデナデ

美琴「ありがとぉぉ、アンタ本当にいい子だねぇ……。もうコイツの所なんかにいないでうちの子になんなさいよ」シクシク

打ち止め「それは嫌ー! ってミサカはミサカは薄情にも即答速攻大否定してみたりー!」イエーイ

一方(下手したら学園都市中に広まってるかもなァ……)トオイメ



~その頃の上条さん~


上条(…………)ハァハァ

上条(…………)タッタッタッタ

上条(…………)ハァハァ

上条「……見つかんねー! どこにも見つかんねー!」

上条「ていうか何で上条さんはこんなに必死に御坂さんを探してるんでしょうかね!?」ゼェゼェ


ママー アノヒトナンカサケンデル

シッ ミチャイケマセン


上条「不幸だ……」

174: 上手く行くかな ◆MDOfmX8bYE 2010/08/28(土) 03:25:39.28 ID:LvVzWlko
10395「10395号の裸……綺麗だよ」

10395「やだ……お姉様恥ずかしいよ、とミサカはもじもじします」モジモジ

10395「うふふ、ここをこんなに[ピーーー]にして。可愛いわね」

10395「ああ、そんな所駄目ですお姉様、とミサカは無駄な抵抗を試みます」クネクネ

10395「駄目といいつつ[ピーーー]が[ピーーー]になってるわよ?」

10395「ああ、お姉様っ! お姉様っ! とミサカは興奮に身を悶えさせます」イヤイヤ

10395「ねえ……もう、いいでしょ? [ピーーー]を……[禁則事項です]しなさい」

10395「うう……は、はい、とミサカは[ピーーー]を[禁則事項です]して……」ハァハァ

10395「ほら、[ピーーー]が[ピーーー]して[禁則事項です]わよ」

10395「あぁぁっ! [ピーーー]がっ! [ピーーー]! もう[禁則事項です]! [らめぇぇっ!][らめぇぇっ!]!!」ビクンビクン

10395「…………」

10395「鏡プレイパネェ、とミサカは新たな境地に目覚めた自分を賞賛します」


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つい勢いで変なの書いてしまった
今はチッ、うっせーな……反省してまーす

183: 交換留学~☆の気まぐれ~(1/7) ◆MDOfmX8bYE 2010/08/29(日) 15:07:05.36 ID:nhZWJKYo
~男子学生寮・上条の部屋~


禁書「とうま! ”とある原始の碑文石盤(ロゼッタストーン)”始まるんだよ!」※某作品とは何の関係も御座いません

上条「はいはい、上条さんは夕飯の下ごしらえしてるから一人で見てなさい」

禁書「むぅ~、今回はヒロインのロゼッタが大活躍する回なのにー」

上条「夕飯が遅れたら遅れたで怒る癖に……。それにしてもインデックスはロゼッタの事好きだなぁ」

禁書「うんっ! 毎回主人公に置いてかれてもけなげに帰りを待ってる所とか一途に主人公を慕う所とか子供みたいに純粋な所とかとても魅力的でかわいいんだよ! それなのに主人公のウジョミカってば鈍くてちっとも気持ちに気付いてくれないしちょっと食いしん坊なだったりすねると引っかく癖があるくらいで暴食とか暴力とか呼んで扱いがぞんざいだしそもそもそれもウジョミカがもっとロゼッタの事を気遣ってあげれば済む話なのに一方的過ぎるんだよ大体ウジョミカってばすぐに他の女の子に手を出すし裸見たり    に顔うずめたりとセクハラ三昧なんだからそりゃあ困ってる人を見捨てない所や自分の身を省みず命がけで救い出そうとする所とかちょっぴりカッコイイなーって思うけどそれとこれとは別なんだよ第一ウジョミカにはデリカシーってものがまったk――」※某作品とは何の(ry

上条「はいはいそうですねー」ザクザクトントン

禁書「ちょっと! とうま真面目に聞いてるの!」

上条「聞いてるよ。それよりもう番組始まるぞー」ポチャポチャグツグツ

禁書「あっ、ホントだ! とうまもそれ終わったら一緒に見るんだよ!」

上条「はいはい終わったらね」ジュー パラパラ

禁書「あー、もうロゼッタ可愛い過ぎかも!」

上条「やれやれ……」

上条(……個人的にはロゼッタより、主人公にいちいち突っかかってくるトコミカサミって子の方が好みだな)

上条(なんつーか、ツンデレっての? 普段気が強い癖に実は繊細で優しくて努力家で……)

上条(ウジョミカはなんであんな分かりやすいツンデレ行動を分かってやらないかなー。ホント信じられないほど鈍いよなぁ)

禁書「おおおっ! ロゼッタの必殺ドラゴンスープレックスが決まったかも! カッコいいんだよ!」

上条(…………)ジュー ジュー

禁書「続けてタイガードライバーまで炸裂したんだよ! ロゼッタ強いんだよ! 最強かも!」

上条(って、どんな展開だよ! 気になるじゃねぇか!!)ガターン


184: 交換留学~☆の気まぐれ~(1/7) ◆MDOfmX8bYE 2010/08/29(日) 15:08:04.56 ID:nhZWJKYo
---


禁書「あー、面白かったんだよ。とうまも見ればよかったのに」

上条「正直ほんのちょっぴり見れば良かったなーって後悔してます……」ズーン

上条「そんな事よりインデックス。お前、家でのんびりしててもいいのか?」

禁書「ん? 何の話なんだよ?」

上条「ほら、学園都市と十字教の友好の証として、交換留学みたいなのやるんだろ? 確かステイルとかもそのメンバーに入ってたって言うし、インデックスは何か聞いてないのか?」

禁書「んー、今の所何もしなくていいって言われてるんだよ」

上条「そうなのか?」

禁書「こう言ったらなんだけど、私の場合立場が立場なだけに下手に動けないんだよ。何だかんだでしばらく情勢を伺う必要があるのかも」

上条「うーん、戦争が終わったとはいえ、はいそれじゃすぐに仲良くしましょうって訳には行かないって事か」

禁書「そういう事だよ。さ、それより早くご飯っ♪ ご飯っ♪」ウキウキ

上条「はいはい、今出来ますよー……っと」


185: 交換留学~☆の気まぐれ~(3/7) ◆MDOfmX8bYE 2010/08/29(日) 15:11:11.67 ID:nhZWJKYo
>>184は(1/7)じゃなくて(2/7)ね


~同日・時刻は遡り 某ファミレス~


美琴「交換留学?」

黒子「はいですの。それで風紀委員では来週から体制を強化する事になりますので、しばらく忙しくなりますの」

佐天「そっかぁ~、大変なんだねぇ」

初春「そうなんですよー。だからこうやって佐天さんたちと遊ぶのもしばらくお預けになっちゃいます」ショボン

佐天「ありゃー、それは残念だなぁ。折角久々に4人揃ったのに」

黒子「そうですわよ。近頃お姉様ったらちっとも付き合ってくれないんですから! 黒子は寂しくて寂しくて……」ヨヨヨ

美琴「あー、ごめんごめん。何だか最近妙に知り合い増えちゃって、さ。今日はとことん付き合うから、許して」

黒子「とことん? って事は『今夜は寝かせないぜ、黒子!』って事ですのね! お姉様、遂に黒子の想いを受け入r」

美琴「で、今日はどこいこっか? 映画とかショッピングとか? あ、カラオケもいいわねぇ」スルー

黒子「くっ……! 黒子はこんなことでは決してくじけませんの!」ギギギ…

佐天「そうですねー。この際それ全部やっちゃいます?」

美琴「おっ、いいわねー! じゃあついでにボーリングやゲーセンと、あれとこれとこことそこと……!」

初春「えええっ! そんなにいっぺんには無理ですよぅ」

佐天「いいねいいね、御坂さんノリノリだー!」ケラケラ

初春「うう、今月お小遣いピンチなのにー」


186: 交換留学~☆の気まぐれ~(4/7) ◆MDOfmX8bYE 2010/08/29(日) 15:11:51.01 ID:nhZWJKYo

美琴「大丈夫よ、今日は私がなるべく出すから!」

初春「ええっ! そんな、いいんですか?」

美琴「ホラ、最近付き合い悪かったのもあるし、そのお詫びって事で」

佐天「いやー、でも流石に御坂さん一人に出させるわけには……」

黒子「あら、それなら私も出させて頂きますわよ」

美琴「黒子!? いや、何もアンタまで出さなくっても……」

黒子「いいえ、こう見えても久々にこの4人で遊べる事、嬉しく思ってますのよ? 次いつ遊べるか分かりませんし、ここは少し黒子にもカッコつけさせて下さいませ」

初春「白井さん……。あのケチで細かくて小うるさくて変 でババァ声の白井さんが、こんなにいい人だったなんて……」ジーン

黒子「う・い・は・るぅ~? 今貴方聞き捨てならない事おっしゃいましたわねぇ?」ゴゴゴゴゴ

初春「ひぃっ! あまりの珍しさについ動揺して本音が……って痛いです痛いですごめんなさい白井さぁ~ん!」ギリギリギリ

佐天「初春……こんなキャラだったっけ……」

美琴「さぁ……黒子と一緒に仕事してると色々溜まるんじゃない?」

佐天「あぁ、なるほどー!」

黒子「そこっ! 勝手に失礼な納得しないで下さいまし!」



187: 交換留学~☆の気まぐれ~(5/7) ◆MDOfmX8bYE 2010/08/29(日) 15:14:18.41 ID:nhZWJKYo
---


美琴「ところで、交換留学って言うけどどこからどんな人が来るのよ」

黒子「それが、実は良くわかりませんの」

佐天「え? もう来週には来るってのに、ですか?」

初春「はい。実際留学対象者のリストは回されてるんですけど、なんかどうにも表面的っていうか……」

佐天「表面的?」

黒子「ですの。分かるのは名前や年齢に性別、顔写真くらいでしょうか。簡単な経歴くらいは書いてあるんですけど、これがどーにも胡散臭いんですの」

美琴「というと?」

初春「一見何の変哲もない経歴ではあるんですが……とってつけたような、というか。普通すぎるんですよどうにも。というのもどの人も顔写真見る限り普通じゃなさ過ぎる人が多いんですよね」

黒子「赤い髪にバーコードみたいな刺青、だとか、なんか黄色くて顔中ピアスだらけ、だとか……。中には普通の容姿の人もいるんですが、今度は逆にそれが怪しく見えますの。もっとも、これは考えすぎなのかもしれないのですけれど」

初春「それでちょっと気になって、経歴に書いてある学校とか施設のデータベースを調べてみたんですけど……」

美琴「その人たちの在籍の履歴が存在しなかった、とか?」

初春「いえ、確かにデータ通りの記録がありました。ですけど……何と言うか、明らかにその人たちのデータが浮いてるんですよね。推測に過ぎないんですが、『今さっきデータを改竄して追加しました』って印象を受けました」

黒子「まあそんなわけで、正直回されたデータはアテにならないと思ってますの」

美琴「なるほどね……」


188: 交換留学~☆の気まぐれ~(6/7) ◆MDOfmX8bYE 2010/08/29(日) 15:15:30.44 ID:nhZWJKYo

佐天「へー、でもなんだか面白そうですね、それ!」

初春「そりゃー、面白いか面白くないかで言えば、面白そうなのかもですが……」

黒子「風紀委員としては面白そう、で済ませられないのが辛い所ですわね」

佐天「あ、そっか。あははは……なんかごめん」

黒子「いえ、佐天さんが気にする事ではないですわ。とはいえ、何か妙な事が起こらないといいのですが……」

初春「ま、まあまあ白井さん! その事は今日は忘れて、ぱーっと遊びましょうよ! ぱーっと!」

黒子「……クス、そうですわね。余計な事を言って空気を悪くしてしまい申し訳ありませんの」

佐天「あー、いーですっていーですって。風紀委員としちゃあ気になっても仕方ない事ですもんね」

美琴「そうそう、そもそもその話題を振った私が悪いんだし」

黒子「お姉様……かばって下さるだなんて。黒子感動ですの!」ガバッ

美琴「うわっ、それやめいっ!」ビリビリッ

黒子「はぁぁぁんっ! お姉様、激し過ぎますのぉぉぉ!!」シビビビ

佐天「あはは……」


189: 交換留学~☆の気まぐれ~(7/7) ◆MDOfmX8bYE 2010/08/29(日) 15:16:58.32 ID:nhZWJKYo
~同日・時刻不明 窓の無いビル~


土御門「で、どういうつもりだ?」

アレイスター「……何の話かな?」

土御門「とぼけるな。何か企みがあっての事だろう」

アレイスター「全てはプラン通り……とでも言えば満足か」

土御門「まさか今更魔術と科学の融合とか考えてるのか? 二十年前の悲劇を繰り返すつもりか!?」

土御門「俺やシェリーたちの時の例から、魔術と科学は決して相容れない事は既に分かっている事だろう!」

アレイスター「…………」

土御門「本当の狙いはなんだ」

アレイスター「いや、別に。大した事ではないよ。ただ――」

土御門「ただ?」

アレイスター「最近幻想殺しとか超電磁砲の周囲がなにやら面白げなんでここでもっと引っ掻き回してカオスにしたら面白そうかなーって」

土御門「…………ハァァァ!?」

アレイスター「……だ、なんて思ってなんかいないんだからねっ」

土御門「駄目だコイツ早く何とかしないと」

アレイスター「……とかいってつっちーも結構楽しんでるくせに」

土御門「お前につっちー呼ばれたくないにゃー!?」



============SYSTEM MESSAGE============

>イベント「交換留学~☆の気まぐれ~」を通過しました<
   >魔術サイドキャラクターのロックが解除されました<

============SYSTEM MESSAGE============

193: おまけ(1/3) ◆MDOfmX8bYE 2010/08/29(日) 15:59:00.30 ID:nhZWJKYo
~欧州某所~

魔術師A「おい、例の交換留学生が来るって今日だよな?」

魔術師B「ああ。もうこっちには着いてて、もうすぐここに来るって話だぜ」

魔術師A「マジかよ! 何だかちょっと怖いけどちょっと楽しみだなぁオイ」

魔術師C「チッ、それにしてもここに来るのはたった一人って話じゃねぇか。何でもっと沢山呼ばないんだよ。ああこんな事なら俺が学園都市に留学したかったぜ……」

魔術師A「あー、お前確か学園都市マニアだったなぁ」

魔術師B「何とも物好きな奴だな。そりゃ少しは興味あるけど、言ってみればかつての戦争相手の本陣に乗り込むって事だぜ?」

魔術師C「何言ってやがる、そういうお前も大覇星祭に熱狂してたクチじゃねぇか。あっちにいけばあの超電磁砲とか心理掌握とかに会えるかも知れないんだぜ?」

魔術師A「そりゃそうだけどよ、だからって学園都市に行くってのは正直ぞっとしないぜ」

魔術師B「確かにあの御坂美琴に会えるのは魅力的だなぁ……」

魔術師C「だろ? 俺にしてみりゃあ超電磁砲もいいけど一方通行とか未元物質や原始崩し、または謎に包まれた第六位や第七位に会えたら本望なんだが……」

魔術師D「お前達、いい加減にしろ! ミーハーがアイドルに会うようなそんなフ抜けた考えでどうする!」

魔術師A「ちっ、なんだよお堅いねお前は」

魔術師B「あーはいはい、浮かれてて悪かったよ」

魔術師D「全く、これは停戦後の魔術と科学、双方における平和に向けた重要な案件なんだぞ。興奮するのは分かるが程ほどにしろ」

魔術師C「分かってますよ。まあでも誰が来るのかはやっぱ楽しみだなぁ」

魔術師A「だなぁ。早く来ないかなぁ」


194: おまけ(2/3) ◆MDOfmX8bYE 2010/08/29(日) 16:01:12.64 ID:nhZWJKYo

魔術師B「オイ、今調べてみたんだが、ここに来る留学生は何でも『トキワダイ』って学校の生徒らしいぞ!」

魔術師C「マジか! それって超電磁砲や心理掌握のいる学校だぞ!」

魔術師A「何だって! そりゃすげぇじゃねぇか!

魔術師B「って、オイ! 何やら豪勢な車が玄関前に到着したぞ!」

魔術師C「ホントだ! 中に居るのは超電磁砲か心理掌握か……!?」


ワイワイ ガヤガヤ

アッ オリテクルゾ


――ガチャッ


婚后「おーっほっほっほ! これはこれはローマ聖教の皆さんお出迎えご苦労様ですわ!」

魔術師A「」

魔術師B「」

魔術師C「」

婚后「このような大勢でのお出迎え、大変光栄に思いますわ。ま、この婚后光子を出迎えるにしては少々物足りなくも感じますが……」

魔術師ABC(誰……?)


195: おまけ(3/3) ◆MDOfmX8bYE 2010/08/29(日) 16:02:11.67 ID:nhZWJKYo

魔術師D「あ、貴方様は、まさかあの大能力者『空力使い』の婚后光子様!?」パシャパシャ

婚后「あらあら、断りもなしに写真撮影とは失礼な殿方ですわね。でも今回は特別サービスで許して差し上げますわよ」トイイツツポーズ

魔術師A「」

魔術師B「」

魔術師C「」

魔術師D「しっ、失礼しました! まさかあの憧れの婚后光子様が目の前に現れるとは想像もしておらず、つい我を……」

婚后「おーっほっほっほ! それなら仕方の無いことですわ! いいでしょう、今日の私は機嫌がとても良くってよ。何枚でも好きなだけお撮り遊ばせ!」ホーレホーレ

魔術師D「はっ! ありがたき幸せ!」パシャパシャ

婚后「おーっほっほっほっほっほ!!」ポーズポーズ

魔術師D「ははーっ! ありがたやありがたや」パシャパシャパシャパシャ



魔術師A「…………」

魔術師B「……どうやら」

魔術師C「俺よりも遥かにマニアな奴がいたようだな……」


オーッホッホッホッホ オーッホッホッホッホ

パシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャカチッ ア フィルムキレタ


205: りゅーがくせいなの!(1/4) ◆MDOfmX8bYE 2010/09/02(木) 19:04:26.20 ID:RTyhhAoo
~柵川中学の教室~


ワイワイ ガヤガヤ


初春「留学生? このクラスに、ですか?」

佐天「うん。しかもうちの学校の中でここだけみたいだよ。私らつくづく編入に縁があるねぇ」

初春「そういや春上さんに続いて二人目って事になりますね」

春上「なんだか楽しみなの!」ワクワク

佐天「だねー。でもちょっぴり不安でもあったり」

初春「そうなんですか?」

佐天「だって、なんか経歴が怪しいって、初春たちが言ってたじゃん」

春上「怪しい人なの?」

初春「いや、まだそれは分かりませんよ。疑わしい所はありますけど……」

春上「実際に話してみないと分からないと思うの!」フンス

佐天「……そっか、そうだよね。うん、実際に会って、話してみてからでも遅くないよ!」

初春「春上さんの言うとおりですね。会ってもない人疑うのは失礼ですし」

春上「みんな仲良く、なの」ニコニコ

 ガラッ

大吾「はーい、みんな静かに」

佐天「あ、先生来た。んじゃ席戻るわ」

初春「はい、また後で」

春上「またなの!」

206: りゅーがくせいなの!(2/4) ◆MDOfmX8bYE 2010/09/02(木) 19:07:19.18 ID:RTyhhAoo
大吾「うん、皆席に着いたな。えー、コホン」

大吾「既に知ってる人も多いだろうが、今日このクラスに留学生が編入してくる」


オー ザワザワザワ


大吾「こらー、静かにしろ。んじゃ早速紹介するぞ。はい、入ってきてー」


ガラガラ テクテク


レッサー「や、どうもー」

佐天初春「!?」

春上「わぁっ、しっぽなの!」

レッサー「今日からお世話になります、レッサーといいます。以後、お見知りおきをっ!」ビッ

春上「すごいの、日本語ぺらぺらなの」

佐天「いや、それも凄いけどなんかそれ以外にも突っ込み所満載なような! ってか尻尾? なんかウネウネ動いてるけど何アレ本物?」

レッサー「あ、これですか? これはですね……って説明しちゃ駄目なんでした! えっと、ただのチャームポイントです!」

佐天初春「「…………」」ジー

春上「わあ、チャームポイント! とっても可愛いのなの!」

レッサー「で、でしょう?」フリフリ

佐天(なんていうか……)

初春(とてつもなく怪しいですっ!)

レッサー(やっべー、他のに知られたら間違いなく懲罰もんですね、これ)ダラダラ

春上「私もしっぽ、欲しいの!」ニコニコ

207: りゅーがくせいなの!(3/4) ◆MDOfmX8bYE 2010/09/02(木) 19:11:29.54 ID:RTyhhAoo
~放課後 例のファミレス~


美琴「で」

黒子「なんで」

美琴黒子「仲良く一緒にお茶してるのよ(ですの)!?」

佐天「え? えーっと、なんででしょう?」

レッサー「細かい事気にしてたら長生きできませんよ。あ、黒ゴマ白玉クリーム追加お願いします!」

春上「マンゴープリンパフェも追加なの!」

初春「あ、じゃあ私はデラックスミックスフルーツパフェを」

黒子「う~~い~~は~~る~~?」グリグリグリ

初春「いたた、痛い痛いです白井さん!」ジタバタ

黒子「他の二人はともかく貴方は風紀委員でしょう? もっと危機感って物を持ちなさいな」グリグリグリグリ

初春「だ、だって! 春上さんがあっさり打ち解けちゃって、巻き込まれて話してみるに別に悪い人じゃないんじゃないかなーって思えてきたんですもん!」ジタバタ

佐天「そ、そうですよ! それになんだか御坂さんとも知り合いだって言う話ですし!」

黒子「お姉様と? そ、それは本当ですの?」

美琴「あー、うん。ちょっち、ね」

レッサー「ちょっちとは何ですか冷たいですね。あの極寒の地で吹雪にも負けない熱い熱い友情を温めあった仲じゃないですか」

レッサー(ぶっちゃけ、疑われた相手が御坂美琴の関係者で助かったんですけどね)

美琴「そんな事したっけ……?」

レッサー「ひどい! 美琴ってばあれだけ私の身体を弄んでおきながら!」

美琴「人聞きの悪い事を言うなぁ!」ビリビリ

レッサー「あぁん、美琴の電撃久々です! もっと激しいの下さい!」シビビビ

美琴「誰がやるか! ってつい勢いで浴びせてしまった……こいつには逆効果だというのに」

佐天「うわぁ……」ドンビキ

初春「ないわー……」ドンビキ

208: りゅーがくせいなの!(4/4) ◆MDOfmX8bYE 2010/09/02(木) 19:13:16.30 ID:RTyhhAoo
レッサー「うふぅん……美琴のいけず……」ポッ

美琴「……やめてよね、そういうの」ゾワァ

春上「御坂さんの電撃、気持ちいいのなの?」キョトン

初春「は、春上さん駄目です! 春上さんまで白井さん方面(そっち)に目覚めないで下さい!」

佐天「白井さん方面って……。あ、そういえば白井さんがさっきから静かなような」

黒子「フフ、フフフ、フフフフ……」ゴゴゴゴゴ

佐天「!?」

春上「あ、マンゴープリンパフェ来たの!」パァァ

黒子「最近、風紀委員の仕事が忙しかったからといって……黒子、油断しておりましたの。まさかお姉様を狙う伏兵(ライバル)がこんな所にもいらっしゃるとは……」

美琴「え? えーと、黒子?」

黒子「お姉様! 黒子は反省しましたの! いつまで経っても振り返ってくれないお姉様に対して黒子の積極性はイマイチ足りてませんでした! これからは心を入れ替えて私の想いを全力投球でぶつけtあbbbbbbbbb」ビリビリ

美琴「いきなり獣の目をして飛び掛ってくるなぁ! ってか今でも充分ウザったいからこれ以上積極的にならんでいい!」

レッサー「おっ、この私に勝負を挑もうって事ですね。いいでしょう受けて立ちます。こっちとしても学園都市の外と中という厚い壁を越えた今、美琴との障害は最早ほとんど無くなり最大のチャンスです。というわけで美琴、あの時のように二人の肌と肌で温めあいまsあbbbbbbbbb」ビリビリ

美琴「どの時の事よ、どの時の!? っていうかアンタはあの馬鹿狙いじゃなかったの!?」

レッサー「いやー、この際自分としてはどっちもゲットしたい所ですね」プスプス

美琴「だ、駄目よ! アイツはわたs……! ……あ、えっと、その」ゴニョゴニョ

レッサー「……んー? どうしました途中ですよ? ホラホラ続き続き」

春上「いただきまーす」パク

美琴「あ……だ、だから、その……。な、なんでもいいでしょ!」カァァ

レッサー「カァーッ、かーわいいな美琴ちゃんってば! これじゃあ諦める気にはなれません!」

佐天「え、何? 何のことです?」クイツキ

初春「御坂さん真っ赤になってる。可愛い……」ドキドキ

黒子「お……姉さま……。は、肌と肌で温めあう、とは……どういう……?」ワナワナ

美琴「だあああああ! 何なのよこの状況!? 収拾つかないじゃない!」

春上「とっても美味しいの!」パクパク

224: 留学生・上条サイド ◆MDOfmX8bYE 2010/09/03(金) 00:59:40.91 ID:0o1KG5.o
~時間ちょっと戻して 上条さんの学校~


上条「留学生……嫌な予感しかしねぇ……」

土御門「同感だにゃー」

青ピ「おいおい二人とも、夢がないんやなー。一年に二回も転入生イベントがあるという幸運にもっと感動すべきやと思うで?」

上条「いや、なんていうか……なあ?」

土御門「青ピ、多分だけど今度もカミやんの知り合いだと思うぜよ」

青ピ「なんやて! 男か女かが判明する前から既に絶望的とかどういう事や!」

上条「何の話だよ! 俺の知り合いだと絶望的とか失礼極まりないぞ!」

青ピ「せやかて、男やったらどうでもいいけど女やったら既にカミやん病感染済みって事やろ? 夢も希望もあらへんやんか!」

上条「だからその何とか病ってなんだよ……。ていうか土御門は誰が来るのか知らないのか?」

土御門「それが、俺にも全く情報が伏せられてるぜよ。どういうつもりかは分からんがな」

上条「ますます嫌な予感しかしないぜ……」

ガラッ

小萌「はいはーい、みんなさっさと席ついてくださいねー。ホームルーム前にちゃっちゃと済ませたい事がありますので♪」

土御門「じゃあ、カミやんまた後でな」スタスタ

上条「おう」

小萌「さてさて。みんなも既に知ってるでしょうが、先ごろ学園都市と外部組織とで交換留学を行うとの発表がありました。そしてその栄えある交換留学先としてこのクラスが選ばれた事も先日お知らせしたと思います!」ニコニコ

上条(? なんか小萌先生の機嫌がヤケにいいような……)

小萌「というわけで何と今日、その留学生が我がクラスに編入してきます! しかも……男女一人ずつの一気に二人!」

上条「二人ッ!?」

土御門「そんな無茶なッ!?」

エーッ ドヨドヨドヨ

小萌「事情はよくわからないのですが、本人達の強い希望からだそうです! ではご紹介します、どうぞー!」

上条(だ、誰が入ってくるんだ……!?)

229: 留学生・上条サイド ◆MDOfmX8bYE 2010/09/03(金) 02:11:19.78 ID:0o1KG5.o

ローラ「皆様、初めてお目にかかりけるのよ! わらわはローラ・スチュアートと申したるのよー!」

上条土御門「よりによってアンタかあああああああ!!!」ガターン!

青ピ「おおっ! なんかヤケに大人っぽい金髪碧眼の美人さんキタああああああ!!」

上条「いやいやいやいや幾らなんでもアンタが高校生は無理があり過ぎるだろそりゃ確かに年齢不詳だけど!?」

土御門「俺にも情報伏せてた理由ってこれかにゃー……」

ローラ「ふふふ、何のことか分かりかねるのよ。ローラはピッチピチの女子高生なりたるのよ!」

上条「ピッチピチとかいう表現が既に古い! 何世代も遥かに乗り越えるくらい古いから!」

ローラ「そ、そんな馬鹿な事がありて!? 成りすましける為に改めて日本語を勉学しなおしにつき、万全たると思いたるのに!」

小萌「えーと、よくわかりませんが上条ちゃんの知り合いだったのですねー。上条ちゃんは後で職員室に来てくださいー」

上条「何たる理不尽!?」

ローラ「我を傷つけたる輩ならば、当然たることなりけるのよ」

上条「不幸だ……」

??「やれやれ、相変わらず冴えない男だな、上条当麻」

上条「む!? その声は……」

230: 留学生・上条サイド ◆MDOfmX8bYE 2010/09/03(金) 02:13:47.87 ID:0o1KG5.o

ガラッ スタスタ

ステイル「まったく、こんな事ではあの子を安心して任せておけないじゃないか」

上条「やはりお前かステイル! つーかお前確か14じゃなかったのか?」

ステイル「む、そうだが。いわゆる飛び級という奴でだな……」

土御門「恐らくそこの寂しい女の面倒を見る為だにゃー」

上条「あ、なるほど」

ステイル「いや……まあ、そうなんだけど」

ローラ「寂しい女とは誰の事を言いけるのよ!?」

上条土御門ステイル「「「…………」」」ジー

ローラ「さ、三人がかり!? 高貴なる我に対してその態度は失礼極まりたるのよ! もっと敬意を払いたるべし!」

上条「高貴、ね……」

土御門「どの口が言ってるのかにゃー」

ステイル「まったくだね」

ローラ「我は寂しい女なりける……」シクシクシクシク


231: 留学生・上条サイド ◆MDOfmX8bYE 2010/09/03(金) 02:15:13.24 ID:0o1KG5.o

小萌「はいはーい、漫才はその辺にしてちゃっちゃとホームルーム始めますよー」

ローラ「初対面の子供にまでこの扱い!?」

小萌「子供じゃないですー! ちゃんと大人なのですよー!」プンスカ

ローラ「またまた、我をからかうのもいい加減にしたるのよー。いやー、しかし学園都市たるは、子供であっても優秀であれば高校教師になれるたるは見習うべき実力主義と思いにつき
――え、ステイル? なにゆえ我の肩を叩きける? え? 彼女の免許証を、見ろ?」

小萌「…………」ズイッ

ローラ「…………おお、これはこれは」

ステイル「まあ、そういう事ですよ。最大主教」

ローラ「あー、えー。し、失礼な事を申して、申し訳ないにつきたるのよ」

小萌「いえ、分かってくれればいいのですー」プイ

ローラ(う、上には上がいたるのね……。科学の力、恐るべきなりけるのよ!)

ステイル「すいません、うちの身内が迷惑かけます」

小萌「い、いえっ! 慣れてますから平気なのですよー!」

ローラ(……ん?)

小萌「で、ではっ、ホームルームを始めたいと思います!」

ステイル「…………」

ローラ(…………!)ピーン

ローラ(これはこれは……予想以上に面白い事になりそうでありけるのよ)ニヤニヤ

土御門(また何かめんどくさい事考えてやがるぜよ、あの女……)

上条(よく分からないけどすげー不幸の予感……!)ブルッ


244: 上条サイド・放課後 ◆MDOfmX8bYE 2010/09/03(金) 14:09:32.09 ID:0o1KG5.o
~放課後~


上条「『上条ちゃんは馬鹿だから観光案内担当で~す』」

上条「と、小萌先生の笑顔の一言により、私上条当麻は寂しい女を案内する事となりました」

ローラ「だから寂しい女って呼ぶべからじよ!?」ムキー

上条「はいはいローラ様ローラ様」

土御門「しかし、色々情報操作は施してあるみたいだが、最大主教が本拠ほったらかしてこんな所来てていいのかにゃー?」

ステイル「本当は良くないんだが……本国に残された者達が何とかしてるみたいだよ」

土御門「それはなんつーか、ご愁傷様だぜよ」

ステイル「まったくだね」

ローラ「おおっ、ステイル! あそこに売っていたるは何でありけるのよ!?」

ステイル「あれは……クレープ、ですね。というかこの街の事は住人である上条当麻か土御門に聞いて下さいよ」

ローラ「ステイル、ステイル! あそこのテントに似たる物体は何でありける!?」

ステイル「えっと……確か”ヤタイ”という仮設の店舗ですね。あそこでは”タコヤキ”という物を売っているようです」

ローラ「”タコヤキ”? あの丸っこくてホカホカで中にデビルフィッシュの欠片が入りたると噂に聞きし食物! ステイル、早速一つ購入しけるのよー!」

ステイル「最大主教、これから昼食ですのでそういった間食は……って最大主教? 最大主教!」

土御門「……こちらの担当もご愁傷様だぜよ」

上条「まったくだな」


245: 上条サイド・放課後 ◆MDOfmX8bYE 2010/09/03(金) 14:12:31.08 ID:0o1KG5.o

~某ファミレス~


ローラ「おおー、ここがジャパニーズファミリーレストランという奴なりけるのね」キョロキョロ

ステイル「最大主教、目立つからあまりキョロキョロしないで下さい」

ローラ「分かりたるのよ。それよりステイル、我を最大主教と呼びたるのも目立つ原因になりけるので、止めるべしなのよ」

ステイル「はぁ……。その外見で今更何をと思いますが、何とお呼びすれば良いので?」

ローラ「ローラちゃん、と呼びたるべし!」

ステイル「ローラ=チャン?」

ローラ「誰が中国産グラビアアイドルなりけるのよ!?」

上条「……誰?」

土御門「芸能人。別に知らなくても損はしないにゃー」

ステイル「とにかく、以後ローラ様とお呼びします。よろしいですね?」

ローラ「ローラちゃんがよしにつきなのに……」ブツブツ

土御門「馬鹿やってないでさっさと注文しようにゃー。いい加減腹減ったぜよ」

上条「そうだな。ってか、最大主……ローラさんを連れての昼食に、こんな普通のファミレス選んで良かったのか……?」

土御門「中途半端に高い飯屋に行ってもこの女の普段の生活からすりゃハナクソみたいなもんぜよ。逆に庶民的な方が新鮮で面白いそうだにゃ―」

上条「なるほど、そういうもんか」


スキアリー ミコトノカワイイオッパイゲットデス!

ギャー ナニスンノヨアンタ!

オネエサマ! ワタクシニモオッパアbbbbb


上条「……ん? どっかで聞いたような声が」


246: 上条サイド・放課後 ◆MDOfmX8bYE 2010/09/03(金) 14:17:09.95 ID:0o1KG5.o

美琴「……え? あっ、アンタ!」

上条「うわっ! み、御坂じゃねぇか何してんだ!」

美琴「あ、あああアンタこそ、こんな所で何してんのよ!」

上条「いや、俺は知り合いを案内して飯をだな……」

美琴「わわ、私だって初春さんとこの留学生とお昼を……」

レッサー「美琴ー、何してるんですか? ……って、あ!」

上条「げげっ、レッサー!? 何でこんな所に!?」

レッサー「うわーお、今日はラッキーデイですね! お久しぶりです上条当麻!」ガバッ

上条「だああああっ! まとわりつくな鬱陶しい!」ジタバタ

レッサー「あぁん♪ 当麻さんったらいけずですぅ」マトワリツキ

美琴「あっ、ちょ、ちょっと何してんのよアンタたち!」

土御門「まったく、またカミやん病患者のご登場かにゃー?」

美琴「って、あれ。土御門さん?」

土御門「だにゃー」

美琴「あら、お久しぶりですね。……その節は大変お世話になりました」ニコォ

土御門「え? べ、別に大した事はしてないぜよ……」

美琴「いえいえ。後でたーっぷりお礼をしたいのでお時間下さいねぇ……?」ゴゴゴゴゴゴ

土御門(何この迫力。ひょっとして面白がってあちこち吹聴したのバレたかにゃー?)ダラダラ

美琴「うふふ……」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

土御門「あ、あはは……」ダラダラダラダラ


247: 上条サイド・放課後 ◆MDOfmX8bYE 2010/09/03(金) 14:20:48.36 ID:0o1KG5.o

黒子「何やってるんですかお姉様……おや」

佐天「お知り合いですかー……って、あわ、こっちにも留学生さん?」

初春「あ……(この人は……資料で見た怪しいバーコード魔人!?)」

春上「わぁーっ、まっかっかなの! 綺麗なの!」

ステイル「おや、お嬢さん方。この冴えないツンツン頭のお知り合いかい」

佐天「あ、はい。御坂さん経由ですけど、一応そうです。佐天涙子と言います」ペコ

ステイル「ステイル=マグヌスだ。こっちのツンツン頭とは認めたくはないが一応知り合いだ、よろしく」

黒子「あら、奇遇ですわね、私もこの類人猿の知り合いとは認めたくありませんの」

ステイル「ほう、君とは気が合いそうだな」

黒子「白井黒子ですの、以後お見知りおきを」ペコ

初春「あ、初春飾利です」ペコ

ステイル「うん、よろしく(花……?)」

初春(上条さんの知り合いだったんですね……)

春上「春上衿衣なの!」

ステイル「よろしく(ほっぺにクリームついてる……)」

レッサー「レッサーです!」ビシッ

ステイル「よろしk……って君は既に知ってるよ!」

レッサー「えへへー、ばれましたか」

ステイル「相変わらずのようだね、君は」


248: 上条サイド・放課後 ◆MDOfmX8bYE 2010/09/03(金) 14:26:42.98 ID:0o1KG5.o

上条「やっと離れてくれた……。さっきさり気に馬鹿にされた気がするんだが」

ステイル「気のせいだよ」シレッ

黒子「ですわね」シレッ

上条「何このコンビネーション!?」

ローラ「ちょっと! 我を放置したるは失礼なりけるのよ!」

佐天「おわ、金髪美人! ってか髪長!」

ローラ「ローラ=スチュアートよ。ピッチピチの女子高生なりける!」フンス

美琴「え……女子高生?」

黒子「には、ちょっと見えませんわね……」

初春「制服着てますけど、ぶっちゃけ年増のコスプレにしか見えませんね」

上条土御門ステイル「「「ぶっwwwwww」」」

ローラ「ちょ、ちょっと! 失礼極まりたるのよ!」

美琴「え、いやー……でも、何と言うか」

レッサー「流石の私でもこれは引きますね」

春上「大丈夫なの! 大人の人が制服着てる姿、Q様とかで良く見るの!」

上条土御門美琴黒子佐天初春「「「「「ぶほっwwwwwwwwwwwwww」」」」」

ステイル「……キューサマ?」

レッサー「何の事でしょう?」

ローラ「むきーッ! 何だか分からじけれど無性に馬鹿にされたる気がしたるのよ!」ジダンダ



店員A(そろそろ追い出そうか、あいつら……)

店員B(そうしたいけど、なんか近付きたくねぇ……)


254: >>251こうですか?わかりません! ◆MDOfmX8bYE 2010/09/03(金) 19:34:03.40 ID:0o1KG5.o
上条「え? 風呂?」

ローラ「学園都市に来たる理由の一つが、豊富たるスパ施設を体験したる事なりけるのよ!」

美琴「わ、私も行っていいの?」

黒子「お姉様! 類人猿と一緒に混浴などと!」

レッサー「混浴ですか! このイベントに参加しない手はないですね!」

禁書「おっふろ♪ おっふろ♪ おっふっろ~♪」

――寂しい女の一声に振り回される上条当麻一行

打ち止め「楽しみだなーっ、ってミサカはミサカはそわそわしてみたりっ」

一方通行「何で俺がこンな事に付き合わなきゃいけねェンだよ……」

黄泉川「つべこべ言わずに一緒に楽しもうじゃん」

芳川「ねえ、夕飯はこの店がいいんじゃない?」

番外個体「なんでミサカも巻き込まれてるのかな? まあ楽しそうだからいいけど」

御坂妹「たまにはこういう集まりもいい物ですね、とミサカは上位個体の誘いにちょっとだけ感謝してやります」

――温もりに戸惑う白き少年と、その”家族”達

浜面「お前ら、俺の事体のいいアッシー君だと思ってないか?」

麦野「思ってるけど?」

絹旗「超思ってます」

フレンダ「結局、浜面の価値ってばそれくらいな訳よ」

滝壺「大丈夫、そんなはまづらを私は応援してる」

――平和を満喫する『アイテム』+一名

――三者三様の思惑が、偶然にも重なる学園都市の夜。三つ巴の入浴が交錯する時、物語は始まる!(?)



10395号「むむ、西南西からお姉様の気配がします、とミサカは謎の電波を受信しました」ピコーン

店長「いいから働け」


~coming soon?

264: お風呂に行こう!~その1~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/03(金) 22:57:26.96 ID:0o1KG5.o
~第23学区 第三階層~

○上条一行:上条、イン(ry、ローラ、美琴、黒子、レッサー


ローラ「上条当麻~! 後どれくらいなりけるのよ!」

上条「あ、突き当たるまでまっすぐですよー!」

禁書「はしゃぎ過ぎなんだよ。流石の私でもちょっと引くかも」

上条「くそ、土御門とステイルの野郎……まんまと押し付けて逃げやがった」

禁書「折角のお風呂なのに来ないなんて損してるんだよ」

上条「土御門は舞夏でも来るからだろうけど……ステイルは何の用事だ? インデックスもいるのに」

禁書「さあ?」

ローラ「小萌の所に行かせたるのよ」

禁書「こもえの?」

上条「なんだって先生のところに……」

ローラ「ふふ、気の多い男なりけるな。二兎を追う者、なんとやらとならなければよしにつきと思いしけれど」

上条「???」

禁書「おっふろ♪ おっふろ♪ おっふっろ~♪」ルンルン


265: お風呂に行こう!~その2~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/03(金) 23:02:00.28 ID:0o1KG5.o

美琴「くっそー、土御門さんにまんまと逃げられた……」ブツブツ

黒子「何をブツブツ呟いておりますの、お姉様?」

美琴「まあでも、ここ、コイツと一緒にお風呂行けるのは、ちょっと嬉しい……いやいや、混浴は無いわよね、混浴は」ブツブツブツ

黒子「お姉様!」ズイッ

美琴「ひゃいっ!? な、なんだ黒子か、おどかさないでよ」ドキドキ

黒子「先ほどから話しかけているのに聞こえてないお姉様が悪いんですの」

美琴「あー、ごめんごめん」

黒子「誠意がこもってませんの」プンスカ

レッサー「で、さっきから何を上の空だったんです? やっぱり上条当麻との混浴を想像して?」

美琴「ぶっ!? ち、ちちち違うわよ! だだだ誰がアイツなんかと……」

レッサー「チッチッチ、相変わらず美琴は素直じゃないですねー。上条当麻程の朴念仁を落とすにはそんな事じゃあいけませんよ?」

美琴「え、そ、そうかな……」

黒子「貴方は無駄にお姉様を焚き付けないで下さいまし! お姉様も混浴なんて破廉恥な事などやめて、黒子と一緒に裸の身体と裸の身体を密着させめくるめく夢のせkあbbbbbbbb」ビリビリ

美琴「気色悪い事言うな! っていうか黒子とだけはああいった所に行きたくなかったのに……早まったかしら」

レッサー「大丈夫ですよ、美琴の事は不肖私、レッサーがお守りしますから!」エッヘン

美琴「……具体的にはどうやって?」

レッサー「黒子さんが触れないよう、私が身体を密着させてガーdあbbbbbbbb」ビリビリ

美琴「あんたら絶対に私の半径5メートル以内に近付かないでよ!?」

黒子レッサー「「あふぅん……」」シビシビ


266: お風呂に行こう!~その3~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/03(金) 23:05:19.19 ID:0o1KG5.o

ワイワイ ギャーギャー


上条(何だか楽しそうだ……)ジー

ローラ「ほらほら上条当麻! 目的の施設までは後どれくらいになりけるのよ!」

上条「あ、はい。えっと、一つ先の角を右折してすぐですね」

禁書「こないだ行ったばかりだから流石のとうまでも道を覚えてるんだね。感心かも!」

上条「ていうか完全記憶能力持ちのお前が案内した方が早いじゃねぇか……」

禁書「とうまは女の子の扱いがなってないんだよ」

上条「へいへい、悪うございましたっと」

ローラ「上条当麻! ここを左折でよしにつき?」

上条「だああああ! 逆です逆! ていうか勝手に先行くなよこの脳天気教主! 略して脳教!」

ローラ「人を第一次産業の互助組合みたいに呼びたるのやめて!?」

美琴(何だか楽しそうね……)ジー


~上条サイド 一旦つづく


267: お風呂に行こう!~その4~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/03(金) 23:13:07.90 ID:0o1KG5.o

~第23学区 階層間スロープ~

○一方一行:一方通行、打ち止め、黄泉川、芳川、番外個体、御坂妹(>>10032号)


打ち止め「ぐるぐるぐるー、この螺旋状の道路はどこまで続くの? ってミサカはミサカは目が回りそうぇっぷ」

黄泉川「んー、もう10分くらいは続くじゃん」ウンテンチュウ

打ち止め「ううー、後10分も回り続けるのはちょっと辛いかも、ってミサカはミサカは既に目が回ってうぇっぷ」

番外個体「ちょっとー、この程度で吐いたりしないでよね上位個体」

御坂妹「この席順だと真っ先に被害をこうむるのは自分になりそうです、とミサカも目を回しつつうぇっぷ」

芳川「大丈夫よ、汚れてもこれからお風呂に入るんだから」

一方通行「馬鹿ですかァ!? 服や身体は洗えても、帰りもこの車に乗るンですよォ!?」

芳川「あら、言われてみればそうね」

黄泉川「まあまあ、もうちょっとで第三階層着くじゃん。だからそれまでの辛抱じゃん」

打ち止め「うう、何とか頑張る! ってミサカはミサカは横Gに引っ張られてうわぁ~」ドスッ

御坂妹「うぐっ! じょ、上位個体。この場面でボディに頭突きをされると……と、ミサカは今正に決壊の瀬戸際に――」

番外個体「げげ! ミサカも乗ってるんだからやめてよね!」

芳川「こんな事もあろうかとエチケット袋は準備済みよ」サッ

御坂妹「あ、ありがとうございます、とミサカは間一髪の所をおぼろろろろろろ」

番外個体「あー、もう。しょうがないなぁ」サスサス


268: お風呂に行こう!~その5~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/03(金) 23:16:03.67 ID:0o1KG5.o

打ち止め「あらら? 案外面倒見良いんだね、ってミサカはミサカは番外個体の意外な一面に驚いてみたり」

番外個体「まあ、こんなんでもミサカの姉妹なわけだしね」サスサス

御坂妹「ありがとうございます番外個体、とミサカは落ち着いた所で御礼の言葉を述べます」

打ち止め「気をつけてよね10032号、ってミサカはミサカは偉ぶってみrいたたたたた! 何するのー!」

御坂妹「元はといえばお前がミサカのボディにパチキかましたからだろう、とミサカは上位個体に反撃をします」グリグリグリ

打ち止め「いたたたた! わ、わざとじゃないのにー! ってミサカはミサカは弁解してみるっ!」ジタバタ

一方通行「うるせェぞお前ら。車内なンだから音が響くじゃねェか」

御坂妹「おっと、これは失礼。とミサカは気が済んだので上位個体を開放します」

打ち止め「ううー、目が回ったり頭が痛かったり散々だよー、ってミサカはミサカは自らの境遇を嘆いてみたり」ズキズキ

芳川「ふふ、仲が良い事で何よりだわ」

番外個体「……そうだね」

芳川「? どうしたの、寂しそうな顔しちゃって」

番外個体「ううん、なんでも。ミサカは充分楽しいよ?」

芳川「そう。無理して溜め込まないで、何かあったら気軽に言いなさいね?」

番外個体「うん、大丈夫。正直、ミサカにもまだ良く分からないの」

芳川「そうなのね。まあ、何か分かった時、必要だったら相談に乗るわ」

番外個体「ありがと、芳川」


269: お風呂に行こう!~その6~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/03(金) 23:18:15.00 ID:0o1KG5.o

黄泉川「よーし、ようやくついたじゃん! 皆降りるじゃんよ!」

打ち止め「わーい! ってミサカはミサカは一番乗りー!」ガチャッ トテテテ

一方通行「オイクソガキ! はぐれるから先行くんじゃねェ!」ガチャッ

御坂妹「上位個体に先を越されるわけには行きません、とミサカはダッシュ」スタタタ

一方通行「お前もかよ! クソ、待ちやがれェ!」ダッ

黄泉川「おーおー、微笑ましいじゃん」バタン

芳川「まったくね。じゃあ私達も行きましょう?」

番外個体「うん。ミサカ、こういう場所初めてだなー」ワクワク

芳川「ふふ、思う存分楽しむといいわ」

番外個体「うん、折角だからそうする!」

黄泉川「はは、その調子じゃん!」



番外個体(正直、まだ戸惑ってる)

番外個体(ミサカが作られた理由。あの人にした事)

番外個体(今、こうして”家族”達と、平和な日々を送れる事)

番外個体(…………)

番外個体(今は、まだ、答えが出せない。けど……)


276: お風呂に行こう!~その7~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/04(土) 14:32:23.53 ID:C.DAY/oo

~第23学区 第三階層~


○『アイテム』組:麦野、フレンダ、絹旗、滝壺、浜面


絹旗「しかし、この四人で出かけるのって超久々ですよね」

麦野「そうね。ここんとこ通院とか学校の手続きとかでドタバタしてたしね」

フレンダ「結局、この四人で遊ぶのが一番楽しいって訳よ!」

絹旗「そうですね! これからは超もう少し時間が出来るし、またちょくちょく超集まりましょう!」

麦野「ふふふ、しばらくぶりの筈なのになんかそんな気がしないね。やっぱ馴染んだ空気ってのはいいなぁ」

浜面「……あの」

麦野「なに? 運転役のアンタは静かに運転に集中してて欲しいんだけど」

浜面「ちょっと話す程度いいじゃねぇかよ! っていうかさっきから四人って言ってますけど、もしかして」

滝壺「…………」ボー


277: お風呂に行こう!~その8~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/04(土) 14:33:06.58 ID:C.DAY/oo

絹旗「? 四人は超四人ですが、何か?」

浜面「いや、その四人の内訳は……」

フレンダ「麦野、私、絹旗、滝壺の四人だけど?」

浜面「やっぱり! 私めは人数に数えられてない!?」

麦野「ああ、ごめん。四人と一匹だっけ?」

浜面「数えてもらったはいいけど人間扱いされずっ!?」

フレンダ「結局、浜面は家畜以下って訳よ」

浜面「しくしくしくしく……」

滝壺「大丈夫、はまづら」

浜面「! 滝壺、お前だけは俺を……!」

滝壺「はまづらが動物でも、私は大好きだよ」

浜面「ひゃあ! 喜んでいいのか悲しんでいいのか微妙な励ましありがとう滝壺!」ウワーイ

絹旗「浜面超キモいです……」

麦野「全面的に同意するわ」

滝壺「?」キョトン


278: お風呂に行こう!~その9~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/04(土) 14:34:31.77 ID:C.DAY/oo

絹旗「ところで、超思うんですけど」

麦野「ん? 何?」

絹旗「麦野は分かるんですけど、フレンダはなんで生きてるんですか?」

フレンダ「え。それは、そのー……い、色々ある訳よ!」

麦野「ていうか、フレンダを殺したのは私なんだけど、いいのかなこれ」

絹旗「いやー、まあそれは……」

滝壺「>>1は設定厨だから。そこを掘り下げるとまた風呂敷広がるし収拾つかなくなるから、勘弁してあげて欲しい」

絹旗「……超何の話です?」

滝壺「ちょっと、神奈川方面から来た電波を受信したの」

麦野「うん。この話これ以上広がらないからこの辺にしようね」

フレンダ「なんだか、扱いがぞんざいな訳よ……」


279: お風呂に行こう!~その10~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/04(土) 14:39:30.70 ID:C.DAY/oo

浜面「おし、着いたぞ」

絹旗「おおっ、初めて来ましたが超立派な施設ですね!」

滝壺「楽しそう」ワクワク

フレンダ「よーし、誰が一番乗りか競争よー!」イチニツイテー

麦野「こら、あんまりはしゃぐな。真っ二つにするよ?」

フレンダ「……なーんて子供みたいな事したら駄目だからねー」ダラダラ

滝壺「ふれんだ、凄い汗」

絹旗「冗談にしても超洒落になってません……」

麦野「ごめん、私もつい調子乗ったわ」ハンセイ

浜面「みんなー、持つもん持ったかー。チケット失くすなよー」

滝壺「はまづら、引率の先生みたい」

浜面「仕方ないだろ、麦野以外はどこかしら心配だし、子供みたいなもんだ」

麦野「あァん? 誰がババァだって?」

浜面「違ぇよ! 麦野だけがしっかりした大人って意味で……」

滝壺「…………」チョイチョイ

浜面「ん? なんだ滝壺」

滝壺「はまづら、私子供なのかな?」ウルウル

浜面「」


280: お風呂に行こう!~その11~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/04(土) 14:42:06.90 ID:C.DAY/oo

絹旗「おっとぉ、これは超修羅場の予感ですねフレンダさん!」

フレンダ「そうですな絹旗さん! こういう時こそ学園都市最新鋭のデジタルビデオの出番って訳よ!」●REC

麦野「お、気が利くわねフレンダ。面白い絵取れたら後でデータ頂戴ね」

フレンダ「おっけー!」●REC

浜面「だああああ!! 撮らんでいいそんなの!」アタフタ

滝壺「はまづら」ウルウル

浜面「うっ。いや、その、別に滝壺を子供扱いしたって訳じゃなくな……」アセアセ

滝壺「…………?」ウルッ

浜面「はぅっ!」ズキューン

麦野「あ、堕ちたな」

絹旗「ですね」

フレンダ「わくわく」●REC

浜面「…………ぇよ」

滝壺「え?」

浜面「子供扱いなんかしてねぇよ! ただ、いつだって滝壺の事が心配なだけで……!」

滝壺「はま、づら?」ドキッ

浜面「その、だって俺は、滝壺の事が……」ドキドキ

滝壺「…………」ドキドキ


281: お風呂に行こう!~その12~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/04(土) 14:45:28.06 ID:C.DAY/oo

麦野「…………」ドキドキ

絹旗「…………」ドキドキ

フレンダ「…………」ドキドキ ●REC

浜面「……………………」

麦野「…………」ドキドキ

絹旗「…………」ドキドキ

フレンダ「…………」ドキドキ ●REC

浜面「…………………………………………」

滝壺「はまづら、どうしたの?」キョトン

浜面「いや……その、言わせんな恥ずかしい///」

麦野「えーっ!」ガクーン

絹旗「そこでそれですか!? 浜面超ヘタレです!」ガーン

フレンダ「結局、浜面にはこれが限界って訳!? フィルム代返せー!」ウガー ●REC

浜面「どう考えてもフィルム使ってないし!? っていうかそもそもお前らがいるからだろうがあああああ!!!」ブチーン

麦野「キャー! 最強の無能力者様がキレたー!」

絹旗「キャー! 超こわいですー!」

浜面「お前ら人をおちょくるのもいい加減にしなさいよ!?」

フレンダ「あ、そこもうちょい俯き気味に。ああはいそんな感じ、とっても可愛いねー。ついでにちょっと胸元はだけてみようかー?」●REC

滝壺「ん、こう?」モノウゲナポーズ

浜面「そこ! どさくさに紛れて変な撮影会しない!」

フレンダ「てへ♪」ペロッ


~アイテムサイド 一旦つづく


294: スパリゾート・カラオケ編 ~その1~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/06(月) 01:30:30.09 ID:9wdP1bko

~22学区 『スパリゾート安泰泉』~


ローラ「おおー、ショッピングモールにアミューズメントスペース、スポーツ設備にフードコーナーと……設備がげに多けると、目移りしたるなぁ」

レッサー「ボーリング場にビリヤードやダーツにカラオケ、バッティングセンターやミニサッカーコート、パターゴルフに打ちっぱなしにサイクリングに釣り堀にゴーカート……何でもありですねこの施設」

美琴「そうね。一応メインは各階層に別れて数十も設置されている入浴設備なんだけど、それだけじゃ学園都市のメイン客層である学生を呼び込めないからってんで、色々工夫しなきゃならないみたいよ」

黒子「それにしても多過ぎですわ。設備一覧を見てるだけで疲れてしまいますの」

禁書「それよりお腹がすいたんだよ!」モグモグ

上条「それタコ焼きと鯛焼きと焼きそばとフランクフルトとソフトクリームをむさぼりながら言う台詞じゃないですよね!? つーか風呂入りに来たんじゃなかったのかよ……」

ローラ「ちっちっち、確かにメインは豊富にある風呂でありけるが、楽しみは後に取っておくのが通たるのよ」

上条「得意げに言ってるけど単に遊び倒したいだけだろこの道楽大主教。略して道教」

ローラ「人を中国の伝統宗教みたいに呼びたるのやめて!?」

美琴「まあでも、折角時間に余裕あるんだし、色々遊んでみるのもいいんじゃない?」

レッサー「私は楽しけりゃ何でもOKですよ。で、何からやっつけますかね?」

ローラ「ふっふっふ、まずはここから攻略したるのよ!」


295: スパリゾート・カラオケ編 ~その2~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/06(月) 01:33:16.41 ID:9wdP1bko

~フロア3 カラオケハウス『ヘヴングラス』~


ローラ「なんと、今の空き部屋はD●Mしか選べぬと?」

受付「はい、大部屋であれば複合機種対応なのですが、そこは15人以上のお客様のみご利用可能なので……」

ローラ「構わぬからその部屋に入れるべし!」

受付「そうは申しましても、他のお客様もおりますので。申し訳ありませんが、ご了承下さいとしか……」

ローラ「むむう、日本という国はかような時に融通が利かず、不便なりけるのよ」

上条「まあ機種程度で目くじら立てないで下さいよローラさん」

黒子「そうですわよ。カラオケくらい、また別の日に改めてくればいいじゃありませんか」

ローラ「……D●Mだと一部キャラソンやア●マス曲のラインナップが物足りなしけれど、仕方なしね」

美琴「なんでイギリス清教の最大主教がキャラソンやアイ●ス曲を歌いたがるのよ……」


ウィーン ワイワイ


黄泉川「よーし、まずは景気付けにカラオケじゃん!」

芳川「ふふ、あなたはここに来ると必ずカラオケスタートなのね。私も好きだからいいけど」

打ち止め「わーい、カラオケ初めて! ってミサカはミサカは未知の体験に胸をわくわくさせてみる!」

一方通行「チッ、なンで俺がこンな事に付き合わなきゃならねェンだ……」ブツブツ


絹旗「よーし、まずは超カラオケからですね。フレンダ、いつものアレ、デュエットしましょう!」

フレンダ「ふふふ、結局カラオケといえばアレしかない訳よ!」

浜面「このメンツでカラオケかぁ。くそ、何歌えばいいのか思いつかねぇ……」


上条「あ」

一方通行「ン?」

浜面「お?」


296: スパリゾート・カラオケ編 ~その3~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/06(月) 01:36:04.67 ID:9wdP1bko

~同カラオケハウス 大部屋~


打ち止め「ねぇねぇ、あなたは何を歌うの? ってミサカはミサカは歌本を広げてみたりっ」

番外個体「きっと厨二病丸出しの痛々しい歌を歌うんでしょ? ミサカ、腹筋がもつか今から心配だなぁ」

美琴「あっ、麦野さん、ハンガーにかけたげるから、コート渡してくれていいよ」

麦野「ありがと、わざわざ悪いね御坂」

フレンダ「麦野、いつの間にか超電磁砲と仲良くなってるんだね。ちょっぴり意外な訳よ」

黒子(むむむ、お姉様ったらいつの間にこのような美しい方とお知り合いに……?)ジー

黄泉川「おーい浜面ぁ。こんな美人さんや可愛い子たちに囲まれてるなんて知らなかったじゃん! お前も隅に置けないじゃん?」ガッシ

浜面「うっ、うるせぇそんなんじゃねぇよ! ていうか腕掴むな! 胸当たってるし!」

滝壺「はまづら…………」ゴゴゴゴゴ

絹旗「た、滝壺さんから超ドス黒いオーラが出てます! 超怖いですよ!」

御坂妹「しまった、ミサカは最近の歌を全くチェックしていません、とミサカは自らの不覚を悔やみます」

芳川「大丈夫よ、これだけ人数が居る時は無理に空気を読んだ曲を入れなくても誰かしらついてくる物だし、無理に歌わず雰囲気を楽しむだけでも充分楽しめるものなのよ」

レッサー「なるほどー、勉強になりますね。よっし、そういう事なら一発目は不肖私レッサーが真っ向から空気をぶち壊す曲でスタートを切らせて頂きます!」ピッピッピ

禁書「フロントさん! とりあえずお食事メニューの端っこから端っこまで各5人前ずつ持って来るんだよ!」

上条「てめぇインデックス、カラオケ屋の割高な飯をお前が満足するほど喰ったらどんだけになると思ってやがるんだ畜生!」

ローラ「フロントー! とりあえずスコッチウイスキーのロックを人数分!」

上条「だあああああ! それ飲めるの2~3人しかいねぇからやめろ! っていうかお前一応高校生設定で来てるんじゃなかったのかよこの放蕩大主教! 略して放教!」

ローラ「人を身体の一部分を大きくする施術みたいに呼びたるのやめて!?」

一方通行(うるせェ……)


297: スパリゾート・カラオケ編 ~その4~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/06(月) 01:37:59.55 ID:9wdP1bko

ワーワー ギャーギャー


上条「ああもう、お前らもうちょい静かにしろー!」


コンコン シツレイシマース


上条「あ、店員さん。すいません、なんか騒がしくって」

五和「いえいえ、平気ですよ。はい、おしぼりどーz……」

上条「」

五和「」

禁書「あれ、いつわなんだよ? 何してるの?」

五和「え、あの、バイトを……」


~つづく~

320: スパリゾート・カラオケ編 ~その5~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/07(火) 14:01:46.80 ID:pc9IwMYo

~カラオケハウス『ヘヴングラス』 スタッフルーム~


牛深「建宮さん、作戦通り五和が目標の部屋に入室したようです」

建宮「よし、引き続き目標の監視を継続するのよ」

牛深「了解!」

香焼「……いいんすかね、こんな事してて」

建宮「馬鹿言ってるんじゃねえのよな。こんなに面白い事、見逃す手があるかってのよ!」

香焼「……はぁ、そんなもんすか」

対馬「まったく、この馬鹿男どもは……」


321: スパリゾート・カラオケ編 ~その6~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/07(火) 14:06:00.88 ID:pc9IwMYo

~同カラオケハウス 大部屋~


レッサー「それは しっぽ しっぽ しっぽよ♪ あなたの しっぽよ♪」

フレンダ「うわ、開幕にいきなりなんて可愛らしい歌を……これは負けていられない訳よ!」

絹旗「これは作戦を超見直す必要がありますね……!」

フレンダ「じゃあ、プランBでいくわよ! プランBは何だっけ?」

絹旗「あぁん? 超ねぇよんなもん」


美琴「なんなのこの子達……」

麦野「気にしないで御坂。馬鹿が伝染るだけだから」

美琴「う、うん。そうするわ」


レッサー「すきという かわりに しっぽがゆれるの♪」ウインク


麦野「ねえ御坂。あの尻尾の子、アンタに熱~い視線を送りながら歌ってる気がするんだけど」

美琴「見ないフリしてるんで言わないで……」

麦野「そう。何だか知らないけど大変ね」

美琴「なんでこういう妙なモテ方するのかしらね……。私も麦野さんみたいに女らしく綺麗になりたいなぁ」

麦野「……褒めたって何もでないわよ。それにアンタだって綺麗で可愛いじゃない」

美琴「むー、正直自分でもそこそこって自信はあったんだけどさ。なんか女の子ばっかにモテるし、肝心のアイツには……ごにょごにょ///」

麦野(ころころ表情変わって可愛いわねコイツ……)

美琴「だからさ、私ってどっちかっつーと男っぽいっつーか、麦野さんみたいに女としての魅力に欠けるのかなぁ、って……」

麦野「こんな事いうのもなんだけど、アンタは女の子としての魅力も充分よ。ただ、まだちょっと子供から抜け出せてないだけでさ」

美琴「その子供から抜け出したいんだけどね……」


322: スパリゾート・カラオケ編 ~その7~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/07(火) 14:10:59.78 ID:pc9IwMYo

フレンダ「よーし、次は私達の出番って訳よ!」

絹旗「超負けませんよ!」


麦野「無理して抜け出さなくていいよ。そういうのは時間と共に勝手に無くなるもんだし、背伸びした分みっともなくなるのがオチね」

美琴「流石麦野さんは余裕ある感じね……。ほんと、憧れちゃうわ」

麦野「馬鹿な事言うんじゃないわよ。私だってアンタと同じく同性に妙に好かれたりしてうんざりなんだから。まさかアンタもそっちのケがあるってんじゃないでしょうね?」

美琴「え、ええっ? な、ななないわよそんなの! そりゃあ、麦野さんみたいな素敵な人相手だと、同性ながら多少はドキドキしちゃうけど、さ……///」

麦野「だっ、だからそういう台詞吐くとそっちのケがあるように聞こえるじゃない。やめてよね」

美琴「ご、ごめん。でもホントに思ってるよ、麦野さん素敵過ぎるもん」

麦野「いい加減にしろっつってんだよ。その口に電子線ブチ込んで二度と野郎のxxx   れないようにしてやろうか?」

美琴「……そういう台詞が平気で出て来なきゃ、ホント理想的な美人なのにねアンタ」

麦野「うっさいよ。これが私だ、文句あるか」

美琴「はいはい、照れ隠し乙」

麦野「本気で死にたいらしいなテメェ」


絹旗「好き好きっす キスをくだぁさーい♪」

フレンダ「好き好きっす キスをむげんだいー♪」チラ


美琴「ねぇ、あの子アンタに熱視線を送ってるわよ」

麦野「見ないフリしてるんだから言わないで」

美琴「美人になったらなったで結局ああいうのがついてくるのね……」

麦野「あの子は特別変だけど……まあ、そんなもんよ」ハァ…


323: スパリゾート・カラオケ編 ~その8~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/07(火) 14:16:01.58 ID:pc9IwMYo

レッサー「美琴ー! 私の歌どうでしたー?」ガバー

美琴「うわっ、まとわりつくな暑苦しい!」ジタバタ

黒子「この尻尾女! お姉様から離れなさい!」ガバー

美琴「にょわっ!? お前も離れろ鬱陶しい!」ムギュー

麦野「お邪魔みたいだから席移るわ。じゃあね、御坂」

美琴「ああああ麦野さん見捨てないでぇ~……」ジタバタ

麦野(あんなのの近くに居たらフレンダが対抗心燃やしかねないしねぇ……)

レッサー「あぁ~ん、みことたんちゅっちゅ」ベタベタ

黒子「お姉様、お姉様! 私もちゅっちゅちゅっちゅ、ですの!」ベタベタ

美琴「ぎゃーやめろアンタたちー!」ジタバタジタバタ


ワーワー ドタバタ


上条「…………」チラッ チラッ

禁書(とうまがさっきから落ち着きないんだよ……)モグモグ


324: スパリゾート・カラオケ編 ~その9~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/07(火) 14:19:35.48 ID:pc9IwMYo

フレ絹「しゃばららんらんらんらんらーら♪ しゃばららんらんらんらんらーら♪ ろぼろぼ♪」


ローラ「むう、げに可愛し歌なるなぁ。これは負けてられじ!」ウーイ ヒック

上条「負けていいよこのアル中大主教。略してアル狂」

ローラ「それ、字違いたる気がするのよ!?」

五和「あの……おしぼり、どうぞ」スッ

上条「あ、どうも。って五和、お前この部屋いてもいいの? 仕事は?」

五和「な、なんかスタッフルーム戻ったら『戻ってくんなよな!? お前はあの部屋にずっといるべきなのよ!』とか言われて追い返されました……」オドオド

上条「なんなんだこのカラオケ屋……」

禁書「とうま! ロシアンカステラ天草風3人前追加なんだよ!」モグモグ

上条「だからテメェはカラオケ屋の割高飯をいつものペースで消化するなっつってんだろ! ていうかロシアンカステラ天草風って一体何がしたいメニューなんだよ!?」

禁書「時々辛い味付けのカステラがあって、いい舌休めになるんだよ!」

上条「どう考えたってそういう意図で作られたメニューじゃありませんよね!?」

ローラ「この状況なら……この曲にしたるべきなのよ!」ピッピッピッ


~まだまだつづく~

355: スパリゾート・カラオケ編 ~その10~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/10(金) 23:09:54.18 ID:Lxk1HWIo

打ち止め「うーん、何歌おうかなぁってミサカはミサカは歌本を眺めながら悩んでみるっ」

一方通行「…………」ピッピッピッ トケンサクチュウ

打ち止め「あれ? 随分真剣な目でタッチパネルを弄ってるけど、何してるの? ってミサカはミサカは覗き込んでみる」

一方通行「……ここは空気を読んで有名なビジュアル系……いやいやこのメンツ相手だとJ●Mプロジェクト……? それとも空気なんか読まずにメタルを……」ブツブツ

打ち止め「……うわぁ。ってミサカはミサカは絶句してみたり」

番外個体「どんだけ長考してるのよコイツは……」

御坂妹「チッ、このメンツだと一緒にテ●ミュ歌ってくれる奴がいないッ!? とミサカは非情な現実に苦しみます」

番外個体「あんな長ったらしい曲この大人数で歌おうとすんなよ」

御坂妹「なんだって!? じゃあ『ア●メがなんだ』もNGですか! とミサカは自らの持ち歌が二つも封じられた事に驚愕します」

番外個体「アレはマジで周り置いてけぼりになるからよっぽど仲良い友達の前以外ではやめようね……」

一方通行「いやここはやはりPOPS……待て、洋楽でもメジャーバンドならイケるか? いやいやそれとも」ブツブツブツ

番外個体(なにこいつキモい)


356: スパリゾート・カラオケ編 ~その11~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/10(金) 23:17:41.50 ID:Lxk1HWIo

ローラ「キラメキラリ きっとキュンッと♪(キュンキュン!) 鏡を見れば超ラブリー♪(ウッフン)」


上条「何歌ってんだあのイカレ大主教……」

五和(こ、これは負けてられません……!)ググッ

上条「で、なんでこの子は妙に対抗意識燃やしちゃってるんでしょうかね!?」

禁書「とうま! メガ長崎ちゃんぽん対馬先生の手作り風味♪を追加なんだよ!」

上条「何そのメニュー!? 気のせいか聞き覚えのある個人名まで付いてるけど!」

禁書「『「しょ、しょうがないわね。作ればいいんでしょ作れば!」と表面上は言いながらも心を込めて作って貰えるその筋の人垂涎の逸品! 今なら対馬先生の脚線美生写真が抽選で3名様に当たる!』って書いてあるんだよ!」

上条「何そのマニアックな宣伝文句!? 何なのこのカラオケ屋!」

浜面「ほい、上条。次お前入れる番だぞ」リモコンワタス

上条「お、サンキュ。ってか順番なんかもうどうでもいい気がするけどな……」

浜面「まあそう言うなって。歌いたくないわけじゃないんだろ?」

上条「まあそうだけど……。浜面は何入れたんだ?」

浜面「それが何入れていいか思いつかなくてさぁ……。あ、そうだ上条、いっその事こうしないか?」

上条「?」


357: スパリゾート・カラオケ編 ~その12~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/10(金) 23:22:01.43 ID:Lxk1HWIo

一方通行「ヴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」


黒子「ヒィッ! な、なんですの!?」ビクッ

黄泉川「ぎゃははは! なんつー歌歌うじゃん一方通行の奴!」ケラケラ

芳川「すっかり酔っ払っちゃったわね、愛穂」

黄泉川「なにー? まだまだぜーんぜん酔ってないじゃん!」ケラケラケラ

芳川「はいはい、そうねそうだね良かったわね」


一方通行「HEYHEY! 人間賛歌 愛逃げ 人間不安か? HEYHEY! 人間賛歌 愛逃げ 人間不安か?」


番外個体「あんだけ迷いながら決めたくせにホルモンかよ……」

打ち止め「な、何歌ってるか全然分からない! 英語? ってミサカはミサカは混乱してみる!」

番外個体「一応ほとんど日本語なんだけどね……このバンドの歌は大抵こうだからなぁ」

御坂妹「やるじゃねぇか白モヤシ、とミサカは対抗意識をメラメラと燃やします」

番外個体「いいからやめとけ」


黒子(大きいお姉様に小さいお姉様、お姉様そっくりの妹……パラダイスですわ)ポワァ

美琴「アンタ、あの子達に手を出したらタダじゃおかないからね」ギロ

黒子「と、当然ですの! 黒子はお姉様一筋ですのよ!?」ビクビク

美琴「ふーん、あっそ」

黒子「扱いがひどいですの……」クスン


359: スパリゾート・カラオケ編 ~その13~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/10(金) 23:27:56.07 ID:Lxk1HWIo

レッサー「それにしてもカオスですね……。こんなにノンジャンルなカラオケ、正直初めてです」

美琴「その先頭バッターたるアンタが何言ってんのよって感じだけど」

黒子「黒子も負けてられませんの!」フンス

美琴「いいから負けとけ」

黒子「やっぱり扱いが酷いですの……。でもそれが段々とカイカンに!」ポッ

美琴「やめてよねそういうの……」ゾワァ


上条「お、次五和の歌う番か。ほい、マイク」

五和「あ、はいどうもです。と、当麻さん、私頑張りますから!」グッ

上条「え? お、おう。頑張、れ?」

五和「はいっ!」

ローラ「上条~、我の事ももっと構うべしよ~」バフッ

上条「ふごっ!? い、息が苦し……ってかなんかふにょふにょしたものが顔にっ!?」ムギュー

禁書「あーっ! とーま何いやらしい事してるんだよ!」フンガー

上条(この場合上条さんは被害者だと思うのですがッ!?)フゴーフゴー


美琴「…………」イラッ イラッ

黒子(お姉様がさっきから落ち着きないですの……)ジー


360: スパリゾート・カラオケ編 ~その14~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/10(金) 23:32:14.47 ID:Lxk1HWIo

五和「でもそんなんじゃだーめ もうそんなんじゃほーら こころーはしんかーするーよ もーっともっと♪」


浜面「ごふぅっ!」ハナヂブシュー

滝壺「はまづら……?」ジー

浜面「ま、待て! これは幾らなんでも破壊力高過ぎるだろ! 男として仕方ないよな? な、上条!」

上条「」←窒息で気絶中

浜面「」

絹旗「せんせー、浜面が超キモいでーす」

フレンダ「結局、浜面だしキモいのは当然な訳よ!」

浜面「上条起きて! 今の俺が頼れるのはお前だけなんだよ!」ユサユサ

上条「」ガクンガクン


五和「ふわふわり ふわふわる あなたが笑っている それだけで笑顔になーる♪」ニコッ


浜面「はうぁっ! 追加攻撃きたぁ!」ブシュー

滝壺「…………」ゴゴゴゴゴゴ

絹旗「浜面超キモいそして滝壺さん超怖いです」ブルブル

フレンダ「結局、浜面には修羅場がお似合いって訳なのよ」

美琴「ていうかなんで魔術サイドはアニソンオタソン系詳しいのよ……」

ローラ「我が教育の賜物なりけるのよ」フンス

美琴「なんという駄目主教。略して駄教」

ローラ「教義そのものを馬鹿にされたるように聞こえるからやめて!」


363: スパリゾート・カラオケ編 ~その15~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/10(金) 23:39:17.25 ID:Lxk1HWIo

ハーマヅラァ…

ヒッ タキツボガムギノニナッタ!?

ソレ ドウイウイミカナァ? ハーマヅラァ

ホンモノマデキタ!?


五和「…………」ズーン

禁書「いつわがすごく沈んでるけどなんでなのかな……」

芳川「恥ずかしさを乗り越えてまで可愛い歌でアピールしようとしたら肝心のアピール相手が失神してて空振り、って所かしらね」

黄泉川「イイじゃんイイじゃん! 若いってイイじゃんイイじゃん!」ケーラケラケラ

打ち止め「ヨミカワが完全に酔っ払いのおっさんじゃん! ってミサカはミサカは口調が伝染ってみたり!」

一方通行「よォし掴みは完璧だァ……。次は逆にしっとり系……いやいやさっきので皆の期待感があるだろォし、ここは……」ブツブツ

番外個体「ねえ、なんかミサカ、不本意にもさっきからツッコミ担当しなきゃいけない空気なんだけど」

御坂妹「新参はいつだって先輩の尻拭いをやらされる物ですよ、とミサカは未だに曲を決めあぐねています」ピッピッピ

黄泉川「お、次私らの番じゃん。行ってくるじゃん!」


364: スパリゾート・カラオケ編 ~その16~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/10(金) 23:43:55.90 ID:Lxk1HWIo

黄泉川「Stop ほしくっずで~え 髪をかざ~り~♪」

芳川「Non-stop 優し~い瞳を~ 待~つわプールサ~イド♪」


ローラ「Wink……だと……!?」

レッサー「こwwwwれwwwwわwwwwwwwwwwwwwwww」

黒子「レッサーさんwwwwwwウケ過ぎですわよwwwwwwwwwwwwwwww」

打ち止め「世代的に微妙なラインなのはともかく、イメージ的には大幅に乖離してるかもってミサカはミサカはこっそり呟いてみる……」

御坂妹「後でシメられても知りませんよ上位個体、と言いつつミサカは懐メロという手もあったか、と開眼します」

美琴「おっすー、変 どもから逃げてきたんでこっち入れてくれる?」

番外個体「あ、お姉様だ。ミサカは別に構わないよ?」

美琴「アンタにお姉様って言われると微妙に違和感なのよねぇ……」

番外個体「肉体年齢はともかく、実年齢は末っ子だよ?」ニヤニヤ

美琴「そりゃ分かってるけど、やっぱね……」

打ち止め「わー、お姉様だー! ってミサカはミサカはダイブ!」ガバー

美琴「おっと。ふふ、同じ抱き着かれるならこういう無邪気なのがいいわよねー」ナデナデ

打ち止め「えへへー、ごろごろにゃんにゃん」ナデラレ

一方通行「…………」チラッ チラッ

番外通行「だからツッコまないからね? めんどくさいしね?」


365: スパリゾート・カラオケ編 ~その17~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/10(金) 23:47:32.90 ID:Lxk1HWIo

黒子「愛~とゆうな~らば そうで~すの~♪ うん~めいのレベ~ルは 最高~♪」


フレンダ「? 何この歌?」

絹旗「さあ……。超知りません」

麦野(自分のキャラソン歌いやがったコイツ)


美琴「あはは、黒子よりによってあんな歌を……」

御坂妹「…………」ジー

美琴「? どうかした?」

御坂妹「お姉様」

美琴「なに?」

御坂妹「……あまり楽しそうではないですね、とミサカは鋭い指摘をします」

美琴「……え、ちゃんと楽しいわよ? そりゃー変 どもにもみくちゃにされてちょっとうんざりだけど」

御坂妹「そうではありません。はっきり言いますと、あの少年の傍に行かなくていいのですか? とミサカはど真ん中に直球を投げ込んでみました」

美琴「ぶっ!? そ、そそそそそれは……!」カァァ


367: スパリゾート・カラオケ編 ~その18~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/10(金) 23:51:46.12 ID:Lxk1HWIo

麦野「新宿は豪雨 あなた何処へやら 今日が 蒼く冷えてゆく東京~♪」


フレンダ「キャー! 麦野カッコイー!」

レッサー「林檎……だと……? しかも超上手いんですけど!」


御坂妹「そもそもお姉様が一緒に行動していたメンツから推測するに、あの少年と一緒になりたいからこの場についてきたのではないですか? とミサカは自らの名推理にちょっぴり酔いしれてみます」

美琴「あ、アンタこそ、あまり普段とは違う連中とつるんでたじゃない。第一、アンタだってアイツの事が……」

御坂妹「誤魔化さないで下さい。確かにミサカ達の中で、私自身も含め、幾つかの個体は個人的感情であの少年を好いているのは事実です」

御坂妹「しかし、それとお姉様があの少年をどう思っているかは全くの別問題です、とミサカは切り捨てます」

美琴「わ、私は別に、あんな奴のこと……。あんな、奴の、こと……」

御坂妹「お姉様」

美琴「な、何よ……」

御坂妹「私たちは、そこまで信頼されてないのですか?」

美琴「え?」

御坂妹「私たちは、あの少年達への感情とは別に……お姉様の事もとても大切なのです。と、ミサカは訴えます。お姉様の力になりたい、それも本心なのです」

美琴「あ……」


368: スパリゾート・カラオケ編 ~その19~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/11(土) 00:02:48.86 ID:PHfI.b6o

滝壺「部屋とYシャツと私~ 愛すあなたのため まいにち~ みがいて~ いたいから~♪」ニコッ


絹旗「ブッ! 滝壺さんその歌、超洒落になってませんよ!?」ガタガタ

浜面「滝壺ー! 俺が悪かった許してくれー!!」ブルブル



打ち止め「ミサカも同じ気持ちだよ! ってミサカはミサカはお姉様をぎゅーってしてみたり! あ、私の場合はあの人じゃなくてアクs」

御坂妹「それは今はどうでもいいです、とミサカは上位個体の発言を遮ります」

打ち止め「ぶー」ッテミサカハミサカハー

美琴「…………ごめん」

御坂妹「……いえ」

番外個体「あーあー、やだねー辛気臭くて。折角のドンチャン騒ぎに水を差された気分」

美琴「それも、ごめん。なんていうか、妙に気後れしてたっていうかさ、その……」

御坂妹「…………」

美琴「アイツへの気持ちって、まだ私にも良く分からないんだ。だからどんどん進んでいくべきなのか、慎重に道を選ぶべきなのか、みたいに考えるばっかりで……要するにウジウジしちゃって足が踏み出せないのよ。私らしくないよね、こんなの」

番外個体「……らしいかどうかは知らないけどさ、まあ怖くて足すくんじゃうのは皆同じだと思うよ」

美琴「え……?」

番外個体「そんな状態でも、ここだっ、って場面では自然と踏み出してたりするものじゃないかな。お姉様だって、そうやって何度も躊躇ってきて、でも踏み出してもきて。妹達を助けたり、ロシアまであの人を助けに行ったりしたわけだし」

美琴「…………」


369: スパリゾート・カラオケ編 ~その20~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/11(土) 00:10:31.54 ID:PHfI.b6o

御坂妹「…………」

番外個体「だから……あー。っていうかミサカ、自分でも何言ってるのか分からないや」ポリポリ

美琴「……ううん、ありがと」

番外個体「え……?」

美琴「アンタ達が私の妹で……本当に良かったよ」グス

番外個体「……ちょ、や、やめてよ、そういうの///」

御坂妹「……お姉様、あの少年が歌うようですよ。なんかもう一人おまけがいるようですが」

美琴「えっ、ホント!?」クイツキ

番打妹(分かりやすいなぁ……)ッテミサカハミサカハ


デケデーン デケデデンデデーン デケデーン デケデデンデデーン


御坂妹(って、この曲はまさか……!)


372: スパリゾート・カラオケ編 ~その21~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/11(土) 00:14:11.29 ID:PHfI.b6o

上条「カッコつけてるつもりで得意になってえええ!」

浜面「大事な事は全部置き去りにしちゃってええええ!」


御坂妹「英雄きたあああああああ!!!」

フレンダ「何これやだカッコイイ」

美琴「…………///」ポォー

一方通行「ナンだとォ! オイコラ俺も混ざるぞ三下ァ!!」

上条「よし来い一方通行!」


上条「自分で自分を苦しめているシュウジィィィン!」

上条浜面一方「「「そんな僕にサヨナラさTransfomation!」」」


絹旗「おお、本当に超混ざりましたよこの人」

ローラ「何だか超テンション上がってきたるのよー!」キャッホー

五和「こっ、この曲は反則過ぎますよぉ~!」ポォー

レッサー「ヤバイ、惚れ直すわ」

麦野「……フン」


374: スパリゾート・カラオケ編 ~その22~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/11(土) 00:21:44.69 ID:PHfI.b6o

上条浜面一方「「「男ならあああああああああああ!!!」」」

浜面「 誰 か の 為 に 強 く な れ !」


滝壺「はまづら……」


上条浜面一方「「「歯を食いしばってえええええええ!!!」」」

一方「 思 い っ き り 守 り 抜 け ェ !」


打ち止め「…………!!」カァァ


上条浜面一方「「「転んでもいいよおおおおお!!!」」」

上条「 ま た 立 ち 上 が れ ば い い !」


美琴「…………」


上条「たぁだ それだけぇ 出来ればぁ!」


上条浜面一方「「「 英 雄 さああああああああああああ!!!!」」」


女性陣「「「「「 All Right !!!!!」」」」」


375: スパリゾート・カラオケ編 ~その23(終)~ ◆MDOfmX8bYE 2010/09/11(土) 00:29:38.95 ID:PHfI.b6o


美琴(弱気になってどうする――)

美琴(見てるだけじゃ始まらない――か)

美琴「…………」


その後、ミサカシスターズが三人で”Puppy Love”を歌って美琴を赤面させたり、
インデックスが”Hail Holy Queen”をガチで歌い切って全員が涙したりしたりしたけど
その辺でお時間が来たのでカラオケパーティは終幕

番打妹「ぶーぶー」ッテミサカハミサカハー

禁書「カットするなんてひどいんだよ!」プンスカ


ちなみに美琴さんが何を歌ったのか、それとも結局歌わなかったのかは――
皆さんのご想像にお任せします



~スパリゾート・カラオケ編 終わり~


388: ◆MDOfmX8bYE 2010/09/12(日) 19:15:48.14 ID:wQp6XtEo
~幕間~


ローラ「さて、次はどこで戯れりかな」キョロキョロ

上条「いや、もういい時間だし風呂行くべきだろ……」

ローラ「お、この”massage&esthe”なる場所など如何に?」

上条「マッサージ&エステ『神の水場』……いや、これこそ風呂上りに行く場所だろ?」

上条「……ん?」

アックア「いらっしゃーいなのである」

上条「」

アックア「愛を込めてマッサージするのである」カポーンカポーン

上条「……おい、こんな所で何やってるアッk」

アックア「アックアなどではない。私はしがない傭兵崩れのごろつき崩れのマッサージ師見習いなのである」

上条「…………」


浜面「ゲッ、アンタこんな所で何やってるんだヒーr」

アックア「ヒーローなどではない。私はただの傭兵崩れのごろつき崩れのマッサージ師見習いなのである」

浜面「あ、そ、そうですか」

アックア「うむ」


上条「まさかアックアまでこっちに来てるなんてな……」

上条「ん? そうなると他の神の右席……も?」

テッラ「いらっしゃーい、神の祝福を受けた新鮮な小麦粉たっぷりのパンが販売中なんですねー」

上条「」


401: スパリゾート・お風呂編 ~その1~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/13(月) 20:16:25.09 ID:zk4fl9Eo

○女湯サイド


 かぽ~ん

美琴「…………」ブクブク


ローラ「ふぃ~、極楽なり極楽なり」ボイーン

麦野「ふ~ん、結構広々してて綺麗な所ね」バイーン

五和「け、結局そのままついてきてしまいました……」ポヨーン

芳川「まあいいじゃない、お店の人も行けって言ってたんだし」タユーン

黄泉川「うー、飲み過ぎた身体に染み渡るじゃん!」デデーン


美琴「…………」プニプニ

美琴「……まだ、成長期なんだもん」グスン

黒子「……ふぅ。そうですわ。そんなに悲観する事はありませんのよ」

美琴「く、黒子!」ビクッ

黒子「……ふぅ。何をそんなに驚いておられるですの、お姉様?」

美琴「い、いや。アンタの事だから『お姉様~!』とか言って襲い掛かってくるかと思って」

黒子「……ふぅ。何をおっしゃいますのお姉様。黒子は公衆の面前でそんなはしたない事いたしませんの」

美琴「……アンタ、さっきからその『ふぅ』っての何よ」

黒子「……ふぅ。何でもありませんのよ。ただ、お姉様とお姉様そっくりの妹様と、……ふぅ。小さいお姉様と大きいお姉様がいるこの空間が天国過ぎて、ちょっぴり幸せすぎるだけですの。……ふぅ」

美琴「アンタ今すぐ湯船から出なさい! っていうか出ろこの変 ! ド変 !! der変 !!!」バキィ

黒子「ひでぶ!」ズシャー

御坂妹「見事な一撃ですお姉様、とミサカはお湯の成分表に謎の黒子汁を追記します」カキカキ


402: スパリゾート・お風呂編 ~その2~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/13(月) 20:22:49.78 ID:zk4fl9Eo

美琴「ていうか、あの5人の攻撃的な大きさは何なのよ。不公平よ」

御坂妹「まったくです、とミサカは自らのオリジナルのせいで貧相な胸を見下ろします」

美琴「うるっさい、だから私はまだまだ成長するっつってんでしょ!」

フレンダ「麦野の    は張り・ツヤ・触り心地どれを取っても一級品な訳よ!」ボタボタボタ

滝壺「ふれんだ、鼻血でてる」

御坂妹「白濁の湯がピンク色になりましたね、とミサカはお湯の成分表にヘモグロビンを追記します」カキカキ

絹旗「滝壺さんは……巨、って程じゃないですけど、超ほどよい大きさで超綺麗な形の超理想    ですねぇ」ツンツン

滝壺「きぬはた、くすぐったいよ///」

絹旗「むう、この身体があの馬鹿面に超弄ばれてるかと思うと超ムカつきます」フニフニ

滝壺「/// ……えっと、まだそこまでは行ってないよ?」

絹旗「え」

フレンダ「マジで?」

滝壺「……///」コクン

番外個体「えー? ラブラブだって話なのにまだヤッてないの? もしかしてあの浜面って男、不能なの?」

滝壺「違うよ。ただ、私がそういうのは怖いからまだ、って……」フルフル

絹旗「……アホ面の癖に、その辺は紳士なんですね。超ちょっとですけど見直しました」


403: スパリゾート・お風呂編 ~その3~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/13(月) 20:25:14.96 ID:zk4fl9Eo

番外個体「ふーん、まだ●●と○○なのね。好き同士なら早くヤッちゃえばいいのに」

美琴「ちょっ! あ、アンタはさっきから人の顔でそんな下品な台詞を吐くなぁ!」

番外個体「ふふ、やーだよ。クローンだからってオリジナルの都合のいい振る舞いをしなきゃいけないなんてルールは無いんだし」

美琴「そ、そりゃそうだけどっ!」

黒子「下品で奔放なお姉様……これはこれでアリですのっ!」ググッ

美琴「うるさい変 は黙ってろ!」バキィ

黒子「あべし!」

レッサー「あは~ん、その程度の言葉で真っ赤になって照れてる美琴か~わいい♪」ツツー

美琴「ひゃんっ!? 尻尾で背筋撫でるのやめいっ! ていうか風呂の中でまで尻尾つけてくんな!」

レッサー「この尻尾は天然で生えてるからいーんですよ」フリフリ

美琴「そんな分かり易い嘘ついてんじゃないわよ! っていうかアンタがそれ外してるとこ見た事あるし!」

レッサー「見たんですか? や~ん、美琴の   !」

美琴「何がよ!?」

御坂妹「まさかお二人の仲がそこまで進展していたとは、とミサカは驚愕しながらもお湯の成分表にしっぽのダシ汁を追記します」カキカキ


404: スパリゾート・お風呂編 ~その4~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/13(月) 20:28:14.14 ID:zk4fl9Eo

滝壺「……しっぽ、いいな」ジー

絹旗「滝壺さんにしっぽ……やば、超想像しちゃいました」

フレンダ「滝壺に生やすなら、結局うさぎがいいのかな?」

滝壺「……なんで?」

フレンダ「浜面、バニー好きだった訳だし」

滝壺「……///」カァァ

フレンダ「うわ、自分でネタ振っておきながらなんだけど、滝壺真っ赤になり過ぎ」

絹旗「滝壺さんはしっぽなんか生えてなくても超可愛いです……!」

レッサー「なんですとー、しっぽ馬鹿にしないでください!」ツンツン

絹旗「ひゃんっ! ど、どこ超つついてるんですか! 超セクハラですよ!」


禁書「なんだか入っていけないんだよ……」

打ち止め「ミサカ、あの輪に近付くとツインテのお姉ちゃんに襲われるの、ってミサカはミサカはぶるぶる震えてみる」

黄泉川「打ち止め~、そんな隅っこにいないでこっち来るじゃん!」

打ち止め「ひゃっ、ヨミカワ! いやー、でもそっちに行くと四面楚歌というか枯れ木も山の賑わいというか……ってミサカはミサカは自らの大平原をむなしく撫で回してみたり」ペタペタ

黄泉川「打ち止めくらいの年齢で胸のサイズなんか気にしなくていいじゃん!」

打ち止め「う、う~ん……じゃあ気にしないでミサカも混ざる! で、貴方はどうする? ってミサカはミサカはシスターさんに尋ねてみたり!」

禁書「え、えっと、私は別に一人でもいいんだよ」

黄泉川「インデックスも来るじゃん!」ガッシ

禁書「え、ちょ、ちょっと!」

黄泉川「いいからいいから、お前はもっと輪の中に入って友達を作るじゃん!」

禁書「あ……うん。分かったんだよ」


405: スパリゾート・お風呂編 ~その5~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/13(月) 20:30:05.73 ID:zk4fl9Eo

禁書打ち止め「「…………」」


ローラ「おお、禁書目録。ここはげに快適でありけるなぁ」ボイーン

麦野「あら、可愛いのが二人も。いらっしゃい」バイーン

五和「インデックスさん、ちょっと顔が赤いですが大丈夫ですか?」ポヨーン

芳川「無理はしないようにね。小まめに水分を取るのよ」タユーン

黄泉川「しばらくしたら他の風呂にもいこうじゃん! サウナもいいじゃんねぇ」デデーン


禁書(ああ言われたから来たけど……)


五対の巨峰「」ドドーン


打ち止め(これは、正直……拷問に近いものがー!)


禁書「…………」チラッ

打ち止め「…………」チラッ

禁書「次移動する時に抜けて、あっちに混ざるべきかも?」ヒソヒソ

打ち止め「そうだね、身の危険は防げるけど、精神攻撃は無理、ってミサカはミサカは同意してみる」ヒソヒソ


黄泉川「んー? お前らなにコソコソしてるじゃん?」

禁書打止「「なっ、なんでもないよ(んだよ)!」」ッテミサカハミサカハー

黄泉川「?」


      かぽ~ん


406: スパリゾート・お風呂編 ~その6~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/13(月) 20:34:05.34 ID:zk4fl9Eo

○男湯サイド


 かぽ~ん

上条「…………」

一方「…………」

浜面「…………」

上条「いや、こっち側描写する必要無くね?」

一方「……確かになァ」

浜面「ばっか、ここはアレだよ、こっちで行動起こして美味しいイベント作れって事だよ!」

上条「えー……」

一方「俺パス」

浜面「なんでだよ! ノリ悪いなお前ら!」

上条「お前こそ、彼女いるくせになんでそんなにノリノリなんだよ」

浜面「そっ、そりゃそうだけど、なんていうかお約束イベントみたいなもんじゃんか、こういうの!」

一方「アホらしィ。余所でやってろ」ザバー

浜面「あ、くそっ。なんて友達がいの無い奴だ……」


407: スパリゾート・お風呂編 ~その7~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/13(月) 20:38:27.58 ID:zk4fl9Eo

上条「お前さぁ、さっきも滝壺の事悲しませてただろ? そういうの止めとけって」

浜面「ぐっ、それを言われると弱いが……ええいっ、期待してる皆のためにも俺は行かねばならんのだ!」

上条「誰だよその皆って」

浜面「分かったもういい! 俺は一人でも行くからな! 止めたって無駄だぞ!?」

上条「…………」

浜面「じゃあ行くからな! 生きていたらまた会おう!」ダッ

上条「…………はぁ」

上条「旅館や露天風呂ならいざ知らず、この学園都市で覗きとか」


ビーッ ビーッ ビーッ

浜面「わー! なんだなんだ!?」

ドドドドドド ワーオタスケー


上条「出来るわけないだろうが、と」ザバー

上条「……さて」

上条「…………」テクテク

上条「こういうのは、合法的に行くに限る」

上条「えーっと、確か水着着用義務だったよな。お、レンタル用自販機があるのね」

上条「これでよし、んじゃフロア7ね」

上条「上条さん、なんだかわくわくしてきましたよ」イソイソ


408: スパリゾート・お風呂編 ~その8~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/13(月) 20:40:54.23 ID:zk4fl9Eo

~フロア7 大浴場5(混浴)~


上条「よしよし、ここだな」ガラッ

上条「あ」

一方「お」

上条「…………」

一方「…………」

上条「や、やー、奇遇デスネ」ギクシャク

一方「お、おォ。そうだなァ……」ギクシャク

上条「…………」

一方「…………」

上条「と、とにかく入ろうか!」ドキドキ

一方「お、おォ。風邪ひいちまうしなァ!」ワクワク


           かぽ~ん


~つづく~

427: スパリゾート・お風呂編 ~その9~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/15(水) 15:06:55.29 ID:LNajEEgo

○女サイド(非巨 グループ)


 かぽ~ん


禁書「ひどいめにあったんだよ……」

打ち止め「うう、もうヨミカワ達とはお風呂入らない、ってミサカはミサカは軽いトラウマを覚えてみたり」

フレンダ「結局、いつだって弱者は強者の食い物にされる訳よ」

黒子「安心してくださいな小さいお姉様。黒子が愛情を持って    けばその可愛らしいお胸もたちまち成長しますのよ?」

打ち止め「え、ホント?」

黒子「本当ですとも! さあ、遠慮なさらずこの黒子の前にその青き未成熟フルーツボディを……!」ワキワキ

美琴「その前にアンタを青アザだらけの未元物質フルボッコボディにしてやりましょうか?」ピキピキ

黒子「……い、今のは軽い黒子ジョークですの」ダラダラ

美琴「まったく……」

打ち止め「???」


428: スパリゾート・お風呂編 ~その10~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/15(水) 15:08:36.32 ID:LNajEEgo

絹旗「さて、次は超どこのお風呂に行きましょうか?」

御坂妹「調べによると巨 組、通称SBPはフロア8の大展望・夜景が楽しめる露天風浴場コーナーに向かった模様です、とミサカは調査結果を報告します」

滝壺「えすびーぴー?」

御坂妹「Stupid Bust Peopleの略です。とミサカは自らのネーミングを誇らしげにアピールします」

滝壺「どういう意味だろ?」

レッサー「……別に分からなくていいと思いますよ」

番外個体「あーあー、やだね女の嫉妬は醜くて。ぎゃはっ」

御坂妹「ぐっ、このSBP予備軍どもめ……とミサカは悔しさに歯ぎしりします」ギリギリ

フレンダ「ま、まあそれはともかく、結局どこのフロアにいく訳よ?」

禁書「おなかすいたからお風呂は終わりにしてごはん!」

絹旗「超却下です」

禁書「ぶー」

美琴「まだお風呂に来てから10分も経ってないのよ? それに折角だから夕食もみんなで、ってんで黄泉川先生が予約入れてくれたお店の時間にはまだまだ間があるんだし」

禁書「むー、分かったんだよ。お風呂で充分お腹を空かせておけば、その分ごはんも美味しく食べられるって作戦だね」

美琴「別にお風呂ってそういう場所じゃないんだけど……まあ納得してくれたならいいか」


429: スパリゾート・お風呂編 ~その11~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/15(水) 15:14:09.62 ID:LNajEEgo

レッサー「美琴、美琴! フロア7行きましょうよ、フロア7!」

美琴「え? フロア7って何があんの?」

レッサー「こ・ん・よ・く♪」

美琴「こんッ!? むっ、無理に決まってんでしょそんなの!!」

番外個体「おー、いいねいいねなんか面白そう」

絹旗「混浴ですかぁ。私は超ちょっと遠慮したいような……」

打ち止め「あ、フロア7の一角にミニシアターコーナーがあるって書いてあるよ、ってミサカはミサカは発見してみる!」

黒子「『ぬるめのお風呂にゆったり半身浴のついでにショート映画は如何?』……確かに健康の為にはぬるめのお湯に長くつかるのがいいと言われておりますが、また面白い事思いつきますのねぇ」

御坂妹「ふむふむ、今の上映作は『死霊の阿波踊り』と『裸の超電磁砲を持つ女』、『学園都市以外全部沈没』……これは酷い、とミサカはB級映画臭しかしないラインナップにドン引きします」

絹旗「超混浴行きましょう超今すぐ超ハリーアップ!」

フレンダ「結局、絹旗のついちゃいけない所に火がついたわけよ……。あ、滝壺はどうする?」

滝壺「ここのお風呂、ちょっと気に入ったから。もうちょっとつかっていこうと思う」

フレンダ「ふーん。一人で大丈夫?」

滝壺「うん」コクリ

絹旗「滝壺さん、ここの何が超気に入ったんでしょう……」

滝壺(さっき、後から追加された成分が、妙に身体に馴染む……)シミジミ


430: スパリゾート・お風呂編 ~その12~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/15(水) 15:16:31.40 ID:LNajEEgo

レッサー「じゃ、フロア7に出発しましょー」

美琴「え、ほんとに行くの? わた、私はちょっと遠慮したいなー、なんて」

レッサー「いいからいいから!」ガッシ

黒子「こういうのはノリと勢いですのよ、お姉様!」ガッシ

美琴「わ、ちょ、ちょっとアンタら離せ! こらー!」ジタバタ

打ち止め「じゃあ改めてしゅっぱーつ! ってミサカはミサカは号令役を代わってみる!」


431: スパリゾート・お風呂編 ~その13~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/15(水) 15:18:21.57 ID:LNajEEgo

~フロア7 大浴場5(混浴)~


美琴(水着着用義務のルールは正直助かったわ……)

美琴(けど……)

美琴(どうしてワンピース水着が品切れしててツーピースタイプのしかないのよ!?)

美琴(心なしかデザインも大胆だし……うう、恥ずかし過ぎるからバスタオルも羽織ってこう……)マキマキ

番外個体「恥ずかしがり屋なのは別にいいんだけど、その格好、余計に目立って注目浴びるよ?」

美琴「う、うるさいわね! 仕方ないじゃない恥ずかしいんだし!」

フレンダ「あれ、超電磁砲って実は結構可愛い?」

レッサー「美琴は超可愛いですよ。普段男の子っぽかったりカッコ良かったりするから余計にそのギャップが溜まらないんですよ」

絹旗「なるほど、超ギャップ萌え、という奴ですね。超侮れません!」

黒子「貴方がた、お姉様は黒子の物だから渡しませんのよ! ね、お姉様?」

美琴「はぁ? 誰が、いつ、アンタの物になったのよ?」

黒子「それはもう、黒子の脳内ではお姉様と幾度となく結ばれてますので、言わば脳内既成事実という奴ですの!」

美琴「ワケが分からなすぎてツッコむ気も失せるわね……」

黒子「黒子にならいつツッコんで頂いても結構ですのよ? それはもう穴という穴全てに! さあ遠慮なさらずに!」

美琴「気色悪い事いうなこの変 !」バキィ

黒子「たわば!」ズシャアー


432: スパリゾート・お風呂編 ~その14~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/15(水) 15:19:32.20 ID:LNajEEgo

打ち止め「おー、どこまでも滑っていくねぇ~、ってミサカはミサカは行き先を眺めてみるっ」

御坂妹「お、フロアの端に並べてあった予備の風呂桶が全部倒れました。ストライクですよお姉様、とミサカはナイス投球をしたお姉様に報告します」

美琴「そんな報告いらないからっ!」



上条「うおっ! 入った途端に謎の物体が目の前を通り過ぎて行った!?」
                    パラダイス
一方「くそォ、俺らをそう簡単には 混 浴 に侵入させまいとするトラップかァ。だがこンな事で怖気づく俺らじゃァねェ。そうだよな三下ァ!」

上条「ああ、そうだな一方通行!」

上条一方「「友情パワー!!」」ガッシ

美琴「…………」バチバチ

打ち止め「何やってるの二人とも? ってミサカはミサカはジト目で見つめてみたり」

上条「」

一方「」

          かぽ~ん


~つづく~


445: スパリゾート・お風呂編 ~その15~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/17(金) 14:01:12.33 ID:wbTNvzco

~フロア3 休憩ルーム~


滝壺「…………」ポォー

滝壺(……のぼせた)ポォー


???「どうも、迷惑かけましたじゃん! ほらお前も頭下げろ!」

??「どうもすいませんっしたー!」


滝壺「……?」


黄泉川「まったく、人様に迷惑かけるのもいい加減にするじゃん」

浜面「まことに申し訳ない……今回ばかりは本当に助かったぜ」

滝壺「……はまづら?」

浜面「うおっ!? たたた滝壺さん!?」ビックゥ

滝壺「どうしたの?」

浜面「い、いやぁ、その……」ゴニョゴニョ

黄泉川「それがこいつ、女湯覗こうとして捕まっtむぐ」ムギュ

浜面「だーっ! ストップストップ! 頼むからその先は言うなぁ!」

黄泉川「っぷは、いきなり何するじゃん!」

浜面「いや、ホント滝壺の前ではあの事は……この通り頼む! いや頼みます!」ドゲザ

黄泉川「……まったく、本当にしょうがない奴じゃん。まあ今回だけ特別サービスじゃん」

浜面「ありがとうございますありがとうございます」ペコペコ

滝壺「えと……私からもありがとうございます」ペコ

浜面「って、なんで滝壺さんが謝ってるんですか!?」

滝壺「なんとなく……はまづらを助けてくれたみたいだし?」クビカシゲ


446: スパリゾート・お風呂編 ~その16~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/17(金) 14:02:54.09 ID:wbTNvzco

黄泉川「ぷっ、あはははは! おい浜面、いい彼女持ったじゃん!」

浜面「え? え? あ、おお? 滝壺はそりゃ最高の彼女だぜ?」コンランチュウ

滝壺「……///」カァァ

黄泉川「こんな彼女いるんだから、あんな事しようとか二度と考えるなじゃん?」ヒソヒソ

浜面「……ああ。ホント俺が馬鹿だった。もう二度としねぇ」ボソボソ

滝壺「……はまづら?」キョトン

黄泉川「んじゃ、私はまだ行きたいフロアあるから、後は若い二人に任せたじゃん!」ポン

浜面「おまっ! それお見合いの台詞じゃねぇか! っておーい!」

黄泉川「じゃあまた後でじゃーん!」ブンブン

滝壺「…………」コクリ フリフリ

滝壺「……お見合い」ポソ

滝壺「……///」カァァ

浜面「ああ、あっという間に行っちまった……って滝壺顔真っ赤だけどどうした? 湯あたりか?」

滝壺「……大丈夫」フルフル

浜面「そうか、ならいいんだけどよ」

滝壺「……はまづら」ギュ

浜面「ん? なんだ滝壺」

滝壺「…………」

浜面「…………?」


447: スパリゾート・お風呂編 ~その17~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/17(金) 14:03:35.87 ID:wbTNvzco

滝壺「ごめん、なんでもない」キュ

浜面「…………」

浜面「……なあ、滝壺」

滝壺「……?」キョトン

浜面「そういやさ。俺達、ロシアから戻った後、色々あってここの所あんまし二人でゆっくり出来なかったよな。ごめん」

滝壺「…………」フルフル

浜面「そんでさ、多分ちょっと俺滝壺の事、かまってやれなかった……いや」

浜面「違うな。俺が滝壺に構ってもらえなかったんだ」

滝壺「はまづら?」

浜面「で、さ。なんかこう、ちょうど今二人きりじゃん? だからちょっと俺としては滝壺に構って欲しいんだ。いいか?」

滝壺「…………」ギュ

浜面「滝壺……」ギュ


448: スパリゾート・お風呂編 ~その18~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/17(金) 14:04:33.74 ID:wbTNvzco

滝壺「はまづら。私、はまづらが行きたい所、どこにでもついていくよ?」

浜面「……ああ、うん。じゃあ、さ……」

滝壺「……うん」

浜面「……あそこ、行こうか」ユビサシ

滝壺「…………?」


・フロア4 個室コーナー(※カップル限定のプライベートルームもあります!)


滝壺「……///」カァァ

浜面「……えっと。駄目、か?」

滝壺「…………」

滝壺「……恥ずかしいけど。駄目、じゃない///」カァァ

浜面「う、うん……じゃあ行くか!」ボタボタ

滝壺「はまづら、鼻血」フキフキ



麦野「…………っくし! ああもう畜生!」ムカムカ

五和「ど、どうしました麦野さん」

麦野「あー、気のせいかなんか今スゲェイラッと来る出来事があった気がする……」イライラ

五和「???」


449: スパリゾート・お風呂編 ~その19~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/17(金) 14:05:46.79 ID:wbTNvzco

~フロア7 大浴場5(混浴)~


打ち止め「…………」ジトメ

御坂妹「…………」9393

禁書「…………」ウエタケモノノメ

番外個体「…………」クサッタモノヲミルヨウナメ

上条(上条当麻ですが、風呂の中の空気が最悪です)

一方「……あのォ」

打妹番禁「「「「」」」」ギロッ

一方「」

上条(無謀な……)

上条(ちなみに上条さんたちは現在、余ったシャワーホースで手足を縛られ、水風呂の中にぶち込まれてます)

上条(これ死ぬ。拷問だとか罰ゲームだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……)

上条(不幸だ……)

一方「」ガチガチブルブルガチガチブルブル


450: スパリゾート・お風呂編 ~その20~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/17(金) 14:07:30.83 ID:wbTNvzco

美琴「…………」ブクブクブク

レッサー「美琴さーん? あっちに加わらなくていいんですかー?」

美琴「……いい。ほっといて」ツーン

レッサー「はぁ。まったく素直じゃないですねー、美琴ちゃんは」

美琴「何の話よっ。べ、別にアイツが鼻の下伸ばして他の女追いかけてようが私には関係ないじゃない」ブクブクブク

レッサー「ふーん。じゃあ上条当麻は私が頂いちゃいましょうか?」

美琴「……好きに、しなさいよ……」ブクブクブクブク

レッサー「…………」

美琴「…………」ブクブクブクブク

レッサー「ああもうっ! 可愛いですね美琴はっ!」ガバー

美琴「きゃんっ! いいいきなり抱きつくなびっくりするでしょ!」ジタバタジャバジャバ

レッサー「だってぇ~。美琴が可愛過ぎるのがいけないんですっ!」ギュー

美琴「うぐぅ~。何がよぉ~。私なんか全然可愛くないんだから……」ブクブクブク

レッサー「まあまあ。そんな事より、本当にいいんですか?」

美琴「……だから、何の話よっ」

レッサー「上条さんのところに行かなくって、ですよ」

美琴「…………」ブクブクブクブク


451: スパリゾート・お風呂編 ~その21~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/17(金) 14:09:59.16 ID:wbTNvzco

レッサー「んー? どうしたのかな美琴ちゃーん?」スリスリ

美琴「だぁっ! 頬ずりするな鬱陶しいっ! っていうか何でアンタがそんな事気にするのよっ! あ、アンタもアイツが……その、アレなんじゃないのっ?」

レッサー「んー? そりゃあ私も上条当麻ラブですけどぉ」

美琴「だ、だったら何でよっ」

レッサー「それと同じくらい美琴もラブなんですもん」シレッ

美琴「なっ……」

レッサー「それよりぃ? 今言いましたよねー? アンタ”も”って。つまり、やっぱり美琴も上条当麻が好きなんだと認めるんですね! いやっほぅ!」

美琴「えぇぇっ!? いやそれはちちちちちが」

黒子「なぁんですってぇ!?」ザバァァ!

美琴「ヒィッ!? 風呂怪人!?」ビクゥ

黒子「怪人じゃありませんの黒子ですの! それよりお姉様! お姉様があんの類人猿を好きとは一体どういう事ですの!」ガバー

美琴「ぎゃー! どさくさに紛れて抱きつくな! くっ、お風呂の中だから電撃が使えないし!」ジタバタ

レッサー「おっ、そうと聞いたら今がチャンスですね! げーっへっへっへ美琴ちゃん覚悟ですよー!」

黒子「お姉様お姉様お姉様お姉様お姉様お姉様お姉様お姉様お姉様」ハァハァ

美琴「ぎゃー! 何をするお前らやめろおおおお!!!」


上条「…………!」チラッ チラッ

一方「…………!」ガンミ

禁書「とーまぁ?」ギラ

打ち止め「あなたぁ?」ビリ

上条一方「「は、はいぃっ!」」ビックゥ


オシオキカクテイー バリバリ

ヤメテー


452: スパリゾート・お風呂編 ~その22~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/17(金) 14:11:41.15 ID:wbTNvzco

絹旗「やれやれ、超騒がしいですね。こんなんじゃ落ち着いて映画鑑賞を超楽しめません」ポリポリ

フレンダ「結局、つき合わされてる私なわけよ……。それはともかく絹旗は何食べてんの?」

絹旗「超ポップコーンです。映画のお供には超欠かせませんよ」ポリポリポリポリ

フレンダ「風呂に浸かりながらポップコーンってどうなのよ……」

絹旗「この際、ロケーションがどうあれ超素敵な映画を見れるのであれば構いません」ポリポリポリポリポリ

フレンダ「そんなもんかしらね……」

絹旗「あっ、超始まりますよ! 次は『アタック・オブ・ザ・キラーポテト』ですよ! 超名駄作です!」ポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリ

フレンダ「超名駄作って何? ってかポップコーン食うの早っ!」

絹旗「上映中は音を立てないのが超基本ですので。この程度の技は超修得済みです」ポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリ

フレンダ「そ、そう……良かったね」ウルセェ…

絹旗「もっとも、客が他に超いない状態で超堂々と上映中に食べるのも超乙なものですけどね」ケプ


453: スパリゾート・お風呂編 ~その23~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/17(金) 14:14:59.70 ID:wbTNvzco

美琴「酷い目にあった……」ゼェゼェ

真っ黒子「…………」プスプス

炙りレッサーモン「…………」プスプス

美琴「黒子の方、ちょっとやり過ぎたかしらね……」

レッサー「いやー、結構耐性あるみたいだし丁度いいくらいじゃないですか?」プスプス

美琴「復活はやっ! アンタも充分耐性あるじゃない!」

レッサー「いやいやそれほどでも。しかしまとわり付く私らを無理矢理風呂から引き上げての電撃とはパワフルな反撃でした。流石は美琴ですね」

美琴「そんな事で褒められても嬉しくないんだけど……」

レッサー「いやー、時には強引なのも必要だって事ですよ。それこそ恋のか・け・ひ・き☆ にもとっても重要な事です!」

美琴「どうしてそこからそれに繋がるのかさっぱり分からないんですけどっ」

レッサー「だからぁ、上条当麻ほどのにぶちん相手ならトコトンまで押せ押せって事ですよ! これまでだって何度か踏み込もうとしたんじゃないですか? 抱き着いたり手握ったり押し倒したりした事はないのかよーっ!」

美琴「なっ! そそそそんな事は……!」ハッ

レッサー「…………ん? あるんですね? ガバーッと行っちゃった事あるんですねっ?」

美琴「ちちちちちち違うわよ! ああああれはなんていうか押し倒したというより全力タックルで……」アウアウアウ

レッサー「は? タックル?」

美琴「えーと、その……はぅぅ」ゴニョゴニョ


454: スパリゾート・お風呂編 ~その24~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/17(金) 14:17:34.31 ID:wbTNvzco

レッサー「なるほど、そんな事が……」フムフム

美琴「うう、全部白状させられてしまった……」ドヨーン

レッサー「うーむ、前から思ってましたが相当なにぶちんですね上条当麻も」ウンウン

美琴「で、でもっ、その時は別にアイツの事はそんなに意識して無かったよーな……」ゴニョゴニョ

レッサー「その時は? じゃあ今はばっちりくっきりはっきり意識しちゃってるんですね? そうなんだろ美琴ちゃんよおーっ!」

美琴「うぐっ! そ、それは……」

レッサー「まあそんな事はどうでもいいんですよ。問題はどうやってあの朴念仁を撃墜するかです」

美琴「そんな事!? アンタ今私の純情乙女心をそんな事扱いでかなぐり捨てましたよね!?」

レッサー「純情乙女心(笑)」

美琴「チンするわよ」ビリッ

レッサー「失礼しました。まあとにかく今は上条当麻攻略法ですよ。最重要課題です」

美琴「攻略法ねぇ……。胡散臭さしか感じないわね」

レッサー「これでもロシアではしばらく二人っきりで行動しましたからね。幾つか試してみた方法があります」

美琴「ふ、ふふふ二人っきり?」

レッサー「安心してください。私から散々アプローチはしましたがそれらは全て失敗に終わってます。もっとも、敵地へ潜入してる所でしたし、彼もそんなのに構ってる余裕が無かったとも言えますがね」

美琴「じゃ、じゃあそういう状況じゃなかったら、引っ掛かってたかも、って事?」

レッサー「どうでしょうねぇ。まあそれらのデータを元に戦略を立てて行けば、さしものあの朴念仁もコロッと行っちゃうかもですねコロッと」

美琴「へ、へぇ~。べ、別に興味は無いけど? 面白そうだし聞いてみようかなぁ~」

レッサー「この期に及んでまだツンを貫き通しますかね美琴は。まあそこがまた可愛いんですけど」

美琴「う、うっさい! いいから早く話しなさいよ!」

レッサー「はいはい。まずはですね……」ポソポソ

美琴「……ふんふん。ほぉ……」コソコソ


~またまたつづく~

465: スパリゾート・お風呂編 ~その25~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/19(日) 23:41:59.78 ID:Ye2EzLEo
~フロア4 個室コーナー~


浜面(父さん、母さん。お元気ですか。俺は元気です)

浜面(仕上は今晩、ついに……ついに……)

浜面(大人への階段を上る事になりそうです!)ザッパーン

浜面(父さん母さん俺を産んでくれてありがとう!)グググッ

浜面(そういや俺の両親の設定ってどうなってるんだろうな?)

滝壺「はまづら、どうしたの」クイクイ

浜面「うひょっ! ななななんでもないぜ滝壺さん!」ビックゥ

滝壺「? 変なはまづら」

浜面「そんな事より滝壺っ!」ガシッ

滝壺「っ! な、なに?」

浜面「俺……俺……!」

滝壺「……///」ドキドキ

浜面「俺、滝壺の事……!」

滝壺「……!」ドキッ

浜面「お前の事、一生大j」

芳川「あら、浜面くんに滝壺さん? こんな所で何してるのかしら?」

浜面「じにッ……はボラギノールッ!」

滝壺「っ!」ビクッ

芳川「……? どうしたの二人とも?」

浜面「……げほっ、げほっ! な、なんでもねぇ! なんでもねぇよ!」ビクビク

滝壺「…………」コクコク


466: スパリゾート・お風呂編 ~その26~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/19(日) 23:43:54.08 ID:Ye2EzLEo

芳川「…………」ジー

浜面「な、なんだよ……」

芳川「…………そう、なるほどね。そういう事ね」ウンウン

浜面「だから、何がだよ!」

芳川「いえ、悪かったわね。お邪魔だったみたいね、私」ポン

浜面「ぶっ! ななななんの事でございましょうか!」

芳川「そうそう、大丈夫だとは思うけど一応コレ渡しておくわね」スッ

滝壺「……? ありがとうございます」ウケトリ

芳川「じゃ、二人ともしっかりね? 特に浜面くん、女の子に恥かかせるんじゃないわよ?」

浜面「何を一人納得しちゃってるの!? ていうか止める立場だったりしないの貴方!?」

芳川「まさかぁ。愛し合いどこまでも突き進む二人を止める権利なんて私には無いのよ」

浜面「アンタ今物凄い恥ずかしい台詞吐いてるからね!?」

芳川「じゃあまた後でねー。報告楽しみにしてるからねー」ヒラヒラ

浜面「何があってもアンタにだけは報告しねぇからな!」

滝壺「……また」フリフリ


467: スパリゾート・お風呂編 ~その27~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/19(日) 23:46:16.03 ID:Ye2EzLEo

浜面「っくそ、散々引っ掻き回していきやがって……」

滝壺「はまづら」

浜面「ん? なんだ滝壺」

滝壺「これ、何に使うの?」

浜面「ああ、さっき芳川さんが渡してった奴か。ん、この小箱はだな……」


――『明るい家族計画~うすうすタイプ~』


浜面(おまっ! まだキスも数えるほどしかしてない俺らにこれは流石に早過ぎっ!?)

浜面(…………)

浜面(ま、まあでも、そ、その内役に立つかもだし。うん、いい物くれるじゃないか、芳川センセイは)ウンウン

滝壺「……はまづら?」

浜面「あ、ああ。まあその、多分まだ出番は来ない……と思うから、大事にしまっておこうな」ボタボタ

滝壺「はまづら、鼻血」フキフキ



麦野「ぃっきし! くそ、さっきからなんなんだもう!」ムカムカ

五和「」ビクビク


468: スパリゾート・お風呂編 ~その28~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/19(日) 23:48:03.54 ID:Ye2EzLEo

~再びフロア7 大浴場5(混浴)~


上条「酷い目にあった……」ゼェゼェ

上条「…………」チラ

一方「」プカー

上条「…………」

上条「一方通行……お前の犠牲は忘れないぞ……」グスン


ナンカシロモヤシガウイテルー ツンツン

コラ! サワルンジャアリマセン!


上条「と、とりあえず冷え切った身体を湯船で温めよう……」ヨイショ

美琴「あ、あああああのっ!」

上条「うおっ! 熱っ! 身体冷え過ぎててスゲェ熱いっ!」

美琴「ね、ねぇ、ちょっと!」

上条「こりゃーシャワーでぬるま湯から慣らして行った方がいいな……」クイッ ジャー

美琴「……あの。ねえ、聞いてよ……」

上条「ふぅ~、生き返るぜぇ……」シャワー

美琴「…………」


469: スパリゾート・お風呂編 ~その29~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/19(日) 23:49:37.12 ID:Ye2EzLEo

美琴「うぅ~、無視されたぁ~」グスン

レッサー「ええぇっ!? なんで泣いて帰ってきますか!? いつもなら無視すんなーとか言って電撃翌浴びせるパターンだと思うんですけど!?」

美琴「……そういえばそうね。なんでだろ」グスン

レッサー「……ひょっとして相当テンパってないですか?」

美琴「だってぇ……あんな事、恥ずかしいし」グスン

レッサー「えぇぃっ! ぐじぐじしてないでさっさともう一回行ってきて下さい! こういうのは勢いです勢い!」

美琴「う、うん。行って来る」トテトテ


レッサー「まったく、いつもは強気なくせにこういう事にはてんでからきしなんですから、美琴は」ヤレヤレ

黒子「まったくですわ。その辺はいつまで経ってもお子様のままですの」ヤレヤレ


470: スパリゾート・お風呂編 ~その30~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/19(日) 23:51:57.24 ID:Ye2EzLEo

レッサー「……おや? 黒子さんはあの二人がくっつくのを許していいんですか?」

黒子「失礼な、私をそんな狭量と思っておりましたのね。私はお姉様の幸せを一番に思っておりますのよ?」

黒子「そういう貴方もあのお二人を積極的にくっつけようだなんて酔狂な事しますのね」

レッサー「やー、私は上条当麻も御坂美琴もラブですからねぇ。大好きな二人がくっつくのはむしろ喜ばしい事ですよ?」

黒子「それはそれは、健気な事ですわね」

レッサー「黒子さんほどじゃあないですよ」

黒子「うふふふ、ホント面白いですわねレッサーさんは」

レッサー「うふふふ、そっちこそ」

黒子レッサー「「うふふふふふふふふふ」」

黒子(ふふ、どうせあの朴念仁の事、お姉様のアタックなどスルーするに決まってますわ。そして傷付いたお姉様を慰める黒子。黒子の慈愛に感動するお姉様。そして惹かれる二人、結ばれる二人、ああお姉様と黒子の幸せを祝福する鐘の音が聞こえるようですわうふふふふふふふふふふ!)

レッサー(>>457には何故かバレてるみたいでしたけど、二人がくっつけばまとめて頂きます出来る大チャンスですよ! xxxや○○○はもう古い! これからはカップル 、これです! 上条当麻と美琴、合わせて上条美琴丼! ああもうっ、想像するだにフランス料理のフルコースも残飯に見えるほどです! 畜生、早くくっついちまえよ二人とも! そしてxxxインしちまえ! その時こそそのベッドに追加でダイブしてまるごと頂いてやるからよおーっ!!)

黒子「」チラッ

レッサー「」チラッ

黒子レッサー「「うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」」


ママー アノオネーチャンタチコワーイ

シッ ミチャイケマセン!


471: スパリゾート・お風呂編 ~その31~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/19(日) 23:55:27.36 ID:Ye2EzLEo

上条(ふぅ~~、ようやく湯船に浸かれた。染み渡りますねぇ……)ホッコリ

上条(ん? 誰かこっち来るな。って、アレは……)

美琴「…………え、えっと」ソワソワ

上条「ん? あ、ああ御坂か。ど、どうした?」

美琴「良かった、今度は無視されなかった」ホッ

上条「ん? な、なにか言ったか?」

美琴「なななななんでもないっ!」

上条「そ、そっか……。で、何か用なのか?」」

美琴「う、うん。用ってほどじゃないんだけど……」ゴニョゴニョ

上条「? 良くわかんないけど突っ立ってる位なら湯船に浸かるくらいしたらどうだ? その巻いてるバスタオルも濡れてるし、そのままだとまた風邪引くぞ」(注:美琴さんは相変わらずバスタオルでガード中です)

美琴「う、うん。あ、あの、それでさ。私思うのよね」モジモジ

上条「うん? 何をだ?」

美琴「前にインデックスに言われた事があるんだけど……。ゆ、湯船にバスタオルを入れるのはマナー違反だって」

上条「あー、確かにそういう話も聞いた事あるなぁ。でもここ、デフォルトで水着着用だし、その位どうでm」

美琴「マ、マナーは守らなきゃ駄目よね! だ、だからバスタオル外すからね! いいわよね!」

上条「え、え? べ、別に上条さんはそれで構いませんけども……」キョトン


472: スパリゾート・お風呂編 ~その32~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/19(日) 23:57:40.66 ID:Ye2EzLEo

美琴「あー、分かったわよそこまで外せってんなら仕方ないわね! あ、アンタがそこまで言うなら従うわよ! ほ、ほらっ、これでいいんでしょ!?」ハラッ

上条「何その俺が強要したかのような言い草!? べ、べつに俺はそこまで……は……」

美琴「…………///」ドキドキ

上条「…………え、えーと」

美琴「…………何よ」ドキドキ

上条「いや、その……何をその、そんなに真っ赤になって目をつぶってらっしゃるのでせうか……」ドギマギ

美琴「ゆ、湯気が目に染みるのよ……」ドキドキ

上条「そ、そうですか……。で、そういう事されると、俺すっげぇ悪い事してる気分になるのですが……」

美琴「わ、悪かったわねっ! そ、そんな事より……何か言ったらどうなのよっ」ドキドキ

上条「…………はい? な、何かって?」

美琴「…………」ドキドキ

上条「…………あのー、御坂さーん?」

美琴「だ、だからっ! この格好見て、何か思わないのっつってんの!」ドキドキ

上条「え、その格好? いや、その、普通の水着に見えるんですけど、何かあるのでせうか……?」

美琴「……っ!」

上条(む、むむ? 確かに御坂さんにしてはちょびーっと大胆かなーって思わないでもないけど、客観的に見たら別にごくごく普通の水着だよな……? んー? さっぱりわかr――)

美琴「ひ、ひ……」プルプル

上条「え? ”ひ”?」キョトン


473: スパリゾート・お風呂編 ~その33~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/20(月) 00:00:25.40 ID:G5iskoco

美琴「ひ、人が折角恥ずかしいの我慢して見せてんのに、このぉっ!!」ゲシッ

上条「どわっ、なにs、がぼほぉっ!」バッシャーン ブクブクブク

美琴「このっ、このっ!」ゲシゲシ

上条「ごぶぉっ! がぼぼげぼごぼがぼっ!?」ブクブクバシャバシャ

美琴「[ピーーー]このっ! えいっ!」ゲシゲシゲシ

レッサー「ストーップ! 何やってんですか美琴! やめてくださいっ!」ガバッ

美琴「うーっ! うぐーっ!」ジタバタ

レッサー「ああもうホントに世話が焼けますねこの子は! ていっ!」ビシッ

美琴「はぅっ!? あ、あれ? レッサー何してんの?」

レッサー「美琴が錯乱して上条当麻を殺害しかけたから止めに来たんです! いいからやり直しますよ? さあ深呼吸して!」

美琴「え? あ、うん。……すぅ~っ、……はぁ~っ」

レッサー「いいですか? 『ど、どうかな……この水着(ハニカミ)』からやり直しですからね? じゃあ上条当麻起こすんで準備してください! ほら、バスタオルを肩にかけて! うんそうそのポーズです! いいですか?」

美琴「え、ああ、うん……だ、大丈夫。だと、思う」ドキドキ

レッサー「おっけー女は度胸ですじゃあ行きますよー! 3、2……ハッ!」アテミ!

上条「……ハッ! げ、げへごほげへごほ! な、なんだ? 何が起こった?」

レッサー(……じゃあ後は段取りどおりですよ、美琴! アデュー!)ピュッ

美琴「う、うんっ!」


474: スパリゾート・お風呂編 ~その34~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/20(月) 00:02:40.12 ID:G5iskoco

上条「げほっ、げほっ。う、うーん」クラクラ

美琴「あ、あああああの、あ、アンタ!」ドキドキ

上条「あれ、御坂? 俺今何してた?」キョトン

美琴「え、えっと……それより、その」ドキドキ

上条「ん? アレ? なんかさっきもそのポーズを見たような……」ウーン

美琴「……え、えっと! その、ど、どうかな……この、水着///」カァァ

上条「え、水着? え、えーと別に普通――」ハッ

上条(いや待て、なんでか分からんがここで『普通』って言ったらなんかマズイ事になりそうな予感がする!)ゾワッ

上条(で、でも特にこれといって特徴のない水着だよな? え? じゃ、じゃあ何が不味いんだ?)

上条(か、考えろ上条当麻……! 考えるんだ、何でもいい、何か違う返答を!!)

上条「あー、えーっと……」

上条(こういう時、どう言えばいいんだっけ、何て言えばいいんだっけ……)アタマノナカ グルグル

美琴「う、う、うん……」ドキドキ

上条「その、か……」グルグル

美琴「…………」ドキドキ

上条「か、か……」グルグルグルグル

美琴「な、何よ……」ドキドキ




上条「か、可愛いと、思うぞ?」デ、イインダッケ?

美琴「…………!!!」



~しつこくつづく~


485: スパリゾート・お風呂編 ~その35~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/21(火) 00:39:20.51 ID:LAbyBv.o
~またまたフロア7 大浴場5(混浴)~


美琴「…………///」プシュー

上条「え、えーと。み、御坂さん?」

美琴「…………///」プシュー

上条「まいったな……一体どうしちまったんだ」


 上条『可愛いと、思うぞ?』キリッ

 上条『 可 愛 い と 思 う ぞ 』キリッ

 上条『  か  わ  い  い  と  お  も  う  』キリッ


美琴(かわいいかわいいかわいいかわいいとおもうとおもうとおもうとおもうかわいいかわいい――)ノウナイ リフレインチュウ

美琴(…………)ノウナイ カクハンチュウ


 上条『美琴、なんて可愛いんだ 結婚してくれ』 ←言ってない


美琴「///」ボンッ!

上条(さっきから表情が愉快に百面相だが一体何が起こっているんだろう……)

美琴「ふ、ふ……」

上条「……ふ?」

美琴「ふ、ふ、ふ、ふ……!///」プシュルルルル

上条「な、なんか前にも似たような光景があったような……まさか、電撃!?」サッ

美琴「ふふふふふふふふふふふふ」ボシュルルルル

上条「くっ、来るっ!?」




美琴「ふ、ふつつかものですが、よろしくお願いします!///」

上条「」

488: スパリゾート・お風呂編 ~その36~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/21(火) 00:42:17.02 ID:LAbyBv.o


打ち止め「つんつん~。ねえ、生きてる? ってミサカはミサカは白もy じゃない、あなたをつついてみる」ツンツン

一方「」

打ち止め「うわ、これはガチでヤバイかも、どうしよう? ってミサカはミサカはオロオロしてみるっ」オロオロ

打ち止め「…………」

打ち止め「こ、ここはいざという時の伝説の蘇生術、じ、『じんこうこきゅう』をやるしかない! ってミサカはミサカは拳を握り締めてみたりっ!」グググッ

打ち止め「…………」キョロキョロ

打ち止め「じゃ、じゃあ……い、いただきまーすっ」ッテミサカハミサカハチュー…

一方「やめろ」チョップ

打ち止め「あいたっ!」ゲシッ

打ち止め「いきなり何するのっ!? ってミサカはミサカは憤慨してみる!」ムキー

一方「それはこっちの台詞だっつゥの! っていうかお前は人が弱ってる隙に何しようとしてますかァ?」グリグリ

打ち止め「いたたたたた! いたいいたいひどいよー! ミサカはただ蘇生しようとしただけなのにー!」ジタバタ


489: スパリゾート・お風呂編 ~その37~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/21(火) 00:44:18.98 ID:LAbyBv.o

一方「あーあーありがとさン。でもこちとら凍りかけてた全身をなけなしの演算で正常化してたンだよ。余計なお世話って奴なンですー」パチン ←スイッチ戻した

打ち止め「ううー、それならそうだと一言いってくれれば……ってミサカはミサカは痛む頭を抑えてみる」ズキズキ

一方「はいはい、俺が悪ゥございました」ポンポン

打ち止め「うー! その謝り方、ちっとも誠意が感じられないよっ、ってミサカはミサカは抗議してみる!」プンスカ

一方「……悪かったよ。いいから機嫌直せ」ポン

打ち止め「むう。じゃあ、喉が渇いたからジュース奢って! ってミサカはミサカは妥協案を提示してみる」

一方「ジュース? もう風呂上がっちまうンか?」

打ち止め「えへへー、このフロアにはミニシアターコーナーがあって、そこに売店も併設されてるの、ってミサカはミサカはさっき知ったばかりの事実を自慢げに教えてみたり」

一方「ほォ……。酔狂な事してやがンなァ」

打ち止め「こっちだよ、ってミサカはミサカはあなたの手を引いてみる!」ウキウキ

一方(もう機嫌直ってる気がするが……まァ、いいか)

打ち止め「ミサカはレインボートマトジュースがいいなぁ~ってミサカはミサカは要求してみる!」

一方「なンだそのけったいなジュース……」


490: スパリゾート・お風呂編 ~その38~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/21(火) 00:46:47.21 ID:LAbyBv.o

打ち止め「ええーっ、売り切れなの? ってミサカはミサカはがっかりしてみる!」

店員「申し訳ありません、さきほど全て完売してしまいまして……」

一方「全てだとォ? どういう事だ?」

店員「それが……あちらのお客様が『全部だ、全部持って来いって言ってるんだよ!』と申されまして……」


禁書「これっぽっちしか在庫が無いなんてシケた店なんだよ! 食前の腹ごなしにもならないかも!」


一方「」

打ち止め「」

御坂妹「あのバキューム胃袋の前に食べ物屋を設置するとか、無謀にも程がある。と、ミサカは寒くなった懐を嘆きます」ホロリ

番外個体「なんでミサカまで勢いで巻き込まれなきゃならないの……」ホロリ


打ち止め「うう、ミサカのジュース……」グスン

一方「……分かった、外出たら買ってやっから。こんな所で泣くンじゃありませン」ポンポン

打ち止め「う、うん……」グジグジ


禁書「おなかすいたんだよー!」


一方(…………)

一方(三下が抑えてないとこいつの暴走は止められないって事かァ……?)


491: スパリゾート・お風呂編 ~その39~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/21(火) 00:54:03.17 ID:LAbyBv.o

上条「…………」

美琴「…………///」

上条(えっと……なんて? 今、なんて言ったのこの子?)
    ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
上条(不束者ですが宜しくお願いします)

上条(そう、聞こえたんだけど。え? 何が? 何の話?)

上条(き、聞き間違いだよな! そうだよなうん、風呂の中だし音反響しやすいしな!)

上条(ってー事は、ふつつ……ふつう? ふたつ? ふつか? えーっと)

上条(『二日もので、酢が美味しく俺が胃、死にます』)

上条(そうかぁ! 多分酢を使った後出しっぱなしになって二日放置されて、なんか熟成されて美味しくなったけどやっぱり腐ってたからお腹壊したのかー!)

上条(…………)

上条「いや、流石の上条さんでも今のは苦しいと思いましたけどね!? この状況で言う意味分からないしね!?」

上条「はぁ……なんなんだ畜生」ハァ

美琴「あ、ああああアンタ! そ、そそそそその!」コンランチュウ


492: スパリゾート・お風呂編 ~その40~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/21(火) 00:58:47.97 ID:LAbyBv.o

上条「え? な、なんだ御坂?」オナジク コンランチュウ

美琴「こ、ここここの水着だけど、横は紐で結んでるだけなのよ!」

上条「そ、そそそそうか! ってそんな事を今俺に教えてどうすんの!?」

美琴「そ、そりゃ……その」モジモジ

上条「う、うん……」ドキドキ

美琴「…………え、えーっと」ドキドキドキドキ

美琴「ほ、ほら! ぐーっと引っ張っていいのよ! っていうか引っ張れ! 引っ張ってもうどうにでもしちゃいなさいよーっ!」サクランチュウ

上条「だからお前は何がしたいんだよーっ?!?」オナジク

美琴「私だって良くわかんないわよっ! でもレッサーが! ここはもうなりふり構わずガバーッて行けって! ガバーッの意味正直良くわかんないけど、けど、と、とにかくだからアンタ!」

上条「レッサー!? アイツの仕業かよ! どうりでなんか展開というか流れというかがおかしいと思ったよ!!」

美琴「そんな事はどうでもいいのよ! いいからホラ引っ張って! 下が駄目なら上もここ引っ張ればイケるから! ね!?」

上条「”ね!?”じゃあねぇよふざけんな! ていうかなんでお前はあんなノリと勢いだらけの愉快犯娘の言う事を聞いちゃうんですかね!? いいか、そもそも女の子もっと自分を大切にだねくどくどくどくど……」

美琴「うえーん! とうまの説教はじまったー!」

上条「くどくどくどくどくどくど……!」

美琴「うえーん! 長いよーっ! くどいよーっ!」


493: スパリゾート・お風呂編 ~その41~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/21(火) 01:00:50.83 ID:LAbyBv.o

レッサー「くっ、失敗です! アレだけ動揺させた後でも上条当麻の謎の倫理観は揺るがなかったとは!」

黒子「というよりアレはお姉様がテンパり過ぎですの。ギャグっぽいノリになって漫才状態になっては雰囲気もクソもありませんわ」ヤレヤレ

レッサー「こ、こうなったらもう一回上条当麻の意識を飛ばして途中からやり直しを……!」


黄泉川「おーい、そろそろ時間じゃーん。皆さっさとあがるじゃーん!」


黒子「……どうやら、時間切れのようですわね」

レッサー「むう、無念です」ガックリ

レッサー「まあでも、まだ私たちの戦いは始まったばかりです! 上り続けるしかないんです、この女坂をよおーっ!!」ババーン!

黒子「どこぞの打ち切りラストみたいな台詞はやめてくださいまし!?」


495: スパリゾート・お風呂編 ~その42~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/21(火) 01:03:05.93 ID:LAbyBv.o

~フロア4 個室コーナー とある個室~


浜面「…………」

滝壺「…………zzz」グゥグゥ

浜面「いや、何というかね。色々邪魔が入った時点でちょっとイヤ~な予感はしてましたけどね?」

滝壺「…………zzz」ムニャムニャ

浜面「そりゃ滝壺さんもお疲れだし、お風呂気持ちよくって眠くなるもんね? 理解できてますけどね?」

滝壺「…………zzz」スヤスヤ

浜面「こんな、こんな生殺しってアリかよおおおおおおおお!!!」ズガーン

滝壺「……はまづら、うるさい」ウトウト

浜面「ハイ、すいません」

滝壺「…………zzz」ムニャムニャ

浜面「…………」シクシクサメザメ



麦野「ん、なんだか知らないけどムカつきが収まったわ」スッキリー

五和「よ、良かったですね」ホッ


~スパリゾート・お風呂編 終わり~


510: スパリゾート・お食事編 ~その1~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/23(木) 00:06:07.00 ID:04S4iX6o

~フロア9 レストラン街~


黄泉川「よーし、はぐれてる奴はいないじゃん?」

みんな「「「いませーん!」」」

黄泉川「んじゃ、予約した店に行くじゃん!」

禁書「もうおなかぺこぺこなんだよ!」

上条「さっき売店の食材食い尽くした奴が言う台詞じゃないだろ……」

御坂妹「すごいや! ブラックホール胃袋って本当にあるんだね! という感動にも似た何を感じました、とミサカは遠い目をしながら呟きます」

上条「マジですいませんお金は後で少しずつお返ししますんで……」

番外個体「いや、ミサカも正直払って欲しい気持ちでいっぱいだけど。一方で何故あなたがあのシスターさんの食費を支払わなきゃいけないのか純粋に疑問だわ」

上条「え、えーと、何と言うか因果な事に私上条当麻はあのシスターのかいぬs……保護者的な立場なわけでして」

禁書「んー? とうま今なんて言おうとしたのかなー?」ギラ

上条「な、なんでもないですよ?」

禁書「むー……」ジー

上条「あ、あはは……これから行く店どんな店なんだろうなぁ~。楽しみだな~」


511: スパリゾート・お食事編 ~その2~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/23(木) 00:07:29.70 ID:04S4iX6o

美琴「…………」ズーン

レッサー「み、美琴。どんまいですよ! ぶっちゃけ惜しい所まで行きましたってアレ!」

黒子「お姉様、やはり殿方ではお姉様の魅力が分かりませんの! その点、私でしたらばお姉様の頭の先から足の裏のウオノメまで余す事無く愛する事があbbbbbbbbbb」ビリビリ

美琴「く~ろ~こぉ~? 誰の足の裏にウオノメがあるってのよ!?」

黒子「も、物の例えという奴です、の……」パタリコ

美琴「まったく……。人聞きの悪い事大声で言わないでよね」

レッサー「そうですよ。可愛い美琴の足の裏にウオノメがあるわけないじゃない。美琴の足の裏にあるのは水むsあbbbbbbbbb」ビリビリ

美琴「だからそんなのもねぇっつの!!」

レッサー「あふぅん、軽いブリティッシュジョークって奴です、よ……」パタリコ

美琴「……それほかのイギリス人が聞いたら怒ると思うわよ?」


512: スパリゾート・お食事編 ~その3~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/23(木) 00:08:58.86 ID:04S4iX6o

黄泉川「よーし、着いたじゃん!」

美琴「っと、この店かぁ……」

一方(やれやれ、やっと着いたか……)

上条(やっと着いた、これでインデックスの機嫌も……)

上条美琴一方「「「……ん?」」」


 居酒屋「未元物質」 ~あの学園都市第二位・垣根帝督プロデュースのお店!~


上条美琴一方「「「…………」」」

黄泉川「いやー、ここ一度来てみたかったじゃん! ちょっと奇抜な外観だけどきっといい店じゃん!」

上条美琴一方「「「…………」」」


上条美琴一方((( イ ヤ な 予 感 し か し な い ! )))


514: スパリゾート・お食事編 ~その4~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/23(木) 00:11:36.44 ID:04S4iX6o

黄泉川「ささ、いいから、早く入ろうじゃん!」

一方「その前に店主を呼べ店主をォ!」

上条「そ、それだ一方通行! 垣根の奴を呼べ!」

美琴「珍しくいいアイデアじゃない! さあ、キリキリ出てきなさい!」

黄泉川「え? え? お前ら知り合いじゃん?」

一方「違いますゥ! あンな奴と知り合いなンかじゃありませン!」

上条「右に同じ! 上条さんの知り合いにあんなメルヘン野郎は居ません!」

美琴「その通りよ! あんな最低ホスト野郎と知り合いだなんて願い下げよ!」

黄泉川「お、おう???」


垣根「おう、お前ら人の店の前で何騒いでやがる? 営業妨害なら帰ってくれ」ガラッ

上条「うわ、マジで店長が垣根だよ……」

一方「オイお前、客に何食わせる気だァ?」

垣根「あん? なんだ上条に一方通行かよ。ふ、俺が客に何を食わせようとお前らに何の関係があるってんだ?」

美琴「大有りよ! っていうか今この店に客として入ろうとしてるところなんだから!」

垣根「お、超電磁砲まで居やがる。客として来たんなら歓迎するぜ。この俺の常識が通用しない料理の数々に腰抜かすんじゃねぇぞ?」


515: スパリゾート・お食事編 ~その5~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/23(木) 00:15:40.50 ID:04S4iX6o

上条「え? 料理もお前作ってんの? 普通プロデュースって企画だけ練って後は料理人とかに丸投げじゃないの?」

垣根「ふ、この俺にプロデュースの常識は通用しねぇ! 俺がプロデュースするからには店の業務全てに細心の注意を払い、料理・接客・内装・その他サービス全てに妥協を許すことは無い!」

垣根「食材は吟味に吟味を重ね、美味いだけじゃなく安全で信頼の置けるものを! 仕入れルートや業者にも拘り、リーズナブルなお値段でお届けする事をモットーに!」

一方「お、おォ?」

美琴「……あれ? 思ったよりも常識的だ」

上条「え、お前の事だから未元物質でそれっぽい怪しい物を作って出してんのかと」

垣根「ばっかおめえ、そんな物客が好んで食いに来ると思うか? たとえ物珍しさで来店したとしても一回喰ったら懲りて来なくなるだろうし、そもそも俺はそんな下らない客の為に店を開いたんじゃねぇんだよ」

上条「……え? 違うの?」

垣根「くっくっく、この俺に常識は通用しねぇっつってんだろ。食材だけじゃねぇぜ? 内装は見た目は雰囲気作りに気を使いつつあまりに奇抜にしたり無駄な投資を避け、利用するお客様の利便性と快適さを優先! 飽く迄内装ってのはおまけだからな。無駄に主張してメインである料理を邪魔する必要は全く無ぇってわけだ」

上条「……常識的だ」

美琴「……常識的ね」

一方「……メルヘン野郎にしては随分常識的だなァ」

垣根「ふふ、それだけじゃねぇ、俺の店員教育にも常識は通用しねぇ! 客に快適に食事を楽しんでもらう為にも店員の接客術の向上は重要な課題だ。全ての店員はこの俺自らが面接し信頼できる人員だけを雇っている! 教育にも手を抜くことは無くマニュアルも充実! 但しマニュアルに頼るような甘ちゃんは作り出さないようにトレーナーの配置やチームを作っての連携・分担の制度も構築! それでもヒューマンエラーは起きうるがその場合は店長である俺に細かな情報がいきわたる様にシステムも完備、即時の柔軟対応が可能! 但し店長の俺ばかりが出張る事は無いよう、各店員には一定以上の権限を与え、自らの判断で動く自由を与えている。そして例え独断であろうとも客の要望に柔軟に応えた店員を非難する事は決してしねぇ! これぞ俺様が掲げた常識の通用しない接客j――」


一方「やべェ、なんかおかしなスイッチ入れちまったようだなァ……」

上条「そ、そのようだな……」

美琴「ね、ねぇ。なんか話長くなりそうだし放っといて入らない? 話聞いた限りは相当真面目に取り組んでるお店みたいだし」

上条「そ、そうしますかね」

一方(……本当に大丈夫だろうなこの店?)


~つづく~

527: スパリゾート・お食事編 ~その6~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/25(土) 00:33:04.66 ID:wcELsVgo

~居酒屋「未元物質」 店内~


黄泉川「では堅っ苦しいのはナシにして、みんなお疲れじゃーん!」

みんな「「「かんぱ~い!!!」」」

黄泉川「みんな遠慮せずにじゃんじゃん飲むじゃん!」

芳川「もっとも、ほとんど未成年なんでほとんどウーロン茶やジュースだけどね」

ローラ「酒持ってくるべし酒ー!」ガァー

黄泉川「……なんかいきなり荒れてる奴がいるじゃん」

ローラ「お風呂の所で全く出番が無かりき! 折角のレアキャラにつき、もっと優遇すべし!」

黄泉川「何を言っているのかさっぱりじゃん?」

芳川「ひとえに作者の力量不足ね」

黄泉川「???」


528: スパリゾート・お食事編 ~その7~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/25(土) 00:35:37.69 ID:wcELsVgo

垣根「お待たせしましたーっと、海鮮サラダと真鯛のカルパッチョ、ローストビーフと春野菜の天ぷら持って来たぜ!」ドンドン

芳川「あら、早い。それに随分と持ってきたのね」

垣根「俺の店に常識は通用しねぇからな。お客様を無駄に待たせる事無くストレスを感じさせないように素早い対応を心がけている。しかし何も無計画に沢山持ってきたんじゃねぇぞ。この人数とそれぞれの表情からその空腹具合を見極め、次の料理を持ってくるまでの間隔も測り、それに充分と言えるだけの量をまz」

心理定規「はいはい、講釈はいいからさっさと引っ込みましょうね」ガシッ

垣根「何しろお前ら一行には暴食シスターがいるからな、それを考えるとこの量でもまだまだと言えるがそこは――」ズルズル

黄泉川「……不思議な店じゃん」

ローラ「我の話を聞くべしよー!」ジタバタ

麦野「はいはい、後でじっくり聞いてあげるから。さっさと食べないとシスターちゃんに全部取られちゃうわよ?」

ローラ「くそー! 料理げに美味しなのよー!」パクパクガツガツ


529: スパリゾート・お食事編 ~その8~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/25(土) 00:38:11.95 ID:wcELsVgo

禁書「いち早く料理が来るのはとっても嬉しい事なんだけど」

五和「? どうしましたインデックスさん?」

禁書「なんで私の目の前にだけ土鍋サイズのサラダがあったり切り分けられてない丸のままのローストビーフがあったりするのかな!」

五和「……えーと、サービスじゃないですか?」

禁書「いくら私でもいきなりこんなには食べないんだよ!」ウガー

五和「ぇー……」

禁書「む! いつわのその表情はなんなんだよ! 私の事馬鹿にしてる目かも!」

五和「! い、いえ、そんな事ないですよ!」ブンブン

禁書「むう~、なんだか釈然としないかも……」ブツブツパクパクモグモグムキュムキュガブガブゴッキュン

五和「は、はは……(とかいいつつ物凄い勢いで料理減って行ってるんですけど)」

五和「…………」

五和(っていうか何で私こんな所まで着いてきてるんだろう?)


530: スパリゾート・お食事編 ~その9~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/25(土) 00:42:20.44 ID:wcELsVgo

美琴「…………」

フレンダ「絹旗、そこのカルパッチョ取って欲しい訳よ!」

絹旗「はいはい、超ちょっと待ってくださいねー」ヒョイヒョイ

浜面「滝壺、サラダばかり食べてるけど肉も食べろよ」

滝壺「……ん、ありがと」

美琴(……あれ、なんで私こんな所にいるんだろ?)

フレンダ「んー。結局、真鯛も中々だけど鯖缶にはちょっと負ける訳ね」

絹旗「……これだけ超美味しいのにまだ鯖缶の方が超評価上なんですね。超不思議な味覚です」

浜面「こら滝壺、折角天ぷら取り分けてやったのにこっそり御坂の皿に移すんじゃありません」

滝壺「うー。はまづら、いじわる」

浜面「意地悪で言ってるんじゃなくってだな……」

美琴(アイツとは顔合わせづらいし、黒子やレッサーとも離れたいし、インデックスの傍だと落ち着いて食べれないし……)

美琴(とか選り好みしてたら、いつの間に……か)

美琴「我ながらやれやれ、ね」ハフゥ


531: スパリゾート・お食事編 ~その10~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/25(土) 00:43:21.89 ID:wcELsVgo

フレンダ「絹旗は結局、鯖缶の素晴らしさが分かってない訳よ! 今度私オススメの一品を食べさせてあげようか?」フフン

絹旗「それは超遠慮しておきます。それよりほら、今ある料理を超食べましょう!」

滝壺「はまづら、どうしても食べなきゃ駄目?」

浜面「いや、別に無理強いしてる訳じゃないけどさ、行儀悪いだろ? それに、滝壺には栄養のあるもの食べてもらって元気でいて欲しい、っつーかなんつーか……」

滝壺「はまづら……」

美琴「…………」

美琴「ま、いっか」

滝壺「みこと、何がいいの?」

美琴「え? ああいやいや、こっちの話! さーてガツガツ食べるわよー!」ガッ

絹旗「ああっ、超御坂! それは私が超狙ってたローストビーフの一番おっきいところです!」

美琴「へっへーん、さっさと食べないのが悪いのよ!」ヒョイパク

絹旗「くうっ、これだから超レベル5は! 超理不尽です!」

美琴「な、何よ! レベルは関係ないでしょレベルは!」


532: スパリゾート・お食事編 ~その11~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/25(土) 00:44:58.31 ID:wcELsVgo

打ち止め「ねえあなた、このぐるぐるした奴はなーに? ってミサカはミサカは尋ねてみる!」

一方「そりゃァせんまいだな」モグモグ

打ち止め「じゃあじゃあ、この緑のお花みたいのは? ってミサカはミサカはー」

一方「ふきのとう。っていうかイチイチ聞いて来るなよ鬱陶しィ」

打ち止め「えっとえっと、じゃあこの葉っぱはー?」

一方「しその葉! いいから黙って食わせろクソガキィ」イライラ

打ち止め「えへへー、美味しいね!」パクパク

一方「チッ……」

番外個体「おやおや、何だかんだできちんと答えてあげる辺りお優しいね。ミサカ、見てるだけでお腹いっぱい」ニヤニヤ

一方「…………」イラッ


533: スパリゾート・お食事編 ~その12~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/25(土) 00:45:36.91 ID:wcELsVgo

番外個体「ねえねえ、ところでこれは何?」

一方「アスパラガス。ってかそれくらい分かってるだろうが。嫌がらせかァ?」

番外個体「えー、ミサカは妹達の中で最年少だよ? 知らない事だらけでも不思議じゃないじゃん」ニヤニヤ

一方「ならそのイラつくニヤニヤ笑いを引っ込めろってンだよ」

番外個体「ミサカ、元々こういう顔だもーん」ニヤニヤ

一方「この  ガキがァ……」

打ち止め「ケンカしちゃ駄目! ってミサカはミサカは仲裁に入ってみる!」

一方「クソガキは黙って飯食ってろ」

番外個体「ケンカなんてしてないよ? ミサカが一方的にこの白もやしに因縁つけられてるだけだし」

一方「あァン?」ギロ

番外個体「おお、怖い怖い」

打ち止め「だから駄目ーっ! ってミサカはミサカはー」


534: スパリゾート・お食事編 ~その13~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/25(土) 00:47:21.47 ID:wcELsVgo

黒子「お姉様には逃げられましたがお姉様そっくりの妹様をげっといたしましたの!」

御坂妹「ミサカはゲットされたのですか。と、ミサカは自らの境遇に驚きを隠せません」

レッサー「そんな事してると後で美琴にきっついお仕置き受けますよー。ねー、上条当麻?」

上条「あのー、手、離してくれません? 料理を食べたいんですけど」

レッサー「駄目ですよ。今日はあんまり一緒になれなかったんで、上条成分が不足してます。それより料理を食べるなら私が「あ~ん」してあげますよ「あ~ん」を」

上条「やめいっ! そういう如何わしい事を無闇に人にするもんじゃありません!」

レッサー「何であなたはそう堅苦しい事いうかなぁ~」スリスリ

上条「だぁっ! 擦り寄るな鬱陶しい!」

御坂妹「…………。と、ミサカは少々物欲しそうな目をします」

黒子「黒子でよろしければ擦り寄らせて頂きますわ!」ガバー

御坂妹「てい、とミサカは絶妙な角度でチョップをかまします」ビシッ

黒子「ペップ! ひ、ひた噛みまひたわー!」ゴロゴロゴロ

御坂妹「おおう、思わぬクリティカルヒット。と、ミサカは少々ビビりつつもちょっとした達成感を覚えます」

黒子「ひろいれふの~」ピクピク


535: スパリゾート・お食事編 ~その14~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/25(土) 00:49:18.41 ID:wcELsVgo

麦野「……こうしてみると何ともカオスね」

黄泉川「まあ、楽しけりゃなんでもいいじゃん!」ケラケラケラ

麦野「まあ、そういう物かもね」

ローラ「もっと酒持ってくるべしよー!」

芳川「あらあら、貴方設定上高校生なんじゃなかったの?」

ローラ「やかましき! 細けぇ事ぁどうでもよきなりよ!」

麦野「いいの、これ?」

黄泉川「うーん、難しい所だけどまぁいいじゃん!」

麦野「ああそう、じゃあ私も梅酒を頼もうかしら」チラ

黄泉川「あっはは! 中々したたかな子じゃんよ。面白くて結構じゃん!」ケラケラ

麦野「ふふっ。私もアンタみたいな教師、嫌いじゃないよ」


~またもつづく~

548: スパリゾート・お食事編 ~その15~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/29(水) 14:22:40.34 ID:p.ngwZEo


垣根「ほい、旬の刺身盛り合わせ、ピリ辛麻婆豆腐、鶏肉と根菜の煮っ転がし、串焼きセットお待ちどう!」ドンドンッ

黄泉川「おっ、待ってましたじゃん!」

フレンダ「鯖缶は無いの、鯖缶は!」

麦野「私は鮭がいいわ。焼き鮭ね」

垣根「そんなのが欲しいのかよ……。まあ、どんな常識外れの注文が来ても答えるのが居酒屋「未元物質」だがなぁ!」バサァ

心理定規「はいはい羽根邪魔だからしまいましょうねー」ガシッ

垣根「お客様の要望には全て応対、それこそが俺の未元物質のモットー! 例えば無茶な注文やクレームであっても――」ズルズル

ローラ「日本の居酒屋とは、をかしき所なりねぇ」

芳川「アレを普通と思わないで欲しいけど……まあ、面倒だしそれでいいわね」

麦野「焼き鮭っ、焼き鮭っ♪」ウキウキ

芳川「あらこの子可愛い」

ローラ「我も可愛いきよ?」

芳川「はいはい可愛い可愛い」ナデナデ

ローラ「♪」ゴロゴロ


549: スパリゾート・お食事編 ~その16~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/29(水) 14:24:59.18 ID:p.ngwZEo

禁書「で、なんで私の前には刺身というよりは柵のような塊とか串焼きというよりは丸焼きが置いてあるのかな……?」

五和「さ、サービスですよ、サービス!」

禁書「それと、なんでいつわは包丁を持ってるの?」

五和「え、なんかこれで好きな大きさに切り分けろって言われて渡されました」

禁書「それじゃ、サービスはサービスでもセルフサービスじゃないかと思うんだよ」

五和「あ、あはは……あ、どうぞお刺身切れましたよ?」

禁書「まったく……」ブツブツパクパクモグモグムキュムキュガブガブゴッキュン


550: スパリゾート・お食事編 ~その17~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/29(水) 14:26:37.48 ID:p.ngwZEo

打ち止め「にんじん、きらーい! ってミサカはミサカはこっそりあなたの皿に移してみたり」

一方「……そンなンじゃいつまで経ってもチンチクリンのままだぞ」ボソ

打ち止め「……と、見せかけてしっかり食べるミサカはいい子っ!」パクッ ウルウル

番外個体「あ、じゃあ既に充分育ったミサカはしいたけを一方通行に押し付けてあげるね」ヒョイヒョイ

一方「て、てめェ! いい年こいてガキみてェな事してンじゃねェぞ!」

番外個体「ミサカ、妹達では末っ娘だもーん。あ、あとミサカ別にしいたけ苦手じゃないけど、一方通行がさっき苦手そうに食べてたからプレゼントだよ♪」

打ち止め「え? あなたってばしいたけ苦手なのー? 駄目だよ、好き嫌いしちゃガリガリ君治らないよ! ってミサカはミサカはニヤニヤしてみたり」ニヤニヤ

一方(ブッ殺す! こいつら絶対ェブッ殺す!)プルプル


551: スパリゾート・お食事編 ~その18~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/29(水) 14:27:13.95 ID:p.ngwZEo

滝壺「はまづら、ピーマン……」

浜面「…………」ジー

滝壺「……がまんして、食べる」パクッ ウルウル

浜面「うん、頑張ったな」ポン

滝壺「///」


美琴「なんなのこのピンク空間」

絹旗「御坂、見ない方が超精神衛生上いいと思いますよ」

フレンダ「鯖缶っ、鯖缶っ♪」ウキウキ

美琴「……あー、焼き鳥美味しいわねー」

絹旗「超そうですねー」

美琴「…………」モギュモギュ

絹旗「…………」ムギュムギュ

美琴「……………………」モギュモギュ


552: スパリゾート・お食事編 ~その19~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/29(水) 14:28:00.68 ID:p.ngwZEo

絹旗「……御坂、超黙ってないで何か喋って下さいよ」ムギュムギュ

美琴「何かって、何よ。別にいいじゃないご飯美味しいんだし」モギュモギュ

絹旗「何かは超何かですよ。こういう超賑やかな場でここだけ無言ってなんか超寂しい人たちみたいで嫌じゃないですか」ムギュムギュ

美琴「そんな事言われてもねぇ……。そもそもアンタ達と共通の話題って何かあったっけ?」

絹旗「……うーん。特に無いですがこういう時は超定番な話をするってのはどうでしょう」

美琴「定番?」

絹旗「はい。女の子の超定番話といえば、超” 恋 バ ナ ”です!」

美琴「ぶーっ!? げほごほげほごほっ!!」

絹旗「うわわっ! 御坂っ、超大丈夫ですか!?」サスサス

美琴「げふ……っ。な、なんとか……」ゼェゼェ

絹旗「で、超恋バナなんですが」

美琴「げほっ!? ごほげほがほっ!」

絹旗「うわわわっ! どうしました超御坂!」

美琴「い、いや、なんでも……無いです」ゼェゼェ

絹旗「……んー? まあいいです。とりあえず超恋バナをしましょう!」

美琴「それ、ホントにやんなきゃ駄目……?」

絹旗「ええ。超決定です」

美琴「ぇー……なんか他の話題にしない?」


553: スパリゾート・お食事編 ~その20~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/29(水) 14:29:25.28 ID:p.ngwZEo

フレンダ「恋バナと聞いて来ました!」シュタッ

美琴「にょわっ!?」

絹旗「おおっ、超良く来てくれましたフレンダ! これで超百人力です!」

フレンダ「んっふー、良く分からないけど私に任せなさいって訳よ!」フンス

美琴「不安しか湧き起こらないわ……」

絹旗「それじゃあフレンダ、早速ですが」

フレンダ「ふふ、了解! というわけでまずは御坂の番って訳よ!」

美琴「え、ちょ、ええっ! 何で!?」

絹旗「こういうのは普通年長者順……だと実は超同年代くさいので、超レベル順がいいと思います!」

フレンダ「結局、レベル5の御坂が一番最初に相応しい訳。あんだすたん?」

美琴「アンタ、見た目は外人っぽいのに今の発音完全に日本人ね……」


554: スパリゾート・お食事編 ~その21~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/29(水) 14:29:59.97 ID:p.ngwZEo

フレンダ「うるさいっ、こちとら日本生まれの日本育ちよ! 見た目金髪だからって外人扱いすんな!」

絹旗「そうだったんですか……私は超てっきり留学生か何かかと」

フレンダ「むきー! 今はそんな話をしてる場合じゃない訳よ!」

絹旗「あ、超そうでした。というわけで美琴! キリキリと超白状して下さい!」

美琴「ちっ、逸らしきれなかったか……!」

絹旗「あ、ちなみにお相手が超上条当麻である事は把握済みです」

美琴「ぶほぉっ!? な、なななななな……!」カァァ

絹旗「なんでそれを? ですかね。そんなの超簡単です」

フレンダ「ぶっちゃけ、麦野から笑い話で聞かされた訳よ」

美琴「もうなんていうか、あちこちに広まり過ぎてて逆に笑えて来るわね……ハハハ」トオイメ

絹旗「で、で? 超上条当麻とは超どういう馴れ初めですか?」

フレンダ「」ワクワクテカテカ


555: スパリゾート・お食事編 ~その22~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/29(水) 14:31:11.48 ID:p.ngwZEo

美琴「えーっと……確か、不良どもに絡まれてた時にアイツが助けようと割り込んできたのが出会った最初かしらね」

フレンダ「おおっ、どらまちっく! 颯爽と現れるヒーローって訳ね!」

美琴「んで、余計なお世話って思って不良ごと電撃で薙ぎ払ったのよ」

フレンダ「oh...」

絹旗「あ、そこだけは超ネイティブっぽいんですね」

フレンダ「結局、御坂から最初のフラグへし折ってるって訳?」

美琴「うぐっ! そ、それは……だって、そん時アイツ、『こんなガキ相手に』とか『ガサツで反抗期も抜けてねぇじゃん』とか散々言うもんだから、ついカッっとなっちゃって……」

フレンダ「あー」

絹旗「超言いそうですね。あの男、超デリカシー無さそうですし」

美琴「そしたらぶっ倒れてる不良どもの中で一人だけ無傷でピンピンしてるからさ。ビックリするわ余計ムカムカ来るわで……」

フレンダ「ほほー……」

美琴「一応これでも当時は学園都市第三位だーって自信っつーか自負っつーか持ってたし? それを良く分からないけど完璧に防がれたわけだから結構ショックでさ。何者だーって聞いたら『俺はただの無能力者(レベル0)だよ』とか言われて益々ワケ分かんなくなって」

フレンダ「え、あの男って無能力者なの?」

絹旗「そうみたいですね。右手に”幻想殺し”って言う能力全部を超無効化する反則技持ってるんですけど、何か能力とも超違うみたいで、身体検査(システムスキャン)にも超引っ掛からないらしいです」

フレンダ「ははぁ……そりゃまた」

美琴「そうなのよね……でも当時の私はそんなカラクリも一切知らないから、必死で築き上げた能力がなんでこんな冴えない男に通じないんだろーって思って」


556: スパリゾート・お食事編 ~その23~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/29(水) 14:32:30.56 ID:p.ngwZEo

美琴「んで何度も挑みかかったんだけど、毎回のらりくらりとかわされ相手にされなくってさ。余計にムキになって挑みかかってる内に、気が付けばアイツとドタバタやるのが日常になってた」

絹旗「いわゆる、超ケンカ友達って奴ですかね……」

フレンダ「絹旗と浜面みたいだよね」

絹旗「なっ、何言ってるんですか! 超違いますよ超そんなの!」

美琴「え、何? アンタらってそういう関係なの?」

絹旗「超誤解です! あんな超チンピラなんで超どうでもいいです!」

浜面「ん? 何か呼んだか?」

絹旗「超呼んでません!!!」バキィ

浜面「あわびゅ!?」ドグシャー

美琴「うわぁ……」

絹旗「超浜面の事はいいですから、超続きを! 続きを話して下さい!」

美琴「う、うん……」

フレンダ(ちょっとからかうだけのつもりだったんだけど……ごめんね、浜面)

美琴「えっと、それで――」


557: スパリゾート・お食事編 ~その24~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/29(水) 14:33:47.11 ID:p.ngwZEo

美琴「あの事は……あー、でもアンタらなら知ってるしいいのか」

絹旗「へ?」

美琴「『絶対能力進化(レベル6シフト)』実験よ」

フレンダ「あー、その。あの時は、なんというか……」

美琴「過ぎた事だし、私もアンタを痛めつけたんだから気にしないで。それと、あんましアレの事は話したくないからはしょるわね」

絹旗「あ、はい。超了解です」

美琴「で、まあ……アンタ達の妨害はともかく、どんだけ潰そうと必死で走り回っても実験を止める事が出来なくて、そうやって時間を消費すればするほど、妹達は何人も何人も死んでいって。何度も挫けて這いつくばって、最後に馬鹿みたいな自殺というか玉砕というかで決着をつけようと思う位にテンパってた時に、アイツが現れたのよ」

フレンダ「じ、自殺って……」

絹旗「今の御坂からは超考えられませんね」

美琴「そうね。それくらい当時の私は思考が狂ってたのよね」

美琴「でも、そんな私をアイツは止めてくれた。文字通り、体を張ってね」

フレンダ「…………」

美琴「そして、本当に実験を止めちゃった。止めてくれやがったのよ、アイツは」

絹旗「ほへー……」

フレンダ「そりゃまた……」


558: スパリゾート・お食事編 ~その25~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/29(水) 14:36:19.45 ID:p.ngwZEo

フレンダ(確か、当時から暗部でも噂になっていた)

美琴「その時からアイツは私のヒーローなの。ううん、いつだってアイツは私のヒーローよ」

フレンダ(学園都市の第一位、一方通行を倒した、無能力者……それがあの男、上条当麻で――)

美琴「自分がヒーローじゃなきゃって意地張ってた可愛くない女が、実は自分はただの……ガサツで、年上に敬意も払わない女の子(ガキ)なんだって思い知らされてしまうくらい、完全無欠なヒーローなのよ」

フレンダ(――学園都市で一番強い女子、御坂美琴の想い人)

フレンダ「……って、訳ね。なるほど」

美琴「? 何よ」

フレンダ「うんにゃ。御坂ってば恋する乙女って感じで可愛いなーって思っただけよ」

美琴「な、何よ。からかわないでよねっ」

美琴「ていうか、あーもー! なんでこんなこっぱずかしい事言っちゃってんだろ! 私の馬鹿ぁー!」

絹旗「やっば、他人の超恋バナがこんなにも面白いと思ったのは超初めてです! ニヤニヤが超止まりません!」

美琴「うがー! 忘れて忘れろ忘れなさいー!」バシバシ

絹旗「へっへーん! 私の窒素装甲に物理攻撃は超無駄ですよ!」ヘーゼン

美琴「んじゃ、えい」ビリッ

絹旗「あbbbbbbb い、いきなり電撃とか超卑怯です!」


ドタバタ ワーギャー

コラー! オマエラシズカニスルジャン!


559: スパリゾート・お食事編 ~その26~  ◆MDOfmX8bYE 2010/09/29(水) 14:38:21.59 ID:p.ngwZEo

上条「…………」ボーッ

レッサー「…………」

上条「…………」ハァ

レッサー「……美琴ってば、誰とでもすぐ仲良くなっちゃいますよねー」

上条「え? あ、ああ。アイツは気さくでいい奴だし、な」

レッサー「そのせいで最近あんまし構ってくれなくて寂しい、ですか?」

上条「は、はぁ? 何を言ってるのかねキミは」

レッサー「ふーん……」ニヤニヤ

上条「何よっ! 言いたい事があるならはっきり言いなさいよッ!」

レッサー「なーんでーもなーいでーすよー?」ニヤニヤ

上条「ムキーッ! 何この子ムカつくーっ!」


黒子「…………」ハァ

御坂妹「どうしましたか、溜め息なんかついて。と、ミサカは襲われないよう若干距離を取りながら尋ねます」

黒子「何でもないですわよ、何でも」

御坂妹「そうですか麻婆豆腐うめぇ、とミサカはあっさり意識が明後日の方向に逸れました」パクパク

黒子「…………」ハァ

黒子(まったく、お姉様はともかく。上条さんは上条さんで見てるとイラ付きますわね)

黒子(……黒子は、一体どう振舞うべきなんでしょうね。自分でも、正直分かりませんわ)


~しつこくつづく~

571: スパリゾート・お食事編 ~その27~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/01(金) 14:21:03.65 ID:TlSv55Yo

垣根「はいよー! 牛サイコロステーキとのどぐろの塩焼き、 あと焼き鮭と鯖缶な」ドンドンドン

麦野「焼き鮭キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η *・゜(n‘∀)゚・*( n‘) :*・゜ (  ) *・゜(‘n ) ゚・* (∀‘n) ゚・*η(‘∀‘n) ゚・*:.。. .。.:*・゜゚・* !!!!!」

芳川「あらまあ、目キラキラさせちゃって」ウフフ

ローラ「焼き鮭とはさるに美味しいきものなるや?」

麦野「ん、食べてみる?」

ローラ「よきの? 貴方が食べたくて頼んだ物なるのに」

麦野「追加で頼めばいいのよ、こんなの。その前に一口……ん、おいしー!」キラキラ

ローラ「……ほー」

麦野「これは素材、調理法共に最高……垣根の奴、やるわね。で、食べる?」

ローラ「で、では一口のみ……」

麦野「っていうかローラってばイギリス人よね? サーモンくらい珍しくないんじゃないの?」

ローラ「生活したる所が特殊で、サーモン自体は有り難がらざれど、焼き鮭って食べ方は初めてなりよ」パク

麦野「ふーん……で、どう?」

ローラ「こ、こ、これは……!」パァァ

ローラ「脂の乗り具合と塩加減、焼き色の付きし表面のパリパリ感、その中から染み出てくる汁の旨み……いづれをして、いと絶品なり!」

麦野「おっ、分かってくれる? 焼き鮭最高よね!」

ローラ「これ、早く追加で焼き鮭を持ちて来て! 今すぐなり!」

麦野「思わぬ所に同志あり、ね。ローラ、アンタとは仲良くなれそうだわ」

ローラ「ふふ、私とのコネは誰もが欲しがる物なるのよ。貴方、よき買い物をしけりね」

俺「ここに、科学と魔術のババァ同盟がせいりt」ジュッ

麦野「ブチ殺されてぇのか、あぁン?」ジジジジ

俺「うひwwwwすいませんっしたwwwww」


572: スパリゾート・お食事編 ~その28~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/01(金) 14:22:04.84 ID:TlSv55Yo

禁書「…………」

五和「…………ふわぁ」

禁書「…………」

五和「凄いですねー、漫画でしか見れ無そうな巨大な骨付き肉ですよこれ。モ●ハンみたいな肉焼き器具のセット付きです」

禁書「だからなんで、私の前にはこういう(ry」

五和「そうはいいつつ今までの全部完食してるんですよねー」クルクル ヤキヤキ

禁書「そ、そりゃだって美味しいんだもん……」

五和「じゃあ、別にいいじゃないですか」ジョウズニヤケマシター!

禁書「うーん、良く分からないけど。幸せだし、いっか」イタダキマース

五和「ふふ、召し上がれ」


573: スパリゾート・お食事編 ~その29~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/01(金) 14:23:29.03 ID:TlSv55Yo

一方「ヒャッハー!!! 肉肉肉に苦肉に苦肉ニク肉ニクにくNIKUゥゥゥゥゥ!!!」シャキーン!

番外個体「はっ、独り占めさせるかッ! このニクはミサカのもんだぁッッッッッッ!!!」ガキーン!

一方「くっ、右手のナイフを左手のフォークで受け止めるとは……やるじゃねェか番外個体ォ」ギリギリ

番外個体「ふ、この隙にミサカはこの肉を右手のナイフでッ!」ギラ

一方「ふ、甘ェ!」ガキーン!

番外個体「なっ、こっちのナイフもフォークで!? こ、この形はまさか千日戦争(サウザンドウォーズ)!」

打ち止め「あ、おいしー! ってミサカはミサカは漁夫の利を得てみるっ」パクパク

一方「あっ、このクソガキィッ!」

番外個体「あーっ! 汚いぞ上位個体!」

打ち止め「ならそのナイフとフォークでつばぜり合いするのやめたら? ってミサカはミサカはもう一ついただきまーす」ヒョイパク

一方「くそっ! おい、お前からそのフォーク離せよォ」

番外個体「やだよ。そうやって先に肉手に入れようって魂胆でしょ? 一方通行こそそっちのフォーク離しなよ」

一方「馬鹿言うンじゃありませンー! そっちこそそうやって俺を出し抜くつもりだろォが!」

一方番外「「く……ッ!」」ギリギリ

打ち止め「なんだかなぁ……」


574: スパリゾート・お食事編 ~その30~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/01(金) 14:25:06.15 ID:TlSv55Yo

フレンダ「鯖缶Umeeeeeeeeeeeee!!!!」ムシャムシャパクパク

絹旗「フレンダ、超落ち着いてください」

フレンダ「おや、失敬(笑)」

美琴「……あー、もう、なんでノせられて話しちゃったんだろ私……」

フレンダ「いやいや、初々しいですなぁ絹旗さんや」ニヤニヤ

絹旗「ふっふっふ、若いおなごはこれだから超溜まりませんなぁフレンダさんや」ニヤニヤ

美琴「アンタらだって同年代でしょうが! ていうかホラ! 次はアンタ達の番でしょ!」

絹旗「え? 何がですか?」

フレンダ「フレンダ、ニポンゴヨクワカラナーイ」

美琴「あ・ん・た・ら・ねぇ~!!」バチバチバチ

絹旗「うわわわわっ! 御坂、ここ超店内ですから!」

フレンダ「ゴーメンナサイヨwwwwwゴーメンナサイヨwwwwww」

美琴「フーッ! フーッ!」ガルルルルル

滝壺「……みさか、落ち着いて」ポン

美琴「フ?」ガル?

滝壺「よしよし……」イイコイイコ

美琴「フー……ごろごろ」ニャーン

絹旗「お、おお……あの超肉食獣モードを超あっさりと……」

フレンダ「サースガタキツボォーゥ、ッテワケナノヨ!」

絹旗「フレンダ、口調戻って無いですよ」

フレンダ「Ouch!」テヘペロ


575: スパリゾート・お食事編 ~その31~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/01(金) 14:25:57.18 ID:TlSv55Yo

滝壺「みさか、機嫌なおった?」

美琴「うう……まあ、なんとか。納得は出来ないけど」

滝壺「わかった。じゃあ、二人の代わりにはまづらが恋ばな、するね?」ポン

浜面「おう! って、ええええええっ!? なんで俺が!?」ガビーン!

滝壺「だから、機嫌なおして、みさか」

美琴「うー。そういう事なら……そんかわし、つまんなかったら罰ゲームだからね!」ビシッ

浜面「おおおおおいっ! だからなんでそういう事本人そっちのけで勝手に決めちゃいますかね!? ていうか滝壺さん! 俺の恋バナって要するに貴方様の事でもあるんですけどっ!」

滝壺「わたしは、構わないよ?」キョトン

浜面「いやっ、そりゃそうだろうけどさっ! でもさっ!」

滝壺「…………だめ?」ウル

浜面「」

滝壺「じゃあ、私ちょっとお手洗い行ってくるから。はまづら、お願いね?」

浜面「お、おう。まかせとけー」ギクシャク


576: スパリゾート・お食事編 ~その32~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/01(金) 14:27:20.30 ID:TlSv55Yo

上条「いーんですよー。どーせ上条さんは上条さんですよー」モグモグパクパク

レッサー「あー。いじける上条当麻も中々かわいくていいですねー」ニヤニヤ

御坂妹「確かにこれは中々。と、ミサカはサイコロステーキの肉の柔らかさに舌鼓を打ちます」ウメェ

レッサー「お、このお魚も凄く美味しいですね、なんてお魚なんでしょう。のどぐろ?」ンマー

御坂妹「正式名はアカムツ、島根県浜田市での俗称みたいですね。淡白かつ脂がのっていて、一部では高級魚として扱われているお魚のようです、とミサカはミサペディアからの引用文を読み上げます」

レッサー「便利ですねー、そのネットワーク」

上条「……寂しくなんかないもん」パクパクモグモグ ウメェ…


577: スパリゾート・お食事編 ~その33~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/01(金) 14:29:37.39 ID:TlSv55Yo

浜面「……とまあ、付き合うまでの経緯はそんな感じだ。言いたくない部分も多いんで色々はしょったけどな」

美琴「へぇぇ……。命をかけて庇い合うとか、な、なんだかドラマちっく……」ドキドキ

浜面「そ、そんなんじゃねぇよ。なんか、あのまま逃げ出したりしたら、自分で自分が許せなくなりそうで。んで、カーッとなって考えなしにツッコんじまっただけ。要するにただの考えなしの馬鹿なんだよ」

美琴「……ううん。馬鹿じゃないよ」

浜面「……ん?」

美琴「いや、もしかしたら馬鹿なのかもしれないけど、私は馬鹿にしない。すっごく、滝壺さんが羨ましいよ」

浜面「…………そっか。あんがとな」

美琴「…………う、うん」

浜面「でもさ、御坂。俺がそういう風に思えるようになったのも、そういうなけなしの勇気を振り絞れるようになったのも、アイツ……上条のおかげなんだ」

美琴「え? あ、アイツの?」

浜面「ああ。俺はあの時アイツに殴られなきゃ、ロクでなしのチンピラのままゴミクズみたいに処分されてたかも知れないぜ」

美琴「……アイツに、殴られたの?」

浜面「ほら、丁度こんな風に」グイ

美琴「あっ、ちょ……」ミギテ ツカマレテ

浜面「右手でこの辺にバキーってな」ピト

美琴「あ、うん……///」カァァ

浜面「効いたぜぇー。パンチ自体も強烈だったけど、それ以上に、な」



上条「!」ガタンッ

レッサー「わっ、ちょ、どうしました?」アセッ

上条「い、いや。別に……何でもねぇよ」ストン

上条(アイツが、浜面が御坂の手を握ってる)

上条(……だから、なんだってんだよ。クソ)


578: スパリゾート・お食事編 ~その34~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/01(金) 14:31:28.13 ID:TlSv55Yo

上条(…………)イライラ

上条「…………あー、肉うめぇ」モグモグ

滝壺「かみじょう」ポン

上条「うひぃっ! な、なんだ滝壺か。びっくりしたぁー」ドキドキ

滝壺「ごめん。驚かせるつもりは無かったよ」ペコリ

上条「い、いやいいんだ、別に」

滝壺「かみじょう、みさかの事、気になる?」

上条「……え、な、何が? はっはーん、まさか滝壺まで上条さんの事をからかいに来ましたねー? そうと知っては意地でも――」

滝壺「かみじょう、真面目に聞いて」ジッ

上条「え……」

滝壺「……かみじょうが、今日ずっとみさかの事ばかり見てたのは、何となく気付いてる。だから、答えて」

滝壺「ううん、答えなくていい。ただもうちょっと、まっすぐに見つめてみて」

上条「え、見る、って。何をだ?」

滝壺「見て欲しいのは……かみじょうの、気持ち」

上条「俺の……?」

滝壺「」コクリ


レッサー「…………おや、これは」

御坂妹「…………入り込もうにも、無粋な気がして入れません。と、ミサカは遠巻きに二人の様子を見守ります」

黒子(…………上条さんの、気持ち?)


579: スパリゾート・お食事編 ~その35~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/01(金) 14:32:36.36 ID:TlSv55Yo

美琴「…………あ、滝壺さ、ん……?」

浜面「ん。どうした、御坂?」

美琴「あ、あの。滝壺さんがアイツに」

浜面「ああ。いいんだ。しばらく放っとけ」

美琴「え? え? だ、だって滝壺さんはアンタと」

浜面「いいから。放っておいてくれ。悪いようにはならない筈だから、さ」

美琴「え? な、何の事よ……」


580: スパリゾート・お食事編 ~その36~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/01(金) 14:34:16.21 ID:TlSv55Yo

上条「そんな事言われても、上条さんには何の事だかさっぱりですよ……?」

滝壺「かみじょう。今日一日、気が付くとみさかの事を目で追ってた。違う?」

上条「……ッ! それ、は……」

滝壺「でも。みさかを見ていたかみじょうは、なんだか悲しそうな……ううん、寂しそうだった。それは、何故?」

上条「……それ、は……。そんな事は……」

滝壺「かみじょう。自分の気持ちから目を逸らさないで。しっかりと見つめて」

上条「…………」

滝壺「余計なお節介だって、分かってる。だけど」

滝壺「みさかも、かみじょうを見てた。かみじょうがみさかを見てるのと、同じ目で」

上条「……御坂、が?」

滝壺「…………」コクリ

上条「…………」

滝壺「本当に同じかどうかは、分からない。私の思い込みかもしれないから、忘れて」

滝壺「それより、かみじょうは、どんな気持ちでみさかを見ていたの? それをしっかり考えて欲しい」

上条「…………」

滝壺「…………」

上条「……そんなの」

滝壺「…………うん」

上条「そんなの、わっかんねぇよ。わかんねぇんだよ……」

滝壺「かみじょう」

上条「そうだよ、全然分かんねぇんだよ。何なんだよ、これ」


581: スパリゾート・お食事編 ~その37~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/01(金) 14:35:20.30 ID:TlSv55Yo

滝壺「……何かは、教えられない。けど」

滝壺「かみじょうは、今までみさかと会った時、話した時、どんな気持ちになったの?」

上条「え……」

滝壺「それで、近くにいるけど、話せない今と比べて、どう思う?」

上条「そ、れは……」

滝壺「本当は、こんな事を言うのもいけない事かも知れないけど」

滝壺「今のかみじょうは、少し、見てられない顔していたから」

滝壺「だから、ルール破りの、お節介」

上条「……そっか」

滝壺「お節介ついでに、かみじょう」

上条「うん? なんだ、滝壺」

滝壺「じっくり考えた後、何も分からなくてもいいから。次、みさかと話した時に、どういう気持ちになるのかだけは、その気持ちとだけは」

滝壺「まっすぐに、向き合って」

上条「…………」

上条「……分かった」

滝壺「…………」コクリ

滝壺「…………じゃあ」フリフリ

上条「ああ、良く分からないけど。考えてみる。サンキュ」

滝壺「……うん」ニコッ


582: スパリゾート・お食事編 ~その38~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/01(金) 14:36:58.17 ID:TlSv55Yo

美琴「…………」

浜面「あのさ、御坂」

美琴「え、何?」

浜面「滝壺の前だと照れくさいから言えないから、今の内言うけど」

浜面「さっき、御坂は自分の事「ヒーローじゃなきゃって意地張ってた」、って言ってたけどよ」

美琴「う、うん」

浜面「いいんじゃないかな、ヒーローのままで」

美琴「え?」

浜面「俺もさ、カッコ付けるわけじゃないけど、アイツの……滝壺の為ならって思って。覚悟決めたら、自分でも信じられない事が出来たりしたんだ。それこそ、ヒーローみたいに」

浜面「別に、ヒーローって完全無欠じゃなくてもいいと思うんだよ、俺は」

美琴「…………」

浜面「多分、上条だって完全無欠なんかじゃあ無いんだよ。ただ、アイツは御坂の事放っておけなくて、それで意地はって覚悟決めて頑張ったんだと思う」

浜面「アイツだって頭のてっぺんから爪先までヒーローって訳じゃなくって」

美琴「…………」

浜面「だからさ、御坂もヒーローでいいんじゃないかなって。少なくとも慕ってる御坂の後輩達にとっちゃ、お前は今でもヒーローなんだと思うぜ」


583: スパリゾート・お食事編 ~その39~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/01(金) 14:37:49.43 ID:TlSv55Yo

美琴「……何それ、クッサいわよ」

浜面「ハハ、自覚してる」

美琴「……クス。なぁによそれ」

浜面「ちっくしょ、たまにはカッコ付けさせてくれよなー」

美琴「それは彼女の前だけにしときなさいよ。聞きようによっちゃそれナンパよナンパ」クスクス

浜面「ばっ、お、俺はだな!」

美琴「はいはーい、のろけ話は聞きたくなーい」アーアー キコエナーイ

浜面「この……っ!」

美琴「あは、わー怒ったこわーい! あははっ!」クスクス

浜面「…………御坂」フッ

美琴「……ん、何?」

浜面「頑張れよ、ヒーロー」スッ

美琴「……ん、あんがと」スッ

浜面美琴 ゴッ

滝壺「あ。こぶし、合わせてる」チョット ウラヤマシイ

浜面「お、お帰り滝壺。ごくろーさん」

美琴「お帰りなさいー。ねーねーアイツと何話してたの?」

滝壺「……私からは、内緒。後でかみじょうから聞いて?」

美琴「えー、そんなー」


584: スパリゾート・お食事編 ~その40~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/01(金) 14:40:24.72 ID:TlSv55Yo

レッサー「はぁー。なんといっていいか、これは……」

御坂妹「今の話、ミサカには良く分かりませんでした。と、ミサカは少々しょげかえります」

レッサー「いやいや、私だって正直良く分かりませんでしたよ。でも、なんか大先輩の助言、って感じを受けました」

御坂妹「それには何となく同意です。と、ミサカは少し気を取り直します」

レッサー「あはは、その調子ですよ。んじゃ、料理冷めちゃいますし食べちゃいましょうか!」

御坂妹「望む所です、とミサカは一番大きい肉の塊を狙って……ああっ、それはミサカのですよ!」

レッサー「へっへーん、早い者勝ちですよー」

御坂妹「てい。とミサカはのどぐろの一番美味しそうな所をごっそり奪って(゜д゜)ウマー」

レッサー「ああっ、しまった不覚です!」


黒子(……自分の心と、まっすぐに……ですか)

黒子(それが出来れば苦労はしませんわね)ハフゥ

黒子(でも……)


上条「…………」


黒子(上条さんは、クソが付くほどこう言う事には真面目ですのね)

黒子(黒子も、見習いたい所ですわ)

黒子(…………)

黒子(ま、上条さんの気持ちがどうあれ、お姉様の気持ちははっきりしてますわね)

黒子(正直、恨みますわよ、滝壺さん)ハァ…



596: スパリゾート・エピローグ ~その1~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/04(月) 02:31:40.07 ID:XuqH6Igo

――ちょろっとー。自販機の前でボケっと突っ立ってんじゃないわよ。

 記憶の中の最初の彼女は、出会うなり馴れ馴れしく人の体を押しのけてきた。

――待ったー? って言ってんでしょうが無視すんなやこらーっ!!

 夏休みの最終日、いきなり強烈なタックルを食らわしてきた彼女に、無理矢理恋人役をやらされたりもした。

――いたいたいたクソいやがったわねアンタ!!

 九月の末、罰ゲームと称して街中を連れ回され、やらされた事といえばツーショット写真と携帯のペア契約。その時のカエルストラップは今でもポケットの端からぶら下がっている。

――ちょ、アンタ何やってんのよ!?

 ボロボロの体を引きずり、神の右席の一人との戦いに向かう時に彼女に出会ったのは、奇しくも今いるこの第二十二学区。自らの記憶喪失を知られている事を知り、それでも彼女を振り切って戦場へと足を進めた。


 会えば冗談を言い合って。ケンカして。追いかけっこ(?)をして。共闘したり電子ロックの解除法を教えて貰ったり、危険な戦いに巻き込んだり巻き込まれたりもした。

 腐れ縁。友人。戦友。
 どれとも言えるし、どれとも違うとも言える、曖昧な関係。


597: スパリゾート・エピローグ ~その2~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/04(月) 02:32:13.52 ID:XuqH6Igo

「俺は、御坂をどう思ってるんだろうな」

「俺は、御坂とどうなりたいんだろうな」

――かみじょうは、今までみさかと会った時、話した時、どんな気持ちになったの?

「御坂と……話した時」

「よくわかんねえ……けど、少なくとも嫌な気分じゃあなかった」

――それで、近くにいるけど、話せない今と比べて、どう思う?

「話せない時……離れて見ているしか無かった時」

「これもよくわかんねえ……けど、なんかイライラして、嫌な気分だった」

「なんでそんな気分になんのか……それがわかんなくて余計にイライラした」

「だから、その後に久々に話せた時は」

「…………」

「何だか知らないけど……妙にホッとしたんだ」

――じっくり考えた後、何も分からなくてもいいから。次、みさかと話した時に、どういう気持ちになるのかだけは、その気持ちとだけは

――まっすぐに、向き合って

「次に、御坂と話した時……」

 物静かな少女の、お節介なアドバイスに頷き、心の中で咀嚼する。

 次に彼女と話す時、その時を一瞬単位で刻み付ける為に。

 彼女への、自分の気持ちを、確かめる為に。


598: スパリゾート・エピローグ ~その3~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/04(月) 02:34:18.97 ID:XuqH6Igo

黄泉川「皆、お疲れ様、気をつけて帰るじゃん!」

一同「「「はーい!!!」」」


麦野「じゃあね、美琴。また時間が合えば遊びましょう?」

絹旗「超御坂! また恋バナ、超聞かせてくださいね!」

フレンダ「結局、その時は私も絶対呼んで欲しい訳よ!」

浜面「もっと普通の話題にしてやれよ……まあいい、またな御坂!」

滝壺「頑張って、みさか。私はそんなみさかを応援してる」

美琴「あ、あはは……ありがと、またね!」


打ち止め「お姉様、また遊んでね! ってミサカはミサカは期待に胸を膨らませてみる!」

御坂妹「今度はボーリングという物に挑戦してみたいです、とミサカは未知なる遊びに興味を抑え切れません」

番外個体「今日はあまり喋れなかったけど、今度はミサカの事ももっと構って欲しいな」

美琴「はいはい。まったく、手間のかかる妹を沢山持つと大変だわ」

一方「おィ、さっさと行くぞ。モタモタすンな」

打ち止め「はーい! じゃあお休みなさいお姉様!」

美琴「おやすみー!」

一方「……ン。またな、超電磁砲」

美琴「うん、またね。一方通行。妹達のエスコート、任せたわよ」

一方「……チッ、分かったよ」


599: スパリゾート・エピローグ ~その4~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/04(月) 02:36:47.12 ID:XuqH6Igo

上条「御坂、お別れは終わったのか」

美琴「あ、うん。終わったわよ、待っててくれてサンキュ」

上条「気にすんな。じゃあ行こうぜ」

美琴「アンタは、いいの? 五和さんとか」

上条「ん? ああ、もうそれは済ませた。仕事があるからって先に帰ったよ」

上条「つか、仕事なのになんで風呂や飯にまで付いて来たんだろうなぁ」

美琴「ふーん……」

上条「? なんだよ?」

美琴「べ、つ、にー? ちょろっと五和さんが可哀想だなーって思っただけよ」

上条「ああ、なんか飯の時はインデックスの世話を甲斐甲斐しくやってたらしいしな。ホント悪い事をしちまった」

美琴「そういう意味じゃないんだけどね……」

上条「え? じゃあどういう意味だよ?」

美琴「そんなもん自分で考えなさいよ! 鈍感もそこまで行くとホント犯罪よ犯罪!」

上条「ぐぬぬ……理不尽なのに何故だか言い返せない自分がもどかしいっ!」

美琴「ほんっとアンタって最低よねー。あーあ、なんだって私ってばこんな奴の事好きなん――」

上条「……え?」

美琴「……ん?」


601: スパリゾート・エピローグ ~その5~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/04(月) 02:37:59.37 ID:XuqH6Igo

上条「…………」

美琴「…………あれ? 今、えっと。あれ?」

上条「み、御坂。えっとだな……」

美琴「あ、ちょ、今のちょっとタンm


禁書「とうまーっ!! みことーっ!! 早くしないと追いてっちゃうんだよー!!!」

上条美琴「「!!!」」


禁書「どうしたの? そんな所で立ち止まっちゃって!」

上条「い、いやなんでもないっ! 今行く!」

美琴「…………あ、えっと」

上条「ほら御坂、シャトルバスの最終便来てるぞ。急ごう!」

美琴「え、あ、うん。ま、待って!」


602: スパリゾート・エピローグ ~その6~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/04(月) 02:38:42.22 ID:XuqH6Igo

レッサー「あちゃー、時間切れって奴ですかね。あと一歩だったんですが」

黒子「……どうでしょうかね」

レッサー「ん? 何がです?」

黒子「さあ、何でもないですわよ」

レッサー「んー?? 怪しい……」

黒子「さ、グズグズしてると置いていきますわよ、レッサーさん?」シュン

レッサー「あ、空間転移? ず、ずるいですよ一人だけっ!」

黒子「緊急時に付きやむをえない措置ですの」

レッサー「なら私も一緒に連れてってくれてもいいじゃないですかーっ!」


603: スパリゾート・エピローグ ~その7~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/04(月) 02:40:32.32 ID:XuqH6Igo

上条(…………)

上条(御坂と話した時)

上条(何だか分からないけどホッとした)

上条(良く分からないのは相変わらずだけど……)

上条(記憶を失ってからこっち、事件続き、騒動続きの毎日だったけど)

上条(それらが終わった後には必ず日常があって)

上条(それは間違いなく学園都市(ここ)での生活であって)

上条(世話のかかる居候や、馬鹿な悪友や、賑やかなクラスメイトとのやり取りであって)

上条(そして、その日常の中には、もちろん御坂も含まれていて)

上条(御坂とドタバタするのも、かけがえの無い日常なんだって。そう思った)

上条(それと……。それらとはまた違う、もう一つの偽りの無い気持ち)

上条(それは、多分まだ分からないけど)

上条(今は、もう少し時間が欲しい。じっくり向き合うだけの時間が)

上条(…………)



上条(…………あれ、そういえば誰か忘れてるような?)


604: スパリゾート・エピローグ ~その8~  ◆MDOfmX8bYE 2010/10/04(月) 02:43:57.86 ID:XuqH6Igo

ローラ「おや? ここはいづこ私は誰なるの?」

ローラ「…………」

ローラ「上条ーっ! インデックスーっ! 最大教主たる私を置きて行くなんていみじき奴めーっ!」

ローラ「誰か助けたまへーっ! 哀れなる私に帰り道を教えたまへーっ!!」


その後、彼女の行方を知るものは誰もいなかった。


ローラ「待ちて! 私いまだ死にてなければ! よければ助けたまへーっ!!」



 ~スパリゾート編・おわり~